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1988-04-27 第112回国会 衆議院 逓信委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和六十三年四月二十七日(水曜日)     午前十時三分開議  出席委員    委員長 塚原 俊平君    理事 小澤  潔君 理事 田名部匡省君    理事 虎島 和夫君 理事 額賀福志郎君    理事 牧野 隆守君 理事 田並 胤明君    理事 木内 良明君 理事 木下敬之助君       尾形 智矩君    太田 誠一君       加藤 六月君    片岡 武司君       金子原二郎君    久野 忠治君       佐藤 守良君    園田 博之君       谷垣 禎一君    渡海紀三朗君       野中 広務君    深谷 隆司君       二田 孝治君    穂積 良行君       松田 九郎君    森  喜朗君       阿部未喜男君    伊藤 忠治君       上田 利正君    松前  仰君       坂井 弘一君    山田 英介君       阿部 昭吾君    中野 寛成君       佐藤 祐弘君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 中山 正暉君  出席政府委員         郵政大臣官房長 森本 哲夫君         郵政大臣官房人         事部長     白井  太君         郵政省郵務局長 田代  功君         郵政省貯金局長 中村 泰三君         郵政省簡易保険         局長      相良 兼助君         郵政省通信政策         局長      塩谷  稔君  委員外の出席者         大蔵省主計局主         計官      田谷 廣明君         厚生省年金局企         画課長     横尾 和子君         逓信委員会調査         室長      辛島 一治君     ───────────── 委員の異動 四月十五日  辞任         補欠選任   野中 広務君     橋本龍太郎君   二田 孝治君     稻葉  修君   穂積 良行君     加藤 紘一君   阿部未喜男君     伊藤  茂君   伊藤 忠治君     城地 豊司君 同日  辞任         補欠選任   稻葉  修君     二田 孝治君   加藤 紘一君     穂積 良行君   橋本龍太郎君     野中 広務君   伊藤  茂君     阿部未喜男君   城地 豊司君     伊藤 忠治君 同月十九日  辞任         補欠選任   園田 博之君     河野 洋平君   野中 広務君     羽田  孜君   二田 孝治君     近藤 鉄雄君   穂積 良行君     佐藤 静雄君   阿部未喜男君     大原  亭君   伊藤 忠治君     河野  正君 同日  辞任         補欠選任   河野 洋平君     園田 博之君   近藤 鉄雄君     二田 孝治君   佐藤 静雄君     穂積 良行君   羽田  孜君     野中 広務君   大原  亨君     阿部未喜男君   河野  正君     伊藤 忠治君 同月二十一日  辞任         補欠選任   阿部未喜男君     大原  亨君 同日  辞任         補欠選任   大原  亭君     阿部未喜男君 同月二十二日  辞任         補欠選任   阿部未喜男君     野口 幸一君   上田 利正君     沢田  広君   鳥居 一雄君     橋本 文彦君   佐藤 祐弘君     正森 成二君 同日  辞任         補欠選任   沢田  広君     上田 利正君   野口 幸一君     阿部未喜男君   橋本 文彦君     鳥居 一雄君   正森 成二君     佐藤 祐弘君 同月二十六日  辞任         補欠選任   阿部未喜男君     大出  俊君 同日  辞任         補欠選任   大出  俊君     阿部未喜男君 同月二十七日  辞任         補欠選任   亀岡 高夫君     渡海紀三朗君   佐藤 守良君     加藤 六月君   谷垣 禎一君     金子原二郎君   宮崎 茂一君     太田 誠一君   渡辺 紘三君     松田 九郎君   鳥居 一雄君     山田 英介君   木下敬之助君     中野 寛成君 同日  辞任         補欠選任   太田 誠一君     宮崎 茂一君   加藤 六月君     佐藤 守良君   金子原二郎君     谷垣 禎一君   渡海紀三朗君     片岡 武司君   松田 九郎君     渡辺 紘三君   山田 英介君     鳥居 一雄君   中野 寛成君     木下敬之助君 同日  辞任         補欠選任   片岡 武司君     亀岡 高夫君     ───────────── 四月十五日  郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案内閣提出第四四号)(参議院送付) は本委員会に付託された。     ───────────── 本日の会議に付した案件  郵便法の一部を改正する法律案内閣提出第四二号)  郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案内閣提出第四四号)(参議院送付)  郵便年金法の一部を改正する法律案内閣提出第四三号)      ────◇─────
  2. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これより会議を開きます。  郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松前仰君。
  3. 松前仰

    ○松前委員 まずトップバッターでございますが、郵便事業はここ数年来順調な伸びを示しているわけなんですけれども、昭和五十五年の二千四百九十四億円の累積欠損、これが今現在、六十一年ですが、わずか十五億円になったということなのでございます。  いろいろその原因があろうと思います。昭和五十六年ごろから好調に転じたということなんですけれども、この原因というものを十分分析されておると思います。その辺についてちょっとお聞かせいただきたいと思います。
  4. 田代功

    ○田代政府委員 昭和五十五年に現在の四十円、六十円という郵便料金を決めていただきました後、大変好調な業務運行をしております。  原因はいろいろございますが、やはり中心は何といっても職員意識改革と申しますか、従業員全員が一丸となって営業活動に努め、そしてまた業務運行も非常に熱心に努めた結果、郵便が早く正確に届くようになった。これによって郵便局に対する信頼感が回復したというのが基本だと思います。それをもとにいたしまして、私どもいろいろサービス改善、例えば「ふるさと小包」を開発して地域振興に役立てたりとか、その他新しいサービスをいろいろ開発して実施に移した、こういったものが両々相まって好調になっている、かように考えております。
  5. 松前仰

    ○松前委員 この原因として非常に職員の努力が中心になっておるということをまず最初におっしゃっていただいたので、これから先の郵政、郵便事業というものが大変希望が持てるのではないか、そのように感じておるわけでございます。  そこで、ちょっともう一つお聞きしたいのですが、これから先は郵便事業というものはかなり伸び続けるとお考えになっていらっしゃるか、どういう感じか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。
  6. 田代功

    ○田代政府委員 御指摘のとおり、一昔前に比べますと現在の状況は大変好調でございます。しかしながら、長い目で見ますと郵便事業をめぐるいろいろな競合といいますか、民間との競合ですとかあるいは最近のニューメディアに代表されるような電気通信からの競合といいますか、こういったものがありますので、決して将来ともほっておいて伸びるというものではないと考えております。私ども、それなりの努力をしなければいかぬなとは考えております。
  7. 松前仰

    ○松前委員 そういうような感じで今度の郵便法の改正というものでいろいろ業務を改善したい、こういうことだろうと私は思うのでございます。  この中身についてしばらく御質問させていただきたいと思いますが、第一種、第二種の料金決定方法の弾力化条項、これを改正する理由というものは一体何なのか。普通は、改正するとなると、財政が苦しくなって値上げもしたい、こういうようなことでやるわけなんですが、今回はそういうような感じが余り見受けられない。この改正する理由というものをはっきりお聞かせいただきたいと思います。
  8. 田代功

    ○田代政府委員 現在第一種、第二種の料金決定の方法につきましては、昭和五十五年の法律改正によって、一定の条件のもとで省令で改定できるようにしていただいております。現在の省令による改定は結局発動されないままに、先ほど来申し上げましたように職員の努力その他によりましてかつての累積赤字はなくなるところまで参りましたが、これから先を考えますと、同業者との競合あるいは電気通信との競合などで郵便事業をめぐる経営環境というのはますます厳しくなってまいります。  そういう中で郵便をこれから先も安定的に事業運営するためには、きめ細かな料金の値上げ、値下げができるようにしておく必要がある、かように考えまして第一種、第二種の料金決定を引き続き省令でできるような改正をお願いした次第でございます。
  9. 松前仰

    ○松前委員 弾力化条項の中の具体的内容というので一度御説明を伺ったことがあるのでありますけれども、まだ不十分でございますのでちょっとお聞きしたいと思います。  料金について引き続き一定の条件のもとで、郵政審議会に諮問をした上、省令で改定できる、こうなっておりますが、一定の条件というのは、これはどういうことでしょうか。
  10. 田代功

    ○田代政府委員 値上げの場合の条件でございますが、まず第一点は、郵便事業に係る累積欠損金が一定の額を超えたとき、あるいは一定の額を超えることが確実であると認められるとき、これを一つの条件にしております。  それからもう一つの条件は、郵便事業につきまして、単年度の損益計算において欠損が生じたとき、あるいは欠損が生じることが確実だと認められたときというのが第二の条件でございます。  第三の条件は、定形郵便物、定形外郵便物、あるいは第二種、それぞれの料金につきまして、その改定率が物価等変動率の範囲内であること、こういったことが料金値上げの場合の条件でございます。
  11. 松前仰

    ○松前委員 この中に「一定の額」というような言葉が入っておりますね。それから最後におっしゃいました値上げ率が物価等の変動率を超えない、「物価等」、「等」というのが入っていますね。この最初の「一定の額」とか「等」とか、こういう言葉の意味はどういうことなんでしょう。
  12. 田代功

    ○田代政府委員 第一点の「一定の額」と申しますのは、これは累積欠損金が一定の額に達した場合という条件の場合でございますが、この一定の額は現在政令で定めることにしておりまして、現在のところ、累積欠損金が年間の売り上げといいますか収入の五%に達したときというようなことを考えております。  それから第二の御指摘の物価等変動率でございますが、これは消費者物価と卸売物価とそれから賃金でございます。私どもの郵便事業に大きな影響力を持っております費用の基礎と申しますのはその三つなものですから、この三つを一定の割合で算出すること、これもまた政令で算定の方程式をつくることとしております。
  13. 松前仰

    ○松前委員 値下げの方なんですけれども、郵便事業から生ずる収入を減少させないと見込まれる範囲内、こういう言葉になっておるようでございますが、具体的にどういう数字を設定するのか、その辺をお聞かせください。
  14. 田代功

    ○田代政府委員 値下げの場合でございますが、今回法律改正で値下げも省令でできるようにとお願いしております趣旨は、やはり郵便事業財政を今後とも健全に維持していくという範囲内で値下げも省令で自由にやっていい、こういう趣旨で私ども考えましたので、条件といたしましては、値下げによって収入が増加することが確実と認められる場合に限って値下げをしてよろしい、こういう考え方でおります。  具体的には、市内特別郵便と申しますのは現在法律で百グラムまでになっておりますが、もう少し重い部分の市内特別郵便をこの対象にしようとか、あるいは定形外の比較的重いところが現在高くなっておりまして需要を殺している節もございますので、この辺を考えていきたいと考えております。
  15. 松前仰

    ○松前委員 値下げというのは省令でできるようにすべきだ、そう私は思うのでございます。条件はつけないで、値下げの方は利用者のためになるんだから省令でどんどんできるようにできないだろうか、そういうふうに思うのでありますが、その辺についてのお考えをお聞かせいただきたい。
  16. 田代功

    ○田代政府委員 確かに値下げ自体は国民の利用者にとっても歓迎されることでありますので、無条件でという考え方もあるかと思いますが、今回の法律改正全体の私どもの考え方は、事業財政を危うくしないといいますか、むしろ事業財政を健全に維持していくための弾力化という観点で整理いたしましたもので、値下げについても、収入増あるいは物増につながるような場合は政府限りで値下げをしてよろしい、それ以外は原則として法律改正で国会の判断を仰ぐべきだ、かような考え方で整理させていただきました。
  17. 松前仰

    ○松前委員 郵便事業もやはり国民のためのものでございますから、いろいろな制約があってなかなか利用者のためにならぬというような方向になっては困るわけでありますので、ぜひともその辺の運用につきましては国民を意識して、国民のためになるような方向でやっていただきたいと思っております。  当面どんな値上げ、値下げを考えていらっしゃるか、お聞かせください。
  18. 田代功

    ○田代政府委員 当面値上げを計画しているものはございません。  値下げにつきましては、市内特別郵便、現在百グラムまででございますが、これを超えた二百五十グラム程度までを市内特別郵便の対象に加えることを現在検討しております。これによりまして比較的重い郵便が市内特別郵便の場合には安くできますので、これを対象に入れたい。  もう一点は、私ども定形外郵便物と言っておりますが、いわゆる大型封筒の比較的重いところが高い料金設定になっておりまして、ふえるべき郵便がふえてないのではないかという感じがしておりますので、この辺のところを値下げできないかという検討を現在しております。
  19. 松前仰

    ○松前委員 それでは、災害のときの問題に移らしていただきたいと思います。  災害時における郵便料金の免除の中で、中といいますか、ここに書いてないことでございますけれども、災害が発生いたしますと団体は一生懸命救助活動に当たるということでございますけれども、そのほかにあらゆる人が救助活動に当たるというようなことがあるわけで、個人のお医者さんとかその他ボランティア的な人たちが盛んに救助に当たっておる、救助活動をするというようなことがあるわけなんでございます。こういう人たちに対してはこの郵便料金の免除というものが余りはっきり打ち出されてないし、ないような気がいたしておるのでございますけれども、この辺についてはどういうお考えでございますか。
  20. 田代功

    ○田代政府委員 災害時の救助活動につきましては、御指摘のとおりいろんな方々が自発的に活動していただいていることは承知しておりますが、私どもの無料で災害地に救援物資を送りますというサービスは、その災害地の被災者にまんべんなくその恩典が届くようにという観点もございまして、現在のところは全国各地からその災害地を管轄する都道府県なり市町村ですとかあるいは日赤ですとかいう団体に限られております。あと若干実務的な話になりますが、ボランティアの方々への無料の小包を考えますと大変に複雑な――これは私ども全国の組織、郵便局を窓口にするものですから非常に複雑なこともありまして、ちょっと今のところまだそこまで至っておりません。
  21. 松前仰

    ○松前委員 災害になりますと公式的な話だけでは済まないものでございますから、いろんな人がいろんな救助活動やら活動をやるわけでございますので、ぜひともその辺研究していただいて、将来問題としてこれを常日ごろ研究していただいて、そういう緊急事態に対処できるような体制をとっていただきたいな、そのように要望しておきたいと思います。  それで、この郵便料金の免除ですね、料金は具体的にどういう値になってくるかということをお聞かせいただけますか。
  22. 田代功

    ○田代政府委員 全国各地から被災地あてに無料で送りますものは現在は小包だけでございますが、今回の法改正によりまして小包のほかに現金書留を対象に加えたいというのが第一点でございます。  それから、今度は被災者の方々が差し出す郵便物につきましては、現在は普通はがきあるいはミニレターを無償で差し上げておりますが、そのほかに、今回の改正によりまして災害地被災者が差し出す速達郵便物を無料にしたい、かように考えております。
  23. 松前仰

    ○松前委員 次に、プリペイドカードのお話をちょっと伺いたいと思います。  このプリペイドカードというもののあり方について何か大蔵省でいろいろ検討をしているということを聞いております。こういうような検討を大蔵省がやっているときにプリペイドカードを導入しようという郵政省のお考えがあるのですが、ちょっと何か問題があるのじゃないか、そういう気がするのですが、その辺はどういうふうにお考えでしょうか。
  24. 田代功

    ○田代政府委員 今大蔵省でプリペイドカードに関するいろいろな角度からの検討が行われていることは事実でございます。ただ、このプリペイドカードが世の中に出回りましたのはまだ比較的歴史が浅うございまして、それに伴ういろいろな法制の整備、あるいは現行法制上大変使いにくいいろいろな制約もございます。そういった観点からの検討を大蔵省を中心にしておられることは私ども承知しておりますし、この法案を提出する過程では大蔵省ともその点についていろいろと相談もさせていただきました。  現在私どもが発行しようとしておりますのは、現在の法律のもとで、例えばNTTのカードですとかJRのカードですとかその他いろいろなカードが今出回っておりますが、それとほぼ同じような制度の枠内でとりあえず郵便局でも始めてみようということでスタートさせていただくということにした次第でございます。
  25. 松前仰

    ○松前委員 プリペイドカードは、将来のことを考えますと、電話もJRの例のオレンジカードも、一枚持っていれば何でも使えるじゃないか、こういうような格好に普通素人は考えてしまうのですね。一枚あればいい、たくさん持っているのはちょっとむだじゃないか、一枚で何でも使えればいいじゃないか、こんな形態が国民といいますか一般の人たちのニーズになってくるのじゃないか、そんな感じがするのです。これは細かいところを言えば本当は分けなければいけないことは私も十分知っていますけれども、面倒くさいということでそういう方向になってしまう。ということで、大蔵省あたりはそういうことを一体どう考えたらいいかというので検討をしているのじゃないか、そういうふうに私は感じるのです。そんなこともちょっと聞いたことがあるのですけれども、将来形態をそうやって考えている中で、プリペイドカードは恐らく電話とは違うものをつくらなければいけない、現時点で同じものをつくってはちょっと経理が難しくなりますから。ですから、別のものをつくるということになるわけなんですね。  そういうことになりますと、大蔵省と相談されたということなんですが、プリペイドカードのあり方というのですか、これは郵政省としてもしっかりした考えを持って導入するということにならないと、大蔵省が検討しているからいいじゃないか、おれたちはおれたちでやるんだ、こういう考えでは、ちょっと国民の側から見たら、何だ郵政省は余り能がないじゃないか、こういうふうになってしまうので、やはりこれについてはしっかりした考えを持っていただきたいと思うのですが、郵政省さんはやはりその辺は十分検討されたのでしょうか。
  26. 田代功

    ○田代政府委員 プリペイドカードをめぐりましては、ただいま先生御指摘のとおりいろいろ問題があることは事実でございまして、特に大蔵省では、それぞれの目的のために現在プリペイドカードが発行されておりますので大変不便になってくる、これを一枚のカードで電話もかけられれば切手も買えるしJRの切符も買えるといった、多目的なプリペイドカードの発行がむしろ将来的に望ましい、そういう方向での検討をしておられます。私どもも将来的にはそういう流れに沿ったものにしたいと思いますが、この結論が出るには若干時間がかかると思いますし、またカード化というのもこれも短時間ではなかなかできませんもので、私ども現時点では、既に現在の法令で認められていますようなそれぞれの目的に応じたカード、私どもでいいますと郵便局でのみ使えるカードを発行させていただこうということで、将来に向かっての勉強は私ども当然やらなければいかぬと考えております。
  27. 松前仰

    ○松前委員 やらなければいかぬというお言葉があったのですが、やってなかったわけですね。ぜひともこれはしっかり検討して、郵政省はこう考えているからこうなんだということを、将来は大蔵省中心の検討があるでしょうけれども、その場でもってしっかり意見として出していただけるようにやっていただきたい、そのように要望しておきます。  それから、先ほど定形外のお話が出ましたが、小包は重量制限があったりいろいろ制限があるようなんですけれども、今これはメディアの競合になりますが、宅急便なんかは非常に守備範囲を広げて何でも送れるぐらいの感じが周りから見ているとするわけですね。ですから宅急便を勢い使ってしまうというのが現状なわけなんですけれども、郵政省としても、郵便小包につきましては重量制限それから大きさ制限等を見直す考えはありませんでしょうか。
  28. 田代功

    ○田代政府委員 郵便小包は今十キロまででございます。確かに十キロという制限はいろいろ不便がございまして、例えば今「ふるさと小包」で、地方でミカンとかリンゴとかお米とかそういったものを扱うときには、この十キロというのは大変支障になっているという話も私どもの耳にも入ってきております。また、外国の郵便局を見ましても、もっと重いところまで扱っているとかいろいろございまして、私どももそういったもう少し重いところまで扱えるようにできないかという検討はしておりますが、これはずっと長年の間の歴史といいますか、郵便小包は昭和五十九年までは六キロまでだったものですから、私どものいろいろな設備やら仕事の仕組みとか、そういったものがそれほど重い物を扱うようになっていませんもので、現有設備をどの程度手直しをすればどの程度までできるかといった問題も含めまして、今いろいろ検討をしている最中でございます。
  29. 松前仰

    ○松前委員 ぜひともこの辺は検討していただいて、メディア競合という時代で宅急便が非常に伸びておりまして、ゴルフバッグまでぽんぽん運べるような、スキーまで運べてしまうような時代でございますので、それにいつまでも対抗できないような状況になってきますと郵便事業も先細りになる可能性がありますので、すぐにやれということじゃありません、いろいろ問題はありますけれども、その問題をクリアしながら努力をしていただきたいな、そういう気がします。  それから、話はまた全然違いますけれども、夏のくじつき暑中見舞いがございましたが、これの実績と今後の見通しをお聞かせいただきたいと思います。
  30. 田代功

    ○田代政府委員 夏のくじつきはがきは昭和六十一年から発行いたしました。初年度は二億四千五百万枚、これは前の年の六十年度はくじをつけておりませんでしたが、つけていないときに比べますと二三%の増ということで、やはりくじをつけたことによる人気が数字の上でも出ているかと思います。二年目の昨年、昭和六十二年ですが、このときは二億八千五百万枚、これは前年度に比べまして一六・三%の増加になっております。  こういうくじをつけるといった工夫をすることによってお客様の楽しみがふえる、あるいはそれによって売れ行きも私どもの立場からいいますと伸びるということもございますので、これからもくじつきはがきを、またいろいろ手をかえ品をかえといいますか、この夏のものにもつけていきたい、かように考えておりますが、具体的な来年度の数までは現在まだ決めておりません。
  31. 松前仰

    ○松前委員 そういう数字が出ておるので伸びがあるということはよくわかりました。ことしももうすぐに迫ってきていますけれども、ことし、来年と恐らくまた伸びがあると思うのですね。  そうしますと問題になってくるのは、そのときに年賀はがきと同じように作業が集中してくるという問題がありますので、その辺についてはちゃんと見通しを持って、作業が集中しても大丈夫なようにいろいろ御配慮していただきたい、そのように思う次第でございます。  話をまた最初に戻しますけれども、メディアの競合の時代というので、私は宅急便の話をさっきいたしたのでございますが、今現在、ファクシミリが非常に普及をし始めております。テレメール等もありますし、いろいろこの郵便にかわるようなメディアが電気通信の方であるわけでありますけれども、ファクシミリなんかはさらに安価になる、安くなる可能性が非常に強いですね。どんどん普及しておりますから、あの装置自体が物すごく今急激に値下がりをしておるわけでありまして、数年後にはかなり普及していく、家庭にこれがかなり入っていくというような状況が出てくると思いますね。  そうしますと、ファクシミリの紙を出すというようなああいうものだけじゃなくて、いろいろアイデアを入れて、最近電話機で随分出ておりますけれども、アイデアが出てきて、郵便の領域に入ってくるような状況になるんじゃないだろうか、そんなように感じておりますけれども、郵政省としましては、この辺の将来についてどういうように見ておられるか、お聞かせいただきたいと思います。
  32. 田代功

    ○田代政府委員 おっしゃいますように電気通信の分野の発展というのは大変大きゅうございまして、今お話が出ましたようなファクシミリにしましても、七、八年前十四、五万台しかなかったのが、今百万台超しているそうでございますし、またパソコン通信とかワープロ通信のように、ついこの間まではこの世の中に実用としては存在しなかったものまで出てきた。こういうことで、いろいろな会合の通知なども、昔は往復はがきで来ていたものがパソコン通信で連絡が来るといった話も私どもの周りに起こっております。  そういった意味で、郵便と電気通信の競合というのはここ数年大変強くなってきておると思いますので、電気通信は電気通信、郵便は郵便、それぞれのよさを、私どもは郵便の立場からいろいろ開発し、お客様にアピールし、そしてひいては私どもの事業の発展といいますか、これにつなげたい、かように考えております。具体的には、毎年毎年いろいろなサービス改善をしながら、電気通信に負けないようなサービス開発に努めることになろうかと思っております。
  33. 松前仰

    ○松前委員 負けないようにということはおっしゃるのでございますけれども、例えばパーソナルコンピューターにしてもワープロにいたしましても、最近は大体字を自分で書かなくても、毛筆ワープロなんというのができちゃって、もう全く自分が書かなくても機械が毛筆で書いてしまうというような、毛筆と同じ字で書いてしまうというようなことですね。ですから、年賀状なんかも、恐らくことしの年賀状なんかは随分それで出している人がいると思うのですけれども、そういうことになってくると、もう書かなくたっていいや、キーボードですか、何かそれでもって電気通信でやってしまえばいいじゃないか、おれは字が汚いからそれの方がいいやなんということで、それを使うことをみんなやっているような感じがするのですね。そういうような時代になってきますと、文字を書かせるというのが一つの文化だなんというのんびりしたことを言っていられない。そっちの方がいいというような人がたくさん出てくるんじゃないか。特に今の若い人なんかそういう傾向があるわけなんですけれども、そういう時代になってくると、やはり電気通信の方がどうも使い道が郵便よりもいいやというようなことになってきそうなんであります。そういうことで、私は非常に数年後というものが問題が出てくるんじゃないだろうか、そういうふうに見ている。  現在郵便事業が非常に伸びているというようなことなんでありますけれども、この伸びはまだ飽和してはおらないですね。これから開拓すればどんどん伸びるというような現状なんでございますけれども、そういう現状にあぐらをかいているというようなことであっては、これは将来ちょっと困るような感じがするわけなんです。郵政省は、先ほどからお聞きしておりますと、現状の上に乗って安心しておるといいますか、そういう感じが見受けられるのですけれども、厳しい感じをお持ちなんでしょうか。その辺ちょっと感じをお聞かせいただきたいと思います。
  34. 田代功

    ○田代政府委員 私ども、全国二万四千の郵便局を指揮して、郵便事業十四万の職員が日夜汗を流して仕事をしております。郵務局長といたしましては、電気通信の怖さあるいはその脅威というものは十分承知しておりまして、また、その郵便を担当しておる全国の職員も、そのことを十分わかった上で、なおかつ電気通信が発達した時代においても郵便はそれなりの役割がある、それをひとつ十分認識していこう、こういう気持ちで日夜業務に従事しているところでございます。十分承知しております。
  35. 松前仰

    ○松前委員 そういうことでしたら、やはり先ほどからの小包の大きさの規制とかそういうものについてもっともっと積極的にやってもらいたいと私は思うのですが、先ほどの答弁では、まだまだそこまで行っていないような気がするし、また、定形外の郵便等についてもどんどん自由にできるようにやって、ユーザーに、国民に、郵便は非常に便利だ、何でもできるというような感じを持ってもらわなければいかぬ。そういう努力を郵政省としてはやっていかなければならぬのじゃないか、そういうように思います。民間の方はどんどんそこをねらってきています。郵政省だけがどうもいつまでも古い昔のままであったら困るわけでありまして、ぜひとも脱皮していただいて、郵政省内ばかりを抑えるとかそういうことばかりでなくて、外に向けてアピールするようなものをどんどん打ち出していただく、そういうことをお願いしたいと思っておる次第でございます。  最後に大臣にお伺いしたいのですが、こういうことで、郵政事業の動向というのが今現在は非常に伸びておりますが、将来はどういう格好になるかわかりません。私としてはそういうところまで考えてやっていかなければならぬと思っておりますけれども、将来の伸びというのですかね、その期待とか、それから仕事の変化とか、そういうものについての大臣の、これからやっていかなければならぬというお考え、ビジョンというものをちょっと最後にお聞かせいただきたいと思います。
  36. 中山正暉

    ○中山国務大臣 いろいろ御心配を願いまして大変ありがたい次第でございます。  今、確かに百八十一億通という、世界で三番目でございますが、個人手紙は世界で十五番目という、その辺にちょっとおもしろい傾向が出ているという感じがいたします。先生御指摘のようになかなか手紙を書いてくれない、ワープロなんかに任せてしまうような若い人たちが育っておるように思います。アジアで指先が器用だというのは毛筆の緩急自在の書体なんかから、ICの技術とかそんなものが生まれる根底が、アジア人の器用さの根底にあるということでありますから、文部省あたりともそういう連携をとりながら――御指摘ありましたように私が感じますことは、五十七年の全逓の大会から伝統の郵政事業をしっかり守っていこうというところが国鉄と郵便事業の差が出たところだという感じで、現場で働く人たちの気概みたいなものにも期待をいたしておりますが、それには郵政の幹部の中でいろいろなアイデアを出す。「ふるさと小包」なんというのは五千三百種類もあります。石にそのまま切手を張って出してくるというようなおもしろいアイデアもいろいろあるようでございます。  これからひとつ伝統の郵政事業、前島密という人が明治に駅逓制度から始めて、つい先般も、四月二十日に逓信記念日というのがございましたが、飛脚制度から明治四年に切手を張って郵便を出すようになったその長い伝統の上に立脚をして、新しい電気通信との競合の中で、小包も今一億六千万くらいの数、民間が六億七千万くらいだったと思っておりますが、そういう競合の中で、この郵政の郵というのは公的なものを大事に運ぶという意味があるそうでございます。逓信の逓という字は次から次へと物を運ぶという意味があるようでございます。明治四年からの伝統の中で、今郵政事業という新しい時代に対応していくための知恵をひとつ私どもも出してまいりたい、御指導をお願いいたしたいと思います。
  37. 松前仰

    ○松前委員 大臣の非常に聡明なお話を伺いまして、これからの郵政事業に期待したいと思います。ぜひとも御努力をお願いしたいと思います。  これで終わります。
  38. 塚原俊平

    ○塚原委員長 本内良明君。
  39. 木内良明

    ○木内委員 郵便の利用状況の推移ということについて、まずお聞きします。  昭和五十年代、平均して二・三%の伸びしかなかった郵便が、昭和六十年度に入ってまいりますと四%の伸び、六十一年度六%、こういうぐあいにカーブを描いてきている。収支の状況というものも、収入面では六十年からおおむね四%ないし五%ずつ前年に比べて伸びてきておりまして、五十五年当時二千五百億あった赤字が六十一年度末十五億円にまで減少した、さらに大変好ましい状況というものが現在見通しとして持たれている、こういう状況でございまして、これは現場の御努力もさることながら、社会的背景、事情といったものが加味されてこうした状況になっているのであろう、こう思うわけでございまして、まず、この点からお伺いをするわけであります。  それに先立って、この法案の審議に当たっては賛成の立場から質疑を行う、このことをまず申し上げておきたいと思います。  値上げをしないで七年連続の黒字実績を積み重ねてきて、申し上げたように過去の赤字というものを解消してきている。この要因としてはいろいろ考えられると思いますが、いわば労使関係の安定、あるいはまた配達のスピード、さらにまた各種のサービスの改善といったようなものが内部的要因として考えられると思いますし、また社会情勢の変化による外的要因というものもある。まずこの点、どう認識をしておられるのか、お尋ねをします。
  40. 田代功

    ○田代政府委員 御指摘のとおり、最近の数年間郵便物の伸びが比較的上向いております。いろいろな要因がございますが、基本はやはり職員意識改革にあろうかと思います。いろいろなサービス改善を私ども実施いたしましたが、やはり職員がその気になってくれないことにはどんなサービス改善も実を結びません。そういった意味では、ここ数年前から職員がいわば民間並みの意識営業努力をしてくれた、これが基本だろうと思います。その上で、例えばかつてJRを中心に運んでおりましたものをトラックと航空機に切りかえるとか、壊れ物などでも郵便局で扱えるようにするとかいったサービス改善をいたしました。こういったことが重なりまして郵便局に対するお客様の信頼が呼び戻せたのではないか、かように考えております。そして、事業財政がこのところ比較的よくなっておりますのは、インフレがおさまって経済が安定成長になったというのが、私どもにとっては大変幸運な背景であっただろうかと思います。
  41. 木内良明

    ○木内委員 書留小包が減少しているということでありますけれども、この分析はどうなっておりますか。
  42. 田代功

    ○田代政府委員 六十一年七月から普通小包に損害賠償制度を入れまして、四千円まででしたら書留にしなくても弁償するという制度を取り入れました。これを契機に、お客様が無理に書留にしなくてもまず大丈夫だということで書留が減って、一般の小包にシフトした、かように考えております。
  43. 木内良明

    ○木内委員 それから、小包部門の赤字については、昨年の六月総務庁が出した行政監察で指摘のあるところでありますけれども、こうした状況に対して、局長の方からは必ずしも悲観的ではないというコメントが各所で行われており、私もぜひその方向で御努力をいただきたい、こう思っているわけでございます。  今後の見通しとしまして、ここ数年、民間の宅配便がむしろ民間の需要、一般消費者、利用者の需要を掘り起こして市場全体が急成長しているという実態は見逃せない、こういうふうに思うのですね。今後、やはり民間との競争というものを考えますと、これはかなり厳しい面もあるでしょうけれども、逆に、民間需要を掘り起こしたという経緯等も考えるならば、これが大変なエネルギーとなって郵政事業における小包部門のいわばよい見通しにつながってくるのではないか、こう判断しているのですけれども、いかがですか。
  44. 田代功

    ○田代政府委員 確かに一時期小包が民間宅配便に押されまして見る影もないほど凋落した時代がございました。郵便局にとりましては民間との競争、競合というものを実は目の当たりに見たといいますか、肌で感じたという気がいたしまして、それ以来私ども現場で必死の努力を続けてきたわけでございます。  総務庁の勧告のもとになった調査が、私どもの世界のどん底に近いときの状態をお調べになったものですから、いろいろな数字も非常に悪うございましたが、ここ一、二年急速に盛り返してきております。現時点で具体的な数字の上で赤字、黒字ということを断定するところまでまだ来ておりませんが、伸び率だけ見ましてもこの一年間で、小包だけとりますと約二〇%前年に比べてふえております。これも、世の中の景気がよくなった、あるいは百貨店の売り上げが伸びたとか、いろいろな外的な要因もございますが、郵便局の職員の努力も大きな要因だと思います。こういったことを重ねていきますと、決して小包も将来にわたって悲観するものではなく、それなりに努力をすればそれなりの効果を上げるということだと思っております。
  45. 木内良明

    ○木内委員 確かに今局長言われましたように、現場の職員の皆さんの御努力というものは大変なものがあったと思いますし、何あろう私もみずからの体験として、私の住んでおります地元の職員の皆さんのまことに御努力の跡の見られる姿勢というものには、むしろ尊敬すら抱きたい、こういうことでございます。今局長言われましたように、総務庁の指摘がありますけれども、むしろこれは極めて厳しい状況のときが一定の物差しであった、今後の需要見通しあるいは社会的な環境という点からいきましても大変に見通しは明るいものであるというものが、文字どおり実現をされることをまず要望しておきたい、こう思います。  それから、今回の改正案では郵便料金の決定方法の弾力化ということが盛り込まれておりまして、現行の弾力化条項をつくった昭和五十五年当時と現在とでは郵便事業の経営状況あるいはこの事業を取り巻く環境というものが著しく変わってきているであろう。そうした点を勘案しての今回の法改正ということになってきていると私は認識をしております。この点、どうでしょう。
  46. 田代功

    ○田代政府委員 御指摘のとおりだと思います。  具体的に申し上げますと、五十五年当時は多額の累積欠損金を抱えてそれをどうやって解消しようかということが主眼であのような制度改正をお願いしたわけでございますが、その後、危機に瀕した経営状態というものは脱しまして、今収支均衡のところまで参りました。今回はこの状態を今後ともできるだけ長く維持したいという観点からのお願いでございます。  また、郵便事業をめぐる環境も五十五年当時とは大変違っておりまして、例えば五十五年当時はまだ微々たるものでありました民間の小包以外の分野での競争、例えば業務用書類ですとかデパートのチラシを配るとか、そういった業種というか商売をする方が大変ふえておりまして、郵便は独占でありますけれども、郵便の周辺ではいろいろな競争がふえてきております。また、電気通信の分野におきましても五十五年当時は実用になっていなかった電子メールだとかパソコン通信だとかいうものも今どんどん利用される状態になったということで、事業を取り巻く環境というのは厳しい方向に変わってきている、かように認識しております。
  47. 木内良明

    ○木内委員 この郵便事業の経営状況の変化と郵便事業を取り巻く環境、大別こうした背景に基づいた今回の法改正であろうと思いますし、全くこれは私は異のないところでございます。  そこで、弾力化条項に関連する点をお聞きいたしますけれども、財政法第三条に「課徴金、独占事業における専売価格及び事業料金の法定主義」というものがございます。「租税を除く外、国が国権に基いて収納する課徴金及び法律上又は事実上国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」さらに独占事業の価格、料金につきましては郵便法の二十一条から三十一条、あるいは五十七条から六十七条に関連をするわけでありますけれども、そこで、財政法の第三条において独占事業における事業料金の法定主義というものが言われているわけで、この財政法の制定の趣旨をどういうふうにお考えになるか。  それから同時に、財政法の第三条というものは法律で具体的料金を定めることまでは求めていない。そういうことであれば、今回の改正で二十一条、二十二条の料金規定の箇所も改正する必要があるのじゃないか、こういう率直な疑問を持つわけでありますけれども、いかがでしょうか。
  48. 田代功

    ○田代政府委員 御指摘の第一点の財政法三条の立法趣旨をどう認識しているかという問題でございますが、今先生がお読み上げになりましたように、財政法三条の規定は、国が独占的に事業を行っている場合には利用者はこのサービスを利用することを事実上強制されます。ほかに行きどころがないということで国民生活への影響は非常に大きいわけでありますので、これらのことを考慮して、こういった国が独占的に行う事業の料金を法律で定める場合の立法の指針としてこの財政法三条を定めている。したがって、この財政法三条には法律に基づいてとあるいは国会の議決に基づいてと書いてありますように、基づき方にはいろいろな方法があるということに認識しております。
  49. 木内良明

    ○木内委員 後段の部分についての答弁はありましたか。
  50. 田代功

    ○田代政府委員 後段の部分は、そういう趣旨であれば現行の法定料金であります郵便法の二十一条とか二十二条などそれ自体を改正するべきではないかという御指摘だと思いますが、先ほど来申し上げておりますように、事業財政は好転したとはいえまだまだ将来にわたって万全とまではいきません。この好転した状態をできるだけ長く維持するためにきめ細かな料金の値上げ、値下げができるような手段をとらせていただきたいという趣旨の改正でございまして、まだ料金の法定そのものを全く解除して、それをすべて法律から外してというところまでは至ってないのではないか。したがいまして、二十一条その他の法律の根拠はそのまま残しておいて、その大前提である法律で定めた四十円、六十円という料金を先ほどの一定の条件のもとで、例えば物価等騰貴率の範囲内とかいろいろな条件の中でそれを、ある意味ではまだ一部例外的な考え方と申しますか、そういうことで原則法定の中で例外的に政府に委任していただきたい、かような考え方から今回のような法律構成になっている次第でございます。
  51. 木内良明

    ○木内委員 この二十一条に法的な根拠を置きつつ弾力的な運用ということでありますので、極めて明快でありますので了としたいと思います。  それから、昭和五十五年の本法改正の審議の際、いろいろな答弁があったわけであります。これは第九十一国会本委員会における会議録でありまして、当時の守住郵務局長の答弁に「料金改定を今回お願いいたしますと同時に、その料金決定の特例ということで弾力的な措置というものもお願いをしながら、その特例はその累積欠損金が解消するまでという、またそれ以外にいろいろな法律上の厳格な要件を付しておりますけれども、」云々、こういった答弁でございますとか、何点かにわたって暫定的な特例措置であるという明確な答弁が行われてきているわけであります。言ってみれば郵便事業の財政というものが再建されるまでの間、一定の条件のもとで暫定的な特例措置である、こう言明しているところもあると思いますが、これを今回恒久的な措置とするようにされた、いかなる理由でこういう形にされたのかということ。  それから同時に、五十五年当時の審議の過程からも明らかであったわけでありますけれども、再建されれば本則に戻ると約束をしていたわけですが、今回本則の特例措置ということで申し上げたように恒久的に省令で定めることになる、これについて財政法三条とのかかわりを、先ほども若干答弁をいただきましたけれども、どう考えておられるのか、大別二点について、関連した問題でありますのでお聞きします。
  52. 田代功

    ○田代政府委員 第一点の、前回暫定的な特例措置として法改正をお願いいたしましたが、今回はそれを暫定でない形にした理由ということでございます。  当時は確かに二千五百億に近い累積赤字という経営上非常に厳しい、いわば危機的な状態での法律改正のお願いでございました。それをなくすまで暫定的にこういう措置をとりたいということでございました。ところが、その後の状況を見ますと、先ほど来私申しましたように同業者なりあるいは電気通信なりからの競争、競合というものがとみに強くなっておりまして、経営は安定して本則に戻るところまでは参りましたけれども、なおしかし予断を許さない。こういう財政的に一応安定しておりますが、このままの比較的いい状態をこれから先続けていくためには、料金決定の方法を従来と同じように、一定の枠内であるけれども機動的に改定できるようにさせていただくことが郵便事業を長く健全に維持していくためには望ましいことではないか、かように考えて今回こういうお願いをした次第でございます。  現行法の制度といたしましては、累積欠損金の二千五百億がなくなりましたらもとの法律に戻りまして、法律改正によって料金改定を行うということに相なります。したがいまして、今の法律のままほっておきますとその形になりますので、今回改めて、昨今の経営をめぐる情勢を御理解いただきまして、このような新たな法律改正をまたしていただきたい、こういうことでございます。
  53. 木内良明

    ○木内委員 七、八年前の会議録を持ち出しましたのは、申し上げるまでもなく国会審議の経過というものは十分に尊重しつつ、さらにまた状況の変化等に応じた機動的な法改正というものも必要であろうという観点、審議の経過をしっかり認識しつつこの法律改正を行っていかなければならないし、国会の権威というものもこれあるわけでございますのでお聞きをしたわけであります。答弁の意味はよくわかりますし、理解をするところであります。  それから最近の郵便事業、物数、収入の伸びというものが好調になってきている。五十六年以降この六年間黒字を計上してきているのでありますが、今後の財政見通しをどう考えておられるのか。恐らくこうした推移を考えてまいりますと、いかに今回の法改正があるとはいえ、当分これは値上げをしないで済むのではないか、むしろ利用者、国民の立場から立ったならば、今回の法改正というものが即値上げにつながるということでは断じてあってはならないわけでございますし、そうした具体的中長期的な見通しというものについてもこの場でぜひ国民の皆さんに答弁をなさっていただきたい。これが逆の面で国民生活を圧迫するようなことになりますとこれはいかぬわけであります。今後本法の運用に当たって十分にそれが反映されるような実態でなければならないということを私は痛感するので、この点を確認をし、お尋ねをするわけでございまして、恐らくは郵便事業への利用者の信頼の高まりでありますとかあるいはまた全職員一丸となっての営業努力というもの等々、各種要因が相乗効果をもって今後好調なカーブをたどるであろう、こう推測をされるわけでありますので、明快なお答えを願いたい。
  54. 田代功

    ○田代政府委員 郵便事業はほとんどが人手に頼るものでありますので、これは外部の要因といいますか、経済情勢がどうなるかが大変大きな影響を持ちます。昨今の動きを見ますと、今のような物価の安定が続く中で私ども職員がこれまで以上に努力をしていけば、当分の間料金を引き上げる必要はなくて済むのではないか、またそうしなければ郵便に対する信頼がなくなってしまうのではないか、かような考えで運営いたしております。
  55. 木内良明

    ○木内委員 局長、ちょっときつい質問かもしれませんけれども、今の当分の間、大体どのくらいですか。
  56. 田代功

    ○田代政府委員 事業の運営に当たる者としてはいつまでもこの状態を続けたいと念願しておりますが、期間を明示することは御勘弁願いたい。
  57. 木内良明

    ○木内委員 まことにそのとおりなんだね。どうか念願どおりでありますように要望しておきます。どうもこの辺になりますと常にグレーゾーンになってくるというのが本委員会の最近の特徴になってきておりまして……。  それから、関連しておりますので、同じく料金値上げの問題ですけれども、第一種郵便物等の料金の値上げをするときの条件について、欠損が生ずることが確実であるとき、政令で定めるとき、こういう文言があるわけですけれども、これが具体的にどんな場合なのか。また、政令で定める累積欠損金の額とはおおむねどのくらいの額を想定しておられるのか。さらにこの改定率が物価等変動率の範囲内ということですけれども、この算定方式は具体的にどんな形か。それから料金値上げ率について総合改定率ではなく種別ごとの改定率がそれぞれ物価などの変動率を超えないものとしている理由は何かということでありますので、もし答弁の御準備が時間がかかればもう少し質疑をやってからにしますか、大丈夫ですか。
  58. 田代功

    ○田代政府委員 第一点の欠損が生ずることが確実であるというのはどういう場合かということでありますが、これは年度が終わりますと三カ月たちますと計算ができますが、年度途中の場合にはいろいろな推定も入りますが、私ども合計残高試算表などを毎月つくっておりますし、そういったものを駆使しまして、年度途中でもそれまでの収益の状況、支出の状況などをいろいろな条件のもとに推計をいたしまして、年度途中でこのままいけば年度末には欠損が生じることが間違いないというところまではっきりしたとき、これを具体的な計算方法などは政令で書きたいと思っております。  それから、累積欠損金の額が政令で定める額に達した場合というのも法律にございますが、この政令では年間の売上高といいますか収入の五%程度まで累積欠損金がたまった場合に、この省令による改定の発動ができる、こういう条件にしたいと考えております。  それから第二点の、改定率が物価等変動率の範囲内と書いてありますが、この算定方式でございますが、物価等変動率は私どもの事業では賃金と卸売物価と消費者物価、この三つを要素にしておりまして、事業に占めるコストの一定の割合でこれを割り掛けまして物価等変動率を出す。私どもの事業の性格から賃金の比重が高うございます。これを基礎にいたしまして、前回の値上げのときからの物価変動率を計算いたしまして値上げ可能な範囲を決める、こういう仕組みを、これもまた政令で具体的な方程式をつくることにしておりまして、この方程式は現在の昭和五十五年にお認めいただきましたときにつくりました政令と基本的には同じ考え方でつくろうと思っております。  それから第三点は、値上げ率が総合改定率でなくてそれぞれの種別ごとの改定率にした理由はということでございますが、これは現行の省令の場合は、総合改定率と申しまして封書からはがき、小包、すべての郵便物についてトータルとして物価変動率の範囲内におさめるという計算をすることにしておりますが、そうしますと、特定のところだけ非常に高く仮に値上げしても、ほかを抑えておけばトータルとしては物価等変動率の範囲に入ってしまうということもございますし、お客様から見ますと、はがきが例えば七年前に比べて物価がこのくらい上がっているから四十円を四十五円でもいいではないかという受け取り万も、やはりそれぞれの封筒とはがきでは違う。封筒の中でも定形と定形外では違うのではないかと考えまして、今回はもう少しきめ細かくそれぞれの種別ごとに縛りをかけた方が合理的ではないか、かように考えてそれぞれの種別ごとの改定率に改めた次第でございます。
  59. 木内良明

    ○木内委員 今の関連で二点お尋ねします。  一つは、欠損が生ずることが確実である、この判断をする際の算定方式については政令の中身にゆだねるという答弁であったと思います。幾分まだ輪郭が浮かんでまいりませんので、もう少し踏み込んで具体的にこの点確認をいたしたいと思います。  それからもう一つは、大変難しいのは料金の問題、累積欠損金が生ずる、値上げをしよう、値上げをするとまた需要が下がるという、こうした単純率直な図式というものもこれあるわけですね。例えば昨年の秋に実施しましたダイレクトメールの割引制ですとか、あるいは昨年の春とこの春の国際郵便料金の値下げといった要因があって需要が大変に拡大をしてきたという一連の事実を私は見てまいりますと、安くすればやはり需要というものはふえていくんだというのは一定の原理だと私は思うのですね。申し上げているように、例えば国内郵便の四十円、六十円体制に先ほどの話では念願もあり当面は手をつけないということなんですけれども、よく今指摘されております例えば高過ぎる大型封筒二千八百円、このケースなんかあるんですね。これなんか、恐らくむしろ今申し上げたような点から下げる余地があるとすればこの値下げというものも検討され、需要の拡大を図り、進めていくことが必要なんじゃないか、こう思いますので、以上、二点について答弁ください。
  60. 田代功

    ○田代政府委員 第一点のDMの割引に伴います需要の増加の状況でございますが、これは昨年の十月に実はこの割引の制度を導入しましてまだ半年ちょっとでございますので、的確な分析は難しゅうございますが、前年度との比較をいたしますと、割引を入れる前の状態と比べますとやはり十月以降ふえております。例えば従来は六%程度の伸びであったものが、このDMの割引を入れたことによって一〇%を超す伸びになってきておりますので、御指摘のとおり、やはり値上げによる需要増というのはあらわれております。値上げ弾性値といいますか、幾ら値上げすれば何%ふえるかという方程式をつくるまでにはまだ至っておりません。値上げの弾性値、率といいますか、それをつくるほどまだ材料は集まっておりませんが、確かに値上げ――値上げじゃなくて値下げでございます。失礼いたしました。値下げの弾性率。値下げはマイナスでございまして、値下げによるその増加というのは確かに数字であらわれております。  それから第二点の、欠損が生ずることが確実であるという場合の政令の中身でありますが、こういうことを考えております。年度の途中で判断をしなければいけないようなケースの場合で、例えば半年なら半年たったとき、その残りの期間の収益とか損失、これを、その年度に及ぼすいろいろな影響がございますので、賃金のアップ率ですとか物価の変動とか、そういったものを見ながら、その年のいろいろな事情やら過去の経験などを勘案して推計をしよう。半年たったところで、このまま推移すればどう頑張っても黒字になる見込みがないというような判断というのは、これは懇意的ではなくて、毎月毎月の収支の積み重ねを全国の郵便局からの出入りを見ながら計算いたしますのでこれができるわけでございますので、これによって計算して、明らかにこの年度は欠損が出るというのが明らかになったときに発動ができるようにする、こういうことを政令で詳しく決めようと思っております。
  61. 木内良明

    ○木内委員 今局長が言われたのは値上げじゃないのですね、値下げ弾性値ですね。  値下げした場合の推計見通しというものは、もう長いこの郵便事業の歴史というものがあるわけでありますし、きょうの質疑で私は後段触れるつもりでありますけれども、郵政事業の社会的環境における位置づけ、存在感というものについての議論をきょうはしたいと思っているのですが、こうした社会的使命を考えるとき、そうした細密にわたる研究成果というものも郵便の行政に反映されるべきであろうと思うのですね。したがって、この値下げ弾性値というものも精力的に研究をされていかれる必要があるのではないか、恐らく計数的なデータというものはふんだんにあるんじゃないか、素人考えながらこう推測するわけなんです。どうですか。
  62. 田代功

    ○田代政府委員 残念ながら、戦後の郵便の歴史は値上げ一本やりでございまして、実は値下げをしたのは、国際郵便で昨年、ことし、それから国内郵便では、昨年の十月のDMが大きなものとして初めてでございます。そういうわけで、いろいろな推定を入れながら弾性値を出しておりますが、まだはっきりしたものを数字で郵便に当てはめて持ったものは残念ながらございません。
  63. 木内良明

    ○木内委員 全く局長のおっしゃるとおりです。しかし、今回の法改正によって料金値下げということがまた大変国民から期待されているところなんで、今後こうした実績を踏まえて値下げ弾性値も検討されてよろしいんじゃないか、ちょっと質問の順番が逆になりましたけれども、そんなふうに思うのですが、どうでしょう。
  64. 田代功

    ○田代政府委員 今回の法律改正を機会に私ども現在考えておりますのは、先ほど御指摘がございました大型の定形外封筒といいますか、重たいところ、二千八百円までございますが、これあたりが小包に比べましても大変高うございまして、需要を損ねているという気もいたします。したがいまして、まだ六十二年の決算がもうしばらくかかりますもので、その辺の数字を見ながら、どの程度の幅の値下げができるか、また、それによってどのくらい需要がふえるだろうかといった、今の値下げ弾性値などもいろいろ推計しながら、大型封筒についての値下げに取り組みたい、かように考えております。
  65. 木内良明

    ○木内委員 そこで、料金値下げのときの条件ということになるわけでありますけれども、条件について具体的にまずお答えをいただきたいことと、郵便の事業から生ずる収入を減少させないことが確実との判断が行われて値下げということになると思いますけれども、この判断はどういうふうに行われるのか。  それから、私はまことに今回不可思議だと思うのは、この法案の中で、第二十七条の六で、いわゆる値下げの条文なんですけれども、大蔵大臣との協議をしなければならないとなっているのです。何かというと、郵政の関連事業に関しては大蔵省の影がどうもちらついているのですね。きょうは取り上げませんけれども、例の国債の販売、国債定額貯金の問題等も、巷間、大蔵省からかなりのクレームがついている、あるいはいろいろな指摘が行われている、何やかやと大蔵省がこの郵政の事業にくちばしを入れるということでありまして、どうも聞くところによりますと、この第二十七条の六の今申し上げた中身は、大蔵省が予算編成の段階でこれを入れてきたんだというようなことも聞くわけですよ。これがあるために郵政省としては機動的に対応できないんじゃないですか、率直な疑問としてお尋ねをいたします。この二点。
  66. 田代功

    ○田代政府委員 第一点の値下げのときの条件でございますが、今御指摘のとおり、郵便の事業から生ずる収入を減少させないことが確実であると見込まれる範囲内でというのが条件でございますが、なぜこういう条件をつけたかと申しますと、今回、法律によらないで政府限りで値下げを認めていただくというのは、郵便事業の経営をこれから先も健全に維持するという目的でございますもので、つまり、収入を減らすような値下げまで政府に一任していただくのはいかがかと思いまして、このような条件をつけた次第であります。  これをどうやって考えるかといいますと、先ほど来議論になっております値下げの場合の価格弾性値など、私ども、これからいろいろな資料を蓄積いたしまして、値下げすればどれぐらい物数がふえて、それがトータルとして、例えば一年間でなくて二年後、三年後にどの程度の増収に結びつくか、値下げしない場合に比べてどうかとか、こういうことを考えて増収になるかどうかの判断をしたい、こういうふうに考えております。  それから第二点の大蔵大臣との協議でありますが、これは、私どもも国の機関でありまして、大蔵省が政府全体の事業運営といいますか、財政の行く末については責任を持っております。そういった観点から、この値下げによって郵便事業が危殆に瀕することがあってはなりませんので、そういう角度から大蔵省も関心を持っていただく、そして相談に乗っていただく、こういう趣旨でこの協議の条項を入れたものでございます。
  67. 木内良明

    ○木内委員 何か大蔵省にも関心を持っていただき、相談に乗っていただく、これは、別に関心を持っていただかなくていいんじゃないですか。
  68. 田代功

    ○田代政府委員 政府全体の仕組みといたしまして、やはり予算編成を行っております大蔵省もこの郵便事業については一端の責任を持っているものでございますから、理屈の上では、この郵便事業財政にどのような影響を及ぼすかという点については大蔵省と協議するのが理屈だというふうに考えております。
  69. 木内良明

    ○木内委員 私は、あえて精力的に修正しようとかなんとかという趣旨で申し上げているのじゃないのですが、やはりいろいろな位置関係の歴史があるわけでしょう、今まで。こういう中であれだけ、あえて誤解を恐れずに申し上げれば意地悪をされて、そこへもってきてまだ大蔵省を、まあ政府部内のお立場もあるのでしょうけれども、一生懸命弁護されるというのは郵務局長としていかがかなと思うのですが、実際問題どうなんですか、御迷惑じゃないのですか、この条文は。
  70. 田代功

    ○田代政府委員 政府部内の打ち合わせでは、大蔵省もこの今回御提出申し上げた法律の改正の趣旨は十分理解しております。そういった観点で、値下げの場合のことについてのその必要性その他の認識については大蔵との間で差はない、この条文の運用について、協議をするからといって特段不便になることはないという認識を両省で持っております。
  71. 木内良明

    ○木内委員 別に私は大蔵省について特別の感情を持っているわけじゃありません。しかし、審議をするに当たって勉強させていただいた段階で、ちょっとその辺が不自然かなという感じがいたしましたのでお聞きをしたわけであります。  それから、先ほども料金値下げのときのいろいろな勘案されるべき要素というものについての言及がありました。今日的に郵便事業財政が黒字に好転してきている、そうした背景も踏まえて、それでは具体的な料金値下げの条件が満たされると推定されるのはいつか、そして、一番国民が関心を持っております値下げの時期の見通しはいつごろになるのか。法律法律として改正するけれども、これが死文化することはないんだろうかという率直な問題意識を実は持っていると思うのです。これはいつごろの見通しを持っておられますか。恐らく状況としては、これまで議論が重ねられてまいりましたように、十二分に検討し得る段階に来ている、そうした状況もあり今回の改正が行われるのである、これは当然ですね。したがって、いつごろ料金値下げについて具体的な検討が行われ、実施されるのか、この点いかがでしょうか。
  72. 田代功

    ○田代政府委員 六十二年度の決算が七月に出てまいりますので、その決算の数字を見た上で判断をする必要があろうかと思います。したがいまして、役所の常識からいきますと、七月以降できるだけ早くということで検討をしております。
  73. 木内良明

    ○木内委員 六十二年の七月――六十三年でしょう。違うのかな。
  74. 田代功

    ○田代政府委員 六十二年度の決算がことしの七月に出ますので、それを受けて、こういうことでございます。
  75. 木内良明

    ○木内委員 そうですね。六十二年度の決算がことし、六十三年七月に出る、それを踏まえて検討される。この決算の見通し、それから値下げとの関連をお答えください。その決算が今巷間言われておりますような規模であるならば、十分に値下げの検討時期である、あるいは至近の期間において値下げを実施される、こういうことで受けとめてよろしゅうございますか。
  76. 田代功

    ○田代政府委員 いずれにしましても、決算の数字を見ないことにははっきりしたことは申し上げられませんが、今黒字になったといいましても、例えば六十一年度の決算でまだ累積で十五億の赤字を持っておりますし、仮に今回百億出たとしても、一兆四千億の百億でございまして、吹けば飛ぶと言っては変ですけれども、ほんの微々たるものでございます。したがいまして、まだその六十二年度の確たる数字が出ない時点で余り私がいろいろコメントするのもどうかと思いますので、もうしばらく、決算の推移を待ってにさせていただきたいと思います。
  77. 木内良明

    ○木内委員 「郵便の事業から生ずる収入を減少させないことが確実」との判断が行われればということですよね。仮に百億というものが見通しとして今あるけれども、具体的に生の数字としては出ておらない段階である、したがって何とも言えないということでは、ちょっと私も納得ができない。総量から見て百億というのはわずかであるからその検討時期ではないと言うのか。あるいは百億の黒字が仮に決算で出たとして、「郵便の事業から生ずる収入を減少させないことが確実」であると判断はできないのかどうか。その判断があって初めて値下げになるわけでしょう。
  78. 田代功

    ○田代政府委員 再々申し上げておりますように、ことし、法律成立後値下げを考えたいと考えております。したがって、この七月以降できるだけ早い時期に、値下げの範囲といいますか額といいますか、具体的な金額とかいったものを確定しなければいけないと思います。私、先ほどから非常に慎重になっておりますのはその点でございまして、今の状況が続きますと、比較的経営も安定しておりますので、値下げによって需要増を図る余地があるということは現在でも大いに推測はできるわけでございますので、そういう前提で先ほど来の大型封筒などの値下げは行いたい、ただ具体的内容はまだもうしばらく御勘弁いただきたい、こういう趣旨でございます。
  79. 木内良明

    ○木内委員 答弁のニュアンスからしますと、今回の法改正の後に値下げをしたい、そのための満たされるべき条件として、何度も申し上げているように、「生ずる収入を減少させないことが確実」との判断云々、この判断をする時期が六十二年度の決算の出る六十三年七月ということから考えてまいりますと、年内値下げというような感覚で私は受けとめるわけです。どうですか。
  80. 田代功

    ○田代政府委員 これは将来の増収増益につながるものでございますので、私どももできるだけ早くという気持ちでおります。
  81. 木内良明

    ○木内委員 これ以上答弁を求めませんけれども、今申し上げた点に加えて、さっき局長から、今の状態が続くならばという答弁もありましたので、可及的速やかに法改正の趣旨が行政に反映される形になるようにぜひ要望をしてまいりたいと思います。これ以上お聞きしても、その時期等具体的な中身は恐らく明らかにできる段階ではないと思いますので、次に移ります。  きょうは訪問販売法の問題についてもお尋ねをしたいと思って、塩谷通信政策局長にもお越しいただいておるのですけれども、その前に、大事な問題がありますので、短時間でありますがお尋ねをしたいと思います。  郵便の全国ネットワークの保持とコミュニケーション手段としての有用性の確保、言ってみれば、社会システムとしての郵便局のあり方を今後精力的に検討すべきではないかという視点からお尋ねをいたします。  社会システムとして考えられておりますものに、地域システムと全国システムという区分の仕方もありますけれども、他面、機能別に見てまいりますと、政治システム経済システム教育システム福祉システム情報システム交通システム等々、多くのシステム社会を動かしているわけであります。今日的な状況で申し上げれば、郵便局はこのシステムのうち、情報物流システム経済金融システム、それにもう一つは福祉システムに深くかかわっているわけであります。しかしながら、今日の社会状況の中で、郵便局の持つ機能というものをさらに充実強化させると同時に、いわば社会的要請にこたえる形での郵便局のあり方というものが今後検討されてよろしいのではないか。  例えば郵便局の持つ特性といたしまして幾つかのものが考えられるわけであります。その第一は、郵便局は、四事業法のそれぞれの第一条にあるとおり、既に公的事業として社会福祉機能を保持し、現にこうした機能を発揮している。二番目としまして、郵便局は全国ネットワークを持っている。かつ二万三千のサービスセンターと申していいと思いますが郵便局を持っている。しかもそれは、全国あまねく存在をしている、地域的にも偏在がない。したがって、全国均一のサービスの提供が可能であるという側面を持っている。三番目としまして、郵便局と地域との密着度は、歴史的に見ても他の諸機関に比べて最も高く、また極めて高い実績を残している。  四番目としまして、郵便局の利用者層でありますけれども、あらゆる社会階層にわたって広がりを見せていて、文字どおり公共的性格を持っている。五番目としまして、郵便局はそれ自体広義の情報ネットワークの一環を占めており、今後これをさらに充実させることにより、個人を対象とするニューメディアサービスの提供など、高度情報社会における地域情報センターになり得る。六番目としまして、郵便局のいわゆるPネットを外部システム、例えばほかの金融機関などの外部システムと接続することによって、直ちに地域金融センターになり得る。七番目としまして、現在モデル的につくっている地域コミュニティーセンター的局舎を全体化することといたしますと、名実ともにこのセンターとなり得る要素を持っている。  さらに八番目として、簡保・年金の持つ福祉機能と、事業団や逓信病院の持つサービス機能と医療のノーハウがあり、それに外務作業機能を統合、活用することによって、直ちにデイケアサービスに取り組むことも可能となってくる。九番目としまして、郵便の持つ集荷宅配機能をもとにした新たな情報宅配サービス開発の可能性を持っている。十番目としまして、郵貯資金の自主運用を拡大することによって、パーソナルファイナンスの採用、拡大など、さらにこの郵貯というものをより身近なサービスにすることができる。十一番目、簡保・年金の商品を拡充することによって、公的保障の補完的役割を果たせる。十二番目、社会資本の拡充のため郵貯・簡保資金はかけがえのない資金である。この役割をより一層果たすため、郵貯・簡保の制度をさらに充実することによってこうしたニーズにこたえていくこともできる、こうなるわけであります。  時間の関係であるいは提言だけ申し上げてまいるような形になるかもしれませんけれども、今後のこの郵便事業、とりわけそうした環境における郵便局のあり方というものについて、多角的、立体的あるいは社会的要請にこたえた存在のあり方というものを新しい時代の展開として考えていかれるべきではないか。  同時に、これは再三にわたって本日も答弁がありましたように、やはり現場の職員の方々の人的な御努力に負うところが多いと思いますので、十分に現場と相談をし、十分な協議をしつつ、こうした申し上げたような社会的要請にこたえた郵便局のあり方というものを今後検討していくべきである、私はこう思うのでありまして、現在そうした検討が行われているかどうか、行われていないとすれば、新たにこうしたいわばプラン実現に向けてのプロジェクトというものをつくられて、そこで検討されていったらどうか、こういうことを提案もし、また要請をいたしたいと思います。時間の関係もありますので、まず大臣から、簡単で結構でございますので、率直な御感懐を承りたいと思います。
  82. 中山正暉

    ○中山国務大臣 大変御丁寧に郵便局の持ついろいろな機能というものに対する将来性の期待のお言葉をいただきました。  二万四千の中で一万九千の特定局、それから四千四百の簡易郵便局、それから千三百の普通局という、これは毎日一枚一枚半紙を積み上げるような長い歴史の積み重ねというものがこのすばらしい国家的な財産をつくり上げてきたと私も思いますし、四月十九日からはISDNといういわゆるディジタル化というのが通信網として取り上げられておりますので、これを併用してこの郵便局の長い間積み上げてきた組織近代化させることは、もうすばらしい可能性を含んでおるように私は思います。  その意味で、経済大生物に育ち上がりましたこの経済大国日本の神経として、これから大いに国家のために、社会的な、インフラストラクチャーというような言葉を使っておるようでございますが、そういうものを郵便局を通じての全体的な組織のつくり上げというもので大きな可能性を見出していきたい、私はかように思っております。
  83. 田代功

    ○田代政府委員 先生御指摘の郵便局のあり方といいますか、特に地域との密着、地域社会の中において郵便局がどのような役割を果たしてき、かつ、これからそれをどうするかというのは、郵便だけの問題ではなくて、貯金も保険も含めまして、あるいは電気通信も含めての問題でございます。今までその辺郵政省が十分力を発揮していなかったのではないかという反省も今しておりまして、これは私だけの担当ではございませんもので、今郵政省の中では官房の方で、今先生御指摘のような観点から郵政省としてもっとこれに積極的に取り組んでいこうということでいろいろ体制づくりをしたり、相談事を始めたりしているところでございますので、それに多様な方向で検討させていただきたいと思います。
  84. 木内良明

    ○木内委員 質問時間ももう迫ってまいりましたけれども、大臣から初めに答弁をいただいて恐縮でございましたが、大きな可能性を見出していきたいという大臣の明確な答弁もありました。それから、今まで十分力を発揮してこなかった面もあるし、官房の方との協議という意味かな、体制づくりを今後もしてまいりたいということの答弁であったというふうに思いますので、ぜひこれは前向きに、文字どおり前向きに検討する方向で御努力を願いたい。  官房長がおられれば官房長から答弁をと思いましたけれども、私の質問は大体こういう形で終わるものですから、もうないのだろうと思って行ってしまいましたが、これはぜひ局長の方からも、あるいは大臣の答弁もあったわけでございますので、私はきょう大変大事な質疑を行ったという、申しわけありませんが自負をいたしておりますので、着実に進めていっていただきたい。このことを申し上げて私の質問を終わります。
  85. 塚原俊平

    ○塚原委員長 田並胤明君。
  86. 田並胤明

    ○田並委員 それでは、通告した質問の順番をちょっと変えまして、大蔵省からも来てもらっておりますので、今木内先生の方から質問のありました例の大蔵大臣との協議の問題について最初にお伺いをしたいと思うのです。  今度の改正によりますと、二十七条の六で特例引き下げ料金、この条項がございます。この中で、郵便事業収入を減少させないと見込まれる範囲で郵政審議会に諮問した上、省令で引き下げることができる、このように二十七条の六では規定がされておりまして、その上で大蔵大臣との協議、これが必要だ、このようにあわせて決められているわけであります。  実はこれでいきますと、まず郵政省が独自の判断で事業の収入を減少させないと見込まれる範囲内、これがまず第一にクリアされなければ特例引き下げ料金というのは決まらない。その上、今度は郵政審議会に諮問をする。郵政審議会というのは、御案内のように大臣の諮問に応じて事業の重要な事項を調査審議する、あるいは、必要に応じて郵政大臣に建議をする、このようになっていまして、これが二つ目にクリアをされる。さらにもう一つは、郵便法の三条の中で具体的に郵便に関する料金というのは「郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」このように決まっているわけです。  そうしますと、この特例引き下げ料金を決める際に、今言った、まず郵政省自体で判断をしなければならないことが二つほどあり、さらにその上で郵政審議会に諮問をする。もちろん、諮問をするのですから答申が出てくるのでしょうが、こういう三つのクリアをして、なおかつ、大蔵大臣との協議が必要だというのがわからないのですね。先ほどの局長の答弁では、政府全体の予算あるいは収支の状況を大蔵省が的確に把握をするためにということなんですが、郵便事業は特別会計でありますし、もちろん、国の全体の予算の中に含まれる内容ではありますが、ここまで二つも三つもクリアをされた上で郵政省がこの特例引き下げ料金を決めるという、こういう段階になった上で大蔵大臣との協議というのはあえて必要でないのではないか、このように思うのですね。  それで、それに関連して、例えば十九条の方にもう一つ大蔵大臣と協議をする事項として、十九条の二で、災害地の被災者に対して郵便はがき等を無償で交付する省令を決める際には大蔵大臣と協議をする、このようになっていますね。ところが、次の十九条の三では、同じ郵便料金の減免措置、例えば災害救助用の小包、速達料金、これを免除する省令を決める際に大蔵大臣協議というのはないわけですよ。これはどういう関係でそうなっているのかわかりませんが、あえて大蔵大臣との協議事項というのが本当に必要なんだろうかどうだろうか、このように判断をするので、郵務局長の方と、きょうは大蔵省から見えておりますので、両方からひとつ考え方を聞かせていただきたい、このように思います。
  87. 田代功

    ○田代政府委員 今回、値下げを省令で行えるようにいたしたいというこの改正の趣旨は、郵便事業の健全な経営を維持していくことにございます。私ども郵政省は、値下げというのは需要増につながるという前提でもちろん考えるわけでございますが、大蔵省は大蔵省で国庫を預かる大臣でございますので、郵便事業の経営に対してもその立場からの責任がございます。そういった意味で、値下げが郵便事業の健全な経営を維持していく上でマイナスにならないかという観点からの大蔵省からの判断というものも必要である、かような考えでこの協議の条項を入れた次第でございます。  それから、十九条の二と十九条の三の関係でございますが、十九条の二は郵便はがきとミニレターの無償交付のときの協議でございますが、これは、国の所有に係る物品を無償で貸与したり譲与するにはそれなりの手続がございまして、大蔵省の所管の法律で政府全体としての取り決めがございます。したがって、その観点からこの問題は大蔵省との協議ということになっております。十九条の三の小包は今の無償の譲与とは関係ございませんので、これは大蔵省との協議の対象になってない、こういうことで整理してございます。
  88. 田谷廣明

    ○田谷説明員 お答え申し上げます。  最初の郵便料金の値下げについてのみ大蔵大臣の協議を要するのはなぜかという御質問でございます。今回の郵便法の改正につきましては、私ども財政当局といたしましても、郵政事業がそのサービス改善を機動的に行うためにやるのだというふうに理解しておりますが、その観点から、現在法定制であります基本的な郵便料金の値下げにつきましても、一定の条件のもとで弾力的に省令で改正できるということにしたものでございます。  お尋ねの大蔵大臣の協議の趣旨でございますが、料金の値下げによりまして郵便事業の収支が大幅に悪化するということになりますと、郵便事業財政の健全な運営を害することとなるというようなことから、それを防止するために協議をお願いしているわけでございます。  それから、もう一つお尋ねのございました十九条の二と三の点、こちらのお尋ねでございますが、私どもの理解では、一般的に申し上げまして、国の財産である物品を無償で供与するというような場合には大蔵大臣に御協議をいただいておるという、一般原則の一環としてお願いしているというふうに理解しております。
  89. 田並胤明

    ○田並委員 今の大蔵省の答弁でちょっと理解がつかないのは、収入の悪化を防止して郵便事業なら郵便事業の健全な経営をきちっとさせるためなのだという答弁だったのですが、そうしますと二十七条の六に書いてある郵便事業収入を減少させないと見込まれる範囲内で、これがあるわけですね。しかもその上、大臣は省令を決める際に郵政審議会に諮問をする。そうすると、郵政省のそういう判断も郵政審議会からの諮問に応じた答申も、大変失礼な言い方ですけれども大蔵省としては信用しないのじゃないか。要するに、収入悪化が見込まれれば特例引き下げ料金というのは決まらない仕組みになっているのです、二十七条の六で言うと。それはもちろん推計ですから、決算が七月に出るのですから、その年度途中で機動的に料金の引き下げをして国民へのサービスの改善を図ろう、こういう趣旨でやるわけでありますから、どうしても今の大蔵省の答弁では、収入悪化の防止のためにお心配りをしていただくのは大変結構なんですが、郵政省と郵政審議会に対してそれではどういう理解をされているのだろうかということが逆に出てしまいます。その辺はいかがなものですか。  それともう一つ、十九条の二では郵政省も大蔵省もそれぞれ回答がございました。国の物品を無償で交付するのだからというのが理由ですね。そうすると、十九条の三は災害救助用の小包、速達郵便料金、これの料金の免除なんですよ。今度の特例引き下げ料金も料金なんですね、物ではないのですよ、物品ではないわけです。ということから考えると、物に対しては確かに国の物を無償で交付するんだから大蔵省の協議が必要だというのはわかるのですが、今言った災害用の速達料金、小包料金それから今度言う第一種郵便物等の料金、これも料金であることは間違いないわけですから、そういう意味では少し理解がつかないので、その辺も回答いただきたいと思います。     〔委員長退席、虎島委員長代理着席〕
  90. 田谷廣明

    ○田谷説明員 最初の郵便料金の値下げの問題でございます。御指摘のとおりでございますが、私どもとしましては、まことにおっしゃるように、そういった法律の規定あるいは法律の趣旨に合致して郵政省さんの方でそういう判断が行われているかということを大蔵大臣の立場としてチェックさせていただくというのが協議の趣旨でございまして、私どもがチェックしないと勝手なことをされるという前提でこういう規定を置いているわけでは毛頭ないわけでございます。  それから二つ目のお尋ねでございますが、私の理解では、他方は国有財産である物をお配りするというもの、他方は郵便料金としての負担を免除するというもの、そこがおのずから違うのではないかというぐあいに理解いたしております。
  91. 田並胤明

    ○田並委員 前段はわかりました。後段については、先ほど言った物と料金の差をつけているんだということなんですが、特例引き下げ料金だって料金なんですよ。  しかし、そのことは別において、今の答弁で、郵政省が判断をしたもの、その上郵政審議会に諮って郵政審議会でも判断をしたもの、それがそのとおりかどうかを大蔵省はチェックするということなんですね。ですから、先ほど来言っているように、今度は国民へのサービスの改善のために収入を減少させないと見込まれる範囲内で特例引き下げ料金を決めようということですから、大蔵省も、郵政省の方から大臣協議で大蔵省にいった場合に可及的速やかにそれの判断を示していただかないと、機動的な対応ができないという部分も出てまいりますので、その辺は大蔵省として、これはいつからというのじゃなくて、具体的に郵政省から大蔵大臣協議が行われた際に、どの程度早く機動的にやるお考えなのか、それを聞かしてもらいたいと思います。
  92. 田谷廣明

    ○田谷説明員 お答えいたします。  ただいまも申し上げましたように大蔵大臣の協議の趣旨はそういうことでございますので、郵政省さんの方からそういう協議がありました場合には、私どもとしましても、郵便事業の運営上必要なものであって、事業財政の健全な運営の観点から問題がないという場合には異議を唱えるという筋合いのものではございませんので、手続上も、料金決定方式の弾力化という今回の改正の趣旨に沿いまして、御指摘のようにできるだけ速やかにやっていきたいと考えております。
  93. 田並胤明

    ○田並委員 わかりました。それでは大蔵省は結構でございます。ありがとうございました。  続いて、最近、例のダイレクトメールを安い料金で扱っている業者が出現をしている、このように聞いておりますが、今回の法改正で弾力的に省令で値下げができるということになりますと、そういう民間と競合している部分の郵便料金については値下げをして、それ以外の分野の料金は値上げをするということになりはしないか。競争でない分野の郵便利用者に負担をかけるようなことになりはしないかという心配があるのですが、その辺はいかがですか。
  94. 田代功

    ○田代政府委員 今回の措置によります料金の値下げは、値下げによって需要増を伴って収入を減少させないという範囲内でのものでございます。したがいまして、他のどこかを値下げして、それを値下げしたままにしておいてそれをよそから、ほかの郵便からカバーするというのはこの仕組み上はできないことになっておりますし、またすべきでない、私どももかように考えておりますので、今御指摘のようなことは起こらないと私ども考えております。
  95. 田並胤明

    ○田並委員 ぜひそのようにお願いしたいと思います。  次に、現在ある弾力化条項というのは今ある累積欠損金がなくなれば発動できないわけです。今回の二十七条の四の弾力化条項、これは累積欠損金がなくなっても、再び一定額以上の累積の欠損金が生ずるなど、必要条件が生ずれば郵便料金を省令で改定できる。そういう意味ではかなり省令で料金改定ができる幅が広がった、このように考えられるのですが、逆に言うと郵便料金等の法律で値上げ等を行う改正というのは、あるいは値下げというのは、これはどういう場合が考えられるのか、お聞かせを願いたいと思うのです。
  96. 田代功

    ○田代政府委員 今回法律改正をお願いいたしました趣旨が、できるだけ末長く今の料金体系で、むしろ値下げできるところは値下げしてという、そういう運営ができるようなという趣旨からのお願いでございますので、法律改正で値上げあるいは値下げというのは当面考えているものはございませんが、あるとすれば例えば、累積欠損金が非常に多額にたまった場合にこれを短期に、非常に短い時間で解消するために、たとえ単年度黒字を出してでも値上げして累積をなくして事業財政を健全に立て直すべし、そういう判断があった場合に、これはもう法律改正で国会の判断を仰ぐということになろうかと思いますし、あるいは今の仕組みは物価等変動率の範囲内でのみ私どもは省令で改定できることにしておりますが、例えばこれを上回った改定をしないととても財政が立て直しできないという事態に立ち至ったとき、こういう場合が想定されます。  それから値下げでありますが、これは増収が全く見込めないような値下げをすべきではないかというようなときの判断、これはやはり法律改正によろうか、かように考えております。
  97. 田並胤明

    ○田並委員 そこで、先ほども木内先生の方から質問が出まして、六十二年度の郵便事業収入の決算、かなり好調だというお話を聞きましたが、具体的な数字はまだ七月にならなければわからないそうです。しかし、従来から比較をして大変な努力によって累積欠損金の十五億も大体消し去ることができるだろう、このような御報告でございます。  こういういい状態が続くということになりますと、料金の値上げなど今後余り考えなくてもよろしいのではないだろうか。料金の値上げをしなくて、例えば現状固定でいくという期間がかなり続くのではないか。場合によれば料金の値下げということにもなるということが考えられると思うのですが、その辺についてどうかということ。  もう一つは、六十三年度の郵便事業の予算を見てみますと、単年度の欠損金を百六十三億円計上しているわけですね。これは単純に収入に対して支出がこれだけだからイコール百六十三億の赤字である、欠損金が出るんだ、こういう見通しを立てられていらっしゃるのでしょうが、例えば昨年の当初予算は欠損金が三百六十億ぐらいだったでしょうか、もっとだったですか、年度途中で補正をされて単年度の欠損金を二百八十五億程度に一応縮小、削減されましたね。  先ほど来の郵務局長の答弁にありますように、労使ともに一体になってあるいは大変汗をかいて郵便事業を努力した結果、累積欠損金も消える、その上さらに仮に百億程度なら百億程度の里皆子が出る、こういうお話がございましたが、それから見ますと六十三年度の当初予算における百六十三億の欠損金というのはどうも解せないのですね。もちろんこれは先ほど言った技術的なものとして、単なる帳じり合わせで出したのだということになればそうかもしれませんが、仮に郵政省が単年度百六十三億も欠損金が出るなんという計算をされていますと、今私たちが審議をしている特例引き下げ料金の問題なんというのはどこかへすっ飛んでしまうのではないか、こういう心配もありますので、この辺の問題をお答えいただきたいと思うのです。
  98. 田代功

    ○田代政府委員 予算の編成は経理部長が専門家でございますのでより的確には経理部長から答弁した方がいいかと思いますが、私ども省内で議論していますのは、予算編成というのは非常に時間がかかる仕事でございまして、例えば六十三年度予算も昨年の今ごろからいろいろな数字をもとにしてつくっているわけでございます。したがいまして、収入の基礎になる物数にしても、例えば最近小包が二〇%伸びましたなんという話は当時想像もできない。あるいは一般の通常郵便物にしましても六十一年の数字が一番新しい数字でございます。そういうことで、実はその前の年の状況を勘案しながら六十三年度の収支予算がどうなるだろうかという見込みを立ててきておるわけでございます。したがって、ここ数年予算よりもかなり大幅に売り上げを伸ばしておりますが、これはほっておいてふえたわけではございません。先ほど来お話がございますようにいろいろな苦労を重ねた上でふえたわけではございますが、どうしても予算の見積もりの段階ではなかなか黒字を組むまでには至らないというのが実情でございます。
  99. 田並胤明

    ○田並委員 六十二年度でもそういうことでかなりの成績を上げたということですから、六十三年度予算で単年度百六十三億円の欠損を計上はされていますが、一層の努力をされて、これをさらに業績の向上のために努力をされたい、このようにお願いをしておきたいと思うのです。  続いて、今大変な情報化時代を迎えつつあるわけであります。これから、例の統合ディジタル通信サービス、これらがNTTによって試験がいよいよ始まったようでありますが、そういう時代が来ますと、情報というのは映像と音声がどうしても主体になるような気がするわけですね。そういう中で、手紙文化の向上というのでしょうか、郵便物の持っている文化的な要素あるいは使命というものをもっと高める努力を郵政省自体もしなければいけないのではないか。前回の質問のときにも申し上げたのですが、欧米諸国から比較をして日本の国民一人当たりの郵便物利用数というのは格段の差があります。ぜひ手紙文化というものをもう一回見詰め直してもらって、手紙による文化的な使命を高める努力を一層郵政省としてもするべきだ、このように思っております。いろいろな施策をやっておりますが、これらを一層盛り上げていく必要があるのではないかと思いますので、その辺についての局長の考え方をお聞かせを願いたいと思います。
  100. 田代功

    ○田代政府委員 初めに、先ほど今の状況からいきますと値上げの必要は当分ないんではないかという御指摘に対する答弁が漏れておりまして、失礼いたしました。  現在の物価安定が続いておりますと私ども今の勢いが相当続くと思いますので、郵便事業の勢いが続いている限りは値上げの必要性というものは感じない、むしろ値上げはしないで財政状態を安定化させていきたい、かように考えております。追加させていただきます。  それから手紙文化でございますが、御指摘のとおり郵便事業は手紙、はがきで成り立っておりますので、これを利用者が大いに使っていただくというのが私どもの事業の根幹でございます。郵便局でも、目先すぐこれで郵便の利用量がふえるという種類のものはなかなかございませんが、例えば子供さんたちに手紙の書き方、その喜びを教えるといったことは、郵便局をコミュニケーションセンターですとかコミュニティーセンターとか、そういったセンターとして、人にできるだけ集まってもらう場の中でも手紙の書き方を地元の人に教えるというのがほとんど中心でございます。そういったわけで郵便局もそれなりに努力しておりますし、それから「ふみの日」を決めてPRするのもそういうことですし、それからやはり最近学校の力もかりたい。学校で子供たちに手紙を書くことをもう少しきちんと教えてくれるとありがたいということで、これは文部省にもいろいろお願いいたしまして努力しております。  そういったことで、御指摘のとおり、私どもの仕事の基本になる手紙文化というものの向上についてはなお一層努力させていただきたいと考えております。
  101. 田並胤明

    ○田並委員 今局長言われたように、確かにどんなに映像あるいは音声というものが発達をしても、一筆書いていただくというのは受け取る側は非常にうれしいものですね。あるいは何かの、こちらからこういうことをやりたいんだけれども御出席願えますか、こういうときに、単なる出席だとか欠席だとか以外に一言書いてありますと、これまた非常に意思が相手側に伝わるというのを私たち経験しておりますので、そういう手紙のやりとりのよさといいましょうか、うれしさというのでしょうか、こういうものについて、今言われたようにぜひ文部省なんかとも十分相談して、子供さん方にも手紙を通じてお互いの意思の伝達をする、その中から一つの文化だとかあるいはコミュニケーションをもっと活発にするというようなことも大いにやっていただきたい、このように特に要望しておきたいと思うのです。  次の問題なんですが、今度法律改正の十九条の二と三によって、今までは小包だけ、災害時における被災地に対しての小包料金、無料小包というのでしょうか、それが出せるようになっておったのですが、今度はそのほかに速達郵便物と現金書留郵便物、これについても新たに料金免除をする、こういう方向が出たわけですね。  その場合に、私考えるのに、例えば災害を受けたところから自分の親戚だとかあるいは友人に、おかげさまで元気でいるよという知らせ、これは電話でもできますし電報でもできますが、ぜひひとつレタックス等の料金も通数制限をつけて料金免除にするような方式だって考えてもいいのではないか。なるべく早く伝達をする。このレタックスというのは意外とまだまだ知れ渡っていないようでありまして、そういう意味では近況も書けますし、しかも安否についても細かくあの紙の中だったら書けるわけでありますから、ぜひそういうものも今後の検討課題として、せっかくここまで範囲を広げたのでありますから、被災者じゃなくて災害地に自分の親戚や友人なんかがいる場合は、電話も不通になったりなんかするときには、どうしても唯一の手段として、はがきだとか封書だとか、そういうものが主流になります。そこへ今度レタックス等を織り込んでもらえればもっと早く安否がわかる、そういうことにもなると思いますので、この辺も検討の材料としてお考えになっていただきたい。  それと、郵便はがきの無償交付については五枚ですか、こういう通数制限があるようでありますが、これについて変える考え方はないのかどうか、これについてお聞かせを願いたいと思うのです。
  102. 田代功

    ○田代政府委員 第一点のレタックスの無償交付でありますが、私ども今までの検討の過程では実は入っていないわけでございます。今回の法律改正で広げるのは、今までの普通郵便から速達へ、このサービス改善ということを考えておりましたのでありますが、ただいまのようなお話を受けまして、逓信委員会の提言ということで持ち帰らせていただきたいと思います。  それから通数制限でありますが、現在の通常はがきは今五枚ということにしております。これは無償交付ということなものですから五枚でありますが、今回速達料金を免除するときにはこの通数の制限はやめようかと思っております。こういう災害時に伴ってのことでありますので、それほど制限する必要はないんじゃないかということで、今そのような方向で考えたいと思っております。
  103. 田並胤明

    ○田並委員 ぜひひとつ前向きに御検討をお願いをしたいと思います。  次に、今度新しく郵便のプリペイドカードを発行するということになったそうでございますが、これはNTTのテレホンカードあるいはJRのオレンジカード、大変な売れ行きだそうでございまして、まさにカード時代にマッチした結構なことだ、このように思います。  ただ、問題は、発行枚数が少なくて買えない人が出てくるというような事態が場合によると出る可能性があると思うのですね。こういうことのないように、せっかく利用者が買おうと思っても買えないという事態が出てきますと意味がなくなってしまいますので、プリペイドカードの発行あるいは販売の計画、これがどのようになっているのかということと、もう一つはテレホンカードだとかオレンジカードには千円以上とか五千円以上のものについては例の割引、プレミアムがあるのですね。郵便の、今度出すプリペイドカードについてはプレミアムをつける考えがあるのかないのか、この点をあわせて御回答願いたいと思います。
  104. 田代功

    ○田代政府委員 プリペイドカードの発行計画でありますが、これはことし法律が通りましてからいろいろな具体的な動きに入りますもので、今年度は年度末ぎりぎりになってやっと出せる状態かと思います。私どもは、できるだけたくさん出してできるだけ大勢の人に使ってもらいたいと思いますが、実は電話のカードと違いまして郵便のはがきや切手を買う、あるいは郵便局の窓口で小銭でなくてカードで支払うことができるということで、ちょっと電話ほど爆発的に売れるかどうか、まだ今のところ私ども自信ございません。しかし将来いずれカード時代になりますので相当数出てくるかと思いますが、とりあえず初年度は四百万枚程度をこの年度末までに出したい。これは五百円と千円と三千円の三種類程度を現在想定しております。また行く行くは、自動販売機とか郵便局窓口でのカードリーダーがふえるに応じてこの枚数もふやしていきたい、かように考えております。  それから、なぜ割引を入れないのかという御指摘でございますが、これは大変難しい問題でして、郵便の場合は切手そのものが実を言うとプリペイドなんであります。切手については今のいろんな売りさばきの、明治以来ずっと長い切手販売のいろいろなルールがございまして、これにプレミアムをつけますと、従来の切手の販売の仕方そのものを根底から見直さなければいかぬ、こういうことがございまして、実はこの法案を出すまでにはそういう結論が出ませんで、当面スタートのときには割引なしで売らせていただきたい、こういうことで今準備を進めております。
  105. 田並胤明

    ○田並委員 今度プリペイドカードが出るのですが、かなりカードマニアさんもいるのですね。これは意匠がよければ相当売れ行きはいいと思うのですよ。例えば毎年出す逓信記念日なんかの、趣味週間ですか、いろいろなすばらしい図柄の切手を出すのですが、ああいうものを参考にして、プリペイドカードについても、わあ、これはいいなという、こういう感じのするカードの図柄とか、そういうものを考えられた方がいいんじゃないか。ぜひひとつ、利用と同時にそういう趣味も兼ねた、できればシリーズ物みたいなものを出したっていいわけですから、すばらしい記念切手がありますね、ああいうものを図案化をして出すようなことだって将来的には考えてほしい、このように思うのです。せっかく出す以上はやはりそれなりの、国民の皆さんから喜ばれるものでなければいけないわけですから、そういう努力をひとつ要望しておきたいと思います。  最後に、昨年の臨時国会だったですか、例の総務庁が行った「郵政事業に関する行政監察結果に基づく勧告」、これについて私、質問をいたしました。小包の赤字がとにかくなくならなければ、将来的には郵便小包については経営そのものを考え直したらどうか。「収支均衡の目標年度を定め、計画的に業務運営の効率化による経費の縮減等に努める必要があり、」これは総務庁が言っておるのです。「これが達成できない場合には、民間宅配サービスの動向等を踏まえ経営の在り方について抜本的に見直しを行う必要がある。」こういう勧告が出たわけですね。  それに対して、これは一生懸命努力をしているんだから、郵便小包をそういう格好で切り離すなんてことは考えないでくれ、郵政省としてももちろんそんなことは考えていませんと。総務庁の方にも私聞いたわけでありますが、総務庁の方ももちろん郵政省の努力によってはこういうことは考えない、こんな答弁もあったのですが、そのときの郵政省の答弁は、昭和六十五年度くらいには収支を均衡できる見通しであるので、小包の廃止は現実の問題になることはない、このような答弁書をいただいているわけです。これは大いに結構なことでございます。六十五年度ぐらいには収支を均衡できる見通しであるという御回答だったのですが、その後の状況はどのような格好になっているわけですか、お聞かせを願いたいと思います。     〔虎島委員長代理退席、委員長着席〕
  106. 田代功

    ○田代政府委員 私ども郵便を担当している者から言いますと、たとえ赤字であっても小包は廃止すべきでないというのが実は基本の考えでございます。しかしながら、効率化すべきところは効率化して、黒字にすべきものは黒字にするというのは当然のことでありますので、小包についても、それだけをとっても黒字になるような努力は私たちしなきゃいかぬ、こういうことで昨年来頑張ってきたわけでございます。  この一年間で、景気がよかったことその他いろいろな条件がよかったせいもありますが、従来、ここ二、三年前から年間六、七%しか伸びてなかった、あるいは八%までしか伸びてなかったものが、前年度に比べて二〇%も伸びたというような成果も出ております。小包だけじゃなくて郵便全体ですけれども、取り扱い物数がふえればそれだけ一つ当たりの単価は下がってまいります。そういった意味では着実に小包の収支はよくなってはおりますけれども、まだ、ただいま六十二年度決算も出ていない段階でございますので、今のところ数字の上で赤字か黒字かとかいう断定はできませんけれども、着実に収支は好転しているということは申し上げることができると思います。
  107. 田並胤明

    ○田並委員 それでは最後に、いずれにしても、郵便事業というものはそのときそのときの社会経済情勢の変化によって需要の拡大あるいは縮小というものにつながるわけでありまして、それと同時に、この事業の健全運営のためにはどうしても健全な労使関係というのが必要で、人的な依存度合いが非常に強い郵便事業でありますので、昨年来健全な労使関係の確立に労使双方とも努力をされているようでございますが、ぜひそのことを一層推進をする、こういうことを強く要望して、私の質問は終わらせてもらいたいと思います。  以上でございます。
  108. 塚原俊平

    ○塚原委員長 木下敬之助君。
  109. 木下敬之助

    ○木下委員 今回の料金決定の弾力化とか、こういったいろいろな改正は郵便事業を取り巻く著しい環境の変化、こういったものが背景で出てきておると思いますが、この背景について、最近道を車で走っておりましてもバイクを使った急送サービスとかにもよく会いますし、またダイレクトメールの宅配、こういったものも登場してきておるようでございます。またファクシミリ電気通信メディア、こういったものの発展普及も著しいし、以前であったら郵便を使っていたようなものもこのような新しいいろいろなもの、メディア等を使うようになってきておる、こういう状況であろうと思います。こんな郵便事業を取り巻く新しいメディアの状況を郵政省はどのように把握し、受けとめておられるのか、最初にお伺いいたしたいと思います。
  110. 田代功

    ○田代政府委員 御指摘のとおり、都会地ではバイクを使ったサービスなど非常に目につくようになっております。郵便といいますか、物を運ぶことはそれほどの設備投資を要しないで気軽に手軽に参入できる業界なものですから、民間の方からの特に都市におけるこういった宅配業というのが非常に今盛んになっております。  五十四、五年当時と比べてみましても、当時はまだローカルで細々と始まっておった宅配便、つまりデパート広告などを扱っておるものですが、こういったものが最近では全国的な規模での会社まで出てきた。そういったものを含めて全体で三十くらい専業の業者も出ておるような状態でございますし、また地方新聞社が新聞配達の傍らこういったDMを配るといったことも始めておりまして、これはちょっと古うございますが、六十一年の二月の時点でも既に十五社ほどが始めております。また電気通信の分野でも、ファクシミリ昭和五十四、五年ごろ十四、五万台だったものが現在では百万を優に超しておる、あるいはパソコン通信とかワープロ通信とか、そういったものまで実用になってきている。それからフリーダイヤルといってお客様の負担のかからない電話サービスなども出てきておる。これやあれや考えますと、郵便をめぐる情勢というのは、これはただごとでないなという感じがして、私ども身を引き締めておる次第でございます。
  111. 木下敬之助

    ○木下委員 そういうことで、今回の料金決定の弾力化、これは今のお話のような郵便事業を取り巻く著しい環境の変化を背景にして、なるべく経営の自主性を高めることをねらった措置だと受けとめておりますが、現行の弾力化との大きな違いというのはどの辺にあるのか、お伺いいたします。
  112. 田代功

    ○田代政府委員 現行の弾力化措置は、昭和五十五年当時の累積欠損金が解消するまでの間という、いわば暫定的な措置でございましたが、今回は、現在の累積欠損金が仮に解消しても、再び赤字に転落して一定の累積欠損金がたまった場合には再度省令で料金改定ができる、値上げができるという仕組みにしたいということが一つと、今回は値上げだけでなくて値下げも省令でできるようにしたい、この辺が大きな相違点でございます。
  113. 木下敬之助

    ○木下委員 法律で現在の六十円、四十円という料金が決まっていて、省令で次々と料金改定みたいなものを行っていったとすると、法律の方は六十円、四十円と書いていて省令で現実に行われているものは違う料金になっていく、これはどういうことに解釈すればいいのかとちょっと考えるのですが、矛盾しているとは思わないのでしょうか。どうしてこういう形で矛盾してないのか、お伺いしたいと思います。
  114. 田代功

    ○田代政府委員 財政法三条との関係におきまして、私どもの郵便局がまだ国営でしかも郵便の独占事業でありますので、財政法三条の枠から飛び出すのはどうかということでその枠内の弾力化を考える。財政法三条にもいろいろ幅がございますので、法律で直接料金を定めることだけでなくて、法律に基づいて、法律上いろんな条件を設定してその条件の範囲内で政府に料金の改定をゆだねるという方法もござざいます。そういう中で考えますと、いろいろと競争、競合その他ございますが、今の時点ではやはり法律そのもの、法律で四十円、六十円というのを決めているその形そのものは今取っ払うべきでなくて、やはり法定料金という原則はそのまま残した上で、今の物価等変動率の範囲内で事業の運営が安定的にできるような措置をとることが適当であろう、かように考えまして四十円、六十円の規定は残したままそれを、一定の範囲内でいじれるようにした、こういう考えでございます。
  115. 木下敬之助

    ○木下委員 気持ちはわかるのですけれども、現実に本当に残す必要があるのかな。これは将来、やはりそういうふうなことじゃないということで整理されるお考えがあるのか。また、こういう形で国民が二重のものを見ると、ちょっとの差ならそれはそれで弾力的なもので済むでしょうけれども、大変大きな金額の差が出たときに、このもともとを決めている四十円、六十円というのはこれは一体何だろう、こういう気持ちになると思うのですが、こういった基本的なものの法律権威という目からもそういったことは避けるべきと思いますけれども、将来についてどういうふうな見通しと考えを持っておられますか。
  116. 田代功

    ○田代政府委員 私ども、今の経済状態なり今の郵便事業の状態が続きますと、比較的長期にわたって今の料金をむしろいじりたくないといいますか、そういう気持ちもございます。それがまた郵便を伸ばす基本でもあろうか、かように考えますので、今御指摘のように四十円、六十円と大幅にかけ離れた料金体系になるのはかなり先ではないかなと考えて今この法案をお願いした次第でございますが、万一将来そういう形が起こりましたら、今の御指摘の趣旨を踏まえてまた御相談させていただきたいと存じます。
  117. 木下敬之助

    ○木下委員 市内特別郵便物の料金についても省令で定めることができる、こういうことだと思いますが、市内特別郵便物はダイレクトメールの宅配などと競合すると思いますが、市内特別郵便物の料金を引き下げるようなことは考えておられるのか。また、料金引き下げというのは全体として具体的にどういったことを考えておるのか、お聞かせいただきたいと思います。
  118. 田代功

    ○田代政府委員 市内特別郵便は、どちらかというとやはりDMが多うございますし、非常に競争の激しい分野でございます。現在は法律で百グラムまでしか市内特別郵便として扱えないことになっておりますので、今回の法律改正が行われましたならば、これを二百五十グラムまでの重さの定形外のものも市内特別郵便で扱えるようにしようと思っております。
  119. 木下敬之助

    ○木下委員 それでは次に、プリペイドカードについてお伺いいたしたいと思います。  先ほど田並先生の御質問にありまして、私も少し違う考えを持っておりますので御質問いたしたいと思います。  これはカード時代にマッチしているというのは確かだと思います。ちょっとでも利用者の便利なように、また希望があれば出すがいい、そしてまた、郵便局の窓口事務が効率化されればそれまたよい、このように思いますけれども、その収集、ある意味では死蔵されていくわけですから、そこにプリペイで払っても、本来なら郵便切手にかえたり郵便料金として使ったりするものが死蔵されていく、そういう需要があるからといって、かなりそこに当て込んだ形でブームに乗ってやっていくというところにもし主眼があるのなら、それは必ずしもそういった方向にそんなに一生懸命取り組んでやらなければならぬことじゃないのではなかろうか。また、ブームをあおるようなことならば逆に考えるという視点もあっていいのではなかろうかと、私は私なりの考えを最初にちょっと申し上げてみたいと思います。  そういう意味で、ちょっとシビアにこれの効果みたいなものを、そういうブームに乗ったとかいう目じゃなくて、現実にそれはどのくらい窓口事務が効率化され、また利用者にとっては本当にそれがどのくらい便利になっていくのか、このことについてお伺いをいたしたいと思います。  ですから、例えば機械にしても、一枚欲しければ一枚分が出てくる、そして十枚欲しければ十枚出てくる、あらゆるものがそこへ出てくる。また、深夜でも買いたいときには買える。ポストがあればその隣に必ずついている。しかも、そのカードを買うための自動販売機もその隣にあって、千円札を差し込めばカードが出てきて、それを入れれば深夜でもまた一枚の切手が買える。こうなればかなり便利なものとは思いますけれども、現在考えておられるものが本当に利用者のことを中心に考え、また窓口事務の簡素化みたいなことを中心に考えておられるのか、具体的に一体どういったものをやろうとしておるのか、お伺いいたしたいと思います。
  120. 田代功

    ○田代政府委員 私ども、プリペイドカードを発行したいという趣旨は、それでカードの死蔵をねらっているものではございませんで、結果として死蔵されることはそれはそれなりに一つのまた意義でございますけれども、本当のねらいは、日本の世の中がだんだんカード化時代に入ってきております。それで郵便局の商品も行く行くはやはりカードの中に組み込まれていかざるを得ない、そういう流れにございますので、それに備えての一つの行動だという、長期的にはそういう意味でございます。  当面の措置といたしましては、郵便局は割合細々した買い物が多うございます。六十円三枚とか四十円二枚とかいった非常に小銭をやりとりするという意味では、窓口が金額の割には大変混雑いたします。したがいまして、窓口に来たお客にも、例えば複数の切手、はがきを買って何百何十何円というときに、カードを出せばもうつりも要らない、すぐその場でぱっと料金がもらえるといった意味では、窓口に置くだけでも相当なスピードアップになるかと思いますし、また、自動販売機郵便局の中なりその近くに置きますと、単純な切手、はがきのお客さんは並ばなくてもそちらの方で買える、こういう効果もあろうかと思います。そういった意味では、お客さんの利便にはそれなりの効果があるのではないかと考えております。  それで機械の方ですけれども、自動販売機は大変コストが高うございまして、切手が一枚一枚出るようなものをつくりますと大変に高価なものになって普及がおくれる。しかし、それではまとめてどかんと売るものしか出さないとこれまた使ってもらえないということで、どの辺のものをまとめて、切手ですと何枚ぐらいをまとめるか、例えば二百円分ぐらいをいろいろな組み合わせで出そうかとか、今そんな検討をしているところですけれども、なるべくコストを下げて、しかもお客に使いやすい機械を開発しようということで今検討しているところでございます。
  121. 木下敬之助

    ○木下委員 ちょっと追及する質問で、まだ煮詰まっていない問題を余り深く言うのもなんですけれども、今、六十円三枚とか四十円何枚とかで細かい、それで何百何十何円とかいうのは大変だ、こういうことでつくるといっても、六十円三枚は買えないわけでしょう。何百何十何円なんかいうものは買えない機械なわけでしょう。だから、ちょっとその辺もう少し……。
  122. 田代功

    ○田代政府委員 ちょっと説明が舌足らずでございまして、何百何十何円というのは、郵便局の窓口でお客様が払うときに、現物は局員からもらいまして、そのお金を払うかわりに窓口でカードを出せばそのカードを読み取って必要な金額を落とすということでございます。  それで、まとめて売る方はこれは自動販売機でございまして、これはちょっと一円からのずっと細かい刻みの切手を置きますと大変コストが高くなりますので、そちらの万はある程度まとめ買いの方式にいかざるを得ないか、かようなことを考えております。
  123. 木下敬之助

    ○木下委員 カード時代というのを、私は自分の預金通帳と直結している一枚のカードがあそこでも使える、ここでも使える、そして偽造の心配もなければ落としてもすぐストップがかけられる、こういったものができてくると本当に便利だろう、また、そういうものを目指して社会というのは進んでおるのかなとも思います。しかしながら、あのカードもある、このカードもある、このカードもあるで、あれ用はこれ、これ用はこれというのをたくさん持って歩くのが決してカード時代じゃないし、そういうものを考えながら進んでも仕方ないだろうと私は思っております。  そういった意味で、郵便局で何百何十何円のつり銭が少し楽だからこっちのカードでといっても、そのカードの終わりのころになって残りはもう百円しかないようなものになると、そのカードとあと残りは金を出さなければならなくなってますます複雑になったり、これはやはり現実問題として、本当にどこまで便宜を図っていくのかという覚悟があって、そしてカードの共通みたいなものも目指して進んでいくような本当に大きな流れのもとでやっていただきたい、これは叱咜激励を申し上げるつもりで細かい点を言っておるわけでございます。  せっかくそう申し上げましたので、窓口の事務を簡素にするということも、それもそうだと思いますけれども、それもやはりいろんな事情、郵便局まで行くと切手だけでなくていろいろありますから、切手だけは外で自動販売機で買って、ほかのものに並べばまた同じですから、本当にカード化を考えるなら、いろんなことをぜひ積極的に徹底して考えていただきたいと思います。  それから、先ほどの答弁で、何か三千円くらいという最高金額。今のところ三千円くらいしか考えておられないのですか。窓口で払うとき用にもっと大きいものとかも考えられますか。ちょっとお伺いしておきます。
  124. 田代功

    ○田代政府委員 現在、一枚当たりのカードは三千円を最高にしたいと考えています。
  125. 木下敬之助

    ○木下委員 わかりました。  それで、このプリペイドカードは三千円で、一番高いのが偽造されたとしても三千円は三千円なんですけれども、しかし、例えばNTTの方のテレホンカードの場合は、あれを仮に偽造したとして、それが今おっしゃった三千円のを偽造して三千円ずっと使ったとしても三千円分、仮にこれがずっと永久に使えるようなものを巧妙に偽造して、人のいないところで差し込んで使ったとしても、おのずとそれが電話をかけている間だけの時間しか使えないわけですから、一生使うと随分の金額にはなるでしょうけれども、それによってざらざらざらざらと現金が出てくるような品じゃないのですね、NTTの場合は。また、国鉄のオレンジカードにしたって、それは偽造すれば切符がいっぱい出てくるでしょう。ある意味では、それは何万円も何十万円分も切符が出てくるでしょうけれども、ではその切符を現金にしてほかのものに使おうとすると、これはなかなか、駅で一枚、二枚なら友達に売ることはできても、それを大量に現金化するなんというのは、これは非常に難しいことでございます。  ところが、今皆さんの考えておられるプリペイドカードというのは、それを偽造したときに出てくるものは切手ですね。切手というのは私は現金と同じものだと思います。これが、使用しても全然減らないようなものでカードをつくって差し込んで出てくるとなると、夜、幾つかの自動販売機を荒して回れば、かなりなものを手にすることができる。これは、今までのテレホンカードとかオレンジカードで偽造しようと思った人間偽造意欲偽造効果みたいなものと、今度出てきたプリペイドカードの偽造効果というものは、もう考えられないほどの差があると思うのです。私はちょっとNTTの方に聞いてみたんです。これは正確な情報ではありませんけれども、NTTの方も、電話料金か何か納めるかなり大きい金額のものを考えてみたこともあるけれども、余り金額が大きくなると偽造意欲をかきたて過ぎるのでそれはちゅうちょしておると、このように私は伝え聞いております。  そういう目で見たときに、一体、カード時代ということでやっておるけれども、このカードは大変な偽造意欲をそそるものであるという認識が、今までのものと違っておありなのかどうか、まずこの点をお伺いしておきたいと思います。
  126. 田代功

    ○田代政府委員 カードに踏み切る以上は偽造はあってはならないことでございますので、これは私ども、どういう方式を採用するのか、今の技術のレベルがどの辺にあるかというようなことを今いろんな角度から調べておりますが、他のカードに比べて今御指摘のような心配も大きいかと、大きい面もあろうかと思いまして、より厳しい偽造防止のためのいろんな手だては講じなければいかぬ、かように認識しております。
  127. 木下敬之助

    ○木下委員 それは今、他のに比べてと、こう言われるが、それが他のに比べてどの程度という、この認識ですね。今この認識が本当におありなのかどうか。今言ったテレホンカードは、一生使えるものをつくったところで――一生ですよ。いつも使ったって、自分の電話をかける分が安くなるだけですから。これは本当に何ぼでも出てくるのですから。どうぞその辺、本当に考えていただきたいと思います。  これは、諸外国のプリペイドカード発行、何か聞いておりますか。
  128. 田代功

    ○田代政府委員 昨年の十月に先進七カ国に照会いたしました。その結果、まだ発行したとかあるいは発行を計画しているという返事は来ておりませんが、ナシのつぶてのところもありますので完全には把握しておりません。しかし、まず発行していないと見ていいと思います。
  129. 木下敬之助

    ○木下委員 カード時代と言いながら、先ほど申し上げたような形のカードを発行するのは、郵政省、今回のプリペイドカードが初めてであろうかと私も思いますので、そういう次元で、みんながやったのと同じような形でやっているのだと思われないように、最先端をやるのだという覚悟でやっていただきたいと思います。  話はちょっと別の話になりますが、昨年郵便法を審議したときに「たうんめーる」と呼ばれているあて名のない郵便のことも私質問させていただきました。その後の実施状況を少しお伺いしたいと思います。  この「たうんめーる」については、新聞販売店等民間からも意見がいろいろと出されております。私の方もいろいろと話を聞いております。現在どのようになっておるのか。民間を圧迫するような形でやってないかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
  130. 田代功

    ○田代政府委員 通称「たうんめーる」と言っております、あて名の記載を省略した郵便のサービスを始めてはどうかという御指摘が各方面からございまして、昨年の五月から、これは全国二十の都市に郵トピア構想の都市を指定いたしましたので、まずはそこでいろいろ資料を得ることを目的に、このあて名を省略した「たうんめーる」のサービスを始めてみました。ことしの二月までの間に、総数で五十八万七千通の郵便を配達いたしまして、それはそれなりにお客様からは喜ばれております。  その過程で、日本新聞協会あるいはその傘下の販売店からは、これが販売店の折り込み広告に対する脅威になるというような趣旨で、民業圧迫といいますか、そんな趣旨からこれを広げることに脅威を感じているという御指摘もございました。私ども、販売店の仕事を取り上げるのが目的ではございませんもので、現在試行中の郵トピアで行っておりますのも、例えば封筒に入れたりあるいは帯封をつけたりとか、それから料金も、新聞折り込みは大体一枚二円から七円ぐらいだそうですが、それを私どもの方は二十円から四十円という料金格差をつけるなどしながら、販売店の脅威にならないところで、つまり客層が違うといいますか、それぞれ守備範囲がわかるような形で実施するように今指導しているところでございます。  ただ、この世界には、実は新聞販売店にとっては郵便局だけが脅威の的ではございませんで、DMの宅配便などが今どんどん出てきておりますので、だんだんと戦国状態にはなりつつある分野だと思います。  いずれにしても、私ども、販売店をつぶすのが何も目的ではございませんので、今やっておることをもう少し冷静にといいますか、注意深く試しながら、本当に共存共栄できる道を探っていきたい、かように考えております。
  131. 木下敬之助

    ○木下委員 最後にもう一つ聞かせてください。  この間、新聞を見ていましたら、記念切手の発行についてちょっと投書がございまして、私も、なるほどな、自分も何となく感じていたものとこの投書と同じでありましたので申し上げますと、やはり収集の人はずっと続けて収集したいのですね。出されたのはみんな収集したい。それが結構負担になっておる方がおるような雰囲気でございました。ずっと全部収集していくと、収集家として出るのはみんな収集するというと一体年間どのくらいかかるのかとか、細かいことはわかりませんけれども、記念の切手で二枚が別々の、二枚で一つの絵になるようなものになっていたりすると、結局、一枚の単価は安くても、買おうと思えば両方一緒に買わなければならぬわけですね。そうすると金額も上がってくる。それから、何となく発行回数も、私も子供のころ少し興味を持ったことがあるのですが、そのころよりも何か今の方が多いような、これは何十年もたっていますから子供のころと比較してもあれですけれども、先ほど申しました、死蔵されて随分有利なことはわかりますけれども、余りそういうふうな金額が大きくなったり回数が多くなったりというのは、ならぬ方がいいのではなかろうかと思います。何か御意見があったら聞かしてください。
  132. 田代功

    ○田代政府委員 記念切手の発行というのは非常に難しゅうございます。全国にいろいろな収集家がございますし、収集家でない一般の郵便の利用者の方もやはり記念切手を買い求めてお使いになるということで、いろいろな意見がございます中で、どの辺で折り合いをつけて発行の回数なり枚数なりを決めていくかということは、実は大変苦心をしております。ここのところ十年ほどは実を言うと余り変わっておりません。ほぼ同じようなパターンでやってきておりますが、一時期発行枚数を減らしたために東京中央郵便局の周りを小学生が取り囲んで行列になったというような事件もございましたので、最近は一回当たりの枚数をふやして、そのかわり全体の回数を減らしているという方向で来ております。これがまた、実は郵趣家の方には評判が悪うございまして、希少価値がないということで、むしろ郵政省にとっても死蔵が減って損だぞというふうな指摘もございます。  非常に難しゅうございまして、毎回毎回迷いながらこういうことをやっておるわけでございますが、最近では大体一カ月ぐらいで売り切れる程度のものをめどにということで発行いたしております。私どもは、やはり希望があるものにはある程度こたえてやらなければいかぬということで実はこういうことをしております。  それから、二枚一組の話ですけれども、これも実はこういう希望があちこちございましたのと、例えば、今度瀬戸大橋の切手を出してみたのですけれども、あれだけ長大な風景を楽しむのには二連切手の方がいいのではないかということで踏み切りました。これはしばしばやっておることではございませんで、何年かに一回遊び的に試みているものでございます。ですから、負担になる方々には、例えば今の二連切手も、二連がトータルで二十枚ですから、同じシートなら一つずつの絵も二つ込みの絵も、一シートお買いいただく分には同じになるような配慮はしているつもりでございますが、いろいろな意見をまた私どもこれから聞かせていただいて、なるべく不満のないようなことを考えなければいかぬと考えております。
  133. 木下敬之助

    ○木下委員 そういうことでいろいろ御苦労はあるでしょうが、よろしくお願いいたします。  これで、私の質問を終わります。
  134. 塚原俊平

    ○塚原委員長 佐藤祐弘君。
  135. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 今回の郵便法の改正案では、災害時における郵便料金の免除でありますとか、料金未納、不足郵便について手数料を取らないとか、そういった点はサービスの改善であって私たちも賛成であります。しかし、賛成できない重大な問題点もあると考えております。それは、現行の期限つき法定制緩和を無期限にしようということになっている点であります。  法定制緩和の問題は、現行法への改正が審議されました第九十三臨時国会でも大きな問題になりました。財政法三条違反ではないか、それから国会の審議権の制限だという批判もあったわけです。その際、郵政省の答弁は、あくまで累積欠損金がなくなるまでの特例措置だ、赤字がなくなればもとに戻す、こういうことであったわけです。  例えば昭和五十五年、一九八〇年十月二十三日の逓信委員会ですが、当時の山内郵政大臣が我が党の村上弘現委員長の質問に対してこういうふうに答えておられるわけですね。   従来一種、二種の料金は法律で歴史的にも決められているわけですね。今度御提案したのは、この基本は残っているわけなんです。こういう特例を当分の間お認めをいただきたい、こういうことでございますので、特例の制限をこういうもので特例をお認めいただきたい、こういう提案になるわけなんです。だから、原則論を全部外してやるという意思は全くない ということを言っておられるわけです。つまり、ここではあくまで当分の間である、累積欠損金がなくなればもとに戻す、こういうことであったわけです。  そうしますと、累積赤字がなくなって好転してきた、こういうことになりますと、法定制に戻すというのが前回の郵政省の答弁からいっても当然の措置だというふうに思うのですが、どうしてそうしないのか、その点をまずお聞きしたい。
  136. 田代功

    ○田代政府委員 御指摘のとおり、昭和五十五年に法律改正をお願いいたしましたときには、当時二千五百億前後ございました累積赤字を解消するまでの間の特例ということでお願いをいたしました。その後七年間の動きを見ておりますと、郵便事業をめぐって電気通信の分野からの大変な競争も出てきておりますし、また電気通信以外の運送業、宅配業からも大変な競争を挑まれている状況でございます。五十五年当時予想した事情を上回って私どもの事業環境は厳しくなっている、こういう中で、これからもこの郵便事業を健全に維持していくためには現在のこの制度を若干形を変えて存続させていただきたい、かような考えになって今回提案をしたわけでございます。
  137. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 そういうことをお聞きしているのではないのですね。山内郵政大臣の答弁を引用しましたが、これは、たくさん繰り返し答弁がありますから引用はできるのですが、当時の魚津郵務局長もやはり当委員会で答えておられるわけです。当時は十年間で二度ぐらい値上げしようというようなことがありまして、そういうことによって累積欠損金をなくしていく、そして法定制緩和という仕組みによる一種、二種の料金についての決定方法、これをそういう段階になれば清算をしたい、こういう答弁をしておられるわけですね。  つまり、政府として法定制緩和というのはあくまで一時的な例外的なものなのだということを国民に約束をして今の現行法、期限つき法定制緩和、こういうものができたという経過になっているわけです。それならば、欠損金がなくなってくるというこの段階で、まずもとの法定制に戻すというのが当然のとるべき態度ではないですか。そのことを聞いているのです。
  138. 田代功

    ○田代政府委員 今の現行法を提案いたしましたときも、今おっしゃったとおりの考え方で提案いたしました。したがいまして、今の法律の仕組みは、何らの措置をしないでも、つまり今回こういう法案を提出しなければ累積欠損金がなくなった時点で自動的にあの条文は効力がなくなってもとの法定制に戻るようになっております。したがいまして、そのまま放置すれば法定制に戻るわけでありますけれども、先ほど来るる申し上げておりますように、これから先の郵便事業を健全に維持するためには、この際改めて郵便をめぐる状況を考え直していただきたい、御判断いただきたい、こういうお願いをしているわけでございます。
  139. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 後の問題はまた後で聞きますが、私がお聞きしているのはまず基本点ですよ。今いろいろ言われておるけれども、競争関係その他、それはまた後で議論します。  いずれにしても、九十三国会で約束したことは歴然たる事実としてあるわけですね。しかもそれは、今明らかになっているように当分の間ということでやったということです。ですから、これは国民に対する政府の約束なのですよ。そうですね。これは、そのように国民に対して政府が約束したことを守らないということになるのですね。あれだけ議論をした逓信委員会の審議、これは一体何だったのだ。あの逓信委員会では繰り返しそのことが議論をされているわけです。郵政省は国会で約束をしたことなど守らなくてもいいのだ、そういうことですか。
  140. 田代功

    ○田代政府委員 五十五年当時の判断としては、当時の累積をなくすためには十年間で二度ぐらい値上げをしなければ解決できませんということであの法案をお願いいたしましたが、結局その後の情勢、動きを見ますと、二度の値上げはおろか一度の値上げもしないでここまで参りましたし、逆に、私どもの置かれている立場は昭和五十五年当時とは想像もつかないほど変わってきましたので、当時の国会の場では暫定的ですということを申し上げて判断を仰ぎましたが、その後の情勢の変化をひとつお酌み取りいただきたいということで今回改めてこの法律を御提案申し上げた次第であります。
  141. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 今の答弁でも論理がつながってないのですね。つまり、大変な赤字の見通しだ、累積赤字もあるということで法定制緩和をやりました。この間それは一度も使ってないわけでしょう。使わなくても改善がされてきたのですよ。法定制緩和を、一九八〇年のときにはもう我が党だけじゃなくて、そういう例外としても認めるわけにいかぬと各野党が反対したのです。それに対して、いや当分の間だから御理解いただきたいということで法律ができたわけですね。しかし、その法定制緩和を一度も使わずに事情は好転してきたわけでしょう。なぜやる必要があるのですか。  法定制緩和の特例をつくった、それを使ってもなおかつ赤字状況が続いているというのならば、私たちは賛成はしませんけれども、だからもう少しこれを続けていくんだという考え方ならばそれなりに筋が通るわけですよ。しかし、実態からいってもそうではないんですよ。法定制緩和の新しい仕組みをつくったけれども、それを使わなくて他の事情で、先ほどは職員意識改革というようなことを言っておられた、それ以外にもこの間四千人以上の定員削減が行われた、いろいろな問題があると思っておりますが、いずれにしてもそういうことをやらなくても改善はされてきているわけです。だから、今の答弁は全然理屈にもならぬわけですよ。  では、別の角度から聞きますが、前回の改正のときにはどうして当分の間の特例としたのですか。先ほども原則法定例外政府委託という答弁をされておりましたが、本来のあるべき姿は法定なんだという考え方が前提にあるから当分の間の特例ということで出されたのではありませんか。
  142. 田代功

    ○田代政府委員 当時当分の間の特例としてお願いいたしましたのは、当時の郵便事業財政が二千五百億の赤字を抱えて、いわばどうにもならなくなっておった、こういう実態を踏まえて、これをなくすまでの間ということでお願いしたわけであります。ですから、当時の判断としては、その後の累積がなくなった後の事態までどうこうするということではなくて、とりあえず当時の状況を救うためにあのような制度が当時の時点では必要であるということでお願いいたしました。
  143. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 大変苦しい言いわけで、それはあくまで当分の間で、累積欠損がなくなればもとへ戻すんだ、清算するんだということをはっきり郵務局長も、郵政省は答弁しているのです。そうでなければ当時の議論だってもっといろいろ沸騰しておったに違いないわけです。  また別の角度から聞きますが、私は根拠はないと思うのですが、なおかつ百歩譲って、今後引き続き、今回の改正は無期限法定制緩和ということで、これをどうしてもやらなければならぬような特別な事態が今あるのですか。逆に言いますと、法定制に戻したら絶対に困るという問題が何かあるのですか。
  144. 田代功

    ○田代政府委員 郵便事業が今置かれている状況から考えますと、民間との競合の中で良好な経営を維持するためには、これから将来にわたって機動的に料金を上げ下げできるようにしておくことが経営上必要だという判断で今回の改正をお願いしたものでございます。
  145. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 それを聞いているのではないのです。法定制にしたら絶対に困るんだという理由は何ですか。
  146. 田代功

    ○田代政府委員 私ども経営努力をいたしまして、料金、特に値上げの方の改定はできるだけ避けるつもりではございますが、私どもの努力でいかんともしがたいような状態が起こったときに素早く料金手直しによって対応しないと、将来、例えば値上げが認められたとしても時間がたつために非常に大幅な値上げをせざるを得ない、そのために郵便離れが起こる、こういった悪循環を避ける必要がある、そのためには必要が起こったときには機敏に料金を改定できるようにしておくことが事業の運営にとって望ましい、かように考えた次第でございます。
  147. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 実態でいいましても、競合の問題を言っておられますが、競合はこれから始まるのじゃないのですね。この間、既に小包についての競合とかがあったわけです。しかし一種、二種については独占事業ですから、そういう中で機敏に対応するというような姿勢はこれまでもあったと思うのです。当然のことながらそういう趣旨で八年前に改正したのだから。しかし、その間それは行使しなくても経過してきているわけですね。安定してきているわけです。改善されてきているわけです。とすると、今改めてそれを固定化する、無期限にしていくということを提起してくる以上は、これまでよりもさらに深刻な何か急激な事態、特別な事態があるという認識に立っているのかどうかということですね。  それと、機敏に対応するとおっしゃいますが、一種、二種についてこの八年間なかった、それで機敏というのはどういう幅で考えておられるのか。我々は本来郵便料金は、特に一種、二種は公共性が高い、独占性のもの、国民の利便に非常にかかわっているというものは十分国会で審議して決めるべきだ、これは本来の法定制の考え方ですね。それをあえて破るといいますか排除するといいますか、どうしてそうしなければならぬのか。改定する必要がある場合には国会に出せばいいじゃないですか。現在年に一回以上国会は開かれているわけですね。この間でいいますと大体年に二回は開かれている。そこに出せば、当然サービスの改善になるものなら我々も賛成します。どうして国会の審議を回避するといいますか、そういうことをやろうとしているのか。国会審議で法定制だとどうして困るのかということをお聞きしたい。
  148. 田代功

    ○田代政府委員 第一点の、当面料金をいじらなければいけない何か緊急な事態が予想されるかという御質問ですが、今のところ予定はございません。今の経済が安定をしていく限りは今のままの料金で当分の間は事業が健全に運営できると思っておりますし、また値上げすることによってむしろ事業が悪化する心配がございますので当分そういうことはございませんが、急激にそういった必要が起こったときに、私ども機敏に対応しないとほかの業界におくれをとってしまうということを恐れるわけでありますので、仕組みとして値上げ、値下げともに機敏にできる状態にしておいていただきたい、かようなお願いをしております。
  149. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 どうにもそれは納得いきませんね。前回の一九八〇年の審議のときの経過があります。議論がいろいろありました。そのときに、ともかく当分の間だから例外的な措置なのだ、それで認めてもらいたいということであったわけです。その経過からいっても、そのときの最大の理由であった累積赤字、これが解消の方向に来ているわけですからもとへ戻すということでなければならぬ。それから、実態からいいましても前回の法改正以降これは発動されてないわけですよ。発動しなくても改善をされてきたということからますます根拠もなくなっているということだと思うのです。ですから、今の答弁でいいますと、これまでの予測を超えたような激変があるという見通しに立って、そういう見通しに立つ以外に論拠は全くないわけですね。私はそんなことはあり得ないと思いますし、しかも本来公共的な料金ですから、これは国会で審議するのは当然なわけです。従来そうしてきているわけですし、それを覆すほどの理由は毛頭ないというふうにやはり私は言わざるを得ないと思うのですね。  時間が余りありませんから、ですから本来これは反しているということを強調しておきまして、次に、今回やろうとしている改正で料金の値上げあるいは値下げ、これをする場合には郵政大臣が郵政審議会に諮問して、その答申を得て省令を改正する、こういうことですね。
  150. 田代功

    ○田代政府委員 うんとつづめて言いますと今おっしゃったとおりでございますが、若干敷衍いたしますと、まずは値上げの条件法律でいろいろございますので、その条件に当てはまっているかどうか、つまり前回の値上げ以降の物価の状況等が法律条件に合っているかどうか、あるいはその年の、あるいは今までの累積の状態での郵便事業の経営がどうなっているかといった判断をいたしまして、その上に立って郵政審議会への諮問ですとかあるいは物価問題閣僚会議への付議だとか、そういった手続を経た上で省令で値上げをする、こういうことになります。
  151. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 私はこのやり方にもやはり問題があるというふうに考えているのですね。といいますのは、郵便料金の場合は結局のところは事業の当事者と値上げを決めるところが同じなんですよね。そのほかの公共料金の場合は、電気にしましてもガス料金にしましても、私鉄運賃とかタクシーとか、すべてこれは事業主体と認可機関は別なんですね。事業主体は民間のいろいろな経営があって、そして申請が出て政府が認可していく、こういうことですね。郵便料金の場合はそうではなくて郵政大臣が値上げあるいは値下げを諮問する。その郵政審議会というのはこれは大臣任命でしょう。自分が任命したメンバーの審議会に自分が値上げしたいあるいは値下げしたいんだということを諮問して答えを得て実行する。何というのですかね、こういうのは。お手盛りという言葉は余り適切じゃありませんが、客観性がないわけですね。客観性がチェック機能という点でいいますとないわけですよ。そういう点でも私は非常にこれは問題だなというふうに思うのです。  この点、大臣御自身はどう考えておられますか。これまで本来のあり方としては法定制であり、国民多数の利便にも供する公共的なものですから、国会の審議でそれは決めていくんだということが大原則でずっと戦後来ているわけですね。はっきり言ってそれをあえて変えなきゃならぬ理由というのはないと思うのです。実態としてもこの八年間もなかったし、年に一回ないし二回国会を開いているわけですから、法改正として当然国会審議にかければいいわけで、それをそうではないようにしようとしている。それはやはり郵政大臣もあれですか、国会審議をできるだけ避けよう、避けた方がいいんだ、そういうお考えですか。
  152. 中山正暉

    ○中山国務大臣 六十三年度の赤字は百六十三億でございましたか、六十二年度の二百八十五億、そういう予算の中での赤字を見込んでおりますが、その中で累積十五億ということになってきまして非常にその見通しがよくなってまいりました。今先生御指摘のように国会で何もかも審議をお願いをして決めるということよりも、むしろ民間との競合をどうするか、現場で働く方々も大変御熱心に赤字解消のために懸命の努力をしてくださったということで、これは労使協調の中で郵政事業の料金というものは柔軟に、狭い道でも広い道でもハンドルが切りやすいように対応する。別に国会の審議を避けたいというような意向を持っているわけじゃございませんが、国会のほかの事情で何か審議がなかなかしにくいような場合にも柔軟に対応しませんと、せっかくの現場で働く人たちの努力が無に帰するというようなことがあっては私はいけない、ですからその辺はひとつ大臣任命の審議会の委員ではございましても御信用をいただきまして、大衆がすべてこれ審議の経過、結果を注目をいたしておるわけでございますし、郵政省三十一万の職員の皆さん、特に郵便事業十四万の皆さん方が懸命の努力をしながら、官民が共存をして郵便事業というものが達成をされますようにという願望が込められておりますので、どうぞひとつ御信用をいただきたい。疑心暗鬼でお考えいただく必要はないのじゃないかと思っております。
  153. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 別に疑心暗鬼とかそういうレベルの問題ではないんです。また、労使の問題でもないんです。国民に対する公約を政府はどうして守らないんだという問題なんですよ。五十五年に法律の改正をやりました。そのときに、あくまでこれは当面の例外的なことなんだ、ということは、本来原則としては法定制でなければならぬのだ。現在の条文にもそれは残っているわけですよね。きちっと書いてあるわけですよ。あえてそういうことを一方で明記をしながら、片方で例外規定を設けるというやり方については、先ほども同僚委員から疑義も出ております。私は当然だと思うのです。そういうことをあえてやる。しかしそれはあくまで当分でございますから、例外でございますからお認めをいただきたいということで来たものですね。  そのとき最大の理由として郵政が挙げた累積赤字の増大というのは、法定制緩和の手段を使わなくても改善がされてきたわけですよ。当然もとに戻すというのが筋じゃありませんか。そういうことで国民に約束したんだから。それを戻さないというのは、私は、国民に対する公約違反も甚だしいと言わざるを得ないと思うのです。前回の経過からいってそうですし、今のやりとりにもありましたように、法定制緩和のその手段を使って経営改善がやられてきたというのではなくて、他の事情によって改善が行われてきているわけですね。そういう点からいっても必要性というのは全くないと言わざるを得ぬわけです、実態論からも。  そうすると、二重、三重に根拠はないということになるわけです。結局のところは国会の審議、そういうのは煩わしいから郵政省で勝手にやれるようにしたい、そういうことでしかないというふうに思うのです。だからそういう改正には反対だということを強く申し上げて、終わります。
  154. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これにて質疑は終局いたしました。    ─────────────
  155. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  郵便法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  156. 塚原俊平

    ○塚原委員長 起立多数。よって、本案は可決すべきものと決しました。     ─────────────
  157. 塚原俊平

    ○塚原委員長 次に、ただいま議決いたしました本案に対し、田名部匡省君外三名より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を求めます。木内良明君。
  158. 木内良明

    ○木内委員 ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     郵便法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の各項に留意して、その実施に努めるべきである。  一 多様化する国民の要請に応えるとともに、需要を拡大するための諸施策を積極的に推進すること。  一 情報伝達手段が多様化する中で郵便事業経営の自主性をなお一層発揮し、今後とも健全な事業経営を維持するよう努めること。  一 郵便事業の効率的かつ能率的な経営を図り極力料金値上げを抑制するよう努めること。  一 料金値下げを行う場合は、その機動的運用が重要であることから、速やかに対応すること。  一 郵便事業は、国営事業として今後ともより公共性の高いサービスの開発に努めること。  一 国民の負託にこたえるため、今後とも健全な労使関係の維持に不断の努力を払うこと。 以上であります。  この附帯決議案は、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合の四派共同提案に係るものでありまして、案文は、質疑等を勘案して作成したものでありますから、御理解いただけると存じますので、説明は省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  159. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  160. 塚原俊平

    ○塚原委員長 起立多数。よって、本動議のごとく附帯決議を付することに決しました。  この際、中山郵政大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中山郵政大臣。
  161. 中山正暉

    ○中山国務大臣 慎重なる御審議をいただきまして、ただいま郵便法の一部を改正する法律案を御可決いただきましたことに対し厚く御礼を申し上げます。  本委員会の御審議を通じまして承りました御意見につきましては、今後郵便事業を運営していく上で十分生かしてまいりたいと存じます。  また、ただいまの附帯決議につきましては、今後その趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。よろしくお願いいたします。  まことにありがとうございました。(拍手)     ─────────────
  162. 塚原俊平

    ○塚原委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  163. 塚原俊平

    ○塚原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ─────────────     〔報告書は附録に掲載〕      ────◇─────
  164. 塚原俊平

    ○塚原委員長 次に、郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案を議題といたします。  政府より趣旨の説明を聴取いたします。中山郵政大臣。     ─────────────  郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ─────────────
  165. 中山正暉

    ○中山国務大臣 郵便為替法及び郵便振替法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  この法律案は、為替貯金業務の総合機械化の進展や利用者の要望に対応して郵便為替及び郵便振替のサービスの改善を図るため、郵便為替法及び郵便振替法について所要の改正を行おうとするものであります。  まず、郵便為替法の一部改正の主な内容について申し上げます。  第一は、代金引きかえの取り扱いにおいて引きかえ金を郵便為替によって送金する場合には、現在の普通為替に加えて電信為替によっても送金できることとしております。  第二は、郵便局の窓口で受取人に現金を交付してする払い渡しの指定があった電信為替において、受取人の請求があるときは、電信為替証書を発行してする払い渡しまたは現金を送達してする払い渡しの取り扱いができることとしております。  次に、郵便振替法の一部改正の主な内容について申し上げます。  第一は、通常現金払い及び電信現金払いの払い渡し方法について、払出証書と引きかえに払い渡す方法と郵便局の窓口で受取人に現金を交付することにより払い渡す方法がありますが、これに加えて、受取人に現金を送達することにより払い渡すことができることとしております。  第二は、払出金を受取人に払い渡した際にその旨を加入者に通知する取り扱いができることとしております。  第三は、払出金の払い渡しの済否の状況を調査して加入者に回答する取り扱いができることとしております。  以上のほか、「外国郵便為替」の名称を「国際郵便為替」に改称することとする等、所要の規定の整備を行うこととしております。  なお、この法律の施行期日は、公布の日からといたしておりますが、機械処理対応等に準備が必要なものについては、昭和六十三年十一月一日からとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
  166. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。  午後一時五十分に再開することとし、この際、休憩いたします。     午後一時十三分休憩      ────◇─────     午後一時五十二分開議
  167. 塚原俊平

    ○塚原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  郵便年金法の一部を改正する法律案を議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。坂井弘一君。
  168. 坂井弘一

    ○坂井委員 最初にちょっと大臣にお尋ねしたいと思います。  いよいよ本格的な高齢化社会が到来をする。長寿社会とも言われますが、老後の生活設計、老後の所得保障、これをどうするかということで、年金の分野で見ますと、公的扶助、それから協力的扶助というのですか相互扶助、それから自助努力、この三つの分野で、年金で見ますと確かに公的年金、それから企業年金、それから個人年金ですか、この三つの柱の組み合わせで老後の生活設計あるいは所得保障が整うといいますか、そういう考え方がございます。  ただ、考えてみますと、憲法二十五条では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」こううたっているわけでありまして、そういたしますと、やはり公的な分野、公的扶助、公的年金、ここのところが一番大きな柱。同時に、この公的年金によって老後の最低生活の保障をするに足りるだけの所得保障といいますか、それをやろうということで公的年金が存在するのか。いや、そうではなくて、公的年金のどうも裏側に私的年金がある。私的年金、なかんずく郵便年金、私は実はこれに賛成でございます。賛成でございますが、私的年金が発展をするということは、逆説的に言えば、公的年金の分野が不備だからといいますか、理論的にはそういうことだろうし、現実的にそういうことで、どうも公的年金が完全でない、したがって、企業年金ないしは個人年金に頼らざるを得ない、こんなことだろうと思うのです。  そこで、この三つの年金制度について、将来の高齢化あるいは長寿社会を展望しながら、どういう形が一番好ましいんだろうか。大臣、率直にどんな御見解をお持ちなのか、まずお伺いしながら……。
  169. 中山正暉

    ○中山国務大臣 戦後四十三年たちまして、あの何もなかった焼け野が原から、世界のGNPの一割以上、一二、三%を日本が生み出すという形になってきました。逆に、人口構成というのは、子供が今一家に一・七四人しか生まれていないというようなことで、二・〇三でございましたか、人口の静止限界というのは。人口が減りもふえもしないというのは、二・〇三ないとだめだ、こう聞いておりますが、若い人で子供を産まない夫婦なんというのがどんどん出てきまして、これが六十五歳以上のいわゆる高齢化社会をどんどん広げて、二十一世紀が来ると一五・六%ぐらいになるのじゃないか。いろいろな試算があるようで、この間予算委員会でもどういう試算になるのかという資料要求があったやに記憶しておりますが、六十五歳以上の老人が人口の一五%を占めると亡国の兆しだと言われて、今先生最初におっしゃった長寿、長く寿の社会という、私は、党の総務会におりますときに、長寿社会、長い寿の社会という、寿という名前をつけていいのかどうかという発言をしたことがございます。  それやこれや考え合わせますと、今経済大国でございますが、高齢化に対応していくためには、国家の力、個人の力、そして周りの力といいますか、そういう三位一体をよほどコンビネーションよく考えていく必要がある。その中で、全国に二万四千、簡易郵便局を抜けば大体二万ぐらいの郵便局の組織をフルに活用して、郵便年金というどなたのそばにでもある郵便局から高齢化社会を支える一助といいますか、公的年金を補佐、補助するような形でこれを充実さしていくことが、今百十七兆の預貯金と言われております、簡保の契約高も百二兆という、経済大国の中身をどういうふうに充実をさしていくかというためには、郵政省の持っております伝統の保険・郵便事業の中からそういう制度を確立していくことが、私は、先生の御心配の部分を埋めていくために必要なことではないかと思っております。
  170. 坂井弘一

    ○坂井委員 一説では、保険でありますとかあるいは企業年金、個人年金という分野は私的な貯蓄の部門だ、やはり公的年金の分野、公的年金が老後の生活保障、老後の設計を保障するこれは最大の柱であり、このことによって、公的年金によって最低限度の生活は保障されなければならないはずだ、こういう議論がありますね。  きょうは厚生省年金局にお越しいただいておりますので、年金局から御見解を承りたいと思うのですけれども、今申しましたように、どうもとりわけ個人年金というのがどんどん発展するということは、逆説的には社会的に不幸なことだ、これは言うなれば公的年金、政府が、国が責任を持って国民のために完備しなければならないはずの公的年金の分野、この不備をおざなりにして、そして個人年金に頼るということは、言うなれば政府の怠慢ではないかという大変厳しい見方も実はあるようでございますけれども、こういう見方に対しまして、年金の本来的なあり方について厚生省はどうお考えになっておられますか。
  171. 横尾和子

    ○横尾説明員 公的年金の役割につきましては、ただいま私どもが所管しております厚生年金の水準を例にとりまして御説明申し上げさせていただきますと、昭和六十一年から実施いたしました新制度のもとでは平均的なサラリーマンの所得二十七万円ということを想定いたしまして、それの約七割弱、十八万円の水準でございますが、この水準を厚生年金の水準とするというふうに決定しているわけでございます。この七割弱という水準でございますが、給付の面の水準論から申しますと、老後になりますと子女の教育費の負担等々が減少するので、働いているときよりも少ない収入で暮らしていけるので、その水準が六割であるとか七割であるとか、いろいろな御説があるわけでございますが、前回改正ではそれを七割弱というところで押さえました。  また同時に、前回改正におきましては、公的年金と申しますのは全国民に対して一律に保障するということでございますので、強制的に保険料をいただくということもございますので、将来そうやって負担していただく保険料の限度額としてどこまでが国民全体の合意が得られる限度額かということも重要になってくるわけでございます。今、厚生年金の保険料率は一二・四%ということでございますが、これが今後老人がふえていきますときには三〇%近い保険料をちょうだいしないと賄えないということになっております。この保険料が三〇%を超えないようなところで抑えられる給付水準で、なおかつ大方の国民の方にこれならば生活の柱としてやっていける、そういう給付水準そのものの問題と負担との接点の中で前回改正が実現したものでございます。  私どもは、今後もそういった両面を考えながらできるだけ老後の生活の中でしっかりとした役割を果たすようにしたいと思っております。  ただ、所得の国民各階層のいろいろな変動というのは大変幅広になってまいりました。農林漁業に従事しておられる方、都会のサラリーマンとして老後を迎える方、非常にバラエティーに富んでまいりまして、老後の備えについてのお考えも非常に区々になってきているように思いますので、公的年金を柱としていただきながら、その上に持っている経済力あるいは老後に対する備えの考え方、それは個人の御判断にゆだねて自助努力でやっていただくということは、基本的には老後保障の大きな助けになるということで、年金担当者としても支援をしたいという姿勢でおります。
  172. 坂井弘一

    ○坂井委員 そうしますと、相互扶助における企業年金それから自助努力の分野における個人年金、この二つの年金制度は公的年金を補完するという役割を期待しておる、そういう位置づけといいますか、そういうことになるのでしょうか。
  173. 横尾和子

    ○横尾説明員 補完するという形でとらえております。
  174. 坂井弘一

    ○坂井委員 大臣にお尋ねしたいと思いますが、今企業年金等の分野に属するといいますか、企業年金を掛けられる人に対して、一般家庭の主婦でありますとか、あるいは農業の経営者、それから零細企業の被用者、これらの人々は企業年金の恩恵は受けるわけにはいかない、したがって国民年金、こういうことですが、今申しましたような人々がやはり郵便年金の一番の対象になり得る層ではないか。所得階層別にはいろいろな層がありますが、どちらかといえば公的年金制度部門では国民年金に該当する人々が個人年金の分野における郵便年金でもって老後の生活設計、老後の所得保障、これを補完するという分野の人々ではないかということでありますれば、非常に郵便年金の役割というのは大きいと私は思います。私はそう思うのですが、ひとつ大臣のお考えを伺いたい。郵便年金の果たすべき役割とは何なんだろうかということについてどうお考えでありましょうか。
  175. 相良兼助

    ○相良政府委員 おかげさまで郵便年金も六十二年度末で八十四万件の件数を数えるようになりました。五十六年からスタートさせていただいたわけでありまして、次第にふえてこのような状況になりましたけれども、八十四万件と申しますのは、私どもの簡易保険、これが六千二十五万件になっておりますので、これとの対比におきましてもまだ揺籃期に近いと申し上げてもよろしいかと思うわけであります。  先ほど厚生省の方から公的年金が全国民の老後の所得保障のやはり中核になるということについて御説明があったわけでありまして、厚生年金、国民年金あるいは国家公務員共済組合といいますような公的年金の分野と私的年金の分野としての企業年金、あるいは私どもの郵便年金もその範疇に入るというわけでございますけれども、これらが一人一人の老後におけるところの自分のニーズに合つた形でのいろいろな組み合わせの中において賢明な選択をされるということが望ましいわけでありまして、郵便年金としましても、今後もできるだけニーズに合うような商品を提供いたし、サービスの充実に努めて、長寿社会、活力ある社会の形成に一役買いたい、このように思っておるところでございます。
  176. 坂井弘一

    ○坂井委員 今の国民年金というのは必ずしも十分ではない。そうしたときに郵便年金の利用者というのは、先ほど申しましたようにどちらかというと企業年金を初め年金制度の恩恵に余り浴さない人がその対象であるということになりますと、郵便年金の果たすべき役割というのは、通常の貯蓄手段とは全く違いまして、ある意味では社会保障的な性格すら持っている貯蓄手段ということが言えないか、私は実はそんな感じを持っているわけでございます。  そういう考え方に立ちまして、この郵便年金制度の持つ普及性、大衆性といいますか、非常にへんぴなところまで随分手足が行き渡る。ですから、郵便貯金制度というのはかつて国民の貯蓄思想あるいは貯蓄習慣、そういう普及に大変役立った、こういう経験があるわけでございますけれども、同じように郵便年金が今この制度の非常にいい部分、大衆性とか普及性というものを大いに活用して非常に広範囲に隅々に、どちらかというと年金制度の恩恵に余り浴さない層に手を広げていくということは非常に大事だろうと実は思っております。そういう意味では今度の郵便年金のこの改正に私は大いに期待をしたいと思っている次第でございます。  そこで、これは厚生省、お答えいただけますかどうですか。企業年金個人年金公的年金の補完的役割を果たすということであれば、一体それぞれ三つの年金がどれぐらいの比率が好ましいといいますか、この比率を今どんなところに置いておられるか、あるいは将来に向かってそれはこのようにありたいというようなお考えがありますれば、この際伺っておきたいと思う。
  177. 横尾和子

    ○横尾説明員 全体の老後保障を一〇〇としてその中でどういう割合を占めるかというふうな立て方では大変お答えがしにくうございます。公的年金基本的に中核的役割を占めるというところに立脚いたしまして、その上で職域あるいは個人年金というものの今後の伸びということを考えますと、その比率を申し上げるわけにはいかないのですが、恐らく、今後の老後に対する国民の姿勢というのはなるべく老後に備えをしようというふうに動いているように私ども認識しておりまして、あるべき姿という意味ではございませんが、だんだんそういう自助努力をもって老後に備えをする部分というのがふえていくことになるのではないかというふうに思っております。  ちなみに、企業年金の中身といたしましては、厚生省が所管しております厚生年金基金という制度大蔵省が御所管の税制適格退職年金があるわけでございますが、現在厚生年金基金がカバーしている部分と申しますのが民間サラリーマンの約四分の一に当たるところまで普及している状況でございます。私どもとしてはこれを約半分のところまで厚生年金基金で普及をいたしまして、残りを税制適格退職年金等の企業年金で普及をして、民間サラリーマンについても水準の高低ということとは別に、自助努力部分の普及が図れるようにという方向で検討しているところでございます。
  178. 坂井弘一

    ○坂井委員 よくわかります。よくわかりますが、この三つのバランスというのは非常に微妙な難しい問題を含んでいるのかなというような感想、感じ、考えを私、持ちながら実は質問をいたしております。  昨年でしたか、企業年金関係の研究機関、二つの研究会が同じような趣旨の発表をしております。それによりますと、給付水準は公的年金企業年金を合わせて従前所得の六〇%ないし七〇%、これが理想だろう、したがって企業年金の目途を月額七万円程度に置いておる、この不足部分については個人の自助努力で補う、こういう発想のようですね。あるいは私の認識が若干的確ではないかもしれませんが、大体そういうことだろうと思いました。  そこで、特に個人年金について考えますと、ナショナルミニマムを確保するためにある意味では強制されて掛けなければならない、そういう部分と、そうではなくて老後のより豊かな生活のために、ゆとりですね、そのためにまことに自発的自助努力で個人年金を掛ける、この二つの部分。つまり公的年金がなお不備である、老後の最低生活の保障のために不安があって、それを何とか維持しようということである意味では社会的に強制されて掛けなければならないという個人年金、そういう性格の部分と、今申しました、なおゆとり、より豊かに、この二つの面をよく見きわめながら、これからの年金のあり方というものを公的、相互それから自助努力、この三つのそれぞれのバランスといいますか相互の関係において検討をしていかなければいけないのではないか、心しなければならぬことではないか、私は個人的にそう思っております。  そこで、私の考えを申し上げながら、個人年金に関する市場調査、これは大体三年ごとに行われているようでございますが、結果を見ますと幾つかございます。  まず一つ、個人年金加入状況はまだまだ非常に水準が低いということ。これは五十九年の調査の段階に比べまして四・六%の上昇で現在やっと一三・五%。二つ目、にもかかわらず個人年金加入の意向は非常に高い。これは約五割の人々が加入したいと言う。それから三つ目には、税制の優遇措置の拡大を要望する世帯が過半数である、これが調査の特徴的な三点だろうと思います。  そこで、加入はしたい、加入の意向が非常に高いにもかかわらず、なぜ今日個人年金は一三・五%という低水準にとどまっているのだろうかということでございますが、このことについてはどうお考えになっていますか。
  179. 相良兼助

    ○相良政府委員 今先生が引用されました市場調査は、昨年九月に私ども全国の六千世帯を対象に個人年金に関係する幾つかの質問をいたしたものでございます。この市場調査の中で個人年金加入をしておられるかどうかをお尋ねしましたところ、今先生からもお話がありましたように一三・五%の世帯加入率という結果が出てまいりました。これはこの調査の加入率でありまして、もう少し全体的な数字で申し上げますと、一番加入件数の多い民間生保の年金個人年金、これが約三百万件でございまして、次は私どもの郵便年金で八十万件、それに農協共済の三十万件、大体のところ四百二十万件前後でございまして、世帯加入率は一千世帯当たり百四世帯ということになっておりまして、この調査の一三・五%よりもややまた下回るという状況になっております。したがいまして、本当のところはまだ一割強というのが普及率であろうというふうに考えるわけであります。  この調査の中で、年金加入をされるお気持ちがありますかということをお尋ねいたしましたところ、近いうちに年金加入をしたいという大変積極的な意向を表明されましたのが四・二%でありまして、余裕ができたら加入したいが四八・四%でございました。  一方、そう言いながら加入率が低い点について、どういう理由で加入をされておられないのかということをお尋ねしましたところ、経済的余裕がない、このお答えが五六・三%でございます。複数回答になっておりますのでその点を御留意いただきたいのでありますが、そのほか公的年金恩給がある、生命保険加入をしている、退職金企業年金があるといった回答がほぼ同じような率で続いておるわけでございます。片一方で余裕ができたら加入をしたい、しかし今のところまだそこまでいくだけの余裕がないというのが実際の声なのかなというふうに考えるわけでございます。  また一般的に申し上げまして、個人年金保険に比べてその歴史が、日がまだ浅うございますので、なじみがやや薄いのかということもあろうかと思います。しかしながら、調査の中でも四%程度でございますけれども上昇の機運がうかがわれるということは、今後についてもなお期待を抱かせる点があろうか、このように思っておるところでございます。
  180. 坂井弘一

    ○坂井委員 欧米諸国と日本とでは福祉のあり方とか社会保障制度そのもの、あるいは雇用における労使の関係等、非常に大きな相違がございますね。つまり、よく日本型の特殊な、そういうもろもろの今申しましたような点を踏んまえて日本型福祉社会というようなことが言われるわけです。  いろいろな見解がありますけれども、三点共通した見解がある。一つは老人の同居率が非常に高い、そういう家族の特性がある。それから二つ目には企業が職域におけるコミュニティーの発達と独自の日本的な労使慣行、これが存在する。それから三つ目には高齢者の勤労意欲が非常に高い。それから貯蓄率も非常に高いですね。そういう貯蓄率の高さに示される自助自立の精神といいますか、この三つが日本的特性の三本柱だというのが大方の一致した見解、見方のようでございます。  ところが、この三本柱が来るべき本格的な高齢化社会の中でもずっと生き続け、このような三つが継続していくだろうかどうだろうか、どうもそうでもなさそうだなという社会的現象といいますかが最近見えてきた。それは何かというと、やはり核家族だろうと思うのです。  かつて厚生省厚生白書の中で、老人との同居率が七〇%以上、こういう日本の特性を考えて、同居しているといういわば福祉における含み資産、これを生かすことだ、こういう考え方がありましたね。しかし同居率は年々下がってきております。経済的事由でもって同居せざるを得ないというようなこともあるようです。本当は別居したい、だけれども、そうすればいろんな面で経費がかかる。だから同居せざるを得ない。ところが日本的美徳、老人と一緒のことがいいのかどうなのか、どうも最近の社会は違ってきたという感じがありますね。  そうしますと、同居率がぐっと低くなってくるということになりますと、先ほど厚生省お答えになりましたが、やはり老後ある意味では自分で一人で暮らさなければいけない、夫婦で暮らさなければいけない、子供に面倒を見てもらえない、こういう不安が一つある。しかし、もう一方では子女の教育費のために、一緒におるとかかるというような、これは相反する二つの問題だろうと思うのです。  何しろ高齢化社会が到来するそういう中で、日本的特性と言われた今のようなことがだんだんと従来とは違った方向に向かいつつある。こんなことをよく考えた上で年金制度というものを将来にわたって研究をし、確立をしていきませんと、これはなかなか大変だな、率直に実はそんな感じを持ちながら質問をしております。  それで、本論に戻しまして郵便年金、これは余りもうけ過ぎたらいかぬのでしょうか。民業における個人年金、これは生命保険会社なんか利潤を追求しないと、株主に対しまして義務があるわけですから、やはり土地でありますとか株式、そういうところに資金の運用をどんどんやって、そして株主に還元をする、あるいは個人年金加入者に還元をする。郵便年金はそれはできませんね、官業は。だから収支というのは大体とんとんというようなことを基本に考えて運用される、こういうことに相なりますか。
  181. 相良兼助

    ○相良政府委員 郵便年金は、非営利の国営保険といたしましてできるだけ安い掛金で個人年金を提供することを使命といたしているわけでございます。つまり非営利ということでございますので、利潤を上げるということを目的といたしておるわけではございませんが、ただいま先生が御指摘なさいましたように、独立採算制の事業といたしましては収支の相債を図る、つまり収支の均衡をとるということは極めて大きな命題であるというふうに思うところでございます。実際に事業を運営いたしまして剰余金が発生をいたしましたならば、必要な積立金を積みました後、それぞれ加入者の方に分配をして実質的な均衡を図っておるということでもございます。
  182. 坂井弘一

    ○坂井委員 民間個人年金とのこれからの競争関係、これがだんだんと問題になってくるんだろうと思うのです。抽象的な言い方をすれば秩序のある競争ということになるのでしょうけれども、ここの辺も運営上非常に難しい問題ではなかろうかなと思います。  年金というのは非常にインフレに弱いということをよく言われますが、高齢化社会、寿命が延びる、そうすると、将来の年金の支払いについても今相当研究、検討された上の制度であり、運用面においても留意されていると思いますけれども、それは将来にわたって心配ない、当然そういうことでしょうが、先々においてこの郵便年金等においても、あるいはこういう要素が加わってくればなお是正すべきこともあるというようなお考えといいますか、そんなことを検討されておりますか。それとも今の制度で大体ずっといける、こういうことでしょうか。
  183. 相良兼助

    ○相良政府委員 将来にわたって郵便年金が使命を果たしていけるかという御質問だというふうに思うわけでございますけれども、戦前の年金制度が戦後のインフレに遭遇しました教訓を生かしまして、現在の五十六年に創設いたしました新郵便年金につきましては、基本的に終身年金につきまして三%逓増制という基本的な枠組みを採用いたしておるわけでございまして、この間にさらに分配金が生じました場合はそれもまた三%逓増でつけ加えていくというシステムになっておるわけでございます。こういうシステムによりまして将来に発生いたしますところの経済的変動にも対応する構えをとっておるわけでございますけれども、種々取り巻く状況というのは、国際的な金融の自由化にしましても、かなり変動が激しいというようなこともございまして、予断をするわけにはまいらない。また、私どもの資金の運用等につきましてもまだまだ多様化を図る余地というのが残されておるわけでありまして、今後ともこの多様化について努力をいたしながら、全体の経済状況に対応できるように商品の整備等を図っていく、そういう必要があるというふうに考えております。
  184. 坂井弘一

    ○坂井委員 五十六年に年金法の改正がございました。一時払い即時年金の問題でございますが、実はせっかくあった即時年金、これは五十六年の改正時になくなったのですね。当時は、郵便年金制度が改正でさらに改善をするということになりますと資金が郵便年金に集中をするということで金融秩序に大きな影響を与えるというようなことで、生命保険会社あるいは銀行等々金融機関から猛烈な反対があったということが背景にあったようでございます。しかし、私は結論から申し上げまして、この一時払い即時年金、この制度は廃止すべきじゃなかったなという、これまた率直な感じを実は持っております。持っておりますが、なお民業との関係においてそういう金融機関が今回の制度復活に際してある警戒心といいますか、警戒あるいは反発、そういうものがありますかどうですか。  まあ五十六年当時の環境とはかなり今違うと思いますし、心配されました資金の集中というのは、その後の数字をいただきましたけれども、見てみますとどうもそんな大きなものじゃないようですね。先ほど申しましたように、高齢化あるいは核家族の時代に入りまして、子供の教育費も要りますし、住宅資金、これも大変ですね。そういう返済がやっと終わって、苦しい時代を過ぎて、これから退職金をもらって老後の設計を図ろう。一番適切な道はやはり年金加入、そうすると一時払い即時年金、これはやはり利用したいという層が非常に多いと私は思いますね。だから今回のこの改正復活というのは、当然これは時代のそういう要請、国民的な要請を受けた改正であろう、こう思っておりますが、私のような認識でよろしゅうございましょうか。
  185. 相良兼助

    ○相良政府委員 先生御指摘のように、五十六年、新しい年金制度改正をいたしましたときに、当時ちょうど郵貯の急増問題が生じておりまして、民間の方では、さらに簡易保険の方で郵便年金を新しい制度に衣がえをする、そして特に一時払い即時年金の制度をとるということになれば資金の集中がなお一層官業に増大をする、こういうことで我が国全体の金融秩序の調和という観点からいかがなものかという強い反対が生じたわけでございます。  そういうことも勘案いたしまして、発足のときには一時払い即時年金について断念をいたしたわけでございますけれども、それから七年を経過いたしまして、懸念をされましたところの資金の集中の状況には至っておりません。あれは一時的な状況であったということがはっきりいたしておりますし、その後年金の普及状況は、先ほどもお答えいたしましたけれども、まだ世帯普及率が一割というような状況でございまして、さらに今後とも努力をしてまいる必要が官たると民たるとを問わずあるわけでございまして、私どもといたしましても長年の加入者の方の御要望にもこたえ、より一層きめの細かいサービスを提供申し上げるという点から、今回一時払い即時年金ということをお願いを申し上げておるところでございます。  なお、民間あるいは農協等のそれぞれのところにもお話は申し上げておりまして、快く了解をいたしていただきましたが、今後とも年金の普及に対しましては共存的競争と申しましょうか、足らざるところをお互いに相補いながら、手を携えて国民の福祉の向上のために努力をしてまいる、このように思う次第でございます。
  186. 坂井弘一

    ○坂井委員 一時払い即時年金に加入する場合の掛金額でございますが、概算の数字で、六十歳で年額二十万円、これは平均の加入年金額年額二十万円の年金に掛金一時払い即時年金の形で加入する場合は、個人終身年金で三百七十六万円程度、それから定期年金、これは年金支払い期間が十年としまして約百六十万円、こうなると思います。そうしますと、年金額が十二万円から七十二万円までありますね。最高限度七十二万円の場合は掛金一時払いはどれくらいの額になりますか。あわせてどれくらいの加入見込みを見込んでおられますか。
  187. 相良兼助

    ○相良政府委員 現在の最高が七十二万ということでございますが、この七十二万に一時払い即時年金で六十歳支払い開始に御加入をいただいたという場合、これは六十歳の男子の方が直ちに支払い開始ということでありますけれども、終身年金の場合、一時払いですと掛金が一千三百五十四万円という数字になります。定期年金ですと、十年定期で五百七十五万円、このように相なるわけであります。  なお、加入見込みにつきましては、現在一時払い制度を採用いたしております民間保険あるいは農協の最近の加入状況等を検討いたしますと、私どもの今度つくります即時年金等一時払いの加入率はほぼ二%弱程度というふうに見ておるわけでございます。
  188. 坂井弘一

    ○坂井委員 それから現行の加入年齢の範囲、これは終身年金で三十五歳から六十七歳、定期年金の場合は四十五歳から五十七歳、こういうことになっていますが、今回の改正で加入年齢はどういうように定める予定でしょうか。終身年金の三十五歳の方は五歳くらい下げて三十歳くらい、それから定期年金の五十七歳までというのは五歳上げて六十二歳、これくらい幅を持たそう、こんなことでしょうか。
  189. 相良兼助

    ○相良政府委員 ただいま先生からお話がありましたように、現在の終身年金につきましては三十五歳から六十七歳まで、この年齢にある方が終身年金に御加入いただけるわけでありますし、定期年金につきましては四十五歳から五十七歳という形になっております。いろいろ調査もいたしてみますと、三十歳代において老後の備えと申しますか、年金に加入の意向をお持ちの方もかなりの程度おられるわけでありまして、そういうニーズがあるというふうに認められますので、加入年齢の最初の方につきましては五歳程度早目に御加入いただけるように加入年齢の引き下げを行おうというような考え方でおるわけでございます。  また、定期年金につきましては、従来の定期年金の状況から見まして、現在五十五歳と六十歳の支払い開始という二本立てになっておりますけれども、六十五歳の支払い開始というものを設けることによってさらに御利用いただきやすいようにいたしたい。  なお、一時払い即時年金ということになりますと何も五歳刻みということを考える必要もございませんので、終身年金につきましては五十五歳以上各歳いつでも御自由なときに一時払いで御加入をいただき、即時年金の支給というふうにいたしたい。なお上限も、この場合は七十歳を超えましてできれば七十五歳ぐらいまでは御加入いただけるようにしたらどうだろうかということで現在検討いたしておるところでございます。定期年金につきましても同様各歳刻みで、これも上限を七十歳というようなところまで持っていきたい、このようなことを検討いたしておるわけであります。
  190. 坂井弘一

    ○坂井委員 時間が迫っておりますので、まとめて二、三点伺って終わりたいと思います。  今回、郵便年金復活の制度が設けられました。大変妥当と思います。簡易保険は復活の制度がありまして、失効した契約のうちの一八%復活しておりますね。郵便年金の失効状況及びどれくらいの復活を予想されておりますか、簡潔にお答えをちょうだいしたいのが一点。  それから二つ目には、税制の問題です。先ほど優遇措置を講じてもらいたいとちょっと触れましたが、個人年金掛金の別枠の所得控除限度額の引き上げをやるべきだと思いますね。大蔵省は反対のようでございますが、これはひとつ断固押し通していただきたい。保険の場合は年間五万円、郵便年金の場合には個人年金掛金の別枠の所得控除が五十九年の税制改正で創設されたわけでありますけれども、その控除金額は所得税で最高五千円、住民税におきましては三千五百円と極めて少額であります。これは十万円ぐらいまで引き上げていただきたい、ひとつ強く大蔵省に当たっていただきたい、こちらもバックアップしたいと思います。  それからもう一点お願いしたいのは、最初に戻りますが、営業活動で募集、集金ですね。これは最近の在宅時間帯が非常に大きく変化してまいりまして、御婦人方は働きに行っておられる、共働きも多い、週休二日制が定着しつつある、したがって昼間の在宅率というのが非常に低下しておりますね。したがって、勤務時間の二時間繰り上げ、繰り下げということが行われているようでございますけれども、支障はないのか。あわせて、なお弾力的な運用をする必要があるのじゃなかろうか。  以上三点につきまして、大変恐縮でございますが、時間が迫っておりますので簡潔に御答弁をちょうだいいたしまして、終わりたいと思います。
  191. 相良兼助

    ○相良政府委員 最初に復活でございますけれども、見込みといたしまして、簡易保険の復活が一八%でございますので、六十一年度で年金の失効件数が七千二百件、これに一八%を掛けました数字といたしまして大体千三百件程度を復活の対象として考えておるわけでございます。  それから年金に対する税制の問題でございますけれども、先生からお話がありましたような状況で、五十九年度に改正がなされましたがこれは大変少額でございまして、私どもといたしましては六十年度以降この控除額を十万円に引き上げるということを関係方面へ強く要望してきているところでございますが、今後ともさらに関係方面の理解を得るべく努力をしたいと思っております。  それから、職員の営業活動を活発化するための勤務時間の弾力化の問題でございますけれども、現在のところほとんどの局におきまして勤務時間の始終時刻の繰り上げ、繰り下げということを実施いたしております。在宅率はだんだん減少するという傾向に特段の変化がございませんので、これをより弾力化すべく、今後の社会経済状況の変動等に合わせてその措置をまた関係労働組合等とも話し合ってまいりたい、このように考えておるところでございます。
  192. 坂井弘一

    ○坂井委員 ありがとうございました。
  193. 塚原俊平

    ○塚原委員長 田並胤明君。
  194. 田並胤明

    ○田並委員 それでは、法律案関係について幾つか質問をさせていただきます。  その一つは、今の坂井先生の質問にも関連があるのですが、年金の掛金の一時払いだとか即時年金の制度、これは五十六年の年金法改正前にはあったようでございます。それで、五十六年の九十四国会のときに即時払いができる条文である十一条が削除をされ、さらに掛金の一時払いができる条文の六条一項六号が改正をされて、その時点で即時払いあるいは一時払いがなくなったわけであります。  そのときの会議録を見てみますと、当時の私どもの武部委員から、この即時年金制度というのはサラリーマンで退職する人あるいはその他の方々も大変期待が大きかった、しかしこれを廃止することはどういう理由なんだということでお聞きしましたところ、当時の政府委員の方から、一つは、掛金額が相当額になる、また相当額の掛金を払わなければ年金としての機能が十分に果たせないということを答弁しておりますし、もう一つは、先ほど出ましたように官業が民業を圧迫をする、協調的競争関係からいっても適切でない、このような答弁がなされているわけですね。  そこでお聞きをしたいのは、今度即時払いが開始をされ、掛金の一時払いが復活をいたしますと、年額加入限度額七十二万円で、六十歳で支払い開始の場合の終身の掛金が一千三百五十四万円、当時と比べてこの掛金の高額さというのは引き続いてあるような気がするのですね。しかし、それは最高が七十二万でありますから、その人その人によって公的年金の補完としての役割を個人年金に期待をするものですから、自分の支払い能力の関係であるいは二十万になったり十五万になったり等々あると思いますが、この掛金の高額さというのは決して変わらないような気が一つはするのです。  それともう一つは、民間との競合を避けるということなんですが、今回即時払いをできるようにするということは民間の個人年金が成熟をしたというふうに判断をしてよろしいのか。もちろん、資金の集中がこの間にそんなに心配されるようなものはなかったんだ、このような先ほどの答弁でございますが、その辺はどのようにお考えになっているのか、ひとつお聞かせを願いたいと思います。  それともう一つは、昨年の九月ですか、簡易保険局の方で市場調査をやったところ、今のところ全世帯の一割が年金に加入をしておるようでありますが、なぜ入らないのか、なぜ個人年金に加入しないのかという設問に対しては、七〇%の人が余裕がないという回答なんですね。そうすると、このことは逆を言えば、公的年金をもっと充実をしてもらいたいんだという一面もあるような気がするのですよ。しかし、公的年金の補完物としてそれぞれの、先ほどの厚生省の回答じゃございませんが、老後に自分はどういう生活をしたい、あるいはどういう計画を立てている、希望を持っている、夢を持っている、したがって、そういう生活をするためにはこういう年金にも入っておかなくちゃいけないんだ。その人の生活設計だとか、あるいは支払い能力だとか、そういうものによってこの個人年金というのは加入をするようでありますが、残念ながら一割が加入の実態というのは、七〇%の人たちが個人年金に入る余裕がないんだ、資金的な余裕がないんだ、こういう回答をしているわけでありますから、こういう人たちの入りやすい個人年金の開発も今後郵政省として十分考えておく必要があるんではないだろうか、こういう気もしますので、これらをひとつ、一括御答弁をお願いをしたいと思います。
  195. 相良兼助

    ○相良政府委員 五十六年当時の資金の集中問題ということが懸念をされたという点につきましては、その後の経過の中でそういう状況にないということを申し上げたわけであります。  簡易保険のシェアにつきましても、資金量で見てみました場合に、民間生保とのシェアは、当時よりもさらに三%程度現在簡易保険のシェアの方が低下をしているわけでありまして、資金は、むしろ民間の方にその分シェアが増大をしておるというような状況になっております。  当時、七十二万の限度ということで、さらにその七十二万を超える部分についての、もう少し限度額を引き上げた形で年金を設定したらどうかという御意見もあったわけでありますが、先ほど先生からもお話がありましたように、余り高額なものが国営の年金として取り扱われるということについてのおもんぱかりと申しますか、やはり一般の多くの平均的な国民の方々を対象にして商品サービスを提供すべきであるということもありまして、七十二万というその当時の枠でセットをしたわけであります。一時払い即時年金について、こういうニーズはあるんだから、どうしてこれをやらないんだという、多くの御下問が当時もございました。その最もよって来るべき大きな原因は、やはり何と申しましても資金の集中という点、その点をおもんぱかって、どちらかというと自制的にスタートをしたと申し上げてよろしいかと思うわけであります。  先ほどもちょっとお答えいたしましたが、最高限度に六十歳支払い開始で入りますと、やはり一千三百万を超えるような、現在におきましてもやはり高額と思われるような額になるわけでありまして、どなたでもそう簡単にお入りいただけるというようなものではございません。しかしながら、やはり退職をされた場合、あるいは生命保険に加入をされておられまして、私どもの簡易保険の加入者の方が一千万の満期を迎えられた、この後は年金でやっていきたいというような方のニーズというものはやはりあるわけでございまして、そういう方々のために、またそういう一時払い即時年金をぜひとも復活させてほしい、その制度をまた新しく設けてもらいたいという、そういう御要望にもこたえるということで今回提案をいたしておるわけでございます。  あれこれ考えまして、まだまだ年金が一割程度の市場であるというのは、多くの、余裕があれば入りたいという希望者がおられる、にもかかわらず一割程度であるというのは、やはり各般にわたって自分の生活、ライフサイクルに応じまして、そのときどきのニーズというものに合わせて生活をしておられる方が多いわけでありまして、一応若年、特に子供が小さいときには、どちらかといいますと、大黒柱の保障という点に重きが置かれるといったようなことから生命保険への加入率が高いというようなこともございますし、あわせて預貯金その他の金融資産の選択も行われるということだろうと思うわけであります。  現在のところ、私どもの最低限度額は年額十二万でございますから、これ以上これをさらに下げましてというようなことにはなかなか相なり得ないのでありまして、この現在の最高、最低の中でどういう形の、どういう種類の年金が自分のニーズを満たし得るものかということについていろいろお手伝いをしながら普及率を高めてまいりたい、このように思うわけでございます。
  196. 田並胤明

    ○田並委員 先ほどの質問の中で、資金的な余裕がないので入りたくても入れないのが七〇%あったという市場調査ですね。それとまた別に、それでは払い込みが可能な掛金額の平均の月払いとかあるいは年払いはどのくらいなんだ、これは調査されておりますね。その中で、月払いでは一万八千円まで、年払いでは二十五万一千円、これが大体資金的な何とか条件が整う、このくらいの額ならば個人年金に入ってもいいんだけれどもと、こういう回答が出ております、「払込可能掛金額」ということで。  この場合、今言った金額で、仮に年払いで二十五万とかあるいは三十万くらいまであるいはいるかもしれませんが、その辺で現在の個人年金に加入をするとすると、例えば終身だとか、十年の定額ですか、定期、こういうのはどういう種類があったんですかね。
  197. 相良兼助

    ○相良政府委員 大変申しわけありませんが、いま一度お尋ねをいただきたいと思うのですが……。
  198. 田並胤明

    ○田並委員 こういうことです。この調査によりますと、払い込みが可能な掛金額の平均は、月払いで一万八千円、年払いで二十五万一千円、これが可能だ、こういう市場調査の結果が出ているのですね。その場合に、仮にこの年払いが二十五万だとかあるいは少しふやして三十万くらいの場合の個人年金に加入する場合の、例えば六十歳から十年間支払いを受けるいわゆる十年定期。年齢が、例えば今五十歳なら五十歳とします。その五十歳の人が年払いで二十五万から三十万くらい掛けて、六十歳から十年なら十年、年金がいただきたい、こういう個人年金に加入した場合の年金の額というのはどのくらいになるのですか。そういうのがあるのですか、種類として。――じゃそれは後で結構です。  ぜひ、こういう市場調査に基づいて、郵政省が国民のニーズにこたえて新しい年金、新しい商品サービスですね、それを開始するときの一つの参考にこれらは恐らく調査をされたと思いますので、こういう層がかなり多いんだ、したがって、民間の事業ではなくて国営事業ですから、そういう人たちの希望もかなえるような、そういう新商品の開発についても努力をしてほしい、このことだけ申し上げておきたいと思います。  続きまして申し上げたいのは、今度の改正によりまして民間の生保だとか農協の共済などへの影響はどういうことになるのだろうか。これは、いわゆる民間との共存的競争、協調的競争、このように言われておるわけですが、例えば郵便年金、民間生保の個人年金、農協共済の個人年金、これらの比較を見ますと、昭和六十年、六十一年、六十二年十二月までのそれぞれの対前年比の伸び率等を見てまいりますと、これは郵政省の資料でございますが、例えば個人年金の、簡易保険の場合には六十年度において対前年比一三八・二%の伸び、六十一年度が一二七・六の伸び、六十二年の十二月末で一二四・四の伸び、それに対して民保の方は九七・五、一一三・九、一二三・三、農協の場合はそれよりよくて、大体郵政省の個人年金の伸びと同じような伸び率を対前年度比やっているわけであります。今度新しく即時年金ができた場合に、郵政省として、これができることによって郵便の個人年金の伸びがどのくらい予想され、そのことが結果的に民間の生保だとか農協共済の個人年金等にどういう影響が考えられるのかということですね。また、あわせて民間の生保だとか農協共済だとか、こういうところから、今度の法改正に当たって何か特別な要望というのでしょうか、申し入れみたいなものが郵政省にあったのかどうか。ございましたらこれらのことを聞かしていただきたいと思うのです。
  199. 相良兼助

    ○相良政府委員 郵便年金への今回の一時払い即時年金制度の導入ということによりまして、まずどの程度の加入が見込まれるかということにつきましては、参考となる確実な資料というものが乏しいわけでございまして、結局のところ、現在これを取り入れておりますところの民間保険、農協共済、その中における最近の一時払いの契約がどの程度のシェアを占めておるかということを参考とするということに相なったわけでございます。  それで見ますと、最近五年間というものをとりましたときに、民間生保におきましては新契約の中で一時払いは一・四%という数字になっておりますし、農協におきましてはこれが一・五%という数字でほぼ二%弱である。ただ、民間生保におきましては、最近の両二年間をとりますとそれが三%から八%というふうに上昇傾向を大きく見せてきておるということがございます。しかしながら、農協の方についてはその傾向が見られておりませんので、どのような形で推移するかという点についてはまだちょっと予断を許さないような状況がございます。とりあえず二%弱だということでカウントいたしますと、その件数が新年度におきまして大体四千件程度であろうということで、全体の新契約の数の中ではまだ微々たる形でスタートせざるを得ないのじゃなかろうかというふうに思います。  そういうことでもございますし、普及率もまだ一割程度である。さらに現在の郵便年金の資金量が全金融機関の中において占めておりますウエートというものは〇・〇七%という大変まだ小さなシェアになっておりますので、この中で一時払い即時年金が二%弱程度占めたといたしましても、ほとんど大勢に対して影響を与えるほどの数字にはなり得ないというふうに思われるわけであります。  また、民間生保や農協その他関係方面から、今回の私どもの制度の改正につきまして反対といったような声はございませんで、私どもも積極的にそれら関係のところにコンタクトをとりまして、私どもの意のあるところ、さらにはこういう形で選択の範囲を広げるということがこの年金市場のさらに大きな育成につながり、民間その他についても反射的利益があるだろうというようなことについて御理解を得て、今回発足させたいというふうに思っておるところでございます。
  200. 田並胤明

    ○田並委員 六年前はせっかくあった即時払いあるいは掛金の一時払い、これがいろいろな外圧というのでしょうか、民間を圧迫しないようにといいような配慮からついに廃止になったのが六年目にして復活したわけでありまして、そういう意味では当時の会議録なんかを見ても、あるいは私の思いの中にも大変よい制度ができ上がった、もちろん掛金を払う人たちの支払い能力の限界はありますが、公的年金の充実もあわせてやっていただきたいわけでありますが、これは負担の限界という問題もありますから一部自助努力をしなければいかぬのかな、そういう観点からすると、今回の制度の改正というのはまさによかった。多くの国民が喜んでくれるのではないだろうか、このように思いますので、まだまだいろいろな障害はあると思いますが、ぜひそれらを乗り越えて、せっかくでき上がるこの即時年金の制度でございますので、これを大々的にPRをして、国民のニーズにこたえられる制度として大きく発展をしてもらうように心から祈っておる次第でございます。  次に、現行の据置年金に加入をしている人が仮に今度の即時年金に入りたい、このように考えた場合に、残余の掛金をまとめて払い込みをしたりあるいは据置年金を即時年金に変更したりということができるのかどうか、お答え願いたいと思います。
  201. 相良兼助

    ○相良政府委員 今回の法律改正によりまして掛金の一時払いが可能となるということになりますと、現在の据置年金に御加入の方につきましてもできるだけ今回の新しい年金に加入をしたいという御意向の方も当然おられるというふうに考えられるわけであります。したがいまして、約款を改正いたしまして、一時払いに合わせまして、現在は年払いしかございませんけれども、これを二年、三年、四年、五年と一定の割引で前納をする前納割引制度をつくりたいというふうに考えております。これによりまして、現在御加入の方があと残りの部分を一括して支払いたいという御希望のときには、残余の期間すべて前納割引ということでニーズにこたえることができるだろうというふうに思うわけであります。  また、直ちに残りの金を一時金で支払って即時年金に切りかえたい、そういう御要望もあろうかと思うのでありますが、この場合につきましてもお受けしたい。ただし一定の条件、これは制度の仕組みからくる当然の条件でありますが、一定の条件と申しますのは、一つは、途中まで掛けておられましてそこであと、とおっしゃっても、十二万という最低の額がございますので、受け取りが十二万を割るようなことではちょっとぐあいが悪いということと、それから即時年金については先ほど申しましたように五十五歳以上の加入年齢になっておりますので、それを下回るような年齢で即時扱いを希望されましてもそれにはちょっと応じかねる。この二点の条件を付しまして、先生がおっしゃいましたような二つの需要にこたえたい、このように思っております。
  202. 田並胤明

    ○田並委員 ぜひそういうことでお願いをしたいと思います。  そこで、現行の掛金分割払いの郵便年金では加入年齢範囲というのはどういうふうになっておりましたか、今の五十五歳ということ。
  203. 相良兼助

    ○相良政府委員 現在の年金、つまり終身年金と定期年金につきまして、これはいずれも分割据置型になるわけでございますけれども、これについての仕組みをまず御説明させていただきますと、支給開始年齢は、終身年金につきましては五十五歳から七十歳まで五歳刻みの四段階ということになっております。つまり、五十五歳、六十歳、六十五歳、七十歳が支給開始年齢。それにそれぞれ加入されますのには最短三年、最長二十年の払込期間が必要ということになっておりまして、したがいまして、三十五歳から五十二歳までの方が五十五歳支払いには御加入いただけるということに相なるわけであります。七十歳を例にとりますと、五十歳から六十七歳までの方が御加入いただける。これが加入年齢でございます。  それから、定期年金につきましては五十五歳と六十歳の支払い開始年齢二本立てでございまして、これについては掛金の払込期間が三年から十年ということです。つまり、五十五歳の方については四十五歳から五十二歳の方が加入年齢であり、六十歳につきましては五十歳から五十七歳、こういうふうにいたしております。  今回、この現行のものについては下限の方を五歳ぐらい限度を引き下げまして、もう少し、それぞれ五歳早く加入ができるようにいたしたい、このように考えておるわけであります。  それから、定期年金につきましては五十五歳、六十歳のほかに六十五歳を支払い開始年齢とする新しいものをつくりまして、この定期年金の方は終身年金と違いまして掛金の額も比較的少のうございますので、加入年齢についてはそのニーズ等から勘案して現行のままといたしたいと思っております。ただ六十五歳支払い型を追加するということであります。それが現在の加入年齢でございます。
  204. 田並胤明

    ○田並委員 そうすると、終身の方は五歳程度加入年齢を引き下げたいということで三十歳くらいから加入できるようにする。定期の方は六十五歳の支払いというものを設ける。これは、年齢の引き下げというのは将来的には特段考えてないわけですか。
  205. 相良兼助

    ○相良政府委員 終身年金と比べまして定期年金の場合は比較的掛金が安うございまして、同じような状況でスタートいたしますと掛金が大体三分の一から二分の一というようなことになりますので、長い間加入期間を設けて、その間にそれだけの掛金をお支払いいただくというニーズは乏しいわけでございますので、あえてこの点については引き下げる必要がないと判断をいたしたわけであります。
  206. 田並胤明

    ○田並委員 わかりました。もちろん、年齢が若くなれば若くなるほどちょうど子供たちを養育する期間にも入りますし、果たして年金を掛けるだけの余裕があるかどうかという問題もありますから、これは終身の方で三十歳から掛けられるようにするというのが適切だろうと思うのです。将来的には、それぞれ所得の上がった段階で、あるいは個人年金の需要の拡大等を見越して年齢制限を引き下げて、なるべく長い期間で安い掛金で年金が受けられるようにするということも一つの方法として将来的に検討していただきたい、このように思います。  次に、今度の改正で、郵便年金で契約の復活ができるようにしたようであります。復活できるようにしたその理由と、年金契約の失効状況は今どういうふうになっているのか、また復活の申し込みをどのくらいに見込んでおられるのか、これらについて御回答願いたいと思います。
  207. 相良兼助

    ○相良政府委員 年金につきまして今度復活の制度を設けることにした理由でございますけれども、一つは、これは保険ほど復活というインパクトは大きくないわけでありますけれども、一たん失効した契約でしばらくたちましてまた加入されようという御希望の方もおありになるだろう。その際復活という制度を設けておきませんと、先ほど御説明いたしました加入年齢の上限をオーバーするような方にとりましてはもはやチャンスがないわけであります。これが失効後一年の間に復活を希望されますれば当初にさかのぼってその効力を発生させることになるわけでありますから、その加入年齢オーバーの問題が生じない、そういうメリットが一つあるということ。それから、年金の契約件数が毎年どんどんふえてまいりまして、それにつれまして失効する契約も絶対値がふえてまいっております。六十一年度の年金の失効件数は約七千二百件ございまして、これは保有契約件数に占める割合としては一・三八%、ということになるわけでございますけれども、このように絶対値もふえてくる、将来的にもふえてまいるということでございますので、より一層きめの細かいサービスをするという観点から復活に踏み切ろうということでございます。  なお、見込みにつきましては、現在の簡易保険での失効後の復活の状況を見ますとおよそ一八%程度、つまり全体の五分の一ぐらい失効の契約の中で再度復活されるという数字が出ておりますので、失効件数の七千二百件に一八%を掛けました約一千三百件程度が復活という形でこの対象になると見込んでおるわけでございます。
  208. 田並胤明

    ○田並委員 せっかく掛けたのがいろいろな事情で契約が失効になる、こういうものに対して一年以内に契約の復活をする意思がある場合には復活ができるように今度措置をするわけでありますが、かなりの方々がこれは望んでいたと思うのです。今までは一回失効になるとだめになってしまったわけですから、障害があってそういうことになるのでしょうが、それを乗り越えて何とかしようという国民のニーズにこたえるということで、これらについても新制度ができたら周知をぜひ十分に行ってもらって、復活ができるような窓口を相当開いていただくように努力をお願いしたいと思うのです。  そこで、最後になりますが、ここのところの経済事情の変化等によって簡保・年金の資金の運用というのが非常に厳しい状態にあるのではないかと思うのですが、最近の簡保・年金の資金の運用状況等々についてどのように運用されているのか、またどのような状況になっているのか、これらを聞かせていただきたいと思うのです。
  209. 相良兼助

    ○相良政府委員 簡保・年金資金は現在約三十七兆円に達しようとしておるところでございまして、この資金の運用は確実、有利かつまた公共的に役に立つようにということで運用いたしておるわけでございます。全体の資金のおおむね三分の一につきましては道路公団でありますとか中小企業金融公庫という財投機関に貸し付けもしくは債券の購入ということで運用いたしておるわけでございます。また、三分の一につきましては地方公共団体に資金を回しておりまして、学校でありますとか公民館、道路、公園等の建設にこの資金が充てられておるわけであります。そこで、残り三分の一の資金をもちまして契約者貸し付けのほか、一般市場のできるだけ有利な運用ということで現在やっておるわけでございます。  この資金の運用につきましては、概略申し上げますと、三十年代がおおむね六%台で推移してまいりまして、次第にその運用利回りは向上いたしておりまして、史上最高値に達しましたのは五十八、五十九、六十年の三年度ぐらい、およそ七・六%台ということで、これが一番運用利回りが高かったということでございます。ところが、昨今の低金利という金融の需給が緩んでおる、緩和基調だということもありまして、六十一年度の利回りが七・〇三という形で前年度からダウンをいたしたわけでございます。ただし、この七・〇三というのは今までの七・六台のカウントの仕方をハーディ法から日々平残方式により実態を正確にあらわすということで改めましたので、従来のハーディ法の算出によりますとこの七・〇三というのは七・二に該当するということに相なりますが、いずれにしても運用利回りは低下の兆しを見せてきたということでございます。今後もなお国際的に見ましても金融市場の状況は楽観を許さないものがございますので、私どもといたしましても十分慎重に、各般をにらみながらできるだけ有利で、しかし確実な運用ということに心がけてまいりたい、このように思っているわけであります。
  210. 田並胤明

    ○田並委員 いずれにしても加入者の大切な資金を運用しているわけでありますから、万が一にもそういう掛金を納めている人たちに対して不測の事態が起きないような、今後ともひとつしっかりした運用を強く要望して私の質問を終わります。  以上です。
  211. 相良兼助

    ○相良政府委員 大変申しわけありませんが、先ほど計算が、にわかに暗算ができませんで大変申しわけございませんでした。  先ほどのお答えを補足をさしていただきますが、月掛けおよそ大体一万七、八千円でございますが、それと年額二十五万というこれでどの程度の年金額に入れるかという点、四十歳の男子、六十歳支払い開始ということでごく一番ポピュラーな形で申しますと、月掛け一万七千二十八円の場合は年金額は三十六万円でございます。年掛け二十五万二千二百八十八円の場合で年金額四十八万、こういうことになりますので、どうも先ほどは失礼いたしました。
  212. 田並胤明

    ○田並委員 そういう例えば三十六万とか四十万の年金額が市場調査でこのくらいならば払いますよと言う人たちの要望にこたえられる個人年金なんですね。ですから、ぜひそういうのもひとつ商品を宣伝するときに、皆さん可能な年金の掛金でこういうのがありますよということについても十分にPRをするように要望して終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。
  213. 塚原俊平

    ○塚原委員長 上田利正君。
  214. 上田利正

    ○上田(利)委員 先ほどから質問いたしまして、それぞれ局長からも御答弁いただいておりますけれども、今度の郵便年金法改正に当たりまして、郵政省、昨年の九月に市場調査を実施をされました。それなりのポイントにつきましても先ほど田並先生初めそれぞれの先生方の質問の中で答えられておりますから、概要についてはわかりました。しかし、この市場調査は非常に重要でございまして、それだけに何か六千世帯ぐらい対象世帯としてお調べになったようでございまして、これはどのように活用されたのか、それぞれ郵政当局として企画などを中心にしてやられたんだと思うのでございますけれども、どんなふうに資料が利用されたのか、ポイントだけで結構でございますからちょっとお聞きをしたいと思います。     〔委員長退席、小澤(潔)委員長代理着席〕
  215. 相良兼助

    ○相良政府委員 この市場調査は大体三年置きに時系列の流れを見るためにも実施をいたしておるものでございまして、その中身につきましては、年金への関心の度合いといいますか、それから条件がどの程度に相なるのかといったような観点からいろいろ調査をいたしておるものでございますけれども、その結果として五割以上の方が年金に対していろいろ、経済的余裕ができればというようなこともありますけれども、加入の意向を示しておられるといったようなことがわかるとかがあるわけでございます。  今回どのような点を取り入れたり、生かしておるのかという御質問につきましては、今回年代別の調査をいたしましたところ、三十代で既に老後に関心をお持ちの方が思いのほか多い。それで、年金加入意向も、三十代ではありますけれどもその意向を持っておられる方が相当数あるということから、今回終身年金等の加入年齢を五歳程度引き下げるといったことに反映をさせておる、一例でございますけれどもそういったようなことでございます。
  216. 上田利正

    ○上田(利)委員 ぜひ要望しておきますけれども、できるだけこういう調査、重要でございまして、私ども国会で審議する場合でも貴重な資料になると思うのでございますから、今後三年ごとということでございましたら、できるだけ出た時点で、私どもにもダイジェスト版でなくて実際にやったものをすぐお届けいただけるような、そういう配慮をぜひお願いしたいと思います。  次の問題でございますけれども、郵便年金、民間保険あるいは農協、これらの個人年金はそれぞれございますけれども、現在時点における保有契約状況、これがどんなふうになっているか、明らかにしていただきたいと思います。
  217. 相良兼助

    ○相良政府委員 最新の資料が六十二年の十二月末現在ということでお許しいただきたいのでございますけれども、私ども簡易保険の数字で保有しております年金契約、七十九万件でございます。民間生命保険が三百一万件、農協共済が三十三万件でありまして、これを現在の全国の世帯数で割りますと、普及状況といたしまして一千世帯当たり百四件、このような数字になっておるわけでございます。
  218. 上田利正

    ○上田(利)委員 民間保険が三百一万件、我が郵政の郵便年金が約七十九万件、農協が三十三万件ですから、第二位にランクをしておるわけでございますけれども、実態はわかりました。  それで、簡保・年金資金の運用利回りの問題、先ほど田並先生からも質問がございまして若干の御答弁をいただいておりますけれども、昭和五十五年から六十二年度まで、六十二年度はまだまだ七月、八月でなければ最終の状況がわからないと思うのでございますけれども、五十五年以降六十一年度あるいは昨年の十月現在でも結構でございます。この七年なり八年間についての年度別の推移についてちょっと、先ほども部分的には田並先生に御答弁いただいておりますが、全体的に、年度別に明確にしていただきたいと思います。
  219. 相良兼助

    ○相良政府委員 それではまず全体の流れと五十五年以降の逐年の数字についてお答えさせていただきます。  簡保・年金資金の運用利回りでございますけれども、大まかに申し上げますと、昭和三十年代はおおむね六%台で推移をいたしまして、昭和四十年代になりましてこれが六・五%台、それから五十年の声を聞きましてから七%の大台に乗っておりますけれども、御質問昭和五十五年度は七・三五%でございます。五十六年度が七・四四%、五十七年度が七・四九、五十八年度に至りまして七・六一、五十九年度が七・六三、六十年度が七・六一、六十一年度が七・〇三ということになっております。この七・〇三は、できるだけ運用の実態を正確に反映するように、算出の仕方を、従来はハーディ法という方式でやっておりましたけれども、これを新しく日々平残方式に切りかえまして計算をいたしたわけでございます。この日々平残方式の方が低目に出るわけでございますが、これをもし従来同様、六十年以前と同じようにハーディ方式でやっておれば七・二二%という数値に当たるわけでございます。六十二年度につきましては、先生最初におっしゃいましたように、およそ七月に決算という中で総体が明らかになるというふうに相なっております。  以上が逐年の運用利回り状況でございます。
  220. 上田利正

    ○上田(利)委員 わかりました。  それで、年度別に運用利回りを見ますると、先ほどからもいろいろと質問の中で、低金利時代の中で非常に厳しい状況下にある。今の御答弁によりますと、五十八年、五十九年、六十年は七%の後半を走っておりましたけれども、ハーディ法から日々平残方式に変えましたから六十一年度は七%そこそこということで、それでもハーディ法で換算をしますると七・二二ということですね。しかし、非常にこの辺、ちょうど六十年度から六十一年にかけて低金利政策がずっときております。また、六十二年はさらに厳しい、本年度はさらにまた厳しい、そういう状況の中ですから、運用する場合に非常に難しさがあります。  昨日の新聞を見ましても、資金運用部への預託金利、現行の五%、これも二月に引き下げて五・二%から五%になったわけでございますが、今度、三十日からというようなことのようでございますけれども、何かきのうの閣議で決められたかどうかでございますけれども、さらにこの預託金利を五%から四・八%に切り下げていくということになってきておりますから、非常にこれはまた厳しいと思うのでございます。  そういう現状にあるわけですけれども、こういう低金利政策と申しますか低金利時代の中で、利回り向上に向けてどういうふうに郵政省としては対処していくのか、この辺の考え方をちょっと明らかにしてもらいたいと思うのです。
  221. 相良兼助

    ○相良政府委員 大変この両一年、世界的に低金利ということがございまして、例えば日本の長期国債、十年物でございますが、五十五年当時は大体八%の利子がついていたものが、現在ではせいぜい五%、四%台というふうになっておるという、一例でございますけれども、このような形で非常に低金利ということが進行しつつあるわけでございます。今先生御指摘のように、今回また預託金利につきまして〇・二ポイント切り下げられるということに相なるわけでございますけれども、そういう中で、従来と同様のかなりの高利回りというものを維持してまいるということは、率直に申し上げて非常に難しいということを思わざるを得ません。  昨年の国会におきまして、私どもの簡易保険、郵便年金の資金運用法につきまして、運用範囲の多様化等につき改正をお認めいただいたわけでございますけれども、こういう運用範囲の多様化というものにつきまして、さらにまた有効なものについては努力をしてまいるし、それから、例えば私どもの財団とか地方公共団体に貸し付けをしておりますそういう資金が、三月でありますとか五月でありますとか大変集中的に、ピークが山が高過ぎるわけでありまして、これらに対応するために資金を寝かしておかざるを得ないといったようなアンバランスがございます。これらがなだらかな貸し付けといったようなことができますれば、随分また利回りの向上にも役に立つものというふうに考えておるわけでありまして、関係方面に対してこれらの平準化についてもさらに理解を求めたいというようなことも考えております。  また、私どもの運用に携わります関係者の研究会、勉強会等も連日実施をしながら、その腕を磨くように努力をいたしておるわけでありますが、こういう面、それから、組織の整備といったようなこともあわせまして対処をしてまいりたいと思っておるところでございます。
  222. 上田利正

    ○上田(利)委員 簡保・年金資金の運用は、先ほどからもお話が出ておりますように、財投資金に三分の一、それから、いわゆる地方自治体に三分の一、その他三分の一ということでございますから、この低金利時代を迎えまして、非常に今後の運営というものは重要になってまいります。一歩間違うと大変な状況になるわけでございますから、ぜひ利回り向上については、郵政省としてすべてのノーハウを投入して対応していかなければならぬと思いますけれども、いま一層の努力を要請しておきたいと思います。  そこで、外国債の運用の状況でございますけれども、これにつきまして、まず一つといたしまして、五十六年度以降の年度別の残高を、推移を含めて明らかにしてもらいたい。  それから二つ目は、先ほどから言っておりますけれども、低金利時代の中で、特に、限りなく続いてまいっておりまする円高、逆に言いますとドル安ということになるわけでございますけれども、この円高状況下における外国債、特に外国債のうちの米ドルの運用について問題はないのかどうなのか。外国債の残高の推移の中でわかってまいりますけれども、このドルが下落している、ドル安の中で、外国債、特に米ドルの外国債を運用していく上については非常に問題があると思うのです。今、円レート、為替レートは百二十四円前後と言われておりますけれども、百二十円台へ入るか、百十円台へも突入するんじゃないか、こういうことになりますと大変な結果になるわけでございまして、この二点についてお答えをいただきたいと思うのです。
  223. 相良兼助

    ○相良政府委員 五十六年に外国債を運用いたしましてからの、年度別に残高がどのようになったかということをまずお答えをさせていただきますけれども、五十六年が十四億でございます。五十七年が三十九億、五十八年が二千六百八億、五十九年が六千三百四十八億、六十年が九千八百九十六億、六十一年が一兆六千百八十六億、六十二年、年度末はまだ未確定でございますが、概算の数字で約二兆円というふうに計算をいたしております。このように年を追いまして外債への投資がふえてまいっております。現在のところ、全体の三十七兆の資金の五・五%程度が外債に投資をされておるという状況になっておるわけであります。  それで、御指摘の、特にUSドル債についてのお話でございますけれども、簡保の投資といたしましては、五十八年、五十九年当時は米国金利が一二%から一三%という大変な高金利を呈しておりましたので、この時代には米ドルを主体に買っておりまして、その年々の新規投資額の約半分程度は米ドルを購入したという状況に相なっております。しかし、昭和六十年九月のG5以降は、米ドルへの投資をやめまして、これよりも一・五%ほど多いカナダドル、CANドルの方にウエートを置きまして、四三%程度はカナダドルに投資をしたという状況が一時期ございました。  しかしながら、ドル安がまた急速に進んでまいりましたこの一両年、米ドルさらにカナダドルへの投資も抑えまして、比較的為替の影響が少ないマルク債であるとかそれから複合通貨でありますところのECU債、これらへの投資ということで、そちらの方に重点を置いてまいっておりまして、ECU債については六十一、六十二両年度で全体の大体二二、三%、マルク債につきましても一七%程度を投じておる。さらに、円建て債、外国債ではありますが円建てで発行されたものを極力購入するようにいたしまして、これらの円建て債の購入が三〇%に近いという状況で、投資のスタンスを、極力為替変動の影響を受けないような形でこの一両年投資をしてまいっておるということでございます。
  224. 上田利正

    ○上田(利)委員 努力の状況はわかりました。  そこで、先ほどからお話が出ておりますように、通貨別の運用状況の中で、米ドル債、これは現在どのくらいの運用額になっていますか。
  225. 相良兼助

    ○相良政府委員 二、三年前までは米ドル債が全体の過半を占めておりましたけれども、現在の数字、これは六十一年度末の数字に相なりますが、米ドル債は四千三百三十億で、全体の二六・八%ということになっております。
  226. 上田利正

    ○上田(利)委員 今局長は二六・八とおっしゃいましたけれども、先ほどの話から、六十二年はこれよりもまた下がると思うのでございますけれども、そういうことでよろしゅうございますね。
  227. 相良兼助

    ○相良政府委員 割合は明らかに低下をするというふうに思っております。この一両年度で米ドルに投資をいたしましたのは五%に満たないという状況になっておりますので。
  228. 上田利正

    ○上田(利)委員 次に、法改正の関係で一、二御質問したいと思います。  まず、この法案の五条、六条関係でございますが、附則の項に「この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日」、こういうふうになっております。御案内のように、営業年度が九月一日からということになっておりますから、今度の即時年金の販売時期につきましては本年の九月一日と見たいのでございますけれども、そういう考え方でよろしゅうございますか。
  229. 相良兼助

    ○相良政府委員 施行期日につきましては「公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日」ということでお願いをいたしております。これは、実際の実施までには約款等の改正もございますし、郵政審議会の議を経るということも条件でございますし、さらには郵便局の指導等、多くの準備作業が必要であるということでお願いをいたしておるわけでございますけれども、この改正法律案が御可決をいただきましたならば速やかに発売できるように準備を進めてまいりたい。今おっしゃいました新しい営業年度の九月一日にできるだけ間に合わせるべく全力を挙げて努力いたしたい、このように思っております。
  230. 上田利正

    ○上田(利)委員 先ほど田並先生からも質問がございましたけれども、民間生保あるいは農協等につきましても掛金の一時払い制度というのがある。民間の生保の場合は一・四%、農協の場合は一・五%ぐらいで、おおむね二%ぐらいになっておるのじゃないか、こういう相良局長の御答弁でございました。この制度そのものは民間にもあるいは農協にもある、我が郵政もこれから法改正でこの戦列に加わっていくということになるわけでございますけれども、今度の郵便年金の一時払い制度の中で、我が郵政の制度として、どんな点が民間あるいは農協と違うのか。  きょうの各先生方の御質問に相良局長がお答えになっておるのを聞いておりましたら、逓増率につきましては郵政としては三%、しかしこれは複利計算でやりますよ、こういうことなんですね。民間や農協の場合につきましては、各社まちまちだけれども五%程度ではないか、しかしこれは単利計算で実施している、こういうふうに言われました。ですから、その辺が違う点だろうと思うのでございます。  もう一つの点は保証期間です。郵便年金の終身年金の場合は十五年間という形で、七十歳を七十五歳にするかどうかというお話もございますけれども、七十歳支払い開始の場合は十年で、七十五歳以上になったら十年にするかどうかということは、ここは制約があると思いますが、いずれにしても十五年間。民間生保の場合は、調べてみますと大体十年。こんな点が特徴的な違いだろうと思うのでございます。  特に複利で逓増率をもってやっていこうという我が郵便年金につきましては、単利計算で五%程度というのとどちらが得なんでございましょうか。この辺をちょっとお答え願いたいと思います。
  231. 相良兼助

    ○相良政府委員 先生の方が今むしろ詳しくお述べになりましたけれども、民間において提供されております個人年金と私どもの郵便年金の仕組みの中で、特徴点と申しますと、一つは、民間の場合は定額制であるかあるいは五%の単利型である、それに対して郵便年金の終身年金につきましては、三%複利の逓増制をとっておるということだろうと思います。それから保証期間につきましては、私どもの方が一般的に十五年間の保証期間で、七十歳支払い開始のものについては十年にいたしておりますけれども、民間においては保証期間はおおむね十年である、こういった点が差異と申せば差異でございます。  どちらが得かという大変端的な御質問に端的にお答えすることが非常に難しいわけでございますけれども、これらは、特徴点から申しますと、私どもの三%逓増型というのはだんだん後半に有利になってくる、後になって効いてくるというものでございまして、最初の間はどちらかと申しますと五%単利の方が有利な形で、受取額が多いという状況に相なります。しかし、ある程度の年限を過ぎますと加速度的に三%逓増型の方が有利。したがって、非常に長生きをされる自信のある方は、どちらかといえば三%逓増の方にお入りになる方がよろしかろうというふうに思うわけであります。  いずれの仕組みにいたしましても、同一の生命表を使いまして計算をいたしますと実際の掛金等はほとんど大差がなくなるということになりますので、年金の仕組みを見て、自分の将来設計のニーズとの兼ね合いで御加入をいただくということになるのではなかろうか、このように思うわけであります。
  232. 上田利正

    ○上田(利)委員 わかりました。郵政の年金制度は我が国長寿社会に対応できる、長寿者向けの年金制度だ、非常に時代にマッチしている、こういうことだろう、こう思いますから、その点わかりました。  次に、郵便年金の失効関連について御質問したいと思います。  これは法改正の二十九条の二に該当するわけでございますけれども、復活期間は、「失効後一年を経過する前に」云々ということで、二十九条の二、「復活の申込み」のここにございます。それでお尋ねをするのでございますが、例えば、現在月掛けで郵便年金に加入している者で、掛金を滞納して、あるいは年払いでもいいのでございますが、既に三カ月の猶予期間を過ぎまして、そして失効となってしまった契約者、こういう人もたくさんおります。先ほども御答弁の中でございました。この失効してしまった契約者が、この法改正、例えば新しい六十三営業年度の九月一日からこの法案が実施されるということになりますと、この九月一日以降現在において復活請求できる条件としては、九月一日にこの法律が出た場合に、三カ月猶予が一年になるわけでございますから、その者が復活できる最大公約数といいますか、遡及できる最大の限度日は幾日になりますか。これをちょっと明らかにしてもらいたいと思います。
  233. 相良兼助

    ○相良政府委員 今度復活の制度につきまして御提案申し上げておるわけでございますが、仮にこの法律の施行日が六十三年九月一日、先生がおっしゃいましたように九月一日ということでスタートをいたすということになりますと、この復活ができる、さかのぼって一番長い期間の契約というのはどれか、こういうお尋ねだと思いますけれども、当然のことながら、一年以内に復活をするわけでございますから、九月一日からさかのぼりまして前年度の、つまり六十二年の九月二日までは権利があるわけであります。さらに、その前に三カ月問の駆け込み払い込みの猶予期間というのがございますので、そこからさらに三カ月さかのぼりまして、そうしますと、六十二年六月中の契約が一番長い期間で復活が望まれる、そういう契約になろうかと思います。この六月中の契約で、六月二日というものが九月一日に対応する一番最長の契約ということになるわけであります。ただし、これは九月一日を過ぎまして九月二日になりますと、この六月二日はもう失効ということになるわけでありますので、お尋ねでありますと、六十二年六月二日の契約、こういうことに相なります。     〔小澤(潔)委員長代理退席、委員長着席〕
  234. 上田利正

    ○上田(利)委員 そうしますと、仮にこの法案が通りまして九月一日から新制度が発足する。今までは猶予期間三カ月で失効しておったものが今度は一年になる。一年経過と二十九条の二にありますけれども、実際にはそれから三カ月の猶予期間を含めて、さらに一年という、十二カ月ということになれば十五カ月ということになるわけですね。そうすると、新制度ができて今失効している人で復活できる、最大遡及、さかのぼることができるものは昨年の六月二日以降失効したもの、滞納やなんかして失効したものが全部救済できる、復活権がある、こういう御答弁だ、こう理解をいたしますけれども、それでよろしゅうございますか。
  235. 相良兼助

    ○相良政府委員 失効ということで申し上げますならば、これはやはり一年以内でございますので、九月二日失効以降の契約ということになるわけでございますが、その前に三カ月間の猶予期間が、契約については経過期間というのがあるわけでございますから、それをさらに三カ月上るところの遡及をした契約までは手を挙げて復活を求めることができる、こういうことでございます。  それからなお、この期間中に既に返還金を請求されました場合は、もうその余につきましては復活ということは権利を放棄したということになるということをあわせてお答え申し上げておきます。
  236. 上田利正

    ○上田(利)委員 わかりました。その二十九条の二だと、一応「一年を経過する前に限り、」こうありますから、ぜひ郵便局の窓口で指導する場合は――とりわけ、先ほどからお話が出ておりますが、失効者を今度の法改正でどれだけいわゆる救済していくか。簡保でいきますと一八%で、七千人くらい、それから見ますと千三百人くらいというようなこと、先ほどから答弁でありますけれども、できるならばその七千人のうちの半分くらいはこれで救済できるような、そういう取り組みを法改正ができたらひとつやっていただいて、そして、知らなくて結局だめになってしまったということではいけませんから、一年と言ったからもう復活はできないと思っておった、おれは八月で失効しておったからもうだめだと思っておった。ところが、六月二日までいいということになるわけでございますから、その辺を十分行政指導をやって、それでできるだけ復活をさしてやる、意思のある者は復活させる、こういうふうに取り組んでいただきたいと思うのです。  そして、聞こうとしました問題、次に関連でお尋ねしようと思いました問題で、局長から答弁がございました。一応今の現行法によりまして三カ月の猶予期間を経過をして失効した者で還付金をいただいたものは、これを還付金をお戻しになって、もう金をもらったんだけれども戻して再復活したいという、もちろん昨年の六月二日以前のものはだめなんでございますけれども、昨年の六月二日以降失効した者で返還金といいますか、還付金を請求してもらってしまったものについては、それをもう一度納めれば、今度はこんなに有利な形で一年以上ということになったのだから、一度三カ月でもうだめになったから、救済措置がなかったから泣く泣く返還金を請求してもらいました、その者が復活ができないという今の相良局長のついでの御答弁でございますけれども、ここのところは何とかならないものでございましょうか。
  237. 相良兼助

    ○相良政府委員 失効いたしまして、その後返還金の御請求がありまして返還金の支払いをいたしました場合は、それにおきまして契約が完全に消滅をする。金の切れ目が縁の切れ目というわけでもございませんけれども、そういうことに相なるわけでございまして、これについてはいかんともいたしがたい、改めて新しい契約に御加入をいただくということにならざるを得ないということでございます。
  238. 上田利正

    ○上田(利)委員 わかりました。それは今の法体系の中ではどうにもならない。  それでは、今失効しておりますけれども返還金の請求のないものは、さっき言ったように本人の復活の意思のあるものについては全部救済ができる、こういう一本にしか絞れないわけですから、ぜひ今失効している人たちの市場調査、これはコンピューターでやれば局別に全部わかりますか。これはどうでしょうか。
  239. 相良兼助

    ○相良政府委員 つい最近、急速に調査をやってみたわけでございますけれども、一つのパターンとしまして六十二年四月以降に失効しました契約で六十三年三月末にまだ返還金を受け取っておられない、失効はしたけれども返還金は受け取っておられない契約がどの程度あるかという調査をいたしてみました。その結果、六十二年度失効した契約は全体で約七千八百件ということが数字として別にありますけれども、そのうち返還金はまだ請求しておられない、受け取っておられないのは約一千件でございました。ですから、この状況から見ますと、失効後一年以内に返還金を受け取っておられないというのは大体一千件程度が、横ばいで、微増でしょうけれどもいくのではないかというふうに推測いたします。
  240. 上田利正

    ○上田(利)委員 それでは、そういう調査の中でも一千件返還金をまだということで、裏を返せば、あなたはこのまま継続できますよ、しかもこの内容も変わりました、新制度になりました、こういうことを話をしていくことによってこの一千件が復活をしていく、こういうことになると思いますから、これに全力を当てていただくように最後に要望して終わります。
  241. 塚原俊平

    ○塚原委員長 阿部昭吾君。
  242. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 今度の郵便年金法の改正で、今の御質問の中でも九月をめどとして販売を開始する、こういうお話でございますが、現場第一線は私どもが感ずるのに非常に、実は先般も私の家内のところに郵便局の人がやってまいりまして契約を勧誘されたようでありますが、生命保険会社よりもセールス能力は抜群だというのが私の感じであります。今まで郵便局というのはお上という印象が非常に深かったわけでありますが、最近現場第一線は対応能力が非常に培われておる、こういう感じを持っているのであります。  そこで、御案内のように今、我が国の公的年金全般の根本的な検討が始まっておるわけであります。その中で第一号被保険者と呼ばれる人たちが一千九百万人ほどいるのであります。公的年金制度の改正作業がどんどん進んでおりますけれども、厚生年金やあるいはそれぞれの共済年金関係者と違って、現状段階では公的年金が予定しておるのは基礎年金だけという人たちが一千九百万人くらいいるのであります。  それから第三号被保険者と呼ばれる、つまり厚生年金や共済年金に加入しておる人たちの無業の妻と言われておる人たち、これが一千百万人近くいる。第三号の被保険者と呼ばれる皆さんは、そうは言っても第二号と言われる厚生年金あるいは共済年金加入者の配偶者である人たちが非常に多いわけでありますから、したがって、厚年及び共済年金に加盟しておる夫が死んだ場合にはその遺族年金等々あるではないかということがあるのでありますけれども、仮に、そんなことが余りあってはいけないのでありますが、いい年をして離婚したということになると、やはり第一号の国民年金の皆さんと同じように上乗せをするものがない、こういう格好になっていくのであります。  したがって、郵便年金というのは個人年金、任意の年金でありますけれども、年金法で明らかにしておりますように国がつかさどる年金でありまして、営利を追わない仕事なんであります。そういう意味でいうと、私は今度の郵便年金の改正も大変前向きなもの、こういう認識をしておるのでありますけれども、将来はこういう第一号被保険者あるいは第三号被保険者のような人たち、つまり将来の基礎年金の上に乗っていくものを持っておらない人々のために特別なる商品を郵便年金という中で考えてみてはいかがか、こういう思想というか考え方を時々しておるのであります。郵政の中でこれから郵便年金などは非常に重要なお仕事というふうになるのだと私は思いますけれども、私などは素人でありますが、やはり公的年金を補完するという中でも、特に国がつかさどる、郵政省がつかさどる個人年金という意味で、郵便年金などはそういう分野を将来目指していくべき、そういう分野にもシフトしていく思想があっていいんじゃないかという考え方を持っておるのです。いかがでしょうか。
  243. 相良兼助

    ○相良政府委員 大変御高邁な、心情的に心打たれるようなお話でございますけれども、何せまだ私どもの郵便年金というのは加入者も少のうございますし、財政的基盤もまだ確立されたとは言いがたいわけでございます。それからあまねく公平に全国民を対象としてやってまいるという基本的なスタンスもございまして、特定の一部の立場にある方についての特別に有利な年金あるいは保険、そういうものを発売するということについてはクリアしなければならぬ大きな問題も、法律的な面からもあるいはまた財政的な面からもかなりあろうかというふうに考える次第でございますが、貴重な御意見として承らせていただきたいと思っております。
  244. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 もちろん解決しなければならない幾つかの問題を持っておることは私もそのとおりだと思うのであります。しかし、郵便年金、郵政省のやる仕事、そうするとどういう隘路があって、財政の問題をどうするのかということは、郵政大臣、これは大蔵省の方とも厚生省の方とも大いにやる必要もあろう。  将来高齢化社会にどんどん入っていく、そうすると民業と郵政省のやる事業、私は郵政省のやる事業だからいろいろな手足を縛られなければならぬという思想は必ずしも持っておりません。しかし、国の公的年金全般の組み立てをどうやっていくのかというときには、また民業と異なる立場で、大蔵省と渡り合おうと厚生省と渡り合おうと、郵政省のやる郵便年金というのはそれ独自の一つの思想を持った、公的年金のいろいろなばらつきの問題などをどういうふうに切り込んでいくかという角度を持ってもいいのではないかという意味で申し上げておるわけで、難しいことがたくさんあることは素人ながら私もわかるのであります。しかし、それなりにほかの民業と異なる、いわば営利を追わざる郵便年金という角度からいうと、公的年金を補完する、ほかの民業のものだって公的年金を補完する性格を持つことは間違いないのですけれども、郵便年金というのは特に格別なる何かの切り込む角度があっていいのではないか、こういうことなのであります。  私はそういう意味のことをぜひ大臣に一遍検討してもらいたい。大臣のような活力のある指導者の時代に、ぜひ大蔵省や厚生省あたりとも全般の枠組みをどうするのかという意味で切り込んでみてもらいたい一つの角度だな、こんな思いなのであります。
  245. 中山正暉

    ○中山国務大臣 公的年金のみで非常に心配な部分がある。特に日本は土地が大変高い、それから貯蓄率がアメリカに比べて大変高い。アメリカのように生産を上回る消費をしている国も問題がありますけれども、日本のように、土地とかそういう大型の資産を購入することがなかなかできないために貯蓄がどんどんふえていく。先生の御心配と同じように何かもやもやしたものを国家の将来に感ずる部分も確かにあります。  そういう面は、親方〒マークといいますか、我々いつも何を会合するにも郵便局のマークを日の丸の横に掲げるわけでございますので、先生の御指摘のようにそういうところに対する民間とは一味違った切り込みをしていく必要が確かにあるのではないか。今後どんなふうにこの社会が変革していくかなかなか予測しがたいものがあると思いますので、御指摘がございましたように私どもの検討課題の一つとして考えさせていただきたいと思います。
  246. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 それから、この間私、新聞を見ておりましたら、公明党の大久保書記長さんが新聞の囲みの中に、高等学校時代の同期の仲間百人に参加を呼びかけて一人二百万ずつ金を出す。そうすると二億円になる。これを、年率八・五%というのは今の低金利時代にどういうものかと思いますけれども、複利計算で二十年間運用すると十二億円だ。これでもって互助年金。今のような時代の中に、世の中いろんなグループ社会でありますから、そういう中でこういう考え方というのがあるんだなというわけで私大変感銘をしたのであります。  恐らく今後世の中にはグループ社会というのはいろいろな面で広がっていく。したがって郵政省がこの種の事業をやる場合、例えば私の家内のところに三回ぐらい通ってきて陥落をさせる、これも生命保険会社よりもはるかに熱心だったわよということになるわけでありますけれども、同時に、グループ的なこういうものを郵政省のやる事業の中で生かすという方法がないのかというようなこと。この大久保書記長のあれを読んで、今度の郵便年金の改正の中を考えました場合に、将来の課題としては官業、民業の関係はありますけれども、大いに検討に値する問題ではないか。  これは郵政省の人に聞きましたら、長生きをした人は大変よろしい、早く死んだらどうも損をする、したがって今郵政省でやる仕事としては損をするということはないようなものでないとなかなかうまくいかぬということだという話です。損するか得するかのことは、どのあたりで線を引くか私はいろいろあっていいと思うのです。ただ、この大久保書記長の御提案のグループで事をやっていくという発想は、今後の高齢化社会の中では、四十代くらいのときに、あるいは三十代のぎりぎりあたりのときにいろいろな意味でグループ活動というのがある、そういう中でこのような考え方を郵政省のやるお仕事の中で一つのあり方として生かしていくという発想があっていいんじゃないか。長生きしたらこの制度の中で得するけれども早く死んだらしょうがないぞというのは、どこら辺かで調整の余地はまだまだ何ぼでもあるんではないかと私は思うのですけれども、いかがでしょう。
  247. 相良兼助

    ○相良政府委員 先生今お話しのありましたトンチン年金は、十六世紀にイタリアのミスター・トンチが国債のクーポンをできるだけはかそうということで、一定のグループの人たちが一定の金額を拠出いたしましてその利子をみんなで分け合う、一年後には何人か亡くなっておる、それを重ねていきますと最後に残った人のところにはかなり莫大な利子が手に入ってくる、そういう仕組みで、その原型をトンチン年金というふうに申し上げておるわけでありますけれども、この仕組みは、十六世紀の当時は数理計算というものがまだほとんどできておりませんでしたものですから、やがて崩壊をするということになっております。それからもう一つは、このためにだれかを抹殺すれば自分の取り分が多くなるというようなことがありまして、社会的なモラルの面でも衰退をいたしたという点がございます。  ただ、これは小人数でやりますとそういう弊害が起きるわけでありまして、何万あるいは何十万という多くの人たちが、同じ条件の人が加入をすれば、残る何十万を抹殺するわけにもまいりませんし、そういうようなこともございましてモラルの点は解消できるのではないかというふうに思われるわけでありますが、これは逆の観点から考えると一考の余地があるのではないかと私は個人的に実は思っております。  それは、長生きをすればするだけ余計金が入ってくるということになりますと、おじいさんやおばあさんの周りの親族が、できるだけおじいちゃん長生きしてねということで孝養を尽くす、別居などしておらずに同居して、少しでも健康状態を優良に保たせるといったような、これからの長寿社会にはインパクトの一つとしてなり得るのではないか、個人的にはそういうことを考えたこともございますが、これもまた一つ検討課題として受け取らせていただきたいと思います。
  248. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 最近税制改革の議論の中で生命保険の掛金を、従来わずかではあったが五万円控除を認めておったというのがございましたが、最近の税調論議の中ではこれを廃止しようということが伝わっております。私はやはりこれからは、もちろん公的年金の掛金は控除でありますけれども、今のような任意保険あるいは個人年金、こういったことはどんどん広がっていくだろうと思うのです。広がらなければまたいかない社会環境の中にあるのではないかと思うのです。したがって、これを今度は廃止していこうというのは、どうも時代の流れからいうと逆行なんじゃないかなという、もっとこの分野をどんどん、国民みんなの老後のために、そういう郵便年金にしてもいろいろな生保にしてももっと広がっていいのだと思うのです。という点から考えますと、今の税務上の控除を廃止するという考え方、どうも時代逆行ではないか。同時に、今後郵政においても大きく広げようとしておるこの点につきましても、決してプラスなものじゃないという認識を私は持っておるわけであります。  まだそれがどのように国会に出てくるかはこれからの問題でありますけれども、この点につきまして、ぜひ郵政大臣は、今後郵政省がこの分野で大きな広がりをつくりたいというお立場にあるんだと思いますけれども、今税調の中にある論議の中にも、せっかくこの分野を広げようとするお立場から積極的にいろいろな発言をして、ぜひひとつ廃止にならぬようにすべきじゃないか。  五万円の控除なんというものは随分、昭和四十年代のどのころからかずっとそのままなのであります。物価もその他も相当変わってきました。老後のためにそういうことをやろうというところには、むしろもうちょっといろいろな優遇措置があっていいんじゃないかと思うわけであります。特にその中でも、さっき申し上げました第一号被保険者のような立場の人々がやろうという場合とか、これなどは特に配慮があっていいんじゃないか、私はこういう考え方をしておるわけであります。その点につきまして中山大臣の御見解を承りたい。
  249. 相良兼助

    ○相良政府委員 生命保険料あるいは年金の掛金に対します所得控除につきましては、従来から郵政省としましても、今後の高齢化社会の進展ということを考え合わせましたときに、より手厚い優遇がなされるべきであるということで要求をしてまいったところでございます。特に今先生御指摘の生命保険の方は、四十九年の改正以来十三年間金額がそのままになっておりますし、私どもとしましてはこれを十万円に引き上げるということを要求していたわけでございます。  今後とも、新しい保険ニーズの発生という点も考えますと、私ども、昨年国会でお認めをいただきました保険法の改正に基づきまして現在介護保険の準備をいたしておりますけれども、こういう介護保険といったような新しい形の高齢化社会向けの商品も売り出すということになりますと、ますます緩和こそすれ、それを制限の方に向かうというのはいかがなものかということで、今後とも関係の向きには全力を挙げて要望してまいりたい、このように思っておるところでございます。
  250. 中山正暉

    ○中山国務大臣 今局長から御答弁申し上げましたように、あらゆる機会を通じてそういうことに注目をしてまいりたいと思っております。
  251. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 以上で終わります。
  252. 塚原俊平

    ○塚原委員長 佐藤祐弘君。
  253. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 今回のこの改正は、加入者の要望にこたえて新たに一時払い込みの年金制度をつくろうということでありまして、この改正には私も賛成であります。既に仕組みとか見通しあるいは復活の手続等々、いろいろ質疑がございました。それで、できるだけ重複は避けましてお尋ねしていきたいと思います。  一つは、最初にお聞きしたいのは、民間の生保でありますとか農協共済ですか、同様のものがあるということですが、今回改正の郵便年金の新しい制度、それとどう違うのか。払込金でありますとか支払いですね、標準的なケースでいいのですが説明していただきたい。
  254. 相良兼助

    ○相良政府委員 一時払いの制度につきまして民間との間の仕組みの違いと申しますのは、一つは即時払いをいたしますときの年金の支払い方が民間の場合と違っております。民間におきましては、一時払いで年金の掛金をお支払いいただきます。そうしますと、大体最短一年間据え置きをいたしまして、これは一年からあと二年、三年の据え置きのものがあるわけでありますが、少なくとも一年間は据え置きということでありまして、一年後に最初の一年分の年金が支払われる。私どもの今度の郵便年金は、効力が発生いたしました日から三カ月後に第一回の支払いを行うということでありまして、その後の三カ月ごとに年間四回支払いをいたすという、そういう点の年金の支払いの時期と、一年分とそれから年間の四分の一という、この違いが一つございます。  それから、もともと年金基本的な仕組みの中に、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、民間の方では定額制もしくは単利五%という形での年金の仕組みになっており、私どもの年金は終身年金については三%逓増という仕組みをとっておるという点が一つ違う。それから保証期間、終身年金にお入りになりまして早くお亡くなりになりました場合は、大変長い間かかって掛金をかけられたのに、楽しみにしておられた年金がそこで終わりということでは損失感が大きゅうございますから、それに対して保証をする、その保証期間を私ども十五年で民間は大体十年、ここら辺が大体の違いということで申し上げてよろしいかと思います。
  255. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 一味違う有利さといいますか、そういう点を私もう少し知りたいんだけれども、さっき年間二十万とした場合には一時払い込みで即時払い三百七十六万円ですかというのがありましたね。年間二十万として、民間の場合は大体どういう金額になりますか。
  256. 相良兼助

    ○相良政府委員 これは民間もそれぞれ各社一味ずつつけておりまして仕組みがいろいろ違っておりますので、一律の比較というものが非常に難しゆうございまして、ここでどういう形ということを即答をちょっといたしかねるわけでございますが、大体、ある程度の期間をとりますと掛金額と受取金額というものはほぼ大差がないというようなことに相なろうかと思います。
  257. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 いろいろあるでしょうからなかなか比較は難しいということですが、では次に募集業務に関連してお尋ねをしたいのですが、郵政省で新しいこういうものを出していくという場合に関係職員の方への周知の問題です。  聞くところによりますと、関係の職員に対する説明が不十分といいますか、説明があってから売りに出されるまでに非常に期間が短くて十分な対応ができないというような現場の声、理解が不十分なままでやらなければならないといった声を聞くことがあるわけですが、こういう場合の職員への周知はどういう時期にどういう手順でやるということになっているんでしょうか。
  258. 相良兼助

    ○相良政府委員 昨今毎年のように制度改正あるいはサービスの内容改善を努めておりますので、第一線の職員の皆さんも新しく勉強することがなかなか多くなりまして、大変忙しい思いをさせておるわけでありますけれども、全国の私どもの簡易保険の関係職員、あるいは無集配郵便局あたりですと小人数の職員で全部やっておりますので、そういう郵便局の第一線に対する周知ということについて若干御説明をさせていただきます。  新商品の発売など制度改正ということになりますと、まず一番最初に、通例でいきますと本省の方に郵政局あるいは簡保事務センターのしかるべき関係者を招致いたしまして、まずは地方のかなめになる講習会と申しますか、会議を開催いたしまして、これらで内容を修得した郵政局、簡保事務センターの職員が今度は現地に帰りまして、郵政局におきまして郵便局の代表者に郵政局としての講習会を行う。この講習会に参加をしました郵便局のしかるべき職員がまた郵便局におきましてチューターとなりまして、講習会の材料を別途大体毎回六万部ほど調達をするわけでありますけれども、この講習会の教材ノートによりましてそれぞれ講習会を最後の郵便局の段階でもやってまいるというのが一応の手順であります。場合によりましては、本省からそれぞれ各郵政局に逆に出向きまして、郵政局を中心に講習会をやってまいるというケースもございます。  昨年の九月一日に夫婦保険を発売いたしておりますけれども、これを例にとりましてその期間でございますね、それについて御説明さしていただきますと、これは六十二年九月一日発売でございますが、本省で今申しました講習会を実施しましたのが六月下旬でございます。この六月下旬の本省講習会を受けまして郵政局の講習会は七月中に、早いところは上旬、遅いところは一部下旬にかかったところもございましたけれども、いずれも七月中に講習会が終えられた。この講習会の後、郵便局における業務研究会が実施をされたということになっておりまして、大体におきまして、あるいは例外があるかもしれませんけれども、新しい商品の発売の少なくとも半月前までには業務研究会というものを終えたということがこの例でございます。  なお、私どもは簡易保険関係の職員に関係雑誌として幾つかの雑誌を配付をいたしておりますけれども、この雑誌の中でできるだけ早く新商品等の説明、制度の改正の内容を掲載するということもやっておりまして、講習会にあわせて職員周知を図っておる、こういう状況でございます。  大体、制度改正と申しますと、国会法律の改正案を提出いたしまして御審議をいただきまして、ここで可決成立を見ました後ということになりますので、よほど早くても六月に本省に集めるということが一番早い時期になりますので、この後の段階をできるだけ短縮しながら、第一線の職員のみんなが不十分なまま営業に出るということのないように努めてまいりたい、このように思っております。
  259. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 第一線で仕事をする人たちがよくのみ込めていませんと、せっかく新商品を出してもなかなか効果的にいかないということで、今例に挙げられました夫婦保険でも確かに七月段階に説明がやられておるわけですが、私たちが聞いておりますところでは、東京のある局の場合、保険料の料額表が配付されたのは八月の二十日、そしてチラシがおりてきたのは二十四日、募集手当の説明は八月の三十一日です。だから発売前日というようなことだったようです。しかも、現場で説明する方にもよるのでしょうが、よく内容がのみ込めてなくて疑問がいろいろ出て、結局九月に入ってから発売後QアンドAが改めてつくられておりてきたというようなことなんですね。そういう実態が一つあるわけです。  それからまた、もう少し極端な例が夫婦年金、昨年の四月に発売したわけですね。ところが、二月四日付新聞に、郵政省夫婦年金新設というのが早く出たんですね。そうしますと早速問い合わせがかかってきて、しかし対応できないということで、しかもその夫婦年金についての現場への説明は三月末ぎりぎりだったということで大変困ったというようなことも聞いておるのです。ですから、そういうことがないように、やはり第一線の人たちが仕事がしやすいようにやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。
  260. 相良兼助

    ○相良政府委員 御指摘のような事実があったとすればまことに遺憾でございまして、今後とも職員の講習会につきましては全力を挙げて、可及的速やかに一人一人の訓練を十分実施をいたすということで取り組んでまいりたいと思っております。
  261. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 そのようにお願いをします。  次に、前回の委員会で若干お聞きした問題なんですが、団体保険の問題でお聞きをします。  この問題を私はなぜ重視しているかといいますと、大臣にもよくお聞きいただきたいのですが、集金人の方々にかかわる問題です。簡易保険にしましても、年金などもかかわってくるかもわかりませんが、いわば集金人の方々というのは郵政事業を支えている人たちですね、その人たちに対して郵便局がどうも間違った指導をしたようだ。具体的には、税金を払わなくていいという前回議論がありました、その問題ですね。ですから、これは郵政省との信頼関係といいますか、これにかかわる問題なんです。  局長は前回の答弁で、その点について特に調査をいたしましたけれども、関連各局におきましてそのような事実はないという報告を受けているというふうに答弁をされたわけですが、一方で集金人の方々が、それも一人ではなくて多数の方々が証言といいますか、言っておられるということがあるわけですから、そういう木で鼻をくくったような答弁では済まないのだと私は思うのですね。現に八百二十九人もの集金人の方が脱税というので三億六千万円もの追徴金を支払わなければならぬ、追徴課税を受けているというような実態があるわけですから、それに対して集金人の方々が納得されるような対応を郵政省としてやられる必要があるのじゃないか。局長はその点で何の痛みも責任も感じておられないのかという点を非常に疑問に思うのですが、どうですか。
  262. 相良兼助

    ○相良政府委員 一部の新聞によりまして、東京の大森郵便局をまず皮切りに、幾つかの郵便局で保険の集金団体の集金に携わる方の申告漏れということが報道されまして、社会的にも大きく取り上げられるようなことになりました。これは大変遺憾なことでありまして、私どもといたしましてもこういうことがないように、当然のことながら、郵便局を通じまして今後それぞれの団体と十分意志疎通を図ってまいるということで取り組んでまいりたいと思っておるわけであります。  新聞の報道によりますと、確かに八百人を超える方々のことでありまして、中にはあるいは本当に御同情申し上げるべきケースもあるだろうというふうに思うのでありますけれども、一人平均が四百何十万という申告所得漏れといったようなことになっておりまして、その金額の多寡という点から見ますと、そこには、郵便局は税金を納める必要がないとかいうこと以前の問題も場合によってはあるのではないかというふうにも思うわけでございます。
  263. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 もう一つはっきりしませんが、新聞の報道、新聞の報道とおっしゃっていますが、それだけではなくて、例えば関東郵政局には、去年の十二月十五日に、相模原と座間局管内の集金人の方たちが直接要請書を持って行っておられるわけです。そこでは、私たちの多くはこの仕事を始めたときから、郵便局に税金のことはどうなるのかと聞いたところ、心配しなくてもよいという説明を受けてきましたと要請文に書かれているわけです。だから、これは新聞報道ではなくて、郵政省、局長さんもじかに点検できることなんですね。ことしの二月十七日にも、今度は柏局の方が柏郵便局へ要請に行っておられる。やはり同様のことを言っておられて、申告は要らないんだ、再三にわたって聞いても心配ないと言われたというようなことなんです。  ですから私は、事実は事実としてお調べいただくということが大事だと思います。この委員会でも事実はないという答弁もされましたが、それ以前の委員会では、具体的事実ということで確認をすることはまだできておりませんという答弁でありました。この二つは大変な違いがあるわけですね。事実、集金の当事者の方々がそういうことを言われてやったというので郵便局にまで行っておられるという実態があるのに、事実はないんだということだけで突っぱねると、これは不信を招くだけなんですね。だから、そういうことではなくて、やはり対応をされる必要があるのじゃないか。本気になって調べる気があれば、集金人の方々の名前も郵政の方でわかっているわけですからアンケート用紙を出せばいいのですね、具体的にどうだったんだと。やはりミスがない方が望ましいわけですが、間違ったことというのは起こり得るわけで、そういう際にどう正していくかというところが大事だと思うのです。そういう点で、局長の誠意ある対応というのを望みたいと思います。  この問題で大臣にお聞きしましょうか。この対応として、そういう場合に、郵政事業を支えている人たちが具体的に迷惑を受けたといいますか、被害を受けたわけですね。それを、知らぬぞ、そんな事実は一切ないんだということではなくて、やはり私は対応するべきだと思うのですが、大臣、いかがでしょう。
  264. 相良兼助

    ○相良政府委員 私は新聞の報道だけで申し上げているわけではございませんで、新聞に報道されました関係の郵便局にはしかるべき者が郵政局から臨局をいたしまして局の幹部等について詳細に調査をいたした。これも一度ならず二度、三度ということで確認をとってきておるということでございまして、その調査の結果、間違った事実を申し上げたという報告に接していないということでございまして、具体的にどこの局のだれがそういうことを言ったかという、そういう具体的な確認が今日に至るも報告を受けていない、このようなことでございます。
  265. 中山正暉

    ○中山国務大臣 相良局長の御答弁のとおりでございまして、すべて局長、いろいろ万遺漏なきを期しているという報告を受けております。
  266. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 どうもまだ、間違ったことがあったのを本格的に正そうとしないというか、あくまで事実を否定しようという感じが強くて、その点は大変遺憾です。実態があるわけですから、信頼を失わないような方向での対応を望みたいと思います。  次に、簡易保険郵便年金加入者協会がありますね、このことでお聞きをします。  ここは現在、集金人の方は何人ぐらいいらっしゃいますか。
  267. 相良兼助

    ○相良政府委員 約四千三百名という報告を受けております。
  268. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 それで、加入者協会と集金人との間では集金業務についての委託契約書というものが当然交わされるわけですが、その契約書の中には集金手数料は幾らというふうに書かれているのでしょうか。
  269. 相良兼助

    ○相良政府委員 この協会には、大きいところは支部、小さいところは出張所ということで、全国にかなりの数の、一千ぐらいでございますか、一千を超えると思いますが、そういう出張所、支部がございまして、それぞれの地域におきまして、集金に携わる方との間で、そこの責任者との間で委託契約書を交わしておるわけでございますが、その委託契約書の中には集金手数料についても触れておりまして、それは大体におきまして、それぞれの支部、出張所によって独立採算でやっておるというふうに聞いておりますので、一律ということではなくて、それぞれの運営の状況に対応した集金手数料、取扱手数料が支給をされる仕組みになっておる、このように聞いております。
  270. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 額はどうなっているか、手数料の額。
  271. 相良兼助

    ○相良政府委員 総体の額でございますか、額と申しますと。委託手数料の……(佐藤(祐)委員「何%」と呼ぶ)今は、ただいま申しましたように、出張所あるいは支部によりましてその定め方がいろいろあるようでございます。ですから、全体の表定保険料の何%分を集金人の方にというものもあるし、受け持ち集金の冊数に応じて一冊当たり幾らという形の手数料を支給するような取り決めになっておるものもあるということで、千差万別とまでは申しませんけれども、かなりそれぞれのところによって趣が違う向きがあるというふうに聞いております。
  272. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 そんなに千差万別ではないと私は思っているんですが。  それと、これは具体的に東京の実際の例があるのですね。「集金手数料」という項目がありまして、委託契約書の三条にあるのですが、「別に定める額を支払う」という表現になっているのですね。ちょっと契約書としてはこういう場合異例だなというふうに感じておるのです。大体は、こういう場合の契約というのは、幾ら幾ら、パーセントにしましても定額にしましても、金額がはっきりわかるようにして契約というのは取り交わすものだと思うのですが、「別に定める額を支払う」というようなことになっておりまして、いささかこの点不明朗だなという感じを受けております。  それと、東京の場合は一・二%というふうに聞いているのですが、この点は確認できますか。
  273. 相良兼助

    ○相良政府委員 委託契約書におきまして「別に定める」ということにしておるのは、いろんな状況の変化、受け持ち集金冊数が変わるとか、受け持ち区域が変わるとか、そういう状態の変化に応じて一々契約書の中を全部取り交わしをしなくても済むようにという配慮もあるのかと思うわけでありますが、今おっしゃいました関東地域については、大体集金人の方の手数料は一・二%ぐらいであるということは聞いております。
  274. 佐藤祐弘

    ○佐藤(祐)委員 どうも十分よく掌握しておられないようでありますし、この問題、ちょっと途中になりましたけれども、時間が参りましたので、終わります。
  275. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これにて質疑は終局いたしました。    ─────────────
  276. 塚原俊平

    ○塚原委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。  郵便年金法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  277. 塚原俊平

    ○塚原委員長 起立総員。よって、本案は可決すべきものと決しました。  ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  278. 塚原俊平

    ○塚原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ─────────────    〔報告書は附録に掲載〕     ─────────────
  279. 塚原俊平

    ○塚原委員長 次回は、明二十八日木曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十四分散会