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1979-03-02 第87回国会 衆議院 建設委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和五十四年三月二日(金曜日)    午前十時五分開議  出席委員    委員長 伏木 和雄君    理事 小沢 一郎君 理事 登坂重次郎君    理事 中山 正暉君 理事 渡辺 栄一君    理事 井上  泉君 理事 中村  茂君    理事 北側 義一君 理事 渡辺 武三君       内海 英男君    大塚 雄司君       大坪健一郎君    谷  洋一君       谷川 寛三君    塚田  徹君       中島  衛君    中村  靖君       丹羽 久章君    西田  司君       伊賀 定盛君    新村 勝雄君       日野 市朗君    福岡 義登君       吉原 米治君    瀬野栄次郎君       松本 忠助君    瀬崎 博義君       川合  武君  出席国務大臣         建 設 大 臣 渡海元三郎君  出席政府委員         国土庁土地局長 山岡 一男君         建設政務次官  渡辺 紘三君         建設大臣官房長 粟屋 敏信君         建設省計画局長 丸山 良仁君         建設省都市局長 小林 幸雄君         建設省住宅局長 救仁郷 斉君  委員外の出席者         農林水産省構造         改善局農政部農         政課長     若林 正俊君         自治省税務局固         定資産税課長  渡辺  功君         建設委員会調査         室長      川口 京村君     ――――――――――――― 委員の異動 三月一日  辞任         補欠選任   吉原 米治君     石橋 政嗣君   松本 忠助君     二見 伸明君   瀬崎 博義君     寺前  巖君   川合  武君     山口 敏夫君 同日  辞任         補欠選任   石橋 政嗣君     吉原 米治君   二見 伸明君     松本 忠助君   寺前  巖君     瀬崎 博義君   山口 敏夫君     川合  武君 同月二日  辞任         補欠選任   羽田野忠文君     大坪健一郎君   吉原 米治君     新村 勝雄君   渡部 行雄君     日野 市朗君 同日  辞任         補欠選任   新村 勝雄君     吉原 米治君   日野 市朗君     渡部 行雄君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措  置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四  号)  特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正  化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正す  る法律案(内閣提出第一五号)      ――――◇―――――
  2. 伏木和雄

    ○伏木委員長 これより会議を開きます。  農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。  これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。日野市朗君。
  3. 日野市朗

    ○日野委員 いま議題に供されました農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、これはちょっと名前が長いですから、言いならわされた農住法と呼ばせていただきたいと思いますし、それから特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、これについても言いならわされたあめ法でまいりたいと思いますから、よろしくお含み願いたいと思います。  まず、今回この改正案が出てまいりまして、そのこと自体は三年間の延長というようなことでありますから、さしたる問題点を含んでいないかのように思えるのであります。しかし、その根本に横たわっているのが何といっても農地の宅地並み課税という重大問題でありますし、それに伴う臨時の措置が行われたわけでありまして、現在まで、この臨時措置がどのような実績を上げてきているかということについて重大な関心を持たざるを得ないわけであります。基本的には、農地を宅地並みに課税するなどということはとんでもないことだ、憲法上の問題まで含んでいるのではなかろうかというふうに私、考えておりますので、まず、この臨時措置法をさらに延長するというに当たって、いままでの実績、いろいろ盛りだくさんのメニューがあるようでありますが、それぞれについて伺っておきたいというふうに思います。まず先に農住法それから、あめ法、こういうふうにお願いできますか。
  4. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 私も農住法と呼ばしていただきたいと思います。  農住法によります建設戸数でございますが、四十六年度に創設されまして以来、五十二年度までに建設戸数が一万八百三十四戸となっております。対象融資額は四百六十八億余りでございまして、利子補給の十年間を通算しました総額が百三十八億余りになっております。五十三年度におきましては、現在のところ実施計画戸数が約一千七百戸というようになっております。
  5. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 私も、あめ法と呼ばしていただきたいと思いますけれども、あめ法の実績につきましては、まず要請土地区画整理事業につきましては、わずかに一件しかございません。  それから、住宅金融公庫の貸し付けの特例につきましては、四十八年以来五十四年の一月末現在で、賃貸住宅につきましては五千三十一戸、分譲住宅につきましては実績はございません。  それから、いわゆる農住法の特例でございますが、これは水田要件が外されておるわけであります。A、B農地について農住法で建設されたものは四百二戸でございます。たまたま水田要件に該当するものばかりであったために特例としては上がっておりませんが、A、B農地では四百二戸ございます。  それから譲渡所得税の軽減でございますけれども、これは五十一年度の実績でございますが、年間三千二百五十件でございます。  固定資産税の減額につきましては、中高層の賃貸住宅に係る減額措置といたしまして、五十三年度の実績で一億五千万、それから貸し家住宅の敷地、土地に関する減額といたしましては六十五億七千万。  こういう形になっておりまして、特に動いておりませんものは要請区画整理、これはA、B農地というものが農地と宅地が介在している地域でございますから、なかなか区画整理がやりにくいということがあるんではないかと考えられます。それから分譲住宅の公庫の実績がないわけでございますが、これは農民の方々が賃貸住宅はお建てになるが、分譲住宅を建てて分譲するということは土地を手放すという点から抵抗があるということと、もう一つは、分譲住宅をやるためには宅建業法の許可を取らなければいかぬものですから、そういう手続、許可を取られるのが農民の方々に適してないというような点もあって分譲住宅が伸びていないと思います。その他のものについては、ある程度の実績を上げていると考えております。
  6. 日野市朗

    ○日野委員 いま実績を数字でレアな形で御報告をいただいた。若干その評価のようなものも入っているようであります。この実績をどう評価していくかということは、いろいろ見解が分かれるであろうということは私も十分に理解するところでございます。ただ、いまお述べいただいた数字というのは国会の席での公表というのは初めてでありましょうが、いろいろ出されているところなんで幾つかの評価というものはすでにあろうかと思います。それで私、担当省庁のずばりという評価をここでいただいておきたいのでございます。前もって私の方の評価をずばり言えば、かね、太鼓でふれて回ったわりには実績は上がっていないというのが実感であります。もっと厳しく言えば、これだけのことをやっても、さっぱり実績は上がらぬではないか、これが私の本当に率直な気持ちでありますが、いかがでございましょう。
  7. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 われわれといたしましても所期の目的を達しているとは考えていないわけでございます。その原因といたしましては、一つは、いわゆる宅地並み課税が完全に実施されていないというところに問題があると思いますし、もう一点は、市街化区域の公共施設等の整備が当初の予想どおりに進んでない。この二つが原因になりまして効果が十分に発揮してない、このように考えているわけでございますが、先ほども申しましたように、われわれが当初予想しました効果の三分の二ぐらいは出ているという評価をしているわけでございます。
  8. 日野市朗

    ○日野委員 農住法の方はだめだったというふうに伺ってよろしゅうございましょうか。
  9. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 先生御承知のように、こういった農民の方々が賃貸住宅をお建てになって、そして経営的な生活安定というようなことに資されるということは、農住法だけでなくて、ほかにもいろいろな制度がございます。農住法の目的は、水田の転作という目的と、それから住宅サイドから見ますと、いわゆる農協系統の資金を住宅資金に活用するという二つの大きな目的を持っているわけでございますが、そういった面から見ますと、私どもも、私どもが期待した一〇〇%とは言えませんが、かなりの実績は上げてきているんじゃないかというように評価しております。
  10. 日野市朗

    ○日野委員 評価の問題になると、かなり主観的な要因が入りますし、時間もありません。当初一時間半くらい、やらせてもらうつもりだったのが四十分になっておりますので、少し、そこいらで深入りの議論は避けたいと思いますが、私は、この実績が必ずしも期待どおりじゃなかったという点、それから私自身はもっともっと厳しい見方をするわけですが、ここには農民の農業への執着、それから農業で現状いろいろな措置がとられまして、宅地並み課税が完全に行なわれていないという点もありますが、農業でペイするんだ、現実に。そういう現実があるということ。中でも農業への執着ということが非常に農民の中には根強いのではないかというふうな感じが私するわけであります。私も農村出身でありますから、よく農民の心情というものは理解しているつもりでありますが、私はそういうふうに思うんですが、ここらについてはどうでしょう、建設屋さんの方の感覚から見ていただいて。
  11. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 私も百姓のせがれでございまして農民の気持ちはよくわかるわけでございます。先生のおっしゃるとおり非常に土に対する執着が強い。あるいは都市近郊農業というような形で生活ができる。あるいは農業だけでなくて、たとえば賃貸住宅を建てるとか、あるいはサラリーマンとして農業をやりながら通勤するというような形態がございまして、なかなか農民の方々は土地を手放したくない、こういう事情があることは先生のおっしゃるとおりだと思っております。
  12. 日野市朗

    ○日野委員 そこで農業に対する農民の執着、それから農業というものは都市の中でも営み得る可能性というものは十分に残しているということは一応わかると思うのですが、都市内で現在の宅地並み課税の対象になっている首都圏それから中部圏、近畿圏、この三つの地域に限定しての議論をいたしましょう、余り議論が散漫になっても困りますから。ここでの、都市内での農業というものは一応、現状成り立っているんだということについては厳然とした実績というものはあると思うのですね。例を大阪にとってみるならば、大阪では、近畿地方の内部で大阪の農産物の出荷の実績は第二位だというような数字が現実にございますし、もし、これが宅地並みの課税がやられなければ現実に、これはやっていけるというような実績はあるわけです。たとえば十アール当たり米で八万を上げる。それから裏を一つやるということで、たとえばタマネギなんかをやるとすると一応十一万円ぐらいの反収を上げることができる。春キャベツなんかをやれば十三万くらいのものを上げることができる、こういうことになると、農業サイドから見れば、あくまでも宅地並みの課税さえやらなければ現実に食っていけるんですよ。農民は、憲法上保障された権利に基づいて、われわれは農業を選択しますよ、こう言うことはできると思うのですね。それを無理な宅地並み課税というような税金によって政策誘導していくということの妥当性について、どうお考えなのか。都市内の農業をどういうふうに位置づけて考えていくのかという観点から、ひとつお答えをいただきたいと思います。
  13. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 都市内農業の必要性はよくわかるわけでございますが、一方におきまして、いわゆる市街化区域というものを設定したわけでございます。したがいまして、市街化区域におきましては原則といたしまして、そこに住宅を建てさせていただきたい、こういうことでございまして、三大都市圏を例にとりますと、先生も御承知のように非常に住宅事情が悪い。どうしても、この十五カ年間ぐらいには市街化区域の大部分を住宅地として使わなければならない、こういう別の要請があるわけでございまして、そういう点について農民の方々の御協力をお願いする、こういう考え方でございます。  なお、宅地並み課税につきましては、三年以上農業を営まれる方につきましては減免措置を講ずるというような制度があるわけでございまして、本当にお百姓をおやりになる方につきましては、そのままの制度で三年間延ばしたいということを別途、法律を提案しているわけでございまして、本当にお百姓をやりたい方について全部土地を出してくださいというような制度には、現在のところ、なってないわけでございます。
  14. 日野市朗

    ○日野委員 都市内での農業に対する見方というものを根本的にどう考えているのか。いま建設省側からの発言がありまして、宅地の供給の要請というものがありました。じゃ市街地からは農業は撤退だというようなことを最近しきりに言っておられる向きがありますので、ひとつ農水省、その見方を聞かしてください。
  15. 若林正俊

    ○若林説明員 お答えいたします。  先生御案内のように都市地域におきます農業は、大消費地にきわめて近いという立地上の有利性がございますし、その生産が初期の段階から商業的生産を行っていたということから、技術的な水準も高いという事情もありまして、かなり有利な、また活発な農業が行われている地域が多うございます。こういう地域の生産の占めるウエートも現時点では、かなりのウエートを占めておるというふうに理解をいたしておりますが、市街化区域に関して言いますれば、やはり狭いわが国の国土をどのように有効に活用していくかという観点から、総合的な土地利用の計画を関係者間の協議のもとに設定し、計画的な土地利用を図っていく、こういう制度で都市計画法が設けられており、ただいま建設省の方から御答弁がございましたように、おおむね十年以内に計画的、優先的に市街化を図る地域として、地方自治体を中心に進めた土地利用計画のもとに設定したわけでございます。その意味で当分の間は、こういう立地を生かした農業が行われていくという現実はございますし、その限りにおいて、われわれも実情に即した助成、指導は行っているわけでございますが、長期的に見れば徐々に、さらに農業に適したような地域において農業が行われていくという意味で計画的な土地利用転換が図られていくのが望ましい、こう考えております。
  16. 日野市朗

    ○日野委員 いまのお話を伺っていますと、都市づくり、市街化づくりということで、あたかもナショナルコンセンサスを得たかのごとく建設省も農水省も共同で連係プレーをとりながらやっているように聞こえるのですが、しかし日本の都市の現状なんというものは、そういったことが言えるような状況なんでしょうか。たとえば東京において一人当たりの公園面積なんというのは一・五平米にすぎない。これは建設省の調査で、昭和四十八年度の調査になっていますがね。大阪で二・一平米だ。横浜は一・五平米だ。外国ではフランスのパリあたりで一人当たり八・四平米というようなことになっていますが、これにしても、かなり大きな日本とのギャップがあるわけですね。東京なんかでは、これはちょっと私どもの方の試算によりますと、いわゆるC農地を含めて、これを緑地に換算して、公園面積に換算して、やっとロンドン並み一人当たり二十二・八平米というような状況になっている。これも環境面から見ても、それから防災というような観点から見ても、これらの都市いわゆる市街化地域内での農地の果たしている役割りというのはかなり大きいと言っていいのではないでしょうか。東京だの大阪の町の真ん中に、これから公園をつくります、さあ用地を出してくださいと言ったって、だれが出しますか。そんな金はどこにありますか。そういうことを見ると私たちは、公園のような非常に整備された形ではないにしても、農地の果たしている役割りというのはかなり重要なものがあると思わざるを得ないのです。  それから、これは無形のものになりますけれども、やはり人が歩いてみて広々したところに出る。そこで緑をながめる。そうすればコンクリートジャングルを走ってきて、いいかげん、いらいらしてきたタクシーの運転手さんでも、ほっと一息ついて、そのいらいらが解消される、そういった心理的な影響、これは無視できないと思います。どうでしょう。
  17. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 御指摘のとおりと思います。都市におけるオープンスペース、なかんずく緑の確保という面から農地の存在意義というものは御意見のとおり高く評価さるべきであるとわれわれも考えております。したがいまして、公害あるいは災害の防止等の良好な生活環境の確保に相当の効果があり、かつ公園緑地等の公共施設用地等として適した農地等につきましては、いわゆる生産緑地法によりまして、生産緑地地区として都市内の緑地保全の観点から積極的に保全を図るということにしておる次第でございます。
  18. 日野市朗

    ○日野委員 精神はわからないことではないですよ。積極的にやろうとしているのだ。現実的にできますかということを私は伺っているのですね。これから、さらに市街化区域というものは過密化していくであろうと思われるわけですね。そうして、ますます土地の値段というものは下がるというようなことは考えられないという状況下にあって、それは精神はわかりますよ、緑地をできるだけふやしていこうという精神はわかるけれども、現実に可能ですかということ、現状から、さらに公園をどんどんふやしていくというようなことが可能ですかということを伺っている。
  19. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 これはおっしゃるとおり既成市街地の中で公園を確保していくことは非常にむずかしゅうございます。そういう点から農地を生産緑地として残していくということは、私どもとしましては、これは相当積極的に進めていきたいわけでございますが、現実には、なかなか生産緑地そのものが横ばいでございまして余りふえておりません。  それからもう一つ、さらに、あえて申し上げますならば、まさに永久的に継続して営農の意思があるというふうな農地の所有者の方々がおられるならば、場合によっては市街化区域の中で逆線引きと申しますか、部分的に調整区域に一定要件下で戻してもよろしいという指導もしておりますし、若干ではございますが、線引きの見直しの際に、そういうものも少しは出てきておるような状況でございます。
  20. 日野市朗

    ○日野委員 どうも、いまのお答えの中で私、微妙なニュアンスをかぎとったのですが、あなた方が考えているときに前提として、いま農業をやっているけれども土地が上がったら、すぐにこれは宅地として売り飛ばして、ふところにたんまり金を入れよう、そういう連中ばかりだ、こう思っているのじゃないですか。
  21. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 先ほど大阪の例を挙げられましたが、非常にまじめに、いわゆる都市農業に従事して、継続してこれをやっていこうという農家の方々が大部分であることは、私どももそういうふうに確信をしております。しかし先ほど、なかなか生産緑地がふえないと申し上げましたのは、先ほど来の御質疑応答の中に出てきましたように、条例によりまして三年間というふうな期限で減免ができるという制度が生産緑地法の後からできてきた関係もあるのではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。
  22. 日野市朗

    ○日野委員 特に都市農業の場合、非常に都市農業としてふさわしい作目というものはあるわけです。たとえば軟弱野菜のようなものですと、これは遠くでつくって都市に運び込むとなれば傷みも来る。そうすれば輸送のためには十分な配慮をする。そのコストもかかる。物価値上がりにもつながる。これは決して三題ばなしではないので、都市の内部で農業の果たすべき役割りというのは非常に大きい。そうして、その役割りというのは、これからもその重要さを失うことはないであろうと私は思います。農水の方でどうですか。
  23. 若林正俊

    ○若林説明員 ただいまお話ございましたが、確かに鮮度が要求されるような農産物につきましては近郊部にあるということの有利性、さらに市場の価格状況を見ながら弾力的に出荷できるという意味で、そのことが需要がタイトになった場合の緩衝的出荷になるというような現実があることも承知いたしております。たとえば東京都の中央卸売市場におきます野菜の出荷の状況を見ましても、ツマミナでありますとかコマツナ、ウド、タカナ、ツケナといったような種類の野菜は、中央市場の中におきます地域別の出荷、県別の出荷を見ましても、現時点では第一位の状況になっております。
  24. 日野市朗

    ○日野委員 今度は少し観点を変えた質問をいたしたいと思います。  宅地並み課税については各自治体これは減額条例というものをつくっている。これは余り詳しくは必要ないですが、大体どんな程度に減額条例ができているか、自治省の方から伺いましょう。
  25. 渡辺功

    ○渡辺説明員 ただいま先生御指摘のいわゆる宅地並み課税につきましては減額制度を設けております。これにつきましては、ほとんどの市町村で条例を設けております。つくっていないところはごく例外というふうに申し上げてよろしいと思います。その例外の中でも、完全に減額制度的なものをやってないというところは、また非常に少のうございまして、たとえばA、B農地がないというような形式的な理由であるとか、あるいはその他、補助制度によって、その代替的な措置をやっているというようなことが主でございまして、御指摘のとおり減額条例をつくっているということが現状であろう、こういうふうに考えております。
  26. 日野市朗

    ○日野委員 なぜ、こういう減額条例がどんどん出てきたかという背景をやはり考えてみる必要があると思うのです。これは農民の側からの強い要求があることも一つの原因であります。これはもうだれだって取られるよりは、できるだけ実損を回復した方がいいわけですから、そういう観点からの農民の要求も確かにあります。それと同時に、これはもう看過できないことは、自治体が、むしろ宅地並み課税をやられて農地が宅地化していって、そこが宅地化したことによって、どんどん人が入ってくることは困るというような観点を踏まえている、私はそう思うのですが、どうでしょうか。
  27. 渡辺功

    ○渡辺説明員 宅地化いたしますというと、確かに自治体にとりましては非常に財政負担が生ずるということは御指摘のとおりであります。しかしながら、その問題は別途また別な方でいろいろ御検討いただき、国の立場でも予算措置その他に努力をしていただいているところであります。この減額制度の趣旨といいますのは、いわゆる宅地並み課税でございますが、適正化措置に伴いまして、しかし、現実には市街化区域の中で相当広い範囲の農地としての地域が広がっている。そこには公共関連施設の整備というものが当初思うようにはいかないということ、あるいは生産緑地制度、それがなかなか思うようには進まない。そのために時日を要するというようなこともありまして、当面、農地として保全することが必要だという実態に着目して、条例によって、きめ細かく、これに対応しよう、こういうことでございますので、市町村税務当局におきましても、この宅地化を阻止するために、この制度があり、あるいはそれをそう運用する、こういう実態はないというふうに私どもは考えております。
  28. 日野市朗

    ○日野委員 ちょっと、その見方は甘いと思うのです。人口がどんどん増加する。人口が増加すれば学校の一つや二つ建てなければいかぬ。さらに上水道、下水道、それから道路だ、保育所だ、そういったものが、これはもういっぱい自治体の負担となって、のしかかっていくという現状があって、これも一つの大きな原因となって、自治体としては宅地並み課税そのものに対して非常に強い抵抗がある、こういうふうに理解した方が、むしろ素直な見方じゃないかというふうに私は思うわけであります。この点についても議論すれば非常に長くなりますから、この点については、そういう観点をぜひともこれからも踏まえて、いろいろな施策をお願いしなければならないと思います。  その要望を述べて、その点についてはここで打ち切っておきたいと思いますが、この宅地並み課税についてはいろいろな歴史があるわけですね。これはもう昭和四十五年の地価対策閣僚協議会、ここいらから始まって、ずっと一連の経過をたどって現在まで来ているのですが、そもそもの都市そのものに対する認識について伺っておきたいと思うのです。  一ころは非常に大都市化していくという傾向、東海道メガロポリスなんという言葉まで生まれるような、大都市に人口が集中していくような傾向が確かに見られた。そういう状況を背景にしながら一連の宅地並み課税という制度が導入されて農地の宅地化が図られてきたわけでありますが、現状はどうでしょう。さらに人口は都市に爆発的に流入をするのであろうか。そうして、それは好ましいものでありましょうか。しかも非常に農地面積が少ないこの日本で、優良農地をつぶして宅地にしていくということが好ましいことであろうか。根本的な思想について伺いたいと思います。これは大臣にもお答えをいただきたいと思います。
  29. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 まず人口の問題でございますが、先生御指摘のように最近は大都市圏の人口集中は逆に転出の方がふえているというような状況になっております。これは五十一年から転換点があるわけでございますが、しかしながら一方におきまして自然増というのは非常に多いわけでございまして、第三次全国総合開発計画によりますと五十一年から六十五年までの十五年間の人口増加は全国で二千万、このうち三大都市圏には四五%の九百万が集中する、こういうことになっているわけであります。したがいまして、それに必要な宅地面積は三大都市圏で約六万八千ヘクタールである、このように考えられるわけでございます。  この傾向がいいかどうかということでございますが、私は決していい傾向であるとは考えておりません。したがいまして政府といたしましても、たとえば定住圏構想というようなもので地方に人口の分散を図るという政策をとっているわけでございますが、このような政策をとりましても、なおかつ九百万ぐらいの人口が十五年間でふえるのではないか、その方々に適切な家を、居住地を与える必要がある、こういうことでございまして、やはり大都市におきましては、農業も必要ではございますが住宅の方にも重点を置く必要があるのではないかと考えているわけでございます。
  30. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 高度経済成長の時代におきましては、三大都市圏あるいは東海道の方へ人口が爆発的に集中していったということ、これは事実でございますが、いま局長からも答えましたとおり、現在ではUターン、こう言われる傾向にありまして、だんだんと地方に帰っていく。たとえば大学を卒業した者でも、いままでと比べまして、大都市圏に残る者よりも郷里の方へ帰っていく者が多い。ただ、そのときに一番問題になりますのは、私は職業の問題であろうと思います。働きの場を地方へ与えるということもございまして、これは国全般の姿で、そういった方向に持っていきまして、限られた、いま言われた国土でございますので、限られた国土の中で均衡ある姿で良好なる生活環境をつくっていく、このような姿で政策は進められなければならない、そのように考えておる次第でございます。
  31. 日野市朗

    ○日野委員 そろそろ締めに入らないといけない時間になりました。  いま建設省側の立場としては、このように大都市に人口が集中するという傾向は好ましくないのだ、こういうようなお答えでありました。その基本的な立場も私は了とするところであります。いま私、この宅地並み課税を考えてみて、この政策というものは決して現在成功していないと思います。さらに、長期にわたって、これが成功し得るという見通しもないのではないかと思います。やはり自然に対する重要度の認識、それから農民の抵抗、それからもう一つは、この方法で宅地化が進んだにしたって、そこで得するのは決して宅地を非常に欲しがっている勤労者ではなくて、むしろ、いわゆるデベロッパーと称する不動産屋あたりがもうけて、そして依然として宅地としては、なかなか手の届かない高ねの花であり続ける、こういったような現状、これらが総合的に見られなければならないと思うのですね。私は、こういった点から見て、この宅地並み課税をすること、それが成功しつつあるとは思えないし、将来も恐らく見通し暗いのじゃないかというふうに思うのですが、これについてはどうでしょう。いま三つほどの点を挙げましたが、簡潔にそれにお答えをいただきたいし、総括的に、これからもこのような方向が進められなければならないと考えているのかどうか。  これは自治省にも、三年後、地方税法をまた直さなくちゃいかぬし、この臨時措置についてもまた考える時期が、この法案が通ったにしたって、やってくるわけですが、長期の、先の方をずっと見通したとき、どういうふうにするのが最もいいかということです。それをお答えいただきたいと思います。
  32. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 宅地並み課税につきましては、いろいろ議論のあるところでございまして、政府税調におきましても、そのような議論を踏まえて、現状のままで三年間延長し、その間に検討する、こういうことになっておるわけでございます。  建設省といたしましては宅地開発を促進するという立場から申しますと、やはり宅地並み課税は今後とも続けていただきたいという考え方を持っておるわけでございます。もちろん、いま先生のおっしゃられましたように、何で土地の値が上がっているかということでございますが、この点につきましては、われわれは土地が出てこないから値段が上がっている、需給バランスが崩れている、こういう考え方を持っておるわけでございまして、やはり勤労者の持ち家の需要にこたえて適切な住宅を供給するためには、農民の方にも、ある程度がまんしていただきまして、宅地並み課税を存続することによって、なるべく土地を出していただきたい、このように考えておるわけでございます。
  33. 渡辺功

    ○渡辺説明員 お答えいたします。  宅地の事情につきましては、その宅地需要が非常に大きい、特に三大圏で大きいということは私ども、建設省、国土庁から十分よく承っているところであります。本年度の改正におきましても、この辺につきましての事実認識は、税制調査会の議論でも一致していたというふうに思います。ただ、宅地需要がきわめて大きいけれども、その宅地並み課税の範囲を拡大するということについては、現在の都市施設の整備の状況であるとか、あるいは土地利用の実態から見て、どうか。少しく検討すべきではないか、こういう趣旨であったというふうに考えておりまして、私どもも、そういう趣旨で今後検討をしてまいりたい。  三年後にどうするかということでございますが、これはもちろん、そのときにおきます土地全体、特に税制の立場からいいますと、そのときの評価の動向ということもありますけれども、同時に宅地需要のそのときにおける動向であるとか都市施設の整備の状況であるとか、そういったようなことも踏まえて、そういった諸条件を踏まえて、その時点で慎重に検討さるべき問題ではないか、こういうふうに考えるところでありますが、税務当局の基本的な立場といたしましては、市街化区域が市街化されるべき地域であり、また、その中におきます農地が届け出によってほかの利用に供することができるという意味で、ほかの農地と違うという法律的な違い、そういう相違を前提として税制の立場で考えていくべきではないか、こういうふうに考えているところでございます。
  34. 日野市朗

    ○日野委員 まだ聞きたいこと山ほどありますが、残念ながら、ちょうど時間ですので私の質問を終わります。
  35. 伏木和雄

    ○伏木委員長 新村勝雄君。
  36. 新村勝雄

    ○新村委員 私は、いま問題になっておりますいわゆる市街化区域内における農地に対する課税の問題、そして宅地供給が一つの壁にぶち当たっておる、これらの問題を中心にして、お伺いをいたしたいわけでありますけれども、現在までの政府の宅地あるいは土地政策、大きく言って土地政策は、まさに破綻をしておるというふうに、われわれは見ておるわけです。そしてその原因は、一つにはやはり地方自治の軽視にあるのではないか。土地政策はすぐれて地域の問題でありますので、地方自治体の協力と理解なしには、これは絶対に進めることができないわけであります。そういう意味からいって、地方自治体の理解が全く得られていない。それはなぜかというと、政府あるいは土地政策の御当局が地方自治に対する理解がきわめて乏しいというところに、私はその原因があるのではないかと思うわけであります。それともう一つは、せっかく都市計画法を改正をいたしまして、いわゆる線引きをしたわけでありますけれども、この運用が必ずしも実態に即するものでなかったという点があるわけでありますが、それらの問題を中心にして、幾つかの問題点を、提案を交えながらお伺いをいたしてまいりたいと思います。  まず最初に地域指定の問題でありますけれども、いわゆる線引きは五年ごとに見直しをする、こういうことになっておりますが、これはもっと弾力的に運用する必要があるわけであります。たとえば地域指定をしても、その市街化区域内が都市化をする条件ができていない、あるいはまた、その地域の住民が都市化について協力的でないというような場合には、これは調整区域に戻す。あるいは調整区域の中でも市街化をする十分な条件があれば、五年を待たずに市街化区域に指定をし直すというような、こういう弾力的な運用が必要であると思うのでありますけれども、まず、その点について伺いたいと思います。
  37. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 線引きの見直しにつきましては、五年に一度の調査結果を踏まえて、これを行うというのを原則にしておりますけれども、しかしながら都市計画法二十一条に、その他の要件が決めてございまして、別に五年に一回でなければやっちゃいかぬということではございません。この辺につきましては、必要が生じた場合には弾力的に線引きの変更は行うように指導しておるところでございます。なおまた、宅地供給の促進その他の観点から計画的な事業が行われることが確実であるというような地域につきましては、これは積極的に市街化区域に編入する。また逆に農地所有者等の営農意欲が非常に強くて新たに農業関係の事業が予定される区域等につきましては調整区域の方へ編入することも積極的にやってほしいということで指導しておる次第でございます。
  38. 新村勝雄

    ○新村委員 ある程度の弾力的な運用がなされておるということでありますけれども、実態はそうではないわけでありまして、線引きが全く硬直した形で行われておりますので、地方自治体はそういう面でも、かなり迷惑をしている面があるわけであります。同時にまた、この政策から出てきたところの、いわゆる市街化区域内の農地に対する課税の問題、それから市街化区域から農地を排除していくといいますか、その農地をもっぱら宅地にしていこうという発想については、これはすでに議論がありましたように私どもは反対でありまして、むしろ市街化区域の中の、かなり三大都市圏のように都市化が進んでおる地域の中に残っておる農地は温存をして、自然環境の維持それから、ある意味では市街地の中における緑地として保存しておくべきであるというふうにわれわれは考えるわけであります。そういう点で、この政策が大変疑問であるということが一点であります。  それから農地に対する課税の問題、これを一つのマイナスの誘導力として宅地化を進めようということでありますけれども、この方法はすでに、もう完全に破綻をいたしておるわけでありまして、そういう制度をとりながら、それが実行できないというところに来ておるわけであります。むしろ調和のとれた市街化を図るのであれば、市街化区域の中の緑地として農地は保存すべきであるという考え方に立って、そういう農地については、むしろ調整区域にしていくべきではないか。これは必ずしも地域指定というのは面的な一体性だけを考える必要はないわけでありまして、市街化区域の中に調整区域があって決して不自然ではないわけでありますから、そういう点の御見解はいかがでしょうか。
  39. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 先ほども申し上げましたように、市街化区域の拡張あるいはその逆の、いま御提案の調整区域への言わば逆線引き、この辺の問題につきましては、きわめて弾力的に対処しておるつもりでございます。たとえば、いま御提案のようなところにつきましては積極的に調整区域に戻すということはやってよろしいと言っておりますが、実際には土地を所有しておられる農民の方々の同意が得がたいというふうなこと等がございまして、これはごくわずかしか出てきておりません。また調整区域におきましても、休耕田等のものにつきまして宅地適地であるものにつきましては積極的に市街化区域に編入する。このように両々相まちまして最も合理的、効率的な、かつ農地の所有者の意向に沿った土地利用がなされるように弾力的に対処するように指導しておるところでございます。
  40. 新村勝雄

    ○新村委員 いままでの経験からいたしましても、市街化区域を拡張することが、すなわち宅地供給につながるかというと、これははなはだ疑問であります。現在、建設省御当局では三万五千ヘクタールですかの市街化区域の拡張を考えておられるようでありますけれども、市街化区域の拡張は、すなわち即宅地供給にはつながらない、かえって土地価格の高騰を来すだけである、こういう見方もできるわけであります。市街化区域の拡大が土地価格の高騰を招き、それがやがて土地インフレ、土地投機につながるおそれはないかどうか、その点を伺いたいと思います。
  41. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 御指摘のようなおそれがある場合もあろうかと存じますが、この辺は国土法の適確な運用によりまして十分対処できるものではないかというふうに考えております。また、優良な宅地適地を調整区域において開発する場合に市街化区域編入以外に方法はないかどうかという問題もございます。この辺につきましても、一定要件下のものであるならば、開発許可ということによりまして宅地化を促進するという手法もあるわけでございまして、この辺は総合的に弾力的に対処していくべきものであるというふうに考えております。
  42. 新村勝雄

    ○新村委員 私どもは、現在の都市計画法の唯一の成果としては、調整区域をかなり広範に残すことによって、土地価格の騰貴をそこで抑えたというメリット、これは大きいと思うわけであります。土地を持っている方には大変申しわけないのでありますけれども、市街化区域よりはむしろ調整区域を、これからふやしていくべきではないか。私は調整区域に住んでおりますので申し上げるわけでありますけれども、調整区域をふやすことによって、土地価格の高騰を、その面から抑えていくという基本的な方針は堅持をすべきである。そういう中で、いかにして宅地を開発をしていくかということでありまして、いままでの基本的な方針としては、市街化区域に限って宅地化あるいは市街化を許していくという基本的な方針があったわけでありますけれども、私は、むしろ逆に調整区域の中に宅地の適地を求めていくべきではないか、このことが安い宅地を供給する方法にもなるし、大量の宅地を獲得をしていく一番いい方法ではないかと思うのでありますけれども、その点を伺いたいと思います。
  43. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 確かに先生のおっしゃる考え方も一つのお考えだと思います。したがいまして、先ほど都市局長からも御答弁申し上げましたように、調整区域につきましても中に開発適地がある場合には開発許可という制度で積極的に開発を進めてまいりたい、このように考えているわけでございます。  また、調整区域をふやすことによって土地の価格が抑えられるのではないかというお話でございますが、確かに調整区域の土地の価格は抑えられると思います。しかしながら、市街化区域が少なくなることによりまして宅地開発適地が減りますと需給がアンバランスになりまして市街化区域の土地の値段は上がるわけでございますから、住宅をお求めになる方にとりましては御迷惑になるのではないかと私は考えておるわけでございます。
  44. 新村勝雄

    ○新村委員 そういう考えがあるということではなくて、そういうことが今後の宅地獲得の主たる方向にならなければならないとわれわれは考えるわけであります。その反対のデメリットとして市街化区域の中の土地が上がるということでありますけれども、宅地供給の量的な拡大があれば、これは上がるわけはないわけであります。全体として宅地供給が拡大をすれば市街化区域の土地も上がらないわけでありますから、そういう御懸念は要らないわけであります。  そして、各地域においては調整区域の運用がきわめて硬直いたしておりますものですから、特に地方自治体等においては、すでに公営住宅の用地がなくて困っておる。ところが比較的近いところに調整区域の中に適地はたくさんあるわけですよ。ところが、これが公営住宅の用地として使えない、こういうきわめて矛盾した実態があるわけであります。全国市長会あるいは町村長会等においても、市街化調整区域の中に公営住宅の建設を許してもらいたいという要請がいままで、しばしば出ております。こういう点についてどうお考えでしょうか。
  45. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 確かに市街化調整区域の中にも開発適地はございます。そういう地域につきましては、法律の要件に合う場合には当然、公営住宅であっても、そこに建てることができるわけでございますから、そういう場合には積極的にやっていく必要があると考えております。
  46. 新村勝雄

    ○新村委員 いや実際はできないのですよ。県はできることになっています。ところが市町村はできない。原則として市町村には許さないということになっております。これも市町村軽視の考え方のあらわれじゃないか。市町村がやる場合には公的な事業でありますから乱開発にはならない。いわゆるスプロールにはならないわけであります。ですから市町村の行政能力なりを十分信頼されて、市町村には、申請があったらどんどん許していく、こういう方向でなければいかぬと思うのですけれども、その点を伺いたいと思います。
  47. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 公営住宅建設を担当している私の立場から、先生御指摘のような問題が起こっているということは十分承知しております。ただ、市街化区域をいわゆる線引きをしたというたてまえは、調整区域には人口をふやしていかないんだ、そういった基本的な線がございます。片一方では、その調整区域の中にある部落のいわゆる次男、三男の方々が分家されて、そこに住みたいと言われる場合に、そこに公営住宅の需要が生ずることも事実でございます。私どもも、その調整をどうしていくかということは非常に頭を痛めておるわけでございますが、十分実情を知っておりますので今後とも検討させていただきたいと思います。
  48. 新村勝雄

    ○新村委員 線引きの当初の考え方はそうだったと思います。おっしゃるとおりであります。ところが、そういう考え方が実際に地域の中で調和のとれた形で機能しなかったというところに、実は現在の問題があるわけでありますから、線引きの基本的な考え方を、この際、再検討する時期に来ているのではないか。市街化区域だけに市街化を許して、調整区域にはもう人口をふやさないんだ、こういう硬直した考えでは、もう済まないのではないかと思いますので、その基本的な考え方について、ぜひとも再検討をいただきたいと思います。これは大臣に基本的なお考え方を伺いたいと思います。
  49. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 線引きのあり方について再検討すべき時期でないか。いま、たまたま市町村が調整区域に公営住宅を建てたいと思っておっても県がなかなか許さない。御承知のとおり生産緑地という制度が後から出てき、また市街化区域につきましては、農業委員会等の意見を聞かぬことには知事といえども、これを行政的に裁量することができない、これが実態になっておるのじゃないかと私、認識いたしております。そういった意味で、いま新村議員御提案の意見、線引きのあり方、市街化調整区域のあり方、農業委員のあり方、まさに検討すべき問題であり、配慮すべき問題である、このように考えます。
  50. 新村勝雄

    ○新村委員 大平総理は施政の大きな柱の一つとして田園都市構想を考えていらっしゃるわけでありますけれども、総理の田園都市構想と従来の都市計画の考え方は完全に矛盾しますね。いままでのような考え方で進めたのでは、大平さんの構想は決して地域に生きてこない、地域に機能しないと思います。ですから、大平内閣の重鎮である建設大臣には、そこらの点を十分御配慮いただいて、いままでの硬直した姿勢を再検討願いたいということを特にお願いするわけであります。  次の問題でありますが、最近の宅地供給あるいは土地政策を乱した最大の元凶は土地投機であります。そして、その土地投機が先般のいろいろな施策によって一応抑えられておりますけれども、その余じんは決しておさまっていないわけでありますし、また、その問題から発生した、たくさんの問題が残っております。これを災いを転じて福とする施策が必要ではないかと思うのであります。現在、不動産業者の有する土地は全国で三十九万七百二十三ヘクタールと言われております。これについて、損をかけては気の毒でありますけれども損をかけない範囲で、これを放出してもらう。そして、これを宅地に造成するならば現在、国が必要としておる宅地の何十%かはここで解決されるはずであります。このような形で保有されておる土地に対する保有税の強化が必要であると思いますけれども、この点についていかがお考えでございましょうか。
  51. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 不動産業者が三大都市圏で持っておる土地の合計は四万ヘクタールでございます。そのうち市街化区域が一万二千ヘクタール、調整区域が一万六千ヘクタール、その他が一万二千ヘクタールというような形になっております。したがいまして市街化区域の問題は、これは放出するというよりは、みずからが不動産業者として宅地開発をして売る土地でございますから、当然、数年を出ずして、この土地は出てくると思います。調整区域につきましても、いま先生のお話しのように開発許可その他の点もあると思いますけれども、この一万六千ヘクタールがほとんど開発適地でないものを買っているということをわれわれは聞いているわけでございまして、この土地が出てきたからといって必ずしも宅地適地にはならないわけでございます。  それから保有税の点につきましては現在すでに、四十四年一月一日以降に取得したものにつきましては高額の土地保有税をかけることになっております。
  52. 新村勝雄

    ○新村委員 宅地適地があることは事実でありまして、われわれ経験上見ておりますから。ただ、その数字が何万何千ヘクタールという点については現在申し上げる用意はありませんけれども、宅地の適地であって保有されておるところが東京近郊には相当にあるわけです。これは事実であります。これを十分御調査いただきたい。それから公団が保有しておる遊休地があるわけでありまして、これも直ちに開発可能である土地がございます。これは後で申し上げますけれども、地元の自治体との話し合いがつかない。このつかないことについてはいろいろ理由があります。そういったことのために遊休地になっておるところもございますし、また交通政策上の問題と絡んでくるところもございますけれども、これらの点については他の施策をそこに付加すれば十分宅地化することができるわけでございますから、そういう点についての御努力も必要ではないかと思います。  次に、宅地並み課税でありますけれども、この問題については、もう論議が尽くされております。しかも、この方法は、もう税制上からいっても、あるいは宅地政策の面からいっても完全な破綻を来しておると言うことができるわけでありまして、せっかく制度をつくりながら、それが実施できないということでありますから、これはもう論外であります。こういう矛盾に満ちた制度については、できる限り早く、この考え方を放棄されるべきである。そして都市計画法の運用を弾力的にすることによって、あるいは、それ以外の補完的な政策を総合的に駆使することによって宅地供給を図っていくべきであろうと思います。  次に、宅地供給を阻止しておる大きな原因として、先ほど申し上げたように自治体との関係があるわけでありますけれども、宅地開発についての十分な自治体に対する行財政の配慮を、国は、いままで怠ってきたわけでありまして、これは失礼でありますけれども、そういう面は否めない事実として、あるわけであります。そのために自治体では自衛の手段として、やむなく開発指導要綱なるものをつくりまして、これは全国では八百以上に達していると思いますが、いわば自衛の手段に出ておるわけです。この指導要綱が一面では宅地供給をある程度阻害しているという面があると思います。しかし、これは国が十分に自治体の財政について配慮をなさらなかった。新しい住民がふえてくれば必然的に膨大な財政需要が発生するわけでありますけれども、それからまた、その自治体の中に新しい開発が行われれば直接間接、大変な自治体に対する財政需要が出るわけでありますけれども、これに対する配慮が、なかったとは申し上げませんが、はなはだ不足しておったわけであります。そのための、こういう対策が出てきた、これがまた宅地供給を阻害するということでありますけれども、この点について大臣の御感想をひとついただきたいと思います。
  53. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 いままでのとってまいりました姿で、国が人口増加に伴いますところの施策を必ずしも適確に自治体に対してやっておらなんだ、この点は、私も地方自治をいままでもやっておりましたので認めざるを得ないと思います。そのために、現在でも八百余りの指導要綱なるものが現存しておることは事実でございます。しかしながら、これを国の行政面におきまして受けとめまして、そのような指導要綱をつくらなくても自治体に対して国が行っていくということは今後なさなければならない政府の施策であると考え、私たちも、今回の予算におきましても、住宅宅地関連公共施設整備促進対策費というものを特に昨年度から設け、三百億の予算を取りましたが、本年はこれを倍増いたしましてやっております。なお所管の事項でございませんが学校建築等に対しましても、建築等が行われた場合におけるところの償還方法等につきましても改善を図っていただきまして、自治体に、指導要綱をつくって対処しなければならないというふうな御迷惑をかけないように今後とも、ぜひ努めてまいりたい、そのように努力していきたい、このように考えております。
  54. 新村勝雄

    ○新村委員 これは不動産協会の調べでありますが、首都圏の一宅地の造成費が千七十九万かかる、その中で地域関係の負担が五百六十万程度に達しておるという一つの数字がございます。これは一方的な数字でありまして、十分あらゆる面からの検討をしたわけでありませんけれども、こういう実態、そしてこれが最終需要者に負担が転嫁をされるわけでありますから、そういう意味からいいますと、社会的公正という点からいっても、これは大きな問題であります。おっしゃったように、この点に政府も着眼をされて施策をされておりますけれども、大変失礼でありますけれども、これは焼け石に水程度だと思います。大臣はひとつ、この点についての飛躍的な予算の増額と御手配をいただきたいわけであります。そして、このような実態の中から、御承知のように先般、武蔵野市における問題が出てきておるわけであります。  武蔵野市長は、住民の生活を守るために指導要綱をつくって調和ある町づくりをしようと努力をしたわけでありますけれども、それが起訴をされるという、これは現在の土地行政あるいは土地対策、土地政策の矛盾と不十分さの中から出てきた犠牲でありまして、私ども大変残念に思うと同時に、都市政策あるいは土地政策の不十分さを申し上げざるを得ないわけであります。この武蔵野市の問題について大臣どうお考えでございましょうか、御感想をいただきたいと思います。
  55. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 訴訟さたになっておるということはまことに遺憾でございまして、私も、あの訴訟が起こりましたとき、直ちに自治省へ参りまして、その様子も聞かしていただきました。しかし、私はいま大臣という立場でございますし、しかも係争中でございますので、遺憾であるということだけで、これに対するいけないとか、どうとかという言明は避けさせていただきたい、このように考えます。
  56. 新村勝雄

    ○新村委員 武蔵野市長は調和のとれた都市をつくるために、そして住民の生活を守るために、誠心誠意、懸命な努力をされたわけでありまして、その結果ああいうことである、これはまさに現在の政治の矛盾の中から出てきた犠牲であると言わざるを得ないわけでありまして、ひとつ大臣も、そこらの事情をよく御調査いただいて、係争中でありますけれども、武蔵野市長が絶対無罪になるように大臣からも御努力をいただきたいと思う次第であります。  次に、時間がありませんので一つの提案でありますけれども、土地供給ということは今後、日本の政治の大きなメーンテーマになろうかと思います。そしてまた土地が将来、公共的な性格をますます強めていくということも、これは争うことのできない一つの時流であると思うわけであります。そこで一つの考え方でありますけれども、土地に対する相続税は原則として物納にするということをなさってはいかがかと思います。現在、相続税については、土地所有者については換価をして、値段に直して課税をしておりますけれども、普通この換価がまちまちである。国税局の違いに応じて若干違うわけです。公示価格、これは国がお定めになっているのですから権威のある価格でありますけれども、この公示価格の大体半分程度で課税をしているのが実態だと思います。そうなりますと相続税の税率が実際にはそこで変わってしまうわけですね。それと換価をするといいましても、土地については換価をすることが非常にむずかしいわけです。そういう点も考えて、土地所有者については農地及び一定の宅地の限界を設けて、それ以上については原則として相続税は物納にしてもらうということを考えてはいかがかと思いますけれども、これはひとつ大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
  57. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 御意見として承らしていただきたいと思います。
  58. 新村勝雄

    ○新村委員 それをひとつ御検討いただきたいと思います。  それから、またもとに若干戻りますけれども、都市計画法の運用についても、第一線の自治体に対する配慮がきわめて不足をしておるというふうに、われわれ考えるわけであります。都市計画法の中にたくさんの規定がございます。都道府県知事に対する機関委任がたくさんございますが、実際に第一線で仕事をするのは市町村であります。ところが市町村にはほとんど権限がない、こういう実態があるわけでありますが、都道府県知事に対する機関委任の数が幾つあるか、また市町村が実際に行う、市町村あるいは市町村長に委任をしておる事務がいくつあるか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
  59. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 市町村に都市計画法上どれくらいの権限を委任しておるかという御質問でございますが、ちょっといま手元に資料……
  60. 新村勝雄

    ○新村委員 都道府県と市町村、分けてください。
  61. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 御指摘のように大部分が知事に機関委任してございます。ただ、都市計画の原案は御承知のように知事がつくるわけではございませんで、市町村が原案をつくりまして、その場合に、地域住民に対しまして必要とあれば説明会等の機会を設けまして、市民の意向を十分反映した原案を市町村がつくる、これを県の都市計画地方審議会にかけまして知事が決定する。言うならば民主的な手続になっておるとわれわれは考えておるわけでございまして、決定権者が知事とは申しましても、頭から知事が原案をつくって押しつけるわけじゃございません。あくまでも市町村がまずアクションを起こしまして、自主的に、民主的に原案をつくる、市民の意向も十分反映さすという仕組みになっておると思いますので、現行の制度で基本的には十分事足りているのではないかというふうに考えております。
  62. 新村勝雄

    ○新村委員 ところが、実際にはそういってないですね。第一線の運用については、都道府県知事の機関委任事項が大体八割でしょう。八割から八割五分くらい。市町村あるいは市町村長に対する委任事項あるいは権限というのはほとんどないわけですよ。こういう実態の中では、いま御説明のように、市町村の考え方、創意工夫はくみ上げるとおっしゃいますけれども、知事に対する機関委任事項については権限は知事でありますから、そうはおっしゃっても、なかなか市町村の考え方、創意工夫が生かされないという実態があるわけであります。こういう点について、現在の都市計画法が万全であるというお考えはいただけないわけでありまして、そういう点も一つ根本的に御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  63. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 法律制度は時代の動きとともに、これは運用上十分に弾力的に対応さるべきものであるとは思いますが、都市計画法施行後まだ十年でございまして、現在までの運用の状況を見ますところ、まずまずの運用がなされておるのではないかというふうに思います。  また、知事の権限でございますけれども、決定権限と申しましても、たとえば街路で申し上げましたならば二十二メートル以上、公園でございましたならば非常に広い公園というふうなものにつきましては知事が権限を持っておりますが、基幹的なもの以外につきましては、先ほど申し上げましたような市町村長、市町村の段階で原案をつくり、それで決めていくということになっておりまして、ピンからキリまで知事がコントロールしておるわけではないということでございます。ただし、個々の市町村あるいは府県との関係におきまして、個別の事情によりましては必ずしも円滑に運用されてない場合もあろうかと存じますので、その辺につきましては今後なお私どもも十分法の精神に沿って円滑な運用がなされますように、せっかく努力して指導してまいりたいというふうに考えます。
  64. 新村勝雄

    ○新村委員 これで終わりますけれども、特に大臣にお願いしたいのですが、土地政策の成否、あるいは都市計画法が本当に地域において機能するかどうかということは、地方自治をいかに尊重していくかということ、地方自治を中心にして運用していくかどうかというところにかかっておるというふうに、われわれは考えますので、その点を特に今後、御配慮をいただきたいということをお願いいたしまして、終わりたいと思います。
  65. 伏木和雄

    ○伏木委員長 井上泉君。
  66. 井上泉

    ○井上(泉)委員 この特定市街化区域農地の法律それから農住の法律、ともに、これは都市における住宅難を緩和するための手段として打ち出しておることには間違いないでしょうか。
  67. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 そのとおりであると思います。
  68. 井上泉

    ○井上(泉)委員 そこで自治省にお伺いしますが、市街地の区域の農地の固定資産税と市街地周辺の調整区域の固定資産税で、どれくらいの開きがあるのですか。
  69. 渡辺功

    ○渡辺説明員 地域によって評価の水準によって、いろいろでありますので一概には申せませんが、二十倍ぐらいのところもあると思いますし、百倍ぐらいのところもあるのではないか。評価の水準はそういう差になっているのではないかというふうに見ております。
  70. 井上泉

    ○井上(泉)委員 この法律の施行に伴って市街化区域の農地の固定資産税というものは、その周辺の調整区域から見れば二十倍にも百倍にも変わったという話ですが、およそ統計的に自治省、いままで市街化区域では、この法律ができるまでは、これしか税金は取っていなかったけれども、この法律を適用することによって固定資産税はこうなったとか、宅地並み課税することによって、これだけ税収が上がった、こういうデータはあるのですか。
  71. 渡辺功

    ○渡辺説明員 御承知のとおり現在は三大圏の特定の市街化区域農地、これにつきまして、いわゆる宅地並み課税をやってございます。それにつきまして、いわゆる宅地並み課税としての固定資産税を計算いたしますと、五十二年度の数字でございますけれども、その額は約百億ちょっとになると思います。これに対しまして現在、減額制度が講ぜられておりますので、実際には、その約半分ちょっとが減額されている、こういう状況になってございます。
  72. 井上泉

    ○井上(泉)委員 ちょっとわからぬのですが、宅地並み課税をやることによって従前より百億くらい増収になったが、減額措置して五十億になった、こういうことですか。
  73. 渡辺功

    ○渡辺説明員 お答えいたします。  そのとおりでございます。減額措置は、申すまでもございませんけれども法律上の制度でございますので、その減額そのものがどうこうという判断はできないと思います。むしろ法の趣旨に沿って運用された結果そういう姿になっている、こういうふうに考えております。
  74. 井上泉

    ○井上(泉)委員 この法律をつくったときに、市街化区域の宅地を促進するのに、固定資産税で市街化区域の農地を宅地並みに課税をしてやれば宅地化が促進をされるということは建設省の発想でやられたんですか。
  75. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 そのとおりでございます。
  76. 井上泉

    ○井上(泉)委員 そうすると建設省の発想で、そういうことをやられたということによって、これは時限立法でしたが、およそどれくらいで所期の目的は達する、こう思って、この法律を定めたんですか。
  77. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 当時は三年間で目的を達したいということになっていたと思います。
  78. 井上泉

    ○井上(泉)委員 その三年間と定めておったのが、こんなに延長せにゃいかぬようになるということは、当初の見込みと大変な違いが出てきたわけですが、その違いができた原因がどこにあるかということを。
  79. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 一つは、先ほども自治省から御答弁のございましたように、宅地並み課税が完全な形でいかなかったということ、それからもう一つは、当初よりも都市施設の整備がおくれたということ、それからもう一点は、予想以上に宅地の需要が強かった、この三点が主なる原因ではないかと考えます。
  80. 井上泉

    ○井上(泉)委員 都市施設の整備がおくれておるということも一つの理由、それから税金が思うようにいかなかったということも一つの理由ですが、建設省のこういう固定資産税で宅地並み課税をかけようというような発想に対して自治省は、それはごもっともですとお考えになって、このことを認めてやったんですか。
  81. 渡辺功

    ○渡辺説明員 税務当局の立場からいたしますと、いろいろな考え方を総合的に判断することになります。この問題につきましては二つの主たる理由がございます。一つは、ただいま建設省が主張されましたように宅地供給ということは現下の非常に重要な課題である。当時でもそうでありますし、いまでもそうだという御主張でございます。もう一つは、固定資産税としましての、資産課税としての均衡という問題がございます。御承知のとおり、市街化区域は宅地化される区域である、こういう考え方で法律上もはっきりしているわけでございまして、同時に、その中におきますところの農地は一般農地とは農地法上の扱いも違うわけでございまして、そういう法的な違いもございます。そういった違いがある以上、その違いに着目して税制上これに対する対応措置をとる、こういう考え方から適正化措置が講ぜられた。税制調査会等におきましても慎重な審議が行われた結果、そういう措置がとられた。こういう経緯でございます。
  82. 井上泉

    ○井上(泉)委員 固定資産税の課税基準というのは、自治省の考え方だけで固定資産税が決まるわけではないでしょう。固定資産税を課税するための一つの目安というものが決まるわけですから、それを市街化区域にしたから宅地並みの課税をかけるとかいうようなことは、法律でつくったから合法と言えばそれまでですけれども、固定資産税の性格からいっても、国民に重税を強いるようなやり方、そのやり方に、地方自治体の仕事をしておる自治省が、これ幸いと固定資産税を宅地並みに課税することに賛成ということは、どうも納得がいかぬわけです。  そこで、都市局の方で都市施設の整備がおくれたと言うけれども、都市というものは、やはり空地もなければ都市にはならぬわけなんで、都市をビルの建物だけで決めつけるわけでもないし、そこにある、都市周辺にある市街化区域にある農地というものは農民が非常に耕作に苦労しておるところですよ。そんな苦労するくらいなら宅地に売ってしまえと言えばそれまでですけれども、やはり農民が農地というものには執着を持っておるので、その土地というものに対して、これを耕作するに、いろいろなものをほうり込んだり、あるいは都市化が進んだ中で、いままでの水路が十分な水路の役を果たさなくなる、それに対して、また水路を引っ張らにゃいかぬ、いろいろなことで都市化の中で、市街地に持っておる農業者というものは非常に苦労しておるということと、やはり都市の一つの空間としても、こんなことまでしてから、これを宅地化に促進をせねばならない。住宅地として、もっとあきを求めるところがないのかどうか。これは都市局として、この都市施設がおくれたことが一つの理由になっておるそうですが、おくれたでなしに当然そういう空き地は残すべきという考え方で都市局の方は仕事をしてきたんではないか、こういうように思うのですがどうですか、都市局は。
  83. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 現在、市街化区域、全国で約百二十七万ヘクタールございます。二十一世紀初頭までの都市に対する人口集中の状況等勘案いたしますと、全国的に見ますと、これだけの、人口の約七割が集中するというふうな都市人口を収容するには、マクロとしましては百二十七万ヘクタールの市街地が必要であるという推計がなされておるわけでございます。ただしかし、個々の都市におきまして市街化を進める場合につきまして、都市というものは本来、都市計画法にもございますように農林業との調和を保ちつつ健康にして文化的な市街地形成を図るというのが本旨でございますから、一定の要件下におきまして都市にとって最も必要なオープンスペースあるいは緑の保存というふうな面から必要なものにつきましては、やはり農地といえども生産緑地その他の制度によりまして存続をさせていくというふうに考えております。
  84. 井上泉

    ○井上(泉)委員 もとへ戻るわけですが、自治省、固定資産税の評価基準というものは何によって定めているのか、一般的にですよ。市街化区域の農地というのではなしに、固定資産税の評価の基準というものは一般的に何を基準にして固定資産税の評価をしておるのか、その点ひとつ。
  85. 渡辺功

    ○渡辺説明員 固定資産税の評価については土地と家屋と償却資産とございますけれども、ただいまの御質問は土地のことだと思います。土地の評価につきましては法律上これは時価ということを書いてございます。しかし時価といいますのは、それは単に実際に売買される価格ではございませんで、実際に売買される価格といいますのは、いろいろな事情たとえば農地ですと非常に小さな農地を買い増しするというようなときには割り高になるとか、あるいは呼び値といっておりますけれども、実勢の価格より非常に高い価格で売買されることがございますので、そういう不正常要素を除外した時価というものに基づいて評価をするわけでございます。しかしながら評価につきましては長い歴史がございます。したがいまして、現在においては、その水準というものが必ずしも、ただいま私が申し上げておるようなところにはいってないかと思いますが、その辺は各県間に均衡をとるように基準地を定めまして、そこの宅地あるいは山林、田、畑それぞれ基準地を設けまして均衡ある評価ができるように市町村において評価をしている。その評価の方法でございますが、基本的なやり方は、たとえば宅地ですと路線価方式というような方法によりまして評価を行う、こういうことをやってございます。
  86. 井上泉

    ○井上(泉)委員 そういう点から市街化区域の農地を宅地並み課税するというやり方によって市街化区域の農地の手放しを促進をして住宅地を確保するというやり方は、まさに悪代行的なやり方じゃないか。税金はおまえからどっさり取るから、だからおまえは土地を売れ、宅地にするから。こういうことですが、こういうことよりも、もっと宅地を自由に求める、宅地をもっと国民に提供するような方途というものは見出せなかったか、どうか、こういうことを思うわけですが、なぜ市街化区域の中に宅地供給の場を求めたか。これは住宅局が所管といえば、ひとつ住宅局長、説明を求めたい。
  87. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 申すまでもないことでございますが、住宅というのは通勤に便利なところ、あるいは都市施設の整備されているところ、住環境のいいところということになるわけでございまして、そういう観点から申しますと、やはり都市に近いところ。そこでいわゆる都市計画の市街化区域を設けたわけでございまして、そういうただいま申しましたようないろいろな要素を勘案して、やはり市街化区域に住宅を建てるのが最も適切ではないか、こういう考え方を持っているわけでございます。
  88. 井上泉

    ○井上(泉)委員 いま都市の人口の過密ということが言われておるわけでございますが、これは過密化を促進する手段であって、決して快適な住宅環境を整備するという方途ではないと私は思うのです。それは都市の過密化を逆に促進する方向であって、それで快適な住宅環境をつくる、通勤に便利とか、いろいろ言うても、それは都市に集中しているから、そういうことが言えるわけですけれども、これからの日本の都市というものを見た場合に、いまより以上、都市に人口が集中するということは、いまでさえ、この都市政策というものがおくれておるわけです、都市施設というものはおくれておる、そのおくれにさらに拍車をかけるわけで、むしろ、いま新村議員も言っておったわけですが、こういう宅地というものについては、もっと調整区域というものに宅地の場所を求めるようなことにできないものかどうか。それは無制限にというわけではないですけれども、たとえば市町村の自治体が宅地化をする場合に当たって、いま市を見ましても、市街地を形成しておる市なんかほとんどないわけなので、小さい人口二万、三万あるいは五万、十万の都市も同じような扱いにあるわけですが、そういう中での調整区域というものは、これはもう非常に広い地域を持っておるのですから、やはり広い地域を持っておるところの調整区域に宅地を求めるような、求めやすいような、そういう手だてというものを計画局はお考えになって、国民に住宅の提供を便ならしむるということを考えられたらどうですか。
  89. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 まず過密の問題でございますが、これは過密はわれわれも非常にぐあいが悪い、こう考えておるわけでございまして、あらゆる政策を講じて人口の地方分散を図っているわけでございます。しかしながら、やはり先ほども御答弁申し上げましたように、相当の自然増が今後も都市に集中する、こういうことでございますから、これらの方々に適切な住宅を供給する責務があるわけでございます。そういうような観点から、やはり都市も住宅は建てざるを得ない、こういう状況にあるわけでございますが、いま先生の御提案の調整区域につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように開発適地が調整区域に、もう数年たっているわけでございますから、出てきた場合には開発許可制度を積極的に運用するとか、あるいは線引きの見直しをするとか、こういうことで、これに対応をしていこうとしているわけでございますが、一般的に申しますと、やはり都市施設の整備その他通勤距離等から申しまして、市街化区域の方が調整区域よりベターだ、こういう形になっているわけでございますから、市街化区域の宅地化促進を進めていく必要があるのではないかと考えているわけでございます。
  90. 井上泉

    ○井上(泉)委員 それは市街化区域の宅地化を促進させていくということ、そのことだけはりっぱだと思うのですが、その一方に、いわゆる固定資産税を強化するという、むちの性格というものが、この法律では出ておるわけで、実際、自治省の方では、これによって固定資産税のかなりの増額を図っておるわけですけれども、ところが実際の市街化区域の農地の推移というものが、この表を見てもおわかりのとおり、全国特定地域で減少率二二%というこういう状態の中で、市街地の中における農地の宅地化の推進というものは、これは微々たるものだと思うわけですが、いま計画局の方では、この法律によって今度五年間に、これがどれだけいけるという見通しを持っておるのですか。
  91. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 これは大変むずかしい御質問でございますが、昭和四十八年から、この制度ができたわけでございまして、その状況を見ますと、いわゆるA、B農地におきましては二九・一%の宅地化率になっているわけでございます。それに対しまして同じ地域のC農地につきましては二〇%程度の宅地化率になっておるわけでございますから、やはり宅地並み課税の効果が、それだけではないと思いますが、ある程度あったのではないか、このように考えられるわけでございます。  今後五カ年間にどのくらい出るかということでございますが、われわれといたしましては、やはりいまと同じくらい、三〇%くらいは、ぜひ、この市街化区域のA、B農地から宅地を供給してまいりたい、このように考えているわけでございます。
  92. 井上泉

    ○井上(泉)委員 その三〇%ということは結局、現在残っておる農地の三〇%ぐらいを、これから宅地化したい、こういうことですか。
  93. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 そのとおりでございます。
  94. 井上泉

    ○井上(泉)委員 そういうことで、それで一体、住宅がどれだけ建って、都市の住宅難をどれだけ緩和できるとお考えになっているのか、その点は計算に置いたことがあるのですか。
  95. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 もちろん住宅の計画といたしましてA、B農地だけではないわけでございまして、三大都市圏で今後十五年間、五十一年から六十五年まででございますが、三大都市圏におきまして千百三十八万戸の住宅を建てる必要がある、ただし、これは建てかえその他もあるわけでございますから、このうち新規に宅地を必要とするものは三大都市圏におきまして六万八千ヘクタール、このように試算されているわけでございます。
  96. 井上泉

    ○井上(泉)委員 国民に住宅を提供するということ、これは私は国としての大きな政治の責任であるし、その住宅を提供するに当たっては、第一に国民は宅地というものを、自分の持ち家というものを一番願望しておると思うわけであります。そういう点から考えましても、大体日本の国民はそういう状態の中で、まあ情勢が変わりますから、これは一概に企画どおりにはいかないと思うわけですけれども、いわゆる安価な宅地を国民に提供することによってマイホームの夢を実現させる機会を少しでも多くつくってやるということ、これを住宅政策の上で考えなければいけない。何でもかんでも入れさえすればいいという考え方ではだめなんで、いわゆる快適な住宅環境というものをつくって、そこで生活のできるような、そういう考えの上に立って住宅政策というものは進めてもらわないと困るわけであります。  そこで大臣、大臣は郷里が兵庫県でありますが、計画局長はどこが郷里か知りませんけれども、それぞれ郷里というものに対しては、これは年をとればとるほど、その郷里に対する夢というものを人間は持つものです。私は、いま都会で生活しておる大人はいいけれども、子供たちが大人になって、それで自分の故郷というのが、いわばぎっしり詰まった住宅街であったり、あるいはまた公団住宅あるいはマンションとかというような中が自分の住宅だということになりますと、おまえの故郷はどうなんだ、おまえの故郷にはどんなものがあるんだ、そういうことが話の中で出た場合に、まことに味気ない人生の姿をここに見出すわけです。やはり公団住宅をつくるにしても、あるいはその他の住宅をつくるにしても、住宅環境というもの、これをもっと、大人になっても、その子供が夢に残るような、そういう住宅環境というものに思いをいたすことにしてもらえないものかどうか。そこらあたり、ひとつ人生経験豊かな建設大臣として、私は思い切った住宅政策の転換というものを考えてもらいたいと思うのですが、どうですか。
  97. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 愛する故郷を持つ、これはいま井上議員の御指摘されたとおりでございまして、戦後われわれ、住宅が絶対不足であったために、とにもかくにも質より量であるという姿で進んできたことは否めないところであったと思います。しかしながら、ようやく量の部面では、これを満たし得るという姿にまいりましたので、今後は質の面で、そういった努力をしていかなければならない。その質の面も、単に住宅そのものの質の面だけでなく、住宅環境というものをあわせて考えていくという姿で進めなければならない、私はこのように思っております。いま総理が言われる田園都市構想もそういった政策じゃないかと思いますが、私たちは自分らの行政の範囲内において、いままで生活圏というもので全国に公園、下水道その他街路など、総合性のある地域を一天都市圏以外で進めていたというのが事実でございまして、これも住宅環境をよくするために、都市を中心としまして農村と一体になった圏をとらまえて進めてまいったという姿でございますので、今後とも、こういった方向で住宅の質をよくするとともに環境をよくするという基盤整備に努めてまいりたいと思います。  なお、三大都市圏を除いて百六十八という地域で昭和四十四年から進めてきたのでございますが、それでは都市圏はほっておいた姿になるではないかということでございますので、都市の再開発ということは、ぜひとも考えなければならぬ問題である、こういうことも考えられますので、今度の予算におきましても五十四年度におきまして東京、名古屋、大阪の三地区に、そういったモデル地区をつくりまして、総合的な管理を図っていくという姿で今後とも進ませていただきたい、このように考えております。
  98. 井上泉

    ○井上(泉)委員 大臣の、そのまじめな答弁に期待するわけでございますけれども、そこで私も考えることは、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案というこの法律は、現実に利用度というものが非常に少ないわけです。というのは、これがいまの線引きの市街化区域とかいう中に限定されておるから勢い少ないと思うわけです。  いま計画局長は通勤に便利なと言うが、都会の中で、いまの自動車の過密な状態の市街地の中で、それは交通渋滞で大変ですよ。距離的に通勤に便利かもしれないけれども、これは大変だ。むしろ少々距離は遠くても通勤に便利なところなら、交通機関があるところなら、これは住宅の適地になるわけで、あなたがどういうところにお住まいになっておるか知りませんけれども、いまは近いところだから便利だというわけじゃないですよ。そういう点から、農村における農地所有者に積極的に宅地化させていき、あるいは賃貸住宅を建てさせる、あるいは分譲住宅を建てさせる、こういうことは非常にいいと思うわけで、そこの自治体に許可の権限を与えるとかいうようなことをして、市街化区域外の――水田も生産調整でどんどん減らされておるし、その他の農作物にいたしましても、農民としても農地で何をつくったらいいか、もう本当に因っておる。たとえば、高知市では住宅宅地がなくて因る。隣の南国市は、高知市から言えば十キロぐらいしか離れていないところだ。そこは調整区域だけれども、ここに農地の所有者が、農協なら農協が共同で、ひとつ住宅を建てようじゃないかということに、この制度が適用されるようなことになれば、もっともっと市街地周辺の住宅難は緩和されると思うわけですが、そういうことに対して、この法律の提案者、これは大臣でありますけれども、事務当局はそういう点についての考えは至らないのかどうか、その点をお伺いいたします。
  99. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 先生も御承知と思いますが、農住につきましては、いわゆる三大都市圏だけではなくて、人口二十五万以上の市を含みます市街化区域あるいは県庁所在地というようなところでは、できることになっております。  ただ、先生のお話のように市街化調整区域でもいいじゃないかということになりますと、これは先ほど来、御論議いただいております、いわゆる線引きの基本的な考え方というものを踏まえて考えなければならないだろうというように考えております。そういった意味で市街化調整区域でございましても、たとえば、そこの地区の農協の方がまとまって区画整理をして、そこに農住を建てようではないか、あるいは一部では分譲しようではないかというような御計画がございますと、そういったものに対しては、これは都市計画の線引きの精神にも合うわけでございますから、積極的に検討したいというように考えております。
  100. 井上泉

    ○井上(泉)委員 線引き、線引きということを言うわけですけれども、それは市街化区域でなければいかぬということになっておるから、そういうことが言われると思うのです。前の委員会で、この法律をつくったときの附帯決議でも、ちゃんと書いてあるじゃないですか。これを二十五万の都市に限らずにやれというようなことから、いろいろりっぱな附帯決議がされておるわけです。国会の中で論議をされて、それは御意見として聞いておきますと大臣も局長もよく言われるが、聞いて頭の中に入れてもらっても、これは何にもならぬわけです。負担になるから、そんなものはもう取り去ってもらったらいい。行政の中に生かせるものだけを頭に入れておいてもらいたい。私がいま申し上げるのは、農住の利子補給のこの法律にいたしましても、前回の附帯決議に沿うたことが今度の改正案で、なぜされなかったのか、そのことに非常に疑問を持つ。  これは議会の委員会というものを軽視をしておるという一つのあらわれであるし、そういうことは、国会運営のベテランの大臣がこの法律に目を配って、前の経過がどうであったかというところまで検討されていないのではないか。検討されていたら、前の附帯決議がこうだから今度はこうせよ、こういうように言われると思うのですね。それがないということは、やはり大臣も余り深く入って検討されてなかったのではないかと思うわけですが、そうした点を反省をされるとするならば、市街化区域というものは、これは大都市圏もそうでありますが、大都市圏以外の中都市にいたしましても、四万、五万の都市でも宅地が高くて買えないのですから、やはり調整区域の中で、こういう地域の人たちが宅地化していくことのできるような便を図って、そして国民に環境のよい住宅並びに宅地を提供する、そういう施策を推進をしていただきたい。ただ税金を取り立てて、税金でいじめまくって手放させるというようなやり方は、まさに悪代官的なやり方であって、これは私は政治の亜流だと思うわけです。そういう点を、なおひとつ大臣の見解を承って私の質問を終わります。
  101. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 いま、この法律を出すに当たって附帯決議を大臣、十分調べておらなんだんじゃないかという御指摘がございました。率直に私も、その点は認めて謝ります。いま言われました御意見に対しましては、よく検討させていただきまして、行政の面におきましてなすべきことは、これをぜひとも均衡ある国土の開発という意味の観点に立って努力させていただきたい、このように思いますので、御了承願います。
  102. 井上泉

    ○井上(泉)委員 どうもありがとうございました。
  103. 伏木和雄

    ○伏木委員長 午後一時再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時一分休憩      ――――◇―――――     午後一時一、分開議
  104. 伏木和雄

    ○伏木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。大坪健一郎君。
  105. 大坪健一郎

    ○大坪委員 今回上程されております二つの法律案について、いろいろ御質問いたしたいわけですけれども、その前に二、三全体的な問題についてお教えいただきたいと思います。  その第一点は、建設省は住宅政策について公的援助による住宅政策というものを基本的な方向に置いておられるようでございます。公的援助の住宅政策と、またそれに関連した宅地政策というようなものについて、いろいろ資料が出ておるようでございますが、概括的で結構ですから、公的援助として、どういう制度があって、現在まで、どういうことになっておるのか。それから建設省としての自己認識というか、その評価をちょっと御説明いただきたい。
  106. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 住宅対策の基本的な考え方でございますが、目標は国民の住居水準を上げていくということでございます。そのために基本的には、自力でその水準を達成できない方々に対して公的な各種の援助をして差し上げるというのが基本的な五カ年計画の筋でございます。その中で持ち家を希望される方あるいは借家を希望される方ございます。借家を選ぶか持ち家を選ぶかということにつきましては、これは国民の皆様の選択に基本的には任せるべきだというような考えを持つているわけでございます。そういった持ち家を選択されるか、あるいは貸し家を選択されるかという中でも、先ほど申し上げました自力でそういった住居水準を確保できない方、こういう方々に対して、たとえば賃貸住宅でございますと、所得の比較的低い方々に対しましては公営住宅あるいは改良住宅といったようなもの、それから中堅の所得層に対しましては公団住宅あるいは地方住宅供給公社の公社住宅といったようなものを供給する。それにあわせまして、きょう御審議願っておりますような農住あるいは特賃といったような、民間の土地を所有しておられる方が賃貸住宅を経営されるのに、いろいろな融資等を行っているというようなことがございます。そのほか、持ち家をお持ちになりたいという方々に対しましては、公庫のいろいろな融資それから公団公社等によります分譲住宅の建設というようなことをいたしているわけでございます。
  107. 大坪健一郎

    ○大坪委員 公的援助の中で特に賃貸住宅の問題が民間の賃貸住宅として問題になっているようでございますけれども、大体比率というか、グローバルに見て、いま自力で持ち家が持てない方々に対する賃貸住宅で、そのうち公的なものと民間のものとの比率は大きく見てどういうことになっておりましょうか。
  108. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 大きく申し上げますと、大体半々ぐらいではないかというように考えられます。
  109. 大坪健一郎

    ○大坪委員 要するに家を建てたいという人たちが一番ネックに感ずる問題は宅地の問題である。宅地が非常に高いとか、あるいは手に入りにくいというような議論が多いわけでございます。これは自分で建てようとする人も、また貸し家をつくろうとする人にも同じような問題であろうと思われますけれども、宅地不足の状況を、どの程度、御把握になっておられるか。
  110. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 第一次全国総合開発計画によりますと、昭和五十一年から六十年までの十カ年で計画的な宅地の必要量が十二万八千ヘクタール、したがいまして年に直しますと一万二千八百ヘクタールということになります。これに対しまして最盛期の四十七年には一万四千五百ヘクタールの宅地が出ていたわけでございますが、これが五十二年度になりまして、だんだんと減ってまいりまして九千三百ヘクタールになったわけでございます。したがいまして、大体三千ヘクタール余りが不足しているというような現状でございます。
  111. 大坪健一郎

    ○大坪委員 新聞なんかを見ますと、しかし、そういう事情があるにかかわらず、かなり住宅建設が進んでおる、量的には一巡したというようなこともあるようですけれども、その辺はどういうふうに考えておられるのか。
  112. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 いま申しましたように、実質的には七割ぐらいしか宅地は出ておらないわけでございますけれども、一方、住宅建設は先生いまおっしゃられましたように大体、計画に近い数字が達成できている、こういうことでございます。これはどういうわけかと申しますと、一つは、残念なことでございますが、われわれの計画よりも住宅の敷地の面積が小さくなっている。特に、この傾向はミニ開発に端的に見られるわけでございますが、そういうことでカバーしているという面がございます。  それからもう一点は、すでに宅地を保有しておられる方が大分ございまして、たとえば住宅金融公庫の例で申しますと、当年度、金を借りて土地の手当てをいたしまして家を建てるという方は二〇%足らずでございまして、大部分の方が前年度以前に土地を取得している、そういうものが、われわれの推計では一万ヘクタール以上ある。これを食いつぶしている、こういう形になっておるわけでございます。
  113. 大坪健一郎

    ○大坪委員 そういう宅地があらかじめ取得されておるというような事情もあるんでしょうけれども、聞くところによると、市街化区域であるにかかわらず市街化区域の中の農地なり山林といったようなものがなかなか宅地化しない、なかなか市街化の計画に入ってこない。もちろん、これは土地を持っておられる方の気持ちの問題もあるんでしょうけれども、それはどういうような理由であるとお考えになっておられますか。
  114. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 御指摘のとおり市街化区域内の宅地化といいますか、市街化あるいは言いかえますと都市施設の整備がなかなか進まない。また、いま一つは、なかなか宅地化が進まないので家が建たないということは、おっしゃるとおりでございます。  この理由、なかなか複雑だと思いますが、それは施設の面から申しますと、たとえば今度の六十年までの七カ年の中期経済計画におきましては、下水道、街路、公園等の都市施設整備に要する費用を約三十兆ぐらいというふうに見込まれておるわけでございますが、相当巨額の金を必要とする。しかも従前、相当これはつぎ込んでまいりましたけれども、何しろ広大な面積でございまして、施設整備がなかなか遅々として進まないということは一つ率直に認めざるを得ないと思います。  いま一つ宅地供給の問題としましては、宅地供給を促進するためには公的機関による宅地開発事業を推進するとか民間の優良な宅地開発に対する政策金融を拡充するとか、あるいは関連公共公益施設の整備を促進するとか、あるいは土地税制の改善を図るとか等々の幾つかの施策を総合的に推進するということが必要であると考えられるわけでございますが、従来これらの面で必ずしも整合性のとれた、また内容の充実した施策が展開されておったとは、これまた率直に申し上げまして言いがたい点もあったかと思われます。  しかしながら最近におきまして、これらの諸点につきましては、それぞれ政府といたしましても積極的な施策を展開しつつあるわけでございまして、なかなかむずかしい点もございますけれども、今後の市街化区域内農地、山林等の宅地化の促進につきましては、これら諸施策の適切な運用によりまして相当の期待ができるのではないかというふうに考えております。
  115. 大坪健一郎

    ○大坪委員 概括的に、そういうお話でございますけれども、午前中の日野議員の御質疑の中にもございましたけれども、いま、ここに提案されております二つの法律の実績等を拝見しましても、政策意図があるにかかわらず、どうも必ずしも事態が改善されていないようにも思われるわけです。それで宅地を、国民の一番基本的な要望の一つでございます住宅志向に対して提供するという政府の任務は非常に重い任務ではないかと思うのですが、どうも取り組み方が総合的でない。言ってみれば、そのときそのときの政策的要望なり国会の情勢なりだけで出ておるような感じもするのです。幾つかの主要な問題点がございますけれども、まず全体をながめた政策の方向として大臣にちょっとお聞きをいたしておきたいのです。  一つは、都市計画法をせっかくつくられて全体的なわが国の国土つくりの方向づけをしたわけですけれども、市街化区域と市街化調整区域との線引きが現在、その後のわが国の経済発展あるいは国民の社会生活の変換で、必ずしも線引きのかつての状態と合わなくなってきて見直しが必要になってきておる。五年ごとに見直しをしておるというようなことでございますけれども、それを今後どういうふうにお考えになっておられるのか。  それから、いろいろな法律ができて、税制で宅地が供給されやすいような税制の規制を加える。あるいは逆に誘導策を講じて、宅地以外のものを宅地に転化するような奨励策を講ずるというようなことがあるようですけれども、税制なり金融措置なりだけでいいのか。つまり税を厳しくする、あるいは金融を安くつけてやるということで、実際だれが、どういうやり方で、それを進めるかという問題に十分触れなくていいのかどうかということが第二番目の問題でございます。  それから三つ目の問題は、非常に狭い国土の日本でございますから、当然、山林か既存の農地かを宅地にするよりしようがない。とすると農業政策とのぶつかり合いが、特に土地政策とのぶつかり合いが出てくる。その場合に基本的な方向として、どうお考えになっておるのか。米が毎年一千百万トンも平均的にとれる。場合によったら一千二百万トン、一千三百万トンもとれてしまう。余っておる状態を水田の宅地化で切り抜けるというような方向も一つの方向かもしれませんし、あるいは、もっとほかの考え方があるのかどうか。そういうことについて基本的な方向を、ひとつ大臣のお考えをお聞かせいただければありがたい。もし、なんでございましたら局長さんからも補足をしていただきたい。
  116. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 線引きの問題と農政との調整の問題につきまして、私から先にお答え申し上げます。  線引きの見直しにつきましては、御指摘のとおり五年に一度ということでやっておりますけれども、これは五年たたなければやっちゃいかぬということでは毛頭ございませんので、法律の規定に従いまして、必要が生じた場合には、これは随時行って、ちっとも差し支えないわけでございます。その辺は私どもも弾力的に運用するようにという指導をしておるところでございます。  それから農政との調整の問題でございますが、これはまさに線引き問題に関連をとってみましても非常に大きな問題でございます。市町村が都市化の状況に対処しまして線引きを拡大したいというふうなことで県レベルまで原案を上げていきましても、その段階で農政との調整の問題にぶつかりまして、なかなか市町村の思うように拡大ができないというふうな事例が非常に多いわけでございます。しかしながら長期的に見ました食糧確保の基地という意味で、いたずらに農地をつぶしていいということには、もちろん、ならぬわけでございまして、この辺、農地行政と宅地行政、土地行政との調整、調和をいかに図っていくかということが非常に大きな問題であるというふうに御指摘のとおり認識しておるわけでございます。その辺につきましては、私どもとしましても農林省と随時協議を重ねておるわけでございまして、いま御提案のような水田対策等々とも関連をいたしまして何とか調和のとれた市街化あるいは線引きの拡大、こういうふうな方向に持っていきたいというふうに考えておるところでございます。
  117. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 開発主体の問題でございますが、われわれといたしましては、この宅地不足にかんがみまして、公的機関も民間も力を合わせてやらなければいかぬ、このように考えておるわけでございまして、公的機関におきましては宅地開発公団、住宅公団あるいは地方の住宅供給公社等に低利、長期の金を使わせて積極的に開発をさせる。あるいは民間につきましては、先ほど先生の申されましたように政策金融を行う。そのほか公共関連等につきましては公、民を問わず積極的に施設の整備を図ってまいる。それとあわせまして税制等の措置を講じてまいりたいということで、このような総合政策によって何とか現在の落ち込んでいる宅地の不足分をカバーしてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
  118. 大坪健一郎

    ○大坪委員 それはそうなんでしょうけれども、建設省の政策を拝見しておると、ハードウエアについてはともかく、ソフトウエアについて――たとえば住宅公団の住宅は、宅地の問題もあったからでしょうけれども大変通勤に不便なところにたくさんできてしまった。入れ物、形はちゃんとできていくけれども、ソフトウェアというか、利用の仕組みとか、どういう人につくらせるかとか、実際だれが一生懸命やるのかを見きわめて、政策がうまく、そこにぴしゃっといくようになっているかどうかということになると、やや問題があるのではないか。たとえば、さっきから議論になっておりますように、税を使って締め上げるのはけしからぬという御議論も同僚議員からございましたけれども、大体どこの国でも税を政策的に使うというのは当然の政策手段、最も有効な政策手段であります。しかし、それは経済的利益について方向づけを行うために税を使う。そうすると税の裏側であるあめ法、まあ余りいい言い方ではございませんけれども、誘導的な法制にしても、その法制にのっとって、たとえば宅地にすれば、それを水田なら水田で持っておったよりも明らかに、こういう点で経済的利益がある。途中でいろいろめんどうくさいこともあるけれども、それを含めて明らかに、こちらの方が有利であるというかっこうを国が方針として明確に出さなければ、なかなか、そういうふうにはならないような感じがするのです。  これは後で法案の中に入りまして少し具体的にお聞きしたいのですけれども、たとえば水田を要件にして農地の宅地化を進めるとして、水田ですと日本の平均反収が九俵といたしましょうか、十俵ぐらいというところもありますけれども、そうすると一万七千円で、一町歩で百五十万円ぐらいになります。諸掛かりが半分と見て八十万ぐらい利益が上がる。それが日本の米作の基本的なメリットでございます。ところが、それを宅地にして造成費を入れて、そして自分で持っているか人に貸すかは別として、そこの地代で一体そこがどうつり合っているのか、そこを説明していただきたい。
  119. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 五十二年度の十アール当たりの農業所得を調べてみますと、米作で約九万円、トマト、ナス等の果菜類で約六十万円、あとキャベツ等で十万円、いろいろございます。一番高いものでもトマト、ナス等の果菜類で六十万円ということになっております。一方、これを宅地化いたしまして利用するという場合に、いわゆる将来のキャピタルゲイン的なもの、これはどう計算するか非常に複雑でございますが、自分で農住を建てる、そして地代として土地から収益を上げるというような仮定をいたしますと、まず現在、私どもが農住で家賃の最高限として決めておりますのが土地価格の五%ということでございます。したがいまして、仮に平米四万円ちょっとぐらいを想定いたしますと、十アール当たりの地代が約二百万上がるというような計算に相なります。しかし現実に、この五%という地代がすぐ取れるかどうかということは、現在の農住の実績から見まして、ここまでは取れておりませんが、今後、家賃がだんだん上がっていくというようなことを考えますと、長い将来にわたっては平均五%程度の地代収入が期待できるのではないかと考えております。
  120. 大坪健一郎

    ○大坪委員 それは後でもう少し詰めます。  そこで私が申し上げたいのは、ソフトウエアというか利用を促進する、国民の要望に合うような宅地化、そしてその宅地の提供ということは、そういった経済的な利害計算と、これを推進する人間、主体をどういうふうにうまく組織するのか、どういうふうにうまく見つけ出すのかということになる。そうすると、たとえば土地を買うのは非常に高いけれども、借りて、その上に自分で家を建てる、あるいはだれかが建てて、それを貸してやる、そういうふうに宅地を所有者だけの処分に任せないで、所有と使用の分離と申しますか、たとえば西ドイツあたりでは明らかに所有と使用を分離した法制度をつくって、いろいろやっておるようですけれども、そういう観点で見直すことはできないものでしょうか。日本の場合は、どうも常に所有者に主体として立ち回らせるということになるけれども、所有と使用の分離をして、しかも、その所有についても十分積極的な補償があり得るような経済制度というものが考えられないか。これは建設行政全般の大問題だとは思いますけれども、まず大ざっぱに、そこからお話しいただきたい。
  121. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 もう十年くらいになると思いますが、そういった議論がございまして、所有と利用の分離ということ、一種の借地、レンタル制度と言われるものもその一部だと思いますが、それはずっと検討しております。ただ、現在の借地法というのが非常に固定的でございまして、たとえば地代を消費者物価にスライドさせる、そういった非常に弾力的な運用というのができるのかどうか、この辺、非常にむずかしい問題でございまして、一部では試みられているところがあるようでございますが、法務省も含めて、そういった新しい制度を模索してまいりたいと考えております。
  122. 大坪健一郎

    ○大坪委員 これは大臣に考えていただきたいのですけれども、実は借地法や借家法のような利用者を非常に保護する法律が発達してきましたし、都市計画法とか、土地利用に関する法制度等が整備されてきて、土地に関しては、いわば所有権が非常に制限されてきている。しかし、肝心なところにいくと、いまのように言ってみれば動きのとれない形になっておると言われておるのです。しかし、ここをもし経済的なインセンティブをうまく引き出すような形にするとすれば、どうしても所有と使用を分離していく方向にいかざるを得ないし、もし、そうでないならば強制的な収用制度をもっと積極的に考えるより手はないと思うのです。二つに一つしか方法がない、狭い土地の上で大ぜいの人間が生活していくのですから。だから、そこらは政治的に非常に重要な問題になっていくでしょうけれども、ぜひ御検討の基本線の中に加えていただきたいと思います。  そこで、法律の中身について若干御質問させていただきたいと存じます。  まず、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部改正でございますけれども、この法律は、もちろん宅地供給を積極化するということと、米の過剰状態を多少とも緩和したいという意味で水田の宅地化ということが政策目的になっておるようです。援助する場合に、いわゆる水田要件というものが定められておりまして、この水田要件に縛られておるように思います。この水田要件は政策的にうまく働いたのかどうか。水田要件のために非常に大きな団地形成でなければ利子補給がないということで一体うまく動いておるのだろうかということです。  それからもう一つは、水田要件の発動がなくても援助するケースがあるようでございます。土地区画整理促進区域または住宅街区整備促進区域内の農地に建設される特定の賃貸住宅については水田要件が働かないでもいいようになっておるようでございますけれども、そういうことであるならば、水田要件の見直しを今度の法律改正のときに考えるべきではなかったんだろうかということはどうでしょうか。
  123. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 この法律が、先生御指摘のように水田と申しますか、いわゆる米作転換と、あわせて大都市を中心とする住宅不足に対応するという目的を持っております。したがいまして、基本的には水田要件というものが、この法律の柱であることは間違いございません。しかし、確かに先生の御指摘のように、この水田要件というのは非常に執行上の一つの隘路になっていることは事実でございます。ただ、この法律の目的からして、水田要件というものをそう大幅に緩和することはできないということも事実でございます。あわせて私ども、そういった農家の方々が賃貸住宅をお建てになるというような場合には、特定賃貸住宅建設融資利子補給制度とか、あるいは住宅金融公庫の土地担保賃貸住宅の融資制度とか、いろいろ同様な融資援助の手を持っております。そういったものを場合場合によってうまく使い分けることによりまして総合的な所期の目的を達せられるんじゃないかというような感じを持っております。
  124. 大坪健一郎

    ○大坪委員 ここで実は水田要件を含めて農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法そのものについて、都市近郊の農家なり、あるいは融資の主体となります農協は、これをどう考えておると思っておられますか。
  125. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 もともと、この法律のねらいは先ほど申し上げましたことのほかに、住宅政策上から考えますと、いわゆる農協系統の資金を住宅建設に導入したいということ。それからもう一つは、農協系統の企画力あるいは指導力というものを、そういった町づくりなり、あるいは住宅建設というものに活用したいという、住宅政策上から申しますと、そういうねらいもあるわけでございます。したがいまして私ども、この農住の建設を進めるに当たりましては、常に農協関係の方々と接触を持っておりますが、最近、農協中央会から出されましたいろんな要望の中で、まず、こういった法案の延長をしてほしいということのほかに、水田要件を緩和してほしいとか、あるいは利子補給期間を延長してほしいとか、あるいは貸出金利の利率につきましては弾力的に適用してほしいとか、あるいは基本計画の策定費の補助をしてほしいとかいろんな御要望がございます。私ども、できる限り、そういう御要望に沿うような形を考えながら、この農住制度の趣旨を生かしてまいりたいというように考えております。
  126. 大坪健一郎

    ○大坪委員 公的金融機関の住宅融資の金利は非常に低いのですね、一般的に言って。農協が一般に貸し出す金利は大変に高い。農協自身にも問題があるのでしょうけれども、高い。そういう場合に、たとえば、この農住についての金利の枠が大体比較的低い。しかも利子補給額が半分以下であるということで、なかなか農協は乗りにくいんじゃないかという感じがする。これもやはりソフトウエアの工夫の要るところじゃないかと思いますが、そのほかに幾つか問題があります。さっき申しましたように、土地の所有者が中心になって自分の水田または親戚の水田あるいはそこら辺に住んでいる者がその近辺の水田を宅地化して、そこに住宅を建てて、それを賃貸するということに金を貸そう、その貸した金に利子補給しよう、こういう趣旨なんだけれども、家を建てて貸して借家料を取り立てて管理するということと、お百姓をしておって、いままで農業を営んでおられた方が、もうこの辺では農業ではしょうがないというので、これを宅地化しようということとの意図の結びつきが直線的にあり得るかどうか。つまり土地所有者のインセンティブというものを宅地の方に向け得るような政策的な要請に沿っておるかどうかということが、もっと検討されなければいかぬのじゃないだろうか。つまり宅地にして貸してしまいますから、ある意味で言えば使用権が非常に制限されるわけですけれども、その制限が甘受できるほど、土地を貸した収入が高ければ、あるいはインセンティブが出るかもしれない。あるいは上に上物をつくって貸す人が農家でなくて、もっとほかのいろいろな人でもいいのではないだろうか。そこのところに、もう少し工夫があってもしかるべきじゃないかと思うんだけれども、そこはどうでしょうか。
  127. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 確かに先生の御指摘の点は私どもの大きな検討課題の一つでございます。確かに農家の方は住宅経営という面で見ますと、言葉は悪いかもしれませんが、素人さんでございます。したがいまして、そこに何らかの、そういった専門家的なものを加えたらどうかというような御提案だと思いますが、これを野方図にいたしますと、善良な農家の方が食い物になるというような心配もなきにしもあらずでございます。したがいまして、私どもは先ほど申し上げました農協系統のいろいろな企画なり、そういったものの援助をいただきながら、そういう農家の方が安心して、そういったことができるように、住宅経営ができるようにということでございますし、必ずしも私どもは本当にそこに持っておられる御本人でなくて、その御本人がたとえば中心になられて会社組織にされるとか、あるいは農協が組織されるような団体とか、そういったものにも枠を広げてまいりたいというように考えております。
  128. 大坪健一郎

    ○大坪委員 時間がありませんので、もう少しあれしたいのですけれども、そこはちょっとお預けにしておきまして、もう一つは時限立法にされていますけれども、これは利子補給の期間が十年でしょう。ですから出発して十年たてば利子補給打ち切りですね。予算について言えば、十年たてば、その分はなくなるわけです。そうすると次の年のものがまた始まって十年たてばなくなる。だんだんこうやって積み上げていくと、十年たつと大体予算の枠というのは決まってきてしまうわけですね。そうすると、この制度運用について一種の定常状態に入ってくるわけです。それは毎年見てみますと二千戸ぐらいしかできていない。だから、これが飛躍的に一万戸とか二万戸にふえていくようなソフトウエアの開発が要るんでしょうけれども、いまのままの政策的な志向でいくんだったら、もう定常状態に入ってしまう。そうしたら臨時立法とか時限立法にする必要はないんじゃないですか。大蔵省だって、定常状態なら普通の法律制度とそう変わらない運営でいけるんじゃないか。そこのところは臨時立法、臨時立法というのは、ちょっと私は解せないのですけれども、どうでしょうか。
  129. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 この法律は確かに、そういった宅地化の促進ということも一つのねらいでございますが、主な目的が、やはり水田のいわゆる転作ということにあったかと思います。そういった水田の転作計画というものがやはり何年計画というような形で逐次進められておりますので、それに合わせて臨時立法というような形をとっているわけでございます。これが住宅対策上だけを考えますと、確かに先生のおっしゃるように、これは臨時立法じゃなくて恒久的な制度としてあるべきだと思いますが、この法律そのものが水田と結びついている関係で臨時立法ということになっているかと思います。
  130. 大坪健一郎

    ○大坪委員 言葉を返すようですけれども、減反政策は十年計画ですからね。もし水田のそれに合わすのなら、そこら辺も考えなくちゃいかぬと思います。  それで、もう一つの法律、これも大変長ったらしい名前であれですけれども、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部改正法案、俗に申します宅地並み課税に対応する裏法案でございます。あめ法案というふうに俗称しておるようで、私はどうも、このあめ法案という名前は余り好きじゃございませんが、実は現行の宅地並み課税というのは緩和条項ができてしまっておる。地方税法の附則で、条例によって減額措置がとれるようになってきてしまって、いわば税の政策的な効果というものが余り出ないように実はなりつつあるんじゃないか。そういう場合に、その裏側として、言葉が悪いですけれども、いわばむちに対するあめとして行われる本制度が宅地供給に十分役に立っておるだろうか。資料を拝見しますと六つほどやり方があるようですけれども、どうもうまく動いていない。特に要請土地区画整理事業に対する援助とか住金の貸し付けに関するものとか、それも、しかも分譲の場合などは余り例がなくて、税制に関する領域だけが若干利用があるように思われますが、そこは一体どういうふうに考えたらいいんですか。
  131. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 宅地並み課税の方が余り効果を上げてないということでございますが、確かに万全の効果は上げておりませんが、当初、予定したものの四割五分ぐらいの効果は上げているわけでございます。それで、この法律の問題でございますけれども、要請区画整理につきましては、やはりA、B農地の地域が、住宅と農地が混在しているということで非常に区画整理のやりにくい地域でございまして、なかなか効果を上げてないわけでございますけれども、これから公共団体等ともよく相談いたしまして、これの促進を図ってまいりたいと思います。  また賃貸住宅につきましては私は相当の効果を上げていると思います。分譲住宅につきましては、やはり農民の方々が、分譲するということになりますと土地を手放すことになるものですから、それよりは賃貸住宅で土地を持ったままでやった方がいいというような形で、こういうことになっていると思いまして、確かに先生のおっしゃいますように、この法律が万全の効果を上げているとは思っておりませんけれども、なるべく効果が上がるように、これからもいろいろと努力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
  132. 大坪健一郎

    ○大坪委員 時間が来ましたのでこれで終わりますが、最後に、いろいろ建設省もお考えになって、この農住制度のほかに土地担保の賃貸制度ですとか、俗に特賃と言われる特定賃貸住宅建設融資利子補給制度がございます。ところが中身を見ますと、いろいろ要件が食い違っておって、利用する側でなかなか戸惑うんじゃないかという感じもするのです。先ほどは、うまく使いこなしていけばいいじゃないかと言うけれども、それは頭の中で使いこなすのは簡単だけれども、使う国民の側から見ると、制度が非常に複雑では使いにくいと思うので、その辺の見直しも含めて、もう少し宅地について、こういう関係の諸法律、賃貸住宅というのはまだ社会的効用も非常に高いわけでございますから、今回はこれで私どもも協力いたしますけれども、ひとつ十分御検討をいただきたいということを大臣にお願いします。
  133. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 土地行政というものは総合的な一環で、これが総合的に調整のとれた姿で機能して初めて万全を期することができるという姿でございますが、その調整が総合的にバランスが崩れておる、本来の目的を達しないという点のあることは、いま大坪議員御指摘のとおりであろうと思います。御指摘の点もございますので、いま小委員会におきまして、これらに対して先ほど言われました外国の諸例等も挙げまして鋭意検討をしていただいておりますが、それらの点を待って御期待に沿うように善処していきたい、このように考えております。
  134. 大坪健一郎

    ○大坪委員 終わります。
  135. 伏木和雄

    ○伏木委員長 松本忠助君。
  136. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、いわゆる農住法について若干の質疑をいたします。  きわめて限られた時間でございますので簡潔に御答弁を願いたいと思うわけでございますが、まず最初に日本の住宅事情でございます。確かに先進諸国に比べまして、わが国の住宅事情はおくれておりますし、これを改善するためには総合的な住宅対策というものを推進しなければならないと思います。特に市街化区域内の農地の宅地化、これに大きな期待が込められているわけでございますけれども、そのような観点からしても、本法は必要に応じて、さらに手直しを行って内容を拡充すべきではないかと私は考えております。その第一条「目的」の中で「居住環境が良好で家賃が適正な賃貸住宅の供給を促進するとともに」とございます。  最近の国民の住宅に関する意識調査、これをいろいろの各機関でやっておりますけれども、こうしたものを見ますと、賃貸住宅よりも持ち家を取得することを望む人たちの希望が強いようでございます。けさの新聞にも、住宅金融公庫が個人向けの融資これをやったところが一・七倍と急増していることが朝日新聞に載りましたし、またけさのNHKの放送でもございました。新聞には「住宅金融公庫は、先月末で受け付けを締め切った個人向け融資の申し込み状況をまとめ、一日発表した。それによると、住宅建設資金は十万百九十二戸の申し込みがあり、融資予定戸数五万九千戸の一・七倍に達した。」こういうふうな記事が載っているわけでございます。これに対しまして住宅金融公庫としても、予定を上回った分についても、資金をやりくりして、この希望にこたえたい、大変私は結構なことだと思うわけでございます。そういう自分の家を持ちたいという人たちの希望というものをかなえるためにも、賃貸住宅に限定しないで分譲住宅の供給も行えるように、この法を改めてはどうか、拡大してはどうか、こういうふうに私は思うわけでございますが、この点についていかがでございましょうか。
  137. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 分譲住宅でございますと、こういった農住と同じような制度として考えますと、これは農家の方が宅地造成されまして、それを持ち家をお持ちになる方にお譲りする、あるいは分譲マンションをつくって、そしてお譲りするというような形になります。したがいまして、たとえば、その利子補給を仮にするといたしましても、その対象は、むしろ、その住宅をお買いになる方にしなければ余り意味がございません。いわゆる、あめ法の中に分譲住宅にも公庫の金利を下げてお貸しするような、これは利子補給ではございませんが、下げてやる制度がございますが、これは一件も使われておりません。というのは、そういう農地を持っておられる方に低利の金をお貸しするとしましても、これは建設期間中のわずか一年とか、そういう限りのお金でございますために、余り利用しても意味がないという形でなかなか利用されていないという実情でございます。  土地を買って住宅をお建てになる、あるいは、そこに建てられた分譲住宅をお買いになるという方には別途、住宅金融公庫の低利融資、いま先生が御指摘になりましたような融資の制度がございます。したがいまして現段階では、その制度が十分にございますので、それを御利用していただくということで足りるのではないか。しかし、もし住宅金融公庫の原資そのものが将来不足しまして、あるいは民間資金、特に農協系統とか、そういった民間資金を入れて、それに利子補給した方がいいではないかというような事態も、考え方としては全然あり得ない話ではございませんし、検討いたしたいと思います。
  138. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 わかりました。  そこで、この法律が四十六年の四月に発効いたしまして、住宅不足の著しい地域においての市街化区域内の農地の所有者等がその農地を転用して賃貸住宅の建設を行う場合に農協から融資ができる。農協を主体としましての融資に利子補給するという制度ですけれども、現実に、この七年間で実績が一万八百四十三件、こういうふうな実績を伺っておるわけでございます。計画が二万四千でございます。初年度が二千、それから一年おきまして四十八年度が二千、後はいずれも四千ずつ、こういう計画でございまして、五十二年度までに二万四千の計画に対しまして一万八百四十三という実績でございます。したがいまして、七カ年平均をしてみますと四〇・五%しか達成されてないということになります。この伸び悩みの原因といいますか、低い達成率といいますか、この原因については、もちろん分析をされていることと思うわけでございますが、この主たる理由は何でございましょうか。
  139. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 この制度でございますが、伸び悩んでいる原因はいろいろございます。しかし、これはいわゆる水田を宅地化するということが目的でございます。畑の場合には、わりに宅地化がすぐできます。ところが水田の場合には、相当大がかりと申しますか、ある程度大がかりな宅地造成というものを周辺の方々と一緒にやっていかなければならない。特に、この法律の施行に当たりまして附帯決議がございましたように、やはり環境づくりに力を入れろということで、私どもは農協の方々といろいろ御相談しながら、できるだけ区画整理でやっていただきたい。そして区画整理の上に、この農住制度を利用していただきたい。そういうような御指導を申し上げてまいりました。したがいまして、区画整理は御承知のようにある程度、期間がかかるのであります。そういう期間の積み上げが必要でございまして、そのためにおくれてきた。ところが、昭和五十年以降になりまして区画整理がやや出てきたという段階に低成長に入りまして、いわゆる大都市への人口流入というものが非常に少なくなった。そのために借地借家需要というものが、ある程度、減ってきたということも事実でございます。そういうことから、農家の方々もやはり需要を見ながら建設されているというのが実態でございます。  そういったことが主な原因でございますが、そのほかにも何といいますか、そういう大規模な宅地造成等を必要としない場合には、先ほども申し上げました特賃の制度とか、あるいは土地担保賃貸とか、ほかの制度がございますので、そういう制度を御利用していただいているというのが実態でございます。
  140. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 確かに種々の問題があろうと思いますけれども、この法律をつくり、そして、なるべく早く住宅をつくりたいという考え方からするならば、いろいろの要点を改正して、より一層促進できるような体制に持っていくべきではなかろうか。そういう意味からも今回は金利の弾力的な運用を行うということになったわけでございます。幾分引き下げられるようなことでございまして、これも結構だと私は思うわけでございます。この制度が発足しました四十六年当時、高度経済成長期でございましたし、そして四十八年の石油ショック、これを契機にいたしまして、いわゆる長期不況、六年越しの不況になっておりますし、いまようやく安定成長期へ移行するのではなかろうか、こういうふうに言われているわけでございます。したがいまして、客観情勢も大きく変わってきたわけでございますから、この利子の補給金の支給年限、これを現行の十年というものを見直すべきではなかろうかと思うわけでございます。  本法適用の償還期限というものが一応二十五年になっております。そういう点から考えまして、少なくとも十年ではちょっとかわいそうではなかろうか。もう少し、めんどうを見てやったらどうか。十一年目からは利子が打ち切りになるわけでございます。そういたしますと、あとの十五年というものは全く負担が多くなるわけでございますので、二十五年全部をつけろということも無理でございますけれども、少なくとも十五年ぐらいまでは、この制度を活用できるように少し考え方を改めてはどうかと思いますけれども、この点はどうでしょうか。
  141. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 確かに、そういう御議論もあろうかと思いますが、私ども試算してみますと、大体この利子補給をしている期間十年間と、それから利子補給を打ち切った十一年目からのいわゆる原価家賃と申しますか、その家賃の差を調べてみますと約一五%程度でございます。したがいまして、低成長とはいいながら年間一けた数%、あるいは四、五%かもしれませんが、仮に四、五%といたしましても、その十年間の所得の上昇を考えますと、その程度で住宅政策上は十分ではないかという感じを持っております。  ただ、農家の方が安心して、そういった住宅経営ができるというようなことを考えますと、それは長いのにこしたことはございませんが、もし、そういう地域的な事情がございますと、これでなくて、むしろ土地担保賃貸住宅、これはずっと五・〇五でお貸しするわけでございますから、そういったものも利用していただく。ところが逆に、こういった融資を受けて賃貸住宅を経営される方にとっては、いろいろなバラエティーがあった方がいい。と申しますのは、利子補給を受け、あるいは公庫の融資を受けている間は、どうしても家賃の制約がございます。したがいまして住宅経営をされる方にとっては、ある程度そういった年限の弾力性といういろいろなバラエティーがあって、それに合わせて選んでいくという方が、むしろ利用者にとっては便利かというような面もございます。
  142. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 それもわかるわけでございますが、それではもう一つ、四十六年の二月二十六日に本法が採択されたときの附帯決議がある。その二項に「適用地域は、実情に応じ、地方都市にまで拡大するよう配慮すること」というような附帯決議がつけられているわけでございます。この対象地域の問題は政令の三条で決められておる問題でございますし、特に三全総の定住構想では人口と産業の地方への定着、こういうことを促進しようとしている折からでございますので、この対象地域を全国の都市計画地域まで拡大してはどうか。これは政令事項ですから当然、当局でその考えがあればできるわけでございますし、そうすることが、ただいま申し上げました四十六年二月二十六日の附帯決議の二項に合致するのではなかろうか、こういうふうに考えますが、この対象地域の拡大については、どのようにお考えでございましょうか。
  143. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 法制定時におきましては、政令で首都圏の既成市街地及び近郊整備地帯、それから近畿圏の既成都市区域及び近郊整備区域、中部圏の都市整備区域、新産、工特地域、人口五十万以上の市の区域を含む都市計画区域の市街化区域ということになっております。  そこで衆議院の本委員会の附帯決議がございまして、これをもっと地方都市まで広げろというような附帯決議がございましたので、四十七年七月に政令を改正いたしまして、首都圏、近畿圏、中部圏の都市開発区域、それから都の区域全部、それから県庁所在地、また人口二十五万以上の市の区域を含む都市計画区域の市街化区域というように対象を広げたわけでございます。現在、対象市町村の数は九百市町村に上っております。これをいわゆる田園都市構想等に合わせて、もっと広げたらどうかというような御提案でございますが、これは私どもも、ひとつ検討させていただきたいと思いますが、ただ、これはいわゆる定住圏構想なり田園都市構想の今後の具体的な考え方、あるいは私ども、ちょうど昨年の十月に行いました住宅統計調査、この結果が近く出ようかと思いますが、そういったこと、あるいは、それを踏まえた第四期の五カ年計画、こういったことの検討過程の中で、これのみならず、もっといろいろな総合的な住宅対策の中で検討させていただきたいというように考えております。
  144. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 いまもお話がありましたように、四十七年七月に対象地域の拡大をしまして、その地域が非常にふえていることも事実でございますけれども、なお、こういう問題については、やはり三全総の定住圏構想というものからいっても、さらにさらに拡大してもよろしいのではなかろうか、私はこう思っておるわけでございます。  それから、次の問題でございますけれども、先ほども水田要件の緩和の問題につきまして質問がございましたけれども、この制度によりますと、水田要件が政令五条で「当該一団地の面積の二分の一の面積又は一ヘクタールとする。」というように規定されております。もちろん本法が米の生産調整をバックアップするということを目的として制定されておりますので、厳しい水田要件がつけられたことは十分理解することができますけれども、いままでの実績から、融資の対象となった農地の水田と畑地の割合というものが一体どうなっているのか。この点、私は一遍お伺いしてみたいと思うわけでございますが、まず、それは御調査がございましょうか。
  145. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 ただいま総合的な統計がございません。ただ、サンプル的なものの幾つかの例でございますと、大体半分ぐらいというように御理解いただければいいのじゃないかと思います。
  146. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 そこで私は、いろいろなサンプルがあると思いますけれども、特に古都圏の場合は水田よりも畑地の方が多い、こう理解しているわけでございます。ですから、良好な住宅供給を促進するという観点からするならば、水田要件の緩和をやるべきではなかろうか。先ほども申し上げました四十六年二月二十六日の附帯決議の三項にも「特定賃貸住宅が建設される一団地に占める水田の面積の割合については、本制度の趣旨に即しつつ弾力的な運用」こういうふうに書かれているわけですが、これに対しては四十六年六月以降、手をつけられたわけでございますか。
  147. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 水田要件につきましては、当委員会の附帯決議を受けまして、先ほどの四十七年七月の政令改正におきまして、当初では二ヘクタールまたは二百五十戸以上、それから団地面積の二分の一以上というように水田要件がなっておりましたのを、団地面積が一ヘクタール、五十戸以上、それから水田の面積につきましては団地面積の二分の一以上または一ヘクタール以上というような改正をいたしております。  ただ、先生御指摘のように特に東京周辺では水田が非常に少のうございます。したがいまして、実績からしましても東京都では農住の実績がございません。しかしながら先ほど申し上げましたように、そういった農地の方々がこういった賃貸住宅をお建てになるときに利用されるのには、ほかにいろいろな制度がございます。そういったものを利用していただいて総合的な宅地化、賃貸住宅の建設を進めているというのが現状でございます。
  148. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 もう一つは政令四条の問題でございますけれども、この「一団地の面積が一ヘクタール以上であること又は一団地の住宅の戸数が五十戸以上であること。」ここで、この趣旨を弾力的に運用していけば、数カ年間継続して、この事業をやっていくという場合、その合計で、この団地要件というものを満たせばよいようにしてはどうかと思いますが、この点はどうでしょうか。
  149. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 これは御指摘のとおりでございまして、ただ余りルーズな運用をしますとあれでございますが、農協等の指導によって、そういった計画的な開発が十分実行可能性があるというようなものに関しましては、御指摘のとおり数年分合わせて、そういった団地規模なり水田要件に合致すればいいというような運用をいたしております。
  150. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 最後に大臣にお伺いいたしますが、ただいま、いろいろと局長からお話を伺っておりますと、やはりどうもPRが足らないのじゃなかろうか。いろいろな金の借りる方法、そうしてまた活用する方法がある、そういうものに対するPRがちょっと足らないのじゃなかろうか、そういう気持ちがします。最初お伺いしましたように、いわゆる申し込みというものと計画というものが四〇・五%と、達成率が非常に低いということは、局長からいろいろとお話がありましたほかに、いわゆるPR不足というものが考えられるのじゃなかろうか。もっともっと、こういうときにはこういう方法もありますというようなことを農家の方々に、特に三大都市圏の農家の方々に積極的に教えてあげる、これが必要ではなかろうかと思いますが、そういう点に対して、ちょっとなまぬるいような気がするわけでございますけれども、その点はいかがでございましょうか。それをお伺いして終わりたいと思います。
  151. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 住宅公団の空き家ですか、あれにいたしましても、とかくPRが足らないものでございますから空いておるというような点もありまして、私も反省し、いま、その努力をいたしておりますが、同様に、いまの議論を聞いておりまして、私たち、この制度を皆さんに知っていただいたなれば御利用願う点も多々出てくるのじゃないかと思いますので、今後、御指摘の点を十分考慮いたしまして努力させていただきたいと存じます。
  152. 松本忠助

    ○松本(忠)委員 終わります。
  153. 伏木和雄

    ○伏木委員長 瀬野栄次郎君。
  154. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 宅地促進法について建設大臣に質問いたします。  建設大臣に冒頭お伺いいたしますが、本法律案は、特定市街化区域農地の宅地化を促進するために行わるべき事業の施行、資金に関する助成、租税の軽減その他の措置につき所要の改正を行い、三年間延長を図ろうとするものでありますが、本法は昭和四十六年度の地方税法改正、昭和四十七年度の地方税法改正、昭和四十八年度の地方税法改正並びに特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の制定、昭和五十一年度の地方税法の改正並びに宅地促進法の改正が行われ、そして本法については第八十七国会に三たび地方税法改正法案並びに宅地促進法改正法案が提出されておるわけでございますが、これで三たび延長、検討を加えられることになるわけであります。  法律のたてまえからいうと、昭和四十八年当時から目的もそう変わっていないのであります。ちなみに申し上げますと、昭和四十六年二月、地方税法改正の提案理由の説明は「市街化区域内の農地に対して課する固定資産税について、農地と近傍宅地との課税の均衡を考慮し、税負担の激変を緩和するための調整措置を講じつつ課税の適正化をはかることといたしました。」と大臣は述べておられるのであります。すなわち、昭和四十八年当時と昭和五十四年の現在では情勢はほとんど変わっておりません。目的もそう変わっておりません。検討、検討と言ってきたことは異例のことではないかと私は思うのであります。そこで農家も不安に思っているし、国民にもまた不安材料を与えておることは、もう言うまでもございません。法律のたてまえからいって妥当と言えるかどうか、こういうふうに思うわけであります。法律の権威にかかわる問題と思うので、建設大臣は本法提案に当たって、どのように反省し、かつ検討して提案に及ばれましたか、まず、その所信を最初に承りたいのであります。
  155. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 ただいま御指摘の点はあろうと思いますが、いわゆる、あめ法と言われております本制度は、宅地並み課税の実施とあわせまして市街化区域農地の宅地化を促進するために必要な特別措置を講ずることとしておるものでありますので、今回の改正によりましても宅地並み課税の実施と両々相まって進めていくという必要がまだ消えておりませんので、今回も延長をお願いいたしまして両々相まっての法制定の趣旨を生かしていきたい、こう思いまして御審議をお願いしておるような次第でございますので、よろしくお願い申し上げたいと存じます。
  156. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 それでは昭和五十四年から三カ年間延長するということになるわけですけれども、三カ年間の延長の間に対処する措置をどういうふうに考えておられるか、さらにお伺いしたい。
  157. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 これを延長することによりまして宅地の供給の促進を図ってまいりたい、こういう考え方でございますが、先生御指摘のように、この法律制定以来、当初の目的を達するような形になかなかなっていないわけでございます。したがいまして、われわれといたしましては現下の宅地不足の状況を少しでも緩和したいという面から、この法律の円滑な実施を図りまして宅地供給の増進に寄与させてまいりたい、このように考えております。
  158. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 このような成果が上がらぬということは、私は一面においては本法施行後のPRも不足していたのではないか、かように思うわけです。三年前の改正のときには、PR不足を政府当局も認めて努力するというふうに御答弁をなさっておられ一騎が、これまでにとった、そういったPRの措置等については、どういうふうになさったのか、この機会に明らかにしてください。
  159. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 この問題につきましては、公共団体の御協力を得ることがまず第一に必要でございますし、また農民の方々の御協力も得なければならぬ、こういうことでございまして、われわれといたしましては、公共団体にいろいろと御協力をお願いするとともに、農業団体を通じまして農民の方々に、こういう制度があるから、ぜひ利用していただきたいというPRに努めたわけでございますが、何分にも農家の方々は、家を建てるというようなことよりは農地のままでお使いになる方が便利であるというようなお考えの方も多いわけでございまして、なかなか効果が上がらなかったというのが実情ではないかと思いますが、今後とも農業団体等を通じまして十分にPRに努めさせていただきたいと存じております。
  160. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 宅地促進法が昭和四十八年に施行されて以来今日まで、第三条、第五条による土地区画整理事業はどのくらい実施されたのか。その実績、件数、施行者、規模等についてお伺いしたいのであります。
  161. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 まず、要請土地区画整理事業の実績でございますが、これは現在までに一件でございます。埼玉県の新座市で施行されております。  それから特定土地区画整理事業の実績でございますが、現在までのところ十地区着工しておりまして、累計四十四地区、三千百十ヘクタールということになっております。
  162. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 本法六条において住宅金融公庫の資金の貸し付けの特例措置が講ぜられるようになっております。すなわち賃貸住宅については本来五・〇五%を四・五%に、分譲住宅については七・〇五%を六・八%に、それぞれ金利を引き下げていますが、この特例措置を受けた戸数はどれくらいありますか。これもまたお伺いします。
  163. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 まず、住宅金融公庫の特定土地担保賃貸住宅の戸数でございますが、四十八年度以来五十四年一月末まで五千三十一戸というようになっております。ただ、特定土地担保分譲住宅の方は、これは実績ゼロでございます。  これは先ほど申し上げましたように、まず農民の方々がこの制度を利用するに、やはり土地を手放したくないということが第一点。それから第二点は、この土地担保分譲住宅につきましては金利を若干安くするとはいいましても、建設期間中だけの金利でございます。したがいまして、せいぜい一年ないし二年でございます。したがいまして、余りメリットがないということから利用されてないのじゃないかというようなことでございます。
  164. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 さらに法七条による農住法の特例についての実績はどうなっていますか。
  165. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 このあめ法によります農住の特例措置の適用はございません。ただし、このA、B農地の中で四十八年度以来四百二戸の農住が建設されております。ただし、これは水田要件に合っているために本法の特例ということになっていないわけでございますが、四百二戸の建設はございます。
  166. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 建設大臣、ただいま各局長から答弁がございましたように、この宅地促進法における特別措置の実績については、まさに成果が上がっていない実態が明らかであります。住宅金融公庫の融資賃貸住宅についての実績がまあまあという程度でございまして、要請土地区画整理事業並びに住宅金融公庫の特定土地担保分譲住宅の貸付契約、農住法の特例、ほとんどこれはゼロでございます。期待される効果が上がっていない。この効果が上がっていない理由については建設大臣はどういうふうに認識しておられますか。
  167. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 ただいまもPRが足らないのではないかという点、確かに、その点もあると思いますが、私はそれよりも、いま最初に御指摘されましたように、一番最初に法律がつくられましたときには、いわゆる宅地並み課税でございまして、税の不均衡緩和という趣旨から法律が制定されました。そのときに宅地並み課税反対だという猛然たる反対運動がありまして、その後いろいろな措置を講じていただきましたけれども、農家の方々には本来のこの課税の趣旨よりも、一番初めに受けた大きな印象、われわれは宅地並み課税反対なんだという印象が植えつけられまして、この間における農協あたりの本当の御理解、御協力が少なかったために上がっていないのではないか、こういうふうに感じておりますが、今後これらの点を反省いたしまして、十分御利用願えますように努力してまいりたい、このように考えております。
  168. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 そこで賃貸住宅については貸付利率が四・五%であるのに対し、分譲住宅については六・八%となっておりますが、このように格差を設けているのは、どういう理由でございますか。
  169. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 賃貸住宅は家賃を安くするためにお貸しするものでございまして、これは貸付期間は二十五年あるいは三十五年というような長いものでございます。したがいまして、それ相当の効果がございますが、分譲住宅貸付は農家の方々が分譲住宅を建てて、そして需要者にお売りになる、その期間だけの融資でございます。したがいまして、一年あるいは一年半、せいぜい二年、そういったいわゆる短期の事業資金融資という性格を持っております。したがいまして、そういう分譲住宅をお買いになった方には一般の公庫の五・〇五%の融資がつくわけでございまして、この分譲住宅の方は、いわゆる建設事業融資というような性格を持っておりますために、ほかの公庫の貸し付けもそうでございますが、賃貸住宅あるいは自分で持ち家を持たれる方との金利の差があるということでございます。
  170. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 そこで私がお尋ねしたいのは、分譲住宅については実績がゼロであるということでございますが、これは金利が高いために利用しないというのが一因ではないか、かように思いますけれども、分譲住宅について少なくとも金利を五%以下に引き下げる、こういったことも考えてやるべきではないかと思うのですが、その点、当局は検討しておられるのですか、どうですか。
  171. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 この実績がないということは先ほども申し上げましたが、金利が高いからということでなくて、むしろ融資でございますから期が非常に短くて、建設期間一年ぐらいの融資を余りそういったものに頼る必要はないということ。それからもう一つは、やはり農家の方が分譲住宅をおやりになるということは非常に経営的な不安がございます。一時と違いまして、最近では分譲住宅もつくれば売れるという時代でなくなっているという事態がございます。したがいまして農家の方々は、もし、それをお売りになるといたしますとデベロッパーに売るとか、デベロッパーと組んでおやりになるというような形でおやりになるのが大半でございまして、農家の方が自分で分譲住宅を建てておやりになるというケースは一般的にまれでございます。そういったことも、これが利用されない一つの原因ではないかと考えておる次第でございまして、必ずしも、この金利が高いから利用されないのだというようなことではないと考えております。
  172. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 建設大臣にお伺いしますけれども、譲渡所得税の軽減措置について、今国会において政府は特別措置法を改正して長期譲渡所得税の税率を四千万円まで一五%、四千万円を超える分については二〇%とすることを目指していますが、これによって宅地化促進効果はどの程度、期待できると見込んで提案されておりますか、その点、大臣の見解を承ります。
  173. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 どの程度、宅地化されるか、これは非常にむずかしい問題でございますが、前の土地騰貴のときに、これを強化いたしまして、二千万円までは二〇%、それから総合課税の場合におきましては二分の一であった分を四分の三にするというふうなきつい税率をかけまして、これが土地高騰の鎮静に役立ったということは率直に認めるものであります。今度の緩和は、こういった部面はあくまでも残しておきまして、一方、優良なるものに対してのみ緩和していくという姿で実施いたしております。  どのくらい出るかということは、経済状態とか社会状態とか、いろいろございますから直ちに測定しかねますが、あの当時までにありました土地の遺贈のためのなにが、数字は正確を期するために局長の方から答弁させますが、前のものと後のものとで比べましたなれば相当な開きがございましたので、今度の緩和によりましても、ある程度のものは期待できる、こういうふうに考えております。
  174. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 市街化区域農地の地積の条件についてお伺いしますけれども、昭和五十二年度現在で見ると全国で約二十三万四千ヘクタール、うち三大都市圏では現在百八十四市、昭和五十四年度は一市ふえて百八十五市になるようでありますが、約八万二千ヘクタールとなっておりまして、これは十年間で市街化するとして線引きしたところでありますが、ついては、それぞれの市街化区域農地のうち、将来の目標として宅地、生産緑地、都市計画施設等に区分して、おおむねどの程度の面積をそれぞれ見込んでおるのか。これらの目標がないと進まぬと考えるわけですが、この点について明快にお答えください。
  175. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 自治省の調査によりますと、市街化区域農地は、五十二年一月現在で約二十三万四千ヘクタール、五十二年三月末におきます市街化区域面積が百二十五万九千ヘクタールでございますので、その約一八%ということに相なっております。この面積が将来いかなる施設に、それぞれ、どれくらい振り向けられることに相なるのかという御質問でございますが、なかなかむずかしい御質問でございまして、明確な御答弁ができかねるわけでございます。ただいま市街地整備基本計画というものを三大都市地域におきまして逐次作成させております。これは国の方からも助成いたしまして整備の基本計画の作成を進めておるところでございますが、これがある程度行き渡りますと、その辺のところが明確になってこようかと思っております。  いずれにいたしましても市街化区域内農地を含めまして、これは優先的に市街化を図るべき区域であることはもちろんでございますので、農業者の営農計画等とも十分に配慮しながら市街化の整備、すなわち、また一方におきましては都市施設の整備を進めてまいりたい。ただ、金目で申し上げますと、これは私どもの大ざっぱな試算でございますけれども、二十一世紀初頭までに公園、下水道、街路等の都市施設、現在価額にいたしまして、およそ百兆円以上は必要とするであろうというふうに概算される次第でございます。
  176. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 時間の制約があるので若干はしょって、あと数点お伺いしますが、昭和四十八年から五十二年にかけての特定市街化農地の減少率が、A農地三三%、B農地は二八・八%、C農地二〇・七%になっておりますが、これは当局はどのように評価しておられますか。
  177. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 われわれの予想の三分の二程度の市街化率であった。もし宅地並み課税がもう少し強力に行われた場合には、この三分の一ぐらいは出てきたのではないかと考えておるわけでございます。
  178. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 そこで伺いますが、土地計画そのものに関係している基本にかかわる問題であると私は思いますので、この減少した農地がどんなものに転用されたか。宅地とか都市施設とか、いろいろあろうと思うのですが、そういう中身についてはどうでございますか。
  179. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 これは五十一年の農林省の調査でございますけれども、三大都市圏で申し上げますと、転用農地のうちの六〇%が住宅地にいっております。それから工業用地に五・四%、学校用地に二・八%、公園、運動場等に一・三%、それから道路とか鉄道用地に五・二%、その他の一般の建築物等の敷地に二二・九%、こういう形になっております。
  180. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 次に、市街化区域について、その線引きをいま見直しておられる最中だと思いますけれども、線引きの見直しの状況。それから私、仄聞するところ、今度の見直しで五、六%ぐらいふえておるのではないかというふうにも聞いておりますが、その点どうですか。時間がございませんので簡潔にお答えください。
  181. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 見直しを完了しました百十七区域につきましては約三万ヘクタールが市街化区域に編入されております。それから四千七百ヘクタールが市街化区域から調整区域に逆に戻してございます。
  182. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 宅地並み課税の昭和五十二年度分の特定市街化区域農地に対する減税措置の適用状況についてお伺いしたいのですが、特定市街化区域農地一万一千五百四十九ヘクタールのうち、農業がまじめに営農されておるもの、すなわち減額制度の適用を受けたものが七千八百三十二ヘクタールございますが、残りの二千七百十七ヘクタール、俗に約三千ヘクタールと言っておりますけれども、これについての土地利用はどのように利用されておりますか。これもひとつ明らかにしてください。
  183. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 農地でございましても〇・一ヘクタール以下のものについては宅地並み課税が適用される、こういうことになっております。それから地目が農地でございましても、耕作の用に供されていないものはやはり宅地並み課税が適用される。こういうものが、いまおっしゃられた数字だと存じます。
  184. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 時間がもう参ります。何せ厳しい時間なものですから十分詰めることができませんが、いまの三千七百十七ヘクタールについては本法によって区画を整理して促進を図るべきだと思いますけれども、その点は当局は、どういうふうに考えておられますか。
  185. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 そのとおりでございまして、われわれも努力したいと考えております。
  186. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 建設大臣、いま局長から答弁がございましたが、冒頭申し上げましたように三年間の延長ということになりますけれども、三たび延長ということになるわけです。法律の中でも、こういう法律は異例のことで、めずらしいと私は思うのですけれども、本法施行に当たっては、今度の三回目の延長に当たって、三年間のうちに十分精力的に諸施策を遂行して宅地の確保に資すべきだ、こういうふうに私は思っておりますけれども、大臣もひとつ腰を据えて十分対処してもらいたいと思うが、最後に大臣の決意を伺いたいと思う。
  187. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 御指摘の点、十分踏まえまして努力させていただきたいと思います。
  188. 瀬野栄次郎

    ○瀬野委員 時間が参りましたので、以上で終わります。
  189. 伏木和雄

    ○伏木委員長 渡辺武三君。
  190. 渡辺武三

    ○渡辺(武)委員 議題となっております農住法またあめ法ともに、いわゆる市街化区域の中の農地の宅地化を促進するために法制化されたものである、こういうふうに理解をいたしておるわけでございます。  そこで、もうすでに、それぞれ五年から八年くらいを経過いたしておりますが、現在までに、この市街化区域の中の農地の地積の減少率を調べてまいりますと全国平均で一四・四%、それから特定市街化区域の中では二二・一%となっておりまして、つまり都計法に言う「おおむね十年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域」として定められておる関係から見ますと、その減少率が大変に少ないというふうに思うわけでございますが、その原因をひとつ明確にしていただきたいと思うわけでございますが、例を申し上げますから、どれがどの程度か、ひとつ明確にしていただきたいと思います。  まず第一に、つまり線引き、これが不適当であったかどうか。あるいは、いま議題となっておりますこの宅地化促進臨時措置法に問題があったのかなかったのか。あるいは本当に農家のエゴに起因するものなのかどうか。さらには、本当に農家そのものが土地を手放すのがいやで営農を希望しておられる方が多いのか。さらには現在、各地方自治団体におきまして開発指導要綱なるものが策定されております。この開発指導要綱なるものは、実は大変に厳しいものでございまして、今回提案されております農住法等によります融資を受ける場合でも一定の基準が定められておりますね。あるいは一ヘクタールだとか五十戸以上なくてはならぬとか、こういう戸数まで基準の中に入っておりますが、実は、この開発指導要綱の定め方によって、もう五十戸もつくれば、とんでもない負担金がかけられておるという例があるわけでございまして、一例を申し上げますと、一戸から九戸までの家ならば一戸当たり三十万円、十戸から十九戸までの家は四十万円、二十戸以上は一戸について百二十万円の負担金を課す、こういうところが現実にございますね。それから、さらには都市計画法によって、都市を形成する場合には、いろいろな一つの基準が定められております。たとえば、われわれ人間が生活する上において、環境の整備のために公園はどの程度規模を持たなければならぬとか、そういう基準が定められておるわけでございますが、これまた各地方自治団体が定めております開発指導要綱を見ますと、法律に定められた基準以上のものを実は開発者に負担をせしめておる、こういう問題があるわけですね。この辺に非常に大きな問題があるのではないかと思いますが、まず以上申し上げました例題について、それぞれどの程度どういう問題が存じて、どのような影響を及ぼしておるか明確にしていただきたいと思います。
  191. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 線引きの適否の問題について私からお答え申し上げます。  現在百二十七万ヘクタールの市街化区域がございますが、二十一世紀初頭までの人口の推移、さらに都市集中の推移等を勘案いたしますと、マクロといたしましては、これは妥当なものであるというふうに考えております。ただ個別の都市、なかんずく大都市地域におきましては必ずしも現状に合わなくなっておるというふうな事態も一部あることは事実でございまして、これにつきましては、その辺の対策を進めておりますし、今後も進めていきたいというふうに考えております。  それから、最後の開発指導要綱の中で公園の例を挙げられましたが、これは確かに、いろいろ過酷な条件がつけられている例もあるようでございます。私どもは、公園面積にしまして一人当たり三平米まで、このくらいまではデベロッパーが負担してもいいじゃないか。それ以上のところ、これは実態を見まするに大体六平米ぐらいが限度でございますが、(「公園は十平米だよ」と呼ぶ者あり)ああ、そうでございますか、その三平米を超える分につきましては、状況によりまして関公促進費等で助成をしてまいりたいというふうに考えております。
  192. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 まず、この法律に欠陥があったかどうかということでございますが、私は欠陥があったわけではないと考えております。むしろ宅地並み課税の方が減額条例等の措置が講じられたために動かなかったという面があるんではないかと考えております。  それから農家の問題でございますが、大部分の農家の方々は市街化区域でありましても、やはり、いままでやっていた生活を続けて農業をやっていきたい、このようにお考えになっているだろうと思いますが、一部の農家の方におきましては、必ずしも農業をやるためではなくて、土地の値上がりを待っているというような状況も見受けられるのではないかと考えております。  それから開発指導要綱の問題でございますが、この点につきましては確かに先生がおっしゃるように、いろいろ問題がある点もございます。また、やむを得ない点もございます。したがいまして、一方で公共関連等の国庫補助をふやすというような対策を講じますとともに、現在、自治省と共同でいろいろと見直し作業をやっておりまして、なるべく早く、行き過ぎのものについては是正をしてもらうように指導をいたしたいと考えております。そのためには国の方の財政負担も当然考えなければならないとも考えておりますが、その両方をあわせて進めてまいりたいと思っております。
  193. 渡辺武三

    ○渡辺(武)委員 すでに、できてしまっておるものですから、私は何も弁解を聞こうとは思っておりません。問題があるならば率直にそれを認めて、そして変えていくということでなければならないわけでございまして、たとえば要請土地区画整理事業ですか、これなんかも従来までに一件しか、その該当がなかった、こういうことでございまして、これなんかも条件を見てまいりますと、たとえば五ヘクタール以上なければならぬ、こうなっておりますね。五ヘクタール以上といいますと約一万五千坪、こういうものが容易にいわば市街化区域の中で、あるのかどうなのか、いわゆる現実に沿っているのかどうか、こういう問題は当然あろうかと思います。だから、そういうことはやはり率直に認めながら、しからば、そういう地域には、どのように、これを適用していくか、こういう検討が当然なされなければならないわけでございますね。既設の法律を擁護するという立場ではなくて、問題があるなら問題を率直に認めながら、さらに、よりよい方向に改善を加えていく、こういう姿勢がなければならぬと思います。  さらに、いま指導要綱の問題も問題になりましたが、いま鋭意検討を加えておる、こうおっしゃっておりますが、この問題は相当以前からの問題で、この委員会でも、たびたび問題になってきたところなんですよ。本来ならば、もうすでに実態を十分に建設省が把握をされて、そしてアクションが十分に行われていなければいかぬ。自治省との詰めも当然完了していなければならぬような時期的な経過を経ておるんですよ、実際には。ところが問題を指摘するごとに、その問題については、いま鋭意検討を進めております、善処をいたしておりまして自治省と詰めを行っておりますと、同じような答えが返ってきておるというのが現実でございますから、一体それはどうなっているんだ、こう言わざるを得ないわけでありまして、この辺については大臣にひとつ見解をお聞きしておきたいと思います。
  194. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 指導要綱、八百幾らの市町村においてなされておるということの実態、私も承知いたしております。人口の集中化のときに、これに対する財政需要が非常にたくさんで応じ切れなかったという事実のために、やむなく、やられた措置であるということも承知いたしております。しかしながら、そのために今回私たちも相当な手を打たしていただき、都市計画法に言う市街化区域に入りましたなれば少なくとも市街化区域らしい事業を早く実施していくということだけは、していかなければならないというので、一般のいろいろな予算もいただいておりますが、特別に昨年度三百億を使い、補正予算において三十億ふやさせていただき、本年は特に倍額にして六百億を持たしていただいたという姿でございます。検討する、検討するで何ら改善ができておらぬじゃないかという話でございますが、実は私、きょうの閣議におきまして自治大臣とお話をいたしまして、月曜日に自治省当局者と、われわれも当然出まして親しく、この問題の行政的指導について研究をさせていただきたいということの申し入れをやり、そのように快諾を願って進めていきたい、こう思っておりますので、ひとつ今後とも御協力をお願い申し上げたいと思っております。
  195. 渡辺武三

    ○渡辺(武)委員 大臣、胸を張って、こうなっておると言えるような段階では、もうすでにないんですよ。大変おくれてしまって申しわけないという態度でなければいけません。都市局長も、いま線引きは適法だ、こうおっしゃっておりますが、適法ならば、なぜ問題が起こってくるんだ。十年以内に市街化の形成を促進すべき土地、計画的、優先的にやるんだ、こういうように法律がなっている、にもかかわらず、二十年たっても三十年たっても、およそ市街化にはなりそうもないぞと思われる土地が線引きの中に入っておるんですよ。それでなぜ適法なんですか。なぜそれで適当なんですか。
  196. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 全体としまして、ほぼ長期的に見まして、おおむね妥当なものだというふうに申し上げましたが、ただ個別の都市計画区域、線引き区域におきましては、御指摘のような事態も見受けられないわけではございません。そこで五年に一度と言わず適宜見直し、あるいは拡大し過ぎたものは縮小する。あるいは一定要件下におきまして市街化区域内といえども逆線引きをやりまして調整区域に戻す。あるいはまた宅地の需要圧力が非常に強いところにおきましては、これは必要に応じ一定要件下におきまして調整区域に拡大する。あるいは調整区域内で、これまた一定の要件がございますが、開発強化によりまして市街化を促進する等々の指導をいたしておるわけでございまして、個別の都市計画区域につきましては、御指摘のとおり全く問題がないというわけではございません。この辺はひとつ弾力的に今後とも御趣旨も踏まえまして指導してまいりたいと思います。
  197. 渡辺武三

    ○渡辺(武)委員 問題があるんですからね。最初から率直に認めてもらいたい。いかにも、おれのやっている仕事はそうミスはないんだというような態度が気に食わぬわけだ。そうではなくて最初から率直に認めて、そしてやっていくという姿勢がなければ、いつまでたっても同じことが繰り返されるのではないか。この問題も一回や二回ではないのですよ、何回も何回も議論をされてきておるのです。今回の関連をする法案ですから、たまたま、その原因を、私は再度問題を指摘をしながら、お聞きをしているわけですが、相も変わらぬ同じ答弁が繰り返されておるというのが現実のとおり。そうではなくて本来ならば法律そのものも、これでよかったのかという見直しが必要な時期ではないか。たとえば本当に宅地並み課税というものはどうだったのだろうか、この本質に返って考え直さなければならぬような時期なんですよ、実際は。  線引きをしたのもスプロール化の無計画な市街化を防ぐために、あるいは地方自治団体の財政の合理化を図るためにも一定の区域を区切って市街化を形成していこう、こういう意味で実は線引きがされた。ところが現実は、それに必ずしも合致していない。一体どこが悪かったのか、こういう反省がなされなければならぬ。私は私なりに考えてみれば、もっと建築基準法を厳格にすれば、あるいは住宅基本法の策定が必要かもしれませんが、あの線引きなんかしなくても済んだのではないかとさえ実は考えられるのです。建築基準法というのは、いま建てる土地はいずこの土地であろうと、はなはだしい場合は人の土地であろうと、その家が建築基準に合っておりさえすれば建築許可が出る、こういう仕組みになっておりますね。そこに問題があるのではないか。だから建てる土地も場所も地域も、あるいははなはだしきはミニ開発を防止したいというならば、その面積までも規制をしたものであれば、何も線引きは必要ではないではないかとさえ実は考えられるのですよね。そうしておけば政治的配慮の余地も入らないし……。  原則、基準というものは厳格にしておかなければいかぬと私は思う。そして、その中で特例事項を設けるには、それは決してやぶさかではありませんが、最初から特例を全部含めてしまって、その基準の中に押し込んでしまったというのがいまの現実の姿ではないか。だから、よくよく見ていくと、法律では「十年以内に」と、こう書いてあるが、現実には二十年も三十年もたっても市街化が形成できないような土地までも、その線の中に入れてしまっておる、こういうのが現実ですね。だから、本来はもっと厳格にして、本当に十年以内に市街化が形成促進できる、こういう土地を限ってやって、まず、そこをりっぱに仕上げる、それから順次拡大をしていくというならわかるのですが、いまのやり方はそうじゃないのですからね。非常に放漫的なやり方。そしてその責任を問えば、いやおおむね妥当だと思います、こういう回答しか来ない。これは実にけしからぬ回答であると言わざるを得ないわけですね。建設省はもう少しまじめに物事を考えてやらなければなりません。わかりますか。  質問を終わります。
  198. 伏木和雄

    ○伏木委員長 瀬崎博義君。
  199. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 主として宅地並み課税制度のあめ法、宅地化促進法について伺います。  一応、質問の順序として、この法律がどの程度その趣旨である宅地化促進に役立ったかについて伺いたいのでありますが、そこで第一に、要請区画整理事業は御承知のとおり、この間一件しか成立をしていないわけですね。先ほどの答弁によれば今後、自治体とよく協議もし積極的に協力もして活用していきたい、こういうお話なんですが、それでは、さしあたって当面、五十四年度は何件を見込んでいらっしゃいますか。
  200. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 五十四年度はただいまのところ見込みはございません。
  201. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 それでは三カ年延長して、その間どのくらい見込んでいるのですか。
  202. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 ただいまのところ確たる見通しはございませんが、先ほど来いろいろ御質疑応答がございましたように、従来伸びてこなかった理由、PRの不足であるとか、その他いろいろの理由があると思いますので、十分反省をいたしまして積極的に指導をいたし、この法改正の趣旨に沿うように拡大をしてまいりたいというふうに考えております。
  203. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 たしか先ほどの丸山局長の答弁だったと思いますが、大体これまで進まなかった理由は、特定市街化区域のA、B農地というのは、そもそも住宅地と混合しておって、この対象になりにくいという表現、こうおっしゃったでしょう。これが変わらない以上、どういう主体的努力によって打開ができるのか、この矛盾を一体どう説明します。いいかげんな答弁だと思いますがね。
  204. 小林幸雄

    ○小林(幸)政府委員 確かに御指摘のとおりA、B農地の区域は介在農地が多うございまして、まとまった面積のものは、そんなにたくさんはないわけでございます。しかし、これは絶無ではございません。それで先ほどの御質疑にもございましたように面積要件を緩和するというふうな御議論もございましたが、やはり区画整理事業の原則が十ヘクタールでございます。それで特定土地区画整理事業及び要請土地区画整理事業は特に要件を緩和しまして五ヘクタールにしておるというふうな事情、それから、この助成が御承知のとおり道路特会から幹線道路につきまして助成をしておるわけでございまして、一定の区域がございませんと助成の対象となり得るような基幹的な街路網というふうなものはなかなか出てこないというふうな事情もあると思います。介在農地が多いことは事実でございますけれども、まとまったものが全くないわけではございませんので、なお積極的に、これが進んで出てくるように指導をしてまいりたいというふうに考えます。
  205. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 五十四年度については事実上、対象がない。しかも、わずか向こう三年であります。この短い三年間に具体化しようと思えば、現在多少なりとも話の出ている対象がなければ、およそ実行はされないと思うのです。しかも、いま言われたように、いろいろむずかしい条件のあることをお認めになる。そういう点では、この条項は実際には今後とも活用される見込みのない、ある意味では死文化した制度となるおそれも十分あるわけですね。  それから第二に住宅金融公庫の貸し付けの特例でありますが、分譲住宅については実績がゼロだということですね。五十四年度の予算に当たっては、では、この分譲については、どのくらいの特例の融資枠を見込んでいるわけですか。
  206. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 これは予算上幾らというようなあれではございませんで、一般の分譲住宅融資の中に含めてございます。しかしながら実際には、先ほど申し上げましたような理由で恐らく余り期待できないのではないかというように考えております。
  207. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 期待できない理由が、先ほども言われましたように、やはり農民としては土地は手放したくない、こういうことが根底にあるのではないかと言われているのですね。それが原因である以上は、この条項も少々条件を変えてみたところで大して生きないというのでしょう。そういう意味では、この制度もまた死文化していくおそれもありますね。  それから第三ですね、同じく住宅金融公庫の特例による賃貸住宅、これは唯一の利用されている制度のようなもので、ここを先途と、利用されているとおっしゃるわけなんだけれども、それでも五十年が四十八件、千二百五十八戸、六十億、それから五十一年が八十九件、二千百三一尺百六億円をピークにして五十二年度は三十五件、七百五十九一尺四十二億に下がってきているわけです。今後も、こうした傾向が続くのではないかと思うのですが、いかがですか。
  208. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 先ほど申し上げましたように五十年、五十一年というのは相当ピークになっております。その後、五十二年に落ち込んでおりますが、五十三年は一月末現在で五十二年と肩を並べているというような大体の状況でございます。したがいまして五十年、五十一年、この当時は相当そういったところに建てられたわけでございますが、公団の空き家と同じように一部に空き家が生じております。したがいまして、その反動として五十二年に落ち込んだというように考えておりまして、まだ五十三年も回復しておりませんが、そういったものが一巡いたしますと、また上昇機運になるのではないかというように考えております。
  209. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 最近では、民間の賃貸といいますかアパートなどでも極端に条件の悪いものについては空き家が目立ってきていると言われておりますね。そこで、この制度を利用して建てられました、これまでの賃貸住宅の利用状況等はどうなっていますか。
  210. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 これはA、B農地でございます。A、B農地は当然立地のいいところでございますから、先ほど申し上げましたが、現在のところでは大体九七、八%埋まっていると聞いております。
  211. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 それは建設省自身が何らか調査した数字として根拠があるのですか。
  212. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 利子補給した相手方に対して調査を求めまして出した数字でございます。
  213. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 第四に農住法の特例でありますが、これはもちろん実績がゼロですね。今後この制度が活用される見込みというのはあるのですか。
  214. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 先ほども申し上げましたが、このA、B農地の中で一般の農住で四百二戸建てられております。ただ、この特例はいわゆる水田要件の緩和というところだけでございますので、その四百二戸はたまたま水田要件が本法の農住法に合致したために、この特例法の中に出てこなかったというだけでございます。ただA、B農地はわりに便利な、ある程度市街化された土地が多いわけでございます。したがいまして、そういったところでは、いわゆる農住法によりまして総合的な宅地開発をやって、そしてそこに農住を建てていくというような適地が少ないということもございます。したがいまして、そういうところでは特賃あるいは土地担保賃貸というような形の利用が多いわけでございまして、そういった意味では実績はある程度は私ども出てくると思いますが、そう大きな伸びということはないのではないかというように考えております。
  215. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 これは自治省の調査による昭和五十二年度固定資産の価額等の概況調書からのものですが、特定市街化区域農地の所在する都道府県のA、B農地の田畑比率が二八対七二、A農地だけで見ると田畑比率が二九対七一、B農地の田畑比率は二八対七二、こういう比率なんですね。もともと水田そのものが少ないという数字ですから、ここで水田要件を緩和してみても、実際もともと余り適用されるものではないようです。今後そういう意味がら、この制度についても事実上、現在までとほぼ同じような傾向をたどるのではないかと私は思いますが、いかがですか。
  216. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 農家あるいは土地所有者の方に対して賃貸住宅の供給を促進しようということは、これはこの制度だけではございません、いろいろな制度があるわけでございます。ただ、このあめ法の趣旨は、そういったA、B農地の該当の方が希望される場合には、こういう制度がありますという趣旨でございますから、これのみでもって、そういった住宅政策そのものがどうのというようなことにはならないのじゃないかというように考えております。
  217. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 大臣に伺いたいのですが、よしんば、こういう制度を認める立場に仮に立ったとしても、現実には、これまでも効果がなかったし、これからも実際上効果は期待できないというふうな、これは法律内容なんですが、それを内容についてほとんど検討を加えないで、そのまま単純に期間だけ延長して出してくる、こういうこと自身は政府側の無策といいましょうか、無責任さを示しているものではないかと思うのですが、いかがですか。
  218. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 つぶさに検討をすべき必要があったかとも思いますが、これは総合的に考えなければならないものでございまして、せっかく、この点につきましては審議会で鋭意いま検討をしていただいておる最中でございますので、今回はとりあえず、この法律をそのまま三年間延長していただきたい、こういうことで提出させていただいたのでございます。  いまの内容につきましては局長等から述べましたとおり、適用率は少ないですけれども、また、なくては困るものと申しますか、当然そういった場合には必要なものという点もありますので、この点も御了解の上、ひとつ御協力を賜りたい、このように思います。
  219. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 余り効果はないんだけれども、一方にむちがあるから、それに対して多少なだめの役割りで、あめがあるのじゃないかという程度のことかなと聞きましたが、そこで特定市街化区域農地について、五十二年度ではA、B合わせて一万一千五百四十九ヘクタールある、こういう数字が出ておりますが、この中で、いわゆる全く未利用状態で放置されているというふうな土地は実際にはどれくらいあるのですか。
  220. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 数字的には非常にむずかしいわけでございますが、固定資産税の課税の状況を見ますと、約七割が正常な農地として使われている。三割が介在農地、これも農地として使っているものもございますが、介在農地〇・一ヘクタール以下のものと、それから地目が農地であって、農業でなくて駐車場等に使われているというようなものだという推測を税金の方からしているわけでございます。
  221. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 いまの局長の答弁どおりとしても、せいぜい面積にすれば三千ヘクタールか四千ヘクタール、こういうところですね。それに対して企業が、市街化区域といいましょうか、あるいは三大都市圏でわかれば、それでもいいのですが、どのくらい未利用地を持っているか。なるべく新しいところで御報告いただきたいのですが。
  222. 山岡一男

    ○山岡政府委員 民間企業の土地の保有状況につきましては、国土庁で一億円以上の資本金の企業につきまして毎年保有状況の調査をいたしております。いままで五十二年現在までがはっきりいたしておりまして、五十三年度分につきましては現在、調査集計中でございます。  企業の保有土地につきましては四十八年に九千ヘクタールばかりふえておりますが、その後、歴年千二百ヘクタールから二千ヘクタールぐらいずつ減をしてまいっております。最新の情勢では五十二年三月末現在の状況がわかっておりますが、その中で販売用土地としての保有土地は九万二千ヘクタール、そのうちで三大都市圏におきましては約二万七千ヘクタール、そのうちで市街化区域のものは約九千ヘクタール。さらに販売用土地の中で、すでに着手等をしているものもございまして、五十二年三月末現在でございますけれども、未利用となっておりますものは全国では六万五千ヘクタール、端数を若干切っております。市街化区域のものが、そのうちで一万一千ヘクタール、三大都市圏では未利用状態のものが一万七千七百十六ヘクタール、それから市街化区域が三千六百九十四ヘクタールというのが現状でございます。
  223. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 それは資本金一億円以上の企業の全部を含んでいるんですか。回答のあった分だけで、そういう統計が出ているんですか。
  224. 山岡一男

    ○山岡政府委員 全体に対してアンケート調査をいたしまして、約九割の回収率でございます。
  225. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 いまのは販売用とおっしゃいましたね。それでは、いわゆる事業用ということで、とりあえず保有している土地で未利用の分はどのくらいありますか。
  226. 山岡一男

    ○山岡政府委員 事業用土地は六十九万二千ヘクタールでございますが、事務所、店舗、工場等の敷地の用に現に供されているものというものを集計したものでございます。
  227. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 未利用の状態というのはわからないのですか。
  228. 山岡一男

    ○山岡政府委員 具体的な未利用の個々については詳細わかりません。
  229. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 次に、これはもうずっと問題になり続けているわけでありますけれども、日本住宅公団のいわゆる遊休土地、いっときは千六百ヘクタールとか言われておりましたが、これがここ一、二年でどういうふうに推移しているか、説明してください。
  230. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 千六百ヘクタールのうち現在七百十三ヘクタールはすでに着手あるいは今年度中に着手見込みでございます。残りの八百七十六ヘクタールがまだ地方公共団体との調整がついていないという状態でございます。
  231. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 今度は国有地で、主として市街化区域で現在、未利用になっている土地はどのくらいありますか。
  232. 山岡一男

    ○山岡政府委員 現在、国及び地方公共団体が管理しております土地の全体の数字が、五十二年三月末現在で申し上げてみますと国有地で八百九十九万四千ヘクタール、それから公有地が県分と市町村分を加えまして二百四万ヘクタールということになっております。ただ、国公有地の未利用の状態につきましては現在、国土庁としても全部を把握しておりません。所管省及び各地方公共団体で適切に管理されているものと思っておりますが、少し古い資料でございますが、四十八年の六月に、そういうことを目的といたしまして行政監察局を通じまして全国調査をやったのがございます。そのときの状況でございますが、東京圏、これは五十キロ圏以内でございますが、その中の市街化区域内の国有地の未利用分と申しますのが九三・五ヘクタール、大阪圏は四十キロ圏でございますが、一九・八ヘクタール、以上につきましての調査結果はございます。その後こういうものにつきましての有効利用の促進を四十八年以来進めておるということでございますので、現在はこれより相当減っておるだろうというのが推測でございます。
  233. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 いまのは国有地の方の数字ですか。いわゆる公有地の中に、たとえば一時期、問題になっておりました地方の土地開発公社が先買いし過ぎて、もてあましている土地というのがありましたね。こういうのは入っているのですか。
  234. 山岡一男

    ○山岡政府委員 先ほどの数字の中には入っておりません。
  235. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 それでは、その土地開発公社の未利用地の保有状況、どうなっていますか。
  236. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 土地開発公社が五十二年度末に保有している土地の全体の面積は二万一千五百四十五ヘクタールでございます。そのうちの一万四千五百九十四ヘクタール、六七・八%は道路用地であるとか学校用地であるとか、いわゆる公共施設のための用地として買ったものでございます。残りの六千九百五十一ヘクタールが公社がプロパーで買ったものでございますが、その中で目的がどうなっているか、未利用地であるかどうかということについてはわかりません。
  237. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 大臣、いまお聞き及びのとおりで、本当に建設省の住宅宅地政策として有効な宅地促進を進めるなら、いま幾つか挙げました、これが全部ではないと思いますが、こういう未利用地にこそ、まず着目すべきだと思うのですね。とてもじゃないがA、B農地のわずか三千や四千の未利用地どころの騒ぎではない大きな未利用地が、都市あるいは都市周辺に現にあるということを示しているわけですね。しかし、中身は残念ながら、その実態を十分把握できていないという現状で、わずかなA、B農地の追い出しばかり図る。これは本末転倒ではないかな、私はこういう気がするのですが、大臣、そうお考えになりませんか。
  238. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 いま、いろいろと御説明申し上げた未利用地でございますが、これが果たして住宅用地として使えるかどうかというところに最大の問題があるわけでございます。たとえば、かねがね、この委員会でも問題になっております住宅公団の土地を見ましても、われわれは最大の努力をしておりますが、なかなか使えない土地が多いということでございまして、したがって、これだけの土地があるから、ほかの宅地政策を講じなくてよろしいということにはならないのではないか。たとえば不動産業者が持っておる市街化区域の土地を例にとりましても、いま山岡局長から九千ヘクタールという説明がございましたが、三全総によりますと五十一年から六十年までの十カ年間で八万一千ヘクタール、三大都市圏だけで土地が必要である、こういう数字があるわけでございまして、あらゆる政策をとっていかなければ宅地の供給は困難である、このように考えておりましてこの法案もお願いしているわけでございます。
  239. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 私は何も、すべての住宅政策にかわるものとして、いまの未利用地に着目せよと言ったのではない。まずは一番活用しやすい未利用地に着目して、それが有効に利用されていないという現実を十分調査しなければならない。これがまず十分できていないではないか。そういうことの調査なしに的確な政策の立てようがないではないか、こういうことを申し上げているわけです。  第二には、それがわかれば、その有効な利用を進められる制度をこそ確立していかないと、ほうっておくという手はないと思うのです。こういうことが手抜かりのまま特定市街化区域の農地にだけ着目して、いつまでも農民が持っているのはけしからぬ、早く吐き出せ、こういうのは本末転倒ではないか、私はこう申し上げているのです。これは大臣に伺いたいと思います。
  240. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 ただいま申し上げましたように、いわゆる未利用地、これはいま申しましたように十分調査もいたしておりまして、調査の結果、これが使用可能なものはお説のとおり極力宅地として利用する方のがよいということであれば利用させていただかなければならないと思いますし、このために今度設けました住宅宅地関連公共事業の予算等も取らしていただきまして、これも積極的に利用して宅地開発を図っていきたい、こういうふうにいたしております。しかし、いま申されましたように、それをほったらかしておいて農地だけと言われるのでございますけれども、そんな意図は決して持っておりませんけれども、現在、少ない国土でございますから、農家の方々に、A、B農地につきましては、いままでどおりに、もし農業を離れて宅地利用に供給していただくときには、ひとつお願いしたい、こういう意味でございまして、両々相まって進めていくという意味で今回の法案を提出させていただいておる次第でございます。
  241. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 これは私の地元のことですからよく実態がわかるのです。恐らく、こういうようなのは全国に多々あると思うのですが、滋賀県の土地開発公社の問題なんですね。実は本委員会でも数年前、私、二度三度質問をしたことがあるのですが、京都に本社を持つ上田建設とそのファミリー会社が組んで、大津市内の、場所は比較的いいのですが、たまたま保安林地帯で、そこを二百ヘクタールほど買い占めて、これを身内の会社を転売しながら値段を十倍ぐらいにつり上げて、最後に滋賀県土地開発公社に売りつけた。もちろん公社はとてもじゃないが金が払えないまま、これが大変な紛争になったわけですね。その政治的な責任等も、われわれはずいぶん追及したわけであります。昨年の九月、結局一種の和解成立みたいになって、最終的には売りつけた値段を約半分ぐらいに引くという形で、しかも一部は土地転がしにかんでおった飛島建設が引き取る。しかし大半は、その値引きした価格で県開発公社が引き取る、こういう話になった。ところが、そうしてもなお滋賀県土地開発公社は膨大な土地を押しつけられた形になりまして、そのため借り入れ金残高は百七十二億円、それに要する利息は年間十三億二千万円、しかも直ちには、なかなかこれだけの莫大な土地ですから金にかえられない。こういう現状から、まさに経営危機に陥ったわけです。それを救済する措置として最終的には、もう県民の税金で土地を抱えざるを得ないということになってきた。  一つは公共公益的開発用地の取得という名目のもとに七十六億の予算を一般会計から繰り入れて約百八万平方メートルの土地を県が買収する。  それから二つ目は、公共公益的開発用地の見込み地に対する資金貸し付けということを行って、その貸し付け総額が実に二十八億七千万、これを無利子にするというわけですね。この対象面積が四十六万平方メートル。  それから三つ目は、その他の当面利用できない用地なんですが、これを公社事業用地として、それに対しては低利貸し付けを行う、九億二千万を年利六・〇五%で貸し付ける、こういうようなことをして、やっとこさ公社を持ちこたえる、こういうふうなことになったわけですね。  つまり土地をもてあましているという現状があり、かつまた、そのもてあました土地のために県民に莫大な税負担がかかってくる、こういう現状まであるわけなんです。だから、こういうものを一遍一々調査されたら、もっともっと手近に活用できる用地というものは浮かび上がってくると思うのですね。これを琵琶湖文化公園都市として、教育、研究、文化、福祉、医療、住宅、公園等適切にやりたい。もちろん保安林地帯ですし、琵琶湖の水源地帯ですから、まる坊主にすることには、われわれ反対ですが、しかしやはり、こういう開発はせざるを得ぬと思いますね。だから、こういうものに対して有効な援助を、まずやはり国がやる。そういうことによって私は残すべき農地は残す方策をとっていただく方がいいと思うのですがね。まあ、この経過のよしあしということは私はきょうは触れませんが、こういう事実がはっきりしたことに対しては積極的に国は援助してほしいと思うのですが、いかがでしょうか。
  242. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 具体的なことでございますので、事務当局から答弁させますが、私、いまの具体的なことを承らしていただいたということにいたしまして、適当に考えさしていただきたいと思います。
  243. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 そのお話は前から知事さんの方から聞いております。したがいまして、建設省として十分調査の上、援助ができる部分につきましては十分援助したいと思います。
  244. 瀬崎博義

    ○瀬崎委員 最後に、それと本当に土地の必要な人、つまり家がなくて家を建てたいけれども土地がない、こういう人に土地が届くというのが一番私、正しいと思うのです。いわゆる土地の流動化が進んでも、結局、不動産業者の投機的な土地保有がふえるだけでは何にもならないと思うのですね。そういう意味で提案をしておきたいのですが、一つは、いまの住宅金融公庫の個人向け貸し付けの中で土地に対する融資がありますね。この特別貸し付けについては一定の制限が設けてあるでしょう。たとえば公庫融資造成地または公団、新住事業の造成宅地の譲り受け者であるとか土地区画整理事業地の譲り受け者であるとか、それから公共事業の移転者であるとか公営住宅立ち退き者であるとか、こういう点については、やはりこういう資格要件を緩和して、もっと広く土地融資を受けられるようにすることが必要ではないか。  それと同時に、大都市地域の融資限度の引き上げは今度行われておりますが、こういうことをそれ以外の地域にも広げれば、現在、販売用の土地が十分ある分譲地などの余っているところ、そういうところも対象になって、かえって都市の集中も避けられるだろうし、また家を建てたい人も安い土地が手に入るんじゃないかと思うのですね、これが二つ目。  そして最後は、これは大臣に結論として伺っておきたいのですが、大体、現在残っている大都市並びにその周辺の市街化区域の農地というのは、A、B農地を中心にして都市住民に対する新鮮な野菜の供給基地になっておる。だから畑が多いわけですね。それからまた過密都市の貴重なオープンスペースになっておる。これを下手に立て込ましてしまうと、今後また、そこにスペースを求めようとするのは大変なことなんです。だから貴重なオープンスペースはやはり保存すべきだ。また災害予防の見地、たとえば火災などの類焼予防、その他の見地からいっても、できれば農民がそこで農業をやって、むしろ守ってくれている方がよい場合だって大いにあり得ると思うのです。だから、そういう見地から、宅地の供給の主力は、先ほど申し上げましたやはり手近な未利用地の利用ということに全力を注いでもらうとして、むしろ今日残されている大都市並びにその周辺の市街化農地については、本来の目的、農業などをやりながら保全されるような積極策に転じてもらうのがよいのではないかと私は思うのです。都市農業に対する大臣のお考え方も含めて伺って終わりたいと思います。
  245. 救仁郷斉

    ○救仁郷政府委員 住宅金融公庫の土地の融資につきましては、私どもも先生の御指摘と基本的には同じ考えでございます。五十三年度から、そういったのに加えまして、千平米以上の宅地開発許可を受けた、いわゆる百四十平米以上のミニ開発でない宅地を対象に加えました。来年度、五十四年度からは千平米以下の宅地開発であっても税法上の優良宅地の認定を受けたものに対しては、これの対象を広げるという方向でお願いしているわけでございます。  それから土地の融資につきましては、代表例として大都市を三百五十万から四百五十万に引き上げますが、これは大都市の例でございまして、四百五十万ではございませんが、それぞれ地方の実情に応じて土地つきの融資を今回も引き上げさせていただきたいというように考えております。
  246. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 都市計画法におきましては農林漁業と調和を図りつつ、国土利用をやっていくことを基本理念とするということは法文にもうたっております。この趣旨にのっとりまして市街化区域でありましても、これらの調和を図るために、もし農地として残しておく方がよいと考えられるものは、必要であれば次の線引きのときに市街化調整区域になっていただく。しかし市街化区域で調整区域にしにくいといったようなところは、いまの生産緑地制度等を活用いたしまして良好な都市環境を整備していきたい、このように考えております。
  247. 伏木和雄

    ○伏木委員長 川合武君。
  248. 川合武

    ○川合委員 私は、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案、この基礎になっております、いわゆる宅地並み課税の制度について、自治省と建設省に伺いたいと思います。  最初に自治省に伺いますけれども、私は地方税法は考え方として、あくまでも地方団体の側に立ってつくられるべきものだと思う。これはもう言うまでもないことだと思います。さて、この宅地並み課税の制度でございますけれども、この制度は宅地供給という、いわば国の政策から生まれたものだと思います。もっと言いますならば、先ほど来るる先輩委員の御指摘にもありましたように、本格的な土地政策が不十分なので、やむを得ず税制によって宅地供給の施策を進めよう、国の施策を進めようとしている、こんなふうに思われます。税は本来の政策をバックアップするものだ、こう思いますけれども、宅地並み課税制度のように、まるまる税制に頼っているというのはどうだろうか、こういう感じがいたします。まして、中央の政府がそういう政策を立てたからといって、これを国税でやるというならいざ知らず、地方税法で地方団体に課税を押しつけるというのは納得できないと私どもは思います。どうも最近の自治省は、ちょっと金目になると何でもかんでも飛びついちゃっていく傾向がある。地方税法というのは国の政策から遮断されるべきが本来の姿だ、私はこう思うのですが、自治省の考えを最初に伺いたいと思います。
  249. 渡辺功

    ○渡辺説明員 何が最大の地方税法の基本的な考え方かと言えば、もちろん地方公共団体が財政収入を得るための基本ですから、そういう意味では、先生のおっしゃるとおり本来、国の政策から独立して、地方団体のための財源を確保するための税法である、これは基本であろうと思います。  しかしながら、ただいま御指摘の宅地並み課税でございますが、私ども、固定資産税の特定市街化区域につきましては適正かと考えておりますけれども、その趣旨は、一つは確かに、いま御指摘のような宅地供給促進という政策目標というものにのっとって、これをやっているという側面がございます。同時に、しかしながらもう一つは、新都市計画法そしてまた農地法の適用関係が変わってきているというようなこともありまして、そうであるならば周辺宅地との税負担の均衡、こういったような問題をどうするか、そういう要請にこたえるためにも、いわゆる宅地並み課税が行われた経緯があります。後段申し上げましたような理由からいいますと、地方税の立場からも、これは適正化措置を行うべきではないかということが言えるわけであります。  それならば前段の宅地化促進ということについては、地方税は何ら関与しなくていいかということになりますと、そこがちょっと、そうではないのではないか。もちろん主体は国の政策全般の中にあり、先生御指摘のように税制とりわけ地方税制は補完的なものでありますけれども、しかし、宅地供給が国、地方を通じまして緊要の課題であるということでありますならば、これを促進し、誘導するために地方税制上その措置をとる、こういうことは必要な措置ではないか、こういうふうに考えているところでございます。
  250. 川合武

    ○川合委員 いまのあなたのお答えを聞いていると問題が二つある。一つは宅地供給の政策からくるものと、もう一つは税の公平といいますか、ということですね。後の税の公平の問題については後で若干私の考えを申し述べさせていただきますけれども、いまあなたの言われた、税によってやることは必ずしも、この場合、間違っているとは思わない、こういうことですが、もし、その考え方でこの制度を行うならば、こういう地方税法の現在の姿のような、がんじがらめにして、はしの上げおろしまで決めちゃって、たとえば地方自治体が今度議会へ出すときには、これをリピートして、リピートといいますか同じものをまた議会に出さざるを得ないくらいにがんじがらめに規定して、そうしておいて例外的に減額措置ですかの制度を認めていく、そういうやり方はおかしいんじゃないか。私は、仮にあなたのように、この制度が地方税になじむとしても条例基準を定めるにとどめておいて、地方自治体が自主的な条例で決める、こういう姿であるべきじゃないか。自治省たるもの、そのぐらいの気構えであるべきじゃないか、こう思うのですが、どうでしょう。
  251. 渡辺功

    ○渡辺説明員 地方公共団体の自主性を重んじて、特に税条例というようなものに大幅な委任ということを行うべきではないかという、かねがね先生の御主張に私ども基本的なところで同じような感じを持っているところでございます。しかしながら同時に税制のことを考えますと、わが国のような場合は、たとえば合衆国のような場合と違いまして国土自体は非常に小さく、また最近のような交通機関の発達であるとか、あるいは居住地と勤務地とが非常に密接な関係があるということが起きてまいりますと、税負担の市町村間の不均衡とか都道府県間の不均衡というのは、ある程度といいますか相当注意しておきませんと、なかなか国民的な合意、納得が得られない、こういうことになります。そこで、地方自治の本来のたてまえと、ただいま申し上げましたような事情とをどこで折衷させるかというところあたりが、かねがね先生から御指摘をいただいているところであろうと思います。  ところで、いまの宅地並み課税の減額措置の問題でございますが、これは本来的、基本的に言いますと、付近の宅地との均衡ということが中心でございますが、同時に農業を継続し、農地として保全することが適当であるというような判断が入りますと、これはどうしても、きめの細かい対応関係でございますので、とうてい国の段階で一つ一つの農地の姿を決めるということは、御主張のような自治の立場からいってもそぐわない。そこで農地課税審議会の議を経て、これをやっていくというような制度をとったという経緯でございます。
  252. 川合武

    ○川合委員 私は地方税の理念といいますか、そういうものをここで申し上げるつもりじゃないので、先ほどから申し上げますように例外的であるべき減額措置というようなものの条例を、いま大体八割ですか、後でお答えいただきたいのですが、八割の都市が減額条例をとっておるという逆みたいな姿になっているわけですね。こういう実態を思うときに、あらゆる地方税が基本としては、さっき私が述べたようなことであるべきだと思うのですが、ここで、そういう地方税の基本の理念を論議しているのじゃなくて、この宅地並み課税のように八割の都市が条例で例外を規定している、そういう姿の宅地並み課税であるならば、これは初めから条例でいくのが正しい姿じゃないか。そしてまた、くどく言えば、それが本来の地方税法の姿であるべきなのだから。そうではなかろうかということを言ったのですが、時間の関係で次に進めさせていただきます。宅地並み課税制度は四十八年からでしたな。これは建設省でも自治省でもどちらからでも結構ですが、その前の年の四十七年に比べて三大都市圏の市街化区域内の農地の転用の状況と三大都市圏というふうに限定しないで市街化区域の全体の転用とは、どんなふうに転用の状況が違っているのか。これは恐縮ですけれども時間がないので要領よく答えていただくとありがたいのです。資料がなければ結構です。
  253. 渡辺功

    ○渡辺説明員 四十八年から五十三年の数字をただいま持っておりますけれども、全国で見ますと合計で一六・八%という現象になってございます。その中でA、B農地だけを見ますと、四十八年から五十二年の間にA農地で三六%、B農地で三一%の減少というふうに私ども数字で把握しております。
  254. 川合武

    ○川合委員 渡辺君、ぼくの聞きたかったのは四十八年の姿じゃなくて四十七年と比較してどうかということなんです。というのは、宅地並み課税制度がしかれたことによって農地転用が目の覚めるようなことになっておるかどうかということを聞きたかったのですが、結構です。しかしこの前、大分前だけれども、委員長、よけいな話で恐縮ですが、地方行政委員会で別の機会に質問したときに、おたくの局長に聞いたら、資料はすぐ出ますから届けますと言ったけれども、ちっとも届けてくれないのですよ。  脱線しまして恐縮でございましたけれども、私は、農地の転用が、宅地並み課税によるいわば政策税制の結果ではなくて、農地の転用が行われるというのは、ほかの別の事情で行われているのではないか。そして余り宅地並み課税の制度の効果というものはあらわれてないのじゃないか、こういう事実認識のもとに立つのです。それに対する反駁があれば承ることにいたしまして、自治省の方で、この宅地並み課税は、いわゆる宅地供給の政策以外に、もう一つ公平感といいますか税の不公平是正の要素があるんだということを言いますけれども、そう言うならば、こんなふうに市街化区域の農地を一律に宅地並み課税というような、まあいわば擬制ですね、こういう制度をとってひねくり回さないで、土地使用の実態に合わせて、たとえば遊休地で、そのまま放っておくならば、それに対する税制を考える、そういう方が現実的であって、ずばり直截であって、そして自然に合うのではないか、こう私は思うのだけれども、自治省の考えを聞かしていただきたいと思います。
  255. 渡辺功

    ○渡辺説明員 市街化区域農地のいわゆる宅地並み課税をやっているところの公平の問題といいますのは、固定資産税の基本でありますところの資産の価値に応ずる負担を求める、こういうところを私どもは基本に考えておるわけでございます。一般農地でございますと、やはりそれは農地法の規定によって厳しい転用の制限が付せられている。ところが市街化区域につきましては、もう宅地化する土地であるということが法律上の前提、また税務当局として、それを前提として税制を考えているわけでございます。同時にまた、その中の農地は農地法上の制約というものも全く許可制度とは外れまして、届け出によって、いつも利用できるような形になっている。そうなりますと周辺宅地との均衡論が問題になるという面が、宅地供給の促進という政策税制も、もちろん理由としてありますけれども、合わせて一本となっておるわけでございますので、全般的と言いますよりは、やはりそこのところに、ちょっと私どもとしては一般農地あるいはその他の農地と違う相違点というものを前提としまして、税制上こういう考え方をとっている、こういうことだろうと思います。  それから、先ほど先生御質問の条例を制定している市町村というのは九五%程度になっております。ただ私どもは、あれは例外的な規定とむしろ考えておりません。法律上きめの細かい対策が講ぜられるような道をあそこで開いているわけでございますので、それがとられていることが例外的なことが多いというような判断はいたしておらないところでございます。
  256. 川合武

    ○川合委員 例外という言葉がいいのか悪いのか知らないけれども、しかし私が考えて、九五%が減額条例をやっているんだったら、これは悪く言えば、この制度は骨抜きになっていると言ってもいいのではないか。例外どころではないのではないのではないか、こういう感じもするのです。  次に話を進めまして、今度は建設省に伺います。  地方自治体は例の開発要綱というのを、これも相当数の市が持っておりますね。この開発要綱がどうだこうだという論議はきょうは別にして、現に存在しているという事実の上に立ったときに、この宅地並み課税の制度を進めていってもミニ開発というようなことになっちゃって、うまく宅地並み課税制度の実効が上がるのかどうか疑問に思うのですが、ひとつ建設省の見方を伺いたいと思います。
  257. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 八百八十五の市町で指導要綱をつくっておりますけれども、これはむしろミニ開発を規制するといいますか、誘導して、いいものにするというような立場でつくっているものが多いわけでございまして、指導要綱があるから宅地並み課税との関連でミニ開発を助長するということにはならないと思います。ただし一つの考え方といたしまして、宅地並み課税をやりまして税金が高くなれば、税金を払うために土地を切り売りしなければならない、こういうようなことになって、わずかな土地だけが出てくるということでミニ開発を助長するという面はないとは申し上げかねますけれども、ミニ開発対策といたしましては、やはり別途の方策を講ずるべきである。たとえば開発許可対象規模の引き下げをするとか、あるいは建築協定の活用をやるとか、あるいは計画的な宅地開発を推進するために関連公共施設の整備をやるとか、その他の方策をもちましてミニ開発対策を講ずべきでありまして、これとは直接の関係はないと私は考えておるわけでございます。
  258. 川合武

    ○川合委員 それはお話のとおりで、私の言葉が足りなかったと思います。ミニ開発と宅地開発要綱あるいは宅地並み課税制度というものが論理的に何か関連があるかのごとき質問にとられたように思います。それは私の言葉が足りなかったので、そういう意味ではございません。私が言うのは、いま、それぞれの地方自治体は、あるいは人口抑制策をとっておるところも多いのでございますね。あるいは、先ほどからお話が出ておりますように、都市の中に緑を残したいということに重点を置いているところも多うございます。そうしますと、やはり地方自治体の実情と遊離していっては、この宅地並み課税制度の効果を上げることはできないのじゃないか、こういうことを言いたかったわけです。それには建設省も別に御異存はないと思いますが、どうでしょうか、一言ちょっと。
  259. 丸山良仁

    ○丸山政府委員 その点はおっしゃるとおりだと存じます。ただし、これからの人口増、住宅増というのは自然増でございまして社会増でございませんから、地方公共団体でも、ある程度、自分のところの住民の住宅をどうするかという考え方でやっていただかなければならないという考え方をわれわれ持っておるわけでございます。これからも公共団体と十分連絡しながら国と公共団体両方が共同の責任で住宅政策を進めていきたい、このように考えているわけでございます。
  260. 川合武

    ○川合委員 そこで最後にお伺いしたいのですが、土地利用計画を立てることがすべてというか、宅地並み課税の前提というか、この問題の基本である、こう思いますけれども、土地利用計画の論議はまた別の機会にさせていただきます。私はもっと言えば、宅地並み課税の制度ができたときは、いわばそれなりの事情というか、必然の流れというものに沿ってこれがつくられたと思うのです。しかし、いろいろな事情が変わってきております。なるほど、先ほど建設省の方から、都市であっても人口抑制策ばかりとっているだけでなくて反面もともとの住民の住宅の問題もあるのだ、確かにそのとおりでございます。しかし、四十八年当時と事情が変わってきているのじゃないか。私は結論を言えば、宅地並み課税に固執しているという考え方、これに固執して発想の転換を行わないというところに怠慢じゃないかという感を持つのですが、これは最後に大臣に伺います。  大臣は申し上げるまでもなく、地方自治、地方税の方も見識を持った大家でございまして、国務大臣として、表現が変でございますけれども、建設省の分と自治省の分と両方あわせたようなことで、ひとつお答えをいただきたいのですが、先ほどもお話が出たように、地方自治体と十分な協議をされて、そして、もっときめ細かな土地政策、土地利用計画と申しますか、あるいは都市施設の整備というものを先行させる、そういうこと等も考慮された、ことに私が言おうとしているのは地方自治体と十分な協議を遂げられた、きめの細かな土地利用計画を立てられて宅地供給を図るべきである、こう思います。したがって、あえて言わせていただきますならば、建設省がもう少ししっかり土地利用計画をやられていくべきなのに、それを地方税に頼られておる。そして自治省の方も、少し金になるならばということで自分ですぐ乗ってしまった、こんな感じもいたします。こういう不自然な姿で宅地並み課税が行われておるので、さればこそ地方自治体が、ボイコットとまで言うと言い過ぎかもしれないけれども、乗ってこない制度になっておる。先ほどからるる申しますように、九五%の減額条例都市というような姿を見ても地方自治体が乗ってきていない。こういうことであるならば、この邪道とも言うべき宅地並み課税制度を廃止されて、そして本道である土地利用計画の樹立にまっしぐらに進まれますことをお願いしたいのですが、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
  261. 渡海元三郎

    ○渡海国務大臣 私も党務をずっとやってまいりましたので、地方税法にはまことに詳しい、こういう川合さんの言でございましたが決して現在ではそうではない。ただ、いま自治省当局からお答えがございましたが、今日では宅地並み課税があたかも宅地供給のための税制である、こういうふうに一般も考えておりますけれども、本来これができたときは、審議会その他で建設省に対しましても、こういった考えも出しておりましたが、むしろそれよりも、宅地であるのと農地であるのと近接をしておりながら非常に開きがある。地目が違うだけで開きがある。これでは不均衡になる。しかも地方財源におきましても唯一の安定した財源として認められております固定資産税そのものが、農地であるというだけで、これを取ることができない。税制の不均衡の方が最初になりまして、自治省の法律として提案されたというのが、むしろ一番最初の法律ではなかったかと思います。そのときに、この宅地並み課税という言葉がついてしまった。そのために農業団体の方から大変な反対を食らった。農業をしておったら、それだけの収益もないのに税金だけ高くなるというふうな猛烈なる反対がございまして、その後、残すべき土地もあるであろうというので、農林省にも入っていただきまして、もちろん市街化地域であっても残すべき農地、今日では貴重なる緑であるということにもなっておりますが、生産緑地制度というものをつくっていただき、またこれを緩和するために、本当に農地として持ちたい方は、これを市町村の条例によって還付することにいたしますというふうな、いわゆるあめ法案ができた、そういうふうに考えております。  したがいまして、それらの過程を踏んまえましたなれば、今回三年間延長していただいておりますが、これは宅地がこの中から自主的に出していただきますことは結構でございますが、A、B農地は市街化区域の中ではわずかな数量になっておりますので、これだけで宅地を供給していただくという考え方に立っても無理じゃないか、このように考えております。その意味におきましては、新しく別の制度で公的機関による宅地開発を積極的に行わなければならない時期が来ておるのではないかと思いますので、税制とそれらの制度とを一貫しまして総合的に実施していきたい、このような方向で目下進めさせていただいておりますので、御了承賜り御協力賜りたいと思います。
  262. 川合武

    ○川合委員 私は、特定市街化区域の基礎になっている宅地並み課税制度について、きょうは質問をしたわけでございます。そして私のお尋ねし、私の考えを述べましたのは、遊休地に対しては、それなりの税をかける仕組みを考えるべきじゃないか。そしてまた一方、土地利用計画を立てるべきじゃないか。そしてその二つの間に関連性を持たせることは正しいけれども、現在のような宅地並み課税制度という、擬制といいますか、こういう方式というものはとるべきではないということを申し上げたかったのでございますが、時間が参りましたので、これで終わります。
  263. 伏木和雄

    ○伏木委員長 これにて両案に対する質疑は終了いたしました。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後三時五十九分散会