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神田委員 決して失體な
言葉をちようだいしたとは思いておりません。私はこのくらいのことは、そうむづかしいことではないと思うのであります。たとえば
昭和二十二
年度もすでに下の一・四半期しか殘
つておらぬわけでありますから、
配炭計畫といたしましては、豫定表でありますから、多少の狂いはやむを得ないことでありますが、
商工大臣といたしまして、
日本の
産業の
石炭の消費部門というか、それがどういうふうに豫想されるか、これは
商工大臣として、理想としてお
考えになるなり、あるいは
一つの目安としてこうだという御
答辯で、私は結構なのでありまして、その表をいただいたからとい
つて、別にどうこうと言うのではないのでありまして、
石炭がとに
かく本年三千
萬トン出るか出ないかは別といたしまして、どうしても本年三千
萬トンを確保しなか
つたならば、
日本の
産業再建がむづかしいのだということは、前
内閣以來、現
内閣に至るまで不動の原則のように、私
どもは承知しておる。そして
大臣が御熱心におやりにな
つておることについては、私は敬意を拂
つております。
來年度は三千三百
萬トン、爾後殖えてまいるのでありますが、それが
産業部門別にどういうふうにな
つていくのだということを知らずに、
審議をしてしま
つたということでは、私ははなはだ遺憾ではないかと思う。私はこの表にこだわ
つておるのでありまして、参考としてお出しを願いたいというのでありまして、これはいろいろの關係のあることも、私
ども想像されますので、そうがつちりという
意味のものではないのであります。鐵鋼についても、今後どのくらいできるかということについては、
政府もしばしば發表いたしておるのであります。肥料にいたしましても、
日本は百八十
萬トンの化學肥料ができるということも、閣議でちやんときま
つておるものがあるのでありまして、鐵道にいたしましても、將來の建設計畫というものは、どの
程度にするということも見當がつけば、電化にするということについても見當がつくのでありますから、これらとにらみ合わせて、類推して五箇年計畫を消費部門から立てるということは、それほどむずかしいことではないと思うのであります。私こだわるわけではないのでありまして、多少お手數がかかると思うのでありますが、われわれとしては、やはりこれは重大なる關心をも
つておる表でありますので、大體こういうあり方になるのではないか、紡績は今は三百五十萬錘、それが五箇年後でどの
程度にいくのか、あるいは見こまないなら見こまないで結構であります。火力發電についても、水力ダムの建設がどういうふうになるから、こういうふうになるのだという推定を加えたのだというならそれでも結構であります。何か炭の出る方だけを増産であるから研究すればよいのだ、これだけでは、私はほんとうの炭を出す
法案の研究にはならぬと思います。炭を出すことは、關連
産業がどういうような状態にならなければならぬかという問題と、
石炭がはたしてそれだけ必要かどうかということと、他の消費部門がどういうふうにな
つておるかということが、重大な問題でありまして、これは經營者といたしましても、また勤勞者諸君にとりましても、消費部門が將來明瞭でないということになりますと、増産意欲というものは、私は出てまいらないのではないかと思います。そういう面から
考えましても、炭の
出炭計畫というものが、五箇年間大體こういう目安であるということでありますならば、その出た炭は貯炭するというのでありますならば、またその御
答辯でも結構であります。三千
萬トンあれば結構であるか、萬一の場合に備えて貯炭をするのだ、それなら話はわかります。少くとも今年は三千
萬トン必要だ、
來年度は三千三百
萬トン必要とする。爾後
昭和二十七
年度までに四千二百
萬トンの
石炭が出なか
つたならば、
日本の戰後の經濟というものは成立たないのだ、こういうことで
出炭計畫ができたのでありますから、その場合の
日本の經濟はどういうようなあり方を目論んでおるか。希望しているか。これは私決して無理のことをお願いしておるわけじやないと思うのであります。私
ども良心に
從つてまじめにお願いということは、はなはだどうも
自分の議員という地位上いささかへり下
つたようなことになるおそれなしとせずに
考えられるのでありますが、私はそこまで實は良心と妥協してひとつ表の御
提出を懇願したい。こういうわけでありますから、よろしくひとつお願いします。