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2014-05-15 第186回国会 衆議院 本会議 24号 公式Web版

  1. 平成二十六年五月十五日(木曜日)     ―――――――――――――  議事日程 第十七号   平成二十六年五月十五日     午後一時開議  第一 海岸法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第二 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)  第三 核物質の防護に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件  第四 刑を言い渡された者の移送に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件  第五 重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件  第六 司法試験法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第七 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)     ――――――――――――― ○本日の会議に付した案件  裁判官訴追委員の予備員の選挙  日程第一 海岸法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第三 核物質の防護に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件  日程第四 刑を言い渡された者の移送に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件  日程第五 重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件  日程第六 司法試験法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第七 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)     午後一時二分開議
  2. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――  裁判官訴追委員の予備員の選挙
  3. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) まず、裁判官訴追委員の予備員の選挙を行います。
  4. あべ俊子

    ○あべ俊子君 裁判官訴追委員の予備員の選挙は、その手続を省略して、議長において指名され、その職務を行う順序については、議長において定められることを望みます。
  5. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) あべ俊子君の動議に御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、動議のとおり決しました。  議長は、裁判官訴追委員の予備員に大串博志君を指名いたします。  なお、その職務を行う順序は第四順位といたします。  以上です。      ――――◇―――――  日程第一 海岸法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第二 海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
  7. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) それでは、日程第一、海岸法の一部を改正する法律案、日程第二、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。国土交通委員長梶山弘志君。     ―――――――――――――  海岸法の一部を改正する法律案及び同報告書  海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔梶山弘志君登壇〕
  8. 梶山弘志

    ○梶山弘志君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず、海岸法の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、津波、高潮等に対する防災・減災対策を推進するとともに、海岸管理をより適切なものとするため、堤防と一体的に設置された樹林など減災機能を有する海岸保全施設の整備の推進、海岸保全施設の適切な維持管理の推進、水門等の操作規則等の策定等の措置を講じようとするものであります。  次に、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。  本案は、二千四年の船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約の締結に伴い、有害なバラスト水について、船舶からの排出の禁止、船舶への処理設備の設置等の義務づけを行うとともに、これらの規制の実効性を担保するため、基準に適合した日本船舶に対する国際証書の交付及び外国船舶に対する立入検査の実施等の措置を講じようとするものであります。  両案は、去る四月二十一日本委員会に付託され、二十三日太田国土交通大臣から提案理由の説明を聴取し、五月十四日、質疑を行い、質疑終了後、採決の結果、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  なお、海岸法の一部を改正する法律案に対し附帯決議が付されました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  9. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) それでは、両案を一括して採決をいたします。  両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 全会一致。御異議なしと認めます。したがって、両案とも委員長報告のとおり可決をいたしました。      ――――◇―――――  日程第三 核物質の防護に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件  日程第四 刑を言い渡された者の移送に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件  日程第五 重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
  11. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、日程第三、核物質の防護に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件、日程第四、刑を言い渡された者の移送に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件、日程第五、重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。外務委員長鈴木俊一君。     ―――――――――――――  核物質の防護に関する条約の改正の受諾について承認を求めるの件及び同報告書  刑を言い渡された者の移送に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件及び同報告書  重大な犯罪を防止し、及びこれと戦う上での協力の強化に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔鈴木俊一君登壇〕
  12. 鈴木俊一

    ○鈴木俊一君 ただいま議題となりました三件につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  まず、核物質防護条約改正は、平成十七年七月にウィーンの国際原子力機関で開催された現行条約改正のための会議において採択されたもので、平和的目的のために使用される核物質及び原子力施設の効果的な防護を世界的規模で達成するため、国際輸送中の核物質を防護することに加え、締約国の管轄下にある核物質及び原子力施設を防護する制度を確立すること等について定めるものであります。  次に、日・ブラジル受刑者移送条約は、本年一月二十四日に東京において署名されたもので、ブラジルで刑に服している邦人等及び我が国で刑に服しているブラジル人を母国に移送するための手続等について定めるものであります。  最後に、日米重大犯罪防止対処協定は、本年二月七日に東京において署名されたもので、我が国と米国との間で、査証を免除するそれぞれの制度のもと、安全な国際的な渡航を一層容易にしつつ、両国の国民の安全を強化するため、重大な犯罪の防止、探知及び捜査を目的として、相互に必要な指紋情報等を交換するための枠組み等について定めるものであります。  以上三件は、去る四月二十四日外務委員会に付託され、翌二十五日岸田外務大臣から提案理由の説明を聴取し、五月十四日質疑を行いました。質疑終局後、まず、核物質防護条約改正及び日・ブラジル受刑者移送条約について順次採決を行いました結果、両件はそれぞれ全会一致をもって承認すべきものと議決し、次に、日米重大犯罪防止対処協定について、討論の後、採決を行いました結果、本件は賛成多数をもって承認すべきものと議決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  13. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) それでは、以上三件について採決を行います。  まず、日程第三及び日程第四の両件を一括して採決をいたします。  両件は委員長報告のとおり承認するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、両件とも委員長報告のとおり承認することに決まりました。  次に、日程第五につき採決をいたします。  起立採決ですから、自席へ戻ってください。  本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  15. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、本件は委員長報告のとおり承認することに決しました。      ――――◇―――――  日程第六 司法試験法の一部を改正する法律案(内閣提出)
  16. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、日程第六です。司法試験法の一部を改正する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。法務委員長江崎鐵磨君。     ―――――――――――――  司法試験法の一部を改正する法律案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔江崎鐵磨君登壇〕
  17. 江崎鐵磨

    ○江崎鐵磨君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、法科大学院における教育と司法試験との有機的連携を図る等の観点から、司法試験の短答式による筆記試験の試験科目の適正化を図るとともに、司法試験の受験期間内に受けることができる司法試験の回数についての制限を廃止しようとするものであります。  本案は、去る五月七日本委員会に付託され、九日谷垣禎一法務大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十四日、質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添え、御報告といたします。(拍手)     ―――――――――――――
  18. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) それでは、採決をいたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、本案は委員長報告のとおり可決をいたしました。      ――――◇―――――  日程第七 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
  20. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 日程第七に移ります。地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。厚生労働委員長後藤茂之君。     ―――――――――――――  地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔後藤茂之君登壇〕
  21. 後藤茂之

    ○後藤茂之君 ただいま議題となりました地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、必要な医療及び介護の総合的な確保を推進するため、医療法、介護保険法等の関係法律の所要の整備等を行おうとするもので、その主な内容は、  第一に、都道府県は、厚生労働大臣が策定した基本的な方針を踏まえ、市町村等と連携、共同しながら、新たな基金を活用し、医療・介護サービスの提供体制の総合的、計画的な整備等を推進すること、  第二に、医療機関は病床の医療機能を都道府県知事に報告することとし、都道府県は、この報告制度等を活用し、地域医療構想を策定することとするほか、医療従事者の確保、医療機関における勤務環境の改善、看護師の研修制度の創設、医療事故に係る調査の仕組みの創設等の措置を講ずること、  第三に、介護保険制度において、予防給付のうち訪問介護と通所介護を地域支援事業に移行するとともに、特別養護老人ホームについて、在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化するほか、低所得者の保険料の軽減強化、一定以上の所得を有する者の給付割合の見直し、補足給付の支給要件の見直し等の措置を講ずること 等であります。  本案は、去る四月一日の本会議において趣旨説明が行われた後、同日本委員会に付託されました。  本委員会におきましては、四月十八日田村厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、二十三日から質疑に入り、五月七日及び十三日には参考人から意見を聴取し、また、十二日には山梨県及び大阪府に委員を派遣して意見を聴取するなど審査を行い、昨十四日には安倍内閣総理大臣の出席を求め、質疑を行いました。  同日、質疑を終局したところ、日本維新の会より、医療法人の分割に係る規定を追加すること、持ち分あり医療法人のあり方についての検討規定を設けること等を内容とする修正案が提出され、趣旨説明を聴取しました。  次いで、原案及び修正案について討論、採決を行った結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  22. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 討論の通告がありますので、順次これを行います。まず、中根康浩君。     〔中根康浩君登壇〕
  23. 中根康浩

    ○中根康浩君 民主党の中根康浩でございます。  私は、民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました、政府提出、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案に対して、反対の立場から討論を行います。(拍手)  厚生労働委員会の審議に当たっては、全ての野党が採決することに反対したにもかかわらず、昨日採決が強行されました。昨年の社会保障プログラム法に続く強行採決です。  そして、全ての野党が法案に反対しています。このこと一つとっても、この法案がいかにひどいものかが明らかです。  消費税率が五%から八%に引き上げられてから、一月半が経過いたしました。現在借金で賄っている社会保障制度を安定化させるとともに、社会保障を充実させるためとはいえ、消費税率を引き上げて国民の皆様に多大な御負担をいただくことは、私たちにとって、苦渋の決断でした。  にもかかわらず、安倍政権は、社会保障の充実という国民との約束を守っていません。安倍政権は、公共事業や不要不急の事業に大盤振る舞いする一方、平成二十六年度の消費税の増収分五兆円のうち、社会保障の充実に充てるのは、わずか五千億円にすぎません。  この法案には、医療や介護に関する多くの法改正が盛り込まれており、中には、賛成できる改正部分も含まれています。しかし、百六十万人の国民に影響する最大の改正点である、いわゆる要支援切りを初め、多くの問題点があります。  安倍政権の社会保障カットの代表的な例が、本法案に盛り込まれている、要支援高齢者向けの介護保険サービスを市町村に移管する、いわゆる要支援切りです。  厚生労働省は、移管に当たり、介護保険給付の伸びを五、六%から三、四%に抑制する方針を出し、必要な財源をカットしています。また、移管後のサービスの担い手を地域のボランティア等と想定していますが、担い手や受け皿が確保できない市町村が多く出てくるのは明らかです。地域包括ケアの大黒柱が失われることになりかねません。介護保険の持つナショナルミニマム機能を放棄するものとも言えます。  要支援高齢者の中には軽い認知症の方が約半数おられ、ボランティアでは十分な対応はできません。  また、要支援サービスのカットにより、要支援の高齢者が要介護へと重度化したり、施設入居を余儀なくされるおそれが高まります。そうなれば、逆に、財政的にも高くつきます。  さらに、今まで以上に家族の介護負担が重くなり、介護離職もふえます。四十代、五十代の働き盛りの離職がふえれば、経済的にも大きな損失となります。  この法案の問題点は、結局高くつくということになります。  今回、政府は、市町村事業への移管に伴い、国が定める単価以下の単価や委託料を市町村が設定できるようにする方針です。単価が引き下げられれば、事業者は職員の賃金を引き下げざるを得なくなり、経営難に陥る介護事業者も続出しかねません。  参考人質疑でも、地方公聴会でも、この法案で介護サービスが向上するといった意見は全くありませんでした。つまり、サービス利用者やサービス提供者など、介護現場の誰も望んでいない見直しなのです。  社会保障の重点化、効率化は必要です。しかし、消費税率を引き上げて社会保障を維持、充実させるべきところ、要支援高齢者約百六十万人を介護保険から外し、介護サービスをカットすることは、国民の理解が得られるはずはありません。  本来は、専門的な介護予防をさらに強化することにより、重度化する人を減らすべきなのです。しかし、この法案の実態は、介護離職倍増法案、介護職員賃下げ法案、女性支援逆行法案、認知症対策後退法案と言えるのではないでしょうか。  このような大問題のある本法案の委員会審議をたった二十八時間で打ち切り、強行採決した与党の横暴に対して、強く抗議いたします。  消費税率を引き上げたにもかかわらず社会保障を大幅にカットするのは、国民に対する裏切りです。  民主党は、命と雇用と暮らしを守るために邁進していく所存であることを最後に申し上げ、私の反対討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)
  24. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、北村茂男君。     〔北村茂男君登壇〕
  25. 北村茂男

    ○北村茂男君 私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となっております地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案に対しまして、賛成の立場から討論を行います。(拍手)  我が国は、今後さらに高齢化が進行し、二〇二五年には団塊の世代が七十五歳以上となり、三人に一人が六十五歳以上、五人に一人が七十五歳以上という超高齢社会になると見込まれております。  こうした高齢化の進行に伴い、入院医療が必要な患者はますますふえてまいります。認知症高齢者数については、二〇二五年には四百七十万人になるという推計がなされています。また、高齢者のひとり暮らしや高齢者夫婦のみの世帯もさらに増加をしてまいります。  このような状況の変化に対して、我が国の現在の医療や介護サービスの提供体制は十分ではありません。  病床の機能分化、連携を進め、高度な急性期医療が必要な患者は、質の高い医療や手厚い看護が受けられ、リハビリが必要な患者は、身近な地域でリハビリを受けられるようにする必要があります。同時に、退院後の生活を支える在宅医療や介護サービスを充実し、早期に在宅復帰や社会復帰ができるようにするとともに、生活支援や介護予防を充実させ、住みなれた地域で長く暮らすことができるようにする必要がございます。  また、地域では、医師、看護師の確保対策が喫緊の課題であります。医師、看護師確保対策を講じるとともに、チーム医療の推進や、医療事故に係る調査の仕組みを創設することによって、地域医療を支える基盤をしっかりと整備しなくてはなりません。  介護保険制度についても、低所得者に対する保険料の軽減措置を拡大することにより、所得の低い方には十分な配慮をするとともに、一定以上の所得のある利用者の自己負担を引き上げ、補足給付の要件に資産などを追加することで、費用負担の公平化を図り、持続可能な介護保険制度を構築する必要があります。  このように、今回の法案は、医療と介護の提供体制を地域で総合的に確保し、医療と介護を一体的に改革するために、必要不可欠な改正であります。  野党の皆様からは、委員会での審議が十分でないとの御指摘がありましたが、野党の皆様の御意見に十分お応えをして、参考人質疑を二回、地方公聴会も二カ所で行うとともに、総理にも御出席をいただき質疑を行うなど、大変丁寧な委員会運営が行われたと思っております。審議時間についても、これまでの他の重要広範議案と全く遜色のない審議時間を確保したものであります。  また、今回の見直しのうち、介護保険制度の予防給付を地域支援事業に移行させることについて、必要なサービスが受けられなくなるのではないか、認知症の方が困るのではないかという心配もありました。  しかしながら、要支援者で認知症の方がいても軽度の方々であることを、まず申し上げたいと思います。  その上で、今回の見直しでは、従来と同様、専門的なサービスを必要とする人には専門的なサービスを提供しつつ、それに加えて、NPO、ボランティアなど地域の多様な主体による多様なサービス提供をも実現するというものであり、介護保険利用者一人一人にふさわしいサービスを効果的かつ効率的に提供できる社会を目指すものであります。  高齢者が安心して暮らせる社会を実現するためには、市町村を中心とした支え合いの体制づくり、地域づくりが、これまで以上に重要となってまいります。その観点からも、今回の改正は必要と考えているのであります。  二〇二五年まで、あと約十年しか残されておりません。超高齢社会にたえ得る医療と介護サービスの提供体制を構築するためには、これ以上、改革を先延ばしすることはできません。今、この法案を成立させ、地域における医療と介護の提供体制の整備に早急に取り組む必要があると思います。  最後に、我が国が、今回の医療と介護の改革の推進により、患者が、その状態に応じた医療を地域で安心して受けることができ、住みなれた地域でできるだけ長く生活することができる、そうした社会が実現されることを期待して、自由民主党を代表しての賛成討論を終わります。(拍手)
  26. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、足立康史君。     〔足立康史君登壇〕
  27. 足立康史

    ○足立康史君 日本維新の会の足立康史です。  私は、日本維新の会を代表して、政府提出法案について、反対の立場で討論を行います。(拍手)  いわゆる団塊の世代が全て七十五歳以上の高齢者となる二〇二五年まで、残すところ約十年、医療と介護のサービス提供体制の改革は喫緊の課題であり、今回がその改革のラストチャンスであります。  そうした観点から、本法案の大きな方向性、基本的方向には大賛成であり、私たちは、当初から、本来であれば、賛成をしたい、賛成をしてさしあげたいと考えてまいりました。  しかし、今回、我が党が反対するに至ったのは、日本維新の会が早くから準備をし、十分な時間的余裕を持って与党に提示をしてきた野党で唯一の修正案について、事実上のゼロ回答という信じがたい対応が示されたからであります。  我が党は、当初の修正案に含めていた多くの事項を取り下げ、医療法人に係る、これがなければ本法案の画竜点睛を欠くという二点に絞って協議に臨んだにもかかわらず、政府・与党は、関係者の意見を聞かなければ決められないとの一点張りでありました。  瞳の入っていない竜では、賛成しようにも賛成できない。これが、本法案に対する日本維新の会の立場であります。  そもそも、田村大臣の言う、関係者の意見を聞かなければ決められないの関係者というのは、一体誰でありましょうか。国民の代表たる私たち国会議員の議論よりも大切な医療関係者とは、一体誰か。結局、支持団体の了解が得られないからできない、それでは、何のための大臣で、何のための国会で、何のための政治なのでありましょうか。  私は思います。  どうして自民党の皆さんは、こうも既得権、既得権者、既得権団体に弱いのでしょうか。医療の未来にとって核心的に重要なテーマであっても、既得権におもねり、安易に先延ばしをする。こうした体質は、私は、自民党の中でも大阪府連だけの特徴だと理解しておりましたが、天下の安倍政権も同じとわかり、激しい落胆を禁じ得ません。  私は、昨年十一月の社会保障プログラム法案に関する本会議質疑で、医療法人の経営の適正化を訴えました。この日本に存在する各種法人の中で、いまだに会計基準が整備されていないのは、医療法人だけであったからであります。  特に医療の場合、八五%は税と保険料という公費で賄われているのであり、会計基準なき公費の投入は、いわば、パッキンなき蛇口から水を流し続けているようなものである、こう再三にわたって指摘をしましたら、年明け、本年二月になって、いや、実は、検討してきた会計基準案があるから公表しますといって公表してきた、こう相なったわけであります。  会計基準は、使わなければ意味がありません。  そこで、日本維新の会は、本法案に対する修正案に、一定の医療法人に財務諸表のインターネットでの公表を義務づける旨の規定を盛り込んだのであります。  特に、本法律案は、病院完結型から地域完結型へ、関係機関、関係者の連携を促すものであり、連携の相手方が一体何者であるのかがわからない、必要な基本的な財務情報も見えないでは、まさに、画竜点睛を欠く、そのものではありませんか。  もちろん、与野党協議でありますから、調整も必要、妥協も必要だと存じておりますので、具体的な規定は、医療法人のうち省令で定めるものに限定し、公表方法も省令で定めると、これ以上ないというぐらい低いボールを、地面すれすれのボールを投げてさしあげたのであります。  にもかかわらず、田村大臣は、そして総理・総裁たる安倍総理まで、ボールをとり損ねて、ボールはころころと、大臣と総理の両足の間をすり抜けていったのであります。  安倍総理は、こうした法規制の不備が、監督行政の不備が、医療法人徳洲会グループの事件のような深刻な問題を引き起こしたその背景の一つにあるという認識がないのでしょうか。あるいは、そうした認識があるからこそ、医療グループの経営情報の開示に消極的なのでしょうか。  もう一つ、政府・与党に修正を求めたのは、当たり前の再編規定であります。  会社の世界では明治以来の常識である合併規定さえ、医療法には不備があったため、さすがの厚生労働省も、本法律案にその拡充を盛り込んだわけでございますが、現代の、平成の時代の法制度であれば当たり前の分割規定が抜け落ちているではありませんか。だからこそ、我々は、合併規定と同時に、分割規定の同時施行を求めてきたわけであります。  私は、この国会は、医療・介護サービスの提供体制に係る改革のラストチャンスであると申し上げてきました。  政府・与党は、この厳しい時代の医療界に、明治の、いや、明治以前のように、竹とやりで立ち向かえとでも言うのでしょうか。  特に、医療法人の大宗を占め、今後も多くが維持される見通しである持ち分ありの医療法人にとって、組織再編ツールと事業承継のツールは不可欠であります。  政府・与党の不作為によって、あるいは、我が党の修正案を否決するという間違った作為によって、自民党は医療制度改革の歴史に大きな汚点をつくったと断じざるを得ません。  なお、野党が共有している本法律案の問題点は、本法律案が一度に審議する必要のない多数の法案を束ねていること、及び、それを短時間の審議をもって採決に付したという点であります。  政府のこうしたやり方は、民主党時代の失われた三年を取り戻すため、やむを得ない面もあったとは思いますが、それにしても、国会の役割を軽視するものであるとの非難は免れ得ません。  日本維新の会が本法律案の委員会審議を通じて確信をしたのは、やはり、日本の未来は、既得権に仕切られている自民党にも任せられないし、ましてや、派手なパフォーマンスに終始する民主党には任せられないということであります。  私は、日本維新の会として、次の来るべき総選挙で政権を獲得し、真の医療制度改革を、国民のための社会保障制度改革をやり遂げる……
  28. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 足立君、足立君、足立君、ちょっと待ちなさい。  ちょっと皆さん、静かに人の話を聞くことと、同時に、足立君は、議場の慣例として、不規則発言に反応することはやめてください。
  29. 足立康史

    ○足立康史君(続) はい。  私は、日本維新の会として、真の医療制度改革、社会保障制度改革をやり遂げる、そう決意を申し述べて、本法律案への反対討論といたします。  ありがとうございました。(拍手)
  30. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) それでは、輿水恵一君。     〔輿水恵一君登壇〕
  31. 輿水恵一

    ○輿水恵一君 公明党の輿水恵一でございます。  私は、地域の医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案に賛成の立場で討論を行います。(拍手)  我が国の高齢化は、二〇二五年には、六十五歳以上の人口は三千六百万人、七十五歳以上の人口は二千百万人を超えると推計されております。本法律案は、こうした超高齢化の中、急速に増加する医療と介護の需要に的確に対応するための体制の整備を目指すものであります。  本法律案に対し賛成する第一の理由は、効率的かつ質の高い医療提供への改革が行われる点であります。  限られた医療機関の中で、急性期、回復期、慢性期の医療の需要と供給の最適化と同時に、関係機関の密接な連携のもと、病院での治療の継続、介護施設への移行、そして在宅療養へと、高齢者の状況に応じての切れ目のない医療と介護の提供体制の整備は、大変に重要と考えます。  賛成する第二の理由は、地域包括ケアシステムの構築であります。  平成二十三年の改革で導入された地域包括ケアシステムは、本法律案により、高齢者の生活圏域において、さらに具体化することとなります。  それぞれの地域において、医療、介護、住まい及び生活支援のサービスが、地域ケア会議を基軸とした多職種連携のもと、包括的に提供される体制を整備し、高齢者が安心して暮らすことができる地域社会を構築していかなければなりません。  第三の理由は、三党で合意をした、消費税財源を活用して、医療と介護のサービス提供体制の改革のために、それぞれの地域における財源が確保されているという点でございます。  市町村の基本方針や都道府県の整備計画を着実に実行するため、新たに、都道府県に基金が設置されることとなります。  公明党は、現場の実情を踏まえながら、今後必要な財源の確保に全力を挙げてまいりたいと、決意をしているところであります。  第四の理由は、介護予防、健康増進に向けて、さらに取り組みが進められる点であります。  特に、二〇二五年には支援が必要な認知症高齢者は四百七十万人と言われておりますが、認知症ケアの流れを変え、地域の初期集中支援チームの活動により、早期発見と重症化予防の取り組みが市区町村の現場において進められることとなります。こうした取り組みが介護保険事業計画の中に位置づけられることの意義は、非常に大きいと考えます。  第五の理由は、消費税の財源を活用して、介護保険料の低所得者の負担軽減も図られるなど、生活者の目線に立った改革が適切に進められている点であります。  以上、賛成する主な理由であります。  本法律案は、差し迫った超高齢化社会に備える待ったなしの改革を、あらゆる取り組みを連動させながら総合的に進めるものであり、国と地方自治体、そして地域や家庭、さらに個人個人がそれぞれ主体的に課題に取り組む流れをつくり、総力戦で日本の超高齢化を乗り越えるための、重要な法案であります。  公明党は、党内に設置した推進本部のもと、三千名の地方議員とのネットワークを生かしながら、全国的な地域包括ケアシステムの推進に全力で取り組んでまいりたいと、決意をしております。  なお、こうした取り組みの中で、介護人材の確保が喫緊の課題と考えておりますが、我が党の指摘により、厚生労働省に検討の場が設けられ、早急に対策を打ち出すとの方針については、大いに評価をし、期待をしております。  さらに、野党の皆様の強い意向を受けて、介護・障害福祉従事者の人材確保、処遇改善に関する法律案を提出する方針を党内で確認していることも申し添え、私の賛成討論といたします。  大変にありがとうございました。(拍手)
  32. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、中島克仁君。     〔中島克仁君登壇〕
  33. 中島克仁

    ○中島克仁君 みんなの党の中島克仁です。  私は、みんなの党を代表いたしまして、ただいま議題となりました地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案に反対の立場から討論を行います。(拍手)  本法律案は、医療、介護、医療事故調の創設、特定行為に係る看護師研修制度の創設など、性質の異なる制度改正を一つにまとめた、極めて乱暴な法案であります。  本則で十九本にも及ぶ法改正をしようとするものであり、それぞれ議論すべき論点は多岐にわたっております。それを一括法で提出するとは、横紙破りと言っても過言ではありません。  今回の法律案のたてつけは、立法における官僚の影響力のあらわれであり、このようなことを容認すれば、官僚による根回し、官僚主導をさらに助長してしまい、断じて容認することはできません。  また、与党による法案の事前審査のあり方にも問題があることを指摘いたします。  我々は丁寧な審議を求めているのに、十分に審議を尽くさず、昨日、強行採決で審議を打ち切りました。成立のみを急ぐ政府・与党の姿勢は、言論の府とも言えぬ蛮行であり、口先で幾らうまいことを言っても、とても、安倍政権が国民生活に密着した医療、介護の問題に真剣に取り組んでいるとは思えません。  まさに自民党のおごりを象徴した強権的な国会運営に、強く抗議をいたします。  本法律案の趣旨は、地域包括ケアシステムの構築を通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するとされております。その点は理解するものでありますが、そのためには、医師会改革、医療法人改革、社会福祉法人改革など、医療・介護市場の構造的問題を解決しなければなりません。  介護分野では、社会福祉法人改革に踏み込み、介護における経営主体間のイコールフッティングを確立することは、大前提です。  これら岩盤規制を打ち破ることなく、医療・介護サービスの提供体制を真に改革することなど、到底できません。  本法律案には、この点について、踏み込んだ内容は盛り込まれておりません。これが、本法律案に反対する第一の理由であります。  反対する第二の理由は、医療提供体制とは性質の異なる医療事故調の創設が含まれていることであります。  医療事故調について議論することは理解をいたしますが、今回の法律案に示されている仕組みについて、議論の前提となるべき制度の詳細が、いまだ決まっておりません。その上、医療事故調のあり方に極めて大きな影響を与える医師法第二十一条の問題が放置されたままです。  こうした中で、無理やり制度としてスタートさせれば、医療現場を混乱させるだけでなく、将来に禍根を残すことになりかねません。医師法第二十一条を含め、制度のあり方について、再度慎重に検討するべきと考えます。  反対する第三の理由は、介護保険制度改革についてです。  本法律案では、予防給付を地域支援事業に移行することとしております。  この地域支援事業への移行により、必要なサービスが本当に提供されるのか。特養入所要件を要介護三以上に重点化するなどの内容に、地方公聴会、参考人質疑において、ほとんどの方々が、否定的、また慎重議論を要望していた事実は、本法律案の内容が、全く現場や利用者さんの声を反映していない証拠です。  一体、誰の声を聞き、誰のための法改正なのでしょうか。全く理解できません。  今回の制度改革は、効率化、公平化などと呼ぶことはできず、日程ありきの、場当たり的な改革と言わざるを得ません。  国民に不安や痛みを伴わせる小手先の改革ではなく、岩盤規制を打ち破り、強きを守り弱きをくじく政策から脱皮し、届かない声に耳を澄まし、全ての国民が安心、信頼できる医療・介護サービスを確保、提供できるようにすることがまさに求められているのです。  効率的かつ質の高い医療提供体制や地域包括ケアシステムを構築するためには、医療、介護の抜本的な改革こそが何よりも必要であることを強く訴え、さらに、改めて、与党の強権的な国会運営に強く抗議をし、私の反対討論を終わります。  ありがとうございました。(拍手)
  34. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、井坂信彦君。     〔井坂信彦君登壇〕
  35. 井坂信彦

    ○井坂信彦君 結いの党の井坂信彦です。  地域医療介護の総合的な確保を推進する法案について、以下七点の理由から、反対いたします。(拍手)  一つ目は、法案の出し方であります。  政府は、十九本の法案審議と採決まで一本化、総理みずからが過去に例のないとおっしゃる法案提出を強行しました。  この程度の関連性で一括提出が許されるなら、次は、厚生労働総合法案が出されかねません。  古今東西、抱き合わせで売られるものは不良品と、相場が決まっております。  生煮え、でき損ないの法案を、他の法案に潜り込ませ、どさくさ紛れに通す、国会にあしき前例を残す本法案の提出手法に、断固反対であります。  二点目に、介護予防の地域支援事業化。  ボランティアやNPOなど多様な担い手のサービス提供によって介護予防の費用の伸びが抑えられると政府は説明します。  しかし、予防給付の伸びを抑えるのは、そもそも、政策として正しいのでしょうか。プロが行う介護予防の効果をしっかり測定し、予防給付を行えば将来の介護給付が結果的に抑えられるというように、数字的根拠のある介護予防に本気で取り組むべきであります。  三点目に、医療事故調査です。  調査結果が訴訟に使われるおそれが残り、医療関係者が一〇〇%正直に調査に応じられるか疑問です。  一方で、遺族からは調査を始めることができず、真相究明のためには、相変わらず、訴訟をするしかありません。  医療機関が純粋に再発防止のために行う調査と無過失補償制度など遺族のための制度を完全に切り分けて、二本立ての制度とすべきです。  四点目に、看護師、そして薬剤師の権限拡大です。  医師不足をカバーするために議論が始まったのに、結果的に、非常に矮小化された制度変更となっています。  看護師のさらなる権限拡大、また、複数の参考人が指摘したように、薬剤師のさらなる権限拡大が必要です。  五点目に、介護人材の確保です。  介護・障害者福祉職員の賃上げ法案を先月こちらから提出いたしましたが、長期的には、職員がキャリアアップできる仕組みが必要です。  介護職員が長く勤めれば技術も上がり、よい成果を残すことで多くの介護報酬がもらえる、事業の効果測定と報酬へ反映する制度が、本法案には欠けています。  六点目に、社会福祉法人と医療法人の改革です。  本法案には、医療法人や社会福祉法人の会計情報の公開といった基礎的な制度すら盛り込まれておりません。優遇制度の見直しなど、NPOや民間企業とこれら法人が公平公正なサービス競争を行うための改革が必要です。  七点目に、委員会審議の仕方についてです。  どう少なく見積もっても通常法案五本分の大規模抱き合わせ法案が、野党質疑わずか四日で強行採決をされました。  野党側が、予備日や月曜日も含めて一日も無駄にせず質疑に応じたこと、また、私も、無駄に時間を使わずに、端的に多岐にわたる質疑を行ったことは、委員会所属のほとんどの議員諸兄にお認めいただけると思います。  しかしながら、慎重審議、丁寧な審議という質的な問題ではなく、今回は、物理的に審議時間が足りません。各制度の概要を簡単な図表にまとめたいわゆるポンチ絵だけでも四十枚にわたり、全ての政党が一言も質疑できていないポンチ絵を数多く残しております。  野党のささやかな修正案にもゼロ回答。  国会は、何のためにあるのか。  国会議員の給料が今月から満額支給に戻されましたが、その仕事は、政府の法案を議論せずに通すことなのか。本法案の委員会審議は国会全体が天に唾するものだと、強く抗議をいたします。  本法案の内容、出し方、審議の仕方、全てにわたって反対だと申し上げ、討論を終わります。  以上です。(拍手)
  36. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 次に、高橋千鶴子君。     〔高橋千鶴子君登壇〕
  37. 高橋千鶴子

    ○高橋千鶴子君 私は、日本共産党を代表して、医療介護総合法案に反対の討論を行います。(拍手)  初めに、昨日の厚労委員会において、全野党の反対を押し切って採決を強行したことに、満身の怒りを込めて抗議をします。  本法案は、十九本もの法律の改定を含んでおり、内容は多岐にわたります。一括審議に付すこと自体、極めて乱暴なやり方と言わざるを得ません。  参考人質疑と地方公聴会の十一時間を含めても、わずか三十九時間の審議しか行われていません。しかも、参考人や陳述人からは、撤回を求める声や強い懸念が相次いで示されました。どんなに貴重な意見が出されても、採決ありきと一顧だにされないなら、国会の存在意義が問われます。  医療事故調の創設にかかわる問題は、医療界や遺族などからさまざまな意見が寄せられ、法案から切り離し、集中審議を行うべきと求めましたが、それすら実現しませんでした。  本法案は、審議が尽くされたとは到底言えず、審議を打ち切って採決することは、断じて認められません。  次に、本法案についての主な反対理由を述べます。  本法案の大きな柱とされている地域包括ケアシステムは、その趣旨とは大きくかけ離れ、国民を医療や介護から追い出すものにされています。  我が国の地域医療は、医師不足や看護師不足が進み、医療崩壊と言われるほど深刻な危機にあります。  本法案は、診療報酬改定とあわせ、高度急性期の病床を削減し、患者を在宅医療や介護へと、いわば川上から川下へと誘導する仕組みをつくろうとするものです。そのための地域医療構想の策定に当たっては、新たに民間病院にもペナルティーを科して、病床規制を行おうとしています。  今でも、早期退院が迫られ、患者は、リハビリもないまま、在宅に戻されています。特養ホーム待機者五十二万人を超える中、ショートステイの長期利用など、高齢者の漂流している実態が明らかになってきました。  政府は、重度でも在宅でのかけ声のもと、医療行為を看護師に移す特定行為を訪問看護の切り札と認めました。法施行後、省令によって拡大もできるといいます。今でさえいつ医療事故が起きてもおかしくないという現場の叫びを、直視すべきであります。これでは、医療崩壊に拍車がかかるのは明白です。  政府は、医療から介護へ、病院から在宅へと描きますが、現場からは深刻な声が相次ぎました。  まず、要支援者向けの訪問介護と通所介護は、介護保険サービスから外され、市町村が行う総合事業に移され、ボランティアなどの多様な担い手が行うとされました。  参考人質疑の中でも、要支援は軽度者ではないこと、変化に気づき重症化を防ぐ、尊厳を持った自立した生き方を支援するヘルパーの専門的な役割が浮き彫りにされました。  厚労大臣は、必要な人は専門的なサービスをと言いながら、受けられる人が少数にとどまることを認めました。介護認定によらないチェックリストに誘導し、水際作戦にもなりかねません。  さらに、昨日の安倍総理の質疑でも、自治体の特性、ニーズを生かす、サービスを抑制するものではないと答弁を繰り返しましたが、一方で、給付費の伸び率管理をしているのですから、詭弁にすぎません。  特養ホームへの入所を要介護三以上に締め出すこと、一定の収入ある人の利用料を倍にすることなど、介護が必要なのに介護保険から締め出される高齢者がふえることは避けられず、認められません。  最後に、本法案は、安倍内閣が進めようとする社会保障と税の一体改革の具体化であり、社会保障を本人と家族の責任に追いやるものです。認知症の夫を死亡させたのは妻の責任と断じた名古屋高裁判決は絶対容認できませんが、今向かっているのは、まさにそういう社会ではありませんか。  介護保険創設当初の、介護の社会化という理想も投げ捨て、憲法二十五条を否定する本法案は、廃案にすべきです。  以上申し述べて、反対討論を終わります。(拍手)
  38. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) それでは、玉城デニー君。     〔玉城デニー君登壇〕
  39. 玉城デニー

    ○玉城デニー君 生活の党の玉城デニーです。  私は、生活の党を代表して、議題となりました本法律案に対し、反対の立場から討論を行います。(拍手)  まず、昨日の厚生労働委員会において、強引に審議を打ち切り、採決を強行したことに対して、厳重に抗議します。言論の府におけるこのような暴挙は、巨大与党の思い上がり以外の何物でもありません。  本法案は、医療、介護という国民の生命、健康、生活に直接影響するものです。それゆえに、野党各党は、与党に対して、十分な審議時間を確保し、慎重に審議を進めることを再三再四求めてまいりました。  しかし、重要広範議案であるにもかかわらず、わずか二十八時間の審議時間をもって、昨年の社会保障制度改革プログラム法や特定秘密保護法などに引き続いて、またもや強行採決に踏み切った与党と安倍内閣の姿勢は、まさに議会制民主主義を根底から否定するものであると、糾弾されるに等しいものであります。  医療と介護の改革を一体的に進めることは必要と認めるものの、制度それぞれについては大きな改革を伴うものであるため、本来は、それぞれ個別に法案として審議することが重要であります。  にもかかわらず、十九本にもわたる法律の改正を一つの法案にまとめて国会へ提出いたしました。これは、個別の課題について審議を深めにくくするだけの、こそくで乱暴なやり方でしかありません。  肥大化した与党のもとで、こうした法案提出や、国会日程ありきの短時間審議での採決強行を許してしまえば、国会での充実した国民のための審議が不可能となり、国民を軽視する、白紙委任政策が推し進められてしまうのです。  国民の生活が第一とする生活の党は、このような国会運営に断固として抗議し、法案の内容について、到底容認できるものでないことを申し上げておきます。  本法案では、介護保険制度改革において、一定所得以上の介護保険利用者の負担を二割に引き上げること、補足給付の支給要件として、収入に加え、預貯金を勘案するなど、国民の負担増になる項目が並んでいます。  政府は、社会保障を充実させるということで、四月から、消費税を五%から八%へ引き上げました。社会保障の充実が口先だけのもので、かえって負担がふえてしまうというのでは、国民は到底納得できるものではありません。  さらに、介護の現場を担っている介護従事者の処遇改善を図るための措置が何ら講じられていません。介護従事者の給与は低くとどまっており、消費税の引き上げによって、実質的に下がっています。  これに追い打ちをかけるのが、予防給付の地域支援事業への移行です。  介護費用全体を抑制する圧力のもとで、多様な主体を活用するという美名に言い逃れてボランティアを多用するということになればヘルパー等の処遇が悪化するおそれも指摘されており、介護人材の確保が極めて重要な課題であるにもかかわらず、本法案では、その課題解決が図られないばかりか、介護人材の不足を一層悪化させるおそれすらあります。  現場の声をも無視し、受け皿のないまま制度改革を強行すれば、要支援者等の弱者にしわ寄せが行くことは明らかであり、生活の党として、絶対に看過できません。  高齢化が進展する中、国民が安心できる社会保障制度の実現のため、公的な責任における政策を充実させるべきであります。  しかし、国民への自助を強調し強要する安倍内閣の進める社会保障制度改革は、こうした方向に明らかに逆行するものです。  国民への負担増を押しつけ続ける延長線上にある本法案は絶対に賛成できるものではないことを重ねて申し上げ、私の反対討論といたします。  ニフェーデービタン。(拍手)
  40. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 以上をもって、予定されておりました討論は終了いたしました。     ―――――――――――――
  41. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 採決を行います。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  42. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、本案は委員長報告のとおり可決をいたしました。      ――――◇―――――
  43. 伊吹文明

    ○議長(伊吹文明君) 本日は、これにて散会いたします。     午後二時九分散会      ――――◇―――――  出席国務大臣        法務大臣    谷垣 禎一君        外務大臣    岸田 文雄君        厚生労働大臣  田村 憲久君        国土交通大臣  太田 昭宏君