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1978-03-01 第84回国会 衆議院 逓信委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和五十三年三月一日(水曜日)     午前十時三十分開議  出席委員    委員長 松本 七郎君    理事 小渕 恵三君 理事 加藤常太郎君    理事 左藤  恵君 理事 志賀  節君    理事 鈴木  強君 理事 米田 東吾君    理事 田中 昭二君 理事 小宮 武喜君       伊藤宗一郎君    亀岡 高夫君       長谷川四郎君    原田昇左右君       堀之内久男君    阿部未喜男君       島本 虎三君    野口 幸一君       古川 喜一君    竹内 勝彦君       鳥居 一雄君    青山  丘君       藤原ひろ子君    依田  実君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 服部 安司君  出席政府委員         内閣法制局第二         部長      味村  治君         郵政政務次官  宮崎 茂一君         郵政大臣官房長 河野  弘君         郵政省貯金局長 高仲  優君         郵政省電波監理         局長      平野 正雄君  委員外の出席者         外務省情報文化         局外務参事官  村角  泰君         大蔵省主計局主         計官      角谷 正彦君         参  考  人         (日本放送協会         会長)     坂本 朝一君         参  考  人         (日本放送協会         副会長)    藤島 克己君         参  考  人         (日本放送協会         技師長)    沢村 吉克君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   山本  博君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   川原 正人君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   堀 四志男君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   中塚 昌胤君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   橋本 忠正君         参  考  人         (日本放送協会         理事)     反町 正喜君         参  考  人         (日本放送協会         経理局長)   渡辺 伸一君         逓信委員会調査         室長      芦田 茂男君     ――――――――――――― 委員の異動 二月二十七日  辞任         補欠選任   青山  丘君     大内 啓伍君   依田  実君     小林 正巳君 同日  辞任         補欠選任   大内 啓伍君     青山  丘君   小林 正巳君     依田  実君 同月二十八日  辞任         補欠選任   藤原ひろ子君     寺前  巖君 同日  辞任         補欠選任   寺前  巖君     藤原ひろ子君 三月一日  辞任         補欠選任   藤原ひろ子君     不破 哲三君 同日  辞任         補欠選任   不破 哲三君     藤原ひろ子君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  参考人出頭要求に関する件  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認  を求めるの件(内閣提出、承認第一号)      ――――◇―――――
  2. 松本七郎

    松本委員長 これより会議を開きます。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  本件の審査が終了するまで、随時参考人として日本放送協会当局の出席を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 松本七郎

    松本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 松本七郎

    松本委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ―――――――――――――
  5. 松本七郎

    松本委員長 それでは、提案理由の説明を求めます。郵政大臣服部安司君。     ―――――――――――――  放送法第三十七条第二項に基づき、承認を求めるの件     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――
  6. 服部安司

    ○服部国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会昭和五十三年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして御説明申し上げます。  この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定によりまして、郵政大臣の意見を付して国会に提出するものであります。  まず、収支予算について概略を申し上げます。  事業収支におきましては、事業収入は前年度に比べ五十三億五千万円増の二千百六十一億六千万円、事業支出は前年度に比べ二百二十億二千万円増の二千百九十一億円となっております。この結果、事業収支における不足額は二十九億四千万円となっております。  資本収支におきましては、昭和五十一年度及び昭和五十二年度からの繰越金百十八億三千万円を資本収入に計上し、このうち、二十九億四千万円を事業収支における不足額の補てんのため、八十八億九千万円を債務償還に必要な資金の不足額の補てんのために使用することとしております。  また、テレビジョン、ラジオ放送網の建設放送設備の整備等のための建設費として二百七億円を計上いたしております。  次に、事業計画につきましては、その主なものは、テレビジョン放送及びラジオ放送の全国普及を図るため、放送網の建設を行うこと、視聴者の意向を吸収し、共感を呼ぶ魅力ある番組の編成を行うこと、視聴者の生活態様に即した営業活動を積極的に推進し、受信料の確実な収納に努めるとともに、受信料免除について見直しを行い、その免除対象の一部を廃止すること等となっております。  最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に対応する年度中の資金の需要及び調達に関する計画を立てたものであります。  郵政大臣といたしましては、これらの収支予算等について慎重に検討いたしました結果、これをおおむね適当であると認め、お手元に配布されておりますとおりの意見を付することといたした次第であります。  以上のとおりでありますが、何とぞよろしく御審議の上、御承認のほどをお願いいたします。
  7. 松本七郎

    松本委員長 次に、補足説明を求めます。参考人日本放送協会会長坂本朝一君。
  8. 坂本朝一

    ○坂本参考人 ただいま議題となっております日本放送協会昭和五十三年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げます。  昭和五十三年度における協会の事業運営は、昭和五十一年度を初年度とする三カ年間の経営計画の最終年度としての課題を果たすべく、受信料収入の確保と経費の抑制に最大の努力を傾注するとともに、建設計画につきましても重点的に実施することといたし、社会経済情勢に即応して、極力業務の合理的、効率的運営を推進しつつ、視聴者の意向を吸収して、これを事業運営に的確に反映し、放送の全国普及、番組の充実刷新に努めることといたしております。  また、受信料免除につきましては、ここ数年来の協会予算承認の際に付せられました衆参両議院逓信委員会の付帯決議の趣旨等を勘案いたしまして、このたび免除実施対象の見直しを行い、当面、昭和五十三年度以降、職業訓練所等六項目の受信料免除を廃止することといたしております。  次に、昭和五十三年度の主な計画について御説明申し上げます。  建設計画につきましては、テレビの難視解消をより効率的に推進することとし、中継放送局建設及び共同受信施設の設置を行うとともに、FM放送局建設などを行うことといたしております。  また、老朽の著しい放送設備の取りかえ整備を実施することといたしております。  次に、事業運営計画について申し上げます。  まず、国内放送では、テレビ、ラジオ放送ともに、視聴者の意向を積極的に受けとめ、視聴の態様に対応して、共感を呼ぶ魅力ある番組の一層弾力的な編成を行うこととし、また、ローカル放送についても番組を一層充実することといたしております。  国際放送においては、国際間の理解と親善に寄与するため、番組の刷新を図ることといたしております。  広報及び営業活動につきましては、視聴者会議の運営などの諸活動を通じて幅広い視聴者の意向を積極的に吸収して、これを事業運営に的確に反映させ、また、視聴者の生活態様に即した営業活動を推進して、受信契約の増加と受信料の確実な収納に努めることといたしております。  調査研究につきましては、放送番組、放送技術の向上に寄与する調査研究を推進し、その成果を放送に生かすことといたしております。  以上の事業計画の実施に当たっては、全般にわたり経費の節減と業務の効率的運営を一層徹底することといたし、要員数は前年度どおりに据え置き、給与等につきましては適正な水準を維持することといたしております。  これらの事業計画に対応する収支予算について申し上げますと、事業収支においては収入総額二千百六十一億六千万円を計上し、このうち、受信料収入については二千百十二億円を予定しております。これは、有料契約者の増減について、カラー契約八十五万件の増加、普通契約二十五万件の減少、契約総数においては六十万件の増加を見込んだものであります。  これに対して、支出は、国内放送費などの事業運営費、減価償却費、支払い利息などにより総額二千百九十一億円を必要とするため、事業収支において二十九億四千万円の支出超過を来すこととなりましたが、これについては、三カ年の経営計画の考え方に基づき、昭和五十三年度の財政を安定させるための財源として、昭和五十一年度及び五十二年から使用を繰り延べてまいりました繰越金により補てんすることといたしております。  次に、資本収支は、支出において、建設費二百七億円、債務の償還に百五億四千万円、総額三百十二億四千万円を計上し、収入には、財政安定のための繰越金受け入れ、放送債券、借入金等を合わせ総額三百四十一億八千万円を計上いたしております。  以上、昭和五十三年度の日本放送協会の収支予算、事業計画等につきまして、そのあらましを申し述べましたが、国民生活の向上に放送の果たすべき役割がますます重要になっていることに思いをいたし、今後の協会事業の運営に当たっては、一層視聴者の理解と支持を得るよう努め、協会全体の力を結集して、業務全般にわたる合理的運営と改善に不断の努力を傾注し、協会に課せられた責務の遂行に努める所存でございますので、委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いいたし、あわせて何とぞ速やかに御審議御承認賜りますようお願い申し上げます。
  9. 松本七郎

    松本委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。     ―――――――――――――
  10. 松本七郎

    松本委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。米田東吾君。
  11. 米田東吾

    ○米田委員 私は、まず、この収支予算、事業計画、資金計画等に関しまして、ただいま大臣からも説明があったわけでありますが、大臣の意見書を中心にいたしまして大臣の御見解をお聞きしておきたいと思って質問いたします。  まず、今度のNHK予算に対しまして大臣が述べられました見解、特に第一項について私は注目をいたしておるところでございます。すなわち、一項では、「長期的展望に立つて事業運営の刷新、効率化を図る」ということが一点、それから「受信料の改定を極力抑制するよう努める」ということが第二点になっておるように承知いたします。  ここで大臣が指摘をされました長期的展望ですが、これは非常に重要なことだと思うのでありまして、本年度予算の承認に当たりましても、来年度以降この長期的展望が一体どうなっていくのか、これはわれわれも十分検討しなければならぬと思っておるわけです。  さしむき「受信料の改定を極力抑制する」という大臣の意見でありますけれども、これはもう当然のことであって、私どもも、この受信料の改定を極力抑制するということについてはNHKとしても十分取り組んでもらわなければならぬと思っておりますが、特に大臣がこの受信料の改定の関係で、極力抑制するように努めろということを具体的にずばりこの意見書に述べられておることについては、大臣どうでしょうか。来年度以降の関係につきまして、極力抑制するということについての意見として大臣はおっしゃっておるだろうと思うのでありますけれども、実際の問題としては、NHKがこの抑制の方向で努力し切れるのかどうか、そこらあたりの見方は大臣はどんなふうにお考えになってこの意見書が出ておるのでしょうか。
  12. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  テレビ放送開始以来二十五周年を迎えたNHKの現在の経営の姿は、テレビの成長とともに順調に発展した時代と異なりまして、収入の伸び悩みの反面、支出の相当額の増大ということは避けられない現実の姿で、きわめて厳しい情勢下にあると言えると思います。しかし、そういった事情のもとに、赤字が出たからすぐ国民の負担に帰する、値上げを繰り返すということでは、これは経営能力という点でかなり問題があると、私はかように考えたわけであります。  経営の健全化が図られず、また、将来国民の負担増を最小限にとどめるためにも事業運営の刷新、効率化を徹底する必要があるわけであります。そのためには、NHKの経営について第一義的責任を負う会長以下全職員が一丸となって、たとえば業務の簡素化、合理化、組織の適正化、設備の革新を初めとし、収入増、支出減を図る方策をあらゆる観点から追求していかねばならない。また、してもらわねばならない。そこで私がこの長期展望という点を特に強調いたしましたのは、事業というのは当面の問題処理もかなり必要でありますが、やはり、長期展望に立って企画、計画の樹立を図って、そういった方向で進んでいくべきであると考えたからでございます。  この長期展望とは何ぞやということは、先ほども繰り返し申し上げておりますとおりに、事業運営の刷新、効率化を、これを五年計画であれば初年度、次年度ずっと計画的にこの分野をこの経費でこういった改善、改革を加えて、これだけの経費節減を図るという意欲を持ってもらいたい、そして五年後にはどうなるということ、これが私の申し上げている長期展望の趣旨であります。  さらに、米田先生から、料金値上げはない方が望ましい、しかし真意はどこにあるのかというお尋ねでございましたので私はあえて申し上げますが、当初私は意見を付するについて、先ほど来申し上げた計画を実行に移していただいて、来年度は値上げをやらないといったところのいわゆる覚書を要求したのでありますが、なかなか厳しいという各方面からの意見もございましたのでこういった文案になったということも申し上げておきたいと思います。
  13. 米田東吾

    ○米田委員 大臣の真意はわかりましたけれども、要は、俗な言葉で言えば来年度以降やりくりがつくのかどうか。大臣がおっしゃいましたように、事業運営について十分な配慮をめぐらして経費の節減あるいは内容の合理化等いろいろな工夫をしましても、NHKというのは御承知のとおり受信料以外に入ってくる収入はないわけなんであります。絶対的な資金源というのは受信料以外にない。そうなってまいりますと、来年度以降、内部努力をすることにおいては当然でありましょうし、われわれもそれは必要だと思うのでありますけれども、しかし、決定的に受信料で賄われているNHKの経営を考えますときに、果たして来年度以降は――ことしの予算を見ますれば、五十一年度からの分を全部ことしの予算で相殺をして、繰越金はゼロになるわけですね。そういうような状態を見まして、率直に言ってさて可能だろうかという疑問を私は持つわけであります。  しかし、一方において、大臣の意見書は相当きつい厳しい言い方で、受信料の改定を極力抑制するように努めろと言っています。「受信料の改定を極力」と、具体的にずばり大臣の意見としてこういうものが出されたことはいままでかつてなかったと私は思うのであります。そういうことからいきまして、大臣のきつい意見も出ておる現在、一体NHKはこれをどうしてやれるだろうかということの疑問を私は持つのであります。後でこれはまたNHKには聞きますけれども……。  なお、大臣に対しましては、要するにかっこうのいいことだけ言ったんじゃ大臣としても郵政省としてもだめなんだろうと私は思うのですね。どこかで見てやることがなければ収支のやりくりというものはつかないわけなんです。法律を改正してほかに収入源を求めるような、他の公社や事業体のようなかっこうをとることもできない。したがいまして、大臣がNHKの経営について何かもっと突っ込んだ発想の確たるものがあって――この受信料の改定の抑制というものについて大臣が厳しく指摘をされておるのは、大臣自身として何か裏づけがあるのじゃないかという感じを実は私は持ったわけなんでありますけれども、その点をもう一遍ずばりお答えいただきたいと思います。
  14. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  まず、私は、私の書いた意見書には当然責任を持たねばなりません。  過去の大臣の意見書は私はつまびらかではありませんが、国民の負担に帰するいわゆる受信料の改定は五十四年度極力抑制しというふうに――私はそれ以上の強い考えを持っておりましたが、こういった意見については、もちろんこの国会の場で先生方にいろいろと提案いたしました内容を御審議いただいて、私の書いた意見が全く思いつきであり、またいいかっこうであれば皆様方に是正をされるわけでありますから、私一人がやらないと言っても、先生方がここで決議されればこれはもう何にもならない意見でございます。  したがって、ただ私が申し上げたいことは、安易な気持ちでの値上げは許されない。まず、これが第一条件でありますし、二千百何十億、一日六億の経費を持つNHKとして、料金収入以外には財源を他に求めることが困難であることも私は十二分に承知をいたしております。しかし、番組編成その他いろいろなことで、先ほどから申し上げているとおりに、もっともっと企業努力による経費の節減が図れると私は私なりに考えたわけでありますし、また、そういう方向で御検討願いたい、企業努力を図ってもらいたいという考え方で先ほど申し上げておりますとおりの意見書を私は書いたわけでございます。  NHKの内容を十二分に知ってのことか、また、料金収入以外に求めるところはないので、何かほかに名案があるのかとおっしゃいましても、それは料金収入以外にはございません。  私は重ねて申し上げますが、企業努力が、いわゆる財源が料金収入きりしかないNHKの経営の健全化に一番近道であるということを重ねて申し上げて、御理解を得たいと存じます。
  15. 米田東吾

    ○米田委員 大臣、くどいようでありますけれども、もう一回伺います。  NHKの企業努力は、これは私もさっき申し上げましたように当然要求しなければならぬと思っておりますが、ただ、そこで私は懸念が一つ出てくるのは、かつて、NHKの現在の要員は、ことしのさっきの会長の説明によりますと昨年どおりの要員でいきますということを言っておるわけでありまして、大体一万六千余りの要員を持っていらっしゃいます。これはいままでの本委員会のNHKの予算審議の段階等でしばしば問題になったことがあるのでありますけれども、もっとこれは減らせないか。NHKの要員が非常に十分過ぎる。これは他の放送機関などからもしばしば指摘されておったことでもあるわけでありますが、人員整理なり合理化の要素があるのじゃないかということを指摘されたことがあるわけであります。  そこで、大臣が企業努力と言う中で、この一万六千余りの現在の要員を基礎としたNHKの放送のいろいろな施設あるいは機能というものを減らしてもいいのじゃないか。要するに水ぶくれがあるのじゃないか。この際企業努力の中でこの問題にひとつメスを入れてやってみろという、そういう含みも率直に言って大臣のお気持ちの中にあるのであれば、この際明らかにしておいてもらいたい、ないのであればそれもきちっと言っておいていただきたい、このように思います。
  16. 服部安司

    ○服部国務大臣 企業努力の中で、要員の問題についての御指摘でありまするが、要員のいろいろな削減ということはなかなか容易なものじゃありません。また、そう軽々にやるべきものではございません。  したがって、今度も前年どおりに据え置きという先ほどの会長からの説明があったとおりでありまして、これはこのままでいっても、人件費その他の諸経費は、現実の経済社会においては確かに支出増につながるわけでありますが、しかし、先ほど来申し上げておりますとおりに、私の企業努力というのは、こう言ったらちょっと刺激がきついかと思うのですが、はっきり申し上げて業務の簡素合理化、それからたとえば自主番組制作において、これは要員削減よりかその方でよりよき効果を上げて、知恵を働かせて適切な配置でやればかなりな合理化が図られて、経費の節減が図られるものだ。こういった面に力点を置いて、あわせて組織の適正化、それから設備の革新と、こういうように大変内容が盛りだくさんでありますから、先ほど来の、長期展望に立っての、第一年度はこれに手をつける、第二年度はここに持っていくという考え方のいわゆる企業努力をするべきであるというわけで、定員または要員を削減するとか、人員整理はとうてい私は考えておりません。
  17. 米田東吾

    ○米田委員 そこで、NHKの会長にお聞きをしたいのでありますけれども、大臣の意見書にずばり指摘されておりますように、私どもも必要だと思うのですが、私どももこの予算承認に当たっていろいろ検討するについて、長期展望がありませんね。出ておりません。これはぜひ必要だと実は思っておるのですけれども、要するに、ずばり言って、来年度以降どうするのかということなのですよ。これはやはり単年度じゃなしに、長期的な少なくとも一つの展望といいますか、計画というものが必要になってきていると私は思うのですね。したがって、あなたの方でもそれぞれ検討されているということも聞いているわけでありますけれども、その展望が出せないのかどうか。それがあるとすれば、いま説明ができる状態なら、ひとつこの際その大綱でも私は示してもらいたいと思う。  それから、もう一つは、受信料の関係は、あなたの方で考えていらっしゃる展望の中に来年度以降どういうふうに位置づけられて検討されておるのか。まず、このこともあわせてお聞きをしたいと思うのであります。  ここで大臣が求めていらっしゃる事業の長期展望、それから受信料の改定を極力抑えるということは全く私どもも同感でありますから、したがって、そういう点でこの項について現在検討されているものがあれば答えていただきたい。
  18. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生の御指摘のように、来年度、五十四年度以降の展望につきまして部内でも検討はいたしております。ただ、いかにも最近の経済情勢その他諸般の情勢が厳しゅうございますので、いまずばりとお示しするような形でのデータがなかなか取りそろっておらない次第で、その点はおわび申し上げますけれども、何にいたしましても受信料というものは国民生活にも影響のあるものでございますので、安易に上げるというような考え方は経営の責任者として持っておりません。  何としても、先ほど来先生と大臣との間のやりとりの中にもございましたようにまず経営努力をいたしまして、できるだけ受信料の改定ということは避けたいというふうに考えておりますが、しかし、先生もおっしゃいますように、NHKの財源といたしましては受信料以外にございませんので、いずれのときにかやはり改定をお願いするということがあり得るかと思いますけれども、現状ではともかく経営努力を第一に考えているということを申し上げさせていただきたいと思います。  なお、長期展望その他のことにつきましては、担当の山本専務理事から概略御説明させていただきたいと思います。
  19. 山本博

    ○山本参考人 いま会長から概略の説明がありましたが、長期展望と申しますか、プランにつきましては、内部的にはかねてからいろいろ検討いたしております。現在、五十三年度の予算そのものが五十一年度を第一年度にいたします三年計画の末年でございますので、この末年並びに五十二年度の決算というものも含めまして最終的に三年にするか五年にするか、五十四年度を第一年度にいたしまして、五十四年度以降三年にするか五年にするか、いろいろデータをいま集めまして内部的には検討いたしております。  しかし、過去の三カ年間のものも実は変動要素が非常に多うございまして、第一年度からある程度数字的にはいろいろな食い違いが出てきておるという状況でもございますので、余り安易に立てますとかえって計画としての正確さというようなものがなくなるという心配もございますので、最終案をつくり上げますまでにはもう少し時間をかけさせていただきたいということと、受信料の問題につきましては、そういう具体的な計画の中身におきましてどういう取り扱いをするかということも決めなければなりませんが、その点につきましても、計画の最終決定という時点までで決めさせていただきたいと考えておりますが、いずれにいたしましても、五十四年度以降相当な赤字が具体的に出てまいるということは避けられないと思いますし、その金額は、いままでお話がございましたように、現在の受信料の状況でございますとほぼ各年度ごと二%台、それから五年計画にいたしますと、最終年度に近くなりますと一%台の伸びしか予想ができないという、非常に収入面では苦しい状況にございます。  それを打開する方法はいろいろございますけれども、完全な意味でその次の三カ年ないしは五カ年計画の中で一〇〇%受信料というものをどう扱っていくかというようなことは、これは相当重大な問題として考えざるを得ないということでございまして、これはいずれにいたしましても、ある程度めどがついた段階において国会の方にできるだけ早くお出しをいたしたいと思っております。
  20. 米田東吾

    ○米田委員 きわめて不満です。この五十四年度以降の経営の問題等につきましては、特に今回の三カ年計画の後に一体どういう経営の状態が続くのかといろいろ懸念されている面が御承知のとおりあるわけでありますから、これは本委員会で五十一年度の予算審議の承認の段階でも附帯決議がつけられまして、「今後の受信料について考究し、」として、今後の受信料について考究することが必要であるという問題提起をしておるわけであります。それから五十二年度では、「今後の財政の安定化を考究するための措置を講ずること。」という附帯決議がさらにつけられて承認されておるわけであります。したがいまして、五十一年、五十二年にわたって、いま私が取り上げておる経営の今後の展望の問題につきましては重視をされまして、本委員会で附帯決議もつけられておる状況でございますから、あなたの方でも、この問題につきまして、いまこの時期でなお資料が出せない、検討中であるということだけではどうかと私は思います。  聞いているところによりますと、経営問題委員会というようなものがあなたの方で設けられて、部内検討委員会としての機能でいろいろ作業が進められているようにも聞いておるわけでありますけれども、これはどうなんですか、少なくともこの五十三年度予算の承認を終わる段階までにもう少し固まった経営展望は出てこないのですか。これが中期的であっても結構だと思いますし、長期的であればなお結構だと私は思うのですけれども、何かわれわれに示されるものが出てこないのでありましょうか。  いまこの段階でなおかついま検討中だ、いずれできましたら国会に出しますということでは誠意が認められないように思います。私は不満であります。
  21. 坂本朝一

    ○坂本参考人 冒頭に申し上げましたように、プランが全くないというようなことではございませんで、データが、御承知のように最近非常に変動が激しいものですから、これをお示しして提出するのにいささかその点が問題じゃないかということでございますが、しかし、まるっきりやっておらないわけではございませんので、できるだけ早い機会に資料として御提出申し上げたいと思いますので、御了解賜りたいと思います。
  22. 米田東吾

    ○米田委員 早い機会というのは、この国会ですか。この予算審議の段階ですか。
  23. 坂本朝一

    ○坂本参考人 今国会中にできるだけ早く出したいと思います。
  24. 米田東吾

    ○米田委員 それはわれわれもこのNHK予算の審議に当たってぜひ必要でありますから、強く要望しておきたいと思います。  そこで、さしむき来年度以降あなたの方としては、この経営の見通しからいたしまして、赤字対策を含めまして、五十四年度以降一体どういう見解を持っていらっしゃるんでしょうか。とりあえずはそういう点について私は答弁をいただきたいと思うのです。  要するに、大臣が心配しておりますように、受信料の値上げに待つという、そこまでいくのか、それとも内部努力、企業努力等いろいろな合理化的な施策を講じられて、来年は何とか受信料の値上げは避けられ得るという状態にお考えが固まっているのかどうか、この点をもう一回お聞きかせいただきたいと思います。
  25. 坂本朝一

    ○坂本参考人 これもただいま申し上げましたように、できるだけ受信料改定はしたくないという心情で努力いたしております。したがって、まず第一に経営努力をしたいというふうに、いま申し上げている段階でございます。  ただし、先ほど申し上げましたように、五十四年度以降NHKの収入といたしましては受信料以外にないわけでございますから、それはいずれのときにか改定をお願いするということもあろうかというふうに申し上げたわけで、それが五十四年であるとか五十五年であるとかいうことは、この際御勘弁願いたいと思う次第でございます。
  26. 米田東吾

    ○米田委員 ことし、五十三年度、あなたの方では大体差し引き六十万件の契約増を見込んでいらっしゃるわけであります。これも非常に問題があるように私は思うのです。いま御指摘になっていらっしゃるように、今日の社会、経済情勢の現状でありますし、資料によりましても五十二年度から受信契約というのは急速にダウンしているわけであります。したがって、ことし相当配慮されて六十万件という目標を立てられたようでありますけれども、これは非常にむずかしいだろうと私は思うのですね。そうなってまいりますと、来年度以降に影響する経営の悪化というものはますます深刻になっていくように思うのです。  第一、この六十万件の契約増というのは、これは期待が持てるんですか。見通しを持っていらっしゃるんですか。経営の悪化ということについてはそう懸念がないという皆さんの方の見方なんでしょうか。どうでしょうか。
  27. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 昭和五十一年度は、計画は七十万件ふやすという計画を立てましたが、結果は四十七万件しか増加できなかった。五十二年度も七十万件の増加を目標にいたしておりまして、現在最大の努力をやっておりまして、一月末で大体五十六万九千件、約五十七万件の増加というところまでこぎつけたわけでございます。何とか当初の目標の七十万件を達成したいということで、現在も最後の努力をいたしておりますが、非常に厳しい状況でございます。  来年度につきましては、六十万件の増加を目標にいたして計画を立てたわけでございますが、先ほどの先生の御指摘のように、この六十万件の増加ということも、私どもとしては決してなまやさしい数字とは考えておりません。しかし、私どもといたしましては、やはり、契約を一件でもふやして受信料の収入増を図るという観点から、この六十万件は是が非でも達成をしなければならないし、またそのような努力をするつもりでございます。
  28. 米田東吾

    ○米田委員 いろいろな企業努力がもっぱらあなたのNHKの方に要求されるわけでありますけれども、しかし、ことしの事業支出の状況を見ますと、特に伸び率におきましては五十二年度が一二・三%で、五十三年度は一一・二%で、五十三年度は五十二年度よりはやや伸び率は落ちておりますけれども、依然として一一%の伸び率を見ていらっしゃるわけであります。  私はこの程度の伸び率は妥当だろうと実は思っておるわけでありますし、避けることはできないことではないかと思ってもおるわけであります。事業支出の方ではどうやりくりをつけようと、企業努力をしようと、現実にやはりNHKの放送事業それ自体が国民にとってこういうように切実に必要になってきておる。期待をされてきておる。また、そのNHKの放送事業を通した社会、国民に対する貢献というものも、ますますその度合いは強まってきておる。そういう状況でありますから、収入の方ではなかなか厳しいが、それに見合って支出の方でかげんをし得るかというと、それは社会的にも、また今日の聴視者の要求からしても、これにも限界がある。そうなってきた場合に一体どの道をとるということになるのでありましょうか。やはり必然的に受信料にいかざるを得ないということになるのじゃないかと実は私は懸念をしているわけであります。  まあ、うまいこと答弁されますけれども、来年あたりは恐らく受信料の値上げということに踏み切られるのじゃないか、必然的にそうなってくるのではないかという懸念を私はしているわけでありますけれども、会長、私の心配は単なる危惧でありましょうか。どうですか。
  29. 坂本朝一

    ○坂本参考人 それは経営の責任を負っている者といたしましては、まさにそこのところが一番苦しむところでございまして、先ほど申し上げましたように、赤字になりましたから簡単に値上げをお願いしますというような状況でないということ、そこはもう重々認識しておるつもりでございますので、何をおいても経営努力を第一に考えて、できるだけ受信料改定をしないということで努力したいというふうに考えておりますことを披瀝いたしまして、御理解賜りたいと思う次第でございます。
  30. 米田東吾

    ○米田委員 ちょっと観点を変えて会長にお聞きしたいのでありますが、結局NHKの収入を確実に押さえていくためには、契約数を伸ばすということと、それからいまとかく問題になっております受信料拒否を極力整理して受信料の収納率を高めるということ、どう考えましてもその道しかないように私は思うのですね。そうなってまいりますと、NHKが一面企業努力をするということも大前提として必要でありますけれども、NHKの視聴者に対して、あるいはもっと大きく言えば国民に対して、NHKを理解してもらい、NHKの窮状についてあわせて理解して協力をしてもらうという努力も非常に重要だと思うし、必要だと私は思うのですね。そういう観点からいきますとNHKはやはり殿様であって、そういう努力については非常に手が抜けている。努力しているとおっしゃるのでありますけれども、民間なんかと違いまして非常に努力が足りないという批判を私は持っておるわけなんであります。  いま説明がありました予算計画の中に、受信料の収納率を高めるという点について努力もされるし、それから国民の理解協力をいただくのだということもおっしゃっておられますけれども、もう一歩何かこの点について工夫があっていいのじゃないかという気が私はするのでありますけれども、この道しかないのでありますから、これしかないのですから、この問題については会長以下真剣に考えていただかなきゃならぬと私は思いますが、どうでしょうか。具体的にことしはひとつこういうことをやってみようと、私どものところへ出されておる資料だけじゃなしに、いまお考えになっているものがありませんか。
  31. 坂本朝一

    ○坂本参考人 NHKを理解していただくという努力をあらゆる手段を通じて行うべきであるという御指摘は当委員会でもしばしばちょうだいいたしまして、御承知のように、昨年からNHKの全放送局所在地に視聴者会議を設けまして、そしてそれぞれの地方の代表の方に御参集いただいて御意見を承り、かたがた一般の市民の方々との対話ということでは、恐らく大体三日に一遍くらいの割りで各地で協会の責任者が出て対話を交わすというような努力をいたしておりますが、来年度以降もう少し番組そのものを通じての御理解をいただく場を設けたらどうだろうかというふうにも考えておりまして、しかるべく現場でいま準備を進めておる次第でございます。  しかし、それだけでいいというわけではございませんので、この点につきましてはできるだけいろいろな手段を講じて先生の御指摘の趣旨に沿いたいというふうに考えております。
  32. 米田東吾

    ○米田委員 番組の関係につきましては四月以降また新しい工夫がなされているように聞いておりますから、これはまた後でちょっと触れたいと思いますけれども、番組の編成その他も大事でありますし、努力していただかなきゃならぬと私は思いますけれども、もう一つ大事な点は、NHKというものは果たして正確に受信者あるいは国民に理解されているかどうかということであります。これはしょっちゅうこの委員会で議論される問題でありますけれども、私はもう一度このことを提起したいと思う。まあ、一口で申しますと、NHKというのはこの受信料によって成り立つ国民の側に立つ公営の放送機関だ、特殊的な立場に立つ公共的な放送機関だということと、それから国営、国の持つ放送機関ということの区分けがどうしても国民の側から見てはっきりしていないと私は思う。この関係では、NHK自身の性格があいまいなことも一つの原因でありましょうけれども、積極的に国民に正しく理解してもらえるような宣伝やあるいは努力が足りないのじゃないかという気もするわけであります。  現に、この間の新聞に米軍の在日関係者の受信料の問題が出ておりました。受信料は地位協定によって免除されておる、これは税金と同じだということで統一して、そういう指導をなさっているように新聞に出ておりましたが、これに対してのNHKの対応もきわめて歯切れが悪いと思うのですね。あそこで明確に言っておるのは、一つはNHKは国営放送だということを言い切っておる。それから受信料は税金と同じだということをずばり言い切っておる。これほど明確に相手の方がNHKに対して誤った見方をしておるわけでありますし、受信料の性格についても誤っておるわけであります。  これに対してNHKがどれだけの努力をしていらっしゃるのか。ここらあたりにも、そのあいまいさというものが何となく国民の側からして理解できないということになっておるのじゃないかと私は思うのですけれども、果たして国営放送であるのか公共放送であるのか。この点は国民の側に対して正確に理解をさせ、理解をしてもらい、そしてNHKに対して協力と信頼をもらうという努力をしてもらわなきゃならぬと私は思いますけれども、会長、いかがですか。
  33. 坂本朝一

    ○坂本参考人 それはもう御指摘のとおりで、私といたしましてはさらに一層努力すべきだというふうに感じております。
  34. 米田東吾

    ○米田委員 大体、米軍のあの提起に対して皆さんはどういう態度をとっていらっしゃるのですか。
  35. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 米軍関係者の受信料の問題は先日新聞にも出たわけでございますけれども、実は、昭和三十五年当時にもございました。昭和三十五年の三月にアメリカ海軍横須賀基地司令部の法務部から協会に対して、在日アメリカ軍人軍属の受信料支払い義務の要否について、文書によって照会がございました。そのときにも協会からはっきりと、受信料は行政協定に言う公租公課またはこれに類するものではない、したがって在日米軍人軍属については受信料の支払い義務があるのだという趣旨の文書による回答をいたしました。  その後、昨年の七月に、アメリカ海軍極東海上輸送司令部法律顧問室から、所属の軍人軍属に対して受信料の支払い義務はないという趣旨の文書が配付されました。それが、私どもの現場で契約収納の業務に携わっておる者からの報告がございましたので、協会といたしましては、横浜の放送局長名をもって文書でこれに対して抗議をし、前と同趣旨の説明をして、誤解を解いて、このNHKとの契約締結並びに受信料支払いについて協力されたいという趣旨の文書を出したわけでございます。  そこで、今般の問題でございますが、あの新聞記事が出まして、私どもといたしましては横田の米軍司令部の広報部に直ちに連絡をとりまして、私どもの考え方を説明したいということで申し入れたわけでございますが、なかなか返事が参りませんでしたので、二月二十三日に私の名前で米軍の司令官あてに文書を出しまして、さきに申しましたと同様の説明をして、誤解を解いて、受信料の支払いに協力をされるように要請をいたしました。文書は二十三日に発送したわけでございますが、その後も米軍司令部の広報部長に面会を申し入れて、口頭でよく説明をするということにして、現在折衝中でございます。まだその面会の期日は決まっておりませんけれども、その折衝をいたしております。  そのような状況でございます。
  36. 米田東吾

    ○米田委員 その問題につきましては、この米軍の扱いについては、この受信料についての納入拒否に対するNHKの姿勢が一つは問われていると思うのですね。だから、いいかげんにこの問題についてあなたの方が始末をつけるということは許されないと思う。その問題に入っていきますともう時間がなくなりますから私は触れませんけれども、この問題につきましては、私の見解では米軍の主張は当たらないと思っておりますから、NHKの見解が正しいと思っております。これは法律の趣旨からいきましても明確だと私は思っております。したがって、ぜひ取り立てて、そして、いま一般的に受信料の問題について国民からいろいろな疑義が出ておりますので、あわせてNHKの態度を明確にするという方向でひとつ努力をしてもらいたいと私は思っております。  あわせて私はひとつお聞きしたいのは、私は素人でありますから一つの意見として会長に申し上げるわけでありますけれども、NHKに対する国民のイメージですが、これは法的には国営放送かあるいは公共放送かということはさておいて、国民が受ける感じといいますかイメージというものは、やはりお役所の放送局だという感じを持っているんじゃないだろうかと私は思うのです。  端的に私は一つ問題を出したいのですが、朝の六時から夜の十一時二十分ぐらいまでですか、約十八時間連続していま放映がなされておるわけですが、この最初と最後に出される、何と言うのですか、専門的に言うとステーションイメージですね。日の丸がなびいて「君が代」が流されるわけですね。あれはどうなんでしょうか。専門的にはステーションイメージと言うのだそうでありますが、私はNHKのトレードマークのような気がするのでありますけれども、あそこらあたりから来る国民の受けとめ方、感じというものはどういうふうに映るだろうか。私はそういう点を会長から率直に聞きたいと思うのですね。かつて、このステーションイメージという問題について皆さんの方で議論したことはないでありましょうか。  放送開始後二十五年、私が聞くところによりますと、米国から離れて日本が独立したときからこのスタイルで最初と最後の放映がなされておる。こういうふうに二十五年間連綿とこれは続いておるということになるわけですね。確かに、独立したとき、その時点での国民感情からすれば、いまのNHKの「君が代」と日の丸は一部受け入れられたかもしらぬ。しかし今日、ことに最近の国民の価値観からすると、NHKの放送等についての受けとめ方がどんどん多様に変わってきておるわけですね。こういうときにNHKがあのステーションイメージになお固執をされて、これからもあれでいかれようとするのでありましょうか。これはむしろ、NHKはやはり国家の放送機関だ、日の丸をバックにして、「君が代」を奏でながらNHKは国民に対してニュースを提供するんだ、放送を提供するんだということになっていくのじゃないでしょうか。そういう点で、この段階でひとつあなたの方も検討すべきじゃないかというふうに私は思うのですよ。  そういうふうにがらっとあなたの方のイメージも変えることによって、NHKが、この法律で規定されておりますように、視聴者の受信料、国民の受信料負担によって公共的な放送機関としての使命を果たすことができる。あなたの言う国民の理解と協力というものはそういうことによってなされていくのじゃないかという気が私はするわけでありますけれども、会長、この問題はいかがですか。
  37. 坂本朝一

    ○坂本参考人 ただいまの御答弁に先立ちまして、ちょっと一言、先ほどの資料のことについて補足させていただきたいのですけれども、今国会中に提出いたしますけれども、それは最終結論というところになかなかいきかねるかと思いますので、それは経過的なものであるということもひとつお含みの上でお願いしたいと思う次第でございます。  それから、いまの御指摘につきましては、これは歴史がございまして、例の昭和二十七年ですか、講和が成りまして占領が終わりましたときに、それまでは日の丸の掲揚も「君が代」の演奏も、全く占領軍の中にありまして自由にできないという状況でございましたのに、講和が成りましたときに、何かそこで日本が占領が終わったということを表現する方法はないかということで、当時諸外国の例などを調べまして、BBCがそういう際に最後に国歌を演奏しているというような事例をとりまして、昭和二十七年の四月の幾日でございましたか、そのときから放送に入ったわけでございます。  それから、御承知のようにその後テレビが出てまいりまして、テレビは絵を伴いますので日の丸の掲揚をバックにしたということでございまして、国際的にもこの慣例が現状では一応認められているというようなバックグラウンドもございまして、そういう占領が終わったというところの国民の気持ちを放送であらわそうということでございますので、その点をひとつ御理解賜りたいと思う次第でございます。  もちろん、かたいとかあるいは体制的だという批判のあることも承知しておりますけれども、現状では、国際的な行事、オリンピックその他でも比較的そういう形が一般的に受け入れられているというふうに認識しておりますので、そういう点でぜひ御理解を賜りたいと思う次第でございます。
  38. 米田東吾

    ○米田委員 私が申し上げましたように、講和条約発効当時の状況からすれば当を得た措置だったということを私は申し上げておるのですよ。しかし、今日まで実際問題としてはもう三十年近く日にちがたっている。国民感情も変わっている。それからイギリスやヨーロッパにおける状況は、それも一つの参考にはなりましょうけれども、BBC放送がそういうことで一つの定着したものになっているということでNHKが海外放送、国際放送をやっていることはわかりますけれども、しかし、受信料というのは国民から、国内から上がってくるのでありますから、それに向けて考える場合には検討してもいいのじゃないか。現に、このことにつきましては、あなたの方の部内でもそういう声があったというふうに私は聞いておりますし、それから他の幾つかの団体からもこれについては問題がありはせぬかという指摘があったというふうに聞いているわけでありまして、NHKの真意というものが、あのステーションイメージによっては受信者や国民に必ずしも受けとめられておらない。  現に私ども戦争体験を持っておる者からするといやですよ。何か国威宣揚というような……(「そんなことないよ」と呼ぶ者あり)私はいやです。私はそうなんだ。そうでない人もいるでしょうが、それはいいけれども、私は本当にそういう気がするのです。だから、これは三十年もたっているんだし、これはNHKが国民に与える一つの大事なイメージですから、一遍検討してみていただいていいのじゃないか。変えろとかなんとかいうことは私は言いませんよ。そんなことはわれわれが言える立場じゃありませんから、そういう意味で言っているのじゃなくて、これは検討に値しないかと言うのです。  私は、いまここに、国民の国旗や「君が代」に対する受けとめ方についての世論調査を幾つか持ってきております。政府当局でやった世論調査の結果や民間でやったものもありますが、総体的に言えることは、率直に言って、事「君が代」と国旗に対してはやはり支持が高いです。これは私も認めざるを得ない。ただ、だからといってNHKがそのステーションイメージにそれを使って、それでなおかつNHKに対して支持があるのかどうかということは別の問題だと私は思う。日の丸は認めるけれども、「君が代」はわかるけれども、しかし、NHKが朝晩ステーションイメージにそれをいまなお使って、NHKというものの印象を聴視者あるいは国民に与えているということについては、私は、できれば世論調査ぐらいしてもらって検討していただいてもいいのじゃないかと思う。  私の言いたい真意は、NHKは国営のものじゃなくて、受信料によって経営が成り立つんだ、国民の側に立つ公共放送なんだということで、それを国民から十分理解してもらえるような努力をすべきこととしてたまたま私はこの問題を一つ取り上げたわけなんだが、これは十分検討していただいていいのじゃないかと思いますので申し上げたわけでありますが、真意はそういうことでありますから、会長、もう一回答弁していただきたい。
  39. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先ほどお答えした中で、この問題についての御批判のあるということを承知しているというふうに申し上げたわけでございますから、それはそのとおりでございますけれども、冒頭の説明にも申し上げましたように、講和という時期にさかのぼってこれを採用した、その気持ちを御理解賜りたい。  ただし、三十年たっているじゃないかという、そういう御指摘についても、それは謙虚に受けとめますけれども、あわせてわが方のその立場と申しますか、これを採用した淵源と申しますか、そういうものにも御理解を賜りたいと思う気持ちでございます。
  40. 米田東吾

    ○米田委員 私はこれでやめますけれども、会長、そのあなたの姿勢がやはり問題なんです。これはあなたは固執されますけれども、NHKは本当に国民のものであって、国民に愛されて受信料の収納が高まってくる。そして、番組にも参加をしてもらったり、他の民放と比べてNHKのよさというものがだんだん理解されてくるようにするには、あなたがいま答弁したようなかみしもを一応脱いで、謙虚に耳を傾けるという姿勢をあなた自身からとってもらわないと、何とあなたの方が説明されようと、やはりNHKは官僚的で、国の放送機関だ、受信料なんてこれは考えなきゃならぬという気分というのは払拭できませんよ。  委員長、私はそう思いまして申し上げたわけでありますから、これを申し上げて終わりたいと思います。
  41. 松本七郎

    ○松本委員長 野口幸一君。
  42. 野口幸一

    ○野口委員 私は、このNHKの予算審議に先立ちましてというよりも、これに入るに当たりまして一言大臣から直接お答えをいただきたいと思うのであります。  それは、いまの米田先生の質疑にもございましたように、ことしのこの予算案を見てまいりますと、いわゆる収入という部分、支出という部分、それぞれについて検討いたしますと、収入は今後の見通しの中ではまあ頭打ちという現象にあり、また、支出面の増加についてもこの傾向をとめることはできない。しかし、大臣自身は、先ほどもお答えになっておりましたように、受信料の値上げについてはまかりならぬというところまでは言っておられませんが、十二分に国民の真意をくんで、当面上げるべきではないという御意向のようである。  それはまことに結構でありますが、さすれば、そういった意味で長期の展望に立っていろいろ検討せよと言われますが、具体的にはそれは何を指しておられるのか。答えとしてはいい答えなのでありますけれども、それじゃ金の入るめどはない。出るものは出ていくではないか。そこに立って受信料を上げないでいけと言う。それじゃ具体的に長期展望に立って何を考えろとおっしゃるのか。その点についてひとつ明快にお答えをいただきたい。
  43. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  先ほども米田委員に申し上げたわけでありますが、端的に申し上げて、NHKの経営については、料金値上げか企業努力による支出減を図るか、これ以外にはないのですね。この企業努力は、今日のNHKだけでなくて、これはすべての企業も経営者の責任であるが、その責任において、リーダーシップをとって、会長、関係者が一丸となってやってもらわないと料金値上げということになるわけですね。これは野口先生御指摘のとおりだと思うのであります。  これは私が所管大臣で何かちょっとへんてこなことになるような気もするのですが、この点はひとつ御理解を願っておきたいのですが、先ほど会長以下関係の山本理事からも、いわゆる長期展望についての意見の交換がありましたね。あそこで聞いていて、いささか私自身も不満であります。いわゆる企業努力とは、一つの目標がなければとうてい効果を上げることはできない。これはもう言うをまたないと思うのでありますが、企業努力の一番の目標、指針である長期計画についても、今国会での提案は、先ほどの会長のお言葉では、お約束はしたけれども完璧なものを出せるかどうかちょっと疑問だというような節もありました。国民の日常生活に及ぼす影響は大であるから、所管大臣として極力これは値上げをやらないでほしい、値上げをやらないためには先ほど申し上げた企業努力だ、企業努力の指針は長期計画だという、この点は私もあそこで聞いていて、これはいささか困ったことだと思いました。  しかし、何としても、この努力の結果どうにもならないぎりぎりに来れば、当然私としては皆さん方にひとつよろしく頼むということになる。健全運営のためには、どうでもこれは値上げ以外に収入源はないわけであります。しかし、私の感覚では、もっともっと企業努力を払って、安易な値上げにおいて国民の負担に帰するような行為はやめるべきである。それは先ほど来申し上げている理由からであるという点を御理解を願いたいと思います。
  44. 野口幸一

    ○野口委員 大臣としてはそういった御答弁に終始するだろうとはおおよそ思っておりましたけれども、しかし、私の考えますのは、いわば企業努力によるところの収入増なり支出減を図っていくという部分については、これはそう多くは期待できない状況にあるのじゃないだろうかと思うのですが、NHK会長、その辺はどうですか。
  45. 坂本朝一

    ○坂本参考人 具体的にどうするかということは、いまこの席でなかなか明らかにはできない事情にございますけれども、しかし、何としても企業努力を第一にするということを私としてはやはり考えるべきではないかというふうに考えております。
  46. 野口幸一

    ○野口委員 それでは、料金値上げをしなくても、その部分についての欠落の部分は企業努力によってカバーできるということが言えるのでございますか。
  47. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先ほども申し上げましたように、そういうふうにしたいという決意と申しますか、願望と申しますか、そういうことであって、そうできるということをここでお約束するということはいまの段階では御勘弁願いたい、こういうことでございます。
  48. 野口幸一

    ○野口委員 どうもかみ合わないのでありますけれども、私の申し上げているのは、いま大臣の方は、受信料の値上げということは極力避けていきたい、それによる収入減については、いわゆる経費の節減とか――収入増を図っていく問題については企業努力をしなさいと言う。わかりました、努力をいたしますと言っても、それでは、料金値上げをカバーできるくらいの、つまり値上げを阻止できるほどの企業努力というものがなし得るのかどうなのか、そのことが実際具体的にできるのかどうなのかということをお聞きをしているのであります。その点はどうですか。
  49. 坂本朝一

    ○坂本参考人 多少同じようなお答えでまことに恐縮でございますけれども、現状では、算術的に言えば非常に困難な事情にあるということは私も認識しておりますけれども、さればといって、受信料値上げというような状況に安易に結びつく状況でないということも認識しておるつもりでございますので、その企業努力の中身がどういうことなのか、それはこれから――これからというのはいささか無責任のそしりを免れないかもしれませんけれども、現在も含めて検討しているということでそれは御理解賜りたいと思う次第でございます。
  50. 服部安司

    ○服部国務大臣 企業努力というのは、たとえば先ほど米田先生と意見交換のあったところの、いわゆる駐留軍関係の料金徴収に徹することも一つの収入増の企業努力だと私は理解します。また、現在いろいろな理屈をつけて料金反対何とかという会ができて、これの収入減が何と五十億だと聞いておりますが、私はこういったこともあえて申し上げたくなかったわけでございますが、それでいいのでありましょうか。これらに対処することも企業努力でないのでありましょうか。これは決して挑戦ではありません。真剣にNHKの経営の健全規模を考えるからですが、これで企業努力を払っていると言えるでありましょうか。  いま一つは、五十一年度の国会におけるその附帯決議を私は十二分に熟読したつもりであります。いわゆる国会の権威を尊重するために十二分に読んで、そういったものを踏まえて、確かにわが省内でも反対があったのですが、断固わしは許さぬといった姿勢がむしろ国民から求められていると私は考えてあのような意見書をつけたということも御理解願っておきたいと思います。
  51. 野口幸一

    ○野口委員 大変わかりました。よくわかりました。  そこで、大臣のその前向きな指摘に対して、NHK側としては、いわば三年間の経過の中で、ことしの予算はプール計算の中でようやく何とか一応のめどのつく予算をお立てになったが、来年度はその赤字がさらにどんどんふえていくということはもう目に見えている。そうしますと、先ほどのお答えにありましたように、企業努力による部分を仮に一〇〇%御努力なさっても、私の見るところによれば、この収入増という部分についてどれだけの効果が果たして数字的に出てくるかということを考えますと、その数字というものは、一〇〇%努力をされたとしても、先ほど大臣からいわゆる不払い問題で五十億云々という言葉がありましたけれども、それが一〇〇%今年度中に解消されるということは考えられませんということから考えましても、残念ながらその数字というものは微々たるものであろうと私は思うのであります。そうすると、もっと前向きに収入増という問題について検討すべき段階に来ているのではないか。先ほど来の御答弁を聞いていますと、私から見るとするならば非常に細かい点に触れておられるような気がしてならないのであります。もっと積極的な部分があってしかるべきではないだろうか、検討することをもう始めていいのではないだろうかと私は思うのでございます。  その一つは、先年来この委員会でもたびたび論議となりましたラジオの受信料徴収の問題であります。この問題は、実は、たしか志賀先生だったと思うのでありますが、昨年の委員会にも出ておりますけれども、そのときのNHK会長の答弁としては、いわば現行の法改正云々という言葉が出てまいりまして、これが邪魔になっているからできないんだということで答弁が終わっているわけでありますけれども――邪魔になっているという言葉はなかったのでありますが、これがあるのでできないのだということでありますが、これを郵政省ともよく相談をして、今後このラジオの聴取料をもう一度取るような方向に検討し直す気持ちはないのか。この点についてお聞きをしておきたいと思うのであります。
  52. 坂本朝一

    ○坂本参考人 いまの受信料制度というのが一本化されまして、テレビの受像機をお持ちの方はほとんどラジオを所有しているのではないかということから、テレビの受信料の中にラジオの運営の経費と申しますか、そういうものが算定されているわけでございまして、それは、NHKの事業運営は国民の拠出によって運営されるのだという、そういう基本的な理念のもとに、テレビの受信料という形ではございますけれども、その中にラジオの運営費が入っているということでございますので、これを別にまたラジオを抜き出してやるということになりますと、果たして国民の皆様方の御理解と御同意がいただけるかどうか、また、それを徴収するということによって、ラジオの受信料の額の見込み等から言って、有効な収入増につながるかどうかということはなかなかむずかしい問題でございます。  しかし、これはやはり検討に値するということで、現在検討はしておる次第でございます。
  53. 野口幸一

    ○野口委員 さらに、それにつけ加えて私からの御意見を申し上げておきますが、実は、調べによりますと、運輸省の調べでは、わが国に保有しております自家用車――営業用といいますか、自家用車のうちで、特に普通車、小型車、軽四輪車の、いわゆるトラック、バス、特殊車以外の自動車でありますが、この保有数が約二千万台あるわけであります。これらのカーラジオをいわば受信料等の徴収の対象にしてはどうかという意見でありますが、仮に、この二千万台のカーラジオのうちの半分の一千万台が徴収の対象になるとしても、月額百円取れば年間にして約二百四十億という収入増があるではないか。この辺の点をもう一度考え直すところはないのか。  先ほどの法改正の問題もしかりでありますが、自動車を持っておる人はわれわれから見て相当余裕のある人といいますか、受信料の払えない人ではないと思いますし、特殊な立場に立ってラジオを聞いている人でありますから、民間のラジオ放送の場合も放送の広告収入を当然取っているわけでありますから、テレビももちろん取っているわけでありますけれども、NHKとしてもカーラジオの部分だけでも対象にする方法を講じてはどうなのか。この点についてお考えになっておるか、伺いたいと思うのであります。
  54. 坂本朝一

    ○坂本参考人 カーラジオにつきましても、基本的な考え方はラジオの受信料と同様でございますので、私といたしましては検討すべきであろうというふうに考えておる次第でございますけれども、カーラジオの実態から、これを一件一件いただくというようなことになりますと、現実問題として、具体的な徴収の費用と予想される受信料の中で有効な増収になるかどうかということもそう軽々には出てこないのでございますけれども、徴収の仕方いかんによっては先生の御指摘のような増収も当然見込まれるのではないかと思うわけでございます。  ただし、カーラジオの実態と現在の放送法とのかかわりの中でどういうふうに結論を出すかということは早急には出しかねておりますので、現在部内で検討を続けているという状況でございます。
  55. 野口幸一

    ○野口委員 さらにもう一つの問題として、これは法改正を伴う問題でありますが、NHKもそろそろ広告収入という問題についても考えてみてはどうかという点であります。もちろん、民間放送がこのことについては先鞭をとっておるわけでありますが、公共の福祉に反しない限り、あるいはまた公共という立場を堅持する立場にあって、広告収入という部分についても検討する段階に来たのではないだろうか。よその国では国営のテレビ会社でも広告料を取っているところもありますし、決してやってはならぬということではないと思うのであります。  ただ、一企業なり一産業とかいうものに偏して広告放送をやることについては、公共放送のたてまえ上許されないことでありますけれども、少なくとも政府機関だとかその他の付随する機関からも広告料を取ってはどうなのか、そして収入増に充てていくという考え方を持ってはどうなのかという点について、NHK会長としてはどう思っておられるでしょうか。
  56. 坂本朝一

    ○坂本参考人 確かに、欧米の公共放送の中に、コマーシャルの時間を特定いたしまして、またコマーシャルの出し方などにつきましても一応の制限を加えて収入源にしておる公共放送が存在していることも事実でございます。ただ、日本の場合は民間放送がございまして、民間放送は受信料は取れない、ただし財源は広告収入による、NHKは受信料は徴収するけれども、スポンサーをつけて広告はしないというのが法のたてまえでございますので、この問題に踏み切るというようなことになりますと、当然放送法そのものの問題にかかわってくるかと思います。  なお、受信料制度と民間放送の二本立ての実態というのは、形としては理想的な形ではないかということと、そして受信料制度は言論、報道の自由の保障という意味合いにもつながる問題でございますので、その点は慎重に考えさせていただかなければならないのではないかと考えております。
  57. 野口幸一

    ○野口委員 この点について、大臣はどういう御意見をお持ちでしょうか。
  58. 服部安司

    ○服部国務大臣 率直に申し上げさせていただきますが、公共放送のたてまえ上それはなるべく避けるべきことであると私は考えております。
  59. 野口幸一

    ○野口委員 大臣がいま御答弁になりましたように、公共放送だから避けるべきだということでありますが、私は決して積極的にこの問題を取り上げていこうという立場で言うのじゃなくて、少なくとも国民の皆さんに受信料という部分についてこれ以上負担をかけないでいこうということであるならば、仮に前段の討論のあれであるならば、受信料値上げに見合う部分をその他の収入で何か引き出せないものだろうかという立場から、先ほど来のラジオの聴取料の問題だとか、いまの広告収入とかいうものを、一定の制限はあるけれども収入源として考えてみてはどうなのかというようなことを申し上げているわけであります。ただ、受信料そのものがどういう位置づけでということになりますと、これまた非常に大きな問題が横たわっておりまして、徴収不能の部分をどういう形で徴収していくかということについてはいろいろと御苦心はされておるようでありますけれども、これまた最近とみに受信料を拒否していくという形も見受けられるわけであります。そうなりますと、先行きNHKが本当に収入源を確保していこうという立場に立ちますと、果たして受信料一本でやっていっていいのかどうなのかというところまで実は心配するのでありますが、その点で先ほど来申し上げているわけであります。  さらに、もう一つつけ加えて申し上げますと、二台目のテレビの受信料の件でありますが、これも過般来何度かこの委員会で言われたのでありますが、そのたびのお答えは、たとえば一軒の家に二台あるとするならば、一台はNHKを見ていただいているであろう、一台は民間放送を見ていると言われはしないだろうか、そう言われれば私としては取る筋合いといいますか、意味がないのでそれ以上突っ込んでいただくような考え方は持っていないんだというNHK側の答弁がございます。  私は会議録を読ませていただいて残念に思うのでありますけれども、これは一世帯の中に二台あろうと、あるいはまた私どものように会館に一台あり、宿舎に一台あり、さらにまた家庭に一台ありということになれば――私は実は家庭にも二台あるわけなんですが、四台から五台テレビを持って見ているわけであります。一台はNHKだけれども二台目以降は民間放送だなんて、そんなばかなことはないのですね。仮に一つの世帯の中にあればそれは分けられるのであって、そういう理由も成り立たないと思うのであります。二台あっても二台ともNHKを見ている場合もあるでしょうし、二台とも見ていない場合もあるでしょう。しかし、見ているから取る、見ていないから取らないという理論は、二台あろうと三台あろうと関係ないのであります。  ただ、受信料掛ける三、二というように、テレビの台数によって料金をはじき出すことには賛成しかねますが、少し割り引きすることについては当然であろうと思いますけれども、基本的な考え方として、二台以上あっても取らないのだという物の考え方は間違っているような気がするのでありますが、この点はどうでしょうか。
  60. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 この問題につきましても、先ほどの先生の御指摘のカーラジオの料金徴収の問題と同様に、私どもいま部内で検討いたしております。  ただ、料金の徴収方法として、先生がおっしゃいました七百十円掛ける二あるいは三というようにするか、逓減にするか、いろいろなやり方はあるわけでございますけれども、私どもが一番問題点としていま考えておりますのはその捕捉の仕方で、現在でも、カラーテレビをお持ちでいながら白黒だとおっしゃられれば立ち入って調べるということもできない。そういう状況でございます。  二台お持ちになっておってもうちは一台しかない、三台お持ちになっておってもうちは一台しかないとおっしゃられた場合に、これを確かめる方法というのは私どものいまの立場としてはございません。現在四八%ぐらいの方が二台以上持っておられるという統計数字がございますけれども、それを完全に捕捉できるかどうか。立ち入り調査権もなく、申告義務もないいまの法制のもとで完全な捕捉ができるか。その点について私どもは一番自信がないといいますか、問題点として重視しているわけでございますが、何とか増収を図る方法として非常に魅力のあることでございますので、引き続き検討を続けたい、このように考えております。
  61. 野口幸一

    ○野口委員 おっしゃるように、確かに強制立ち入りもできないし、調べることもできない。おっしゃることはよくわかるのでありますけれども、だからといってそれをそのまま放置することもまたいけないことだと私は思うのであります。そもそも受信料そのものが、おれのところは見ていないから受信料を払わないと言われればそれに対する強制権がないと同じように、それを論及してまいりますと、おれのところはNHK以外しか見ていないのだということに対して、それを認めていくような形で受信料不払いがふえていくことにもなりかねない要素を持っているわけでありますから、何としても国民の良心に訴えながら、さらにこの料金問題については検討していただきたい。  特に、先ほど申しましたカーラジオは、その点は自動車登録という形がありまして、自動車さえ登録すれば、登録することによってその人の所有が明らかになり、カーラジオの所有は当然つかみやすい立場にあるわけでありますから、その点からしても、カーラジオのラジオ聴取料はいまの二台目テレビよりさらに把握がしやすいのじゃないだろうかという気がしてならないわけであります。その辺のところは十二分に御検討願いたいと思います。  その問題はその辺にいたしまして、現在の料金徴収の現況においてお伺いいたしたいと思うのでありますが、現在の料金徴収の方法はいかなる方法をとっておられますか。その方法をひとつ具体的に御説明をいただきたい。
  62. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 現在の料金徴収の方法といたしましては、私どもの職員あるいは委託の集金の方、あるいは郵政省に委託しております部分、そういう部分で直接訪問をして料金を徴収するという訪問集金のやり方と、それから銀行口座に振りかえて、口座振りかえでやっていただくやり方と、大別いたしましてこの二つでございます。  それで、銀行口座振りかえの部分は約三八%でございまして、残りの部分は訪問集金をしているということでございます。
  63. 野口幸一

    ○野口委員 そういたしますと、地域的に見まして、いわゆる十大都市と申しますか、東京を含めて大都市というのは、銀行口座振り込みよりも訪問の方が多くなっている傾向にありますか。
  64. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 全国的に見ましての口座振りかえが約三八%でございます。したがって、訪問集金の方が多いわけでございますが、東京都を例にとりますと、口座振りかえが約四九%で、約半数でございまして、残りの半分が訪問集金ということでございます。
  65. 野口幸一

    ○野口委員 それじゃ、NHKは銀行口座振り込みにしていただきたいということについて、各家庭に対してどのような方向でこれをお勧めになっていますか。
  66. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 訪問集金をする場合に、銀行口座にしていただきたいということを勧奨するやり方と、銀行を通じまして銀行の預金者の方々に口座振りかえを勧めていただくのと、両方のやり方でやっております。
  67. 野口幸一

    ○野口委員 また先ほどの企業努力にもひっかかってくるわけでございますけれども、見ていますと、銀行口座振り込みにしてほしいという運動といいますか、活動が、私はややNHK側の努力が足りないような気がしてならないのであります。  実は、私の家も銀行口座でやっておるわけでありますが、どこから勧められたかといいますと、NHKからのパンフレットが入ってまいりまして、それを見まして、この方が便利じゃないか、一遍一遍払い込まなくてもいいじゃないか、どうせガスも水道もやっているからということで、ある意味では自発的にやったわけであります。御近所なり私の知っておるところを二、三聞いてまいりますと、集金人が言っておられることは言っておられるようでありますけれども、郵政省の委託の関係の部分とか、あるいはまたその他の部分においてはそのことがまだ伝っていない御家庭も相当あるやに聞いております。  したがって、徴収の方法について、NHKは今後さらに銀行口座振り込みなるものを増加させていく施策を十二分に図っていく方法がいいのじゃないかと思うのですが、この点はどうでしょうか。
  68. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 私どもは今年度もこの銀行口座振りかえを百十万ふやすという計画でやっておりますし、来年度もやはり百十万件ふやすということで計画を立てております。  ただ、先生がおっしゃいますように、NHKの委託の集金人の方々が余り積極的じゃないということも私は存じておりますが、これは口座に変わりますとやはり収入に影響する関係もございまして、その点はなるべくそういうことにならないように、口座がふえても御本人の収入に大きな影響のないように年々努力をいたしておりますが、そういう関係もございます。  私どもはいまステーションブレークと言っておりますが、そういうテレビ放送を通じましても口座振りかえをお勧めするということもやっておりますし、御指摘のように今後さらにこれを積極的に進めて、口座振りかえの率を高めていく努力をいたしたい、このように考えております。
  69. 野口幸一

    ○野口委員 そこで、いまお触れになりました集金人の関係について若干お尋ねをいたしたいのであります。  これは余り言いたくないことでありますけれども、かつてのテレビ朝日じゃありませんけれども、NHKの悪口を言う一つのコントに、夜金を取りにくるのはどろぼうとNHKだと、こんなばかな話を書いている者があります。これは私も経験したのでありますけれども、集金人が来られるのが夜の十時半でございます。十時半にアパートの戸をたたくので、穴からのぞきましてどなたですかと言ったら、NHKの集金人だと言うのであります。よその家を訪問するのに十時半というのは余り常識的な時間じゃないと思うのであります。もちろん、収納を上げようということで努力されている気持ちはわからないことはありませんけれども、それだから逆にこんなばかな話が巷間に出るのです。夜金を取りにくるのはどろぼうとNHKという話は余りいい話ではありませんので、こういうような時間帯の問題をどう指導されておるのでしょうか。一遍その辺をお聞きしたいと思うのです。
  70. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 非常に遅い時間にお伺いして大変申しわけございません。ただ、現在滞納契約者が約八十万くらいにふえておりますけれども、その中で五十万くらいは常時不在ということで、なかなか収納できないという方でございます。その常時不在というのは昼間いらっしゃらない方が一番多いので、なるべく夜間あるいは早朝あるいは休日という時間帯に訪問することを私どもは強くやっております。  ただ、先ほど先生がおっしゃいましたように、夜の十時、十一時に伺って戸をたたくということは常識的に言ってやはりいかがかというふうに思いますので、私どもも夜間とか早朝とか、あるいは休日ということに重点を置いておりますけれども、そこは社会常識の範囲内ということで、余りに非常識な時間帯に訪問するということは避けるように指導はいたしておりますけれども、本人たちの熱意からそういうこともときにはあるかと思いますが、今後十分指導いたしたいと思っております。
  71. 野口幸一

    ○野口委員 その辺は一部のことであろうと思いますけれども、御指導を十二分にしておいていただきたいと思います。  そこで、集金人の雇用状況でありますけれども、給与の状況も含めましてどのような状態になっているのか。集金人の身分関係はどういうことになっているのか。これがいろいろな意味で、ノルマの関係も含めまして、いま言ったような夜間集金の問題にも波及してくるし、あるいはまた先ほど言いました銀行払い込みの勧誘に熱意が欠けているという部分でもあるような気がしてならないのでございますが、その辺はどうですか。
  72. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 現在、委託集金人の雇用の形と申しますものは、これは請負契約でございます。そういう形をとっておりますのは、全国で非常に地域事情が違いまして、専業でやっていただく場合と、それから農業等をやっておられまして、その兼業でやっていただくという場合もあります。したがって、受け持ちの軒数も、一番多い方は約一万軒くらいの軒数を受け持っておられるし、少ない方は五百軒くらいの軒数を受け持っておられる。そういうように地域あるいは受け持ちの軒数、あるいは仕事のやり方等に非常に違いがございますので請負契約の形をとっておるわけでございまして、私どもは、そういう形をとるのが受信者のばらつきの実態から見ましてやはり適当であろうというふうに考えております。  その処遇の方は、大体四〇%が固定給的な部分でございまして、残りの六〇%は出来高払い的な、そういう給与というふうになっております。
  73. 野口幸一

    ○野口委員 この問題はもう少し詳しく触れたいのでありますが、時間が余りありませんのでこれ以上言いませんが、NHKにおかれましては、この集金人の雇用状況あるいはまた給与の状態というものが、いわゆる受信料を徴収するという目的に対して阻害にならないように御配慮をいただきたい。いわゆる固定給部分と歩合給部分の差が今後もさらに拡大されていくというようなことになってまいりますと、勢い先ほど来の問題が浮上してまいりますし、また、先ほどの銀行振り込みの勧誘なんかも力が余り注がれないというようなことにもなりかねませんので、その辺のところをひとつ御配慮をいただいておきたいと思うのであります。  そこで、ちょっと話題を変えまして、番組のことについて少しく申し上げたいと思いますが、テレビの夜間の放送番組の編成替えをやりたいということを書かれてあるわけでありますけれども、具体的にどのように夜間の放送の編成替えをしようとされておるのか、その辺について伺いたい。
  74. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  基本的にはテレビの視聴態様がここ数年著しく変わってまいりまして、いわゆるゴールデンアワーが広がってまいりまして、通常ビデオリサーチその他放送番組向上委員会等のゴールデンアワーが六時から十一時までというふうに広がりまして、かつての七時から十時までと大分違ってまいりました。そういう状況に対応してわれわれも編成替えをしたいというのが趣旨でございます。  そして作業を進めまして、結果的に、いま十時にございます解説の時間を十時半からにいたします。その結果、そこでかなりの余裕度をもっていろいろな番組が編成できるようになりまして、そして、結果的には、テレビに寄せられた期待にこたえまして報道番組を新設あるいは増設して、これを強化するということができました。具体的には、八時台にいまございますNHK特集を二本に増加いたします。それから「新日本紀行」あるいはその他のいわゆる情報番組、経済番組等を十時台以降に並べます。そういうことがまず基本の第一でございます。  次いで、子供番組に対する期待が非常に強いし、また、現状の子供番組に対する批判も強うございますので、日曜日の「レッツゴーヤング」を除きまして一変いたしまして、子供さんの視聴しやすいような番組を六時以降並べると同時に、七時半を子供さんのテレビ権にも対応し得る娯楽性豊かなファミリーアワーにするということが中央における総合テレビの番組の基本でございます。  なお、ローカル放送につきましては、木曜日の七時半現在やっておりますローカル三十分をさらに金曜日の十時以降にも編成できるように、いずれでも選択できるように、また場所によっては両方ともやれるようにという意味で柔軟性を増してあるのも一つの方向でございます。  それから、さらに、教育テレビにおきましては、現在の八時十五分が切れ目になっておりまして、ちょっと番組の切りかえに困難だという批判もございましたので、教養特集を時間的には少し短くいたしましたが、一本ふやしまして七時半からいたしまして、八時から文化シリーズというものをやりまして、その後十五分間「テレビコラム」と題する文明時評的な解説番組を設定いたしまして、そして教育テレビの充実を図ったというのが今度の番組改定、テレビに関しての基本でございます。
  75. 野口幸一

    ○野口委員 私がお伺いをいたしましたのは、夜間の放送番組の編成替えということがございましたので、ある意味ではサマータイムのことを考慮しておられるのか、あるいはまた地域的には、北は北海道、南は沖繩まで同じ時間帯に同じものが流れるということについて時間差を設けていくような考え方を持っておられるのかというようなことで、ちょっと興味深く思いましたので実はお尋ねをしたわけでありますけれども、全国同じ時間に同じものをやるということについては、これは決して悪いことではないと思うのでありますけれども、何しろ日本の国というのは、北は北海道から南は沖繩まで非常に時間差があるといいますか、日の出、日の入りの時間も違うわけでありますし、まだ日が高いのにすでにもう夜間番組になる地域もございますれば、もうとっくに日も暮れているという時間になってもまだ子供の時間になっているような形にある地域もある。まあそんなにひどい格差はないにしても、三十分から一時間程度の差があるように思うのであります。  こういう点については地域別に放送時間の差をつくってみてはどうなのかということと、それからもう一つは夏時間と冬時間、いわゆるサマータイムなどのことでありますけれども、これも余りお考えになっていないような気がしてならない。冬でも同じ時間にゴールデンアワーが始まりますし、また、夏でも同じような時間に始まるわけでございますけれども、御存じのように日の入りが遅いとどうしてもテレビを見る時間が遅くなって始まりますので、たとえば五、六、七月の三カ月は一時間ずらすとか、そういうような考え方がNHKにはないのかと思いまして、実は夜間の放送番組の編成についてちょっとお聞きをしたというのが真意でございますが、その辺のところはお考えになっておりませんでしょうか。
  76. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  先生の御指摘のことはまことに重大な問題でございまして、われわれとしても、過去も現在もそういう問題について検討は怠っているつもりはございません。また、一時ちょっと実施したときもございましたが、やはり、画一の時間が生活の基調に、ことに学校等がなっておりますので、御期待にこたえ得るような具体策がなかなか全国一律にはいかないという状況でございます。  ただ、何といっても地方の自主性の尊重という枠をどんどん広げていくことによりまして、そういう要望に今後とも応じ得る柔軟な態勢をつくるということにいま政策を置いておる次第でございます。
  77. 野口幸一

    ○野口委員 次に、私は教育番組の中の問題について若干申し上げたいのでありますが、テレビによって、いわゆる視聴覚の教育は非常に伸びたのだけれども、その悪弊といいますか、悪影響によって、今度は逆にわが国の古来からの日本語そのものを書くということ、読むということについては、いささかその部分が欠落をしてきていると言われているのが今日の大方の日本語教育関係者の言葉であります。  したがって、私は、テレビ発達すればするほど、日本語の読み書きそのものを補完していく放送というものがテレビによってされなければならないのではないかという考え方を持っておるのでございますが、こういった意味から、日本語のよさ、日本語の正しい使い方、あるいはまた日本語の持つ歴史と現代語のあり方などについて、教育テレビあるいはまた教育放送がいまそれがないと言っては失礼でありますが、少ないように私は思うのでありますが、その点はどういうお考えをお持ちでしょうか。
  78. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  言葉についての問題は、御指摘のようにきわめて重大な問題でございまして、私たちといたしましては、小学校低学年、中学年、高学年に分けてラジオで放送すると同時に、近ごろでございますが、テレビでも小学校低学年向けに「あいうえお」という番組をつくりまして、小学校における国語教育のお手伝いをいたしております。また、中学校におきましては「名作をたずねて」、高校におきましては「国語研究」、「古典研究」ということで、それなりの努力はしておるつもりでございますが、今後とも努力を続けたいというふうに考えます。  ただ、御指摘にはございませんでしたけれども、かつてNHKの場合はほとんど全番組が共通語を非常に厳格にやりまして、それ自体がある意味で国語教育にお役に立ったという事態がございましたが、最近は長い歴史を持ちます方言についてもやはり尊重しなくちゃいけない、若い人が全くいままでと違うような話し方をしている、そしてそういうタレントを求めるというような情勢がございまして、全般的にかつてに比べて、いわゆる共通語についての厳格さをやや欠いたということもあるかと思いますが、その辺のところは時勢の変化もございますので、心がけてはおりますけれども、多少柔軟性を持たせていただきたいと思っております。
  79. 野口幸一

    ○野口委員 これは要望でありますが、とにかくテレビが普及してきたことによって、最近国民が物を読むという機会がどうもだんだん少なくなってきているように私は思うのであります。そういった意味で、テレビが今度は逆に、読むということの勧めというものをある意味ではやってもらいたい。こういう逆な考え方をテレビ自身からも出していただくことが、視聴覚教育から来るところの弊害を取り去っていく一つの視点になろうかと私は思うのであります。  そういった意味で、いま日本語がどうも変な使われ方をしているということで、教育番組だけではなくて一般の番組の中でも、正しい日本語を使おうじゃないか、字をこういうように書こうじゃないかということの教育テレビを通じて国民にしてやるということも非常に大事だと私は思いますので、ぜひともこの辺について御配慮を賜っておきたいと思います。  この点について会長からお答えをいただきたいと思います。
  80. 坂本朝一

    ○坂本参考人 放送の持っている大きな役割りの一つに、先生の御指摘の表現、言葉の問題が核にあろうかと思います。したがいまして、NHKといたしましては、放送文化研究所の中に用語調査委員会を設けまして、用語の問題について斯界の権威の先生方にいろいろと御意見を承って、それを下部に通達として流すというようなことで努力をいたしておる次第でございます。  言葉を大事にするということを番組を通じましても考えるということは全く同感でございますので、努力したいと思います。
  81. 野口幸一

    ○野口委員 最後の質問になりますが、実は、電波ジャックについて若干お聞きをしたいと思います。  先日ですが、電波ジャックについての質疑がこの委員会でも行われました。NHKは、今回の電波ジャックについて、視聴者からの通報によって事実に気がついたということでありますが、その経緯についてはどういう形でお聞きになっているか、あるいはまた視聴者がこのことについてどういう感じ方をもって受けとめたか、その反響といいますか、視聴者への対応はどうなさったのか、この辺について伺っておきたい。
  82. 沢村吉克

    ○沢村参考人 去る一月の十七日でございましたか、NHKの総合テレビの昼のニュースの時間に妨害電波がございまして、一部の地域でNHKと違う音声が入れかわって出たという現象がございました。それを電波ジャックというような表現で新聞に報道されたわけでございますが、実は、先生がいま御指摘のように、私どもの放送電波につきましては、これが正常に出ておるかあるいは異常があるかというようなことを十分監視、チェックをする機能を備えておったわけでございますけれども、先般のような本当に限られた一部の地域で妨害電波が出るということに対しましては、必ずしもNHKの手ですべて監視できるというような状態にはなっておらなかったわけでございます。  今後ともこれを完全にするということは私どもとして非常に困難なことだと思っておりますが、そういうことで被害を受けられました聴視者の方からお電話をいただきました。本当に何事だろうと、われわれ受け取った方でも、まことにうかつでございますけれども、そんなことは予想しておらなかったわけでございまして、初めに受けた当時は、一部何かいたずら電話かというような印象さえ受けた電話の対応者もいたようでございますが、そのうちに確かに妨害電波によって乱されているのだということがわかりました。  その後の対応といたしまして、御連絡をいただきました聴視者の中で住所、氏名をはっきり言ってくださった方には――あるいはそれは言わないで、ただこの辺の地域の者だとおっしゃった方もございますけれども、住所の明確でございましたお宅にはこちらからもう一度連絡をとりました。あるいはそのお宅まで伺いまして、その状況を十分に把握したわけでございます。そしてそういう措置の結果、三時のニュースでございましたか、NHKの電波を通じましてこういうことが起こりましたということを報道いたしました。また、監督官庁でございます郵政省の方にも御連絡申し上げまして対応したというのがそのときの事情でございます。  その後、それでは今後に対してどういうふうにわれわれは手を打つべきかということでございますが、現在までに手を打っております二、三の手法を申し上げますと、NHKの職員の家庭でも常時朝から晩までテレビを監視しておるわけではございませんけれども、見ておるときにこういう状況が起こればすぐに連絡をとるように、その連絡ルートを明確にいたしました。それから、NHKには全国に番組の内容をモニターしてもらうためのモニターを委嘱しております。こういう委嘱しておるモニターの方々にもお願いをいたしましたし、さらには電器商の組合、正確な名前は全国電器小売商業組合ですが、それからラジオ商の組合の方にお願いいたしまして、こういうところは非常によくラジオ、テレビをつけて店頭でPRしていらっしゃいますので、そういう方であればまた御理解も深いということで、そういう方々のところからも異常についてはすぐに御通報いただけるようにというような情報収集の手法を、われわれのできます限りにおいてとったわけでございます。その結果を郵政省の方と御連絡をとり合って、こういう異常の起こりましたときにはすぐに時を移さずに対応できるような、まず第一報をすぐにつかまえるという手法に徹しているわけでございます。  さらに、その妨害の状況から見まして、妨害発生を早期に発見する方法も研究しようではないかということで、内部にそういう委員会を設けまして、いま検討を進めておるところでございます。
  83. 野口幸一

    ○野口委員 それでは最後になりますが、いまいろいろな措置を考えておられるようでありますが、と同時に、視聴者に対してのいわばお知らせが実はないように思いますので、視聴者に対しては字幕でもって、ただいまこういうような電波が流れたようだがこれは間違いであるとか、そういうものであるとかいうことをすぐさまテレビの画面を通じて出してやるという、そういう親切さを含めてぜひとも対応してやってもらいたいと思うのです。その点はひとつお願いいたしております。  そこで郵政省にお聞きいたしますが、今回の事件に対する監視体制というものが現行では非常に不十分だと思われますが、今後どのような措置を郵政省としてはおとりになるのか。  さらに、また、今回のような電波ジャックは電波法の第四条違反になるわけでありますけれども、それに対する罰則が非常に弱いように思われますが、このような問題について、現行法はこの犯行を予測してつくられたものではないとはいたしましても、この問題に対処するに当たって積極的にいかなる方法を今後おとりになろうとしておるのか、最後にお答えをいただきたいと思います。
  84. 平野正雄

    ○平野政府委員 お答え申し上げます。  まず、第一点の当面及び今後の監視体制でございますけれども、当面は固定監視施設の増強、強化と、それからパトロール体制の強化につながります電波監視者の増強を考えてまいりたいと思っております。  さらに、将来の電波監視の強化策といたしましては、従来ございませんでしたような新しい電波監視のシステムを開発したいということでございまして、その具体的な内容については、現在電波研究所と協力いたしまして検討を進めておるところでございます。大体五十三年度中には検討を終了し、実験段階を経まして、五十四年度には実現にこぎつけたいということを考えております。開発後は京浜地区、京阪神地区及び中京地区を重点的に整備いたしまして、逐次全国的に整備をいたしたいという意気込みでございます。  第二点の電波法の罰則の強化の問題でございますけれども、ただいま先生が御指摘のように、今回の放送妨害事件につきましては電波法百十条の罰則があるわけでございますが、このほかに、放送業務の妨害という見地から、刑法の威力業務妨害罪の適用も可能ではないかというふうに考えておるわけでございまして、この種事案の再発予防に資するために電波法あるいはその他の法令を改正いたしまして罰則を強化していくという点につきましては、他の罰則規定とのバランスその他いろいろの問題点があるようでございまして、現在慎重に検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
  85. 野口幸一

    ○野口委員 終わります。
  86. 松本七郎

    ○松本委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際暫時休憩いたします。     午後零時四十七分休憩      ――――◇―――――     午後一時三十五分開議
  87. 松本七郎

    ○松本委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。原田昇左右君。
  88. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 ただいま議題になりましたNHKの五十三年度予算に関連いたしまして、若干の質問をさせていただきます。  NHKがテレビ放送を始めましてから、ことしはちょうど満二十五年に当たるそうでございまして、日本の放送制度そのものが一つの曲がり角に到着しているのではないかと思います。  そこで、まず、昨年十二月に郵政大臣に就任されました服部大臣に、わが国の放送制度のあり方、またその中に占める公共放送としてのNHKのあり方、位置づけ等につきましてどのように考えておられますか、所信をお伺いしたいのであります。
  89. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  御承知のとおりに、わが国の放送体系と申しましょうか、体制は、受信料によってその維持、運営が行われている全国的な公共事業体としてのNHKと、自由な経営をたてまえとして、地域社会に密着した放送事業を行う一般放送事業者の二本立ての放送体制になっていることは御承知のとおりでございます。しかし、これはNHKと一般放送事業者とおのおのの長所がございますが、わが国のNHKは公共放送のたてまえをとり、今日まで全く中立の体制をとりながら、大過なく今日のNHKの基盤の確立を国民の理解と協力で図ってきたわけでございますので、今後もこういった厳正中立の立場を堅持しつつ、公共放送の職務を完全に果たしてもらうことが最も望ましいことであって、そういう位置づけをしてまいりたい、かように考えている次第でございます。
  90. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 次に、NHKの坂本会長にお伺いしたいのでございますが、公共放送としてのNHKの使命、今後の経営の方針の基本を伺っておきたいと思います。
  91. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生はテレビ開始二十五周年とおっしゃいましたけれども、NHKにとりましては、その前にラジオの歴史がございまして、放送事業に携わってから五十年の歴史をけみしておるわけでございます。そして、NHKの仕事としては、放送法の第一条、第三条並びに第七条というところに明らかにNHKのあり方の基本が唱えられておるわけでございますから、その基本を踏まえまして、視聴者の要望に沿って、NHKが国民の中になければならないという存在たり得るべく、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、厳正中立というような、そういう立場のもとに今後の運営に当たっていきたい、そしてできるだけ視聴者の御満足のいく形の内容の放送を出していくという努力をしていきたいと考えております。
  92. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 先ほど郵政大臣の御答弁にもございましたが、わが国の現行の放送制度は、公共放送であるNHKと民放の二本立てという体制になっております。そのことが今日世界でもまれに見る放送文化の発展を生んだと考えられるわけでございますが、テレビ放送開始以来四半世紀を経た今日、多くの問題を抱えることになってきたと存じます。  まず、その一つは番組の低俗化というような問題でございます。もう一つは、民放、公共放送の財政基盤のアンバランスという問題ではないかと思うのです。前段の番組の問題は同僚議員にお任せいたすといたしまして、私はここで民放と公共放送の財政基盤の問題について若干の質問を行いたいと考えております。  まず、テレビが開始された昭和二十八年、それから十年前の四十二年、さらに昨年の五十二年におきますNHKの総予算規模と民放の総広告収入といいますか、収入総額はそれぞれどのように推移してきたか、電波監理局長にお伺いしたいと存じます。
  93. 平野正雄

    ○平野政府委員 お答え申し上げます。  ただいまNHK、民放の収入比較についての御質問でございましたが、先生が申されましたように、二十八年度、四十一年度あるいはそれ以降という段階におきまして相当大きな動きが見られておるわけでございます。二十八年度におきましては、NHKは約六十九億円の収入でございましたに対しまして、全民放の収入総額が約六億円でございます。四十一年度におきましては、NHKが七百五十二億に対しまして、全民放がその約倍、千四百四十五億の収入でございます。  その後NHKと全民放の収入の差が漸次拡大をいたしてまいっておりまして、ただいま手元には五十一年度の数字しかございませんけれども、NHKが千九百十五億に対しまして、全民放が六千七百十三億という状況になっております。
  94. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 大変なアンバランスになってきておるわけでございます。もちろん、私は、放送の内容が予算の規模とか広告収入の規模で決まるということを申しておるわけではございません。しかし、いまお話しの数字でわかりますように、近年民放の発展というものは非常に著しいものがございまして、その反面NHKの立場は大変苦しいことになってきておると存じます。そして、番組の視聴率競争というものについても非常に苦しい立場に立ってくるのじゃないかと思うのです。  この点郵政大臣は、民放と公共放送のバランスの問題をどのように考えておられるか、またNHK会長はどういうようにお考えであるか、ひとつ御所見を承りたいと存じます。
  95. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  民放が五十一年度で六千七百十三億、NHKが千九百十五億で、数も大分違いますし、民放はローカル、県域放送を入れるとやはりかなりな数字になります。  私はちょっと数字は定かではありませんが、私は、民放はひとつできるだけ利益を上げていただいて経営基盤の確立を図るべきであるという考え方を持っております。これは大臣になってからではありません。もともと、元郵政政務次官をやっていた当時からそういう考えを持っております。なぜならばと申しますと、やはり経営基盤が脆弱、軟弱であれば、皆さん方が平素声を大にしての番組内容についての御意見にも結果的には、これは営利営業ですから背くことになるからであります。  いま一つは、この免許は許認可じゃなくて免許制ですから、したがって決算報告の義務づけということも、これはちょっとなかなか思い切った法律の内容だと私は考えるわけでありまして、郵政省への決算報告を義務づけるということは、当然堅実、健全経営をさせる責任を半ば持っているものと私は理解いたしております。  これは私でありますが、現在の郵政大臣服部安司として理解をいたしておりますから、こういうふうに最近の民放の経営内容が非常にいいということは大いに歓迎をしているところであります。  こういったNHKと民放との比較検討はちょっとぼくには理解できませんが、しかし、しからばNHKは公共放送であるから経営内容はどうでもいいのだと、そんなことは当然考えておりません。また、けさから社会党の両先生のお話を聞きながら感じたことでありますが、私が一番筆頭に心配せねばならないNHKの増収についての御心配をかけているということは、私は大変感激をしながら意を強くして傾聴いたしておりましたが、私も同様、決してNHKの経営が混乱に陥ることを求めているものではありません。  しかし、公共放送と民放とはおのずから形が違っていると私は思うのです。まあ、性格的にどんどんやるとまたおしかりを受けるかもしれませんから、うんとボリュームを落として申し上げますが、私は、おのずから課せられた使命があると思う。したがって、先ほども、君、基本姿勢はとおっしゃったから、公共放送としての使命は十二分に果たしていると理解いたしておりますと申し上げたとおりに、やはり、よりよい内容でよりよい堅実な経営は当然所管大臣である私が望むところであります。  ただ、だからといって、民放は広告収入のため営業活動をやりますが、NHKは料金徴収によって経営をやるわけですから、言うならば、いわゆる独占企業みたいな形ですから、それにのさばってはならない。私が絶えず引き締めていく責任もこれまたあるわけでありますから、私は、NHKに向かっては、いわゆる国民の期待にこたえて十二分にその効果を上げるように努力すべきであると引き締めていかなければならない立場であるとこれまた理解いたしております。  しかし、経営基盤に大きな問題を生じては、これは当然許されるべき問題ではありませんから、今後も皆様方の御協力を得て、しかも堅実な経営の上に立ってりっぱな放送業務が行えるように取り運んでまいりたい、かように考えている次第でございます。
  96. 坂本朝一

    ○坂本参考人 日本の放送の企業のあり方が、受信料によって賄われる公共放送とスポンサーで広告を収入源とする民放と、二つの形態があるということは好ましい形であろうというふうに私は思っておる次第でございます。したがいまして、今後といえども、この形態の中でNHKが公共放送として期待される中身、これは冒頭申し上げましたような趣旨の中身に努力していきたい。  ただ、先生の御指摘のように、経営基盤で、片方の収入が非常にふえているのに対してNHKの収入の伸びが弱いという現実はございますけれども、だからといって、この形態について再考すべきではないかという考え方は持っておりませんので、あくまでも受信料制度を守って、公共放送としての使命に徹していきたいというふうに考えております。
  97. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 NHKが多年にわたって積み重ねてまいりました放送文化創造の歴史と伝統というものは非常に貴重なものだと思うのです。それを今後とも生かし、さらに新しい創造を加えて、基幹放送としての立場を国民のためにも守っていかなければならないと考えますし、また、そういう御趣旨で御答弁があったと思うのでございますが、しかし、そのためには何といっても財政の安定化あるいは健全化を図ることが一番肝要だと思うのでございます。特に民放と比較した場合に、民放の方は広告料収入というものがどんどんふえる、ところが、一方聴視料の方はなかなか伸びない、こういう問題があってアンバランスがさらに高ずる、これが構造的にアンバランスになるようなかっこうになっているということははなはだ憂慮にたえない、こういうように申し上げたわけなんです。  そこで、これは私の私見でございますが、端的に言いますが、英国の放送なんかは国営放送が広告料を取っておるそうですね。これはもちろん現行の法律ではできませんけれども、そういう制度を考えていくというような考え方はどうかということが一つです。  それからもう一つは、民放の場合特に問題がございますのは、難視聴対策について、NHKは法律のたてまえであまねく放送を全国民に聴視させるという義務がございますからいやでもおうでもやるわけですが、民放の場合は経営がいいわりになかなかはかばかしくない。いいところだけ取っておるというようなそしりも免れない面があるわけです。もちろん一生懸命やってくださっているところもあるわけですが、そういう点も考えますと、同じ国民の財産である電波を使って、一方は非常に利益を上げるが一方はなかなかむずかしいという場合に、たとえば公有財産である国民の電波の使用料を取って、その使用料収入をもとにして基金をつくって、そこが難視聴対策とかいろいろなものを一切合財やるというようなことも考えられるのじゃないかと思うのです。  これは直ちに御答弁をいただくのはなかなかむずかしいと思いますが、こういう発想の転換をしてみたらどうかということについて、ひとつ御所見を承りたいと思います。
  98. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  NHKの経営基盤の確立のために収入の確保を期すということで、考え方に基づいていろいろな御意見をお出しになったと思うのでありますが、私は、はっきり申し上げて、これは当然、放送協会並びに民放を問わず、先ほどから申し上げておりますとおりに、基盤の確立を図って、国民のための放送業務をおのおのの立場で、おのおのの努力でその効果を上げるべきであると基本的な姿勢を申し上げました。  そこで、そのおのおのの成果を上げるために、料金収入といわゆる広告収入とのバランスの指摘がありましたが、それを一つにして考えることは、私自身はどうかと思うのです。NHKはNHKとしての持ち味を十二分に生かすためにはどのような施策を講ずるべきかということ、まず、このことが大事じゃなかろうか。料金その他の方法によって収入を得てとお考えいただくことも大変結構でありますが、その前にNHK自体が考えるべき問題は多々あると、私はこのように理解いたします。  したがって、朝からいろいろ御指摘を受けている私の意見書についても、私は私なりに自信と確信とを持ってあの意見書を付して、どうぞ皆様方の御審議をお願いいたしますとけさお願いをいたしましたが、この審議の過程で、これはいけない、これはどうだこうだというふうに決めていただければ、当然それは国会の直接のあれでありますからわれわれもそれに従っていかなければならないし、今後の放送行政を預かる上においても、先ほど申したとおり十二分に国会の権威を尊重し、われわれはそれに沿って運営をいたしますと言ったとおりであります。  しかしながら、そういった広告収入とか、また電波の賃料を取って放送の強化を図れという御意見については、正直申し上げて、いまの時点では、国民共有の財産であるという立場から、だからそう言うのだという意見も成り立ちましょうが、私は違った立場で国民共有の財産を有効に使っていく方向づけをしたいと、かように考えている次第でございます。
  99. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 大臣の立場として、いま直ちに私の所見についておっしゃることはなかなかむずかしいと思いますが、私としては、何かそういうことも考えていかないといけないような問題があるのじゃないかということを御指摘した次第でございます。  ところで、受信料収入に頼るNHKということでございますが、結局収入増はわずか二・五%、しかるに支出はどんなに節約しても一一%くらいになるという状況でありまして、これは何といっても構造的な財政上の欠陥になってきているのではないかと思うのです。この傾向は今後さらに広がりこそすれ縮まることはちょっと考えられないのじゃないかと思うわけですが、NHKの会長として、財源確保問題についてこのままでいいとお考えですか、どうですか。
  100. 坂本朝一

    ○坂本参考人 私は、たびたび申し上げますように、受信料制度は守りたい。そのために、受信料収入の確実な確保ということにあくまでも努力を傾注すべきではないだろうかと考えております。ただし、いろいろな考えられる副次収入等、法律に抵触しない形での努力は当然すべきであろうと思っておりますけれども、やはり、基本となるところは受信料収入であると考えておる次第でございます。
  101. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまのお話ですと、受信料収入が基本だということでございますから、それではこれから単に受信料の値上げを繰り返していくのかというようにお尋ねしなければならなくなってしまうのですが、何か新しい財源を求めていくのかということについてもぜひ伺いたいと存じます。  特に受信料については、一説によれば、新聞が月二千円だ、カラーテレビが七百十円じゃ安いじゃないかという意見もあるわけでございますけれども、安易に受信料の値上げを繰り返すということでは非常に問題があるのじゃないかと思うので、そういう意味で先ほどからいろいろお伺いしておるわけでございます。
  102. 坂本朝一

    ○坂本参考人 それは先生のおっしゃるとおりで、私どもも安易に受信料改定によって財政を立て直すというような考え方でなしに、経営努力をしていきたいということを申し上げているわけでございます。  ただ、毎々申し上げますように、NHKの収入というのはやはり受信料でございますので、いずれのときにかまた改定をお願いするということがやむを得ない形で出てくるであろうということは御理解賜りたいと思う次第ですけれども、しかし、安易にそういうことを繰り返そうということで経営に当たっているのではない、努力はいたしておりますということを御理解賜りたいと思います。
  103. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 NHKが現行の放送制度を守っていくという立場からいたしますと、やはり、最大の問題は受信料の滞納、不払いという問題になってくると思うのですが、最近不払いの実態は一体どうなっているのか。不払い者が非常に増加しておるというようにも聞いております。不払い額が年々累増しておるというようにも聞いておりますが、これに対して、その実態とNHKの基本的な取り組み方について伺っておきたいわけでございます。
  104. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 滞納の受信者は五十一年度末が約七十五万件ございました。それが五十二年九月末、上半期末で約八十一万に増加いたしました。  従来、過去十年くらいの経過、推移を見てみますと、大体五万ないし九万程度の年間のふえ方でふえてまいりました。五十一年度に年間に約十五万増加いたしましたが、これはちょうど受信料の改定をいたした年度でございますので、それによる影響が大きかったというふうに考えております。  五十二年度に入りましてもやはり増加の傾向が続いておりまして、上半期で約六万ほどの増加になっておるということでございます。  私どもは、一度NHKと契約をしていただいた方で、その支払いが滞る、支払われなくなるという方が累増してまいりますと、この制度そのものが問題になる、この制度ではもはややっていけないということにもなりかねないということで、この滞納契約者に対する対策ということを今年度も力を入れてまいりましたけれども、さらに来年度はこれに一番の重点を置きまして、この増加の傾向に歯どめをかける、この滞納をゼロにするということがもちろん理想でございますけれども、正直申し上げまして、これをゼロにするということはきわめて困難だと思いますが、その増加の傾向に歯どめをかけるということだけは何とか実現をしたいというふうに考えております。  その方策といたしまして、昨年の十月に特別営業対策員というのを、首都圏は東京、横浜、千葉、浦和に、それから近畿圏は大阪、京都、神戸と、この首都圏と近畿圏にそれぞれ五十名ずつ配置いたしました。これは滞納の対策を中心に活動するという要員でございますが、この両地域に配置いたしましたのは、先ほど申し上げましたように全国で約八十一万ほどございます滞納の中で、五十四万がこの両地域にございます。ほぼ六五%ぐらいのものがこの両地域にある。ここを最大の重点地域といたしまして、この地域にそういう要員を配置いたしました。これによって何とか滞納の増加は食いとめたい、これ以上ふやさないということに最大の重点を置いて来年度やりたい、このように考えております。
  105. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いま非常に努力しておられることはよくわかるのですが、さらに、滞納のもっと前に契約をしないというのがあるんですね。これもやはり相当増加してきておるんじゃないかと思いますが、この点はどうですか。
  106. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 テレビの受像機を持っていながらNHKと契約をしない、契約を拒否するという方でございますが、これはテレビを持っておられるというふうに推定をいたしております世帯数と現実の契約者数の間には約三百万の差がございますが、これは常時三百万の方が継続して契約をしていないというわけではございませんで、契約している方が常に移動して契約から外れていく。別のところでまた新しい契約を締結される。したがいまして、私ども今年度も年間の増加を七十万というふうに見ておりますが、実際に契約を締結する方は、約三百五十万ぐらい新しく契約を締結する、二百八十万ぐらいが契約から落ちていく、それで差し引きの七十万が純増として上がってくるということでございます。ある一時期を切りますと、大体三百万ぐらいの差がございます。これは世帯数の増加の傾向にも関係いたしますけれども、そう大きな変動はいたしておりません。  しかし、この中に、どうしても契約をしない、NHKの放送番組なりあるいはNHKの経営姿勢なり、そういうものに対して批判と不満を持ってどうしても契約をされない、あるいはNHKを見ていないからおれは契約をしないという方がおられることは確かでございまして、そういう方に対する説得、NHKに対する理解と協力を求めるための努力というものは常にやっているつもりでございますが、今後もさらに一層の努力をしていく所存でございます。
  107. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 NHKはこれまで、現行法に基づいて、受信料制度が最良だ、NHKと受信者との間の信頼関係をベースに、現行の受信料制度が一番いいという立場をとってこられたわけでございますが、不払い者がこのようにふえてきては、不公平という問題が社会的、政治的に問題になろうかと思います。そして、さらに受信料を上げるなんというような場合にはますますこの問題が表面に出てこようかと思います。  そこで、テレビの放送開始から二十五年たった現在、民放もこのようにふえてきておる状況から見まして、やはりNHK受信料の性格をもっと明確にする必要があるのではないか、受信料とは何かという問題を改めて問い直す時期になっておるのではないかというように思うのです。  この点について、受信料の性格をどのように考えたらいいかということについて会長の御意見を伺いたいと思います。
  108. 坂本朝一

    ○坂本参考人 受信料制度についての考え方は、しばしば申し上げましたように、やはり、NHKを国民の皆様が運営するために御負担いただく負担金であり、なおかつ公正中立な言論の自由というものを守る意味での制度であるという考え方でございますから、そのことについては今後といえども堅持していきたいというふうに考えておる次第でございますけれども、かたがた、一方、いま御指摘のございましたような滞納、不払いの増加する現状においてどう対処していくかということになろうかと思う次第でございます。  このことにつきましては、御承知のように、十年ほど前に郵政省の臨時放送関係法制調査会の答申がございましたときに、視聴者との法律関係をさらに簡明にするために契約義務制から支払い義務制に改めることが望ましいという御答申があって、それに対してNHKとしては、当時その答申の考え方について原則的に賛成をしたわけでございます。ただ、その法律は改正に至らず現状に至っておるわけでございますけれども、いまの先生の御指摘のような状況の中でそういう問題をもう一度問い直してみる必要があるのではないかということは御指摘のとおりだと思いまして、われわれも現在部内的にも検討しておる次第でございます。
  109. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 大臣にもお伺いしたいのでございますが、基幹放送局であるNHKとしての存在、立場を明確にしていく上に、受信料の性格を改めて法的にも再検討する時期に迫られておるのではないかと考えるのですが、郵政大臣としての所見を承りたいと思います。
  110. 服部安司

    ○服部国務大臣 NHKの受信料の性格についての御質問でありますが、昭和三十九年に出されました臨時放送関係法制調査会の答申におきましても、御承知のとおりに、受信料はNHKの業務を行うための費用の一種の国民的な負担であって、法律により国がNHKにその徴収権を認めたものであるわけであります。国がその一般的な支出に当たって徴収する租税でもなければ、また、国が徴収するいわゆる目的税でもありません。NHKに徴収権が認められたところの、その維持、運営のための受信料という名の特殊な負担金と解すべきであるという答申をいただいたことは、これまた先生御承知のとおりであります。  したがって、受信料の不払いについて先ほど担当理事から答弁があったのですが、努力はしているが年々ふえていくということをどう聞くのでしょうか。やはり、こういった答申に基づいて努力即効果を上げていくべきである。努力の結果効果が上がったということを私は期待いたします。  したがって、いま法律の改正を図ってどうするという考えは持っておりませんが、ただ、こういう時期にNHKの今後の経営について大変御心労を煩わしておりますことについて感謝するとともに、あわせて、こういうものも含めて今後検討する時期が来たならば大いに検討を始めたい、かように考えておる次第であります。
  111. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 時期が来たならばというお話でございますが、われわれは、どうももうそろそろそういう時期に来ておるのではないかというように考えておる次第です。  ところで、NHKの今後の財政収支の健全化を図るためには、やはり経営の合理化、支出の削減ということも非常に大事な要因ではないかと思うのですが、この経営の合理化について、会長はいかなる方針でどういうように対処をしておられるか、また対処されようとしておるか、お伺いしたいと思います。
  112. 坂本朝一

    ○坂本参考人 これは先ほどの受信料の際にも申し上げましたように、安易に受信料の値上げをしないというたてまえから言えば、当然経営の合理化、経営努力ということに見合うわけでございますので、現在鋭意具体的な内容の詰めに入っているという状況でございます。  なお、詳細は担当の方からの説明をお許しいただきたいと思います。
  113. 川原正人

    ○川原参考人 NHKといたしましても、前回五十一年度の料金改定の際に、この効率化の問題については三カ年の計画を立てまして、その中で鋭意効率的な業務の運営を実施してまいりました。  内容といたしましては、いろいろな業務体制の見直し、たとえば取材体制の見直しであるとか、あるいは地方の放送局の業務の集約であるとか、また、技術的な改善、技術革新による省力化と申しますか、たとえばミニサテと言われるような新しい技術の導入もそうでございますし、各種の放送施設等の老朽化したものを新鋭設備にかえることによって非常に省力化もいたしました。これらのことを含めまして、五十一年度からの三カ年計画におきまして――三年目は実はいま御審議いただいている事業計画の中に含まれるわけでございますが、この三カ年間に、経費で申せば当初五十億円の節減を計画いたしましたが、現在のところさらにこれを強化いたしまして、来年度の事業計画全部を含めまして、延べ六十六億円ぐらいの経費の節約はできる、またやらなければならないと考えているわけでございます。  なお、これに伴う要員的な効果もそれなりに、当初五百人という数字もございましたけれども、五十三年度を含めまして、これが実現のためにいま努力を重ねているところでございます。  今後の問題につきましては、午前中の御審議にもありましたように、われわれとして、企業努力としてなおこれに加えての効率的な経営ということを当然図らなければならないと思いまして、現在いろいろプロジェクトチームをつくりまして、役員が責任者になりまして、幾つかの項目を立てて、さらに一段と効率化の効果を上げるための施策を検討しているところでございます。
  114. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 御努力なさっている点は十分評価するわけでございますが、たとえば制作費を例にとりますと、内作の場合と外注する場合で大分差があるというように承っておりますが、一つの例でございますが、外注部外作のパーセンテージというのはどのくらいになっておりましょうか。
  115. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  NHKの場合、原則的に外部発注はいたしておりませんで、内部制作と外部でできたものの調達という二本立てでございます。  これからも内部のそういう二本立ての努力を続けたいというふうに考えておりますが、外部調達につきましては、現在のところ約五%程度かと思っておりますが、もう少し詳しい資料はいずれ後ほど書類で提出したいと思っております。
  116. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 これは一概には言えませんけれども、たとえば「刑事コロンボ」とかいうのがございましたね。あれは買い上げにはどのくらいの費用がかかっているのでございますか。それから「黄金の日日」というのはどのくらいかかるのですか。
  117. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  「刑事コロンボ」につきましては、向こうに支払います権利及び吹きかえに要する費用その他で約九百万円近くになっております。「黄金の日日」につきましては、約一千万円ちょっとという数字になっております。もちろん、「黄金の日日」につきましては、直接制作費でございます。
  118. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 そうすると、外部から調達するのと内部でつくるのと――まあ、内部でつくるのが原則だというお話でもございましたから、内部でやられるのといまの例を比較するのははなはだまずい例かもしれませんけれども、余り大差がないというように承ったわけでございますが、大体そういうように承知してよろしいですか。  部外から調達するのと部内で制作するのと余り大差ないのだ、むしろ部内でやった方がいいものができるのだと、こういうふうにお考えであるわけですか。
  119. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  たとえば「セサミストリート」等になりますと、特殊な関係から極端に安く提供していただいておりますので、一概に部外調達と内部制作とがほとんど同じだとは言えません。  しかし、逆に申しまして、新しく評判になりました外国物は、部内で制作するよりも二倍近くのものも出ております。したがいまして、大体同じにすべく、少なくとも企業努力をしなければいけないというふうに考えております。
  120. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 次に、国際放送についてお伺いしたいと存じます。  国際放送については、原則としてこれは受信料で賄うという性格のものであるか。むしろ国が積極的に国際放送を応援して、外国に日本の状況をわかってもらうという、相互理解と親善を促進するために国際放送というのは非常に重視しなければならない性格のものだと私は思うのですが、これをかなり受信料で賄っておられるようでございますけれども、この点はどういうふうになっておるのですか。
  121. 坂本朝一

    ○坂本参考人 国際放送につきましては、御承知のように、法律によりまして、NHKの本来業務として位置づけられております点と、命令放送という二つの部分になっておりますので、NHKの本来業務として位置づけられております点につきまして、受信料によって放送制作費等を賄うのは当然ではないだろうかというふうに考えております。
  122. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 そうすると、本来業務というのは、国際放送としてどういう放送が本来業務になるわけですか。
  123. 坂本朝一

    ○坂本参考人 国際放送の中身にございますように、海外におります在外邦人に対する慰安を提供するというところまで含めて、報道、教養番組等を編成するという形になっておる次第でございます。  ただ、命令放送の場合は、時事を中心にということで、範囲が限定されているということで、そこら辺のところが多少違うということになろうかと思います。
  124. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 国際放送について、いま命令放送になっている部分というのは、どういうものを命令放送と言うのですか。
  125. 橋本忠正

    ○橋本参考人 命令放送の分につきましては、毎年四月の初めに郵政省から命令書が参りまして、その中に規定されておりますように、国策、時事等々について放送せよということでございまして、それに見合う交付金が支給されているという形になっております。  この交付金、命令分とNHKの必要業務、自主分と一体となって放送の効果を挙げようということでここ数年やってまいっておりまして、率直に申し上げまして、截然とここまでがこうだというふうには大変説明しがたい点でございますが、両者を一体として、御承知のように一日三十七時間、世界十八の方向に二十一の言語をもってここ数年続けてまいっておりますし、来年度もそのような方針で実施したい、かように考えております。
  126. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまお話しのものはラジオだと思うのですけれども、いまテレビ時代に入っておるわけですね。  この間も日米間で相当貿易上の摩擦があって、お互いに話してみると、お互いの国情をなかなか理解していないという面があります。また、ヨーロッパと日本との間で、それぞれの文化について、われわれはかなりヨーロッパはわかっておっても向こうが余り日本を知らないというような点がありまして、そういうことが積み重なって相互不信になってくるケースが非常にあろうかと思うのです。  私は、この際、テレビを相互に交換するということ、たとえば月一回でもいいですが、ある時間帯をとってアメリカと日本の放送局との間で、アメリカの民情なり風俗習慣なり文化なりを出してもらって、こちらもそれに見合うこちらのものを出すということも一つの方法ではないかと思います。特に太平洋地域でオーストラリアとかアメリカとが非常に重要な――あるいはカナダとか、あるいはヨーロッパとか、こういうところとこういった点についてぜひこれはやらなければならない問題じゃないかと私は思うのですが、まず外務省から、それからNHKからその辺についてのお考えを伺わせていただきたいと思います。
  127. 村角泰

    ○村角説明員 お答えいたします。  ただいまの先生のお説はごもっともでございまして、私ども外務省といたしましては、日本の実情を諸外国にできるだけ知っていただくべく努力いたしている次第でございます。  いろいろなメディアがございますが、その中で御指摘のテレビというのは非常に有効な手段でございまして、そういう意味ではぜひこれが促進されることが望ましいわけでございます。これはNHKさんの方が幾つかの諸外国の放送局と番組交換の協定を結んで、そしてそれに基づいて番組交換を行っていることとわれわれは理解いたしております。  そのほかに、実は、外務省自身といたしましても、外務省がこしらえたものあるいは諸団体のこしらえた各種の広報映画がございます。これを在外公館に配置いたしております。  それから、そのほかに情報文化局におきまして、スクリーントピックスと申しまして、実は九分物のカラーでございますが、わずか月一回でございますけれども、速報等に欠けますが、これを各在外公館に配置いたしますと、たとえばアメリカで申しますと、三大ネットワークに乗っけるというのはなかなか無理でございますけれども、いろいろ地方のテレビ局がたくさんございまして、そういうところのあいた時間に利用してもらうとか、そういうことにいろいろ活用してもらっている次第でございます。  以上でございます。
  128. 橋本忠正

    ○橋本参考人 先ほどの原田先生の御指摘のように、確かにテレビジョン番組の国際交流は大変重要な問題でございます。  私どもは、昭和三十四年から外国の放送機関との間にテレビ番組の交換を実施してまいっております。その方法はいろいろございますが、一つは、NHKがアジア太平洋放送連合のメンバーでもございますし、さらにEBU、ヨーロッパ放送連合のメンバーでもございますので、そういったABUなりEBUの特別プロジェクトに基づいて番組交換をやる。たとえばニュースだとか文化映画の交換がございますが、そういうことを通じてやる方法が一つ。それからNHKと外国の放送機関、およそ二十の放送機関との間に協力協定を結んでおりますが、そういう協力協定に基づいての番組交換というのが第二点。それからもう一つは、個々の外国の放送機関との間にケース・バイ・ケースでいろいろ話を煮つめまして番組を交換し合う、あるいはお互いに融通し合うという方法がございます。そういった方法をすでに二十年近く続けてまいっております。  若干実績を申し上げますと、ほぼ無料あるいは実費で提供したものが五十年度には三十六カ国、三十九の外国の放送機関、トータルにして五十九時間、約六十時間提供しております。それから五十一年度もほぼ同様、五十二年度も大体同じ程度でやっております。  ただ、先ほどお話しのアメリカの三大ネットワークにどうかというお話でございますが、これは大変いろいろな問題が入ってまいっておりまして、向こうさんも一つの番組の編成方針なり編集方針というものがございますから、こちらの番組をそのままの形で向こうに簡単に放送できるというものでもございません。われわれが外国からそういう番組を調達する場合にも、やはりNHKのそういう企画なり編集方針に沿ったものでなければならぬということがございますから、できれば先生の御指摘のような三大ネットワークということが理想でございますが、そのまず一歩手前といたしまして、現在ではアメリカの公共放送機関との間にできるだけひとつ番組の交流をやりましょうということでいろいろ会議をやってまいっております。  特に、アメリカとの関係にいたしましては、日米文化教育交流会議というのが例の池田・ケネディ会談の後でできまして、その下部組織に日米テレビ交流会議というものがございます。先月もアメリカで第五回目の会議が開かれまして、来年また日本で開かれますが、そういうところを通じてどうやったら日本の番組がアメリカにうまく入り込むことができるかという技術的な問題について――たとえば言葉の問題がございますが、そういったいろいろな問題を含めてかなり具体的に討議をやってまいっておりますので、こういうことを通じていずれは成果が上がるようになるかと思いますが、直接の形で三大ネットワークということはちょっとまだそこまでは無理じゃなかろうかと、かように考えております。
  129. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いままで大蔵省は国際放送に対して交付金を出しておられたと思いますが、そういう立場で、この国際放送についていろいろ交付金を交付されての上のお考えなり問題点があろうかと思うのですが、ぜひこの際お聞かせ願いたいと思います。
  130. 角谷正彦

    ○角谷説明員 先ほどお話がございましたNHKに対します。放送法上の郵政大臣命令にかかります国際放送交付金でございますが、五十三年度予算におきましては、全体で六億九千万円という金額を計上いたしております。これは五十二年度予算の五億五千四百万円に比べますと二四・五%の増加ということでございまして、一般会計全体の伸び率の二〇・三%、それからNHK交付金の五十二年度の五十一年度に対する伸び率の二三・七%をいずれも上回った伸びを示しておりますし、あるいは郵政省の一般会計予算の伸びは七・二%でございますから、相当上回る予算の伸び率でございまして、そういった意味では、国際放送の充実のために政府としてもいろいろ努力をしているということでございます。  また、五十三年度におきましては、先ほど先生からお話がございましたように、ヨーロッパ地方の受信改善といったことのために、いわば外国の通信施設を借りまして、実験的な試行といたしまして――これはポルトガルのシネシュというところがございますが、そういった中継所を借りて、受信の改善のためのいろいろな研究調査をやっていこうということも新たに認めているということでございます。  そういうことでございまして、テレビの問題につきましては、いまお話もいろいろございましたように、民間ベースでの問題あるいは政府の情報文化局、あるいはジェトロの問題とか国際観光協会とかいろいろな関係を含めまして、そういうふうな情報文化の外国に対する理解、周知に努めることは大いに必要なことであると思いますが、そういう面につきましては、これは政府全体の問題といたしまして、なお引き続き努力してまいりたいと考えております。
  131. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 先ほど申し上げましたように、今後の国際放送のあり方から考えても、特にテレビがマスメディアとして非常に有効な手段として登場しております現在、われわれとしても日本の正しい実情を理解してもらうということは非常に必要じゃないかと思うのです。これについてぜひ政府にお願いしたいのは、しっかりした方針を立てて、この際国際放送について積極的に取り組んでいただきたいと思います。  それから、時間もございませんので、最後に一つだけ伺っておきますが、近く四月から新しい番組がつくられるというように伺っておりますが、これについてどういう方針で対処しておられるか、NHK会長に伺いたいと思います。
  132. 坂本朝一

    ○坂本参考人 御承知のように、最近の、特にテレビにおける視聴者の視聴態様というものが変化してまいりました。そういう視聴態様の変化に即応して、しかるべきところにしかるべき番組を編成して、要するにフレキシビリティーのある編成をして、そして視聴者の要望にこたえたい、こういう趣旨で現場に検討を指示いたしました。  その具体的な中身につきましては、放送総局長から御答弁させます。
  133. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  基本的にはただいま会長の申したとおりでございますが、視聴態様が変わりまして、夜のゴールデンアワーが広がりまして、夜見る方が多くなっておるということから、解説の時間を十時半に繰り下げまして、その間を利用して、まず六時の青少年番組の強化、七時半台のファミリーアワーの定着、そして十時からの報道情報番組の充実、さらに八時台に二本NHK特集をつくるというのが総合テレビの中核でございまして、そのほか教育テレビにおきまして、テレビコラムと称する、いわば文明時評的な番組を八時四十五分から組みまして、教育テレビの充実に努力した次第でございます。
  134. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いろいろ伺ってまいりましたけれども、NHKも非常に努力するという意欲においては評価するところがたくさんあると思いますが、しかし、非常にむずかしい曲がり角にかかった時期でございますので、一層の御努力を要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
  135. 松本七郎

    松本委員長 竹内勝彦君。
  136. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 NHKの予算に関連しましていままでいろいろな論議がございましたけれども、できるだけダブらないようにして論議を進めてみたいと思います。  特に、最初にそれに入っていく前に、財政計画ということで午前中からのいろいろな論議があったわけでございますけれども、再確認の意味も含めて質問をさせていただきます。  まず、NHKの予算書を見てみましても、事業収入として二千百六十一億円、前年度比で二・五%増というようになっております。それから支出においては二千百九十一億円、一一・二%増と大きな開きが出てきておるわけでございます。  その意味で、この状態は相当な赤字がずっと今後考えられるわけでございますが、これに関してどういうように受けとめておるのか、この点からまず最初にお伺いしたいと思います。
  137. 坂本朝一

    ○坂本参考人 午前中にも申し上げましたように、五十四年度以降の見通しにつきましては、逐年収支不均衡が拡大するということで、きわめて厳しい環境が予想されるわけでございますけれども、それをどう受けとめているかという御指摘につきましては、前々申し上げましたように、安易に受信料の改定によることなく最大限の経営努力を行って対処したいというふうに考えております。  ただ、これも毎々申し上げますように、NHKの収入は受信料一つでございますので、いずれのときにかまた改定をお願いするということがないとは申し上げかねますけれども、しかし、安易にその問題に結びつけるということでなしにこの問題には対処するという覚悟で現在当たっておる次第でございます。
  138. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 事業収入に関しての若干の伸びで、これは受信料も値上げしたわけでもございませんから、その意味におきましてはこれが際立って上がるわけはございません。ただ、この支出の面でございますが、一一・二%増と見込んでおるわけでございますし、いままでの物価上昇あるいは賃上げ、昨年の賃上げ率九・六%というような面から見ても、この支出増がかなりのものに考えられますけれども、どういうようなものをここに掲げて、この増加というものをどう考えておるか。この点をまずお伺いします。
  139. 川原正人

    ○川原参考人 五十三年度につきましては、予算書にもあるいは付属の説明資料にも載せましたようにやはり国内放送費、これは私どもの最大の仕事でございますので、この国内放送関係の経費を中心に、それからまた営業関係、先ほど来御審議いただきましたように非常に協会が当面しているむずかしいところでございまして、何としてでもこの収入を確保いたさなければならないという観点から、これはある程度の経費をかけてもやはりきちんとした収納を図るという意味で、この二つを中心に五十三年度においては経費の支出を考えざるを得なかった、こういうことでございます。
  140. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 それでは、最近の繰越金の状況を説明してください。簡単でいいです。
  141. 川原正人

    ○川原参考人 繰越金につきましては、五十一年度料金を改定いたしましたときにかなりの余裕が出ましたので、一部は債務償還に充てましたけれども、現時点で九十八億円の繰越金を持って、五十一年度からの繰越金が九十八億円ございます。  なお、五十二年度につきましても、これは実は事業計画、予算の執行ともまだ終わっていないわけでございますけれども、予算編成の段階におきまして、五十二年度においても繰り越しでき得る金としまして約二十億円を予定して、現在その執行中でございまして、これも確実にその程度は繰り越すことができるといま考えております。
  142. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 この流れからいくと繰越金を使い切っていく。必ずそういうときが来ます。そして赤字になっていきますけれども、その場合にどう対処する決意ですか。本当の腹の中を言ってください。
  143. 坂本朝一

    ○坂本参考人 五十三年度は提出してありますような形で収支相償うわけでございますけれども、五十四年度以降につきましては当然赤字が出ざるを得ないというふうに考えておるわけでございますが、それを何とか経営努力で切り抜けたいと考えておりますけれども、ただし、赤字でなしに五十四年度の予算が編成できるかどうかということは、これは正直言ってなかなか困難ではないだろうかというふうに思っております。  その対策をどうするかということは今後の問題としてまた御審議を賜る場があろうかと思いますので、いまの段階では赤字は避けられないとは思いますけれども、ともかく経営努力をして、受信料値上げに安易に結びつくようなことにはしたくないというふうに申し上げることでお許しいただきたいと思います。
  144. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 経営問題委員会というものが、昨年の本委員会におきまして附帯決議にもございましたように、それを受けて、今後の財政の安定という意味から設置されたが、これに関しての状況はどうなっているか、それに対する討議等はどのように行われたのか、おおよそのものでいいですが、その面を説明していただきたいと思います。
  145. 反町正喜

    ○反町参考人 お答えいたします。  先生御案内のように、NHKの経営問題委員会は、長期的展望に立った公共放送としてのNHKの経営のあり方、また、それに関連いたします諸問題につきまして、協会経営に非常に識見を有しておられる外部の先生十一人にお願いをいたしまして、昨年六月から大体毎月一回ずつ開いているわけでございます。これは直接の値上げ云々というよりは、先ほど申し上げましたように、長期的展望に立った協会経営のあり方はどうあるべきかという方向で一応いま審議を進めております。  昨年は、これは具体的な問題でございますけれども、五十三年度予算に関連いたします国際放送の問題でありますとか、受信料免除の問題でありますとか、具体的な問題を取り上げたのでございますけれども、昨年十一月からはいよいよ本来の協会経営の基本的なあり方について、フリートーキングで実は毎月一回ぐらいずつ御審議を願っているわけでございます。  大体、NHKの業務のあり方でありますとか、経営全般の問題でありますとか、あるいは視聴者の意向の吸収並びに業務への反映でありますとか、そんな点につきましてあと数回実はフリートーキングの御審議をお願いしているわけでございまして、その時点で、一応一巡したところで、どういうぐあいにこれを集約してまいりますか、そのときに委員会の方と私の方と御相談いたしまして、集約の仕方等について検討してまいりたいということでございますので、ただいま審議の途中でございますので、特に集約された御意見というところはちょっとまだないわけでございます。
  146. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 先ごろ、あえて名前は挙げませんが、あるテレビ局が「拝啓NHK様」云々として、NHKを相手に質問を投げかけたというような形で放映がなされました。その中で、受信料制度について、放送法第三十二条で契約せねばならないとあるが、これは本来自由であるべきものなんだ、「契約をしなければならない」と規定しているのは憲法違反だというようなことをある人が述べておりますけれども、この辺の大臣並びにNHKの意見を伺いたいと思います。
  147. 服部安司

    ○服部国務大臣 放送番組につきましては、御承知のとおり、その放送事業者の責任において自主的に行うこととされております。  御案内の放送番組は私は見ておりませんので、番組内容に立ち入ることはこの際差し控えたいと存じます。  受信料の契約についての問題でありますが、私が先ほども御答弁申し上げたとおりでございまして、NHKの運営のための必要な経費として法律で認めているわけでございます。
  148. 坂本朝一

    ○坂本参考人 憲法違反だという指摘は、先生がおっしゃいましたように、協会と受信契約を締結することが義務づけられているという点を恐らく指摘しているのだと思いますが、しかし、この放送法の三十二条というのは、NHKと民放の二本立ての現在のわが国の放送の基本体制のもとで、一方は広告放送禁止し、視聴者による直接的な受信料負担によって運営するものであり、他方は広告放送収入によるという現行放送法制の基本的なあり方に基づいているものでございますから――また、この受信料制度というものが、協会の不偏不党な公正な放送を維持するための基盤でもあるという意味から言いましても、法律が協会の放送を受信し得る受信設備を設置した者について受信契約の締結義務づけることになっているからといって、これが憲法違反だというふうには私は考えません。
  149. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 NHK受信料の不払い等を云々されておるときでございますし、やはり、国民が聞いておって納得できるような返事を大臣からもらいたかったのですけれども、ちょっとはっきりしませんので、大臣、もし何か補足があったら言ってください。
  150. 服部安司

    ○服部国務大臣 御質問の趣旨は、受信料はいわゆる契約行為かという御質問でありましたかしら……。ぼくは初めのくだりはしっかり聞いたんだが、二つ目はちょっとほかでしゃべっていたものだから、ひとつもう一遍わかりやすく教えてください。
  151. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 もう一度やりますから、大臣、よく聞いてください。  私はあえてテレビ局の名前は言わなかったが、そのあるテレビ局がNHKを相手に質問を投げかけたというような番組があったわけなんです。まあ、大臣は見てないと思いますがね。その中で、受信料制度に関しては放送法第三十二条で「契約をしなければならない」とあるが、これは本来自由であるべき契約を「しなければならない」としてある。この「しなければならない」という規定をしておるのは憲法違反じゃないですかということをある人が言っていたということなのです。これはぜひ納得できるように説明してください。
  152. 服部安司

    ○服部国務大臣 よくわかりました。お答えいたします。  私は、このある放送局がという質問についてはたしか答えたはずだと思います。私はその番組を見ておりませんので、その内容については言及いたしかねますとはっきり申し上げました。  放送法で契約せねばならないということは憲法違反だということのように申されましたが、私は、先ほど来申し上げておりますとおりに、これはあくまでも公共放送であるNHKが放送業務を運営する上において必要な経費を国民に負担していただく。これはそういう調査会の答申についても先ほど御説明申し上げたとおりでございまして、これは国民的負担であって、NHKに徴収権を認めている受信料という名の特殊な負担金と解すべきであると、このように私は理解いたしておりますし、そのように答申も出ておりますので、御理解を賜りたいと思います。
  153. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 まあ、いいでしょう。この問題に関してまたよく検討をさせていただきたいと考えております。  次に移りますが、最近伊豆大島等におきまして、地震などいろいろと災害が多くございましたが、そういう中でテレビ、ラジオの占める役割りというものは実に重要なものがあると私は考えております。特に、非常災害時においての情報の確保という面から、NHKの果たす役割りは非常に重要ではないかと考えますが、設備投資等の面から考えてどのように対処しておるか、まずこの辺からお伺いします。
  154. 沢村吉克

    ○沢村参考人 お答え申し上げます。  放送施設の災害に対します予備設備と申しましょうか、あるいは非常用の設備というものにつきましては、でき得る限りの配慮をしてまいっております。  一、二例を挙げて御説明申し上げますと、放送機関係におきましては、テレビ、ラジオを含めました主要な放送所におきまして、ほとんどすべてこれに予備の放送機を備えてございます。また、電源関係が一番弱いのでございまして、受電の停電に備えまして、主要局には自家発電の設備を用意いたしてございます。また、放送所そのものが被害を受けた場合、アンテナが壊れるというようなこともあるわけでございまして、それに備えまして、ポータブルと申しましょうか、ラジオの組み立て式のアンテナも用意いたしまして、災害現場に持ってまいりまして、比較的短期間に復旧できるというようなことも考えておる次第でございます。  概略を申し上げました。
  155. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 こういった非常災害時において、最も大事なのは正確な情報です。これがもしも違ったものが情報として流されていったならば、大衆は場合によってはそれによって大変なパニック状態に入っていくというようなことが考えられます。だから、こういうときに最も注意しなければならないのはデマ情報であると思います。  そういった災害時にはそういうものは一番緊張してみんな聞いておるわけでございますし、あるいは見ておるわけでございますから、その面の対策として、そういったデマなんかに巻き込まれるというようなことのないようにいろいろと考えておると考えますけれども、どういった対策をとっておりますか。
  156. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  過般の予震情報に関する伊豆の天城、河津町を中心に起こった出来事は非常に不幸な出来事でございまして、私たちは種々の災害の正確な情報及び伝え方について検討を重ねておりましたが、予震情報についてまで正確に及ばなかったわけでございます。  その後委員会をつくりまして、深く検討をいたしました。それと同時に、情報の伝え方がテレビ、ラジオ、しかもNHK、民放とございまして、その伝え方について、少なくとも情報を伝達したことによってまたパニックが起こるというようなことのないようにするのが基本でございますが、これについて過般、民放連から、NHKが予震情報の取り扱いについて何か勉強しているようだけれども、結論が出たら知らせていただきたいということでございましたので、当然のことながら、途中経過ではございますが、われわれの結論をお知らせいたしました。  それと同時に、この問題については、単にNHKが自分のところでうまくやっていればいいというだけではないと思いましたので、民放連とも話し合って、できるだけそういうことのないよう、もし共同で勉強する機会等がございましたらやろうじゃないかという申し入れはしてございます。
  157. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 大臣、ちょっと聞いておいてください。特にこういった問題で非常に大きな問題が予想されるとか、あるいはそういった情報が入ってきたときに、これを出していくことは相当検討しないと大衆が大変動揺を来すのです。たとえば、つい先ごろのソ連原子炉を積んだ衛星問題にしても、これはNHKとしてもどういうように聞かされておったのかという状況は知りませんけれども、総理のもとにおいてそういった判断をしてやった。大地震等は、これはあってはならないことでございますが、災害というのはいつどうなって出てくるか予測もできないものでございます。そういうようなときに、その情報源を果たして正確に流してよいのかどうか、正確に流すことがまた今度は問題になってくるのじゃないか、こういうような事態に陥るときがあると思うのです。  そのときに、どういった問題は総理においての判断でなければならないとか、あるいはこういった問題は閣議において決定していかなければならないという問題等々があると考えられます。それに関連して今度はNHKの立場だが、いま御説明があった民放との連携もとっていくのは非常に大事なことだと思います。それが今度は変なふうに流れてしまうというようなことになってはならないわけでございますから、大臣、その面での対処の仕方はどう考えておりますか。
  158. 服部安司

    ○服部国務大臣 先般の伊豆の地震に際して、情報の伝達に不都合があって、大変なパニック状態に陥って、地域住民に大変な動揺を与えたことは御指摘のとおりでありまして、今後いつ何どきどういった災害が起こるかもしれない。そのときには、そういった災害地並びにその周辺の住民は情報を一番頼りにするわけでありますから、これは正確でしかも迅速でなくてはならないわけであります。  ところが、先般の場合にはああいった事態を招いて大変な問題になったわけでありますが、御承知のとおりに、今後こういった情報を流す場合においては、先般政府が統一見解を発表いたしましたが、災害対策本部、すなわち総理がこの裁断を下すということで意思統一が図られました。もちろん、総理が指令を出すまでにはいろいろな機関がございまして、ここで十二分に検討を加えて、しかも迅速に検討を加えて適確な情報を流すように相なったわけでございます。  そこで、われわれといたしまして、非常災害時において放送を確保することは社会秩序と人心の安定にきわめて重要な問題でありますので、私も、先般民放関係者の集まりに出向きまして、こういった問題について今後の全面的協力を依頼するとともに、もちろんNHKとは緊密な連携をとって――非常災害時の放送を確保する必要が生じた場合にはお互いに協力することが必要と考えておりますし、また、実際に協力が行われるものと期待いたしております。  したがって、放送関係者は、政府の統一見解による災害対策本部長の総理が情報を流す決断をするまで、われわれ下部において十二分にその機能が発揮できるように体制の確立を図るとともに、迅速かつ正確な情報を流すような体制を整備しておりますことをはっきり申し上げたいと存じます。
  159. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 こういう非常事態におきましては、この間の伊豆大島のときもそうでございますけれども、大体においてまず電気がだめになり、テレビ等は見られない。新聞などは当然だめでございますが、そうなってくると真っ暗な中でトランジスターラジオが唯一の頼りでしたというように数多くの人たちが言っておったのは御存じのとおりでございます。  こういうときのラジオの果たす役割りは非常に大きくなってくるのじゃないかと私は考えますが、そういった体制はできておるのでしょうか。NHKにお伺いしたいと思います。
  160. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先ほど堀放送総局長が申し上げましたように、災害時における体制は一応NHK内にすぐできるようになっておりまして、特に、先生の御指摘の点につきましては、たとえばそういう報知をする必要がある場合は、放送終了後といえども、ラジオは直ちに数分の後に発射できる段階になっております。  ラジオに続いてテレビですが、テレビの方は放送終了後でございますと多少発射がおくれるかと思いますが、まず第一にラジオというふうな体制を整えております。
  161. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 次の問題に移ります。  番組の問題で、この前の私の質問のことも含めまして若干お伺いしたいと思いますが、耳の不自由な人に対して手話放送という、こういった福祉面に力を入れてやっていこうという意欲が大きくうかがえるわけでございますが、その後そういった福祉対策についてはどういうように考えておるのか、あるいはいまの状況にどんな反響が出ておるのか、その現況と効果、今後の見通しといった面から最初にお伺いします。
  162. 堀四志男

    ○堀参考人 お答え申し上げます。  聴力障害者を含めて、一般的にハンディキャップを負っている人々に対する放送はかなり熱心にいたしておりますが、ことにいま話題になりました聴力障害者向けの時間につきましては、いまの時間帯がはなはだよくないという申し出がございまして、それに見合って時間帯を来年度から移していい時間にするつもりでございます。  なお、その際に受けました要望としては、さらに時間をふやしてほしい等の御意見もございましたが、とりあえず来年度は時間帯をいいところに移すということで納得していただいている次第でございます。
  163. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 もうちょっと詳しく言ってくれませんか。いまのものがどうなっていて、そしていいというのはどういうようにいいようにやるのか、もしここで発表できたらお願いしたいのです。
  164. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  現在行われております番組は、「テレビろう学校」「ことばの治療教室」「たのしい教室」等を低学年向け及び高学年向けと二本やっておっておりまして、そのほか教育テレビで――これはほとんど教育テレビでございますが、「福祉の時代」という番組もいたしております。  そのほか、聴力障害者の時間につきましては、手話放送の時間につきましては、これから十八時四十五分からの十五分間、隔週再放送ということで、かなりいい時間帯に繰り下げてございます。
  165. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 それでは、ほかの番組の問題で私は本委員会において要望を申し上げておいたのですが、特に乱塾時代と言われるように、いまの教育の中にあって塾が非常なブームであるというか、塾へ行っておる人たちが非常に多くなった。そういう中で、教育テレビにおいて三時から六時というと、ちょうど塾に行く時間なんです。その時間帯において三時間から六時までというと三時間とれます。日曜をのけましても一週間に十八時間とれていくわけですね。もちろんほかのいろいろな番組との関連もあるわけですが、少なくともその十八時間の半分をとれば、ちょうど一年から中学三年まで九学級分のものがとれるのじゃないか。塾に対抗せいとは言いませんが、少なくとも塾へ行っていない人たちがそういったものを利用して、しかも親と子が見ていながら非常にためになっていく、そして学習の手助けにもなっていくということを考えたらどうかという提案をしたわけでございます。  それに関して検討はしますという御回答をいただきましたけれども、その後何かそういうもので対策を考えておるかどうか、これをお伺いしたいと思います。
  166. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  はなはだ具体的な御指摘を受けて、その後検討したわけでございますが、御承知のように系統的かつ継続的な番組につきましては再放があるということが前提で、英語の講座を見たり、その他のことがございますので、どうしても教育テレビにおいてはかなり多くの再放の時間が、しかも定時的に必要だということで、御指摘のような時間の編成の仕方は来年度もなかなかとりかねるわけでございます。ただ、一本、「中学の勉強室」というものを考えております。  もう一つは、最近高校につきましては、たとえばいま夜の九時半から通信高校のための時間がありますが、実際は教科書等の都合もございまして、同じ教科書を使っている普通高校があるというようなことで、いまの利用のされ方はかなり高校生の補習授業的な利用のされ方をしているという状況でもございますので、あわせて答弁にかえさせていただきたいと思います。
  167. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 もう一点お伺いします。  これは受信料免除の一部廃止ということで考えられておるわけでございますが、免除に関しては一体どういった状況になっておるのか、それから全体に対してどの程度なのか、どういう理由からなのか、これを概略御説明ください。
  168. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 現在、NHKの受信料の免除の基準は全額免除と半額免除がございまして、全額免除が十八項目、それから半額免除が五項目、その中の二項目は基地並びに射爆場でございます。  かねて当委員会におきましても、この受信料免除につきましていろいろ御審議、御討議をいただきまして、この免除基準について抜本的に検討すべきではないかという趣旨の附帯決議も再度にわたってつけられてまいりました。私どももこの趣旨を体しまして、受信料免除全般にわたって再検討をいたした次第でございます。  受信料の免除は、主として社会福祉的な見地からやっておるものと教育的な見地からやっているものに大別できるかと思いますが、国の社会福祉あるいは教育施策の充実の状況等を考慮いたしまして、今回、受信料の免除基準につきまして、六項目についてその免除を廃止して有料化することにいたした次第でございます。  その六項目と申しますのは、職業訓練所、青少年矯正教育施設、刑務所、公的医療機関、図書館、博物館の、この六項目でございます。この六項目を廃止の対象にいたしましたのは、一般視聴者の方々の納得が得られる対象であろうというふうに考えました。それから社会的な影響の程度もきわめて少ないのではないかという判断に立った次第でございます。  この六項目の免除廃止をいたします件数は約九千件でございます。それによって収入を見込める金額は、五十三年度で約五千九百万円というふうに見込んでおります。  大体以上でございます。
  169. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 いまの免除の一部廃止ということで、こういった六カ所を掲げましたけれども、たとえば青少年矯正教育施設あるいは職業訓練所、図書館等というようなところにおられる人たちに、この免除の廃止によって負担がかかっていくようであってはならないと思いますから、当然その辺の各省庁との折衝等はできておると考えますが、こういったものが今度はいままで免除になっておる学校や福祉施設に波及していくようなことになってはなりませんから、その面のところをお伺いしておきたいと思います。  わが党の田中議員から関連質問がありますので、ここで終わりたいと思いますが、いまの件についてちょっと答えてください。
  170. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 私どもは、今後もこの免除措置を逐次縮小していきたいというふうに基本的には考えております。しかし、学校あるいは社会福祉施設というところにつきましては、当然、PTAなり、あるいはそこに収容されている方々への負担というふうなことはあってはならないことでございますので、免除廃止をする場合にも、国の財政的な裏づけというものをしていただくということを強く要望し、その実現の度合いを見ながら縮小していくという考えでございます。
  171. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 どうもありがとうございました。
  172. 松本七郎

    ○松本委員長 関連質問の申し出があります。これを許します。田中昭二君。
  173. 田中昭二

    ○田中(昭)委員 御苦労さんでございます。  けさほどから各委員の質問を聞いておりましたが、現在の放送界の中で、公共放送のNHKや民放がそれぞれいままで努力をしてまいられて、特に、公共放送であるNHKのいま置かれております環境は、意見書等にもありますように、大変厳しい環境であるという認識があるわけでございます。それに対して先ほどからいろいろな意見交換が行われておりますが、NHKを育て、また指導もしていかなければならない郵政省の考え方が先ほどから問題になっておりますが、大臣の意見書という形で出ておりますが、それに対して私はまず一点もう一回簡単に聞くわけですが、いままでの議論を聞いてみますと、いわゆるNHKは受信料収入でとにかく放送をやっていく、片方民放は広告収入等でものすごい成長をしながら、もうけながら――もうけることは歓迎だという大臣のお話もありましたけれども、それはやはり何でも度合いがあると思うのです。  そういうことで、いままで二本立てでやってきたことについてはそれぞれの評価はありましょう。しかし、ここ数年私もこの逓信委員会でいつも問題にしておりますのは、いまのNHKの収支が相償わない状態であって、一昨年料金値上げをして、翌年にはもう赤字、さらに赤字というような状況が温存されておるということは先ほどから明らかになっておると思うのです。  そこで、時間がございませんから大臣にお聞きしますが、先ほど大臣は、NHKが収入の増加について努力をしておると言われた。そして、具体的には、契約をしない人、不払い等の額も大きい、努力するけれども、その大きい額が年々減らない、かえってふえていくというようなことは自分は納得がいかないというような立場での御答弁があった。それも事実です。しかし、あなたの頭の中には、米軍の基地の中では受信料を払わないことがあるとか、不払いを含めて五十億円くらいそういうものがあるとか――何か、そういうような御発言をなさったが、そういう状況にNHKを持ってきたのは郵政省ではないのか。ほかの民放を含めて、NHKが収入が頭打ちして支出が累増していくのは健全なる経営じゃないということは先ほどの大臣の御答弁でわかりますが、そういう姿を放置してきたといいますか、その証拠に、毎年大臣の意見書を見ますけれども、書いてあることは、大臣の意見書というのはこういうことしか書いてはいけないという役所の決まりがあるのですか。  あなたはさっき、自分は過去の意見書を見ていないと言われた。しかし、NHKの置かれている立場を考えたら大変だから、五十一年の附帯決議も見て自分はよくわかっておるつもりだというふうに言われた。ですから、その言われることは的外れじゃないと思うのですが、その言われたことについて、NHKがどういうふうに健全なる経営をしていくかというアドバイスがないという感じがしてならない。ということは、そういうことを繰り返しながらいまの状態を続けていくと、先ほどの会長さんのお話のように、五十三年度は何とかなるだろうけれども、五十四年度は赤字になります。健全なる経営だということになれば料金を上げなければならないという話になってくる。  失礼ですけれども、大臣の意見書は、ここ十年ぐらい書いてあることは、まず事業の効率化と経費の削減を図ってりっぱにやりなさいということと、もう一つは番組の問題、これをりっぱにやりなさいということと、もう一つは、法で決められた難視聴を解消しなさいということ、このことしか書いてありません。それを順番を変えて言っているだけです。違いますか。それ以外の経営の健全化ということで、大胆なNHKをバックアップする意見が書かれたことは私は見ておりません。大臣も、大臣になられてからまだ間もないから、そういうことを私はきょうはこちらから一方的に申し上げておきます。  確かに現実は、先ほどから話がありますように、NHKは収入が頭打ちで、経費は年に一割か、その辺のところはふえていく。しかし、収入はそのくらいふえない。放送が出発したときには民放の十倍の収入があったNHKが、十年前には民放の半分になった。現在はまた逆に十分の一くらいになった。十分の一ということはありませんが、それで片方民放は七千億になんなんとする広告収入でもうかっておる。ところが、もうかっておる民放の一社の利益分でもNHKの赤字に匹敵するようなものですよ。  結論を申し上げます。いままでの放送法なり関連の法律がいじられていないということもありますが、行政当局も国民もこぞってNHKを公共放送として本当にりっぱなものにしていこうとするならば、先ほど話がありましたように、文化施設を残しておりますから、それを続けていかせようとするならば、やはり、その責任を持っておる郵政省が、いままでのことは評価するという声があるのですから、今後については温かい配慮と法の裏づけをしなければならないと思うのですが、こういう立場に追い込んだのは何といっても郵政省であるということに対しての御所見をお伺いしたい。
  174. 服部安司

    ○服部国務大臣 まず、御答弁をする前に、民放の黒字は歓迎だという言葉でしたが……(田中(昭)委員「あなたが言ったんだよ」と呼ぶ)いやいや、これは誤解があってはいけませんから、私はそういう趣旨ではないということを理解を得たいのです。  と申しますのは、やはり、放送事業というものは社会に及ぼす影響がまことに大でありますから、経営基盤の確立ということがまず大切である。したがって、黒字であることは喜ばしいことでございます。この私の前段の趣旨をひとつ御理解願っておきたいと思います。  それから、今度のNHKの予算の大臣の意見書はかつて云々というお言葉がございましたが、私はここで一つお願いがあります。認識を新たにしてもらいたいのは、やはり郵政省はNHKの所管でありまして、絶えず厳しい態度で臨まなければならない。まず、私はこのことを皆様方に御理解いただきたいと思うのであります。  まあ、私はちょうどきょうで就任三カ月目ですから、過去にどういったことがあったかは知りませんけれども、三カ月の間の私の郵政省内においての感触は、郵政省はNHKの小使的役割りを喜んで果たしながら全面協力をしているということははっきり申し上げられると私は思うのであります。それは何か誤解があったら大変でありますから、どうぞその点は御理解願っておきたいと思います。  さらに、この意見書ですが、NHKは料金徴収以外に財源はないということは御指摘のとおりであります。だから、諸物価が上がり、経費が上昇する、したがって当然その料金でカバーするべきだということについては、私の立場からいたしますと、私はその以前に、まず企業努力による経費の節減を図ってもらいたい。経費の節減ということは安易に使われる言葉でありますが、現実にむだな経費を使っておることすらはっきり言って認識できないのですよ。たとえ一円の金でも国民からいただいた料金であると考えたら、気のつかないところにたくさんむだがあるんじゃないでしょうか。こういうことをまず自分たちの力で努力を払ってやらなければどうにもならない。私がこんな意見書をつけて出しても何にもならないのですよ。  今度は国会の皆様方に全権が移るわけです。今度は私が皆さん方とこうやった意見の交換を図って、私も含めて、皆様方とともに国民のサイドに立っていろいろと審議するのは国会の責任であります。その所管する大臣が、ああ、どんどんやれどんどんやれじゃ一体どういった結果を招くのでありましょうか。やはり、私は厳しい態度で臨みつつ、皆様方の温情によって、御理解によって、上げるときには上げていただくということにしたい。ただ、五十一年度に値上げをいたしました百十八億の保留金があって、今度これに充てたということは皆さんも御理解いただけると思うのです。  おととし、いまから言えば、年度から言えば去年値上げをやって、五十二年度が終わって、五十三年度にこういう方法で全部保留金を消費したら五十四年度はどうやるんだといった数字的な説明は理解できますが、私は先ほどから、その以前になぜ企業努力をやってくれないんだ、なぜこういったむだなことをやるんだということを強調しておるわけでありまして、私、服部という男は自分の信念に基づいて行動する男でありますから、いろいろと誤解を受ける点があろうかと思いますが、もしそういう気持ちであればひとつ御理解を深めてもらいたい。私は天地神明に誓って、ゆめゆめそういった考えは持っておりません。国民に愛され、放送内容もよくし、健全な経営の上に立ってこれまで努力しているんだから、先生方、料金改定をよろしくお願いしますと予算を通じてやるのが私の立場でありまして、私は何と言われても最後まで厳しい態度で、皆さんとともに、国民のサイドに立って大いにやってまいりたい、かように考えておるということをはっきり申し上げておきます。
  175. 田中昭二

    ○田中(昭)委員 大臣の熱意はわかるのですよ。だけれども、問題は、NHKの受信料にしましても、法律の裏づけがあって受信料を国民からもらっているわけでしょう。その国民の中には、いま放送法等関係の法律に従って受信料を払いたくないという人もおるわけでしょう。ですから、放送全体を含めて、いまのNHKの受信料の問題です。  あなたは言ったじゃないですか。料金に反対で払わない人がおるらしい、それが五十億になっておると。五十億がどんどん減っていけばいいのですよ。受信料を払わない人がずっと減っていけばいいのですよ。あなたは、受信料反対と言っておるのを計算すれば五十億ぐらいあると言ったでしょう。その人はふえつつあるのです。営業関係の方は、先ほど答弁があったように努力しておるのです。努力するけれども、不払いも含めて、その全体額がまだふえておるという答弁があったから、あなたがそういうことじゃけしからぬ――けしからぬじゃなくて、そういうことはいかぬと言われたじゃないですか。時間がありませんから、そのことについては後で答弁をお願いします。  今度は別なことで大変恐縮でございますが、あなたは大変ハッスルして、りっぱに郵政大臣としてやっております。それは私は敬意を表しますが、その証拠として、先月二十六日に郵便貯金の脱税云々という新聞記事がまた大きく出ましたが、この問題について、あなたの御認識なり、あなたがその後とられた行動について、あなたが感ずるところを言ってください。
  176. 服部安司

    ○服部国務大臣 確かに、数日前の朝日新聞ですかで、大阪国税局管内の郵便貯金の勧誘に関連しての大口脱税の記事を拝見いたしました。私は早速関係局長、幹部を集めてこの真相の調査を命ずるとともに、大蔵大臣とも直接会いまして、事実こういったことがあったかどうか――もちろん、何かあったからそういう記事になったことは認めますが、この記事と内容が合致するかどうか、この真偽と内容を早急に調査して私に教えてもらいたいということを私は大蔵大臣に申し入れをいたしました。大蔵大臣も、早速調査し二人で会って話し合いましょうという約束を昨日いたしました。  現在調査をやってくれておると信じますが、その後まだ一向に連絡もついておりません。しかし、この報道の内容が事実であればもう大変なことであって、私といたしましては、こういった無理な貯金勧誘をせねばならない原因を究明いたしまして、もしこういった割り当て額と申しますか、目標額が過酷な状態であれば、大蔵当局ともよく折衝をいたしまして、いわゆる郵便貯金の目標額の是正をまず図らねばならないと、かように考えて、目下その問題と取り組み、十二分に検討を加えているところでございます。
  177. 田中昭二

    ○田中(昭)委員 いまの御答弁は、私の質問に素直に答えていないところもあるように私は感じます。なぜかならば、この二十六日の新聞を見てあなたが大変だなと思ったということはどういうことですか。  実は、その証拠に、あなたはきのう閣議終了後記者会見をなさっていますね。その記者会見でお話しになったことが朝日新聞、読売新聞に報道されております。  委員長、私は納得できませんから、ちょっと時間を超えますけれども、朝日、読売それからもう一社のここに報道されておることで、いまあなたがおっしゃった郵便貯金の勧誘が行き過ぎておるということをあなたは認めておるのですかどうかということと、もう一つは、あなたは「おとり調査」云々というようなことを言っておるところもありますが、私がこの前も委員会で指摘したように、郵便貯金は財投の原資になっておる。だからあなたもこの報道で言っておる。六兆七千億の大蔵省の査定は減額を申し入れるというふうに言われておりますが、この二点にしぼって聞きます。あなたが記者会見で言われたことと、それから郵政大臣として、あなたの管轄にある全国の郵便局がそういう違法をやっておるということをあなたは認めた上で記者会見されておるような記事になっておるが、これは重大な問題です。お答え願います。
  178. 服部安司

    ○服部国務大臣 私が記者会見で申し上げたことは、決して違法を認めての会見ではありません。これは読売の記事を見ていただければはっきりとわかると思いますが、もしこの報道が真実であれば、これは大変なことだと言うのです。しかし、先ほど御返答申し上げたとおりに、早速大蔵大臣に調査方を依頼し、その真相を伝えてくれるように要求したということは、私は認めておらないという答弁につながると思うのであります。  また、「おとり捜査」云々の点でありますが、おとり捜査ということも事実であれば、これは大変な問題だ、それが事実かどうかということもあわせて大蔵大臣に――私の方からやってもなかなか確たる情報がとれないものですから、私は直接大臣と大臣で交渉いたし、これは重要な問題であるからという立場でいたしました。  先ほど答えたとおりであります。
  179. 田中昭二

    ○田中(昭)委員 そういう現場の郵便局で無理な貯金の勧誘が行われておるならば、そういう事実があるならばといま大臣はおっしゃった。しかし、そうおっしゃれば、私は今度は言葉を返さなければならなくなる。あなたは読売ではそう言ったと言いますが、この三社の報道の全部を見てみると、これは朝日ですが、「郵便貯金の勧誘に行き過ぎがあったことは申し訳ない。」と言っている。そして各局の目標額云々と言って、そこに原因があると言っている。朝日にはそういうふうに報道されていますよ。読売も同じですよ。不当な勧誘が事実なら目標に無理があったということは過去にあなたは指摘されておるじゃないですか。それで最後に、「お騒がせした点をおわびする」と言っている。もう一つのC社でも、これも相次ぐ事故で遺憾に思うということを言っている。  ですから、これはほかの理事さんからまたやれるじゃないかということでございますけれども、事は重大なんです。公務員が違法をやっておるのを、公務員がしてならないようなおとり調査をやった。これは公務員規則、憲法にも触れる問題ですよ。基本的人権の問題、さらに法のもとの平等、個人の尊重、全部これは憲法に関係する問題です。公務員が違法をやっている。それを探るために何で公務員が金融機関の一般的な立ち入り調査のようなことを、裏づけするための調査をやらなければいけないんですか。そうなったら郵便貯金の預金者は不安でたまりませんよ。そういうことをやるのだったら、郵便貯金を全部おろしてしまったらどうなりますか。してならないことをしている。だから、私が先ほど言ったように、あなたは大蔵大臣にどういうことを言ったのですかということを聞いたが、御答弁がない。ただ調査方をとおっしゃる。  委員長、これは重大な問題であります。私はどうしても納得できませんけれども、初めの朝の理事会の約束もございますから――それとも、どうでございましょうか。納得のいく御答弁をいただいてから……。
  180. 松本七郎

    ○松本委員長 田中委員に申し上げます。  きわめて重要な問題であり、短時間で討議を終わることはできない問題だと思います。したがいまして、理事会で改めて相談して、別な機会にまたその問題を取り扱うということにしたいと思います。
  181. 田中昭二

    ○田中(昭)委員 終わります前に、一言大臣に言っておきます。  私がいまから申し上げることは、大臣の今後のために生かしてもらえばいいことですから申し上げるわけですが、昔のわが国の古い言葉の中に、天に向かってつばを吐くという言葉があります。どういうように受け取られるか知りませんが、また古い言葉には「還謫於本人」という言葉があります。この言葉の意味がわからなければ、後で私が御指導いたしますから、いつでも来てください。  終わります。
  182. 松本七郎

    ○松本委員長 小宮武喜君。
  183. 小宮武喜

    ○小宮委員 NHK予算審議の際いつも問題になりますのは、やはり、受信料の滞納だとかあるいは不払いの問題でございます。確かに、いま言われておるように、いろいろとNHKは努力はされておるようですけれども、実際には余り効果は上がっていないのではないかというように考えます。  そこで、ちなみに不払いの方だけを見てみますと、四十七年が四十万世帯から四十八年が五十万世帯、四十九年が五十六万世帯、五十年が六十万世帯、五十一年が七十五万世帯とずっとふえていっているんですよ。だから、実際には百万台を超えておるというような見方もされておるわけです。  ただ、不払いが単なる善意で、たとえば共かせぎのせいだとかいう問題であれば、いろいろと努力の仕方によっては徴収可能な場合もまたあるでしょうが、NHKは特別営業対策員というようなものまで設けていろいろ努力しておるようですけれども、一方では滞納、不払い者の大部分の中には、NHK視聴者会議という一つの組織が核になって受信料不払い運動をやっておるという事実もあります。これはいま全国的に非常に広がっておるわけであります。このNHK視聴者会議の指導者の言によれば、この運動の参加者は全国で優に百万人を突破しており、不払い者全体は四百万にも達していると広言をしている。  したがって、この組織をNHKは御存じかどうか、その点はいかがですか。
  184. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 NHK視聴者会議という、不払いを扇動している団体があるということは承知しております。
  185. 小宮武喜

    ○小宮委員 その視聴者会議の不払い運動に対して、NHKとしてはただ傍観しておるのか。あるいは理解を求めるために話し合いをやるとか、そういう接触は全然していないのですか。
  186. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 この視聴者会議の代表者に対しましては、私の方の視聴者センターの管理職を中心にいたしましたグループで定期的に訪問いたしまして説得をいたしております。  それから、これの会員と申しますか、そういう人たちで不払いシールを購入いたしまして、それを門口に貼付しているというふうなケースもございますが、そういう方々に対しては戸別に訪問をして説得をいたしております。  しかし、そのシールを張っておられる家庭というのは、先ほど先生がおっしゃいましたような百万であるとかあるいは四百万であるとか、そんな数は全くございませんで、これによる波及と申しますか、広がり方というのは私どもはそんなに大きな力にはなっていないというふうに考えております。
  187. 小宮武喜

    ○小宮委員 そういう視聴者会議、いわゆる不払い団体、不払い組織は門口にシールを張っておる。ここに行ったって、私はもう不払い団体ですからとか、あるいは視聴者会議ですからわれわれはNHKの受信料を払わぬようにしておりますと言います。集金人はああそうですかと言って帰るんだそうです。  それはそれとして、この人たちが主張している主張に一番問題がある。この人たちの支払いを拒否する理由として言われておることは、先ほども一応話が出ましたけれども、NHKが料金取り立ての理由としている放送法三十二条一項の契約強制に関連している。憲法十九条は「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と規定しておる。本来、契約とは対等の当事者がその自由の意思でやるものであって、この契約の自由を否定して、強制的にこの放送法三十二条は定めておる、したがってこれは憲法違反であり、無効だと、こういうことを言っておるわけです。だから、先ほども憲法論争が出ましたけれども、この問題は、先ほど大臣は非常に歯切れの悪いようなことを言われましたけれども、この団体が不払いを非常に全国的規模でやっておるわけですから、ただ過小評価してこの問題を放置しておくということは将来に悔いを残すような気がします。  こういう機会にこれは明らかにすべきだということを考えますので、憲法違反という問題について、郵政大臣とNHK会長のお二人から見解を述べてもらいたい。
  188. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  NHKは、御承知のとおりに放送法によって設立された特殊法人であります。憲法学者の間でも憲法論議がなかなか非常にむずかしいので、これはまた私は軽々に御答弁はできませんが、憲法に違反するかしないか、ちょっと私はいま即座にお答えできないので、よろしく御理解を願います。
  189. 坂本朝一

    ○坂本参考人 私どもはこの法律に従って集金業務を行っておる立場でございます。したがいまして、これは憲法に違反していないというたてまえと申しますか、そういう理解のもとでなければ集金に伺えませんので先ほどそういうふうに申し上げたわけでございますけれども、私が法律解釈をするというのはいささか越権行為かと思いますので、その点は御了解願いたいと思います。
  190. 小宮武喜

    ○小宮委員 そこで、私は内閣法制局を呼んでおりますが、放送法そのものが憲法違反であるとするなら、これはゆゆしき問題だ。したがってやはりこの問題は明らかにしなければならぬというふうに考えます。だから、放送法をつくる段階で、内閣法制局はそういうことは憲法違反だと知りながらやったのか、あるいは憲法違反ではないという判断でやったのか、その点を明らかに内閣法制局はやってもらいたい。こういった憲法違反だということで不払い運動をやっているのです。  先ほども話がありましたように、あるテレビ番組で問題がありました。これは私も知っていますよ。  これはちゃんとここにありますから、どこのテレビかはっきりしてもいいんですよ。こういうことがやはり「拝啓NHK様」というようなことで、憲法違反だということで――憲法違反という問題だけではなく、いろいろな意見が出ておりますけれども、そういう中で出席者の中から憲法違反だという問題も出ておるわけです。国民が、一般の視聴者が聞いたならば、そういう弁護士が憲法違反と言うからわれわれも払わなくていいのじゃないかということになってまいります。したがって、この問題はゆゆしき問題で、私は放置すべき問題ではないと思います。  したがって、この問題は放送法違反か憲法違反か、これはあとまだずっと続きますから、まず内閣法制局の方から憲法違反かどうかの見解を承りたい。
  191. 味村治

    ○味村政府委員 放送法ができました際に内閣法制局において審査をいたしまして、国会に内閣から御提案申し上げたといういきさつになっておりますが、何分にもかなり前のことでございますので若干……(小宮委員「いまの解釈でいい」と呼ぶ)  当時の資料は明確なものはございませんが、現在の解釈といたしまして、そのような憲法違反というようなことはないというふうに考えております。  思想、良心の自由と申しますのは内心的な自由でございますから、どういう思想を持っているかという内心の思想によりまして、その特定の人、その思想の持ち主を処罰するとか、そういうことをするのは憲法違反でございますけれども、この問題はそうではございませんで、公共の福祉のために放送いたしておりますNHKの維持のために受信料を取るという手段としてこういう契約強制ということがあるわけでございまして、これは決して憲法十九条に違反するようなものではございません。
  192. 小宮武喜

    ○小宮委員 大臣、いまのように憲法違反じゃありませんとはっきり言ってもらわぬと、歯切れの悪いようなことを言うと何かおかしいのじゃないかということになる。しかし、もういまは内閣法制局の方の見解がはっきりしました。私もこれは憲法違反じゃないと思いますけれども、私は確認の意味でいま質問をしたわけです。この問題は、そういう不払い同盟の人たちが憲法違反だと宣伝していることや、それから受信料を払わなくてもいいと言っている人たちへの一つの理論的な根拠としてNHKあたりもこの問題は取り組んでいただかぬと困るので、その点でこの問題を私は明らかにしたいと思ったわけです。  それからもう一つ、放送法三十二条は「契約をしなければならない」と規定してあるだけで、契約を否定した者に対する何らの罰則規定もないのです。NHKが勝手につくった受信規約には、第四条第一項に、「放送受信契約は、テレビの設置された日に成立するものとする。」となっており、さらに十二条には、「受信契約者が受信料の支払いに不正があったとき、または受信料の支払いを六カ月以上延滞したときは所定の放送受信料を支払うほか、その二倍に相当する額を割増金として支払わねばならない。」ということになっておるが、放送法は「契約をしなければならない」と規定しているだけであって、もし契約締結を拒否する人がいた場合、NHKはその人を相手に放送法三十二条一項に基づいて契約を締結せよという訴えを起こさなければならないとも語っておるわけですが、NHKの見解はどうですか。
  193. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 先生の御指摘のように、放送法三十二条は「契約をしなければならない」となっておりますが、これは契約を義務づけているだけでございまして、それに対する罰則というものは一切ございません。  したがいまして、NHKとして法的にこれを強制させる手段といたしましては、裁判に訴えるという手段しかないというふうに考えております。
  194. 小宮武喜

    ○小宮委員 NHKのいわゆる受信規約の中に、そういうことについて、「受信料の支払いに不正があったとき」とか、あるいは「受信料の支払いを六カ月以上延滞したときは所定の放送受信料を支払うほか、その二倍に相当する額を割増金として支払わなければならない。」となっているが、何も罰則規定もないのにそういうことをすること自体が放送法違反ではないかということも言っておるわけですが、その点についての見解をお述べ願いたい。
  195. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 放送法の施行規則というものがございまして、その第六条に、「受信契約の締結を怠つた場合及び受信料の支払を延滞した場合における受信料の追徴方法」というのがございますが、これは「法第三十二条第三項の契約の条項には、少くとも左に掲げる事項を定めるものとする。」ということで、この第七項に追徴の方法というのがあるわけでございます。  この放送法施行規則の第六条に基づきまして私どもで受信規約というものをつくりまして、郵政大臣の認可を得て実施をしているということでございます。したがって、受信規約というものは全く私どもだけで決めているものではございませんで、放送法並びに放送法施行規則に基づいて、郵政大臣の認可を得て決めて実施をしているというふうに考えております。     〔委員長退席、鈴木(強)委員長代理着席〕
  196. 小宮武喜

    ○小宮委員 私は、それはけしからぬなんて言っておるのじゃないのですよ。こういう問題がやはり受信料不払いにつながっておるので、そういう点を明確にしておかないと正直者がばかをみるような結果になってはいかぬということで、この問題はむしろ不払い者団体の立場に立ってこの問題の論点を明らかにして、皆さん方の方でもそれをよりどころにして、何らかの方法でそういうような点をPRする方法もありますしょうし――集金に行った場合でも、うちは不払い団体の家ですということでシールを張っておると、ああどうも済みませんと帰るというようなことも聞いておりますけれども、そういうことではいかぬので、その意味では大体これは論議がかみ合うということにはならぬわけですよ。かみ合わないわけですよ。もともと向こうは受信料を取ることそのものが憲法違反だと言っておるわけです。  だから、そういう立場から見れば、罰則の規定もないのに割り増し料金を取るというのは、これも一つの罰則規定ですから、そういう意味ではこれも放送法違反だと言っているわけですから、その点をひとつ――私はこれはわかっておるのですよ。しかし、そういうものを明らかにしていかぬと、いつまでたってもこれは解決しない。一生懸命に八億かけて四億の受信料の滞納が取れればいいということをやってみても、こういう不払い運動というのは、金を出さずに済むことならということで、むしろ、ややもすればすぐ蔓延するわけですから、やはり、そういう立場でNHKも取り組んでもらいたい。  それから、憲法違反の問題とか放送法の問題は、仮にNHKが訴訟しても、最高裁までいってNHKが勝ったとしても、その判決が確定した日が契約日となるだけで、「テレビが設置された日に契約が成立するものとする」というNHKの身勝手な規約が放送法に違反するばかりか、契約成立を前提とした割り増し金等もすべて無効である。よって、NHKは裁判に勝つ見込みが全然ないので――ここのところをよく聞いておってくださいよ。勝つ見込みがないので、いままでもただの一件も訴訟に持ち込んだケースがないということで豪語しているわけですが、私が言いたいのは、こういった受信料契約が憲法違反だとかいうことで不払い運動が全国的に輪が広げられていくならば、これはすぐ広がりやすいんですね。そういう意味では、不払い者がますますふえていくということになれば、これはNHKの経営の存亡にもかかわる問題ですからね。そうばかりではなくて、やはり正直者がばかをみるということにもなってまいりますので、この際これらの問題は明らかにすべきだと思う。したがって、私は、不払い者を告訴して違憲性や違法性について法的に白黒をつけるべきではないかという考えを持っているわけです。  たださわらぬ神たたりなしということで、――もうさわっておるわけですから、そういう意味では、むしろもうそろそろ毅然とした態度をNHKはとって、これらの憲法違反だとか放送法違反だとか言うような不払い者団体とは訴訟してでも白黒をつけないと、このまま放置するならこういう運動はすぐ広がっていく。これは伝染病と一緒だからね。  そういう意味では、訴訟に持ち込むだけの決意ありや否や、郵政大臣とNHK会長にお尋ねします。
  197. 服部安司

    ○服部国務大臣 これは視聴者とNHKの契約行為に基づく問題でありまして、できればひとつ円満のうちに解決がつく方法をとっていただきたい。私の立場からといたしますと、そのような考え方を持っております。
  198. 坂本朝一

    ○坂本参考人 この問題はNHKの根本にかかわる問題でございまして、言ってみれば文化立法でございますから、聴視者とそういうことで争うということはできるだけ避けたいという心情ではございますけれども、先生の御指摘のように、不法な行為がそのまま通るということであってはやはり不公平だということで、ひいては受信料問題、受信料制度そのものにひびが入るということでございますので、そういう点は慎重に検討しながら決断していかなければならないのではないかというふうに考えております。
  199. 小宮武喜

    ○小宮委員 これらの人たちは、自分だけが受信料を支払わぬなら、それはそれなりにまだ構わぬが、支払うなということを全国的に宣伝してやっておるわけですから悪質ですよ。視聴者というものの、善意なまじめな正直な人を対象にしてけんかするわけじゃないわけですから、こういう悪質な人たちとの対決ですから、野放しにしておるということはNHKとしてもある程度考えなければならぬ問題だと私は思いますよ。  そういう意味で、会長さんは慎重にという言葉を使われましたけれども、告訴しますとか、そういうことはなかなかここで簡単には言えないのでそういう言葉の表現を使われたと私は思いますが、しかし、この問題は今後五年、十年、二十年とほっておいたら大変なことですよ。それは金額的にも、いまはそういうように運動者の数も非常に少ないけれども、実際はどんどんふえていくわけです。むしろ、いままで支払っておる人がばかをみるというようなことになると、もう支払わぬようになってしまうわけですから、この問題は、今後のNHKの経営問題も考えながら、この悪質な連中とはある時期で断固としてはっきりと対決するくらいの覚悟でやってもらいたいと思います。  それから、現在受信料の滞納世帯数は三百万世帯と推定されておりますけれども、この契約世帯数の約二千六百万世帯の一割強というふうになりますと、この三百万世帯がすべてカラーテレビであったとすれば、年間二百五十億をふいにしているわけですね。だから、これはそのパーセントからいけば全体の何%だと、すぐ皆さん方はパーセントは微々たるものだと言うけれども、金額にしたら大きいわけですから、仮定の問題としては、二百五十億がまるまる実際に入ったら受信料なんか上げなくてもいいわけです。すぐ繰越金が二百五十億出てくるわけだからね。そういう意味ではNHKも努力はしておるようですし、そのためにいろいろやっておるようですが、特に、最近フクロウ部隊とかなんとか言われておりますけれども、実際の実績は上がりつつありますか。  会長は、八億使っても四億の滞納を解消するんだと張り切っておられるから、それはそれとして、私はその意気は壮としますが、実際に具体的に実績は上がりつつありますか。
  200. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 特別営業対策員と申しますのは、昨年の十月から、東京並びにその周辺と大阪並びにその周辺にそれぞれ五十名ずつの計画で配置いたしました。当初スタートいたしました十月の初めには、東京、大阪それぞれ十数名ずつでスタートいたしまして、逐次その人数を充足してまいりまして、現在では東京、大阪それぞれ四十数名ずつになっております。近く、年度内にはそれぞれ五十名になる見通しでございます。  当初そういうふうに少ない人数からスタートいたしまして活動を始めたわけでございますので、年度内は――ほとんど新しく入られた方でございますので、その研修をやりましたり、あるいは現場の実習をやりましたり、そういうことで本格的な活動は年度内はほとんどございませんでした。しかし、それでも十月から十二月までの三カ月間で、これらの方々で約八万軒の滞納契約者のお宅を訪問し、その中で約七千件くらいの収納を上げたということでございます。その間に収納いたしました収納額は約千二百二十万円くらいになっておりまして、私どもが当初見込んでおりました見込みからいたしますとやや物足りない、まだ不十分であるということでございますけれども、近く人数も全部そろいますので、これから大体本格的な活動が期待できるというふうに考えております。  その活動の中心は、対象が、不在がちな家庭で長期に滞納になっている家庭が主でございますので、夜間の訪問を主体にいたしております。先ほども申し上げましたように、八万一千軒ほど訪問いたしまして、面接できた、会えたという数は三万一千件でございまして、やはり三十数%しか面接できないというふうな状況でございますが、さらに私どもはこの対策を軌道に乗せまして強化を図りたいというふうに考えております。
  201. 小宮武喜

    ○小宮委員 この特別営業対策員を募集する際にも、なかなか予定どおり集まらなかった。これはいかに受信料の集金がむずかしいかということを証明しておるのではないかと私は考えます。  そういう意味で、その努力は高く評価しますけれども、その人たちの人件費と収納額は大体見合いがとれますか。
  202. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 この対策員を発足いたしましたときにも、世上、雑誌等で、八億かけて四億と、かけた費用の半分ぐらいの水揚げじゃないかということを言われました。いままでのところでは大体この収納額の倍あるいは二倍半ぐらいの費用がかかっているということでございまして、まあ、当初見込みましたものとそう大きな違いはないというふうに私は思っております。  先ほども申し上げましたように、これが本格的に軌道に乗れば当初の見込みにはなるのではないかと思いますが、ただ、八億かけて四億ということを言われたわけでございますけれども、その四億の水揚げというのは将来にわたって収納が継続されるということでございますので、八億かけて四億で終わってしまうというふうには私は決して思っておりませんし、また、仮にそういう結果になっても、NHKとしては、八億かけてたとえ四億であっても滞納契約者を少なくする、公平負担の原則を守っていく、それが受信料制度を守っていくゆえんであるということで、やはりやらざるを得ないことだというふうに考えております。
  203. 小宮武喜

    ○小宮委員 私もいまの考え方に賛成なんです。だから、かえって人件費が高くかかるからもうやめておこうというようなことでは、いま言われたように、負担の公平の問題からやはりこれは正直者はばかをみるというような結果になりますので、ある時期にはかなりの投資をしてでもそういうた不公正をなくするためには努力をしてもらいたいと私は思っておりますから、そういう意味でいまの答弁に私も同感なんです。  それから、もう一つ、これは熱中の余りの勇み足が少しあるのではないかというようなこともちょっと考えますが、たとえば最近、受信契約を結んでいないのに一年間のカラーテレビの受信料が知らぬ間に徴収されていたとか、あるいは本人の依頼書と捺印もないのに無断で銀行口座から受信料が引き出されておったとか、いろいろな苦情があることをわれわれも新聞報道で知るわけですけれども、そういうものは熱心の余りだといえば、その気持ちは非常にとうといですけれども、少し勇み足の点があるのではないかということを感じるわけです。こういうこともまたなくしてもらわぬと、せっかくまじめに納めようとした人がNHKに対して不信感を持てば、さらに今度は受信料の不払いに転換していくというようなことも考えられますけれども、大体、そういう事実があったわけですか。
  204. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 受信料の事務処理というのは、二千七百万の受信者の事務処理をいたしておるわけでございますし、それから銀行口座にいたしましても、すでに一千万件に達しておるわけでございますので、それの処理をいたします過程でミスが全然ないということは私は申し上げません。ミスはやはりございました。先般指摘されたようなミスはございました。  ただ、新聞にいろいろ出ましたケースについて私の方でもいろいろ調査をいたしましたら、無断で引き落とされたというのはほとんどございません。御本人の思い違いあるいは記憶がもうないというふうなケースがほとんどでございました。  ただ、無断で落とされたという中には、銀行の方で最近は電気料金あるいはガス、水道の料金とNHKの受信料というのをセットにして口座振替を勧めており、その場合に、NHKの受信料だけは除いておいてくれということを言ったのに銀行の方で一緒にしてしまった、そのために無断で引き落とされたというケースはございました。しかし、私どもとしましては、一件でもそういうミスがあれば許されることではございませんので、あの問題がございました直後に、私の名前で全国の営業職員に事務処理を的確にやるように厳重に通達を出しましたし、それから部内に事務処理適正化委員会というのを設けまして、とにかくルールどおりやればミスはないわけでございますが、そのルールが非常に煩雑になっていやしないか、さらに改善の方策はないかという検討をさせておりますし、それから全国銀行協会と毎月一回定期的に会合を持ちまして、そういうミスの起こらないように打ち合わせをするということも始めております。
  205. 小宮武喜

    ○小宮委員 先ほどの大臣の答弁でも、受信料の引き上げの前にNHKとしては経営努力をやるべきだということを言われたわけですけれども、その意味では、昭和五十年十一月にN日K基本問題調査会の調査報告が出ておりますけれども、その中にも、NHKは健全財政確立のための経営努力が足りないのではないかというような意見も出ておるわけです。  その意味では努力はされておられると思いますけれども、大体どういうような努力を具体的にやっておられるのか、その点はいかがでしょうか。
  206. 坂本朝一

    ○坂本参考人 その点につきましては、先般も申し上げましたように、できるだけ効率的な運営をするというようなことで部内の組織なども見直し、いろいろと改めるところは改めまして、御承知のように現在に至っているということでございます。
  207. 小宮武喜

    ○小宮委員 大臣の意見書の中にも、受信料の改定を極力抑制するように努めなさいということが述べられておるわけですが、大臣、この意見書は一般論として言われたわけですか、それともNHKが受信料の引き上げをする動きがあるからこういうことを意見書につけたのか、その点はいかがですか。
  208. 服部安司

    ○服部国務大臣 お答えいたします。  一般論ではございません。私は、この予算書を検討いたしまして、五十一年の値上げから、五十二年の百十八億の保留金を八十何ぼか償却――四十何ぼか、ちょっと詳細はわかりませんが、これは五十三年度予算で全部なくなってしまうわけですから、こういうことになると、いわゆる五十四年度は当然料金値上げをせねばならないのじゃないか。これが国会に来るまで、私が法的に意見書を書くわけですから、意見を付すわけですから、当然私はそういった義務責任があると考えて、これでは五十四年度はどんなことがあっても、人件費の上昇、諸物価の上昇を考えると当然値上げということは暗目のうちに了解することに相なるわけでありますから、私は、この五十三年度でうんと企業努力を払って、五十四年度にはなるべく料金値上げをやらないようにと口頭で指示をいたしました。  その間いろいろと協会と話し合いをいたしまして、いわゆるこういう意見書に相なったわけでございます。
  209. 小宮武喜

    ○小宮委員 NHKの事業運営は三年間の経営計画の中でやられておるわけです。そして前回、五十一年、五十二年、五十三年のちょうど初年度の五十一年のときに値上げをしたわけですね。だから、考え方によっては、また次の計画が五十四年度から始まるわけですから、そういう意味では、NHKがこの受信料の引き上げを五十四年度で何か考えておるのではないかという推測もしてみたわけです。  そこで、大臣が、一般論としてではなくて、そういう事態がどうしても起きそうだから経営努力をしなさいという意見をつけたということであれば理解しますが、先ほど会長は繰越金は九十八億という答弁をされましたね。違いますか。
  210. 川原正人

    ○川原参考人 先ほど申し上げましたのは、五十一年度分から繰り越すのが九十八億で、それに五十二年度が実はまだ終わっていないのですけれども、この三月で終わります五十二年度でも二十億の繰越金を出す計画でいま仕事を進めまして、合わせますと百十八億円になっております。
  211. 小宮武喜

    ○小宮委員 五十三年度は約三十億ぐらいの赤字が出るということで、繰越金から充当するということでございますから、五十二年度の繰り越しが二十億ぐらい出て、百十八億ぐらいになれば五十四年度も受信料の引き上げはしなくて済むのではないかというふうに考えますが、いかがですか。
  212. 坂本朝一

    ○坂本参考人 その点につきましては、先般来申し上げておりますように、われわれは安易に受信料の改定をお願いするという気持ちではなしに、経営努力をするというふうに申し上げておりますので、その点につきまして御理解を賜れば幸いでございます。
  213. 小宮武喜

    ○小宮委員 受信料免除の問題で、昨年やはり同じNHK予算審議のときにも私は強く言ったのですが、五十三年度では幾らか改善されたようですが、この改善されたことによって大体どれくらいの受信料が入るのか、その点はいかがですか。     〔鈴木(強)委員長代理退席、委員長着席〕
  214. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 受信料免除を廃止いたしましたのは、件数にいたしまして九千件、金額にいたしまして五千九百万円でございます。
  215. 小宮武喜

    ○小宮委員 それでもなおかつこれは免除件数が百十九万九千件、それで免除総額は六十二億七百万円。それにこれは基地周辺の受信障害対策金で返ってくるやつがありますから、それでも五十億六千八百万を免除しているわけです。私はこの前も言ったのですが、今度は免除基準についてかなり厳しくやっておりますけれども、いろいろ六項目ぐらい免除を取り消したわけですね。だから、大臣、NHKもそうですが、これは各省庁に関連していっぱいあるわけですね。これらの問題についても免除基準というのをもっと厳しくしてやってもらいたい。一方では経営努力もしなさい、受信料も引き上げてはなりませんよと言いながら、一方では郵政大臣が免除の対象をどんどん広げていくということでは困りますので、そういう意味では免除基準をもっともっと極力厳しくして免除の件数を減らしていくという努力を、これは郵政大臣が決めるわけですからやってもらわなければ困ると私は思いますし、それでなければ各関係省庁に免除した受信料ぐらい払わせるというようなことをやったらどうなんでしょうか。  これはいろいろなNHKの経営に関するアンケートの中にも、免除受信料に対しては国庫で負担をすべきだという人たちの意見が大体六〇%を超えているわけですよ。だから、そういう意味では、NHKよ受信料を上げてはいけない、経営努力をしなさいというのもやはりある程度限界が参りますから、収入をふやすために郵政省自身も努力をして、少なくともそのような免除件数の非常に多いところあたりは、多い少ないは別にして、各省庁が受信料の免除額はNHKに納めるように、各省庁で負担させるように、NHKももちろん郵政大臣も努力をすべきじゃないかというふうに考えますが、どうですか。
  216. 服部安司

    ○服部国務大臣 全く御指摘のとおりで、それも含めて私は企業努力という言葉を使ったと理解いたします。  これは社会福祉であれば厚生省教育であれば文部省または自治体教育委員会と、そういった所管省または所管の役所が必ずあるわけですから、経営が苦しいにもかかわらず、オリンピック時代からずっと華やかな時代のような気持ちでいくところに大きな問題があるわけでありますから、私は全く同感であり、また、わが省の電波監理局長にもこのことはすでに強く指示しておいたはずでございます。
  217. 小宮武喜

    ○小宮委員 先ほど答弁がありましたように、四月一日から、件数で九千件、金額で五千九百万円ぐらい入るようになるわけですが、これは郵政大臣から各省庁の大臣に要請書が出ておりますけれども、各省庁の大臣の回答書はどうであったのか。  いままで免除されて無料でやってきて、いまごろになってこういうようなものは取り消しますよと言っても、果たして素直に応ずるかどうか。職業訓練所だとか、青少年矯正教育施設だとか、刑務所だとか、あるいは公的医療機関とか図書館とか博物館とかがありますが、そんなところがもう協力しましょうということで素直に喜んで受信料を払ってくれるかどうかも若干疑問に思いますね。人間の習慣というものは非常に恐ろしいもので、長年ただで来たやつを今度金を取ると言ったら必ず抵抗があるものですよ。その点の見解や見込みはどうですか。
  218. 服部安司

    ○服部国務大臣 関係各省庁には文書では申し入れはいたしておりませんが、口頭で協力方を強力に要請いたしておりました。いま話が継続中でございます。
  219. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 ただいま郵政大臣から御答弁いただきましたとおりでございますが、私どもも、関係各省の、文部省、法務省、労働省厚生省の四省と御相談いたしております。  それで、今度の六項目の免除を廃止いたします対象では国立の施設もございますし、それから都道府県立の施設もございます。それから全く私立の施設もございます。そういうふうにいろいろな種類があり、同じ図書館博物館と申しましても、全く私立のもございますし、国立のもございます。  そういうことで各省の方でもいろいろ御検討をいただきまして、どういうふうに実施していくのが一番円滑なやり方かということで、現場でトラブルの起きないように、円滑にこれが実施されるように、各省の方でもいろいろ御検討いただいているという段階でございます。
  220. 小宮武喜

    ○小宮委員 私は、この在日米軍の受信料不払い宣言の問題について、予算委員会で郵政大臣と外務大臣にいろいろ質問をしましたけれども、NHKとしてはこの不払い官一言に対してどのような努力をしておられるのか、その点について会長からお聞きします。
  221. 坂本朝一

    ○坂本参考人 これは先ほども担当から申し上げましたように、直ちに先方にいろいろとアプローチいたしまして、そして十日ほど前に文書でもってこちらの見解を表明して、その記事を改めてもらいたいということを通達したと申しますか、伝えております。  ただ、具体的に最終的な話し合いがまだついておらない段階でございますけれども、私どもの方は、私どもとして強くとれるルートと手段において努力いたしております。     〔委員長退席、米田委員長代理着席〕
  222. 小宮武喜

    ○小宮委員 NHKは、この滞納受信料について、会計上では二年で欠損金として処理されておりますね。この欠損額が昭和四十五年で十億、四十六年が十一億、四十七年が十四億、四十八年が二十四億、四十九年が二十八億、五十年が三十三億というように、欠損がだんだん上昇しておるわけですが、四十五年から五十年までの累計欠損が百三十億に上っているわけですね。  五十一年、五十二年の欠損見込み額を加えるとざっと二百九十億ぐらいに達するのではないかと言われておりますけれども、これは非常に大きい金額ですが、五十一年、五十二年の欠損額及び五十三年の欠損見込み額は幾らになりますか。
  223. 川原正人

    ○川原参考人 五十一年度は、現在決算の段階で四十五億を見込んでおります。それから五十二年度はいま予算を執行している段階でございますので、これは予算で計上いたしました四十一億ということでございます。  五十三年度はいまの予算に入っておりますが、五十億円を見込んでおります。
  224. 小宮武喜

    ○小宮委員 滞納受信料を二年で処理するということについてはいろいろ事情もあろうかと思いますけれども、二年で会計上欠損金として処理するようになれば、取り立てる方も、また払う方にしても、どうせ二年たったら欠損金で落とされてしまうということになれば、たとえば集金人の方々もやる気を失うのではないか、また納める方も、どうせ二年待ったら欠損金で落とされてしまうのだからもう支払う義務がなくなるというような気持ちになるのじゃないか、だから集金する方も払う方も、二年で欠損金で落とすということになればやはりちょっと問題がありはしないか、こういうふうに私は考えるわけですが、二年で欠損金で処理するという、その二年の限度はどういう理由なのですか。
  225. 川原正人

    ○川原参考人 これは事情は二つの面がございまして、一つは、私どもの営業の第一線の方が、これは二年と言わずに三年でも四年でも、滞納の方がいらっしゃってその滞納がある限り、あくまでも、とことんまで御訪問して払っていただくようにしなきゃいけませんし、また、その努力を重ねているわけでございます。ただ、実際問題として、過去長い間の私どもの経験から言いまして、当年度もしくは翌年度のうちに話がついて回収できれば非常にいいのですけれども、それ以後になりますと、現実問題として非常に回収がむずかしくなっている、数もほんのわずかになってくるという過去の経験がございます。  それから、もう一つは、その上に立ちまして、およそ企業の決算といいますか、その中で、確かに債権ではございますけれども、実際問題として財産になり得ない債権をいつまでも残しておくということは、企業の会計といいますか、財務の観点から言いまして、それはむしろ不良債権をいつまでも架空に置いておくような形になりますので、実際に回収できる範囲は回収いたしますけれども、実際問題として回収できなくなった、二年くらいではもうこれはきちんと整理をした方がむしろ会計の常道にかなうという、そういう二つの観点から、これは二年をもって一応会計上はもう処理をして償却をいたしてしまう。ただし、あくまでこれは債権でございますので、現場ではとことんまでお話をしてちょうだいをするという努力を重ねているわけでございます。
  226. 小宮武喜

    ○小宮委員 わずか二年で思い切りよく取り立てをあきらめるということは、少し寛大過ぎるのじゃないかというような気もするのですよ。  それはいまのような理由はわかりますけれども、むしろ、二年間で欠損で落とすことによって記録を抹消したり、滞納額を少なくするとか滞納率を下げるとか、われわれから見ればそういうところもねらいがあるのではないかというように疑いたくなるわけですよ。二年というのは余りに思い切りがよ過ぎるのではないか。まあ、いろいろと理由はわかりますけれどもね。  それでは、欠損金として処理された後、この滞納受信料が支払われた場合には雑収入として受け入れるということになっておりますけれども、四十五年から五十二年までの間に雑収入として入ったものがあるのか。あるとすればこの受信料は幾らか。処理された後で入った分がどれくらいあるのか。五十一年度まででもいいですが、五十二年度までわかっておれば、わかった分だけでも、雑収入として幾ら入ったのか、その点を御答弁願いたい。
  227. 川原正人

    ○川原参考人 私どもとしては、これは二年で一応会計帳簿上は欠損として処理いたしますけれども、その後終始営業の第一線は徴収に当たっているわけでございまして、いまそれが二年以後においても、収納になったものは雑収入に計上いたしております。これは四十五年度から五十一年度まででございますと、合計しておよそ三億円ぐらいになります。  年度別に申し上げますと、四十五年度には三千二百万円、以降二千万円、二千万円、それから四十八年度は二千五百万円、四十九年度は四千百万円、さらに五十年度は七千四百万円、五十一年度は約八千万円というぐあいに、滞納がふえていっているせいもありますけれども、収入としてもこの数年間に約倍以上のものは雑収入として集めております。
  228. 小宮武喜

    ○小宮委員 欠損額から見れば何%になりますか。各年度別に欠損で落としたものの後で入ったもののパーセンテージはどのくらいになりますか
  229. 川原正人

    ○川原参考人 年度によって多少の違いはありますけれども、大体二%から三%ぐらいは入ってきております。
  230. 小宮武喜

    ○小宮委員 それではNHKの経営状態も必ずしも好転しているとばかりは言えません。そういう立場から、長期的展望に立って、公共事業としての経営のあり方及びこれに関連する諸問題についての専門的な調査、検討が経営問題委員会で行われておるようでありますが、当然、五十四年度がまた初年度としての次の事業運営になるわけですから、年度内にそれが出ればいいということですが、経営問題委員会の討議の状況、また経営問題委員会の答申というか、結論というのはいつごろ出るのか。  最後にこの問題だけをお尋ねしまして、私の質問を終わります。
  231. 反町正喜

    ○反町参考人 お答えいたします。  先ほども申し上げましたように、大体毎月一回やっておるのでございますけれども、去年の十一月からは、NHKの目的でありますとか、あるいは性格でありますとか、あるいは業務の基本的なあり方でありますとか、あるいは経済面あるいは消費者の意向をいかように吸収し、また業務に反映していくか、実は、それらの方策につきまして基本的に洗い直し、フリートーキングをお願いしておる段階でございます。これは大体あと数回フリートーキングをお願いいたしまして、そのあたりが一つの節目でございますので、どういうぐあいに意見を集約するか、その辺で私どもも御相談いたしまして、その集約の仕方について考えたいと思っております。  ただいまは審議の過程でございますので、まだ集約したものを申し上げる段階ではございませんけれども、いままで先生方の間で交わされた意見の主なものといたしましては、NHKは一人一人の零細な受信料で成り立っているのだけれども、これはある意味では非常に日本的な特色を持った制度だ、これはやはりNHKの特色でもあるのではないか、この線は将来とも維持すべきではないかというような御意見と、それからNHKの体質と申しますのは、皆さんのNHKと言われておりますように、将来とも基本としては受信料制度というものを基盤とせざるを得ないんじゃないか、したがってNHKの経営状況をよく視聴者の皆様方に訴えて、納得して受信料を支払っていただくように渾身の努力をすべきではあるまいかというような御意見、あるいは広告放送は無理としても、何か副次的な収入を極力検討してみたらどうかというような御意見等、その他数々ございますけれども、何分いまフリートーキングの最中でございますので、この辺で御理解を賜りたいというぐあいに考えます。
  232. 小宮武喜

    ○小宮委員 質問を終わります。
  233. 米田東吾

    ○米田委員長代理 依田実君。
  234. 依田実

    ○依田委員 きょうは、一つは番組編成の方針について、そしてもう一つは経営の合理化、経費削減について、そういう二つの方向でいろいろお伺いをさせていただきたいと思っております。  けさほど御説明の編成方針の中に、「視聴者の意向を積極的に受け止め、視聴の態様に対応して、共感を呼ぶ魅力ある番組の一層弾力的な編成を行うこととし、また、ローカル放送についても番組を一層充実することといたしております。」というふうに書いてあるわけでありますが、前段の方は、私が思いますには、多分、七時以降九時までの間のこれまでのNHKの伝統的編成方針をここで抜本的に変えたいということだろうと思うのであります。  先ほど堀さんからファミリーアワーというお話がございましたが、この時間帯を変える背景と、そしてまたどういう方向へ変えたいのかということ、その辺についてお伺いをさせていただきたいと思います。
  235. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  御指摘のとおりでございまして、七時半からの三十分間は子供のチャンネル権にも対応した娯楽性豊かなファミリーアワーとして定着を図るということでございます。先ほどから繰り返しておりますように、視聴態様が変化いたしましてゴールデンアワーが広がりました。それに対応するかのように子供のチャンネル権が夕方から夜にかけて強化されてまいりましたので、この時間帯をぜひそれに対応したものにしたい、こういうわけでございます。     〔米田委員長代理退席、委員長着席〕  具体的には、現在あります番組のうち、「お国自慢にしひがし」あるいは「特派員報告」及び海外取材番組、さらに「スポットライト」というものを変えるということでございます。
  236. 依田実

    ○依田委員 NHKはいままでどうしても番組がかたい、人に言わせれば唯我独尊という御批判もあるということで今度のような前向きの編成方針に変えられたのだと思うのでありますけれども、私は二つだけ心配があるわけでございます。  御承知のように、NHKは長い間七時にニュースを組みました。七時半からの時間帯にいまおりしゃったような「特派員報告」あるいは海外取材番組という、かたいけれども多くの固定した視聴者を持つ番組を組んでおったわけであります。NHKは公共放送でございまして、中にはとやかく言って聴視料を払わぬという人もいますけれども、大多数の国民の皆さんは、NHKの番組は正確である、ニュースは正確である、そしてまたいい時間帯にそういう有益な番組を組んでくれている、公共放送の使命を果たしてくれているということで、納得して受信料を払っておるのじゃないかと思います。  そこで、その時間帯をファミリーアワーということで、実際にはアニメーションだとかクイズ物というようなものに全部入れかえてしまう、いままでの伝統あるフィルム番組がその時間からなくなるということについては、果たして公共放送としていいのかどうか、私はこういう心配が一つあるのであります。  それからもう一つは、NHKのいろいろな世論調査の結果、その時間帯が子供さんのチャンネル権がまだ二〇%ばかり残っておるということで、子供さんにも見られるようにということでお変えになったようでございますけれども、子供がその時間帯までテレビを見ることが果たしていいのかどうか、こういう大方針をもう一度御検討いただきたい、私はこういうふうに思っております。  どうしてもいま子供がテレビを見る時間が非常に多くなっておる。学校から帰って、夕方の民放のいろいろなアニメーション漫画番組を見る、その上にまた今度は夕食後NHKのそういうクイズ番組あるいはコメディーというようなものを見るということになりますと、それじゃ一体、本を読んだりあるいはまた家族と団らんしたりというようなことをどこへ置いたらいいのかということで、余り子供主体にテレビを遅くまで見させることがいいのかどうか、この二つの点について私は非常に心配をしているわけであります。  NHKが前向きに、みんなが見てくれる楽しい番組をつくるという方針も納得できるのでありますけれども、その辺にある程度の抵抗感もあるのでありますが、今度の番組編成方針が決まるまでに、部内で何かそういう御意見はありましたでしょうか。
  237. 堀四志男

    ○堀参考人 お答え申し上げます。  伝統ある海外取材番組及び「特派員報告」につきましては、八時台に五十分にして放送する予定でございます。いまの通勤状況あるいは視聴態様から見まして、八時台の方がこの種の番組には好適かと思いまして、そういう措置をとるつもりでございます。もちろん片方が三十分番組で片方は五十分番組でございますから、本数においては多少減るということはございますが、実質において一歩も後退させるつもりはございません。  また、NHKの番組改定によって、実際問題として、子供がテレビを見る時間がよりふえるのじゃないかという危惧でございますが、確かに御指摘は御指摘として、子供がどの程度までテレビを見、どこから勉強するか、家族団らんの時間が最低欲しいということは別途にございまして、多分依田委員と私は同じ考えだとは思いますけれども、現実の問題といたしましては、民放はほとんど八時台まで子供のチャンネル権に対応しているということもございますので、このたびの改定については、それによって特に子供のテレビ接触時間がふえるというふうには私は考えておりません。
  238. 依田実

    ○依田委員 番組編成方針の後段の方のローカル放送について、一層充実するというふうに書いてあるわけであります。大体毎年そういう方針が出されるわけでありますけれども、私は、ローカル番組の充実拡大ということについてもいろいろ考えがあるわけでございまして、いまローカル放送は大体一日一時間半組まれておるはずでございます。ニュースとかローカルの出来事を伝えるということは必要だと私は思うのでありますけれども、いわゆる季節便りとか、ローカルの風物詩あるいはまたローカルの史跡めぐりとか、いろいろそういうものがあるわけでありまして、そういうものをこれ以上充実拡大する必要があるのかどうか。  いままでのNHKのローカル番組については、われわれは旅をいたしましてその地方に行って見ますと、たとえば北海道で石狩川にサケが上がってきたとか、あるいは沖繩に行けばいろいろな民族舞踊だとか、そういうようなものをローカル放送がやっていらっしゃるのでありますけれども、これはローカルの方にとっては余り重要な番組じゃないのじゃないか。逆を言えば、沖繩の人の行事を北海道で知りたい、北海道の人の行事を沖縄で知りたい、つまり、ローカル番組でも、その性格はローカル発全中ということでいいのじゃないかと思うのであります。と申しますのは、これは費用対効率の問題でございまして、いまNHKはローカル放送のために相当人員と機材を抱えていらっしゃると思うのでありますが、これは節減していく方向を考える必要があるというふうに思うのであります。  いまNHKで、中央局を含めましてローカル局で、番組制作のプロデューサーとそしてまた番組編成の技術スタッフ、この人員は大体どのくらいになっておるでしょうか。
  239. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  いろいろむずかしいことではございますが、ざっとお答え申し上げますので御勘弁願いたいと思います。  いわゆるプロデューサーにつきましては、大体千三百人が本部、地方に七百人、技術関係につきましては二千人が本部で、二千六百人が地方、取材要員につきましては約千八百九十人、本部が四百九十人、地方が千四百人、そしてアナウンサーにつきましては地方に約四百八十名ほど、東京に百十五名ほどでございます。数は必ずしも末端までは正確ではございません。
  240. 依田実

    ○依田委員 いまの数字を聞かせていただきまして、アナウンサーあるいは取材要員はローカルにある程度置くのは必要だろうと私は思うのであります。しかしながら、前半にお答えになりましたように、プロデューサーが地方に七百、技術スタッフに至りましては地方が二千六百という数字が出たわけでございますけれども、昔ですと、いろいろな事件が起こりますと、それに対応するためにどうしてもローカルにたくさんの器材、人員を置いておかなければならぬ。しかしながら、いまは、たとえどこかで飛行機が落っこちるとかあるいは汽車が脱線するということがありましても、器材が非常に小型化しております。テレビのカメラなどもヘリに乗せられるぐらいに非常に小型化されておるわけでありますから、近くの中央局なら中央局から急速派遣をすればそれで間に合う。  そういうことから言いますと、ローカル放送の時間帯を先ほど申しましたようにローカル発全中にしていけば、各局がお互いに助け合うことができまして、ローカルだけでそうたくさんの時間を組む必要はないわけでございまして、そういう意味で、ローカル放送というものをいまの人員を抱えてこれ以上拡大する必要があるのかどうか、この辺の御方針をちょっと伺わせていただきたいと思います。
  241. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  今度、ローカル放送の充実というふうにうたいましたのは、決してローカル放送の時間枠をふやして充実するという意味ではございませんで、ローカル三十分とわれわれが呼んでおります木曜日の七時半から三十分の時間枠を各地方のローカルがやっておりますが、それに対して現在は東京からスポットライトが出ているわけでございます。それを今度は地方でもう一つ、場合によって金曜日の午後十時から三十分間の枠をとりまして、いま依田先生がお話しくださいました趣旨と全く同じではございませんが、同様の趣旨で地方のローカル番組を東京のローカルで見られるようにする、これは関東地方の人員構成その他から見て歓迎されるのではないかと思いましてそういう処置をとる、そして裏には東京からスポットライトに類するものを流す、そういうことで選択の幅を広げるという意味での充実を図ったわけで、各地方では場所によっていままでどおり七時半でローカルを続けるところもあり、あるいは十時でローカルを流してもいいというようなわけで、自主性と選択の幅を広げるという意味でやったわけでございます。  なお、現在、地方のローカル番組につきましては、その後皆さんの格段の努力で、職員の努力で、現在のいわゆる七時半ローカルの視聴は非常に歓迎されておりますし、それから、それに対する反響等も強うございます。また、視聴率的にもかなりの成果を上げている次第で、朝の十五分のローカル番組、そして夕方七時前のローカルニュースの集中編成と相まって地方の人たちとの結びつきが強化されているという報告を受けて、内々ではございますが活躍について感謝している次第でございます。
  242. 依田実

    ○依田委員 よくわかりました。  一言だけ、ローカル放送とそれに対する人員とのことでちょっとお話をさせていただければと思いますが、いまお話のように、NHKは地方でPDが七百、技術二千六百という人員が配置されておるわけでございますけれども、これだけの人員が中央局あるいはローカル局におりますと人事異動の問題でいろいろ問題が出てくるのではないだろうか。前は、たとえばまだテレビが始まったころの昭和三十年、あるいは三十年も中盤ぐらいまでは、東京あるいはローカルとの人員の交流というのは非常にスムーズに行われたと申しますか、わりあい短期の間に、つまり二年とか三年の間で異動が行なわれておったわけでありますが、いまはこれだけの人員になりまして東京の方が少ないということになるわけでありますから、なかなか東京へ上がってこられない。いま短い方で大体六年ぐらい、長いと八年ぐらい、大学を出て就職をして地方へ張りつけになる、地方の中で異動をする、こういうことになる。そうしますと、大学出のプロデューサーといった方々がそういう勤務の中におりますと、とかく職場に対しての不満などを持ちやすくなる。そして結局過激なというか、過激かどうかは知りませんけれども、組合運動の方へ興味を持ってくる。こういうふうなこともございますので、ローカル放送の充実は結構でございますが、それに対する人員についてはなるべく少なく、そしてまた異動がしやすいような、いつもフレッシュな形で職員が働けるような、そういうことをひとつお考えをいただきたいと思います。  以上、番組についてお尋ねをいたしましたけれども、次に、NHKの経営について問題点を少しお伺いさせていただきたい。  五十三年度予算を見ますと、収入は二・五%の増、支出が一一・二%の増というふうになっておるわけでありますけれども、ことしは二・五%の収入増が見込まれておりますが、五十四年度以降も、いまのままであると収入の増というのはそのくらい非常に低率であるのかどうか、その辺をひとつお答えいただきたいと思います。
  243. 山本博

    ○山本参考人 ただいまお尋ねがございました点は、傾向といたしましては、先ほどやはりお尋ねに担当がお答えいたしておりましたけれども、ネットの契約数の増は、前の計画で五十三年度は七十万としておりましたのを、五十三年度にはこれを六十万に落としております。そういういわば受信料の収納をする社会的な条件というのも悪くなっておりますので、五十四年度、五十五年度を収入の面だけから見ますと、二・五%の五十三年度の対前年度増加比というのは次第に落ちてくるというふうに考えられます。
  244. 依田実

    ○依田委員 そういうふうに収入の増が見込まれない、支出は毎年平均一〇%あるいはそれ以上の増ということになりますと、何年に一遍かはどうしても受信料の値上げをしなきゃならぬという状態になるわけであります。いまは、受信料の値上げについて国民の皆さんのコンセンサスをなかなか得にくい時代でございます。  そこで、受信料を値上げする前にNHKの中でいろいろ検討しなければならないことがあるのではないだろうか。大きく分けて三つぐらいある。一つは、経営努力によりましての合理化あるいは経費の節減、効率化ということだろうと思うのであります。二つ目は、負担を軽減する。つまり、NHKが助成とかそういうものをいろいろやっておるけれども、そういうものが廃止できないだろうか。あるいは、先ほどからの話にも出ました受信料免除をやめるようなわけにはいかないだろうか。あるいは国際放送の交付金をふやしてもらえないだろうか。こういうことだろうと思います。三つ目の方は、今度は逆にプラスの前向きの面で何らかの増収を図れないだろうか。一つは滞納をなくす、あるいはまた副次的収入をふやすということだろうと思います。そこで、その辺の中から幾つかお尋ねをさせていただきたいと思います。  経営努力というのが一でございますけれども、経営努力によって五十三年度の経費節減というのが大体どの程度できるものなのか。あるいはまた五十四年、五十五年、こちらの方はきっと大ざっぱだと思いますけれども、NHK自身の経営努力で大体どのくらいの経費削減が見込まれるのか、お尋ねをしたいと思います。
  245. 川原正人

    ○川原参考人 五十三年度につきましては、この予算の編成に先立ちまして、私どもとしては、最大限の経営努力ということで節減を検討いたしましたが、実は、これは五十三年度だけではございませんで、五十一年度に私どもが料金の改定をお願いしましたときに、やはり当時においても、料金の改定等のことを受信者にお願いするからには経営としてもできるだけの効率化は図らなければならないということで、五十一年度のときに、五十二年度、五十三年度にかけましての経営計画というものをつくりまして、その中で五十一年度、五十二年度、五十三年度と三年間にわたりまして、経費で申せば延べ五十億円の節減を図ろうということで計画を立てたわけであります。  さらに、その後暫定予算等の事情によって収入も減るという緊急の事態も出ましたので、さらにこれを強化しようということで、結論的に申し上げますと、三年間で五十億の予定を六十六億というところまで節減を高めまして、その中で五十三年度について言えば、前年度よりも七億さらに節減を図ろうということで計画を立てて、いま御審議いただいております予算の中にはすでにその節減額を盛り込んである数字でございます。  さらに、今後の問題につきましては、実はいま五十三年度の予算の御審議をいただいているわけでございますけれども、同時に、私どもとしましては、これから先につきましても常に経営努力というものは図っていかなければならない。まして、いま協会の置かれました受信料の伸びが非常に苦しくなってきている、しかも支出はある程度のものは覚悟しなければならないという状況の中では、当然のことながらさらにその効率化、節減ということも含めて経営努力を重ねようということで、いま新しい作業に取りかかっておりますが、これはまだ数字的にどのくらいというところまで作業は詰めておりません。できるだけ早い時期にそれははっきりさせなければならないと考えているところでございます。
  246. 依田実

    ○依田委員 二番目の経費、いろいろな負担の軽減の中で、NHKはいろいろな団体に助成あるいは会費を払っておるわけであります。幾つかあるわけでございますけれども、この中で、年間一億円以上NHKが助成をしておるという団体はどことどこでしょうか。
  247. 川原正人

    ○川原参考人 助成金という形で、しかも年間一億円以上というのはNHK交響楽団で、ただいま提出しております五十三年度予算では二億九千八百万円の助成を考えております。それから日本放送協会学園でございます。これに対しまして四億七千五百万円で、これが助成金でございます。(依田委員「会費の方は」と呼ぶ)  会費というものになりますか、そのほかに、やや似たような性格かもしれませんが、番組センターというのがございます。これは民間放送、NHK等々でやっているものでございますけれども、ここに対しまして、これは寄付という形でございますが、五十三年度の場合一億九千五百万円というものを計上しております。
  248. 依田実

    ○依田委員 それと、これは会費とかそういう形にならないのかしれませんけれども、共同通信には幾ら払っておるのでしょうか。
  249. 川原正人

    ○川原参考人 共同通信社に対しましては、五十三年度、いま予定しておりますのは四億六千万円余りでございます。
  250. 依田実

    ○依田委員 NHK交響楽団あるいはNHK学園、これはいいと私は思うのでありますけれども、放送番組センターに一億九千万円お支払いになっておるということでございます。これは民間放送の番組を助成するという目的でつくられているところだろうと思うのでありますけれども、先般からいろいろとここでも議論で取り上げられましたが、民間放送は非常にいま経営状態がよくなっておりまして、逆にNHKの方が苦しいわけでありまして、そういう中でこの番組放送センターにNHKが金を出すだけの余裕と必要が果たしてあるのかどうか、この辺はいかがでしょうか。
  251. 坂本朝一

    ○坂本参考人 御指摘の点につきましては、おっしゃる点もわかるわけでございますけれども、番組センターができましたいきさつ等からいきまして、NHKも出捐するということで、当初は三億でございましたのが、だんだん逓減いたしまして現在のような形になっておる次第でございますので、今後もできるだけそういう意味での節減と申しますか、そういうことは努力したいというふうに考えております。
  252. 依田実

    ○依田委員 もう一つ、共同通信でございますけれども、共同通信は外国ニュースあるいは国内ニュースあるいは特信という、トピックみたいな、こぼれ話みたいな、そういうようにいろいろと項目があると思うのでございます。昔は、NHKは放送記者が少なかった、あるいは海外局が少なかった、どうしてもニュースの部門で他の新聞社あるいは通信社の力をかりなきゃならなかった、新聞社というよりか通信社の力をかりなきゃならなかった、これは私も理解できるのでありますが、しかし、いまNHKは、もう全国くまなく放送記者を配置しております。海外取材局も相当な数に上っておる。そういう中でこの四億六千万という金を共同通信にいままでどおり払う必要があるのかどうか。  番組なんかを聞いておりますと、特信といういわゆるこぼれ話、海外こぼれ話みたいなものはよくNHKでお使いになっておりますけれども、あとのものは取材室のすみに山のように積み上げられて、記者もプロデューサーも余り利用しない。こういう形のものが多いのじゃないかというふうに私は思っておりますが、いま共同通信からどういう形でニュースを買われておるのか。つまり、全部まとめて買われておるのか、あるいはまたどの項目とどの項目だけ欲しいということでお買いになっておるのか、その辺はいかがでしょうか。
  253. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  まず、一番最初に、共同通信に対するNHKの負担でございますが、かつて朝毎読三社が脱退したということがございまして、その際のNHKの負担率は一〇%をはるかに超えた額でございました。もちろん、社団法人である共同通信を支える理事者としては一番でございました。その後、徐々に、いろいろな事情がございまして、各理事者の御協力、御理解を得まして、現在、三億数千万円を今年度払いまして、来年度につきましてはこれから話し合う予定でございますが、私の現在の記憶ですと約三%以下になっているのじゃなかろうかと思います。そして順番といたしましても、上位の新聞各社に続きまして五番目ぐらいに、ある意味で相対的地位が落ちているわけでございます。まずそれが第一でございます。  第二に、共同通信とNHKが要するに二重投資をしている部分が多いのじゃなかろうかというお話ではございますが、もちろんその部分が皆無だというわけではございません。確かにいろいろな通信網を共同なりに、やはり地方新聞との連携で国内にはかなり充実した通信網を持っておりまして、直接使うか使わないかは別といたしまして、大いに参考になります。  そのほか、これはイギリスのBBCその他でもそうでございますが、イギリスその他では通信社が極度に発達しておりまして、各新聞社及び放送会社が直接それにディペンドする割合が非常に多うございますが、近ごろはそれだけでなくて、やはりコレスポンデンスというかっこうで、単に海外だけではなく、国内にもポリティカルコレスポンデンスとか等で、テレビ独特の機能、すなわち映像とそして同時録音と録音がございますので、そういうあれでやっておりますので、私たちの持っている記者も、単に共同通信と二重のチェックでなくて、独特のコレスポンデンスとしての活躍がどんどんふえておりますので、そういう意味で投資の二重ということは徐々に少なくなっている次第です。  したがって、共同通信との関係につきましては、こちら側の企業努力で共同通信の活用の仕方をさらに拡大するという一方、われわれのスタッフが二重に働くことでなくて、もっと独自の働きをすることによって効果を高めるというふうなことで合理化を進めてまいりたいと思いますが、共同通信との関係を根本的に再検討する段階ではまだないんじゃないかというふうに考えております。
  254. 依田実

    ○依田委員 受信料の免除、これを廃止する。今年度の予算の中でも何項目か廃止が決まっておるようでございますけれども、いま免除になっている対象全部をたとえば廃止したとすると、受信料はどのくらいの増収になるんでございましょうか。
  255. 川原正人

    ○川原参考人 免除を仮に全部ちょうだいするということにいたしますと、実質収入五十億円ふえることになります。
  256. 堀四志男

    ○堀参考人 ちょっと訂正させていただきたいと思います。  共同通信で、先ほど私は今年度というのは間違いまして、昨年度と、その前と間違えまして、今年度は先ほど川原理事がお答えいたしましたように四億六千万円余でございます。
  257. 依田実

    ○依田委員 いまお聞きしますと五十億、これはわりあい増収になる項目でございます。これはいろいろ相手があり、関係官庁があり、これから非常に交渉がむずかしいかとも思いますけれども、前向きにこれから努力をしていただいて、なるべくそういうものを廃止の方向へ持っていっていただきたい、こういうふうに思っております。  次に、国際放送の交付金でございますけれども、実際には二十九億くらい、国際放送をNHKが実施するについてかかる。そのうち交付されておるのは六億七千万円というふうに聞いておるわけでございますけれども、これはいかがでしょうか。NHKが政府なり日本の国のかわりに海外へ日本の広報宣伝というものをやっておるわけでありまして、これは純粋に全額交付金という形に持っていけないものかどうか。郵政大臣、いかがでしょうか。
  258. 服部安司

    ○服部国務大臣 先ほども御質問がありましてNHKからお答えいたしましたが、現在はたしか六億九千万の交付金を出しております。これは御承知のとおりに放送法の規定によりまして、NHKが自主的に行うものと郵政大臣が命令して行わせるものとがありますが、郵政大臣が命令して行わせる国際放送につきましては、従来からその重要性にかんがみて、先ほど申し上げたとおりに、年々増額を図りつつ、現在、五十三年度では、御審議願っておる予算では六億九千万というようになっておりますが、御指摘のとおりに、いろいろと誤った認識のもとでトラブルも起きている事実がございますので、私はできる限りこの充実を図っていく努力を続けたい。  いま一つは、先ほど御指摘がありましたが、交互にいわゆるビデオの交換で、たとえばフランスと日本がやるということも、私は先ほどお話を聞いていて、これは非常にいいことだなというように思い、また外務省を通じてそういった努力も重ねてまいりたい、かように考えている次第でございます。
  259. 依田実

    ○依田委員 最後に、増収を図る方向でございますけれども、これは一つは滞納をなくしていくということに尽きるのだろうと思うのであります。五十二年の九月で、先ほどの中塚さんからのお話ですと、八十一万件で約五十億から六十億の滞納金があるということでございます。しかし、これはもちろん筋としては、払っている者がばかをみないような、つまり公平に受信料を取るということではぜひ前向きの、またたゆみない努力を続けていただきたいと思うのでありますけれども、実際問題としては、いままでのやり方の御説明にもありましたように、これで増収を図るよりも、それに対する出費の方が多いということが現状でありますから、これは筋論としてどうしてもやらなければなりませんけれども、実際増収に結びつくかどうかということになると、これは疑問だろうと思うのであります。  そうしますと、もう一つ、この増収をNHKに何らかの形で図らせるという意味で、副次的な仕事、副次的な収入というものが考えられないだろうかと思うのであります。放送法の第九条第三項に、NHKのいろいろな事業を行うについて、「営利を目的としてはならない。」と書いてあるわけであります。なかなか束縛があって、放送に本当に直接に結びつく仕事以外はなかなかできないわけでありますけれども、現在NHKの副収入の中でどんな仕事があり、そしてどのくらいの収入を上げていらっしゃるのか。たとえばホールの賃貸であるとか、あるいはテキストの販売であるとか、そういう方でどの程度の仕事を行い、どのくらいの副収入を上げていらっしゃるのでしょうか。
  260. 川原正人

    ○川原参考人 副次収入関係につきましては、現在五十二年度の予算で申し上げますと、トータルで四億七千万円ぐらいの収入が上がる予定でございますが、私どもとしては、これもできるだけふやそうということで、五十三年度においては全部で五億二千六百万円ぐらいの副次収入を上げたいというふうに計画して、いまの予算に計上しております。  内容的に申し上げますと、一番大きいのはテキストの出版に関する権料、原稿料等でございまして、これが大体二億三千万円。それからホールを外部に貸します場合に、これは実は五十二年度と余り変わらないのでございますが、一億三千万円。といいますのは、五十三年度にはちょっとホールの一部を消防法の改正等に応じまして改修しなければならないために、ホールの使えない日が相当出てまいります。前年度とほぼ同じぐらいでございますけれども、単価は少し上げまして一億三千万円余りは収入を考えたいというふうに考えております。  そのほか、番組の二次利用に関するものも九千万円ぐらい考えて、全部で五億二千万円というふうに考えております。
  261. 依田実

    ○依田委員 NHKの職員構成で、定年間際の方がこれからふえてくると思うのであります。平均年齢もだんだん老齢化してくる。そういう方の行き先ということも含めまして、やはり副収入を上げるようなそういう仕事をもっと拡大していく必要があるのじゃないかと思うのであります。  それにはどうしても放送法の九条三項というものが障害になるわけでありますけれども、法律を改正するということをあわせて、NHKがそういう副次的な仕事を広げるということについて、郵政大臣と会長のお考えはいかがでしょうか。
  262. 服部安司

    ○服部国務大臣 NHKが関連事業をやることは、公共放送機関としての性格からおのずから限界があることは放送法の趣旨に基づき――本来の業務に支障を来さない限度において関連事業の拡大を行い、副次的収入をふやすことはNHKの財政改善の一つとして検討に値する問題だと思うのでありますが、私は、何としても企業努力によって財政基盤の確立を図るように努力すべきであると思う。ただいま依田先生とNHKのやりとりを聞いておりましてもそういった感をひしひしと私は深めるわけでありまして、副次的収入を得るために検討いたしますと私は言いましたが、大体、政府でも、独占企業でも今日なかなか経営が困難に陥って、いい例の国鉄などはあのような状態であることは言うまでもありません。  たとえばそういった考え方で法律的に緩和をいたしまして何か事業を興し、こう言っちゃ悪いが、武家の商法という言葉があるとおり、経営がうまくいけばいいのですが、ますます行き詰まったときに負担が当然NHKにかかってくる危険もあるわけでありますから、こういった公共放送の立場にあるNHKはなるたけそういった危険を避けながら、くどいようでありますが、企業努力を払って経営基盤の確立を図るように努力をしてもらいたいものだ、かように私は考えておる次第であります。
  263. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生の御指摘の点につきましては、御承知のようにかなり努力はいたしております。  ただ、現在の法律のもとで「営利を目的としてはならない」という規定がございますから、そういう形での努力の中にとどまるわけでございますけれども、法律改正というようなことになりますと、いまここで軽々に私が云々するわけにまいりませんが、現体制の中でも、いま郵政大臣が御答弁になりましたような点を十分配意しながら努力する余地はあるのではないだろうかというふうに思って、現在検討を進めておる次第でございます。
  264. 依田実

    ○依田委員 いまNHKが関係をしておりますいわゆる外部団体ですが、中には、種類は助成団体あるいは職員福祉の厚生団体あるいは関係団体等幾つかございましょうけれども、そのいわゆる関係団体というのは幾つあって、そしてどれとどれがそれなんでしょうか。
  265. 川原正人

    ○川原参考人 NHKの外部団体と申しますか、なかなか境目のところがむずかしいのでございますけれども、先ほど直接助成金を出している事業体として三つ私は申し上げましたけれども、NHK交響楽団、それからNHK放送協会学園、それから、文化事業団、そのほかに関係団体といたしましてはサービスセンター、それから放送出版協会、それに美術センター、それから全日本テレビサービス、これは株式会社ですが、こういうのが関係団体としてございます。
  266. 依田実

    ○依田委員 この法律改正はなかなかむずかしいようではございますけれども、こういうような関係団体をつくりまして、そこから何らかの形でNHKに収益が戻るような、そういうようなことをぜひ前向きに考えていただきたい。放送出版協会などは、先ほどのお答えにありましたようにNHKに相当な還元をしておるわけでございまして、そういう意味で、先ほど申しました定年退職後の職員の皆さんのアフターケアの問題もありまして、いまの法の中で拡大解釈される一番最大のところで副次収入をなるべくたくさん上げるように、ぜひひとつ御努力をいただきたいと思います。  以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。
  267. 松本七郎

    ○松本委員長 次回は、明二日木曜日午前十時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時三十五分散会      ――――◇―――――