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小坂善太郎君 ただいまの御
意見まことにご
もつともでありまして、私としても全然同感であります。一體工業の面におきまして、よく縮小再
生産という言葉が言われますが、これは申し上げるまでもなく、使うものの方がつくるものの方より多い、たとえば
鐵鋼生産の場合にしましても、百
萬トンくらい鐵を使
つているのに、三十
萬トンしか鐵ができないというような場合を言うのであります。今私
どもが
お願い申し上げ、ただいま御指摘になりましたような點は、これはやはり同様なのであります。山の木をやたら伐
つていく、無計畫に伐
つていく、しかもそれに對する次の
恒久對策を何ら講じていないということが、この十年間ぐらい続いたのじやないか。殊に戦時中はま
つたくあとの補充と申しまするか、要するに伐
つていく木に對して、その跡を埋めていくという手段が講ぜられていなか
つた。その結果が今日になりましてあらゆる
河川が荒れてきて、あちらこちらで問題が頻発するように
なつた
原因だろうと思
つております。それに關しましては、やはり國をあげて
對策を講ずる。結局
政府がやるとか、あるいは
予算がどうとかいうことよりも、全国民が、やはり国をあげて今の
荒發した
国土を
復舊するのだ、こういう覚悟にならなければできないと思います。もちろんそこに
政府としても多額の出資、すなわち
公共事業費ということでわれわれ
言つておりますが、そのわくの中から金を出しますが、その金を出すということが、もちろん
地元民の
協力いかんによ
つてはその金額も少くて済みまするし、
資材も少くて済みますしいたすと思うのであります。もちろんこういう
お願いをいたします以上は、
地元民としては、極力
地元の
労力資材をあげてつぎ込むということは、たれのためでもない、われわれ
地元民自身のためでありますので、これにつきましては極力やるように考えております。これにつきましては先ほど
ちよつと申しましたが、
岡田川の水が
千曲川に流れてくるそのために、
千曲川の
河川の
河床が非常に
上つて、各所に危険な場所をつく
つております。それに對しましては、回りの村が全部をあげまして
村有林を伐りまして、それを自家の
労力によりまして
制水と申しますか、筏みたいに組んで流れを止めるような
——これは國の
予算に期待して、今
お願いしていずれ出していただかなければならぬと思
つておりますが、
目下の
ところ国の
予算をいただけませんから、
地元民自身でや
つておるような次第であります。極力
地元民自身としてやるよう
なつもりでおります。