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1978-04-18 第84回国会 衆議院 内閣委員会 13号 公式Web版

  1. 昭和五十三年四月十八日(火曜日)     午前十時四十二分開議  出席委員    委員長 始関 伊平君   理事 小宮山重四郎君 理事 高鳥  修君    理事 藤尾 正行君 理事 村田敬次郎君    理事 岩垂寿喜男君 理事 上原 康助君    理事 鈴切 康雄君 理事 受田 新吉君       逢沢 英雄君    宇野  亨君       小島 静馬君    関谷 勝嗣君       竹下  登君    玉生 孝久君       塚原 俊平君    増田甲子七君       上田 卓三君    栂野 泰二君       野口 幸一君    安井 吉典君       新井 彬之君    山本悌二郎君       柴田 睦夫君    中川 秀直君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (総理府総務長         官)     稻村左近四郎君  出席政府委員         人事院事務総局         給与局長    角野幸三郎君         内閣総理大臣官         房交通安全対策         室長      三島  孟君         内閣総理大臣官         房同和対策室長 黒川  弘君         内閣総理大臣官         房総務審議官  大濱 忠志君         総理府恩給局長 小熊 鐵雄君         沖繩開発庁総務         局長      亀谷れい次君         沖繩開発庁振興         局長      美野輪俊三君  委員外の出席者         総理府恩給局恩         給問題審議室長 手塚 康夫君         大蔵省主計局主         計官      窪田  弘君         厚生省年金局年         金課長     長尾 立子君         厚生省援護局庶         務課長     吉江 恵昭君         内閣委員会調査         室長      長倉 司郎君     ――――――――――――― 委員の異動 四月十四日  辞任         補欠選任   関谷 勝嗣君     原 健三郎君   柴田 睦夫君     松本 善明君 同日  辞任         補欠選任   原 健三郎君     関谷 勝嗣君   松本 善明君     柴田 睦夫君 同月十八日  辞任         補欠選任   山花 貞夫君     野口 幸一君   春日 一幸君     山本悌二郎君   田川 誠一君     中川 秀直君 同日  辞任         補欠選任   野口 幸一君     山花 貞夫君   山本悌二郎君     春日 一幸君   中川 秀直君     田川 誠一君     ――――――――――――― 四月十七日  救護看護婦に対する恩給法適用に関する請願(  和田耕作君紹介)(第三二七九号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  恩給法等の一部を改正する法律案(内閣提出第  二四号)      ――――◇―――――
  2. 始関伊平

    ○始関委員長 これより会議を開きます。  恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。受田新吉君。
  3. 受田新吉

    ○受田委員 今回の恩給法改正案に関しまして、法案そのものの問題点に先立ちまして、恩給法の持つ歴史的な責任、恩給法の性格、そういうものについてお尋ねをしておきたいと思います。  恩給法という日本の近代社会に大変貢献をし、特に忠実に公務に服した皆様に報いる制度、それが昭和三十四年を一つの契機として、国家公務員共済組合制度へ転換をしたわけです。したがって、従来の恩給法の適用を受ける者はそのまま恩給法に残るが、新しい形の対象になる人々は共済組合法に行く。政府管掌か組合管掌かで大変議論の末に、こうした分岐点が明確にされまして、自来二本立ての今日を迎えているわけです。  ところが、恩給法の適用を受ける皆さんは、昭和三十四年を契機にして、過去の制度の一つとして残ってきた関係で、年とともに少なくなっていく。この恩給法の適用を受ける人、恩給法そのものはいつごろまで生きてくるものとするか、人間の生命を基礎にして考えていくこと、同時に、この恩給法の適用を受ける皆さんがだんだんと少なくなってくる過程で、恩給局という役所はどういう形になるものであるかという見通しをお答え願いたいのです。
  4. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 先生御承知のように、ただいま恩給を受けておる人の数は約二百五十七万人ございます。それで、これもいろいろな要素が入ってきますので、正確に推計するということはなかなかむずかしいかと思いますが、大ざっぱに言いまして、年間五万人ぐらいずつが減っていくという計算で大体いいのじゃないか。したがいまして、五十年ぐらいたちますと、大体現在の恩給公務員というものがなくなってくるのではないか、このように考えております。
  5. 受田新吉

    ○受田委員 五十年ぐらいで恩給法の適用を受ける人がなくなる。そのころはもうりょうりょうたる数字になっていますね。したがって、恩給局というお役所そのものは、このままの形の制度が続く限り、だんだんと対象人員も減ってくるし、これを扱う職員の数も少なくて済むということになりますと、恩給局の存亡という問題が起こってくると思うのです。これは予測することは大変失礼かもしれませんが、相当の人員が減ってきたときに恩給局はどうなっていくか、総務長官として見通しをお答え願いたいのです。
  6. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 いま恩給局長がお答えをいたしましたように、現在二百五十万の受給者がおられるわけであります。そういう意味から、御指摘の点については、これは私は大変参考と申しますか、意見として承っておきますが、問題はやはり年金制度恩給制度の違い、こういったもの等との関係から、いま直ちにそれをどうするこうするということには多少むずかしい面があるのではないか、こういうふうに考えております。
  7. 受田新吉

    ○受田委員 総務長官、しばしば過去の当委員会で、この問題の扱い方について提案があるのです。昭和三十四年にこの国家公務員共済組合法が制定せられた、その時点に立っていま静かに顧みるときに、人事院は国家公務員の退職年金制について一つの提案をした。昭和二十八年にも提案をした。さらに昭和三十三年に提案した。その提案したものは、保険数理等を計上して、例の雇用関係の人をも含めた一本の体系、二本を一本にする体系に提案をしたわけです。そしてその管掌は国家がやるべきである、組合管掌という方式をとるべきでなくて、国家管掌の方式をとるべきであるという提案を人事院はしたわけです。それを当時の総務長官であられました今松治郎先生、故人となられましたが、ずいぶん善戦敢闘されまして、政府管掌方式を採用したいとがんばったのですけれども、大蔵省に押し切られた。そして、ここに国家公務員共済組合法が組合管掌方式でスタートしたわけです。  ところが、私その当時この審査に当たっただけに、いま顧みて問題があると思ったのですが、二十八年に国家公務員の退職年金制に対する勧告をされるときは、例の人事院の法改正の前でありまして、あれは昭和三十四年に改正されたと思いますが、百七条と百八条に退職年金制に対して人事院に非常に強大な権限が与えられておった。それが改正されまして、人事院は意見を述べるという第百八条の改正になりまして非常に弱まってきたけれども、しかし退職年金に対する権限を人事院に与えておった。その人事院が、自分が所管をした国家公務員国家公務員法によって扱ってきた対象が、退職後は組合管掌になるというのは、これは私は筋が通らぬと思って、私も実は人事院に味方し、時の総務長官に味方して論理を展開したわけでございまするが、結局大蔵省に押し切られた。  政府管掌であるべきは、その在職中は国家公務員として、国家公務員法の規定を受けたものである、国家がめんどうを見るという形になっておった。在職中はスト権等も認められないままで非常に制約を受けて、厳しい勤務をするという国家公務員に、退職後も、厳しい勤務を終えた皆さんに、やはり国家自身が主体となって年金を差し上げましょうという方式をとるべきだという考えだったわけです。諸外国もその例になっておる。イギリスアメリカドイツ、こういう主要諸国の管掌方式は、全部国家管掌である。それが日本は、退職後は、国家公務員から外れた皆さんは組合管掌になるというのはおかしいじゃないか。これはいま私が顧みてもおかしいと思う。  戦後二十年歴史がたちまして、そこで私が提案したのは、総務長官、こういう提案をしてきたわけです。それは大蔵省が所管している組合管掌でもいいが、組合管掌をそのまま総理府恩給局へ持ってきて、それで恩給を受ける人の、つまり国家管掌の恩給の方はそのままにして、組合管掌の方も、在職中は国家公務員であったのだから、当然その扱いについては総理府の所管に入れて、恩給局を公務員年金局にして、恩給を扱う分とそして共済年金を扱う分を一緒にして、在職中もそして退職後も一貫して、公務員の生涯を貫いて総理府がめんどうを見るべきであるという提案をしたわけです。歴代の総務長官、私の提案を原則として大変傾聴に値する御意見であるということでございまして、ここに強大なる総理でもおりましたら、この問題は、人事局、公務員年金局を総務長官のもとにぴしっと置くことができると思ったのですが、強大な総理があらわれないものでございまして、今日に至っておるわけです。  私の提案でいけば、恩給局はやめないで公務員年金局としてさらに発展して、公務員の在職中は人事局、退職後は公務員年金局と、一貫して総理大臣の直轄の総務長官の配下にこの機構を置いておくというのがいいと思うのですが、行政機構の問題として一方大蔵省にあり、一方は総理府にあるというのは、これは連絡も大変悪いですよ。恩給論議をするのにも便利が悪くて、大蔵省に御苦労願って、きょうはここへ主計局の窪田主計官においでいただいておるが、大変複雑多岐であるという意味で、人事局、公務員年金局、かつては機構改革で予算局を設けるべきだという提案もありましたが、行政機構の改革に当たりましても、この問題はひとつ貴重な提言としてお聞き取り願いたいと思うのです。
  8. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 御指摘の点につきましては、大変大切なことでございまして、各省庁と協議をいたしてまいったところでございますが、現状では、両制度の違い、こういうような関係から無理である、こういう考え方であるわけであります。  恩給局といたしましては、先ほども申し上げましたように二百五十万という恩給受給者、この人々の改善その他に誠心誠意努力をしてまいる、こういうふうに考えておるわけであります。
  9. 受田新吉

    ○受田委員 人事院は、私がいま提案した問題をこれまで苦労してたどりこられたわけでございますが、いまなお人事院は、国家公務員法によって二カ条にわたる規定が残されております。第百七条、第百八条、退職年金制度と意見の申し出、この権限が残っておるのでございますが、この権限の行使について御意見を承りたいです。
  10. 角野幸三郎

    ○角野政府委員 お答え申し上げます。  現在の共済年金制度になります経緯につきましては、ただいま先生お話しのとおりでございまして、種々の経緯がありましてこういう状況、現在の制度の状況になってございますが、現行制度を拝見いたしましても、いま先生がお話しのように、国家公務員法の百八条に退職年金制度についての人事院の調査研究と、国会と内閣に対する意見の申し出の権限が規定されてございます。  そういうことで、そのために人事院といたしましては、もちろん何といっても現職公務員の処遇が中心ではございますが、退職後の公務員の処遇についても大変な関心を持っておりまして、歴史的にもそうでございますが、いまの百八条の意見の申し出の権限がございますこともその延長でございますが、人事院としては、公務員の年金について現在も必要な調査研究を行っておりまして、調査の結果、所要の意見があれば、随時あるいは事務レベルにおける大蔵省等の当局に連絡いたしたこともございますし、あるいは勧告をする、そういう姿勢でもって研究ないし調査をやっている状況でございます。現に退職公務員がどういう生活環境にあって、どういう実態であるかということを昭和四十八年から五年計画で調査中でございまして、現在はその最終年度に当たっておりますが、これもやはり百七条、百八条の人事院の意見の申し出並びに使命ということを考えまして、実態を把握するように検討している最中でございます。
  11. 受田新吉

    ○受田委員 この退職年金については、人事院の果たす役割りは依然として大変大事であるわけでございまして、単にこれを大蔵省に任しておくようなものじゃない、こういう意味で、人事院はいま五カ年計画の最終年度ということでございますから、間もなく成案が得られると思います。その点は大蔵省とも意見の交換をしてやっておるということでございますので、現役の公務員の身分、その処遇を国家公務員法で厳正に守るべき人事院が、その退職後についても一貫した、その人生をりっぱに守ってやるという答えが出ることを要求しておきます。よろしゅうございますね。
  12. 角野幸三郎

    ○角野政府委員 現在の国家公務員法にいまの百七条、八条の規定がございますということは、やはり国家公務員の在職あるいは退職後の全体を見ての人事管理全体の筋といたしまして、人事院がそこのところで一生懸命見ておるという姿勢を貫いておるものと考えておりまして、そういう点で一生懸命やっておるつもりでございます。
  13. 受田新吉

    ○受田委員 そうしますと、ここで人事院、恩給局、恩給局長も含めて、それから大蔵省の共済担当のセクションの責任者も含めて、その三つが終始この問題については協議しなければならぬ。恩給局長、そういうことをやっておられますかどうですか。おかわりになって間がないわけでございますが、引き継ぎの中に出ていなくても、いまの局長の答弁で国家公務員法の百七条と百八条に退職公務員年金制度についての人事院の権限があるのです。この権限を無視して恩給局が独走してもいけないわけだし、そういうことで、共済と恩給と人事院と三者一体でなければいけないのです。それについては、総務長官はこの問題は人事院がそういう権限を持っていることを承知の上で恩給局長を指揮監督しているかどうかもお答え願いたいのです。
  14. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 恩給と共済との関係につきましては、いま先生が御指摘のようなこともございますし、先生おっしゃったように、私、まだ就任問もないので、現実に私がやったということではございませんが、大蔵の共済関係とは従来十分連絡をとりながら運用に当たっておる、このように引き継いでおります。
  15. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 人事院の勧告につきましては、当然これを尊重することにはやぶさかではありませんが、ただし、恩給の規定にのっとりまして、私の責任においてやってまいりたい、こういうふうに考えておるわけであります。
  16. 受田新吉

    ○受田委員 総務長官の責任でやりたい。人事院にそういう権限があるのは、ささやかに頭に入れておく、こういう意味でございますか。
  17. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 そのとおりであります。
  18. 受田新吉

    ○受田委員 ささやかなる存在として、人事院大変御苦労でございますが、しかし、この問題は、人事院としては、現職の国家公務員と退職後のかつての公務員等を一貫して守るという立場では、ささやかな存在じゃないのです。非常に大事な存在として国法にぴしっと書いてある。国家公務員法という法律に二カ条にわたって書いてある条項を、総務長官は軽視されておるわけでございまして、これは法律無視である、無視じゃなくして、片目でちょこっと横の方を見るのですから、軽視であるということについては、私からも総務長官に御注意しておかなければならぬ。  それからもう一つ、総務長官、これはちょっと一緒に関係するのですが、長官の部下に人事局長がある。そして人事課長というのがある。この人事を扱う人事局長と人事課長というものは非常にデリケートな存在になって、私も、これを歴代の総務長官に、御就任ごとにお尋ねをしておるのですが、人事局長の権限は、ただ単に連絡調整的な機能を発揮するにすぎないような形になっておるのです。恩給局長の菅野さんが今度人事局長になられて、人事局長の秋富さんが総務副長官になられたわけです。  そこで、人事課長と人事局長というもの、人事局長は人事課長に何らの権限がないのです。人事課長は、官房の方の官房長官の指揮監督をも受けられる、こういうかっこうになっておりまして、大変微妙な存在になっているわけです。これも何か総理府としては、できるだけ人事局長は各省にまたがる連絡調整とあわせて、何らかの別の意義ある機能を発揮することと、人事課長なる者と人事局長なる者が、同じ総理府の同じやかたの中で局長室と課長室があって、同じ人事という名前がついておる。その間は何らの上下関係、指揮関係というようなものがあってしかるべきだと思うのですよ。これはひとつ総務長官、あなたのやかたの中にある大事なポストの問題でございまして、御説明をよく聞いて後に御答弁願います。
  19. 大濱忠志

    ○大濱政府委員 お答えします。  先生の御質問でございますけれども、人事局も人事課も組織的には一応同じ総理府の官房でございますけれども、人事局というのは御存じのように、政府全体の国家公務員のいろいろの処遇の問題であるとか制度の問題であるとか、そういう問題と取り組んでおるわけでございまして、人事課は、要するに総理府の中の人事一般についての所管ということでございまして、一応制度的にも全然別個のものになっております。必ずしもその間においては関連性はございませんけれども、しかしながら、人事局の公務員全体のいろいろ制度の問題について、あるいは運用の問題については、総理府としてももちろん各省の一つとして関係がございますので、その関係においては密接な関係はございます。
  20. 受田新吉

    ○受田委員 総務長官、私非常に不可解なんですが、同じやかたの中にあって、いまの御説明のように、全然関係がないとは言えませんが、関係がない存在だというような存在が、あなたのところの総理府にある人事局長と人事課長です。これは不思議なことなんですよ。これは各省に対する指示権も何もない、ただ連絡調整機能を発揮するという、まあ今度地方公務員法の専従の問題なども含めた例の法案を出されるときなどに、ちょっと連絡調整機能を発揮する妙味が一つありますけれども、そういうことになっておりまして、あなたの同じやかたにある人事課長は、総務長官が単独で指揮監督できないのです。官房長官が一方の方で命令を下すのです。大変厄介な人事課長があなたのやかたの同じところにいらっしゃるわけですが、私これは前から心配しておったのです。何とか人事局長にもっと強大な権能を与えるべきだ。法を改正されてはどうか。もう経験をされてこられたのですから、どうかひとつこのあたりで、総務長官として、自分のところにおる人事局長、課長に少なくとも単独で権限が行使できるような法改正をしてやりたいものだ。総理府の法改正の一つの検討を続けてこられていいと私は思うのでございますが、機構上何か大変便宜主義でこの人事局長と人事課長が生まれたような印象を濃厚に私たち受けておるのです。総務長官、新鮮な感覚で部内の機構について英断をふるってほしいと思うのです。
  21. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 御指摘の人事局長の問題でございますが、おのおの各省大臣は人事権を持っておりまして、人事局長が総理府の中で果たす役割りというのは、各省の総合調整と申しますか、ここにやはり意義があるのではないか、私はこういうふうに思っております。  ただ、人事課長の問題につきましては、総理府の人事その他、まあ人事に関する補佐役として人事課長が活躍をいたしておるわけでございまして、これまた官房との一部兼任の問題があることも私は承知をいたしております。
  22. 受田新吉

    ○受田委員 機構問題は一応そこへおきましょう。検討を十分していただかなければならない問題でございます。  恩給改正に直接触れていきます。  今次の改正、毎年恩給局は非常な努力をされまして、退職者に対する処遇について一歩一歩前進をして今日を迎えました。恩給史百年の歴史を顧みて、しかも戦後は、単に古いタイプの恩恵的な恩給という認識から、忠実な勤務者に対する国家保障の性格を露骨に示してきたわけですが、同時に、ある点から言うと、社会保障的性格のものも惜しみなく採用するという、恩給法の本来のたてまえから言えば変則とも言うべきものがどんどんと取り入れられてきました。家族加給の制度などは全くそのとおりでございまして、いろいろな加算方式に対する新鮮な措置等も惜しみなく採用してある。こういうことで、私、今次の改正を拝見しましても、この寡婦加算、遺族加算、扶養加給の増額というような諸問題等、いわば社会保障的性格のものを今回もどんどん採用しておられるわけです。  そこで問題を一つ提起したいのでございますが、この累次のそうした改正にかかわらず、現職者と退職者の間には依然としてその差が出てきておるわけです。実施時期を漸次繰り上げていきまして、最近において半年間、急速度にテンポが速まって、四月実施ということになりました。今回も一部六月が残っておるが、四月実施。そうしますと、いかにも前進したように見えますけれども、現職と比べるとまだ一年のおくれがあるわけです。この一年のおくれの処理については当分このままにしておくのか、あるいは一年のおくれを取り返すための措置について何らか具体的な案を今後進めていかれようとするのか、御答弁をいただきます。
  23. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 先生ただいま御指摘のように、恩給の実施時期につきましては、四十九年以降、それ以前は十月実施であったわけでございますが、四十九年以降一月ずつ繰り上げまして、昨年は一挙に四月実施というところに踏み切ったわけでございます。今年もまた四月実施。これも先生御指摘のとおりでございますが、従来の衆議院等における附帯決議におきましても、四月実施ということで、私どもとしましてもこれでようやく責任を果たしたと感じておったわけでございますが、その後また一年おくれという御指摘もございまして、これも附帯決議に盛られていること、十分存じておるわけでございますが、他の年金制度等との関連もありますが、この附帯決議の御意思は十分尊重しながら、今後ともこれをさらに繰り上げることが可能かどうか、こういったことを検討してまいりたい。これは予算の問題もございますが、また前年度に繰り上がるという技術的な問題もございますので、いろいろむずかしい問題はあるかと思いますが、十分検討してまいりたい、このように考えております。
  24. 受田新吉

    ○受田委員 退職した公務員そのものは在職時非常に厳しい制約を受けて、他の民間団体、民間企業等に勤務した人たちと違った重い使命があるわけです。これは国家公務員法においても、旧官吏服務紀律を見ましても非常に厳しい制約がある。おかしなことをしたらすぐやめなければならぬ、戦々恐々、薄氷を踏むがごとく、深淵に臨むがごとき勤務を繰り返してきたと言ってもいいわけだ。法に抵触する違反事件でもあるとすぐばっさり、やめなければならない。したがって退職後の生活については、それなりに他の職種の人とは違ったものが考えられてしかるべきでございますから、公的年金関係の問題において、民間団体の退職者あるいは他の、つまり社会保障的な性格の年金を受ける立場の人と、国家保障の性格の公務員との間に自然に差があってしかるべきだと私は思います。だから、退職後の年金が、恩給や共済組合の年金の受給者は少しよ過ぎるじゃないか、他とのバランスをとらなければいかぬではないかという提案がされましても、この問題を前提に掲げる限りにおいては差があってしかるべきだと思いますが、いかがでしょう。
  25. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 ただいまおっしゃいましたように、恩給は、非常に厳しい制約のもとで長年御苦労された公務員の方々に対する、その御苦労に国が報いるということであるかと思います。言うなれば非常に独自な、国家保障的な性格を持っておる、このように認識いたしておるわけでございます。したがいまして、先生御指摘のように、保険数理に基づいて運用されるいろんな厚生年金その他の保険、こういった年金との間に差があっても、これはやむを得ないのじゃないか、このように考えております。
  26. 受田新吉

    ○受田委員 さらに、退職時の俸給を基礎にしてその後の年金額が決まるという原則、これも局長さんは肯定されますか。退職した当時の俸給を基礎にして退職年金が決まるという見方をとっていいという……。
  27. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 先生御指摘のように、一般文官については大体そういった原則がとられております。ただ、軍人恩給につきましては、過去の非常に長い経過がございまして、必ずしもそうなっていない、このように認識いたしております。
  28. 受田新吉

    ○受田委員 一般文官については大体そのとおり、退職当時の俸給と、その前の一年とか二年とかいう俸給を考える場合とあると思うのですが、退職時の俸給は、退職時に月給が上がってそれをもとにするというたてまえでなくして、これまで退職する時点をさかのぼること一年間の給与、こういうような形にするところもあれば、それよりも多少違った、地方の公務員などはちょっと変わったことをやるところがある。やめるときにぽっと上げていくことは許さないことになっておるのかどうかです。
  29. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 普通退職の場合でございますと、一年前の俸給の一号上位をとるというのが原則になっております。
  30. 受田新吉

    ○受田委員 御指摘のとおりになっておると思うのですが、ここで一つ問題が起こるのは、退職金の支給について五割増し制度など、いろいろな制度がありまして、やめる時期に肩たたきあるいは強制退職というような、いろいろな退職時の事情があるわけです。その事情によって退職金が違うわけです。年金でなく退職金の方が。そこにいろいろな不公平というような問題が起こって、地方公務員の中にもそういう問題が起こりまして、公務員災害扶助の法律等にもいろいろな制度がありまして、一般民間人が見ると、この退職金についてはいろいろな批判が出てきておる。つまり退職時の俸給を基礎にする、退職した事由、こういうものに対して。それと年金とは私は全く別にしなければならぬと思うのですが、退職金というものについてはちょっと日を改めましょう、別の問題ですから。  年金だけに限定してひとつお尋ねしたいのですが、いまあなたから後段の御答弁がありました、旧軍人についてはというのは、どういうものをお考えになっておられますか。
  31. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 ただいま申し上げましたのは、旧軍人につきましては、ずっと以前からその階級に応じた仮定俸給、これが定められておりまして、これに基づいて恩給が計算される、こういったシステムになっておるというように理解しております。
  32. 受田新吉

    ○受田委員 階級に応じた仮定俸給、それが一つ問題になる。しかし、現在はもう民主主義の新しい時代になっておるのですから、古い軍人関係も、現に退職時にもらった俸給を基礎にして計算してあげていいのじゃないですか。もう当時の軍人階級などというのは、亡くなられた英霊、靖国神社に奉祀されている英霊にしても、おれはかつて大将であって君は部下であったというようなことでなくて、大将も兵も、靖国神社に祭られておる方々については、英霊としては同じ英霊です。そういうものに旧軍時代の階級がそのままいまも生きるということでなくして、実際にもらっていた俸給で退職年金を考えてあげてしかるべき時代だ、時代が百八十度変わっておるのですから。いま指摘の海軍の旧特務士官、准士官などは――大尉、中尉、少尉、そのあたりには特別長期勤続者として優遇措置をとってあるが、それを下回る仮定俸給で年金がもらわれておる。実際にもらった俸給を基礎にして年金が支給されてない。特に、特務士官、准士官等は、長期勤続軍人として苦労された、それに応じた俸給をもらっておるのです。旧軍人の大尉の千四百七十円という俸給は大尉の初号であり、それは特務少尉の上号である、少尉の俸給と大尉の俸給は同じである。一般大尉の初号と特務少尉の上号とは千四百七十円であったわけです。階級を乗り越えている。一階級くらい違っておるのです。  その長期勤続者に対して、いま昔の階級に応じて、昔の階級による仮定俸給を基礎にしてということでなくして、もうこの生まれ変わったような新しい時代、このあたりで敢然と特務士官、准士官の年金については、退職時にもらった俸給を基礎にした年金を支給する。それは、そのときにやめた一般士官の諸君だって、特務士官の待遇をやめたときの俸給をもとにしてやることは反対だということを言われる人は決しておらぬわけです。そう人数もたくさんおらぬし、お年も五十を過ぎた人ばかりになっておる。私、毎回これを指摘しているのですが、ちょうどはしなくも、いま退職時の俸給を基礎にしていない対象者が旧軍人にあるとおっしゃった。特務士官をいま例にとりました。御答弁をいただきます。
  33. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 これも先生すでに御承知と思いますが、軍人の恩給につきましては、ずっと以前はその勤務年限と階級によりまして恩給額そのものが決まっておったわけでございます。その後、その恩給額を仮定俸給に置きかえて一階級一仮定俸給といいますか、そういったことで恩給が計算されてきた、こういった事情にあるわけでございます。  それで、ただいま御指摘の俸給額に応じた恩給計算ができないかということでございますが、軍人さん方といいますか、大体昭和二十一年で軍人恩給が一たん打ち切られたわけでございますが、それを二十八年にさらに復活したというような事情で、二十一年以降に軍人さんというようなものが存続しておったならば、いろいろな問題の解決の仕方、これは、現在いろいろ見ましてもかなり俸給が上がっておるというような実情に照らしまして、あるいは実態的に問題が解決されたのかもしれませんが、二十一年という時点で考えますと、やはりそのときまでの軍人さん方の期待権と申しますか、そういったものがそのまま引き継がれているというのが現状ではないかと思います。  それで、御指摘の点でございますが、現在の運用と比較しましていろいろ問題があることも理解できますので、もう少し研究させていただきたい、このように思います。
  34. 受田新吉

    ○受田委員 これは十分研究していただいて、適確な処理を要望しておきます。  次は、昨年も早くと提案したのですが、一般の公務員退職者の格差是正のことです。先般、七十歳以上の人と以下の人に分けて、七十歳以上の人は三号俸の引き上げ、以下の人は二号俸の引き上げということで、昭和二十三年六月三十日以前の退職者の最初の改正から六回目でしたか七回目の改正で、三号と二号に分けて、七十歳を基点にして格差是正の措置をしていただいたわけです。この措置で旧退職者とそれから新しい退職者との間の格差是正が完全にできたとお考えでございましょうか。どうでしょう。
  35. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 古い公務員の方、昔やめられた公務員の方と新しい公務員の方、この間に、古い人の方が新しい人よりもどうしても俸給その他が低くなっておるというような傾向は、傾向としては否定できないのではないかと考えておりますが、ただ、ただいま先生御指摘の昔の公務員といまの公務員との格差という場合に、問題が二つあるのじゃないかと思います。  一つは、昭和三十四年以前にやめられ、恩給を受けておられる方と、それ以降に共済年金を受けておられる方との差といいますか、この比較でございますが、これはもう十分先生も御承知のとおり、いろいろ制度上の違いもありまして、恩給と共済年金との差、これはある場合にはやむを得ないのではないか、このように考えております。  ただ先生おっしゃるのは、昭和三十四年以前にやめられた恩給をもらっておる方同士の比較ということに相なろうかと思います。この場合、先ほど先生も御指摘のように、昭和二十三年に非常に大きな公務員給与制度の改正がございまして、ここでいろいろな不均衡が確かに出たのだろうと思いますが、昭和二十七年以降五回にわたりまして、こういった不均衡是正が行われてまいっております。  また、ただいまおっしゃいました格差是正でございますが、これもいま御指摘のように、昭和四十八年とそれから昭和五十二年、二度にわたりまして、かなり大きな格差是正が行われているわけでございます。  これで終わったのかという御質問でございますが、先生先ほども恩給の中に社会保障的な考え方も最近取り入れておるではないか、こういう御指摘があったわけでございます。私どもも老齢者に対する優遇措置といいますか、これをいろいろ考えまして、これもまた是正に役立っておるのではないか。昨年までは八十歳以上の方に十年間三百分の二のかさ上げ、あるいは七十歳以上の方に三百分の二の五年間かさ上げする、こういった制度をとってまいったわけでございますが、ただいま御審議いただいております改正法におきましても、これをさらに七十歳以上の方に対して十三年間、と申しますのは十七年間の最低恩給年限を勤めた後さらに十三年間、三十年間勤めた方には三百分の二のかさ上げを差し上げる、こういうようなことも行っておりまして、このような措置を今後また続けるかどうか、これはいまの段階では何とも申し上げられませんが、ただいま先生御指摘のような趣旨も含めまして、今後老齢者に対する優遇措置というものを検討してまいりたい、このように考えております。
  36. 受田新吉

    ○受田委員 厚生年金の問題でちょっと比較してみたい点があるのです。厚生年金の再計算率適用という問題に通算方式というのが一つとられた。この通算方式は、共済組合の共済年金の方へは、これが昭和三十五年を基点としての前後の問題になってくるのですが、採用されている。その方式を恩給受給者の恩給期間の方へもこれをはね返していくというと、特に薄給の皆さんの優遇措置になるという問題があるのですよ。この問題について、両方比較検討されて、格差是正の一翼として御検討されたことがあるかないか、御答弁いただきたいのです。
  37. 手塚康夫

    ○手塚説明員 お答え申し上げます。  ただいまの点、先ほど局長が答弁いたしましたように、古い方と新しい方、いろいろな差があるのじゃないか、勉強した際に、一つの制度間格差の問題として大きな要素だというふうに実は理解した点でございます。要するに、共済制度に足を踏み入れた方と恩給制度だけで職業生活を終わった方、それに対する年金はやはりいろいろな意味で差がある。それを分析していきましたときの一つの大きな要素が制度の違い。その制度の違いのうちのもう一つ大きな要素が、実はわれわれは通老方式と称しておりますが、共済年金の方でそういった通老方式、厚生年金との通算年金制度ができた関係で取り入れたものだと思いますが、そういったものを取り入れているということで大きな差が出ているということはわれわれも認識しておりまして、それなりに検討はしております。ただ問題は、やはり厚生年金と共済年金、通算年金制度をとっております、そういう関係で入ってきた。それをなまで恩給制度をどう評価できるかという点はいろいろむずかしい問題がございまして、われわれの研究課題の一つとして勉強しているところでございます。
  38. 受田新吉

    ○受田委員 この厚生年金の再計算率の適用に取り入れられている通算方式、この方式を恩給を受ける皆さんにそのま全部適用するということになると、いまの低い額の皆さんにその方式を取り入れることによって、つまり新しい方の共済年金でやっている方を比較して、有利な方を恩給の方へ集中的に持っていくというような改善ができるということです。したがって、この問題はいま御研究されておることでございますので、三十五年を基点としてその前に恩給法の適用を受けて、その後に共済年金の方の適用を受ける、その人々が両方にまたがっているような場合に非常な差ができてくる。だからまたがっている人の処遇改善では、この方式を有利な方へとってあげるということで、格差是正の大変な革命ができると思うのです。  この問題は、いま局長がせっかく指摘されましたが、古い退職者は、依然としていまでも格差是正が完全にできていないという認識に立っている人がたくさんある。たとえば三十年前に同じ学校長として、非常に優秀な学校長として退職した人、現在一級の校長として特一を受けて退職する人二人を、在職勤務年数と退職後の年金とを比較してみると、明らかにまだ大きな差があるのです。二割も三割もある人もあるわけです。この問題はどう解決するかと言うと、かつて共済年金制度を提案された大蔵省としては、やめたときの校長は、昔は判任官の待遇であって、たまに奏任待遇があった程度で、非常に低かった。いまは部長と同じぐらいの待遇を受けるようになっておるが、それは歴史的な制度の差でやむを得ない。昔はもう本当に一番渋い。警察官も同様です。警察官も判任待遇の警察官として非常に低い給与をもらった。それをもとに恩給年金額が決まるのであるから、低い年金を受けることはやむを得ないという大蔵省の御答弁が久しく続いたわけです。しかし、それに対して、いまのような格差是正を数回繰り返すことによって非常に接近したけれども、なおその間にそうした退職当時の地位というものが、いまと比べて非常な差を持っているものが、そのまま余韻が残っている。これをどう解決するかという問題を、いまの通算方式をあわせてこれから御検討いただきたいと思います。
  39. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 ただいま説明員の方から御説明申し上げましたように、いろいろ検討いたしておりますが、私どもの一つの問題としましては、恩給と共済との間に通老があるという場合は、あるいは余り問題ないのかもしれませんが、恩給同士の中でこの通老方式を取り入れますと、先生いま御指摘のように、俸給が低くて勤務年限の長い人が非常に高い恩給を受ける。したがいまして、勤務年限の差によりまして、例を挙げますと係長さんの方が補佐の人よりも高い恩給を受ける、こういったような逆転現象も起こってくることなどもありまして、いろいろ検討いたしておるわけでございます。
  40. 受田新吉

    ○受田委員 いま通老方式と言う、われわれは通年方式と言う。言い方がいろいろあるのですが、いま通算というのは、私たちは通年と言う。いま通老とおっしゃいましたが、同じ解釈でございますが、こういうことは格差是正の問題点としてひとつさらに十分御検討いただくことにいたします。  それから雇用関係と勤務形態について、雇用関係も一本にした共済年金制度ができておるのでございますから、ここで問題になるのは以前正式の任官行為ではなくて、これに準じた常任雇用方式をとられた、教員の場合でしたら、准訓導、これは訓導に準じたのでありますから救われております。代用教員、准訓導心得というポスト、これにあった方々がまだ残されておるわけです。勤務形態は責任を持って全く同じような教育をやっておったわけです。これが外れているわけです。このあたりで勤務形態を全く同じにして勤務されたという人々を同様に扱っていくという意味で、准訓導心得、代用教員をこのあたりできちっとこの中へ入れてしかるべきではないか。
  41. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 准訓導と代用教員の関係のお話でございますが、この准訓導という方々は恩給公務員の対象とは考えられていないわけでございまして、これは恩給そのものが勤務形態だけで恩給を給するか否かということを決めるようなシステムにはなっておりませんで、任用条件といいますか身分といいますか、そういったものを取り入れた制度でございまして、したがいまして准訓導に対しては、恩給公務員としてこれを見ていない。ただ非常な特例措置といたしましてこれを通算する、これも以前はその期間の二分の一を通算する、資格年限として通算するわけでございますが、准訓導から引き続いて訓導になりました場合に、その准訓導期間の二分の一を通算する、こういう特例を設けておったわけでございますが、その後、この二分の一は全期間ということにも改まりましたし、また引き続くという条件が以前あったわけでございますが、その間若干空白がありましても、空白期間が、いろいろ学校に入るためとかそういった場合には、これを認めるということで、これに通算していく、こういうような異例の措置がとられておるわけでございます。  代用教員といいますのは、特殊な事情がある場合にこの准訓導の補助をするということでございまして、准訓導自体が恩給公務員として考えられない現在の状態で、代用教員をさらにそういった優遇措置に乗せるということは非常にむずかしい問題があるんではないか、このように考えております。
  42. 受田新吉

    ○受田委員 本官以前の雇用人期間というようなものを通算する新しい方向を打ち出してもらうという意味からは、この問題は、雇用関係というよりはもうちゃんとした教師、りっぱな先生であったのですから、教え子から見れば同じですよ。代用教員という先生は程度が悪いというんじゃなくて、同じ師として影響力を与えておるんですから、この問題はそういう意味で影響力の問題をも含めてひとつ御検討願いたい。  もう一つ、福祉年金との併給問題、しばしば問題に出ておるのですが、厚生省としては、老齢福祉年金の問題、その他の福祉年金の併給ですが、これは直ちに併給をせよという要求をわれわれも続けてきておるわけですが、段階的な問題として、たとえば七十五歳とか八十歳以上の老齢に達した皆さんだけはもう余命が余りない意味で福祉年金を併給することをこの際やるという段階的な提案、一挙にできない場合は段階的という道があると私は思うのです。御答弁いただきます。
  43. 長尾立子

    ○長尾説明員 お答え申し上げます。  先生よく御承知のように福祉年金の制度は、国民年金ができましたときにすでに高齢になっておられました方、または国民年金に入られましても年金の受給資格に結びつかない年齢層の方を対象といたしましてできた制度でございますので、この考え方からいたしますと、原則といたしましては他の公的年金と併給はしないという考え方が原則でございます。しかしながら、現実には非常に低額な公的年金の受給が行われておるという実態に着目いたしまして、ある一定の限度額を設けまして併給をいたしてきておるわけでございますが、ただいま先生のお話のように、公的年金受給者の中で年齢をひとつ限ってはどうかというお話でございますが、現実問題といたしまして、高年齢の方、恩給受給者にとどまりませんで高年齢の方の年金の受給額は必ずしも低額ではないと思うわけでございます。  福祉年金の本来の併給のあり方というこの考え方からいたしますと、高額の方であって、ただし高年齢であるという方に併給するということは、現実に福祉年金受給者は七十歳以上でございますので、ある意味では皆さん高齢でいらっしゃると思いますので、七十歳を超えておられて、ある一定の限度額の中で支給されないという方との均衡、具体的に申しますと、私どもの国民年金の中でもうすでに五年年金の受給者、十年年金の受給者が七十歳を超えておりますが、この方々は全く併給されておらないわけでございますので、こういった現実から見ますと、いわば皆様の間の均衡といたしましては、ある年齢を限りまして高額な方にも併給をするという考え方はとれないというふうに考えておるわけでございます。
  44. 受田新吉

    ○受田委員 いまお答えいただいた中に年齢的な、たとえば八十歳、七十歳に達してもらう福祉年金を、八十歳と言えばもう非常に先が見えた方であるから、年齢を限ってやるということは政策として非常に大事な問題だと私は思うのです。ただ、そうした制度的な問題の中で、そうした福祉政策、公的年金受給者の中で高年齢に達した者に対して一方で敬老の精神を果たしていくという意味で、全面的に福祉年金の併給が直ちに実行できないとすれば、段階的な手段として私は政策的見地からの提案をしているわけで、この政策的見地も不適当だという御答弁でございましょうか。
  45. 長尾立子

    ○長尾説明員 現実問題といたしまして、福祉年金自体は公的年金制度の中で補完的な役割りを果たすという形で設けられておるものであると思うわけでございます。そういう意味では、現在の公的年金の持っております役割り、いわば老後の生活を支えていくという色彩といいますか、そういう性格を補完するものとして考えざるを得ないと思うわけでございます。先生の御提案は、敬老といいますか、高齢になられた方に国として一つの敬意を表するという意味の政策として、私が、とれないどうこうということを申すものではないかと思うのでございますが、福祉年金の政策といたしましては、現在の福祉年金の制度上のあり方からいってなかなかにとりがたいのではないか、こういうふうに申し上げたわけでございます。
  46. 受田新吉

    ○受田委員 総務長官、せっかく年金課長さんの御答弁ですが、これは政策論になりますので、恩給受給者で年齢八十歳に達した場合は福祉年金を併給するというような高度の国家的政策というものを、これはむしろ総理府などから厚生省に呼びかけてもらって併給を直ちに実行するという、われわれ毎回これを要求しておるのですが、その段階として、第一次的な年齢的な措置というものを配慮してよいんではないか。福祉年金全面併給、これをわれわれ要求してきた。しかし、段階的な実施とすれば、八十歳以上とかいうような年齢を切っていく。すでに八十歳以上には三百分の一の加給の制度を恩給法で認めておるわけだ。八十歳という年が出ておるのです。長期勤務者で八十歳以上生きた人を、福祉年金でも長生きおめでとう、こうやれば、人生に生きがいがありますね。金額にしてはささやかだが、愛情ある政策の断行は、むしろ国務大臣として稲村先生が閣議で提案して、これを実行に移される方がいいと私は思うのです。大臣の御決意のほどを伺いたい。
  47. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 お答えいたしますが、厚生省の所管でございまして、恩給ではそういう制度は取り除かれておるわけでありますが、厚生大臣にも御趣旨の点はよく伝えておきたい、こういうように思っております。
  48. 受田新吉

    ○受田委員 傷病恩給に触れたい。  今回の法改正でもずいぶん前進していただいておるのですが、長期にわたって戦傷病者として苦労されている戦傷病者も平均年齢はもう六十歳に近いわけです。     〔委員長退席、村田委員長代理着席〕 そういう方々の前途にも人生の限りがあるわけで、重ねてこういう人々が生まれるわけじゃないんでございますから、このあたりで戦傷病者に対する処遇について、それで間差の是正措置がしばしばされてきておるんでございますけれども、項症七、款症四、その昭和八年と昭和十三年の間差是正におきましてそれぞれの改正がされてきました。いま政府は、昭和八年の間差と昭和十三年の間差の是正、どちらが戦傷病者に有利な考えであると思われるか、御答弁を願います。
  49. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 間差の有利、不利というのはちょっと意味がわかりかねるのでございますけれども、先生御指摘の昭和八年と十三年とを比較いたしますと、昭和八年の方が間差としては、水準が高いと申しましょうか幅が小さいと申しましょうか、そういった関係になっている、このように理解しております。ただ、先生御指摘でございますが、間差というものがあって、それで傷病恩給を改正しておるということではございませんで、傷病恩給はやはりその受けられた傷あるいは病、こういったものの重さの程度あるいはそういった傷病が社会生活や経済生活に与える影響の度合い、こういったものを考えまして、傷病恩給というものを考えていっておるわけでございますので、その点あわせてお答えいたします。
  50. 受田新吉

    ○受田委員 ことしから傷病年金受給者の中で減額措置を全部解消しましたね。五%なくした。七項症と四款症の間の問題が一応ここで解決した形です。ところが、款症の方々の処遇については、これは個人の情において、傷が軽いだけに少し間差是正を有利にしてあげる必要がありはしないかという感じを持つのです。特に四款症の方々というものは、もっと間差的な優遇措置をとってあげてしかるべきじゃないかと思いますが、どうでしょうか。
  51. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 傷病恩給の改善につきましては、先生も御承知のように、やはり非常に軽い方にもいろいろ手厚い恩給が出るようにという配慮もいたしておるわけでございまして、今年度も兵のアップ率の七・一八%にさらに六万円から三万円の上積みをする、こういった制度をとっておりまして、詳しくまだ計算しておるわけではございませんが、今年度の改正案によりますと、この間差率というのは昭和八年、先ほど申し上げました間差率の間の非常に狭まっておる率、これに非常に近い、ほぼ同じだと言ってもいいんじゃないかというぐらいに近づいてきておるのも事実でございますので、その点御理解いただきたいと思います。
  52. 受田新吉

    ○受田委員 間差是正で非常に近づいて、一部は上に行ったところもあるわけです。しかし、それといま六万、三万という優遇措置、これもわれわれ大変お心遣いはありがたいと思いますが、款症の症度の低い皆さんの場合には、実際金額の上でやはり生活にも影響があるから、もっと間差の問題の圧縮を図ってしかるべきだという気持ちをわれわれとしては持たざるを得ないということで、あえて提案をしたわけでございます。御検討を願いたい。  それから、ここで症度の問題になりましたが、毎年申し上げておりまするが、目症度の方に対する考え方、傷が低いというので他の民間、一般にはない制度でございますが、傷痍軍人にはすでに目症としてかつて年金をもらった人もあり、一時金をもらった人もあるわけです。歴史的にそういう恩恵に浴した人がいまはもう恩恵に浴してない。金額はあえて言わないけれども、これを何かのかっこうで年金制の復活を図るべきじゃないかという提案を私は毎回しておるわけでございます。この点改めて、特に戦傷病者の手帳を持っている人、それからこれは厚生省の関係になるわけですが、身体障害者の身障手帳を持っている人の場合には、国鉄あるいは公民営の交通機関に対する無賃取り扱いの特典があるが、戦傷病者の手帳の人にはないという問題などもございまして、戦傷病者の手帳を目症の人はもらっているわけでございますから、そういう場合に戦傷病者としての目症度の皆さんを何かの形で、調査費が四百万円入っているのですから、金額についてはあえてわれわれは申さないけれども、この段階でひとつ目症度の皆さんに対する適切な年金制の復活という提案をいたします。
  53. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 傷病年金につきましては、先ほどもちょっと触れましたように傷病の重さの程度、あるいはそれが社会生活、経済生活に及ぼす影響、こういったものを考えながら改善を図ってまいっておるわけでございます。  先生いま御指摘の目症でございますが、これは先生も御指摘のように、戦前は一時金でございますが賜金が出ておったわけでございます。ただ、これも御承知と思いますが、下士官以下に限られておったわけでございます。それでいろいろ考えますのに、戦前下士官以下の方に限って賜金が出ていたというのは、やはり一つには軍務という非常に厳しい環境の中での目症の程度といいますか目症の影響度といいますか、こういったものが勘案されておったのじゃないかと思います。現在、目症程度の方については、これはいろいろ他の年金制度等も考え合わせますと、これに何らかの恩給上の措置を講ずるというのは非常にむずかしいのではないか、このように考えております。
  54. 受田新吉

    ○受田委員 局長さん、この問題はいろいろな方法があると思うのですが、戦傷病者は相当の高年齢に達していらっしゃるわけで、この皆さんにしてみれば、自分たちは命をかけて国家のために尽くしてきたという非常に名誉ある認識も持っていらっしゃるし、われわれもそう思っている。だから、国家補償の原則からいったらその程度の障害についても当然何らかの補償をしてあげるべきで、それが補償から外れているのには一つの片手落ちがある。  今度の政府の五十三年度予算の中にあります四百万でしたかの調査費、それではこの目症の皆さんのことも調査することになっておるのですか、これはどうですか。
  55. 手塚康夫

    ○手塚説明員 恩給問題多々ございますので、ここ数年調査研究費ということで研究費をとっていろいろ研究しております。今年度の予算には約四百万入っております。これは仮定俸給の問題もございますし、範囲、通算問題もございますし、それから傷病恩給の問題もございます。そういったそれぞれの部会でいろいろ研究していく中で目症の問題も、過去の制度等いろいろ研究しておるわけでございますが、今年度も引き続いて研究していきたいというふうに考えております。
  56. 受田新吉

    ○受田委員 局長さん、研究することになっておりますので、この研究をされるについては、年金支給方式をとるか一時金制度にするか、あるいは国債を用いてある年限を限った扱いにするか、いろいろ方法があると思いますが、そういう方法も検討をするということになるのでございますね。
  57. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 ただいま先生の御指摘の点も含め、またこれをどう実行するかどうかということも含めまして研究してまいりたいと思います。
  58. 受田新吉

    ○受田委員 ここで日赤従軍看護婦等の問題を、私もひとつ取り上げてみたいのです。  この方々の問題は、当委員会で長期にわたってしばしば何らかの措置を講ずべきであるという提案がされました。戦傷病者戦没者遺族等援護法は、先般社労でこれに対して附帯決議をつけている。参議院内閣委員会も附帯決議をつけている。この問題は赤紙で召集されて行かれた軍人軍属と同じ勤務をされたわけ。弾丸雨あられの中を勤務されたか弱い女性たち、女性であるがゆえに軍人軍属としていままで非常にこうして低い線になっておるが、現在は自衛隊の中には、自衛官として、かつての従軍看護婦のような形の皆さんは、自衛官として将校としてりっぱに活躍する人もあるし、堂々たる自衛官になっておるわけです。そういうものを見ると、旧軍時代の従軍看護婦の皆さんは、あの乙女の青春を戦地に散らしたわけだ。その意味からも全く軍人軍属に準じた扱いをしてあげてしかるべきであるという認識、私たちこれは多年当委員会でも問題にされて、なかなかこれに踏み切りがむずかしかったが、稻村長官大変英断をふるわれた答えを出していただいて、私もありがたく思います。これをどうやっていくかということについては、私も一つの認識を持っているのですが、恩給法上の軍人軍属でないという問題は、これは法律上の問題として、私もあなた方の方から出されている恩給の仕組みを見ましても、これ庶民にわかりやすい説明がしてあるわけです。つまり軍人軍属の説明がしてある。恩給法上の軍人軍属でなければ、戦傷病者戦没者遺族等援護法の軍人軍属というのがある。この戦傷病者戦没者遺族等援護法の対象の中に軍人軍属と目される人が何人おるか、ちょっと厚生省から答弁願いたいのです。
  59. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 軍人軍属の遺族として遺族年金を受給されておられる方々は、九万六千九百人でございます。
  60. 受田新吉

    ○受田委員 満蒙開拓青少年義勇隊、これは私、先国会でここで皆さんに提案しました。この方々をこの戦闘参加者等のいろいろな方法によって救うべきであるという提案をしまして、漸次これについて改善措置をとっておられるようです。社労委員会でも、これに対して満蒙青少年開拓団に対する附帯決議がつけられて、昨年私が質問した問題を附帯決議につけてもらっておる。この方々が何人あるか、ちょっと数字がわかりますか。それと動員学徒、あの戦争末期に内地で乙女たちが戦時軍需工場に勤めて、空襲のために若い生命を失った、そういう方々が何人おるか、数字を示されることちょっとできますか。――できません、だからそれじゃそういう方々と比べて、いいですか、日赤看護婦の皆さんはもう軍人軍属と行動をともにして、第一線で活動されたわけでございまして、この方々はすでに戦傷病者戦没者遺族等援護法で遺族給与金として年金もらっているのです。もらっている方々に対して、なおさらに満蒙開拓青少年義勇隊のごときは、実態を把握してもっと全面的な救済措置をとれという要望を申し上げておるわけでございますが、日赤看護婦の皆さんは、それと比べて軍人と行動をともにしたという意味においては、まさるとも劣らない働きをした皆さんでありますから、恩給法でやるか援護法でやるか、いずれにしても国家補償の責任を果たすべきであるという提案でございます。御答弁。
  61. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 御指摘のとおり、日赤救護看護婦の方々らは他の軍属とは違っておる、いつも私は答弁を申し上げておるとおりであります。そういう意味から長い間本当に苦労されて、しかもまた長い間各党とのいろいろな論議がなされてまいったわけでございますが、今国会中に恩給法の適用がむずかしい、しかしながら、一時恩給というような形をとらずに何らかの方法で補償をしていかなければならない、大体結論が見えておるわけでございますが、予算の伴うことでもございますので、どれを取り上げていくかということについては、もうしばらくの間御猶予をちょうだいいたしたいと思います。
  62. 受田新吉

    ○受田委員 厚生省としては、これは戦傷病者戦没者遺族等援護法で、当然その対象にするとしてよかったはずでしょう。恩給法から外れた場合には援護法で、昭和二十七年にできたこの援護法はそういう意味でできた法律なんだから、それで救ってしかるべきじゃなかったですか。厚生省の御答弁。
  63. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 これはもう申し上げるまでもないことかと思いますが、援護法は昭和二十七年に制定以来、いわゆる亡くなった方、あるいは現に体に障害を持っておられるというような方を対象にしてきておりまして、いま御指摘の日赤救護員につきましては、先生は恐らく元気で御存命の方をお指しだろうと思いますが、私どもはずっと伝統的にそういうことをやっております。そういう病気、身体障害の方とかあるいは亡くなった方について補償をやっておりますので、ちょっと私どもの体系にはなじまないというように考えております。
  64. 受田新吉

    ○受田委員 これは大変なお言葉をいただいたもんですが、軍人軍属で恩給法で救われる者は恩給法、恩給法で救われない者は戦傷病者戦没者遺族等援護法、その戦傷病者戦没者遺族等援護法は「国家補償の精神」と第一条に書いてある。そうして二十七年にスタートして、二十八年に恩給法が復活したときに、恩給法で救われる人はそれに移行したわけです。それで日赤看護婦の皆さんなどは、当然恩給法の適用を受けない、恩給法上の軍人軍属でない方の方は、そちらへ入れてしかるべき。動員学徒を救った。徴用工の皆さんも国民徴用令で救った。満蒙開拓青少年義勇隊も救ってきた。それでは日赤看護婦も救ってしかるべきだということでございまして、厚生省の対象にならぬはずはない、当然対象にしてしかるべきじゃないかと思うのですが、つまり軍人軍属として恩給法の適用を受けない人は援護法で救っているのです。
  65. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 私どもの説明がやや明確を欠いておったかもしれませんが、私どもの援護法というのは、亡くなった方あるいは身体にハンディキャップを依然として持ち続けておられる方、そういう方に着目して援護行政を展開しておるわけでございます。したがいまして、日赤救護員でございましても亡くなった方、あるいはその身体障害をいまだに体に持っておられる方、こういう方につきましては、軍人軍属または準軍属として当然私どもの援護の対象にしておりますが、何ともないいわゆるぴんぴんされておる方、これにつきましては、他の軍人軍属とか準軍属同様に私どもの対象にはなっておらない、かように申し上げる次第でございます。
  66. 受田新吉

    ○受田委員 それは元気でおるから援護法の対象になってないんだということでございます。そうすると、これは国家がやる事業としては軍人軍属を対象にする恩給局がやるか、またはいまの援護局が、けがをしないけれども戦闘参加者として何かの形で救っていくか。新しい問題であるから、名目は厚生省がやってもよければ恩給局がやってもいい問題だと私は思うのです。そういう問題で、この具体的措置を結局は総務長官、総務長官のところでやる、厚生省でなくておれがやるということになりますか、どうですか。所管をはっきりしましょう。
  67. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 長い間議論にはなりながらも決着がつかなかったわけであります。しかしこれは声なき声と申しますか、本当に弱い人たちの集まりであった、こういうところからなかなか決着に時間がかかったのではないか、私はこういうふうに受けとめております。私は、長官に就任以来この問題に情熱の限りを尽くしてまいりました。そういう意味から、これは先ほど来も申し上げましたが、まず前秋山副長官を長といたしまして各省との連絡、現在は秋富副長官を中心としてこの問題に取り組んでおるわけでありますが、この問題は、厚生省でなく恩給局でこれを取り扱う、しかもまたこれは誤解をされてもいけませんが、恩給という制度の中ではむずかしいが、しかし一時金としては絶対しない、何らかの形で皆さん方が納得のできるような形で、私は、いつも申し上げておりますように、これは女兵士である、女性兵士である、こういう受けとめ方をいたしておりますので、今国会中には必ず決着をつけて、来年度の概算要求までにその取り方を必ず決着をつける、こういったことをお約束を申し上げておきたいと思います。
  68. 受田新吉

    ○受田委員 非常に明確な答弁でございます。これは厚生省ではなくておれがやるんだということであって、社労でこの間附帯決議が出ましたけれども、それは総務長官に対する要求として出されたものと認める、検討という言葉でなくして、われわれとしては強い措置要求をさせてもらいたいと思いますので、しかるべくお願いします。  いま一つ、傷病恩給に戻りますが、私、しばしば申し上げております増加非公死、傷病恩給受給者の本人が亡くなって、遺族への扶助料、これは戦傷の身となって苦労された本人に奥様が協力してくれた、こういうことであれば、もう戦死された方と同じ待遇にしてしかるべきじゃないかという提案をずっと続けておるわけです。一般の扶助料よりも少し優遇された増加非公死の扶助料が出ておる。三号扶助料。しかしこれも正確には戦傷病者は戦死されなかったけれども、傷病の身でずっと生存されて、その苦労は死なれた人よりもなお長い苦労をされた。特に特項症や一項症というのは、特項症は四肢がない、ごろごろしておるようなところで完全な看護をしなければならぬということで生活された。それが、亡くなられると一挙に扶助料がぐっと下がってくるとなると、その奥様の生活そのものが、青春を犠牲にして重症の御主人を介抱された奥様としては大変なものがあると思うのです。したがって、私はあえてこのたびも提唱しましょう。増加非公死は公務扶助料としてこれを扱っていくべきだ。それから例の特例の傷病恩給受給者、昭和三十一年の恩給特例に関する内地等での平病死の方々に対する特例扶助料、これも扶助料を一般扶助料と同じにして、戦地、内地の区別のない太平洋戦争の状態から言えば、これも一括して、戦没者に対しては特例扶助料を公務扶助料に切りかえてあげる。それから特例の戦傷病者に対してはこれを増加非公死、それから傷病恩給の受給者に対しては公務扶助料、この二つの方法をとってしかるべきじゃないかと思うのですね。もう余命が余りない方々ですし、ひとつ……。
  69. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 公務扶助料の問題でございますが、先生も御承知のように公務扶助料というのは、公務によって死亡された方、戦死をされた方だとかあるいは公務によって受けた傷が直接の原因で亡くなられた方、こういった方に対して、その遺族に給付するものでございます。  増加非公死、これも先生もうすでに御承知のように、増加恩給を受けている方が平病死された場合、それが原因ではなくて、いろいろ原因はあるでしょうが、交通事故であるとかあるいはその他直接公務に関係のない原因で亡くなられた方、これに対して給付する扶助料でございますが、先生御指摘のような、増加非公死でも、要するに平病死した人でも公務扶助料を出すべきではないか、こういうお考えについては、やはり恩給のたてまえ等から申しましても、非常にむずかしい問題ではないかというように考えております。特に増加非公死の場合は、兵の場合ですと、普通の扶助料よりも三倍半ぐらいの倍率をかけまして算出しておるような優遇措置も講じられておるわけでございますし、また最低保障額等についてもその改善には年々努力してまいっておるところでございますので、何分の御了解をいただきたいと思います。
  70. 受田新吉

    ○受田委員 いまの問題は、私は引き続きひとつ御研究願っておいて、問題として残しておいてもらいたい問題です。  もう一つ御答弁願いたいのは特例傷病恩給、これは昭和五十一年にこちらでできた措置でございますが、特例扶助料と同じ意味で、これはいま年額が十分の七・五になっておるのです。これを是正して遺族補償として十分の十にせよ、この提案についてはどうなるか。それから特例傷病恩給の中で項症の方々には普通恩給を併給してしかるべきじゃないか、これはどうでしょう。それからもう一つ、大東亜戦争と限っておりますが、昭和十六年十二月八日以前の皆さんも、内地傷病の皆さんと同じように扱ったらどうか、これはもう時間も参りましたので、一括して簡単に御答弁願います。
  71. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 簡単に申し上げまして、特例傷病恩給は、先生、大東亜戦争とおっしゃいましたが、その期間に内地その他で、公務というよりは職務関連ということで傷病を受けられた方ということになっておりますので、これを公務と一緒に考えるというのは、恩給全体の従来の経緯あるいは秩序、こういったものからやはりむずかしい問題があるのではないか、このように考えております。
  72. 受田新吉

    ○受田委員 これは私もちょいちょい質問しておるが、有期の恩給を無期化するということ。これは皆さん年をとってきましたから、五年ごとの切りかえは非常にむずかしいと思うのです。有期恩給は事実問題として八五%以上は無期化されておるのですし、五年五年で暮らしても何も症状の変化がない皆さんですから、有期恩給はすかっと無期化すること、それから検診制度を廃止することにもうこのあたりで踏み切られたらいいと思いますよ。どうぞ。
  73. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 有期恩給と無期恩給の関係でございますが、有期恩給は、傷病が今後治る可能性があるという者について五年間の有期ということにいたしておるわけでございますが、先生御提案のような、老齢者についてはすべて無期にすべきではないか、こういうことでございますが、有期、これは病の性格といいますか、状況といいますか、これによって決めておるわけでございまして、年齢ということでこれを切るというのはなかなかむずかしいと思います。  ただ、現実問題といたしましては、そういった先生御指摘のようなお年寄りの方、この方は大体症状が固定されておるというような方が多いかと思います。実際の運用では、お年寄りの方にはなるべく無期化するような運用を現実にもとっておりますし、ただいま先生が挙げられた数字でも、かつて、十年くらい前の四十三年には、無期を受けておられた方は全体の七〇%ちょっとといったところでございましたが、いま御指摘のように最近これが八五%まで上がってきておる、これはそういった経年による変化といいますか、老齢化が反映されているのではないかと私は考えております。
  74. 受田新吉

    ○受田委員 もう最後に二つだけ。これは厚生省、ちょっと御答弁をいただきたいのですが、国鉄乗車賃扱いの是正について、特急の料金、新幹線を含む免除の御方針を決めておられるのですが、これはどうですか、いつから実行していただけるわけですか。
  75. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 ただいま御指摘になりましたように、五十三年度から国鉄の、いままでは急行料金までサービスを受けておりましたが、これを特急料金にしていただくという方針が決定いたしました。五十三年度からでございまして、もう五十三年度に入っているわけでございますが、私ども運輸省といろいろ実施につき相談をしなければいかぬ。運輸省はただいま非常に繁忙をきわめておりまして、私どもも積極的に運輸省と相談をしながら、なるべく早い時期にこれを実施に移したいというように考えております。
  76. 受田新吉

    ○受田委員 課長さん、同時に私が多年提唱している例の無賃乗車証を出す、介護者の制限を廃止する、四項症以上の家族共用、この提案も今度しておるわけです。  これで質問を終わりたいのですが、昭和六年九月十八日以後の方々に対する傷病に限った、戦傷病者の妻に対する特別給付金支給法があるのです。大東亜戦争からシナ事変、さらに満州事変までさかのぼったのです。それ以前、済南事変、シベリア出兵の方々も少数ある。だから、戦傷病者とあれば、その奥さんには、古い方でも八十、九十のおばあちゃんの戦傷病者の奥さんにも、このまま一緒に、人数がごくわずかですから、昭和六年の満州事変以後でなくて、その前のおばあちゃんの方々に一緒にやってあげましょう。いいことですよ。その二つを御答弁をいただいたら、私は質問を終わりますよ。
  77. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 第一点の、いわゆる戦傷病者の介護者の単独乗車、これは先生から長年御指摘を受けておりまして、私どもも検討がやや遅いところもございますが、一生懸命ただいま法制局と詰めておりまして、何らかの形でこれをやりたいという研究を進めております。  それから第二点でございますが、私どもの制度は、未曽有の悲惨な今次大戦というところから対象にしておりますので、今次大戦ということになりますと、やはり満州事変までさかのぼるというのが限度ではないかというように一応は考えられるわけでございます。
  78. 受田新吉

    ○受田委員 これで質問を終わりますが、ちょっと反論しますから……。  満州事変が限度などというのはおかしいですよ。済南事変は昭和三年にあったのです。昭和六年まで認めたなら――初めは昭和十六年の大東亜戦争であった。それからシナ事変の昭和十二年になり、それから満州事変の昭和六年に上がった。もう三年、済南事変はすぐじゃないですか。もう一つぜひやってもらいたい。  もう一つ、奥さんが戦傷病者で、戦傷病の奥さんを一生懸命に支えてきた御主人に対しての特別給付金は、当然これは男女同権――さっき男女同権は稻村長官が言われたが、今度は逆に奥さんが戦傷病者で、御主人は戦傷病者を一生懸命守って、しかも奥さんに死なれて後には独身で通さなければいかぬというような、やさしいだんなには、戦傷病者の妻に対するのと同じように、夫に対して上げるということ、これは英断が要りますよ。これは大臣でなければぐあいが悪いかな。あなたではむずかしいかな。むずかしいと言えば、大臣によく言いつけていただけば、それでいいですから、要望を省議に持ち出しますということを御答弁いただきたい。
  79. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 戦傷妻を介護してきた夫に対しても特別給付金を支給せよという御提案でございますが、日本の社会では、妻の置かれた立場、置かれるべき立場というのはやはり夫とは違うのではないか……。
  80. 受田新吉

    ○受田委員 何が違うのですか。恩給法では夫に行っておるのですよ。年寄りの恩給は行っておるのですよ。違いはせぬ。
  81. 吉江恵昭

    ○吉江説明員 そういうように私どもは一応考えておりますが、まあ検討はさせていただきたいと思います。
  82. 受田新吉

    ○受田委員 それじゃ仕方がない。総務長官、あなたの方から厚生省へ言いつけてくださいね。お願いします。
  83. 村田敬次郎

    ○村田委員長代理 これにて受田新吉君の質疑は終了いたしました。  午後三時三十分から委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後零時二十八分休憩      ――――◇―――――     午後三時四十二分開議
  84. 始関伊平

    ○始関委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  恩給法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。上田卓三君。
  85. 上田卓三

    ○上田委員 総理府長官に、私は部落問題につきまして一言御質問申し上げたい、このように思います。  去年の国会でも、同和対策事業特別措置法の強化延長の問題につきまして、私も発言させていただき、わが党初め、各党の先生方からも積極的な熱心な発言があったわけでございますし、また、今国会におきましても、予算委員会を中心にいたしまして、長官なりあるいは総理大臣の見解を多くの先生方からただされたわけでございます。そういう点で、特に来年の三月三十一日をもって措置法が期限切れになるわけでございまして、そういう意味で、ぜひとも今国会で法律の強化延長をしていただきたいという立場から申し上げるわけでございます。  特に、稻村総理府長官は、予算委員会等で、延長を含めて真剣に努力してまいりたいとか、あるいは二月二十七日の分科会でございましたか、野坂浩賢先生に、私としては延長を決断しているという、こういう積極的なお言葉もいただいたわけでございます。また、四月三日には参議院の予算委員会の総括の最後の締めくくりの時点で、野田哲先生の質問に対して、延長決断についてはいささかも変わっていないという、こういうお言葉をいただいておるわけでございまして、残事業も多く、法の延長なしには相当困難である。それに対して、今国会で成立するよう政府は責任を持ってやるということかと、こういう質問に対して、そのように受けとめてもらっても結構です、こういうようにお答えいただいておるわけでございます。福田総理も、三月六日の予算委員会、大出俊先生の冒頭での総括質問で、相当の残事業もあり、法の延長を含め真剣に努力すると、先ほど私が申し上げた答えをいただいておるわけでありまして、内容充実も含めて延長するということかということに対して、そのように受けとめてもらっても結構だ、こういう御意見をいただいたわけでございます。  そういう点で、いまの時点で長官はこの法の延長問題についてどのように考えておるのか、いままでの国会答弁の発言に基づいてどのような努力がなされてきたのか、今後の見通しも含めてお聞かせいただきたい、このように思います。
  86. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 過去再三お答えをいたしてまいりましたとおり、延長についてはいささかも変わるものではありません。そういう意味で、この特別措置法延長というこの法案の提出について、一日も早く各政党間の合意の成立を期待をしておるわけであります。
  87. 上田卓三

    ○上田委員 延長問題についてはいささかの変更もないということで、再度確認をしていただいたわけでございます。しかしながら、長官もお認めのように、今国会での法の延長を何とか努力したいということのようでございますので、果たして今国会に間に合うのかどうか、何が何でも間に合わせなければならぬというように長官自身考えておるのか、それから、各党の合意ということでございますが、政府の与党である自民党で一体どのような意見が実際にあるのかという点についても、われわれ自身非常に関心の深いところでございまして、そういう点につきましても篤とお聞かせいただきたい、このように思います。
  88. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 党内でもいろいろな意見があることは御承知のとおりであります。私といたしましては、残事業ということばかりでなく、いろいろな諸情勢を判断した場合にはこの延長が必要であると、こういう考え方には、先ほども申し上げましたように、変わるものではありません。そういうような関係から、党に対しましても、できるだけ政府の立場を理解をしていただくように働きかけておるというのが実態であります。
  89. 上田卓三

    ○上田委員 長官、今国会に延長の政府案を本委員会に出していただけるのですね。
  90. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 いま申し上げましたように、できるだけひとつ各政党間の合意に達するようにと期待をかけておるわけであります。与党の方としましても、窓口がはっきりとできております。そういう意味で、この窓口を通じて、できるだけ今国会にひとつ間に合うようにと、こういうお願いをしておるというのが事実であります。
  91. 上田卓三

    ○上田委員 長官は、二月二十七日のわが党の野坂浩賢先生の質問の中で、各党との調整ということの中で、一部政党の一部との調整が残されているが、それも急速に煮詰まっているというお答えがありまして、その一部の政党とは自民党のことではないのかということと、そういう一部というのはどういうことかという追及の中で、そういう一部の人はまた熱心な人でもあるというような、わかったようなわからぬような、二部の人が反対しておるんだと言いながら、一部の人がまた熱心であるというような、それじゃ問題は解決しておるじゃないかということでお話があったというように思うわけでございます。また総理も四月三日の野田哲先生の質問に対して、与党自民党もせっかく論議をしている、あとしばらく時間をいただきたい、常識的な線に落ちつくと思う、こういうふうにお答えをいただいておるわけでございまして、そういう点で私が申し上げたいのは、やはり政府の与党はあくまでも自民党でございまして、そういう意味では大臣自身自民党から出ておられるということにもなるわけでありますから、そういう点で国民を代表して、私も含めて国会での各議員さんの質問の中で、やはり延長しなければならない、延長を含めて真剣に努力するとか、あるいは決断しているとか、あるいはその考えにいささかも変更はないということで言われておるわけでありますから、そういう点でやはり少なくとも主管大臣がそういうようにお約束されておるわけでありますから、国民は、大臣がそのように言っているんだから、もう延長できるものだというように思うのは当然でありますし、マスコミでもそのような論評が出ておるわけであります。  そういう点で、きのうも長官にちょっとお会いさしていただいた中でもいろいろ議論にもなったわけでございますが、いわゆる各党と言いましても、社会党、公明党、民社党、その他の各党は延長問題については大体御賛成いただいている、こういうように思うわけでありまして、あと残っておるのは自民党ということでありますが、自民党の多くの先生方も――理解できていない先生方もありますけれども、多くは長官の国会での発言、総理の発言というものを好意的に受けとめて、大出さんも、もう延長しまっせ、間違いおまへんでということもありますし、いま小宮山先生も、私も賛成という意味のことじゃないかと思いますが、村田先生も、きょうから延長の署名にも捺印していただいたというようなこともあるわけでございます。  そういう点で私が特にお聞かせいただきたいのは、自民党サイドで、いわゆる三役の方は、大平幹事長あるいは三原国対委員長あるいは江崎政調会長さん等は、われわれ社会党との接触の中でも大体延長については意見がないと言うよりも賛成というようにも聞いておるわけであります。その点について党、それから大臣が当然国会で発言されたわけでありますが、閣議決定ということにはなっていないようでございますけれども、大体閣議では自民党サイドで話がつけば問題はないというように受けとめていいのか、その点についてひとつお聞かせいただきたいと思います。
  92. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 いま閣議発言ということのお示しがあったわけでありますが、これは案というか、方向はもう延長するということについて、先ほど来も私が申し上げておるとおりでありますが、やはり各政党間の合意に一日も早く達するということを期待をいたしておりまして、各省関係、こういう関係がきわめてこの法案にはあるわけでありますから、やはり閣議決定というのには閣議決定にふさわしい条件が整ってまいりませんと、それはむずかしいのではないか、私はこういうふうに思っております。
  93. 上田卓三

    ○上田委員 長官はやはり担当の国務大臣でありますから、同和問題についての、とりわけ措置法の延長について、国会で政府としては延長したい、私たちも決断している、また総理もそれに対してこの延長を含めて真剣に努力する、こういうように答えている以上は、政府としてはあるいは閣僚としては連帯責任という意味で、この延長については問題ない、こういうように私は思うのです。あと問題は、与党の自民党の一部に問題があるんじゃないかと思うのですが、その点どうなんですか。もう一度確認とるようでございますけれども、その点はっきりどこに問題があるのかということで、各党協議と言ったって、それは自民党以外の党はそれほど問題になってないというように私は思うのですが、自民党だけなんでしょう。その点ひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
  94. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 私の立場から自民党だけである、こういうことは申し上げるわけにはまいらぬと思います。しかし、これを促進するのには、私よりか先輩ということになるわけです、総理府に籍を置かれた小宮山先生であるとかあるいは村田先生がここにおいでになるわけでございますから、やはり私よりか勤められた期間も長いのですから、必ずやこの法案の性格をお二人ともよく御承知でございますから、この辺が起爆のかぎになる、私はこういう確信をいたしております。
  95. 上田卓三

    ○上田委員 ちょっと的を外れているんじゃないかと思うのですけれども、長官、いわゆる問題なのは、自民党でまだ決まってないというところに問題があるんであって、それははっきりしているんじゃないんですか。  それじゃ、自民党以外で積極的にこの延長について反対であるという党はあるんですか、答えてください。
  96. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 それは私も政党人でありますから、いまここでどの政党がということを言え、こういうことはちょっと酷なような気がしますから、私の場合も全力を挙げて、先ほど来も申し上げましたように、延長ということに努力を、誠心誠意努力する、こういうことでお願いを申し上げたいと思います。
  97. 上田卓三

    ○上田委員 やはり長官は一部の政党の一部との調整が残っている、こう言われておるわけでありますから、その一部というのは、いわゆる与党なのか野党なのかということは、私は大きな問題だと思うのです。各党の協議に集まってくる先生方、私はいろいろ聞いているんですけれども、皆怒っていますよ。問題は、政府の与党の自民党の中に意見があるんじゃないですか。その意見が果たして正しいのかどうかという問題もあるわけでありますから、どういうことがいま問題になっておるのか、私は国民の前に明らかにしていただきたいと思うのです。お答えください。
  98. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 何回もくどいようでありますが、この問題にはいろいろな議論のあることは、上田委員も御承知のとおりであります。そういう意味で各政党間の合意に一日も早く達することを期待をしておるわけでございますが、その政党は一体どこなんだ、こう聞かれても、政府の責任者という立場から申し上げるわけにはまいりません。
  99. 上田卓三

    ○上田委員 はっきりしていることは、長官自身もきのう私に――私だけじゃないわけですが、与党の自民党の中に反対意見があるんだということをおっしゃっておられたわけでありまして、そういう点で、少なくとも自民党の三役の方々についても、私は大体賛成であるということだというように聞いておるわけでありまして、まさしく政府与党の自民党の中でも、反対というかあるいは意見を持っておる、そういう方々はごく少数だ、こういうふうに聞いておるわけであります。  そういう点で、少なくとも長官が国会で約束された以上は、総理が国会で約束された以上は、政府の責任で与党を説得させるということでなければ、私は本当に内閣の責任というものはどこにあるのかと、こう言わざるを得ないと思うのですね。だから、その点について、あなたは今国会でぜひとも成立させるんだ、もしできなかったときには政治責任をとるんだ、そういう覚悟でやるんだということで、そういう構えを見せていただいて、各党というよりも、与党の最終的な説得というものに全力を注いでもらわなければ、各党協議と言ったって、各党の先生方は、実際、肝心の政府与党の自民党でまとまっていないということで皆さん方怒っておられるわけでありますから、その点について長官が一定の見通しを立てて、私は、やはり今国会に延長の法案を出していただきたい、このように考えておるわけです。明確に答えていただきたいと思います。
  100. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 自民党の中で一部反対があるという、それは反対というのではなく、いろいろな議論だ、こういうふうに受けとめていただけばいいと思うのです。  そこで、それでは反対をされる人はだれか、こういうことについては、私はそれを知る必要はないと思います。ただ問題は、同問題の特別委員会もあります。あるいはまた、政調としての窓口もあります。あるいはまた、先ほどいみじくもお二方の名前を挙げたわけでございますが、内閣委員会としての窓口もあります。そういう意味から、私は密接にここと連絡をさせていただきながら、また御意見をちょうだいをいたしながら、その法案提出の方向に着々と進んでおる、こういう確信を持っておるものであります。
  101. 上田卓三

    ○上田委員 それは、今国会に法案の提出ができるように着々と進んでいるということですか。
  102. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 そのとおりであります。
  103. 上田卓三

    ○上田委員 それで心強く感じたわけでございますけれども、ただ、私が申し上げたいのは、長官自身も、自民党の中で反対と言うよりも議論があるんだ、こういうふうにおっしゃられたわけでございますが、その議論は、だれがどういうことを言っているというのではなしに、大体どういう意見がわれわれとして実際聞くにたえるものであるのか、あるいは実際、今日の同和対策事業特別措置法精神なりあるいはそのもとになりました同和対策審議会の答申の線に基づいての、その上での議論であるのか、何かそれをはるかにさかのぼるところの、もうすでに問題が解決しておるにもかかわらず、またぞろそういう間違った形で議論が出されておるのかというようにわれわれは考えるわけでありまして、そういう点で二、三何が問題になっているのか、恐らく一部の意見だろうと思うのですが、聞かせていただきたいと思うのです。
  104. 黒川弘

    ○黒川政府委員 同和対策事業特別措置法の問題につきましては、諸方面、各団体を含めまして、多くの意見が寄せられているところでございまして、私どもといたしましては、これをもとにいたしまして、いま検討している段階でございます。そのうち二、三の意見を披露せよといいますか、いまの御趣旨に沿いまして申し上げることは、この段階ではまだ適当ではないというふうに思っております。
  105. 上田卓三

    ○上田委員 それじゃ、おっしゃれないということでありますから、逆に私は、そういういまの与党の一部の中にあるところの議論というものに対して、長官自身あるいは自民党の中でのこの部落問題に対する理解を持っておる方々がどのようにいわゆる説得といいますか、議論しているのかということになるわけでありまして、それは自民党の今日の水準というものは、とりもなおさず担当大臣の水準に帰せられるものが多くあるのではないか、このように私は考えておるわけであります。  長官自身、非常に触れたくないという問題でしょうが、先般の川本代議士の発言に対する長官のあのような発言もあるわけでございまして、また、単に発言を取り消しする、あるいは謝罪する、議事録を抹消する、そういうことだけじゃなしに、やはりあの中でいろいろ議論が出ておった中で、長官自身が部落問題を基本的にどのように理解しているのか、その後いろいろ勉強なされたんではないか、こういうふうに思うわけであります。たとえば二月二十七日、あの川本代議士に対する発言の中で、あなたは「古い傷と申しますか、」こういうような形でこの部落問題を表現されることに対して、一体それはどういう意味でおっしゃっておられるのかということで非常に理解に苦しむわけです。  たとえばこういうことを言っていますね。「一つの事件として暴行を加えられたり何かという場合においては事件として扱うということはできるけれども、その他のことについては大変抽象的ではございましたが、この点についても、できるだけその古い傷と申しますか、そういう」云々ということで問題発言が出てきたわけですけれども、基本的人権にかかる部落差別の問題を何か「古い傷」という形で認識しておるところに問題があるんじゃないかと思うので、これはどういう意味でおっしゃったのか、ちょっとここでお聞かせいただきたい、私はこういうふうに思うわけです。  それから、その午前中でございますけれども、新自由クラブの小林先生の質問に対しても長官は、「人権的な差別というこういう意味から、」ということで、人権的差別という用語の問題もありますけれども、これはいいとしても、「同和というこの言葉を使うかどうかという、こういう問題については、私も大変心の問題として真剣に考えているところであります。」ということ、あるいはその後段で、「百年先のことあるいは五十年先のこと、二十年先のこと、心の問題として大変私の心に大きく打つものがございます。」こういうふうに述べられておるわけでありまして、こういう点について私としては非常に理解に苦しむわけでありますが、こういう考え方はいまもなお持っておられるのか、これはどういう意味で言ったのかということをひとつお聞かせいただきたいのです。
  106. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 同和対策というのは、やはり長い一つの歴史と申しますか、沿革と申しますか、あるわけでございまして、今後もできるだけこの推進と申しますか、いろいろな形で心の問題としてできるだけ誠心誠意取り組んでいくという決意のほどがそこにうかがわれておるわけであります。
  107. 上田卓三

    ○上田委員 長官、同和問題は心の問題ですか。
  108. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 心の問題ばかりでなく、意識の問題も、あらゆる問題を含めた話であります。
  109. 上田卓三

    ○上田委員 心の問題だけではなしに意識の問題というのは同じ答えじゃないのですか。一体この同和対策審議会の答申というものをどのように理解されているのですか、よくわからないのです。あなた自身が同和問題をどのように理解しておるのか。そうでないと、あなたの認識というものが非常に問題になるのじゃないか。ただ単に結論だけで同和対策事業特別措置法は延長しなければならない、これは結論としては非常に正しいわけでありますけれども、やはり自民党の中でいろいろな議論がある場合に、それに対してこうだああだというように、一定の物差しというのですか、政府としての物の考え方というものがあって、それに基づいていろいろの議論がなされないとなかなか進展しないのじゃないか。そういう意味で私は長官の同和問題に対する認識というものが一体どこにあるのかということで質問したわけでありますから、そういう点で長官が何か古い傷の問題だとか心の問題だとかいや意識の問題だと、もしか考えているとするなら、私はそこに大きな間違いが出てくるのじゃないか、このように考えておるわけです。そういう点で、特別措置法のそういう精神なり同和対策審議会の答申というものを一体どのように考えておられるのですか、お聞かせください。
  110. 始関伊平

    ○始関委員長 同和対策室長。(上田委員「室長、いいですよ、長官に聞いているのですから」と呼ぶ)一応黒川室長に答弁してもらって、後で長官に答弁してもらいましょう。
  111. 黒川弘

    ○黒川政府委員 同和対策の問題についてでございますが、もちろん同和対策審議会の答申に端を発しまして、ただいま同和対策事業特別措置法をもって対策を推進しておるわけでございまして、この問題につきましては、生活環境の改善等というような物的な面における施策の推進ももとよりでございますけれども、国民意識の改革ということを含めました啓発、啓蒙の問題につきましてもあわせて推進すべき問題であるというように考えている次第でございます。
  112. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 憲法に保障されました基本的人権にかかわる問題である、このような認識の上に立って進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
  113. 上田卓三

    ○上田委員 長官、憲法に保障された基本的人権にかかわる問題だ、それは当然のことなんですね。ただその中身の問題なんですよ。あなたが古い傷とか心の問題とか意識の問題と言う、そこに大きな問題があるわけでしょう。いま同和対策室長の、そういうものだけじゃなしに、やはり部落の置かれている劣悪な生活実態というか、そういうものに対してどのように取り組んでいくのかということも同和対策審議会の答申なりあるいは特措法の精神になっているということはもうはっきりしておると思うのです。ところがあなた自身がもう十年もあるいは二十年も前の非常におくれた意識にまだあるというところに大きな問題があるのじゃないか、私はこういうように思うわけです。  そういう点で、同対審の答申の中にはっきりと部落問題の本質というか、そういうものが明確に述べられていると思うのですね。だからその点についてやはり長官自身がはっきりと、そこの物差しで考えた場合どういう考え方が間違いか、端的な言葉で言うなら、あなたが委員会等で発言されたそういう発言自身が、同対審の答申に照らしてみても大きな問題があるということがわかると思うのですけれども、それはどうなんですか。
  114. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 生活環境の整備といわゆる物的施設面の施策を従来どおり推進するほか、人権擁護活動、同和教育、雇用促進等、物的施設以外の施策等についても積極的に進めてまいる所存であります。
  115. 上田卓三

    ○上田委員 そういうふうに書いてあるのでしょう。ところが、何回も言うようで悪いですけれども、あなたは、そういう同和という言葉を使うかどうかも何か疑問を持っているような発言をあなた自身国会でしているのですよ。あるいは同化という言葉も使っていますね。たとえばアメリカにおける黒人問題であるとか、あるいは日本の場合でもそうですが、在日朝鮮人の問題でも、そういう異人種といいますか人種問題の場合は同化という言葉を使うと思うのですけれども、事部落問題で歴代の大臣が同化というような言葉を使った例はないと私は思うのですね。これ一つ見ても、この部落問題を人種問題というか民族問題、そういうようにやはり考えているとしか考えられないと思うのです。いまあなたはどこかわからぬようでございますけれども、ここに議事録があるのです。先ほど例を出しました小林先生の質問に対して、稻村総務長官は「私は長い目で、できるだけ同化をされてこういう差別待遇というものを一日も早く取り除くような形で何かしらいい知恵がないものか、」いい知恵というのは初めからもうあるのですよ。あなたに考えてもらわなくても特別措置法という法律があるし、同和対策審議会の答申もすでにあるのですから、別にあなたからいい知恵を出してもらわなくても、その精神に基づいて実施すればいいことなんですね。そうじゃないですか、長官。別にあなた自身に新しく発明してもらわなくてもいいのですよ。あるいはそういう一定の物差しをさらに発展させるという意味ならわかるけれども、十歩も二十歩も百歩も後ろを向くような形の発言をされるということは至極迷惑なんですよ。お答えください。
  116. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 同和対策を推進するための方法については種々見解があると思われますが、現在の私としては、昭和五十四年度に見込まれている同和対策事業については、特別措置法を延長し、同法に基づいて実施することが適当であると考えております。
  117. 上田卓三

    ○上田委員 そんな下の方でつくった文章を棒読みにするというような形だけで、この同和問題に対して基本的な精神というものを長官自身が本当に認識をしているというようには受けとめられないのですよ。あなた自身、国会でわれわれの質問で発言して、まあわれわれも一定の評価をすることはしているわけですけれども、しかしながらそれで何か自分は同和問題について物すごい理解があるのだ、あとはもう自民党の方でまとめ上げればいいのだというような形で勉強しようとしない態度自体に、はっきり申し上げて、与党の中でも果たして長官はわかってやっているんだろうかというようなことを言う先生方もあるわけですね。だからそういう点で、あなた自身がこの時点でもっと理解を深めて、そしてあなたが国会で発言されたのですから、やはりそれを裏づけるような実行を直ちにしていただかなければならぬ、こういうふうに私は思うのです。  たとえば、この三月中に同和地区へ入ってこの実態を見ましょうという約束をしていますね、川本先生の質問に対してあなたは。二月二十七日ですけれども、それを実行されましたか、どうなったのですか。
  118. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 国会の情勢が許すならば、こういうことでお答えをしたことは記憶がございます。  先ほど来の問題でございますが、理解がない、こういうふうに言われておりますが、私といたしましては、やはりこの法律を延長して、予算処置だけではうまくいかないのではないか、こういう認識に立って、各党にもまた与党にも働きかけておるということは、これは事実であります。
  119. 上田卓三

    ○上田委員 あなたはこの川本先生の質問に対して、これは議事録ですから、「同和地区を視察したことはございませんが、今年度は三月中にぜひ同和地区を視察をしてみたい、ぜひ御協力をちょうだいいたしたいと思っております。」とあなたは言っておるのですよ。何も国会の都合云々というようなことは言っていないですよ、ここでは。一言も言ってないですよ。ごまかしてはいかぬですよ。いつ視察するのですか、答えてください。
  120. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 いま申し上げたように、いろいろ国会の情勢もございますので、いつということは返事をすることにはまいらぬと思います。
  121. 上田卓三

    ○上田委員 あなた、三月中に視察すると言ったのじゃないですか、いつということで約束しているのじゃないですか。それが過ぎているのですから、三月でなければ四月中にとか、あるのじゃないですか。これはいつするのですか。ごまかしてはいかぬですよ。
  122. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 できるだけ早くというふうに考えまして三月中、こう申し上げましたが、やはり国会のいろいろな動きの中でできなかったわけでございますが、いまここでいつと、こう言われても、いつということはまだ具体的なものを考えておりません。
  123. 上田卓三

    ○上田委員 あなたは――をついたのですか、そのときの気分でいいかげんなことを言ったのですか。三月中にぜひとも視察したい、御協力してくださいとあなたは川本先生に言ったのじゃないですか。これは国民に約束したのと一緒ですよ。そしていま追及されたら、今度はいつかわからない、これは一体どういうことなんですか。めどはいつに置いているのですか。何月何日というものを私はいま聞いているのじゃないのですよ。明快に答えてください。そういうあなたの発想自身、問題がありますよ。この残事業の問題などでも、あなたは「残工事」というような言葉も使っていますね。残工事って何ですか。同和対策の事業が残っているのですよ。これは当然、事業が残っているという問題。それはあなたが土建屋さんだからということで、そういうような、本当に何か、あるときは心の問題だと言いながら、片方では何かこういう形で、残事業に対して残工事だというような発言をする、そうして三月中に部落へ入っていくと言いながら実際入っていかない。大体あなたの国会での答弁というのはおかしいですよ。先般かて、大体強く追及したら余り私は答えへんのや、そうでなかったらちょっとみやげを出すんだという、そういうような発言もあなたはしているのですね。国会議員の質問に対してどう答えるかということをあなた自身ちょっと履き違えているんじゃないですか。答えてください。
  124. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 残事業と、これはいつも繰り返して申し上げているとおりであります。そういう意味で、三月中にという問題は、できるだけ早く、こういう考え方でございましたが、三月中は御承知のとおり予算の問題もございまして現地に行くということはできなかったわけでございますが、それでは今後の問題については、いろいろ国会等々の動きを見ながら、そういう機会があればまたそれはつくらなければならぬ、こういうふうに考えております。
  125. 上田卓三

    ○上田委員 長官、今月中に何とか、土曜日も日曜日もあることだと思います。どうですか。私はあなたはそないに忙しいとは思わないのですけれども、どうですか。長官、連休もあるのですから。あなた国会で三月中と言ったのだから、それができなかったのだったら、それでは上田先生、ひとつ連休があるから、この連休中に何か時間を割いてみましょうと言えないですか。連休もあなた忙しいのですか。
  126. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 連休を利用してブラジル移民七十周年記念に出席をすることになっておりまして、大変残念だと思います。
  127. 上田卓三

    ○上田委員 いつから出発されるのですか。
  128. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 二十九日から来月の八日まで、こういうふうにしていま国会にお願いをしておるところであります。
  129. 上田卓三

    ○上田委員 それは外せばいいじゃないですか、その期間だけ。その期間はだめだということになると、それの前後だったら行けるのじゃないですか。あなたは━━━━ですな。三月中にと約束しながら、いまになって約束できないというのは、それはおかしいじゃないですか。
  130. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 先ほども申し上げましたように、三月中にと、こういうような発言をいたしまして、御承知のように国会の関係があのような状態でございまして、現地に参ることはできなかったわけでございますが、国会終了後できるだけ早い機会にお伺いをさせていただきたい、こういうように思っております。
  131. 上田卓三

    ○上田委員 大体国会開会中に忙しいのはわかりながらあなたは三月中にと言ったんですね。それで忙しいから行けないということだから、それだったら━━━━じゃないかと私言ったわけですよ。だからやっぱり国会開会中にと思ったけれども非常に申しわけない、だから国会が終わったらできるだけ早い時期にということは、私は少なくとも五月十七日に国会が終わるとするならば、やはり五月の末までにその部落を視察するということであれば私はあなたに━━━━と言ったことを取り消しますよ、そのことは。不穏当な発言だと言うんなら取り消しましょう。しかしそれはあくまでもあなたが実行するということが前提でありますから、実行しなければやっぱり━━━━ということになってくるわけですから、その点はひとつ確認をしていただきたい。できるだけ速やかにということは、国会が終わったら、五月の中ごろに終わるわけですから、五月中でもあるいは遅くとも六月の初旬にはそれは実行するということだと思いますが、そういうふうに受けとめていいですか。
  132. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 本当に三月にできるだけ早い機会にやはり現地の状況というものを知る必要がある、こういう認識で申し上げて、三月中に国会の関係上お伺いすることができなかったのは大変遺憾に思っております。そういう意味から、国会終了後直ちに、いま御意見のようにその時期に、できるだけ早い機会にお伺いをしたい、こういうふうに思っております。
  133. 上田卓三

    ○上田委員 だからあれですか、五月中、遅くとも六月の初旬までということですね。よく答えてくださいよ、あなた。けしからぬよ。
  134. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 五月あるいは六月のできるだけ初旬までにお伺いをする。
  135. 上田卓三

    ○上田委員 私はもう歴代の大臣といいますか、あるいは総理等の部落問題に対する発言の中で担当大臣が一番認識が足らぬと言ってもいいのではないか、このように思うのです。ここに資料があるんですけれども、ちょうど二十年前ですね、一九五八年の一月二十四日でしたが、当時、三木武夫自民党政調会長が、四谷の主婦会館で部落解放国策樹立要請全国会議がありまして、自民党を代表してごあいさつされたわけです。このときにこういうことを述べられているわけです。日本における封建的残滓はいまも多分に残っているが、部落問題はその最も大きな問題である、この問題は国策として取り上げるべきで、政党や思想を超えた社会正義の立場から解決しなければならない、われわれは、この問題は全国民的な視野において解決を図るべきものと考えている。これは同和対策審議会の答申とか措置法という法律ができる前に、時の自民党政調会長である三木さんがこういう積極的な前向きな発言をなされておるわけです。  同じくその年の三月十一日でありますけれども、これは本院の社会労働委員会で、亡くなられました先輩の八木一男先生の質問に対して岸元首相は、「かくのごとき事態が生じたということについては、部落民の責任に帰すべき事由はない、」「この問題は、こういう事態を放置しておるのは全く日本の民主政治の恥辱であり、従って民主主義の完成の上からいいますと、政党政派を超越し、内閣のいかんを問わず、われわれは力を合せてこの問題の解消ないしそういう事態のなくなるように努力すべきものである」、こういうように述べられておるわけであります。  特別措置法が上程されましたところの一九六九年の六月五日に、同じく本院の内閣委員会において八木先生の質問に対して、亡くなられた佐藤元総理が「もちろんいままで各大臣がお約束したこと、これを忠実に履行するその責任がございます。その点はもういまさらあらためて確認されるまでもないことであり、必ずいたします。はっきり申し上げます。」あるいは「政府もそういう意味で――とにかくこの法律ができ上れば、ぜひりっぱな成果をあげるように、この上とも御協力のほどお願いしたい。また政府を鞭撻していただきたい、」こういうように、りっぱな成果が上がるようにということで期待をされる発言も出ておるわけであります。  長官もこの発言等でわかりますように、少なくとも戦後において部落問題がちょうど二十年前にやはり国策の問題として大きな問題になり、一九六〇年の第三十五回の国会で同和対策審議会の設置法というものができて、それから約五年経過した一九六五年に審議会の答申が出される。そしてその答申が出されて四年後に特別措置法ができている、こういうようなことでありまして、本当にもしか同対審の答申というものが五年近くもかからずに二、三年で出ておったとするならば、一九七〇年ぐらいにもうこの問題は解決しているべき問題であろう、こういうように思うのです。あるいは同対審の答申ができてから四年もたって法律ができたこと自身、非常に遅いぐらいでありまして、本当はもう答申ができてすぐ、一年数カ月後には法律ができて当然のことではないか、こういうように私は考えておるわけであります。  そういう点で、法律が時限立法で十年ということで決まりながらこの十年で同和問題が解決しなかったということでありますから、やはり政府の責任でこの事業が残っていったわけでありますから、また同対審の答申なりこの法律の趣旨というものを考えた場合に、決して同和対策は事業だけに限定さるべき問題ではない。確かにこの法律の名称は同和対策事業ということになっておりますが、決してその趣旨というものは事業だけに限定すべきものではないということは私は明確ではないか、こういうように考えておるわけであります。  そういう点で、私は、少なくともこの同和問題が一日も早く速やかに解決されることを望むものでありますが、しかしながら現実にこの時限切れの時点でいまなお相当な事業が残ってきているというこの中で、やはりこの延長の問題が出てきておるわけでありますから、私ははっきり申し上げるならば、政府の責任でこの十年間で同和問題が解決できなかったのであって、政党の責任に帰すべき問題ではなかろう、こういうように思うのですね。だから、各党というような形で協議して云々ということ自身、問題があろうし、いわんやこの法律ができたときでさえも各党協議というものはございましたが、やはりそれでさえも、政府の骨子というものですか、政府のある程度の法律の骨子というものが土台になって各党協議がなされたということがあるわけでありますから、今度は政府の怠慢によってこの事業が残って延長せざるを得ないということでありますから、当然政府が指導的な役割りを果たし、与党の中の一部にあるそういう間違った考え方に対しては、長官みずから担当大臣として与党と接触を深めて、あなたの政治責任で今国会に延長の法案を提出するという決意を再度ここでお聞かせいただいて、次の質問に移りたいと私は思うのです。
  136. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 この法の経緯からいって、各政党間で一日も早く合意に達することを期待しておるわけでありますが、先ほど来の御指摘のように、政府としてはこれを延長するという考え方はいささかも変わっておるわけでもありませんが、今後各政党に私の方からもできるだけ事情を御説明申し上げて、一日も早く合意に達するよう誠心誠意努力をいたしたいと考えております。
  137. 上田卓三

    ○上田委員 法律の延長問題を中心に私は申し上げたわけですけれども、長官の方から今国会で延長するように努力するということでありますから、ひとつ十分に事の本質をわきまえて最後の努力をしていただきたいと思います。  同時に、今日延長しなければならない状況が出てきたということ自身、法律そのものにやはり大きな欠陥というのですか、あるいは改善すべき幾つかの問題があったと見るべきではないかと私は思うわけでありまして、そういう点で、少なくとも今国会では延長を、そして改善の中身等については、本委員会で小委員会などをつくって十分討議すべきではないかと私は思うわけであります。そういう点で、延長並びに改善について政府自身は一体どのように考えておるのかということについてお聞かせいただきたいと思うのです。
  138. 黒川弘

    ○黒川政府委員 同和対策事業特別措置法につきましては、運動団体を含めまして各方面からいろいろな意見が寄せられているところでございまして、私どもといたしましては、これらの意見をもとにいたしまして現在検討を続けているという段階でございます。(「恩給法のときには恩給法をやってください」と呼ぶ者あり)
  139. 上田卓三

    ○上田委員 ということは、どのように内容を充実するかあるいは強化するかという中身の問題は別にして、政府としても何らかの形でこの法律を充足といいますか改善しなければならぬと考えておるというように受けとめていいのですか。
  140. 黒川弘

    ○黒川政府委員 申し上げましたように、表明されております多くの意見について検討しているわけでございまして、どういう方向で改正を図るかという段階にまでただいまのところ立ち至ってないわけでございます。(発言する者あり)
  141. 上田卓三

    ○上田委員 いままでのわれわれの党の国会での発言の中で明らかになっておることは、延長についてもまた改善についても、政府としてそういう考えであることに変わりはないかという質問に対して、総理はそのように受けとめていただいて結構だということで、政府自身もこの改善については一定の考え方があるということを述べたと思うのですけれども、どうなんですか長官、あなたもおられたわけですから。
  142. 黒川弘

    ○黒川政府委員 重ねて申し上げますが、この法律につきまして多くの意見が寄せられております。改正すべき点についてはもちろん改正するということでございますが、いかなる点について改正すべきか、ただいまのところ成案を得ていないという段階でございます。
  143. 上田卓三

    ○上田委員 結構でございます。この法律をただ単に延長するだけでなしに、当然やはり改正をしていただかなければならないだろうと考えておるわけでありまして、同和対策協議会なり全同対あるいは市町村の議会決議等でもはっきりと、延長だけではなしに改善についても要望が上がっておる、これは皆さん方も御存じのことだろうと思うわけであります。  特に、この法律ができるときに、この法律を基本法的なものにするのかあるいは全く措置法的なものにするのかということが大きな問題になったわけです。同和問題というものは、期限を決めて一定期間に解決しなければならないようなものも当然あるわけでありまして、これは限りのあることで、とりわけ同和対策事業という名で言われている問題でございますが、同時に心理的差別といいますか意識の問題、あるいは仕事とか教育という分野については、何年何月から何年何月までというような形で決められない問題もあるわけでございまして、そういう意味では、部落問題が完全に解決するというところまでこの法律が生きていくということでなければならぬと思うのです。(発言する者あり)そういう点で、この特別措置法を改善する場合は、あくまでもそういう基本法的なものと措置法的なものをかみ合わせて検討をしていただきたい、このように私は考えておるわけであります。  特に部落地名総鑑なる悪質な差別図書が出されているというようなことでありまして、法務大臣等もこれに対する一定の法的規制が必要だというふうなことを言われておるわけでありますから、とりわけこの措置法の中でそういう悪質な差別事件に対して一定の規制を加えるようなものが盛り込まれて当然ではないか、興信所とかそういう一定のたぐいについては別途法規制も必要かというふうに思うわけでありますが、そういう点について長官の考え方をお聞かせいただきたいと思うのです。
  144. 始関伊平

    ○始関委員長 ちょっと上田君、恩給の問題に全く触れずに違ったテーマだけやっていることは不適当だと思いますので、委員長も注意いたします。時間が余りないようですが、もうじき終わりますか。
  145. 上田卓三

    ○上田委員 いや、まだありますけれども、終わってもいいですけれど……。
  146. 始関伊平

    ○始関委員長 全く関係のないテーマだけをおやりになるのは不適当だと思いますので、委員長からも注意いたします。
  147. 上田卓三

    ○上田委員 いや、全然不適当なことじゃないですよ。
  148. 黒川弘

    ○黒川政府委員 同和対策事業特別措置法についてのいまいろいろお述べになりました上田委員の御意見は、参考にいたすべき貴重な御意見の一つであるというふうに理解いたします。
  149. 上田卓三

    ○上田委員 何か後をせいておられるようですけれども、私は一時間半の時間をいただいて、確かに恩給法の一部改正の質疑でございますけれども、わが党の方からそれを重点的にしていただくということで、私は同和問題について時間をとっていただいておるわけでありますから、一部の先生方からおしかりがあるようでございますが、違うんだったら違うんだということではっきりしていただいたら結構だと思う。私が何か場違いな発言をしているような委員長の発言であったので、その点ははっきりしてもらいたいと思います。――続けたいと思います。  政府が昭和五十年に調査したところによれば、一兆二千億の残事業があるという形で言われておるわけでございますけれども、しかし、私の手元にある資料によりますと、全国の千四十一の同和地区を含むところの市町村で、五十二年の秋の時点でもうすでに一兆二千億の残事業があるということが明らかになっておるわけであります。たとえば大阪などでも、五十二年の時点で所定の事業が半分しか消化してない、あと半分、約三千億が残っているということが明らかになっておるわけでありますし、また奈良とか和歌山とか福岡、いわゆる同和対策の先進地区と言われているところでさえも、まだ二倍、三倍という残事業があるということが明らかになっておるわけであります。そういう点で、延長についても、そういう自治体の状況を考えると、少なくとも最低十年は延長しなければならない状況にあるのではないか、こういうようにも考えます。     〔委員長退席、村田委員長代理着席〕 とりわけ、高校進学率などを見ましても、最近の不況というようなこともございまして、一般との格差というものが非常に顕著なものが出てきておるわけでありまして、これは二百四十一の市の統計でございますけれども、昭和四十九年が、市全体として九三・四五%の進学に対して、部落の場合は八七・九%であるということで、その差が五・五五%ということになっておるわけでございます。ところが、五十一年になりますと、その差が七・一九というように拡大の方向を示しておるわけでございます。あるいは生活保護といいますか、そういうものについても大体五倍ないし八倍の保護率というような状況にあるわけであります。また、大学の進学率についても一般の三分の一程度であるというような実態が報告されておるわけでありまして、そういう意味で、この残事業が五十年調査だけでは全く不十分であって、今日の時点では、やはり総理府として、もう一度部落の実態調査というものをなされなければならないだろう、こういうように私は思うのですけれども、その点について、長官として、部落の実態調査を今日時点でやる必要があるとお考えであるかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
  150. 黒川弘

    ○黒川政府委員 昭和五十年に政府が実施いたしました同和地区調査でございますが、この調査におきましては、五十年度以降実施を見込んでいる同和対策事業について調査したものでございまして、各地方公共団体の計画は掌握しているというふうに考えている次第でございます。  いま、さらにお示しの市長会その他各団体、地方公共団体等の数字につきましては、資料としてちょうだいしておりまして、これは今後資料として参考にさせていただきたいというふうに考えております。  再調査についての御要望でございますが、これにつきましては、今後の検討事項であるというように考えております。
  151. 上田卓三

    ○上田委員 ぜひとも調査をしていただかなければだめではないか、このように思います。政府の調査と地方自治体との調査に相当大きな格差があるわけでありますから、あくまでも五十年調査を見た場合、一兆二千億という数字は出ておりますが、実際に各府県から上がってきたのはそういう残事業量であって、額として上がってきていなかったと思うのです。たとえば集会所を何カ所とか道路を何メートルとか、そういうものでありまして、それを政府の限られた予算の範囲内でのそういう規模、基準の現行法に基づいて査定したものを単純に計数整理をされたものでありまして、実際は、大阪などでは、政府が単価とかあるいは規模で決めているものの二倍、三倍の予算が要っているというような状況であるわけですから、相当な開きがある。あるいは調査自身が千カ所ばかり未調査といいますか、その中に入っておらない、あるいは各市町村は、現行での財政負担といいますか、そういう能力において上げておるわけでありまして、実際の部落の残事業すべてを出したわけではないわけでありますから、そういう点で、実際の残事業というものは、やはりもう一度綿密に調査をして出さなければならないだろう。ただ、地方自治体の現実の数字からだけでも、最低十年の延長が必要であるということについて十分ひとつ御留意をいただきたいし、とりわけ、これから同和対策事業をやる場合、たとえば自治省自身も五十一年の事業の概況という形で報告しておるわけでありますが、これでは、国の同特法では三分の二の補助といいながら、実際は三三%の補助にとどまっている。三分の二じゃなしに、三分の一しか補助が出てないということがはっきりしておるわけでありますから、そういう点について、やはりまず政府の責任でこういう法律の延長をし、そして小委員会でもって各党の意見を闘わすわけでございますけれども、そういう問題点ということが明らかになってきておるわけでありますから、当然、強化について、内容改善、充実についての一定の考え方を政府自身持つ必要がある、こういうように考えるわけでありますので、そういう点について、政府自身そういう改善案を持つ、検討する構えがあるのかないのか、その点について明確にお答えをいただきたいと思います。
  152. 黒川弘

    ○黒川政府委員 同和対策事業特別措置法の法律についての改正意見のみならず、同和対策事業の進め方についても改善すべき点が、あるいはあろうかというふうに考えます。それらの点を含めまして今後検討いたしたいというふうに考えております。
  153. 上田卓三

    ○上田委員 一九六六年九月十二日でございますが、当時の上村千一郎総理府の副長官が、同対審の答申の完全実施要求中央国民集会にわざわざ政府を代表して御出席いただいて、幾つかの前向きなごあいさつをいただいたわけでございますが、総理府長官はこの二十一日の晩、日比谷でいわゆる特別措置法の強化延長それから地名総鑑の糾弾などのそういう集会が民間で予定されておるわけでございますが、これに出て、やはり特措法の強化延長についての政府の考え方というものについて述べていただくことが非常にいいのじゃないか、こういうように考えるわけでございます。またきのうも申し入れましたが、二十二日の朝十時ごろから、午前中の代表者との会見に応じてくれるのか、その点についてここでできればお聞かせいただきたい、このように思うのですが、どうでしょうか。
  154. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 二十一日は相当スケジュール的にいっぱいでございましてなかなか無理か、こういうように考えております。
  155. 上田卓三

    ○上田委員 二十二日。
  156. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 二十二日も大変スケジュールがいっぱいでございまして、なかなかその時間がとりかねるのではないか、こういうように考えております。
  157. 上田卓三

    ○上田委員 いずれにいたしましても、長官の熱意というものが本当にわれわれ自身どこにあるのかというように考えるわけでございまして、政府を代表して副長官あたりが民間集会に出てきて、同和問題について話をするというような機会も過去にあったわけでありますので、そういう点で二十一日それから二十二日の会合については、長官が出られなければ出られないという理由を明らかにし、また副長官もおられるわけでございますので、そういう点で、長官でなければならぬということもないかもわかりませんが、われわれとしては、あくまでも時間を割いて長官が、多くの大衆が、国民が心配をされておるわけでありますから、あのような長官の発言もあったわけでございますので、長官の考え方というものを、国会の答弁だけじゃなしにそういう集会で述べてほしい、あるいは代表者との会合でその点を明らかにしてもらいたいという考え方を持っておりますので、そういう点について、長官、そういうわれわれの要望にぜひとも前向きで善処していただきたい、そのように要望いたしまして、いろいろあったようでございますが、私としては長官がわざわざ御出席でございますので、関連して同和問題にしぼって御質問したようなことでございますので、その点はひとつ十分に御留意いたださましたらありがたい、このように思うわけであります。  それから、先ほど私は冒頭や途中で申し上げたわけでございますが、川本先生の発言に対して、三月中に同和地区の実態調査、視察するということを約束されながら、国会中であるにもかかわらず忙しいのを前提にして、視察すると言いながら、今度それではいつ行くのかと言うと言を左右に、しないということでありましたので、それなら国民に━━ついているじゃないか、━━━━じゃないか、私はこういうふうに申し上げたわけでございますけれども、長官自身、今国会が終われば速やかに、五月中または六月の初旬に視察なさるということでありますから、それが実行されるならば決してその部分に対して━━━━じゃないわけでありますから、私としてその発言については取り消しをしたい、このように思います。しかしながら、これは実行されてみなければいかぬわけでありますから、そのことだけ、くどいようでございますけれども、二度と━━━━と言われないような状況でひとつ善処していただきたい、このように思うわけであります。
  158. 村田敬次郎

    ○村田委員長代理 これにて上田卓三君の質疑は終了いたしました。  ただいまの上田卓三君の発言中不適当な言辞があったと思われますので、後刻速記録を取り調べの上、委員長において適当に措置いたします。  質疑を続行いたします。上原康助君。
  159. 上原康助

    ○上原委員 私は、主として恩給法についてお尋ねをいたします。もうすでに各同僚委員の方からお尋ねがあった点が多いかと思うのですが、改めて、今回提案をされております恩給法の一部改正の問題について四、五点だけ、さらに、これと関連をする具体的な問題で一、二点お尋ねをさせていただきたいと思います。  最初に、恩給の実施時期の問題についてお尋ねしたいのですが、恩給についてもようやく四月一日実施という面も出てきたわけです。しかし、それにしては、実際の問題としてはまだ公務員給与の実施とは一年の開きがありますし、また今回も、公務員給与にかかわる部門についてはおおむね四月一日実施になっておるわけですが、制度の改善とか新しく改定をされたといいますか、そういう面については依然として六月一日あるいは十月一日からというふうに、三段階に分かれているわけです。これはどうしてこういう形をとらざるを得ないのか、その点、いま少し明らかにしていただきたいと思います。
  160. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 ただいまの御質問、二点あるかと思います。第一点は四月実施、これは主としてベースアップにかかわる分でございますが、四月一日になったけれども、まだ一年のおくれがあるのではないかという点かと思います。第二点は、今回の改正においてもなお、四月実施のもの、六月実施のもの、あるいは十月実施のもの、こう分かれておるのはなぜか。この二点かと思います。  まず、第一点につきましては、先生も御承知のように、従来は、恩給法の実施時期につきましては十月であったわけでございます。これを昭和四十九年度から一月ずつ漸次毎年繰り上げてまいりまして、これも予算が伴うものでございますので、なかなか一挙にというわけにはまいらずに、一月ずつ繰り上げ、昨年ようやく念願の四月一日というところにこぎつけたわけでございます。  これは今年度の問題でございますが、今年度につきましてもいろいろ考え方がございまして、と申しますのは、昨年いろいろな事情で二カ月繰り上がって四月になったわけでございまして、この点をどうするかというような折衝の段階もあったわけでございますが、とにかく私どもといたしましては四月実施を定着させたい、こういうことで、今回も四月実施ということで法律改正を行ったわけでございます。ただ、国会の附帯決議のこともございますし、先生御指摘のように一年おくれということもございますので、これらについては他の年金制度等ともいろいろ兼ね合いがございますので、そういったところとも調整を図りながら、なお検討を続けてまいりたい、このように考えております。  それから第二点の、六月、十月とおくれている改善措置はどうしてかということでございますが、これも先生御承知のように、恩給予算は一兆二千億という非常に膨大なものでございます。この中で一カ月早めるということには相当の予算がかかるわけでございます。これと、内容を手厚くする、濃密な内容を盛り込んでいく、このどちらをとるかというような選択に迫られる事情もございまして、その他の改善措置につきましてはやむなく六月ということにいたしたわけでございます。  なお、十月実施のものにつきましては、これは主として断続一時金の問題でございますが、これは年金等とは若干異なるものでございますので、十月ということにいたしたわけでございます。
  161. 上原康助

    ○上原委員 確かに恩給というのは制度的にも、あるいは内容面も非常に専門的な面があって、なかなかなじみにくい面もありますし、私もよく勉強しているわけでもないのですが、かつて二、三回恩給関係についてもお尋ねをしたこともあるので、ある程度この経緯はわかりますが、この四、五年、特に二、三年の間に恩給関係が相当改善をされてきたことは評価をいたすわけです。しかし、実際問題として、恩給受給者の皆さんは恩給に頼って生活設計を立てておられるという面からすると、四月一日実施になったとはいえ、まだ一年の後追い状況にあることは、お認めになったとおりであります。同時に、今回の改正においても、六月一日のものも四月一日までさかのぼるとなるとそれ相応の費用がかかるので、そういう面もやむを得ないんだ、徐々に改正、改善をしていかざるを得ないということもわからぬわけじゃないわけですが、仮にブランクを完全に埋める手だてをするとするとどういう方法があるのか、御検討なさっているのかという点。  いま一点は、もしすべて四月一日から改正を実施する場合は、一体予算は幾らぐらいかかるのか。そういう面も、今後そういう方向で改正をしていかなければいかないという点については、テンポを速めるか、あるいはどの時期にするかという面ではいろいろあろうかと思うのですが、やはりやらなければいかない点だと私は思うのです。どのくらいの予算が必要なのか、その点もぜひ明らかにしておいていただきたいと思うのです。
  162. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 今回行いました改善措置につきまして、仮に一カ月早める、これはいま突然の御質問でございますので、精密な数値にはなってないと思いますが、すべてを一カ月早めるということにいたしますと大体百四十五億ぐらいかかるのではないか、このように考えております。
  163. 上原康助

    ○上原委員 それだけは、総務長官、もう少しがんばっていただいて、予算を確保しなければいけないじゃないですか。これは、後でまとめてお答えいただきたい。  次に、普通恩給年額の増額についてですが、これも年々改正、改善されてきているわけですが、本来、よく議論になったことは、公務員の実施時期に合わせなさいということと、いま一つは、仮定俸給額についても公務員の賃金上昇にスライドしていけとか、公務員の賃金が上がった場合に恩給の仮定俸給額も準じていきなさいという議論がなされて、大体四十九年ごろからですか、そういう方向に来たわけですね。今後は一体どうなるかという面がちょっと疑問になるわけです。ことしの春闘は非常に厳しい状況にあって、公企体の有額回答などを見ると、まさに何をか言わんやという低額回答で、これではおさまりはつかぬと私は思うのですが、いずれにしても物価上昇を下回る情勢が続く場合、恩給増額の指標をどのように判断をしていくかということは、今後のまた一つの議論になる点だと私は思うのです。同時に、公務員の給与改善が物価上昇を下回るような状況になった場合一体どうなるのかという面も、検討しなければいかない点になってくると思うのです。こういう面はどのように御検討をなさるおつもりなのか。これは恩給法第二条ノ二を引用するまでもないと思うのですが、今後の恩給年額の増額の指標といいますか、あるいはその基準といいますか、そこはどこに求めようとしておられるのか、この点もこの際御見解をお聞かせいただきたいと思います。
  164. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 恩給の増額といいますか、ベースアップの指標の問題でございますが、これもすでに先生御承知のように、従来は物価を用いてその指標としておったわけでございます。もとより物価だけではなくて、公務員給与が当時は非常にアップ率が高かったわけですから、そのアップ率を補てんしていくような形で、いわゆる審議会方式というものをとっておったわけでございます。しかし、その後、国会の御意思もございまして、公務員給与にスライドすべきではないかという附帯決議等もございまして、昭和四十八年以降、公務員給与のアップ率にそのまま即応して改善を行ってまいったわけでございます。  ところが、この平均上昇率で改善を行いますと、御承知のように非常に上厚下薄の形が出てくる、一定率でただ掛けていきますと年々その差が大きくなっていく、こういう点に着目されまして、これもさらに国会の御意思として、公務員給与の傾斜といいますか、上薄下厚の傾向をやはり恩給の仮定俸給にも反映させるべきである、こういう御意思がございましたので、五十一年からは、こういった各等級別の上昇率を反映するようないわゆる傾斜方式というものを採用いたしまして、上薄下厚という形で改善率を考えていったわけでございまして、これが五十二年、それから今回と、三年続いて行われておるわけでございます。  そこで恩給でございますが、これも言うまでもなく、昔の公務員であった方々に対する給付でございます。したがいまして、私どもといたしましても、恩給の改善の指標としましては、やはり現職の公務員であられる方々の改善率、これをとるのが一番ふさわしいのではないか。また、この公務員の給与改定というものの中には、いわゆる生活水準あるいは物価、そういったものが総合して配慮されておる、このように理解しておりますので、現在、この三年間定着した公務員給与による改善、これがやはりふさわしいのではないか。しかも、こういった指標を、ことしは給与が低いから物価にする、来年は物価が低いから給与にする、こういった、しょっちゅう変えるというような性格のものではなく、やはり長い目で見ていかなければならないのじゃないか、こういうように考えておりますので、ただいま申し上げましたように、給与の改善率、これを考えていくのが妥当ではないか、このように考えるわけでございます。  しかし、先生も御指摘のように、いろいろ物価との兼ね合いその他も今後問題が出てくるだろうと思いますので、そういった点もあわせ検討していく、こういう姿勢でまいりたいと思っております。
  165. 上原康助

    ○上原委員 私も、せっかく一応、指標といいますか、標準というか、判断基準としてこう定着しつつある公務員賃金改定方式というものを、にわかに変えるわけにはまいらないと思うのですね。変えるべきではないと思うのですが、ただ、他の年金が物価上昇にスライドしている面ももちろんあるわけです。したがって、仮に公務員給与が改定されないという最悪事態が出た場合は恩給の据え置きということになっても、これまた問題なきにしもあらずなので、そこいらは、いまおっしゃるように、物価上昇ということと公務員賃金改定という面も、よく、総合的といいますか、総体的に判断をして、指標というか判断基準は求めていく、こういうふうに理解をしてよろしいですか。
  166. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 給与改定がなされなかった場合どうするかというようなことについて、いまどうするというようなお答えはいたしかねると思いますが、ただ、恩給の改善と申しますのは、単にベースアップだけではなくて、その他の改善といいますか、非常に社会的に恵まれない方、あるいは寡婦の方、老齢の方、こういった方々に対しての改善、これがまたかなり大きな改善の割合を占めておるわけでございまして、これによりまして、先ほど申し上げましたような上薄下厚といいますか、なるべく水準を全般として上げていく、こういう働きも持っているかと思いますので、その点も御了解いただきたいと思います。
  167. 上原康助

    ○上原委員 上薄下厚の問題にしましても、二、三年前、確かにこれは相当議論になりましたよ。ようやく最低保障額とか、あるいは下の方を底上げするという方向も出てきているわけですが、しかし、パーセンテージからいって若干抑えられているという程度で、まだまだ、生活給の面あるいは本来の社会保障的観念を取り入れるべきこの概念からすると、決して十分とは言えないわけですね。その点も指摘をしておきたいと思うのです。  そこで、いまの点はある程度わかりましたので、時間の都合もありますから先を急ぎますが、この最低保障額の増額問題です。これは私は、大体昔の恩給ということ自体がわれわれの概念、感覚に余りなじまない。本来から言うと生活保障であって、本来の社会保障、年金といいますか、そういうのはあくまでも、かつて大将であろうが二等兵であろうが、生活していく意味においては格差があってはならぬと思う、一定の水準というのは。しかし、恩給制度にはかなり古いシステム、制度が取り入れられているので、そこまではいま触れるわけにはまいりませんが、そういう意味でも、この最低保障額の増額についても依然として格差があるわけですね、三段階に分けてある。これはきわめて不合理だと思うのです。したがって、少なくとも最低保障額、いわゆる最短恩給年限以上の者と、九年以上あるいは九年未満というふうに三段階に区分をして、今回幾らになるのですか、九年未満が二十九万四千五百円から三十一万一千円に引き上げられるわけです、普通恩給の六十五歳以上の方ですね。これはやはり、こういう改善のあり方ではなくして、少なくとも最低の保障額というものは、今度改定をされようとする六十二万二千円の段階まで引き上げるべきじゃないのか、当然それだけの権利といいますか、配慮はやっていいのではないかという感じがするのですが、この点については今後もっと、一挙にできないにしても、格差をもっと縮めるとか、いろいろな配慮をやるべきだと思うのですが、どういう御見解ですか。
  168. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 最低保障でございますが、恩給というのがそもそも、相当の長い年月、国のために非常に厳しい制約の中で忠実に勤務された方々の労苦に報いるという性格のものでございます。しかし、かといいまして、非常に年限の短い人で余りにも低い、生活の支えのためにもならないというようなことでもいけませんので、この最低保障という制度が昭和四十一年にできたわけでございますが、これはやはりあくまでも最低年限以上勤められた方ということで当初考えられておったと思いますし、あるいは老齢者優遇措置といたしまして最短恩給年限以下の方にも差し上げる、こういう思想でできておったと思います。  それで、いま御指摘の九年という線で切るのが妥当かどうかというお話でございますが、やはり恩給を受けている方というのは、加算の関係もございまして、一番短い方では三年、長い方では五十年を超えるような方があるわけでございます。こういった方々を一緒に最低保障というようなことになりますと、かえって実質的な不公平が起こるんじゃないか、こういうことも考えられまして、十二年以上の最短年限以上の方と、そこまでいかないがそれに準じてやはり最低保障を考えてあげなければならない方、これを九年、まあ十二年の七割五分をといって、妥当かどうかわかりませんが、そういった線で九年という線が切られ、最短恩給年限以下の人でも老齢者には最低保障をする、こういうことでその制度ができた、このように理解いたしております。
  169. 上原康助

    ○上原委員 そういう経緯といいますか、いろいろいきさつがあるというのはわからぬわけじゃありませんが、最低保障額という限りにおいては、いま少しこの点は改善すべきだと私は思うのです。  そこで、これも、どちらかと言うと所要経費の面からこういう格差ももちろん出てきていると思うのですが、九年以上と九年未満のそれぞれの受給者の人員数は一体どうなっているかということ。さらに、最短恩給年限以上の保障額とした場合、いわゆる今度改正されようとする六十二万二千円ということに仮に最低保障額を全部引き上げたという場合は、所要経費はどのくらいかかるのか。これ、もしいまお答えいただけるのでしたらお答えいただきたいわけです。できなければ資料としてお出しになっても結構と思うのですが、どういう内容になっておりますか。
  170. 手塚康夫

    ○手塚説明員 最低保障の九年未満の方、これを九年にそろえるといたしますと、現在九年未満ということで最低保障を受けている方は約四十六万人おられます。  それから、短期在職の方を全部長期在職と同じに扱うといたしまして概算どのくらいかかるかという御質問ですが、平年度で申しますと千二百三十二億円かかるということになります。
  171. 上原康助

    ○上原委員 平年度で千二百億くらい必要になるということが、こういう三段階に分けた一番ポイントになっておろうかと思うのです。九年未満の方々が約四十六万。したがって、これは長官、最低保障、これだけじゃありませんが、いまさっきの件を含めて、やはりいま少し改正をする必要があると思いますので、ぜひ御検討をいただきたいと思います。  あと一点。ほかにもあるのですが、扶助料の増額問題です。これはすでに議論されたかと思うのですが、御承知のように、昨年ですか、八十回国会の附帯決議の中でこの問題も取り上げられて、いま私が取り上げた二、三点はほとんど入っているのですが、現在、普通扶助料は普通恩給の五〇%になっているわけですね。けさの議論にもあったのですが、半分というのは余りにも低額のそしりを免れないのじゃないかと思うのですね。したがって、附帯決議でも、扶助料の給付水準をせめて七〇%にするよう法律上の措置を講ずること、ということを強く指摘をしたわけですが、これがまた今回も据え置きになっておる。後ほど附帯決議も出されると思うのですが、きょうも理事会でもいろいろ議論をして、七〇というふうに数字をはっきりさせる、明確にするのは、いろいろ政府部内なり大蔵あたりの考え方はどうもというお考えもあるということなどもあったのですが、昨年の附帯決議ではちゃんと、扶助料の給付水準を七〇%にするよう法律上の措置を講ずること、と明確にうたったわけですから、これをいまさら、改善をすることとかあるいは必要な措置を講ずるというようなことにはならないと思います。大体附帯決議で取り上げられてきたことは改善の方向にあるわけですが、この扶助料についてはがんとして改正しようとなさらないわけですが、何か深い理由があるのか。私はやはりこういうことこそ、改正をする優先順位から言うと、最も先にすべき問題だと思うのですね。この点についてはぜひ早急に改正をしていただきたいし、同時にまた、なぜ据え置いたのかという理由、今後のお考え等についてもお聞かせをいただきたいと思います。
  172. 手塚康夫

    ○手塚説明員 附帯決議につきましては、私ども、大きな指針として、常にそれに沿った検討を加えているわけでございますが、ただ、この扶助料の割合についての七〇%という問題、これは実は、増額について先生から数年前に、上薄下厚、こういう方法があるじゃないかということで、フラットペイ・インクリースという御示唆もいただいたのを覚えております。やはり定額的な措置をとることによって、より下の方に手厚い措置ができるというのを、われわれもそれで改めて認識したわけでございますが、この扶助料の問題につきましても、現在五割もらっているものを七割にするとした場合には、どちらかと言いますと、やはり、そもそも高い人がより高い金額をもらえるということになるわけでございます。恩給を見ますと、確かに下の方は低い層がございますので、それに対して、より適確に措置をとっていきたいということで、寡婦加算というものを一昨年導入いたしました。昨年は最低保障を、二分の一ではなくて上げるという措置をとりました。今回御提案申し上げております法案の中では、その両者、寡婦加算の増額も行い、それから最低保障もさらに引き上げるという措置をとっているわけでございます。したがって、最低保障の基準となるところでは、現在、五割ではなくて、その両者合わせますと六三・七%にまで行っているわけでございます。まだ七〇%に行かないのはわれわれ残念でございますが、できるところから適切な措置をとっていきたいというふうに考えてやっているわけでございます。
  173. 上原康助

    ○上原委員 そうすると、次は扶助料をぜひ上げなければいけないのじゃないか。そうでしょう。できるところからやってきたと言って、扶助料は、あなた、六三・七%になっておると言うが、なっていない。依然として五〇%。ですから、いまの説明のように、恩給年額あるいは最低保障額を随時引き上げてきた、これはぼくは認めないわけじゃない、評価しますよ。年々やってきた。しかし、扶助料については、せっかく附帯決議でも強く指摘されているのに依然として据え置かれているので、これは早晩改正する余地があるのではないか。
  174. 手塚康夫

    ○手塚説明員 扶助料の普通恩給に対する割合ということになりますと、それの方法としては、確かに五割という率を改正していくのも一方法でございます。それから、先生が数年前に御指摘なさったように、フラットな形で定額的に加えていくというのも一つの方法でございます。定額的に加えていく方法をとった場合には、下の方に結果としてより手厚くなるという、そういう効果をもたらすわけでございます。そこで、一昨年、寡婦加算という制度を導入いたしました。ということで五割を超えている。さらに、より低い方々につきましては最低保障を、対応する普通恩給の二分の一ではなくて、二分の一を超えた額にする、そういう措置をとっておるわけでございます。
  175. 上原康助

    ○上原委員 寡婦加算の問題等を含めて、いろいろ議論すればありますが、時間もあれですので……。  もちろん、パーセンテージで行くかあるいは定額で行くか、五〇%プラスアルファ方式で行くか、いろいろ方法はあると思うのですが、いずれにしても、何回かにわたって指摘をされ、附帯決議もついておるわけですから、少なくとも支給額として七〇%に相応する水準まで持っていくように努力をしていただきたいと思います。  それと、そのほかに加算恩給の減算率の緩和の問題とか、これも以前から問題になっております他の老齢福祉年金との併給支給制限の撤廃というか、併給問題等々いろいろあります。ありますが、ほかにもお尋ねしたい点がありますので、こういう点がいまの恩給問題では残されておるといいますか、改正する余地のある諸点だと思いますので、これらの点を含めて、先ほど申し上げた各種改善を四月一日に統一をしていく、あるいはまだ相当の格差のあるものについては、最低保障の問題等含めてそれも是正をしていく、そういう方向で、より充実した恩給全般の改正というものが必要だと思うのです。それには相当の経費が必要と思いますが、こういう点について、今後総務長官としてはどのようにやっていかれようとするのか、まとめて御答弁を賜っておきたいと思います。
  176. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 長いいろいろの経緯もあることだと思いますので、社会情勢の推移、経済情勢の推移を見ながら、御指摘の点については慎重に検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
  177. 上原康助

    ○上原委員 大変慎重な御発言に変わってしまいましたが、余り慎重になられると稻村総務長官の持ち味というものはなくなりますよ。いまは、慎重派ではなくして、少し型破りの政治家が必要なんですよ。少々脱線しようが文句を言われようが、野人の政治家がいま与党にも野党にも必要なんで、そんな慎重居士になったら持ち味がなくなりますよ。  そこで、それもお立場ですからやむを得ないかと思うのですが、できれば六時までに、それ以上に少し持ち時間があるのですが終えたいので、関連しますから続けますが、総務長官は開発庁長官として、去る八日、九日、十日ですか沖繩に行かれて、大変歓迎を受けて、また、いろいろと交通方法変更問題などについてかなり思い切ったものを出す政府の方針のようです。そこも慎重の範囲を出ていないと言えば出ていないような感じもするのですが、大変御苦労さんでした。     〔村田委員長代理退席、小宮山委員長代理着席〕  時間があれば、その件についても後ほど少し御見解を聞いておきたいのですが、それと、私は昭和四十九年の恩給法の改正のときに取り上げたのです。沖繩県の文官恩給受給者の要請というものが出されておって、小坂さんが総務長官をしておられるころなんですが、きょうこのことも私お尋ねするということを申し上げてありますので、聞いておられると思うのです。  御承知のように、これは軍人恩給でなくして、沖繩県の文官恩給受給者の占領時における格差補償の要請が出されて久しくなるわけです。補償額として、当時も指摘をいたしましたが、六億五千二十五万三千円という数字も出して、大体該当者が千人程度おられるようで、この方々は沖繩県退職公務員連盟というものを組織して、今日まで県なりあるいは開発庁、総理府、厚生省等々に相当折衝を重ねてこられているわけですが、まだそのめどがついておらないようです。私の当時の質問についても、なかなか困難な面もあるが、いろいろ検討をしてみたい、検討するということをお答えいただいたのですが、私はその後しばらく恩給問題についてお尋ねをしておりませんでしたので、改めて、この問題について開発庁なり総理府でどういうふうに御検討をしておられるのか、お答えをいただきたいと思います。  確かにいま、むずかしい面もあろうかと思うのです。しかし、文官恩給受給者ですから、本来、日本の施政権下にあれば当然同じような受給ができたわけですから、これについて、むずかしいからといってそのままにするわけにはいかないと思うのです。この点どのように御検討をしておられるのか、御見解を賜りたいと思いますし、何らかの方法で解決する道もあるかもしらぬから検討してみたいということでしたので、改めて政府の御見解をお聞かせいただきたいと思います。
  178. 小熊鐵雄

    ○小熊政府委員 ただいま御指摘の点、かつて沖縄県の方が、米軍の占領に伴って琉球政府に移られた、その後、四十七年の復帰までの間に、本土と比べて恩給において非常に恵まれない状況にあった、その間の補償ということのようでございますが、先生も御承知のように、二十八年以降数回恩給についての改善が行われまして、四十七年には本土と同じような状態に改善されてまいったわけでございます。恩給の改善におきましては、そのときどきの情勢に応じまして、社会的な事情あるいはそういったものによりまして、それから先についての改善を行うというのが本旨ではないかと思いますので、かつて得べくして得られなかった改善といいますか、改善による損失を恩給でどうこうするということは、非常にむずかしい問題ではないかと思います。  恩給は、毎年毎年御存じのような改善を行っておるわけでございますが、こういった改善がかつて行われておったであろうならばその分の恩給がもらえたはずだから、その損失を補償しろ、こういうことになりかねないようなことではないかと思いますので、恩給としてこれを何らかの救済をするというのは、非常にむずかしい問題ではないかと思います。ただ、沖繩の置かれましたいろいろな状況を考えますと非常にお気の毒な面もあるわけでございますが、ただいま申し上げましたように、恩給の面での改善というのは非常にむずかしい、このように了解いたしております。
  179. 上原康助

    ○上原委員 恩給としてむずかしければ、じゃ何としてはできるのですか。  私が承ったところによりますと、ここに確かに千人程度の該当者がおられるので、その万々にこの格差を全部補てんをしていく、補償をしていくというのは容易でない、むずかしい面もあるが、何らかの形で、よく今日までとられてきた見舞い金的なもの、あるいはこの退職公務員連盟という面への助成措置とか、そういうことをやらなければいかぬというか、そういう形でもこたえていきたいという話は、この代表の皆さんとも開発庁あたりでかなり進んでいるということも承ったのですが、そこいらの点については一体どうなっているのか。いま恩給局長からも御答弁があったのですが、開発庁の方でどういうふうな御検討をなさっているのか、改めて具体的にお答えいただきたいと思います。
  180. 亀谷れい次

    ○亀谷政府委員 ただいま恩給局長からお答えを申し上げた点でございますが、先生も御案内のように、沖繩が本土に復帰する以前において、琉球政府立法で各種の本土横並びの施策が逐次とられていたわけでございますが、恩給局長が答弁いたしましたように、当時琉球政府が本土の諸立法にならいまして復帰前に逐次とられたそれぞれの時点が、必ずしも当時、本土の立法が発効といいますか、成立したときに同時にできた法律ばかりではございません。むしろ若干のずれが皆あるわけでございます。  そういうことから考えますと、いま先生は公務員の恩給という問題についてお尋ねをされたわけでございますが、たとえば社会福祉諸立法の中でも、老人福祉年金等各般の施策がそれぞれの立法の時点においてずれているわけでございます。そうしますと、退職公務員のそういった恩給の諸制度が完全に本土と一致する前にさかのぼってこれらの施策を、公務員の退職金について何らかの措置をとるという話からまいりますと、いま申し上げましたような各般の諸立法の本土の法令とのずれについてはすべて同一な問題があるわけでございまして、ただいま恩給局長が御答弁申し上げましたような観点から、必ずしもこれを包括的に何らかの形で処理するということについては、私は非常に困難ではないか、こういうふうに考えております。
  181. 上原康助

    ○上原委員 困難だからここで問題を持ち出すのであって、困難でなければいままでにもう解決してますよ。そういう答弁では、これは六時半までかかりますよ。私が四十九年にこの問題を取り上げて、小坂総務長官も、検討してみたいと御答弁しているわけです。ですから、確かにいまおっしゃるように他の年金関係との横並びもあるのでということ、これは絶えず政府が使う手というか、使う言葉ですが、それがあるから困るということじゃいかないと思うのです。やはり総務長官、これはもう事務段階では無理ですから、少しまたハッスルしていただいて、どうですか、検討してみるということで。
  182. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 過去の問題ということになりますと、これはやはりなかなかむずかしいのではないかと、こういう受けとめ方をいたしております。しかし、その後いろいろな関係からその差を縮めつつある、こういうふうに聞いておりますので、なお今後検討してみたい、こういうふうに思っております。
  183. 上原康助

    ○上原委員 こっちもあきらめませんので、検討してください。  さらに、もう一つは、これも戦後処理といえば戦後処理の大きな一つですが、沖繩戦被災者補償期成連盟から出された要求といいますか、戦時中の補償問題が出されて久しくなるわけです。これは御承知のように「県政運営上の問題点に関する国への要請」の第一次分、昭和五十二年の九月に沖繩県から出されているものの中でも詳しく触れられております。さらにさかのぼって、昭和四十八年九月十四日付で当時の屋良沖繩県知事からも「沖繩戦被災者に対する補償要請について」という要請書が開発庁長官なり厚生大臣、大蔵大臣、総理府総務長官、内閣総理大臣というふうに出されておるわけですが、この問題については、一体今日までどのように御検討をしておられるのか。私はこういう問題も、せっかく県知事なり関係諸団体がいろいろ苦労して、資料なども添えて、調査の上で要請を出しているわけですから、そのまま形式上で没にするわけにいかないと思うのですね。開発庁として、あるいは総理府としてはどういうふうに御検討をなさったのか、この問題についても今後どのようにやっていかれようとするのか、御見解を承っておきたいと思います。  もう一つ、関連をして、せんだって対馬丸遭難学童の件については大変総理府で御苦労をいただいて、ようやく見舞い金的なものが支給されるわけですが、これは時間がありませんから、まだ持ち時間はあるのですがきょうは御協力申し上げたいのですが、この対馬丸遭難学童の遺族に対する特別支出金の支給に関する要綱によりますと、父母あるいは祖父母が実存をしておられる方々にやる。しかし、きょうだいとかそういう者は該当しないわけですね。そこで、いまの段階ですぐこれを申し上げるのは、あるいは政府としてはどうかというお気持ちはあろうかと思うのですが、少なくとも支給条件等についてはもう少し緩和なり、いろいろ配慮をすべき点があると私は思うのです。こういうことについてもぜひ御検討をいただきたい。  この二点について御答弁を承っておきたいと思います。
  184. 亀谷れい次

    ○亀谷政府委員 沖繩戦の戦災に対する補償の御要請の問題でございます。先生から御指摘のように、この問題はずっと以前から、そういう御要請が主として厚生省に対して、県政の諸問題としても提示されておると承っております。この問題の取り扱いの内容につきましては、御要請側も言っておられますように、いわゆる戦傷病者戦没者遺族等援護法関連の取り扱いの一環としていろいろと従来の経緯があったわけでございますが、私ども、厚生省の所管の部分にまで立ち入りまして御答弁するわけにはまいりませんけれども、私どもの承知しております範囲では、これら沖繩の戦災者につきましては、援護法上、沖繩県を戦地という指定をいたしまして所定の措置をとってきております。また、過ぐる昭和三十七年には、戦闘協力者というものに対する見舞い金の支給も行われたわけでございます。そういった事例を考えますと、現在、沖繩戦被災者を本土の他府県の戦災者と違った特段の扱いをすることにつきましては、非常に困難ではあろう、こういうふうに考えるわけでございますが、なお厚生省等々関係省庁とも協議をいたしたい、こういうふうに考えているところでございます。  なお、二問目の対馬丸の問題でございますが、先生からも御指摘がございましたように、現在の取り扱いはいわゆる父母、祖父母ということになっておりまして、兄弟姉妹は対象にいたしておりません。これは当然御案内のように、これらの取り扱いにつきましては、先ほど言いました戦傷病者戦没者遺族等援護法にかかわらしめることが困難な者につきまして、実質的な特別支出金という措置を昨年からとっておるわけでございまして、そういった特殊事情を考慮した上での措置でございますので、支給の対象となります遺族の範囲は、いま申し上げました援護法の遺族給与金の支給対象と同様にいたしておるわけでございます。
  185. 上原康助

    ○上原委員 これで終えますが、いま申し上げたことについては、退職公務員の年金、恩給格差の問題と戦災補償の問題、そして対馬丸の支給条件の緩和の問題等々については、これは恩給あるいは援護法と十分関連をいたしますので、関係者から出されている御要望の趣旨、資料等をよく御検討いただいて、事務当局に鋭意検討をさせますね、長官。
  186. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 御指摘の点につきましては、各省庁との関係もございますので、連絡をとりながら検討させてまいりたい、こういうふうに考えております。
  187. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――
  188. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 この際、村田敬次郎君から、本案に対する修正案が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。村田敬次郎君。     …………………………………  恩給法等の一部を改正する法律案に対する修正案     〔本号末尾に掲載〕     …………………………………
  189. 村田敬次郎

    ○村田委員 ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。  案文はお手元に配付いたしておりますので、朗読は省略させていただき、その趣旨を申し上げますと、原案のうち、公務員給与の改善に伴う恩給年額の増額等の措置は、昭和五十三年四月一日から施行することといたしておりますが、すでにその日が経過しておりますので、これを公布の日から施行し、本年四月一日から適用することに改めようとするものであります。  よろしく御賛成くださいますようお願い申し上げます。
  190. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。  修正案について別に発言の申し出もありません。     ―――――――――――――
  191. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 これより本案及びこれに対する修正案を一括して討論に付するのでありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。  恩給法等の一部を改正する法律案及び同案に対する修正案について採決いたします。  まず、村田敬次郎君提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  192. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいま可決されました修正部分を除く原案について採決いたします。これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  193. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 起立総員。よって、本案は、村田敬次郎君提出の修正案のごとく修正議決すべきものと決しました。     ―――――――――――――
  194. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 ただいま修正議決いたしました本案に対し、村田敬次郎君、岩垂寿喜男君、鈴切康雄君、山本悌二郎君及び柴田睦夫君から、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者から趣旨の説明を求めます。岩垂寿喜男君。
  195. 岩垂寿喜男

    ○岩垂委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党及び日本共産党・革新共同、各派共同提案に係る恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、次の事項について速やかに善処すべきである。  一 恩給の実施時期については、現職公務員の給与より一年の遅れがあるので、遅れをなくすよう特段の配慮をするとともに各種改善を同時期に一体化して実施するよう努めること。  一 恩給の最低保障額については、引き続きその引上げを図ること。  一 扶助料の給付水準については、七〇%にするよう法律上の措置を講ずること。  一 加算年の金額計算への算入及び加算減算率についてさらに改善を図ること。  一 戦地勤務に服した旧日赤看護婦等について旧軍人、軍属に準じ、適切な処遇措置を講ずること。  一 恩給受給者に対する老齢福祉年金の支給制限を撤廃すること。   右決議する。  本案の趣旨につきましては、先般来の当委員会における質疑を通じて、すでに明らかになっておることと存じます。  よろしく御賛成くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
  196. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 以上で趣旨の説明は終わりました。  本動議に対し、別に発言の申し出もありませんので、これより採決いたします。  本動議に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  197. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 起立総員。よって、村田敬次郎君外四名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、総理府総務長官稻村左近四郎君から発言の申し出がありますので、これを許します。稻村総理府総務長官。
  198. 稻村佐近四郎

    ○稻村国務大臣 ただいま、恩給法等の一部を改正する法律案について、慎重御審議の結果、御可決をいただきまして、まことにありがとうございました。  ただいま決議になりました附帯決議につきましては、短期間には困難な問題もございますが、御趣旨を体し、十分検討してまいりたいと存じます。     ―――――――――――――
  199. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 なお、ただいま修正議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  200. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     ―――――――――――――
  201. 小宮山重四郎

    ○小宮山委員長代理 次回は、来る二十日木曜日午前十時理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時九分散会      ――――◇―――――