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2019-11-08 第200回国会 衆議院 文部科学委員会 4号 公式Web版

  1. 令和元年十一月八日(金曜日)     午前九時一分開議  出席委員    委員長 橘 慶一郎君    理事 池田 佳隆君 理事 上川 陽子君    理事 白須賀貴樹君 理事 馳   浩君    理事 村井 英樹君 理事 川内 博史君    理事 城井  崇君 理事 浮島 智子君       青山 周平君    安藤  裕君       石川 昭政君    上杉謙太郎君       小此木八郎君    大串 正樹君       神山 佐市君    櫻田 義孝君       笹川 博義君    柴山 昌彦君       田畑 裕明君    高木  啓君       谷川 弥一君    出畑  実君       中村 裕之君    根本 幸典君       福井  照君    古田 圭一君       宮路 拓馬君    吉良 州司君       菊田真紀子君    中川 正春君       牧  義夫君    村上 史好君       山本和嘉子君    吉川  元君       高木 陽介君    鰐淵 洋子君       畑野 君枝君    森  夏枝君       笠  浩史君     …………………………………    文部科学大臣       萩生田光一君    文部科学大臣政務官    兼内閣府大臣政務官    青山 周平君    政府参考人    (文部科学省総合教育政策局長)          浅田 和伸君    政府参考人    (文部科学省初等中等教育局長)          丸山 洋司君    文部科学委員会専門員   吉田 郁子君     ――――――――――――― 委員の異動 十一月八日  辞任         補欠選任   船田  元君     笹川 博義君 同日  辞任         補欠選任   笹川 博義君     船田  元君     ――――――――――――― 十一月七日  公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案内閣提出第一四号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  参考人出頭要求に関する件  公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案内閣提出第一四号)  文部科学行政基本施策に関する件(高大接続改革)      ――――◇―――――
  2. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これより会議を開きます。  文部科学行政基本施策に関する件、特に高大接続改革について調査を進めます。  この際、萩生田文部科学大臣から発言を求められておりますので、これを許します。萩生田文部科学大臣
  3. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 おはようございます。  委員会の冒頭、発言の機会をいただき、御礼を申し上げます。  私は、就任以来、英語民間試験活用のためのシステムのあり方について、これまでの進捗状況を冷静に分析しつつ、また、この委員会での質疑を始め、多くの方々の意見を賜りながら慎重に検討を行ってまいりました。  しかしながら、十一月時点に至っても、大学入試英語成績提供システムについて、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、ひとしく安心して試験を受けられるような配慮など、文部科学大臣として自信と責任を持って受験生の皆様にお勧めできるシステムであるとは言えないため、このたび、来年度からの導入見送りを決断いたしました。  これまで英語の勉強をしてこられた受験生の皆様に対しては、御迷惑をおかけしてしまい、申しわけない気持ちでおりますが、今回の方針転換により受験生に負担が生じないよう、必要な措置を講じてまいります。  大学入試において、英語技能を適切に評価することの重要性に変わりはありません。今後は、これをどのように評価していくのか、できるだけ公平でアクセスしやすい仕組みはどのようなものなのかといった点について、新学習指導要領で学んだ子供たちが初めて受験する令和六年度に実施される大学入試に向けて、私のもとに検討会議を設けて、今後一年を目途に検討し、結論を出したいと思います。  また、多面的、総合的に学力を評価しようとする高大接続改革を引き続き着実に進めるとともに、令和二年度から開始する大学入学共通テストの記述式問題の導入などの大学入試改革については、円滑な実施に向けて万全を期してまいります。  引き続き、委員長、理事、委員各位の御指導、御鞭撻を賜りますようによろしくお願い申し上げます。      ――――◇―――――
  4. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、内閣提出、公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。萩生田文部科学大臣。     ―――――――――――――  公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――
  5. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 このたび政府から提出いたしました公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  我が国の教師の業務は長時間化しており、近年の実態は極めて深刻となっております。持続可能な学校教育の中で教育成果を維持し、向上させるためには、教師の働き方を見直し、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようにすることが急務であります。  この法律案は、このような観点から、公立義務教育諸学校等における働き方改革を推進するため、教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるようにするとともに、文部科学大臣教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針を策定及び公表することとするものであります。  次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。  第一に、かつて行われていた夏休み中の休日のまとめどりのように集中して休日を確保すること等を可能とするため、公立義務教育諸学校等の教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるよう、地方公務員法第五十八条第三項の規定の適用について必要な読みかえ規定を定めることとしております。  第二に、文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針を策定及び公表することとしております。  第三に、この法律案は、令和三年四月一日から施行することとしておりますが、教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針に関する改正規定は令和二年四月一日から施行することとしております。  このほか、必要な準備行為を定めることとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決をいただきますようによろしくお願い申し上げます。
  6. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。     ―――――――――――――
  7. 橘慶一郎

    ○橘委員長 この際、お諮りいたします。  本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省総合教育政策局長浅田和伸君及び初等中等教育局長丸山洋司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 橘慶一郎

    ○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  9. 橘慶一郎

    ○橘委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申出がありますので、順次これを許します。池田佳隆君。
  10. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 おはようございます。自由民主党池田佳隆でございます。  まずは、質疑に入ります前に、冒頭、さきの台風において被害に遭われた方々の御冥福を衷心よりお祈り申し上げたいと思います。また、今もなお被災地において復旧復興にいそしんでおられます被災者の皆様方に、心からのお見舞いを申し上げたいと思います。  そして、今日まで日本の教育再生に並々ならぬ情熱を注いでこられました萩生田光一文部科学大臣、そして藤原事務次官を始めとします文部科学官僚の皆様方におかれましては、今、大変な日々をお過ごしのことと存じます。  しかしながら、日本の教育再生は待ったなしであります。この国の未来、日本の未来、日本の教育は、大臣始め文部科学官僚の皆様方の双肩にかかっております。どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。  それでは、改めまして、ただいま議題となりました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、自由民主党無所属の会を代表して質問させていただきたいと思います。  自由民主党は、教育再生実行本部次世代の学校指導体制実現部会を中心に議論を重ねてまいりました。平成三十年五月、第十次提言では、勤務のガイドラインの制定、学校指導体制の充実、校務支援システム導入などを通じた業務負担の軽減、同年十二月、第十一次提言では、業務負担の軽減を前提とした一年単位の変形労働時間制の選択的な導入、教員免許制度の改善等をそれぞれ提言させていただきました。また、本年五月、第十二次提言では、働き方改革の観点も踏まえて、教員免許制度や免許更新制の抜本的な改革、小学校高学年における教科担任制の導入など、学校の指導体制の確立について提言いたしました。私も、松野博一主査のもとで、主査代理として党内の議論に参画してまいったわけでございます。  企業経営をしておりました私の学校における働き方改革についての考え方は、至ってシンプルであります。地域や保護者、教育行政あるいは教師自身にも内包しております、金八先生に代表されるような二十四時間戦う熱血教師像から脱却すること、それこそがこの問題の最大の目標であって、同時に大きな壁であろうということであります。  教師は確かに、子供たちの人生に大きな影響を与えます。すばらしい教師との出会いが自分の人生にとって決定的だった、そんな方々も多いことと思います。生徒が大人になって、どんなに大きな仕事をして世界的な業績を上げるような人になっても、その生徒にとって、教師はいつまでも教師であります。田中角栄元総理が母校である新潟の二田小学校の元校長、草間道之輔先生を生涯尊敬し、昭和四十九年に制定された教員人材確保法の制定にも、この田中元総理の草間先生への敬意が影響したことは実に有名な話であります。  かつて教師は、村や町の名士、インテリ、先生様でありました。昭和四十六年の給特法制定時も、まだそんな雰囲気、名残はあったことだと思います。しかし、それから半世紀たち、地域や保護者は、自分たちの頭の中にある二十四時間戦う熱血教師、金八先生像を目の前の教師に押しつけているようにも思います。保護者は、少しでも気に入らないことがあると、クレームを教師に対して申し立て、そんな親を見ている子供たちは平然と教師を見下すような態度をとる。そんな環境で教師は日々苦しんでいるのが実情なのではないでしょうか。  また、私自身、名古屋市立のある小学校でPTA会長を務めておりましたときに、教師が登校してこない子供たちのケアを余りにも丁寧に行い、それに振り回されているのを見て、これでは教師がもたない、むしろ、保護者に対してしっかりとした対応を求め、学校側はそのサポートに徹するべきだと校長先生に進言したこともありました。  私は、ここで一旦立ちどまって、学校とは何か、教師に与えられている使命とは何かを捉え直し、社会全体で共有する必要があると考えます。学校や教師の第一の本務は、よりよく生きようとか、よりよい社会にしていこうとか、子供たちに心から思わせる魅力のある授業をわかりやすく行うことであります。学校で学ぶ知識は、ほかの児童生徒と比較して自分の方が点数が高いと優越感を得るための道具ではありません。よりよく生きようとか、よりよい社会をつくるためにこそあると思います。それは決して建前でも絵そらごとでもありません。  公立の小中学校等には、国、都道府県、市町村が合わせて毎年十兆円という公費を投入しています。学習塾においては、子供たちや保護者はお客様でありますが、学校教育は、国民が教育基本法や学校教育法といった形で使命を明確に定め、それを実現するために毎年多くの公費を投じているという意味においては、個々の子供たちや保護者はお客様なのではなく、国民全体や未来社会に対して責任を負っているとも言えると思います。  実際、子供たちは、学校での生活のほとんどを、教室で授業を受けています。この授業がわからない、つまらないでは学校生活が灰色になってしまうのは当然のことでありましょう。  だとするならば、社会全体で、一旦、金八先生に二十四時間頼るという教師像から脱却をし、家庭や福祉と役割分担しながら、教師として最も重視すべき授業の質を高めるために教師が全力投球できる環境を確立することが、学校における働き方改革の目的なのではないでしょうか。やっと広がり始めた定時以降の留守番電話、そのようなことも、このように学校の働き方改革を理解してこそその重要性がわかるんだと思います。  そこで、初等中等教育局長にお伺いをいたします。  本年一月の中央教育審議会答申においては、学校の働き方改革の目的をどのように指摘されておりますでしょうか。私は、この答申は、教師の最大の本務は授業であり、授業を磨く時間と余裕の確保のためにも学校の働き方改革は重要であると提言していると認識しております。そのことを金八先生像からの脱却と私は捉えているわけでありますが、御見解をお伺いいたします。
  11. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  本年一月の中央教育審議会答申におきまして、学校における働き方改革の目的については、「教師のこれまでの働き方を見直し、教師が我が国の学校教育の蓄積と向かい合って自らの授業を磨くとともに日々の生活の質や教職人生を豊かにすることで、自らの人間性や創造性を高め、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようになることが学校における働き方改革の目的であり、そのことを常に原点としながら改革を進めていく必要がある。」と指摘をされております。  このような観点から、同答申においては、一人一人の教師は、我が国の教科教育等の蓄積と向き合い、目の前の子供たちが次代を切り開くに当たって日々の学びが持っている大きな意味を子供たちに伝え、学びの充実を図ることが求められており、持続可能な学校教育の中で教育成果を維持し、向上させるためには、教師が我が国の学校教育の蓄積を受け継ぎ、授業を改善するための時間を確保できるようにするための学校における働き方改革が急務であるとされております。
  12. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 ありがとうございました。  今回の改正法案は、いわば教師の業務の棚卸しを求めるものと考えます。  金八先生なんだから、あれもやってよ、これもやってよで積み重なった学校や教師の業務を仕分け、教師でなければできないことに業務を絞っていく。そのための働き方改革という総力戦の引き金、トリガーである教師の業務に関する上限ガイドラインを法的根拠のある指針に位置づけて実効性を高めるとともに、これらの業務の縮減を図った上で、夏休みに五日程度の休日のまとめどりをすることができるといった選択肢をふやすことが今回の改正法案の中身だと理解しております。  しかし、学校における働き方改革は、この改正法案で終わりではありません。むしろ第一歩と言うべきでありましょう。  昭和四十六年に制定された給特法では、教職調整額を本給の四%、期末手当を含めると六%支払い、時間外勤務手当は支給しない、管理職が時間外勤務を命じることができるのは職員会議や生徒の実習など四項目に限られるという仕組みであって、教師という仕事が、どこまでが職務でどこまでが職務でないのか、明確に線引きが難しいことを前提に設計されたわけであります。それは今でも妥当する側面もありますが、他方で、今のように、学校や教師は反論しないからと、保護者や子供たちが何でもかんでも教師に過剰な対応を求めている状況をしっかりと踏まえる必要があると考えます。  さらに、安倍内閣においては、働き方改革の推進の観点から、労働法制も大きく転換したことも重要な要素だと思います。  そこで、初等中等局長に再度お伺いいたします。  本年一月の中教審答申においては、現在の給特法にはどのような課題があり、今後の給特法のあり方についてどのような指摘がなされておりますでしょうか。具体的に御説明ください。
  13. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  給特法は、時間外勤務命令をいわゆる超勤四項目に限定した上で、時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しないかわりに、勤務時間の内外を問わず包括的に評価して教職調整額を支給する仕組みですが、本年一月の中央教育審議会答申においては、本制度のもとでは、所定の勤務時間外にいわゆる超勤四項目以外の業務を行う場合は、教師がみずからの判断で自発的に勤務しているものと整理されてきた、こうしたことから、給特法のために、学校の勤務時間管理が不要であるとの認識が広がり、また同時に教師の時間外勤務を抑制する動機づけを奪い、長時間勤務の実態を引き起こしているとの指摘がある、自発的勤務は勤務時間管理の対象にはならないという誤解が生じているのも事実である、そして、この誤解のために自発的勤務の時間も含めた勤務時間管理の意識を希薄化させ、その結果、時間外勤務の縮減に向けた取組がなかなか進まないという点も実態として認めざるを得ないとの指摘がなされております。  こうした課題も踏まえ、同答申においては、まず、給特法の基本的な枠組みを前提とした上で、文部科学省、教育委員会及び学校がそれぞれの役割と責任をしっかりと果たすことにより、在校等時間の縮減のための取組を総合的かつ徹底的に推進し、学校における働き方改革を確実に実施する仕組みを確立し成果を出すことが求められるとされたところであります。  その上で、給特法の今後のあり方については、働き方改革推進法が民間企業においては勤務時間の上限を法定し、罰則によりこれを遵守させる仕組みとするなど労働法制の大きな転換を図ったことを踏まえると、公立学校の教師に関する労働環境について、給特法といった法制的な枠組みを含め、必要に応じて検討を重ねることも必要であると提言されております。
  14. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 ありがとうございました。  給特法を根本から見直す必要があることはもちろんのことでありますが、そのためには、とにかく、積み上がった学校や教師の業務をしっかり棚卸しして教師の業務の量を見きわめるとともに、これからますます重要になる教師という専門職の処遇のあり方はどうあるべきかを、しっかりとしたデータと国民的な議論を重ねた上で見定めていかなければならないと思います。  このように、給特法のあり方の根本的な見直しは一朝一夕にできるものではありませんが、自由民主党においても、昨年五月、教育再生実行本部第十次提言において、「教師の勤務時間を縮減した上で、頑張っている教師の士気を高め、また優秀な教師を確保するためにも、人確法の精神も踏まえ、恒久的な財源の確保を前提に、教職調整額を含めた給特法の見直しや頑張っている教師の処遇の改善といった教師の処遇の在り方について引き続き検討する。」と盛り込み、議論を重ねております。  そこで、萩生田大臣にお伺いをいたします。  今回の改正法案を引き金、トリガーにして、学校における働き方改革を総力戦で徹底的に進め、学校や教師の業務をしっかり棚卸しして、教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境を整えつつ、三年後に実施される勤務実態調査の結果を踏まえた給特法の見直しが必要であります。しかし、そのための検討は、三年後からスタートさせていては、当然ながら間に合いません。文部科学省内外の英知を集めていただき、この改正法成立後直ちに省内で検討チームを編成していただいて、幅広い観点から議論を重ねる必要があると考えます。  そのためには、萩生田文部科学大臣の強力なリーダーシップが絶対必要不可欠であると考えます。大臣の御決意をお聞かせ願います。
  15. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 今回の法改正も踏まえ、まずは、教師でなければできないことに教師が集中できるように、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に実施予定の教師の勤務実態調査などを踏まえながら、教師に関する労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含む検討を行う必要があると考えております。  昭和四十六年の制定から半世紀が経過をしている給特法の見直しは、大変な大仕事だと思います。その検討については、その段階における働き方改革の進展や、三年後に実施予定の教師の勤務実態状況調査の結果などを踏まえる必要があるため、現段階では方向性を見定めることは困難ですが、検討の観点としては、まず、本年一月の中教審答申を踏まえた働き方改革の総合的な取組の中で、教師の職務と業務の量をどう捉え評価するか、また、これからの時代における教師の職務にふさわしい給与等の処遇のあり方をどう考えるか、教師集団の流動性や多様性を高める中で、それぞれの教師のライフステージやキャリアパスを踏まえ、子供たちと向き合い、教育の質の向上に取り組もうとする教師の意欲能力の向上に資する給与等の処遇の仕組みをどう構築するかなどが考えられます。  このような検討に当たっては、今後、文部科学省の内外の英知を集めて議論を深めるべく、省内で、職務にかかわらず、知見のあるメンバーで検討チームを編成して幅広い観点から議論する必要がありますので、文部科学大臣としても、先頭に立って検討を重ねてまいりたいと思います。
  16. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 大臣、ありがとうございました。  給特法の根本にさかのぼった見直しのためにも、この改正法案を踏まえて、学校における業務の徹底した棚卸し、縮減を図っていく必要があります。それを実現するに当たっては、文部科学大臣始め文部科学省の役割が非常に大きいと考えます。  平成二十八年度の勤務実態調査では、小学校の教師は、一日平均四時間二十五分間、教壇で指導をされております。これは、十年前に比べて、一日にして二十七分、一週間にして二時間十五分増加している現状であります。  自由民主党が提言した、十歳くらいまでの小学校低中学年において基礎読解力など基盤的な学力を全ての子供たちが確実に身につけるための教育課程の重点化、小学校高学年の教科担任制の導入は、子供たちへの教育の充実のためであることはもちろんのことでありますが、小学校の教師の働き方改革、授業負担の軽減という観点からも重要であります。  そこで、再度、萩生田文部科学大臣にお伺いをいたします。  自由民主党が提言した、小学校低中学年における基礎基本の確実な習得のための教育課程の重点化や小学校高学年の教科担任制の導入については、現在、中央教育審議会において専門的な審議が行われているとお聞きしておりますが、これらの施策は、子供たちの学びの充実とともに、学校の働き方改革の観点から大変重要な取組であります。これらの実現のためには、何より萩生田文部科学大臣の大臣としての意思だと思いますが、大臣の御決意をぜひお聞かせ願いたいと思います。
  17. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 文部科学省が平成十八年度に実施した教員勤務実態調査では、小学校教諭の一週間当たりの平均勤務時間は五十三時間十六分であったものが、平成二十八年度の調査では五十七時間二十九分となり、四時間十三分増加をしています。この増加のうち二時間十五分が授業時間の増となっており、小学校の教師は平均で一日当たり四時間二十五分の授業を行っていることとなります。  他方、子供たちや学校を取り巻く社会環境の激変は我々の予測を超えた規模とスピードであり、情報環境や家庭環境の変化によって、大人自身が本来ツールである情報端末に振り回されている中、子供たちの語彙や読解力のばらつき、小学生の暴力行為などの急増などが生じているのではないか、また、小学校高学年の児童の心身の発達指導内容の高度化により、一人の学級担任が全てを受け持つことは困難ではないか、少子化、過疎化により増加している少人数学校は、児童生徒が切磋琢磨し、協働する環境として適切なのかといった指摘もなされています。  これらを踏まえて、中央教育審議会において、新しい時代を見据えた学校教育の実現に向けて教育課程教員免許、教職員配置の一体的検討が行われており、これまでに、小学校高学年からの教科担任制の本格的導入、小学校中学年までの基礎的、基本的な知識及び技能の確実な習得等について議論がなされております。  今後、中教審の議論を踏まえながら、義務標準法や教員免許法、教育課程のあり方を含めた検討を行い、御指摘の、各小学校における創意工夫を生かした低中学年の教育課程の重点化や小学校高学年における教科担任制の導入に積極的に取り組んでまいりたいと思います。
  18. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 ありがとうございました。  今、中学校において、教師にとって大変大きな負担となっているのは部活動だと思います。  平成十八年度の勤務実態調査では一週間平均五時間二分だった部活動指導のための時間が、平成二十八年度には実に二時間四十一分ふえて、七時間四十三分となっております。これまでの部活動は子供たちの自主的なトレーニングも多くて、これらには教師は立ち会っていないことも少なくなかったのでありますが、事故があった場合の学校側の責任を考え、部活動に教師がずっと張りついているという状況が、この十年で、一週間で三時間近く部活動指導の時間がふえるという結果につながったのだと思います。  少子化が進んでいる中、部活動も一つ一つの学校で閉じていってしまっては、部活動の持続可能性がないことも厳然たる事実と思います。  そこで、萩生田大臣にお伺いをさせていただきます。  本年一月の中教審答申において、将来的には、部活動を学校単位から地域単位の取組にして、学校以外が担うことも積極的に進めるべきと提言されておりますように、学校の働き方改革の観点からも、部活動の持続可能性の観点からも、部活動についてはここでそのあり方を抜本的に見直す必要があると考えます。  例えば、千代田区立麹町中学校のグラウンドは、定時までは学校のグラウンドでありますが、定時以降は千代田区のグラウンドとして、学校とは別の主体スポーツ活動を実施しております。今後、部活動指導意欲的な教師や、萩生田大臣が今まで熱心に取り組んでおられます、アスリートとしての経験を持つ教師などが学校以外の主体が行うスポーツ活動や文化活動に兼職、兼業の許可を受けて積極的に参加することを、今後の重要な選択肢として位置づけるべきだと考えます。  このような部活動の大転換は、まさに萩生田文部科学大臣にしかできない大仕事だと考えておりますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
  19. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 池田先生御指摘のとおり、部活動は教育効果が大きいことはもちろんなんですが、部活動指導中学校教師の業務の多くを占めるものの一つであり、その多くが所定の勤務時間外であると考えられます。また、スポーツ科学などの観点からも、長時間にわたる練習は事故の背景となるなど、短い時間で効果的な練習を行う部活動の転換が求められており、既にこのような観点から部活動改革を進め、成果を出している学校も実際にございます。  文部科学省としても、部活動指導員を本年度全国に九千人配置するなどの支援を行っているところです。  学校における働き方改革の観点からも、部活動ガイドラインに基づく部活動の活動時間の適正化で百二十時間、部活動指導員の活用で百六十時間の在校等時間の削減になるものであり、引き続きこのような取組を進めてまいりたいと思います。  他方、生徒数の減少により、中学校の運動部活動の数も減少するとともに、大会における複数校合同チームの参加数も急増しております。今後もこの傾向は続くものと思われます。  したがって、我が国の教育を支えてきた部活動の持続可能性の確保の観点からも、中教審答申では、「将来的には、部活動を学校単位から地域単位の取組にし、学校以外が担うことも積極的に進めるべきである。」と指摘をされており、御指摘のとおり、部活動指導意欲的な教師やアスリートとしての経験を持つ教師などが学校以外の主体が行うスポーツ活動や文化活動に兼職、兼業の許可を受けるなどして参加することも、今後の重要な選択肢として検討してまいりたいと思います。  このため、省内に部活動のあり方検討チームを設置したところであり、中教審答申の内容や御指摘の点も踏まえつつ、今後の部活動のあり方についてしっかりと議論をしてまいりたいと考えております。
  20. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 大臣、詳しい説明をありがとうございました。よろしくお願いを申し上げます。  最後に、この問題は、本委員会にとって、今後しっかりと議論を進めていきたいと思っておりまして、予告のような形にもなってしまいますが、一点、押さえなければならない重要な課題を指摘させていただきたいと思います。  給特法改正案第七条第一項は、「教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資する」と、学校の働き方改革の目的を明記しております。全くそのとおりでありまして、学校の働き方改革の目的は、質の高い教師が教師でなければできないことに全力投球できる環境を確立することにより、教育の質の向上を図ることにあります。  その意味で、今回の給特法改正案と教師の資質を高めるための教育職員免許法は、不即不離、一体となって教育の質を支えるものであることに、どなたも異論はないと思います。  今、神戸市須磨の小学校における教師間の暴力やハラスメントが大きな社会問題になっております。この問題に関連して、教育評論家の尾木直樹氏は、ハラスメントの加害教師が二度と教壇に立てないように、教員免許法を改正すべきだと指摘しています。  私はそこまでは申しませんが、教員免許法についてはかねてから指摘していることがあります。いわゆるわいせつ教員の問題であります。わいせつ教員、特に、わいせつ行為を繰り返す教員による教え子への性犯罪が後を絶ちません。  先月十八日にも、秋田県で、生徒の体をさわるわいせつな行為をしたとして、県内の特別支援学校に勤務する三十代男性教諭が懲戒免職処分となりました。非常に許しがたい事件でありますが、わいせつ教員、特に、わいせつ行為を繰り返す教員による教え子への性犯罪が後を絶たないことに、国会議員の一人として、先生を選ぶことのできない子供たちや保護者に対して申しわけない気持ちでいっぱいであります。私自身、有権者の方々から、今の学校現場はどうなっているんだとの御不安やお叱りをいただくことも少なくありません。  国会においても、刑法改正、強制わいせつや強制性交等の暴力的性犯罪厳罰化されるとともに、親告罪の対象ではなくなりました。今後は、これら教師の卑劣な行為は秋霜烈日で厳しく処断されることだと思います。  しかしながら、これで保護者や子供たちは安心となるでしょうか。政府の審議会などで活躍されております白河桃子さんは、免許失効になっても大学で学んだ教師の単位は取消しにならない、何と三年で教員免許の再交付が申請できると、驚きのコメントを寄せております。  そこで、総合教育政策局長に、現行の法制度についてお尋ねを申し上げます。  わいせつ行為で懲戒免職を受けた教員であっても、三年後に教員免許の再交付を申請すれば再び教壇に立つことができますか。また、強制わいせつや強制性交等の暴力的性犯罪によって懲役の刑を受けた教員であっても、十年後には刑が消滅し、再び教員免許の再交付を申請すれば、同じく再び教師として教壇に立つことができますでしょうか。具体的な理由とともに、端的に述べていただければと思います。
  21. 橘慶一郎

    ○橘委員長 時間が来ておりますので、端的にお願いします。
  22. 浅田和伸

    ○浅田政府参考人 はい。  私から、現行制度の説明をさせていただきます。  教師による児童生徒に対するわいせつ行為等については、文科省としても、教育委員会に対して、原則として懲戒免職とするなど厳正な対応をするように指導を行ってきております。  現行制度では、公立学校の教師が懲戒免職処分や禁錮以上の刑を受けたり分限免職処分を受けた場合には、教育職員免許法第十条第一項の規定により、その教師の免許状は失効します。その場合、同じく教育職員免許法第十三条により、免許状が失効したという事実が官報にも掲載されることになっています。さらに、文科省では、平成三十年度から、この免許状の失効に関する官報掲載情報を教育委員会等の採用権者に提供する取組も行っております。  懲戒免職処分や分限免職処分を受け、免許状の失効から三年を経過した場合、あるいは、禁錮以上の刑の執行を終わった者が罰金以上の刑に処せられずに十年を経過して、刑法第三十四条の二の規定により刑の言渡しの効力が失われた場合には、教育職員免許法第五条により、新たに免許状の授与を受けることができることとされています。仮に免許状の授与を受け教師として採用された場合には、再び教壇に立つことがあり得るということになります。  こうした期間の定めは他の公務員や職業資格でも設けられておりますが、それは非違行為を行った者の人権や社会復帰といった観点等を考慮したものであると解されていると承知をしております。
  23. 橘慶一郎

    ○橘委員長 池田君、時間が参っております。
  24. 池田佳隆

    ○池田(佳)委員 大変信じられない制度だと思います。  この問題については、本日は指摘にとどめ、引き続き、ぜひこの委員会で深く積極的に議論させていただきたいと強く御要望を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。  ありがとうございました。
  25. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、白須賀貴樹君。
  26. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 自民党の白須賀貴樹でございます。  まず初めに、このような質問の機会を頂戴しましたことを心から感謝申し上げますとともに、今回の委員会開催におきまして野党の皆様方の御協力を頂戴したことをまず心から感謝申し上げたいと思います。  私は、歯科医師でもございますが、学校法人の理事長、そしてまた社会福祉法人の理事長をやっておりまして、幼稚園と保育園の方の現場で働かせていただきました。ですから、私のきょうの質問は、現場で働いている教員の先生方の味方として、現場の意見として私もちょっと発言をさせていただきたいと思いますので、よろしく御指導のほどお願い申し上げます。  まず初めに、学校の先生方の給与についての御質問をさせていただきたいんですが、平成二十九年度の一般行政職の方と教員の方の、平均年齢四十二歳、大学卒として、年収ベースで出した数字がございます。これをまず比べてもらいたいんですが、一般行政職の方、年収で五百九十四万七百六十二円でございます。これは平均値です。これは時間外勤務手当の三十六万八千八百四十四円を追加してこの平均額を出しておりますが、教員の方々の年収は平均で六百十万六千六十一円と、一般の行政職の方よりも十六万五千二百九十九円高い状態になっております。  これは、皆さん御存じのとおり、教師の処遇は教員人材確保法によって一般の行政職の方よりも優遇されております。また、給特法による教職調整額は本給に組み込まれるために、期末手当でもこれが増加しております。  私、ちょっと調べられなかったんですけれども、期末手当で増加しているわけですから、退職手当にもこれは反映されるわけなんです。私、退職手当の方をちょっと調べることができなかったので、まず質問させていただきたいんですけれども、質問に移りますと、公立学校の教師について、教職調整額があることによって退職手当はどの程度優遇されていますか。また、教師の給与は、新人と中堅のそれぞれで、一定規模の民間企業と比較してどれぐらいの水準になっているか、まず御質問させていただきたいと思います。
  27. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  一般の公務員の場合、退職時の給料月額に勤続年数に応じた支給率を乗じて退職手当は計算をされますが、公立学校の教諭の場合、退職時の給料月額と教職調整額の合計額に勤続年数に応じた支給率を乗じ、退職手当が計算をされることとなっております。仮に教諭のまま定年退職を迎えた方の場合で試算しますと、教職調整額の影響によりまして、退職手当は約七十七万円加算されて支給されることとなっております。  また、公立学校の教師と民間企業の社員との給与の比較についてでありますけれども、東京都と熊本県を例にとって説明をさせていただきますが、まず東京都の場合、初任で比較すると、教師は約二十四万五千円、一方、千人以上の民間企業の場合は約二十一万三千円です。また、東京都の中堅の方で比較を行いますと、四十歳の教師は約四十四万三千円、千人以上の民間企業の場合、これは四十二歳の場合でございますが、四十四万三千円となります。  また、一方で、熊本県の教師の場合、初任で比較を行いますと、教師は約二十万九千円、五百人以上規模の民間企業の場合は約二十万七千円。熊本県の中堅で比較を行いますと、四十歳の教師は約三十八万円、千人以上の民間企業は、四十二歳でございますが、三十四万円となっております。
  28. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 ありがとうございます。  今のお話から、教職の方々は一般の行政職の方よりも退職金もちゃんと増額されておりますし、また、民間企業と比べても、基本的には、少し割高のところ若しくはとんとんのところ、同じぐらいの処遇でございます。  このように、単純にお給料だけ、給与水準だけで比較してしまうと、教師は優遇されております。この優遇されている状態は、私たち政治家の責任、政治の責任として、これはしっかりと守っていかなきゃいけないし、もっと拡充していく、これは私たちの使命だと思っております。  しかし、何が問題かというと、このお給料以上の仕事が余りにも多くありませんか。余りにも学校の先生方が、もう子供のことは全て学校に任せるみたいな形で、余りにも学校の先生方のお仕事がずっと積み上がってきていませんか。本来、働き方改革をするならば、給与に見合ったという言い方はちょっと失礼ですけれども、この給与の中でもちゃんとたえられるだけのお仕事にしていきましょうよね、先生方が本来やるべき教育とか子供たちの指導とか、そういったものに時間をしっかりと割いてあげて、それ以外の業務をしっかりと棚卸しをさせてあげようよね、これが本来の働き方改革で、本丸のはずなんです。  ですから、私は、質問していきたいんですけれども、学校における働き方改革は、教師でなければできない業務以外の業務を徹底的に棚卸しするものであります。今回の改正案を踏まえ、どのような業務を削減したり効率化したりできるのか、具体的にお尋ねしたいと思います。
  29. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  現在の教師の勤務実態を踏まえますと、上限の目安時間を達成するためには、さまざまな施策に総合的に取り組む必要があるというふうに考えております。  本年一月の上限ガイドラインを踏まえ、業務を大幅に縮減した学校も出てきているところであり、今回の改正により指針に格上げをすることで、学校における働き方改革を全国の学校に着実に展開してまいりたいというふうに考えております。  業務縮減に向けた取組としては、例えば、登校時間等の見直しによる出勤時刻の適正化で年間約百五十時間、スクールサポートスタッフの配置や留守番電話の設置等により年間約六十時間、児童生徒の休み時間における対応や校内清掃等への地域人材の参画により年間約百時間、中学校における部活動指導員の外部人材の活用により年間約百六十時間などの在校等時間の縮減が可能であると考えており、予算制度、学校現場での改善の総力戦を徹底して行い、その組合せで成果を出してまいりたいというふうに考えております。
  30. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 御説明ありがとうございます。  本当に、これは総力戦なんですよね。よく大臣が特効薬のない総力戦という言葉も使っておりますけれども、これは本当に御指摘正しくて、一つこれを改革すれば全部がよくなるというものではなくて、さまざまな施策を組み合わせていって、一個一個乗り越えていって、その結果として働き方改革ができる。これが教職員の働き方改革の本丸だと思っております。  きょう配らせてもらった私の資料を見ていただきたいんですけれども、「岐阜市における教職員の働き方改革の取り組み」というものでございますが、大臣はもう御存じだと思いますけれども、この岐阜市の教育委員会はむちゃくちゃすごいですね。教育長早川教育長というのは、物すごく英断をされたんじゃないかな、そしてまた、すごい先駆的な取組をされていると思います。  資料を見てください。  この岐阜市の働き方改革の取組は何がすごいかといいますと、岐阜市における夏季休業中の学校閉庁期間という形で、平成三十年の八月四日土曜日から八月十九日の日曜日まで、何と十六日間、学校を閉めたんです。  コンビニが二十四時間あいていて当たり前だと思っていたときに、オーナーの方々がこれではもうどうしようもないから二十四時間をやめさせてくれという新聞記事が出たときに、私もはっと気づいて、確かにコンビニが二十四時間あいているのは当たり前だと思っていたなと思いましたが、学校も、ある意味、ずっとあいているというイメージがあったものを、岐阜市の教育委員会は、しっかりとサポートをして学校全体を閉めてしまおうと。  そして、そのときに、連続閉庁を実施するに当たり、市の教育委員会のサポート体制というものもつくったんです。これがまたすごいんですね。  これは、学校が閉庁期間中の場合、留守番電話を設定し、市の教育委員会が二十四時間緊急電話で対応する、そしてまた、会議、研修、補充学習、部活動指導等の通常業務は原則行わない、そしてまた、事前に想定される対応策をFAQにし、学校及び自治会、学校運営協議会等関係者に周知をする。つまり、物すごい強力教育委員会のサポートをもって教職員の方々の働き方改革を背中を押して、そして学校の閉鎖を実際にやったんです。  そして、その後に、実施後のアンケートもしっかりととっております。このアンケートを見ていただくとわかりますが、勤務日十日間のうち、全く出勤しなかった教職員は四九・五%、一度でも出勤をした方は五〇・五%。これは、後でそのデータの説明もします。  次のページを見ていただきたいんです。  休暇の主な活動内容、もちろん休養として七七・九%、家族との触れ合い五〇%、趣味三九・一%、国内旅行三九%、自己研さん二〇・九%、海外旅行八・二%、家事七・四%、また、その他の休暇の活用として、人間ドックとか、免許の更新とか、家族の介護とか、教員採用試験の勉強とか、帰省とか、さまざまなことに、まとめて休みをとったことによって使えるんですね。  しかも、今回、学校に行かなくちゃいけなかった理由というのが、動植物の世話で二〇・九%、郵便の確認が一四・九%、校舎の見回り一四・三%、ここら辺は何とか乗り越えられるはずの分野でございます。だから、もっともっとこれをしっかりと充実していけば、ほぼ一〇〇%の方が、この十六日間学校に来なくても、学校に来なくてもいいというより、お休みをとることができる、しっかりととることができる。  そして、この連続学校閉庁日に対する教職員の方々の支持率、(四)を見てもらいたいんですけれども、今回の全教職員のうち九二・四%の方が、このシステム、この制度を支持しております。そして、図の五、下に行きますと、来年度への希望は、何と、拡大が一〇・九%と維持が七六・四%で、八七・三%の方々がこれを支持しております。  そして、その次のページを見ていただきたいんですが、これ、私、見て、本当にちょっと心を打たれたんですけれども、教職員の支持をされている意見からというところです。最初に、一個目、気兼ねなく年休をとることができた。この気兼ねなくというのが物すごく大切で、学校がずっとあいていたら、ひょっとしたら何かあるかもしれないとか、自分の生徒が、ひょっとしたらここで部活動をやっているかもしれないから、よし、見に行こうとか、恐らくいろいろなことを考えたりしてしまう先生もたくさんいらっしゃると思います。  これは、いいことというか、学校の先生の思いですから、すばらしいんですけれども、結果的に、そのいろいろな思いのおかげで、先生方がプレッシャーになり過ぎちゃったり、体が疲れてしまったり、気持ちが疲れてしまっているのも、これも現実です。だからこそ、気兼ねなく年休をとることができた、この最初の支持の意見を見たときに、僕、本当にうれしかったんです。  そしてまた、私、実際、お休みをとった方からの生の声を聞いた文科省職員の方からお話を聞いて、もっと感動したのが、休みをとった先生の中に、山に登りに行ったらしいんです、そして、高い山で夜を過ごしたらしいんですけれども、そのときには、外灯等がない山ですから、もう空が満天の星で、本当にすばらしい、きれいな星空だった、その星空を子供たちに見せたい、子供たちに伝えたいと言ったそうです。  やはり、学校の先生が、自分が体験したことや自分の経験から、子供たちにそれを伝えて、子供たちがそれを自分たちもやってみたいなと思わせるのも、そして想像させるのも、やはり教育なんです。だからこそ、学校の先生方にはたくさんの経験を積んでもらいたいし、また、学校の先生方は、御自分が笑顔じゃなかったら、子供たちを笑顔にさせることはできません。だからこそ、先生方には幸せになってもらいたいし、そのための、今回はまとめの休暇とり、そういう思いがあって岐阜市の教育委員会はこういったことを始めたんじゃないかな、そのように思いました。  その中の、次の支持の意見も、心身ともにリフレッシュすることができた。そして、次も大切です。日直がなくなるのは職員の少ない小さな学校では大いに効果がある、仕事のオンとオフをはっきり決めることでやるべきことが精選された、こういったたくさんの意見。  そしてまた、(五)の方で、地域関係者の支持率、これも、周りの方々、地域の方々も、九六・二%が支持。その結果、やはり私と同じように、地域関係者の記述の意見としましては、先生が元気でないと子供たちは元気にならない、一斉に休みをとることはとてもいいこと、さまざまな御意見がございました。  ここで、私もちょっと文科省の方に質問したいんですが、この岐阜市の平日十日を含む十六日間の連続の学校閉庁日の実施を推進する上で、今回の改正案の休日のまとめどりはどのような意味があるのか。また、学校閉庁期間中は学校は留守番電話対応にして教育委員会が二十四時間緊急対応することも、通常業務を入れないようにすることも、教育委員会のリーダーシップが欠かせないと思います。文部科学省はこのような教育委員会の取組をどのように支えるのか、教えてください。
  31. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  御指摘の岐阜市におきましては、夏休み中に、当省で知る限り最長の、平日十日間を含む十六日間連続の学校閉庁日を設定し、この閉庁期間中の有給休暇の取得を奨励するとともに、土曜日に学校行事を行った場合の週休日の振りかえなどを行っております。  しかしながら、現行制度上、週休日の振りかえは一日又は半日単位に限られておりまして、一時間単位の勤務時間の延長に応じた休日の確保はできない仕組みというふうになっております。  この点について、地方公務員のうち教師については、一年単位の変形労働時間制を活用できるよう法制度上措置することにより、一時間単位の勤務時間の積み上げによる休日のまとめどりを可能にすることで、学校閉庁日の取組が一層進むものと考えております。  委員の御指摘の岐阜市において、教育長が先頭に立って、閉庁期間中の学校は留守番電話設定とし、教育委員会が二十四時間緊急電話で対応するということとともに、会議、研修等の通常業務を行わないとすることにより、長期間の学校閉庁日を実現しております。  文科省としましては、こうした取組を支えるため、学校閉庁日の設定を促すとともに、研修の整理、精選、部活動の適正化、高温時のプール指導の見直しなどの長期休業期間中の業務の見直しを求める通知を本年六月に発出をしたところであり、部活動の大会の日程を含めたあり方の見直しに関する関係団体への働きかけや、独立行政法人職員支援機構の夏季休業期間中の研修日程の見直しを図ることなどにより、長期休業期間中の業務の縮減と、それによる教師の休日のまとめどりをしっかりと後押ししてまいります。  実際に、夏季休業期間における学校閉庁日の取組は広がりつつあるとともに、一部の地方公共団体においては、部活動の大会の見直しも進められております。  また、教職員支援機構においても、来年度は、八月八日から十六日までの九日間は研修を実施しない予定としているところであります。
  32. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 ありがとうございます。  今回の法律改正によりまして、一年単位の変形労働時間を条例によって実施ができるようになりますと、この岐阜市の教育委員会の取組はますますしっかりとした根拠を持って背中を押すことができますし、日本じゅうのさまざまなところでこれを実施してもらったら、私、結構幸せな教員がふえると思うんです。だから、私は、今回のこの法律、どうしても前に進めてもらいたい、その思いでございます。  ただ、先ほど言ったように、これを一個やったからといって全てが解決するわけじゃないんです。だからこそ、この学校の働き方改革を進める上では、当たり前ですけれども、教職員の定数の改善もしなきゃいけない、学習指導員もふやさなきゃいけない、スクールサポートスタッフも必要だし、部活動の指導員とか、そういった外部人材の活用も絶対的に重要なんです。  ですから、本年度の国の予算におきましては、この学習指導員、スクールサポートスタッフ、部活動の指導員、合わせて二万人規模で確保するための予算を盛り込んでおります。来年度は更にそれを充実していく必要もございます。  ここで質問させていただきます。  現在、学校には、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、特別支援教育支援員、部活動指導員、スクールサポートスタッフ、学習指導員など多くの専門人材、外部人材が配置されておりますが、その現状と今後の充実の方向性について説明をいただきたいと思います。
  33. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  学校における働き方改革を進めるためには、教師でなければできない業務以外の多くの仕事を教師が担っている現状を抜本的に変えることが必要であり、多様な人材との連携を進め、チームとしての学校を実現することも重要であるというふうに考えております。  現在、学校は、多くの専門スタッフや外部人材が配置をされていますが、例えばスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、医療的ケアのための看護師、言語聴覚士、作業療法士、理学療法士など、専門家を学校に配置するための予算補助を行っています。また、学習指導員やスクールサポートスタッフ、部活動指導員など、学校教育活動や教員の負担軽減を図るためのサポートスタッフの配置についても予算補助を行っています。さらに、特別支援教育支援員やICT支援員、学校司書などの配置については、所要の地方交付税措置が講じられておるところでございます。  学校や自治体独自の取組としても、部活動指導員などの多くのボランティアの方々にも学校は支えられているというふうに考えております。令和二年度概算要求におきましても、外部人材の配置の拡充に向けてさらなる充実を盛り込んでいるところであり、文部科学省としては、こうした環境整備等を通じ、教師が児童生徒と向き合う時間をしっかり確保できるよう、取組を進めてまいりたいと考えております。
  34. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 丸山局長は、実直で真面目で、言ったことはちゃんと行動される人ですから、これからも拡充のほどをよろしくお願いしますし、一緒に協力していきましょう。本当にすばらしい局長ですから、応援します。  そしてまた、私が自分で学校法人等を経営していて、はっきり言いますと、九九%の父母、御父兄の方々、そしてまた保護者の方々、皆様方は、本当にすばらしい御理解をいただいていて、我が子も人の子も一緒に成長させていく、そのための父母会だという御理解をいただけますが、本当に数人、数%の方、その方々の中には、どう考えても理不尽な意見とか、どう考えてもこれは園として対応ができない、そういった内容をひたすら父母の会とかそういった場で御発言をされる方というのは、最近ふえてくるような傾向が見受けられておりますが、恐らく、学校の現場でもそういったことがあるのではないのかな、そのように推測できますし、私自身を少し振り返ってみますと、確かに、自分の息子が何かあったときには、学校の先生にきつく言ってしまったことがあったなという思いもございます。  ですから、やはり、人間というのは感情的な生き物でございますから、その感情が行き過ぎてしまったときには、学校と保護者の方だけでの話では相当難しいという状況もひょっとしたらこれからふえるんじゃないかな、そのように思っているところがございますので、私自身、先生の働き方改革の中で組み入れてもらいたいのが、やはりスクールローヤーなんですね。法律家を、父母の会というか、保護者の方々の立場だけではなくて、そしてまた学校の立場だけでなくて、第三者的に中立な立場で、それが本当に理不尽な要求なのか、それとも法的にそれは学校が負うべき責務なのか、それともそうではないのか、若しくは保護者の方が負わなければいけない責務なのか、そういったものをしっかりと冷静にジャッジメントができる、そういった方が必要なんじゃないかなと。  よく聞く話によりますと、延々と一部の方々がずっと発言をし続けて父母の会が何時間も続いてしまったり、また、全ての業務が終わってやっと家に帰ろうかなと思った教員の方が、夜の八時ぐらいに保護者の方からお電話をいただいて、そこから一、二時間ずっとお電話をとらなくてはいけなくなっちゃって、それが終わったときには、自分の子供の寝顔も見れずに、本当に自分は何をやっているんだろうと思って、物すごくつらくなったとか、そういったお話を聞くと、これからの時代も含めて、そういった教員の方々の働き方改革をする上で、私は、スクールローヤー、そういったものが必要なんじゃないかなと思っております。  ここで御質問させていただきます。  今後、教師や校長では対応し切れない保護者からのクレームやトラブルはますます増加することが見込まれております。気軽に相談できたり、父母の会などに専門性と第三者性を持つ立場で参加して冷静に保護者と向き合ったりするスクールローヤーはこれからの学校運営に不可欠だと思いますが、認識と今後の充実政策について御説明をお願いいたします。
  35. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  近年、保護者から学校への過度な要求など、学校や教育委員会が児童生徒を取り巻く問題について法務相談を必要とする機会が増加をしているというふうに承知をしております。  文部科学省では、法律の専門家である弁護士が、その専門的知識経験に基づき、学校における教員からの法的相談に対応する体制の整備や、法的側面からのいじめ予防教育に関する先進的な取組を開発するため、いじめ防止等対策のためのスクールローヤー活用に関する調査研究を実施しているところであります。本調査研究におきましては、委託を受けた自治体において、実際に、学校からの連絡を拒否し続ける保護者への対応の相談や、弁護士を派遣して法に基づくいじめ問題への対応、検証の支援を行うなどの活用事例が報告をされております。  これらを踏まえまして、スクールローヤーの配置については、関係省庁とも協議をしながら、可能な支援措置について検討を進めているところであり、学校、教育委員会における法務相談体制の整備に向けてしっかりと尽力してまいりたいと考えております。
  36. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 私は、教員の働き方改革においてはこのスクールローヤーも必要だと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。  ですから、教員の働き方改革というのは、今回の法案が全ての、万能の特効薬ではございません。でも、一つ一つ積み重ねていって、岐阜市の教育委員会のように幸せな教員の方々がふえていく、そんな改革をしていきたいと思いますが、そのためにはどうしても大臣のリーダーシップが必要となっております。大臣のこの改革に対する決意をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
  37. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 お答えします。  教師の長時間勤務の実態は極めて深刻であり、保護者との対応に苦しむ教師も少なくありません。持続可能な学校教育の中で教育成果を維持し、向上させるためには、教師のこれまでの働き方を見直し、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるよう、学校における働き方改革が急務だと思っております。  学校における働き方改革は、先生も御指摘いただいたように、特効薬のない、まさに総力戦で臨まなくてはなりません。上限ガイドラインの策定、業務の役割分担、適正化、小学校における英語専科指導の充実等の教職員定数の改善や、今御指摘のあったスクールローヤーを含む外部人材の確保などの取組を総合的に進めてこそ、初めて効果が上がるものと認識をしております。  また、先ほどは岐阜市の例を御提示いただきました。私も大変関心を持って見ております。資料にはなかったんですけれども、岐阜市は中核市でありますから、教員の研修を、多分、市を挙げて、時期をずらして、例えば夏の後半にやろうとかというようなことも一つ功を奏しているんだと思いまして、こういった先進の成功例をしっかり横展開をしていきたい、こう思っております。  本法律案は、こうした総合的な取組の一環として、本年一月の中教審答申を踏まえ、上限ガイドラインを法的根拠のある指針に格上げすること、休日のまとめどりの推進のため、一年単位の変形労働制を地方公共団体の判断により条例で選択的に導入できるようにすることを内容としております。  なお、本法律案の実効性を高めるためには、各地方自治体において制定することとなる条例や規則等が法律の趣旨や目的に沿ったものになることが極めて重要であり、必要不可欠であると考えております。  文部科学省として、この思いを全国の皆さんと共有していただけるように、条例等の制定に取り組んでいただく上で、全国の教育長が集まる会議など、あるいは地方三団体の皆さんなど、さまざまな場を活用して今回の改正の趣旨や意義の周知徹底を図ってまいりたいと考えております。  学校の働き方改革は、教師自身においてみずからの働き方を見直していくことも必要ですが、教師個人の働き方のみに帰結するものではなく、教師一人一人の取組や姿勢のみで解決できるものではありません。  我が国において学校教育について責任を負う文部科学省には、それぞれの学校や教育委員会における積極的な取組が着実に進むよう、条件整備や情報発信、制度改正を行うことが強く求められており、私自身、文部科学大臣として、この問題について先頭に立って全力を尽くしてまいりたいと思います。
  38. 白須賀貴樹

    ○白須賀委員 ありがとうございました。  萩生田大臣とともにすてきな学校をつくっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。
  39. 橘慶一郎

    ○橘委員長 次に、浮島智子君。
  40. 浮島智子

    ○浮島委員 おはようございます。公明党の浮島智子でございます。  ただいま議題となりました公立義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきます。  公明党は、これまでも、学校における働き方改革の先陣を切りまして議論を進めてまいりました。平成二十九年十一月には、教員の働き方改革プロジェクトチームにおきまして、教職員定数の拡充とともに、スクールカウンセラー等の専門スタッフ、また教員の事務作業を補助するスクールサポートスタッフ等の増員、そして部活動指導員の配置に関する支援制度の創設、学校の現場における勤務時間の適正な把握の徹底など、改革の実現に向けた提言を取りまとめさせていただきました。  この公明党の提言を踏まえまして、文部科学省でも中央審議会において審議を重ね、本年一月、答申がなされました。この答申は、教育関係者はもちろんのこと教育行政や労働法制の専門家、そして、日本労働組合総連合会の相原康伸事務局長など関係者も委員として参加をした、学校における働き方改革特別部会において集中的に議論が行われた末にまとめられたものでありまして、国に対しては、教職員や専門スタッフ等の外部人材の充実、勤務時間管理の適正化そして業務改善への支援、小学校教科担任制の導入など制度の改善の検討などとともに、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン、この実効性の強化、そして休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用のための制度の改正が提言されているところでございます。  平成二十八年度の勤務実態調査の結果から推計すれば、平均で、小学校の教師は年間八百時間、中学校は千百時間程度、勤務時間外に勤務をしていると思われます。子供に関することは全て学校で対応してほしいといった保護者や地域の意識の中で、今、学校は、残念ながら、ブラック職場と言われているのが現状でございます。  先日、学校の教師に内定している、ある教職大学院の学生さんから、教師になるに当たって最も苦労したことは何ですかとお話をお伺いしたところ、最も苦労したことは両親を説得することだったと言われていました。私はこれを聞いて大変なショックを受けました。教師という職業が親を説得しなければできない、つけない職業であってはならないことは当然だと思います。  この状況から脱するためには、本年一月の中央教育審議会の答申で提起されました学校の働き方改革のための総力戦、政治、行政、学校そして地域や保護者が一体となって、確実に前に進めていくほかないと思います。  そのような観点から、今回の法案は、教師が誇りを持って、教師でなければできないこと、それに全力投球できる環境を確立する、与党両党の議論や中央教育審議会における連合そして労働法制の専門家も加わった丁寧な審議の積み重ねを踏まえて立案されたもので、公明党として、これは必要な法案だと考えているところでございます。  学校における働き方改革の大前提としては、学校現場における在校等時間の管理。そして、文部科学省が昨年実施した調査によれば、ICTの活用やタイムカードなどにより勤務時間を客観的に把握していると回答した教育委員会は、全国で四割程度にしかすぎません。また、適切な在校等時間の把握と管理がなければ、長時間勤務をとめることもできません。同時に、勤務時間の把握に際しては、できる限り管理職や教師に負担がかからないようにすること、これも重要であります。  公明党では、ICTの活用そしてタイムカードの導入等を通じた在校等時間の適正な把握そして徹底、教職員が在校等時間について改めて意識を持って勤務するような取組の必要性をこれまでも訴えてまいりました。  そこで大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。大臣は、本年十月十八日の閣議後の記者会見におきまして、学校の先生というのは、タイムカードで労働内容、労働時間をはかるのは非常に難しい職業、タイムカードじゃなかったらどうやるんだと言われれば、それはそれぞれ皆さん、今の段階でも何時に出てきたというのは、例えば自分で記録を残すこともできると思いますから、そこは校長先生を中心にですね、人事管理、今までもやってきているので、タイムカードがなければ学校の人事管理ができないという御批判には当たらないと私は思いますけどと発言をなさっております。  私は、この発言では、客観的な方法で勤務時間管理しなくてもいいと誤解されかねないと思います。法律上の客観的な方法によって勤務時間管理を行うことが義務となっている中、学校現場において、タイムカードやICTを活用した客観的な方法による教師の在校等時間の把握と管理を全ての学校において確実に実施することについて、文部科学省としてどう取り組むのか、決意と具体策をお聞かせください。
  41. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 お答えします。  勤務時間管理は、従来より、労働法制上、教育委員会や学校の責務とされていましたが、働き方改革推進法による労働安全衛生法等の改正により、タイムカードなどの客観的な方法等による勤務時間の状況の把握が、公立学校を含む事業者の義務として、法令上、明確化をされております。  本年十月十八日の会見において、私から、タイムカードのみで勤務時間をはかるというのは非常に難しい、必ずしもタイムカードではからなくてもきちんとできる旨の発言をいたしましたが、これは、学校においても客観的な勤務時間管理が必要であることの前提として、教師には、研修や児童生徒等の引率など校外での勤務も想定され、学校に設置されたタイムカードのみで勤務時間を管理することが難しい場合もあること、勤務時間管理については、タイムカード以外にも、ICTの活用、例えばパソコンのログイン、ログアウトで既に管理しているものもありますので、校外での勤務については、本人の報告などを踏まえて計測することが考えられることを念頭に置いて申し上げたものであります。  文部科学省としても、従来より、勤務時間管理の徹底を呼びかけてきたところですが、本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインにおいても、在校時間は、ICTの活用やタイムカード等により客観的に計測し、校外の時間も、本人の報告などを踏まえてできる限り客観的な方法による計測をすることとしており、今回の改正により策定することとしている指針においても、同様の内容を示すことを想定しています。  また、本年実施した、教育委員会における学校の働き方改革のための取組状況調査においても、勤務時間管理の状況を調査し、今後、客観的な方法により、在校等時間の把握をしていない教育委員会名を公表するなど、取組状況を都道府県、市町村別に公表することとしているところであり、文部科学省としては、引き続き、客観的な方法による勤務時間管理の徹底を促してまいりたいと思います。
  42. 浮島智子

    浮島委員 ぜひともよろしくお願い申し上げます。  今回の法案では、教師の在校等時間の上限の目安を月四十五時間、そして年三百六十時間を設定した上限のガイドラインを法的根拠のある指針に格上げすることとしています。  我が国全体で人材不足が生じている中で、民間企業と同等の上限目安を設定することは、優秀な人材に教師を目指してもらうためにも必要なことと考えております。そのためには、国が策定する指針を参考に、各地方公共団体において、在校等時間の上限に関する方針を策定し、それを条例規則で位置づけることが欠かせません。  また、今、ことし一月の上限のガイドラインを受けまして、香川県高松市の仏生山小学校、また、茨城県の守谷市立の守谷小学校、熊本市立北部中学校などにおきましては、学校単位で在校等時間の確実な縮減が図られています。また、横浜市北九州市のように、自治体ベルで成果を上げているところも出てきております。しかし、先ほどお伺いした勤務時間の客観的な把握も含めまして、まだまだ意識も取組も十分ではない自治体が少なくありません。  今回の改正案における上限のガイドラインの指針化は、上限ガイドラインの法的な根拠を与えることによって、自治体ごとの、学校における働き方改革の取組の状況のばらつき、これをしっかりとなくして、全国レベルで全ての学校において働き方改革の成果が均てんし、全ての教師が、教師でなければできないこと、そこに全力投球できるようにするための重要な制度改正だと私は思っております。  今回新たに策定する指針におきまして定める在校等時間の上限の目安が、それぞれ教育委員会、学校に守られるよう、どのように実効性を高めていくおつもりか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
  43. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインは、あくまで指導助言として各教育委員会に対して通知しているものにすぎないため、この実効性を高める観点から、今回、指針に格上げし、その根拠を法令上位置づけることとしております。  今回の改正案では、教育職員の健康及び福祉の確保を図るために、服務監督権者たる教育委員会は一定の措置を講ずる責務を有することを前提に、その責務を果たすために必要な事項を指針として定めるという文部科学大臣の役割が、明確に定められております。  このような教育委員会としての責務を果たす観点から、本指針を参考にして、各地方公共団体において、所管の公立学校の教師の勤務時間の上限に関する方針等を作成し、条例規則等で根拠づけることが重要であると考えております。このため、文部科学省において、条例のモデル案を作成し、各地方公共団体にお示しの上、条例規則等の制定を促し、その状況を積極的に発信することとしております。  また、本法律案の実効性を高めるため、各地方公共団体において制定することとなる条例規則等が法律案の趣旨や目的に沿ったものになることが必要不可欠であると考えております。  文部科学省としては、同じ思いを共有して条例等の制定に取り組んでいただけるように、例えば、全国の教育長の会議、あるいは地方団体の会議、それから、例えば、教員の皆さんを管理する、直接の任命権を持った都道府県、それをまたチェックする都道府県議会議員の皆さん、あるいは学校設置者である市町村議員の皆さん、こういった皆さんにもこの法律の趣旨というものをぜひ御理解いただいて、ぜひ、今回の改正の趣旨や意義の周知徹底を積極的に図ってまいりたいと思いますので、逆に御協力をお願いしたいと思います。
  44. 浮島智子

    浮島委員 この指針につきましては、改正法第七条では、文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の職務を監督する教育委員会教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずるべき措置に関する指針を定めると規定しております。  正規の勤務時間とそれ以外の時間において行う業務の量の全体を適切に管理することを求めるこの規定におきましては、これまで、自主的そして自発的に勤務が位置づけられておりまして、時間管理も十分ではなくて、その結果、あってはならないことでございますけれども、過労死や過労自死に至った場合の公務災害認定を極めて困難にしてきた状況を打開すべく、正規の勤務時間以外の時間において行う業務、これを法律上明確に位置づけ、時間管理と業務の量の縮減の対象としたことは、学校における働き方改革にとって重要な一歩だと私は思っております。  しかし、これはあくまでも現状を改善するための第一歩でありまして、教職の調整額を本給の四%、また期末手当などへのはね返りを含めると本給の六%を支払って時間外勤務手当を支払わない、超過勤務命令を管理職が出せるのは職員会議や実習などの四項目に限定する給特法の基本的な枠組みにつきましては、本年一月の中教審の答申において初めて、この給特法の基本的な枠組みが、学校における勤務時間管理を希薄化させ、そして超勤四項目も長時間勤務の歯どめには十分にならなかったという課題があることを前提に、三年後の勤務実態調査の実施と、教師の労働環境について、給特法などの法的な枠組みを含めて検討が必要であると指摘をしてきたところでもございます。  また、昭和四十六年に制定されたこの給特法の仕組みは、昨日の大臣の本会議の答弁にもありましたけれども、教師はどこまでが職務であるか切り分けがたいという職務を踏まえたものになっていますが、他方で、制定から半世紀を経た現在、保護者や地域、また意識の変化の中で、子供に関することは何でも学校や教師の仕事として業務が大きく積み上がっている状況ですと、きのうもありましたけれども、また、安倍内閣において、働き方改革の推進の観点から労働法制も大きく転換しておりまして、公明党としても、この給特法のあり方について検討することは必要だと考えております。  もちろん、この見直しは大きな仕事でございます。しっかりとしたデータ国民的な議論が必要で、直ちに廃止することはできません。だからこそ、まず今は、今のこの枠組みの中でできる、業務を適正化して、そして文科省教育委員会、学校がそれぞれ最大限に取り組み、その成果をしっかりと社会に示すことが必要だと思っています。  また、改正案の第七条は、このような給特法のあり方の見直しという大きな政策的な文脈の中で、その重要な第一歩、一里塚として捉える必要があると私は思っております。  本年一月の中教審の答申は、答申としては初めて給特法の課題を指摘した上で、三年後の勤務実態調査実施と、そして教師の労働環境について、給特法などの法制的な枠組みを含めて検討が必要と提言をいたしました。これは大変重要な指摘だと思っております。  今回の改正案は、学校における働き方改革の推進に当たって、これで終わりの終着駅ではないと私は思っております。これは、しっかりとこのような法改正の位置づけをして、三年後の教師の勤務実態調査の実施と、それを踏まえた給特法の根本的な見直しについてしっかりとやっていかなければならない。これはまさしく終着駅ではなくて始発だと私は思っておりますけれども、大臣の御所見をお聞かせください。
  45. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 御指摘のとおり、今回の法改正案は、学校における働き方改革の総合的な方策の一環であり、これで終わりということではなくて、先生もおっしゃったように、本法案を一里塚として引き続き取組を進めていく必要があると考えています。  特に給特法のあり方については、現在の給特法の仕組みは、教師はどこまでが業務であるのか切り分けがたいという教師の職務を踏まえたものですが、現在では、保護者や地域意識の変化の中で業務が大きく積み上がっている実態もあります。また、働き方改革として労働法制が大きく転換する中で、給特法のあり方についても検討する必要があると考えておりますが、見直しに当たっては、確かなデータをもとにして、国民的な議論を行うことが必要です。  そのため、今回の法改正を踏まえ、まずは教師でなければできないことに教師が集中できるように、働き方改革の強力な推進によりまず業務を凝縮、圧縮させていただいて、その成果を社会に示しつつ、三年後の教師の勤務実態状況調査を実施して、その結果を踏まえながら、やはり子供たちにとって憧れの職業であり続けてもらえる教師像、あるいはやりがいのある人づくりという大変大きな仕事として、プライドを持ち続けていただけるような教師像、こういったものをしっかり踏まえ、教師に関する勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みを含め検討を行う必要があると、しっかり考えております。
  46. 浮島智子

    浮島委員 このように、今回の改正法案を始発駅としつつ、しっかりと、まず教師の業務量を縮減する、そして、教師でなければできないことに全力投球できる、その環境総力戦で確立しなければならないと思っているので、どうかよろしくお願いします。  また、この指針の定める上限のガイドライン、すなわち勤務時間以外の在校等時間の上限を月四十五時間、年三百六十時間までとするこのガイドラインを全ての学校で実現するのは、私は容易ではないと思っております。  今回の法改正案は、月四十五時間、そして年三百六十時間まで時間外勤務をすることを奨励したり、また前提としたりするものでは決してありません。また、平成二十八年の勤務実態調査を踏まえた推計では、例えば小学校の教師は平均で年八百時間を超える時間外勤務をしていると思われますから、ガイドラインの達成を目指すためには、四百五十時間程度の在校等時間の縮減を図らなければなりません。  そのためには、学校、教師の業務の適正化、そして学校における条件の整備、改革サイクルの確立、小学校高学年における教科担任制の導入など、現在中教審において行われている制度改正などの総力戦を確実に展開し、確実に業務の縮減を図っていかなければなりません。  また、指針に定める上限のガイドラインを踏まえた学校、教師の業務の縮減のためには、教職員定数の改善、また、外部人材の活用など条件の整備、小学校の教科担任制の導入など教育制度の抜本改革、学校及び教師が担う業務の役割分担の適正化などの総力戦文科省が先頭に立って徹底的に進め、成果を上げることが必要となります。  これらの取組を通じまして、具体的にどの程度の業務削減が可能になるのか、御所見をお伺いさせていただきたいと思います。
  47. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 学校における働き方改革は、特効薬のない総力戦であり、取組を総合的に進めてこそ成果が上がるものであると認識をしております。  業務の縮減に向けた取組としては、予算制度、学校現場での改善を一体的に徹底して行い、その組合せで成果を出していくことが必要ですが、例えば、ICTの活用による負担軽減により年間約百二十時間。  先日、政令市ですけれども、ICT活用を積極的に行っている横浜市を視察させていただきました。朝の遅刻やあるいはお休みをするという親からの連絡は、あらかじめ登録をした親御さんのスマートフォンからメールで発信をし、そして、後で状況を確認ができるという、こういう仕組みで、朝の本当に忙しい時間に職員室で先生方を呼び出したり探したりすることが全くなくなったということで、こんな事例も見てまいりました。  また、スクールサポートスタッフの配置、留守番電話の設置などにより年間約六十時間。  今までは教員の皆さんが必要な資料を印刷し、コピーし、それをクラスごとに仕分をしていた、こういう作業をスクールサポートの皆さんにあらかじめ発注することによってそういった作業が全くなくなったことで、子供たちと向き合う時間がふえたということを教員の皆さんからも直接お話を聞いてまいりました。  中学校における部活動のガイドラインの遵守により年間約百二十時間、部活動指導員等の外部人材の活用により年間約百六十時間。  これは、教員OBの皆さんなども積極的に指導に当たっていただいているのが特徴だというふうに見てまいりまして、こういったことも横展開できるんじゃないかと思います。  在校等時間の縮減が可能であると考えております。  実際に、本年一月の公立学校の教師の勤務時間に関する上限ガイドラインを踏まえ、業務を大幅に縮減した学校も出てきているところであり、条件整備や制度改正の検討にしっかり取り組むとともに、今回の指針化によって、学校における働き方改革を全国の学校に着実に展開してまいりたいと思います。
  48. 浮島智子

    浮島委員 かつて、学校が週六日制だったころは、教師が土曜日に授業を行った分、夏休みなどに休日をまとめどりしておりました。また、中教審の答申におきましても、運動会そして文化祭など学校行事が立て込む時期に所定の勤務時間を週当たり三時間ふやすことで、その分、夏休みにおいて五日間程度の休日まとめどりをすることができるようにしてはどうかと提言なされている背景には、このような休日のまとめどりが教職の魅力を増す上で一つの重要な選択肢になるからだと私は思っております。  また、現在、小学校の先生は、年間で平均十一日程度の有給休暇を取得しておりまして、その中で夏休みに五日程度、有給休暇を取得していると思われます。これに五日程度の休日のまとめどりを合わせますと、夏休みに教師が十日間程度休めることになります。  先ほど白須賀委員の方からも岐阜市について御紹介がございました。いろいろな取組をしているんですけれども、しかしながら、現行制度上、土曜日に学校行事等を行った場合、週休日の振りかえは、先ほど初中局長の答弁にもありましたけれども、一日又は半日単位に限られておりまして、一時間単位の勤務時間の延長による休日の確保はできない仕組みとなっております。  そのため、それを可能とするために、地方公務員のうち教師については、条例等に基づき一年単位の変形労働時間制を活用するような法改正が必要だと考えているところであります。けれども、一方で、今回の法案に関しまして、一部から、働き方が変わらないのに一年単位の変形労働時間制を導入しても、見かけ上の残業時間が減るだけではないか、また、連日十時間勤務が長期にわたって続くのではないか、また、実際には夏休みは休めず、結局勤務時間が長くなってしまうのではないか、また、育児介護がある教師は、一年単位の変形労働時間制の導入によってかえって働きづらくなるのではないかという不安の声が寄せられているのも現状でございます。  これにつきましては、本年一月の中教審の答申においても、一年単位の変形労働時間制を導入することで、学期中の勤務が現在よりも更に長時間化しては本末転倒であることや、所定の勤務時間を現在より延長した日に授業時間や児童生徒の活動時間も現在より延長することがあってはならないと指摘されているところでございます。  このように、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用自体については、在校等の時間を縮減させる効果はなく、休日のまとめどりとは別に、徹底した業務の削減を行い、上限ガイドラインの遵守をしていることを、導入する前提とする必要があると私は思っております。  また、先ほど申し上げたとおり、現在の学校の運営の状況を踏まえますと、夏休みにおける休日のまとめどり、これも五日間程度が限界であることから、際限のない勤務時間の上乗せはできません。  また、今回の制度設計におきましては、このような点を明確にして、不安、懸念が生じないよう、運用を担保することが重要であると考えております。  今回の改正案によりまして、文科省は、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用につきまして、文部科学省令や今回の法制化される指針に、五日程度の休日のまとめどりという運用が担保されるように、どのような規定を定めることとしているのか。また、省令や指針に規定する事項を具体的に説明していただきたい。  あと、実際、個々の学校において休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制を活用するにはどんな手続、そして段取りが必要になるか、具体的にお示しいただきたいと思います。
  49. 丸山洋司

    ○丸山政府参考人 お答え申し上げます。  一年単位の変形労働時間制においては、さまざまな労働日や労働時間の定め方がありますが、公立学校の教師については、具体的に、改正法が成立した場合に新たに制定することとなる文部科学省令や指針において本制度を活用する場合の要件等を規定することで、一時間単位の勤務時間の積み上げによる休日のまとめどりという中央教育審議会の答申の趣旨を踏まえた運用が、各教育委員会や学校においてなされることが担保される制度とすることとしております。  具体的には、文部科学省令においては、本制度に関する労働基準法施行規則の内容については、労使協定で定めることとされている箇所について条例で定めることとするほか、基本的には同等の内容を規定することを想定していますが、これに加えて、公立学校で休日のまとめどりのために本制度を活用する場合に指針に従うべき旨を規定することを考えております。  その上で、指針におきましては、導入に当たっては、指針の上限時間や部活動ガイドラインの休養日や活動時間を遵守すること、終業から始業までに一定時間以上の休息時間を確保すること、勤務時間の配分に当たっては、勤務時間の短縮ではなく休日のまとめどりを行うこと、所定の勤務時間の延長は、長期休業期間中等の業務量の縮減によって確実に確保できる休日の日数を考慮して、年度当初や学校行事等で業務量が特に多い時期に限ること、所定の勤務時間を通常より延長した日に延長を理由とした新たな業務の付加はせず、延長したとしても在校等時間が増加しないようにすること、また、画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者などの個々の事情に応じて適用することを踏まえ、職員会議や研修等については通常の所定の勤務時間内で行うことなどを規定することといたしております。  また、本制度の活用に当たっての手続や段取りについては、公立小中学校の場合、まず各学校で検討の上、市町村教育委員会と相談をし、市町村教育委員会の意向を踏まえた都道府県教育委員会が改正後の給特法や文部科学省令、指針などを踏まえて条例案を作成し、都道府県議会で成立の上、この条例に従って、学校の意向を踏まえ、市町村教育委員会が、導入する学校や具体的な導入の仕方を決定することとなると考えております。
  50. 浮島智子

    ○浮島委員 今おっしゃった、省令や指針で現場の教師の不安、懸念を払拭することをするということは理解いたしましたけれども、なお教師の方々の中には、この制度的な枠組みを超えて、やはり長くなってしまうのかという懸念があることも事実でございます。  そこで、最後に大臣の方に、このまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用という今回の法改正の趣旨を理解していない校長先生などもいらっしゃるかもしれませんけれども、そうなった場合、誰がどのようにそれをとめる仕組みになっているのか、そして最終的に、文部科学省としてその歯どめとしてどのような対応、措置をおとりになるのか、お伺いして質問を終わりたいと思います。
  51. 萩生田光一

    ○萩生田国務大臣 休日のまとめどりのために一年単位の変形労働時間制を活用するに当たっては、改正後の給特法や文部科学省令、指針などを踏まえ、これらに適合する運用をしなければならないのは当然であります。  人事委員会が置かれている市にあっては当該人事委員会、また、それ以外の市町村においては首長が、具体の運用をチェックすることになります。また、条例に沿った運用がなされているかどうかについては、都道府県の人事委員会においてもモニタリングするよう、文部科学省としても要請するところとしております。  このような仕組みを通じて、今回の法改正の趣旨に沿った休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の導入と運用がなされるものと認識をしておりますが、文科省としても、必要に応じて指導を行ってまいりたいと思います。  先ほど、指針をどう条例に落とし込むかということで、これを徹底していきたいと思います。先生も御披露いただいたように、今までもまとめどりはできる仕組みになっていたのに、実際にはできなかったわけじゃないですか。それは、やはり世の中の皆さんが先生方の働き方というのを余りにも存じ上げなくて、日々の残業が積み上がっても、それを埋めることができないという実態をなかなか世間の皆さんにも知ることができなかった。  今回は、私、これはぜひ国民の皆さんの前で、議会の皆さんと議論をさせていただく中で実態を浮き彫りにして、その上で、こういう仕組みに変えますよ、まずは縮減しますよ、足らざるところはまとめどりもできますよということを国民の皆さんにもわかってもらえるようなアピールを、しっかりしていきたいなと思っております。
  52. 浮島智子

    ○浮島委員 ぜひとも大臣のリーダーシップで、教師が教師でなければできない仕事に全力で取り組むことができるように、よろしくお願いいたします。  終わります。ありがとうございました。     ―――――――――――――
  53. 橘慶一郎

    ○橘委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  54. 橘慶一郎

    ○橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十時四十二分散会