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2017-04-17 第193回国会 衆議院 決算行政監視委員会 3号 公式Web版

  1. 平成二十九年四月七日(金曜日)委員長の指名で、次のとおり分科員及び主査を選任した。  第一分科会〔皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府(本府、警察庁、金融庁、消費者庁)、復興庁、外務省及び環境省所管並びに他の分科会所管以外の国の会計〕    主査 後藤田正純君       秋本 真利君    浅尾慶一郎君       遠藤 利明君    白須賀貴樹君       新谷 正義君    山際大志郎君       西村智奈美君    松田 直久君       穀田 恵二君  第二分科会(総務省、財務省、文部科学省及び防衛省所管)    主査 石関 貴史君       神田 憲次君    河野 太郎君       田畑  毅君    牧原 秀樹君       村上誠一郎君    八木 哲也君       篠原  豪君    宮本  徹君       松浪 健太君  第三分科会(厚生労働省、農林水産省及び経済産業省所管)    主査 武田 良太君       赤枝 恒雄君    木村 太郎君       木村 弥生君    瀬戸 隆一君       園田 博之君    青柳陽一郎君       松木けんこう君    石田 祝稔君  第四分科会(法務省及び国土交通省所管)    主査 伊藤  渉君       甘利  明君    加藤 鮎子君       河村 建夫君    鈴木 馨祐君       田中 英之君    田畑 裕明君       玄葉光一郎君    馬淵 澄夫君       中村喜四郎君 平成二十九年四月十七日(月曜日)     午前九時開議  出席委員    委員長 玄葉光一郎君    理事 後藤田正純君 理事 瀬戸 隆一君    理事 田畑 裕明君 理事 武田 良太君    理事 山際大志郎君 理事 石関 貴史君    理事 松田 直久君 理事 伊藤  渉君       赤枝 恒雄君    秋本 真利君       浅尾慶一郎君    遠藤 利明君       加藤 鮎子君    河村 建夫君       神田 憲次君    木村 太郎君       木村 弥生君    河野 太郎君       白須賀貴樹君    新谷 正義君       鈴木 馨祐君    園田 博之君       田中 英之君    田畑  毅君       武部  新君    中山 展宏君       野中  厚君    牧原 秀樹君       村上誠一郎君    逢坂 誠二君       階   猛君    篠原  豪君       鈴木 克昌君    西村智奈美君       馬淵 澄夫君   松木けんこう君       山尾志桜里君    石田 祝稔君       穀田 恵二君    宮本  徹君       松浪 健太君    中村喜四郎君     …………………………………    内閣総理大臣       安倍 晋三君    財務大臣         麻生 太郎君    総務大臣         高市 早苗君    法務大臣         金田 勝年君    外務大臣         岸田 文雄君    文部科学大臣       松野 博一君    厚生労働大臣       塩崎 恭久君    農林水産大臣       山本 有二君    国土交通大臣       石井 啓一君    防衛大臣         稲田 朋美君    国務大臣    (復興大臣)       今村 雅弘君    国務大臣    (国家公安委員会委員長)    (防災担当)       松本  純君    国務大臣    (経済財政政策担当)   石原 伸晃君    国務大臣         加藤 勝信君    国務大臣    (地方創生担当)     山本 幸三君    国務大臣         丸川 珠代君    財務副大臣        木原  稔君    経済産業副大臣      高木 陽介君    総務大臣政務官      島田 三郎君    会計検査院長       河戸 光彦君    会計検査院事務総局第三局長            戸田 直行君    政府参考人    (内閣官房内閣審議官)  永井 達也君    政府参考人    (内閣府大臣官房審議官) 嶋田 裕光君    政府参考人    (内閣府政策統括官)   加藤 久喜君    政府参考人    (総務省行政管理局長)  山下 哲夫君    政府参考人    (法務省民事局長)    小川 秀樹君    政府参考人    (外務省大臣官房参事官) 四方 敬之君    政府参考人    (外務省領事局長)    能化 正樹君    政府参考人    (財務省理財局長)    佐川 宣寿君    政府参考人    (国土交通省大臣官房物流審議官)         重田 雅史君    政府参考人    (国土交通省土地・建設産業局長)         谷脇  暁君    政府参考人    (国土交通省鉄道局長)  奥田 哲也君    政府参考人    (国土交通省航空局長)  佐藤 善信君    政府参考人    (防衛省防衛政策局長)  前田  哲君    決算行政監視委員会専門員 安齋 雄一君     ――――――――――――― 委員の異動 四月十日  辞任         補欠選任   河村 建夫君     武部  新君   青柳陽一郎君     本村賢太郎君   篠原  豪君     小宮山泰子君   馬淵 澄夫君     篠原  孝君   石田 祝稔君     輿水 恵一君   穀田 恵二君     清水 忠史君   宮本  徹君     本村 伸子君   松浪 健太君     足立 康史君   白須賀貴樹君     山田 美樹君   西村智奈美君     原口 一博君   輿水 恵一君     佐藤 英道君   清水 忠史君     池内さおり君   足立 康史君     吉田 豊史君   山田 美樹君     白須賀貴樹君   小宮山泰子君     武正 公一君   佐藤 英道君     吉田 宣弘君   本村 伸子君     梅村さえこ君   吉田 豊史君     浦野 靖人君   篠原  孝君     高木 義明君   武正 公一君     後藤 祐一君   原口 一博君     宮崎 岳志君   松木けんこう君    大畠 章宏君   本村賢太郎君     逢坂 誠二君   吉田 宣弘君     大口 善徳君   浦野 靖人君     木下 智彦君   大畠 章宏君     緒方林太郎君   後藤 祐一君     今井 雅人君   高木 義明君     玉木雄一郎君   大口 善徳君     真山 祐一君   池内さおり君     田村 貴昭君   梅村さえこ君     斉藤 和子君   木下 智彦君     松浪 健太君   緒方林太郎君     高井 崇志君   斉藤 和子君     宮本  徹君   松浪 健太君     河野 正美君   今井 雅人君     渡辺  周君   河野 正美君     足立 康史君   武部  新君     河村 建夫君   逢坂 誠二君     青柳陽一郎君   高井 崇志君     松木けんこう君   玉木雄一郎君     馬淵 澄夫君   宮崎 岳志君     西村智奈美君   渡辺  周君     篠原  豪君   真山 祐一君     石田 祝稔君   田村 貴昭君     穀田 恵二君   足立 康史君     松浪 健太君 同月十七日  辞任         補欠選任   甘利  明君     中山 展宏君   河村 建夫君     武部  新君   八木 哲也君     野中  厚君   青柳陽一郎君     山尾志桜里君   篠原  豪君     逢坂 誠二君   西村智奈美君     階   猛君   馬淵 澄夫君     鈴木 克昌君 同日  辞任         補欠選任   武部  新君     河村 建夫君   中山 展宏君     甘利  明君   野中  厚君     八木 哲也君   逢坂 誠二君     篠原  豪君   階   猛君     西村智奈美君   鈴木 克昌君     馬淵 澄夫君   山尾志桜里君     青柳陽一郎君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  政府参考人出頭要求に関する件  平成二十四年度一般会計歳入歳出決算  平成二十四年度特別会計歳入歳出決算  平成二十四年度国税収納金整理資金受払計算書  平成二十四年度政府関係機関決算書  平成二十四年度国有財産増減及び現在額総計算書  平成二十四年度国有財産無償貸付状況総計算書  平成二十五年度一般会計歳入歳出決算  平成二十五年度特別会計歳入歳出決算  平成二十五年度国税収納金整理資金受払計算書  平成二十五年度政府関係機関決算書  平成二十五年度国有財産増減及び現在額総計算書  平成二十五年度国有財産無償貸付状況総計算書  平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)(第百九十回国会、内閣提出)  平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)(第百九十回国会、内閣提出)  平成二十六年度一般会計歳入歳出決算  平成二十六年度特別会計歳入歳出決算  平成二十六年度国税収納金整理資金受払計算書  平成二十六年度政府関係機関決算書  平成二十六年度国有財産増減及び現在額総計算書  平成二十六年度国有財産無償貸付状況総計算書  平成二十七年度一般会計歳入歳出決算  平成二十七年度特別会計歳入歳出決算  平成二十七年度国税収納金整理資金受払計算書  平成二十七年度政府関係機関決算書  平成二十七年度国有財産増減及び現在額総計算書  平成二十七年度国有財産無償貸付状況総計算書  主査からの報告聴取      ――――◇―――――
  2. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 これより会議を開きます。  平成二十四年度決算外二件及び平成二十五年度決算外二件を議題といたします。  本日は、各件について締めくくり総括質疑を行います。  この際、お諮りいたします。  各件審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官永井達也君外十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。     ―――――――――――――
  4. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 質疑に入るに先立ちまして、質疑者各位に申し上げます。質疑時間は申し合わせの時間を厳守されるようお願いいたします。  また、政府におかれましても、各質疑者の質疑時間は限られておりますので、答弁は端的、簡潔にお願いいたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。瀬戸隆一君。
  5. 瀬戸隆一

    ○瀬戸委員 本日は、決算行政委員会での質問の機会をいただき、ありがとうございます。  昨日、北朝鮮が弾道ミサイルを発射いたしました。これは、アメリカがミサイル開発への圧力を強める中で、北朝鮮が核・ミサイル開発をとめる意思がないことを示したものとも言えなくもありません。  四月十五日、この日は金日成氏の生誕百五周年でした。また、四月二十五日は朝鮮人民軍創設八十五周年の節目に当たります。北朝鮮をめぐる緊張は予断を許さない状況であります。日本の多くの方が、朝鮮半島の高まる緊張について不安を抱いています。  こういう極度に緊張が増した状態においては、やはり首脳間に信頼関係があるかどうかが、状況分析や状況判断に大きな影響を与えるというふうに考えます。安倍総理は就任以来、オバマ大統領、トランプ大統領、プーチン大統領初め各国首脳と関係構築に尽力されてこられました。  そこで、総理にお伺いいたします。  朝鮮半島の緊張が続く中で、米韓中ロとどう連携していくのか。特に、四月末にはロシアのプーチン大統領との首脳会談や、五月末にはG7が予定されておりますけれども、各国との関係構築をどのように図っていくのか、御所見をお伺いします。
  6. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 北朝鮮は、十五日の軍事パレードにおいて新型ミサイルと推定されるものを含め七種類の弾道ミサイルを公開し、十六日には弾道ミサイルの発射を試みるなど軍事力を誇示していますが、外交努力を通じて平和を守ることが重要であることは言うまでもありません。  同時に、対話のための対話では意味がないわけでありまして、北朝鮮が真剣に対話に応じるよう、圧力をかけていくことが必要と考えています。  トランプ政権は、これまでの戦略的忍耐という考え方はとらないことを明らかにしており、全ての選択肢がテーブルの上にあるという考え方に立って問題に対処しようとしていることは、我が国として評価しています。  北朝鮮は、核、ミサイル問題に関するこれまでの安保理決議を累次にわたり無視してきており、我が国としては、北朝鮮がこのような不正を改める上で、米国や韓国と緊密に連携しつつ、中国に対し、さらに大きな役割を果たすよう働きかけていく考えであります。  同時に、北朝鮮に対しては、米国、韓国、中国、ロシアなど関係国と緊密に連携し、さらなる挑発行動を自制し、安保理決議を即時かつ完全に履行し、核・弾道ミサイル計画を放棄するよう強く求めていきます。  韓国との間では、GSOMIAに基づく情報共有を含め、北朝鮮の脅威に対処するための日韓及び日米韓の連携を主導し、安全保障面での協力を進めていきます。  ロシアに対しては、四月下旬に予定されているプーチン大統領との首脳会談において、北朝鮮の問題についても率直に意見交換を行うことを予定しています。引き続き、ロシアに対して、建設的な役割を果たしていくよう求めてまいります。  そして、五月末のG7タオルミーナ・サミットにおいては、先般イタリアを訪問した際、ジェントローニ首相から、アジアにおいては、G7に唯一アジアから参加している安倍さんに議論をリードしてもらいたいというお話もございました。もちろん北朝鮮も含めてということでございましたから、北朝鮮に関する議論を主導して、そしてG7メンバーと緊密に連携しながら国際社会に対して断固としたメッセージを発出していきたいと思いますし、もちろん拉致問題についてもロシアまたG7のメンバーにも働きかけをしていきたい、このように考えております。
  7. 瀬戸隆一

    ○瀬戸委員 各国首脳の中で長期に及び在任していらっしゃる安倍総理が、G7においてもまたリードしていっていただきたいというふうに思っているところでございます。  トランプ大統領は、核、ミサイルの開発を進めようとしている北朝鮮に対して、中国の協力を強く求めています。しかし、トランプ大統領は、中国が北朝鮮に対処できないのであればアメリカだけで対処するとも述べています。  昨日の北朝鮮のミサイル発射に、アメリカは反応しませんでした。ただ、ホワイトハウスの当局者によると、核実験であれば我々は別の行動に出ていたと述べているという報道もなされております。  そこで、総理にお伺いします。  有事に備えるべく平和安全法制の整備を進めてきたところであります。ミサイルの脅威から日本をどう守るのか、また在留邦人保護や大量避難民についてどのような対応を考えていらっしゃるのか、また拉致被害者の方々をどう救出するのか、御所見をお伺いします。
  8. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 まず、米国とは、核問題そしてミサイル問題、大変緊密に日々連携をとっているということは申し上げておきたいと思います。  北朝鮮の核・ミサイル開発及び運用能力の向上は、新たな段階の脅威となっています。化学兵器についても、複数の生産施設を維持し、相当量を保有していると見られ、既に弾道ミサイルにサリンなどの化学兵器を搭載できる能力を保有している可能性もあります。  弾道ミサイルの脅威に対しては日米が協力して攻撃を抑止することが最も重要であり、その際、米国による拡大抑止の役割が特に重要であります。この点、平和安全法制の整備により日米のきずなは一層強固なものとなっており、例えば弾道ミサイル防衛に当たる米艦艇の防護が可能になるなど、日米の連携はより一層緊密になっています。  先般の日米共同声明においても、「核及び通常戦力の双方によるあらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントは揺るぎない。」と明記し、打撃力の使用を含む米国の拡大抑止の信頼性、日米のきずなを明確に示したところであります。  また、当然のことながら我が国の弾道ミサイル防衛能力の強化も着実に進めており、現下の厳しい情勢を踏まえ、引き続き、高度な警戒監視態勢を維持し、万全の態勢をとってまいります。  海外で邦人が危機にさらされたとき、その保護、救出に対応することは国としての責務であります。  政府としては、朝鮮半島において在留邦人の保護や退避が必要になった場合など平素からさまざまな状況を想定し、必要な準備、検討を行っています。また、平和安全法制により在外邦人の救出も可能となるなど、邦人保護の強化を図っているところであります。  あらゆる事態において拉致被害者の安全を確保することは極めて重要であり、半島有事の際は、同盟国たる米国との協力が特に重要であります。  政府としては、これまでも米国に対し拉致被害者に対する情報提供をしてきておりまして、拉致被害者の安全が脅かされるような事態に至った場合に、拉致被害者の安全確保のための協力を米国政府に対し依頼しているところであります。  また、我が国に避難民が流入するような場合の対応については、避難民の保護に続いて、上陸手続、収容施設の設置及び運営、我が国が庇護すべき者に当たるか否かのスクリーニングといった一連の対応を想定しています。これらの対応を適切に行うべく、引き続き、関係機関による緊密な連携を図ってまいります。  いかなる事態にあっても、我が国の平和と安全の確保、国民の安全、安心の確保に万全を期していく考えであります。
  9. 瀬戸隆一

    ○瀬戸委員 北朝鮮の緊張は、かつてないほどになっています。すきのない対応がなされるように、万端の体制をとっていただきますようお願い申し上げます。  それでは、次に、四国新幹線について質問させていただきたいと思います。  国鉄が民営化されて三十年がたちました。JR東日本、JR西日本の二社は順調に民営化され、JR九州も昨年、民営化することができました。  しかし、当初より心配されておりましたJR三島会社のうち四国と北海道は上場できずに、鉄道事業は赤字のままです。  JR九州については、新幹線が博多から鹿児島までつながってからというもの、博多の駅ビルの売り上げが好調となったこともあり、昨年、株式上場できました。  残されたJR四国とJR北海道も上場を目指すと閣議決定されているところではあります。しかし、これらの二島会社は今も経営安定基金などで国から支援をいただいておりまして、上場への道はまだまだ見えません。  四国に公共交通機関である鉄道を残していかなければならないと考えております。  鉄道の存在意義はスピードと大量輸送にあると考えますが、しかし、今日、四国においては、鉄道は車との競争にさらされ、スピードのメリットというのが失われているというふうに考えております。その結果、地方の在来線は、車の免許を持っていない高校生が乗る通学のための鉄道のようになっていると言っても過言ではないということです。  鉄道が残るには、赤字路線の穴埋めをするために稼ぎ頭、いわゆるドル箱が必要かというふうに考えています。  現在、JR四国のドル箱路線は、瀬戸大橋を通るマリンライナーというものがありまして、そこであります。しかし、そのドル箱路線も、かつて高速道路が一律千円となったとき、車で瀬戸大橋を渡った方がいいとなって、マリンライナーの乗客数がぐっと下がったということがありました。  将来、瀬戸大橋の料金が下がるということの可能性はあるかもしれません。四国の鉄道を残すためには、高速道路網との比較優位をどのように確保するのか、それを考えなければならないというふうに考えております。  そこで、国交大臣に御質問いたします。  JR二島会社の経営基盤を強固なものにして、四国と北海道の公共交通網としての鉄道を残していくことが必要と考えます。JR四国の上場に向けてどうお考えか、お伺いします。
  10. 石井啓一

    ○石井国務大臣 JR各社につきましては、国鉄改革以来の累次の閣議決定に基づきまして、経営基盤の確立などの条件が整い次第、できる限り早期に完全民営化することを基本的な方針としております。  しかしながら、JR北海道及びJR四国につきましては、まだ上場が可能となるような安定的な利益を計上できる段階には至っていないため、さまざまな経営努力を重ねていただくとともに、国といたしましても、これまで、経営安定基金の運用益の下支え、経営安定基金の実質的な積み増し、設備投資に対する助成や無利子貸し付けなど、累次にわたって支援を行ってきているところでございます。  引き続き、国鉄改革の趣旨を踏まえまして、JR四国、JR北海道の完全民営化に向けた取り組みを進めるとともに、JR四国、JR北海道による鉄道サービスが、地域において求められる役割を果たしていくことができるよう努めてまいりたいと考えているところでございます。
  11. 瀬戸隆一

    ○瀬戸委員 ありがとうございます。  ほかの地域にあって四国にないものというのが二つあるんです。一つは今お話しの新幹線、もう一つは世界遺産、これも四国にないということであります。  世界遺産につきましては、今、四国八十八カ所の登録を四国四県が一つになって推進していますが、この話は今回割愛させていただきます。  では、なぜ四国に整備新幹線がないのか。一説によりますと、昭和四十八年当時、四国に橋を三本かけるから我々の先輩方は遠慮して手を挙げることがなかったのではないかという話もあるようですが、今、四国四県の知事と四国の国会議員で、四国新幹線を実現しようと、取り組みを始めております。先日は、香川県でも、四国新幹線実現のためのシンポジウムが大々的に開催されました。今度は東京でも開催しようという話になっています。  四国とほかの新幹線沿線を比べてみます。沿線人口についても、北海道新幹線の沿線人口は三百二十七万人、北陸新幹線では三百十万人、もし四国に新幹線が引かれたとしたらその沿線人口は三百四十万人と、引けをとらないということであります。  費用対効果についても、BバイCが一・〇三という調査結果もあるようであります。  また、瀬戸大橋は既に新幹線が通れるような設計にもなっております。もし新幹線ができましたら、大阪から高松間は一時間十七分ということになり、松山、徳島、高知までも一時間三十分でつながることになります。  関西と四国を新幹線でつなぐことは、関西経済圏の拡大にもつながり、日本全体の活性化にもつながると考えます。また、四国に住みたいという若者もふえる、地方創生にもつながるというふうに考えております。今年度、幹線鉄道ネットワーク等のあり方に関する調査費が予算でつきました。  そこで、総理にお伺いします。  金沢、鹿児島や函館に新幹線がついたことによる開業効果についてどうお考えでしょうか、また整備のめどが立っていない四国などへの新幹線整備についてどうお考えか、御所見をお伺いします。
  12. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 まず、瀬戸議員が四国新幹線に向けて大変な努力をしてきておられますことに対しまして敬意を表したいと思います。  新幹線は、東京オリンピックの年に開業して以来、五十年余りにわたって我が国の経済や国民生活の発展を支えてきました。安全性や信頼性、環境面に非常にすぐれた交通機関であり、観光やビジネスなど、地方創生にも重要な役割を果たすものであります。  九州新幹線や北陸新幹線、そして昨年には北海道新幹線が開業し、鹿児島や金沢、函館などの沿線地域で観光客が大幅に増加するなど、地域に大きな活力をもたらしました。利便性の高い新幹線ネットワークを早期に構築していくことにより、その効果を最大限発揮させていくことが必要であります。  このため、整備新幹線については、札幌や敦賀、長崎へと整備を着実に推進するとともに、敦賀―大阪間の詳細調査を進め、財源の確保を行うことで整備計画路線の確実な整備にめどを立てていきます。  新幹線ネットワークのさらなる拡充に関しては、四国新幹線等の基本計画路線を含む幹線鉄道ネットワーク等のあり方の検討に必要なさまざまな課題について、国土交通省において調査を行うこととしております。  新幹線やリニアによる高速鉄道ネットワークを軸に、東京や大阪、名古屋がハブとなって、日本全国、北から南まで、地方と地方をつないでいく、地方創生回廊をつくり上げ、全国を一つの経済圏に統合する、地方に成長のチャンスを生み出していきたいと思います。
  13. 瀬戸隆一

    ○瀬戸委員 ぜひ、この予算は全国の幹線鉄道、いわゆる新幹線を整備する、考えていくという調査費だと思いますけれども、四国新幹線の可能性について前広に調査をしていただきたいというふうに思っているところでございます。  それでは、ちょっと時間が来ましたので、一つ、災害救助法についてお話をさせていただきたいというふうに思います。  熊本地震から一年がたちました。今なお四万五千人の方が仮設住宅で暮らしているということであります。東日本大震災については、発生より六年が過ぎましたが、復興は加速しましたが、プレハブの仮設住宅に暮らす方は三万五千人まだ残っていらっしゃいます。阪神大震災では、プレハブの仮設住宅の解消に五年の月日がかかりました。長期の仮設暮らしに、健康を損ねた方もいらっしゃるということであります。  私もかつて岩手県大槌町でプレハブの仮設住宅に泊まったことがありますが、やはりそんなに広くはない、そしてまた隣の音が聞こえてくるというような状況であります。そういった中で、子供が家では勉強できないので、寺子屋のところに通って勉強するというようなこともあったようであります。  そこで、松本大臣に御質問します。  今後、南海トラフ地震、首都直下地震は相当大きな損害になるというふうに考えております。そしてまた、仮設住宅暮らしも長期になる可能性があるというふうに考えております。そういった中で、応急仮設住宅について見直しを検討すべきではないかと思うんですが、大臣の御所見を伺います。
  14. 松本純

    ○松本国務大臣 将来、首都直下地震などの大規模災害が起きた場合に、東日本大震災を上回るような多数の被災者の住まいをどのように確保していくかということにつきましては、極めて重要な課題であると受けとめております。  そのためには、現行制度のもとでも、借り上げ型の仮設住宅の活用促進など、改善、工夫が可能なことが少なくないと考えており、まずはこれらに取り組んでいるところでございます。  また、大規模災害時におきまして被災者の住まいを迅速に確保し、住宅再建、生活再建を円滑に進めるための課題や今後の方向性については、現在、検討会を開きまして御議論いただいているところでございます。  その上で、今後とも、発生した災害から得られた教訓を踏まえて、総合的な防災対策を不断に見直していくことが大切という考え方のもとで、災害時における住まいの確保にもしっかり取り組んでまいる所存でございます。
  15. 瀬戸隆一

    ○瀬戸委員 ありがとうございます。  検討会が行われているということであります。しっかりと検討していただきますようお願い申し上げまして、質問を終わります。
  16. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、伊藤渉君。
  17. 伊藤渉

    ○伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉でございます。  本日は、平成二十四年度、二十五年度の決算の締めくくり総括質疑に安倍総理を初め各大臣にお越しいただきまして、大変ありがとうございます。  この四月十四日には、熊本地震から一年が経過をいたしました。安倍総理におかれましては、追悼式にも御出席をいただきました。私ども公明党も、熊本県下におきまして復興会議を行い、改めてこの復興に向けての取り組みについて確認させていただいたところでございます。  残念ながらこの地震でお亡くなりになられた皆様方に心から哀悼の意を表するとともに、また、大事な家族や仲間を失って、被災しながら、なお前を向いて頑張ろうとされている被災地の皆様にエールを送りますとともにお見舞いを申し上げ、復興に日本じゅうが、この国会が全力で取り組んでまいることを改めてお誓い申し上げたい、こう思います。  そんな中で、きょうは決算行政監視でございますので、こうした政策をやはり実施していくに当たっては、国の財政ということにも目配りして進めていかなければなりません。  資料の一枚目をごらんいただきたいと思います。  このパネルは、我が国が、一般会計のみならず特別会計も含めて毎年どの程度の費用で運営をされ、またそれに対して財源がどうなっているか。  実は、平成十五年度から国の財務書類というものが公表されており、インターネット等でも皆さん誰もが御確認をいただける状況になっております。  このパネルの上が一般会計、特別会計を含めた全体の費用、そして下が財源でございます。縦軸、数字の単位は兆円でございまして、棒グラフの左から、平成二十四年度、順に二十五年度、二十六年度、二十七年度と、四カ年度の決算の数字を示しております。また、それぞれの色の違いについては、一番右側にそれぞれの項目について書かせていただいております。  ごらんいただいてわかりますとおり、費用も毎年ふえておりまして、現在は全体で約百四十兆円程度の費用がかかっている状況になっております。また、それに対する財源ですけれども、下をごらんいただくとわかりますとおり、費用を賄うだけの財源がないというのが我が国の現状でございます。  上が費用、下が財源でございますけれども、その真ん中に収支の差額を書き込ませていただいております。赤字でございます。一番左が平成二十四年度の収支差額、マイナスの三十九・五兆円でございます。順次この収支差額は縮まっておりまして、平成二十五年度が三十四・四兆円、二十六年度は二十二・九兆円、そして平成二十七年度の決算ベースでは二十一・七兆円まで縮小しております。  第二次安倍政権は、財政再建と経済の再生は両輪である、こういう大きなスローガンのもとで取り組んでいただいておりまして、その結果が決算ベースでも、この表でごらんいただければわかりますとおり、着実に成果を上げているということを御理解いただけると思います。  せっかくきょうはテレビが入っておりますので、改めて国民の皆様にも国の財政の状況をごらんいただきたいという考えからこうした質疑をさせていただいておりますけれども、今申し上げましたとおり、二十七年度決算までに着実に収支の差額は我が国は縮んでおります。これは、経済政策そして無駄の削減等が功を奏している結果でございます。  その上で、次の資料は、我が国が財政の再建ということで今、一つ目標に定めておりますのが、この表にございますタイトルのとおり、プライマリーバランスの黒字化でございます。  よく言葉は皆さんお聞きいただいていると思いますけれども、なかなか中身をごらんいただく機会も少のうございます。私も地元に帰りましていろいろな話をさせていただく中で、やはり財政のことを気にしている方というのは決して少なくありません。しかし、残念ながらこの国会の場でそうした議論が行われることが少ないものですから、きょう改めてここを御報告させていただきたいと思います。  ここにございますとおり、プライマリーバランスといいますのは、右側が歳出でございます。少し正確に申し上げますと、これは一般会計だけを表示しております。右側の歳出は、一番大きいのが社会保障四経費二十七・九兆円、そして地方交付税交付金、ブルーのところがその他の補助金等予算でございます。つまり、国が支出をしている予算の中で、実に四分の一は社会保障、四分の一が地方交付税、四分の一でその他全ての政策を賄っている、そして四分の一は借金の返済、これが我が国の状況でございます。  この状況を改善しなければ、冒頭申し上げた復興もそうですけれども、本当に政策的な予算を投じられない、だからこそ財政の再建をしていかなきゃいけないということで我々は取り組んでいるわけでございます。  左側が税収でございまして、消費税、所得税、法人税を書かせていただいておりますが、この差、必要なお金に対して現在の税収の差額が、真ん中に赤字で書かせていただいておりますけれども、プライマリーバランス、基礎的財政収支、現在はマイナスの十・八兆円、これを二〇二〇年までにまずは黒字化したい、こういうことで取り組んでおるわけでございます。  状況は大変厳しい環境下ではございますけれども、我々政治に携わる者は、常に前を向いてこれを実現するために取り組んでいかなければならないと強く認識している次第でございます。  そこで、まず安倍総理にお伺いをしたいと思います。  このプライマリーバランスの黒字化、大きな目標は二〇二〇年の黒字化、そしてそれを達成するために、これまで二〇一六年度から二〇一八年度の三年間を集中改革期間と名づけまして、このプライマリーバランスを、GDP比でマイナス一%を目安に取り組んでいるところでございます。  この点につきまして、目標達成に向けての現時点の評価、そして目標達成に向けての総理の御決意をまずお伺いしたいと思います。
  18. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 安倍政権としては、経済の再生そして財政の健全化、この二つをしっかりと達成していくわけでありますが、しかし、同時に頭に置かなければならないことは、経済を成長させていく、その前提は、デフレから脱却して経済を成長させていかなければ財政は健全化しないということであります。  最初に表をお示しいただいたわけでありますが、まさに我々はデフレではないという状況をつくり、この四年間に、名目GDPは九・五%、そして四十七兆円ふえたわけでありまして、実質においても五・四%、そして二十七兆円増加した、これは過去最高の水準となったわけでございます。  これは、我々がしっかりと三本の矢の政策を進め、デフレではないという状況をつくり、そして税収も、先ほどお示しになられた四十七兆円から六十兆円になった。と同時に、先ほどのグラフで示していただいたのは、租税の収入だけではなくて、給与もふえますから、社会保障の基盤である社会保険料の収入も当然ふえてまいりますから、社会保険の分野においても財政上健全化をしていく。そのために、どうしても私たちはデフレから脱却して経済を成長させなければならないということであります。  その中で、プライマリーバランスをまさに黒字化していく。かつ、プライマリーバランスを黒字化する上において、経済を毀損しない中においてプライマリーバランスを黒字化していく。いわば、強引にプライマリーバランスを黒字化しようと思えば、例えばどんと予算を半分にすればそれはできますけれども、その瞬間に経済はがたがたになって、雇用も、やっとよくなったのにもとのもくあみになってしまうわけでありますから、しっかりとした経済成長そしてデフレからの脱却を進めながらこのプライマリーバランスの黒字化を達成していく必要があるんだろうと思います。  本年度予算においても、六百兆円経済の実現を目指す取り組みを進めるとともに、かつて毎年一兆円ずつふえていた社会保障費の伸びを、昨年予算に引き続き五千億円以下に抑えることができました。これは、そんなことはできないだろうと最初言われていたものが二年連続して可能となった。かつて小泉政権時代に、毎年二千二百億円ずつ五年間やるといって、実は二年間しかできなかった。この倍以上を二年連続達成できたのは、与党の皆様の大変な御努力、政府・与党で努力をした結果で、さまざまな政策の成果でもあろうと思います。  大切なことは、プライマリーバランスを改善し、債務残高対GDP比を着実に引き下げることであります。そのために、経済成長を実現し、税収を上げなければならないわけでありまして、引き続き、経済再生を図りながら、歳出を削減し、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化、債務残高対GDP比の着実な引き下げを達成していきたいと考えております。
  19. 伊藤渉

    ○伊藤(渉)委員 ありがとうございます。  今まさに安倍総理から御答弁をいただいたように、国の財政再建の難しさというのは、経済をきちんと活性化しながら状況を改善していかなきゃいけない。おっしゃられたとおり、国の歳出を急激に減らせば経済が失速します。あるいは、税率を急激に上げれば経済が失速します。結果的に、財政は再建しません。  この辺が、よくこの手の話は御家庭の支出等に例えられて、家庭であれば、お金がないんだったら支出を削減する、これは当たり前かもしれませんけれども、国の財政再建というのはそこが簡単ではない。このあたりのことを私もよく地元に帰りましても御説明させていただきますし、そこを御理解いただければ、今なぜ消費税の増税のタイミングをずらしながら経済再生に取り組んでいるかということも少なからず御理解いただけるのではないかと思っております。  三枚目のパネルは、これまで、もう少し長いスパンで、一九七五年から現在の二〇一七年、細かいことを言いますと予算ベースですけれども、上の赤い線が出ていくお金、歳出、そして下の青い線が一般会計の税収でございます。  見ていただくとわかりますとおり、ずっと出ていくお金がふえ続けながら、入ってくるお金がふえていかない。これはよくワニの口と例えられますけれども、そういう状況が続いていました。しかし、第二次安倍政権になって、最後の三カ年ほどをごらんいただければわかるとおり、出ていくお金がほぼ水平から少し減っている、一方で、入ってくるお金、下の青い線ですけれども、ふえつつあります。これはまさに、今総理が言われた、経済を再生させながら財政を再建させていく、そういう取り組みが数字にも明確に出てきていると思います。  その中で、四枚目のパネルですけれども、個別事業のフルコストというものについて開示を、実は平成二十六年度から試行的に行わせていただいております。  これは、この前に見せたパネルでいきますと、まさに、出ていくお金の中で無駄なものがないのかどうかを確認するために、二十六年度からですから、第二次安倍政権に入ってから取り組みをスタートいたしました。  ここにつきましては、会計の専門家が我が党にもございまして、竹谷参議院議員、また、現在お世話になっている杉財務大臣政務官、このあたりの我が党の参議院議員が中心になって、コスト情報を開示しようといって取り組んできたものの一部が表に示したものでございます。  平成二十七年度は四十一の事業についてオープンにしておりまして、きょうお見せするのはその一部ですけれども、例えば国会、衆議院、一年間で六百六十五億円の費用が使われております。議員一人当たりに換算いたしますと一億四千万円、立法に携わる我々をさまざまな形でサポートするために経費を使っていただいております。  また、一方で、参議院は全コストでいくと四百五億円。全体の予算だけ見ていてはわからないことが、単位当たりにすると見えてくるものがございます。参議院は、議員一人当たり一億六千七百万円。同様なハウスの仕事でございますけれども、微妙に差がある。  今わかるのはここまでですけれども、こういったことを見える化することによって、さらに中身を追求していくことができる。  また、その下、これは財務省のいわゆる輸出入の通関でございます。これが約百八十九億ですけれども、一許可件数当たりのコストというふうにすると四百六十八円。これも一概には言えませんけれども、同じように、通関のときに厚生労働省が行っています検疫という業務がございます。これは総コストでいくと二十八億円。やはりこれも総コストだけ見ているとわかりませんけれども、一検疫者当たりで見ると単位当たり六十四円ということになり、大きく単位コストの違いがある。  これも、この中を調べていくことによって無駄を削減することができる、この前にお示しをしたワニの口で言うと、出るを制していくということにつながっていくと考えております。  これは麻生財務大臣にお伺いをしますけれども、引き続きこの取り組みの対象を拡大していくということ、また、拡大していくに当たって、今申し上げたような比較検討が可能な事業というものをやはりターゲットにして拡大していっていただきたい。また、もう一つは、国民的関心の高い、また国が投じている予算も大きい社会保障関連経費を中心に積極的に見える化を図っていただきたいと思いますけれども、麻生財務大臣の答弁を求めます。
  20. 麻生太郎

    ○麻生国務大臣 今、伊藤先生から御指摘のありました点は、お話にありました竹谷先生初め、政務官として執行していただいたときにもこの話は非常に熱心にやっていただいた。おかげさまでこれまで少しずつなってきているんです。  簡単に言えば、直接かかる事業費だけじゃなくて、人件費とか物件費とか減価償却とかそういったもの全部突っ込みで全体のコストを出せということが一つ、それからもう一個は、国から交付された資金というものが独立行政法人等々を使って国民に行き渡るまでの間接業務を含めた全体のコスト、両方出せという話なんです。  これは大変重要な取り組みなんだと私ども評価いたしまして、平成二十六年度の決算分から試行を開始して、おかげさまで、先ほど言われましたように、当時二十四事業だったものを四十一事業までに拡大させていただいて、減価償却まで示すということなど、表示項目の改善等々もやらせていただいたところであります。  この対象事業につきましては、財政審の方からも、各省庁の事業コストの比較を図る観点から、性質の類似した事業に関しても比較対照して出せと。また、社会保障など国民の関心の高い事業の全体コストも明らかにして、これはできないのかとかいうような御意見をいただいておるところでもありますので、この見える化を進めることはさらに重要なことだと私どもも考えております。  したがいまして、試行三年目となります平成二十八年度の決算分以降につきましても、各省庁の事務負担というものがある程度かかりますので、それらもある程度考慮いたしつつ、フルコスト情報の活用の視点を踏まえながらこの話はさらに前に進めさせていただく、前向きに検討しますといういわゆる役所用語ではなくて、真面目に検討させていただきたいと存じます。
  21. 伊藤渉

    ○伊藤(渉)委員 大臣、大変力強い御答弁、ありがとうございます。  あと残り一分になりましたので、簡潔に聞きます。  これまで財政全体を見せていただきました。そして、いわゆるワニの口、出るを制して入ってくるものをふやしていくということで景気を回復しなきゃいけない。その一つとして、建設業界の改善に取り組んでおります。特にこの平成二十九年度は、社会保険の加入を総力を挙げて進めていこうと。しかし、現場ではまだ、それが可能な利益を上げられない仕事しか受けられない業者の皆さんもたくさんおみえになって、さまざまな御相談事が我々のところに寄せられております。  簡潔に聞きますけれども、そうした状況を改善するための取り組みについて国土交通大臣から御答弁を頂戴して、終わりたいと思います。
  22. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 大臣、極めて簡潔にお願いします。
  23. 石井啓一

    ○石井国務大臣 はい。  これまでも国土交通省では社会保険の加入促進に取り組んでまいりましたが、今年度は、取り組みの目標年次を迎えることから、新たな対策も進めていきたいと考えております。  例えば、各地域で小規模事業者まで含めて社会保険の加入の運動を定着させていくことが必要であることから、保険の加入に積極的に取り組む企業が集まり、行動基準の申し合わせなどを行うことで取り組みを広げていくような場の創設を進めてまいりたいと存じます。
  24. 伊藤渉

    ○伊藤(渉)委員 ありがとうございました。
  25. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、石関貴史君。
  26. 石関貴史

    ○石関委員 おはようございます。民進党の石関貴史です。  この四月から、新しい会計年度、平成二十九年度となっております。既に、二十九年度の予算の執行が始まっている四月になっております。  ただ、今行われている本日の決算、いろいろな質問が出ておりますけれども、これは実は平成二十四年、二十五年度。こんな前の決算を今ごろやっているというのが現実でございます。それも、二年まとめて一括ということであります。パネルをごらんください。恐らく、今テレビ中継をごらんの皆さんも、これを見ると、あれっと思われているのではないかなというふうに思います。  先日、民間企業ですが、日本を代表する大きな会社だと思います東芝の決算について、おくれにおくれた上に監査の適正意見なしで行われたということが大きなニュースになっていました。大企業の存立にも影響を及ぼす事態だと思います。しかし、政府、国会ではちょっとやそっとのおくれではなくて、数年前の決算をやっとやっているというわけでありますので、東芝の比ではないというのが残念な現実だと思います。  もちろん、審査の日程については国会で各党が協議して決めることでありますが、安倍総理、まず、与党自民党の総裁としてこの決算の現状をどう認識されているか、お伺いをいたします。
  27. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 国会における決算の審議は、執行された予算が所期の目的を果たしているか等について御審議いただき、その後の予算等へ反映させていくものでありまして、極めて重要なものと認識をしております。このため、政府としては、決算書の早期国会提出に努めているところであります。  決算審議の日程や進め方については国会における御判断によるものと認識をしておりますが、政府としても、決算審議に当たっては今後とも最大限協力をしてまいりたいと思っております。
  28. 石関貴史

    ○石関委員 御答弁があったとおり、決算の目的というのは、税金の使い方を検証して予算に反映させていくということでございます。  ただ、現状は、残念ながら、おくれて処理をするというのが続いております。全く本来の目的が決算の審査で実は生かされていない。特に、政府・与党は予算については総力を挙げて成立に全力を尽くしますが、決算については残念ながら熱意がそれほど感じられないというのが国会で仕事をしての実感であります。それでも、今回は、自民党の後藤田筆頭理事や、先ほど質問された公明党の伊藤理事など、問題意識を共有して、やっとここまでこぎつけているというのが今回の現状でございます。  本来は、国会に提出されている決算を議了しないと予算審査に入らない、これぐらいの対応や認識というものが必要だと思います。  ボードをごらんいただくと、過去は非常に一生懸命やっていたんですね。これは昭和六十年から書いてありますが、各省別に十分な時間をとってやってまいりました。それがだんだん減ってきて、平成二、三年度決算からは各省別ではなくて、分科会という形で幾つかの省をまとめて、四つの分科会をまとめてやるという方式になりましたから、時間は随分減りました。  どれだけ一生懸命各省庁別に細かくやっていくのか、効率よくやるのか、この兼ね合いは難しいところでありますが、明らかに審査にかける時間が短くなっているということ。  それから、この赤いラインを過ぎると、二十一年から二十三年にかけては一括で、三年も一括でやっている。これは歴代ワーストで、決算が提出されてから議了するまで千三百九日もかかっている。これでは、一体何に使われたのか、それを予算にどう反映するのか、全く関係ない、こういう状態が残念ながら続いています。  きょうやっているのは二十四年と二十五年。もう二十九年の予算は執行が始まっているのに、今ごろ二十四年、二十五年をやっている。こういう非常に残念な、これでいいのかというのが政府の決算の現状だということは、ぜひ総理を初め閣僚の皆さんにも国会、国民の皆さんにも御理解いただいて、これを改善していかなければ、何に使って今度は予算をどうするのかということのサイクルがなかなか成り立たないと思います。  もちろん、おくれているというのはいろいろな事情があります。自民党も野党のとき、我々も今は野党でございますから、野党になるといろいろな政治の思惑もこれあり、そういうことでおくれることもあります。ということで、与党だけの責任ではございませんが、それにしても巨大与党、自民党総裁として、今後も決算の積極的な審査を、ぜひ党内に指示をいただきたいというふうに思います。安倍自民党総裁、いかがでしょうか。
  29. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 参議院においても、決算重視ということで、決算も活発な議論を行っていただいております。  今回も、二十四年、二十五年度ということでございます。二十四年度ということになりますと、これは安倍政権ができる前の予算となるわけでありまして、参議院でもそうだったんですが、例えば、我が党が既に反対した予算の審議を、果たして私たちがそれについて答えるのがどうか、適切かどうかということも含めて、いつ審議するかということは極めて重要なんだろうと思うわけであります。  あと、決算においては、政府側としても、この決算の審議を通じて、どこに反省点があったか、予算のときの思惑とどう違ってきてしまったか、これはかなり技術的な問題でもあろう、細部にわたって議論していくことも重要ではないかということであります。  そうなりますと、これはまさに院でお決めになることでありますが、むしろ各省の役所の皆さんが緊張するような形の審議、いわば総理とか閣僚が出てきて大きな見地から議論するということも大切でしょうけれども、細部において果たしてちゃんとやってきたのかどうかという御議論をしていくことによってこの決算委員会の意義もあるのではないかという御意見もありまして、今それを紹介させていただいているところでございます。  そうした観点も含めてやはり決算も極めて重要であるということでありまして、我々としても協力をしていきたいし、これはまさに委員会でお決めになることでありますし、党としても、後藤田筆頭以下、そういう認識で大変な御努力をしておられると思っているところでございます。
  30. 石関貴史

    ○石関委員 私は、総理がおっしゃることと全く同じ考えでございます。先ほど総理もおっしゃった、何も総理や閣僚だけを呼んでやるということではなく、維新の松浪決算委員長以来、こういう改革もやろうということで。  この委員会は決算行政監視委員会という名前になっているんですけれども、実は行政監視は実際行われてきませんでした。ただ、今回は玄葉委員長のもとで松浪委員長以来の改革を行おうということで、おっしゃるとおり、例えばオリンピックの予算についてということで、役所の皆さんを中心に呼んで細かいことをやっていこうということが始まりました。これはこれで我々も取り組んでいきたいというふうに思いますが、少なくとも決算の審査に早く取りかかるということが各党の合意のもとで行われない限りは予算に反映されることはこの先もありませんから、ぜひ御協力をいただきたいというふうに思います。  続いて、外交、安保の問題に移ります。  直近、国際情勢の中で、我が国の国民の皆さん、私も含めてですが、大変不安に感じるようになっております。この問題は二つ、アメリカによるシリアの攻撃と北朝鮮をめぐる情勢の緊迫、このことについてお尋ねをいたします。  四月に入ってから、総理は複数回、日米電話首脳会談を行っておられます。我が国でトランプ大統領と直接話したのは安倍総理のみだというふうに認識しておりますが、会談の内容について一定の説明をする義務があるのではないかな、絶対に話せないこと、しかし、ここまでは国民に説明をしなければいけないことというのはあるのではないかなというふうに思います。  まず、今回の米軍によるシリアへの攻撃についてトランプ大統領なり米国政府から事前の通告があったのかどうか、お尋ねいたします。
  31. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 シリアで、再び化学兵器により、罪のない多くの一般人が犠牲になりました。幼い子供たちまでもが犠牲となった惨状を目の当たりにして、国際社会全体で大きなショックを受けています。このような行為は極めて非人道的であり、安保理決議にも反するわけであります。  化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないという米政府の決意を日本は支持しています。その上で、今回の米国の行動はこれ以上の事態の深刻化を食いとめるための措置として理解しております。  東アジアでも化学兵器を含む大量破壊兵器の脅威が深刻さを増す中で、国際秩序の維持と同盟国を初め世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを高く評価しておりまして、この旨をトランプ大統領にも電話で伝えたところであります。  また、今回の米国の対応については、日本のほか、英国、フランス、イタリア、カナダ、ドイツ、豪州等の西側諸国や、トルコ、ヨルダン、サウジアラビア、UAE、イスラエルなどの中東諸国など、多くの国が支持または理解を表明しているところであります。  そして、事前通報についての御下問でございますが、平素から日米間ではさまざまな問題についてあらゆるレベルで緊密に連携をしておりますが、詳細についてはコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
  32. 石関貴史

    ○石関委員 なかなかべらべらしゃべる話ではもちろんないというふうなことは承知をしてお尋ねしていますが、事前通告がはっきりあったということであれば、日米同盟の重要さそれから親密さも大変アピールされている総理でありますので、あったと答えるのではないかなというふうに想像いたしますが、答えられないというのであれば、なかったのかなと想像をいたすところでございます。  次に、米国のシリアに対する決意については総理は支持というふうにおっしゃっています。攻撃自体については理解と言いぶりを変えているということでありますが、これは、わかりにくい、極めて巧妙な言いぶりと言ってもいいかもしれませんし、素直に受け取れば、決意は支持をするけれども攻撃自体は支持ではないということでよろしいんですか。
  33. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 まさに、化学兵器がもたらす惨状、シリアにおいて化学兵器が使われたことは事実であります、こうした化学兵器が拡散していくことあるいはそれが使用されることを断じて許さないという、この決意については我々は支持をしたところでございます。と同時に、今回の米国の行動は事態のこれ以上の深刻化を食いとめなければならないという措置として我々は理解しているということでございまして、これ以上でもない、もちろんこれ以下でもないということでございます。
  34. 石関貴史

    ○石関委員 ちょっとわかりづらいなと。総理も説明をされていながら、なかなか難しい御説明だったように感じました。  では、電話会談のお話もいたしました、御答弁もありました、トランプ大統領から今回の攻撃の根拠についてのはっきりとした説明があったのかどうか。シリアのアサド政権が化学兵器を使用した、こういった根拠について御説明があったのかどうか。また、化学兵器使用について、先ほど御説明がありました、支持や理解を示されている総理でありますが、日本政府として化学兵器の使用について確認をしているのかどうか。お尋ねをいたします。
  35. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 日米首脳電話会談や日米外相会談において、米側からは、今回の攻撃は、女性や子供を含む無実のシリア市民が多く死傷していることを受け、化学兵器が二度と使用されないようにするために行ったものであるとの発言がありました。  東アジアにおいても、化学兵器を含む大量破壊兵器の使用と拡散を防ぐことは喫緊の課題であります。これを踏まえ、日本側は、日本は化学兵器の拡散と使用を抑止するために責任を果たそうとする米国の決意を支持する旨述べ、引き続き日米で連携していくことを確認したところであります。  そして、シリアにおいて化学兵器による甚大な被害が発生したと認識をしています。それ以上の事実関係の詳細については国連機関が調査中と承知しており、その結果を待ちたいと思います。  なお、化学兵器禁止機関、OPCW及び国連により委任された共同調査メカニズムにより、二〇一四年以降、シリア軍による化学兵器の使用が三件結論づけられており、この点は先般のG7外相会合の共同コミュニケにも言及されているところでありまして、今回の事案についてもこの調査の結果を待ちたいと考えております。
  36. 石関貴史

    ○石関委員 過去、御承知のように、イラクにおいても大量破壊兵器があると言って、結局なかったことがわかりました。今回も、国連の中でも、ロシアはこれが使用されていないということを言って、統一されていない。  今後の調査を待つということでありますが、確かに、ニュースの映像を見れば、えらいことが行われている。これは許しがたいと私も思いますよ。ただ、これが本当にシリアのそこで行われていることなのかどうかということは、今の御答弁を聞いても、アメリカ政府も確たる証拠を持っているわけではない、日本政府ももちろんだということでありますので、これはこの問題として慎重に扱っていくことが必要だというふうに思います。  ただ、シリアがどういうことをここまで行ってきたかということは、検証されていることもありますので、ぜひ日本政府として適切な行動を、それから考えを表明していっていただきたいというふうに思います。  次に、北朝鮮の情勢について、この情勢の緊迫というのは我々国民も肌で感じているところだと思います。  政府の高官協議では、アメリカ側が北朝鮮を攻撃するということに高官の間の協議で言及した、こういう報道が一つされています。これが事実かどうかということが一つ。そしてもう一つは、仮に米軍が北朝鮮に攻撃を加える、こういう場合になったとき我が国と事前協議をすること、当然これを我が国は要求していると思いますが、アメリカ側から事前協議に応じるという意向が示された、これも報道ベースですが、そういう報道がありました。私としては当然だというふうに思いますが、これは外務大臣にそれぞれお尋ねします。いかがでしょうか。
  37. 岸田文雄

    ○岸田国務大臣 まず、北朝鮮問題につきましては、米国において従来の北朝鮮政策を見直しているということは承知しております。そして、それには、あらゆる選択肢が俎上に上っているという方針のもとに見直しが行われているということであります。このことは米国の抑止力という意味において評価すべきことであるというふうに考えますが、詳細については当然のことながら控えなければなりません。  そして、事前協議について御質問がありました。  日本と米国の間においては、あらゆるレベルにおいて意思疎通を図っておりますが、私もティラソン国務長官からは、二月十日を最初として二カ月の間に四回、直接会って北朝鮮問題について意見交換をさせていただきました。米国がいかなる対応をするかということはもちろん大切でありますが、日米でしっかり政策がすり合わされていなければならない、この点については一致し、すり合わせを行っているということでございます。  それ以上の詳細は控えなければなりませんが、そういったことで、日米の間で政策のすり合わせはしっかりと行っているということは申し上げたいと思います。
  38. 石関貴史

    ○石関委員 日米とこれだけ緊密な同盟関係だ、大事だ、当然のことだと思います。でありますから、当然、事前協議をして、我が国の立場もしっかりと米国にも申し上げる。そして、できる限り、最大限国民に、現状がどうなのか、これからどうなるのかということを御説明いただく。当然のことだと思いますが、しっかりとこれをお願いしたいというふうに思います。  議論を移したいと思います。次は、安倍総理が行われてきた、いわゆる地球儀を俯瞰する外交とODAの予算、また国内の子育てですとか若者支援、社会保障といった問題に関する予算についてお尋ねしたいと思います。  まず、安倍総理は、第二次政権発足以降、地球儀を俯瞰する外交と称して極めて積極的に外交を重ねて、それぞれの国とさまざまの支援などを約束してきています。海外支援というそもそもの理念があります。南北問題を解決するということから発しての海外支援。また、海外投資によって直接利得を得る大企業というのもあります。そして、これまでには、直接にこういったものによって何の得もしないで、国内でどちらかというと生活に苦しさを感じている多くの方々、こういう国民の皆さんもいらっしゃいます。  ですから、それぞれの立場によってこの外交についての評価はさまざまだというふうに思います。ただ、少なくとも安倍総理の外交姿勢というものはこういうものなんだということについては、非常にこの姿勢は国民には浸透していると思います。  私自身、自分の反省を込めて申し上げますが、よいも悪いも外交について言えば、何をどうするんだとわかりやすい考え方、姿勢を打ち出していないことが、私が所属する民進党の存在というものを望洋としたものにしてしまっている。私が所属している政党のことですから、反省を込めて申し上げたいと思います。  例えば、民進党が言っている共生とか、こういう言葉については、みんなで仲よくやっていこうよという考えですから、これを否定する人はまずいないと思いますが、何がどう共生するのかとか、どうやって実現するんだ、その筋道まではっきりと政党が示さなければ、とても国民が、よし、この政党に任せようということにはならないんだと思います。このことをはっきりさせていく。  もちろん、何かを打ち出せば必ず批判というものがありますが、それを乗り越えて、信じる一定の価値に従ってこういうものを打ち出していくのが、我が党民進党に今必要とされている喫緊の課題だというふうに思います。  それはそれとして、そういう立場もある、総理が行ってきた外交のスタンスもある、こういうことを踏まえてお尋ねいたします。  パネルをごらんいただきたいと思います。ここ最近の海外へのODA、開発援助が載っています。赤とその下のブルー、これを総合したものがいわゆるODA、海外への開発援助です。ブルーの部分というのは借款ですね。お金を外国に貸すという部分が内数でブルーになっています。ただ、下の借款の部分、大体六千億ぐらいから倍増しています。ここの部分については、財政投融資、財投債というものが元手になっていて、これは国債です。  ただ、倍増しているのは非常におもしろいことで興味深い。この期間を見ると平成二十年以降倍増しているんですが、これについては、いわば財投債という国債、借金をして、その借金を外国に貸している、これが今の日本の借款の現状だということは我々は注目する必要があると思います。この部分、借金で外国に借金させる部分が倍増しているということです。  そして、これまで、安倍政権だけではありませんが、過去にこういった、お金を貸して結局返ってこなかった、棒引きして返さなくていいですよと免除した部分というのは約一兆一千三百億円、こういう額になっているということも我々は承知をしておかなければいけないと思います。  第二次安倍政権以降だけで見ると、いわゆる地球儀を俯瞰する外交が始まってから、日本で借金をして外国にお金を貸す、この借款については大体七兆円、こういう額になっています。これが多いのか少ないのか。  先ほど、社会保障全般で見ると二十数兆という数字が出ていましたが、これに比べればそれほどの額でもないかもしれませんが、ただ、同じように、このパネルに載せたように、今本当に国民、国内で必要とされている予算、例えば若者支援とか子ども・子育て支援といった予算がここにも出ています。  一番わかりやすいのは、今後になりますが、給付奨学金二百二十億円というのがやっとこれから使われていくことになりました。ただ、反対に、無利子の奨学金、これまで使われてきた大学に行く方に無利子で奨学金を出しましょうというのは、緑の数字になりますので非常に少ない。残念ながら、こういうことが行われてきて今度は給付型でやりましょうということになりましたが、給付型についてもこれしかないというのが現状であります。  あれもこれも予算は必要な時代ですから、どっちがどう、外国にお金を貸すのが全然悪いんだ、こういう話をしているわけでは全くありません。ただ、これが現状ということだと思います。今お話ししたように、外国へ援助することも必要、ただ、国内で本当に切実な皆さんがふえているということも今の現状と認識いただきたいと思います。  ここ数年、雑誌の見出しを見ると、貧困老人とか下流老人とか格差とか、こういう文字が躍っていないことはまずないと思います。制度を維持するためであっても、実際に年金というのはカットされています。医療費の自己負担というのも増加傾向にあることは国民が肌で感じています。  このパネルにあるとおり、奨学金についても、各家庭の所得が実質的に減って、奨学金をもらってやっと大学を卒業しても、その返済で社会人生活を地獄のような環境でスタートしなければならない、こういう若者も確実にふえています。総理も御承知だと思います。  日本は先進国の中で経済規模に比べればまだまだ海外への援助は少ないと批判されてきましたが、ただ、これは理屈ではわかりますけれども、国内の現状もこれありということだと思います。外国にそんなにお金を使うんだったら私の暮らしをもう少し何とかしてほしいという、切実であり同時に素朴でもある声というのが確かに大きくなっていて、私も地元でこういう声を多く耳にするようになってまいりました。  年金では暮らしていけないから、しようがない、生活保護になった。保育園が足りない。真面目に勉強したいけれども、奨学金という名の借金を背負って生きていくのは無理です。家庭の事情でしっかりとした食事がとれない子供たちのための子供食堂、こういったものも私の選挙区、地元でも次々に立ち上がっている。これが現状です。  繰り返し申し上げますが、海外支援が悪いと言っているわけではありません。ただ、同時に、予算の制約がますます狭まる中で、国際貢献と国内の貧困、福祉、子育て、若者支援とのバランスというのは大事だと思いますし、特にそのことを丁寧に国民に説明していく必要があるというふうに思います。国内で、生活のために、勉強のために今すぐ予算が必要だという方は確実にふえています。  安倍総理、このバランスについて、海外それから国内の切実な問題、こういったものへの予算の今後のありようについて、総理のお考えを伺いたいと思います。
  39. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 今、石関さんが御指摘した点は、まさに多くの国民の皆様はそのように感じておられるんだろうなと私も思います。  私も、総理になる前は地元でよくミニ集会等を開催しておりました。その際、何でODAという形で海外に援助するんですか、この地域にはこれが足りませんよ、まだこんなに困っている人がいるじゃないですか、こういうお話をよく伺ったものであります。  ODAについては、国連では先進国に対して国民総所得に比べて〇・七%の支出を求めることを決定しており、これはミレニアム開発目標の一つに掲げられ、さらに、持続可能な開発目標において引き続きこの目標を追求することとされております。日本もそれにはコミットしているわけであります。  では、なぜそういう目標を国連の場で決めたかといえば、いわば日本も世界の中の一員でありますし、各国もそうであります。例えば貧困の問題、感染症の問題があります、そしてまたテロの問題もありますが、それはやはり貧困の中から生まれてくる問題であります。そしてまた、日本は海外から資源を輸入して成り立っているわけでありますが、資源を輸入してくる上においては、その航路あるいは資源国が安定していなければそれは成り立たないわけでございます。  そしてまた、日本もかつては、戦後、大変な貧困の中にあって、海外からの支援において、例えば新幹線もそうですし、あるいは名神高速道路もそうですし、黒四ダムなんかも世界銀行からお金を借りて、それは一九九一年までかかって私たちは返してきたわけでありますから、そういうものがあって私たちも今この豊かな日本を享受しているわけでございまして、貧困のない世界になっていくことによって日本にも大きなプラスをもたらすことは当然だろうと思うわけであります。  この〇・七%の目標について日本は〇・二%にとどまっているのも事実でございまして、その中で、日本の場合は無償ではなくて、その多くは、先ほど御説明をいただいたんですが、借款でお貸ししている。ただ、残念ながらもう返せないというところで棒引きしたところもあるのは事実でありますが、我々は、むしろしっかりと借金を返すために産業を興して利益を得てという計画性を持ってやってくださいねということは説明もしておりますし、私も日本国民の率直な気持ちを実は途上国に伝えることもあります。こういう気持ちもある中で大切な予算を使っているんですよ、大切に使っていただかなければこれ以上続けることができませんよという話もさせていただいております。  確かに、先生から御指摘のあったように、国民の皆様から理解されて初めて援助ができるわけでありますから、バランス等にも十分に留意していく必要もある、このように考えております。
  40. 石関貴史

    ○石関委員 ぜひ国内の現状に、御答弁のとおりだと思いますけれども、さらに目配りをしていただいて、ミニ集会を今はできる立場じゃないと思いますけれども、我々もそれを伝えますので、ぜひそこにも耳を澄ませていただいて、国民が理解できる中で海外への支援もやっていただきたいというふうに思います。  次に、地方創生と地方の旅客それから物流インフラ、こういった問題に移りたいと思います。  先ほど、瀬戸議員もJRの問題について触れられておりました。  私は、最近、物流ということであればアマゾンの宅配問題、これに関して、ヤマト便だけではなくて運送業界全体が非常に過酷な環境である、このことがクローズアップされて、国民も大きな関心を持っているというところだと思います。  物量がふえて、即日配達などのサービス向上が一因でもあり、また過酷な労働環境に起因するドライバーの不足、安全確保と規制のあり方を見直す時期に確かに来ているんだというふうに私は思います。便利なサービスに対する要求が際限もなく高まる、他方、集荷や配達については法令だけでなくてビジネス上の約束事も含めて大変厳しくなっていて、これでは真面目な運送業者はやっていけなくなる、物流はこういうぎりぎりの時期に来ていると思います。  こういった問題は今後も取り上げていきたいというふうに思いますが、物流に関係して、先日、国鉄から民営化されて三十周年を迎えたJRの問題を少しやらせていただきたいと思います。  国策で実施された国鉄の民営化から三十年がたちました。先ほども議論がありましたが、経営安定化基金。もともと、分割をされた中で、北海道、四国、九州、それから貨物、この会社についてはとても単独ではやっていけないということで経営安定化資金という資金が投入されて、赤字を前提にスタートしています。現在も、ますます苦しくなる一方です。先ほど答弁もありましたけれども、追加の投入もあったけれども、とてもこれでもやっていけない、ゼロ金利からマイナス金利になった、これは運用だけではとてもやっていけない、こういう時代になっています。  特に、さっき四国の問題が出ましたけれども、北海道、これは地理的な条件もあって、ローカル線は知名度があって鉄道ファンに大人気の路線でも廃線が相次いでいます。もう経営努力だけではどうにもやっていけない瀬戸際という段階だと思います。  パネルをごらんください。これは、三十年前に国鉄民営化の際、自民党が出した新聞の全面広告です。まず、「明るく、親切な窓口に変身します。」こういうことがうたわれています。これはこうなっているように思います、私も実感で。「全国画一からローカル優先のサービスに徹します。」こうなっているんでしょうか、どうでしょうか。「ローカル線もなくなりません。」これについては完全に失敗をしたということだと思います。  麻生大臣も先日、分割し過ぎたという趣旨の発言を国会でされております。このままの状態で利用者、自治体に負担を求める、安易な路線廃止やバスなどの代替交通への転換を進めるということが地方創生につながるとは到底思えません。  まち・ひと・しごとも大事でありますが、地方創生、再生の大事なインフラでもある鉄道、特に北海道と四国、実質的に国が保有しています、この問題にどう取り組んでいくのか。全国の人口が減って都市への人口集中が進む中で、三十年前に自民党が約束したように、どうローカルを維持していくのか。地方活性化の観点からも、総理のお考えをお尋ねいたします。
  41. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 国鉄の分割・民営化によって効率的で責任のある経営ができる体制が整えられた結果、全体としてサービスの信頼性や快適性が格段に向上し、経営面でもJR本州三社に続いてJR九州も完全民営化されるなど、改革の所期の目的を果たしつつあると考えられますが、一方、今御指摘があったように、JR北海道、JR四国及びJR貨物はまだ上場可能となるような安定的な利益を計上できる段階には至っておりません。  特に、JR北海道及びJR四国は、地域の人口減少やマイカーなどの他の交通手段の発達により、路線によって輸送人数が大きく減少し、大量高速輸送といった鉄道の特性を発揮しづらい路線を抱え、厳しい状況に置かれております。JR貨物が平成二十八年度に鉄道事業の黒字化を達成できる見込みであるなど、これらの会社においてもさまざまな経営努力を重ねてきています。  国としても、JR北海道及びJR四国が保有する経営安定基金の実質的な積み増しによる両社合計で年間九十億円の利息収入の確保、JR北海道、JR四国及びJR貨物の設備投資や修繕に対し、三社合計で、九百五十一億円の補助を含め、平成二十三年度から三十二年度までの十年間で総額三千二百九十億円の支援など、これまで累次にわたる支援を行ってきたところでありますが、地域における持続可能な交通体系のあり方については今後関係者がともに考えていく必要があり、国としても、鉄道を支える取り組みについて、これは今御指摘があったように地方創生を進めていく上でも重要な役割を果たしていくわけでありますから、必要な支援を行っていきたいと考えております。
  42. 石関貴史

    ○石関委員 ぜひお願いいたします。  最後に、短時間ですが、森友問題をやりたいと思います。  もううんざりしたという国民の声も大変聞いておりますが、ただ他方、疑惑のまま終わりにしていいのか、こういうことも国民の中に大変残っております。安倍夫人の話をするつもりはありません。単純に、記録がどうなっているか。  ごらんいただきたいと思います。これは、平成二十七年九月四日、近畿財務局内の会議室で、近畿財務局、大阪航空局の担当者、森友学園の小学校建設担当の設計会社、施工会社の四者の会議録であります。会社側が作成したものですが、この会社の社長さんは真正のものだと認めています。会議録には、会議の時間、会議室名、出席者の個人名も書かれています。  財務省それから国土交通省にお尋ねをしますが、こういった類いのものは残っていないということでしたが、それがどうなのか。それと、この会議での起こったこと、この会議に財務省の関係者が出席したこと、このことは確認をされていますか。
  43. 佐川宣寿

    ○佐川政府参考人 お答え申し上げます。  まず、委員のお示ししたパネルの方でございますけれども、本件につきまして、このメモが、私どもは、それがどういう経緯なのか、詳細については承知してございません。  ただ、衆議院の財務金融委員会それから参議院の財政金融委員会の両委員長の御指示がありましたので、私どもは近畿財務局に確認をしてございます。  その結果、私が当時の担当者に確認をしましたが、委員長の御指示からは、近畿財務局の発言として、場内処分の方向で協力お願いしますと記述があるが、これは事実かと。大分はしょりますが、業者に対しては産業廃棄物の場内処理を求めるような発言を行ったことはなかったということで確認してございます。
  44. 石関貴史

    ○石関委員 これは私も前にも決算委員会で質問していますが、私自身が旧郵政省で働いて役人をやっていた時代に、この類いのメモはさんざんつくりましたよ。誰かと面談をする、電話をする、事業者とお話をする、必ずこういうメモをつくって役所の中で共有するということが行われてきました。今も行われています。  ただ、この件については、何度お尋ねしても、こういう類いのものは出てこないということであります。今後もぜひ、資料を集めてちゃんと公開する、そのことによってこの問題は解決するというふうに思いますので、財務大臣にも特にお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  45. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 この際、山尾志桜里君から関連質疑の申し出があります。石関君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山尾志桜里君。
  46. 山尾志桜里

    ○山尾委員 民進党の山尾志桜里です。  まずは、総理、きのうの山本幸三地方創生担当大臣の言葉について、一点御質問させていただきます。  山本幸三地方創生担当大臣が、昨日、文化財観光振興をめぐって、こういうふうにおっしゃった。一番ガンなのは学芸員、普通の観光インドが全くない、この連中を一掃しないとというふうに発言したと聞いています。  学芸員の皆さんというのは、博物館法に定められた専門職として、国民の立場で文化財の保護、管理に懸命に当たっている方です。こういう方々を国家の大臣がガンと例えて、連中を一掃しないとというふうに言い放つ、これは、学芸員の皆さん、そしてがんと闘っている患者や御家族、関係者の皆さんにも、国家として、余りに無礼、あり得ない発言だと思います。  そんな大臣を任命した総理大臣として、安倍総理の見解をお伺いします。
  47. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 本件につきましては、山本大臣がけさ謝罪し、撤回したと聞いております。
  48. 山尾志桜里

    ○山尾委員 そういった大臣を任命した御自身のことについては、何ら謝罪もないということであります。  きょうは、共謀罪の質問を準備していたんですね。そして、共謀罪の対象犯罪と言われているパネルも準備をさせていただきました。ここにそのパネルがあります。  きょうは、この共謀罪というのが、テロ対策の役に立たない上、監視社会をつくる、国民にとって百害あって一利なしの法案だということを明らかにしたいと思っているのです。  まず、国民の皆さんに知っていただきたいのは、今回の法案は、共謀罪という罪が一つふえるのではないんです。政府いわく、二百七十七の、人を刑務所に入れる新しい犯罪をつくるということです。これは、パネルにおさめようとしました。どう工夫しても、これだけ小さい字にしないとおさめ切れない数です。  そして、小さい文字で恐縮ですけれども、見ていただきたいと思います。文化財保護法、これも共謀罪の対象になっているんですね。重要文化財の損壊等、これの共謀罪まで入っています。  私が大変疑問なのは、テロ対策とどう考えても関係ないこんな罪まで共謀罪の対象にして無用の取り締まりを強化しておきながら、一方、担当大臣は文化財を懸命に保護する立場にある学芸員を侮辱する、この余りに一貫性のない場当たり的な方針に大変首をかしげているわけです。  結局、安倍政権というのは、大臣の失言等々が続いています。失礼ですけれども、きょうここにいらっしゃる金田法務大臣、そして稲田防衛大臣、私たちは辞任を要求しています。そして、自主避難は自己責任と言い放った今村復興大臣、そして学芸員をガンと例えて一掃しないとというふうにおっしゃる山本大臣、こういう大臣を守るより、しっかり国民を守ることに力を注いでいただきたい。  私は、きょう、そういう観点で共謀罪の質問をさせていただきたいと思います。  まず、この二百七十七と言われている数字なんですけれども、政府はこれまで、過去の共謀罪の対象犯罪六百十五から半分以下の二百七十七に絞ったとアピールしているわけですが、本当に二百七十七なんでしょうか。過去の共謀罪の審議のときは、法務省がそれでもしっかり六百十五の罪のリストを出していました。今回は、私たち、しっかり法務省として責任を持って二百七十七のリストを出してほしいと言っていますけれども、まだ出してもらっていません。  大臣、今回の共謀罪、対象犯罪の数、二百七十七で間違いないんですか。
  49. 金田勝年

    ○金田国務大臣 山尾委員にお答えをいたします。  国際組織犯罪防止条約、いわゆるTOC条約でございますが、重大な犯罪の合意の犯罪化に当たりまして、締約国に対し、国内担保法上、組織的な犯罪集団が関与するものとの要件を付すことを認めております。  この要件を付した場合には、犯罪化が義務づけられる合意の対象は、組織的な犯罪集団が関与する重大な犯罪ということになります。組織的な犯罪集団が関与することが現実的に想定される罪を重大な犯罪の合意罪の対象とすれば、本条約の義務を履行する上で問題はない、このように解されるわけでありますが、これは、きょうは外務省をお呼びになっておらないようでございますが、外務大臣に確認の質問をしていただければよろしいのではないかと思います。  そこで、このような解釈に基づいて、犯罪の主体、客体、行為の態様、犯罪が成立し得る状況、現実の犯罪情勢といったものに照らし、組織的犯罪集団が実行を計画することが現実的に想定されるか否かという基準によりましてテロ等準備罪の対象犯罪を選択したその結果が二百七十七ということであります。
  50. 山尾志桜里

    ○山尾委員 最後の一言だけでいいんです。せっかくの時間ですので無駄にしたくないというふうに思っています。ここに閣議決定された答弁書もあって、二百七十七と政権としてお答えになっていますね。  ただ、おかしいんです。メディアには二百七十七の罪のリストを明らかにしているから、私はここにリストをつくれたわけですけれども、このリストと、過去の六百十五のときに法務省として責任を持って出していた罪のリストを比較してみました。そうしたら、カウント方法が違っているんですね。  以前は、例えば電車の往来危険罪と、船舶、艦船ですね、船の往来危険罪、これは別々に二つの罪としてカウントしています。今回は、二つまとめて往来危険罪、一罪、一個です。もう一つ例を挙げましょう。以前は、激発物の破裂という罪について、対象となる建造物、建物が性質によって違うので、三つに分けてカウントされていました。今回は、三つをまとめて一つのカウントです。  このように、以前と同じカウント方法でフェアに数えてみたら三百を超えるのではありませんか。  その一つの証左ですけれども、今回、衆議院の調査局が出されたこのいわゆる黄表紙と言われているものですが、これは以前の法務省リストのカウント方法を踏襲して整理されたと思われますけれども、これによれば、機械的に数えると、対象犯罪は、マルの数、三百十六になります。  大臣、二百七十七、実際にちゃんと法務省として責任を持ってリストを出され、そのリストを御自身で確認されたんですか。何を根拠に二百七十七とおっしゃっているんですか。
  51. 金田勝年

    ○金田国務大臣 テロ等準備罪の対象となります罪は、先ほど申し上げましたように、国際組織犯罪防止条約の解釈に基づいて、犯罪の主体、客体、行為の態様、犯罪が成立し得る状況、現実の犯罪情勢といったものに照らして、組織的犯罪集団が実行を計画することが現実的に想定されるか否かという基準により選定いたしまして、その結果、二百七十七個となったものであります。  本条約が義務づけている重大な犯罪の合意の犯罪化に当たりましては、条約の規定に基づかずに各国が独自の判断で対象犯罪を選別することは許されないと考えられるので、これ以上対象犯罪を動かすということは適切でない、このように考えております。  そして、数え方に一定のルールはないのですが、基本的に条、項を基準に考えておるものであります。
  52. 山尾志桜里

    ○山尾委員 数え方に一定のルールはないというふうにおっしゃいましたね。ルールがない数え方で半分以下に絞ったとかそういうことを言うのは、私は非常に問題のあることだと思いますよ。おかしいじゃありませんか。  では、前回のカウント方法を踏襲すれば三百を超えると思われるのに、なぜ、二つまとめて、三つまとめて一つにしたんでしょうか。  これは推測になりますが、ことし一月中旬ころの記事をつぶさに見ていると、公明党が懸念しているから三百以下にしたい、こういう記事が散見されます。数字ありきで、カウント方法を変えて三百以下に抑えたのだとしたら、これは公明党の皆さんにも、そして何よりも国民の皆さんにも大変失礼な話じゃありませんか。  自分で一目もチェックをせずに二百七十七だといって、今しっかりと丁寧に質問しても、通告もしましたよ、その根拠すらしっかりと発言できないというのは余りにも、国民をだますようなものじゃありませんか。二百七十七という数、これがいいかげんなだけじゃ……(発言する者あり)
  53. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 御静粛に。
  54. 山尾志桜里

    ○山尾委員 ちょっと静かにしていただいていいですか。  二百七十七という数の根拠も言えない。基本的な質問じゃないですか。  そしてもう一つ、中身について言わせていただきます。  先ほど文化財保護法の話もしました。この文化財保護法しかり、そのほか、どう見てもテロ対策と言えないものが入っている。例えば、種苗法、あるいは、絶滅のおそれのある野生動物の種の保存に関する法律、モーターボート競走法、著作権法。一方で、テロ等準備罪という犯罪はこの二百七十七のリストの中にはありませんね。  大臣、なぜ、テロ対策と関係ない法律でたくさん取り締まろうとしながら、テロ等準備罪という犯罪はないんですか。
  55. 金田勝年

    ○金田国務大臣 まず初めに、ただいま御指摘のあった二百七十七、具体的に通告はいただいておりません。したがって、そういう通告をいただければ私どももここでお答えできるということがございます。  そして、先ほども申し上げましたが、外務省の所管にかかわることについては外務大臣を呼んでいただきたい、これもお願いをいたしておきます。そうすると充実した議論につながる、こういうふうに私は思うものであります。  その上で申し上げますが、テロ等準備罪の対象となる犯罪については、本法律案の別表第四で掲げましてお示しをしております。明確にしておるところであります。  そして、テロ等準備罪におきましては、死刑または無期もしくは長期四年以上の懲役もしくは禁錮が定められている罪のうち、組織的犯罪集団が実行を計画することが現実的に想定されるものを対象犯罪といたしております。  加えて、ただいまの質問の中で、なぜこれがとお話しの対象犯罪がございました。テロ集団、組織的犯罪集団について、その資金源になるような犯罪というものもあるわけであります。だから、組織的犯罪集団が実行を計画することが現実的に想定されるものを対象犯罪とする中でそれが対象となっているということだ、このように申し上げておきます。
  56. 山尾志桜里

    ○山尾委員 共謀罪の対象犯罪について御質問をするとちゃんと通告申し上げているはずです。  そして、共謀罪の対象犯罪、その数が二百七十七だと法務大臣みずから国民に大きくアピールをしておきながら、その対象犯罪について答えられない、外務大臣を呼べと言う。これは、予算委員会のときに、私じゃだめなので外務大臣を呼んでくれというあのペーパー、何のために撤回したのかわからないじゃないですか。何のための謝罪だったのかわからないじゃないですか。(金田国務大臣「委員長」と呼ぶ)質問しておりません。  そして、今、申し上げますけれども、国民の皆さんは驚いていると思いますよ。これまで世論調査で賛成した方も、テロ対策のためにテロ等準備罪をつくるんだと思っていたら、テロ等準備罪という犯罪はないと。  今、組織犯罪、テロ対策の資金源になるような犯罪を入れたとおっしゃっていますけれども、保安林でキノコをとることもテロ対策の資金源ですか、保安林で溶岩のかけらをとることもテロ対策の資金源ですか。いかがですか、大臣。
  57. 金田勝年

    ○金田国務大臣 提案理由説明を法務委員会で先週末に行わせていただきました。そして、これを受けて審議が始まると思います。その過程で委員の御質問につきましては丁寧に詳しく説明をしてまいりたい。  ただ、そのときに……(山尾委員「質問に答えてください」と呼ぶ)いや、まず初めにそう申し上げなければいけない。まず初めに申し上げたいこととして、細部のことについては、今申し上げたように、別表第四に対象犯罪を掲げてあります。それを一つ一つ答えることにつきまして、やはりこの法案作成に携わった政府参考人の方もお呼びいただきたい、こういうお願いをしなければ充実した審議にはならないものと私は思います。  その上でお答えをいたします。いいですか。  保安林の区域内の森林窃盗は、保安林の区域内においてその産物を窃取する罪であります。組織的犯罪集団が組織の維持運営に必要な資金を得るために計画することが現実的に想定されることから、対象犯罪としたものであります。つまり、森林窃盗の対象となる産物には、立木、竹、キノコといった森林から生育、発生する一切のものが含まれるほか、森林内の鉱物その他の土砂、岩石など無機的産出物も含まれるものと言えるわけであります。  このような森林窃盗の対象となる客体に鑑みた場合には、相当の経済的利益を生じる場合もありますことから、組織的犯罪集団が組織の維持運営に必要な資金を得るために計画することが現実的に想定されるのであります。
  58. 山尾志桜里

    ○山尾委員 いや、本当に、これはテレビ中継で国民の皆さんに聞いていただいてよかったと思いますね。  テロ対策のためと掲げていた法案が、結局、今いい答弁をいただきました、私も必死で書きとめましたけれども、保安林の中で流木、流れ着いた木をとる、竹をとる、キノコをとる、土砂をとる、鉱物をとる、こういうもの……(安倍内閣総理大臣「立っている木の立木」と呼ぶ)あっ、立っている木の立木、総理大臣の方が詳しいのかもわかりません。木をとる、キノコをとる、竹をとる、土砂をとる、こういったものもテロ集団のための資金源になるから取り締まるんだと。これは国民の常識、国民の良識と余りにもかけ離れた答弁をいただいたと思っています。本当にこれはテロ対策なんでしょうか。  法務大臣に、もう少し御本人の答弁の話を聞きます。  私たち、本物のテロ対策なら喜んで協力します。だから、私、この議論の最初に、現行法では対応できないテロ対策を出してほしいと申し上げたら、立法事実として三つの事例が出てきました。どれも包括的な共謀罪をつくらなくても十分対処できる事例でした。  そして、大臣、質問です。四事例目以降はあるんですかと。頭の中に多数あるとこの第一委員会室でおっしゃった姿を私は覚えております。成案ができたら説明するとおっしゃっていました。成案はできました。説明するにはうってつけのきょうこの機会だと思います。四事例目以降、多数ある事例のうち一つでも、どうぞ具体例をお出しください。(発言する者あり)
  59. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 御静粛に願います。
  60. 金田勝年

    ○金田国務大臣 山尾委員にお答えをいたします。  法務省からお示しをした三事例は、テロ等準備罪につきまして、条約を締結してテロを防ぐために、現行法のどこに不十分な点があるかにつきましてわかりやすく御理解をいただくための例としてお示ししたものであります。これらの事例によって示される現行法に不十分な点があるということは、立法の必要性を裏づけるいわゆる立法事実の一つと考えることができるわけであります。  現行法が条約の第五条が定める犯罪化義務を果たしていないことは、制度の対比、これは条約と現行法の対比であります、その制度の対比からして明らかであります。したがいまして、政府としては、十分に立法事実をお示ししている、このように考えております。
  61. 山尾志桜里

    ○山尾委員 結局、成案が出たら説明するとおっしゃっていた四事例目がきょうもなお出てこない。  予算委員会を通じて成案が出たら説明すると言っていた事例、四十ありますね。今の質問もこの中に入っております。議論の出発点になる質問です。これは、答えられないのなら、要するに、国民に説得的に立法の必要性を答えられていない、テロ対策がまやかしだ、テロ対策としての必要性を説明できていない、こういうことになるわけですね。  大臣、では重ねてもう一問御質問しましょう。二百七十七あるいはそれ以上と思われる今回の対象犯罪のうち、テロ対策のための犯罪は幾つあるんですか。
  62. 金田勝年

    ○金田国務大臣 通告をしているかという声がちょっと邪魔になりましたが、それは非常に大事なポイントなので、私からも通告はぜひわかりやすくお願いをしたいと思います。  その上でお答えをしますが、二百七十七ございますが、それがテロ対策として直接に、あるいは資金源として、あるいはそういう考え方でかかわりがあるかというふうにお伺いをいただければ、かかわりがほとんどある、このように申し上げるべきである、このように考えております。  そして、先ほど、その前に言われました四十項目を出していただいています。それは、法案の成案を得る前の段階で、成案を得るまではお答えすることは、あの段階で混乱を生じてしまったりいろいろな誤解を受けたりすることはよくない。成案を得るまでは、私たちは、法案というのはしっかり固めていくわけであります。そしてお出しするわけです。そして所管の委員会で議論をいただくわけであります。  その議論をいただく前に、成案自体が出ていないのに、そのことについて私たちがいろいろコメントしていく、そうすれば、ああなればこうなる、こうなればああなる、混乱が生じてはこれは国民の皆様に申しわけない。だから、成案ができるまではお答えを差し控えさせていただくということはあるのであります。これは通常の法律の案文をお出しするときの当然のことであろう、このように思います。  したがって、この点については、私どもはできる範囲で、その場その場で答弁を丁寧に行ってきたつもりであります。ですから、今四十項目あると言われた点、成案ができたらお答えすると言ったそのリストであるとすれば、それを今からでも、この後の法務委員会の場でも、全部聞いてください。直ちにお答えをいたします。
  63. 山尾志桜里

    ○山尾委員 成案が出る前であろうと後であろうと、大臣からしっかりとした答弁が出てこないことがこの議論を混乱させている最大の原因なんですね。  結局、これまでの議論でいくと、二百七十七という前提も怪しいし、その中でどの罪がテロ対策なのかということすら法務大臣は答えられない。メディアは百十だと言っていますけれども、この前の委員会の答弁では、これはメディアが報道しているだけで法務省の答弁ではない、こういうことをおっしゃっていました。どの罪がテロ対策なのかもわからないままテロ対策と強弁するのは無理がありますよ、大臣。  もう一つ、パネルをお出ししましょう。今回出している法案の第一条に目的が書いてあります。この法案の第一条、目的、テロ対策だといいながら、目的にテロ対策と書いてありません。大臣、なぜですか。
  64. 金田勝年

    ○金田国務大臣 テロ等の組織犯罪の未然防止と国際協力を可能とする国際組織犯罪防止条約の実施のためという趣旨の文言を一条に加えることとしておりまして、これにより、テロ等への対処も適切に含まれているものと考えております。
  65. 山尾志桜里

    ○山尾委員 本当に目的がテロ対策だったら、しっかりとこの中にテロ対策と書き込めるはずなんですね。  実際に、最初に法務省が提示したときにテロという言葉が一文字もなかったから、自民党と公明党の皆さんもびっくりして、これじゃ説明できないじゃないかと、第六条の二そのほかのところにはぱらぱらとテロリストという言葉がちりばめられました。でも、それでもどうしても目的にテロ対策とは書き込めなかった。これは最後の法務省の矜持だと思いますよ。だって、TOC条約はもともとテロ対策の条約じゃないんだから、その国内法であるこの法案がテロ対策のはずがないんですね。  私たち、ちょっとお聞きしたいんですけれども、本当に必要なテロ対策は別にあるんじゃないですか。  今からお出しするパネルは、日本がまだ批准をしていない、まさにテロ対策のための五条約です。海や空を使って大量破壊兵器が輸送されたり、有害な危険物質が排出されたりということを国際的に協力して取り締まろう、こういう条約です。まさにこういう条約に入ることこそ、効果的な、役に立つテロ対策じゃありませんか。  また、私たち民進党は去年から、航空保安法というテロ対策のための法案をお出ししています。  アメリカなどでは、九・一一を契機に、空港の保安責任の主体、安全を守る責任主体を、民間の航空会社などから国に移行しています。日本はまだ民間の航空会社にその責任を負わせています。民間が責任主体になるとどうしても、経営が傾けば、当然、保安体制をしっかりつくる予算も削られてしまいますよね。水際対策にまさに穴があいてしまう。だから、私たちは、そうではなくて、空港治安の予算とかチェック体制や権限について、民間に任せきりにせず、国がしっかり主体的に責任を持とう、こういう内容の法案も提出しています。  なぜ、こういった役に立つ、具体的な、個別的なテロ対策をやらずに、こうやって何のために役に立つのかも疑問符がつく共謀罪ばかりに時間をかけるのですか。大臣、いかがですか。
  66. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 条約のことでありますから、本来であれば外務大臣がお答えをするということであると思います。条約のことでありますから、本来、法務大臣に条約について聞かれても、法務大臣は答えられないわけであります。  もともと、この委員会は決算委員会なんだろうと思います。先ほど石関委員から、決算委員会を中身あるものにするためには、やはり二十四年度と二十五年度の決算がどうだったかということを細部にわたって議論しながら、それを来年度予算に生かしていくというのがこの委員会の本来の趣旨ではないかと私は思いますが、その中において、通告のない質問を次から次へとされる。  通告というのは、共謀罪について質問する、中身についての問い合わせは拒否なんですよ。国民の皆さんに知っていただきたいと思いますが、どういう御質問をされるんですか、より詳細に教えていただければ細部にわたって丁寧に説明しますと言っても、それは拒否されているんです。そういうことをぜひ国民の皆さんにお伝えしたい。ですから、これは法務大臣もすぐにはお答えできないということは当然のことではないかと思います。  あと、法務委員会でしっかりと御議論いただくべきことを、テレビ中継だからといってこの決算委員会で質問なさるのはどうかという意見もある、こう思うわけでございます。  そこで、御質問でございますが、まず、組織犯罪防止条約をなぜ急ぐのかと言われれば、これはまさに国際的な要望もあるわけでありまして、G7においても日本だけがこの防止条約に入っていない、日本もこの条約を批准するべきだというのは国際的な声としてあるわけであります。  皆さんも政権時代にこれを締結しようという努力をされましたが、そのための担保法がなかったのでできなかったんだろう、こう承知をしているわけであります。  まさに、テロに関する、テロが資金源を得るための活動についての情報の共有、あるいは犯罪者を引き渡すことができるようになるためにはこの条約の批准が必要である、そのための担保法をしっかりと法務委員会で御議論いただければありがたい、このように思う次第でございます。
  67. 山尾志桜里

    ○山尾委員 聞かれたくないことを答えない言いわけに時間を使うことこそ、この委員会の時間の無駄遣いだと私は思いますよ。  私たち民主党政権のとき、三年三カ月、現行法でTOC条約に入れるのではないかと、しっかり当時の平岡法務大臣が法務省に検討をおろしております。安倍政権だって、四年たってようやく出してきたんじゃないですか。  最後に、一つだけお知らせをしたいと思います。  自民党の文書の中に、この共謀罪を使っても監視社会には決してならない、こんな言葉が入っている紙を私も見せていただきました。しかし、まさにこの条約に入らなきゃいけないんだと総理がおっしゃったTOC条約の二十条一項、監視をしてくれと書いてあるじゃないですか。監視社会にならないと言ってみても、条約には監視せよと書いてある。そして、金田大臣自身、メールもLINEも合意を認定する手段になると答弁して、まさにこの条約の電子的その他の形態の監視をやると条約どおりの答弁をしていますよね。  結局、テロ対策に役に立つと説得的な答弁ができないのに、こういった日本の社会を条約に沿って監視社会にしていく。だから、私は、百害あって一利なしで、こんな法案は早く廃案にして本当のテロ対策を話し合おう、そしてまた、性犯罪被害者の人たちが心待ちにしている厳罰化法を先に審議しようと改めて強く申し上げて、きょうの質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  68. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 この際、階猛君から関連質疑の申し出があります。石関君の持ち時間の範囲内でこれを許します。階猛君。
  69. 階猛

    ○階委員 私も、きょうは共謀罪に絡んでなんですけれども、以前、予算委員会では、共謀罪が導入されることによって、表現の自由や集会の自由が萎縮される、萎縮する危険、あるいは一億総監視社会ともいうべき監視が強化される危険、こういったことを述べました。もう一つの危険が私はあると思っています。冤罪の危険です。  きょうは、決算についての審議ということは承知しています。総理には事前に通告していなかったので、直観的な印象でいいんですけれども、もしお答えいただければと思うんですが、冤罪が生じた場合、刑事補償法という法律に基づいて補償金が支払われるんですね。例えば、二十四年度、二十五年度、それぞれ大体、直観でいいんですが、どれぐらい冤罪の方にそういう補償金が払われているというふうに思われますか。お答えください。
  70. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 突然の御質問でございますから、お答えすることができません。
  71. 階猛

    ○階委員 それでは、私がお答えします。  二十四年度では三億四千五百万、そして二十五年度では二億九千七百万。これを多いと見るべきか、少ないと見るべきか、それぞれ受けとめ方は違いがあるでしょう。しかし、金額だけの問題ではないと思います。冤罪の方が、やはりこれだけの金額の方がいらっしゃるということは重く受けとめなくてはいけない。さらにこれがふえるようなことがあってはいけないと私は考えます。  そこで、この冤罪という議論をする上で、総理は最近、国会の中で、悪魔の証明という言葉を言われます。この悪魔の証明という概念は非常に重要なんですけれども、その悪魔の証明というのは法律家の間では半ば常識的な言葉ですけれども、総理のお言葉として、悪魔の証明とはどういう意味なのか、お答えいただけますか。
  72. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 やっていないことを証明するということは極めて困難があるわけでございまして、だから、あなたはやったじゃないかと言う側が物証等を挙げて立証する責任があるということではないかと思います。
  73. 階猛

    ○階委員 まず、そういう悪魔の証明ということが森友学園に関して問題になりました。具体的に言うと、籠池理事長はさきの証人喚問で、首相夫人から寄附として百万円を受け取ったというふうに言われました。しかし、首相夫人は、そういう事実がなかったというふうに主張しています。なかったと言う方が証明するのは、悪魔の証明で、難しいということを総理はおっしゃったんだと思います。  しかし、これと同様のことが共謀罪でも起こり得るということを指摘したいと思います。  例えば、AさんとBさんとの間で、先ほど山尾さんからも指摘がありました二百七十七の罪のどれかで共謀があったかどうか、これが刑事裁判で争いになったとしましょう。被告人のAさんは、共謀がなかったというふうに主張したとします。ところが、証人で呼ばれたBさんは、共謀があったというふうに主張したとします。目撃者はおらず、密室の中でその共謀の有無があったかどうか争われている。  そういう中で、密室での共謀の有無が争点となった場合、真実は共謀がなかったという場合であっても、被告人のAさんにおいて共謀がなかったことを証明するのは総理のおっしゃる悪魔の証明に当たって、冤罪が生じる危険は高いのではないかというふうに考えますが、総理、いかがですか。
  74. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 私が森友学園についてお話をした件については、そもそも寄附はしておりませんが、もし寄附をしていたとしてもこれは犯罪ではない。感謝こそすれ、犯罪ではないわけでありますから、これと同一に議論していただきたくないと思うわけでありますが、テロ等準備罪の立証についても、他の多くのひそかに行われる罪の場合と同様の方法で、刑事訴訟法の規定に従い、必要な立証を適切に行うことになると考えられます。すなわち、共犯者の供述もテロ等準備罪の証拠となるものでありますが、テロ等準備罪の立証についても、証拠により合理的な疑いを差し挟む余地がない程度の立証ができているか裁判所により厳しくチェックされることとなると承知をしております。
  75. 階猛

    ○階委員 密室での共謀の場合を念頭に置いています。  昨年刑事訴訟法が改正されて、来年からは刑事免責制度という制度がスタートします。これは何かといいますと、検察官がこの制度を使うことを裁判所に請求して認められれば、証人は、自分も罪に問われるようなことを証言しても、それを根拠に有罪とされることはない。共謀がないのにあったと言う証人が今後出やすい仕組みが導入され、来年からスタートするわけです。  こうした中で、実際の刑事裁判では、被告人の側でも法廷で被告人質問に答えることになります。共謀の事実があったという証言を否定しなければ、当然有罪になってしまう。  この共謀罪や陰謀罪、今は二十一しかありませんが、二百七十七に広がることで、総理が言うところの悪魔の証明が被告人の負担として生じる、この危険性が大いに高まるというふうに思いますが、そうした危険が高まるという認識は総理にはありますでしょうか。総理にお尋ねしています。
  76. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 かつて政府が国会に提出した法案における組織的な犯罪の共謀罪においても、不当に処罰範囲が広がる危険性があったとは考えていないわけでありますが、今回、より明示的にこの二百七十七に絞らせていただいたわけでございます。  これは、組織的な犯罪の共謀罪は、重大かつ組織的な犯罪実行の共謀行為に限り、その危険性の高さに着目して処罰することとし、かつても厳格な成立要件を定めていたわけでありますが、しかしながら、組織的な犯罪の共謀罪に対しては、国会審議の過程において、正当な活動を行う団体も対象となる、内心が処罰されることになるとの不安や懸念が示されたところであります。  そこで、政府において、こうした国会における審議の過程において示された不安、懸念等を踏まえつつ、どのような法整備を行うことが適切か時間をかけて慎重に検討してきたところでありまして、その結果、適用対象となる団体を組織的犯罪集団に限定し、計画行為に加えて実行準備行為があって初めて処罰の対象となるなど、一般の方々が処罰の対象とならないことをより明確にすることにしたところでございます。
  77. 階猛

    ○階委員 今、総理の方から、従来の共謀罪よりも成立範囲を絞ったという趣旨の御答弁がありました。  そこで、確認ですけれども、従来の政府案については問題があった、この政府案では私が述べたような冤罪の危険あるいは監視の危険あるいは萎縮の危険、やはりこうしたものがあるから従来のものはもう出さない、新しいものを出すんだ、こういうお考えということでよろしいですか。
  78. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 今申し上げましたように、従来のものにおいても、いわば犯罪を結社の目的とする組織に限るということを明示的に書いてはいないわけでありますが、事実上そのオプションをとっておりますので、実際に捜査等をする場合は事実上限られてくるものでありますが、しかし、それを明示的に限るべきかという発想には至らなかったわけでございまして、今回のテロ等準備罪につきましては、それを明示的に書き、かつ、準備行為を行うということも、実行準備行為があって初めて処罰の対象となるということになったわけであります。  では、前のものにおいては相当範囲が広かったかといえば、それはそうではなくて、実際に捜査を行う上においては、今回と同じように相当絞られてくるもの、そのように考えられているわけであります。
  79. 階猛

    ○階委員 これは大事なところですので確認したいんですが、従来の法案は問題があったので、それを絞って今回出し直したというのか、それとも、従来のものも問題はなかったけれども、ちょっと印象が悪かったので実質的に同じものを出したのか、どっちなんでしょうか。
  80. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 これは若干説明するのが難しいところなんですが、従来のものも明示的に組織による犯罪ということに限っていることを書いていないわけでありますが、しかし、実態としては、事実上そのオプションを既にとっているわけでございますので、実際に捜査を行う段階においては、例えば飲酒運転などは事実上対象にはならないわけでありますが、パレルモ条約が要求している四年以下ということで全て対象としていたわけでありますが、実際はこうしたものは対象とならないわけであります。  今回はそれをしっかりと明示的にいわば組織犯罪、かつ準備行為を行うということを明示的に書くことと同時に、その中でしっかりと二百七十七に絞り込むということ、あらかじめそれをお見せしたということでございます。
  81. 階猛

    ○階委員 今総理は大事なことを三つおっしゃいました。まず、組織的犯罪集団という概念が今回新たに入りましたけれども、これは従来の法案でも解釈上同じようなことで考えられてきた、それを明文化したと。それから、罪の数は限定したと。もう一つは、準備行為という概念が加わって、これも罪を限定するものだと。  つまり、従来のものよりは狭まっている、従来のもので問題となった部分は改善した、こういうことでいいわけですよね。
  82. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 正確には法務大臣から答弁させますが、従来のものであったとしてもこれはいわば絞られたはずでございまして、いわば犯罪を目的とする組織、犯罪集団が行うものであります。ですから、それは従来のものであったとしても限られたはずでございますが、しかし、当時は、そのことによってこれを限っていくという発想がある意味では欠如していたわけであります。  結果としては、実際、以前の法案におきましても大体これは限られてきたわけでございますが、しかし、今回、さまざまな御批判がある中において国民の不安を払拭する上においては、実際はいわば明示的にあらかじめ限ってお示しをすることができるのではないかという発想に至ったわけでございます。かつ、プラス犯罪の準備行為、実行準備行為が新たに加えられたわけでございます。つまり、その前の段階においては、犯罪組織が行う、組織犯罪として行われるものということにおいては前回もそれは同じであった。しかし、今回は明示的に書いた。対象の件数においては、前回は限られていなかったんですが、しかし、今回は実際に、では捜査を行う対象としてはそうだなと。  先ほど、わかりやすい例としては、酔っぱらい運転等は、いわば犯罪集団が犯罪を行うために酔っぱらい運転をしたのではかえってその行為を成就させる上においてはマイナスでありますから、これはあり得ませんね。ただ、四年以下だから前回は入っていたけれども、今回はそういうものは排除するという発想に至ったということでございます。
  83. 階猛

    ○階委員 長々とお答えいただきましたけれども、組織的犯罪集団は従来と同じ考え方で明確化したということは確認できました。一方で、準備行為が新たにつけ加わったというお話でした。  そこで、法務大臣に伺います。  準備行為は、共謀とは違う、プラスアルファで設けられた新たな概念、この条文でも準備行為という言葉が出てきておりますけれども、本当にそういう新たな概念なんだろうか。私は、共謀との境目は極めて微妙ではないかなと考えております。  何を申し上げたいかといいますと、例えば犯罪の共謀があったとします。そして、共謀に基づいて犯行計画を紙にしたためたとします。この紙にしたためる行為、これは準備行為なのか、それとも共謀行為の一環としてなされたものなのか。これは成案が出てからお答えするということで留保していた問いでございますので、ぜひ明確に御答弁ください。
  84. 金田勝年

    ○金田国務大臣 実行準備行為とは、計画とは別の行為であって、計画に基づき行われる資金または物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為をいうわけであります。  一般論として申し上げますと、計画をした後に時間と場所を変えて犯罪の実行についてさらに具体的に話し合う行為は、通常は、計画を立て、またはこれを練るものにすぎない、計画とは別の行為とは言えないために実行準備行為には当たらないものと考えられますし、計画をした後に計画内容を紙に書きとめる行為、いわゆるリマインドメールを送る行為についても、通常は、先行する計画の内容を確認するものにすぎない、したがって、計画とは別の行為とは言えないため、これも実行準備行為には当たらないものと考えられるわけであります。
  85. 階猛

    ○階委員 準備行為には当たらないということになりましたけれども、そうすると、準備行為というのは、本当に危険性のない行為を処罰する、危険性のないこういう準備行為とするというふうに大臣は言っていますけれども、危険性のない行為というのはほとんど少なくなってきて、結局、予備罪で処罰するのとほとんど変わらなくなりませんか。予備罪より手前で処罰すると言っていますけれども、今言ったようなことも準備行為に当たらないというのであれば、もう予備罪があれば十分ということになりませんか。いかがですか、大臣。
  86. 金田勝年

    ○金田国務大臣 階委員にお答えをいたします。  テロ等準備罪は、組織的犯罪集団が関与する計画行為及び実行準備行為が行われた場合には、総体として危険性の高い行為であることを根拠として処罰するものであります。したがって、テロ等準備罪は、危険性が認められないといったような行為を処罰するものではありません。
  87. 階猛

    ○階委員 計画をしました、そして準備行為をしました、そこで処罰するとおっしゃっておりますけれども、計画の範囲が、書面をしたためることも計画には含むんだというふうに言われました。  計画の範囲が大変広くて、準備行為が成立する幅は狭いような気がしますけれども、そうであれば、現行の予備罪を、足らざるものを補えば十分ではないかと私は考えますけれども、その点について御見解をお聞きしたいんですが、どうですか。現行の予備罪じゃだめなんですか。
  88. 金田勝年

    ○金田国務大臣 階委員にお答えをいたします。  TOC条約というのは、御承知のように、重大な犯罪を行うことの合意または組織的な犯罪集団への参加の少なくとも一方の犯罪化を義務づけております。  しかし、現行法上参加罪は存在しない上に、共謀罪、陰謀罪が設けられているのはごく一部の犯罪にすぎません。これに加えて、予備罪は予備行為を処罰するものであって、合意を処罰するものではありません。その上に、予備罪は客観的に相当の危険性がなければ処罰の対象にもならないということでございまして、したがって、TOC条約を締結するためにはテロ等準備罪の創設が必要となってくるわけであります。
  89. 階猛

    ○階委員 今何を議論しているかというと、今回、共謀罪、陰謀罪、現行法では二十一しかないものを、プラス二百七十七、加えるという話になっております。ただし、それを加えるときに、単なる共謀罪、陰謀罪ではなくて、準備行為も要求するということを言われています。準備行為を入れるということは、予備罪、準備罪と実質的に同じことになるのではないかということを私は問題提起しております。  条約の話もされましたけれども、条約上も、必要があれば、合意だけではなくて、合意を促進するような行為、これを設けて条約の要件を満たせるということを言っております。促進する行為ということで予備罪、準備罪があればいいのではないかというふうに考えますけれども、それではだめだという根拠を、大臣、先ほど来聞いていますけれども、もうちょっとわかりやすく言ってもらえませんか。
  90. 金田勝年

    ○金田国務大臣 階委員も御承知のとおりでありますが、予備罪は合意処罰するものではありませんので、TOC条約上、その国内担保法としての要請を満たすものにはなりません。
  91. 階猛

    ○階委員 予備罪は合意ではないですよ。ただ、条約では、促進する行為を合意に加えて要求してもいいということになっています。予備罪、準備罪というのが日本の法律の中ではあるわけですから、その促進する行為は予備罪、準備罪でいいのではないか、そういうことを私は言っております。  逆に、予備罪、準備罪ではない、予備罪、準備罪ではだめだというのに、今回の法案名といいますか罪の名称をわざわざテロ等準備罪という名前にしているわけですね。予備罪、準備罪ではないというのであれば、それにふさわしい名前にすべきだと思います。  実際、罪の名前、長ったらしい名前ですけれども、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画という表題がついております。従来は組織的な犯罪の共謀と言われていました。だから共謀罪というふうに言われていますね。  今回、このテロリズム集団とかあるいは準備行為とかはいわゆる飾り言葉、修飾語なわけです。修飾語なわけでして、こういうものを取っ払って根幹となる言葉だけを選んでいけば、重大犯罪遂行計画罪というような言葉が適切ではないかと私は思います。  ちょっと質問が戻って、総理に質問すべきことでしたので、総理にお聞きしますけれども、このテロ等準備罪という名称ではなくて、法文に忠実に重大犯罪遂行計画罪、こういった言葉で議論した方が建設的な議論になると私は考えます。もし総理がそういう名称で議論していただけるのであれば、我々も、共謀罪という名称ではなくて、同じ土俵で、重大犯罪遂行計画罪なるもので議論することを検討してもいいと思います。テロ等準備罪という名称にこだわる必要はないと思いますが、総理にお願いします。
  92. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 名称においては、政府あるいはまた与党においてもいろいろな議論があったところでございますが、テロ等準備罪という呼称は、罰則の実態を反映したものとして適切であると考えています。  すなわち、本法律案の第六条の二は、テロリズム集団を含む組織的犯罪集団による重大犯罪の実行着手前の段階での検挙、処罰を可能とし、こうした犯罪による重大な結果の発生を未然に防止することができるようにしようとするものであります。  そこで、国内外の犯罪実態を考慮しますと、組織的犯罪集団のいわば典型としてテロリズム集団があるわけでありまして、テロリズム集団による重大犯罪の典型がテロであります。そして、テロ等準備罪は、計画行為に加えて実行準備行為が行われたときに初めて処罰するものでありまして、テロ等準備罪という呼称は、こうした罰則の実態を端的に反映したもので、国民の皆様に本罪の内容を御理解いただく上で適切である、このように考えたところでございます。
  93. 階猛

    ○階委員 これからもこの共謀罪については議論が続くわけですけれども、きょう確認できたのは、組織的犯罪集団という概念は従来と変わらないけれども、法文上明確にした。それから、共謀という言葉が二人以上で計画に置きかわっていましたけれども、きょう時間がなくて確認できませんでしたけれども、これも従来と概念は変わらないということを事務方に確認しております。  問題は、準備行為の概念がつけ加わったので成立範囲が絞られているというふうに大臣はおっしゃっているわけですけれども、きょうの議論では、まだそこは怪しいのではないかと私は思っています。  そして、罪の名前。やはりこの表題を忠実に国語的に読めば、テロ等準備罪というのは飾り言葉だけを取り出してくっつけたようなもので、これは国民をミスリーディングする、印象操作するものと言わざるを得ないと思います。だからこそ私たちは正しい言葉で建設的な議論をしたいということを申し上げまして、質問を終わります。  ありがとうございました。
  94. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、宮本徹君。
  95. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 日本共産党の宮本徹です。  きょうは、トランプ政権のシリア攻撃と北朝鮮の核・ミサイル開発への対応について伺いたいと思います。  シリアで化学兵器と見られる攻撃で多くの犠牲者が出たと報じられる中、アメリカのトランプ政権はシリアへのミサイル攻撃を行いました。化学兵器の使用は、誰によるものであれ、断じて許されません。国際社会が一致協力して化学兵器使用の真相を突きとめ、使用した者に厳しい対処を行い二度と使わせない、この取り組みが必要です。  問題は、国連の場で真相を究明しようと議論しているさなかにアメリカが一方的にシリアへの攻撃を行ったことにあります。  総理は、アメリカの行動を受けて、理解、支持を表明されました。しかし、国連憲章では武力行使は原則禁止されております。例外的に武力行使が認められるのは、自衛権の行使か、安保理決議に基づく制裁の場合だけです。総理、今回のアメリカのシリア攻撃はこのどちらに当てはまるんでしょうか。
  96. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 国際法上の解釈であろうと思うわけでございますが、いわば武力行使を行ったのは日本ではないわけでございますので、米国の説明を待ちたい、このように思っております。
  97. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 極めて無責任な説明ですね。国連憲章では武力行使が原則禁止されていますよ。  では、アメリカが武力行使をしていいという安保理決議は、岸田外務大臣、ありますか、今回の問題で。
  98. 岸田文雄

    ○岸田国務大臣 まず、安保理決議は存在しません。  あと、武力行使については、国連憲章五十一条と七章の集団安全保障がありますが、五十一条の場合は国連への報告が義務づけられています。今現在、報告が行われたとは承知しておりません。
  99. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 ないということですよ。安保理決議もない、そして国連に対しての報告もない。アメリカに聞くまでもなく、国際法違反というのは明々白々なんじゃないですか。  総理はこの間、トランプ大統領と電話会談をされておりますが、トランプ大統領に対して国際法上の根拠をただしたんですか。
  100. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 今回の米国の攻撃については、従来から御説明をさせていただいているわけでございますが、米国が化学兵器の拡散そして使用を断じて許さないという、この米国の決意に対して我々は支持をしたところでございます。そしてまた同時に、今回の措置についてはこれ以上の事態の悪化を防ぐためのものであり、我々は理解をすると申し上げているところでございます。  そして、国際法上どうなのかということにつきましては、まさに今外務大臣から御説明させていただいたとおりでございまして、国連に対して報告をするのは米国でございまして、日本は米国の説明を待ちたいという立場でございます。
  101. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 つまり、ずっと待っているだけで、トランプ大統領とせっかく電話されたわけでしょう、国際法上の根拠なく武力行使はしちゃいけないんですよと、そういうことをただすこともされなかったんですか。
  102. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 現在、東アジアについても安全保障環境が大変厳しさを増していることは御承知のとおりでございまして、北朝鮮が累次にわたるミサイル発射そしてまた核兵器の能力を確保するための実験を繰り返しているわけでございます。そして、化学兵器についても相当量を既に保有しているのではないか、こういう状況がある中において、化学兵器を含む大量破壊兵器の脅威が深刻さを増す中において、国際秩序の維持と同盟国を初め世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを高く評価しているところでございます。  いわば、我が国の安全を守る、そして国民の生命と財産を守るためには我々は何をなすべきかということを真剣に考えなければならないわけでございまして、その中において、コミットメントを我々は高く評価したところでございます。我々は評論家ではないわけでありますから、やはり国民の命を守るという大きな責任を私も政府として背負っている中において、米国のこのコミットメントを我々は高く評価しているところでございます。  一方、この法的根拠等々につきましては、先ほど来答弁しているとおりでございます。
  103. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 つまり、総理はいつも、法の支配、法の支配、こういうことを強調されるわけですよね。しかし、アメリカが軍事行動をする際には法の支配というのはどうでもいい、これが総理のとっている姿勢ということになりますよ。  私は、国際法違反の軍事行動を認めていけば、化学兵器使用というこの国際人道法違反をただしていく足場も失っていくことになることを厳しく指摘しておきたいというふうに思います。  この問題とかかわって、次にお伺いしたいのは北朝鮮の問題であります。  アメリカのティラソン国務長官が、テレビのインタビューで、シリアに対するミサイル攻撃から北朝鮮が受け取るメッセージは何かと問われて、国際規範や合意に違反し、約束を実行できず、他国への脅威となるならば、いずれの段階で対抗措置がとられるだろうというメッセージだと述べたということでございます。軍事行動も辞さないと、公然たる軍事的威嚇なわけです。これに対して、昨日、北朝鮮は弾道ミサイルの発射というさらなる挑発行為に出るということになりました。  まさにチキンレースになってきているのではないか。軍事的対抗がこのままいけばどんどんエスカレートして、最悪の場合は戦争という事態にもなりかねない大変危うい状況だと私たちは考えております。きょうの報道を見ていましても、トランプ政権の高官の方は、きのうのミサイル発射が核実験だったら別の行動をとったというような報道もされているわけですよね。しかし、絶対にこの地域で戦争という道に進んでいってはならないですし、絶対に戦争を起こしてはならないというふうに思います。  そこで、総理に改めて、北朝鮮の核・ミサイル開発問題の原則的な解決方向について確認をしたいと思います。  北朝鮮の核・ミサイル開発は、安保理決議違反、日朝平壌宣言違反であり、断じて許されません。これに対して、この間、国連では、核・ミサイル開発を断念させるために、安保理決議で経済制裁の措置を強化してまいりました。そして、中国も安保理決議に沿って、石炭の輸入を二月から年末まで停止するということを決定いたしました。  安保理決議では、平和的、外交的かつ政治的解決、これを何度も確認してきたわけです。しかし、先制攻撃というやり方がとられれば、この間の平和的解決を目指してきた国際社会の努力が無になってしまうというふうに思います。  総理に改めて確認したいと思いますが、今重要なことは、国際社会が結束して経済制裁の厳格な実施、強化を行う、そして外交交渉の中で朝鮮半島の非核化を目指す、平和的解決を目指す、このことなんじゃないでしょうか。
  104. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 これは、宮本委員、確かにおっしゃるとおりなんですよ。おっしゃるとおりなんですけれども、実際そのことを国際社会で実行させるためにどうすればいいかということを真剣に考えているわけであります。  残念ながら、我々が北朝鮮に対してあるべき姿を説いて、わかりました、そうしますということにはならなかったんですよ、二十数年間。私もずっとこの問題に向き合っておりますが、何回もこちらが善意を示して、彼らも善意を示すかもしれないと考え、我々がいわば一方的に彼らに対してさまざまお米の支援等をしたこともありましたが、残念ながらその答えがほとんどゼロあるいはマイナスだったことは事実であります。  つまり、あくまでも行動対行動において対応していくと同時に、やはり圧力をかけなければ残念ながら彼らは話し合いの場に出てこないのも事実でございます。  思い出していただきたいんですが、小泉総理が初めて訪朝しました、あの年の初めに何が起こったかということをよく考えていただきたいと思うんです。当時のブッシュ政権が北朝鮮に対して悪の枢軸と、いわば北朝鮮を名指ししたわけであります。その中で北朝鮮が対応を変えていき、日本との対話を求めてきたのは事実でございます。  そういう中において、今回、トランプ大統領が戦略的忍耐からあらゆる選択肢がテーブルの上にあるという形で北朝鮮にさらなる圧力をかけていることを我々は評価しているわけでございますが、同時に、外交交渉によって問題が解決されることが望ましいことは言うまでもないわけであります。  北朝鮮は、核、ミサイル問題に関するこれまでの安保理決議を累次にわたり無視してきており、我が国としては、北朝鮮がこのような姿勢を改める上で、米国や韓国と緊密に連携しつつ、中国に対し、さらに大きな役割を果たすよう働きかけを行っていきます。同時に、北朝鮮に対し、韓国、米国、中国、ロシアなどの関係国と緊密に連携し、さらなる挑発行動を自制し、安保理決議を即時かつ完全に履行し、核・弾道ミサイル計画を放棄するよう強く求めていく考えでございます。
  105. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 圧力をかけないと対話に応じない、それはそのとおりですよ。問題は、どう圧力をかけるのかということだと思うんですよね。  この間、国際社会は、日本政府も提案して、経済制裁をより強化しよう、中国を含めて厳格に実施しよう、こういう方向で圧力をかけてきたわけでありますよ。それとトランプ政権が今やろうとしている圧力は全く違いますよ、軍事的威嚇ですよ。場合によっては軍事行動も辞さない、こうなればお互いにチキンレースになっていって本当に戦争になりかねない、私たちはそのことを危惧しているわけです。  きょう、総理に確認したいことがあるんですね。  総理は、この間、トランプ大統領から、あらゆる選択肢がテーブルの上にあると何度も伝えられてきたと。外務省のホームページにもあります。そして、総理はトランプ大統領の姿勢を評価されているわけですが、あらゆる選択肢がテーブルの上にある、軍事的選択肢も含めてある、こう伝えられて総理は何とおっしゃったんですか。北朝鮮への先制攻撃というオプションはだめですよと、これをはっきりおっしゃったんですか。
  106. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 今、宮本委員は経済制裁が当然のことであるようにおっしゃっているんだけれども、しかし、経済制裁をすべきだと私が申し上げた当時、二十年前、多くの人たちが、共産党を含めて皆さん懐疑的だったじゃないですか。あのときは、経済制裁をすれば相手を刺激して戦争に至るということで随分私は非難されましたよ。でも、それはそうではなかったことが今既に明らかになっているということは申し上げておきたい、こう思う次第でございます。今、宮本さんではなくて別の方から、共産党の方からやじが飛んでおりますが、私は、今までの経緯について、ずっとこの問題について対応しておりますから、事実を申し上げているわけでございます。  そこで、北朝鮮については、十五日の軍事パレードにおいては新型ミサイルと推定されるものを含め七種類の弾道ミサイルを公開し、十六日には弾道ミサイルの発射を試みるなど軍事力を誇示していますが、外交努力を通じて平和を守ることが重要であることは言うまでもないわけでありまして、同時に、対話のための対話では意味がないわけであります。北朝鮮が問題の解決に向け真剣に応じるよう、圧力をかけていくことが必要であります。そのことを私たちは今までの北朝鮮の対応から見て学ばなければならないんですよ。それは、建前を述べるのは結構ですけれども、残念ながらそれでは北朝鮮が動いてこなかったのは事実でございます。  どうやって北朝鮮を動かすかということを今までの経験から学ばなければならないわけでありまして、今回、いわば戦略的忍耐を持って我々が対応してきた中において、金正日委員長は二十発の弾道ミサイルの発射を行ったわけでありまして、父親が長い任期の中で行った弾道ミサイルの発射よりも多くの弾道ミサイルを既に発射し、かつ能力を向上させているというのが残念ながら冷厳なる事実でございます。彼らに時間を稼がせてその能力を向上させればもっと危機の水準が高まっていくわけでありますから、その中において、より大きな圧力をかけていく。  当然、中国もこの危機を十分に認識していただき圧力をかけていただくことが大切であって、どのように中国も含めて国際社会が圧力をかけていくかということが重要であろうと考えるわけでございまして、その中において、トランプ政権はこれまでの戦略的忍耐という考え方はとらないことを明らかにしており、全ての選択肢がテーブルの上にあるという考え方に立って問題に対処しているということを我が国としては評価しているところでございます。
  107. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 我が党は、経済制裁については、先ほど穀田さんからのやじもありましたように、賛成をしてきております。  その上で、先ほどの話を聞けば、あらゆる選択肢だということを言われて、評価する、評価するということを言っているわけですけれども、評価するということを言えば、先制攻撃を認めるという話になっていくじゃないですか。私、もし先制攻撃ということになれば取り返しのつかない事態になるというふうに思いますよ。  総理に思い起こしていただきたいことがあります。  一九九四年、私はまだ学生でしたが、アメリカが北朝鮮の核施設への先制攻撃を検討し、戦争の一歩手前まで行ったことがありました。そのとき、当時の韓国の金泳三大統領が、おびただしい犠牲が出るとクリントン大統領を説得いたしました。  金泳三元大統領の回顧録にはこうあります。電話してきたクリントン大統領を厳しく追及した、自分が大統領でいる限り韓半島を戦場にすることは絶対にだめだ、北は即時、休戦ラインから南の主要都市を一斉に砲撃するだろう、こう書いてあります。  一方のクリントン氏の回想録を読むとこう書いてあります。もし軍事攻撃に踏み切った場合、甚大な犠牲者が双方に出るという厳しい予測も三週間前に報告されていた。このときは、カーター元大統領が訪朝して危機は回避されるということになりました。  このときの経緯、総理もこうした経緯は御存じですよね。
  108. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 先ほど、経済制裁については、二〇〇四年に私たちが経済制裁を可能にする法律をつくるべきだということを申し上げたときには、共産党はそういう態度ではなかったんですよ。その後、この法律ができて実際に制裁を行う中においては皆さんは賛成しているかもしれませんが、しかし当時はそうではなかったのは事実ということをはっきりと申し上げておきたい、このように思います。  そして、朝鮮半島の危機、アメリカはクリントン政権であったわけでございますが、カーター大統領が行って、その後、事実上KEDOの合意に至ったわけでございます。KEDOの合意に至った、しかし、同時に、日本は一千億円お金を出しましたよね。小さな十メガワットの黒鉛減速炉をやめさせて、しかし、そのかわりにいわば軽水炉型の大型のちゃんとした原子力発電所をつくりますよと、我々は一千億円出して、韓国は三千億円お金を出して、それができるまでアメリカが、五十万トンだったかな、毎年毎年重油を提供する、こういう合意をしたんですよ。でも、その合意をした当初から実は彼らは、ウランの精製を行うということ、遠心分離機を購入してウラン型の核兵器をつくるということを始めたわけでありまして、そうしたら、それがその後明らかになって事実上KEDO合意は終わるわけでありますが、日本は一千億円の負担、事実上全部ではありませんが、相当多くを出したのも事実であります。  ですから、これが果たして本当によかったかどうかということも十分に考えなければならないわけでありまして、国際社会を欺いて、彼らは数個の原子爆弾になるウランの精製、あるいはプルトニウム型のものを手に入れていたのも事実であります。こういう実態も、残念ながらそう美しい物語では終わっていないんですよ、そうなったということも、この現実も共産党の皆さんにも直視をしていただきたい。  ですから、彼らにやめさせるためには何をすればいいかということと私たちは真剣に向き合わなければいけないということでございます。
  109. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 二〇〇四年のお話をされましたけれども、私たちは、制裁のための制裁じゃだめだ、対話に持ち込むための制裁が必要だということをその時点では主張したわけですよ。  さらに、アメリカが今本当に先制攻撃をすればどうなるのかということです。  アメリカのカーター前国防長官、安倍総理もお会いだと思いますけれども、最近のテレビのインタビューでこうおっしゃっています。米国が北朝鮮を先制攻撃すれば北朝鮮は韓国を攻撃するだろう、その戦争は朝鮮戦争以来見たこともない極めて破壊的なものになるだろう、こう警告されているわけですよ。  総理は、アメリカが先制攻撃を行えば韓国そして我が国にもおびただしい犠牲が出る、こういう認識はお持ちじゃないんですか。私は、総理がやるべきは、トランプ政権に対して、軍事的選択肢、先制攻撃という選択肢は絶対だめだと、このことを説得することだと思いますよ。どうですか。
  110. 安倍晋三

    ○安倍内閣総理大臣 戦争はもちろんあってはならない、外交的な努力によっても問題を解決しなければならないのは当然のことであります。  だからこそ、宮本さん、北朝鮮に対して国際社会が一致してこんなことはやめろと強く言わなければならないのであって、アメリカにおまえらはやめろと言うことでは私はないんだろうと思います。まず北朝鮮がしっかりとこうした行動をやめなければ北朝鮮の未来はないんだということを国際社会が一致協力して示していくべきだろう、このように考えております。
  111. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 北朝鮮に対して国際社会が一致してやめろと言う、当たり前の話ですよ。そのために、この間、国際社会は経済制裁を強化している、安保理決議も採択してきたわけですよ。そして、今、中国も巻き込んでさらに制裁を強化して外交的解決を目指そうということで、国際社会は努力しなきゃいけないときなんですよ。そのときにアメリカが軍事攻撃をやったら、これはまさにおびただしい犠牲を生み出す、もう大変な事態になるわけであります。  総理がやるべきは外交解決のためのイニシアチブを発揮することであって、そして、トランプ大統領に軍事的選択肢は絶対とってはならないと、このことを説得すべきだということを強く申し上げまして、質問を終わります。
  112. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、松浪健太君。
  113. 松浪健太

    ○松浪委員 日本維新の会の松浪健太であります。  冒頭、北朝鮮は昨日、弾道ミサイルを発射いたしました。我が党は、先週の十二日にも、国会全体で危機意識を共有すべきだということで、安全保障委員会の早期開催を求め、各党に要請書を出させていただいたところでありますけれども、残念ながら、先週は森友問題で国会がとまるなど、やはり国会はコップの中の嵐に終始したと言わざるを得ません。  改めまして、安全保障委員会の至急開会を求めまして、質問に入らせていただきます。  冒頭、この決算委員会のあり方については、先ほど、私の後任の決算委員長でありました石関議員の方からも、これは与野党ともに協力しないと進まないんだという問題もありました。  二十四年、二十五年という随分と前の決算をしているわけでありますので、今回これで総括を上げれば、並行して二十六、二十七の議論が進んでおりますので、今国会で終わらなければ、閉中審査も含めて、委員長には御裁可をいただきたいというふうに思っております。  きょうは、もう決算のことについては重々詰めてきましたので、先ほどから拉致問題等も話がありました。よく、アメリカなんかで拉致の問題に触れますと、国会議員がアメリカに行くと、日本も拉致しているじゃないか、離婚問題で子供たちが帰ってこないんだよと。これは向こうではアブダクションという強い言葉で言われるわけであります。  テロ等準備罪、国際組織犯罪防止条約に加盟するということが我が国では課題になっているわけですけれども、ちょうどタイムリーに、昨日の産経新聞が、私が二月に総理それから外務大臣にもこの議論をさせていただいた状況を載せてくれました。そして、この問題は実は四月六日の日にもアメリカの下院の人権小委員会で取り上げられるに至っておりまして、国際問題としては実はテロの問題よりも国際的な注目が大きい問題ですので、本日取り上げさせていただきます。  前回、ゴールドマン法という法律をこの国会で初めて取り上げさせていただきました。きょう、資料の二枚目につけておりますけれども、アメリカでできた法律でありまして、子の連れ去りについては実務、公式、国賓の訪問の延期または中止というまさに外交問題に発展するし、そしてこれは安全保障関連支援の撤回、制限または停止というところまでいくんだという毅然とした姿勢をアメリカが示したものであります。  外務省も当時、余りこれを理解していないということでしたので、そのとき、私の質問に合わせて、この資料は外務省に正式に訳をしていただいたものであります。  そのときに、岸田大臣と私のやりとりの中で、これは使われていないんだということ、そして同法が安全保障に影響を及ぼすことは考えにくいというような楽観的な言葉がありまして、これは岸田大臣がどうこうというんじゃなくて日本の外務省全体の姿勢、政府全体の今までとってきた姿勢だと思うんですけれども、私はやはりこの答弁は楽観に過ぎるんじゃないかということを指摘いたしました。  そこで、人権小委員会のスミス委員長はこの言葉を捉えられて、アウトレージャスという非常に強い言葉、ビートたけしさんのやくざ映画で「アウトレイジ」というのがありましたけれども、激怒とか非道な行いとか、アウトレージャスクライムというと極悪な犯罪とかですね、非常に強い言葉で非難を行った。日本の外務省にも、このやりとり、言葉尻を捉えれば幾らでも反論はあろうかと思いますけれども、やはりこれまでの司法のあり方、国のあり方、こうしたものがこうした強い言葉になってあらわれていると思います。  これまで人権問題でアメリカの議会においてこのような強い非難を受けることは私は極めてまれなことじゃないかと思うんですけれども、岸田大臣、いかがですか。
  114. 岸田文雄

    ○岸田国務大臣 我が国の人権状況については、例えばアメリカ国務省が毎年連邦議会に提出している米国務省人権状況報告書というものがありますが、毎年出されているこの報告書の中でいろいろ指摘をされています。  その表現の強さについては、どれが一番強いのかというのを一概に申し上げるのは難しいかと思いますが、少なくとも、国際的な子の連れ去りに関して我が国はハーグ条約等に従って適切に対応していると考えています。  ハーグ条約、平成二十六年四月一日に我が国については発効したわけですが、それ以後、日本から外国への子の返還は二十案件実現しております。そのうち米国については七件実現しています。それから、外国から日本への子の返還は十九件実現しています。米国についても五件実現しています。この条約に従って、実際このハーグ条約等を適切に使い結果を出しているという事実も、ぜひしっかり今後も説明させていただき、理解は得ていきたい、このように考えております。
  115. 松浪健太

    ○松浪委員 今おっしゃったように、適切、適切とおっしゃるんですが、やはり我が国はそれがおくれてきたので、政権に大変優しい論調の産経新聞が「甘い対応 日本に批判」という見出しを打っているわけですから、「「連れ去り勝ち」転換を」ということですから、私は、そこはやはりしっかりと、こういう場合は、国際問題、感情のもつれもあると思いますので、できるだけ前向きに御答弁をいただくのがお互いの信頼醸成につながると思います。  そこで、ユーチューブでもスミス小委員長のゴールドマン法に対する質問、公聴会が見られるわけでありますけれども、大変きつい形で、特に外交でもトランプ政権は随分と今までと違う方針で行っているということでして、この委員長は冒頭、トランプ政権は前の政権がしなかったことを決断できるんだ、ゴールドマン法に定める全ての手段を使うという強い姿勢を示しているわけであります。私が二月の予算委員会でゴールドマン法を取り上げたときと違って、このようにアメリカの小委員長が非常に強い表現を使っていらっしゃるわけですので、これについてはやはり認識を変えないといけないと思うんですが、岸田大臣、いかがですか。
  116. 岸田文雄

    ○岸田国務大臣 米国の公聴会で発言がありましたクック事案については、現在最高裁で係属中でありますので、司法の判断を待ちたいと思いますが、我が国としてハーグ条約等をしっかり適切に活用し対応しているということについては、これからも丁寧に説明をしていかなければならないと思います。しっかりと具体的に努力することとあわせて、説明努力についても引き続きしっかり続けていきたい、このように考えます。
  117. 松浪健太

    ○松浪委員 私の質問の趣旨は、今お答えになったことは当然なんですけれども、このゴールドマン法の趣旨に関して、これが行われないんだというものよりも、やはり非常にシビアにアメリカ等も捉えていると思うんです。これはゴールドマン法に対する認識なので、厳しくこれを捉えておられるのかどうか。そこを手短にお願いします。
  118. 岸田文雄

    ○岸田国務大臣 事案に関連する米国の国内法についても、我が国としてしっかり認識した上で、米国関係者としっかり意思疎通を図っていかなければならないと思います。米国の国内法についても、外務省の立場からしっかり認識を深めていくことは大事であると考えます。
  119. 松浪健太

    ○松浪委員 明確な御答弁をありがとうございました。  それでは、次は法務大臣に伺います。  この公聴会、今大臣がおっしゃったクック事案等にも随分触れてあるわけであります。まさにこのジェームス・クックさんの公聴会なんですけれども、この中で、改正民法七百六十六条の解釈について、これは私が三月八日に法務委員会で行った金田大臣とのやりとりが掲載されているわけであります。もともとは、この改正民法、民主党時代の江田法務大臣の答弁がありまして、江田法務大臣は当時、継続性の原則があるから、だから連れ去った方が得だ、そういうことはあってはいけないんですよということをおっしゃった。  これを私はすっと大臣にお認めいただきたかったんですけれども、英語ですと、アフター・ア・ロングワインディッド・イベージョン・オブ・ザ・クエスチョン、そのときのやりとりがなかなか長くて、ぐにゃぐにゃとあって、僕が何回も聞いて渋々認めたみたいな書き方になっています。  この法務委員会でのやりとり、くたくたやっていたということになると、やはりこの問題を日本は前向きにやっているんだよということを国家で認めていく、政府で認めていくのが当然だと思うんですけれども、お互い両国の信頼醸成のためには一役買うんだと私は思いますので、大臣にはここで、改正民法七百六十六条の趣旨と解釈について、江田大臣の当時から変わっていないんだということをしっかりともう一度、すぱっと手短に確認いただきたいと思いますが、いかがですか。
  120. 金田勝年

    ○金田国務大臣 松浪委員の御質問にお答えをいたします。  民法第七百六十六条というのは、子の親権者や監護者を定めるに当たりましては子の利益を最も優先して考慮すべきことを定めております。  御指摘の継続性の原則とは、裁判所が親権者や監護者の指定をする際の基準として、親子の心理的な結びつきを重視し、それまでの監護状態を継続させることが子の利益にかなうという考え方を指しているものと承知しておりますが、裁判所は、民法第七百六十六条の趣旨を踏まえて、どちらの親を親権者とするのが子の利益に資するかという観点から、さまざまな事情を総合的に考慮して子の親権者や監護者の指定をしているものと理解しております。  したがいまして、御指摘のような考え方のみによって親権者、監護者の指定がされているわけではないものと認識しておりまして、別居する際に子供を連れ去った方が親権者の指定において有利になるんだということにはならないものと理解をいたしております。
  121. 松浪健太

    ○松浪委員 まさに大臣がおっしゃったように、連れ去った者が有利にならないということを今非常に明確にお答えいただいたと思います。  そこで、公聴会でも大変取り沙汰されているのは、日本の司法のあり方も強く非難されているわけでありまして、これは法務省というよりもやはり司法の話なので、大臣が直接手を下すという問題ではないわけでありますけれども、これを私は国際問題とは思いません。これは国内問題でもあるということでありまして、国内では今、超党派で親子断絶防止法の制定を準備しているところであります。  欧米の国は共同親権の国が多いわけで、これが世界の潮流かとは思いますけれども、我が国はそうはなっていないというところで、そこにもそごが生まれているし、司法にやはり大臣が先ほどおっしゃった民法七百六十六条の趣旨がまだ浸透し切っていない、そうした判決も多いのかなと思いますけれども、これまで継続性の原則を過度に用い過ぎた経緯があったのではないかというふうに思います。だからこそ国際問題にも発展しているかと思うんですけれども、継続性の原則を過度に用い過ぎていたのではないかということについて、法務大臣の見解を伺います。
  122. 金田勝年

    ○金田国務大臣 お答えいたします。  先ほど答弁いたしましたように、両親が離婚する際の親権者の指定につきましては、さまざまな事情を総合的に考慮して、どちらの親を親権者とするのが子の利益に資するかという観点から判断がされているものと承知しております。したがって、そのような事情の一つとして、これまでの監護状態を継続させるのがよいのか、それをどの程度重視すべきなのかは個別の事案によっても異なるものでありまして、この点を過度に重視しているという評価は必ずしも当たらないと考えております。  いずれにしましても、民法第七百六十六条の改正の趣旨を踏まえて、個別具体的な事案に応じて、どちらの親を親権者とするのが子の利益に資するかということを最も優先して考慮して判断がされることが重要であると考えております。
  123. 松浪健太

    ○松浪委員 今の御認識は、こうした議論が行われている、それから、まさに先ほどの産経新聞にも「「連れ去り勝ち」転換を」と載っているわけでありますので、法務省の見解としてはいかがかなと思うわけであります。  最後に、先ほどの公聴会では、あすからペンス副大統領も来られて、麻生副総理ともカウンターパートでおありになるということでありますので……
  124. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 時間です。
  125. 松浪健太

    ○松浪委員 はい、済みません。総理にはこうしたまさにアブダクションイシューと言われないような政府としての御対応をお願い申し上げまして、終わります。  ありがとうございました。
  126. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 以上をもちまして平成二十四年度決算外二件及び平成二十五年度決算外二件についての質疑は終局いたしました。  内閣総理大臣は御退席いただいて結構でございます。     ―――――――――――――
  127. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 平成二十四年度決算及び平成二十五年度決算についての議決案は、理事会の協議に基づき、委員長において作成し、委員各位のお手元に配付いたしております。  これより議決案を朗読いたします。     平成二十四年度及び平成二十五年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書に関する議決案   本院は、両年度決算について、予算執行の実績とその効果、会計検査院の検査報告などに重点を置いて審議を行ってきたが、さらに改善を要するものが認められるのは遺憾である。  一 予算の執行状況などからみて、所期の目的が十分達成されるよう、なお一層の努力を要する事項などが見受けられる。    次の事項がその主なものであるが、政府は、これらについて特に留意して適切な措置を執り、その結果を次の常会に本院に報告すべきである。   1 財政健全化については、歳出改革を着実に推進するため、財政の見える化やPDCAサイクルの強化を促す必要がある。政府は、国の財務書類を活用し、政策別コスト情報の詳細な分析を行い、政策評価や行政事業レビューとの連携を一層進めるべきである。     また、決算行政監視委員会においては、国民の負託に応えられるよう決算審査の充実と早期化に取り組むこととしている。政府においても、決算の議決を的確に次年度以降の予算の立案や政策等に反映させるべきである。   2 災害対策については、防災拠点でもある学校施設の耐震化を推進すべきである。また、東日本大震災からの復旧・復興については、被災地域のコミュニティや産業の再生を推し進めるべきである。   3 地方振興については、中心市街地の空洞化等の課題に対応するため、地域の中心街への都市機能の集積と公共交通ネットワークの再編を支援することにより、都市機能の充実を図るべきである。     地方空港については、航空利用者の利便性及び大規模災害時の航空利用の観点から、その機能の向上に取り組むべきである。     また、地域の足として軽自動車が利用されている状況を踏まえ、軽自動車税の経年車重課の税負担の見直しを検討すべきである。   4 社会保障制度については、介護制度を充実させるため、資格、研修修了者の配置基準等を見直して介護職員の人員を確保するとともに、訪問介護・診療などの在宅における介護・診療に対する支援を行うべきである。また、医師、看護師等によるチーム医療を効率よく行うため、一定の研修を受けた介護従事者の役割を拡大して、より幅広い医療行為を行うことができるよう検討すべきである。     妊娠・出産包括支援に当たっては、産科医に対する補助、妊産婦へのメンタルヘルスに関する補助、宿泊型産後ケア事業への補助等の拡充も含め、一層の取組みを強化すべきである。     小児がん拠点病院においては、患児や家族の精神的負担の軽減を図るため、チャイルド・ライフ・スペシャリスト及び病棟保育士の雇用を促進し、その配置を充実させるべきである。     生活保護については、不正受給の取り締まりに一層取り組むべきである。一方、低所得者が安心して暮らすことが出来るよう、公営住宅の供給増のための積極的な対策の実施や都市再生機構の賃貸住宅における家賃減免措置制度の適切な運用等、住宅セーフティーネットに対する取組みを進めるべきである。   5 サイバーセキュリティについては、政府機関等における対策の強化が喫緊の課題である中、日本年金機構の保有している個人情報の一部が流出したことは、年金に対する国民の信頼を損ないかねない重大な事態であり、誠に遺憾である。日本年金機構においては、再発防止に全力で取り組むとともに、政府においてもサイバーセキュリティ関係施策を強力に推進すべきである。   6 エネルギー政策については、電力市場の競争が図られ、利用者への適正な電力供給が行われるよう、政府は電力市場への監視を強化するなど、適切に対応すべきである。   7 交通安全対策については、高齢運転者による交通事故の現状を把握し、高齢者が運転免許証を自主返納しても移動できるような環境の整備を、地方自治体や関係機関等と一体となって推進していく必要がある。     また、運転手による携帯電話等使用中の交通事故について、再発防止のため、自動車運送関係業界、ゲームソフト業界等に対して安全確保の徹底を指導すべきである。   8 横田基地への航空自衛隊航空総隊司令部移転に際して行われた機能補償については、公共補償のルールにのっとり同じ機能のものを補償しているのか、国民がその「妥当性」を十分に判断し得る情報を提供しつつ検証すべきである。  二 会計検査院が検査報告で指摘した不当事項については、本院もこれを不当と認める。    政府は、これらの指摘事項について、それぞれ是正の措置を講じるとともに、綱紀を粛正して、今後再びこのような不当事項が発生することのないよう万全を期すべきである。  三 決算のうち、前記以外の事項については不法又は不当な収入支出は認められないため異議がない。   政府は、今後予算の作成及び執行に当たっては、本院の決算審議の経過と結果を十分考慮して、行財政改革を強力に推進し、財政運営の健全化、行政の活性化・効率化を図るとともに、政策評価等の実施を通じた効果的かつ効率的な行政を推進し、もって国民の信託にこたえるべきである。 以上が、議決案の内容であります。     ―――――――――――――
  128. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 これより討論に入ります。  討論の申し出がありますので、これを許します。宮本徹君。
  129. 宮本徹

    ○宮本(徹)委員 私は、日本共産党を代表して、二〇一二及び一三年度国有財産無償貸付状況総計算書は賛成、これ以外は反対の立場から討論を行います。  決算審査は、この間の政府の政治姿勢に批判の場を与える極めて重要な場です。私たち野党の側は、この間、決算審査を充実するべきと重ねて主張してきました。しかし、今回、二〇一二年度から四年分の決算審査を並行して行うという状況になりました。  決算委員会の理事懇の現場では速やかな審議を申し合わせてきましたが、官邸の意向で安保法制やTPPの審議が優先され、決算審査は後回しにされてきました。与党の責任は重大だということを重ねて指摘し、また、決算審査の一層の充実を求めて、討論とします。
  130. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 これにて討論は終局いたしました。     ―――――――――――――
  131. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 これより順次採決いたします。  まず、平成二十四年度及び平成二十五年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書は、これを議決案のとおり議決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  132. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 起立多数。よって、議決案のとおり議決すべきものと決定いたしました。  次に、平成二十四年度及び平成二十五年度の国有財産増減及び現在額総計算書の両件は、これを是認すべきものと決定するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  133. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 起立多数。よって、両件は是認すべきものと決定いたしました。  次に、平成二十四年度及び平成二十五年度の国有財産無償貸付状況総計算書の両件は、これを是認すべきものと決定するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  134. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 起立多数。よって、両件は是認すべきものと決定いたしました。  お諮りいたします。  委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  135. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――
  136. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 この際、各国務大臣等から順次発言を求めます。今村復興大臣。
  137. 今村雅弘

    ○今村国務大臣 東日本大震災からの復旧復興への対応につきましては、御指摘の趣旨を踏まえ、今後とも一層努力してまいる所存であります。
  138. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、松本国務大臣。
  139. 松本純

    ○松本国務大臣 ただいま御決議のありました災害対策につきましては、国政の最重要課題の一つであると考えており、御決議の趣旨を踏まえ、災害からの復旧復興、今後の災害対策の推進及び強靱な国づくりに向けて、政府一丸となって全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。  交通安全対策につきましては、高齢運転者に係る交通事故の分析を行うとともに、関係機関等と連携しながら、運転に不安を有する高齢者が自主的に運転免許証を返納しやすい環境の整備に向けた取り組みを推進してまいります。また、運転中の携帯電話使用等につきましては、取り締まりや広報啓発を推進し、交通事故の防止を図ってまいります。
  140. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、松野文部科学大臣
  141. 松野博一

    ○松野国務大臣 ただいま御決議のありました学校施設耐震化につきましては、着実に取り組みを進めてきたところですが、御決議の趣旨を踏まえ、引き続き、早期完了に向けて取り組んでまいります。
  142. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、山本農林水産大臣。
  143. 山本有二

    ○山本(有)国務大臣 ただいまの東日本大震災からの復旧復興の決議につきましては、御趣旨を踏まえ、被災地域の農林水産業の再生に引き続き全力で取り組んでまいります。
  144. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、高木経済産業副大臣
  145. 高木陽介

    ○高木副大臣 ただいま御決議のありました件につきまして、まず、東日本大震災からの復旧復興につきましては、中小企業などの施設設備の復旧や企業立地支援により、産業の再生を着実に進めてまいります。とりわけ、福島復興につきましては、被災した方々の帰還に向けたインフラや生活環境の整備を加速し、事業、なりわいや生活の再建など、自立を推進してまいります。  地方振興につきましては、意欲のある地域を重点的に支援することを通じ、中心市街地の活力の維持向上に取り組んでまいります。  また、軽自動車の経年車重課については、軽自動車のグリーン化促進という導入目的や、軽自動車が地域の足としての役割を担う中、車体課税の負担が重いという声などを総合的に踏まえ、車体課税の見直しについての検討を行ってまいります。  電力システム改革につきましては、電力市場の競争が活性化するよう、独立した規制機関である電力・ガス取引監視等委員会が監視を行うとともに、ベースロード電源市場の創設を検討するなど、着実に取り組んでまいります。  運転手による携帯電話などの使用中の交通事故については、安全対策等に関する取り組みを呼びかけるよう、ゲーム業界団体に対して働きかけてまいります。
  146. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、石原国務大臣。
  147. 石原伸晃

    ○石原国務大臣 ただいま御決議のありました財政健全化における歳出改革の推進につきましては、経済再生との両立を図りながら、経済・財政再生計画及び経済・財政再生アクション・プログラム二〇一六にのっとって、歳出全般にわたり、聖域なく徹底した見直しを推進していきます。その際、見える化を徹底、拡大するとともに、改革の点検、評価、政策効果の分析を強化し、PDCAサイクルをしっかりと定着させてまいります。
  148. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、麻生財務大臣。
  149. 麻生太郎

    ○麻生国務大臣 御決議のありました財政健全化につきましては、新たな個別事業のフルコスト情報の把握、開示を試行的に行うなど、政策別コスト情報の改善に取り組んでいるところであります。今後とも、御決議の趣旨を踏まえ、政策評価や行政事業レビューとの連携に努力してまいります。  また、財政の見える化やPDCAサイクルの強化に取り組み、歳出改革を着実に推進してまいります。  また、国会における決算の議決などを翌年度以降の予算編成や政策等に反映することは、予算の効率化、ひいては財政健全化の観点から重要であると認識をいたしており、今後とも的確に反映してまいりたいと存じます。
  150. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、山本国務大臣。
  151. 山本幸三

    ○山本(幸)国務大臣 ただいま御決議のありました地方振興につきましては、御趣旨を踏まえ、地方の平均所得を向上させ、ローカルアベノミクスを全国津々浦々まで浸透させるべく、自助の精神にあふれて頑張ろうとする地域に対して、引き続き、情報面、人材面、財政面からしっかりと支援してまいる所存であります。
  152. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、高市総務大臣。
  153. 高市早苗

    ○高市国務大臣 ただいま御決議のありました軽自動車税の経年車重課の税負担見直しの検討につきましては、御決議の趣旨及びグリーン化機能の強化という制度趣旨を踏まえ、地方財政にも配慮しつつ、対処してまいります。
  154. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、石井国土交通大臣。
  155. 石井啓一

    ○石井国務大臣 ただいま御決議のありました都市機能の充実につきましては、コンパクト・プラス・ネットワークの形成を推進してまいります。  地方空港の機能向上につきましては、空港の利便性向上や安全、安心の確保の観点から取り組んでまいります。  また、住宅セーフティーネットに対する取り組みにつきましては、低額所得者や高齢者など、住宅の確保に配慮を要する方々の居住の安定に向けた取り組みを着実に進めてまいります。  さらに、事業用自動車運転者による携帯電話等使用中の交通事故につきましては、事案発生時の監査、処分等を厳格に実施するとともに、業界団体に対し、安全確保の徹底を指導してまいります。
  156. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、塩崎厚生労働大臣。
  157. 塩崎恭久

    ○塩崎国務大臣 ただいま御決議により御指摘をいただいた点につきまして、御説明を申し上げます。  介護従事者の確保や在宅での介護、診療に対する支援につきましては、決議の趣旨を踏まえ、今後とも関連施策の推進を図ってまいります。  また、一定の研修を受けた介護従事者の役割の拡大につきましては、医療、介護関係者の意見や介護現場での実態等を踏まえ、検討を進めてまいります。  妊娠・出産包括支援につきましては、決議の御趣旨を踏まえ、特に集中的な支援が必要な産前産後を中心に支援を充実させてまいります。  小児がん拠点病院につきましては、患者、家族の心のケアも含めた療養環境の支援のため、専門的人材の配置を引き続き進めてまいります。  生活保護につきましては、決議の趣旨を踏まえ、不正受給対策の強化などに着実に取り組んでまいります。  日本年金機構における情報セキュリティー強化につきましては、平成二十七年十二月に機構が策定した業務改善計画に基づく改革が確実に実施されるよう、厚生労働省においても指導監督を行ってまいります。
  158. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、丸川国務大臣。
  159. 丸川珠代

    ○丸川国務大臣 ただいま御決議にございました日本年金機構における個人情報の流出につきましては、国民の信頼を損ないかねない重大な事態であることを重く受けとめ、同種事案の再発防止に引き続き取り組んでまいります。  また、御決議の趣旨を踏まえ、今後とも、政府機関等に対する監視、監査、原因究明の調査を行うなど、サイバーセキュリティー対策を強力に推進してまいります。
  160. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、加藤国務大臣。
  161. 加藤勝信

    ○加藤国務大臣 ただいま御決議のありました交通安全対策につきましては、先ほど関係の大臣からもそれぞれ御発言があったところでありますが、第十次交通安全基本計画に基づき、関係府省一体となって、地方自治体、関係機関、団体などと連携して、高齢運転者による交通事故防止や、携帯電話など使用中の交通事故防止の取り組みも含め、各種交通安全対策を総合的に推進してまいります。
  162. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、稲田防衛大臣。
  163. 稲田朋美

    ○稲田国務大臣 ただいまの横田基地への航空自衛隊航空総隊司令部移転に際して行われた機能補償につきましては、同事業に関する機能補償内容の決定に際して移設する施設の機能を勘案し、米側と協議の上、適切な機能補償を行っておりますが、今後、同様な機能補償が必要となった場合には、御趣旨も踏まえ、引き続き、適切に対処してまいります。
  164. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 以上をもちまして各国務大臣等からの発言は終わりました。  この際、一言御挨拶申し上げます。  本日をもちまして平成二十四年度決算外二件及び平成二十五年度決算外二件の審査は全て終了いたしました。審査に当たりまして、委員各位の御協力に深く感謝申し上げます。  財務大臣以外の大臣は御退席いただいて結構でございます。      ――――◇―――――
  165. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)、平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)の両件を一括して議題といたします。  財務大臣から両件についての説明を求めます。麻生財務大臣。
  166. 麻生太郎

    ○麻生国務大臣 ただいま議題となりました平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)及び平成二十七年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)の事後承諾を求めるの件につきまして、その概要を御説明させていただきます。  まず、平成二十七年度一般会計予備費予算額三千五百億円のうち、平成二十七年四月三日から同年十二月二十二日までの間において使用を決定いたしました金額は、一千七百九十一億円余であり、その内訳は、消費税の軽減税率制度の円滑な導入、運用に必要な経費等の十八件であります。  次に、平成二十七年度一般会計予備費予算額三千五百億円のうち、平成二十八年二月一日から同年二月五日までの間において使用を決定いたしました金額は、八億円余であり、その内訳は、選挙人名簿の登録制度の見直しに伴う選挙人名簿システムの改修に必要な経費等の二件であります。  以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。  何とぞ御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。
  167. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 これにて説明は終わりました。  財務大臣は御退席いただいて結構でございます。      ――――◇―――――
  168. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、平成二十六年度決算外二件及び平成二十七年度決算外二件を議題といたします。  第一分科会ないし第四分科会は、去る十日審査を行いました。  この際、各分科会主査より、それぞれの分科会における審査の報告を求めます。  第一分科会主査後藤田正純君。
  169. 後藤田正純

    ○後藤田委員 第一分科会の審査について御報告申し上げます。  本分科会は、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府本府、警察庁、金融庁、消費者庁、復興庁、外務省及び環境省所管並びに他の分科会所管以外の国の会計について審査を行いました。  主な質疑事項は、ギャンブル依存症対策、福島第一原子力発電所事故の自主避難者に対する住宅無償提供の打ち切りの問題点、兵庫県姫路市の認定こども園における不適正運営事案への対応状況、アジア諸国との青少年交流事業を拡充する必要性、内閣総理大臣夫人付職員の職務内容、核兵器廃絶に向けた取り組み、米国によるシリアへの軍事攻撃の正当性、被災者に対する復興大臣の姿勢、公文書の保存期間の検証及び見直し、国際的な化石燃料投資からの引き揚げに対する我が国の方向性、森友学園への国有地売却事案に係る会計検査のスケジュール及び内容等であります。  なお、質疑の詳細につきましては会議録により御承知願いたいと存じます。  以上、御報告申し上げます。
  170. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、第二分科会主査石関貴史君。
  171. 石関貴史

    ○石関委員 第二分科会の審査について御報告申し上げます。  本分科会は、総務省、財務省、文部科学省及び防衛省の所管について審査を行いました。  主な質疑事項は、国有地売却時の地下埋設物に係る割引率、金融機関に対する行政指導のあり方、消費税導入が財政再建にもたらした効果、生涯学習社会の実現に向けた政府の取り組み、主権者教育の検証及び今後の推進策、米国によるシリアへの軍事攻撃の正当性、ブラックバイト対策としての政府の取り組み、インターネット及びスマートフォンへの依存が未成年に与える影響、道徳を教科化したことによる問題点、中学校の武道種目における銃剣道の是非、地方の私立大学の公立化が自治体の財政に与える影響等であります。  なお、質疑の詳細につきましては会議録により御承知願いたいと存じます。  以上、御報告申し上げます。
  172. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、第三分科会主査武田良太君。
  173. 武田良太

    ○武田委員 第三分科会の審査について御報告申し上げます。  本分科会は、厚生労働省、農林水産省及び経済産業省の所管について審査を行いました。  主な質疑事項は、放課後児童クラブの待機児童数増加の理由、出産を機に解雇された有期雇用契約の女性の保護、医師の地域及び診療科目における偏在解消への取り組み、平成二十八年台風による北海道の農業被害の状況、認知症患者に提供する薬量についての医師への周知状況、農業分野におけるIoT技術投入の現状、女性の人権擁護及び自立支援に関する法制度、子育て支援策に予算を振り分ける必要性、働き方改革に中小零細企業の意見を反映させる必要性、放射性廃棄物の最終処分方法の見通し、核燃料サイクルの現状を説明する必要性等であります。  なお、質疑の詳細につきましては会議録により御承知願いたいと存じます。  以上、御報告申し上げます。
  174. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 次に、第四分科会主査伊藤渉君。
  175. 伊藤渉

    ○伊藤(渉)委員 第四分科会の審査について御報告申し上げます。  本分科会は、法務省及び国土交通省の所管について審査を行いました。  主な質疑事項は、成年後見制度に係る不正行為防止の取り組み状況、魚が遡上できる河川環境に改善する必要性、ダムを水力発電に積極的に活用する必要性、日本海に面した道府県の津波対策、視覚障害者の駅ホームからの転落防止策、テロ等準備罪の新設の目的、大阪航空局が近畿財務局に国有地売却を委託した経緯、森友学園に支払った有益費の適正性、博多駅前道路陥没事故の責任を明確にする必要性、森友学園の小学校建設用地の地下埋設物を調査する必要性等であります。  なお、質疑の詳細につきましては会議録により御承知願いたいと存じます。  以上、御報告申し上げます。
  176. 玄葉光一郎

    ○玄葉委員長 以上をもちまして分科会主査の報告は終了いたしました。  次回は、来る二十四日月曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時二十一分散会