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1998-03-17 第142回国会 衆議院 運輸委員会 4号 公式Web版

  1. 平成十年三月十七日(火曜日)     午前十時三十一分開議 出席委員   委員長 大野 功統君    理事 衛藤 晟一君 理事 久野統一郎君    理事 実川 幸夫君 理事 林  幹雄君    理事 佐藤 敬夫君 理事 細川 律夫君    理事 赤羽 一嘉君 理事 江崎 鐵磨君       江口 一雄君    木村 隆秀君       菅  義偉君    橘 康太郎君       細田 博之君    宮島 大典君       望月 義夫君    森田  一君       米田 建三君    渡辺 具能君       赤松 広隆君    今田 保典君       田中  甲君    長内 順一君       福留 泰蔵君    久保 哲司君       寺前  巖君    平賀 高成君       秋葉 忠利君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 藤井 孝男君  出席政府委員         運輸政務次官  江口 一雄君         運輸省鉄道局長 小幡 政人君         運輸省海上交通         局長      岩村  敬君         運輸省航空局長 楠木 行雄君  委員外の出席者         建設省道路局企         画課道路経済調         査室長     奥平  聖君         運輸委員会専門         員       長尾 正和君     ――――――――――――― 三月十二日  中部国際空港の設置及び管理に関する法律案  (内閣提出第一一号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  中部国際空港の設置及び管理に関する法律案  (内閣提出第一一号)      ――――◇―――――
  2. 大野功統

    ○大野委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、中部国際空港の設置及び管理に関する法律案を議題といたします。  趣旨の説明を聴取いたします。藤井運輸大臣。     ―――――――――――――  中部国際空港の設置及び管理に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――
  3. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 ただいま議題となりました中部国際空港の設置及び管理に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  我が国が経済的、社会的に今後とも安定した発展を持続し、国際社会において一定の地位を確保していくためには、三大都市圏において、航空ネットワークの拠点となる国際ハブ空港の整備を時期を失することなく進めていくことが喫緊の課題となっているところであります。特に、中部圏においては、現在の名古屋空港の処理能力が二十一世紀初頭には限界に達すると予想されることから、その整備は緊急を要するものとなっており、地元においても、地方自治体及び民間が一致して中部圏に国際ハブ空港を整備することを強く要請しております。このような状況にかんがみ、航空輸送需要の増大に適切に対応するため、中部国際空港をぜひとも早急に整備する必要があります。  一方、中部国際空港の整備は、大規模かつ緊急を要する事業でありますが、国の財政事情が極めて厳しい昨今において、国の直轄事業として行っていては迅速な整備は困難であります。このため、資金調達の多様化、事業の効率的な運営等の観点から、新しい組織体により中部国際空港の整備を行う必要がありますが、民間活力を活用した社会資本の整備という要請も踏まえ、運輸大臣が指定した民間の株式会社を同空港の設置及び管理主体とすることにより、弾力的かつ効率的な空港の建設、運営を一元的に行っていくことが適切であると思料し、この法律案を提出することとした次第であります。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、中部国際空港の位置を定めるとともに、同空港の設置及び管理は、運輸大臣が定める基本計画に適合するものでなければならないこととしております。  第二に、運輸大臣は、中部国際空港の設置及び管理を営むことを目的として設立された株式会社からの申請があったときは、同空港の設置及び管理を行う者として指定することができることとしております。  第三に、政府は、指定された会社の株式を引き受けるものとし、また、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、追加して出資することができることとしております。  第四に、中部国際空港の設置及び管理という事業の公共性にかんがみ、政府は指定された会社に対する無利子貸し付け、債務保証、税制特例等の助成措置を講ずるとともに、事業計画を運輸大臣の認可に係らしめる等の会社に対する監督措置を設けることとしております。  そのほか、中部国際空港を空港整備法上の第一種空港とする等の空港整備法の規定の整備を行うこととしております。  以上が、この法律案の提案理由であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
  4. 大野功統

    ○大野委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。     ―――――――――――――
  5. 大野功統

    ○大野委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久野統一郎君。
  6. 久野統一郎

    ○久野委員 自由民主党の久野統一郎でございます。  私の生まれ育った知多半島に、私が子供のころ裸で泳いだ、五十数年前ですのでまだ海水パンツみたいなモダンなものはございませんでしたので、まさに裸で泳いだ海を埋め立てて中部国際空港ができます。知多半島のみならず、中部地方の多くの方々が一地域の住民の合意を得る中で、一日も早い開港を待ち望んでおります。地元愛知県、知多半島選出の国会議員として、日切れ扱いで中部国際空港建設のための法案を御審議いただく運輸委員長を初めとする各委員に、運輸大臣を初めとするお役所の皆さん方に、十二年前から地元で頑張ってみえる皆さん方に、まずもって御礼を申し上げるものでございます。  まず最初に、中部国際空港建設に際し、大臣には大変御尽力をいただいたわけでございます。大臣の御所信をよろしくお願いいたします。
  7. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 お答えいたします。  先ほどこの法律案の提案理由の説明の中でも申し上げましたように、現在の名古屋空港が二十一世紀初頭には処理能力が限界に達する、そういったことが予想されるわけでございます。かかる観点から、空港整備七カ年計画におきましても、国際、国内の航空ネットワーク形成の拠点であり、最優先課題として整備を推進する大都市圏拠点空港の一つとして今度の中部国際空港を位置づけております。  また、来るべき二十一世紀には、ますます増大するであろう内外の交流を支える航空ネットワークの基盤として、また高度な人口あるいは産業集積を有しております中部地域の今後の発展の礎として重要なプロジェクトと認識をいたしておるところであります。  今後とも、国、地方自治体、民間が連携いたしまして、二十一世紀にふさわしい新空港を早期に実現できるよう、全力を尽くしてまいりたいと考えておるところでございます。
  8. 久野統一郎

    ○久野委員 大臣折衝で最後に決めていただいた空港でございます。大臣、本当に御苦労さまでした。今後とも、地元の住民の要望に十分耳を傾ける中、建設を進めていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。  次に、中部国際空港建設につきましていろいろなことを言う方がみえるわけですけれども、財政改革を行おうとするこの時期にそんな巨額の投資をする必要がなぜあるのか、また、名古屋のような田舎に国際ハブ空港は必要ない、そんな航空需要はない、名古屋経済界には空港を活用する力がない、地域の人たちの要望をじっくり聞いて、時間をかけて空港建設は行うべきだ、そんな御批判もあるわけですけれども、こういう御批判に十分こたえられる中部空港になると私は思っております。  総事業費七千六百八十億円のうち、無利子融資が四〇%で、その六分の四、二千四十八億円の国費が投入されるわけですけれども、この投資に、東海総研では、二〇〇五年までに五兆五千億、二〇〇五年以降は五兆九千億の経済波及効果がある、そんな記事がありましたが、運輸省として、中部国際空港建設による経済波及効果をどのようにお考えでしょうか、わかりやすく、項目別に教えていただくと大変ありがたいのですけれども、よろしくお願いいたします。
  9. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 お答えをいたしたいと思います。  先生御指摘のように、いろいろな形の経済波及効果があろうかと思うわけでございます。  まず、旅客とか貨物の時間短縮効果及び費用低減効果といったものが見込まれるわけでございますが、中部国際空港の整備に伴いますこういった形の経済波及効果につきましては、公共事業の効率的、効果的な実施に関する取り組みの一環として、私ども運輸省が実施をいたしました費用対効果分析の結果、この中部国際空港本体を利用いたします効果が、開港後約五十年間で約四兆四千四百億円と見込まれているところでございます。  また、ただいま先生からも御指摘がございましたように、こういったもののほかに、空港の関連プロジェクトも含むことになろうかと思いますが、空港の建設や運営に伴います経済効果というものがございまして、直接間接にいろいろな分野にわたると考えられるわけでございます。これらを含めました経済波及効果という面におきましては、さらに大きいものがあると考えておる次第でございます。
  10. 久野統一郎

    ○久野委員 公共投資というのを何か悪いことをしているような、そんな風潮があるわけでございまして、先ほどの七千六百八十億に対して四兆四千四百億ですか、まだこのほかにも関連でいろいろな経済効果が出てくるわけですので、やはりそういうところを国民に、市民にしっかりと広報をしていただく、このことが大変大切なことではないか、私はそう思います。中部国際空港も、どうぞそういう情報をこれから大いに皆さん方に知ってもらうように努力をしていただきたいと思います。  次に、空港のアクセスについてお聞きをいたします。  前の委員会でも話題になっていたのですけれども、総合交通体系の中で、空港はまさに中核になるものではないかと思います。木に例えれば幹になるものではないかと思います。これに道路だとか鉄道だとか海上交通という枝葉をつけて、初めて人々の豊かな暮らしにつながっていくわけですので、ぜひこの枝葉をつけていただきたいわけなのですけれども、空港への道路アクセスについてお聞きをしたいと思います。
  11. 奥平聖

    ○奥平説明員 お答え申し上げます。  中部空港の関連道路の整備につきましては、大変重要な課題であると認識しておりますし、また、地元の方からも非常に強い要望があるというふうに認識をしております。  建設省におきましては、五県一市とともに環伊勢湾地域整備連絡会議というのを設けておりますが、平成六年度より、中部国際空港に関連をいたしました道路アクセスにつきましても、この中で検討しているところでございます。  また、平成七年十二月からは、中部国際空港関連プロジェクト全体の推進につきまして、その調整を行う場といたしまして、関係自治体、経済界、運輸省並びに建設省をメンバーといたします中部新国際空港推進調整会議というのが現地で設けられてございます。この中におきまして、環伊勢湾地域連絡会議と調整を図りながら、道路アクセスについても検討を進めているところでございます。  中部新国際空港推進会議では、平成九年三月にアクセス整備方策案というものを取りまとめて、公表されているところでございます。この中で、道路アクセスの基本的な考え方といたしまして、母都市の名古屋都心地域から空港まで三十分から四十分でアクセスできる、あるいは空港を中心といたします六十キロ圏内の主要都市から空港までおおむね一時間でアクセスできるというようなことを目標として取りまとめたところでございます。  アクセスは大変重要な課題でございますので、建設省といたしましても、厳しい財政状況の中ではございますけれども、新空港の具体化に合わせまして、運輸省あるいは関係自治体と調整を図りながら、所要の関連道路の整備につきましては計画的に支援してまいりたい、このように考えてございます。
  12. 久野統一郎

    ○久野委員 もう少し具体的に、こういう経路があるのだというのを教えていただけないですかね。
  13. 奥平聖

    ○奥平説明員 お答えいたします。  具体的な整備の中身につきましては、空港に関連いたします交通需要の発生の状況、それから、後ほど御説明があると存じますけれども、そういった発生交通需要を、海上、鉄道、道路、どのように分担していくのか、そういうことを現在検討中でございますので、そういった中で明らかになっていくというふうに考えてございます。
  14. 久野統一郎

    ○久野委員 先ほど申し上げましたけれども、もう少し情報を公開して、こういう道路、こういう道路をつくるのだという、そういうことが公共事業は必要だという市民感情にも伝わってくるわけですので、もう少しわかりやすい説明をしていただきたいと思います。  今これ以上は無理なのかもしれませんので、次に、鉄道のアクセスについてお聞きします。
  15. 小幡政人

    ○小幡政府委員 お答え申し上げます。  アクセス鉄道の整備につきましては、先ほど建設省からも報告がございましたけれども、平成九年の三月三十一日に出されました中部新国際空港推進調整会議のアクセス整備方策案の中で取りまとめられておるわけでございます。具体的には、一つは、開港時までに名鉄の常滑線延伸ルートを整備すること、二番目に、将来の需要動向を勘案した西名古屋港線の延伸整備に向け検討を進めることとされておるわけでございます。  その後、平成九年の十月二十二日に、地元の自治体、経済界、鉄道関係者等によりまして設立されました中部新国際空港連絡鉄道施設整備協議会におきまして、現在、事業主体となる第三セクターの設立に関する調整、協議が行われているところでございます。  運輸省といたしましても、この協議会に参加いたしまして、地元におけるアクセス計画の取りまとめに可能な限り御協力してまいりたいというふうに考えております。
  16. 久野統一郎

    ○久野委員 今お聞きしておりますと、どうも名古屋方面からだけのアクセスのようですけれども、先ほど他県の代議士とお話をしておりましたら、この空港は愛知県だけでできると思っているのじゃないよ、ほかの県からもアクセスがあって初めてこの空港の利用価値が上がってくるのだから、もっと幅広く考えなければだめだよ、そんな話があったのですけれども、まさに私はそのとおりだと思いますので、ぜひ中部全域から交通アクセスができるように考えていただきたいと思います。  先日、愛知県の県議会で、桑名から空港に地下鉄を引いたら、そんな質問が議員からありまして、それに対して愛知県の答えたのが、それをつくるのには一兆円の工費がかかるのだ、一兆円の工費がかかるのをペイするためには一日三十万人の乗客がないとつくることができないのだ、そんな回答があったわけです。  現実の問題として、今中部国際空港に鉄道に乗ってくる人は一日五万人だということですので、桑名から地下鉄が引けたにしてもその何分の一しか乗らないわけですから、三十万人に比べて何万人ではとても採算が合わないわけなのですけれども、これからの社会基盤というのはまさに鉄道が切り開いていくものだ。ですから、卵が先か鶏が先かとよく言われるのですけれども、乗客がないからではなしに、鉄道を引けばどんどんその地域も発展をしていって人も乗るようになってくるわけですので、ぜひそんな観点からこれから鉄道の計画を進めていただきたいと思います。  次に、海上交通についてお聞きをいたします。
  17. 岩村敬

    ○岩村政府委員 お答えいたします。  海上アクセスでございますが、道路、鉄道と同様、昨年の三月に、中部新国際空港推進調整会議におきまして、アクセス整備方策案が取りまとめられて、その中に、海上アクセスについても触れられておるところでございます。  その中で、新空港の旅客ターミナルに近接した位置に海上アクセス基地を整備するということと、四日市港、津松阪港、それに鳥羽港において、地元市町村や運航事業者などで組織する協議会を設置いたしまして、検討を進めるということとされております。  運輸省といたしましては、この地元での協議会の結論、さらには地元三重県の意向等を踏まえて、今後の需要動向、さらには事業採算性などに留意しながら、その具体化について、その実現について支援をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  18. 久野統一郎

    ○久野委員 道路も鉄道もこういう回答をしていただきたいと思います。  私、平成七年の一月十七日に阪神・淡路大震災が起きまして、そのとき、現地対策本部長として二カ月半現地に詰めさせていただいたんですけれども、現地入りしたときに、御案内のとおり、陸路、道路も鉄道も寸断されておりまして、関空から、KCATというんですか、高速艇で神戸入りをした記憶がございます。あのときに、神戸、兵庫県の地震の復旧に大活躍したのがまさにこの海上交通だったわけですので、ぜひ、この海上交通というのはこれからどんどん進めていただかなければならぬと思っております。  御案内のとおり、伊勢湾があって、陸路を通るとぐるつと回ってくるわけですね。それが真っすぐつながるわけですので、大変効率的な交通手段になろうかと思いますので、ぜひ、この海上交通というのはこれからどんどん進めていただくようにお願いを申し上げます。  次に、中部国際空港は、民間活力を導入したPFIのパイオニアと言われております。ちょっと民間の負担がふえただけだという、そんなことを言う方もおみえですけれども、そうではなしに、中部空港は民間資本が五〇%ということですし、また、役員のトップ、つい先日までは会長が民間だという話だったんですけれども、最近の新聞報道によりますと、社長まで、トップ二人が民間からというような記事が出ております。取締役も九人中四人が民間だという、つい先日まではそんな報道がされていたんですけれども、最近の新聞記事、経済記者のリポートによりますと、取締役八人のうち五人まで民間だというような、そんな記事が出ております。まさに、民間主導でこの事業が行われているわけです。  本当は、民間だとか官僚だとかいうのではなしに、七千六百八十億を有効に運用していただける、マスコミが、政治家が民間人だ民間人だと言うから民間を起用するんじゃなしに、本当に役に立つ人を起用していくのが本来の形かとは思うわけですけれども、現在、民間重視で進められております。民間活力のノウハウを最大限活用していくための工夫としてどんなことをお考えになってみえるんでしょうか。よろしくお願いします。
  19. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 ただいま先生御指摘のように、中部国際空港プロジェクトにつきましては、PFIの精神を生かしながらこれを推進することとしておりまして、このため、地元の発意、主導によりまして設立される株式会社がその事業主体となることとしております。事業主体に対する民間出資を五〇%としておりますし、また、会長、社長の候補者として民間出身者が内定しているところでございます。その他の役員等については、現在地元で調整中でございます。  運輸省といたしましても、こういった会社の事業推進全般にわたりまして、基本的には会社の意向を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。例えば、会社を構成する人員につきましても、できる限りスリムな事業体制とするとともに、民間の人材を多く活用する、そういった意味での地元の意向を十分踏まえること等によりまして、民間のノウハウを最大限活用してまいりたいと考えております。
  20. 久野統一郎

    ○久野委員 役員になられる方、また、新しい会社に出向される方々は、民間企業を代表して、また、役所を代表して行かれるようなところもあるわけですけれども、ぜひ、そういう方々は、新しい会社に行かれたら、出身母体の方ばかり見ているんじゃなしに、何か事があったときに、出身母体に持ち帰って相談をして、それから返事をするというようなことがないように、現地で判断をきちんとできる方を皆さん選んでいただきたいと思います。  次に、二〇〇五年には愛知万博も予定されているところでありますけれども、中部圏の経済発展にとって、中部国際空港とともに大きな起爆剤になるものと期待されているわけです。そのためにも、中部国際空港の整備は、ぜひ万博に合わせていただきたいと思います。そうだといたしますと、工期が七年程度となりまして、工期的にはかなり厳しいものになると思います。工期をできる限り短縮するための条件、工夫としてどんなことをお考えになってみえるのでしょうか、お伺いをいたします。
  21. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 今、久野委員が御質問になりましたように、二〇〇五年には愛知万博、これも大変大きなプロジェクトでございますし、これも中部地域の活性化のために大きな起爆剤となると私も思っております。できればその二〇〇五年までに供用開始になるようにとの御要望が非常に強いことも承知をいたしておりますし、私どももそれに向けてこれから最大限の努力をしていく決意でございます。  ただ、今、スケジュールが大変厳しいという御指摘がございましたけれども、これは確かにそのとおりでございまして、実は、関西空港が第二期工事に向けてスタートいたしております。関空の二期工事の場合には、二〇〇八年の大阪におきまする、いわゆるオリンピック誘致で今活発な運動が展開されておりますが、それに間に合うよう二〇〇七年の開港を目指してということになっておるわけですが、それと比べまして、まさに、二〇〇五年というのは非常にタイトなスケジュールであることは間違いございません。  したがいまして、今後とも、環境のアセスメントあるいは漁業補償等いろいろな問題がありますし、また、工事の推進につきましても、関空の第一期工事の経験を十分生かしながら、二〇〇五年に間に合うように我々は努力をしなければなりませんし、そのためには、愛知県あるいは地元の関係者の皆さん方の御理解、御協力が必要になろうかと思います。運輸省といたしましても、先ほど申し上げましたように、二〇〇五年に間に合うように最大限努力をしていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
  22. 久野統一郎

    ○久野委員 「天の時、地の利、人の和」とよく言われるわけなんですけれども、まさにこの万博に合わせることがこの空港をつくる天の時ではないかと思います。この時期を外してしまうと、本当にむだな投資になる可能性も十分あるわけですので、ぜひ二〇〇五年に間に合うようおつくりをいただきたいと思います。(「万博のための空港か」と呼ぶ者あり)いえ、そうじゃないんです。万博に合わせてつくると、周りは、そういう大きなイベントに合わせてやるということで雰囲気が盛り上がってくるわけですので、ぜひ、万博に合わせるようよろしくお願いをいたします。  関西国際空港の工事に当たっては、予想を上回る沈下に悩んだところがあるわけですけれども、中部空港は大変地盤がいいということで、そういう心配はないわけなんですが、中部国際空港の工事について、特に問題になるような点があるのでしょうか、お伺いをいたします。
  23. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 先生今御指摘のように、関西国際空港の場合はなかなか難しい問題があったわけでございますが、中部の場合につきましては、事前の現地調査を十分に行う方針で進められてきております。平成五年に、財団法人中部空港調査会が、空港島の建設予定地周辺海域におきまして、深浅測量あるいはボーリング調査等を実施しておるところでございます。  この調査の結果から、新空港の建設予定地は水深が浅くて、地盤は非常に強固であるということが確認されておりまして、予測し得ない沈下等が起こるということは考えがたく、自然条件として特別困難な問題はないものと考えております。
  24. 久野統一郎

    ○久野委員 環境問題だとかまた漁業補償の問題だとか、いろいろこれから問題になるところはあろうかと思いますけれども、その辺は大いに地域の方々と御協議をいただいて、地域住民の皆さん方の御同意を得る中でこれから進めていただきたいと思います。  将来的には四千メーターの滑走路二本の空港とする構想があるわけですけれども、現在の計画は三千五百メーター滑走路一本でということなんですが、この一本で本当に大丈夫なんでしょうか。また、横風用の滑走路は必要がないのでしょうか。
  25. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 中部国際空港につきましては、三千五百メーター滑走路一本で開港する計画でございます。これは、現在運航しております最大の航空機、ボーイング747-400でございますが、これが北米東岸との間に就航可能な滑走路長でございます。基本的には航空機の所要の離発着に問題の生じない長さが確保されていると考えております。また、滑走路の本数は、一期計画では一本としておりますけれども、新空港開港後の需要の増加を考慮しても、滑走路一本の能力で相当長期にわたり需要に対応できるものと考えております。  なお、横風の滑走路は必要ないのかという御指摘でございますが、中部国際空港の滑走路の方位は、北から西に十一度振るN十一度Wという形が適当と今考えておるところでございます。この場合、横風の制限二十五ノットのもとでウインドカバレージは九九・六%というかなり高い率でございまして、ウインドカバレージがこのように十分高いこと等から見まして、横風用滑走路は必要ないと考えております。
  26. 久野統一郎

    ○久野委員 中部空港は、地域の人たちが一致協力すれば国際空港ができるという、そんな実績になるわけです。これから各地でいろいろな事業を起こそうという人々にとって地方の時代のまさに先駆者になるものだと思います。その模範を示すのが中部国際空港だと思います。東京や大阪に次ぐ三男坊の名古屋でもそういうことができるんだったら、四男坊でもやろう、五男坊でもやろう、そういう機運が出てくるのではないかと思います。中部国際空港というモデルケースに皆様方のよりよい温かい御支援をどうぞよろしくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
  27. 大野功統

    ○大野委員長 次に、赤松広隆君。
  28. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 統一会派民友連を代表して、中部国際空港の設置及び管理に関する法律案について質問をさせていただきたいと思います。  今回の法案におきましては、中部新空港が我が国で五番目の第一種空港としての位置づけがなされ、また、今後の整備に当たり政府保証債を初めその他の税制上の優遇措置がとられたことは、地域の一員としてもまことに喜ばしい限りでございます。しかしながら、地元地域の要望としては、先ほど久野議員からもお話がありましたように、二〇〇五年開催予定の愛知万博の開催に合わせてということも十分考慮をしながら、この中部国際空港の整備を行うことがまた最大の願いでもございます。  そのことを考えると、今大臣も御答弁をされておりましたように、大変タイトなスケジュール、本当に間に合うのかというような危惧もないわけではありませんが、既に県の方も、国に先行してといいますか、ある時期引き継ぎをするという前提で漁業補償の問題なり環境アセスの問題なり、あるいはその他できるところは地元で先行してというようなことでやってもおりますので、そんなことも含めて、順次いろいろと質問をさせていただきたいというふうに思っております。約一時間ですから、いろいろな課題がありますから、なるべく簡潔にお答えをいただきたいと思います。  まず第一点は、今後のスケジュールについてでございます。  まず、今審議をされておりますこの法案の審議及びその成立ということと並行して、地元では発起人会を開催しようということがまず一つあります。その後、今度は会社の設立、創立総会をやろう、この設立をされた会社が空港建設の、運輸大臣からいわば指定を受けなければいけませんから、この指定会社としての指定ということが三つ目。そして、指定を受けてその資格を持った時点で今度は現地の着工へ入っていくという順序になろうかと思うのですけれども、この間、地元の地方自治体経済界あるいは調査会等もございますけれども、そういうところと一体になって、運輸省はこの間の取り組みを進めてこられたので、今後のことについてもある程度スケジュールを立てておられると思いますから、今私が申し上げたそれらの、発起人会、創立総会、指定会社としていつ指定するのか、現地着工をどうするのかということについて、まず最初に説明してもらいたいと思います。
  29. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 先ほど大臣からも御説明いたしましたように、関西空港などと比較しまして非常に期間が短いということがございます。関西空港の一期などと比較いたしますと、五十九年十月に会社ができまして平成六年九月に開港したということで、約十年かかっておるわけでございます。それに対してこちらの方は、目標期間として七年しかないということがございまして、やはり全体的に少しでも予定を早く詰めていくという必要がございます。  先生今御指摘がございましたように、地元におきまして非常に熱意を持って投資の方々を集めていくとかそういったような動きがもう既に出ておるわけでございます。これを私どもの方から見ますと、地元といたしましては、三月末にも発起人会を開催をしたい、そして、四月中には会社を設立したいということで関係者間で現在調整を進めておられるというふうに聞いておるところでございます。  また、法の規定によります指定会社としての指定につきましては、地元の意向といたしましては、会社の設立後できるだけ速やかに指定申請を行い、遅くとも本年夏ごろまでには指定を受けたいと聞いております。運輸省といたしましては、地元の意向を踏まえ、適切に対処してまいりたい、そして指定があればなるべく早くこれは着工に向けていくように努力をしたい、こういうふうに考えております。
  30. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 局長の方からなるべく早くということがあったんですが、問題は、まだ法案が通っていませんから、通っていない段階でどうこうというのはあれだと思いますが、少なくともできるだけ早くというのが、この国会で正常な形でこの法案が通った、あるいはその後の、四月中というお話がありましたけれども、創立総会が行われ会社が設立をされたというのを踏まえて、大体夏の早い時期にはというふうに理解してよろしいですか。
  31. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 会社の指定につきましては、先ほど申し上げましたように、まず全体の資本の五〇%分に当たります民間と、それから一〇%分に当たります地域、この六〇%分の種になるような会社がまずできまして、その後指定をし、四〇%分の国の出資ができて一〇〇%の仕事になるということでございますが、この会社の指定をして初めて全体が動き出すわけでございまして、本年夏のなるべく早い時期にやらせていただきたい、こういうふうに考えております。
  32. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 ありがとうございました。  運輸大臣にお伺いをしたいと思うのですが、この法案では、特に新しい事業方式が予定をされているわけでありまして、先ほど申し上げましたように、今後会社設立から現地着工へとうまく滑り出せるのかどうか、かなりタイトなスケジュールの中で、大変だぞというのが地元の率直な声でございます。  それを受けて、大臣の決意をお伺いをしたいということと、それからもう一つ、時間がありませんから、あわせて一緒にお答えいただければいいのですが、大臣自身も、所信表明の中で、「中部国際空港については、」「地元関係者の方々との連携を図りながら、早期開港を目指して最大限の努力」を行うと御自身でも述べられておるわけでございます。また来年度の予算措置等も含めて、こうしたタイトなスケジュールの中で、何とか二〇〇五年の開港に間に合わせるということでの、その実現のための藤井大臣としての具体的な決意というものをぜひお聞かせをいただきたいと思います。
  33. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 先ほど久野委員にもお答えいたしましたように、二〇〇五年には愛知万博が開かれることになっておりますし、このこともその地域経済活性化のために大変大きなインパクトを与えるビッグイベントであります。それに間に合うようにという御要請に対しまして、私の決意の一端を披瀝いたしましたが、愛知万博のためにつくるのかという声がございましたけれども、決して愛知万博のためにこの空港をつくるのではないことは、もう御理解をいただいているだろうと思います。  ただ、先般大変盛大に行われました長野オリンピック、そして引き続きまして長野冬季パラリンピック、大成功に終わって本当によかったなと私も思っております。しかし、長野冬季オリンピックのことを考えますと、もし、長野新幹線といいますか、北陸新幹線ができていなかったとしたならばどうであったろうかなと、この点につきましても、関係の長野県、そしてまた群馬県を含めまして、地方自治体の皆さん方の非常なる御理解と御協力が得られて、この冬季オリンピックに間に合うように新幹線が長野まで開通した、これは大変大きかったと思うのです。  このことと同じように、やはり、中部空港、これは私も岐阜県の住民の一人といたしまして大変注目をいたしておりますし、このことが岐阜県にとりましても、先ほど来御質問がありましたアクセスの問題も含めまして、やはりしっかりやってもらいたいし、せっかくつくるものであれば、岐阜県、三重県、静岡県あるいは北陸圏も含めた中での、大変使いやすい、効率的な利便性のある空港にしたいと思っております。  そういう中で、やはり愛知万博にもぜひ間に合わせたいということでございますから、私も、間に合わせるように最大限の努力をすることをまず決意を申し上げたいと思います。それには、やはり赤松委員のまた御指導もいただきたいのでございますけれども、委員の先生方の御指導もいただきたいのでございますが、地域の自治体の皆さん方、関係者の皆さん方、そういった方々の御理解、御協力なくしては、このタイトなスケジュールの中で愛知万博までに間に合わせるというのはなかなか至難のわざでございますので、一層、皆様方の御指導、御理解、御支援のほどを心からお願いする次第でございます。
  34. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 それでは次に、指定法人の問題についてお尋ねをしたいと思います。  昨年十一月の十八日に、経済対策閣僚会議において「二十一世紀を切りひらく緊急経済対策」というのを決定をして、その中で、中部国際空港については、民間活力を活用した社会資本整備としてその推進を図る、すなわち、PFI手法も活用しつつ整備を進めると決められたわけでございます。  今回のこの法案をつぶさに見させていただきますと、悪く言うと、資金だけは調達の多様化と称して民間からどんと吸い上げる、これは関空あたりとの出資比率を見てもべらぼうに民間から資金を出してもらっているというのは事実です。それも一つの方式として私は否定をしませんけれども、問題は、お金だけそういう形で民間から吸い上げておいて、民間活力を生かすはずの効率的な運営だとか管理とかが、成田や関空と同様に法律や組織でがんじがらめになってしまって、うたい文句だけはいいけれども、あるいは、お金だけは民間から集めたけれども、やっていることは公団方式や特殊法人の方式と変わらないということになっては困るという意味で、そういう思いを込めて、幾つかの疑問を持ったものですから、この後質問をさせていただきたいと思っております。  これを読みますと、例えば、株式会社の取締役あるいは監査役の選定、解職、それから借入金の借り入れ、財産の譲渡、定款の変更等、すべてにわたって運輸大臣の認可が要るということになっております。そうであるとすれば、この法案を見ただけでは、関空のときのあの中身とどこが一体違うのか。こちらは指定法人、こちらは特殊法人、それぞれ法人は違うのだと言うけれども、では一体、この特殊法人の関西空港株式会社とどこが一体違うのかということであります。  大変厳しいことを言うようですが、今の関空の取締役会なんというものを見ると、聞くところによると、私はそこへ出ておるわけじゃありませんから、漏れ伝わってくるところによると、関空の取締役会というのはもうほとんどが役所からの、ほんの一部民間の人がいますが、ほとんどは大蔵省だ、自治省だ、警察庁だ、あるいはもちろん運輸省だというようなこういう人たちがいっぱいいて、出身の役所の意向ばかり気にして、特に肝心なことは、それぞれの自分の在所がどう思っているのか、大蔵省の、運輸省の、自治省の、警察庁の、そういう意向を聞いてからでしかなかなか取締役になっている人たちが判断できない。そうすると、事によっては半年も一年も結論が出てこない、先送りされてしまうというようなことになっては困るわけでございまして、その意味で言えば、そういう会社、株式会社の一番重要なトップのその取締役会が、霞が関の方ばかり向いているのではなくて、むしろ利用者や市民の方をきちっと向いて、この空港が運営されていくということでなければ困るわけでございます。  その意味でお尋ねをするのですが、運輸大臣が指定した民間の株式会社が中部国際空港の設置及び管理主体になる、先ほど説明があったわけですが一その事業内容、大体はわかっているつもりですから、この新たな指定法人である株式会社はこういう事業の内容をやるのだということを、まず最初に簡潔に教えてください。
  35. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 実は、先生今御指摘のように、中部国際空港は指定法人ということになっておりますけれども、もともとは、大分時代の推移によってだんだんと形態が変わってまいりまして、成田空港が公団で、関西国際空港が特殊法人という形であったものが、今回先生御指摘のようなPFIとかそういうようなことからこうなってきたわけでございます。  ただし、非常に公共的な要素というものが強うございますので、今回のこの設置管理の法律でこのような形にしておるわけでございますが、簡単に事業内容について申し上げますと、まずは、空港及び航空保安施設の設置及び管理という点でございます。それから、その機能を確保するために必要なターミナルあるいは空港の利用者の利便に資するために敷地内に建設することが適当であると認められる事務所等、こういったものの建設、管理、さらに、これに附帯する事業等々が主たる業務になっております。
  36. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 そうしますと、公団とは完全に違うと思うのですけれども、特殊法人である関西空港株式会社も、今言われたような事業の内容というのはやっているわけですよね。では一体、特殊法人である関空の株式会社と指定法人で行うこの中部国際空港株式会社とどこが違うのか、指定法人にした優位性というのがあると思うのですけれども、特殊法人でなくて指定法人にわざわざしたその優位性は一体何なのですか。
  37. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 まず、なぜ中部国際空港について指定法人にしたかという点でございますが、緊急の整備を行いますためには、莫大な資金を短期間に集中して調達する必要がありまして、資金調達の多様化を図る必要があることでございます七  それから、空港の整備につきまして、民間の活力とか経営ノウハウを活用した効率的な整備が求められていることでございまして、この点につきましては、株式会社という形態をとっておる点から、関西空港とは似たような点がございます。  それから三番目に、地元の主導によりまして、空港の事業主体となる受け皿の準備が進められていた。これはもう予算要求の段階からそういうようなことになっておりましたことと、それから、早期に開港いたしますためには、漁業補償等の諸調整を地域と一体として進める必要がありまして、そのためには空港の設置管理者を地元主導の会社とすることが適当であった。  これは今回指定法人といたします際の一つの仕掛けでございますけれども、まず最初に地元で商法による株式会社として立ち上がるということでございますので、そういう面で非常に地元の特色が出やすいという形になっております。それを後で運輸大臣の方から指定をする、こういうことになっておりまして、そういった点で、関西空港と違う新たな整備手法として指定法人をとることになりました。  それから、法律的な違いから申し上げますと、例えば利益の配当の制限とか国に対する国庫納付とか、そういった点について関西空港には規定がございますが、こちらの場合にはそれはない。経営上、そういった形でやっていただくという形になっております。
  38. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 そうしますと、今の御答弁を聞いて私が一番端的に理解ができたのは、関空の場合は特殊法人だ、言葉は悪いかもしれませんが、ある意味でいえば特殊法人というのは役所主導だ、東京主導と言ってもいいと思いますけれども、この指定法人の場合は、いわば地元の熱い熱意のもとで立ち上がり、その実現も地元主導で行われてきた、そういうことなのかなというふうに今理解をいたしました。  だとすれば、こういう地域の民間の持つ、事業に対する効率的な運営やフットワークといいますか、このフットワークのよさ、あるいは多様な人材というものをこのPFI方式と呼ばれる仕組みの中でどう生かそうとされているのか、お伺いしたいと思います。
  39. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 私ども、PFIで地元の主導、そういったものでやっていくということは先ほど申し上げたわけでございますけれども、まず職員数等につきまして非常にスリムな形にする、あるいは民間の人材を多く活用する、こういったところから、なるべくそのような趣旨が行われるようなものにしてまいりたいと考えております。
  40. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 民間の人材を多く活用する、これは偉い人も一般の職員についてもということだろうと思います。それでは、そのことに関連をして、どんどんと民間の活力なりあるいは多様な人材なりをこの空港の中に生かしていくべきだというお考えであるとすれば、もう今一部報道がされておりますし、この間の社長大事なんかは運輸省からも私どもにお伝えをいただきましたけれども、この指定会社の役員の数なり構成なりメンバーなりを一体どう考えるのか。  これは、先ほど私が申し上げましたように、この十三条では、指定会社の代表取締役を初め監査役に至るまで、選任、解職の権限というのは事実上運輸大臣にあるわけですから、その意味で、運輸大臣の意向がこの取締役会の構成なり大事に大きく影響するということだろうと思いますので、そういう責任ある立場から、これを一体どう考えるのかということをお聞かせいただきたいと思います。
  41. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 役員の構成につきましては、現在地元において検討中であり、まだ正式には決まっておりません。新聞でいろいろ報道されておりますが、正式にまだ決まっているわけではございません。  いずれにいたしましても、事業主体が地元主導による株式会社であることから、今後さらに地元において検討、調整が行われると思っておりますが、運輸省といたしましても、できる限りスリムな民間主導の体制により事業を推進したいという地元の意向を十分に踏まえて対処していきたいと考えておるところでございます。
  42. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 大臣はそうおっしゃいますが、先ほど言ったように、既に、今度は社長はこういう人になりますよということは、運輸省が我々運輸委員にちゃんと案内を文書でもって出しているわけです。それから、代表権はないとはいえ、会長はもう事実上中部電力の安部会長がされるということにもなっておりますし、副社長は、関係省庁、特に航空行政の上で国と一体にこの事業を進めなければいけないという意味で、多分運輸省の方がつかれるのでしょう。そういうことは既に事実上決まっていると思うのですよ。取締役の数も決めてやっていかないと、あとだれにするか、今地元でいろいろ相談してもらっていますということだけでは困るわけでございます。  あえて言わせていただけば、私の考えから言えば、少なくとも民間活力を生かした空港という以上は、民間からより多くの登用を図る、いやしくも役所からの天下りと言われるような人事は避けるべきではないのかというふうに思います。まさに適材適所、余人をもってかえがたいという人材であれば、別に必ずしもお役所にいた人でも私はいいと思うのですけれども、例えば、一つは今接待疑惑でもう上から下まで大揺れに揺れている大蔵省のポストだとか、これはある新聞にそういうことが堂々と書いてあるのですから、あるいは、自治省から地債の発行等でいろいろ配慮してもらわなければいけないからそこに一つ渡そうとか、ここは過激派はありませんから警察庁という話は余り聞きませんけれども、大蔵省から天下りを受ければ予算がさもたくさんとれるみたいな、そういう形での人事というのは、私は絶対にしてはいけないと思います。  特に、私が昨年国対委員長をやっているときもそうですけれども、会計検査院の三つのポストのうち一つは、だれかわからないけれどもこれは大蔵省のポスト、あるいは公正取引委員会のここは大蔵省のポスト、空港公団の一つは大蔵省が必ず理事に入る、関空には必ず取締役で大蔵省の人が重役さんで入るなんという構造は、今これだけ批判が厳しいときは、この中部国際空港の中ではやはりぴしっと断ち切るべきだ。少なくとも、専門分野でどうしてもここはこの人でなければ困るということであれば、これはもう国民に対して堂々と説明ができるわけです。  その意味でいえば、多様な民間活力を生かす、多様な人材をこの空港の中で生かしていくというのであれば、民間から多くの登用をして、極力天下りなんということは避ける。特に、今批判が多い大蔵省、自治省等、これは新聞等にもそういうことが書いてあるわけでございます。あと運輸省、県なんというところは多少いろいろな理由づけができると思いますけれども、この二省庁等については、その辺のところは、やはり任命権者といってもいいと思いますが、これは運輸大臣の姿勢が問われる。あるいは、この空港のこれからの性格づけがこれによって決まると言っても過言ではないと思いますから、その点についての明確な御答弁をお願いしたいと思います。
  43. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 ちょっと大臣の前に事実関係だけお答えさせていただきます。  先ほど、会長、それから社長といった方のいわば候補が内定をしているということでございまして、役員の構成につきましては、そういった意味では、トップの意向あるいは三月末に設立発起人会を開きますので、出資者の意向、やはりこういったものが参考にされ、地元が中心になってまず決められていくべきものであろうと思っております。  それから、大臣がお答えいたしましたように、できる限りスリムで、民間主導の体制により事業を推進したいというのは役員にも当てはまるわけでございまして、そういった精神で行われるべきものであろうと考えておる次第でございます。
  44. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 赤松委員の御趣旨につきましては、私も同感でございます。せっかく民間主導による、PFIの一つのモデルケースにもしようじゃないか、そういうビッグプロジェクトでありますから、もちろん民間の方が主体となってこの事業を進めるという中で、やはり国が協力しなければならないこともあります。ですから、それを単に天下りとかそういう表現でくくるのは、私は、せっかく先ほど委員も適材適所とおっしゃいましたので、そういった誤解のないような形で、今後とも、この役員構成にいたしましても、また、会社が設立され、指定された後のその企業の運営につきましても、PFI、民間活力が十分生かせるような形に持っていきたいと思っております。  いずれにいたしましても、地元の意向を十分尊重しながら対処してまいりたいと考えておるところでございます。
  45. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 既にこれも漏れ伝わってくることでありますけれども、運輸省のある事務方の高官は、この二省庁には御遠慮願った方がいいのではないかというようなことも、非公式の場ですが、言っておるわけで、これは当然のことではないのか。ただ、これが当然だというと、では、なぜ関空にいるのだ、空港公団になぜそういう役所の人、OBたちがいるのだという話になるので、過去は過去として、私は、少なくともこの空港については、その辺のところは、先ほども例に出して申し上げましたけれども、いつも霞が関の自分の出身省庁の顔色ばかり見て、それぞれの省庁の連合体みたいな、そういう会社運営はもうやめた方がいい、目はいつも利用者、市民の方を向いている、生き生きとした、活力ある、地域でまた支える、国と地方が一体になって運営していくような、やはりそういう空港でなければならないというふうに思っております。  これは非常に重要なことですし、先ほど楠木局長は、まだ会社ができてないから正式な発令じゃありません、これは当然のことです、会社ができてないのだから。しかし、事実上、関係者の中で、そういう話し合いのもとでこれらの人については既に内定がされてきているということであれば、あと問題は、この取締役はどういう人たちによって構成されるかということでありますから、言いにくいかもしれませんが、藤井大臣にもう一度、私の言わんとする、本当に大蔵省を入れていいのか、あるいは自治省を本当に入れるつもりなのかと問うているわけですから、それについて気持ちはほぼ一緒だという言い方で言われたけれども、人事というのは重要なことですから、その辺の決意だけきちっと聞いて、次の質問に移ります。そこだけはっきりもう一度答えてください。
  46. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、委員のおっしゃられることと同じ立場に私はあります、そういうことでお答えをさせていただきました。  ただ、そのことで、何々省はいいのだというようなくくり方ではなくて、まさに適材適所、そして、地元の意向を十分尊重した上で人事というものは考えていかなければならないというふうに思っておるところでございます。
  47. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 では、次に行きます。  一つは、今、名古屋空港というのがあるわけですが、これは、新空港建設に当たって、新空港が実現をする大前提として、現空港を新空港に一元化をするということが前提になってきたわけでございます。第七次空整の中でも、定期航空路線の一元化を前提にその事業の推進を図るということが明記されていることでもその点は明らかなのです。それは私も否定はしませんが、問題は、それではその後、平成九年十二月に大蔵大臣と運輸大臣との間で「中部国際空港の整備について」という合意がなされていますけれども、この書いてある中身だけでは名古屋空港は一体どうなるのかがはっきりしてこない、将来にわたってといっても、二〇〇五年の開港までにはいろいろな要素もあり得るということなのかもしれません。ちょっとこれを読んでみますと、「現在同空港自衛隊が使用していること、愛知県においてゼネラル・アビエーション空港として活用したいとの意向があること等を踏まえ、関係者間で協議、調整を行い、用地の処分等所要の措置を講ずるものとする。」ということを、この「中部国際空港の整備について」ということで、大蔵大臣と運輸大臣合意をされているわけでございます。  では、ここで言っていることは、具体的に一体どうするのだ。自衛隊がある以上、それを廃港にするということはあり得ないわけでありますけれども、残るにしても、では、どんな機能を持たせるということを考えているのかということを説明してもらいたいと思います。
  48. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 現在の名古屋空港につきましては、御指摘のように、定期便、これは民間空港でございますから民間航空、それから自衛隊、さらに小型機等のゼネラルアビエーション、この三種類の使用形態があるわけでございます。このうち、約六五%ぐらいの発着につきましては定期便が担っておりまして、残りは自衛隊とゼネラルアビエーション、小型機で三五%ぐらいの発着量を担っておるということでございます。このような中から、定期航空路線の一元化ということで新空港に定期便が移りますと、残ります自衛隊が現在使用しております小牧基地と、愛知県におきましてゼネラルアビエーションの空港としてこれを将来にわたって活用し、飛行場として残していきたいという話がございますので、こういったものがいわば一体となった空港としてそこに残るということであろうかと思います。
  49. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 そうしますと、それに全部関連をしてくるのですけれども、この後のこの地域の、中京圏といいますか東海三県、四県の地域静岡静岡空港ができますから少し外れるかもしれませんけれども、主に東海三県の航空需要を一体どう見るかということだと思うのですね。それによって、航空需要はそう伸びないということであれば、先ほど久野委員の質問にもありましたように、三千五百メーター級の一滑走路でいい、いやいや、これはどんどん伸びて、何年にはこれは処理能力がいっぱいになってしまうぞということになれば二本滑走路を、二期工事を早くやろうとか、あるいは、では旧空港についても少し性格がえをしてということを考えていくとか、いろいろなことが考えられるわけですから、そういう意味で聞くのですが、今後のこの地域航空需要をどう見ていらっしゃるのか答えてください。
  50. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 中部圏の航空需要につきましては今後とも増大するものと考えておりますが、七次空整の需要予測によりますと、二〇〇五年度におきましては、国際旅客五百万人、国内旅客七百十万人、合計千二百十万人と見込んでおります。それから、二〇二五年度におきましては、国際旅客八百三十万人、国内旅客千二百二十万人、これで合計二千五十万人と予測されております。  国際旅客の主な発生地でございますが、静岡まで入れて東海四県、それから北陸三県、さらに長野県、こういった意味での中部八県が主な発生地であろうというふうに考えておる次第でございます。
  51. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 そうしますと、将来的にはかなり多くの航空需要、特にこれから、欧米の例を見るまでもなく、飛行機に対する需要というのは一般的にも高まっているわけでございまして、そういう意味で言えば、かなりの数が見込める。そして、今この時点で答えは求めませんけれども、あるいはそのことを今想定をして準備だけは、現名古屋空港の問題、あるいはこの新空港の将来にわたっての、二期工事といいますか、早期着工の問題等もぜひ考慮に入れてお取り組みをいただきたい。時間の関係がありますので、これは御要望だけ申し上げて、次の質問に移りたいと思います。  引き続いて、四番目は、交通アクセスの問題についてお尋ねをしたいと思います。  先ほど、鉄道、道路、海上輸送というような話があって、特に母都市である名古屋からは、鉄道、道路の場合は三、四十分程度というようなお話がございました。問題は、当面と将来構想、二つに分けてお伺いしますが、二〇〇五年の開港時には、先ほど建設省の方が見えて答弁したのは、何を言っているんだか全然わからないのです。久野先生のフォローをするわけではありませんが、やはりもう少し、いやいや二〇〇五年の開港時にはこの道路をこういうようにして、これで輸送に充てるのです、しかし、これも将来的にはいっぱいになりそうだから、ここも実は考えているのですよ、そういう答えをきちっとしないと、何とか道路は考えていますなんという話ではもう全然だめです。  ですから、当面はどうなのか、どこをどれぐらい考えているのか、そして、将来構想としてはどうなのかということを、道路、鉄道両方ありますから、整理をしやすいという意味で、まず道路の方から答えてください。
  52. 奥平聖

    ○奥平説明員 お答え申し上げます。  具体的に開港までに何をやるのかという御質問でございますが、先ほど申し上げましたとおり、現地での中部新国際空港推進調整会議におきまして、道路アクセスの基本的な考え方といたしまして、名古屋都心地域から空港まで三、四十分でアクセスする、それから、空港を中心として六十キロ圏域の主要都市から空港までおおむね一時間でアクセスするというようなサービス目標を取りまとめたところでございます。  その実現のためにどういったアクセスが必要かということでございますが、現在、具体的な道路網の整備計画につきまして検討中でございますので、大変申しわけないのですが、現時点におきましては、開港までに何をやるということが決定をいたしておりませんので、御容赦いただきたいと思います。
  53. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 だって二〇〇五年に空港を開港しようというのに、車社会ですからその第一の輸送手段になろうと私は思いますけれども、その道路計画がまだできていないなんということは考えられないわけで、建設省は、中部地建はと言った方がいいかもしれませんが、この間一体何をやっているんだ。  現実には、まあ久野さんも私もそんなことはわかっているのだけれども、知多半島道路を、今の二車線ではだめだと、それを四車線に拡幅工事を今やっているじゃないですか、現実に。そうでしょう。ただ、それが真ん中を通っているから空港島のところには行けないから、そこにアクセスする横断道路をつくらなければいけない。これは、ではどの車線でいこうなんということを今もう現実にやっているわけですよ、計画では。あるいは、四車線工事なんというのは現に今工事をやって、いついつまでにはもう完成だということはみんなわかっているわけですよ、地元の人は。  しかし、それは建設省なり、それをバックアップする、やはり国なりがオーソライズしなければ意味がないから、私はあえてこういう公式な場で聞いているのですよ。それがなぜ言えないのですか。おかしいじゃないですか。だって、現に工事をやっているんでしょう。
  54. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 今、建設省からの御答弁がありましたけれども、建設省のことにつきまして、私から口を挟むつもりはございません。  ただ、建設大臣と私とは閣僚の中でよくこの問題を話しております。そして、やはりお互いに、建設省、運輸省が協力してこの道路網のアクセスについてもこれから、これはある面で、地域経済の活性化はもとより、景気対策の一環としてもやろうじゃないかというような気持ちを持って、今建設大臣とも話をしているところであります。  したがいまして、私自身は、とりわけ岐阜県でありますから、一つのアクセスの有力な手段を、もう現在工事が始まっております例えば東海環状道路というものも、当然二〇〇五年までにはつくっていただきたいし、つくっていただかなければ岐阜県の県民としてはこの空港の利用価値というのが非常に不便になるわけでありますし、価値が下がるということになりますから、そういったことを含めまして、建設省と運輸省が一体となって、今委員がおっしゃられたことの心配はないように、できるだけ早期のうちに具体的なアクセスの道路問題についても、鉄道の問題につきましても進めていきたいというふうに思っておるところでございます。
  55. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 きょう法案を審議をして、あすにでも採決をやろうと言っているときに、まだ交通アクセスが決まっていません、言えませんなんというそんな法案だったら、我々は審議することはできないですよ。  空港をつくるがアクセスは決めていません、決まっていませんなんということを堂々とこの委員会で言うなんということは大変、これは建設省、きょう来ている奥平さんが知らないだけなのかもしれませんけれども、空港全体の実現を図ろうとする、それは運輸大臣の、ある意味でいえば、そんなこともまだ建設省と調整していないのか、そんなことも決まっていないのですか、道路がなくてどうやって行くのですかという話になりますよ。だから、早急にその辺、まあこれは国道であったり県道であったりいろいろな形がありますよ、管理者は。しかし、空港全体の実現のために国が挙げてやる、これは基本的には国の事業なんですから、一種空港というのは。ですから、決まっていませんとか、知りませんとか、それは運輸省さんの話でしようということは、建設省、通らないのだから、そういうことをきちっと理解をしてこれからはちゃんと答えてください。  次に行きますが、鉄道、これは先ほどの答弁では名鉄常滑線という話があったわけですけれども、そして、将来的には二〇〇四年に西名古屋港線が完成する、その延伸も含めて将来的には考えていく、こういう考えだったのですが、そういうことですか。
  56. 小幡政人

    ○小幡政府委員 お答え申し上げます。  地元の推進調整会議でアクセス整備方策案が取りまとめられたわけでございますが、その中で鉄道アクセスにつきましては、まず一番目に、先生のお話のように、新空港の開港時までに名鉄常滑線から空港に至る連絡鉄道施設を整備するとともに、名鉄常滑線のスピードアップ及び輸送力増強を図るということが一点。二点目に、将来の航空需要の動向等を勘案しつつ、西名古屋港線を延伸し、新空港へ至る鉄道についてその整備に向け検討を進めるということが方策として出ているわけでございます。  この具体化に向けて、地元関係者の間で第三セクターの設立に向けて協議が行われているわけでございまして、我々も、出先の中部運輸局をメンバーに入れてございまして、この現地の検討、実施に向けての取り組みに最大協力させていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
  57. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 鉄道局長、これは、あなたより私の方が地元だから詳しいけれども、今のまま常滑線を利用する、ある施設を利用する、当然のことですけれども、今のままの名鉄常滑線で行ったって、三十分や四十分で空港まで行きませんよ。ですから、それはダイヤを改正してもらうなり、優先走行をさせるなり、そういうことも当然名鉄に考えてもらわなければいけません。それから、あと問題は、連絡橋についても、連絡橋を越えるのに三キロぐらいですか、だれが費用を負担するのか、いろいろこの間問題があったことですから、これは第三セクターでやるということですね。そういうことですね、その部分については。――やるということですが、名古屋市長あたりがよく言っています、西名古屋港線が旅客線化した後、伊勢湾の地下をくぐって、そして空港島に出る、あるいは常滑に出すというような構想についてはどういうお考えですか。
  58. 小幡政人

    ○小幡政府委員 先ほど申し上げましたように、地元の検討結果としては、開港までにまずは常滑線ということがございますけれども、その時間短縮あるいは各方面とのアクセスの機動を強化するという面から、西名古屋港線の整備というものについて大変な御要望があるということは伺っております。  そういうことの中で、実は、全体の需要等の見通し等についても検討中でございまして、そういう面も踏まえながら、地元の御協議を踏まえながら、我々としても、この西名古屋港線の整備について努力してまいりたいというふうに考えております。
  59. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 それでは次へ行きますが、一つだけちょっと今聞き忘れましたので、建設省、まだいますか。  実は、私が聞こうと思っていたのは、知多半島道路の四車線の拡幅と、知多横断道路でそれを空港につなぐ、それは五年までに何とか間に合わそうということなんだが、問題は、その後、これも現地の事情を言えば、例えば、夏なんかに海水浴客が多いときはだあっとあの道は込むんですね。それから、潮のいいときは潮干狩りの客でどおんとなって、今でも動けないなんという状況があるんですよ。ですから、そんなことで飛行機に間に合わなかったということじゃ困るので、もう一つ道を将来的には考えるべきだというのが地元の声でございます。  その意味でいうと、海岸沿いに新空港アクセスというのも、これは高規格道路として計画があるやに聞いていますけれども、あるのかないのか、あるいは、そういうことを前向きに考えようとしているのかしていないのか、それを答えてください。
  60. 奥平聖

    ○奥平説明員 お答えいたします。  先生がおっしゃっておられますのは、二百四十七号、百五十五号という補助国道でございますが、一部四車拡幅ができております。一部、百五十五号の分がまだきちんとできていない、こういうような状況でございます。  知多半島道路につきましては、おっしゃるとおりでございまして、阿久比-半田までの間につきましては、四車線できております。それから、南知多道路は、現在、四車拡幅の工事中ということで、平成十一年度には四車拡幅が完成する、こんな状況になってございます。  海岸ルートでございますけれども、高規格道路の候補路線ということでございまして、現在調査を行っているところでございますけれども、空港関連の、開港に間に合わせるかどうかという話は別にいたしまして、将来重要な路線になるということで、前向きに検討いたしております。  なお、先ほど御指摘のございました知多半島横断道路につきましても、当面のアクセス交通手段といたしましては、知多半島道路から空港に直結する知多半島横断道路というのが当面の非常に重要な具体的な課題である、このように認識してございます。
  61. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 だから、さっきからそういうふうにちゃんと答弁すれば問題ないんだ。ちゃんとわかっているじゃないか。  わかりました。前向きにという話があったので、この問題はこれで終わります。  次に、総事業費の問題、これは一点だけお伺いをします。過去のそれぞれの既設空港を見るまでもなく、工期の途中で事業費等の見直しというようなことも間々ありました。七千六百八十億という総事業費については、原則としてこれを限度とするということを明記しているわけですが、これでできますか。正式なこういう委員会の場ですから、そのことをはっきりしておいてください。
  62. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 中部国際空港につきましては、先ほども御答弁を委員の方にいたしましたが、事前の調査を十分に行う方針で進められてきておりまして、調査の結果から、非常に水深も浅く地盤が強固であるということが確認されておりまして、自然条件による事業費の増嵩は基本的にはないものと考えております。  それで、先生御指摘のように、予算折衝の段階で非常にぎりぎりと詰めましてセットされた事業費でございます。大臣折衝まで行ったものでございます。運輸省といたしましては、大臣間合意の趣旨を踏まえまして、事業会社に対して建設コストの縮減について必要な助言を行うなど、事業費が増嵩しないように努めてまいりたいと思います。
  63. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 楠木航空局長からは、今度はしっかりと調査をしたので心配ないと。では、前は余りしっかり調査しなかったから、関空あたりはああなったのかなと思わないわけでもありませんが、まあ、それはいいです。では、そんなことで、途中でまた変わってなんということのないようにぜひ頑張ってやってもらいたいと思います。  次に、あと十分弱しかありませんので、ちょっと急ぎますが、大臣、今、一種空港としては五番目の空港になった。成田空港があって、関西国際空港があって、今度、中部国際空港ができる。成田も中部も関空も、全く同じ性格のものを、ハブ空港と称するのであれば、こんな狭い国土ですから、そう幾つもつくる必要は本当はないだろう。むしろ、ハブという機能をそれぞれが持つんだけれども、ハブ空港としてのそれぞれの空港が、やはり特色を持つべきではないのかというように思います。  なぜそういうことを言うかというと、この中部国際空港の場合は、実は、愛知県は、御存じの方もあるかもしれませんが、二十年間、製造品出荷額というのが全国一なんですね。これは自動車関連があったり、工作機械があったり、いろいろあるんで、そういう製造品の出荷額一になるような工場群、企業群が背後にいっぱいある。  それから、もう一つ、ああ、そんなふうかと思われると思うんですけれども、実は、愛知県は工業県であると同時に、農業、水産県でもあるということなんですね。例えば、ウナギなんていうと、浜松が一番生産量が多いように思っていますが、実は、ウナギも愛知県が一番多い。ちょうど空港に近い、蒲郡というのがあるんですが、その辺でやっている。また、アサリの生産量も全国一。それからあと、切り花。菊、バラ、洋ランなんていうのも全国一。余り付加価値の高くないものは飛行機で運ぶというわけにいきませんけれども、あと温室メロンだとかクルマエビだとか金魚もベストスリーに入っています。そういう付加価値の高いものについては、今航空機でほとんど運んでいるわけですね。ウナギなんというのも、シラスを中国や台湾の高雄に運んで、そこで大きくして、それでまたこっちへ持ってきて、これは飛行機で現に運んでいるわけです。  そういうことがあるんで、私は何を言いたいかというと、今は旅客の話ばかりしか出ませんけれども、むしろ、この中部国際空港については、特に二十四時間空港なんですから、その意味でいえば、もう少しこれからふえるであろう貨物需要に目を向けて、今言ったような立地や背後地の状況を勘案をして、航空貨物のまた拠点となるような空港としての位置づけをされてもいいんではないかというように思います。  ちなみに、平成八年、一九九六年の今の名古屋空港、今、小牧にあります名古屋空港の航空貨物の取扱トン数は、十四万四千九百云々という、これは関西空港ができて少し数は何か落ちたらしいんですが、この数も大変多い数ですけれども、今、運輸省が出しておられるいろいろな資料を見ますと、需要予測はむしろ、二〇〇〇年には国際関係が二十三万トン、国内関係で四万トン、二〇一〇年には国際関係で三十二万トン、国内関係で六万トンということで、こういう需要予測を見れば、これは旅客のハブ空港であると同時に、また航空貨物の機能を十分備えた空港であるということも言えると思いますが、こういう考え方についてはどういうふうに考えておられますか。
  64. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 ただいま先生御指摘のように、中部圏は非常に厚い製造業の集積も持ち、また航空貨物の大きなポテンシャルを有する地域でございます。他の空港との関係等、いろいろこれからも見ていかなければいけないと思いますが、中部圏の物流の効率化に資する観点からも、この地域の先ほど御指摘のような点も含めて、貨物輸送需要に十分対応できるような空港の整備を図っていくべきものと考えております。
  65. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 あと三分ぐらいしかありませんから、最後に御要望を申し上げ、そしてまた藤井大臣の、岐阜も地元でございますから、地元出身の議員としても大変この空港問題に先頭になってお取り組みをいただいた、こういう方がちょうどいいタイミングのこの時期に大臣になられたわけですから、最後に決意をお伺いして終わりますけれども、二点だけ要望しておきます。  この空港については、例えば現名古屋空港では医療施設が整っていないんですね。簡単な診療所ぐらいで、看護婦さんが血圧をはかったりぐらいのことはやりますけれども、この間中華航空の事故があったときでも、とにかくもう少し早ければ助かったという人もなかったわけではないと思いますが、それがあの地域にないために、みんな小牧の市民病院に行ったりあっちへ行ったりなんということでやってきた。ある大学教授に言わせると、これからはもう空港に一番いい病院をつくるぐらいの考え方をした方がいい。というのは、ヘリコプター救急だとかそういうのがどんどんこれから盛んになってくるんだから、一番航空交通の便のいいところにむしろそういう救命救急センターみたいなものを持っていくべきだぐらいの論もあるぐらいですから、これをやれとは言いませんが、とにかく利用者にとっても、またそこで働く人たちにとっても、やはりそういう施設を今度のこの新空港ではきちっと整備をすべきだというふうに思いますので、要望しておきます。  それからもう一つは、そこに働く人たちも、今度は大空港になるわけですから、大変数もふえてくると思います。そういう意味で、労働環境の整備もしてもらわなければいけない。かつて羽田が沖合展開する前は、あんな狭いところに飛行機だけはぽんぽん飛んで、お客さんがいて、従業員など、またいっぱい働く人がいてということで、シャワーも浴びる施設がないというようなことで、やっとこれも沖合展開になって土地ができて今は解消されました。今はよくても将来いろいろまた場所が狭くなるとか、あれもつくっておけばよかったとかいうことも出てくるわけですから、そういう労働環境整備にもぜひ配慮をして、また、そういう人たちの意見も十分聞いていいものをぜひつくっていただきたい、そんなことを御要望申し上げながら、最後に大臣の決意を聞いて終わります。
  66. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 ただいま御質問の中にありました医療施設の問題につきましては、十分その点は踏まえて対応しなければならないと思いますし、また労働環境等々につきましても、これも同じくやはりそこに働く人たちが、利用者のためにも地域のためにも働きやすい環境づくりもしていかなければならないと思っております。  冒頭にも申し上げましたように、この中部国際空港は、二十一世紀、大交流時代を目の前にいたしまして、まさに日本がこれからの、グローバルスタンダードとよく言われますけれども、正直申し上げて、私、大臣に就任いたしましてから各空港を視察してまいりました。また、先般もアメリカの方に参りましたときにも、アメリカの空港をかいま見てまいりましたけれども、その歴然たる格差というものに愕然とした思いがございますが、これはまあ国土が狭い、いろいろな条件がありますけれども、そういった中で、やはり日本という列島は南北に長いわけでありますから、今現在成田空港、関西空港等ございますけれども、やはり中部圏におきましても、こうした国際ハブ空港を早期に整備することにより、その地域の発展はもとより、日本自体が国際競争の中で伍して対応できるようなそういった気持ちを込めて、これからもこの中部国際空港の整備につきましても最大限の努力をし、また、先ほど申し上げましたように、二〇〇五年の愛知万博に間に合うように最大限の努力をしていく決意でございます。
  67. 赤松広隆

    ○赤松(広)委員 どうもありがとうございました。  終わります。
  68. 大野功統

    ○大野委員長 次に、福留泰蔵君。
  69. 福留泰蔵

    ○福留委員 新党平和の福留泰蔵でございます。  本日は、当委員会におきまして、中部国際空港の設置及び管理に関する法律案に対する質疑の機会を与えていただきましたことを、まず御礼を申し上げます。  さて、昨今の経済財政状況の厳しさについてはもう改めて申し上げるまでもないところでございます。そのような状況の中で、なぜ今このような国家的プロジェクトとも言えるような事業に着手しなければならないのか、その背景と理由についてまず運輸大臣にお伺いしたいわけでございます。  今後の我が国の安定した発展と、大交流時代とも言われる本格的な国際社会の中で我が国が取り残されないためにも、国際ハブ空港の整備の必要性は私は理解しているつもりでございます。しかしながら、この計画が策定された段階には想定でき得なかった、今我が国は最悪の経済状況ではないかと思っているところでもございますし、また、アジア各国の国際ハブ空港建設競争に負けてはならじという思いで、こういう計画も立てられたんではないかと私は理解しておるわけでございますが、御承知のとおり、今やそのアジア各国は、これまでの経済発展にブレーキがかかっている状況でもございます。日本以上に大変厳しい状況に置かれているわけでございます。  そういう意味で、状況は少し変わっているんではないかというふうな意見もあるのではないかと思うわけでございます。ある意味でいえば、逆に日本の経済財政状況が好転するまでこのプロジェクトの着手を待った方がいいんではないか。愛知万博までに間に合わせるというようなお話もありましたが、運輸大臣はそこには原則的にはこだわらないというお話でございますけれども、そんな意見もあるようでございますので、この点について運輸大臣はいかがお考えなのか、まず御意見を賜りたいと思います。
  70. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 先ほど来この中部国際空港の必要性の意義、それぞれの委員から、また、さまざまな角度から御質問いただきました。ただいま福留委員の方から、今経済状況が変わってきたんではないか、その必要性は十分認めるけれども、その点についてどうであろうかという、そういう意見もあるという御質問だったと思います。  確かに、今の経済状況は大変厳しいものがございます。しかし、一方では、やはりこのアジアの中で日本がこれからもリーダーシップを発揮しなければならない、その責任も我が国にはあるんではないかと思います。  そういった中で、この中部国際空港も、これからの大交流時代を考えますと、ただいまは東南アジアを含めまして、我が国もそうでありますけれども、大変経済が厳しい状況でありますが、しかし、これを乗り越えていかなければならない。そういう中で、アメリカヨーロッパ諸国あるいは東南アジア諸国ともお互いに助け合い、また一方では切瑳琢磨して、いわゆる市場原理による競争というものの中でたくましく日本の経済を発展させるためには、やはりこの中部地域におけるハブ空港というのはぜひとも必要である、このように考えておるところであります。  先ほど赤松委員の質問にありましたように、中部地域は日本の中でも冠たる製造業のいわゆる発信地域であるということもございますし、またそうした中で、これからも、二十一世紀を目前にいたしましてグローバルスタンダードにも合うようなハブ空港、また、これはハブ港湾についても同じことが言えるかと思いますが、大都市圏における拠点空港を一日も早く整備するための中部国際空港は、私はぜひ強力に推進すべきものと考えているところでございます。
  71. 福留泰蔵

    ○福留委員 今大臣の方からもお話がありましたけれども、これからの時代は経済的にはグローバルスタンダードで社会が動いていく時代になろうと思います。またそのことは、消費者としての国民の利益にかなっていくのではないかと思っているわけでございますし、またそうしていかなければ、我が国がこの国際社会の中でこれまで以上に確固たる地位を確保できないと私も考えます。  平成八年十二月に航空審議会が「今後の空港及び航空保安施設の整備に関する方策について」との答申を出しているわけでございますが、その中にも、「きたるべき二十一世紀は、経済、文化、社会等国民生活をとりまくあらゆる活動が諸外国との活発な交流を通じて展開していくことが予想され、このような時代において、航空は、人及び物の円滑な交流を支える最も有効な手段の一つとして、その意義を飛躍的に増大させていくものと考えられる。」とあるわけでございますが、私もそのとおりだろうと思っているわけでございます。  そういう意味において、こういう我が国の財政状況の中ではございますが、今回は大変工夫をなされて、民間活力を活用した形で中部国際空港を整備していかれるということについては、私は評価をしているものでございます。また、今後の航空産業の発展は、国民益という観点からも、また国益という観点からもますます重要になるだろうと私は考えているわけでございます。  中部国際空港に関する詳細の質疑につきましては、明日我が党の草川昭三議員が質問をさせていただくことになっておりますので、そちらに譲ることにいたしまして、私は、残された時間の中で、我が国の航空行政のあり方について質疑を以下させていただきたいと思います。  まず、日米航空協定に関する交渉、日米航空交渉について伺いたいと思います。  日米航空協定は、一九五二年に締結されまして、以来四十六年間、日米間で残る唯一の不平等条約と言われてきたようでございます。どのような不平等と言える権益が日米間にこれまで存在していたのか、そして、それに対してこれまでどのような努力を政府としてされてきたのかということをまず伺いたいと思います。
  72. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 先生御指摘のように、これまでの日米間の航空権益の不平等というのは、非常に大きなものがございました。  具体的には、大幅な権益を持ついわゆる先発企業の数、米国内の乗り入れ地点、相手国から第三国への以遠路線等につきまして米国側に非常に有利な取り決めがなされていたわけでございます。これらにつきまして、九年前に暫定協定という形で旅客については取りまとめたわけでございますし、平成八年の段階におきましては、貨物につきましてもかなり実質的な是正をしてきたわけでございますけれども、その点につきまして、長年にわたりまだそういった是正の効果が上がっていなかったというものでございますが、今回私どもの大臣も参りまして、一九五二年以来の日米航空協定のもとの仕組みが改めて是正されたというふうに考えておる次第でございます。
  73. 福留泰蔵

    ○福留委員 今答弁にもありましたとおり、日米航空交渉につきましては、去る一月三十日に次官級会議で合意に達しまして、去る三月十四日、藤井運輸大臣みずからワシントンに赴かれまして、日米航空関係に関する了解覚書に調印をされていると承知しているところでございます。藤井運輸大臣は、一月三十一日の会見では、「ついに戦後四十六年ぶりに平等が達成される」と述べられ、日米間の権益格差は解消されるというふうな認識を示されたと報道されているわけでございます。  それではお伺いしますが、今回のこの覚書の調印によって、これまでの不平等な権益の状況を今御説明いただいたわけでございますが、どこが解消されたのか、具体的に答弁をお願いしたいと思います。
  74. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 まず、一九五二年の協定が、四十六年ぶりに今回了解覚書で協定が改定された、こういうことであります。わかりやすく答えますと、私は、昭和二十七年は小学校のたしか四年生ぐらいだったと思うのですが、昭和二十七年は、まだ我が国は定期便の国際線は飛んでなかったときに結ばれた協定ですから、最初からこれは不平等そのものでございます。そういう中で、先人の御努力のおかげで日本が経済発展を遂げまして、国際線の定期便も飛ぶようになり、また経済大国という中で発展してまいりました。  そういう中で、唯一残されたこの不平等協定に関する今回の日米の合意というのは、まさに画期的であったと私は思います。そして、今御質問にありましたように、では、どこがどういうふうになったのか、後ほど航空局長の方から詳しく申し上げますが、いわゆる先発企業の数が、これまでは米国が三社であったのに対して日本側が一社であった、これがお互い双方三社となった点。あるいは、米国内の乗り入れ地点は、米側は無制限に対して日本側は十一地点しか使用していなかったが、双方無制限となった。あるいは、相手国から第三国への以遠路線は、米国側に無制限の路線権が認められていたのに対しまして、日本側は極めて限られていた。  今回、この合意によりましてこれら不平等が完全に是正された、こういった点を中心に、私は、今回の覚書を調印することによりまして、四十六年間にわたる不平等を平等にするものであり、大きな意義があるものと考えているところでございます。
  75. 福留泰蔵

    ○福留委員 今回の覚書の調印というのは、今大臣からも御答弁をいただきましたけれども、機会が平等になったということだろうと私は考えるわけでございます。  今御説明がありましたとおり、これまでのインカンバントと言われる先発企業の数が、日本側がこれまで一社であったのに対して米国側が三社だった、それを同じ三社ずつにする、また後発企業数も四社ずつにしようということであります。  これ一つとってみても、実はインカンバント社、先発企業数三社というのは、日本は三社あるわけでございますが、後発企業の、四社入るにしても、ほかの四社というのは日本は実際はないわけでございます。数字の数だけでは七つの権利を得ましたけれども、実態的にはその対象となるような企業が日本にはない。  それから、路線権益の平等化ということについても、実際は、以遠権の問題についても無制限になるわけでございますが、アメリカから日本を経由して以遠権を行使してアジアの各国に飛んでいく需要と、日本からアメリカを経由してヨーロッパなり南アメリカ等に行く需要については、かなり差があるのじゃないかと思います。無制限ということで同じ条件でございますが、実際はアメリカの方がまだまだ有利な状況にある、そういう中で、自由にこれから競争していこうという流れであろうとは理解しているわけでございます。  現状の不平等な状態というのは、機会の平等が得られたけれども、実質的な平等というのは私はこれからだろうと思うわけでございますし、逆に、運送能力については格差が拡大していくのではないかというふうな懸念もなされているわけでございます。私が今申し上げた点について、運輸省はどのように認識されているのか、お伺いしたいと思います。
  76. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 国際航空の分野におきましては、通常、二国間でそれぞれの航空会社が機会均等となるような仕組みを取り決めているところでございます。  ところが、このいわば原則と申しますか、そういうものに対する例外が唯一日米関係であったわけでございまして、我が国にとりて不平等でありました日米の二国間の仕組みも、今回の合意によりましてようやく機会均等になった、始まったばかりでございます。このような機会均等のもとで、我が国の航空企業が米国航空企業と競争に伍していくことが非常に期待されるわけでございます。  実は、国内航空につきましても、いわゆる航空の規制緩和の一環でございますが、諸外国と同様に、市場原理に基づいた競争が行われるようなルールを現在整備している最中でございまして、こういった点、あわせまして、我が国の航空会社の国際競争力が高まって、今先生が御指摘のような点につきまして懸念がないよう、我々、今期待をしているところでございます。
  77. 福留泰蔵

    ○福留委員 本当に先人の御苦労によってやっとここまで来たのかなという状況だろうと私も思います。これまでの御苦労に大変敬意を表したいと思うわけでございますが、これから大変また厳しい時代を迎えるなという感じがするわけでございます。航空業界は大変な大競争時代をこれから迎えていくということでございますし、恐らく、価格、サービスの競争は大変激しいものになっていくでしょうし、そういう意味においては、利用者という観点からすると、この選択の幅が広がるということになりますし、また、コードシェアと言われる共国運航等がこれから実現していくだろうと思いますが、乗り継ぎが便利になるなど、利用者にとっては大変、今回の合意というもの、調印というものは歓迎すべきことだろうと私は思っているわけでございます。  また一方で、これまでは国家安全保障という観点からも,運輸省として、航空政策としては、自国会社保護を基本にしてきたのだろうと私は思っておるわけでございますが、その政策転換をやはりせざるを得なくなってきた、競争政策、競争促進へ政策転換せざるを得なくなってきたのが今の状況だろうと私は考えておるわけでございます。  これは運輸省の需給調整撤廃政策とも相通ずるものがあるのだろうと思いますが、これからは、形式的な平等な条件の中で、それぞれの、航空分野についていえば、航空企業が自由に競争していく時代を迎える。しかしながら、アメリカとは、企業体力としては大変な格差があるわけでございます。格差があるまま自由競争の中へ飛び込まざるを得ない今の日本の航空企業というものは、また大変厳しい状況に置かれたのだろうと私は思うわけでございます。当然、航空企業としてもさらなるリストラを大いに推進してもらう、そして、コストを削減してもらう等々の企業努力を重ねていただいて企業体力の強化をしていただくことは、当然のことでございます。  それは当然としても、政府としても、この自由な競争の中で、自分の力で勝手に生き延びていきなさいというだけでは済まされないと思うわけでございます。こういう状況の中で、今後の航空行政、また日本の航空企業のあり方に対して何らかの支援というのですか、何らかの形でそこに応援をしていくようなことがあるのかどうか、運輸省の見解をお伺いしたいと思います。
  78. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 航空需要がこれから国際、国内ともに伸びていく中で、先生御指摘のような点がございますので、私どもの方は、まず外部条件としての空港整備というものを、国際、国内必要なものについて進めておるところでございます。  そして、先生がおっしゃいましたような点で、まず、我々の方としては、枠組みをつくるということがやはり重要であろうかということで、日米だけが例外であったわけでございますが、今回の合意によりまして、この機会均等になります枠組みを重視して、また、国内航空につきましては自己責任に基づいて自由に競争する、そういった枠組みをつくっていく、こういったところから企業の競争力が高まるということを期待しておるところでございます。
  79. 福留泰蔵

    ○福留委員 私が申し上げたかったのは、この日米の航空交渉につきましても、早ければ四年後にも完全な自由な時代が到来するのではないか。アメリカはオープンスカイ政策というものを持って日本側に要求してきたわけでございます。  基礎体力が違うということを申し上げましたけれども、アメリカの航空会社は、アメリカ国内の航空需要というものは大変大きな規模があるわけでございまして、そこで体力をつけて、その体力をつけた航空会社が、国際線でまたその体力をベースにして今競争をしている。日本の航空会社というのは、日本の国内の置かれている状況の中で大変なリストラをして厳しい状況に置かれて、そして、これからガリバーとも言えるようなアメリカの大きな航空会社と平等な条件のもとで競争が強いられるという状況にあるのではないかと私は理解しているわけでございます。  具体的に、例えを申し上げますと、日本の航空会社の国内線の経常費用に占める着陸料とか施設利用料、それから燃料税、この負担が大きいのではないかなというふうな声もあるわけでございます。基本的には、アメリカとここのところで、いわゆるこういう負担の部分に差がある状況の中で日本の航空会社というのは競争に臨まなければならないというふうに私は認識しているわけでございます。  今、新たにつくられます中部国際空港についても、着陸料が幾らになるのかということは、大体、これまでの成田そして関西国際空港の例を見ても、諸外国と比べるとはるかに高い料金になるだろうと想定もするわけでございます。  まず、運輸省の方でデータをお持ちかどうかわかりませんけれども、日本の国内線の着陸料、普通着陸料と特別着陸料、そしてそれにプラスして航行援助施設利用料、航空機燃料税、これが経常費用に占める割合について御答弁いただきたいと思います。
  80. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 国内線につきまして申し上げますが、現在の国内線の経常費用に占める空港使用料等の割合でございますが、普通着陸料と特別着陸料は現在も合わさった形になっておりますので、まとめて申し上げますと、七・七%でございます。それから、航行援助施設利用料が六・〇%でございます。それから、航空機燃料税が六・九%、合わせて二〇・六%ということになっております。
  81. 福留泰蔵

    ○福留委員 今答弁がありましたとおり、二〇・六%、経常経費の五分の一がいわゆる着陸料そして施設利用料燃料税という形で負担をしているわけでございます。  それでは、お伺いいたしますけれども、このうちの、例えば着陸料、成田で結構でございますが、日本の成田空港の着陸料について御答弁をいただけますか。
  82. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 お尋ねは、国内線についてということかと思います。成田の場合は、非常に本数が少のうございますが、国内線が今通っておりまして、これにつきましては、例えば767-300の国内線使用でまいりますと、成田空港は一機当たり三十六万四千八百円払っておるというものでございます。その他の国内空港につきましては二十七万六千円ということになります。
  83. 福留泰蔵

    ○福留委員 今御答弁がありましたとおり、成田は三十六万円着陸料を払っている。ちなみに、私の手元にありますデータによりますと、ロサンゼルスは七万八千円という値段であります。もうこの部分で、日本の国内線の航空会社の負担とアメリカの国内線の着陸料の負担ですら違うわけでございます。  それでは、もう一回別の観点からお尋ねいたしますが、施設利用料、これはアメリカはありますか。
  84. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 アメリカにつきましては、私どもの手元に、航行援助施設利用料につきましてのデータは特にございません。
  85. 福留泰蔵

    ○福留委員 何かデータだけ用意しておいてほしいということで、質問通告していなかったものですから大変申しわけないと思ってはいるのですが、今お尋ねしたとおり、航行援助施設利用料については、アメリカにはそういう制度はないのであります。それから、航空機材の償却制度についても、日本とアメリカでは大変大きな差があると私は聞いているわけでございます。  私が申し上げたいことは、先ほども申し上げましたけれども、これから、大変なグローバルスタンダードと言われる中で、世界の航空産業の中で日本の航空会社というのは競争していかなければならない。やはり、その体力をつけるべき国内の需要を対象とした会社の経営の中で、国内における今の着陸料、施設利用料、そして燃料税という形で大変な負担をしながら、日本は世界で勝負しなければならない、私はそういう現状だろうと思っているわけでございます。何も航空会社を保護する必要はないのですけれども、グローバルスタンダードの中で自由に競争するのであれば、その基本条件として、もっと世界のそういうレベルに航空会社の負担等も考えていくことも私は必要ではないかと思っているわけでございます。この点について、運輸省としての御見解があればお伺いしたいと思います。
  86. 楠木行雄

    ○楠木政府委員 私どもの空港使用料につきまして、大変高いではないかという話でございますが、確かに、国土の制約等から見まして、空港の建設コストが高くなって、そういう意味で世界的に見て高い水準にあることは事実でございます。  しかし、それでは非常に突出して高いかという点につきますと、空港使用料だけ見るのは私はちょっと当を失するのではないかと考えておりまして、こういった空港使用料のほかに、あるいは駐機料とか、旅客一人当たり取っておりますパッセンジャーチャージとか、こういったものについて全体的に総合的な比較をしてみる必要があると考えております。  日本の空港と、それから世界のほかの空港と比較いたしますと、今言ったような観点からいきますと、例えば日本の空港で、ボーイング767-300国内線仕様につきまして航空会社が支払う金額あるいは旅客が支払う金額、こういったものを比較してみますと、日本の国内線の場合は767-300に対して二十七万六千円払っておるわけでございますけれども、例えばフランクフルトの空港ですと、これはパッセンジャーチャージなどもございますので、そういったものを足しますと二十九万一千三百六十一円も払っておる。それから、ニューヨークのジョン・F・ケネディでいきますと二十万五千五百十三円も払っておる、このようなことで、これは一定の試算でございますが、やはり先生の御指摘もございますので、私どももそういった点をいろいろ検討してみる必要があるなと思うわけでございます。  一方で、我が国の空港整備、これが、先ほど来出ていますように、大都市圏における拠点空港等の整備を時期を失することなく進めていく必要がございます。現在、財政構造改革の集中改革期間でございまして、我々の方はぜひ一般財源の確保が必要だとは思いますけれども、その確保に制約がある中で、空港使用料、これが空港整備の主要な財源になっております。そういった水準を今考えるということにつきましては、非常に困難な状況があることにつきましても御理解をいただきたいと思います。
  87. 福留泰蔵

    ○福留委員 質疑時間が来たようで、終了いたしますけれども、ぜひ、私が申し上げたかったこと、大臣も御理解をいただきまして、これからグローバルスタンダードと言われる社会の時代状況の中で、自由競争をせざるを得ない、だから、そのときに、日本だけ特殊な一つのげたを履かしたというか、おもりをつけた状況の中で自由競争の中に放り出すのは、やはり残念なことのように思いますし、自由に競争できるような環境をつくっていくのも、やはりこれは政府としての役割ではないかと思っているわけでございますので、今後ともぜひよろしくお願いしたいと思います。
  88. 藤井孝男

    ○藤井国務大臣 市場原理による大競争時代ということで、今回の日米航空協定が新たに調印をされたことによって、大変厳しい環境が国内航空企業に課せられたことも事実であります。そういった中で、やはりグローバルスタンダードという中で競争していくには、我が国の航空企業が合理化、リストラというものをしながら、米国航空企業と伍してやっていかなければならない。  しかし、一方で、国内における、今もろもろのおっしゃられました点につきましては、航空局長から、日本の特殊事情と申しましょうか、国土が狭い、建設コストが高い、いろいろな制約の中で、厳しい、一朝一夕に解決することはなかなか難しいわけであります。しかし、私どももやはり、日本の国内の航空企業が発展できるように、そして、競争できるような環境づくりはぜひ進めていかなければならないと思っていますので、十分委員の意を体しながら、これからも対応していかなければならないというふうに考えておるところでございます。
  89. 福留泰蔵

    ○福留委員 どうもありがとうございました。
  90. 大野功統

    ○大野委員長 次回は、明十八日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時三十八分散会      ――――◇―――――