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2020-06-04 第201回国会 参議院 文教科学委員会 第9号
公式Web版
会議録情報
0
令和
二年六月四日(木曜日) 午前十時開会 ─────────────
委員
の
異動
六月二日
辞任
補欠選任
山田
太郎
君
世耕
弘成君
六月三日
辞任
補欠選任
蓮 舫君
打越さく良
君
佐々木さやか
君
塩田
博昭
君 六月四日
辞任
補欠選任
衛藤
晟一
君
滝沢
求君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
吉川ゆうみ
君 理 事 赤池
誠章
君 石井
浩郎
君 こやり隆史君
水岡
俊一
君 委 員
上野
通子
君 佐藤 啓君
世耕
弘成君
滝沢
求君
三原じゅん子
君
伊藤
孝恵
君
石川
大我
君
打越さく良
君 小林 正夫君
塩田
博昭
君 高瀬 弘美君
梅村みずほ
君
松沢
成文
君
吉良よし子
君 舩後 靖彦君
国務大臣
文部科学大臣
萩生田光一
君 副
大臣
文部科学
副
大臣
上野
通子
君
事務局側
常任委員会専門
員 戸田 浩史君
政府参考人
内閣
府
知的財産
戦略推進事務局
長
三又
裕生
君
文部科学省大臣
官房文教施設企
画・
防災部長
山崎 雅男君
文部科学省初等
中等教育局長
丸山
洋司
君
文部科学省高等
教育局長
伯井
美徳君
文化庁次長
今里
讓君
経済産業省大臣
官房審議官
小笠原陽一
君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
政府参考人
の
出席要求
に関する件 ○
著作権法
及び
プログラム
の
著作物
に係る
登録
の
特例
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
(内 閣提出、
衆議院送付
) ─────────────
吉川ゆうみ
1
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) ただいまから
文教科学委員会
を開会いたします。
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 昨日までに、
山田太郎
さん、
蓮舫
さん及び
佐々木さやか
さんが
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
世耕弘成さん
、
打越さく良
さん及び
塩田博昭
さんが選任されました。 ─────────────
吉川ゆうみ
2
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君)
政府参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
著作権法
及び
プログラム
の
著作物
に係る
登録
の
特例
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
の
審査
のため、本日の
委員会
に、
理事会協議
のとおり、
内閣
府
知的財産戦略推進事務局長三又裕生
さん外五名を
政府参考人
として
出席
を求め、その
説明
を聴取することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
吉川ゆうみ
3
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) 御
異議
ないと認め、さよう
決定
いたします。 ─────────────
吉川ゆうみ
4
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君)
著作権法
及び
プログラム
の
著作物
に係る
登録
の
特例
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
を
議題
とし、
質疑
を行います。
質疑
のある方は順次御
発言
願います。
伊藤孝恵
5
○
伊藤孝恵
君 おはようございます。今日もよろしく
お願い
します。 各地で梅雨入りが発表されております。気象庁の三か月予報によれば、今年の六月から八月の
気温
は
全国
的に平年より高くなる予想だそうです。 昨日地元の
新聞
を読んでいましたら、
愛知
県五十四
市町村
あるんですけれ
ども
、回答があった五十一
市町村
全てで夏休みの
授業
、行われるというふうに書いてありました。 昨年八月の
愛知
の
猛暑日
、
最高気温
が三十五度以上になる
猛暑日
というのは十三日間あったそうです。おととしは二十日間ですから、
子供たち
がマスクをして
フェースシールド
をして
熱中症
にならな
いか
非常に
心配
ですし、今回三密を避けるために
特別教室
も
活用
して
授業
を行うということですが、そこにはクーラーがありません。換気によって熱風が吹き込む灼熱の
教室
では
授業
どころではありませんので、今日お配りしております
資料
一、御覧ください。 これ、昨年九月一日の
時点
での
冷房設備設置状況
なので、少しもうちょっと進んでいるというふうに聞いておりますけれ
ども
、この
時点
では、
小中学校
の
普通教室
七七・一%、それから
特別教室
四八・五%、ここには書いてございませんけれ
ども
、
体育館
は三・二%、災害時の
避難所
としても使われるところですから非常に
心配
ですけれ
ども
、そして
学校給食調理場
は二〇%
程度
なんだそうです。
厚労省作成
の
大量調理施設衛生管理マニュアル
では
室温
二十五度以下、
湿度
八〇%以下が望ましいとされているものの、
空調
がない
調理場
では、七月でも
室温
が三十五度以上、
湿度
が九〇%以上、これ
調理
前ですから、
調理
中はもっともっと暑くなるというふうに思いますけれ
ども
、これがもし八月の
猛暑日
だとしたら、
子供
の口に入るものを作ってくださっていますので、この
衛生管理
はもちろん、
調理
をしてくださっている方、栄養士の方の
労働環境
も非常に
心配
です。
大臣
、この
空調
のない
調理場
というのは、
文科省
によれば、今回、
冷却ベスト
でしのいでくれと、その
予算
は付けるからというようなふうに
説明
を受けたんですけれ
ども
、そんな無慈悲なことをおっしゃらず、今回の
学校等衛生環境改善事業費
というのがありますけれ
ども
、これを増額するとともに、この
調理場
の
冷房設備設置
を
事業
項目化していただきたいというふうに思うんですが、
いか
がでしょうか。
萩生田光一
6
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 今
先生
御
指摘
のように、
コロナ
の
感染症
による
臨時休業
の
学び
を取り戻すための
工夫
として、
夏季休業
中も
学校
を開放する、あるいは
登校日
を設けるという動きが各
自治体
で起こっていることを
承知
しております。
空調設備
の有無に合わせた
活動内容
や
給食
の
設定
などにも留意をして、
児童生徒
や
教職員
の
健康確保
に十分
配慮
いただくことは大切なことだというふうに思っています。 今
先生
御
資料
を出していただいたのは元年の九月
時点
で、
普通教室
なんかでいいますともう九割を超えましたので、順調には進んでいるんですけど、確かに、
特別教室
ですとか、
あと
は、
体育館
はRCの
気密度
の高いところは
エアコン
を付けると非常に
効果
があるんですけど、言うならば築四十年を超えたような
かまぼこ形
の昔ながらの
体育館
などは、これ
エアコン
を付けることの方が大変でございまして、
簡易
型などを上手に使いながら
対応
してもらいたいなと思っています。
空調設備
については、新たな
特例交付金
を創設をして
全国
の
地方公共団体
に
補助金
を交付するなど
整備
を進めてまいりました。 今回、第一次
補正予算
で創設された
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金
の
活用
によって、いわゆる
簡易
型の
エアコン
、
室外機
を置いてきちんとしたものが間に合えばそれにこしたことはないんですけれど、
給食室
などの場合は様々、すごく熱の上がるところとそうでないところもありますので、場所をピンで選んでいただいて、
移動式
のいわゆる
エアコン
の
導入
などを可能にしました。第二次
補正予算
には、
学校再開
に伴う
感染症対策
・
学習保障等
に係る
支援経費
として
調理員
の
熱中症対策
に必要な
経費
を盛り込ませていただきました。
児童生徒
や
教職員
の安全、安心の
確保
のため、各
地方公共団体
からの
相談等
には丁寧に
対応
し、その
取組
が進むように引き続きしっかり
支援
をしてまいりたいと思います。
伊藤孝恵
7
○
伊藤孝恵
君
地方公共団体
からの
相談
って、例えば、やっぱりこれをちゃんと、
施設
が古
いか
ら今から
冷房
を設置したとしてもそれは
費用
対
効果
が悪いじゃな
いか
と言われてしまうんですよね。そうではなくて、夏休みやるんですから、
子供たち
の御飯作ってくれるんですから、こういったところにもしっかり
冷房設備
を付けたいというところには
費用助成
をする、それから
補助率
というのも、
新設
や
改修
についてそれを上げていく。そもそも
地方創生臨時交付金
というのも増額してほしいですけれ
ども
、この
調理場
というところについての
大臣
の
課題感
、それから今後の
対応
、もう一度御
答弁
お願い
します。
萩生田光一
8
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) まず、今年は
緊急事態
を受けての
対応
ということになりますので、
先ほど
申し上げましたように、例えばリースであったとしても、
簡易
型の
エアコン
など
移動式
のもので冷気をしっかり
現場
に入れて
調理員
の
皆さん
の
環境
を整えていただきたいなと思っています。
現状
の
補助制度
ですと、
改修
や改築のときだけ
エアコン新設
いいですよとなっているんですけれど、今後、これ一段落しましたら、
調理室
というのも快適な
環境
で仕事をしていただく必要があると思いますので、これは将来の
課題
としてしっかり受け止めてまいりたいと思います。
伊藤孝恵
9
○
伊藤孝恵
君 ありがとうございます。 それでは、
法案
の
質疑
に入らせていただきます。 今回、
著作権
について
考え
たとき、大切なのは、
一つ
は
インターネット
上の
海賊版対策
を始めとした
著作権者
の
権利
、
コンテンツ
を適切に
保護
すること、
権利
を侵害しないということ、これは当たり前のことです。もう
一つ
は、せっかく生まれた
コンテンツ
というのをより多くの方に楽しんでいただけるように
著作物
を使いやすくする、
コンテンツ
だって見られたがっていますから、そのための
措置
であり、この
バランス
は非常に難しい、ここに腐心するというところです。
前回
は
著作権者
の
権利擁護
について
質問
いたしましたので、本日は
利用
の
円滑化
について
質問
させていただきたいと思います。
著作権法
は、第三十条、
私的使用
のための
複製
、第三十五条、
学校
その他の
教育機関
における
複製等
、第三十八条、非
営利
の一部の
演奏
や
上映等
は
権利者
の
許諾
を得ずに
著作物
を
利用
できると
規定
されております。この
権利制限規定
により、例えば
児童館
などで読み聞かせの
ボランティア
してくださっている
方たち
、非
営利
なのでどんな
絵本
も自由に読むことができます。しかし、これを
オンライン配信
するとなると、これ話は別になっちゃうんですよね。
オンライン配信
は、不
特定
又は多数の人に届ける
公衆送信
に当たるので
権利者
の
許諾
がないとできません。というか、この非
営利
の
公衆送信
という
例外規定
がそもそも存在しないので、非
営利団体
であれ
個人
であれ、今回の
コロナ禍
で一斉休校している
子供たち
の家時間を少しでも潤そうと好意で
オンライン
の読み聞かせをしてくださっている方もいますし、ダンスとかピアノとか、その
無料レッスン
を解禁してくださった
団体
もたくさんあるんです。でも、この
権利者
の許可を得ていなければ
著作権侵害
をしてしまう、してしまったということになります。 これ、
大臣
の御所見を伺いたいんですが、今、
アフターコロナ
の
教育
ですとか
ウイズコロナ時代
の
オンライン授業
とかいうのをこの本
委員会
でも
議論
している中で、三十八条第一項でしたか、この非
営利
の
公衆送信
の
例外規定
を設けることの
是非
、これ
検討
しないといけないんじゃないでしょうか。
今里讓
10
○
政府参考人
(
今里讓
君) 今ほど
お話
ございましたように、
著作権法
第三十八条第一項では、非
営利
、
無料
、無
報酬
で行う場合には、
著作物
の
上演
、
演奏
、
口述等
が
権利者
の
許諾
なく行える旨の
規定
をしてございまして、今御紹介ございましたように、例えば
児童館
で
対面
で
ボランティア
などが
絵本
の読み聞かせなどをすると、こういったことは可能になっているところでございます。これは
上演
、
演奏
、
口述
という形で目の前にいる人に対して直接
伝達
するという限られた
場面
でございますので、
権利者
の
利益
に与える
影響
が大きくないことを考慮したということでございます。
他方
、御
指摘
のような
公衆送信
につきましては、
インターネット等
を通じて
著作物
の
内容
が広く
世の中
に
拡散
をいたします。
権利者
の
利益
に大きな
影響
を与えることとなりますので、第三十八条第一項の
対象
として広く含めることは困難だと
考え
てございます。 なお、御
承知
のように、
著作権法
第三十五条では、
学校等
における
教育活動
に高い
公共性
が認められることを
理由
に、
授業
の
過程
における
公衆送信
について、
一定
の
要件
の下で
権利者
の
許諾
なく行えることとなっているところでございます。
伊藤孝恵
11
○
伊藤孝恵
君
次長
、概要は分かりました。 これは、今、私、非
営利
の
公衆送信
という
例外規定
、
議論
しなきゃいけないんじゃないでしょうか、設けなきゃいけないんじゃないでしょうかという
課題感
を述べているんですが、もう一度御
答弁
お願い
します。
今里讓
12
○
政府参考人
(
今里讓
君) 一部繰り返しになりますけれ
ども
、
先生
も
先ほど
御
質問
の中でお述べいただきましたように、
著作権者
の
利益
ということとそれから円滑な
利用
というものの
バランス
を取るというのが
著作権法
の非常に重要な
ポイント
でございます。 そして、
公衆送信
につきましては、繰り返しになって恐縮でございますけれ
ども
、
著作物
の
内容
が広く
世の中
に
拡散
して
権利者
の
利益
に大きな
影響
を与えることとなるということですので、
対象
として広く含めることは
現時点
で困難だと
考え
ているということでございます。
伊藤孝恵
13
○
伊藤孝恵
君 でも、
次長
、じゃ、千人の
対面
があります、
ワン
・
ワン
の一人の
オンライン
があります。これについてはどう
整理
すればいいんでしょうか。
今里讓
14
○
政府参考人
(
今里讓
君) 態様で区別するということは、その量の問題もございますけれ
ども
、我々の
整理
といたしましては、法の
精神
といたしましては、
インターネット
で
公衆送信
は非常に
拡散
する蓋然性が高いと、このように
考え
ているところでございます。
伊藤孝恵
15
○
伊藤孝恵
君
大臣
に
コメント
を
お願い
します。 法の
精神
、もちろん重要です。しかしながら、
時代
が求めるもの、今、
時代
の
現実
というのもあります。それについてこの非
営利
の
公衆送信
というのをどういうふうに捉えていったらいいのか、
大臣
の御所見伺います。
萩生田光一
16
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
先ほど
次長
も
答弁
しましたけれ
ども
、
原則
非
営利
、
無料
、無
報酬
、これは問題ないということになっているんですけど、
先生
が冒頭
お話
しされたように、例えば本の読み聞かせが、
相手
が
特定
できて、そして
一定程度
の
範囲
、これ、
一定程度
の
範囲
というのは何人までだとぎりぎりやるといろいろまた難しい解釈になってしまうんですけれど、じゃ、それ
インターネット
でもいいじゃな
いか
、多くの
子供たち
が
在宅
にいるんだから読み聞かせで本を読んであげることはいいことじゃな
いか
、その人は全く
無償
で
ボランティア
でやっているんだからと、そういう
感覚
は実はこの
法律
を上程するときに我々の中でもいろいろ
議論
ありました。 ところが、結局、それが
拡散
の幅によっては、その本を買わなくても本の
中身
までみんな知ってしまって、本の
著作権
を持っている方の
販売
あるいは
促進
に対して著しい
影響
があるかもしれないということになりますと、そこはピン留めを
一つ
しておかなきゃならないなというのがこの
法律
の
性格
でありますので、
権利
と
利用者
の
バランス
をしっかり取ったということになるので、じゃ、その線引きがどこなんだということになるとすごくグレーなところがあることは今までの
議論
の中でも正直申し上げてきたところでございます。 今後もこの
バランス
見ながら、
先生
がおっしゃったように
時代
が変わりましたから、そうはいっても、この
オンライン
使ってもう少し緩やかな
皆さん
への開放というものが必要なんじゃな
いか
ということは
考え
ながら、今後進めていきたいと思います。
伊藤孝恵
17
○
伊藤孝恵
君
個人
が
権利者
に
許諾
を得るというのは並大抵のことではありません。 例えばこの
絵本
一つ
取っても、文を書いた人、絵を描いた人、場合によっては翻訳をした人、監修をした人、
保護期間
が終了していなかった場合はこの
全員
に
許諾
を取らなければなりません。大抵の場合、
出版社
が一元的に間に入っていることが多いと思いますが、これ
出版社
に、じゃ、私も使いたい、私も使いたいと問合せが相次いだら、これ
対応
不可能であります。 この
権利者
不明問題というのもありまして、使いたかったら
自分
で
権利者
を探してこなければいけませんよと。
著作権
は
財産権
と
一緒
なので、没後七十年以内であれば
法定相続人
がそれを引き継ぎます。私も以前、「ゼクシィ」という
結婚情報誌
の
CM
を作っていたんですけれ
ども
、そこで、その
表現
の中で
種田山頭火
さんという方の俳句を使うことになりまして、御本人は一九四〇年に亡くなっているので、じゃ、
お子さん
を探せ、そもそも
お子さん
はいるのか、いや、でも、
お孫さん
じゃな
いか
今はというので、みんなでこれ大捜索した結果、
熊本在住
の
お孫さん
というのを探し出して、そして
連絡
を取って、使わせてくださいと言って
お願い
をしに行ったことがあります。これ、大変な時間と労力を要しました。 もちろん、探しても探してもいなかった場合は
代替許諾
というか、
文化庁長官裁定制度
によってパブリックドメイン化しますけれ
ども
、私の今の
課題感
は
動画
なんです。 先日、大
学生
百人に一日一回も
動画
を見ていない人っていますかというふうに聞いたら、見ていない人、ゼロ人でした。
全員
一日一回は何かの
動画
を見るそうです。
子供たち
が一番静かにしていてくれるのもユーチューブを見ているときです。 この
映画等
いわゆる
作品
でない
動画
の
著作権
というのは、無
法定主義
といいますか、創作して世に出した瞬間から
著作権
というのが発生するんですが、その維持に関与していないという
実態
があります。今後、
著作権者
の
権利
を守る上でも、使いやすくするためにも、
動画アップロード
の際のレギュレーション、具体的には
権利者
の
設定
、
登録
の
見直し
、そういうのも必要になってくるんじゃないでしょうか。
今里讓
18
○
政府参考人
(
今里讓
君) 御
指摘
のように、
動画
につきましては、
動画
全体の
著作権
に加えまして、
動画
に用いられる原作、脚本、
音楽
、
実演
、
レコード等
に関する多数の
権利
が関わるものでございます。そのため、他の
分野
に比べまして
権利処理
が非常に複雑な面がございまして、
動画
を
作成
、
配信
する
時点
で
著作権者等
を明確にしておくということが重要であると
考え
ているところでございます。
集中管理
の
取組
が進んでいる
音楽分野
におきましては、
平成
二十九
年度
から三年間、
文化庁
におきまして
著作物等
の
権利情報
を集約した
データベース
の
構築等
を行ったところでございます。また、今
年度
は
管理団体
に
権利
を預けていない
個人クリエーター等
の
権利情報
を集約するための
調査研究
を
実施
しておりまして、
データベース
の更なる
充実
を図ることとしております。こうした
音楽分野
の実績が他の
分野
の
参考
になると
考え
ているところでございます。 また、
内閣
府を
中心
にいたしまして、
我が国
の多様な
コンテンツ
の
利活用
を
促進
するために、
放送番組
を含め多様な
分野
の
デジタルアーカイブ
と
連携
して、
コンテンツ
に関するメタデータ、
情報
でございます、これを一元的に検索できる
ジャパンサーチ
の
構築
が進められているところでございます。 さらに、非
営利団体
の
取組
といたしまして、
著作者
が自らの
著作物
を
公開
する際に
利用条件
をあらかじめ
意思
表示するための
ツール
としてクリエーティブ・コモンズ・ライセンス、これが国際的に
利用
されているところでございます。 こういった様々な
取組
により、
放送番組
を始めとする
動画
の
権利
の所在の
明確化
と
利用
の
円滑化
が進むことを期待しておりまして、
関係省庁等
と
連携
しながら積極的に取り組んでまいりたいと
考え
ます。
伊藤孝恵
19
○
伊藤孝恵
君
次長
も触れていただきました
集中管理
、本当に大事だというふうに思います。 しかしながら、
資料
二を御覧ください。これ、
集中管理
できていたとしても、使いにくければ
意味
がないんですよね。 よく
ニュース番組等
で過去の
CM
を紹介していたりしますし、国会でよく働き方
改革
が
審議
されていたときは、あの二十四時間働けますかみたいな、そんな
CM
が流されました。
CM
は
時代
の映し鏡だというふうに言われていますので、
資料
としても
大変価値
があります。 でも、この使うときの煩雑さですね。これ、ぱっと見ていただくと、ちょっと分かりにくいんですが、
お金
はいいとしてです、このACC・
CM情報センター
は、
広告主
とか
広告会社
とか
CM会社
へは
アクセス
してくれるんですが、その前段として、例えばJASRAC、
音楽著作権
ですね、タレントさん、
出演者
、その他、その
権利処理
を全て必要なものは
自分
でやらなきゃいけないんです、
自分
でです。この
ステークホルダー全員
に
連絡
を取るというのは、
CM
一本使うとしてもこんなに大変なんだというところがあります。 これから
オンライン授業用
の
コンテンツ
というのも
動画素材
というのは欠かせないものになります。例えば、あの
ティラノサウルス
という六千六百万年前に絶滅した
肉食恐竜
でねというふうに
子供
に私が話したり
文字
で見せるよりも、
ティラノサウルス
がぐわあっといって、口を開けて、鋭い目で、八十八本のとがった歯が見えた方が、そんなにとがっているのはそれは
肉食
だろうねというふうに思う。やっぱり
動画
には訴えかける力がありますので、この
素材
というのは欠かせないものになります。 今、
小学校等
の
オンライン授業
の
コンテンツ
は
教育委員会
や
先生方
が試行錯誤しながら
制作
をしております。多くは黒板を背に、
学校
の
授業
とさほど変わらないような
内容
ですが、既にそれが
子供たち
の興味、関心を引かないことや、
オンライン
と
オフライン
では、使う
素材
も、適した教え方、適した
教え手
も違うということに
大人たち
は気付いております。
大臣
に伺いたいんですが、
小学校等
の
オンライン授業
の
コンテンツ
を
教育委員会
の
方たち
の
努力
に任せるというのには限界があると思います。現に、横浜市のようなテレビ神奈川まで巻き込んで
オンライン
推奨している
自治体
と、
オンライン
は一切やりませんというふうに断言している
自治体
、これ格差が生じているんです。
コンテンツ
は、例えばテレビ局、予備校、ユーチューバーとか、それにたけた
人たち
の力を借りるという必要は大いにあると思いますし、
NHK
・フォー・スクールなんというのもその
一つ
だというふうに思います。
子供たち
は既にその
クオリティー
に、いつも見ているので慣れているので、退屈な
オンライン授業
というのは幾ら
努力
して作ってもなかなか座っていられない。その際、やっぱり問題になってくるのがこの
権利処理関係
なんです。今、
著作権法
第三十五条第一条において、
教育
を担当する者及び
授業
を受ける者が
授業動画
を
作成
、
配信
する場合のみ自由に使えることになっています。この
法整備
、
予算化
、
素材
の
集中管理
が進まなければ、いい
コンテンツ
が生まれてきません。
素材
は使いやすく、
制作
は
民間
の力で組織的に、
クオリティー
チェックはしっかりということで、
大臣
、この
オンライン授業
の
コンテンツ
というのも
教科書検定
のような
仕組み
というのを、そういったものをお
考え
になっているんでしょうか。
萩生田光一
20
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
教科書
については主たる
教材
として
使用義務
が課されている一方、
教科書
以外の
補助教材
については、有益適切なものである限り、校長や
設置者
の
責任
と
判断
で
使用
できるものとなっております。 その
内容
や
取扱い
については、
平成
二十七年に
文部科学省
から通知を発出し、
教育基本法
や
学習指導要領等
の
趣旨
に従っていること、
児童生徒
の発達の
段階
に応じたものであること、
特定
の見方や
考え方
に偏った
取扱い
とならないようにすることなど、十分留意するものとしています。
オンライン
の
コンテンツ
を含め、
教材
の
使用
については、こうした点に留意しながら
設置者
及び
学校
において適切に
対応
いただくものであり、
文科省
として
事前
に
検定制度
のような形で
学校
で
使用
する
オンライン
の
コンテンツ
の
内容
を
確認
することは、現
段階
では
考え
ておりません。
伊藤孝恵
21
○
伊藤孝恵
君 今まではですよね。 でも、今、一時的に
オンライン授業
を
推進
しているわけじゃなくて、もう戻れませんから。
オンライン
と
オフライン
、この
授業
をどういうふうにベストミックスしていくかというところに、もう次の
段階
に進んでいるわけで、そのときにこの
動画素材
、この
オンライン授業
の
コンテンツ
というのが
子供たち
の目に触れる
クオリティー
になっているか、
クオリティー
になっているものを作らなきゃいけないし、そうであることをチェックする機能、そういったものも
是非
御
検討
いただければというふうに思います。 次に、
オンライン授業
と
インクルーシブ教育
の
親和性
について伺いたいと思います。
オンライン
と
オフライン
の
授業
の併用をする中で、私は、
子供
が、みんな
一緒
だよと、あなたも私も何も変わらないよというふうに
大人
になって言われても、まあ脳みそでしか何かこう
感じ
られないというか、心に入ってくるわけではなくて、みんな
一緒
だよと言われて、何今更言っているの、当たり前じゃんというふうになるには、やっぱり小さい頃から
一緒
に時間を過ごす、共に生きるという、そういう経験が必要なんだというふうに思います。 知ること、
理解
すること、好きになること、時には、き
れい
事じゃなくて
自分
の中の
嫌悪感
や
差別感
や、そういったものに否定したり肯定したりしながら
子供たち
には育っていってほしいなというふうに思うんですが、しかし、現在の
特別支援学校
、
特別支援学級
、
通級指導
、
普通学級
、そういった
受入れ体制
が整っているとは言えないので、なかなか
インクルーシブ教育
を進めていくというのは難しいと言わざるを得ません。 でも、今まで
一緒
に学べなかった
障害
を持っている
子供たち
や、例えば物理的に離れて
病気療養
しなきゃいけない
子供たち
、
オンライン
なら体は別々のところにあっても共に学べるのではな
いか
というふうに思います。もちろん、これ
コンテンツ
の
工夫
が要るんですよね。 それについて、
大臣
、
是非研究
をしていただきたい、
推進
をしていただきたいと思うんですが、
いか
がでしょうか。
丸山洋司
22
○
政府参考人
(
丸山洋司
君)
お答え
を申し上げます。
文部科学省
では、
障害者
の
権利
に関する条約に基づく
インクルーシブ教育システム
の理念の
実現
に向けて取り組むことが大切であるという
認識
をしております。
障害
のある
子供
と
障害
のない
子供
が可能な限り共に
教育
を受けられるように
条件整備
を行うとともに、
先ほど
委員
の方からもございましたが、一人一人の
教育的ニーズ
に最も的確に応える
指導
を
提供
ができるよう、
通常
の
学級
、
通級
による
指導
、
特別支援学級
、
特別支援学校
といった
連続性
のある多様な
学び
の場をしっかりと
整備
を行うことが必要であるというふうに
考え
ております。
ICT機器
を
活用
した双
方向
の
オンライン授業
を行うことにより、例えば、
先ほど
も御
指摘
いただきましたように、
病気療養
のための入院中の
児童生徒
が
学校
に登校している
児童生徒
とともに
授業
に参加をしたり、また、
特別支援学校
と
通常
の
小中学校
とをつなぐことによりまして両校の
児童生徒
が
交流
をしたり
共同
で
学習
をしたりと、そういった
障害
のある
子供
と
障害
のない
子供
が共に学ぶ機会が
充実
するといったことが
考え
られます。
文部科学省
では、
GIGAスクール構想
におきまして、
児童生徒
一人一人の
端末
や高速大容量の
通信ネットワーク等
の一体的な
整備
を行うこととしております。その中で、今回の第一
号補正
の中でも、
障害
に応じた
ICT機器
の
購入等
も
支援
をすることとしているわけでございます。 引き続き、
ICT
を有効に
活用
しつつ、
インクルーシブ教育システム
の
構築
に向けた
特別支援教育
の
充実
にしっかりと取り組んでまいりたいと
考え
ております。
伊藤孝恵
23
○
伊藤孝恵
君
大臣
に御
答弁
いただきたかったなと思いますけれ
ども
。
インクルーシブ教育
を進めていく、そのてこになるのは
政治
であり、そして
文科省
の
皆さん
です。
前回
、
丸山局長
に
インクルーシブ教育
というのが新
学習指導要領
にないじゃな
いか
と言ったら、
交流
するというのがちゃんと書いてありますと。
交流
じゃないんです、共に生きるんですというふうに申し上げましたけれ
ども
、やはりこういった
オンライン授業
における
インクルーシブ教育
、これを研究していただき、
推進
していただきますことを
お願い
申し上げ、
質問
を終わります。
水岡俊一
24
○
水岡俊一
君
立憲
・
国民
.
新緑風会
・
社民
の
水岡俊一
でございます。本日もよろしく
お願い
申し上げます。
改正案
の
審議
につきましては、
一定
進んできた、様々な点を網羅した
審議
が進んだと、こういうふうに
考え
ております。そこで私は、今日は
著作権
、少し全体を見ながら
教育現場
との関わり合いを少し振り返ってみたいと、こういうふうに思っております。
先ほど
、
伊藤委員
の
質問
の中で、
オンライン教育
、今一生懸命
学校
と
子供たち
の間で行われているそういった
オンライン教育
、
ICT教育
の中で
著作物
を扱うということについてのいろんなやり取りがございました。 改めて、ちょっと
整理
をして
お答え
をいただきたいと思うんですが、私の
問題意識
は、
オンライン教育
で
著作物
を
許諾
なしで
利用
することができるのかどうかという
質問
に対してはどういう
整理
が必要なんでしょうか。
お願い
します。
今里讓
25
○
政府参考人
(
今里讓
君)
学校等
における
オンライン
での
指導
、
授業
におきまして
資料等
の
著作物
を
インターネット
送信することについては、従来は
著作権者等
に個別に
許諾
を取る必要がございました。この点、
ICT
を
活用
した
教育
を
推進
するために、
教育機関
の
設置者
が各
分野
の
権利者団体
で構成される
指定管理団体
に一括して
補償金
を支払えば
教員等
が
オンライン
での
遠隔授業等
において様々な
著作物
を
許諾
を得ずに
利用
できる旨の
著作権法改正
が
平成
三十年に行われたところでございます。 この
制度
につきましては、
新型コロナウイルス感染症
の流行に伴う
教育現場
の
遠隔授業等
に対する
ニーズ
に
対応
するため、当初の
予定
を前倒しし、本年四月二十八日から施行するとともに、
事態
の
緊急性
及び
重大性
に鑑みた
指定管理団体
の
配慮
により、今
年度
に限り
特例
的に
補償金額
を
無償
としたところでございます。 本
制度
は
著作権者
の
利益保護
と
著作物利用
の
円滑化
の
バランス
を取るために創設された
仕組み
でございまして、
令和
三
年度
以降に
有償
の
補償金
による
本格実施
が円滑に行われるよう、
関係者
の間の
ガイドライン
の
早期策定
や適正な
補償金額
が
設定
されるための
準備
、
教育現場
における本
制度
の
普及啓発
などを行ってまいります。
水岡俊一
26
○
水岡俊一
君 この
著作権法
全体はなかなか難しいところがあって、今の
お話
をいただいたところでも、何だ、
許諾
なしで全くフリーで問題なく全てのことが
コンテンツ
を使うことができるのかと誤解をしがちな
部分
があって、今の
お話
を聞くと、来年からは
著作権
に対する
補償料
を
一定
支払わなければ
許諾
なしで使うことはできないということが実際には起こってくるわけですよね。今年は三十五条を前倒しで、今
年度
に限って、それについては
クリエーター
の
方々
とか
著作権者
がいいよと、
学校
の今の
状況
を鑑みるとこれは
是非
使ってほしいと、こういうような形を申し出ていただいたという背景があって、来年からはどうするのか。
文科省
として、あるいは
文化庁
として、この件についてきちっと
補償料
を支払っていくというそういう
考え
、
予算立て
があるんでしょうか。
丸山洋司
27
○
政府参考人
(
丸山洋司
君)
お答え
を申し上げます。 来
年度
以降の
補償金額
についてでございますが、本格的な
制度運用開始
に向けまして、
指定管理団体
において
教育関係団体
の
意見
も聴取をしながら
検討
、
調整
が行われた後に
文化庁長官
の認可を受けることとなります。この
過程
では、
学校関係者
の
ニーズ
にも適切な
配慮
が行われた上で、額の
適正性
が
確保
されるものと
考え
ております。
文部科学省
としては、本年四月二十日に
閣議決定
をされました
緊急経済対策
において
補償金負担
の軽減のための必要な
支援
について
検討
するとされていることも踏まえつつ、本
制度
の円滑な
運用
に向け、適切な
対応
に努めてまいりたいと
考え
ております。
水岡俊一
28
○
水岡俊一
君 そういう
意味
では、今後のまたこの
委員会
で、それらについてのきちっとした
議論
であったり、あるいはその
状況
を把握することが必要だと思うので、
是非文科省
としても必要な時期にいろんな
情報提供
をいただきたいと、こういうふうに
お願い
をしたいと思います。 そこで、今回いろんな
事象
について
お話
がございまして、実際には、
違法コンテンツ
、
海賊版
のものを我々は知らなかったとはいえ
ダウンロード
することについて、やはり私
たち
はきちっと戒める必要があるし、それらに対する
認識
を高めなきゃいけないと、こういうことがあると思うんですけど、
委員
の
皆さん方
もそうだと思いますが、我々が
インターネット
を見たときに、この
漫画
が
正規
なものであるのか、あるいは
海賊版
のものであるのかというようなことをどうしたら知ることができるか。私もなかなか分かりませんでした。ですから、この
サイト
につながっているときは大丈夫、あるいはこの
サイト
は気を付けなきゃいけないということを私
たち
は何で知ることができるかというと、ある
マーク
があるんですね。その
マーク
、
ABJマーク
というものであったり、あるいは
音楽
や
映像
だったらエル
マーク
というようなものがあるんですが、
委員
の
皆さん方
、恐らく御存じないんじゃないでしょうか。 そういったことをもっと
子供たち
や
学校
に知らしめるということがこれから必要になってくるように思いますが、これらについてどうでしょうか、その
状況
をお知らせください。
今里讓
29
○
政府参考人
(
今里讓
君) 今回の
法案
の非常に大きな
内容
である
違法コンテンツ
の
ダウンロード
をすることの
違法化
ということでございます。 これにつきましては、
委員
今御
指摘
ございましたように、それが違法なもので、違法に
アップロード
されたものと知りながらというような
条件
が加わっているところでございます。ここのところは確かに一般の方には少々分かりにくい面があるというのは否定できないところであると思います。そのため、
法案
の
内容
でも
附則
に
規定
しておりますように、
国民
への
普及啓発
あるいは
著作権教育
を進めていくということが
規定
されているところでございます。 今
先生
御
案内
ございましたような、
合法化
といいますか、公式のものの
サイト
というのの
マーク
を
事業者
によって
普及
していくということも進んでいることでございますけれ
ども
、私
ども
も、その
CM
でありますとか、SNSでありますとか、若い方にも届くような
手段
で、今回の
法改正
の
内容
で、知りながら
ダウンロード
したものでなければ違法ではないということですとか、
合法サイト
の見分け方ですとか、そういった
情報
について
発信
をしていきたい、このように
考え
ているところでございます。
水岡俊一
30
○
水岡俊一
君 今回、
法律案改正
において、そういった知らなかった場合は罪には問われないというようなことで、とりわけ
子供たち
に対しての
配慮
が私はされているというふうに思うんですが、でも、知らなかったらそれで許されるということだけを強調すると、
著作権者
の
権利
がどんどん侵されていくということに変わりはないわけで、あるいはそれがもっと悪くなるわけで、そういったことにおいては、今、この
サイト
は正しい
サイト
というようなことをもっともっと
普及
して
いか
ないといけないと思うので、それらが今後の
課題
だと私は思うということを申し上げておきたいと、こういうふうに思っております。 そこで、
大臣
、具体的な話でちょっとお尋ねをしたいと思うんですが、今回の
コロナ禍
の
状況下
において、
オンライン教育
が様々な形で
努力
をされてやっていますよね。今
お話
のあったように、
教育
の
分野
で極めてカバーされていて、
著作権
について
余り学校
で
意識
することはないんだというふうに私
たち
は
理解
しておりますけれ
ども
、例えば
音楽
の
授業
で
オンライン教育
を
利用
して、
学校
で
教員
が
指導
するけれ
ども
、
子供たち
は、
児童生徒
は
端末
を使って
家庭
でそれを見ると。 そういった中で、実際に歌う、
演奏
するということがありますけれ
ども
、そんな中で、例えば
文部省唱歌
の「
さくらさくら
」をみんなで歌ったり
演奏
したりすることには何の問題もないということはもう
皆さん
お分かりの
程度
、
著作権
というものがもう存在しないということでみんな共通
理解
できるんですけど、じゃ、今の
子供たち
ですので、
森山直太朗
の「
さくら
」をみんなで歌いましょうと、こういうことになったときに、じゃ、
皆さん
、これが
楽譜
ですよといって、例えばズームでそれを示して、それを
生徒たち
が
ダウンロード
するというような具体的な
事象
が起きてきますよね。 さて、このときにどういうことになるのか。これは大丈夫なのか、大丈夫でないのかということがやはり気になってくるわけですよね。ですから、今の、
先ほど
の
整理
でいえば大丈夫だろうというふうになるんですけれ
ども
、この辺り、
大臣
の御
理解
あるいは
文化庁
の御
理解
があればお聞かせをいただきたいと思います。
今里讓
31
○
政府参考人
(
今里讓
君) 今、
水岡先生
が例としてお引きになったものは、
授業
でということかと
理解
しております。
授業
の
過程
でございまして、その際に
教員
が、直接
指導
に携わる
教員
がいろいろな
著作物
を
教材
として使う、そして
生徒
がそれによって、それを例えば歌ったり
演奏
したりということは今回の
平成
三十年の
授業目的公衆送信補償金制度
に含まれるものというふうに
理解
をしてございます。
水岡俊一
32
○
水岡俊一
君 では、これは来年、
令和
三
年度
になったらどうなるんでしょう。
今里讓
33
○
政府参考人
(
今里讓
君) 今回の、今の
状況
と
令和
三
年度
の
状況
と申しますのは、一番法の
ポイント
は
許諾
を得なくて使えるということでございます。つまり、そもそも
著作権者
が
権利
を持っているわけですので、それを、ほかの人がその
権利
を使おうとすると
許諾
を得なければいけない、この
許諾
が
授業目的
のときには必要でなくなっていると、こういうところでございます。そして、その引換えと言ってはなんですけれ
ども
、
補償金制度
というものがあると。
補償金制度
については、現在のところは
令和
二
年度
無償
ということになってございますけれ
ども
、来年は
有償
による
本格的実施
に向けて
関係者
間で
調整
が行われると、こういう
状況
でございます。
水岡俊一
34
○
水岡俊一
君
大臣
、それでは、来年の
著作権
の
補償料
について支払うということになると、あるいはその額がどういうふうになるかというのは今後の
課題
であるという
お話
は伺いましたけれ
ども
、
学校現場
において、例えば
著作物
として、例えば今の
楽譜
だとか、あるいは曲だとか本だとか
映像
だとか
写真
だとか、そのようなものを
学校現場
で
オンライン教育
で使うということについては全く
意識
をしなくていいと、
著作権
の支払あるいは
許諾
を得なきゃいけないというような、そんな
意識
を持たなくていいということでよろしいですか。
萩生田光一
35
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
水岡先生
の
問題意識
は、来年以降、
学校
で
一つ一つ
の
著作権処理
をするような
事務作業
が発生するのかということを多分御
心配
いただいているんだと思います。
次長
が申し上げましたように、今年は言うならば減免で対処していただいておりますけれ
ども
、来
年度
以降は、言うなら包括的に、あらかじめ
学校
の
授業
という
公共性
のある場での
著作権処理
というのを包括的に
一定
の
金額
をお支払いしながら行っていきますので、ルールの中に収まっているものであれば、それは
先生方
が御
心配
を掛けるようなことはございません。
先ほど
伊藤先生
がティラノザウルスの
お話
をしていただいて、八十八本歯があることを私も初めて知ったんですけど、例えばそのために「ジュラシック・パーク」の
映像
の一部を
教材
として
先生
が
処理
したものを
授業
で
配信
するのは、これは問題ないんですけれど、それをまた、
授業
で使ったからといって、これ面白いぞといって
先生
が
リンク
を貼ってしまって、後で、
授業
終わったら、うち帰ったら見てごらんなんていうことは、これはいけないことでありますので、あくまで
授業
という
範囲
の中で行われる
著作権
の
処理
については
一定程度
、
現場
の
皆さん
に御
心配
を掛けるような
仕組み
にならないように今
対応
しております。
水岡俊一
36
○
水岡俊一
君 やはり細かく突き詰めていくと、気を付けなきゃいけないことって出てくると思うんですよね。今、
森山
さんの「
さくら
」を例に取りましたけれ
ども
、じゃ、
森山直太朗
さんの歌をみんなで聴いてみましょうとやっぱり言いたいと
教員
は思ったとしても、えっ、それって大丈夫だったかなとかいうような、そういう問題が出てくるんですよね。 ですから、
先ほどリンク
を貼るということはやっぱり問題ですよと
大臣
はおっしゃった。それらについて、何が大丈夫で何が駄目なのかということについて、これはしっかりと、
学校
で
教育
を進めていく
人たち
にしっかりと
情報
を
伝達
をしてほしいと思いますが、そういったこれからの
取組
について、何かお
考え
はありますか、
大臣
。
今里讓
37
○
政府参考人
(
今里讓
君)
学校現場
におきましては、この
制度
ができますれば、
学校
の例えば
子供
の数などで
補償金
の額が包括的に決まるということですので、まずは
一つ一つ
のところに気を配る必要は、ものを
授業
で使うということについてはないということをまず押さえておいた上で、確かにこの
仕組み
、全く新しいものでございますし、
授業
の
過程
でと
先ほど
から私申し上げておりますけれ
ども
、それはどこまでなのかというところは確かに若干
理解
をするのに知識が必要な
部分
であろうとは思ってございます。 ですので、そういったことを、この
制度
の
本格的実施
、今は非常に言わば暫定的にスタートしているわけでございますけれ
ども
、
本格実施
に向けては、
学校現場
、
教育委員会
につきまして、この
制度
の
仕組み
、それから、どういうことができるのか、どういうことはそれは控えた方がいいのかということについて、
具体例
を交えながら
周知
していく必要があると思って取り組んでいきたいと思っております。
水岡俊一
38
○
水岡俊一
君 私
自身
がこの
改正案
についていろいろと勉強する中で、様々な疑問だとか不安だとかがやっぱり出てくるんですね。今
お答え
をいただくと、ああ、なるほど、そんなに
心配
することないんだという印象はありますけれ
ども
、実際には、
学習
していく中でいろんな、この
漫画
はいいのか、この
映像
はいいのか、この
写真
はどうなんだろうかというような疑問が次々に湧いてくるので、それらについての今後のきちっとした
情報
を
伝達
をしていただきたいということを
お願い
をしたいというふうに思っております。 次に、
学校
の
現場
の
お話
に移りたいというふうに思っております。 人的あるいは物的な
学校
に対する
支援
を様々していただいているわけでございますけれ
ども
、かねがね、
スクールカウンセラー
それから
スクールソーシャルワーカー
、そういった
方々
に
学校現場
は随分と助けていただいているというふうに思っておりますけれ
ども
、先日の
委員会
でも
お話
にちらっと出ましたけれ
ども
、ちょっと私にとってもショックなことがございました。それは何かというと、
総務省
から
文科省
に対して
勧告
が出た。何の
勧告
かというと、
学校
における
専門スタッフ等
の
活用
に関する
調査
に基づいて
勧告
が出された。この
勧告
の
内容
が
大変ショック
でした、私にとっては。 それらについての受け止めを、
大臣
はどのように、直接
勧告
を受けた
大臣
としてどのようにお
感じ
になっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
萩生田光一
39
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 私も、
総務省
からの
勧告
についてはじくじたる思いで受け止めをさせていただきました。
学校現場
にそういった
専門性
のある
福祉
や様々な心理の
専門家
の
方たち
が
サポート
で入っていただくことはいいことだと思うんですけれど、これ逆に
水岡先生
に聞きたいぐらいなんですけど、週に一回とかしか
学校
に来ない人と毎日やっぱり
自分
が
担任
で接している
先生
で、そしてそういう
悩み事
があったときに、
自分
の手を放して週に一回来るその
専門家
の
先生
にお任せする
判断
というのは、すごくやっぱり
担任
の
先生たち
難しいんだと思うんです。 例えば、同じ
職員室
の中に机をちゃんと用意して、たとえ週一回でも二回でも声を掛けられるような
環境
で一日を過ごす
先生
と、別室で、ここを控室に使ってくださいと言われて全く
先生方
との接触がない中で、ソーシャルワーカーの
先生たち
もなかなかその力が発揮できない。すなわち、
予算
を付けて人は
配置
したけれど、どうやったら有効かということをもっとやっぱり深掘りする必要が
文科省
としてはあったんだと思います。 すなわち、
チーム
の中に入っていただいて、
担任
の
先生方
のプライドもあるいは
悩み
も
共有
していただく中で、お任せするんじゃなくて
一緒
に
子供たち
に向き合ってもらえる、そういう
専門職
として
サポート
に入ってもらう
体制
に欠けていたんではな
いか
ということを今反省しているところでございまして、今後、
補正予算
でも
一定
の
金額
をまた積ませていただきました。お認めいただけるならば、少し回数や人を増やすこともできると思います。結果、何人増やしたって全然有効
活用
できていないじゃな
いか
ということがないように、ましてこの長い間の休みが終わってから
学校
が
再開
しますので、心の
部分
で悩んでいる
お子さんたち
もたくさんいらっしゃると思います。
是非
、
専門性
を発揮していただくために、
学校
の
チーム
の一員としてしっかり
対応
できる
環境づくり
を
文科省
としては
現場
にしっかり
サポート
していきたい、そんなふうに思っています。
水岡俊一
40
○
水岡俊一
君 確かに私はそのとおりだというふうに思います。 それで、
勧告
の
中身
をここで
議論
する時間はないんですけれ
ども
、要するに、
勧告
の
中身
で言っていることは、
スクールカウンセラー
、
スクールソーシャルワーカー
の
活用
に当たって
課題
が解決されているとは言い難い、こういうような言いぶりがあります。また、その原因を把握をし、
課題
の
解決策
を
検討
し、
教育委員会
及び
学校
と
共有
すべきであると、こういうようなことが示されていてなかなか痛烈な
言葉
だというふうには思いますが、今
大臣
の
お話
にあったように、やはりその
スクールカウンセラー
が本当に
子供たち
の助けになれるような形での
活用
ができていないとすればこれから
考え
て
いか
なきゃいけないねと、こういう
お話
がありました。 やはり今の
お話
、
大臣
の
お話
の中に本当に何というか示されていると思うんですけど、やっぱり、
スクールカウンセラー
を十分に
配置
をいただいたということですが、実際にはなかなか
学校現場
には
スクールカウンセラー
の方がいらっしゃる時間がないと。私の聞いたところによると、およそ九割の
学校
で週一回
スクールカウンセラー
がいらっしゃるというのが
現実
だという
お話
ですね。だから、今
大臣
の
お話
の中に、週一回
学校
に来る
スクールカウンセラー
の方と
担任
の
先生
とどっちに
子供たち
は行くのかとか、あるいは
スクールカウンセラー
の方にお任せをして大丈夫だろうかというような疑義が生じたり不安が生じたり、
子供たち
も行きにくいということがあるとすれば、やっぱりその
状況
を変えなきゃいけませんよね。 そういうことを変えるとしたら、まあ、やはり
学校
に一人の
スクールカウンセラー
が常駐するということが必要な
条件
じゃないでしょうかね。少なくとも週三日であるとかいて、例えば月、水、金はこの部屋に行けば、ちょっと
担任
の
先生
には話しにくいけれ
ども
、あるいは
担任
の
先生
に話しちゃうとちょっと
自分
のお母ちゃんに伝わっちゃうかなという不安があるから、そういうようなことを思っている
子供たち
が
相談
に行くとか、そういうようなことが
現実
的に
子供たち
の目の前に展開されない限りはまず無理ですよね。週一回、何だか知らない人が来ているみたい、でも来ていることすらも分からないぐらいな話なので、実際にはその
配置
がどれだけ重要かということを改めてこの
勧告
は示しているんではないのかなと、こんなふうに思っているところであります。
大臣
は
現場
のそういった
職員室
の姿も想像いただきながらいろいろとお
考え
をいただいているようですので、
是非
ともこれからの十分な
配置
を進めていっていただきたいと、こういうふうに思っております。 そこで、第二次
補正予算
ですね。第二次
補正予算
で、実際に
教員
三千百人、
学習指導員
六万一千二百人、
スクールサポートスタッフ
二万六百人の
配置
をするということで
文部科学省
としての決意のほどを示されたんではないのかなと、こんなふうに思うところですが、ですが、今のその
スクールカウンセラー
の話と結び付けて
考え
ると、
全国
に今回
教員
を三千百人
配置
をする、難しいですよね。三千百人の
教員
を
配置
しても、どうでしょう、本当に
学校現場
に十分に行き渡るなんということはおよそ程遠い
お話
になるというふうに思っています。 その三千百人でも、実は、
大臣
お聞きになりましたでしょうか、
NHK富山
の三日のお昼の
ニュース
でこういう
ニュース
が流れました。国の第二次
補正予算
で三千百人の
教員
の
加配
が
措置
される
予定
だが、
富山
県はこの
予算獲得
を見送る
方向
だという、その
理由
は
講師不足
と、
あと
ちょっと続くんですね。 つまり、もし僅かな
人数
の
獲得
をもしたとしても、それすらその分の
講師
あるいは
教員
を
獲得
、採用する当てがないと、人がいない、だからもうそれも見送るんだと、こういう
お話
が出されて、これ、
全国
の
学校現場
というか各県の
教育現場
の
実態
をよく表しているんではな
いか
、こんなふうに思うところですが、
大臣
、これについてどういうふうにお
感じ
になりますか。
萩生田光一
41
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 今、
先生
、三千百人強調していただいたんですけれど、全体で二万人ぐらいの
加配
が必要だろうという中で、当初
予算
と
補正
との中で様々な
取組
をしていきたいと思っています。 積算上、
特定警戒区域
八
都道府県
の
小中学校
の
最終学年
を
感染症対策
として二十人編制する場合に
追加
で必要となる
教員数
で
算出
をしたものでございます。このような
対応
には
追加
で約二万人の
教員
が必要になりますが、
対象地域
の
感染状況
は
市町村ごと等
で異なることから、全ての
学校
での
実施
ではなく、おおむね三分の二の
学校
が
実施
すると想定しました。さらに、既に少
人数指導等
の
加配定数
を
措置
しており、この
加配定数
の
活用
も踏まえ、三千百人が必要と
算出
をしたところでございます。 したがって、
富山
県のように、
感染状況
を踏まえて本当は人がいた方がいいという
判断
をきっと
教育委員会
していただいているんだと思いますけれ
ども
、
現状
でもその
教員
の
皆さん
の数が非常に厳しい中で、多分、
教育委員会
は、
配置
するとなれば平等に全ての
バランス
を
考え
るとなると、それができないんだったらもう最初からやめておこうと
判断
をしてしまうことは
実態
としてよく
理解
できます、ちょっと残念ですけれど。その辺も踏まえて、
応援
ができる
体制
、更に
考え
ていきたいと思います。
水岡俊一
42
○
水岡俊一
君
富山
県の
お話
は、けしからぬという
お話
ではなくて、非常に県としての苦悩の
様子
がうかがえるという、そういう
お話
だと思うんですね。 今申し上げたい
問題点
は、
一つ
はそういう
学校現場
に
協力
してもらえる
人材
がもう本当にいないという問題、これをどういうふうにするかということもありますし、また、今その三千百人は、非常に
感染
の度合いが高い県あるいは県の中でも
地域
、そういったものを
対象
に二十人以下
学級
のような
分散学級
をつくるために必要な数だというふうに
お話
がありましたけれ
ども
、実際には、やっぱりどの
学校
もそういった
感染
の
リスク
は抱えているわけですから、実際に
分散学級
あるいは分散登校している
学校
がかなりあるわけですから、とても三千百人で
対応
できるとは思えない。 数の多寡を今ここで話をしても
余り意味
がないのでこれ以上はいたしませんけれ
ども
、やはり
小学校
、
中学校
、
特別支援学校
を合わせると
全国
で三万校あるわけですから、実際に
学校
に一人だと、一人
配置
しても三万人要るという問題でありますし、実際には
小学校
の六年生あるいは
中学校
の三年生の
学級数
を数えてみると六万六千
学級
あります。 そういったことをいろいろと
考え
ていくと、やはり今後は
加配
というような
考え方
ではとても追い付かない。やはり
学級編制
の
基準
を変えて
いか
なきゃいけないというような
考え
に行き着いていくんではな
いか
というふうに思いますが、
コロナ
がこの後終息していくかどうかということと
一緒
に、今後の
日本
の
学校
における
学級編制
を少
人数学級
に変えていくんだというような
方向性
、私は重要だと思いますが、
大臣
はどういうふうにお
考え
ですか。
萩生田光一
43
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
子供たち
の
学び
を保障するためには
感染対策
を徹底した上で
段階
的に
実現
可能な
学校教育活動
を
実施
していくことが重要であり、このため、第二次
補正予算案
において
加配教員
、
学習指導員
、
スクールサポートスタッフ
を
追加
配置
できるように三百十億円を計上しております。現下の
状況
において最も優先すべきことは、
退職教員
の
皆さん
や
学生
さん、
地域
の
人材等
の
協力
の下、これらの
人材
を積極的に
活用
いただき、
子供たち
を誰一人取り残すことなく最大限に
学び
を保障することだと
考え
ており、必要な
支援
を全力で取り組んでまいりたいと思います。 また、現在、
中央教育審議会
において、
学校
における働き方
改革
の
観点
も踏まえつつ、
小学校高学年
における本格的な
教科担任制
の
導入
など、新しい
時代
を見据えた
学校教育
の
実現
に向けて
教育課程
、
教員免許
、
教職員配置
の
一体的検討
が行われており、これらの
検討
については今
年度
中に答申をいただくこととなっております。今後とも、新しい
時代
を見据えた
学校教育
の
実現
に向け、持続可能な
学校
の
指導
、
事務体制
の
効果
的な
強化充実
に取り組んでまいりたいと思います。 なお、少
人数学級
につきましては、国の
標準
の下、国の
加配教員等
も
活用
しつつ、
令和
元
年度
では六十三の
都道府県
、
指定都市
が独自の少
人数学級
に取り組んでおり、それぞれの
地域
の
状況
を踏まえた
創意工夫
が
考え
られているものと思っております。 今回の
コロナ
を機に、これは
距離
を空けろといったって、四十人
学級
で、あの面積の中で、どうやったって物理的にできないわけです。もっと言えば、
ICT環境
が進めば、机の上に
パソコン
を置くということになれば、
パソコン
が落ちないようにするためには今の
子供たち
のあの机の大きさが本当に
小学校
、
中学校
の
標準
でい
いか
ということも
考え
て
いか
なきゃならないと思います。そういう
意味
では、これをきっかけに
コロナ
後の
学校
の
在り方
というのを、せっかくですからしっかり
考え
ていきたい、そう思っております。
水岡俊一
44
○
水岡俊一
君 非常に残念なことですが、
北九州
市で多数の
子供たち
の
感染
、あるいは
教職員
も含めて
感染者
が出ているわけですね。
北九州
市においては第二波ではな
いか
という
警戒感
をお持ちですが、これはもう
全国
の
学校
がそう思っているんじゃないでしょうか。そういう第二波が来たらどうしようかと、こういうふうに
考え
ているところだろうと思います。 私は、
現場
の方から、
教職員
の方から聞くところによると、その
北九州
市の該当する
学校
ではこれまで
感染対策
を十分にやってきたと。本当に一生懸命やってきた、消毒もし、
子供たち
の手洗いもし、そして
距離
を置く、そういった
授業
も展開してきた。なのに、そういった
感染者
が出てしまった。これが今の
現実
ではないのかなというふうに思うわけです。 ですから、この
感染症対策
をどういうふうに
考え
るか。これは非常にこれからの
課題
になってくると思いますが、それについて後で
大臣
のお
考え
を聞きたいと思いますが、そこで、私、時間もありませんので焦って少し私の
考え
を申し上げるんですけれ
ども
、今私
たち
は、ややもすると、絶対に
感染
してはいけない、させてはいけない、こういう
感覚
に基づいて行動し過ぎていな
いか
ということに私
たち
はもう一回立ち止まらなきゃいけないんじゃな
いか
と思っています。つまり、
感染
してはいけない、
感染
させてはいけないということを道徳にしてな
いか
。私は、これは大きな問題につながっていくんだというふうに
危機感
を持っているところです。 それはどういうことかというと、
感染
しないことを限りなく追求していくと、
感染
した人に近づかない、
感染
した人を
排除
する、遠ざけるということにどうしてもつながっていくわけですね。そうなると何が起きてくるかというと、
差別
であるとか
排除
であるとか中傷であるとか
バッシング
であると。例えば
北九州
市に対して、何だ、い
いか
げんなことをやっていたんじゃな
いか
というような
バッシング
が起こったりする。しかし、
先ほど
申し上げたとおり、
現場
では本当に徹底して
感染対策
をやってきた。ここにこれからの大きな
課題
が私はあると思うんですね。ですから、
感染リスク
を下げることだけを
目的
にするという
学校運営
は本当に大きな曲がり角に来ている、こういうふうに思います。 十分に
対策
をやっても
感染
を防げないとすると、今これから
学校現場
は何を
考え
て
いか
なきゃいけな
いか
、そういう
意味
で
大臣
はお
感じ
になっていることがあるんではな
いか
というふうに思いますが、
いか
がでしょうか。
萩生田光一
45
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
先生
が御
指摘
のとおり、
学校
において
感染リスク
をゼロにするということはなかなか難しいんだと思います。 今回の
北九州
も、御披露ありましたように、他の
自治体
より更にきめの細かい
感染防止策
というのを講じていた、そのことも
確認
をさせていただいております。一方、一昨日から
厚労省
、また私
ども文科省
も職員派遣して
感染経路
の
確認
をしております。確かにクラスの中で四人、五人ということですから、
集団感染
、マスコミはもう
クラスター
という
言葉
使っていましたけど、果たしてそうかどうかということも含めて今科学的な
知見
をしっかり証明をしていただかなきゃならないと思いますので、そのことはまた後刻
報告
をさせていただきたいと思うんですけれど、いずれにしても、ゼロ
リスク
を求めて
学校現場
をやっていたのでは、これはもう本当に閉めるしかないという、またそういう決断になってしまうと思います。 私、
是非
、これはだんだんいろんなことが分かってきました、
コロナ
の性質、
性格
含めてですね。ここは、患者さんといいますか
罹患者
が出るかもしれないということを
前提
に、その上で
学校
をどうやって前に進めていくかということを
前提
に
文科省
としては
地方自治体
と
連携
を取っていきたい、そう思っております。
水岡俊一
46
○
水岡俊一
君 非常に大事なことだと私は思うんですね。 これまで
文科省
の
方々
が随分と
学校
でのその
対応
を細かく
検討
いただいて、いろんな
情報
を
地域
の
学校
に伝えていただいていると、そういうふうに私は
感じ
ています。 私も先日
お話
をしたんですけれ
ども
、
大臣
に以前の
委員会
で、体温はどこで測るんですかという
お話
をいたしましたよね。そうしたら
大臣
は、それはもう家で測ってくるんだ、測り忘れた
子供たち
だけは
保健室
で測ってもらうんだと、そういう
考え
だとおっしゃった。私はもうまさにそれが必要だというふうに思っていたんですね。ところが、テレビの報道なんかを見ると、校門からずうっと
子供たち
が入ってくるところで待ち構えていた
教職員
が、額の前に
体温計
をかざして、はい、大丈夫、はい、大丈夫よと、こういうふうに
子供たち
を選別をすることになっている姿がよく報道されました。 いや、
学校
がその
体温計
を持っていることはい
いか
も分からないけれ
ども
、そんなふうにして
子供
を分けていく、
感染
の
リスク
のある子を
排除
していく、あるいは遠ざけていく、そういうことが
学校
で起こっていくことに物すごく大きな
危機感
を私
たち
は持たなきゃいけないと思うんですね。そういったことが
差別
を生み、
排除
を生み、してくる、これを
学校
として
考え
なきゃいけない。 やっぱり
リスク
は避けなきゃいけないけど、ゼロ
リスク
を求めるという
考え方
を今しっかりと
考え
直して、今後の
学校運営
に
是非文科省
の大きな力を、
指導性
を発揮していただきたいということを
お願い
をして、私の
質問
を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
松沢成文
47
○
松沢成文
君
日本維新
の会の
松沢成文
です。 我々はこの
著作権法
の
改正案
には
賛成
なんですけれ
ども
、
最後
にちょっと
確認
の
意味
で
質問
させていただきます。
平成
二十四年の
法改正
で既に
刑事罰化
されている
音楽
、
映像
の
違法ダウンロード
については、これまで全く
違法行為
が
摘発
されていないんですね。これ、なぜ
摘発
されないんでしょうか。そもそも、
刑事罰化
しても実際には
摘発
や立証がこれできないんじゃないでしょうか。
見解
いか
がでしょうか。
今里讓
48
○
政府参考人
(
今里讓
君) 御
指摘
の
音楽
、
映像
の
違法ダウンロード
につきましては
平成
二十四年の
著作権法改正
で
導入
されたものでございますが、その際の
附則
におきまして、
刑事罰
の
運用
に当たって
インターネット利用
が不当に制限されないような
配慮
を行うべき旨が
規定
されてございまして、それにのっとって
捜査当局
において慎重な
配慮
の下で
運用
が行われてきたものと
考え
ております。
他方
、
平成
二十五年に
文化庁
で
実施
した
調査研究
によりますと、
刑事罰化
を行ったことで、
ファイル共有ソフト
における
有償著作物等
と
考え
られる
音楽
、
映像ファイル
が大幅に減少したことや、
ファイル共有ソフト
を通じた
ダウンロード
につきまして、
刑事罰化
以降にやめた、減ったと回答した
ユーザー
の
割合
が約七割
程度
であったことも
確認
されております。 このように、実際の
摘発
には至っていないものの、
音楽
、
映像
の
違法ダウンロード
の
刑事罰化
につきましては予期したとおりの
抑止効果
を発揮したものと
理解
しております。 なお、
権利者
が
違法ダウンロード
が行われていることを探知した上で
ダウンロード
を行った
ユーザー
に対して
警告
を発したにもかかわらずその後も
ダウンロード
が
継続
されている場合には、
侵害コンテンツ
であることを知りながらという
要件
にも該当することになりますので、
行為
の
悪質性
の
程度等
によっては
刑事
上の
取締り
が開始される
可能性
があるものと
理解
をしてございます。
松沢成文
49
○
松沢成文
君
抑止効果
はあるけれ
ども
、私はこれ
実効
が上がらないんじゃな
いか
なと
心配
しています。
大臣
、今回の
改正
で、これまでの
音楽
、
映像
以外にも
漫画
や小説などのほかの
著作物
に
違法ダウンロード
となる
対象
がこれ広がるわけですね。数は少なくとも、実際に
取締り
をやって
罰則
を適用しないとこれ
抑止効果
というのは現れません。要するに、
罰則
はあるけれ
ども
これ
摘発
は一切ないといううわさが広まっちゃうと、もう
ざる法
で、こんなの守らなくてもしょっぴかれな
いか
ら大丈夫だ、やっちゃえ、やっちゃえと、こうなるんです。
法律
というのはそういうものです。 さあ、
大臣
は、私はこのままだと
抑止効果
も見込めないと
考え
ますけれ
ども
、
いか
がお
考え
でしょうか。
萩生田光一
50
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
現時点
においてどの
程度取締り
が行われるかについて予断を持って申し上げることはできませんが、
権利者
が
違法ダウンロード
が行われていることを探知した上、
ダウンロード
を行った
ユーザー
に対して
警告
を発したにもかかわらずその後も
ダウンロード
が
継続
されている場合には、
行為
の
悪質性
の
程度等
によっては
刑事
上の
取締り
が開始される
可能性
は十分あると
理解
をしております。 また、昨年十月に
文化庁
が行った
国民アンケート
において、
違法化
、
刑事罰化
がされた場合には
ダウンロード
をやめる、減らすと回答した者の
割合
が九割以上となっていることから、実際の
摘発
には至らずとも大きな
抑止効果
が期待できるものと
考え
ております。
松沢成文
51
○
松沢成文
君 しっかりと
効果
を上げていただきたいと思います。 今日は
著作権法
の
改正案
なんですけれ
ども
、
著作権
、
著作物
の
関連
で、私、ちょっと
教科書
問題について伺いたいと思うんです。 この
委員会
で三月にも、この
教科書検定
、ちょっとおかしいんじゃな
いか
という
問題提起
をいたしました。ただ、
大臣
は、今
検定
をやっている最中なので
コメント
はできないということでほとんど
答弁
は返ってこなかったわけですけれ
ども
。 さて、
自由社
の
中学歴史教科書
が
検定
結果の結果、何と四百五か所もの
欠陥
を受け、実質的には一発
不合格
になったんですね。これに対して
自由社
は、もう
検定意見
をそのまま
欠陥箇所
に持っていっちゃっているわけですから、これ不当だと、なぜ
協議
に応じてくれないのか、私
たち
の
表現
の方が正しくて、
教科書調査官
や
審議会
のこの
判断
は間違っているんじゃな
いか
と
異議
を申し立てているんですね。
大臣
は、この前の私の
質問
で、私が
指摘
したようなことの問題があるのであれば、
検定
結果後、精査すると
答弁
をいたしました。
大臣
は精査したんですか、そしてその精査の結果は
いか
がでしょうか。 もう一点。公正な
判断
をするには、私は、
教科書調査官
は
大臣
のところに
報告
行くと思いますよ、私
たち
はこういう
やり方
でやりましたと。ただ、もうこうやって不正じゃな
いか
というふうに言われているわけですから、もう一方の当事者である
自由社
と面会して、
自由社
の
見解
も聞いた上で、
最終決定大臣
ですから、
大臣
が公正で中立な
決定
を行うべきだと
考え
ますが、
自由社
とお会いになって
意見
を聞く、そういうことはしたでしょうか。
萩生田光一
52
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 昨
年度
の
中学校用教科書
の
検定
において
不合格
となった
自由社
の
歴史教科書
について、新しい
歴史教科書
をつくる会が
処分撤回
を求めていること等を踏まえ、
文部科学大臣
として今回の
決定
を手続的な
観点
から
確認
をし、不正は行われていないことを
確認
をしました。
自由社
に限らず、今後も
教科書
の
検定申請
を行う
意思
のある者と
文科大臣
がお会いするということは望ましいことではないと思っておりますので、お会いする
意思
はございません。
松沢成文
53
○
松沢成文
君
大臣
、
自由社
、その
団体
であるつくる会が「
教科書抹殺
」という、こういう本を書いています。(
資料提示
)これ、もう出版されているんですね。まず第一点目は、これ読まれました。これしっかり読めば、こんな
検定
でいいのかなと普通の
国民
は思うと思いますよ。私、中立的に読んでも、これはまずいんじゃな
いか
、
教科書調査官
の
独善そのもの
です。それをそのまま
審議会
に諮っていいんじゃな
いか
という、これ
審議会
の
委員
も、私、何やっていたのかなと本当にびっくりしました。 まず、ほかの
教科書
と比べても、
自由社
の
教科書
、そんな、普通の人が読んでも、えっ、これどこがそんなに悪いんだと全く分かりません。ほかの
教科書
、例えば
教育出版
とか
育鵬社
とか
東京図書
、みんな
検定意見
が付いているのは三十とか四十ですよ、多くても五十。それで、何と
自由社
だけ四百五です。 その中で、
大臣
はこの前、
自由社
、いろいろ
教科書作り
が粗くて
欠陥
が多いんだと言いましたが、例えば
学習指導要領
に合っていないとか、
資料
の
信頼性
がないとか、
著作権
のところで引っかかるんじゃな
いか
、あるいは
誤字脱字
、こういう
基本
的な
教科書作り
の誤りが何と二〇%か三〇%しかない。普通言われているこの
検定意見
が付くようなのは、大体三十から、あっ、五十ぐらいしかないのかな、百ぐら
いか
。
あと
の残りの二百九十二は、
理解
し難い、誤解するおそれのある、こういう
表現
なんですよ。これもう完全に
教科書調査官
の
価値観
が入っちゃっているんですね。 だから、私は例に挙げました。
仁徳天皇
の陵は
世界最大
のお墓で、ここに
仁徳天皇
が祀られている、祀られているというのはしめすへんに己みたいなのを書いた祀るの方が私は正しいと思う。それを、
教科書調査官
は葬られている方の字を使わなきゃ駄目だと言うんです。でも、その
自由社
はこういう
考え
で祀られているを使っているんです、こっちが正しいと持っていっても、それに対する反論がきちっとないんですよ。それで、おまえらのは間違いだから許せない、
欠陥箇所
だと、積み上げていくと四百九十五。こんな一方的な
やり方
ありますか。 これ、
大臣
、私、次また
質問
します。ですから、次の
質問
までにこれ一回読んでみてくださいよ。
大臣
、
最終決定者
です。
自由社
だって、もう四年に一回ですから、
検定
。二年も三年も掛けて必死に
教科書
を作ってくるんです。それを一方的に
教科書調査官
の
独善
で、
審議会
でもろくな
議論
もせず、ちゃんとした
議論
をしているなら、僕、
情報公開
取りたいんですけどね、それで
教科書
を一発
不合格
で抹殺してしまう。こんな
やり方
は
検定
じゃないですよ、
検閲
ですよ。
大臣
、
是非
ともこの本を読んでいただいて、この
自由社
の
教科書
についてはもう一度
検定
をし直していただきたい、
要求
しておきたいと思います。 さて、これから
教科書検定
の
改革
の話をします。 まず、私が思うのは、今回の一発
不合格制度
、こういう
言葉
がい
いか
どうかは分かりませんけれ
ども
、これまでの
やり方
と違って、一
ページ
当たり掛ける一・二倍した数以上
検定意見
が付いたら、もうほとんどそれを
修正
する
期間
ないんです、二十日に縮められて。
修正教科書
を持っていっても、ほとんど
教科書調査官
は
意見
聞いてくれない。そこで、もうあなた
たち
のは駄目ですと一発
不合格
なんです。再
申請
してもいいけれ
ども
、それは翌年の六月ならいいというんですよ。そうしたら、もう
教科書採択
に間に合わな
いか
ら、もう四年間は
地方自治体
に選択してもらえないんですよ。 まず、一発
不合格制度
というのは、もう極めて
教科書調査官
の
権限
を独裁化するものであって、こういうことがあるとほとんどの
教科書会社
は、まあ
自由社
みたくなりたくないなと、とにかく無難な
表現
にしておかないと、
教科書調査官
ににらまれて一
ページ
掛ける一・二倍以上の
意見
が付いちゃったら、うちも一発
不合格
になっちゃうよと。こうやって
表現
の自由が曲げられちゃうんですよ。一発
不合格制度
、絶対にこれは廃止すべきだと思います。
教科書検定
の
基本
は、まず、
学習指導要領
に沿っているかということを見ること、それともう
一つ
は、
誤字脱字
とか
資料
の違いだとか、そういう極めて、何というか、事務的なというか、そこをきちっと把握して、それを
修正意見
と出してそういうところは直させるんです。 でも、
表現
の使い方とか、
認識
の
表現
の仕方は
改善意見
と、以前はあったんですよ。ということで、
改善意見
を付けて、それで
教科書調査官
と
教科書申請者
が一か月、二か月掛けて、ああ、そうだな、ここはこう直せば、うん、い
いか
な、こうやって
改善
をしていくのが
教科書制度
の
意義
なんですよ。
教科書検定
の
意義
、こう書いてありますよ。
著作者
、これ
民間
の
創意工夫
に期待するとともに、
検定
を行うことによって適切なより質の高い
教科書
を
確保
すること。これ、
議論
して
調整
する余地を奪っておいて、
検閲
みたいな
制度
を入れて、
教科書検定
成り立ちません。 今、二つ言いました。一発
不合格制度
という、いわゆるこの
制度
を廃止すること、もう
一つ
は、
改善意見
は
教科書申請者
と
調整
するということをきちっと
制度
の中に盛り込むこと、この二点について
大臣
の
見解
を伺います。
萩生田光一
54
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 御
指摘
のいわゆる一発
不合格制度
は翌
年度
の再
申請
の
仕組み
ですが、これができた経緯として、
平成
二十六
年度
中学校歴史教科書
の
検定
において、当初
申請
で
不合格
となった二社の
欠陥箇所数
が著しく多く、
年度内
に再
申請
から
検定決定
までを行う上で十分な時間
的余裕
がない点が
審議会
において
課題
とされました。 このことの反省を踏まえ、
児童生徒
により適切な
教科書
を
提供
するため、
欠陥箇所
が著しく多いものについては、
図書
の
修正
に十分な時間
的余裕
と
審議会
での
審議
に十分必要な時間を
確保
する
観点
から、
年度内
再
申請
を認めず翌
年度
再
申請
を可能とする
制度改正
を
平成
二十七
年度
に行いました。
制度改正
の
趣旨
は現在も重要であると
認識
しており、翌
年度
再
申請
の
仕組み
を廃止することは
現時点
では
考え
ておりません。 また、
検定
の
意見
は、これを踏まえた
修正
がなされねば
合格
しないものであり、
昭和
六十三
年度
までの
修正意見
に相当するものです。当時の
改善意見
は、これを踏まえた
修正
をするか否かの
判断
が
教科書発行者
に委ねられている
指導
助言的な
性格
を持つ
意見
でしたが、
教科書
としての
適格性
の判定に重点を置く
観点
から廃止をされたものです。 なお、
教科書
の
申請者
と
申請本
の
調査
に当たる
教科書調査官
が
指導
助言的な
意味
合いの
調整
を密に図った場合、
教科書
の
内容
に
特定
の
調査官
の
意向
が色濃く
影響
を与えることにもなりかねないため、
改善意見
のような
仕組み
を復活させることは慎重であるべきであると
考え
ているところでございます。
松沢成文
55
○
松沢成文
君 私は、こういうもしかしたら不正のような
検定
が行われている
可能性
がある、私は疑問に思っています。こういう
国民
たくさんいると思うんです。 そこで、これも
提案
ですが、もうちょっとこれ
意見
聞きません、
答弁
長くなっちゃうんで。
情報公開
ですよ、
審議会
の。
教科書審議会
、
教科書
、何だっけ、長いんだなこれ、
教科用図書検定調査審議会
、たくさんの学者さんが集まっていると思います。これ
行政
権限
持っていますよね、
教科書検定
ほぼここで決まるんですから。最終的には
大臣
が決めるんだけれ
ども
、
大臣
は、
大臣
が
最終決定権者
だから、
改革
するために
大臣
が思い切って
教科書検定
やり直せと私が言ったら、いや、私は
政治家
だし、
行政マン
だし、
行政
のトップだし、
政治
や
行政
の
意向
が介入してはいけないので、私にはそれできませんと
前回
言っているんです。ですから、
教科書審議会
がほぼ決めるんです、
行政
権限
持っているんです。
行政
権限
持っているその
政府
の
文書管理ガイドライン
というのは、今、
コロナ
の
専門家会議
でも注目されていますけれ
ども
、
政策
の
決定
や了解をする
会議
は、誰が
発言
したのか詳細な
議事録作成
が義務付けられたわけですよ。ですから、これは
作成
されているわけですね。 これを
公開
しろと言うと、必ず言うんですね、
議事録
は
原則公開
です、ただし、
行政処分
の
前提
となる
審査
は
議事録
、
議事要旨
とも
公開
しないと。つまり、
教科書検定
に関わっているときの
議論
は
公開
できませんというんです。でも、これじゃ誰が不正な
教科書検定
をチェックできるんですか。これ、
議事録
は
公開
して、そして
国民
がそれを、終わった後でもいいですよ、読んで、この
検定
の
やり方
おかしいんじゃな
いか
とチェックできる
仕組み
がなければ、これ
教科書調査官
と
教科書審議
何とか
委員会
の
独善
になっちゃいますよ、
教科書検定
は。
大臣
がチェックしないというんだもの、
最後
に。
国民
がチェックできるように
情報公開
してください。 まあこれ
答弁
求めても長いだけだから、次行きます。 さて、もう一点
指摘
しますが、今回の
検定
で
山川出版
が、いわゆる
従軍慰安婦
という
記述
、これ復活したというか、認められたんですね。それで、戦場に設けられた
慰安施設
には、
韓国
、
中国
、フィリピンなどから女性が集められた、括弧いわゆる
従軍慰安婦
。 これ、
教育基本法
の
改正
があって、それに基づいて
学習指導要領
が
改正
されて、そして、その大きな
目的
の中に、
日本
の
歴史
、伝統、
文化
を尊重して愛国心、
愛郷心
を育もうと、こういう
記述
が入ったので、
慰安婦
だとか南京大虐殺のちょっと過度な
表現
とかは
教科書
からなくなって大分正常化されたんですよ。 それで、いわゆる
従軍慰安婦
なんという
言葉
、これこそ高校生
理解
できないんじゃないですか。誤解するんじゃないですか。何で
慰安婦
って書かないのかなと、いわゆると出てくる。 これ、
河野談話
にいわゆる
従軍慰安婦
と出ているので、それを引用すれば文句言えないだろうと、こういう魂胆なんですよ。こうやってまた自虐的な
表現
がどんどんどんどん復活してきているんですね。 さあ、
大臣
、このいわゆる
従軍慰安婦
だって十分これ
生徒
が誤解するおそれがあって、これ
検定
をやり直すべきじゃないですか。こういうのをどんどんどんどん認めていたら、また昔のように自虐的な
表現
ばかりの
教科書
があふれることになりますよ。
いか
がですか。
萩生田光一
56
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) あくまでも
審議会
の
審議
の結果ですが、
当該図書
におけるいわゆる
従軍慰安婦
との表記は、
平成
五年の
河野官房長官談話
においても
使用
されていることから、
検定
において
意見
を付すことにはならなかったものと
承知
をしているところです。
松沢成文
57
○
松沢成文
君
前回
の
質問
でも申し上げましたが、
大臣
は
自民党時代
に、
教育再生実行本部特別部会
の何か主査みたいなものを務めて、そのときには、
教育基本法
も他国に敬意を払うという
表現
もあるんだから
近隣諸国条項
なんかはもう要らないんだということを
一つ
の何というか目標に掲げて運動してきたわけですよ。私は、この
山川出版
の
表現
もやはり
近隣諸国条項
の
影響
を受けていると思うんです。
近隣諸国条項
というのは、もうこの十年以上ほとんど適用されていません、いません。これ、適用できないんですよ。 例えば、領土問題や竹島や尖閣の問題、あるいは
歴史
問題で、
日中戦争
の問題なんかで、
日本
の立場を強調するような
表現
が出てくると必ず
中韓
からクレームが付くから、
政治
問題化しては困る、
外交
問題化したらと思ってこれ使えないんですよ。だから、しかしこの
条項
があることによって、この
条項
に守られて、
国益
に反するような自虐的な
表現
が
平気
でどんどん出てくるんです。私が言っていること分かりますかね、
大臣
。これ、本当に
日本
の国の尊厳って何なのか、
日本
の
国益
って何なのか。これ、
国民
のための
教科書
を作るのに、
近隣諸国
に
配慮
しなければなりませんなんていう
条項
があることによって
外交
に
利用
されて外圧に屈しているんですよ、今の
日本
は。 私は、この
近隣諸国条項
、これは難しいのは分かっていますよ、本当に
政治
問題化したら大変だと思いますけれ
ども
。これ、いつか誰かがこの
改革
をしない限り、一生
日本
の国は
中国
や
韓国
におもねって、そして、ああこんな
表現
したら、
教科書
になるのに、こんな
表現
したら怒られるからまたやめておこう、こうやっていき続けるんですか。これは
国益
の問題です。
大臣
、
いか
がお
考え
でしょうか。
萩生田光一
58
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
教科書検定基準
におけるいわゆる
近隣諸国条項
については、
昭和
五十七年に当時の
宮沢官房長官談話
を受けて
検定基準
に
追加
されたものであることから、その
見直し
について
文部科学省
が単独で
判断
をするものではないと
考え
ております。
松沢成文
59
○
松沢成文
君
見直し
については
官房長官談話
で出てきたものであるから、
文科省
では
判断
できないというような
答弁
だったと思いますが、
大臣
、こういうのを
責任回避
というんです。
検定基準
を
改革
するのは
文科大臣
の
権限
であり、
責任
なんですよ。でも、
近隣諸国条項
は、確かに
鈴木善幸
さんが
総理
のときにいろいろ
中国
ともめちゃって、これ収めるために
宮沢
さんが、とにかく収めるために、こういう談話出さないと
中国
にも行けないと、
日中国交回復
十周年の大事なときでしたからね、そうやって
政治
が出しちゃったんでしょう。でも、その
政治
の失敗はどこかで改めなきゃいけない。
大臣
は、
内閣法
四条三項に基づいて
総理大臣
に、
近隣諸国条項
はもう廃止しましょう、これ提出できるんです。それが
閣議
で認められれば
近隣諸国条項
は廃止できるんですね。 さあ、こういうことを言うと、そんなこと
政治
的に難しくてできるわけないじゃな
いか
って、みんな
大人
の
議論
になるんですが。
大臣
、私、
提案
します。
外交
は、
国際協力
は、
国際協調
は
相互主義
に基づいてやらなきゃ駄目です。一方的に
日本
だけが請け負って
相手
が有利になる、そういう
条項
は駄目なんですよ。だから、
中国
や
韓国
やあるいはほかの
近隣諸国
、必要であればこうやって
提案
してください。自国の
歴史
、
文化
を大切にすると同時に
近隣諸国
との
国際理解
、
国際協調
を図りましょうというのを我々も
教科書作り
の
一つ
の
基準
に入れています、じゃ、
韓国
も
中国
も、
相互主義
ですからこれ入れてください、みんなで
連携
してやりましょう、こう
提案
したらいいじゃないですか、
国同士
で。それで、
韓国
、
中国
が、いやそんなの駄目だと、
日本
だけが
戦争
を起こして悪い国なんだから、
日本
だけがこういう枠をはめないといけないんだというようなことを言われたら、これ
国益
に反することですから、いやそれはおかしいですねと、我々は
外交
は
相互主義
に基づいてやるものだと思っていますと、だから今回、
近隣諸国条項
は撤廃させていただきますと、こうやって平然と
議論
していけばいいじゃないですか。 それぐらいの
意思
がないと、一生
日本
は属国のように、
教科書
を作るのにも
近隣諸国
に
配慮
しながら、言いたいことも言えずに、そしてきちっと
自分
の国の
意思
を言ったらたたかれるのが怖
いか
らやめておこうとなるわけですよ、なっているわけですよ。
大臣
、
是非
とも
閣議
にこれ
提案
していただけませんか。あなた、
政治家
として、
自民党代議士
としてやるべきだと言ってきたんだから、
大臣
になってそれをやる
権限
を持ったんだから。
見解
を伺います。
萩生田光一
60
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
先ほど
も申し上げましたけど、これは
政府
全体で
共有
すべきことで、
先生
の御主張は非常に
理解
するところもございます。 ただ、やっぱり
相手
のいることでもありますし、例えば、私、現在の
日韓合意
のときには
官房
副
長官
として、青瓦台、あの席に座っていました。
文書
には書いていないけれ
ども
、その中で様々な約束をしましたけれ
ども
、やっぱりそれは
相手
がどう
理解
するかによって履行されるかどうかということでありますから、何か書き込めば全て解決するということでもないんだと思います。 貴重な御
意見
として受け止めさせていただいて、今後の
政治活動
の糧にしたいと思います。
松沢成文
61
○
松沢成文
君
慰安婦
の
日韓合意
も
平気
で
韓国
から破棄されたわけです。これ、
近隣諸国条項
だって、やっぱり
相互主義
と
考え
るとおかしいので、我々はこれはなくします、よろしくと平然と言ったらいいんですよ。それぐらい強い
意思
持って
外交
やらないと
日本
の
国益
は守れないということを御
指摘
して、
質問
を終わります。
吉良よし子
62
○
吉良よし子
君
日本共産党
の
吉良よし子
です。
法案
の
質疑
に先立ちまして、
学生支援緊急給付金
について伺いたいと思います。 五月十九日に
制度
が創設されて二週間ほど過ぎまして、
大学
での受付も始まっているわけです。私もこの
委員会
で
支援
が必要な
学生
全てに行き届くよう注視が必要だということを申し上げたわけですが、早速不安の声が上がってきています。 ある
大学
では、
申請
を受け付ける前に
事前
に
大学側
に
連絡
を求めると、その
連絡
をしてきた
学生
に対して
申請案内
を送るという手順を踏んでいるんですが、この
事前
の
連絡
の
期限
はもう既に先月五月末で終わってしまっていて、さらに
申請自体
の
期限
ももうあした五日で終わると、もう私は
申請
できないのでしょうかという不安の声が私のところに届いたわけです。 調べたところ、この
申請期限
があした五日までという
大学
というのは
それなり
にほかにもあるわけですけれ
ども
、急いで
給付金
を
学生
に届けるというのは大事なことではありますが、急ぐ
余り
、もう締め切りましたとなって、必要な
学生
が
支援
できなくなってしまったなんということはあってはならないと思うんですが、
大臣
、
いか
がでしょうか。
萩生田光一
63
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 本
給付金
は、一番身近に
学生等
に接している
大学等
において
学生
の実情に沿って総合的に
判断
し選考した上で、
日本学生支援機構
に
推薦
する
仕組み
としています。 当面困っている
学生等
を緊急に
支援
するため、
推薦
を二回に分けて行うこととし、第一次の
推薦
は六月十九日を
締切り
として各
大学
に
お願い
をしております。その上で、各
大学
においての選考に要する時間も考慮して、それぞれ
学内
の
締切日
は様々決めているんだと思います。各
学校
においては、
学内
の
締切り
も含め、
学生等
に広く
周知
していただきたいと
考え
ております。 今回、時間的に間に合わなかったということであれば、二次の
推薦
を
予定
しておりますので、仮に一次
推薦
で間に合わなかった
学生
さんは
是非
二次で出していただきたいと思いますし、これ
書類
も極めて
簡易
にしましたので、既にもう
支給
が始まっていますから、何か
説明
を受けないとその
資料
が書けないようなすごい時間が掛かったり、実家から何か
書類
を取り寄せなきゃいけないとかそういうこともございませんので、ちゃんとアクションを起こしていただければすぐに
対応
できるようにしたいと思います。 いずれにしましても、
スマートフォン
などの
申請
も可能とするなど、
学生等
が速やかに
申請
できるように
工夫
をしておりますので、引き続き、本
給付金
の
周知
に努め、
学生
に対して必要な
支援
が行われるように
支給
を進めてまいりたいと思います。
吉良よし子
64
○
吉良よし子
君 全体のまず一次の
締切り
というのは十九日ということでしたけど、だとすると、やはり、あしたまでとか、
学内
であしたまでとなると、やはりきつい、厳しい
感じ
もしますから、
是非
各
大学
にゆとりを持った
申請期間
、
対応
を
お願い
したいと思いますし、
先ほど
の
答弁
では一次
推薦
だけではなく二次
推薦
もあると、これ初めて聞いた話だと思うんですけれ
ども
、このことを
余り
周知
もされていないことだと思うので、
是非
、一次だけじゃなくて二次
推薦
もあるんだよということを早めに
周知
して、安心して
申請
できるようにということを引き続き進めていただきたいと思います。 もう一点、
コロナ禍
の
文化芸術支援
についてもこの際伺っておきたいと思います。
政府
の
イベント自粛要請
から三か月強
たち
まして、
文化芸術関係者
からの
補償
を求める声がかなり上がる下で、
政府
も二次
補正予算案
の中で
緊急総合支援パッケージ
として五百六十億円計上したということは重要だと思っています。 とはいえ、
緊急事態宣言
は解除されたものの、引き続き
感染拡大防止
をする必要はあるわけで、
ミニシアター
とか
演劇
とか
ライブハウス
、たとえ営業や
公演
、
再開
できたとしても、
客席満席
には当面できないなど、
収益
が以前より減少する
状況
というのは
一定
長引くことが
考え
られるわけです。 そういった下で、やはり今度の
支援
や
給付
、一回限りで終わらずに
継続
的に
支援
していくべきと思いますが、
大臣
、
いか
がでしょうか。
萩生田光一
65
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
新型コロナウイルス感染拡大
の
防止
のため、これまで多くの
文化芸術イベント
においても
中止
や
延期
、
規模縮小等
の
対応
をいただいております。五月二十五日からは国内全ての
地域
で
緊急事態宣言
が解除されていますが、
文化芸術
を担う
方々
は引き続き大変苦しい
状況
に置かれていると
認識
しており、これらの
方々
の
活動
を
支援
し、
我が国
の
文化芸術
の灯を消さないことが極めて重要と
考え
ております。 このため、今般の第二次
補正予算案
において計上している
文化芸術
・
スポーツ活動
の
継続支援
では、
文化芸術関係団体等
が今後一層の
感染対策
を行いつつ
活動
の
再開
に向けた
準備
を進める必要があることを踏まえ、
活動
の
継続
に向けた
積極的取組等
への
支援
を新たに行うこととしております。 一回限りでなく
支援金
を
継続
的に
支給
すべきとの御
指摘
でございますけど、まずはこれらの
支援
が必要とする
方々
の手元に一日でも早く行き渡ることが重要であると
考え
ており、迅速な
取組
に努めてまいりたいと思いますし、元々ちょっと順序が逆になっちゃったんですけど、一次
補正
でゴー・ツー・キャンペーンの中にこういう
皆さん方
が
再開
のときに頑張ってくださいねという
支援
を盛り込んだんですけど、その前に、そこにたどり着くまでにみんな倒れちゃうよということで、
与野党
の
先生方
からの御
指摘
受けて今回
補正予算
を計上させていただきました。速やかにお認めいただければ、そういった
関係
の
皆さん
に届くような
仕組み
をつくらせていただきましたので、ちょっと
様子
を見ながら
対応
させていただきたいと思います。
吉良よし子
66
○
吉良よし子
君
様子
を見ながらということですけど、一回限りじゃなくて
継続
的にということは引き続き求めたいと思います。 また、今回新たに
文化芸術復興創造基金
というものが
日本芸術文化振興会
に設けられたと聞いています。ただ、これというのは
民間
からの
寄附金
だけで運営するもので、
政府
の
お金
は入っていないと。しかも、
ミニシアター
や
ライブハウス
は
支援
の
対象
にならないんじゃな
いか
という話も聞いております。これじゃ不十分じゃな
いか
と。 先日、二十五を超える
演劇関係団体
が参加する
演劇緊急支援プロジェクト
、また
ミニシアター
を守れと声を上げるセーブ・ザ・シネマ・プロジェクト、そして
ライブハウス
などへの
助成金
を求めるセーブ・アワ・スペースなどの三
団体
がウイ・ニード・カルチャーと呼びかけ、集めた署名とともに
政府
に対して
支援
と
基金
の創設求める要望を出しているわけです。小さいけれど草の根で
文化
を支えて育んできている誇りが語られるとともに、やっぱり
基金
というのは、本当に長期化するからこそ
民間
だけではなく
国庫
からの
拠出
が必要不可欠なんだという切実な訴えも出されたものです。 先日、
与野党
を超えた
超党派
の
議員
が参加している
文化芸術振興議員連盟
としても、一千億円
規模
の
国庫支出
による
基金
の創設求めているわけですが、
是非国
も
拠出
した
基金
創設すべきと思いますが、
いか
がでしょうか。
萩生田光一
67
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
文化芸術復興創造基金
は、厳しい
状況
にある
文化芸術活動
を
継続
していけるよう、
独法
であります
日本芸術文化振興会
において
民間
からの
寄附金
を募り
支援
を行うために創設されたものです。
文化庁
としては、今次の第二次
補正予算案
において、
文化芸術活動
の
再開
に向けた
準備
、
実演家
や
技術スタッフ
の
方々
や
文化芸術団体
への
活動継続
を
支援
するため、
活動継続
や
技術向上
に向けた
積極的取組等
に係る
経費
、
収益力
を
強化
するための
取組等
への大
規模
な
支援
を計上しており、
事業
の
早期執行
や
周知広報
の
充実
も含め、
支援
を必要とする多くの
方々
に速やかに
支援
が行き渡るように努めてまいります。
現時点
で国費を
支出
をする
予定
はありませんが、官民で力を合わせ、
国民
全体で
文化芸術
を支える機運の醸成を図ることが重要であり、
政府
の
支援
と本
基金
による
支援
を総合的、
効果
的に
実施
することにより、
文化芸術活動
の
振興
に努めてまいりたいと思っております。
吉良よし子
68
○
吉良よし子
君
超党派
での
要求
ですので、
是非国庫拠出
も含めた
基金
の創設進めていただきたいと強く申し上げたいと思います。 では、時間迫ってまいりましたが、
法案
について伺いたいと思います。 本
法案
では、
海賊版対策
として
リーチサイト規制
とともに
違法配信
からの
ダウンロード
についても
規制
するということになっておりますので、この点について今日伺いたいと思います。 この
ダウンロード
という
行為
はもはや広く一般的に行われている
行為
なわけですが、
ダウンロード
に限らず、
ネット
上の
情報
を保存するためには
スクリーンショット
という
方法
もあるわけです。これは今回の
法改正
で
規制
の
対象
となり得るのかどうか、また、その場合、どの
程度
だとなり得る、なり得ない、その点について
答弁
願います。
今里讓
69
○
政府参考人
(
今里讓
君)
スクリーンショット
につきましては、今回の
法案
で、
スクリーンショット
を行う際の
写り込み
について、
写り込み
に係る
権利制限規定
の拡充によりまして違法とならないように
措置
しているところでございます。具体的には、
スクリーンショット
した
画面
の中で
侵害コンテンツ
である
画像等
が軽微な
構成部分
となるなどの
要件
に該当する場合には
写り込み
に係る
権利制限規定
が適用されるということでございます。 ですので、例えば
画面
の全部に鮮明な
侵害コンテンツ
としての絵画の
画像
をそのまま保存するような場合、こういった場合を除けば、
国民
が日常的に行う
スクリーンショット
が違法となるケースは
基本
的には想定されないと、このように
考え
ているところでございます。
吉良よし子
70
○
吉良よし子
君 ほとんどの場合は当てはまらないということですけれ
ども
、
法案本文
を読みますと
ダウンロード
というふうに書いていないんですね。
デジタル方式
の
複製
とあるわけですから、
ダウンロード
じゃなくて
スクリーンショット
の場合でも、そうした鮮明に全部写るような場合は
規制
の
対象
になり得るのはなり得るわけですし、とはいえ軽微であれば
対象外
になるということで、この点についても丁寧な
周知
を求めるものです。 また、今回、違法に
アップロード
された
著作物
からの
ダウンロード
というものが
基本
的には違法であり
刑事罰等
の
対象
にもなり得るということですけれ
ども
、じゃ、
先ほど
も
お話
ありましたとおり、どれが
正規
の
サイト
なのか、どれが違法の
アップロード
されたものなのかという
判別
が困難な
事例
というのも様々あると思うんです。 今回、
刑事罰化
の
対象
というのは、
正規版
で
有償
で
提供
されているものが
対象
という
規定
があるわけですけど、この間、公式の
配信
でもプロモーションとして
一定
の
期間
、
一定
の
部分
を
無料
で
提供
するなどということはあるわけです。例えば、この間でいうと、
在宅
中の
子供たち
の
支援
の
一つ
として
期間限定
で有名な
作品
の大
部分
、例えば「
ワン
ピース」の一巻から六十一巻までが
正規
の
サイト
で
無料
で
公開
ということもあったわけですね。 そうしてくると、
無償
提供
されているものが違法のものなのか
正規
のものなのか、かなり
判別
が困難だと思うんですけど、
正規版
の
無料キャンペーン
のものだと誤認して
違法配信先
から
ダウンロード
してしまった、これは
刑事罰
の
対象
になり得るのでしょうか。
今里讓
71
○
政府参考人
(
今里讓
君) まず、
刑事罰
についてということでございますけれ
ども
、
刑事罰
に関しては、
委員
御
指摘
のように、
正規版
が
有償
で
提供
されているものであると知っていることが
要件
になっているところでございます。 このため、
正規版
が
有償
で
提供
されているか否かが分からずに
ダウンロード
した場合や
正規版
が
無償
で
提供
されているものと勘違いして
ダウンロード
した場合は
刑事罰
の
対象
とはなりません。
吉良よし子
72
○
吉良よし子
君 誤認した場合などは
対象
にはならないということでした。 今回、こうした様々な
条項
が設けられることによって、悪意を持っていない
ネットユーザー
がむやみやたらに
刑事罰
の
対象
になるようなことは避ける
配慮
された
規定
にはなっていると思うんですけれ
ども
、やはり
ダウンロード
というのは一般的に行われる
行為
ですから、この点についてはよく
周知
していただきたいですし、やはり
海賊版対策
どんどん進めるべきだと思いますけど、
ネットユーザー
に一方的に
責任
を負わせるんじゃなくて、この間言っているように、
アップロード
の
取締り
とか
広告出稿
の
規制
とか、そして先日の
参考人質疑
でありましたとおり、やはり
ユーザー
が
利用
しやすい
正規版
を作って早く安く
提供
していく、
正規版
の
流通
を
促進
するということが
基本
になってくるかと思うんですが、
大臣
、その点
いか
がでしょうか。
萩生田光一
73
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
先生
の御
指摘
のとおりだと思います。 今、昨年十月に
作成
された総合的な
対策メニュー
及び
工程表
に基づいて、
関係
府
省庁
が
連携
して様々な
取組
を行っています。
文科省
においては、本
法案
のほかにも、
著作権教育
や
啓発普及
、着実に進めるとともに、
情報検索サービス
において
海賊版サイト
が表示されないようにする
検索サイト
の
対策
について
著作権者等
と
検索事業者
の
協議
を
支援
するなどの
取組
も
実施
しているところでございます。 また、
先ほど
他の
委員
の
先生
からも、
適格マーク
を増やしていく、
普及
させていくというのも
一つ
考え
ております。また、
海賊版サイト
の
収入源
を絶つための
広告出稿
の抑制について経産省を
中心
に必要な
取組
が進められており、
広告関連団体
においても自主的な
ガイドライン
を
策定
、公表するとともに、
広告出稿
をすべきでない
海賊版サイト
のリストの
共有
が定期的に行われております。 このほかにも、
関係
府
省庁
が
連携
して、
国際連携
、
国際執行
の
強化
や
民間組織
との
協働
など重要な
取組
が行われており、
法案
の
附則
においては
違法アップロード対策
をより一層
充実
していくことについて
規定
しています。 今後とも、
政府
として
実効
的な
対策
をしっかりやってまいりたいと思います。
吉良よし子
74
○
吉良よし子
君
是非
やはり包括的な
対策
を進めていただきたいですし、今回の
法案
というのは、一旦示された当初案に対して様々な
意見
が出されたことを踏まえて改めて
検討
し直して、
権利保護
と
利用促進
の
バランス
についてより慎重に
検討
されて出されたものと
承知
しているわけです。やはり、この
著作権法
というのは様々な
利害関係者
が絡む
法案
ですから、
法律
になりますから、今後とも、こうした
権利者
、
利用者
、
研究者
らが参加して、様々な
懸念事項
を時間を掛けて
協議
をして、
懸念事項
を解消できるように努めていただきたいということを申し上げまして、
質疑
を終わります。 ─────────────
吉川ゆうみ
75
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) この際、
委員
の
異動
について御
報告
いたします。 本日、
衛藤晟一
さんが
委員
を
辞任
され、その
補欠
として
滝沢求
さんが選任されました。 ─────────────
舩後靖彦
76
○
舩後靖彦君
れい
わ
新選組
の
舩後靖彦
でございます。
大臣
、先日の
質疑
では、
日本人学校
への
派遣教師
の
方々
の
支援
について真摯な御
答弁
を本当にありがとうございました。今後も取り組んでまいりたいと思いますので、引き続きどうぞよろしく
お願い
いたします。 さて、本日も、二日の
質疑
に続きまして
著作権法改正案
について
質問
をさせていただきます。その前に、本
法案
とは直接
関係
ございませんが、
著作権
に
関係
して、昨年六月に施行されました
読書バリアフリー法
について
質問
させていただきます。 代読いたします。 この
法律
は、
視覚障害者
に限らず、
ページ
がめくれない
上肢障害
のある人や、
難読症
、
眼球障害
など、
活字
のままでは
読書
が困難な人を
対象
に、
読書環境
を
整備
し、誰もが読みたい本を読めることを目指した
法律
です。
点字図書
、
拡大図書
、
録音図書
、音声読み上げ
対応
の
電子図書
など、
アクセシブル
な
書籍
の
普及
、
インターネット
の本
貸出サービス
の
強化
などが柱になっています。 しかし、
資料
にありますように、
アクセシブル
な
書籍
を借りるにしても購入するにしても、
ニーズ
に対して
コンテンツ
は圧倒的に不足しています。
テキストデータ
を本を買った
視覚障害者
などに
合理的配慮
として
提供
する
仕組み
があれば、
利用者自身
が
パソコン
で拡大して読んだり、
点訳ソフト
、
音声転換ソフト
を使ったりするなど、
自分
に最適な
方法
で
利用
することができます。
ボランティア
に頼っている
点訳
、音訳、
拡大図書
の
作成
においても、
テキストデータ
があれば
作業
の効率と質は格段に上がります。けれ
ども
、
著作権者
の
許諾
を取る手間、不正に
複製
若しくは改ざんされ
アップロード
される
リスク
などが壁となり、
テキストデータ
の
提供
、
販売
は広がっていないのが
現状
です。 私も、
自分
で
ページ
をめくって本を読むことができません。そのため、本をスキャンして音声再生可能な
PDF
にしてもらい、
パソコン
で
PDF
の
文字
を追いながら聞いています。しかし、以前、当
委員会
でも申し上げましたように、私は
縦組み
の
文字
はほぼ読めないのです。
テキストデータ
を
提供
していただけると、
パソコン
で
自分
に合った
文字
の大きさ、
MSゴシック書体
で
横組み
にし、
文字
を追いながら音声読み上げ装置を使って聞くことができますので、大変助かります。しかし、そのような
テキストデータ
の
提供
の
合理的配慮
を行っているのは、
障害関連
、
福祉関連書籍
を出版するごく一部の
中小出版社
に限られています。 先月、
パブリックコメント
に付された
基本計画案
は六月中旬をめどにまとめられるとのことです。
計画案
では、
出版社
からの
データ販売
や
提供
について
出版関係者
との
検討
の場を設け、
電磁的記録
の
提供
に関する
課題
や具体的な
方法
について
検討
していくとなっています。建物や
交通機関
など、ハードの
バリアフリー化
に関しては国の
補助
もかなりの
割合
で入っています。
情報バリアフリー
の
促進
においても、
データ漏えい防止策
、
電子データ作成
に係る
財政支援
について
是非
前向きに御
検討
をしていただきたく存じます。 また、
出版社
の
負担
を
考え
ますと、
利用者
との橋渡しをする
リソースセンター
が必要です。アメリカでは
視覚障害者用
の
データベース
、
ブックシェア
に、フランスでは国会
図書
館に
書籍
の
電子データ
が蓄積され
障害者
に
提供
される
仕組み
があります。このような
仕組みづくり
を
是非
進めていただき、全ての人が
活字文化
の恩恵を享受し、豊かな
精神文化
を培っていける
社会
にしていただきたいと存じますが、お
考え
をお聞かせください。
小笠原陽一
77
○
政府参考人
(
小笠原陽一
君)
お答え
申し上げます。
委員
御
指摘
のとおり、
読書バリア法
の
目的
である
読書環境整備
を進めていくためには、
出版社
から
視覚障害者等
の
方々
に対する
テキストデータ
の
提供
を
促進
していくことが大変重要であるというふうに
認識
しております。 今回の
読書バリア法
による
基本計画案
においては、
出版社
による
テキストデータ
の
提供
の具体的な
在り方
について必要な
議論
を行っていくため、
出版社
、
関係者
による
検討
の場を設けることが
規定
されたところでございます。
経済産業省
といたしましては、
基本計画
の公表後、速やかにこの
検討
の場を
立ち上げ
、ただいま
委員
から御
指摘
をいただきました
課題
を含めまして
議論
を進め、
文部科学省等関係省庁
の御
協力
も得て、
早期
に
結論
が得られるようしっかりと努めてまいりたいというふうに
考え
ております。
吉川ゆうみ
78
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君)
速記
を止めてください。 〔
速記中止
〕
吉川ゆうみ
79
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君)
速記
を起こしてください。
舩後靖彦
80
○
舩後靖彦君
代読いたします。 ありがとうございます。
是非
よろしく
お願い
いたします。 さて、近年、
高齢化
が進み、
読書
困難な人が増えています。
読書
の
バリアフリー
は失われた市場を回復するものです。
文化発展
のため、意気込みを
是非大臣
、御
見解
を
お願い
いたします。
萩生田光一
81
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) 確かに、
先生
のように
障害
をお持ちでなかなか
紙ベース
の
読書
に親しむことがしづらい
方々
のみならず、
高齢化社会
を迎えますと小さな字を追ったりすることが大変で、それを
パソコン
などで
転換
、展開しないと読み物もなかなか読み込めない
高齢者
の方が増えてくることも
実態
だと思います。 ここは、
政府
がというよりは、
民間
の
皆さん
がそれをビジネスチャンスと捉えて、これからの
時代
の
一つ
の
ツール
として展開されたらよろしいんじゃな
いか
なというふうに思います。必要な
応援
があるとすれば
考え
ていきたいなと思います。
舩後靖彦
82
○
舩後靖彦君
代読いたします。 ありがとうございます。 それでは、
著作権法改正案
についての
質問
に移ります。 今回の
新型コロナウイルス感染拡大
に伴う
休校措置
により、
オンライン授業
が始まっています。その中で、
現状
では
ネット配信
が禁じられている
文芸作品
や論文、
新聞
、
雑誌記事
、
音楽
、
写真
などの
著作物
を
授業
に使う際に支払われる
補償金
が今
年度
に限り
無償
化されました。 しかし、この
措置
は
教育機関
に限定され、
保育園
や
民間団体
による読み聞かせなどには適用されません。登園できない園児に
オンライン
で
絵本
の読み聞かせをしたい、読み聞かせの
動画
を
配信
したいとの希望は増えているようですが、
著作権者
の
許諾
が
前提
になっています。
出版社
、
著作権者
が
オンライン朗読
に慎重なのは、
動画サイト
への
アップロード
という
経済的被害
への
懸念
ばかりが
理由
ではないようです。漢字の読み間違い、
作品
の
世界観
に合っているかなど、
朗読
の質を気にする作家さんもおり、
出版社
としては慎重に個別
対応
せざるを得ないということなのです。 今回、
新型コロナウイルス
の
影響
で、コンサート、
舞台公演
、
映画
など、多くの興行が
中止
、
延期
を余儀なくされ、
図書
館、美術館、博物館も閉ざされました。
緊急事態宣言
で
日本
中が巣ごもりになる中、
投げ銭方式
の無
観客ライブ公演
の
配信
、過去の
公演映像
、
人気漫画
の
無料配信
が一気に広がりました。
オンライン鑑賞
、
オンライン朗読
が拡大している今、
舞台
や
演奏
の
アーカイブ化
、
プラットフォーム
の育成を進めるに当たり、
著作権
の壁の解消の
検討
が必要になってくるかと存じますが、
大臣
のお
考え
をお聞かせください。
萩生田光一
83
○
国務大臣
(
萩生田光一
君)
著作権法
上、
著作物
を
オンライン
で
配信
する場合には、
学校教育
での引用や
利用
に当該する場合などを除き
権利者
の
許諾
が必要とされていますが、今般の
新型コロナウイルス
の
感染拡大
に伴って
オンライン
での
作品
の
鑑賞
や
絵本
の
朗読
などの
ニーズ
が増えているものと
承知
をしております。
先生
御
質問
でありましたけど、ちなみに幼稚園も
保育園
もこの三十五条に含まれますので、今の
臨時措置
の中では
許諾
は必要ございません。 この点、今般の
状況
に
対応
した実際の
取組
として、
権利者
の
許諾
を得た上でオペラや
歌舞伎等
の
公演
を
期間限定
で
ネット
上で
無料配信
したり、
出版社
が
絵本
読み聞かせ
動画
を
無料配信
するなど、
ユーザー
が円滑に
オンライン
で
著作物等
を楽しめるような
対応
が進められていると
承知
しています。また、
コロナ
後の
状況
を見据え、
舞台
の
動画配信プラットフォーム
の
立ち上げ
に向けた
民間
の主体的な
取組
などが進められているものと
承知
をしております。
文科省
としては、このような
オンライン
での
配信
についての様々な
取組
がなされている
現状
も踏まえつつ、今後とも幅広い
ステークホルダー
や
専門家
、
国民
の皆様の声を丁寧にお伺いしながら、まさに
バランス
の取れた望ましい
著作権政策
の
在り方
を
検討
してまいりたいと思います。
先生
御
指摘
のとおり、この
コロナ
の中では、本来の
著作権利者
の
皆さん
がその
権利
を主張しないで、できるだけ
家庭
にいる
皆さん
に和みを届けたいとか、
学校
に行けないで困っている
お子さんたち
のための
応援
をしたいということで、確かにこの壁をぼんと取り払ってくれましたので、そういう
意味
では今理想の
著作権
の
在り方
なのかもしれないんですけど、元々その
人たち
には
権利
がありますから、そこは
権利
の
保護
と
利用者
の
バランス
というのをしっかり整えながら、できるだけその壁が低くなることが
利用者
にとっては有り難いんですけど、
権利者
のやっぱり
それなり
の
補償
というものもして
いか
なきゃならないので、そういう
バランス
をしっかり見ながら、この
法律
を成立させていただいた後にまた
運用面
でいろいろ
考え
ていきたいと思っています。
舩後靖彦
84
○
舩後靖彦君
代読いたします。 ありがとうございます。 続きまして、
インターネット
上の
海賊版サイト
の
対策
としての
ブロッキング対策
についてお尋ねいたします。
省庁横断
の
知的財産戦略本部
で
ブロッキング
や
アクセス警告方式
を含む
総合的メニュー
が
検討
されていましたが、
ブロッキング
に関しては
結論
が出ず、
法制度整備
は先送りになったと伺いました。悪質な
海賊版サイト
の多くが外国に存在し、
削除要請
にも応じず告発も難しいという場合、
アクセス
を遮断するしかないという
意見
もあるかと存じます。その一方、憲法二十一条二項、
電気通信事業法
上の
通信
の
秘密
との
関係
をどう
整理
するのかということが問題になります。 そこで、今回どのような
議論
があって
ブロッキング
の
法制度整備
が見送りになったのか、また、今後
ブロッキング
の
法制度整備
が
検討
される場合、どのような
要件
を勘案して
検討
されるのか、その
方向性
についてお聞かせください。
三又裕生
85
○
政府参考人
(
三又裕生
君)
お答え
申し上げます。 二〇一八年六月から十月にかけまして、
知的財産戦略本部
の下に設置された
有識者会議
において
インターネット
上の
海賊版対策
について
議論
が行われました。ここでは、
ブロッキング
に関する
法制度整備
につきまして、具体的な
制度設計
の
議論
に入るべきとの
意見
や慎重な
検討
が必要との
意見
などがあり、
意見
がまとまりませんでしたが、
海賊版対策
を総合的に
推進
することにつきましては
認識
が
共有
されました。その後、
知的財産戦略本部
の下で
議論
が重ねられまして、昨年十月、
インターネット
上の
海賊版
に対する総合的な
メニュー
及び
工程表
を
作成
し、
関係閣僚
間で
確認
を行ったところでございます。この総合的な
対策メニュー
におきまして、
ブロッキング
に係る
法制度整備
につきましては他の
取組
の
効果
や
被害状況等
を見ながら
検討
することとしております。 以上です。
舩後靖彦
86
○
舩後靖彦君
代読いたします。 ありがとうございます。
著作権保護
をアリの一穴として今後
ブロッキング
の
対象
が広がってしまうことも
懸念
されますので、
著作権保護
と
通信
の
秘密保護
との法の
利益
の
判断
は慎重に行っていただきたく存じます。 これで
質問
を終わらせていただきます。
吉川ゆうみ
87
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) 他に御
発言
もないようですから、
質疑
は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。──別に御
意見
もないようですから、これより直ちに
採決
に入ります。
著作権法
及び
プログラム
の
著作物
に係る
登録
の
特例
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
に
賛成
の方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
吉川ゆうみ
88
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君)
全会一致
と認めます。よって、本案は
全会一致
をもって原案どおり可決すべきものと
決定
いたしました。 この際、
石川
さんから
発言
を求められておりますので、これを許します。
石川大我
さん。
石川大我
89
○
石川大我
君 私は、ただいま可決されました
著作権法
及び
プログラム
の
著作物
に係る
登録
の
特例
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
に対し、自由民主党・
国民
の声、
立憲
・
国民
.
新緑風会
・
社民
、公明党、
日本維新
の会、
日本共産党
及び
れい
わ
新選組
の
各派共同提案
による
附帯決議案
を提出いたします。 案文を
朗読
いたします。
著作権法
及び
プログラム
の
著作物
に係る
登録
の
特例
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
に対する
附帯決議
(案)
政府
及び
関係者
は、
本法
の施行に当たり、次の
事項
について特段の
配慮
をすべきである。 一、
海賊版サイト
の
形態
は多種多様であり、
本法
の
措置
では
対応
ができない
ストリーミング形式
を採用している
海賊版サイト等
も存在することを踏まえ、
本法
による
規制
にとどまらず、今後ともあらゆる
手段
を通じて
海賊版対策
の徹底に向けた
取組
を
政府一丸
となって行うこと。 二、
侵害コンテンツ
の
違法アップロード
については、
アップロード
を行う者が
海外サーバー
を
利用
する
事例
や
我が国
の
捜査協力等
の
要請
に対して非
協力
的な国が存在することも踏まえ、迅速かつ円滑な
捜査
・
摘発
に向けて、
政府
は、
海外
の
捜査機関
や
通信業者等
との更なる
連携強化
を
促進
し、
実効性
のある
違法アップロード対策
の
実現
に努めること。 三、
政府
は、
海賊版対策
を講じるための
専門的知見
、
人的資源
、
資金等
が不十分な
中小企業等
を
支援
するため、
海賊版対策
の
構築
に係る
専門的知見
の
提供
や
経費
の
補助等
の様々な
支援策
を講じるよう努めること。 四、
本法
による
侵害コンテンツ
の
ダウンロード違法化
に係る
措置
が、
国民
の正当な
情報収集等
の萎縮をもたらさないよう多くの
要件
が設けられ複雑な
制度設計
となっていることを踏まえ、
本法附則
による
国民
への
普及啓発
及び
未成年者
への
教育
を行うに当たっては、分かりやすい
ガイドライン等
を
作成
するとともに、
インターネット
上や
学校現場等
の様々な
場面
での
普及啓発
・
教育
に万全を期すこと。 五、
政府
は、
関係者
による
議論
の
状況等
を踏まえつつ、
演奏権等
の
要件
としての
公衆
に直接見せる又は聞かせる
目的
の
範囲
について、必要に応じて
社会通念
や
妥当性
の
観点
から
検討
するとともに、その結果に基づいて必要な
見直し
を行うよう努めること。 六、
デジタル化
・
ネットワーク化
の進展に伴い、従来は
受信者
であった
国民
が同時に
発信者
にもなる
時代
が到来し、
著作物
の
利用
・
流通形態
の
多様化
が今後さらに進行することが想定されることに鑑み、
政府
は、
権利
の
保護
と
著作物
の円滑な
利用
の
促進
との
バランス
に十分留意しつつ、
時代
に即した
著作権法制
となるよう、その
在り方
について不断の検証を行うこと。 右
決議
する。 以上でございます。 何とぞ
委員各位
の御賛同を
お願い
申し上げます。
吉川ゆうみ
90
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) ただいま
石川
さんから提出されました
附帯決議案
を
議題
とし、
採決
を行います。 本
附帯決議案
に
賛成
の方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
吉川ゆうみ
91
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君)
全会一致
と認めます。よって、
石川
さん提出の
附帯決議案
は
全会一致
をもって本
委員会
の
決議
とすることに
決定
をいたしました。 ただいまの
決議
に対し、
萩生田文部科学大臣
から
発言
を求められておりますので、この際、これを許します。
萩生田文部科学大臣
。
萩生田光一
92
○
国務大臣
(
萩生田光一
君) ただいまの御
決議
につきましては、その御
趣旨
に十分留意いたしまして対処してまいりたいと存じます。
吉川ゆうみ
93
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) なお、
審査報告書
の
作成
につきましては、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
吉川ゆうみ
94
○
委員長
(
吉川ゆうみ
君) 御
異議
ないと認め、さよう
決定
いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十分散会