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1978-01-27 第84回国会 衆議院 地方行政委員会 1号 公式Web版

  1. 本国会召集日(昭和五十二年十二月十九日)(月 曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の とおりである。    委員長 地崎宇三郎君    理事 大西 正男君 理事 木村武千代君    理事 高村 坂彦君 理事 中村 弘海君    理事 小川 省吾君 理事 佐藤 敬治君    理事 小川新一郎君 理事 山本悌二郎君       相沢 英之君    井上  裕君       石川 要三君    谷  洋一君       渡海元三郎君    中村喜四郎君       中村  直君    中山 利生君       西田  司君    与謝野 馨君       加藤 万吉君    新村 勝雄君       細谷 治嘉君    水田  稔君       山田 芳治君    権藤 恒夫君       斎藤  実君    和田 一郎君       中井  洽君    三谷 秀治君       川合  武君     ――――――――――――― 昭和五十三年一月二十一日  地崎宇三郎君委員長辞任につき、その補欠とし  て木村武千代君が議院において、委員長に選任  された。 ――――――――――――――――――――― 昭和五十三年一月二十七日(金曜日)     午後六時三十六分開議  出席委員    委員長 木村武千代君    理事 大西 正男君 理事 高村 坂彦君    理事 中村 弘海君 理事 中山 利生君    理事 佐藤 敬治君 理事 小川新一郎君    理事 山本悌二郎君       井上  裕君    谷  洋一君       渡海元三郎君    中村  直君       西田  司君    与謝野 馨君       加藤 万吉君    新村 勝雄君       細谷 治嘉君    水田  稔君       権藤 恒夫君    斎藤  実君       和田 一郎君    中井  洽君       三谷 秀治君    川合  武君  出席国務大臣         自 治 大 臣 加藤 武徳君  出席政府委員         自治省財政局長 山本  悟君         自治省税務局長 森岡  敞君  委員外の出席者         大蔵省主計局主         計官      足立 和基君         大蔵省主税局総         務課長     梅澤 節男君         自治大臣官房審         議官      石原 信雄君         地方行政委員会         調査室長    日原 正雄君     ――――――――――――― 委員の異動 昭和五十二年十二月二十一日  辞任         補欠選任   相沢 英之君    小宮山重四郎君   井上  裕君     内田 常雄君   石川 要三君     竹下  登君   西田  司君     増田甲子七君   与謝野 馨君     浜田 幸一君 同日  辞任         補欠選任   内田 常雄君     井上  裕君  小宮山重四郎君     相沢 英之君   竹下  登君     石川 要三君   浜田 幸一君     与謝野 馨君   増田甲子七君     西田  司君 同月二十二日  辞任         補欠選任   川合  武君     甘利  正君 同日  辞任         補欠選任   甘利  正君     川合  武君 昭和五十三年一月二十六日  辞任         補欠選任   相沢 英之君     笹山茂太郎君   井上  裕君     正示啓次郎君   石川 要三君     坊  秀男君 同日  辞任         補欠選任   笹山茂太郎君     相沢 英之君   正示啓次郎君     井上  裕君   坊  秀男君     石川 要三君 同月二十七日  理事木村武千代君同月二十一日委員長就任につ  き、その補欠として、中山利生君が理事に当選  した。     ――――――――――――― 昭和五十二年十二月十九日  人口急増地域対策等特別措置法案(小川新一郎  君外一名提出、第八十回国会衆法第二二号)  公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案(  小川新一郎君外三名提出、第八十回国会衆法第  三二号)  国と地方公共団体との財政上の負担関係の健全  化に関する法律案(小川新一郎君外三名提出、  第八十回国会衆法第四四号) 昭和五十三年一月十七日  昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等  に関する法律案(内閣提出第二号) 同月十九日  地方公営企業の財政健全化に関する請願外二件  (太田一夫君紹介)(第三号)  同外六件(横山利秋君紹介)(第六四号)  事業税に事業主報酬制度創設に関する請願外一  件(大平正芳君紹介)(第三七号)  同(櫻内義雄君紹介)(第三八号)  同(竹中修一君紹介)(第三九号) 同月二十三日  地方財政確立等に関する請願(荒木宏君紹介)  (第一九一号)  東京都財政確立に関する請願(高沢寅男君紹  介)(第一九二号)  同(山本政弘君紹介)(第一九三号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  理事の補欠選任  国政調査承認要求に関する件  昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等  に関する法律案(内閣提出第二号)      ――――◇―――――
  2. 木村武千代

    ○木村委員長 これより会議を開きます。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  今般、私が地方行政委員長に就任をいたしました。申すまでもなく、本委員会は、地方行政及び警察等の健全なる運営を図り、もって公共の安全と秩序を維持するとともに、住民の福祉向上のためにきわめて重要なる任務を果たす委員会でございますので、その委員長たる職責はまことに重大なるものと感じておる次第でございます。  幸いにいたしまして、地方行政に練達堪能なる委員の方々ばかりでございますので、皆様の御指導と御協力を得まして、委員会の運営に公正、万全を期し、大過なきことを念願いたしておる次第でございます。何とぞよろしく今後お願いを申し上げます。  簡単ではございますが、これをもってごあいさつといたす次第でございます。  どうぞよろしくお願いします。(拍手)      ――――◇―――――
  3. 木村武千代

    ○木村委員長 まず、理事補欠選任の件についてお諮りをいたします。  現在理事が一名欠員となっておりますので、これよりその補欠選任を行いたいと存じますが、先例により、委員長において指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 木村武千代

    ○木村委員長 御異議なしと認めます。  それでは、委員長は、中山利生君を理事に指名いたします。      ――――◇―――――
  5. 木村武千代

    ○木村委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りをいたします。  すなわち、本会期中、地方行政の実情を調査し、その健全なる発展に資するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、  地方自治に関する事項  地方財政に関する事項  警察に関する事項  消防に関する事項 以上の各事項について、国政に関する調査を行うため、衆議院規則第九十四条により、議長に対し、承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 木村武千代

    ○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ――――◇―――――
  7. 木村武千代

    ○木村委員長 次に、内閣提出に係る昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。加藤自治大臣。     ―――――――――――――  昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――
  8. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 ただいま議題となりました昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。  今回の補正予算におきまして所得税及び法人税の減収並びに酒税の増収が歳入に計上され、国税三税の合計額において八千三百七十億円減収になることに伴い、地方交付税においても、その三二%に相当する二千六百七十八億四千万円の落ち込みを生ずることとなりました。  しかし、現下の地方財政は、すでに決定された地方交付税の総額を減額できるような状況ではありませんので、昭和五十二年度分の地方交付税については、地方交付税法第六条第二項の規定による額及び交付税及び譲与税配付金持別会計法第四条の規定による一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入金の額の算定について特例を設けることにより第一次補正後予算に計上された地方交付税の総額を確保することといたし、また、後年度において、昭和五十二年度分のこの地方交付税については、国税三税の収入決算額の増減による精算を行わないこととしております。  以上が、昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案の提案理由及びその要旨でございます。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。
  9. 木村武千代

    ○木村委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。     ―――――――――――――
  10. 木村武千代

    ○木村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。細谷治嘉君。
  11. 細谷治嘉

    ○細谷委員 大臣就任後初めての委員会でございますので、おめでとうと申し上げますと同時に、地方自治の拡充と発展のために全力でがんばっていただきたい、まず冒頭お願いしておきたいと思います。  大臣、昨年の十一月に御就任になったわけでありますが、ある新聞によりますと、自治省内で「地方財政冬景色」という歌がはやっているということが報道されておりますが、御存じでしょうか。
  12. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 承知をいたしております。
  13. 細谷治嘉

    ○細谷委員 内容はこういうことです。ちょっと読んでみます。  「津軽海峡冬景色」-ご存じ、石川さゆりの大ヒット曲だが、来年度予算編成のさなかに自治省内で「地方財政冬景色」という“替え歌”がはやっていた。これは二十三日のことでありますから、自治大臣と大蔵大臣が協議して地方財政対策が決まった、それと同じ時刻であります。  作者は不明だが、その内容はきわめて辛らつ。大蔵原案の内示ギリギリまで地方財源確保のメドが立たなかった自治官僚の大蔵省に対する“怨念”が、ひしひしと伝わってくるようだ。ちょっと口ずさんでみると…。   アラブ発の 石油ショック起きたころから地方財政 赤字の中打ち出す 国の施策みんなはずれてしわよせだけが 残ってる地方もみんな 借金財政で公庫改組だけでもと叫びつづけるああ 地方財政 冬景色 こういう歌なんですが、聞いたことございませんか。
  14. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 いま十二月下旬というお話がございましたが、私が十一月末着任いたしましたときには口ずさむ者がおったのを承知をいたしておりますから、大分前からのことであったのではないか、かように想像しているところでございます。
  15. 細谷治嘉

    ○細谷委員 そういたしますと、大臣が着任してからはなくなったということではないと私は思うのです。このある新聞の十二月二十三日号でございますから……。私はこの替え歌「地方財政冬景色」という歌はまさしく今日の実態をあらわしておるものであって、自治省でなくて地方団体すべてがこういう状態にある、こういうふうに思います。大臣、あなたが登庁してからは、もうこういう事態はなくなりましたか。
  16. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 現在といえどもきわめて厳しい状況下にあると判断をいたしておる次第でございます。
  17. 細谷治嘉

    ○細谷委員 いま大臣から、昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案についての提案理由の説明をいただいたわけでありますけれども、いま大臣が提案理由を説明いたしました法律案、第一条は提案のとおりに第一次補正時の三税、それに基づく地方交付税の総額を守る、こういうことであります。で、第一条の二項で、この総領は仮に国税三税が増収になったり減収になったりしても、この総額は動かさないで、清算をいたしませんよ、こういうことがうたわれております。これを受けまして第二条一項、二項等も特別会計についての出し入れの問題が書かれてあるわけであります。  最初に伺っておきたいことは、この法律以外に何もございませんか。ちょっとわかりかねると思いますけれども、この法律がすべてであって、これに関連するものはないか、あるのか、それをまず伺っておきたいと思います。
  18. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 ただいま御審議をいただいております法律案のほかに全く何もないとは言いがたいのでありまして、昭和五十三年度予算編成に当たりまして政府内部で覚書を交換いたしましたその内容に、このことと性格的には違いますけれども、関連を持っております条項があることを承知をいたしておる次第であります。
  19. 細谷治嘉

    ○細谷委員 いまこちらに参りまして、この法律のほかに覚書なるものがあるようであります。この覚書の三項に一この法律では総領を保障いたしますと書いてあるわけです。ところが、この法律以外のところで、この覚書の三項で、減額されるべき額、いわゆる八千三百七十億円程度の国税三税の減収が起こるわけでありますから、その三二%に相当する二千六百七十八億四千万円、こういうものを半分はお返しいたしますというのが覚書に書いてございます。そうしますと、この法律のほかにこの覚書があるということでございますね。
  20. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 さようでございます。
  21. 細谷治嘉

    ○細谷委員 この法律は一人前でない、これに連動して覚書がある、こういうことがいまの大臣のお言葉で確認されました。大変重要な問題でありますから、この問題は後でひとつゆっくりと、問題の重点でありますから議論をいたしたいと思っております。  その前に、特に大蔵省にお願いいたしたいわけでありますけれども、交付税の総領には必然的に、むしろ土台として国税三税の収入問題というのが直接関係してくるわけであります。この国税三税につきましては、昨年の第一次補正、九月末から十月にかけて行われた補正予算におきまして、所得税の三千億円が減額された。これは当然春の通常国会の際に減税が行われた分でありますから、交付税の総領に関係してくることはあたりまえでありますから、これを三千億円減額する、それから起こってくる九百六十億円につきましては国が保障する、こういうことになって法律ができました。  お伺いいたしたいことは、その第一次の補正から今度の第二次の補正までには、実質的には一カ月ぐらいしかないのです。第一次の補正が国会で可決された面後に、新聞では五千億円程度の減収になるだろう、そしてしばらくいたしますと、八千億か九千億円の減収になるだろうということが報ぜられました。そして、昨年暮れに編成されました十五カ月予算、その前段の一月-三月分として第二次補正が行われるわけでありますが、ここで再び所得税の問題あるいは法人税、酒税その他の税収が見積もり変えをされております。第一次補正をやったときには、そのことがわからなかったのか、あらかじめ第二次補正を予見しておって、そしてその際にということで、税収の見積もりを変えなかったのか、大蔵省から明確な答弁をいただきたい。
  22. 梅澤節男

    ○梅澤説明員 ただいま委員からの御質問の点につきまして、現在までの経緯を含めながら御説明を申し上げます。  御指摘のとおりに、一次補正の段階で、特別減税額の分につきまして、所得税三千億の減額修正をお願いしたわけでございますが、実は、一次補正の段階で私どもが歳入見積もりをやります場合に判明しておりましたのは、五十二年の七月までの税収実績でございました。七月までの税収実績を見ますと、年初来源泉所得税の伸びは比較的力が弱かったわけでございますけれども、法人税の方は比較的順調に伸びておりますし、そのほか酒税、物品税、これも予算の見積もりを上回るくらいの感じで推移いたしておりました。したがいまして、昨年の七月末までの税収の累計額を当初予算の歳入見積もり額の割合で見ますと、私どもこれを進捗率と申しておりますが、二九%という数字が出ております。実は、五十一年の税収は一体どういう姿であったかと申しますと、五十一年は幸いにいたしまして年度間の補正もなく、当初見積もりました税収額にほとんど近いものが入ってきたわけでございますが、その五十一年の数字で申し上げますと、五十一年の全体の収入決算額に対しまして、五十一年の七月までに入っておった税金の割合、これが二八・九%、つまり七月と七月で比べますと、進捗率としてはまあまあの姿で推移しておった、こういうことでございます。  ただ、ただいま委員が御指摘になりました点につきましては、私ども一次補正を国会で御審議願う過程で御説明申し上げました点は、そういうことで、七月までの実績を見る限りはおおむね昨年と同じ割合で税収が入ってきておりますけれども、税目別に見ると、法人税はまあまあという感じでございますが、源泉所得税の伸びが比較的弱い。そういうこともございまして、先行き本年度につきまして自然増収が出るという状況ではとうていございません。ただ、一次補正を出しました段階で、それでは一体どれぐらいの歳入不足が出るのかということを問われましても、先ほども申しましたように、七月までの税収実績で私どもはじいておるものでございますから、自然増収が出ないにしても、歳入当局といたしましては、特別の財源手段を講じなくても済むぐらいの税収不足額でとどまってほしいというのが念願でございますというふうに国会で御説明申し上げておるわけでございますが、その後ただいま委員も御指摘になりましたように、わが国経済の内外をめぐる情勢が急変いたしまして、今回、政府経済見通しにおきましても、所得税で申し上げますと、たとえば雇用者所得の伸びを下方修正せざるを得ない。それから法人税につきましては、企業収益の基礎になります鉱工業生産を下方修正せざるを得ないということでございまして、来年度の税収見積もりを行います過程で、ことしの実績見込みを土台にいたしますが、その段階で、ただいま国会で御審議願っておりますように、一般会計全体を含めまして、所得税、法人税を中心にいたしまして、八千六十億の減収を見込まざるを得ないという事態になったわけでございます。
  23. 細谷治嘉

    ○細谷委員 いまの答弁では納得できないのですよ。国会で総理が、第一次の補正予算を組むかどうかということは、ASEANから帰って、八月末の経済情勢を見た上で、六・七%を維持するに足るかどうかということを検討した上で、補正を組むかどうかを決める。そうして、八月末に帰ってまいりまして、六・七%を守るためには二兆円規模の投資をしなければならぬ、こういうことが決められて、補正予算が決まったわけでしょう。しかも、あなたは七月ごろと言いますけれども、大体七月末の税収というのは、大蔵省は翌月の末に、一カ月おくれでおおよそつかんでおるでしょう。一カ月おくれで公表しておるでしょう。現在はもうすでに一月でありますから、もう間もなく十二月末の租税及び印紙収入の実績は出るはずですよ。例月でありますと間もなく公表される時期ですよ。そういうことでありますから、いまの言いわけは時間的ずれがあって理解できないのです。だとするならば、この税収は、あなたの方は年度末まで三千億円の減額だけをしてそのままいくか、あるいは第二次補正の必要性があるだろう、そのために税の方はいじらぬでいこう、こういうことでやったか、いずれかだ、こういうふうに私は思わざるを得ないのですよ。ちょっと税収を見てみますと、十一月の実績は所得税で進行割合が大体四九二二%です。昨年度の実績は予算に対して五二・五%です。法人税は、昨年度は七三・六です。今年度は、十一月の実績は七二・三です。一・何%ぐらいずつ所得税も法人税も落ちておる。酒税は、昨年度は五六・七でありますが、今年度は六四・八になっている。今度の予算で減額されるのからいきますと、それで計算してみますと、十一月末の現状は、所得税は五三・六で昨年の実績を上回るわけです。法人税は七六・七で、昨年の七三・六を上回るわけですよ。これを長く時間をかけて議論するいとまがございませんからきょうはやりませんけれども、一体大蔵省の税収の見積もりというのは自信のある見積もりなんですか。あるいはそうではなくて、適当にという言葉はなんですけれども、どうも信用ができないような税収見積もりを出しておるんじゃないかという、全国の方にそういう不信が露骨に出ておりますよ。その証拠には、今度の補正予算で、決算ができないかもしらぬから決算調整資金というわけで二千億まで用意しておこう、これは大蔵省の自信のなさのあらわれではないでしょうか。どうなんですか。その辺一言お聞かせいただきたい。
  24. 梅澤節男

    ○梅澤説明員 ただいま委員御指摘になりました二点につきまして再度御説明申し上げますが、まず第一点の一次補正の段階ですでに二次補正を予測しておったのではないかという御指摘でございますが、これは先ほど私御説明申し上げましたように、一次補正の段階では七月末の税収を基礎としてプロジェクトしたものでございまして、その後経済の大幅な変動がございまして、つまり一次補正の段階で予見しがたい不確定要因が発生いたしまして、やむを得ず今回第二次補正で大幅な減額を見込まざるを得ない状況になったということでございます。  それから、第二点の決算調整資金の問題でございますが、これはあるいは歳出当局から御説明した方がいいのかもわかりませんが、御案内のとおり、税収と経済の成長率の関係、いわゆる弾性値でございますけれども、これは理論的にもあるいは経験的に申し上げましても、成長率が非常に高い段階では弾性値は当然高くなってくるわけでございます。ところが、経済の成長が低くなってまいりますと、この弾性値が非常に低くなってくる。これ以後は実は蓋然性の問題でございますけれども、そういう段階に入ってまいりますと、若干の経済見通しの狂いが生じますと、蓋然性としてはむしろそれはプラスの方向ではなくてマイナスの方向に働く確率が非常に高い。税収見積もりについて自信がないのかという御指摘でございますけれども、私どもはその時点その時点で得られる限りの情報と先見性を持って積算はいたしますけれども、生きた経済でございますので、いつどういう事態が突発いたしまして予見しがたいような事態が発生するかもわからない。それが発生いたしました場合に、たとえばもう年度末ぎりぎりであるとかあるいは年度経過後決算で確定した数字に実は欠損が出ておりますと、現在の財政法では手当てをする余地がございませんので、今回お願いしておりますように、今後安定成長下の中での財政運営という見地から見まして、恒久的な制度として一種の決算調整資金のような制度をぜひお認め願いたい、こういうことをお願いしておるわけでございます。
  25. 細谷治嘉

    ○細谷委員 この説明も理解できない。あなたの方の税収はどういうふうに見積もりますか、税の弾性値をお使いになりますかと言うと、いや、税収の見積もりには弾性値などは使いません、積み上げていきます。これが大蔵省のずっと一貫した答弁です。おっしゃるように、景気が上のときには弾性値は大きくなる、景気が悪くて下降ぎみのときには弾性値は小さくなるという一般的傾向でしょう。しかし、弾性値などであなたの方は税の見積もりをしたことはないと言っているのです。おかしいのです。  それから、第一次補正をやる際に、三千億円の減税をして残りの分については税収は大丈夫ですかということを確認したところが、いや、それは大丈夫ですと、審議しているその十月のときにもう五千億とか八千億という穴があくということが明らかになってきたのですよ。ここに今日の大蔵の主税局が、先見を持ちながら蓋然性も考慮しながらきちっと税収をやっているから自信があるのだと言うけれども、客観的には自信のないことを証明しているじゃないですか。いま私が幾つかの例で申し上げたとおり、自信のなさを証明しているじゃないですか。もっと税収についてはきちんと見積もっていただきたい。それはあなたの方は、景気が悪いもので、しかし歳出の方はどんどん主計局から催促されるものだから、心配だけれどもぎりぎりいっぱい出すからこういうことになるのだ、こういうことをおっしゃるかもしらぬけれども、そういう主税局の立場ではありませんよ。そんなことは言いわけになりませんよ。それだけを強く要請しておきたいと思います。  これに関連して、五十二年度の地方自治体の税収はどうなりますか、お答えいただきたい。
  26. 森岡敞

    ○森岡政府委員 先ほど来お話がございましたように、国税収入につきまして八千億円を超える予算に対する減収が生ずるわけでございます。その中で、所得税に対応する個人住民税につきましては、これは前年課税所得でございますので、地方税の減収という問題は出てまいりません。しかし、法人関係税につきましては、法人事業税及び法人住民税につきまして法人税と同様な減収が出てまいります。現段階で私どもそれを地方財政計画に対比いたしまして算定いたしますと、おおむね千三百億円程度の地方財政計画ベースでの減収が出るのではないか、こういうふうに見ております。ただ、地方財政計画全体の地方税収入から申しますと、これは十一月末の府県の徴収実績が基本でございますが、それから推計いたしますと、他の税目につきましては地方財政計画を若干上回る収入が見込めますので、総体といたしましては十一兆四千九百億円という地方財政計画上の地方税収入は確保できる、かように考えておる次第でございます。
  27. 細谷治嘉

    ○細谷委員 いま森岡局長が答えたように、どうも法人事業税なり法人住民税、いわゆる法人二税は若干のへっこみがあるようでありますけれども、全体としては地方財政計画が見込んだ税収は確保できる。きのういただいたのによりますと、推計の段階でありますけれども、税務局は、財政計画に対して一〇〇・七%、〇・七%程度上回る、まあ上回るという言葉はありませんけれども、大体確保できる、こういうことのようでありますが、私がお尋ねしたい点は、いま千三百億円程度法人二税の落ち込みがある。これは恐らく、法人が集中しておる東京とか大阪とかあるいは愛知県とか神奈川県とか、こういうところにあらわれておるのではないか、私はこう思います。そういうような大都市を抱えた大府県、こういうところは、こういう時期でありますからかなり財政の実態が悪くなっておるわけでありますから、五十一年度でやったような、千三百億円程度の酒税の減収が起こるとすれば、それを補てんしてやらなければいかぬ。地方財政法五条による地方債で補てんするか、あるいは特例債でやるのか、いずれかで措置しなければならぬと思うのでありますけれども、これはどういうふうになさるつもりですか。
  28. 山本悟

    ○山本政府委員 御指摘のとおりに、円高等によります景気の低迷によりまして、ただいま税務局長が申し上げました程度の法人関係税の減収があるのではないかというように想定をいたしているところでございます。また、御指摘にもございましたように、確かに法人関係税は特定の団体なり地域なりに発生して全体に及ぶものではない、こういうような事情があろうかと存じます。  そういうことに対応いたしますためには、やはり減収補てん債というようなものも考慮する必要があるのではないかというように私ども存じているわけでございまして、この減収補てん債の具体的なやり方につきましては、十二月末の税収実績というようなところまで計数のわかりました段階におきまして、個々の団体につきまして、基準財政収入を基礎にいたしました税収入と実績との差というようなものをもとにいたしまして、減収補てん債を必要な団体には見ていく必要があるのではないかというように存じているわけでございます。  全体として考えますと、やり方といたしましては地方財政法五条の建設地方債の中で十分受けざらはあるのではないか、この部分については受けざらは可能であろう、こういうように総体として見ておりますような段階でございます。
  29. 細谷治嘉

    ○細谷委員 大臣にお尋ねしておきたいのです。  いま財政局長からお答えがありましたように、幾つかの大きな都道府県で法人二税を中心とする千三百億円程度の減収が起こってくる。これを埋めてやらなければならぬと思うわけですよ。これは過去の実例がありますように、まず無条件で地方財政法五条の事業に入れていく。はまらないときには特例法をつくってそれに入れていったということが過去の実績でありますが、それははっきりおやりになりますね。大臣からひとつ確たるお答えをいただきたい。
  30. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 いま局長が数字を申しました一千三百億円程度の減収が予想されるのでありまして、その減収も、御指摘がございましたように法人関係税でありますから、法人の集中しております地域に減収が生ずる、このことは御指摘のとおりであろうかと思うのでございます。そこで、当然減収補てん債をもって充当いたすべき性格のものである、かように考えておるのであります。はまらないときにどういうぐあいに処置をするか、かような御指摘でございますが、はまらない場合の対策は準備はいたしておりませんで、おおむねはまるものと判断をいたしておる、かようなことでございます。
  31. 細谷治嘉

    ○細谷委員 まあ、おおむねはまるだろうと私も思っております。ですから、無条件で見積もったところについてはひとつ認めていただきたい、こう思うのであります。  この問題に関連してもう一つ。  従来の地方財政計画と実際の税収入というものを見てみますと、大体財政計画の税収入を八%から一〇%ぐらい上回った、これが実態でございます。ところが、五十年、五十一年以降そんなどころじゃなくて、見込んだ税収入が落ち込んじゃって、まあ五十二年度は大体同じくらいにいきそうだけれども、落ち込んじゃって、どうにもならなくなって、借金で穴埋めいたしたわけですよ。そういうときにどういう事態が起こっているかといいますと、私の手元にはまだ五十一年度の地方財政計画と決算の比較をした表はないのでありますけれども、五十年度の決算を見ますと、必ずこういう時期には補助のつく、そうして裏負担の九五%は地方債で認める公共事業をもっぱらやってしまって、単独事業である普通建設なりあるいは災害復旧というものがもうほとんど地方財政計画よりも著しく落ちる。たとえば昭和五十年度を見ますと、普通建設で地方財政計画が見込んだものよりも千七百二十七億円へっこんでいるわけですよ。あるいは災害復旧の単独なんというのは、公共だけやって単独はやらぬで、一七%も地方財政計画より単独の災害復旧はへっこんでいるのです。あるいは維持補修費という一〇〇%自主財源でやらなければいかぬものがへっこんでまいる。こういう形が繰り返されておりますから、まさしく借金で、地方債で決算の帳じりは合っておるようでありますけれども、自治省が言うように、実態の地方財政というのは、地方財政冬景色そのものの姿だと私は言わなければならぬと思うのですよ。こういう点に対して冬景色をどう取っ払うのか。実態は五十二年度も一〇〇・七%というのがいまの想定でありますから、税収はほとんど計画どおりであります。計画どおりでは地方は動きません。必ず単独事業をやらないようになります。単独事業をやりませんと、十五カ月予算はその線から崩れてまいります。こういうことを考えて自治大臣としてどう対応するのか、基本的な姿勢をお聞きしたい。
  32. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 経済の高度成長の時代におきましては、税収もまたもくろみを上回るような結果があらわれがちでございますけれども、今日のような不況下におきましては逆の現象が生じていることは御承知のとおりでございます。  そしてただいま五十一年度の決算のことにお触れになったのでありますが、公共事業のいわゆる補助事業につきましては相当の伸びが期待できておるのでありますけれども、単独事業につきましては三角が立っておる、かような状況でございます。  そこで、五十三年度の予算におきましても、財政計画におきましても、いわゆる補助事業のほかに大幅な単独事業を実施いたす、かようなもくろみに相なっておるのでありますから、単独事業の点で格段の配意をいたしてまいらなければならぬ、かように考えているところでございます。
  33. 細谷治嘉

    ○細谷委員 大蔵省の主税局総務課長にお尋ねいたします。  先ほど御質問したのがちょっとわき道にそれました。――あなたの立場からいうとわき道にそれたんですよ。私の言い分は別にそれておらぬわけです。――ちょっとお待たせして大変恐縮です。第一次補正の三千億円の減税、今回の八千六十億円の減税、これはどこに問題点があったのでしょうか、お答えいただきたい。  三千億円の所得税減税は国会で議論になって、そして全政党が賛成して補正予算を修正した。そこで交付税が九百六十億円落ち込むことになった。だから、これは国の方で見ましょうと、こういうことになりました、この前の法律で。今度は大蔵省の見積もりが原因で、当時ほぼ正確な先見性を持って、正確な一番最近の資料に基づけばこうならなかったであろう税収見積もりというのを大きく、八千六十億円プラスマイナスで穴があきました。三税で八千三百七十億ですか、それだけあきました。これはどこが悪かったのでしょうか。やはり大蔵省の見積もりの誤りじゃないかと私は思うのですが、いかがですか。責任を感じませんか。
  34. 梅澤節男

    ○梅澤説明員 ただいまの委員の御指摘に対しまして真っ正面のお答えになるかどうかは存じませんが、御指摘のとおり三千億は国会でお決めになりました国の政策といたしまして、当然減額されたものでございます。今回八千六十億の二次補正で減額いたしますものは、いわゆる税の自然増収が当初のもくろみよりも八千六十億見込めなくなったという客観的な事実によるものでございます。繰り返すようで恐縮でございますけれども、私どもの方といたしましてはその時点でできるだけ先見性を持ちまして見積もりをやっておるわけでございますけれども、こういう激動期でございますので、決して言いわけで申すわけではございませんけれども、予見しがたい要因が客観的に発生してくるという事実もこれはまた否定できないのではないか、そういうふうに考えております。
  35. 細谷治嘉

    ○細谷委員 客観的な事情というのは円高ということですか。いや、第一次補正が余り効果なかったのは円高が悪かったのだ、大蔵省の税収の見積もりは先見性を持って正しかったというのならば、先見性があるならば円高も先見しておかなければいかぬわけですよ。ところが、もう補正予算が通ったときには大幅な歳入欠陥があらわれるということが明らかになった。しかもこれは事実上証明された、こういうことでありますから、これはいかんともしがたい不可抗力ということで、私どもの見積もりには誤りありません、こういうことを言い張るのですか。いかがです。もう一度お答えいただきたい。
  36. 梅澤節男

    ○梅澤説明員 御説明申し上げます。  私が申し上げましたのは、繰り返して恐縮でございますけれども、歳入見積もりをいたしました段階で予見しがたい事実が発生したということによりまして、やむを得ず今回二次補正で減額をお願いしておるわけでございますが、委員が御指摘になりましたいわゆる責任をどう考えるのかという問題でございますが、これは私、一政府説明員といたしましてそれ以上のことを申し上げるらち外の問題であろうかと存じますけれども、税収見積もりはもちろんのこと、今年度の経済見通しにつきましてもああいう激動を経まして政府として経済見通しを改定せざるを得ないというところに追い込まれたことは事実でございます。
  37. 細谷治嘉

    ○細谷委員 私どもはこの法案については予算委員会が済んで夜なべでやっておるのですよ。真剣にやっておるのですよ。それをこういう問題についてはらち外の問題であります。私の権限外の問題でございますということで答弁をやられるのなら、これから質問はできませんよ。それはあなたが大蔵省の主税局を代表して出てきているわけですから、責任ある答弁をここでしてもらわなければ進みませんよ。冗談じゃないですよ。予見しがたい原因があったとあなたおっしゃるけれども、予見しがたいというのは、総理が本会議なり予算委員会で言っておるように、円高だったのでしょう。円高だった。しかし、円高のかぶりは十一月まではそんなに大きく出ておりませんよ、税の間では。そこで先を見通して減額補正するんだということでしょうけれども、それではもう予見しがたい円高があったので大蔵省の見積もりについては一切の責任はありません、こうおっしゃるのですか、半分責任があるというのですか、どっちですか、はっきり言ってください。
  38. 梅澤節男

    ○梅澤説明員 御説明申し上げます。  先ほどから申し上げておりますように、今回二次補正でもちまして税額を減額修正せざるを得なくなった事情につきましては、先ほどから申し上げておるとおりでございます。なお、先ほどの私の御説明で非常に舌足らずの点がございましておしかりをこうむったわけでございますけれども、いわゆる今回の事態についての責任の問題と申しますか、委員の御指摘になりました点につきましては、当委員会におきまして委員からそういう意味での強い御発言があったということを私帰りまして上の方に報告いたしたいと思います。
  39. 細谷治嘉

    ○細谷委員 今度のあなたの方の補正は所得税において年度当初の見積もり額の八八・三%、一一・七%落ち込んでおるのですよ。法人税でどのくらい落ち込んだかというと、九四でありますから六%落ち込んでいるのですよ。金額で大変な落ち込みです。さっきの森岡局長の自治省の資料によりますと、大体当初の、春に見積もったやつがほぼ確保できるというのですよ。そして千三百落ち込んだという法人税も、法人事業税、法人住民税、こういうものも大体四%ぐらいしか落ち込んでいない。同じ税を見積もるのに、あなたの方の不正確な、大変失礼な話をしますけれども、不正確な資料に基づいても、自治省がそういうものを参考にして見積もったのは四%の狂いですよ。あなたの方は六%も一二%も年度初めから狂っておるじゃありませんか。これは大変なことですよ、一番基礎のところが狂っておるのですから。そして全体としての税収は確保しておるのですよ。一兆円近い穴があいておるのです。あなた。三千億円を除いても八千六十億円の減収が当初から比べて起こっておるのです。それも怪しくて決算ができないかもしらぬから用心をとって二千億円の決算調整資金をとっておこうというのでしょう。何が予見すべき事項なんですか、あなた方の。全くどうにもならない。全部円高があそこまでくるということはなかなか予見できなかったでしょう。しかし、客観情勢は、もう八月から九月にかけてやるときにはほぼ円高というのはずっと出てきておったのですから、予見する大蔵省なら予見しておったはずですよ。自治大臣、あなたの方は見積もりをわりあいに正確に読んでおったのですよ。ところが大蔵省はでたらめなんですよ。でたらめというか、ものすごく狂っておるわけですよ。責任はどこにあるでしょうか。
  40. 森岡敞

    ○森岡政府委員 ただいま法人関係税について減収率に法人税と法人事業税、法人税割に差があるという御指摘がございました。これはもう先生よく御承知のように、法人税の場合には欠損が生じました場合の繰り戻し還付がございますが、法人事業税なり法人税割の場合には地方公共団体に繰り戻し還付をさせますと財政上非常に困りますので、繰越控除という形で処理をいたします。その点の差がこの減収率の差で出ておるということでございますので、十分御承知おきのことと存じますけれども申し上げておきたいと思います。
  41. 細谷治嘉

    ○細谷委員 大臣、私はそういう意味におきまして大蔵省の見積もりは全部悪かったと言いませんけれども、責任は多いのですよ。しかも公共事業をやれやれという、その地方団体の出ばなをくじいているわけですよ。そういうことからいきますと、九百六十億円、第一次補正と同様の扱いを今回の二千六百七十八億四千万に対してもすべきである、こう思います。いかがですか。
  42. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 第一次補正におきます九百六十億円の処置はいわゆる政策減税に基づくものでございまして、当然あのような処置をなすべきであった、かように考えるのであります。しかし、今回の場合は地方財政の事情、なかなか減額を許し得るような情勢ではないのでありますから、今回とられました処置がやむを得なかった処置である、かように判断いたしておるところでございます。
  43. 細谷治嘉

    ○細谷委員 大臣、そういうことじゃないですよ。政策減税だと国が責任を持つ、こうおっしゃいますけれども、そうじゃないですよ。昭和四十年の地方交付税の特例、赤字公債が出た。その際に国税三税の減収が起こりまして、それは赤字国債で埋めたのです。そのときに減る交付税は両大臣の覚書で、将来は返すかもしらぬ、返さぬかもしらぬということで、大体返すということで、よく出世払いと言われておりますが、そういうことで処理してまいりました。地方は返さなかったんですよ。それからその後で四十九年に、いろいろ例がありますけれども、一応四十九年に六百億ばかりの穴があいたんです。そのときに私は予算委員会で、当時の大平大蔵大臣に、これは政府の見積もりの責任じゃないか、こういうことを言いましたら、責任でございますということで、その五百九十何億ですが、それは四十九年ですから、五十一年度の段階で、国の方で補てんしたんですよ、国の責任だということを認めて。政策減税でなくて、大蔵の見積もりの誤りというものもちゃんと補てんしているんですよ。地方に協力もいただかなければいかぬのだから、公共事業重点ということで、新聞では七割ぐらい公共事業と言うけれども、今度の地方財政計画、今度の補正を見ても、地方が受け持つ公共事業は、八割強なんですよ。七割じゃないです。八割強も景気刺激の担い手をさしておいて、そして交付税が減ったら、それは国は知りませんとは言いません。何か半分ばかり持とうかということらしいけれども、これはおかしいですよ、大臣。政策ばかりじゃありません。見積もりの責任については、大蔵省が責任を持ったんです。財政局長、そういうことがあったでしょう。イエスかノーか、私の言うことが本当かどうか答えてくれればいい。
  44. 山本悟

    ○山本政府委員 御指摘のとおりに四十年には、覚書では一応は国税減収に伴う分につきましては地方で返すというたてまえでございましたが、数年後の地方財政対策全体の場におきまして、そのことが、結局返さないで済むようになった、これが一つございます。  それからまた、四十九年におきます見積もりの減に伴います精算につきまして、五十一年度にさようなことがあったことがございますが、また同時に四十六年といったようなときにおきましては、経済変動に伴います減収分につきましては、やはり地方で持つというようなたてまえがあったこともございますし、また五十年、五十一年、地方財政全体で大幅な借り入れをいたしましたことにつきましては、それは将来状況を見て配慮すべしという覚書はございましたけれども、五十三年の対策の覚書で今度片がついたわけでありますが、ああいうところまでは、やはりそういったものは地方が持つというようなことで来た場合もあるわけでございまして、そういう意味ではいろいろなときどきの事情によってそういうことが行われております。  今回の場合、ちょっと一言加えさせていただきますと、五十年、五十一年度につきまして、大幅に交付税会計が借り入れました分につきまして、今回二分の一は実質国が持つということで措置をとったわけでございますが、それと同様に、同じ扱いでもって本年度のといいますか、五十二年度の減収分につきましても、実質二分の一を国が持つ、地方が二分の一を持つという、あわせての解決をいたしたわけでございまして、その辺の事情もひとつ御配慮を賜りたいと存じます。
  45. 細谷治嘉

    ○細谷委員 そうしますと、見積もりの誤りによる二千六百七十八億は、自治省も半分責任がありました、こういうことですね。そして半分持ちましたということを自覚してこの覚書の三項が生まれたんですか。覚書の三項、昭和五十二年度云々とあって、「その減額されるべき額の二分の一に相当する額を前項の臨時地方特例交付金の総額から控除するものとする。その控除は、昭和五十四年度以降各年度の臨時地方特例交付金の額に応じて行うものとする。」法律のどこに書いてあるのですか、二分の一ずつ返すということは。いままで借金して特別会計やったものについては、この年度には幾ら返す、この年度には幾ら返しますということを書いてあるのですよ。今度だけは覚書で、金を書かないでいいんですか。法律には返さぬでいいと書いてある。ところが覚書で連動して半分は返すんです。五十四年度以降に、この金額に相当するものを。私はこの間、一体幾らずつこの二千六百七十八億返すのかということを聞いて資料を出してもらったら、大体金額は、五十四年度百二十八億、五十五年度百四十六億、五十六年度百六十五億、五十七年度百八十六億、五十八年度二百十億、五十九年度二百三十七億、六十年度二百六十七億二千万、合計千三百三十九億二千万円、その二倍がちょうど減額される二千六百七十八億四千万です。そういう結果になる。大体二百億前後ですよ。このくらいの金は法律に書かないでも、覚書で、自治省に言わせると、五十二年度のあれを一年やったらそれは制度でございますとこの春開き直っておったでしょう。ところがずっとこれだけ年数かかるやつを、あなたの方に言わせると制度的なものを、法律に書かないで、覚書でやっていいんですか、金の動くやつを。国民の血税ですよ。毎年二百億ずつ返すものを、法律に書かないで、法律には返さぬでいいようにしておいて、覚書でそんなに金の流れを決めるなんということはできるんですか。大臣、そんなことはできないですよ。国会をすっ飛ばしちゃえばいいですよ。それはできないです。
  46. 山本悟

    ○山本政府委員 返すべき額は、ただいま御指摘になったとおりのものを一応は予定をいたしておるわけでございますが、御案内のとおり今回の法律でもって確定をいたしますのは、昭和五十二年度分としての交付税といたしましては減額をしないという、これは法律上の確定した措置、成立させていただければそうなるわけでございますが、政府の中で大蔵省と自治省とで取り交わしました覚書、これはあくまでも将来におきますところの予定というか、行政当局間におきまして予定をいたしておりますところの臨特の額につきましてどう持っていくのかということを両省間で行政的に協定をしたわけでございまして、これは各年度におきまして、それぞれの年度において国の予算及び法律によりましてどれだけの額を臨特として交付税の総領に加えるのか加えないのかということは、別途それぞれの年度におきまして国会に提出をし、御審議をいただくところでございまして、この性質が全く違う。法律をもって書かれますことは、もちろんそれによっても義務が発生するわけでございますけれども、これはその各年度におきましてそれぞれ御審議をいただく内容のものでございまして、覚書によりましてそういうことがあったからといって決して御審議をどうこうというような問題にはならない、こう思っておるところでございます。
  47. 細谷治嘉

    ○細谷委員 いま重大な発言だ。覚書がありますと。この覚書では、昭和五十四年度以降各年度の臨時地方特例交付金の額に応じて行う。臨時特例交付金というのはどういうものかといいますと、時間がありませんから、洗ってみますと全くえたいが知れないのですよ。一つは、地方財政の円滑な運営に資するため。二番目は、源泉分離課税が選択された利子所得者については、住民税が課税されていないため。三番目は、五十年度の借入金の償還四百二十五億円が行われるため。四、その他。こういうことで、つかみで五十三年度は千五百億円です。五十二年度は九百五十億円ですときているのですよ。返す方のやつを法定しているわけですよ。ところが、その臨時特例交付金というのは、つかみで、根拠がはっきり――きょう時間がありませんからよく洗えませんけれども、これは大変なものですよ。その臨時特例交付金の中で差し引き合う、こんなばかげた覚書はどうにもなりません。  そこで大臣、もう時間がありませんから、私はずばり、いま財政局長が大変なことを言った。覚書は覚書でございますと、法律ではありませんと、その年度ごとに法律で決めるからいいんですと、こういう意味ですね、財政局長。
  48. 山本悟

    ○山本政府委員 ただいま申し上げましたように、覚書というのはあくまでそれだけのことでございまして、最終的にはもちろん予算とそれから法律ということによりまして御決定をいただく、それが地方と国との間の最終の決着になるというものであることはそのとおりだろうと思います。
  49. 細谷治嘉

    ○細谷委員 少なくとも責任ある両大臣がびしゃっと五十四年度以降各年度に分けて二分の一ずつ返すという覚書をやったら、これは法律と同様の効果を生むのですよ。毎年度、毎年度やるからいいと言うけれども、全く拘束するのですよ。こういうことでありましたけれども、この覚書は、過去にやった覚書のように国会を拘束しないような、法律と同じようにひとり歩きしないように、覚書については手直ししていただきたい。それでないと、この法案はこれ以上審議できませんよ。これは基本的に一番問題になる。法律と覚書が一緒に足並みをそろえて歩いていく、法律と同様の効果をあらわすなんということは許せません。覚書を改めていただきたい。国会の権限でこれをやるような、法律と覚書が同じ権限を持つような、こういう覚書は改めていただきたい、こう思います。いかがですか。
  50. 山本悟

    ○山本政府委員 一点だけ申し上げさせていただきたいと思います。  ただいまの御指摘のとおりのことでございますが、この三項によりまして、控除するというもとになります臨特、これはここでもはっきりと書いておりますように、前項の臨特の総額から控除する、この前項と申しますのもこれまた覚書の中でございますが、昭和五十、五十一年度に交付税会計が借りましたもの、これも実質半分は国が持ちます。それは臨特で出しますということを、これまた覚書でございますが、合意をしたわけでございますが、その将来くれるべき――五十年度、五十一年度の各年度で返すべき額、これの半分を臨特でもらう、そのもらうものとただいまの返すものとを相殺をしたものになる、こういうようなことでございまして、臨特がその総体がわけがわからぬもので、それからどれだけ出たというようなことじゃない、もとの操作すべき根っこの臨特というものも限定をいたしているわけでございまして、その点はひとつ御了解を賜りたいと思います。
  51. 細谷治嘉

    ○細谷委員 了解できないんだよ。国の特別会計から借りて、地方の交付税から減額して国が取るものは法定してあるわけですよ、年度ごとに。今度はこの覚書とかに基づいて、総額の方に入ってくる二百億前後の金というのは覚書で来るのですよ。官費と私費だ。行きはよいよい帰りは悪いというんじゃなくて――そんなようなものだ。そんなことじゃどうにもならぬですよ。  大臣、そこで、もう時間がありませんから、こういう覚書は通してやったけれども、これは大変重大な問題でありますから、そういうことで一応合意したけれども、この問題の五十四年度以降の処理については改めて両省間で協議をするんだ、両大臣間で協議をするんだ、そうしてそれを返すなら返す、全部地方にやるというならやるということで処理していくということを約束していただかぬと、私どもはこの法律をこれ以上処理することはできない、こう思います。いかがですか。
  52. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 御指摘のように、五十四年度以降順次処理がなされるのでありますけれども、処理の段階におきまして自治省、大蔵省十分に協議をいたしまして、その決定を見る、かような運びにいたしたいと考えておる次第であります。
  53. 細谷治嘉

    ○細谷委員 いまの大臣のお言葉は、今回の法律は返さないものとなっているけれども、法律による一種の精算期間である五十四年度から返さなければいかぬようになるけれども、その処理等につきましてはその段階で両大臣が協議する、こういう大臣のお言葉と理解してよろしいですね。
  54. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 さようでございます。
  55. 細谷治嘉

    ○細谷委員 大蔵省の主計官、あなた大蔵省の代表として来ていただいたのですが、これでよろしいですか。
  56. 足立和基

    ○足立説明員 五十二年度の補正予算におきまして、国税三税の合算額が減少になった。そういたしますと、制度上当然に交付税交付金が減る。その取り扱いというのは非常に問題がありまして、これは先生先ほどからいろいろと御説明なさっておりますので、詳しくは繰り返しませんけれども、その取り扱いにつきまして、四十年のときには確かに国がそれを全部持った。それから四十六年、五十年というようなときには、いわば特別会計の負担にしたといういろいろな処理の仕方があるわけでございます。  一方、交付税法第六条の三第二項の制度改正という問題がございまして、その制度改正をどうするかということがことしの地方財政対策の一つの大きな柱になりました。それをやはり自治省といろいろ話をいたしまして、覚書の第一項に書いてございますけれども、五十三年度以降特別会計が借り入れます借入金につきましては、国が実質的にその二分の一を負担していきましょう、当分の間そういたしましょうということを法律で書く、定める、こういうことにしたわけでございます。この法律はまた、追って国会の方に提出する予定でございますけれども。  一方、そういう事情がございまして、そこで五十年度、五十一年度に特別会計が借りました借入金の償還についても一体どうしようかということが相談になりました。それは、五十三年度以降の分については法律に書くけれども、その分についてはひとつ同じようにそれでは二分の一国が持ちましょうということを両省間で取り決めましょう、これは行政内部の取り決めでございますが、そういうこともやはり覚書に書いたわけでございます。  それで、あわせまして、五十二年度の補正予算で三税が減りますが、それの減ることに伴います交付税交付金の取り扱いについてどうしようということが問題になりまして、それも同じように二分の一ずつひとつ持とうじゃないか、こういうことになったわけでございます。  国が二分の一持つ、地方が二分の一持つというその持ち方をどうするかという問題がございまして、これは従来の例でございますと、交付税交付金を一般会計予算では減らしまして、しかしその額だけ資金運用部資金で特別会計が借りまして、その償還を一体どうするかというような解決方法をとるわけでございますが、四十年度の先例もございまして、今度の場合には、それでは、三税の合算額が減少するのだけれども、一般会計の交付税交付金はそのままにしておこうじゃないか、それはそういうぐあいに特例法で、法律で決めようじゃないか、しかしながら原則は、要するに国と地方とは半々持とうじゃないか、こういうことをまあルール化することでもあり、五十二年度についてもそうしようじゃないかという実質の合意がございましたので、それでは五十二年度の補正予算では減らさないけれども、それは本来国が半分持つべきものであり、地方が半分持つべきものだから、その地方が本来半分持つべきものは将来ひとつお返しいただこうか、こういう取り決めを、これはあくまでも、いままでは自治省も御答弁になっておりますが、行政取り決めとしてやったわけでございますから、実際に地方からお返しいただくときにはそれぞれまた法律なりあるいは予算なりを提出いたしまして、毎年度の法律なり予算なりで御審議いただくわけでございますが、行政間の取り決めとしてはそういうことにしようじゃないか、こういうことで五十三年度の地方財政対策を考えたわけでございます。  そこで、本年度の場合には補正予算と五十三年度予算とを一貫いたしまして十五カ月予算という処理をいたしたわけでございますが、地方財政対策につきましても同様に、五十二年度の補正予算とそれから五十三年度とを合わせて十五カ月予算として処理しようじゃないか。したがいまして、五十二年度補正予算におきましては、国がいわば全額負担するという形にはなっておるけれども、それは将来ひとつ地方の方からまたお返しいただくような処理にしようじゃないか、こういう実質の合意を行政間でいたしたわけでございます。
  57. 細谷治嘉

    ○細谷委員 私の、自治大臣と同じなのか――経過からいうとまた議論になってしまうんです。今度の二千六百七十八億というのと、二分の一方式をとろうとする年度当初からの交付税の額の決定、借入金の処理というものとは違うんですよ。税収の見積もり減から生じてきたのですから、性格が違うわけですから。それはいままで議論したところです。そこで私が聞いているのは、自治大臣がいま言明したと同じことか、そうですかそうでないかと言ってもらえばいいのです。
  58. 足立和基

    ○足立説明員 行政府の間の取り決めといたしまして覚書にあるようなことを取り決めたわけでございますから、五十四年度以降の問題といたしましては、そのような線でひとつ国会で御審議していただきたい、こう考えております。
  59. 細谷治嘉

    ○細谷委員 国会で審議ということになりますと、法律の中にないもの、覚書の行政当局間で決めたことを審議も何もできませんよ、そんなものを。覚書がまかり通る。ですから、この問題については、そういうことが覚書に書かれてあるけれども、この覚書はやはり越権的なものがありますから、覚書のこう書いたのを改めるその精神というのが、自治大臣が答えたように、五十四年度の段階にどう処理するか両大臣で協議する、こういうことになっていれば、不確定なものが入っているわけですから協議して、そのときに五十四年度に決まるわけですから、私は不満ですが、まあ、何とか言ってもそのくらいならいいと思うのですよ。そうでなければ、これを確定するのなら、これはもうどうにもならぬですよ。ですから、自治大臣の言うとおりであれば私はこれで質問を終わるんですよ。いまの言葉ではだめです。
  60. 足立和基

    ○足立説明員 お答えになるかどうかわかりませんが、要するに両省の間では両大臣間で御承知のような覚書がある、こういうことでございます。
  61. 細谷治嘉

    ○細谷委員 この問題につきましては、きょう大臣でないから、主計官でおもんぱかっているんだと思うのです。しかし私は、加藤自治大臣が答えた言葉で、それはこういう覚書だ、こういう覚書は問題があるので、五十四年度になってその段階のものについては両省で協議して――こういうことに決まるかもしれませんよ。全額大蔵省が持ちましょうと決まるかもしれませんが、それはそうしてその段階で処理してもらわなければ、ここで覚書は行政間でありますからこれは法律を拘束します。五十四年度の総領を拘束しますということでありますと、これは法律と覚書が同格でありますから、そんなことはできません。  大臣、お願いしたいのですが、いま大蔵大臣がおりませんので、大臣のお答えいただいたその精神で大蔵大臣と話し合って、あすひとつ大蔵側のお答えを明確にしていただきたい。言ってみますと、政府の統一見解として出していただきたい、これをお願いいたします。いかがですか。
  62. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 わかりました。
  63. 細谷治嘉

    ○細谷委員 それで私は、六条の三の二項について、一体制度の改正とはどういうことなのか、臨時地方特例交付金というのはどういうものなのか、そういう問題についてもう少し掘り下げた議論をしたかったわけでありますけれども、時間がありませんので、若干予定時間を過ぎまして御迷惑かけましたけれども、きょうはこれで終わっておきます。
  64. 木村武千代

    ○木村委員長 和田一郎君。
  65. 和田一郎

    ○和田(一)委員 私は、自治大臣が今夜しか時間がないということでございますので、自治大臣中心にひとつお尋ねしたいと思います。  最初に、ただいまも細谷先生の方から御質問がございましたとおり、「昭和五十三年度地方財政対策に関連して大蔵・自治両大臣間で交わされた覚書は次のとおりである。」というこの文書を拝見いたしました。  まず冒頭に御質問したいのですけれども、この一項のところに、今後の問題ですが、地方交付税に対しては半分は国で持とう、そうして「国の一般会計から同特別会計へ繰り入れるものとし、この旨を法律により定める。」と、いわゆる制度化をしようという形になっておりますね。こういうことになってまいりますと、いままで私たちもこの地方行政委員会ではるる議論をしてまいりましたし、また地方制度調査会、また衆議院、参議院の各地方行政委員会での附帯決議、これから考えまして、地方交付税の税率アップ、これはもう全体の意見なんですね。しかし、こういう覚書で五十二年から五十三年にわたっての大体の概要が出てきた。自治省は、自治大臣は交付税のアップのことはもう望みを捨てられたのか、こう思うのですけれども、その点についてどうですか。
  66. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 五十三年度の予算編成に当たりましても、でき得べくんばオーソドックスな取り運びの交付税率の引き上げを行うべきだ、かような考え方で折衝いたしたのでありますが、諸般の情勢を勘案いたしまして、やむを得ざる処置といたしまして当分の間の処置をいたさざるを得なかった、かようなことでございます。
  67. 和田一郎

    ○和田(一)委員 いまの御答弁にありました当分の間、これはいつごろかわかりませんけれども、おっしゃる当分の間は税率のアップはもう論外である、こういうお言葉でしょうか。
  68. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 当分の間は交付税率の引き上げをあきらめるというのではございませんで、交付税率の引き上げがオーソドックスな本来の姿でございますから、私ども次年度以降その要求はいたしてまいる、かような考え方でございます。
  69. 和田一郎

    ○和田(一)委員 ひとつ部分的に御質問いたしますけれども、昨年の暮れの第一次補正、それから現在の第二次補正、それの公共事業の増加額、それに見合う地方の負担分、大体どのくらいになるか、ちょっと財政当局から。
  70. 山本悟

    ○山本政府委員 第一次補正予算及び第二次補正予算案のうちで、地方公共団体に関係いたします公共事業の追加額は、合わせまして一兆一千三百六十億円程度でございまして、これに伴います地方負担額は四千二百五十億円というぐあいに見込んでおります。
  71. 和田一郎

    ○和田(一)委員 四千二百五十億、これは地方の負担分ですけれども、これに対する地方財政対策はどういうことになっておりますか。
  72. 山本悟

    ○山本政府委員 この地方負担額四千二百五十億円につきましては、地方債計画を改定いたしまして、全額地方債で措置をいたす予定でございます。なお、そのうち八〇%強は政府資金、二〇%弱が縁故債、こういうようなことになろうかと存じます。
  73. 和田一郎

    ○和田(一)委員 大臣にこれからお聞きします。  ただいまの財政局長の御答弁で、第一次、第二次補正の公共事業の地方負担分が四千二百五十億だ。その一〇〇%がいわゆる地方債である。借金ですね。第一次、これはさっきも議論がございましたけれども、そのときの地方交付税の措置というのは所得税の減税分に対するものでありました。きょうやっております現在の第二次は、いわゆる国税の落ち込み分に対する当初予定額を確保したにすぎない。公共事業の増大に伴ういわゆる交付税措置というものは全くなされてないわけですよ。これに対してはどうなんですか。これはもう御承知のとおりいろいろございましたけれども、いわゆる国策の一つですね。私も今回の質問をするためにずいぶんとずっと地方を見てまいりました。もうみんな歯を食いしばって、覚悟しているわけです。しかし、全部借金でやるということです。地方の方も。そしてわずか、交付税の場合は落ち込む分であるとか、または減税分の手当てしかしていない。そういうことに対して丁地方財政危機の現状から、今後どのような措置をするか、大臣の所感を聞きたいと思います。
  74. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 政府委員が申しましたように、全額起債を充当いたす、かような運びをせざるを得なかったのでございます。そこで、公共事業を執行いたします団体におきましては、当然元利償還が将来の負担になってまいるのでございますから、これらの元利償還はすべて地方財政計画に算入いたすことにいたしまして、なお交付税計算におきましては当然一定率を計算いたす、かような予定でいたしておるのでございます。
  75. 和田一郎

    ○和田(一)委員 今回の大蔵省とのいろいろな交渉の中で、交付税の率のアップに対してはどのような努力をされましたか。
  76. 山本悟

    ○山本政府委員 五十三年度の予算の折衝の経過といたしましては、地方財源の不足額が相当額になるという想定がつきました段階におきまして、交付税率六・五%のアップの要求をいたしたわけでございます。しかしながら、御案内のとおりにこういった日本経済の全体の情勢下におきまして、恒久的制度であり、最も基本的な制度である交付税率の変更ということは、現在の情勢下においては適当でないという政府の判断になりまして、その点はおりざるを得なかった。その反面、明年度から、これから法律御審議をお願いいたしますような当分の間の措置といたしましての地方財政としての安定化を図るための臨特のルール化というものを措置をした、こういうような事情になっておるわけでございます。
  77. 和田一郎

    ○和田(一)委員 一応制度化という形で、いまおっしゃったとおり交付税のアップのかわりにこういう形で覚書を交わした。ですから、五十四年度、五十五年度とどうなってくるかわかりませんけれども、これは地方財政がだぶついたということは恐らくないと思うのですね。そのためにやはり地方交付税という形での議論が出てくるわけですが、こうなってくると当分の間アップということは、これから言えませんね。その点、どうですか。
  78. 山本悟

    ○山本政府委員 当分の間の制度としてルール化を図ったわけでございますが、この当分の間はどういう意味かということになりますと、やはり地方財政の状況が好転するか、あるいは地方税財政制度におきまして基本的な改正があるまで、こういうように考えるのが至当ではなかろうかと思うわけでございます。交付税というもので考えました場合、率の問題、あるいは新税によります増税が行われましたような場合におきますところの交付税の対象税目の問題、いろいろな面がこれからも起こるだろうと存ずるわけでございますが、いずれにしましても、当面のこういった情勢下におきましては、まず地方財政としてのある程度の期間におきますところの安定化ということが必要でございますので、ただいま申し上げましたような措置を明年度以降はとるということでございまして、それはそれぞれのときにおきまして、やはり経済の情勢、あるいはただいま申し上げましたような税財政制度の国も通じましての制度の問題といったようなものを含めまして、そのときにおいて考える必要があるのではないかというように思っているわけでございます。
  79. 和田一郎

    ○和田(一)委員 いまおっしゃった当分の間という話ですけれども、この間私は、この席で発言をさしていただいた市町村の地方債の許可の権限について、あれは昭和二十二年か三年ごろの内蔵令だと思うのですが、あそこで「当分の間」というのが出ているのですね。そして現在、昭和五十三年、まだその「当分の間」が続いている。だから、この当分の間ということは永久にというふうにわれわれは感じるわけですよ。これは覚書には、このようなあいまいなことじゃなくて、あくまでも自治省としては税率アップ、いわゆる地方の固有の財源であるという立場から税率アップをしなければならぬ、その少しぐらいでも文書に盛り込んでおくべき覚書じゃないかと私は思うのです。その点について自治省の方が少し弱腰じゃなかったのかと私は思うのですが、どうでしょうか。
  80. 山本悟

    ○山本政府委員 覚書は、五十三年度に具体的に約束としてとります事項を書いたものでございまして、当分の間ということであるから非常に長い期間だというようには実は思っていないわけでございます。はっきり申し上げまして、国庫財政におきましても地方財政におきましても、こういうような大幅赤字の財源不足の状況というのが非常に長い間続くというような状況では実際上どうにもならないということは明らかでございまして、そういうような意味から考えましても、この当分の間というのが非常に短い期間で済むように、そういうような経済情勢なり制度なりに持っていかなければならないと思っておるわけでございます。
  81. 和田一郎

    ○和田(一)委員 財政局長のお考えはそうでしょうけれども、自治大臣はどうですか。私の質問で、自治省としては弱腰だった、または大蔵省と自治省の間では一つ負けた、こういうふうにとっていいのかどうか、ひとつお考えをお聞かせ願いたい。
  82. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 私は、自治省が負けたとは考えておらないのでございまして、なるほど交付税率のアップの六・五%は撤回せざるを得なかったのでありますけれども、かような処置ができ得ましたことは、たとえば五十二年度と対比いたしまして一段の前進を見たものである、かような理解をいたしておるところであります。
  83. 和田一郎

    ○和田(一)委員 六・五%とれなかったから負けたのじゃないとおっしゃいますけれども、その「当分の間」が、昭和二十二年からあるわけです。現在生きている法律の中で。ですから、当分というものは、これは非常にむずかしい問題かもわかりません。  私は、先ほど細谷先生が御質問されたこの三項の問題についてお聞きするつもりだったのですけれども、重複しますからそれはやめますが、もう一度大蔵省との話し合いに応じるという自治大臣の先ほどのお言葉でございましたから、その応じるときにこの覚書の一すみにでも、今後税率アップも含めて考える、そのぐらいのことは盛り込めないのですか。そのようなお気持ちはどうでしょうか。
  84. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 五十四年度の予算編成に当たりましても、当然自治省と大蔵省が協議をして決定すべきものでございますから、私は、五十四年度以降におきまして交付税率の引き上げを放棄し断念いたした、かようには承知をしておらないのでございますから、主張すべき点は十分に主張してまいりたい、かように考えておる次第であります。
  85. 和田一郎

    ○和田(一)委員 主張されることはわかりましたけれども、この覚書の方にお書きになるような考えで御相談をもう一遍される御用意はあるかどうか。
  86. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 五十四年度の予算編成におきまして両省が話し合いをいたしまして、その間に覚書が作成できますような状況でありますならば、当然覚書も交換いたす、かようなことになってまいろうかと判断をいたしておるところであります。
  87. 和田一郎

    ○和田(一)委員 自治大臣もなかなかガードがかたくておっしゃいませんけれども、これはいわゆる五十三年度の地方交付税の段階でまた議論ということになってまいりますので、そのときに譲ります。  次に、公共事業の増大に対して、地方は政府の方から年度内に執行しろと強く迫られています。ところが、年度内に執行ができるのかどうか、現状はどうかということなんですが、大臣はおわかりでしょうか。
  88. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 今回の御審議をお願いをしております補正予算が通過成立をいたしますのが恐らく月の末であろう、かように予想いたしておるのでございますが、そういたしますと、地方で相当早目に準備をいたさないことには余り日数がないことに相なってしまうのであります。そこで、自治省といたしましては、昨年の暮れ以来、公共団体に対しまして早期に議会等を開きまして予算化を行ってまいりますような依頼をいたしてまいっているところでありますのと、さらに関係各省庁に対しまして早期に補助金の決定を願いたい、そして段計協議等の手続を簡略に、また合理化していってもらわなければならぬ、かような要望をいたしておりまして、推進本部にいたしましてもさような考え方で対処いたしているのでありますから、私は困難な面もあろうかと思うのでありますけれども、おおむね年度内に消化し得るのではないであろうか、かような判断をいたしているところであります。
  89. 和田一郎

    ○和田(一)委員 時間がありませんので、先に東京都の問題を聞いてしまいます。  東京都の財政は非常な危機に瀕しておりまして、きょうなんかも全部の新聞に出ておりますが、再建団体になるかどうか大変なようでございますけれども、実態はどうか、また大臣のお考えはどうか、その点についてお考えを聞かせてください。
  90. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 いままで東京都の事務当局が自治省とよく連絡をとり、わが方もまた連絡をいたしてまいっておったところでありますけれども、たしか一月十九日であったと思います。美濃部知事が訪ねてこられまして、いろいろ話し合いをいたしたのでございます。  そこで、東京都が提出をいたしております資料を見ますと、五十二年度におきまして約二千三百五十億円のいわゆる赤字が生ずる、かようなことでございます。そして、知事を初め東京都の皆さん方はどうしても起債制限団体にはなりたくない、かような強い願望を持っていらっしゃるのでありまして、そのリミットは一千二十五億円以内の赤字、かようなことでありますことはあまねく知られているところでございます。そういたしますと、一千二十五億円を差し引きました後の赤字についてどのような処置をいたすか、かようなことでいま東京都とわが省が協議をいたしている最中でございまして、私どもは現行制度内においてどうにか処置ができるものなら東京都の希望には沿ってまいりたい、かような基本の考え方を持っている次第でございます。
  91. 和田一郎

    ○和田(一)委員 きょうの報道によりますと、職員の定昇ストップということが美濃部知事の発言で出ておりましたね。それから、高等学校の授業料のアップですか、そういういわゆる自治省の線に沿った案が出ておりますけれども、そういうことで、それじゃ自治省の方は特別債ですか、五百五十億という話が出ましたけれども、その許可をされる意思である、そういうふうにとっていいのでしょうか。大臣の方にお願いします。
  92. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 約一千三百五十億円の赤字の中身をいま分析をいたしているのでありますけれども、都の希望といたしましては、約八百億円は財源補てん債として起債の許可を願いたい、約五百五十億円についてはたとえば退職債等の形で起債の認可を願いたい、かような希望でございます。この間美濃部知事がお見えになられましたときは、美濃部さんの方からいわゆる健全化計画の内容につきまして相当詳しいお話がございました。そこで、さような計画をお持ちであるのならその健全化計画をお出しいただけますか、かように私が申しましたところ、それは提出をいたしましょう、かようなことでございました。新聞報道等で見ますと、いわゆる健全化計画の中身につきましていろいろ検討なすっていらっしゃる最中のように承知をいたしておるのでありますけれども、私どもは有効な健全化計画、それも実行が確実な健全化計画が提出されるならば、その内容をよく検討いたした上で処置をいたしてまいりたい、かように考えている次第でございます。
  93. 和田一郎

    ○和田(一)委員 それでは、定昇のストップであるとか、高等学校の授業料のアップであるとか、そういうきょうの段階での美濃部さんの記者会見の発言が出ておりましたけれども、あの段階ではまだだめだ、こういうわけですか。自治大臣にお願いします。
  94. 山本悟

    ○山本政府委員 ちょっとかわって事務的な御説明をいたしますが、ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、健全化計画をお出しいただきたい、出しましょうということになっているわけでございまして、まだ正式にといいますか、自治省に対しましては健全化計画というものの提出はない段階でございますので、ただいま大臣が御答弁申し上げましたように、いろいろと御検討になっていることは新聞その他によってわれわれも承知いたしているわけでございますが、まだない段階でございますので、やはり健全化計画が出されました段階におきまして、大臣申し上げましたようによく検討したい、こういうことにならざるを得ないのではないかと存じます。
  95. 和田一郎

    ○和田(一)委員 その計画が出てくれば、定昇のストップだとか、それから高等学校の授業料アップというのは自治省のお考えにも入っていましたね、おたくの方の。そういうことを実行しているわけですから、それの一環だと思うのですけれども、そういう案が出てくれば直ちに許可する、こういう考えでいいんでしょうか。
  96. 山本悟

    ○山本政府委員 ただいまの御発言の中で、自治省の考えだったということがございましたが、自治省といたしましてはどれをどうやっていただきたいということを具体に申し上げているわけではございませんで、過去に各都道府県等が行われましたところはこうだということは申しておりますけれども、具体にどれという指定をもちろんするような立場ではないわけでございます。したがいまして、相当大幅な、通常の例ではない、先ほどの例で言えば五百五十億、金額的にはどういうことになるのかいろいろまだそれぞれの事務当局で詰めておる段階でございますのでわかりませんが、そういう特例的なものというものをおやりになる限りにおいては、やはり健全化計画によりまして、将来そういうものをやっても大丈夫なんだというものの確信を得るようなものを見せていただきませんと何とも判断のしょうがない、いまの段階はまだそういうところでございますので、具体にどういうものが盛られてまいりますか、それによって、出てきた段階で判断をしたいと存じます。
  97. 和田一郎

    ○和田(一)委員 これは大臣にお聞きしたいのですが、一応いま局長から御答弁ございましたけれども、大体現在の段階では満足すべき方向に来ておる、このようにおとりですか、東京都の問題であります。
  98. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 まだ健全化計画の提出がございませんので、その中身を検討しておらない段階でございますから、何とも申し上げようもないのでございます。
  99. 和田一郎

    ○和田(一)委員 方向だけ聞いているんですよ。木で鼻をくくったような答弁ではなくて、向こうも努力しているんだから、まあ気に入らぬか気に入るか、どちらかひとつ言ってもらわないと私の質問がストップできないですよ。
  100. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 くどいようでございますが、まだ中身を見ておりませんので何とも判断のしようがないのでございますから、御了承願いたいと思います。
  101. 和田一郎

    ○和田(一)委員 なかなかお口のかたい大臣でいらっしゃいますが、まあ大体その方向に進んでいるんだと思って、その質問を終わりたいと思います。  それから、これも東京都の問題ですが、五十二年度における法人二税の減収はどのくらいになる見込みか、これに対する減収補てん債の措置はどのようにするのか、その点について……。
  102. 山本悟

    ○山本政府委員 都の方からさきに提出されました資料によりますと、法人関係税で約八百億程度の減収だ、こう言っているわけでございますが、この数字は都の事務当局におきましてもまだ以前の数字でございまして、その後どういうふうに動いてまいりますか、先ほど全体の分につきましても十二月の収入の状況を見て額というものは決まってくるだろう、こう申し上げたわけでございますが、まだその段階までの数字を私ども得ておりませんので、その数字がどの程度動くかまだよくわからない状況でございます。ただ、いずれにしましても相当の額のものが減収にはなるだろうというように想定をいたしております。そういたしますと、やはり地方団体全体に対しましても、そういう団体については減収補てん債というもので対処をいたしたいと先ほども答弁を申し上げたわけでございますが、東京都におきましてもその額が決まってまいれば、それはそれなりに対処してまいりたいと思います。
  103. 和田一郎

    ○和田(一)委員 先ほどの質問に戻りまして、各自治体が今度の公共事業を推進するためのたとえば特別な推進本部だとかそういうものを設けて、五十二年度の補正予算から五十三年度の予算にかけてのいわゆる公共事業の増大に対して構えているわけですね。問題は、国と各自治団体とのいろいろな折衝の段階における手続の複雑さ、先ほどちょっと大臣がおっしゃいましたが、これが問題です。それで、今度気がついたのですが、今度の第二次補正で特に多く来ましたのは、義務教育諸学校の校舎の増改築の予算が来ております。現在予算委員会で審議をしております中に入っておりますけれども、これが文部省の方針とすれば、三月三十一日までに契約をしてしまえ、そしてその段階で四割の金を払え、こういうような話が来ている、それはいいのです。現在まだ予算の審議をやっている真っ最中ですね。三月三十一日といいますと二月、三月と二カ月しかない。二カ月で学校の設計ができるかどうか、そういうことが問題なんです。しかもまた、地方自治団体では大体三月に予算議会を開く、そして予算議会で一応議決しなければならない。しかし、五十二年度の補正の問題ですから、その前に首長の専決か何かで処分しておかなければできないのじゃないかというような感じがするのですけれども、その点についてはどうですか。
  104. 山本悟

    ○山本政府委員 御指摘のとおりに、公共事業の早期施行ということをこの第二次補正につきましてお願いを申しているところでございまして、府県段階におきましては相当数の団体におきまして、見込みによりましてすでに臨時県議会を開く等の措置によって補正を組んでいただいているところも見られるようでございます。都市等につきまして、全部わかりかねますけれども、いろいろ私ども聞きますところによれば、そういうような措置をとっていただいている都市等も相当数、市長さんや何か来られたときにお話を伺っているような状況でございます。先般の全国府県の会議をいたしましたとき等のアンケート調査等によってみますと、相当数といいますか大部分の府県は、非常な努力をしてくれている上だと思いますけれども、何とかこなせるのじゃないかというような回答をいただいているところであるわけでございます。  また、中央省庁の方におきましても、建設、農林、運輸、文部、こういうところが大口のところになるわけでございますが、それぞれ公共事業施行対策本部をつくりまして、御指摘のございましたような事務手続あるいは設計の問題、そういったような問題につきましてもそれぞれ前向きに大いに前進させる方向でいろいろと知恵をしぼっておられるような状況に聞いているわけでございます。私どもといたしましては、地方団体に施行についての協力をさせる以上、一刻も早くそういった手続事務といったものについての簡素、合理化というような面につきまして早くめどをつけて、早くできるようにしてもらいたいということをそれぞれ各省にも申し上げ、また大蔵省が所管いたしております対策本部でも主張をいたしているというようなことでございまして、そういったことによりましてぜひとも所期の成果が上げられますように持っていきたいと思っているところでございます。
  105. 和田一郎

    ○和田(一)委員 それでは大臣にお願いしたいのですが、小学校の校舎または中学校の校舎を改築する、そして設計書をつくる場合、文部省に出して認定をしてもらう――設計書を書くだけで三カ月から四カ月かかるのが現状なんです。いままでは。ところが今度の公共事業増大の措置で、わずか二カ月でできてしまうというのは不思議なんです。それはどういうことかと言いますと、平面図だけで仮認定をしてしまう、仮認定の段階で実質的なスタートをさせる、そういう措置を文部省はとっているらしいのです。だから、一月の三十一日にこの昭和五十二年度の第二次補正の予算案は参議院を通過して成立する、成立すると同時に仮認定を許可する、そして平面図だけでどんどん通してしまって、どんどん事務を進めていく。三月三十一日までに契約を済ませる、これだけのスピードがアップできるわけなんです。これを毎年毎年同じような形で平年度に活用していけば自治体は本当に喜ぶし、仕事は早く済むのです。  ということは、今度の補正はいいかげんにやったというのじゃないのです。ちゃんと設計図も取ってやっている。ただ、手順よく、手際よく仕事をやるだけで二カ月でできてしまう。ところが従来は、地方団体は六月で大体認定を出して、八月でやっと実質的に確定してもらって、それから予算をつけてもらって、そして九月の議会で補正をして、それから入札をやってということになってしまうのですね。本当におくれる。だから知事会であるとか市長会あたりから、何とか簡略化してくれという要望が出ているわけです。今度はっきりわかった。一つの例でございます。  こういうことを一つの見本にして、これからもっと自治体が思う存分に仕事ができるように大いに提案してもらいたいと思うのですけれども、どうでしょう大臣。
  106. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 かような機会にこそ設計協議等の簡素化、簡略化、迅速化、このことがなし得ると思うのでありますから、御発言の趣旨はよく体しまして、関係省庁とも話をしてみたい、かように存ずる次第であります。
  107. 和田一郎

    ○和田(一)委員 先ほどから私、感じるのですけれども、大臣の御答弁は、お話をしてみたい、相談をしてみたいというお言葉が多くて、御自分の御意思が非常に少ないように思うのですが、自治大臣としてはこのように思う、だからひとつ各省庁と強力に取り組んでみたいというような御答弁をいただかないと、ただ伝達役に大臣におなりになったのじゃ問題にならないと思うのです。そういうことでございますので、もう一遍この点について――これは各自治体困っている問題です。地方債の許可の問題だって、法律には違反して大蔵省が査定しているわけです。これは幾らやったって改まらない。やはりこれは一つの取り組みの姿勢だと思うのですけれども、もう一遍、申しわけないけれどもこの問題について御答弁願いたいと思います。
  108. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 自治省は補助金の割り当てを行いましたり、また設計協議等を受ける立場ではありませんために少々歯切れが悪いのかもしれませんけれども、いまおっしゃったような御趣旨で努力をいたしてまいりたい、かように考える次第であります。
  109. 和田一郎

    ○和田(一)委員 以上で終わります。大臣の御健闘を祈ります。
  110. 木村武千代

    ○木村委員長 山本悌二郎君。
  111. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 細谷先生が大分いいところを突いていただきまして、これ以上攻めるも守るもどうにもならないという状態でございますから聞くのも何かはばかるような気持ちがします。しかし、新大臣はすばらしい努力と忍耐と頭脳の持ち主だと聞いておりますので、これからの地方行政はますます活発になり、りっぱになり、よくなっていくことだと思うのであります。  そこで、大臣にお伺いしますが、先ほどから話が出ておりまして――私はそう長いことしゃべるのが得意でございません。演説をやるとかなり長くやりますが、質問は下手なのであります。だがしかし、どうしても二、三点だけはお聞きしておかないといけませんので、まずその辺からお聞きさせていただきますが、先ほど御質問がありました細谷先生の中で、十二月二十三日の大蔵大臣と自治大臣の覚書というものの性格は一体何でございますか。これからお尋ねしたいと思うのでございます。
  112. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 法律などのように対外的な拘束力を持つものではありませんで、文字どおり政府内部における覚書でございます。
  113. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 そういうことだろうと思います。思いますけれども、しかしそれならばなおさらこの中に盛られてある条項というのは非常に重要な意味を持ってくると思います。先ほど細谷先生もこの三項についてかなり厳しく大蔵当局にもまた自治省にも質問をされたのでありますけれども、納得ができていないわけであります。出されている法案を見れば全くこのとおりでございまして、これならば賛成するところに何も問題がないとみんな思うのでありますけれども、この裏があるという、その裏が、結局覚書だということになるかと思うのであります。  そこで、国税三税の減収というのは、いわば景気回復の立ちおくれによるもので、地方には何の責任もないのではないだろうか。現在の地方財政の現況からしてみればむしろ全額国が負担をしてしかるべきだと思うのでありますが、大臣、どうお考えなんでしょうか。
  114. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 かような事態が最初から予期されておりましたならば、国税三税の総額が当初予算に編成されましたよりもはるかに低い金額にならざるを得なかったのでありましょうから、その三二%が交付税として計算される。そうしますと二兆七百億円の五十二年度地方財政計画におきます財源不足額が多くなっておった、かような結果に相なっておったでありましょうから、やはり折半して処置をいたしますような取り運びをいたしました、さような枠の中に入っておったのではないか、かように考えられるのでございます。したがって、当然国が見なければならぬという性格のものではないように私は理解をいたしているとこころであります。(佐藤(敬)委員「足りなくなれば、その不足額のために税率アップしなけれいかぬのだよ」と呼ぶ)
  115. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 どうも周りの方が意見が多くて、私が言わない前にみんな言ってくださるものですから非常に楽でございますが、まあ私どもはそうは考えないのですね。しかし結局これは大蔵大臣に押し切られて、仕方がないからこういうものを書いたと言わざるを得ないと思うのですが、自治大臣どうでしょうか、それは認めてくれませんか。認めてもらえないということになると、その後に来るものは、地方財政はこの覚書に基づいて返還義務を負うことになる。負わなければならない。非常に厳しい問題になります。ということは、いまも佐藤さんが言っているように、もう交付税率のアップなどというものは永遠に考える必要がないという問題になります。突き詰めた議論をいたしますけれども、その辺の御見解はいかがでございましょう。
  116. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 大蔵大臣と折衝いたす段階ではいろいろ紆余曲折がございましたが、押し切られたという性格のものではございませんで、最終的には両省で合意をいたした、かような覚書でございます。
  117. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 それではもう一つ突き詰めてお尋ねします。  この三項にある二分の一という根拠は何でございますか。どういう数字の根拠からして二分の一、いわゆる半分というものが出たのか、お聞かせ願いたい。
  118. 山本悟

    ○山本政府委員 二分の一というものの根拠という御質問でございますが、二分の一持てば地方財政の姿が将来にわたってこうなるからという見通しのあるものではないことは、そのとおりであろうと思います。ただやはり、これだけの大きな地方財政の穴というものをどういうぐあいに持っていくかというときにおきまして、国の責任もあり、また地方としてもやはり地方の財政として受け持たなければならない部分もあるのじゃないか。確かにきれいなかっこうでなにしますためには、こういうような措置だけで済む問題ではないわけでございまして、交付税率の問題あるいは交付税の対象の問題、いろいろな問題があって、地方財政全体として立ち直るというような時期にならなければ問題の解決がつかないわけでございますが、当分の間の措置といたしましては半分ずつ持つ、分け合うということでやむを得ないのではないかということに相なっておると思うわけでございます。
  119. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 大臣は押し切られたのではないと言う。局長は適当な額だ、こう言うのですが、適当な額ならば三分の一でもいいじゃないか。四分の一でもいいじゃないか。全額でもいいじゃないか。三分の一でもいいんですね。その辺はどうなんですか。だから、数字を並べてしかじかこうこうだ、だから認めなさいと言う以上は、やはり私は何か根拠がなければいけないのじゃないか。へ理屈かもわからぬけれども、へ理屈でないと思うのですよ。私どもは率直に、私どもと言うより私自身は、この交付税とかあるいは地方税の計算なんか見ますとよくわかわません。実に頭がいい、さすがに官僚だと思う数字をぴたっと当てはめて持ってきますね。ですからそれだけのごろ合わせ、数字合わせをするぐらいならば、見通しをちゃんと立てるか、あるいは折半するかなどという議論ではなくて、こういう数字だからこういうふうに合うのだという理屈になぜならないのですかね。局長、もう一遍言ってください。どうでしょう。
  120. 山本悟

    ○山本政府委員 そういう論理立てをいたしまして、こうすればたとえば十年後の地方財政はこういう姿になるからというところまでいける状況であれば大変いいわけでありますけれども、残念ながら、いまの日本の経済から想定をいたしましてもそこまではわれわれといたしましても想定がつきかねるわけでございます。五十二年度においては単年度の措置といたしましてああいうことをいたしまして、五十三年度につきましてはやはり実質的に半分ずつ持とう、責任を分担しようということ以外には、二分の一というものについての根拠は何だと言われましてもそれ以上のものはないわけでありますけれども、お説のように、二分の一ならば三分の一でもあるいは四分の三でもというようなことになるわけでございますが、やはり国と地方とでこういった時期において、ある程度地方財政としての従来のベースよりも安定を保っための方策といたしまして半分ずつ持ち合おうということでやむを得ないのじゃないかということで、決着を見た次第でございます。
  121. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 これものれんに腕押しの議論だからどうも議論のしょうがないように思います。しかしなかなか納得しかねますね。ということは、私たちは地方財政が困っているからたとえば交付税率を上げようという努力を昨年もしたし、毎年していると思うのです。ことしもまたしなければならないと思うのです。だがしかし、その努力をしておる、恐らく自治省もそうだと思うのですけれども、その傍らで何か足をすくうと言っては変ですけれども、くぎを刺されてしまうようなやり方をこの補正の間にやられてしまいますると、どうも後がやりにくくなる。自治省自身もそうだと思うのですよ。大蔵省に頭が上がらないのじゃないですかね。私は、歴代自治大臣皆さん方、すばらしいと思うのですよ。もっと胸を張って――自治なんですよ。じじばばのじじじゃないんだ。みずから治めるの自治なんだ。そういう意味でもう少し、けんかを吹っかけても結構だ、取るべきものは取る、やるべきものはやるということで、もっと勇気と独断というか、英知というか、そういうお気持ちで臨んでもらいたいと思うのですが、まあこれは要望にしておきます。  そこで大臣にお伺いしますが、覚書というようなものじゃなくて、むしろこんなものは法文化してしまったらどうですか。そういう考えはございませんか。覚書なんというそんななまぬるい――何かあるんじゃないか、何かあるんじゃないかとこうやって突きつけられたら、いや、あったあった、こんなものが出てきたというので、見てびっくりして、それじゃどうしようかというような話ではなくて、制度化する。この文書からいくと、当分の間いわゆるルールの確立をしようということですよ。当分の間やるくらいなら、初めから法文化をしちゃったらどうですか。そういう気持ちはございませんか。
  122. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 先ほど来申しておりますように、この二分の一につきましては、五十四年度以降順次その年度その年度で協議して決定さるべき性格のものでございまして、その年度ごとに予算化を行い、また法律改正も行っていく、かような性格のものでございますから、ここで法定いたしますことは適当ではない、かように判断いたしているところであります。
  123. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 結局、水かけ論になるようで、これはどう議論してみてもおさまりがつきませんな。  そこで、臨特からのこれからの控除額について今回の法案に明記したらどうかと私は提案するのですけれども、これもどうでしょうね。いま大臣はそういう答弁をしているけれども、後年度以降ですね、結局、後の年度に関してどうでしょう。
  124. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 先ほど申しましたように、五十四年度以降におきましては両省が協議をいたしまして、その結果を予算にも計上いたし、かつまた法律にその金額を書き込んでまいる、かようなことに相なることに了解をいたしておるところであります。
  125. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 わかりました。どうも十分納得がいきませんね。納得いかないままに引き下がるのもどうも業腹でございますけれども、恐らくこれはこれから一時間やっておっても決着がつきませんから、最後にひとつ、大臣かちもう一度、今回の国税三税の減収というのを自治省としてはどういう態度でいくのか、腹の内というか、その責任、結局地方の財政にこれを押しつけてもうそれで糊塗するのかどうかということにかかってくると思うのですけれども、ひとつその辺の腹の内をお聞きして私はやめます。どうぞ。
  126. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 国税三税が本年度におきまして八千三百七十億落ち込んだことは、私どもといたしましてはいわば意想外のことであったのでございますけれども、しかし、さような結果が生まれると大蔵省が判断いたしておりますならば、これまたやむを得ないのでございますから、それに対応いたします処置がとり得たのでございまして、かような処置をとりましたことは今回はやむを得なかった、かように理解をいたしておるところであります。
  127. 山本悌二郎

    ○山本(悌)委員 もう一度私の方から大臣に申し上げますけれども、みんなが地方財政に努力をしておる、しかし、いつの時代でもそうですけれども、ただ大蔵省にだけ押し切られていって、そして何か裏打ちをするような話だけで事が進んでいくというようなことは以後ないようにしていただきたい。これは恐らく、五十三年度の予算にかかり、あるいは交付税にかかわるときにも出てくる問題でございますから、そのときに私はまたきつく議論を蒸し返したいと思いますけれども、ともかくこういうことをぜひひとつやめていただきたい。やめていただきたいと言っても、つくってしまったものは仕方がないと言えばそうかもしれませんけれども、しかし、これは本当にこんな覚書などというものをつくらないで、やはりきちっとした態度で臨んでもらいたいということを要望して、私の質問は終わります。
  128. 木村武千代

    ○木村委員長 三谷秀治君。
  129. 三谷秀治

    ○三谷委員 交付税の総額の特例等に関する法律案の審議でありますから、この内容についてお聞きすることをしないわけにはいきません。そこで、五十二年度の交付税総額は当初予算で五兆七千五十五億が計上されました。この額は、野党の減税要求によります所得減税によりまして国税三税が減収したにもかかわらず法改正で確保されました。今回の交付税の総額の特例に関する法律案では、その後の国税三税の落ち込みに対しても、当初の予算額五兆七千五十五億円を確保することを目的とする、そういうものだと思いますが、そのとおりでございましょうか。
  130. 山本悟

    ○山本政府委員 今回の特例法案につきましては、当初の金額をそのまま本年度の交付税にするということを目的とするものでございます。
  131. 三谷秀治

    ○三谷委員 大臣がきょうしかいらっしゃらぬので、できるだけ大臣にお尋ねしたいので、いずれあなたも大臣になったときには積極的にお答えいただきたいと思うのです。  そこで、地方財政計画上の需要額それから収入額、これを保障するのは政府の責任でありますから、そういう点から考えまして、この法律は当然なものであると私は考えておりますが、その点はいかがでしょうか。
  132. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 私もそう考えます。
  133. 三谷秀治

    ○三谷委員 ところが、先ほどから問題になっておりますように、この法律の内容を変更する取り決めが大蔵と自治との間で交わされておる。これは、今回国が繰り出しました二千六百七十八億四千万円の半額、五十四年以降六十年までの間に国が交付する臨特から差し引く、こういう内容になっております。  そこで、法律の規定というものがこういう非公然の取り決めによりまして変質をする、こうなってきますと、法律の権威の面から言いましても好ましいことではありませんが、この点につきましてはどうお考えでしょうか。
  134. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 本年度の補正措置といたしましては、かようなことで処置がなされるのでございますが、ただ五十年度、五十一年度の処置もあわせて今回覚書に明定をいたしたのでございますけれども、さような趣旨とほぼ似通ったような処置をやらざるを得なかった、これが覚書の第三項でございまして、これまた両省協議の結果かようなことに落ちつきましたのでこれまたやむを得ない、かように判断をいたしているところであります。
  135. 三谷秀治

    ○三谷委員 法律で決まりましたものがいわば各省間の話し合いだとか大臣間の話し合いだとか、こういうものによって随時変更されるというふうなことは法定主義に反するものであって、これは絶対にやるべきものではないと私は考えております。その点はどうお考えでしょうか。
  136. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 私がこれでよかったというニュアンスの言い方をいたしましたのは、本年度の処置といたましてはこれでよかった、かようなことでございます。が、しかし、このままの状態で後の処置がない場合が理想ではございましょうけれども、しかし国の財政もなかなか厳しい昨今の状況でございまして、やむを得ない処置といたしまして覚書の第三項が誕生いたした、かように承知をいたしているところであります。
  137. 三谷秀治

    ○三谷委員 そのやむを得ないという事情が理解ができないのです。御承知のように、五十二年度におきましては交付税特会の借り入れしました借入金四千二百二十五億円につきまして、五十五年以降六十二年まで償還のたびにそれに見合う金額を臨時で交付する、こういう改正が行われました。つまり臨特を対象にして改正をした。それが制度改正だ、こうおっしゃった。われわれは、そんな制度改正はないのだ、地方行政、地方財政に伴う制度改正というものは、半恒久的な制度の改正だと言ましたけれども、政府の方は臨特をもって制度の改正だ、こうおっしゃった。つまり、将来におきまして臨時で交付税特会の借入金を埋め合わせをするから制度改正なんだ、こう強弁された。非常に疑問のある答弁だった。そういう主張から見ますと、今回の交付税総額の特例によりますと、国が二千六百七十八億四千万円を交付税特会に繰り入れる、ここまでが法定、法律上の規定なのです。ところが、その半額を将来において臨特から控除するという取り決めが存在しておる。そうしますと、臨特というものが制度上の問題として本年当初におきまして取り扱われてきたわけでありますから、この臨特でどうするこうするというものでも、当然制度の問題になってくる。その制度の問題になってきますならば、これは制度改正を意味するわけでありますから、しかもこれが実際上には今日の法律を空洞化してしまう、こういう内容を持っている、こうなりますと、なぜ臨特で処置しないのかという疑問が生まれてくるわけです。臨特で処置すべきだ。ところが繰入金で処置をする。いまの繰入金をなぜ臨時として扱うことができないのかというのです。この点ちょっとお尋ねしたい。
  138. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 本年度の処置は単年度限りの処置でございましたから、厳格な意味においてはあるいは制度改正とは言いがたかったのかもしれませんけれども、しかし単年度の制度改正ともまた半面言い得る、こう私思っておるのでございます。そこで今回の処置は、当分の間ということで、いわゆるルール化を行ってまいっておりますから、いわゆる制度改正だ、かように判断をいたしておるところでございます。
  139. 三谷秀治

    ○三谷委員 臨特で交付税特会の借入金をその年度その年度埋め合わせをするという処置は、交付税法第六条の二の制度改正であるということを繰り返し繰り返し自治省はおっしゃったのです。われわれは制度改正には該当しないと言ったのだ。そういうものは本年度限りの処置だからだめだと言ったけれども、そうじゃないとおっしゃってお通しになってきた、これが本年度の経過であります。そういう点からしますと、今回の処置も五十五年以降臨特で交付するという内容でありますから、やはり制度の問題になってくる。ですからこれにつきましては、法律に規定がなくても、法律にない制度がここに出ておる、ここがつまり問題だ、こう言っておるわけです。この点についてどう考えますか。
  140. 山本悟

    ○山本政府委員 御指摘の点でございますが、五十三年度以降につきましては、ただいま大臣申し上げましたように明確に臨特交付金としてのルール化をいたしております。五十年、五十一年度の分につきましては、これは形式的には従来の内容ではあくまで特別会計の借入金でございまして、これは返す義務を負っているわけでございました。それにつきまして、この覚書によりまして、これは大蔵省と自治省との間だけのことでございますが、一応将来こういうかっこうによりまして実質的に二分の一は臨特として見ましょう、こういうことになったわけであります。それと同様に、五十二年度の第二次補正の分は、何と申しますか、自然減収に伴います分でございますので、やはり国も地方も半々という、この五十年、五十一年の借入金の処理と同様の方法をとらしていただいた。そこで、法律には特に掲げませんで、この五十年、五十一年分として将来交付税会計に入ってまいります臨特との差し引きだけにとどめてもらった、したがってこの覚書の第三項に書かれましたことも、あくまで将来におきます各年度ごとに決まってまいります臨特の計算は、こういうかっこうでいたしましょう、もちろんそれだけが臨特じゃないわけでございますが、その臨特の中のこういう部分についてはこういう計算をいたしましょうということを財政当局と自治省との間で合意をしたということでございまして、先ほど申し上げましたように、あくまでもそれぞれの年度におきまして臨特の総額というものが予算に出、またその臨特を入れまして交付税の総額の特例ということにおきまして法律改正も必要となるわけでございまして、そういう意味では、これはあくまで覚書、したがって法律に基づきますような、対外的に決まったものではない、たびたび申し上げているとおりになるわけでございます。
  141. 三谷秀治

    ○三谷委員 今回出されました法律案、これはこれとして、これだけですと問題ないけれども、問題はこの内容を変更する付随文書があるということだ、そうでっしゃろ。この付属文書が問題だ、こう言っているわけだ。しかもこの付属文書は法的な根拠がない、大蔵大臣と自治大臣の話し合いによるものだとおっしゃっておりますけれども、法律的な根拠がないけれども、はっきり言って行政効果を持っているわけだ。法律と同じ行政効果を持ってきておる、そういうまことに奇妙きてれつな処置がとられておる。そこが問題です。こう言っているのだ。今日、公法に基づきます公正な行政の執行が侵されて、私的な取り決めあるいは大臣密約なんというものがひょいひょい出てくる。しかもそれが行政と無関係かといいますと、法律と同じような効果を行政上実際持ってきておる。そういうやり方はけしからぬということを言っているのだ。これでは議会の審議なんというものが全く意味なくなってしまう。法律の権限なんというものは意味なくなってしまう。官僚のほしいままの密約によって、取り決めによって法律と同じ効果を持つようなものが次々生まれてくる。そういうことが認められていいですか。これでは私たちはこの法律そのものとして見ることができません。それはあたりまえのことでしょう。どうでしょうか。
  142. 山本悟

    ○山本政府委員 たびたび申し上げて恐縮でございますが、法律によって決められましたことはそれでずばり決まりでございますが、覚書というものはあくまで覚書、それが法律になり予算なりになりまして初めて本当の効果を生ずるわけでございまして、ただいまおっしゃいましたように、行政の方が先行してというようなものではない、各年度におきましてそれぞれ御審議をいただく、こういうものであることは、たびたび申し上げて恐縮でございますが、さように思っているところでございます。
  143. 三谷秀治

    ○三谷委員 そうしますと、これは将来の法律について予備的に提出されておるという意味のものですか。つまりこの法律に付随をして将来の法案をここにすでに提案になっておるということなんですか。そういう提案の仕方がありますか。
  144. 山本悟

    ○山本政府委員 御提案を申し上げているというようなものでないことはもう当然のことでございまして、その各年度におきまして臨特というものが案といたしまして大蔵省と自治省の間で決まるというようなときには、そういうものを踏まえた上で総額が決まってまいるということに相なるものかと存じます。
  145. 三谷秀治

    ○三谷委員 法律ではないけれども、法律的な効果を持つ、行政的な効果を持つというふうなものがちゃんとつくられておるというところが問題なんです。しかもこれは審議の対象になっていないでしょう。こういうものを持ってこいと言ったけれども、自治省は出しませんでしたでしょう。委員会で出してもらうことを要求して、初めて渋々出してきた。出さなければこれはわからずにこのまま審議してしまっておる。審議すればこれはだれでも賛成するわけです。ところがこれには裏取引がちゃんとあるのです。そういうやり方は不公正なんです。公正性を損ないます。こういうやり方は改めてもらう必要がある。そうして、これはまた将来における財政問題をここで覚書で決めておりますか。将来の財政計画について取り決めなさいますならば、将来の地方財政計画を明らかにしてもらいたい。展望を明らかにしてもらいたい。どういう展望に立っているのか、どういう展望に立って、どういうふうな計画でこれを返還していくのか、控除するのか、これを明らかにしてもらわなければ、そういうものは全然わかりません、わかりませんと言いながら、将来における交付税の特会の負担分について臨特で処置をする、こうおっしゃっている。しかも、臨特は御承知のように従来の臨特と違うでしょう。ことしは臨特を正式に――さっきおっしゃっていましたのは、何か臨特というものは政府のそのときそのときの処置によってずいぶん変わるものだ、こうおっしゃっておる。そういう要素のものはありますけれども、ことしはそうじゃないでしょう。臨特というものを制度の改正として扱ってこられた、そうして交付税法の改正が、この四月ですか通りました。それは臨特というものをちゃんと制度上の問題として明らかに位置づけてこられた。ですから、いままでのように、臨特なんだから国が都合によって出したり出さなかったりするというようなものではない。今度の場合は、臨特というものは特に五十二年度以後におきまして全部これは制度の問題として確定しているわけだ。そういう点から見ますと、こういう取り決めを随意になさいますことは好ましいことではありません。なぜこういうものをつくる必要があるのか。将来の問題についてその都度その都度考えていくのでありますなら、このような覚書は要りません。その都度大蔵と自治と話し合いをして、その都度その都度の条件に応じて地方財政計画あるいは地方財政対策を打ち出していく、それでいいわけなんです。ところが、なぜこれがこのようにして覚書になってきたのか、なぜこういうものが必要になってきたのか、そこのところがわからない。それがわからぬと私どもはなかなか納得はできませんですよ。
  146. 山本悟

    ○山本政府委員 今回の覚書によりましては、確かに五十二年度の今回の特例の分につきましても書いているわけでございますが、同時に五十年、五十一年におきまして地方財政対策として交付税会計が借り入れました非常に多額のものにつきましても実質二分の一を国庫が持つ、これも同じ臨特という名前でございますが、そういうことも覚書の処理としていたしているわけでございます。五十年度分は総領といたしまして約一兆一千二百億弱、五十一年度分の額といたしましては一兆三千百余億円、こういったような大きな金額のものがそれぞれ借り入れされておりまして、これの二分の一もやはり将来臨特として国庫が持ちますということはこの第二項で書いているわけであります。その五十年、五十一年度の償還額に対応いたします臨特というものと、五十二年度の今回の法律によりまして確保いたしました交付税と、それから減るべきであった額との差額の半分の臨特の減額というものとを、臨特同士の差し引きということで覚書として書かしていただいているわけでありまして、決して交付税そのものを決めているわけではない。確かに臨特というものはことし、五十二年から四千二百二十五億は制度の問題であると申し上げてまいりましたし、明年度以降は実質二分の一を国が持つというのは、やはり名前といたしましては臨特として、これも制度として扱っていただくということで考えているわけでございまして、同じ臨特ではございますが、税の自然減というようなかっこうで起こりました交付税の減額に伴いましての処理をするものというようなものと、あるいは五十年、五十一年といったように、まだそういったような交付税法六条の三の第二項との関連のない時代にやりましたものの処理というものと、同じ臨特と申しましても、制度的な意味から申しますといささか違ったものが同じ臨特という名前で呼ばれてくるというようなかっこうになっているのが実態ではなかろうかと思いますが、そういうような点を考えまして、今回の分は税の自然減に伴います分でございますので、従来の取り扱い等を勘案させていただいて、実質半分ずつ持とうということを一応行政部内としての合意に達したというようなことでございまして、たびたび申し上げて恐縮でございますが、それぞれの年度におきまして御審議をいただくということによりまして確定を見るというものでございまして、決してこれによってすべてのものが拘束をされるというものでないということは御理解を賜りたいと思います。
  147. 三谷秀治

    ○三谷委員 拘束されるものでなかったら覚書など出しなさんなと言っているのだ。これは、拘束をされるから問題にしているのだ。  それから、さっき五十三年以後につきましても交付税特会の借り入れについては半額国が臨特で処置するということを決めた、こうおっしゃっている。これはあたりまえなんでしょう。交付税の借り入れというものは、要するに地方の基準財政需要額と基準財政収入額の差額が交付税で補てんされるわけですから、これが足りなければ国が責任を持って補てんするのはあたりまえのことなんだ。そこで半分持つなどと自慢しているけれども、本当は半分じゃあかんのだ。全額持つべきものなんだ。国がそれを持たなければ一体地方はどうするんですか。税源を移譲するか、交付税をふやすか、それ以外には地方財政を補てんする道はありはしません。ところが税源をふやすという話はまだ聞いていない。覚書も見てない。ですから当然これは交付税で処置する。交付税で処置するのでありますならば、これは全額持たなければ、地方財政は一体どこでやっていくのですか。借金しか道はありはしません。そういう点からしますと、いま説明を聞いておりますと、全然これは話になりはしません。要するにこういう不都合なことをして、牽強付会の議論をなさっている。遁辞をもうけていらっしゃる。それではいけません。  そこでこの問題で聞いておきますけれども、先ほど大臣が細谷さんの質問に答えておっしゃったのは、大蔵大臣と自治大臣がこの覚書を実行する段階で、あるいはこの覚書について協議を行う、こうおっしゃっている。そこで、その協議というのはどういうことなんでしょうか。これを撤回させるように努力する、こうおっしゃっているわけですか、あるいは一応声をかけてみようということなんでしょうか。そこが非常に大事な点なんです。
  148. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 私が先ほど細谷議員にお答えをいたしたのは、五十四年度以降その年度その年度におきまして両省が協議をいたしまして臨特の金額を決定いたしてまいる。そしてそのことは、その金額を法律に書き込みまして御審議をいただき、予算化も行っていく、かような趣旨を申したようなことでございます。  そこで、いわゆる協議につきまして、先ほど大蔵省からの答弁で不満足な点があったのでございますから、明日でも両省話し合いをいたしました上で統一見解を公にいたす、かようなつもりでございます。
  149. 三谷秀治

    ○三谷委員 明日話し合いをされまして、明日の委員会まで間に合いますか。
  150. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 間に合わせたいつもりでおります。
  151. 三谷秀治

    ○三谷委員 一体この二分の一を臨特で国が負担するというふうな考え方自体がおかしいんですよ。何の根拠もない。むしろ事務、事業の七割は地方がやっている、しかも財源の七割は国が握っている、こういういまの公財政の構成から見て、何か問題が起きてくると、いいかげん半分ずついこうかというふうなことがしばしばやられている。しかしそれに根拠はありませんですよ。むしろこれは財源配分に基づいて措置するとかあるいは事業、事務の実績に基づいて処理するとかいうことでなければ、国と地方と適当に半分ずついっておきましょうというふうな処置の仕方は正しいものじゃないですよ。半分という根拠は一体どこにあるのです。
  152. 山本悟

    ○山本政府委員 現在の国と地方との税財政制度を通じまして、交付税なり譲与税なりというようなものを地方の税の方に移して実質的な税というものを見てまいりますと、ほぼ半分半分というような事態にいまあるわけであります。びしゃっと五〇対五〇ではない、数%の誤差があると思いますが、そういった状況でございますので、そういったことも一方の頭に置いてほぼ半分でやむを得ないんじゃないかというような考え方をとった次第でございます。
  153. 三谷秀治

    ○三谷委員 それはあきません。そういう考え方ですと、あなた方は大蔵省と全く同じ考え方になってしまうんだ。それでは地方自治体を守れませんですよ。それは交付税が完全に確保された場合においてこそ地方財政と国家予算というものが同規模になってくるのであって、交付税が全く欠落してしまっている、しかもそれを補てんする場合は半分は地方の借金でやる、こうなっておる。それでは納得できるものじゃありません。  そこで、そういう点から見ましてもこの処置は好ましいものではありません。大臣どうお考えでしょう。
  154. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 もとより理想的なものではございませんけれども、しかし予算折衝の段階におきましてかような結論に相なったのでありますからやむを得ない処置である、かように理解をいたしておる次第であります。
  155. 三谷秀治

    ○三谷委員 やむを得ないということはないでしょう。やっぱり論理的にいきましょうや。それは私たちの立場が違いますけれども、これは民主的な議論というものは論理が物を言うのであって、数が物を言うんじゃない。数が物を言ったんじゃだめなんだ。論理的にいずれが正しいかという点が議論の一番中心問題だと私は思っておる。  そこで、私が述べておりますことについて間違いがあれば指摘していただきたいわけでありますが、まあ時間の点もありますから次に移りますが、御指摘はいつでも結構です。  そこで、五十一年度におきまして、交付税の算入費目の地方債の振りかえをやりました。御承知のとおりです。この振りかえは、一兆二千五百億円であります。そのうちの八千億円は、公共事業その他の地方債の充当率の引き上げに使った。四千五百億円が、交付税の中に算入してきました包括算入分など、交付税法十二条の交付税算入費目であった。この交付税算入費目というものは、当然交付税として処置すべきものでありますが、これを地方債に振りかえて処置したわけであります。そこで、そのうち二千億円は、元利償還を臨特で国が見る、見なくちゃおさまらぬ、見る、こうなった。あとの二千五百億円は、利子のみ臨特で補給をする、こういう処置で終わったんです。ところが、この問題につきましては、将来国の責任で償還するものである、首藤財政局長は五十一年三月五日の地行委で答えておりますが、これらの交付税の振りかえによります地方債の処置はどうなりますのか。
  156. 石原信雄

    ○石原説明員 ただいま御指摘の、従来地方交付税の算定上、包括算入という形で措置されておりました四千五百億円を地方債に振りかえたわけでありますが、これにつきましては、まず償還額の総額を地方財政計画上公債償還費として算入して、全体としての所要財源を確保するとともに、各団体ごとにつきましては、各団体の四千五百億円の公債償還費を一〇〇%基準財政需要額に算入することといたしております。
  157. 三谷秀治

    ○三谷委員 そうしますと、これは全部国の方で見ていくということですか。基準財政需要額に算定する算定するとおっしゃいますけれどもね、基準財政需要額に何ぼ算定してもらったって、交付税額がふえなくちゃ意味がないのですよ。ですから、交付税算入費目がどんどんふえてくる、基準財政需要がどんどんふえてくるわけでありますが、ところが交付税がふえなければ結局交付税の中に今度は借入金が入ってくる、地元負担金が入ってくる、こういう結果になってきますと、よしんばそれは算入したとしても、事実上地方の負担は軽減されないわけです。そこのところをどうされるんですか。
  158. 石原信雄

    ○石原説明員 ただいま御答弁申し上げましたように、その四千五百億円の元利償還金は、全額まず地方財政計画の歳出に計上いたします。そうして、その歳出を含めて全体としての所要財源を確保する。したがってほかの財源が決まってくれば、当然その差は交付税になってまいります。交付税が足りなければ交付税会計の特例という形になってまいります。そういう形で、いずれにしても地方財政全体としての財源を確保した上で、個々の団体の元利償還については、地方交付税の算定上基準財政需要額に一〇〇%算入する。総額の面でも個々の団体の財源措置の面でも完全な措置をしていく、こういう考え方でございます。
  159. 三谷秀治

    ○三谷委員 そこで問題になりますのが、今回のような処置なんですよ。それをこの基準財政需要に算入をするとしましても、そうして交付税で見るとしましても、交付税の総額が足りませんから、結局交付税というものが交付税特会の借入金によって賄われていく。将来やはり地方の財政にかかってくるというふうになってきますと、せっかくそこでそういう処置をとっていただきましても、実際上は効果がなくなってしまう。そこが大事な点なんですよね。そこを懸念しているわけです。ですから、交付税の不足額なんというものはこれは全額国が保障するという原則をつくってもらう必要がある。このように半分を国が持ち、半分を地方の借入金で賄っていく、特会の借入金で賄っていく、こういうこそくなやり方は変えてもらいませんと、地方財政の基本問題は一つも解決しません。そういう点から、大臣新任早々大変手荒なことを申し上げて恐縮でありますが、一体、こういう問題についてはどういうお考えで臨まれるのか、御見解をお尋ねしたい。
  160. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 ただいまの四千五百億円を地方財政計画の中に盛り込みまして基準財政需要額に算定をいたしますと、その限りにおいて地方財政計画はふくらんでくる、かような結果に相なるのでありますけれども、その不足財源が完全に交付税等によって埋め得るならば、それが理想でございます。ですけれども、地方も大変でございますが、国もまたこういう大変な時期でございますから、私は、ただいまとっておりますような処置はやむを得ない処置だ、かように理解をいたしているところであります。
  161. 三谷秀治

    ○三谷委員 私は大臣にひとつ聞いておきたい。国の財政が苦しいとおっしゃる。国の財政が困難だから地方もやむを得ない、こうおっしゃる。しかし、それは地方自治の本旨をゆがめるものです。地方自治というものは、国の財政状況を決定する政策選択権以前のものなんですよ。国が恣意的な政策選択をやりまして、そこで金が足りないとがあるいは財政が窮屈だ、こうおっしゃる。地方自治というものはそれ以前のものです。憲法事項なんですよ、これは。つまり地方自治、財政自主権というものを完全に保障しながら、その上に立って国の財政政策選択権が生まれてくる。それを保障した上で初めてあなた方が、たとえば租税特別処置にしましたって、あるいは防衛費にしたってそうでありますが、初めてそれが政策上の施策として実現できるものであって、そういうことをやりながら、国の財政が窮屈だ窮屈だ、こうおっしゃる。これはあきまへんですよ。これは地方自治の本旨というものは憲法で明らかにうたわれておるのであって、それは何より真っ先に優先的に保障して、そうしてその保障した上で内閣の政策選択権が生まれてくる、そういう性質のものです。そういう点からどうお考えでしょうか。
  162. 加藤武徳

    ○加藤国務大臣 地方自治の理想的な形といたしましては、おっしゃるとおりのような趣旨であろうかと思うのでございますけれども、しかし、地方あっての国であり、また国あっての地方でございますから、これまたいまとっておりますような処置はやむを得ない処置だ、かように理解をいたしているところでありますけれども、基本的には地方自治の伸展に努力をいたしてまいる、かような覚悟でございます。
  163. 三谷秀治

    ○三谷委員 半ば肯定されて、半ば何か否定されたような実態のわからぬ答弁になっておりますが、地方自治というものはそんなものです。憲法にちゃんとうたっているのですから。だから、地方自治というものは何にも増して尊重し、これを保障していく、その上に立って内閣のさまざまな選択権が生まれてくるという観点を抜きにしますと、国の、内閣の恣意的な政策選択によりまして地方自治はいつでもその犠牲にされてしまう、いつでもしわ寄せを受けてくる、こういう形になってくる。これは決して正しい地方自治のあり方ではありません。  時間がありませんから、まあ私の見解を申し上げておきまして、今後また議論する機会がありますから、これを私はいつも土台にして議論しますので、その点をあらかじめ申し上げて質問を終わります。
  164. 木村武千代

    ○木村委員長 次回は、明二十八日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後九時十九分散会      ――――◇―――――