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2018-11-29 第197回国会 衆議院 科学技術・イノベーション推進特別委員会 3号 公式Web版

  1. 平成三十年十一月二十九日(木曜日)     午前九時開議  出席委員    委員長 古本伸一郎君    理事 小渕 優子君 理事 大岡 敏孝君    理事 中山 展宏君 理事 八木 哲也君    理事 山本ともひろ君 理事 阿久津幸彦君    理事 吉良 州司君 理事 古屋 範子君       井林 辰憲君    今枝宗一郎君       今村 雅弘君    尾身 朝子君       大隈 和英君    岡下 昌平君       金子 俊平君    神谷  昇君       木原  稔君    小泉 龍司君       杉田 水脈君    田畑  毅君       竹本 直一君    谷川 弥一君       渡海紀三朗君    馳   浩君       宮下 一郎君    簗  和生君       和田 義明君    池田 真紀君       櫻井  周君    高井 崇志君       道下 大樹君    山本和嘉子君       吉田 統彦君    青山 大人君       中野 洋昌君    田嶋  要君       畑野 君枝君    井上 英孝君     …………………………………    国務大臣    (情報通信技術(IT)政策担当)    (知的財産戦略担当)    (科学技術政策担当)    (宇宙政策担当)     平井 卓也君    政府参考人    (内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室内閣審議官)           二宮 清治君    政府参考人    (内閣府政策統括官)   赤石 浩一君    政府参考人    (内閣府知的財産戦略推進事務局長)        住田 孝之君    政府参考人    (内閣府宇宙開発戦略推進事務局長)        高田 修三君    政府参考人    (金融庁総合政策局参事官)            松尾 元信君    政府参考人    (金融庁総合政策局参事官)            中村  修君    政府参考人    (文部科学省大臣官房審議官)           平野 統三君    政府参考人    (文部科学省大臣官房審議官)           下間 康行君    政府参考人    (文部科学省大臣官房審議官)           玉上  晃君    政府参考人    (文部科学省大臣官房審議官)           岡村 直子君    政府参考人    (文部科学省総合教育政策局社会教育振興総括官)  塩見みづ枝君    政府参考人    (厚生労働省政策統括官) 大西 康之君    政府参考人    (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  新川 達也君    政府参考人    (経済産業省大臣官房審議官)           渡邊 昇治君    政府参考人    (経済産業省大臣官房審議官)           成田 達治君    政府参考人    (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         小澤 典明君    衆議院調査局科学技術・イノベーション推進特別調査室長           鈴木 宏幸君     ――――――――――――― 委員の異動 十一月二十九日  辞任         補欠選任   今村 雅弘君     田畑  毅君   杉田 水脈君     金子 俊平君   中谷 一馬君     池田 真紀君   岡本 三成君     中野 洋昌君 同日  辞任         補欠選任   金子 俊平君     杉田 水脈君   田畑  毅君     今村 雅弘君   池田 真紀君     道下 大樹君   中野 洋昌君     岡本 三成君 同日  辞任         補欠選任   道下 大樹君     山本和嘉子君 同日  辞任         補欠選任   山本和嘉子君     中谷 一馬君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件      ――――◇―――――
  2. 古本伸一郎

    ○古本委員長 これより会議を開きます。  科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室内閣審議官二宮清治君、内閣府政策統括官赤石浩一君、内閣府知的財産戦略推進事務局長住田孝之君、内閣府宇宙開発戦略推進事務局長高田修三君、金融庁総合政策局参事官松尾元信君、金融庁総合政策局参事官中村修君、文部科学省大臣官房審議官平野統三君、文部科学省大臣官房審議官下間康行君、文部科学省大臣官房審議官玉上晃君、文部科学省大臣官房審議官岡村直子君、文部科学省総合教育政策局社会教育振興総括官塩見みづ枝君、厚生労働省政策統括官大西康之君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官新川達也君、経済産業省大臣官房審議官渡邊昇治君、経済産業省大臣官房審議官成田達治君、資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官小澤典明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 古本伸一郎

    ○古本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  4. 古本伸一郎

    ○古本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。井林辰憲君。
  5. 井林辰憲

    ○井林委員 おはようございます。自由民主党の井林でございます。  きょうは、科学技術・イノベーション推進特別委員会にて質問させていただく機会を賜りまして、同僚議員に御礼を申し上げたいというふうに思います。  冒頭から大変私ごとで恐縮でございますが、私はずっと理系人間でございまして、大学、大学院と工学部で勉強させていただいて、社会人も国土交通省で技術系官僚をずっとさせていただいたということでございまして、いずれこの委員会で一度は質問してみたいなというふうに思っておりました。  また、党の議論でも、平井大臣のITの御見識には大変深いものがあるというふうに思って、かねがね尊敬をしておりましたので、ぜひともよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。  きょうは、科学技術イノベーションの根底を支える技術系人材、理系人材についてということで質問をさせていただきたいというふうに思っております。  まず、さまざまな技術分野で人材不足ということが言われております。特にIT関係については深刻で、AIなどの分野では、日系企業であっても日本人がもう一割ぐらいしかいないというようなことが言われております。今後もさまざまな分野でそうした技術者が求められてくると言われております。  そこで、まずお伺いしますけれども、こうした人材の供給源であります大学の学部の理系の学生について、学生数はどのように推移をしているのか、また、大学の学部に在籍する学生全体に占める理系の学生の割合というのも教えてください。
  6. 玉上晃

    ○玉上政府参考人 お答えいたします。  学校基本調査によりますと、大学の学部において理学、工学、農学分野の学科に在籍する学生数は、二〇〇〇年代当初は約六十万人でございましたが、直近の二〇一七年では約五十五万人となっております。  また、大学生全体に占めるこれらの学生の割合は、二〇〇〇年代当初は約二五%でございましたが、直近の二〇一七年では約二一%となっております。
  7. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございます。  大学の理系人材について、学生数そのものは少子化の影響ということもありますので減っていくということは、これは仕方がない事実かなというふうに思いますが、問題は、やはり大学生全体の割合の中で低下していっている、その中で、こうした技術を担う人材が足りないと言われているところが非常に大きな問題点ではないかなというふうに思っております。  もちろん、文系人材も貴重ですし、重要であることは論をまたないし、否定をするつもりはありませんけれども、理系の学生数について手厚くするようにお願いを申し上げたいというふうに思っております。  また、こうした技術系の人材、理系の人材というのは、大学の学部を卒業すればそれでいいということではございません。修士課程、博士課程の人材も非常に強く求められております。  そこで、大学院の博士課程の入学者数の推移と、その中で、日本人の学生、これは多分、博士課程から直接行く方と、一回社会に就職してから博士課程に行く方、それぞれいらっしゃると思うんですが、その割合などについてもお答えをお願いします。
  8. 玉上晃

    ○玉上政府参考人 お答えいたします。  お尋ねの博士後期課程の入学者につきましては、全体では、平成十五年度の一万八千二百三十二人がピークでございましたが、平成三十年度には一万四千九百四名と約一八%減少しております。そのうち、修士課程又は博士課程前期を修了後、そのまま博士課程後期へ進学する日本人学生の入学者は、平成十五年度の一万一千六百三十七名から平成三十年には六千十五名となっておりまして、これは約四八%の減少となります。  一方、社会人につきましては、平成十五年度の三千九百五十二名から平成三十年には六千三百七十四名となっておりまして、約六一%増加しております。  以上でございます。
  9. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございます。  博士課程全体の数も減っているというのも問題なんですが、これは私の個人的な感想なんですけれども、世界のトップの企業とかそうした方々というのは、かなりの方は博士課程を持っている方が非常に多いんじゃないかなというふうに思っております。これは文系も理系も変わらないと思います。  特に、学生から直接というよりも、社会人になってからもう一度博士を取るという方が重要ですし、こうした方も非常に海外などでは多いというふうに聞いております。日本でもふえてきているということです。こうしたことを支えていくということも非常に重要なことでありまして、私は、これは働き方改革ですとかリカレント教育というようなものの一部ではないかなというふうに思っております。  この点について、余り漠然と聞いても仕方がないので、働きながら大学院、特に博士課程に通う、そのような社会人の学び直しに関してどのような取組を行っているのか、御説明をお願いします。
  10. 塩見みづ枝

    ○塩見政府参考人 お答え申し上げます。  技術革新の進展に対応し、生産性革命を実現するためにも、リカレント教育を通じた社会人の学び直しは一層重要な課題となっております。  文部科学省といたしましては、本年六月に取りまとめられました骨太の方針二〇一八などに基づきまして、社会人の学び直しを促進いたしますため、大学や大学院等における産学連携プログラムの開発促進、また社会人向けの短期プログラムの開発促進などに取り組んでいるところでございまして、その中で、ソサエティー五・〇の実現に向けまして、人材不足が深刻化しておりますIT技術者などの学び直しのための産学連携プログラムの開発、実践なども進めているところでございます。
  11. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございます。  ぜひそうした取組を進めていってもらいたいというふうに思っておりますが、事前のやりとりの中で、本当ならもうちょっと、社会人の博士課程、そういうところに絞った高度な勉強、まあ、博士課程が高度かどうか、ほかはどうかということもありますが、そういう高度な勉強をしたい、また、そうしたことに挑戦をしたいという方にフォーカスを当てて質問をしたいと言ったら、なかなかそこに特化したものはないということでございました。  ただ、大学院の博士課程に社会人がこれだけふえてきていて、割合もふえてきているので、大学の研究を支える非常に重要な人材の供給源になってきているということなので、ぜひそうした一つ一つの場面にフォーカスを当てたような施策も検討をしていっていただきたいなというふうに思います。  もう一つ大事なことがあります。  理系人材を供給しても、やはりそうした方々が社会で活躍していくということが極めて重要だというふうに思っております。  特に、技術的な要素によって経営判断ですとか経営の制約につながっていく。例えば、この前上げていただきましたけれども、準天頂衛星四基上げていただきました。これで、やはりGPSの精度が変わっていく、さらに、電子基準点を使うと更に精度が上がっていくというふうに、これは経営者の能力ではなくて、技術的なそうした基盤とか技術的な力によって変わっていく。ですから、こういう技術的な要素をもって経営判断をしていく方がいらっしゃるということが非常に重要なことだというふうに思っております。  そこで、お伺いをしたいというふうに思うんですが、こうした理系出身者の方々が上場企業などの、これは情報は全部開示されておりますので、上場企業の役員、取締役で理系出身者の割合ですとか人数などを把握していれば、教えていただきたいと思います。
  12. 渡邊昇治

    ○渡邊政府参考人 上場企業におけます役員のうちの理系出身者の割合とか人数につきましては、経済産業省としましては把握をしておりませんけれども、ある民間経済誌のデータによりますと、業種ごとに異なるんですけれども、一番多い業種でも四割ぐらい、四割以下ということでございまして、全体的に少なくなっているようでございます。  経済産業省としましては、修士、博士向けの中長期の研究インターンシップですとか、あるいは産学の対話を促進して、こういった理系の方の産業界での活躍を支えてまいりたいというふうに思っております。
  13. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございます。  ここら辺が問題になってきて、理系人材が必要だと言っていても、これだけ政府で統計をとっていてそうしたものがひっかかってこないというのは、やはりちょっと問題なのかなというふうに思っておりますし、その一人一人の人生からして、やはり社会で活躍できるというのは非常に重要な要素になってまいりますので、そうした面でも配慮というか目くばせをしていただきたいと思います。  また、経営者に別にならなくても、科学技術の応用面について、国家資格で技術士というのがございます。  これは技術士法というのがございまして、技術士というものが、技術士法の定義、二条であるんですけれども、人文科学のみに係るものを除く科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいうというのが技術士と定義をされているんですが、この十年間の技術士の給与の推移を教えていただければと思います。また、人文系で大変有名な資格でもあります弁護士や税理士や公認会計士との比較も教えていただければと思います。
  14. 大西康之

    ○大西政府参考人 私どもの賃金構造基本統計調査でそういった調査を行っております。  まず、技術士でございますが、十年ほど前の平成二十年につきましては、決まって支給する現金給与額が三十七万三千二百円、最近の平成二十九年でございますと三十八万八千五百円となっております。  また、御指摘がありました弁護士、公認会計士、税理士でございますが、こちらは、調査の対象労働者数が少なくて、統計的には誤差が大きくなる場合がありまして、注意を要するものでございますが、弁護士につきましては、平成二十年で五十五万三千三百円、平成二十九年では六十三万五千円、同じく公認会計士と税理士は、これは同じ集計になっておりますが、平成二十年で五十六万四千円、平成二十九年で六十九万千八百円というような結果になっております。
  15. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございます。  数字を今挙げていただいたんですけれども、ここで大事なのが、技術士の給与が弁護士の皆さんや公認会計士や税理士の皆さんより高いか低いかではなくて、これはもちろん、資料を私もいただいていて、ぶれも非常に大きいんですけれども、伸び率が、技術者はこの十年間で四%ぐらいの給与の伸びなんですが、弁護士が一四・八%、税理士、公認会計士が二二・七%伸びていて、データのとりにぶれがあるにしても、やはり明確にこの伸び自体に差があるというのは、私はこれはやはり非常に大きな問題ではないかなというふうに思っております。ですから、理系の人材が必要で、処遇という面でもやはり目を向けていかなきゃいけないというふうに思っております。  ここでもう一つお伺いをしたいんですけれども、金融などでは、担保によらない融資が必要だなどと言われております。また、さまざまな企業で補助金を採択するときに、プロジェクトの企画提案も大事で、そういうところを評価をしていただいていると思うんですが、そうした融資ですとか補助金を支給するときに、理系の人材の在籍状況などによって評価している事例があるのか、これは金融庁と経済産業省、それぞれお答えをいただきたいと思います。
  16. 中村修

    ○中村政府参考人 お答えいたします。  理系人材の数ですとか資格の保有状況に専ら着目した形での融資の実績といいますのは、調べた限りにおいては把握しておりません。  一方、金融庁では、金融機関に対しまして、担保、保証ですとか過去の財務データのみに依存するのではなくて、企業の事業性をしっかり評価した融資に取り組んでほしいということを近年申し上げてまいりました。  事業性を評価する際には、その企業の事業全体を評価していかなければならないわけですが、その際には、企業が有する人材の構成や質、これは理系に限ったわけではございませんが、あるいは技術力などについても、その企業を評価する一つの要素として勘案するということはあり得るのではないかと思っております。
  17. 渡邊昇治

    ○渡邊政府参考人 経済産業省の昨年の補助事業は百五十ぐらいあるんですけれども、これを調べてみましたけれども、理系人材の資格や数をもって審査などの採択のときに加点をしているという事業はございません。  他方で、採択審査では、当然ですけれども、その事業者の提案内容ですとか、その体制とか資金調達能力とか、そういうものを事業目的に応じて見ておりまして、研究開発の関係の補助事業では、技術的な知見とか専門性を評価の判断の一つとしております。
  18. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございます。  つまり、科学技術の担い手であります理系人材について、社会全体できちっと見ていこうとか、地位を見ていこうとか処遇を改善していこうとか、そうした点がそれぞれ一つずつ見るとなかなか検討されていないということでございます。  もちろん、給与が高ければそれでいいとか、地位が高ければそれでいいとか、いるだけで補助金がとれればそれでいいとかという問題でもないとは思います。ただ、多くの中には、国家資格、国家そのものが試験をして資格を与えるというものが数多くありまして、技術士のように法律でその資格を担保しているものもありますので、ぜひ、こうした理系の人材の社会での活躍のあり方、また供給の仕方ということについて検討をしていただければというふうに思います。  きょうこの質問をさせていただくとき、いろいろな役所の方に来ていただいたんですけれども、私の部屋に入り切れなくて、別に会議室をとらなきゃいけないぐらい多くの方に来ていただいたんですよね。ということは、それだけ多くの分野に、この六問ぐらいの質問で非常に多くの分野にまたがっているということでありまして、だからこそ、科学技術を担当される内閣府の総括的な役割というのは非常に高いと思いますし、平井大臣の役割も非常に大きいし、そこに御期待を申し上げているところでございます。  最後に大臣に伺います。  本日の議論も踏まえまして、理系人材の育成に関して問題だと思われている点、また、これから取り組んでいくべきだと思っていることなど、お話をいただければと思います。よろしくお願いします。
  19. 平井卓也

    ○平井国務大臣 今まで委員の御質問等を聞いていて、私も問題意識は同じです。  私は文系なんですけれども、それから勉強をいろいろさせていただいたということですが、先日二十二日に、総合科学技術・イノベーション会議、CSTIを開催しました。そこには、ノーベル医学・生理学賞を受賞された本庶佑京大特別教授に来ていただきまして、博士課程へ進学する学生数の減少、そして研究職に就職しない現状、これを同様の御指摘をいただきました。  私は、理工系人材の育成に関しては、育成そのものと同時に、その後の社会のさまざまな分野、業種で活躍できるよう、理工系のキャリアパスの確保がやはり重要だというふうに考えていますが、まだ十分ではありません。  今、世界最速で少子高齢化、人口減少社会に突入した我が国がイノベーションを通じて持続的に成長するためには、限られたリソースを最大限に活用する必要があって、理工系人材の活用は何といっても最重要課題だと思っています。その裾野を広げるために、AI技術を使いこなすITリテラシーを国民の誰もが持ち、AI技術を活用するための教育なども進めていこうというふうに考えています。  先日、十月二十七、二十八と、私は、徳島県で開催された全国高等専門学校第二十九回プログラミングコンテストに行ってきたんですね。そこで、大会の様子を見て、生徒たちと交流させていただいて、高専生のプレゼンテーションがすごいので、感動しました。頼もしいなと思いまして、理工系人材育成に当たっては高等専門学校も非常に重要な担い手の一つだと思います。  一方、キャリアパスの確保に関しては、やはりこれは大変難しい問題だと思いますが、民間企業、大学、そして、委員がおられた役所ですね、政府も含めて、ソサエティー五・〇というものを目指すのであれば、バックキャスト的に求められる人材を考えて手を打っていかなきゃいけないというふうに考えています。  さっき企業の役員のお話もありましたが、例えば、いろいろな企業がいまだにサイバーセキュリティーに対する投資を費用と考えてしまうというようなことも、ボードメンバーの中にやはり理工系の本当の人材が少ないんじゃないかなと私も思ったりしています。  そういう意味で、民間企業も政府も、そこらあたりは、時代が大きく変わろうとしておりますので、その対策を考えていく必要があると思っています。
  20. 井林辰憲

    ○井林委員 ありがとうございました。  ぜひこれからも、理系の人材のさらなる社会進出や活躍、こうしたものを通じて、科学技術そしてイノベーションがしっかり進んでいくことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  21. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、古屋範子君。
  22. 古屋範子

    ○古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子でございます。  平井大臣、大臣就任おめでとうございました。本日は所信に対する質疑を行ってまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。  近年、AIまたIoTなど、第四次産業革命の波が世界に押し寄せる中で、物づくりを始め世界に通用する技術力を持つ日本には、イノベーションをリードして、生産性の向上を通じて社会課題を解決する潜在力があると考えます。  大臣は所信の中で、大学改革や若手研究者の活躍促進ということを述べていらっしゃいます。私たち公明党は、これまで、こうした潜在成長力を底上げする成長戦略に具体的に取り組んでまいりました。その鍵は、何といっても、人また地域の可能性とか潜在力を引き出すことであると考えます。イノベーションの推進に当たって、若手研究者、技術者、また女性の活躍の拡大、大学改革等が重要であると考えております。  初めに、人材の強化についてお伺いをしてまいります。  科学技術の向上へ研究者が希望を持てる仕組みづくりが求められております。諸外国においても、イノベーションを起こして経済社会の変化を先導しているのはやはり若者でありまして、イノベーションを起こして経済社会の変化を先導している若者たち、若手研究者また技術者の活躍を推進していくことが重要だと思います。  先ほど大臣も触れられておりましたけれども、このたびノーベル生理学・医学賞を受賞された本庶佑氏も、基礎研究を長期的な展望でここを支援していくべきだということをおっしゃっています。また、二〇一六年にノーベル賞を受賞された大隅良典氏も、基礎科学の重要性に触れられて、ここをめぐる日本の非常に危機的な状況ということを指摘をされております。  一九九六年に当時の文部科学省が、博士号を取得して次のポストを目指すポストドクターが活力ある研究に欠かせないとして、ポスドク一万人支援計画を打ち出されました。この目標は達成できたんですが、任期つきの雇用、不安定なポストばかりで、高学歴でも収入の少ない研究者が生まれるという現状で、若い学生が博士課程に進まない。大学院の博士課程の入学者数は、二〇〇三年度約一万八千人、ここをピークとして減り続けて、二〇一八年度には約一万五千人まで減少をしてきております。  さらに、二〇〇四年、国立大学の法人化で運営交付金が減らされた結果、大学は常勤ポストを減らしました。改革のための会議や事務処理がふえた結果、常勤教員の研究時間が奪われてしまう、このような結果も生まれております。  こうした中で、若者を教育する、若手研究者が活躍すべき大学において、その機能を改善するために大学改革を早急に進めるべきと考えます。若手研究者、技術者の育成と活躍の促進のための取組、また大学改革の方向性について、大臣のお考えを伺いたいと思います。
  23. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員にいろいろ御指摘をいただきましたが、問題意識はもう全く同じだと思っております。  新たな発見や発明等の物づくりイノベーションを実現していく上で、斬新なアイデアや発想を生む若手研究者の活用は必要不可欠であります。  しかしながら、近年、若手研究者の安定的なポストが減少するというようなことで、課題も多く指摘をされています。本庶先生からもいろいろと指摘を受けたところでございます。  政府としては、六月に閣議決定した統合イノベーション戦略において、大学のガバナンスと経営基盤の強化を通じた経営環境の抜本的な改善や、若手による研究や挑戦的な研究の奨励による研究効率性の向上を掲げたところです。  現在、国立大学の経営基盤の強化、人事給与マネジメント改革を通じた若手研究者の活躍機会の創出などの大学改革、競争的研究費の若手研究者への重点的な配分といった優秀な若手研究者への支援、新興・融合領域の開拓に資する挑戦的な研究、独創性や分野横断的な俯瞰力を備えた人材の育成など、革新的な研究開発が行われるための持続的なイノベーションの創出の促進に取り組んでいるところであります。  大変チャレンジングではありますが、引き続き、関係省庁と連携して、若手研究者の育成と活躍促進に何としてでも取り組んでいきたいと思っております。
  24. 古屋範子

    ○古屋(範)委員 大臣からも、若手研究者の育成についてさまざまな今政策を打っていらっしゃるということを伺いました。  私も、再生医療の促進に長年取り組んでまいりました。山中先生とはノーベル賞受賞前からさまざま交流がございまして、議員立法で再生医療促進の法律をつくり、その後は再生医療の安全確保法、閣法もできて、先生にお伺いしたところ、この分野の法整備は日本は世界で最も進んでいるということをおっしゃっていました。  しかし、いつもおっしゃるのは、やはり、この研究を支えている多くの研究者たちが非正規である、有期の中で、不安定な身分の中で研究を続けなければいけない。私も研究所に行って、直接若い方々と意見交換をしてまいりました。やはりその窮状というものをお一人一人が訴えていらっしゃいました。  今、低下をしていく、世界の中で我が国の科学技術の存在感を高めていくためにも、ぜひ若手研究者の育成に更に力を注いでいただきたいと思っております。  次に、科学技術分野の女性活躍の推進についてお伺いをしてまいります。  第五期科学技術基本計画の中で、少子高齢化が進む中での人材の質と量、並びにダイバーシティーを確保して人材力を確保する観点から、女性研究者の採用をふやすなど、一層の女性活躍が掲げられております。  しかし、科学技術分野は、諸外国と比較をいたしますと、女性の研究者比率が一五・七%でありまして、一層の増加が望まれているところでございます。  第四回科学技術系専門職の男女共同参画実態調査、これは男女共同参画学協会連絡会が行った調査によりますと、一番御意見として多いのは、家庭、家事、育児、介護と仕事の両立が困難である。これは男性が五割、女性が六割以上答えていらっしゃいます。次に、育児、介護期間後の復帰が困難である。次に、職場環境。また、四番目として、男女の社会的分業。このような課題が挙げられておりまして、男女で差があるんですけれども、やはり、男女ともに育児を含む家庭生活の中で、女性の側に大きく負担がかかるということが見てとれると思います。  女性研究者の活躍を推進するために、こうした性的役割分担意識を払拭していく、家庭と仕事の両立を図るために職場環境を整備していくことが課題となってまいります。  私も、少し前になりますが、二〇一四年、静岡大学に参りまして、女性研究者支援の取組を見てまいりました。  静岡大学では、二〇〇七年から、女性研究者が研究と出産、子育て、介護が両立できるように、独自の研究者支援制度、また、意識改革、保育施設設置などを進めていらっしゃいます。トップの意識改革が非常に重要だと思っております。副学長がここの分野を担当されていまして、研究者が妊娠中体調がすぐれないとき、また、不妊治療を行うときも休暇がとれる制度を独自でつくっています。相談窓口をつくり、保育施設を設置したり、法定基準を超える特別休暇、また育児・介護休業の導入などをされています。  私も農学部の二人の女性の准教授と懇談をしてまいりましたけれども、出産してやはり育休からなるべく早く復帰はしたい、しかし、短時間で、保育園の送り迎えなどもやっていきたい。ですので、キャリアを続けていくために、例えば学生の指導などはかわりの方にお願いする。やはり、それは誰でもいいというわけではなくて、この分野に精通をした専門知識を持った方に支援を行ってもらう。こうしたサポート制度の重要性も語っていらっしゃいました。  やはり、研究者の場合には、どうしても夫婦で別居しなければいけないという方が多いんですね。ですので、その点も非常に苦労していらっしゃるということでございました。  これは一例なんですけれども、当事者のニーズを的確につかんで、女性が働き続けられる、そうした制度をつくっていかなければならないと思っております。大臣のお考えをお伺いいたします。
  25. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員御指摘のとおり、多様な視点やすぐれた発想を取り入れて科学技術イノベーション活動を活性化していくためには、女性の能力を最大限に発揮できる環境を整備して、その活躍を促進していくことが必要だと思います。  しかしながら、お話にあったとおり、女性研究者の割合は増加傾向にはあるんですが、主要国と比較するとまだまだ低い水準で、理工系分野における女子学生比率やその伸び率も低い現状、状況にあること。そして、研究活動と出産、育児等との両立が困難な環境に置かれている、そういう場合などから、必ずしも女性研究者が十分活躍できる状況に至っていない面もあるということも、先生の御指摘のとおり私も認識をしております。  そのため、第五期科学技術基本計画では、自然科学系全体での女性研究者の新規採用割合を三〇%にすることを目標として掲げました。そして、女性が研究等とライフイベントの両立を図るための支援等を行うこととしています。  具体的に、例えば、内閣府及び文部科学省において、研究と出産、育児等の両立や研究力向上を通じたリーダー育成を一体的に推進するなど、ダイバーシティー実現に取り組む大学等に対する支援、女子生徒等が理工系分野への興味、関心を高めるためのシンポジウム等の開催等の取組を今行っているところであります。  まだまだ十分とは言えませんが、引き続き、科学技術イノベーション分野における女性の活躍推進に向けて、関係府省と連携してしっかりと取り組んでまいります。
  26. 古屋範子

    ○古屋(範)委員 こうした研究分野で女性が活躍していく、働き続けていくためには、男性も含めた全体の働き方改革も必要になってくると思います。しかし、理科系の場合には、例えば、実験に取りかかってしまえば時間の制限というものが事実上余りないということもあります。大変難しい現実ではありますけれども、その中で、保育の充実を始め、きめ細かな支援策をしっかりと推進をしていただきたいと思っております。  次に、ITを活用した地域の見守りについてお伺いをしてまいりたいと思っております。  私なりに少子高齢社会におけるITの利活用というものに長年取り組んでまいりました。IoTの最大の特徴、MツーM、マシン・ツー・マシンで膨大なデータを蓄積できる。インターネットに接続されたものがデータで集積、分析して、その結果を私たちに提供をしてくれる。近年では、建物、電化製品、自動車、医療など、さまざまな分野でIoTは活用をされております。今後もインターネットにつながるものは爆発的に増加をしていくというふうに考えます。  大臣は、所信の中でも冒頭にIT政策について触れられております。デジタルガバメントの実現に重点的に取り組むということをおっしゃっております。手続に付随して発生する添付書類をなくしていく、国民と行政機関の双方の時間、手間、コストを削減できる重要な政策であると思います。  これとともに、高齢化が進んでいる日本にとって重要な取組は、やはり地域の見守りにITを活用していくということだと思っております。  地域の高齢者の異変などに気づいたら、事前に決めた行政の連絡先に速やかに連絡、通報ができる、こうした見守り事業が全国の自治体に広がっております。地域における見守り活動は、互いに地域の中で活動する人たちに大きな気づきをつないでいくことが重要でありまして、情報共有による連携をいかに強化できるかが大きな鍵となっております。  五年前になるんですが、私、秋田市を訪れまして、ここではエイジフレンドリーシティプロジェクトというものを実施しておりました。秋田市は、WHOが進めているエイジフレンドリーシティグローバルネットワークに我が国で初めて加盟をした市であります。今は十九市町村が加入をしております。世界で五百もの市町村が参画をしております。  秋田市では、高齢者が豊かな経験、知識を社会で支えるアクティブな高齢者として暮らせる町を目指しました。タブレットを使いまして、限られた町内で、実証実験なんですけれども、希望した四十から七十九の方々がタブレットを貸与されまして、私も七十九歳の女性のお宅に直接行きまして、冬、雪が降っている、積もっている季節だったんですけれども行ってまいりました。  買物とか灯油の配達、クリーニングの集配、タクシー予約。緊急をタッチすると、提携する医療法人のスタッフに二十四時間つながっていく。医療機関の受診、救急車の要請などもできる。登録した仲間同士で無料通話もできる。また、大手通信会社とも提携して、三百六十五日二十四時間体制で専門の相談員ともつながっていくことができる。七十九歳の女性の方もさくさくとタブレットを使って注文したり、きょうのお知らせ、地域の神社では何々がありますというようなお知らせも入ってくる。  高齢化率が非常に高い、また豪雪地帯である、こういうところこそITを使った見守りというのは非常に重要であるというふうに思っております。  しかし、残念ながら、ここは実証実験だけで終わって実用化には至りませんでした。やはり、タブレットを購入する、あるいは月々通信費を払っていく。電話もあるし、いざとなればそれで済むといえば済むわけですけれども、ここからどう、より生活を豊かにしていくかということを考えますと、ここの費用面、さまざまなものを考えると、なかなか普及に至っていないというのが現状であると思っております。  こうした高齢社会におけるITの利活用、見守り体制について、大臣のお考えを伺います。
  27. 平井卓也

    ○平井国務大臣 非常に重要な問題の指摘だと思います。  我が国は、世界に類を見ないスピードで高齢化を迎えています。昨日も、フランス、アメリカ、中国から私の部屋に来て、この問題をいろいろな形で議論をしたんですが、この高齢化問題を日本がいかにデジタル技術等を駆使して乗り越えていくかということに世界は注目しているわけですね。ですから、ここをぜひ進めていきたいというふうに思います。  ですから、単に社会全体のデジタル化を進めるということが目標ではなくて、高齢者などのデジタル弱者の方々にもデジタル技術の恩恵を実感していただける政策を中心に、これを車の両輪として進めたいというふうに思っています。  実は、私の母親は八十七歳でタブレットを使っていますが、私のアシストなしにはうまくいかないんですね。なので、やはり使い方をアシストできる、相談できるようなものをつくったり、あと、いろいろな、例えば地域の足となる自動運転バス等の実走なんかは、やはり公共交通機関が少ない山間地域などでぜひやってみたいというふうに思っております。  今後も、高齢者とか不便な地域に寄り添って、デジタル技術の問題解決力をフルに使って、少子高齢社会などの社会問題の解決に全力を尽くしていきたいと思っています。
  28. 古屋範子

    ○古屋(範)委員 時間が参りましたので、以上で質問を終わります。  ありがとうございました。
  29. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、櫻井周君。
  30. 櫻井周

    ○櫻井委員 立憲民主党・市民クラブの櫻井周です。  本委員会での質問、四月にもさせていただきました。今回で二回目になります。どうぞよろしくお願いいたします。  さて、先ほど井林委員から理系出身というお話がございました。実は、私も同じでございまして、学部、修士課程と、理科系出身でございます。しかも、同じ大学でございます。また、その後、弁理士として知的財産権に関する仕事もしておりました。我が国の科学技術イノベーションの推進のためにしっかり貢献していかなければならない、これは、与野党関係なく、そういった分野で仕事をしてきた者として強く思っておりますので、ぜひ大臣、よろしくお願いいたします。  まず、イノベーション推進という特別委員会でございますので、このイノベーション推進について、イノベーションはどういうときに起きるのか、どういうときに必要になるのかというところからお尋ねしたいと思います。  例えば、我が国の大きな課題でありますところの東京電力福島第一原発、この廃炉を進めていく、そのためにはいろいろな技術を開発していかなければならないということで、こうした社会的、政策的ニーズがあってイノベーションを起こしていかなきゃいけない、こうした場面もあろうかと思います。  こうした社会的、政策的なニーズに伴って生み出していかなきゃいけないイノベーションについては、やはり政府がリーダーシップを果たしていかなきゃいけない、このように思うわけでございますが、大臣の御所見をまずお願いいたします。
  31. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員御指摘のとおりでございまして、やはり、問題解決のためには、政府が具体的な目標を掲げて、それを研究開発も含めて進めていく必要があるというふうに考えています。
  32. 櫻井周

    ○櫻井委員 今回の大臣所信の中にも、原子力政策などの政策を推進していくというお話がございました。  そこで、原子力政策、エネルギー政策についてお尋ねをしていきます。  先ほど申し上げました、東京電力福島第一原発の事故で、原発のいろいろな難しさということ、それから、これは事故前から言われていたことではありますが、放射性廃棄物の処理をどうしていくのかという問題、こうしたことに改めて注目が集まっております。  一方で、東京電力福島第一原発の廃炉については、予定していたスケジュールからおくれているということも、最近もまた新聞報道がございました。この廃炉の技術、開発していくということ、これはまことに重要だと考えますが、この点について、政府としての取組はいかがでしょうか。
  33. 平井卓也

    ○平井国務大臣 直接私が所管しているわけではなくて、経済産業大臣にお聞きになった方がよろしいかと思いますが、私が所管している分野ですと、やはりロボットの分野等々、遠隔操作で人と同じような動きができるような技術も今できておりますし、だから、全ての科学技術みたいなものを結集していかないとなかなかうまくいかないのではないかなというふうに思っています。  委員の御指摘のとおり、やはり大きな問題を解決するためにはありとあらゆる総合的な力が必要だ、そのように思います。
  34. 櫻井周

    ○櫻井委員 大臣の御答弁、ありがとうございます。政府委員の方が手を挙げていたので、そちらになるのかなと思ったら大臣にお答えいただいて、本当にありがたいです。  廃炉というのは、これは日本の話、東京電力の話だけではなくて、世界じゅうで起きていることでございます。例えば、フランスは原発依存度が非常に高い国ということで有名でございますが、しかし、そのフランスであっても、一昨日、マクロン大統領が、原発依存度を二〇三五年までに五〇%に引き下げる、こういうことも表明されています。ということは、例えばフランスにおいても原発廃炉がどんどん進んでいくということになるわけです。  これは、フランスに限らず世界じゅうで、それなりに使用年数がたったものについては順次廃炉されていくものというふうに考えますので、そうすると、この廃炉ということについては、非常にある種ビジネスとしてもチャンスが広がっていく。  やはり、原子力といいますか、これまで大きなエネルギー源として人類社会の発展に寄与してきたわけではございますが、しかし、今度、その後の処理については大きな課題になっているわけです。そうした大きな課題について日本が先進的に取り組んでいくということになれば、またこれは人類社会に対する大きな貢献であるというふうにも考えるところでございます。  そうしたことも含めまして、原発の廃炉という分野での政府のイノベーション、特に東京電力福島第一原発の廃炉というのは非常に難しいわけですけれども、これをできれば世界じゅうのどんな原発でもしっかりと安全に廃炉できるようになるのではないかということを考えますと、やはり政府の福島での取組というのは非常に重要だと考えるんですが、この点、どのようにお考えでしょうか。
  35. 新川達也

    ○新川政府参考人 お答え申し上げます。  福島第一原子力発電所は、世界にも前例のない取組、困難な取組でございますので、多くの技術開発が必要であると考えております。  技術的難易度が高い研究開発に対しては、国も前面に立って財政措置を行っております。例えば、燃料デブリの取り出しに向けまして、先ほど大臣からも御説明ございましたが、遠隔操作による内部調査のロボットといったものを開発をしまして、実際に格納容器内部の状況の把握をしております。また、汚染水対策では、大規模な凍土壁を構築し、地下水の流入の抑制に貢献をしております。いずれも、実際に開発の成果も出ているものでございます。  いずれにしましても、廃炉に向かってしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
  36. 櫻井周

    ○櫻井委員 あと、大臣所信に戻りまして、原子力政策などの政策の推進というお話がございました。この中で、原子力政策については書いてあったんですけれども、エネルギー分野で、再生可能エネルギーということについては言及されておりませんでした。  やはり、今、世界でも、原子力をエネルギー源とするということについていろんな難しさがあるということで、むしろ、再生可能エネルギーの方に注目が集まっている、世界の流れはそちらの方に行っているわけですから、こうした分野についてもしっかりと進めていくべきだというふうに考えております。  我々立憲民主党は、原発ゼロ法案というのを提出させていただいております。国会ではなかなか御審議いただけていないという状況がございます。一方で、政府の方は、二〇三〇年に原発依存度二割程度ということですから、福島での事故の以前に比べると、随分とこの依存度が下がっていくわけでございます。  いずれにしても、その下がった分を再生可能エネルギーでしっかりと埋め合わせていかなきゃいけない、このようにも考えると、この分野、再生可能エネルギーでのイノベーションというのも、これまた大変重要であるというふうに考えます。  そこで、この再生可能エネルギー分野でのイノベーション、これもやはり政府のリーダーシップでしっかりと進めていくべきだと考えますが、大臣の所信になかったものですから、ちょっと、大臣から一言御説明をお願いします。
  37. 平井卓也

    ○平井国務大臣 私が所管している分野は、ITとか科学技術、特にデジタル化みたいなものを考えると、よく考えると、全部電力に依存しているんですね。ですから、これからエネルギーの問題というのは、再生可能エネルギーの導入は当然ですが、安定した電力をいかに効率的に確保していくかというようなことも重要だと思います。  また、パリ協定では、二度Cの目標という、これは普通にやったらできませんよね。ですから、破壊的なイノベーションによる技術も含めて、世界全体の排出削減に最大限貢献するように、イノベーションを創出して社会実装するというのが我が国がやらなきゃいけない方向だと思います。  このため、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議では、パリ協定の採択を踏まえて、平成二十八年四月にエネルギー・環境イノベーション戦略、NESTI二〇五〇を策定し、次世代の再生可能エネルギーや蓄電池、水素等の製造、貯蔵、利用技術等、二〇五〇年を見据えて、二酸化炭素排出削減ポテンシャルやインパクトが大きいと考えられる有望な十一の革新技術を特定しました。これを長期的な研究開発の推進体制のもとに進めていきたいというふうに思います。  また、ことし六月に閣議決定した統合イノベーション戦略において、特に取組を強化すべき分野として環境エネルギー分野を取り上げて、グローバルな視点で再生可能エネルギーや蓄エネルギー等の目標を設定するとともに、その達成への道筋を構築して、関係府省、産官学が連携して、研究開発から社会実装まで一貫した取組の具体化を図って推進したいと考えています。  さらに、今年度から開始した戦略的イノベーション創造プログラム、SIP第二期では、脱炭素社会実現のためのエネルギーシステムにおいて、IT技術を活用した次世代スマートエネルギーネットワークシステムのグランドデザインを検討するとともに、遠距離、高効率、大電力で安全なワイヤレス伝送システムや、ユニバーサルスマートパワーモジュール、これは非常に重要ですよね、再生可能エネルギーの導入促進や需給調整に資する基盤技術の研究開発、社会実装を図ってまいりたいと考えています。
  38. 櫻井周

    ○櫻井委員 大臣から、再生可能エネルギーの分野においてもしっかり取り組んでいくという、いろいろお話をいただきました。ありがとうございます。  また、その中で、蓄エネルギーという技術についてもお話しいただきました。まさにこれも、今目の前にある課題としまして、例えば、九州電力管内におきましては、太陽光発電、昼間にできてもそれを運んでいけない、また、蓄えておくことができない、だから捨てちゃっているんだというような話も報道されているところでございます。  やはり、これは、蓄電池という、電気をためておくという技術が発達すれば、ちゃんとコストに合うように、低コストでちゃんと電気をためておくということができれば、昼間の電気をしっかりと夜間に回すなり、また、再生可能エネルギー、発電のタイミングというのが、発電が必ずしも安定しないという課題はありますけれども、電気を蓄えておくことができれば、こうした再生可能エネルギーの推進にも非常に大きな貢献があろうかと思いますので、大臣のイニシアチブで、また関係閣僚と連携して、ぜひ進めていただきたいというふうに思います。  続きまして、大臣所信の中で、大学改革や若手研究者の活躍促進、破壊的なイノベーションを通じた新事業、新産業の創出というお話がございました。これは、先ほど井林委員からの質問の中で、理系の大学教育のあり方について質問がありました。私も、これは非常に重要な分野、問題だと考えております。  一方で、イノベーションに関する政府の文書の中で、学長のリーダーシップによるガバナンス強化というようなことも書いてございました。ただ、このガバナンス強化というのが一つのくせ者でございまして、一方で、若手研究者は五年の期限つきといったような不安定な雇用形態、先ほどの古屋委員からの質問にもございましたけれども、そういった状況があるという中で目先の成果を求められるというふうになると、五年先にはちゃんと成果は出るんです、そうした見通しが立った研究しかできないということになってしまいます。そうすると、もう先が見えているわけですから、どうしても小粒な研究になってしまう。そもそも、大体五年先にこんな成果が出そうだというような研究であれば、世界じゅう、いろいろな研究者がいるわけですから、もう既に誰かがやっているわけですよね。  一方で、ノーベル賞を受賞するような非常にイノベーティブな研究というのは、研究者が好奇心の赴くままに進めていったら、たまたま大発見につながったというようなことが少なからずあるというふうにも思います。  例えば、iPS細胞で有名な山中伸弥教授は、最初、科学技術振興機構の研究費をもらいに行った面接の中で、その面接を担当した側の、大阪大学の学長も務められた岸本先生が、山中伸弥さんの方法ではどう見てもうまくいくはずがないと思ったが、彼の迫力に感心した、何かやらかすはずだ、何かそういう、よくわからないけれども、多分無理だろうけれども、何か期待してみよう、そういう何かわくわく感みたいなものをある種直観的に、ある種独善的な判断でやってみたら大当たりしたというようなことで、やはり、先を見通せない研究にこそ、もしかしたら何か大きな可能性、破壊的なイノベーションの可能性があるのではないのか。  また、オプジーボでこの間ノーベル賞を受賞された本庶佑教授におかれましても、御自身のモットーとして、知りたいという好奇心、常識を疑うことというようなことをおっしゃっています。やはり、成果を求めるというよりは、これは何でだろう、不思議だな、明らかにしたい、そういう気持ちをずっと追っかけていくと新しい分野にたどり着くというようなことなんだろうと思います。  したがいまして、先ほど冒頭申し上げました、学長のリーダーシップによるガバナンス強化、ガバナンス強化をして成果主義でどんどんやっていくと、かえって成果が得られないというパラドックスのような状況になるのではないか、このようにも考えるんですね。  もちろん、大学だから無秩序にやっていいというわけにはなりませんけれども、そのガバナンスのやり方というのは非常に難しいというか、従来の経営の発想ではだめだと思うんですけれども、イノベーションを起こすための基礎研究の進め方について、大臣のお考えをお聞かせください。
  39. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員御指摘のとおり、非常に悩ましいけれども重要な話だと思っていて、やはりバランスをうまくとらなきゃいけない、プレゼントプッシュとフューチャープルみたいなものをうまくバランスさせていくというのが重要なことだと思います。  いずれにせよ、自由な発想に基づく基礎研究の推進というのは重要で、若手研究者にもっと活躍していただきたいと私も思っています。山中先生とか本庶先生とも大臣に就任してからお話をする機会もありまして、そのとき本庶佑先生から聞いた話で、先生がアメリカから帰国して東京大学の助手に着任して以来、毎年、科研費のお世話にならなかった年はないと、恒常的な研究費の重要性を指摘されていました。  革新的な研究開発が行われるよう、政府としては、六月に閣議決定した統合イノベーション戦略に基づいて、競争的研究費の若手研究者への重点的な配分といった優秀な若手研究者への支援、新興・融合領域の開拓に資する挑戦的な研究の促進、独創性や分野横断的な俯瞰力を備えた人材の育成など、持続的なイノベーションの創出に取り組んでいくということでございます。  引き続き、我が国が世界で最もイノベーションに適した国へ変革するためには、統合イノベーション戦略に基づいて、基礎研究の支援、そのための環境整備の推進などに取り組んでいくということですが、限られた予算の中でいかにバランスさせるかは大変難しいと思いますが、挑戦したいと思っています。
  40. 櫻井周

    ○櫻井委員 あと、大学の基礎研究、これを事業につなげていくという意味で、産学連携、これも非常に重要になってくるかと思います。  こうしたものを政府でも一生懸命進めておられるかと思いますが、一つちょっと懸念するのは、大学の研究者の関心事項と、それから産業界、事業者の関心事項、同じような技術分野、同じような技術について関心を持っていたとしても、その進め方といいますか、インタレストがちょっと違うというところがございまして、大学の研究者の方はいち早く、もう研究成果を発表したい、自分の研究の業績に加えたいというふうな思いがある一方で、事業者の方は、いや、これは事業化まではまだ先だ、今手のうちを明かしたらライバル会社にとられちゃうからまだ隠しておきたい、もうちょっと待てというようなこともあったりして、このスピード感が違うというようなこともあったりする。そうしたときに、何だということで、同じ技術について一生懸命研究をしているにもかかわらず、何かうまくいかなかったりというようなことも時々あるようです。  そういうことを考えますと、やはり、その分野で、両方の意見もわかりながらうまく取りまとめていくようなコーディネーターというのも非常に重要になってくるのかなと思うんですが、こうした技術開発、それから、特にこういう新しい技術というのを盗まれないようにしようと思えば特許戦略ということも重要になってくるんですが、こうした専門家をどういうふうに絡めていけばいいというふうに大臣はお考えでしょうか。
  41. 平井卓也

    ○平井国務大臣 本年六月に閣議決定された統合イノベーション戦略において、大学改革等によるイノベーションエコシステムの創出が重要だというふうに位置づけました。全く御指摘のとおり、実用化に向けたアカデミアと産業界の方向性やスピード感が違うというのはあります。そのため、やはり、アカデミアと産業界の相互理解を深めることや、両者にとって有意義な連携を図ることが重要だと思います。  このため、産業界の協力を得まして、産官学連携による共同研究強化のためのガイドラインを策定し、大学における企業との共同研究の企画やマネジメント機能の強化を図るべく、専門人材配置や資質向上等について示して、普及に努めているところであります。これは今までやってきました。  また、本年度からは、本格的な産学連携に向けて、大学にオープンイノベーション機構を整備して、企業と同じ目線で価値創造を行うクリエーティブマネジャーを配置するなど、産学連携のリーディングケースの創出を試みています。  このような施策を推進して、産学連携のさらなる強化ができたらよいなと考えています。
  42. 櫻井周

    ○櫻井委員 あと、三点目、知的財産戦略ビジョンについてもお尋ねをいたします。  大臣所信の中でもそうでしたし、この知的財産戦略ビジョンもそうなんですけれども、知的財産をどうやって生み出していくのか、イノベーションをどうやって起こしていくのか、こうした観点についてはたくさん書かれております。こうした攻めの部分、これは大変重要です。重要なんですが、攻めていっぱい生み出してきたこの知的財産、今度はそれをどうやって守っていくのかという観点も非常に重要だと思うんですが、この守りの部分については余り書かれていないというのが非常に気になっております。  実は、ことしの三月に、前任の松山大臣にも、こうした攻めはいいけれども、守りはどうなっているんですか、大丈夫ですかという質問をさせていただいたところ、ちょっとなかなかいい答弁をいただけなかったということで、ちょっと不安に感じていたこともございます。政府委員の方がかわりに出てこられて、大臣がなかなか答弁いただけなかったというようなことがありました。  また、別の委員会でございますが、外務委員会で、米中の貿易摩擦についても取り上げさせていただきました。アメリカは、中国に対する報復関税というようなこと、その名目は知的財産権が侵害されているからなんだ、こういうふうに言っているわけですね。アメリカは侵害されていると言っているんだったら、日本は大丈夫なのかということも心配になるわけです。  それに対して経済産業副大臣から御答弁いただいたんですが、模倣被害等で百五十億円ぐらいある、そのうち八割が中国の可能性があるというようなお話でした。ただ、これは、氷山の一角と副大臣はおっしゃるんですが、氷山の一角というのは十分の一ぐらいですね。ですが、多分、これは十分の一とかそういうレベルじゃなくて、もっと、百倍、千倍というような規模で被害を受けている可能性は十分あると思います。  といいますのも、以前、新日鉄住金が韓国の鉄鋼大手のポスコで、これは技術流出したという事件では、この一件だけで三百億円。しかも、これは被害が認定されている部分で三百億ですから、実際はもっと大きなものがあった可能性は十分あります。  こうしたことも含めまして、やはり、この知的財産、つくる方も大事なんですけれども、守っていく方もあわせてやっていかないと、せっかくつくったものが外にどんどんどんどんだだ漏れになってしまうということで、これは非常に日本にとって残念なことになると思いますが、この点について、大臣、最後の答弁になろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。
  43. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員と全く同じ問題意識で、知財は、つくるだけではなくて、利活用し、なおかつ守るというのは本当に重要なことだと思います。特に、技術を含む我が国の知財の意図しない海外流出は、絶対に防がなきゃいけないというふうに思っています。  関係省庁と連携して、営業秘密漏えいに対する対応の強化、知的財産権制度の運用や国際的な調和、海外における知的財産権の取得支援など、これまで取り組んでいました。知財に関して政府が行うべき政策を取りまとめた知的財産推進計画二〇一八には、海外への植物品種の流出防止や、技術流出の予防を目的とした知財専門家による支援などの施策を盛り込んでいます。  いろんなことをやらなきゃいけないんですが、このほかにも、実はサイバーセキュリティーも大学というのは高いレベルではなかったんですね。そこで、今、大学、NIIを中心にサイバーセキュリティー対策に取り組んでいるんですが、これとて運営交付金の中で何とかやりくりするというようなことで、総合的にいろいろな対策をして、安心して研究開発等に取り組める環境をつくっていくために、ぜひ委員のお力もおかしいただければと思います。
  44. 櫻井周

    ○櫻井委員 時間になりましたのでこれで終わらせていただきますが、本日は、平井大臣とさまざまな分野について、特に知財の攻めと守り、両方について議論できて、大変よかったと思っております。  今後ともよろしくお願いいたします。
  45. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、高井崇志君。
  46. 高井崇志

    ○高井委員 岡山から参りました高井でございます。  きょうは、平井大臣、IT担当大臣に就任されて初めてこうして質問をさせていただきますが、私も総務省のころからITをライフワークとして取り組んでまいりまして、国会議員になってからも総務委員会とこの科技特一筋で、ずっとITをやっています。そういう男でございますので、いろんな業界の集まりとか行きますと必ず平井大臣がおられて、いろんな超党派の議員連盟もやっておりますし、IT業界は平井大臣の就任を歓迎をしているというところだと思います。  きょうは、そういう意味では、私も本音の話、原稿も用意していません、ノー原稿でやりますので、大臣も、ぜひ大臣の言葉でお答えいただけたらと思うんです。  まずは、やはり、世界の中における日本のITとかデジタルとか、こういった分野の位置づけですね。いろいろな、最近特に中国や、もちろん欧米、こういった分野でかなり進んで、日本は相当おくれているんじゃないかという向き、あるいは一方で、いや、進んでいるぞという意見もあるわけですけれども、大臣は、IT、デジタル、この分野における日本の位置づけというのはどんなふうに考えておられますか。
  47. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員にはいろんなところで、日ごろから大変、意見交換を通じて、またいろいろ御指摘もいただきまして、本当にありがとうございます。  原稿なしでということですけれども、大臣ですので、ちょっと原稿も使いながらお答えをさせていただきたいというふうに思います。  正直に言って、進んでいるところもあれば、だめなところもあるというのが、今の現状だと思います。デジタル化の推進ぐあいというのは、見方によっていろいろあると思うんですね。ブロードバンドのインフラとか、スマートフォンの普及とか、比較する対象によって結果や受けとめ方が変わってくると思うんですが、その中でも、日本のいいところは、光ファイバーとモバイルネットワーク。これは間違いなく、品質、スピードも考えても、これはもう進んだというふうに思います。  例えば電子政府というようなことになれば、これは我が国の順位はまだまだ世界で十位というようなところですね。じゃ、エストニアのような、ワンストップサービスとかそういうことができているかということは、十分ではないというふうに思うんですが。  今、やはり、私が一番問題意識として取り組んでいるのは、社会全体のデジタル化の中でデジタル弱者を取り残さない、皆さんに高齢者になってもデジタル技術の恩恵を実感してもらえるような社会をつくるという意味では、これはもう絶対トップを走らなきゃいけないというふうに思っていて、そこで巻き返す部分もあるなというふうに考えています。  データ利活用等々に関してもまだまだ不十分だというふうに思っておりますし、日本流に、これから与野党を超えて新しいデジタル化の取組を進めれば、私は世界のトップランナーになれる分野はたくさんあると思っています。
  48. 高井崇志

    ○高井委員 ありがとうございます。  今、社会全体のデジタル化ということが大事だというお話がありましたけれども、平井先生が前に会長だった超党派の議員連盟で、議員立法をまさに国会に出そうとして最終調整中でございます。正直、かなり会期がもう短くて厳しい。できれば延長して、私はこの法案も通してほしかったし、さまざまな重要法案も審議不十分なまま採決されたというふうに思っていますので、そういう意味では、こういう大事な法案が会期が来て通らないというのは非常に不幸なことだなというふうに思うわけでありますけれども、まだ会期は残されていますので、全力で頑張りたいと思います。  そういった中で、きょうは、前体制というか、私が野党の筆頭理事をさせていただいていたときに、自動走行の分野を、トヨタの研究所に視察に行ったわけでございますが、ちょっとその話もしたいんですけれども、その前に、ちょっと時間が限られていますので、幾つかどうしても聞いておきたいことがあるので、ちょっとそれは後に回させていただきまして、シェアリングエコノミーの話をぜひ聞きたいと思います。  これは、大臣もかなり力を入れていただいていますけれども、私も本当にこれは極めて重要で、もうITとかデジタルとかいう次元を超えている、社会の、何か生活の仕組みそのものの変革だというふうに思っています。  例えば、よく私、例で出すんですけれども、スウェーデン政府とボルボがビデオをつくっていて、カーシェアが進むと、もう駐車場が要らなくなるんだと。そうすると、スウェーデンの国土の何%かは駐車場だから、そこの駐車場がなくなればこんなものができますとか、公園ができますとか、スキー場ができますとか、そういうビデオなんです。  そういうふうに、このシェアリングエコノミーというのを進めると、もうライフスタイルそのものが変わるし、国土の有効な活用とかもできるしと、そういう大きな次元で私は捉えるべきだと考えておりますけれども、大臣のシェアリングエコノミーに対する考え方、取組、今後どう進めていくべきかなど、お聞かせください。
  49. 平井卓也

    ○平井国務大臣 シェアリングエコノミーに関しては、恐らく同じような理解で応援しているんだと思うんですが、私も議員連盟の会長も務めさせていただいたりしているんですが、特に、経済、成長戦略の中のシェアリングエコノミーというだけではなくて、地域課題の解決への貢献というのは、非常に私は力を発揮するというふうに思っています。  ただ、日本にシェアリングエコノミーを紹介する段階で、ウーバーとかエアビーアンドビーが先行したがために、その既存勢力とのぶつかり合いで、それ以外の、シェアリングエコノミーというのは物すごく範囲が広いわけで、そういうものがちょっと理解されずに、ちょっと推進力が弱まったみたいなところは、何とかこれは超党派でまた応援をしていかなきゃいかぬなという部分だというふうに思うんです。  一方で、シェアリングシティーというのも、もう十五あるんですね。これはやはり、いろいろな地方都市、その首長さんが積極的に、地域の問題を解決するために、シェアリングエコノミーというものを、シェアリングを考えていこうと。ですから、パブリックアセットの有効活用というようなことで、シェアリングエコノミーは十分にこれはあるんですね。  そんなようなことも考えながら、一方で、事故やトラブルに対する解決策も用意しておかなきゃいけないし、それでお金を得た人の納税環境みたいなものの整備もしていかなきゃいけないし、我々でできることもあるというふうに思います。しかし、シェアリングエコノミーのような考え方は、私は一つの時代の要請だと思います。
  50. 高井崇志

    ○高井委員 実は、政府に聞くと大体、地域の活性化とか、地方都市がシェアエコで活性化しますよという話が多いんですけれども、私はやはりそのレベルじゃないと思うんですね、もう。それももちろん一つですけれども、我が国全体として取り組むことはもっと大きな観点なんだろうと思いますので、ぜひそこは大臣の指導力を発揮していただきたいと思います。  実は、少し具体例を挙げますと、例えば、私はシェアサイクルというのは非常にいい取組だなと。確かに、ライドシェアとかとなるとほかの業界があって、あるいは民泊だったら旅館業界とのあつれきとかありますけれども、シェアサイクルというのは基本的に戦う業界はないんですね。だから、もっと進んでいいはずなんですけれども、ところが、例えば、警察が駐輪を禁止するとか、あるいは、駐輪場の違法駐輪対策みたいなのと一緒に国交省では捉えたりしていて、そういう次元じゃなく進めていくためには、やはり大臣が、まさにIT総合戦略室が、警察であったり国交省と交渉していかなきゃいけない。  あるいは、実は、動物、ペットシッターサービスなんというのもシェアリングエコノミーであって、環境省が、動物愛護法でペットを預かるペットシッター業というのは登録制で、結構厳しい要件が課されている。だけれども、今個人でちょっと半日預かるとかいうのをこのシェアエコの仕組みを使ってやっている。ところが、環境省は、そういう人たちにまで登録をとりなさいと。個人でちょっと預かるだけなのに。そんなのはプラットフォーマーだけ規制すればいい話で。  はっきり言って、ベビーシッターなんかは何の規制もないのに、なぜかペットを預かると途端に登録を求めるみたいな、現行の法規制をそのまま当てはめたら極めて不自然なことが、でも、やはりそのまま行われているんですね。こういったことは、法改正するまでもなく、私は運用で改善していけることだと思いますので、ちょっと、通告していませんけれども、大臣、こういうことをぜひ大臣のリーダーシップでやっていただきたい。
  51. 平井卓也

    ○平井国務大臣 私も、シェアリングエコノミーの事業者の皆さんのそういうお話は、大臣になる前、本当によく聞いておりました。  やはり、既存の業法とぶつかるものにいきなりいってしまうと、役所の方も困って、それはだめだよというふうに言うケースも多いんですが、そうではなくて、基本的には、プラットフォーマーの方の自主規制というものを中心に、そこで社会的に責任を負った上で、そこは柔軟に対応していく必要があるというふうに思います。  さっきのペットの話もそうですし、今事業化がうまくいっている分野だと、駐車場ですね、これの紹介、あいている駐車場を紹介する、個人の駐車場とかいろんなものを全部含めて。こんなものは恐らくうまくいくと思います。  シェアサイクルももっと進むはずでしょうが、障害は、やはりちょっと、道路交通法における自転車の位置づけで、多少危ないところはあるなと。私もシェアサイクルを使っていますが、非常に便利ですが、大臣になってはちょっと控えようと思っております。
  52. 高井崇志

    ○高井委員 これは本当に、動物愛護法なんかは、改正は五年に一度、今まさに作業中なんですけれども、こんなことまでわざわざ改正しなくても私はできるはずだと思いますので、一野党議員の私が幾ら言ってもなかなか変わりませんけれども、大臣が言っていただいたらもう一気に変わると思いますので、ぜひこれは取り組んでいただきたいと思います。  それと、今度、オンラインゲームとかeスポーツ、これが今大変な注目を浴びて、この一年で物すごく認知度も、十数%から五〇%以上の方がeスポーツという言葉も知っているようになったということなんです。  実は、きのう、この超党派の議員連盟がありまして、河村先生が会長をされている議員連盟なんですが、そこでオンラインゲーム業界の方から要望がありまして、というのは、今、資金決済法で供託金を積まなきゃいけない。ところが、国内の事業者にはかかるんだけれども、海外の事業者にはかからない、イコールフッティングじゃないじゃないか。あるいは、そもそも供託金自体が一社数億から数十億なんていう規模になって、資金決済法をそのまま当てはめるとそうなっちゃうんですけれども、これではオンラインゲームとかeスポーツは進んでいかないんじゃないかというのがあるんですが、まず金融庁、これは何か改善できませんか。
  53. 松尾元信

    ○松尾政府参考人 お答えいたします。  資金決済法では、前払い式支払い手段、いわゆるプリペイドカードの発行者に対しまして、利用者の資産を保全する観点から、基準日の未使用残高が一千万円を超える場合にその二分の一以上の額の供託又は金融機関との保全契約などを行うことを義務づけております。  議員御指摘の海外の制度でございますが、例えば、欧州とかアメリカのニューヨーク州などにおきましては、電子マネーについては、その発行者に対しまして、未使用残高の二分の一ではなく、全額の資産保全というのを義務づけているところでございます。  いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、デジタライゼーションの加速的な進展への対応というのを金融行政の重点施策として掲げておりまして、利用者保護を適切に図りながら、イノベーションが促進されていくような環境整備に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
  54. 高井崇志

    ○高井委員 きのうの議員連盟でも同じような話を、何だかよくわからないんですよね。わからないんだけれども、要は、できません、変えられませんと金融庁は言うんですけれども、これは、大臣、今すぐ答えるのは難しいかもしれませんけれども、eスポーツとかオンラインゲーム、普及させていくという観点からぜひお願いします。
  55. 平井卓也

    ○平井国務大臣 資金決済法を所管していないので御答弁は勘弁していただきたいんですが、eスポーツ、これはもうとまりませんね。間違いなく世界大会、もしかしたらアジア大会、いずれはオリンピックという可能性もあるし、日本はこの分野の人材は物すごく厚いということも気がついています。  したがいまして、日本の競争力の観点から、国際競争力という観点から、eスポーツの振興はあらゆる面でやはり支援していく必要があるというふうに思うし、教育現場もこれは多少影響するんですね。今までゲームをやるなと言っていたものが、ゲームで身を立てろという世界が出てきてしまうというようなことなんですが、一方で、デバッグをやっている技術者の方々なんかは、まさにゲームから来て一部上場企業の社員になられているという人もたくさんいらっしゃる。そういう意味で、産業としても裾野は物すごく広いので、産業政策としても考えていく必要があるんだろうと思っています。
  56. 高井崇志

    ○高井委員 その障害となっているのが資金決済法。もちろん所管じゃないんですけれども、さっきの動物愛護法もそうですけれども、しかし、ITというのはやはり横串で、そういう司令塔の大臣なり部署が説得していかないと進まない分野だと思いますので、今まさにデジタルファースト法を議員立法でやるのも、これはやはり政治主導でやらないと、各省庁任せだと進まないということでこの法律も出すわけでございますので、ぜひそこは、大臣、気にかけてというか、金融庁と話をしていただきたいと思います。  それでは、インターネットの海賊版対策の問題です。  これはブロッキングをするか、法制化するかどうかというのが大激論になって、政府の有識者検討会では異例の、半数の委員が反対、政府がやろうとした、進めようとした、閣議決定したのかな、四月に出した方針に反対ということで、結局、両論併記にすらならない、結論が出なかったというものです。共同座長の方も、こんな結論なのにまさか法制化は進めませんねというふうにくぎを刺しているわけですけれども、どうも政府は法制化を進めていくんじゃないかという懸念もあります。  住田事務局長、きょう来ていただいて、総務委員会で聞いたら、いや、まだこれからですという回答ですが、しかし、これはもう来年の通常国会とかを見据えたときに、どういう場で検討するのか、いつまでに検討するのかをいまだに、いや、これから決めますみたいな答弁では、私はもうもたないと思います。  きょうはあえて、やはりここは大臣に、この問題、これからどういうスケジュール、どういう場で決めていくのか、お聞かせください。
  57. 平井卓也

    ○平井国務大臣 目的である海賊版の撲滅、権利者を守るというのは共通の目的で、その手法に関していろいろな議論があって、検討会議の中で、本当にこれは珍しいですよね、割とオープンな、激しい議論があったということを聞いています。  しかしながら、多くの部分ではやる方向で決まったとも聞いておりまして、私は、結論から言うと、やれるべきことからすぐにやるということが一番重要なのと、これだけ問題が大きくなった背景には、やはり日ごろからのコミュニケーションの不足もあったと思うんです。ですから、改善の余地はいろいろなところであって、最終的な目的を達成するための方法としていろいろと議論をされていると承知しております。
  58. 高井崇志

    ○高井委員 時間が参りましたので終わりますが、今後もいろいろな場で大臣とは協議していきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
  59. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、青山大人君。
  60. 青山大人

    ○青山(大)委員 国民民主党の青山大人でございます。  まず、質問に先立ちまして、ことしの五月に当委員会で、科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する実情調査ということで、静岡県庁並びに先進的な取組をしている二つの企業の方に御視察に行かれたというふうにも伺っております。非常に中身の濃い視察だったというふうにも伺っています。ぜひ、ただ視察に行っただけじゃなくて、こういったことを、視察の成果を踏まえまして、ぜひ今後の政策に反映をしていってほしい、まずは要望を冒頭申し上げさせていただきます。  それでは、質問に入らせていただきます。  私、今回、この特別委員会は初めてなんですけれども、たまたま地元で高校の先輩に、科学技術、イノベーション推進の特別委員会に入ったと言ったら、その先輩が、パーソナルコンピューターの父と言われているアラン・ケイさんの本を渡してもらって、まずこれを読みなさいということで、もう今から四十年ぐらい前にアラン・ケイは、こういった、いわゆるスマートフォン、本当に身近に、大きなコンピューターが、パソコンがスマホになって、一人一台パーソナルコンピューターを持つ時代になる、そういったことを予言されていますし、まさに、未来を予測する最善の方法はそれを発明することだという言葉も残しております。また、ふだん、最初は何かあれっと思うことが、いつかそのことがみんな普通になっていく、そういったことも踏まえて、常識にとらわれずに、本当に我々政治家としては、そういった発明を世に広めていくために取り組んでいかなければいけないと思った次第でございます。  また、今回は、担当が平井大臣ということで、私は、十四年前ですか、下積み時代に、平井大臣がお昼のランチとか朝食でいつも写真を撮っていたのを覚えているんですよね。当時は、何でこの国会議員さんはいつも食べ物の写真を撮っているのかなと、当時は私、本当に疑問というか、そうしたら、もう今となってはみんなそれをやっているじゃないですか。何食べたとか、そういったものをSNSにアップするとか、そういった意味でも、平井大臣はこういった、まさにこの担当にふさわしい大臣なのかなと思った次第でございます。  そんなことを踏まえまして、先週の所信につきまして、これまでいろいろな委員の方からITの話とか知的財産とか科学技術があったので、私の方からは宇宙政策についてまずは質問したいというふうに思っております。  御承知のように、私の地元茨城県では、つくば市にJAXAがございますし、小さなころからそういった宇宙のことに触れてまいりました。また、最近では、茨城県の大井川知事が、まさに茨城県として宇宙政策を積極的に進めていこうということで、先進的な取組も始まっております。  先週の大臣の所信の中では、宇宙政策については、宇宙基本計画工程表に基づく取組を着実に推進しますといったことが述べられていましたけれども、改めまして、大臣として、宇宙政策について、その御決意ですとか、またそういった、大きな夢でも結構ですので、まずは宇宙政策について、改めて御所見の方をお願いいたします。
  61. 平井卓也

    ○平井国務大臣 宇宙政策というと、今まではやはりちょっと自分とは関係ないやと思っている人も多かったと思うんですが、宇宙はずっと近くなったというふうに思います。  その理由の一つは、やはり社会全体のデジタル化が進んだことと、宇宙に対するいろいろな技術も進んだことだと思います。特に、準天頂衛星「みちびき」のセンチメートル級の精度というのは社会を変えていく一つの基盤になる、それは先ほどお話ありましたけれども、私もそう思っています。  ですから、いろいろなものと組み合わせると、宇宙というのはいろいろなイノベーションも起きると思いますし、委員は御視察されたかどうかわかりませんが、今、国際航空宇宙展、ビッグサイトでやっているんですね。今ちょうどやっています。昨日行ってまいりまして、これは海外からも、いろいろな出展だけではなくて、例えば「下町ロケット」風の中小企業団もたくさん技術があって、宇宙産業というのは、大企業ばかりではなくて、いろいろな部品はやはりそういう日本のすぐれた中小企業等々の技術が生かされているという意味で、大変うれしくなるような展示でもあるので、時間があれば、ぜひまた、この委員会でも視察していただくとありがたいなというふうにも思うんです。  チャレンジングな分野ですけれども、日本はこの分野に関しては割と老舗なんですね。ですから、国際的にも認知されておりますし、得意分野もあるというふうに考えています。  そして、これからは、宇宙で得たいろいろな情報等々を利活用して社会を変えていくというようなことにいろいろなベンチャーも取り組んでいますし、そういう意味では、宇宙産業がこれからぐっと、国民のためにあるんだということを我々が伝えるタイミングが来たなというふうに思っております。
  62. 青山大人

    ○青山(大)委員 非常に丁寧な答弁をありがとうございます。  まさに、ビッグサイトですか、私も、いつも常磐線を使って通っていますので、ちょっと時間があったときに寄って、見てみようというふうに思います。  それで、今「みちびき」の話もございました。準天頂衛星システムということで、つい先日、十一月の一日に開始記念式典も行われたというふうにも伺っております。  先ほどもちょっと大臣の方からも、その活用についていろいろあったんですけれども、先ほど大臣の答弁にもあったように、私も含めてですけれども、国民の皆様からすると、宇宙というのはやはりちょっと遠い存在で、何か自分たちと、余り身近に感じられない。  そういった中で、ただ、そういったものがいろいろ応用できるんだよということがあったんですけれども、これはもう参考人で結構ですけれども、改めて、そういった「みちびき」、今四基飛んで、今度七基になるということですけれども、そうすると、具体的に、私たちの生活にどういった利便性が生まれたりとか活用できるのか、もっと身近な例を挙げながら、ぜひ教えてもらいたいなと思います。
  63. 高田修三

    ○高田政府参考人 委員の御質問にお答えいたします。  準天頂衛星「みちびき」は、ことしの十一月一日に本格的なサービス開始の式典をさせていただきました。まさに、センチメーターレベルでの高精度測位信号を我が国の天頂に位置する衛星から出すことによって、測位における精度を飛躍的に上げるものであります。  具体的に、ただいま現在、その受けるレシーバーの方が十一月一日から販売ということで、これから普及していきますし、これからまた、レシーバーの価格破壊とか、こういうのが起きてきますので、まだこれから初期段階でありますが、この初期におきましても、既に、その利活用に向けた具体的な取組が始まっております。  例えば、雪などで白線が認識できない、そういうところでも、自動走行やなんかですとカメラを使ったような制御もあるわけですけれども、そういうところはもう白線と雪が一緒になってしまいます。そういうところでも、例えば除雪作業なんかで正確に行っていくことができる。  あるいは、農作業でも、これは総務省がやってくださった実験でありますけれども、三十センチもあるタイヤ幅のトラクターを条間四十センチの畑で、無人で、夜間で、草を踏み潰さずに肥料を施したりすることもできる。  あるいは、船も、道路なんかと違って、海の中で自分の位置情報がよりわかりにくいわけですけれども、ところが、港につけるときには、やはりセンチメーターレベルで非常に丁寧に着岸しないと、船を傷めてしまう。そういう船の離着岸にもこういった信号は使えるのではないのか。  あるいは、年度内に、福島のロボットテストフィールドで経産省、NEDOが中心になって実験されますが、ドローンにもこの正確な測位信号を受けるレシーバーを使って離島との輸送にチャレンジしてみれば、非常に正確なところに、ドローンが物流に役立つのではないかなど、こういう実証試験に着手しているところでありまして、こういう利用が目に見えるような形になっていくことで、どんどん利用が進んでいっていただけたらと思っております。  以上です。
  64. 青山大人

    ○青山(大)委員 今御答弁いただきましたように、まさに「みちびき」のサービスがまだ始まったばかりで、これからそういうふうに目に見えるいろいろな身近な成果とか実用事例が出てくるようになると、だんだん、もっとより国民の皆さんも身近に感じてくるということですけれども。  私たち、簡単に言うと、今まではそういったGPSというアメリカ産のシステムを使う中で、今後は、そういった「みちびき」といういわゆる国産のそういうのを使っていくということですよね。となると、今まで、私なんかもGPS、GPSと、それは何かそのシステムのことを言うのかなと思ったら、それはいわゆる商品名みたいなものなんですよね。ですから、今後、そうすると、私たちがふだんGPSと使っていた言葉を、今後はそれを、「みちびき」「みちびき」という言葉に変わっていくということなんでしょうか。
  65. 高田修三

    ○高田政府参考人 御質問にお答えします。  確かに、衛星測位信号、アメリカが提供してくれたものが老舗で、グローバルポジショニングサテライトシステムということで、それが一般名称のようになっている。  私どもの準天頂衛星「みちびき」には、実は主に三種類ほどの信号がございます。一つはGPSと同じ信号帯でございます。このGPSと同じ信号帯のものがまさに我が国の天頂付近から降るようになりますので、ビルの谷間とか山間部でも、今までGPS信号を受けていたスマホなどのレシーバーも、更に信号がふえるという形で、より使いやすくなっている。こういう意味では、GPSは「みちびき」においてもまさに活用させていただいている。加えまして、スマホや何かに入っているGPS用のレシーバーと違うレシーバーを使えば、サブメーター級とか一メーターレベルの正確な測位信号ですとか、また、数センチメートルのより高精度の測位信号とかも受けられる。  なので、当面は、皆様が使っていただいているスマホとかあるいは電波時計におきましては、GPSとか、あるいは、ヨーロッパの同じような測位衛星システムにガリレオというのがございます、あるいは我が国の「みちびき」とか、こういうものがマルチで使われていくという形になりますので、今GPS、GPSと言っている方が今後「みちびき」「みちびき」ということに言いかえるということではなしに、今までどおりだというふうに思っておりますが、でも、ぜひ「みちびき」の活用も進んでいっていただけたらと思っています。
  66. 青山大人

    ○青山(大)委員 大臣、私、結構これは大事なことだと思うんですよね。せっかくそうやってGPSよりも精度が高いものを日本製でつくっていく中で、そういったプラットホームを含めまして「みちびき」を普及させていく。特に、日本もそうですけれども、周辺アジア諸国により「みちびき」を普及する中で、その「みちびき」という名称をどんどん使っていって、まさにもう世界的な「みちびき」という言葉として普及させていくことは、私は、日本にとっても大きなことだと思うんですけれども、大臣、簡単で結構ですので、御所見、どうでしょうか。
  67. 平井卓也

    ○平井国務大臣 もう早く七基体制にして、日本の衛星でやれるんだという体制を早くすること、そしてそのための予算を確保するというのが私のミッションとしては一番大きいと思いますので、ぜひ委員の御協力もいただきたいというふうに思います。「みちびき」ができるだけ多くの方々に親しまれて使われるように、我々も全力を挙げていきたいと思っています。
  68. 青山大人

    ○青山(大)委員 ありがとうございます。  そういった中で、まさに大臣も所信の中で、宇宙基本計画工程表に基づく取組を着実にということですけれども、これは参考人の方で結構ですけれども、工程表、毎年見直しをされていくという規定で、見たら、パブリックコメントなんかも丁寧に募集されているようですけれども、やはり、これというのはもう、逆に、毎年毎年見直していくという重要性というか意義というのはどういったものがあるんでしょうか。逆に、毎年毎年つくって、また変えていくという、その作業だけでも大変なのかなとも思うんですけれども、そういった点についてはどうでしょうか。
  69. 高田修三

    ○高田政府参考人 御質問にお答えします。  宇宙基本計画工程表、これはまさに宇宙基本計画に沿ってつくられた工程表でありまして、宇宙基本計画自体は、二十年の長期を見据えながら十年間の基本計画ということで、毎年ころころ変わるということではなしに、腰を据えてしっかりやっていこうと。  ただし、しっかりやっていく中でも、毎年毎年ベンチマーク的に見ていかないと、予算の獲得を始め、あるいは、関係府省が抱えている衛星ロケットなどのこういったものを横並びに見ながら進んでいくものですから、工程表の改定作業も決して楽ではありませんけれども、そのプロセスを通じて、政府全体での足並みをそろえているというところでございます。
  70. 青山大人

    ○青山(大)委員 まさに、今あったように、どうしても宇宙政策というのは各省庁にまたがって、別にころころ変えるとか、私はそういうことを言っているんじゃないですけれども、工程表を毎年見直すというのは、ごめんなさい、私は二年に一度とか、そう思っていたら、毎年やっているんだというので、ちょっと聞いたところでございます。  質問はちょっと変わっていくんですけれども、先ほど、冒頭言いましたように、地元の茨城県で、まさに知事がリーダーシップをとって、ほかの自治体に先駆けて宇宙ビジネスの創造に取り組んでいくんだという決意をされて、私もここに来るまでに県議会を八年ほどやっていましたけれども、それまでは議会でも宇宙の話というのは取り上げられたような記憶も余りないんですけれども、本当に、知事がやるぞと言ってから、議会も大分宇宙のことでいろいろ活発に議論されているんですけれども、そういった地方自治体との連携、支援についてどのように取り組んでいるのか、お考えなのか、お伺いさせていただきます。
  71. 高田修三

    ○高田政府参考人 お答えいたします。  茨城県におかれて、本年八月に、宇宙ベンチャーの創出、誘致と県内企業の宇宙分野への新規参入を目指した、いばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクトを大井川知事が発表し、積極的な取組を推進していると承知しております。  内閣府といたしましても、経産省などと連携しながら、本年八月に、宇宙ビジネス創出に意欲的な自治体を公募させていただきまして、宇宙ビジネス創出推進自治体ということで四道県ほど選定させていただきました。  今後は、これら自治体と連携して、宇宙を利用した新産業、サービス創出に向けて、セミナーの開催やビジネス相談、こういったものの実施を通じ、宇宙産業の裾野の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
  72. 青山大人

    ○青山(大)委員 もちろん、茨城にはJAXAもあるので、そういった地の利も生かして、いろいろ知事も議会も取り組んでいるんですけれども、やはりどうしても、いわゆる財源ですよね。もちろん国全体の宇宙予算も本当に限られた中で、そこから当然、とはまた別に、別枠で、さまざまな交付金等を活用しながら、やはりそういった地方自治体を支援してほしいということと、先ほども言いましたように、やはり国民の皆様からすると、宇宙って何か遠い、はるか、別のようなことになってくる中で、やはり、身近な県とか地方自治体が宇宙でこういうふうに取り組んだことが実用されて、県民の皆様にもこういうふうな生活向上につながるんですよとか、利便性アップですよとなると、余計、国民の皆様に対しても、本当に宇宙政策、宇宙の研究開発が大事なんだよということが広まっていくと思うんですよね。  どうしても、リスクも大きいし、お金もかかってしまう、でもやはり必要な分野ですので、もっと国民の皆さんに対して、宇宙政策、研究開発はとても大事なんだと世論を喚起していくことが私はこれからもっともっと必要じゃないかなというふうに思っております。  答弁といってもあれですけれども、もし大臣、何かお考えがあれば。
  73. 平井卓也

    ○平井国務大臣 私も全く委員と同じふうに思っておりまして、やはり宇宙は今まで国民にとって遠かったと思います。しかし、具体的に「みちびき」なんかがサービスインになって、これからいろいろな方々がいろいろなサービスをやってくれるというふうに思っておりますし、そういう意味で、宇宙というのはチャレンジングな分野ですけれども、日本という国がそこでのプレゼンスを高めていくということは、国家としての一つの大きな戦略だと思います。  また、地方ということで、きのう、展示の中で、山口県の中小企業が何社か集まってサテライトをつくるというような事業をやっているんだなということも知りました。  そういう意味で、宇宙に対する関心は非常に高まっているというふうに思うし、エスブースターという、我々、アイデアコンテストもやっています。優勝賞金一千万円ということで、これもいろいろな方々が大変なプレゼンテーションをしてくれまして、今ひそかに宇宙に関して民間も盛り上がっているのではないか、そのように思っています。
  74. 青山大人

    ○青山(大)委員 ぜひ宇宙政策、今後も、何度も言いますけれども、茨城県の方も頑張っているので、しっかり連携してやっていってほしいと思います。  これで宇宙に関する質問は終わりにさせていただきます。  次に、この委員会とは少しずれてしまうかもしれませんけれども、やはりそういった、将来、科学技術とかイノベーションを起こしていくには、当然、人材をつくっていかなければいけない。先ほどもいろいろな委員の方から、いわゆる大学とかの教育でしっかり理系の人材をつくっていくという話もございました。もちろん、当然必要でございますけれども、やはり小さいうちから、小学生とか幼いうちからそういったコンピューターに触れていくというのも私は大変重要だというふうに思っております。  先ほどの委員お二方は理系だという話もされていましたけれども、私は根っからの文系でございまして、まさに高校時代、物理につまずいた人間でございますので、なかなか理系の方は弱いんですけれども、ただ、やはり諸外国を見ても、今、小学校のうちからプログラミング教育の大切さ、もちろん賛否両論ありますけれども、私は、これからの時代にとって必要かなというふうに思っております。  そういった中で、平成三十二年度から小学校においてプログラミング教育を導入していくということで、まさに今準備の段階だと思うんですけれども、平成三十二年に向けて、今の、現段階の状況等をお伺いさせていただきます。
  75. 下間康行

    ○下間政府参考人 お答え申し上げます。  委員御指摘の小学校のプログラミング教育でございますけれども、予測困難な社会において、情報や情報技術を受け身で捉えるのではなくて、手段として主体的に活用していく力を身につけるため、プログラミング教育を含む情報活用能力を育成していくことが大変重要というふうに認識してございまして、新学習指導要領において小学校プログラミング教育について必修といたしまして、二〇二〇年度からの全面実施に向けて、各教育委員会、学校現場において準備を進めているところでございます。  文部科学省といたしまして、小学校プログラミング教育の手引を本年三月に公表いたしまして、各教育委員会や学校現場に対しまして、プログラミング教育の狙いや、各学校において無理なく取り組めるような具体的な教科等への指導事例などを示しまして、早期の準備の必要性等についても周知を図っているところでございます。  また、小学校のプログラミング教育を推進しますために、文科省、総務省、経済産業省が連携いたしまして、教育、IT関連の企業、ベンチャーなどとともに、官民共同の未来の学びコンソーシアムを設立いたしまして、すぐれた指導事例の創出、普及を進めていますほか、研修教材の作成や、各学校を指導する全国の市町村教育委員会担当者を対象としたセミナーの実施などに取り組んでいるところでございます。  文部科学省といたしまして、これらの取組を通じまして、小学校におけるプログラミング教育の円滑な準備に向けて支援を行ってまいりたいと考えてございます。
  76. 青山大人

    ○青山(大)委員 それで、私、事前にいろいろお話を聞く中で一点思ったのが、一応これは基本的には、小学校の学校の先生たちが研修されて教えていくという話じゃないですか。今でも学校の先生方たち、すごい、いろいろな事務も含めてやることがふえて、なかなか、このプログラミングまで来たというと、更に負担になってしまうという中で、私は、ぜひこちらは、やはり外部の、むしろそういった専門的な人材、例えば退職された方とかでもいいと思うんですよ、そういった外部の人材の方をもっと積極的に使うべきじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
  77. 下間康行

    ○下間政府参考人 御指摘ございましたとおり、プログラミング教育を円滑に実施をいたしますためには、外部人材の活用も大変重要なことというふうに認識してございます。  その上で、各教師が無理なくこのプログラミング教育に取り組めるよう、先ほども申し上げました手引あるいは指導事例の普及などを通じまして、教師にとって過度な負担が生じないよう、小学校におけるプログラミング教育の円滑な実施に向けて進めてまいりたいというふうに考えてございます。
  78. 青山大人

    ○青山(大)委員 まさに、そこは本当に、ぜひいろいろちょっと考えてほしいなと思うんですよね。  やはり先生たちも、恐らく、プログラミング、全くさわったことのない方たちも多分たくさんいると思うんですよね。つけ焼き刃でちょっと覚えて教えられたところで、なかなか本当のおもしろさを伝えられずに、子供たちも何かただやらされているなみたいなふうになってしまっては本末転倒ですので、その辺はちょっとまだ、時間も限られていますけれども、そこはいろいろ考えてほしいなというふうに思います。  教師の負担ということで、またこれは少し話が飛んでしまうんですけれども、まさにそういった、平成三十二年度に、今言ったように全国の小学校においてプログラミング教育が実施されて、今もそういった中で、準備で、いろいろ研修とかで負担がふえている中で、先生、教員の方たちの免許の更新制ですよね。  これは、平成二十一年の四月から始まって、ちょうど十年ぐらいたって、まさに二巡目に入っていくんですけれども、私は、現場の先生たちに聞きますと、免許の更新が非常に負担になっているという話も聞きますけれども、実際、免許の更新制、そもそもの目的を今ちょっと何か見失っているのかなという気もします。  免許の更新制について、そもそもの目的というのは一体何だったんでしょうか。改めてお伺いします。
  79. 平野統三

    ○平野政府参考人 お答えいたします。  教員免許の更新制は、教師が最新の知識、技能を身につけ、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得られるようにすることを目的として導入されたものでございまして、教師の資質、能力を一定水準に担保するための重要な制度でございます。  以上でございます。
  80. 青山大人

    ○青山(大)委員 まさに、最新の知識を学んだりとか、教員の皆さんたちの自信と誇りということです。  別に、免許更新の講習に限らず、ふだんから、各教育委員会さんたちで、いろいろな先生たちの研修はやられているじゃないですか。私は別に、そういった研修、もちろん何時間もかけてやっているわけですから、そういったふだんやっている教育委員会の研修、そういうのをきちんとこなしていって、それを時間にカウントしていけば、わざわざ、限られた、二年間で三十時間以上とか、そういう免許の更新制にこだわることはないのかなと思っています。  もし法律を変えなくても変更できるのであれば、今後は、そういったふだんやっている教育委員会の研修等をまさにいわゆる免許更新の講習の時間に蓄積していくことというのはできないんでしょうか。
  81. 平野統三

    ○平野政府参考人 お答えいたします。  現在、都道府県教育委員会等が行っております講習といたしましては、中堅教諭等資質向上研修というものがございます。  この研修につきましては、教育活動や公務との調整などで先生方の間で負担感が生じるということがございまして、体系的、効果的な受講が免許状更新講習と行えるようにすることが適当だというふうに考えております。  このため、現状におきましても、例えば研修の実施者でございます都道府県教育委員会等が、みずから実施する研修内容を免許状更新講習として文部科学大臣に申請し認定を受けることによって、先生御指摘のような、みずから実施する研修を免許状更新講習と兼ねた研修として実施することが可能でございます。  文部科学省といたしましても、都道府県教育委員会等に対しまして、研修と免許状更新講習を兼ねて実施できる旨を通知してございまして、今後とも、より体系的、効果的な研修の実施に向けて、都道府県の取組を促してまいりたいと思います。
  82. 青山大人

    ○青山(大)委員 まさに、講習を受けるために限られた時間を割いていくという本末転倒にならないように、もしそういうのができるのであれば、現場の教員の方たちの負担軽減ということで、しっかり通知をしていってほしいなと思います。  あと、この免許更新制度、都道府県や市の教育委員会でやっているところもありますけれども、ほとんどが大学の方で受講を受ける。そうなると、今度、受講する費用もかかってくる。数万円単位でかかってくる。先生からしたら、子供と向き合う時間をとられて、休みの日もとられて、さらに、お金もかかっちゃうんですね。  そういった現状の中で、別に費用は取る必要はなくて、各教育委員会で、今言ったように、今までの研修と兼ねてやるべきだなと思うんですけれども、そういった費用負担が生じることについてどのように思われますでしょうか。
  83. 平野統三

    ○平野政府参考人 お答えいたします。  免許状更新講習等につきまして、都道府県教育委員会等で行っているものにつきましては、非常に額が低いものでありますとか、あるいは場合によっては無料のものもございまして、できるだけ負担がかからないようになっているのかなというふうに考えております。
  84. 青山大人

    ○青山(大)委員 でも、ほとんどは大学とかの方がやっている方が多いので、本当に、教師からしたら、費用も負担して、時間もとられてだと思うので、その辺の改善もお願いしたいと思います。  あともう一点、御定年になられて、例えば教頭とか校長先生をやられて御定年されて、それでもまた現場に戻って、再雇用、再任用という形で教師になる方も結構最近はふえているというふうに聞いております。  当然、教師の数が足りないという現状もございますし、ただ、そういった校長先生とかを経験された方も、またまた、もし現場に戻るときは、この教員免許の更新を受けなくてはいけないみたいな現状もあるんですけれども、これも非常に矛盾しているなと思いますね。  まさに、私は、そういった方たちに対して一律的に免許の更新を求めることはないのかなと思いますけれども、この辺も、制度で、今後について何か考えているところはあるんでしょうか。
  85. 平野統三

    ○平野政府参考人 お答えいたします。  近年、先生が御指摘のとおり、小中学校において、必要な教員を確保するのに苦労するというような事例が生じていることも踏まえまして、今後一定期間以内に免許状更新講習の修了確認を受ける見込みがあるということ、又は、これまでの勤務経験等に照らして、最新の知識、技能を十分に有していることなどの要件を都道府県教育委員会が確認した場合には、免許状更新講習を修了していない者についても臨時免許状を授与して教育職員として採用できるといった柔軟な対応が可能であることを今後通知により明確にするという方針を中央教育審議会にお示しいたしまして、具体的な対応について現在検討しているところでございます。
  86. 青山大人

    ○青山(大)委員 臨時免許状の授与という本当に非常に前向きな御答弁をありがとうございました。ぜひ、これはきっちりと実現して、こうした制度もつくっていってください。  改めまして、教員の免許更新について、やはり僕は、学校の先生たちは子供たちと向き合うことが一番大事ですし、そういった中で、過度な負担にならないように、制度の設計変更の方も含めて、改めて要望をさせていただきます。  ちょっと、最後の方、当委員会の趣旨から若干外れてしまいましたけれども、私自身も、今、高校三年生、世界史を予備校で教えている身でございますし、そういう中で、子供たちは本当に大きな可能性を秘めております。やはりそういった、まずは基礎教育が一番大事ですので、ぜひ、文科省の方も含めて、これからも取り組んでください。よろしくお願いいたします。  以上で質問を終わりにします。ありがとうございました。
  87. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、田嶋要君。
  88. 田嶋要

    ○田嶋委員 無所属の会、田嶋要でございます。  質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。  まずは、平井先生には、インターネットの選挙運動解禁をともに取り組ませていただいた、私は同志と思っておりまして、今日まで、ITそれからデジタルということに関しては非常によく発信をされて、思いを持って取り組んでこられたので、私は、大臣、こういうポストにつかれてよかったというふうに思っておるんです。  と同時に、この委員会は私は初めてでございますが、間口が広い。何か所信でいろいろ書いていましたけれども、あっという間に時間がたっちゃいますよ、これ。何にも結果が出ないうちに交代みたいなことにならないように、大臣、私、結果を出していただきたいと思っているんですけれども、特にこういうことを俺は任期のうちにやるんだというところを、まず、決意を持って思いを述べていただきたいと思います。
  89. 平井卓也

    ○平井国務大臣 先生には、本当にいろいろなときに御指導いただきまして、ありがとうございます。  私も、インターネット選挙運動の解禁のPTは、本当に非常に思い出深い仕事でした。それぞれ党内にデジタルデバイドを抱える中、一緒に同志として戦ったという思い出は忘れないものでございます。  今エールを送っていただきましたが、私の今回の立場は、IT政策担当というのが最初に来て、その後に科学技術、知財、宇宙等々があるわけですが、一言で言うと、要するに、IT担当大臣とは何ぞやということをはっきりさせたいというのが私の一番の目標です。そのテーマは、結局、どの分野も、デジタル化とグローバル化にどう対峙するか、そのためにどのような手を打っていくのかということが重要で、今まではっきりしなかったものを今回はっきりさせていきたいというふうに思います。  ですから、デジタル化にどうこの国が向き合っていくかというような基本的な戦略を私の任期中につくっておきたい。そして、それを所管する大臣の仕事というものは多岐にわたりますが、優先順位を決めてミッションを設定しておきたい。誰がやってもその方向性が変わらないようにしておきたいというのが私の一番の目標でございます。
  90. 田嶋要

    ○田嶋委員 その優先順位の一番は何ですか。
  91. 平井卓也

    ○平井国務大臣 一番優先順位として高いのは、デジタル化を進めた後の社会が国民にとって本当に望むべき社会であるかどうかということを、やはり思いを共通化していくことだと思います。  つまり、デジタル化は、目的ではなくて手段なんですね。ですから、あらゆる、日本が抱える、少子高齢化とか地方の衰退とか人口減少とかいろいろあります。しかし、そこの中で、そのデジタル化というものを手段としてどこまで使って、どのような結果を導いていくのか。そして、やはり、こんなはずじゃなかったというような進め方はまずいと思っているんです。ですから、そういう合意形成を持ちながら、デジタル化、国民中心のデジタル化を進める政策を基本的にここで定めたいと考えています。
  92. 田嶋要

    ○田嶋委員 よくわかりました。  ただ、大臣おっしゃったとおり、我々、既にやり遂げた、ほぼやり遂げたインターネット選挙運動の解禁も、各党、デジタルデバイドを抱えたと先ほどおっしゃったけれども、そのとおりなんですよね。したがって、いわゆる合意形成、今おっしゃった合意形成にめちゃくちゃ時間がかかるのがこの国なんですよ。まあ、言うまでもないですね。インターネット選挙運動解禁には二十年かかりました。つまり、ほかの先進国から二十年おくれちゃったんですよ。そのことをやはりしっかりと踏まえて、任期はいつ終わりかわかりませんから、失礼ながら、任期はいつ終わるかわからないので、とにかく一日一日全力でやっていただきたいというふうに思うんですね。  そこで、次の質問をお尋ねしますけれども、平井大臣のブログには、フューチャープルという言葉がよく出てくるんですね。フィーチャープルじゃないですよ、フューチャープル。フューチャー、未来。未来から戻るという。  それに対して、今回、ムーンショットなる言葉が出てきまして、これはネーミングも大事なので、新しがりもいいですよ。しかし、これは何をやりたいんですか。大臣がブログに書いているフューチャープルと少し重なるような印象もございますけれども、これはいろいろな案件が、資料でいただきましたけれども、要は何をやりたいんですか。
  93. 平井卓也

    ○平井国務大臣 大体、横文字を使うのは余り本来好きじゃないんですが、それに当てはまるような日本語がなかなかないというのも実はあって、フューチャープルという言葉は、僕はプレゼントプッシュに対峙して使っています。要するに、現状のいろいろな政策体系や発想の延長線上じゃないものをやはり求めていこう。そうしたら、将来に対する想像力を遺憾なく発揮して、将来のあるべき姿を思いを描いた上で、そこに到達するためにどのような政策体系があるのかというようなことを考えていく、そのためにフューチャープルという言葉を使わせていただいています。  というのも、恐らく地球上もう存在し得ないような、日本という国は、今までかつてなかったような超高齢の国になるわけですね。これはもう誰もその解をつくっているわけではありません、我々がそこはやはり挑戦しなきゃいけないということで、フューチャープルというのはその文脈で使っているんですが、ムーンショットというのは、私自身が使い始めた言葉ではございませんが、要するに、将来のいろいろな問題を解決するために、今まででは思いもよらなかった手法みたいなことにチャレンジをしていこう。これは科学技術の分野では非常にチャレンジングな発想だと思います。  どちらかというと今までは、研究者がやりたい方向の先に何があるかということだったんですが、やはり大きな問題を解決するためには、今までにない発想でそういうものに取り組んで、破壊的なイノベーションを起こすというようなことだと考えています。
  94. 田嶋要

    ○田嶋委員 ディストラクティブイノベーションとか破壊的イノベーション、それからシンギュラリティーとか、そういう言葉が本当に飛び交うようになっておるので、まさにそういう発想は大事だと思います。  一覧表をいただいた中で、例えば藤田さんがやっている、三十四億円、核変換による高レベル放射性廃棄物の大幅な低減・資源化、これなんて本当に実現してほしいですよね。我々、十万年つき合わなきゃいけない問題ですから、これをどうしたらいいのか。ひょっとしたら、今では想像つかないような大きな進歩があるかもしれない。ぜひ頑張っていただきたいと思うんです。  ただ、私、そこで一つの問題提起を申し上げたいと思います。いろいろあります、いろいろ夢のあるような話もいっぱいあるんですが、私は、根っこにある日本の大きな問題に関して、大臣として考えていただきたい。  特に、私、最近見つけたというか、記事になっていた、東大の准教授の松尾先生、松尾先生は、AIの世界での、あるいはディープラーニングの世界で日本のトップの研究者の一人ということでありますが、実は私、ことしはエストニアに行ったりドイツに行ったり中国に行ったりしてくる中で、強い思いを持っていた危機感、そうしたら、この松尾先生が同じことをおっしゃっていた。  専門の方がどういうことを言っているか。日本はAI技術の活用ビジネスの分野で世界で勝てる感じがしない、もう敗戦に近いと言っているんですよ、敗戦に近い。悲観的過ぎやしないかなという意見は当然出るでしょうけれども、日本はやばい、これはこうやって書いてあるんですよ、言っているんですよ。アメリカや中国はもとよりドイツにもおくれをとっている。そういう声を多分大臣もお聞き及びだと思いますけれども、結構発信されている。  私はこの間、新聞で読んだんですけれども、松尾先生がこういうことを言い始めておるのはもう二年も前ぐらいのことのようでございますが、ICTで負けたがディープラーニングでは逆転できるかと思っていたが、もう敗戦かもしれない。敗戦ですよ、もう勝負にならないという話。  私も民間の仲間たちの勉強会に出たことがありますけれども、第一ラウンドはもう日本は完全にアウトだから、第二ラウンドからどう入るかみたいな議論がそのときにもありました。そのときも、たしか松尾さんがパネラーの一人だったような気がするんですけれども。私は、そういう危機感をすごい強く持っています。やはり中国を見てきてもドイツを見てきても、日本とは全然違うなという感じを持つんですね。  大臣、こういう分野の担当大臣になりました。そういう危機感をお持ちかどうか。どうするんだと。  それと、私は、いろいろなムーンショットをやるのは結構なんですけれども、全部、これ、やったけれども負けるということになりかねないんですよ、要するに、こういう日本だから。こういう日本の根底の問題に何が原因があって、そこを変えるにはどうしたらいいかということをまず考えないと、やってもやっても負けますよ。インターネット選挙運動を解禁するのに二十年かかっている国だから、この国は。  だから、この部分をやはり研究しないといけない、これは自然科学か社会科学かわかりませんよ、だけれども、この日本の根源的な弱点がどこに由来するのかということを研究すべきだと思うんですけれども、どうですか。
  95. 平井卓也

    ○平井国務大臣 やはり弱点は、合意形成のスピードだと思います。やはり時間がかかり過ぎて、その間に、特にデジタル化とその周辺のテクノロジーの発展というのが我々が想像しているよりも速いんですね。ですから、周回おくれの感じがするという方々もふえてきたんです。  先ほどお話しの松尾先生は、同郷でございますので、ディープラーニングの世界では本当に存在感を発揮されているんですが、このAIという分野は、確かに、グーグルとかその他中国の大企業等々にはかなわない分野もあるんですが、一方で、社会実装するに当たって、日本というのは、倫理的な問題であるとか、安全性の問題とか、人間中心であるとか、個人情報をちゃんと守っていくとか、安全、安心な社会実装の分野では恐らく先を走れるのではないか、そうしたいと思っているんですよ。  ですから、このAI、最近、中小企業がAIを使って業績を改善しようとか、AIを使う、使ってみたいというような企業がクラウド型のAIサービスみたいなところに何千社も登録したり、結構、またこのAIという言葉自体もバズワードっぽいところもあるんですが、日本はそういうものを社会的にどんどん使っていこうというような、そういう土壌はできてきたというふうに思います。  質と量と両方あると思うんですが、我々は、人間中心に、本当にAIを実装した社会が我々のためになるのかというような議論はやはりリードしていきたいというふうに思っています。
  96. 田嶋要

    ○田嶋委員 こういうムーンショットの各論をいろいろ大臣のもとで走らせるのは、私は反対しませんけれども、それぞれが、今おっしゃった、先行していると思っていたものが、気づいたら全部抜かれていた、そんなような、今、日本になりつつあるわけですね。  何か議員立法も今考えられているようですけれども、大学のランキングもがた落ち、そういう研究のいろいろな特許の参照件数もがた落ち、こういう状況に今、日本があるということでありますので、私は、もう一度言いますけれども、なぜそういうことが日本で繰り返されるのかということも、平井大臣のもとでやはり研究をしていただいて、それを、対策を実装していただきたいというふうに思いますけれども、大臣、もう一度お願いします。
  97. 平井卓也

    ○平井国務大臣 私もそのように思います。  任期も限られているといいますか、政治家自身が与えられた時間というのはそれぞれ全員が限られているわけで、その政治的資源としての時間をいかに有効に使って結果を出していくかというのは与党も野党も一緒だと思うんです。ぜひ、この分野に関してまた先生とも議論をさせていただいて、頑張りたいと思います。
  98. 田嶋要

    ○田嶋委員 大臣が終わった後でも一緒にやっていきましょう。本当に、これは危機的ですよ、日本は。  それで、もう一つ心配していることが、新聞記事からの引用で恐縮なんですけれども、所信の中に、大学改革や若手研究者の活躍促進というのがございましたので、お尋ねをさせていただきます。  最近、京都大学の山極総長とそれから財務省の幹部が論争というか御主張をそれぞれされておる記事を読んだわけでありますけれども、要するに、これまでの大学の経営改革ということですね。つまり、過去ですね。今日までの経営改革をどう評価するかということでありますが、山極総長は失敗だったと、要するに言っているんですね。運営費交付金の問題、それから競争的資金の問題、もうとにかくますます悪化している。それは、先ほど申し上げた、議員立法の背景、趣旨、大学ランキングはもうがた落ちですということに呼応もしていると思いますね。他方で、お金を出す大もとである財務省の方は、もうこれなくしてはだめなんだというような主張をしている。  私は何を申し上げたいかというと、この期に及んで、これだけ高等教育の重要性を共有し、研究開発なくしては日本の未来はないと言っているときに、それぞれ立場を異にしますけれども、全日本の大学の、たしかトップの立場にいらっしゃる山極先生とそれから財務省が全然真逆の方向を向いているということは、私はゆゆしき事態だと思うんです。  一言申し上げさせていただければ、やはり現場の声を優先して、京都大学を中心に、なぜ大学の先生方が今のこの改革の方向が間違っているとまで断言しているのか、そのことをしっかりと考えて、財務省も折れるべきは折れないと、日本の未来を誤ると私は思うんですね。  そこで、私は、大学の所管である文科省ではなくて、平井大臣こそ、今回こういうお立場になられて、真ん中の行司役として、このトップ同士が真逆を向いている現状を収れんさせていただいて、こういう方向で大学改革をしていこうというふうに、軌道修正も含めてやっていただきたいと思うんですよ。そうじゃなかったらだめですよ、ばらばらですから、言っていることが。  その点に関して、大臣のお考えを。
  99. 平井卓也

    ○平井国務大臣 国立大学協会の会長の山極先生ですね、そして財務省の幹部の皆さんの新聞記事というのは、私も読んだ記憶があります。  結局、両方をバランスさせるということが必要だと思います。どっちも一理あるなというところは正直あるんです。  そういう意味で、私も、研究開発している皆さん方の応援団の一人として、どういう形が一番いいかということを今悩みながら、前に進めていこうと考えているんですが、やはり大学にとって、アメリカの大学なんかを見ると、民間資金の獲得、物すごいですよね。ここらあたりのところもぜひ進めていきたいというふうに思っておりますし、人事給与マネジメント改革によって若手の活躍機会の創出とかいうのも、これもやらなきゃまずいなというふうに思いますが、やはり物事にはちょうどいいところの限度もあるんだろうというふうに思っていて、ここは悩ましいですけれども、よい答えを見つけたいと思っています。
  100. 田嶋要

    ○田嶋委員 まだ十分考え始めていらっしゃらない印象ですけれども、大臣、これは過去のことの振り返りなので、手が早く打ちやすいんですよ。ムーンショットは、いつ結果が出てくるかなんてわからないから。だけれども、これは、過去五年間、十年間の大学教育改革に関して、京都大学の学長が間違っていると言っているんだから。我々は真摯にその心配している声に耳を傾けて対策を打たないと、本当にまずいですよ。ただでさえ、ランキング落ちまくりの日本ですから。そこをやはりやらないといけないと思うんです。運営費交付金がいいのか競争的資金がいいのか、若手の登用の問題。  そして、もう一つ言いますと、これは次回、春にやらせていただきたいけれども、目ききがなってないという話なんです、日本は。だから、世界で活躍できる若手の、いいものを持っているリーダーが、日本だけは活躍できなくなっている現状がある。聞いたことありますよね、目ききの問題。これは本当に、先ほどのデバイドと一緒で、もう四十代以下に任せた方がいいかもしれない、いろいろなことを。そのぐらいの思い切ったことをしないと、日本のこのおくれは取り戻せないんじゃないかなという気がいたします。  最後に、もう時間がないので、一問だけ。  資料に、ITの、少し前にこういうふうに書いてある。今後五年間、二〇二〇年までに世界最高水準のIT利用社会の実現と書いていますね。これは大臣がこれからやっていただくことですけれども。  私より三年ぐらい前に、エストニアにも行かれました。ああ、一緒に行きたかったなと思ったんですけれども、そのときは行けなくて、やっと、ことしの夏に行ってきましたよ、私も、eガバメント。それから、世界で有名な、エストニアだけで、国政選挙も地方選挙もインターネット投票が実現していますね。  平井先生、私は、平井大臣のときにぜひ実現させていただきたい。そのスタートを切ってほしいのは、やはりインターネット選挙運動ですよ、インターネット選挙運動。これはeガバメントとはちょっと違うかもしれないけれども、私たちがずっと思いを持ってやってきたものですね。エストニアにできて、百三十万の国でできて、なぜ一億二千万の国でできないのか。そんな論理的な理由は僕はないと思います。いろいろな課題もエストニアも共有しながら乗り越えて、例えば何回でもインターネットで投票できる。誰かの圧力でAさんに入れた、だけれども次の日、自分でもう一回Bさんに投票する。できます。最後の日に紙で上書きをして確定させることもできる。いろいろな工夫のもとに、エストニアはもう十年以上何の問題も起きていませんということで、エストニアから僕もこの夏確認をしました。大臣は三年前に同じことを見てきていると思います。  eガバメントの中で、特に私は、大臣と一緒にやってきたネット選挙運動解禁の、その延長線上にあるインターネットによる投票は、少子高齢化の中で、もう本当にこれは喫緊です。そうじゃなかったら、投票率は日本でがた落ちにこれからなっていくと思いますよ。  大臣、ぜひ、これを実行させる第一歩を大臣のもとで仕切っていただきたいと思うんです。総務大臣と一緒でもいいですから。ぜひお願いします。
  101. 古本伸一郎

    ○古本委員長 申合せの時間が来ていますので、簡潔にお願いします。
  102. 平井卓也

    ○平井国務大臣 エストニア方式はよくできているというふうに思っていますが、やはり基本は、本人確認の基盤がきっちりあると。(田嶋委員「あっちはね」と呼ぶ)ええ。  こっちも、本当はマイナンバーカードの本人確認機能があって、これは在外公館から、このあたりのところを使っての投票というところにスタートがあるだろうというふうに思っておりますし、これはぜひ先生と協力をしてまたやりたい分野ですので、ぜひともまた御指導ください。
  103. 田嶋要

    ○田嶋委員 世界最高水準と言っちゃっているんですから、やってくださいよね。基盤がないんだったら、それは我々の失敗ですよ。エストニアができているのに、日本は全然できていない、そういう基盤も。こういうふうに掲げているんですから、ぜひやりましょう。よろしくお願いします。  ありがとうございました。
  104. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、畑野君枝君。
  105. 畑野君枝

    ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。  平井卓也担当大臣に伺います。  ことし四月十二日の当委員会で、私は、第五期科学技術基本計画が、我が国の科学技術イノベーションの基盤的な力が近年急速に弱まってきていると指摘していることを取り上げました。その後、ことし六月に閣議決定されました科学技術の振興に関する年次報告、いわゆる科学技術白書でも同様の認識が示されました。そこでは、我が国においては、論文数の減少や、論文の質の高さを示す指標の一つである被引用数トップ一〇%の補正論文数の国際シェアの減少など、研究力に関する国際的地位の低下の傾向がうかがえる、二〇一七年三月にネイチャー誌においても、科学論文の国際シェアの低下など、日本の科学研究が近年失速している旨の指摘がされた、こういうふうに書かれているわけです。  先ほどから同僚の委員からも発言がありましたけれども、本庶佑京都大学特別教授のノーベル医学・生理学賞受賞で、改めて基礎研究の重要性に注目が集まっているわけですね。一方で、多くのノーベル賞受賞者の方たちから、現状では、十年後、二十年後は受賞者が日本から出ないかもしれないと、本当に危機的な発言も伺っているところです。  私は、この科学技術白書が言っている、日本の科学論文数が十年前の二位から四位に下がっている、質の高い論文数は四位から九位に転落している、本当に、研究力に関する国際的地位の低下傾向がうかがえるというふうに言っておりまして、日本以外の、十五、上位国があるんですが、それと比べても、質、量ともに低下しているのは日本だけだということなんですね。  私、四月の当委員会で、こうした原因になっているのは何か、それは政府が進めてきた選択と集中による過度な資金獲得競争にあるというふうに指摘をしたんです。大臣は、今の現状についてどのような御認識をお持ちでいらっしゃいますか。
  106. 平井卓也

    ○平井国務大臣 我が国の科学技術イノベーションの基盤的な力が弱まっていると。国際的な研究ネットワークの構築のおくれや、若手研究者が能力を十分に発揮できる環境が整備されていないなど、複合的な要因があると考えられます。その上で、政府が負担する資金のあり方が研究力に影響を与えているということも事実だと思います。  政府としては、第五期科学技術基本計画に基づいて、科学技術イノベーションの基盤的な力の強化に向けて、大学等における研究活動を安定的、継続的に支える基盤的経費と、すぐれた研究や目的を特定した研究等を支援する公募型資金の最適な配分を考慮し、研究資金の全体の効果的、効率的な活用を図ることとしています。  また、六月に閣議決定した統合イノベーション戦略においても、大学のガバナンスと経営基盤の強化を通じた経営環境の抜本的な改善や、若手による挑戦的な研究による研究効率性の向上などを掲げており、革新的な研究開発が行われるための持続的なイノベーション創出に取り組んでいるところではあります。  今後とも、基盤的経費と公募型研究資金のバランスが重要だと思いますので、そこを考えて、我が国の研究力の向上に向けて取り組んでいきたいと思っています。
  107. 畑野君枝

    ○畑野委員 平井大臣から御答弁いただきましたが、やはり安定的、継続的に研究ができるという、この基盤をしっかり支えていくことが私は大事だというふうに思います。  平井大臣が先日の委員会で御発言されましたけれども、科学技術イノベーション政策がGDP六百兆円経済の実現の重要な柱だとして、破壊的なイノベーションを通じた新事業、新産業の創出というふうにお話しされました。それと同時に、大学改革に取り組むというふうにも述べているんですが、この内容というのはどういうものなんでしょうか。
  108. 平井卓也

    ○平井国務大臣 私の目指しております大学の将来像とは、全国各地に構築されるイノベーションエコシステムにおいて、大学が産学官を交えた知識集約型産業の中核を果たしているというような姿であります。  私の言う大学改革とは、政府の統合イノベーション戦略と軌を一にしており、すなわち、ガバナンスの強化や、民間資金、寄附金等の外部資金の拡大による経営環境の改善、若手研究者が活躍できる年齢構成の実現に向けた人材流動性の向上、若手の活躍機会創出等が鍵だというふうに思っておりまして、産業界との意見交換を通じて大学の経営層の育成を目指す大学改革支援産学官フォーラムの創設とか、国立大学等における民間資金の獲得のためのインセンティブ付与の仕組みの導入を、もう今、予算概算要求に盛り込んでいます。  また、人材流動性の向上や若手の活躍を促すために、文部科学省と連携して、国立大学における年俸制の導入促進を含む人事給与マネジメント改革に取り組んでいます。  私もできるだけ地方に足を運んで、直接皆さんのお話を聞いた上で、イノベーション創出に資する大学改革に取り組んでいきたいと考えています。
  109. 畑野君枝

    ○畑野委員 年俸制の問題ですとか、民間の力を入れるとか、なかなかこれは問題があるわけですよね。  そもそも大学における研究というのは、自由な発想による真理の探求自体を目的とするものです。時の政府の経済戦略に奉仕するものではありません。利潤追求を目的とする企業とは違うわけですね。  大学で売れない研究が敬遠されて、売れ筋の研究に傾いていくということになりますと、先ほどから議論しております基盤となる基礎研究が軽視されて、それはかえって、新技術、イノベーションを生む土台も痩せ細っていくことになる。だから、産学の連携についても、学問的な必要性など大学の自主性を尊重して、そして教育や基礎研究など大学本来の役割を犠牲にされないように進めていく、そこに国の支援の仕方があるというふうに思うんです。  ここでちょっと文部科学省に伺いますが、この間、政府は、人件費等に充てられる基幹運営費交付金、これを削減して、大学研究の土台が掘り崩されてきたという実態があると思います。基幹運営費交付金は、法人化後の二〇〇四年度から今年度までどれだけ減らされましたか。
  110. 玉上晃

    ○玉上政府参考人 お答えいたします。  国立大学法人運営費交付金のうち、基幹運営費交付金は、二〇〇四年、平成十六年度予算額は一兆五百二十六億円でしたが、二〇一八年、平成三十年度予算額は一兆十六億円となっており、約五百十億円の減額となっております。このうち、機能強化経費を除いたいわゆる基幹経費については、二〇〇四年、平成十六年予算額は九千七百八十五億円でしたが、二〇一八年、平成三十年度予算額は九千七十八億円となっており、七百七億円の減額となっております。
  111. 畑野君枝

    ○畑野委員 重大な御答弁だったと思います。人件費等に充てられる、大臣もおっしゃいました安定的、継続的に研究ができる、そこの分野が七百七億円も減少しているというのが実態なんです。ここを本当に底上げして戻していくということが私は政府の役割ではないかというふうに思います。運営費交付金全体が減っているという問題を含めてです。  それで、この基幹運営費交付金の減少によって、安定的に研究していける研究職のポストが減っているということです。  そこで、文科省に伺いますが、四十歳未満の若手教員は二〇〇七年度から二〇一七年度の間に何人減っているでしょうか。その中で再任可能な安定的なポストである承継教員は何人減っているか、そのこともあわせて伺います。
  112. 玉上晃

    ○玉上政府参考人 四十歳未満の若手教員は、二〇〇七年から二〇一七年までの十年間で、全体で千四百二十六人減っております。この内訳として、安定的な身分である承継教員については四千四百四十三人減っております。
  113. 畑野君枝

    ○畑野委員 今文科省から御答弁いただきました。  きょうは資料をつけさせていただいております。このカラーの二枚目なんですけれども、今おっしゃっていただいたことは国立大学協会からも指摘をされていることです。  七百七億円の基幹運営費交付金の減少が、長期的な視点で研究できる若手教員ポストを減らしているということは明らかだと思います。不安定な雇用形態の任期制教員や競争的資金など外部資金で雇用される教員というのは、自分の任期中に結果が出ないといけない、そういう研究に取り組まざるを得ないわけです。ですから、最初に申し上げたように、日本の基礎研究力の低下というのは、長期的視点で研究を続けることができる教員が減っているということに大きな原因があるんじゃないでしょうか。  この点で、基幹経費の減少が続くもとで採用抑制を実施する大学が広がっております。  文科省に伺います。  新潟大学や岡山大学では、退職者が出ても当面は基本的に新規採用しない方針だというふうに聞いております。このように、退職者が出ても新規採用を抑制するという大学は幾つありますか。
  114. 玉上晃

    ○玉上政府参考人 お答えいたします。  二〇一七年、昨年の十月時点で、国立大学八十六大学のうち六十三大学が採用抑制を実施中であるとの調査結果を得ております。
  115. 畑野君枝

    ○畑野委員 平井大臣、地方を、大学も回ってくださるということなので、ぜひこういう実態を知っていただきたいと思うんです。力のある大学はそれは一定できるでしょうけれども、本当に全国それぞれのところで地域と密着して、中小企業とも連携をしてやっている大学は多いわけですよね。そこで本当に力が、若手を採用したくてもできないという実態になっているということにぜひ政府として、大臣として目を向けていただきたいと思います。  新潟大学は二〇二一年末までに教員を六十人削減する計画です。退職者が出ても基本的には補充しないという方針ですから、ある教授は、自分が退職するときに後を継ぐ研究者がいないかもしれないと。  人間がわかっていることというのは本当にわずかですよね。知らないことがいっぱいあるわけです。研究者の皆さんは、人類の知見を広げ、深めるためにこつこつと観測や実験を繰り返しておられます。この営みが次の世代へと受け継がれてこそ意味があるわけで、新規採用の抑制は学術の継承そのものを困難にしており、本当に重大な問題だと思います。  平井大臣にお伺いしますけれども、運営費交付金の基幹経費の削減が新規採用の抑制という現状を招いているのではないかと思いますが、どのようにお考えになりますか。
  116. 平井卓也

    ○平井国務大臣 委員の問題意識はよく理解をさせていただきました。我が国の科学技術イノベーション力を強化していくためには、それを担う創造性豊かな若手研究者の新規採用を通じた活躍の促進が極めて重要であると。  御指摘の、国立大学の基盤的経費である運営交付金について、平成二十七年度以降は対前年度同額程度が確保されていると承知していますが、必ずしも新規採用数は増加していない。公的資金の確保だけでなく、所要の制度改革や、いろいろなことをやらなきゃいけない、大学の財源の多様化を図ることも必要だと思います。  また、政府だけではなくて各大学においても、人件費全体をマネジメントしつつ計画的に新規採用を行い、教員の年齢構成の適正化を図っていくことも必要かなと思います。  こうした取組を後押しするために、引き続き、政府としても、統合イノベーション戦略に盛り込まれた、若手の活躍機会創出、人材流動性向上に向けた人事給与マネジメント改革や、経営基盤の強化等の、いろいろな角度からの大学改革を推進したいと思っております。
  117. 畑野君枝

    ○畑野委員 平井大臣、先ほどお渡しした資料の一枚目をごらんいただきたいんですけれども、文科省からも答弁のあった、運営費交付金の中で、基幹運営費交付金、いわゆる基幹経費というのがあるんですね。それがずっと減っている。これは、人件費など、つまり採用に、若手教員含めて採用に使う予算なんです。ここが減っている。二〇一六年度九千百十四億円だったのが、一八年度予算案九千七十八億円ですか、ここまで減っているんです。これがずっと減っているということが問題なんですね。なぜかというと、この基幹経費が競争的な経費に振り向けられているということなんです。  それで、私は、文部科学省が基礎科学力の強化に関するタスクフォースの中で、二〇一七年の四月二十四日にまとめている「基礎科学力の強化に向けて」というのが大事だと思っているんです。  三つの危機として、基礎科学力の揺らぎが、一、研究の挑戦性、継続性をめぐる危機、研究費、研究時間の劣化、二、次世代を担う研究者をめぐる危機、若手研究者の雇用、研究環境の劣化、三、知の集積をめぐる危機、研究拠点群の劣化を指摘しているんですね。ここの原因として、基盤的経費の削減が指摘されているんです、既に。  ですから、私、運営費交付金の抜本的な増額とともに、この基幹経費含めて、安定的な研究環境を確保するべきだと。それはぜひ文科省任せにしないで、平井大臣からもバックアップしていただきたい。それがここの委員会の役割ではないかと思って、期待を申し上げるわけですが、重ねて、いかがでしょうか。
  118. 平井卓也

    ○平井国務大臣 安定的な研究環境を確保するということが重要だと考えているのは同じなんです。ですから、国立大学において、多様な財源を組み合わせつつ、安定的な研究環境を確保していくということも重要だと思います。  政府としては、このうち、公的資金の、第五期科学技術基本計画に基づいて、大学等における研究活動を安定的、継続的に支える基盤的経費と、すぐれた研究や目的を特定した研究費を支援する公募型資金の適切な配分を考慮して、研究資金全体の効果的、効率的な活用を図る。  これは、委員のように、どんどんお金をふやせというのは、気持ちはよくわかるんですが、さりとて、やはりここはバランスをとっていく必要もあるんだろうというふうに思います。  私も、できるだけ現場の声をこれからまた聞いて、考えさせていただきたいと思っています。
  119. 畑野君枝

    ○畑野委員 大学の研究者の声は、運営費交付金削減で教員数が減り、一人当たりの論文数に変化はないが、大学全体では下がったと。つまり、教員が減っていたら論文数は減るわけですよね。  ですから、やはり本当に基礎研究を大事にすることが今後の科学技術の発展の土台であるということをぜひしっかり受けとめて進めていただきたいということを重ねて申し上げまして、質問を終わります。
  120. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次に、井上英孝君。
  121. 井上英孝

    ○井上(英)委員 日本維新の会の井上です。  限られた時間ですので、質疑に入らせていただきたいというふうに思います。平井大臣、よろしくお願いいたします。  まず最初に、先週金曜日、十一月二十三日の深夜、パリのBIEの総会で、二〇二五年の万博、日本万博の開催というのをかち取ることができました。  これは、政府はもちろんですけれども、ここにおられる委員の先生方始め国会議員の先生方、それから経済界、そしてまた開催都市であります大阪府、大阪市、さらには国民といった、まさにオール・ジャパンの体制で、強力な体制で誘致活動を進めてきたことが世界各国から評価されて、それが一番の勝因ではないかなというふうに考えております。  この二〇二五年に開催される万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」というのをテーマとして、人類共通の課題に対する解決策を世界へ提示するものであり、国連が掲げる持続的開発目標、SDGsを達成することを目指すというふうになっております。そういった目標を実現するために必要なキーワードの一つが、やはり科学技術イノベーションではないかなというふうに考えます。  当然、その万博のために科学技術イノベーションを開発していたわけではないと思うんですけれども、二〇二五年に予定される万博がこの分野の進捗というのを世界に披露する格好の舞台ではないかなというふうに考えていますし、期待をしております。  開催予定地の大阪また関西には、ライフサイエンス分野の世界的な医療機関、研究機関、産業クラスターというのが形成されており、また、物づくり等において高い技術やアイデアを持つ中堅中小企業というのが非常に多く立地しております。AI、IoT、ビッグデータなどを活用して、世界に通用する革新的な製品、サービスというのを生み出せるポテンシャルがあるのではないかなと。  日本には科学技術イノベーションで世界をリードするポテンシャルが当然あって、世界のトップランナー的役割というのを果たすべきだと考えますけれども、この万博を成功させる上で重要なことというのは、これからの万博までの七年間において、日本全体のポテンシャルを最大限生かし、技術やサービス、人材を生み出して、イノベーションを引き起こすという取組がやはり大事ですし、それを進めていかなければならないと考えます。  今後、万博開催を見据え、国が先導してイノベーションを更に加速させる取組を進めるべきと考えますが、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
  122. 赤石浩一

    ○赤石政府参考人 お答えいたします。  世界では破壊的イノベーションが急速に進展をしておりまして、激変を遂げる時代にある中で、安倍政権が目指す世界で最もイノベーションに適した国、これを実現するためには、官民が総力を挙げて科学技術イノベーションを推進していくことが必要不可欠であります。  政府としては、第五期科学技術基本計画に基づいて、ソサエティー五・〇、これを実現するということに向けて政策を推進しているところでございますが、特に、従来の延長線上では国際競争力に勝てないという問題意識のもと、データ戦略から、研究開発、創業、それから政府事業全体を視野に入れたイノベーション化、さらには日本のイノベーションの国際展開、こういったものまで視野に入れた戦略、それを本年六月に統合イノベーション戦略として閣議決定しております。  関係府省と連携して、イノベーションの強力な加速に取り組んでまいりたい、そのように思っております。
  123. 井上英孝

    ○井上(英)委員 イノベーションの加速というのにぜひ積極的に取り組んでいただきたいというふうに思いますし、その中で、先ほど答弁にもありましたけれども、ソサエティー五・〇についてお聞きをしたいと思いますけれども、我が国の科学技術政策というのは、科学技術基本法に策定するというふうに規定された科学技術基本計画に沿って推進されております。二十八年度から平成三十二年度までの、今、五期の計画というのが閣議決定をされて進んでいるということでありますけれども、このソサエティー五・〇についてですが、これは、ことしの六月に閣議決定された未来投資戦略二〇一八においても、「本格的に実現するため、これまでの取組の再構築、新たな仕組みの導入を図る。」と明示されておりますように、我が国が当然目指すものというふうになっております。  内閣府のホームページでは、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会、これがソサエティーと記載され、狩猟社会が一・〇、農耕社会が二・〇、工業社会が三・〇、情報社会が四・〇に続く新たな社会というのを指すもので、第五期科学技術基本計画において我々の目指す未来社会というふうに初めて提唱されたというふうにあると思います。  この目指すべき社会はどのような社会なのかというのは、非常に先ほどの言葉だけではイメージしがたいので、簡単に説明をしていただいて、また、具体的にどのような変化というのがもたらされるのか、お答えいただけますでしょうか。
  124. 赤石浩一

    ○赤石政府参考人 お答えいたします。  先生御指摘のとおり、ウエブページだけでは何を言っているのか全然わからないと思います。  したがって、少し具体例を挙げたいと思うんですが、例えば農業分野においては、我が国の農業従事者は高齢化、減少する、そういった課題がある中で、今我々が取り組んでおります農機の自動運転、これができればどれだけ農業が楽にできるか。それから、需要地と産地の供給データをもとに、必要なところに農作物を必要なだけ届けることができればどれだけ消費者が喜ぶか、それからどれだけ無駄が省けるか。  まだまだあります。  インフラの老朽化が進む中で、インフラの維持管理はますます重要になっておりますが、これは人手もかかりますし、交通規制もありますし、それから面倒で、困難で、場合によっては危険も伴う作業でございます。我々が現在開発中のレーザー、エックス線を活用したそういった自動車、この自動車が高速で走ることによって、トンネルや路面のひび割れ、変形等の点検を行う、全ての点検が簡単にできてしまう、こういうことができればどれだけ人々が楽になるか。  さらに、これまで点検により生じていた交通規制の削減、渋滞の緩和、これもできてまいりますし、ひとり暮らしのお年寄りに必要なものが届く。それから、高速道路では寝たままでいられる。それから、最適、最速の個別化医療が受けられる。お金を持ち歩かなくても済む。  我々の生活がソサエティー五・〇を実現することによって劇的に変わっていくと思いますので、こういった成果を具体的な形でこれからも示していきたい、そのように思っております。
  125. 井上英孝

    ○井上(英)委員 ぜひお願いしたいと思います。  当時、五十年前、半世紀前のあの万博で携帯電話が来たときに、そんな時代が来るのかと言っていたら、本当に今こうやって来ているわけで、恐らく、今参考人がおっしゃっていただいているような世界が、これからまた先、自動運転も、先ほど農機の自動運転とかもありましたし、自動車の自動運転なんかもありますけれども、なかなか、ぎりぎりのところで、やはり人の命にかかわるようなものですから、まだまだ、信頼性はあるのかもわからないんですけれども、ドライバー自身が車を本当に信用し切れるかというような問題もありますし、いろんな課題はありますけれども、極力、そういう夢のある、夢をまた実現できるような、そういう社会にぜひ変えていただけるように努力をいただけたらと思います。  次に、その五・〇を目指すに当たって、ビッグデータ、IoTなどの新しい技術やサービスというのが登場している。それにより、今後ますますICTの高度化、多様化というのが非常に大事になってくると思いますけれども、先ほども少し言われたように、これから人口も減ってきますので、いろんな人材不足というのが発生するんではないかなと懸念されております。  そういう中で、このIT分野も、現在、従事者が九・七万人で、不足数が約一・五万人。これは経産省の数字ですかね、で出ていますし、二〇二〇年には、その一・五万人の不足数が四・八万人に拡大すると言われていますし、情報セキュリティー人材は、現在二十八万人おられるけれども、不足数は約十三万人。これまたオリンピックの年の二〇二〇年には、不足数が二十万人弱になる、拡大するというふうに推計されています。  現在政府が把握している情報系人材の数、それから、その不足している人材対策について、それぞれの省庁でお答えいただけますでしょうか。
  126. 成田達治

    ○成田政府参考人 お答え申し上げます。  まず、お尋ねがありました情報系人材の不足数について、私の方からお答え申し上げます。  経済産業省では、二〇一六年六月に調査を公表しております。その調査では、IT関連市場の伸び率、あるいは労働生産性の上昇率などの仮定にもよるわけでありますが、二〇一五年時点で約十七万人のIT人材の不足、これが二〇三〇年には約七十九万人に拡大すると見込まれております。
  127. 赤石浩一

    ○赤石政府参考人 対応面についてお答えいたします。  世界でAIの研究開発、社会実装がしのぎを削る中で、これからのAI時代の到来を踏まえまして、必要な素養、スキルを持った人材を早急に育成することが急務ですが、単に高度人材だけではなくて、誰でも読み書きそろばんのごとくAIに関するリテラシーを持つ、そういうことが極めて重要だと思っております。  そのため、ことし、内閣官房長官のもとに設置しました統合イノベーション戦略推進会議、そのもとに有識者会議を設置しまして、新たなAI戦略を来年中ごろの策定を目指して検討を進めている中ですが、その中でも、人材育成のところは極めて重要だと考えております。  特に、先ほどの数字を見てもわかるとおり、抜本的な制度改革が必要ではないかというふうに思っておりまして、例えば、高校における文系、理系分断からの脱却、それから理数系教員の大幅な拡充、それから、大学における全学生へのAI、数理、データサイエンス教育の展開、こういったことが有識者から言われているんですけれども、そういったものに取り組んでいく必要があると思っておりまして、このあたりを関係省庁とも連携しながらしっかりと取り組んでいきたい、そのように思っております。
  128. 井上英孝

    ○井上(英)委員 さまざま考えられる方策というのを手を打っていただいて、私自身もそんなに理数系ではありませんので、余り胸を張って言えないですけれども、そういうふうにして、傾向も、理数を好んで選択してくれる学生をふやしていくというのも大事ですし、ありとあらゆる手を打っていただいて、もう人口は減っていきますので、この間までも法務省所管の法案がありましたけれども、ITの分野に関しては先進的に外国人も入っているということですし、滞らないように、やはり人材を確保していただけたらと思います。  それでは次に、大臣にちょっとお聞きをしたいんですけれども、政府研究開発投資のGDP比に対して一%の予算の達成というのが目標だというふうにもお聞かせいただいて、前回の通常国会のこの科技特の際にも質問させていただきましたけれども、平井大臣、予算達成に向けた意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。
  129. 平井卓也

    ○平井国務大臣 科学技術イノベーションをめぐって各国が覇権争いを繰り広げる中、民間の研究開発投資の呼び水ともなる政府研究開発投資の充実は不可欠であり、第五期科学技術基本計画において設定した対GDP比一%、五年間の総額が約二十六兆円ですが、を目指して取り組むことは、委員のお話のとおり、非常に重要です。  平成三十年度予算においては、関係省庁との連携のもと、従来の研究開発事業の拡充に加えて、政府事業、制度等のイノベーション化を進めることにより、対前年度比二千五百二十一億円の増額、これは七%なんですが、三兆八千四百一億円を確保したところであり、これまでにない取組が進んでいると考えています。  担当大臣としては、まずは、今年度第二次補正予算及び来年度予算編成に関して、関係省庁との緊密な連絡のもと、所要の規模の予算の確保に向けて最大限努力をするとともに、今年度中に、公共調達等における科学技術イノベーション活用促進のためのガイドラインを策定するなど、投資目標の達成に努めてまいりたい。予算に関しては頑張りたいと思っています。よろしくお願いします。
  130. 井上英孝

    ○井上(英)委員 もちろん予算だけではなくて、やはり中身が非常に大事ですので、ぜひ中身を充実させていただいて、具体的にGDPに対しての比率一%という目標があるということなので、ぜひ予算も達成していただきながら中身も充実させて、基本計画というのを実現していただければというふうに思います。  次に、これも前回、科技特、科学技術特別委員会で質問させていただいたんですけれども、衛星システムの「みちびき」についてです。当時お聞きをしたときは四基体制をこの年内中に開始するというお話でしたけれども、進捗はいかがですか。
  131. 高田修三

    ○高田政府参考人 御質問いただきありがとうございます。  おかげさまで、準天頂衛星「みちびき」、昨年、三基打ち上げた体制でこの春を迎えておりましたが、この四基体制においてセンチメーターレベルの精度を出す、こういうチューニングに時間がかかりまして、ようやくこの十一月一日に正式にサービス開始というところまでたどり着きました。  これにより、GPS補完信号のほか、センチメーターレベルの高精度測位の補強信号も出すということになりまして、世界最高精度の正確な位置情報を提供し始めたというところでありまして、利用をまた進めていきたいと考えております。
  132. 井上英孝

    ○井上(英)委員 ぜひ「みちびき」で、誤差、前回の特別委員会のときにも言いましたけれども、車がナビで川の上を走らないようにぜひ数センチ単位でと。もうそういう時代で、多分それ以上なかなか、進んでも、それ以上はいいんじゃないかなとは思うんですけれども、正確にしていただきたいなと思うんです。  この「みちびき」なんですけれども、受信機のサイズがやはり大きくて、まだまだ価格が高いというふうにお聞きをしています。当然、携帯なんかに内蔵しようと思うとあのサイズにしていかなあかんわけで、ちょっとそれにはまだまだ非常に技術的な革新が要るのかなとは思うんですけれども、その小型化や低価格化が必要だと思うんですけれども、取組はいかがでしょうか。
  133. 高田修三

    ○高田政府参考人 お答えします。  準天頂衛星システム「みちびき」の利用拡大に向け、委員御指摘の受信機の小型化、低価格化は課題の一つと認識しております。  「みちびき」による、サブメーター級、大体一メーターぐらいですが、サブメーター級測位補強サービスを活用したさまざまなサービスは既に民間企業から提供されており、小型の受信機が各メーカーから順次販売されております。  一方、センチメーター級の測位補強サービスに対応した受信機につきましては、十一月一日のサービスに合わせて販売されておりますが、まだ拳大のサイズであったりとか価格も高い、こういう状況にございます。センチメーター級測位補強サービスに対応した受信機について、さらなる小型化、低価格化の重要性を認識しており、このため、戦略的イノベーション創造プログラム、SIPや、NEDOプロジェクトを通じて、低価格、小型受信機の開発を支援しております。  また、民間自身も、量産効果を通じた低価格化に取り組んでおり、官民挙げて「みちびき」の活用を加速してまいりたいと考えております。
  134. 井上英孝

    ○井上(英)委員 ぜひ日進月歩で頑張っていただくしかないんですけれども、つくった以上は、もう本当にみんなが利用できるようにしていただけたらというふうに思います。  この「みちびき」、結局、利用が広がっていけばいくほど、自動運転の実用化や、荷物の配送不足を解消するためにドローンで配送するとか、さまざまな、農業の無人化とか、先ほどお答えいただいたようなことがあると思うんですけれども、生み出されるデータとかが流出したり悪用されたりする可能性というのがありますけれども、その辺の見解と対策はぜひしっかりとやっていただくように要望しておきます。  最後に、大臣に、「みちびき」は、二〇二三年をめどに、持続測位が可能になる七基体制になる、なるといいますか、したいというふうに思っておられると思いますが、この「みちびき」のさまざまな分野への利用拡大、促進のための大臣の決意をお聞かせいただけますでしょうか。
  135. 平井卓也

    ○平井国務大臣 御質問いただきまして、ありがとうございます。  我々は、その「みちびき」が提供する世界最先端のセンチメートル級の高精度測位信号は、世の中のあり方を変える可能性が十分にあるというふうに思っています。  今、国民一人一人が「みちびき」の恩恵を共有できるように、関係府省の副大臣や民間企業の代表から構成される準天頂衛星システム利活用促進タスクフォースを主宰しておりまして、いろいろなヒアリングもしています。  引き続き、官民が結束して「みちびき」の利活用が促進されますよう、政府を挙げて積極的に取り組んでまいりたいと思っています。
  136. 井上英孝

    ○井上(英)委員 どうもありがとうございました。
  137. 古本伸一郎

    ○古本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時六分散会