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2011-11-07 第179回国会 衆議院 本会議 6号 公式Web版

  1. 平成二十三年十一月七日(月曜日)     ―――――――――――――   平成二十三年十一月七日     正午 本会議     ――――――――――――― ○本日の会議に付した案件  東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案(内閣提出)、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案内閣提出)及び東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案内閣提出)の趣旨説明及び質疑     午後零時二分開議
  2. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――  東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案(内閣提出)、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案内閣提出)及び東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案内閣提出)の趣旨説明
  3. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) この際、内閣提出、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案及び東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案について、順次趣旨の説明を求めます。財務大臣安住淳君。     〔国務大臣安住淳君登壇〕
  4. 安住淳

    ○国務大臣(安住淳君) ただいま議題となりました東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案の趣旨を御説明申し上げます。  東日本大震災からの復興を図ることを目的として平成二十三年度から平成二十七年度までに実施する施策に必要な財源については、歳出の削減並びに復興特別税の収入、財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの国債整理基金特別会計への繰入金、日本たばこ産業株式会社及び東京地下鉄株式会社の株式の処分による収入並びに国有財産の処分による収入その他の租税収入以外の収入を活用して確保することとし、これらの財源が入るまでの間のつなぎとして復興債を発行することにより、所要の資金調達を行うこととしたところであります。  本法律案は、このための法律上の手当てについて措置するものであります。  以下、その大要を申し上げます。  第一に、平成二十四年度から平成二十七年度までの間において、財政投融資特別会計財政融資資金勘定から、予算で定めるところにより、国債整理基金特別会計に繰り入れることができることとしております。  第二に、日本たばこ産業株式会社及び東京地下鉄株式会社の株式の所要数を国債整理基金特別会計に所属がえをすることとしております。  第三に、税制上の措置として、復興特別所得税、復興特別法人税及び復興特別たばこ税を創設することとしております。  第四に、平成二十三年度補正予算(第3号)から平成二十七年度までの各年度において、復興費用の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、復興債を発行することができることとし、償還は平成三十四年度までの間に行うこととしております。  なお、平成二十三年度補正予算(第1号)において減額された基礎年金の国庫負担の追加に要する費用の財源として、復興債を発行することができることとしております。  第五に、復興特別税等の収入については、復興費用及び復興債の償還費用の財源に充てることとし、また、財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの国債整理基金特別会計への繰入金等については、復興債の償還費用の財源に充てることとしております。  第六に、附則において、政府は、この法律の施行後適当な時期において、復興施策に必要な財源の確保等についての見直しを行うこととしております。  また、平成三十四年度までに二兆円に相当する償還費用の財源の確保を旨として税外収入を確保することとし、日本たばこ産業株式会社の株式等の処分の可能性について検討を行うとともに、日本郵政株式会社の株式の処分のあり方を検討し、これらの早期の処分に努めてまいることとし、これによる財源の確保が見込まれる場合、復興費用の見込み額を勘案しつつ、復興特別税の負担軽減のための所要の措置を講ずることとしております。  以上、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。  よろしくお願いをいたします。(拍手)     ―――――――――――――
  5. 横路孝弘

    議長横路孝弘君) 総務大臣川端達夫君。     〔国務大臣川端達夫君登壇〕
  6. 川端達夫

    国務大臣川端達夫君) 平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案及び東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案の趣旨について御説明申し上げます。  まず、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。  東日本大震災に係る復興事業等の実施のための特別の財政需要等に対応するために震災復興特別交付税に要する額についての財源措置を講ずる等の必要があります。このため、平成二十三年度分の地方交付税の総額及び同年度分の一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入金の額の算定について特例を設け、総額に約一兆六千六百三十五億円を加算するとともに、震災復興特別交付税の額の決定に関する特例を設けることとしております。  次に、東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。  東日本大震災からの復興を図ることを目的として東日本大震災復興基本法に定める基本理念に基づき平成二十三年度から平成二十七年度までの間において実施する施策のうち全国的、かつ、緊急に地方公共団体が実施する防災のための施策に要する費用の財源を確保するため、臨時の措置として個人住民税の均等割の標準税率及び地方のたばこ税の税率の特例を定める必要があります。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  その一は、個人住民税の均等割の標準税率の特例であります。  平成二十六年度から平成三十年度までの各年度分の個人住民税の均等割の標準税率について、道府県民税にあっては年額二百円を、市町村民税にあっては年額三百円を、加算した額とすることとしております。  その二は、地方のたばこ税の税率の特例であります。  平成二十四年十月一日から平成二十九年九月三十日までの間に売り渡し等が行われた製造たばこに係る地方のたばこ税の税率について、道府県たばこ税にあっては千本につき三百九十五円を、市町村たばこ税にあっては千本につき六百五円を、加算した額とすることとしております。  以上が、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案及び東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案の趣旨であります。(拍手)      ――――◇―――――  東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案(内閣提出)、平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)及び東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
  7. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。西村康稔君。     〔西村康稔君登壇〕
  8. 西村康稔

    ○西村康稔君 私は、自由民主党の西村康稔です。  自民党・無所属の会を代表して、ただいま議題となりました東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案外二案について、野田総理に質問いたします。(拍手)  野田総理、政府の震災対応が、余りにも遅く、その規模が余りに小さいことは、だれの目にも明らかです。今般、第三次補正予算案の審議となっていますが、第一次補正予算は差し当たっての復旧のみ、第二次補正予算はわずかな規模、今回の第三次補正予算が、事実上、初めての本格復興に向けた予算です。  瓦れき処理や道路、鉄道等の生活インフラの復旧がおくれ、結局、震災から八カ月を迎えようとする今日に至っても、被災者の生活再建、被災地の復興への展望が開けない、そんな状況が続いています。被災地からは、まさに、先が見えないとの悲痛の声が聞こえてきます。なぜこんなにおくれたのか、野田総理、総理の率直なお考えを伺います。  しかし一方で、野田総理、増税についてはスピーディーに矢継ぎ早に手を打っていますね。なぜそんなに急ぐんですか。復興は遅々として進まないのに、増税には実に手際よい対応ですね。  野田総理、日本経済はデフレから脱却できず苦しんでいるんです。さらに、急激な円高で、企業の海外移転が加速され、まさに日本経済は空洞化の危機に直面しているのです。総理にはその危機感が全く感じられません。  そこに来ての欧州の債務問題、さらにはタイの大洪水と、日本経済の先行きは極めて不透明感を増しています。現に、日銀も経済成長率の見通しを、二十三年度〇・四%から〇・三%に、二十四年度は二・九%から二・二%に下方修正しています。  こんな状態で、増税、特に復興債の償還をなぜそんなに早く考えるんですか。まずは日本経済の立て直しが優先されるのではないでしょうか。  総理は、日本経済の実態がわかっておられないのではないですか。タイの大洪水の日本経済への影響についても、例えば、日本の自動車メーカーの全世界での生産台数の一〇%近い約百六十万台の生産が全くストップしているんですよ。一体、このタイの大洪水の影響についても、どう認識し、どんな見通しを持っているのか、そのことも含めて総理の答弁を求めます。  そして、先日のカンヌでのG20首脳会議で、野田総理は、消費税一〇%への引き上げについて国際的に公言されました。  総理、消費税の引き上げを国際的に公約する前に、まずは日本国民に対して、前回の衆議院選挙のマニフェストは間違いだったことを率直に認め、謝るべきではないですか。予算の組み替えで約十七兆円を捻出できるとしたマニフェストはうそであったことを率直に認め、本来なら、国際的に約束する前に、国民の皆さんに信を問うのが筋ではないでしょうか。  総理、消費税引き上げの法案提出に先立ち、衆議院の解散を行い、国民の皆様に信を問うべきではないでしょうか。  そして、野田総理、次の通常国会で消費税引き上げの法案が成立しなかった場合、その責任をとられるんですね。一体、責任をどうとられるんですか。日本の総理大臣として、国際的に約束した以上、当然の責任だと思いますが、いかがですか。総理の覚悟を伺います。  私たち自民党も、財政再建や安心できる社会保障制度を構築するために、その財源の確保にはしっかりと責任を持ちますが、大震災と急激な円高で、日本経済をめぐる環境は大きく変わりました。産業の空洞化、雇用喪失の危機に直面し、地方経済も含めて、まさに存亡の危機にあると言っても過言ではありません。  増税先にありきではなく、税収を確実なものとするため、まずは、円高、デフレを克服し、日本経済を回復、成長の軌道に乗せることを優先すべきではないですか。総理の御認識を伺います。  復興債の償還期限について、具体的に伺います。  我々自民党は、復興事業にはインフラ事業が多く含まれていることもあり、現在の世代だけではなく将来世代も享受することを踏まえ、償還期限の大幅延長を主張しています。また、現在の日本経済の直面している現状を踏まえれば、単年度の負担をできる限り小さくすることが大事ではないでしょうか。  先日の代表質問において、野田総理は、償還期限について、柔軟に対応すると発言されましたが、具体的にどの程度の期間を考えているのか、お答えください。  次に、復興関係経費の管理のあり方について伺います。  復興基本法第九条の趣旨を踏まえ、復興債で集められた資金が別の使途に流用されることのないよう、我が党は、特別会計を新たに設けることを主張してきています。特に今回の第三次補正予算案では、明らかに復旧復興に関連のない事業がかなり含まれていることが判明しています。  このことからも、復興のための支出とその財源は、特別会計でしっかりと管理することが大事ではないですか。野田総理は、特別会計の設置について前向きな答弁をされていますが、特別会計を設けるのか、設けないのか、明らかにしていただきたいと思います。  次に、臨時増税について伺います。  臨時増税の検討に当たっては、政府税調から、所得税及び法人税の付加税のほか、たばこ税の臨時特別税、消費税の段階的引き上げ分の充当など、税目や期間の組み合わせによる複数の選択肢が示されました。  当初、私自身、個人的には、被災地の復興のめどが見えてくる五年後ぐらいから数年間、消費税一%分を復興に充て、国民全体で広く薄く負担するのがよいのではと思っていました。どうして消費税は今回の財源の対象から外れたのですか。  また、経済の先行きが極めて不透明な中で法人税等の臨時増税を提案することは、経済への悪影響も懸念されます。  特に、二〇一〇年、昨年の工場立地件数が、一九六七年、昭和四十二年の調査開始以来、過去最低の水準に至るなど、我が国の国内投資が鈍化している上に、未曾有の円高で、まさに空洞化加速の危機に直面しています。ここで法人税の一〇%付加税を行えば、国際的な競争環境がさらに劣後し、産業の空洞化をとめることができず、ひいては税収減につながりかねないわけであります。  我々自民党は、法人税率を国際水準の二〇%台に思い切って減税することを主張していますが、あわせて総理の見解を伺います。  さらに、今の民主党案を実行すると、課税ベースの拡大により、結果として、研究開発を行わない企業の法人税負担が軽くなり、研究開発や設備投資を一生懸命に行う企業が増税となります。  まず、研究開発促進税制についてですが、控除限度額を三〇%から二〇%に縮減を行うことについては、法人税付加税の賦課期間において研究開発型企業の法人税負担が従前より増大することになるため、研究開発拠点まで空洞化が進むのではないでしょうか。  来年度以降においても現状の控除限度額三〇%を維持すべきだと考えますが、いかがですか。  さらに、減価償却制度を二五〇%から二〇〇%に縮減することについても、企業のキャッシュフローを減少させ、設備投資に悪影響を与えるのではないでしょうか。空洞化の危機に直面している今こそ、国内投資に強力なインセンティブをつけるべきだと考えますが、いかがですか。  加えて、繰越欠損金の八〇%使用制限についても、今年度は、震災、そして超円高、タイの大洪水、こうしたことにより、赤字転落する企業が数多く出ることが予想されます。こうしたときに、このような企業に対して欠損金の使用制限を加えることは、今後の経済の回復に水を差すことになるのではないでしょうか。  空洞化を防ぎ、日本経済を成長軌道に戻すためのこうした税制について、明確な答弁を求めます。  次に、日本たばこ産業株式会社、JTの政府保有株の売却についてお尋ねいたします。  専売制度改革以来、JTのあり方については、これまでも段階的に民営化が進められてまいりましたが、たばこ事業法は、国産葉たばこの全量買い取り契約制等を規定し、もって国内の葉たばこ耕作者の配慮に努めてまいりました。  今般の改正は、附則において、さらに復興財源の捻出を行うべく、政府が保有するJT株の全株売却を含めて検討することとされていることから、葉たばこ農家の不安が増大しています。  見直しの際に、こうした葉たばこ農家への配慮について政府がどのようにお考えなのか、お聞かせ願います。  次に、たばこ税増税について伺います。  たばこ税については、平成二十二年度税制改正において一箱百円を超える大増税が実施されたばかりで、さらなる増税を実施した場合には、JT法改正による影響とも相まって、葉たばこ農家や小売店などの経営に極めて深刻かつ甚大な打撃を与えるおそれがあります。また、たび重なる増税は、販売数量の減少を加速させ、期待する増収を確保することは困難であるとも指摘されています。  政府は、税率引き上げに当たっては、たばこの消費や税収、葉たばこ農家、小売店、製造者等に及ぼす影響を十分に見きわめた上で判断していくことを、平成二十三年度税制改正大綱において明記しています。今般の増税を提案するに当たって、こうした影響をどのように見きわめたのか、総理の答弁を求めます。  次に、地方交付税特例法案についてお尋ねします。  本法案は、東日本大震災の復興事業等の実施に係る特別の財政需要に対応するため、平成二十三年度分の地方交付税の総額等の特例を設けようとするものであります。このような特別な特別交付税を設けることは、かつて例がないことであります。  そこで、今回、震災復興特別交付税を設けることとした理由及び従来の特別交付税との相違点、さらには、今後の復興事業の進捗状況いかんによってはさらなる増額の可能性があるのかについて、答弁を求めます。  最後に、いわゆる地方税臨時特例法案についてお尋ねします。  個人住民税の均等割の税率の引き上げについては、東日本大震災の被災地住民にも適用されるものであり、負担が逆進的であるという問題があります。それにもかかわらず、今回あえてこれを用いることとした理由について答弁を求めます。  以上、日本経済の直面する危機についての野田総理の認識と、震災復興は遅過ぎるが増税には迅速に対応する野田総理の政治姿勢について伺いました。明確な答弁を求め、不十分な場合には再質問させていただくことを申し添えます。  なお、今回、三法案一括しての本会議趣旨説明であり、まだまだ問いただしたい点が多々あります。委員会においても十分に審議時間を確保していただくとともに、法案の問題点など改めていただく点については、我々野党と真剣に協議を行っていただくよう強く申し入れ、私の質問とさせていただきます。(拍手)     〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕
  9. 野田佳彦

    内閣総理大臣野田佳彦君) 自民党西村議員の御質問に順次お答えをしてまいります。  まず最初に、震災対応のおくれについてのお尋ねがございました。  大震災発生から八カ月経過をいたしましたけれども、これまでに政府は、地方自治体とも協力をして、仮設住宅の建設、瓦れきの撤去、被災者生活支援など、全力で震災への対応に取り組んでまいりました。  五月二日には約四兆円規模の第一次補正予算、七月二十五日には約二兆円規模の第二次補正予算をそれぞれ成立させていただき、その執行に真摯に取り組んでいるところであります。  また、今国会には、被災地の復興、原発事故の収束などを大きく加速させるための第三次補正予算案とその関連法案を提出したところでございます。  しかしながら、こうした取り組みの一方で、迅速さに欠ける、あるいは、必要な方々に支援の手が行き届いていないという御指摘もいただいていることは事実でございます。  このため、政府としては、被災地の方々の声に真摯に耳を傾け、与野党でも御議論いただきながら、具体策を着実かつスピード感を持って実行していかなければならないと考えております。  続いて、復興債の償還を急ぐ理由、日本経済立て直し、タイの大洪水の影響について御質問をいただきました。  復興債の償還については、少子高齢化、人口減により将来世代の負担が増加をしていく中で、将来世代へのさらなる負担の先送りは避けるべきであるという考え方や、税金の使途がはっきりと実感できる間に税制措置を行う方が理解をしていただきやすいのではないか、我が国の極めて厳しい財政状況、国家の信用が厳しく問われる歴史的な事態が進行している中、国債の信認の確保についても十分に配慮する必要があるという認識に基づき、その期間を設定しております。  また、急速な円高の進行等による景気の下振れや産業の空洞化を防ぐため、先般閣議決定をした円高への総合的対応策に基づき、日本銀行とも連携して、円高自体への対応を含め、あらゆる政策手段を講じてまいります。  タイの洪水被害は、引き続き予断を許さない状況であり、我が国の経済に対しては、現地で操業停止を余儀なくされている日系企業の収益の圧迫や、部品供給の滞りによる我が国の国内生産活動への影響などが懸念をされておりますので、しっかり対応していきたいというふうに考えております。  消費税について、国際的に公言したこと、国民に信を問うことや、マニフェストとの関係についてのお尋ねがございました。  社会保障・税一体改革成案については、政権発足後の九月に閣議決定した基本方針において、これを早急に具体化するとの方針を示しているところであり、また、一体改革についての私の考え方は、新内閣発足後、最初の所信表明演説やその後の国会審議においても、既に申し上げているところでございます。  今般のG20で合意したカンヌ・アクションプランも、こうした国内において何度も申し上げてきた従来からの方針を記載したものであります。  具体的な税率の引き上げ時期については、今後、政府・与党内の議論及び与野党協議等を踏まえ、改革の具体化を図る中で決定したいと考えており、法案提出の暁にはその成立に全力を尽くし、実施をする前には総選挙で民意を問うべきものと考えております。  また、マニフェストについては、党が中間検証で述べているとおり、幾つかの要素の中で検討が不十分であった点があることも率直に認め、国民の皆様に御理解をお願いし、状況の変化に対応し、政策の優先順位と三党合意を踏まえつつ、さらに努力してまいります。  円高、デフレ克服と日本経済の回復についての御質問をいただきました。  先ほども申し上げたとおり、急速な円高の進行等による景気の下振れや産業の空洞化を防ぐため、円高への総合的対応策に基づき、日本銀行とも連携して、円高自体への対応を含め、あらゆる政策手段を講じてまいります。  また、日本経済を成長の軌道に乗せるため、昨年策定された新成長戦略の実現を加速するとともに、大震災後の状況を踏まえた戦略の再強化を行い、年内に日本再生の戦略をまとめていきたいと考えております。  復興債の償還期間についてのお尋ねがございました。  復興債の償還期間については、次の世代に負担を先送りせず、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うとの復興の基本方針における考え方に立って、その期間を設定しております。  長い償還期間を設定すれば、単年度の税負担が小さくなることは事実でありますけれども、若い世代は負担をし続けることになる一方、高齢世代は短い期間しか負担を負わないこととなります。  償還期間については、こうした考え方を踏まえつつ、野党の御意見も真摯にお伺いしながら、一定程度、柔軟に対応してまいりたいと考えております。  特別会計の設置についての御質問をいただきました。  政府としては、三次補正の一般会計予算等において、復旧復興関連経費であることを項として明示するなど、他の経費と区分することとしており、これにより、復興基本法及び復興の基本方針における区分管理及び資金の流れの透明化の要請に十分こたえることができると考えております。  特別会計については、財政法上、「特定の歳入を以て特定の歳出に充て一般の歳入歳出と区分して経理する必要がある場合」に認められており、復興予算を経理するための特別会計の設置は、区分管理及び資金の流れの透明化の要請にこたえる一つの方法と考えられます。  御党より御提案がございました二十四年度からの特別会計の設置については、協議の結論を踏まえつつ、政府といたしましても、区分管理及び資金の流れの透明化にしっかりと努めてまいりたいと考えております。  消費税を復興財源から除いたことについての御質問をいただきました。  消費税については、社会保障・税一体改革成案において今後社会保障財源として活用するべきとしていることから、政府税調で複数の選択肢をまとめる段階において、私から、選択肢から外すように指示したところでございます。  法人実効税率の引き下げについての御質問をいただきました。  継続審議中の平成二十三年度税制改正法案においては、新成長戦略の一環として、デフレ脱却と雇用拡大の観点から、財源確保は十分なものとは言えないものの、思い切った措置として法人実効税率五%の引き下げを行うこととしたところであります。  また、復興のため、法人税付加税については、法人実効税率五%引き下げを実施した上でこれを課すことにより、将来の法人税率引き下げの実施を確保することで企業の予測可能性を担保する、付加税とあわせた法人税率を現行税率よりも引き下げるなど、企業経営に過大な負担とならぬよう配慮をしているところでございます。  研究開発税制についてのお尋ねがございました。  平成二十三年度税制改正法案に盛り込まれた研究開発税制の見直しは、法人税率引き下げとあわせて考えれば、企業の税負担は軽減されるものとなっております。  なお、平成二十三年度税制改正においては、法人実効税率の引き下げとあわせ、総合特区制度等に係る税制上の措置を通じて研究開発型企業の立地を促進することとしているところであり、こうした制度を通じて我が国立地環境の改善を図ることとしているところであります。  続いて、減価償却制度の見直し等についての御質問をいただきました。  平成二十三年度税制改正においては、法人実効税率の引き下げに伴う課税ベースの拡大の一環として、機械装置に関する減価償却方法について、二五〇%定率法から二〇〇%定率法に改めることにしております。  これについては、二〇〇%としても主要国の中で最高レベルの償却率であること、統計によれば、現状でも限度額まで減価償却が行われておらず、いわば使い残しが生じている状態であることを踏まえまして、また、法人実効税率の引き下げに伴うキャッシュフローの増加等による設備投資の増加が期待できることから、法人実効税率の引き下げとあわせて講ずることとしたものであります。  続いて、繰越欠損金についての御質問をいただきました。  平成二十三年度税制改正においては、法人実効税率の引き下げに伴う課税ベース拡大の一環として、欠損金の控除限度額を所得金額の八割とすることとしております。この改正に当たっては、欠損金の繰越期間を七年から九年に延長すること、また、中小法人には引き続き現行制度の適用を認めるなど、企業活動にも十分な配慮を行っております。  続いて、JT株式の売却に伴う葉たばこ農家への配慮についての御質問をいただきました。  復興財源法案においては、まずは、JT株式の政府保有義務を二分の一以上から三分の一超へ引き下げて、株式売却による財源確保に努めることとしております。さらに、同法案の附則では、平成三十四年度までの間においてさらなる財源確保を図るため、JT株式について、たばこ事業法等に基づくたばこ関連産業への国の関与のあり方を勘案し、その処分の可能性について検討を行うこととしております。  政府が保有するJT株式の全株売却については、国産葉たばこの全量買い取り契約制やJTの製造独占、小売定価の認可制等との密接な関係を有しており、たばこ法制の根幹にかかわる議論を行う必要があると考えております。このため、同法案の附則の検討に当たっては、葉たばこ農家を含むたばこ関連産業への国の関与のあり方を勘案してまいりたいと考えております。  復興財源に係るたばこ増税についての御質問をいただきました。  今般の復興特別たばこ税の検討に当たっては、昨年十月のたばこ税率の引き上げに伴い、たばこ税収、たばこの販売代金及びJTの利益が増加していることや、葉たばこ農家に対しJT等による支援策が講じられていること等を踏まえた検討を行ったところであります。  JT株の売却については、今般の復興財源フレームにおいて、新たな税負担をできる限り軽減するため、歳出削減や税外収入の確保に最大限努めることとし、その一方策として、JT株の政府保有義務を引き下げて復興財源の確保に充てるものとしたものであることを御理解をお願いしたいと思います。  震災復興特別交付税についての御質問をいただきました。  震災復興特別交付税は、被災団体に対して財源面での確かな裏づけを行うため、地方交付税の増額を行い、被災団体の事業の実施状況に合わせて地方負担分の全額を措置することにより、その負担をゼロにするものであります。このため、従来の特別交付税とは別に決定、交付することとし、翌年度への繰り越しも可能としています。  今後とも、復旧復興に係る地方負担分が新たに生じる場合には、震災復興特別交付税の別枠での増額を図ってまいります。  個人住民税均等割の税率を引き上げる理由についてのお尋ねがございました。  東日本大震災からの復興に関し地方団体が実施する防災のための施策に必要な財源については、復興基本方針を踏まえ、より多くの方から薄く広く負担していただく観点から、広く住民の方に負担をお願いしている個人住民税均等割の引き上げにより確保することといたしました。  なお、個人住民税均等割は、非課税限度額制度により所得が極めて低い方には課税されないほか、地方団体が個々の被災者の状況に応じて減免することができる仕組みとなっております。  以上で答弁とさせていただきます。(拍手)
  10. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) 西村康稔君から再質疑の申し出がありますが、残りの時間がわずかでありますから、ごく簡単にお願いをいたします。西村康稔君。     〔西村康稔君登壇〕
  11. 西村康稔

    ○西村康稔君 二点、再質問させていただきます。  まず第一に、消費税引き上げ法案が成立しなかった場合の総理の責任についてです。総理は明確にお答えになりませんでした。  総理、総理は国際的に公約されたんですよ。実現しなかった場合には、当然責任をとられる、それは当然、総辞職か、衆議院の解散をして信を問う、このように考えますが、いかがですか。総理の言葉、国際公約は重いんです。明確にお答えください。  第二に、研究開発促進税制の控除限度額についてですが、確かに、法人税五%引き下げによって、単純に机の上で計算をすれば、税負担は軽減されるかもしれません。しかし、実際には、研究開発比率の高い多くの企業が、この限度額を三〇%から二〇%に縮減されることによって、結果として増税になってしまいます。復興の増税付加分がなくとも増税になる企業もあります。  研究開発拠点も含めた我が国の経済の空洞化がこれだけ懸念されている中です。少なくとも控除限度額三〇%を維持してイノベーションや雇用の維持をする、これは当然の方向性だと思います。  こうした認識を総理はお持ちなのかどうか。企業が、特に研究開発型の付加価値の高い企業が海外に出ていかないようにする対応が必要なことについて、総理は御認識があるのかどうか、伺いたいと思います。(拍手)     〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕
  12. 野田佳彦

    ○内閣総理大臣(野田佳彦君) 西村議員の再質問にお答えをいたしますけれども、消費税の引き上げを国際公約と先ほどお話しされていました。  これは、さっき申し上げたとおり、国内で何度も方針としてお示ししてきたことを国際社会に説明して、それをアクションプランに入れたということであります。では、それぞれの国が財政健全化と成長の取り組みをアクションプランに入れておりますが、それができなかったらあなたは責任をとるのという話は、やっていません。  もちろん、お約束したというか記載をしたことについては、実現するために全力を尽くしていくことが私の責任の果たし方であるというふうに考えております。  それからもう一つは、研究開発税制についてのお尋ねがございました。  これは、先ほど申し上げたとおり、全体として見れば、法人税率の引き下げによって企業の税負担は軽減をされるということが前提にあります。加えて、さっきも申し上げたのですが、総合特区制度等による税制上の措置を講ずるなど研究開発型企業の立地の促進をするなど、研究開発をおろそかにしようという気持ちは全くないということでございます。(拍手)     ―――――――――――――
  13. 横路孝弘

    議長横路孝弘君) 竹内譲君。     〔竹内譲君登壇〕
  14. 竹内譲

    ○竹内譲君 公明党の竹内譲でございます。  私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案外二案について、野田総理並びに関係大臣に質問をいたします。(拍手)  質問に入る前に、野田総理に確認しておきたいことがあります。  あなたは、先日のG20首脳会議において、二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税率を一〇%まで引き上げると明言し、税率引き上げ時期などを定めた消費増税法案を二〇一一年度内に提出すると表明、さらに、衆議院解散・総選挙を、法案が通った後、増税実施前に行う旨表明されました。もしもこれが事実なら、ゆゆしき発言であり、国会、否、国民を冒涜するものです。  消費税の引き上げの前に、まず、税と社会保障の一体改革の成案が政府から提示され、国会で論議すべきものですが、しかし、成案は、政府・与党社会保障改革本部決定はあっても、政府の閣議決定はなされていません。しかも、民主党は、いまだ、年金を含む社会保障のあるべき姿すら示していないのです。にもかかわらず、これから復興のための財源確保の方策を論議しようというときに、消費税の引き上げを海外で表明するとは何事でしょうか。  そもそも、二〇〇九年の総選挙時には、民主党は、四年間は消費税を引き上げないと公約。しかも、財政の無駄を見直せば、二十兆円、消費税八%くらいはたちどころに出てくると豪語していたはずです。  であるならば、まず二十兆円を出してみせるべきです。それができないのであれば、まず国民に対して謝罪し、その上で、民主党政権の総括と消費税引き上げの是非をめぐって、解散・総選挙で国民の信を問うべきではありませんか。消費税引き上げを決めてから信を問うなどとは、国民を欺く、こそくなやり方であります。総理の答弁を求めます。  以下、法案に対し、質問をいたします。  平成七年の阪神・淡路大震災に際しては、復興のために建設国債や特例公債で財源を調達しましたが、それと比べて、今回の財源確保に関する法律案は、極めて異例な措置であります。そもそも、なぜ、このたび復興債の発行及び財源の確保に関する法律が必要となったのか、その理由や必要性について、総理の所見を伺います。  さらに、今般の法案では、復興債の発行の根拠規定だけではなく、あわせて、その償還財源についても同じ法律の中で規定されています。その償還財源は、必ずしも同じ法律ではなく、別の法律等の手当てによって対応することも可能であったはずです。  今回、なぜ同じ法律に規定することとしたのか、あるいは、分離することに問題があるのか、総理の見解を求めます。  東日本大震災からの復興については、政府は、集中復興期間を五年間と設定し、その間に必要な財源は十九兆円としています。復興に係る財源として、今後、除染を初めさまざまな施策への対応を考えれば、十九兆円を超えることは必至ではないでしょうか。  今後、十九兆円を超える財源が必要になった場合の財源確保策について、どのように考えているのか、総理の所見を伺います。  政府・与党は、子ども手当の見直しによる歳出削減分について、五年間の集中復興期間はこれを復興財源に充当することとしています。しかし、被災地の復興は五年間で終わるものではありません。また、政府案でも復興債の償還期間が十年であることからしても、子ども手当の見直し分を、集中復興期間以降についても引き続き復興財源として充当すべきではありませんか。総理の答弁を求めます。  現下の世界を取り巻く経済情勢は厳しいものがあるものの、日本経済を見れば、今後、第三次補正予算の執行も含めた復興需要が経済成長のプラスに寄与し、その結果として税収増が期待されます。もちろん、経済成長のすべてが復興需要によるものとは言い切れませんが、かなりの寄与があることは明白であり、これを復興財源に充当することは合理的です。  政府が中期財政フレームを遵守するならば、今後の経済成長による増収によって決算剰余金が発生する可能性は極めて高い。毎年度の決算時において決算剰余金が発生した場合、通常はその二分の一以上が国債整理基金特会に繰り入れられますが、二分の一を超える一定割合を、場合によってはその全部を、償還財源として、今後新たに設置される予定の復興特別会計に繰り入れる仕組みを考えてはどうでしょうか。総理の答弁を求めます。  さらに、復興債を含め公的債務を削減するという視点から、PFIやレベニュー債などの手法により、民間資金を積極的に活用すべきです。  例えば、本年、茨城県では、産業廃棄物処理施設において、県の債務保証がついていないレベニュー債が発行され、百億円が調達されました。これによって、茨城県は、二十四年という超長期の資金を調達し、年間返済額を縮小するとともに、従来の銀行借り入れに対する県の損失補償を解消することができました。  このように、公的な施策であっても、民間資金を活用し進めることは可能です。これはまた、公的債務を削減し、財政再建に貢献することにもなります。今後、被災地の復興に当たっても、これらの民間手法を積極的かつ最大限に活用すべきであると考えます。総理の答弁を求めます。  復興債の償還期間については、政府は将来世代に負担のツケを回さないように十年としていますが、他方で、復興による事業は、現役世代のみならず、将来世代まで便益を受ける事業も少なくありません。現に、総理の答弁において、復興債の対象となる経費の中には、償還期間が六十年である建設国債の対象事業が約四兆円あるとの試算も示されています。こうしたことも十分に踏まえた上で償還期間を考えるべきではないかと思います。  民主党内では、十五年、あるいはさらに延ばすという考えもあるようですが、この点もあわせ、償還期間についての総理の見解を伺います。  政府は、復興債の償還財源として、法人税、所得税の付加税、たばこ税の特別税を提示しております。増税は、政府による最大の権力発動であり、その実施には特段の慎重さが求められます。  まず、政府が増税を必要とする理由をお答えください。  次に、中でも法人税、所得税、たばこ税を選んだ理由について、総理並びに財務大臣の所見を伺います。  まず、所得税を初めとする増税は、景気に対してマイナスの影響があり、デフレを一層深刻なものにするのではありませんか。総理の認識を伺います。  所得税については、平成二十三年度税制改正案では給与所得控除や成年扶養控除の廃止による国民の負担増が前提とされており、これに付加税が加われば、一層の負担増となる世帯が出てくることは避けられません。結果として家計と企業との負担感に大きく差が出ることになりますが、このことについてどのようにお考えですか。総理の認識を伺います。  たばこは、健康の観点から増税を当然視する向きもありますが、一方で、大衆のささやかな楽しみであることも事実です。  昨年、一本三・五円という過去に例のない大幅な増税を行ったばかりであるにもかかわらず、なぜ立て続けに増税を行うことにしたのか、総理の答弁を求めます。  また、昨年の大幅増税によって、たばこの販売数量は下落傾向にあります。そうした状況下にあって、十年間で一・七兆円の税収を確保することは、実際には難しいのではないでしょうか。  また、酒税など他の個別間接税があるにもかかわらず、なぜ政府はたばこ税を引き上げることを選択されたのか。  国民からは、たばこがねらい撃ちにされ、不公平だとの声もあります。福島県など東日本大震災の被災地にも多い葉たばこ農家の方々を初め、たばこの小売販売店の方々などからは怨嗟の声が上がっています。総理の所見を伺います。  また、国税分は十年間の特別税を、地方税分は五年間臨時措置として課すとしていますが、なぜ、国税と地方税で期間に差を設けたのでしょうか。地方税は五年後に今般の増税分を廃止するということでしょうか。また、税収の見込みについて、国税と地方税でその額が異なっているのはなぜですか。総理並びに財務大臣、総務大臣の答弁を求めます。  二十三年度税制改正との関係について伺います。  復興に係る特別税などを含め、復興債の財源についての政府の考え方は、平成二十三年度税制改正による改正事項を前提としています。しかしながら、平成二十三年度税制改正のうち法案として現在も残されている部分は、いわゆる税制抜本改革に関係するものであり、本来は、震災復興の財源の議論と切り離して論議すべき事項です。  よって、公明党としては、二十三年度改正に見られるように、単に民主党のマニフェストの財源の整合性をとるためだけに、抜本改革と称して、その一部のみを先食い的に実施することは不適当であると考えます。  例えば所得税は、抜本改革の道筋、すなわち平成二十一年度所得税法附則百四条に沿って各種の控除の見直しを行っているということが政府の説明になるのでしょう。しかし、附則百四条では税率構造の見直しや最高税率の引き上げまで規定されているにもかかわらず、これらの課題は先送り、手のつけやすい控除見直しを先行させていることは明白です。  このように、民主党の対応は、抜本改革とはほど遠い、その場しのぎの財源あさりであると言わざるを得ません。抜本改革の道筋の議論と震災復興の財源の議論は、これを切り離すべきではありませんか。総理の答弁を求めます。  あわせて申し上げれば、今回の法律事項ではありませんが、給与所得控除や成年扶養控除の見直しによる財源は、当初は、子ども手当の財源との関係で議論されてきたと認識しています。しかし、民主党が子ども手当法案を撤回したこともあり、いつの間にか、B型肝炎対策のための財源として活用することとなっています。  もちろん、控除見直しによる財源は一般財源であることは承知していますが、このようにころころとその説明ぶりが変わってしまうことは、論理として全く矛盾しており、一貫性を欠いているのではないでしょうか。総理の答弁を求めます。  さて、総理の所信表明では、政治家の覚悟、器量、国会の決断を担うのは国会議員の皆様、各党各会派の共同作業、国家国民のための大仕事をともになどの美辞麗句が並んでいます。しかし、そこには、増税という大変な負担を国民に強いることに対して、おわびと、真心からのお願いの姿勢が決定的に欠落しているのではないでしょうか。  総理は、いつの間にか、美しい言葉とは裏腹に、野党といえども被災地の復興のためには賛成して当然であるという、傲慢な、上から目線になっているのです。  野田総理が学ばれた松下政経塾の創立者である松下幸之助氏がかつて無税国家論を提唱されましたように、古今東西、為政者の務めは、税の取り立てを可能な限り少なくし、国民の暮らしの安寧を図ることにあります。  このことを野田総理に申し上げ、私の質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕
  15. 野田佳彦

    ○内閣総理大臣(野田佳彦君) 公明党竹内議員の御質問に順次お答えをしてまいりたいと思います。  まず、消費税に関し、G20での表明、解散、また、マニフェストとの関係についてのお尋ねがございました。  社会保障・税一体改革成案については、政権発足後の九月に閣議決定した基本方針において、これを早急に具体化するとの方針を示しているところであり、また、一体改革についての私の考え方は、新内閣発足後、最初の所信表明演説やその後の国会審議においても、既に申し上げているところであります。  今般のG20で合意したカンヌ・アクションプランも、こうした、国内において何度も申し上げてきた従来からの方針を記載したものであります。  具体的な税率の引き上げ時期については、今後、政府・与党内の議論及び与野党協議などを踏まえて、改革の具体化を図る中で決定したいと考えており、実施する前には総選挙で民意を問うべきものだと考えております。  また、マニフェストについては、党が中間検証で述べているとおり、幾つかの要素の中で検討が不十分であった点があることも率直に認め、国民の皆様に御理解をお願いし、状況の変化に対応し、政策の優先順位と三党合意を踏まえつつ、さらに努力してまいります。  復興債を発行する理由及び法案の構成についてのお尋ねがございました。  東日本大震災の被害は極めて甚大であり、これまでの災害とは全く比較できないほどの資金を短期間に集中的に確保することが求められております。  一方、我が国財政が極めて厳しい状況にある中、国際的にも財政の持続可能性に対し厳しい視線が寄せられている状況にかんがみれば、復興事業についても、国債に対する市場の信認の維持に十分配慮しながら進めていく必要があります。  このため、与野党が合意した復興基本法第八条において、復興に必要な資金を確保するに当たっては、他の公債と区分して管理し、あらかじめ償還の道筋を明らかにすることとされ、これを受けて、今回提出いたしました復興財源確保法案において、復興債の発行を規定したところであります。  また、財源確保法案に復興債の発行と償還財源について規定していることにつきましては、復興債について、さきに申し上げました復興基本法第八条の趣旨に加え、復興債の発行と償還財源が復興事業を実施するために必要な当面の財源とその償還財源という観点で一体の関係をなすことから、一括して法案に規定し、御審議をお願いしているところであります。  続いて、復興経費の規模と財源確保策についてのお尋ねがございました。  東日本大震災の復旧復興の事業規模については、阪神・淡路大震災の際との被害規模の違いなどを勘案し、当初五年間の集中復興期間における国及び地方の事業規模について少なくとも十九兆円程度、十年間では少なくとも二十三兆円程度と見込んでおります。  復旧復興対策の三次補正予算を踏まえた全体の事業規模の進捗については、実質的には十四兆円半ばであり、「少なくとも十九兆円」との関係では残り四兆円台半ばとなっており、「少なくとも十九兆円程度」を超えてしまう事態に直ちになるとは考えておりません。  いずれにせよ、政府としては、一定期間経過後に、事業の進捗などを踏まえて、復旧復興事業の規模の見込みと財源を見直すこととしております。  続いて、子ども手当の見直しによる歳出削減分を六年目以降も復興財源として充当することについての御質問をいただきました。  子ども手当のような与野党合意がなされた特定の歳出見直しに係る削減分については優先度の高い復興需要に振りかえることとされており、子ども手当等の見直しにより捻出される金額は、当該年度の復興需要に充ててまいります。  現在与野党間で検討されている十九兆円の復興財源フレームについては、五年間の集中復興期間を対象としたものであり、財源に算入する歳出削減見合い額は五年分となっております。  なお、六年目以降の歳出削減により捻出される財源は、六年目以降の復興需要の財源に充ててまいります。  一般会計の決算剰余金についての御質問をいただきました。  決算剰余金は、毎年度決算を締めた後に結果として生じるものであることから、復興の財源フレームにおいてあらかじめ見込むことはできず、復興財源としては織り込んでおりません。  決算剰余金は、財政法第六条において、「公債又は借入金の償還財源に充てなければならない」旨規定され、減債制度を支える仕組みの一つであることを踏まえつつ、決算剰余金を償還財源として活用することについては、毎年度の予算編成過程において検討すべきものと考えております。  民間資金の積極的活用についての御質問をいただきました。  東日本大震災からの復興に当たっては、公的主体が全力で取り組むことはもとより、復興の担い手、資金等の観点においても、民間の力が最大限に発揮される必要があると考えております。  竹内議員からは、PFIや、たびたびレベニュー債等についても御提言をいただいているところでございますが、民間資金の活用は重要であると考えており、可能なものについては積極的に活用を図ってまいります。  復興債の償還期間についてのお尋ねがございました。  復興債の償還期間については、次の世代に負担を先送りせず、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うとの復興の基本方針における考え方に立って、その期間を設定しております。  長い償還期間を設定すれば、若い世代は負担をし続ける一方、高齢世代は短い期間しか負担を負わないこととなります。例えば、きょう生まれた子供一人の背中には、既に七百万円を超える借金があります。長い償還期間は、こうした若い世代に我々の世代がさらに負担を先送りすることにほかなりません。  償還期間については、こうした考え方を踏まえつつ、野党の御意見も真摯にお伺いしながら、一定程度、柔軟に対応してまいりたいと考えております。  増税の必要性、増税となる税目についての御質問をいただきました。  現下の経済金融不安の最大の要因は、ギリシャに端を発する欧州諸国の財政危機の問題、政府債務問題であり、財政健全化は、経済や国民生活を守る上でも、市場や国際社会の信認を得る上でも、逃げることができない課題であります。  こうした状況の中で、東日本大震災からの復旧復興のための財源については、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うことを基本として、歳出削減や税外収入の確保に最大限努めるとともに、それでもなお足らざる部分について、今を生きる国民の皆様に一定の御負担をお願いすることといたしております。  なお、復旧復興のための時限的な税制措置については、国民全体で広く分かち合う観点から、所得税や法人税といった基幹税に負担を求めるとともに、所得税付加税の負担を抑制する観点から、たばこ税にも負担を求めることとしております。  増税の景気への影響、家計と企業の負担感についてのお尋ねがございました。  復旧復興のための時限的な税制措置については、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うことを基本としながら、個人にも企業にも過大な負担とならないよう配慮した上で、時限的に一定の御負担をお願いするものであります。  給与所得控除等の見直しは、格差是正や就業構造の変化などに対応する観点から、控除の適正化のために行うものであります。  所得税付加税については、個人の所得や各種の軽減措置などを反映した所得税額に対して一定の課税をするものであり、所得の低い層には、課税されないか、負担が軽くなるような仕組みとなっております。  復興財源の確保が景気に与える影響については、こうした所得税の取り組みに加えて、復興特別法人税について三年間で約二・四兆円の御負担をいただくこととしていますが、二十三年度税制改正における法人税の実効税率の引き下げとセットで実施すること、復興のための歳出の増加や財源を確保することによる国債への信認の確保などについても、総合して勘案する必要があると考えております。  復興財源に係るたばこ増税についての御質問をいただきました。  政府税制調査会においては、他の個別間接税についても、関係業界との調整が短期間の間に可能か、被災者の負担についてどのように考えるかといった点に留意しながら検討を行い、その結果、たばこ税について、所得税付加税による負担を抑制する観点から、負担を求めることとしたところであります。  復興特別たばこ税の実際の税収は、将来のさまざまな要因によって変動し得るものであり、中長期的な動向をあらかじめ見通すことは難しいのでありますが、十年間で一・七兆円と見込んでいるところであります。  なお、復興の基本方針においては、一定期間経過後に、事業の進捗等を踏まえて、復旧復興事業の規模の見込みと財源について見直しを行うこととされており、仮に復興特別たばこ税を含む復興財源について税収の想定と実績が乖離する場合には、この見直しを行う中で対応を検討していくことになるものと考えます。  葉たばこ農家等への配慮については、JTが実施する葉たばこ農家に対する支援をしっかり行っていただくとともに、政府としても、各府県と連携しつつ、他作物への転換の技術的指導など、適切な対応を行っていくほか、小売販売業者への影響も注視してまいります。  たばこ税の時限的な税制措置に関する国税と地方税の差異についての御質問をいただきました。  国税については、復興債の償還財源として明確な区分経理を行う観点から、復興特別たばこ税を創設することとしております。一方、地方税については、約千八百の地方団体の事務負担等を考慮し、地方たばこ税の税率の引き上げによって対応することとしております。  復興特別たばこ税と地方たばこ税引き上げの期間が異なるのは、国、地方、それぞれ時限的な税制措置により確保すべき財源規模が異なることによるものであります。  また、税収見込みの差異は、新税の創設か既存の税の税率の引き上げによって対応するかという、対応の違いによるものであります。  なお、復興財源としてのたばこ税の対応は時限的なものでありますが、期間終了後の取り扱いについては、今後の復興の状況や税外収入等の確保の状況、たばこの消費量やたばこ事業をめぐる状況、国民の健康の観点なども踏まえて、その時点で検討すべきものと考えております。  税制抜本改革と震災復興財源についての御質問をいただきました。  復興財源確保法案における法人税付加税は平成二十三年度修正税制改正法案における法人実効税率の引き下げとセットで実施することとしているなど、平成二十三年度修正税制改正法案は、復興財源確保法案の税制措置の前提をなしており、復興財源確保法案と不可分のものであります。引き続き、与野党で議論し、両法案一体で結論を出していただくようにお願い申し上げます。  子ども手当財源とB型肝炎対策財源との関係についてのお尋ねがございました。  二十三年度修正税制改正法案における給与所得控除等の見直しによる増収額については、三歳未満の子供について子ども手当の給付額を上乗せする場合の財源に充てることとされていたものの、これを行わなくなったことから、B型肝炎対策の財源として活用することとしております。  これは、時限的な税制措置の規模を抑制するとともに、患者の方々のお気持ちにも配意し、復興のための時限的な税制措置と制度上切り離しつつ、同一のタイミングでB型肝炎対策の財源を確保することにつながると考えております。  いずれにせよ、B型肝炎対策の財源のあり方についても引き続き与野党で議論をしていただきたいと考えております。  残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)     〔国務大臣安住淳君登壇〕
  16. 安住淳

    国務大臣安住淳君) 竹内先生から三問いただきました。  まず、増税の必要性、その税目についてということでございます。  今総理からもお話ありましたように、現下の経済金融不安の最大の要因は、ギリシャに端を発する欧州諸国の財政危機の問題、政府債務問題であり、財政健全化は、経済や国民生活を守る上でも、市場国際社会の信認を得る上でも、逃げることのできない課題であると考えております。  こうした状況の中で、東日本大震災からの復旧復興のための財源については、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うことを基本とし、歳出削減や税外収入の確保に最大限努めるとともに、それでもなお足らざる部分について、今を生きる国民の皆様に一定の御負担をお願いすることとしております。  なお、復旧復興のための時限的な税制措置については、国民全体で広く分かち合う観点から、所得税や法人税といった基幹税に負担を求めるとともに、所得税付加税の負担を抑制する観点から、たばこ税にも御負担を求めることとしております。  次に、たばこ税の時限的な税制措置に関する国税と地方税の差についての質問でございます。  国税として創設する復興特別たばこ税は、所得税付加税の負担を抑制する観点から、時限的に導入するものであり、十年間で計約一・七兆円の財源確保を図ることとしております。一方、地方税については、時限的な税制措置により確保すべき財源規模が全体で〇・八兆円程度であることから、国税より短い五年間で必要財源を確保することとしております。  次に、復興特別たばこ税及び地方たばこ税の税収見込みに関する質問でございます。  今般の復興特別たばこ税の創設による増収額は約〇・二兆円、地方たばこ税の税率引き上げによる増収額は〇・〇九兆円と見込んでおります。  過去のたばこ消費の動向を見ますと、税率を引き上げた場合にはその抑制効果が見られるところであり、それを前提とすれば、今般のたばこに係る税制措置により、既存の税であるたばこ税、たばこ特別税、地方たばこ税に対して減収が生じ得ると考えられます。  国においては復興特別たばこ税という新たな税を設けることで現行のたばこ税などに税負担を上乗せすることにしたのに対し、地方においては、新税ではなく、現行の地方たばこ税の税率を引き上げることとしたため、その税収については、あわせて消費数量が減少することに伴う減収分を織り込んでいることから、両者の税収見込みには違いが生じているということでございます。  以上でございます。(拍手)     〔国務大臣川端達夫君登壇〕
  17. 川端達夫

    ○国務大臣(川端達夫君) 竹内先生の御質問にお答えいたします。  まず、たばこ税について、国税と地方税との期間の差についてお尋ねがありました。  地方たばこ税の税率の引き上げ期間については、地方税制において確保すべき財源規模が〇・八兆円程度とされていること、国と地方のたばこの税率配分を一対一とする必要があること、個人住民税による増収額を含めて考慮する必要があることを総合的に判断して五年間としたものであります。  次に、地方税について、五年後に増税を廃止するかとのお尋ねがありました。  今般の地方たばこ税の引き上げは、全国的に、かつ緊急に地方公共団体が実施する防災のための施策に要する費用の財源を確保するためのものであり、五年間の時限措置としております。一方、時限到来後の税率水準については、地方団体が行う防災・減災事業の状況や、国と地方のたばこ税の配分比率、国民の健康の観点等を勘案し判断すべきものと考えています。  最後に、税収の見込みについて、国税と地方税とが異なっていることについてお尋ねがありました。  地方税は、現行の地方たばこ税の税率の引き上げを行うこととしているため、税率引き上げによる増収額一千六百六十億円から、税率引き上げによる販売本数の減に伴う減収額七百億円を引いた額を地方たばこ税の増収額としています。一方、国税の復興特別たばこ税は、新税であることから、増収分一千六百六十億円のみが計上されています。  以上のことから、国税と地方税の増収額が異なることとなります。  以上です。(拍手)     ―――――――――――――
  18. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) 佐々木憲昭君。     〔佐々木憲昭君登壇〕
  19. 佐々木憲昭

    佐々木憲昭君 私は、日本共産党代表して、復興財源確保法等三法案について質問します。(拍手)  政府は、復興のため連帯して負担を分かち合うと述べていますが、実際に提案された法案の内容を見ると、全く違うものになっております。  政府提案の復興財源スキームでは、今後、個人中小企業に対して八・八兆円の増税を押しつけるものとなっています。ところが、大企業はどうか。まず、実質五%の法人税の減税を恒久的に行い、初めの三年に限ってわずかな付加税を課すだけであります。この三年間を取り出しても、今と比べて実質的な負担はないのではありませんか。大企業に負担は一切なく、減税が続くだけであります。  これでは、連帯して負担を分かち合うと言いながら、個人には重い負担、大企業には負担の軽減ということになってしまうではありませんか。  しかも、重大なのは、一人一人の被災者にきちんと財政措置が行われるのかという問題です。  支援制度から漏れた防災集団移転の移転先の住宅建築、液状化や地盤沈下の被害を受けた宅地の復旧、事業所や店舗の再建などは、今切実に求められているのであります。  ところが、政府は、個人の資産形成に関する負担軽減は慎重な検討が必要とする冷たい対応を行い、これらは個人責任とされているのであります。これで、どうして被災地の復旧復興ができるのでしょうか。被災者には復興増税の負担だけが押しつけられ、これらの分野で国の支援を受けられないなどということは、絶対にあってはなりません。  総理、被災者個人への直接支援をきちんとやると約束していただきたい。明確な答弁を求めます。  資本金十億円以上の大企業は、リーマン・ショック後も内部留保をふやし続け、今では約二百六十兆円に達しているのであります。労働者の賃金を抑え、下請単価を買いたたき、減税や補助金の恩恵を受け、利益を蓄積してきたからであります。この上、野田内閣で法人税減税が実施されれば、この内部留保はますます膨れ上がってしまうではありませんか。  大企業は、国から至れり尽くせりの恩恵を受け、積み上がった内部留保をもてあましているのであります。この使い道のない内部留保を、被災者のため、復興財源として有効に活用するのは当たり前ではありませんか。  総理は、法人税減税は産業空洞化防止のためだと答弁をいたしました。しかし、日本の製造業が海外に進出する理由は何でしょうか。政府の調査でも、一番大きな理由は現地需要への対応、その次は人件費の低さであります。税金が高いという理由はほとんどありません。  したがって、進出先に現地需要があり、低い賃金がある限り、法人税を幾ら引き下げても、海外進出に歯どめをかける対策にはなりません。実際に、この間、法人税は四二%から三〇%まで減税を繰り返してきましたが、海外進出はますます進んでいるのではありませんか。  財界、大企業は、利潤を求めて海外進出を続けながら、その理由を法人税にあるとすりかえ、あわよくば、さらに大きな減税を手にしようとしているのであります。国を捨てて世界に進出し、巨大な利潤を求めてグローバルに活動する多国籍企業に、なぜ、被災した国民が汗水流して納めた血税を渡さなければならないのでしょうか。  昨年十一月、国内投資促進円卓会議で、経団連の副会長は、減税分は国内における投資の拡大、雇用創出につなげていく決意、こう発言し、五年後に八十四兆円、十年後に百四兆円と国内投資を拡大すると、大ぶろしきを広げました。こんな口先だけの約束で、当時の菅総理は、すばらしい提案をいただいたと大喜びし、法人税率の引き下げを決意したと言われています。  しかし、法人税減税で生まれる利益はどこに行くのでしょうか。財務省の法人企業統計によれば、大企業においてふえた利益のほとんどが、内部留保、配当、役員給与にばかり分配され、労働者の賃上げには全く使われず、逆に給与総額は引き下げられてきたのであります。  大企業への法人税減税に合理的根拠がないことは、もはや、どこから見ても明らかではありませんか。  次に、消費税についてお聞きします。  野田総理は、今回のG20で、今年度中に消費税増税法案を提出し、二〇一〇年代半ばまでに消費税率を五%引き上げ一〇%にする方針を明らかにしました。閣議決定もされていない方針を、なぜ国際公約したのでしょうか。  消費税増税を盛り込んだ六月末の社会保障・税一体改革の成案は、閣議決定されず、閣議報告という扱いになっていたのであります。  自見金融担当大臣は、財務金融委員会で、私の質問にこう答えました。政府・与党社会保障改革検討本部において、消費税増税に我が党の幹事長、政調会長が反対をいたしました、わざわざ閣議報告事項にしたということ、きちんと国民新党の主張を御理解いただいて御配慮いただいたと答弁しております。つまり、国民新党が同意しなかったから、消費税増税の方針は、正式に閣議決定できなかったのであります。  自見大臣にお聞きをいたします。  今後、消費税増税法案が閣議決定されようとしたとき、国民新党は、それに賛成するのか、それとも反対するのか。反対なら、自見大臣はどのように身を処するつもりであるのか、お答えをいただきたい。  野田総理は、閣内で反対が出ても消費税増税法案を強行するつもりでしょうか。答弁を求めます。  もともと民主党は、政権を担当する四年間は消費税は上げない、仮に引き上げる場合には総選挙で国民の信を問うと約束していたのではありませんか。  一昨年秋、当時の藤井財務大臣は、私の質問に対して、二〇一二年三月までに消費税増税法案を提出して成立させるとした平成二十一年度税制改正法附則百四条は修正するのが筋だと答弁をされていたのであります。  財務大臣、この事実は確認できますね。  ところが、その後、修正の必要はないという態度に変わり、さらに、消費税増税法案を強行するという方針へ大転換が行われたのであります。  野田総理は、この方針転換の事実を認めますか。これは、明白な公約違反であり、国民への背信行為ではありませんか。  政府の家計調査を見ても、この十年間、夫婦高齢者世帯の年金給付が大幅に減っております。その反面、保健医療、介護保険、所得税、住民税、これらの負担は大きくふえております。貯蓄を取り崩して生活しているけれども、その貯蓄も底をつくような状態になっている。これが高齢者世帯の実態であります。  消費税増税は、年に十二兆円もの過酷な庶民増税であります。復興増税と合わせると、家計と内需への打撃ははかり知れず、被災地の復興と日本経済の再建に冷水を浴びせることになります。被災者高齢者の中から、これ以上増税されたら生活できないと、悲鳴が上がっております。  野田総理は、この切実な声をどのように受けとめているのでしょうか。  日本共産党は、地震・津波災害の復興財源と原発災害対策財源は、分けて考え、それぞれ別途確保する具体的な提案をしております。  復興財源としては、米軍への思いやり予算や米軍基地関連予算、政党助成金を廃止するだけで、十五年間に五兆円の財源を確保できるのであります。また、法人税減税と証券優遇税制の延長をやめれば、年間一・七兆円、十五年で二十五兆円を超える財源が生まれるのであります。これらを実行すれば、庶民増税なしに復興財源を確保することは十分に可能であります。  このことを強調して、質問を終わります。(拍手)     〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕
  20. 野田佳彦

    ○内閣総理大臣(野田佳彦君) 共産党の佐々木議員の御質問に順次お答えをしてまいります。  まず、復旧復興のための税制措置についてのお尋ねをいただきました。  復旧復興のための時限的な税制措置については、今を生きる世代全体で連帯して負担を分かち合うことを基本とし、個人にも企業にも過大な負担とならないよう配慮した上で、時限的に一定の御負担をお願いするものであります。  所得税付加税については、個人の所得や各種の軽減措置など、個々の納税者の事情を反映した結果である所得税額に対して一定の付加税を課すものであり、所得の低い層には、課税されないか、負担が軽くなるような仕組みとなっております。  法人税については、産業空洞化防止等により雇用を確保する観点から、平成二十三年度税制改正における実効税率の引き下げと課税ベースの拡大を実施した上で時限的に付加税を課すことにより、企業の予測可能性を担保することとしております。これにより、三年間で約二・四兆円の御負担をいただくこととしております。  国による直接支援についての御質問をいただきました。  被災地の復旧復興に向け、被災者の負担の軽減は重要な課題であると十分認識をしております。  このため、第三次補正予算案に、防災集団移転の移転先の住宅建築に関して借入金の利子相当額の補助の限度額の引き上げや、液状化被害に対して官民一体となって地盤改良を行う液状化対策推進事業の創設を盛り込んでおります。  また、事業所や店舗の再建については、既に、中小企業を対象として、仮設工場、仮設店舗を原則無料で貸し出しするとともに、地域経済の中核となる中小企業グループの施設等の復旧補助を行っているところであります。  こうしたさまざまな工夫により、被災者の負担低減に努めてまいります。  企業の内部留保についての御質問をいただきました。  継続審議中の平成二十三年度税制改正法案においては、国内企業の国際競争力強化と外資系企業の立地を促進する観点から、課税ベースの拡大とあわせて法人実効税率の引き下げを行うこととしておりますが、法人実効税率引き下げに伴うキャッシュフローの増加等により、設備投資や雇用の増加が期待をされます。  なお、先ほども申し上げましたが、法人税については、復興のための財源確保の観点から、法人実効税率引き下げ及び課税ベースの拡大を実施した上で三年間の時限措置として一〇%の付加税を課すこととしており、これにより、三年間で約二・四兆円の復興財源を確保することとなります。  企業の海外進出等についての御質問をいただきました。  御指摘のとおり、産業空洞化防止の観点からは、法人実効税率引き下げのほかにも、諸外国と比較しておくれている経済連携や、電力供給制約と電力コスト上昇懸念などへの対応など、さまざまな観点からの事業環境の改善に取り組んでいく必要があるものと認識をしております。  法人実効税率の引き下げについても、新成長戦略の一環として他の施策とあわせ講じることにより、企業の国際競争力の強化や我が国の立地環境の向上に資するものであり、デフレ脱却と雇用拡大につながるものと考えております。  企業の利益の分配について御質問をいただきました。  繰り返しになりますが、法人実効税率の引き下げについては、産業界も昨年行動目標を明らかにしているように、これに伴う企業のキャッシュフローの増加等による設備投資や雇用の増加を期待しているところであります。  いずれにしても、我が国の成長を促進する観点から、法人実効税率引き下げを初めさまざまな施策を講じ、我が国の雇用や投資を促進してまいりたいと考えております。  社会保障・税一体改革成案を国際公約とする件についてのお尋ねでございます。  一体改革成案については、政権発足後の九月に閣議決定した基本方針においてこれを早急に具体化するとの方針を示しているところであり、また、一体改革についての私の考え方は、新内閣発足後、最初の所信表明演説やその後の国会審議において、既に申し上げているところであります。  今般のG20で合意したカンヌ・アクションプランにおいては、従来からの方針を踏まえ、二〇一〇年代半ばまでに段階的に消費税率を一〇%まで引き上げることなどの方針を定めた一体改革成案を具体化し、これを実現するための所要の法律案を二〇一一年度内に提出する旨を記載したところであります。  消費税を含む税制抜本改革の法案についての御質問をいただきました。  社会保障・税一体改革成案は、本年六月の政府・与党社会保障改革検討本部での決定に当たり、政府はもとより、連立与党としても、この成案をもとに各党協議を進めることについて了承が得られております。  若い世代を含め、国民が将来に不安を持たないようにするため、社会保障のための安定財源を確保し、あわせて財政健全化を同時に達成するための社会保障と税の一体改革は、先送りできない課題であります。  消費税を含む税制抜本改革の具体的な内容を定める法案については、社会保障・税一体改革成案に基づき、平成二十一年度税制改正法附則第百四条に示された道筋に従って、本年度中の法案提出に向けて準備を進めてまいります。  附則百四条をめぐる政府のスタンス等についての御質問をいただきました。  附則百四条の規定は、平成二十三年度までに消費税を含む税制抜本改革法案を国会に提出することを政府に義務づけています。  政府としては法律を尊重する責務を負っており、一体改革成案では、この附則百四条に示された道筋に従って、本年度中に法案を提出することとしております。  消費税の具体的な税率の引き上げ時期等については、今後、政府・与党内の議論及び与野党協議等を踏まえ、改革の具体化を図る中で決定したいと考えており、実施する前には総選挙で民意を問うべきものと考えております。  国民負担の増加と経済への影響についてのお尋ねがございました。  復旧復興のための時限的な税制措置については、歳出削減や税外収入をできる限り活用することで全体の負担を抑制するとともに、所得税付加税については、たばこ税や二十三年度税制改正を活用することでその負担を抑制しています。  また、復興のための歳出については、短期間に集中的な投資が行われること、社会保障・税一体改革については、社会保障の安定強化と財政健全化を同時に達成することで、国民生活の安定や雇用、消費の拡大につながると考えられることなども含めて考慮をしていく必要があるものと考えております。  残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)     〔国務大臣安住淳君登壇〕
  21. 安住淳

    ○国務大臣(安住淳君) 藤井財務大臣の発言について、私に質問がございました。  一昨年十一月十七日の衆議院財務金融委員会において、当時の藤井財務大臣が、附則百四条について、「法律である以上は、あらゆる人間がそれに従うというふうに考えておりますが、でき得れば修正をするのが筋だと思っております」と答弁したことは事実でございます。  しかし、その後、政府・与党において社会保障と税の一体改革について検討が進められ、その議論の結果、本年六月に取りまとめられた社会保障・税一体改革成案において、平成二十一年度税制改正法附則百四条に示された道筋に従って、平成二十三年度中に必要な法制上の措置を講ずるということになったということでございます。  以上でございます。(拍手)     〔国務大臣自見庄三郎君登壇〕
  22. 自見庄三郎

    国務大臣自見庄三郎君) 佐々木議員にお答えをさせていただきます。  六月末の社会保障・税一体改革成案については、安住財務大臣が、国会の場で、今後与野党協議等に入って正式に提案するときの材料とすべく、閣議決定ではなく閣議報告とした旨答弁されたというふうに承知をいたしております。  今後、消費税増税法案閣議決定されようとしたときの賛否については、仮定の話であり、お答えすることは適当でないというふうに考えております。  いずれにいたしましても、消費税をめぐる税制のあり方については、重要な問題であり、民意も踏まえて、多面的、多角的な検討をしていく必要があるというふうに考えております。(拍手)     ―――――――――――――
  23. 横路孝弘

    議長横路孝弘君) 阿部知子さん。     〔阿部知子君登壇〕
  24. 阿部知子

    ○阿部知子君 社会民主党の阿部知子です。  私は、社会民主党・市民連合を代表して、東日本大震災からの復興のための財源の確保に関する特別措置法案外二法案について、野田総理に質問をいたします。(拍手)  質問に入る前に、環太平洋パートナーシップ協定交渉参加についてお尋ねいたします。  総理はAPEC首脳会議の場で交渉参加の意思を表明するやに言われています。しかし、言うまでもなく、TPP協定交渉に参加するか否かという意思決定は、国民の暮らしと国の将来を大きく左右する重大な判断です。この段階に至ってもなお、国会に対しても国民に対しても、総理みずからの言葉で語ったことは一度たりともありません。  そもそも、著しい経済成長を遂げる近隣のアジア諸国の一方で、経済・財政・金融危機に揺れるアメリカ、欧州とのどのような経済連携を今後つくっていくのかというのは、明確な戦略が必要なことと思います。こうした戦略提示がない中で、結果として、国民的議論が妨げられ、被災地からは悲鳴が聞かれ、多くの自治体議会が慎重または反対の決議を上げております。国会内でも御党内でも、懸念の声は広がるばかりです。  そんな状況で、民主党内のかりそめの意見集約のみで参加表明をすべきではないと強く思いますが、総理、いかがお考えですか。  さて、政府は、復旧復興対策の規模を五年間で十九兆円、二〇二〇年までの十年間で二十三兆円といたしましたが、この復旧復興対策事業の規模や内容は、果たして本当に妥当なのでしょうか。とりわけ、今後、原発事故に対する復旧復興にどれくらいの年月と費用がかかるのか、不明瞭なままです。  原発事故への必要額が今回の復興財源に含まれていないのであれば、だれがどう負担していくのか、別途の国民負担は生じないのか、総理の見解をお聞きいたします。  全体像を示さないままの復興復旧財源の論議は、かえって国民を混乱させます。  現在、民主党、自民党、公明党の三党間で、来年度から復興予算を特別会計で管理する方向で協議が進んでいるやに聞いております。特別会計が設置されれば、本法案で確保される歳入また歳出も、当然そこで管理されることになります。  その特別会計では、とりわけ膨大な費用を要する除染や、汚染された土壌や廃棄物の中間貯蔵施設の建設、管理の費用がどう取り扱われるのか、総理のお考えをお聞きします。  復興債の償還期限につき、総理は繰り返し、今を生きる世代全体で負担を分かち合うと言われますが、復興増税も社会保障改革に伴う増税も今を生きる世代で負担では、果たして、今を暮らす国民生活は耐えられるでしょうか。復興増税と個人住民増税、年金保険料増加、子ども手当見直しによって、消費増税を抜きにしても、例えば、夫婦と子供二人の年収四百万円世帯で、五年後の手取りが約十五万円以上減るという試算もあります。  中間層に一番重い負担をかけるような政策では、本当に国力が回復するとは到底思えません。総理の見解を伺います。  本来、復興債の発行については、被災地で復旧するインフラは、将来世代もひとしく使用するものですから、建設国債を活用すべきです。  また、一一年度の国債発行予定額のうち、日銀乗りかえの額を増額し復興財源に活用するという考えや、日銀による長期国債の買いオペの規模を拡充することも検討すべきです。  加えて、国債整理基金特会、外為特会など特別会計のさらなる見直しも検討し、今の我が国の経済を失速させない復興を目指すべきだと考えますが、総理のお考えをお聞きいたします。  最後に、総理が、日本が今直面している根本的課題である、災害に強い国づくりをどう考えておられるかをお尋ねいたします。  リーマン・ショックに端を発する経済と雇用の危機や、東日本大震災と福島第一原発事故は、私たちの社会の脆弱性をあらわにいたしました。自然との調和を忘れた国土開発、所得再配分の機能低下と貧困率の上昇、雇用の非正規化、大都市一極集中と一方で過疎地方での原発依存などの延長線上に、今回の危機があったと思います。  それゆえ、社民党では、本年を元年とした災害に強い国づくりに当たっては、単に社会的インフラの整備、再建にとどまらず、復興基本方針にも言及されたように、弱者を排除しない社会、制度、地域づくりを最重要に位置づけるべきと確信しています。  この点について、総理はどう考えられるか、具体的にどんな課題を定めるのかを明確にされることを求めて、私の質問といたします。(拍手)     〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇〕
  25. 野田佳彦

    内閣総理大臣野田佳彦君) 社民党阿部議員のお尋ねにお答えをしてまいります。  まず、TPPについての御質問をいただきました。  TPPに関しては、随時、関係国との間で情報収集や協議を行ってきています。その結果得られた情報については、国内への影響を含め、国益を確保する観点からさまざまな検討、分析を行うとともに、国民の理解を深めるため、大震災の後に一時中断したものの、鋭意説明に努めてきており、関係団体への説明も順次行ってきているところであります。今後とも、説明や情報提供にしっかりと努めていく考えであります。  TPPについては、世界の成長エンジンであるアジア太平洋地域の成長力を取り込むというような視点や農業再生との両立を図るという課題などを踏まえて、国益を最大限追求していくべく、政策推進の全体像にあるような広範な視点から、協定への交渉参加について、引き続きしっかりと議論し、できるだけ早期に結論を出していく所存であります。  復興対策の規模についての御質問をいただきました。  東日本大震災の復旧復興の事業規模については、阪神・淡路大震災の際との被害規模の違い等を勘案し、当初五年間の集中復興期間における国及び地方の事業規模について少なくとも十九兆円程度、十年間では少なくとも二十三兆円程度と見込んでおります。  復旧復興対策の三次補正予算を踏まえた全体の事業規模の進捗については、実質的には十四兆円半ばであり、「少なくとも十九兆円」との関係では残り四兆円台半ばとなっており、「少なくとも十九兆円程度」を超えてしまう事態に直ちになるとは考えていません。  また、原子力発電所事故に由来する事業のうち、同事故との相当因果関係が認められるような損害に関連する事業に係る経費については、一時的に復興債で賄うこととなるにしても、東京電力に求償していくこととなります。  いずれにせよ、政府としては、一定期間経過後に、事業の進捗等を踏まえ、復旧復興事業の規模の見込みと財源を見直すこととしております。  除染費用等の予算上の取り扱いについてのお尋ねがございました。  線量が高い地域について国が直轄で行う除染や、地方公共団体における除染活動等の支援、汚染された土壌や廃棄物を保管するための中間貯蔵施設の設置に向けた調査検討等のため、三次補正において所要の費用を計上しております。  これらの費用の財源については、先ほども申し上げたとおり、一時的に復興債で賄うこととなるにしても、東京電力に求償できるものについては求償し、復興費用及び償還費用の財源に充てることになります。  いずれにせよ、復興予算の管理につきましては、二十四年度からの特別会計の設置について三党の協議が続けられていると承知をしており、政府としましても、協議の結論を踏まえ、区分管理及び資金の流れの透明化にしっかりと努めてまいりたいと考えております。  続いて、中間層への政策についてお尋ねがございました。  復興財源については、歳出削減や税外収入の確保に最大限努めるとともに、それでもなお足らざる部分について国民の皆様に御負担いただくこととしており、所得税付加税は、累進構造を基本とする現行の所得税額に対して一定率の負担をお願いするものであります。  九月の所信表明演説で述べたとおり、希望と誇りに満ちた日本の再生のため、分厚い中間層の復活と社会保障改革が必要であり、社会保障・税一体改革成案において、社会保障を全世代対応型へと転換し、総合的な子ども・子育て支援を進めること、意欲あるすべての人が働くことのできる全員参加型社会の実現を進めることなど、分厚い中間層の復活に向けて改革に取り組むこととしております。  なお、御指摘の試算については、個人住民税の控除見直しに伴う負担増は、子ども手当の創設との見合いで措置されたものが二〇一二年、二〇一三年に平年度化することの影響であり、二〇一一年と比較するのではなく、子ども手当創設前と比較すべきものであること、厚生年金保険料率は、持続可能な公的年金制度を構築するために引き上げを行っていること、子ども手当の減少については、三党合意を踏まえ、見直しにより生じる財源は復興に充てられることなどを踏まえる必要があると考えております。  復興財源と関連して、建設国債の活用、日銀乗りかえや国債買いオペの増額、特別会計の剰余金等の活用について御質問をいただきました。  建設国債の活用については、復興基本法において、復興に必要な資金を確保するため、つなぎ財源として復興債を発行することとしており、また、これを建設公債や特例公債と区分して管理し、あらかじめ償還の道筋を明らかにすることとされています。  また、日銀乗りかえや国債買いオペについては、復興財源のような新規の財源をファイナンスするために行われているものではなく、御指摘のような方策は、財政法により禁止されている日銀による直接引き受けとの関係で問題が生じるものと考えます。  さらに、御提案のあった社会資本整備特会の活用、国債整理基金特会への繰り入れ停止基金による買い入れ消却の停止外貨準備の活用についても、剰余金の性質や市場からの信認等の問題があり、復興財源としての活用は困難と考えます。  いずれにせよ、復興財源については、特別会計の活用も含め、歳出削減や税外収入の確保に最大限努めてまいります。  最後に、災害に強い国づくりのための社会的包摂の実現についての御質問をいただきました。  災害に強い国づくりのためには、災害対策法制や体制のあり方を見直すとともに、社会的包摂の考え方に基づき、高齢者障害者等が孤立しないで、地域とのかかわりを持ちながら生活できる社会を構築することが重要であります。  このため、こうした考え方を復興基本方針にも位置づけ、今般の三次補正予算にも、見守り等の支援体制の構築、パーソナルサポート的支援の導入等の取り組みを盛り込んだところであります。  こういった取り組みを進め、包摂型の社会を構築することにより、被災地の復興だけではなく、今後の日本社会の発展につなげてまいりたいと考えております。(拍手)
  26. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) これにて質疑は終了いたしました。      ――――◇―――――
  27. 横路孝弘

    ○議長(横路孝弘君) 本日は、これにて散会いたします。     午後一時五十五分散会      ――――◇―――――  出席国務大臣        内閣総理大臣   野田 佳彦君        総務大臣     川端 達夫君        財務大臣     安住  淳君        国務大臣     自見庄三郎君  出席内閣官房副長官及び副大臣        内閣官房副長官  齋藤  勁君        総務副大臣    黄川田 徹君        財務副大臣    五十嵐文彦君