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1978-01-28 第84回国会 衆議院 本会議 6号 公式Web版

  1. 昭和五十三年一月二十八日(土曜日)     ――――――――――――― 昭和五十三年一月二十八日   午後二時本会議     ――――――――――――― ○本日の会議に付した案件  議員請暇の件  裁判官訴追委員辞職の件  裁判官訴追委員の選挙  東北開発審議会委員の選挙  首都圏整備審議会委員の選挙  昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)  昭和五十二年度特別会計補正予算(特第2号)  昭和五十二年度政府関係機関補正予算(機第2   号)  昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等   に関する法律案(内閣提出)  円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法案(内   閣提出)     午後四時四十四分開議
  2. 保利茂

    ○議長(保利茂君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――  議員請暇の件
  3. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 議員請暇の件につきお諮りいたします。  角屋堅次郎君及び横山利秋君から、一月三十日より二月六日まで八日間、小渕恵三君から、一月三十一日より二月十日まで十一日間、池田行彦君、上原康助君、中井洽君及び長谷雄幸久君から、二月一日より十日まで十日間、麻生良方君から、二月三日より十日まで八日間、正森成二君から、二月十三日より二十日まで八日間、右いずれも海外旅行のため、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも許可するに決しました。      ――――◇―――――  裁判官訴追委員辞職の件
  5. 保利茂

    ○議長(保利茂君) お諮りいたします。  裁判官訴追委員始関伊平君から、訴追委員を辞職いたしたいとの申し出があります。右申し出を許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。      ――――◇―――――  裁判官訴追委員の選挙  東北開発審議会委員の選挙  首都圏整備審議会委員の選挙
  7. 保利茂

    ○議長(保利茂君) つきましては、裁判官訴追委員の選挙を行うのでありますが、これとあわせて、東北開発審議会委員及び首都圏整備審議会委員の選挙を行います。
  8. 加藤紘一

    ○加藤紘一君 各種委員等の選挙は、いずれもその手続を省略して、議長において指名されんことを望みます。
  9. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。  議長は、裁判官訴追委員に稻葉修君を指名いたします。  次に、東北開発審議会委員に渡部恒三君を指名いたします。  次に、首都圏整備審議会委員に田澤吉郎君を指名いたします。      ――――◇―――――
  11. 加藤紘一

    ○加藤紘一君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。  すなわち、この際、昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)、昭和五十二年度特別会計補正予算(特第2号)、昭和五十二年度政府関係機関補正予算(機第2号)、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  12. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。     ―――――――――――――  昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)  昭和五十二年度特別会計補正予算(特第2号)  昭和五十二年度政府関係機関補正予算(機第2号)
  14. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)、昭和五十二年度特別会計補正予算(特第2号)、昭和五十二年度政府関係機関補正予算(機第2号)、右三件を一括して議題といたします。  委員長の報告を求めます。予算委員長中野四郎君。     ―――――――――――――  昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)及び同報告書  昭和五十二年度特別会計補正予算(特第2号)及び同報告書  昭和五十二年度政府関係機関補正予算(機第2号)及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔中野四郎君登壇〕
  15. 中野四郎

    ○中野四郎君 ただいま議題となりました昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)外二件につきまして、予算委員会における審議の経過及び結果を御報告申し上げます。  この補正予算三件は、去る一月十七日本委員会に付託され、二十六日に提案理由の説明を聴取し、昨二十七日及び本二十八日の両日質疑を行い、その終了後、討論、採決をいたしたものであります。  まず、補正予算の概要について申し上げます。  一般会計補正予算は、歳入歳出とも、それぞれ第一次補正後予算額に五千六百二十二億円を追加するものであります。  歳入におきましては、景気の停滞等に伴い、租税及び印紙収入について八千六十億円の減収を見込み、雑収入について二十二億円の増収を見込むとともに、建設公債を三千四百七十億円、特例公債を一兆百九十億円追加発行することといたしております。  歳出におきましては、景気の回復を図るため、公共事業等について三千六百六十四億円を追加し、また、予見しがたい税収の減少による決算上の不足に対処するために創設が予定されている決算調整資金への繰り入れ二千億円を計上するとともに、中小企業特別対策費の追加、国債整理基金特別会計への繰り入れを行い、他方、既定経費の節減を行うことといたしております。  以上の結果、第二次補正後の昭和五十二年度一般会計予算額は、歳入、歳出とも二十九兆三千四百六十六億円となり、歳入のうち、公債金の総額は九兆九千八百五十億円、公債依存度は三四%となることになりました。  次に、特別会計予算におきましては、一般会計予算の補正に関連して、国立学校特別会計、道路整備特別会計等十二特別会計の歳入、歳出予算等について所要の補正を行い、また、政府関係機関予算におきましては、日本国有鉄道及び日本電信電話公社について所要の補正を行うことといたしております。  なお、財政投融資計画につきましては、今回の補正予算において、日本国有鉄道等について合計七百六億円の追加を行うことといたしており、この結果、昭和五十二年度の財政投融資の総額は十三兆九千二百六十億円となることになります。  次に、質疑について申し上げます。  質疑は、国政の各般にわたって行われましたが、ここでは、この補正予算に特に関係のある質疑にしぼって、その概要を申し上げます。  まず、経済の現状認識と財政の基本方針について、「国民は、日本経済の前途に不安を感じている。五十二年度の経済運営が公共事業重点政策であったが、民需の喚起につながらなかったため、経済の実質成長率六・七%は達成できず、また、経常収支マイナス七億ドルの公約は、反対に百億ドル以上の黒字になり、それが円高の外圧を招いたのではないか。五十三年度も公共投資中心の政策では同じ過ちを繰り返すことになるのではないか」との趣旨の質疑に対し、「世界は資源有限時代への転換期にあるが、日本経済も世界経済同様厳しい試練を受けており、高度成長の結果の過剰設備が利益を生まず、過剰雇用が賃金圧力となって企業収益を悪化させ、それが不況感につながっている。五十二年度の上半期に公共事業を集中させたが、高水準の在庫のため、その波及効果が予期したほどにはあらわれず、さらに、秋以降の円高により、六・七%の成長が達成できなかったことは残念であり、また、国際収支の見通しが間違ったことは大いに反省している。今年度の成長見込みは五三%に修正したが、これだけ見込めるのも財政が主力となったためであり、五十三年度もこの点を変更する考えはない」旨の答弁がありました。  次に、補正予算の性格については、「第二次補正予算は、景気回復を目指す十五カ月予算と言われているが、実際は五十二年度の経済運営の失敗と税収見積もりの誤りの後始末をする赤字対策予算ではないか」との趣旨の質疑に対し、「確かにそのような一面も持っているが、主たる目的は、来年度七%成長の目標を達成するため公共事業を早期に実施し、財政主導による内需の喚起を図ろうとするものである」旨の答弁がありました。  次に、決算調整資金については、「このような制度を創設しなければならないことは、政府の税収見積もりの甘さを示すものであり、財政法の精神にも反している。恒久法とするのであれば、財政運営の根幹にも触れる問題でもあるので、各党とも十分協議の上、決定すべきではないか」との趣旨の質疑に対し、「現在のような流動的な経済情勢のもとでは、税収の的確な把握は事実上困難であり、また、現行制度では、年度末になってから生じた歳入不足見込みに対処する方法がない。本資金の制度は、むしろ財政の単年度主義に即するものでもあるので、ぜひ創設に理解を得たい」旨の答弁がありました。  以上のほか、五十三年度の経済見通し、特に、成長率七%の決定の経緯、公債の大量発行下における公債管理政策並びに特例公債の償還計画、公共事業費の消化と地方公共団体の受け入れ態勢、東京ラウンドの見通し、円高対策としての緊急輸入の進捗状況及び為替差益の還元、水田利用再編対策と総合農政、公団家賃の値上げ問題等住宅対策、地震予知対策と防災対策、ソ連の原子炉衛星の落下事故等についてきわめて熱心に質疑が行われ、政府からそれぞれ答弁がありましたが、その詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。  本日、質疑終了後、補正予算三件を一括して討論に付しましたところ、政府原案に対し、自由民主党は賛成、日本社会党は反対、公明党・国民会議は賛成、民社党は賛成、日本共産党・革新共同は反対、新自由クラブは賛成の討論があり、採決の結果、補正予算三件は、多数をもって政府原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  16. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 三件につき討論の通告があります。順次これを許します。岡田利春君。     〔岡田利春君登壇〕
  17. 岡田利春

    ○岡田利春君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました政府提出の昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)外二案に対して、反対の意思を表明し、討論を行うものであります。(拍手)  経済の福田と自称する首相が政権を担当して以来、一年を経過いたしました。福田内閣は、誕生後直ちに不況克服、景気対策最重点を掲げて、支出構造の転換と産業構造政策の展望も明らかにしないまま、高度成長時代の発想を受け継ぎ、大型プロジェクトを中心とする公共投資をにしきの御旗として、三〇%にも近い国債発行に依存する本年度予算案を編成し、実質経済成長率六・七%、国際収支マイナス七億ドルの達成を、内外に対して公約とも言うべき約束を明らかにしてまいりました。  福田総理の自信過剰ともいうべき強気一点張りの、梅雨明けには景気は上昇機運、八月には景気はからっと晴れるの予報もみごとに外れて、とらぬタヌキの皮算用に終わってしまったのであります。(拍手)  この間、財界からの強い要望のもとに行われた三次にわたる金利引き下げ政策も、過剰在庫と四分の一を占める過剰設備を抱え込む企業の、設備の増大をもたらさず、いたずらに大企業の金利負担を約一兆二千億軽減することにとどまってしまったのであります。  また、昨年二月の予算委員会における福田首相の答弁にも見られるように、物価抑制のためには円高相場が望ましいとの認識は、昭和五十一年の国際収支で、貿易収支が九十九億三千万ドルと過去最高の黒字を記録し、総合収支でも四年ぶりの二十九億三千万ドルの黒字というこの実態に目を覆い、その後引き続き過剰設備を背景とする輸出ドライブをそのまま放置し、輸出は一層加速度を加えて集中豪雨的事態を招き、貿易収支は政府の下方修正をも大きく上回り、ついに百億ドルの大台を超し、その無定見、無政策、無責任ぶりは内外の失笑を買い、強い非難の集中砲火を浴びることとなったのであります。  この趨勢を敏感に反映し、年当初、レート一ドル二百九十七円の円は続騰を続け、十月には二百六十円台となり、円相場はついに二百四十円の大台を割り込むまでに至ったのであります。  したがって、景気は回復するどころか、不況は一層深刻化し、倒産と失業は依然として高水準を続け、勤労国民は生活と雇用の不安にさらされ、国民は、暴風圏に迷い込んだ日本丸の中で、激しい船酔いに苦しみっ放しという状態になっておるのであります。(拍手)  このような結果は、福田内閣の重大な過失責任であります。内外の経済動向に対する著しい認識の欠如によることは明らかであります。認識が甘いから対応がおくれる、対応がおくれるから状況はさらに悪化する、完全にタイミングを失した後手後手の対応だから効果は半減する、だから、対応策は高いツケとなるのであります。  したがって、国債は風船のふくれるようにふくれる一方で、今年度予算も、戦時の混乱期を除いてはなかった国債全面依存型の拙速主義予算に拡大され、今日では、身分不相応の逆立ちした積極財政となり、今次の十五カ月予算と銘打つ予算編成に帰結する結果となったのであります。しかも、この予算案は、非常時、至上命令に粉飾され、国民生活を置き忘れ、公共投資万能の神話と迷信に支えられた、七%成長大合唱下のいわば大ばくち予算とも言えるのであります。  私は、以上の観点から、第二次補正予算案の問題点について指摘をしてみたいと思います。  まず第一に指摘をしなければならないことは、今年度予算の第一次補正予算に引き続き、第二次補正予算案の提出となったということであります。  政府は、第一次補正の理由を六・七%の実質成長の達成のためと、もっともらしいことを言っておりましたが、今次第二次補正は、これが五・三%に下方修正され、その達成と来年度景気対策のためと位置づけられたこの問題の設定点についてであります。  これは明らかに福田内閣の経済政策の失政によるものでありますが、その反省と責任については一切ほおかぶりで押し通そうとする政治姿勢については、国民の名において、断じて容認することができないのであります。(拍手)  政府は、ともすれば、経済政策の失敗の責任をすべて円高に転嫁しようとする傾向が強く見られますが、これは無責任きわまりない態度であります。福田総理は、当初経常収支マイナス七億ドルが六十五億ドルの黒字に修正を余儀なくされ、ついにこれが百億ドルの大台を超す黒字となり、円は高騰続き、ついにきのうの予算委員会においては、かかる予測のできなかったことは私の不明のいたすところと、認める羽目となりましたが、総理はその政治責任をどうしようとするのか、きわめて不明確であることをここに指摘をしなければなりません。(拍手)  第二には、本予算案は、今年度税収の見込み違いによるいわば穴埋め補正であり、粉飾補正予算案であるということであります。  八千六十億円に達する落ち込みを補てんすることが目的で、今回の補正の重要課題となっておるのであります。  十月の第一次補正では赤字国債を一千百二十億も減額しておきながら、景気浮揚のための十五カ月予算などと称し、公共事業等については三千六百六十四億円を計上し、一兆百九十億円の赤字国債を増発しようとするもので、全く無責任な財政運用であると言わなければなりません。  第三には、決算調整資金制度の創設の問題であります。  これは税収の落ち込みなどによって歳入欠陥が生じ、赤字決算の事態を回避するため二千億円の決算調整資金を充て、これを取り崩して補てんしようとするものでありますが、これは財政の厳格な運用と財政の単年度主義の原則を崩すことになりかねない重大な問題を含んでおると言わなければなりません。(拍手)  もちろん、赤字決算については財政法にも明文規定はないものの、赤字決算を禁じるという解釈は確立をいたしております。赤字財政と無節操な財政運営を続けてきた歴代政府・自民党は、財政の計画的運営という根本的な改革には触れようともしないで、赤字決算回避という安易な対策で赤字決算調整のための資金をつくろうとする態度は、財政民主主義の立場からもこれを認めるわけにはいかないのであります。(拍手)  かつて産投会計に設けられた資金と同様に、その繰り入れに国会のチェック機能が働いても、繰り入れ後の資金の運用管理などは、資金の性格という大義名分で、大蔵省の自由裁量に任されることは明らかであり、これが拙速主義的な創設には反対するものであります。  第四点は、昭和五十二年度予算がまだ消化し切れない状況で進んでおる今日、十五カ月予算の名においてさらに公共投資を一点集中主義で三千数百億円も上乗せをしているという点であります。  すでに国会に提出をされている昭和五十三年度予算案は、公共投資の集中投下を目指している内容となっていることは周知のとおりであります。これが運用に当たっては、原材料高などボトルネックインフレと呼ばれるインフレへの道が現実のものとなりつつあります。  公共事業費の内容は、相変わらず道路中心で、一千六十三億円で三二%を占め、社会福祉施設等の整備費はわずか十九億七千六百万円にすぎないのであります。このような著しく均衡を欠く生活福祉軽視の態度に私は強く抗議するとともに、政策の転換を要求するものであります。  第五点は、今年度予算の公債依存度が、赤字公債の大量の追加発行で三四%となった点であります。  政府は、財政の健全化のため、三〇%の依存度をその限度としてきたのにもかかわらず、いとも簡単にその依存度を上昇させ、昭和五十三年度予算の依存度実質三七%への序曲となったのであります。  しかも、中期経済計画も財政計画も示さないまま、七%成長達成をにしきの御旗として、これに反対する者は賊軍であるがごとき姿勢ですべてを押し通そうとする態度は、断じて見逃すことができないのであります。(拍手)  以上、私は、本案に反対するわが党の考え方について述べましたが、政府の言ういわゆる十五カ月予算の方向は、経済危機の培いトンネルを抜け出て明るい日差しを仰ぐという展望を持つものではなくして、不況とインフレを内包し、経済の混迷をさらに深め、財政破綻への道をたどる本質的な性格を持っておるものであることを指摘せざるを得ません。  長いトンネルを抜けると雪国であった。汽車はふぶける中をあえぎながら、人々の心配を乗せて、いつ目的に着くかもわからないまま、閉ざされがちな雪に埋もれる荒野を進んでいく。私は、わが国経済の行方を案じながら、政府の国民本位に立脚した、いまこそ経済政策の一大転換を強く求め、私の反対討論を終わるものであります。(拍手)
  18. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 加藤六月君。     〔加藤六月君登壇〕
  19. 加藤六月

    ○加藤六月君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております昭和五十二年度一般会計補正予算(第2号)外二件に対し、賛成の討論を行います。(拍手)  わが国の当面の緊急な国民的課題は、一日も早く景気を回復し、雇用の安定を確保して、国民生活の安定、向上を期することにあります。  最近の経済情勢は、昨年秋、補正予算を柱とする総合経済対策等一連の景気刺激策が実施されたにもかかわらず、その後の急激な円高の影響もあって、遺憾ながら景気回復の足取りは依然として弱く、雇用情勢は一段と厳しさを増しております。また、対外均衡の回復も容易ならざるものがあります。  このような事態から脱却する方策は、財政支出、特に景気浮揚効果の大きい公共投資を大幅に拡大し、内需を喚起することであります。民間需要が停滞している今日、財政が景気回復の起動力として主導的役割りを果たすことは当然であると申さなければなりません。  このような情勢を背景に、今回、政府は、来年度七%経済成長を目標としたいわゆる十五カ月予算の考えのもとに、公共事業の追加を中心とする補正予算を編成し、五十三年度予算とあわせて切れ目ない経済政策の運営を行わんとしており、これは時宜を得た賢明な措置であると確信するものであります。(拍手)  以下、補正予算の内容について簡単に所見を申し述べます。  その第一は、公共投資の追加についてであります。  公共投資は、有効需要を喚起し、景気回復を早める強力な手段であります。今回の公共投資の追加は、国庫債務負担行為の追加を含めて、事業規模で約一兆三千四百億円に上り、国民生活の安定に役立ち、かつ、景気刺激効果の大きい部門に重点を置き、下水道など社会資本の整備を一層推進するものであって、適切、妥当な措置であります。  第二は、中小企業対策についてであります。  中小企業は、長期にわたる不況と急激な円高によって、非常な苦境に陥っております。この事態に対し、政府は、さきに中小企業円高緊急対策を決定したところでありますが、今回さらに補正予算において、商工組合中央金庫出資金三十億円、中小企業信用保険公庫出資金九十億円等、総額百二十五億円を中小企業特別対策費として追加計上し、中小企業の円高緊急対策を格段に充実させております。  第三は、地方財政対策についてであります。  地方財政は、税収の落ち込み等によって財源難に悩んでおります。公共事業の完全消化が至上命令となっているとき、これを放置するわけにはまいりません。今回の補正予算では、所得税と法人税の減収によって当然減額さるべき地方交付税交付金について、第一次補正後の金額を減額しないこととしております。また、公共事業の追加に伴う地方負担の増加に対処するため、地方債の大部分を財政資金で引き受けるなど、手厚い措置が講じられております。  第四は、決算調整資金制度の創設についてであります。  最近のわが国の財政においては、景気のわずかな落ち込みでも税収不足を招くおそれが大きく、一般会計において、決算上歳入不足という事態が年度末間際になって見込まれる場合や年度経過後明らかになる場合には、現行制度上では適法に処理する方法がありません。このような事態に備えて今回決算調整資金制度を創設するわけでありまして、これは、財政処理を適法かつ適切に行うため、必要不可欠なことであります。  五十二年度については、現在見込まれる税収不足に対処しても、なお決算上の不足が全くないとは言えない状態にあると考えられ、五十二年度から決算調整資金が機能し得るよう資金に財源を繰り入れることは緊要であって、財政処理に責任を持つ政府の当然の措置として、賛意を表するものであります。(拍手)  一方、歳入につきましては、景気の停滞等によって生じた税収不足を補てんするための財源措置として、既定経費を極力節減するほか、公債の追加発行が予定されております。  公債を一兆三千六百六十億円増発するため、結果として五十二年度において公債依存度が三〇%を超えることになったのでありますが、当面の国民的課題にこたえるための財政支出の拡大等を勘案すると、緊急措置としてやむを得ないものと思うものであります。しかし、今後も節度ある財政運営に努め、財政の健全化の回復のため努力することは政府の責務であり、その実行を強く要望するものであります。(拍手)  以上、今回の補正予算は当面の緊急な課題に十分こたえ得るものとして、賛意を表するものであります。厳しい経済情勢の中でも、最近発表された十一月の製造工業の稼働率指数が上昇するなど、明るい面も見られるのでありまして、これをさらに定着させるためにも、補正予算の速やかな成立と実施を期待して、賛成の討論を終わります。(拍手)
  20. 保利茂

    ○議長(保利茂君) これにて討論は終局いたしました。     ―――――――――――――
  21. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 三件を一括して採決いたします。  三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  22. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 起立多数。よって、三件とも委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)      ――――◇―――――
  23. 加藤紘一

    ○加藤紘一君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。  すなわち、この際、内閣提出、昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  24. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  25. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。     ―――――――――――――  昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例   等に関する法律案(内閣提出)
  26. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。地方行政委員長木村武千代君。     ―――――――――――――  昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔木村武千代君登壇〕
  27. 木村武千代

    ○木村武千代君 ただいま議題となりました昭和五十二年度分の地方交付税の総額の特例等に関する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本案は、今回の第二次補正予算において、国税三税の収入見込み額の合算額が減少することに伴い生ずる地方交付税の落ち込み分については、地方財政の状況にかんがみ、これを減額しないこととする特例等を設けようとするものであります。  その内容は、昭和五十二年度分として交付すべき地方交付税の総額及び同年度分の一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入金の額の算定について特例を設けることにより、第一次補正後の予算に計上された地方交付税の総額を確保することとし、また、後年度において、昭和五十二年度分のこの地方交付税については、国税三税の収入決算額の増減による精算を行わないこととしております。  本案は、一月十七日本委員会に付託され、昨二十七日加藤自治大臣から提案理由の説明を聴取し、慎重に審査を行いました。  本日質疑を終了し、討論の申し出もなく、採決を行いましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  28. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  29. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ――――◇―――――
  30. 加藤紘一

    ○加藤紘一君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。  すなわち、この際、内閣提出、円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  31. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 加藤紘一君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。     ―――――――――――――  円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法案   (内閣提出)
  33. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法案を議題といたします。  委員長の報告を求めます。商工委員長野呂恭一君。     ―――――――――――――  円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法案及び同報告書     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――     〔野呂恭一君登壇〕
  34. 野呂恭一

    ○野呂恭一君 ただいま議題となりました円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  昨年来の円相場の急激な高騰は、長期にわたる不況と重なって、わが国経済に大きな影響を与えており、とりわけ脆弱な企業体質を残しておる中小企業は、輸出関連の中小企業を中心として、深刻な影響を受けることが憂慮されております。  このような事態に対して、昨年十月に中小企業為替変動対策緊急融資制度が発足したのを初め、諸般の緊急対策が講ぜられ、さらに本年一月には、緊急融資の金利引き下げその他諸対策の充実について閣議決定が行われております。  本案は、この閣議決定について、立法措置を講ずる必要がある事項について立案されたものであります。  内容の第一は、円高によって相当数の中小企業がその事業活動に支障を生じていると認められる業種を、全国的または地域的に指定し、都道府県知事が、指定業種に属し、かつ、円高の影響を受けている中小企業者または指定業種に属さなくても円高の影響の大きい中小企業者を認定することといたしております。  第二は、認定を受けた中小企業者に対する助成でありまして、認定中小企業者が必要とする経営安定資金及び事業転換資金の低利融資、中小企業近代化資金等助成法による貸付金の二年以内の返済猶予、中小企業信用保険制度についての円相場高騰関連保証の特例措置、法人税または所得税における欠損金の繰り戻し還付と地方税における欠損金の繰り越しについての特例措置をそれぞれ講ずることといたしております。  第三は、円高により事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業の雇用する労働者の失業の予防、職業訓練の実施、就職のあっせん等の対策に努めるとともに、円相場の高騰により経済活動が衰退している地域について、特に配慮することといたしております。  なお、本案は、昭和五十五年三月末までの時限法となっております。  本案は、去る一月二十四日当委員会に付託され、昨二十七日河本通商産業大臣より提案理由の説明を聴取し、続いて質疑に入り、本日に至り質疑を終了いたしましたところ、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党・革新共同及び新自由クラブの六派共同提案により、中小企業近代化資金等助成法による貸付金の返済猶予の範囲を「二年」から「三年」に改める旨の修正案が提出され、採決の結果、本案は全会一致をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決した次第であります。  なお、本案に対し、業種指定、認定及び融資の迅速かつ弾力的運用等に関する附帯決議が付されましたことを申し添えます。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  35. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  36. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。      ――――◇―――――
  37. 保利茂

    ○議長(保利茂君) 本日は、これにて散会いたします。     午後五時三十分散会      ――――◇―――――  出席国務大臣         内閣総理大臣  福田 赳夫君         法 務 大 臣 瀬戸山三男君         外 務 大 臣 園田  直君         大 蔵 大 臣 村山 達雄君         文 部 大 臣 砂田 重民君         厚 生 大 臣 小沢 辰男君         農 林 大 臣 中川 一郎君         通商産業大臣  河本 敏夫君         運 輸 大 臣 福永 健司君         郵 政 大 臣 服部 安司君         労 働 大 臣 藤井 勝志君         建 設 大 臣 櫻内 義雄君         自 治 大 臣 加藤 武徳君         国 務 大 臣 安倍晋太郎君         国 務 大 臣 荒舩清十郎君        国 務 大 臣 稻村左近四郎君         国 務 大 臣 金丸  信君         国 務 大 臣 熊谷太三郎君         国 務 大 臣 宮澤 喜一君         国 務 大 臣 山田 久就君      ――――◇―――――