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1994-06-07 第129回国会 衆議院 予算委員会第七分科会 1号 公式Web版

  1. 本分科会は平成六年六月一日(水曜日)委員会に おいて、設置することに決した。 六月六日  本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任さ  れた。       越智 伊平君    関谷 勝嗣君       深谷 隆司君    岡島 正之君       後藤  茂君    東  祥三君 六月六日  東祥三君が委員長の指名で、主査に選任された  。 ――――――――――――――――――――― 平成六年六月七日(火曜日)     午前九時開議  出席分科員   主 査 東  祥三君       越智 伊平君    塩崎 恭久君       関谷 勝嗣君    橘 康太郎君       深谷 隆司君    江崎 鐵磨君       岡島 正之君    古賀 敬章君       渡辺浩一郎君    後藤  茂君    兼務 衛藤征士郎君 兼務 小此木八郎君    兼務 小森 龍邦君 兼務 沢藤礼次郎君    兼務 辻  一彦君 兼務 楢崎弥之助君    兼務 山崎  泉君 兼務 赤羽 一嘉君    兼務 石井 啓一君 兼務 東中 光雄君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 二見 伸明君         郵 政 大 臣 日笠 勝之君  出席政府委員         運輸大臣官房長 黒野 匡彦君         運輸省運輸政策         局長      豊田  実君         運輸省鉄道局長 秦野  裕君         運輸省自動車交         通局長     越智 正英君         運輸省海上交通         局長      尾松 伸正君         運輸省海上技術         安全局長    小川 健兒君         運輸省港湾局長 坂井 順行君         運輸省航空局長 土坂 泰敏君         郵政大臣官房長 木村  強君         郵政省郵務局長 新井 忠之君  分科員外の出席者         警察庁刑事局捜         査第二課長   林  則清君         警察庁交通局交         通企画課長   倉澤 豊哲君         経済企画庁物価         局物価調整課長 浜野  潤君         環境庁大気保全         局自動車公害課         長       宮嵜 拓郎君         外務省経済協力         局政策課長   北島 信一君         大蔵省主計局主         計官      金井 照久君         資源エネルギー         庁公益事業部原         子力発電課長  稲葉 裕俊君         郵政大臣官房人         事部長     加藤豊太郎君         建設省道路局企         画課道路防災対         策室長     馬場 直俊君         運輸委員会調査         室長      小立  諦君         逓信委員会調査         室長      丸山 一敏君         予算委員会調査         室長      堀口 一郎君     ――――――――――――― 分科員の異動 六月七日  辞任         補欠選任   越智 伊平君     橘 康太郎君   関谷 勝嗣君     塩崎 恭久君   岡島 正之君     江崎 鐵磨君   後藤  茂君     大畠 章宏君 同日  辞任         補欠選任   塩崎 恭久君     関谷 勝嗣君   橘 康太郎君     越智 伊平君   江崎 鐵磨君     古賀 敬章君   大畠 章宏君     土肥 隆一君 同日  辞任         補欠選任   古賀 敬章君     中田  宏君   土肥 隆一君     後藤  茂君 同日  辞任         補欠選任   中田  宏君     渡辺浩一郎君 同日  辞任         補欠選任   渡辺浩一郎君     岡島 正之君 同日  第一分科員山崎泉君、赤羽一嘉君、第二分科員  衛藤征士郎君、石井啓一君、第三分科員小此木  八郎君、第四分科員沢藤礼次郎君、辻一彦君、  楢崎弥之助君、東中光雄君及び第五分科員小森  龍邦君が本分科兼務となった。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  平成六年度一般会計予算  平成六年度特別会計予算  平成六年度政府関係機関予算  (運輸省及び郵政省所管)      ――――◇―――――
  2. 東祥三

    ○東主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。  私が本分科会の主査を務めることになりました。よろしく御協力のほどお願い申し上げます。  本分科会は、運輸省及び郵政省所管について審査を行うことになっております。  なお、両省所管事項の説明は、両省審査の冒頭に聴取いたします。  平成六年度一般会計予算、平成六年度特別会計予算及び平成六年度政府関係機関予算中運輸省所管について、政府から説明を聴取いたします。二見運輸大臣。
  3. 二見伸明

    ○二見国務大臣 平成六年度の運輸省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず、一般会計につきまして申し上げます。  歳出予算総額は、他省所管計上分と合わせ一兆七百三十一億四千八百万円を計上しており、このほか、いわゆるNTT事業の償還財源分として、所要の金額を計上しております。  なお、平成六年度予算におきましては、新たに、都市・幹線鉄道整備事業及び航路標識整備事業を公共事業関係費として位置づけることとしております。  次に、特別会計につきまして申し上げます。  自動車損害賠償責任再保険特別会計につきましては、歳出予算額七千六十四億一千七百万円を計上しており、このほかに、一般会計への繰り入れとして、八千百億円を計上しております。  港湾整備特別会計につきましては、NTT事業の償還財源分を除いて、歳出予算額四千九百九十三億五千百万円を計上し、自動車検査登録特別会計につきましては四百五十二億六千万円、空港整備特別会計につきましては、NTT事業の償還財源分を除いて、五千百十億一千六百万円をそれぞれ歳出予算額として計上しております。  また、平成六年度財政投融資計画中には、当省関係の公団等分として二兆五百四十五億円が予定されております。  以下、平成六年度予算における主要な事項につきまして、御説明申し上げます。  まず、鉄道整備の推進につきまして申し上げます。  整備新幹線の建設につきましては、北陸新幹線高崎-長野間等の建設を引き続き推進するとともに、未着工区間につきまして、建設推進準備事業費の増額を図り、その事業を推進することとしております。  また、地下高速鉄道、ニュータウン鉄道等の都市鉄道の整備に対する補助及び新幹線以外の幹線鉄道の活性化等のための補助につきまして、制度の充実を行い、事業の推進を図ることとしております。  日本国有鉄道清算事業団につきましては、用地の処分等を適切に行い、長期債務等の処理を円滑に進めるため、必要な助成及び財政投融資を行うこととしております。  次に、空港の整備につきまして申し上げます。  空港整備事業につきましては、第六次空港整備五カ年計画の四年度目として、関西国際空港の本年九月の開港のための整備を完了させるとともに、全体構想調査を推進させる等引き続き三大空港プロジェクトを最優先課題として推進するほか、航空ネットワークの充実を図るため一般空港等の計画的整備を図り、あわせて、周辺環境対策及び航空路施設の整備等を促進することとしております。  次に、港湾及び海岸の整備につきまして申し上げます。  まず、港湾整備事業につきましては、第八次港湾整備五カ年計画の四年度目として、輸入関係インフラとしての外貿ターミナルの整備、モーダルシフトを推進するための内貿ターミナルの整備等に重点を置いて、計画的な事業実施を図ることとしております。  また、海岸事業につきましては、第五次海岸事業五カ年計画の四年度目として、高潮、津波及び海岸侵食の脅威等から国土を保全するため海岸保全施設の整備等を計画的に推進することとしております。  次に、地域における公共交通の維持整備につきまして申し上げます。  まず、地域住民の生活に不可欠な路線バスの運行を維持するとともに、バス事業の活性化を推進するため、これらに要する経費の一部を補助することとしております。  また、離島住民の生活に不可欠な離島航路の整備・近代化を図るため、離島航路事業の欠損補助の制度の改善を行うとともに、新たに、船舶の建造費用につきまして補助することとしております。  次に、交通施設利用円滑化促進対策等につきまして申し上げます。  交通施設の利用円滑化に資するため、特に整備が急がれている、鉄道駅における障害者対応型のエレベーター等の整備を促進するため、新たに助成を行うこととしております。  また、観光交流の拡大・観光の振興を図るため、国際観光振興会による国際コンベンション振興事業等の実施及び観光基盤施設の整備を推進することとしております。  次に、海運、造船及び船員雇用対策につきまして申し上げます。  まず、海運対策につきましては、外航船舶の整備を促進するため、日本開発銀行からの融資等を行うとともに、船舶整備公団により離島航路を含む国内旅客船及び内航貨物船の共有建造等を行うこととしております。  次に、造船業基盤整備対策につきましては、船舶技術の高度化等を図るため、テクノスーパーライナー等の研究開発事業に対する支援を引き続き推進するとともに、国際水準並みの延べ払い条件で船舶輸出を行うために必要な日本輸出入銀行からの融資を行うこととしております。  次に、船員雇用対策につきましては、減船に伴う漁業離職者等に対する職業転換給付金の支給を初めとする船員雇用対策を推進することとしております。  次に、国際社会への貢献につきましては、運輸分野における国際社会への貢献を一層促進するため、開発途上国への調査団派遣、研修員の受け入れ等を行うこととしております。  また、貨物流通対策につきましては、日本開発銀行等からの所要の融資のほか、物流効率化の推進に必要な調査を行うこととしております。  次に、運輸関係の技術開発の推進につきまして申し上げます。  まず、二十一世紀における高速交通機関として重要な役割を果たすことが期待されます超電導磁気浮上方式鉄道の技術開発費につきまして補助を行うとともに、造船業基盤整備対策として既に申し上げましたように、テクノスーパーライナー研究開発促進事業等に必要な経費の一部を補助することとしております。  次に、海上保安体制の充実・強化につきまして申し上げます。  まず、船舶の航行安全体制の確立、警備救難体制の強化等を図るため、巡視船艇の建造及び航空機の整備を推進し、広域的哨戒体制の整備を進めるとともに、船舶交通の安全確保を図るため、航路標識の新設及び改良を推進することとしております。  次に、気象業務体制の充実・強化につきましては、まず、台風・集中豪雨雪対策等観測予報体制の強化を図るため、静止気象衛星業務の推進等を行うとともに、地震・火山対策の強化を図るための観測施設の整備を進めることとしております。  以上申し述べましたほかにも、運輸行政の要請である交通安全対策、環境対策等各般にわたる施策を推進するために必要な予算を計上しております。  以上をもちまして、平成六年度の運輸省関係の予算につきましての説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。
  4. 東祥三

    ○東主査 以上をもちまして運輸省所管についての説明は終わりました。     ―――――――――――――
  5. 東祥三

    ○東主査 この際、分科員各位に申し上げます。  質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願いを申し上げます。  なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭に願います。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江崎鐵磨君。
  6. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 おはようございます。新生党の江崎鐵磨でございます。私は、国会議員になりまして、きょう初めて分科会また委員会の質問をするわけであります。特に、私は代議士の地元秘書として二十三年の経験はありますが、地方議員とかそういった経験はございませんので、質問が多少不適切だったり、また三十分の時間、長かったり短かったりするような場面はどうぞ御容赦をいただきますように、まずもってお願いを申し上げる次第であります。  初めに、去る四月二十六日、名古屋空港における中華航空一四〇便墜落事故についてであります。  既に運輸委員会で各委員の先生から質疑が交わされておりますので、重複を避けなければなりませんが、今航空事故調査委員会で原因究明とその再発防止に日夜取り組んでいただいておりますが、原因が機体の構造的欠陥であったのか、または人為ミスであったのかの慎重な調査が進むさなか、六月中旬からは日本人遺族の補償交渉が開始されると言われております。  特に遺族側は、補償交渉の対象を運輸省など国内の行政機関とする考えであるようですが、国交のない相手国のため、かなりの難航が予想されておりますとき、中華航空では既に一律四百十万元、日本円に換算いたしまして約千六百四十万円を提示しておりますが、これは日本人にとって交通事故の自賠責保険の半額ほどの低さだけに反発は必至かと思われます。また、一部の日本人遺族は既に四百十万元を受け入れたとも聞いておりますが、今後これらの調整など運輸省としてはどのように対応されるのかをお聞かせください。
  7. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 補償の問題は、何と申しましても、やはり遺族と中華航空の間で直接具体的なお話し合いをしていただくのが一番大切であると思っております。そういう意味で、まだ補償交渉は行われておりませんが、近く行われると思いますし、台湾側も中華航空側も誠意を持って対応するということをかねがね言っておられます。したがいまして、私どもとしては、まず当事者のお話し合いが誠意を持って行われるように、これを期待しながら見守っているところでございます。
  8. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 ぜひ適正な指導をいただきますようにお願いをいたします。  私は、四月二十八日、運輸委員会、そして五月二日には新生党の中華航空機事故対策本部の一員として、二度にわたって事故現場の視察に同行いたしました。五月二日には、視察終了後、当時の二階俊博運輸政務次官の指示によりまして、救命救助等に御協力をいただきました愛知県医師会、愛知県歯科医師会、小牧市民病院など、救助に対して大変な御尽力をいただきましたそれぞれの団体にお礼のごあいさつに伺いました。  県医師会長からは、医師会では一九八九年に空港事故を想定して医療救護体制を整えていたので、今回の事故での対応が順調にいったといったお話、また、県の歯科医師会常務理事からは、性別の判断がつかない御遺体の歯形照合による身元確認に随分多くの先生方が協力していただいたお話、そして、特に小牧市民病院院長からは、退院を間近にした三十人の患者さんが急遽帰宅することに同意され、三十室の病室の確保ができたなどといったお話を聞くにつけ、ぜひひとつきょうは、二見運輸大臣お出かけいただいておりますが、でき得れば、大変な御協力をいただいた諸団体に対して、大臣の感謝状といったようなものが発行していただけるかどうか、その点について大臣に御質問をする次第でありますが、いかがなものでしょうか。
  9. 二見伸明

    ○二見国務大臣 私も五月六日に現地へ行きまして、愛知県医師会初め関係の方々のお話を伺いました。先生が今お述べになられたように、大変な御苦労もおかけしたこと、もう本当によくわかりましたし、心から感謝もしているわけでございます。  それで、感謝状を出してはどうかという先生の御指摘、私はこれは本当に大事なことだなというふうに考えておりますので、関係機関とも相談しなければならぬでしょうけれども、感謝状をぜひとも出したいというふうに考えております。大変大事な御指摘だというふうに思います。
  10. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 どうぞよろしく御検討いただきますようにお願いを申し上げます。  また過日、消防団長を長年務めた元県議会議長、現在の小牧市長が私の会館を訪ねられました。この小牧市長は、現地の市長であるだけに、当日事故現場で指揮に当たられたお話などを聞きましたときに、特に空港と援助協定を結んでいる名古屋市消防局、小牧消防署を初めとする多くの消防署と空港との連絡が多少手間取ったのではないかといった問題に触れられ、今後、緊急事態発生時には即座に各署へ自動的に通報できるシステムを採用したらどうかといったお話、また飛行機事故のときに消防車、救急車が通るのに必要といったことから、地元の有力者がその地域の地主さんを説得し、地主さんは時価より安い価格で市にそうした土地を譲渡し、二十二年前に完成した防災道路と呼ばれる幅五メートルの市道が当日の事故で千人を超す群衆の観客席と化し、また消防車、救急車が進路を阻まれてしまったといったいら立ちなど、そして救助作業に当たられた自衛隊、警察、消防署の隊員の皆さんが大変熱心に作業に当たられたものの、そうした三団体の指揮系統は縦型の組織の中にあるために、三者が一斉に出動し、混乱の中で横の連携をとることが極めて難しかったなど指摘をされたわけであります。  そうしたときに、今後関係機関が協力し合える体制づくり、合同訓練の必要性などを熱心に語られ、これをあわせて運輸省にもぜひ参考までに伝えていただきたいといった、たっての御要望がありました。当局におかれましては何とぞ御検討いただきますことをお願い申し上げまして、次の質問に移らせていただきます。  私は昨年十一月、前運輸政務次官と、そしてことし二月、運輸委員会委員派遣で関西国際空港の視察に出かけました。それだけに、三カ月後に迫った関空開港に備えた建設工事及び諸手続が順調に進捗しているかどうか、大変気になっておる一人であります。しかしながら、六月四日には空港のメーン施設の旅客ターミナルビルが完成し、四日には施工業者から関西空港会社へ引き渡しがなされ、昨日、空港会社が本社を空港島に移し、いよいよ業務を開始したことを知り、大変喜んでおる一人でございますが、その他の準備等、順調に進んでいるのかどうかを航空局長にお尋ねを申し上げます。
  11. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 御承知のように、滑走路その他の基本施設は完成をいたしております。ターミナルビルも整備ができました。引っ越しも順調に行われているようでございまして、施設面では着々と準備が進んでおります。九月四日の開港に向けて今後とも万全を期してまいりたいと思いますが、開港を確実に、円滑にできるように努力をいたしたいと思います。
  12. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 ぜひ局長、これからも最大の御指導やらまたお力添えを賜りますようお願いを申し上げる次第であります。  関空は海上に建設されたために一兆五千億近い資金がかかり、世界で最も高い空港施設使用料、同時に、着陸料も高額なため、IATAでは難色を示したと言われておりますが、乗り入れについての航空交渉はどの程度進んでいるのか、これも航空局長にお尋ねを申し上げます。
  13. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 乗り入れの航空交渉を今までやってまいりまして、現在まで確定したところでは、週間便数にして三百二十便程度の外国の乗り入れの権益が 日本も含めまして確立したところでございます。まだアメリカ、中国その他残っているところがございますので、これからも交渉はやっていきたいと思います。  ただ、いずれにいたしましても、着陸料が高いからということで交渉が難航しているとは私どもは思っておりません。関空というもののマーケットの性格というものが理解されれば、これは必ず入ってこられる方はふえてくると思います。そういう意味で、これからも交渉は続けていきたいというふうに思っておりますし、次第に数もふえてくるであろうというふうに思っております。
  14. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 ぜひ当初の目標に近い御努力をお願い申し上げる次第であります。  しかしながら、難産の子は大きく育つと言われております。特に、関連プロジェクトの総事業費三兆四千三百億円、そして開港でもたらされる経済波及効果は大阪府だけで年間二兆三千億円に至ると聞いておりますときに、景気の浮揚はもとより、東京一極集中を必ずや是正する大きな弾みになるものと期待をする一人であります。  それに関連いたしまして、りんくうタウンを初めとする関連プロジェクトの進捗状況と、今後の見通しはどのようなものか、これも航空局長にお尋ねを申し上げます。
  15. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 りんくうタウンにつきましても、当初の計画に従って進めてまいりましたが、最近の景気動向その他を反映いたしまして、必ずしも予定どおり進捗はいたしておりませんが、やはり関空というものが大きなマーケットであるということ、そこを中心にこれから発展していくということを考えますと、長期的な見地からこれからも引き続き努力をしていくべきものと考えております。
  16. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 一方、我が国の表玄関と言われる成田空港では、国際航空需要の大幅な増大により適正取り扱い能力をはるかに超える状況にあり、残念ながら国際拠点空港としての機能を現在果たしていないのではないかといった疑問の声もありますが、その後、整備に向けて地域住民等の対策がどのように推し進められているのか、お聞かせをください。
  17. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 成田空港は、御承知のように五十三年に開港いたしまして、現在まだ滑走路一本でやっておるわけでございますが、二期工事に向けまして地域の方々と円卓会議の場で話し合いを進めておるところでございます。何といっても、相互理解と信頼のもとにお互いに平和的な解決を目指す、これしかないと私ども思っておりまして、両方で苦労をしながら解決を目指して今努力をしている最中でございます。  いつまでというようなことを申し上げる状況でございませんが、粘り強く最善の努力を尽くしていきたいと思っております。
  18. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 特に、地元住民との大きな障壁といったもの、またいまだ一坪地主といったものがどの程度存在しておるか、そうしたことについてもお聞かせ願います。
  19. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 成田は、全体の計画面積約一千ヘクタールでございますが、そのうち二十一ヘクタールが未買収でございます。これは必ずしも一坪運動用地ばかりではございません。個別の農家の方がお持ちの土地もございます。  どうしてこういう土地が買収できないかといいますと、一期の計画というものを非常に急いで実施をした、強制収用までしたわけでございますが、その過程で、地域の方々に十分お話し合いをして理解をいただくという民主的な手続きを十分尽くさなかった。そこに原因がありまして、非常に両者の間で力と力の対立、不信感というのを招いて、そのまま今日まで解決に至らないで来たということでございます。それを現時点で円卓会議の場で解きほぐす努力をしておる、こういう状況でございます。
  20. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 ぜひ局長、粘り強い交渉をいただくと同時に、成田空港は開港してもう既に十七年経過したわけであります。そうしたときに、せっかく、日本になくてはならないハブ空港としての存在感がないといったことは、当初の計画から大きく外れたことにもなりますので、一層の努力をお願い申し上げる次第であります。  私はかねてから、本州には三つの国際拠点空港が必要だと言い続けてまいりました。それが東の成田、西の関空、そしていよいよ中央の中部新国際空港であります。  成田は開港十七年、西の関空は九月四日に開港されるときに、まだ中部新国際空港は、あくまでも地元の切なる要望であって、工事に着工できるかどうかといったものはいまだ不透明であるときに、特に私ども、中部新国際空港の必要性を絶えず申し上げておりますことは、中部地域は、我が国のほぼ中央に位置するという地理的優位性のほか、工業出荷額十五年間日本一の愛知県を筆頭に、中部圏八県のブロック別圏内総生産はスペイン一国を大きく上回っております。このような産業活動の活発さ、人口集積の高さ、将来に向けての発展性などから見て、中部地域はこれからも、人、物、情報のいずれの面においても国際交流がますます促進される重要な地域であり、ぜひとも本格的国際空港の整備が必要だと私ども強く思っておる次第であります。また、地元では二〇〇五年の万博の誘致運動を展開し、それに間に合うように、地元官民一体となり実現に向けて努力をいたしておりますのが現状であります。  幸いにして、本年度の中部新国際空港の調査費は、昨年度よりも七千万多い二億二千万円をいただきましたが、今地元ではまず事業主体をどうするのか、これが今日まで、まずつくってくれつくってくれと運輸省に地元の知事また経済界が言っても、事業主体をどうするかといったときに具体的な返答ができなかった。これは当局にとっても非常に不安材料だったかと思いますが、今事業主体をどうするかといった取り組みに入っております。同時に、バブル時代の発想を払拭して、空港島の規模、また地域整備、環境、漁業、空港交通アクセスなどの具体化に真剣に取り組んでいるところであります。  大臣並びに運輸省の皆さんには、七次空整に向けて何とか着工の位置づけがなされるよう、今後も格段の御助言と御支援をお願い申し上げる次第であります。この件は、私自身愛知県の出身であります、ややもすると我田引水というか我田引空と言われる可能性もありますが、特に新空港には夢をお持ちの二見運輸大臣、そして実際担当に当たられる責任者である土坂航空局長、お二人から特に御所見をお聞きしたい次第であります。よろしくお願いいたします。
  21. 二見伸明

    ○二見国務大臣 中部新国際空港につきましては、県知事さん初め地元の経済界の方々からいろいろお話を伺ってまいりました。  一般論ですけれども、私は、国際ハブ空港というのは非常に夢を感じておるんです。日本はこれから世界の中でみんなで共存していくためにも、やはり拠点としての国際ハブ空港というのは必要だなということを強く感じております。  この中部地域ですけれども、先生御指摘のように、この中部地域というのは、その人口集積の高さ、産業活動の活発さ及び将来に向けての発展性等から見て、今後、人、物、情報のいずれの面でも国際交流が促進されると見込まれている地域だというふうに私は思います。また今後、二十一世紀に向かって我が国の航空需要は増大していくとも思います。私といたしましては、このような点も踏まえ、第六次空港整備五カ年計画の方針に沿ってこの空港に関する調査を進めてまいりたいというふうに考えております。
  22. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 今の大臣のお答えを補足して、若干申し上げさせていただきます。  中部新国際空港構想につきましては、いわゆる六次空整におきまして、「将来における航空需要を考慮しつつ、現空港との関係を含めた整備の内容、採算性と費用負担、空域、アクセス等の諸問題について関係者が連携して総合的な調査を進める。」とされております。  これを受けまして、運輸省におきましては、現在の五カ年計画期間中に成立可能性について評価をすべく地元と分担をして調査を行っております。調査は平成三年度から着手をいたしておりまして、三年度は一千万円、四年度は七千万円、五年度は一億五千万円でございました。地元で分担をなさいます海象、地象、地質関係の現地調査の結果を踏まえました空港計画、空域、空港島の概略設計並びに潮流などの環境アセスメントなどについての調査を進めておるところでございます。  また、平成六年度の予算案では、五カ年計画の四年度目として、今仰せになりましたように二億二千万円、対前年の一・五倍を計上いたしまして、空港計画、空域、空港島建設技術等についての調査を促進いたしますとともに、事業採算性等についての基礎的な検討も開始することとしております。  今後とも調査を進めまして、本五カ年計画期間中に成立可能性について適切な評価をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
  23. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 大臣、そして航空局長には一層の御努力と御理解を賜りますように、重ねてお願いを申し上げる次第であります。  それでは最後になりましたが、国際拠点空港、ハブ空港についてであります。  我が国は、経済活動の高度化とともに政治、文化の面において国際的地位が向上していることは言うに及ばず、世界において我が国が果たす役割は極めて大きなものとなっております。このような状況の中で、我が国のゲートウエーとしての国際空港の整備が極めて重要なときに、一方でシンガポール、韓国など、アジアの各国では大規模拠点空港、ハブ空港が整備されつつあり、または大変な計画が立てられておるときに、我が国ではそれに匹敵する大規模国際空港の整備は一歩おくれをとったのではなかろうか、そうした心配をするわけであります。このままではアジアにハブ空港の地位を奪われてしまうのではないかといった憂慮にたえないものがありますが、国際拠点空港の整備について運輸大臣の御所見をお聞かせください。
  24. 二見伸明

    ○二見国務大臣 先生御指摘のように、シンガポール、韓国などで新しい大きな国際ハブ空港を建設しようという機運が盛り上がっていることはよく承知いたしております。  私は、国際ハブ空港というのは、そのバックになる経済力というのが大きな意味合いを持ってくるのではないかというふうに考えております。そういう意味では、成田や関空がソウルやシンガポールに劣るとは思いません。経済力を考えると、まさにむしろアジアの中でも有数なというか、トップクラスの国際ハブ空港になるいろいろな条件を備えているというふうに思っております。  また私は、先ほど申しましたように、国際ハブ空港というのは日本にとっても非常に大事なものですから、成田も話し合いをしながら、地元の御理解をいただきながら、いいものをつくっていきたい、いい国際空港をつくりたい。と同時に、あの地域を、単に空港だけじゃなくてその地域もよくしたいという、国際空港と地域との共生という考え方でもって今話し合いを進めておりますし、関西空港もさらに全体構想を進めていきたい。  そういう中で、中部新国際空港も総合的な調査を行っているという状況でございまして、私は、国際ハブ空港というのは非常に大事な拠点だというふうに考えております。
  25. 江崎鐵磨

    ○江崎分科員 私は、これは運輸省だったか、一度お聞きして大変驚いたことがあります。マレーシアのマハティール首相が日本からの借款は国際空港建設費に費やそうといったような大変な意気込みのときに、これから我が日本は何といっても一般財源、そうした公共事業費の配分見直しとかいったことを、これは議員が先頭に立って取り組まなければならないと思っております。  特に運輸行政は、きょう、先ほどまで私のお隣に東京御出身の深谷先生がおられましたが、首都圏一極集中を是正して多極分散型国土の形成と言われるときに、運輸行政なくしてこの実現は全くあり得ないわけであります。交通網の整備、これが日本のこれからの発展にまたつながる。特に航空網の整備といったときには必ず世界と日本がより近くなる。  そうしたときに、世界の中の日本、その日本がどんな国際貢献ができるか。ことごとくこれから交通、道路網、また空のネットワークといったものが充実されなければならないときに、どうか大臣並びに運輸省当局の皆様方にはこれからも我々こそがこれからの日本を一層充実する担い手であるといった自身と誇りを持って、運輸省の幹部の皆様方には、知識は十分お持ちでありますが、これからいよいよ知恵を出していただかなければならない時代に向かったなとしみじみ思う次第であります。  本来ならば、大臣そして局長さんからこの件に対しましてお答えをいただきたいのですが、質疑時間が終了いたしましたといった紙が参りましたので、これで私の質問を打ち切らせていただきますが、一層の運輸省の御尽力を心からお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  まことにありがとうございました。
  26. 東祥三

    ○東主査 これにて江崎鐵磨君の質疑は終了いたしました。  次に、衛藤征士郎君。
  27. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 大臣、連日御苦労さまでございます。  私は、本日三十分間という限られた時間に、テクノスーパーライナー並びに日本鉄道建設公団が調査をいたしました豊予海峡トンネル建設についての報告書についてお尋ねをいたしたい、このように考えております。  まず、テクノスーパーライナーの件でありますが、大臣、テクノスーパーライナーを簡単に、本当に一分、二分で御説明いただきたいと思うんです。
  28. 二見伸明

    ○二見国務大臣 見たこともありますし、大変関心を持っておりますけれども、これはむしろ専門家に答えてもらいます。
  29. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 テクノスーパーライナーの研究開発につきましては、造船技術の高度化それから海上輸送の効率化を図る目的で平成元年度から六年計画で進めております。  テクノスーパーライナーの研究開発の目標でございますが、四つありまして、一つは、速力が五十ノット以上、従来の船舶の二倍以上のスピードでございます。それから、貨物積載量が千トン、航続距離が五百海里、荒れた海でも航行が可能であるということを研究開発目標にしております。一九九〇年代の後半の実用化を目指して、現在その基礎的技術の確立を図るべく推進しておるところでございます。  これまでに推進性能とか船体構造等に関する要素技術の研究を終了いたしまして、今年度は研究開発の最終段階として模型船による実海域実験を実施する計画となっております。  以上でございます。
  30. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 この計画は政府サイドではなくて民間サイドの計画でありますが、平成元年の七月に大手の造船七社による技術組合というものができたわけでありますが、ただいま局長から答弁ありましたように、ことし、平成六年度、実海域で実験船によって運航実験をやってみる、こういうことでございます。私ども議連といたしましても実用化、就航に向けての研究会をつくっておりまして、鋭意取り組んでおるわけでありますが、一番心配しておりますのは、果たして当初計画されたとおり平成九年度、平成十年の春に実際に就航、運航を開始できるのか、こういうことでありますが、これについては担当局長、いかに考えておりますか。まずそちらを先に決めて、それから質疑をさせていただきたいと思います。
  31. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 先ほど申し上げましたように、基礎的技術の確立、実海域の模型線での実験も含めて、今年度一応終わることになっておりますが、実用化に向けていろいろな課題がございまして、その辺をこれからいろいろ検討して、実用化のための技術の確立というものをこれから図っていきたいと思っております。
  32. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 先の見通しという先生の御質問の中に、事業として輸送に従事できるようになる見通しはあるのかという御趣旨も含んでおられるように理解いたしましたので、若干そのあたりを御説明させていただきたいと思うのです。  このTSLの輸送サービスがどうなるか、事業化ということでありますが、先ほどの説明にもございましたように、速さはもちろんでありますけれども、従来の船とかなり違っております。特に、コストもかなり高くなる可能性が強いわけでございます。また、荷役の形態とか、実用の船にしますとどんな船のタイプになるか、ローロータイプだとか、コンテナタイプだとか、そういったような問題もあろうかと思います。したがいまして、実際に事業化に向けましてはどのようなサービス形態が一番いいのか、それから採算性は一体どうなるか、運航形態はどのような形が望ましいのか、そんな事柄について十分に検討する必要があります。  このため、現在、学識経験者あるいは関係の事業者団体の方とか、荷主とか、専門家の方に参加をしていただきまして、実用化に向けての輸送システムについての調査委員会を設けておりまして、そこでTSLの事業運営システムに関する調査というのを行っているところであります。もちろん会合は重ねておりますが、まだ結論を得るまでには至っておりません。  その過程でまた問題が出てくると思いますけれども、その問題をどうやって解決するかさらに検討して、事業化に向けてのはっきりした見通しが得られるように精いっぱい努力していきたい。私ども、このTSL事業化を大変期待いたしておりますが、そういう努力を今している最中でございます。
  33. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 前任の海上技術安全局長の戸田さんでしたか、大変張り切っておりまして、私どもの議連に出てまいりますと、大丈夫、平成十年の春には必ず就航いたします、胸をたたいておりまして、ですからみんなそれを頭に置きながら対応を考えておるし、また各県の方もそうしたことを念頭において一つのアクションプログラムみたいなことを考えながら対応する、こういうことをやっておるわけでございます。  この関係課といえば、海上交通局はもちろんですが、運輸政策局あるいは海上技術安全局、そして港湾局、運輸省の四つの局それぞれ関係があると思うのですが、ざっくばらんに、今までこの四局の間でテクノスーパーライナーの進め方とか、そういうことについて何か協議をしてみるとか、そういうようなことはしてみたことがありますか。
  34. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 運輸省内各局、担当しておる各局でいろいろ集まって実用化のための諸問題、検討しております。
  35. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 今、局長からしておるということでありますが、例えば内航海運組合等を含む陸海の運送業界の連携とかあるいは協力体制を視野に入れて、このテクノスーパーライナーの総合交通体系の一環をなす重要な交通機関としての位置づけとか、そんなことを視野に入れて検討が進められておるかどうかということです。例えば公租公課の減免等税制上の支援措置とか、そういうこともそろそろ検討していかないと間に合わなくなってくるんですね。直前に大蔵省に持ち込んでやあやあ言っても間に合わないものですから、もうそろそろそういうことは検討が進められてしかるべきだと思いますが、その辺のところをお伺いしたいと思うのです。
  36. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 先ほど申しましたが、TSLの事業運営システムについて研究会をつくってやっていると申しましたけれども、これは当然内航業界の代表も入っておりますし、もちろん荷主側まで入っておりますし、それから金融機関も入っておりますし、学者も入っております。行政機関も当然入っております。そういうところで検討しておるのですが、先ほど申しましたように、どんなやり方をすれば民間の採算性に乗る事業になるかというような基礎調査がやられている最中でございまして、いつごろ、どこそこで、こんな形で就航ができそうだというところまでまだ進んでおりません。アンケート調査をしたり、あるいはモデルケースでもって試算をしたりして検討を進めているというのが現状でございまして、その検討の結果を踏まえまして、なるべく早目に、先生がおっしゃるように次の準備に移りたいと考えておりますが、目下のところ、そういう状況で頑張っているところでございます。
  37. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 リニアモーターカーについては国民はやや今失望しているわけですね。一時、リニアモーターカーというともう目の前のようにはやし立てたものですが。しかし一方、このテクノスーパーライナーは静かな動きですけれども、これは大変期待をされています。そして、リニアは難しい、実用化は先のことだ、このようにとらえられていますが、このTSL、テクノスーパーライナーはもう目の前のことだ、間違いなくこれは就航させることができるという確信を、民間も政府もそれから地方も持っておるわけなんですね。  とりわけ地方、例えば我が大分県なんかを見ましても、平成三年の三月には超高速船テクノスーパーライナーセミナーを実施したりしております。大分だけではなく、各県かなりたくさんこういうセミナーも行われています。また、県独自で平成三年からテクノスーパーライナー導入に関する基礎調査を平成三年、四年度の予算の中にやっています。また、私どもの手元に配られる平成五年度県政重点事業の中にテクノスーパーライナーという項目がありまして、猛烈に張り切っているのですね。これは大分県だけじゃありませんよ。各県とも、宮崎県しかり、鹿児島県しかり、各県がそれはもう本当に東西を問わずこういったプロジェクトに熱い期待を寄せておることは間違いありません。  これは冒頭申し上げましたとおり、大手造船七社による組合形式をとっておりますために、中央のそれを管轄する運輸省の熱の入れ方がいま一つではないかな、こういう感じがいたしますものですから、ここはもう目の前の話ですから、平成十年に就航できるのだろうと私は思っているのです。そういう一つの期限を決めて、それに向けてアクションプログラムを組んで進んでもらいたい、このように強く要請をする次第であります。  承りますと、二隻の実験船をつくったということでありますが、今その実験船はどこにあって、そしてどこの港で、どこの海域で実験をしているのか、するのか、お尋ねいたしたいと思います。
  38. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 二つのタイプで現在模型船を建造しております。Fタイプといっておりますが、揚力式複合支持船型というタイプでございます。これは川崎重工の神戸造船所でつくりまして、既に三月に竣工しておりまして、海上実験を今やっているところでございます。  それからもう一つの、Aタイプといっております、これは空気圧力式複合支持船型といっておりますが、このタイプは現在三菱重工業の長崎造船所で建造中でございまして、間もなく竣工することになっております。  それで、実験海域でございますが、川崎重工の神戸造船所でつくったものは神戸近辺で実験をすることになっておりますし、それから、Aタイプの三菱長崎で今建造中の模型船は長崎の造船所の近辺でやりまして、その後、この秋に三井造船の千葉工場の方に回航いたしまして、さらに千葉の方で今年度いっぱい実験をやるという予定になっております。
  39. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 局長、この船の大きさとか、その辺のところをちょっと説明していただけませんか。
  40. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 Fタイプ、川崎重工業でつくっております模型船の大きさでございますが、長さが十七メートル、総トン数でいいますと約四十トンでございます。それから三菱重工業の長崎造船所でつくっておりますAタイプの模型船は、長さが七十メートルで総トン数約千六百トンというかなり大型の模型船でございます。
  41. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 AタイプとFタイプ、二つの実験船が既にできておる、これから港とか実海域で運航実験をやってみる、こういうことでありますが、各県によってセミナーを開いたり基礎調査をやったり、いろいろ積み上げをやっておりますので、ぜひそういう御関係のところにそろりそろりとその実験船を引き回してもらいたいのですね。そうすると非常に地域も盛り上がりますし、またリニアに負けないくらい大変大きないい波及効果をもたらすと私は思うのです。もう今は景気が悪い、雇用の場がないとか、暗いニュースの中に、せめて明るいニュースはこのテクノスーパーライナーかな、このように思っておりまして、どうも大蔵省では景気は引っ張れませんから、運輸省でひとつ明るい景気を引っ張ってもらいたい、こういう気持ちを申し上げておきたいと思います。  さて、次に、豊予海峡トンネルのこの調査報告について一ちょっと済みません、このターミナルですね、港湾局長おいでですから。  テクノスーパーライナーのターミナルといいますか、何といいますか、皆さんは、この建設についてどのようなお取り組みをしておりますか、お尋ねいたします。
  42. 坂井順行

    ○坂井政府委員 今先生御指摘のターミナルといいましょうか、港湾ということでいいと思いますけれども、テクノスーパーライナーが寄港する港をどう考えているのか、あるいはどういう勉強をしているのか、こういうことかと思いますが、一般論として申し上げれば、やはり十分な貨物需要があって、静穏な泊地と十分な広さの埠頭用地があり、なおかつ高速荷役が可能な場所、こういうことだろうと思います。いろいろな前提条件を今置いております。  例えば、最後はもちろん運賃がどのくらいになるかということでございますけれども、現段階では運賃は幾ら幾らというふうにわかりませんので、陸上交通機関の運賃よりもやや高目で飛行機より相当安めというようないろいろな設定をして今やっておりますが、地域間の貨物需要の予測を行って、最終的には平成六年の末ぐらいにはとりあえず中間取りまとめといいましょうか、全国配置の一歩手前のところまではとにかく行ってみたい。それから、あと一年以内に大体このくらいのところにとりあえずつくるべきではなかろうかという配置構想といいましょうか、そういうものをとりあえず今つくるべく勉強をしておる段階でございます。
  43. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 そういたしますと、平成六年中に取りまとめ、平成七年に配置構想、それから平成八年、九年と、こう進むわけですね。おくれをとらないようにしていただきたいと思いますが、これはちゃんと港湾整備年次計画の中に組み込まれておりますか。
  44. 坂井順行

    ○坂井政府委員 ただいまの港湾整備五カ年計画、来年度が最終年度でございますが、その中には具体的な施設整備としては入っておりませんので、次の五カ年計画に入れ込む、こういうことになろうかと思います。
  45. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 港湾局長、必ず平成六年度の港湾整備計画の中に、このテクノスーパーライナーの母港といいますか、あるいはターミナルを組み込んでいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。  なお、これは、テクノスーパーライナーはドメスチックな、内国的な、内海だけのことではなくて、もし可能であれば、例えばJR九州が福岡から韓国に対して、釜山こ対して超高速船を走らしていますね。テクノスーパーライナーも私はもちろん可能だと思いますし、近隣のアジア諸国とのコネクション、そんなことも視野に入れて、国際的な会議とか対応とか、そういうことも私はテクノスーパーライナーは考えてほしいな、このように思うんです。  なぜならば、ある意味ではこれは海の新幹線だと私は思っているんです。陸の新幹線に対して、海の新幹線はこのテクノスーパーライナーだ。陸の新幹線は大変建設費がかかって難渋しているんですが、私は、この海の新幹線は、テクノスーパーライナーは、取り組み方によっては大変大きな、我々に夢だけではなく実益をもたらしてくれる、ある意味では国際貢献もなし得る、それほど視野の広い、非常に展望の持てるプロジェクトだ、ナショナルプロジェクトだ、このような位置づけで取り組んでほしいと思いますので、大臣ひとつよろしくどうぞお願いいたします。
  46. 二見伸明

    ○二見国務大臣 テクノスーパーライナーが実用化されますと、これはもう大変な、まさに物流に物すごい影響を与えますね。先生御指摘のように、これがいわゆる海外ともどういうふうに使えるかということになりますね。今、貨物は海運と飛行機ですね。私は、テクノスーパーライナー、まだ研究段階でありますけれども、可能になれば、この中間に位置するものだろうというふうに考えておりますので、このテクノスーパーライナーが一日も早い実用化を心から期待もしております。  私は、先ほど局長、大蔵省いますからあえて言うんですが、もしこれが実用化になるときに、税の面、何の面でも無手当てだなんてばかなことは、これはできませんね。これはまさに物流での、ある面での革命だと思いますので、それなりに国内でも税やその他の面でも整備をするのは私は当たり前だというふうに思います。今はまだその段階じゃないかもしれないけれども、目鼻がついたときには実用化を目指してのいろんな諸手当ては当然必要になってくるというふうに思っておりますし、さらにその先に海外との問題も出てくるだろうというふうに考えております。
  47. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 それでは次に、豊予海峡トンネルの調査報告書についてお尋ねをいたします。  この豊予海峡トンネルの調査報告書、ちょっと概要を一分ほどで御報告ください。
  48. 秦野裕

    ○秦野政府委員 豊予海峡につきましては、昭和四十九年から鉄道建設公団によりまして、松山市付近と大分市の間の海底のトンネル部に係ります区間の地形、地質等に関する事項の調査を行っておりまして、昭和六十三年の十二月に調査報告書がまとめられておるわけでございます。  これによりますと、地形、地質の調査を踏まえた技術上の結論といたしまして、トンネル建設に当たりましては、地圧及び湧水の性状などを考慮してトンネルの構造などに関する具体的な検討が必要となりますけれども、青函トンネルで開発した海底トンネルの施工技術を活用すれば、豊予海峡トンネルの建設は技術的には可能であるということが調査結果となっております。
  49. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 この報告書の取り扱い、これは鉄道建設公団から運輸省になされておるわけでありますが、運輸省としてはどのような位置づけをしておるんでしょうか。
  50. 秦野裕

    ○秦野政府委員 これは単に豊予ということだけではなくて、いわゆる紀淡を含めた、四国あるいは九州を通じます鉄道計画の中で一体として取り扱われるべきものというふうに認識をいたしております。
  51. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 八年間に及び毎年二億ずつ、十六億円の実質調査をやり、最後の一年間、一億の予算をつけて報告書を取りまとめた、こういうことですね。そしてその後、残念だったのは、しばらく塩漬けになっておりまして、鉄建公団の方から公式に運輸省の方に報告がなされなかったのです。私は、これについて過去二回ほど決算委員会で取り上げまして、なぜ早くこの報告書を運輸省は受け取らないんですかということをただしたことがあるんです。最後は、石原運輸大臣が、わかりました、じゃ私が暮れまでに、年末までにその報告書をいたさせますという答弁があって、やっと報告が正式にオーソライズされた、こういう経緯があるんです。  私は、長い間この豊予海峡トンネル、それから紀淡海峡トンネル、伊勢湾口架橋、こういうことについて取り組んでまいりました。いわゆる第二国土軸構想、今は太平洋新国土軸という呼称をつけておりますが、これまた単に西日本のプロジェクトということではなく、まさにアジアのプロジェクトとして、そして我が国全体のプロジェクトとして今注目されておりますが、先般の予算委員会で私はこの質問をいたしましたが、左藤恵国土庁長官は、十月から作業が始まるであろう五全総の見直しの中にあって、五全総の中に確かにこれを位置づけたい、こういうような答弁があったわけでありますが、ぜひ国といたしましても、この豊予海峡を含め、紀淡海峡、伊勢湾口、それぞれ関係があるわけでありますから、前向きにお取り組みをしていただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。  ところで、鉄建公団、この技術は、世界的に大変評価されております。青函トンネルをなし遂げ、建設し、その後例えば英仏海峡トンネルに大変貢献をした、このように私も知っておりますし、世界一の海底トンネル建設技術集団、また頭脳集団、このように位置づけられておるわけでありますが、これには戦前、戦中、戦後の長い間先輩たちが築いてきた、まさに血と汗と涙の努力の成果が凝縮されておるわけですね。これを我々は大事にしていかにゃいかぬ、このように思っておるんです。それは我々政治家の責任であると私は思っておるのですが、この鉄建公団に対する局長の熱い思いをちょっと述べていただけませんか。
  52. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいま委員の方から大変御評価いただきまして、私どもうれしく思っております。  今お話しのとおり、いわゆる鉄道技術、特にトンネルの技術に関しましては鉄道建設公団は恐らく世界でトップクラスであろうというふうに思っておりますし、現在もその技術を活用いたしまして、いわゆる整備新幹線の三線五区間について工事を進めておるわけでございます。  私どもとしましては、そうした鉄道技術の集積というものを今後とも大いに活用していかなければならないと思いまして、そういう目で鉄道建設公団を育てていきたいというふうに考えておるところでございます。
  53. 衛藤征士郎

    ○衛藤(征)分科員 どうもありがとうございました。時間が参りましたので、質疑を終わらせていただきます。大臣、ありがとうございました。
  54. 東祥三

    ○東主査 これにて衛藤征士郎君の質疑は終了いたしました。  次に、古賀敬章君。
  55. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 古賀でございます。順次質問をさしていただきます。  私の地元下関は、本州の西端、関門海峡に面します要衝でありまして、古くより中国大陸、朝鮮半島との交流の基地、そしてまた貿易港として栄えてまいりました。そのような土地に育った私は、自然と、港そしてまた海運に深い愛着と関心を抱いてまいりました。幸い、本日質問の機会を与えられましたので、年来の関心分野であります我が国の港湾整備事業並びに海運について、政策の文字どおり基本的な展開方向についてお伺いをしていきたい、かように存じております。  まず、港湾整備事業についてお伺いをいたします。  港湾が、四面を海に囲まれました我が国の産業と物流の基盤として戦後の経済発展に中心的な役割を果たしてきたことは、国民共通の認識であるというふうに思っております。ところが、近年、重厚長大型産業からハイテク、ソフト産業への産業構造自体の変化や、道路、空港の整備の進展を背景としまして、ともすれば内外の物流の中心が自動車や航空機にシフトし、海運及びその基地である港湾の占める地位が急落しているかのごとき印象を受けます。ましてや昨年十一月に出されました財政審の答申におきましてま、港湾は、優先順位の低いいわゆるCランクの産業基盤に位置づけられまして、その整備を抑制する方向に向かっているような気がしてなりません。  このような情勢変化の中で、港湾が我が国経済社会の発展の基盤として今後どのような役割を果たしていくのか、また全国からの港湾整備促進の要請にどのように対処していかれるのか、大臣の基本方針をまずお伺いをしたいと思います。
  56. 二見伸明

    ○二見国務大臣 港湾が道路や空港と比べて地盤沈下しているんじゃないかという先生の御懸念は、私は違うというふうに、むしろ港湾の重要性というのはますますこれから高まってくるものだ、特に国際貿易の基盤でもありますから、これはもう当然整備するのは当たり前だというふうに思います。そういう観点から、私は、財政審が港湾をCランクにしたことについては、港湾の持つ意義、価値、そういうものについての御理解が不足しているというか、こちらからの働きかけが弱かったのかなというふうに反省もしております。  私は、港湾というのは、かたい言い方をしますと、港湾が、輸入促進等の国際貿易の基盤として、また、国内交通ネットワークの形成、市民に開かれた豊かなウオーターフロントの整備等々を通じて我が国の国際交流を促し、地域の生活を守るための不可欠な社会資本として大きな役割を果たしていることについて、財政審で十分な理解を得ることができなかったことを残念に思っておりますということになります。  ですから私は、今後とも港湾整備の重要性がよく理解されるように我々も積極的に働きかけながら、私たちは時代の要請に的確に対応するためにも必要な予算の確保、これに全力を挙げなければならないというふうに考えております。
  57. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 大臣の力強い御決意のほどをお伺いをいたしまして、私も安心をいたしました。ただ単に産業基盤というだけでなく、国民に直結した港湾であり、そしてまた、今や産業廃棄物処理の受け皿としても港湾の果たす使命は大なるものがあると私も思っておりますので、ぜひその御決意で今後とも港湾整備に取り組んでいかれますように御要望を申し上げる次第でございます。  次に、目を国外に転じてみますと、世界的な経済停滞の中でアジアの経済成長が注目を集めております。その中でも四匹の小竜と呼ばれます韓国、香港、台湾、シンガポールの成長が目立っておりますが、これらの国々は、大規模な港湾を整備し、物流をてこに商業や金融機能をあわせた国際経済のいわばキーステーションを目指しているようであります。事実、シンガポール、香港の両港におきましては、コンテナの取扱個数においては神戸、横浜両港を凌駕し、世界のトップを争っておりますし、台湾の高雄そして韓国の釜山もこれに続こうという勢いを示しております。  これらの国とともに、アジアの経済的中心であります我が国の港湾は国際的な物流の中でどのような役割を担っていこうとしているのか、この点についてもあわせて大臣の御見解をお願いいたします。
  58. 二見伸明

    ○二見国務大臣 日本の港湾の状況というのは、正直言って大変さみしい状況だと思います。シンガポールでは五万トン級の大型の港湾ができている。日本の主流は二万から三万トン級という考えられないような、これからの時代を考えますと、ちょっと対応し切れないんじゃないかというふうな感じを私持っております。むしろ、これから水深十五メートル、五万トン級の岸壁ができる、大型の港湾もこれから本気になって整備していかなければ、私はこの面で日本は立ちおくれてしまう一おそれがあるというふうに感じておりますので、その点もあわせて頑張らなきゃならないというふうに考えております。
  59. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 ありがとうございました。  御承知のとおり、我が国は四面を海に囲まれました海洋国家であります。国土面積当たりの海岸延長は、聞くところによりますとデンマークに次いで長く、多くの人々が海に面して、そしてまた海に親しんで生活を営んでまいりました。  現在、我が国は、国民生活の豊かさ、質の向上を大きな目標として追求しておりますし、世界的な地球環境の保全を求める動きが強まっております。このような潮流の中で、重要港湾以上でも五千キロを超える水際線を持つ我が国の港湾空間について、国民生活の向上に資する生活基盤としての施設整備が強く求められておるのは御高承のとおりでございます。と同時に、環境問題に十分目配りをした港湾整備が求められておるわけであります。  さきに申し上げました私の地元下関におきましても、運輸省の御高配によりまして「あるかぼーと下関」というような種々の港湾施設を複合した新たな生活空間の創造が進められており、感謝をいたしておるところでございます。港湾事業において生活基盤としての面が重視されつつあることは私も十分承知しておりますし、一極集中を是正し、そしてまた地域の活性化に資するものとして、その方向に本当に賛意を表しておるところであります。  そこで、国民生活の向上や環境問題への対処という面で今後港湾整備事業をどのように進めていくおつもりなのか、その政策の基本方向をお伺いをしたいというふうに思います。
  60. 坂井順行

    ○坂井政府委員 今先生御指摘の国民生活、範囲が非常に広うございますけれども、例えば外貿埠頭一つとりましても、特に現在輸入貨物が非常に急増しておるということで、今大臣御指摘のように、東南アジアと比べましても施設の整備がややおくれておる、こういうことでございますので、まずもって輸入インフラの整備促進というのが当面の最大の関心事であるかと思います。  それから、特に国民生活に密着したという観点から申し上げますれば、マリーナだとかあるいは港湾に対するパブリックアクセスと我々言っておりますけれども、港湾の中に緑地を整備し、あるいは海を閉ざしてしまったかつての反省ということも込めまして、港の第一線に出てこれるようなそういうアクセスをもっともっと整備するとか、あるいは最近では特に環境問題が非常に厳しくなっておりますので、私どもではそれをエコポートと言っておりますけれども、できるだけインフラを整備する際に人工海浜をつくったり、あるいは構造物をいろいろ工夫したりしまして、生物と共存共生できるような形の環境づくり、あるいは新しい環境の創造というようなことにも十分意を尽くしていかなきゃいかぬのではないか。それから、非常に頭を悩ましておる問題は、やはり大都市におきます廃棄物の処理、もうこれは、特に東京湾等々では受け入れる水面が圧倒的に不足をいたしておりますので、廃棄物の減量をやって埋め立てをする面積あるいは量を減らすのはもちろんでございますけれども、それと同時に、物によっては湾の外にもシフトしないと長期的な対応はできない、こういうことでもございます。  以上、外貿インフラの整備から始まりまして、どれ一つとりましても国民生活と無関係なものは港湾にはないと言えるのではないかというふうに考えております。
  61. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 環境保護と開発という問題はまさに人類永遠のテーマと言えるべきものだろうというふうに思っておりますが、今の我が国の技術をもってして相反する両者がだんだん仲よくなってきたというふうに私は思っております。そういった意味で、技術を駆使して環境を保護しながら、本当に、真に必要とされる諸施設の建設をぜひともこれからもお進めいただきたいというふうに考えておるところでございます。  いわばウオーターフロントの整備という面でございますが、運輸省としては、その大きな柱としていわゆる沖合人工島、この建設を中心にウオーターフロント整備を進められておるわけでございますが、この沖合人工島の整備をどのようなお考え方で進めておられるのか、その基本的な考えをお教えください。
  62. 坂井順行

    ○坂井政府委員 沖合人工島は、特に自然の海岸線をそのまま保全しまして、従来の海岸線より外側に、沖に展開をする、こういうことでございますので、非常に多様な目的に合った空間を効率的につくることができる。例えば静穏な水面ができますので、そこでは海洋性レクリエーションやあるいは水産業等の利用価値の高い水域ももちろん創造できます。したがいまして、私どもとしましては、従来の埋め立てば陸続きにずっとやってきたわけでございますが、できるだけこれからの埋め立てというのは沖合人工島方式ということで推進をしているところでございます。こちらの方が若干コストはかかりますけれども、いろいろな要請にかなり自由度を持って対応が可能だということから、積極的にこの方式で整備を進めておるところでございます。
  63. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 全国で、現時点におきまして沖合人工島構想がどれくらいあるのか、お教えをいただきたいと思います。
  64. 坂井順行

    ○坂井政府委員 今とっさに正確な数字が思い出せませんけれども、古いものはともかくといたしまして、この構想を打ち出してから私どもが沖合人工島というふうに呼び始めた、もちろんこういう名前をつける前から似たような形のものが全くなかったわけじゃございませんけれども、沖合人工島構想を推進するということを打ち出しましてから申し上げますと、大体八カ所ないし十カ所ぐらい、まだ今ちょっともやもやとしたものも入れまして大体十カ所前後ではないかな、かなりな確度で動いておるのが八カ所ぐらい、こういうことではないかと思います。
  65. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 私の地元の近くだけでも下関港、博多港そしてまた北九州と三カ所ほど計画が進展を見ておるわけでありますが、その進捗状況についてお教えください。
  66. 坂井順行

    ○坂井政府委員 今先生の御指摘の、まず下関にございます人工島構想でございますが、これは特にコンセプトがアジアに隣接するという地理的優位性を生かしていろいろな外資コンテナだとかあるいは国際フェリー、マリーナ、海洋性レジャー等々を入れ込んだ複合的なものでございますが、もう既に基本設計が終わっておりまして、四月二十七日に漁業補償が解決し、手続はほぼ終わっておりますので、来月ぐらいになりますと公有水面埋め立ての手続が出てくるのではないかと思います。  それから、博多の人工島でございますが、これはもう既に私どもの方に公有水面埋め立ての手続が出ておりまして、それから環境庁の協議も終わり、これは認可されております。もう事業が実施されております。  それから、北九州の人工島でございますが、下関よりややおくれておりまして、今基本設計をやっておる、こんな段階ではないかと思います。
  67. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 この沖合人工島という事業は、数十ヘクタールから数百ヘクタールという大変広大な新たな国土をつくり出す事業であります。その推進に当たって地方自治体は逼迫した財政の中で大変な努力を続けておるわけでございますけれども、運輸省としてはそれに対しましてどのような財政的措置をとられていくおつもりなのか、お聞かせください。
  68. 坂井順行

    ○坂井政府委員 沖合人工島の整備につきましては、非常に安くできる、例えば基本的には水深が浅く波のない湾の中のようなところでございますと割合安くできます。波が高くて水深が深ければ相当お金もかかる、こういうことでございますが、先ほど三つの人工島の差異等が出ましたが、このうち下関の人工島も、それから北九州の人工島につきましても、かなり自然条件の厳しいあるいは土質条件の悪いところでございますので、相当なお金がかかります。したがいまして、私どもとしましては、国際航路を一方で掘っておりますので、それの残土の処理の空間として一部この人工島を使わさせていただいて、結果的にはコストを軽減する、こういうことなども考えております。  さらに、一般的には、特に上物につきましては、民間活力といいましょうか、沖合人工島埋立事業にも開銀からの融資だとか、あるいは公共施設につきましては無利子のお金も投入するというようなことも考え、できるだけコストアップを抑えていく、こういう努力をしているところでございます。
  69. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 日本におけるいわば良港と言われるものは、自然の好条件を背景に今日まで発展をし、そしてまた先人の努力で築いてこられたわけでありますが、自然的良港というのは、いわば水際からの後背地が少なく山がすぐ差し迫っておる、そういったところが多いわけでございます。ましてや現在、船が大型化し、そしてまたコンテナ化していく中で、そういった後背地が大変必要になっておる地域が全国にもかなりあるというふうに理解をしております。  そういった意味で、この沖合人工島構想は、大変すばらしい手法で、新たな港湾そしてまた国土をおつくりいただいておるというふうに心から私も賛意を表するものでございます。この人工島構想が全国におきまして、先ほど八カ所あるいは十カ所というようなお話でございました。ぜひともそれらの計画が順調に推移するように、運輸省としての御支援と、そしてまた財政的な支援措置、こういったものを心からお願いを申し上げるものでございます。  次に、先ほど衛藤議員の質問にもありましたテクノスーパーライナーについて、若干の質問をさしていただきたいというふうに思っております。  これまでの研究開発状況と、そしてまた今後の見通し、何度も同じ質問かと思いますが、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
  70. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 テクノスーパーライナーの研究開発は平成元年度から六年計画で進めております。  その研究開発の目標は、一つは速力が五十ノット、これは従来の船舶の二倍以上の速さでございます。それから貨物積載量が千トン、それから航続距離が五百海里以上、それと、荒れた海でも航行が可能であるという、これらを研究開発目標にしております。  研究開発は、一九九〇年代後半の実用化ということを目指して、現在その基礎的技術の確立を図っているところでございます。  それで、これまでに推進性能とか船体構造などに関する要素技術の研究を終了いたしまして、平成六年度は、研究開発の最終段階として、模型船による実海域実験を実施する計画となっております。今年度の実験は、さまざまな海象状況が想定される実海域の中で速力等所期の目標が達成されるかどうかなどの検証を行うもので、二隻の模型船により、造船所を基地として、その周辺の海域で実施する予定にしております。
  71. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 テクノスーパーライナー、船そのものは今のお話で順調に開発が進んでおるということでございますので、それはそれでしっかりと今後ともやっていただきたいわけでありますが、その受け皿となる、いわばテクノスーパーの港湾と申しますか、ターミナルと申しますか、基地と申しますか、この整備も並行してやっていかないことには、船はできたが港がないぞというような形でも困ります。その点について港湾局長の御見解をお願いします。
  72. 坂井順行

    ○坂井政府委員 確かに先生御指摘の点、非常に頭を痛めておるところでございます。  いずれにいたしましても、私どもとしましては、陸上の輸送コストよりやや高目で飛行機のコストより相当低目のそういうものが必ずや平成十年ごろには出現するはずである、こういう前提のもとにいろいろ今勉強をしておりまして、これが必ず日本の物流全体に大きな影響を与える、あるいは国土の均衡ある発展には必ず大きな期待がされるという前提で今いろいろ調査をしております。  したがいまして、先ほどからいろいろ議論ももちろんございますけれども、やはり地域間の貨物輸送需要予測というものをちゃんとやっておく、さらにテクノスーパーライナーの高速輸送を最大限に生かすためのもう一つの問題はやはり高速荷役システムでございます。すなわち、高能率なターミナルをどうやって確保するか、こういうことに尽きるのではないかと思います。  したがいまして、平成六年の末には大体全国的な配置構想といいましょうか、まだこの段階では中間取りまとめでございますので、港を特定することまでは若干難しいかと思いますけれども、現在そういう段取りで調査検討を進めているところでございまして、テクノスーパーライナーのターミナルをこれがそうだということで事業の整備はもちろんまだされてはいないわけでございますが、私どもといたしましては、港湾の整備がネックとならないように適切な対応を図っていきたいというふうに考えておる次第でございます。
  73. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 まさにこのTSLはスピードが売り物でございまして、その荷役の敏速性、これが大変重要になってくるだろうというふうに思っております。  聞くところによりますと、両舷から荷の積みおろしをするような施設も必要ではないかというような話があるわけでございますので、新たな港湾をつくる地域、港、そういったところに、前もってそういった計画を立てていく必要があるのではないかなというふうに思っております。そのこともあわせてお願いを申し上げたいというふうに思っております。  時間が来ましたので、最後に、TSLの開発は技術研究組合という形で行われておるわけでありますが、国としてこの組合にどのような援助を今しておられるのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
  74. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 国から造船業基盤整備事業協会を通じて助成金を出しております。今年度の助成金は六億七千万で、これまで平成元年度から今年度まで全部で約三十七億円の助成をしております。
  75. 古賀敬章

    ○古賀(敬)分科員 額の大小が問題ではないわけでありますが、やはりそういった、国が全面的にバックアップをしている、その組合員の皆さんの精神的な心の安寧がこの事業を一日でも早く現実のものにしていくというふうに考えておりますので、今後ともでき得れば補助金の額アップを考えていただきますようにお願い申し上げまして、質問を終えさせていただきます。  ありがとうございました。
  76. 東祥三

    ○東主査 これにて古賀敬章君の質疑は終了いたしました。  次に、橘康太郎君。
  77. 橘康太郎

    ○橘分科員 自由民主党の橘康太郎でございます。  私は、今回の予算委員会の分科会におきまして、四方を海に囲まれて、原材料を各国から輸入し、かつ日本においていろいろな付加価値をつけて海外に輸出をしてやっていかなければならない我が国にとって、これらの物資の輸送に携わる航空面でありますとかあるいは海運でありますとか、これらの諸問題につきまして平素非常に関心を持っておるわけでございますが、この辺で少しく分析をさせていただきたい、このように思っております。  と申しますのは、私がまだ小学校の生徒であったころ第二次世界対戦があったわけでありまして、我が国がとんでもない戦争に巻き込まれて、我が国の海運が、あるいは空運が壊滅的な状況になって非常に苦労をした、あるいはこの国全体が麻痺寸前になって大変弱っておった現状をよくよく覚えておるわけであります。そういった現状が今後とも起こらないとも限らない、そういった観点も入れていろいろとお伺いをしてみたい、このように思うわけでございます。  そこで、御当局にお伺いするわけですが、特に海運の現況について、外航、内航、フェリー、大体これらの大ざっぱな分け方で、状況について現在どのような、我が国の海運の状況はどのようになっておるのか御説明を賜りたい、このように思うわけでございます。
  78. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 概略、状況を御説明をいたしますが、まず外航海運でございます。  先生御指摘のとおり、貿易立国である我が国にとりまして、国際輸送、外航海運というのは、もう国の経済と国民生活にとって生命線だということで、非常に重要な役割を果たしていると思います。  しかし、いろいろと問題を持っているのも事実でございまして、一つ端的なことを申しますと、ここ結構長い間の円高、そして主として船員費の海外との格差、こういったことを背景としまして、外航海運は非常に厳しい経営状況でやってまいりましたが、その結果といいますか、その内容としまして、日本籍船の国際競争力というものがじわじわと低下をしてまいりました。そして、海運会社が運航している船の中で日本籍船の隻数が減少してまいりました。  数字で申しますと、最近、ここ一、二年の数字でありますが、日本商船隊として動いております船は六千二、三百万トンございますが、このうち日本籍船は一千八百万トン強ということでございます。これが十年ほど前には三千四、五百万トンあった。動かしている船の量はそれほど変化をいたしておりませんが、そういうことで、日本籍船がだんだん減ってきている、これが大きな悩みでございます。こういう中で、外航海運、これからどういうふうにやっていくか、これが大きなテーマでございます。  それから、内航海運でございますが、内航貨物船でございますが、こちらの方は、日本の国内の貨物輸送の中で、トンキロベースでは約半分近くを担っているという、非常に国内交通の基幹、輸送機関として重要な役割を果たしているわけでありますが、こちらの方は、日本経済の状況によりまして輸送需要そのものは若干の変動をいたしておりますけれども、外航海運ほど輸送市場が大幅に変動するというところではございません。  しかし、片やこの内航海運を行っている業界の実態といいますのは、やはり中小企業が大半でございますし、また依然として耐用年数を過ぎた老朽貨物船が多い、こういう状態でございまして、これに対して、これからも大いに社会的使命を果たしていかなければならないわけでありますが、どういった施策をしていくか、これが大きな課題となっているわけであります。  それから、国内の旅客船の方、主としてカーフェリーでございますが、これは昭和四十年代、長距離フェリーが登場いたしまして非常な勢いで発展をいたしましたが、その後石油ショック等を経過いたしまして、十分採算に乗る航路とそうでない航路とに分かれる時期がございました。  現時点におきまして就航しておりますカーフェリー事業は、昨今ではモーダルシフトという、陸上のトラック輸送から鉄道や海運にシフトした方がいいという社会的な要請も受けまして、フェリーの方も機能が増してきておりますし、またそれにこたえるべく活動をいたしているところでございます。ごく最近では経済の不景気というような状況を受けておりますけれども、基本的には、今申しましたように新しいモーダルシフトの社会的要請にもこたえていかなければならない、こういう状況にあるのがカーフェリーか、こういうふうに思っております。
  79. 橘康太郎

    ○橘分科員 大変御丁寧にお答えをいただきまして、ありがとうございました。  ところで、そういう現状を踏まえながら、運輸省におかれては、当然のことながら中長期のこれらに対する政策というものをお持ちだろうと私は思うんです。これからの我が国の海運、どのようにやっていくのか、これはしっかりと聞いておきたいな、このように思いますので、政策面、ひとつお答えをお願いしたいというように思います。
  80. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 海運政策、やはり外航海運、内航海運、分野別にいろいろと違っておりますので、各分野別に基本的な考え方を御説明をさせていただきたいと思います。  先ほど申しましたように、外航海運につきましては、典型的な例として日本籍船が減少するという厳しい状況にあると申しましたけれども、加えまして、北米、欧州等の主要な定期航路におきましても、近年、極東地域を基盤とする新興海運企業が台頭してまいりました。競争が激化してきております。それによる運賃の低下といいますか、収益性の悪化ということも企業経営圧迫の大きな要因になっているわけでございます。こうした結果、最近の大手外航海運の決算では、会社の必死の経営努力にもかかわらず大幅な減収、減益となっております。  これを乗り越えるためにどうするか、こういうことでありますが、一つは、やはり海運企業においていろいろな努力をしていただく、それがうまくいくように私どもが環境を整備する、こういうことかと思います。  例えて申しますと、為替リスク回避のためのコストのドル化をしなければいけない。それから、日本籍船が減ってきていると言いましたが、これも国際競争力を回復していくために、外国人船員との混乗というやり方でコストを低下する努力をしないといけない。それからまた運賃面におきましても、できますれば円建ての運賃契約というものを荷主と協議して取り入れていく、こういう努力もしないといけないと思います。  それからまた、主として定期航路の場合の航路秩序問題がございますが、これにつきましても、海外の船会社との間で、これを含めまして過剰な船腹の一部を凍結するというようなことも話し合いが行われておりまして、一定の環境改善に成果を上げているところもございます。  さらに、日本発の貨物が減り、アジアの貨物がふえるというような状況の中で、各社が個別に外国の海運会社と新しい提携関係を結んで効率のよい輸送をしていく、こういう努力もいたしているところであります。  私ども行政は、今言ったような企業の努力がうまくいくように環境を整備する、外国との交渉でもそういう環境を整備する、こういうことを一つは重視しているところでございます。  その外国との関係で、さらに御説明いたしますと、ガットとかOECD等の場を通じ、あるいは二国間協議の場を通じまして、やはり海運事業というものは自由、公正な環境を整備しておかなければなりませんから、そのための話し合いを進めてきましたし、これからもこれを重視していきたい、かように考えております。  もう一つは、海運企業の経営基盤強化のために、日本籍船の整備を中心としまして、外航船舶整備のための長期低利の融資とか、あるいは船舶の特別償却制度を初めとする税制上の措置とか、こういったことについても今後とも努力していきたい、かように考えているところであります。  ちょっと長くなりましたが、次に、内航海運についての基本的な考え方を申し述べます。  内航海運は、やはり中小企業が多いということで、これをどうするかが究極の目標でございます。実は平成四年の三月に海運造船合理化審議会答申が出ておりまして、その答申では、今までの過剰船腹、中小零細事業者対策を中心とした内航海運対策というものから新しい視点を加えた海運対策に切りかえるべきだということが言われております。  すなわち、船員確保対策といったような新たな視点を加えた構造改善対策を推進すべきである、それからまた、今後の経済情勢の変化に対応し、あるいはモーダルシフトの社会的要請にも対応するために船腹調整制度といったものは一層の機動的、弾力的な運用を図るようにすべきである、こういう趣旨の答申がなされております。  これを受けまして、私ども運輸省は、まず内航の構造改善対策、これを新しい指針をつくろうということにいたしました。昨年来検討してまいりましたが、今までございました「内航海運業の構造改善等のための指針」というものを全面的に見直しをいたしまして、この六月一日に新たな指針を策定して関係者に通知をいたしました。これから、これをもとにしまして関係者一丸となって構造改善対策を進めていきたい、こういうふうに考えております。  それからもう一つ、船腹調整制度、これは非常に重要な制度でありますが、これにつきましても答申の線に沿って弾力的な運用を心がけているところであります。しかし一方で、本年二月の閣議決定、「今後における行政改革の推進方策」というのがございますが、これで独禁法適用除外カルテルは平成七年度末までに見直しをするんだということになっておりまして、船腹調整制度もその独禁法適用除外カルテルの一つでございますから、この決定に従いましてこれから見直しをしていく考えでございます。しかし、この船腹調整制度は今いろいろな意味で内航海運業が依存をしておりますから、その見直しに当たっては、関係者の意見も十分聞きながら見直しを進めていきたい、こういうふうに考えているところでございます。  さらに、内航海運の近代化ということで、船舶整備公団の共有建造方式を活用して船の大型化や近代化も鋭意進めていく、こういった施策を内航海運については考えているところでございます。  それから、フェリーについてでございますけれども、フェリーは、先ほど中長距離フェリーのことを申しましたが、中長距離フェリーのみならず近距離のフェリーもございます。近距離のフェリーの場合には、地域の通勤通学等住民の日常生活上も欠かせない重要な役割を担っているところでございます。  こういった旅客船フェリーにつきましては、今申しました船舶整備公団を活用した船舶の整備等によりまして、輸送力の確保、あるいは新しい船に切りかえる、利用者利便を向上させるという努力をしてまいりたいと思います。同時に、例えば割引運賃を弾力的に設定できるようにするというような措置を講じまして、経営者の方々がいろいろな創意工夫が講じやすくするように、これは通達を改正したり許認可の法律改正も提案いたしておりますが、そういう措置も講じていきたい、こういうふうに考えているところでございます。  離島航路の対策も頑張っていきたい、こういうふうに思っておりますが、いずれにしましても、旅客船の方は安全の確保が何よりも欠かせざる問題でございますので、運航管理体制の整備というのを中心にしまして安全の確保にも万全を期していきたい、こういうふうに考えているところでございます。
  81. 橘康太郎

    ○橘分科員 これも大変御丁寧な御答弁をいただきまして、よく理解するところであります。  ところで、今回の予算案を見ておりますと、海上交通局関係で、外航海運対策の推進というところで三十七億八千五百万、これは五年度の予算、それで改定要求額が三十六億六千九百万、それに加えて財政投融資で四百五億というものを要求しております。それからまた船舶整備公団に対する財政措置として、財政投融資で七百四億円という数字が出ておるわけであります。  私はここを見ておりまして、この船舶整備公団に対する財政措置というものの中身がよくわからないので、外航との関係、内航の関係、フェリーの関係、これらの関係の中において、特に第二番目の船舶整備公団に対する財政措置の内容、この中身がちょっとわからぬものですから、御説明いただけませんか。どういう内容になっておるか。
  82. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 船舶整備公団に対する財政投融資、七百億余でありますが、これは資金運用部から船舶整備公団に対する融資でございます。これに船舶整備公団が持っております自己資金あるいは自己調達という資金も合わせまして、一千億強の事業を組むことになっております。  この合計の一千億強の事業費でもって何をやるか、こういうことでありますが、一つは、国内の旅客船、カーフェリーも含めまして、これの代替建造をするときの資金手当てをする。これは船によって少し違いますけれども、六〇%から八〇%くらいを船舶整備公団が共有する、残りを事業者が持つという、共有する方式によりまして船の建造をする。それから、内航の貨物船につきましても同様に六〇%ないし八〇%、そういう方式でやるわけであります。  事業規模の割り振りとしましては、国内旅客船の整備で三百七十億強、それから内航海運の代替建造の方で六百十億強、そして貨物船の改造等の融資で十億強、特定係留船活用事業の推進で五億、合計いたしまして一千六億の事業予算を組んでおるというところでございます。
  83. 橘康太郎

    ○橘分科員 それをパーセンテージでお知らせいただきたいんです。例えば、船舶整備公団の方から外航船にどれだけ行っておるのか。行ってないかもしれない。それから、内航だけでやっておる場合は、カーフェリーといわゆる内航とどのようなパーセンテージになっておるのか、使い道ですね。それをもう一回、パーセンテージでお知らせください。
  84. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 今、船舶整備公団の事業費の内訳を申しましたが、これは外航船舶の整備には一切充てられておりません。外航船舶の整備の方は開発銀行からの融資でやっているわけでございます。  それから、旅客船と内航貨物船と申しましたが、この旅客船の三百七十億強の中にカーフェリーが含まれているわけでありまして、カーフェリーと旅客船の仕分けまではできておりません。先ほど申しました六百十億強という数字は、内航貨物船のための事業費の予定額でございます。
  85. 橘康太郎

    ○橘分科員 よくわかりました。ただ、この中身を分析してみますと、ちょっと心配される点があるわけですね。  というのは、内航貨物船の状況は局長おっしゃったように非常に厳しいものがある。しかも零細企業ですね。ところが、カーフェリーの方は意外と大手と申しましょうか、長大な資本でやっておるわけであって、しかも今、運賃を、カーフェリーの場合は少し緩めたい、許可制ではなしに届け出制くらいに緩めるのですか、何かそういうふうなことをちらっとおっしゃいましたけれども、この辺の、モーダルシフトと言われるけれども、内航船の一杯船主みたいなこういう人たちがそういう場合に非常に苦しめられるのではないかなという心配があるわけで、そういったことのないように、このカーフェリー対策というものをもう少し慎重に対応していただけないか。  それからまた、最近はトラックが、環境問題あるいは燃料の高騰、その他人件費の高騰によって、長距離フェリーにトラックをといいましょうか、シャシーだけを切り離して後ろのシャシーだけ乗せて、それでもう真ん中、パイプみたいに、きせるみたいに走らせておる、それで適当な運賃をちょうだいしておるというふうなことで、鉄道貨物それから一般内航貨物等に相当の影響を与えておるという事実もあるわけです。したがって、この辺のところについてはよほど慎重に対応していただかなければ大変な事態を起こすのではないか。しかも、低利の相当いい条件の融資でどんどんとカーフェリーがやってまいりますと、これはゆゆしき問題に発展するのではないかな、非常に危惧の念を抱いておりますが、この点についてはどうでしょうか。
  86. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 カーフェリーと内航海運の競合問題、あるではないか、こういう御指摘かというふうに思います。  私ども、カーフェリーはカーフェリーとして適正な制度のもとで発展してしかるべきだと思いますし、また内航海運は内航海運で、中小企業問題抱えておりますが、これはこれで構造改善事業を一生懸命講じまして近代的な産業に脱皮することを目指さなければいけない、こういうふうに思います。  先ほど御指摘のカーフェリー運賃の緩和という問題でございますが、いわゆる旅客の営業割引運賃ですが、ダンピングということではなくて、いろいろな種類の割引運賃でお客さんをふやしていこう、こういうことを企業が考えるときに、それがやりやすくできるような制度にしなければいけない、こう考えて実は昨年通達を出したわけでございまして、今事業者の方もそういう創意工夫ができるということで検討していただいていますし、一部実行にも移していただいていると思うのです。したがいまして、決して、カーフェリーがダンピングをしてほかの内航事業に打撃を与えるとか、そういうことをねらってもいませんし、まだそういうことはない、こういうふうに思います。  また、トラックと内航海運や鉄道との問題でありますが、これは大きな政策としましてモーダルシフトという政策を立てております。これは各部局でいろいろな施策を講じておりますが、鉄道や内航海運の方の、あるいはフェリーも含めまして、輸送の分担がふえていいのではないか。道路が混雑し公害問題が起きておりますし、あるいは運転手不足という問題もございますから、そういった問題に対応してこのモーダルシフトというのを鋭意進めていくべきではないか、かように考えているところであります。
  87. 橘康太郎

    ○橘分科員 局長からは随分御丁寧な御答弁をいただきました。大変感謝をしております。そういうわけで、政策面で、我が国の大事な物流を扱ういろいろなシステムがあるわけですが、それらが混乱を起こさないように、政府におかれてはきちっとした政策を持って、そして対応をしていただきたい、これが第一点のお願いでございます。  もう一つは、国対国の海運の問題があるわけでありまして、これらも先ほど申し上げたとおり、私どもは第二次世界大戦で大変な痛い目に遭っているわけでございますから、万が一そういうことがあっても我が国が生きていけるように、そういうことも考えながら、近隣諸国並びに諸外国、先ほどもおっしゃいましたガットだとかいろいろなところでいろいろな調整を図っておるというふうなことでございましたので、我が国だけが諸外国からやられてしまうことのないように、しっかりとした、腹を据えた海運対策というものを私はお願いをしておきたい、このように思うわけでございます。  特に近来、韓国でありますとかあるいは台湾でありますとか、そういったところと我が国との定期航路の問題についてかなりの問題点を私は感じておるわけであります。きょうは時間がありませんのでこの問題は触れませんが、いずれにしましても我が国だけが損をすることのないように、きちっとした、例えば航空の面では航空航路を開設するときには政府間交渉というものをきちっとやっておりますけれども、海運の場合は自由という原則のもとにいろいろそういう点を配慮してないようでありますが、こちらだけが自由で向こうはそうじゃないんだということでは困るわけであります。  本当は全部触れたいのですけれども、時間がありませんので、きょうはこの程度にさせていただきます。でも、我が国のために大変一生懸命政策をやっていただいておることにつきましては感謝をしております。今後とも公平公正な政策をぜひともお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
  88. 東祥三

    ○東主査 これにて橘康太郎君の質疑は終了いたしました。  次に、辻一彦君。
  89. 辻一彦

    ○辻分科員 私は、北陸新幹線と小浜線の電化問題について、ちょっと質問いたしたいと思います。  それから、大臣、どうも就任大変御苦労さんです。頑張ってください。  まず、新幹線は、この間連立与党で三大臣の申し合わせ等も行われております。北陸新幹線で若狭回りルートが閣議で決まっておりますが、これは昭和四十八年十一月だと思いますが、この若狭回りの閣議決定の経緯について、簡単にちょっとポイントだけ聞かせてください。
  90. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいま先生御指摘の北陸新幹線の整備計画でございますが、昭和四十八年十月五日に運輸大臣から当時の鉄道建設審議会に諮問をいたしまして、同年十月十七日に審議会から答申がございました。これに基づきまして、同じく四十八年十一月十三日に整備計画として決定をしたものでございます。この計画におきましては、区間としまして東京都から大阪市、主要な経過地としまして長野市付近、富山市付近、小浜市付近というふうになっておるわけでございます。
  91. 辻一彦

    ○辻分科員 新幹線はもともと国家プロジェクトとして出発をしており、いろいろな大きな役割を持っておると思います。北陸新幹線の場合には、一つは、東海道新幹線に、東海地方に大地震等があったときに、バイパス的な役割、あるいは災害の場合における対応、そういう面。それから、国土の均衡ある発展等々の非常に大事な役割を国家プロジェクトとして当初期待されておったと思います。  その中で、実は、この若狭地方が世界最大の原子力発電基地になっておる。昭和四十八年、閣議が決められた当時、その当時でも、九基、五百二十万キロワットの日本でも最大の基地でありましたが、今は十五基、千二百万キロワット、いわゆる日本はおろか世界最大の原子力発電基地になっている。こういうところを国土の均衡ある発展から取り残してはならないというのが当時の若狭回りの決定の大きな状況でなかったかと思っておりますが、せっかくですから、通産省の方が見えておられますから、若狭湾における原子力の配置について簡潔にちょっとだけ説明をいただきたい。
  92. 稲葉裕俊

    ○稲葉説明員 福井県の若狭湾地帯におきます原子力発電所でございますが、一九七〇年三月に敦賀発電所一号機が運転開始以来、現在までの間に、敦賀、美浜、高浜、大飯の四つの原子力発電所において合計十三基の商業用原子炉が設置されております。さらに、福井県にはこのほか、動力炉・核燃料開発事業団によって、新型転換炉原型炉「ふげん」及び高速増殖炉「もんじゅ」の二基の原子炉が設置されており、合計十五基の原子炉が設置されております。
  93. 辻一彦

    ○辻分科員 私は、自分の出身地が小浜といいましてその中心地になるものですから、そういう関係で随分と各国の原子力発電基地も見て回りました。チェルノブイリ、スリーマイルを初め、ほとんどの世界の原子力の発電施設は見て回ったと思いますが、先ほど申し上げましたように、これぐらい一定距離の間に集中して最大の容量を持つところはほかにない。  これを考えますと、昭和四十八年当時でも五百二十万キロワット、そのときでもそれに対する配慮が十分考えられた。今それを、倍を超すところの発電所を抱えているこの地域が、国土の均衡ある発展、いわゆる新幹線自体が国家プロジェクトとして期待した国土の均衡ある発展、それに取り残されてはならないと私は思っておりますが、こういう認識について、運輸大臣、どういうようにお考えになっているか、一言お尋ねいたしたい。
  94. 二見伸明

    ○二見国務大臣 整備新幹線をこれから全国ネットで整備しようという基本的な考え方につきましても、先生のお考えはごもっともだというふうに思います。
  95. 辻一彦

    ○辻分科員 新幹線は初めは国家プロジェクトとしての性格を非常に強く持って出発しておりましたが、国鉄がいわゆる民有化、分割をされて各JRになった、その中になりますと、やはり当然、赤字を生んではいけないということで、非常に採算ということが重視をされるようになってくる。しかもその範囲がかなり小さくなりますから、採算を重視すれば、いわゆる国土の均衡ある発展とか大局からの新幹線の見方がやや薄れてきた感じを持つのですね。  さきの三大臣の申し合わせによって、当時の連立与党のプロジェクトにおいても打ち出しておりますが、国家プロジェクトとして今回は明確に位置づけをしているということは大変大事な点であると思います。新幹線がそういう点にウエートといいますか、しっかりした視点を置くべきであると思いますが、これについて、いかがでしょうか。
  96. 秦野裕

    ○秦野政府委員 委員御指摘のとおり、新幹線が国土の均衡ある発展という観点から非常に重要な役割を持つという点は、私どもも全く同様の認識を持っております。  ただ、今委員からもお話ございましたように、いわゆる国鉄の時代に、採算性を度外視と言うとあれでございますけれども、重点を置かないままに建設を行った結果、非常に多額の債務を負担する、それがひいては国鉄があのような形で分割・民営化された一つの原因になっているという反省もございまして、特に今後の新幹線建設するに当たりましては、当然のことでございますけれども、JRに過重な負担にならないように十分配慮しながら整備をしなければならないということを一つの考え方に置いております。  他方、御案内のとおり、国家財政も非常に厳しい情勢にございますし、地方公共団体の負担力にもおのずから限度があるわけでございますので、そうしたあたりを組み合わせて、どのような整備を図っていくのが一番有効かということについて従来からいろいろ議論をしておりまして、現在、御案内のとおり三線五区間について一定のルールに従って整備を進めておるわけでございますけれども、その余の区間をどういうふうにするかという点につきましては、先ほどお話しの三大臣覚書に従いまして、平成九年以降を目途に鋭意検討を進めていくということで、我々も真剣に努力をしていきたいというふうに考えております。
  97. 辻一彦

    ○辻分科員 私の強調しておるのは、出発点において国家プロジェクトが大きく打ち出されて、そして今度は、採算とか、それから地域が狭くなる中で、やや国家プロジェクトとしての認識が薄くなりかかっておった。しかし 今度はまた再び国家プロジェクトとして明確に位置づけられている。この点が非常に大事だということを申し上げたわけです。その点はいかがですか、一言で。
  98. 秦野裕

    ○秦野政府委員 国家プロジェクトということの定義もいろいろあると思いますけれども、国が指示をして、国が、鉄道建設公団建設をしていくわけでございますから、国がかなりの部分の責任を持つということは当然だと思います。  ただ、先ほど来申し上げておりますように、あくまでも営業主体はJRでございますので、その間の関係は十分考慮しながらやっていかなければならないということでございまして、新幹線自体の重要性そのものは、私ども、従来とは変わっておらないと思っております。
  99. 辻一彦

    ○辻分科員 そこで、二、三具体的な問題でお尋ねしたいと思います。  北陸新幹線の南越以西のルート公表の手順はどういうふうになっているのか、簡潔にひとつ御答弁を願いたい。
  100. 秦野裕

    ○秦野政府委員 南越以西を含めます整備新幹線のルート未公表区間につきましては、まずルート公表を行う必要があるわけでございます。これについては、地元調整が整うことを前提にいたしまして、ボーリング等による各種の地質調査等の調査を行いまして、その結果をもとにいたしましてルート公表をするということがまずございます。  それから、ルートが公表されました後は、このルートに基づきまして、アセスメント、いわゆる環境影響評価の手続を行うわけでございます。この手続の一環として、建設主体であります鉄道建設公団が作成いたします環境影響評価報告書案を関係公共団体の知事さんにお見せをいたしまして、その御意見を求めるという段取りになります。  これが終わりますと、鉄建公団の方で、あらかじめ営業主体でありますJRと協議を行いました上で、工事実施計画を策定して運輸大臣に対する認可申請を行うという段取りになるわけでございます。
  101. 辻一彦

    ○辻分科員 申し合わせ事項にも、北陸新幹線について、まあ各線とも共通ですが、地元調整を受けて云々とありますね。その地元調整とはどういうことを意味するのか、お伺いしたい。
  102. 秦野裕

    ○秦野政府委員 新幹線建設するに当たりましては、例えば並行在来線をJRから経営分離するという前提になっておりまして、そのためには当然地元の方々の同意が必要になっております。そのほか、建設を進めるに当たりまして、いろいろな場面で沿線の地域の方々の理解と協力ということがないと、これは当然のことながら進まないわけでございます。  したがいまして、ルート公表につきましても、新幹線建設が効率的あるいは合理的に推進されるために必要な手続ではないかというふうに私どもは考えておりまして、ルートの公表を行うための調査を行うに当たりまして、ルートあるいは駅につきまして地元における調整をお願いいたしたいというふうに考えておりまして、こういうことが整うことを前提といたしましてルートについての調査を推進していきたいというふうに考えておるところでございます。
  103. 辻一彦

    ○辻分科員 なるほど地元の調整というのはいろいろな分野を含んでおるようではありますが、一番大きな、大事な問題は、どういうルートを通るかということについて関係府県や市町村、沿線等の合意が確認されておるかどうかということがポイントじゃないかと思うんですね。  そういう点で、まず福井県においては、平成四年に半年間かけまして、県内各層によるところの研究会をつくって認識を統一している。その結果として、これは県、県議会、それから沿線の市町村、商工経済団体、各種団体、その意見が若狭ルートということで一致を一応しておるわけです。  ところが、なおこれについて地元調整が必要だということが言われておりますが、どういうところが、知事が県内の意見をきちっとまとめて反映しているにもかかわらず、なお調整がついていないというような見方があるようだけれども、どの点が足りないのか、それをひとつ聞かせていただきたい。
  104. 秦野裕

    ○秦野政府委員 福井県におきましても知事さんを初め関係の方々が大変御熱心に御議論になっておるということは、私ども十分承知しております。  ただ、北陸新幹線が、もちろん福井県を含めてでございますけれども、新潟県から富山、石川、京都、大阪と、非常に関係する県が多いわけでございまして、したがいまして、そういう方々の御意見も十分伺わなければなりません。また、私どもとしましては関係省庁ともちろん相談をしていかなければならないわけでございますので、そういう点について、まず地元の方の関係の方々の御意見を伺うということが必要ではないかというふうに考えておるところでございます。
  105. 辻一彦

    ○辻分科員 北陸新幹線が、一応このルートが決められた、公表された後のルート変更等がありましたね、例えば富山県等においても。そのときに私たちは福井県の皆さんがどうしていらっしゃるかをいろいろ見ると、これはやはり長野県なら長野、富山県なら富山、石川県なら石川県の中でいろいろな意見調整が行われてこれが一番いい考え方だということが打ち出されれば、福井県の方としては、せっかく富山や石川の皆さんが、長野県が、一生懸命知恵を絞ってお考えになった結論ならそれをひとつ尊重していきましょう、こういう立場をとっておったんですね。  同じように、今、南越以西が北陸新幹線では残っておるわけですよ、ルート未発表として。そういうルートの場合に、なるほどほかの県の御意見を聞くということも大変大事ですが、まず第一には地元福井県の意思がいろいろ調整をされて確認をされるということが一番であって、それについて尊重するというのが大体今までからやってきたやり方であろうと思うんですが、その点はどうお考えになりますか。
  106. 秦野裕

    ○秦野政府委員 福井県の方とも十分御意見を伺いながら対処していきたいと思います。
  107. 辻一彦

    ○辻分科員 だから、福井の住民の皆さんは、これは知事が代表するのですが、ほかの県で一番いい知恵をいろいろ相談して出されたら、それはひとつそれを尊重していきましょう、こうして合意をしながら今まで来たと思うんですよ。だから私は、ほかの県の地域の皆さんも、福井県の中で知事を中心にあらゆる各層で研究をして打ち出した線というもの、方向というもの、これはやはり尊重してもらうということが、北陸沿線の各府県が一体となってやっていくために大変大事なことではないかと思うんですね。だから、この点をひとつ強く強調しておきたいと思うのです。  それから、それは、だんだん進んできた、東京の方からだんだん進んできておりますが、そこだけじゃなしに、この場合は関係県というのは、今度は西の方に行きますと隣の滋賀県がありますね、それから京都、大阪府があるわけですね。要するに、大阪まで着かなけりゃ、新幹線、途中で切れたんじゃ意味がないわけですから。  そこで、滋賀県の知事が平成二年の十二月に福井県の方にお見えになって、福井県と滋賀県でいろんな協議をし、その中で北陸新幹線についての協議が非常に大事な点であったのですが、そのときに両知事間で両県を代表しての確認事項が、北陸新幹線は若狭回りを滋賀県としても支持する、こういうことを明言をして、そしてその記者会見をやって、両知事は同時に発表しておるわけですね。  それから、京都と大阪の府県、大阪府、京都府ですが、当初は必ずしもそうじやなかったんですがここ三年前から京都、大阪の両知事と福井県の知事、三人が、予算概算要求等の時期にはそろって知事会の後に運輸省に行って、三県のそろった立場を表明している。  微力ですが私たちもこれはぜひひとつバックアップをいたしたいということで、北陸北近畿開発研究会という、これは我々の有志十人ほどでつくっておりますが、福井、京都、大阪、兵庫、滋賀のメンバーですが、三年前から福井の知事、それから大阪の中川知事、それから京都の荒巻知事、それからこの間は滋賀県の知事さんにそれぞれ、我々五、六人メンバーが行きまして、かなりな時間をとって懇談をして、府県の沿線の知事が一体になってこの問題に取り組んでもらいたい、こういうことを要請をしてきたのですね。  福井県の方も、どうも随分とそれぞれ努力をいただいて、ここ二年間ほど三県の知事が、今言いましたように福井、京都、大阪の知事さんがそろって政府の方にも要請をしている。こういうところを見ると、私は、滋賀県の同意、それからいわゆる京都、大阪府の同意、こういうものがずっとあって、福井県が一本の線を持っておれば、この地元調整の、いわゆるルートについてのいろいろな意見についてはほぼ合意が得られておる、こういうように私は考えておりますが、そこらの認識を運輸省、政府としてどうされているか、お尋ねしたい。
  108. 秦野裕

    ○秦野政府委員 関係の知事さんが大変御熱心に私どもの方にもお見えになりますし、ただいま先生のお話のように、知事さん同士でいろいろお話し合いをされておるということは、私ども大変心強く思っておるわけでございます。  したがいまして、今後の調整と申しますか、ルートの選定に当たりまして、そうした知事さんの御意向を十分に伺いながら、その御意向の趣旨が生きるように私どもとしても努力をしてまいりたいというふうに思っております。いずれにしましてもこれからの作業でございますので、そういう点、先生の御指摘の点を含めて検討してまいりたいと思っております。
  109. 辻一彦

    ○辻分科員 運輸省にもちょっとこの機会に私は申し上げておきたいのですが、地元福井県の中の意見が何か分かれているのじゃないか、こういうような印象を一部持っていらっしゃることは時々感ずるのですね。  それは若狭琵琶湖リゾート線という、私は小浜ですから、じいさんの時代からこの線をやりたいというので、これは昔からの悲願であったわけですね。それは、滋賀県の今津から福井県の上中、小浜に至る二十キロですね、随分昔からこの線をぜひつなぎたいというのはあったわけです。これが今、新線の同盟か何かをつくってやっておりますが、これはあくまで二十キロの間の地方の鉄道のアクセスの問題であって、この新幹線というような国家百年の大計とは、同じように並べてどっちが先だとかどうだとか優先度という問題ではないと私は思っておるのですね。ところが一部には、ここらを混同した見方、発言等がある時期においてはあったんじゃないかと私は思う。  この間も五月六日に、私たち北陸北近畿開発研究会一行六名は、前の連立与党新幹線プロジェクトチームの左近座長も入れて、滋賀の知事にも会い、そして若狭の小浜へ行って福井の知事さんほか皆さんとも、市町村長さんともお会いをしました。そのときにもこれは私はよく言っておいたのですが、地方のローカル線のこの問題と国家プロジェクトとしての新幹線と同じように並べられる問題ではないので、これは別の問題なんだということですね、それぞれ努力しなくてはならない問題だ。こういうことを皆さんも、今は大体県の知事も随分とその件に気を配って努力をしてまとまってまおりますが、ある時期こまややそういう印象を与えかねないような発言といいますか、言葉も何かあったんじゃないかと思うのです。  この点を運輸省としては明確にひとつこの機会に認識をしておいていただきたいのですが、その点についてはいかがでしょう。
  110. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいま委員御指摘の小浜リゾート線というのでしょうか、これにつきまして、地元の方々から要望があることは私ども承知しております。つい最近も、整備促進について私どもの方に御要望にお見えになった経緯もございます。  いずれにしましても、地域開発という点でいろいろな観点からいろいろな御意見があるんだろうというふうに私も承知しておりますし、それぞれに重要性を持っているだろうというふうに思っておりますが、ただいま委員御指摘の点につきましては、やはり最終的には知事さんと申しますか、県当局の御判断というものもあろうかと思いますので、先ほど来申し上げておりますように、県との間の調整の中でそのような考え方も十分整理していきたいというふうに考えております。
  111. 辻一彦

    ○辻分科員 私も小浜は出身地ですからね、百年来の、そういう父祖以来の願いをやはり実現はさせたい、こう思っておりますから、このことはひとつ申し上げておきます。  それから、そういう地元調整、そしてこのルートの調査が必要ということなんでしょうが、ボーリングであるとかそういうのをいつごろからどういうところで、大体どれくらいやるのか。今度の予算案の中に、整備費二十億円が十億増額になって三十億になった。その説明を見ると、ルート未公表地域の調査にこういう経費を充てる、こうあるのですが、この若狭ルート、いわゆる小浜という、そういうルートについて調査しなくちゃいかぬでしょう。これはどういう調査をするのか、いつごろどれくらいやるのか、この点についていかがですか。
  112. 秦野裕

    ○秦野政府委員 北陸新幹線につきましては、これはもう委員も御承知のとおりでございますが、従来から福井県におきまして、地質調査を行うためのいわゆるボーリング調査ですとか、弾性波の探査、あるいは航測図、いわゆる航空写真を使いました航測図化などの調査をこれまでも進めてきたわけでございます。  今後の進め方でございますけれども、先ほど来申し上げておりますように、関係地方公共団体の方から御意見を伺いまして、かつ関係省庁と十分協議をいたしまして、地元調整が整ったということをある程度私どもとして認識をさせていただいた上で調査の推進を図っていきたいというふうに考えておりまして、今後精力的に努力をしていきたいというふうに思います。
  113. 辻一彦

    ○辻分科員 そうすると、その調査のボーリング等を始める時期というのは、地元調整が終わらないと手にかけないのですか。あるいは、そういう地元調整といいますか、いろいろな協議の段階に、この線は調査をした結果こういうものであるというものを用意をしてやって論議をするのと、この二つがありますね。どちらなんですか。
  114. 秦野裕

    ○秦野政府委員 調査もいろいろ種類があるわけでございまして、いわゆるルートがかなり具体化しないとできない調査もございましょうし、また、ルートがある程度のところで調査できるというもの、いろいろな種類があろうと思います。したがいまして、その性質に応じて適宜選択をしつつやっていくということになるだろうと思いますが、やはり基本的なルート公表に至りますための過程としては、先ほど来のいわゆる地元における調整と申しますか、ある程度の合意というものの心証の得られた段階でルート公表というものは行われるべきではないかというふうに考えております。
  115. 辻一彦

    ○辻分科員 再度伺いますが、ボーリングをやったりするのは調整がある程度心証的に進まないとできないということですか。そのために、そういう協議をするために一定の調査をやる。その一定の調査をやるそういうものは、どういう調査をやるのか、あるいはそれはいつごろやるのか、それはいかがですか。
  116. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ちょっと具体的になかなか御説明しにくうございますが、要するに、現在までもいろいろ調査を既にやっておるわけでございまして、ボーリング調査を含めてそういう意味での延長線上の調査、そういうものはもちろん今後とも一部行われるということでございますけれども、最終的にルート公表に至ります段階におきましては、そこまでの過程においては、地元調整を前提にした、認識が得られた上での調査というものを経た上で最終的なルート公表に至るというふうに理解しております。したがって、同じような調査でも、ちょっと事柄として、最終的なルート公表に至りますまでの調査とそれ以前の一般的な調査というのはちょっと違うのではないかというふうには思っております。
  117. 辻一彦

    ○辻分科員 じゃ、端的に言ってボーリング調査は近く行う考えはあるのですか。それはいつごろを考えておるのですか。
  118. 秦野裕

    ○秦野政府委員 これは先ほどの繰り返しになりますけれども、例えば敦賀の周辺というような場合、場所によってもいろいろ違ってくると思います。現在既にやっておるような調査は今後とも継続してやっていくつもりでございまして、したがって、今先生、いつからボーリングをやるかというお尋ねであるとすれば、これは引き続いて従来と同じような方向でやっていくということでございます。
  119. 辻一彦

    ○辻分科員 非常に慎重な御発言ですが、閣議決定の路線には、長野、どこどことか言って、小浜付近、こう言っているんですね。小浜付近のボーリングを近くやる考えはあるんですか。それはいかがですか。
  120. 秦野裕

    ○秦野政府委員 現時点ではまだそこまでに至っておりません。
  121. 辻一彦

    ○辻分科員 どの段階でどういう調査をするかということはそれぞれ難しい問題があろうとは思いますが、とにかく十億の上積みをした中身は未ルート公表地区を公表するための調査、こういうふうにして規定づけられているわけですから、ぜひひとつこれを有効に活用して、言われた小浜近辺の調査に早期にかかっていただきたい。このことを強く大臣、局長に要望しておきます。  最後に、もうこれで終わりますが、さっき通産省から説明がありましたように、世界最大の千二百万キロワットの基地、福井県の若狭地方は、恐らく十五のうちの一つも要らないと思うのですね、電力としては。全部関西経済圏に電力を提供している。いろいろな苦労をしながらやっている。その小浜線がまだ電化をされていない。これは、世界一の発電力を持ちながらまだディーゼルが走っているということもまことに理解しがたいことなので、この点についてもひとつぜひ検討していただきたい。このことを申し上げて、一言伺って、終わりたいと思います。
  122. 秦野裕

    ○秦野政府委員 電化につきましては、基本的には輸送需要ですとかあるいは採算性等とかいうことを考えながら、この場合でいえばJRの方で御判断いただくべきことだと思いますけれども、先生御指摘の小浜線につきましては、かなり工事費が高くなるということ、それから利用状況そのものが若干減少ぎみであるということで、JR西日本としては現在のところは電化の計画はないというふうに聞いておりますけれども、将来、十分輸送需要等をにらんでよく検討するように指導したいと思います。
  123. 辻一彦

    ○辻分科員 じゃ、終わります。
  124. 東祥三

    ○東主査 これにて辻一彦君の質疑は終了いたしました。  この際、暫時休憩いたします。     午前十一時四十三分休憩      ――――◇―――――     午後三時四分開議
  125. 東祥三

    ○東主査 休憩前に引き続き会議を開きます。  郵政省所管について、政府から説明を聴取いたします。日笠郵政大臣。
  126. 日笠勝之

    ○日笠国務大臣 委員の皆様には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして、格別の御指導をいただき、心から御礼申し上げます。  郵政省所管各会計の平成六年度予算案につきまして、御説明申し上げます。  まず、一般会計でありますが、歳出予定額は四百二十五億円で、平成五年度当初予算額に対し十億円の増加となっております。この歳出予定額における重要施策について御説明申し上げます。  まず、国土の均衡ある発展を図るため、電気通信格差是正事業等公共投資による情報通信基盤の一整備を推進することとしております。  また、国民一人一人が豊かさとゆとりを実感できる社会の実現に資するため、電気通信モニター制度の創設、映像ソフトの充実等を図るとともに、電波利用料を財源とした電波利用環境の整備を行うこととしております。  国際面では、短波による国際放送の充実による国際相互理解の推進、国際電気通信連合京都全権委員会議の開催等による国際協調の推進などの対外政策を展開することにより、国際社会に貢献してまいりたいと考えております。  また、二十一世紀の高度情報社会を築く情報通信技術開発を推進するため、電気通信フロンティア、宇宙通信技術及び地球環境保全のための計測技術の研究開発などを行うとともに、急増する電波利用に対応するため、新たな周波数資源の開発を推進することとしております。  次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は七兆一千三百三十六億円で、平成五年度当初予算額に対し二千二百七十一億円の増加となっておりますが、いわゆる通り抜けと言われております収入印紙等六印紙に係る業務外収入・支出分を除きますと、歳入歳出とも予定額は四兆六千四百七十五億円で、平成五年度当初予算額に対し二千七百九十四億円の増加となっております。  この歳出予定額における重要施策について御説明申し上げます。  まず、郵便事業では、二万四千の郵便ネットワークを最大限に活用して、お客様ニーズに対応した郵便サービスの提供と効率的な事業運営の推進を図ることとしております。  郵便貯金事業では、ゆうゆうローンの改善などにより、国民一人一人の生活を重視した社会づくりへの郵便貯金の積極的かつ的確な対応を図ることとしております。  簡易生命保険事業では、終身年金保険の改善などにより、長寿福祉社会の実現と金融自由化への適切な対応を図るための簡易保険事業の積極的な展開を図ることとしております。  また、郵政事業共通の施策としては、引き続き地域の情報拠点としての郵便局のネットワークの高度化を推進するとともに、労働力市場の変化に的確に対応した人的基盤の強化、郵便局舎の整備と機械化、システム化の推進、郵政事業の国際化への的確な対応と国際社会への貢献等に必要な経費を計上しております。  次に、郵便貯金特別会計でありますが、一般勘定の歳入予定額は十二兆七千九百四十九億円で、平成五年度当初予算額に対し一千百八十億円の増加となっており、歳出予定額は十兆九百三十五億円で、平成五年度当初予算額に対し六百一億円の増加となっております。  また、金融自由化対策特別勘定におきましては、歳入予定額は六兆四千百六十億円で、平成五年度当初予算額に対し四千二百七十九億円の増加となっており、歳出予定額は六兆四千百十七億円で、平成五年度当初予算額に対し四千二百九十九億円の増加となっております。  次に、簡易生命保険特別会計でありますが、歳入予定額は十七兆一千百二十八億円で、平成五年度当初予算額に対し一兆八千七百十二億円の増加となっており、歳出予定額は十兆五千七億円で、平成五年度当初予算額に対し二兆六百四十二億円の増加となっております。  以上をもちまして、郵政省所管各会計の平成六年度予算案の概略につきまして、御説明を終わらせていただきます。  何とぞよろしく御審議のほど、お願いを申し上げます。
  127. 東祥三

    ○東主査 以上をもちまして郵政省所管についての説明は終わりました。
  128. 東祥三

    ○東主査 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。東中光雄君。
  129. 東中光雄

    ○東中分科員 郵便関係職員の完全週休二日制の実施ということで、昨年の三月二十一日から勤務時間、新しい勤務体制というか、ニュー夜勤の体制ということになったわけでありますが、その際、勤務シフトは実施後半年で見直すということを言われておったようであります。相当大きな、特にニュー夜勤、夜勤体制ではいろいろ問題があったと思うのですが、見直しを実施された、どういうことをされたかお伺いしておきたいと思います。
  130. 新井忠之

    ○新井政府委員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、平成五年の三月から郵便関係職員に完全週休二日制を実施するに当たりまして、必要となる要員を生み出すということで、従来の十六時間勤務というものを廃止いたしまして、新夜勤、新しい夜勤という勤務形態を創設したところでございます。  今先生御指摘ございましたように、六カ月後にそれを見直すということで、その後約六カ月間の運用実態を踏まえまして検討をしたわけでございます。先生も御案内のように、当初このニュー夜勤、新夜勤につきましては、二時間の勤務解放時間というものを設けることにしておりましたけれども、今申し上げました運用実態を踏まえまして、さらに三十分の休息時間をこれに合わせて、最大二時間半休めるような措置をとったところでございます。
  131. 東中光雄

    ○東中分科員 従来の十六勤でいけば、深夜の間三時間のいわゆる特例休息があったわけであります。だから、勤務時間十六時間であっても、その間の特例休息で深夜に三時間休めたわけですね。休めたというのは、仮眠をとることができたわけであります。  ところが、ニュー夜勤では、いわゆる中断で、勤務時間が終わって次の勤務時間が始まるまでの間二時間、例えば午後の十一時に終わって、そして勤務時間外になっちゃって、そして午前一時から次の時間が始まる。これは中の二時間は中断であって、勤務時間にはならないということですね。だから、四時間、十時間であろうと、八時間、六時間であろうと、十四勤ということになっておっても、間に二時間、勤務時間外の全く拘束されないということになっておって、実際上は、夜中ですから完全に拘束されているわけですね。だって、外へ出ていったってどうもしようがないのですから。その間は自由だといいながら、職場におらなきゃならない。そのときは、二時間というと休めないのですね、完全に拘束から解放されたことになっておって、事実上は動かない。  それで、今度は三十分の休憩時間をそれにくっつける。これは変な話なんですね。二時間中断しているときに、今度は次に始まるときか終わるときか、どっちにしても休息時間を三十分持ってくるというだけのことなので。十六勤の場合、十六時間だが三時間途中で深夜に休む、仮眠をとるということが健康上非常に必要なんですね。全くの徹夜やったら、大概明くる日参りますわな。二時間半なら二時間半ぐっすり眠れるということがあれば、これはもうそれなりの苦労はあっても健康は一応保たれるという状態が今までずっと続いておった。それを今度、時短ということで、実は勤務時間は短縮したけれども、休憩時間を、特例休息時間なるものを、いえば三時間外してしまったということになるわけですから、時短じゃなくて、形式的時短で、実質的には労働時間延長、しかも深夜の休憩時間がなくなる、こういうことになっておったんですね。  そういう点でいいますと、その結果が、ここに郵産労の六月一日付の機関紙があるのですが、これを見ますと、このニュー夜勤制度になってから一年余りの間に、職場で在職中死亡した人が九人もいる。そして職場で突然亡くなっているという状態が、一九九三年の七月に東京中郵で五十二歳の人が突然亡くなっている。それから一九九三年の十一月に名古屋集中局で四十八歳の方が亡くなった。この人は仮眠中に突然大きないびきをかいて、そしてその状態で亡くなっているのですね。あるいは九四年になって二月に東京小包で五十七歳の人が突然死している。九四年三月には東京中郵で五十五歳の人が突然死している。心不全などの突然死ということですが、これは本当に異常ですね。  それはそうだと思うのですよ。ずっと二日にわたって、十四勤だといっても事実上仮眠ができないということになるので、三十分休息時間をふやしたというだけでは、中断時間二時間というのが、全くの勤務時間外でありながら勤務時間と同じような拘束をされている。二時間ではそこから外へ出ようがないのですから。その点改めなきゃいかぬのじゃないかという気がするのですが、大臣、どうでしょう。これは、夜寝るというのは人間の本来の姿だと思うので、どうでしょう。
  132. 新井忠之

    ○新井政府委員 郵便業務運行にかかわる御質問でございますので、私から若干御説明を申し上げたいと思います。  先生御指摘ございました二時間の勤務解放時間でございますけれども、これはあくまでも拘束時間ではなくて職員の自由にゆだねる時間ということでございまして、例えば、この時間に仮眠をとりたいというような人のために、宿直室を仮眠施設として使用させるというようなことも実は考えて実施しておるわけでございます。  もともとこの十六時間勤務を廃止して新しい勤務形態を設けたというのは、一つは、郵便物の送達速度を確保するために郵便輸送の拠点局を中心に深夜帯における郵便物の処理作業が必要不可欠であるという中で、この十六時間勤務というのが大変実働率の低い、いわば効率の上がらない勤務形態であったわけでございます。そういったことから、私どもこの新しい夜勤制度を設けまして、先ほど申し上げました、当初二時間の勤務解放時間をさらに三十分の休息時間と合わせて最大二時間半休めるように措置したところでございまして、これをさらに拡大することは、夜間帯における郵便業務運行を確保する上で大変困難というふうに考えております。  なお、新しい夜勤の創設によりまして、先ほど先生からもお話ございました完全週休二日制の実施と、それから職員から大変強い希望のございました非番日の暦日付与とか、あるいは夜勤労働の軽減など、こういった労働条件総体として改善が図られたもの、このように私ども認識しているところでございます。
  133. 東中光雄

    ○東中分科員 今言われたことについて、私申し上げておきたいのですが、あなたの言われている言葉じりをとらえるわけじゃありませんが、中の二時間は勤務解放時間と言われましたね。その感覚がいかぬと私は言っているのですよ。  真夜中の、深夜ですよ。要するに、午前零時から三時まで、あるいは十一時から、そういう時間帯で、二時間。今まで勤務しておった、それで二時間おいてすぐ次の勤務になる、その間が勤務解放時間だという考え方が、これはもうとんでもないことですよ。生身の人間でしょう。解放なんて、解放でも何でもないです、あんなものは。勤務時間外にしておるわけです。その勤務時間外にする時間がわずか二時間で、しかも深夜である。その深夜の二時間というのは使いようがないじゃないですか。寝るのだったら寝れるように仮眠室を預けてある。仕事をやっておって、次の仕事が始まるまでの間の二時間で、はい、休みなさいといって、休めますか。現状を私も見に行きましたよ。そんなもの、眠られやせぬですよ。それで、それだけだったら起きなければいかぬでしょう。それじゃ、それは全然解放じゃないのです。それは勤務時間外だから、おまえ、勝手にしたらいい、そんなのは当たり前です。夜中にそういう時間を勤務時間外としてあけても、それは解放でも何でもないのです。  問題は、深夜の仕事だから、深夜やる必要がある仕事だから、それをやるについては、今度は深夜に応じたような勤務時間の中の体制を、労働力が保持できるような、そういう体制をつくらなければいかぬということなのですよ。それから、前の特例休息という、まあどういう言葉を使ってもいいのだけれども、勤務時間の中で休むという体制というのは、これはそれなりの知恵だったわけですな。だからこそ、健康を保ってきた。ところが、これが変わったことによって、ずっと異常な状態が起こっているじゃありませんか。だから、深夜にやることの必要な仕事 深夜に仕事をやるについては、それに応じたような勤務時間体制というものを、休憩、休息体制というものをとらなければいかぬということを言っているのです。  あの中の二時間というのは、解放なんということをよく言えるな。勤務解放時間なんてよく言えるな。勤務解放でも何でもない。勤務と関係ないのです。その勤務と全く関係のない時間を夜中に置いた。しかも、二時間という時間で置いたということでは、これはどうもこうもならぬじゃないですか。事実上は拘束している。だから、仮眠所をつくるということになるのでしょう。食事に行こうといったって、外に出たって食べるものがない。休まりようがないじゃないですか。そういう勤務体系がいかぬと言っているのだからね。医者とか看護婦さんとか、深夜やらなければいかぬ人、これはもう人間相手ですからね。だから、それはそれに応じるように。それでも大変問題が起こっていますよ。これは物を相手でしょう。だから、そのときに、いわゆる解放時間だから、勤務解放時間だからというような、そういう感覚じゃ、それはどうにもならぬです。だから、もっと人間の体を尊重するような休憩とか休息時間とかいうのをやるべきじゃないか。  この前のときに、これは去年の六月三日ですか、当時の郵政大臣小泉純一郎さん、「本来人間というのは夜休むものだと思うのです。」こう言っている。なかなかおもしろいことを言っているなと思って、「郵政省だろうが労働省だろうが、あるいは病院だろうが、早起きは三文の徳という言葉がありますけれども、早寝しないと早起きできない。人間の健康を考えても、何千年の昔から夜は休むもの、それを働くというのは、とこかで必ず何らかのマイナスが起こってくる。そういう点も十分配慮しまして、夜勤体制というのは、」「配慮しなければならない」と思います。とっさかどうか知りませんけれども、なかなかいいことを言っているでしょう。  本当にそうですよ。そんなもの、夜中に勤務解放時間だといって、十一時だ、はい、おまえの勤務は終わり、それで明くる日は、その次は一時、そんなことで二時間勤務解放だなんといって、そんなもの、もたないですよ。だから、もういっぱい故障が起こっているのですよ。いろいろなものが出ている。これは、大臣、やはり人間は機械じゃありませんから、十一時に切って二時間休ませておいて一時から動かして、そんなものじゃないですよ。夜中はどうしても必要だというのだったら、その体制をとってやっていくというふうにすべきだと思いますが、どうでしょうか。
  134. 日笠勝之

    ○日笠国務大臣 昨年の三月に関係労働組合との合意ができまして、今の新夜勤制度が創設されたと聞いております。その後、運用実態を踏まえまして、先ほど局長からも御報告いたしましたが、三十分間の有給による休息時間を措置をしたわけでございます。  これは、私、先ほどからの御議論をお聞きしておりまして、確かに、人間、朝はあした星でしょうか、朝太陽とともに起きて夜は太陽が沈むとともに休むというのが人間のリズムかもしれません。しかし、先生も御承知のとおり、今郵便事業というのは送達速度が問題になっておるわけでございまして、拠点局を中心にそういうような作業が行われていることは、ぜひ御理解いただきたいと思いますし、今後そういう郵便局の中における環境整備、休息する部屋とかそういうものについては、積極的に取り組んでまいりたいと思います。  やはり、勤務体制と健康が一体どういう関係があるのか、連関関係があるのか、こういうものも今後さらに調査しなければならないと思います。逓信病院、診療所、合わせて六十一カ所ございますので、職員の健康の予防というものもあわせて、これらについても積極的に取り組まなければならないだろう、こういうふうに今先生のお話を聞きながら思っております。  ちなみに、郵政職員三十万人いますけれども、一人当たり一年間、病欠で休まれるのが二・二日ということで、よその官庁の職員の方より病欠で休む日数が若干多いようでございますから、そういうようなところも、勤務体制と健康ということについて、これからも積極的に検討をさせていただきたい、かように思っております。
  135. 東中光雄

    ○東中分科員 この勤務体制になって、新夜勤従事者で在職死亡者が、四都県、要するに、東京、大阪それから名古屋、もう一つどこですか、とにかくそこで在職死亡者が九人になっている。そのうちの四人が、先ほど言いましたように五十歳前後、五十歳代の人、これは職場で突然亡くなっている。これはもう異常ですよ。そんなに緊急の事務処理、何の事務処理であろうとそのための体制をとればいいのです。夜中にやるという、必要だったら、必要でないとは言っていません、それはそういう体制をとったらいいのです。しかし、こういうふうな死亡者が出る、時短だということで措置された結果が、在職死亡者がふえるとか、突然死が出てくる。この職場でですよ、何十万の中での四人とかというのじゃなくて。この関係の新夜勤者の中でそういうふうに出ているということは、私は何としても異常だと思いますので、日本は、過労死が国際語になるぐらいに過労死という問題があります。ここで起こっているニュー夜勤というのは、しかも役所ですからね。これは余りにもちょっとひどいのじゃないか。  だから、もう少し休息時間、休憩時間をふやすとか、動かせるとか、要するにまとまって寝れる時間をやれば、徹夜国会をやるときに、延会手続をとったら、やはりどっと五時間なり飛ばしますよ。一時間でやったら、すぐまた次の処置をとります。これは毎日の勤務体系がこうなっているのだからね。やはり、これは現実に起こっている結果からいって、そしていろいろな関係者の声を聞いておりますと、明けの日になっても昼眠れないというのですね。異常になっておるから、眠りたいのに眠れない。それから、昼間は寝てもすぐ、じき目が覚めるとか、寝ても起きても何かこう、ぼうっとしているような感じが続くとか、明けの日だけではなしに、その次の日もどうもこうもならぬとかいうような声がいろいろ出ています。そういう点はひとつぜひ、夜勤が異常なんだということで、しかも連勤になっていく状態での夜勤ですから、ぜひ考えてほしいということを申し上げたいと思います。  それで次、ちょっと時間がありませんので。郵政省の職場で今、労働組合が、全郵政と全逓と郵産労という三組合があります。郵産労は一番小さい組合には違いありませんが、この組合間で郵政省として特に差別をしているというようなことはないのでしょうね。
  136. 加藤豊太郎

    ○加藤説明員 組合員に対して、その組合が違うということで省側から差別するということはあってはならないことでありますし、また、そういうことはないと私ども思っております。
  137. 東中光雄

    ○東中分科員 そうあってはならぬことだと私も思うのです。ところが、その組合間で、三つの組合がある職場で組合事務所とか組合の掲示板とかいうことについていいますと、非常に差別されているなというふうに私としては感ぜざるを得ないのが起こってきているのです。  例えば、大阪の此花郵便局ですが、これは私の選挙区の中の郵便局なんですけれども、郵産労の組合員が二十八人です。全逓の組合員が九人です。それから、全郵政の組合員が五十三人。それで、解放研という、これは労働組合じゃありませんが、それが十人、こうなっているのですが、その郵産労には事務所がどうしても与えられない。これは大分前から要求しているのですけれども、どうしても与えられないという状態になっています。  神戸港郵便局では、郵産労が百二十五人の過半数を占める職場における組合です。全逓の約三倍。だから、三六協定を結ぶということになったら、この郵産労がやる。ところがこれ、組合事務所が、ずっと要求しているのだけれども与えられない。  此花の場合は、私、現場を見に行ってきました。そしたら、これはやろうと思ったら十分できるようになっておるのですよ。例えば衛生室というのがあるのですね。この衛生室というのは何かなと思ったら、月二回ですか、お医者さんが回ってくるのですね。それで何時間かちょっと診察するだけなんです。その隣は宿直室なんで、昼はあいていますから、その隣を使ったら衛生室はすぐあけられるわけです。それをなぜ提供しないんだろうなと思うのですね、場所がないんだと言うけれども。  もともと、ここが三十八年にできたときは、図書室が結局全逓の事務所にされました。それから、全郵政の事務所は理髪室。これも週一回ぐらい理髪師が来るところを何でその部屋を提供したのだという関係があるのですね。解放研というのにも、これも倉庫を提供しているのですよ、労働組合でないのに。郵産労についてはどうしてもやられない。二十八人で、全逓の九名よりも三倍ですね。これは差別と言わざるを得ないと思うのですが、どうでしょう。
  138. 加藤豊太郎

    ○加藤説明員 今組合事務室についてお話があったわけでございますけれども、組合事務所につきましては、あくまでもそれを貸与するかどうかを判断するのは当該局長にゆだねられておるわけですが、その当該局長が業務支障の有無だとか、局舎事情を総合的に勘案して使用を許可するかどうかを判断するというふうな仕掛けになっておるわけです。  具体的に今御指摘のありましたところの、まず此花郵便局についてですけれども、全逓に組合事務室を供与したのが昭和四十年、それから全郵政には昭和四十五年ということでありまして、また解放研のお話がありましたけれども、解放研に貸与したのが五十七年でございます。郵産労の結成は昭和六十二年であるわけですが、そのころにはもう局舎のスペースの余裕がなくなっておるというふうなことでございます。  そこで、先ほど衛生室のお話がありましたけれども、この衛生室は、我々医務室と言っておりますけれども、労働安全衛生規則等に基づいて設置しているものでありまして、健康診断だとか健康相談だとか急病人の介護等に利用しておるものでありまして、病人用のベッドなんか置いてある、患者用のベッドなんか置いてあるというふうなことから、それに使わなければならないというふうなことから、今のところではぎりぎりのスペースとしてそれを確保せざるを得ないというふうなことから、今現在局舎スペースの余裕がないということで貸与できないという事情にございます。  それから、神戸港についてお話があったわけでありますけれども、全逓に組合事務室を使用許可したのが昭和四十三年でありますけれども、郵産労の結成が昭和五十九年ということで、その時点では現在の局舎のスペースの余裕がないというふうなことから貸与しておらないということでございまして、やむを得ないことではないかというふうに思っております。
  139. 東中光雄

    ○東中分科員 あなた、何を言っているんだよ。僕はこの間見に行ったんだよ。まるっきりあいているんですよ。月一回か二回来るだけなんです。それはベッドを置いてあるよ。ベッドを置いてあるけれども、空っぽのベッドです。何も使ってないです。解放研というのは、これは労働組合じゃないでしょう。部落研というのをつくった。しかし、提供しなかった。それで解放研なら、部落解放同盟系の要求したものについてはいまだに提供しているのですね。十人いるかいないかです。場所がないんじゃないのですよ。  局長の権限だということで、局長の言っているのは、これは、差別はしません。しかし、当局は他労組と同じ条件ですべきだけれども、現時点では局舎狭隘のため出せない。これはあなたが今言ったとおりのことを言っておるのです。だから、これは差別じゃないと。不公平、公平でないことは認めるけれども、差別でありませんと。法律上禁止されている差別ということだけは回避しているけれども、不公平だということは認めているのだ。  そして、労働組合間で差別的な扱いをしたらいかぬということを何で、前は図書室と言っておった部分もちゃんとあけた、理髪室もあけた。それで今度は衛生室ですか医務室か、衛生室とか言ってましたかね、それは月一回か二回しが来ないです。隣、また宿直室は昼はあいていますから、やろうと思えばできるのですよ。そういう意識が非常に問題だということを言っておきます。  もう時間ですからやむを得ないですが、もう一つだけ、ちょっと済みません。  郵便局で赤電話がずっと置いてあるのですね。私、近畿で調べました。そしたら、近畿郵政局管内で二千五百四十二局が赤電話を置いてあるのですね。これは普通局のほとんどです。それから特定郵便局は全部ですね。  それで、全部で赤電話が二千五百七十四台置いてあります。此花なんか二台置いてあるわけですね。ところが、赤電話というのはダイヤルですね。だから、ポケベルでかけようと思ってもかけられない。それからカードじゃだめだ。国際電話はいけない。こういうことなんです。来るというのですよ。此花でも、外人が近ごろふえていますから、来るんですわ。ところが、赤電話じゃどうもならぬわけですね。だから、こんなのは、もう新幹線の駅行ったらいっぱい並んでますがな、国際通話ができるカード併用の公衆電話が。なぜやらないのかな。それは、NTTの関係だと思います。しかし、NTTと同じ郵政省の管内ですよ。なぜ郵便局だけ赤電話にするのか。青が当たり前になっている、青というか緑が当たり前になっています。これはもう非常に困っているんだな。使用量が少ないからというけれども、こんなもの使われへんわけですから、だからその点は、これは早急に改善すべきです。
  140. 日笠勝之

    ○日笠国務大臣 郵便局内における赤電話につきましては、委員御指摘のように、カード化の時代でございますし、今年度中にカード化をNTTは完了する、こう聞いておりますので、その方向で調整をしてまいりたいと思います。
  141. 東中光雄

    ○東中分科員 どうも済みません。
  142. 東祥三

    ○東主査 これにて東中光雄君の質疑は終了いたしました。  次に、後藤茂君。
  143. 後藤茂

    ○後藤分科員 まず最初に、日笠郵政大臣にお伺いをしたいと思うのですが、私は昨年の分科会でも、時の小泉郵政大臣に、いわゆる郵便あるいは切手のことについてどういうようにお考えであるかということをお尋ねをいたしました。そのときに、ちょうどロンドンに留学しておるころ肉親から手紙が来る、そこに心の通いといいますか、ぬくもりを感じて、そして胸がうずいた、こういうようなお答えがございました。全国の収集家から、切手あるいは手紙、こういうものに対する大臣の思いというものが伝わって大変喜んだ、こういう話が伝わってまいりました。ぜひ手紙の文化あるいは郵便文化、こういうものを世界にもメッセージを送っていきたい、私もその思いで大分前から切手収集を楽しんでいる一人であります。  単に額面の表示をして、五十円とか八十円という記号をつけたシールを張っておけばいいということではなくて、いろいろなデザインであるとかいろいろな意匠を凝らしていくというのは、やはり小さな外交官というように言われているようなこの切手に対しましては、ぜひひとつ郵政省としても、とりわけ大臣、この問題に対しての関心を私は高めていただきたいな、こう思っているものですから、冒頭、想定問答集の方じゃなしに、ひとつ大臣の気持ちを率直に聞かせていただきたいと思います。
  144. 日笠勝之

    ○日笠国務大臣 四月二十八日に郵政大臣に就任をさせていただきまして、大臣室に入りました。そのときに、通信衛星とか通信放送、いわゆるサテライト、これは模型はあったのですね。それから、昔の、明治時代の初期でしょうか、ポストですね、木造の恐らくポストのミニチュアのがありました。切手がないじゃないか、たしか年間五十億枚ぐらい発行しておる切手が全然見当たらない。私も昔は切手少年でございましたから、全国、郵便事業だけに携わる職員が十万人ぐらい、十四万人ですかいらっしゃるように聞いておりますが、大臣室にこの切手がないということは、いかさまどんなものだろうか。  切手は、もう先生のよく御承知のとおり、一八七一年、日本で初めて竜文切手四種類が発行された非常に歴史のある省庁でもございますので、切手を何とか大臣室に飾るべきであるということで、実は先日、逓信総合博物館から、一八七一年に発行いたしました竜文切手四種類、四十八文と百文、二百文、五百文ですか、先生の方が詳しいですね、それを額に入れまして机の上に置きました。これを契機に、諸外国からいろいろな方々がいらっしゃいますが、それを、おっしゃった小さな外交官、その日本初の竜文切手からいろいろな話題を展開して親善を深めていきたいな、かように考えておるわけでございます。  考えたら、切手というのは、そのきれいなデザイン、小さな外交官、方寸の芸術品とも言われておりますけれども、一たん使った後も、あの古切手、使用済み切手を集めて、いろいろなまた諸外国へNGOの皆さんが援助されておる資源といいましょうか、糧にもなっておるようでございます。  そういう意味では、切手に対する思い入れば、後藤先生も大変造詣が深いと聞いておりますが、ぜひ勉強させていただきたい、かように思っております。
  145. 後藤茂

    ○後藤分科員 郵政省のルーツは切手発行から始まっているんですから、今大臣が大臣室にそういうようにするということは大変いいことだと思うのです。  たかが切手、されど切手ということをよく言われますけれども、切手を勝手に集めている者のために郵政業務の関心をそこに求めていくということはいかがなものかというのはあるかわからない。しかし、人間というのは、高じていく者もいれば、また道楽になる者もいるかわかりませんけれども、コレクションというか収集ということが世界の文化、歴史を育てていった大きな原動力だと思うのです。工芸品なりあるいは美術品なりあるいは遺跡なり、いろいろなものがすべて一人の収集家あるいは一人の考古学者によって伝えられてくる。もし人間に収集癖がなければ、こういう伝統文化だとかあるいは芸術作品だとかというものは雲散霧消してしまっていると思うのですね。  そういう意味で、今言われたように、消印のついた切手を集めていくとか、あるいは新しい切手に対して興味を持ちながら、そのことからまた世界の切手に興味を持つ、そしてその異文化に深い思いを持つようになる。それが私は平和の大きな友情を温めていくことになるだろうと思いますので、ぜひひとつそういう観点から、大臣として切手発行に対しましては強い関心を寄せていただきたいということを冒頭申し上げておきたいと思います。  一昨年の十一月ですが、新しい通常切手、普適切手、この新しいデザインで発行されました。そのときに、私は十年以上前から、日本の通常切手、普適切手というものはもうデザインがめちゃくちゃなんですよね、何でこんなめちゃくちゃなものをやっているんだ、画一性、統一性、しかもそのデザインについてもまことに情けないようなデザインで今日まで来ておる、これをぜひ統一のシリーズにしていったらどうかということをよく言っておったのですけれども、いや、時間がない、金がかかる、いろいろな理屈をつけてやらなかったのですけれども、一昨年やっと、四十一円と六十二円と七十二円の切手が出た。これがなかなかいいデザインだ。ところが、これはとまつちゃったわけですね。値上げに対応して、値上げをするまでその次出さない。  収集家は大変心配をいたしましたが、ことしに入りましてまた新しいデザインが出て、ここに一応私は入れてみたのですけれども、枠組みも天地だけにして、非常にデザインもすっきりしてきて、いいデザインになっております。統一性ができてきている。低額は昆虫で、中額というのか中心的なのが鳥、そして高額が花という形になってきているわけです。  ただ、一つ不便なのは、四十一円の切手は持っている。しかし、それはまだ大分ある。九円の切手を一体どうしていくのか。まあ、古い切手を使えばいいのでしょうけれども、こういうことに対してももう少しきめ細かなサービスを考えてやったらどうだろうかということが一つ。  それから、調べてみますと、外国郵便、今は国際郵便と言っておりますけれども、外国郵便ではアジア、グアム等が九十円、オセアニア、北中米、ヨーロッパ、旧ソ連圏が百十円、南米、アフリカが百三十円、また、はがき各国七十円、こういうふうにあるのですけれども、この中で、九十円と百三十円は新しい通常切手で使えるわけなんです。ところが、ほかのところはこれが使えないのですよね。外国の収集家なんかからも、最近、通常切手が新しくなったということに大変好感を寄せているわけですけれども、外国郵便についても、船便のはがき六十円から、さらに百十円、あるいは七十円等も、あるいは国際郵便全部を国際郵使用の新シリーズを考えていってもいいのではないか、こういうふうに考えるわけですけれども、いかがでございましょう。これは郵務局長、お答えください。
  146. 新井忠之

    ○新井政府委員 先生、今お話ございました普適切手につきましては、実は平成四年度に普適切手に関する研究会というものを開催いたしまして、これは部外の有識者の先生方に集まっていただきまして、いろいろ御意見を伺いました。その中で、基本方針を決定いたしまして、それで今回の料金改定後の新しい切手につきましても、この普適切手の基本方針に基づいて作製、発行してまいったわけでございます。日本の自然というのを統一テーマにいたしまして、比較的低い額の券種につきましては昆虫、それから、主要券種と申しておりますけれども、五十円、八十円、九十円、百三十円、これにつきましては鳥、そして高額券種につきましては花、こういったテーマで、しかも文字、料額のデザイン、位置につきましても、すべて統一を図ったということでございます。  それで、四十一円のを五十円として使う際のその九円の差額の切手は、実は昆虫ということで発行しておるのですけれども、そういった形で、今後残った他の普適切手につきましてもデザイン等の見直しを図りながらこの基本方針にのっとって進めてまいりたい、こういうふうに考えております。  それから、先生御指摘いただきました、国際郵便料金に対応する普適切手でございますけれども、現在、新しいデザインの切手ということで、航空書状十グラムまでの第一地帯用の九十円と、それから第三地帯用の百三十円、これを発行しておるわけですが、七十円、百十円については新しいデザインではまだ発行いたしておりません。これは、現在発行すべく検討いたしております。  それから、国際郵便料金の全体を何かシリーズ的にどうかというお話もございましたけれども、私どもとしては、とりあえず利用度の高い料金に相当する切手をまず発行していきたい、こういうことで今取り組んでいるところでございます。
  147. 後藤茂

    ○後藤分科員 ひとつ、国際郵便の方もぜひ検討してください。  最近、私どものような年配の者は、なかなか外国へ手紙を出すのはおっくうでございますけれども、今若い人はたくさん外国にも友人を持って、外国へ観光に行ったときなんかに友達ができたのに出すとかいうことはありますから、手軽に窓口でそういうものが買えるように、そして手軽に出せるような、そういうことを考えていくべきだと思うのです。  普通の切手が新しいシリーズになっているわけですけれども、最近は平成切手シリーズだとか、そういうような名前もつけられるようになっておりまして、ただ、評判がいいからといって、これまた十年も二十年もこのままでやるということは私はおやめになった方がいいと思う。世界各国の通常切手というのは非常に配慮しているのですよ。そして、数年たちますとデザインを変えていくということをやるわけですから、そういうことに労を惜しまないでひとつ努力していく、これは注文をしておきたいと思います。  ゆうペーンであるとか、あるいはコイルであるとかいうことも使われて、これは大分利用されているのだと思いますけれども、ファミリーペーン、これはシールが入った形でやっているのですが、郵便局に行ってみますと、これを売るのはなかなか面倒なのか知りませんけれども、これを外してしまって、どうぞ御自由にシールの方はお持ち帰りくださいみたいにしているところもあるやに聞いているわけです。せっかくこういうファミリーペーンをつくっているのに、これが案外啓蒙宣伝されていないということがあるようですから、これにつきましても、ぜひひとつ考えていくべきではないかというように思うわけでございますけれども、この点はいかがでしょう。
  148. 新井忠之

    ○新井政府委員 先生御指摘いただきましたファミリーペーンでございますけれども、正式には、レターシールつき普適切手シートなどという非常にかた苦しい言葉を使っておりますが、これはことしの三月二十九日に発売したわけでございます。これにつきましては、全く新しい施策といいますか、初めての施策で、レターシールというものを、いわば手紙の封緘に使えるシールで、しかも切り離すことができますように一部目打ちをして、普適切手とあわせて発行したわけでございますが、今先生お話ございましたように、まだ周知が足りないということでありますと、私どもとしてせっかく発行した意味もございませんので、今後とも幅広く皆さんに知っていただくような努力をしてまいりたい、このように考えております。
  149. 後藤茂

    ○後藤分科員 やはり日本人はまだシールを張るということに対してなじんでない面があるだろうと思うのです。  そこで、先ほども国際郵便の方について言いましたけれども、むしろ国際郵便の切手の切手帳等を置いておくということの方が、これから需要が高まっていくのではないかというように考えるわけです。大体、航空便も船便も基本料金が九十円でしょう。その九十円を八枚ぐらい、それから第二や第三地帯あての加算額に加える二十円切手を加えての二十円八枚ぐらいで、八百八十円ぐらいのもので切手帳などを考えてみていったらどうだろうか、こういうことも考えておりますので、これはぜひまた検討しておいていただきたい、こういうように考えるわけであります。  そのことは要望として申し上げておきたいと思うのですけれども、最近趣味の多様化も進んでおりまして、切手に対する興味を持つ人々が少なくなってきているという面がある。何でも電話やファックスで処理してしまうという動き、傾向もあるわけでありますから、ジュニアの切手に対する興味を持つ、そのことによってまたその国の文化、世界の文化に関心を持っていくというような方向にさせていくためには、やはりジュニアの切手教室といいますか、あるいはジュニアの人々が切手に興味を持つようなことを、それぞれ郵便局あるいは郵政省の切手文通普及の観点からもぜひ留意をしていただきたい。ミニ切手展等も大変熱心に取り組んでいただいているようでありますけれども、こういうようなことに対して収集家をひとつ大いに活用してやっていただきたいなと思うわけでありますけれども、その点、郵務局長、いかがでしょうか。
  150. 新井忠之

    ○新井政府委員 先生お話ございましたように、近年、手紙離れ、あるいは趣味の多様化等によりまして、特にジュニア層の郵便離れが進んでいる、このようなことを言われておるところでございます。  切手収集趣味というのま、もう私から申すまでもなく、切手に描かれた題材等を通じて、発行されます国の自然、文化、産業等のそういった知識を豊かにするとともに、情操の涵養に資するとか、あるいは教育的、文化的にも大変意義があるとか、さらに国際理解の促進にも寄与する、こういうふうに私ども認識いたしております。従来から切手教室あるいはジュニア切手展、こういった展覧会、教室を開催する際、学校等にも参加を呼びかけるなどいたしまして、ジュニア層に対する郵趣の育成、振興、こういったものを図ってきたところでございます。  今年度は、ジュニア層を対象といたしまして、ちょうど記念切手が発行されて百年になりますので、記念切手発行百年記念ストックブックというものを発行する予定にいたしております。また、ジュニア層を対象とした切手クラブのようなものがつくれないかということで、こういったことも検討しておるところでございます。  いずれにいたしましても、こういった教室やクラブを進めるに当たって、郵趣関係団体等の意見も今後十分伺いながら、ジュニア層に対する郵趣の振興を一層推進してまいりたい、このように考えております。
  151. 後藤茂

    ○後藤分科員 この間、環境の日の、環境基本法が制定されまして、それに対応する切手が発行された。ユニークなデザインで、まあ評判のいい点と、必ずしも芳しくないという、これは仕方がないといたしましても、あれは切手発行計画の中には入ってなかったのですか。その点、一言。
  152. 新井忠之

    ○新井政府委員 当初入っておりませんでして、その後、環境の日が法律で制定されたということで追加したものでございます。
  153. 後藤茂

    ○後藤分科員 そういう機動性を持つようになったということは、私は高く評価するわけです。今まではそんなことが、世の中がどう変わろうとどうしようと、こう決めたもの以外には融通しないんだということだったわけですけれども。  そこで、一つお願いがあるのです。  昨年、ユネスコの世界遺産条約に基づきまして、法隆寺と国宝姫路城が、これはすばらしい建造物として文化遺産に登録をされました。それからまた自然遺産として、秋田から青森ですか、白神ブナ林、あの白神山地が地域指定、それから屋久島が指定されたわけです。ああいうのが昨年ユネスコで、これは大変なことなのです、日本も初めて文化遺産に指定、登録されたわけですから。ああいうときにすぐ、少なくとも四種のそれを記念する切手が出されるということがあっていいのではないかと思うのですけれども、そういうことは検討しませんでしたか。
  154. 日笠勝之

    ○日笠国務大臣 実は先生と同じ意見でございまして、私、大臣に就任してすぐ局長に、なぜあの世界遺産条約に登録された四件、できなかったのでしょうかと申し上げたら、計画があって、なかなか難しかったということでございます。いずれにいたしましても、シリーズ切手として発行できないか、今事務方に指示をしておるところでございますので、ぜひまた御支援をいただければ、かように思うわけでございます。  ただ、姫路城は、先生の御地元でございますが、過去、昭和二十六年三月に普適切手十四円で発行しております。それから、昭和三十九年に修復完成記念で、これは記念切手として発行しております。それから第一二次の国宝シリーズの第六集で、同じく姫路城は昭和四十四年に発行しておりまして、もし今度出せば四回目ということでございます。まあ世界遺産条約のリストに挙げられたということを記念してということならば、これは四種類の世界遺産、文化遺産、自然遺産、リストを記念したということで、シリーズで発行できるように鋭意、最大限前向きに取り組んでいくようにお願いしているところでございます。
  155. 後藤茂

    ○後藤分科員 地元だから申し上げるということじゃなしに、これは、ユネスコの指定というのは大変なことなのです。それで、法隆寺にいたしましても、今東京の国立博物館ですか、あそこで法隆寺展等もやっております。最近この法隆寺やあるいは姫路城や、あの白神山地だとか屋久島というのはまたちょっと別ですけれども、たくさん外国の方々も通ずるようになってきた。私たちも、ピサの斜塔にいたしましても、あるいは万里の長城等にいたしましても、そういう文化遺産に指定されているところというものは、やはりその近くへ行きますと必ず立ち寄っていく。ですから、何回か姫路城も出ております、法隆寺も、出ておりますけれども、世界文化遺産に登録指定されたということで、このシリーズとして、シリーズといいますか、記念をして出すというくらいのその感性があっていいだろうと私は思うのです。その点を郵務局長も、ひとつこういうことについてぜひ検討していきたいということで、どうでしょうか。
  156. 新井忠之

    ○新井政府委員 世界遺産を題材とした切手の発行につきましては、大臣から御答弁申し上げたように、現在検討中でございます。
  157. 後藤茂

    ○後藤分科員 今のは飛び入りでございますから、ぜひ検討していただくということで、お願いをしたいのです。  この最近のいろいろな切手発行を見ておりますと、日本で国際会議が非常によくなされる、それは私は大変歓迎すべきことだし、大変結構だと思うのです。しかし、どうも国際会議というのは、デザインにいたしましても、それから特に対象が限られてきたりということでありますから、こういう国際会議の記念切手というものは、少し少なくといったらおかしいですけれども、少し抑制をいたしまして、他のシリーズ等を考えていってみたらどうかということも考えるわけでございます。この点はいかがでございましょうか。
  158. 新井忠之

    ○新井政府委員 お答え申し上げます。  記念切手の発行につきましては、もう先生御案内かと思いますが、発行の対象としてふさわしい記念事項について各省から推薦を受けて、その中で発行基準に照らして選定をして、かつ郵政審議会の専門委員から意見を聞いて決定する、こんなような手続をとっておるわけでございます。  ただ、国際会議関係につきましては、過去五年間で、年平均の特殊切手の発行件数二十四件中四件ほどがこの国際会議の特殊切手ということであるわけでございます。今後、その会議関係の題材が、確かにデザイン的に表現が難しいというケースもございます。そういったものも考慮しながら、また、会議の意義とか規模、それから国内、国外での開催状況、さらにデザイン表現の難易、こういったものも考慮いたしまして題材の選定を行うとともに、さらによりよい、美しい切手の発行に努力してまいりたいと思っております。
  159. 後藤茂

    ○後藤分科員 時間がなくなってまいりましたので、二点ばかり御要望申し上げておきたいのです。  一つは、記念スタンプあるいは小型スタンプ、風景印、こういうのが、郵政省の方もあるいは各地方郵政局ですかとか、郵便局も、苦労しながらこういう風景印、小型印あるいは記念印等をやっているわけです。  この間、国際防災会議が五月二十三日ですか、その切手が発行されるのに、開催地の地元の横浜中央郵便局が、これは初日押印指定局になっているのですが、行った人から手紙をちょうだいしまして、どうもどこで押していただけるのか、そういうことが全く告知されていない。尋ね当てたら、別室でやることになっている。そうしますと、その人は押印に行っているわけですから探し当てて行きますね。しかし、一般の人はそういうことがあるということをわかりませんから、こういう小型印とか風景印とか、あるいは記念印とかというものがなされる場合に、これをよく窓口においでになる方々がわかるようにしてやる。旅に出ましても、その土地のふるさと切手を張って、そしてその土地の風景印を押すというような、そういう心配りがあると、また手紙をもらう楽しみ、出す喜びというものがあるだろうと思いますので、こういう点が案外告知されていない。しかもまた、新しい記念切手等が発行されても、こういう記念印が押されていくのだというようなことがポスターなどにも使われていないのじゃないか。この辺のきめ細かいサービスというものを、これからはぜひ留意していただきたいと思いますが、いかがですか。
  160. 新井忠之

    ○新井政府委員 先生の御指摘のとおりだと思います。私ども、今後そういった点も十分遺漏のないように対応してまいりたいと思っております。
  161. 後藤茂

    ○後藤分科員 時間がなくなりましたので、最後に一点だけ。  やはりこの環境問題が非常に厳しく指摘されておるわけでありますから、切手に対しましても、あるいははがき等に対しましても、再生紙を使っていくということについて、これまでも努力はしているようですけれども、非常にこの比率が小さいと思うのです。これからこういったことに対しましても積極的にひとつ再生紙を使っていく、リサイクルに対しましても努力をしていくということが必要だと思います。この点最後に、まだたくさん申し上げたいことがあるわけでありますけれども、短い時間でございますので、この点を申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
  162. 新井忠之

    ○新井政府委員 森林資源の保全、また再生紙利用の普及、こういったことを目的といたしまして、先生御案内のように平成四年度に二千八万枚の寄附金つき広告つきはがきを発行いたしました。  その後、平成五年度に「かもめーる」など五品目に再生紙の活用を拡大いたしまして、今年度におきましては、さらに絵入りはがきあるいは郵便書簡、航空書簡、こういったものなど四品目へ拡大を予定いたしております。これを実施いたしますと、いわゆる年賀はがきあるいは通常はがき、往復はがき、これを除いたすべての官製はがき、あるいは郵便書簡、航空書簡、こういったものの再生紙化が実現することになります。合わせて枚数で約五億六千万枚ということでございます。  その年賀はがきあるいは通常はがき、往復はがきにつきましては実は発行枚数が大変多うございまして、約五十一億枚ということでございます。それで、これを再生紙化するということになりますと、省資源、地球環境保全の観点は十分念頭に置きながらも、例えばコストの問題とか、あるいは古紙の供給事情とか、あるいは機械処理への影響、こういったものもいろいろ考えていかなければなりませんので、そういったことを十分検討し、今後研究してまいりたい、このように考えておるところでございます。
  163. 後藤茂

    ○後藤分科員 終わります。
  164. 東祥三

    ○東主査 これにて後藤茂君の質疑は終了いたしました。  以上を持ちまして郵政省所管についての質疑は終了いたしました。     〔主査退席、岡島主査代理着席〕     ―――――――――――――
  165. 岡島正之

    ○岡島主査代理 運輸省所管について質疑を続行いたします。塩崎恭久君。
  166. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 自由民主党の塩崎恭久でございます。大臣におかれましては、大変お忙しいところ、またお疲れのところありがとうございます。どうぞひとつ三十分間よろしくお願いいたします。  きょうの本会議でも公共料金の凍結のお話が話題になっておったようでございますけれども、こういうような不景気のときに公共料金を上げるということが、生活者重視を唱えてきた政権としてどうだろうかという疑問を多くの国民が持ったと思うわけでございますが、ちょうどその機会にといいましょうか、羽田総理もこの公共料金の見直しというものをしょうじゃないかということをおっしゃられたようでございます。  私は、こういう問題提起はむしろ遅過ぎるくらいの気がするわけでございまして、消費者物価の中で公共料金、広義の公共料金の占める割合というのを見ますと、一七・七%もある、二割近いわけでございます。ちなみに、その中で運輸省の担当されておる分につきましては五つありまして、合計で三・二六%ということでありますから、公共料金というのは物価に与える影響も大変大きいというわけでございます。  プロジェクトチームをつくってこれから見直しをしょうじゃないかというお話を初めしておったようでございますけれども、どうも漏れ聞くところによりますと、結局、官房長官から各事務次官に事務次官会議で指示を出されて、それぞれの省庁で検討するようにということになったと聞いているわけでございます。  私は、実は自由民主党の中で若手で何人かでグループをつくっておりまして、アクショングループといいまして、ただ勉強だけをするのじゃなくて、きちんと何か政策を打っていこうじゃないかということでやっているグループでございます。その中で実は公共料金の見直しというものを、私が実はそれをやろうと言っておったのでございますが、特に総括原価主義あるいは同一航路同一運賃、これについて問題提起をかねてからしておったわけでございます。そういう意味では、今回公共料金の見直しを、そもそもその仕組み自体を見直そうじゃないかというふうにやっと考えた、私としては歓迎するわけでございます。これは与党でも野党でも、国民生活に影響を与える大きな問題でございますから、これは大事に検討していかなければいけないと思うわけでございます。  大臣、まず、ちょっと荒唐無稽な質問で恐縮でございますけれども、公共料金というのは一体何だろうか。ちょっとその辺の感想をお聞かせいただけたらと思います。
  167. 二見伸明

    ○二見国務大臣 大変教科書的な言い方をいたします。  公共料金とは何か。料金や価格の中には、国会、政府や地方公共団体がその決定や改定に直接かかわっているものがあり、これらを公共料金と呼んでいます。ただし、税金や社会保険料も国会、政府や地方公共団体が決定しますが、サービスや商品の対価としての料金や価格ではないため、公共料金には含めません。これがどうやら、いわゆる公共料金の定義だろうというふうに思います。
  168. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 急な質問で大変申しわけなかったわけでございますが、経企庁にもきょうはおいでをいただいておりまして、今の定義は、言ってみれば政府が決めるものあるいは認可をするものが公共料金だという。言ってみれば、概観を言ってこれが公共料金だよと言っているわけでありまして、なぜそれじゃそういうことなのかということで、経企庁の方にちょっと振って申しわけございませんが、どういうふうに御説明をされますでしょうか。
  169. 浜野潤

    ○浜野説明員 公共料金の定義はただいま大臣が申されたとおりでございますけれども、公共料金にかかわるものとされております事業には、当該事業が国あるいは地方公共団体等によって経営されているもののほかに、民間企業等でありましても、事業の性格上あるいは公共的な政策目的上、事業への参入が規制され、十分な競争が働かないものがございまして、こうした場合には国会、政府及び地方公共団体が料金水準の決定及び改定に関与しているものでございます。
  170. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 ただいまお答えをいただいたわけでございまして、これは参入規制が行われているということが一つの大きなポイントになってくるんだろうと思うのです。  今お言葉がありましたように、競争が制限をされているということがこの公共料金の大きな特徴であるわけでありまして、その競争が規制をされていることと消費者がメリットを受けることとの兼ね合いをどうするのかということが、私はこれからの公共料金の見直しの最大のポイントじゃないかなと思っているわけでございます。  きょうは哲学論争をするというわけではないので、次に参りたいと思うわけでございます。きょうは時間が三十分しかないので進めたいと思います。  総括原価主義による決め方ということで、最近新聞等々でも大分話題になっておりますが、これは以前に運輸省の方々に私どもにおいでをいただいて、このアクショングループで御説明もいただいたわけでございますが、適正な原価、経費に適正な利潤を乗せて決めるのだというのがこの総括原価主義だというふうに我々は理解しているわけでございます。  じゃ、この適正な原価とか適正な経費あるいは適正な利潤というのま一体何なのか。もしそういうものがあるとすれば、何の法的な根拠をもってそういうふうに定義をするのかということであろうと思うのです。それから、どういう積算の方法をして一体そういうものをはじいているのか、その辺をちょっと御説明をいただけたらと思います。
  171. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 一般的に、適正原価、適正利潤というのはなかなか難しい議論だと思います。法律にも適正という表現しかございませんから、その法律によりまして具体化していくということかと思います。  私が直接担当しております旅客船でございますが、旅客船の場合は、当然運賃は認可制になっております。そして、その認可をするに当たりましては、原価計算期間、平年度でやっておりますが、原価計算期間においてサービス提供に要するコスト、これが適正原価でなければいかぬ、これに適正利潤を加えた総括原価と収入が等しくなるように査定する、こういうふうになっております。  実は、これの法的根拠というのは、海上運送法に基づく海運局長通達で決めているわけであります。この通達で決めているかあるいは法律ないし省令で決めているかは、各個別の法律によって多少違いはあろうかと思いますが、旅客船の場合はそうなっております。  そして、その適正原価を一体どうやって算出するか、こういうことなのですが、航路ごとに経営の実績、実績年度を基礎として、過去の輸送量の推移等を勘案して原価計算期間である平年度の適正原価を算定する。  適正利潤とは何かということでありますが、これは旅客船の場合、自己資本に対する一割報酬可能額を計上する、こういうふうになっておるところであります。
  172. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 実績年度をベースに考える、こういうことでございますから、当然過去を、実績ですから過去ですよね。過去ということは今の会社のコスト構造、例えばフェリーならフェリーでそのコスト構造そのものを前提に平年度の分を考える、こういうふうに考えたらよろしいのですか。
  173. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 基本的にはそういうことでございます。全く新たな計画変更が行われた場合にはそれを前提に再計算するということになる、基本的には先生おっしゃるとおりでございます。
  174. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 おまけに適正利潤ということで一割配当ということでありますから、その実績で今の会社が仮にかなりゆるゆるの経営をしておっても、そのコストをベースにさらにまたその一割の配当ができるだけの料金を設定させてあげるというのが公共料金と考えたらいいわけですね。
  175. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 今御説明したのは原価の全く基本的な考え方を御説明したわけでありまして、個々の費目について全く実績どおりに翌々年度に推計していくということでは必ずしもございません。類似の事業などを参考として、いわゆる査定と申してはおりますが、できるだけ客観的に適正であるように、標準的な思想とでも申しますか、そんなものを用いて査定作業をいたしますのが通常でございます。
  176. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 幾ら適正、適正といっても、現状を前提とする限りは、その会社の体質そのものがもし十分な合理化をしていないということになれば、やはりそれはコストとして考えるにはちょっと国民に対して失礼なところがあるんじゃないかなと私は思うのです。  おまけに、一割配当というのが前提で、私もいろいろなところで、なぜ一割配当なんだ、一割じゃない、航空機の場合だったらまた違うのかもわかりませんが、一割というのは、今どき、この大不景気のときに、配当しないところの方が多いというお話があるときに、やはり一割配当は確保してあげる、これはどこからその一割というのが出てくるんですか。
  177. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 好不況にかかわらず、適正原価、適正利潤というものの考え方を今御説明をいたしました。  現実には、先生おっしゃるとおり、世の中不況であり、またお客さんが必ずしもふえないというような状況の中では、運賃の改定そのものも、事業者が必ずしも申請するかどうか、それはわからないわけでございます。ただ、申請が出てまいりましたら、私どもは一応今の原則に従って処理をするというのが今までの考え方でございます。  なお、一割が適切か、八%が適切か、そのあたりは議論があろうかと思いますが、大体ほかの事業もなべて見て、八%ないし一〇%の利益率を計上するのが通常かと思っております。
  178. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 ここで確認をしておきたいのは、現状のコストをベースにしてしいるとうことがこの適正な原価計算をするときに前提となっているということをもう一回確認をさせていただきたいと思います。
  179. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 原則的にはおっしゃるとおりでございます。
  180. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 したがいまして、今の会社がやはり十分な合理化をしていない場合には、そのコストとしてかなりむだな分も入っている可能性が十分あると私は思うわけでありまして、確かに離島航路とか、いろいろ配慮しなければいけないということは、特に私は瀬戸内海でございますから、私も十分わかっておるわけでございます。  そういうことは十分配慮しなければいけないのですけれども、一般的なものについては、やはりこれは恐らく航空会社についても同じことが言えるんだろうと思うのですが、現状の、例えばこんなに人がいっぱいいてもいいんだろうかというぐらい、また合理化計画、今随分航空会社も出ておりますけれども、これをベースにされて運賃を決められたのではたまったものじゃないなという感じがするわけですが、航空会社の方からの問題についてはどうお考えですか。
  181. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 当然、現状というものはベースになっておりますけれども、生産性の向上というのを見て査定をいたすわけでございまして、外国との比較あるいは他産業との比較その他を考慮いたしまして、一定の生産性を見込んで経費というものを合理的に査定をする。それに基づいて収支が相償うように運賃を設定するということで、現状をそのまま追認するというようなことはいたしておりません。
  182. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 なかなか微妙な言い方でございますけれども、やはり我々使う側、乗る側にしてみれば、十分な合理化をした上で計算された料金でなければなかなか納得できないと思いますし、特に国際的にいろいろ安いチケットが入手できるようになってまいりましたりしますから、そういう意識というのはどんどん高くなってくると思うのです。ですから、この点については、この適正な原価ということをどう考えるのかというのは、先ほど申し上げた消費者のメリットという観点から十分考え直していただかなければいけないと私は思うわけでございます。  それとつながるお話でございますけれども、同一航路、同一運賃の原則についてでございますが、これは船の場合と飛行機の場合とちょっと違うかもわかりませんが、船の場合は必ずしもそうじゃないという説明をかつてちょうだいをいたしました。その例として、実は私の地元でございます松山を通るフェリーについて、違うのがあるよ、こういうお話があるのですが、船の方はその同一航路同一運賃についてどういう原則でございますか。
  183. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 船の運賃につきましては、他の事業者の航路と競合している区間の運賃は、運航回数の多いか少ないかによって判断する主たる航路の運賃に調整するということを原則といたしております。しかし、「同一賃率を適用することが不合理となる」、船が非常に違うとかということで「不合理となるときは、当該航路の実状に応じて賃率を調整する。」こういう表現をもちまして実は通達が出されているところであります。そういう意味では、「原則」と書いてありますが、現実にそういう例外もある、必ずしも同一航路同一運賃で厳格に適用をしているつもりはございません。  では、現実こま一体どうかということでありますが、旅客船の場合は、港湾施設の制約もございまして、同一航路で複数の事業者が経営をしているというのは現実には余り多くございません。ちなみに、全国をちょっと調べてみましたら、六百二十三航路あるうち、競合航路というのが十九ございます。そのうちに先生御指摘のような同一運賃ではない航路もある、こういうことでございます。
  184. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 全く同一のケースというのはなかなか少ない、十九しかないということだろうと思うのですが、航路群といいましょうか、例えば瀬戸内海なんかいっぱい港がありますから、松山と今治と東予なんというのは、大体似たようなもので、真ん中に住んでいる人は都合のいいところにやはり行くわけですね。例えば東予港から大阪へ行く船と、今治港から神戸港に行くケースというのは、これは同じ値段が設定されているのです。だから、こういう意味では航路群という形で見ればもっと同一航路に近い形のものが実は私はあるのだろうと思うのです。  きょうは恐らくその資料はお持ちでないだろうと思いますから、それ以上は突っ込みませんけれども、今いみじくも局長おっしゃったように、船が余りにも違うとかいう話がありましたが、サービスの提供の度合い、つまり、船が新しいとか古い、あるいは乗っているスタッフが多いとか少ないとか、その他のサービス、それから時間帯による便利さ、不便さ、こんなものでも私はもっともっと料金の差別化というものをしていってもいいのじゃないだろうかと。例えば新造船の場合と、それから、二十年たってもうかなり古いというような船とでは、やはりこれは値段を変えてもいいと私は思うのです。実際そういう意見もフェリーをやっていらっしゃる方の中にあって、古い船については値下げをしたい、その場合にはお認めになるのですか。
  185. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 現実にそういう申請に出くわしたことはちょっとないのでございますが、先生おっしゃるように船の場合は同じというのが少ないぐらいでございます。いろいろなタイプの船が投入されまして、また、おっしゃるように同一航路でも新しい船、古い船が投入されることはしばしばあることでございます。しかし、利用者側から考えまして、乗る船によって乗るたびに運賃は違うのかと。スピードが物すごく大幅に違うからとかいう場合は別ですが、新しい古いだけで運賃は違っていいのかという利用者側の感情も判断も私はあろうかと思います。  私どもは、少なくとも今まで考えておりますことは、基本的には船が違っても基本の賃率といいますか、基本の運賃は同一にしておる、しかし、スピードが非常に速い船が投入されたときは特急料金、あるいは逆に、おっしゃるように非常にサービスのいい船をつくったときにはその特別のサービス料を付加する、こういう特別サービスに対する特別の料金を設定するというようなやり方で今までは解決をしてきたということであります。
  186. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 消費者、使う方から新しい古いで変わっていいのかというお話がありましたけれども、私はその辺はもう会社に任すべきであって、一々これは運輸省がこれをこうしなさいああしなさいと言うのではなくて、それはオウンリスクでやってもいい範囲ではないかと私は思うのです。行ってみたら船がいないというのでは確かに困るわけでありますけれども、新しい船に乗った人が次に行ったときに古い船に乗って、やはりかなり文句を言われることがあるのだそうです。ですから、そういう意味では大事なことは、もっと企業にその辺は任せて、先ほど申し上げた競争原理をもっと入れてもいいのじゃないかということを私は申し上げたかったわけであります。  時間がなくなっちゃうのであれですけれども、今度は飛行機の話であります。例えば東京-松山、これはきょう飛行場でちょっともらってきたのですけれども、全日空とJAL、これはダブルトラックでやっておるものですから、東京-松山、二万一千七百円。両方とも二万一千七百円。これはJALと全日空、書いてあるわけですね。それで、大阪なんかでも一万四千六百円と、同じなわけであります。  それで、我々からすると、先ほど適正な原価というお話がありましたけれども、原価計算をしたら、恐らく航空三社、例えば東京-大阪の間だったら三社あるわけですから、これはやはりちょっと違う値段が出てきてもいいのじゃないだろうかと思いますし、それからサービスによってもっともっと変えてもいいのじゃないか、それから時間帯が余り利用されないものについては少し安くするとか、やってもいいのじゃないかと私は思うのです。アメリカなんかに行きますとシャトル便というのがあって、余りサービスがよくない、飲み物も何も出てこない、そのかわり安い、予約も要らないというようなことがありますけれども、例えば東京-大阪なんかだったらそうしてもいいのですけれども、なぜ三社とも同じ値段が出てくるのでしょうか。
  187. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 三社とも同じ値段になっております理由は、実際問題として、申請が出てきました場合に、その一番低い価格で運賃を設定するからそうなるわけでございます。したがいまして、利用者の利益を損なっているとは私ども思っておりません。また、現実問題として、競争が行われれば一番下の申請の料金に収れんするであろうというふうに考えておるわけでございます。そういう意味で基本運賃は一つにしておるわけです。  ただ、これからのことでございますが、割引運賃というのは一つにする必要はない、これは多様化をしていただく必要があると思っておりまして、一定の範囲の割引運賃については認可制から届け出制にする、それで、企業の創意工夫によって、自分がこれをやれば増収になると思えばやっていただいて結構であるというふうな方向に持っていきたいと思っております。この点は航空法の改正が必要になりますので、今国会でお願いをいたしまして、衆議院では既に御可決いただきましたけれども、これを通していただければ、これに従ってエアラインに新しい商品の開発をしていただく、それは企業にとっても増収になるし、利用者にとっても選択の余地が広がる、そういう方向へ持っていきたいと思っておるところです。
  188. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 ついせんだって、東京からアメリカ西海岸に行くのに随分安い値段を認可をしたと思うのですけれども、一番安い季節のときで四月一日から二十二日まで九万八千円というのがあるのですね。ロスと成田の距離というのは大体八千七百キロぐらい。ちなみに羽田と松山というのは八百キロちょっとなんですね。ちょうど十倍。それで、先ほど申し上げたように、松山と東京というのは二万一千七百円でありますから、九万八千円でアメリカまで行けちゃうのに、東京から松山は二万一千七百円もかかるという、十倍の距離を行くのに九万八千円ということでありますから、私どもはやはり随分国内の方が高いなという感じがするわけであります。先ほどおっしゃったように、もっともっとバラエティーを持たせてやるんだというお話でございますから、ぜひそうしていただきたいのです。  ちょっとここでフェリーの問題に戻りまして、十月二十二日の通達というのがございますね。これは営業割引の問題でありますけれども、海交旅第七三号と書いてありますけれども、この通達の中で私はちょっとえっと思ったのですが、営業割引を認めるときに三つの基準に適合しなければいけないというのが、これは第十六章の(14)というのですか、あると思うのです。この中に「①不当な差別的取扱いをするものではなく、利用者間に著しい負担の不公平をもたらすものでないこと。」これはいいと思うのです。それから二番目の、過当競争もだめ、これもいいと思います。三番目の「増収が見込まれるものであること。」こう書いてありますけれども、割引をして、増収というのは値段と量を掛けた売り上げですよね、なぜこれが増収でなければいけないのかというのが私には全く理解できない。多少売り上げが減ったって、利益が上がればそれはいいじゃないかと思うのです、合理化をして。なぜこれを増収でなければいけないのですか。
  189. 尾松伸正

    ○尾松政府委員 「増収が見込まれるものであること。」というのは、結論から申しますが、現時点においてはちょっと書き過ぎではないかと反省をいたしております。実は、随分長い間古い通達で処理をしてまいりました。その考え方が残ってしまったというのが実情でございまして、反省をいたしておりまして、運用ではぎちぎちの運用はいたしていないのでございますが、ちょっと表現も書き過ぎでございますので検討いたしたい、こういうふうに思います。
  190. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 大変素直にお認めをいただいて私もうれしいわけでございますが、最初の公共料金は何かということから考えてみても、やはりこれは増収である必要はない。それは適正なコストという、原価というお話がありましたけれども、何をコストにするかということが問題であって、利益が上がるようになれば企業がおかしくなることもないわけでありますから、やはりそんなものは入れる必要ないと私は思います。ですから、ぜひそういうふうに考えていただきたいと思います。  もう時間が終わってしまったのであれですが、市場というのは正直であって、先ほど航空運賃の話もしましたが、例えば東京と松山の間にJALとANAがダブルトラックで入っておりまして、JALの方が時間帯が非常に悪いものですから、いつもがらがら。これはチケットショップなんかに行きますと、やはり安い料金で航空チケットを売っているんです。それから旅行代理店に行っても、JALの分は安く売っているんです。ということは、もうみんなはそれはよくわかっているわけでありまして、市場は正直でありますから、それに見合った形でやっていかなければ、やはり政策としてもついていけなくなるんじゃないかなというふうに思うわけでございますので、今後の方針ということで、大臣に一言最後によろしくお願いします。
  191. 二見伸明

    ○二見国務大臣 今度の航空法の改正で、割引運賃が五割まででしたか、認められることになりましたから、恐らくそれぞれのエアラインはその範囲内でお客様を集めるためにいろいろ努力するだろうというふうに思っておりますし、それがまた今回の法改正の一つのねらいでもございますので、例えば夜中の便は安くするよということが、それぞれ航空会社が自主的にやれるのではないかというふうに考えております。
  192. 塩崎恭久

    ○塩崎分科員 最後に一言だけ。  割引の制度はいろいろありますけれども、今までの割引なんか、去年の十月二十二日に出された通達の後に出てきたのも一般に利用可能なものというのは割合少なくて、何かいろいろな組み合わせで、夫婦でどこかの旅館に泊まってこの船に乗ったら安くするとか、どうも当てはまるケースが少ないようなものが非常に多いと思うのです。私は、もっと一般的に使えるようなもの、例えばアメリカだったらマイレージ・プラスとか、いろいろな会社によって違うのでしょうけれども、飛行距離によって割引が受けられるというような、日本航空会社も国際線についてはそれができるようになりましたけれども、国内もぜひそういうことを考えて、もっともっと消費者の立場に立って考えていただきたいと思います。  もう時間が過ぎましたので、終わりたいと思います。ありがとうございました。     〔岡島主査代理退席、後藤主査代理着席〕
  193. 後藤茂

    ○後藤主査 これにて塩崎恭久君の質疑は終了いたしました。  次に、小森龍邦君。
  194. 小森龍邦

    ○小森分科員 時間の関係もありますから、率直にお尋ねをしたいと思いますが、先日も決算の方の分科会でお尋ねをしたわけですが、先日は星野政務次官で出席をされておりまして、決意だけはかなり胸に響くような答弁をいただきました。しかし、その後新聞等で見ておりますと、何か事務次官がゴルフへ接待をされたときのことを事情を調べておられるようですけれども、何かこう、交際の範囲だとかいうような言葉を使いまして、どうも胸に響くように答えていないような感じがしてならないのであります。  したがって、交際の範囲とは何ぞやというようなことも、後ほど事によれば尋ねなければならぬと思うのでありますが、まず、事実を調査なさって、今日段階ではどういうことが明らかになったのか。新聞等では概略のことは見ておりますけれども、やはり国会の正式の場面で聞かしていただきたい、かように思います。
  195. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 私の方から今御指摘の点につきましてお答え申し上げたいと思います。  平成四年の八月に 当時の事務次官を含めまして全部で十一名の運輸省の幹部が、河口湖周辺のゴルフ場で船舶振興会の幹部の方々と一緒にゴルフを行いました。これは事実でございます。その際、ゴルフでございますから若干の賞品はあったわけでございますが、当時のことを今調べておりますが、当時の事務次官から、ゴルフから帰宅後、コンペの景品の中に五万円の商品券が入れてあったことに気がついた、どう取り扱うか迷ったが、儀礼の範囲内であろうと考え、そのままにしておいた、今になって考えれば軽率であったと深く反省している、世間に誤解を与えるようなことになってまことに申しわけない、こういう話を私伺っております。  実は、前回もあるいはお答えしたかもしれませんが、私ども過去三年にさかのぼりまして、船舶振興会と私どもの幹部とがどういうおつき合いをしていたかということを内部で調査をいたしております。これは約一カ月ほどかかると思いますが、今の件につきましては、その調査の一環として判明いたしたものですから、本日、対外的にもその旨公表をさせていただいております。  以上、事実関係でございます。
  196. 小森龍邦

    ○小森分科員 五万円の金が入っておったということで、世間に誤解を招くようなことになって相済まない。何を世間が誤解しているのでしょうか。そこをちょっと言ってみてください。
  197. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 今申し上げましたのは、当時の事務次官の話をそのまま率直に申し上げたわけでございまして、この内容につきましてどう評価するかということにつきましては、調査がまとまった段階におきまして、まとめて大臣に報告申し上げ、その上で御指示、御判断をいただきたい、かように考えておるところでございます。
  198. 小森龍邦

    ○小森分科員 船舶振興会を監督するというか、その運営の適正を期するためにいろいろと運輸省がやるべきことをやらねばならぬという立場にあって、そして先方からゴルフにも招待をされ、そして宿も提供してもらい、何か東京のどこかの料亭か、すし屋の方からすし職人を呼んでその振る舞いを受けて、その上五万円の商品券をもらって、それで誤解も何もないでしょう。世間がそれに対して、こんなことをしてくれちゃ、これはやるべき行政が前へ進まぬじゃないかと思うのが私は当たり前だと思いますがな。今あなたの答弁では、いやどういう意味で誤解と言ったのか、それも含めてもっと調査が進んだ段階で大臣に報告する、こう言われるのですが、そんなことを言っておったら、それこそ余計国民は変に思いますよ。この前も、私冒頭に申し上げましたが、疑惑を招かれるようなことをしてはならない、こういう意味のことを言われたから、疑惑を招かれるとか、あるいは、きょう使った誤解を招くとかいうような問題ではなくて、そもそも運輸省自体がたるんでいるのですよ、これは。  したがって、五万円のことは、十万円か五万円か、それは知りませんけれども、商品券が入っておったということを元の事務次官はお認めになったようでありますが、ほかのことはどうなのですか。
  199. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 当日のゴルフにつきましては、今申し上げたとおりでございます。  それ以外のつき合いがどうなっていたか、それにつきまして、今私どもで調査中でございます。その結果が出ました段階で、また御説明なり私どもの考え方を明らかにさせていただきたい、かように思っておるところでございます。
  200. 小森龍邦

    ○小森分科員 調査中といえば、何でもそれは調査中ということで時間は稼げるかもわからぬけれども、当時このゴルフに招かれた人は、現在何人が現役なのですか。
  201. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 当時十一名招かれましたが、そのうち、現在五名が現役でございます。
  202. 小森龍邦

    ○小森分科員 そういう現役の五名がおられるのなら、そんなこと簡単に調べられるじゃないの。今調査中などというようなものではないじゃないですか。尋ねられれば、それは、今国会の会期末なのですから、いろいろなところで委員会が開かれて議論をされて、所管の委員会でなくても、事によったら尋ねられるかもわからぬわけでしょう。何でそうぐずぐずしなければいかぬのですか。私は、そのぐずぐずする意味がわかりません。どうですか、それは。
  203. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 ちょっと私のお答えの仕方がまずかったかもしれませんが、このゴルフにつきましてはその五人からも話を聞いておりまして、前事務次官と一緒にゴルフをやったことは認めております。また、土産につきましては、商品券はこの五人はもらってなかったというふうに断言をいたしております。  それから、私が調査中と申し上げましたのは、残念ながら、このゴルフ以外にも、あるいはこれ以外の人たちもつき合いをしている可能性があるものですから、その辺も含めて今広く調査している、こういうことでございます。
  204. 小森龍邦

    ○小森分科員 そうすると、当時の事務次官が一番代表格の人ですから、この人だけ厚く遇したという意味になるのですか、ほかの人はなくて次官だけもらっておったということは。どういうふうにその調査の、調査といいましても、調査をし、聞き取りをしながら、やはり自分で納得しなければいかぬでしょう、整合性があるかないかということについて。そういう点では、どう思っておられますか。
  205. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 この調査は、あくまでも私どもサイドだけでやっておりますから、船舶振興会もしくは笹川陽平理事長の方がどういう意図であったかということは断言するのは難しいわけでございますが、私個人として推測すれば、今先生がおっしゃったように、当時の事務次官だけ若干厚くしたということではないかと思っております。
  206. 小森龍邦

    ○小森分科員 そうすると、それはそういうふうに思っているということだね。まだ先生からは聞いていないわけですね。したがって、それならば、そういうことをよく調査をなさって実態を明らかにして、そのこと自体はもうやめたらいいわけなのですけれども、そのこと自体は、もうそんなことをしなかったらいいわけですけれども。  しかし、そういうことになっていった、つまり、運輸省の行政と船舶振興会とかモーターボート競走会とかの関係、監督する立場にあるものと監督される立場にあるものとのそういう関係というものを、どういうところからそんなことになってくるかという一つの構造的なものを分析しなければならぬわけですから、その辺もひとつよく頭に入れてこの問題に対処していただきたい、こういうふうに思います。  それで、こんなことはお調べですか。例えば、ゴルフで賞品を出すが、その賞品が法外に高い値のものとかいうことならば、また我々の方も判断のしようがあるでしょう。それはどの程度のものなのですか。
  207. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 今の商品券以外で賞品といたしましては、ポロシャツとかスポーツシャツとか、普通のゴルフ用品の範囲内であったという報告を受けております。
  208. 小森龍邦

    ○小森分科員 そうすると、それは金額ではもうほんのわずかですね。どの程度のものなのですか。
  209. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 私どもの方からわずかと申し上げますとまたおしかりを受けますから、控えさせていただきますが、まあ幾らぐらいでしょうか、その品物によって、ブランドによって高低はあるでしょうけれども、まあ一万円前後のものでなかったかと思っております。
  210. 小森龍邦

    ○小森分科員 私は、この今回の問題についてはどういうふうに考えておるかというと、先日も質問いたしましたように、まず天下り人事があって、運輸省の先輩がそこへ行くものでありますから、コントロールがうまくきかない、これが一つですね。  それから、最近になってゴルフなどの接待があって、俗に言う人情にほだされるというか、なかなか言いにくいことが言われない。招待する方はそういうふうなことになってもらうことを期待してやっておるわけですけれども、そういう一つの天下り人事があって、先輩が行っておる先にいろいろ影響があるから言えないということと、もう一つは、自分らが招待をされて、余り心安くなり過ぎていかぬというような、行政側の問題点があると思うのですね。  それから、要するに招待する方、監督される方は、なるべく自分らの自由というか、権限というのか、そういうものが制約されないように、のびのびと、まあ簡単に言うと、気まま勝手にこの船舶振興会の運営が、特に交付金などの配分ができるようにということがあると思うのですよ。  そういうことをかっちり直さない限り、これは、今国会で議論をしておる間はある程度物事は緊張していくと思います。しかし、何年かたったら、まだそういうことはもとへ戻ってくる、こういう関係になりますので、そういう点については、今実態調査をしておるということだけじゃなくて、思い当たる節で何をどう改善しなければならぬと思われていますか。
  211. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 私ども、今回の問題、今調査をしていると申し上げましたのは、幾つかの問題の中の振興会と私どもとのつき合いの問題、それに限っての調査でございます。それ以外に、今先生おっしゃいましたように、構造的といいましょうか、制度的といいましょうか、幾つかの問題があるかもしれない、今回の事件のスタートラインがその辺にあるかもしれないという問題意識を持っております。  したがいまして、現在事実関係を司直の手によって調べていただいているわけでございますが、それがさらに詳しく判明し、あるいは私どもの内部調査、今の調査の結果、さらには、これ以外に私ども振興会から直接内部の問題も事情聴取しておりますから、それらを全部総合いたしまして、これから対応をどうしたらいいかということは、なるべく早い時期に決断しなければいけないと思っております。
  212. 小森龍邦

    ○小森分科員 まことにそれは抽象的なことですけれどもね。私らみたいに、こういう事件というものとちょっと最近かかわっていろいろなニュースを集めてみても、どういうことが構造的な問題かということは大体見当がつきますな。あなた方は専門的にそこにおられるのだから、何を解決しなければならぬかというぐらいのことは、もうそういうことについてかなり省内で議論が進んでいないといかぬと私は思うのだが、何もそこまでいってないのですか。
  213. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 何もいってないというと、これは正直言ってうそになります。私どもも今まで船舶振興会をずっと見てきているわけでございますから、それぞれ私どもなりに問題意識を持っているつもりでございます。ただ、こういう正式の場において、こうしますとか、この方針ですとか申し上げるまでにはまだ煮詰まっていないというのが正直なところでございます。
  214. 小森龍邦

    ○小森分科員 この問も少しばかり問題になりましたけれども、吉国答申というのが、これは一九七九年ですかね、出ていますよね。それで、一番このポイントになるところは、「振興団体の役員が交付金の配分を受ける団体の役員となることは避けること」となっておる。実際にある程度この改革ができたのはごく最近のことでしょう、この役員の兼務を外していったのは。全部できてないんだろうと思うけれども、外しかけたというのはごく最近のことでしょう。どういうわけでこんなに長い年月がかかったのかということを考えると、今の構造的な問題は少しわかるんじゃないですかな。  しかし、それま押し問答こなるから具体的な事実だけを聞きますが、この指摘について、いつどういう改善がなされたか、これをちょっと説明してください。
  215. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 船舶振興会の役員と助成団体の役員との兼職につきましては、我々としても基本的には好ましくないと考えております。昭和五十四年の六月に吉国意見書を受けまして、その時点で兼職をやめるよう指導いたしております。その結果、笹川良一会長については、一部の団体を除き名誉職的なものとの兼職となっております。  数字的にちょっと申し上げますと、五十四年の答申の出る前は笹川会長の兼職数は二十一ございましたが、その後答申を受けて、五十四年、五十五年は十五に減っております。その後少し減りまして、現在では十二という数字になっております。これは笹川良一会長の兼職のことでございます。  一方、その他の役員につきましては、一つは、船舶振興会の助成を行うに当たって、助成事業が適切に行われているかを船舶振興会としてもチェックする必要がある、そういった場合や、あるいは、船舶振興会の役員が学識経験者として役員就任を求められる、そういった場合もあり、また、これらはいずれも代表権のない役員にとどまるものでありまして、兼職による実態上の問題も生じていなかったということから、昨年まで兼職の実態が続いてきたということでございます。  しかしながら、昨年春以来、日本船舶振興会の交付金の使用あるいは役員の兼職等に関しいろいろな報道がなされまして、さまざまな憶測を招く状況となったことから、社会的な疑念を招くことのないように、昨年十月に通達を発出いたしまして、兼職を解くよう指導したところでございます。
  216. 小森龍邦

    ○小森分科員 つづまるところ、例えば陽平さんのこともあるが、余りあれをやっても時間がないからね。笹川良一さんの件については、つまるところ、今兼職は幾つ残っているのですか。
  217. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 現在、十二でございます。
  218. 小森龍邦

    ○小森分科員 そうすると、結局やはり改善されてないということなんですよ、そういうことでは。二十一。五十四年というのは昭和のことでしょう。一九七九年に、二十一であったものがそのときに、こういう吉国答申のようなものが出たから十五に減った。十五に減ったけれども、わずか六つ減しただけでしょう。  そして昨年、また再度通達を出した。世論が大分やかましくなり出したということが肌身に感じられるようになって再度通達を出して、まだ十二残っておるのですよ。交付金というのか助成金というのか言い方はいろいろあるだろうと思うけれども、出す者とそれを受ける団体とが、出す者と受ける者が同じ人間、そういう団体が今もなお十二も存在しておって、それは、改革しておるという方向じゃないでしょう。それができないということは、あなた方が接待をされたり、天下り人事の問題があったりするわけじゃないのですかな。  時間の関係があるから、ついでにもう一つ指摘をしなきゃいかぬのは、そういうことがあって、実際は、行政が監督する、その行政そのものを監督というと口幅つたいけれども、国会というものがそれをチェックするわけでしょう。その肝心の国会がどういうことになっているかいったら、みんな船舶振興会へ頼みに行く関係でしょう。どこそこの補助をつけてやってくれ、どこそこをどうしたってくれいって頼みに行く関係でしょう。だから、三者三様にもたれ合うとるということになるのです。  私はここへ、だれがどこのことを頼みに行ったという国会議員の一覧を持っていますけれども、それは政治家だから、地元から頼まれて、ええようにしてくれいうのは当たり前でしょう。だから、当たり前の人もおるのですよ、この中に。しかし、見ると一人の人間が、これはかなり心安くなければ頼まれないような、何件も何件も頼んでオーケーをもろうとる人もおるのですよ。だから、そこまでいくと、これは政治との関係をどうするかということにも考えが及ばなきゃいかぬわな、仕組みそのものを。  ある人は言いましたよ。大蔵省の金を、大蔵省の方へいろいろ政治的に折衝して何億円の補助金をもらうということは並みや大抵ではないけれども、ここはもう頼みようによったら簡単に出る。簡単にいき出したら、その政治家は選挙でええ顔じゃと。政治改革もへったくれもないですよ。へったくれという言葉は私らの備後の言葉じゃから、あなた方にわかるかわからぬか知らぬけれども、政治改革もくそもないじゃないか。政治改革というのは、つまり、本当に公平な立場で人がこの国会に当選して出るということでなけりゃいかぬのよ。ところが、今日までの我が国の政治改革の議論、こんなこと一つも議論してないよ。  何か政治改革へ話がちょっと飛びましたけれども、政治家の問題はみずから政治家としてどういうふうに同僚と自粛するかという問題なので、それは議論を巻き起こさなきゃならぬが、時間が詰まってきたから言いますけれども、これは新聞に出ておるからあなた方も持っておるでしょう。「吉松殿 左記の通りの先生より御礼の電話あり、貴兄の名簿の参照の上、連絡のなき方の氏名知らせて下さい。」  つまり、補助金を、交付金をつけてやった。ありがとうと思うとる先生はどんどん礼に来るが、礼に来ない先生もおるので、ありがとうと思うとらぬかもわからぬので、それでは、要するに笹川一族というか、あの船舶振興会でいろいろなポジションにおる一つのグループ、それらの威力が政治家を通じてうまく全国に通じておるかどうか、そこのところを点検してみなさいという意味よ、これは。吉松さんというのは今逮捕されておる人でしょう。「吉松殿左記の通りの先生より御礼の電話」があった。その左記の先生というのは、ここにずうっとあるのです。新聞はこれ皆消してあるのです。私はつい一口多いから、多いことを自認して言うのですけれども、ほとんどが旧でいったら自民党ですわ。しかし、自民党を出た人は今非自民というけれども、非自民の人もおりますわ。これは、自民党も非自民もへったくれもないですよ。  あえて私らの方から言わせてもらえば、これは日本保守政治の非常にどろどろしたところであります。しかし、我々もかぶらなければいかぬ。お互いにそれは、日本の政治をよくしなければいかぬのだから、我々もかぶらなければいかぬと思うけれども、そういう問題ですよ。そのことは、あなた方の方から政治家にああしなさい、こうしなさいと言わないと思うが、あなた方の方は政治家がそういうことにならないような、船舶振興会と運輸省、行政との関係、また地元のいろいろ補助を申請される人との関係というものをきちっと監督をして、そういうよこしまな政治的思惑が通用しないようにしないといかぬでしょう。  それで、あなた方持っておるでしょう。こう見ると、ある一人の人が頼んだ、次に重複してだれが頼んだ、それで行政の方からも連絡があった。その行政の、これはいわゆる厚生省関係の施設ですから、書き方がちょっと一つの法則があるように私は思うのですね。「厚」、厚生省の厚、厚生省よりというのと厚生省もというのとランクをつけておるのじゃないか、何かのこれは符号だと思うね。こんなこともあって、やはりきちっとそこのところの構造というものを直さなきゃいかぬと思いますよ。  これは政治家たる大臣の決意、それから事務当局の考え方、双方から聞かせていただきましょう。つまり、相当の決意でいかなかったら、これは解決しませんよ。
  219. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 では先に、事務当局といたしまして、私どもの口から立法府のことにつきまして言及するのは差し控えさせていただきますが、少なくとも、行政府として、今先生の御指摘を受けましたようなことがないように、制度的な問題についても今回のこの事件を契機として改めて真剣に取り組まなければいけない課題だ、かように思っております。
  220. 二見伸明

    ○二見国務大臣 問題は二つあると思います。  一つは、日本船舶振興会と政治家との関係でございますけれども、これは政治家として、先生も名前を、全部が全部悪いのじゃないというふうにおっしゃっておりましたけれども、いずれにいたしましても、これは政治家が襟を正さなければならない問題だと思います。これは、お互いに自戒し、自粛するべき課題だというふうに思います。  運輸省と振興会との関係でまいりますと、振興会の役員、それから事業内容、事業計画等々は全部運輸省の厳しい指導監督のもとにやらなければならないことになっております。これからも、より一層、船舶振興会に対しては厳しい態度で臨んでいきたいというふうに考えています。  現在、三年ほど前にさかのぼって、いろいろどういうことがあったか、今官房長から話がありましたけれども調べておりますし、また、警察は警察でいろいろと調査をしておりますけれども、運輸省としても、この団体の運営上どこに問題があるのかという体制的な問題についても今ヒアリングをしている真っ最中でございますので、そうしたものを総合しながら、振興会に対しては厳正な態度でこれからも臨んでいきたいというふうに考えております。  なお、運輸省の幹部がゴルフの接待を受けたということで、大変社会的御批判をいただいております。本当に遺憾なことだと思いますし、私の方からも厳しく注意をしたところでございます。こういうことがもう二度とないように心して頑張ってまいりたいと思いますので、どうか御理解のほど、心からお願いいたします。
  221. 小森龍邦

    ○小森分科員 最後に一言申し上げます。  今、警察が調べていることについては、私自身も調べをしておりますけれども、言及していません。いずれにしても、これはまだ今国会中にも機会があると思いますので、皆さん方もひとつしっかり調べておいていただきたいと思いますのは、ホテル海洋、莫大な金額でできているものでありまして、これは、資金の集め方の問題、つまり、よせしゃくりの問題、それからあの建物の単価の問題、その辺のところを次の機会に尋ねることになると私は思います。問題は、やはりお互いに協力して真相を明らかにすることが大事でありますから、その点、一応前ぶれのようなことを申し上げておきたいと思います。  では、これで終わります。
  222. 後藤茂

    ○後藤主査代理 これにて小森龍邦君の質疑は終了いたしました。  次に、渡辺浩一郎君。
  223. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 お尋ね申し上げます。  きょうは、自動車に関する運転代行業について主に御質問をさせていただきたいと思います。  私も実は大変お酒を飲む者でございますけれども、お酒を飲んだ後、車の処理が大変問題になります。タクシーに乗ったりなんかするのは当然いいのですけれども、自分が車を持っていった場合に、今様に言いますれば運転代行業に頼もうという気は常々しておるのですけれども、皆さん御存じのとおり、時々大きな事故を起こしております。昨今も、ことしの二月ですか、盛岡で代行業の方たちが死傷事故を起こしているのも聞いておりますし、そういう意味で、安全な運転代行業というのを非常に強く希望する者の一人でございます。ある意味では、安心して酒が飲めるということになりましょうか、と思うのです。  そういうことから始まりまして、私自身がこの運転代行業についてそれなりに調べた結果、いろいろ問題点があるなというのに気がついております。例えば白タクの問題ですとか、AB間輸送だとか、あるいは事故の後の補償の問題だとか、そういうのにいろいろこれからきちっと対応していかなければ、この問題は解決していかないのじゃないかという気がしております。東京の場合ですと非常に地下鉄とか電車が発達しておりますので、運転代行業の利用率は少ないのじゃないかと思うのですけれども、地方に行けば行くほど車の社会が多くて、この問題は早急に解決しておかないとぐあいが悪いのじゃないかというふうに思っております。  そうした中、やはりいろいろ今申し上げた補償の問題だとか、それからあるいは運転手さんの質の問題とか、これをきちっと解決していくためには、私は、一つは、今後は法的な整備をきちっとやっていかなければこの問題は解決していかないだろうという気がしております。現状で見れば、各省の通達とか何かを出して、それなりの行政指導をしているかと思うのですが、これは規制をきちっとやって、そしてある程度秩序を持っていかなければ、先ほど申しました安全とか安心というのは買えないだろうというふうな気がしております。  確かに昨今のこういう時代でございますので、規制緩和の時代でございます。しかし、例えば食糧の問題とか保健衛生とかというものに関しては、規制というのは外せないと思いますね。それとまた、運転代行業のようにまだまだ混沌としているときには、ある程度の方向性が見えるまできちっと法的な規制をして、そしてルールづくりができて社会に定着をしたら、しばらくしたら規制を外していく。そういう方向性がなければ、例えば運転代行業というのは育たない、あるいは社会の中に定着しないだろうと私は思うのです。  そういう観点から、法的な整備をきちっとする前にまずお伺いしたいことは、これは所轄の官庁は一体どこが窓口になるのか、その辺のところをひとつお答えいただきたいと思います。
  224. 越智正英

    ○越智政府委員 お答えいたします。  いわゆる運転代行業と言われております業種でございますけれども、私どもの理解では、いわゆる、その業を所管している官庁はないというふうに考えておりまして、私ども運輸省といたしましては、道路運送法に基づきまして自動車を使用する者からいろいろな報告を求めることができることになっておりまして、そういった観点から、運転代行業を行っている方々から、自動車の使用という観点に着目いたしまして、いろいろな報告、事業の実態、そういったものを求めていくということでございます。  また一方、ほかの役所になりますけれども、警察庁の方では、やはり交通安全の観点からそういった関心を持っているというふうには理解をしております。
  225. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 今のところないというお話ですけれども、例えば運輸省あたりは今後その所管の監督庁としてやっていこうという御意思はあるかどうか、その辺。それからまた、今ちらっと出ましたけれども、警察との関連、共管の問題を、もう少し今考えていらっしゃることを詳しく、わかればお教えいただきたいということであります。
  226. 越智正英

    ○越智政府委員 業の所管の問題でございますが、私ども、業の所管につきまして今ないと申し上げましたけれども、やはり運輸省といたしまして、道路運送全般に対します指導監督、そういった仕事は当然私どもの仕事だと思っております。  私がないと申し上げましたのは、具体的な法律が、いわゆる規制と申しますか、あるいは具体的に何か法律上の手だてを講ずる、そういった法律上の手段を持ったものがないということを申し上げたのでございまして、私どもといたしましては、私どもの持っております運輸省設置法に基づきます権限、責任、それから道路運送法によりますいわゆる報告徴収権、そういったもので運転代行業に対するいろいろな必要な業務をやっていきたい、かように考えている次第でございます。
  227. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 わかりました。要するに、まだ法的な根拠がないということだろうと思うのですね。これは別に、今の所轄の問題じゃなくて、保険のことに関しても補償に関しても、皆同じだと思います。私はやはり、先ほど言いましたように、この運転代行業に関しては法的な整備をきちっとしていくことが一番大事だと思っているわけですね。ですから、その中で、法的な整備をしている中で、ぜひ所轄の問題に関してはまたいろいろと御提案を申し上げたいと思っております。  そういった中で、今運転代行業というものをやっていこうとした場合に、運輸省の方に報告をすればそれで業が行えるという状態こなっているわけですけれども、これはもう少し規制を厳しくするという立場から、例えば届け出をする、前もってきちっとした届け出をするということも考えられると思うのですが、その辺は運輸省、どういうふうにお考えでございましょうか。
  228. 越智正英

    ○越智政府委員 運転代行業につきまして届け出制にしたらどうかというお話でございますが、届け出ということになりますと当然その前提となります法律に根拠が要るだろうと思いますが、それはちょっと先に置きまして、私どもただいま、先ほど申し上げましたように運転代行につきましては私どもの持っております運輸省設置法に基づきます権限の責任の中で、今までも、運転代行を使われる方々の安全それから安心して使えるというサービス、そういった点に着目いたしまして、いろいろな指導をやってまいってきたわけでございます。  その中にはもちろん、いわゆるタクシー類似行為という違法行為をやめてもらうとかそういったことも入っておるし、それから、お客様に万が一傷害あるいは損害を与えた場合の補償のための保険にちゃんと入るようにとか、そういった指導をずっとやってきているわけでございまして、私どもは平成四年の六月に「運転代行業への当面の指導方針について」というものを決めまして、それをもとに指導を始めたわけでございますが、そういったこと。それから、その後も、先ほど先生御指摘のような岩手県におきます不幸な事故、そういったものを契機にして指導を強化してきたわけでございます。  私どもといたしましては、運転代行業に対する届け出といった法的制度の導入につきましては、一般論といたしまして、規制によらずに自己責任原則によったらどうかという考え方もあるわけでございますけれども、そういった考え方も考慮に入れながら、それから、私どもが今までやっておりましたいろいろな取り組み方、その結果を踏まえて、中長期的にはそういった届け出の必要性についても検討しなければいけないだろうというふうには考えている次第でございます。
  229. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 ぜひ届け出に関しても検討してもらいたいし、また、そういう方向で持っていってもらいたいと思います。  話を続けますけれども、この運転代行業は、やはりポイントは安全対策がきちっと行われているかどうか。これもまた、行うためにやはり規制をきちっとしておくことが当面は必要だろうと私は考えているのですが、今局長のお話がありましたように運転代行業に対しての通達だけではやはり不十分じゃないか。法的な根拠、さっきから繰り返し申し上げていますけれども、法的な根拠がやはり希薄だなという気がします。  例えば、運転代行業務に係る管理責任者というのですか、それについても、道路運送法の運行管理者制度を適用するような道というのが考えられないのかどうかと私自身は考えるのですけれども、その辺はいかがでございましょうか。
  230. 越智正英

    ○越智政府委員 自動車運送事業者につきましては、安全確保の観点からそういう運行の管理責任者といったものを法律上決めて、安全の遂行について万全を期しているわけでございますけれども、運転代行業につきましても、これは通達でございますが、本年三月に通達を出しまして、運転代行業務に係る管理責任者の選任といったことで、安全を担保してほしいといったようなお願い、これはまさに行政指導でございますが、そういったことでやっているわけでございます。  それからまた、そういった安全の関係につきましては、私ども日ごろから警察庁の方とも密接に連絡をとりながら、対策を講じていくという構えでやっております。  そういったことで、今後ともこの安全に対する指導は徹底してまいりたい、かように考えている次第でございます。
  231. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 道路の運行管理者制度というのは、代行業に即した制度というのにやはりしていかなければいけないんじゃないかと思うのです。その辺のことをこれから法的にもきちっとしていく必要があると思うのですけれども、その辺はいかがでございましょうか。  それからもう一つは、ちょっと思いついたのですが、思いついたというとおかしいですが、事故があったときの届け出は今どういうふうになっているのか、ちょっとお教えいただきたいと思います。
  232. 越智正英

    ○越智政府委員 運転代行業におきます運行管理の問題というのは、運転代行業の業務が大変特殊な形態、運転者二人でお客の委託を受けて、一方の人はお客様の車を運び もう一人の人はその車で帰ってくる、そういった形態でございますので、いわゆる普通の道路運送事業、例えばバスでありますとかタクシーでありますとか、そういった旅客運送事業におきます運行管理者制度とはおのずから異なってくることは事実でございます。  私どもといたしましては、バスやタクシーのように完全な形での運行管理者というのは、やはり業務の形態からいってまだ難しいかと思っておりますけれども、できるだけ安全運行に役に立つような、そういった運行管理者というのを決めた上で、いわゆる従業員の意識の向上も含めてそういう対策を立てたいという意味で、運行管理者制度をお願いしているわけでございます。  次に事故の件でございますけれども、これはまさに、事故というといろいろな形態がございます。いわゆる道路におきます交通事故につきましては、道路交通法に基づきまして所轄の警察庁なりに通報する義務があるわけでございまして、そういった形でやっております。私どもは、そういう事故が起きましたら、それはまたその団体等から私どもの出先に連絡があったり、あるいは警察庁の方から私どもの方に連絡があったりというような体制でございまして、直ちに制度的に運輸省の方に事故報告が来るという形にはなっておりません。
  233. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 わかりました。事故がないようにするために、安全対策に対して、ある意味では相当締めつけをきちっと冒頭のときはしなければいけないのだろうと私は繰り返し申し上げているんですけれども、不幸にして事故が起きた場合、当然ですけれども、事故に対する補償をしなければいけないというふうに思うわけですね。この補償制度がまだまだ僕は整備が至っていないのじゃないかという気がしております。  例えば自賠責ですけれども、事故が起きた場合に、代行者の方が運転しているわけですから、自賠責に入っているにもかかわらず保険がおりないということが今取りざたされているわけですね。これをどういうふうにするかというのはやはり大事な問題だと思うのです。  先ほど言いましたように、保険業務の方たちは、やはり保険というものが所轄の官庁が決まっていないということは非常にやりにくいという話も聞いていますし、保険業に対してきちっとした対応をこれからしていかないと、特に法的な整備をきちっとしていかないと、私は、安全で安心した代行業というのは可能じゃないのじゃないかと思うのですね。  したがいまして、例えば一つには自賠責、これは今具体的に申しましたように、よく言われていることですけれども、自分で自賠責をやっていたにもかかわらずそれが使えないということがあるわけですけれども、この辺は運輸省はどういうふうにお考えでございましょうか。
  234. 越智正英

    ○越智政府委員 運転代行業と自賠責制度の関係でございますけれども、通常、車の所有者が自己の車に対しまして自賠責保険を掛けているという状況の中で、その車を第三者であります運転代行業者に任せる、その結果として運転代行者のミスによって事故が起きたというときに、自賠責がどうなるかということでございますけれども、それは、従来の取り扱いからいきまして、所有者が運転していた場合と同様に、みずからのミスで損傷した、いわゆる自損事故というふうになります。運転代行業者に委託した場合であっても、それはまさに所有者の管理下にある形での運行でございますので、自損事故としての扱い。したがって、自賠法三条によります他人に与えた損害を賠償するという制度から見ますと、それにつきましては自賠責制度は適用がされないという運用で今まで来ておりますし、保険会社もそういう扱い、また裁判例も今までのところはそうなっておるように承知しているところでございます。  これにつきましては、いや、それじゃ一体どうするのだということでございますけれども、私どもといたしましては、これは本当の話を、本当の話というと変でございますけれども、お酒を飲んでいられて、そういう意味での、自分の車を運転しないで、交通事故を起こさない、あるいは飲酒運転をしないというような意思を持って代行業に頼まれるわけですから、そこで、その代行業者というものがどういうような企業形態、経営実態をしているかということを本来でありますれば十分承知した上で、例えばまともな会社であるかどうか、事故が起きたときの補償がどうであるか、そういったところを十分自己の責任で判断していただきたいと言いたいところでございますけれども、なかなかそこまではいかないのが実態でございますので、代行業者の方が、これはちょっと保険料は高くなりますけれども、いわゆる陸送保険というのが実は損害保険会社の方で用意してございまして、いわゆる自動車を販売する場合、あるいは陸送する場合の保険、そういった保険、任意保険でございますが、用意がされている。  それからさらに、それが一番私ども望ましいと思っているのですが、代行業者が皆さん集まっていただきまして、いわゆる協同組合をつくっていただく、そこでいわゆる交通共済をやるという中で被害者救済を図るといったようなことが望ましいだろうと思っているのですが、そういった面につきましても、数がなかなか少ないとか零細であるとかいろいろな障害がありまして、必ずしも十分な、被害者を救済するだけの保険の加入なりあるいは共済の締結なりということが万全であるとは申し上げられない実情にあるということでございます。
  235. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 今局長の方から現状、率直な話をお聞かせいただいたと思うのですけれども、確かに例えば私に関して言えば、いい気持ちに酔っ払って代行を頼んで、隣でうとうとしながらあるいは道を教えていたとしましょう。ところが、どんとやっちゃった。そうしたら、しようがないと思っていたときに、自分の自賠責が使えない。そういう形では、これは何だったのだろうなと。やはり率直な気持ちでそう思うと思うのですね。ですから、これはやはり何とかしなければいけない、法的な整備をしなければいけないなというように思います。  それから、今局長からのお話にありましたように、任意保険ですけれども陸送の件に関しては、やはりこれは保険が高くて、その実態というか、なかなかしり込みをするような形かなと。それから、もっと言えば、これは陸送の分野での任意の保険ですから、やはり代行業に適した、あるいは合ったというのですか、そういった任意の保険ではないと思うのですね。ですから、やはりその辺はきちっと整備しなければいけない。  それで、今の局長のお話のように、確かに代行業の方たちで共済とか組合をつくってということがありますけれども、これも、私自身がさっきから申し上げているようにその保険もやはり法的な整備をきちっとして、いろいろな保険屋さんたちもこれならばというような形になれるような体制をきちっと整えていかなければいけないと思うのですね。ですから、運輸省にそういう方向できちっと取り組んでいこうというお考えがあるかどうか、この辺はきちっと伺わせていただきたいと思います。
  236. 越智正英

    ○越智政府委員 運転代行業のこれからの健全な発展のために、我々はどうしたらいいかということはいろいろ考えなければいけないと思いますけれども、当面、先生おっしゃったように法的整備を直ちにするというようなことはちょっと難しいだろうというふうに考えている次第でございまして、今まで私どもがやってまいりましたいろいろな指導を通じてどこまでやれるのか、その辺の結果も踏まえながら検討していきたい、かように考えておる次第でございます。  それから、特に大変小さな方々が多いものですから、なかなか、一緒に集まって共同の目標のために何かをするといったようなことは非常に難しい情勢にございます。そこは我々としては何とか乗り越えた上で、その代行業をやっている方々が、いろいろな意見があると思いますけれども、こういう安全運行のための一つの目的のためにできるだけ大同団結していただいて、そういった形の中で、私どもの行政指導というものが実を結ぶような方向で当面やっていきたいと考えている次第でございます。
  237. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 ともかくこれは早くやらないと、やはり事故が起きているわけですから、ぐずぐずして、まだ法的な整備ができていませんというわけにはいかないと思うのです。  運転代行業の問題点はいっぱいあります。それは運転者の質の問題とか、いっぱいありますけれども、最終的にはそんなに数が多くなくて、保険の問題だとか、安全の技術的な問題だとか、そういうことで最終的には集中するのだろうと思うのですね。そのうちの一つにやはり保険があるわけです。保険の件が、私も実は専門ではないのですけれども、やはり今見ていてもちょっと私自身が利用したいと思わないわけですよね。自賠責が使えないとか、それからまだ保険に入っていない、つまり、運転代行業の方が私の持っている車に保険を掛けておいてくれない。掛けてくれるところもあるかもしらないけれども、掛けてくれない業者もいる。その辺がばらばらだというようなときに、安心して任せられないわけですね。  だから、こういう運転代行業が今後やっていくためには、統一的なきちっとしたやり方でしておきませんと、こういう業界というのでしょうか、育たないのじゃないかという気が僕はするのですね。だから、早急にする意思があるかどうかはひとつぜひお教えいただきたいと思います。
  238. 越智正英

    ○越智政府委員 冒頭からいろいろ申し上げておりますけれども、私どもが現在の法体制の中でやれる範囲といえば行政指導しかないわけでございまして、ここがまさに、警察庁とも連絡をとりながら、運転代行業を利用される一般の方々に万が一傷害あるいは死亡等があった場合の補償の問題、それが当面一番の問題だろうと思います。そういった点につきましては、私どものやれるいろいろな手段を講じて御協力申し上げたいと思っておりますし、保険の問題でございますが、これは大蔵省の所管でございますけれども、そういった新しい保険の種類といったものの創設といったようなことについても、側面からお願いをしていきたいと思っている次第でございます。
  239. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 わかりました。ともかく安全と安心を、やはりきちっとした運転の代行業というのはやってもらいたいと思いますので、私も冒頭言いましたように根本は法的な整備がまず第一、そう思っておりますので、ぜひお願いいたします。  そこで、個々の細かい法的な整備もさることながら、もうちょっとマクロ的に見ますと、局長もさっき話しておりましたが、小さな業界団体が固まっているだけではやはり問題は解決しないだろうと思うのですね。一つの組織体をつくって、客観的な組織体をつくって、公平なといいますか、安全な運転代行業の業務に携わってもらいたいと思うのです。  具体的に言えば、業界団体が集まって新たに社団法人みたいなものをつくる、あるいはまたそういった法人をつくっていくということも必要ではないかと思うのです。タクシーが今日に至っていろいろな経緯の中でかなり近代化されてきたという経緯を見ますと、後追いをしておりますこういった業界がやはりどこかできちっと客観的なあるいは公平な組織体を持っていないと、私は、国民のニーズにこたえられないんじゃないかという気がするのですね。例えば社団でも財団でも結構ですが、公的な法人化を目指す必要があると私は思っておりますけれども、運輸省の方としてはその辺はいかがお考えなのかをお聞かせ願いたいと思います。
  240. 越智正英

    ○越智政府委員 社団法人あるいは財団法人、この形ですと社団法人の形になるだろうと思うのですけれども、社団法人というのは、まさに公益目的のために一定の人々が集まって社団をつくるということでございます。したがいまして、運転代行業の皆様方がどういう公益目的を実現するために集まって、何をするのだろうか、その辺をはっきりした上で、それから、組織の構成なりなんなりがしつかりしているかどうか、あるいは財政基盤はどうだとか、そういった問題全体を勘案いたしまして、やはり公益性が大変高いというようなことになりますとこれは社団法人として適格性があるということになると思いますが、ただいまのところ私どもは、まだ業界がそこまでのまとまりがないんじゃないか、残念ながらそういうふうに見ておる次第でございまして、これは将来の問題として検討させていただきたいと思っております。
  241. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 社団法人あるいは財団法人、公益性がちゃんとでき得る方向性があったらそれは考えたいという話だと思うのですが、もしも業界団体がまたきちっと力をつけて、そして社団法人や財団法人をつくりたいということになりました場合は、運輸省としては前向きな姿勢でそれに対応するお気持ちかどうか、ちょっとその辺を伺いたいと思います。
  242. 越智正英

    ○越智政府委員 私どもは、運転代行業の方々が集まった団体というものが、事業の発展を通じて、運転代行を利用される方々の安全、そういったことを目的として何か事業をやりたいというようなことでありました場合は、そういった方向について理解を示していきたいと思っていますが、一遍に社団法人というよりも、まずその前に集まっていろいろな意見を交換して、いわゆる任憲法人の形だと思いますけれども、そういった中で、いろいろ議論をしていく中で方向が出ていくのだろうと思いますので、まずそちらの方向から手をつけていきたいと考えている次第でございます。
  243. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 ともかく、要は、運転代行というものが社会の中で定着して、安心して僕らも酒飲んで酔っぱらえればいいことでありますから、そのためのいろいろな法的な整備だとか、あるいは今言った社団法人という公的なものをつくったらどうかということだと私は考えておりました。  そういう中で、ひとつ大臣にお伺いしたいのです。今私が質問した中の、運転代行業に対して法的な整備をきちっとするべきだというふうに私は思っておりますけれども、大臣の意気込みというのですか、当然もう社会の中でこれは必要になっているけれども、非常にまだまだ問題点が多いということは御理解いただいていると思うのです。そうした中で今後どうしていったらいいかという、大臣としての大所高所のお話をぜひ聞かせていただきたい、こう思います。
  244. 二見伸明

    ○二見国務大臣 僕も渡辺さんと同じように、運転代行、しょっちゅう利用している方でございまして、改めて運転代行に大きな問題があることを今の質疑を通して知らされた感じがいたします。  安全性の確保ということと、それから事故を起こした場合の損害補償の問題と、私はセットだと思います。ですから今、まず安全確保については、運輸省としていろいろなところで指導し、啓蒙し、やっているわけです。  ただ、事故を起こした場合の損害補償の問題については、自賠責が適用できないという問題があります。ただ、これはいわゆる認定の問題なんだろうと思うのです。運転代行業者との関係で、顧客の責任を認めず、自賠責保険の適用を認める判決が東京高裁から出され、現在、保険会社が最高裁に対して上告をしているというふうに聞いております。  私は、この問題はただ単に運輸省だけで何とかできるものではないんだろう、警察も関係するし、大蔵省も関係するし、というふうな問題だと思います。それで、どうでしょう、ちょっと時間がかかるかもしれないけれども、これ、ちょっと研究させてもらえませんかね。そして、ともかく利用する者が安心して利用できるようにすればいいわけですから、おっしゃるように届け出がいいのか、あるいは法律が必要なのか、いろいろな問題があると思います。これは大蔵省とも関係するし、それから警察とも関係しますので、ちょっと時間かかるけれども、研究させてもらえませんか。お願いします。
  245. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 わかりました。ともかく運転代行業の問題点は、今大臣がおっしゃったように、時間をかける問題とそれから早急にやらなければいけないものと、二つに分かれるのじゃないかと思いますので、実務的なところはぜひどんどん解決していただきたい、こういうふうに思います。  最後になりますけれども ちょっと今の運転代行業と離れて恐縮でございますけれども、別途質問させていただきたいのですが、実は横浜の緑区にこどもの国線という単線があるのでございます。これの通勤線に対する進捗状況をちょっとお答えいただいて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
  246. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいま委員御指摘のこどもの国線でございますが、現在、こどもの国の開園時間に合わせた運行、今お話しのとおり単線で一時間に二本ないし四本というようなことで、運営そのものは東急がやっているわけでございますけれども、非常に経常的な赤字を生じているという状況でございます。それで、沿線の方が大分発展してまいりまして、これは通勤線として使えないかという御要望があることは承知しております。  現在、横浜市を中心にしまして、東急ですとか、こどもの国協会、あるいは住都公団といった関係者の方々が集まって、今後どういうふうにしていくかということについて具体案を御相談されておる最中でございます。その結論が出ました場合には、私どもとしてもそれに向けて対応をしていきたいと考えておりますが、まだ若干時間がかかるのではないかというふうに考えております。
  247. 渡辺浩一郎

    ○渡辺(浩)分科員 ありがとうございました。それでは質問を終わらせていただきます。
  248. 後藤茂

    ○後藤主査代理 これにて渡辺浩一郎君の質疑は終了いたしました。  次に、楢崎弥之助君。
  249. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 まず冒頭、主査にお願いがあるのですが、私は、日本船舶振興会理事長、財団法人ですね、それから全モ連の会長をなさっていらっしゃる笹川陽平氏の参考人招致をお願いを理事会にいたしておりましたが、何かそれが実現しなかったようであります。簡単でよろしゅうございますから、なぜ呼べなかったか、経過をお聞かせいただきたいと思います。
  250. 後藤茂

    ○後藤主査代理 楢崎委員のお申し出につきまして、お答えいたします。  平成六年度総予算審査に当たり、理事会の合意のもと、あらかじめ委員会において一括して決議を行い、予算委員長に扱いを一任している参考人の範囲は、日銀並びに公団、事業団、その他これに準ずる特殊法人であります。  ここに言うその他の特殊法人の内訳につきましては、議員に出頭する証人等の旅費及び日当に関する法律第一条三号中「国が資本金の二分の一以上を出資している法人及び両議院の議長が協議して定める法人」に限られております。  委員お尋ねの財団法人日本船舶振興会は、これらの範囲に含まれていないため、予算委員会におきましても、別途理事会協議の上、委員会においてその都度出席要求決議を行っている特殊法人でありまして、各党の申し合わせにより、従来、分科会への出席要求は認めておらないところでありますので、さよう御了承願います。  楢崎君。
  251. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 私も二十数年予算委員をいたしておりまして、その半分は理事をいたしております。今度のようなケースは、私の記憶では初めてであります。しかし、そういう決まりになっておれば、やむを得ないと思います。十四日の日に決算委員会がございますので、そこは今の規定は当てはまりませんので、改めて笹川陽平氏を参考人として招致をいたしたい、このように思います。  私は、先ほど社会党の小森君も指摘をしておりましたが、とにかく今までアンタッチャブルと申しますか、聖域と申しますか、何で日本船舶振興会が、いろいろの問題があるということはもう明らかなのですよ、なぜなのか。大きく分けて二つあると私は思うのです。一つは、皆さん方の省の役人さんのOBがたくさん天下りをされております。言うならば、悪い言葉で言えば、日本船舶振興会から、まあ何といいますか、面倒見てもらっておる、それが一つであろうと思うのですね。もう一つは、政治家がいろいろな形でこの船舶振興会の補助金を目指してうごめいておる。裏を返せば、政治家からある程度守られておる。そういう点で今まで聖域化されておるのではなかろうか、私はこのように思うのです。  時間が短うございますから、きょうできなかった分は十四日にやりますけれども、まずその天下りの件で、せんだって決算の分科会で要求をしておりました資料が昨日届きました。「運輸省退職者が再就職している団体に対する船舶振興会からの補助金等一覧」、大変詳しく報告されております。こういう資料は初めてお出しになるのですか。
  252. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 私どもは特に扱いを秘にしているわけではございませんが、国会からのお求めに応じましてお出ししたのは初めてかと思います。
  253. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 ちょっと確認だけしておきますけれども、これは大変詳しく報告されておりますが、せんだって私は、天下りの役人さんの数は百二十だ、百十九じゃないと、振興会に一名、名前も挙げて指摘しました。それで、結局運輸省の皆さん方は、百二十名ですと答弁されたはずです。これがまた百十九名になっておりますね。それはどうしてかということ。  それから、念のためですが、平成六年度のその補助団体への予算額の総額ですね、一番最後に書いてある。それと、そのうち振興会補助金、これの総計を念のため言ってください。
  254. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 まず最初の百十九名の件でございますが、百十九名というのは、船舶振興会から補助、補助金、助成金を受けている団体に再就職している人の数でございますから、そこには振興会自体は入らないということで、百十九名。それで、振興会を含めれば、一名ふえて百二十名ということでございます。  それから、次の金額でございますが、その五十八団体の平成六年度の予算額全体、これは千三百二十九億でございまして、そのうち船舶振興会から出ている補助金、助成金の合計は、七十三億でございます。
  255. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 全体的には総予算額の五・五%を占めておりますね、七十三億というのは。  しかし、個々に見てみますと、財団法人日本船舶標準協会、六二・四%です。半分以上補助金をもらっている。それで、その五十八団体のうち、三割以上の率で補助金をいただいている団体が十二ですね。まことにこれは異常である、私はこのように思います。事務次官さんお一人を初め、海上保安庁長官数名、その次、局長ずらっと、まあよくも天下り先があるものだなとこれを見て思いました。  次に、運輸省の役人さんが日本船舶振興会から供応接待を受けておる料理店や飲食店を把握されておりますか。
  256. 黒野匡彦

    ○黒野政府委員 その点も含めまして、現在内部で実態を調査させていただいている段階でございます。
  257. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 私一人でも調べていますよ。何人いらっしゃるのですか、運輸省は。  申し上げておきましょうか。迷惑がかかるといけませんから――写真は全部ここにとってあります。その料理店や飲食店の写真は全部あります。ここに全部あります。名前も全部出ている。ここでは、公ですから、店に迷惑かかるといけませんので、イニシアルで申し上げておきます。高級順に言います。あなた方の一番お偉いさんが行くところ、相手もお偉いさんが行くところ、高級順に言います。  中央区築地の三丁目、Tというフグ料理店であります。私は九州博多の生まれですから、フグはよく知っています。高級料理です。一人前十万円くらいするはずです。今休業しています。なぜか。フグの季節じゃないからです。二番目、港区赤坂三丁目のTという料理店です。三番目に、港区芝大門一丁目のKという料理店です。これはよく雑誌等に出ていますね、Kという店。四番目に、港区芝浦一丁目のBという料理店です。こう言っては失礼ですが、ちょっと下級の方のお役人さん用の飲食店、一つ言っておきます。新宿区の歌舞伎町にありますRという飲食店です。これはしゃぶしゃぶ食わせて、大変得意なところで、私も一遍行ってみたいと思っています。飲みにですね。  あなた方、興味があれば、調べてないならば、店の名前を全部教えますよ。ここを日本船舶振興会が使っておるのは事実である。だれを呼んでおるか。皆さん方の仲間です。だから、この程度の私でも調べて把握している程度のことが、どうしてそんなにおわかりになってないんでしょうかね。小森君と同じようなことを言わなくちゃいけません。  それで、次にお伺いいたしますが、競艇が始まったのは昭和二十七年だと思うのですけれども、その当時、運輸省の海運調整部長をされておった壷井玄剛さん、この方は今健在でしょうか。
  258. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 健在でございます。
  259. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 それはよろしゅうございました。  それから、日本船舶振興会の正式の英訳はどうなっていますか。
  260. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 正式の英訳はないと聞いております。ただ、ジャパンタイムズやなんかでは……
  261. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 時間がかかりますから、私の方から申し上げましょうか。  日本船舶振興会の笹川良一会長は、世界をまたにかけてあれされていますね。三男の陽平氏も同様です。どうして外国へ行ったときに、日本船舶振興会の正式の英訳がないのですか。名刺をやるはずでしょう。どうしてないか不思議に思いませんか。
  262. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 財団の英文の正式名称は登記事項ではないと聞いております。
  263. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 登記事項じゃなくても、名刺使うわけでしょう。どうして指導しないのですか。
  264. 小川健兒

    ○小川(健)政府委員 これは私の想像でございますが、今思い出しますけれども、ジャパンタイムズやなんかでは、シップビルディング・インダストリー・ファウンデーションというような使い方を、そのほかにもあるかもしれませんが、使い方をしているようです。ところが、外国でそういうような英文を使いますとどういう団体かというのが非常にわかりにくいということで、今まで正式な名刺をつくってなかったんじゃないかな、それも使ってなかったんじゃないかなと思います。これは私の推測でございます。
  265. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 名刺使っているんですよね。ちょっと大臣にお見せしたいのです、説明しますので。  この左側の裏です。「ササカワ・ファウンデーション」になっていますね。そして括弧して、略がJSIF、「ヨーヘイ・ササカワ」になっていますね。そして右の方です。これは今おっしゃったとおり、「ザ・ジャパン・シップビルディング・インダストリー・ファウンデーション」こっちの方が、何タイムズですか、大体近いんじゃないですか。  私がなぜこれを問題にするかというと、この先ほど言った「ササカワ・ファウンデーション」では、笹川財団でしょう。笹川氏が個人でいろいろお金をやっているというふうに印象を受けますよ、これは。だから、去年の十一月二十八日、TBSが報道特集をしている。その中で、この問題点をつかれた。個人的なあれに見られるじゃないか。そうしたら、あなたと同じような答え方をしているんですよね。正式の英訳がない、日本船舶振興会。もう一つの名刺は、ちゃんとここへ書いてあるじゃないか。右側にあるでしょうが。大臣、右側がそうです。これをなぜ使わないのですか。こういう点をあなた方は注意しなきゃいけませんよ。  それから私は、元運輸省海運調整部長壷井玄剛さんの消息を聞きました。実はこの特番の中で、壷井さんはこうおっしゃっていました。このときはまだ今のように問題化していなかったからあれされたんでしょうが、正直にさらさらとおっしゃっていましたね。こういうことをおっしゃっていますよ。壷井さんが言っている、インタビューで。  「選挙資金を競艇にかかわることで稼ごうというたくさんの政治家が良一氏のところにすり寄ってきた。良一氏は、それらの政治家の中からだれを補助の対象にするか、その選別に大変苦労しておる。」政治家がその腐肉にたかるハゲタカのように集まっている状態を、皆さん方の先輩が既にテレビという公器を使って国民の皆さん方に明らかにしているんですね。そして最近になって、小森委員も言いましたけれども、いろいろ具体的な名前が出ていますから私はあえて申しません。だから私は、なぜ聖域化されておるかという、それを言いたかったのですよね。  それで、実はどこに問題があるかというと、オートレースですね、小型自動車競走法、それから自転車競技法、それから競馬法、これは非常に厳しいんですね、主管官庁の監督が。モーターボート競走法は非常に楽なんですね。あれもそうですよ、場外馬券の問題もそうですね。それから兼業の問題、さっきも小森さんが言いましたけれども、去年ですか、あなたの方の戸田さんが通達を出している。あれは振興会が補助を出している関係の兼職をやめろという。ところが、私が今言ったほかの三つのあれは、競走法では、ほかの営利を目的とした企業と兼職してはいけない。厳しいですよ。この決まりのとおりになればもう少し整理されますよ、日本船舶振興会あるいは全モ連でもそうですが。これも、私は指摘をしておきたいと思います。  私は、時間が切迫しました、許す限り指摘をしておきたい問題があります。それは、五月二十七日のあの吉松被告にかかわる汚職事件ですね。これと最終的につながるから、私はきょうこの問題を明らかにしておきたいと思うのです。  経緯をまず申し上げておきます。昭和五十七年七月十七日、笹川良一氏に対し古い友人から、この友人の名前はわかっています、Tという人です。古い友人からブルネイ、つまりボルネオ島北部、海岸の中央部にあるブルネイ王国のことですね。そこの王族の関係者が、首都のバンダルスリブガワンに十八階建てのリゾートホテル、ゴールド・ヒル・ホテルといいます、それと関連施設を約百三十五億円の予算でつくりたいという事業の仲介依頼が笹川良一氏にあったわけです。それで、良一氏は三男の陽平氏とともに現地を視察された。今のリゾートホテルの建設に、建設会社の仲介を頼まれたから、現地を親子で視察されて、そしてブルーシー・アンド・グリーンランド財団、通称BアンドG財団ですね、これが体育館などの建設をさせておりましたつき合いの深い住友建設を、一社単独の特命工事として指名をされた。五十七年の八月二十日に住友建設はそのプロジェクトの建設工事に関する請負契約を締結された。発注者は、ハート・デベロップメント・エンタープライズ、代表者ハッサン・モハメッド・ユソフ、これは王族関係者の経営する現地の会社です。その際、工事完成保証金として住友建設側はブルネイ側に十三億円を納め、その金が笹川良一氏に仲介手数料の意味で渡されております。これは資料がありますから、後でお見せをいたします。  しかし、住友建設が現地で工事を始めて間もなく、七回に分けて支払うことになっていたブルネイ側の支払いが一回限りで中止されました。これに対して、良一氏は保証書簡を一応、一札住友建設側に入れております。工事は再開されたけれども、結局は中途で中断された。住友は大損をしているわけですね。損害計五十億と言われておる。昭和六十年六月に、ブルネイ側に対し、同年十月、良一氏に対し、それぞれ訴訟が提起されております。ここに資料があります。それで、結局、いろいろの経過を経て、六十一年にブルネイ側がその五十億の損害のうち四十億を持とう、それで良一氏側が約十億円、計五十億、それで合意をされた。その示談交渉に当たったのは、Sという人であります。この名前もわかっております。  結局そういうことで、時間がないから途中省きますけれども 資料 ちょっとよろしゅうございますか、大臣に。さっき申し上げました十三億円の手付金が渡されたということの証明は、その手書きのメモの方です。こっちの方です。メモの二月六日のところ、十三という数字が出ているでしょう。それからもう一つ、この英語で書いてある方、発注者が良一氏にあてた書簡ですね。その中に余剰金をもらわれておるでしょう。つまり、手付をもらわれておるでしょう。そこには、十三という数字はないが、手付金が渡されておるということはそれで証明されるわけですね。そのメモは、裁判があったので、住友側の弁護士のHという人とそれから笹川氏側のSという人との間で話された内容のメモです。  だから、こういうことがその次に起こる。損害を受けてから、百億の特命工事を考えておるとメモに書いてあるでしょう。六日のものも、八日のものも百億の特命工事です。だから、勘弁してください、こうなったけれども、住友側はもう信用できないからと断った。だから、ホテル海洋ですよ。ホテル海洋の建設は戸田建設に回された。そのころ百億の特命工事はないのですよ、日本船舶振興会には。ホテル海洋しかない。予算は当初百十億であった。それが、最後は二百五十億になりました。それで、裏金をつくって補おうとした、それを私は申し上げたかったのですよ。  それで、私は、今問題になっている吉松事件ですが、吉松被告と振興会側の言い分が違っていますね。吉松被告の方は、随意契約でやった。振興会の方は、何か三社ですかで、ちゃんと見積もりをとった。食い違っていますね。随意契約ですよ。後で指名をあれしただけでしょう、形をつくっただけでしょう。  これも、「船舶振興会の補助金交付申請の手引」というのがある。これには、ちゃんとこう書いてあるのですよ。「理事会において資力、信用、能力等を審査の上、確実な業者五社以上を選定し、競争入札により建築業者を決定し、施工せしめる。」これはあなた、日本船舶振興会。それから、小さなものですね。あ、「経理規定」もそうなっていますね、この船舶振興会の。「競争に付さなければならない。」こうなっているのですね、こういう種の契約について。それから、小さい「物品取扱規定」、これも備品なんかもそうでしょうが、「原則として、二社以上の業者より見積書を供する。」戸田建設の場合、飛島建設と同じに随意契約していたか、それを至急調査してください。  捜査二課見えてますか。もう時間来ましたから、きょうはやめますけれども、今私が申し上げたことに関心をお持ちですか。
  266. 林則清

    ○林説明員 具体的な問題を別といたしまして、現在捜査中の事件に関連する過程において刑罰法令に触れる可能性のあるものについては、事実に基づいて厳正に対処してまいる所存でおります。
  267. 楢崎弥之助

    ○楢崎分科員 じゃ、時間が来ましたので、ありがとうございました。終わります。
  268. 後藤茂

    ○後藤主査代理 これにて楢崎弥之助君の質疑は終了いたしました。  次に、小此木八郎君。
  269. 小此木八郎

    ○小此木分科員 神奈川県第一区から選出をいただいております小此木八郎と申します。どうぞよろしくお願いをいたします。  本日は、横浜市の地下鉄あるいは鉄道関係のことに関しまして質問させていただきたいと思います。  横浜市は人口が三百三十万人の大都市であります。現在、地下鉄事業の営業キロは三十三キロありまして、戸塚から横浜市緑区のあざみ野間で運行がされております。さらに、今度は戸塚から藤沢市の湘南台に至る延長七・四キロの路線を工事着工に向けて諸準備を進めているところであります。これが横浜における地下鉄の現状であります。  さて、この大都市における交通対策の充実のために、国は平成六年度から地下高速鉄道建設を公共事業と位置づけましたけれども、通勤線の混雑解消などのため、多くの新規路線の要望があり、国の予算を拡大していく必要があると思いますが、そのお考えはありますでしょうか。
  270. 秦野裕

    ○秦野政府委員 委員御指摘のとおり、最近の都市の過密状況あるいは通勤混雑、この解消は大変急がれる課題であるというふうに私ども認識しております。  今御指摘のとおり、平成六年度予算におきまして、特に地下鉄の整備につきまして公共事業関係費の仲間に入れていただいた、またそのほかに、第三セクターの整備いたします地下鉄につきましても助成制度を拡充する、あるいは自治省の御協力を得まして地方単独事業と併用するというような形で地下鉄の緊急整備事業を創設するといったようなことで地下高速鉄道の整備の促進を図りたいというふうに考えておりまして、引き続き財源の確保に向けまして努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  271. 小此木八郎

    ○小此木分科員 次に、第三セクターの地下鉄事業についても、補助制度、出資制度が創設されましたけれども、横浜市は神奈川県などが進めている「みなとみらい21線」、これは既に免許を取得、着工しているので補助の対象にならないと聞いておるわけであります。これは二千億円の事業費でありまして、平成十二年の完成でこの事業が進められている。これを補助対象とすべきであると思っているのですけれども、この点に関してはいかがでしょうか。
  272. 秦野裕

    ○秦野政府委員 御案内のとおり、現在国の財政状況が非常に厳しいわけでございまして、限られた財源というものを有効に活用していくということがどうしても必要なわけでございます。  そこで、第三セクターによります地下鉄整備につきましては、先ほど申し上げましたとおり、平成六年度から創設をいたしたわけでありますが、これは現在のところ新たに着手する事業というものを念頭に置いておりまして、既に工事を進めております事業につきましては適用の対象外というふうに考えておるところでございます。  ただいまお話しの「みなとみらい21線」でございますけれども、現在工事を進めておるわけでございますが、その免許の際に、資金調達に関しまして、「みなとみらい21」地区の開発利益の還元方策といたしまして、開発者負担金という制度を大体総額の四分の一程度導入するという工夫がなされております。また国の方では、御案内の鉄建公団によりますいわゆるP線方式を適用することによって建設を進めることが可能であるということで、収支の見通しもかなり明るいものがあるんじゃないかということでございますので、現時点では、この「みなとみらい21」に対しまして地下鉄整備事業に対する補助制度を適用するということは考えておらないという状況でございます。
  273. 小此木八郎

    ○小此木分科員 それでは続きまして、新たな鉄道網につきましては、昭和六十年七月の運輸政策審議会、これの答申第七号に基づきまして、国や地方自治体、鉄道事業者等がその実現に向けて努力しておりますけれども、神奈川県、横浜市、川崎市、この三団体におきましても、同答申で示されました二俣川から新横浜を経て、今度は大倉山・川崎に至る鉄道新線計画、これは仮称で神奈川東部方面鉄道といいますが、これの早期実現に向けて努力しているところであります。  本路線は、民間の資金や経営のノウハウを活用したこれも第三セクターを基本として整備を進めることになっております。現在、事業主体の設立など、事業化に向けて三団体が協調して取り組んでおりますけれども、本路線のような市街化の進んだ地域における都市高速鉄道の新設は、用地の取得難や建設費の高騰が事業化に当たって大きな障害になってきているということでございます。  本路線の整備は、地元自治体としても重要な都市基盤整備事業であり、実現化に向けて最大限の努力をなすべきものと考えておりますが、巨額な経費を必要とする大規模な事業でありますので、第三セクター方式による新線鉄道建設は、資金計画面で事業化がなかなか進められない状況にあり、これはもう国の助成が必要不可欠と考えておりますけれども、いかがでありましょうか。
  274. 秦野裕

    ○秦野政府委員 御指摘の神奈川東部方面鉄道につきましては、昭和六十年七月に運輸政策審議会から答申をいただきまして、平成十二年までに整備すべき路線というふうに位置づけられておるわけでございます。地元の関係者の方々の御要望が大変強いということは私ども十分承知しておるところでございます。  ただいまお話しのように、この路線の整備につきまして、大変多額の建設費を要するようでありますので、地元の関係者、県なり市あるいは鉄道事業者の方々の間におきまして、事業主体あるいはその費用負担、どういうふうにするのかという点についていろいろと熱心に御議論があるということも承知しております。そうした検討の結果を踏まえまして、私どもとしても適切に対処していきたいというふうに考えておるところでございます。
  275. 小此木八郎

    ○小此木分科員 それで、第三セクター方式による都市の高速鉄道新線建設、これに対する新たな助成制度の創設や地方自治体が行う第三セクターへの出資、無利子貸し付けに係る起債措置の充実等を重点施策として取り組まれていますけれども、これらの施策をぜひ実現をしていただき、本路線に適用すべきだと思っておりますが、いかがでしょうか。
  276. 秦野裕

    ○秦野政府委員 当然地元の方々の、いろいろな事業主体ですとか、あるいは費用負担等々の御検討を経た上でありますから、いろいろ線によってその性質もまた違ってくると思います。  また、国の支援措置もいろいろ変わってくると思いますけれども、先ほど申しましたように、東部方面鉄道につきましては、現在検討が地元の間で進められておりますので、その結果を受けて私どもとしての対応を検討したいというふうに考えております。
  277. 小此木八郎

    ○小此木分科員 よろしくお願いいたします。  それでは、大臣にお伺いをいたしたいと思いますが、実は私も横浜から毎日電車通勤をしておりまして、国会まで電車で来るわけでありますけれども、通勤ラッシュのすさまじさは一向に緩和されていないのじゃないかなと毎日電車に乗って思うわけでありますけれども、この問題は以前からも叫ばれておりました。通勤ラッシュ緩和のために運輸省としてはどのような対策を講じていくのか、大臣にお聞かせをいただきたいと思います。
  278. 二見伸明

    ○二見国務大臣 小此木先生が横浜から国会に、通勤という言葉は余りそぐわないと思いますけれども、大変込んでいる中来られる、肌身でこの問題を感じていると思います。  輸送力は過去十五年間で一・五倍にふえたのだけれども、乗客は一・四倍ですから、混雑率というのはほとんど変わらないのです。結論的に言いますと、これはソフトとハードの二つがあると私は思うのですね。  ハードでは、新線を建設する。例えば、先ほど先生が一生懸命熱弁を振るっておられました神奈川東部方面鉄道ですか、これは鉄道局長からいろいろ御答弁がありましたけれども、事業主体や費用負担等について十分検討されれば運輸省としてもその結果を踏まえて対処したいという鉄道局長の答弁がありましたけれども、まさにそういうことも混雑緩和の大きな要素だと思いますが、それと同時に、ソフトの面では、やはり混雑というのはもうある特定の時間に集中するわけですから、フレックスタイムとか時差通勤とかそういうことを進める必要があるだろうというふうに我々考えております。このための協議会も労使を交えてつくっておりまして、最近では大手町周辺の大企業、三三%ぐらいのところがフレックスタイムあるいは時差通勤を採用しているのです。  だけれども、できる職種からといいますか、企業は三三%強だけれども、実際にフレックスタイムを導入している勤労者はどのぐらいかというと、これは数%。ですから、これはさらに企業経営者の御理解もいただきながら進めていきたい。ハードとソフトの両方でもって推進しなければこの通勤通学の混雑というものは解消できないのではないかというふうに考えています。  ソフトもやります。ハードについても地元の負担の問題、いろいろ地元の問題がありますので、そうしたことで合意を得られるならばやっていきたいというふうに考えております。
  279. 小此木八郎

    ○小此木分科員 それで、横浜市の中で、横浜駅、戸塚駅に次ぐ、乗客数が月平均二百七十万人を数えるJRの鶴見駅というのがありますけれども、この鶴見駅は京浜東北線のみが今停車をしているということでありまして、東海道線、横須賀線というのはホームにあふれる通勤客を横目に通過する状況になっています。その中で、通勤客が東京に出る場合でありますけれども、横浜駅まで一たん戻って乗りかえるか、あるいは川崎駅まで行って乗りかえるか、こういった不便を強いられておるわけであります。  それで、鶴見駅を表玄関とするこの鶴見区は、区民が約二十六万人。横浜市は十六の区がありますけれども、その中で第三位の人口を擁しておりまして、また、京浜工業地帯の中核として現在事業所数一万二千、従業員数十二万人を数え、市内でも屈指の就業人口を抱える地域であるわけでありまして、地域の自治会や工業会、商店街などから、東海道線、横須賀線の中距離電車を鶴見駅に停車させてもらいたいという強い要望、署名がたくさんあるわけで、実はこれは私も、私の父の時代からずっと陳情を受けておりまして、現状と今後の見通しについても、この件でお聞かせをいただきたいと思います。
  280. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいまの委員のお話、あるいは地元の御要望があることは私どももよく承知しておるわけでございますが、実はこの問題につきましては二つほど問題点があるわけです。  一つは、今お話しの東海道線、あるいは横須賀線と申しますのは、まあ改めて申し上げるまでもないわけですが、都心と若干離れたところ、中距離の通勤の方々になるべく早く都心に行っていただくということで、ある程度駅を飛ばして運行するということでございまして、これを途中で停車駅をふやすということはとりもなおさず時間がかかる、それだけ中距離あるいは遠距離のお客様の通勤時間の増につながるということで、やはり東海道線の利用者全体の利便がどうかという点から一つは検討しなければならないという問題がございます。  それから二つ目は、鶴見駅のこれは物理的な問題でございまして、御案内のとおり、現在は京浜東北線のホームが一面二線あるだけでございまして、したがって、中距離電車をとめようと思いますと新しくホームをつくらなければならないということになるわけであります。ところが、横須賀線側の方にホームをつくろうとしますと、これは先生御案内のとおり、京浜東北線のホームが片側にあり、反対側の方に高架の鶴見線が入っておりますので、したがって、その間にホームをつくるということは物理的に不可能なことになるわけです。  それから、では、反対側の東海道線あるいは東海道の貨物線の方にホームをつくったらどうかということになるわけでございますが、そのためには結局、貨物用の留置線を廃止するかあるいは移設するかをしないとそのホームがつくれないということになるわけでございまして、この貨物留置線は、御案内のとおり、東海道貨物線と武蔵野線、あるいは川崎付近の臨海工業地帯への結節点ということになっておりますものですから、これを廃止することはできないと。  しからば、それを動かすということになりますと、今度は駅ビルにまで移さなければならないということで、極めて莫大な費用あるいは用地確保というものが必要になるという問題があるわけでございます。  したがって、この二つの問題がございますものですから、これは長期的にはもちろん検討はいたしますけれども、かなり難しい状況にあるというふうに私どもは認識いたしております。
  281. 小此木八郎

    ○小此木分科員 大変に難しいという話でありますけれども、これはJR東日本も民間企業として独立をされました。そのことのためにJRだけで対応するのも非常に難しいということでありますけれども、国として調整やプラットホーム新設、こういったことへの補助金を拠出はできないものかどうか、お考えをお聞きしたいと思います。
  282. 秦野裕

    ○秦野政府委員 これはJRにせよ私鉄にせよ、鉄道事業としてホームを含めた全体のシステムで営業をするわけでございますから、基本的には事業者の負担によって行われるべきものというふうに思っております。  ただ、地元の公共団体の方で非常に御熱心にその駅を誘致されるという場合に、そのJRの方と御相談になって、費用の一部なり全部を負担されて新しく駅をつくる、いわゆる請願駅という例は承知いたしておりますが、特に国が一般的に新しい駅の新設に対して補助金を出すとか、あるいは支援措置をするということは、現在例もございませんし、また私どもとしては考えておりません。
  283. 小此木八郎

    ○小此木分科員 それでは続いて、東海道貨物線を旅客線化することにより、通勤ラッシュの解決の大きな手段になると考えておりますけれども、この点についてはいかがでしょうか。
  284. 秦野裕

    ○秦野政府委員 もう委員よく御存じのとおり、横浜方面から東京へ参ります旅客線は、現在東海道線と横須賀線、それに京浜東北線ということで運転をされておるわけでございますが、いずれも混雑率が非常に高いという状況でございまして、また、皆さんの住むところがだんだん外側の方になってまいりまして、通勤時間が著しく長くなってくるという状況があるわけでございます。  そこで、昭和六十三年から、東海道の貨物線を利用いたしまして、いわゆる湘南ライナーといっておりますが、このライナーの運転を開始いたしまして、混雑緩和とそれから遠くからのお客様の通勤対策ということで非常に評判もよろしいようでございます。それで、現在、旅客線を使っているライナーと東海道貨物線を使っているライナーと両方ございますけれども、東海道貨物線を使っておりますライナーは一日上下で計十一本の運転、大分本数もふえてまいったわけでございます。  したがいまして、今後ともこういう方向で、できる限り貨物線を使いました旅客列車の運転、電車の運転ということをやってまいりたいというふうに考えておりますが、何分にも貨物線でございますので、やはり貨物としての機能も当然維持していかなければならないということで、現在東海道貨物線で一日上下百四本の貨物列車が運転されておりまして、いわば貨物鉄道輸送の大動脈ということになっておりますので、ダイヤ調整も当然必要でございますけれども、そうした上でなるべくふやしていく方向で検討したいというふうに考えているところでございます。
  285. 小此木八郎

    ○小此木分科員 いずれにいたしましても、住宅取得の問題が絡み、毎日の通勤時間が毎年長くなっている昨今でありますけれども、通勤ラッシュの抜本解決のために思い切った対策が必要であると私は考えています。国からの積極的なアプローチを心からお願いをしたいと思います。  そして、ちょっと早いですけれども、最後の質問で、通勤ラッシュとも関係いたしますが、身体障害者の方々に対してでありますけれども、各交通機関はどのような配慮をこれから施していくのでしょうか。特に鉄道各駅の身障者用のエレベーターエスカレーターにつきましては、私のところにもこれもまたたくさん要望が寄せられておりまして、ここでJRの予算だけではなくて国費も投入して改善を進めていくべきであると思っておるのですけれども、二見大臣、最後にお答えをいただきたいと思います。
  286. 二見伸明

    ○二見国務大臣 私から基本的なことを申し上げて、具体的なことま運輸政策局長の方から答弁をしてもらおうと思っております。  先生の御指摘になったことは大変大事なことで、むしろこれからの社会というのはそういう考え方で、交通機関だけではなくて町づくりもその考え方でいかなければならないのだと思います。身障者だけではなくて高齢者も同じだろうと私は思います。  ですから、リフトつきのバスを開発する、駅にはエレベーターエスカレーターがあるのが当たり前。現実には、今新線あるいは大改良した駅にはエレベーターエスカレーターを設置するようになっておりますけれども、そうしたことも当然必要でございます。体の不自由な人、高齢者が健常者と同じように社会参加できる、自由に移動できる、そうした環境をつくり施設をつくることは、本当に大事なことだというふうに思っております。  具体的なことは局長の方から答弁をしてもらいます。
  287. 豊田実

    ○豊田(実)政府委員 身障者の移動につきまして、私どもいろいろな場面で対策をとってきておりますが、今お話しの、主として公共交通ターミナルの関係につきましては、最近の情勢を踏まえてガイドラインを新たに、従来からあったわけですが、それを見直して、新しいガイドラインをつくっております。  それからもう一つ、単にターミナルだけではなくて、町全体のいわばモデル交通計画というものを策定することを平成五年度から三カ年計画で勉強しております。モデル都市としては、大きな都市としては横浜市、それから地方都市として金沢市という二つの市をモデルにいたしまして、今勉強しているところでございます。  それから三番目でございますが、本年度お願いしております予算の中に、鉄道駅における障害者対応型エレベーターあるいはエスカレーターの設置事業につきまして、新たに国費による補助制度をお願いしておるところでございます。
  288. 小此木八郎

    ○小此木分科員 ありがとうございました。  これで質問を終わります。今後ともよろしくお願いいたします。
  289. 後藤茂

    ○後藤主査代理 これにて小此木八郎君の質疑は終了いたしました。  次に、石井啓一君。     〔後藤主査代理退席、主査着席〕
  290. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 公明党の石井啓一でございます。私は、本日は鉄道整備関係について主に御質問をさせていただきたいと存じます。  まず最初に、大臣に大都市の鉄道整備につきましてお尋ねをいたしたいと存じますが、大都市の通勤混雑の解消、これは喫緊の課題であるということは多くの方が御承知のとおりであろうと思います。私自身も地元の練馬区からこの国会まで私鉄、地下鉄を利用して通っておりますけれども、これは東京でも名うての混雑路線ということでもございまして、大変な痛みを感じながら毎日通っております。やはりこういう状況では経済大国日本という名が泣くのではないか、また、生活大国ということを目標とするのであれば、これは早急に何とかしなければいけないのではないか、こういうことを私は考えております。  また、都市・幹線鉄道整備事業費が公共事業関係費に位置づけられたこともございますし、さらには、マクロ経済で申し上げますと、超高齢化社会を目前にして、投資余力のある今のうちにこういった社会資本の整備を大幅に前倒しでやっておくべきである、このように考えておりまして、大都市の鉄道整備を大幅に前倒しで促進をすべきである、このように考えますが、大臣の御所見を伺いたいと存じます。
  291. 二見伸明

    ○二見国務大臣 石井先生御指摘のように、通勤混雑の解消というのは、我々運輸省といたしましても最大の政策課題だというふうに考えております。  私も昔は練馬に住んでおりまして、上石神井に住んでいたものですから、あの線の物すごいのはよくわかります。あの殺人的な混雑の中で、これが本当に生活大国かということを疑いたくなります。何としてでも解消はしたいというふうに思います。  具体的な問題につきましては、局長からきちんとした答弁をさせていただきますけれども、大都市圏の交通問題を解決することが喫緊の課題だ、一刻も早くやらなきゃならない大きな課題だということは、委員のおっしゃるとおりでございまして、運輸省としても、全力を挙げてこれに取り組んでまいりたいと考えております。
  292. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 それでは、続きまして、具体的な問題につきまして御質問をさせていただきたいと存じます。  まず、都営地下鉄十二号線の大泉学園方面への延伸問題でございますが、現在、練馬から光が丘間が開業しておりまして、さらに練馬-新宿方面、さらには都心の環状部が今鋭意工事が進められている段階でございます。  光が丘から大泉学園町方面への延伸問題でございますけれども、この延伸の予定地域でございます練馬区の北西部、これは従来から東京都内においても鉄道の利用の不便地域であるということで、唯一公共機関はバスしかない、こういった状況でございまして、十二号線の延伸というのは地域住民の長年の悲願でございます。地元の練馬区におきましても、事業主体となります東京都に対しまして.導入空間となる都市計画道路の整備の促進あるいは地下鉄の路線免許取得を初めとする法手続の早期着手、こういったことについて要望しているところでもございます。  地下鉄十二号線延伸の早期実現をぜひともお願いをいたしたいと存じますが、お考えはいかがでしょうか。
  293. 秦野裕

    ○秦野政府委員 地下鉄の十二号線につきましては、ただいま委員お話しのとおり、一部営業し、あるいは工事を進めておるわけでありますが、ただいま御指摘の光が丘以西のうちの大泉学園町まででございますが、昭和六十年七月の運輸政策審議会の答申におきまして、平成十二年までに新設することが適当である区間というふうに位置づけられておるわけでございまして、私どももその早期着工あるいは開業に向けて努力すべきものと思っております。  ただ、ただいまちょっとお触れになりましたように、同線の整備につきましては、東京都におきまして平成二年に第三次の東京都長期計画というものが策定されておりまして、この中で「大泉学園への延伸については、導入区間となる道路整備と合わせ、事業着手をはかる。」というふうにされておるところでございます。したがいまして、私どもとしましては、この点についての東京都における今後の検討状況、あるいは現に進めております工事等の進捗状況というものを踏まえて適切に対応し、その推進を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  294. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 地元におきましてもいろいろ、特に導入空間の道路の課題があるということは承知しておりますので、地元においても努力をいたしますが、ぜひとも運輸省におかれても特段の御配慮をお願いいたしたいと存じます。  続きまして、営団地下鉄十三号線の池袋-渋谷間の延伸でございます。  これにつきましては、既設のJR山手線あるいは埼京線の混雑の緩和に資する、また池袋、新宿、渋谷という三副都心、この鉄道体系の効率化を図ることができる、こういった意味で非常に重要な路線でもございますし、採算性についても恐らく十分とれるであろう、また緊急性についても十分ある、こういったことで、早期の事業化が必要というふうに考えております。  特に、この延伸の入り口になります豊島区内におきましては、かつては導入空間でございます都市計画道路環状五の一号線、この計画に対して住民の多くが反対をしていたわけでございますけれども、現在では、状況の変化もございまして、多くの住民がこの都市計画道路につきましても早期解決を望んでいる、こういった大きな状況変化があるわけでございます。この都市計画道路の早期事業化とあわせて、この地下鉄十三号線の事業化を図るべきであろう、このように考えます。  そして、この路線につきましては、既に昭和五十年九月に免許申請が出されておりますので、まずこの免許の許可を早期に行っていただきたい、このように考えますが、いかがでしょうか。
  295. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいま御指摘の池袋-渋谷間のいわゆる地下鉄十三号線につきましては、運輸政策審議会の答申で、やはり平成十二年までに整備すべき路線というふうに位置づけられておりまして、ただいま委員お話しのとおり、通勤混雑の緩和なり、地域の活性化に極めて重要な路線だという認識を持っております。  同線の整備につきまして、特に池袋方のルートについて、過去にいろいろ案があったようでございますが、ただいまお話しのとおり、環状五の一号線とともに整備をするということで、最近いろいろ動きがあるということも私ども聞いております。その動きを私どもは大変興味と申しますか、注視しておるわけでございまして、その動きに合わせて私どもとしても適切な対応を進めていくということで、ただいまお話しの点も含めて検討していきたいというふうに考えております。
  296. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 実は、今申し上げました十二号線の大泉の延伸とこの十三号線の池袋-渋谷間については、新設道路の下に地下鉄を入れるということで、従来の既設の道路の下に入れる路線とはちょっと違っているわけでございますね。  特に事業化のタイミングでありますけれども、新設の道路でございますので、道路ができてから地下鉄の事業化ということになりますと、これは非常にタイミングとしておくれることになりますので、これは要望でございますけれども、ぜひとも新設道路の事業化とあわせて地下鉄の事業化についてもお願いをいたしたいと思います。何かございましたら……。
  297. 秦野裕

    ○秦野政府委員 御趣旨はよくわかりますので、タイミングを失しないように処理をしたいと思います。
  298. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 よろしくお願いいたします。  それでは次に、西武池袋線の複々線化事業でございます。  現在、高架複々線化事業が実施をされております。ここにつきましても、ラッシュ時の混雑緩和、あるいは高架にするということで踏切立体による交通渋滞の緩和ということで、大きな効果を有しておるわけでございます。地域からも大きな期待があるわけでございまして、現在事業化している箇所の事業の促進をしていただきたいのと同時に、まだ石神井公園駅付近では事業化がされておりませんので、この早期事業化を図るべきだ、このように考えます。  あわせまして、これは地元から強い要望が出ているわけでございますが、鉄道高架下の利用につきまして、なるべくこれは公共的な利用を図ってほしいという要望が出ております。これは、鉄道事業者側さんの使える範囲というのが何か決められているようでございますが、鉄道事業者におかれても地元の自治体とよく御相談いただいて、なるべく公共的な利用をしていただきたい、このように考えますが、いかがでしょうか。
  299. 秦野裕

    ○秦野政府委員 池袋線につきましては、もうくどくど御説明いたしませんけれども、高架化の反対の運動などがあり、あるいは今お話しのとおり、石神井公園の構内付近において道路計画との調整がなかなか進まないというようなことがありまして、事業の進捗が当初の予定よりおくれぎみになっているということは、私も大変残念に思っております。できる限り、関係機関とも調整しながら、早期に目的が達せられますように、十分鉄道事業者の方を指導していきたいというふうに考えております。  それから、高架下の問題につきましても、当然鉄道事業者としてもいろいろ計画もありましょうし、また関係の方との調整もあると思いますけれども、なるべく公共利用という点も十分視野に入れて進めていくように、事業者の方に御指導したいというふうに考えております。
  300. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 大変前向きなお答えをいただきまして、ありがとうございました。どうぞよろしくお願いをいたしたいと存じます。  続きまして、西武新宿線でございます。  これにつきましては、地下複線化事業、これが特特事業ということで既に事業化されているわけでございますが、まだ工事が未着工であるということでございます。お話を聞きますと、消防庁との協議でありますとか、また道路側との協議でありますとか、いろいろな協議が残っておるということのようでございますが、当初の特定都市鉄道整備事業計画による竣工年度は平成九年十二月のはずでございます。これは、今国会にかけられております法改正によりまして、先延ばしすることが可能に、できるようでございますけれども、それにしても、事業化をしてなかなかその着工ができないというのは、やはり運賃を先取りしていただいているという趣旨からしますと、これは利用者の方にとっては非常に早急にやっていただきたいということでございますので、これは早期に着工すべきというふうに考えるわけでございますが、いかがでしょうか。
  301. 秦野裕

    ○秦野政府委員 この西武新宿線の西武新宿-上石神井間につきましては、当初、都市計画が不要ということでスタートしたわけでございますけれども、西武新宿駅の位置をずらしましたものでございますから、全線にわたって都市計画決定が必要だということで、かなり地元との調整等に時間を要しまして、昨年の四月にようやく都市計画決定が行われたということでございます。その後、着工のための諸準備を進めておるわけでございます。  時間的に当初の計画からかなりおくれたということは、決して事業者がサボっておったとかそういうことではないと思いますけれども、確かに利用者の方からも運賃という形でちょうだいしておるわけでありますから、極力事業促進が図られるように、私どもとしても努力をしてまいりたいというふうに考えております。
  302. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 それから、またちょっと地下鉄十二号線に戻ります。  現在事業化をしております練馬-新宿間の工事でございます。これは御努力をいただいて、鋭意促進をしていただいているところでございますが、用地取得の難航もこれありということで、開業予定が、当初の平成七年三月から、平成九年中ということで、延期になっております。やむを得ない事情もあったかと存じますが、やはりこれ以上おくれないように、最大限の御努力をいただきたい。特に環状部と余り差がつかないうちにこれは開業いただくように、最大限早期完成に御努力をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  303. 秦野裕

    ○秦野政府委員 練馬-新宿間でございますが、現在も鋭意工事中であるわけでございますが、山手通りの直下の駅部につきまして、首都高速道路公団の施工いたします高速道路関係の構造物と一体として施工するということでございますので、今高速道路のために拡幅いたします。地買収が行われまして、その後でこの事業が施工されるということになるわけでございます。  現在、中井、東中野、中野坂上という三駅につきまして用地買収を鋭意進めておるわけでございますが、なお未買収地が七カ所ほどございまして、これが工事の進捗の大きな阻害要因と申しますか、になっておるわけでございまして、今後とも、用地買収の進捗を見守りながら、早期完成が図られるように事業者を指導していきたいというふうに考えておるところでございます。
  304. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 それでは、若干話題を変えまして、次に、鉄道の用地を活用した再開発関連につきまして、まず具体的な事例からお話を伺いたいと存じます。  JR大塚駅でございますが、ここにつきましては、駅に隣接をいたします国鉄清算事業団の用地が最近落札をされました。今後、再開発が進むという予定になっておりますが、これに合わせまして、これらの事業団用地というのは駅にすぐ近接しておりまして、まさに大塚駅の顔の部分でございます。これに合わせて、大分古くなっております駅舎の改築、特こ大塚駅についてま、南北の自由通路がないということで地域の方に非常に御不便をかけておりますので、この南北自由通路の設置、あるいは駅の西側、池袋側寄りの改札の新設、こういったことをやっていってはどうか、このように考えますが、いかがでしょうか。
  305. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいまお話しのとおり、大塚駅周辺の整備につきまして、豊島区におきまして委員会を設けて、ただいま先生のお話のあったようなことにつきまして調査検討を行っていきたいという意向が、これは最近のことのようでありますが、JR東日本の方に示されたというふうに私どもも聞いておるところでございます。  したがって、ただいまお話しの駅舎の改築あるいは改札口の新設というようなことにつきましても、今後この委員会で当然検討が進められていくということだと思いますので、こうした検討状況を踏まえて、適切な結論が得られるように東日本にも十分検討するように指導したいというふうに考えております。
  306. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 ぜひよろしくお願いをいたしたいと存じます。  続きまして、JR池袋駅でございますけれども、このJR池袋駅におきまして、地元の豊島区を中心にいたしまして東西のデッキ広場構想、この構想が検討されております。現在の池袋駅にも地下のコンコースがございますけれども、終日混雑をしておりまして、やはりこの東西の連絡のためにはいまだ不十分であろう、こういうふうに認識をしております。  この池袋駅の東西を結ぶ連絡機能である東西デッキ広場、東西の連絡を十分果たすという機能を有するのはもちろんでございますが、鉄道線路上空を開発するための基盤的な施設にもなるわけでございます。鉄道敷の上空を開発するためには当然、人工地盤を設けなければならないわけでございますから、東西デッキ広場が人工地盤の機能を果たすように、これを構想していけば将来の開発のためにも大変資するのではないか、このように考えまして、これは早期実現を図っていくべきである、このように考えますが、いかがでございましょう。
  307. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ただいま御指摘のとおり、池袋駅周辺の整備につきまして、豊島区においていわゆる東西の横断デッキあるいは広場についての構想が示されておりまして、それに基づいた調査が進んできたわけでございます。  平成三年の八月に建設省さん初め東京都、豊島区あるいはJR東日本といったメンバーで連絡協議会というものが発足いたしまして、事業化に向けた検討が行われている、あるいは関係者との調整が行われているというふうに承知をいたしているわけであります。したがいまして、こうした連絡協議会の結論を得て、東西デッキの可能性につきまして十分検討していくということで、私どもも見守ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
  308. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 こういった問題につきましても、主体はJRさんが中心になるかと思いますが、運輸省さんもぜひとも最大限の御配慮をいただきたいと存じます。  続きまして、今度はJRの鉄道路線の上空の話でございますけれども、JR山手線を見てみますと、高架区間と掘り割り区間があるわけでございますが、高架区間の上空を利用するというのはなかなか構造的に大変かと思いますけれども、掘り割り区間であれば、これは比較してこの上空というのは、利用しやすい、活用しやすいのではないか、このように考えます。  特に、JR池袋駅から大塚駅の区間につきましては、この掘り割り構造の区間がございますので、この区間を十分都市的な利用、あるいは鉄道事業者も御自分の事業で十分活用できるような形で御活用なさってはどうか、このように考えますが、いかがでしょうか。
  309. 秦野裕

    ○秦野政府委員 鉄道線路の上空利用につきましては、かねてからいろいろな御議論のあるところでございまして、都市空間の有効利用という観点から活用するということも確かに一つの考え方だというふうに思います。ただ一方におきまして、これは鉄道事業にとりましても、やはり将来の輸送需要の増高ということも考えられるわけでございまして、そのための貴重な空間という性格もあわせ持っておるわけでございます。したがって、線路の上空利用につきましてどういうふうにそれを取り扱っていくのかということは、かなり個々具体的な事案に即して考えていくべきものだというふうに考えております。  ただいまお話しの点につきましても、地元の方でも多分いろいろ御検討がなされていると思いますので、もしそういう御提案がありますれば、土地の利用状況あるいは山手線を初めとする鉄道輸送の今後の動向というようなものを考えた上で検討していくということが適当ではないかというふうに考えております。
  310. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 それでは最後に、大臣にお尋ねをいたしたいと存じます。  今ちょっと具体的な問題を先にお聞きいたしましたが、大都市の鉄道用地を活用した再開発についてでございますけれども、大都市の鉄道用地は大都市に残された貴重な空間であるということ、さらに、鉄道周辺というのは比較的道路等の公共基盤が整備されているということもございまして、開発可能性も高いということもあるかと思います。したがって、都市を活性化するという意味でも、また鉄道事業自体も上空を活用していろいろな事業展開ができるのではないか、こういったことが考えられます。この大都市の鉄道用地を活用した再開発を促進すべきではないか、このように考えるわけでございますが、大臣のお考えを伺いたいと存じます。
  311. 二見伸明

    ○二見国務大臣 実は私は七、八年前に同じようなことを言いまして、そのときに私が言ったのは、山手線を地下に埋めてしまえ、そして今の山手線そのものをいろいろなことに使えるだろう、そう言いましたら、そういうすごいことを言うのは本当の政治家だと言う人もいるし、あいつはドン・キホーテだとも言う、いろいろ言われました。  その後、当時の建設大臣、天野さんだと思うのだけれども、山手線を立体化して上を全部げた履きみたいにするべきではないかという構想を、天野さんだと思ったな、言われました。これはそれなりに大変おもしろい構想だと思います。政治というのは、こういうおもしろい、見方によっては荒唐無稽のような構想をぶち上げて、ぶち上げられてやれと言われたら役人は困るけれども、政治家の方は夢中になって頑張っていくというのは大変大事だと思います。  ただ現実対応としますと、私は、これはまず都市計画が先行するのかな。運輸省では、まず都市計画、ここはこういうふうにしたい、そのためにこの上空を利用したいというまず都市計画があって、それからこれは進む話ではないかなというふうに思います。鉄道事業者にしてみれば、そこはそういうふうに使われては困るということもあるし、将来のためにとっておきたいところもあるし、いや、それはいいですよというところも、具体的にはいろいろあると思います。私は、まず都市計画があって、そしてそれに対して鉄道事業者がどういうふうに協力をするかということなのではないかなと考えておりますが、大変示唆に富むといいますか、大きな構想だと思います。そういうことがこれからいろいろなところで出てきてもいいのじゃないかなというふうに考えております。
  312. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 構想を進めるについて、まず都市計画が先というお話でございます。それももっともだと思いますが、まず鉄道の方がそもそもやる気がないということでございますと、これはなかなか構想も進まないということもございますので、よろしく御協力もお願いいたしたいと思います。
  313. 二見伸明

    ○二見国務大臣 それは、やる気がないのじゃなくて、都市計画があって、その中で鉄道事業者とも相談することでございますから、鉄道の方にやる気がないということはないと思います。それで何かができれば、それはまたそのまま鉄道事業の方にもプラスでまね返ってくるわけですから、それは消極的になることはまずないだろうというふうに思います。
  314. 石井啓一

    ○石井(啓)分科員 ありがとうございます。以上で終了いたします。
  315. 東祥三

    ○東主査 これにて石井啓一君の質疑は終了いたしました。  次に、沢藤礼次郎君。
  316. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 時間も少ないので、ひとつ簡潔に要点をお答え願えればと思います。  最初に、大変不幸なことですが、事故の問題から御質問させていただきたいと思います。  ことし二月の十一日に岩手県盛岡市におきまして、スリップ事故による、一瞬にして三人の人命が失われるという惨事がございました。これは、当時の岩手日報という新聞を引用いたしますと、運転代行の、顧客車に乗っていた代行運転手と顧客の二人、合計三人の乗った車が六十メートルスリップして大型対向車にぶつかって三人即死したという考えられない事故であります。新聞によりますと、事故当時、現場の国道四号線は前日降った雪が解けてがっちりと凍結、いわゆる鏡状態で、車が一度スリップすると立て直すことが困難な路面だった、乗用車は約六十メートルスリップして大型保冷車と衝突した云々という記事があるわけです。  そのときの路面の状況について、同じ岩手日報社からお借りしてきた写真があるのですが、ちょっと大臣、これを見ていただけますか。ごらんいただきますように、もう完全に鏡のような状態になっております。そして、その後いろいろ調べてみたところ、結局この車のスタッドレスを履いておったということであります。関係者の意見は、これがスパイクタイヤであったならばここまでいかなかっただろう、何しろ六十メートルスリップしているわけですからね。  そういうことから、私は二つの問題を提起しながら御質問申し上げたいのですが、一つは、積雪寒冷地帯、特に凍結路面における事故の発生状況は一体どうなっているのか。ふえているはずです。それに対して、今後一体どういう防止策が可能かという問題が一つ。二つ目は、運転代行の車だったということから、結局補償問題が今難航しているわけです。  こういう二つの問題をこれから質問申し上げたいのですが、まず最初に、警察庁の方に御質問申し上げますが、スリップ事故の発生状況をお聞きしたい。去年の暮れからことしにかけてということで結構でございます。あるいは前年度比、そしてスパイクタイヤとスタッドレスタイヤとの関係はあるのかないのか。そして、スリップ事故が多発しているはずですが、その多発の原因をどう見るか、このことをあわせて警察庁からお聞きをしたいと思います。
  317. 倉澤豊哲

    ○倉澤説明員 まず、スリップ事故の発生状況について御説明をいたします。  昨年末からことし春にかけての、北海道及び北東北におけるスリップによる人身事故の発生状況でございます。  まず、北海道でございますが、昨年十一月からことしの三月までに全道では三千五百四十七件、これは対前年比でプラス一〇%でございます。このうち、一次指定地域におきましては、千四百四十九件で……(沢藤分科員「もう簡単で結構です」と呼ぶ)そうですが、それからあと、いわゆる北東北三県におきましては、それぞれ二〇%ないし秋田では五九%の増というような増加になっております。一方、スリップ事故による死者数は、北海道の十一月から三月までと、北東北三県の十二月から二月までの合計でございます。昨年末からことし春にかけては、六十二人の方が亡くなっておりまして、その前年と比べるとマイナス一ということでございます。  スリップ事故の多発の原因でございますが、スリップ事故の発生件数というのは、その年の気象条件によっても左右されるところでございます。最近のスリップ事故の増加は、ことしの冬が寒かったという気象条件、それからスタッドレスタイヤの使用等の複合的要因によりまして、いわゆるつるつる路面が出現していることや、スタッドレスタイヤによる冬道運転について、運転者がふなれであるというようなことに起因するものと考えております。
  318. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 いろいろな見方があるわけですが、岩手県に関していえば、前年度に比べて全事故数は六%減っているのですけれども、スリップ事故、滑走事故は逆に一八・五%ふえているのです。しかも、その中身の死亡者数となりますと、前年度四名だったのが十名と二・五倍になっている。傷者数は四百八十七 前年度比一一・四%と大変ふえているわけです。確かにことしは低温だったということもありますが、これは例外の年ではないのですね。例外というのは、つまりもうないという年ではない。これは起こり得ることなのです。これを前提に置きます。  それから、もう一つは、これは警察庁の交通局の交通企画課の佐田さんという方の「月間交通」去年の十月号です。去年の十月号ですから、ことしの厳冬ということじゃないのですね。去年までのことということになるわけですが、その中にこういう文章があるのです。スパイクタイヤは、各年とも装着率に比べて事故率がおおむね低い傾向を示しているが、スタッドレスタイヤは装着率に比べて事故率が各年とも高い、それから、ブラックアイスやアイスバーン等の凍結路面では、スタッドレスタイヤはスリップ事故を起こしやすいと言えるという一つの分析をしているわけです。これは、隠しようのないといいますか、逃れようのない事実だと思うのですね。  そこで、次の質問に入るのですが、スリップ事故を防止するための対策は一体どうなのだろうか。特に、積雪寒冷地帯、北東北、北海道については、時期あるいは地域を限定してスパイクタイヤを認める、あるいはそれに準じた措置というのは必要じゃないかという声もあります。これを裏づけるデータ、また後で触れますけれども、まず前段として、スリップ事故を防止するためにどのような対策が考えられるかということを、警察庁それから建設省、まずこの二省庁にお聞きしたいと思います。
  319. 倉澤豊哲

    ○倉澤説明員 スリップ事故を防止いたすためには、関係機関の協力によりまして、総合的な対策を講じていく必要があると考えております。  そのうち、警察といたしましては、冬道安全運転講習会の開催などの交通安全教育、路面の積雪、凍結状況等に関する情報を提供するための交通情報提供施設の設置、大型可変標識による夏冬別速度規制の実施等の対策を推進しておるところでございます。
  320. 馬場直俊

    ○馬場説明員 建設省では、先生御承知のとおり、積雪寒冷地域における冬季の道路交通の確保を図るため、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づきまして、除雪、防雪、凍雪害の防止等の雪寒事業を推進しているところでございます。  スパイクタイヤ禁止後、御質問の凍結路面対策をより一層促進するために、適時適切な除雪に努力しておりまして、坂道や急カーブ等への凍結防止剤の早朝の散布等の効果的な散布や新しい凍結防止剤の散布も試みております。  また、機械的に粗面、粗い面を形成するための除雪機械の改良あるいは通学路等の確保に向けた歩道除雪等を進めているところでございます。  急な坂道等の対策といたしまして、坂道の前後のチェーン着脱場の整備や消雪施設、砂箱の設置等の対策を推進しております。また、これらとあわせまして、カーブ、坂道の対策として、道路の改良事業を促進しているところでございます。  平成六年度におきましても、これらの施策を推進するため、雪寒事業について総事業費千四百三十億円をもって事業を推進することとしております。
  321. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 今お答えになったそれぞれ、大変努力を願っているということはよくわかっております。今後ともぜひその努力を続けていただきたいと思うのです。ただ、いろいろな角度から第一線で運転しているドライバー、プロのドライバーの話を聞きますと、今お答え願った中でも若干やはり問題の提起があるのです。  特に、凍結路面で事故の多いのは交差点が多いのですね。そして、とまって発進するそのときにスタッドレスで磨いて鏡のような状態になるというふうなこと。  それから、岩手でいえば、北上から秋田に抜ける百七号線というのがありますが、あそこのように曲がりくねっているし、上りおりがある、そこで横滑りをして事故を起こすというふうなケースがあります。  そういったこととか、融雪剤につきましても、必要な箇所に一体だれがまくのか、常時だれかいるのかという問題もあります。それから、融雪剤の性質にもよるのでしょうが、風下の家のトタン屋根が腐るという現象もあります。新しい融雪剤も開発されているようですが、まだ私は完全だと思っておりません。  それから、歩道の除雪が十分じゃないと結局学童も含めて車道を歩く、そこに、狭いところに車が来てスリップして事故を起こすというふうなケースもあります。非常に難しいのです、凍結時における北東北と北海道のスリップ事故対策というのは。  そこで、これはプロのドライバー、第一線の人から聞いたのですけれども、私鉄岩手県交通労働組合、つまりバスの運転をなさっている方の実態調査をなさった。これはもう命にかかわることだということでかなり詳しく調べたのですが、その結論の中からこういうことがあるのですよ。  スタッドレスタイヤ普及で車両発進時における路面が鏡状態となり、スリップの危険性が多い。箱型バスは、前方が軽いためフロント横に流れやすい。この起きている事故も、スパイクタイヤ装着てあればある程度妨げたと思われる。スパイクタイヤ装着てあれば、スリップ事故が少なくなり救われる。豪雪地帯にとってスパイクタイヤがなければ安全走行が困難となる。スパイク禁止により制動距離が延び、追突するケースが多い。それから、自家用車がスリップして向こうからやってくるということです。こういう指摘がありまして、運輸省に対しては、営業車、バスに限りスパイクタイヤ装着禁止の除外をお願いできないか。それから、粉じん問題も理解できるけれども、事故対策面からも地域的にスパイクタイヤの装着の許可をしてほしいというふうな、まだまだありますけれども、時間の関係で結論を急ぎたいのです。  私は、スパイクタイヤを禁止したといういきさつ、必要性ということは、これは認めます。環境衛生、環境の問題、健康の問題もありますから、これは必要だと思う。しかし、あれの発祥の地は仙台ですね。長い間ほとんど雪のないところです。今指摘しました事故なり地域というのは、雪が降っている。圧雪状態が圧倒的に多いですね。それから、アイスバーンになる。ここでスパイクをはいたとしても、粉じんが出ようがないんです。そして何よりも、人命がこのように失われている、死傷者がふえているということからすれば、いや粉じん公害を防止するために、環境保全のためにはやむを得ないでは済まされないと思うのです。どっちかとるというふうな単純な問題でもない。この粉じん公害を抑えながら、しかも人身事故をなくすということが、各省庁、知恵を出し合わなきゃならない、大変難しいけれども、やらなきゃならない問題だと思うのです。  今、建設省と警察庁からもお聞きしましたが、ここで所管省庁であります環境庁から、今までのいきさつは十分わかった上で、あえて質問するのですけれども、十二月二十日から二月いっぱいまでという期間を区切って、しかも北東北、北海道というふうに地域を区切って、もし雪のない年であればそれは解除してもいいわけですけれども、地域と期間を区切ってスパイクタイヤの装着あるいはそれに準じた措置というものができないかどうか、これをひとつ関係省庁と熱心に話し合って早期に結論を出して、次の冬が来ない前に結論を出してほしいと思うのですが、いかがですか。
  322. 宮嵜拓郎

    ○宮嵜説明員 スパイクタイヤの使用規制に関しまして、従来ない滑りやすい凍結路面が出現いたしまして、スリップ事故が多発しているということにつきましては、環境庁としても十分承知をいたしております。  しかしながら、他方では、各地で粉じん公害の発生が明らかに抑制されまして、きれいな空が戻ったという声も聞かれるなど、スパイクタイヤの使用規制は着実に効果を上げてきていると考えております。脱スパイクタイヤを後戻りさせることはできないと考えております。このため、環境庁としては、関係省庁、地方公共団体と従来にも増して一層密接に連携をとりつつ、脱スパイクタイヤの普及、啓発、冬道安全運転教育、労働環境整備などの脱スパイクタイヤ時代に対応した対策の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。  また、積雪寒冷地について、時期または地域を限定してスパイクタイヤの使用を認めてはどうかという御指摘でございますけれども、同じ時期でございましても、年によって降雪量とか気温などの気象状況が異なるということ、あるいは山間部などの特定の地域のみを走行する自動車を限定するということは困難であるということもございます。厳冬期などの時期や、あるいは山間部などの地域に限定してスパイクタイヤの使用を認めるということは、残念ながら困難であるというふうに考えております。
  323. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 今のお話を聞いていますと、環境庁としては方針はこうなんだ、正しいんだ、極端に言えば事故が起こっても仕方がないと聞こえますよ。私が申し上げているのは、それでは済まないから、人命が失われているという状況に対してどのように知恵を絞るかということをお聞きしているわけです。環境庁の方針、これですからということだけでは済まないんですね。  地域限定、難しい。定期路線バスはどうですか。一定の地域を走るわけですよ。自家用車、これは通勤なんかですから、遠くに出るときもあるだろうけれども、日常は近距離ですよ。長距離トラックでしょうかね、やはり広い地域走るとすれば。こうしたことを考えて、警察庁、それぞれの警察のいろいろな実態に応じた判断ということもあるでしょうけれども、これはやはり工夫してもらわなければならない。このままの状態でいい、スリップ事故、やむを得ない、こうとられても仕方がないですよ、今の御答弁は。  したがって、このスパイク問題についての一番の中心になっている環境庁は、関係省庁と十分な協議、連絡をして、しからばどういう方策でもってスリップ事故を減らしていくのか、なくすのかということを出してもらわなければ困る。そのことについて一言決意をお願いします。
  324. 宮嵜拓郎

    ○宮嵜説明員 ちょっと言葉が足りなかったと思います。私どもとしても、悲惨な人命にかかわる事故がスリップ事故として起きておる、これは十分承知をしております。ただ、残念ながらスパイクタイヤに後戻りすることはできない。そこで、関係省庁、知恵を合わせて総合的に来年の冬に向けて予算等で知恵を絞ってまいる必要があるというふうに考えております。
  325. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 これは時間の関係で大臣にお願いしておきますが、スパイクタイヤを禁止した目的は何なのか、実態はどうなっているのか。確かに減っていると思いますよ。しかし、粉じん公害が起こりようがない時期の、地域のスリップ事故をどうするかという問題は、依然として残るわけです。これは交通運輸を担当しておられる運輸省として、ぜひ十分他の省庁と連携をとってスリップ事故をなくすように、ぜひ大臣、御努力をお願いしたい、これはお願いしておきます。  時間の関係で、次に進みます。  さっき申し上げました運転代行の場合、結局補償制度が十分じゃない。このことについて、一言で結構ですから、運転代行者における事故補償体制の問題点、そしてそれの対策、これを一言お願いしたいと思います。
  326. 越智正英

    ○越智政府委員 運転代行におきます事故の補償の問題でございますけれども、確かこ先生今御指摘のとおり、実は運輸省が所管しておりますいわゆる自賠責の保険でございますけれども、運転代行者が事故を起こした場合に、そこに乗っておるお客さんに対しましては一般的に自賠責の適用がない、いわゆる自損事故扱いということになっております。  そういった関係で、私どもといたしましては、できるだけその運転代行業の方々が適当な保険、一般任意保険でございますけれども、今陸送保険あるいは販売用保険、そういったものしかないわけでございますけれども、できるだけそういった保険に入っていただく。また、そういう保険にかわるものとして、仲間の方々が集まっていただいて協同組合をつくり、そこで交通共済という形でその被害の救済に当たるといったようなことが望ましいと考えておりまして、そういった指導をしているとこでございます。
  327. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 これも時間の関係でお願いをしておきますが、業者自身による共済制度に取り組んでいるということは、私もよく知っています。しかし、これはかなり苦しい状態だと思うのですよ、特定の業者の方ですからね。したがって、大手の民間損保に対する指導、働きかけあるいは協議ということも含めて、これに対応できる新しい保険制度というものが可能かどうか、この可能性も探っていただきたいと思うのです。  いずれにしろ、先ほど冒頭に申し上げた事故の運転者の方は、大型保冷車の方の自賠責で三〇%減の補償を受けたそうです。ところが、乗客の二人についてはまだ話し合いがついていないのです。という実態がありますから、やはりこの運転代行の問題は、まあ規制緩和の時代に反するようなことを申し上げますけれども、届け出制にするとか、すっきりした形で事故補償対策も進める、安全対策も、安全運転管理者も置くとか、法人タクシーに近づけるような安全対策というものも考えながら事故補償対策体制を充実させるように、運輸省としてもひとつ御指導をお願いしたいということを要望しておきたいと思います。  次に、ローカルなことで、私の住んでいる北上市、東北本線で一ノ関からもうちょっと行って盛岡との中間ですけれども、ここに「スーパーやまびこ」の停車をという運動が秋田側、岩手側、十数カ町村から陳情が出ているし、運輸省にも行っているはずでございます。  これは、くどくど申し上げませんけれども、ここ三年間で乗降客の数も数万人ふえています。それから、横手、北上周辺には大型のリゾート施設、誘客施設が大幅にふえている。地域開発の前進ということで、大型の工業団地がこの地域に七つか八つ出ているわけですね。誘致企業も数百という百単位で配置されております。平成五年から八年にかけてはオフィスアルカディアが計画されております。それから、東北横断自動車道の秋田線が間もなく全線開通します。部分開通はことしから。  大幅に乗降客数がふえる見通しになっておりますが、今「スーパーやまびこ」の停車は、盛岡をスタートしますと一ノ関だけ、一往復だけなのです。これは将来に向けてやはりそれが一つの起爆剤にもなりますので、ぜひ「スーパーやまびこ」の停車実現ということを御検討を願いたいと思うのですが、どうですか。
  328. 秦野裕

    ○秦野政府委員 この新幹線の停車駅の問題は、停車される駅の利用者の方々が大変便利になるわけですが、遠距離から来られる方の方はその到達時間が延びるということで、ちょっと相矛盾した問題を常にはらんでおるわけでありまして、JR東の方では、先生も御案内のとおり、「やまびこ」については五種類の速達タイプの「やまびこ」、いわゆる「スーパーやまびこ」というものを八往復運転しておりまして、そのうち、北上駅には仙台-盛岡間の各駅停車タイプの列車が二往復停車しておるというのが現在の状況でございます。  これは結局、当該駅の利用客の状況をやはりある程度考えていかなければならないわけでありまして、現時点ではまだ北上駅の御利用客はほかの駅に比べまして若干低いという状況でありますので、現時点で「スーパーやまびこ」の北上駅の停車本数をふやすということはJR東としてもどうも困難であるというふうに聞いておりますけれども、ただいま先生お話しのように、いろいろな計画が進んで利用者がふえるということになれば当然その可能性がふえてくるわけでございますので、そうした利用者の動向の推移を見ながら検討を続けるようにJRを指導してまいりたいというふうに考えております。
  329. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 あと五分ですという紙が来てしまったのですが、済みません、先を急ぎます。では、ひとつ十分御検討を前向きにお願いしたいと思います。  JR北上線北上から横手まで、北上、横手を含めて十七駅あるわけですが、無人駅が現在九つです。そしてことしの十月から無人駅が十四になる。そうしますと、北上、横手を除けば真ん中に一つだけ有人駅が残るという惨たんたる状況になるわけですが、地域では非常に重要視しています。これについてはいろいろ陳情が来ていると思いますが、対策をじっくり間違いなくやってほしい。できれば有人駅を少しでも残す、あるいは対案を考えるということを努力していただきたいのですが、一言どうぞ。
  330. 秦野裕

    ○秦野政府委員 一般的に申しまして、JRあるいは私鉄の体質改善と申しますか、経営改善を図るために、もちろん安全に支障が生じないように十分配慮しながら合理化をしていくということは必要ではないかというふうに考えておるわけでございます。  御指摘の北上線でございますけれども、ただいま各駅の利用者の方々が、一番多いところでも三百人、北上あるいは横手を別にいたしますと三百人以下というような状況でございまして、いわゆる混雑による危険性というのは余り考えにくいということもございますし、また列車集中制御装置、いわゆるCTCと申しておりますが、これを今度導入することに伴いまして、今まで置いておりました信号取り扱いの担当職員というものを無人化していこうという計画でございます。  したがいまして、この計画自体につきましては、私どもとしてはやむを得ないものだというふうに考えておりますけれども、あるいは安全の面あるいはサービスの面、遺漏がないように十分指導してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
  331. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 これも要望しておきますが、地域があってのJR、乗客があってのJRなわけですから、地域の声を大切にしていただきたい、できるだけの工夫をしていただきたいということを強く要望いたしておきます。  最後になりますが、今度は一転して国際級の話になりますけれども、中国で、北京から天津、南京を経て上海まで千三百十キロの新幹線構想がある。私は中国には一九八六年以来五、六回往復しておりまして、例えば先ごろ来日されました外務次官のトウカセンさんとか、あるいは対外連絡部の局長さんクラスとかよく存じ上げていますので、話しておるのですが、実は先にお手元に差し上げてあると思うのでここでは読みませんが、平成四年三月十一日の予算分科会、当時の運輸大臣は奥田さんでおられましたが、このときに私はその前々年度に来られた盧泰愚大統領の演説を引用しまして、日本から海底トンネルを通って朝鮮半島を通って大陸へ、ヨーロッパヘと新幹線を延ばすという構想はどうだろうかと。  特に中国に対しては、もう言うまでもない今までの経過があったわけですから、しかも来年は戦争が終わって五十周年という画すべき年ですから、ここで日本がこの記事にあるようにフランスとドイツと競争して売り込みをするなんということではなくて、日本として中国に対してできるだけの協力をする、お力をかす、こういう態度といいますか方策は必要だと思うし、奥田大臣は、当時は、壮大なプロジェクトとして、そういう形で提案国になったり、それに対して力をかすという形は大いにやるべきであるし、私は、外務大臣も含め、そういった形で閣僚間でも話題にしたいと思うというふうこお答えこなっているわけです。  外務省、その後どうなっていますか。
  332. 北島信一

    ○北島説明員 簡単にお答え申し上げます。  現在中国に対しましては第三次円借款を供与しておりますが、これが済んだ後、九六年度から二〇〇〇年度にかけまして、第四次円借款というのが始まります。この中身につきましては、実はことしの春に中国側から正式の要請が来ております。全体で約七十件にわたる非常に膨大な要請でございますけれども、確かにこの要請の中に、北京-上海間の高速鉄道のプロジェクトが入っております。  これをどうするかという件につきましては、何しろ全体として非常に数の多い要請が来ています。要請の中には、我々として十分な情報を持っているもの、持っていないもの、いろいろございますけれども、いずれにしましても、中国に対する円借款、非常に重要なプロジェクトでございますから、現在、政府の部内で鋭意検討しているということでございます。
  333. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 今お聞きのとおりです。大臣、ぜひこれは内閣の課題として持ち出していただきたい。これは日本にとっては大変、何といいますか、行うべきといいますか、あるいは外交上に有効な、しかも中国に対する一つの大きな支援になるわけですから、ぜひこれは進めていただきたいということを要望したいのですが、大臣、どうぞ。
  334. 二見伸明

    ○二見国務大臣 私もこれは非常に強い関心を持っております。来週六月十四日から、北京でこの問題のセミナーが開かれます。これは運輸省が協力をしまして、日本側関係者が主催してセミナーが行われます。  この新幹線は、北京から上海の間、今は十七、八時間かかりますけれども、できますと六、七時間で行く、非常に壮大な構想であります。私は、日本がこの構想に積極的に参加すべきだ、協力すべきだというふうに考えていますし、当然第四次円借款の大きなテーマにしたいというふうに考えておりまして、外務省その他関係省庁ともこの問題については積極的に話し合いをしていきたいというふうに考えております。
  335. 沢藤礼次郎

    ○沢藤分科員 終わりますが、円借款、ODAですね、そういったものの総動員も必要だけれども、これはフランスとドイツとは違うということを私は強調しました。日本政府としてあらゆる限りの知恵を絞ってほしい、そのことをお願いをしておきます。  終わります。
  336. 東祥三

    ○東主査 これにて沢藤礼次郎君の質疑は終了いたしました。  次に、山崎泉君。
  337. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 私、日本社会党の山崎泉でございます。五点ほど用意しておりますので、ひとつよろしくお願い申し上げます。  まず一点は、整備新幹線の未着工区間の取り扱いについての政府の考え方についてお伺いをいたします。  現在、整備新幹線は鹿児島ルートなど三線五区間が着実に推進されておりますが、昭和四十八年決定されました整備新幹線路線のうち、九州新幹線長崎ルートなど、まだ着工されてない路線があるわけであります。  このような中で、ことし、平成六年の二月八日における大蔵、運輸、自治各大臣の申し合わせにおいて、整備新幹線の未着工区間については、従来の建設推進準備事業を推進するとともに、九州新幹線長崎ルートなどのルート未公表区間については、ルート公表を行うための調査を促進し、環境影響未完了区間については、環境影響評価を推進する。そして、ことしの六年度予算案において建設推進準備事業費三十億円が計上されたところでありますが、この平成六年度予算成立後における具体的な調査のスケジュール、内容についてどのようにお考えなのか、お示し願いたいと思います。
  338. 秦野裕

    ○秦野政府委員 整備新幹線の建設推進準備事業におきましては、従来から、騒音、振動等のいわゆる環境影響評価の調査、あるいは建設費あるいは運営費等の低減を目的とした経済設計調査、それからボーリングとか概略設計を行うための設計とか施工方法の調査、それから都市計画などの地域計画との整合を図るための計画調整調査というようなものを推進しておるわけでありまして、今後必要に応じまして、関係公共団体とも協議しながら、その推進を図っていきたいということで、現在のところ具体的な内容についてはまだ未確定でございます。
  339. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 私、今回から運輸委員会から外れまして、外務委員会の方に所属しておるわけですが、運輸委員会に所属しておるときに、昨年の十月二十日にこの問題で質問をしました。大体長崎県のお気持ちはおわかりだろうというふうに思います。もう再度の御答弁は必要ございませんが、長崎県議会も全会一致で当初のアセス案よりコストが圧縮されるような短絡ルートというのを決められておりますから、ぜひ地元の御要望に沿ったような形で事を進めてほしいということを強く要望をしておきたいと思います。  それでは、二点目に移らせていただきます。  二点目は、佐世保港の関係でございます。  相浦地区の水産物流通施設にかかわる防波堤の早期完成についてということで若干の問題を申し上げて、お考えをお聞きをしたいというふうに思います。  既設の、現在の魚市場の老朽化、そしてまた西九州自動車道の計画路線上に位置していることから、相浦地区に現在の佐世保にある魚市場を移転することで昭和六十二年から着工されております。そして、新魚市場は平成八年の春の供用開始に向けて整備を急いでおるところでございますが、残事業として国直轄でお願いしております防波堤が二つあるわけでございますが、補助事業としてのいわゆる港に隣接する道路及び海岸の舗装がいまだ残っておるわけでございます。  地元としては、この防波堤の関係で、地質調査やケーソン製作、据えつけ等々も合わせまして九億円の予算をお願いをして、そしてまた、道路整備費としては三千万をお願いをして事業を進めたい、こういう御要望をしておるわけですが、このことについてどういう取り計らいをやっていくのか、具体的にお考えをお聞きをしたいというふうに考えます。
  340. 坂井順行

    ○坂井政府委員 先生御指摘のように、佐世保港の相浦地区の水産物流通施設に関する件でございますが、平成元年七月に港湾計画をつくっておりまして、それ以前から構想はございましたが、相浦地区は水産品を取り扱う漁業の関連ゾーンというふうに位置づけられておりまして、具体的には、現在佐世保の駅前に立地しております魚市場を今申し上げております相浦地区に移転をして、佐世保港の水産の拠点とすべく整備をやっているところでございまして、先生御指摘のように、大体五・五メーターの岸壁、泊地がほぼ概成をしておりまして、若干防波堤並びに道路がおくれておるという状況であることは事実でございます。  私どもとしましては、特に防波堤につきましては国の事業としてやっているというようなこともございますし、本事業の重要性にかんがみまして、早くとにかく魚市場の移転を促進するという地元の強い要望もございますので、供用開始時期が平成八年三月を目途にしておられるということも十分承知をしております。今後とも相浦地区の港湾整備につきましては支援をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
  341. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 私、こういう場は初めてでございますから、今お答えの内容では、あら、どうなるのかなということで、自分自身できちっと、きちっとというか正確に受けとめることができませんので、当初計画した供用開始に向けて支援をしていくということは、ことしこれだけの予算を要求をしておるが、まあそういう要求した予算と合わせた事業、それができるようなことは措置していきますよということに受けとめていいのですか。
  342. 坂井順行

    ○坂井政府委員 今先生具体的な数字をおっしゃいましたが、そこのところは若干出入りがあろうかと思いますが、目標年次につきましても我々は十分承知しておりますので、そんなにおくれるというようなことはないというふうに、あるいはおくらせてはならないというふうに我々自身も思っておる次第でございます。
  343. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 はい、ありがとうございます。済みませんね、こういう質問で。  二点目、お伺いいたします。  今度は、佐世保港の前畑地区の岸壁の整備促進でございます。  御案内のとおりに、佐世保港は港湾としては非常に良港でございますが、全体的には米軍基地があるということで、八三%がトータル的には専管水域でありまして、経済港としての役目をなさないのですね。いいところは米軍さんが使っておる、そういう港であります。  そういうことで、九州西岸の非常に重要な貿易拠点港であるというふうに私は考えておるわけですが、現在、国の直轄によって、この前畑海岸のところをマイナス十三メーターの岸壁にしようということで整備中であります。これは早く整備していただかないと、大型貨物船が入港した際には大きな支障を来しておるのであります。これも先ほどの質問と同様に、佐世保市としては、岸壁の整備費として二億円というお金を国の方に要望しながらことしも事業を進めていきたい、こういうふうな考え方を持っておるのですが、これについてのお考えをお聞きしたい、こういうように思います。
  344. 坂井順行

    ○坂井政府委員 前畑地区は、佐世保港におきますいわゆる外貿ターミナルとしての整備が従来より進められておりまして、現在二万トン級の貨物船を対象とした岸壁、水深にいたしますと十一メーター、それから一万五千トン級の岸壁十メーター、各一バースが稼働しております。ただ、これでは若干船型の大型化に十分対応できないということで、穀類の取扱量の増大あるいは船型の大型化に対応するために、先生御指摘のように、今、マイナス十三メーター、四万トン級の貨物船を対象とした整備を、これも国の事業としてやっております。  私どもとしましては、やはり西九州地区を背後圏といたします多目的外貿ターミナルとしての重要性というのは、十分承知しておるつもりでございます。今後ともこの地区につきましての整備を促進してまいる所存でございますが、なかなかあれもこれもというわけにもまいらないわけでございまして、地区での重点の置き方については、どちらかのペースを速めれば若干どちらかがおくれるというようなことは、結果として出てこようかと思いますが、事柄としては、この外貿ターミナルについても積極的に推進すべきものというふうに考えております。
  345. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 ぜひお願いします。  佐世保に大型船が入ってきた場合は、いわゆる佐世保市街地にほど遠い、浦頭といって終戦直前に引揚者がずっと来たところがありますが、あそこを大型船は今でも活用しているのですよ。そういう意味では、良港を持ちながら経済的な効果が発揮できないでいる、こういう状況でございますから、ひとつよろしくお願いを申し上げておきたいと思います。  もう一つ、佐世保港の中に三浦地区というのがありますが、この三浦地区の再開発の促進についてお考えをお聞きしたいというふうに思います。  当該のこの三浦地区は、佐世保港の一番奥の方にあります。いわゆる手前の方にあるわけですが、市街地に非常に近いために、海の玄関口というわけであります。多くの船はほとんど三浦地区に接岸をしておる、こういうところでございますが、ポートルネッサンス21計画に基づいて、ウオーターフロントを生かした物、人、情報の交流拠点としての整備を今進めております。本格的工事は、先ほどの相浦との関係で平成八年度の春の魚市場の移転後、こういうものを本格的に進めていくというふうになっておりますが、本年度は、埋め立てに先立って、浮き桟橋の新設とか移設とか、それから橋梁の整備費とか、こういう形でこれまた四億五千万円ほどの予算をお願いして、こういうものを前段に進めていきたい、こういうのが地元のお願いでございます。この件についてのお考え方をもう一点お聞きをしたいというふうに思います。
  346. 坂井順行

    ○坂井政府委員 御指摘の三浦地区でございますが、再開発計画、一番市街地に近接しておると申しましょうか、インナーハーバーとしての整備が急がれているところでございまして、御案内のように、六十二年の三月に、ポートルネッサンス調査ということで調査をして以来、特に市民が水辺に集まり、憩う快適なウオーターフロントを形成するインナーハーバーの再開発ということで、現在事業が進められております。その一部としまして、緑地あるいは離島航路用の旅客ターミナルがオープンしておりますが、小型桟橋等の整備を今引き続きやらせていただいております。  これは先ほどとの関係もございますが、やはり魚市場が最終的に八年の春移転をしませんと、いわゆるコアの部分につきましての整備ができないということで、相浦の漁港の移転と連動しておるわけでございます。私どもとしましても、先ほどのプロジェクトと同じペースで、特にそのほか西九州自動車道の延伸だとかあるいは佐世保の駅の周辺の再開発、レインボープロジェクトと言われておりますけれども、そういういろいろな諸計画がございますので、できるだけそれと整合が図れるように、十分配慮していきたいというふうに考えておるところでございます。
  347. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 この佐世保というのは、地図で見ておわかりのとおり、長崎県全体が一番西の果てでございます。そして、道路にしても漁港にしても港湾にしても、非常に力を入れて建設なり整備をしないと、県全体の経済またはいろいろなものの活性化が図られないというような地域でございます。特に、私が今申し上げましたこの佐世保は、長崎県の県北地域の中心的な市であります。人口二十四万程度の市でありますが、自衛隊と米軍基地ということで、どうしても自由な経済活動ができない。逆に言えば、制約をされておる町であります。  そういう意味合いでは、私が申し上げましたこの三点なり、そしてまた先ほども建設省あたりにお願いはしてまいりましたが、西九州道路の早期完成とか、こういう部分で国の援助が非常に、他のどの地域、どの県も一緒でしょうが、特に私から見たこの佐世保というのは特殊な町でありますから、国のお力、援助が特に必要な部分であろうというふうに考えます。  そういう意味合いから、大変申しわけなかったのですが、地元がお願いをした予算金額も明らかにしながら政府の考え方を聞いたところでありまして、どうぞ今後ともぜひ佐世保の方に目を置きまして事を進めていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。  最後のお願いでございます。  私も、先ほども申しましたように、昨年の十月二十日の運輸委員会におきまして離島の空港整備ということで質問をし、そしてお考えをお聞きしました。その中で特に、長崎県五島列島に福江市というのがあります。福江市に大きな空港を持っておるわけですが、この福江市が、今回関西新空港が完成をした後に、伊丹空港から何百便か移動したその後に、福江-伊丹間の路線を設けたい、そして、関西と五島の人的交流、文化交流または経済交流をしたい、こういう希望が強いということをさきの委員会の中でお願いをしたわけであります。  政府の答弁もここにメモして承知をしておるのですが、そろそろ関西空港がオープン間近になりましたし、その後、会社も含めまして、私が要望したその路線についての協議なり、また政府内で、運輸省内でこういう論議がされたとするならばその経過なり、そしてまた伊丹と福江間の空路の開設の見通しなり、そこら辺についてお考え方をお聞きしたい、こういうことでございます。
  348. 土坂泰敏

    ○土坂政府委員 伊丹空港は環境問題で制約がございまして、ジェット機の便数が一日に百五十便という制約がございます。関空が開港いたしますと、その時点でそれを一日に百便に削るという約束でございます。五十便は関空に移ってもらうことになります。  大ざっぱに申し上げて、半分が国際線、半分が国内線。国際線につきましては交渉をしていろいろふえるもの、国内線もいろいろふえるものがございますので、関空に行きますと国内線は例えば六十便近くになりますし、国際線も一週間で二百便以上になるというようなことですが、伊丹の方は相変わらず百便で抑えなければいけないということでございまして、先生に正直に申し上げまして、その百五十便を百便に抑えるというのがなかなか難しい情勢でございまして、そこへ新しい路線を入れるというのは、現実問題としては極めて厳しいという状況でございます。したがいまして、今あるものの中から百便が伊丹に残っておる、そして地元との関係で伊丹はそれ以上ふやせないというのが現実の姿でございます。ここは御理解をぜひいただきたいなと思います。  それで、これがお答えになるのかどうかわからないのでありますが、今申し上げましたように関空はまだ容量に余裕がある空港でございますので、会社の方では、需要の見込みとの関係でございますが、福江と関空の便については平成七年度以降に検討をいたしますということをおっしゃっておられます。したがいまして、そちらについては今後可能性があるというふうに思います。  これが先生の御指摘の直接のお答えになっていないのは申しわけないのでございますが、現状はそういうことでございますので、御理解を賜りたいと思います。
  349. 山崎泉

    ○山崎(泉)分科員 今のお答え、大体私も状況としては把握をしておるのですが、地元の福江市は直接伊丹に乗り入れたい。私も運輸委員会に所属しているときに新空港を視察に行かせていただきましたが、やはり非常に遠いですね。どうしても遠い。わざわざ長崎県の五島から飛んでいって、そうしてあそこからまたというのは、交通的には非常に不便だなという感じもします。なぜ伊丹空港から移動するのかという理由を聞くと板挟みになるというのも私自身もわかっておりますが、地元の希望としては何が何でも、一便でもいいから伊丹に乗り入れたい、これが強い要望でございます。  今のお答え、地元の声を代弁した私の要望と食い違う面がありますが、私としてはあくまでも伊丹に乗り入れをしたいという気持ちを表明いたしまして、お考えをお聞きしましたけれどもそういう意見を申し上げまして、私の質問、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
  350. 東祥三

    ○東主査 これにて山崎泉君の質疑は終了いたしました。  次に、赤羽一嘉君。
  351. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 公明党の赤羽でございます。  本日は、朝早くから夜遅くまで、大変御苦労さまでございます。聞くところによりますと私が一番最後の質問者ということでございますので、あと三十分ほどよろしくお願い申し上げます。  昨日、北陸新幹線の二区間で日本鉄道建設公団の申請どおり事業認定がされたとの報道がございました。新たなる新幹線の開通、そして高速化による利便性の向上というのは、喜ばしいことであることは論をまたないことであると私自身思っております。かく言う私も、この新幹線の利便性の恩恵を享受させていただいておる一人でございます。  しかし、その利便性とは裏腹に、沿線に住まれる住民の皆様にとって、騒音、振動、そして衝撃波等々の苦情が多く寄せられているといったのが実情でございます。特に、昨年、平成五年三月十八日からの「のぞみ」の運行に伴い、私が選出されております神戸市でも、中央区と西区の住民、自治会より、玄関や窓のガラスが激しく振動するとか、柱が傾く、壁土が落ちる、テレビの映りが悪くなるといった、非常に生活にせっぱ詰まった被害状況が伝えられております。  また、これまで神戸市が独自で行ってきました新幹線の鉄道騒音定期調査というのを見てみますと、環境庁が設けた環境基準値の七十ホン以下に適合している測定地点というのは全体的におおむね二割程度、平成元年度からずっと毎年測定しておるのですが二割程度で、改善状況が見られないといったのが現状でございます。  このような騒音の被害状況に対する御認識と、その対策状況について、まずお伺いいたしたいと思います。
  352. 秦野裕

    ○秦野政府委員 新幹線が開通いたしまして、関係の地域の方から大変喜んでいただいているということはうれしく思うわけでありますが、その反面で、沿線の住民の方々にいろいろな形で被害を与えているということは、私どもとしても大変残念に思っているわけであります。  種類としては、今いろいろお話がございましたように、騒音あり、あるいは振動あり、あるいは、特にこれは「のぞみ」の影響だと考えられておるわけでありますが、トンネルの微気圧波といったようなさまざまな苦情が寄せられておるわけでありまして、なかなかその原因と結果が必ずしも明確に対応していないというものもございますし、対策にはいろいろ苦慮しているわけでありますが、現時点で対策可能なものにつきましては万全の措置を講ずるように関係のJRを指導しているところでありまして、今後ともその方向で一生懸命努力していきたいというふうに考えておるところであります。
  353. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 西区の、後ほどちょっと別の問題で話に出しますが、長坂トンネルのところに、四・五メートルの防音壁を設置していただいたというふうな話、本年の四月ぐらいですか、春に設置されたという話を聞きました。  私も現実に見に何回か足を運んでいるわけでございますが、実はことしの神戸市の騒音調査の結果というのがまだ出ておりませんので、御説明では、あそこはかなり騒音が改善されたというふうなお話も聞きましたが、その改善されたと言われる根拠となるような調査結果があれば、ぜひお知らせいただきたいと思います。
  354. 秦野裕

    ○秦野政府委員 原因と結果、あるいはその効果について明確に測定することはなかなか困難なわけでございますが、ただいまお話しの長坂トンネル付近におきます明かり区間における防音壁を高くしたということでございますけれども、現在その効果について検討を行っておるという段階でございまして、有効性が確認されれば、さらにその設置を他の箇所にも広げていくということで対応していきたいというふうに考えておるところでございます。
  355. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 ありがとうございます。兵庫県下には同じような問題を抱えているのが全部で九カ所あるように伺っておりますので、その防音壁が騒音に対して何らかの効果があれば、ぜひとも早急に手を打っていただけるよう、御指導のほどよろしくお願い申し上げたいと思っております。  続きまして、先ほどちょっと話をいたしました、神戸市西区大津和二丁目というところの長坂トンネル西口近辺の住民の皆さんから訴えが寄せられている、衝撃波というのですか、通称トンネル微気圧波の問題についてお伺いしたいと思います。  私もここにいたのですが、トンネルの出口を新幹線が出てくるときの、ドーンという物すごい激しい衝撃波による被害、これは以前からあったようなのですが、特に「のぞみ」、スピードが速いということで、「のぞみ」が運行されてからその衝撃波の激しさがひどくなったというようなお話が随分出ておりました。  私考えますに、専門家ではないのですが、微気圧というのは恐らく、騒音は七十ホンとか、振動はデシベルですか、それなりの環境庁なり何かの基準となるような値というのが設定できると思うのですが、微気圧というのは恐らく非常に客観的な基準値みたいなものが出しにくいというふうに思うわけでございますが、そういった性質の公害があるということをまず認識されているのかどうか。認識をされていれば、どのような原因究明と防止対策を行っているのか。ぜひ伺いたいと思います。
  356. 秦野裕

    ○秦野政府委員 確かに、ただいまお話しの微気圧波の現象、要するに、トンネルを出るときにドーンという音と衝撃があるということの現象があるということは、私どもも認識をいたしております。  これは、実は「のぞみ」の運行以前からこういう問題があったわけでございまして、実は私どもと申しますか、JRの技術陣を含めまして、こういう微気圧波の現象というのは比較的長いトンネルにおいて起こるのではないかというように考えておったわけでございます。そこで、特に、長いトンネルでそういう微気圧波の影響があると思われます五十カ所につきまして、いわゆる緩衝工と言っておりますけれども、緩衝工を設置いたしておりまして、それによってかなり効果が確認されておるわけであります。  ただ、「のぞみ」が走るようになりましてから、長いトンネルだけじゃなくて、先ほどお話がありました長坂トンネルといったような比較的短いトンネルにつきましても、やはり同じような影響と思われる被害と申しますか、苦情のお申し出があったわけでございます。そこで、JR西日本の方では、現在、そういう短いトンネルについても果たして同じような効果があるかどうかということを試験する意味で、中で短いトンネルを一カ所選びまして、まだこれからでございますけれども、先ほどの緩衝工を試験的に設置をいたしまして、その効果を確認したいというふうに申しております。  これは効果が確認されれば、そのほかの、長坂トンネルを含めましたそうした短いトンネルにつきましても対策を講じていくということで、現在進めておるところでございまして、まだ技術的に完全に原因と結果、あるいは原因と効果に関して解明されたというわけではなく、若干手探りの状況でございますけれども、そうした試験を重ねることによりまして、少しでも被害が軽減されるように、事業者の方を指導していきたいと考えております。
  357. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 今の、緩衝工とあったのは、いわゆるトンネルの出口のフードみたいなものと理解してよろしいですね。それは、私の知るところによると岡山以西ではもう既に、今御紹介のあったように十四カ所で設置されて、それなりの成果が上がっているというようなお話も聞いております。  我が神戸市も、昨年八月に笹山神戸市長名、昨年十月には神戸市会議長名で、JR西日本社長あてに、この件について一連の騒音も含めて要望書を提出されておるわけですけれども、この長坂トンネルの件について具体的な、いつまでにこうするというような開示がないのが現状でございます。ただ、うわさには、JR西日本、この件については非常に前向きに考えてくださっている。これも又聞きですが、本年度の予算にも組み込まれているような話も伝え聞いているのですが、その辺、もしおわかりでしたら教えていただきたいと思います。
  358. 秦野裕

    ○秦野政府委員 神戸の市長さんとのやりとり、あるいは今年度の予算について、私ども必ずしもつまびらかではございませんが、先ほど申しましたとおり、短いトンネルについてその緩衝工が効果があるかどうかということを、今年度中に一カ所短いトンネルを選びまして試験的に緩衝工をやってみる。その結果を計測いたしまして、効果があればほかの短いトンネルの方にも及ぼしていくということでLR西日本は現在考えておりますので、ぜひその方向で検討を進めてほしいというふうに考えております。
  359. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 前半のこの問題の最後として、大臣にお伺いしたいのですが、長坂トンネルといいますのは実は山奥にあるトンネルではございませんで、住居地域のトンネルでありまして、見に行こうと思えばすぐそばまで行けるような状況にあるわけです。ただ、そこに住まわれている方、一たん家を買われて居を構えられている方というのは、音がうるさいからといって簡単に逃げ出せるような状況では当然ないわけでございます。その中で、長年にわたり被害の届けが出たり、苦情の声が寄せられたりしておって、それなりに市長、市会議員さん一同一生懸命努力しながら、ここまで具体的な措置が講じられない。一方、また「のぞみ」みたいな新しい機種が運行されている。その中に、微気圧という問題、以前からあったということですが、今回改めてこの微気圧の問題というのが出て、非常に状況は深刻になっているというのが実は西区長坂トンネル近辺の住民の状況でございます。  私は本当に、生活者の政治というのを掲げている我が連立政権にとりまして、新幹線の高速化を図って利便性の向上に努めるということも大事なことであると思いますが、同時に、沿線住民の方々の被害を早急に具体的に解決することを考慮する必要があるのだろうというふうに思っております。  その点に関して大臣の御決意のほどと、一点だけ、山陽新幹線の微気圧の問題は、岡山以西がかなり解決しているということもあり、短いトンネル、長いトンネルという問題もあるかもしれませんが、どうも神戸市は取り残されているという非常に実感がございまして、取り残されて、何も手を打たれないまま、「のぞみ」がまた増発されるとか、WINというのですか、新しい機種が走るというように予定されていると聞いている。住民はどうなるんだ、このまま今の状況を受けとめていかなければいけないのか、好転する兆しはないのかという、本当にまじめに深刻な状況でございますので、いっとかは当然JR西日本のことであって言えないとは思いますが、「のぞみ」の増発とか新しい機種を走らせる前に何とか手を打たれるといった、御決意のほどを聞かせていただければと思います。
  360. 二見伸明

    ○二見国務大臣 赤羽さんの提起された問題は、非常に大事な問題だというふうに思います。  確かに、新幹線に限らず、幹線鉄道のスピードアップ化というのは重要な課題でありますし、利便性を追求するという面からいってもこれはかなり大きな課題であります。しかし、物事はすべて光ばかりじゃない、必ず影がある。おっしゃるように、微気圧の問題だとか騒音だとか、まさに私は影の部分だと思います。それに目をつぶってしまってはいけない、本気になって、光の部分をより光らせるためにも影の部分は少なくしなければいけない、そう思います。  先ほど局長からいろいろ御答弁がありました。微気圧は長いトンネルであるものと思っていた、緩衝工がかなり効果があるようだ。長坂トンネルというのは短いのですね。だから、そこでも緩衝工をやって、効果があればさらにそれをやるようにJR西日本に指導するという話がありました。私は、神戸はおくれたんじゃなくて、神戸は取り残されたんじゃなくて、たまたま神戸に長いトンネルがなかったからやらなかったのだろうと思うけれども、短いトンネルでも緩衝工が役に立つということになれば当然やる必要があると思いますし、我々もJR西日本には厳重に指導をしてまいりたいというように考えております。
  361. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 どうもありがとうございました。今の大臣の力強いお言葉で、私の地元の皆さんも非常に喜んでいただけるというふうに思っております。  続きまして、神戸市にあります北神急行電鉄という、ほとんど御存じないと思いますが、非常にローカルな電鉄についてちょっと取り上げてみたいと思います。この北神急行というのは極めて特殊な鉄道でございまして、まずその特殊性について簡単に御説明をさせていただきたいと思います。  ここに地図が、ちょっと遠くて見えないかもしれませんが、大臣見ていただきたいのですが、神戸は実はこの沿海側にこう延びていたのですが、ここを六甲山脈というのが通っております。ここは阪神、JR、阪急というのが通って、もともとはこの辺、海沿いに住んでいたのですが、ここに六甲山脈がございまして、その奥に最近ベッドタウンとして北区というのができたわけです。昔は兵庫区というところだったのですが、北区という区ができました。  これはもともと言うと北神急行というのはなくて、神戸電鉄という山電車みたいなのにとことこ乗って、唯一の繁華街である三宮に出ようと思えば、一回、新開地、西に回って、ぐるつと回ってきて、出てくる。時間も、岡場、藤原台というベッドタウンからですと、約五十分から一時間ぐらいかかる。非常に不便なところであります。そこで、一九八八年から、新幹線の新神戸の駅がここにあるということもあって、この六甲山脈、山を突き抜いてトンネルを掘りまして、谷上というところにつないだわけです。これが北神急行電鉄、一九八八年からできたわけであります。  この北神急行というのは、多分日本でも一つだと思いますが、区間が一つ、新神戸から谷上という一区間、七・五キロ、乗車時間八分間で完結してしまう。八分間しか乗らないのですが、四百二十円かかる。非常にこれは、恐らく観光電車なんかを除けば多分日本で一番高い電車であると思います。  例えば、さっき言いました北区の岡場、藤原台という大ベッドタウンがあるわけですが、ここから神戸電鉄に乗って谷上に出て、北神急行電鉄に乗って三宮に出ようとするとします。そうなると、実は北神急行電鉄から三宮というのは、電車は変わらないのですが、新神戸から三宮の間が市営地下鉄になっておりまして、このたかだか三十分の間に三回初乗り料金を払わなければいけない。初乗り料金が三回。岡場から乗って谷上までが一回、谷上から新神戸の一区間が一回、新神戸から三宮の一区間が一回、初乗り料金を三回払う。ですから、何と片道九百二十円かかるわけなんです。これは、休みの日に三宮に家族四人で買い物とか食事に出たとしたら、家族四人、往復で、実に交通費だけで八千円かかる。ですから、これは北区の人たちにとってはかなり深刻な問題であるわけであります。  それで、もちろん民間電鉄でございますので、受益者負担という原則の中で、運賃値上げが実に開業以来五年間で三回も行われた。基本的には三年に一遍というのが原則と聞いておりますが、五年間で三回行われた。昨年の九月にも、実は余り地元住民には知らせることなく運輸省に申請があり、運輸省にしてみれば、はっきり言えばここはローカル線でありまして経営状況もよくない、だから軽微案件ということで値上げが許可されたといったような背景もあります。  北神急行の決算を見てみますと、平成四年度で三十二億円の赤字がございます。累積欠損金が二百十九億円。ただし、経営努力を怠っているというわけではなくて、親会社の阪急電鉄と神戸電鉄から人を送り出して、人件費は三%という、優良企業並みの非常に軽い負担になっております。無利子の貸付金も出している。精いっぱい経営努力はされていると思いますが、私がやはり思うには、資本金三十二億円という会社でありながら、初期の建設費で約七百億円という初期投資の重荷に本当に苦しんでいるというのが現状であると思っております。ですから、運賃値上げ一〇%を去年したわけでありますが、三億円ぐらいの増収程度で、正直言って焼け石に水というのが状況だと思います。  そういった都市の中にも非常に特殊なローカル線があるというように御認識いただければ幸いなんですが、昭和五十五年、この事業の申請を運輸省さんが受けられた際には、当然その採算性を見込まれて許可されたものと思います。しかし、そのときの見込みと現状のギャップの原因について、どのように御認識されているのか、お伺いしたいと思います。
  362. 秦野裕

    ○秦野政府委員 北神急行電鉄が大変厳しい経営状況に置かれているということは、ただいま先生からお話のあったとおりでございます。ただいま、運賃改定を割と簡単にしたんじゃないかというようなお話がございましたが、決してそんなことではございませんで、私ども十分経営内容を分析した上で、慎重に審査をして認可をしたということでございます。  これは、一番の原因は、先生もよく御存じだと思いますけれども、要するに当初見込んでおりましたニュータウンの入居状況が、当初の見込みと現実とが大きく乖離してきた。大体、入居率が当初の予定の約三〇%になっておるということでございます。したがって、この北神急行電鉄を御利用になるお客様も、当初の見込みでは九万六千五百人を想定しておりましたものが、四年度の実績では二万四千五百人、約四分の一しかお乗りいただけなかった。これは結局、沿線の開発がおくれて輸送量がふえないという、いわば構造的な問題になっておるわけでございます。  会社の方は、先ほど先生もお触れになりましたけれども、いわゆる神戸電鉄あるいは阪急等の関係企業の方からいろいろと支援もし、あるいは合理化努力も行ったわけでありますが、今申し上げたような客観情勢でございますので、やはりある程度の運賃負担は利用者の方々にお願いしなければならないというふうに私ども思っておりますが、抜本的には、この沿線が開発されて定住の方々がふえるということになりませんと、この問題の抜本解決にはならないわけでございますので、実は会社の方も、県あるいは市の方にそちらの方の推進方を強く要望、お願いをしておるところであります。  私どもの方でも、地方運輸局等を通じまして、その辺についての対策をぜひおとりいただくように、関係の公共団体の方にお願いしてまいりたいというふうに考えておるのが実態でございます。
  363. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 この話になると大体そういう原因が出てくるということで、ただ、当局が御認識されているのは駅勢圏人口ですね。これは多分、たしか六万人程度というような御認識があったかと思うのですが、いかがでしょうか。もしはっきりしなければ、いいですけれども。
  364. 秦野裕

    ○秦野政府委員 ちょっと今手元に持ち合わせがございません。
  365. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 この前そういったお話を受けまして、ただ、私が神戸電鉄から入手させていただいた統計を見ますと、鈴蘭台以北と三田線沿線ということで見ますと二十一万人なのですね。三田線沿線というと確かに北区以外も若干入ると思いますので、鈴蘭台以北だけをとってみても十三万人である。北区の人口は毎年五千人程度ふえておりまして、現在二十一万人を突破しております。私が思うに、北区というのは山なのですね、ですから沿線ぐらいしか余り住むところがない。だから恐らく、二十一万人のこの神戸電鉄の統計というのはそんなに、当たらずとも遠からずだというふうに私は思っているわけです。  その辺のやりとりはさておきまして、そもそも人口が少ないから利用者が少ないというのも一面真理だと思いますが、逆に、神戸の人が一軒家を買うときに、山奥の北区か西の奥の西区の二つでしか今買えない状況ですね。そのときに、交通の利便性を考えるとほとんどが西区に流れていってしまっているというのが現状であると思うのですね。北神急行というのは、八分ですとんと来るから便利は便利ですけれども、これは毎日、通勤定期は出してもらえるにしても、それ以外の負担というのはすさまじく大きいものがございますので、卵が先か鶏が先かみたいな話になりますけれども、そういった原因というのはあると思うのです。  また、もうちょっと北の三田線沿線も、当初神戸市在勤の人たちが住むように設定されてつくったのだと思うのですが、要するにこの北の流れが余りよくないために、JR福知山線で大阪に出るのが便利なものですから、大阪から移り住んでくる人が多い。六甲山脈の南北の鉄道のインプルーブ、改善状況が一向に見られないというのが、残念ながら今の状況であると思うわけです。  ただ、利用者の増加対策として、今お話ありましたけれども、この北神急行と連結する神戸電鉄三田線の複線化というのは以前からお話あったと思います。この複線化が実現することによってかなり改善も期待できると思うのですが、その三田線の複線化の進捗状況をお知らせいただきたいと思います。
  366. 秦野裕

    ○秦野政府委員 先ほども申しましたとおり、北神急行電鉄が経営改善を図るためには、当然、みずからの経営努力、あるいは一定の運賃改定による利用者の方々への御負担をお願いするということも必要でありますが、やはり基本的には需要喚起ということでありまして、その需要喚起のために、もちろん公共団体にもお願いをいたしますけれども、やはり事業者と申しますか、関係のグループでそれに対していろいろ協力をしていくということは当然必要なことだろうというふうに思っておるわけであります。  神戸電鉄の三田線の複線化につきましても、現在一部区間で複線化工事が既に進められておりまして、全体十二キロのうち三・六キロ、約三〇%が複線化されるということになるわけでございます。ただ、残る区間の複線化をどうするかという点につきまして、まだ神戸電鉄の方から具体的な御相談はいただいておりませんけれども、現在のところ、地元の公共団体の方といろいろとお話し合いをされておるというふうには伺っておりますので、その動向を踏まえて、もしいろいろ御相談があればまた私どもとしても検討していきたいというふうに考えておるわけでございます。
  367. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 今御説明いただきましたように、複線化、努力されていると思うのですが、これはたしか昭和五十八年、十年前にもう許可がおりている分だと思うのですね。それから、十二キロの複線化をまだ三キロぐらいしかできていない。やはり私思いますに、この鉄道整備に要する費用というのは利用者負担が原則である、ですから運賃収入で回収しなければいけない、そうなってくると、近年の地価の高騰、そして工事費の高騰の影響で非常にリスクが高くなっているというか、鉄道整備を着実に推進するのが非常に困難な環境となっているのじゃないかなというふうに思うわけであります。  そういった意味で、もちろん北神急行電鉄というのはあくまで民間電鉄であり、第三セクターでないわけでありまして、運輸省さんから御指導できる範囲というのは限られていると思いますが、私は、鉄道建設のインフラ部分については、道路と同じように公共事業的発想に切りかえるときに来ているのではないかなというふうに考えるわけでございます。  そこで大臣に御所見を賜りたいのですが、民間鉄道ではありますけれども、そういった公共性を考えるときに、北神急行電鉄という利用者がふえれば非常に利便性の高い電鉄会社を生かすために、鉄道整備基金の拡充とか長期低利融資、税制面の支援などが必要と思いますが、その辺、御所見があればよろしくお願いします。
  368. 二見伸明

    ○二見国務大臣 この地域で、利便性という観点から見るとそれなりの意味のある線路だという感じがいたします。それで、できれば、具体的にこうしてもらいたいとか、提示をしていただけないでしょうか。具体的に提示いただければ、それでもって、こちらとしてできることとできないことの判断がつけられると思います。一般論的に言われましてもちょっとお答えしにくいものですから、ひとつ具体的に。ぎょうじゃなくて結構ですから。
  369. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 済みません。唐突にこんなことをあれなんですけれども、要するに私はやはり、民間電鉄で、一区間しかないところで七百億円もの初期投資を背負って経営改善するというのは物すごい大変なことだというふうに思っているわけです。ですから、神戸市とか兵庫県というふうな地方自治体を一緒のテーブルに着かせて、北区の住民に対する公共事業としてどうとらえていくのかといった、そういったテーブルに着かせるような努力というのができれば一番いいのじゃないかと思うわけです。さもなければ、ずっとこれから運賃値上げというサイクルは続いていくと思うのですね。今世の中は、公共運賃は年内凍結もしたわけでございますし、その点、今こういった時代だからこそ運賃の値上げで住民にしわを寄せないような、抜本的な体制づくりの第一歩として、県、市に声をかけていただくような行動をお願いできればすばらしいと思います。  あと大臣、神戸には神戸空港予定地がありますので、ぜひ一度早々に御視察に来られて、そのときにぜひ新神戸でおりられまして北神急行に乗って、谷上からぐるつと神戸電鉄で回っていただけると、いかにその難しさというのですか、その辺がよくわかっていただけると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
  370. 二見伸明

    ○二見国務大臣 先ほど鉄道局長から、沿線開発の重要性が一番根本なのではないかと話がございました。私もそのように感じております。といって、思っているだけではどうしようもありませんから、赤羽さんおっしゃるように、神戸市やあるいは兵庫県ですか、自治体がどうしようかと。確かに、北神急行電鉄ですか、それだけにこれを何とかしろと言われてもそれはたまらぬ話です。ですから、兵庫県や神戸市にも声をかけて、みんなでこの問題を考えようではないかという、テーブルに着く、そのための努力はしたいと思っております。
  371. 赤羽一嘉

    ○赤羽分科員 どうもありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
  372. 東祥三

    ○東主査 これにて赤羽一嘉君の質疑は終了いたしました。  以上をもちまして運輸省所管についての質疑は終了いたしました。  これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。  この際、一言ごあいさつ申し上げます。  分科員各位の熱心な御審議と格別の御協力によりまして、本日ここに本分科会の議事がすべて終了することになりました。心から感謝申し上げます。  これにて散会いたします。     午後八時三十九分散会