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2019-11-15 第200回国会 衆議院 文部科学委員会 7号 公式Web版

  1. 令和元年十一月十五日(金曜日)     午前九時二分開議  出席委員    委員長 橘 慶一郎君    理事 池田 佳隆君 理事 上川 陽子君    理事 白須賀貴樹君 理事 馳   浩君    理事 村井 英樹君 理事 川内 博史君    理事 城井  崇君 理事 浮島 智子君       青山 周平君    安藤  裕君       石川 昭政君    上杉謙太郎君       小此木八郎君    大岡 敏孝君       大串 正樹君    神山 佐市君       木村 哲也君    櫻田 義孝君       柴山 昌彦君    田畑 裕明君       高木  啓君    谷川 弥一君       出畑  実君    中村 裕之君       根本 幸典君    福井  照君       船田  元君    古田 圭一君       宮路 拓馬君    渡辺 孝一君       吉良 州司君    菊田真紀子君       中川 正春君    初鹿 明博君       牧  義夫君    村上 史好君       矢上 雅義君    山本和嘉子君       吉川  元君    高木 陽介君       鰐淵 洋子君    畑野 君枝君       森  夏枝君    笠  浩史君     …………………………………    文部科学大臣       萩生田光一君    文部科学大臣政務官    兼内閣府大臣政務官    青山 周平君    政府参考人    (総務省自治行政局公務員部長)          大村 慎一君    政府参考人    (財務省主計局次長)   阪田  渉君    政府参考人    (文部科学省大臣官房長) 柳   孝君    政府参考人    (文部科学省総合教育政策局長)          浅田 和伸君    政府参考人    (文部科学省初等中等教育局長)          丸山 洋司君    政府参考人    (文部科学省高等教育局長)            伯井 美徳君    政府参考人    (スポーツ庁次長)    瀧本  寛君    政府参考人    (厚生労働省大臣官房審議官)           吉永 和生君    参考人    (独立行政法人大学入試センター理事)       義本 博司君    文部科学委員会専門員   吉田 郁子君     ――――――――――――― 委員の異動 十一月十五日  辞任         補欠選任   谷川 弥一君     渡辺 孝一君   福井  照君     大岡 敏孝君   宮路 拓馬君     木村 哲也君   村上 史好君     初鹿 明博君   山本和嘉子君     矢上 雅義君 同日  辞任         補欠選任   大岡 敏孝君     福井  照君   木村 哲也君     宮路 拓馬君   渡辺 孝一君     谷川 弥一君   初鹿 明博君     村上 史好君   矢上 雅義君     山本和嘉子君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  参考人出頭要求に関する件  公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四号)      ――――◇―――――
  2. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人大学入試センター理事義本博司君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として総務省自治行政局公務員部長大村慎一君、財務省主計局次長阪田渉君、文部科学省大臣官房長柳孝君、総合教育政策局長浅田和伸君、初等中等教育局長丸山洋司君、高等教育局長伯井美徳君、スポーツ庁次長瀧本寛君及び厚生労働省大臣官房審議官吉永和生君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 橘慶一郎

    ○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  4. 橘慶一郎

    ○橘委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。初鹿明博君。
  5. 初鹿明博

    ○初鹿委員 おはようございます。共同会派、立国社の初鹿明博です。  きょうは、給特法の改正案の審議でありますが、それと加えて記述式の試験の問題などについても質問をさせていただきます。  まずその前に、最初に、水曜日の我が会派の村上議員の質問で、桜を見る会の件について萩生田大臣にお伺いをしたと思います。その際に、萩生田大臣は、議事録を皆様のお手元にお配りしていますが、萩生田大臣の後援会の常任幹事会の方々が一緒に桜を見る会で写真を撮っているというようなことがあったということで、その件について聞いております。  大臣が推薦をしたのかどうかということですけれども、大臣はそれに対して、いいえ、違います、あくまで個人が招待されておりまして、その方たちと現場でお会いしたということでございます、推薦する仕組みはございませんとお答えになっているんですよね。  ところが、この間、自民党の議員の方々の中でも、例えば石破議員が、推薦枠があったというような発言があったり、あと、首相官邸のホームページにも動画が出ていて、そこの中で世耕さんが、ひまわりの会です、ことしは副長官じゃなくなったので招待枠でと発言しているのが映っているんですよ。  もうTBSで報じられていますが、我々民主党政権のときにも、推薦をしてくださいだったか、そういうのがあって、招待者について、民主党政権の場合はきちんと文書が明らかになっていますが、招待者について、国民から疑惑が持たれないよう十分に考慮して選考するようにというただし書きをつけていて、公開を前提とする、そういうような文書を出しているわけですが。  いずれにしても、各議員から、何人か招待したい人をリストアップして内閣府へ上げてくれ、最終的に招待するかどうかは内閣府が判断をして招待状を出すという仕組みにはなっているわけですが、いずれにしても、議員からの名簿を上げる、そういう仕組みはずっと続いていたんだというふうに思うわけですよ。今でも変わっていないと思いますよ。  今回、何がこれだけ大騒ぎになっているかといったら、総理が地元から、五人とか十人だったらまだしも、八百五十人も連れてきて、バスで、しかも、開始時間よりも早く新宿御苑に入ったりして写真撮影をしたり、前の日にはホテルニューオータニで五千円会費でパーティーをやっていた、こういうことが後援会活動ではないかとか、あと、この経費を誰が負担をしたんだとか、そういう問題が、疑義があるということで我々野党は取り上げているわけであります。  ですから、萩生田大臣が実際に推薦をしていたなら推薦をしていましたとはっきり言っていただければいいんですよ。それを、こういう、推薦する仕組みはございませんなんという答弁をしているわけですが、これは明らかに私は虚偽ではないかと思います。これ、どうですか、大臣。真実をちゃんと述べて、虚偽であるならばちゃんと、虚偽でしたと謝罪をしていただけないでしょうか。
  6. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 おはようございます。  まず、先日の御質問は、後援会の方たちにフォーカスを当てた二〇一三年のことを問われました。これを私、正直に申し上げていまして、初鹿先生も多分、東京なので御理解いただけると思うんですけれども、率直に申し上げて、割と東京の方が多いのは地理的に事実です。お話ししたように、私がこの人を呼んでくださいとお願いをしたんじゃなくて、各種団体などから、名簿が上がった中で呼ばれている人たちがまずいらっしゃいました。その人たちとは、私は、その人たちが来る、来ないは全くわかりません。ですから、そういう意味で、全て私が何か呼んだんじゃないかと、こういう指摘だったものですから、まずそのことは否定をさせていただいたので、そこにうそも偽りも全くございません。  先日、官房長官が述べたように、これまでの桜を見る会の招待者について、内閣官房及び内閣府から各省庁に推薦依頼を行った上で、提出された推薦者につき取りまとめを行っており、内閣官房の取りまとめに当たっては、長年の慣例で、官邸や与党にも事務的に推薦依頼を行っており、提出された推薦者につき取りまとめを行っていた旨の説明がありました。  確かに、長年の慣例で行われる中で、これまで、地域で活躍されている方など、桜を見る会の参加にふさわしいと思われる方を事務的にお伝えをしていたことについては私も認識をしておりました。しかし、当該作業が内閣官房からの推薦依頼という仕組みのもとで行われていたとは承知しておりませんでしたので、十三日の答弁においては、推薦する仕組みはございませんとお答えをしました。  繰り返しとなりますけれども、内閣官房及び内閣府が行っている取りまとめ作業に私自身は関与しておりませんので、その作業過程の中で官邸幹部や与党が推薦できる仕組みがあるとは思っておりませんでした。石破さんや二階先生が発言した内容のことを私が承知していたかと言われれば、私は承知していませんでした。決して偽って虚偽の答弁をしたわけではございません。  あのときに呼ばれた人の中には、もともと呼ばれている人、そして事務的にお願いをしたら呼んでもらうことができた人がいて、多分、呼んでもらえなかった人もいたんだと思います。そういう中での発言でございますので、要は、あらかじめ私が何人呼べるんだということでお呼びをするようなことの仕組みがないということを申し上げたつもりでございます。
  7. 初鹿明博

    ○初鹿委員 整理をすると、何人かいた中で、私も一回鳩山政権のときに出ているので、行ってみたら知り合いの方がいて、ああ、来ていたんですねと言って、一緒に写真を撮ったりとかもしましたからわかります、東京ですからね。  ただ、今のお話だと、何人かの方は事務的に地元で、例えば何らかの会の代表とかやっていて貢献しているからこの人を呼んでいただけないですかということで内閣府に、まあ、名簿のようなものを上げていたかはわかりませんけれども、お伝えをしていて、それで招待をされていたということはあったと。大臣が、この人をと言って伝えた人が招待をされて来ていたことはあったということでよろしいわけですよね。
  8. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 私、答弁の中でも主体的にという言葉を使いました。率直に申し上げて、私がAさんをとか私がBさんをということじゃなくて、事務的にこういう団体の皆さんをということで、事務所の方でそういった作業をしていたということは、後に報告を受けております。
  9. 初鹿明博

    ○初鹿委員 大臣が積極的にはやっていないけれども、事務所が、この人、この人、この人という人を伝えて、そしてその人に招待状が送られ、出席をしていたということはあったという、そこはお認めになられたということですね。
  10. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 その方たちが全てお招きをいただく結果になって参加をしたかどうかというのは、ちょっと私はわかりませんけれども、そういう、言うならばやりとりがあったことは、報告を聞いております。
  11. 初鹿明博

    ○初鹿委員 つまり、各議員の皆さん方が、地元の人の中でこの人を呼びたいという人があったら伝えて、その人たちに対して招待状が、全員に行くかどうかは内閣府が最終的に判断するので選別はあるのかもしれないけれども、一定の内閣府の要項の範囲の中で対象となる人には案内状を出していたということが今の大臣の答弁で明らかになったという理解でよろしいですね。  では、次、この問題はおいておいて、記述式の試験に移らせていただきます。  ちょっと質問の順番を変えて、まず皆さんに、この試験の何が問題かというと、そもそもこれは記述式の問題と言えるのかということと、採点が本当にこれで適切なのかということを先に説明をさせていただきたいと思います。  まず、ちょっとパネルを用意してきたのでパネルを見ていただきたいんですが、資料の五ページを見てください。東京大学の文系のことしの試験問題です。ここに書いてあるとおり、「座標平面の原点をOとし、」云々と書いてありますが、ここで、「qとrをpで表し、p、q、rそれぞれのとりうる値の範囲を求めよ。」というのが問一なんですよ。  これは代々木ゼミナールの解答例を使っていますが、今、消していますけれども、大臣、こういう問題で、解答ってこうなるんですよ。これ全部が解答なんですね、記述式というのは。つまりこれが、全部書くのが記述式問題ですよ。皆さんもそういう理解じゃないですか。  ところが、今回導入するという記述式というのは、こういう問題なんですよ。ここに解答欄(い)というのがあって、「解答欄(い)に記述せよ。」と書いてありますが、答えは、こういう一つの数式を書く、3cos云々という。  これは、マークシートで、一何々、二何々、三何々、四何々、五何々というものが、幾つかの選択肢があってそこから一つ選ぶのとこれを書くのと何が違うんですかということなんですよね。何が違うかといったら、この式を自分で書くというだけのことです。基本的に計算はしなければなりません。だから、問える思考力というのは基本的に一緒です。ただ、選択肢があるから、全くわからなくても勘で書いたら当たるかもしれないというだけの違いです。  でも、じゃ、そんなに簡単に当たるのかということですが、次の問題をいきますね。  これは大学入試センターのプレテストのページの中にあった参考例という問題であって、プレテスト自体ではありません。  例えば、ここの数式、イからキまで数字を書いて、全部当たったら、これは正解になるんですよ。これ、y=-5/2x2+220xなんですよ。イはマイナスだから、多分プラスとマイナスのどっちかを選ぶ。あとはゼロから九までの数字を選んでいく。そうすると、五個数字を選んで、プラス、マイナス、二つ、どっちか選ぶということになると、ゼロから九までの十の数字を選ぶものが五通りあるわけですから、これで一万通りあるわけですね。それの掛ける二だから二万通りの答えがあるわけですから、当たる確率は、まぐれで当たる確率は二万分の一です。わかりますよね。だから、そんなに簡単じゃないんですよ。  だから、今のマークシート方式でもまぐれ当たりというのはほとんどなくて、基本的には計算をして出すから、思考力を問うということでは、先ほどの、ただ単にこうやって書くものと、こうやって選ぶのと、何ら遜色がない問題になっているわけです。ただ、何が違うかといったら、さっき言ったまぐれ当たりがあるかもしれないという、本当にすごいわずかな確率で。  そして、採点ということで考えると、マークシートは機械でやりますから、間違いはありません。しかし、例えばこれですね、3cos云々となっていますけれども、例えばこれはcosをcasと書いたら正解にするのか間違いにするのかとか、字が汚くてcなのかsなのかわからない場合とか、そういう場合に、記述式だと採点に混乱をする。そう考えたら、記述式にするよりもマークシートでやった方がいいんじゃないでしょうか。  大臣に伺いますけれども、この形式で記述式と言っていますが、予備校の先生たちでこの問題に取り組んでいる先生方は、これは空所補充問題だという言い方をしておりましたが、この形式の記述式と現在のマークシートと何が違うのか、どこが変わるのかということをきちんと説明してください。
  12. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大学入試センターが行った調査研究によれば、数式を書かせる程度であっても、同一又は同様の内容の問題について、記述式とマーク式という異なる解答様式で解答させた場合の解答状況の違いを比較してみると、記述式の方がマーク式よりも正答率が低くなる傾向が見られるという調査があります。  大学入学共通テストにおいて記述式問題を導入することによって、解答を選択肢から選ぶのではなく、文や文章を書いたり式やグラフ等を描いたりすることを通じて思考のプロセスがより自覚的なものとなることにより、より論理的な思考力、表現力を発揮することが期待されると考えております。
  13. 初鹿明博

    ○初鹿委員 さっきも言いましたけれども、まあまぐれで当たることはあるかもしれないけれども、基本的にそんなに差はないと思いますよ。  もっと言えば、この問三のところ、これは、グラフの形式がどうなるかという質問なんですけれども、「上に凸で、頂点のx座標が正であるという特徴。」というのが答えになるんですが、条件をつけちゃっているんですね、二つの語句、凸と頂点のx座標というのを用いろと。凸と書いてあったら、グラフが上向きになるって、誰だってわかるじゃないですか。下向きになるときは凸なんて書かないですよね。下に凸なんという日本語を使わないと思うんですよ。それで、頂点のx座標だから、つまり、グラフの特徴を考えたら、この頂点が正になるか負になるか、プラスかマイナスか、どっちになるかしかないわけですよ。  こんなの、見た瞬間にほとんどの人は、ああ、正か負かそれだけ考えればいいんだな、もうプラスかマイナスかで、頭を見ればマイナスがついているかプラスがついているかで上向きか下向きかわかるんだから、こんなのは考えないでもできちゃうような問題ですよ。これで何の思考力を問えるんですか。  私は、マークシートでやるのとほとんど変わらないという指摘をさせていただきます。  次に、国語です。国語は、採点の条件というものを示させていただきました。小一問から三問までは資料につけさせていただいておりますが、ここは小一の、一問目だけのグラフです。  条件が三つあるんですね。三十字以内で書かれていること、この問題の場合は、言葉を用いないということや指さしによるということが書かれていること、そして、コミュニケーションがとれる又は相手に注意を向けさせるということが書かれていること、この三つの条件があるんですね。  通常、記述式問題って点数だと皆さん思っていませんか、十点とか。違うんですよ。この条件に合わせて、この条件が幾つクリアしたかでこの表のとおりaからdまでの四段階の評価になるんです。これが、おかしいところが幾つかあります。  例えば、これは三十字以内で書く問題なんですけれども、普通、三十字以内で書く問題だったら、字数制限をオーバーしたらバツじゃないですか。皆さんたち高校や中学のとき、試験をやって、三十一文字になったら、それだけでバッテンですよ。ところが、見てください。三十文字、満たしていなくてもいいんですよね。点数とれるんですよ、ほかを満たしていれば。  それで、一番の問題はここですよ。この注意というところに何て書いてあるかというと、正答の条件を満たしているかどうか判断できない誤字脱字があった場合は条件を満たしていないこととすると書いてあるんですが、裏を返すと、誤字脱字があっても減点しないということですよ。  例えば、きちんと点数をつける場合は、十点満点で、漢字の間違いが一つあったら一点引かれる、三つあったら三点引かれて七点になりませんか。ところが、これはそうならないんですよ。  その結果どうなるかというと、字数をオーバーして漢字を三つ間違えていても、ちゃんとこの下の二つの条件がクリアされていると、段階はbになるんです。ところが、字数内で誤字なく書かれていても、例えば、ここの一つの条件をクリアしていないとcになるんですよ。そうやって、誤字で減点しないということで評価が一ランク違う。  一ランク違うとどうなるかというと、全体の評価が、先ほどのは問一ですけれども、問二、問三とあわせてこういう表で五段階で評価される、そういう形になっているんですよ。  これって、実際に答案を書いて答案を純粋に点数をつけた評価とこの評価が一致すると思いますか。この表に合理的な根拠がありますか。  大臣、これは合理的な根拠がある表だと思いますか。お答えください。
  14. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大学入学共通テストにおける記述式問題については、平成二十九年の七月に大学入学共通テスト検討・準備グループにおける議論等を踏まえて策定された、大学入学共通テスト実施方針及びその策定に当たっての考え方において、設問ごとの形式面、内容面についての正答の条件への適合性を判定し、その結果を、例えば三から五段階程度の複数段階であらわすことについて検討することが示されております。  この方針を踏まえ、大学入試センターにおいて、試行調査を通じて各教科の専門家やテスト理論の専門家の協力を得て検証し、このような表示方法になったものと承知をしております。
  15. 初鹿明博

    ○初鹿委員 大臣、自分の言葉で答えてもらいたいんですよね。今の説明を聞いておかしいと思わないんですか。  これ、五段階で評価するんですけれども、じゃ、実際に大学が使うときどうなるかというと、マークシートと合算して、点数で、マークシートの配分を例えば八、こちらの記述式を二とすると、例えば四十点として、この五段階の評価を点数に割り戻して換算していくんですよ。そうすると、一段階違いで五点とか八点とかそういう差になるんですよ。さっきの、誤字があるかないかで一点、二点と減点をされる、それが、そういうふうになっていなくて、一つの評価が違うだけで五点とか八点とか差になってくるんですよ。  大学入試というのは一点の勝負ですよ。それが、ちょっとした違いで五点とか差があったら、これはえらい影響を及ぼしますよ。そういう面でも、非常に不適切な評価の方法になっていると思います。  そして、先ほどのこれを見て、皆さん、自己採点なんてできると思いますか。漢字を間違えていたときに、その漢字が内容まで影響しているのかどうか判断できないじゃないですか。だから、減点されるかどうかもわからないでしょう。  例えば、「ことばを用いなくても意思が伝達できること。」、意思の思を志で書いたら、これは条件を満たしていることになるのか、満たしていないのか。どちらなのか、皆さん判断つきますか。わからないですよね。私もわかりません。予備校の先生に聞かないとわからないと思います。  伯井さん、わかりますか、これが志だったら。
  16. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 今先生がお示しいただいているこの段階づけ評価の表ですけれども、これも大学入試センターで専門的見地から……(初鹿委員「いや、段階づけ評価のことは聞いていない」と呼ぶ)入試センターで決めているものでございまして……(初鹿委員「志と書いてあったらこれは正解になるのか」と呼ぶ)
  17. 橘慶一郎

    ○橘委員長 手を挙げて言ってください。
  18. 初鹿明博

    ○初鹿委員 ここが、意思の思が思うじゃなくて志だったら条件に合うのか、合わないのか、どっちですか。
  19. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 それは私が決めるというよりは、この段階づけの表をしっかりと大学入試センターにおいて高校生にわかりやすく説明していくということをしていくということでございます。
  20. 初鹿明博

    ○初鹿委員 つまり、これ、採点する方も、自己採点だけじゃなくて採点する人も、結構ちゃんと研修をしないとわからないんですよ。  それで、研修はどうなるのかということですけれども、大学入試センターと受注業者との間で結んだ契約書の仕様書を皆さんにお配りをしております。こちらを見ていただきたいんです。  (二)以下に、「本試験実施前までに、採点に関する以下の準備を行うこと。」とあります。この一のところで、実は、先般の質疑で城井さんが指摘をしましたが、この採点基準に関して、センターが設置する採点基準策定委員会というものにこの受注業者の人が入って、先に質問や答えを知ることができるということになっていると。それに対して、少数ですよ、限られた人数ですよという答えをしておりました。ここは限られた人数なんですよ。  ところが、ずっと下を見ていただいて、三の、採点者の確保及び採点者への研修の実施というところを見てください。先ほど言った、採点の研修をするということが書かれています。  ここには、「採点者及び採点監督者に必要な研修プログラム(正答の条件等を踏まえた採点作業に関する研修、システム操作に関する研修、」、下線を引きましたが「正答の条件」、さっきのやつですね。これですね、正答の条件の内容面、内容面というのは多分、一はこれ、二はこれ、三はこれということ、そして形式面というのはこういう表で評価をしていくということ、「に関する研修、」、そして「採点の演習等)」、つまり練習で採点をやりましょうということですね、「を編成し、採点開始日までに事前研修を完了すること。」と書いてあるんですよ。  皆さん、わかりましたか。採点開始日までに事前に研修をすることと書いてあるわけですよ。つまり、事前にこれを採点者みんなに見せて研修をするということですよ。  採点者、何人いるんですか。大臣、採点者、一万人とか、五千人いるとか、そういう数字が出てきていますよね。まだはっきりはしていないけれども、でも数千人は必要ですよ、五十万人ですから。数千人にこの採点の条件、全部先に知らせる。試験前ですよ、採点実施前ですから。  これ、どうですか。守秘義務があるからといって、この情報が絶対に漏れないと言えるんでしょうか、大臣。
  21. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大学入学共通テストの記述式問題の採点事業者においては、大学入試センターが作成した採点基準をわかりやすく採点者に伝えるための採点マニュアルを作成することとしておるところです。  採点マニュアルは、試験終了を確定した後に採点者に示されることとなっておりますし、また、今御指摘いただきましたように、業者との間では、請負契約書において、第三者に漏えいしてはならないという守秘義務を課しております。これを遵守していただけると信じております。
  22. 初鹿明博

    ○初鹿委員 いやいや、ちょっとそれはおかしいですよ。事前に研修すると書いてあるじゃないですか。仕様書に書いてあるんですよ、事前に。しかも正答の条件で、内容面、形式面に関する研修と書いてあるんだから、正答の条件の内容といったら、この内容を、事前に採点者みんなでちゃんと確認しましょう、覚えておきましょうということをやると書いてあるじゃないですか、仕様書に。ちゃんと答えてくださいよ。
  23. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 事前研修では正答の条件の考え方やモデル問題を用いた演習等を行うものであり、これらの研修において実際に出題される試験問題が用いられることはないと承知をしております。
  24. 初鹿明博

    ○初鹿委員 いや、それはちょっと確認をしてもらいたいんですけれども。正答の条件は、これ、具体的に見ないと採点できないですよね。こんな考え方で採点できますか。  じゃ、採点期間が始まった二十日間の間で研修をやるということですか。これ、研修やらないで皆さんできると思いますか。できないですよ。大臣、今の答弁はおかしいと思いますよ。
  25. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 今大臣がお答えいたしましたように、事前研修では、これまでの試行調査の問題とかモデル問題の正答の条件の考え方などを用いて演習を行うということでございまして、事前研修においてその年度に実際に出題される試験問題が用いられることはないというふうに承知しております。
  26. 初鹿明博

    ○初鹿委員 それは大学入試センターに確認をした上で答えていますか。
  27. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 大学入試センターによれば今のような御答弁でございます。
  28. 初鹿明博

    ○初鹿委員 採点期間二十日間ということですが、先日確認したところ、二十日でも目いっぱいだというお話もありました。二十日のうちの一日を実際の研修に使うのは無理だというお話もありました。  じゃ、具体的に、この条件は、試験が終わって、採点が始まる初日に研修を改めて行うということなんでしょうか。
  29. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 採点者が事前に試験問題を見るということはございません。  そのため、採点基準をわかりやすく採点者に伝えるための採点マニュアルを作成するということで、おおむね二十日間以内という短い期間で正確な採点作業を実施するというような工程になっております。
  30. 初鹿明博

    ○初鹿委員 それだと正確な採点作業はできないと思いますよ。これはちゃんと一万人とかの人数に徹底できるんですか。  私は、仕様書から見ると、「採点開始日までに事前研修を完了すること」と書いてあるわけだから、採点実施日になってから研修をやることにはなっていないわけですよ。「研修を完了すること」となっているんですよ、仕様書には。今の答弁はおかしいと思いますよ。  じゃ、採点者が事前に問題を見ることがないとどこに仕様書に書いてありますか。また、問題は見なくても、正答の条件を先に見ることはあるんじゃないんですか。この仕様書は正答の条件のことを書いてあるわけだから。これを見ないと多分採点できないんですよ。違いますか。
  31. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 この採点につきましては、採点基準をわかりやすく採点者に伝えるというのが非常に重要でございますので、そのため採点マニュアルを作成する。ただ、おおむね二十日間以内という短い期間で正確な採点作業を実施するため、大学入試センターが設置する採点基準策定委員会にこの業者の中の一部の人が出席して、試験問題や正答の条件を知り得る、それはございます。それは仕様書に書いてございます。
  32. 初鹿明博

    ○初鹿委員 じゃ、個々の採点者は問題を見れる、見れない、そこは仕様書のどこに書いてあるんですか。個々の採点者、見れない、見てはいけないということが書かれていますか。
  33. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 いわゆる一般の採点者は試験実施前には試験問題を見ないというのは、これは当然のこととして……(発言する者あり)
  34. 橘慶一郎

    ○橘委員長 今の質問にお答えください。
  35. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 はい。  仕様書には具体的な記述はございませんが、それを前提として、当然の前提として、見れる……(発言する者あり)それを当然の前提として、採点基準策定委員会に出席して、特定の者が正確な採点作業を実施するための委員会に出席するということが書いてあるわけでございます。
  36. 初鹿明博

    ○初鹿委員 仕様書には書いてないんですよ。仕様書に書いてあるのは、採点の条件等に関する研修を、採点開始日までに事前に研修を完了することと書いてあるわけですよ。採点が始まったらすぐに採点に取りかかれるように、先にきちんと採点者は研修を完了する、つまり、採点の条件をきちんとみんなが把握をして、このとおりにきちんと採点できるようにしておくこと、これが仕様書に書いてあることですよ。違いますか。
  37. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 仕様書の記述は先生御指摘のとおりでございますが、センターにおきましては、一般の採点者が事前に試験問題を見れないということは当然の前提として作業を進めているものでございます。
  38. 初鹿明博

    ○初鹿委員 契約書に書いてあることが全てじゃないんですか。契約書に書いてないことが当然の前提とはならないと思いますよ。勝手な解釈をしないでください。  そして、受注業者も、商売ですから、商売でやっているわけですから、できるだけコストを下げたい。試験が始まってから研修するようになったら、頭数をふやさなかったら、採点が終わらなくなるわけですよ、二十日間でやるためには。そうすると、やはり二十日以内に終わらそうとする。そうなると、事前に研修しておくに決まっているじゃないですか。じゃないと、二十日以内に終わらない、そういうことになるわけですよね。それは困るわけですよ。  もう一回、大学入試センターに、事前に正答の条件も問題も解答も見せないということをどこに担保されているのかということを確認してください。大臣、いかがですか。
  39. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 確認します。  今局長が答えたのは、要するに、採点基準策定委員会には出席することができる企業の代表者がいることは事実です。その人たちは、事前に問題を知ることは可能になります。しかし、そこには守秘義務がかかっておりますから、採点をする採点者にはあらかじめ問題は示すことはないということを前提でお話をしたんですけれども、確かに契約書の中でどこにそれが担保できるんだと言われれば、ぎりぎり詰めていけば、そういう御指摘も不安の一つになると思いますので、センターの方にきちんと確認したいと思います。
  40. 初鹿明博

    ○初鹿委員 これは重要なところですからね。  採点者の数は、はっきり答えてもらっていないですけれども、一万人だか五千人だかいるわけですよ。そして、一つの会場で採点するとも言っていない、複数の会場になる場合もあると。複数の会場でやった場合に、全ての採点者にこのマニュアルどおりに採点できるように徹底するというのは相当しんどいですよ。  そして、採点者に守秘義務を課していると言いますけれども、たった二十日か、研修が事前にあったとしても、一カ月もないぐらいの短期のアルバイトですよ。これは正規の職員で雇うなんということはできないですよ、その瞬間しか仕事がないわけですから。つまり、そうなると、ふだん仕事を持っていない学生か主婦か又は退職された方か、採点者になれる人というのは限定されてきますよね。普通に仕事をしているような人はできないですよ、仕事を休まなければ。そう考えると、そういう人たちが、安易にアルバイトでやっていて、そして情報を漏らさずに守秘義務をきちんと守る、そういう保証は私はないと思います。  大臣、いかがですか。守秘義務は徹底されると思っているんですか。
  41. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大学入試センターと採点事業者の間で締結した業務請負契約書において、相手方から知り得た一切の情報を厳に秘密として保持し、第三者に漏えいしてはならないという守秘義務を課しています。  仕様書においては、採点会場のセキュリティー要件として、防犯カメラによる出入り口の監視、警備員や二重扉などの措置、私物の持込禁止を伴う厳格な入退室管理、大学入試センターによる事前視察などを定めています。同様に、SNSへの書き込みの監視など、採点者等による情報漏えいの防止策について事前に大学入試センターと協議し、監視結果を大学入試センターに報告するとも仕様書では定められております。  このような取組により、入試センターにおいて情報漏えいを防止するための策を徹底することとしております。
  42. 初鹿明博

    ○初鹿委員 私が聞いたのは、そういうふうに契約でなっていたとしても、一万人とか五千人とか集めた時給が、この前の城井さんの示した募集がそのとおりであるならば、時給千円ぐらいの方々が、果たしてその守秘義務を守るのかどうかということですよ。二十日間働いたって二十万になるかならないかですよ。それよりも、情報を漏らしてくれたら何十万でそれを買いますよという人がいたとしたら、そちらにつられてしまう人が出ないとは限らない。違いますか。そういうおそれがあるから、五十万人で、一斉に採点をするようなことは現実的には不可能なんですよ。  だから、我々は、共通テストはマークシート方式にして、記述については、これは各大学が二次試験でしっかりと行えばいいということを主張し、きのう法案を提出した次第です。  そして、先ほども言ったとおり、自己採点が難しいことや採点のぶれも生じるかもしれない、そういうことも文科省も認めているわけですよね。  資料の四ページを見てください。文科省は、国立大学に、国語の記述式を二段階選抜から除外することを検討するとしています。つまり、自己採点を誤って出願先を間違えてしまったら取り返しがつかなくなるから、二段階選抜、つまり足切りには使わないようにと各大学に指示をしているということですね。  そもそも共通一次は何のために導入されたかといったら、一次選抜で足切りをするためですよ。もっと言えば、それまでは、各大学ごとに一次、二次とやっていて、例えば東大や京大など、レベルが達していないような人でも高望みをしてそこを受ける、それで一次試験で足切りになってしまって浪人をしたりほかの大学に行くようになっている。そういう状態をなくすために、まず一次では基礎的な学力水準を見て、そのそれぞれの結果によって自分の合う大学を受けるようにするために共通一次というのは設けられたはずです。  それが二段階選抜で使わないようになるとなったら、全く、もともとの、この共通一次、共通テストの意義が失われるわけです。そんな試験だったらやらない方がいいですよ。  文科省もここで認めているわけじゃないですか。自己採点が難しい、だから出願に影響があると。ここまで言っていて、なぜやるんですか。もうこれはやめた方がいいと思いますよ、大臣。ここで延期じゃなくて中止をするとぜひ決断をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
  43. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先生のさまざまな問題意識は真摯に受けとめて改善をしていきたいと思っております。  記述式の問題について、採点の質や自己採点と結果の不一致などの課題があることの認識は今までも正直に露呈をしてまいりました。がゆえに、これを改善すべく、日々、センターや企業の皆さんとのさまざまな取組をしております。  その中の一つに、報道にあったようなことが一つの考え方としては出てきたんだと思いますけれども、これは文科省としてそういう方針を決めて協会と話をしているという段階ではありません。どのような改善が可能であるか、御指摘の報道の点も含めて、さまざまな方策について検討してまいりたいと思っております。  基本的には、これは新しい制度改革でスタートしました。英語の試験のときにも先生方から厳しい御意見をいただきましたが、まさにそれは制度上の限界を私は考えましたので、立ちどまらせていただくことにしました。この件につきましては、採点のあり方、採点の公平性、基準、自己採点がしやすいかどうかなど、今までの御指摘を一個一個改善をしていきたいと思っておりますので、引き続き、前提に準備をさせていただきたいと思っています。
  44. 初鹿明博

    ○初鹿委員 きのう、高校生が記者会見をされたそうです。高校生も不安ですよね。自分の人生をアルバイトの採点者に委ねるのか、それは嫌だな、せめて採点は自分が受ける大学の先生にしてもらいたい。普通の感覚だと思いますよ。  そして、今私が指摘したように、数学においては、もはや記述でやらなくても、マークシートでも、ほとんど思考力をはかるという面では変わらないような試験ができる。何のためにわざわざ手で数字を書かせるのかという、そんな必要のないことをやろうとしている。  そして国語においては、先ほど言ったように、誤字脱字で減点されないというように、この五段階の評価が本当に適切な評価になっているか怪しい。そして、採点のぶれも大きいし、五十万人の試験を一万人だか五千人だかで採点をするということになると、情報漏えいの疑いも出てくる。  事前に研修を恐らくやるんですよ。仕様書上はそうなっていますからね。そう考えると、一つ一つ解消していくと言いますが、何も解消されないと思いますよ。  そして、高校生の不安でいえば、大臣、自己採点と現実の点数との乖離が三割あったということは認めていらっしゃいますよね。でも、その三割を埋める努力を、何をするんですか。高校生たちは今後試験を受ける機会がないんですよ。もう一回自己採点する機会がないんですよ。皆さんたち、努力するって、あなたたちが努力しても、高校生にはそれは伝わらないですよ。  今の高校二年生、来年ぶっつけ本番で試験を受けて、そしてぶっつけ本番で自己採点をやって、ぶっつけ本番で出願先を決めなければならない。実験道具にしているんですか。これは余りにもひどいと思いますよ。  高校生は、今の高校二年生はどうすればいいんですか。高校二年生の不安にきちんと応えていると私は言えないと思いますよ。  この自己採点のぶれ、高校生たちにどうやって自己採点が適切にできるようにしていこうと思っているんですか。お答えください、大臣。
  45. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 国語の自己採点一致率については、平成二十九年、三十年度の試行調査において、御指摘のとおり七割程度となりました。  この結果を踏まえ、大学入試センターにおいては、正答の条件の意味や内容をわかりやすく整理して高等学校へ周知するなど、高等学校における指導の充実を促すこと等を通じて改善を図ってまいります。  また、現在実施中の大学入学共通テストの準備事業を通じた一連のプロセスの検証、改善を通じて、採点の基準のあり方の改善等も図られ、受験生にとって自己採点をしやすくなることにもつながると考えております。  準備事業を通じ採点基準の改善を図りますが、それを利用した自己採点の改善効果を実際に確認することも含めて、大学入試センターと引き続き協議をしてまいりたいと思います。
  46. 初鹿明博

    ○初鹿委員 これは、自己採点がしやすくすればするほど、あえて記述式でやる必要がない問題になっていくんですよ、マークシートでやるのと変わらないような。思考力、判断力そして表現力を問うような試験だったら、それはやはり採点に時間がかかるし、試験を自分でつくった人じゃないとなかなか判断ができないような難しい判断も出てきて、自己採点が難しくなるんですよ。自己採点ができるようになるということは、あえて記述式にしないでもいい問題に結局なるんですよ。そんな問題をやるのに六十億円も採点費をかけるくらいなら、試験の受験料を一円でも安くした方がまだ受験生にはありがたいですよ。  ぜひ、一歩立ちどまってじゃなくて、もうこれは本当に立ちどまって、我々が出している法案をきちんと審議をして、この共通テストはマークシートでやるということにしてください。  そして今後、変更をするということがあるなら、やはりこうやって国会の場で、国民に、みんなが知れるような形で、国民からの意見も、特に高校生からの意見もしっかり受けとめられるように、法改正しないと変えられないように、ぜひ我々の法案を通してください。そのことをお願いさせていただきます。  委員長、ぜひ法案の取扱い、ここできちんと審議するようにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
  47. 橘慶一郎

    ○橘委員長 理事会で協議いたします。
  48. 初鹿明博

    ○初鹿委員 では、記述式の問題ばかりになってしまいますので、給特法についても質問をさせていただきたいと思います。  今回、この給特法の改正で、時間外で働くというか、ここは何と言っていいんですかね、労働ではないのかあるのか、よくわかりませんけれども、在校等時間の上限を月四十五時間、年三百六十時間と決める、これを指針にするということであります。  あえて、働くことなのか、労働なのかと言いましたけれども、これまでの給特法の考えだと、超勤四項目以外は自主的な活動だということで残業代が支払われない、そういう整理がされてきたわけですよね。  ところが、大臣、先日の城井先生の質問のときに、学校にいる時間は働いているのは事実という発言をされましたよね。学校にいる時間は働いているということですよね。大臣、いかがですか。
  49. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 給特法の概念ですとかあるいは労働法制から考える労働のあり方など、学校の教員の皆さんというのは、同じ地方公務員でもやや違った勤務体系でやってきました。  その中で、一つ一つの法律で追っかけていくと、すごく説明がわかりづらかったんだと思います。現に学校にいる間は皆さん仕事をしているわけです。その業務の中身が命令によってやるものか自主的なものかはともかくとして、長時間学校にいるということを私は改善をしたいということでこの法律を出させていただきましたので、言うならば、学校に存在をしている時間帯は全て勤務と認めていこうという新しい概念を、この法律の中で皆さんに提案をしました。  法律に書いてないじゃないかという御指摘が後ほどあるんだと思うんですけれども、そこは指針の中で、学校に滞在している時間をきちんと勤務時間に見ていくということはきっちり記していきたいなと思っております。
  50. 初鹿明博

    ○初鹿委員 今、学校で残っている時間は仕事をしている、勤務時間だということを言いました。働いているなら賃金を払うのが当たり前なんですよ。  ところが、今回は上限ガイドライン、四十五時間、年で三百六十時間というのは決めるけれども、そこに残業代は払わないんですよね、大臣。残業代は払わないということでいいですよね。
  51. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 残業代という概念がそもそも教員の皆さんにはなくて、それを給特法で、調整額であらかじめ包含するという制度で半世紀も来てしまった。だからこそ、どこまでが仕事でどこからが仕事じゃないかという切り分けがすごく難しい職業になってしまって、どんどん負担がふえてきてしまった。この現状を変えようというのが今回の提案でございます。  在校時間をきちんと見て、できるだけ業務をまず縮減して、それで、残業という概念は現段階ではありませんけれども、しかしこれは三年後の実態調査をしっかり見きわめて、あるべき給与の体系のあり方についても更に踏み込んでいきたいと思っております。
  52. 初鹿明博

    ○初鹿委員 つまり、この法律の段階では、事実上、月四十五時間まではただ働きをさせることを認めるということですよね。  教職調整額が四%ついているということですが、例えば、月三十万円の給料の人だと、四%だと一万二千円ですよね。四十五時間、仮に時給千円だとしても四万五千円なんですよ。四万五千円、四%で賄おうとすると、月の給料が百十万ぐらいになるんですよね。百十万になる先生なんていないですよね。  つまり、多くの人は働いた分に見合う教職調整額はもらえないんですよ。つまりそれはただ働きなんですよね。だから、これを法定化するというのは私はいかがなものかと思います。  ただ、だからといって今のままがいいということを言うつもりはありません。きちんと業務の見直しをし、これは人もふやして、きちんと長時間労働を是正していった上で、やはり、最終的には給特法自体を、これを見直すというよりも廃止をして、きちんと残業代も含めて支払われる、そういう給与体系に改める必要があるというふうに思います。  三年後、勤務実態調査をするということまでは決まっておりますが、その後どうするかということがまだはっきりしていないんですよね。  そこで、大臣、約束していただきたいんですけれども、三年後の勤務実態調査の結果が出たら、それを受けて、給特法の廃止も含めた見直しを必ずやるということをここで断言してください。
  53. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 一昨日の質疑において、私から、業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に実施予定の勤務実態調査などを踏まえながら、教師に関する労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含む検討を行う必要があると考えておりまして、これは文部科学大臣として必ず行うと約束をさせていただきました。  見直しに向けた検討を私の責任で行ってまいりますが、この給特法などの法制的な枠組みの検討については、その段階における働き方改革の進展や、三年後に実施予定の教師の勤務実態状況調査の結果などを踏まえる必要があるため、現段階では方向性を見定めることは困難ですが、しっかりと検討の観点としては定めていきたいと思います。  本年一月の中教審答申を含めた働き方改革の総合的な取組の中で、教師の職務と業務の量をどう捉え、評価するのか、今先生からも御指摘がありましたように、今回のこの法律で全て解決するわけじゃありませんし、例えば、仮に給特法の廃止をするだけでも解決にならないと思っています。学校現場でのマンパワーの補充なども当然必要だと思っていますので、こういったことを総合的にしっかり考えさせていただきたいと思います。  これからの時代における教師の職務にふさわしい給与は、あるいは処遇はどういうものなのかということもしっかりあり方を考えていきたいと思いますし、また、教師集団の流動性や多様性を高める中で、それぞれの教師のライフステージやキャリアパスも踏まえて、子供たちと向き合い、教育の質の向上に取り組もうとする教師の意欲や能力の向上に資する給与等の処遇の仕組みをどう構築するか、しっかり皆さんと考えていきたいと思っています。
  54. 初鹿明博

    ○初鹿委員 本当に改正するのかどうかがはっきりしないような言い方でしたけれども、いずれにしても、三年後の、きちんと調査した結果、やはり四%の調整額でそれ以外の残業代を全て賄うというのは、現実的にこれはもう不可能だ、そしてただ働きをさせているということをやはり変えなければいけないということを考えれば、私は、基本的には廃止を目指して検討していただきたいというふうにお願いをさせていただきます。  それと、今回は一年単位の変形労働制の導入をするということですけれども、文科省が説明をしている範囲ですと、休日のまとめどりをさせる、休日のまとめどりをするということで、例えば、繁忙期に、ある一カ月を毎日二時間ずつ延ばしたら、閑散期に毎日二時間ずつ減らすというようなことはできないようにするということでありますが、まとめどりをするということはどこにも法律に書いてないわけですよね。ここはやはり、まとめどりをさせるならきちんと法律に書くべきだと思いますが、いかがですか。
  55. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 まず、今回、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用のために給特法を改正することにしているのは、労働基準法で規定されている本制度について、現行法では地方公務員法により適用除外とされていることから、これを実施可能とするために、地方公務員法をその特別法である給特法により読みかえる必要があるためです。  労働基準法においても本制度の具体的な運用は政令や通達で定められておりますので、文部科学省としても、本制度の具体的な運用につきましては、これから政令や指針、施行通知などでしっかりと定めていきたいと思います。本国会での御審議を踏まえた枠組みをしっかり整えさせていただくことを改めてお約束したいと思います。
  56. 初鹿明博

    ○初鹿委員 その理屈が私は何回聞いても腑に落ちないんですけれども、政令などに委ねるということですが、じゃ、政令にきちんと書き込むのかということですよね。書き込まれるんですか。変形労働制を導入する場合はまとめどりに限るということを書き込むんですか。
  57. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先生の御心配は、そんな意地悪な話じゃなくて、ちゃんとやれるんだろうなという確認のことだと思いますので、省令や指針の中で書き込みをしていきます。ほかに運用ができないように、きちんとそれは担保したいと思います。
  58. 初鹿明博

    ○初鹿委員 じゃ、政令や指針の中できちんとまとめどりをするということが書かれるということですね。限定されているわけですね。  ちなみに、文科省の説明だと、この休日のまとめどりは五日間だ、五日間程度で考えていると。五日で、一日八時間と考えると四十時間ですよね。つまり、休日の裏返しとして労働時間が長くなる時間があるわけですから、その長くなる時間は四十時間以内だということでいいのかということと、この四十時間というのが上限であるということも、私は指針などにきちんと書き込まないと、休日、じゃ、六日、七日にするから、もっともっと、長時間、勤務時間を長くする日をふやしてもいいんだということになりかねないので、五日程度だというのであれば、四十時間だということをきちんと書き込むべきだと思いますが、いかがですか。
  59. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 一年単位の変形労働時間制を活用して休日のまとめどりを行う仕組みを活用する場合でも、現在の学校の運営状況を踏まえると、五日程度の休日を確保するために、年四十時間程度の勤務時間を延ばすことが限度だと考えております。  このため、改正法に基づく指針において、所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限ることと規定することとしており、無定量な勤務時間の変更はできないこととし、施行通知等で、五日程度の休日を確保するために、年四十時間程度の勤務時間を延ばすことが限度と考えられる旨を示してまいりたいと思います。
  60. 橘慶一郎

    ○橘委員長 初鹿君、時間が来ております。
  61. 初鹿明博

    ○初鹿委員 はい。  じゃ、済みません、時間になりましたので終わりますが、四十時間というのをきちんと数字で示すということで、大臣、確認ですけれども、よろしいわけですね、大臣。
  62. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 政令はないので、省令の中でこの目安をきちんと示していきたいと思っています。
  63. 初鹿明博

    ○初鹿委員 では、終わります。
  64. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、城井崇君。
  65. 城井崇

    ○城井委員 国民民主党の城井崇です。  きょうも大臣に質問を集中してお願いしたいと思います。よろしくお願いします。  さて、まず大学入試共通テスト、特に記述式問題につきまして質問をと思います。  初鹿委員の質問に関連して、大臣、一点確認をさせてください。  先ほどより議論がありました採点者の研修につきましてですが、採点マニュアル、正答の条件、そして採点基準を研修するわけですが、先ほどのやりとりですと、試験実施前の研修と試験実施後の研修は別物、そこで使う正答の条件や採点基準や採点マニュアルは別物というふうな答弁だったかと思います。  しかし、大臣、仕様書を見ますと、こう書いてあります。本試験及び追再試験の正答条件及び採点基準(試験実施前版)、こういうふうにあるわけです。つまり、ここで言う正答の条件や採点基準というのは、本試験及び追再試験で使うものを指しているんです。仕様書に書いてある。  しかも、仕様書にはこうあります。試験実施後に採点基準が更新、確定されるとあります。つまり、試験実施前版から実施後版に続けて更新をされていくわけであります。つながった一つのものが更新されて本番でも使われる、事前の準備のところから本番でも使われるというのが仕様書に書いてあります。  大臣、仕様書に書いてあるこの事実を確認したいんですが、お答えください。     〔委員長退席、馳委員長代理着席〕
  66. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先ほども答弁したとおりなんですけれども、しかし、仕様書の読み方によっては、私は、先ほど申し上げたように、事前に採点者が試験内容を手に入れてというようなことはないということを申し上げましたけれども、事前研修、正答の条件の考え方、モデル問題を用いた演習を行って本番に向かう、こういう認識でおりますが、今先生が御指摘をされた仕様書の中身について、実際に出題される試験問題が用いられることはないとセンターから聞いておりますけれども、念のため、もう一度この内容については確認をさせていただきます。
  67. 城井崇

    ○城井委員 私は、内容をはしょったり、あるいは縮めたり、解釈したりして言っているわけではありません。仕様書に書いてある部分をそのまま申し上げています。もしセンターの説明が違うのであれば、それは仕様書に書いていることとは違うことを説明しているという極めて重大な事態となります。  大臣、午後までに確認して、委員会に報告いただけますでしょうか。
  68. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 ちょっと相手のいることですけれども、最大限努力をさせていただきたいと思います。
  69. 城井崇

    ○城井委員 お昼の理事懇談会で、この件、しっかり確認した上でなければ審議は前へ進めないというように思いますので、ぜひ理事会でのお取り計らいをお願いしたいと思います。
  70. 馳浩

    ○馳委員長代理 理事会で協議いたします。
  71. 城井崇

    ○城井委員 続きまして、大学入試共通テスト、記述式問題の件でもう一点と思います。先ほど初鹿委員も取り上げられました共同通信での報道、二段階選抜で国語の記述式除外を国公立大学へ要請、文部科学省、こうした報道であります。  これは、大臣、文部科学省にお尋ねをいたしましたら、こういう回答でした。現在、記述式問題の出題や採点方法について、どのような改善が可能であるか、御指摘の報道の点も含めてさまざまな方策について検討しているところです、こういう答えでした。これで間違いないですか。
  72. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 そのとおりでございます。
  73. 城井崇

    ○城井委員 この報道で指摘をされている内容はとても重たいと思っています。  文部科学省に取材をした結果ということで指摘された記述式導入の問題点、例えば、自己採点が難しい、採点ミスも起きやすい、二段階選抜後に何らかの問題が判明すると救済が難しい、自己採点と実際の成績のずれによる混乱を防ぐという、こうした共通テストの記述式導入の問題点は、二段階選抜を用いる国公立大学に限らず、どの大学にとっても懸念材料となるものであります。  二段階選抜で使えないものを、大臣、合格、不合格の最終判断にも使えないじゃないですか。文部科学省自体も問題だと認めるこうした記述式問題は、やはり導入を中止すべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  74. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 昨年度実施したプレテストにおける採点の質や自己採点の採点結果の不一致等の課題を踏まえ、文科省では、本年四月から六月にかけて、国立大学協会、公立大学協会の入試関係委員会の場で、国語の記述式問題の結果を第一段階選抜でどのように活用するかも含め、各大学において慎重に検討いただくよう説明している経緯はございます。  いずれにせよ、入学者選抜の方法は、最終的には各大学が入学者受入れの方針に基づき決定することになりますが、課題は承知の上で日々改善の努力をしていきたいと思っておりますので、現段階、準備を進めさせていただきたいと思っています。
  75. 城井崇

    ○城井委員 課題は承知でという御答弁でありました。大臣、課題は承知の上で、国語の記述式除外を国公立に要請を検討しているということは事実だということでよろしいですね。
  76. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 直ちに報道のとおり検討しているということじゃなくて、さまざまな方法を考えておりまして、そういう中の一つとしてこのような、二段階方式で採用しないという報道が出たんだと思います。  御指摘の報道の点も含めて、さまざまな方策について検討してまいります。
  77. 城井崇

    ○城井委員 含めての検討ということで、やっているということをお認めいただいたと思います。  文部科学省も問題だと認めるような、記述式問題の導入にはそれだけ多くの問題がございますが、もう一点だけお伺いをと思います。採点体制についてであります。  これまでも当委員会におきまして、採点の業務請負契約及び仕様書などに基づきながら、採点者が何人か、採点会場が幾つか、こういうことをお伺いしてまいりました。大臣、採点者は何人か、結局まだ聞かせていただいておりませんが、きょうはお聞かせをいただけるでしょうか。
  78. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大学入学共通テストの記述式問題採点の業務請負契約については、一般競争入札、総合評価落札方式において契約が締結されたものです。  各年度の金額の詳細については、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律に基づき、落札者の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるものと判断されることから、不開示としております。ただし、各年度の事業内容は、令和元年度については、高等学校の協力を得て採点過程を検証し、一連のプロセスを改善するための準備事業、次年度の準備事業、令和二年度以降は、当該年度の採点関連業務、次年度の準備業務とされております。  採点者、採点監督者の人数は、今後、センターと採点事業者で協議の上最終決定することとなっており、賃金等の待遇については、契約金額を前提として採点事業者の判断で決定することとなります。採点会場数については、試験実施上の機密事項であることから、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
  79. 城井崇

    ○城井委員 こうした会場数ですとか人数の点について、今お答えをいただけませんでした。このあたりがわからなければ、では、必要な会場数を満たしているのか、採点者や採点監督者の人数、その賃金の待遇のよしあしなど、国会として確認をすることができません。記述式問題導入にたえ得る体制が組めているのかということを、行政監視が届きません。これで認めろというのは余りにも暴論だというふうに考えます。  更に加えて、十一月十三日の文部科学委員会の質疑で私から示しました、採点請負業者のアルバイト募集の件であります。  大臣は、実績があるからあそこを選んだというふうな趣旨の答弁をされましたが、あれはあくまでも模擬試験であります。しかも、その模擬試験の丸つけをしている人たちがあのようなアルバイト募集でやっているという、この日ごろからあのような募集形態をとっているということだけでも、厳密な公正さや専門性が求められる公的試験の採点を委託することは、はっきり言って不適切だというふうに言わざるを得ません。  やはり中止しかないというふうに思いますが、このアルバイト募集が不適切だったという点について、大臣、確認いただけましたか。
  80. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 十一月十三日の衆議院の文部科学委員会において城井先生から御指摘のあった二〇一九年度高校生テスト研修採点スタッフ募集について、株式会社学力評価研究機構に確認をしましたところ、同社に既に登録している方に対し、大学入学共通テストの準備事業の採点に係る研修について案内するものとのことでした。  準備事業については、仕様書において、「採点者の選抜方法及び必要人数については、センターと事前に協議すること。」「センターと事前に協議した上で、採点者及び採点監督者に必要な研修プログラムを編成し、採点開始日までに事前研修を完了すること。」とされています。  このことに関して、センター及び学力評価研究機構に確認したところ、現時点において協議は調っていないとのことであり、今後、採点者の選抜及び研修の実施までに協議を調えていただく必要がありますが、本事業に求められている信頼性に鑑みると、募集の段階からセンターと十分な協議が望まれたところであり、このような状態で準備事業の採点者の募集が始められていることは遺憾であります。  今後、学力評価研究機構において、採点者の選抜及び研修の実施がなされるものと承知していますが、その前に、センターとの間で研修の内容及び採点者の選抜方法について協議を調えていただき、適切に業務を実施していただきたいと考えております。
  81. 城井崇

    ○城井委員 今大臣から御説明いただいた募集の部分については、経験者一千八十円、新人一千七十円、そして、高校のテストでの採点の経験がなくても、小学校、中学校の部分があれば経験者と数える、こうしたいいかげんな、そこにしかどんな人を募集していますかということが限定できない内容であったという極めてずさんな状況でもありました。  さらには、今回の請負業者の募集では、先日御指摘を申し上げた、短時間でさくっと稼ぎたい方というところだけが問題だったのではありません。未経験者大歓迎、年齢、経験不問であります。問題になりません。こういうことでやっている人たちが募集した形のところ、今ほど、チェックするみたいな話をおっしゃっていましたけれども、とてもじゃないけれども信用しがたいということは、改めて申し上げておきたいというふうに思います。  アルバイトの募集を請負業者がやっているこの問題だけでもひどいんですが、大臣……(発言する者あり)
  82. 馳浩

    ○馳委員長代理 不規則発言は謹んでください。
  83. 城井崇

    ○城井委員 質問を続けます。  大臣、未経験者歓迎、年齢、経験不問、これでいいんでしょうか。
  84. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 ごめんなさい、さっきまとめてお答えすればよかったんですけれども、先生から十三日に二つの募集のことについて質問がありまして、まさに準備事業にこういう人たちを呼んでいいのかというのは今私が説明した人たちで、いわゆるさくっとという募集については、この事業とは全く関係ない採点の仕事だというふうに確認をしました。今回の件とはかかわりはありません。
  85. 城井崇

    ○城井委員 大臣、御指摘申し上げたのはそこではありません。今お答えいただいた二つ目のさくっとの採点アルバイトのところは、日ごろそのようにして集めている業者が信用できないということを申し上げているんです。そのようにして登録のアルバイトを集めているんです。そういう業者を信用できないということを申し上げているんです。  大臣、この点は問題だということは共有できますね。お答えください。
  86. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 いろいろな段階の採点業務というのはきっとあるんだと思います。初めてやる方でも臨むことができるものもあれば、一定の能力がなければできないものもあると思います。  我々が今求めているのは、まさに能力の高い採点者でありまして、大学入学の共通テストの記述式問題採点に係る学力評価研究機構との業務請負契約については、一般競争入札の枠組みのもと、大学入試センターに設置された外部委員を含む評価委員会の審議を経て、価格のみならず、過去の実績、採点者の確保及び研修の実施、採点の体制、採点者の質の向上、採点の正確性の向上、セキュリティー対策等計十二項目から成る総合的な観点から高い評価を得て選定されたものでありますので、きちんとそれにふさわしい人たちが選ばれてくるというふうに期待をしております。
  87. 城井崇

    ○城井委員 この請負業者の登録アルバイトのところは、先ほど大臣がおっしゃったような質の高いというところにはならないんです。採点基準の作成補助すら未経験者大歓迎、年齢、経験不問とありまして、短時間でさくっとなわけであります。こうした業者の日ごろの姿勢に、大臣、目を向けていただかなきゃなりません。  このようなアルバイトの募集状況に加えて、もう一点、きょうは確認したいというふうに思います。  業務請負契約第十二条には、再委託の余地があります。業務請負業者は、業務の全部又は一部を第三者に委託してはならないと本来は書いてあるんです。ところが、後半が大事。書面により事前に大学入試センターの承認を得た場合はこの限りではないとの記述です。つまり、条件付であるじゃないかという話であります。  大臣、アルバイトを含む採点者の確保について、株式会社学力評価研究機構は、機構自体でのアルバイト募集、先ほどのようなものに加えて、記述式問題の採点者による採点処理を再委託、アウトソーシングするのか、再委託の有無について確認をしたいと思います。再委託する場合の詳細もあわせて聞かせてください。例えば、試験運営のアウトソーシングについての最大手、株式会社全国試験運営センターへの再委託があるかないか、お答えください。
  88. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 業務請負契約書の第十二条においては、業務の全部又は一部を第三者に委託してはならない、ただし、書面により事前に甲、これは大学入試センターでありますけれども、承認を得た場合はこの限りでないとしていますが、採点処理の再委託を行うことはないと承知しています。  さらに、お尋ねの株式会社全国試験運営センターへの再委託も行うことはないというふうに確認をしております。  ちなみに、採点事業者が業務の再委託を行う場合は、事前に大学入試センターにおいて再委託の必要性及び範囲を適切に精査するものと考えております。     〔馳委員長代理退席、委員長着席〕
  89. 城井崇

    ○城井委員 では、関連して、採点処理以外で再委託、アウトソーシングする部分はあるか、する場合の再委託先はどこか、受け付け業務や事務局業務の受託、試験実施、試験に使用する印刷物の企画、印刷、配送などが想定されますが、この点がいかがかということと、大臣、あわせて、準備事業について、株式会社学力評価研究機構は業務の再委託を行っているか、ある場合の詳細も含めてお聞かせください。
  90. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先生から御指摘のあった受け付け業務、事務局の業務、試験実施、試験に使用する印刷物の企画、印刷、配送業務については、株式会社学力評価研究機構との契約には含まれておらず、大学入試センターが大学と共同で実施する予定としております。  なお、現在実施している準備事業においては、データ送信のためのネットワークの構築、サーバー等の機器の設置、システム開発などの再委託を予定しており、大学入試センターにおいては、現在、再委託の必要性及び範囲の精査を実施した上で、再委託の承認に関する内部手続を行っているところと承知をしております。  来年度の大学入学共通テストについても、準備事業と同様に、特殊な領域、分野の専門性が必要な部分については、高度な専門性を有する他の事業者と機密保持契約を締結した上で再委託を実施する余地はあると承知をしております。  再委託先につきまして、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律に基づき、業者の権利、競争上の地位、その他正当な利益を害するおそれがあるものと判断していることから、不開示としております。
  91. 城井崇

    ○城井委員 では、今ほどお答えいただいた内容で改めての確認ですが、この記述式問題の採点業務については、株式会社学力評価研究機構が独力で集めた採点者のみで行う、例えば単発の派遣などを充てることはないということでよろしいですね。
  92. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 そのとおり認識しております。
  93. 城井崇

    ○城井委員 記述式問題の件は、改めてまた集中的一般質疑などでもさせていただきたいと思いますので、本日の議題、給特法の改正案の質疑に入りたいと思います。  さて、お時間も限られておりますので、少し飛ばしまして、通告でいうと六番目、一年単位の変形労働時間制の導入についてお伺いしたいと思います。  先ほど初鹿委員からの改めての指摘もございましたけれども、いわゆる休日のまとめどりに限ってということを本来は法律に明記すべきだというお話がございました。大臣の答弁では、省令、指針でということでございましたけれども、問題は個々にどう書くかだと思っています。  省令本体に、一年単位の変形労働時間制は、教員の健康と福祉の確保を図り、業務縮減をした上で、学校の長期休業中等に休日を与えることの目的に限って条例で定めることができるという文言を入れるべきだと考えます。  大臣、この方向の表現で書いていただけないでしょうか。
  94. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 済みません、今メモをとるまでできなかったんですけれども、先生のマインドは共有するところもございます。  今回、一年単位の変形労働時間制を活用するようにすることにしているのは、長期休業期間中に休日のまとめどりを行うためであり、今回新たに策定する指針においても、本制度の活用に当たっては、勤務時間の短縮ではなく休日のまとめどりを行う旨を明記し、この指針に従った運用を行うことを文部科学省令に規定いたします。  また、休日のまとめどりを促進するのは、御指摘のとおり、教師に自己研さんやリフレッシュの機会を与えることで、教師の健康と福祉の確保を図るとともに、子供たちへの効果的な教育活動につなげていくためです。  御指摘の趣旨については、政令や通知で、しっかり整理した上で反映できるようにしてまいりたいと思っています。
  95. 城井崇

    ○城井委員 今ほどの文言は通告でもお伝えをしておりますので、大臣、御確認をいただけたらと思います。  さて、続いて、十一月十三日の文部科学委員会でも、そして本日も、労使協定の扱い、書面での協定の扱いなどが議論となりました。ここは、職場での話合いの場がつくられるかというとても大事な部分であります。  これに関連いたしまして、大臣、都道府県の条例ができた場合に、学校ごとに、教育委員会、校長と職場代表者との話合いの場を確保する旨を省令等で促すべきだと考えます。みずからの職場への関心を高め、合意と納得の場も設けられます。これは教育職場にとってとても大きな機会になると思います。  大臣、ぜひ、このことを促すことを書いていただけないでしょうか。
  96. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 地方公務員の勤務条件は、住民自治の原則に基づき、住民の同意が必要であり、議会が団体意思として制定する条例によって決定することとされています。公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめどりの推進のための一年単位の変形労働時間制は勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入することが必要であると考えております。  地方公務員法において、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であり、法令等に抵触しない限りにおいて、書面による協定を結ぶことができる旨が規定されております。本制度の導入についてもこの勤務条件に該当することから、導入に当たっては、各地方公共団体において、職員団体との交渉を踏まえつつ検討されるものだと思っております。  また、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たって、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよく酌み取ることが求められております。各地方公共団体において条例等の制定に取り組んでいただく際には、このようなプロセスを通じて働く教師の意思が反映されなければ、職場の環境は変わりません。  したがって、当然のことながら、しっかり話合いをしていただき、教育委員会、校長と現場の教師との共通認識を持って制度を活用していただく必要があると考えており、施行の通知等でその旨を通知するとともに、各地方公共団体で同じ思いを共有して取り組んでいただけるよう、全国の教育長や首長、地方公共団体などが集まる会議などさまざまな場を活用して今回の法改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
  97. 城井崇

    ○城井委員 続きまして、学校閉庁日の日数によって勤務を延長できる日数が決まるべきというふうに考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  98. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘のとおり、学校閉庁日の日数によって勤務を延長できる日数が決まると考えております。
  99. 城井崇

    ○城井委員 続きまして、まとめどり休日に部活動等を行わないようにすべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  100. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘のとおり、まとめどりを行った休日に部活動などの活動を行わないようにするべきと考えております。
  101. 城井崇

    ○城井委員 勤務時間を延長できるのは、学校行事、例えば運動会、学校祭等の準備、当日、高校入試業務等で業務量が特に多い時期に限定し、あらかじめ明示すべきと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  102. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 学校の業務というのは年間を通じてある程度行事が把握できますので、御指摘のとおり、勤務時間を延長できるのは業務量が特に多い時期に限定し、それぞれ明示をするべきと考えております。
  103. 城井崇

    ○城井委員 勤務を延長した日は時間外勤務を行わせるべきではないと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
  104. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 それをしたのでは全然縮減にならないと思いますので、御指摘のとおり、勤務を延長した日は時間外勤務を行わせるべきではないと考えております。
  105. 城井崇

    ○城井委員 勤務時間を延長することで新たな業務を付加すべきでないと考えますが、大臣、いかがでしょう。
  106. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘のとおり、勤務時間を延長することで新たな業務を付加するべきではないと考えております。
  107. 城井崇

    ○城井委員 勤務を延長する日と延長する時間数及び勤務を減ずる日と減ずる時間数については、あらかじめ明示されるのか、管理職が恣意的に勤務時間を変更することはないか、大臣、この点、見解をお聞かせください。
  108. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘のとおり、勤務を延長する日と時間数及び減ずる日と減ずる時間数については、あらかじめ明示されます。  具体的には、最初から対象期間における全ての労働日及び当該労働日ごとの労働時間を定める方法と、対象期間を一カ月以上の期間ごとに区分した上で、最初に当該区分による各期間のうち当該対象期間の初日の属する期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間並びに当該最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間を定め、最初の期間を除く各期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間については、各期間の初日の少なくとも三十日前に定める方法がございます。
  109. 城井崇

    ○城井委員 続きまして、繁忙期に勤務を延長する日の指定と延長する時間数については、学校が独自に判断し決定できるか、大臣、いかがでしょうか。
  110. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 地方公務員の勤務条件については、勤務条件条例主義にのっとり、条例で定めることになっておりますが、具体的な勤務日や勤務時間の割り振りについては、その下の規則等に委任することは可能です。  今回の休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用に当たっては、各学校や対象者の勤務日や勤務時間の割り振りまで全て都道府県の条例で定めることは現実的に難しいと考えられます。全体の枠組みは都道府県の条例で定め、具体的な運用については、服務監督権者である教育委員会の規則等において定めることになると想定しております。  その際、各学校の授業や行事等の年間計画や教師の個々の事情を踏まえることが必要であるため、勤務日や勤務時間の割り振りについては、各学校の校長がまず所定の勤務時間を延長する具体的な時期等の検討、判断を行った上で、教育委員会と事前に調整を行い、その上で服務監督権者である教育委員会の規則において決定がなされるものと思っております。
  111. 城井崇

    ○城井委員 閑散期に勤務を減ずる日の時期についても、今の御説明と同様の解釈でよろしいですか。
  112. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 今ほど申し上げたとおり、各学校の授業や行事等の年間計画や教師の個々の事情を踏まえることが必要であるため、勤務日や勤務時間の割り振りについては、各学校の校長がまず所定の勤務時間を減ずる具体的な時期等の検討、判断を行った上で、教育委員会と事前に調整を行い、その上で服務監督者である教育委員会の規則等において決定がなされるものと考えております。
  113. 城井崇

    ○城井委員 時間が参りましたので、最後に短く。  大臣、十一月十三日の文部科学委員会での私の質疑への答弁で、大臣が給特法の見直しをやると明言をいただいたというふうに私は認識をいたしました。大変心強い答弁だったというふうに思いますが、改めて確認をさせてください。
  114. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 一昨日の質疑において、私から、業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に実施予定の勤務実態調査などを踏まえながら、教師に関する労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含む検討を行う必要があると考えており、これは文部科学大臣として必ず行うと申し上げました。見直しに向けた検討を私の責任で必ず行ってまいります。  給特法の見直しは大変な仕事です。そのため、検討に当たっては、文部科学省の内外の英知を集めて議論を深めるべく、省内で、職務にかかわらず、知見のあるメンバーで検討チームを編成し、幅広い観点から議論する必要があり、文部科学大臣としても先頭に立って進めてまいりたいと思います。
  115. 城井崇

    ○城井委員 終わります。ありがとうございました。
  116. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、畑野君枝君。
  117. 畑野君枝

    ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。  前回に引き続き、給特法改正案について、萩生田光一文部科学大臣に伺います。  十一月十三日の質疑で、私は、恒常的な残業のある教員に一年単位の変形労働時間制を導入することはできないと指摘いたしました。しかし、萩生田大臣は、業務の削減を徹底した上で、学校行事等に伴いあらかじめ予想される時間外勤務について、一年単位の変形労働時間制の活用により勤務時間を延長し、それを一時間単位で積み上げて、長期休業期間中に休日のまとめどりを行うとしており、あらかじめ予想される恒常的な時間外労働はないことを前提とする制度の趣旨に合致していると答弁されました。  私は、この答弁を聞いて本当に愕然といたしました。存在する超過勤務をなかったとする給特法の異常な世界を前提に、月四十五時間、臨時特別の場合には月百時間未満、連続する複数月の平均で八十時間以内と、過労死ラインまで残業を認めた上でこの制度を導入する。まさに、これは教員の過労死促進法案だと言わなくてはなりません。  そこで、まず厚生労働省に伺います。  事前に通告している問いがあるんですが、その前に、きょう資料で、前回、委員長を通じてお願いをしていた、労働基準法第三十二条違反の指導件数のうち、一年単位の変形労働時間制に係るものについての内訳について、答えられないという御答弁をいただきましたので、その理由について、一、二、三と書いていただいておりますが、時間がございませんので、二の部分だけ簡単に読み上げていただけますか。
  118. 吉永和生

    ○吉永政府参考人 お答え申し上げます。  二の部分を読み上げさせていただきます。  一年単位の変形労働時間制を採用している事業場において、労働基準法第三十二条の違反が成立するのは、下記のとおりである。    一年単位の変形労働時間制が適正な労使協定を欠き無効であるときに、法定の除外事由がないにもかかわらず一週四十時間、一日八時間を超えて労働させた場合    一年単位の変形労働時間制度を採用した場合における時間外労働となる時間に、法定の除外事由がないにもかかわらず労働させた場合 以上でございます。
  119. 畑野君枝

    ○畑野委員 三のところでは、指導件数については、上記二に該当するか区別して集計していない、こういう状況なんですね。つまり、実態そのものは政府として把握されていないんですよ。私、これは引き続き追及をしていきたいというふうに思っております。  その上で、伺います。  前回、厚生労働省は私の質問に、労使協定と労働協約とは一致するものではないと答弁されました。一年単位の変形労働時間制では、制度導入に当たって、労使協定を締結することに加え、時間外労働が見込まれる場合は三六協定も締結されるということです。  厚労省に伺いますが、これらの労使協定に反し、法違反が認められる場合、どのような対応がされるんですか。
  120. 吉永和生

    ○吉永政府参考人 お答え申し上げます。  労働基準監督署が行います監督指導におきまして、一年単位の変形労働時間制を導入している事業場に労働基準法第三十二条の違反が認められた場合につきましては、是正勧告を行い、改善を図らせているところでございます。  また、監督指導の結果、たび重なる指導を行ったにもかかわらず法違反を是正しないなど、重大又は悪質な事案につきましては、刑事訴訟法に基づき検察庁へ送検を行うこととしているところでございます。
  121. 畑野君枝

    ○畑野委員 厳しい罰則含めて、あるわけですね。法違反が認められれば労働基準監督官が違法状態を解消するために指導監督を行い、従わなければ法的措置をとる、司法警察権に基づいて労働条件の最低基準を守らせるというのが労働基準法の世界です。  一方で、勤務条件条例主義である地方公務員の場合は、どのような労働者保護のルールがあるのでしょうか。  大臣は、労使協定抜きに条例で一年単位の変形労働時間制を導入することについて、地方公務員法に基づいて職員団体と当局が交渉を行い協定を結ぶことができるため、勤務条件に関して教員の意向が反映されるとの趣旨の答弁をされました。  そこで、総務省に伺います。  地方公務員法第五十五条に基づく団体協約による書面の協定にはどのような法的拘束力があるのでしょうか。また、勤務条件に関する措置要求、地方公務員法第四十六条に基づく人事委員会の勧告にはどのような効力がありますか。
  122. 大村慎一

    ○大村政府参考人 お答えいたします。  地方公共団体と職員団体は、勤務条件等に関する交渉の合意事項につきまして、地方公務員法第五十五条第九項に基づく書面による協定を締結できることとされております。この協定は、拘束的な効力は有しませんが、同条第十項に基づきまして、地方公共団体の当局と職員団体の双方において、誠意と責任を持って履行しなければならないとされております。  また、地方公務員法第四十六条に基づきます勤務条件に関する措置要求に対して、人事委員会は、同法第四十七条により、審査を行い、事案を判定した結果に基づいて必要な勧告を行うことになりますが、この勧告につきましては、措置要求制度が交渉と並んで職員の勤務条件決定を補完する目的の制度である、こういった意義に鑑みまして、勧告を受けた機関がこれを可能な限り尊重すべき政治的、道義的な責任を負うものであると解しております。
  123. 畑野君枝

    ○畑野委員 つまり法的拘束力はないというふうにおっしゃっていただきましたように、団体協約による協定はいわゆる紳士協定です。また、人事委の勧告にも強制力はありません。  そこで、文部科学省に伺います。教員の超過勤務是正に関する措置要求で、実際に労働条件が改善された件数はどれぐらいありますか。
  124. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  文部科学省としては、勤務条件に関する措置要求の係属状況を毎年調査をいたしておりまして、平成三十年四月一日現在の調査では、全国で合計百六件となっております。このうち、実際に労働条件が改善された件数につきましては、現在把握はしておりません。
  125. 畑野君枝

    ○畑野委員 それすらつかんでいない。何の担保にもなっていないじゃありませんか。  地方公務員の労働基本権が制約されている代償措置として設けられているのが措置要求です。公務員の労働基本権が制約されていること自体は重大な問題です。しかし、その結果がどうなったかも把握されていない。残業しても残業と認められず、割増し賃金も払われない教員から更に労使協定まで奪っておいて、どうして労働者としての権利が守られるというのかということです。条例で労使協定のかわりとすることは成り立ちません。  そこで、条例により制度を導入するプロセスについて確認したいと思います。  先日の委員会の答弁で、一年単位の変形労働時間制の導入に関し条例を策定するプロセスの出発点として、まず学校で御検討いただいた上と述べられました。さらに、条例が制定された後、学校への制度適用については、学校の意向を踏まえと述べられました。  確認しますけれども、学校での検討とは具体的にどのように行われることを想定していますか。  条例制定に当たって学校での検討の結果、制度の導入について教員の合意が得られない場合、また、条例制定後、教員の合意が得られず、学校の意向が制度導入を拒否する場合、制度は導入できないとなるのでしょうか。
  126. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  本制度の活用に当たっての具体の手続、段取りについてということでございますが、公立小中学校の場合、まず、各学校で検討の上、市町村教育委員会と相談をし、市町村教育委員会の意向を踏まえた都道府県教育委員会が、改正後の給特法や文部科学省令、指針などを踏まえて条例案を作成し、都道府県議会で成立の上、この条例に従って、学校の意向を踏まえ、市町村教育委員会が、導入する学校や具体の導入の仕方、これは勤務時間の配分や対象になる教職員ということでございますが、それを決定することとなるというふうに考えております。  各学校での検討におきましては、校長が自校の業務改善状況や年間スケジュールを踏まえた上で、学校閉庁日を何日程度設けることができるのか、設ける場合の手法として一年単位の変形労働時間制を活用すべきかなどについて判断の上、教育委員会と相談をするということになると思います。  また、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たっては、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよく酌み取るということが求められております。  このように、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の導入に当たっては、各学校ごとに異なる年間スケジュールを踏まえ、育児や介護を行う者など個々の事情に応じて適用する、そういった必要があるため、各学校の意向を踏まえずに都道府県の条例で一律に強制することはできないものというふうに考えております。  各地方公共団体において条例の制定等に取り組んでいただく際には、適切なプロセスを通じて働く教師の意思が反映されなければ職場の環境は変わりません。したがって、当然のことながら、しっかり話合いをしていただき、教育委員会、校長と現場の教師等が共通認識を持って制度を活用していただく必要があると考えており、施行の通知等でその旨を周知するとともに、各地方公共団体で同じ思いを共有して取り組んでいただけるように、全国の教育長や首長、地方公共団体、関係者が集まる会議等々さまざまな場を活用して今回の法改正の趣旨や意義の周知徹底をしっかりと図っていきたいというふうに考えております。
  127. 畑野君枝

    ○畑野委員 配慮する個々の教員のことを聞いているんじゃなくて、全体として教員の合意が得られなかった場合は学校の意向にならないという確認でいいですか。大臣、どうですか。
  128. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 各学校の意向を踏まえずに、都道府県が一律に条例で強制をしても何の意味もないと思います。(畑野委員「学校じゃなくて教員」と呼ぶ)ですから、当然のことながら、条例をつくるに当たって各学校の校長とそれぞれの教師がしっかり対話をしていただいて、個々の事情もあると思います、介護期間中だとか、子供が小さいとか、いろいろな事情があると思いますので、よく酌み取ることが求められておりますので、当然、学校のみんなが嫌だと言うものを、これは幾ら条例ができたからといって、なかなかそれを運用して、動かすことは無理だと思います。
  129. 畑野君枝

    ○畑野委員 教職員全員の意向をちゃんと聞くべきだというふうに思います。それとて労使協定じゃないんですから。大問題です。  ちょっと確認なんですけれども、懸念として、これがどんどん押しつけられるんじゃないかと、文部科学省から。そんなことはあってはならないと思います。推奨したり、あるいは財政的な誘導をしたりするということを考えているんでしょうか。
  130. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 それぞれの自治体で条例で定めていただくことが必要でありますし、働き方の選択肢でありますから、それぞれの地域に合わせ、また、個人に合わせて選択をいただくということになると思います。
  131. 畑野君枝

    ○畑野委員 財政的な誘導をするということはないということでいいですか。
  132. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大きな政策を進めていく上では、我々は、この方針がぜひ皆さんの御理解をいただいて前に進ませていただきたいと思っているわけですから、結果としてこの大きな思いを成就するために、例えば人員をふやしていくとか、先ほどから申し上げているように、この法律だけで全てが解決するわけではないということも認めた上で皆さんに協力を求めていますので、例えばICTの環境を整備する、あるいはスクールサポートスタッフを配備する、これはもう予算が伴わなければできないことでありますから、結果としてそういう予算を措置することで応援をしていくことは、政策を前へ進める上ではございます。
  133. 畑野君枝

    ○畑野委員 今の話というのはちょっと重大な答弁なんですけれども、要するに、一年単位の変形労働時間制を導入するところにそういうのを厚くするという意味ですか。とんでもないですよ。撤回して。
  134. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 変形労働制に予算措置をするということはございません。はい。
  135. 畑野君枝

    ○畑野委員 確認しました。  次に、大臣は、一年単位の変形労働時間制の活用により勤務時間を延長し、それを……(発言する者あり)  引きかえに財政誘導するということはないですかと確認をさせていただきます。
  136. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 ございません。
  137. 畑野君枝

    ○畑野委員 確認しました。  大臣は、一年単位の変形労働時間制の活用により勤務時間を延長し、それを一時間単位で積み上げて、長期休業期間中に休日のまとめどりを行うとおっしゃいました。しかし、教員は、夏季休業期間中も、研修、プール指導、補習、部活動指導等の業務があって、決して時間にゆとりがあるわけではありません。  大臣は、本会議の答弁で、長期休業期間中は、児童生徒が登校せず、実態としても学校閉庁日を設ける自治体が多く見られるなど、比較的緩やかになるという答弁のみでした。  夏季休業期間中は閑散期となる根拠となるデータはあるのでしょうか。
  138. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  平成十八年の教員勤務実態調査、これは当該年度の七月から十二月まで六カ月間の調査でございますが、当時の勤務時間が一日八時間であったところ、八月期の一日当たりの小中学校の平均勤務時間は八時間十七分であったということであります。  また、ちょっと個別の例で御紹介をさせていただきたいと思いますが、横浜市の教育委員会の、直近の平成三十年の調査では、時間外勤務が月四十五時間以下の小中学校及び特別支援学校の教職員の割合は、四月から六月は四割弱でございますが、八月は九割というふうになっております。  また、さらに、北九州市の教育委員会の二十九年度の調査では、時間外勤務が月四十五時間を超える教員は、小学校では八月はゼロ、中学校では通常期の約七割ほどということで、少ない人数となっているところでございます。  ただし、委員が御指摘いただきましたように、夏休み期間中にも時間外勤務が発生していることは事実でありますので、文科省としては、夏季等の長期休業期間に研修や教育活動等の業務の実施を求めた平成十四年の通知を廃止いたしまして、学校閉庁日の設定とともに、オンライン研修も含めた、活用した研修の実施、整理、精選、それから部活動の適正化、さらに高温時のプール指導等の見直しなど、長期休業期間中の業務の見直しを求める通知を本年六月に発出したところでございます。
  139. 畑野君枝

    ○畑野委員 残業時間四十五時間だからいいなんという話じゃないでしょう。それとて、おっしゃったように古いデータですよ、二〇〇六年の。夏休み、八月、八時間よりも多く働いているということじゃありませんか。何言っているんですか。決して余裕がある期間ではありません。  一年単位の変形労働時間制導入の前提は、長期休業期間中の業務量の縮減だというふうに言われました。  そこで、部活動について伺います。どのように縮減するのか。部活動の大会日程について、日本中学校体育連盟に見直しを求めていると聞いていますが、検討状況はどうなっていますか。
  140. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 部活動の、例えば大会の見直しについて、本年三月に、中体連に対し、部活動指導員による単独の引率を認めてもらいたい、要するに、顧問の先生がいなくても大会に参加できるようにさせてもらいたい、複数合同チームや地域のスポーツクラブの大会参加について認めてもらいたい、大会の日程そのものを、夏休みの真ん中にぼんと置きますと、これはなかなか連続した休暇がとれませんので、見直してもらいたいなどを依頼したところです。  中体連においては、部活動指導員が単独で生徒を大会に引率することを可能にすることにより、大会期間中の教師の負担軽減を図ったところです。また、日程の見直しについても検討に着手したところであり、来年度中に結論を得る見込みであると伺っております。一部の自治体においては、部活動の大会の見直しも既に進められているところです。
  141. 畑野君枝

    ○畑野委員 中体連についても来年度中と。まだまだ先の話じゃありませんか。  研修はどういうふうにするんですか。
  142. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 夏休み中の研修については、独立行政法人教職員支援機構の夏季休業期間中の研修日程の見直しを図り、来年度は、八月八日から十六日の九日間は研修を実施しない予定としております。  なお、自治体においては、全国的な広がりを見せておりまして、例えば横浜市などは、政令市ですから、自分たち独自の日程で夏季の研修を行っておりますし、先日来委員会でも御披露いただいている岐阜市などは、中核市ということで、教員研修、みずから自治体ができるということで、日程的に休日がとりやすいような環境の中で既に実施をしているところでございます。
  143. 畑野君枝

    ○畑野委員 次に伺います。  教員には週休日の振りかえという制度があります。どのような制度か、簡単にお答えください。
  144. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  公務員法制において、週休日とは、勤務時間が割り振られていない日を指します。各地方公共団体の条例や規則では、原則として日曜日及び土曜日を週休日と定めておりますが、学校運営上必要がある場合には週休日の振りかえを行うこともできるとされております。具体的には条例や規則において定められておりますが、一般的には、週休日と定めていた日、土曜日、日曜日を勤務日とし、そこで勤務をさせた分、平日の勤務日を週休日に変更すること、また、振りかえを行う際には、一日又は半日単位で、勤務を命じた日の四週間前の日から八週間後の日までの期間において割り振ることが定められているところでございます。
  145. 畑野君枝

    ○畑野委員 大臣が例に挙げた岐阜市ですけれども、先日の参考人質疑では、早川三根夫教育長も、現行の仕組みで休みはとれると御答弁されました。一年単位の変形労働時間制の導入など必要ありません。  ことし七月に、さいたま市で試行的に一カ月単位の変形労働時間制が導入されたのを伺いました。七月の四日間、一時間勤務時間を延長した分、七月二十二日以降の夏季休業期間中に四時間分を調整するというもので、しかし、そのわずか四時間さえ、結局、調整する日が見つからなかったというんですね。現場の教員からは、教員の未配置や未補充が多く、常に繁忙期で、長時間労働を余儀なくされる中、長期休業期間中を閑散期などと決めつけ、変形労働時間制を導入するなど余りに無謀だ、教員をふやして穴を埋め、勤務時間内に普通に仕事ができる学校にしてほしいというふうに訴えているわけです。  続けて伺いますけれども、一年単位の変形労働時間制で所定勤務時間を延長する時期について、学校行事等にあらかじめ予想される時間外勤務としていますが、具体的に何月を想定しているんですか。
  146. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  一年単位の変形労働時間制においては、さまざまな労働日や労働時間の定め方がありますが、公立学校の教師については、具体的に、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期の勤務時間を一時間単位で積み上げることで、長期休業期間に休日のまとめどりを行うということを想定いたしております。  具体の、業務量が特に多い時期ということでございますが、年度当初というのは四月ということですが、学校行事の時期については、これは地域、学校によってさまざま異なる部分がございますが、例えば、運動会や文化祭を行うということでいえば、六月ごろであるとか十月ごろということで今考えているところでございます。
  147. 畑野君枝

    ○畑野委員 大問題じゃありませんか、今の御答弁。  先日の参考人質疑で、神奈川過労死家族の会の工藤祥子代表は、教員の過労死事案が六月、七月、十二月に多いこと、それは新学期になってからの環境の変化のストレスに加えて、行事の多さが加わっていると指摘しているんです。何でそのときに長くするんですか。おかしいじゃありませんか。ただでさえ業務量が多く、過労死事案が多いとされる月に、何でわざわざ所定労働時間を延長して勤務させるのか。文科省は教員の過労死をふやすつもりかと言われますよ。  そもそも、国として、教員の過労死事案を把握しているんですか。どのような時期に多いと認識されていますか。
  148. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  公立学校の教師のいわゆる過労死や過労自殺等の件数については、地方公務員災害補償基金によれば、義務教育段階の学校職員について、脳・心臓疾患及び精神疾患等として公務災害認定をした件数は、平成二十七年度から平成二十九年度までの三年間で三十八件、うち死亡件数は十二件となっていると承知をいたしております。  また、委員の方から御指摘のありました過労死等の公務災害の発生時期については、これは集計、公表されておりませんが、文科省としては、志がある教師の過労死の事態は、そういったことは決してあってはならないものであり、その根絶を目指して、学校における働き方改革の実現に向けた取組を総合的に進めていく必要があるというふうに考えております。
  149. 畑野君枝

    ○畑野委員 実態把握もきちんとされていないで導入するなど、言語道断ですよ。私は、工藤祥子さんから、独自に集めた裁判例もいただきました。  大臣、例えば、一九九九年六月五日に心筋梗塞で亡くなられた梅丘中学校教頭、男性、四十九歳の方です。判決が出たのは、東京地裁で二〇一一年二月十七日。十年以上かかっているんですよ。  時間外勤務時間は発症前六カ月の平均が八十時間を超え、特に発症前三カ月は百十時間を超えていた。しかも、夏季休業期間等、時期による繁忙状況の差異はあるものの、基本的には特段の変化が認められず、一年以上の間、同様の状況であったと。こういう例。  あるいは、二〇〇六年十二月十六日、自殺をされた、西東京市立小学校二学年担任の女性、二十五歳の方。初任者研修及び研究指定校の準備業務の負担、担任になって間もなく、児童の万引き、上履き隠し、体操着隠しなどのトラブルとその対応の連続、並びに月六十時間前後の時間外勤務に加えての日二時間程度の持ち帰り残業、こういうことですよ。こういうのをしっかり委員会でも議論しなくちゃいけません。  今、学校の先生たちは、この法案をどう見ているか。日々の疲労は日々解消することが原則、たまった疲労が簡単にとれないことは誰もが感じているはずです。それを行えない変形労働時間制は絶対に認められません。一日二十四時間は教員も一緒です。寝だめ、休みだめは、人間にはできません。変形労働時間制は、健康を壊し、人間を壊します。休日のまとめどりによる教職の魅力の向上などとおっしゃいますが、教員は、夏休みをまとめどりしたいから教員をやっているんじゃないですよ。子供とともに、一緒に歩んでいくところに最大の魅力があると思って頑張っている。  ある方は、採用試験に合格し、この春から夢を膨らませて教員になりました。一カ月働きましたが、はっきり言って異常です。残業せざるを得ない仕事量を任されて、残業しても、ボランティア扱いで残業代は出ない。雑務等の仕事量が多いせいで、授業や学級をよくしようとする試み、子供一人一人を考える時間が全くとれません。本当に悲しいです。日々の授業はほぼ準備なしです。毎回思いつきのような授業になってしまって、子供に本当に申しわけない。このままでは、質のよい教育はおろか、教員が死にます。助けてください。  この当たり前の思いに、一日十一時間を超える長時間労働で身も心も疲れ切っている教員の働き方を変えるのが、文部科学省の仕事じゃありませんか。一年単位の変形労働時間制で、今でさえ多忙な時期に所定労働時間を延長するなど、受け入れることはできません。やめるべきです。  学校現場はどうなるのか、資料を示しました。二です。ここにあるように、所定労働時間を超える超過勤務時間が抜本的に減少しないまま、一年単位の変形労働時間制が導入されれば、所定勤務時間が延びた分、超過勤務の時間が先送りされ、今以上に拘束される時間が長くなります。  例えば、現在の退勤時間が十六時四十五分、それが十八時まで延長されるとすると、それまで十六時四十五分終了をめどに設定された会議が延長され、一時間十五分の中で行うことが可能になります。これまで時間外で行っていた授業準備が、十八時以降からでなければ始められなくなる。結局、長時間労働が助長されるのではありませんか。
  150. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先生、さまざま御指摘いただいたことは、いずれも大事なことです。過労死や過労自死が起きるような職場環境をこのまま続けるわけにいきません。がゆえに、今回、働き方の改革の法案を提出させていただきました。  審議の中でも繰り返し申し上げていますように、この法律を成立させることで直ちに全ての解決にはつながらないけれども、しかし、現場のマンパワーをふやしていったり、事務作業をICT化していったりすることで、何としても、現状の労働環境、言うならば、短縮を図っていきたい、時間の縮減を図っていきたいというのが大きな目標です。  ですから、先生が御心配されているように、この法律を入れることによって、今より悪くなるんだ、現場が今より大変になるんだということはあってはならないと思います。そのために、指針を示した後の条例などで、徹底してこの思いを国から地方まで貫いて共有していただくことが大事だと思っていまして、そのことをしっかりやらせていただいた上で、三年後の勤務実態調査を踏まえ、新たな制度も含めて検討を更に深めていく、これが思いでございますので御理解をいただきたいと思います。
  151. 畑野君枝

    ○畑野委員 大臣は、導入の前提として、在校等時間の超過勤務を少なくとも上限ガイドラインで示した月四十五時間、年三百六十時間等の上限以内と答弁されました。  在校等時間全体の縮減ではなく、在校等時間の超過勤務の削減を導入の条件にすれば、在校等時間全体が変わらない場合、所定労働時間を延長すれば、その分は、超過勤務部分は見かけ上縮減される、つまり、実際は超過勤務が固定化される、こういうことになるのではありませんか。
  152. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 だから、ならないようにしたいと思っているんです。  休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制を活用することにしておりますが、これを単に導入すること自体が勤務時間を縮減するものとは考えておりません。  その上で、今回の休日のまとめどりにおいては、在校等時間の超過勤務を少なくとも上限ガイドラインで示した月四十五時間、年三百六十時間等の上限以内とするまで、業務を縮減させることを導入の大前提としており、現在の長時間勤務を是正しないまま、在校等時間を見かけ上縮減させるものではありません。  文部科学省としては、今回新たに策定する指針における在校等時間の上限を踏まえ、業務の削減を徹底的に進めてまいりたいと思っております。
  153. 畑野君枝

    ○畑野委員 だから、言っているように、月四十五時間というただ働きをさせた前提の上でしょう。それも、したいと思いますと、そんなのでは法案の審議の答弁として成り立ちませんよ。  先日の参考人質疑で、嶋崎参考人が、残業代ゼロの教員に残業代削減のために悪用されている変形労働時間制のメリットはない、あえて導入する狙いは、繁忙期の残業時間を減らし、見せかけの残業時間を減らすことにあるとしか考えられないと。そうだと思いますよ。  勤務時間自体が短縮されないということは大臣も認めています。その上で導入すれば、嶋崎参考人の指摘のように、見かけ上の残業時間が減ることで、真剣に勤務時間を短縮するのではなく、教員の多忙な状況が固定される。教員の長時間勤務の解消を真面目に考えているとは思えないですよ。  私、大臣に確認したいんですけれども、三年後に教員勤務実態調査を行うと述べていますが、それは具体的に何年度ですか。
  154. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 令和四年度です。
  155. 畑野君枝

    ○畑野委員 そうすると、この法案では、一年単位の変形労働時間制が施行されるのは、教員勤務実態調査の前の年なんですよね。つまり、一年単位の変形労働時間制で見かけ上の超過勤務を減らして勤務実態調査をやったら、あっ、超過勤務が減りました、こんなことを言われたら、とんでもない話ですよ。  そもそも、四%の教職調整額と引きかえに残業代を支給しないとしていることで時間外労働を規制する手段を奪い、異常な長時間労働を教員に押しつけているこの給特法の枠組みには一切手をつけない。大問題です。  参考人質疑で、工藤祥子参考人は、教員だった夫の義男さんを過労死で亡くされた経験をお話しされる中で、他界一カ月前の二百六時間に及ぶ時間外勤務のうち、労災認定されたのは半分以下の九十七時間だった、認められなかった時間は、給特法で超勤四項目以外の超過勤務が命令によらないものとされ、本人が勝手にやった仕事だと扱われたからだとお話しされました。  ここに、超勤四項目以外の超過勤務を命令によらないものとして認めないというところと現実との矛盾があると思います。大臣には、そういう認識はございますか。
  156. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 給特法は、時間外勤務命令をいわゆる超勤四項目に限定した上で、時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しないかわりに、勤務時間の内外を問わず包括的に評価して教職調整額を支給する仕組みです。  しかしながら、この仕組みにより、所定の勤務時間外に行われる超勤四項目以外の業務は、教師がみずからの判断で自発的に働いているものと整理され、この時間については勤務時間管理の対象にならないという誤解が生じているのも事実だと思います。  また、教員勤務実態調査の結果によると、教師の長時間勤務の実態が改めて判明した中で、所定の勤務時間外に行っている業務としては、超勤四項目に関する業務以外のものが多くを占めていると考えられます。  このため、本年一月に公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインを策定し、超勤四項目以外の業務を行う時間も含めて在校等時間として勤務時間管理の対象とすることを明確にした上で、その上限の目安時間を示すこととしたところです。  その際、このガイドラインにおいては、上限の目安時間まで教師が業務を行うことを奨励する趣旨に受け取られてはならないということを明確にしており、このガイドラインを契機として、あらゆる手段を講じて学校や教師の業務の適正化を図っていくことが重要であると考えており、この点は、今般の改正により策定をすることとしている指針においても同様でございます。  現在の給特法の仕組みは、教師はどこまでが職務であるのかを切り分けがたいという教師の職務を踏まえたものですが、一方、給特法制定から半世紀を経た現在、保護者や地域の意識の変化の中で業務が大きく積み上がっています。また、安倍内閣において、働き方改革の推進の観点からも、労働法制も大きく転換しております。  そのため、今回の法改正を踏まえ、まずは教師でなければできないことに教師が集中できるように、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に実施予定の教師の勤務実態状況調査などを踏まえながら、中教審の答申などでも指摘されているとおり、中長期的な課題として、教師に関する労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含め検討を行うことがあると考えております。
  157. 畑野君枝

    ○畑野委員 資料の三を見ていただきたいんですけれども、これは、ことし二月に川崎市教育委員会が公表した「教職員の働き方・仕事の進め方改革の方針」に掲載されている、教諭の一日の勤務のイメージ図です。  一年単位の変形労働時間制が導入されると、私は大変おかしなことが起こると思います。この図で見ますと、十六時四十五分から退勤の二十時までの時間外の業務である会議・打合せ、部活動、校務分掌事務、学年・学級経営、授業準備は、制度導入前なら、給特法で、教員の自主的、自発的勤務と扱われるわけです。ところが、一年単位の変形労働時間制が導入され、仮に一日当たりの上限である十時間まで所定勤務時間を延長すると、十九時までが正規の勤務時間となります。  その時間帯を見てください。十六時四十五分から十九時まで、制度導入前も導入後も同じ仕事をしているんです。片や自主的労働、片や労働時間など、おかしいと思いませんか。大臣、御所見を。
  158. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘の点につきましては、現行制度における一カ月単位の変形労働時間制の場合でも同様で、日によって所定の勤務時間が異なることにより、同じ時間帯に行う業務でも所定の勤務時間内として扱われる場合と所定の勤務時間外として扱われる場合があるものであり、おかしなことではありません。  しかし、文科省としては、働き方改革を確実に推進するため、所定の勤務時間の内外を問わず、超勤四項目以外の業務も含めて在校等時間として勤務時間管理の対象とすることを明確にした上で、その上限の目安時間を示したところであり、今回の指針化により、学校における在校等時間の縮減を着実に進めてまいります。
  159. 畑野君枝

    ○畑野委員 おかしいことなんですよ。よく後で見てください。  引き続き聞きたいと思います。あと二問だけ、質問の時間がありますので、聞きます。  大臣は、超勤四項目以外でも、校務として行うものについては、超過勤務命令に基づくものではないものの、学校教育に必要な業務として働いていることに変わりありませんと答弁されました。しかし、給特法のもとでは、それが労基法上の労働時間としては認められておりません。  ことし七月に確定判決が出された福井県若狭町立上中中学校新任教員過労死事件の損害賠償請求事件で、原告側の遺族が勝訴しました。長時間の残業が校長の指揮命令下の残業か自主的な活動だったかが争点の一つとして争われ、判決は、これらの事務を所定勤務時間外に行うことについて明示的な命令はないが、これらの事務を所定労働時間外に行わざるを得なかったものと認められ、自主的に従事していたとは言えない、事実上、本件校長の指揮監督下において行っていたものと認めるのが相当といたしました。  これらの事務というのは、学級担任、一から三年生の社会科、二年二組の体育、交通安全指導係、野球部の副顧問と、これらに付随する業務である担当授業の準備、部活動指導、初任者研修の準備、保護者対応等なんですね。  大臣、この判決、どう受けとめますか。超勤四項目以外であっても、学校教育に必要な業務として働いている時間は明確な労働時間と認めるべきではありませんか。
  160. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 お尋ねの判決においては、校長の安全配慮義務違反の有無が争点となる中で、安全配慮義務の範囲であるか否かという文脈において、当該教諭の業務内容や経験年数からすれば、所定の勤務時間外に業務を行わざるを得なかったものと認められ、自主的に従事したとは言えないと指摘されているものと承知をしております。  このように、御指摘の点は、給特法の仕組みや解釈、超過勤務命令の有無が争われたものではなく、校長が果たすべき安全配慮義務の範囲について判示したものと認識しております。  文科省としては、校務をつかさどる校長は、超勤四項目以外の業務については超過勤務命令を出すことはできないものの、これらを含めた業務量全体の縮減を図るという管理運営に関する責任を有するものと考えており、今回の判決はこれまでの文部科学省の考えと矛盾するものではないと認識します。  その上で、志ある教師が勤務の長時間化等の中で過労死等の事態に陥ってしまうことは、本人はもとより、その御家族にとってもはかり知れない苦痛であるとともに、児童生徒や学校にとっても大きな損失であると考えており、文科省としては、いずれにせよ、教師の過労死等の事態が起こらないよう、学校における働き方改革の取組を更に進めてまいります。
  161. 畑野君枝

    ○畑野委員 給特法の矛盾に手をつけないような改正案は、これは教員の長時間労働に拍車をかけるものだと思います。  最後に、私たち、これはやめるべきだと言ってまいりましたが、実は学力テストなんです。五月十五日の委員会で取り上げました。当時の柴山文部科学大臣は「アンケートも踏まえて、検討させていただきます。」とおっしゃいました。どのような検討を行ったのか。廃止を検討すべきじゃないでしょうか。
  162. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 全国学力・学習状況調査について行き過ぎた取扱いがなされないよう、本調査の趣旨、目的や調査への適切な向き合い方について、学校内や教育委員会と学校との間において共通理解を深め合うことが重要と考えております。  このため、文部科学省としては、平成二十八年に適切な取組について通知を発出したところであり、毎年度の教育委員会の学力調査担当者を集めた会議などにおいて、この通知を踏まえた取組を進めるよう、各教育委員会に求めているところです。  本調査は、全ての教育委員会や学校において調査結果の活用を通じた教育施策や児童生徒の教育指導の恒常的な改善充実を図ることを目的としており、今後も継続的に実施していく必要があると思っております。
  163. 橘慶一郎

    ○橘委員長 畑野君、時間が参っております。
  164. 畑野君枝

    ○畑野委員 はい。  小学校の先生からは、残業はもちろん、持ち帰り仕事に休日出勤も珍しいことではありません、さらに、次年度から授業時数がふえることには失望感しかありません、仕事をやめたい、こういう声ですよ。  長時間労働の根本原因である授業時数も削減せず、学力テストも廃止せず、教員の抜本的な増員にも背を向ける文部科学大臣に教員の働き方改革を語る資格はないと思います。  教員の長時間労働改善に役立たないばかりか、学期中の長時間労働を一層ひどくする一年単位の変形労働時間制導入はきっぱりやめるべきだということを申し上げまして、引き続き質問したいと思います。きょうは終わります。
  165. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、森夏枝君。
  166. 森夏枝

    ○森(夏)委員 日本維新の会の森夏枝です。  本日も、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。  それでは、給特法について質問をさせていただきます。  地域により差はありますし、部活の顧問をしている、していないなど、差はありますけれども、公立小中学校の現場では、本当に教員労働時間が長く、先生方が疲弊してしまっている現状があると思います。  公立小学校の先生たちに話を伺いましたが、やはり、うつ病など精神的に問題を抱えている先生が多い、保護者のクレーム対応に忙殺される、研究会や指定校が多く、教員がいつも足りない、不登校児童に時間をかけると他の児童に個々に向き合う時間がないなど、現場の声を聞いておりますと、やはり教員の多忙化解消のために、印刷業務や入力業務などを行うスクールサポートスタッフの導入は必要だろうと思います。  スクールサポートスタッフの導入については、生徒の関係者では秘密の保持の面で適切ではない、誰でもいいわけではないといった保護者からの不安の声も聞いておりますが、実際に教員免許のない人に学校内で働いてもらうには、ある一定の基準が必要だと考えております。  自治体によって差はありますが、募集年齢を七十五歳未満としているところは元教員を考えて設定しているのでしょうか。応募資格特になしといったところもあるようですが、年齢や資質など、スクールサポートスタッフの選考基準については、文部科学省としてはどのように考えているのでしょうか。
  167. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  スクールサポートスタッフでございますが、その選考基準や要件については、国では、スクールサポートスタッフ配置事業、そういった予算事業、補助を受けるための具体の資格要件等は特段設けておらず、任用する各自治体の方で定めているものと承知をいたしております。  具体的には、各自治体の就業の要項等で定められているわけでございますが、例えば、地方公務員法に定める欠格条項に該当しないこと、満十八歳以上であることなどの年齢要件、健康で職務に必要な能力を有していることなどが定められていると承知をいたしております。
  168. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  国がこういう応募基準だということを言うわけではないとは承知をしておりますけれども、今後、導入に当たって、これからどんどん導入もふえていくと思いますので、また何か問題等があるようであれば、しっかりと文部科学省情報共有して、応募資格に関しても一定の基準を設けるなど、対策をとっていただきたいと思っております。  スクールサポートスタッフの配置について伺いますが、三千六百人という数では、このスクールサポートスタッフは、必要としている全ての学校には全く配置が行き届かないと思いますが、どのような基準で、どのような地域、学校に配置をされるのか、教えてください。
  169. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  委員御指摘のスクールサポートスタッフでございますが、令和元年度予算においては、平成三十年度の三千人分、予算額としては十二億円から、令和元年度、三千六百人分ということで、十四億に拡充をいたしております。またさらに、来年度、令和二年度要求においては、五千四百人ということで、二十二億円の予算規模ということで今計上しているところでございます。  そういった概算要求が仮に認められると想定した場合には、スクールサポートスタッフを一校に一人配置をするというふうに仮定をいたしますと、全体として、小中学校のうち二割程度の学校で一人配置が可能となるものというふうに考えております。  また、具体にどの学校に配置をするかということでございますが、都道府県や市町村でこれは決められておりますが、例えば、児童生徒数に比例をして事務量や印刷物、配付物が多くなる大規模校への優先配置、また、中学校に比べて先生方の空き時間が少ない小学校への優先配置、また、全学校に配置ができるように、一人のスクールサポートスタッフが複数校をかけ持つような配置の工夫など、各地域の実情に応じた配置が進められているというふうに承知をいたしております。  なお、基本的には、こういった学校の運営に係る経費は設置者が負担をするものでございますが、スクールサポートスタッフについては、その普及の観点から、先ほど申し上げましたように、国費による支援というものを行っております。  国の補助制度ができる以前から、各自治体の取組は既に始まっておりまして、例えば横浜市では、学校の事務業務をサポートするために、職員室業務アシスタントの配置を平成二十七年度から始めており、今年度から全小中学校に配置をしているということでございますし、また、東京都においても、副校長を直接補佐する非常勤職員の配置事業を平成二十九年度から、これも単独事業ということで独自に始めていると承知しております。  文科省としては、スクールサポートスタッフをより多くの自治体で活用ができるよう、国費による支援の拡充を図ってまいりますが、全ての学校で取り組んでいく上では、設置者独自の取組が自走する環境の整備も重要であるというふうに考えているところでございます。     〔委員長退席、馳委員長代理着席〕
  170. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  本当に、各自治体でももう既に取組を進めていただいているところもございますし、国としても今後も人数をふやしていくというところで、少しでも教員の皆さんの負担が軽減されるようにと取り組んでいただいておりますが、まだまだ全学校にはもちろん足りない状況ですので、適切に、どこに配置をすべきかということもしっかりと把握をした上で、先ほども大規模校優先という言葉もありましたけれども、確かに、人数が多いと人が足りないだろうなというふうに思われるかもしれないんですけれども、私も幾つか、小さな小中学校も、いろいろ校長先生などにお話を伺いましたが、本当に人手が足りなくて困っているところがたくさんございますので、そういったところの声もしっかりと聞いて、しっかりと配置を進めていただきたいと思っております。  次に、部活動指導員について伺いたいと思います。  特に中学校では部活動を負担と感じている教員が多いと思います。部活動指導員の導入には私も基本的には賛成をしておりますけれども、サッカーが上手だからサッカーの指導ができる、柔道が上手だから柔道の指導員になれるではいけないと思います。  例えばですが、サッカーであれば、C級、D級のライセンスを持っているではなくて、S級、A級の資格を持っているなど、子供の指導に携わるので、ある程度の資格は必要かと思っております。  地域で信頼のある人でないと、そのスポーツの技術があるだけでは部活指導員にするのは問題だと思いますが、この部活指導員に対して、何か資格の基準なども考えておられますでしょうか。
  171. 瀧本寛

    ○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。  部活動は、学校教育の一環として行われるものであり、競技に関する技術的な指導だけではなく、生徒の健全な心と体を培い、豊かな人間性を育むためのバランスのとれた指導を行うことが必要であると考えております。  このため、部活動指導員の任用に当たりましては、具体的な要件については実際に任用をされる自治体が定めるものでございますが、国におきましては、昨年三月にスポーツ庁が策定をいたしました運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインの中におきまして、部活動指導員の任用に際しては、競技に関する専門的な知識、技能を有するとともに、部活動が学校教育の一環として行われることを理解している者とすることを求めております。  また、現在のところ、特定の資格を有することまではこの中では求めておりませんが、このガイドラインにおいては、任用において、事前に研修を行うことに加え、その後も定期的に研修を行うことを求めておりまして、部活動指導員が、例えば、生徒の発達段階に応じた科学的な指導を行うことや、安全の確保あるいは事故発生後の対応を適切に行えること、さらには、生徒の人格を傷つける言動や体罰が禁止されていることなどについて十分な理解を持って生徒への指導を行うことが重要であるということを示しております。  このガイドラインに沿いまして、現場で適切な部活動指導員が任用されていくことを期待するとともに、文部科学省としては、この指導員を配置するための支援の充実に今後とも努めてまいりたいと考えております。  以上です。
  172. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  私は、ある一定程度の基準なり資格は必要だと思っておりますので、こちらも今後検討していただければと思います。  また、今後、さらなる外部指導員の増員もお願いしたいと思っております。外部指導員には地域のスポーツクラブチームの活用なども促進をしていただきたいと思っております。  私自身も数年前まで、総合型地域スポーツクラブを運営し、そこで運動指導もしておりました。全国にはたくさん能力のある指導者がおりますが、その能力が発揮できていない人が多いように思います。文部科学省が力を入れて育成をしてきたこの総合型地域スポーツクラブの活用もぜひ今後進めていただきたいと思っております。  次に、教員の部活動指導の資格の必要性について伺います。  部活指導員に対して一時間千六百円などが支払われるのであれば、部活を持つ教員にも同じ額支給すべきだと思います。ただ顧問になればいいというわけではなく、その場合は、教員も部活動指導の資格を持つ必要があると思っております。資格を持たず顧問となる場合は、同じ費用を払う必要はないと思います。  そのため、先ほど、一定の基準が部活動指導員に必要なのではないかという提案をさせていただきました。部活が負担になっているとの声はありますが、顧問であっても、実際に部活を一生懸命指導されている教員と、部活に一切顔を出さない顧問もいます。部活の顧問でも、資格や指導時間によって差をつける必要があると思いますし、部活指導員と同様に、部活の顧問に対しては上乗せで給与が支払われる仕組みも今後検討すべきと考えます。その場合は部活指導員と同等の部活指導のための教員の資格が必要であると考えますが、文部科学省としては、この点はどのように考えられますでしょうか。
  173. 瀧本寛

    ○瀧本政府参考人 お答え申し上げます。  部活動指導員と異なりまして、教員については、部活動の指導の担当の教員であっても、必ずしも競技等の専門性がない方がついている場合もございます。指導者としての資質、能力の向上を図るため、教育委員会において、部活動を担当する教師を対象として、指導力の向上や安全、事故防止等について研修を行っていると承知しております。  冒頭申し上げた、競技経験の必ずしもない教員が運動部活動指導をしている実態については、平成二十五年度に当時の日本体育協会が実施した学校運動部活動指導者の実態に関する調査によりますと、担当教科が保健体育であれば、一定のスポーツ、運動に対する指導資質や、あるいは安全についても学んでおりますので、担当教科が保健体育ではなく、かつ担当部活動の競技の経験がない、そういう教員の割合が中学校では四五・九%ございました。  また、より直近のデータでは、平成二十九年度にスポーツ庁が全国の約四百の中学校と運動部の顧問に対して実施をした抽出調査によりますと、運動部活動に関する実態調査によりますと、運動部顧問、特に主担当の運動部顧問が担当する運動部活動が行う競技に関する教員自身の競技経験については、例えばですけれども、中学校の部活や高校の部活、大学生、あるいは中には実業団やプロもいますけれども、いずれもないとする回答は、中学校の段階でいいますと四〇・七%ということでおられました。こうした実態はありますが、一方で、実際の実技指導に当たって主担当の運動部顧問に尋ねた調査の中では、副担当の教員と一緒に実技指導を行っている、あるいは外部指導者と一緒に行っているとする者が中学校では約六割に上っているところであります。  こうした現状も踏まえつつ、昨年三月に策定した運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインにおいては、教員自身の指導に関する資質の向上のために、都道府県や学校の設置者が運動部の顧問を対象とする適切な研修を行うほかに、さらに、国として、各競技団体、具体的に言いますと、例えば日本陸上競技連盟であったり日本サッカー協会であったりバスケットボール協会であったり、こういったところに中学校におけます運動部活動の実際の指導に当たって役立つ指導の手引を作成いただいて、これを各運動部の顧問の方に活用していただくような取組など、さまざまな方法で、必ずしも資格がない方も含めて、教員自身の指導における、指導技術を含めた、安全指導を含めた資質の向上を図るための取組を支援しているところであります。  こういうさまざまな方法をとりつつ、教員自身が一定の部活動を行った場合に部活動手当というものも支給しているところではありますが、現時点では部活動指導員と同額ではございませんけれども、一定の場合にそうした手当も支給しつつ、かつ、一方では常に資質の向上に努めているということでございます。  私の方からは以上でございます。
  174. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  本当に指導力の向上ということも大切だと思いますが、今、研修などを行っているというお話もいただきましたが、またこの研修が先生方の負担になるというのでは本当に本末転倒になってしまうと思います。  現場の声を聞いていると、研修、研修で、もう本当にそれこそ長時間労働になって、研修が負担だという声もかなり上がってきているので、私自身も、競技力を向上する、指導力を向上するためにたくさんの研修を受けてほしいとは思っておりません。外部人材をしっかりと活用して、部活動指導員の方と連携しながら、また、その地域のスポーツクラブなど、指導のできる方と連携して進めていっていただければと思っております。  小学校の校長先生からもお話を伺いましたが、中学校の部活だけではなく、小学生の陸上記録会、水泳記録会などの指導、記録会への同行もかなり教員の負担になっており、校長先生からの命令という形になってしまいますが、暗黙のルールで、指導のできる先生に任せてしまっている現状があると申しわけなさそうにおっしゃっておりました。  実は、私も小学校六年生のときにハードルで陸上の大会に出まして、県大会に進むことになり、その年には私一人がその小学校から県大会に進むことになり、ある先生に出てきてもらって、一緒にハードルを並べてもらって、練習にもずっとつき合っていただいて、県大会にも同行してもらった思い出があります。そのときには私の中ではいい思い出だったんですけれども、やはりこういった長時間労働の話を聞くと、あの先生にとっては、休みを奪っていたんだなと、今となってはそういうふうな考えも持つようになりました。  私の恩師の先生方、私は嫌な思い出が余りないんですけれども、本当に嫌な顔をせず働いてくださったんだなと感謝をしているところではございますが、本当にこれまでお世話になった先生方のことを思うと、何ができるんだろうと思うと、今国会から私はこの文部科学委員会に所属をさせていただきましたので、これからもっともっと学校の現場、先生方の声をしっかり聞いて届けることが私の仕事だろうなと思い、これからも頑張っていきたいと思っております。  次に、外部人材が問題を起こしたときの処分について伺いたいと思います。  子供の教育現場に外部から人材を入れるわけですから、まずは雇用の段階でしっかりと選考をし、問題を起こさない人材の登用、問題を起こさない取組も必要ですが、万が一問題が起こったときの対応も考えておく必要があると思います。  あってはならないことですが、もし専門スタッフや外部人材が情報漏えい、盗撮、わいせつ行為、体罰などの問題行動を起こした場合の処分について決めておく必要があると思いますが、何か考えられておりますでしょうか。
  175. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  学校における働き方改革推進のため、スクールサポートスタッフや部活動指導員など、外部人材の活用は非常に重要であるというふうに考えております。その際、ハラスメントや体罰等の不適切な行為はあってはならないというふうに考えております。  仮にそのような事案が発生した場合、当該外部人材が地方公務員として任用をされていた場合は、地方公務員法や各地方公共団体の条例等にのっとり、個々の事案の状況に応じ、任命権者において懲戒処分などの適切な処分がなされます。  また、委託契約や請負契約などによる場合など、当該外部人材が公務員の身分でない場合は、公務員としての地方公務員法にのっとった行政上の処分はなされませんが、損害賠償など、民事、刑事上の責任が事案に応じて問われるものというふうに考えられます。  各地方公共団体において、外部人材に対して事前に地方公務員としての服務や職務上のルール等について研修などを行っている事例も承知をしており、文部科学省としても、こうした好事例を収集、周知を行うなど、外部人材の活用が適切になされるよう徹底してまいりたいというふうに考えております。     〔馳委員長代理退席、委員長着席〕
  176. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  問題が起きたときに傷つくのは子供たちですので、ぜひ子供たちを守れるように徹底をしていただきたいと思います。  近年、教員のわいせつ行為や体罰の問題なども大変多く出てきております。子供たちを守るために教員の処分についても早急に検討する必要があると思いますが、問題を起こした教員が研修センターで一定期間研修を受けると、また教員として戻ってこられる。繰り返し問題を起こす教員をやめさせられないことも大変問題だと思います。  今後こういったことを検討されるのでしょうか。スケジュール感も含め、教えてください。
  177. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  教育職員は、児童生徒の模範たる立場にあり、懲戒処分等を受けるような行為を行うことがあってはならないと考えております。  仮にこのような行為があった場合、地方公務員法や各地方公共団体の条例等にのっとり、個々の事案の状況等に応じ、任命権者である教育委員会において懲戒処分などの適切な処分がなされます。  文科省としては、適切に厳正な処分が行われるよう、各教育委員会に対し、懲戒処分全般に関する基準を作成、公表し、当該基準に照らして厳正に処分を行うこと、また、児童生徒に対する体罰事案については、体罰を常習的に行っていた場合や事実を隠蔽した場合などはより厳重な処分を行うこと、さらに、児童生徒に対するわいせつ行為については、絶対に許されないことであり、原則として懲戒免職とすることなどを通知しているところであり、引き続き厳正な処分が行われるよう徹底してまいりたいというふうに考えております。
  178. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  学校現場からといいますか、保護者からの声も聞きますけれども、厳正に処分ができていると思えない現状があります。こういったこともしっかりと、文部科学省としてもですが、都道府県、自治体の教育委員会もそうですが、本当に隠蔽をせずにしっかりと、不適切な教員に対しては厳しい処分を求めたいと思います。本当に、教員の数が不足していて、この長時間労働の問題があり、一人でも教員にやめてもらうと困るという事情もあるのはわかっておりますが、子供たちのための対策はしっかりととっていただきたいと思っております。  勉強の試験だけではわからない、特に心の部分での適性検査が必要と考えますが、教員の適性検査の必要性についてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
  179. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  教育職員は、児童生徒の模範たる立場にあり、懲戒処分等を受けるような行為を行うことはあってはならないということでございます。  お尋ねの適性検査が何を指すのか、必ずしも明確でございませんが、教師の資質、能力を維持向上させるため、任命権者たる都道府県教育委員会などが初任者研修及び中堅教諭等資質向上研修などさまざまな研修を実施するとともに、独立行政法人教職員支援機構においても、各地域において中心的な役割を担う教員を対象とする研修などを実施いたしております。  また、児童生徒に対する指導が不適切であると認められる教師については、その能力や適性に応じて指導の改善を図るための研修を実施しなければならないとされており、各教育委員会において、教師としての適性を随時確認し、指導改善研修などを実施していると認識をいたしております。  文科省といたしましては、適切に指導改善研修が行われるよう、各教育委員会に対し、不適切な教員を認定すること、指導改善研修を経てもなお指導を適切に行うことができないと認める教師に対して免職などの措置を講ずることなどを通知しているところであり、引き続き、適切に教師としての適性が随時確認をされ、指導改善研修等が行われるよう徹底してまいりたいというふうに考えております。
  180. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。引き続き、その適性研修、しっかりと行っていただきたいと思っております。  また、公立学校の教職員に対して、労働安全衛生法によるストレスチェックの実施などもぜひお願いしたいと思っております。教員が問題を抱える子供たちの変化に気づけるように、まずは教員が心身ともに健康でないといけません。学校現場の環境改善に取り組んでいただきたいと思っております。  今、教育現場では、英語教育の導入によって中学校の英語教員の研修もふえ、また新採の教員の研修も多く、本当に授業をする教員が足りず困っているとお聞きをしております。私がお聞きした中学校では、研修に呼び出される教員のかわりはいないので、一人の先生が廊下に椅子を置き、二クラスとも自習にさせ、真ん中で、廊下の真ん中から見守っているというようなお話も聞きました。  研修も本当に必要だと思いますが、子供たちの授業を受ける時間が奪われていることは事実です。都道府県の教育委員会が教員を呼びつけるのではなく、指導に回るなど、ほかにも方法はあるのだろうと思います。もっと現場の教員、子供たちのことを考えていただきたいと思っております。私がお聞きした校長先生も、一人の教員が二クラスも見ている現状は、生徒に何かがあったときには対応し切れないと本当に不安がられておりました。  本法案について教員の方々からお話を聞くと、夏休みがとれればいいという問題ではない、働き方改革にはならないとの声が本当に多いですが、一年単位の変形労働時間制を導入する意義について、改めて大臣に伺います。導入によってどのような効果が上がるとお考えでしょうか。
  181. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 学校における働き方改革は、教師がみずからの授業を磨くとともに、日々の生活の質や教職人生を豊かにすることでみずからの人間性や創造性を高め、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようにするためのものです。  今回の改正においては、改革の取組の一環として、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制を活用できるよう法制度上措置することにより、比較的業務が穏やかになる長期休業期間を活用し、勤務時間を柔軟に設定することによって、教師が業務に費やす総時間を年間を通じて全体として縮減し、休日を確実に確保することを進めることができると考えております。  学校における働き方改革は、御指摘がありましたように、特効薬のない総力戦であり、今回の法改正のみならず、業務の役割分担、適正化、小学校における英語専科指導の充実等、教職員定数の改善や、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなど外部人材の確保など、他の取組と相まって、教師が子供たちと向き合う時間を確保し、子供たちに対してより効果的な教育活動を行うことに資するよう、総合的な取組を進めてまいります。
  182. 森夏枝

    ○森(夏)委員 ありがとうございます。  英語の試験や記述試験の導入についてもそう思いましたが、文部科学省として現場の声を聞くということが、申しわけないですがまだまだ足りていないように思っております。今後の日本を支えていってくれる子供たちの教育のためですので、もう少し真剣に現場の声を聞き、教育環境をしっかりと整えていただきたいと思います。  以上で終わります。ありがとうございました。
  183. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、吉川元君。
  184. 吉川元

    ○吉川(元)委員 立国社、共同会派、社民党の吉川元です。  一昨日に引き続き、今回の給特法の改正について質問をさせていただきたいと思います。  まず、通告している質問の前に、それともかぶるんですが、先ほど城井委員の方から、今回の一年単位の変形労働時間制を入れるに当たっては、勤務の縮減そして長期休業中に休日を与える、こういうことを書くべきだというふうに質問をいたしておりました。  これについては、私は非常に重要なポイントだと思うんですよ。本来は法律で書かなければいけないことだというふうに考えます。  ただ、大臣の先ほどの答弁だと、今回の法改正というのは、地公法、これの部分の読みかえの改正だということで、法律には書いていないと。だとすれば、少なくとも省令で書くべきだというふうに思いますけれども、いかがですか。
  185. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 今回、一年単位の変形労働時間制を活用できるようにすることとしているのは、御指摘のとおり、長期休業期間中に休日のまとめどりを行うためであり、今回新たに策定する指針においても、本制度の活用に当たっては、勤務時間の短縮ではなく休日のまとめどりを行う旨を明記し、この指針に従った運用を行うことを文部科学省令に規定いたします。
  186. 吉川元

    ○吉川(元)委員 いや、そうではなくて、省令そのものの中に、その指針の中に落とす内容のことを書くべきではないかというふうに尋ねています。
  187. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 きちんとそのことが担保できるようにしろということだと思いますので、今申し上げたように、文部科学省令の中に規定をしっかりしていきたいと思います。
  188. 吉川元

    ○吉川(元)委員 法律で、先ほど言ったように、読みかえ規定なので入れられないというのは、これは法技術的にそういうことがあるのかもわかりませんけれども、思いはそういうことであるのであれば、指針に落とすのではなくて、しっかり省令、いわゆる法令の中に私はやはり書き込むべきだということを指摘させていただきたいというふうに思います。  結果的に、今の大臣の答弁だと、指針の中に書き込む、その指針をしっかり守るようにといって省令の中に書くというお話でありますけれども、これは非常に重要なポイントですので、これがしっかり守られないと前提が全て崩れてしまいますし、少なくともこれがしっかり担保できるように文科省には求めていきたいというふうに思います。  続いて、これは変形労働時間に関してですけれども、一昨日、そしてきょうも議論を聞いておりますと、やはりどうしても納得いかないのは、全てを条例主義、前回は国公準拠の話をさせていただきましたが、条例主義で、条例でやらなければいけないんだということの一点張りでございました。  しかし、一年間の変形労働時間、これは、労基法の世界では労使協定が必要であり、また、その中には、さまざまな事柄について労使の間で協定を結ぶ、例えば、対象となる労働者の範囲、期間等々、十項目以上にわたって記載が求められております。これがないと年間を通じた変形労働時間制は入れられないというのが労基法上のたてつけであります。  一方、先ほどの地公法の二十四条の五項で条例主義だというのであれば、このいわゆる十項目以上にわたるその記載、これは全て条例で定めるということなんですか。
  189. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  地方公務員の勤務条件については、勤務条件条例主義にのっとり、条例で定めるということでございます。議会による民主的統制の観点から、一定の細則的事項を規則等に委任することは許されるものというふうに考えております。  本制度を導入する際に、基本的事項は条例で定めつつ、詳細は、専門的かつ中立的な第三者的立場から、地方公務員の勤務条件に関する利益を保障する人事機関である人事委員会の規則において定めることなどが考えられるというふうに認識をいたしております。  具体的には、条例においては、対象者、対象時期、対象期間における勤務日等についての定め方を規定して、これらの具体的な内容は、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよく酌み取った上で、服務監督権者たる教育委員会が規則等で定めることとなると考えております。
  190. 吉川元

    ○吉川(元)委員 次に、対象期間について、これはいつ教員に明示をされるんでしょうか。  学校というところは、全員ではありませんけれども、人がどんどん異動をして、四月に新しい先生が赴任をし、三月にはほかの学校に移られる、そういう状況であります。事前の明示がこれは当然必要だ、先ほど、話合いを校長のもとでしっかりやってもらう、個々の教員の条件も含めてしっかり聞きながらやっていくというお話ですけれども、こうやって異動が頻繁に行われる学校の現場において、これはどのように保障されますか。
  191. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用に当たっては、対象となる教員に対して、勤務日及び当該勤務日ごとの勤務時間についてあらかじめ明示をする必要があると考えております。  実際に、ある年度から本制度を活用する際に、当該年度の学校の年間計画や人事異動の状況も踏まえ、これは委員御指摘のとおり、前年度の年度末には具体的な導入の仕方を決定することは、必要がありまた可能であるというふうに考えております。  次年度の行事予定等の計画を年度末に策定するということで、学校としての一年単位の変形労働時間制の計画は、おおむね二月ごろに大枠として策定をして、人事異動は、これは自治体によってさまざまですが、一般的には三月の上旬、中旬に人事異動の内示というものが行われますので、異動者等についても、これらを踏まえて個別に調整をしっかり行っていくということかなと思います。
  192. 吉川元

    ○吉川(元)委員 当該の学校に、例えば、二月に策定されるということを想定をある程度されているということですが、二月にいらっしゃる先生方と校長が個別に、さまざまに、いろいろ面談をしながら、あるいは代表者と面談をしていくというのは、それは結構なんですけれども、結局、その後に人事異動で移る先生もいるし、また入ってくる先生もいらっしゃる、四月から新しい学校に赴任をされる、それはどうやって、例えば、個別のさまざまな事情があろうかと思います、子育てや介護、そうした問題があるかと思いますけれども、それは改めて、じゃ、決まった後に再度話合いをするということでよろしいんですか。
  193. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  先ほども御説明をさせていただきましたが、人事異動が三月上中旬に内示をされるという段階で、これを踏まえて再度個別に調整を行っていくということになろうかと考えております。
  194. 吉川元

    ○吉川(元)委員 あと、労基法の世界では、これは、年間を通じた変形労働時間で上限三百二十時間ということですけれども、それ以外に、例えば突発的にさまざまな、どうしても超勤が必要になるという場合には、改めて三六協定を結ぶことで勤務をふやすことができるというのが労基法の世界だというふうに聞いております。  一方、教員の方は、そうした権利が制限を大幅にされている中にあって、結局、この三百六十時間、まず三百六十時間に減らして、変形労働時間を入れた場合には見かけ上の勤務時間、在校等時間ということになろうかと思いますけれども、これは三百二十に減る。  だけれども、そこからふえないようにするためには、労基法ではさっき言ったように三六協定というものを結ばなければそれ以上ふやすことはできないことになりますけれども、教員においてはそういうものがない中でどうやってこれは歯どめがかかるのか、そして、なおかつ、おかしいと思ったときに、普通であれば、民間であれば労基署に訴えることができますけれども、教員の場合、これはどこにおかしいということを訴えることができるのか、これを教えてください。
  195. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  今回の休日のまとめどりにおいては、在校等時間の超過勤務を少なくとも上限ガイドラインで示した月四十五時間、年三百六十時間の上限以内とすること、これは導入の大前提でございます。  その上で、委員御指摘いただきましたように、一年単位の変形労働時間制を導入した場合、労基法上のいわゆる三六協定による時間外労働の上限が月四十二時間、年三百二十時間と引き下がることを踏まえ、指針に規定する在校等時間の上限についても、一年単位の変形労働時間制を導入した場合には同様に引き下げるということといたしております。このため、一年単位の変形労働時間制を導入した場合は、在校等時間の超過勤務を少なくとも月四十二時間、年間三百二十時間等の上限以内とするよう、しっかりと周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。  また、もう一点、委員の方から御指摘をいただきましたが、誰が、導入した場合に監督責任を負うのか、また、運用に問題がある場合は誰が責任を負うのかというお話だったと思いますが、まず、給特法に基づいて、休日のまとめどりを行う手続については、先ほど来も説明させていただいておりますが、まず、各学校で検討の上、市町村教委と相談をし、市町村教育委員会の意向を踏まえた都道府県教育委員会が、改正後の給特法や文部科学省令、指針を踏まえて条例案を作成し、都道府県議会で条例成立の上、その条例に従って、学校の意向を踏まえ、市町村教育委員会が、導入する学校や具体的な導入の仕方を決定することになると考えております。  その際、改正後の給特法や文部科学省令、指針などを踏まえ、これに適合する運用をしなければならないのは当然であります。人事委員会が置かれる市にあっては当該人事委員会、それ以外の市町村においては首長が具体の運用をチェックすることになります。また、条例に沿った運用がなされているかどうかについては、都道府県教育委員会の人事委員会においてもモニタリングをするよう、文部科学省としても要請をしていきたいというふうに考えているところでございます。  このような仕組みを通じて、今回の法改正の趣旨に沿った一年単位の変形労働時間制の導入と運用がなされるものと認識をいたしておりますが、文科省としても、必要に応じてしっかり指導を行ってまいりたいというふうに考えております。
  196. 吉川元

    ○吉川(元)委員 今の答弁だと、例えば苦情等々を言う場合に、政令市であると人事委員会ということですけれども、それ以外の市町村については、今答弁されたのは首長ということですか。いや、それはおかしいんじゃないですか。首長に、だって、例えば、そういうことを言いに行けますか、実際上の問題として。いや、それは、全く私は、これは機能しないと思いますよ。  何か問題が発生したときに、例えば人事委員会でもどうかとは思いますけれども、少なくとも人事委員会であれば、一応まだ中立公正を旨としますけれども、首長が中立公正を旨としているかどうかわかりませんし、逆に、首長が、年間を通じた変形労働時間を入れたいと総合教育会議に諮って、その結果としてこれが入ってきた場合に、それに対する苦情を首長に言ってくださいというのは、これは制度的な欠陥があるんじゃないですか。
  197. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  少し私の説明が十分じゃなかった点があるかと思いますが、地方公務員法に基づきまして、人事委員会、公平委員会が職員の苦情を処理されているということで、公立学校の教師の場合も、一年単位の変形労働時間制に関する苦情等について、人事委員会や公平委員会に対して相談をするということが考えられるというふうに思います。  また、地公法の四十六条の規定により、「職員は、給与、勤務時間その他の勤務条件に関し、人事委員会又は公平委員会に対して、地方公共団体の当局により適当な措置が執られるべきことを要求することができる。」として、いわゆる措置要求が認められるため、一年単位の変形労働時間制に関して、人事委員会又は公平委員会に措置要求を行うことは可能であるというふうに考えております。
  198. 吉川元

    ○吉川(元)委員 では、さっきの答弁は何なんですか、首長だというのは、あれは違うということでいいんですか。
  199. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 先ほど申し上げましたように、人事委員会、公平委員会ということが、地公法上定められているということだと思います。
  200. 吉川元

    ○吉川(元)委員 では、首長ではないと、窓口は、人事委員会、公平委員会であるということで確認をさせていただきたいというふうに思います。  次に、七条関係についてお聞きしたいと思います。  これは、以前、当委員会でも、校務について尋ねられたことがありました。いわゆる在校等時間、これは校務であるというお話、校務として行われるものがあるというお話でございましたが、いわゆる勤務時間外に行われるこうした校務について、学教法三十七条四項の校長がつかさどるものに該当するのかどうか。あのときはたしか、つかさどらないものが校務の中にあるというような答弁があったんですけれども、これ、もう一回、正確に答弁を願います。
  201. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  委員御指摘の学教法三十七条の四項において、「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する。」とされており、この校務とは、学校において行われる学校教育の実施のために必要な仕事の全てを指すものというふうになっております。
  202. 吉川元

    ○吉川(元)委員 つまり、校務である以上は、校長がつかさどり、職員の管理を行うということで整理をさせていただきました。  そうしますと、これは一昨日の委員会でも議論になったんですけれども、校長がいわゆる管理をしている、あるいはつかさどる校務において、自主的、自発的な、いわゆる労働時間にカウントをされないという、これはやはり私もおかしいというふうに思います。  なぜそんなことが、こんなおかしなことが可能になるのか、答弁をお願いします。
  203. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  先ほど御説明をさせていただきました学教法の規定は、校長の権限について定めたものでありまして、所定の勤務時間外に行われる教師の個別具体の業務に関して、時間外勤務命令が出せるか否かについて規定をしているものではございません。  一方、どのような業務に職務命令として時間外勤務命令が出せるかについては、この学教法の規定とは別に、給特法において、労基法に定める残業時間の考え方とは異なる制度としてその仕組みが構築をされているものであります。  この仕組みの中で、所定の勤務時間外に行う業務のうち、校長が時間外勤務命令を出すことができるものがいわゆる超勤四項目の業務でありまして、他方、これまで自発的勤務とされてきた、所定の勤務時間外に行う超勤四項目以外の業務、部活動や授業研究等は、時間外勤務命令に基づくものでなくても、校務として行う業務としては整理されるものであります。  以上のように、校長の権限を定めた学教法と、御指摘の自発的な勤務に関する規定を定める給特法とは、その仕組みが異なるものであり、矛盾という御指摘は当たらないのかなというふうに考えております。
  204. 吉川元

    ○吉川(元)委員 それは、個別の法律の中だけで生きていれば、その法律の中の範囲においては矛盾はしていないと思いますが、これは、一人の教員の中に、一つの学校の中に生まれるわけですよ。そうすると、その途端にそこに矛盾が生じてしまうというふうに言わざるを得ません。  例えば、いわゆる労基法の、民間の世界においては、明示的にいわゆる残業命令が出されなくても、業務があって、そして、残業はするなというふうにはっきりと言わない限りにおいては、暗黙の業務命令、残業命令があったというふうに一般的には解されるというのが労基法の世界です。  当然、教員においても、これは働く労働者、労基法があって、その中から一部適用除外だとか、あるいは給特法だとかそういうものが、地公法だとかがあるにしても、労基法の世界で、暗黙のいわゆる業務命令が出ている、残業命令が出ているというところからは、余りにも私は違い過ぎるんだろうというふうに思います。  局長の話を聞いていると、例えば、十六時過ぎからテストの採点を始めました。例えば、仮に十七時で勤務時間が終わるとすると、その後も引き続きテストの採点、丸つけをしていました。そうしたら、十七時まではいわゆる校長の指揮命令下にある。ところが、十七時というチャイム、鐘が鳴った瞬間からその指揮命令下から外れる。  同じ業務、全く同じ業務を引き続きやっていたとしても、そこに扱いに違いが出る。これは大臣、おかしいと思いませんか。
  205. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  御指摘の点については、例えば、現行制度における一カ月単位の変形労働時間制の場合でも同様でありまして、先ほども御説明しましたように、日によって所定の勤務時間が異なることにより……(吉川(元)委員「違う違う、同じことをやっているのに時間で切られるのがおかしいと言っているんだ」と呼ぶ)同じ時間で行う業務でも、所定の勤務時間内として扱われるものと所定の勤務時間外として扱われる場合があるわけでありまして、そこはおかしなことではないのではないかというふうに考えております。(発言する者あり)
  206. 橘慶一郎

    ○橘委員長 吉川君、もう一度お願いします。
  207. 吉川元

    ○吉川(元)委員 私が聞いているのは、給特法の世界というのは矛盾にもう満ちあふれているんですよ。  さっき言ったように、丸つけを始めました、何時からでもいいですよ、十六時半でもいいです。十七時が勤務時間だとしたら、その後も引き続き残って一時間丸つけをしました。最初の一時間なり三十分と残りの一時間、これが労働時間の世界、いわゆる教員の世界では扱いが違うというのは、これは問題じゃないですか。
  208. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  先ほど来御説明をさせていただきましたが、教師に関しては、校務であったとしても、使用者からの指示に基づかず、所定の勤務時間外にいわゆる超勤四項目に該当するもの以外の業務を教師が行った時間は、基本的には地方公務員法上の勤務時間には該当しません。そのため、地方公務員法上の勤務時間と、いわゆる超勤四項目以外の業務であっても、学校教育に必要な業務として働いている時間を含む在校等時間とは異なるものであると考えております。  その意味で、二種類の時間があるということになりますが、今回の法改正により、超過勤務命令に基づき校長の指揮命令下で業務を行う勤務時間を含め、上限ガイドラインに基づく在校等時間を管理することが、学校における働き方改革を確実に進める上で必要であるというふうに考えております。
  209. 吉川元

    ○吉川(元)委員 まさに今局長が言われたとおり、二種類あるんですよ、勤務時間というものが。一方は払われる勤務時間、もう一方は払われない勤務時間。この二種類。まるでローマ神話に出てくるヤヌスのようなそういうものでありますし、例えば、さっき言ったように、勤務時間が十七時までとなって、その瞬間からいわゆる支払われない労働がスタートする。指揮命令から外れる。教員はシンデレラですか。十七時の時刻がたった瞬間から指揮命令から外れる。シンデレラはいいですよ、最後は、まあ本当に幸せになったかどうかわかりませんが、ハッピーエンドの世界ですけれども、教員は、その十七時から、無定量、無制限の、ディストピアな、そういう世界に教員は今入っていっている。  大臣、これは初中局長が悪いとか文科省が悪いとかというよりも、法律そのものに欠陥があるんですよ。給特法そのものに欠陥があるんだ。大臣も、先般、ぎりぎり詰めていくと、今言った、ああいう説明になるんだ、だけど思いはこうなんです。思いは結構です。だけれども、法治国家である以上、こういう説明しかできないこの給特法については、抜本的に改正に直ちに着手をすべきだ。いつまで、例えば通常国会に出せとかそんなむちゃなことは言いませんけれども、聞いている限りだと、三年後の勤務実態調査を見て、見直しを含めて検討するみたいなお話がありましたけれども、今から直ちに、もう既に、今説明したとおり、明らかに矛盾、おかしな点がいっぱい出ているんですから、直ちに着手をすべきだというふうに考えますけれども、大臣、どうでしょうか。
  210. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 五十年を経過するこの法律が、実態の上で、今御指摘があったようなさまざまな矛盾を包含していることも私は理解します。  制定当時は、月八時間の延長勤務しかない時代に、全てを包括して給特法というもので学校の先生方の働き方をスタートしたわけですけれども、これを全体的に見直しをしようというのが今回の法律の第一歩でございます。がゆえに、在校等時間という概念を皆さん方にもお示しをして、仕事の切り分けをするんじゃなくて、やはり学校にいる中では、当然その管理下にあって仕事をしているんだということを認めていきたいと思っております。  直ちにという御指摘がありましたけれども、まずは仕事時間を縮減させていただいて、それから、繰り返し申し上げていますけれども、必要なマンパワーを学校に入れていく、あるいは専任化、専業化をしていく、そして、教師の皆さんが、教師でなくてはできない仕事に特化していただいて、子供たちと向き合う時間をふやしていく、必要な事務作業はICTなどを活用してぜひ縮減をしていく。総合力でこれを変えていって、そして、三年後の勤務実態調査をやらせていただいた上で、ぜひ、必要な改正、必要な改革、更に深掘りをさせていただきたいと思っています。
  211. 吉川元

    ○吉川(元)委員 もし仮に、文科省が今想定をしているさまざまな総力戦で、当初想定をした形になったとしても、これは変形労働時間制を入れない場合ですよ、年三百六十時間残るんですよ、払わない勤務というものが。今言ったように、労働が、いわゆる勤務が、二種類の勤務が発生をする、そういう矛盾は、例えば三年後に、文科省が考えるベストベストで進んでいったとしても、残っているんです。  なぜこれが残るかといったら、今回の施策、さまざまな法改正を含めて、指針もつくる、それでも根本的に変えられない矛盾を今給特法は内包している。それは既に明らかになっているんですよ。  例えば、三年後に、この給特法をつくった時代、あれは昭和四十六年ですか、調査したのは昭和四十一年、昭和四十一年と同じような働き方になるというんだったら別ですよ。ならないんでしょう。ならないことは、もう文科省、認めているんですから。だとすれば、それは、三年後に調査をするという、私はもっと早くすべきだというふうに思いますけれども、少なくとも今から給特法の抜本的な改正を検討しなきゃいけないと思いますよ。そうしないと、これは不作為だ、行政の不作為だというふうに間違いなく言われるということを私は指摘をしておきたいと思います。  もう余り時間がありませんので、少し飛ばしまして、この間、教員の勤務時間が延びてきた一つの要因は、文科省がさまざまに行ってきた施策、これが結果的に教員の長時間労働を助長するということにつながっているというふうに考えます。  たくさんありますけれども、きょうは二つだけ挙げさせていただきたいと思いますが、一つは、全国学力テスト、先ほども他の委員が指摘しておりましたが、全国学力テストの悉皆化であります。  以前、私、地元で過労死、公務災害の認定をされた方のお話をしました。この方は、学力向上支援教員になって、月百時間を超える超勤の中で亡くなられております。結局、今の学力テスト、とりわけ悉皆化をしたことによって、県や自治体のメンツをかけたような戦いになっている。  二〇一六年のテストの結果分析を見ますと、もうほとんど差はなくなっているんですよ。小学校でいうと一問程度の正答、正解か間違いか。中学校でも一、二問の範囲の中でしかばらつきはもうないと。  だとすれば、本来、学力テストというものは、学力の三要素のうちの一つ目と二つ目の部分的な判定にしか使えない。とりわけ、三つ目の主体的に学習に取り組む態度、これは学教法の三十条二項に書かれておりますが、これについては、逆効果しか実はこの学力テストというのは示してこなかった。だとすれば、私は中止をすべきだと思いますし、せめて悉皆化をやめて、以前のような抽出調査に戻すべきだということが一点。  それからもう一点。これは岐阜の教育委員会の方も言われておりましたが、夏休みの長期休業中に何をやっているか。免許の更新制というのをやっています。何でこんなことをしなきゃいけないんですか。免許の更新制というのは、まさにこの政権のもとで更新制が入れられた。これは明らかに教員に負担をかけているわけです。  各県や教育委員会に、働く時間、勤務時間を減らせ減らせと言うんだったら、少なくともこの二つについて抜本的に改めるということを文科省は考えるべきだと思いますが、いかがですか。
  212. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 まず、全国学力・学習状況調査ですけれども、児童生徒の学力や学習状況を把握し、分析し、教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てることを目的として実施をしております。児童生徒一人一人への教育指導の恒常的な改善充実を図るためには、全ての学校において継続的に調査を実施していくことが重要です。このため、悉皆調査が必要と考えており、抽出調査に変更する等の見直しは考えておりません。  しかしながら、本調査は、教員の負担をできる限り軽減する観点から、これまでも、例えば学校質問紙調査について、より簡素なウエブ回答方式の導入や質問項目の精選を行うなど、実施方法の見直しも行っておりますし、先ほどから申し上げておりますように、学校のICT環境を一気に進めていこうと思っています。不断の見直しに努めてまいりたいというふうに思います。  免許更新制ですが、十年に一度です。確かに、夏休みに研修をやっている実態があります。十年に一度の更新研修と日ごろの研修が重なれば、その年、その先生は忙しくなります。  そういうことのないように、十年研修を受ける場合には、例えば定期の研修はそれに包含されるというようなことで、新たな制度にしていきたいと思っています。
  213. 吉川元

    ○吉川(元)委員 もう時間が来ましたので終わりますけれども、本当に、働き方改革、教員の負担を減らすということを考えるのであれば、文科省がこの間やってきた施策、これを、現場の実態に合わせて、現場の声を聞いて、抜本的に変えないと、結局、あとは自治体でやってください、あとは各県教育委員会でやってください、学校でやってください、その負担の押しつけにしかなっていないですし、それでは実際の教員の働き方改革にはつながらないことを指摘して、質問を終わります。
  214. 橘慶一郎

    ○橘委員長 午後一時十五分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時二十六分休憩      ――――◇―――――     午後一時三十分開議
  215. 橘慶一郎

    ○橘委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。中川正春君。
  216. 中川正春

    ○中川委員 先ほど理事会では大分時間がかかって、私たち待ちましたけれども、結果としては、採決はやはり自民党の方はやるんですか。(発言する者あり)職権立てということらしいですが、これだけ多く問題が指摘をされて、それに対する問題の解決というのが将来に先送りされているという、そんな答弁しか返ってこないこの状況の中で採決をするというのは、これは間違っているというふうに思います。  馳筆頭、改めてここは、別に、時間をかけて議論するということ、これは正しいことなんですから、ここで無理するということはないんですよ。それを改めて申し上げておきたいと思いますし、今からでももう一回考え直すということであれば大歓迎なので、しっかりそこは、いわゆる大臣経験者として、焦らないように、再考を促したいというふうに思います。  改めて質問に入っていきたいというふうに思うんですが、ちょっと順番を変えさせていただいて、一番最後の課題ですね、民間試験、国語と数学の記述式ですが、ここについて、ちょっと確認だけ最初にしておきたいというふうに思うんです。  午前中にも出ていましたが、二段階選抜、記述式を除外するということ、これがきのうの、これは日経新聞なんですが、文部科学省が、二次試験の門前払いをする二段階選抜の材料からこれを外すよう全国の大学に要請する方針ということで出ておりました。  これは二つあると思うんですね。公正性に欠けるということと、それから、それぞれ自己採点をしたものと正解というのが大きくずれているという、そんなことの中でこれを採用していくということが間違っているということだと思うんです。  この決断は第一歩だというふうに私は思うんです。まだその先考えていかなきゃいけない部分があるんですが、その点について、改めて大臣に確認をしておきたいというふうに思います。
  217. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 記述式問題につきましては、採点の質や自己採点と採点結果の不一致等の課題があると認識しており、現在、記述式問題の出題や採点方法について、どのような改善が可能であるか、御指摘の報道の点も含めて、さまざまな方策について検討を続けているところでございます。
  218. 中川正春

    ○中川委員 ここでは二段階選抜ということになっていますけれども、いろいろ類型があると思うんですね。  一つは、一定の試験成績のみで次の大学独自の試験の申込資格とする、これが最初の門前払いというやつなんですが、これ以外に、大学独自の二次試験や論文、面接などと同じレベルで総合的な評価の中に加点をしていっている、そういう形態もある。それから、大学独自の二次試験というよりも、論文、面接を二次試験でやるだけで、あとはこの一次試験の共通試験を基本にしていくということ。こんなことがそれぞれ大学によってあるというふうに思うんです。  私は、基本的には、英語の試験の場合もそうなんですけれども、二次試験と一次試験の機能というものを前提にして、こうした記述式という形をどこに入れるかという議論がまず欠けているんじゃないのか。誰が考えても、これは共通一次にはそぐわないということ、これがはっきりしてきたわけですから、二次試験の中でこうした記述式の部分を応用していくという方向で切りかえていくということが私は正しい判断なんだというふうに思うんです。記述式が間違っているということではない、これは必要だというふうに思うんです。  それをやるとすれば、物理的にも、あるいは公正性、またさまざまな弊害を考えた上に立っても、これは二次試験でやるべきだというふうに思うんですが、大臣、その方向で、トータルで議論し直しませんか。
  219. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、この入試の課題についてしっかり問題意識を持った上で、さまざまな最良の方法というものをこれからも考えていきたいと思っております。  今先生からもさまざまな例示をお示しいただきました。いずれも参考にするものはあると思います。しかしながら、二次選択で記述をやっていただいて一次は今までどおりに戻したらどうかという御提案については、直ちにそれを尊重するというわけにはいきませんので、しっかり前に進んでまいりたいと思います。
  220. 中川正春

    ○中川委員 もう一回確認しますけれども、何でそれだけ一次にこだわるんですか、共通試験にこだわるんですか。その理由は何ですか。
  221. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大学入学者選抜において、大学入学希望者の高等学校段階までに育成された思考力、判断力、表現力を的確に評価するためには、共通テストか個別選抜かにかかわらず、みずからの力で考えをまとめたり、相手が理解できるよう根拠に基づいて論述することが必要な記述式問題の導入が必要だと考えております。  その上で、国立大学の二次試験においても、国語、小論文、総合問題のいずれも課さない学部の募集人員は全体の六一・六%となっており、令和二年度からの大学入学共通テストにおいて記述式問題を導入することとした次第でございます。
  222. 中川正春

    ○中川委員 だとすれば、二次試験に課していない大学に対して、二次試験でやりなさいという方向で話を持っていく、一次試験としては、共通で、マークシート形式の、物理的にも可能な形にしていく、これでいいんじゃないですか。
  223. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 文部科学省としては、共通テストと個別選抜の双方において、それぞれの特質を踏まえながら、記述式問題の充実を図ることが重要であり、それにより、高等教育だけでなく大学教育の改革充実にも好影響を与えると期待をしておるところでございまして、先生の御提案は、一つのアイデアとしては、本日聞きおかせていただきたいと思います。
  224. 中川正春

    ○中川委員 事務方の方が、さっきの、前半の答弁を書いたんだろうというふうに思うんですけれども、さっきの理由づけでは、論理的に何を説明しているかわからないということであります。  一次試験にこだわるその理由というのを、もし一次でやるんだとすれば、はっきりさせてもらわなければならないということだと思います。そのことだけを指摘しておきます。  それでは、給特法改正案の方に進んでいきたいと思います。  まず、ちょっと違った観点から、質問をきょうはしていきたいと思うんです。  まず、基本的なことを聞きたいんですよ、これも。学校現場が、今のような非常に過度な超過勤務にならざるを得ない、この原因というのをどのように分析をして、その原因に基づいてこの政策が出てきたんだと思うんですが、そこはどこにあるというふうに考えますか。
  225. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 文部科学省が実施した平成二十八年度の教員勤務実態調査においては、小学校、中学校のいずれの職種においても、十年前に実施した同調査と比較して勤務時間が増加しており、教師の厳しい勤務の実態が明らかになっています。  平成十八年度と比べて勤務時間が増加した要因として、分析を行ったところ、教師の年齢と勤務時間との間には高い関連性があり、年齢が下がるほど勤務時間が長くなる傾向にある中で、三十歳以下の教諭の割合が小学校で約二六%、中学校で約二四%と、十年前の調査と比べて小学校で約一一%、中学校で約一二%増加していること、一学年当たりの週の標準授業時数が、十年前と比較すると、小学校で一・三こま、中学校で一こま増加していること、中学校の教諭は土日における部活動指導の一日の平均時間が二時間九分と、十年前の調査に比べて一時間三分増加していることなどが分析結果として挙げられます。  このような要因に加えて、給特法制定から半世紀を経た現在、保護者や地域の意識の変化の中で業務が大きく積み上がっている実態があるものと認識をしております。
  226. 中川正春

    ○中川委員 そこは原因になるのかどうかということだと思うんです。さっきお話しになったのは、結果として今こうですよという説明でしかないんですよ。  なぜそういう職場になってきたかというのは、別な文科省の資料の中にこんなふうに説明されています。  一つは、子供のことについては全て学校で面倒を見るべきだというふうな風潮が、結果として、学校教育者がかかわるべき仕事の内容を上限なしに拡大をしてきたというふうに出ている、そういうふうに分析をしているものもあるんですけれども、大臣、ここについては大臣自身はどう思われますか。
  227. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 必ずしも全ての皆さんがそういう意識をお持ちだとは思いませんけれども、例えば家庭の問題でも学校の先生に相談するというような、一部そういう傾向も学校現場ではあるんだと思います。  そういう意味では、子供に関することについて、学校が、ある意味依存は大きくなってきているという傾向は、さまざまな場面で実態としてはあるというふうに認識をしております。
  228. 中川正春

    ○中川委員 私も、この要因は大きいと思うんですね。  同時に、これは何もかもという話じゃなくて、社会の仕組みというのは複雑になってきて、子供たちの置かれる環境というのも、以前とは違った、ある意味では教育ニーズというのが出てきているんだと思うんです。そういうものに対して、学校に対する期待度というか、学校はここまでしっかり質を向上させて対応していくべきだということ、これは一つは社会の中にしっかりあるんだろうというふうに思います。  同時に、コミュニティーというか地域をもう一度活性化していこうという中で、その中にある学校の役割というのがもう一度見直されてくるということが必要だ。これは、文科省の中のコミュニティースクールの考え方の中にも生きていると思うんですよ。  そういう意味でも、学校が地域と交わっていく中で、新しいニーズというのがそこに出てくるんだろうと思います。これはこれからも膨らんでくるだろうし、またこれは更に大きくなってくるんだろうというふうに思うんです。  同時に、もう一つ、現場におりて先生方の話を聞くと、必ず出てくるのが、人が足りないということなんです。教師の絶対数が足りない、そういう声が大きく出てきています。  もう一つの、この人が足りないという部分、これについて大臣はどのように受けとめられますか。
  229. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 教職員定数につきましては、平成二十八年に、文部科学省として、教職員定数の今後のあり方について議論し、学校指導体制の改善充実を図るため、文部科学省内にタスクフォースを設け、次世代の学校指導体制のあり方について策定をしました。  この方針を踏まえ、平成二十九年の義務標準法改正に伴う通級による指導等のための教員定数の基礎定数化による定数改善を、平成二十九年度から令和八年度までの十年間で計画的に推進することとしています。これにより、通級指導等のための加配定数二万人が基礎定数化され、令和八年度には約二万四千人に増加すると見込んでいます。  また、小学校の英語専科指導のための加配定数を平成三十年度には千人、令和元年度予算では更に千人ふやして合計二千人の措置をするなど、学校の指導、事務体制の効果的な強化充実を図っているところでございます。  これに加えて、令和二年度概算要求では、小学校英語専科指導のための加配定数を更に千人増加させるとともに、平成三十一年一月の中教審答申を踏まえて、学級担任の授業負担軽減の観点から、小学校のチームティーチングのための加配定数四千人について、令和二年度及び三年度の二カ年をかけて、専科指導のための加配定数に発展的に見直すこととして、必要な経費を要求しております。  学校における働き方改革の観点も踏まえつつ、本年四月から、中教審において、小学校高学年における本格的な教科担任制の導入など、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて、教育課程、教員免許、教職員配置の一体的検討が行われております。  これらの検討については、今年度中に方向性を、来年度には答申をいただく上で、教師の勤務実態状況調査を実施することとなる令和四年度以降に必要な制度改正が実施できるように、文科省として検討を進めてまいりたいと思っています。
  230. 中川正春

    ○中川委員 過去を振り返ってみると、この問題に対して、人が足りないという問題に対して、文科省は、少人数学級への定数改善、ここを一つの柱にして訴えを続けてきた。しかし、いつも財務省の大きな壁にぶち当たってそれがなかなか実現できなかったという、ここが幹だと思うんですよ。  さっきお話のあった、いわゆる増員へ向けてのさまざまな枠組みというのは、これは加配的な枠組みであって、基本的な部分で増員をしていくということについて、今の政権になって、少人数学級へ向けて計画的にここまでいくという話は私は聞いたことがない。  そこのところを一つ基本として、これは方向がずれているということ、一つのごまかしみたいなもので、いわゆる加配のごまかしみたいなものでやっているということを指摘しておきたいということがあります。  それからもう一つは、我々の政権のときもこれに向けて挑戦をしたんです。基本的には、予算要求で出していっても、なかなかそれが文科省の力では押し切ることができなかったという苦い歴史があるんですが、それを克服するために法制化をして、法律の中で具体的に、計画的に、最終段階はここまでいくよ、三十人学級をいつまでに実現をするよ、そういう形式をとろうということで挑戦をしたことがございました。  しかし、残念なことに、そのときの政治情勢の中でこれが法律とならなかったんですが、しかし、その法律を提起した、そこがきっかけになって、一年、二年とずっと順番に三十五人学級というのが今組み立てられ始めて、それが今中断していますけれども、そういう状況です。  だから、私は、このことを考えていくと、まずこの柱の中の一つには、今回の働き方改革の柱の中の一つに当然、この定数、いわゆる教職員の定数の改善、増ということを盛り込んでいかなければならないというふうに思うんですが、そこは一つ大きく欠けているということを指摘していきたいと思うんですが、それに関して見解を述べてください。
  231. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  現在、国が定める公立小中学校の学級編制の標準は、小学校第一学年が三十五人、小学校二学年から中学校三学年が四十人というふうになっております。  こうした国の標準のもと、各教育委員会や指定都市の教育委員会において、国の加配教員等も活用しつつ、平成三十年度は六十三の都道府県・指定都市が独自の少人数学級に現在取り組んでおりまして、それぞれの地域の状況を踏まえた創意工夫が行われているものと考えております。  なお、国の学級編制の標準のあり方については、平成二十三年の義務標準法の改正附則において、小学校の第二学年から第六学年まで及び中学校に係る学級編制の標準を順次改定することその他の措置を講ずることについて検討を行い、その結果に基づいて法制上の措置その他必要な措置を講ずるものとするとされていることを踏まえ、今後とも、国として、教育政策に関する実証研究などの知見をしっかり生かしながら、必要な検討を行っていきたいというふうに考えております。
  232. 中川正春

    ○中川委員 結局、文科省として、絵は描いているけれども、現実問題としてそれは一歩も進んでいかない。それは、財務省を説得できない、あるいは、その力を持っていくような仕組みをつくっていくということができていないということ、ここが一つありますね。  そうすると、今度、働き方改革で仕事の中身を見直していこうということが、方向を変えて、定数増というところに照準を合わせていたのが、方向を変えて、仕事の中身へ向いて議論が移ってきているわけであります。  その中で、一つ確認をしておきたいんですけれども、さっき申し上げたように、社会の教育に対するニーズといいますか、学校に対する希望、待望というのはこれからも膨らんでくるという、そういう前提の中で、教育をサービスとして考えたときに、学校自体の職務というのが教育のサービスとして考えたときに、このサービスは社会のニーズに応えていくような形で、トータルでそれを充足しますよという前提に立っているのか。それとも、いや、その中には、学校が負っていくべき形のもの、これは一度整理をして、社会にも説明をして、こことここは学校はできないんだという形で、職務を縮めながら今の問題を解決していこうとしているのか。そこのところははっきりさせないと、これは、現場におろしても、なかなか、地域社会やあるいは子供たちの父兄を説得することはできないということだと思うんです。  その基本姿勢、まずそれを伺っておきたいと思います。
  233. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 学校における働き方改革は、教師のこれまでの働き方を見直し、教師が日々の生活の質や教職人生を豊かにすることでみずからの人間性や創造性を高め、子供たちに対して更に効果的な教育活動を行うことができるようになることこそが目的であり、何よりも子供たちのために進めていかなければならないものです。  学校や教師の一番の本務は、よりよい社会にしようと子供たちに思わせるような魅力のある授業をすることです。家庭や福祉と役割分担しながら、教師として最も重要な授業の質を高めるために、教師が全力投球できる環境を確立することが急務であり、魅力ある授業は、保護者の皆様からも当然求められているものと考えております。  これまで、文部科学省では、保護者、地域の皆様に対し、働き方改革への御理解、御協力を求める文部科学大臣メッセージを三月十八日に発出しました。これを受けて、日本PTA全国協議会からは、教員が本来あるべき業務に集中し、教員が子供たちにとって最も身近な憧れの存在である姿を見せられるよう、PTAも大いに関与し、学校の働き方改革に理解を示し、協力していく旨を保護者へ呼びかけたメッセージを発出していただきました。  各自治体においても、保護者や地域の皆様に御理解、御協力を求める手紙やポスターなどを配布し、留守番電話や学校閉庁など、特に保護者の理解が得られないと進められない取組について、丁寧な説明をしながら進めてまいります。  働き方改革は特効薬のない総力戦です。あらゆる手だてを尽くして取り組む必要があり、文部科学省が、学校と社会との連携の起点、つなぎ役としての役割を、前面に立って、しっかりと保護者の皆様の理解が得られるように取り組んでまいりたいと思います。
  234. 中川正春

    ○中川委員 いや、私の質問に答えていないと思うんです。  そんな抽象論じゃないんですよね。現に三十一年の三月十八日付の事務次官通知でもって、学校の担うべき業務と、学校の業務だが必ずしも教師が担う必要のない業務と、それから教師の業務だが負担軽減が必要な業務ということで、具体的に分けて、それで通達を今出しているじゃないですか。  この中で、恐らく超過勤務も克服していこうという形になるとすれば、例えば、教師の負担減が可能な業務の中に、いわゆるサポートスタッフですね、学習評価や成績評価にサポートスタッフをしっかり使いますよということであるとか、あるいは部活動の中に外部の指導者を入れますよ、あるいは、それぞれ、トラブルが発生した中で、それを事前に解決していくためにソーシャルワーカーやカウンセラーを入れていきますよ、そういうことを前提にして、それぞれ業務分けをしながら、地域に理解を求めていこうということは具体的にあるんですね。  しかし、そのベースになるのは、さっき申し上げたように、スクールカウンセラーやソーシャルワーカー、あるいは事務職員等々、教職員の数も具体的には足りないんだけれども、それ以上に、チーム学校としてこういう新しい職種を学校の中に入れ込んでいこう、それで克服していこうという方向性を出しているんですよね。  これは同じことで、教職員の数が足りないから、あるいは、定員改正をしていこうという看板は上げているんだけれども、なかなかそれが実現できない。新たにこういう絵は描いたけれども、この予算措置と、それから、それのベースになる人たち、資格を持った人たちの確保等々を含めて、将来、この時間軸の中でこの業務がここまで達成ができるんだということが文科省の中から計画として出てきて、それの達成度を見ながら、予算に対して確実に責任を持っていく、そういう議論をしないと、さっきのような抽象論の話でこの問題をおろしていったときにはどういう結果になるかといったら、上から超過勤務の時間数だけぼんとかぶせておいて、あとは何か適当にやりなさいと。適当に絵を描いたんだけれども、それになる根拠がない限りは、これはやはり教職員の定数と同じで、絵に描いた餅にならざるを得ない。そんなことがこの現在の状況の中にあるんじゃないかというふうに思うんです。  そういう意味で、私は具体的な計画を出すべきだと思うんです。できているんでしょう。できていなかったら、こんな法律を出してきたらだめですよ。
  235. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  委員御指摘のとおり、学校における働き方改革を進めるためには、教師でなければできない業務以外の多くの仕事を現在教師が担っているという現状を抜本的に変えるとともに、教師の業務についても負担軽減を図ることが必要であり、多様な人材との連携を進め、チームとしての学校を実現することも非常に重要であるというふうに考えております。  このため、令和二年度概算要求におきましては、定数改善に加えまして、中学校における部活動指導員について、対前年度三千人増の一万二千人、所要額十五億円でございます、また、スクールサポートスタッフについては、対前年度一千八百人増の五千四百人、所要額としては約二十二億円でございます、に係る経費等として、対前年度十九億円増の七十四億円を令和二年度概算要求に盛り込んでいるところであります。  また、加えて、地域と学校が連携、協働し、地域全体で未来を担う子供たちの成長を支えていくため、地域学校協働活動推進員の配置もしっかり促進をしてまいりたいというふうに考えております。  なお、教育は自治事務でございまして、基本的には設置者が当該学校に係る運営費を設置するものでありますが、今御説明を申し上げた事業に加えて、スクールソーシャルワーカーでありますとかスクールカウンセラー等々については、その普及の観点から、国費による支援を行うこととしているものであります。  これらの事業がより多くの自治体で活用ができるように、国費による支援の拡充をこれまでも図ってきたところですが、全ての学校で取り組んでいく上では、設置者独自の取組が自走するような環境の整備もやはり一方で必要ではないかと考えております。  いずれにしても、文部科学省として、必要な予算の確保に努めるとともに、国と地方が一致協力をしてこうした環境整備を進めることで、学校における働き方改革にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
  236. 中川正春

    ○中川委員 さっきの話は精神論ですよ。国と地方が頑張っていきます、予算の獲得も頑張っていきますと。それで頑張ってきて、今の、さっき一番最初に申し上げた、教職員の定数増というのが全く成り立っていないという結果が出ているんじゃないですか。  だから、ここではっきりしておかなきゃいけないのは、これを実現するためには、最終どれだけの予算づけと、それから、何年かかってどれぐらいのところまで行くのかという具体的なロードマップ、これに対して、財務省がそれでいいよというところまで来るその裏づけ、これが必要なんです。  それがないままにこれを入れたら、職場としては、どうやってこれを克服していったらいいんだと。結果的には、社会が学校に求めるニーズ、サービスが、質が落ちる、ここはできないんだという断りの話にだけしかなっていかないということになるんだと思うんです。  そこのところをもう一度聞きますが、最終段階でこれは幾ら要るんですか、これを完成させようと思うと。そして、今の段階で全体の何%が実現されているんですか。それは恐らく、国が実現しているというよりも、各地方自治体が率先して自分たちの予算づけの中でやっている部分というのは相当大きなものがあるんだろうと思うんです。少人数学級と同じような構図があるんだろうというふうに思うんです。そこのところをつまびらかに説明してください。
  237. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  先ほども触れさせていただきましたが、まず、基本的な、教育というのは自治事務であるということが原則としてあって、設置、運営に係る経費については当該設置者がこれを負担していく、これは原則であると思うんですけれども、ただ、今御説明もさせていただきましたように、それをしっかりと普及、奨励をしていくということについて、国費による支援をしっかり図っていきたいということで、各種スタッフの配置等について補助金の拡充等を行っているところでございます。  例えばということで申し上げますと、スクールカウンセラーについては、今年度をもちまして全ての公立小中学校に一名の配置を行う……(中川委員「一校に一人」と呼ぶ)はい。また、スクールソーシャルワーカーについては全中学校区に一名の配備を行うということで、一応計画は完成をしておりますので、子供たちをめぐる不登校の問題、また、いじめ等の問題、教育相談体制をしっかり確立していくことは大事ですし、これは子供たちに対する相談だけではなくて、今実態を見てみますと、スクールカウンセラーの相談件数、約四万件、年間ありますが、その半分は教師からの相談をそういうスクールカウンセラーは受けているという実態がございます。  ただ、非常勤という職でございますので、なかなか、不登校事案、またいじめの事案も非常に件数がふえてきているという状況の中で、来年度の概算要求の中では、更に重点的な、学校、自治体の方とよく御相談をしまして、加配措置等と言われるものもやっていきたいなというふうに思っております。  そのほか、先ほど来申し上げました部活動の指導員でありますとかスクールサポートスタッフ、加えて、最近、特別な支援を必要とする子供たちが非常にふえているという実態がございますので、これは地方財政措置、交付税による措置でございますが、特別支援教育の支援員というものもしっかりと拡充をさせていただいておりますし、また、ICT教育、ICTの活用が現場で急がれているわけですけれども、そのための、ICTの活用のための支援員といったようなことについても、現在、四校に一名という配置基準で、これは五年計画でしっかり進めていきたいということで計画も走り出しておりますので、さまざま、現在の現場の状況も踏まえながら、教職員定数と、それからそういった外部の人材をうまく組み合わせて、しっかりと対応していきたいというふうに考えております。
  238. 中川正春

    ○中川委員 申しわけない。全く回答になっていないですよ。これからうまくやりますからよろしくということでしかない。  さっきも言ったように、最終段階で、今のこの事務次官通知で出しているような業務をアウトソーシングしたり、あるいは、地域コミュニティーのボランティアといっても、ただただボランティアだけに任すわけにいかないような仕事はたくさんありますよね。  そういう中で、どれぐらいのコストがかかるのかということ、これはやはり当然出ているんだと思うんです。トータルで、ここまでやるにはこれだけかかりますよという、それを出してください。
  239. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 先生の問題意識はよくわかるんですけれども、現段階で、例えばスクールサポートスタッフは、今、国費で先行してやっています。しかしながら、本来は設置者である地方自治体にもやはり伴走してもらわなきゃならないものもありますので、国として、何年間で、幾らで、何人をというのを、現段階で最終形をもって今前に進んでいるわけでないということは正直に認めなくてはならないと思います。  ただ、現場の職員の皆さん、教員の皆さんの、とにかく働き方を変える一歩として、今回皆さんに法案の審議をお願いしているわけですけれども、その中で、付随するさまざまなメニュー、先生も御披露いただいた、外部へ委託できるものは委託していく、委託の仕方もさまざまな方法もありますし、また、事務作業などもICTの整備によって随分と縮減できるということの実証も各自治体でも成功例がありますので、こういったいわゆるグッドプラクティスを横に展開をしながら、将来像をきちんと見えるような形で努力をしてまいりたいと思っております。
  240. 中川正春

    ○中川委員 今打ち出されているレベルというのは、さっきの話で、グッドプラクティスを横軸にというお話が出ましたけれども、これは文科省の通常的なやり方で、モデル事業をこしらえておいて、どうぞ、これをいい形でやってくださいということで伸ばそうとするんですが、大体伸びない。モデル事業はモデル事業で終わってしまって、私から言わせれば、やったふり政策みたいなもので終わってしまうというふうなことが常なんです。  そういうことがあるだけに、今回本気にならないと、超過勤務の上限だけ決めて、この範疇の中で仕事しなさいという形で現場に投げたときに、それにかかわる、こうした外部化していく、外注していく部分であるとか、あるいは、ICTも、ソフトだけじゃなくてハードの、いわば資金の根拠も要るということだと思うんですね。そういうものを全部あわせてちゃんと準備をしておかなければ、それがないままに何とかしろよといったら、恐らく、上の方からぐっと圧縮されて、結局、超過勤務は地下に潜ってしまって、家に持ち帰って、そして仕事をしなければならない、仕事の量そのものは全く変わっていかないという結果になっていく、これは最悪の結果ですよ、こういう形では。  だから、それだけに、いつの段階で、どこまでのレベルで資金を供給して、その体制を地方自治体でどこまで負担して、どういう形で持っていくからやりなさい、やって大丈夫ですよという話をしないと、これは絵に描いた餅になる、そこのところを改めて指摘をしていきたいんです。  それだけに、そのスケジュールが出てくるまでは、これをやみくもにおろしちゃいけないというふうに思うんです。大臣、どうですか。
  241. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 教員の皆さんの今の働く現場の実態を考えると、やはりできることから手をつけさせていただきたいと思います。  先生が、全体像をしっかり示した上で計画的に、段階的に進めよと言うのは、そのとおりの部分も十分あると思います。しかしながら、まさに教員の皆さんの今の実態を考えたら、ここは職務を縮減して、そして、三年間時間をいただいてもう一度実態調査をしてまいりたいと思いますが、それまでにやるべき事柄、今回の、例えば給特法の見直しの提案をされている先生方も大勢いらっしゃいます。それがふさわしいのか、あるいはどういったマンパワーを現場に入れることによって縮減の効果が上がっていくのか、こういったことを総合的に考えながら、できることから一つ一つ前に進めていかなければ、私は、教員を希望する人たちもいなくなっていくんじゃないか、まさに今の勤務状態を変えていかなきゃならないという問題意識を持っておりますので、そこはぜひ、大臣経験者としてもさまざまな御示唆をいただきながら御指導いただきたい、こう思っております。
  242. 中川正春

    ○中川委員 私は、これはプロセスが逆さまなんだと思うんですよ、これまでの文科省のやり方というのを振り返って考えると。なかなか、財務省に対して交渉力がない、これは私もつくづく現場に入って感じたところなんです。それだけに、どれだけ絵を描いてもなかなか財政がついてこない。だから、結局はごまかしの、さっき言ったようなモデル事業みたいなもので課題が終わってしまうということを繰り返してきたという痛烈な私自身の反省もあるんですね。  それだけに、それをしっかりしたものにしていこうと思ったら、逆に、法制化を先にしてしまう。定員増であれば、これを法制化してしまうということ。法制化をしっかりした上で、その根拠に基づいて改革をしていくということが大事なんだと思うんです。  だから、それぞれのスタッフ、チームとしての学校というんですか、チーム学校、これの延長線なんだと思うんですよね、今の働き方改革の中で中身を見直していこうという方向性は。  だから、このチーム学校の中身について、それぞれの学校基準で、あるいは子供たちの置かれた状況に基づいて、これだけのスタッフは要りますよ、それをつくっていくということについて法制化をして、その根拠を与えた上で財務省にも交渉するという、そのことが最初にあって、それから一緒に頑張っていきましょうという話が出てこないと、これは、これまで繰り返してきた、それこそ文科省の絵に描いた餅政策というのがまたここでも繰り返される可能性がある。  それはしかし、教師にとっては、現場の教員にとっては一番つらいことです。板挟みに遭って、やろうと思ってもできない。しかし、上の方から仕事はするなという形で抑え込まれてくる。じゃ、私たちはどうしたらいいんだということになるわけで、この構図がありありとこの法律の中に見えているので、私は、改めてそこのところを指摘すると同時に、これは急いじゃいけないと思う。もっと先にやることがある。根拠を、これが実現できるという根拠をやはりつくってからということでないと、これはやっちゃいけないということ、そのことなんです。  大臣、もう一回考え直していただけませんか。
  243. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 学校における働き方改革に関する中教審での審議の過程においては、給特法を廃止して、労働基準法を踏まえ、公立学校の教職員についても時間外勤務手当を支給すべきとの指摘もあったものの、給特法だけでなく人確法によっても形づくられている教師の給与制度を考慮すると、必ずしも教師の処遇改善につながらないのではないか、時間をリソースとして効果的に配分しようという認識が教育界に共有されていない現状が変わらないままでは、現状を追認することにならないかといった観点からの懸念が示されました。  そのため、まずは、教師でなければできないことに教師が集中できるように、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に教師の勤務実態調査を実施し、その結果などを踏まえながら、教師に関する勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みを含め検討を行う必要があると考えております。  三年後の勤務実態調査では、現時点では方向性を見定めることは困難ですけれども、本年一月の中教審答申を踏まえた働き方改革の総合的な取組の中で、教師の職務と業務の量をどう捉え、評価するか、これからの時代における教師の職務にふさわしい給与等の処遇のあり方をどう考えるか、また、教師集団の流動性や多様性を高める中で、それぞれの教師のライフステージやキャリアパスを踏まえ、子供たちと向き合い、教育の質の向上に取り組もうとする教師の意欲や能力の向上に資する給与の処遇の仕組みをどう構築するかを考えられるところであり、こうした観点も踏まえて今後検討してまいりたいと考えております。  先生がおっしゃるように、始まったはいいけれども、全然その現場で、時間のキャップだけはめられて、結果として、そのサービスに応えなきゃならないということで、先生たちが更に苦しむような制度にしてはならないと思っておりますので、これは本当に社会全体で、今の学校現場の実態というものを、この審議を通じても、あるいは、今後つくられる指針や条例の中でも明らかにしながら、繰り返し申し上げていますけれども、ぜひ、地方自治体の皆さんとしっかり連携をとりながら、形だけ地方に渡っていった、そして現場は何も変わらない、もっと言えばもっと悪くなったということでは、この法改正の意義がなくなってしまうと思いますので、そこは御忠告をしっかり承りながら、しっかり対応してまいりたいと思います。
  244. 中川正春

    ○中川委員 時間が来てしまったので、また次の機会にしますけれども、あと給特法をやりたかったんですよ、一つだけ。給特法を廃止するという前提で三年後の見直しがあると考えていいんですね。
  245. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 この法改正の後、三年間、三年後の勤務実態をよく見て、給特法のあり方、先ほども申し上げたとおりでございまして、直ちに廃止をしたりすればそれでよくなるのかということは考えなくてはなりませんので、いずれにしても、教員の皆さんがしっかりと仕事がしやすい、そういった給与体系を見直してまいりたいと思っています。
  246. 中川正春

    ○中川委員 ありがとうございました。
  247. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、川内博史君。
  248. 川内博史

    ○川内委員 川内でございます。  大臣には、昨夜は大嘗祭に御出席をなされて、ほとんどお休みになっていらっしゃらないと思いますが、お疲れのところ恐縮に存じます。私どもは、別にきょう審議しなくても、大臣の体調を考えれば来週回しでもいいんですよということは申し上げたんですけれども、与党からの強い申出できょうになっているということを申し上げさせていただきたいというふうに思います。  まず、午前中の質疑の中で気になったこと、共通テストのことをちょっと十分、十五分やらせていただいて、給特法をまとめていきたいというふうに思います。  この国語、数学の記述式の試験については、採点に大変にぶれがある、不安がある、そしてまた自己採点ができないという致命的な構造的な欠陥を抱えているわけですが、更に加えて、午前中の質疑の中で、採点者、アルバイト募集などで募集をしてきた方たちも採点者の中に含まれるということでございますが、この採点者が、本番前に、採点マニュアル、すなわち、この採点マニュアルとは問題と解答が記載されているわけですが、採点マニュアルを見ることができるのかできないのかということについて議論になったわけで、午後の理事会で御報告がございましたので、改めて委員会の場で確認を伯井さんにさせていただきたいと思います。  大学入試センターと採点を請け負った事業者、ベネッセの関連会社との間の契約書並びにその契約書の内容をブレークダウンした仕様書には、採点者は本番前に採点マニュアルを見ることはないということは記載されておらないということでよろしいですね。これは事実関係です。
  249. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 契約書あるいは仕様書には、そのことは記載されておりません。
  250. 川内博史

    ○川内委員 記載されていないので疑義があるので、午前中の質疑では、萩生田大臣からは、大学入試センターに確認するからねという御答弁だったわけですが、この採点業務というのは、大学入試センターと採点を請け負ったベネッセのグループ会社との間の契約ですから、契約書が全てであります。契約書に書いてあることが全て、仕様書に書いてあることが全て。  したがって、採点マニュアルを採点者は事前に見ることはない、すなわち、問題と解答を試験前に採点者が見ることはないということは、入試センターと採点を請け負った事業者と連名で、文書で明らかにしていただかなければならないわけでありまして、その文書文部科学省として徴求するということでよろしいかということを確認させてください。
  251. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 大学入試センターと事業者の契約でございますが、それぞれに、今委員御指摘の文書を確認するよう求めていきたいと考えております。
  252. 川内博史

    ○川内委員 余りここでやりとりしてもあれなので。  何でこの共通テストで、記述式は大事ですよ、中川先生もおっしゃったように。国立大学の二次試験で、ほとんど記述式はあるわけですよね。共通テストで五十万人に記述式を何でやらなきゃいけないんだ、誰がそんなことを言い出したんだということをずっとたどっていくと、二〇一四年の八月二十二日、中教審高大接続特別部会の部会長であった安西先生が、安西メモというのをこの二〇一四年八月二十二日に提出をしています。  この高大接続部会では、やはり共通テストに記述式はちょっと無理だねという議論が展開をされておった、そこまで。ところが、この八月二十二日の安西メモで、やはり必要だという安西先生のメモが提出されて、流れがつくられたというふうに理解されます。  この安西メモというのは、大臣、新しい高大接続メモということで、めちゃめちゃ専門用語が、入学試験に関する専門用語がだあっと書いてあって、非常に専門的なペーパーなんですけれども、これは誰がつくったんですか。
  253. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 お答えいたします。  御指摘の資料でございますが、議事録及び当時の担当者にも確認いたしました。安西当時の部会長が、これまでのさまざまな議論を踏まえて、みずからの改革の方向性を私案として、メモとして用意されたものと承知しております。
  254. 川内博史

    ○川内委員 文部科学省がかかわっていない、作成に協力していないということであると、安西先生みたいな偉い人がこのペーパーを一人で用意するとはとても思えないので、委員長、本委員会に中教審高大接続特別部会部会長であった安西祐一郎氏を参考人として招致を要求いたします。
  255. 橘慶一郎

    ○橘委員長 後刻、理事会で協議いたします。
  256. 川内博史

    ○川内委員 さらに、英語の民間検定試験において、それを入試に活用するというのも、この共通テストで英語民間検定試験を入試に活用するというのは、二〇一六年八月三十一日、高大接続の進捗状況という文書の中に初めて明記をされるわけでありますけれども、これは議事録がまだ出ていないわけですね。議事録はいつまでに出していただけるんでしょうか。
  257. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 御指摘の検討・準備グループの第一回会議から第九回会議までは、非公開で行われたということでございます。  その議事概要の公開でございますが、本検討・準備グループの議事概要につきましては、非公表を前提として、文部科学省の判断で作成したものでございます。そういう意味では、委員への確認を行わずに作成したものでございますので、委員が意図したとおりの正確な発言内容になっているのかも含めて、個々の委員に御判断していただいた上で公表していこうというふうに考えております。  委員がそれぞれ御多忙な方々でありますから、一定の時間は頂戴したいと考えておりますが、速やかに公開するため、手続を進めていきたいと考えております。
  258. 川内博史

    ○川内委員 議事録が今のところは非公開になっていますから、どういう議論が行われたのかということが全くわからないわけですが。  さらに、この前も予算委員会で御指摘を申し上げましたが、この議事録が非公開になっている、高大接続の進捗状況という文書を取りまとめた検討・準備グループには、二〇一六年八月三十一日、新しい共通テストに民間英語検定を活用する必要があるという文章を入れたこの検討・準備グループには英語の専門家がいなかったというのも、ちょっと、そうですと確認させてください。
  259. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 御指摘の時点では、そのとおりでございます。
  260. 川内博史

    ○川内委員 英語の専門家がいない中で、議事録が非公開で、しかし、取りまとめ文書にはなぜか、新しい共通テストに民間英語検定を活用する必要があるという文章が入る。これは一体誰が入れたんですか。
  261. 伯井美徳

    ○伯井政府参考人 御指摘の高大接続改革の進捗状況という文書でございますが、これは、高大接続システム改革会議の最終報告、平成二十八年三月でございますが、それを受けて、新テストの実施方針策定に向けて、同年四月に設置された検討・準備グループでの議論というのが行われました。それを踏まえて、同年八月にその進捗状況が整理、公表されたものでございますが、検討・準備グループの中におきましては、高大接続システム改革会議の最終報告を受けまして、英語四技能評価の実施形態、実施体制などについて議論が行われ、そうした議論を受けて、「民間の資格・検定試験を積極的に活用する必要。」との文言が、表現が盛り込まれました。  したがって、検討・準備グループとして、そうした議論の結果、そうした文言が盛り込まれたというものでございます。
  262. 川内博史

    ○川内委員 英語の専門家もいない中で、よくそんなことを、文言を入れることを決断できたなと、もう不思議でしようがないですよ。  早くこれは議事録を公表していただいて、何でこの文言が入ったのかということは明らかにしなければならないですし、私、実はこの検討・準備グループの先生方の中のお一人に聞いたんです、どんな議論があったんですかと。そうしたら、英語についてはほとんど議論はなかったと言っていました。だけれども、この文言が入っているわけですよね。  誰が入れたのか、どこで入ったのかということはきちんと検証をしなければならないというふうに思います。大臣、そうですよね。
  263. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 そのとおりでございます。
  264. 川内博史

    ○川内委員 早く議事録を公表していただいて、手前どももその検証作業に加わらせていただこうということを申し上げておきたいというふうに思います。  それでは、給特法のことについて質疑をさせていただきます。  大臣、私は、この給特法というのは、午前中の吉川先生の質問の最後に、大臣も、この給特法は矛盾を包含していることを理解しているというふうに御答弁になられました。悪法も法なりという言葉がありますけれども、こんなおかしな法律は私はちょっとほかにないんじゃないかと思うんですね。公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法、この法律があるがために、さまざまな矛盾が生じている。  私たちが生きている社会の中で、学校教育の現場と他の職場との一番の大きな違いは何なんだろうと考えたときに、ほかの職場は、時間外勤務手当やあるいは休日勤務手当、そういうものが支給されることが労働基準法で保障されているわけですよね。逆に言うと、使用者側は時間外手当を支払わなければ犯罪に問われるということになっている。  しかし、学校教育の現場では、それこそ萩生田大臣が御答弁になられたように、いやいや、給特法では残業という概念がないんですよとおっしゃられたように、残業しているんだけれどもそれは残業じゃありません、校務だけれども校務じゃありませんという、何かわけがわからぬということに教育の現場ではなっている。  すなわち、法律上、労働の対価がきちんと支払われるか否かが学校教育の現場と他の職場との一番の大きな違いだというふうに私は思うんですけれども、大臣としての御見解はいかがでしょうか。
  265. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 学校の先生方も地方公務員です。しかし、この法律の制定当初というのは、勤務内容なども今とは物すごく違う中で、そして、どちらかといえば、そもそも人確法というほかの地方公務員にはない法律で、給与体系も変わっている。そして、学校での仕事はどこまでが仕事なのかというのは非常に切りづらい、そういう世の中の中で、しかし、学校の先生たちはよくやっていただいているよねという中で、あらかじめ、言うならば出っ込みの部分も含めて給与の面で見ようというのが給特法の当初は概念だったんだと思います。  しかし、世の中の変化の中で、あの時代に、昭和の、五十年も前につくった法律で、今それで十分お給料も払っているんだ、仕事内容もそれに見合っているんだというような状況はとうに超えてしまっています。ですから、今回、法律を変えて、働き方を変えていこうということにしました。  給特法の件がいいか悪いかという議論をここでされますと、いろいろな意見が確かに私はあると思います。ですから、三年後の見直しの中で、三年後の勤務実態の調査の中で、教員の皆さんのあるべき姿、給与の体系のあるべき姿、こういったものをしっかり見直していこう、こういうことを今考えているところでございます。
  266. 川内博史

    ○川内委員 大臣、私は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の皆さんが、他の職場で働く人々と比べて、この給特法という法律で差別をされてしまっている、本来得られるべき賃金を得られていないということに関しては、憲法十四条の法のもとの平等に反するのではないかとさえ思っているくらいなんです。  じゃ、何でそんな勤務環境の中なのに、学校の先生方は一生懸命子供たちのために仕事をされるんだろうというふうなことを考えると、教育において現場の教職員の皆さんが子供たちと向き合うために一番大切にしているものって何なんだろうと思ったときに、やはり子供たちに対する愛情、愛だと思うんですね。愛があるからこそ、時間外勤務手当を支給されなくても、どんなに夜遅くなっても、どんなに保護者の方からクレームをつけられても、どんなに暑い中、部活動をしなければならなくても、一生懸命子供たちと向き合っている。それは愛以外の何物でもない。教職員の子供たちに対する愛をいいことに、それで頑張ってねといって放置してきたのがこの給特法なんだと思うんですよね。  大臣、どう思いますか。
  267. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 教員という職業は、同じ地方公務員でも物すごく、言うならば、私は、先生も愛のことをおっしゃいましたけれども、価値の違いがあって、その先生との出会いがやはり子供たちの人生観も変えるぐらい、非常に影響力もあり、大切な職業です。誰もが一度は教員になってみたいなんていうふうに、子供のときには憧れの職業でもあるわけですから、私は、そういう意味では、やや社会がはるか昔につくった制度に、言うならば甘える中できょうまで来てしまったという今先生の御提案は、うなずけるところがあります。  しかし、もはや愛では受けとめ切れない状況にありますので、ここはやはり、学校教育の成否というのは教師の資質、能力にかかっております、教師が誇りを持って研さんをし、職務に当たることのできる環境をつくることが非常に重要と考えております。     〔委員長退席、馳委員長代理着席〕
  268. 川内博史

    ○川内委員 大臣、私も、現状をどう変えていくかということに関しては、私たちは、給特法を廃止すべきである、今すぐ廃止すべきである、そして、きちんと学校の定数を改善するなり、あるいは時間外勤務手当をきちんと支払うなり、学校という働く現場をほかの職場と同じようにすべきであると。教職員の子供たちに対する愛に甘えていたら、ますます過酷な労働につながっていくのではないかということを心配しているわけですね。  ある程度問題意識は共有しているわけですが、しかし、大臣は、この給特法を、三年後に教員勤務実態調査を踏まえて見直しをするよというふうにおっしゃられていらっしゃいます。私は、その見直しという言葉の中に廃止を含むのか含まないのか、廃止を含むというふうに考えたいと思っておるところでございますけれども、大臣としての御所見を聞かせていただきたいと思います。
  269. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 まず、ことし一月、中教審の答申を受け取るに当たりまして、学校における働き方改革特別部会の委員として、日本労働組合総連合会事務局長である相原委員を始め労働法制の専門家にも参画いただき、他の職場と学校現場との違いの一つに給特法があるとの指摘はしっかりいただきました。  具体的には、中教審答申においても示されていますように、給特法の仕組みによって、所定の勤務時間外に行われるいわゆる超勤四項目以外の業務は、教師がみずからの判断で自主的、自発的に働いているものと整理されるため、この自発的勤務の時間については勤務時間管理の対象にならないという誤解が生じていることも事実であること、また、自主性、自発性が強調される余り、勤務時間を管理するという意識が希薄化し、長時間勤務につながったり、適切な公務災害認定を妨げる事態が生じていたりするとの指摘もあることなどであり、これらの点については私も同じ認識を持っております。  その上で、一昨日の質疑において、私から、業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に実施予定の勤務実態調査などを踏まえながら、教師に関する労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含む検討を行う必要があると考えておりまして、文科大臣として必ず行うという約束をさせていただきました。  今、ダイレクトに川内先生の質問に答えますと、廃止ありきで考えているのかと言われれば、そういうことじゃなくて、トータルで考えて、例えばその中の一つにそういう考え方が出てくることも否定はしません。
  270. 川内博史

    ○川内委員 いや、だから、廃止ありきで検討するんですかと聞いているのではなくて、見直すという言葉の中には廃止を含むという考え方でよろしいかということを聞いているんですけれども。
  271. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 現段階では方向性を初めから見定めるのは困難でありますが、検討の観点としては、本年一月の中教審の答申を踏まえた働き方改革の総合的な取組の中で、教師の職務と業務の量をどう捉え、評価するか、これからの時代における教師の職務にふさわしい給与等の処遇のあり方をどう考えるか、教師集団の流動性や多様性を高める中で、それぞれの教師のライフステージやキャリアパスを踏まえ、子供たちと向き合い、教育の質の向上に取り組もうとする教師の意欲や能力の向上に資する給与等の処遇の仕組みをどう構築するかなどが考えられますので、そういう中に給特法はこれからどうあるべきかということも当然含まれる、こう思っていただいて結構です。
  272. 川内博史

    ○川内委員 いや、大臣、端的にお答えいただきたいんですけれども、大臣が御答弁になられた給特法のあり方の見直しという言葉の中には、廃止という言葉も含むんですか、含まないんですかということを聞いておりますので、含むのなら含むよというふうに、私にもわかりやすく御答弁いただけるとありがたいです。
  273. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大きな見直しをしていきますから、その結果として、廃止をして新たな根拠法をつくることがいいという判断もあるかもしれませんし、今ある給特法を変えながらよりよいものにしていくという方法もあるんだと思いますので、そこは、廃止も含まれますよと言うとまた言葉がひとり歩きする可能性がありますので、幅広にちゃんと考えていきたいと思いますので、多分同じ思いだと思います。
  274. 川内博史

    ○川内委員 全然、大臣、言葉がひとり歩きすることもないし、私、誤解することもないので、あるいは、ここにいる全員、誤解することもないと思います。廃止を含む抜本的見直しをするというふうに御答弁をいただきたいと思います。
  275. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大きな改革をしようと思っています。先生方が引き続き持続可能で誇りを持ってしっかり働ける環境をつくっていくための改革をしようと思っていますから、一つのことだけを含むとここで言うことが私は結果として間違ったメッセージになると思いますので。  もちろん、いろいろな議論の中で、廃止をした方がいい、新たに違う法律の根拠をつくった方がいいということも議論を進めていく中ではきっとあるかもしれませんし、あるいは給特法の比率を変えていく方がいいんじゃないか、こういう議論もあるかもしれません。そこは、この三年間、しっかり見て、三年後の勤務実態に合わせて、新しい教員の皆さんのあるべき姿というものをしっかり応援ができるような形を目指していきたいと思っています。
  276. 川内博史

    ○川内委員 大臣、済みません、私、めちゃめちゃしつこい性格でですね。  そうすると、聞き方を変えると、今の大臣の御答弁を別な言葉で言いかえさせていただくと、抜本的見直しをした結果として廃止する可能性を否定しないということでよろしいかということはいかがでしょうか。
  277. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 そこは特別強調しませんけれども、そういうことが含まれてということです。多分御理解いただいていると思いますけれども、ややもすると、そういう言葉だけがひとり歩きすることが私の場合非常に多いものですから、御理解いただきたいと思います。
  278. 川内博史

    ○川内委員 それで、この給特法の、当初、昭和四十六年につくったときの平均的な時間外勤務は大体月八時間でした、それは勤務時間の大体四%でしたということで、教職調整額というのは月額給与の四%になっているというふうに教えていただきましたけれども、今現在、教職調整額の年間の総額というのは大体幾らぐらいになっているのかということについて、金額を教えてください。
  279. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  義務教育費国庫負担金の今年度予算では、教職調整額の総額として約四百六十二億円を計上しており、これは国庫負担分の金額でございますので、国と地方を合わせた教職調整額の総額としては、約一千三百八十六億円となります。
  280. 川内博史

    ○川内委員 現在の月額給与の四%、教職調整額の総額は一千三百八十六億、うち国費四百六十二億ということでございます。これは月額給与の四%ですね。昭和四十六年当時の平均残業時間から算出されたということでございます。  では、直近の教員勤務実態調査のデータで、小学校の教員の皆さんの平均残業時間、中学校の教員の皆さんの平均残業時間というのはどのくらいになっているのかという数字を教えてください。
  281. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  平成二十八年度に文部科学省の委託事業として実施をしました教員勤務実態調査は、平成二十八年の十月から十一月のうちの連続する七日間について調査が行われましたが、教員の時間外勤務を年間平均で推計しますと、小学校では月に約五十九時間、中学校では月約八十一時間というふうになっております。
  282. 川内博史

    ○川内委員 昭和四十六年当時、平均八時間の残業時間が、現在は、小学校の先生方で約六十時間、中学校の先生方で約八十時間という残業時間になっている。ということは、この給特法ができた当時の考え方でいう教職調整額は、できた当時の考え方でそのまま引き直して計算すると、大体どのくらいになるんですか。
  283. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  繰り返しになりますけれども、二十八年度の調査、これは十月から十一月のうち連続する七日間についての調査でございます。この結果を踏まえた一年間の超過勤務の対価の総額について、正式な試算はしていないんですけれども、教職調整額の四%という支給率については、先ほど来申し上げておりますように、昭和四十一年度の教員の勤務実態調査結果を踏まえて、これが平均月で残業時間八時間ということになっておりましたので、当時の八時間分の時間外勤務手当の額が給料の四%に相当するということでございます。  それで、どの程度になるのかということでございますが、先ほど申し上げましたように、昭和四十一年度の調査は一年間通して行ったものでありますが、平成二十八年度の調査は十月から十一月の連続する七日間という調査でございますので、単純に給与法制定当時の考え方で教職調整額の試算はなかなか難しいわけでございますけれども、一昨日も委員の方からこの件について御質問がありまして、さまざまちょっと確認をしてみました。  そうしましたところ、これは正確な試算ではありませんが、平成二十九年の十一月に、中教審の学校における働き方改革特別部会におきまして、当時の担当課長が、平成二十八年度の勤務実態調査結果をもとに粗々の推計で行ったところ、国庫負担ベース、いわゆる国負担で三千億を超える金額がかかっているのではないかというふうな回答を中教審の中で行っているという事実がございます。
  284. 川内博史

    ○川内委員 今の丸山さんの御答弁で、国庫負担で三千億ということは、総額でいうと、教職調整額の粗々の計算でいうと約九千億が、給特法の当初の考え方に従うならば、九千億ぐらいが教職調整額になるのではないかということでよろしいですか。     〔馳委員長代理退席、委員長着席〕
  285. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 補助率三分の一ということでございますので、約九千億程度ということになると思います。
  286. 川内博史

    ○川内委員 財務省に質問します。  今お聞きいただいたように、今現在支払われている教職調整額は約千四百億、本来支払われるべき教職調整額は約九千億、その差額が目もくらむような金額に、九千から千四百を引くと七千六百ですか、七千六百億円ぐらい勤務手当が支払われていないことになるわけですね。そういう超過勤務手当が支払われない中で過酷な長時間労働をしているのが教職員の皆さんなんですよということを財務省は承知していらっしゃいますか。
  287. 阪田渉

    ○阪田政府参考人 お答え申し上げます。  教員の超過勤務の実態を承知しているかということでございます。  教員の長時間勤務につきましては、過去よりさまざまな議論がなされてきたことを承知してございます。最近では、先ほど来出ています、文部科学省が二十八年度に実施した教員勤務実態調査の結果、教員の在校時間が長時間になっている実態が明らかになったこと、これも承知してございます。  それを受けて、一月の中教審において、学校における働き方の総合的方策について答申がなされた、そういう経過になっていることを承知してございます。
  288. 川内博史

    ○川内委員 超過勤務手当が支払われない中で過酷な長時間労働となっているという教職員の皆さんの実態について、いろいろ御説明になられて、承知しているということなんでしょう。  では、文部科学省から、教職員の皆さんの長時間勤務に対する不公正あるいは矛盾というものを解消するために、これはちょっと給与の増額等をしなければならないんですよという協議の申入れがあった場合、真摯に対応する、財務省としても真剣に受けとめるということでよろしいですか。
  289. 阪田渉

    ○阪田政府参考人 お答え申し上げます。  協議があれば、真摯に受けとめたいと思います。
  290. 川内博史

    ○川内委員 大臣、済みません、さっき給特法の見直しについて、抜本的見直しをした結果、廃止の可能性を排除はしないということなんですが、いずれにせよ、とにかく、業務の改善とか定数の増とか、さまざま努力はされるんでしょう。しかし、超過勤務の実態というのは絶対残るわけですよね。昭和四十六年当時よりも長く働くことは間違いない。  そうすると、この勤務実態に合わせて、給特法の見直しにあわせて教職員の皆さんの給与を、これは人確法を含めて抜本的に変えてあげないと。さっき丸山局長の御答弁で、教職調整額が本当なら九千億だと。七千六百億、不払い残業をさせているわけですよね。そういう給与の抜本的な改善というものも私は必要だというふうに思いますけれども、大臣としての御所見はいかがですか。
  291. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘のとおりだと思います。がゆえに、三年後の勤務実態調査を踏まえて、しっかりとした体制をつくっていきたいと思います。  例えば、給特法だけに視点を置けば、今の超過勤務に対して支払うべきお金を概算でいえば、先ほど局長が答弁したとおりの数字が出てくるわけです。では、それさえお支払いすれば働き方として十分やっていけるのかといったら、そんなことではありませんので、やはり業務の縮減も必要だと思います。  そもそも、人確法で、一般の都道府県職員より二等級ないし三等級、給与体系が違うのでやっていますから、これは生涯年収で考えますと、そこにも見えないけれども少しは上乗せの部分もあったり、それは退職金や年金にもはね返ってくるものでありますから、私、やはり給特法だけをいじって何か変えるというよりは、学校の先生はこれからこういう仕事ですよねということを三年後にしっかり皆さんと共有させていただいて、それにふさわしい給与体系というものを模索していく必要があると思っています。
  292. 川内博史

    ○川内委員 萩生田大臣が会見の中で、学校現場の働き方改革は総力戦である、こう御発言になられて、私も、そのとおりだ、今の御答弁もそうだなと思いながら聞かせていただいておりましたけれども、さっき中川先生の御指摘にもあったんですけれども、でも、とにかく頑張ろう、頑張ろうと言っているだけじゃどうしようもない。  では、財務省に、例えば財務省さんが毎年行われている予算執行調査という調査があるんですけれども、この中で、教育現場の市町村費負担事務職員、これはスクールサポートスタッフなどになり得る職種であろうというふうに思いますが、これは地方交付税措置がされています、地方交付税措置が二・六万人分されているんだけれども、実際の配置人数はそれよりも大分少ないですよという予算執行調査の結果が出ております。これについてちょっと御説明いただけますか。
  293. 阪田渉

    ○阪田政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘の調査でございますが、平成三十年度の予算執行調査でございます。全国の小規模校を対象に、教員の配置状況などの実態を調査させていただきました。その際、教員の働き方改革の観点から、学校事務職員の活用状況の実態についても調査を実施したところでございます。  その中で、市町村費負担事務職員の配置状況でございますが、まず、小学校につきましては、地方交付税交付金の算定上見込まれる約一・七万人に対して、配置されていたのが四千六百五十人、中学校の方は、地方交付税交付金の算定上は〇・九万人と見込んでいるところ、二千五百九十七人と、いずれも地方交付税交付金の算定上見込まれる人数を大きく下回る結果となってございます。  以上でございます。
  294. 川内博史

    ○川内委員 この給特法の質疑の中で大臣から、ICTについても交付税措置はされているんですよ、だけれども、それがなかなか普及していませんよという御発言があったかと思うんですけれども、この予算執行調査によれば、留守番電話やコピー機を、コピー機が一台しかないと、みんなコピーを待っていてめちゃめちゃ時間が延びます、だけれども、二台あるとすごい勤務時間が縮減できますとか、具体的なことが指摘をされております。  だから、ICTについても交付税措置はされている、市町村費事務職員についても交付税措置はされている、しかし、それを首長さん方が違うことに使ってしまうために、なかなか学校現場の職場環境が改善されていかないということに関して、ただ首長さんにお願いします、お願いしますと言うだけではどうにもならぬと思うんですよ。  そこで、どう工夫をされるのか。タイムカードの設置や留守番電話の設置に数値目標を設けるべきであるとか、あるいは、市町村費事務職員については、この二、三年内に、これは各学校一人ずつ配置されれば職場環境は全然違うと思うんですね。  もう交付税措置はされているわけですから、そういう具体的な目標設定を文部科学大臣として行われるのかどうかということについてお聞かせをいただきたいと思います。
  295. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 繰り返し申し上げていますけれども、今回の法改正で全ての問題の解決ができるとは思っておりません。今非常に困難な状況にある教員の皆さんの働き方改革を変えていくためには、必要なマンパワーを入れていく、あるいは、ICT化などによって、機械によって代替できるものは変えていく、外部の指導員を入れていく、サポートスタッフをふやしていく、こういうことを全てやらなくてはならないと思っています。  今、財務省が報告しましたとおり、平成三十年度に実施した予算執行調査によれば、平成二十九年度の地方交付税交付金の算定上の公立小中学校の市町村費負担事務職員は、約二万六千人に比べ、実際の配置は七千二百人と下回った配置になっています。  今、川内先生もおっしゃったように、いや、七千二百人分、現場で働く事務職員の人をふやすことができるじゃないかという、財政措置はしているわけですから、私、何度も申し上げていますけれども、これは、今回の法改正だけじゃなくて、ここでやはり、学校のあり方、地方の首長さんたちともしっかり話合いをして、しっかりとした条例をつくってもらわなきゃなりません。また、市町村に対しては、さまざまな指導をしていただけるようにしてもらわなきゃならないので、同じ思いをぜひ共有して取り組んでいただけるように、文部科学省として、全国の教育長会議、あるいは議長会、市長会、こういったところを活用して、学校における働き方改革の趣旨や意義の周知をしっかり図ってまいりたいと思います。  これは一緒にやらなきゃならないということをずっと申し上げているわけですから、ぼうっと三年後を待って、勤務実態調査をして、こうでしたなんていうつもりはありません。ICT環境も含めて、ことしからぜひ努力をさせていただいて、しっかり、さまざまな支援策を総合的に講じてまいりたいと思っています。
  296. 川内博史

    ○川内委員 あと、学校現場の先生方の公務災害、地方公務員災害補償基金による公務災害認定について教えていただきたいんですけれども、教職員の死亡、障害、疾病などの公務災害の事案について、その中身や件数を四十七都道府県ごとに文科省は把握をしていらっしゃいますか。
  297. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答えを申し上げます。  過労死等だけではなくて、事故やけがを含む公務災害の件数については、地方公務員災害補償基金におきまして、義務教育学校職員及び義務教育学校職員以外の教育職員の都道府県や指定都市ごとの受理件数や認定件数、補償の区分ごとの件数や金額等について公表されておりますが、具体的な事案の内容等については公表されていないところでありまして、その点については文科省として把握は行われていないところでございます。
  298. 川内博史

    ○川内委員 学校現場の働き方改革を進めていくに当たって、学校の先生方がどういう公務災害申請をされていらっしゃるのかということについても、私は、一つ一つの事例について、しっかりと文部科学省としては把握をすべきであるというふうに思います。  というのは、公務災害認定を受ける場合に、校長の指揮監督下にあるのかないのかというのは非常に重要な、これは裁判の判例でもそうですけれども、重要なことになるわけですよね。しかし、この給特法の改正案の質疑では、時間外に勤務している状況というのは学校教育法上の校長がつかさどる校務ではないと言ったわけですね。校務だが校務ではないと、わけのわからない答弁になっていたわけです。  そうすると、校長の指揮監督下にない校務というものがあるんだと。じゃ、その校務を行っているときに、例えば脳梗塞になりました、心臓に発作が出ました、これは公務災害として認定されるんですかということになったときに、いや、校長の指揮監督下にないんだという文部科学省の本委員会における答弁はめちゃめちゃ重要なんですよ。公務災害として認めないという答弁だったんですよ。  だけれども、リカバリーしていただきたいのであえて申し上げますが、在校等時間ということで時間を管理する、そしてその文書を保存する、そしてそれを文科省としてしっかり把握する、そのことによって、大きな意味で、監督下にはないかもしれないけれども管理下にはあるんだ、したがって、公務災害認定の対象になるのだと。  これは、裁判まで行くとめちゃめちゃ時間がかかるわけですから、きちんとそういうことができるようにしてさしあげることが大事で、公務災害認定について、時間管理簿などは公務災害認定の重要な資料となるということで、丸山局長、いいですね。
  299. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 そういうことでよろしいと思います。
  300. 川内博史

    ○川内委員 さらに、大臣、変形労働時間制について。  これはやはり、実は、中教審特別部会でこの変形労働制を部会長が御提案されたときに、中教審の働き方特別部会の労働法の専門家って一人しかいないんですね、その一人の専門家が、もう読み上げる時間がないんですけれども、ちょっと気をつけた方がいいですよね、こうおっしゃったわけですね。  というのは、民間企業においては、時間外労働をした場合には割増し賃金が発生するということが前提で、変形制の場合にもどの時間が割増し賃金の対象になる時間外労働かという点があるんだけれども、給特法の場合は全く時間外賃金が発生しないので、かえって悪い方向に使われてしまうかもしれない、特別な留意が必要だというふうに、この労働法の専門家が、唯一の専門家が働き方特別部会で御発言をされていらっしゃる。  そこで、まとめどりについて、指針に書いた上で、それを省令でちゃんと担保するよという大臣の御答弁だったと思うんですけれども、私は、このまとめどりに限定するというのを省令に書くべきだ、省令で、まとめどりしかだめよということを書くべきだというふうに思うんですけれども、省令にまとめどりに限定するということを書くということでよろしいかというのを、ちょっと大臣、お願いします。
  301. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 午前中もお答えしましたけれども、文部省令に書かせていただきます。
  302. 川内博史

    ○川内委員 それから、この変形労働時間制についてはさまざま論点があるので、どっちにしたって、働く側と使用者側との合意がなければ、そして、その合意を文書にして、それを積み重ねていって条例にするという形が必要なのではないか。そうじゃないと、そもそも弱い立場なわけですからね、働く側というのは。  ちゃんと文書でその条件について折り合って、そして、じゃ、それでやろうねというふうにしていくべきである、文書を交わすべきである。それは法的拘束力はないかもしれないけれども、でも、文書で交わすというのは非常に重要なことだ。それをちゃんと指針に書いてくださいということをお願い申し上げたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
  303. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 地方公務員の勤務条件は、住民自治の原則に基づき、住民の同意が必要であり、議会が団体意思として制定する条例によって決定することとされております。  公立学校の教師も地方公務員であり、休日のまとめどりの推進のための一年単位の変形労働時間制は勤務条件に関する制度であることから、勤務条件条例主義にのっとり、労使協定ではなく条例により導入することが必要であると考えております。  地方公務員法において、職員の勤務条件に関する事項は職員団体との交渉事項であり、法令等に抵触しない限りにおいて、書面による協定を結ぶことができる旨が規定されております。本制度の導入についても、この勤務条件に該当することから、導入に当たっては、各地方公共団体において、職員団体との交渉を踏まえつつ検討されるものと考えております。  また、具体的に今回の制度を活用する対象者を決めるに当たって、校長がそれぞれの教師と対話をし、その事情などをよく酌み取ることが求められております。各地方公共団体において条例等の制定に取り組んでいただく際には、このようなプロセスを通じて働く教師の意思が反映されなければ、職場の環境は変わりません。  したがって、当然のことながら、しっかり話合いをしていただき、教育委員会、校長と現場の教師との共通認識を持って制度を活用していただく必要があると考えており、施行通知等でその旨を周知するとともに、各地方公共団体で同じ思いを共有して取り組んでいただけるよう、全国の教育長や首長、地方公共団体などが集まる会議などさまざまな場を活用して今回の法改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
  304. 川内博史

    ○川内委員 その施行通知に書くということについて、書く内容については、共通の認識を書面で交わすことが望ましいよというような書きぶりになるということでよろしいですね。
  305. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 まず、書面を残すのは、地方公共団体と団体の話合いはどうぞと申し上げています。しかし、そこにたどり着くまでの間に、校長先生が各教員の皆さんと話合いをしていただくわけです。それは、現実問題、記憶に頼って制度を上に上げられても困るわけですから、当然、やりとりのメモというのは残ると思います。  あらかじめそれを国が、文書できちんと交わしてくださいよと言うのは、これはやはり地方自治を、少しのりを越えたことになると思いますので、そこは運用面でしっかりやっていただきたいなと思っております。
  306. 川内博史

    ○川内委員 交わしてくださいじゃなくて、交わすのが望ましいよという書きぶりでいいんですけれども、いかがでしょうか。
  307. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 そういう御心配や思いが伝わるような知恵を出していきたいと思います。
  308. 川内博史

    ○川内委員 それから、指針の周知方法なんですけれども、今回、法令に根拠を持つ大臣の指針というものが発出されるわけですけれども、この指針というのは大臣告示で示されるという理解でよろしいんでしょうか。
  309. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 大事な視点を聞いていただいて、ありがとうございます。  改正案第七条第一項の規定において文部科学大臣が定めるものとしている指針は、大臣告示とする予定です。
  310. 川内博史

    ○川内委員 文部科学省が法的拘束力があると言い張っている学習指導要領も大臣告示でございますから、大臣告示というのは大事なものだなというふうに確認をしておきたいと思います。  それから、これは変形労働時間制にしても上限、キャップをはめるということにしても、両方をあわせて悪用するのではないかとか、さまざまいろいろな心配があるわけですよね、この給特法の改正案について。だけれども、大臣は、そんなことにならないように、心配するな、ちゃんとやるからということを終始一貫しておっしゃっていらっしゃる。我々も、それを信頼したいというふうに思っています。しかし、それでもなお、法律に書かれていることが全てだといって、それを悪用する管理者がいないとも限らない。  省令やあるいは指針からの逸脱については、その逸脱した度合いが余りにもひどいような場合には、これは懲戒処分の対象となるという理解でよろしいでしょうか。
  311. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 まず前提として、そういうことが起こらないような運用をしてもらいたいと思っていますが、しかし、なかなか理解をいただけない現場があったとして、校務をつかさどる校長と服務監督権者たる教育委員会は、学校の管理運営一切において責任を有するものであり、業務の役割分担や適正化、必要な執務環境の整備に加え、教職員の勤務時間管理、健康管理についても責任を有しています。  そのため、一年単位の変形労働時間を活用した休日のまとめどりについて、法令や条例、規則などで定められた制度を逸脱した運用がなされた場合は、この責任を果たしているとは言えない上、状況によっては、信用失墜行為として懲戒処分等の対象となり得ると考えております。
  312. 川内博史

    ○川内委員 いずれにしても、大臣、この給特法という、大臣も矛盾を包含している法律であるというふうにおっしゃられたわけでありますけれども、学校現場の先生方が働きやすい環境になる、それはすなわち、子供たちが伸び伸びと学べる環境になる、そしてそれが子供たちの未来に大きくつながっていくことになるわけで、私どもは、この給特法の改正案については、残念ながら、廃止を目指す立場で反対せざるを得ないわけでございますけれども、しかし、これからさまざままた議論を積み重ねさせていただく中で、日本の教育というものを発展させていきたいという思いは共有をさせていただいて、私の質疑を終わらせていただきたいというふうに思います。  どうもありがとうございます。
  313. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     ―――――――――――――
  314. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これより討論に入ります。  討論の申出がありますので、順次これを許します。牧義夫君。
  315. 牧義夫

    ○牧委員 私は、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムを代表して、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、反対の立場から討論を行います。  教員の勤務時間の長時間化が深刻となる中、教員が子供と向き合う時間を確保し、子供たちに対するきめ細やかな教育を学校の中で実現するため、学校における働き方改革を推進することが重要であることは十分理解していることを冒頭申し上げます。  しかしながら、公立学校の教員について一年単位の変形労働時間制を導入することを地方公共団体の判断により可能とし、また、文部科学大臣が教員の業務量の適切な管理等に関する指針を策定及び公表すること等を内容とする本法律案は、教員の長時間勤務を更に深刻化させる可能性があり、到底賛成できるものではありません。  特に、一年単位の変形労働時間制の導入については、繁忙期の勤務時間を延ばし、夏休み等の長期休業期間に休みのまとめどりをすることが可能になると文部科学省は説明していますが、繁忙期の勤務時間が延長されることで現在の長時間勤務が追認され、あるいは、定時が延びることで、職員会議や部活動指導など、更に遅い時間の勤務が黙認されてしまうのではないかなど、関係者から不安の声が上がっております。過労死により御家族を亡くされた御遺族の方からも、過労死事案を増加させかねない、休日のまとめどりが予定されている夏休み等の長期休業期間まで心身ともにもたないといった強い懸念が示されていることに鑑みれば、本制度は、萩生田文部科学大臣が言うような教職の魅力向上に資するものであるとは思えません。  現場や関係者から懸念の声、導入を不安に思う声が噴出する状況で、なぜ無理に制度の導入を図らなければならないのか理解できません。  さらに、文部科学大臣が策定する教員の業務量の適切な管理等に関する指針には教員の時間外勤務の上限の目安時間が示されますが、持ち帰り業務の増加が懸念されること、指針の遵守に罰則が設けられていないことなど、その実効性には疑問を呈せざるを得ません。また、上限が定められることで、上限時間まで勤務することがさも推奨されているかのように受けとめられてしまうことも考えられます。  このように、本法律案の改正内容に対する不安や疑問は枚挙にいとまがなく、到底賛成することはできません。  給特法が制定された昭和四十六年当時と比べて、現在の教員の勤務の状況は明らかに変化しております。そもそも、給特法に基づく教員の処遇や超勤四項目等の時間外勤務に関する仕組みそのものが教員の長時間勤務を助長するものである以上、このような小手先の改正ではなく、給特法の抜本的な見直しに直ちに取りかかるべきではないでしょうか。  以上の理由により、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラムは公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に反対することを申し上げ、討論を終わります。(拍手)
  316. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、畑野君枝君。
  317. 畑野君枝

    ○畑野委員 日本共産党を代表し、公立学校教員給与特別措置法改正案に断固反対する討論を行います。  本法案は、教員の長時間労働を是正するためといいますが、教員に長時間労働を押しつけている給特法の枠組みには一切手をつけていません。  給特法では、四%の教職調整額の支給と引きかえに、労働基準法第三十七条の割増し賃金の規定を適用除外し、残業代を支給しないとしています。それが、時間外労働を規制する手段を奪い、際限のない長時間勤務の実態を引き起こしてきました。ここに手をつけずに、どうして教員の長時間労働が是正できるというのでしょうか。  本法案が導入する一年単位の変形労働時間制は、八時間労働の原則を崩し、労働者に長時間労働を押しつけ、使用者の残業代節約に活用されているのが実態です。そんな制度を、一日十一時間を超える恒常的な超過勤務が蔓延している教員に、過重労働と脳・心臓疾患発症との関連性が徐々に高まるとされる月四十五時間までの超過勤務を前提に導入するものです。これでは、所定の勤務時間が延長された分だけ、全体の勤務時間が延びることは明らかです。勤務時間の短縮どころか、ただでさえ異常な長時間労働を一層ひどくするだけではありませんか。  しかも、政府は質疑の中で、所定の勤務時間を延長する時期を、学校行事等で多忙となる四月、六月、十月などと答弁しました。教員の過労死事案が多いと言われるこの時期にあえて所定労働時間を延長するなど、まさに教員の過労死促進法案と言わざるを得ません。  一年単位の変形労働時間制は、一年間という長期間にわたり八時間労働制の原則を崩す、重大な労働条件の不利益変更です。だからこそ、労働基準法は、一年単位の変形労働時間制の適用条件として、労使協定の締結などの厳しい条件を課しています。法案が、地方公務員である教員について、労使協定さえ結ぶことなく条例で導入を可能とするのは、労使対等原則の改悪にほかなりません。しかも、地方公務員には、憲法二十八条で保障された団体交渉権や争議権の制約という問題を放置したままであり、こうしたやり方は、多くの学者、法律家が指摘するように、労働基準法の最低基準としての役割を否定する、二重三重の憲法違反にほかなりません。  教員の長時間労働を改善するためには、業務の抜本的縮減、教員の大幅増員とともに、教育職員に労働基準法第三十七条を適用し、残業代を支給するための給特法の抜本改正こそ必要です。  以上、討論といたします。(拍手)
  318. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これにて討論は終局いたしました。     ―――――――――――――
  319. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これより採決に入ります。  内閣提出、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  320. 橘慶一郎

    ○橘委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。     ―――――――――――――
  321. 橘慶一郎

    ○橘委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、白須賀貴樹君外三名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム、公明党及び日本維新の会の四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。吉良州司君。
  322. 吉良州司

    ○吉良委員 私は、自民、立国社、公明、維新、各会派の提出者を代表しまして、本動議について説明申し上げます。  案文を朗読して説明にかえさせていただきます。     公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。  一 本法第七条の指針(以下「指針」という。)において、公立学校の教育職員のいわゆる「超勤四項目」以外の業務の時間も含めた「在校等時間」の上限について位置付けること。また、各地方公共団体に対して、指針を参酌した上で、条例・規則等において教育職員の在校等時間の上限について定めるよう求めること。服務監督権者である教育委員会及び校長は、ICT等を活用し客観的に在校等時間を把握するとともに、勤務時間の記録が公務災害認定の重要な資料となることから、公文書としてその管理・保存に万全を期すこと。  二 指針において在校等時間の上限を定めるに当たっては、教育職員がその上限時間まで勤務することを推奨するものではないこと、また、自宅等における持ち帰り業務時間が増加することのないよう、服務監督権者である教育委員会及び校長に対し、通知等によりその趣旨を明確に示すこと。併せて、「児童生徒等に係る臨時的な特別の事情」を特例的な扱いとして指針に定める場合は、例外的かつ突発的な場合に限定されることを周知徹底すること。  三 服務監督権者である教育委員会及び校長は、教育職員の健康及び福祉を確保する観点から、学校規模にかかわらず、労働安全衛生法によるストレスチェックの完全実施に努めるとともに、優先すべき教育活動を見定めた上で、適正な業務量の設定と校務分掌の分担等を実施することにより、教育職員の在校等時間の縮減に取り組むこと。また、政府は、その実現に向け十分な支援を行うこと。  四 政府は、一年単位の変形労働時間制の導入の前提として、現状の教育職員の長時間勤務の実態改善を図るとともに、その導入の趣旨が、学校における働き方改革の推進に向けて、一年単位の変形労働時間制を活用した長期休業期間等における休日のまとめ取りであることを明確に示すこと。また、長期休業期間における大会を含む部活動や研修等の縮減を図るとともに、指針に以下の事項を明記し、地方公共団体や学校が制度を導入する場合に遵守するよう、文部科学省令に規定し周知徹底すること。   1 指針における在校等時間の上限と部活動ガイドラインを遵守すること。   2 所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限定すること。   3 所定の勤務時間を通常より延長した日に、当該延長を理由とした授業時間や部活動等の新たな業務を付加しないことにより、在校等時間の増加を招くことのないよう留意すること。なお、超勤四項目として臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに行われるものを除き、職員会議や研修等については、通常の所定の勤務時間内で行われるようにすること。   4 所定の勤務時間を縮小する日は、勤務時間の短縮ではなく勤務時間の割り振られない日として、長期休業期間中等に一定期間集中して設定できるようにすること。   5 教育職員の終業時刻から始業時刻までの間に、一定時間以上の継続した休息時間を確保する勤務間インターバルの導入に努めること。   6 一年単位の変形労働時間制は、全ての教育職員に対して画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者、その他特別の配慮を要する者など個々の事情に応じて適用すること。  五 一年単位の変形労働時間制を導入する場合は、連続労働日数原則六日以内、労働時間の上限一日十時間・一週間五十二時間、労働日数の上限年間二百八十日等とされている労働基準法施行規則の水準に沿って文部科学省令を定めること。また、対象期間及び対象期間の労働日数と労働日ごとの労働時間等については、事前に教育職員に明示する必要があることを周知徹底するとともに、一年単位の変形労働時間制の導入は、地方公務員法第五十五条第一項及び第九項の対象であることについて、通知等による適切な指導・助言を行うこと。  六 学校における働き方改革に関する総合的な方策を取りまとめた平成三十一年一月の中央教育審議会答申の実現に向けて、国・都道府県・市区町村・地域・学校が一体となって取り組むこと。特に、教育委員会は、答申内容の実現を学校任せにせず、自らが主体となって学校における働き方改革を強力に推進すること。また、国及び地方公共団体は、「教員採用試験の倍率低下」や「教員不足」といった課題を解決するための対策に万全を期すこと。併せて、国は、抜本的な教職員定数の改善、サポートスタッフや部活動指導員の配置拡充をはじめとした環境整備のための財政的な措置を講ずること。  七 政府は、教育職員の負担軽減を実現する観点から、部活動を学校単位から地域単位の取組とし、学校以外の主体が担うことについて検討を行い、早期に実現すること。  八 教育職員の崇高な使命と職責の重要性に鑑み、教職に優秀な人材を確保する観点から、人材確保法の理念に沿った教育職員の処遇の改善を図ること。  九 三年後を目途に教育職員の勤務実態調査を行った上で、本法その他の関係法令の規定について検討を加え、その結果に基づき所要の措置を講ずること。 以上であります。  何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
  323. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  324. 橘慶一郎

    ○橘委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。  この際、ただいまの附帯決議につきまして、文部科学大臣から発言を求められておりますので、これを許します。萩生田文部科学大臣。
  325. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。     ―――――――――――――
  326. 橘慶一郎

    ○橘委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  327. 橘慶一郎

    ○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――
  328. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次回は、来る二十日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時三十二分散会