運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

2019-01-23 第197回国会 衆議院 法務委員会 10号 公式Web版

  1. 平成三十一年一月二十三日(水曜日)     午後一時開議  出席委員    委員長 葉梨 康弘君    理事 井野 俊郎君 理事 石原 宏高君    理事 田所 嘉徳君 理事 平沢 勝栄君    理事 藤原  崇君 理事 山尾志桜里君    理事 階   猛君 理事 浜地 雅一君       赤澤 亮正君    安藤 高夫君       奥野 信亮君    鬼木  誠君       門  博文君    門山 宏哲君       上川 陽子君    神田  裕君       黄川田仁志君    国光あやの君       小林 茂樹君    小林 史明君       國場幸之助君    杉田 水脈君       谷川 とむ君    中曽根康隆君       藤井比早之君    古川 禎久君       宮崎 政久君    池田 真紀君       逢坂 誠二君    黒岩 宇洋君       松田  功君    松平 浩一君       源馬謙太郎君    津村 啓介君       鰐淵 洋子君    藤野 保史君       串田 誠一君    井出 庸生君       重徳 和彦君    柚木 道義君     …………………………………    法務大臣         山下 貴司君    法務副大臣        平口  洋君    農林水産副大臣      小里 泰弘君    経済産業副大臣      関  芳弘君    法務大臣政務官      門山 宏哲君    厚生労働大臣政務官    上野 宏史君    国土交通大臣政務官    工藤 彰三君    国立国会図書館総務部長  田中 久徳君    政府参考人    (警察庁長官官房審議官) 田中 勝也君    政府参考人    (法務省民事局長)    小野瀬 厚君    政府参考人    (法務省刑事局長)    小山 太士君    政府参考人    (法務省入国管理局長)  佐々木聖子君    政府参考人    (外務省大臣官房参事官) 長岡 寛介君    政府参考人    (文部科学省総合教育政策社会教育振興総括官)  塩見みづ枝君    政府参考人    (文化庁審議官)     内藤 敏也君    政府参考人    (厚生労働省大臣官房審議官)           田中 誠二君    政府参考人    (厚生労働省大臣官房審議官)           田畑 一雄君    政府参考人    (農林水産省大臣官房審議官)           山北 幸泰君    法務委員会専門員     齋藤 育子君     ――――――――――――― 委員の異動 一月二十三日  辞任         補欠選任   上川 陽子君     國場幸之助君   古川  康君     安藤 高夫君   和田 義明君     杉田 水脈君   松田  功君     池田 真紀君   源馬謙太郎君     津村 啓介君   遠山 清彦君     鰐淵 洋子君 同日  辞任         補欠選任   安藤 高夫君     小林 史明君   國場幸之助君     宮崎 政久君   杉田 水脈君     和田 義明君   池田 真紀君     松田  功君   津村 啓介君     源馬謙太郎君   鰐淵 洋子君     遠山 清彦君 同日  辞任         補欠選任   小林 史明君     藤井比早之君   宮崎 政久君     上川 陽子君 同日  辞任         補欠選任   藤井比早之君     古川  康君     ――――――――――――― 平成三十年十二月十日  一、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部を改正する法律案(山尾志桜里君外六名提出、第百九十五回国会衆法第八号)  二、民法の一部を改正する法律案(山尾志桜里君外四名提出、第百九十六回国会衆法第三七号)  三、裁判所の司法行政に関する件  四、法務行政及び検察行政に関する件  五、国内治安に関する件  六、人権擁護に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件      ――――◇―――――
  2. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 これより会議を開きます。  裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。  この際、お諮りいたします。  各件調査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官田中勝也君、法務省民事局長小野瀬厚君、法務省刑事局長小山太士君、法務省入国管理局長佐々木聖子君、外務省大臣官房参事官長岡寛介君、文部科学省総合教育政策局社会教育振興総括官塩見みづ枝君、文化庁審議官内藤敏也君、厚生労働省大臣官房審議官田中誠二君、厚生労働省大臣官房審議官田畑一雄君及び農林水産省大臣官房審議官山北幸泰君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。     ―――――――――――――
  4. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。赤澤亮正君。
  5. 赤澤亮正

    ○赤澤委員 葉梨委員長始め法務委員の皆様には、本年もよろしくお願いを申し上げます。  さて、本日は一般質疑ではありますけれども、改正入管法を念頭に置いた閉中審査ということだと理解しておりますので、同改正のこれまでの経緯を簡単におさらいをしておきたいと思います。  さきの第百九十七回国会で、昨年の十二月八日に改正入管法が成立をいたしました。その後、同法の施行を本年四月一日に控えて、昨年の十二月二十五日に、同改正法に基づく基本方針と分野別運用方針が関係閣僚会議で了承の上、閣議決定をされたということであります。  現在、同法の政省令の内容についてのパブコメ、パブリックコメントが行われていると承知しておりまして、締切りは間もなく、一月の二十六日締切りということでパブコメが行われているという現状でございます。  委員の皆様御案内のとおり、同改正法は、特定技能という新たな在留資格を創設をして、御案内の十四業種、深刻な人手不足に悩む十四業種、その人手不足、労働力不足を早急に緩和するためのとても重要な立法ということでありますので、関係省庁も、特に総合調整を行います法務省始め関係省庁は、今後しっかりとした法の施行による法目的の実現をお願いしたいと思います。  そのような観点から、以下、幾つか質問をさせていただきます。  我が国の人手不足は、御案内の十四業種、全国的に生じているということでありますけれども、私は、一番人口の少ない鳥取県、地方の中の地方から選出されている代議士ということで、特に地方の人手不足への対応が喫緊の課題だということは強調しておきたいと思うんです。さきの法案の審議においても、衆議院における法案修正によって、附則の二項に、外国人材が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中しないようにするために政府は必要な措置を講ずるように努めるという規定が追加されたところであります。  この法案修正を念頭に、改正入管法に関する具体的な質問に入る前に、ここで一つ、山下法務大臣に確認をしておきたいことがあるんです。  それは、一言で言えば、外国人の在留資格というのは、我が国が国家主権に基づく自由裁量で決められるということの確認であります。もちろん、我が国に滞在している外国人の皆様について、人類普遍の原理に基づく人権の侵害であるとか、賃金不払いなどの労働基準法令違反などは、もちろんあってはならないということでありますけれども、そのような場合を除けば、どのような条件で外国人の方々に在留資格を認めるかは我が国が自由に決めることができるということで間違いないかを、まず法務大臣に確認をしたいと思います。
  6. 山下貴司

    ○山下国務大臣 御質問ありがとうございます。また、改めて委員の皆様には、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。  まず、赤澤委員の御指摘でございますが、御指摘のとおり、外国人の入国を認めるか否か、認める場合にどのような条件のもとにこれを認めるかについては、国際慣習法上、国家の自由裁量に属するというふうにされております。  そして、判例におきましても、いわゆるマクリーン事件最高裁判所判決、これは外国人の在留期間の更新の許否に関するものではありますが、ここでも、憲法上、外国人は、我が国に入国する自由や在留の権利ないし引き続き在留することを要求し得る権利を保障されているものではない旨、判示されておりますし、また法務大臣の裁量として、法務大臣は、在留期間の更新の許否を決するに当たっては、外国人に対する出入国の管理及び在留の規制の目的である国内の治安などに加えて、労働市場の安定など国益の保持の見地に立って、申請者の申請事由の当否のみならず、申請人の行状であるとか、あるいは国内の政治、経済、社会等の諸事情など諸般の事情をしんしゃくすることができるということもしておりまして、こうした時宜に応じた的確な判断については、事柄の性質上、出入国管理行政の責任を負う法務大臣の裁量に任せるのでなければ到底適切な結果を期待することはできないというふうに判示しております。  そして、入管法におきましても、七条一項二号において、特に就労資格に関して、我が国の産業及び国民生活に与える影響その他の事情を勘案して定められるべき事項については、法務大臣においていわゆる上陸基準省令として法務省令で定めることとしているところでございます。
  7. 赤澤亮正

    ○赤澤委員 明快な答弁、ありがとうございました。  最高裁のマクリーン判決で、在留資格をどう決めるかは我が国の自由裁量であるということが確定しているということと、その具体的な内容は、国益の保持の観点から、社会経済情勢、もろもろの事情をしんしゃくして決めることができるということでありました。  なぜそこを伺ったかというと、改正入管法の政府提出の原案なんですが、私の見るところ、技能実習制度について指摘された問題点と同様の問題を起こさないという観点をかなり意識し過ぎて、前年といいますか、今から見れば一昨年の十一月一日に施行された技能実習制度を見直すための法律、適正化を図るための法律、そういったものが本当に意識として強くあり過ぎて、外国人の在留資格は国家主権に基づく自由裁量である点を少しばかり軽く考えている嫌いがあったのではないかと私自身は受けとめたんです。  このために、政府提出の原案は、日本人と日本国内の外国人材の扱いを対等にすればするほどよいという考え方に立って、日本人と全く同じ転職の自由を外国人材に認めて、その結果、東京などの大都市圏に外国人材が集中し、場合によっては東京一極集中の加速要因にもなりかねないけれども意に介さないというふうに見えるところがあったように私には感じられました。  ここで改めて、外国人の在留資格は、その条件も含めて我が国が国家主権に基づく自由裁量で決められるということを政府に確認をし、法務大臣、法務当局と認識を共有することに意味があると考えた次第でございます。  今後の改正入管法の運用、あるいは同法に基づく施行二年を経過した後の制度の見直しの際も、外国人の在留資格は我が国の主権に基づく自由裁量であるということをしっかりと踏まえて、外国人材が地方を含む日本全国の人手不足の緩和に資するという法目的を達成するのに必要な法運用の見直し、更に言えば、まさに大臣自身がおっしゃった国益の保持の観点から、もろもろの事情をきちっと考慮した上で適切な判断をお願いしたいと思います。大臣、よろしいですね。  それでは次に移りますけれども、引き続き地方の人手不足の話をさせていただきたいんですが、さきの法案審議における衆議院の法案修正の背景には、大都市圏、地方のいずれも人手不足の状況にあるということの上に、給料が高いと思われる大都市圏に外国人材が集中し、地方の人手不足の緩和に支障を来すのではないかという問題意識があります。  初めて日本にやってくる外国人材の皆様が、我が国の首都東京を始めとする大都市圏を目指して過度に集中することももちろん懸念されます。そういう意味では、この制度について地方がいろいろな意味で取組に出おくれないように、後でも議論しますけれども、周知徹底を図る、相談に乗る、いろいろなことを親身にやっていただきたいと思います。  それに加えて、建設業などの分野、十四業種、それぞれ業種に特色があると思うんですけれども、建設業などの分野だと、大都市圏、地方のいずれも人手不足の状況である上に、その業務内容は余り地域で大きく変わらない。安全を確保して、国民の安全が確保されるような形で家を建ててもらう。いろいろなルールに従い、とにかく業務の内容は地域で大きく変わらないと思われることから、地方の中小・小規模事業者の皆様が、例えば、技能実習実施機関として受け入れた技能実習生が特定一号に移行する際に、より給料の高い大都市圏に転職してしまわないかと、私の地元では現に懸念をされています。  ちょっと脱線するようですけれども、地方で育った日本人の若者が、大学入学や就業などの機会に東京などの大都市圏に出ていってしまうということは、地方にとっての共通の大きな悩みなんですね。改めて申し上げるまでもなく、東京一極集中を加速する国家の大問題だということだと思います。似たようなことが外国人材でも起きないかという懸念は、少なくとも私の地元では根強いです。  繰り返すようですけれども、建設分野で技能実習二号修了までの三年間、手間暇とお金、それに愛情も注いで育て上げた外国人材の方々が、ようやく一人前になったと思ったら大都市圏に転職してしまうということはどうも納得できない、日本の若者が就学や就労を機会に出ていってしまうのと似たような感覚で納得できないという思いを述べる方がおられます。  冒頭紹介したとおり、昨年末に決定された基本方針と分野別運用方針により新制度の詳細が明らかになりつつありますけれども、地方の関係者にとっては、今御紹介した懸念事項、これを解決する方策が政府において適切に検討されているのかというのが重要な関心事項の一つであると確信をいたします。  そこで、政府においては、こうした点を踏まえて、外国人が大都市圏等に、特定の地域に過度に集中しないようにするために具体的にどのような措置を講じることを現在検討しているのか。  審議官から入管局長に昇格されたばかりで、本日、局長としては国会答弁デビュー戦の佐々木局長にお伺いをしたいと思います。
  8. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 委員先ほど御指摘のように、さきの法案審議におきまして、外国人材が大都市圏などに過度に集中しないようにするための必要な措置を講ずるよう努めるとの規定が追加修正されるなどしておりまして、法務省といたしましても、地方への配慮の取組は重要と認識をしております。  それを踏まえまして、現在、例えば、地方の受入れ環境整備の促進や交付金等による支援などの取組を行うほか、特定の地域に過度に集中して就労することとならないように、まず、法務省において、分野別、地域別の受入れ数を把握の上、定期的に公表すること、各分野に受入れ機関が参加する協議会を設け、地域ごとの人手不足状況を把握し、原因を探り、必要な措置を講ずることなどを考えています。  具体的には、どのような地方にどのような分野の外国人材が偏在しているかを把握し、それが賃金差によるものなのか、あるいは特定の言語圏の外国人材の受入れ環境が充実しているからなのかなどの原因を探り、状況に応じた対応、調整を早急に講ずることを考えています。  その上で、なお看過しがたい偏在が生じていれば、協議会による大都市圏での受入れの自粛要請や大都市圏企業による人材引き抜きの自粛要請なども期待できるところであります。  法務省におきましては、転職に伴う在留資格変更の必要性等の厳格な審査等の措置をとることも考えているところでございます。
  9. 赤澤亮正

    ○赤澤委員 繰り返しになりますけれども、人権侵害とか労働基準法令違反を除けば在留資格は自由裁量ということなので、外国人材が大都市圏などに過度に集中しないような法運用をぜひよろしくお願いをしておきたいと思います。  次に、外国人材がこのたび新設した在留資格で行うことのできる活動の範囲について、特に農業分野、漁業分野の特殊性について触れておきたいと思います。  他の分野と比べて、農業分野や漁業分野は、例えば地域による多様性が極めて大きいということ、あるいは業務の繁忙期と閑散期がはっきりしている場合が多いということ、あるいは、屋外で行われる活動がメーンでありますので、災害も含む自然環境の変化とじかに対峙しながら臨機応変に、必要な、ありとあらゆる対応をしなければならない点などが挙げられるわけであります。  こうした閑散期があるような分野で外国人材を受け入れる場合には、農閑期において、同じ農作業に従事する日本人であれば行える活動であって、外国人材がそれを、日本人が行うような活動であっても外国人材が行えないとすれば、当該外国人材がその地域に溶け込むことが困難となって、そのことが一因となって転職してしまうといったようなこともないとは言えないと思います。  この点は、改正入管法の趣旨、すなわち、外国人材にしっかりと日本社会に溶け込んでもらって共生社会を実現をし、外国人材に日本人と同じ仕事をしてもらって日本人と対等の報酬を得てもらうという考え方に照らしても重要な点であると考えます。  ポイントは、同じ仕事をして同等の報酬を受け取る日本人と外国人材の間に分け隔てのない仲間意識が育つような環境を提供することであって、そのために、農業分野であれば、農産物の生産はもちろんのこと、加工、流通、販売、あるいは、まあ現場が中心でしょうけれども、簡単な農業機械の修繕とか、あるいは、何か風雨であぜが崩れたときの簡単な農業土木とか、さらには、農閑期の除雪作業や販売促進活動など、一緒に仕事をして同等の報酬を得ている日本人がこなす仕事は外国人材もしっかりこなせるようにしておく、でないと、なかなか、ちゃんと仲間になれないということだと思います。  既に決定された分野別運用方針では、農業分野と漁業分野において、その特殊性に鑑み、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは可能であると書き込んでいただきましたが、その記述の意味するところは、今私が申し上げた趣旨、すなわち、改正入管法に基づいて、これらの分野で外国人材ができる活動は今後とも柔軟に認めていくという趣旨でよろしいか、法務当局に伺います。
  10. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 御指摘の点、今委員がおっしゃられたとおりです。  外国人材が従事できる業務の基本的な考え方といたしましては、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは差し支えないというものでございます。  その上で、農業分野の分野別運用方針では、「農業の特性に鑑み、かつ、豪雪地域等年間を通じた農業生産が維持できない農村地域の事情を考慮し、特定技能外国人が従事可能な農業関連業務の範囲について柔軟に対応する。」とされています。  また、その運用要領では、必要な技能を要する業務として、栽培管理、飼養管理、農畜産物の集出荷、選別等の農作業とされておりまして、あわせて、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務として、農畜産物の製造、加工、運搬、販売の作業、冬場の除雪作業等に、付随的に従事することは差し支えないと明記されているところです。  したがいまして、農閑期における冬場の除雪作業については、これが日本人が通常従事することとなる関連業務として付随的なものであれば、行うことは可能です。また、例といたしまして、農具を保管する小屋や農道の修繕などが、同じく農作業に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に該当すると認められる場合には、これを行うことができると考えられます。
  11. 赤澤亮正

    ○赤澤委員 ありがとうございます。  繰り返しになりますけれども、同じ仕事をして同等の報酬を受け取る日本人と外国人材の間に分け隔てのない仲間意識が育つような環境を提供するという観点から、柔軟な運用を重ねてお願いをしておきたいと思います。  ちょっと時間もあるので、悪質なブローカー対策ということで聞こうと思っていましたが、そこについてはちょっと飛ばしていきますけれども、これについては、事前に伺ったところでは、二国間協定を結ぶよう進めていて、複数の国との間で三月末までに締結を目指しているとか、国内的にもしっかりとした制度で対応しようとしているということでありました。  その上で、こうした二国間協定あるいは国内外の制度の準備、改正入管法に基づく新たな外国人材の受入れに関する政省令の制定、技能試験、日本語試験等、さまざまな準備が今大車輪で進められているところだと思われます。本年四月の受入れ開始まで、もう三カ月を切ったところであります。私の地元でも、受入れ機関や登録支援機関に名乗りを上げようという前向きな動きがあります。  ただ、新しい取組なので、一体どこに相談したらいいんだというようなことも含めて、しっかりその相談に乗る体制の整備といったようなこともやってほしいということがあります。  ちょっと具体的に申し上げれば、本省又は地方入国管理局の担当課あるいは担当官の連絡先を周知徹底して、相談しやすい体制を構築をする。二月初め以降、説明会を各都道府県で開くと聞いていますけれども、例えば我が鳥取県であれば、中国地方でありますので、広島地方入国管理局の担当課、担当官の連絡先をきちっとわざわざ教えて、ここにいつでも連絡くださいというような親身な対応をしていただきたいということもお願いをしておきます。  そういったことも含めて、今後どのようなスケジュールで準備を進めていくのか、四月施行に向けた法務大臣の意気込みを最後に伺います。
  12. 山下貴司

    ○山下国務大臣 ありがとうございます。  スケジュールにつきましては、委員御指摘のとおり四月から開始ということで、早々にパブリックコメントの締切りが来ております。これを踏まえて、三月には省令、政省令、これを公布できるように準備を進めているところでございます。  こういった広報につきましても、二月初旬から四十七都道府県において説明会を実施すべく地方自治体と調整中でございますし、また、これは、各業種におきまして、分野所管行政機関が業界団体に向けた説明会、これについても法務省入管担当者が積極的に派遣することを予定しておりまして、そういった説明会の際に連絡先をしっかりとお伝えすることとしたいと思っております。  また、四月一日から、地方出入国在留管理局に配置される、受入れ環境調整担当官というのが配置されることになっておりますけれども、本年度中からそういった地方自治体との連携を図るということで、スムーズに四月一日から施行ができるようスピード感を持ってやってまいりたいというふうに考えております。
  13. 赤澤亮正

    ○赤澤委員 門山政務官、質問できず、済みませんでした。  終わります。
  14. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で赤澤亮正君の質疑は終了いたしました。  次に、浜地雅一君。
  15. 浜地雅一

    ○浜地委員 公明党の浜地雅一でございます。本年もよろしくお願い申し上げます。  きょう早速、私、二十分しか時間がございませんので、質問に入りたいと思っております。  まず、外国人材の受入れに関する点について質問したいと思っています。  私、きょう、資料を持ってまいりました。一枚目のこれは、外務省の人権人道課で今策定を急いでおります、ビジネスと人権に関する国別行動計画策定という作業を、外務省の方で今鋭意作業中というふうに聞いております。まさに、仕事と人権に関するものが国際社会でもクローズアップをされ、国際スタンダードになりつつあるということだろうと思っております。当然、今後、外国人材が多く入ってまいりますので、日本としても仕事と人権というものに関するテーマが重要になってこようと思っています。  そこで、冒頭、簡単に、このビジネスと人権に関する国別行動計画というものの作成されるようになった経緯とその意義について、外務省にお尋ねいたします。
  16. 長岡寛介

    ○長岡政府参考人 お答え申し上げます。  企業の活動が人権に与える影響については、委員御指摘のとおり、国際的な関心が高まっており、そうした中、企業活動における人権の尊重は新たなグローバルスタンダードになりつつあるというふうに認識しております。  日本としては、人権を保護する国家の義務や人権を尊重する企業の責任についての原則を示した、国連のビジネスと人権に関する指導原則というものを支持しておりまして、この指導原則を着実に履行するべく、二〇一六年にビジネスと人権に関する国別行動計画というものを策定することを政府として決定いたしました。この計画の策定は、持続可能な開発目標、すなわちSDGsのアクションプラン二〇一九を含めた政府の文書におきまして、SDGsの実現に向けた日本の主要な取組の一つということで位置づけられております。  この行動計画の策定を通じて、日本企業の活動における人権の保護、促進、それを推進していきますとともに、日本企業の競争力の確保及び向上を図っていきたいというふうに考えております。  以上でございます。
  17. 浜地雅一

    ○浜地委員 ありがとうございます。  そこで、今回、外国人労働者に関するさまざまな意見が上がっておるであろうと思っております。特に、これは企業側もそうでございますし、また、労働者を守る、例えば弁護士会の活動も大事でございますけれども、直接利害のない市民社会、NGOやNPOの皆様方の意見というのも大事だろうと思っています。  現在、この計画策定に当たって、外国人労働者について、市民社会を含むそれぞれのステークホルダーは、今、現状、日本の外国人労働者の取扱いについてどういう意見がもたらされているのか、外務省から御説明いただきたいと思います。
  18. 長岡寛介

    ○長岡政府参考人 ビジネスと人権に関する国別行動計画策定の第一段階といたしまして、政府としては現状把握調査というものを行いました。この調査においては、市民社会のほか、経団連、連合、日弁連を含めたステークホルダーの皆様から貴重な御意見を頂戴したところでございます。  委員お尋ねの外国人労働者に関しましては、労働関係法令の遵守、外国人技能実習機構の体制強化、また、当事者からの相談を広く受けるため母国語によるワンストップ相談支援体制の構築、そういったものが必要であるといった御意見を頂戴しておるところでございます。  政府としては、この計画の策定に当たりまして、市民社会、経済界、労働界等との意見交換の重要性を十分認識しておりまして、現在募集中のパブリックコメント等を通じまして、さまざまな御意見を踏まえながら、しっかりとした計画の策定に取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。
  19. 浜地雅一

    ○浜地委員 ぜひ、各ステークホルダーの生の意見も取り入れて策定をしていただきたいと思っておりますが、先ほど私、冒頭申し上げましたとおり、経団連の意見、当然、雇用主側ということで大事でございますし、これも重要であると思っていますが、やはり、市民社会というところは、直接の労使関係にないわけで、また、いわゆる外国人の労働者の地位やまた権利を守ろうとして公平に判断をできるところと思っています。ですので、その意見を重要に策定をしていただきたいと思っています。  これはいわゆる国際社会に発信するものでございまして、その国内版というふうに捉えられるのが、先日、十二月の二十五日に発表されました、外国人材の受入れ・共生のための総合的対策だろうというふうに思っております。  中身を見ますと、例えば自動車の運転免許を取るのに多言語化をするというようなメニューもございまして、私も外国は何度か行ったことがありますが、外国に住んでいて自分の母国語で自動車の運転免許が取れるなんというのは非常にいいサービスだと思っております。逆にむしろ、母国語でやってしまうと、ちゃんと日本の標識を読めるのかなというところもございますが、きちっとマークでやりますので、非常に丁寧な内容になっているのであろうと思っています。  その中において、全国百カ所を目標に、十一言語に対応した多文化共生総合相談ワンストップセンターの設立が、非常に今回、目玉でございます。その中で、私、先ほど言いましたとおり、しっかりこれは、市民社会の皆様方の、NGOやNPOの知見を使ってはどうかというふうに思っております。  当然、これは役所に設置をされますので、役所の皆さんが対応されるわけでございますが、恐らく、私、このセンターが設置をされると、単純な苦情とか単純な心配事から、実際、労基署の方に通知をしなきゃいけない問題であるとか、若しくは弁護士会の方に人権救済の申立てをしなければいけない重い申立てもありまして、さまざまであろうと思っております。その中で、役所の皆さんがそれらに全て対応していては、私、逆にパンクするのではないかと思っています。  その相談を受ける前段階において、市民社会のような、NGOとかNPOのような、そういった知見のある方、そして利害関係のない方を活用することによって、この相談はただ単に話を聞いてあげれば済む問題であるとか、又は窓口がどこであるかということの振り分けの前提として、市民社会の活力を私は使うべきじゃないかと思っています。  実際、私のところにも、直接行政に行けば大きくこの相談センターはパンクをしてしまう懸念もあろうかというふうに思うわけでございますが、市民社会の活用、特にこの相談窓口での活用について、法務省、どのようにお考えか、御答弁いただきたいと思います。
  20. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 外国人が理解できる言語で行政手続や生活に必要な情報をワンストップで受け取ることができる相談窓口を整備することは、外国人の利便性の向上、安心できる生活の実現に大きく寄与できるものと考えられますことから、相談窓口の体制、機能を充実させることは重要と認識しております。  この相談窓口の整備、拡充に当たりましては、運営者である地方公共団体の意見、要望を踏まえるとともに、日常生活においてじかに外国人住民の皆さんと接している地域の方や、支援に当たっているNPOなど、市民社会の知見を生かすことも重要であると考えております。  地方公共団体におきましては、総務省において推進している地域における多文化共生推進プランを策定し、NPOなどの民間団体と連携、協働を図るための協議の場を設けているところが多いと承知をしております。  法務省といたしましても、こうした協議の場における市民社会の皆様の意見、要望も踏まえ、地方公共団体と連携して、充実した相談窓口の整備に努めてまいります。
  21. 浜地雅一

    ○浜地委員 ぜひ、実際、この相談窓口をつくっただけではなく、機能するように、これからが正念場でございますので、四月に向かってしっかり準備していただきたいと思っています。  続いて、きょうは一般質疑でございますので、ちょっとテーマをかえたいと思っています。大臣が今トイレで立たれていますので、ゆっくりやりたいと思っています。  司法書士法及び土地家屋調査士法の改正という問題がございます。実は私、このテーマ、きょうなぜ取り上げようと思ったのかといいますと、次期通常国会でこの司法書士法及び土地家屋調査士法の改正が提出されないのではないかという懸念があったわけでございますが、きょう議運の理事会の中で、法務省の次期通常国会での提出予定法案の中にこの司法書士法及び土地家屋調査士法も提出をされるというふうに聞いておりましたので、実は一安心したところでございます。  ただ、問題は中身でございまして、司法書士会としてどういう要望をしているのかということを、もう大臣も御承知と思いますけれども、御紹介をしたいと思っています。資料二ページ目でございます。  私がなぜこういった司法書士法改正を取り上げるかというと、私、実は、弁護士になる前に、もともと司法書士を一年間やっておりました。有資格者でございます。公明党の司法書士制度推進議員懇話会の事務局長でもございますので、しっかりと、司法書士会の皆様方の要望が次の法律改正の中で具体的にどのように入るのか、大変注視をしております。ですので、私の法案審査は党内ではかなり厳しくなりますので、ぜひまあ御容赦いただければと思っています。  その中で、特に今回、司法書士さんが求められる中で、一つには、現在は目的規定しかないところを廃止し、司法書士としての使命、弁護士会のように、これを新設してほしい。  二番目は懲戒に関する規定でございまして、今、懲戒権者、処分をする者は地方法務局長でございます。しかし、資格を与えるのは法務大臣でございます。これを法務大臣にしてほしい。私の合格証書も、当時の森山法務大臣の証書でございました。しかし、何か懲戒があると、法務大臣ではなく地方法務局長に処分を下されてしまう、これはいかがなものかということでございます。  それと、懲戒処分の中の戒告については、いわゆる聴聞の機会がないということで、ぜひこれは適正手続の保障の観点から、聴聞の機会を設けてほしい。  これも次に質問しますが、懲戒処分については除斥期間がございませんので、永久にこれは過去の自分の案件処理に対して懲戒処分の対象になるということでございます。これをぜひ除斥期間を設けていただきたい。  また、三番目に、司法書士法は今、社員が一人では司法書士法人はつくれませんが、これを一人設立社員も認めていただきたいというのが司法書士会の主な趣旨でございます。  司法書士さんといいますと、今、登記の専門家というふうに皆様方は御承知おきと思いますが、実はそもそも、訴訟関係書類の作成代理はもともとできました。ですので、裁判実務に実は携わるのが司法書士の先生方でございます。成年後見の選任、これは大臣にあえて質問しませんが、成年後見人の全体の中で二七・一%が今司法書士さんが担われておりまして、実はこれは弁護士よりも多いです。弁護士が実は二三・二%でございますので、この成年後見の分野におきましては司法書士の方がメーンプレーヤーであるというふうに思われます。また、当然、所有者不明土地の特に権利者探索については、法務省自身も、法務局自体も司法書士の先生方の知見をかりているということで、まさに町の法律家、法律家の専門家であるというのが司法書士でございます。  そこで、私が三枚目に持ってきた、使命規定をどう書くべきかということで、これはもう司法書士会の御要望をそのまま伝えたいと思っています。  やはり、使命規定というのは、司法書士自身にその職務に対する自覚と職務に対する誠実を促して、使命にふさわしい倫理観の醸成を図るべきだというのが会の御要望でございます。  ですので、例えば、三枚目にございますとおり、司法書士は、法令の規定に基づき登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とするというような使命規定を置いていただきたいというのが御要望でございます。  しかし、なぜこういう話をするかというと、下の総合法律支援法、これは法テラスの法案なんですね。ここに実は、私が線を引いたところによりますと、司法書士その他の隣接法律専門職云々と書いてあって、法律事務を取り扱うことを業とすることができるという者と書いてあるので、今回、使命規定の中に、法律事務の専門家ではなくて、法律を取り扱う士業であるというような書きぶりをしてはどうかという議論があったと聞いております。それでは、この隣接の法律専門職、これは、もともと権利の得喪を直接発生させるような目的がない行政書士さんや税理士さんと同じになってしまう、隣接業種と同じような取扱いになってしまうのは、法律家としての司法書士としては看過できないということでございます。  ぜひ、山下法務大臣、まだこれから法案をつくられると思いますので、法律事務の専門家として、国民の権利義務の保護ではなくて、まさに弁護士と同じように、擁護者として、この言葉を入れていただきたいというふうに思っております。大臣に答弁を求めませんので、よく聞いていただいたと思いますので、今、法務省、現在のこの使命規定の検討状況についてお答えいただきたいと思います。
  22. 小野瀬厚

    ○小野瀬政府参考人 お答えいたします。  委員御指摘のとおり、近年、司法書士は、平成十四年の司法書士法改正によりまして簡裁訴訟代理等関係業務を担うこととなりまして、また、先ほど御紹介ありましたとおり、家庭裁判所が選任する成年後見人等の担い手の約三割を占めるようにもなっております。  このように、司法書士がその専門性を発揮する場面は著しく拡大しておりまして、その社会的役割も大きく増しております。このような状況を踏まえますと、司法書士がその使命と職責を自覚しながら、幅広い分野においてその業務を行うことが重要であります。  そのような観点から、司法書士法に使命規定を設けることにつきまして、その具体的に規定する内容を含めて、今後具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。
  23. 浜地雅一

    ○浜地委員 まだ法案が提出されていませんから、わかりますけれども、ぜひ、私はかなり思いを込めたつもりでございます。  あと、除斥期間、これをぜひ検討していただきたい。  特に登記業務は、本人確認が必要になってくるときに、当然、身分証明書とかをとります。記録もございます。しかし、当時のやはり権利義務者の答えた内容であるとかしぐさであるとか、そういったところの記憶という部分にも頼る部分がございます。実際、登記業務をめぐっての苦情件数や懲戒処分件数もかなりふえておりまして、士業の中では弁護士さんに次ぐ懲戒処分が行われているのが司法書士でございます。  ですので、やはり業務の安定性を持たせるためにも、余り長い除斥期間ではなくて、除斥期間をまずしっかり設けて、その期間もきちっと区切っていただきたいというのが、我々、司法書士会、政治連盟の要望でございます。  今、検討状況について、法務省、お答えいただけますでしょうか。
  24. 小野瀬厚

    ○小野瀬政府参考人 お答えいたします。  弁護士法の第六十三条におきましては、弁護士の懲戒について除斥期間を設けておりまして、「懲戒の事由があつたときから三年を経過したときは、懲戒の手続を開始することができない。」としております。その趣旨につきましては、弁護士にとって懲戒請求がなされるといいますことは信用にかかわる重大な問題であることから、いつまでも懲戒手続に付されるとすることは相当でないなどと考えられたためと説明されております。  そして、司法書士につきましては、先ほど申し上げましたとおり、簡裁訴訟代理等関係業務の担い手となるなど、その活動の範囲は著しく拡大しております。こういったような状況も踏まえた上で、司法書士法に、司法書士の懲戒請求について除斥期間に関する規定を設けることにつきましては、司法書士の業務の実態、あるいは懲戒権限の行使の状況などの事情を踏まえつつ、具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。
  25. 浜地雅一

    ○浜地委員 最後に、大臣に答弁を求めたいと思います。  この使命規定のお話、また除斥期間のお話、強い思いで私、質問したつもりでございます。ぜひ大臣の、次期通常国会にこの司法書士法を改正される意気込みについて、最後、御答弁いただきたいと思います。
  26. 山下貴司

    ○山下国務大臣 ありがとうございます。  委員御指摘のとおり、司法書士におかれます簡裁訴訟代理等関係業務あるいは成年後見人を始めとする財産管理業務というのが非常に重要となっており、また、最近では、所有者不明土地問題解決のために、登記制度の適正化が極めて大きな課題となっております。そういった中で、司法書士の先生方の職責、これはもう極めて重要であり、そして期待も大きくなっているというふうに私も考えております。  そうした、こういう状況の大きな変化を踏まえつつ、委員御指摘の除斥期間やあるいは使命規定を含めて、例えば懲戒手続の適正合理化、一人法人の許容といった重要な課題について、先ほど来、民事局長も答弁させていただいておりますように、具体的にしっかりと検討した上で、関連する土地家屋調査士法、これもあわせてというふうに考えておりますが、改正法案を、間もなく開かれる次期国会にしっかりと提出し、成立をすることができますよう、法務省として最大限努力してまいりたいと考えております。
  27. 浜地雅一

    ○浜地委員 先ほどの私の御要望がぜひ盛り込まれた法案が出てくることを期待しております。  以上で終わります。ありがとうございます。
  28. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で浜地雅一君の質疑は終了いたしました。  次に、松田功君。
  29. 松田功

    ○松田委員 立憲民主党・無所属フォーラムの松田功でございます。  またことしも始まりました。またどうぞよろしくお願いします。また元気よくいきたいと思います。  非常にインフルエンザがはやっておりますので、大臣、インフルエンザなど引かれないように、よろしくお願い申し上げたいと思います。  それでは、早速質問の方に入らさせていただきたいと思います。  我が党は、外国人労働者の受入れに対してですが、日本が将来永続的に発展するために、持続可能な制度構築が必要だと考えております。現状の数々の問題点をうやむやにすることなくクリアにすることで、多くの外国人労働者の方、また、この国に暮らす外国人の方と共生社会の実現を真剣に考えていこうと思っているところであります。  そういった観点の中でしっかりと論議をさせていただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。  まず最初に、特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針についてでありますが、特定技能の在留資格に係る制度運用に関する基本方針では、外国人材を受け入れるのは、国内人材確保のために取組を行ってもなお人材不足の場合とあります。  法務大臣にお伺いしますが、今回の人手不足とされる十四分野について、各関係省庁から国内人材確保のためにどういった取組をしたと報告を受け、また、人材不足だと判断をされたのか、お伺いしたいと思います。
  30. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  国内人材確保のための取組につきましては、昨年十二月の改正入管法成立後、特に、今回の受入れ制度による外国人の受入れを希望する省庁から、特定産業分野とすることについて法務省に対する協議を、成立後は特に精力的に重ねておったところでございますが、当該協議において各省庁から、例えば女性、高齢者など就業促進等の国内人材確保のための取組について説明を受けておりました。  例えば女性、例えば高齢者であれば、育児、介護に配慮した働き方の推進や高齢者の就職支援に関する資料等が提出されたところでございまして、それらにつきまして、法務省を含む制度関係機関において当該取組内容を確認しております。  そして、その概要につきまして、既に決定しております各分野における運用方針、これにおきまして、国内人材確保のための取組の概要について記載させて、示させていただいたところでございます。
  31. 松田功

    ○松田委員 説明をしていただいたんですけれども、女性、高齢者というふうには言われておりますが、今のお話だと抽象的なことも多いので、もうちょっと、思いますけれども、要は、ニートの人たちや、また引きこもりの人たち、そういった部分を、もっと掘り起こすべき部分があると思います。その部分に対してちょっとお答えもなかった部分がありますが、ちょっと質問もほかにありますので。  私たちとしては、外国人材の受入れも引き続き考える中で、やはり日本人の方に、働く機会を失うことなく、また、そういう人たちがしっかり働ける環境づくりは進めていかなければならない。これは法務省だけじゃなく、ほかの省庁も同じことが言えますが、そういったことをもっとしっかりやっていただくように、法務大臣の方からも引き続き強く言っていただきたいというふうに思っているところでございます。  次の質問に入りたいと思います。  人材不足の地域の状況の配慮というのを具体的にどのように考えられ、また、大都市圏への集中をどう解消させていくのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
  32. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 さきの法案審議におきまして、外国人材が大都市圏などに過度に集中しないようにするための必要な措置を講ずるよう努めるとの規定が追加修正されるなどしておりまして、地方への配慮の取組は重要と認識をしております。  それを踏まえまして、現在、例えば、地方の受入れ環境整備の促進や交付金等による支援などの取組を行うほか、特定の地域に過度に外国人材が集中して就労することとならないように、まずは、法務省において、分野別、地域別の受入れ数を把握の上、定期的に公表をすること、各分野に受入れ機関が参加する協議会を設け、地域ごとの人手不足状況を把握し、原因を探り、必要な措置を講ずることなどを考えているところでございます。  具体的には、どのような地方にどのような分野の外国人材が偏在をしているのかなどを把握し、それが、一体、賃金格差によるものなのか、特定の言語圏の外国人材の受入れ環境が充実しているからなのかなどの原因を探り、状況に応じた対応、調整を早急に講ずることを考えています。  その上で、なおも看過しがたい偏在が生じていれば、協議会による大都市圏での受入れの自粛要請や大都市圏企業による人材引き抜きの自粛要請を期待できるところでございます。  法務省としましては、転職に伴う在留資格変更の必要性等の厳格な審査などの措置をとることも検討しております。  いずれにしましても、状況を把握しつつ、関係省庁とも協力をしながら、この措置につきまして考えてまいります。
  33. 松田功

    ○松田委員 まだ、これから検討して、いろいろデータをとってということなんですけれども、要は、優秀な外国人の方が働く場所も選ぶ権利はあるわけなんですね。この権利だけを言ったら日本人でも同じことなんです。地方を考えたら、日本人の人材がいない理由は、都市の方が魅力的だし、そこで働きたい、賃金だけじゃない部分というのは結構多いと思うんですよ。  そういったものからして、また更に外国人の方が、優秀な方が来て、その地域で働くかどうかも含めて、これを問題解決するのは法務省だけじゃないと思うんですよね。その辺なくして、先ほどもちょっと質問させてもらいましたが、人材不足というのは、特に地方がそういうふうであるなら、これはもう根本的な問題になっている、国づくりのあり方としてあるということを忘れないで、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っているところであります。  特に、例えば地方でお医者さんが不足して、補助金を出してでも何とか地域に来てくれといっても、なかなか優秀なお医者さんが来てくれない現状もあるわけなんですよ。そういったことの現状は忘れない状況でこの法案に対しての取組を進めていかなければ、結局、また人材不足だという話になっちゃう。地域においてそうなっちゃうということはもう明らかにわかっている。その問題なくして進めることは非常に危険であるということもありますので、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。  次に移ります。  特定技能一号の技能水準は、それぞれの分野で、相当程度の知識又は経験を必要とする技能とあります。これはその業界において即戦力となる水準と考えていいのかどうか、お答えください。
  34. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 一号特定技能外国人の技能水準につきましては、基本方針において、相当程度の知識又は経験を必要とする技能と定めておりまして、この技能は、特段の育成、訓練を受けることなく直ちに一定程度の業務を遂行できる水準のものをいうとしております。この技能水準は、業所管省庁において新たに実施する試験等により確認することを原則とし、現在、十四分野を所管する業所管省庁におきましてこの技能水準をはかる試験を準備しているところです。  また、技能実習の二号修了者は、約三年間にわたり技能等に習熟するため本邦において業務に従事した方々であり、技能実習に係る職種、作業に対する業務において、特段の育成、訓練を受けることなく直ちに一定程度の業務を遂行できる水準にあるものと言えますことから、試験を免除することとしております。  したがいまして、ただいまお問いの一号特定技能外国人の技能水準は、それぞれの分野において一定の専門性、技能を有しており、即戦力となるものと考えます。
  35. 松田功

    ○松田委員 では、それに基づいてちょっと質問を進めます。  特定技能一号の日本語能力水準は、日本語能力判定テスト、仮称、又は日本語能力試験N4以上とあります。日本語能力判定テストは今回の特定技能のために新たにつくられたテストとのことですが、なぜ、今回、特定技能のために新たな日本語能力判定テストが必要なのか。四月まで時間のない中、新たに判定テストを設けるよう誰が指示をされたのか。日本語能力試験N4以上で十分ではないかと思われますが、いかがでしょうか。
  36. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 新たな日本語能力試験につきましては、昨年十二月に決定された外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策におきまして、具体的施策として掲げられているものです。  同対応策におきましては、外国人材に対する需要が高まる中、各国において日本語能力を有する有為な人材が持続的に輩出されるようにするため、日本国内での生活、就労に必要な日本語能力を、外国語能力判定の国際標準を踏まえつつ確認することのできる能力判定テストを導入することとされています。  今回の受入れ制度におきまして、一号特定技能外国人に対して求められる日本語能力は、ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力を有することを基本とするとされていますところ、各分野を所管する省庁において検討した結果、当該日本語能力をはかるための試験として、この新たな能力判定テストを用いることとされたものと承知をしております。  また、既存の日本語能力試験のN4レベルは、基本的な日本語を理解することができるレベルでありまして、日常的な範囲でのコミュニケーションができるという点で、特定技能一号外国人に求められる日本語能力の基本水準を満たすものでございます。  各分野の分野別運用方針においては、新たな能力判定テスト又は日本語能力試験のN4レベルのいずれかに合格した方を同等に日本語能力の基本水準を満たすものということとしておりまして、この二つの試験の間に上下関係があるものではございません。
  37. 松田功

    ○松田委員 済みません、誰が指示したのかというのは。
  38. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 国際交流基金さんがつくられる試験につきまして、その一番初めの、新たな試験の施策に係るところにちょっと法務省としては関与しておりませんので、お答えしかねます。
  39. 松田功

    ○松田委員 時間がないので。  日本語能力のN4を下回る試験をつくってしまうと、必ずしも高い能力を要しなくてもいいということを隠しているんじゃないかなというふうに思ってしまう部分もありますので。要は、N4の試験というのは、漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題、文章を読んで理解することができ、ややゆっくりと話される会話であれば内容がほぼ理解できるという、日常生活において不自由ないレベルということでありますので、また新たにつくることなく、別に、もう時間もないということであれば、この基準でもいいような気はするということだけお伝えをさせていただきたいと思います。  次に移ります。  特定技能一号の労働人材の内訳は、新たに試験をクリアして特定技能一号を取得される方と、技能実習制度を三年されて特定技能一号になる方と、どういう割合を想定をされているか。
  40. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 お話のとおりに、今回の受入れは、基本的に、技能実習二号修了者からの上がってこられる方と、試験合格者からの受入れの二ルートがございます。  昨年十一月の時点で各業所管省庁が見込んだ受入れ見込み数の総合計のうち、技能実習ルート及び試験ルートの割合につきましては、制度の導入初年度が、技能実習ルートが約五五%から五九%、試験ルートが約四二%から四五%となっており、そのうちに試験がだんだん発展をしてきますので、五年目までの累計といたしましては、技能実習ルートが約四五%、試験ルートが約五五%という見込みでございます。
  41. 松田功

    ○松田委員 それでは、技能実習生から特定一号への移行の条件をちょっともう一度お願いします。
  42. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 技能実習生が特定技能一号に移行するに当たり、技能水準及び日本語能力水準を確認するための試験を免除されるための条件は、当該技能実習生が技能実習二号を良好に修了したことのほか、技能実習で習得した技能が特定技能一号で従事しようとする業務に対応する技能であることが必要です。
  43. 松田功

    ○松田委員 悪徳ブローカーからの紹介など、排除などが入ったりとか今後してくるということも若干言われております。そうすると、彼らは、悪徳ブローカーか知ってどうかという部分じゃない中でこの国に来ている部分があったりする可能性もあるわけなんですね。逆に言えば、被害者になる可能性もある。そういった人たちのことも少し考えながら進めていかなければいけないということで、お願いをしたいと思います。  技能や日本語能力について、技能実習生から特定に移行するというのは無条件で行くのかどうかということも含めて、ありますので、要は、試験組とそうでない組の差があったり、そういったことも出てきますので、まだこれは質問も続きますので次へ行きますけれども、そういったことを踏まえているということであります。  試験をクリアしてきた特定技能一号の資格を持つ方と、技能実習制度から移行された方の能力は、やはり同等と考えているのか。技能実習を終えた人は、技能水準は即戦力レベル、日本語能力水準は、漢字も読め、日常生活を支障なく送れるレベルであると法務省は考えているのかどうか。
  44. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 先ほど御答弁申し上げましたように、一号特定技能外国人の技能水準につきましては、基本方針において、相当程度の知識又は経験を必要とする技能と定めており、この技能は、特段の育成、訓練を受けることなく直ちに一定程度の業務を遂行できる水準のものをいうとしておりまして、この水準を満たすと評価する試験が各分野所管省庁において設定をされます。  この点、技能実習二号修了者は、約三年間にわたり技能等に習熟するため本邦において業務に従事した方でありまして、技能実習に係る職種、作業に対応する業務において、特段の育成、訓練を受けることなく直ちに一定程度の業務を遂行できる水準にあるものと言えます。  また、一つ明らかな例を御紹介いたしますと、既存の技能検定を活用する建設及び造船・舶用工業の分野におきましては、分野別運用方針において、特定技能一号の技能水準を技能検定三級としています。これはまさに技能実習二号修了者の合格すべき技能水準でありまして、いずれにしましても、技能実習二号修了者は、試験等を合格してきた一号特定技能外国人と同等の技能水準にあると評価できる仕組みとなっております。
  45. 松田功

    ○松田委員 我が党として、ワーキングチームをつくって技能実習制度の問題に今取り組まさせていただいております。  そんな中で、東京入管の被収容者から、三年近く実習生として働いた方でも通訳を通さないと会話がままならないという方もおみえになりました。また、日本で技術が身につけられると思って来たんだけれども、仕事として与えられたのは、日本人がやりたがらない体力の要る単純作業ばかりであったり、三年間日本で技能実習生として働いたからといって、基本方針として確認されている、求められる人材としての要件が満たしにくいと思うんですね。  そういった現状を考えると、本来である国際貢献としての技能実習制度が正しく運用されていれば技能実習生として育っていた部分があるという問題が少し浮き彫りになっていることはお伝えしたいというふうに思います。  次に参ります。  出入国在留管理庁の設置についてでありますが、創設により五百九十五人、中は障害者雇用の方も含まれると聞いております。どういった試算で五百九十五人となったかということをお伺いいたしたいと思います。  現在でも人手不足と言われる入管業務に加え、新たに外国人受入れに関しても業務が追加をされるということなのに、この人数で大丈夫なのか、また、どういった業務に何人配置されるのか、入管業務の効率化をどのように考えているのか、お答えいただきたいと思います。
  46. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 平成三十一年度政府予算案におきまして、新たな外国人材の受入れに伴います出入国在留管理庁の設置のための要員として三百十九人、出入国審査体制の充実強化のための要員として二百六十六人、合わせて五百八十五人、それに今御指摘いただきました障害者雇用の十人、足して五百九十五人の定員が措置されています。  その内訳でございますけれども、出入国在留管理庁本庁の体制整備のための要員が七十人、地方官署におけます新たな外国人材に係る在留資格審査、受入れ機関の実地調査等の業務に対応するための要員が二百四十九人、同じく地方官署におけます出入国審査業務、空港等でございますが、対応するための要員が二百六十六人となっております。  次に、訪日外国人旅行者数及び在留外国人数が過去最高となります中、こうした人的体制の整備に加えまして、業務の効率化にも努めてまいりたいと考えております。  例えば、出入国審査業務におきましては、厳格な出入国管理を維持しつつ、一層円滑な審査を実現するため、最先端技術を活用した顔認証ゲートあるいはバイオカートなどを導入、整備すること、在留管理業務におきましては、受入れ機関など外国人に関係する機関からの各種報告を効果的に活用するほか、関係機関とも緊密に連携することを考えており、こうした取組により、体制整備とあわせて、同時に業務の効率化を更に進めてまいりたいと考えております。
  47. 松田功

    ○松田委員 非常に、現場が大変混乱している部分もあります、混んでいる部分もあります。十分わかっていらっしゃると思うんですね。この人数で足りないことも多分わかっていらっしゃると思うんですよね。それは、予算づけの問題や効率化は当然、今までだって図っていると思います。だけれども、そういったことで非常に、現場が更にまた混乱をしていくことで起きる問題として、入管の収容施設の収容者等々の問題が出てくるわけなんですよ。  それで、収容者の部屋割りなどの収容方法についてちょっとお伺いいたします。  要は、犯罪をされた方と、技能実習先から逃げてオーバーステイになっている、その現状で、元技能実習生が同じ場所に収容されていることで、その現場で悪いことを覚えてしまうということが現在起きているんですね。  それは、仮放免されても仕事がないため、生活のために非合法なことをせざるを得ないという現状があります。そのため、悪い情報を収容施設で聞いて犯罪に走るケースがあるというふうに伺っておりますが、この現状を把握されているのか、また、対策をどう考えられているのか、お答えください。
  48. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 今委員御指摘のような状況があることは想定をされます。  今御指摘の収容場におけますいわば部屋割りにつきましては、国籍、言語、宗教、犯罪歴などを十分に入管としては把握をしてございますので、これらを加味し勘案し、その他、施設の部屋数などの物的な条件なども含め、さまざまな事情で総合的に判断し、居室を指定することとしております。  例えば、違反事件の解明のために、同時に摘発をした外国人につきましては別な部屋にするですとか、集団での規則違反などの保安上の支障を防ぐために、同一国籍の外国人の方を過度に集中させないなどの対応を行っているところでございます。
  49. 松田功

    ○松田委員 オーバーステイをしてしまったりとか、働き先から逃げた人たちは、実際、企業側にパワハラやセクハラを受けたりとかして逃げてきた場合が、犯罪者の人と一緒になっちゃって、そういうことが現状で起きて、また、それを監督する法務省の職員の人も非常に今大変忙しく、もう負えない部分が現状としてあるということで、人材、人も配置も足りないと言っているのはそういうことも、ゆとりがなくなっているという現状なんですね。  だから、そこの部分をしっかり理解をした中、また次へ質問を続けさせていただきたいと思います。  技能実習制度に関する問題点に、ちょっとお話に行きたいと思います。  そもそも、技能実習生が逃走する理由の多くは、低賃金や未払いなどやパワハラ、セクハラ、受け入れる企業側の問題も多く指摘をされています。そのような企業で、労働基準監督署が調査に入った件数、また、受入れ企業数に対してどのくらいの、企業数がどれぐらいあるのか、また、違反件数がどれぐらいあるのか、お答えください。
  50. 田中誠二

    ○田中(誠)政府参考人 お答え申し上げます。  労働基準監督署においては、技能実習生を雇用する約四万八千、全体で四万八千の実習実施者がございますけれども、そのうち、平成二十九年で申し上げますと、各種情報から法違反が疑われる五千九百六十六の事業場、これは先ほどの全体数の約一二・四%になりますけれども、この事業場に対して監督指導を実施しているところでございます。
  51. 松田功

    ○松田委員 監督は実施しているというふうに思うんですが、ちょっとあわせて質問したいと思います。  監督が調査に行く場合は、事前に連絡を入れているかどうか、それとも予告なしで行かれているのかということと、労働基準監督署が受入先に対して出した改善勧告などについて、その後の監督指導はどのように進められて、改善をされているか、お答えください。
  52. 田中誠二

    ○田中(誠)政府参考人 お答え申し上げます。  まず、監督指導の対応でございますけれども、労働基準監督署は、労働基準法等に基づいて事業場に立ち入る権限、具体的には労働基準監督官が参るわけですけれども、持っております。その監督につきましては、適正な調査を行う観点から、予告をすることなく事業場に立ち入って行うということにしております。  その結果、法違反がありますと、そこで是正指導を行いますけれども、その是正指導の内容につきましては、是正すべき内容と、それから、いつまでに是正するようにというような内容の指導を行いまして、その結果を報告をいただいております。  また、再度監督が必要と判断した場合は、再監督も行いながら、しっかりと是正をさせております。  今後とも、指導監督については徹底してまいりたいと考えております。
  53. 松田功

    ○松田委員 そういった指導監督をしっかりしないと、また同じことが繰り返されている現状がありますから、そこの会社だけがだめじゃなく、新たなそういう会社ができちゃいけないということもしっかり考えていただきたいというふうに思っております。  少し通告の質問を飛ばさせていただきまして、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策についてちょっとお伺いをしたいと思います。  外国人材の受入れ・共生のための総合的対策案では、今後、相談窓口としてワンストップセンターの普及に交付金を支給するとあるが、交付金の要件は何でありますか。地方公共団体に丸投げでいいのか、また、本当に外国人の生活支援として機能を備えられていると考えられているのか、お答えください。
  54. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 法務省におきまして、行政、生活全般の情報提供を多言語で行う一元的相談窓口を設置、運営する都道府県等の地方公共団体に対して、交付金による財政支援を行うこととしたところでございます。  交付金を交付するに当たっての要件という御下問でございますけれども、例えば、通年にわたり相談に応じることとしていること、在留外国人の使用言語に応じ、多言語で情報提供及び相談をしていただくこと、国などの関係機関と情報その他の連携に努めることなどを考えてございます。  もちろん、丸投げということでございませんで、地方公共団体等の要望も踏まえまして、適宜、入管職員を相談窓口に派遣をして出入国手続関係の相談対応に当たることや、他の国の機関と連携しつつ、相談員への情報提供、あるいは相談員の方への研修などを行うなど、お金をお渡しするだけではない、それ以外の支援につきましても行うことを予定をしております。
  55. 松田功

    ○松田委員 地方自治体が非常に大きな責任を担ってくるということもあります。地方へ行けば行くほど職員も数も少ないわけですから、そういったことで、都会だろうが地方だろうが関係なく、やらなきゃいけないことは一緒だということがありますので、この辺についてはしっかり取組を進めて、地方に負担がかからないようにお願いしたいと思います。  最後に、大臣の方にお伺いしたいと思います。
  56. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 質疑の時間が終了しております。質疑をやめてください。(松田委員「済みません。最後だけ、お願いします」と呼ぶ)  それでは、立憲民主党の時間の範囲内でお願いいたしますので、他の方の質疑の時間を、よろしいですね、使わせていただきます。
  57. 松田功

    ○松田委員 数々の問題が指摘されている技能実習制度についても、今後の対応だけでなく、今まで悪質ブローカーや受入れ企業側の問題によって自殺、失踪などに追い込まれた元技能実習生たちの救済も考えるべきではないかと思います。元技能実習生を支援する団体からも声を聞いております。彼ら、彼女らは、日本の技能実習制度が生み出した難民と言われるのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
  58. 山下貴司

    ○山下国務大臣 技能実習につきまして、さまざまな御指摘がございました。これにつきましては、本当にさまざまな方々の御指摘を真摯に受けとめて、法務省としても、弁護士である門山政務官をリーダーとするプロジェクトチームでしっかりと検討を進めてまいりたいと思います。
  59. 松田功

    ○松田委員 ありがとうございました。質問を終わります。
  60. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で松田功君の質疑は終了いたしました。  次に、山尾志桜里君。
  61. 山尾志桜里

    ○山尾委員 立憲民主党の山尾志桜里です。  早速ですけれども、ちょっと順番を入れかえて、先にTカードの問題について質問をさせていただきたいというふうに思います。  皆さんお手元の資料で、右下に番号を振っています、資料十の一、要するに、Tカードの運営主体でありますCCCが出したお知らせですね、それを見ていただきたいと思います。  六千七百万人の会員数を持つTカード、国民の二人に一人が持っているという計算になりますけれども、二〇一二年に捜査機関からの要請を受け、それまでは令状があったときだけ提供してきた個人情報を令状なしでも提供する方針に転換していたことが明らかになりました。  まず、警察庁に伺います。  二〇一二年にCCCに対して、このように令状なしの個人情報提供を要請したということ自体は事実ですか。
  62. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 時期につきましては必ずしも明確ではございませんが、平成二十四年ころ、警察庁からカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社に対しまして、都道府県警察から捜査関係事項照会書により照会があった場合に必要な回答をいただくため、要請を行ったところでございます。
  63. 山尾志桜里

    ○山尾委員 そうすると、当然、要請したときというのは、このCCCが令状なしでは出しませんよという方針を持っていた、その認識は警察庁にはあったわけですね。
  64. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 要請を行いました当時、回答には令状が必要であるというカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の方針につきましては、把握をしておりました。(山尾委員「把握をしておりました」と呼ぶ)そのとおりでございます。
  65. 山尾志桜里

    ○山尾委員 令状なしには顧客の情報は渡さない、大事なユーザーの情報を必要とするなら令状をお持ちください、そうすれば出しますというのは、一つの良識ある方針だったと思うんですけれども、こうした方針を打ち出している業者に対して、警察庁はどういった法的権限に基づいて要請をされたんですか。
  66. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 警察におきましては、刑事訴訟法百九十七条二項に基づきまして、捜査関係事項照会により民間事業者に対しまして必要な回答を求めることができるものと承知しております。  警察庁におきましては、都道府県警察が必要な捜査活動を遂行することができるよう、警察庁組織令第二十五条第一号に定められておりますように、犯罪の捜査の支援として行う民間事業者その他の者からの協力の確保に関する事務をつかさどっているところでございます。
  67. 山尾志桜里

    ○山尾委員 このポイントカードというのは、すごく個人情報、プライバシーの権利としてのリスクが高い、二つの特徴を持っていると思うんですね。それをどのように検討され、あるいは考量されてこうした要請をされたのかなということを大変疑問に思うわけです。  皆さんのお手元に、資料十一というのをごらんください。これは毎日新聞の記事であります。  ここに曽我部真裕先生が、これは情報法の先生ですけれども、このポイントカードの特徴、これを明確に捉えてお話をしておられますが、まず一点目、このTカード、ポイントカードというのは、購買履歴が、特定の店舗、この店舗だけというのではなくて、あの店もこの店も、あるいは直接対面もあるいはインターネットでの買物もというふうに、TSUTAYAだけの買物に限らない、複数店舗に及ぶんだということを指摘されています。  つまり、TSUTAYAだけの買物、あるいはTSUTAYAでのレンタルに限らず、ドトールでコーヒーを買うとかネット上で連携カードで購入をするとか、こういうものも全部、履歴が網羅的に残るわけですね。  なので、一つ一つの買物は人前でしていても、それを線でつなげば、およそその人の行動履歴というのは把握できる。あるいは、ネット上の買物なんかは人に知られないという前提でしているわけですけれども、それも提示されれば知られてしまうということで、プライバシー侵害のリスクが極めて高いということです。  私は、こういった類型的にプライバシーリスクが高い個人情報のものについては、その捜査というのは慎重で当然あるべきだと思いますし、令状主義の原則に立ち返って、原則やはり令状を必要とするというふうに考えるべきだと思うんですけれども、警察庁に伺います。  そういった、このTカードあるいはポイントカードというものの類型的なプライバシー侵害のリスクをどのように把握をされた上でこういった要請をしたのか。令状なしでの情報提供を一般的に要請しなければならない何か特別な理由があったんでしょうか。
  68. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 一般論として申し上げれば、警察におきましては、通信の秘密に該当する事項などの一部の例外を除きまして、捜査関係事項照会に対して必要な回答が得られるよう、民間事業者に対し協力を要請する場合はございます。  なお、民間事業者とその顧客との関係につきましては警察庁としてお答えする立場にはないと考えておりますが、民間事業者に対しては、民間事業者側の顧客との関係に関する御懸念も踏まえつつ要請を行っているところでございます。
  69. 山尾志桜里

    ○山尾委員 今の御答弁だと、やはり、提供を求める情報のリスクの高さとかあるいは情報網の広さとか、そういったものをこういうふうに検討しましたという足跡というのは全く見当たらないですし、多分されていないんだというふうに思うんですね。要するに、民間が任意で、いいと言ってくれればそれは使うまでのことだということだと思うんです。  お伺いをします。  Tカードに限らず、こういったポイントカードの事業者に対して同じような要請をかけたことというのは、これまでおありなんですか。
  70. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 個別の民間事業者等における対応につきまして、この場において当方から一方的に申し上げることは差し控えさせていただきたいとは思いますが、一般論として申し上げれば、警察庁におきましては、通信の秘密に該当する事項などの一部の例外を除き、捜査関係事項照会に対して必要な回答が得られるよう、民間事業者に対し協力を要請する場合はあるところでございます。
  71. 山尾志桜里

    ○山尾委員 個別の民間事業者に対して、例えば、皆さんのお手元のこの新聞記事ですけれども、これは左上の表が正確であれば、Tカードのみならず、四大ポイントカードと言われるdポイントカード、楽天ポイントカード、Pontaカード、これも基本的には令状がなくても照会書で出すという回答をされているみたいです。あるいは、同じように行動把握が網羅的だという意味での交通系IC、Suica、PASMO、これも令状なしでも出しているというようなことになっております。  私が今聞いているのは、別に、じゃ、ドコモさんにこういう要請をしたんですか、あるいはJR東日本さんにこういう要請をしたんですかということは聞いていません。ただ、こういったポイントカード事業者に対して、このCCC以外のところにも要請をされたことがあるんですかということなので、お答えください。
  72. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 先ほど、一般論でということで申し上げましたが、警察庁におきましては、通信の秘密に該当する事項などの一部の例外を除きまして、捜査関係事項照会に対して必要な回答が得られるよう、民間事業者に対し協力を要請する場合はあるところでございます。
  73. 山尾志桜里

    ○山尾委員 委員長、ちょっと、質問に答えていませんので、とめていただいていいですか。
  74. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 官房審議官、田中さん、ちゃんと答えてください。(山尾委員「ちょっと時計をとめてください、無駄な時間です」と呼ぶ)もう一回答弁させます。  もう一回、答弁。
  75. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 個別の事業者の名前を挙げることは差し控えさせていただきますけれども、民間事業者に対しまして協力を要請することはございます。
  76. 山尾志桜里

    ○山尾委員 質問に答えていません。  ちょっと、二度目ですから、とめてください。
  77. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 だから、答えられないと答えているんですよね。(山尾委員「それはそれでいいんです。答えられないと答えていないので、一回とめてください」と呼ぶ)  では、一回とめます。     〔速記中止〕
  78. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 速記を起こしてください。  田中審議官。
  79. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 他のポイントカード運営事業者に対しまして要請をしたかどうかにつきましては、網羅的に調べる必要がございますので、今直ちにはお答えできません。
  80. 山尾志桜里

    ○山尾委員 つまり、把握していないということですか。かなり細かく質問通告はしたので、でも、まだ調べが終わっていないというふうな理解でよろしいですか。
  81. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 事実関係を確認する必要がございますので、この場では差し控えさせていただきます。
  82. 山尾志桜里

    ○山尾委員 事実関係は確認して答弁いただけると理解してよろしいですか。
  83. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 結論が出ました折には、適切に対応させていただきます。
  84. 山尾志桜里

    ○山尾委員 答えない理由はないと思いますので。個別の事業者には答えられないと言っていましたけれども、個別の事業者を何ら特定して質問していませんし、ポイントカード事業者はたくさんありますからね。別に四大カードだけに限りませんので。しっかりと早く調査をして、それほどの時間がかかることじゃないと思います、特定を求めていませんので。しっかりと報告、答弁をいただきたいということを申し上げます。  その上で、皆さん、見ていただきたいんですけれども、結局、それでも四大ポイントカードと言われるカードが基本的に横並びで、令状なしでも出しますという姿勢になってしまっている。このカード会社に対して警察が要請したかどうかは、現時点ではわかりません。  ただ、私が危惧するのは、この事業者の中に令状なしでは応じないという業者があってもいい。いや、うちは照会で応じますという業者が、法律上認められていますので、あってもいい。ただ、こうやって捜査機関がどんどんどんどん、令状なしでは応じませんという民間業者にシラミ潰しに要請をかけていくと、結局横一列で、じゃ、しようがないからみんなもう令状なしで出しますよとなっちゃうんですね。  それは、民間事業者の打ち立てた方針を、ある意味、権力側が変更させることでもありますし、ユーザー側が、私は自分の情報が大事なので、それを丁寧に扱って令状を必要とする会社と契約したいというユーザーの選択権を奪うことになるから、これから、そういう方針をきちっと打ち立てている業者に対して変更を要請するようなことは控えていただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
  85. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 一部繰り返しになりますが、一般論として申し上げますと、警察におきましては、通信の秘密に該当する事項などの一部の例外を除き、捜査関係事項照会に対して必要な回答が得られるよう、民間事業者に対し協力を要請する場合はあるところでございます。  なお、民間事業者と顧客との関係につきましては警察庁としてお答えする立場ではございませんが、民間事業者に対しましては、その点に関する御懸念も踏まえつつ要請を行っているところでございます。
  86. 山尾志桜里

    ○山尾委員 御懸念を全く踏まえた答弁になっていないので。  聞きましたよね、どういうふうな検討をされて、そうやって要請をかけたりかけなかったりしているんですかと。でも、全く中身の答弁がないので、踏まえていないだろうなと思うしかないわけですよね。  もう一つ、Tカードのプライバシーリスクを言うと、これもこの記事で曽我部教授が言っていますけれども、図書館の貸出履歴と似て思想信条を類推することが可能であるからプライバシー侵害のリスクが大きく、そして令状を求める運用が望ましいということを言っているわけです。  このとおり、図書館の貸出しも似たところがありますよね、どういうDVDを借りているか、どういう本を借りているか。  警察庁にお伺いしますが、図書館にも令状なしで特定個人の貸出履歴を照会して、提供を求めることはあるんですか。
  87. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 警察庁におきましては、都道府県警察が図書館に対して利用履歴の提供を求めた事例につきましては報告を受けておりません。
  88. 山尾志桜里

    ○山尾委員 報告を求めたけれども、ないと把握しているということですか、それとも把握していないということですか、事実の有無について。
  89. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 事実関係を把握しておりません。
  90. 山尾志桜里

    ○山尾委員 今回、資料に入れていませんけれども、図書館がやはりそういう要請を受けて照会書で貸出履歴を開示してしまったということは、過去の新聞記事にもなっているんですね。どうやらそういう事実はあるようなんです。  ただ、一方で、皆さんのお手元の資料十二の一という、日本図書館協会が出している図書館の自由に関する宣言というのがございます。この宣言の中の、一枚めくっていただいて、第三の「図書館は利用者の秘密を守る」という項目がございます。一項を見ていただくと、読み上げます、読者が何を読むかはその人のプライバシーに属することであり、図書館は、利用者の読書事実を外部に漏らさない、ただし、憲法三十五条に基づく令状を確認した場合は例外とする、こういう宣言を図書館はされているわけですね。  その上で、この宣言は生きていますので、令状がない場合には図書館は読書事実は外に出さないと宣言されていますので、警察庁に、これから先で結構ですけれども、図書館に対して令状なしで提供を求めることはやめていただきたいんですけれども、いかがですか。
  91. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 直ちに今後の取扱いにつきましてこの場で断言することは差し控えさせていただきますが、そういった御懸念があることは十分踏まえて対処いたしたいと思います。
  92. 山尾志桜里

    ○山尾委員 もう一度よく検討を、これからしてみてください、ぜひと思いますね。  きょうは、国会図書館に来ていただきました。  国会図書館に伺います。  ユーザーの利用図書履歴の捜査機関への情報提供について、国会図書館はいかなる方針を持っていらっしゃいますか。
  93. 田中久徳

    ○田中国立国会図書館参事 国立国会図書館では、令状なしの利用履歴の提供に応じたことはございません。今後も同様でございます。  これは、利用した資料名等の利用履歴は、利用者の思想信条を推知し得るものであり、その取扱いには特に配慮を要するものであります。  国立国会図書館は、個人情報保護及び国会職員としての守秘義務等の観点から、裁判官が発付する令状がなければ情報の提供はいたしておりません。
  94. 山尾志桜里

    ○山尾委員 私は、図書館のあるべき一つの方針だというふうに思います。  この点で、ちょっと改めて申し上げたいんですけれども、これから先、今の方針をいただきましたけれども、国立に限らず、あるいは公共機関に限らず、民間の業者さんも、やはり真摯に検討して方針を決定する。要するに、警察に頼まれたときに、ユーザーのプライバシーをどこまで手放すのか。  残念ながらと言いますけれども、このCCCさんのさっきの紙を見ると、やはり持っている情報の価値が高まってきたから提供に応じることにしたという内容になっているんですけれども、場合によっては、ほかの業者さんからすると、やはり自分たちの持っているユーザー情報の価値が高まってきたからこそ丁寧に扱います、なので私たちは令状なしにはユーザー情報はもらいません、こういう方針を打ち出して、それをむしろ自分たちの哲学あるいは売りにして契約をとっていく、そういうことだってこれからあるわけですよね、十分に。そういう業者さんは出てくると思います。  そういう中で、改めて警察庁に、法務大臣に聞こうかな。法務大臣は、警察庁よりも更に、きょうの案件にもありますとおり、国内治安だけでなく、人権擁護のとりででもあるので、このバランスポイントをどこに置くのかということは非常に法務省にとっての大事な役割だと思いますので。  今のちょっとやりとりを聞いていただいて、違法じゃないので別に責め立てていないですよ。だけれども、これからやはりビッグデータの時代を迎えるに当たって、やはりそれぞれの業者がその哲学を打ち立てていくわけです。きちっと私たちは令状なしではやりませんという方針を打ち出しているところにまで、警察が、オセロをひっくり返すように、いや、要請に応じてくださいよというのは、やはり私は控えるべきだと思いますけれども、その辺の感覚を伺います。
  95. 山下貴司

    ○山下国務大臣 まず、今回の照会が違法かどうかというのは、先ほど引用がありました新聞記事の曽我部教授におきましても、捜査関係事項照会は刑事訴訟法に基づくものであるため違法とは言えないと言っております。  警察においては、与えられた権限の中で事案の真相解明、それと人権保護、これをしっかりと守るというところで、その中で権限行使をしているところであろうと思います。ですから、今後も、実体的真実の発見と人権の保障、このバランスをとりながら、与えられた権限の中で権限を行使していただきたいというふうに考えております。
  96. 山尾志桜里

    ○山尾委員 時間の配分のバランスをどうするかというのもあるので、私も、答えていないとちょっと残念でありますけれども。  もう一点、ちょっと聞きたいと思います。  何でこうやって、じゃ、要請は控えますと言わないのかということを考えると、これは、私は、一つは、やはりそうやって任意でデータを集めた方が広く集まるわけですね。そうすると、やはりこれから警察がAIやビッグデータを使った犯罪予測とか不審者発見のデータベースとして利用するということも、目的というか、結果的にできることとしてあり得るのではないかということを大変懸念いたします。  伺います。  例えば、京都府警は既にビッグデータに基づく予測型犯罪防御システムを導入しています。二〇一九年度からは、警察庁もAIに不審者を発見させる実証実験を開始するというふうに聞いております。これらは膨大なデータの蓄積がなければこういう実験等はできないわけですけれども、バックデータはどこが持っている何のデータを利用するのですか、あるいはしているのですか。
  97. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 警察庁におきましては、AI、人工知能を活用し、大規模イベントにおける不審者、不審物の抽出や、車両種別の判別につきまして、実証実験を三十一年度に実施する予定にいたしております。  データといたしましては、大規模イベントにおける不審者抽出につきましては不審者の模擬動画を、車両種別の判別につきましてはさまざまな条件下で撮影した車両画像を使う予定でありまして、このうち、不審者の模擬動画における個人情報は、この実験に用いることを明示して収集することにしているところでございます。
  98. 山尾志桜里

    ○山尾委員 それでは、今回のTカード情報というのは特定の犯罪捜査目的で入手をしているわけですけれども、これを別の犯罪捜査に利用すること自体は法律上可能だと考えていらっしゃいますか。
  99. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 個別の犯罪捜査は都道府県警察で行われておりまして、警察庁では具体的な事例については承知しておりませんが、一般論として申し上げれば、特定の犯罪捜査で得た情報を別の犯罪捜査で利用することはあり得るものと認識しております。
  100. 山尾志桜里

    ○山尾委員 それでは、こうやって得た後のポイントカード情報を一つに統合して、あるいはセグメントに分類して、地域とか性別とかですね、これを、例えば犯罪傾向予測のためのプロファイルに利用する。場合によっては匿名加工しても結構です、そういう前提でそれをやること自体は、法律上可能ですか、あるいはやっていますか。
  101. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 捜査関係事項照会につきましては、刑事訴訟法に基づいて行っておりますので、その解釈につきまして警察から一般的に申し上げるのは適当ではないと思っておりますが、捜査の過程で収集しました捜査資料につきましては、紛失等がないように組織的な管理を行うとともに、捜査の終結その他の理由により保管の必要がなくなった場合には確実に廃棄することとしているところでございます。
  102. 山尾志桜里

    ○山尾委員 では、その捜査の収集した証拠というのを、もう一回聞きたいんですけれども、それこそ、匿名加工してデータとして統合して、セグメントに分類して、プロファイルのデータとして利用していくということは、法律上違法なんですか、合法なんですか。あるいは、もう一回聞きますけれども、そういうことをやっているんですか。
  103. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 具体の事例につきましてはこの場では持ち合わせがございませんけれども、刑事訴訟法上そういったことが禁止されているというふうには承知はしておりませんが、解釈につきましては警察庁では責任を持ってお答えをしかねるところでございます。
  104. 山尾志桜里

    ○山尾委員 やっている、やっていないについてはどうですか。
  105. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 承知していないと。  じゃ、もう一回。承知していない。
  106. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 先ほどの繰り返しになりますが、具体の事例につきましては承知はしておりません。
  107. 山尾志桜里

    ○山尾委員 具体の事例については承知していないというのがちょっと意味がわからないんですけれども、私は、何か具体的なことを言っているのではなくて、そういった特定の犯罪捜査のために入手したデータを匿名加工等するなどして、プロファイルのためにデータを蓄積していくとか利用していくとか、そういうことはやっているんですか、やっていないんですかということを聞いているので、そういうことをやっているかどうか承知していないという答弁なら、それはそれで、そうですかと今回は受けとめますので。
  108. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 お尋ねの趣旨を正確に理解しているかどうかわかりませんが、一般的には、捜査の結果得られました反省、教訓のようなものは蓄積をしているところでございます。(山尾委員「ごめんなさい」と呼ぶ)反省、教訓のようなものは蓄積をしていっているところでございます。
  109. 山尾志桜里

    ○山尾委員 今のところ、ちょっと、やっているかやっていないかわからない、あるいは、そういうことは反省、教訓として蓄積することはあるというふうに伺ったわけですね。否定されないし、刑訴法上違法だとは考えていないということなんですよね。要するに、特定の犯罪目的で集めたデータを加工してプロファイルのために蓄積をしていくということ自体は、やっている可能性があり、違法ではないと警察は認識している、こういうことなんですよね。  では、逆なんですけれども、こうやってカード情報に基づいて集めた情報をもとに、例えば、特定の犯罪が起きる、プロファイルする。この犯罪を見ると、こういう地域にいるこういう性別のこの年代ぐらいのこういう職業のこういう人物像ではないかというようなことが浮かび上がるし、そういう捜査をするのは、まあ、すると思うんですけれども、そういうことがあったときに、データ情報とかで得られて蓄積したものに基づいて、ある意味、検索をかけて絞り込むということも法律上は可能だと考えていらっしゃるのかどうか、そして、やっているのか、やっていないか、把握していないか、お答えください。
  110. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 ちょっと、お尋ねの趣旨を正確に理解しているかどうかわかりませんが、犯人とおぼしき人間がある一定の場所にある時間帯にあらわれているというふうな情報があった場合には、その場所、時間に関する捜査をすることはあると思います。
  111. 山尾志桜里

    ○山尾委員 その捜査のために、以前の犯罪捜査で手元にある、カード会社から提供されたデータを使うことはあり得るということですね。
  112. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 先ほど申し上げましたように、Tカードであれ、ほかの民間事業者から得た情報であれ、捜査の過程で収集いたしました捜査資料につきましては、捜査の終結その他の理由により保管の必要がなくなった場合には廃棄することにしているところでございます。
  113. 山尾志桜里

    ○山尾委員 質問に答えていただきたいと思います。
  114. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 ちょっと、もう一度質問の趣旨を。よく理解していないと言っていますから。
  115. 山尾志桜里

    ○山尾委員 特定の犯罪の捜査目的で、Tカード情報等、カードからの個人の情報の提供を受けるわけですよね、警察が。それを一定蓄積するということはあり得るし、別の犯罪捜査にも使うことは可能だという答弁がありましたので、だとすると、では、また別の犯罪が起きたときに、こういう人物像だと浮かび上がったときに、その前、別の犯罪で提供を受けたいろいろなカード情報、データを検索をかけて容疑者を絞り込んでいくということに今回のカード情報が使われる可能性もあり得るということですよね。
  116. 田中勝也

    ○田中(勝)政府参考人 現時点において、確認をしておりませんので、確実なことは申し上げられませんけれども、例えば他の情報でしたら、犯罪の手口といったようなものにつきましては、蓄積をいたしまして、それを後々の捜査に活用いたしております。
  117. 山尾志桜里

    ○山尾委員 やっているし、やれるということなんですけれども。  私、きょう本当は外国人の話もしっかりやろうと思って、済みません、副大臣、政務官もお招きをしていたんですけれども、ちょっと大事なことなものですから、大変申しわけなく思っております。  つまり、きょう明らかになったのは、やはり、特定の犯罪で任意にお願いしますよといって提供されたカードにおける個人情報、特にこのTカード等のポイントカードというのは、名前そして電話番号、そして購入履歴や貸出履歴、あるいはネット購買も含めたさまざまな行動、消費行動が明らかになるというこのデータが、その犯罪の捜査だけではなく、別の犯罪捜査にも使われるし、そして犯罪予測のためにも使われ得るし、あるいはビッグデータ化されてプロファイルにも使われる可能性もあるということが少しずつわかってきたので、この問題は今後も取り上げますけれども、改めて、そういう知識を得て、きちっと、令状なしでは私たちはやはりもうこの時代に個人情報は捜査の方には提供しませんという民間業者の判断に対して、それを覆せというような要請は、民間の判断を守るためにも、それに基づいて契約を決めているユーザー、国民の利益を守るためにも、これからは強く差し控えていただきたいということを申し上げて、私の質問とさせていただきます。
  118. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で山尾志桜里君の質疑は終了いたしました。  次に、逢坂誠二君。
  119. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 立憲民主党の逢坂誠二です。よろしくお願いいたします。  外国人の労働問題についてやりたいと思うんですが、外国人材に日本で活躍してもらうというのは非常に大事なことだと思っています。ただ、環境整備をしっかりやらないで、足元の必要性に応じてなし崩し的に受け入れてしまうと将来に大きな禍根を残すというふうに思っていますので、今回、法務省が本当にそういう意味できちんとした準備、環境整備ができているのかということを、きょう一回では明らかにならないと思いますけれども、何度かに分けてやらせていただきたいと思います。  では、まず最初、農水省に伺います。  特定技能ではなくて技能実習の方についてお伺いしたいんですけれども、技能実習、農業と酪農の分野があるわけですが、これをそれぞれ三つの作業名に分けている。農業でいうならば施設園芸、畑作・野菜、果樹、それから酪農でいうならば養豚、養鶏、酪農、こういうふうに分けているわけでありますけれども、この理由というのは何なんですか。事務方の方でお願いします。
  120. 小里泰弘

    ○小里副大臣 お答えします。  技能実習制度は、国際協力の観点から、技能移転を進めることを目的とする制度であります。発展途上国に技能移転のニーズがあることに加えまして、また、技能実習二号の対象職種・作業となるためには、実習生を受け入れようとする業界団体の合意が前提となってまいります。このため、技能実習二号の対象職種・作業は、途上国側のニーズ、業界の動向、意向に応じる必要があります。  一方で、例えば、業界全体として海外への技能移転を望まない職種、作業等もありまして、こういったところはこの二号の対象になっていないところであります。すなわち、学ぶべき技能を細分化する必要があるといったところから、そういう分け方になっているというところでございます。  特定技能はいいんですよね。
  121. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 学ぶべき技能を細分化する必要があるんだ、ニーズに応じてやるからということですが、現場の実態はどうですか。実際に、農業においては畑作あるいは果樹あるいは施設園芸と、全部分かれて作業をきちっと縦割りでやっているでしょうか。実際には、やはりそれは、一軒の農家を見ても、果樹だけやっていてほかをやっていない、もちろん果樹だけやっている農家もありますけれども、そうじゃない農家もあるわけですので、現場の実態はどうなっているか、そのあたりはわかりますか。事務方でよろしいです。
  122. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 お答えいたします。  技能実習につきましては、先生御承知のとおり、それぞれの作業におきまして、一つの農業者のところで、実習計画に基づいて言ってみれば実習していただく、こういう仕組みでございます。  そういう中で、もちろん、その区分において入っていただいたということでございますから、基本的には、果樹なら果樹、畑作なら畑作という形で実習計画が組まれていく。その中で、一部、関連事業といったようなもので、農家がその中でやっておられる部分については、その範囲において認められているということでございます。  そういう意味では、畜産で入って、またほかをやっているとか、そういうことにはなっていないというふうに承知をしているところでございます。
  123. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 基本的にはその作業名区分に応じてやっているというふうにおっしゃいました。  基本的にはということであるならば、基本でないものがあるはずなんで、そこはどうなんですか。そこの具体のところを聞きたいんです。基本的には縦割りで、作業名三区分でやっているんだということ、それはわかります。でも、現場の実態はどうなんですかということを聞いているんです。
  124. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 例えば果樹で申し上げますと、果樹のいろいろな作業があるということは年間を通じてあります。それにあわせて、その農家が例えば加工をやっている、自分のつくった果物を使って加工をやっている、そういった場合には、そういった部分に全部従事ができるという形になって実施されているということでございます。
  125. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 果樹をやっている人が畑作をやっている、そういうケースって結構あると思うんですよ。その場合は畑作には全く現場では従事していないという理解なんですか。
  126. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 実際といたしましては、実習計画に基づいてということになりますので、そういう意味では、果樹ということで入ってきていただいたということを前提として、その一部、そういったことがあろうかと思いますけれども、それを超えないような範囲内であれば、それも従事していることはあるというふうに認識しています。
  127. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 それを超えない範囲というのは何を指しているんでしょうか。もうちょっと具体的に言っていただければと思うんです。  要するに、私の感覚では、果樹で入ってきたとしても、そこの農家がほかの畑作もやっていれば、一緒にやっているというのが実態なんじゃないですか。それが悪いと私は言っているんじゃないんですよ。それが農家の現実なんじゃないのということを農水省が認識しているかどうか、ちゃんと聞きたい、それだけですよ。
  128. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 技能実習におきまして、メーンで入ってきたということで、それで、先ほど申しましたように、例えば関連業務であるのは二分の一を超えない範囲内でという、そういったルールのもとに行っておりますので、そういった範囲内で行われているという、言ってみれば、その農家がまさしくみずからやっている農業という範囲内の中でそういうことが行われているということでございます。
  129. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 では、果樹で入ってきても畑作に従事するということはあるんだということですね、それは二分の一を超えない範囲で。そういう理解でよろしいですね。
  130. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 お答えをいたします。  関連業務ですとかあるいは周辺業務、それぞれ三分の一ですとか二分の一を超えない範囲内、一定のルールはございますけれども、その範囲内では行われているということでございます。
  131. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 それで、次にですけれども、今度、特定技能になると、その作業名の三つの区分、酪農も農業もなくなる、それで、それぞれ農業と酪農というふうに二つになるわけですね。だから、三つの区分がなくなるんですけれども、これをなくした理由は何ですか。
  132. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 お答えをいたします。  御指摘のとおり、今回の一号特定技能外国人が従事する業務区分につきましては、耕種農業全般というのと畜産農業全般というこの二区分ということでございます。  それで、御指摘のございましたように、それぞれの、耕種であれば、技能実習において施設園芸ですとか畑作、果樹といったような技能実習を修了した人については、そういった耕種農業におきますところの基本的な知識、技能あるいは安全衛生、そういった農業の根幹にかかわる部分につきましてはその三年間の技能実習でもって習得したということで、今回の新しい制度においては、どの作業、職種であろうとも耕種農業全般に与える。  また、酪農とか養鶏あるいは養豚といった部分についての三年間の技能実習を終えた人ということについては、畜産農業全般の技能を有しているということで判断した上で試験の免除、そういった措置をとっているところでございます。
  133. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 では、この問題、最後に確認ですけれども、ということは、技能実習生と特定技能の方が同じ農業や酪農の現場にいる場合は、技能実習の方がやる仕事と特定技能の方がやられる仕事には差が出るということですね。  要するに、特定技能の方は幅広く酪農、幅広く農業をやれる、でも、技能実習の方は部分的にしかやれないんだ、そういう管理をこれからも国はしていくということでよろしいですか。
  134. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 技能実習につきましては、与えられた職種、作業のもとで入っていただいたということでございますから、その実習計画に基づいて技能実習をしていただくということになります。  一方、今度の新しい一号特定技能外国人というのは、その分野において就労目的として入っていただいたということでございますので、その他の日本人社員と同様な業務、言ってみれば、耕種農業全般の業務あるいは畜産農業全般の業務に従事するということになろうというふうに考えております。
  135. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 これからもやるんですねということには答えていないんですけれども、でも、今の答弁で、これからもやるんだということだと思いますが、問題点を指摘させていただきますと、現場が混乱しますよ。きのうまで技能実習でやっていた人が、きょうからあなたは全般的にやっていいよと。技能実習一年、二年、三年と差はあるにしても、あなたはこれはできませんなんて。  多分、そんなにたくさんの人が農業の現場に、例えば五十人とか六十人とか入っているわけではありません。私の知っている農家でも、例えば七、八人なんというところは結構多い。その中で、あなたはきょうから全般的にできますけれども、あなた方はこれはできませんなんというのは私は非現実的だと思う。  だから、これは私は改めた方がいいと思う。もう少し柔軟な運用をした方がいいと思いますよ。これは指摘しておきたいと思います。答弁はよろしいです。副大臣、何かありますか。小里さん、いいですか。はい、わかりました。  それでは、農水の関係者の方はこれでよろしいですので。お引き取りになって構いません。
  136. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 それでは、小里副大臣、山北審議官、御退席ください。
  137. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 済みません、ありがとうございます。  それでは、次にお伺いします。  政省令のことについてお伺いしたいんですけれども、契約、受入れ機関、支援計画等の基準に関する省令、これの中に、行方不明者を発生させていない、行方不明者を発生させたら受入れ機関として受け入れさせないということを設けるというふうに聞いております。  この中に一つ、省令の中で、当該受入れ機関の責めに帰すべき事由によるということが書かれているわけですが、責めに帰すべき事由によるということは具体的にどういうことなのか、教えていただけますか。
  138. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 お尋ねの当該機関の責めに帰すべき事由に該当する事由としては、例えば、賃金を支払わなかったり、相談、苦情に適切に対応しなかったことなどの理由で特定技能外国人が行方不明となる事態を発生させた場合を想定しています。  逆に、そうした責めに帰すべき事由に該当しない事由といたしましては、例えば、受入れ機関としては賃金を適切に支払ったり、相談、苦情にも適切に対応していたにもかかわらず特定技能外国人が行方不明となる事態が発生したという場合を受入れ機関にいわば立証、説明をしていただくということを想定しています。
  139. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 これは結構大事なことだと思うんですよね。受入れ機関にとってみると、自分が受入れ機関たり得るのかどうかというのを判断する非常に大きな要素だと思うんです。  それで、実はこの問題、きのう法務省にお伺いしたら、きのうの時点では、明確に答えられないという話だったんですね。  それで、私、政省令成立も遅いし、今パブコメをやっていることも承知はしていますけれども、こういうことが受入れ機関の皆さんにあらかじめ伝わっていなかったら、自分が受入れ機関になれるかどうかもわからないんですよ。  きのうの段階では、担当者の方が非常に配慮していただいて、個人的見解、私見なんだけれども、こういうことなのではないかと思っています、ただ、これは法務省の正式見解ではないので、それをあすお話ししますということできょうお話しいただいたわけですが、作業が遅過ぎるんじゃないですか、これ一つとっても。受入れ機関の方、今のはたった一つのことですけれども、これがちゃんとなっているかどうかによって、自分が受入れ機関になれるかどうかがわからないわけですから。  大臣、いかがですか。もう少し、明らかにすべきものはさくさくさくさく明らかにした方がいいんじゃないですか。
  140. 山下貴司

    ○山下国務大臣 御指摘の点につきましては、省令で、委員御指摘のとおり、今パブリックコメントをいただいているところでございます。そして、それを踏まえた上で、なるだけ早目に政省令を確定して、それについての説明、これを、例えば先ほど質問がありました説明会であるとか、そういったところで可及的速やかに説明していきたいとは考えております。
  141. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 いや、私が言っているのはそういうことじゃなくて、今聞いたらちゃんと答えられるようなことは、あらかじめ、もうこういうことを考えているんだということを、相手の立場に立ってやることが大事なんじゃないですかということを私は言っているんですよ。説明会がどうとか、パブリックコメントがどうとかということを聞いているわけではないんですよ。いかがですか。
  142. 山下貴司

    ○山下国務大臣 委員御指摘のとおり、やはり広報のあり方、あるいは受入れ機関のそれぞれの方に対する説明、これについても、委員の御指摘等も踏まえてしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。
  143. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 受入れ機関の責めに帰すべき事由によって行方不明者を出した場合は受入れ機関になれないんだということについては、これは特定技能だけではなくて技能実習生も含まれるという理解でよろしいですか。
  144. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 それで結構です。
  145. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 であればなおのこと、こういうことは早目に周知をして、受入れ機関の皆さんにもそれなりの覚悟を持ってもらうというか、心構えを持ってもらわなきゃいけないんじゃないかと私は思いますよ。  では、次に、日本語教育についてお伺いをします。  日本語教育でありますけれども、法務省の告示対象の日本語教育の学校、この学校について、その学校が適切に日本語教育を実施しているのかどうか、そのことを法務省は定期的、あるいは抽出でも構わないんですけれども、何らかの調査をしているのかどうか、それについてはいかがですか。
  146. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 まず、日本語教育機関を告示するに当たりましては、日本語教育機関の告示基準の適合性について、法務省において、設置者の経済状況や校地、校舎及び教室の面積等、いわゆるハード面を中心に確認し、文部科学省及び文化庁において、校長、教員等の資格や授業科目等、いわゆるソフト面を中心に確認をしております。これが初めの部分です。  告示後にこれらに変更が生じた際にも、報告を受けて、各省庁において、同様に同告示基準の適合性の確認を行っています。  そのこととは別に、日本語教育機関の告示後において何らかの問題があるという情報を入管等において入手した場合においては、地方入国管理局から実地調査を実施をしているところでございます。  昨年の暮れに開催されました外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議で取りまとめられました総合的対応策を踏まえまして、日本語教育機関の告示基準を改正し、同告示基準の適合性に係る定期的な点検及び地方入国管理局に対する報告等について日本語教育機関に義務づけることを検討してまいります。
  147. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 要するに、長々答弁いただきましたけれども、これまでは、告示前に形式的なチェックあるいは授業の中身のチェックはやっている、それから、変更が出たらそのことについてもチェックはしている、あるいは、何らかの情報提供があったら学校のチェックはしていると。だけれども、定期的にはこれまではやっていないという理解ですよね。そういう答弁ですよね。よろしいですね。うなずいていますから、それで。  それでは、お手元に資料を配りましたけれども、二枚目の資料を見ていただきたいんですが、これは実は日本語教育機関の告示校の推移です。近年、これはウナギ登りにふえているわけです。今、最新のデータで、昨年の十二月二十日現在で、七百八校、それから、一枚目も見ていただくと、在籍の生徒数が九万名ということです。  これを見ていると、そんなにそんなに日本語熱が高まっているのかというと、そうではないんだろうというふうに思わざるを得ないんですね。ただ、やはり日本語学校が在留資格を取得するための隠れみのになってはいけないというふうに思うわけですね。  法務省で、日本語の学校に例えば入校した生徒が、ある一定程度のカリキュラムを経て日本語がどの程度上達したのかなんということは調査していますか。
  148. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 現在、今委員御指摘の点につきまして、確認、評価する仕組みはありません。
  149. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 確認、調査する必要がありますと。調査していないということですか。何を確認、調査するんですか。
  150. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 告示後、日本語教育機関における留学生の学習成果につきまして、確認、評価する仕組みは現在ございません。  これにつきましても、先ほど申し上げました総合的対応策の中で、日本語教育機関の告示基準を改正し、新たな抹消の基準としまして、初めからこのコースの到達点はこのレベルだというようなことを設定をした上で、その合格率あるいは数値基準の導入等につきまして、報告それから公表を義務づけることを検討しているところでございます。
  151. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 これから検討するということでよろしいですね。うなずいていただければ。
  152. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 現在、検討に着手しています。
  153. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 日本語教育が大事なことは、大臣、これまでも何度も何度も繰り返し、諸外国の例も含めて言われているわけですよ。寂しい状況だと思いませんか。学校はどんどんどんどんふえていくのに、定期的にもチェックもしていない。これまで、日本語教育がどの程度それによって成果が上がったのかもチェックもされていない。今検討していて、これからそれを義務づけるかもしれないということなんですね。これで本当にいいんですか。
  154. 山下貴司

    ○山下国務大臣 御指摘のとおりでございまして、まさにそういった……(逢坂委員「御指摘の」と呼ぶ)いや、委員の問題意識等もございまして、今回、外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策におきまして、日本語教育機関に対する定期的な点検、報告の義務づけ、あるいは日本語教育機関の日本語能力に関する試験結果等の公表義務、情報開示の充実というのが盛り込まれております。  そして、先ほど検討を開始していると局長が答弁させていただいたところでございますが、告示基準の改正、これにつきましては三月をめどにやっていきたいというふうに考えております。
  155. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 この日本語の問題、最後に文科省にお伺いしたいんですけれども、今回の総合的対応策の実施によって、日本語教育は今までと何が変わるんですか。
  156. 内藤敏也

    ○内藤政府参考人 外国人が日本で円滑に生活を送るためには、生活に必要な日本語教育、それから外国人児童生徒に対する教育環境を整えることが一層重要になります。  このため、就労者、配偶者などの生活者としての外国人に対する日本語教育について、外国人に学習機会が行き渡ることを目指した全国各地の取組の支援、それから日本語教師のスキルを証明する新たな資格の整備等を進めてまいりたいと思います。  また、外国人児童生徒等の教育の充実に関しましては、日本語指導に必要な教員の定数の改善、あるいは日本語指導に必要なきめ細かな支援の実施などを行ってまいります。  今御指摘のように、昨年十二月に総合的な対応策を取りまとめ、政府一体として日本語教育を含む関連施策の充実に取り組むこととしており、この対応策を踏まえ、引き続き、文部科学省として外国人の日本語教育環境の整備を着実に実施してまいります。
  157. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 余り着実に実施できると私には思えないんですよ。というのは、中身を聞いても余り具体的なものが出てこないものですから。  そこで、これは佐々木局長の守備範囲になるんだと思うんですが、総合的対応策、今回、二百十一億ですか、何か数字が変わったようですけれども、これを、国費二百十一億を、全額国費を使ったとした場合に、自治体が負担すべき額の最低額というのは幾らぐらいになるんですか。
  158. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 今委員御指摘のような想定といいますか、検証を行っていません。
  159. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 今文科省の方で言っていただきましたけれども、日本語教育のために、幾つかこの総合的対応策の中には入っています。日本語教育の全面展開とか、全ての都道府県における夜間中学校の設置促進とか、いろいろなことが入っているんです。これの担い手は自治体若しくは民間ですよ。  ところが、国で二百十一億予算を用意したけれども、それに対応して最低限自治体で幾らお金が必要か、それがわからないって、こんなことで自治体はどうするんですか。私が自治体の首長だったら、何考えているんだ、こんなもの、やれるはずがないだろうと言わざるを得ないですよ。今、もう自治体の予算を編成する時期ですよ。自治体はどうやって対応するんですか。これで全国展開できるんですか。自治体の負担も考えないで国費だけ用意しましたといったって、それは全く魂の入っていない予算じゃないですか。  では、この総合的対応策、百二十六対策あるというふうに承知していますが、このうち自治体が担う対策は幾つあるんですか。
  160. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 まず、先にちょっと局長、答えて。  佐々木入国管理局長。
  161. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 これまでに既に自治体が実施しているもの、それから、今回、例えばワンストップセンターの交付金ですとか地方創生交付金などをお渡しするというようなこと、それから、中にはジョイントで一緒にやるものもございます。ということで、それがそれぞれ幾つかという数え上げはしていません。
  162. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 総合的対応策をすごく重視して、昨年の臨時国会で山下大臣は本当に、総合的対応策を講ずるから大丈夫だ大丈夫だということを繰り返し言っていたわけですよ。そして、私はそのときに、自治体がこれの担い手になる部分も相当あるだろうから、よっぽど注意してやらなきゃだめだといったような趣旨の発言もさせてもらいましたよ。御答弁はいただかなかったと思います、あのとき時間がなかったので。  でも、その結果出てきたのがこれで、自治体に対する、自治体で何ぼ予算を使うかもわからないし、自治体がどの事業を担うか数もカウントしていないなんて、こんなもの、おかしいじゃないですか。こんなもので本当に自治体は納得すると思いますか。  では、自治体と丁寧に協議してつくったんですか。大臣、いかがですか。
  163. 山下貴司

    ○山下国務大臣 先ほど入管局長が御答弁申し上げたとおり、総額として自治体が幾ら負担するのだという積算は現在手元に、積算しておらないところなんですが、それぞれ個別の施策に対して、補助率が幾らであるのか、あるいは上限が幾らであるのかということは、個別の施策で現在決定しているところであります。  例えば、このワンストップに関する補正十億、あるいは当初……(逢坂委員「個別はいいです。私、承知していますから」と呼ぶ)はい。  ですから、そういった個別の施策について地方自治体としっかりと協議をしながら情報を共有していって、しっかりとしたこの総合的対応策の実現に、情報共有し、努めてまいりたいというふうに考えております。
  164. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 個別の政策は、私、知っていますよ。文科省が二分の一補助するとか三分の一補助するとか、知っていますよ。それで、自治体は、その補助の範囲内でいろいろなことをやりつつ、更に上乗せをしたり、横出しをしたりして事業を拡充していくんです。だから、自治体がお金を幾ら使うか、それはわからない。  でも、私が聞きたいのは、この二百十一億という国費を消化した際に自治体が最小限支出する額というのはあるんですよ。文科省が三分の一補助だったら、残りの三分の二は最低限出さなければいけないですから。それの総額すら把握しないで、こういう仕事は自治体にやっていただきますなんていうのは、私、お門違いだと思う。自治体の懐ぐあいをちゃんと考えてやらなきゃいけない。国はただ自分のお金だけ用意すればあとは自動的に自治体がやってくれるなんて思うのは、完全に考え違いだと私は思いますよ。  では、大臣に最後に聞きます。  例えば、文科省、三分の一の補助とか二分の一の補助がありますよ。残りの二分の一の自治体負担や三分の二の自治体負担に対する法務省の考え方はどうですか。それに対して財政措置をするのかしないのか、考え方は明確になっていますか。
  165. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 質疑時間が終了しておりますので、簡潔に。地財の話だ。
  166. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  まず、その百二十六の施策のうち、満額まで自治体が使い切るのかどうかという問題もございます。そうしたことを細かに地方自治体と情報交換、共有して進めてまいりたいと思います。  個別の政策の推進に当たっては、関係省庁において、国と地方公共団体の適切な費用分担に配慮しつつ、予算要求を含めた必要な取組を行っているものであるというふうに法務省としては認識しております。
  167. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 質問はもうしませんが、法務省としては、それでは、自治体負担については個別の省庁にお任せをしているから、特段の方針は持っていないということですね。
  168. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 もう質問は……。
  169. 逢坂誠二

    ○逢坂委員 では、終わります。
  170. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で逢坂誠二君の質疑は終了いたしました。  次に、階猛君。
  171. 階猛

    ○階委員 国民民主党の階猛です。  今から約二カ月前ですけれども、この委員会で関副大臣とは議論をさせていただきました。  私の資料の一ページにそのとき使ったものがついておりますけれども、十四業種、当時の、新たな在留資格による人材不足・受入れの見込み数ということで、経済産業省関係では三業種、ここにあるとおり、挙がっておりました。  それぞれの受入れの見込み数について、技能実習から来る人、試験から来る人ということで、この数字の根拠についてお尋ねしたところ、副大臣からは、説明に窮して、これは仮置きの数字だからということが何度も繰り返されました。  今、仮置きの数字ではなくて、分野別の方針というのが示されたわけですけれども、私が見る限り、今までの仮置きと言われていた数字がそのまま今回用いられていると思っておりますが、それでまず間違いないのかどうか、そこだけ、事実関係だけ、最初に確認させてください。
  172. 関芳弘

    ○関副大臣 先般、階先生の方からも、仮置きという言葉について御指摘をいただいたわけですが、もちろん、その当時から傾向値をしっかりと捉えた上で、パラメーターとして試算をし、見込み数を出して、確定数値じゃないわけでございますからその言葉を使わせていただいたわけではございますけれども、まず、二カ月前の国会がございましたときにも、もちろん、向こう五年間の労働需要拡大の見込みを踏まえた上で、それから将来の人手不足を考えて、生産性の向上の取組や国内人材の活用までも計算した上での数値だったのは、その点として御理解賜れればと思います。
  173. 階猛

    ○階委員 仮置きの数字と今回の数字、変わっていないということでいいんですよね。  その前提でお聞きします。  変わっていないということですと、経産省の先ほどの三業種、試験で受け入れる人は、いずれも若干名ということになっているわけですね。ところが、先日、私どもの党のプロジェクトチームで、役所の人から、この三業種について試験を実施するのにどれぐらいの予算を組んでいるのかと聞いたところ、今回の補正と来年度の予算、合わせて三億円もの予算を計上しているということです。  わずか若干名を受け入れるために、これほどのお金をかけてやる意味があるのかどうか。私は、そもそも、若干名、五年トータルでも若干名なわけですから、正直言って、この目標を達成する上で、試験というのはやらなくても目標は達成できるわけですよ。だとすれば、三億円も使ってやる意味がどこにあるんだろうかと思うわけですが、この点について、関副大臣、お願いします。
  174. 関芳弘

    ○関副大臣 技能試験につきましては、若干名という数字の挙げ方をさせていただいているところでございますけれども、先生御指摘の項目でですが、鋳造、鍛造、機械加工など十九の試験区分がございます。来年度は、海外の現地での実施を予定しているところでございまして、試験問題の作成とか、また、翻訳、現地実施に係ります費用といたしまして、三十年度、先生が今おっしゃられたように、二次補正については二億円で、三十一年度の当初予算につきましては一億円の内数として一千五百万円を計上しているようなところでございまして、この三業種の受入れでございますけれども、日本の製造現場に精通をする技能の人材といたしましては、一定の専門性、技能を有して即戦力となることが類推されるところでございますので、現地の日系企業の勤務経験がある方ですとか、また、日本式物づくりを指導する学校で教育を受けた方などにつきまして、現地におけます新試験を活用されることも想定しているところでございまして、この数値を挙げさせていただいたところでございます。
  175. 階猛

    ○階委員 アリバイのために試験をやるんだったら意味がないと思います。  若干名だということは、ゼロでもこれは足りるということになりますよね。普通、人材募集とかで若干名というときには、適切な人がなければゼロということもあり得るわけでして、そういう決め方をしているところが、ほかに見ますと、農業もあるんですよ。  農業の副大臣にも来ていただきましたけれども、そもそも、農業の試験は実技なしでコンピューターによる試験だということも聞いています。それで技能水準がはかれるんだろうかという疑問もありますし、経産と同じ質問です、試験による受入れは若干名でも足りるなら、あえて試験を実施する必要はないのではないかと思いますが、この二点についてお答えください。
  176. 小里泰弘

    ○小里副大臣 まず、実技の話でありますが、農業において求められる実技とは、必要な農作業を農作物や家畜の生育状況に応じた適切なタイミングと作業手順でみずから考えて実施することができるかどうかであります。  そのためには、移植に適した苗、摘果すべき果実、餌の種類等を正確に見きわめたり、作業に必要な道具を適切に選択したりする能力を備えているかどうか、こういったところが肝心でありまして、これらはイラストや写真により判断できるということであります。  このため、農業分野の技能試験は、コンピューターを使って受験する、いわゆるCBT方式によりまして、実技にかわる試験として、イラストや写真による選択式の内容を盛り込んで実施することを検討しております。  もう一つの、若干名で足りるかということであります。  農業分野における特定技能一号外国人につきましては、受入れ機関のニーズに応じまして、技能実習二号修了者だけでなく、試験合格者も含めて幅広く人材を確保していく必要があると考えております。  例えば、海外で相当期間の実務経験を有する者が我が国で働くことを希望する場合などに、試験に合格した者を受け入れることを考えております。  このため、農業の分野別運用方針におきましては、向こう五年間の受入れ見込み数を最大三万六千五百人とした上で、このうち、試験合格者を三千五百人見込んでいるところであります。
  177. 階猛

    ○階委員 三千五百というのは、あくまで上限の数字で、若干名でもいいというふうに書いていますよ。幅の中に、若干名というふうにも書いていますね。だから、若干名ということであれば、ここはゼロでも目標達成ができるという数字になっています。  私も、農業の現場で実習生を受け入れている方にもお聞きしましたけれども、正直言って、試験で受け入れようとは思っていないですね。実習生で、ペーパー試験じゃなくて、ちゃんと現場で働いてきて、そして人間関係もできた人に長く働いてもらえる、そういう仕組みとして今回の新制度を捉えているわけですよ。そんなふうな、余り意味があるとは思えない試験の実施について国費を投入する。農水省はほかの分野も含めてトータルで三億六千と聞いていますが、先ほどの経産は三億円、合わせて六億六千万円。  他方で、例えばですけれども、ビルクリーニング業なんというのは試験でたくさんの方を雇おうとしていますね。最大で三万三千人受け入れる。ただ、こちらには国費は全く投入せず、業界団体に任せているということであります。宿泊なんかも最大で一万五千人、試験で受け入れますけれども、これも自分たちで賄う、国費は投入しない。  なぜ、若干名の人を採るための試験には国費をどんどんつぎ込むのに、たくさん試験で必要な業種については国費は投入しないのか、これは矛盾ではないかと思うんですが、なぜそうなっているのか、教えてください。
  178. 山下貴司

    ○山下国務大臣 試験につきましては、これは、特定技能外国人に求める技能水準については、分野別運用方針に定める試験等により確認するということでございます。  そして、海外で実務経験を有する者が我が国で働くことを希望する場合に備えて、各分野においてそれぞれ海外で試験を受けることが想定されており、試験を整備する必要があるものとして、試験を整備しております。  そして、試験制度を適切に運用する観点から、各分野を所管する省庁の判断において予算を確保した上で、技能試験の作成や実施に係る支援を行っているというふうに承知しております。  例えば、受験生が多い場合には、受験料で賄える場合もあるでしょう。しかしながら、受験生がそれほど多くないような場合であっても、やはり試験制度を維持するという観点から一定の国費を投入する場合もあるというふうに承知しております。  そういった判断につきましては、業所管庁において適正に判断していただいた上、予算を確保していただいているものというふうに承知しております。
  179. 階猛

    ○階委員 ただ、試験をそもそも実施する必要があるのかどうかということも私は問題視しているわけですよ。  あくまで技能実習生がほとんどの人数を占める、特定技能一号に移る方の中でですね、そういう業種については、何のために試験を実施するのか、国費を使って。やはり、私が思うに、この制度は技能実習生を主な供給源にしていて、そして試験で受かってくる人は補完的な位置づけにすぎない、このように見えるわけですね、少なくとも今挙げたような業種については。  やはり、前国会でも議論させていただきましたけれども、技能実習制度なくして今回の新制度は成り立たないんだと思います。現場の方から聞いても、そういう認識です。なので、ここは正面から、今の技能実習制度、これについてしっかり検証して、そして、それで問題があれば、それを抜本的に見直した上で新制度はスタートするべきではないか。仮置きの段階でも私はそう思っていましたけれども、今回の正式な数字を見て、なおその思いを強くしました。  今回の制度は技能実習制度なくして成り立ち得ないのではないかということについてお認めいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  180. 山下貴司

    ○山下国務大臣 今回の特定技能に関しましては、一定の専門性、技能を有する外国人材を受け入れるということでございまして、それについて、じゃ、その一定の専門性、技能を有しているという者をどうやって判断するのかという点で、試験ということを前提に置いております。  しかしながら、他方で、技能実習を了した者に関しましては、その求められる技能を有しているというふうな特性に着目いたしまして試験を免除しているというふうなたてつけになっておりまして、これは、そういった制度であるという理解の上で制度設計をしているものでございます。
  181. 階猛

    ○階委員 苦しい説明だと思いますよ。  原則試験で、でも技能実習二号まで終わった人は例外的に免除するということなんですが、どう考えても、現場で三年間日本の方と一緒に汗水垂らしながら仕事をして技能を身につけた人と、コンピューターの試験で一夜漬けで勉強して試験を受かった人と、どっちが人材として価値が高いのか。それを考えたときに、やはりこの制度というのは技能実習生がメーンなんだ、それがないと成り立たない制度だ。  ただ、技能実習には、これまでも失踪問題とかいろいろ指摘されてきたように、さまざまな問題がある。そういう中で、技能実習は見直さなくちゃいけない。また、目的についても、雇用の調整弁にしてはならない、需給の調整の手段として用いてはならないという、技能実習法三条の二という重要な条文がありますね。これとの関係も、新制度を始めるに当たって見直さなくちゃいけない。  私は、技能実習法については、改善はなされたけれども、それでもやはり、今言ったような国際貢献という趣旨のもとにあるべきだと思っております。本当に不足する人材を補うのであれば、それの予備的なものとして技能実習を位置づけるための新たな法の仕組み、あるいは技能実習法を根本から見直す、そんなことが必要ではないかと思います。  大臣の見解をお願いします。
  182. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  技能実習法につきましては、その制度、在留資格が実質的に施行されました平成二十二年以降、さまざまな御批判があり、それを踏まえて、平成二十八年十一月に技能実習法というものをつくって、そして二十九年の十一月から、その施行をしているところでございます。  二十九年の十一月に施行が始まったばかりのこの制度、これについて、やはり運用を見守ってまいりたいと思っております。他方で、この技能実習についてのさまざまな問題の指摘につきましては、法務省において、弁護士であります門山政務官をリーダーとするプロジェクトチームでしっかりと検討しているところでございます。  ただ、技能実習の国際貢献の要素につきまして、若干否定的かもしれないなと受け取れるような御指摘もございましたけれども、これは私、ベトナム、ミャンマーあるいはさまざまなところに行って、政府のハイレベルというところに聞かせていただきましたけれども、日本の技能実習を経て帰ってくる若者の技能について、非常に高い評価をしているという部分はございます……(階委員「そんな否定的なことなんか、そんなことは全然言っていません」と呼ぶ)申しわけありません、ちょっと私の受けとめがあれだったかもしれませんが。  そういったところで、技能実習法について適正な運用をしていきたいというふうに考えております。
  183. 階猛

    ○階委員 最後に聞きますけれども、地方にどうやって人材を定着させるか。転職の自由がある中で定着させるか。これは前の質問の中でも出ていますけれども、やはり抜本的な解決策が、この今回の基本方針とか分野別方針とかを見ても、ないわけですね。先ほど答弁を聞いていても、これは本当に実効性があるんだろうかと思います。  私ども国民民主党は、分野ごとではなくて地域ごとにも受入れ枠を決めて、その範囲でいっぱいになったらもう移れないということをやるのが一番実効的であると考えていますけれども、そういうやり方について大臣はどうお考えになるか、教えてください。
  184. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 山下法務大臣、時間ですので、簡潔にお願いします。
  185. 山下貴司

    ○山下国務大臣 御指摘のような地方ごとの受入れ枠を定めることについては、地方ごとの受入れ枠を算定するための、あらゆる地域、分野に共通する指標を適切に設定することができるのか、あるいは、地方ごとの外国人の受入れ枠を適切に業所管庁において設定することができるのかといったさまざまな懸念がございます。  そういったことから、現段階におきましては、これはやはり日本全国的に人材不足ということもございますので、まず受け入れて、ただ、大都市圏への集中防止措置に関しましては、例えば、受入れ機関等が参加する各分野の協議会等において検討いただくとか、そういったところを見守ってまいりたいというふうに考えております。
  186. 階猛

    ○階委員 地方ごとに把握するのはなかなか困難だというお話がありましたけれども、これは前国会での大臣の答弁で、分野別運用方針において地域の人手不足の状況を適切に把握し記載するというふうに言っていますけれども、そんな記載、どこにもないですよ。大臣はうそをついていますということを申し上げまして、質問を終わります。
  187. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で階猛君の質疑は終了いたしました。  次に、源馬謙太郎君。
  188. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 国民民主党の源馬謙太郎です。よろしくお願いいたします。  ちょっと通告の順序とずれてしまうかもしれませんが、今回は、特にこの外国人材の受入れと共生のための総合的対応策について主に伺っていきたいというふうに思います。  今もいろいろ議論がありましたとおり、やはり地域での偏在というのが一番大きな課題の一つになっておりまして、それは、この修正案を受けての対応策にも、その対応が一応考えられているということだと思います。人材が不足している地域の状況に配慮して、特定技能外国人が大都市圏その他の特定の地域に過度に集中して就労することがないようにするための必要な措置を講ずるということで、この総合的対応策が出てきたんだというふうに思います。  まず初めに大臣のお考えをお伺いしたいんですけれども、この特定の地域に外国人が集中しないようにということは、私は、あまねく広く平均的に日本に外国人に来てもらいたいということではないと思うんですよね。外国人労働者の労働力を必要としている地域には、その需要に見合った外国人の方に来てもらいたい、それが、需要がある大都市圏にばかり行ってしまうのを避けていかなきゃいけないということだと当然思います。  それを考えていくと、先ほど階委員の御質問にもありましたけれども、各地域でどのぐらいの需要があるかというのがあって初めて、この修正案にもありました、過度に集中することがないようにという対策がとれると思うんですけれども、これは、今まで各省庁が出してきた、受入れの見込み数等を出してきてもらうときに、法務省としては把握をしていなかったのか。各地域の需要、こういったことを一切把握してこなかったのかどうかということと、それからさらに、先ほど申し上げましたけれども、大都市圏や特定の地域に過度に人が集中してしまわないようにするためにはどのような方法があると大臣はお考えなのか、まず大臣のお考えを伺いたいと思います。
  189. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  各分野の受入れ見込み数については、当該分野を所管する省庁においてそれぞれ算定したものでございますが、この基本方針において、各分野の人材不足状況の把握に当たって、地方の人手不足の状況を分野所管省庁が把握することとされておりまして、これを受けて、各省庁においても検討して、分野別運用方針においてその状況を記載しておるということでございます。  そういったことで、各地域における人手不足も加味した上で、この分野別運用方針に記載されている五年の受入れ見込みなどというのも判定していると思っております。  そして、大都市圏への集中が懸念されるということにつきまして、さまざまな理由がございます。賃金水準が高いとされる特定の地域に外国人が集まる場合や、特定の言語圏の外国人が多く住む地域にやはり同じ言語を持つ者が集まるという場合も考えられると思います。  そうしたことから、まずは、過度に集中しないようにするための必要な措置を講ずるよう努めるという規定が追加されたことも踏まえまして、まず、地方で大都市と余りに受入れ体制に格差があっては、それはますます大都市に集中することになりますので、その地方の受入れ環境整備の促進あるいは交付金等による支援、これをしっかりと行うということで、地方の受け入れる力も底上げしていくというふうなことを考えております。  そして、法務省においては、分野別、地域別の受入れ数を把握の上、定期的に公表するということにしておりますし、分野所管行政機関は、各分野に受入れ機関が参加する協議会を設けることとなっております。その協議会において、地域ごとの人手不足状況を把握し、原因を探り、必要な措置を講ずるということなどを考えているというふうに承知しております。
  190. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 今御答弁あった、各地域での受入れ、需要の数なんかはそれぞれの省庁が把握するということで、今後、その地域ごとの受入れ人数は公表していくということだと思いますが、そうであれば、受入れ人数の公表だけではなくて、やはり需要の数も、どのぐらいの人数が必要とされているかということもあわせて公表していかないと意味がないと思うんですけれども、そういったことをするお考えはありませんでしょうか。
  191. 山下貴司

    ○山下国務大臣 法務省において把握するということは、ちょっと需要予測につきましては、法務省の所管で正しく把握できるのかという問題がございますので、これは協議会を設けていただいて、地域ごとの人手不足状況を把握して原因を探る、そういった形で共有していただくということが適切なんだろうというふうに考えております。
  192. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 もちろん、数を出すのは各省庁でいいと思うんですが、その需要の数と、それから実際に法務省で取りまとめた受入れしている人の数、これもあわせて公表していただくことが地域の偏在というのを是正をしていくのではないかなと思いますので、ぜひ検討していただきたいなというふうに思います。  それから、環境の整備の一環として、この総合的対応策の中で、ワンストップセンターというものがたびたびきょうの議論でも出てきました。全国に百カ所設置をするというふうになっておりますが、このワンストップセンターはどこの省庁が所管することになるのでしょうか。
  193. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 この法務省が交付金による財政支援を行う一元的相談窓口でございますけれども、都道府県等の地方公共団体に設置、運営していただくものですので、特定の省庁が所管をしているというものではございません。  しかしながら、一元的総合窓口、外国人が生活にかかわるさまざまな事柄について疑問や悩みを抱いたときに、適切な情報提供や相談に対応するというものでありまして、外国人の利便性の向上、安心できる生活の実現に大きく寄与するものと考えます。  こうしました受入れ環境の整備は、外国人材の受入れ、共生にとって重要でありますことから、法務省におきまして、都道府県等の地方公共団体が行う一元的な窓口の整備に対して、交付金による財政支援を行うこととしたものでございます。  さらには、その内容につきましても、外国人が理解できる言語で、行政手続や生活のために必要な情報をワンストップで受け取ることができるよう、法務省が司令塔機能を発揮して、一元的窓口の整備に向けた支援に取り組んでまいります。
  194. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 どこの省庁も所管をしないで、設置したところに任せていくということだと思いますけれども、それだと、設置してくださいね、しかも、お金は半分出します、最大一千万で半分までということだと思いますが、それだけ出すから、各地元の自治体で設置をしてください、あとはそちらでお願いしますということになって、まさに地元頼みの、地域頼みの丸投げになってしまうのではないかと思いますが、その点、いかがでしょうか。
  195. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 財政支援はいたしますし、先ほど申しましたように、その内容につきましても、例えば、先駆的に既にこうした外国人の方々用の相談窓口を設けておられる自治体の皆様のお話などをお伺いをしますと、御相談のかなりの部分が私ども入国手続に関するお問合せだったりするという話も伺いますので、その意味では、できたワンストップセンターに私どもの職員を派遣をして入管にかかわる相談に応じるというようなことも行っていきたいと思っております。  さらには、先ほどお話のありました、私どもの職員の中で自治体との窓口になる者を来年度から新たにポストとして設置をしまして、全国の地方入国管理局に自治体と協力をする専門家を配置をするということでございまして、必要な支援を行っていきます。  さらには、入管のものが多いという御紹介を申し上げましたけれども、ほかの、教育それから医療、子育て等々、さまざまな分野にわたる御相談があると思いますので、そういう意味で、各省庁がこのワンストップに協力できるような司令塔になっていきたいと思っています。
  196. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 それだけさまざまなことをやるのに、本当に地方自治体にそれだけのノウハウや、実績とか経験というのはあるんでしょうか。都道府県や政令指定都市だけならまだわかります。それに更に三十ぐらいプラスをして、全国で百カ所となると、そういう基礎自治体にそれだけのノウハウがあるとはとても思えないんですが。  しかも、それを、運営費用は十億円の総枠で、予算で、百カ所ということですから一千万。しかもそれは、全体の、一千万がマックスで半額までということですよね。それで本当に、やれと言って、地方自治体がはいわかりましたと手を挙げるでしょうか、百カ所も。
  197. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 これまでも、自治体によりましてさまざまな外国人の受入れの実績があると思います。例えば日系人の方が集住している地域におかれましては、それこそ平成の初めから、日系人の方々がふえられたときから、地元で集住対策、共生政策を先駆的に行ってこられたところも多数あると思います。  そういうところの、いわば、むしろ小さいところでそうした先駆的な取組をされてこられた自治体の皆様の御知見もいただき、経験もノウハウもいただき、またそれを全国に展開をしていくという役割を、まさに法務省が果たしていくものと思っています。
  198. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 事前にお話を伺ったときに、この百カ所というのは、四十七都道府県と二十の政令指定都市に加えて、在留外国人が多い都市に設置するという御説明でしたけれども、それでよろしいですか。
  199. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 これから交付金を交付をする要領、要綱的なものをつくってまいります。その中で、一定の基準と申しますか、対象となる自治体の状況といいますか水準的なものを定めてまいります。
  200. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 そうすると、今外国人が多いところに設置していくことになると思うんですが、それだと、先ほどから議論になっている、特定の地域への偏在を防いでいくということと逆行しませんか。  やはり、今いないんだけれどももっと外国人人材が欲しいというところにこそ、外国人に来てもらわなきゃいけないはずなのに、今多いところにだけまた支援を重ねていったら、そこにやはり外国人がふえていくということにならないんでしょうか。
  201. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 例えば、ちょっと机上のお話ですけれども、都道府県にこのワンストップセンターの設置をお願いをして、その都道府県におかれまして、どこにそれを本当に具体的に設置をするかということにつきましてはお考えをいただければいいと思います。  今御指摘のように、これからその地域に外国人を呼び寄せるといいますか招いていくというところで、立地のいい場所というものがあれば、それはまた御一考かと思います。
  202. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 外国人が今数が多いところに設置するということが偏在を助長しないかという懸念があるのではないかという趣旨でございます。これはまあ、答えなくていいです。  さらに、外国人が多い地域ということには、事前の御説明では、在日コリアンの方たちの数も含まれているというようなお話がありました。そうすると、この特定技能ですとか、そういった今回のこととは全く関係ないところにこのワンストップセンターを設置して、全然、特定技能で入ってくる外国人労働者の方の偏在を防いでいくということにはならないんじゃないかなというふうに思います。これは指摘をさせていただきます。  それから、基本方針の見直しということで、これは、修正案を踏まえて、改正法施行後二年をめどに検討を加え、必要があれば見直しをしていくということになっているというふうに思います。  事前の説明でちょっと伺いましたが、何を具体的に見直していく、何か例示ですね、例えばこんなことを見直していくというのは、どんなものが考えられるでしょうか。
  203. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 とりあえず、この見込み数につきましては、五年をタームとして、一つの上限として運用するということに基本方針の中で定めているものでございます。  その数の状況なども見ていくことになりましょうし、いずれにしましても、制度の運用後、本当にこの制度がどのように活用されていくのかということも見た上で、関係省庁とも協力をしながら検証していくということになろうかと思います。  その意味では、基本方針に盛られている全ての事項について、本当にうまく回っているかということを検証していくことになると思いますので、今の時点で具体的にこれが見直しの対象になるというものを想定しているものではありません。
  204. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 事前の御説明では、例えば、わかりやすいところで言えば、分野の増減とか、あるいは見込み、受入れ人数の数とか、そういったことが考えられますという御説明がありましたが、今の御答弁では、そういうことはしないということでよろしいですか。
  205. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 当然ながら、今の点も含みますけれども、それは二年を目指して考えていくというものではなくて、不断に見ていかなければいけないものだと思います。  場合によりましては、新たな分野の追加等につきましても検討が始まるものかと思いますが、それは、二年後を見据えてというよりも、不断に行っていくものになると思います。  また、今回想定をしている技能が本当に人手不足分野のニーズに合っているのかとか、それぞれの地方の実情に合った受入れがなされているのかということにつきましても、継続的に、不断に見ていくことになります。
  206. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 時間が来たので終わりますが、その分野をふやしたり減らしたりとか、さらに、受入れ人数の上限をまた考え直すというのが二年で来るんだったら、そもそも、この五年間の受入れ見込み数は大きな経済情勢の変化が生じない限り上限として運用するということと全然矛盾してくる、しかもこの文が有名無実化するのではないかというふうに思います。  ですので、二年で中身を検討して必要があれば見直しというこの修正案のもともとの趣旨は、地方公共団体の関与のあり方や技能を有するかどうかの判定の方法や在留資格に係る制度との関係などを二年ごとに見直していく、そういう趣旨だったと思いますが、この二年というのを入れたことによって、分野の上限まで二年ごとにやっちゃったり受入れの上限まで変わるということがあり得るとすると、これは大きな問題だと思いますので、そこは……。じゃあ、済みません。
  207. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 質問ですか。質疑時間、終了しておりますが。
  208. 源馬謙太郎

    ○源馬委員 では、慎重にしていただきたいと要望させていただきます。  以上です。終わります。
  209. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で源馬謙太郎君の質疑は終了いたしました。  次に、津村啓介君。
  210. 津村啓介

    ○津村委員 外国人労働者政策につきまして、幾つか政策の提案をいたします。また、時間がございましたら、尊厳死、安楽死の問題、さらには新天皇即位に際しての恩赦につきまして触れさせていただきたいというふうに思っております。  最初の御提案は、在留外国人統計の活用についてです。  委員の皆さんにも、三枚物の図表をお配りしているので、よろしければごらんいただきたいと思いますが、今、毎月勤労統計の不正問題をきっかけにいたしまして、政府統計の信頼性に疑義が生じております。また、統計行政のあり方について、効率性、あるいは重点化、そして、より政策決定に資する統計のあり方ということで、さまざまな議論が喚起されているところでございますが、私は、この在留外国人統計をより活用することによって、国勢調査の、特に外国人に係る統計の充実、そしてその先に、今法務省で取りまとめていらっしゃいます外国人の受入れの総合的対応策、これがよりきめ細かなものになる、その一つの尺度を設けることができるのではないか、そういう趣旨の御提案でございます。  表をごらんいただきますと、真ん中に在留外国人統計で拾われた在留外国人の数、そして左側に国勢調査の外国人の数が、それぞれ五年おきに、国勢調査ですから、プロットしております。これを割り込みますと、大体、最近では八割以下になっている。つまりは、在留外国人統計で拾われた数字と国勢調査で調査した外国人の数が二割ほどずれているということになります。  在留外国人統計は業務統計でありまして、これは悉皆的な調査をしている行政データですから、こちらに大きな間違いがあるとは思われませんが、国勢調査は調査統計でありまして、人の手を介して調査票を集めるという、まさに今回の毎月勤労統計と同じようなつくり方をしておりますので、どうしても、オペレーションのミスであるとか、あるいは、現場のさまざまな人の思惑あるいは判断ミスが入って、ずれが生じてしまう。  そういう意味では、調査統計が非常に難しくなってきている御時世でもありますし、バイアスもかかりやすい。例えば、毎月勤労統計や家計調査ですと、公務員の方は答えていただきやすいけれども、お忙しい民間の方はなかなかお答えいただけないとか、若い方はお答えいただけないとか、さまざまなバイアスが入りますが、行政データ、業務統計ではそういうことはありませんので、できるだけ業務統計を使って調査統計を補完していくべきだ、そういう哲学で申し上げている次第です。  一枚おめくりいただきますと、どうしてこの二割の五十万人近いずれがあるのかということについて、京都大学の先生が分析されたものを、数字をリバイズいたしました。  在留外国人統計は年末の時点でとっておりますが、国勢調査は十月一日時点なので、三カ月のずれがある。どんどん外国人の数はふえていますので、三カ月ずれると三カ月分ふえているということで、直近、平成二十七年におきましては三万人程度、これでずれが説明できる。  また、一番下の不法滞在の数も、不法滞在の方はなかなか国勢調査には協力していただけませんので、これが六万人程度、数字のずれが説明できる。  ただ、五十万人のうち、合わせて十万人程度しかこのずれは説明できないものですから、やはり四十万人近くの方は国勢調査では抜け落ちてしまっている。とすれば、これは、より精度の高い悉皆統計、業務統計である在留外国人統計を国勢調査にも活用するべきだ、省庁をまたがってこれはやるべきだということを御提言したいと思いますが、大臣、いかがですか。
  211. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  両統計につきまして、まず、法務省が公表している在留外国人数というのは、やはり、電算システムで把握している正規在留中の中長期在留者及び特別永住者の数を六月末現在及び十二月末現在で集計しているものでございます。そのカテゴリーの中では悉皆調査ということになります。  他方、総務省が実施する国勢調査は、調査時、これは五年に一度、十月一日現在に本邦内に常住している者を対象に、インターネットによる回答や調査票の提出という方法により調査した結果を取りまとめたものである。  ということで、調査の基準日のみならず対象や集計方法も大きく異なるため、数値に差異が生じているというところでございます。  その上で、法務省が在留外国人数の把握のために電算システムを用いて有しているデータを総務省に提供できるのかどうか、それが総務省のニーズであるのかどうかということにつきまして、これは今後、総務省と協議して、その可否、これは個人データをどこまでやれるかという部分もございますので、提供する情報の内容等について、必要があれば検討してまいりたいというふうに思っております。
  212. 津村啓介

    ○津村委員 来年が国勢調査の年でありまして、ことし、その下準備をなされると思いますので、ぜひ統計の精度を上げて、外国人受入れの実を上げるために、これは建設的な御提案のつもりでございます、ぜひ御検討いただければと思います。  二つ目は、今御検討中と思いますが、特定活動ビザの告示改正に関する御質問でございます。私の質問通告六問目になっているかと思います。  昨年九月に、留学生の就職条件緩和について報道がございました。日本の大学を卒業した留学生は、今回、特定技能でさまざまな外国人の方を受け入れようとしていますけれども、そうした方以上に、日本での生活経験もあって、言葉の壁も低いということもございます。こうした方々こそ、今回、特定技能一号の受入れ開始が四月ですけれども、これとあわせて、これと同時に、場合によってはそれ以上に力を入れて、日本で働く環境を整えていただくべきだというのが私の質問の趣旨でございます。  報道によりますと、報酬要件について三百万円以上ということと、日本語を日常的に使う職場であることという要件を課すということが報道されておりますけれども、日本語を日常的に使う職場であることというのはうなずけるにしても、三百万円以上の年収というものを一律に示してしまいますと、一定以上の報酬を受けている場合であっても、当該数字に届かない方々を排除することになってしまいますし、地域によっても最低賃金等違いますので、これは適当ではないのではないかということを御提案申し上げたいと思います。  一律の数字を設けるのはやめて、三百万円というこの基準は取り下げていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
  213. 山下貴司

    ○山下国務大臣 確かに報道で、留学生の就職条件緩和についての報道がございました。これは承知しております。  確かに、留学生の就職については、企業側において、インバウンド需要の高まりや、日本語能力が不足する外国人従業員や技能実習生への橋渡しとしての期待もあって、大学、大学院において広い知識を習得し、高い語学力を有する外国人留学生、これは幅広い業務において採用ニーズが高いものと承知しております。  そういった意味で、日本語を習得し我が国のよき理解者となった留学生が、卒業後、本邦で就職して引き続き在留することは、我が国の経済活性化の観点から有益と考えておることは御指摘のとおりでございます。  他方、報酬要件について、これは三百万円という報道はありましたけれども、現在、その具体的要件は検討中でございまして、報酬要件について三百万円、委員御指摘のとおり一律の報酬額を設けることを決めたかというと、そういうことはございません。ですので、逆に、一律の報酬額を設けることについては、地域差や職種等の実情を勘案して慎重に検討すべき問題であろうというふうに考えております。  そういったことで、委員の御指摘もございますが、三百万円という一律の報酬額を決めたわけではないということをお答えさせていただきたいと思っておりますし、この告示につきましては、三月を目途として告示改正を行いたいというふうに考えております。
  214. 津村啓介

    ○津村委員 重要な御答弁をいただいたと思います。一律ということについては慎重に考えるということですし、地域別等も考慮するということでございました。  御参考までに申し上げますと、平成二十九年に日本で就職した外国人留学生の方々で、月給二十万円未満という方々が三四・六%いらっしゃいます。この方々は、月給二十万円ですから、たとえボーナスが多少ついたとしても、三百万円には恐らく満たない可能性が高いですよね。  こういう方が三四%、五%もいて、この方々をみすみす、帰っていただくというのは、これは非常にもったいない話ですので、ぜひこうした数字も精査いただいて、大臣の御英断をいただければというふうにお願い申し上げます。  三問目は、先ほどの階さん、そして源馬さんの質問の流れになりますけれども、私たちは、地域別の受入れ人数というものを設定できるのではないか、あるいは、特に大都市圏に集中することをいかに避けるかということについて、大都市圏については上限の受入れ数を業種別に決めることができるのではないか、こんなことを申し上げております。  先ほど大臣は、階さんに、なかなかそこまで個別に把握するのは難しいということで、技術的に困難であるので、場合によっては、まずは総量として受け入れた後で、地域や業種の協議会で個別に議論していただいたらどうか、そういう御答弁をされたと思いますけれども、私からは二つの指標を使うことを御提言したいと思います。  一つは、これから、特定技能については四半期ごとに労働報酬について届出義務が課されるということですので、四半期ごとに業種別、都道府県別の報酬のデータというのが集まってくるわけですよね。これは一つお願いですけれども、ぜひ公表していただいて、それが業種をまたがった、地域をまたがった特定技能の運用状況の一番の基本データになりますので、それに基づいて受入れ人数を随時見直していくことが可能ではないかというのが一つ。  そしてもう一つは、業種別の有効求人倍率が、これはきのう厚労省にも確認しましたが、厚生労働省では都道府県別のデータも当然持っている。先ほどの業務統計ですので、実際に悉皆的なものがあるわけですね。  サンプル数が少なかったりして公表は必ずしもしていないわけですけれども、物としてはあるということだそうですので、この業種別、都道府県別の有効求人倍率、既にあるもの、そして、これからお集めになる特定技能の労働報酬の四半期ごとのデータ、この二つを公表していただいて、かつ活用いただければ、業種別そして都道府県別の受入れ人数というものを官民で議論できると思いますが、いかがですか。
  215. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  まず、報酬の状況についてですが、報酬の支払い状況は確かに御指摘のとおり四半期ごとに届出が義務づけられておりますが、これは日本人と同等の報酬基準を確保するためにデータ提出していただいておりまして、これを直ちに公表するということまでは現段階では想定していないということでございます。  したがって、まずは制度の施行状況を注視しつつ、必要に応じて、同等報酬基準の確保を図るための措置について関係省庁と協議してまいりたいというふうに考えております。  他方、そもそも、地域別の受入れ状況はいかがかという部分について、これはまず、地域別、地域の範囲もいろいろあろうかと思います。都道府県なのか、あるいは道州というかそういう単位なのかという部分もありますが、その地域別の割当て数を算定するために、あらゆる地域、分野に共通する指標を適切に設定することができるのか。  あるいは、有効求人倍率についても、それぞれ、人材活用の、生産性向上であるとか国内人材活用のあり方について、さまざまあろうかと思います。そうしたことを地域で割り振るということが可能なのか、適切に設定することができるのかということは、やはりちょっと疑念があるところでございまして、ここはまず、各分野ごとに受入れ機関が参加する協議会を設けていただいて、地域ごとの人手不足状況を把握し、原因を探り、必要な措置を講ずるというふうなアプローチでやらせていただきたいというふうに考えております。
  216. 津村啓介

    ○津村委員 日本の特性として、最低賃金を、例えば韓国は全国一律にやっていますからそういう都道府県別の差が生じないわけですけれども、これは日本のきめ細かさで四十七都道府県別に最低賃金を設定しておりますので、そういう環境のもとで外国人の特定業種に対する受入れ人数を上限を定めるという、労働市場に一種の介入をすることになるわけですけれども、そういうことを政府が行えば、自然と、最低賃金によって格差といいますか、最低賃金が高いところに人が集まるというのは経済の道理だと思いますので、そうしたことを是正するためには、都道府県別に最低賃金が定められている以上、都道府県別に受入れ人数というのを、最初からがちっと決めないまでも、大きな変動が生じていないかモニタリングをしていくというのは、これは上限を決める以上、政府の役割だと思うんです。  そうした意味で、今申し上げましたように、現に存在する業種別、都道府県別の有効求人倍率、そしてその有効求人数、倍率だけではなくグロスの数字、さらにはこれから集められる四半期のデータ、これは有効活用していただきたいと思いますし、また、民間からもこれはチェックをしなければいけないと思いますので、ぜひ公表していただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
  217. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で津村啓介君の質疑は終了いたしました。  次に、藤野保史君。
  218. 藤野保史

    ○藤野委員 日本共産党の藤野保史です。  昨年、三重県のシャープ亀山工場で、外国人を含む労働者が大量に雇いどめになる事件が起きました。  私は、昨年の十二月、三重県に調査に行きまして、県の担当部署、三重労働局、そして、みえ労連とユニオンみえの二つの労働組合の皆さん、そして、実際に雇いどめに遭った日系ブラジル人労働者の皆さんから実態を伺ってまいりました。  聞けば聞くほど、外国人労働者が雇用の調整弁にされていると実感いたしました。  きょうは、四月に始まる新制度がこうした事態を防止するものになっているかどうか、質問したいと思います。  まず、前提として厚労省に確認いたします。今回の雇いどめの概要について、端的にお答えください。
  219. 田畑一雄

    ○田畑政府参考人 お答え申し上げます。  平成三十年十二月二十日に三重県がシャープから得た情報として、亀山工場の請負事業所全体の離職者数を公表しております。それによれば、平成二十九年十二月以降の一年間で三千九百三十八人が離職し、うち外国人が二千九十七人、日本人が千八百四十一人ということでございます。
  220. 藤野保史

    ○藤野委員 一つの工場で、日本人も含め、約四千人もの雇いどめが起きた。極めて異常な事態であります。  なぜこうした事態が起きたのか。  シャープは、労働者と直接雇用契約を結んでおりません。亀山工場での製造数量や納期を指示しているのは一次下請会社なんですね。そこが必要な人数を決めて、実際には、二次、三次と下請を更にやって、三次下請の請負会社が労働者を雇用していたということです。  問題は、この雇用契約が極めて異常だったことなんですね。  ある外国人労働者の方は、二年間、ずっと同じ亀山工場で働いていた。ところが、その雇用契約を見ますと、短いもので三日、あるいは一カ月、長くて二カ月という超短期の契約が、複数の請負会社との間で十三回も繰り返されていた。例えば、二〇一六年七月二十九日から三十一日まではA社、八月一日から九月三十日まではB社、十月一日から十一月三十日まではまたA社、二〇一八年二月一日から三月三十一日まではA社、四月一日から三十日まではB社、五月一日から三十一日まではC社というような契約であります。しかも、このA社、B社、C社は、いずれも同じグループ、同一グループの会社であります。  加えて、短期の契約更新について、まともな説明もされていないと私たちは伺ってまいりました。ある方は、自分たちには全く知らされていなかったと。ある方は、十分な説明もなく転籍させられたと。  厚労省にお聞きしたいんですが、こういう行為は脱法行為、違法行為に当たるんじゃないですか。一般論で結構ですから、お答えください。
  221. 田畑一雄

    ○田畑政府参考人 個別の事案につきましてはその事案に即しての判断となりますので、一般論としてお答え申し上げれば、仮に、みずからの支配下に置いた労働者を短期間の雇用関係で複数の雇用主のもとで転々と働かせることにより、例えば労働者の意に沿わない強制労働や中間搾取が行われるとなりますと、適切な労働者保護が図られないものと考えられるところでございます。  具体的には、労働者派遣とは異なる形態でみずからの支配下にある労働者を他人の指揮命令下で労働に従事させている場合には、職業安定法上、許容されない労働者供給事業に該当し得るという問題が出てくるものと考えられます。  いずれにしても、法令に違反するおそれのある……(藤野委員「請負の方は」と呼ぶ)請負の方ですか。はい。  また、契約上請負とされているものの、請負業者ではなく発注者が労働者に指揮命令を行っており、実質的に労働者派遣事業が行われていると認められる場合には、労働者派遣法に違反するという、いわゆる偽装請負の問題があり得るものと考えられます。
  222. 藤野保史

    ○藤野委員 今答弁いただいたとおりであります。  雇用期間が二カ月以内の場合は社会保険加入の適用が免除される。これは企業側がみずからの負担を減らそうとする意図が透けて見えるわけですね。  また、契約更新のたびに、十三回とか何回かをやるたびに、時給や手当を切り下げていくなどの待遇の変更も可能になる。これも企業にとっては都合がいい。  さらに、契約更新のたびに退職届を書かせるんですね。退職届を、更新のたびに。いつでも雇いどめにできる。  そういうことがあるんです。二重三重に企業にとって都合のいい契約が行われていた。  しかも、実際に労働者と契約を結んでいた三次の下請会社は、シャープの亀山工場内で作業に関する指揮命令は全く行っていない。我々がお聞きしたある外国人労働者の方は、シャープの社員から機械の操作を教わり、それを他の外国人に教えていた、シャープの社員から直接指示が出ていたという話です。別の方は、日本語がある程度その方はできますので、シャープのある部長さんから、よく、他の外国人にこういうことを教えてほしい、新しい製品が来たらこういうことを教えてほしいというふうに何度も呼ばれていたと。  つまり、この亀山工場内ではシャープとの間に指揮命令関係があったということなんです。先ほど言ったようなケースに当たるわけですね。  三重県の労働組合は、昨年、三重労働局にこの件を告発しております。厚労省にお聞きしますが、告発を受けて調査をしたのか、また、その結果、違法行為は是正されたんでしょうか。
  223. 田畑一雄

    ○田畑政府参考人 三重労働局に対しまして、労働関係法令違反等が疑われる事案がある旨の文書が提出されたことは承知をしております。  個別の事案でございますのでお答えは差し控えさせていただきますが、一般論として、このような情報提供があった場合については、必要に応じて事実関係の確認を行い、仮に法令違反が確認された場合は厳正に対処していくこととしております。
  224. 藤野保史

    ○藤野委員 法務省に確認したいんですが、新しい制度のもとでは、シャープにおける三次下請のような、下請といいますか、会社がこうした特定技能一号労働者を直接雇用のような形で雇うというのは、これは可能なわけですね。
  225. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 特定技能外国人の受入れ機関の基準につきまして、法律上、元請会社であることとはしていないことから、例えば小規模の下請会社であっても受入れ機関になり得ます。  ただし、その会社は、雇用契約の内容やその適切な履行、さらには外国人支援の適正な実施等に関して、法令に定める基準を満たす必要があります。
  226. 藤野保史

    ○藤野委員 要するに、シャープにおける三次下請のような会社も特定技能一号労働者を雇えるということなんです。  今回の入管法では、十四の分野が受入れ対象となっておりまして、派遣契約が認められるのは農業と漁業だけであります。では、ほかの十二分野では今おっしゃったようなきちんとした契約が結ばれるのかといいますと、その保証はないというふうに言わざるを得ないと思うんです。  シャープなどの大手電機メーカーでは、二次、三次、四次という重層下請構造ができ上がっております。そのもとで、実際には、実質的には派遣なのに請負と偽装するという契約が後を絶たない。私たちの調査のときも、三次下請の会社に直接雇用された上で亀山工場で働いていたという労働者がいらっしゃいました。  大臣にお聞きしたいんですが、新しい制度というのは、重層下請構造の問題点を何ら是正することなく、特定技能一号という新しい在留資格をつくって外国人労働者を入れるわけです。これでは、雇用の調整弁とされる外国人労働者を新たにつくり出すということになるんじゃないですか。     〔委員長退席、石原(宏)委員長代理着席〕
  227. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  特定技能外国人の受入れ機関につきましては、これは受入れ機関の基準に係る省令を、今、案としてパブコメにかけております。その中においても、非自発的に離職させていないことを受入れ機関の要件としておりまして、調整弁的に、非自発的に離職させるというようなことがないようにさせていきたいと思っております。  その確認についても、受入れ機関から非自発的離職者の発生状況を申告させるとともに、必要に応じて、労働基準法で作成が義務づけられている労働者名簿の写しの提出を求める、そしてそこに記載されている離職理由を確認するというようなこともしようと考えているところでございます。  そうしたことをやって、厚生労働省などとも協力した上で、そういった非自発的、調整弁になるようなことのないように実施してまいりたいと考えております。
  228. 藤野保史

    ○藤野委員 厚労省にお聞きしますが、今回の離職者のうち、自己都合の数、会社都合の数、外国人労働者、日本人労働者それぞれについてお答えください。
  229. 田畑一雄

    ○田畑政府参考人 三重県の公表によりますと、平成二十九年十二月以降、先ほど三千九百三十八人が離職ということを申し上げましたが、うち自主退職が三千二百四十人、会社都合が六百九十八人ということでございます。(藤野委員「外国人と日本人の内訳」と呼ぶ)
  230. 石原宏高

    ○石原(宏)委員長代理 田畑君、続けてください。
  231. 田畑一雄

    ○田畑政府参考人 外国人と日本人の内訳でございますけれども、会社都合でやめた方は全て外国人、六百九十八人、外国人が会社都合でやめております。自己都合につきましては、千三百九十九人が外国人、日本人が千八百四十一人という内訳でございます。
  232. 藤野保史

    ○藤野委員 配付資料の一を見ていただければと思うんですが、自己都合が、全体でいえば三千九百三十八人中、三千二百四十人で、八二・三%。外国人労働者では、二千九十七人中、千三百九十九人で、六六・七%。日本人労働者では、何と、千八百四十一人中、千八百四十一人で、一〇〇%なんですね。明らかにこれはシャープの減産という会社都合による離職なのに、自己都合が、外国人で約七割、日本人は全員。こんなこと、あり得ないわけですね。私たちがお話を聞いた四人の外国人労働者の方も全員、自分は自己都合じゃないとはっきりおっしゃっておりました。  問題は、大臣、新しい入管法でも同じことが起きるんじゃないのかということなんです。  配付資料の二を見ていただきたいんですが、これは今パブコメにかかっている省令であります。ここには、今おっしゃいました、法第二条の五第三項、ここで、公私の機関、要するに受入れ機関、受入れ企業が満たすべき基準ということとの関連で一つあるんですね。黄色で線で引っ張っていますけれども、大臣おっしゃったように、受入れ機関は同種の業務に従事していた労働者を離職させていないことというのが要件になっておりますが、次に掲げる者を除くとなっておりまして、自発的に離職した者という場合はいいですよ、基準を満たしますよというんですね。  ですから、シャープの場合でも、三次下請に当たるような企業が、要件として離職させてはいけないとなっているんですけれども、今見たように、日本人でいえば十割、自己都合なんですね。外国人でも七割が自己都合になっている。  大臣、新しい制度にこの自発的離職という規定が入ることによって、シャープと同じことが起きるんじゃないですか。
  233. 山下貴司

    ○山下国務大臣 個別の事案についてのコメントは差し控えさせていただきます。  ただ、我々がこういう省令を設けた理由は、やはり非自発的な離職者の発生をしているところについて受入れ機関となるのは適当でないということでございますので、これはある意味、事実認定の問題の部分にもなってこようかと思います。そうしたことを労働基準監督署などの労働当局ともしっかりと情報共有しながら確認をしていくということで、この省令が実質的に機能するものであるということを確保していきたいというふうに考えております。
  234. 藤野保史

    ○藤野委員 その事実認定が現時点でもできていないわけですよ。昨年十一月に告発したにもかかわらず、その結果もまだ出ていない。これほど明らかな事案でもそうなわけです。  三重県で私もハローワークの方からお話を聞いたんですが、その方によると、毎日失業した外国人労働者と接している、そういうプロの労働行政の方でも、本当に自己都合なのかどうか、これを見分けるのは本当に難しいそうです。まず、言葉の壁があると。  シャープの雇いどめのときも、ハローワークを訪れた外国人の方は、本人も何が起きたかわからない状況で、のみ込めていない、会社から十分な説明を受けているとは言えない様子だったというふうにお聞きしました。  また、会社側も協力しないんだそうです。シャープのときは下請会社を呼び出したんですが、なかなか応じてこない、失業保険の給付には離職票というのが不可欠なんですが、この離職票もまともに整備していない、わざわざ企業に行かないといけないとか、そういうこともたびたびあった、大変な労働状況だったとお聞きしております。  ですから、労働局でさえ苦労している。連携とおっしゃいますけれども、そういう状況なんですね。  問題は法案であります。法案とか省令なんですね。  配付資料の三を見ていただきたいんですが、経済同友会は、一月二十一日にこのパブコメへの意見を発表しております。ここにこう書いております。「省令案では、企業等の受入れ機関の基準として、労働、社会保険及び租税に関する法令の遵守、」そして、ここからなんですが、「特定技能外国人と同種の業務に従事する労働者を非自発的に離職させていないこと等の非適格要件を中心に列挙している。しかし、これらの基準を満たしていることをチェックする仕組みについて規定されていない。」と指摘をしております。  大臣、お聞きしたいんですが、非自発的に離職させていないことをチェックする仕組みがない、この経済同友会の指摘、これは私、そのとおりだと思うんですけれども、どうですか。     〔石原(宏)委員長代理退席、委員長着席〕
  235. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  この指摘についてのコメントということでございますが、さまざまなパブリックコメントに対する法務大臣としての個別のコメントは差し控えさせていただきますが、他方で、この非自発的離職者の発生状況については、これは報告をさせるという仕組みについて、例えば、受入れ後において……(藤野委員「聞いていない、聞いていない。受けとめを聞いているんです」と呼ぶ)受入れ時においては、先ほど申し上げたように、非自発的離職者の発生状況を申告させる。あとは、労働者名簿の写しの提出を求めて離職理由を確認する、労働者の、ということをしております。  そういったことで、そういった審査に万全を期していきたいということでございます。
  236. 藤野保史

    ○藤野委員 まさに、受け入れる側といいますか、その大どころである経済同友会からも、非自発的かどうかをチェックする仕組みはないと言われている。これは極めて重大だと思います。制度の欠陥なわけであります。  しかも、これは強調したいんですが、会社側は、あの手この手で自己都合に誘導していくんです。ここが深刻なんです。現地でその具体的な手口をお聞きしましたけれども、例えば、わざと日本語だけの書類を提示して、本人が気づかないうちにサインさせる。あるいは、有給休暇を買い取ることを条件に自己都合に合意させる。あるいは、雇用保険をすぐにもらえるんだから、これにサインした方が得だよといって、実際は逆なのに、雇用保険をすぐにもらえるといってサインさせる。  ですから、大臣、お聞きしたいんですが、今こういうことが行われているんですよ、現に。誘導しているんです、自己都合に、会社にとって都合のいいように。実際にこれが起こっているわけでありますから、この現実に対して、この自発的離職で免罪するような、自発的だったらいいよというようなものにつくってしまえば、この現状を是正する、防ぐどころか、逆に助長することになるんじゃないですか。大臣、いかがですか。
  237. 山下貴司

    ○山下国務大臣 実態としてこれは非自発的であるにもかかわらず、自発的だと装う行為が、これが実態と離れたものである場合には、これは受入れ機関として適切でないという判断を行うこととなります。  ですから、我々としては、労働関係官署とも情報共有をした上で、そういったものをしっかりと見きわめていくということになろうかと思います。
  238. 藤野保史

    ○藤野委員 しっかり見きわめるとおっしゃいますけれども、今も、技能実習でいえば、技能実習計画というのは認可の対象であります。いいことが書いてあるんですよ、立派なことが。報酬も日本人と同等とか、そういう計画になっているんです。それで法務省さん、判こを押しているんです。その計画を見ますと、例えば、それを説明する書類を添付させる、申請者に説明させるということも決まっているんですが、実態はそれとかけ離れているというのは、もう皆さんもお認めになっている。  野党が共同で書き写した二千八百七十枚の聴取票でも、最賃以下の賃金ということや人権侵害が横行しておりました。ですから、しっかり見きわめるというのは、本当に、その担保がなければできないわけであります。  会社都合の離職の場合は、基本方針の五の(二)のア9でも、会社や支援機関が再就職先を探すなどの支援を行うということが規定されております。会社都合の場合であります。しかし、自己都合の離職の場合はこうした支援は受けられない。全く違うんですね。  しかも、深刻なのは、特定技能一号の場合は、離職後三カ月で再就職できなければ自国に帰らなければならなくなる。第二十二条の四第六号関係になりますけれども。ですから、ここが、日本人の労働者とも、あるいは日系人、定住資格を持つ日系人労働者とも異なる、特定技能一号の独自の問題だと思うんです。職を失うことが日本にいられないことに直結するわけですね。  大臣にお聞きしたいんですが、今回の特定技能一号というのは、この面で、技能実習制度や日系人の場合に比べても、むしろ過酷な制度になっているんじゃないですか。
  239. 山下貴司

    ○山下国務大臣 在留資格に関しましては、これは雇用形態のところで、特定技能に該当する活動を行わない、つまり在留資格として認められた活動を行わないで在留していることに正当な理由がある場合は、これは認められることができるということで、例えば求職活動とかそういうことをしている場合には、これは認められる場合があるというところでございます。  そうしたところは実態に即して見ていくということでございますし、また、その就職支援等につきましても、本当は非自発的であるにもかかわらず自発的を装ったような場合、事情を聞くことによって、また、それについては就職支援等をしていくということ、これをしっかり指導していく、あるいは公的機関において誘導していくということになろうかというふうに思います。
  240. 藤野保史

    ○藤野委員 今、求職中であれば正当な理由として認められる場合もあると言いましたけれども、それはしっかりとやるべきだというふうに思います。  問題は、やはりそういう見きわめが難しいということなんですね。  自己都合となれば支援も受けられないし、最悪、帰国を強いられるということでありまして、特定技能一号にとっては大変過酷なんですが、他方で、そのまさに離職の根本原因をつくった、離職の原因となった大もとの発注者はどうかといいますと、例えば今回でいえば、仮に第三次の下請等が摘発されたとしても、発注元のシャープというのは痛くもかゆくもないんです。  シャープの担当者はこう言っております。業務委託した一次下請が適正な人員を準備することになっている、雇いどめについてコメントする立場にないと。こんなことが許されるんですか。四千人もの職を失わす原因をつくっておいて、失わせておいて、コメントする立場にない。  私がお話を聞いた外国人労働者の方はこうおっしゃっていました。それまではアルバイトで不安定だった、シャープなら安定して働けると思ってシャープを選んだと。私は、シャープの責任は重いと思いますよ。  しかも、シャープは、亀山工場の誘致に際して、県から九十億円、亀山市から四十五億円、合わせて百三十五億円もの税金を受け取っているわけであります。その点への自覚も責任も全く感じられない。  大臣にお聞きしたいんですが、発注元の大企業は責任を免れて、現場の労働者が切り捨てられる、今回の制度はこの構造を温存するんじゃないですか。
  241. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 ちょっとまず厚労省、説明してから、大臣。  田畑審議官。
  242. 田畑一雄

    ○田畑政府参考人 繰り返しになりますが、個別の事案についてのお答えは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、私ども、いずれにしても、法令に違反するおそれのある事案を把握した場合には、都道府県労働局において必要な調査を行った上で、違反が認められれば指導し、是正を図ることで確実に労働者の保護を図っていくこととしております。
  243. 山下貴司

    ○山下国務大臣 厚生労働省からも答弁がありましたとおり、やはり、個別の事案については私も答弁を差し控えさせていただきたいと思います。  いずれにせよ、我々が省令で定めたような、非自発的な離職等をもたらすようなところについては受入れ機関としては認めないという方針につきましては、その実現をしっかりと図ってまいりたいと考えております。
  244. 藤野保史

    ○藤野委員 しっかりしっかりとおっしゃるんですが、現時点でもできていないわけですし、労働法制の面を見ても、現状としては摘発できていないわけです。ですから、そのままでは、今の構造のままで新たに資格だけ設けて、契約もさわらないし、下請構造も変えないまま資格だけ新たな人を入れたって、それは新たな雇用の調整弁をふやすだけじゃないかということなんです。  しかも、シャープについては、亀山工場だけでなくて、別の多気工場という場所でも今後同じような雇いどめが発生するのではないかということが現地では言われているんですね。ですから、そういうことが起きてはならないように、例えば政府として雇用対策本部をつくるとか、そういう制度、可能なわけですから、そういうことで司令塔の役割を法務省が発揮していく、これが今求められていると思います。  ほかにも、ベトナム人技能実習生二十一人が、今週の二十五日、今週です、あさって、雇用契約期間中にもかかわらず解雇されるかもしれないという報道もあります。また、日立でも実際、解雇された事例がある。  今政府がやるべきことは、現に起きようとしている不当な解雇や既に起きてしまった人権侵害について、それをやめさせていく、あるいは人権を回復していく、そういうことでありますし、更に言えば、なぜそうした問題が起きるのか、構造的な問題にメスを入れて、制度を改善することであります。それなしに、新しい制度を四月から実施することは絶対にやるべきではない、このことを強く主張して、質問を終わります。
  245. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で藤野保史君の質疑は終了いたしました。  次に、串田誠一君。
  246. 串田誠一

    ○串田委員 日本維新の会の串田誠一です。  まず、閉会中審査を開催していただきました委員長に、まずは感謝を申し上げたいと思います。  このような閉会中審査が行われる趣旨というのは、やはり外国人の受入れに関して国民の関心が高いということから、開会前に法務委員会でも審議をした方がいい、そういう趣旨だと思いますので、その点から確認をさせていただこうと思っています。  まず、外国人の受入れの在留資格に関する根拠条文を確認したいと思っています。  これは、二条の二に、在留資格ということで、別表が引用されていると思うんですけれども、この別表によりますと、例えば、特定技能一号に関しましては、いろいろ云々の中で、相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事する活動ということなんですが、以前、ちょっと法務委員会で私、質問させていただきました。この在留資格というのは人的属性なのか職業的属性なのかという質問をさせていただいて、人的属性というような回答がありましたけれども、条文上は、このような要する業務に従事しているということが資格要件のように読めるんですが、このような理解でよろしいんでしょうか。
  247. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 在留資格につきましては、別表の下欄に掲げられています活動を行うことがその該当性になります。  今回の特定技能の在留資格で御紹介いたしますと、別表に定める要件として、在留資格、特定技能で受け入れられる外国人は、まず一つ、本邦の公私の機関との間で雇用に関する契約を締結するということが求められます。  その際の契約の内容として、報酬が適切に定められていることその他が基準として適合をすることが求められます。あわせまして、当該機関は、支援計画の、支援契約の適正な実施が確保されるための基準に適合していることも必要になります。  これは、法文上、二条の五第一項、二項、あるいは二条の五、三項、四項に書いてありますけれども、そうした契約をまず結ぶことというのが別表上の要件の一つ目になります。  また、同じく、別表、在留資格に定めます活動の範囲として、人材を確保することが困難な状況にあるため外国人により不足する人材の確保を図るべき産業上の分野に属する技能を要する業務に従事することが求められます。  さらに、活動に求められる技能水準として、特定技能一号については、相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事すること。特定技能二号については、熟練した技能を要する業務に従事すること。  これらの要件を満たしたときに、在留資格の該当性があるということでございます。
  248. 串田誠一

    ○串田委員 今、説明をいただきましたんですが、要するに、そのような業務に従事していないと在留資格が得られないということにはなるんだと思うんです。  そこで、一号に関しては、技能実習制度からそのまま行くという場合と試験があるということがあります。しかし、これは、試験が受かったからといって在留資格が与えられるわけではなくて、試験が受かった後に、その者が従事する業務がこの別表に該当しているかどうかが確認されない限り在留資格は得られない、そういう理解でよろしいでしょうか。
  249. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 おおむねそれで結構です。
  250. 串田誠一

    ○串田委員 そうしますと、例えば技能実習生が終わると特定技能一号になるということですが、技能実習法によりますと、技能実習の実施計画が定められていれば技能実習生になれるわけで、技能実習生に該当する業務がこの相当程度の業務に該当するという担保が技能実習法には書かれていないんですよ。  どうして、技能実習生が修了すると特定技能一号の資格要件を得られるんでしょうか。
  251. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 先ほど申しましたように、一つの要件として、その技能を持っている、そして、その技能を要する業務に従事するということがあります。技能実習卒業生につきましてはその技能を持っているとみなすということです。  あわせまして、その分野が、法別表に言う産業上の特定される分野に属する技能を要する業務に従事する、その分野であるという要件もかかわっておりまして、いずれも、技能実習生がその要件を満たせば、すなわち、技能水準の要件、それから働く分野がその別表に定めている人手不足の分野だということを満たせば、技能実習生が特定技能の一号の在留資格に該当するということでございます。
  252. 串田誠一

    ○串田委員 私から見ると、今の答えというのは答えになっていないと私は思うんです。  私が質問しているのは、技能実習生がそれを実習しているということは、仕事にはなれると思うんですよ。なれるとは思います。しかし、その技能実習生がやっている業務が、この別表の相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務であるかどうかということの確認はどこで行われているのかということの質問なんです。もう一度お願いします。
  253. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 ちょっと繰り返しになりますけれども、まず、分野の特定がありまして、さらに、分野別運用方針の中で、それぞれの分野の中に業務区分というものが書き連ねられておりますけれども、例えば溶接なら溶接という技能を持ってその分野の仕事につくということをもって、今回の仕組みに該当するものでございます。  さらに、技能実習の卒業生について言いますと、この職種の技能実習を終わった人、つまり、三年間を良好に終わった人については、次の特定一号のこの業務、この分野のこの業務の技能を持っているとみなすということが分野別運用方針の中に定められていますので、ある意味、それをずっと追っていくと、技能実習生の卒業生がその分野で、その業務でその技能を有していれば、特定技能に該当するということになります。
  254. 串田誠一

    ○串田委員 繰り返しになりますので、ちょっと質問の角度を変えて質問させていただきます。  技能を有している人的な属性というのはわかったんですけれども、在留資格というのはその業務に従事していなきゃいけないんです。ですから、その業務であるかどうかということがどうして証明されているのかというのを私は質問させていただいているんです。  ちょっと角度を変えて質問をさせていただきますと、昨年の厚生労働委員会で私が農林水産省に関して質問をさせていただきました。そのときに、農林水産省におきましては、単純作業とそうでない作業というものは区分けすることができるかという質問をさせていただいたんですけれども、もう一度、そのときには参事官の上田さんに答えていただきましたが、きょうは審議官の山北さんに来ていただいているんですが、その点はいかがでしょうか。
  255. 山北幸泰

    ○山北政府参考人 お答えをいたします。  我が国の農業の場合、経営規模そのものが余り大きくなくて、作業の分化も余り進んでいないということでございますので、例えば、農作業を一連の作業として行っていく、従事する人はですね、そうした状況でございますので、例えば、除草や施肥作業を行いながら病害虫の発生がないか常に観察している、あるいは、搾乳や畜舎の清掃を行っている、そういう状況でありながら、一方で牛の様子を常にうかがっている、そういったようなことがあるわけでございます。  そういう意味で、経験を必要としない、いわば単純な作業と、現場での判断が必要な作業とが、不可分一体となって行われているということでございます。そういう趣旨で、先般の法案審議の際に委員から御指摘があったときもお答えさせていただいたということでございます。  今回の新たな在留資格制度におきましては、今申し上げましたような不可分一体となっている作業ができる人、そういった方、各種作業についてみずから手順を考えて作業を確実にできる、こういったような方の受入れを想定しているところでございます。このために、栽培管理ですとかあるいは飼養管理、安全管理、こういった基本的な知識と経験を有する人、そういった方を試験で確認する、あるいは、技能実習を通じてそういった知識経験を有した人ということを受入れの対象とした、そういう趣旨でございます。
  256. 串田誠一

    ○串田委員 厚生労働委員会におきましては、人手不足の作業というのは単純作業も入るんですかと質問しましたら、入りますというふうにお答えをされたものですから、単純作業だけをやるのであれば、この別表の相当程度の知識又は経験を必要とする技能を要する業務に従事しているわけではないんじゃないでしょうかという質問をさせていただいたわけです。  今のような回答ですと、あらゆるものが全部この別表に該当してしまうのではないかと思うんですよ。何が必要とする業務で、何がこの業務ではないのかというのを分けられないと言っているんですから、そうなると、この在留資格というものの立証責任というのは誰が持つんでしょうか。
  257. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 立証責任という意味で申しますと、入管法七条に、入国の審査を受ける外国人は、上陸のための条件に適合していることをみずから立証しなければならないという条項がございまして、基本的には本人にございます。外国人本人にあります。  それから、先ほど、ちょっともう一つだけ加えさせていただきますと、どのような業務に従事するかということにつきまして、雇用契約の中にこの業務に従事をするということが規定をされますので、その限りにおきまして、その技能を要しない、同一反復的な作業だけをするということは、その雇用契約の内容によって排除をされるということになります。  それから、立証責任の点に戻りまして、当該外国人が要件を満たしていることを立証するために必要となる申請書及び資料を当局に提出することになりますが、当然のことながら、その立証資料は受入れ機関が準備すべき資料も多々ございます。
  258. 串田誠一

    ○串田委員 転職の際も、転職先に、この別表の在留資格の定められている業務であるかどうかということのチェックが転職のときにどうやって行われるのかというようなことも実は質問したいんですけれども、ちょっと時間の関係があるので。  マイナンバーカード、我が党におきましては、修正協議に応じた一つの大きな提案として、マイナンバーカードで在留資格というものを、管理ですね、行っていくというようなことを提案させていただきましたが、このような個人の識別の方法に関して即座に検討を開始するということでございました、附則におきまして。これの今の検討状況などをお聞きしたいと思います。
  259. 佐々木聖子

    ○佐々木政府参考人 御指摘の附則第十八条におきまして、外国人の在留管理等に在留カードの番号その他の特定の個人を識別することができる番号等の利用のあり方について検討を加え、必要があると認めるときは所要の措置を講ずることとされております。この規定の内容には、マイナンバーカードの活用に関する検討等も含まれていると認識をしてございます。  当局におきましては、中長期在留者の管理のために在留カードを用いておりますけれども、この在留カードは、在留許可時等に即時交付をされ、券面には、在留資格等について最新の情報や就労制限の有無等が記載されるほか、常時携帯義務があり、事業主等が在留カードを見ただけで当該外国人が就労可能な在留資格を有しているかどうかを容易に判断できるなど、入管行政にとりましては不法就労対策等、有効であると考えております。  こういたしました在留カードの有効性なども踏まえつつ、これとは性質が異なるマイナンバーカードの活用を図ることにつきまして、制度面や運用面での幅広い検討が必要になると考えます。この検討につきましては、これまでも関係省庁と協議をするなど重ねてきたものでございます。  当局におきまして、附則の規定に従いまして、この課題について検討してまいります。
  260. 串田誠一

    ○串田委員 失踪者が非常にふえている、ずっとふえ続けているという現状もありますので、そういう意味で、今回の入管法に関しては、それがないような形での我が党としての提案もさせていただいておりますので、しっかりと検討していただきたいと思います。  移民政策にならないためには、私、今回質問したのは、やはり法律の中にしっかりとした要件が書かれているわけですから、その要件をしっかりと実施していただくということを、管理をお願いいたしまして、私の質問を終わります。  ありがとうございました。
  261. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で串田誠一君の質疑は終了いたしました。  次に、井出庸生君。
  262. 井出庸生

    ○井出委員 信州長野の井出庸生です。  このたび、社会保障を立て直す国民会議という会派をつくったのですが、その目的はその名前のとおりですので、またその件は追ってお話をしていきたいと思います。  早速質問に入ってまいりますが、きょうは、まず、外国人の児童生徒が日本の国内で学校に行っていないという問題です。  一月の毎日新聞で、外国籍の子供、学校に行っていない子供、これは就学不明というそうなんですが、一万六千人いると。外国人の多い上位百の自治体に毎日新聞が調べたところ、一万六千人いるということが記事に出ておりました。  また、昨年の十二月、これは日本教育新聞なんですが、同じ問題を取り上げて、文科省がこういう実態を把握していないと。これは毎日新聞でも指摘をされておりますし、この問題のいろいろな文献を読んでくれば、文科省が細かな把握をしていないということは累次に指摘をされております。  外国人の小学校、中学校の年齢のお子さんは義務教育の対象ではない。しかし、七九年に日本が批准した国連規約、A規約によって、全ての人に教育を義務で無償で与えるというものを批准して、全ての人が教育を受けるべきだというスタンスをとってきた。  ただしかし、よくよく調べてみますと、外国人のお子さんのいる家庭が自分の自治体に来たときに、まず就学案内というものを出す。これが、中には、日本語でのみ出しているところがあると。多言語化を進めてくれているところはあるんですが、まず、この多言語化をきちっと進めているのかどうかというところが一つ。  それと、日本人の家庭であれば、小学校の適齢期になれば就学通知というものが来る。就学案内ではない。外国人のお子さんは、そこから申請書を出して、それを学校が許可する、そういう希望制をとっていると。  義務教育の対象外とはいえ、義務教育と同等の教育を施していく上で、この入り口の部分で、まず、就学案内の多言語化を進めていく、案内を通知に変えていく、この部分は早急にやらなければ、今回、入管法の改正で、外国人労働者については日本人と同等の報酬、同等の待遇ということが言われておりますが、これは、外国人に選んでもらう国になるということは、安倍総理も大臣も再三言ってきたことでありますし、そういうことを踏まえると、外国人の就学不明の問題、その入り口の問題ですね、申し上げた、案内の多言語化、案内を日本人と同様に通知にする、そのことをまずやっていただきたいと思いますが、文科省、塩見さん、いかがでしょうか。
  263. 塩見みづ枝

    ○塩見政府参考人 お答え申し上げます。  ただいま御指摘頂戴しましたように、我が国におきまして、外国人の子供の保護者に対して就学義務は課されておりませんけれども、公立の義務教育諸学校へ就学を希望する場合には、国際人権規約等も踏まえまして、日本人生徒同様に無償で受け入れております。  また、文部科学省としましては、外国人の子供の就学機会が適切に確保されますように、これも御指摘いただきました、就学案内の徹底というようなことを自治体に対して求めましたり、あるいは、就学のガイドブックの作成、配付等を行うよう求めること、また、公立学校における受入れ体制の整備などの支援にも努めてきているところでございます。  ただ、今御指摘頂戴しましたように、多言語化の問題でございますとか、さまざま、外国人の子供の受入れに当たって、まだまだ取り組むべき課題はたくさんあるというふうに認識してございまして、昨年十二月二十五日に外国人材受入れ・共生に関する関係閣僚会議において取りまとめられました総合的対応策も踏まえながら、外国人の子供の就学機会の適切な確保のために、必要な措置をしっかり講じてまいりたいと考えているところでございます。
  264. 井出庸生

    ○井出委員 一月の二十一日の日本教育新聞、ここに、文科省が外国出身の子供の受入れの検討のためのチームをつくったと。外国人の受入れ・共生のための教育推進検討チームというものをつくって、その中の検討項目として、不就学ですね、就学していない、不就学児童生徒等の実態把握と就学の促進ということが盛り込まれておりまして、入管法とのセットで共生政策が始まると。  中には、自治体の努力で就学不明の外国籍の子供ゼロを実現してきている自治体もあります。ただ、それがなかなか、自治体によっては、人数が多くてできないとか規模が小さくてできないということがありますので、これを機に、今回の法の施行を機に、四月を機に、国を挙げて就学不明をゼロにする。  今申し上げた入り口の部分もそうですが、あともう一つ必要なのは、学校に子供が来ないときに家庭訪問に行ったりして、日本人のお子さんが来なければ家庭訪問に行って、どうしているんだ、学校に行こうと面談をします。それが、学者の調査によると、外国人だと一割ぐらいだと。一一・五%、東大の先生の調べによると。そこもしっかりやっていただきたいと思いますが、その点も短くお願いします。
  265. 塩見みづ枝

    ○塩見政府参考人 お答え申し上げます。  今御指摘頂戴しましたように、文部科学省といたしまして、本年一月十日に、浮島副大臣を座長とする、外国人の受入れ・共生のための教育推進検討チームというものを設置いたしまして、外国人児童生徒の不就学等の実態把握、あるいは就学促進といった課題も含めまして具体的な検討を開始したところでございますので、これからこうしたところでの検討結果も踏まえまして、外国人の子供たちの就学状況の把握、また就学の促進ということに向けまして、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
  266. 井出庸生

    ○井出委員 私も引き続きチェック、フォローしていきたいと思いますが、大臣におかれましても、この問題、しっかりと政府内において問題提起をしていただきたいと思います。  次に、性犯罪のことをちょっと伺いたいと思います。  おととしになりますが、法改正がありまして、刑法改正、おととしから起算して三年後にまた再改正に向けた議論をしようということでございます。たくさんあるんです。暴行、脅迫要件を見直してくれとか、公訴時効を一時停止してくれとか、性交同意年齢十三歳を引き上げてくれとか、障害者の方が被害に遭ったときは、やはり障害者を狙った性犯罪というものを許さないようにしてほしい、いろいろな被害当事者から要望が出ているんですが、一つ、暴行、脅迫要件に関して伺いたいんです。  刑事局長、性犯罪は一体何を守るためにあるのか。性犯罪の保護法益というものは性的自由と性的自己決定権だと言われておりますが、それ以上の答弁がなくて、性的自由、性的自己決定権というのは、わかりやすく言うとどういうことなんでしょうか。
  267. 小山太士

    ○小山政府参考人 お答え申し上げます。  性的自由及び性的自己決定権という言葉を使っておりますけれども、これは法令上の用語ではございませんが、一般的に申しますと、性的な事項についての自己決定の自由などと説明されておりまして、我々も使うときはそういう趣旨で使っております。
  268. 井出庸生

    ○井出委員 性的自己決定権の中に「の」が二回ぐらい入っただけで、全くわかりやすさがないんですが。  もう一つ聞きましょう。  私が、前国会、百九十七国会で質問主意書を出したときに、今の強制性交等罪や強制わいせつ罪だと、暴行、脅迫があれば、当事者間で同意があっても罪になっちゃったりすることがあるんじゃないのかというような質問を投げさせていただいたんですが、その答弁で、被害者の真意に基づく承諾があれば罪は成立しないと解される、これはそのとおりの答弁だと思うんですが、この真意に基づく承諾というのは、これまたわかりやすく言うとどういうことなんでしょうか。保護法益、性的自由とか自己決定権にかかわってくるんでしょうか。
  269. 小山太士

    ○小山政府参考人 お答え申し上げます。  一概にこの承諾の問題をお答えするのは難しいところもございますが、一般に、被害者の真意に基づく承諾があれば刑法第百七十七条前段の罪が成立しないと解されておりまして、その承諾につきましては、自由な意思決定による真意のものである必要があるなどと説明されておりまして、我々もそのような理解でおります。
  270. 井出庸生

    ○井出委員 自由な意思決定による真意のものと。自由という言葉が新たに出てきたので、またこれを研究して議論をしたいと思うんです。  大臣にちょっと伺いますが、きょう資料を持ってきたんですが、イギリスは、二〇〇三年の性犯罪法の一条で、性犯罪とは、同意のない、不同意の性行為を罰すると規定をしていて、この資料は同法七十四条なんですが、同意についての定義があると英語で書いてあるんですが、英語は大臣お得意だと思いますので読んでいただきたいと思います。  それをちょっと図説にしたものが上の三角なんですが、要は、その同意というものは、本人の、当事者の自由、今、自由という話もありました。それから能力、その二つに基づいて選択をする、その選択によって同意をするかしないかというものが成り立つというものをイギリスでは法に明記をしているんですね。自由を阻害するものとして、日本でもあります暴行、脅迫要件ですとか、能力を阻害するものとして年齢、薬物、障害といったものが明記をされているんですが、私は、この性的自由ですとか、今、自由な真意の承諾という言葉も出ましたけれども、これがやはり性犯罪の中で守るべきものであると。暴行、脅迫がなければ一切だめなんだというようなことではないと。  ですから、ぜひ、この性犯罪の保護法益をわかりやすく、学校でも高校生ぐらいになったら説明しなきゃいけないかもしれません、そういう議論を深めていただきたいですし、私は、この性犯罪の法改正というものは、性犯罪の常識を、認識を新たにすることだと思うんです。  飲酒運転とかあおり運転は、悲惨な事故があって、今はもうとんでもない、絶対に許してはいけないとなっているんですが、飲酒運転でいえば、本当に昔はまあちょっとぐらいといったような空気があったということはあろうかと思います。性犯罪も、暴行、脅迫がちょっと曖昧だからまあいいか、まあちょっとと。それでは到底納得のできない、説明のつかない被害者の方が既にたくさんいらっしゃって、それが起訴されない、場合によっては被害届も受けてもらえない、そういう暗数の多い犯罪だと言われています。  ですから、性犯罪については、何か悲惨な事件があって、それを機に法律を改正しようというのではなくて、ぜひこれからの法改正の議論の中で、性犯罪というものは自由な真意の同意に基づかないものが犯罪なんだと、そのことが国民にわかりやすくなるような議論と、必要であれば条文改正、そういうことをやるべきだと思うんです。  今のところ、いろいろ取組はやっていただいているとは聞いております、調査ですね。それから、自民党におかれても、先生方がいろいろ勉強会をやってくださっているとも聞いております。何としても、そういうものを立ち上げた以上は、中身のあるものを二年後、三年後に出していただきたいと思いますので、大臣の考えを伺います。
  271. 山下貴司

    ○山下国務大臣 お答えいたします。  まず、刑法で強制性交等罪が成立するために暴行、脅迫が要件とされている点について、これは、保護法益である性的自由ないし性的自己決定権を侵害する行為であることが客観的に明らかな行為を処罰の対象とするためであるというふうに考えられております。  こういった暴行、脅迫の要件を一般的に撤廃することについては、さまざまなことが指摘されていたことは事実でございます。  例えば、暴行、脅迫のような外形的行為がない場合には、被害者の不同意を証明することが容易ではない、あるいは性交に応じるか否かという内心の立証や認定は難しいであるとか、実務上、具体的な事案に応じて、被害者の年齢、精神状態、行為の場所、時間などのさまざまな事情を考慮して、暴行、脅迫の要件が認められているということで、その要件のみが障害となって処罰されていないということは言えないのではないか、そういった指摘はあったところでございます。  そうしたことも踏まえて、この御指摘の要件を撤廃することとはしなかったところではございますが、附則において、広く性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策のあり方に関する検討が求められております。  現時点では、検討の対象としてどのような施策を取り上げるのかについて確たることは申し上げられませんが、委員御指摘の点も含めて、適切な検討を行うことができるよう、性犯罪被害の実情の把握、これをしっかりと努めてまいりたいというふうに考えております。
  272. 井出庸生

    ○井出委員 また熱い思いをぶつけてまいりたい、答弁を動かしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。  終わります。
  273. 葉梨康弘

    ○葉梨委員長 以上で井出庸生君の質疑は終了いたしました。  本日は、これにて散会いたします。     午後五時六分散会