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1978-12-21 第86回国会 衆議院 文教委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和五十三年十二月二十一日(木曜日)     午後七時八分開議  出席委員    委員長 菅波  茂君    理事 石橋 一弥君 理事 唐沢俊二郎君    理事 藤波 孝生君 理事 渡部 恒三君    理事 木島喜兵衞君 理事 嶋崎  譲君    理事 有島 重武君       小島 静馬君    坂田 道太君       中村  靖君    水平 豊彦君       小川 仁一君    千葉千代世君       中西 績介君    長谷川正三君       池田 克也君    鍛冶  清君       伏屋 修治君    中野 寛成君       山原健二郎君    西岡 武夫君  委員外の出席者         文部政務次官  高村 坂彦君         文部大臣官房長 宮地 貫一君         文部省初等中等         教育局長    諸澤 正道君         文部省大学局長 佐野文一郎君         文教委員会調査         室長      中嶋 米夫君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  文教行政の基本施策に関する件  小委員長からの報告聴取      ――――◇―――――
  2. 菅波茂

    ○菅波委員長 これより会議を開きます。  この際、高村文部政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。高村文部政務次官。
  3. 高村坂彦

    ○高村説明員 このたび政務次官に就任いたしました高村坂彦でございます。  私は、文教行政という国政の根幹にかかわる重大な問題に携わることになり、身の引き締まる思いをいたしております。  現在、文教行政はなお解決すべき幾多の課題を抱えており、微力ではございますが、大臣を補佐し、全力を尽くして教育、学術、文化の振興に取り組んでまいる決意でございますので、委員長並びに委員の各位の御指導、御鞭撻をお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)      ――――◇―――――
  4. 菅波茂

    ○菅波委員長 文教行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  教職員定数等に関する小委員長渡部恒三君及び放送教育に関する小委員長嶋崎譲君からそれぞれ報告をいたしたいとの申し出がありますので、順次これを許します。  まず、教職員定数等に関する小委員長渡部恒三君。
  5. 渡部恒三

    ○渡部委員 教職員の定数等に関する小委員会における調査の経過について御報告申し上げます。  本小委員会は、教職員定数等に関する問題を調査するため、さきの第八十四回国会において設置されて以来、今日まで小委員会及び小委員懇談会を数回にわたり開会いたしました。この間、小委員懇談会において、政府より学級編制基準及び教職員配置基準の改善状況、学級規模の現状、児童・生徒数の今後の推移、学級編制及び教職員配置等の実態調査等について説明を聴取するとともに、協議懇談を重ね、去る十一月二十一日には、小委員会を開き、日本経済新聞社編集委員兼論説委員黒羽亮一君、都道府県教育長協議会幹事長児玉工君、全日本中学校長会会長谷合良治君、日本教職員組合書記長中小路清雄君、全国都市教育長協議会副会長長谷川喜三郎君の五名を参考人として招致し、学級規模の縮小及び教職員定数の改善について意見を聴取するなど、慎重に調査を進めてまいりました。  学校教育の重要性にかんがみ、常に教育条件の整備、改善を図るとともに、教員の資質の向上を期することは片時もゆるがせにできない問題であります。  よって、本小委員会は、教職員定数等に関する問題について、当面、次のとおり意見の一致を見ました。  一、今後における教職員定数等の改善について   は、去る昭和四十九年五月に本文教委員会が   行った公立義務教育諸学校の学級編制及び教   職員定数の標準に関する法律等の一部を改正   する法律案に対する附帯決議を再確認する。  二、学級編制及び教職員定数配当基準について   は、全国の実態調査の結果を検討の上、年次   計画により改善を図る。  三、養護教諭及び事務職員等については、速や   かに全校配置が実現できるよう別途計画的に   措置する。  四、二、三項の改善に当たっては、地方財政に   ついて十分な措置を講ずる。  以上、御報告申し上げます。
  6. 菅波茂

    ○菅波委員長 次に、放送教育に関する小委員長嶋崎譲君。
  7. 嶋崎譲

    ○嶋崎委員 放送教育に関する小委員会における調査の経過について御報告申し上げます。  本小委員会は、放送教育に関する調査のため、第八十四回国会において設置され、以来、今日まで小委員会及び小委員懇談会を数回にわたり開会いたしました。  その間、政府からいわゆる放送大学構想の概要について説明を聴取し、また、去る十一月八日には、お茶の水女子大学理学部教授太田次郎君、私立大学通信教育協会理事長高梨公之君、広島大学教育学部教授沖原豊君、同月二十二日には、東京大学法学部教授伊藤正己君、日本放送協会専務理事堀四志男君をそれぞれ参考人として招致し、放送による高等教育機関の設立の意義、設置形態、設立した場合の問題点等について意見の聴取を行う等慎重に調査を進めてまいりました。  現在、政府により創設準備が進められている放送大学は、放送を効果的に活用して新時代の大学教育を広く国民に提供しようとするものであります。  この放送大学が目指すところのものは幾つかありますが、その主要なものを挙げますと、その一は、現代の学問的成果を放送を媒介として全国民に公開するもので、これは学問の公開の国民的要請にこたえるものであります。その二は、大学進学の希望を持ちながら、地理的、経済的理由により、既存の大学では学ぶことができない高等学校の新規卒業者を初め社会人や家庭婦人等にも広く大学教育の機会を提供しようとするものであります。その三は、新しい学問的成果あるいは他の学問領域を学ぼうとする人々に対する再教育の機会を与える等、生涯教育に大きな役割を果たすことが期待されるものであります。  このような意義を持つ放送大学は、優秀な教員と教材制作者の協力により、すぐれた内容の放送教材を準備し、高度の質の講義を確保することが可能となり、また、電気通信技術の発展と教育工学的な研究の成果を利用することにより多様な可能性を追求することになり、既存の大学教育の改善にも資することが期待されます。さらには、放送大学を中心として単位の互換、教育方法の研究改善及び教員の交流等により高等教育機関相互の協力の推進も期待されるのであります。  本小委員会は、放送大学創設の意義とその国民的要請にかんがみ、その創設を推進することについて基本的に意見の一致を見ました。  しかしながら、放送大学を創設するについては、教育・研究上と放送制度上の面に幾つかの問題点があります。  第一は、キャンパスのない放送大学を真の大学教育の場とするために、印刷教材の充実、通信指導の重視、学習センター等の整備、適任の教員の確保等が必要であるという点であります。  第二は、本大学は、教養学部のみを置くこととしている関係上、専門化した職業との結びつきが稀薄となり、また、自然科学系分野の教育を行うことがむずかしいこと、研究と教育の一体化を進めるに当たって配慮すべき問題点があることなどであります。  第三は、学問の自由と放送法の関係であります。放送法上の規制と放送大学における学問・教育の自由とが抵触する問題があり、放送番組編成上の制約と大学における講義の自由との両立を図る必要があります。  なお、放送大学の名称については、放送という教育手段を大学名とするもので、他に例を見ないとの指摘もあります。  これらの諸問題については、関係者の協力と努力により解決の措置が講ぜられるべきであると考えられます。  このためには、特に国・公・私立大学の関係者の理解と協力を得るよう努力する必要があります。  次に、放送大学の設置形態の問題であります。放送大学が放送局を開設する場合、次の一二方式が考えられます。  一は、国立大学方式で、放送大学を国立大学とし、その大学が放送局を開設する場合であります。この場合の放送は国営放送ということになり、現行の放送法制上、困難な問題があります。  二は、私立大学方式で、学校法人が私立の放送大学を設置し、放送局を開設する場合であります。この場合には、放送大学の特殊性に基づく国の関与のあり方と私立大学の自主性との調和において困難な問題があります。  三は、特殊法人方式で新しい形態の特殊法人が放送大学を設置し、放送局を開設する場合であります。この方式によれば、放送法制上の難点は解消されます。  この特殊法人方式をとる場合には、特殊法人の組織及び大学の管理運営のあり方について、大学の自治が尊重されるよう事前に十分な措置を講ずることが必要であります。  なお、設置形態については、以上のほか、イギリスのオープン・ユニバーシティーのように大学と放送局を分離する方法もありますが、この方式では大学が放送の主体とならないことになります。  これを要するに、以上述べてきた問題点はありますが、大学と放送局とを一体のものとした放送大学を設置するとすれば、現時点では現行放送法制上の制約にかんがみて特殊法人方式によらざるを得ないものと思われます。  以上、御報告申し上げます。(拍手)
  8. 菅波茂

    ○菅波委員長 これにて両小委員長の報告は終わりました。  本日は、これにて散会いたします。     午後七時二十一分散会