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1983-06-16 第98回国会 衆議院 災害対策特別委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和五十八年六月十六日(木曜日)     午前十時開議  出席委員    委員長 上原 康助君    理事 逢沢 英雄君 理事 工藤  巖君    理事 佐藤  隆君 理事 高鳥  修君    理事 池端 清一君 理事 田中 恒利君       植竹 繁雄君    鴨田利太郎君       木村 守男君    桜井  新君       笹山 登生君    高橋 辰夫君       竹内 黎一君    谷  洋一君       佐藤 敬治君    鈴木  強君       関  晴正君    薮仲 義彦君       玉置 一弥君    野間 友一君       阿部 昭吾君  出席国務大臣         建 設 大 臣 内海 英男君         国 務 大 臣         (国土庁長官) 加藤 六月君  委員外の出席者         科学技術庁研究         調整局生活科学         技術課長    大橋 哲郎君         国土庁長官官房         審議官     荒井 紀雄君         大蔵省銀行局保         険部保険第二課         長       田中  寿君         文部省学術国際         局学術課長   重藤 学二君         文部省体育局学         校保健課長   青柳  徹君         文部省管理局教         育施設部助成課         長       逸見 博昌君         厚生省医務局指         導助成課長   柳沢健一郎君         厚生省社会局施         設課長     近藤純五郎君         農林水産大臣官         房審議官    大坪 敏男君         林野庁林政部林         産課長     三澤  毅君         水産庁漁政部長 佐竹 五六君         工業技術院総務         部研究業務課長 五十嵐義男君         資源エネルギー         庁公益事業部ガ         ス事業課長   辛嶋 修郎君        中小企業庁小規        模企業部参事官 佐々木恭之助君         運輸省港湾局防         災課長     高山 兼寿君         海上保安庁警備         救難部航行安全         課長      高橋 義典君         気象庁観測部長 竹内 清秀君         郵政省電波監理         局放送部業務課         長       岡  利定君         労働省労働基準         局補償課長   佐藤 正人君         建設省計画局民         間宅地指導室長 小鷲  茂君         建設省河川局河         川計画課長   西原  巧君         建設省河川局防         災課長     狩野  昇君         建設省住宅局民         間住宅課長   鹿島 尚武君         建設省住宅局建         築物防災対策室         長       梅野捷一郎君         国土地理院地殻         調査部長    春山  仁君         自治大臣官房参         事官      松本 和雄君         消防庁危険物規         制課長     長谷川寿夫君         消防庁震災対策         指導室長    金子 皓治君         日本国有鉄道施         設局管理課長  村上 郁雄君     ───────────── 委員の異動 六月三日  辞任         補欠選任   米沢  隆君     玉置 一弥君 同月十六日  辞任         補欠選任  三ツ林弥太郎君     竹内 黎一君   吉原 米治君     関  晴正君   玉置 一弥君     米沢  隆君 同日  辞任         補欠選任  竹内 黎一君     三ツ林弥太郎君   関  晴正君     吉原 米治君     ───────────── 五月二十六日  一、災害対策に関する件 の閉会中審査を本委員会に付託された。     ───────────── 本日の会議に付した案件  災害対策に関する件(日本海中部地震問題)  派遣委員からの報告聴取      ────◇─────
  2. 上原康助

    ○上原委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  まず最初に、昭和五十八年日本海中部地震による災害について政府から説明を聴取いたします。国土庁荒井審議官。
  3. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 去る五月二十六日に発生しました昭和五十八年日本海中部地震の被害とその災害応急対策の実施状況につきまして御報告を申し上げます。  地震につきましては、五十八年五月二十六日の十二時ごろ秋田県沖百キロのごく浅いところを震源域とするものでございまして、マグニチュードは七・七程度とされております。  その被害につきましては、お手元に横長の二枚つづりの表を差し上げてありますが、亡くなられた方百一名、行方不明二人でございます。懸命の捜索の結果、現段階におきまして二人までに減ってまいったわけでありますが、亡くなられた方の多くは津波でございます。百名が津波、さらに、あと三名の方は天井の落下あるいは煙突の落下、それにショックによって亡くなられた方がお一人ございます。合計百三名の死者、行方不明でございます。  それから負傷二百九十三、全壊・流失千三百九十二棟、半壊二千五百九十九棟、さらに公共関係では道路損壊が千四百九十四カ所を初めとしまして橋梁、河川、がけ崩れ、鉄軌道、文教施設に及んでおりますが、特に今回は津波によりまして船舶二千六百四十六隻が流失、破損等をいたしております。  これに対しまして、災害救助法を発動されましたのが秋田県若美町以下十四市町村でございます。これらの詳細の都道府県別の表が次の表にございますので、ごらんいただきたいと思いますが、北海道以下十三道府県にわたっておるわけでございます。  これに対しまして、政府におきましては、五月二十六日発災当日、直ちに国土庁長官を本部長といたします非常災害対策本部を設置いたしまして、同日第一回の会議を開催し、翌日二十七日国土庁長官を団長といたします政府調査団を秋田、青森両県に派遣いたしまして調査をいたしました。  その結果等を踏まえまして二十八日に第二回の本部会議を開催いたしまして、当面の重点的な応急対策を決めたわけでございまして、それがお配りしてございます横長の四枚つづりの資料でございます。  簡単に現在までの措置状況を御報告申し上げますと、行方不明者の捜索につきましては海上保安庁、自衛隊、警察、消防あるいは民間の方々の御協力を仰ぎまして、特に特殊救難隊、水難救助隊等の御参加をいただきまして、鋭意不明者の捜索に当たっております。現在、あとお二人でございますが、今後もなお継続して実施をいたすことはもちろんでございます。  それから、被災者の救済対策につきましては、第一点がライフラインについてでございます。  ガスにつきましては、一般ガス約一万五千戸が被災いたしましたけれども、現在約千百二十三戸が未復旧でございます。今後とも全国的な応援体制のもとに懸命の復旧に当たりたいと考えております。復旧見込みにつきましては能代市が六月末、男鹿市が六月二十日、若美町六月二十日となっておりますが、これもなるべく早く通したいということで懸命にやっております。  それから住宅につきましては、建物の全半壊が多数に上りましたが、応急仮設住宅を秋田県で九十四、青森県で四十七を建設しまして、残りにつきましても需要に応じて早急に設置をいたします。  なお、災害復興住宅資金の貸し付けを指示いたしております。  鉄道につきましては十二線区にわたりまして不通になりまして、最終的には五能線の陸奥岩崎及び陸奥森田間が本日六月十六日十四時開通の見込みでございまして、これをもちまして全線開通と相なります。  それから道路交通の確保、出水期を控えた被災した堤防等の復旧でございます。  道路につきましては一般国道七号、百一号、二百八十号、三百三十九号等を開通いたしまして、なお残る未開通路線が四路線ございますが、交通どめ等、若干残っておりますけれども、早期開通を目指して努力中でございます。  河川につきましては、特に八郎潟の干拓地の堤防につきましては土俵積みを六月十日に完了しまして、フェーシングを六月二十日完了予定でございます。  港湾につきましては、特に被害の大きかった秋田港でございますが、機能を維持するために荷揚げ施設等の応急復旧を現在やっております。なお、本復旧のための本格的な調査を直ちにやってまいりたいと考えております。  次に、被災農林漁業者に対する資金対策でございます。  まず、浮き苗につきまして、約一万ヘクタール発生いたしましたけれども、植え直す苗の確保を図りまして処理をいたしました。  また、大潟村につきましては、約百二十二台の揚水用のポンプを手当てしまして、当面の取水対策に万全を期した次第であります。  農地・農業用施設の災害につきましては、早期査定、早期復旧を図る所存であります。  次に、漁船の損失でございますが、二千六百隻の被害が生じました。漁船保険の早期支払いを指示しまして、六月三日より仮払いに入っております。  また、農林漁業金融公庫の貸し付けも指示をいたしております。  次に、災害弔慰金の早期支払いでございます。  死者、行方不明者百三名の方々に対しまして、亡くなられた方につきまして早期支給を指示いたしまして、六月十五日現在八十八名に支給済みでございます。  次に、被災中小企業の金融対策でございますが、被害報告額約百九十六億円と相なっております。中小企業金融三機関に貸し付けを翌日すでに指示をいたしました。  なお、中小企業体質強化資金、県との協調融資の発動を行っております。  それから生活関連物資の確保、物価の安定でございますが、現在、その方面の不足あるいは価格高騰は生じておりません。特にこの方面におきましては、ガスのコンロあるいはボンベの原価販売、病院等への無料配付を実施いたした次第であります。  地方財政措置につきましては、普通交付税の繰り上げ交付を六月十日に行いました。今後につきましては、被災状況及び財政状況を勘案いたしまして、地方債の配分あるいは特別交付税措置を通じて適切に対処をいたす所存でございます。  以上が十一項目でございまして、また、今後講ずべき措置につきましては、総理の御指示等もございまして、被災地の実情に即しまして適切な措置をとるべく、昨十五日、第三回の本部会議を開催いたしまして、当面措置する事項を取りまとめた次第でございます。これに基づきまして関係省庁におきましては所要の事務事業を推進していくことを申し合わせた次第でございまして、この具体的詳細につきましては、別紙、分厚い縦長の資料でございますが、これに記載してございますので、恐縮でございますがごらんをいただきたいと考えております。  以上、御報告を申し上げます。
  4. 上原康助

    ○上原委員長 これにて説明は終わりました。     ─────────────
  5. 上原康助

    ○上原委員長 次に、去る六月七日及び六月八日の二日間、昭和五十八年日本海中部地震による被害状況調査のため、秋田県及び青森県に本委員会から委員を派遣いたしましたので、派遣委員から報告を聴取いたします。高鳥修君。
  6. 高鳥修

    ○高鳥委員 昭和五十八年日本海中部地震による被害状況調査のため、議長の承認を得て、去る六月七日、八日の二日間にわたり、秋田県及び青森県に派遣されました委員を代表いたしまして私から調査の概要を御報告申し上げます。  派遣委員は、上原委員長を団長として、自由民主党の逢沢英雄君、日本社会党の池端清一君、公明党・国民会議の薮仲義彦君、民社党・国民連合の玉置一弥君、日本共産党の野間友一君、新自由クラブ・民主連合の阿部昭吾君、そして私、自由民主党の高鳥修の八名でありましたが、ほかに、秋田県、青森県に木村守男君、秋田県に笹山登生君及び佐藤敬治君の各委員と、青森県では、田澤吉郎君、竹内黎一君及び関晴正君の地元選出議員の方々の御参加を得まして、現地の実情をつぶさに調査いたしてまいりました。  まず、地震の発生状況から申し上げます。  去る五月二十六日の正午に、東北地方から北海道にかけて強い地震が発生いたしました。主な各地の震度は、秋田、むつ、深浦で震度五、盛岡、青森、八戸、酒田、森、江差等で震度四の大きな揺れを記録したとされております。気象庁の観測によりますと、震源地は、秋田県沖約百キロの北緯四十・四度、東経百三十八・九度の地点で、震源の深さは五キロと浅く、マグニチュード七・七の規模であったとしております。  日本海中部地震は、日本海沿岸十三道府県で、文教施設、公共土木施設、農業用施設、農地、個人住宅、商工業関係等に大きな被害を与えるとともに、地震発生直後の東北地方を中心にして、北海道から山陰に至る日本海沿岸各地に津波を襲来させ、秋田県、青森県及び北海道にかけて多数の死者、行方不明者を出すとともに、船舶、漁具、漁網、漁業用施設及び港湾施設等にも甚大な被害を生じさせました。  なお、この地震による全般的な被害状況と国の対応等につきましては、ただいま政府から説明がありましたので、この際省略させていただきます。  派遣団は、第一日目に、まず秋田県庁におきまして、知事から被害状況について説明を聴取いたしました。  今回の地震並びに津波による被害が最も大きかった秋田県における人的被害は、死者六十四名、行方不明者十七名、負傷者二百三十一名に達しております。また去る六日現在、建物の被害は、住宅の全壊三百二十九戸、半壊千六百九十戸、一部破損二千百六十五戸、非住家の全壊も四百九十四戸に及んでおります。その他、県内の公共土木施設、文教施設、商工業、農林水産業等も多大な被害を受け、被害総額はすでに千百六十一億円にも達したとされております。  県当局は、地震発生直後の五月二十六日午後零時五十分に災害対策本部を設置し、若美町、能代市等、三市三町に災害救助法を適用するとともに、被災者の救援、災害復旧活動及び二次災害防止等に全力を挙げて取り組んでおりますが、私ども調査団派遣当日も県下になお十七名の行方不明者があり、この捜索活動に懸命であるとのことでした。人的被害については、死亡者あるいは行方不明者の大部分は津波によるものであり、重軽傷者の多くは家屋等の崩壊等によるものと説明されておりましたが、知事も認めているとおり、地元民はもとより、県、市町村当局も津波に対する警戒心の薄さ、防御策の欠如が、今回の大惨事を生んだ最大の原因であろうと考える次第であります。  秋田県からは、甚大なる被害にかんがみ、国に対して、  一、天災融資法の適用と激甚災害の指定  一、普通交付税の繰り上げ交付と特別交付税の増額配分  一、公共土木施設、文教施設、農林地、農林漁業用施設の災害復旧事業に係る災害査定の早期実施と予算枠の確保  一、大潟村周辺堤防被災個所のための財政援助  一、秋田港及び能代港の機能回復のための財政援助 等十四項目からなる要望がなされました。  次いで、各地の被災現場の視察を行いましたので、視察順序に従いまして、御説明申し上げます。  最初に視察いたしました秋田港は、鉱石、セメント、木材、化学原料等の輸入を行う日本海側の重要な港湾でありますが、臨海道路や野積み場では、数個所が大きく陥没し、また、岸壁は無数の亀裂が生じて、先端は海中に崩れ落ちておりました。クレーン等荷役施設も倒壊等で、機能が麻痺しており、復旧には長期間を要するという惨状でありました。県の経済に大きな影響を持つ秋田港の機能が、一日も早く回復するよう望まれます。  次に男鹿市に入り、市役所にて市当局から被害状況を聴取しました。同市は、死者、行方不明者二十一名もの大惨事を出したところであり、公共土木施設等に関する被害救済のほか、イカ釣り漁の最盛期を迎え、漁船、漁具に対する被害救済が、特に望まれるところであります。  この後、調査団は、加茂青砂の海岸に向かいました。皆様も御承知のとおり、ここでは遠足に来ていた北秋田郡の合川南小学校の児童四十五名が、突然の津波に襲われ、十三名が死亡するという惨事が発生したところであります。調査団が訪れました際は、児童たちがいたと思われる海岸の岩場には、静かな波が打ち寄せるだけで、多くの児童の命を奪った海とは、想像もできないような穏やかさでした。調査団は、亡くなられた児童たちの御冥福を祈りつつ、加茂青砂の海岸から大潟村に向かいました。  大潟村は、八郎潟の干拓によりつくられた村で、今回の地震により、堤防、道路、農業施設等に大きな被害が発生いたしました。まず、南部排水機場近くの堤防を視察いたしましたが、堤防は地震の揺れにより沈下が激しく、波に洗われそうになりながら、関係者が応急対策に追われておりました。堤防総延長五十二キロの八〇%が、亀裂、沈下、陥没の被害を受け、用水取水施設、用水路、排水路も、多数損壊を受けておりました。道路につきましても、陥没と地割れ個所が多数目につきました。同村は、今後、梅雨期を迎えることもあり、浸水等の二次災害を避けるためにも一刻も早く復旧が望まれるところであります。  次いで、住宅や農業に甚大な被害を受けました若美町を視察いたしました。同町は、砂地が多く、地盤の弱いところであり、個人住宅の崩壊、水田等の被害が目立ち、特に玉の池、五明光地区では、道路に亀裂が走るとともに、道路の両側には崩れたブロック塀や土地の陥没等により、傾いたり倒れかかった民家が数多く見受けられ、中には、全壊した家屋をすでに取り壊し、応急仮設住宅に収容されている方々もおられ、地震発生後、最初に災害救助法が適用された若美町の被害のほどが痛感させられました。  また、地震により、水田も二百ヘクタール以上も苗が浮き上がり、陥没や隆起、土砂崩れ、冠水等により、五十五ヘクタール近くが使用不能になったとのことであります。土地の隆起による被害を受けた水田に入り調査いたしましたが、崩壊や流砂現象により、水はかれ、水田は乾燥し切っており、立ち枯れた苗こそありましたが、水田であったとは想像できないような状況で、復旧には相当の時間がかかるようは思われました。  次に、津波により、死者、行方不明者三十四人を出した能代港の能代石炭火力発電所埋め立て工事現場を視察いたしました。ここでは、護岸工事に従事していた作業員に突然津波が襲いかかり、一瞬のうちに作業船を転覆させ、護岸から人々を海に落とし、このような大惨事を発生させました。調査団が訪れましたのは、夕刻近くでありましたが、まだ、ヘリコプター、巡視船等により、行方不明者の捜索が懸命に続けられておりました。  引き続き、岸壁に打ち上げられた漁船が残存する能代港を車中から見ながら、能代市の市民文化会館に至り、能代市、八竜町、八森町、峰浜村各当局から、被害状況及び復旧対策の説明を受けました。これら各市町村も、それぞれ一般会計規模より大きい額の被害を出しており、激甚災害に指定し、十分な助成措置を講ぜられるようにとの切切たる陳情がなされました。  なお、能代市においては、まだ水道の復旧が進まず、市民生活に支障を来しておるとのことで、一日も早く復旧されるよう関係当局に要望いたしたところであります。  第二日日は、青森県の被害状況調査のため、まず、岩崎村に至り、県当局から説明を聴取いたしました。  それによりますと、青森県における人的被害は、死者十七名、負傷者二十五名を数え、調査団訪問の七日現在、建物の被害は、住宅の全壊百六十七戸、半壊六百十八戸、一部損壊二千百九十四戸、非住家の全半壊は二千百九十二戸に及んでおり、その他、公共土木施設、文教施設、商工業、農林水産業関係の被害は、総額約三百六十八億円に達したとされております。  県当局は、地震発生直後に災害対策本部を設置し、車力村、鰺ケ沢町、木造町の二町一村に災害救助法を適用し、さらに、中里町、小泊村、深浦町、市浦村にも災害救助法を法外適用し、被災者の救援と復旧活動に努めた結果、行方不明者も前日には発見され、電力、通信は短期間のうちに完全修復され、道路、鉄道も一部を除いてほぼ復旧され、住民の生活には格別の支障がない状態へと回復しつつありました。しかし、被害額については今後さらに増加する可能性があるとのことで、県当局から国に対し、  一、天災融資法の発動及び激甚災害の早期指定  一、公共土木施設、公立学校施設、農林地・農林漁業用施設等の災害復旧事業に係る災害査定の早期実施並びに事業予算の増額措置  一、被災農林漁業者に対する災害関連資金の枠の確保等、十三項目から成る要望がなされました。  引き続き、岩崎村長から同村の被害状況等の説明を聴取した後、岩崎漁港を視察いたしました。同村は人口約四千百人、戸数約千百戸で漁業に従事する人が多く、したがって、地震直後に押し寄せた津波により漁船、漁網、漁業施設、堤防等に大きな被害を生じたもので、これら漁業関係で全被害の半分以上を占めており、同漁港では岸壁も亀裂が入り、一部は陥没いたしておりました。  次に、深浦町に入り、町長から被害状況等説明を聴取いたしました。  同町の風光明媚な海岸線は、高いところで四メートル以上の津波に襲われ、岩崎村と同様、漁船、漁網、漁業施設等の被害が大きく、同漁港には、二つに折れた船体や大きな損傷を受けた漁船が多数見受けられました。同町周辺では、今回の地震及び津波被害により、今夏以降の旅行客等からキャンセルが多発しており、関係者は非常に憂慮しているとのことでありました。  続いて、災害救助法が適用された鰺ケ沢町に入り、町長から被害状況等説明を聴取いたしました。同町は、昭和五十三年以来、七回にわたり天災融資法の発動を受け、うち二回は激甚災害の指定を受けた地域で、農家経済を中心に大きく疲弊している中で今回の地震並びに津波被害を受けたものであり、住宅、農地、農作物、公共施設等の被害のほか、商店の受けた被害も大きく、商工業者に対する災害資金の融資枠の増額その他についても要望がありました。また海岸道路の近くを走る国鉄五能線も、地震による亀裂や陥没等により、橋げた等に損傷を受けており、その復旧作業が急がれておりました。  次に、木造町に入りまして、町長から被害状況等説明を受けました。同町も災害救助法の適用を受けており、公共施設等の被害のほか、全半壊の個人住宅八十一戸、その他、地震による水田の浮き苗現象、農地の沈下、隆起等による農業関係被害もきわめて大きいとのことでありました。  最後に、車力村に入り、村長から被害状況等の説明を聴取した後、富萢地区における土地の隆起、陥没による被災住宅を視察いたしました。同地区は特に地盤が弱いところが多く、各所で地割れを起こしており、被災住宅等で倒壊を免れたものも、全体で大きくゆがみ、建て直さないと使用にたえない住宅も数多く見られ、今回の地震の強さを見せつけられる思いでありました。  引き続き、富萢公民館におきまして、車力村、市浦村、中里町、金木町、鶴田町、小泊村、五所川原市の各市町村から地震による被害状況等の説明がありました。  これら市町村は日本海に面した地域であり、漁期を迎えての折から、漁船、漁網等の被害が多く、漁民の出漁に困難を来していること、二年連続の冷害で痛めつけられている中での今回の大きな被害であること、年間予算を超える大きな被害を出していること、個人住宅復旧のためには現行法上問題が多いこと等々から現地の早期災害復旧のため、国においても特段の措置を願いたい等、切々たる要望がありました。  なお、各地被災現場の視察を終えた後、青森県庁におきまして、青森県知事から、県としても全力を挙げ災害復旧に取り組んでおりますが、国においても、格別の御支援をお願いしたいとの要望がありました。これに対し、調査団を代表して上原委員長から、被災者の救援や災害復旧活動に陣頭指揮でがんばっておられる知事を初め、県庁幹部の御努力に敬意を表するとともに、本調査団としても、国会の立場から災害復旧等に最大限の努力をしたいとのあいさつがあり、今回の現地調査を終了したのであります。  なお、秋田県、青森県及び関係市町村からの要望事項等の詳細につきましては、これを本日の会議録の末尾に参照掲載されんことを委員長にお願いいたしたいと存じます。  最後に現地調査で感じましたことを申し述べます。  まず第一点は、津波に対する対応策についてであります。  太平洋側の三陸海岸では過去の経験から地震が発生すれば津波が来襲するとの心構えが比較的強く植えつけられていると存じますが、日本海側については津波の恐ろしさについて、全くといってよいほど無警戒であり、今回の津波は地震発生後、過去の経験を越えるスピードで襲来したという不幸もさることながら、津波警報の伝達等混乱が生じましたことはまことに残念であります。合川南小学校の生徒十三人の例や、能代港での作業員三十四名の死者、行方不明者の例に見られるように、結果論からいうと、ほんの少しの配慮さえあれば、死者、行方不明者計百二名という多大の犠牲者を出さずに済んだのではないかと思うと非常に悔やまれるものであります。  火災につきましては、「ぐらっときたら火を消す」という意識が、かなり定着しているとみえ、今回、昼食時の地震にかかわらず、ほとんど火災が発生しなかったことは不幸中の幸いであり、それなりに評価されるものであります。今度の大地震を教訓に津波に対する備えをもう一度再点検することを防災関係者に特に、お願いしたいと存じます。  第二点は、地震予知体制についてであります。  今回のマグニチュード七・七の日本海中部地震がこの地域で起こる可能性については予想外のことと思われていましたが、震源の秋田県沖は地震の多発地帯の一つであり、秋田県西部は地震予知連絡会から特定観測地域の一つに指定されていたことは事実であります。現在の地震予知体制が東海地方や南関東を重視し、その他の地帯については、事実上の空白地域を生じておりますが、一たび地震が起これば日本列島全体が危険地域でありまして、この意味からいたしますと、観測強化地域のみならず、全国的な規模でその充実強化を図っていく必要があります。科学技術上の問題や財政上の制約、人的な制約などさまざまな難問が山積しておりますが、政府はこれらの難問を解決の上、充実強化を進められんことを望みます。  第三点は、東海地震に対する対応策であります。今回の日本海中部地震は、日本海側という比較的人口や産業が集中していない地域にかかわらず、地震及び津波により、これほどの大被害を生じたものでありますが、もし同程度あるいはそれ以上の地震、津波が関東・東海地方は発生すれば、その被害は想像を絶するものでありましょう。今回の地震、津波の教訓を生かし、官民挙げてその対応策を反省し、一層の充実を図ることが急務であります。  終わりに、今回の地震、津波で亡くなられました方々の御冥福と負傷されました方々の一日も早い御全快をお祈りいたしますとともに、調査に御協力を賜りました秋田県、青森県の関係各位に心から感謝いたしまして、私の報告を終わります。  以上であります。(拍手)
  7. 上原康助

    ○上原委員長 以上で派遣委員の報告は終わりました。  派遣委員各位にはまことに御苦労さまでした。  この際、お諮りいたします。  ただいまの報告に係る派遣地からの要望事項につきましては、本日の会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 上原康助

    ○上原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     ─────────────     〔要望事項等は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  9. 上原康助

    ○上原委員長 本日は、特に昭和五十八年日本海中部地震問題について質疑を行います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木村守男君。
  10. 木村守男

    ○木村(守)委員 去る五月二十六日正午ごろ発生した日本海中部地震は、マグニチュード七・七、強いところで震度五、津波を伴い、多くのとうとい人命を失い、被害も甚大でありました。  冷たい海にのまれた合川南小学校の幼い子供たちを初め、多くの亡くなられた方々を思うとき、そして残された御遺族の悲しみを思うに、余りにも悲しく残念でなりません。ここに改めて皆さんとともに御冥福をお祈り申し上げ、被災者の皆様方には心からお見舞い申し上げる次第であります。  さて、加藤国土庁長官におかれては直ちに現場に急行され、陣頭指揮をとられてきたことに心から敬意を表し、感謝の誠をささげるものであります。  引き続いて建設大臣、そして中曽根総理みずからも現地を見舞われたことであり、前後して関係省庁の皆様におかれては昼夜を分かたず懸命な復旧、応急措置に立ち上がられたことを感謝申し上げます。特にまた、現場では自衛隊の方々も黙々と御協力されておった姿にうたれたものであります。心からお礼を申し上げるものであります。  さて、今回の被害は、ただいま政府当局から御報告がありましたとおり、六月十五日現在で一道一府十一県に及び、その被害総額は一千四百億円を超える、そして死者百一名、行方不明二名、負傷者二百九十三名という甚大なものであります。  この悲しみを乗り越え、速やかな復旧と、今後の教訓とするための立場から御質問いたしますので、国土庁長官初め関係者におかれては、愛情を持って率直かつ簡明に御答弁くださるよう御協力をお願いしたいと思います。  まず、今回私ども災害対策特別委員会委員長のもとに御一緒させてもらいましたが、現地調査などを踏まえて申し上げると、きわめて農林水産関係の方々に被災者が多いわけでございます。そこで、先ほどの政府当局の御報告にあるとおり、たとえばまずこの水産関係、漁業の関係を調べてみても、船舶でとってみても全国で二千六百余の船が被害を受けている。その中で、たとえば深浦町という青森県の港の場合ですと、その被害総数は二百七十七隻、これは深浦漁港に所属する総漁船の約三〇%が打撃を受けている、こういう実情であります。  そこでこの際、私どもは、この水産、農林、中小企業ともども、天災融資法の発動はもとよりでありますが、激甚指定をお願いしたい。私ども、あの現場に立って、被災者の方々の茫然自失した姿を見るに、これは非常に急いで復旧に、そしてできるだけの手厚い対策を講ずべきだということを感じて帰ってきたものであります。そういう点でお願いするわけであります。  そこで、特に漁船については、御案内のとおり、明記された点がないようでありますので、今回の被害の大きなウエートを占めている点でもありますから、この際、その点を留意されまして御配慮を願い、そして、水産関係、漁船関係をひっくるめた激甚指定を打ち出していただきたい。  まず大臣、あなたが現場に行かれたということが、災害復旧への立ち上がりの第一歩のきっかけになりました。やはり災害というのは物がたたかれるということだけでない、心が痛めつけられるわけです。それをあなたは、何をさておいても、だれよりも早く現地に急行された、あの姿が災害復興へのきっかけになった。ですから、まだまだいろいろと査定のことやらあるいは調査などが続いておるだろう、しかしながら、ある程度ここまで来たら、やはり民生の安定、民心の安定、そういうことを踏まえた場合に、政治、行政がどう対応するか、その姿勢が大事だ。そういうことからいくと、法律とか手順とかいろいろあるわけですけれども、それはそれとして、やはり加藤国土庁長官におかれては、冒頭、激甚指定で対応するという心構えを披瀝してほしい、形をもってお見舞いをいただきたい、こう思います。まずこの点を伺います。
  11. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 日本海中部地震におきまして亡くなられた方々並びに御遺族に対し、木村先生と同じく心からお悔やみ申し上げる次第でございます。また、被災された方々、ぜひ元気に復興していただきたい、この気持ちも同じでございます。  五月二十七日に現地を視察させていただきました。いろいろ胸の詰まるような思いを、数々の現場で私も経験をいたした次第でございます。  そこで、ただいまの先生の御質問に対してお答えするわけでございますが、昨日も第三回の本部会議を開きまして、先ほど審議官から御報告をさせたわけでございますが、激甚災害の指定については、農地等の災害復旧事業に係る補助金の特例措置、天災融資法の特例、中小企業関係融資の特例及び住宅金融公庫の融資の特例の前提となる罹災者公営住宅建設事業に対する補助の特例に関し、激甚災害の指定についての手続を早急に進めることにいたしました。できる限り今月中に関係省庁の作業を終えてもらうように、きのう指示いたしておきました。  総理からの、宮城県沖地震の半分の期間で、二倍以上の努力でこれを達成するようにという御指示もございましたので、各省庁一致協力しまして、いまお答え申し上げました問題に取っ組んでおる次第でございます。
  12. 木村守男

    ○木村(守)委員 ただいまの長官のお話ですと、激甚指定ということで指示した、こういうふうに承りましたので、ありがとうございました。  その場合に、漁船等にかかわる点についても含まれる、こういうことでお願いしておきたいと思いますが、その点は……。
  13. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 そのようにおとりいただきたいと思います。
  14. 木村守男

    ○木村(守)委員 ありがとうございました。きょうの質問は、すでに政府が加藤長官を中心にして激甚指定を指示したということですから、私がお願いするかなめの点はこれに尽きます。心から感謝申し上げ、速やかなる実行をお願いしたい、こう思うわけであります。  その次に、いまのお話の中にもすでに入っているわけでありますが、漁船のほかに今回の被害の特徴には、個人災害として住宅がある。この住宅の中で、まず現場に行って感じたことから申し上げますと、皆さん方の方では速やかに対応されまして、あるいは各自治体が非常に速やかに努力されまして、仮設住宅を全壊者に対してすでに建てられておる、そういうありがたい場面を見てきたわけですが、ただ残念なことに、基準がありまして、七坪というようなことなんですね。核家族という時代かもわからぬけれども、実際われわれの地方は、日本のよさが残っておりまして、家族が親子三代一緒におったり、あるいは二世代は当然の姿として一緒に暮らしている、そういう貧しくても相むつまじい家庭の実態でございます。その被災者の方々に、実情にかんがみた場合七坪では、せっかくの応急策としても、お気持ちはわかるけれども、実情にそぐわない、こういうことでございますから、これを契機にして前向きでお考えになる用意はないのか、その点を伺います。
  15. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 これも昨日の本部会議で指示し大体取りまとめたところでございますが、応急仮設住宅につきまして、多人数世帯の基準面積を引き上げるということにいたしました。具体的中身につきましては審議官からお答えをさせたいと思いますが、これは実は、私は東北の同時火災のときにもこの問題を経験して、御要望が強くありました。今回の日本海中部地震においても同じ問題に遭遇しましたので、これは何とかしなくてはならないという決意で、いまの先生の御質問の趣旨に沿うようなことをいたすようにさせたわけでございます。
  16. 近藤純五郎

    ○近藤説明員 お答えいたします。  先ほど国土庁長官の方から御答弁ございましたようなことでございまして、多人数世帯につきまして、応急仮設住宅の面積を加算するということを昨日決定したわけでございます。  中身といたしましては、いままで平均二十三・一平米、七坪ということで、この中で弾力的に対応してくれということでお願いしてきたわけでございますけれども、実際問題といたしましては大体七坪のものをつくってしまうということがございまして、多人数世帯については非常に困るというふうな実態があったわけでございます。前回の久慈市の火災のときにも問題になりまして、私どもとして非常に心配していたわけでございますけれども、今回の災害を機会に、関係各位の絶大な協力と理解をいただきまして、四人世帯につきまして二坪、六・六平米、ですから合計で二十九・七平米のものがつくれる、それから五人以上の世帯につきまして三坪、九・九平米ということで合計で三十三平米のものをつくれるというふうな形で今後ともやりたいというふうに考えております。ただ、今回の場合すでに建物ができているケースが多いわけでございますので、この場合につきましては、ユニット式といいますか、すでにでき合いのものをいまあるものにくっつけるというふうな形で対処したいというふうに考えております。
  17. 木村守男

    ○木村(守)委員 ありがとうございました。大変内容のある具体的な姿勢を示されて感謝にたえません。  それから、いま一 つ、基本的なお願いでございますけれども、全壊の方々で木造で七百三十万円という限度になっているわけですけれども、これではやはり実情にそぐわない、そういうことで、秋田県を視察した際も青森県を視察させてもらった場合でも、ぎりぎりどのくらいなければいけないのだろうかということを話を聞いてまいりました。そうするとぎりぎりせめて一千万はという声が両県にまたがる被災者の声でありました。そういう点で、これについては自民党本部からも佐藤隆先生を中心として強い要請が出て、すでに検討を詰められているはずでありますが、この点についてもお答えをいただきたい。
  18. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 現行の七百三十万を八百万に限度額を引き上げたいと考えております。
  19. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 ただいま国土庁長官から御答弁申し上げましたとおり、先生からも大変強い御要請をちょうだいいたしまして、今般の地震災害を契機といたしまして、災害復興住宅資金の貸し付けの限度額につきまして、建設をする場合に、木造等につきましては八百万円に引き上げる、耐火、簡耐の構造につきましては九百十万円に引き上げるというようなことで、それぞれ措置をすることといたしております。具体的には住宅金融公庫法施行令の改正により措置をいたすことになるわけでございまして、現在その準備を行っているところでございます。  この引き上げ後の限度額でございますが、一般の個人の住宅貸し付けをする場合の貸し付けの限度額と申しますのは、たとえば青森、秋田の地域におきますと一般的には四百八十万円という限度額になっております。また、今日まで行ってまいりました災害復興貸付実績の平均でまいりますとおよそ六百八十万円程度というようなことでございます。これらを勘案いたしますれば十分な措置であろうかというふうに考える次第でございます。
  20. 木村守男

    ○木村(守)委員 八百万という線が出されておりますけれども、その判断の基準は何なのですか。
  21. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 住宅金融公庫が現在行っております融資全般についてでございますけれども、標準となります面積に標準となります建設費というものを掛けて貸し付けの限度額を決めておるわけでございます。一般の貸し付けの場合には全国おしなべて貸し付けるということでございますので算定式がちょっと厳しくなっておりますが、災害の場合には地域の仕分け等なく一律にただいま申し上げましたとおり七百三十万円なるものを八百万円にというようなことで引き上げを行うよう措置するわけでございます。
  22. 木村守男

    ○木村(守)委員 そこで、漁業者にしても農家の方々にしても、特に青森県の場合は冷害で二、三年たたかれてきておりまして、あるいはまたその前からの農政の不安定もありまして、大変に負債を抱えているのが農家あるいは水産漁業者の実態でもあるわけであります。そこで、せっかく激甚指定をやるという長官の答弁がありましたから大船に乗ったような気持ちにもなるわけでありますけれども、それはそれとして、個人差もあるだろうけれども、たとえば鰺ケ沢町では、一つの例ですけれども、Aさんという人は、いままでに二億四千七百万も借金が重なってきて、それをやっと払ってきていまでも二千百万余の残額を持っている。こういうAさんという例もあるわけであります。鰺ケ沢町全体をとってみても、借り入れ総額が十億円余に上っている。その残額が八億円余にまだなっている。一つの町あるいは個人を一つの例にとればこういう実情なんですね。こういうことを考えた場合、せっかくいままでの制度で対応してもらうにしても、物によって限度額を引き上げてもらう、そういうお願いもしていますし、あるいは適用範囲を広げてもらう、こういうことできているわけですが、こういう実情からいくと、緩和措置というものを農林水産業者に、あるいは中小企業にしても、今回の場合マスコミの方々は漁港にあるいは住宅災害にと目がいってくれているわけですけれども、意外に、たとえば能代市あるいは五所川原市、こういうところでも、あるいはまともに津波の来たところもそうです、当然ですが、中小企業者の被害も大きいわけであります。いろんなことで地方の住民は負債が多くなっている実情にかんがみて、いろんな意味で適用してもらってもなかなか容易でない。そういうことを考えた場合に、緩和措置という点はどうなっているのかお聞きしたい、こう思います。
  23. 大坪敏男

    ○大坪説明員 私からは農林水産業者につきましての負債の問題につきまして御説明申し上げたいと思います。  今般の日本海中部地震によります災害によりまして農林漁業者におきましてはかなりの被害を受けた方が出ているわけでございます。いま先生御指摘のように津軽地方につきましてはここ数年冷害等によりまして被害を受けた農家の方もいらっしゃるわけでございますので、当面現在借り入れております資金の償還に困難を来す方も出ているかと懸念するわけでございます。そういうことから、私どもといたしましては、こういった方々に対する対策といたしまして、まず借り入れております資金につきまして被災者の実情に応じまして償還猶予等の貸付条件の緩和を図ることが必要であるというように考えておりまして、このためにすでに関係金融機関に対しまして、既借入金の償還猶予等、貸付条件の緩和措置を図るように指導いたしておるところでございます。  その既貸付資金の償還条件の緩和等の内容につきましては、たとえば農林漁業金融公庫資金について申し上げますと、中間の据え置き期間を設定するとか、償還期限の延長を図るとか、あるいは元本、貸付金利息の延納を行う等々の措置でございます。  また、先ほど先生御指摘ございましたように、今般の災害につきまして天災融資法が発動された場合におきましては、重複して被害を受けた農家という方もいらっしゃるわけでございますが、こういった方につきましては、すでに借りておりました天災資金につきましては償還期限を延長する、さらに限度額につきましては、借りかえが必要な場合もございますので、百万円を加算する、そういった措置も講ずることになるわけでございます。  以上が今般の災害に伴いまして講じあるいは講じようとする対策でございますが、なお一般的な対応といたしまして、災害等によりまして経営が困難となった農家が既存の債務の整理をするとか、あるいは経営の再建整備を図ろうとする場合には、自作農維持資金の中に再建整備資金というものがございます。これにつきましては、先生御案内のように利率は年五%、償還期限二十年以内という低利の資金でございますが、この資金につきまして円滑に融通を図りながら対応していくという考えでございまして、今般、災害を契機としてこういった必要が生じた農家がある場合には関係県当局とも十分相談いたしまして対応していきたい、かように考える次第でございます。
  24. 佐々木恭之助

    ○佐々木説明員 中小企業の場合でございますが、ただいま農林水産省から御答弁がございましたと同様にすでに五月二十七日付で、個々の被災中小企業者の実情に応じまして、償還期間の猶予等につきまして弾力的に講ずるように指示をしてございます。
  25. 木村守男

    ○木村(守)委員 今回甚大な被害を受けた町村の財政も非常に圧迫を受けていくわけでありまして、たとえば青森県の深浦町、この年度当初予算が三十三億七千余万円、これに対して被害額が五十四億六千余万円、このくらいの総被害額が上がっております。こういうことを考えた場合、自治体に対する手厚い財政措置というものもお願いしていかなければいけない、こう思うわけであります。  すでに長官のお考えが反映されまして、自治省では、地方交付税を九月定例分の繰り上げ交付を六月十日すでにされたということでありまして、感謝にたえません。これは非常に喜ばれております。率直にお礼を申し上げます。  それにつけましても、たとえば行方不明者の捜索のために小さい町村の財政規模の中から大変な懸命な努力をされたわけです。災害救助法を発動していただいた町村はいいのですけれども、そうでない町村でも、人数の多い少ないにかかわらず、人命ですから、大変な懸命な努力をされて、費用も重なったわけです。何かダイバーというのは青森県の場合普通のお値段ですと一時間三万円、肉体的な限度もあるようですが、それでも六時間くらいはやってくれたんだそうです。おかげさまで青森県に関する限りは自衛隊あるいは消防団、いろいろな皆さん方の御協力で、残念なことではありましたけれども、遺体は全部発見し収容することができた、こういうことで大変によかったわけであります。しかしながら、財政の圧迫ということになってまいりますので、こういう点を考えた場合、何らかの措置を御協力いただきたい、その点をお答え願いたいと思います。
  26. 松本和雄

    ○松本説明員 お答え申し上げます。  災害によりまして行方不明になられた方々の捜索に要する費用、これに対しまする国の助成制度といたしましては、御指摘の災害救助法に基づきます国庫負担制度がございます。今回の災害の実態にかんがみまして、この制度の弾力的な運用につきまして、関係省に対して自治省としても要望しているところでございます。ただ、残念ながらこのような配慮をいたしましても、この対象から漏れる団体につきましては、実際にかかった経費の実情、それからその団体の財政状況、これらを総合的に勘案いたしまして、特別交付税の配分を通じまして適切に配慮してまいりたい、このように考えております。
  27. 木村守男

    ○木村(守)委員 いまのお答えで了といたします。  車力村なんかは十八億の予算に対して九十二億、まさに五倍以上の被害を受けている町村もあるというようなことがありますから、あなた方もひとつ愛情を持って対応してほしい、こう思います。  次に、この機会にちょっと具体的なことをお願いしておきますけれども、たとえば鰺ケ沢町では林業センター、山村開発センターなどをやはりたたかれた。こういうものはなかなか現行法では補助してもらう対象がないようでありますけれども、こういう点何か考えてやれないものか、こう思うのですが、農林省どうですか。
  28. 三澤毅

    ○三澤説明員 お答え申し上げます。  今回の地震によりまして鰺ケ沢町の林業センターの被害状況、これは青森県からの報告によりますと被害額約二千万円というふうに聞いておりまして、大変な負担になるということは十分承知しているところでございます。この施設につきましては、確かに私どもの補助事業でつくったものでございますけれども、このセンターはその後町有財産ということになっておりまして、そういうことになっておりますので、先生御案内のとおり特に起債の対象になる、こういう施設になっておりますので、現在青森県といろいろ連絡、相談しておりますけれども、この措置の活用を通じてその復旧を早く図っていきたい、こういうふうに考えるのが相当ではないか、こういうふうに現在……(木村(守)委員「起債でなく補助というのは考えられないかというのです」と呼ぶ)町有財産になっておりまして、暫定法の方のことはちょっと困難かと考えます。  それで、なお、他の山村開発センター、それから農村の婦人の家、こういうものにも若干の被害が発生しているというふうに聞いておりますけれども、これらについては比較的被害が軽微なものですから、同町の単独事業として対応する、こういうように聞いておりますが、いずれにせよ林業センターについてはかなりの被害額になっておりますので、青森県とも十分相談しながらやっていきたいと思っております。
  29. 木村守男

    ○木村(守)委員 それでは時間もありませんから、次に移ります。  もう一つは、先ほどの御報告によっても、浮き苗の被害が青森県も秋田県も結構多かったわけです。そこで、関係者が懸命の努力をして相当これを植え直したということですが、ことしは津軽の方は特に、異常気象とでもいいますか、天候不順が懸念されております。二、三年前ときわめて似たケースになろうとしておる。そこで、いま現在、私も百姓だからわかるのですが、うちのたんぼはたまたま直接被害を受けなかったけれども、それでも大体六日前後おくれている。それから浮き苗で植え直したところは、いま懸命の努力をして植え直しているところはことさらに、二週間とは言わなくても十日以上のおくれとみなされます。そんなこともありますから、努力は努力として多としますが、農林省におかれては地元とも十分連絡をとり合ってしかるべく対応、指導、そしてまた、冷害型の天候になってきているようですから、食糧庁においても厳しくいまから心しておいてほしい、こう思います。これは答弁は要りません。  次に質問を移しますが、今回の被害の教訓から、地震、津波の予知体制の充実強化というのが真剣に取り組まれなければいけない、こう思うわけであります。あわせて言ってみると、先ほどの高鳥理事からの御報告もありましたとおり、現場ではせっかくの情報も――混乱したためもあったようです。また、正確な情報が伝達されてこなくても、地震だ、海岸は津波が来ると常識的な判断をされた住民の人方も多い。あるいはまた常日ごろからの心構えはどうであったのかということで、国土庁などが中心になって防災訓練なども全国的にやられているわけです。あるいは白書などを見ても、大変に努力をしていることはわかるけれども、ああして現場を視察して知る限りでは、たとえば男鹿市では率直に言って津波を予想した訓練をしたことはない、こうなる。青森県の岩崎村では津波を予想して訓練をしてまいりました。その場合の避難場所も指定してあります。こういう町村もあります。そういうことを考えた場合、国民の地震、津波に対する意識の欠如ということは、やはり率直にみんなが反省しなければいけない、こう思うわけですね。  そこで、これからのそういう防災訓練をどうするかということと、それからたとえば学校の子供たちの悲惨な事態にかんがみて、文部当局など、いろいろな機関が、お互いに教育の場としても取り上げていかなければいかぬのじゃないか、こうも思うわけであります。その点についてお答えをいただきたい。
  30. 金子皓治

    ○金子説明員 お答えいたします。  今回の日本海中部地震は、有史以来の大きな地震ということで、日ごろから防災体制の整備、さらには地震に関する意識の高揚等を消防庁としては図ってきたところでございますが、やや混乱を招いた嫌いがございます。まして津波の警報伝達の過程、さらには防災体制の面で一部の県において不信を招いたということは、消防庁といたしましてもまことに遺憾であるというふうに考えております。  委員御指摘のとおりに、男鹿市におきましては、私どものいままでの調査では、津波に対する訓練はやっていないという実態がございますので、今後はそのようなことがないように、十分県、市町村とも打ち合わせをいたしまして、さらに防災意識の高揚、防災体制の整備を図りまして、訓練の充実強化をしていきたいというふうに考えております。御了承いただきたいと思います。
  31. 木村守男

    ○木村(守)委員 今回の被害を受けた地域の中で、青森県の場合は特定観測地域に入っていない。文部大臣の諮問機関である測地学審議会が、今回新たに五十九年から五カ年の第五次計画を建議したようですが、これなどは時宜を得たものでございまして、内容を読ましてもらうと大変にりっぱな建議であります。これをぜひ取り上げてほしいわけでありますが、それにいたしましても地震予知連絡会というのがありまして、国土地理院が実質的に事務局をやっているようですが、これで指定している特定観測地域に八カ所があるわけでありますが、今回の場合に青森県の西海岸が指定されていなかったわけであります。しかしながら、地震というものは、いろいろな学者に聞くと百年ぐらいの範囲で判断すべきではない、何百年にもわたるべきだ、こう言っているわけですよ。だとすれば、いままでのいろいろな会議をやられたお偉い学者方かお役人の人か知らぬけれども、そんな何百年なんということは会議録を見ても余り議題になっていないな。そういうことなんだ。だから、昔のことだから古文書を見るなり故老の話を聞くなりあるいは自治体の記録を調べるよりないだろう。そういうこともまめにやるべきだ。そういうことが真実を教えている、こういう嫌いもいたします。  たとえば青森県には、京の都華やかなころには大津波で十三の港、人も港自体も皆なくなってしまった、こういう歴史もあるのですよ。これは興国元年、一三四〇年。あるいは大戸瀬の千畳敷というので、派遣委員も車の窓から現場を見たわけですけれども、あれなんかも寛政四年、一七九三年に地震と津波を伴ったものによって隆起した千畳敷である、こういうことになっている。これは今回の被害を受けた深浦ですよ。そういうことで過去においてはあるわけであります。あるいはまた明和二年、明和四年と引き続いてあの一帯には大地震、津波の被害が歴史的にとどめられている。あるいはまた五十七年の北海道浦河ですか、あの地域の地震もある。  こういうことになってくると、この際、今回の日本海中部地震の被害県だけでなく、もう一回指定地域を、日本列島の総点検というぐらいの腹構えで検討しなければいけないのじゃないだろうか、こう思います。どうですか、大臣、その点を姿勢として伺いたい。
  32. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 ぜひ検討いたしたいと考えております。
  33. 木村守男

    ○木村(守)委員 それから予知体制の中で、今回のことに直接結びつくかどうか知りませんけれども、五十三、四年ごろから弘前大学の観測研究陣は微小地震をキャッチしている。同じころ、五十四、五年から東北大学でもキャッチしている。こういう情報がどう生かされてきているのか、あるいは研究されているのかということもこれから反省しなければいけないのじゃないか、こう思うのです。そういうことでございますから、これから情報、予知の研究それから観測体制の強化さらには防災訓練、国民の地震、津波に対する意識の高揚、こういうことで皆さん方の御努力を期待し、お願い申し上げ、今回の青森県を初めとする被災地に対する皆さん方の御努力に心から敬意を表し、感謝申し上げて、質問を終わります。  ありがとうございました。
  34. 上原康助

    ○上原委員長 次に、笹山登生君。
  35. 笹山登生

    ○笹山委員 まずもって、今回の日本海中部地震によってとうとい命を落とされました方々の御冥福を心から祈るとともに、罹災者の皆様方の一日も早い再起を願うものであります。  また、今回の地震につきましては、政府、そして加藤長官を初めとする総力を挙げた機敏な対応に心から感謝を申し上げるわけでございます。また、当委員会におきましても早期に調査され、さらには各政党の調査団からも温かい励ましを受けるということで、これにつきましては、この場をかりまして心から感謝申し上げる次第でございます。  いまの木村委員の話となるたけ重複しないように進めていきたいと思うわけでございます。  地震発生後もかなり余震が続いております。また、きのう、きょうの梅雨入りとともに、二次災害の心配もかなりあるわけでございまして、被災住民がいま一番心から願っておるのは、一日も早い激甚災害の指定なり天災融資法の発動、こういうものによって心を落ちつけて新たな再建に臨みたいということではないかと思うわけでございます。  そこで、加藤長官にお願いしたいわけでございますけれども、現在の査定の進捗状況はどうであるかということが一つ。また、先ほど木村委員からも話がありましたが、激甚災害指定の見通しにつきまして、公共土木施設、農地・農業用施設その他、それぞれについてその大体の感度、感触というものをお聞かせいただきたい、そのように思うわけでございます。
  36. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 各省それぞれ数班つくってもらいまして、それぞれの査定をいま一生懸命急がしております。そして、先ほども木村委員にお答えいたしましたが、笹山委員にもこの席をかりてお答え申し上げますが、私たちは今月中にすべての準備をいたしたい、こう考えておる次第でございます。  各省庁それぞれの査定の経緯、結果については、各省庁ごとにお答えいたしたいと思います。
  37. 大坪敏男

    ○大坪説明員 私からは農地・農業用施設に関します災害復旧の進捗状況につきまして御報告申し上げたいと存じます。  まず、今般の地震によります災害につきましては、特に秋田県大潟村等におきまして用水関係の機能が停止するという事態が発生したわけでございます。田植え直後だということもございますので、緊急に用水の確保を図ることが必要でございますので、そういった個所につきましては、緊急にポンプを手配いたしまして、そういう個所に配送したわけでございまして、それ以降用水の確保には支障を来していないという状況でございます。  また、その他大きな被害をもたらした地域につきましては、担当課長を初め災害査定官等を現地に派遣いたしまして、応急工事の実施なり被害状況に通した復旧工法の指導を行った次第でございまして、現在のところ応急的な手当ては完了した状態にございます。  そこで、今後の問題としては、本格的な災害復旧工事ということになるわけでございますが、そのためには何と申しましても査定の実施が不可欠でございます。そこで、私どもといたしましては、現在、農地・農業用施設に関しましては六月の十三日から査定に入っておりまして、極力早い機会に終了いたしまして本格的な工事に着手いたしたい、かように考えている次第でございます。
  38. 狩野昇

    ○狩野説明員 お答えいたします。  私の方から建設省所管の公共土木施設の状況を御報告いたします。  建設省所管の公共土木施設につきましては、秋田県、青森県、北海道等を中心に約五百三十八億円という被害が出ておるわけでございます。被災後、応急復旧に全力を尽くしておりまして、先ほどの報告にもございましたけれども、道路等については、主要道路すべて復旧を完了しております。一部について現在鋭意進めております。  河川につきましては、馬場目川の堤防について、出水期を控えまして、現在懸命な努力を尽くしておりまして、建設省としても、秋田県を指導して、工法等の指導も行いまして全力を挙げているところでございまして、近く応急復旧を完了する予定でございます。  本査定でございますが、関係の公共団体の準備ができ次第、早急に実施するという方針でございまして、秋田県につきましては六月二十七日から実施するという予定で現在準備を進めておりまして、本復旧並びに早期復旧に全力を尽くしてまいる所存でございます。
  39. 高山兼寿

    ○高山説明員 私からは港湾関係の復旧の査定の予定について申し上げたいと思います。  港湾におきましては、北海道から青森、秋田、島根に至ります間の十四の港湾で被害を受けておりまして、現在の公共土木施設関係の被害額の報告額は七十一億円というふうになっております。  被害直後におきまして、私どもといたしましても、現地に職員を派遣いたしまして、被害の調査もいたしましたわけでございますが、現在、各管理者、港湾の管理者あるいは海岸の管理者におきまして、設計等を行っております。あるいは、国の事業につきましては、現地機関でございます第一港湾建設局において、やはり設計等を行っております。  それが完了いたします六月十九日以降に、第一陣の査定を派遣して、早期復旧に努めるということになっております。よろしくお願いします。
  40. 笹山登生

    ○笹山委員 査定が済まないことには何事も始まらないということでございますので、ひとつ、ぜひとも、被災者を安心させるためにも早急な査定完了をお願いしたいというふうに思うわけでございます。  そこで、自民党の方としましても、日本海中部地震非常災害対策本部を設けまして、四項目の申し入れをしているわけでございます。一つは被災農家、漁家の経営安定対策、もう一つは住宅復興対策、それに秋田港の応急復旧対策、さらには災害査定の早期実施と災害復旧事業の早期実施、その中でも漁業災害に対する指定基準の見直しと住宅金融公庫の災害復興住宅資金の貸付限度額の拡大、さらには公営住宅資金の貸し付け並みの特例利子の適用、これにつきましては、被災住民の方としましてもこれはいいことだから早くやってほしいということでございますが、いまどういう検討の経過になっているのか、その経過の途中報告をお願いしたいのでございます。
  41. 大坪敏男

    ○大坪説明員 ただいまの先生の御質問は、天災融資法に係ります激甚災指定の基準の見直しであろうかと考えたわけでございますが、この問題につきましては、現行の指定基準につきましては、御案内のように農業被害を基礎としてつくられておるわけでございます。  その理由といたしましては、天災によって災害が農業、林業、漁業に発生する場合は、大体この三者相伴って発生をするのがわが国の災害の実情でございまして、かつまた激甚な災害の場合には大体農業災害に着目して物を考えれば十分対応し得るというふうな考え方によっているものだと理解しているわけでございます。  ところが、今回の日本海中部地震によります被害でございますが、農林水産業全般に被害をもたらしたわけでございますが、とりわけ秋田、青森、北海道等々におきましては、漁船、漁具等漁業関係の被害が顕著であったという特徴があるわけでございます。  そういたしますと、このような被害状況に対処をするためには、どうもいまの激甚災害の基準につきましては見直しをする必要があるのじゃないか、かように考えている次第でございまして、現在、被害の実情の把握に努めながら基準の見直し作業を進めている状況でございます。
  42. 笹山登生

    ○笹山委員 非常にいいことでございますので、ひとつその辺の検討並びに実施をお願いしたいということでございます。  それと、いま一つは、いまの激甚災害指定基準というのはどうも、ひがみでありましょうか、風水害用の指定基準のような感じがしてならないわけでございまして、今回のように、数県といいましても一、二県というような被害、局地的に発生するという場合には、なかなかこの指定基準の対象というものが厳しく出る、また一方、風水害のように面的に数県まとまって被害を受けるという、そういう場合には非常に指定基準がよくなるというような傾向があるように思うわけでございますけれども、その辺の緩和の検討といいますか、これは長期的なことでございますけれども、ひとつ考えられないかということが一つ。  もう一つは、局地激甚指定につきましても、いまの市町村の財政事情からして、ちょっと、まあ標準税収入とイコールというような水準が果たして適当なのかどうなのか、この辺の見直しというものもひとつ御検討いただきたい。さらには、市町村段階、数県段階、全国レベルのことはいいのですけれども、県段階における激甚指定というものもひとつ新しい方向として検討できないものかどうか、その辺の三点につきましてお伺いしたいと思います。
  43. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 お答え申し上げます。  確かに先生御指摘のとおり、今回の被害は特定の県に局地的に集中して発生しておるわけでございまして、これに対して激甚災害の基準がどうあるかということは、私どもも課題として意識を持っておるわけでございます。その場合に、現在の基準は御承知のとおり、公共土木につきましてはA基準、B基準がございますが、このB基準、全国標税の一・二というかさがかぶっておりますが、このB基準がいわゆる局地的な被害に対応してつくられたものであるというふうに理解をしておるわけでございまして、これに該当するかどうかということを検討いたします場合に、率直に申しますと、やはり標準税収入自体の伸びが、この制度ができましてから非常に伸びが著しいというふうなことが背景にありますために、被害額がこれに該当してこないということがあるわけでございます。ただ、この基準がつくられました趣旨につきましては、御案内のとおり、国民経済に著しい影響を及ぼす、国民経済の観点から、やはり国全体としてこれを救済する必要があるという点と、同時に地方財政の負担を緩和するというような要請に基づいてつくられておるわけでございまして、そういった現在の激甚法の趣旨を踏まえます場合に、現在のこの標準税収入の伸びからその地方団体の財政負担能力をどう考えるかというふうな点につきまして非常にむずかしい問題があるわけでございまして、しかし該当率が少ないということにつきましては私どもも問題意識として持っておりますので、そういった問題を踏まえまして今後慎重にこの問題を検討してまいりたいと考えております。  なお、市町村の局地激甚につきましては、やはり同様なことでございまして、昨年は五十七年の七月から八月までの豪雨それから台風等による災害を指定いたしましたほか、局地激甚としましては四十七町村の災害を指定いたしております。これにつきましては、現在の基準が全国的な観点から見ました場合に必ずしも低いというふうには考えておりませんけれども、今回の地震災害の実態等にもかんがみまして、この問題につきましても検討の対象にさしていただきたいというふうに考えております。
  44. 笹山登生

    ○笹山委員 そういう制度の問題点等をカバーする意味でも、今回の激甚指定の方をぜひともひとつお願いしたいというふうに思うわけでございます。  今回の震災で全壊の住宅はともかくとしまして、半壊の住宅というのが非常に多かったわけでございます。いろいろ調べてまいりますと、全壊住宅に対する助成措置というのは非常に完備しているわけでございますけれども、半壊の住宅等に対する助成措置、これは非常に手薄なんではないかというふうにも感じるわけでございます。現に今回の若美町におきましても、家の上部構造はそのままであるのに下の方が全くいかれてしまっているというようなことでございまして、これは家の形は残っているけれども住むに住めないというような状況でございまして、これは地盤補強とかなんとかしなくちゃいかぬということで、いまの限度金額等では移転費、整地費とも非常に低いような感じがするわけでございます。その辺のことにつきまして今後どう考えられるのか、それについてお伺いいたします。
  45. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 災害復興住宅貸し付けの限度額につきまして、ただいま新たに建設をする場合に木造等七百三十万でございますが、これを八百万に引き上げるという措置を講ずべく考えておるわけであります。  これと並びまして、ただいまございました地盤補強の工事につきます融資につきましては、盛り土するあるいは擁壁を築造する等々の工事に伴いまして宅地を整備する場合の整地費の融資というものを現在行っておりまして、現行二百三十万という限度例になっておりますが、これを二百五十万に引き上げるということで措置をすることといたしておるわけでございます。
  46. 笹山登生

    ○笹山委員 半壊の場合は債務を抱えている、ローンがまだ残っている住宅が多いわけでございますので、事態は全壊と同じぐらい深刻であるというようなことをひとつ重々お考え合わせいただきたいというふうに感じるわけでございます。  次に、今回の住宅被害は地盤の液状化現象、これは新潟の地震につきましてもそうでありますし、東海沖地震におきましてもこういうような現象を想定しての対策、これがとられているわけであります。  いまの建築基準法につきましては、五十五年七月に建築基準法施行令で耐震設計基準の規定の改定が行われておりまして、軟弱地盤における耐震設計基準が設けられたわけでありますけれども、今回の地震被害の住宅の中には、その改正以後の住宅というのも見受けられるわけでございます。今回いまの建築基準法の耐震基準の見直しといいますか、そういうことを考えているのかどうか、お伺いしたいと思います。
  47. 梅野捷一郎

    ○梅野説明員 お答えいたします。  ただいま先生から御指摘のあったようなことで、基準法の規定につきましては、建物の基礎について地盤の沈下とか変形に対して構造耐力上の安全性の確保を図るという観点から、大規模な建築物につきましては、基礎ぐいをそういう液状化するようなおそれのあるところでない深い地盤に支持させろとか、それからいま問題になっております木造建築物につきましては、鉄筋コンクリート造の一体的な布基礎にしろというようなことの規定を順次整備をしてきたわけでございます。しかしただいまも御指摘ございますように、今回の地震におきまして、特に盛り土を行った砂質地盤等におきまして相当数の被害が発生をいたしておるわけでございますので、これらの被害の状況を十分調査いたしまして、木造住宅に対しましてもさらに効果的な対策を検討してまいりたいと考えているところでございます。
  48. 笹山登生

    ○笹山委員 液状化現象は住宅に限らず、秋田港につきましても一つの現象があらわれているわけでございまして、バースの破壊、アンローダーの倒壊等、秋田港の港湾機能は麻痺しているわけでございます。  そこで運輸省にもお聞きしたいのですが、今回の事故を契機に、港湾施設の耐震設計基準、これの見直しというものをどう考えていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
  49. 高山兼寿

    ○高山説明員 秋田港の砂の液状化によります被害に対する今後の考え方でございます。  砂質地盤におきます流動化というものは新潟地震以来経験がございまして、港湾技術研究所あるいは大学、そういうところでいろいろと研究をしていただきまして、その発生の機構が次第に明らかになっております。したがいまして、それに対する対策につきましても次第に明らかになってきているという状況でございます。したがいまして、港湾の施設の技術上の基準、港湾法に基づく基準でございますが、それにおきまして一定の考え方を示して指導しているというのが現状でございます。  秋田港の被害につきましては、その基準といいますか、考え方が明らかになる以前のものが非常に多いということでございます。ただ、その以後のものにつきましても、秋田港においてあのような大きな地震動、加速度が生じるというふうには考えていなかった面がございます。したがいまして、基準そのものは、あのような予想外のものがあらかじめ予想されておりました場合には有効であったかもしれない、そういうふうに考えておりますが、今後いろいろと調査検討を進めまして、新しい液状化の予測手法、予測精度の向上あるいは対策を開発していくというようなことによりまして、液状化対策を向上させていきたい、このように考えております。
  50. 笹山登生

    ○笹山委員 液状化につきましては地盤分布図等もできておるわけでございますが、長官、秋田港の復旧は非常にかなめでございますので、特別の財政援助、そして大潟村の堤防等につきましても特別のお計らいをひとつお願いしたいと強調してお願いしたいと思います。  次に参ります。学校防災についてお伺いしたいと思います。  今回の事故で最も悲惨だったのは、先ほどからも話がありますような男鹿半島の加茂青砂海岸における合川南小学校の児童の遭難だったということでございます。これにつきましてはいろいろ原因等もございましょうが、根本的には、地震即津波という考えがなかったということも一因としてあろうかと思います。文部省は安全指導の中に津波等についての認識をもう少しこの機会に含ませる必要があるのではないかというふうに思うわけでございます。  また、関東近辺の学校では大体月一回の避難訓練をしているようでございますけれども、その他の県ではばらつきがございまして、年に数回というようなところもある。その辺の地域的なばらつきというものもひとつ適切な御指導をお願いしたいというふうに思うわけでございます。  いま教育委員会ベースでいろいろな資料があるわけでございますけれども、千代田区の教育委員会で「千代田区学校防災の手引き」の「地震がきたら」、こういう資料が出されておるわけでございますけれども、これの内容を見てみますと、非常に理屈が多くて緊急時に、じゃ何をしたらいいのかということがどうも最後まで読まなくちゃわからぬというようなことでございまして、もう少し即わかるような手引きというものを――一例として、これは民間の雑誌でございます。「生きのこり術」、こういうものがあるわけであります。これはイラストとか写真が入っておりまして、どうしたらいいかすぐわかるという、こういうような手引きもございますので、ひとつ文部省の方も学校防災についてのパンフレットのひな形、これを教育委員会に任せることもいいわけでございますけれども、ひとつその辺のマニュアルといいますか、基本のひな形くらいは用意していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
  51. 青柳徹

    ○青柳説明員 お答え申し上げます。  学校におきます地震、風水害等の非常災害に対します安全教育の問題でございますが、児童生徒等が安全な行動をとることができるような態度や能力というものを養っていくことを目的といたしまして、各教科、道徳、特別活動等、学校のあらゆる教育活動を通じまして、毎年年間の指導計画をもちまして指導を行っておるところでございます。これらの指導を効果的に進めますために、文部省におきましても、「小学校 安全指導の手引」あるいは「中学校 安全指導の手引」というようなものを作成し、各県に送付をいたしまして参考にしていただきながら、指導の充実策を図っておるところでございます。  御指摘の津波の点に関しましては、地震に伴う災害ということで、これらの資料においても触れておるところではございますけれども、今回の日本海中部地震に伴う津波による不幸な出来事を教訓といたしまして、今後安全教育が一層充実されますように、都道府県教育委員会等とも協力しながら対応してまいりたいと思っております。  避難訓練の点でございますが、私どものところで最近調査をいたしました事例では、小学校では平均約四回、中学校、高等学校では平均二回前後行っておるところでございます。もちろんこの中では地震に関する避難訓練も実施をしておるところでございますが、御指摘のように、地域によってかなりばらつきがございます。この辺も、各地域の実情を踏まえながら、必要な訓練が適切に行われるように指導の充実を図ってまいりたいと思っておるところでございます。  それから、お話のございましたマニュアルの点でございますが、先ほども申し上げましたように、従来、一般的な「安全指導の手引」というもので一般的な指導の留意点等につきまして指摘をし、それに基づいて各県あるいは学校におきましていろんな教材を作成し、教育を充実して行っていただくというような体制でおるわけでございます。  この点につきましては、毎年安全教育の担当の指導主事等にもお集まりをいただきまして、それぞれの資料の情報交換等も図りながら、充実をおいおいに図ってはきておるところでございますが、御指摘のような点もございますので、今回の事故を教訓といたしまして、さらに適切な教材が各学校におきまして使用できますような体制づくりというものに努力をしてまいりたいと思っております。
  52. 笹山登生

    ○笹山委員 マニュアルを読んでいるうちに逃げおくれてしまうようなことのないものをひとつお願いしたいというふうに思うわけでございます。  津波情報、地震情報の伝達システムにつきましては、ミスがあったとかないとか過ぎたことを言うのはやめまして、ともかく単純ミスが出ないようなシステムをやはりつくる必要があるのではないかということだけを申し上げたい。  といいますのは、ボタンを押すとか押さないというのはミサイル発射と同じようなもので、一人の判断に任せ切れるものかどうなのか。二人ペアになってボタンを押すとかそういうようなシステム、これは別に金がかかるわけじゃありませんし、そのような単純なシステムからつくっていった方がいいのではないかというような感じもするわけでございます。  また、さらには非常に動揺するわけでございますから、その場合の動揺しないためのチェックリスト、そういうものの完備というものを金のかからない方策としてひとつやっていただくことはできないものか、気象庁にお伺いしたい。  ついでに気象庁にもう一つだけお伺いしたいわけでありますけれども、この前、九日でしたか十日にかなり強い余震が出ました。私、テレビの前で、大体いつごろ津波警報が出るのかなと思って見ていたのですが、待てど暮らせど出ないということで、今回のように津波が早い場合には、幾ら早く皆さん方が努力して警報を出しても間に合わないというその辺の前提からやはり出発しなければいけない。そのためにはどうしたらいいかということになりますと、われわれがいろいろ学者さんの意見や何かを聞いておりますと、スクランブル方式、緊急発進、まずともかく地震が来たら予備警報を出してしまうんだというようなことで、それから時間をかけて本情報に移ればいい、そういうようなシステムでないと、津波警報が出るまで待っていたんじゃ本当に間に合わない、実際間に合わないのですから、その辺のシステムをやはり考え直す必要があるのではないかということです。  あと、まとめてお話ししますと、そういうふうにスクランブル方式でやりますと、いわゆる空振り情報、この前の平塚市のような空振り情報、こういうようなものが出てオオカミ少年みたいになってしまうというようなことを懸念されているのだと思いますけれども、出ないことによるそういう騒がれ方よりも、出たことによる騒がれ方の方がこれは救われると思うのですよ。その辺でひとつそういうスクランブル方式、これはぜひとも検討していただきたい。  さらにもう一点まとめて質問してしまいますと、今回情報伝達の中で非常にネックになっているのが末端情報、いわば現場のきちっとなるべきところから末端に対する情報というものが、伝達手段が非常に多様化していないといいますか、昔は半鐘とかのろしとかがあったのですが、このごろは半鐘すら村にないような感じで、かえってそういう複雑な伝達手段よりも、昔以来のそういう単純な半鐘、のろしとか手回しサイレンといいますか、そういうような単純な伝達手段の方が、あるいは末端の情報手段としては有効に作用するというようなことが一つ。それと、やはりいまはパーソナル無線が非常に普及しておりまして、これは免許なしでもできるということでございますので、そういうようなパーソナル無線、漁業無線との連動、そういうようなことによってもう少し末端情報の手段というものを多様化していくといいますか、そういうようなことをひとつ考えた方が、普通のシステムで完璧なピラミッド型のシステムをつくるよりもいいのではないかというふうに考えるわけでありますけれども、どうでしょうか。
  53. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  気象庁としましては、当面確実な予警報の発表の時間をできるだけ早くするように優先的に努めております。それで現在検討を行っております。  それから先生おっしゃいましたスクランブル方式、事前の予備情報と考えますけれども、それのあり方についても検討いたしたいと思います。  それから末端までの情報の伝達でございますけれども、気象庁としましてはパンフレットとかあるいはチラシなどを用意しておりまして、それをもとに末端までPRをするといいますか、そういうことに努めておりますけれども、今後ともそういうことに努めていきたいと思います。  なお関係の省庁とよく連絡をとりまして、末端まで本当にうまくいくということにつきまして努力いたしたいと思います。
  54. 笹山登生

    ○笹山委員 郵政省を呼んでおりますけれども、時間がないので質問を避けますけれども、電話規制によって本来の緊急連絡というものが途絶するようなことがないような体制というものをひとつお願いしたい。お願いだけで答えは要りません。  最後に厚生省にお伺いしたいのですけれども、災害救助について遺体の捜索期間がいま災害発生後十日以内ということでありますけれども、この前の長崎水害の例を見ましても、十日どころかそれの数倍というような遺体捜索の期間になっているのが現実でございます。今回の秋田県におきましても、それを何回も期限延長をしているというようなことが実態でございますので、その辺のいまの捜索期間の見直しといいますか、それについてどう考えるのかということが一つ。  あと援護資金、これの貸し付けにつきまして、所得制限を緩和できるような見通しがあるのかどうなのか、その辺につきましてお伺いしたい。
  55. 近藤純五郎

    ○近藤説明員 お答えいたします。  災害救助の期間延長の関係でございますが、災害救助法の救助の内容としましては幾つかあるわけでございますけれども、救助の内容と申しますのが応急救助ということでございますので、早くやってもらわなければいかぬということで一応の期間が定められているわけでございます。したがいまして、その期間内で処理できないというふうな事情がありました場合には、その期間と同期間を延長するというふうな措置をとっておりまして、死体の捜索の関係で申しますと災害の発生の日から十日間ということになってございますけれども、それをさらに十日延長しまして、昨日でございますか、さらに再延長ということで県の方から申請がございまして、私どもとしてはやむを得ないということで承認いたしたわけでございますけれども、今後とも実情に応じまして、まだ救助が必要であるという事態に対しましては弾力的に対応するつもりでございます。  それから災害援護資金の所得制限の限度額でございますけれども、これは御承知のように議員立法の法律でできたものでございまして、福祉的な応急的な生活の立て直しのための制度ということで、担保もとらないというふうなことでできているわけでございます。したがいまして、現在の所得制限は、これは全国平均でございまして秋田県の場合にはもっと高い率になろうかと思いますけれども、全国平均で三分の二程度の方が受けられるようにというふうなことで設定されておりまして、これの限度額につきましては毎年引き上げておりますけれども、三分の二という線につきましては創設以来その線を貫いているわけでございます。
  56. 笹山登生

    ○笹山委員 最後にまた一番冒頭に戻りまして、長官に重ね重ね、激甚災害の指定につきましては、これは再建の一つの大きなスタートのきっかけでございますので、特に公共土木施設につきましてはひとつ特段の御配慮をお願いしまして、私の質問を終わります。  どうもありがとうございました。
  57. 上原康助

    ○上原委員長 次に、佐藤敬治君。
  58. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 先ほど、木村委員の質問に対しまして国土庁長官から、激甚指定をする、こういうようなお話がありましたが、これは全面的に指定をすると考えてよろしいのですか。
  59. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 それぞれの手続は早急に迅速に、踏まえるべき点は踏まえながらやりたい、こう考えております。
  60. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 それぞれの手続を踏まえてやりますというのはあたりまえな話なんですがね。それを聞いても何もならぬのです。激甚災の指定の中にはそれぞれ項目がありまして、御承知のように公共土木だとか農業だとか中小企業だとかいろいろなものがあるのですが、それぞれ皆要件が違うのです。それでいまお聞きしたのですが、公共土木も入る、こういうふうに考えていいのですか。
  61. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 お答え申し上げます。  先ほど大臣が申し上げましたのは四項目でございまして、住宅、農林漁業、農地・農業用施設及び中小企業、四項目につきましての激甚についての御答弁をなさったわけでございます。  そこで、いまの御指摘の公共土木につきましては、現在まだ被害額が確定しておりませんので、ここで確定的なことは申し上げにくいわけでございますけれども、御承知のとおり、公共土木の本激甚の指定基準はA基準、B基準ございまして、A基準は全国の標準税収入の四%を超える場合、B基準が全国標準税収入の一・二%を超え、かつ、その都道府県の標準税収入を超える査定見込み額のところが一県以上ある場合、こういうふうな基準がございまして、現在被害額の確定を急いでいるわけでございますが、率直に申し上げまして、現在まで私どもが聞いておるような被害の報告によりますと、なかなかむずかしいのじゃなかろうかという感触も持っておりますが、なお今後早急に調査を進めたいと考えております。
  62. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 先ほども質問がありましたけれども、最近の大きな災害の中で公共土木で激甚指定になったところはどこですか。
  63. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 公共土木の激甚の本激甚についての御質問でございますれば、昨年の長崎大水害、七月、八月の台風十号でございますね、これが本激甚に指定されました。それから局地激甚につきましては、これは毎年かなりの数の指定がなされております。
  64. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 本激甚でいまお話がありましたけれども、どうもむずかしいんじゃないか、こういうようなお話です。大臣はどうですか。
  65. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 私も、本激と局激を勉強いたしまして、ある時期において局激というものを勉強したこともございます。そこら辺について、具体的な被害の実態調査というものを早急にまとめるように、いま指示しておるところでございます。
  66. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 この公共土木以外のものは意外に条件がよいようですが、非常に公共土木が厳しいのですね。いまも話がありましたけれども、標準税収入というのがどんどん上がっていく、なかなか該当しない、こういう問題が出てくるのですが、非常に気の遠くなるような話なんですね。全国の県、市町村の標準税収入の合計額、これは一体何ぼになりますか。
  67. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 正確な数字はちょっと持っておりませんが、全国の標準税収入の合計額は十七兆一千億程度ではなかろうかと考えております。
  68. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 十七兆一千億なんというのは、気の遠くなるような話なんですね。こういう大きなものを標準にして激甚を指定するということ自体が、私はかなり問題があると思います。全国的な経済に対する被害とか、そういうことを考えてこんな大きな数字になってくるのでしょうけれども、いまになってみると非常に実態に即さない。ほとんどが台風でなければ当たらないのですよ。  しかし、災害は台風だけではございませんので、それ以上に大きな被害をこうむっているスポット的なところがありますから、これは十分考えていかなければいかぬと思うのです。これをもう少し緩和するとか、地域をたとえば東北とかなんとか緩和する方法を考えた方がいいと思うのですが、そういう考え方はありませんか。
  69. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 災害が、局地的に特定の都道府県に限定されて被害が大きいというケースもあるわけでございますが、それに対応するための基準としましては、ただいま申し上げましたA基準、B基準のうちのB基準が考えられておるというふうに理解しておるわけでございます。B基準でまいりますと、全国標準税収入十七兆余の一・二%でございますので、約二千億ということになります。  これが、今回の地震の実態にかんがみまして妥当かどうかという点につきましては、私どももいろいろ検討させていただきたいと考えておりますけれども、法律の趣旨というものが、国民経済に著しい影響を及ぼし、かつ、地方財政の負担を緩和する、こういう趣旨でございますので、この標準税収入が伸びてきておるということと地方団体の財政負担能力をどう考えるかということにつきましては、大変むずかしい問題がございます。そういう意味におきまして、そういったことも十分検討しながら、今後関係省庁とも相談してまいりたいと考えております。
  70. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 全体の被害額は相当になるかもしれませんけれども、これを公共土木額に限ると非常に少なくなるのです。そうして、十七兆なんというものの一・二%で二千億というと、公共土木で二千億の被害を出すというのは大変な額なんです。ほとんど当たらない。最近のあれでやりますと長崎だけが該当して、あとは宮城地震も十勝地震も伊豆地震も全然当たってないでしょう。全然やってないのです。  これは、本当にこのままどんどんやっていくと有名無実、大台風が来なければこれは該当しなくなってしまうのです。これをもう少し現実的なものに基準を改定する必要がある、ぜひひとつこれを改定していただきたいと私は思うのですけれども、どうですか、長官。
  71. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 先ほど、審議官にお答えさせましたような点で、さらに検討してみたいと考えております。
  72. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 そこでお伺いしたいのですが、局地激甚災害、これに該当しそうなところはいまの災害地ではどこですか、市町村は。
  73. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 ただいま公共土木の被害額につきましては、建設省におきまして調査を進めていただいております。恐縮でございますが、私どもの手元に参っておりませんので、ちょっとお答え申し上げかねる次第でございます。
  74. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 今回の被災地は、全部財政力の非常に弱いところなんです。ほとんどが年間予算の倍だとか、税収入から比べると何倍という大きな被害をこうむっておるのです。だから、局地激甚の指定はできるだけやって、財政負担を少しでも緩和してもらうようにひとつお願いしたいと思います。  それから漁業の問題ですけれども、先ほど何か漁業被害にも激甚災害を適用するようにする、こういうようなお話でしたが、その内容を……。
  75. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 若干専門違いでございますがお答え申し上げますと、漁業被害につきまして天災融資法を発動するということにつきましては、現在天災融資法は主に農業被害額に着目して、発動基準なり激甚災害の指定基準が決められておるわけでございますが、これにつきまして、漁業につきまして新しく基準をつくるべきだというふうなことで、農水省において検討していただいておるわけでございます。  天災融資法が発動されますと、それに従いまして農林漁業金融公庫の漁業資金三%の低利資金と、それから天災融資法自体の系統資金の条件が非常に有利になるというふうなメリットがありますので、そういった方向で現在鋭意検討中でございます。
  76. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 漁業のついでにですが、漁民の生活が非常に困っている。御承知のように、深浦あたりでは三分の二ぐらい漁船が持っていかれた。それから、八森あたりでも同じような状況になっております。そしてこれを捜索して、まだ八森でも三名ぐらい揚がらない。あちこちで揚がらないので、漁業、商売を休業して、それの捜索にいま当たっているのです。全然魚とりの方はやっていない、そして死体の捜索だけやっている。  こういうようなところは、漁民が操業のめどが立たないで生活が非常に困っている状態になっております。八森漁協、これは県北部漁協と言うのですが、全船がもう休業状態になって、町全体の経済も非常に困るし、個人も困るし、何ともならない状態になっているのです。こういう状況を御存じだろうと思うのですが、これに対して何か救済の方法がございませんか。
  77. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 船そのものが全損被害の場合、先ほど報告させましたが、保険金の早期支払い、それから漁期に間に合うような漁船の調達、修繕、あらゆる方法をいま講じさせておるところでございます。
  78. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 私どもが現地で調査したところによりますと、保険はほとんど掛けてない。それから、掛けているのでも、償却してしまって非常に金額が少ない。新しく船をつくったり修理する金にはとても足りないのですね。共済もほとんど入ってない。全くこれは救済される道がない。廃業のやむなきに至る漁民がたくさんいると思うのです。何かそういう点について、実情を調査して対策を講じてやる必要があると思うのですが、いかがですか、長官。
  79. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 実は、私も一番心配をしましたのは、漁船の場合、保険に入っておるのと入ってない場合、どの程度の保険に入っておるかということ、それからまたもう一つは、五トン未満の小さい漁船と大きい漁船の取り扱い、こういう問題、そして、漁業を放棄するような漁民が出ては困るということでございまして、そこら辺の問題については十二分に検討して、それぞれの措置を講じていかなくてはならないと決意を持っておる次第でございます。
  80. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 いま直ちにどうするということは、なかなかむずかしいかもしれませんけれども、早急にひとつ検討して、何か救済の措置を講じてやっていただきたいと思います。  それから、今回の災害の非常に特徴的なのは、民家の被害が非常に多い。公共的なものの被害は、これは国からも補助があるし、いろいろなことをやって、遅くても早くても必ずできていくと思います。しかし民家の被害は、これは何もない。金を借りるにしても返さなければいけませんので、幾ら七百三十万貸す、八百万にすると言ったって、これは返す能力がなければ借りられないのです。私は、現地を見て非常に心配しているのは、たとえば若美町あたりに行きますと、午前中に神様を連れてきて拝んでもらったら午後につぶれてしまったなんという、そういう笑うに笑えないような悲惨な話があるのです。  それで、全体のあれから見ると、つぶれているのはほとんど新しい造成地ですね。ほとんどが新しい造成地がやられている。私は大館というところに住んでいるのですが、ほかには何も被害がないけれども、新しい造成地のところだけぽつんと五軒ばかりつぶれているのです。そういうような状態で、非常に新しい造成地に家を建てる、しかも、家を建てた人は、一生かかって家を一軒建てればいいという考え方で、大事業として家を建てたらつぶれてしまったという悲惨な状況にあるのです。  私、建設省にお願いしておきたいのですが、先ほどもお話が出ましたけれども、新しい造成地に対して何か、ここはこういうような基礎をやらなければいけませんよとか、ここはこのままでいいとか、何かそういうふうな造成地に対する基礎工事の条件というか、そういうものをはっきりと明示して売らせることが必要ではないか。買う人は、安ければいい。表面はならしてあるから、何もわからぬで買うのですけれども、こういうようなことがありますと大変な状況になりますので、何とか新しい造成地を売りに出すとき、基礎の状態というものをはっきり明示するような方法がとれないか。
  81. 梅野捷一郎

    ○梅野説明員 お答えいたします。  建築基準法におきましては、基礎の構造につきまして、そういう地盤のぐあいによりましてまずいことが起こらないようにということで、構造耐力上の安全を確保するという趣旨から、いまの木造作宅につきましてはコンクリートの布基礎という、従来つか建ての独立基礎が一般的だったわけでございますが、いわゆる一体化した布基礎というようなものでやるようにということで、戦後やってきておるわけでございます。  さらに、そういうやややわらかい地盤というようなところにつきましては、鉄筋の入った布基礎でやるということで規定も整備をしてきておるわけでございますけれども、そういうことで実際の個々の敷地の条件によりましていろいろな状態になるわけでございますので、建築士その他具体的な設計をする際、計画をする際に、敷地の条件に合ったつくり方をするということで、指導を強化してまいりたいと考えております。
  82. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 ほとんどその指導がなされていない。調べてみたのですけれども、何かここは基礎をどうしなければいけないというような指導をする地域指定があるのだそうですね。ところが、いまの被災地はそういう指定からも外れておる。実際は何も指導していないのです。たとえば能代市だけで今回、小破をみんな加えると二千五百戸ぐらいつぶれておる。これは膨大な数なんです。それがほとんどが造成地だとか、そういうところでやられておるのですね。  だから私は、ひとつ新しい造成地を売りに出すときは基礎工事の程度を明示する、何かそういうふうなはっきりした土台づくりの参考資料というものを一緒にくっつけて売らせる、こういうことをしませんと――これは業者は嫌がるでしょう、値段が安くなるから。しかし、後から後悔するより先に後悔しておいた方が建てる人としては大変いいことなので、今回の教訓としてぜひひとつこれはやってもらいたいのですが、いかがですか。
  83. 梅野捷一郎

    ○梅野説明員 いま御指摘のようなことで、敷地をつくった段階から具体的に建物を建てる段階まで、いろいろな方が関係するわけでございますので、それらの方々に対しまして、それぞれきちんとした基礎をつくる、きちんとした構造の建物をつくるということについて検討してまいりたいと思います。
  84. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 それから、大潟村の堤防のことでちょっとお話ししたいのですけれども、あの膨大な五十何キロもあるものが四十何キロも陥没してしまっている。私どもも行って見ましたけれども、水面と道路と堤防が同じぐらいの高さになってしまって、いつ破れるかわからないのです。あれを実際にどういうふうに復旧するかわかりませんが、あのままで復旧はできない。拡幅するあるいはかさ上げすることになるのでしょうけれども、あのままやるとまた陥没すると思うのですよ、下がヘドロですから。一体、あれを改良復旧するとどのくらいの金額になりそうですか、わかりませんか。
  85. 狩野昇

    ○狩野説明員 お答えいたします。  先生御指摘のように、今度の秋田県の被害の中でも大潟村の干拓堤防、これは現在、二級河川馬場目川の堤防ということになっておりまして秋田県知事が管理しておりますが、非常に大きな被害を受けております。部分的には二メーター近い沈下でございまして、われわれとしても現在は応急復旧に全力を挙げておる次第でございます。  これは、先生御指摘のように干拓地の堤防でございますので、非常に軟弱な層の上に場合によっては十メーター以上の高さの堤防になっておりますので、現在も底幅が、広いところでは百数十メーターの大幅な堤防となっております。今後の対策としましては、在来もそうでございますが、あらかじめ沈下を見越して高く盛っておくという手段が一つございます。それから、堤防の幅をさらに検討して抑えるといったような工法等もございます。これは建設省としましても、土木研究所等の専門家を結集しまして、今後の堤防の安定の確保のために、現在全力を挙げて検討しておる最中でございます。
  86. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 恐らく、今回の被害の中で一番大きな被害が、大潟村の堤防の問題だと思うのです。そして、一番緊急を要すると思うのですが、あれはいまも話がありましたけれども、どうやったらいいかまだわからないということなんです。恐らく、あれを改良して復旧することになると、膨大な金がかかると思うのです、どういうふうにやるかわかりませんけれども。これを、県負担だからといってみんな県に任しておいて、何年に一遍地震が来るかわかりませんけれども、一遍、新潟地震か何かで部分的に陥没したことがあるのです。しょっちゅうこういうようなことがあったら、とても県の財政の大きな負担になってしまう、非常に大きな負担になると思うのです。何とかこれをひとつ県の管理ということじゃなくて、この災害については国が全面的に全部責任を持ってやるようにできませんか。これは大変な問題です。
  87. 狩野昇

    ○狩野説明員 お答えいたします。  先生御指摘のように、この復旧には相当膨大な事業費を要するとわれわれも判断しておるわけでございまして、現在秋田県からの報告としましては、約二百億といった報告がなされております。こういった公共土木施設の復旧につきましては、現在の制度としましては、地方公共団体の財政負担等も非常に多うございますので、さらに国の負担といった面からも判断いたしまして高率負担、最低三分の二、あとは事業費の、先ほど出ました標準税収入との関係で累進する。と申し上げますと、二分の一までは三分の二でございますが、それから標準税収入の二倍までは四分の三、それ以上は全額国費というような、非常に高率の負担制度ができております。そういったことで、この大潟堤防につきましても、この国庫負担法で今後進めていきたいというぐあいに考えております。  なお、この全体の額が非常に膨大になるわけでございますが、地方公共団体の負担につきましては、私の方といたしましては、承知しておるところによりますと、起債あるいは元利償還金の普通交付税への算入というような制度が行われておりまして、地方の負担を軽減しているというぐあいに承知しております。  なお、先ほども申し上げましたが、非常に技術的にも複雑なといいますか検討を要する問題でございますので、秋田県知事の堤防でございますが、建設省としましては技術面においては全力を挙げて取り組んでおりまして、全面的に秋田県と一緒になりまして進めていきたいというぐあいに考えております。
  88. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 起債した残りのものは普通交付税に算入するなんて、そう言ったって交付税はどんどん少なくなっているので、幾ら算入しても実効は何もないのですよ。これはまあいいでしょう。  それから、東北電力のタンクの火災がありました。原因が何だったかというのでいろいろ調べてみたら、雪を解かす散水管、それから浮き屋根、こういうのが摩擦してそれから発火したんだ、こういうようなことになっておりますが、いまタンクはほとんど浮き屋根が主流になっているので、実際にこれが原因だとすると、雪国のタンクというのは全部危険なので、何とか対策を講じなければちょっと困るじゃないかと思いますが、消防庁、いかがですか。
  89. 長谷川寿夫

    ○長谷川説明員 お答え申し上げます。  御指摘のように今回の地震で、地震と同時に、東北電力の秋田火力発電所の原油タンクから出火いたしました。実は、過去の大地震によりましてタンク火災が出た例を見てみますと、昭和三十九年の新潟地震の際に、昭和石油の原油タンクから出火しております。その後四十三年の十勝沖地震、それから五十三年の宮城県沖地震、いずれもコンビナート地域を包含しておりますけれども、タンクからの出火は見ておりません。そういう意味では、今回の地震と同時の原油タンク火災というのはわれわれ非常に注日しておりまして、特に今回の件について申し上げますと、同じようなタンクがあの地域にかなりございましたけれども、ただ一基から出火している、こういう点で注目すると同時に、急ぎ原因の究明作業が進められております。私どもといたしましては、その結果を待ちまして必要な対策を講じてまいりたい、このように考えております。
  90. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 これは、災害が起きますと非常に大きな災害になりますので、ひとつ十分に検討していただきたいと思います。  それから、能代市が四十七年の七月の洪水で、米代川の河口付近が堤防が決壊して非常に大きな災害をこうむったのですが、それが復旧したと思ったら、今度の地震でまたその付近がかなりやられておって、付近の住民は非常に恐怖を感じておるのです。これから梅雨時になって、洪水の時期になって非常にびくついておるのですが、これに対して十分な対策をひとつ講じていただきたいと思いますが、現状はどうなっていますか。
  91. 狩野昇

    ○狩野説明員 お答えいたします。  先生ただいま御指摘の件でございますが、米代川は先生御承知のように昭和四十七年に破堤しておりまして、梅雨前線豪雨によりまして計画流量を上回る大増水になりまして、能代市中川原地先等で破堤のやむなきに至っております。この被災した個所そのものにつきましては今回は被災しておりませんが、先生御心配の個所は、その地先名は同じ中川原でございますが、被堤個所の下流一・五キロメーターの地先のことと思われます。  この地先につきましては、堤防の陥没、亀裂等がございまして、応急復旧を緊急に実施しておりまして、すでに完了しております。さらに今年度、これから出水期間中に入るわけでございますので、特に被災個所を中心に河川巡視等に努めまして、水害の防止に万全を期してまいりたいと思います。なお、本復旧につきましても、できるだけ早期の復旧を目指して努力をいたす所存でございます。
  92. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 日本海の方には地震がない、こういうふうに今度の災害を中心にして、いままでなかったから日本海には大きな地震がないんだ、ないんだと盛んに思っておるということが新聞等に書かれていますけれども、なぜ、日本海の方に地震がないと思っておるのか、それをひとつお聞きしたい。というのは、地震予知連絡会特定部会力武常次部会長という人が、「あんなに大きな地震が、あの地域で起こるとはだれも思っていなかった」と言ったと書いている。なぜ、日本海の方には大きな地震が出ないと思っているのか。いままでだって地震がないはずはないんだ、ずっと大きい地震が幾らでもあった。それが日本海には地震がない、日本海には地震がないと言っている。いかなる根拠から日本海には地震がないと思っているのか、それをひとつお聞きしたいと思います。
  93. 春山仁

    ○春山説明員 お答えいたします。  日本海には地震がないということではございませんで、地震予知連絡会でも日本海側に幾つかの特定観測地域を指定しております。ただ、今回のようにマグニチュード七・七というのは、これまでなかったということでございます。
  94. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 マグニチュード七の地震は幾らでもいままであったのですよ。これを、大きな地震がない大きな地震がない、こういって盛んにやっているのですが、日本海の方には大きな地震がないという根本観念から、観測もやらなければ津波の予防もやらなければ地震対策も何もやっていない。大体が、先ほど港湾の方が秋田港のことで答弁していました。あれは皆、研究する前の港湾の設計だと言っているのです。それは何かというと、同じように日本海の地震はあの程度で十分防げるという考え方、根本に日本海の方には地震がない、津波も来ない、こういう考え方からみんな発していると私は思うのですよ。  地質調査所にお伺いしますけれども、佐渡から北海道にかけて日本海側に大体数十カ所の断層がある、今回の断層はその中の最大級だということを何かに書いてあるのですが、最大級の断層だというのに、なぜこの最大級の断層がいままでわからなかったのかね、いっぱいあるのに。どうですか。
  95. 五十嵐義男

    ○五十嵐説明員 日本海中部地震の震源地付近に規模の大きな断層が存在するということは、これまでの調査結果に加え、今回の地震のデータの結果によって初めて明らかになったものでございます。地質調査所におきましては、当該地域について昭和五十二年度から五十三年度にかけまして概括調査を実施しております。そこで判明した範囲内での断層については、五十六年に「日本海中部海域広域海底地質図」という名前の図幅として出版し、だれでも入手できるようになっております。  地震予知と断層の関係でございますけれども、断層が果たして地震に結びつくような活断層なのかどうかということ、さらにまた、その活断層が地震とどう関係あるかということにつきましては、いろいろ検討しなければいけない事項がいっぱいございます。地質調査所といたしましては、地震予知連絡会に当該海域に関しまして持っております断層のデータというものを積極的に提供しまして、ほかの関係機関と協力しながら、地震予知の推進に大きく貢献してまいりたいと考えております。
  96. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 最後にお伺いしますけれども、新聞で有名になっている日本海中部地震の名称のお話です。  これはいままでの地震だと、十勝沖地震とか宮城沖地震とか伊豆の地震とか地名がみんなついているのですが、日本海中部地震、こういうようにわざわざ最初の秋田沖地震というのを直して発表しておるのですが、これはやはり青森県の方から、秋田沖ではだめだから中部地震にしろというふうな話があって、こういうふうになったのですか。
  97. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  この地震の震源域でございますけれども、秋田沖から青森県沖、それから北海道の南端沖ですか、そこまでに延びております。しかも、津波の影響がソ連とか朝鮮半島を含む日本海沿岸全域に出ることが予想されましたので、そのように命名いたしました。
  98. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 わかったようなわからないような答弁ですが、このままの方法でいくと、宮城沖地震などというものは、宮城沖ではなくて太平洋中部地震などというふうになりかねないわけなんです。地震が起きれば津波はどこまでも行きますよ。だけれども、いままではみんな伊豆だとか宮城沖だとか十勝だとかなんとかとつけて、いままでの方式でいくならば秋田・青森沖地震ぐらいにするのが一番ぴんとしてみんなわかると思うのですが、これだけなぜこういうふうに中部地震なんていう名称をつけたのか、私も非常に疑問に思うのでお聞きしたのですが、まあそれはいいでしょう。  今回の地震で、能代だとかその他のところで、水道が非常に長い間断水したり、能代はガスがまだ一部出ないでおるのです。人が足りないでやれない。ずいぶんあちこちから支援を受けましたけれども、それでもなかなかやれないので、これからもしああいうような災害があるならば、全国的にガスや水道の救援体制というものをあらかじめつくっておいて、国土庁長官の命令一下十分な動員ができるような方法にすべきだと思いますけれども、いかがですか。
  99. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 私は、ガスの場合は復旧が大変むずかしいということを今回しみじみ痛感しました。一たん各家庭の栓を全部閉めてしまいまして、その間、二次災害を防ぐためのあらゆる手段方法を講じなくてはならない。それからまた、ガス管が下水管と一緒に、あるいは下水管の下を通させておるという場合には、下水を復旧しないとわからない。あるいはまた、家が倒壊したりあるいは半壊しておる状態の場合には、その家庭にガスがあったかどうであるかというような問題等があります。しかしそれでも、宮城県沖地震の倍のスピードでガスの復旧は行わさせるようにしました。最寄りのそれぞれの都道府県あるいは日本瓦斯協会その他から全面応援をしてもらったことに対し、感謝いたしております。水道の方も同じでございますが、水道は早く復旧することができました。ガスについてはあと若干、三つほどの地区でまだ復旧しないところがあるというので、これを急がせております。  ああいう災害が起こった場合に、先ほど来御質問にもありましたが、二次災害を防ぐ、それは河川の堤防、いろいろな問題もありますが、ガスの場合にも、二次災害を防ぎつつ早急に復旧するということに対するいろいろな教訓を得ました。今後そういう問題、特にライフライン、ガス、電気、水道、電話、こういうライフラインの応急復旧ということには、今後あらゆる方法を講じてやらなくてはならない、このようにも考えておる次第でございます。
  100. 佐藤敬治

    ○佐藤(敬)委員 これで終わりますが、この間秋田に総理が来まして、選挙の応援にも来たのでしょうけれども、激甚災には指定してやると言って盛んに宣伝しておりましたので、秋田の人はみんな、全部指定になるのじゃないかと思って非常に期待しておるのです。何とかひとつ、条件緩和の問題も含めまして全面的に激甚指定をしていただくようにお願いしまして、終わります。
  101. 上原康助

    ○上原委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時二十九分休憩      ────◇─────     午後一時二分開議
  102. 上原康助

    ○上原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。関晴正君。
  103. 関晴正

    ○関委員 今度の災害に際して政府当局が大変に御苦労されていることについては、本当にその労に感謝をしたい、こう思います。また、被災地におけるそれぞれの自治体において大変な苦労をしていること、何としてもこれらの苦労を国として救済していかなければならない、そういう意味において全力を挙げてまず国は当たってもらわなければならない、こう私は思っているわけです。  そういうやさきに、私どもの青森県に五月二十九日に建設大臣が参りました。建設大臣が参りまして、自民党の公認候補の決起大会、非常に熱気を帯びて約四千人以上集まった集会でありました。この集会において、当然大臣は災害対策に全力を挙げる、こういうお約束を県民にしていくものだと思っておったのですが、この大臣の言うたことはとても容認できない。それはまず集まった県民の皆さんに、自民党の公認候補を間違ってでも落とすようなことがあるならば、他の人を当選させるということがあるならば、青森県民は新幹線は要らない、災害復旧は急がぬでもいい、さらには高速自動車道路なんかはせぬでもいい、こういう意思と受け取る、はなはだしい言に至っては、新幹線も災害復旧も何にもやらぬぞというようなおどかし的な発言をされていったわけであります。  翌日の地元新聞にそれがまた出ました。これを見まして県民一同、一体内海という建設大臣はあれは何だ、青森県を何だと思ってあんな話をしていったんだろう、これはとても容認できるものではない、こういう声が非常に実はありまして、恐らく今度の選挙では、そんな話をする者の手先になっている候補は、当然当選することもむずかしいんじゃないだろうかというのも、また観測されているわけであります。一国の大臣というのは、自分の党の候補にこれ先鞭奉仕するというものであってはならない、あくまでも国民に奉仕をする大臣でなければならない。そういう意味からいけば、あなたは自民党以外の候補が当選した場合には、建設大臣をおやめになるしか仕事ができないんじゃないだろうか。青森県の災害復旧は急がぬでもいいという考えで座っていられた日には、たまらないわけであります。  大体あなたは前にも、一月二十六日に田中元総理に対する論告求刑があった日に、働く労働者やこの不潔を何とかしてきれいにしなければならないという国民の盛り上がる声で御用ちょうちんを持って迫ったデモ行進の際にも、いまどきあんなものは何かと言うて物を言った。それがきっかけで、議運においてもおきゅうを据えられたはずです。前科という言葉はよくない言葉だけれども、初めてのことであるならばまあ執行猶予ということもあるだろうけれども、一度ならず二度までもそういう放言をしておる。山中通産大臣は、自分の病気の関係で仕事の執行ができないというので、潔くみずから決して道を選びました。あなたも、一種の病気ではないだろうかと私は思うのです。放言病という病気に冒されておるんじゃないだろうか、そういう病気になって建設大臣の仕事をしようなんといったって無理ではないだろうか、こう私は思うのです。  特に、亡くなられた方々やその捜索に当たって懸命になって血みどろになって夜を徹して災害復旧に当たっている方々が、あの話は何だ、あれが自民党の建設大臣というものであるとするならば、とても大臣の地位に置くわけにいかないじゃないか。投書欄における論戦、論戦というよりもそれに対する批判がたくさん上がっておる。そういう意味で、あなたは一体どうしてそういうお話をされたのか、また、そういうお考えで行政をやるとするならばとどまる必要はないだろう、私はこう思うのでありまして、その点についてこの際大臣の意のあるところ、またこの問題について責任をとる、そういうところまで私は伺っておきたいと思うので、お答えいただきたいと思います。
  104. 内海英男

    ○内海国務大臣 先生の御指摘のように、二十六日に日本海中部地震、それによる津波の災害という事態が発生をいたしたときは、国会の最終日でございました。私は、翌日から秋田、青森と被災地を直接視察をいたしまして、災害の悲惨な状態をつぶさに現地で見させていただいたわけでございます。たまたまその際、二十九日の日曜日に自民党公認ということでようやく――先生も青森におられるからよくおわかりだと思いますが、県連で公認を決めるというので、青森県は大変むずかしい状況でございまして、ようやく現職の松尾氏に決まった。ただ、自民党の党籍を持っておった県会議員のお二方がどうしても納得をしないというので、現に立候補されておる。大変厳しい状況にあることでございます。私から申し上げなくても、先生はよく御存じのことだと思います。ようやく一本化したといいますか、公認が松尾氏に決まったという段階で、県連主催の総決起集会が行われたわけでございます。そこへ、ぜひ大臣出て激励をしてくれということでございましたので、私も出たわけでございます。  その際、私は、新聞に出ているようなそんな激しい一方的な話はしたつもりはございません。ただ、県連の幹部その他の方からも、大変激しい口調でいろいろな激励の演説がございました。その中で私は、災害の悲惨な状況を現地に視察をしてきて、一日も早い復旧をしなければならない、また、住宅金融公庫の係官もすでに現地に派遣させておるくらい手はずを整えて進めております、こういう前提を申し上げて、災害についても、松尾官平君もついて歩いて現地を見て災害復旧には大変御熱心だというところから、青森でいまおわかりのような事情で選挙戦が展開されているわけでございますので、自民党の県連の皆さん方、そこにお集まりの皆さん方に、しっかりやってもらわなければこの選挙は大変ですよという意味を含めて、私は激励を申し上げたわけでございます。  自民党の県連執行部、それからお集まりの松尾官平氏の支持者に、ようやく公認がまとまったから、安易な気持ちで選挙戦をやったら大変だという厳しい状況判断のもとに、私は強い口調で激励をいたしました。  しかし、伝えられるようなことが新聞に出たといたしますと、これは私の真意を伝えていない、大変な誤解に基づく報道であった。それもこれも私の不明不徳のいたすところだ、私はこういうふうに厳しく遺憾の意を表したい気持ちでございます。自民党の激励大会であろうと、余り激しく言い過ぎたことについて誤解を招いたことは大変遺憾であったと、反省もいたしておるわけでございます。ただ、先生も御事情がおわかりだから甘えて申し上げますと、大変厳しい状況にある中で激励ということになりますと、私も多少舌足らず、あるいは舌の滑り過ぎということもあったかと思いますが、そういう点は心より反省をいたしまして遺憾の意を表したい、こう思っておるわけでございます。
  105. 関晴正

    ○関委員 いまの言い方では非常に申しわけないというように見えるけれども、誤解があるような話というよりも、言うておることは「内海建設相は「万一、松尾氏ではなく別の方向へ進んだとすれば、県民は新幹線は来なくてもいい、地震災害は復旧しなくてもいい、縦貫道もこのままでいいと意思表示したことになる」」、私はこれは新聞社に、この記事をそのままとってもよいか、間違いじゃないかと念を押しましたら、もっとひどかったと言っている。  あとの候補もいずれも、青森県民は新幹線は呼ばなければならぬと言っているのです。あるいはまた、災害復旧はどの候補も急いでやらなければならないと言っているのです。東北縦貫道だって、残っているのは青森県と岩手県の間だけでしょう。あなたは、ちゃんとやると私に言明している。言明していることを、どうしてそういうようなことで言わなければならなかったのか。あなたの政治家としての識見を疑わざるを得ません。今後のこともありますので、ひとつ十分気をつけて、この言にかんがみて早急に事に当たるようにしていただきたい。  このことで時間を長くとるわけにもいきません。私は次に、本来の災害対策のことでお尋ねをしたいと思います。建設大臣はあとは結構であります。  加藤国土庁長官、災害の対策ということで大変御苦労さまだと思いますが、私はいままでの論戦の中からも考えながら、実は総理は八日に、われわれが陳情を受けたり一生懸命視察をしたりしている間に、秋田において、激甚災害の法適用をすると一方で言ってしまっている。これは間違いないと思うのです。思うのですが、この仕事について直ちに適用の決定をするというわけにはいかない、災害査定を急がなければならない、災害査定の額がどの辺まであるか確かめなければならない、こういろいろ言われております。  恐らく私は、数字的に見ていくというと当たらない場面が多く出てくるであろう、こう思います。だから、当たらぬでいいというのじゃありませんよ。だが、そういうことがあるにしても、この際総理の発言というものを重く見なければならないでしょう。ですから、少しくらいのことがあっても激甚法の適用は、単に海浜の一帯のみならず、陸上部における家屋の倒壊、中小企業等における損害、そういうようなものも含めまして、この地震災害における一切のものについて激甚災の法適用をしていくものなり、こういうふうに理解していきたいと思うのですが、いかがです。
  106. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 けさほどの御質問にお答えいたしましたように、農地、漁船、中小企業、住居、こういうものに対して適用すべく、一生懸命がんばっておるところでございます。
  107. 関晴正

    ○関委員 特に私は、水産対策と申しましょうか漁船の対策の問題で、天災融資法の適用を受けても、五トン未満、限度額五百万、これだときわめて恩恵が行き渡らない。五トン未満というのは、昭和三十年ころの一つの制度としてとったものでありましょうから、この際三十年近くにもなっておりますし、沿岸漁業の発展、漁業の整備も進展している中にもあるのですから、早いところ五トン未満の線というものをせめて十トン未満まで伸ばし、さらに五百万未満の金額も一千万円程度まで伸ばす。こういうようなことをして、早く船の修理をやったらいいのか、もう漁業をやめたらいいのか悩んでいる漁民の諸君たちに、手を差し伸べてやっていただけないだろうか。  あわせまして、償還期間にしましても据え置き期間にしましても、わずか二百万円の中で据え置き期間は三年間、そういうような限度もそうしないで、少なくとも今度の災害に当たって手を伸べる場合、金額に至っては二百万などという制限じゃなくて全額について、据え置きの期間も見てあげる、低利の部面も見てあげる、こういうことで当たっていただきたいと思うのですけれども、いかがですか、これは。
  108. 佐竹五六

    ○佐竹説明員 お答えいたします。  今回の災害に際しまして漁船、漁具の被害が集中的にあらわれたということは、御指摘のとおりでございます。先ほど国土庁からの報告にもございましたように、漁船の被害二千六百四十六隻でございますが、その八五%が大体五トン未満でございます。さらに、そのうち沈没あるいは流失、いわゆる全損でございますが、これが大体二割程度でございまして、その他八割が分損ということになります。さらに、五トン以上につきましては、ほとんど一〇〇%に近く、一部入ってないものもございますが、漁船保険に加入しているという状況にございます。また、五トン未満につきましては、北海道、島根では六割ないし七割が漁船保険に加入しておりまして、青森、秋田はやや低うございまして三割程度でございます。  こういう状態でございまして、今回の漁船、漁具の災害に対して制度的な対応といたしましては、先生いま御指摘のございました天災融資法の発動、公庫法、漁業近代化資金、こういう諸制度があるわけでございますが、私どもこれらを当たりまして、現在まで徴しました現地の被害報告とこれらの制度を組み合わせてみますと、大体何とか操業に差し支えないように資金の調達、手当てのめどがつくのではないか、かようにいま判断しているわけでございます。  特に、先生いま御指摘の中で、天災融資法の融資限度五百万をもう少し引き上げられないか、あるいは五トン未満を引き上げられないかということでございますが、この点につきましては、一つは、水産庁の行政では十トン未満が沿岸漁船ということになっております。そういう意味から申しますと、御指摘のように十トンくらいへは引き上げてしかるべきだろうという御意見も、当然御意見としては成り立つわけでございますが、ただ金融の側面から見ますと、天災融資法は運転資金ないしそれに準ずるような比較的少額、額のかさまない資金を中心に考えておるということでございまして、したがいまして、五トン以上になりますと非常に投資規模がかさみますものでございますから、やはり現在の五トンということで一応整理をしているわけでございまして、五トン以上につきましては、公庫法の主務大臣指定施設あるいはいま漁船資金という制度がございます。  これらにつきましては、それぞれ金利につきましても六・〇五%ということで、しかも償還期間は、むしろ天災融資法より長くなっております。これらの資金制度をうまく活用していただくことによりまして何とか対応できるのではないか、かように考えている次第でございます。
  109. 関晴正

    ○関委員 そういうことでは困るわけなんで、せっかく沿岸漁業の振興のために一つの線もまた出して、十トン未満というところまで来ているわけですから、これはやはり歩調を合わせて当たるべきものじゃないのか。金がかかるからちょっと困る、こうおっしゃっているのですが、実はこういうような地震災害の中の津波、そうして漁船の傷み、こんな経験をしたということは今日までなかっただけに災害の手当ても弱かった、こう私は思うわけです。  またいつ地震が発生するかわかりませんが、こういう場合には漁船に被害が起きないように避難対策等の指導も、あるいは訓練もしておかなければなりません。が、こうなった場合においてはその程度までは考える、現地においては、ぜひ十トン未満のところまで引き上げるようにしていただけないかという強い要望があります。私も現地を見ましたときに、まさに船おかに上るというのはこのことか、何とかこれは救済しなければならないなという感で去ってきただけに、ひとつこれは長官、事務当局ではただいまの答弁の域を脱するわけにはいかないだろう、こういう意味において、長官において御検討いただけないだろうかということが一つ。  もう一つ。これも長官でなければ答えられないと思いますので、あわせて聞きたいのですが、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法というのがある。この第三条に「国庫負担」の項があるわけですが、この七項までの中に沿岸漁場の整備施設に沿岸漁場整備開発事業施設、これが実は対象になっていない。したがいまして、ぜひこれをも入れて、漁船だけじゃなくて、海の中に投じられているところの魚礁、それらの被害というものも相当に及んでおるだけに、ぜひこれはこの中に加えるようにしていただけないだろうか。これは法律改正のことになりますので、そういう点については長官の方でも多分手をかけているんじゃないだろうかとも思いますけれども、まずその二点、伺っておきたいと思います。
  110. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 まず、漁船の関係でございますが、先ほど水産庁からお答えした点でございますが、私も制度改正として五トン以上の船をどのようにするか、今回の問題についてということで、鋭意検討をいたしております。  それから、今回の日本海中部地震によりまして、いまおっしゃいました栽培漁業の施設、特にカキとかノリとかというものと違いますいま先生の御指摘にあったような問題、これは特に北海道の奥尻島に行きましたときにも、現実にそういう陳情がありました。制度として見ますと、先生がおっしゃったとおりでございまして、もし本当にやられておるとするならば、これは災害復旧ということにならずに、来年度の新規事業として採択をしなくてはならないというような制度になっておるようであります。  そこで、実はいま議論いたしておりまして、これは少しおかしいんじゃないだろうか、ほかのところは全部災害復旧になるのに、財政が苦しい折から、新規採択ということに復旧の魚礁をするならば、これは大変むずかしいことになってくるんじゃないだろうか。ここら辺の問題も、実際のそういう被害があったのかなかったのかという調査も、潜水夫その他を使って徹底的にやってもらうとともに、制度上のそういう問題も今後の教訓として考えておかなくてはならぬのではないだろうかという指示を、いまいたしておるところでございます。
  111. 関晴正

    ○関委員 どうもこの天災融資法にしてもあるいは激甚法にしましても、陸上部、農林地域、そういうような部面に重点があるだけに、こういう海岸地域、水産振興の線からいくと手がおくれている。それだけに私は、急いで手を伸ばし、それを合法化すべき法律の改正等については、これは速やかにやってもらうということについて強く要望しておきたいと思います。  その次は、地震災害で青森県の五能線がやられたし、津軽線もやられましたし、鉄道の被害は相当なものであった。でも幸いにして、私も、何とかこれは急げ、国鉄は赤字で大変だろうけれども、災害復旧は猶予ならないことだからやれということでお願いをしておったのですが、本日の午後一時ごろにはすべて完成する、こういう報告を受けておるのですが、もう開通されたのでございましょうか。
  112. 村上郁雄

    ○村上説明員 お答え申し上げます。  今回の五能線の被害につきましては、全線にわたって九十カ所に及ぶ施設に被害を受けましたので、直ちに復旧作業にかかりましたけれども、かなり時間がかかりまして、本日やっと全線開通ということになりました。ダイヤも、所定のとおり運転ということになっております。  以上御報告いたします。
  113. 関晴正

    ○関委員 大変ありがとうございます。私は、復旧がおくれてけしからぬということで大分言ってきたんだが、現地の町長さんからは、国鉄当局涙ぐましいばかりの奮闘で、そうしからぬで、ひとつ褒めてやってくれないかというお話もありましたので、本当に現地の住民にはそのまま映って、これは大変な御努力であったんだろう、こう思います。改めてその労をねぎらい、また、開通について感謝の意を表したい、こう思います。  次に、私は、地震観測網のことで、実はあそこに検潮所というのがある。それから、先ほど私の方の佐藤さんがいろいろおっしゃっておったのですが、日本海には地震がないものだ、そういうような甘い認識があるようだ、こう言うのですけれども、「日本の活断層」という研究会が発表したところの図面によりますと、この秋田沖合いにも相当に活断層が走っておりますね。私は、青森県の下北半島の活断層が三キロの沖合いに約百キロ南北に走っておるから、これは八・二のマグニチュードが予想されますよと言って警告をしております。でも東京、東北両電力会社の資料によっては、これが殺されてしまっておるのです。あるものを殺してしまって平気でおる、これは許されないことだと思いますので、地震予知推進本部の方にもこの部面についてもひとつ研究を進めてもらいたい、こう思います。  そこで、こういうような予知体制を強化すると、こう言うのですが、あるいはまた検潮所というものを設けて当たっていると言うのですが、この険潮所というものがどういう役割りをしているでございましょうか。また、一つの提言がなされて、第五次地震予知計画というものがあるのですが、この計画を読みましても、どれだけの金がかかるのかということが明記されておりません。それぞれの省庁においてこのようなことをしてもらいたいという提言で終わっているわけです。ですから、こうしたような一つの提言が生かされるのにはどれだけの金がかかるであろうか。防衛五カ年計画だというと十六兆円もかかる。それに比べると、この第五次五カ年計画というものはどの程度の額になるのだろうか。算定されておらないということでありますから、ある程度は算定もしておいてもらいたい。  わが国の地震予知の予算は、ことしわずかに六十二億であるわけです。それで、第一次、第二次、第三次、第四次でやっと五百億近くになっているでありましょう。それにしてもこれは余りにもさびしい予算だ、こう思いますので、そういうような地震の観測体制を強化するためには、東海における海底地震計だけじゃなくて――地震計は金がかかるといったって、一そろい二十億くらいかかるでありましょうが、防衛予算よりはそちらの方に向けた方がいいじゃないだろうか、こうも思いますので、ひとつあわせてお答えいただければと思います。
  114. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答えいたします。  先生の御質問は大分広範囲にわたっておりますので、私は、気象庁を中心にいたしましてお話をいたしますけれども、気象庁といたしましては、測地学審議会の建議に沿いまして、それから地震予知推進本部の方針にのっとりまして、全国的な観測体制を整備したい、こういうふうに思っております。  それから、今回の日本海中部地震の発生の事態を踏まえまして、日本海側の観測体制につきましても、関係機関と密接な連絡をとりながら今後の検討をいたしたいと思っております。  それから、検潮儀のお話があったと思いますけれども、日本海側の検潮儀につきましては、気象庁の分だけではなくて、ほかの機関あるいは自治体の検潮儀の活用を含めながら、充実に努めたい、そういうふうに思っておるわけでございます。
  115. 関晴正

    ○関委員 とにかく、私は長官に望んでおきたいのですが、地震の観測体制あるいは予知体制、そういうようなものをどうして充実するかということと、充実した後どうしてそれを維持運営していくかということと、これが必要とするところの諸機械器具の精度をどんなふうにして高めるかということは、いずれも非常に大事なことだ。それが、一つの提言として浮かんでおるだけではいけません。その提言が生きていくように、ひとつそれぞれの庁において取り組んでもらう。この決意が今日この災害を教訓として求められているのじゃないだろうか、こうも思いますので、その点についての決意だけ伺っておきたいと思います。
  116. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 今回の日本海中部地震の教訓を生かして、二度とこういう災害が起こらないように、各省庁一致協力して最善の努力を今後尽くしていきたい、こう思っておる次第でございます。
  117. 関晴正

    ○関委員 終わります。
  118. 上原康助

    ○上原委員長 この際、池端清一君より関連質疑の申し出がありますので、これを許します。池端清一君。
  119. 池端清一

    ○池端委員 今回の日本海中部地震は、北海道の日本海沿岸、とりわけ檜山、渡島の各地域においても甚大なる被害があったわけであります。長官は、秋田、青森の視察に引き続いて、この六月六日には奥尻島の青苗地区にまで飛んでいただきまして、つぶさに視察をされ、そして関係住民に対する激励も行われました。本当に、その御苦労に心から敬意を表する次第でございます。  北海道における被害も、いままで出ましたように、他の県と同様に水産被害が甚大でございまして、漁船の沈没、流失、破損は六百三十七隻にも及んでおるわけであります。特に奥尻町の場合は、昭和五十六年九月の台風十八号の集中豪雨によりまして五十二億円にも及ぶ被害を当時受けました。その傷跡がいまだいえないうちに今回の災害となった。まさにダブルパンチでございまして、地域住民の苦しみは実ははかり知れないものがあるわけであります。  長官からは現地で、関係省庁一体となって、誠意を持って確実に一つ一つ対策を講じていく、こういう力強い決意の表明があったわけでありますが、具体的な対策はどのようにお考えになっておられるのか。長官は北海道開発庁長官でもございますので、そういう立場も踏まえてひとつ御答弁を願いたいと思うのであります。
  120. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 今朝来申し上げておりますように、農地、漁船、漁具そして中小企業、住居、こういうものに対しても特別の配慮をいたしていきたい。そして、それぞれを担当する省庁の皆さん方にも、一生懸命一つずつ適切にやっていただくようにいまお願いし、昨日の第三回本部会議におきましても、いま申し上げましたような点を中心として、十項目の具体策等をまとめ、そしてそれを今月中にはっきりさせるようにいたしたいと思っておる次第でございます。  なお、立たしていただいたついででございますが、奥尻町へ参りましたときに、単に奥尻町の町民、島民だけでなしに、函館やいろいろな方面から船大工や救援の人々が来て、一緒に、つち音高くという表現ですが、船をいろいろ直すことに努力しておられる姿に、私は感激して帰ってきた次第でございます。
  121. 池端清一

    ○池端委員 いま長官からもお話がございましたように、国や道の適切な措置によりまして、壊れた漁船の修理も始まっております。出漁再開のめどは立った、こういうふうに言われておりまして、非常に喜んでおるわけでありますが、しかしその反面、借金がふくらんでどうしようもない。ふくらむ借金と、出漁しても果たして海にウニやアワビがあるのかどうか、これが不安だ、こういう漁民の不安の声がいま非常に高まっておるわけであります。不安はきわめて深刻であります。ですから、この深刻な状況を一日も早く何としてでも取り除いてもらう、これが私は政治の力だと思いますので、その点、また特段の御努力をお願いしたいと思うわけであります。  そこで、具体的にお尋ねをいたしますが、先ほど長官は、天災融資法なり激甚災の指定基準を見直しをして、天災融資法の発動と激甚災指定の手続を今月中を目途に進める、こういうふうに御答弁をされたわけでありますが、北海道の場合にもこれが適用になる、このように理解してよろしいかどうか、お尋ねをしたいと思います。
  122. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 北海道でも適用するようになるだろうと思います。
  123. 池端清一

    ○池端委員 それで私の関連質問の趣旨は十分達成をされましたので、これで終わりたいと思うのでありますが、先ほど関委員からもお話がありましたように、最後に地震予知の問題であります。  昨年の三月二十一日、北海道浦河沖で、マグニチュード七・三、震度六の烈震が起こり、甚大な被害がございました。しかし、地域住民の沈着冷静な行動によって最小限度の被害にとどめることができたわけであります。まさに、わが国は地震常襲地帯であります。多発地帯であります。しかるに、予知のための年間の予算が六十二億円、こういうお寒い状況でこの地震国日本の安全を守ることができるかどうか、私はこれはきわめて疑問なしとしません。したがって、この浦河沖地震のときも、私は、地震予知体制の強化を口を酸っぱくして申し上げたわけであります。災害は、また忘れないで必ずやってきたわけであります。真に国を守るというのは、このような災害から国民の生命、財産を守り、国土の安全を守るということだと私は思うのであります。そういう意味で、地震予知体制がきわめて不十分でございますので、これらについての特段の努力をしていただきたい。このことを強く要望いたしまして、私の関連質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。
  124. 上原康助

    ○上原委員長 次に、薮仲義彦君。
  125. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 このたびの日本海中部地震に際し、とうとい人命を失われた方に対しまして心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族に対し心からお悔やみを申し上げるものでございます。また、負傷なさった方の一日も早い全快と、被害に遭われた方が一日も早く復興されることを祈りつつ、何点か質問をさせていただきたいと思います。  同僚委員からも重ね重ね質問がございましたが、私も重ねて大臣に確認をしておきたいことがございます。それは激甚災害の指定についてでございますが、その前に国土庁から現時点でわかっております被害の総額、それから次の項目についての金額を言っていただきたい。公共土木、農業、水産業、林業、中小企業、港湾施設、文教施設。総額と、いま申し上げた項目の金額だけざっと言ってください。
  126. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 お答えいたします。  六月十四日までに各省庁から御報告いただいた概算額でございますので、その後さらに変動があるかと思いますが、お含みおきの上お聞き取りいただきたいと思います。  公共土木施設につきましては、運輸省、建設省含めまして約六百十五億でございます。それから農林水産業関係では、農業、水産業、林業含めまして四百七十二億でございます。文教施設関係では、国立学校、公立学校、私立学校、社会教育施設、文化財含めまして五十七億であります。厚生施設関係では、水道施設等含めまして十八億でございます。中小企業が百九十六億でございます。その他、国鉄、民鉄、都市施設、国有庁舎等合計で四十五億余でございます。合計一千四百二億でございます。
  127. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 ただいまもお話しございましたように一千四百億、甚大な被害が発生したわけでございますが、ここの中で私は個々具体的に激甚災害、天災融資法、国庫負担法、何がどうなるのかを明確に大臣にお答えいただきたいと思います。  私は、現在の激甚法の指定要件、これが必ずしも地震に対して適切であるかどうかということについては疑問があります。これは地震の所管省庁の大臣として今後検討していただきたい。現在の激甚法でいきますと、たとえば集中豪雨とか、長崎の場合は適用されたようでございますけれども、集中的に一県に豪雨があった、あるいは豪雪があった、いわゆる局地的に発生した災害には激甚法が発動しない仕掛けになっております。台風のように日本を縦断するようなものですと確かに激甚法が適用されますけれども、地震などのように特に一県、二県の場合は――今度の場合は、午前中の答弁で審議官がA、Bの二つの要件を満たさなければということになってまいりますと、激甚災害の指定について公共土木の場合非常に困難であります。それは後ほどお伺いしますが、はっきりここで項目を挙げてお伺いしますけれども、農地、農業施設、この二つは激甚指定になると思いますけれども、大臣いかがですか。
  128. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 先ほど午前中から申し上げておるように、いたすべく努力いたしております。
  129. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 その中で漁船、漁具も激甚災害に指定するというようなお話がございました。そのように理解してよろしいですか。本来は天災融資法に該当するものでございますけれども、今回は天災融資法にさらに激甚法を上乗せするという理解でよろしいのですか。
  130. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 そのとおりでございます。すべく努力いたしておるということでございます。
  131. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 それでは、農作物、農林施設、それから水産物、これは天災融資法の該当になると思いますけれども、天災融資法は発動いたしますか。
  132. 大坪敏男

    ○大坪説明員 天災融資法と申しますのは、農林漁業者が被害を受けた際に、次のときに必要となります経営資金、たとえば農業で申しますと種苗代、肥料代、農薬代、あるいは漁業で申しますと漁網とか稚貝、さらには小規模の漁船等々につきましての購入資金でございます。この天災融資法に基づきます資金につきましては、現在、国土庁長官から御答弁がございましたように発動すべく目下手続を急いでいる状況でございます。
  133. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 御答弁いただくときは私の指摘した項目に明確にお答えいただかないと混乱しますから、一つずつ具体的に聞いていきます。  もう一度確認しますが、農作物、それから水産物、農林施設、天災融資法は適用しますか。
  134. 大坪敏男

    ○大坪説明員 はなはだ恐縮でございますが、現在の制度のもとにおきましては作物とか水産物ということで激甚の指定はございませんで、被災農林漁業者が必要とする経営資金を融通するというのが天災融資法の問題でございまして、そういった面での天災資金の融通につきましては発動すべく目下手続を急いでおるという状況でございます。
  135. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 それでは林業関係で、治山、林地荒廃、こういうものが被害として出ておりますけれども、これについてはどういう形で対応なさいますか。
  136. 大坪敏男

    ○大坪説明員 今般の地震によりまして治山、海岸施設等につきましても被害が発生しているわけでございますが、当面緊急の措置として担当官等を派遣いたしまして応急的な工事あるいは復旧工法の指導等も行っているわけでございまして、本格的な復旧工事に入るべく現在緊急査定に入っている状況でございます。
  137. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 それでは運輸省。  私も現地視察させていただきました。特に秋田港、能代港等の被害、もちろん青森の深浦港、北海道は室蘭等々被害を受けているわけでございますが、やはり現地を視察いたしましてこの復旧が非常に重要な課題だと私は認識をしてまいりました。運輸省港湾局としてこの復旧にどういう対応をなさるか、御答弁いただきたいのですが。
  138. 高山兼寿

    ○高山説明員 大変大きな被害を受けておるわけでございます。現在、特に秋田港におきましては、この復旧工事を運輸省が行うものと秋田港の管理者でございます秋田県が行うものと分担して行うことにしております。その他のものにつきましては各管理者の方で復旧工事をしていただく。それぞれの方々が現在復旧工事の設計及び積算の業務に携わっておりまして、そういう作業が終わります六月十九日から災害査定官を現地に派遣いたしまして復旧に努めていく、こういう予定にしておりますので、よろしくお願いいたします。
  139. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 重ねて港湾局にお伺いしますけれども、秋田港などは被害が非常に激甚でございます。こういうところには運輸省が直轄の工事として復旧をなさるのが妥当な個所が相当あろうかと思いますが、その辺いかがでしょう。
  140. 高山兼寿

    ○高山説明員 ただいま申し上げましたように、運輸省と秋田県が分担して行います。したがいまして、運輸省の行う大型岸壁の復旧につきましては、直轄で実施することにいたしております。
  141. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 それでは次に文部省にお伺いします。  先ほども長官から、非常災害対策本部の第三回の会議を行いましたというお話がございました。そこで、資料として提出されております中で具体的にお伺いします。  われわれも学校の損壊といいますか被害のひどいところを見てまいりました。ここの中で、いわゆる学校の校舎の中で非常に損害の大きい学校名が三つほどありますが、文部省の認識でちょっと名前を挙げてみてください。
  142. 逸見博昌

    ○逸見説明員 お答えいたします。  被害の最も大きいものは三つございまして、青森県の木造町立館岡中学校、それから同じく青森県の中里町立武田小学校及び武田中学校、この三校でございます。
  143. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 以上の三校は現在使用することが危険であるということが言われておりますので、文部省としては早急に改築を取り計らわれると思うのでございますが、その見通しについて。  それからもう一つ、地震という災害に遭われて文部省として検討いただきたいのは、通常、老朽校舎を建てかえるということは文部省のいままでの行政の中でおやりになっていらっしゃると思う。小学校、中学校、いわゆる公共建造物はやはり地震の避難地として指定される場合が多いわけでございます。そういうことも含めて、この際、老朽化しておる建物等については、こういう地震被災地等においては発生の可能性もあるんじゃないかと懸念されますので、災害に遭って使用不能になった三校も含めて、青森、秋田、当然北海道もそうでしょう、そういうところの老朽校舎についても十分な改築を促進していただきたいと思いますけれども、いかがでしょう。
  144. 逸見博昌

    ○逸見説明員 一般論を先に申し上げますが、木造の危険改築は私ども大変力を入れて進めておるところでございます。そういうことで、現在全国的には一二%ないし一三%が木造ということで大分改善を見てきておるところでございます。  それから具体の三校についてでございますが、今後の対応といたしましては、設置者の方から災害復旧事業計画書というものを六月中に出していただくことになっております。それで、これを踏まえまして七月中に現地調査を行う、その後できるだけ速やかに災害復旧費の補助金を出すということで努力をしたいと思っております。
  145. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 どうかただいま御答弁のように、災害。復旧で早急に、かわいいお子さんが楽しくまた勉学にいそしめるように特段の御配慮をここでお願いをしておくわけでございます。  それでは次に、地震、津波の問題について現状をお伺いしたいわけでございますが、時間がありませんので要点だけ明確にお答えをいただくように重ねてお願いをしておきます。  測地学審議会で第五次の地震予知計画、昭和五十九年から六十三年までの五カ年間は観測精度の向上を図る、これは非常に重要なことであると私も認識いたしております。  そこで、やはり国民全般の地震に対する認識を正確にしなければなりませんので、とかく最近は地震については予知ができるという考えが先行いたしますと、防災対策もそれなりの予知があってからという感じもございます。しかし、果たしてそのことが認識として正しいかどうか。こういう点をお伺いする意味で、科学技術庁お見えだと思うのでございますが、たとえば現段階で東海地方、南関東は観測の強化地域になっております。それなりの観測機器も埋設されているわけでございまして、東海地震のような海洋型の地震、いわゆるプレートテクトニクス理論による地震ならば予知はできるだろうということで現在進んでおるわけでございますけれども、今回の地震のような内陸型の地震が果たして現在の技術で予知できるのかどうか、こう言われたら何とお答えになるか。特にマグニチュード七・七、相当巨大な地震でございますけれども、現在の科学技術で予知ができるかできないか、こう言われたら何とお答えになりますか。
  146. 大橋哲郎

    ○大橋説明員 現段階の技術では、東海地震のようなマグニチュード八クラスの海溝型地震につきましては予知が可能であると考えられております。東海地震に関しましては、御承知のとおり気象庁が業務的にも予知体制をしいておるところでございます。  しかしながら、御指摘のマグニチュード七あるいはそれ以下のクラスの地震につきましては予知ができる段階には達していないということでございます。私ども政府といたしましても、マグニチュード七クラスの地震の予知につきましてもいま鋭意研究を進めておるところでございますけれども、今回の地震災害の大きさにもかんがみまして、今後とも一層強力に研究を進めてまいりたいと考えております。
  147. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 もう少し理解を深めるために今度は気象庁にお伺いします。  いわゆるマグニチュード八と七というと簡単な一の数字の違いだけでございますけれども、これは国民に与える認識を正確にするためにここで確認をしておきたいのですが、われわれが理解しておりますのは、対数で変わってまいりますので、エネルギーの比較で言いますと一違えば三十倍違う、こういう認識でよろしいかどうか。また、たとえば今回七・七というマグニチュード、暫定でしょうけれども、〇・二とか〇・三という小数点以下の数字であっても、〇・二違えばエネルギーでは二倍違うんだ。ということは、地震の強度で言ったらどのくらい違うんだ。いま簡単に七クラス、八クラスとおっしゃったけれども、仮に七・七から〇・二違って倍違うわけでございますから、八に近くなってくると――関東大震災が七・九でございます。七・七に〇・二違って七・九になるとエネルギーが倍になる。そうすると、仮に今回の場合で言うと、地震の被害の規模というのはもっと大きくなるのか、どの程度になるのか。簡単で結構ですから、このくらいですよとおっしゃっていただけませんか。余りむずかしく言うと時間がかかりますから、簡単に言ってください。
  148. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  先ほど先生がおっしゃいましたように、マグニチュードと申しますのは対数的でございまして、一違いますとエネルギーで言いますと三十倍の違いがございます。それからマグニチュード八、東海の方の地震でございますけれども、それは予知ができるということになっておりますが、今回のように七・七となりますと、その差は、数字で言いますと〇・三の違いでございますけれども、エネルギーで言いますとやはり数倍の違いがございますので、現在の技術では、たとえ東海地方でも七・七クラスは予知が非常に困難であると存じます。
  149. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 いま私がお伺いしようかなと思ったら先にお答えくださったようなんですが、先ほど来、東海地方についての地震観測網が強化されているというわけでございますが、いまの観測部長のお話ですと、仮に東海地方で今回のような内陸型の地震じゃございませんで海洋型の地震が発生したとして、七・七ぐらいの規模で巨大地震といいますか東海地震に類似する地震が起きれば、現在の観測データに異常がキャッチできるかできないかというのは非常に微妙だという認識なんですか、いかがでしょう。
  150. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  先生の御質問のように〇・三の違いといいましても、先ほど申しましたようにエネルギーでいいますと数倍の違いでございまして、前兆現象が七・七で出るかどうか非常に微妙なところでございまして、まず非常にむずかしいのじゃないかと心得ております。
  151. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 地震には必ず前兆があるのですか、それともない地震もあるのですか。
  152. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  ある地震もありますし、ない地震もございます。
  153. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 そこで今度は国土庁長官にお伺いしますけれども、簡単に七とか八とかと数字を並べると、われわれ認識に誤りがあってはいけないので、きょうは正確にお伺いしたわけでございますが、いわゆる地震については前兆があるという認識に立っておりますと、たとえば今度の東海地震は長官が警戒宣言を発令なさってわれわれが避難をスタートするというスタイルに大規模地震対策特別措置法ではなっているわけです。しかし、いまの気象庁のお答えのように、ある日突然ぽっと来るかもしれません。そうしますと、私はきょうここで大臣に直ちにということではございませんけれども、われわれ静岡でございますので、地震と一緒に寝ているようなものでございますから覚悟はしておりますが、いまのような前兆があってから発生するという場合もございますけれども、突発的に突然地震が起きるという可能性もこれは皆無ではない。現在われわれ静岡県民が理解しておりますのは、長官の警戒宣言があって、それから時間にして数時間もしくは二日か三日の間に発災がない場合には解除されますという認識で理解しております。ただし、それがいきなりどんと来る場合もございますので、防災対策としては警戒宣言、待ったなしで来るということについてもやはり対応を国土庁長官を中心として御検討いただかなければならないのじゃないか、こう考えるのでございますけれども、その突発的なケースもお含みおきいただきたい。また、そういうことも十分踏まえて当然御検討いただいていると思うのでございますけれども、その辺を今度の地震を教訓にして国土庁を中心に十分対応を強化していただきたい、こう思いますがいかがでございましょう。
  154. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 私も今回の日本海中部地震でいろいろ貴重な教訓を得ております。そして、当面は行方不明者の捜索に全力を傾注し、応急復旧に全力を傾注する。しかしその反面に、この教訓を生かした今後の地震対策というものをいままで以上に真剣にやらなくてはならない。科学技術庁に、あるいは各省庁に、この問題について一致協力して今後事務連絡会議等を設けてやっていただくように。  それからもう一つ、御趣旨のように警戒警報が、小さい地震でもいつのときでも東海地震の場合は事前予知ができるのだという考えがもしあるとすると、これは困るわけでございまして、先ほどお答え申し上げましたように、八以上のものならいまの設備、機構で何とかできる。しかし、それも三十分前なのか二時間前なのか二日前なのか、これはわからないという問題が一つあります。そして今般の日本海中部地震のように、これが突如、警戒警報の発令もできないうちに起こった場合に、すべて予知ができるのだとお考えになっておった皆さん方の混乱というのは逆に大きくなるのではないだろうか。ここら辺の問題も含めてやっていかなくてはならない。  それから先般も東京、神奈川、埼玉、千葉の知事さん、横浜、川崎の市長さん、六人の皆さん方がお集まりいただいたときに、東京湾に地震が起こって津波が起こったときの対策についても、今回の日本海地震を踏まえて早速連絡会議、検討会議をしていただくように一週間ほど前の会議で決めていただきましたのですが、あらゆる方面においてそういうことを今後やっていかなくてはならない、こう思っております。
  155. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 どうかその辺の対策をよろしくお願いする次第でございます。  そこで、長官にもう一つだけお伺いいたします。これは非常に耳が痛くて申しわけないと思いながら質問するわけでございますが、今度の地震を通じて現在の日本の国の防災全体で何が一番指摘されたかというと、やはり津波の問題が大臣も防災担当の大臣となさっては一番心を痛められたと思うのです。具体的にはこれから関係省庁にお伺いいたしますけれども、防災の見地からやはり国土庁が中心になられまして関係省庁を督励して、いまお話がございましたけれども、国全体の地震対策の中で津波に対して十分な対応、見直しというものをこの際お図りいただく。お図りいただいておるとは思いますけれども、その点いかがでしょう。
  156. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 太平洋岸につきましては、ある面で言えば地震イコール津波だという意味の訓練もPRも、それから住民の皆様方の心構えも大体進んで、レベル以上であると思います。ただし日本海には、ある面で言うと、こういうところはなかったわけでございます。そこら辺を踏まえましての平素のPRと訓練、そしてまた国、地方公共団体あるいは各種団体を含めての今後の訓練、PRあるいはシステムというもの等もやっていかなくてはならぬ。  特に日本海の場合は言うならばどんぶりの中の海水の津波ということで、そのスピード、速さ、あるいは今回も大変経験したのですが、九十二センチという発表があっても現実に湾の奥に行きますとこれが四メーター、五メーターという高さになってくる。これらを踏まえて、さらに真剣に前向きに取り組んでいかなくてはならない、このように考えております。
  157. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 よろしくお願いをする次第でございます。  そこで、消防庁お見えだと思うのですが、消防庁は地域防災計画の相談にあずかって地域防災計画の責任ある主務官庁だと思います。消防庁としても、いま大臣もお話がございましたけれども、全国の地域防災計画、特に海岸線の自治体について、まあ地震のときは消防庁は、まず身の安全、火を消しなさいということを非常に徹底して、私は好ましいことだと思いますが、同時にやはり沿岸部分は、身の安全、火の始末と同じように今度は津波に対する啓発を十分行っていただきたいと思うのでございますが、いかがでしょう。
  158. 金子皓治

    ○金子説明員 お答えいたします。  消防庁といたしましては、いままでも地方防災計画等を通しまして防災の体制づくり、さらには災害の情報伝達の問題等を非常に厳しく指導してきたところでございますが、今回の日本海中部地震におきまして特に津波問題で数々の教訓を与えていただきまして、それらを踏まえまして今後とも津波対策につきましては十分指導してまいりたいというふうに考えております。
  159. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 文部省に次にお伺いしますけれども、今度亡くなられたかわいいお子様は山の少年たちだったわけです。海に育った者は津波に対してはそれなりの警戒心は持ったかもしれませんけれども、あそこを全般的に視察しまして同僚委員からも御指摘がございましたように、日本海側では地震がない。中には地震があったら海に逃げろというような言われ方さえしておるようでございますが、やはりこのことは人命にかかわる重要なことでございますので、当然遠足とか修学旅行等について文部省は十分そういう指導教育を教育委員会等を通じてなさっておることだろうと思いますが、今回のこういう災害を通じて、かわいい坊や、少年たちが二度とこういう災害に遭わないように、みんなで地震について話し合う、あるいは新しく認識するという意味で文部省も子供の中の話し合い、もちろん監督する先生方のお立場もおありでしょうけれども、やはりそういう意味での通達なり、あるいは子供たちに津波について勉強する機会を与えられた方がいいと思いますけれども、いかがでしょうか。
  160. 青柳徹

    ○青柳説明員 お答えいたします。  学校の安全管理あるいは学校での安全教育指導の問題につきましては、午前中も笹山先生の御質問でお答えをしたとおりでございますが、従来、各教科もとよりでございますが、特別活動なかんずく避難訓練などを通じまして、その充実を図ってきておるところでございます。ただ、先ほども御指摘がございましたように、今回、大変不幸な事故が起こったわけでございますが、この不幸な事故を教訓といたしまして、私どもも各県の教育委員会等と連携しながら、その指導の徹底を図ってまいりたいと思っております。近く各県の保健、安全の関係の担当をいたしております指導主事等にお集まりいただく機会も設けておりまして、また、担当の課長会議等もございますので、そういったところで県の関係者とも相談をしながら、こういった非常事態に対する学校での対応というもののきめの細かい対応策につきまして、十分協議の上で御留意いただくように取り計らってまいりたいと思っておるところでございます。
  161. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 局長通達等を通じてでも早急に決定なさっておかれた方がいいようにも思います。それは文部省の責任においてよろしく御指導をお願いしたいと思います。  次に、これはちょっと大臣よく聞いておいていただきたいのですけれども、現在の気象業務法、この中の二十三条にこう書いてあります。「気象庁以外の者は、気象、津波、高潮、波浪及び洪水の警報をしてはならない。但し、政令で定める場合は、この限りでない。」やはり気象業務法上、津波が来ますよとか、そういうことは気象庁以外は言ってはいけませんよ、こういうことになっておる。ただ、政令ということになりますと、第八条「法第二十三条但書の政令で定める場合は、津波に関する気象庁の警報事項を適時に受けることができない辺すうの地の市町村の長が津波警報をする場合」それはいいですよ、こうなっている。  これはちょっとここで気象庁にお伺いするわけですが、この書き方が非常に古いわけです。現在の日本の国で「気象庁の警報事項を適時に受けることができない辺すうの地」というのはございますか。あったら、あったと言ってください。なかったら、なかった。ある、ない。
  162. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  現在のように通信の発達した現在では、ほとんどないと思われます。
  163. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 大臣、この気象業務法のここを読みますと、非常に現代に合わないのですよ。ここで私が何を申し上げたいかといいますと、これは大臣、津波やその他いろいろ国民を喚起していただきたい。その中で私は、地震があったら、たとえばテレビやラジオのスイッチを入れなさいということをもっと徹底していただきたいと思うのです。民放の場合は編成権等があって、なかなかむずかしいかもしれません。少なくともNHKだけは地震があったら、ぽちっとスイッチ入れなさい、ラジオも入れなさい。NHK第一でも教育テレビでも……。  そこで、たとえば先般も青森の鰺ケ沢に修学旅行に行っていた少年たち三百数十名、あの方々は逃げた。なぜ逃げたかというと、ラジオで津波が来るかもしれないというのを運転手の方が聞いて、直ちに逃げさせた。あるいは情報を正確に伝達を受けていたら、死ななくて済んだかもしれない。ということは、国民常識として、地震があったときに、あるいはテレビなりラジオなりNHKを入れれば、民放でも大臣が協議をなさって、ああいう激大な地震の場合には皆さん協力してくれたらと思うのです。入れていただいて、そこできちっとした正確な情報――津波がありますよと言うと気象業務法上ひっかかるわけで、きょうは私は気象庁に例文を考えてきていただきたいと言ったんです。この程度ならテレビでもラジオでも言っていいですよという例文をつくっていらっしゃい。そういうものをつくった上で、国民の多くの方に、地震があったときにぽんと入れれば、少なくとも津波が来るとか、警報までいかなくとも、逃げる用意くらいさしてあげれば、これは好ましい。  また地方自治体も独自で、津波は警報が来る前にどんと来るわけですから、気象庁がきのう私のところに初めて下さった「津波災害を防ごう」という資料に、地震が来たら途端に来るというのがあるのです。何も津波というのは時間があってくるんじゃないですね。気象庁、あなた方がわざわざ親切にお持ちいただいた。私にきのう下さったのです。もっと早くくれればよかったが、これにこう書いてあるんですよ。「例えば、東海沖から南海沖に起こる巨大地震による津波では、地震発生後五分とか十分以内、場合によってはまだ地震が終わらないうちに津波が来襲することがあります。」こうあるのです。たまったものじゃないですね。ですから、地方自治体が津波の監視をして地域住民を逃がす、これは地方自治体ができると書いてあるのですけれども、辺陬の地なんてないのですから、ここは直さなければいけませんね、危険なところだとかなんとか。大臣、これは気象庁と検討して、逃げるように地方自治体の長が避難命令を出せるように、またマスコミもそれなりの情報は、避難した方がいいようなニュース性のある話はしてもいいように、気象庁どうですか、業務法の中でこのくらいならいいよというのを、ちょっとここでお読みになりませんか。
  164. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申し上げます。  今回の例のようにごく短時間に津波が来襲する場合も少なくございませんので、警報が発表される前までの間に津波についての注意を喚起するということは防災上必要であると思います。その意味で、報道機関などが大きな地震の発生時に津波に関する一般的な注意を呼びかけることも、申し上げました気象業務法二十三条でございますけれども、それには禁止しておりません。ただし、国民の方々が気象官署の発表する警報、すなわち地震の震源や規模を解析して後、発表する津波警報と混同しないよう表現に配慮していただきたいと思います。  サンプルでございますけれども、このようなものはいかがということでございますが、二つの場合を考えておるのでございます。  一つは地震直後に独自に情報を発表する場合としまして、「ただいま大きな地震がありました。津波のおそれ等詳しいことについては、気象庁からの情報が入り次第お知らせいたしますが、海岸の地域では津波に対する注意が必要と思われます。」これが一つの例でございます。  それから二番目の例でございますが、気象庁から観測成果だけを入手して発表する場合でございますが、「何時何分地震がありました。各地の震度は次のとおりです。」それで各地の震度を言いまして、「なお、津波のおそれ等詳しいことについては、気象庁からの情報が入り次第お知らせいたしますが、海岸の地域では津波に対する注意が必要と思われます。」そういう文面を考えたわけでございますが、今後報道関係の方々と協議をしたいと思います。
  165. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 そこで大臣、時間がだんだんなくなったので駆け足でちょっと二つ聞きます。  いまの気象業務法上の問題で、気象庁の方でもそういうようなお話がございました。これは大臣にも防災の主務大臣として御検討いただきたいということでお願いしております。  それからもう一つ、私は今度の地震災害で地方自治体に参りまして何が一番よかったかといいますと、自衛隊のヘリコプターが上から写真を撮って被災地を克明に調べてくださった。それが非常に対策に相なった。ただしヘリコプターを要請して来るまでに、時間にして相当な時間がかかっているんですね。これは当然飛んでくるわけですから、一時間、二時間という時間があるわけです。今後はこれは自衛隊と、事前協議という言葉がいいのかどうか知りませんよ、誤解しないでください、事前協議をなさっておいて、発生したらどこの県の地震はどこの自衛隊が飛んでいってくださる、このような形にシステム化していただけないかどうか、その辺の御検討を、私は災害をいつかは受ける県民の一人としてお願いしたい。また、広範にわたりカバーするのは自衛隊の航空力を活用さしていただかないと、的確な情報が入りませんと非常に困るわけです。  いまの気象業務法のことと、ヘリコプターのことと、それからもう時間が来たようでございますので重ねて申し上げますが、大臣、これは検討してください。  確かに災害復興資金として七百三十万を八百万にします。これは結構なんです。ただし大臣、私は後で資料を建設省からもらった。これは建設省の資料ですからちょっと申し上げますけれども、青森県の平均貸付額が一人四百五十万です。平均年収が三百三十二万です。それから秋田県は平均貸付額が四百三十六万です。平均年収が三百二十八万です。年間の返済額を申し上げますと、青森が五十三万七千六百円、秋田が六十万九千六百円です。これは返済額を月に均等割りしますと、青森で四万四千八百円、秋田で五万八千円なんです。数字だけざっと申し上げますから、認識の上で言っていただきたいと思います。  たとえば、今度は八百万を借りますね。既借入分は途中までしか返してないわけですから、じゃ八百万を借りようとします。そうすると、八百万を木造で二十五年で借りますと月額返済額は幾らかといったら、均等で四万七千円です。たとえば青森県を例にしますと、四万七千円と既借入分の四万四千八百円を足しますと九万一千八百円の月額返済額になるわけです。ところが、いまの住宅金融公庫の貸付条件は、返済額の四倍の月収がないと貸さないのですよ。ということは、九万一千円の四倍というと三十六万を超えてしまうわけです。とすると、返済額が青森県の場合、月収の二十七万六千円を超えてしまうわけです。そうしますと、あなたの収入ではちょっと無理ですよということになって借りられないケースが出てくるのじゃないか、こう思うのですね。そこで、確かに八百万という限度額は結構でございますけれども、中にはさっきもお話しのように、去年の暮れ三千万近くの家を建てたらつぶれてしまった、修復に千五百万かかる、四千五百万の返済はとてもできないという話も聞いております。  問題は、私が何を言いたいかというと、個人災害の部分についてやはり御検討いただきたいと思うのです。先般の雪害のときは、自民党の天野光晴先生とか、ここにいらっしゃる佐藤先生とか、物すごい勢いで個人災害の対策を力まれて、一応の道は開かれました。林業者に対してもできました。これは野党も一緒になってやったのですけれども、こういう個人災害について、今回の場合ほとんどの市町村は局地激甚だと思うのです。こういう局地激甚を指定された場合に限って、何らかの新しい手法で家を建てる勇気がわくようなことをしていただきたいと思います。局地激甚になれば確かに五・〇五%が三%になるのはわかります。大臣から自治省に言って、その三%の中で多少なりとも地方自治体が利子補給する道も開いてあげたらどうとか、そういうことも一つの手だてかもしれませんけれども、できれば償還を中間据え置きにするとか、あるいは全部を三十年なら三十年の返済にして何とか建てられるような手法をこの個人災害の場合には検討していただきたい。あるいは地震保険に入ればいいと言いますけれども、保険会社にいってごらんなさい。個人の地震保険は保険会社がなかなか入れてくれませんからね。なかなか入れない。そういうことも含めまして、こういう個人災害について長官、いろいろと御検討をきょうからお願いをしたいというのが、私の三番目の質問でございます。  最後は、最初に申し上げましたように、いろいろ具体的に申し上げましたけれども、どうか激甚災害の指定を早急にやっていただきたいし、被害に遭われた市町村も局地激甚の指定を早急にやっていただくことを望んでおりますので、大臣が現地に飛んでいかれたことは私は非常によかったと思っております。早く行って早く見ていただいて、どれほど勇気づけられたかわかりません。なおかつ、具体的な激甚災害あるいは局地激甚の指定、天災融資法の発動等々が可及的速やかに行われることがどれほど行政に対する、政治に対する信頼につながり、本当に立ち上がる勇気を与えるかわかりませんので、早急にこれを実施していただきたい。  この四つ、いまざっとお話ししましたけれども、お答えいただいて終わりたいと思います。
  166. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 気象業務法の問題につきましては、先生と気象庁とのいろいろな詰めをしていただきまして感謝にたえない次第でございます。今後はマスコミ、報道機関とも気象庁が前向きに相談して、やはり災害が起こるときには注意を早く喚起するということが大切でございますので、さらにこの問題を詰めていきたいと思います。  また、私が承ったところによりますと、スイッチを切ったままのテレビに災害が起こって親局からなにすると自然に逆にスイッチが入る設備もできておるようでございます。ここら辺が今後どう普及してくるかということ等も、早い伝達ということ、そして先般のいろいろな教訓のうちの一つで早く教えてもらうということで、先生御指摘のように私も実はあの車の運転手さんを探し出して表彰したい、こういうことを二十七日に申し上げたこともあるわけですが、ああいう方々には大変感謝いたしております。  それから、災害にはおっしゃるとおり回転翼、すなわちヘリコプターの効能というのが非常に力を発揮して、情報収集にも救難にも、あるいは復旧にも、あらゆる面にその能力を発揮しております。今後ここら辺の問題を防衛庁にも御協力をお願いして、それぞれさらにより詳しく災害出動に対する手続の問題等については研究していきたい、こう思っております。  それから、個人災害につきましてはいろいろのことを勉強し、いろいろ考え、また先ほど先生御指摘の佐藤隆先生は、政治家になる前からこの問題と取り組んでいただいておりまして、私も実は大変感謝いたしており、何とかこの線に沿ってがんばりたいというのでいろいろ努力をいたしておりますが、さらにこれを前進さすためには国会超党派で取り組んでいただくことがありがたいのではないだろうか、このように思っておる次第でございます。  そして、あとの指定問題、早急な手続問題は、午前中にも申し上げましたが、宮城県沖地震の半分の期間で、そして二倍以上の努力といいますか英知を結集して、できるだけ今月中に何とかそこらの線を出したいと、各省庁の皆さん方、本当にがんばっていただいております。私はその点に対し、各省庁の皆さん、またその各省庁を指揮監督していただいておる各閣僚に対し感謝しながら、さらに一生懸命やっていきたい、こう思っておる次第でございます。
  167. 薮仲義彦

    ○薮仲委員 終わります。
  168. 上原康助

    ○上原委員長 次に、玉置一弥君。
  169. 玉置一弥

    ○玉置委員 まず最初に、今回の日本海中部地震の災害に遭われました方々に対しましてお悔やみを申し上げますとともに、今後の復興に際しまして力を落とさずにぜひがんばっていただきますように申し上げたいと思います。  先般の災害視察に参加をいたしまして、まさに津波の大変な威力というもの、そして地震のエネルギー、これに対して大変な脅威を抱いたわけでございますけれども、本日の質問、それぞれ地元の要望がかなり含まれておるようにも思いますし、またいろいろな要望を大体いままでで受けていただいたというような感じも持っておりますので、内容的にはほぼ同じようなことになりますけれども、一応確認ということで質問を行っていきたいと思います。  そこで、まず最初に、先ほどからお話が出ておりますように激甚災害の指定について長官にお伺いしたいと思います。  先ほどから激甚指定をやるんだという大変な意気込みを持っておられるというふうにお見受けをいたしましたけれども、今回の場合、日本海側で比較的人口密度の少ない地域に災害が起きたということでございます。被害総額は大変なものになってきておりますけれども、しかし、いま盛んに予測をされております東海沖あるいはたとえば京浜地区に同じような災害が起きたならばどうなるかということで考えていきますと、単にいまの制度に乗せて、総体的な被害額か少ないからそれを受け入れようというのではなく、もし同じような規模のものが人口急増というか人口の過密地帯で起きたならばどうなるのか、この辺も含めて考えていかないと災害対策の恒久的な意味がないのではないかというふうに思うわけでございます。そういう観点から見て、激甚災害あるいは局地激甚災害についてのいまの条件、これがいまの財政力、特に各市町村、都道府県もそうでございますけれども、財政力が大変低下をしておりますが、それと逆に言えば、いろいろな施設が高騰している、こういうことから見て、条件を変えていかなければいけないのではないか、そんな気持ちを私持っております。そういう観点から、激甚災害指定はいままでの条件をそのままにして行われるのか、あるいはこれからのことを考えて条件を変えていく、いわゆる緩和の方向に持っていかれるのか、その辺についてお伺いしたいと思います。
  170. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 基本的には現行の制度というものがございますから、その制度を踏まえつつ、ケース・バイ・ケースで特別措置、あるいは基準緩和、あるいは制度改正、まあ基準緩和その他も制度改正の中に入ると思いますが、そういうように、物により適宜適切な方法で、今回起こった災害を救済するためにがんばっておる。したがいまして、これが今後人口過密地帯の大きいところになった場合どうか、まあ起こらぬのが一番いいわけでございますから起こらぬことをこいねがっておるわけでございますが、いま改正したりあるいは緩和したりいたしたものは今後ともそれが基準になっていくのではないかと考えております。
  171. 玉置一弥

    ○玉置委員 特に局地激甚災害ですか、そちらの条件に非常に近いような感じがいたしますので、多分適用されるとそちらの方ではないかというような感じを持っておるのですけれども、これは一応激甚災害、いわゆる本激というか、それと局激ですか、両方ともに適用するという方向でいかれるのかどうか。
  172. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 公共土木について申し上げますれば、本激甚につきましてどうかということをいま検討いたしておりますけれども、見通しがなかなかむずかしいような状況ではなかろうかと思っております。局地激甚につきましても現在鋭意調査中でございまして、なるべく早く見込みをつけて御報告申し上げたいと考えております。  いずれもこの場合は現行の制度を一応前提にしまして、めどをつけたいと思っておりますが、先ほど来、大臣からも御答弁いただいておりますように、今後の問題としまして、これらの基準につきましても十分に検討してまいりたいというふうに考えております。
  173. 玉置一弥

    ○玉置委員 今回の被害額、青森県では大体三百六十数億だったと思いますけれども、秋田県では千百六十億ぐらいということで、一般会計というよりも公共土木の費用から見て、秋田県ではもう三倍以上、青森県ではほぼ同額、それより若干上回っているというような状況でございまして、本来やらなければいけないことを抑えてでも災害の方に回さなければいけない、こういうことになっているような感じがいたします。激甚災害に指定されるのと、されないのとの差といいますか、それがどのくらいあるのかということと、もし効果があるということであれば早く指定をしていただきたい。そうなってまいりますと、では、いつごろ指定が決定されるのか、その辺についても地元としては大変知りたいところだと思うので、その辺についてお答えをいただきたいと思います。
  174. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 激甚災害に指定された場合と指定されなかった場合の財政的な効果の差ということでございますが、仮に指定されません場合は、団体によって違いますけれども、一般的にいいますと六割七分七厘程度の国庫負担ということになりますと、残りの約三分の一につきまして現年災を一〇〇%、過年災が九〇%程度の起債が充当されまして、それの元利償還費につきまして地方交付税でめんどうを見てもらえる、さらに残りの地方負担につきましても、財政状況等を勘案して特別交付税等でめんどうを見るという仕組みになっておりますので、激甚災害に指定された場合と、そうでない場合との差と申しますのは、私どもの感じではそれほど差はないのじゃなかろうかというふうに考えております。  それから、局地激甚の今後の指定時期の見込みでございますが、建設省でいまいろいろ調査を急いでいただいておりますので、私ども国土庁としまして、いまの段階でいつということを申し上げる時期には来ていないわけでございます。必要でございましたら、また建設省から御答弁いただければと思っております。
  175. 狩野昇

    ○狩野説明員 お答えいたします。  ただいまの局地激甚災の指定の問題でございますが、通常、一般のルールといいますかによりますと、災害の事業費が決定されてから決めるということになっておりまして、通常の年は年が明けまして一月に最終的にはこれを決定しておるというのが一般的でございます。  ただ、例外としましては、伊豆地震の際に非常に局地的なものであるということで、二ないし三カ月後に定めたという例もございます。現在、建設省としましては、被害の状況、それから月末から査定に入るわけでございますので、当面それを全力を挙げて急ぎたいというぐあいに考えております。
  176. 玉置一弥

    ○玉置委員 次に、天災融資法あるいはその他の制度についてお伺いしたいと思います。  いままで政府系金融機関あるいはいろいろな制度を通じて、それぞれの農家なりあるいは漁業に従事されている方が借りられている費用がございます。中小企業についても同じような制度があるわけでございますけれども、そういう方々が、先ほどからのお話にもございましたように、いままで借りている上になおかつ被害額の上積みということがありまして、特に中小企業につきましては目いっぱい担保を使っていろいろな融資を受けている。今後、災害に遭いましてその融資額、担保能力も落ちますし、また逆に、さらにいままで以上に手を加えなければいけないということになってまいりますと、お金は欲しいけれども担保能力もない、場合によっては、先ほどお話があったように月収から見て返済能力もないということにもなりかねないし、逆に農業の方で耕地が荒廃をしてしまっているということから考えていきますと、まさにことしじゅうに果たして回復できるかどうかわからない、そして作物も、作付をやり収穫ができるかどうかわからない、そういう大変せっぱ詰まった状態になってきているというのが現状ではないかと思います。そうした方々に、先ほどから聞いておりますと、大体いろいろな制度の償還の猶予とかあるいは期間の延長、条件の変更、いろいろなことがやられるように伺っておりますけれども、個別に対応されるということでございまして、特に担保能力、返済能力、この辺の届かない部分についてどう処置をすればいいのかお伺いしたい。最初は同じことを聞こうと思ったのですけれども、やはり五番目ぐらいになりますと大体みんな聞かれた後でございまして、いままでお答えになった中から、より具体的に、不足分といいますか、その辺の補充をしていただきたいという意味で、特に中小企業の関係の融資、きょう来ておられないと思いますけれども、全般の融資というふうに考えていただいて、その辺で担保のない部分についての貸し付け、そして支払い能力を上回る部分についての貸し付け、これをどうされるのか。個別に対応されるということになりますと、大体えてして行って断わられるということが非常に多いように聞いておりますので、その辺についても方向を打ち出していただきたい、かように思うわけでございます。農林の方から……。
  177. 大坪敏男

    ○大坪説明員 今般の日本海中部地震によりまして被害を受けられました農林漁業者の方々の中には、負債もありますし、かつまた新しい意味での資金需要があるという方々がいらっしゃるわけでございます。  私どもとして考えておりますことは、まず借金、つまり既借入資金のある方々につきまして、その償還が困難な事態になった方々につきましては、被災者の実情に応じまして関係金融機関の協力を得まして償還猶予等の貸付条件の緩和を図るということがまず第一だと考えておりまして、現在この面につきまして指導を行っている次第でございます。  また、先ほど来御論議がございます天災資金の融通でございますが、仮に天災資金の融通が行われる際には、かつて天災資金を借りましてまだ償還を終わってない方が新たに再び天災資金を借りるという場合もあるわけでございますが、こういった場合には、すでに借りておられます天災資金につきまして償還期限を延長するとか、さらにまた借りかえ等の事態が起こりますので、それにつきまして限度額は通常よりも加算をしてお貸しするということを考えておるわけでございます。ただ、天災資金につきましては、新たな融資ということになった段階ではその担保の問題が出てまいるわけでございますが、現在の融資の仕方といたしましては、物的担保は徴求しておりませんで、人的に保証を要求する場合もございますが、一方、利子補給と同時に損失補償という仕組みを持っておりますので、万が一返済不能で損失が生じた場合には国と県が金融機関に対しまして損失を補償するという、そういう仕組みもあるわけでございます。     〔委員長退席、池端委員長代理着席〕
  178. 玉置一弥

    ○玉置委員 個人の資産につきましても同じようなことが言えるわけでございまして、先ほど同僚議員の方から質問も出ておりましたけれども、いま四百五十万くらい、四百七、八十万ですかの住宅金融公庫の一般貸し付けがある。今度は七百三十万から八百万にかさ上げをされるわけでございますけれども、貸付条件が先ほどのお話で四倍ということになっております。一般の場合は五倍でございまして、若干緩和をされておりますけれども、われわれといいますか私自身が住宅のいろんなローンで、ひどいときは収入の大体二分の一近くまで返済に回したことがありまして、それで十分生活できたのですね。やる気になればできるわけですから、本当にこれは四倍というのはまだもっと余裕がありまして、三倍までは猶予できる。ひどいときになると二・五倍ぐらいまではいける。私の実感です。私はいままで全然滞らずに返してきましたから、そういうことからいきますと、四倍というのは災害時から見てもっと緩和できるのではないかというふうに考えるわけです。いろんなことをやっていただいていると思いますけれども、その辺も含めて住宅金融についていまどういうことを考えておられるのか、先ほどから四倍というお話が出ておりますけれども、これについてもっと緩和できないのか、その辺についてお伺いしたいと思います。
  179. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 住宅金融公庫が行っております災害復興住宅資金貸し付けの限度額につきましては、ただいま仰せられましたとおり七百三十万円ということになっておりますが、これを八百万円ということで措置するようただいま手続を進めつつあるところでございます。その中で、従来私どもが公庫の融資をいたします際に、一般的な貸し付けにつきましては収入の五分の一まで、要するに返済額の五倍を超える収入があること、災害の場合には四倍を超える収入があることということで、災害の場合には原則としてと申しておりますが四倍以上ということで運用さしていただいておるわけでございます。総理府で行っております家計調査等によりまして、家計費の中で住居費と申しますか返済の負担の割合がどのくらいにあるかというようなことも勘案いたしまして、この程度であれば返済が苦しいというようなことに至ることがなかろうということで決めた基準でございます。全国一律ということでこういう形でやっておるところでございまして、無理のない返済条件の中でやはりお借りいただき御利用いただくことが必要であろうかというふうに考えておるところでございます。
  180. 玉置一弥

    ○玉置委員 いま応急住宅というか応急仮設住宅が百戸近くつくられたということでございますけれども、われわれ見にいったときに、新築して数日たって家が崩壊したという家もたくさんございますし、少なくとも二、三年しかたってないという家がかなりたくさんやられておりました。そういう方々は、従来の住宅資金の負担、それにまさにまるまる新しい部分がかぶるということで、逆に、いまから考えていきますと、これから建てるのにどうしようかということだと思うのですね。まだ返済にまで至らないということですから、まず建てるためにどういう手だてをということで考えていきますと、やはり融資条件の緩和ということが大変大きな要素になるわけでございますし、逆に、担保能力のある方についてはいいわけでございますけれども、能力のない方でなおかつ支払い能力のある方、そういう方が八百万という限度額あるいはその八百万を借りるための条件ということにそれぞれひっかかってくるわけでございまして、その辺についてやはり何らかの緩和措置というものを考えていかなければいけないのじゃないかというふうに思うわけでございます。青森、秋田の方と京浜地区と坪単価が若干違うと思うのですね。この辺、全国的に見た場合どうなのかということを考えていきますと、まさに国の、逆に言えば――国といいますか住宅公団なりあるいは国の資金力といいますか、その辺も影響するわけでございまして、いまの戸数から見てどうだということだけではないと思いますけれども、先ほど長官がおっしゃいましたように、今回は今回というふうに区切ってみて一つの条件を見る、そしてそれを基盤にして次を考えるということになるわけでございますから、その第一歩としてぜひお考えをいただきたい、かように思います。余りいますぐというふうにはいかないと思いますので、ぜひ考えていただきたい。  それから、続いて関連でございますけれども、先ほどもお話がございましたように、確かに二世帯、三世帯同居の家族というところがかなりございまして、果たして八百万でできるのかというのがあるわけです。世帯所得というふうに見ていきますと、二世帯、三世帯あるほど減ることはないわけでございますから、そういう面で所得は十分達するであろうと思われますけれども、逆に限度額というものが世帯が変わっても変わらないということでございますから、その辺についても世帯数がふえるに従って大きく変化できる。率としては、一世帯の場合は三DKくらいで済むというのが二世帯になりますと四DKになるという可能性もあるわけでございますし、三世帯になりますともっと多くなる。こういうことから考えていきますと、世帯数によっても変えていかなければいけない、あるいは家族数も加味されていかなければいけない、かように思うわけでございまして、その辺をぜひ制度としてお考えをいただきたい、かように思います。  次に参りまして、いま保険金の仮払いをやっていただいているというお話を聞いておりますけれども、今回、先ほどからのお話に出ておりましたように、特に小型漁船の五トン未満、こういう船につきましてはほとんど保険に入っておられないというような状況だと伺っておりますし、大きな船につきましても、いまの船と昔の船と違うということで、保険金がおりてもまさに船が買えるかどうかわからないというような状況でございまして、当初行ったときは早く保険金が欲しいというお話があったわけでございますけれども、いまは仮払いを一応されているというふうに聞いております。  そこで心配なのは、保険会社というのはたくさんございまして、それぞれが自分に一番有利だというふうに思って掛けておられる。あるいは農業共済、漁業共済というような形で掛けているのがあるわけでございますけれども、その辺は認定基準でありますとか査定額、この辺についても統一的に見ていかなければいけないと思いますし、支払いの時期についても会社が違うから違うんだということでは、制度が違うから違うんだということでは、なかなか被災者の方々に納得いただけないんじゃないかと思います。そういう面でこれを統一的に進めていかなければいけないんじゃないかというふうに思うわけでございます。  そこでまず長官の方から、いままでのいろいろな補償について、特に保険、いまは保険に限定しておりますけれども、その辺について統一的な窓口としてどういう動きをされるのかお伺いしたいと思います。
  181. 佐竹五六

    ○佐竹説明員 若干、事務的にまずちょっと御説明しておきたいと思います。  一般には、確かに先生御指摘のように、災害が起きた際に、火災の場合なんか各保険会社で競争というようなことがあろうかと思いますが、漁船保険の場合にはほとんど、特に今回被害のございました青森、秋田、北海道では民間の損保会社が漁船保険を引き受けている例はございませんで、すべて漁船保険組合、これは県段階にございますが、これが引き受けまして、それを国が再保険する、そういう仕組みになっているわけでございます。  それからもう一つ、若干事務的な点でございますのでここで申し上げておきたいと思うのでございますが、確かに五トン未満は青森、秋田は加入が非常に低うございます。三割前後でございますが、北海道あるいは島根の場合には六割あるいは七割程度の加入は見ているわけでございます。若干事務的な問題でございますので、私から御答弁申し上げました。
  182. 田中寿

    ○田中説明員 私どもで所管しておりますのは民間損保会社でございます。民間損保会社で地震に関する保険と申しますと、先生御案内のとおり地震保険があるわけでございまして、この保険は火災に関する保険に附帯いたしまして契約者に掛けていただき、一定の計算方法に従って国が再保険をする、こういうことになっておるわけでございます。  先生御指摘の査定基準に関しましては、これは事業方法書で認可の対象にしておりまして、震災の規模に応じまして共同査定方式をとる場合と、それから準共同査定方式をとる場合ということで査定体制を組むことになっているわけでございます。  今回の震災に関しましては、これは準共同査定方式ということで現地に処理本部を設置いたしまして、かつまた保険相談室も二カ所設置し、速やかなかつ公平な地震保険の支払いに対応するということに努めておるところでございます。
  183. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 四月の東北の山火事のときにも私、一番に保険問題を心配しました。今回の日本海中部地震のときにも、漁船関係あるいは住家関係の、それぞれ性質、形は違いますが、保険にどの程度皆さんが入ってくださっておったかなということを一番に心配し、それぞれ調査を命じたわけであります。そしてまた加入者に対する早期支払いということを督促しました。  この席をかりて一言言わせていただきますと、いま大蔵省がお答えしたわけでありますが、地震保険の関係を私は調査して、全国平均の火災保険と込みの地震保険に入っておられる数値が一一%何ぼだったと思いますが、大火に一遍遭いました能代市では二三・何%という保険に加入されておられる数字を見て、やはり教訓を生かしておられるなという感じ、またそれぞれの市町村の数字を見まして、ここはよく入っていただいておったな、いただいてなかったなという感じも持ちました。やはりこれは、今回は災害復旧に全力投球すべきでありますが、それぞれの国民の皆さん方が、それぞれの保険制度があるわけでありますので、災害に遭ってその復旧にわれわれは全力を尽くしておりますが、平素の心構えとしてそういう保険にはぜひお入りいただくようにこの席をかりて私は逆にお願いしておきたい気持ちで、あえて発言をさせていただいた次第です。
  184. 玉置一弥

    ○玉置委員 いま地震保険のお話が出ましたので大蔵省に続いてお伺いしたいと思いますけれども、今回の地震の中でどうしようもないというのが、先ほどからお話に出ておりますように、いわゆる個人資産についての補てんが制度的にもなかなかできないということでございまして、やはりこれを守るには地震保険しかないのではないか、そういう感じを受けてまいりました。     〔池端委員長代理退席、委員長着席〕 特に新しく建てられたすぐ後に崩壊してしまう、こういうことになりますと、家具もそうでございますし、家自体も全部建てかえなければならない。その中で半崩壊といいますか、その辺についても逆に言えば保険会社としての負担もかなりあり、個人の負担もかなり大きいということになって、保険を掛けていながらなかなか思うほど出してくれないということにもつながってくるんではないかと思いまして、今回の事例が、これから地震保険が普及するかどうかという大変大きなモデルケースになるのではないかというような感じを受けるわけです。そういう意味で、先ほど長官の方からもお話がありましたように、やはりこれから保険を拡大していかないと個人の損害補てんはできない、できないというのは変ですけれども、なかなかやっていられないのが本当は現状だと思うのですね。これが実情だと思いますけれども、まず現状の加入状況をお聞きしたいのと、将来の形、これからの地震保険についてどういうことをいま大蔵省として考えておられるか、その辺についてお話をいただきたいと思います。
  185. 田中寿

    ○田中説明員 まず地震保険の普及状況を申し上げますと、先ほど大臣の方から答弁ございましたように、最近時点におきまして、五十八年二月末でございますが、一一・四でございます。これは世帯数に対する保険契約数の割合でございます。この普及率の分布を見てみますと、京阪神、中京、特に京阪神が非常に多うございまして、そういう普及につきましてはいわば跛行現象を来しているということではございます。これはもちろんある意味では当然のことでございまして、震災に対する個々の契約者のいわば危機意識といいますか、そういうものを反映したところだろうと思っております。  地震保険につきまして、現在居住用の建物を対象にいたしまして、全損の場合と半損の場合を対象にしているわけでございます。これは地震が一たん起こりますと罹災者が非常に多いというようなことでございますし、迅速にかつ公平にその処理をしなければならないという要請が別途あるわけでございます。それから、地震というのはそもそも保険には非常になじみにくいものだということになっておりまして、現在の地震保険は、過去四百八十五年間日本に起きました地震が現時点で起こればどれだけの被害額になるかということを見積もりまして、これを四百八十五年間で数理として均衡する、こういうような体系で料率ができ上がっておるわけでございます。したがいまして、そもそも保険料というのは余り負担が大きいとこれまた契約者としてはなかなかなじみにくいということでございます。したがいまして、現在そういう意味で半損、全損というふうに、これは国の災害認定基準ともほぼ合わせてございまして、たとえば市町村から罹災証明書が出ればそれをそのまま受けたような形にするとか、きわめて迅速な処理をするという形になっておるわけでございます。  いずれにいたしましても、現状に対する問題ということでございますが、これはできるだけ中身をよく改善していくということは当然でございますけれども、何せいわは息の長い、長期間にわたって均衡させるということでございまして、そういう意味での準備金その他を十分備えておくということではなかろうか、こういうふうに思っております。
  186. 玉置一弥

    ○玉置委員 まさに保険以外にないという感じかいたしますので、加藤長官とともにわれわれの方も一生懸命その辺の対応についてこれから取り組んでいきたいと思います。  先ほどガス、水道、電気について応急処置を大体六月二十日をめどとして完了するということでございます。そこで私ちょっと心配をいたしましたのは、特にガスでございます。水道はもちろんでございまして、それぞれ断水をするというような形になります。ガスについてもいろいろな地域で破損をしている。一つは、火災がなかったということでガス漏れも自動的にとめられたのではないかなというふうに思いますが、ガスを復旧するにつきまして、今回の場合は町営だとか市営だとか比較的公益事業という形でやられておりましたけれども、京浜地区あるいは京阪神地区のいわゆる中規模のミニ開発といいますか、そういう地域になりますと、民間業者の集中配管というような形でガスの配管がされておりまして、まだ比較的新しい場合はいいわけでございますけれども、そういうところに行きますと、つけかえの費用負担が果たしてそういう業者でできるのかなというような心配があるわけです。それと、公益事業といいますか水道なんかもいわゆる特別会計という形で各市町村がやっておりますけれども、ガスにしても、今度の場合は市営だとか町営ということになっておりまして、今度の補修費が特別会計の中で経費増という形になって財政状態を悪くするのではないか。そうなってきますと、いずれはガス料金あるいは水道料金にはね返るのではないかというような心配をしているわけでございますけれども、その辺については今後どういう方向になるのか簡単にお答えをいただきたいと思います。
  187. 辛嶋修郎

    ○辛嶋説明員 今回の地震によりまして被害の非常に大きかった男鹿市営あるいは能代市営というガス会社は、現在完全復旧を目指しまして一生懸命努力をしておるところでございます。それに要しました費用につきましてどうするかということにつきましては、今後市当局と相談しながら対応していきたい。市当局は現在復旧工事中であるがためにどういう対応策をとるかということについては検討中で、まだ決まっていないと聞いておりますので、今後どうやっていくか検討していきたい、こう思っております。
  188. 玉置一弥

    ○玉置委員 まだまだいろいろお聞きしたいところでありますけれども、時間がありません。少なくとも災害対策ということで別扱いをしていかないと、本来の事業形態の損益が非常に不明確になるかと思いますので、その辺について、できるだけ公共料金という形で、はね返らないようにお願いしたいと思います。また、民間につきましても、今回は東部ガスという会社が民間として災害を受けたようでございます。今回の場合は軒数からいきますと二百二十軒くらいだったと思いますけれども、大規模になってくるととても手がつけられないという状況になる可能性もあるわけでございますから、その辺についても通産の方でそういう場合の対応の仕方をぜひお考えいただきたいと思います。  いろいろ補てんという意味で聞かせていただきましたけれども、最後に長官に、いままで地元要望として出ておりましたこと、この内容をぜひ全国的な舞台で見ていただいて、それに単なる特例ということではなくて恒久的に通用し得るような対策をお願い申し上げたいと思います。  以上でございます。
  189. 上原康助

    ○上原委員長 次に、野間友一君。
  190. 野間友一

    ○野間委員 質問に入る前に、この災害で亡くなられた方々に対して心からお悔やみを申し上げますとともに、けがをされた方あるいは災害を受けた方々が一日も早く全快され、あるいは困難を克服して災害から立ち上がられるように心から期待を申し上げておきます。  私は、当委員会からも調査に参りましたし、また共産党独自の調査にも入って参りまして、その被害の甚大さ、地震あるいは津波のこわさをいまにして改めて体験をしてきたわけであります。  そこで最初に、政府の責任と申しますか、今日までの対応について、まず国土庁長官にお伺いしたいのですが、六月八日、中曽根総理が、地震があれば津波が来るのは常識であった、そういう点では政府も県民の皆さんも地震に対する備えがなかった、こういう発言を秋田の市民広場で実はやっておられるわけですね。地震があれば津波が来るのは常識であった、そういう点では政府も県民の皆さんも地震に対する備えがなかった。県民に関する問題はともかくとしても、この発言は、政府もいままで防災行政上やはり問題があったのだということを認められた発言だと私は思うのですけれども、長官も同じようなお考え方なのか。と同時に、この災害からどういう教訓を得られたのか、まずその点からお伺いしたいと思います。
  191. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 けさからただいままでの諸先生方の意見の中でも出ておりますように、東海大地震あるいは南関東直下型地震というものに対しては政府としても相当取っ組んでおります。しかし、日本海中部地震ということでは、それはもう国民全部がびっくりされたことだと思います。そういう点につきましての総理の所感ではなかったのだろうかと思います。  先ほど私お答え申し上げたわけでありますが、日本海という太平洋に比べたら非常に小さい海で、私はどんぶりという表現をしましたが、地震が起こった場合における津波というものの、ある面で言えば被害の大きさあるいは襲来の早さ等々の問題は、きょうの御意見、御質問の中に、いままでもあったのだということ等もございましたが、われわれそういう点の十分なPR、訓練あるいはまたそれに対する措置が足らなかったのではないだろうか、そういう点につきましては、今後この教訓を生かして、二度とああいう災害がないように一生懸命がんばらなくてはならない、このように考えておるところでございます。
  192. 野間友一

    ○野間委員 PRあるいはいまの訓練もさることながら、やはり人的、物的な体制が果たして完全であったかどうかという点については、これはマスコミも含めて、いろんな角度からあらゆる機会に言われておるところだと思うのですけれども、そういう点の教訓は長官として得られたかどうか、もう一度伺いたい。
  193. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 地震、台風、集中豪雨、火山爆発、非常に災害の多い日本でございます。したがいまして、その災害に対して私たちは可能な限りの人的、物的処置をいままでもしてきた。しかし、さらに今回の教訓を踏まえてこれをしっかりやっていかなくてはならない。しからば日本列島全部をそういうようにできるかということになりますと、やはり重点地区を決めて、そして一つずつそこらあたりから誠意を持ってやっていかなくてはならない。端的に言いまして、そこら辺のむずかしさは率直にあると思います。
  194. 野間友一

    ○野間委員 逃げ腰と申しますか、責任回避されておる上の答弁としか私は承ることはできなかったのですけれども、防災行政がおくれておるということは、これはつとに指摘されたところだと思います。  過去に大地震があって最近大地震が起こっていない地域あるいは最近地殻変動の活発な地域、こういう点が五十三年の八月に特定観測地域に指定されているのです。ところが、実際にどういう体制がなされたかということを調べてみますと、たとえば青森、秋田などを初め日本海側の地方気象台には地震の専門官が一人もいないという状況ですね。地殻変動が活発なんですけれども、その変動を測定する機器あるいは人員が配置されていない。津波観測実施気象官署に直結したいわゆる検潮儀、これは日本海側にあるのかと調べてみますと、舞鶴海洋気象台一カ所にしかない。海底地震計、これもよくお話が出ましたが、これは強化地域にあるだけなんですね。  しかも地震予知の関係予算を調べてみますと、総計しましてもわずか六十二億。しかもこれは五十七年度対比で五%マイナスなんですね。これは比喩的に考えてみますと、F15一機の半分の予算金額にしかすぎないわけです。私は、やはり防災こそ日本の安全を保障する最も大きな課題ではなかろうかというふうに思うのです。  秋田あるいは青森などの海岸をずっと調査してみますと、津波を予想した防潮堤の整備もありませんし、秋田港などの護岸、ここはマグニチュード七までしか想定されていないということです。だからこそ、防災にこそ予算と人をつぎ込まなければならぬとか、特定観測地域に指定されながら軽視されたと言われるわけですけれども、こういう点を踏まえまして、今度の地震あるいは津波から大きな教訓を得て、さらにいま指摘を申し上げた点について抜本的に見直して、強化するということが必要ではなかろうかと思うのですが、長官に再度所見を承りたいと思います。
  195. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 今回の日本海中部地震の教訓を踏まえまして、二度とこういうことがないように政府一致協力して当たりたい、このように決意いたしておる次第でございます。
  196. 野間友一

    ○野間委員 ふだん率直に申される長官がえらい紋切り型の答弁で、私は不満なんですが、いま指摘した点はなるほどそのとおりだというふうに思われると思うのですけれども、いかがですか。
  197. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 全国民、地震の予知ができる日本になってもらいたいと願っておられると思います。私たちも、科学技術の進歩、あらゆる方法を駆使して、地震が予知できる体制を一日も早くつくり上げたい、これは国民の願望でもあり、政府の願望でもあると思うわけであります。ただ、それが具体的に今日の学術、科学、あらゆる英知を結集して取り組んでおりましても、一〇〇%それができないというところにもどかしさを感じておるわけでございまして、さらにこういう方面におきましても一生懸命がんばっていきたいというところでございます。
  198. 野間友一

    ○野間委員 私は、抽象的にそういうようなことを聞いておるわけじゃなくて、具体的に問題点を指摘して長官の答弁を求めたわけですけれども、いささか紋切り型で、もう一つ反省が足らぬというふうに指摘して、時間がありませんので次に進めたいと思います。  避難なりあるいは予報、警報体制、この問題についてお聞きするわけですが、実は私青森の深浦、ここの測候所にも行きました。すでに明らかにされておりますように、ここでは十二時七分に引きの観測をされておるわけですね。津波の警報が十四分でしょう。七分に異常を確認されておるのですが、その前に青森の気象台から県などあてに、これは十二時五分ですが、「五月二十六日十二時ちょうど頃、青森県全域にわたりかなり強い地震がありました。震度は、深浦とむつ五、青森と八戸四でした。目下、震源地、津波は調査中です。」こういうのが情報第一報ですね。私はそのままのコピーしたものを持っております。この後、いま申し上げた七分に引きの、津波の第一波を深浦では観測しておるわけです。  ですから、警報を出すのが、たとえば二十分とかいろいろといまの時点では言われていますが、少なくともその前の情報を各機関に送る場合に、いま私が読み上げたような深浦あるいは青森等震度が五とか四とか、あるいは海岸べりということが明らかだし、引きがすでに始まっているわけですから、こういう一報を入れるときには、たとえば、目下震源地あるいは津波は調査中だけれども、海岸沿いには津波の可能性があり、危険が予想されますというようなことを添えて迅速に一報されたら、これが一分、一秒を争うそういう人命とか財産に関する大きな救済なり態勢になるのじゃないか、こういうふうに思うのですけれども、いかがお考えですか。
  199. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 その問題につきましては、先ほど公明党の薮仲先生からも御提言があり、気象庁の方からお答えいたしたところでございます。また、地方公共団体は独自に行うこともできるわけでございます。そういった点、私も今回の地震の経過を考えまして、中央からの一本の指示だけでそうやるシステムがいいのか、あるいはまた地域地域、その場所その場所においては横の関係における教訓を生かしたもろもろのそういう情報伝達、警戒を発する仕方というものも考えないといけないのじゃないだろうかということで、研究し取り組んでおるところでございます。  いままでわれわれが想像しておったよりか早く引きが来、早く押し寄せてくる。新幹線のスピードよりか速い。津波のスピードそのものもそうですし、地震が発生してから津波が襲いかかってくる時間もわれわれが考えておった以上の早さで来たところもたくさんあるということ等で、大変いろいろな意味での教訓を得、この教訓を今後、いま申し上げましたように、縦の線と横の線とどういうふうにして生かしていくかということを研究いたしておるところでございます。
  200. 竹内清秀

    ○竹内説明員 お答え申します。  いま先生のおっしゃいました事前の予備情報でございますけれども、このあり方につきましては、本当に研究いたしたいと思います。と申しますのは、いつもできるかどうかということがございますし、まず気象庁としましては、当面予警報の発表の時間をできるだけ早くするということを最重点に考えまして、努力しております。
  201. 野間友一

    ○野間委員 ただ、ずっと自治体を回って調べてみますと、調査中ですという、こういう情報しかまず来ないわけですよ。そうすると、じゃ調査の結果を待とうかということで避難が非常におくれるわけで、いま私が申し上げたように、こういう状況の中での地震ですから、海岸沿いには津波の可能性がある、危険が予想されますと、これは表現は別として、そういう趣旨のことをまず警報を発令する前の情報の中に入れれば、適切な対応ができるのじゃないかというような質問です。
  202. 竹内清秀

    ○竹内説明員 いま先生のおっしゃいましたようなことも考えまして、今後検討したいと思います。
  203. 野間友一

    ○野間委員 郵政省にちょっとお伺いしますけれども、放送機関に関する問題です。  実は午前中でしたか、同僚委員の指摘にもあったのですけれども、鰺ケ沢の漁港で弘前の第四中学校の生徒が、バスの運転手がラジオを聞いて、この機転によって全員避難したという記事がありますね。それから、これは朝日新聞の「声」の欄ですけれども、秋田の野口という学生さんが投書しております。これは時間の関係でその趣旨だけを申し上げますと、地震直後に「NHK第一からは落ち着くことの大切さや火の元への注意、救急車が通れるよう自家用車を寄せることや、津波の危険性などを冷静に伝えていた。」これが非常に大事だということが書いてあるわけです。ところが、一方テレビでは「地震が起こった経緯を説明し、画面は恐ろしい地震の再現を繰り返すばかりで、避難のアドバイスはない。」  私も、実はちょうど外務の理事懇がありまして、十二時からべったり見ておったのですけれども、確かにNHKのテレビでも言ったかもわかりませんけれども、しかし私も、リアルな生のあれしかなかなか目につかずに、ああなるほどラジオではこういうのがあったのかなというふうに思ったのです。そういう点で、いま情報化時代、特にテレビが普及しておりまして、まずラジオよりもテレビというのが普通じゃないかと思うのです。郵政省はNHKを中心に各民放とも十分協議をして、こういう読者の声にこたえるような、緊急時の報道に適切な、生命の危険を排除できるような、そういう対応が必要じゃないかと私は思うのですけれども、いかがでしょう。
  204. 岡利定

    ○岡説明員 お答えいたします。  いま先生がお話しのように、今回の地震に当たりまして、NHKを初め各地の民放の各社が災害放送を行っております。特に秋田県、青森県の例をとってみますと、地震が起こって直ちに地震がありましたということを、これは地震を感じると同時に各社ともまずラジオですと音声で、テレビですとテロップで出すようになっております。それから気象庁あるいは気象台からの情報を得まして地震情報、そして時間的に言いますと十二時十六分ごろでございますけれども、秋田あるいは青森の各気象台から各社、NHKも含めまして津波警報を得て、それで直ちに各社放送を開始したという状況でございます。  その状況は、いま先生御指摘のとおり、ラジオの場合には、やはり音声ということもありまして盛んに繰り返してやっておるようでございますが、テレビの場合も、私ども音声をどの程度やったのか詳しい調査はちょっとないのですけれども、一般的には、いま御指摘のような、大体テロップで下に字を流すというような形でやっておる例が多うございます。そういう意味で、私どもとしましても、特に災害放送というものは放送事業者にとっても非常に大切な任務でございますので、今回の地震の経験というものを、放送のあり方も含めて、各社もいま検討しておると聞いておりますので、私どもなりにまた調査もいたしまして、各社に参考にしていただくというふうにいたしたいと考えております。
  205. 野間友一

    ○野間委員 ぜひそれをお願いしたいと思います。  それから、いま申し上げたのは要するに情報源からの伝達のことに関して申し上げたのですけれども、その末端までの伝達の仕方とか方法がさらに問題だと思うのです。これは新聞報道等にもありますし、私も現地に行ってまいりましたけれども、たとえば能代もそうですけれども、漁港とか漁船に対してそういう公共機関からの伝達が制度化されていないというところに大きな問題があると思うのです。  防災計画などを見ましたら、市が広報車で云云、そういうことが書かれているのが多いのですけれども、やはり津波によって最も被害を受けるのは、これは海岸沿いで働いておる作業員であり、あるいは漁業に従事しておる方々が中心ですから、漁協なり海岸寄りのそういうところにしかるべく、迅速に、適切に伝達するというような制度が私はどうしても必要だと思うのです。この点について、いま漁船や漁協に対してそういう連絡をする制度になっておるのかどうか、ちょっと教えてください。
  206. 高橋義典

    ○高橋説明員 海上保安庁の機関が気象庁から津波警報等の伝達を受けました場合におきまして、海上保安庁が直ちに通知された事項を航行中の船舶なりあるいは入港中の船舶に周知させるように努力するということが気象業務法で決まっております。これに基づきまして、私ども海上保安庁といたしましては、この前の日本海中部地震の際にも、仙台管区気象台あるいは秋田、青森各地方気象台、それから酒田測候所から津波警報の伝達を受けまして、私どもの第二管区海上保安本部、秋田、青森、酒田の各海上保安部で直ちに無線電信電話によりまして航行中の船舶に対して伝達周知を図りますとともに、港内におります船舶に対しましては、保安部所属の全船艇を動員いたしまして、スピーカーで港外への避難を呼びかける、こういった体制をとっております。
  207. 野間友一

    ○野間委員 沿岸全体に海上保安部があるわけはないし、だからその船舶とおっしゃるのは大型で、ずっと走っておるやつですね。私が言っておるのは、沿岸におる作業者とかあるいは漁船に乗っておる人に対して、制度として義務的に連絡する体制になっておるのかどうか。そうじゃないでしょう。サービスでやっておられるかどうか、それは別ですよ。
  208. 高橋義典

    ○高橋説明員 漁船等につきましては、直接周知の方法に加えまして、船舶代理店なりあるいは漁業組合なり工事関係者等に対して、陸上通信といいますか一般公衆電話を利用いたしまして、私どもとしても極力伝達するように努めております。ただ、今回の場合には、公衆電話が一部地域で不通になりましたので、そういうところにつきましては、一部海上保安部の職員がバイクで直接その漁業組合に伝えるといったこともやっております。
  209. 野間友一

    ○野間委員 いや、どうも聞いたことに答えてないわけで、海上保安庁が沿岸全体を掌握して漁協あるいは漁船に対して連絡できるような仕組みになってないし、またそれは義務的ではないわけでしょう。いま頭を縦に振りましたけれども、これはサービスでやっておるわけです、実際に。ここが私は問題だと思うのです。漁業の無線がありますから、これでもう全部きちっと末端までパイプが通ずるような、そういう体制というものを考える必要があると思うのですけれども、長官、やはりそういう点で一遍十分検討する必要があると思うのですが、いかがですか。
  210. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 検討してみます。
  211. 野間友一

    ○野間委員 やはり作業員の犠牲者もずいぶん出ましたし、漁船もずいぶんありますから、だから警報をできるだけ迅速に出す、この体制の強化と同時に、末端まで伝達がいかなければ何もなりませんので、その点についていま長官、検討すると言われたわけですけれども、ぜひ早く、正確にひとつお願いをしたいと思います。  それから被害救済の問題について、重複を避けてお伺いしたいと思います。  激甚災害の指定についてはもう何度も各党の委員からも要求がありまして、いまのお話でも今月中に指定する方向で検討中ということですね。ただ、公共土木についてはいま検討中ということですが、たくさん要望書が出ておりますので、運用上できるだけ要望にこたえる形で公共土木もその網にかけてほしい、これは強く要望しますけれども、検討してくれますか。
  212. 荒井紀雄

    ○荒井説明員 御要望は十分承っておりますので、被害状況の把握を急ぎました上で検討させていただきたいと思います。
  213. 野間友一

    ○野間委員 労働省にお伺いします。  秋田の能代の東北電力の作業所、ここで津波に襲われた犠牲者三十三名の方々の労災の適用についてですが、過去もこういうケースに適用したのがありますし、私は、これについては当然適用すべきだと思いますけれども、手続的にはいまどうなっていますか。
  214. 佐藤正人

    ○佐藤説明員 お答えいたします。  一般的には、天災地変によります災害でありますと業務起因性がないということになっておりますが、当該作業方法なりそれから作業現場等から見まして、危険性が高い環境下にあったということによって、被災した場合には業務起因性を従来から認めております。先生が御指摘の災害につきましても、現在私どもが調査いたしました結果から申し上げますと、危険性の高い環境下においての作業現場での被災であるということが認められますので、業務起因性があるというふうに判断しております。したがいまして、私どもの方の労災保険の適用があるものと私ども現在考えておる段階でございます。いずれ被災者の方々から請求書が出されましたのを見て決定いたしたい、このように考えております。
  215. 野間友一

    ○野間委員 ちょっと一つ質問を忘れておったのですけれども、文部省の学術課ですか、お伺いしたいのです。  「理科年表」という、これは東大附属の東京天文台が編さんしたのがあるのですけれども、この「津波予報」というところを見ますと、記述かこうなっておるのですね。「地震後、津波が海岸に襲来するまでの時間は早くて約十五分、通常は三十分以上である。」これは非常に信頼できる権威のある、各学術書にも全部引用されておる基礎的な資料集です。  午前中からも質問がありましたし、また、現実に津波が同時に襲来したりあるいは本件のように七分後に第一波ということがあるわけで、私は、本の中身についてとやかく評価を問うわけではありませんけれども、事実関係ですから、「通常は三十分以上である。」というのはどうも不正確じゃないかと思うのですけれども、いかがですか。
  216. 重藤学二

    ○重藤説明員 お答えいたします。  「理科年表」は東京大学東京天文台が関係機関の資料あるいは専門家の協力を得まして編集しておるものでございますが、ただいまの先生の御意見につきましては、十分に東京大学東京天文台に伝えまして、適切な措置がとられるよう検討方を指導してまいりたいと思います。
  217. 野間友一

    ○野間委員 文部省、今度は学校災害の問題についてお伺いします。  十三人の本当にとうとい命をなくしたわけですが、これは学校健康会法に基づく見舞い金を早急に支払うべきだと私は思うのです。新聞報道等あるいは私も関係者に聞いてみますと、健康会の秋田支部では、これは全員一致で本部に対して支払いを求める申請をした、本部としても、松浦理事長の話によると、これは給付する方向で検討したい、こういうふうなことも言っておられるわけですけれども、私は当然これは支払うべきであると思います。いまその進捗状況はどうなっておるのか。もし払われるとするならばその金額は幾らになるのか、ちょっとその点についてお答えいただきたいと思います。
  218. 青柳徹

    ○青柳説明員 お答えいたします。  日本学校健康会の災害共済給付でございますが、学校管理下におきまして発生しました児童生徒の災害につきましては、不可抗力的な、いわば不慮の災害の場合もこれを対象といたしまして支給をいたしておるわけでございます。過去、地震に関連をいたしまして、宮城県沖地震等で死亡した数人の児童等につきましても支払いをしておるわけでございまして、今回の場合、すでに健康会の秋田支部を通じまして本部の方に申請は出てまいっております。本部におきまして、過去のこういった事例等も勘案しながら、ただいま鋭意検討を急いでおるところでございます。
  219. 野間友一

    ○野間委員 ぜひこれも早期に支払いがされるように要望しておきます。  それから次に、青森の浪岡町立病院の復旧対策についてお伺いしたいと思います。  私実はこの病院にも調査に行ってきたわけですが、これは大変な被害を受けておるわけです。この病院はいまベッドの数が二百三十、それから地震当時の入院患者百六十七名、そのうち九十六名の精神病患者もそこにおりました。これが震度四の地震で屋上の貯水タンクに亀裂が入っておりますし、全館水浸し、それから壁や床、柱に大きな亀裂が走りまして大変な騒ぎです。その最も中心的な柱、たくさんありますけれども、全部が鉄筋やあるいは鉄骨が裸にされまして、こんな状態です。それから中には、柱の中にコンクリのかわりにセメント袋が、これは欠陥、手抜きなんですけれども、こんな状態もあるわけです。五階建てですが、三階、四階が一番ひどい。専門家によりますと、これはもう使い物にならぬ、全部やりかえるというか建て直す以外にないんだということも言っているやに聞いておるのです。  そこで、まず一般的にお聞きしたいのは、この浪岡の場合に、この被害状況から、これは全部建てかえる必要があるというふうにいま鑑定が出ておるのか、あるいは修復、補修がきくというようなことで考えておるのかということ。それから一般的に財政援助は予算措置でできると思うのですが、これは国の補助が二分の一ですか、補修がきく場合とあるいはきかぬ場合、両方ありますけれども、申請があれば迅速にこれを処理して、そしてしかるべく国が予算措置を講ずる必要があるのじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
  220. 柳沢健一郎

    ○柳沢説明員 浪岡町立病院につきましては、いま御指摘のような被害があったということは厚生省といたしましても報告を受けておるわけでございますけれども、厚生省といたしましては、自治体病院のこのような災害復旧事業につきましては、従来からも必要の都度予算措置を講じて補助金を交付してまいったところでございます。したがいまして、今回の浪岡町立病院につきましても、最終的な被害状況が確認された段階におきまして、その助成措置等につきまして十分に配慮してまいりたい、かように考えております。
  221. 野間友一

    ○野間委員 それは、もし補修が不可能な場合、これは解体してまたやり直さなければなりませんけれども、鑑定なり調査の結果、補修不可能、やり変える以外にないという場合も当然補助の対象になると思いますが、その点の確認と、いまの割合、二分の一ということでしょうか、どうですか。
  222. 柳沢健一郎

    ○柳沢説明員 いまの御指摘のことにつきましては、被災状況を十分に確認していく段階におきまして、どのような助成措置を講ずることができるのか、関係省庁とも相談しながら検討してまいりたいと思います。
  223. 野間友一

    ○野間委員 その程度の答弁では私不満なんですけれども、改めてまた強く要望したいと思います。国の補助金と対応して、これは県からも当然要求をしていかなければならないと思います。これは二十億円かかるそうですね。これはこの地域の医療の中核センターですから、非常に重視をして県下の皆さんも見守っておりますので、これもぜひ善処していただきたいと思います。  それから次に、地盤災害の対策についてですが、流砂現象が物すごく大きな被害を及ぼしておるのです。これも午前中の質問にもありましたけれども、この対策は福井地震あるいは新潟地震以降叫ばれておりますが、今回を契機にさらにこれも早急にやる必要があるのじゃないかと思います。  ついては、旧河川敷あるいは沼地を埋め立て、そして宅地開発をしているところが集中的にやられていますね。だから、もう大分地形が変わっておりますけれども、古いお年寄りの話などを含めまして、地域の地盤の実態調査と、その結果を公表するとかいうのを制度的にやる必要があるのじゃないか。そしてそれに即応した防災計画をするために国の強力な指導、援助が必要となるのじゃないかと思います。  その点についてお尋ねをするのと、それからもう一つは、軟弱地盤地帯における宅地開発あるいは住宅建設についてですけれども、これは建築基準法もそうだし、都市計画法三十三条七号、これなど、軟弱地盤に対する対策が開発許可の一つの基準として規定されておりますが、実際にこれはなかなか守られていないというのが現状であります。これはやはりきちっとチェックして、実際にこの法に即したものがやられておるかどうか、その点についてのチェックをしていかなければならぬ。  たとえば、開発した場合に、開発のその都度きちっと機関がチェックするとか、あるいはこれにはきちっと法を守った、そういうような措置がやられておるというようなことの証明なり何なりをつけるとか、何かそういうチェックの方法がなければ、あれだけりっぱな、しかも本当に苦労してつくられた新築の家がびっしゃり流砂現象でいかれるということになりますので、この点の新たな見直しと対応が必要だと私は考えますけれども、いかがですか。
  224. 西原巧

    ○西原説明員 私ども、新潟地震とか宮城県沖地震の被害の状況を調べてみましたわけでございますけれども、今回の件についてはまだ詳しい情報がございませんが、確かに古い河道や古い沼地跡で流砂現象が起こっておるという報告がございます。しかしながら、流砂現象が認められたような場所で河川堤防がその上にございますようなところもございますが、そこでも被害がほとんどないというようなところもございます。  どういった場合に流砂現象で大規模な被害が起こるのかというようなことにつきまして、私どもいろいろ調査しているわけでございますけれども、地震による振動の回数とかあるいは砂質土の粒径、粒度分布といったもの、あるいは地下水だとか上に乗っている荷重の大きさ、こういったものの微妙な違いによって被害が起こったり起こらなかったりしているようなことでございます。  私からお答え申し上げる件は河川堤防に限ってでございますけれども、そういった流砂現象が起こり得るところにある河川堤防が地震等で崩壊いたしますと大変なことでございますので、私どもといたしましては、水防団体、市町村水防管理者でございますが、そういったところに、こういうところはその可能性がある――蓋然性ではなく、起こるか起こらないか全くわからないのですが、可能性があるというようなことで、十分注意するように指導いたしております。しかしながら、どういったところが本当に危険なのかというようなことを一般の方々に周知徹底するということまでは、まだわれわれの技術水準が進んでおらないということから、現在のところはいたしていないわけでございます。  以上、河川堤防につきましてお答え申し上げたわけでございます。
  225. 野間友一

    ○野間委員 宅地の開発の件について伺いたい。
  226. 小鷲茂

    ○小鷲説明員 お答え申し上げます。  お話にありましたように、宅地開発をいたします場合には、都市計画法三十三条七号で、いわゆる技術的な基準といたしまして、軟弱地盤におきましては所要の措置を講ぜよというくだりの規定がございまして、これを受けまして政令二十八条で具体的なことが書いてございます。現在私どもがやっております事柄といたしましては、通常一般に想定される工法に実はとどまっておるのが現状でございまして、たとえばドレーン工法等による水抜きを怠らないとか、盛り土の場合にその締め方も十分やるとか、そういうことでございます。  先生おっしゃるように、完全に地盤が崩れないようにできるかどうかという問題でございますが、これは技術的にはいろいろ問題があるにしても、原理的には必ずしも不可能ではないと思います。しかしながら、これは上に建てる建物が崩れないというのが究極の目的であろうかと思いますので、その対策としてはどういうやり方があるのかということを考えますると、いろいろな考え方があるであろう。そういたしました場合に、地盤を改良する、全部土を掘って土を入れかえるというようなことになりますと、相当多額の費用もかかるわけでございまして、現在のところ、そこまでのことを都市計画法の指導としてやれない、やり切れないというのが実態でございますが、なお今回の被害の実態等を十分把握いたしまして、十分研究をいたしてみたいと思っております。
  227. 野間友一

    ○野間委員 時間が参りましたので、最後に長官、たくさんお尋ねしたいことはあるのですけれども、秋田あるいは青森からずいぶん要望書が出ておりますし、私ども独自の立場で党からも要望書を出しておりますし、全部つぶさに一遍検討してもらいまして、ぜひ被害者の要望にこたえるために迅速かつ十分な措置を講じられるように、その点最後にひとつ確認をいただきまして、終わりたいと思います。
  228. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 私も諸先生方と同じでございまして、亡くなられた方々に対し心からお悔やみを申し上げ、そして被災された方々の元気なたくましい復興を祈念するものでございます。政府としましても、地方公共団体の皆さん方と一致協力しまして、心を合わせて速やかな復旧のために一生懸命やっていきたい。具体的な中身は、先ほど来の御質問にお答えしたようなことを含めましてやっていきたいということでございます。
  229. 野間友一

    ○野間委員 終わります。
  230. 上原康助

    ○上原委員長 次に、阿部昭吾君。
  231. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 建設省にお伺いいたしますが、今度の地震災害で一番被害の大きいものの一つに、住宅の損壊、住宅の被害が非常に大きかったわけであります。これに対して、災害住宅の復興に対する限度は七百三十万、この限度の枠をもうちょっと広げよう、こういう検討がいま行われておるということでありますが、いま住宅公庫のみならず、住宅公庫との関連で、従来建設省の住宅政策の中に、厚生年金の加入者に対しては公庫の融資限度とまた別途に融資をする制度がある。それから国民年金の加入者、これに対しても住宅公庫の直接の限度枠以外に融資をしておりますね。これは公庫直でありますけれども、そして住宅を建てようとする者の家族に老齢者がいるという場合には、またさらに特別な枠を準備しておる。それから障害者等がおる場合も、また別途の融資の枠がある。こういうぐあいになっておるわけです。  今度の場合の災害住宅の復興資金というのは、従来言われておった七百三十万の枠をもうちょっと広げようということのほかに、従来の厚生年金の加入者あるいは国民年金の加入者である場合の関係、これは一体どういうふうに運用されるのか、お聞きをいたしたい。
  232. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 今回の災害を契機といたしまして住宅が滅失してしまったという方々が住宅を再建なさるというときに、住宅金融公庫から災害復興住宅資金貸し付け融資を行っておりますが、その貸し付けの限度額につきましては、現行七百三十万円というものを八百万円にということで、これは木造等の場合でございますけれども、引き上げを図るべく措置することといたしております。  それで、さらにただいま先生からお話のございました厚生年金あるいは国民年金とのあわせの関係でございますけれども、これは御案内のとおり、住宅金融公庫は別途、一般の住宅建設に対しましてこのあわせ貸しの融資を行っているわけでございますけれども、厚生年金あるいは国民年金から住宅金融公庫に委託をちょうだいをいたしまして、その受託の枠の中であわせ貸しをするということといたしておりますがために、この災害復興住宅の融資とは一致をしないというようなことになってしまうのではないかと思います。
  233. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 加藤長官、地震とかこういう大きな災害を受けた場合でない普通の住宅を建てようとする者には、たとえば私の地域はいま丙地域かな、そうすると限度枠は四百八十万で、これに国民年金の加入者が一つの世帯に主人と奥さんとで十五年以上加入しておる者が二人おった場合には、三百万ずつ六百万なんですよ。したがって、四百八十万プラス六百万ですから一千八十万の融資を受けられますね。それから家族の中に老齢者が一人おれば、これは住宅公庫の方から八十万の上乗せの融資がある。したがって、普通の人が家を建てようとする場合には、もっともこれは希望者全員がそのようになるかというと、いま厚生年金も国年の場合も抽せんになっています。ずっと計画的にやってきた人がやろうという場合には、可能性としては、抽せんという問題がありますけれども、一千万以上の融資を受けられるのです。あわせで融資しておるわけですよ、厚生年金及び国年の関係で。しかし、災害復興住宅の場合、このあわせはやらぬというのはちょっと理屈が合わぬのじゃないか。  したがって、災害というのは建設省、あるいは港湾の関係などになると運輸省、あるいは農林省、あるいはその他いろいろ分かれるわけですが、最終的に災害復旧ということの統括をして責任を持って進めるのは、加藤長官、あなたではないかという立場からすると、住宅政策の中に、何でもない場合には一千万以上の融資が受けられる道があるのに、災害でいま大変な目に遭っている皆さんが復興する場合には、今度七百三十万をちょっと引き上げて八百万で終わり、これは私はどう考えても理屈に合わぬというふうに思うのですが、加藤長官、どう思いますか。
  234. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 七百三十万を八百万に上げるのでも大変な努力が要ったわけでございます。しかし、先生が言われたような問題は、私がいま承っておりまして、もう一つ財形貯蓄をやられておる皆さんにも上積みの貸し出しができるような制度を、たしか二年前かしら私が中心になってやったことを思い出したわけでありますけれども、そういう問題を今後さらに具体的に検討してみたい。  それよりか逆に、今回の北海道、青森、秋田の皆さん方の収入ということの方が、そして返済能力ということの方がいままでは議論の中心になっておりましたが、借りる方の金額という問題、そして年金関係のそういうものを使うという問題、確かに言われてみればそのとおりでございますので、検討してみたいと思います。
  235. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 少々事務的に補足をさせていただきますが、厚生年金あるいは国民年金につきまして住宅金融公庫が受託しております枠は一五%ということで一応お約束事がございまして、これは一般の住宅の建設を現在一年四回に分けまして募集をし、その募集に応募する方々の中であわせて借りたいというお申し越しのある方々の中から抽せんによって決められるというような仕組みになっておるわけでございます。  一方、災害につきましては、緊急に低利、長期の資金によりまして復旧をするという差し迫った問題でもございます。その四回の時期に合わせてもいられないわけでございますので、災害が起こった際には、適切な対応によりまして復旧を急いでいただきたい、しかも有利な条件の災害復興住宅資金の御利用によって急いでいただきたいということでお願いをいたしておるところでございます。
  236. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 せっかく努力をして国年なり厚年というものを住宅建設に導入するということをやったのです。災害の場合に、これがあわせで適用できないなんというのじゃおかしいと私は思うのですよ。その以外でも、私の県などでは、県が住宅融資を別途にいま行っております、相当の利子補給などをやって。確かに公庫の融資に比べれば国年、厚年の利子は高いのです、八%ぐらいかな。そのあたりのものは、私が災害地の皆さんにお聞きしてみますと、県なり市町村が災害融資並みの利子補給なり何なりの努力をやらなければいかぬ。  したがって、八百万にしていただいても、あとのものは全部どこかの金融機関にローンを組むとかなんとかと言っても、いまの事態はなかなか簡単にいかないのですよ。しかし、何らかのかっこうでみんな復興しなければいかぬのです。これは相当無理をやるのですよ。普通のさらの場合に、丙地域であっても四百八十万プラス――抽せんという問題はありますよ。ありますけれども、災害の場合はそこのところを何らかの手だてをするというのが、罹災者に対する国のありようとしては重要な点ではないかというように思うのです。  これは、いままで国年なり厚年なりをああいうふうに持ってくるのにも、住宅公庫はもちろんのこと、建設省も大変な苦労をしてここまで持ってきた経緯を私は知っておりますよ。知っておりますが、災害を予期したり、災害を望んだなどという人はだれもいないのです。本人の怠慢や何かとは全く無関係に、こういう悲惨な被害に遭ったのです。これに対しては、私はむしろ抽せんや何か抜きで、厚年なり国年というものもあわせて適用するというくらいのことをやるのが当然じゃないかと思いますね。  長官、本当にひどい被害を集中的に受けて、どこでも一番頭を痛めているのはやはり住宅復興ですよ。公共工事やその他の関係はそれなりにいろいろな努力をして、国も自治体もいろいろな意味でやっているのです。住宅復興とか商店街のたとえば商品などがちゃがちゃにやられたなんというものはなかなか十分なことにならない。その中でも特に住宅というものは大変なことなんです。したがって、長官は前向きに検討なさるということですが、ぜひひとつ、いまのような住宅公庫プラス国年、厚年という関係、これがうまくいくように御努力をしてほしいと思います。  それから、いままでみんなから御質問が出たようでありますから、時間の関係でもう一つだけお伺いします。  私の地域は、かつて二十年近く前に新潟地震で相当手痛い打撃を受けました。そのときに、復興する場合に基礎工事に相当な指導をいたしました。今回市街地を回ってみますと、最近建った建物というものは、みんな基礎工事は見た目ではちゃんとコンクリートできちっとした基礎になっているのです。私の郷里の「おしん」の時代と違いまして、何かまるごとの石をぽんぽんと置いて、そこへ柱をおっ立てていく、そういう家はもうほとんどない。みんな基礎工事だけは表向きはちゃんとなっておる。しかし、横鉄筋などほとんど入っていなかった。だから、あの地震で基礎がめちゃめちゃにみんな途中で砕けたり何かなってしまって、建物全体が本来ならばあそこまでめちゃくちゃにならぬでいいものが、横鉄筋などほとんど入っていない基礎が多かったので……。  私のところで、二十年近く前の新潟地震から復興するときに、やはり地盤の弱いところがやられるから、そこでこれは大変だというので、基礎の下に、この辺のビルディング工事や都市再開発のように大きなパイルを打ち込むということはしませんけれども、松が一番いいというので、これを要所要所に、基礎の下に二メートルか二メートル五十ぐらいの、このくらいのくいを相当打ち込んで、その上に基礎をつくっていく。その基礎の中には、コンクリートの中に横鉄筋から縦鉄筋を相当入れるということを、二十年前のあの地震の復興の中で住宅建設で非常に注意をいたしました。  今回、被害のあったところを回ってみますと、基礎が非常にもろい。したがって、私は、これは建築基準法の関係などもあるのだとは思うのですけれども、今後は基礎工事は建築基準法の関係でも相当きちっとやる、そうべらぼうにコストがかかるなんというものではないのです。横鉄筋を少し入れるとか、要所要所に二メートルか二メートル五十くらいのくいを打つぐらいのことは、そんなべらぼうにコストがかかるというほどのものでもないのですよ。そういう意味で、建築指導の観点からいうと、この観点をひとつ注意をすべきことではないかなと私は実は痛感しておるわけであります。  これは鹿島課長の領域ではないかもしれませんが、そういう御努力を今後の復興の段階では大いに願いたい。何も今度の地震が起こった地域だけではなくて、今後の住宅建設をやる場合に、基礎工事というものに基準法上やはり一定のことをやっておく必要がある、こう思うのですが、いかがでしょうか。
  237. 鹿島尚武

    ○鹿島説明員 先生御指摘のとおり、基準法の中にも基礎をしっかりして建物を建てるというようなルールになっておるわけでございますので、関係者を通じましてできるだけ指導させていただきたいということでございます。ただ、費用の面もいろいろ勘案しなくてはいけないことであろうかと思いますが、私ども、住宅金融公庫におきましては、先ほどの災害復興住宅貸し付けの制度の中で、地盤の補強工事につきましても、現在二百三十万円貸し付けるということになっておりますが、これを二百五十万円に今回あわせて引き上げるような措置を講ずることといたしております。
  238. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 最後に、長官、この住宅復興は今度の復興のための一番のかなめだろうと私は思います。したがって、たとえば償還能力というものが必ず問題になる。この場合に、連帯して保証するような制度とかこういうものを、もう少し何らかの意味で当面の状況に間に合うようにして、そして償還限度や何かのことをうんとぎりぎり言いますと、なかなか復興はうまく進まぬという問題も一つございます。しかし、これは何もなしでいくわけにもいかぬでしょう。その場合に連帯保証の体制や何か、もう少しこの場合新しい一つの形を整えて、私は、やはり住宅復興にぜひ力を入れてもらいたい。  特に、さっき申し上げました、さらの場合は住宅公庫プラス厚年、国年、こういうのがあるのに、災害復旧の場合にはそれはだめというのじゃ、住宅復興はやはり進まない。さっき長官御答弁のように、ぜひひとつ、建設省はこれは頭が痛いな、大蔵省で何と言うかというのが鹿島課長なんかの頭の中にあるのだと思いますけれども、加藤長官、あなたがこの災害対策の最高責任者ですから、全力を挙げて、あわせ運用することができるように御努力を願いたい。そのことに対する長官の御決心をお聞きして、終わります。
  239. 加藤六月

    ○加藤国務大臣 先生の復興に対する貴重な御意見、これを今後の災害復旧、特に住宅復旧の上に最大限生かしていくようにがんばりたいと思います。  もう一つ、先生のお話を承りながら私思ったのは、果たしてそういう危険な地盤のところへ家を建てていいのか悪いのか。これは可住面積の非常に少ないわが日本の一つの宿命でございますが、実は先般北海道へ行っていろいろ話を承ったときに、どうして本州から来た人間はあんな危ないところへ家を建てるのだろうかと、北海道で古くから住んでおった人がしみじみ私に言われたことを思い出したわけです。長い間の経験というものを生活の中に取り入れて、建ててはならないところに建てざるを得ない庶民の気持ちもわかりますが、さりとてそこら辺の問題、一つの経済現象、生活をしていく上の知恵としていろいろ苦労されておる姿がある。それをどこまで規制していいのかという問題等を含めて私もかねがね考えておったところでございますが、いまの先生のもろもろの御意見、今後十分踏まえてやっていきたい、こう思っておるところでございます。
  240. 阿部昭吾

    ○阿部(昭)委員 終わります。
  241. 上原康助

    ○上原委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後四時十六分散会