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淵上委員 どうも
質問が非常に長くなりまして恐縮でありますが、一昨日私は
國家管理、
國營という問題に
關連して
質問しておりますときに、
關連のないことをなるべくやめてくれという御
注意がありまして、これは法文の
條文の問題よりはまだ根本的の問題でありまして、
國營の問題、ナシヨナリゼーシヨンという問題について、
與黨三派間で御
協議の最中、
新聞で見れば、あるいはパブリツク・コントロールの御
意見もあ
つたやに聽いておるのであります。決して
關連のない問題ではなかつたということを申し上げて、あまり
阻止はなさらぬようにお願いしたのでありますが、この
機會に
委員長にさらに私はお願い申し上げたいと思います。連日ずつといろいろ伺
つておりますが、ときどき尋ねることを
お答えにならずに、顧みて他を言われるような御
答辯が、この間うちもあるのであります。何遍も何遍も
繰返し聽いても、のらりくらりと、ほかのことを言われるようなことがあるのでありまして、
審議の
阻止になり、
議事進行を妨げるような場合がある場合においては、
大臣なり
政府委員に對して、
委員長からも御
注意していただくようにお願い申し上げたいと思います。
資材の問題について先般來いろいろお伺いいたしたのでありますが、
安本長官もお
見えでありますから、重ねてお伺いしたいと思います。
資材の非常に拂底しておることは、いまさら申し上げるまでもないのでありますが、二十一
年度の
入手状況を顧みてみまするに、第一・
四半期が
平均八五%であり、第二・
四半期が
平均八〇%に落ち、第三・
四半期の昨年の今ごろは、かなりひどくなりそうであつたので、それぞれ
政府においても
對策を講じてお
つたように記憶いたすのであります。はたせるかな、
平均六〇%に落ちたのであります。從いまして、三月危機という
言葉が生れてまいりまして、昨年の年末は特別の
措置を講ぜられたのでありまして、第四・
四半期には、比較的よくはい
つたやに記憶しておるのであります。しかしながら、本
年度に入りましても、依然として決してよくならぬのでありまして、二十二年の第一・
四半期においては、
壓延鋼材におきましては、
所要量に對しまして、わずかに七三%しかはい
つてない。これが第二・
四半期にはいりまして五四%に落ちておるのであります。
銑鐵につきましても、
所要量に對して
入手量は、第一・
四半期が五八%、第二・
四半期は三〇%に落ちておるのであります。釘については第一・
四半期が八四%、第二・
四半期に
至つて三五%に落ちておる。針金、
鐵線のごときも、たとえば第一・
四半期に三五%、第二・
四半期が一五%に激減しておるのであります。こういうふうにあげてまいりますと、たくさん率は出ておりますが、非常に心細い
状態にな
つておるのであります。
當面の
石炭の
出炭増産ということから、こういう
資材状況では實に憂慮に堪えないような
状況であるのであります。よほど
政府におかれましても、また
國民も一緒に協力して、強力なる
措置を講じて推進しなければ、とうてい所期の
出炭を見ることはできないのじやないか、かように思うのであります。しかるに先般
政府では、
來年度から五箇年の
出炭計畫を發表されたのでありますが、これに關しましては、
繰返し繰返し商工當局に御
所見を
伺つたのでありますけれども、私はまだ
滿足のできるような御
答辯に接し得ておらぬのであります。この五箇年計畫につきまして、たとえば二十三
年度に三十三
萬トン出す、この
出炭のために
所要資材がどれだけ要るかということをお尋ねいたしたのでありますが、それに對しまして
政府から
資料が出ておるのでありますが、
普通鋼材については十三萬一千四百トンあればよろしい、
銑鐵については三萬六千三百トン、
鐵鋼製品については二萬八千六百トン、
セメントにおいては十四萬三百トン、こういう數目にわた
つて御發表いただいておるのであります。しかしたとえば
普通鋼材につきましては、二十一
年度の
入手量の
實績は六萬五千八百八十九トンでありまして、
來年度所要の
普通鋼材十三
萬トンといたしますならば、昨年の
入手量約二倍を必要とするということに相なるのであります。
銑鐵につきましては、二十一
年度の
入手實績は九千百七十トンであります。
來年度所要の量は三萬六千三百トンでありますので、昨年
入手實績の約四倍を必要とするということになるのであります。
鐵鋼につきましても、同様に約二倍、
セメントにつきましても、昨年の
入手實績の約四倍の
數量を必要とする。こういう
厖大なる
資材が、はたして入手できますかどうか、これが私は今日において
心配でならぬのであります。この間からも
伺つたのでありますが、
賠償物資として
施設の撤去されるような
關係もあるのではないかと思うのでありますが、これは十分見てあるのだという
商工大臣の
お答えであるのでありまして、その點は了解いたしましたが、これだけの
資材を經濟
安定本部としては、
來年度にはたして確保することができるかどうか、私は非常に危んでおるのであります。この
所要量の見積りにつきましても、
業者側から言えば、あるいはこれでとうてい足りないと言うかも知れぬと思うのでありますが、一
應商工省の御計畫の
數量だけを見ましても、ただいま申し上げますように、はたしてこれだけが確保できるかどうかきわめて疑問だと思うのであります。先般
商工大臣は、この五箇年計畫を立てるについては、經濟
安定本部と大體の了解ができており、これくらいの
資材は入手できるという見透しの上で、この計畫を立てておるのだという御
説明があつたのでありますが、私は
安定本部長官に對して、はたして
確信をも
つておられるかどうか、もしもこれに
確信がないといたしますならば、三千三百
萬トンは晝に書いた餅に終るのでありますが、
安本長官はどういうふうにお
考えでありますか、お伺いいたしたいと思うのであります。