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1977-11-17 第82回国会 衆議院 物価問題等に関する特別委員会 6号 公式Web版

  1. 昭和五十二年十一月十七日(木曜日)     午前十時三十五分開議  出席委員    委員長 西宮  弘君    理事 加藤 紘一君 理事 片岡 清一君    理事 平泉  渉君 理事 金子 みつ君    理事 武部  文君 理事 中川 嘉美君    理事 米沢  隆君       愛知 和男君    鹿野 道彦君       中西 啓介君    中村  靖君       堀内 光雄君    中村  茂君       馬場猪太郎君    長田 武士君       宮地 正介君    藤原ひろ子君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (経済企画庁長         官)      倉成  正君  出席政府委員         公正取引委員会         事務局経済部長 妹尾  明君         経済企画庁調整         局審議官    澤野  潤君         経済企画庁物価         局長      藤井 直樹君         経済企画庁物価         局審議官    柳井 昭司君         資源エネルギー         庁石油部長   古田 徳昌君  委員外の出席者         農林省畜産局食         肉鶏卵課長   甕   滋君         農林省食品流通         局物価対策室長 廣重 和夫君         農林省食品流通         局市場課長   渡辺  武君         食糧庁業務部需         給課長     松岡  将君         水産庁漁政部水         産流通課長   塩飽 二郎君         資源エネルギー         庁石油部流通課         長       廣重 博一君         中小企業庁計画         部長      小松 国男君         郵政大臣官房電         気通信参事官  白井  太君         建設省道路局路         政課長     山本 重三君         物価問題等に関         する特別委員会         調査室長    曽根原幸雄君     ――――――――――――― 十一月十六日  輸入品に係る国内販売価格の引き下げに関する  請願(増田甲子七君紹介)(第二九八七号)  同(向山一人君紹介)(第二九八八号)  物価対策に関する請願(増田甲子七君紹介)(  第二九八九号)  同(向山一人君紹介)(第二九九〇号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  物価問題等に関する件      ――――◇―――――
  2. 西宮弘

    ○西宮委員長 これより会議を開きます。  物価問題等に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。馬場猪太郎君。
  3. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 円高が国内の物価に及ぼす影響について、さきに通産省もお調べになった。ところが、国内には非常に反応が鈍くて、結局国内の流通に問題点があるのじゃないかというふうにたびたび言われております。農林水産物についても同じだと思います。昨日も日銀の方で発表なさっている考え方からいけば、場当たり的な、いまドルが余ったから、あるいは円の値打ちが上がったからということでなしに、もっと抜本的な対策を立てて、農産物輸入についても計画を立ててやるべきだというふうな内容の見解を示されておりますが、その中でも、特に豪州、ニュージーランド等との外交問題もあって、牛肉問題は目玉だと言われております。そういう意味で、過去二回にわたって事業団及び農林省の見解をお尋ねいたしましたが、きょうは、主として事業団以下の流通過程の問題についてお伺いしたいと思います。  市場課長はまだおいでになっていないですね。――それでは先に甕さんにお伺いをいたしたいと思います。  フローズンの方は競りをやる、競売をやるというようなことで、比較的公正な取引があるけれども、チルドの方は問題があるということは、前回の委員会のときにも大場局長自身もおっしゃったわけです。それじゃ、農林省自体として、いままでにどういう問題があったのかということについて、お調べになった範囲でお知らせいただきたいと思います。
  4. 甕滋

    ○甕説明員 チルド牛肉の流通につきましては、先般来御説明申し上げておりますように、なまものであるという商品特性がございますので、それにふさわしい具体的に流通し得るようなやり方をとらざるを得ないということで、随意契約方式、すなわちワンタッチ方式といわれている方式をとっているわけでございます。これは御案内のとおり、あらかじめ取り扱い団体を決めておきまして、しかも、その取り扱い団体におきまして取引が成り立つためには価格関係が決まっていなければならないということで、調整金をあらかじめ内外価格差として想定されたレベルで決めまして流通させるというやり方がございます。したがいまして、従来、問題として指摘されましたのは、実はその両方の点についてでございます。  一つは、団体が特定されているではないか。それから第二点は、調整金が必ずしも――現実の内外価格差とずれを生ずるということであろうかと思います。したがいまして、前回申し上げましたように、現在の随意契約方式をとる限りはその二つの問題がつきまとうわけでございますので、現在の方式自体にもっと競争原理が導入できないかといった観点で現在鋭意検討を重ねておるわけでございます。  ただ、現実にその中で選んでおります団体といいますのは、傘下に小売店を持っておりまして、チルドが右から左に最も短い経路で流通し得るような団体として選んでおるわけでございますし、また、その団体は昭和四十七、八年ごろに至るまでチルド流通がまだ非常に困難であった時代、チルド商品を開発いたしまして国内で流動させた実績を持っているという団体でもございまして、そういったところに現在も取り扱わせているという経緯でございますので、その団体が畜産振興事業団から牛肉を買い受けまして、傘下の組合員にその組合の組織原理に基づきまして流すことが期待されているにもかかわらず、どうも横に流れているんじゃないか、こういう御指摘といいますか、御批判があったわけでございます。そこで、畜産振興事業団の方も、その後各関係団体五団体を招致いたしまして、その流通経路の具体的な内容につきまして調査を行ったわけです。調査といいましても、結局そういった指導を加えながら本当に流れるようにということでその調査を行っておりまして、その限りで具体的な横流れ事実というのもなかなかっかめないという実態でございました。しかしながら、万が一にもそういうことがあってはならない、こういう強い指導を行っておりまして、農林省といたしましても各関係団体に対しては、いままでに通達でそういうようなことがないように今後も調査を続ける、もしその調査で横流れといわれるような好ましくない事態が出た場合には、取り消しということも含めてこれは措置するんだということを指示いたしまして、現在も強力に指導を続けているという状況でございます。
  5. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 それでは具体的にその五団体は何と何ですか。
  6. 甕滋

    ○甕説明員 現在対象になっております五団体は、全国食肉事業協同組合連合会、それから全国同和食肉事業協同組合連合会、全国農業協同組合連合会、それに関西主婦連と、これはまた特別なルートでございますが、指定店のルートということに相なっております。
  7. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 なかなか調査がむずかしいとおっしゃったのですが、いまの五団体は、たとえば全国農業協同組合連合会一これは農業協同組合法による連合会ですし、組織系統というのははっきりいたしておりますね。それから日本食肉共同市場株式会社ですか、これはどういう組織になっておりますか。
  8. 甕滋

    ○甕説明員 全国食肉事業協同組合連合会にいたしましても中小企業等協同組合法に基づく団体、それから御指摘の全農でございますが、これも農協法に基づく団体でございまして、それぞれの組織原理で自律的に流しているとおっしゃる点はそのとおりでございます。それから共同市場株式会社でございますが、これは食肉卸売市場の卸売人が市場で取り扱います国産あるいは輸入食肉を共同仕入れするあるいはそのあっせんをするというために設立した共同会社でございまして、三十九年に設立されております。資本金は約一億円、株主は主だった市場の卸売人十五社によって構成されておるわけでございます。
  9. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 そうしますと、日本食肉共同市場株式会社、これは二十五の市場の荷受け会社が寄って一つの会社をつくったということですか。
  10. 甕滋

    ○甕説明員 実際にあの株主になっておりますのは十五の卸売人でございますけれども、現在市場が二十五ございまして、その二十五の市場に対してそういった事業を行っているということでございます。
  11. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 二十五の市場に三〇%のチルドが流れているわけですね。
  12. 甕滋

    ○甕説明員 そのとおりでございます。
  13. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 その三〇%を二十五の市場にはどういう分け方をして配分するのですか。
  14. 甕滋

    ○甕説明員 これは各市場卸売人ごとに現在行っております方法は、牛の枝肉の取引実績を五割見ます。それから市場所在県の牛肉消費実績を二割見ます。それから輸入牛肉の取り扱い実績を二割見まして、最後に均等割りが一割、こういった要素によりまして市場ごとのシェアを計算いたしまして、それに基づきましてやっております。(馬場(猪)委員「もう一遍言ってください」と呼ぶ)それでは繰り返しますと、牛の枝肉取引実績五割、市場所在県の牛肉消費実績二割、輸入牛肉取り扱い実績二割、均等割り一割ということでございます。
  15. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 そうしていったら、これは流通経路を点検しようと思ったら明らかに点検できるんじゃないですか。調べにくいというのはどういう点で調べにくいのですか。
  16. 甕滋

    ○甕説明員 市場を経由しておりますものについては、こういった割合で各市場ごとに配分をされておるという実績は確認できるわけでございます。
  17. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 その市場でも、これはフローズンではありませんけれども、せんだってNHKの放送でも出ておりましたように、神戸の市場は六月まで開かれておらなかったというようなことが報道されておりましたが、その事実関係について、市場課長おいでになりましたので、いままでの経過なり事実関係について知らせていただきたいと思います。
  18. 渡辺武

    ○渡辺説明員 最近NHKのテレビで食肉市場についての報道があったわけでございますが、おっしゃるように、神戸の市場もその中で取り上げられておったわけでございます。神戸の市場は中央市場ということででき上がっておるわけでございますので、法律に基づきまして適正な運営が行われておるというように思うわけでございますが、フローズンにつきましては、御指摘のように競りで販売が行われております。競りにつきましては、実はこれは五十年の七月から競りをやったということになっておりまして、当時畜安法の改正がございまして、市場での競りを行いまして需給実勢を反映した価格形成に努めるということで競り化をしたわけでございまして、五十年七月から競りは行われております。ただ、先生御指摘のように、競りのやり方につきましては、当然事前に上場数量等を掲示するということが必要なわけでございますが、この部分が、おっしゃいますようにことしの六月ぐらいまでは徹底していなかったという事実があります。私たちも従来からそのようなことにつきまして是正をするよう開設者を通じて指導しておったわけでございますが、七月からはそのような上場数量の掲示ということについても徹底して、いまは円滑に行われておるというように把握しておる次第でございます。
  19. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 いま円滑にいっていると言われたのですが、またこれもニュースで見たのですが、一部の業者によってほとんど独占的に競り落とされておるというふうなことが載っておりました。しかも、それが買参権があるのかないのか、ニュースによればないように伺ったのですが、その事実関係はいかがでしょうか。
  20. 渡辺武

    ○渡辺説明員 先ほど申し上げましたように、フローズンについては競りが行われておりまして、当該神戸市場では買参人はいま約百名の者が神戸市から承認されて売買に参加しておるわけでございます。たくさんの方がいらっしゃるわけでございますが、この輸入肉の競りの場合に常時競りへ参加されておるのは大体二、三割ということでございまして、二、三十人の方が輸入肉の競りには参加されておるというように把握しておりますが、ただ競り落とす場合は、これは高い価格をつけた人に落とされるわけでございますから、おのずから人数は限定されてまいっておりまして、十名弱といったような人たちが大体競り落としておるというように承知しております。
  21. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 百名のうちでせいぜい二、三十人の参加しか常時ないということですか。その常時の顔ぶれというのは変わっているのですか、ほぼ同じような顔ぶれなんですか。
  22. 渡辺武

    ○渡辺説明員 百名の方すべて参加できることになっておるわけでございますから、オープンにされておりますわけですから、どなたも参加できるということに体制上なっております。しかし、やはり輸入肉の取引ということを専門というか、かなりそれに経営上ウエートをかけておるような方々がやはり重点的に参加されておるということではないかと思います。  いつも変わっておるのか、あるいはいつも同じなのかという御質問に対しまして、ちょっと実態を十分把握し切っておりません。何ともちょっと申し上げようがないので推測で申し上げるわけでございますが、そういつも固定しておるということではないのではないかというふうに思っております。
  23. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 六月まで閉鎖されておったけれども、事実は三月ごろから地元から農林省へ陳情に来ておりますね。ですから、その間調査をなさらなかったのですか。
  24. 渡辺武

    ○渡辺説明員 六月まで、競りにつきまして、競りを行う前の手続でございますが、上場数量等の掲示が行われてなくて不徹底でありましたということでございます。それにつきまして、私たちの方からも、是正、改善するように指導等もいたしまして、七月からはそのような掲示というような手続も一〇〇%行われておるということを申し上げたわけでございまして、陳情云々ということにつきましては、私ちょっと存じないわけでございます。
  25. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 掲示だけが抜けておったというのですか。競りはずっと当初からやっておったのですか。
  26. 渡辺武

    ○渡辺説明員 先ほど申し上げましたように、競りは昭和五十年の七月から行われております。
  27. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 掲示だけが抜けておったということだけで、七月からは掲示をきちっとさせる、こういうことにしたということなんですね。
  28. 渡辺武

    ○渡辺説明員 そのとおりでございます。
  29. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 その間半年以上もたってますが、いろいろ地元にトラブルがあったということはお聞きだったわけですから、だから指導もなさったわけですから、その取引実態を十分把握しておられないということはどういうことになるんでしょう。流通過程において、これだけ輸入肉の問題が、途中でどこかへ消えたとか横流しがあったとかいうことが三月来言われておるわけなんですよ。御承知だと思います。それにもかかわらず、公正に競りが行われて特定の者に独占されておらないということを把握できるような調査を全然やってないのですか。
  30. 渡辺武

    ○渡辺説明員 競り自身は、先ほど申しましたように五十年七月から行われ、手続上欠けておりました上場数量等の掲示の徹底ということも本年七月から徹底したわけでございます。食肉の市場流通等につきましては、従来から問題でもありますので、このような掲示という手続ではございますけれども、必要なことでもありますので、十分徹底するようにというような観点から、私たちも指導したわけでございます。あわせて市場取引のその他の実態等の把握にも努めておるわけでございまして、先ほど申しましたように、その結果、総体的には円滑に行われておるというように信じておるということでございます。  ただ、先ほど御質問がございました、約十名弱の者が大体競り落としておるけれども、その人間が固定しているかどうかという点につきましては、明確にいま資料を持ち合わせておらないということで、まことに申しわけございませんが、そのように御答弁申し上げたわけでございます。
  31. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 甕さんの方では、それについて何か把握していらっしゃいますか。
  32. 甕滋

    ○甕説明員 チルドにつきましては、事業団が市場ルートにそれを流しておるということで、事業団が常に各市場の荷受け会社を通じまして適切な流れ方について把握し、指導しておるわけでございます。
  33. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 いや、いま言いましたのは、フローズンの方も競りが開かれてないとか内容の掲示が間違っているとかいう議論だけですけれども、それについてはお調べになっておりませんか。  そしてまた、あわせて、NHKのテレビもごらんになりましたか。そしてその内容で、場長も開いておらなかったと言っておりますが、あれは向こうが間違いなのかどうなのか。それから、せんだってのニュースに出ました買参人、これは資格があったのかなかったのか、その点、食肉課長の方でも市場課長の方でもどちらでも結構ですから答えてください。
  34. 甕滋

    ○甕説明員 それでは私からまず申し上げますと、フローズンについては事業団が委託をして競りをしてもらうという関係でございますので、委託された結果、落札の量がそれぞれ各市場ごとに違います。これは量も違いますし、価格も違うわけでございます。実際には、その市場地域ごとの需要を反映いたしましてそれが決まっておるわけでございますので、なるべく需要の強いところにより多く流す、これは当然のことでございますけれども、需給の実態を見合わせた流し方をするということで、事業団の方も絶えず市場におきます取引状況というものを把握しておるわけでございます。  それから第二点のテレビについては、私も見まして、御指摘のような内容も含まれておりますので、その点は事業団を通じまして事実関係等については確認をし、市場課長からお答え申し上げたような内容として承知しておるわけでございます。
  35. 渡辺武

    ○渡辺説明員 テレビで報道されましたときに名が挙がりました買参人でございますが、開設者の方に照会いたしましたところ、正式に神戸市が承認した買参人であるということでございます。
  36. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 競りは公正であると言われているけれども、その競り自体も特定の十人何がしがしょっちゅう参加する、そして特定の人たちがほぼ八割ぐらい、大部分を常時競り落としている。確かに競りですから価格を高く競った人に落ちるのは当然ですけれども、しかし、その陰にそれぞれの会社の資本力、販売能力、そういったものがあって、実際には公正であるべきものだけれども、果たして農林省の言われるように完全に公正に行われているかどうか、そういう疑わしい事実というものはございませんか。
  37. 渡辺武

    ○渡辺説明員 繰り返しになりますが、卸売市場法に基づきます中央卸売市場でございますので、法律に決められたルールに従ったやり方をやるように私たち強く指導いたしておりますし、開設者もそのようにやっておるわけでございます。したがいまして、違法あるいは不当にわたるような形での取引というのはないと私は信ずるわけでございます。  しかし、事柄が経済行為等々でございますので、いろいろな関係から、やはりやり方につきまして問題点の指摘があるということも事実でございます。私たちといたしましては、常日ごろそのようにやっておりますけれども、今後ともやはり法律に決められましたルールに従った厳正な公明正大な取引が行われるように指導してまいりたいというように存じておる次第でございます。
  38. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 法律の範囲内であれば、経済行為は、もう自由社会なんだから少々ぐらい目に余るような、道義的にはちょっとおかしいなと思うようなことがあっても、それは公平とみなしているわけですか。もし一人の特定の人が常時その競りごとに八割以上ずっと押さえているような状況があっても、競りであればもうやむを得ない、全然法律の関与するところではないと、こうおっしゃるわけですか。
  39. 渡辺武

    ○渡辺説明員 結果的にそのような事実、まだ確認いたしておりませんけれども、そのような事実があった場合の原因といたしまして、もともと参加する人たちを制限した結果そのようになるというのであれば、それはわれわれが定めておりますルールそのものに違反しておるということも言えると思います。ただ、参加する人たちはオープンに参加できる体制にありながら、競りという売買行為の中で、結果的にある程度の数量が特定の人に落ちるということは、経済行為の結果だということでありますので、一概にそれをもって法律上云々ということにはならないのではないかというように存ずるわけでございます。
  40. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 私、いま法律上のことばかり言っているのじゃないんですよ。事実関係において確認されておらないということは、一つ問題ですよね。これだけ横流れがあるのじゃないか、あるいは道義的に考えて、法的な制限はないにしろ、こういうふうなルートでこういうふうに流れてほしいと農林省は期待していらっしゃるけれども、期待どおりにいかない。その期待どおりにいかないことについては、やはり行政指導なりあるいは話し合いなりで公平にわたるような指導をしなければいけないわけでしょう。いまの答弁によれば、法律さえ守っておれば余りそんなことは関与できぬのだ、こういう御答弁なんですが、では、そういう事実はあるということだけは、確認はできておらなくても知っておられることは知っておられるわけですね。
  41. 渡辺武

    ○渡辺説明員 事実についての確認とまではいきませんが、情報等でそのようなおそれがあるといいますか、そういうことがあるといううわさがあるというようなことは十分把握しております。法律に合っておればそれで一〇〇%フリーパスというようなかっこうでの指導をしているつもりではございませんで、もちろん市場の流通業者でございますから、その社会的使命の達成のためにも、いやしくも疑惑を招くようなかっこうでの取引が行われるということはあってはならないわけでございます。つきましては、内部の話でございますけれども、このようなことを受けまして、私たちとしましても、早急に実態を明確に把握するため、及びそれらのことについての是正を強く求めるために、来週早々にも各食肉市場の場長、神戸も当然その中に入りますが、東京に参集してもらって、そのような点での指導をやっていきたいというように考えております。
  42. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 ずいぶん早くから市場の取引について、不正とか不正でないとかそういう言い方じゃなしに、どうしても一部の人に偏った取引になっておるじゃないかということは知っておられるわけですから、なぜ今日まで放置されたのですか。まあ、しかし、それにしろ、これからやはり公正な取引、そして畜産局が期待しておられるような流れ方をするように、会議をやられるということですからそれ以上言いませんがね。  それでは、ひとつ食肉課長の方から、このフローズンにしろチルドにしろ――フローズンは公正だと言われているんですね。それですら、法的にはとやかくは言えないにしても、事実上は余り期待しておられるような流れ方をしていないということは知っておられるわけだし、それについてお調べになったことはありませんか。
  43. 甕滋

    ○甕説明員 フローズンの流通につきましては、御案内のとおり、事業団が入札で売り渡しております。その売り渡しの相手方につきましては、事業団としても一つの基準を持っておりまして、全国団体を原則といたしますけれども、理事長が県段階のものについても認めるということにしておりまして、主としては食肉関係の団体、それから消費生活協同組合、さらには、食肉を取り扱ったことのある消費者団体に対して門戸を開いておるわけでございます。現在まで十八団体が対象になっておりまして、定期的に競りが行われておるわけでございます。したがいまして、その入札に参加しております団体は、それぞれの団体の構成員に対しましてそれを流すということでございまして、しかも、その価格形成は、チルドの場合等と違いまして、入札でそのときの需給実勢を反映した価格で手に入れておるわけでございます。しかも、事業団の入札は、定期的にかつ量的にも安定して行っておりまして、そこに思惑の入る余地は、少なくも現状におきましてあり得ないものだというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、事業団の入札によって取得したものが、非常にその団体と関係のないような流れ方ということになっておるという事実関係については、私どもも承知しておらないわけでございます。
  44. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 一般論は言ってないんですよ。いま神戸の例を言っているんですよ。そして、先ほどは、神戸の例を聞いていると言われたんじゃないですか。定期どおり決められたとおりにきちっとやれてない面もあった。たとえば、数量とか品質とかそういうものの表示をきちっとやってなかったということは聞いておられるわけでしょう。そして、一部そのことがあって、もめた。NHKのテレビも見た。だから、それを確かめられなかったんですか。そして、あの放送は全部間違っておったわけですか。そういう事実関係は一切なかったのですか。
  45. 甕滋

    ○甕説明員 御指摘の点は、市場に対して事業団が委託の競りをしている、神戸市場で行われた競りについて、特定された点についてのお尋ねでございまして、私が申し上げたのは一般論で恐縮だったわけですけれども、神戸の市場におきますフローズンの競りにつきまして、先ほど申し上げましたように、神戸市場において具体的に競られた価格とか量とかそういうようなものをほかの市場との関係で見まして、需要が余りないというような判断に立った場合には、その量を調整するというようなことを行っておるわけでございます。それから、その場合に、表示等について不十分な点があったというのは御指摘のとおりでございまして、事業団も各荷受け会社に対して、これは集めるなり、それから個別に呼ぶなりして、そういったやり方として適正なやり方をとるようにという指導はいたしております。
  46. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 公正に行われておる、公正に行われておると言われるけれども、事実上は、ちょっと疑わしいことがあったからお調べになったのでしょう。事業団も行かれたわけでしょう。そして食肉課もそのことを知っておられるわけでしょう。全然知らないんですか。そういう事実は知っておられるわけなんでしょう。期待しているとおりの流れ方を、十分公正だと言われる競りの方式であっても、行ってない部分があるんだということは知っておられるわけでしょう。
  47. 甕滋

    ○甕説明員 市場の取引そのものは市場のメカニズムで流れておりますので、その市場のメカニズムがどうも公正でないとまで断言し得るものが先ほど来申し上げておりますように具体的にないわけですけれども、そういうやり方において、そういう掲示をしないとかいうようなことが疑惑の種になっていることは事実でございます。また、業者の間でも、そういったことが原因となってかわかりませんけれども、いろいろ争いがあるということも事実でございます。したがいまして、そういうことは円滑に流れるという観点からは好ましくありませんので、そういったことのないようにという指導を行ってきたわけでございます。
  48. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 非常に回りくどい言い方をされているけれども、結果は、やはり期待しておるとおりに流れておらないんでしょう。おらない事実がたとえわずかでもあるわけですね。いまのはそういうふうにとっていいですね。ですから、一番公正だと言われている入札方式でも、まだまだそういう期待しているような正規の――正規という言葉は適当でないかもわかりませんけれども、まあまあ社会的に見て妥当だという流れ方をしておらないという結果が出ているんですね。だから、こればかりやっておられませんから、ほかの団体もひとつお教えいただきたいと思います。  それでは、全肉連はどういう流れ方をしているのですか。全肉連の全国組織、府県組織あるいは市町村組織、そういう系統というのがずっとあると思いますが、その組織についてお教えいただきたいと思います。
  49. 甕滋

    ○甕説明員 全肉連でございますが、これは先ほど触れましたように、中小企業等協同組合法に基づく事業協同組合連合会でございまして、会員は四十七都道府県の連合会でございます。     〔委員長退席、武部委員長代理着席〕 各都道府県の連合会のもとに、単協と申しますか、事業協同組合がございまして、その構成員として末端の、これは主として肉屋さんが入っておるということでございますが、加入の組合員数にいたしまして二万五千店ぐらいでございます。
  50. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 これは農林省の許可だと最初は言われたのですが、事業協同組合ということはどこの認可ですか。
  51. 甕滋

    ○甕説明員 これは農林省でございますが、担当課といたしましては組織担当の企業振興課というところで取り扱っております。内容的には、食肉関係ということで私どもがもちろん指導、監督をしているという面がございます。
  52. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 全国組織は農林省ですね。府県組織はどうなんですか。
  53. 甕滋

    ○甕説明員 直接の担当でなくて恐縮ですけれども、県の認可ということになっているように私は思っております。
  54. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 全国組織は農林省が直接に認可も指導もやっておられる。府県の認可は商工部ですね。そして市町村段階の単協も商工部で事業協同組合は認可をしておりますね。そういう場合に農林省と商工関係の通産省とは協議か何かあるのですか。
  55. 甕滋

    ○甕説明員 この全肉連の場合には、食肉ということで協同組合の事業範囲になってございますので、これは先ほど申し上げました農林省の企業振興課で組織面を取り扱っております。
  56. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 全国組織から府県組織、単協までずっと農林省が大体指導あるいは助言ということをやっておられるわけですね。
  57. 甕滋

    ○甕説明員 そのように思っております。
  58. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 そうしますと、農林省がお調べになろうと思えば、たとえば先ほどのチルドの話に戻りますが、チルドの二五%は二千二百の指定店にずっと流れているわけです。あとの七五%のうちで全肉連は何%ですか、後で教えていただきたいと思いますが、その何%かの割り当てした分が全国組織から府県組織そして市町村組織、ずっと流れを調べようと思ったら簡単に点検できますね。
  59. 甕滋

    ○甕説明員 全肉連を通じて流れております輸入牛肉の割合は、現在一八%余りでございます。おっしゃるとおりその流れ方については農林省が全肉連を通じまして把握いたしておるわけでございます。
  60. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 流通形態は非常にむずかしくてなかなか調べにくいとしょっちゅう言われているのですね。ですけれども、この団体なんか調べられるのでしょう。ですからそういう疑惑が、横流れがあったとかいろいろ話が出たときに、その後一回でもお調べになったことはあるのですかないのですか。
  61. 甕滋

    ○甕説明員 これは全肉連を通じて絶えずやっておりますけれども、しかし、最近そういった流れ方についての疑問が提示されているというような時節でもございまして、全肉連については、先ほど申し上げましたように、通達でそういう指導をするほか、直接呼びまして、どういうふうに流れているのかという点については私どもの方で調べております。その際、県肉連あるいは単協を通じて小売店に流れるというような事柄は、組織といたしまして運営その他については各組合員の合意のもとに行われておるという、協同組織でございますから、私どもとして報告をとった限りでは、その協同組織の本来の姿で流れているということでございます。  実際に末端までいってむずかしさがあるということが言われますのは、一つは、肉屋さんの場合に、普通小売店と卸商を兼ねる形態が非常に多いわけでございます。むしろ分離しているという姿は、地域的にもあるいは全体の割合からいっても限られておる実態でございます。したがいまして、末端の小売店までいくというようなことで確かめておりますけれども、それが組合員たる卸商に渡りまして、いずれにしてもチルドでございますから末端の小売までいくのは事実でございますが、それがその系統の流れをすんなり流れているのかどうかという辺を把握するのがむずかしさがあるというような感じを持っております。しかし、いずれにしましても、こういった一つの系統組織をつくっております協同組合でございますから、その中で相互監視のもとに適正に流れておるというふうに私どもは信じておるわけであります。
  62. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 長々と言われましたけれども、調べた事実があるのかないのかということについてはお答えいただいてないですね。系統組織だから任しておいたらそこは全部正確にやっているのだ、こういう御答弁なんです。しかし、それでもなおかついろいろうわさもあるだろうし、局長自身も横流れという言葉をお使いになって、そういうことも聞いておる、十分調べなければいかぬ点もあるというふうに言っておられるのですね。だから調べたことがあるのかと言っているのです。
  63. 甕滋

    ○甕説明員 これは先ほど全肉連に対してそういう調査をしたというふうに申し上げました。ただ、県肉連以降単組に至るまでそういった具体的なものについての調査はいたしておりません。
  64. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 全肉連から県肉連へいくときには、ただですっと通るのですか。やはり何かの事務経費とかそんなものを取るのですか。そうして県肉連から市町村単協にいくときには何がしかの手数料、そういったものを取るのですか。そういった点もお答えいただきたい。
  65. 甕滋

    ○甕説明員 これは段階ごとにそれぞれ持ってきたものを流すという経費がかかりますので、その経費に見合うものといたしまして、全肉連が各県肉連に流す際には一・五%の手数料をとっております。県肉連が単協に流す際には〇・三五%、単協が小売店に流す場合に三%といった手数料になっているのが一般的な姿でございます。
  66. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 全肉連が府県に一・五%、府県から単協へ〇・三五、そして単協から組合員には三%ですか。そうしたら調べようがあるじゃないですか。簡単に調べられるのじゃないですか。手数料を取っているのだから、何トンに対して何ぼの手数料を取っているのか、何ぼ流れているのかという量なんかすぐ点検できるのじゃないですか。簡単なことじゃないですか。それをやらないのですか。
  67. 甕滋

    ○甕説明員 これは全肉連を通じて各県肉連の取り扱い状況としてはわかるわけでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、単協から小売店に流れる段階で、小売店そのものが卸業者も兼ねているという場合がございまして、その末端についていまおっしゃるような手法での調査というのがなかなかむずかしいということがあろうかと思います。
  68. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 むずかしいのはわかりますけれども、しぼって調べたら、わからぬのは末端だけなんでしょう、モデル的にでもお調べになったことがありますかと言っているのです。半年ほど牛肉問題はずいぶんやかましく言われていますけれども、それでも農林省独自でできなければ別の機関でもいいのですが、そういうことをお調べになったことがありますか。
  69. 甕滋

    ○甕説明員 全肉連を通じてそういった状況の把握をしているというのが現状でございまして、農林省が直接系統組織の下部にまで立ち入りまして、具体的にどのように流れているかという調査はいたしておりません。
  70. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 農林省としては調べる姿勢がないわけですね。調べる姿勢がなくて、そうしてわからないわからないと言っているのが現実じゃないですか。
  71. 甕滋

    ○甕説明員 これは全肉連として系統組織の内部でそういう調査をするというのが普通のやり方であろうと思いますし、一つの協同組織でございますから、そういった点については、しっかり流れ方を規制をしてもらうということを私どもとしては期待をしておるわけでございます。そこで、私どもとしては全肉連に対してまたそういうような適正な流れ方をするような指導を加えているということでございます。
  72. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 とにかく、そういう組織があれば組織を信頼する、そして農林省は何もやらないということですね。直接はやらないということですね。
  73. 甕滋

    ○甕説明員 何もやらないと言われると大変つらいわけですけれども、そういうことではございませんで、全肉連を通じて末端の適正流通についてはもちろん指導を加えているということになっているわけです。
  74. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 この間大場局長も、利権物資化しておるんだ、プレミアがついているとか横流しがあるとかいうことで非常に遺憾だ、だからそういう批判については十分認識しているのだと言われているわけでしょう。局全体でそういう認識はないのですか。局長はそういう認識をしているけれども、課長はそういう認識がないのですか。
  75. 甕滋

    ○甕説明員 決してそういうことではございません。私どもといたしましても、適正な流し方、少なくもこういった系統組織を利用して流せば末端までスムーズに流れるということを期待して流しております以上、その期待どおりに流れるということを強く進めるということは当然のことでございまして、それはいたしておるつもりでございます。
  76. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 あえて不審を持って言うのではなしに、そういう事実があるのだから、全部を調べろと言いませんけれども、モデル的にでもやはり調べようという姿勢がなければ、むずかしいと言っているだけでは、流通過程の問題がむずかしいのはわかっているわけですが、いつまでも疑惑があるとかうわさがあるとかいうことだけでとどまってしまいますよ。期待だけでは物事はできないと思いますが、調べるという姿勢はないのですか。
  77. 甕滋

    ○甕説明員 これは実態を十分把握して十分な指導を加えるという姿勢でいままでもやってきたつもりでございますし、これからもそれは続けるつもりでございます。
  78. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 実態を把握していると言うけれども、実態の把握ができていないから横流れがあったりプレミアがついたりするような事態が起こっているのでしょう。だから、どこで起こるのかということでずっと上から追うてきたら、それぞれの県あるいは単協までは書類でも何でも押さえられるし、正当に流れるだろう、それぞれの団体を構成している役員もおるのだし。しかし末端が問題だというなら、その問題のところをなぜお調べにならぬか。一割でも二割でもいいですよ、お調べになって、何もそこが悪いとかいいとかということでなしに、流通経路を正して、期待どおりに流れるようにする作業をおやりになる意思はないのですか。
  79. 甕滋

    ○甕説明員 先ほど来申し上げておりますように、全肉連を通じまして県肉連、単協、こういったところへ流れております流れ方を調べてまいりました限りで、そういったいわゆる横流しと言われているような事実をつかむに至っていないというのが現状でございますけれども、なおそういうことがいろいろ言われているということも実態でございますので、そういうことがないように、全肉連を通じて強い指導を行っている、通達も出しておりますし、いろいろ担当者を招致してそういった事柄についても徹底を図っているということでございます。
  80. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 農林省の姿勢は、団体があればあくまでそれを信頼してそれに頼る、直接は何もやらないということなのですね。
  81. 甕滋

    ○甕説明員 これは先ほども申し上げましたように、中小企業の多い食肉販売業の協同組織でございまして、これは法律にもございますように協同原理に基づいてその組織並びに運営は決められておるわけでございまして、その中で当然決め方のルールも決まっておるわけでございます。組合員の相互監視ないしは相互信頼というものの中でこの事業が営まれているというものでございますので、そういった組織の自律機能については、私どももこれは信頼をして、ただ、それが十分機能しないということではいけませんので、そういったような事柄についてはこれが十分機能するようにという指導を加えていくことが基本であろうかと思いまして、系統組織全般に対して農林省としては指導をしているというふうに御了解をいただきたいと思うわけでございます。
  82. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 検査はやらないということですね。そういうふうに受け取っていいですね。直接の調べはやらない。団体の指導はするけれども、直接調査をするような、そんなめんどうくさいことはやらない。いまの答えは、いろいろ疑惑があってもそういうことはやらないということですね。――それならそれていいのですよ。
  83. 甕滋

    ○甕説明員 農林省が直接系統の中を流れております末端に行きまして小売店を調査するということは、実際問題としても非常な困難が伴うということもございまして、現在これをやる考えはございません。
  84. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 経済企画庁は物価を守る立場で、流通経路とかそういうこともずいぶんお調べになりました。いまお聞きのとおり担当の農林省は自分では調べる気はさらさらないとおっしゃるわけです。これはおかしいと思う。疑惑があればある、なかったらないで明らかにすべきだと思います。そういう姿勢は全然お示しにならない。経済企画庁としてはそういう流通経路にいろいろ不正なうわさが流れた、うわさが事実であるのかないのか確かめる作業はやらなければいかぬと思うのですが、企画庁としてはそういう姿勢はいかがでございましょうか。
  85. 倉成正

    ○倉成国務大臣 経済企画庁でやっておりますそういう流通調査については、基本的には、たとえば牛肉であれば農林省を主体にして御調査をいただくことを督励する、また、各種団体や地方の公共団体等にお願いするということで、食肉につきましては実は五十一年度におきまして食肉の流通と価格形成に関する実態調査というのを山梨県でやりました。これはかなり詳細な、食肉の需給関係から、山梨県における流通機構、価格形成が卸、中間、小売の段階でどういう形でできておるか、小売店の実態はどうかという調査で、まあ参考になるのじゃないかと思っております。こういうものを中心にするのは、人手の点から見ましてもやむを得ないと思いますけれども、しかし、物価モニターその他ございますので、近くモニターも集めていろいろそういう問題についても勉強したいと思っておりますから、組織的に全体をきちっとつかむということはわれわれの能力ではなかなかむずかしいと思いますけれども、いろいろなことを言われておることについて、末端がどういう状況であるかというようなことについては勉強いたしてみたいと思っております。
  86. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 漠然と流通経路はむずかしい、だから洗いにくい、これはわかると思うのです。しかし、わかるところから順番に追うていって、わからないところは最後までしょうがないでしょうけれども、そういう努力をすることは必要だと思うのですが、いま農林省の姿勢は、わからないところには触れない、やる意思もありませんとおっしゃるのですね。そうすると、やはり物価を追及していただくのは経企庁しかないわけですから、しかも、末端の小売店になれば農林省の関係もあるでしょうし、中小企業という立場で通産省の関係もあるでしょうし、いろいろの角度でまじってくると思うのですが、少なくともそういう疑惑が起こらないように、一遍にはいきませんけれども、一つずつ問題になる調査だけでもおやりになって、そういう疑惑があるならある、ないならないで明らかにしていただきたいと思いますが、経企庁としては積極的に具体的にそれにお取り組みいただく姿勢がございましょうか。
  87. 倉成正

    ○倉成国務大臣 具体的な横流れの事実をどうつかむかということは、実際問題として非常に困難なことではないかと思います。しかし、そういう問題が提起されていることは事実でございますから、これはどこまでどういう形でできるかという問題はあろうかと思いますが、これはいろいろ農林省ともよく御相談してみたいと思っております。
  88. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 肝心の主管省である農林省がやりませんと言っているのですが、これは妥当だと思われますか。結果はつかめないかもわかりません。しかし、取り組む姿勢というのは必要じゃないでしょうか。
  89. 倉成正

    ○倉成国務大臣 むしろ農林省としては、非常に厳格な意味で、公にいろいろ出し得るような調査というのはいまの農林省の能力ではちょっとむずかしいということを率直に申し上げておると思いますが、そうではなくて、やはりいろいろな問題が出ていることは事実でございますから、これはひとつ農林省とも今後も十分御相談をして、できるだけ取り組んでみたいと思っております。
  90. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 私も、この前のときにも農林省の畜産関係の人数は何名ですかと確かめたくらいですから、それ自体でできないということもよくわかります。しかし、協力して取り組む姿勢があるかどうかということを聞いているのに、その姿勢がないと言われるのですから、これは問題外だと思うのです。やはりそういう姿勢を持つということが大事だと思うのです。技術的には主婦を対象にしてモニターを使うとかいろいろあるでしょう。それは今後の協議に待ちますけれども、経企庁が言われても、主管省がそういう姿勢では、事実上はやれないということになりますが、やっていただけるような保証は得られますか。
  91. 倉成正

    ○倉成国務大臣 農林省にいろいろ伺ってみますと、系統組織がずっとあるので、系統組織を通じて都合の悪いところがあれば是正していきたいし、また調査もやりたいということでございます。  ただ、具体的にこういううわさがありこういう点があるということが出てきたとき、手をこまねいておるというのは適切でないと思いますから、これは系統組織についても説明を求め、またいろいろな点について是正すべき点は指導するというふうに農林省に私から強く要請をいたしたいと思います。
  92. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 農林省と一緒になってあるいは通産省とも一緒になって、流通過程を少しずつでも明らかにしていかなければならぬ。問題があるとかないとかの問題でなしに、物価のサイドからもやらなければならない問題ですから、ぜひひとつ実行に移していただきたいと思います。時間の関係もありますので次に移ります。  もう一つの団体は関西主婦連がありますね。関西主婦連の組織、その性格、そういったことについてお調べになっている範囲内のことをひとつ教えていただきたいと思います。
  93. 甕滋

    ○甕説明員 関西主婦連は消費者、主婦が構成する団体ということで、任意団体でございますけれども、昭和四十二年からこの牛肉の取り扱いを行っております。現状で申し上げますと、直販店が四店ございます。それから移動販売車が四台ございまして、その地域の団地等に対する移動販売を行っております。そのほか委託販売店も九店程度持っておるわけでございます。  関西主婦連に対しましては、昭和五十一年度でチルドビーフの売り渡しを千百二十四トン行っております。その量をいま申し上げました販売ルートを通じまして販売しておるわけでございまして、申しおくれましたがいずれも大阪府が中心でございます。  事業団の方でこの関西主婦連につきましていろいろ把握をしておりますし、販売実績報告書等もとっております。その報告によりますと、一日当たりの販売量が全体でおおむね二トンないし三トンということで、その実態につきましては、事業団の方で書類を通じましてあるいは販売状況については現地まで参りまして、いろいろ調査を行っておるわけでございます。その概要につきましては、ほぼ適正に販売が行われているのではないかという心証を持っておるわけです。
  94. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 全食連の方は系統組織だから調べなかったけれども、関西主婦連はごく一部だから調べたということですか。
  95. 甕滋

    ○甕説明員 これはあくまでも事業団が売り渡しておる先が関西主婦連という特定したものでございますので、その特定したものに対して調べておる。これは全肉連に対する調査と、考え方と申しますか取り扱いは全く同様でございます。
  96. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 それでは、関西主婦連についてはどういうわけで特別そこまで調べられたのですか。
  97. 甕滋

    ○甕説明員 全肉連に対しても当然帳簿等につきまして調べておりますし、関西主婦連についてもそういった調査をやっておるわけでございます。特にあっちとこっちと違うというものではございません。ただ、関西主婦連の場合、売り方が、主婦連が直結して売る、消費者に直接届けるというのがいわばその趣旨でございますので、また、その趣旨に期待をして流しているということでもございますから、実際に具体的な販売というところにも調査を及ぼしているということでございます。
  98. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 関西主婦連については、先ほど関西のごく一部と言われましたね。農林省が指定団体として指定するときは、全国組織であるとかそれに類するというふうにいろいろ基準を設けられておりますが、それに当てはまるわけですか。
  99. 甕滋

    ○甕説明員 チルド団体の対象になっております五団体は、最初の方で申し上げたかと思いますけれども、傘下に食肉販売店を持っている団体、チルドでございますから、右から左にストレートに流れるルートを持っているところにこれを流すという考え方でやっておるわけでございます。全国というような基準は、先ほど申し上げたかと思いますが、フローズンの入札団体の基準でございます。  なお、関西主婦連がどうして対象になっているかという点につきましては、そういった直接消費者に届くルートであるということでございますけれども、同時に、昭和四十年代に事業団が輸入牛肉を取り扱い始めまして、最初のうちはその販売に非常に難儀をしたわけでございます。なかなか消費になじみができませんで、何とかこれを定着させたいということで努力をした時期でございます。そういったときに、やはり日本の消費者にはチルド牛肉がよろしいということで、そういった関西主婦連も含めましてチルド牛肉の開発にその当時努力をいたしまして、チルド牛肉自体は注文生産的なものでございまして、いろんな規格でありますとかいうものも売りやすいものということで現地に注文をするという性格がございます。そこで、そういう開発努力をしかつ実績がある、こういう団体であることも加味いたしまして、昭和五十年に輸入を再開いたしました後もチルド牛肉の取り扱いにつきましては、四十年代に実績のあったそういった団体にほぼ実績をもととした取り扱い数量でこれの取り扱いを任せておる、こういう経過がございます。
  100. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 関西主婦連がチルドの取り扱いをやるようになったのはいつからですか。
  101. 甕滋

    ○甕説明員 昭和四十六年からと記憶しております。
  102. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 当初はフローズンしか出ておりませんでしたね。言われておるお店にはフローズンしかなかったのです。
  103. 甕滋

    ○甕説明員 関西主婦連は、当初は、ほかの団体もそうでございますけれども、フローズンしかございませんで、途中でチルド牛肉が開発されまして、それを取り扱うようになっております。
  104. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 組合でもなし任意団体でもなしということになると、これはどういうふうになるのでしょう。たとえば任意団体の場合は、普通だったら税金なんか代表者が個人で納めることになっていますね。そういう点をお調べになりましたか。組合であれば協同組合法にのっとって、あるいは農業協同組合法にのっとって税金を納める場合がありますね。任意団体の場合は、それはどういうふうな納税組織になりますか。
  105. 甕滋

    ○甕説明員 これは任意団体でございますけれども、代表者を決めまして牛肉の取り扱いはやらしておるということでございますが、税務関係についてはちょっと私はわかりかねます。
  106. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 法律で定めた社団法人だとか財団法人だとかあるいは協同組合法による組合とかそういうことでなしに、個人でやった場合は皆個人に税金がかかってきますよ。この方は皆個人で払っていますか。それはお調べになりましたか。
  107. 甕滋

    ○甕説明員 納税の関係については、私どもの方で調べておりません。
  108. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 組合とか団体の場合はわかりますけれども、任意団体をわざわざ売り渡しの指定団体にされた限りには、ある程度そこがどれだけの能力を持っているか。組合なり会社であれば資本金とか出資金とかある程度明らかになりますが、そういうものが全然わからずにここに御指定なさっているわけですね。非常にあいまいなところがあるんじゃないですか。
  109. 甕滋

    ○甕説明員 任意団体でございますけれども、その運営については代表者もおりますので、その体制に対して流しておるということでございますけれども、納税関係その他についてまで私どもの方でとやかく言っておりません。
  110. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 納税を問題にしているんでなしに、個人的な団体の集まりですよね、個人個人の。そうすると、法的にどういう保証があるのですか。もし、それが倒れた場合、差し押さえも何もできませんね、個人を対象にしてやっておるんだったらその財産を差し押さえできるでしょうけれども。そういうことがあるから、納税の対象になるような団体になっているのかどうですかと聞いているんです。その点は何もなしにやっておるわけですか。
  111. 甕滋

    ○甕説明員 事業団としては、そういった実績を信頼しているという面が一つございます。それから具体的に、しかし公の機関でございますから、そういう相手方についての資力、信用という問題があることは事実でございます。そこで、これは関西主婦連に限ったことではございませんけれども、売り渡しに当たりましては、これは現物と現金と引きかえにやっておりまして、万が一にもそういった意味で公の財務関係に傷がつくということがないような運営になっております。
  112. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 では、一度関西主婦連についてどういう団体か、協同組合法でそれによってそれぞれの府県に報告もしているでしょうし、そしてまた、業績が上がらなければ均等割なら均等割だけでも税金を納めているでしょう。これは個人団体ですから、その性格があいまいですから、調べて下さい。そして結果を報告して下さい。そうでないと、このごろのように不況が長引いている状態のときですから、どういうふうな状態になるかわかりませんので、そういう調査をしていただきたいと思います。  次に、時間がありませんから、全国同和食肉事業協同組合の組織、それからその性格、そういったものについてお教えいただきたいと思います。
  113. 甕滋

    ○甕説明員 全国同和食肉事業協同組合連合会でございますが、これも全肉連と同じように中小企業等協同組合法に基づく事業協同組合連合会でございます。現在、三府県の同和食肉事業協同組合から成っておりまして、それは大阪、兵庫、愛知の三府県でございます。これに近々奈良、和歌山、三重、大分という四県が加わることになっておりまして、七府県の組合の連合会ということに相なります。
  114. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 これの流れはどういうふうになっておりますか。
  115. 甕滋

    ○甕説明員 これはいわゆる全同連からそれぞれの各県の組合の方に流れることになっております。それで、各県の組合から組合員に流れるというルートでございます。
  116. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 組合員の数とか組織、たとえば全肉連の場合は府県段階があってそれから市町村があるというふうに言われたけれども、そういう組織があるのですかないのですか。
  117. 甕滋

    ○甕説明員 これは大阪の例で申し上げますと、大阪の同和組合の中に各支部がございます。その支部を通じて流れるわけでございますけれども、現在その三県についての組合員数は約三百名でございます。
  118. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 組合員が三百名で、そうしたら割り当てはずいぶん多いですね。
  119. 甕滋

    ○甕説明員 現在全同連に売り渡している数量が約一五%程度でございまして、多いという御指摘でございますが、先ほど申し上げましたように、昭和四十七、八年ごろの実績をもとにいたしましてそれぞれの団体のシェアを決めているということになっております。
  120. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 チルドの五団体についてもう少し詳しくお聞きしたいが、時間の関係があるのでそれ以上いけませんが、五団体の概略を説明していただきました。  そうすると、最終末端は非常にむずかしいけれども、中間段階まではこの流通過程で、ある程度チェックもできるし調査も非常に簡単にできるような組織になっているのじゃないでしょうか。それに対して、先ほどからお話を聞いておりますと、農林省としては、もう一つ中間の流通段階で当然安くなるべきものが吸収されているのだ。ということは、この三月にも五月にもそして九月、十月にも答弁の途中でいつも、流通段階で利益が吸収されてせっかく安く入っても末端に反映してないのだと言われているのです。しかし、流通段階で吸収されていると言いながら、それをお調べになる姿勢もない。これでは、吸収の原因をいつまでたっても明らかにできないと思うのです。ですから、先ほども経企庁の方に御要望申し上げましたとおり、これは全肉連の例で言いましたけれども、そうじゃなしに、五つの団体を通じて、本当に納得のいくような流れ方をしているのだ、農林省が期待していらっしゃるような流れ方をしているのだ、どうしてもこの部分だけ、わからないのはわからないでいいと思うのですよ。それは商売のことですから、利害の相絡むことですから、わからないでいいと思いますけれども、全貌のうち七割、八割までつかめたら対策が立てられるのですよ。ところが、いまのままではつかみようがないからということで、消費者対策に力を入れます入れますとは言われるけれども、月二回の安売りをやるとかなんか、そういうことでお茶を濁しているのが現実の姿じゃないでしょうか。今度は輸入肉をキロで百円下げると言われているけれども、逆に消費者の皆さんは鼻でせせら笑うような状態じゃないでしょうか。不信を買うだけじゃないでしょうか。こういう五団体のはっきりした流通ルートがあるなら、もっと正確に調べていただきたいと思うのです。これは恐らく農林省だけではだめだと思います。先ほども申し上げましたように、農林省の中でも畜産局と流通局とあるでしょう、あるいは経企庁と通産省あるいは事業団もまじって、流通経路の実態をもう少し、今後の問題としても、横流しがあるとかないとかいう問題じゃなしに、流通の合理化というのはこれからの大きな課題ですから、そういうのに積極的に取り組むような研究会でも懇談会でも何でも結構ですからおつくりいただいて、究明していく。究明というような言葉はきついですが、流通過程を合理化していく、きちっと整備していくという御姿勢はございませんか。
  121. 甕滋

    ○甕説明員 御指摘のように、流通の合理化と申しますか、この場合について申しますと、系統組織が系統組織として十分機能を発揮するために最善を尽くすべきであるということは、私どももそのように考えております。決して、末端についてむずかしいからわからない、またむずかしいからやらない、こういうことを申し上げているわけではないつもりでございますけれども、せんだって来申し上げましたようなことで、私どもといたしましても、実態の把握には、またそれに基づく指導には、最善を尽くしたいと考えておるわけでございます。  また、いろいろと研究会ということもお触れになったわけでございますけれども、それによるのかよらないのかは別といたしまして、いまのような実態把握と指導体制をさらに強めてやってまいるという点については、そういった方向で努力をしたいと考えております。
  122. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 食肉課長の段階では各省関係のことについてはなかなか言及しにくいと思いますが、ひとつ経企庁の方でリーダーシップをとってでも、各省庁の連絡会議をやるとか、今後長期にわたっての流通対策の何らかの糸口を見つけていくための機関、こういうものを設けてやっていただきたいと思いますが、それについて、ひとつ長官の決意をいただきたいと思います。
  123. 倉成正

    ○倉成国務大臣 よく農林省と相談いたしてみたいと思います。
  124. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 それから、チルドがそんなにごたごた問題を起こしていろいろの話題をまくようだから、いっそやめてしまえというようなうわさもありますし、一部にそういう声もあると思うのですが、最近新聞紙上でもチルドの輸入を中止しようというような記事もちらちら見受けるのですが、そういう事実はあるでしょうか、ないでしょうか。
  125. 甕滋

    ○甕説明員 チルドの取り扱いは、御指摘のようにむずかしさがあるということで、いっそやめたらどうかというような御意見があるのは承知しております。  確かに、チルドを適正に流すという点についてはむずかしさがあるのは事実でございますけれども、一方で申しますと、チルド牛肉が、いままでの経緯から見ましても、現状から見ましても、消費者には喜ばれているものだろうと思います。したがって、また価格面に対する影響も大きいということでございますので、いろいろ総合的に考え合わせますと、直ちにチルドをやめるということはいかがかというように考えておりまして、チルドを流すことを前提として、いかに問題が少なくこれを流すかという流し方について検討するのが筋ではないかと考えております。その方向で検討しているということは先ほど申し上げたとおりでございます。
  126. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 前回のときにもお答えいただいたのですが、競争条件をいろいろ考えるとか、もう少しチルドについての流し方について研究するという御答弁をいただいたから、そういうふうな角度でいま取り上げられているということなんですね。いまのところわかっている範囲内のことを具体的にお知らせいただきたいと思います。
  127. 甕滋

    ○甕説明員 結局、競争原理をどのように導入できるかというのが一つのポイントであろうと思います。  もう一つは、その競争原理を働かせる場といたしまして、いずれにしても何らかの団体ないしは取り扱い者を決めなければなりませんので、そういったことをどうするかというのも一つの問題でございます。  現状について申しますと、そういった点についていろいろな角度から検討しているということでございまして、なるべく早く一つの方向として集約していきたいと考えております。
  128. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 いま言われたように、消費者の喜ぶチルドですし、消費者の歓迎するような方向で、あとは問題になっているような流通過程の問題について研究をしながら、対外的な関係もありますし、外国からの関係もあるわけですから、この際できるだけ定着させて、安い牛肉が消費者の口に入るような努力をしていただきたいと思います。  時間の関係で余り触れられませんが、もう一つ、調整金の制度ができて以後国際相場がずっと下がり続けてきておりましたが、ごく最近になって少しはね上がったということも聞いておりますし、オーストラリアのミートボードの方でも割り当て制をとった。これは結局、いまの調整金の内容に対する、その性格なり事業団の理解というものも、外国の方々にはまだまだわかっていただけないという、外国の方どころか国内のわれわれ自身もまだまだ十分に理解できないところが多いわけですが、そういうことが影響して上がったのじゃないかという声があるのですが、そういうことを含めて、今後の需給状況の見通し、そうして割り当てがどういう経過でそういうふうになったのかということについて、お教えいただきたいと思います。
  129. 甕滋

    ○甕説明員 まず最近の牛肉価格の動向でございますが、海外におきまして、主な輸出国であるオーストラリアにつきましてもそうでございますが、主要な生産国におきます牛の飼養頭数が、現在に至るまでしばらくの間増加を続けてきたわけでございまして、国際需給も大幅に、かつてない緩和状態にございました。現状について申し上げますと、まさにその緩和状態の中にまだあるわけでございますが、しかしながら、いろいろな徴候から見まして、いままでの増加傾向が減少に転じつつあるというのがいまの時点で各国で指摘をされてきております。世界的な牛肉生産は減少の兆しが見えているという事態であろうかと思います。したがいまして、国際的な牛肉の価格は、いままで緩和しっぱなしの状態で低迷していたのが次第に高くなるという方向をたどっておると考えております。現実に、最近数カ月輸入されてきているものを見ましても、八月が底でございまして、九月、十月と価格が引き続いて上がってきております。チルド牛肉の価格で申しますと、八月に対して九月が六%、十月が一六%ということで、いずれも高くなっております。  それと関連して、御指摘のあったオーストラリアのシッパーと申しますか、輸出業者に対する割り当て制が行われたということがございます。これは従来からオーストラリアにおきまして日本向けの輸出価格が低過ぎるという声がございまして、これは私どもの見方から申しますと、基本的に需給緩和状態でございますから、何といっても向こうの満足のいくような価格でなかったことは事実だろうと思います。しかしながら、具体的なやり方の上でも、向こうの輸出業者の競争が非常に激しくて、それがいわば需給緩和状態の中で一層安値で輸出する、こういう傾向があったようにも見受けているわけでございます。したがって、今回そういったことでなくて、ある程度輸出業者の間に枠をはめて過当競争をなくそうじゃないかということになりまして、今回の措置に至ったというふうに理解しております。それはそれで、豪州の中の措置でございますから、それについて私どもは見守りながら対応しているという実態でございます。
  130. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 牛肉問題が、日本の国内でいろいろ議論していることが十分理解されておらない、そのために結果的に値の上がるきっかけになった、そういうふうなことはございませんか。
  131. 甕滋

    ○甕説明員 実際に相互の理解が十分行われているかということになりますと、率直に言ってまだまだ不十分な点があろうかと思います。この点については、今後とも、定期会議もあることでございますから、機会をとらえて相互理解を深めていきたいというふうに考えております。  ただ、今回やや上がってきているという事柄につきましては、先ほど申し上げましたように基本的な需給情勢の変化があったのではないかと思います。
  132. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 もう少し百五十一億の内容もお聞きしたいと思っておったのですが、一言だけ触れておきたいのです。  五十一年度の百五十一億の使い道ですが、御承知のように、決算は百十三億六千四百万円出ておりますが、あとの差額はどうなったのか、そして民貿分も約一〇%分あるわけですが、それはどうなったのかということ。  最後に、五十一年度の収支決算書の五ページを見ますと、当初の予定としては六万九千四百八十トンの輸入に対して七百三十三億九千百八十七万五千円の予算を組んでいらっしゃるわけですね。ところが実際の支出は、量の上では七万四百トン、余分に輸入がされているのに、支出決定済額、実際に使ったのは四百六十億七千二百二十九万三千三百十四円、不用額として二百七十三億一千九百五十八万一千六百八十六円、これだけ出ております。これを事業団に問い合わせましたところ、当初予定していた価格よりうんと相場が下がったので二百七十三億、これだけ不用額になったということです。そうすると、この安くなった分だけが本来ならば調整金に含まれておらなければならないのですが、安くなった分はどこへ行ったのか、その点ひとつお答えいただきたいと思います。
  133. 甕滋

    ○甕説明員 五十一年度の決算で実際に助成勘定で使った額が御指摘のように百十億余り、残りにつきましては、これは助成勘定の中で繰り越しをされまして五十二年度に繰り越されます。  それから、決算の段階で当初見込みよりも結果的に安く買えたというために不用額が生じておるということでございますが、これは予算段階の話でございまして、買い入れの見込み価格と実際が食い違ったのは事実でございます。買い入れ価格は、これから高騰する高騰するという時期がしばらく続いてまいりましたので、見込み方についてはむずかしい点もありますけれども、結果的にはかなりの開きになったわけでございます。  ただ、決算の方で申しますと、それだけ安く買えた分、それから売り価格の方はこれはまた別途国内の時価見合いの価格で決まってまいりますから、安く買えた分というのは結果的には事業団の差益としてこれがふえるという形になるわけでございます。ただ、これだけの見込みのものがそのまま差益の額になっているかということではないと思いますけれども、事柄の性質として申し上げますと、買う価格と売る価格との差額が事業団の差益になる、こういう原則からしていま申し上げたようなことになるわけでございます。
  134. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 もう時間がなくなりましたので終わりますが、いま言われたトン数からいくと予定よりかふえているわけですね。そして実際支払った額は二百七十億から減っているわけでしょう。そうすると、その間トン数はふえていて、それを市場に売り渡すときには国内価格を下げていないわけですから、余分な利益があるはずです。そして調整金はそのとき三百五十円でずっときたわけですから、三百五十円以上の、今度二百五十円上げられた分に相当する分はどこか中間へ消えたということになるわけです。全部じゃないですけれども、そういうふうにとられるわけでしょう。
  135. 甕滋

    ○甕説明員 中間に消えたということはございません。その価額が事業団の差益金として出てまいるということでございまして、結果の数字が三百七億円の差益が発生したということでございます。
  136. 馬場猪太郎

    ○馬場(猪)委員 先ほど申し上げましたとおり、各省庁にわたってお互いに流通問題、流通過程についてもう少し積極的に取り組んでいただくことをお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
  137. 武部文

    ○武部委員長代理 午後一時三十分から再開することとし、暫時休憩いたします。     午後零時八分休憩      ――――◇―――――     午後一時三十分開議
  138. 西宮弘

    ○西宮委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。宮地正介君。
  139. 宮地正介

    ○宮地委員 ことしもいよいよ年末まであと一カ月余を残すだけになりましたが、国民生活を取り巻く経済環境は一向に好転を見せず、むしろ悪化の一途をたどるばかりであります。すなわち、石油危機を契機に起こった深刻な不況とインフレ、物価高、こういうものは、いまもって高い失業率、雇用不安、二けた近くの物価上昇の状態にあり、加えて最近の急激な円相場の高騰は、低迷をたどるわが国経済に一層のデフレ効果を及ぼすことは必至であります。国民は、このような中で、苦しかった年を終え、来年こそはと期待をして新年を迎えるわけでございますが、この際特に大事なことは、年末年始における物価の安定と物資の安定供給であります。例年、年末年始には生鮮食品、お正月食品を中心にいたしまして価格が大幅に上昇する傾向にありました。そこで、私はまず農林省にお伺いしたいわけでございますが、野菜、果実、牛肉などの肉類及び鶏卵、水産物、モチ米等の生鮮食品の供給と価格の見通しはどのような状況になっているのか、御説明をいただきたいと思います。
  140. 廣重和夫

    ○廣重(和)説明員 それではお答え申し上げます。  現段階におきまして、年末年始の価格動向の見通しについては、農林省内で検討いたしておりますが、資料等の制約もございまして、的確な見通しについては困難と思いますが、現時点であえて見通しいたしますと、次のような状況であろうかと思います。  野菜につきましては、五十二年産の秋冬野菜の作柄は、豊作でありました昨年とほぼ大体同じ程度の作柄と見込まれておりまして、価格につきましても、今後順調に推移すれば、年末までは総じて安定的に推移するんじゃないかというふうに見ております。なお、最近の好天におきまして、白菜等一部葉菜類が出荷を前進いたしておりますので、その点が若干気がかりでございますが、総じて安定的ではないかと思っております。それから果物につきましては、ミカン、リンゴとも昨年より生産がふえておりますので、ミカンについては価格は昨年より下回ります。リンゴも昨年とほぼ同じというふうに見込んでおります。それから食肉につきましては、牛肉、豚肉とも安定価格帯に卸売価格は推移しておりますので、小売価格もほぼ現在程度で推移すると思っています。それから水産物につきましては、一時の魚価高騰時に比べましては鎮静化いたしておりますが、総体的に高目で推移しておりますので、昨年に比べますれば高目というふうに見込んでおります。それから加工食品につきましては、おおむね安定的に推移すると見込んでおります。
  141. 宮地正介

    ○宮地委員 通産省にお伺いしますが、家庭用の灯油については、消費者などから値下げ要求が出ておりますが、これから年末年始にかけて、価格や供給についてどのように見られておるのか伺いたいと思います。――ただいま年末年始の物価対策について関係省庁からお伺いをしていたところでございます。その中で、通産省にお伺いをしたいわけでございますが、家庭用の灯油については、最近消費者などから値下げ要求が出ておりますが、これから年末年始にかけて価格や供給についてどのように検討されておるか、御説明いただきたいと思います。
  142. 廣重博一

    ○廣重(博)説明員 御説明申し上げます。  灯油の価格につきましては、昨年の秋から安定して動きは推移しているわけでございますが、ことしの価格も、九月の小売価格は、私どものモニター調査によりますと昨年とほぼ同水準でスタートしております。今後の見通しにつきましても、在庫も順調に積み増しを行っておりますし、需給関係も円満でございますので、軟調ぎみに推移するのではないかと考えております。
  143. 宮地正介

    ○宮地委員 さらに、家庭用のプロパンガスにつきましては、メーカーの出荷価格が値下がりをしてきているようでございますが、今後の見通しについてお伺いしたいと思います。
  144. 廣重博一

    ○廣重(博)説明員 プロパンガスの価格動向につきましても、ここ一年ほど安定的に推移してきております。それから、需給関係もきわめて安定しておりまして、在庫レベルも過去にない高水準を示しております。したがって、今後とも、年末年始も含めて安定した価格で推移するものと考えております。
  145. 宮地正介

    ○宮地委員 ただいま年末年始の物価対策の特に重要な生活必需品について、農林省、そして通産省に今後の動向について伺ったわけでございます。  ここで経済企画庁長官にお伺いしたいのでございますが、物価はまだ依然として預金金利を上回り高水準にあります。特に年末年始は需要が集中的に起こることから、生鮮食品を中心に毎年大幅な上昇が見られてまいりました。しかし、ことしは年初めから円高為替差益が輸入物資については大幅に出てきているわけでございますが、この為替差益を消費者に還元するという面では、まだまだ政府の対策は満足する状態ではございません。そこで、この円高為替差益を年末年始の物価対策にどのように反映をさせていくのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
  146. 倉成正

    ○倉成国務大臣 いま農林省、通産省からお話がございましたけれども、私どもとしても、年末の生活必需物資の確保、これは数量の確保と輸送の問題があろうかと思います。ミカンなどが豊作でも、やはり列車の手配ができなければなかなか都市部の価格は下がらない。したがってミカン列車の手配等をきちっとする。そのほか、いろいろなサービス料金等につきましても、関係者をお呼びして、年末年始にかけて自粛方をお願いするということを例年、私が一昨年企画庁長官のときもやりましたが、そういうことを万般につけてやっていきたいと思っております。     〔委員長退席、武部委員長代理着席〕  そこで円高のお話ですが、これはかねてから輸入消費財に円高が反映するように極力やっておりますけれども、輸入価格は下がっても必ずしも末端価格が下がらないものがかなりあるわけでございます。先般通産省にもお願いして、これらの流通業界に対してさらに円高が十分末端まで反映するように指導方をお願いをいたしております。それから牛肉等の問題にしましても、やはりこれは流通にいろいろな問題があるということも言われておるわけでありますが、午前中もそういう御質問がいろいろございました。そこで、やはり刺激を与えることが非常に大事じゃないかということで、生協に助成をして、そして生協から産地直売というようなことが行われれば、やはりそれで現実に値段が下がれば、いまあります流通機構に刺激を与える、あるいは部分肉の市場ができれば、末端の小売店がみずからそこに買いに行くことができる、そういう一つ一つ大変小さいことのようでありますけれども、そういうことを積み重ねて、御指摘のように非常に円高で困っている中小企業があるわけでございますから、何とかしてひとつ国民の気持ちにこたえる努力をいたしてみたいと思っております。
  147. 宮地正介

    ○宮地委員 昨年は、年末年始における物価対策については、十一月の三十日に物価担当官会議を行いまして、ただいま長官のおっしゃいましたように、四つの柱を中心に検討が加えられ、国民に発表されたわけであります。その第一が生活必需物質の供給確保、第二が生活必需物資の輸送対策、第三が需給価格動向の監視、第四に消費者への情報提供、こういうことが発表されたわけでございますが、いよいよもう間近でございます。ことしもぜひ国民に対して先手先手と国民生活安定のために対策を講じていかなくてはならないと思います。このような発表を、いつごろまでに検討されておるのか、また、いまその内容はどのように検討されておるのか、お伺いしたいと思います。
  148. 倉成正

    ○倉成国務大臣 いまお話しのように、例年こういう物価担当官会議で年末年始の問題を取り扱っておりますので、ことしも大体例年に準じてそういう取り計らいをいたしまして、年末にはこういう野菜や、あるいはモチ米や、そういうものは心配要りませんというような情報を消費者の方に提供いたしたいと思っております。なるべく、大体昨年は十一月の三十日でしたから、この前後をにらんでやったらどうだろうかと思っております。
  149. 宮地正介

    ○宮地委員 そこで、最近、特に国民の間で大きな問題になっております小麦粉への米粉混入の問題について、二、三食糧庁に伺いたいと思います。  この問題は、国民の嗜好、いわゆる食生活の構造の流れを変えるということで、非常にいま消費団体などから多くの批判が出ているわけでございますが、この点について、この問題に取り組んだ背景、また、この問題について今後国民にどのように進めていくのか、この点についての考えを伺いたいと思います。
  150. 松岡将

    ○松岡説明員 御説明させていただきます。  農林省といたしましては、国民食糧のあり方につきまして、国内生産の可能なものの消費というものを極力増進してまいる方向、すなわち、主食につきましては、国内におきまして十分に供給力の備わっております米の消費の拡大というものを図っていくことが基本的に必要であるというふうに考えておりまして、具体的には、国民に対します米につきましての正しい知識の普及宣伝活動とか、学校給食への米飯の導入の推進とか、各般の施策を進めているわけでございます。  他方、近年のわが国におきます食生活を考えてみますと、まず生活様式の変化に伴いまして、粉食形態、粉食と申しますとパンであるとかめんであるとか、そういったものになりますけれども、そういったものの粉食形態が定着してまいりまして、そのウエートも大きくなっている、こういう実情にあるわけでございますが、そういった観点から、わが国で自給できますところの米につきまして、それが粉食という形で消費拡大が図れないかという考え方でございまして、すでに一部の商品などにおきましても製品化が図られているという現状を踏まえまして、小麦粉への米粉の混入措置を推進するということにいたしたような次第でございます。  このような趣旨に基づきまして、食糧庁といたしましては、八月下旬以降でございますが、製粉業界、それから二次加工業界に対しまして、来年度以降におきまして十万トン程度、これは粉に換算いたしますと、小麦粉が年間約四百万トンぐらいの量でございますので、玄米十万トンと申しますと、粉で換算しますと約八万数千トンということで、約二%に相なるわけでございますが、この十万トン程度の米の混入方につきまして、検討協力方を要請しておりまして、米粉混入措置の具体的な実施方法につきましては、今後関連業界からも十分意見を徴しつつ策定してまいりたい、こういうふうに考えておるようなわけでございます。もちろん最終製品でありますところのパン、めんその他につきましての品質上の問題というものは、われわれといたしましても十分配意していく必要があるというふうに考えておりまして、各業界に対しまして、二%程度の混入をめどとした場合にどういった技術的な対応策があるのか、それを、たとえばたん白の高い小麦で小麦の比重をふやす、そういった形で品質への影響をなくすということができるかどうか、そういった観点で前向きに検討していただきたいというふうに考えておるような次第でございます。この点につきましては、先生御指摘のとおり、品質問題というのは大変重要な問題であるとわれわれも考えておりますので、その点については消費者の方々につきましても十分御理解を得られるように検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
  151. 宮地正介

    ○宮地委員 この問題につきましては、ただいまお話がありましたように、古来伝承のめん類の味をまず低下させる。ひいては、それはいわゆる消費の減退を来たし、米粉の小麦粉への混入という問題は、これは非常に簡単に解決をしない問題であろうと思います。その点について、技術的な側面からも慎重に配慮するのが当然でありますし、また、ただいまお話のありましたように、やはり業界との話し合い、またコンセンサスづくりを積極的にやっていかなくては、もしもこれが無理押しにされますと、日本の本当に伝統のめん類、こういう業界にも大きなひび割れも起きますし、むしろ消費団体、消費者の立場から見れば減退をさせる、そういう点で、来年度から十万トンを混入するという問題については、まだまだ合意のできる状態でもありませんし、何か食糧庁の身勝手なごり押しではないか、こういう感じもするわけでございます。そういう点で、むしろ時期尚早、取りやめるべきではないか、こういうふうに思えるわけでございますが、その点についていかがでございましょうか。
  152. 松岡将

    ○松岡説明員 先ほども御説明いたしましたように、食糧庁といたしましては、来年度以降という形で考えておりまして、まだ時間もあることでございます。で、先ほどもこの点申し上げましたように、品質面につきましてはわれわれとしても十分検討すべき問題であるというふうに考えておりまして、むしろいま業界の方々に検討をお願い申し上げていることは、二%という数量をめどといたしまして、どういった前向きの技術の対応ができるか。これにつきまして、行政当局である食糧庁といたしましても、たとえば、先ほども申し上げましたけれども、小麦の銘柄を、より高たん白なものを入れて、その比重をふやして品質への影響をなくす、そういったことができるんじゃないかという形で、業界の方々とも十分、製粉業界、それから二次加工業界の双方につきまして、現在検討方を依頼している、こういうことでございます。
  153. 宮地正介

    ○宮地委員 業界の方々にお会いしていろいろ聞いてみますと、どうも農林省の今回のこの措置が非常にごり押し的であるということが非常に言われております。小麦の輸入については、当委員会においても再三円高問題で論議されましたけれども、昨年度も国際市場の価格の低落など、また円高という問題で、食糧庁としても約一千億円を食管会計に組み入れるという好状況が小麦についてあった。そして、さらに、そういう状況下の中において、最近めん類の業界などに対して本年の九月ごろから小麦粉が不足をしておる、こういう声が非常に高まっておりまして、この粉の手当てに対しては四苦八苦をしておる状況である。しかし、その業者などからの一番の厳しい御批判を聞いてみますと、どうも今回の小麦粉への米粉混入の問題に絡めまして、食糧庁として小麦の供給に対して統制的なそういう感じの取引といいますか、そういうものがある。言うなら、この問題についておまえたちがのまないなら、小麦の配給についてはいろいろと引き金を持ってやっておる。いまあなたがおっしゃったような円満な解決、話し合い、こういうものは実際の側面を見ますと全く無視されておる。業界から見ると、小麦粉の供給という引き金のもとに、何かこの米粉混入がバーター方式のような形でごり押しされてきておる、こういう感じを受けておる業者が非常に多いのであります。また、質の面から見ましても、消費団体から、消費の減退である、こういうような批判も主婦連などの間からも高まっております。あなたがいま答弁した内容とは、実際面においては非常に逆の反応が業界内また消費団体内に起きている。このことについてあなたは御存じでございましょうか。
  154. 松岡将

    ○松岡説明員 今年の八月末以来製粉業界あるいは二次加工業界の方々と常時連絡を保ちながら、われわれとしての意のあるところを御説明いたしておりまして、その間にありまして、これもいろいろ製品によって異なりますけれども、相当量の混入を行っても品質に影響がないというふうな業界もございます。先生御指摘の、反対も相当あるではないかという御意見、これは確かでございまして、われわれも十分それは承知いたしておりまして、われわれの意図しますところ、すなわち二%程度の混入をめどといたしまして前向きの検討をしていただきたいという形での話し合いを現在行っているような次第でございます。
  155. 宮地正介

    ○宮地委員 倉成経企庁長官に、この問題について一言御見解を伺いたいわけでございますが、いわゆる消費者の立場からは、やはり混入をいたしますと質の面でまた技術の面で非常に落ちる、現段階においては確かなるその保証はない、こういうことで、消費団体もいまこの問題については非常に反対をしているわけでございます。そういう点から見まして、単に食糧政策の一環として、ただ混入をして、農林省、食糧庁サイドの感覚でこの問題を解決すべきではない。業界との問題、また、何といっても食べるのは国民、消費者でございます。やはり消費者の立場を最重視してこの問題の解決に当たらなくてはならない、このように私は思うのでございますが、長官としての御見解を伺いたいと思います。
  156. 倉成正

    ○倉成国務大臣 実は私もめん類が非常に好きでございまして、めん類の味については注文がやかましい方でございます。そういう意味からは、一昨日もいろいろ具体的な例を挙げての御質問がございましたし、いま宮地委員から非常に適切な御説明、御質問がございました。やはり最終的には消費者の嗜好にゆだねらるべきものだというふうに考えております。  ただ、私、せっかく天地の恵みに感謝してできましたお米が倉庫の中に眠っている、それから国家の大きな金を投じて土地改良をした美田が百七十万トンも生産調整をしなければならない、しかも、外国からは大量の農産物を輸入しなければならないということを考えますと、何とかしてひとつこの消費を図りたいという農林省当局の気持ちは、十分理解できるし、また、これを支持したいと思うわけでございます。そこで、きょう私持ってまいりませんでしたけれども、ある有力な国会議員が、オートミールのかわりにライスミール、お米を粉にいたしましてそれに牛乳をかけてあるいはお砂糖を入れて食べるということで、私も試食をいたし、また、うちの生活局にも少し研究してみたらどうかということで渡しておりますので、そういうものもひとつ物価委員会の諸先生にも御試食いただいて、何とかその米の消費拡大についても、まずい点はおしかりいただくと同時に、また、何とか拡大するためにもう必死になってやっている過程においていろいろ問題が起こっている、その苦心の点だけは、農林大臣がここにおりませんけれども、私、農林大臣にかわってお願いを申し上げる次第でございます。
  157. 宮地正介

    ○宮地委員 ただいまの長官のお話を聞いていますと、支持をするということで、何か認めるような御発言でございます。食糧政策としては、米などの放出についてどういうふうにするかということについては十分検討しなくてはならない。しかし、日本の特有のこのめん類の質が落ちる、そのためにやはり消費が減退していく。これはやはり消費者の立場から見ますと、安易に導入できる問題ではないと私は思います。確かに、お隣の韓国でも五%の大麦の粉を混入して二カ月でやめた、こういう事例もあるくらいでございますから、この問題については慎重に、消費者保護という立場をやはり一本の筋としてとらえて、その中の食糧政策として見直しをしていかなくてはならない。これは食糧政策が大変だからとして消費者保護を無視してはならぬ、こういうふうに私は思うわけでございますが、もう一度その点についてお伺いしたいと思います。
  158. 倉成正

    ○倉成国務大臣 最初に申しましたように、最終的にはこれは消費者の嗜好にゆだねらるべき問題である。私自身がめん類についてはかなり関心を持っておるわけでございます。ただ、両方の接点をどこに求めるかということにあるのじゃなかろうかと思いますので、まずい点、おしかりをいただいた点は十分検討しながら、さらに消費拡大には努力をしていくべきである、そういう趣旨で申し上げましたので、御理解いただきたいと思います。
  159. 宮地正介

    ○宮地委員 次に、私は、物価のこれからの見通し、それから来年度の経済見通しなどについて少し経企庁から伺いたいと思います。  昨日は、経済企画庁長官も同席されていたと聞いておりますが、いわゆる財界、労働界で構成する産業労働懇話会において、福田総理が、政府目標七・七%の上昇率を下方修正する、こういう意向の報道が昨日、きょうとなされております。実際にこの問題について、下方修正を経済企画庁としても検討をされるのか、また、昨日の福田総理の真意はやはり下方修正するという真意であったのか、この点について伺いたいと思います。
  160. 倉成正

    ○倉成国務大臣 昨日私も産労懇に総理と労働大臣と一緒に出席をいたしておりました。  昨日の総理大臣の趣旨は、鉄鋼労連の宮田委員長から御提案がありまして、卸売物価と消費者物価との乖離が欧米諸国に比較して非常にはなはだしい、したがって、卸売物価については下方修正したので、消費者物価についてもひとつ何とか下方修正ができないものか、また、消費者物価については五十三年度中に定期預金の金利以下にならないものかという御提案があったのです。それに対して総理からは、五十三年度中に定期預金の金利以下にというのは非常に困難でむずかしい、それから消費者物価については、いまいろいろ御提案があったけれども、五十三年度の経済見通しを年末にやらなければならないので、その時に合わせてそこまでの物価の状況を見ながら検討いたしたいという答えを申し上げたわけでございます。したがって、下方修正というような言葉は全然総理は使っておりません。しかし、せっかくの御提案でございますから、ひとつ来年度の見通しをするときに、ことしの消費者物価の動向も見定めてそして検討したいという趣旨のお答えでありました。私もそういたしたいと思っております。
  161. 宮地正介

    ○宮地委員 実質的には消費者物価も安定をしております。そういうことからしても、この問題についてはやはり下方修正する意向に踏み切ったという感じで受け取りたいと思います。  そこで、そうなりますと、五十三年度の経済見通しは、いまの段階ではなかなかむずかしいとは思いますが、そろそろその策定の作業に入る段階において、経済企画庁としてもリーダーシップをとる立場でございますかち検討に入っていると思いますが、現段階で答弁できる範囲で結構でございますが、その点の概要といいますか、見通しといいますか、長官の見解を伺いたいと思います。
  162. 倉成正

    ○倉成国務大臣 なお、物価の問題でちょっと補足いたしますと、現在物価が非常に安定している背景には、生鮮食料品、野菜の値段が非常に安定しているということがあるわけでございます。昨年に比較しましてことしの野菜の値段がかなり下がっておるわけでございます。したがって、これがやはり一つの引き金になりはしないかという心配をいたしておりますので、消費者物価の見通しについて非常に慎重に構えておるというのが背景にございます。  それから、来年度の経済見通しでありますけれども、これは御案内のとおり、経済を構成する要素に、国民総需要の中に設備投資、住宅投資、個人消費、あるいは在庫投資、財政、それに海外経常余剰、その中心は輸出になるわけですが、そういうものがございますので、やはり世界経済をこれからどう見るのか。そうすると、世界経済の貿易の伸びがどの程度あれば、日本の貿易は大体従来の弾性値でどのぐらいの貿易になるだろうかというようなことも検討する必要がございますし、設備投資についても、ことし非常におくれた、そうするとこれが来年に出るかもしれないとか、そういう諸般のものをもう少しきめ細かく検討をいたしませんと、来年の経済見通しをつくり上げることは非常にむずかしいと思っております。  しかし、いずれにしましても、来年以降輸出は若干鈍化してくることは間違いないことでございますし、景気もいま必ずしも十分な状況にないので、民需の方で伸びるということがなかなか困難な問題がございますので、やはりかなり財政に負担がかかってくるだろう、そういうことだけは申し上げることができると思いますけれども、計量的に申し上げる段階ではございませんで、これから鋭意勉強をいたしてみたいと思っておるところでございます。
  163. 宮地正介

    ○宮地委員 大蔵省も来年度の財政ということでいろいろと歳入歳出の洗い直しを始めているわけでございますが、本日のマスコミの報ずるところによりますと、酒税三〇%の値上げあるいはたばこ二〇%の値上げ、いわゆる財源確保の上から大蔵省がそういうことの検討に入ったという話も聞いているわけでございます。そうなりますと、これらはおのおの消費者に一番影響のある物品でございますので、当然消費者物価の問題にこれがはね返ってくる。こういう点、経済企画庁としても注目をし監視をしなければいかぬと思うわけでございますが、この点について長官はどのようにお考えになっておられるか、伺いたいと思います。
  164. 倉成正

    ○倉成国務大臣 私の方は、まだ新聞で拝見している程度で、何も大蔵省から連絡をいただいていないところでございますが、御指摘のようにこれらの問題はやはり消費者物価に響いてくる、公共料金の中に入ってくるわけでございますから、そういう意味で強い関心を持っておるということだけは申し上げることができると思います。
  165. 宮地正介

    ○宮地委員 特に来年度の経済見通しについては、いまは計量的には言う段階ではない、これは十分理解できます。しかし、現在の不況、また円高によるデフレ効果の浸透、こういう問題を考えてまいりましたときに、どうしても来年の予算は景気刺激型にしていかなくてはならないのではないか、こういうのが大方の国民の声であります。しかし、その景気刺激型も、国民の消費需要を喚起して内需拡大という形にしていかないと、この問題は、外圧もありますし、また、いま消費需要も冷えておるという点で、基本的にはそういう方向に検討せざるを得ないのではないか、こう思うわけでございますが、その点についての御見解を伺いたいと思います。
  166. 倉成正

    ○倉成国務大臣 御指摘のとおりだと思います。やはり内需を中心にした経済運営を考えていかなければならないと思います。同時に、経済運営の基本としては、やはり物価を安定させる、それから雇用の確保、この二つの一番大きな問題を頭に描きながら来年の経済というものを考えていかなければならない、そう思っております。
  167. 宮地正介

    ○宮地委員 そこで、この年末を控えてもう一つの大きな問題は、私は中小企業の年末倒産の問題ではないかと思います。すでに本年に入りまして中小企業の倒産は、十月までに一万五千二百六件、昨年の一年間分ぐらいの倒産が続いておりますし、予想によりますと一万八千五百件ぐらいになるのではないか、こういったふうな史上最悪の事態、こういう予測も出ているわけでございます。特に最近の円高傾向によりまして、円高倒産こういうものも出始めております。さらには、御承知のように、構造不況業種のいわゆる不況倒産こういうことでございます。特に現在、中小企業は為替変動対策緊急融資制度、こういうものが行われまして、金利も六・二%に引き下げられましたが、実際中小企業の底辺に入ってみますと、まだまだ非常に厳しいようでございます。そういう点、特に、これは中小企業庁にお伺いしたいと思いますが、政府系三機関の総融資枠、これをさらに拡大する考えはないか、また金利についてももう少し六・二%を下げることができないか、この点についてお伺いをしたいと思います。
  168. 小松国男

    ○小松説明員 お答えいたします。  中小企業が、長い不況と、最近さらにそれに追い打ちの形で円高が参っておりまして、大変苦況に立っているという点は、私どもも十分認識いたしておりまして、それに対する対策については、実は従来からいろいろの手を打ってまいっております。  その中で、特に先生御質問の資金量の問題でございますが、政府関係の三機関につきましては、資金量については十分確保するということで、従来もやっておりますし、今回の第三・四半期の資金量も昨年に比べまして大体二割アップということで、三機関で一兆一千三百三十億円という枠を準備いたしております。これで私ども資金需要には十分対応できるのではないかというふうに思っておりますが、ここへ来ていろいろ問題が起こっておりますし、資金需要もざらに拡大するのではないかという見通しもございますので、今後の事態を見守りながら、必要があればさらに年末にその追加も検討していきたい、かように考えております。  それから金利の問題でございますけれども、先生先ほどお話がございましたように、中小企業の為替変動対策緊急融資制度という中で、特に金利と期間の両方について、十一月四日に急遽金利を六・二%まで下げ、さらに貸付期間につきましても、従来は一年据え置き五年の均等償還でございましたが、これを三年の据き置き期間、それから六年ということで延ばして、その充実を図っております。それから一般の金利につきましては、先般来ずっと下げておりまして、ここ一年ぐらいの間に一・何%ということで下げておりまして、現在の通利が七・六%ということになっておりますが、さらに、必要な政策融資につきましては特別の金利体系を設けていろいろやっておるわけでございますし、今後また来年度におきましても、必要な事態に対応するための政策金利といいますか、制度金利ということで、さらに一般金利とは別の安い金利のいろいろの融資についても現在検討をいたしておる段階でございます。
  169. 宮地正介

    ○宮地委員 最近の倒産の疾風といいますか倒産旋風といいますか、やはり一段と強まってきております。特に負債額が大型化してきている。これも大きな特徴であろうと私は思います。五十二年の大型倒産でも、帝国興信所の調べによりましても、一月から十月まで負債八十億円以上というのが約三十社ございます。私の地元である埼玉県におきましても、すでにこの一月に約八十四億円の負債で倒産をしておりますし、最近は、円相場の急激な上昇に伴いまして商談のストップ、こういうあおりを受けまして、やはり県内のわりと大きな精機会社が倒産に追い込まれておる。非常に深刻な事態になっているわけでございます。そこで、この円高倒産、不況倒産、また年末のいわゆる手形ラッシュなどによる年末における倒産の深刻化という問題は、ことしは戦後最大の問題になるのではないかと私たちはいまから大変心配をしているわけでございます。  そういう点で、昨年は政府系三機関で約四千八百七十億円が追加され、特別融資が設けられました。ことしはこの程度ではちょっと倒産防止はむずかしいのではないか、こういう感じもするわけでございまして、中小企業の倒産防止のために、関係省庁はぜひ腹を据えてこの十一月から抜本的な対策を打っていかないと大変な社会問題になるのではないか、こういう心配があるのでございます。まず、この年末特別融資について、現在中小企業庁はどの程度深刻にとらえてこの問題に取り組もうとされておるのか。また、経企庁としては、景気の低迷についてはかじ取りとして一生懸命努力していると思いますが、停滞という問題については否めないと思います。年末における中小企業倒産防止のために、大蔵省、通産省など関係当局にどのように今後要請をし、防止のため努力されんとされるか、長官にお伺いしたいと思います。
  170. 小松国男

    ○小松説明員 年末を控えまして、中小企業の今後の経営問題といいますか、倒産問題、これは非常に大変な問題でございまして、私どももその事態については十分認識をいたしておるつもりでございます。つい最近、円高緊急対策ということで十項目の対策を打ち出しましたけれども、その中身もほとんど中小企業対策ということで打ち出しておりまして、まず個々の中小企業者の問題につきましては、従来とも倒産緊急融資という形で別枠の融資制度を置いて、資金の貸付枠については十分確保するという立場をとっておりますし、さらに担保その他金融を円滑にするための問題といたしましては、中小企業信用保険法に基づきます不況業種、これを十月に見直しを行いまして、従来六十四業種でございましたのを九十二業種まで拡大いたしております。それからさらに、親企業の倒産に伴って関連中小企業が資金的に困らないようにということで、そういう保険法に基づきます倒産企業の指定、これも非常に機動的に行っておりまして、今年度はすでに百五十二企業を指定しまして、そういう意味で関連中小企業が大型倒産のあおりを受けないように、また必要な資金については個別に資金枠、それから担保の面で十分確保できるような措置を講じておるわけでございます。  さらに、関連倒産防止につきましては、この臨時国会に中小企業倒産防止共済法という法案を出しておりまして、現在商工委員会で御審議を願っております。これが実現いたしますと、それに基づいて無担保、無保証、無審査で相当の金額が中小企業に融資されるという措置も検討しております。これもぜひ臨時国会で通していただいて、可及的速やかに実現していきたいというふうに考えています。  さらに、年末の金融対策でございますけれども、資金量の確保については、先ほどもお答え申し上げましたとおり、現在十分確保しているつもりでございますが、さらに今後の事態を見きわめまして、資金需要が拡大するようであれば十分昨年以上に資金量を確保するということで、中小企業者に支障のないような努力は今後ともいたしてまいりたい、かように考えています。
  171. 倉成正

    ○倉成国務大臣 いま中小企業庁からお答えがありましたけれども、年末は手形の決済期でありますから、やはりどうしても力の弱い企業は倒産する心配がございますから、これらの点を踏まえまして、企業の倒産や失業者が出ないように関係各省と十分連絡をとってやってまいりたいと思っております。  同時に、全体の景気を底上げしていくことが必要でございますので、御案内のとおり、年初来やっております公共事業の前倒しの効果がようやく少しずつ出かかってきたわけでございます。したがって、今後の総合景気対策をできるだけ年度内に効果が出るような努力を一層いたしてみたいと思っておるところでございます。
  172. 宮地正介

    ○宮地委員 「一ドル二四〇円レートならカラーTV除き全滅」というようなショッキングなデータが、実は本日の日経新聞の緊急調査で発表になっているわけでございます。これによりますと、六十品目の調査の中で、「すでに大半の商品が出血輸出を強いられ、その赤字幅は急速に拡大している。当面値上げなどによって輸出収入の目減りを補おうとしているが、一部競争力の強い品目を除けば、剣が峰に立たされている厳しい実態が浮き彫りになった。特に輸出比率が二〇%以上の二十八品目では、あと五円の円高で、カラーテレビを除く全品目が採算割れ、あるいは採算ギリギリの状態。産業界は国内の長期不況に対応、輸出促進を図ってきたが、海外の輸入規制の強まりに加え、円高の追い討ちは大きな打撃。政府に対して内外両面での苦境打開策を求める声が一段と高まっている。」こういう大変ショッキングな調査が発表になっているわけです。こういう点を考えますと、いわゆるこれからの中小企業対策がいままでにない深刻な状態に追い込まれておる。それだけに、政府としても思い切った勇気ある抜本対策を行いませんと大変な事態になってしまうのではないか、こういう感じがするわけでございます。  そこで、そういうような問題に対して、結局黒字減らしをやる上において、単にレートで調整しても速効性はないのじゃないか、むしろ、いま長官がおっしゃったように、国内景気の停滞を長引かせるだけで、根本的にはやはり景気の刺激策、それには輸入の促進あるいは主要品目ごとの輸出数量の自主調整、こういうものが有力な手段ではないか、これもある銀行当局の調査でこういう見解を出しているわけでございます。  さて、そういうことになりますと、来年度予算を待って内需喚起をして景気刺激型の予算を組む、これはもうちょっと遅いのじゃないか。いま長官が、総合経済対策を忠実にやって前倒しの公共事業がやっと効果を見せ始めた、こうおっしゃいました。しかし、すでに本年度予算でも、大蔵当局では五千億円ぐらい歳入欠陥が出るのじゃないか、ひょっとしたら第二次補正もやらないと大変なことになるのではないかという声もちらちら聞こえているわけでございます。こうなりますと、やはり年末を控えまして、先日補正予算を通して、いわゆる総合経済対策で何とか景気が浮揚するように祈るのはだれしも同上でありますが、現実的にはこれは非常に厳しいのではないか。やはり第二の景気対策をここで検討する段階に入った、こういう感触で政府部内においても検討すべきではないか、こういう感じがするのでございますが、長官のそのあたりの御見解を伺いたいと思います。
  173. 倉成正

    ○倉成国務大臣 先ほども申しましたように、ことしの公共事業の前倒しの効果がいろいろな面で最近出始めておるわけでございます。今度の総合経済対策は、事業費約二兆円、そのほかに民間の設備投資等の促進ということを中身にいたしておるわけでございますけれども、大体これの乗数効果を入れますと、全体では、総理も申しておりますように、四兆数千億になる。しかし、一年間ぐらいを見ると三兆数千億ということで、年度内にそのうち一兆五、六千億という一応の計算をいたしておりますけれども、これを何とか年度内にもう少し効果が出るように、現在最善を尽くしていくというのが、いま私どもが考えている政策でございます。  それから民間についても、特に電力投資というのは非常に大きなウエートを占めております。こういうものの投資の促進を図っていくとか、いろいろな点で政府としてできる限りのことを、現在与えられた条件の中で最善を尽くしていくというのが現在の考え方でございまして、いま仰せのお話は、第二次補正でも組むのかというお話でございますけれども、御案内のとおり、国会はもう会期がこういう状況でございますので、やはりいまは現在の手段を最高限に活用して対策を講じていくというのが一番適切な方法ではなかろうかと思います。  それから、年末金融等については、中小企業庁からお話いたしましたように、金融の面で心配をかけないように最善の努力をしていくということで来年度予算につないでいくということが一番現実的な方法ではないかというふうに思うわけでございます。
  174. 宮地正介

    ○宮地委員 最後に、本来これは逓信委員会で郵政大臣のいるときにお伺いしたいのでございますが、最近、国民生活の中でいわゆる違法行為がまかり通っている、法の秩序がどうも守られていない、こういう声が非常にございますし、コーヒーを飲んだり、また、サラリーマンの皆さんがお疲れで帰りに飲食をされたりしで、あすのエネルギーの糧にしようといろいろやられる場合において、有線音楽放送について大変大きな問題があるように伺っております。時間がありませんので、詳細については後日、当該委員会でさせていただきたいと思いますが、建設省並びに郵政省の方々に、最近における有線音楽放送事業者の違反の実態、さらにそれに対する対応策を現在どのように行っているか伺いたいと思います。
  175. 山本重三

    ○山本説明員 ただいま先生御指摘の有線音楽放送施設の道路の不当占用の実態でございますが、私ども一番新しい数字で持っておりますのは、本年の三月末現在で、国で直轄管理しております指定区間の国道では延長約五十六キロメートル、それから都道府県あるいは指定市が管理しております国道あるいは都道府県道あるいは指定市道、こういった道路では延長約三百八十キロに及んでおります。その後本年六月以降、また関東地方を中心にかなり不法占用の実態が続出しておりますので、この状態については私ども現在調査中でございますが、相当の不法占用状態が出ておるということで、私どもも事態を大変憂慮いたしております。  この不当占用の対策につきましては、すでに私どもは、四十八年の八月に郵政省との申し合わせによりましてその正常化の手続を定め、これに基づいて、私どもがまず第一に、できるだけ関係業者との話し合いで正常化に持っていきたいということで長年手続を進めてまいったわけですが、本年もこの業者たちが所属しております主力団体等に対しまして団体の指導を強化するように要請したところでございますが、依然としてこの状態が改善されないということで、私どもといたしましては、特に国で管理しております指定区間内、たとえば国道二百五十四号線、十四号線等におきましてかなりの不法占用状況が出ております状況から、再三にわたる口頭、文書による勧告をし、さらに、その状態も改善されませんので、本年の八月に聴聞を行い、道路法の規定によりまして撤去命令を発するという状況になっております。撤去命令を発しまして監督処分をいたしました結果におきましても、残念ながらこの状況が改善されませんので、私どもは最終的には道路法違反の事実について告発をするということですでに準備を進め、現在関係当局とこの取り扱いについて協議中でございまして、私どもとしては近々のうちに告発をいたしたいということで準備を進めております。
  176. 白井太

    ○白井説明員 ただいま先生から御指摘がございましたように、私どもの調査によりますと、五十一年度末で約五十の施設が違法な施設として存在するというふうに考えておりますけれども、これらの施設の違法性の内容でございますが、ただいま建設省の方からお話がございましたように、特に放送線の部分が道路を無断で占用するという状態になっているとか、あるいはその放送線を電力会社や電電公社等、電柱や電力柱の管理者の承諾を得ないで、つまり無断で放送線を電柱に添架するというようなことをする、あるいは有線電気通信法などによりまして届け出が義務づけられているにもかかわらず、こうした届け出をしないというようなことが、その違法性の内容となっておるわけでございます。  これが対策につきましては、ただいま建設省の方からもお話がございましたように、私どもとしても業者に対する指導等も含めていろいろやっておるわけではありますけれども、残念ながらこれが十分な効果を上げていない、あるいは見方によればむしろ最近はこれがふえているとすら言えるのではないかというような御指摘もしばしば受けるわけでございまして、この点については、現在の制度の内容だとかあるいは制度の枠組みによる制約などもございますので、即効を期待するということはなかなかむずかしいかと思いますけれども、関係機関で協力し合いまして、違法な施設の解消というものに最大限の努力をしていくということしか方法がないのではないかと考えております。
  177. 宮地正介

    ○宮地委員 要するに、この問題については非常に郵政省が弱腰である、こういう国民の批判が非常に強いわけであります。ただいまの御答弁をいただきましても、建設省は告発をすると断言をしております。あなたはやはりあいまいな答弁に終わっております。時間もありませんから結論だけで結構でございます。郵政省は告発する意思があるのかないのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
  178. 白井太

    ○白井説明員 最終的な法的措置の問題につきましては、実は建設省とも十分連絡をとりつつ私どもとしてもその準備を行っておりまして、そういうような手続をとるとすれば同じような方向でやっていこうということで、いま準備を進めておるところでございます。
  179. 宮地正介

    ○宮地委員 同じような方向ということは、告発を郵政省もする、このように私は理解をし、この問題は国会におきましても衆参両院で再三取り上げられた問題であり、遅々としてこの解決を見ないというのが国民の大方の批判でございます。国民の声の中には、このいわゆる音楽放送事業を行っている連盟と協会、この役員が、トップが両方とも政治家である、顧問の中にもお互い十数人の政治家が、それも現職がなっておる。そういう政治的圧力の中において、法が侵されても、それを改めるという行為において大変郵政省が消極的になっているのではないかとか、こういう声も聞かれるのであります。どうか、その国民の厳しい批判を十分に反省をして、この問題について積極的に、一日も早く解決が図られるよう要望し、さらに、この問題については、当該委員会で追及することを留保いたしまして、質問を終わりにします。
  180. 武部文

    ○武部委員長代理 次に、米沢隆君。
  181. 米沢隆

    ○米沢委員 私は、二百海里以後の魚価の問題について若干御質問いたしたいと思います。  御案内のとおり、いま一般大衆は魚離れというものが顕著になっておると言われております。これはもう言うまでもなく、魚の値段が高くて手が出ないからであります。さきの経企庁の調査によりましても、日本人の魚好きは変わらないけれども、魚価が安定していたときよりも四一・四%の世帯で購入回数を減らしたとか、もし今後二割上がれば二八%が、三割上がれば四二%が魚を食べる回数を減らすであろう。そして、購入回数を減らした理由のうち、四分の三以上の七六%が値上がりのために購入回数を減らした、そういう調査結果もいただいております。同時にまた、魚の値段というのは二百海里時代に入った途端に高くなって、そのまま高値安定ということになっておるという問題についてもかなり多くの皆さんの批判があります。  そこで、まず最初に、経企庁がこのような魚の高値安定というものの原因をどう分析されておるのかお聞かせをいただきたいと思います。
  182. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 魚の高位安定の問題につきましては、昨年多獲性魚が非常に不漁であったということと、それから御案内のように日ソ漁業交渉が難航したというようなこと等がございまして、魚価が五月中旬ごろを中心にいたしまして上がったわけでございますが、その後日ソ交渉が妥結したということ、それから漁況も回復したということからいたしまして、その後下落してきたわけでございますが、本年に入りましてやはり大衆魚の一部に昨年以上の不漁のものが見られる、こういうことがございまして、魚価が上がってきておるわけでございますが、十月の東京都区部の小売物価統計で見ますと約三・九%ダウンしております。それから十一月につきましては、これは私たちの方でいろいろ卸売物価等につきまして見ておりますところでは、上旬及び中旬に行きまして魚価が値下がりの傾向があるということでございまして、高位安定というか、昨年に比較いたしまして、生鮮魚介類で前年対比で大体一八%くらいのところに来ておるということで、確かに高いわけでございますが、今後漁況の回復、そういうこと等とともに各種の魚価対策というものを講じまして、できるだけ魚価の安定に努めてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  183. 米沢隆

    ○米沢委員 農水産物は需給のバランスによってはかなり乱高下するという、これは原則でありますけれども、こういうものの値段が高いという議論をしますと、すぐ端的にそれは不漁のせいだとか生産がうまくいかなかったという単なる需給だけの問題に原因をしぼって、その他の問題について考えようとしないというところに、私は問題が大変残っておるのじゃないかと思います。その意味におきまして、二百海里以後、魚の供給構造というものがどう変わってきたのか、顕著な変化があるのかどうか、その点を聞かしていただきたいと思います。
  184. 塩飽二郎

    ○塩飽説明員 二百海里後のわが国の水産物の供給の状況につきまして簡単に申し上げます。  御承知のように、わが国の漁獲量全体で約一千万トンの規模になっておりまして、世界の全体の水産量の中でも約一五%、非常に高い比率を示しております。御案内のように、二百海里問題は非常に切迫状態で、次から次に各国で現実の問題として二百海里の水域が設定されるということで、すでに大きな影響を受けておるわけでございますけれども、現在まで二百海里を設定した国々の中で、とりわけわが国の漁獲に大きな影響を与える二百海里は、何と言いましても米国の場合とそれからソ連の場合でございます。ソ連と米国合わせまして約二百八十万トンくらい日本の漁船による漁獲が従来行われていたわけでございます。わが国の漁獲量のうち約四割近い三百七十万トンくらいが、世界の二百海里がしかれた場合にその中に取り込まれてしまう水域でございます。その三百七十万トンのうち二百八十万トンが米ソでございますので、いかに米ソの二百海里というものが、わが国全体の漁獲量に大きな影響を与えるかというふうにお考えいただけると思います。  ただ、本年は第一年目ということで、今後来年以降の漁獲量の交渉が年末にかけて行われるわけでございますので、今後どういうふうに推移するかということにつきましてはなお不確定な要素がございますけれども、本年の漁獲量につきましては、アメリカの場合は全体で一一%の減、それからソ連の場合は三月から十二月ということで、一年間を通じての漁獲量の割り当てになっておりませんので、一年を通した割り当ての削減がどういうふうになるということについては必ずしも定かではございませんけれども、百四十万トンのうち大体百万トンぐらいは確保されたのではないかというふうに推定いたしております。したがいまして、見方によっては非常に大きな影響を集中的に特定の北洋漁業について受けておるわけでございますけれども、全体の一千万トンの中ではまあまあすぐ非常に大きな削減量になるというような状況では目下のところはございません。
  185. 米沢隆

    ○米沢委員 いまお聞かせいただきましたように、トータルとしては、変化はあったとしても、いまのところ小さな変化であり、今後の問題として考えていかねばならぬ、そういう答弁であったように考えます。  そこで魚が高いではないかという議論に対して、小売業者に言いますと、それは卸が下がらぬからだという、必ずそういう議論になってまいります。二百海里時代に入りましても、これから先の日本の魚の供給構造というものは、特に近年輸入魚というものがふえておりますから、また今後もふえていくであろう、こう予想されておりますので、そういうわが国の魚市場の実情から見ますと、円高の昨今もう少し魚の値段が下がってもいいのではないかというのが偽らざる庶民の気持ちじゃないかと思います。  五十一年度の水産貿易統計によりますと、輸入の魚の量は、トータルで五千六百三十億円、前年に比べまして四〇%ふえております。ことに冷凍エビ、刺身用マグロ、イカ、タコ、こういうものが圧倒的でございまして、このうちでもエビは国内産の約二倍、十二万六千トンという大量のものが輸入されております。ですから、てんぷらや総菜用のエビなんというものはほとんどがマレーシア、メキシコ、タイ、インドネシア、そこらの産であると見ても差し支えないと思います。  ところで、マグロの方は、話を聞きますと円建て決済だということで、余り円高の傾向が反映しないという話は聞きましたけれども、その他のものについてはほとんどがドル建てではないかと思いまして、そういう意味では現在の円高が魚価にストレートに反映しない。いままでの統計は大体九月ぐらいまでしかありませんので、急に円が高くなりました九月の後半、十月、十一月というものについてはまだ生のデータをいただいておりませんけれども、今年度のそういう円高というものがどういうかっこうで魚価に反映をしていくのか、また反映をさせようとしておるのか、経企庁の見解を聞いておきたいと思います。
  186. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 先般行いました輸入品の価格動向調査におきましては、水産物といたしましてマグロ、エビ、タコの三品目の調査をしたわけでございまして、マグロにつきましては、円高の効果もございましてCIF価格で五十二年の一-六月に八・三%下落しておるわけでございますが、これに対しまして小売価格は、これは国産物も含めました平均価格でございますけれども、かえってじり高の基調をたどっておりまして、一-六月で三・三%上昇しているわけでございます。このように輸入品価格と小売価格の動きに乖離を生じておりますのは、国内物の水揚げ量が大体六%ぐらい減少したということによりまして需給が逼迫化したということと、それから五十一年秋から本年にかけまして輸入された高値のものが市場に出回っておるというような事情が響いているのではないかというふうに考えるわけでございます。  それから、エビ、タコ等につきましては、これはいずれも円高で、輸入価格につきましてはエビが〇・六%、それからタコにつきましては一%ということで、ほぼ横ばい、若干上がりましたわけですが、小売価格につきましてはエビで〇・八、タコで一・八、こういうようなことで横ばい、やや小幅上昇、こういうふうな状況になっておるわけでございますが、今後につきましてはなおいろいろと検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
  187. 米沢隆

    ○米沢委員 いま実態の数字だけで御説明いただきましたけれども、私が聞かんとするのは、今後、円高の影響を受けて値が下がるであろうというものに対して、魚価を下げていくという指導をどうなされていくのかということを聞いたわけです。
  188. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 その辺につきましては、全般的に、魚ばかりの問題ではございませんので、今後十分調査してまいりたいというふうに考えております。
  189. 米沢隆

    ○米沢委員 答えになりませんけれども、先に進みます。  先ほども申しましたように、魚とか農産物というものは、とれたときまたは不漁のとき、そういうもので値段がかなり変わるという、その経済原則は認めるにいたしましても、しかし、それ以外の要因でこういう高値安定というものができ上がっておるとするならば、そこらにメスを入れてもらうというのが私は皆さんの仕事ではないか、そう思います。  魚なんかにつきまして適正在庫というのは計算上大変むずかしい議論かもしれませんけれども、それゆえに在庫量が多いのか少ないのかという議論も大変むずかしい議論だ、そう思いますけれども、やはり魚というものが高値安定に推移し始めたということは、冷凍冷蔵庫等がふえてきて、在庫される量がふえてきつつあるというところに何か関連があるような気がしてなりません。たとえば、冷凍エビなんかの場合には、通常の適正在庫というのは九千トンから一万トン前後だろう、こう言われておりますけれども、九月末の現在では、約二万五千トン近くの在庫があるわけです。そしてこれも今後増加するであろうと業界の方はおっしゃっております。  つまり、そういう実態というものをながめたときに、半年前あの高値騒ぎがありました。そして、今後先行きが大変不安だというそういう状況もありました。したがいまして、その当時、これから先の商売という関係で、商社が大量に輸入をし、そしてそれを卸売業者がわれ先に買い集めた、そういうこともこの前の物価委員会で問題を投げかけられました。そして、それがそのままいま冷凍庫に眠り、市場に出ていない、こういう実態がよく指摘をされるのであります。特に産地業者に言えるのでありますけれども、当時高い金で買ったから、いまさら安く放出できない、しようにもできないという、そういう実態が魚の高値というものの大きな構造の一つになっておるのではないかという感じがしてなりません。したがいまして、円高で為替差益の分だけ安く買えるチャンスがいま来ておるのでありますけれども、実際には個々の業者、倉庫が余っておるところもありましょうけれども、目いっぱい倉庫を使っておるようなところは在庫が多くて、安い価格で買えるにもかかわらず、そういうチャンスが来ておるにもかかわらず、皮肉なことにもう手が出せない、そういうことになっておるというところもあるというふうに聞いております。しかし、特に在庫がたくさんありますと、いま円が高くなって安く入れたといたしましても、昔からの在庫があるので、その分は高いとき買ったんだから、そう値は安くすることはできないのだ、そういうことで、実際は、いま安く買ったとしても、在庫がたくさんあるがゆえに、将来安くなっていくという保証もないわけです。六カ月先に、いま安く入れたやつは必ず安くなりますという保証でもあればまだ納得性はありますけれども、在庫がたくさんあるがゆえに、円高で差益の分安く買えるにもかかわらず、その分が安くできない、これもまた私は倉庫の抱える問題点ではないかという気がしてなりません。  こういう実態について、経企庁あるいは水産庁、どういう概念でとらえておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。
  190. 塩飽二郎

    ○塩飽説明員 水産物の価格の形成と在庫の点についての御質問と理解しております。  在庫の問題につきましては、ことしの春の二百海里漁業水域の非常に大きな打撃による魚価の高騰のときにも、非常に大きな問題として取り上げられました。私どもは、従来から冷蔵庫を設置するために補助事業等を行っておりまして、冷蔵庫の機能自体につきましては、これは先生の御指摘のように、漁獲物はどうしても漁況なりあるいは海況による非常に大きな変動がございますので、冷蔵庫が保管をすることによりまして、そういう生産の変動あるいは流通の変動というものをそこでバッファーとして緩和していくという機能は、生産者にとりましても、それから最終的には消費者に対する安定的な供給の確保という点でも、大きなメリットの機能を果たしているものというふうに理解いたしております。  ただ、魚価の関連で在庫が不当に管理される、あるいは過剰ストックがいつまでも放置されたままにいるのではないかという問題につきましては、この春にも、大手の水産会社でありますとか、あるいは商社でございますとか、生産者団体、いわゆる全体の漁獲量の中の相当大きな部分についての生産なり流通を担当している各種の団体に対しまして、在庫の魚種別の内容についての報告を求めるということをやっておるわけでございます。それとあわせまして、具体的な在庫の状況がどういうふうになっているかということで、冷蔵庫の中にも立入調査をやった経緯がございます。その在庫調査につきましては現在もなお継続しているわけでございまして、御指摘のような過剰在庫による魚価の管理ということが仮に不当な状況にあります場合には、在庫の調査の内容も勘案いたしまして適切な指導を今後ともやってまいりたい、かように考えております。
  191. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 水産物におきます冷蔵庫の機能につきましては、いま水産庁からお話のございましたように、需要が非常に周年化し多様化している、こういうような状況のもとにおきまして、水産物というのは非常に好漁、不漁があるわけでございます。そういう好漁、不漁をならして調整していくというような意味におきまして、魚の有効利用を高める、こういう形で水産物の冷蔵庫というものが設置され、またそれに対する助成も行われているというふうに私たち理解しておるわけでございます。  したがいまして、そういうような冷蔵庫というものが投機の道具というふうに使われることはないとは考えておるわけでございますけれども、もし適切な運用がなされていないというようなことがございますれば、農林省等を通じまして、やはりその点適切な指導をやっていただきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  192. 米沢隆

    ○米沢委員 いまある倉庫の中に満杯であったらこれはストックであり、減っておったらうまく放出されておるという、そういう概念でよくとらえがちでありますけれども、実際は、適正在庫というものが本当に概念として確立されない限り、多いとか少ないという議論はぼくはできないと思うのです。  そういう意味で、現在の在庫量がどうだというよりも、適正在庫はどうあるべきかという、その算定の上に立って、実際倉庫量として多いのか少ないのかという、そういう理論の積み重ねの上で、在庫量の増減、それゆえにまた価格形成におけるそういう在庫の持つ意義、そういうものを科学的に計算をしていただくということがぜひ必要なことではないかという気が私はしてならぬわけでございます。  ところで、特に近年、流通の近代化というたてまえあるいは安定供給という見地から、大型の冷凍冷蔵庫等の導入が叫ばれてまいりまして、業者は言うに及ばず、地方自治体におきましても、地方自治団体等が参加した中で公営の冷凍施設をつくるという、そういう導入の方向がずっと続いてまいりました。  そこでお聞かせいただきたいのでありますが、水産業界及び魚へんの中小商店ですね、すし屋さんとか小売人とかおりますが、そういうあたりにこの十年間どれぐらい冷凍冷蔵庫がふえてきたのか、数字を教えていただきたいと思います。
  193. 塩飽二郎

    ○塩飽説明員 冷蔵庫の全国における能力を年次的に追ってみますと、一番最近の時点では昨年度の数字が私どもにわかっておりますけれども、それによりますと、工場数では、冷蔵庫が全国で約三千八百ございます。能力的に見ますと、約五百八十万トンの収容の能力を持っておるわけでございます。もちろん、冷蔵庫のそれぞれ機能によりまして、目いっぱい保管するということには冷蔵の機能の面から制約がございますので、五百八十万トンは全体としてのいわば入れ物としての規模でございまして、現実に物の収容能力という点からはさらに低い数字になろうかと思いますが、約五百八十万トンの収容能力を持っておるわけでございます。実際の保有事業主体は大部分が民間の営業、いわゆる倉庫会社が建設しておるものが大部分でございますけれども、御指摘のように、生産者団体でございますとか、あるいは卸売業界の団体でございますとか、あるいは個々の企業でありますとか、そういったものが調整保管の見地から建てたものもその一部として含まれております。
  194. 米沢隆

    ○米沢委員 水産庁として魚の適正在庫というようなものを考えた、検討されたことはありますか。それに従ってこういう倉庫の増設等を指導されておるのか、何となくふやした方がいいだろうということでつくっておられるのか、そのあたりどうなんでしょうか。
  195. 塩飽二郎

    ○塩飽説明員 冷蔵庫の規模がどこら辺にあったらいいのかということは、水産物が一番大きな冷蔵庫のいわばお客様でございますので、その点からのアプローチも非常に大きな重要な課題だと思います。同時に、畜産物でありますとかいわゆる調理食品といったようなあらゆる形態のものが冷蔵庫に収容されますので、それらの全体の流通量なりあるいは要ストック量という見地からのアプローチも同時に必要になろうかと思います。そういった点もございますので、なかなか水産物だけから見ました適正な冷蔵庫の規模といった点につきましては、一義的にどこら辺がいいのかということを申し上げることは非常に困難かと存じますけれども、御指摘のような点も踏まえまして、今後の補助対象の冷蔵庫の規模等については、それがいわゆる過剰ストックの場にならないように、私どもとしては建設につきましてもそれからその後の管理、運営につきましても十分配慮してまいりたいと思います。
  196. 米沢隆

    ○米沢委員 いただいた資料の中で、日本冷凍事業協会及び水産庁調べの「全国冷蔵庫能力と補助冷蔵庫能力」という調査表をいただきました。これによりましても、この十年間全国的にも能力が約倍増いたしておりますし、補助冷蔵庫につきましても、四十二年から五十一年の間に工場数にして約六倍、能力にしてやはり約六倍ぐらいのいわゆる冷蔵庫が増設されておるのでございます。その間に使われた国費がトータルで五十一億九千万円、こういう冷凍冷蔵庫を使うことによって、いわゆる需給の安定供給という観点から水産の流通業界にお役に立とうという趣旨は十分わかり過ぎるぐらいわかるのでありますけれども、問題にしたいのは、いまさっき御答弁いただきましたように、適正能力との関係で倉庫の増設ということが余り考えられていない。したがって、ときにしてはその倉庫を使っての、いわゆる投機の場になる可能性が十分にあるというところに物価対策上は大きな問題があるのではないか、私はそう思います。  たとえば春のあの魚の議論をしましたときにも、いわゆる魚隠しだとかあるいは魚ころがしだということで探りを入れてみたけれども、大山鳴動してネズミ一匹という感じで余り問題はないという議論がなされましたけれども、その議論にいたしましても、適正在庫量というのは結局計算できないたてまえの上では、いま倉庫の中に半分入っておってもひょっとしたらそれは過剰の在庫かもしれない、そういう観点からのメスが入れられなかったところに、何となく何にも影響がないんだ、余り過剰在庫をやっておりませんという議論で済まされたきらいがあるのではないか、私はそう思えてならぬのでございます。  たとえばぼくらの知っておるすし屋さんがこんな話をしておりました。いま商店街、すし屋さんの近代化資金というかっこうで、冷凍冷蔵庫を欲しいと言いますと、ほぼ貸してくれるというのですね。たとえば一億ぐらいの冷凍冷蔵庫をわざわざ宮崎から東京につくるのですね、東京につくって二億ぐらいに申請したら一億は必ず出るんだ、当初から一億のをつくる予定だったから結構満額もらえる。そして金利も安いし、そういう一億という金をさっと貸してくれるというわけです。それをどうするかといいますと、いい安いマグロが入ったときにみんな買い占めるわけですね。それを冷凍冷蔵庫にほうり込むわけです。急冷にしますと約十年間もつそうですね。だからそこからぼちぼち出すのだそうですね。だから、マグロが安く入ったとしても、ダイレクトに消費者には安いマグロは入らないわけです。その真ん中に必ず冷凍冷蔵庫なるものが入って、そこで結局商売をされる方の一つの自分たちの経営安定の立場からその倉庫が利用されますから、したがって、それは消費者にとっては完全に安いマグロが食えない、そういう結果を至るところでつくっておるんじゃないかと私は思います。これは単にそういうおすし屋さんだけではなくて小売業さんの方でも大きなところはそういうものがありますし、卸屋さんにもありますし、輸入業者にもあります。もうありとあらゆるところに冷凍冷蔵庫をつくって、確かに近代化であり経営安定のためであったとしても、消費者行政の立場からは、逆にそれがあるがために全然価格の恩恵にあずかることができない、そういう実態を経企庁はまじめに考えてほしい、私はそう思うのです。生産者の立場に立ちますと、それはそれなりに結構だという議論になりましょうけれども、消費者行政の立場からいたしますと、逆にそれが障害になって、本当に需給のバランスを反映した、たくさんとれたときには安い物が買えるという、そういうものをすべて阻害して、結局高値安定という構造をつくっておるというところに私は問題があるんではないか、そう思うのでございます。たとえば、これは全国の大きなところだけですね、補助冷凍冷蔵庫の能力なんというのは。その他いろいろな政府系金融なんかを借りたものなんかを計算しますと、相当の政府資金が私は導入されておると思うんですね。その政府系の金融まで入れてこういう補助対象になったこの金額まで入れたら相当の金額が使われながらも、結果的にはそのつくった皆さんの感覚いかんによっては逆に消費者行政にとってはマイナスの面の行政になってくるという、そこに問題がある、そう私は思うのです。そういう意味で、金を貸してあげたりあるいはまた補助をしていただくのは結構かもしれませんけれども、その後その冷凍冷蔵庫がどういう機能を果たすのかということを検討した上で、それから先のトレースというものを物価を担当する経企庁にやってもらわない限り、こういう補助金なんというのは完全に浮いてしまう。単に経営者の皆さんの、安い金利あるいはまた補助してもらえるという、ただそれだけの、そういう皆さんだけの補助であって、実際政府の金というのは死んで使われておるんじゃありませんか。特に消費者行政の立場からはそう言われるんじゃないかと思いますが、経企庁の見解を聞かしていただき、今後の取り組みを私は教えてほしいと思います。
  197. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 補助冷蔵庫あるいは冷凍冷蔵庫の運営の問題でございますが、この春の例の投機あるいは魚ころがし、そういう段階におきましては、いわゆる生産者その他各種の団体におきまして、保管している冷凍あるいは鮮魚等のそういう在庫量につきましていろいろ調査をいたしますとともに、現実には倉庫等に立ち入りましていろいろ買い入れとかあるいは販売、在庫、そういうふうな状況等につきまして検査を行ったわけでございますが、その限りにおきましては、一部におきまして昨年に比しまして増加の大きいような魚種も見られたわけでございますが、全体といたしまして考えてみた場合には、どうも異常に多いというところまでは確認できなかったわけでございます。先生御指摘のように、適正在庫というものが基準になるのではないかというお話でございますが、これは水産庁の方からもお答えがあったわけでございますが、水産物というものは、先ほども申し上げましたように漁業環境によりまして非常に漁獲の変動が激しい、そういう種類のものでございますし、またいろんな段階において産地の漁業者とか、あるいは冷凍出荷業者とか、あるいは加工業者、それから消費地の卸売業者とか、さらには場外の問屋とか輸入業者、いろいろ流通のさまざまの段階で保有されておる、こういうようなこともございますので、全体としてどの程度が適正かということを把握するということは非常にむずかしいのではないかというふうに考えておるわけでございます。しかしながら、その補助冷蔵庫の増設とかあるいは設置、それに対する助成というようなことがございますれば、その水産物という観点からも、やはりその辺につきましては今後検討していく必要があるのではないかというふうに考えておりまして、その設置後のトレースという点につきましては、やはりその設置した趣旨に即しまして、消費者にも安定的な価格で供給される、そういう本来の趣旨が達成されるように、その辺につきましては今後水産庁とも十分相談してまいりたいというふうに考えております。
  198. 米沢隆

    ○米沢委員 どうも私が言わんとする趣旨をわかっていただけないし、先ほどの議論も聞いていただいてないのではないかと思いますが、冷凍冷蔵庫がつくられることにぼくは文句を言っておるのじゃないのです。冷凍冷蔵庫をつくって、そしてそれは経営の安定対策とか流通の近代化という側面からは結構なことかもしらぬけれども、それがゆえに消費者にはその利益が回ってこないというのは大変問題ではないか。だから、冷凍冷蔵庫を利用した投機がひょっとしたらあるかもしれない、あるいはまた冷凍冷蔵庫ができたがゆえに、そういう先ほど申しましたような流通のいろいろのからくりというものができる可能性もふえている。したがって、在庫量がどうだという議論よりも、そのあたりにメスを入れてもらう、そういうところにメスを入れて検討を加えてもらうということが、そういうわざわざ多くの金額を投入した冷凍冷蔵庫でありそしてそれが消費者行政の立場から逆に障害になっておるとするならば、そのあたりに力を入れてほしいということをいま申し上げておるのでありまして、もう一回答弁をいただきたいと思います。
  199. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 冷凍水産物の流通経路とかあるいは価格形成、そういうものにつきましては、先生御指摘のように一面におきまして価格安定という面があるとともに、それが投機的に扱われやすい、そういう性格も否定し得ないわけでございまして、これにつきましては、目下民間の調査会社に委託いたしまして、水産庁を通じて実態調査を実施中でございます。
  200. 米沢隆

    ○米沢委員 早急に、その実態調査が明らかになったその後の対策をがんばっていただきたいと思います。  それから次に、卸売市場等における不公正な取引の問題について若干お尋ねしたいと思います。  御案内のとおり、魚が消費者に渡るまでには卸売市場で競りがあったり入札がある。したがって、一般的にはそれは需要と供給のバランスによって決まる、そういうことが言われております。     〔武部委員長代理退席、委員長着席〕 しかし、実際のところむずかしいのは、そういう需給のバランスというものが卸売市場の中においてどれだけ的確に反映されるのか、特に先ほどから議論しておりますように適正在庫というのがないわけですから、実際は仲買い、仲卸売業者や買参人、そういう皆さんの経験と勘によった需給バランスでしかないわけです。したがって、そういうむずかしい問題はありますけれども、そういう問題は別におきましても、実際は扱い業者の思惑で価格の操作が行われているという指摘が多い。恣意的に相場がつくられる面が卸売市場においてさえ多いのではないかという指摘が長い間なされてきておるのでありまして、事実は一体どうなんでございましょうか。
  201. 渡辺武

    ○渡辺説明員 市場での取引は、先生御承知のように、卸売市場法におきましてルールづけが行われております。競りまたは入札の方法によって売買するというのが原則になっておるわけでございます。競りでございますので、この場合には買受人の方とそれから競り人の方の間での公開の場での取引ということでございますから、思惑等が入り得ない形で公開の場で取引が行われるということになるわけでございます。しかしながら、最近、水産物につきましては、加工冷凍技術の進歩に相まちまして、その流通が冷凍品の形態あるいは加工品の形態で行われることが多くなっておりまして、われわれといたしましては、そのような経済的な自主性を踏まえ、あるいは他面では、市場での取り扱いが競りによります場合は、先ほど申しましたようなメリットはございますが、逆に競りにつきましては余りにも需給実勢を反映し過ぎまして価格の乱高下をもたらすというデメリットがあるわけでございまして、それを是正するためにも、例外的ではございますが相対による売買というのを取り入れておるわけであります。相対でございますので、先ほどの競りと違いまして、公開の場では行われないということになるので思惑的に操作されるのじゃないかという疑念を抱くことが多いと思いますが、われわれ、市場流通の中に相対を導入いたします場合には、これを無制限に認めた場合にはやはり弊害があるわけでございますので、特定の物品に限りまして、省令でその品目を挙げ、かつそれを開設者の業務条例の中でピックアップいたしまして、それに限ってそのような相対取引ができるというかっこうで例外的に認めておるし、その際の販売に当たりましても、開設者が日ごろ監視をしておるという中で取引が行われておるわけでございます。したがいまして、競り及び相対を通じまして市場での取引において思惑的な取引が行われるというようなことはないというように信じておる次第でございます。
  202. 米沢隆

    ○米沢委員 そうおっしゃいますけれども、実際は相対取引というのはどちらかというと売り手が優位な立場ですからね。同時にまた、相対売買でありますから、公開の場ではありませんので思惑が働く条件というのはぐっとふえてくるのです。それはげすの勘ぐりかもしれませんけれども、実際は相対取引という中にはいろいろななれ合いもありましょうし、そういう意味では、自分たちに有利なように取引をしていく、その結果高値になっていく、そういう一面は絶対否定できないのではないか、私はこう思うのです。  実はこの前の新聞報道によりましても、たとえば東京都の中央卸売市場で、十一月一日から冷凍サンマ、サバ、スルメイカの三品目について、相対取引をやめさせて競りか入札に改定をする。そのとき卸売市場の方の語ったところによりますと、妥当公正な価格形成に努めるためにこうやったと言うのですから、実際妥当公正でない部分もあった、こう認めていらっしゃるわけでありますね。そういう意味で、卸売市場における相対取引というのは確かに限定的に考えておられるかもしれませんけれども、これは公取法上何も問題にならぬのですか。
  203. 妹尾明

    ○妹尾政府委員 卸売市場におきます卸売業者といいますのは、通常の自由な市場におきます企業と違いまして、まず商売を始めるに当たりましても主務官庁の許可が要る。それから業務のやり方につきましても、市場の開設につきまして定められましたいろいろなルールに基づいてかなり厳重な規制を受けておる。また、その数も、承知いたしておりますところではきわめて限られておる。仮に一般の市場でございますと、非常に高い値段で売るとか、あるいはサービスが悪いということになりますと、すぐ同業者が出てきて、それではこっちへいらっしゃい、また客の方もそちらに移っていく、こういう形でそういうことが整備されるわけでありますけれども、そういった条件がないわけでございます。  また、先生御指摘の相対取引につきましては、特にそういった見地から、市場の運営が公正に行われ適正な価格形成が行われるという見地からいろいろルールが定められる、こういうお話でございますが、一般の取引における不公正な競争と同一には論じがたい。私は、そういうふうな市場における卸売業者の特殊なあり方から考えますと、基本的には市場のそういう監督の立場にある面からの適切な御指導というふうなことの方がむしろ適切ではなかろうか、こういうふうに考えます。
  204. 米沢隆

    ○米沢委員 ということは、妥当公正な価格形成に一面難点があった、そういう実態は仕方がないというふうにおっしゃるのですか。
  205. 妹尾明

    ○妹尾政府委員 なかなかむずかしい問題ですけれども、たとえば端的に申し上げますと、売り惜しみあるいは投機という行為でございますが、これは自由な競争が行われる状態のもとでは自然なことなんですね。これ自身は否定できない。ただ、一人で勝手なことをやっても、競争者がおりますので、それで不公正なことはできない、こういう形になるわけでございます。繰り返しになりますけれども、市場というのは非常に特殊ないろいろな制約を受けた状態のもとにある取引の場である、そういう特殊性がありますので、通常のあれとは同一には論じがたい。市場の監督者の適切なルールづくりと指導というものがまず最初に望まれる、そういう事態ではなかろうか、こういうふうに思います。
  206. 米沢隆

    ○米沢委員 都の中央卸売市場では、そういうことで競りか入札に三品目が加わった。その後、地方の卸売市場等について、こういう相対取引というのは、そういうべールに包まれた部分もありますし、ひょっとしたらひょっとする、そういう可能性もありますので、こういうものに徐々に踏み切られておると思うのでありますが、単に中央卸売市場だけでなくて、その他の多くの卸売市場等についてそういう方向が進められていくべきであると思いますけれども、今後の指導のあり方についてどういうふうに考えていらっしゃいますか。
  207. 渡辺武

    ○渡辺説明員 先生御指摘のように東京都では十一月一日からだったと思いますけれども、冷凍品のうち三品につきまして従来相対であったものを競り化いたしております。現実にまだ聞き及んでおりませんが、これが波及いたしましてあちこちで出てくるのではないかというような気もいたします。そのこと自身、私たちから見ましてどちらかと言えば好ましいというような感じがいたしますけれども、もともと相対につきましても、行われ方が若干ベールに包まれた形で行われるという難点があることは当然でございますけれども、それに反しましてメリットもたくさんあるわけでございます。一々ここで申し上げませんが、一番大きなメリットは、安定的価格形成ができる、乱高下がない価格形成ができるということだと思います。最近、物価形成におきましては、公正さということは従来ともに必要ではございますが、加えまして安定化ということが強く国民的に要求されておるというふうに私たち承知しておるわけでございまして、そのような観点からいたしますれば、そこまでいくとは当然思いませんけれども、相対を全部競りに任せてしまう、かえてしまうということには当然ならないものであろうと思いますし、相対が行われてもなおかつ適正な価格形成ができるというものに限りましていま相対を認めておるわけでございますので、妥当な範囲内で相対は残っているのではないかというように存ずる次第でございます。
  208. 米沢隆

    ○米沢委員 相対をやっても妥当な価格形成ができるものについてとおっしゃいましたね。それなら地方卸売市場において中央で認めた部分についてはできるのじゃないですか。
  209. 渡辺武

    ○渡辺説明員 私たちの方でまず相対ができる範囲というのを概括的に決めておりますが、これは先ほども御説明申し上げましたように、一定の規格性に富んでおる、あるいは貯蔵性を有しておる、そして供給状況に大きな変動がない物品、こういうことになっておるわけでございまして、概括的に定めましたものの中から、各市場におきまして開設者がその市場の特性に合わせましてピックアップいたしまして条例にそれを明定する、その範囲内のみでその物品についてできる、こういうかっこうでやってきておるわけでございまして、ただそれは物品の選び方でございますので、あわせましてその現実の取引のやり方等々につきましても、開設者がいろいろ監視の目を光らせておる、こういう体制になっておるわけでございます。
  210. 米沢隆

    ○米沢委員 いまおっしゃったようにしている間に、冷凍品あたりがどんどんふえてまいりますから、卸売市場等を経由しない、市場になじまない部分がたくさんふえてくるわけです。そういう意味では、卸売市場等で少々そういういろいろな条件が緩和されましても、今度は実際は市場外のところで取引が行われていくという新たな問題が魚市場に起こってきておるのではないか、そう思います。  そういう意味から考えますと、特に冷凍魚それから塩干魚というのですか、塩干し、それから加工品は、市場への依存度が低いということで、市場に頼らない部分が毎年毎年非常にふえてきておるというふうに聞いておるわけでございますけれども、それゆえにまた、卸売市場で公正な価格が形成されない部分が魚についてはふえ始めた。外においても何もかもすぐ不公正なものができるとは思いませんけれども、市場外におきましては流通機構が複雑でありますがゆえに、たとえばよく言われますようにブローカー等が中に入ってペーパーだけでやりとりして値が上がっていく、そういうのを聞きますと、実際は卸売市場外で取引が多くなるということは非常に問題ではないかという感じがするのでございます。特に冷凍魚等については、これは鮮魚と違いまして相場性を持ちますね。したがって、安いときにたくさん買い入れて冷蔵庫に眠らす、そうして相場が上がったときに商社やら市場外の問屋やら、あるいは時によっては荷受け会社でさえそうやるのだそうでありますが、投機行為に走っていく。そういう意味で、市場外のこういう取引がふえていくということは、消費者行政にとって、特に魚の値段を安くさせるという指導をしていく立場において、非常に複雑な影響を持つ問題を提起しておるのではないか、そのように思うのでありますけれども、市場外の取引の実態等についてどのように把握をされておるのか。その間においてたとえばブローカー等が入ってペーパーで売り買いをしながら値を上げていく、そういう投機の実態について経企庁はどういうふうに把握をされておるのかをお聞かせいただきたいと思います。
  211. 塩飽二郎

    ○塩飽説明員 魚の流通の中で市場外の占めるウエートの割合が非常に高まっているのではないか、またそれが魚価の形成の面で非常に悪い影響があるのではないかという御指摘でございます。  私、先ほどことしの春の魚価の高騰の際に一連の措置をとったことにつきまして申し上げたわけでございますけれども、その際にも、確かに御指摘のように、魚の全体の流通の中で生産者団体なりあるいは流通卸売業者が非常に大きなウエートを占めておるわけでございます。御指摘のように市場の流通に関係しない業者が魚を取り扱うケースもふえております。特に輸入魚につきましては、輸入全体が非常にふえているということもございまして、商社の手を経て、市場を経ないで流通しているというケースも非常にふえております。そういうことから、ことしの春の魚価の高騰の際のいろいろな対策を講ずる際にも、必ずしも市場関係者だけをつかまえたのではうまくいかないということは私ども非常に切実に感じたところでございまして、御指摘のような市場外の流通の面については、市場関係の部分に比べますと、残念ながら、私ども行政を担当する者にとっても、率直に申し上げましてまだまだわからない面が多々ございます。したがいまして、先ほど経企庁の方からも御答弁がありましたように、冷凍魚の流通の実態などについて目下調査をやっている段階でございますので、それらも踏まえて、今後市場外の流通についても、もっと行政として直接的な把握をしてまいりたいというふうに考えております。
  212. 米沢隆

    ○米沢委員 そういう意味で、今後の課題に待つところがたくさんあるのでありますけれども、特に経企庁は物価を担当される省庁として、今後、こういう市場を離れた価格形成というものが特に庶民の口に関連する物で出てくるということは重大な問題であると思いますので、各省庁のリーダーシップをとっていただいて、ぜひ消費者行政の立場から鋭いメスを入れ、行政指導を強化していただきたいと思います。  同時にまた、先ほどから述べておりますように、庶民の食卓に欠くことのできない魚というものが、いままで申し上げましたように、一面不明朗な取引によって価格形成がなされていく、そういうことは、これは単に流通だけの問題ではなくて、水産業界全体として大きな問題として取り上げていかなければ、今後に禍根を残す問題ではないかと思います。現に魚離れ等が出てきておることを考えましたときに、下手なことをしますと自分自身の首を絞めるという実態になっていくわけでありまして、そういう意味で、最後に、今後の水産行政のあり方、トータルとして、流通だけではなくて水産業界全体として本当に近代化していくというそういう行政指導をどういうふうなかっこうで進めていかれるのか、大きな方針だけを聞かしていただきまして、質問を終わりたいと思います。
  213. 柳井昭司

    ○柳井政府委員 水産物につきましては、動物性たん白源といたしましてはともかく過半を占めているわけでございまして、国民生活におきましても非常に重要な地位を占めておるわけでございます。そういう意味におきまして、消費者生活あるいは家計、こういう面からいたしましても十分私たちとしては真剣に取り組んでいきたいというふうに考えるわけでございますが、水産物につきましては、御案内のように二百海里の問題ということで、供給につきましても従来に比しまして減少するというそういうおそれ等もなお残っておるわけでございます。そういう意味におきましては、水産物の供給の確保という面につきまして、やはり外交等を通じましてその漁獲の実績を確保するとか、あるいは沿岸漁業の振興、その他新漁場の開発、そういうふうないろいろな供給量の確保につきまして水産庁等におきまして十分御配意いただきたいというふうに考えておるわけでございますが、流通問題におきましても、ことしの春以来のいろいろな御討議とか、いま先生の御指摘のありましたようなそういう点を踏まえまして、やはり水産物流通というものが適正に行われるよう、そういう面で十分調査等を行ってまいりたいというふうに考えておりまして、この辺につきましては関係省庁と協議いたしまして対処してまいりたいというふうに考えております。
  214. 米沢隆

    ○米沢委員 終わります。
  215. 西宮弘

    ○西宮委員長 米沢隆君の質疑は終了いたしました。  次は、藤原ひろ子君。
  216. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 きょうは長官がお忙しいということで、御所用がおありということでございますので、私、質問の順序を変えて、まず石油製品の価格についてお尋ねをしていきたい、こう思っております。  石油の為替差益につきましては、衆参両院の各委員会でこれまでずいぶんと議論がなされてまいりました。私も質問を申し上げてきたわけでございますが、もう相当問題も煮詰まってきたように思うわけでございます。こういった中で、一雨ごとに秋が深まりまして、冬が足早にやって来ようとしているときでございます。このときに私は思い出しますのは、九月の十二日からこの物価問題特別委員会におきましては北海道に委員派遣ということで視察に行かせていただいたわけでございます。このとき私も参加いたしまして、いまもなお耳に残り目に映っていることがございます。それは、北海道の方たちが本当に切実な願いを込めて、灯油の値下げをぜひともしていただきたい、物価問題特別委員会で全力を挙げて私たちの要求を実現してくれと言われ、しかも、この灯油というのは北海道においては主食なんだという表現でおっしゃったことでございます。こういう中で、その後も灯油値下げをせよということで、生協を初めとして消費者団体であるとか婦人団体の皆さん方、本当に切実な要求を掲げて国会へもたびたび請願にも来られる、全国的な大きな運動をしておられるわけでございます。こういう背景が国民的な盛り上がりとしてあるという中で、私は、需要期に入っております灯油の価格につきまして、きょうの質疑を通じて政府の姿勢を明確にしてもらいたい、そして国民が本当に安心をしてこの冬を越せるという状況をどうしてもつくり出したい、こう考えて質問をする次第でございます。  そこで、まず需要期を目の前にしました九月の時点で灯油の在庫というのはどれほどあったのか、特に流通の段階にはどれぐらいあったのか、お尋ねをしたいと思います。
  217. 古田徳昌

    ○古田政府委員 灯油の在庫は、申すまでもなく春に一番低い水準になりまして、その後次第に積み増しをしまして、九月、十月、需要期を迎えましてピークに達するわけでございます。そういう季節的な変動をするわけでございますが、昨年の九月につきまして実績を見ますと、六百二十万五千キロリッターの在庫が全体としてございました。それに対応しまして本年は、九月につきましてはまだ全体の数量が集計されておりませんけれども、現在わかります最も新しい時点、七月では四百七十三万キロリッターでございます。その後、八月、九月につきましての私どもとしましての推計をしてみますと、九月では大体六百三十万キロリットルを超えるのではないか。つまり、昨年の同時期に比べまして十万キロリッター以上の増加になっているということでございます。
  218. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 「灯油の在庫量調べ」という表を先ほどそちらの方にお渡しをしてあると思うわけでございますが、この表を見ますと、国民に最も関係の深い流通業者の在庫、これが昨年の七月は三十九万八千トンでございます。これに対して、ことし七月には三十八万二千トンということに減っているわけです。これは大変心配なことだというふうに私は思うのですけれども、この状態は現在もなお続いているのかどうか。この傾向は克服をされてきているのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
  219. 古田徳昌

    ○古田政府委員 確かに昨年に比べまして流通部門におきます在庫水準は相対的に低い形になっております。先生、ただいま七月の数字をお示しいただきましたけれども、その後八月、九月につきましてはまだ集計が終わっておりませんが、大体同様の傾向が続いているのではないかというふうに考えております。これは恐らく流通業者のところで、たとえば気候が昨年に比べまして比較的温暖であるというふうな事情等考えて、こういうふうな行動をとっているのではないかというふうに考えております。
  220. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 それでは通産省は、この憂うべき状態はなぜ起きているのかというと、いまおっしゃったようなことですか。もう少し深く、なぜこれが起きるとお考えになるのか、お答えいただきたいと思います。
  221. 古田徳昌

    ○古田政府委員 ただいま申し述べましたように、気温の関係、それからたとえば値段につきましての先行き見通し等も考えてこういうふうなことになっているんじゃないかと思います。
  222. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 業界ではこのように言っているわけでございます。大手燃料商社が、日石、出光の価格据え置き決定以降に、先安と見て買い控えを続けたために相場は弱含みで推移し、流通在庫も過小になっている、こういうふうに言っておりますが、私もそのとおりではないかというふうに思うわけです。ことしになってとまることを知らない円高傾向、特に最近の急激な円の高騰でOPECの値上げ率をはるかに上回っております円の事実上の切り上げが起きておりますときに、石油の元売り各社が膨大な為替差益を上げているのはだれの目にも明らかになったわけでございますし、先安を見込んで当然だった側面もあるわけなんです。これはやはり政府にも責任のあることだ、こういうふうに思います。なぜかと申しますと、政府が灯油価格の引き下げ指導をするなどきっぱりした態度をいままでとってこられなかったということから、いつまでも市場に混乱の要因を残すことになっている、こういうふうに思うわけです。膨大な為替差益が発生をして、業界も先安を見込んでいたわけです。当然下がるべきはずの灯油でこのままということでは、品不足によります価格の上昇が大変心配をされるわけですが、通産省は品不足、値上がりというような現象が起きないというふうに今日考えていらっしゃるのでしょうか。いかがでしょう。
  223. 古田徳昌

    ○古田政府委員 先ほども御説明いたしましたように、確かに流通部門での在庫は若干前年よりも低い水準でございますが、在庫全体としましては昨年をかなり上回っておるようでございます。十月におきましてもこの傾向はそのまま続いているというふうに私ども考えておるわけでございます。そういうことで品不足とか需給のアンバランスという面から非常に不都合が生ずるということは全くないというふうに考えております。  それから、流通在庫の面でこういうふうな形になりまして、たとえば一時的ないしは局部的に需給関係がアンバランスになるというふうなことがございましたら、これは私ども毎年やっておることでございますが、きめの細かい指導によりまして、そういう局地的ないしは一時的なアンバランスも生じないように努力しているわけでございまして、本年度につきましてもそういう努力を続けたいと思っております。
  224. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 努力は続けていただくということは大変大切です。しかし、いまおっしゃったように、自信があるというお答えのようですけれども、それで言い切られていいのかどうかというふうに私は思います。  ところで、問題の灯油価格についてでございますけれども、それでは現在末端での灯油価格というのはどうなっているでしょうか。
  225. 古田徳昌

    ○古田政府委員 私どもの方で消費者価格モニター調査を実施しておりますが、そのモニター調査の結果によりますと、昨年の九月が十八リットルかんで全国七百二十四円、これは店頭価格でございます。配達価格が七百五十四円ということになっておりましたが、それに対しまして、九月が店頭価格七百十八円、配達価格が七百五十二円ということで、それぞれ昨年の同時期に比べますと、軟調ということになっております。
  226. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 通産省の調査によると、いまのように価格が下がっているところもあるようですけれども、これはなぜ下がっているのでしょうか。つまり元売り価格が下がっているためなのか、それとも末端の小売業者が独自に下げておられるのか、どのように考えておられるでしょうか。
  227. 古田徳昌

    ○古田政府委員 先ほど申し述べましたように、ことしの秋口からの天気が余り寒くないというふうなことで、需給関係が緩んでいるということが根底にあるんではないかと思います。そういうことを反映しまして価格が弱含みでございますが、こういうふうな小売価格の弱含みは、さらにその背景としまして元売り価格においてもある程度の軟調傾向ということになっておるのではないかと思います。
  228. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 私の調査によりますと、次のような実態が起こっているわけです。現在行われております今需要期の灯油の価格が、十八リットル当たりということで調べたわけですが、日吉団地、ここでは七百十円が七百三十円に、町田山崎団地では六百七十五円が六百八十五円に、千葉県の習志野台団地で六百七十五円が六百九十円などと、価格が上昇しております。また、業務委託をしております各地の生協でも、十八リットル当たり、秋田市民生協、ここで六百九十円が七百十円に、福島市民生協では七百十円が七百七十円に、千葉県では、日石特約店を中心にしまして、昨年六百八十円から六百九十円のものを七百二十円以下では出せないというところも出てきているほどでございます。  なぜこうした事態が起こっているのか、至急に調査をしていただきたい。おたくの方のいまの確認では、下がっているということでしたが、一々調べますと、こういう事態が下で起こっているわけです。すぐに調査をしていただきたい。矛盾が大変起きております。やっていただけるでしょうか。
  229. 古田徳昌

    ○古田政府委員 私どものモニター調査によりますと、全国の通産局別の数字が出ておりますが、広島と四国で昨年よりわずかに高いというふうな結果になっております。それから全国全体としましては、先ほど言いましたような数字になっておるわけでございます。  なお、個々の取引につきましては、これは取引形態とかあるいは取引の数量とかいうふうなことでそれぞれかなり異なっておりまして、それがある地点あるいはある取引契約については反映するというふうなことにもなっているのではないかと思いますが、御指摘のような事情がございましたら、私どもの方としましても十分実情について調査をしてみたいと思います。
  230. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 いま個々に固有名詞を挙げたわけでございますから、ぜひ調査を行っていただきたいと思います。通産省の調査とは全く逆の現象が末端では起きているというふうに私はこの調査に基づいて思っているわけです。  元売りが下げない限り、このインフレの中で、末端でコスト上昇分を吸収できないのはあたりまえだというふうに思うわけです。私のこの調査の際に、現在価格交渉を行っております地域で、元売りが価格を下げれば昨年並みの価格で売れるけれども、そうでないと上げざるを得ないという意見が小売店から出ているわけなんです。ここまで私は聞きましたので、御調査のときには、そういった点も含めて御調査をいただきたいというふうに思うわけです。私はこういった声が出るのは当然のことだと思うわけですけれども、通産省は、元売りが価格を下げなくても末端価格が下がるのだというふうにお考えでしょうか、いかがでしょうか。
  231. 古田徳昌

    ○古田政府委員 私どもの全国的な調査によりますと、いずれにしましても九月、十月の小売価格につきましては昨年に比べて軟調ぎみに推移しているということでございますが、さらに一部の元売り会社は灯油の仕切り価格は上げないというふうな発表もしておりまして、今後につきましても、私どもとしましては安定的に推移するのではないかというふうに予想しております。  今後の取引価格につきましては、基本的には現在の円高傾向の先行き、あるいは十二月に予想されておりますOPEC総会の結論といったようなものを待ちまして、十分検討し、適切に対処したいと考えておりますが、いずれにしましても、需要期におきます小売価格の大幅な変動というのはあくまで回避するということが従来から私どもの方針でもございましたしするので、末端の小売価格につきましても、大勢としては安定的に推移するように、私どもとしまして、元売り企業につきましての努力を要請したいと思っております。
  232. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 ぜひともその御指導を徹底していただきたいと強く要望いたして、次の質問に続けたいと思います。  私が十月の二十七日でございましたけれども、出光の資料を示しながらこの価格引き下げ指導を迫りましたときに、通産省は、まだ二百五十円を割ってもいないしというふうな御答弁だったわけですけれども、もうすでに今日二百五十円も大きく割ってきております。日に日に新しい高値を更新しつつあるわけでございます。日石の中間決算でも百三十八億円という為替差益が出ていることが明らかになっております現在、通産省はきっぱりと灯油の元売り価格の引き下げ指導にいまこそ乗り出すべきだ、それが、北海道など灯油は主食だといってこいねがっている人たちにこたえる道だというふうに思うわけですけれども、この灯油の元売り価格の引き下げ指導にすぐに乗り出していただきたい。お考えはいかがでしょうか。
  233. 古田徳昌

    ○古田政府委員 前回も御説明いたしましたように、先生からお示しいただきました出光石油の計算方法による試算につきましては、コスト面ではある一定期間つまり今年度につきましての試算をしているわけでございまして、それに見合いましての原油払い出し価格につきましては、たとえばレートを二百五十円と設定するといたしましたならば、やはりこれも年度を通じての平均というとらえ方をしないと大勢を把握しにくいのじゃないかというふうに私どもは考えておりますが、いずれにしましても、現在の二百四十円台の円レートが今後どう推移するかというのは、私どもとしても非常に関心を持っておりますし、それから、先ほどちょっと指摘いたしましたけれども、十二月二十日に予想されておりますOPECの総会での原油価格の決定がどういう形になるかということも、非常に重大な問題でございます。そういうことでございまして、それらの動向を見きわめながら、私どもとしても今後適切に対処したいと考えております。  それから、小売価格を大勢として安定的に推移させるために元売りに対しての努力を要請するということは、先ほど御説明したとおりでございます。
  234. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 通産省はいつも、円高見通しが予想できないということとOPECの値上げを持ち出して、値下げ指導ができないということを強調し続けておられます。それでは、現在の情勢のもとで円が急落するというふうに考えておられるのでしょうか。
  235. 古田徳昌

    ○古田政府委員 円レートの先行きについての判断はきわめてむずかしいので、差し控えさせていただきたいと思いますが、大勢としまして考えますと、たとえば原油価格が引き上げられるということは円レートに対しましては円安の影響を与えるということは、一般論としては言えるのではないかと思います。
  236. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 OPECにつきましても、最近の新聞報道を見ましても、おおよその予想が出ているわけです。それによりますと、余り大幅な値上げは見込まれていない。通産省としても、大幅値上げを見込んでいることはよもやないはずだし、上げ幅縮小の努力をするはずだというふうに私は思います。私どものような素人でもそう思うのですから、専門家がそろっておられる皆さん方のところで、この努力をなさるはずだというふうに私は思います。そうしたことを考え合わせてみましても、この際、通産省は、末端価格の引き下げ、最悪の場合でも据え置きが可能というようなことになるように、元売り価格に対して強力な指導をすべきだというふうに考えますが、政府の御決意を聞きたい、こう思います。
  237. 古田徳昌

    ○古田政府委員 OPECで来年度の原油価格がどういう形で決まるかということは、実は見通しとして非常にむずかしい問題でございまして、たとえば昨年のOPEC総会で二重価格が打ち出されましたけれども、ああいうふうな決定になるということを予想した人は恐らくほとんどいなかったのじゃないかと思います。私どもとしましても、そういうことで、ことしのOPECの値上げの決定がどういう形になるかということについて推測するのは不可能に近いと思いますけれども、たとえば五%値上げになったということになったとしましても、一キロリッター当たり千円を超えるというふうな数字になるわけでございまして、そうなりますと、前回先生からお示しいただきました二百五十円を前提としましてのコストアップ分がマイナスの千百円というふうな数字になっておりますけれども、それは、たとえば五%の値上げがあったとしましたら直ちに相殺されるというふうな形になるわけでございまして、そういう関係も考えますと、私どもとしましては、OPECの総会が終わるのを見まして、その結論を見て態度を検討し、適切に対処したいというふうに考えておるわけでございます。
  238. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 その適切な対処は、値上げをするという方向ではないというふうに思います。値下げかあるいは少なくとも据え置きになるのではないか、いまの情勢ですと、私たちの目で見たってそういうふうにしか考えられない。いかがなんでしょうか、適切な指導というのは、値上げも含む適切な指導ですか。
  239. 古田徳昌

    ○古田政府委員 要するに、円レートの動きといいますか水準と、OPECの値上げ幅との関係で検討するということになるわけでございまして、その見通しについては現在のところ非常にむずかしいのではないかと思っております。
  240. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 それでは最後に、経企庁長官にお尋ねをしたいと思います。  通産省は、大臣もいらっしゃいませんからなかなか責任のある答弁もしにくいというふうに思うわけですけれども、長官は、国務大臣として、この冬を国民が安心して過ごせるように、国民生活を預かるという立場から強力に指導していただきたいと心からお願いを申し上げ、強く要望するわけでございますが、いかがなものでしょうか。
  241. 倉成正

    ○倉成国務大臣 ただいま灯油の価格は全国、個々の例外はあるかもしれませんが、軟調に推移しているというのが実態ではないかと思います。したがって、この冬に灯油が不足して値上がりすることのないように、やはり増産を十分適切にやっていくということが一つ大事なことでございますし、それから、先ほど通産省からもお話がございましたように、末端の小売価格が安定的に推移するように、これはやはり元売りの企業に努力を要請するということがポイントではなかろうかと思いますので、そういうことをやりながら、価格が安定するように最善の努力をいたしたいと思っております。
  242. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 次に、私は小麦粉の流通問題について農林省にお尋ねしていきたいと思います。  十月二十日付の日本経済新聞によりますと、「全国製粉工場の在庫 三十万トン割る低水準に」という見出しで、その中に、「米食奨励をタテに、政府・農林省が払い下げ小麦を意識的に抑制しているためで、製粉業界では「十月以降の小麦粉需要期を控え、危機的状況」との声を強めている。」こういうふうに書いてあるわけですけれども、農林省は払い下げを抑制しているのかどうか、まずお答えをいただきたいと思います。
  243. 松岡将

    ○松岡説明員 お答えいたします。  御案内のように、麦関連製品は多岐にわたっているわけでございますが、こういった麦製品がすでにわが国の食生活に定着したものになっておる関係上、実際にこういった製品に対します末端の需要があるのにもかかわりませず麦の売却を抑制するということについては、われわれとしても問題があると考えております。他方わが国で自給力が十分備わっております主食であるところの米の一人当たりの消費が減退していっている、こういう状況の中にありまして、末端消費需要以上の麦の売却を行いまして販売競争を激化させる、こういった形でのいわば無理な消費を促進するというようなことがないように、適正な量を売却するということにいたしておる次第でございます。  それで、五十二年度について申し上げますと、五十二年度は今年四月から来年三月まででございますが、五十二年度につきます主食用の小麦の需要につきましては、過去の傾向にかんがみまして前年対比一・三%増の四百二十六万八千トンという見込みを、計画を立てておりまして、現在のところ、実際の需要に対しまして小麦あるいは小麦粉の供給が全体として不足しておるというふうには考えておらない次第でございます。
  244. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 全体として不足していないということでございますが、実は私どもは末端の業者の方々から、小麦粉が手に入らなくなったという訴えを聞いたわけでございます。それで、私は大変不思議に思いまして、津川議員と協力いたしまして実情をちょっと調べてみたわけです。青森の食糧事務所の弘前支所の調べによりますと、弘前市内にあります満和商店という小麦粉の問屋さん、ここの場合は、昨年の七月から十月までの四カ月間に入荷いたしました量は四百六十四トンであったわけですが、ことしの同じ時期には四百トン、つまり六十四トンも少なくなっているわけです。この問屋さんは日清製粉から買っておられるそうです。そこでこの問屋さんに、なぜこのように少なくなっているのですか、こう尋ねてみますと、日清製粉の言い分は、まず第一に、原麦の入荷が少なくなっている、それから第二には、大手である山崎製パンには優先的に回す、こういうことになっているので、私どものところにはというふうに理由を述べられたわけでございます。製粉会社にしてみましたならば、原麦を抑えられるから、まず第一に大手企業に優先的に回す、そういうふうなことになっているのではないでしょうか、いかがでしょうか。
  245. 松岡将

    ○松岡説明員 全体的な小麦原麦の売却方針については先ほど申し上げたような次第でございます。簡単に申しますと、いわば無理な形で消費を激化させるということは、ただいまのところそういう売却方針はとっていない。こういうことで、全体としての需給は足りているとわれわれは考えております。末端の小麦製品につきましても十分な供給が行われていっているというふうに承知しておりますが、一部地域あるいは業種あるいは時期ごとと申しますか、そういった面におきまして場合によっては数量あるいは銘柄が希望どおり入手できないといったケースもときどきわれわれとしても伺っているような場合がございます。こういった問題に対しましては、われわれといたしましては、特に零細ユーザーの操業に支障を来さないというふうな観点から、二次加工業者なりあるいは特に零細ユーザーに対しまして前年実績を十分配慮した数量の供給を行うよう製粉企業等関係者を指導いたしておるところでございます。
  246. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 委員長、ちょっとお許しをいただいて、資料をお渡ししたいと思います。――いまお渡しいたしました資料のナンバー一を見ていただきたいのですけれども、これは「穀類を主原料とする主要加工食品の生産量」でございます。大企業の製品であります食パンや即席めんの生産量は、小麦粉全体の生産量の伸びに比べまして、つまりそこにありますように、四十年度を一〇〇として一三四・二、これに比べて相当高いものになっております。食パンは一六六・一ですし、即席めんは一八一・一ということになっているわけです。わけてもこの即席めんの生産量の伸びは著しいものになっている。表であらわれているわけです。こういった傾向があるということはあなた方も御承知のことだろうと思いますけれども、その点いかがでしょうか。
  247. 松岡将

    ○松岡説明員 この表、ただいま見せていただいたような次第でございますが、この十年間におきまして日本人の食生活自体もいろいろと変わってまいっております。そういった日本人の食生活の中でも、粉食自体の中におきましてもいろいろな構成変化が起こっているということはわれわれも十分承知しているところでございます。
  248. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 私どもは、これは食糧管理年報からとりましたから、恐らくこれはあなた方もお認めになるでしょうし、もう御承知のはずだと思うわけです。私は、パン業界の最大の大手であります山崎製パンと、即席食品の大手メーカーであります日清食品の場合、これがどうなっているのか調べてみたわけです。そうしますと、そのナンバー二を見ていただきたいわけですけれども、こういう状態になっているわけです。山崎製パンは、四十七年度を一〇〇とした場合に二〇〇・一ですし、日清食品は一三七・六。これは有価証券報告書からつくったものでございます。こういうことが現実の姿であるわけです。農林省はお米の消費拡大のために小麦の消費量を少なくしていこうと思っておられるようですけれども、原麦の売り渡しを抑えるだけであれば、製粉会社は大手食品会社に優先的に回すということになると思うのです。先ほども、日清製粉が山崎製パンに優先的に回すというお話を申し上げたわけですけれども、日清製粉というのは山崎製パンの大株主の一人であるわけです。だからこそこういったことをやらかすということが起こるんだというふうに断言しても間違いないだろうというふうに思います。ですから、必要以上の小麦を出さないという施策をとるのなら、原麦を押さえるというだけではなくて、末端は一体どうなっているのか、このことをよく監視をしてもらう必要があるというふうに思うわけでございますが、いかがでしょうか。そういったようなことはやっていただけるのでしょうか、どうでしょうか。
  249. 松岡将

    ○松岡説明員 原麦の供給問題につきましては、末端におきます消費需要に対応して適正な量を売却する、こういう計画でございまして、これは過去十年程度の状況を見ますと、一人当たりの消費量は小麦全体といたしますとほぼ横ばいでございまして、人口増程度の相対的な需要の伸びがある、こういうふうに判断されるわけでございます。そういったことに基づきまして、先ほど御説明申し上げましたように、五十二年度の計画におきましては、対前年比一・三%増という計画のもとに現在売却を進めているような次第でございます。先ほど来御指摘の、一部の地域、業種あるいは時期といったようなことで末端におきまして小麦粉が一時的に不足するという事態も実はわれわれ聞いているわけでございますが、これにつきましても、先ほども申し上げましたように、われわれといたしましても零細ユーザーの操業に支障を来さないように製粉業者も十分配慮するよう指導いたしておるような次第でございます。
  250. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 先ほど申しましたように、こういった現象が農林省の方もお認めになっているように末端では起こっているわけですね。ですから、今後とも指導を強めるということですけれども、答弁倒れといいますか、それに終わらないように、ぜひとも徹底的にやっていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
  251. 松岡将

    ○松岡説明員 小麦粉自体の流通は、御案内のように自由商品でございますので、われわれといたしましても、行政指導という面につきましては一定の限度があるかと思いますが、できるだけ零細ユーザーの操業といったような観点につきましては配慮をするよう指導してまいりたいというふうに考えております。
  252. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。  それから、これも青森の食糧事務所の弘前支所の調査でございますが、製パン業者製めん類の業者の実態はやはり粉を手に入れることが大変窮屈だ。そのために、銘柄の選択が困難で、思っている品質のものが手に入らないのだ、こういうふうに言っているわけなんです。私が十一月の十四日に青森県のある問屋さんに確かめましたところ、現在でもまだ日清製粉は昨年実績の八割しかくれない、こういうふうに言っているわけですね。こういう実態があるわけです。ですから、それが具体的にどうはね返っているかといいますと、このために弘前の通称おやき、メリケン粉でつくったようなものを売っているわけですね。これが三カ月前二十円だったのがすでに二十五円に値上がりしている。その原因は高い原料を買わなければならないからなんだ、こう言っているわけなんですね。そこら辺のところも具体的に、庶民の生活なんですから、ぜひともちょっとお調べをいただきたい。私は、農林省が直ちにこういった末端の業者にまで粉が行き渡っていくように対策を講ずるべきだというふうに思うわけですが、もう一度やっていただけるかどうか確認をして、質問を終わりたいと思います。
  253. 松岡将

    ○松岡説明員 過去におきましても、小麦粉そのものの需給につきましては、軟調のとき、堅調のとき、いろんな事情がございました。小麦粉自体の需給がいわば緩かったといったような、そういう事態におきましては、一般的にはいわば下級粉と申しますか、そういったものが値崩れ現象を起こすというようなことがございます。そういった時代から比べますと、そういう値崩れがいわば回復しているという状況もあらわれているかと思いますけれども、ただ、先生ただいま御指摘のおやきの場合でございますと、原価構成の中に占めます小麦粉そのものの値段というものは、ちょっと計算してみましても何円という程度でございまして、そのことでさらに多少高級な銘柄を使うということによります。その分の負担によります原価へのはね返りというのは数十銭程度のものではないかというふうに考えられますけれども、それはそれといたしまして、全体の需給につきましては先ほど御説明したような趣旨で運営いたしておるわけでございますが、零細ユーザーの問題等につきましては、われわれとしても十分関係者を指導してまいりたいというふうに考えております。
  254. 藤原ひろ子

    ○藤原委員 計算の上で数十銭ということが出るわけですね。しかし、このごろは十銭というような、数十銭というようなお金はないわけです。そうしますと、五円ぐらいは簡単に上がるわけですね。そういったことが庶民の生活を非常に――おやきは例に挙げた一つなわけですが、物価に大変はね返るというふうなことはもうすべての物価にあらわれているわけですから、そういった点ぜひとも、きょうは小麦の問題でお尋ねをしたわけですけれども、これにつきましての指導の徹底方よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。  終わります。
  255. 西宮弘

    ○西宮委員長 藤原ひろ子君の質疑は終了いたしました。  次回は、公報をもってお知らせすることにし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時二十八分散会