運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1977-03-03 第80回国会 衆議院 逓信委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和五十二年三月三日(木曜日)    午前十時三十四分開議  出席委員    委員長 八百板 正君    理事 稲村 利幸君 理事 加藤常太郎君    理事 左藤  恵君 理事 志賀  節君    理事 阿部未喜男君 理事 久保  等君    理事 田中 昭二君 理事 小宮 武喜君       伊藤宗一郎君    亀岡 高夫君       原田昇左右君    堀之内久男君       本名  武君    渡辺 秀央君       鈴木  強君    野口 幸一君       古川 喜一君    山花 貞夫君       大野  潔君    竹内 勝彦君       鳥居 一雄君    青山  丘君       藤原ひろ子君    依田  実君  出席国務大臣        郵 政 大 臣 小宮山重四郎君  出席政府委員         大蔵政務次官  高鳥  修君         厚生省社会局長 曾根田郁夫君         郵政政務次官  綿貫 民輔君         郵政大臣官房長 佐藤 昭一君         郵政省電波監理         局長      石川 晃夫君  委員外の出席者         文部省社会教育         局視聴覚教育課         長       稲垣  守君         参  考  人         (日本放送協会         会長)     坂本 朝一君         参  考  人         (日本放送協会         副会長)    藤島 克己君         参  考  人         (日本放送協会         技師長)    沢村 吉克君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   山本  博君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   川原 正人君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   堀 四志男君         参  考  人         (日本放送協会         専務理事)   中塚 昌胤君         参  考  人         (日本放送協会         理事)     橋本 忠正君         参  考  人         (日本放送協会         理事)     反町 正喜君         参  考  人         (日本放送協会         経理局長)   堀場 仁徳君         逓信委員会調査         室長      佐々木久雄君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認  を求めるの件(内閣提出、承認第一号)      ――――◇―――――
  2. 八百板正

    ○八百板委員長 これより会議を開きます。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田昇左右君。
  3. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 発言の御許可をいただきまして大変光栄でございます。私はこの委員会で初めての質問でございますので、何かとふなれのため失礼申し上げるかもしれませんが、あらかじめお許しを得たいと存じます。  さて、今回のNHK予算の審議は、昨年暮れの総選挙衆議院が新しく編成されて初めてという、きわめて意義が深いものでございます。また政府の方も、小宮山郵政大臣のもとで初めて審議されるものでございますし、NHKにおきましても、坂本新会長が就任後初めての予算でございます。したがって、この際まず最初に、郵政大臣と坂本会長にお聞きいたしたいのでございますが、NHKの基本的性格とその経営の基本姿勢についてお伺いしたいと存じます。
  4. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 お答え申し上げます。  NHKは公共の福祉のために日本全国においてあまねく受信できるように放送を行うことを目的として設立されたものであります。その本旨は、放送法第一条に掲げてあります放送国民に最大限に普及され、その効用をもたらすことを保障することとともに、放送の不偏不党、真実及び放送による表現の自由を確保し、民主主義の発展に寄与することであろうと思っております。いま経営についての話でありますけれども、NHKは御承知のとおり受信者の受信料によって賄われるものであり、私はそういう意味においても今後とも経営に努力され、国民文化あるいは民主主義の発展にいままで以上に努力されることを念願しているものであります。
  5. 坂本朝一

    ○坂本参考人 NHKの基本的性格につきましては、ただいま郵政大臣が御答弁になりましたように、放送法に示されておりますその精神に尽きるかと思います。  経営の基本的姿勢といたしましては、放送法の精神を受けて、いま郵政大臣も言及されましたように、国民世帯世帯の受信料によって経営されているわけでございますから、まず何といってもその期待にこたえるべく番組の充実ということを図るべきであろうかと思っております。  なお、受信料の問題につきましては、負担の公平というたてまえから、一層の努力をするということになろうかと思う次第でございます。
  6. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 次に、わが国の放送制度についてお伺いしたいと思います。  NHKと民放との二本立てというきわめて世界に比類のない制度で著しい発展を遂げてきたのがわが国の放送の実態であろうと思います。しかし、最近ではNHKと民放との業績の伸長状況に著しい変化を生じてきております。民放全体とNHKとの事業収入を比較いたしますと、昭和四十年度は民放が千二百八十二億円に対しましてNHKが七百十三億円、民放はNHKに対して一・八倍、それが昭和五十年度は民放が五千七百九十二億円に対しましてNHKは千三百二十億円で、民放のそれはNHKの四・四倍と急激な伸びを示しております。  次に、広告費全体に占めますラジオテレビの比率を見ましても、たとえば三十年にはラジオテレビは一七・六%、昭和五十年には新聞より多い三八・九%と、民放の急激な躍進が見られるわけでございます。これに対してNHKの方は、わずかに年率で三%程度の伸びに落ちてしまっておるという状況でございます。  このように、民放の躍進とこれに対するNHKの停滞という現象のままに推移するとしますと、二本立てというわが国特有の放送制度の根幹に影響が出てくるのではないか。この点、大臣は二本立て体制を将来にわたって維持し得ると考えておられるかどうか、見解を伺いたい。
  7. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 もう御承知のとおり、NHKというものは大変長い歴史を持ち、また国民の中に大変な信頼を持ち得ておる全国的な放送企業というか公共体であります。そういう意味でも、民放の伸びというもの、それなりに業績を上げている、これはそれなりに評価してよろしいものであろうと私は思いますが、しかし、NHK自身も、その長い日本の歴史の中で、特に情報を提供しているNHKそのものの価値というものは、私たち、日本の民主主義発展の中で大きな寄与をしていたことも十分認識しておるのであります。ですから、将来ともこのNHK、民放を二本立てで進めていきたい。ただ、先ほど、三%の伸びということではございますけれども、これは少なくともテレビ、ラジオ等の普及度というものが大変なものでありまして、世界で第二番目の普及国であるし、ほとんど一軒のうちが一つ持つのではなくて、もう相当量持つような形になってきた。したがって、聴視料の伸び率が鈍化するのは当然なことであります。しかるに、民放でございますと、それは経済の発展とともに広告料の収入というものが増大することはまた当然なことであろうと思います。  そういう意味でも、今後ともNHK、いわゆる国営放送としてのNHKと民放との共存が十分でき得るし、またその内容そのもの、またその放送事業そのものの性格も違いますので、それなりに公共に奉仕、寄与することができるものと私は考えております。
  8. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 会長はどうですか。
  9. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生御指摘のように、収入という財政的基盤の面からアプローチいたしますと、確かにNHKとして厳しい状況にあるということは、御指摘のとおりでございます。  しかし、翻って考えてみますると、この放送制度の中で、わが国独特の公共放送のNHKと民放との併存ということは、いままでの経過の中で考えますと、やはり非常にユニークであり、かつ堅持していかなければならない制度ではないだろうか。いわゆるNHKが国庫収入を基盤とする国営放送機関でもなく、広告収入を基盤とする放送機関でもなく、受信者が受信料を出すということにおいての自主的な公共放送機関として少なくともいままでは評価していただいておる、そういう歴史を汚さないようにわれわれは一層努力したいと考えておる次第でございます。
  10. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 大臣、会長とも二本立ての制度というものを大変いいものであるし、今後も共存体制でやっていくべきだという御見解、まことにごもっともだと思います。しかし、このままでこの体制が維持できるかという点については、私は若干疑問を持つものでございます。  そこで、この問題はもう少し後で議論するとしまして、まずNHKの経営の実態、経営のあり方について御質問を申し上げたいと思います。  最近の世論調査によりますと、国民の大半はテレビニュースによって社会の情報をキャッチしておると言われております。中でもNHKのニュースに対する信頼度は大変高いわけでございます。このように国民の信頼を受け、国民から負託されておるNHKの経営が安定しており、しかも財政基盤が確立するということはきわめて肝要なことであろうと思います。しかるに、今回出してこられましたNHKの収支状況を拝見いたしますと、収入が三%程度しか伸びないのに支出は一三%台の伸びを示しておるわけでございます。このような収支の大きなアンバランスが生ずる理由は一体何であるか、またこれについてどう考えるかということについて会長の御意見を伺いたい。
  11. 坂本朝一

    ○坂本参考人 いまおっしゃるように、協会を取り巻きます状況の厳しさの中で、御指摘のような経過をたどっておるわけでございますけれども、具体的な数字等をもとにしての補足を担当にさせていただきたいと思います。
  12. 山本博

    ○山本参考人 数字的な面からお答えをいたします。  NHKの収入がいわば鈍化してきました傾向は、四十七年ころからだんだんに鈍化してまいりました。その背景は先ほど大臣がお話しになったようなものが主でございます。一方支出の方は、特に石油ショック以降相当な支出の伸びを余儀なくされてまいりました。  特に内容的に申し上げますと、具体的な御指摘がありました昭和五十二年度の収入と支出の間のアンバランスでございますが、この傾向はすでにございましたが、五十二年度の予算におきましても受信料の収入が二・六%、事業支出が一二・三、御指摘がありましたとおりの大きなギャップがございます。これはどういうものを積み上げて一二・三%が出てまいりましたかと申し上げますと、当初の五十一年度に受信料を改定いたしますときに策定をいたしました計画によりますと、五十二年度は一三%台の支出増を見込んでおりましたが、御承知のように五十一年度の収支というのは余りはかばかしくございませんので、三カ年間見通しますと、五十二年度は一三%台でなくて一二%台まで予算編成過程において落としたわけでございます。  その内容を具体的に申し上げます。一つは、経済情勢の推移が、五十二年度におきましても必ずしも支出を抑制できるほどの鎮静がございません。したがいまして、たとえばNHKが一番利用いたします費用と申しますのは一つは人件費でございます。それからもう一つは、いわば一番大きな公共料金関係のようなもの、こういうようなものの伸びが必ずしも低くございません。たとえば五十二年度の予算におきまして人件費を一〇%増ということで見込んでございます。これがNHKの支出に与えます実際のプレッシャーといいますか、これは五・九%、約六%の圧力になってまいります。  それから、その他いま申し上げました物価とか公共料金、こういうものは電話あるいは国鉄、バス、タクシーあるいは電力、こういうものがNHKの使用する中の一番大きな項目でございますが、こういうものの個別的な料金改定による圧力というものが約三・一%ございます。これを合わせますと、人的、物的費用の上界というものが約九%NHKの予算に影響を与えております。  それから、そのほか中継局をことしも難視解消その他によって、二百局あるいは九百施設、こういうものを設置いたします。こういうものの維持運営の費用、いわば当然の費用増、あるいは受信契約者が七十万ふえる予定にいたしておりますが、そういう契約増による当然の経費増、こういうものが約二・三%予算に影響を及ぼしております。そういうものを総合いたしまして、約一二・三%の支出増ということになっておる次第でござ  います。
  13. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いま詳細な御説明を伺ったわけでございますが、カラー契約の普及によりまして収入の伸びが鈍化してきたということは、すでに以前から予想されていたところだと思うのです。これに対処するために、NHKはどのようなこれからの構想を持っておられるか、ひとつ会長から伺いたい。
  14. 坂本朝一

    ○坂本参考人 御指摘のように、契約増の鈍化ということと支出増とのアンバランス、そういうことについての経営の長期的な見通しの中では、何といっても経営そのものの見直しなりあるいは節減なりということ、さらにはいわゆる滞納している受信料についての徴収の努力、そういうことと相まちまして、もう一つのポイントとしては、協会自身営利を目的とする事業はできませんけれども、そういうこととの見合いの中での副次的な収入の検討というようなこともいろいろと合わせまして、今後の経営の柱にしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
  15. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまのお話で、受信料以外の副次的な財源も考えてみたいというお話でございますが、たとえばどういうような具体的な構想をお持ちでございますか。
  16. 坂本朝一

    ○坂本参考人 にわかに具体的にこれだというふうに、まだ煮詰まった形で申し上げるようなところまで検討されておりませんけれども、協会の放送の番組そのものの二次利用というようなことで、国内的な意味での利用のみならず、最近の世界的なマーケットの中で、VTRであるとかカラーテレビであるとか、その種のハードが日本の花形輸出産業になっているという状況の中で、番組そのものにつきましてはむしろ輸入超過的な傾向もございますので、そういう点についてもう少し努力して、海外でも日本の番組、特にNHKの番組が利用され、見られるということになれば、国際親善というようなもう一つの意味合いも含めて有益ではないかというふうに考えまして、そういうことについての検討を部内的に精力的に進めるようにいま命じておる次第でございます。
  17. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 ビデオテープというものの販売とか研究開発した技術の販売等、いろいろ今後多角的に検討されていただいて、ぜひとも受信料収入以外の収入も加えて総合的な収入開拓の道を御検討願いたいと存じます。  そこで、収入の方はそれほど上がらないということになりますれば、経費圧縮の可能性ということも考えていかなければなりません。私は、NHKが国民に非常に期待される放送機関でございますので、優秀な人材を集めるという観点から、少なくとも民放並みには従業員の待遇をしてあげるという意味から、待遇改善を図るということは非常に大事なことだと思います。しかし同時に、増高する経費を圧縮するにはやはり経営の合理化の徹底を当然しなければならない。そういう意味で、業務の効率化とかあるいは人員の適正な配置とか合理化を推進するとか、こういった施策をどしどしやっていただきたいと存じますが、これについてどういうようにお考えになっておられるか、御答弁願いたい。
  18. 坂本朝一

    ○坂本参考人 その点につきましては先生御指摘のとおりでございまして、われわれとしても協会そのものの仕事のやり方等につきましての合理化という点につきましては、過去何回かの長期計画の策定の中で、たとえば放送所の無人化であるとかあるいはEDPの導入であるとかいうことで努力を進めておりますが、今後といえどもそういう趣旨で経営に当たるべきだということは、全くおっしゃるとおりでございます。
  19. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまの御答弁、もう少し経営合理化について迫力のある御答弁を願いたいと思います。
  20. 坂本朝一

    ○坂本参考人 効率的経営の推進ということは協会としては大きなテーマでございまして、この五十一年、二年、三年という三カ年の中で、仕事の増高等との見合いの中で、人員の抑制を五百人程度配置転換等で考えるわけでございますけれども、そういうことを考えたい。経費の節減も五十億程度を見通して考えておりますし、現在までに、この委員会でも御報告申し上げましたように、県庁所在地以外の放送局の県庁所在地局への統合等、あるいはスタッフ部門の業務の効率化等、合理化を図っておりますが、今後もそういう点でなお組織の簡素化、責任体制の確立というようなことをテーマにしながら、いま申し上げましたような点を努力したいというふうに考えている次第でございます。
  21. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 今後の経営については、私は相当問題があるのではないかと思います。しかし、会長が不退転の決意で経営合理化をおやりになるということでございますので、ひとつぜひともがんばっていただきたいと存じますが、それにつきましても、最近受信料の不払いというのが大変増加しておると聞いております。契約をした受信者の不払いというだけでなくて、まだ契約をしてないというのが何か三百万ぐらいあるという話も聞いておりますが、その実態はどうなっていますか。
  22. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 お答えいたします。  いまの不払いということでございますが、契約をしていただいておってお金を払っていただけない、収入に至らない、こういうもの、長期にそういう状態になりましたものを滞納契約者というふうに私ども申しております。五十一年の九月末で、こういう滞納の状態になっておられる受信者の方の数が約六十五万ございます。  その内訳をどういうふうにとらえるかということが一つございます。御本人の積極的な意思で払わないという方、それから本人の意思はそこまではっきりしておらないけれども収納に至らない、たとえて申しますと常時不在の方、こちら側からお伺いしてもお会いできないというふうな方、こういう方が約四十四万でございます。残りの約二十万の方は何らかの御本人の意思で払わない。  その理由別にわれわれとらえておりますけれども、その中で、たとえば飛行場の周辺で航空騒音がある、そういうので払わない、それからビル陰等で受信障害がある、あるいは新幹線の沿線等で受信障害がある、そういう受信障害のあるために払わないということをおっしゃる方が合わせて約八万ぐらいございます。残りの約十二、三万の方は、NHKの番組は偏向しておる、右に偏向しておるあるいは左に偏向しておる、要するにNHKの番組は自分の気に食わない、あるいはNHKの経営姿勢が自分としては納得できないということで、だから受信料は払わないという方が約十二、三万ほどございます。  そのほかに、契約をしていない方が約三百万あるのじゃないかということをいま先生申されました。  私ども全世帯の中で、テレビを持っておられる、契約の対象になるというふうに推定いたしている数字がございます。これは、全世帯の数に対しまして約九〇%の方は契約の対象になる。その契約の対象になる方と現に契約している方との間に年度末で約三百万余りの差がございます。これがいわゆる未契約――確かに未契約でございます。それは翌年度私どもが契約の対象にする。  五十二年度予算におきましても、総数で七十万の増加を見込んでおります。この七十万の増加と申しますのは、この未契約になっておる方、それから世帯の増加もございます。そういうものに対して私どもが契約の活動、営業活動をやります。それで契約を締結いたします。取り次ぎます。しかし、一方で引っ越し、要するに世帯の移動がございまして、それで契約から落ちていく方がいらっしゃる。あるいはテレビをもうごらんにならないという、ごく少数でございますけれどもそういう方もいらっしゃる。そういう契約を取り次ぐ。それから契約から落ちていく。その差が七十万の純増になって残ってくるということでございまして、その約三百万の未契約というのは、それが固定しておるのではございません。それがまた翌年にわれわれが契約の対象としてそれに契約活動をやっていく。一方で契約から落ちる方がいる。ある時点を切りますとそういう三百万、現在では約三百五十万でございます。そういう差がございます。その中に確かに、自分はNHKの番組を見ない、あるいはNHKの番組が自分の気に食わないということで契約を拒否される方、これは私どもの営業の現場の取り次ぎ員あるいは委託の集金員、そういう方が現に伺いましてそういう拒否をされたという報告を受けておりますものが約六万六千ぐらいございます。したがいまして、先ほど申し上げました、契約をしておってNHKに対して意識的にNHKの番組なり経営姿勢なり、そういうものに対して批判をお持ちになって払わないという方が約十三万、それから契約をしておられないで、どうしても契約を自分はしないと積極的におっしゃる方が約六万六千、合計で約二十万弱のそういう積極的に払わない、あるいは契約をしないという方がいらっしゃるというふうに私ども捕捉をいたしております。
  23. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまの御答弁で約二十万弱が意図的に契約を拒否したり不払いをやっておるということでございます。大変問題だと思うのでございますが、NHKの受信契約によりますと、滞納者や契約義務違反者に対しては受信料のほかに二倍の割り増し金を徴収することになっておるそうでございますが、これまでこれを適用したことがありますか。
  24. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 適用したことはございません。
  25. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 非常にむずかしい問題だと思うのでございますが、現在の放送法によりますと、このような意図的な不払い者を罰する道がないわけでございますし、また、テレビ所有者を調査する権限もNHKに与えられていない。そうした中でこの受信者の善意に基づいて料金の徴収をしていくという以外ないわけでございますが、それでなおかつ二千六百万という契約を得まして料金を徴収しているということは、まことにNHKの努力に対しては敬意を表するものでございます。しかし、一方において二十万に達するような不払いを放置していくということは、NHKの公共的使命ということとかあるいは受信者の負担の公平という観点から見まして、まことに許せないことではないかと考えます。これに対してNHKは、訴訟を起こしても取るとかあるいは強制徴収を考えるとかということについて、どういうように具体的に考えておられるか、見解をお聞かせ願いたい。なお、郵政大臣からもこの点について所見をお伺いしたい。
  26. 坂本朝一

    ○坂本参考人 おっしゃるように、受信料というものは負担の公平ということで成り立っている制度でございますので、先生御指摘のような形のものを放置するということは受信料制度にも大きな影響を及ぼす問題でございますので、私どもの最も考えなければならない点だという点については御指摘のとおりでございますけれども、そもそも放送法そのものが文化立法でございますし、文化的な事柄でございますので、やはり何とかわれわれの立場なり何なりを御理解いただく努力をして、そしてお払いいただくという方向に努力すべきではないか。いまの段階では私自身はなお一層そういう点での努力を続けたい、すぐ訴訟をするあるいは罰則を設けるというような考え方でなしに努力したいというふうに考えております。
  27. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  郵政省といたしましては、先ほど大臣からお答えがございましたように、元来このNHKというものが受信者とNHKとの信頼関係というものを基礎として発足しているわけでございます。したがいまして、われわれといたしましても、強制徴収というお話もございましたが、強制徴収で臨むということになりますと、公権的な立場をNHKに与えるというふうにも考えられますので、やはりこれはNHKの基本的な性格にもかかわるのではなかろうかというふうに考えております。したがいまして、これは慎重な検討が必要であろうというふうに思っております。先ほど会長からも話がございましたように、いわゆる受信者と申しますか、国民とNHKの間の信頼関係ということによってこれを解決していただきたいというのが郵政省の現在の考え方でございます。
  28. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまの御答弁のようなぐあいにいけばまことに問題ないわけでございます。善意の信頼関係というもので努力を重ねるということはまことに望ましいわけでございますが、それでいままで努力に努力を重ねてなおかつ意図的な不払い者がふえてきておるという実態なんで、そこでさらに人海作戦をやるということになれば、徴収コストは非常に上がってしまうという非常なジレンマに陥るわけでございます。私は何らかの制度的な面で根本問題としてどう考えていくかということもあわせて検討していかなければならないのじゃないかという感じがいたします。冒頭に述べましたように、放送制度のあり方ということにつきまして御答弁いただいたわけでございますが、真にNHKが国民の放送機関として必要だということであるならば、その運営をどういうようにやり、その費用をだれがどういうように公平に負担するかという問題だと考えます。そういう意味で、私は郵政省あるいは国会に放送基本問題調査会のようなものをつくって、放送法、電波法が現行でいいかどうかという基本的な問題を、今後の具体的な放送制度のあり方とのかかわり合いでどう考えていくかということを検討していく必要があるのじゃないかということを提案するものでございますが、いかがでございますか。
  29. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 当委員会でそのような問題を御討論されることも結構だと思います。当委員会の委員長を初め委員各位のもとでそのようなことになれば、できるだけの御指導をいただけるものと考えております。
  30. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生の御指摘は、協会の受信料制度そのものに触れる問題でございますので、私どもとしても慎重に対応しなければいけないというふうに考えております。御指摘のように、協会といたしましても非常に大事な問題でございますので、できますれば、今後の長期展望に立った経営のあり方というようなものを検討するに当たりまして、協会の中に部外の有識者の方々の意見を聞くというような、そういう調査会、検討会のようなものもできましたら設置して、私としては対応していきたいというふうに考えております。
  31. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 それでは、この問題は大臣、会長ともに前向きで御検討いただくということでございますので、私は次に難視聴解消対策についてお伺いしたいと思うのです。具体的にいろいろお考えでございましょうが、いまどういうように難視聴対策を考えておられるか、ひとつ簡単にお願いいたします。
  32. 沢村吉克

    ○沢村参考人 難視聴の解消につきましては、NHKの基本的使命にもかかわることでございまして、年々これに努力をいたしておる次第でございます。  その手法といたしましては、もう御承知のように、中継局をつくります方法と、もう一つは共同受信施設をつくるという二本立てで進めておりまして、五十年度末におきましては置局数にいたしましてほぼ二千三百カ所、共聴の数にいたしまして六千百五十余りという数に上っておりまして、その上で難視聴地域として残っておりますのが八十三万世帯程度でございます。本年度におきましても置局約二百カ所、共聴九百件ということで解消に努めてまいっております。年度末におきましてはほぼ七十三万件程度の残存世帯になろうかと考えております。現在御審議いただいております五十二年度計画におきましても、御説明申し上げましたとおり、二百の置局と九百の共聴ということで、ほぼ十万世帯の難視の解消を遂げる予定でございます。今後もこの線を続けまして、極力効率的に難視の解消を図りたいと考えております。
  33. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いま御答弁がありまして、非常に御努力なさっておられるようでございますが、どうもはっきり具体的にわかりませんので、具体的な例を挙げて恐縮でございますが、私の自宅の近くで、たとえば焼津市、島田市、富士川町、清水市、この四カ所に非常な難視聴のところがあるのでございます。これに中継局ないし共同受信施設をつくるという計画があるのかどうか。私どもとしては前々からぜひともやっていただかなければならぬ地域だと思っておるのでございますが、具体的な例で、ひとつサンプルとして御説明願いたい。
  34. 沢村吉克

    ○沢村参考人 ただいま御指摘の島田市あるいは焼津市、清水市等につきましても難視解消に努めておるわけでございますが、来年度の置局の計画あるいは共同受信設備の施設計画という中に候補地といたしまして検討いたしております。できるだけ早く解消するように努めたいと思っております。なお、具体的なことにつきましては、また個別に御相談したいと思います。
  35. 原田昇左右

    ○原田(昇)委員 いまの具体的な事例についても対策がおありと聞きまして安心いたしましたが、難視聴解消については、今後とも一層の御努力を願いたいと思います。  なお、時間でございますので、最後に一言申し上げたいのでございますが、昨年のNHKの予算につきましては、国会の空転のために二カ月おくれたということによって、予算上大変な支障を来たしたわけでございますが、私はNHKが国民的な放送機関として本当に活躍できるには、その財政的基盤を確立することは何といっても大事だと思います。今回の予算、若干検討の要があるところもございますけれども、おおむね郵政省の御意見のように、私としては妥当なところではないかと考えますし、ぜひとも早くこの審議を促進して、これに協力申し上げて新年度から発足するように希望する次第でございます。  大変お時間を食って恐縮でございましたが、私はこのNHK予算に賛成を表明いたしまして、私の意見表明を終わります。
  36. 八百板正

    ○八百板委員長 阿部未喜男君。
  37. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 本日は、NHKの皆さんには、御多忙の中を出席をいただきまして、大変恐縮に存じます。申すまでもありませんが、私どもは視聴者である国民を代表して、NHKの昭和五十二年度の予算や事業計画などについてこれからも審議をさしていただきますので、ぜひ御協力をお願いしたいと思います。  大臣、この機会に閣僚の一人であられるあなたに特に注意を喚起しておきたいのですけれども、このごろ政府の国会軽視は目に余るものがあります。私は、きのうからこういうこともあろうかと思いまして、本日のNHK予算の審査に当たって、大蔵、文部、厚生、自治各省の大臣の出席を求めたわけでございます。そのほかに官房長官の出席を求めました。誠意を持って御出席いただいたのは大蔵省だけでございます。大蔵省は大臣が予算委員会に出ておられるので、高鳥政務次官にお見えになっていただいておりますが、他の各省はそれぞれ課長です。しかも、官房長官に至っては、何かきょう農林大臣が帰ってくるからこっちに出られない。農林大臣が帰ってくることと国会の審議と一体いずれが大事であると考えておるのだろうか。厚生省はきのうの話では、大臣が予算委員会、政務次官は社会労働委員会があるからそちらに出なければならないというお話でしたが、けさの放送では社会労働委員会は取りやめになっております。当然政務次官はこちらに出席すべきものだと私は考えたのですが、市内に出ておってここに出席できないのだそうでございます。他の文部省、自治省にしてもそれぞれ課長の出席でございます。当然責任を負う大臣なり政務次官なり、または任命してある政府委員が出席をするのが至当であると思うけれども、そういうことになっていない。この委員会は課長くらい出しておけばいいだろう、そういう風潮が流れておるように私は思われますが、これは国会の軽視につながるものであると思いますので、この点について閣僚の一人として郵政大臣がどうお考えになっているか、まずお伺いしたいのです。
  38. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 国会軽視をしているわけではないだろうと思います。今後ともそのようなことがないように、官房長官等々にお伝え申しておきます。
  39. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 その官房長官がまだ出てこないのです。その官房長官を初めとして国会軽視の風潮が非常に強い。しかも、きのうぼくのところに厚生省の課長補佐とかいうのが呼びもしないのに押しかけてきまして、何を質問するのかというから、かくかくのことを聞きたいから準備をしてもらいたい。これはもう当然常識です。ぼくに議論を吹っかけて、わが厚生省の方針はこうだとか、社会福祉に対する見解はこうだとか、ぼくは課長補佐に何もレクチュアを受ける気は毛頭なかったのに、向こうから押しかけてきて、そういうことをぬけぬけと言ったそのあげくが、きょう政務次官も出さない。こういう姿勢ですよ。こういう政府の姿勢、許されますか。閣僚の一人としてどう思いますか、あなた。
  40. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 厚生大臣によく事情を聞いて後でお答えいたします。
  41. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 きょうの質問はそれが本旨じゃありませんから、特に注意を喚起しておきまして、次の質問に入ります。  きのう大臣は、同僚議員質問に対して、NHKに対する指導、監督がよく行き届くように努力をしたい、こういう御発言をなさったのですが、放送法第一条の趣旨をどのように理解をされておるのか、まずその点についての大臣の所信をお伺いしたいのです。
  42. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 きのうの質問の中には、電電公社等の問題がございまして、やはりNHKの今後の経営上の問題、大変重要な問題がございます。そういう意味でも意思疎通が十分とれてなければいけない。私も放送法第三条のことも踏まえておりまして、経営という問題については、われわれができることはどのようにしたらいいのかということを、郵政省とNHKがやはり十分意見を交換しておくべきだという意味での発言であると御理解いただきたいのであります。
  43. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 いまお話がありましたように、いやしくも放送法の一条なりの姿勢について踏み違えのないように、放送法にも書いてありますように、不偏不党であり、その自律について立ち入るようなことがあれば、言論機関に対する不当な介入になりますので、その点は特に留意をしていただきたいと思います。  そこで、大臣の意見についてお伺いしたいのですが、大臣が意見書の中で、収納不能額、いわゆる受信料の不払いの問題について触れておられます。これはかつて例がないわけではありませんけれども、まず非常に数少ない意見でございまして、確かに今年度のNHKの予算を見ましても、不払いの問題について大きい課題が課せられておると思うのでございますが、その原因を大臣はどういうふうにお考えになっておりますか。
  44. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 受信料の収入が減ってまいる、これはそれによって経営がなされておるのであって、現時点のNHKというものはそれなりに大変りっぱにやられ、過去の実績も、先ほど申しましたように、大変に社会的な貢献がある。しかしそれが赤字になったときには大変問題が出るのではないか、そういうことを考えて、ぜひNHKの受信料未収入については特段にやはり考えていただきたい。  現時点から五十二年、五十三年程度のところの収支決算というものはNHKは順調にやれるであろう、先ほどの会長の話の中にも、いろいろなことを考えざるを得ない、たとえばビデオ等々の問題も考えなければいけないような発言、新しい発想法によって将来NHKが受信料によって健全な発展ができるようなことにすべきだという意味で、私が特に郵政大臣として意見を述べることができるというところに――私は将来展望に立って申したのであって、私はそういう意味でも、受信料の徴収についてはぜひいろいろな考え方、また積極的な考え方で今後NHKの経営に当たっていただきたいということであります。
  45. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 それは私、これから議論をしたいところですが、よく聞いて答弁をしてください。私がいまお伺いしたのは、不払いがふえておる、その原因をどうお考えになっていますか、まずここから入ったのです。あとの議論はいまからやりますから、原因をどうお考えですか。
  46. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 それは先ほどNHKの理事者側からお話がございましたように、右に寄ったとか左に寄ったとか、私はNHKがきらいだとかということが原因のように先ほどの陳述があったようでございます。その辺の調査がもっと的確に行われて、どういうふうにしたらいいかということの方が今後ともNHKに課せられた大きな問題であろうと私は思っております。
  47. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣、私はそれが一つの原因であることは否定しません。しかし、先ほど数字の発表もありましたように、その数字はそう大きいものではないと思うのです。NHKの受信料を納めなくても特に罰せられないので正直者がばかを見るのではないか、納めなくても構わないのだぞという風潮がやはりあるのではないか、そのことが今日の受信料不払いの大きな要因になっておるのではないか、私はそう思うのですが、いかがでしょう。
  48. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 これは私もあるところで聞きました。私が郵政大臣になるずいぶん前からそういうような話があって、おれは見ていないから払わないのだ。非常に公正性という問題に欠けてくる。その辺のNHKの悩みは大変なものだろうと私は思います。私はそういう意味でも、どうしたらいいだろう、これは本当に郵政省、NHK、労使全体が悩んで今後のNHKの運営、経営に積極的にかかっていくということだろうと思っております。
  49. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 NHKがこれからも真剣に努力をして、その納得の上で受信料を集めていくことはずっと続けてもらわなければならないことですけれども、今日の社会的な風潮から見て、たとえば台数がふえたから不払いもふえたというならわかります。しかし、それだけではなく、不払いのパーセンテージが上がってきておるわけです。今年は二%の不払いを予算上見込んでおるようですが、去年が一・五、その前は一・一ですか、年々パーセンテージがふえておる。これは一つの風潮としてこの先もっとふえていくのではないだろうか、そういう懸念があるのですが、これは大臣よりもNHKの会長の方がその見通しについてのあれがあるのかもわかりませんので、見解があれば伺いたいわけです。
  50. 坂本朝一

    ○坂本参考人 おっしゃるように、その点がわれわれとしての問題だと認識しておりますが、何と申しましても二千六百万、二千七百万と受信者の全体の数がふえてまいりましたので、それによるその種の滞納が漸増することは、傾向としてはやむを得ないことなのかもしれませんけれども、受信料制度という点から考えますと、それがやむを得ないと言うわけにはまいりませんので、お一人でもお払いにならない方があってはならないはずでございますので、そこら辺のところを、先ほど申し上げましたように来年度につきましては特に部内にそういう点についての委員会等も設けまして対応してみたい。  一番の滞納の問題点は都市、東京、大阪というような大都市に集中している傾向がございますので、そういう点に十分調査とメスを入れて対応したいと考えております。
  51. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 なるべく尋ねたことだけに答えてください、都市に多いことは私は百も承知をしておってお尋ねをしておるわけでありますから。  ただ風潮として、さっき申し上げたように、台数がふえたから不払いの数もふえただけではなくて、不払いのパーセンテージが上がってきておるということなんです。私はこのことが非常に気になるわけです。御努力をなさることはわかりますが、不払いについての捕捉等についてはわれわれもこれまでもずいぶん議論してきたところなんです。NHKも努力をされていることは知っております。しかし、その努力にもかかわらず、パーセンテージがふえてきているではないか、この風潮はもっと高まっていくのではなかろうか、そのことを一体どうお考えになっておりますかということをお伺いしているのです。
  52. 坂本朝一

    ○坂本参考人 現在、それを否定する具体的なあれはございませんけれども、そうあってはならないということで、そのために私どもとして番組を通じ、あるいはその他の方策を通じてそういう風潮を阻止すると申しますか、そういう努力をすべきだろう。そういう風潮であると私自身いまここで断言するのはいささかはばかるところがございますので申し上げかねますけれども、そういう点は大きな問題であるというふうに認識しております。
  53. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 そうしますと、この昭和五十二年度のNHKの予算というのはこの一年度だけを抜き出しては考えられないわけです。昨年の値上げのときから五十一年、五十二年、五十三年を見越しての値上げであったわけでございますから、したがって、その中の五十三年度予算ということになるわけでございますが、それではたとえば五十三年度には不払いの引当金が一・五%に下がるとか一%に下がるというようなお見通しはございますか。
  54. 坂本朝一

    ○坂本参考人 正直申しまして、いま具体的にその数字については担当からお答えさせますけれども、本年度の徴収状況等との見合いにおきまして、五十三年度においてそれがすぐ改善されるというふうには現状ではなかなか見通しにくいという状況でございます。
  55. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣、これは私は公共放送の財政の根幹に触れる問題だと思うのです。一体どうなるのだろうか。会長もずいぶん御心配なさっておるでしょうが、われわれも本当に心配なんです。日本の公共放送NHKは財政的に行き詰まって、つぶれてしまうのではなかろうか。そしてそのときに考えられる方策としていろいろありましょうが、たとえば民放のように広告料を取ってやる。その場合に公共放送という性格はどうなるのかという問題もありましょう。もう一つは法的に強制力をもって受信料を取る。たとえばいまの法体系の中でもNHKの電波の受像できる受信機を持っておる者は契約をしなければならないという規定が明らかに法律にあるわけです。契約をした以上はその契約の履行の義務として受信料を納めなければならないのは当然だと私は思うのです。しかしいまのNHKの姿勢としては、民法上の争いになるから裁判を起こしてまで不払い者から取り立てる意思はないと聞いておるのですけれども、そういう方法が一つ考えられるだろうと思います。あるいはNHKをつぶしてなくしてしまうか。民放がこれだけできたのだから要らないじゃないか、そういう議論も出てくるのではないか。そういうものを展望していって、公共放送の財政のあり方はどうあるべきかということについて、大臣どうお考えになりますか。
  56. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 私のNHK予算につけました意見というのは、まさに先生のおっしゃるその問題なんでございます。五十三年までの収支はバランスがとれております。しかし五十四年、五十五年ということを考えていくと、それは私のような素人にでも必ず赤字になるだろうと考えられます。そうなってまいりますと、聴視料という問題、少なくとも二%というものがふえるのか減るのか、減る努力をしなければならない、その方法は何だ、そういう問題の長期展望に立っての物の見方。それから私はNHKが民放と同じように広告をとるべきであるという考え方を持っておりません。いままでと同じように放送法第一条の趣旨に基づいて健全な経営をやっていただきたい。しかし健全な経営の中で赤字になればまたこれは大変な問題になる。私はそういう意味でも、ただ単にNHK、日本放送協会内部の合理化だけではなくて、もっともっと別の考え方がないだろうか。私はそのことが大変頭に残り、胸を痛め、かつ理事者の方々と相当の激論を交わしたのであります。ですから、ぜひ当委員会でも今後ともそのような知恵を出していただいて郵政省、NHKを御指導いただきますことを心から願っております。
  57. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 申し上げましたように私どもも視聴者の代表、国民の代表としてそういう問題についてこれからも意見を出していきたいと思いますし、また関係の省である郵政省においてもNHKと協議をしながら、一体公共放送の財政についてどうあるべきかというような点についての討論を、ひとつこの辺から起こしておいていただかないと、五十四年ごろから大変な問題が起こってきそうな気がしますので、この点をひとつ大臣にもお願いをし、われわれもまた参画させていただきたい、こう思っております。  次の質問に移らせていただきますが、さきの第七十七回の国会におきまして、私どもNHKの予算について附帯決議を付したのですが、その中で特に経営委員の構成、経営委員会のあり方、そういうものについて、「経営委員会の機能を十分発揮しうるよう、その構成に格段の配慮を行う」ように、国会の意思としてお願いをしたところでございます。その後、この問題について政府としてどのようなお考えを持って取り組んでおられるのか、その後の経過、取り組みについてお知らせをいただきたいと思います。
  58. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 経営委員会の構成については、経営委員会の重要性にかんがみ「公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者」が任命され、この放送法第十六条だったと思いますけれども、「教育、文化、科学、産業その他の各分野が公平に代表される」者が任命されるように配慮するということで、今後ともその趣旨に従ってやっていきたいと考えております。
  59. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 いまここに、任期の来た人もありますが、少なくとも現行の経営委員の名簿を見ますと、まず今度おやめになる長谷さん、日本通信協力の代表取締役会長、それから伊藤さんが伊藤組の社長、それから鈴木さんが鈴木自動車工業の相談役、田部さんが日新林業の取締役会長、花村さんが経団連の連合会専任副会長、村井さんが、日東工業取締役会長、こういう方々の顔ぶれを見ても、この放送法に言うところの公正な経営委員の任命であろうかとちょっと疑問を持つのですが、過去のことは問いませんが、これからのあり方として少し偏り過ぎておるというふうにお考えになりませんか。
  60. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 私、経営委員の方では工藤さんしかお会いしたことがございませんので、しかし経歴その他を見ますと大変各界の文化、教育、社会で活動されている方が多いということでございます。難を言えば、若い人が少ないということが、私年代の人がいないところが残念だと思っております。
  61. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 それで、これからのあり方として、これは実は本来議院運営委員会の問題だと私思っておるのですけれども、NHKの経営にかかわる重要な問題でありますから、本委員会においても附帯決議を付したという経緯がございます。したがって、大臣に要望しておきたいのですけれども、たとえば選任に当たりまして各界の意見を聞く。各界の意見を聞くという中には、たとえば労働組合などの団体から推薦をする人も一人の候補者として加えてみる、政党の関係で言うならば野党の方から推薦するような人も一人の候補者として加えてみる。そういう上に立って政府が経営委員の任命を国会に同意を求め提案をする、そういう形を一体とれないものだろうか。  これは官房長官の仕事ですけれども、あなたきのう委任されているはずだからどうですか。
  62. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 御意見としてよく承っておきます。
  63. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 あなたが承るだけでなく、その趣旨はあなた官房長官の代理だから官房長官の気持ちでちゃんと総理大臣にも伝えて、そしてこの次の委員会ぐらいにはできればぼくは官房長官出てもらいたいと思っていますが、またあなたが代理をされるのならばその返答ができるようにちゃんと意見の調整を図っておいてもらいたいと思いますが、いいですか。
  64. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 先生御承知のとおり、経営委員の任命については伝統的に議院運営委員会での討論であります。先生の御趣旨は官房長官に伝えておきますので、あと議院運営委員会の中で相当討論されることだろうと思いますので、その辺は御了承、御理解いただきたいと思っております。
  65. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 それから同じ経営委員の問題で、きのう同僚の鈴木委員からも質問をいたしましたが、経営委員の大来さんがある政党に所属をして参議院選挙をおやりになる。それについて大臣は、恐らく本人からそういうことになれば辞任の申し出があるだろう、そういうことを期待しておるというお話でしたが、見通しとしてはどういうことになりますか。
  66. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 昨晩連絡をとりましたけれども、所用で連絡できませんので、けさも連絡をとりましたら、何かの会合に出られておりまして――しかし、私が以前聞きましたところでは、やはり海外経済協力基金の方も近く区切りが来るやに聞いております。多分三月の末か四月の初旬だと思いました。同氏が参議院選挙に出馬の意思があるならば、NHKの経営委員についても余り遠くない時期において辞退するものと期待しております。
  67. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 もしも辞退をされぬときは困りますので、その場合には政府として辞退を勧告をされたらどうだろうかと思いますが、辞退をされないときのこともおもんぱかって対策を立てておいていただきたいと思いますが、いかがですか。
  68. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 放送法の中にも、やはり政党役員云々ということは広く解釈すべきだと思います。私は、それは御本人の良識にまつ以外にないと思いますし、そのような事態になれば辞任するものと考えております。
  69. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 もう一つ経営委員の問題についてですが、沖繩の復帰に伴いまして、その臨時措置法を受けて沖繩から経営委員を一人出していただいておる、こういういきさつがございますが、この臨時措置法がたしか私の記憶ではことしの五月の十四日に切れる。ところで、一方NHKの受信料については、いま提案されておる内容は、臨時措置法そのまま生かして、ただ、本土並みの施設ができたから本土が値上げをしたのと同じ割合の値上げだけするが、臨時措置法は生かして沖繩の受信料と本土の受信料は差を設けていく、こういう方針のようです。したがって、経営委員の方についてはどういうお考えなのか承りたいのです。
  70. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 沖繩復帰に関する臨時措置法が五月の十四日に切れるのでございまして、その措置といたしまして、経営委員が十二を十三名、一名ふやしておりました。私は、料金体系がまだまだそういうような形でありますけれども、人口比率から言いますとやはりここで一名減らしまして、もとの十二名に戻して九州地域に編入すべきものと考えております。
  71. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 実は、私も特段の意見は持っていないのです。一体どうするお考えだろうかという程度の疑問しかないのですが、もし政府の方でそういうお考えならば、沖繩選出の経営委員をやめていただいたということによって、あと沖繩の受信料の徴収なりいろいろな問題について支障を来すことのないような配慮はお願いしておかなければならないのじゃないか、そういうことを思いますが、これはどうなんですか。沖繩から経営委員が出ておられなくなって、このために沖繩の受信料の徴収等に支障があるのではないかとお考えですか。そのことは影響ないというふうにお考えですか。これは協会の方でしょう。
  72. 坂本朝一

    ○坂本参考人 受信料の収入につきましては協会自身の責任でございますので、それについての努力を現地を含めましてやっておりますので、いま先生の御指摘のことが特にそのことでどうというふうには私どもは考えておりません。
  73. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 じゃ念のためもう一遍。私はこの問題については白紙でございまして、賛否いずれでもございませんので、そういうことで御了解いただき、あとの業務の運営に支障のないような配慮をお願いしておきたいと思います。  次に、国際放送における政府命令分に対する費用の負担についてお伺いしたいのですが、これは昭和五十二年度における政府命令分の負担はどういうことになっておりますか。
  74. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 お答え申し上げます。  五十二年度の国際放送の交付金の状況でございますが、現在も国会で御審議いただいております昭和五十二年度の予算案の中におきまして、国際放送に要する経費といたしまして五億五千四百万という金額を計上いたしております。
  75. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 これは非常に長いいきさつがございまして、かつて予算委員会でいまの幹事長の大平さんが大蔵大臣のときにもこの放送法三十三条と三十五条の関連でいろいろ議論をし、NHKに放送を命令をしてそれに必要な予算については大蔵省はそれは処置をします、こう御答弁をいただいておるわけです。ところがいろいろ法律上の理屈はついてみても、いまNHKが行っておる国際放送の内容というものは、NHKが自前で行う国際放送、これも法律で決められておるのです。もう一つ三十三条では、郵政大臣が命令する国際放送、これも波の数、それから地域が指定されてやられておるわけです。しかし実際の内容は国際放送は全くどんぶり勘定といいますか、ごっちゃになって国際放送の波が出されておる、こういういきさつがあります。したがってNHKとしても、その中でどれだけを政府に負担してもらうべきかということについては明確な基準がないのではないかと思うのです。郵政省もないと私は思うのです。私はきょうはこれはもう明確にすべき時期に来た。したがって国際放送全体でどれだけの予算がかかる、この場合に国が命令分として負担するのは何割にしましょう、NHKの自前は何割にしましょう、こうしておけば委員会のたびにこれを議論する必要はなくなってくるわけです。  ちなみにNHKの方から、国際放送全体に要する予算についてお知らせを願いたいのです。
  76. 山本博

    ○山本参考人 五十三年度予算で二十七億二千万ちょっとでございます。
  77. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 そうしますと、率直に言って、大蔵省も努力をしていただいて、去年に比べればかなり大幅な交付金の引き上げにはなっておると思うのですけれども、二十七億の中で五億何千万という政府命令分の交付金というのが果たして妥当な額なのだろうか。これはだれか、それは何割持つべきだという基準があるか、そういうものがもしあるならば、私は出してもらいたいと思うが、私はないと思いますが、どうですか。
  78. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 国際放送につきましては、先ほど先生のお話のように、NHK自体のものと政府命令分とございます。その比率につきましてどのくらいがいいかというのは、実は私たちも十分把握しておりませんので、その点、実はお答えできないわけでございますが、われわれとしても、ただNHKが国際放送ということでNHK自体のプログラムをふやしていきますと比率としては落ちてしまうわけでございます。したがいまして、その点さらに考えていきたいというふうに考えております。
  79. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣、これはもう政治的な判断しかないと私は思うのです。いまお聞きのとおりですから。まあ一つの提案ですが、これは今年度はやむを得ません。それはわからぬことは言いませんが、来年度から大体NHKの国際放送予算の半額を命令分として政府が負担していく、そういう方針で郵政省予算要求をなさる。大蔵省の方はそれに基づいて、これは大体三十三条の趣旨から言えば予算措置を講ずるという趣旨ですから。三十五条の方は、これは金がなくてどうしても困るというときの趣旨だとぼくは見ているんですが、そういう意味で、大蔵政務次官どうでしょうか。これは政治的な判断ですが、そう大きい金ではありませんし、NHKの財政もさっき申し上げたように非常に厳しい状況でございます。したがって、きわめて妥当なと言うとおかしいのですが、足して二で割るわけではないのですけれども、もしそれを決めるとするならば、国際放送に要する予算の半額はNHK自前でやりなさい、半額はひとつそれでは国の命令分として予算で負担をしましょう、こういうことでどうでしょうか。大臣次官の両方からお答えいただきたいんですが。
  80. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 先生の御趣旨よくわかるのです。しかしなかなか、人とか波とかどうするんだということになりますと大変むずかしい決め方になる。私もぜひことしは国際放送分については、海外の邦人が大変熱望していることも承知いたしておりますので、なるたけふやすという方針でやりまして、まあ微力ながら大変伸びは少なかったのでございますけれども、非常にアバウトにその二十七億のうち半分なんというわけにはなかなかいかないのではないか。しかし先生の御趣旨はよくわかっておりますので、今後とも努力いたしますことをお約束いたします。
  81. 高鳥修

    ○高鳥政府委員 昨年の予算委員会あるいは逓信委員会におきまして、阿部委員から国際放送の問題につきまして、非常に熱心な御意見がございましたことを承知いたしておりますし、大平大蔵大臣がいたしました答弁につきましても、十分承知をいたしているところでございます。したがいまして、そういう趣旨に基づきまして、今年の予算におきましても、実は先ほど御指摘ございましたように、いわゆる時事あるいは国策、国際問題に対する政府の見解、こうしたことを放送すべき費用といたしまして、五億五千万円余を計上いたしたわけでありますが、その金額は昨年に比べまして二三・七%の増でございます。この二三・七%の増ということは、電波関係全体の伸びが六%余りであるのから見ますと、かなり一生懸命に見たつもりでございますし、さらにまたNHK自体の費用の見方に対する国費の割合、これが二〇・三%でありまして、前年に比べますと、前年が一八・三%でございますのでやや上昇した、このように申し上げてもいいと思うのであります。ただ、二〇・三%ということになりますと、先ほど阿部委員から御指摘のございましたような半々という数字にはまだほど遠いではないか、こういう御指摘があろうかと思うのでございます。ただ基本的に私ども考えておりますことは、いわゆる放送協会の放送というものは、あくまでも番組の編成、放送内容につきましては、先ほど委員からも御指摘がございましたように、放送法の基本的な精神に基づいて行わなければならないものでありまして、これに対して全面的に私どもがチェックをするということは、これはたてまえ上できないことであります。したがいまして、予算を限り、また放送のいわゆる事項、時事、国策あるいは国際問題に対する政府見解、このように限りましてこれを放送していただきたいということで命令をしていただいておるわけでありますから、仮に全部の中の半分を持て、こういうような御趣旨になりますと、その全部とは一体どういうものかということについて、どうしても国家的な立場での一応のチェックが必要になろうかと思うのであります。そういう点も十分考え合わせながら、実際的には阿部委員の主張される御趣旨の方向に向かって一歩なりとも努力をしていきたい、このように考えておる次第であります。
  82. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 高鳥政務次官から非常に前向きの答弁をいただいたのですが、そういう努力をお願いしながら、なおもう一、二点疑問に思うのですが、そうしますと、たとえば郵政省が昭和五十二年度にNHKにこれだけの内容の国際放送を命令したい、本当はそんなものはないのは知っていますけれども、ということで、大蔵省に要求された予算は幾らですか。
  83. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 五十二年度に要求いたしました額は六億七千九百万円でございます。
  84. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 そこで政務次官、よくお聞きいただきたいのですが、郵政省がたてまえ上これだけのことを国際放送でやってもらいたい、そのために必要な予算は六億七千万である、こうお考えになったわけです。ところが五億数千万ですか、五億何千万かに減額をされた。NHKはそれによって放送内容をどう変更されましたか。
  85. 橋本忠正

    ○橋本参考人 命令放送の規模等については現行のままでございますが、もちろん番組の内容の充実、あるいはそういった面の充実にこれは向けていく考えでございます。
  86. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 向けていく、向けていかぬは別ですが、とにかく郵政省としては、命令をする分については大体六億七千万必要だろうということで予算要求をされた。ところが五億数千万、約一億減らされた。したがって、命令された国際放送の内容が変わってこなければならないのですね。実際は変わらないでしょう。そこをお聞きしているのです。
  87. 橋本忠正

    ○橋本参考人 お答えいたします。  御指摘のように、実際のあれは変わっておりません。
  88. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 政務次官、お聞きいただきたいのはそこですよ。仮にいまの法のたてまえどおりでいったとしても、郵政省がこれだけの命令をすれば、NHKは郵政省の概算としては六億七千万ぐらいかかるだろうということで大蔵省に予算要求をされた。ところが大蔵省は予算の都合上一億ばかり減した。しかしNHKの国際放送の内容は変わらない。私どんぶり勘定と言うのはここにあるわけですね。そうなってくると、せめてこの段階で、郵政省がこれだけは命令する以上必要だという予算については、これはまず認めてやるという前提に立って、あと折半がいいのか六、四がいいのか、その辺はぼくは議論のあるところだと思いますよ。議論のあるところだと思いますが、そうしなければ例年これは議論しなければならないことになってきますので、まず第一点は、郵政省が命令するについてはこれだけ必要ですということを要求されれば、これについてはまず大蔵省は認めてやっていただく、二点目に、今後の国際放送の経費のあり方について抜本的な御論議をいただく、どうでしょうか。
  89. 高鳥修

    ○高鳥政府委員 法のたてまえから申しますと、阿部委員も十分御承知のとおり、国が命じます放送につきましては、これは負担割合ということではなくて、あくまでも国が負担するということでありますから、これは一〇〇%負担をするわけであります。ただ、郵政から出されました要求に対しまして、大蔵がそれぞれいろいろと具体的に詰めをいたしまして査定をいたしておるわけでありますが、これはそれぞれ単価の見方等にいろいろと内容があると思うわけでありまして、その内容の一々について、削った理由について私承知をいたしておりませんが、これはまた調べてみますけれども、しかし、いろいろと見方がございますので、その見方に基づきまして査定をされたというふうに承知をいたしております。  ただ、全体といたしましては、国際的理解を深めるためにも国際放送の持つ意義というものはきわめて重要なものであると承知をいたしておりますので、今後とも政府が十分そういう点について理解を持って進めてまいりたい、このように考えておる次第であります。
  90. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 もう政務次官くどくなるからあと申し上げませんが、内容はいま申し上げたように、大蔵省が予算を減したからといって、郵政省が命令した分の国際放送はNHKはやはりちゃんとやらなければならないわけです。したがって、NHKの予算の中では一般の予算を、国際放送の予算を食いながら国の負担分の少ない分を補わなければならない、実態としてはそういうふうになっておる。法のたてまえの解釈はいろいろあります。私も承知しておりますが、三十五条の関連がありますから。ありますが、実態はそうなので、その実態を踏まえてひとつ大蔵省の方でも理解をいただき、今後検討していただきたい。ことしの予算についてまで私はもう申しません。しかし、来年はひとつそこを十分踏まえて処理を願いたいと思います。  次に、難視解消対策について、先ほども御意見があったようでございますけれども、昭和五十一年の一月二十一日付郵放業第四号をもって郵政大臣から民放各社に対していわゆる極微小力電波というのですか、通称言うところのミニサテの利用による難視解消の促進方を、要請しておりますが、どの程度の効果が上がっておりますか。
  91. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 ミニサテについては私もいろいろ話を聞いております。難視聴解消に技術の開発も大変進んでおりますし、また新しい技術もNHK等での研究で開発をしつつあるということ、そういう意味でも、これは新しい考え方でミニサテ局をどのように運営するか、今後NHKと民放というものを両方一緒にやらなければならない。情報は価値であるという考え方を私は持っておりますので、昨日の答弁でもちょっとお答えしたのでございますけれども、いましばらくお待ちいただいて、その方向なども打ち出したいと考えております。
  92. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣から、これは前の村上郵政大臣だったと思いますが、民放に対する要請をしたのに対して、民放連から民放を代表して何らかの申し入れがなされておるのではないでしょうか。これは事務当局で結構です。あわせて……。
  93. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 お答え申し上げます。  このミニサテにつきましては、民放連の方からもこの設備を使いたいということで、五十一年の三月十日に申し入れがございました。この中に述べておりますことは、いわゆる手数料的なものについての配慮をお願いしたい、あるいはその型式検定制度を導入してほしい、こういうことでございまして、これをまとめますと、要するに、なるべく簡易な手続で、あるいは廉価にこういう方式をとれるような方法を考えていただけないか、こういうことでございます。
  94. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 それじゃ私の方から申し上げますから、間違いがあれば直してください。  いまこの極微小電力といいますか、いわゆるミニサテでNHKが運用しておるものが八十三、これは総合で八十三ですから、教育を入れると百六十六という勘定になります。倍になります。この八十三に対して、民間のミニサテに共同で施設をしておるものは六十三、約二十少ないと私は思っておるのです。もちろん、私の承知するところでは、ミニサテの機械がありまして、これは四つ電波が出せる。四局設置できるようになっておる。そのうち二局をNHKが使う。あとの二局を民放が使うから、総体の数では百九十七ぐらいになっておるかもわかりませんが、いわゆる局を置いた地域から言うならば二十ほど少ない、こう思うのですが、この数字に間違いありませんか。
  95. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 間違いございません。
  96. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 そこで大臣、いまの手数料の問題が出てくるのですが、手数料というのがいろいろありまして、まず免許手数料、これは十ワット以下とか、十ワットを超え百ワット以下とか、百ワットを超えて一キロワット以下とか、一キロワットを超えるものでそれぞれ異なっておりますけれども、要するに、新たな免許を申請する場合の手数料がまず要る。その次に、落成後の検査手数料というものが、大体いまの区分に従って取られることになっております。さらに引き続いて、定期検査手数料というものが同じようにいまの区分に従って取られることになっておる。恐らく民放が考えてもらいたいというのはこの手数料のことだと思うのですけれども、これはしかし、NHKもこの手数料を納めておるはずですが、NHKは年間どのぐらい政府にこの手数料を納めておりますか。
  97. 沢村吉克

    ○沢村参考人 ミニサテの分について申し上げますと、手数料は一局出たり、一波当たりほぼ5万円でございますので、二百局、総合、教育合わせますと四百局でございます。したがいまして、ほぼ年間一千万円が新設局に対します免許手数料になります。
  98. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 私は、NHKが電波の手数料全体は何ぼ納めておるか、こうお伺いしているのです。――私から言います。八千万ぐらいでしょう。
  99. 沢村吉克

    ○沢村参考人 そのとおりでございます。
  100. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣も政務次官も聞いてください。  政府が取るべきものはちゃんとNHKからも取り上げておる、一方、国際放送で命令した分については値切っておる、こういう形になるわけですよね。この免許料が妥当なのかどうか。そして特に問題になるのは、この当時の電波関係からすれば、十ワット以下という程度で賄えたのだと思うのですけれども、最近のミニサテなどでは〇・五ワットぐらいでしょう。一ワット以下というのは、きわめて弱い電波についても十ワットと同じような手数料を取らなければならないのかどうか。これはひとつ検討していただきたい課題です。ここでどうこうとは言わない。どうでしょうか。
  101. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 お答えいたします。  いまのミニサテの問題、先ほど民放連の会長からもいろいろ話を聞いておりますし、やはり局数からいいましても、民放のミニサテ局が少ない。そういうような問題を踏まえて、今後どうしようかということを私なりに考えておりますことをお伝えしておきます。
  102. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 これは負担の関係がありますので一概に言えないのですけれども、ただ、いま法で定められておるものをやれば民放の経費の負担も非常に軽くなる。それは定期検査手数料です。この手数料令の中に「当該基本送信機の型式が郵政大臣の行う検査に合格したものである場合は、二分の一とする。」この手数料の中でこれが一番高いのです。これはできるはずです。いや、私に言わせれば、これはやらなければならないはずです。これはどういうことになっていますか。事務当局で結構です。
  103. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 ただいま先生からのお話がございましたのは、いわゆる型式検定制度、機器の型式検定制度というふうに考えておりますが、これについては現在のミニサテはこれを適用しておりません。しかしながら、今後の普及ということを考えますと、私たちといたしましても、この制度を導入したいということで、現在検討中でございます。
  104. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 三年に一回ないし五年に一回の定期検査ですけれども、局の数は膨大に上るし、毎年民放の場合には支出があるわけですね。これだけでもミニサテの分が安くなれば、NHKのミニサテに非常に乗りやすい、そういう希望があったように私は記憶しておるのですが、そういう意味からも、これはひとつ早くやっていただいて、先ほどの一ワット以下の手数料の問題とあわせて、できる方は先にひとつやってもらいたい。いつごろまでやれますか。
  105. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 ただいまの型式検定制度を導入いたしますためには、やはり必要な試験施設が必要でございます。それから、試験方法とかこういうものが必要でございますので、その点について現在検討中でございますので、それが固まりましたら、なるべく早急にこの制度を入れたい、かように考えております。
  106. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 政府の答弁というのは、なるべく早急にとか、前向きで検討するとかいうことですぐ終わってしまうのですが、電波監理局長さん、来年の委員会で同じことを二度とは言わせないと、このくらいの約束はできませんか。
  107. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 確実にいつまでということは、やはりいろいろな手続がございますので申し上げられませんが、先生いまお話のように、なるべく早くそういうのに手をつけろという点につきましても私たち同感でございますので、いついつまでとは申し上げられませんが、できたらもう一年、二年のうちには必ずそれができるようにしたい、かように考えております。
  108. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 では、民放がNHKの施設に乗れない一つの理由がそこにあるとするならば、この問題を解決することによって、なるべく民放に一緒に乗ってもらうように努力をしてもらいたい。  ところで、先ほどもお話がありましたが、よく、NHKは見えるが民放が見えない、何とか民放が見える方法はないのかと言われても、これはわれわれもなかなか知恵がないわけで、可能な限りNHKの施設を利用しながら民放が波を出せるようにということを民放にお願いする以外にないのですが、いま難視解消の対策としてNHKがおとりになっておるのは、通常言わるる微力電波によるサテライトと呼ばれるもの、共同受信装置、それといま開発されたミニサテと呼ばれるもの、これはミニサテとサテライトを分けていいかどうかわかりませんが、分けて考えて、三つの形式になると思いますが、大体間違いありませんか。
  109. 沢村吉克

    ○沢村参考人 おっしゃるとおりでございます。
  110. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 その場合に、このNHKの施設に民放が乗っかるという言葉が妥当かどうかわかりませんが、一緒に施設をするとしますと、経費の負担について、サテライトの場合にどうなるのか、それから共同受信装置の場合にどうなるのか、ミニサテの場合にどうなるのか、この三つを分けて、民放が一緒に施設をつくろうとする場合の経費の負担についてちょっと説明してもらえませんか。
  111. 沢村吉克

    ○沢村参考人 それらについて簡単に申し上げますと、共同受信施設につきましては、NHKがつくりました共同受信施設に民間放送を受けたいという地元の方の御要望があります場合、大部分そちでございますけれども、NHKが民放分を負担するわけにはまいりませんので、付加装置といたしまして、地元の共同受信組合というようなものを結成していただきまして、そちらの手で、その経費で民放のための付加装置をつけるというのが共同受信施設のやり方でございます。ミニサテにつきましては、これに類似したと言いましょうか、準拠した方法をとりました。といいますのは、共同受信施設にかわるべきものだという考え方でミニサテを開発いたしたわけでございます。したがいまして、共用使用部分となりますものは、民間放送の負担をいただいておりません。したがいまして、共同部分をNHKが全部負担をいたしまして、あと民間放送につきましてはその専用部分と申しましょうか、若干のものを民間放送、あるいは一部は地元の方の負担になっているようにも聞いておりますけれども、そんな形で負担していただいております。  金額にいたしますと、NHKの総合、教育をやりますのに、標準経費といたしまして二百三十万程度でございます。民放の一波、一チャンネルを追加するごとにほぼ三十万円見当の経費で済むわけでございます。その点から、NHKがいかに共同部分を負担しているかということは、逆算していただければおわかりかと思います。その他のいわゆるサテライト局、中継放送につきましては、民放とNHKが共同してつくります場合には、それぞれの使用します、たとえば建物について申し上げますと、NHKがどれぐらいの面積を使う民放かどれくらいの面積を使う――まあ放送機の数に相当するというのが一般の形でございますが、したがいまして、波数に比例しまして全体の面積を割りまして、応分の分担をするというたてまえでやっております。
  112. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 そうしますと、まず共同受信については全然問題はない。民放を乗せてもそれは受信協同組合の負担で乗せるから、全然民放は問題はない。ミニサテの場合は、いまおっしゃったところを聞くと三十万くらいの負担で一つの波を出せる。ミニサテの場合二つ余裕があるわけですね。
  113. 沢村吉克

    ○沢村参考人 先生のおっしゃるのは、放送機を入れます箱の寸法でございまして、たまたまでき合いの箱を使っているものでございますから、若干の余裕がございます。したがいまして、二波まではNHKの用意した箱の中に入ります。それをオーバーすればもう一つ箱をつくって民放で入れるということでございます。
  114. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 わかりました。いま使っておる箱の場合でも、NHKが総合と教育を入れればあとの二つの機械を入れられる、その入れる機械の負担は大体一つの局で三十万くらいです、仮に民放二社入れても三十万ずつ六十万で二つは入れられる、それ以上つくるとするならば、これは向こうの予算でおやりなさい、こうなるわけですね。
  115. 沢村吉克

    ○沢村参考人 非常に細いところまで御質問でございますが、私の方の箱に入れます場合には三十万より若干安くなります。四つ、五つとなってまいりますと、もう一つ箱が要るものですから、そういうものを平均いたしますと、一波当たり三十万でございまして、箱代というのは大したことございません。
  116. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 結局電波を出す機械だけの問題になるわけですね。これは民放としても一回だけですからそう大きい負担ではない、むしろ先ほどの手数料の方が問題になってくる、こういうことが考えられますね。サテライトの場合の負担は、さっきおっしゃったのは、大体平均して建物をどれだけ使うかという割合で、たとえば山の上へつくりますと取りつけ道路などが要りますね。それはNHKが負担されるのじゃないですか。それも全部案分するわけですか。
  117. 沢村吉克

    ○沢村参考人 私ども、民放さんと御一緒に新しく局をつくります場合に原則をつくったわけでございまして、それぞれ受益者が応分の分担をすべきであろうという考え方でやっております。したがいまして、同時につくります場合に、NHKだけの使う道路でもございません、民放さんだけが使う道路でもない。建設に要します経費は地元の方でかなりめんどうを見ていただける場合もございますけれども、原則といたしましては、放送事業者が負担しなければならぬ分につきましては、NHKは二チャンネルあるから二回行くのだということでもございませんけれども、二チャンネルに相当するツーユニット、民放はそれぞれワンユニットというような考え方でいままでやってまいっております。これは新設の場合でございます。
  118. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 くどいようですが、サテライト新設の場合に百万経費がかかった、取りつけ道路も何も含めてです。その場合に、NHKが二波、総合と教育を出す。民放がそれぞれ一社ずつ入って四局になった。この場合ははっきり言えば折半、こう理解していいですか。
  119. 沢村吉克

    ○沢村参考人 供用いたします部分につきましてはそのとおりでございます。個々の部分はそれぞれの考え方がございますので、予備施設をつくったり、つくらなかったりということもございますから、先生の御趣旨から言えばそのとおりでございます。
  120. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 今日までの実態からいえば、エリアの関係もありましょうけれども、サテライトについては民放がはずれておる、共同受信装置については乗っておる、こういう実態になっていませんか。
  121. 沢村吉克

    ○沢村参考人 おっしゃるとおりでございます。
  122. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 ここにも民放の金のかかるところはやりたくない、地元負担でやれるところは波を出してあげましょう、そういう姿勢がうかがえるわけです。一般の国民の皆さんは、NHKも大切だが民放も見たいという期待がありますので、サテライトが建設されるような場合にも十分民放と連絡をとって、一緒にサテライトを使えるような措置を講じていただくとともに、これからの難視解消の目玉ともいうべきミニサテについては、特に余り大きい予算もかからないようですから、緊密な連携をとりながら国民の期待、視聴者の期待にこたえてもらうように格段の努力をお願いしたいと思います。これは郵政省の方です。
  123. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 先ほど私が私なりに考えているということは、阿部委員がおっしゃっていることでありまして、それは大変重要なことでございますので、今後とも早く実現できるように、民放ともNHKともどのような問題をやるか話し合いをしたい。  もう一つは、難視聴解消というのは都市問題も絡んでおりますので、そういう問題も含めてやっていこう。ただできない部分がございます。古い施設の中にはできない部分もございます。そういう問題をどうするのだということも兼ね合わせて今後とも鋭意努力いたしたいと思っております。
  124. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣の積極的な姿勢に敬意を表します。  次の質問に移りますが、ことしの二月十七日の週刊新潮、ページを申し上げますと、百十ページと百十一ページ、「見返りをくれぬNHKへの自民党的“査問”」こういうタイトルで、NHK五十二年度予算国会提出をめぐって、自民党通信部会、これは二月二日、総務会これは二月四日では、何かNHKを大変批判するような御意見があったと承っておりますが、説明に出られたNHKの方、ちょっとこれはどんな事情であったかお伺いしたいのです。
  125. 坂本朝一

    ○坂本参考人 通信部会でございますので、これは内容は公開されておりませんけれども、予算の事前の御説明ということでございましたので、それなりの御批判なり御意見なりは当然あろうかと思います。
  126. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 先ほどNHKの方から、NHKの放送が右に寄っておるというのもあれば、左に寄っておるというのもある、私は大体NHKはそれがいいのだと思っておるのです。したがってそれぞれの立場から見るならば、気に入らない部分も相当あるだろうと思います。しかし、それが政治権力の手によって圧力報道機関に加わってくることは私は許されないと思うのです。この点はどう考えますか。
  127. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 確かにそのとおりであります。
  128. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 これはよそ様の党の話でございますから、私はこれをとやかくは申し上げませんが、NHKに対しては、もしそういうことがあったとしても、それによって報道の自主性が曲げられるようなことがあってはならないと思いますが、会長の決意のほどを承りたい。
  129. 坂本朝一

    ○坂本参考人 おっしゃるとおりでございます。
  130. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 非常に力強い御返答をいただいたのですが、ちょっと具体的な例を一つお示しいたしますが、二月七日の「ニュースセンター九時」で、日韓政財界の癒着の問題で、李在鉉元駐米韓国大使館の公報館長の発言に対する報道をなさった。これに対して在日韓国大使館から大変な抗議を受けたということを聞いていますが、そういうことがありましたか。
  131. 堀四志男

    ○堀参考人 お答え申し上げます。  抗議を受けたことは全くございません。ただ李公使が朝日新聞に続いてNHKを訪れまして、その間の事情、ことに李在鉉、イリノイ州の助教授でございますが、この方についての韓国側の情報を詳しく提供されまして、そして公平な立場での報道を強く望まれたということは後刻佐野編集長より承知いたしました。
  132. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 NHKとしては、それに対してどういう措置をおとりになったわけですか。
  133. 堀四志男

    ○堀参考人 その場で公正な報道態度を貫くということと、それから李公使に対して情報の提供については御苦労さまでしたということを言ったにとどまり、その後の処置はいたしておりません。
  134. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 それは非常にりっぱな姿勢だったと思います。われわれの期待するNHKであったと思います。しかし巷間先ほども申し上げました記事などによってもいろいろなうわさが流れております。特にNHKの幹部の皆さんにお願いしておきたいのですけれども、権力に気がねをして正しい取材や報道の内容が曲げられるようなことのないように、また特に人事の面において旧主規制などというような考え方で体制の側に気に入られないような人間をほかのポストにかえてみるとかそういうようなことがいささかでも行われることになれば、いかにあなた方の方が何とおっしゃろうとNHKの公共性は失われていく、私はこういうことを非常に懸念をしますので、特にこの点について会長の所信のほどを承っておきたいと思います。
  135. 坂本朝一

    ○坂本参考人 私といたしましては、もし放送の自由が失われるようなことであればNHKの存在理由、存在価値がなくなりますので、そういうことは全くないというふうに申し上げておきたいと思います。
  136. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 厚生省お見えになっていただいておりますか。――まずNHKの方から先にお伺いしますが、大体郵政大臣の許可を得て受信料の減免を行っておる内容、大まかでいいですがちょっとお知らせ願えませんか。
  137. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 お答えいたします。  五十二年度予算で見ております免除の件数、厚生省関係が五十四万、文部省関係が三十六万、労働省関係が一千件、法務省関係が二千件、合計で約九十万件でございます。
  138. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 いまお話になった厚生省、文部省あるいは労働省、それぞれまああるわけですが、これは規定に従っておやりになったことですからそれを何もとやかく言うわけではありませんが、今日このNHKの財政が五十三年度まで、五十四年度以降はどうなるかわからない、そういう時期に来ておるのに、私の計算ですが金額にして六十億ぐらいの減免になっておるのではないかというふうに想定をするところでございます。六十億と言えばNHKの財政の中ではこれだけのものを何とかしょうと思えば大変な額でございます。  ところで政府はたとえば厚生省のいろいろな施設とかあるいは肢体の不自由な方々とかこういう方々に対して本来これは政府が援助を与えて、国民相互で運営しているNHKの予算におんぶすベきではない、こういうふうに思って去年からこの議論を提起しておるところでございます。これについて検討するというのが去年の委員会でのお約束だったわけです。厚生省、文部省来ていただいておりますのでそれぞれどういうお考えか承りたいと思います。
  139. 曾根田郁夫

    ○曾根田政府委員 厚生省関係は現行の減免、おおよそ半分程度恩典を受けておるわけでございますが、これにつきましてはこの費用負担をNHKではなくて国費に切りかえるべきであるという御意見があるわけでございますけれども、財政当局ともいろいろ協議いたしましたが、やはり国費の優先使用という問題もございますし、もともと社会福祉関係の施策はこれは厚生省だけではなくて関係各省、さらには関係の民間諸団体の協力も得てきめ細かく行うべき性格のものでもございますので、私どもとしましてはやはり現行の減免制度は適当でありまたぜひいまのままで継続していただきたいというふうに考えておるわけでございます。
  140. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 現行の減免制度が適当であるという根拠が私はわからないのです。本来こういう社会福祉関係のお金というものは国民全体の中で国が措置をしていくものだと私は考えるわけです。たとえば赤い羽根などのように自発的にそれぞれの人たちが社会福祉なりそういうものに協力をしようというのは、これはいまおっしゃった趣旨で生かされていくだろうと思います。しかしこのNHKの受信料というのは当然受信料の中に含まれて本人がいやでも取られるわけです。この中に社会福祉関係の金が入っているから私は納めませんとは言えないわけですよ。当然のこととして取られている。押しつけられた形で、社会福祉を政府が押しつけておる形になるわけです。したがって、これらについては当然政府が予算の措置を講じて、それぞれの関係の向きからNHKには一受信者として受信料を納めていく、その姿勢が私は正しいのじゃないかと思うのですが、郵政大臣どうお考えですか。
  141. 曾根田郁夫

    ○曾根田政府委員 先生御指摘のような問題も確かにあるわけでございますけれども、財政負担ということになりますとこれは財政当局の問題でもあるわけです。社会福祉関係につきましては、たとえば交通機関における運賃の割引問題あるいは電力料金の値上げに際しての電力会社の協力、そういう問題もございまして、国費のいわゆる優先配分の問題とそういう公共的な性格を持った団体のいわば社会的奉仕と申しますかその辺の接点は非常にむずかしい問題だろうと思いますけれども、私どもといたしましては、現行の姿でぜひとも継続していただきたいというのが私どもの考えでございます。
  142. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 放送法にも定められておりますように、NHKの本来の任務はテレビジョンがあまねく受信できるような措置を講じていくということです。ところがうちも見えないうちも見えないというところがたくさんありながら、予算がないためになおNHKは本来の任務が遂行できていないはずなんです。にもかかわらず何かいい顔をして受信料の減免をやってみたりして、そしてそれが慣行になってしまっていまさらどうしようもない状態になってきておる。これは私は大変な過ちを犯していると思うのです。確かにNHKが逆に言うならば皆さんからいただく受信料の中でそういうことができてきた間はよかったでしょう。もはやできない状態になっているとぼくは思うのです。できなければどうするか。また値上げをして受信者に負担をかぶせる以外にないでしょう。そういう状態になってきておるときになおかつこの問題についてNHK当局が何の関心も示していないというのはぼくはきわめて不都合な話だと思うのです。どうお考えになっていますか。
  143. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生御指摘の受信料免除につきましては確かにおっしゃるように協会としても大きな問題で、昭和五十年度、昭和五十一年度の協会の収支予算に対します国会の附帯決議の御趣旨等も体しまして、やはり国の施策の中で対処してもらうのが適当と考えまして折衝をいたしておりますけれども、現実はなかなかはかばかしくないというのが現状でございます。ただ先ほど先生の御指摘の全体六十億になります中で基地関係の十一億につきましては補てんするという形で実際的には四十億なのでございますけれども、しかしそれでいいということではございませんので、今後も協会といたしましては郵政当局並びに関係当局に交渉していきたいというふうに考えております。
  144. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 基地関係の補てんだってわれわれがこの委員会でずいぶんやかましく言ってやっとできた話なんですよ。NHKが進んでこの話を片づけた問題じゃないのですよ。いま申し上げましたがこれは大蔵省と一番関係ができてくるわけなんですが、しまいに大蔵省におしかりが行くことになってくるのです。結局六十億、そのうち十一億四千万ぐらいがいますでに補てんされておる、射爆場、基地関係のところの分ですから。そうしますと五十億足らず、四十九億ぐらいの金になるわけです。四十九億ぐらいがいわゆるいまお話を申し上げたような形で文部省とか厚生省の関係で本来国が負担をして、NHK受信者が納得の上で負担しておるものではない負担があるわけです。しかも一方では予算的に非常に行き詰まっておる。そして国としては手数料など取るべきものはちゃんと取り上げておる。そして、国際放送などのように交付しなければならない予算は削っておる。こういうことをずっと考えてみると、これはNHKというよりも受信者である国民の側からは全く納得のいかない内容になってくるわけです。  文部省、お見えになっておりますか。去年の議論で永井文部大臣も全くいまの厚生省と同じような御答弁を私はいただいておる記憶があるんですけれども、その後、一年間経過をして、これも私は予算は当然国が持てということであって、各個人に負担せいとか、学校に負担せいとか、そういうことを申し上げるわけではありませんが、あるべき姿としてはそうではないでしょうかということを私は議論してみたいわけなんですが、そこで文部省のお考えと、そうなれば大蔵省の方もそれは負担せざるを得ないだろうということになるのか、ちょっと両方のお考えを承りたいのです。まず文部省ひとつ。
  145. 稲垣守

    ○稲垣説明員 お答えいたします。  NHKの受信料につきましては、NHKの公共的な性格にかんがみまして、放送法の第三十二条第二項を根拠としまして、郵政大臣の認可を受けて、(阿部(未)委員「そんなことはわかっているんだ」と呼ぶ)よって、受信料免除規定に基づいて、学校、公民館等において、特に学校教育、社会教育の専用に供する受信機については受信料を免除されているのでございます。  日本放送協会は、また教育番組の放送につきましては、これを本来的な業務とされまして、開局以来これを重要視しておられまして、教育番組の利用奨励に並み並みならぬ努力を傾けてこられたわけでございますが、文部省といたしましても、これに全面的に協力いたしまして、利用普及のために学校、公民館等に備える受信機の補助等も行ってまいりました。学校放送番組を初め、教育番組を主として聴視することを目的といたします学校等の受信機につきましては、受信料を免除するとの特別な配慮をしていただいているわけでございます。したがいまして、文部省といたしましては、NHKとも協議してまいりましたけれども、この受信料免除措置が今後とも引き続き継続されるようにお願いしているところでございます。
  146. 高鳥修

    ○高鳥政府委員 ただいま御議論のありましたいわゆるNHKの聴視料、受信料の免除でありますが、これにつきましては、実はNHKと現在は郵政省との間の問題でありまして、NHKがいわば自主的判断と責任において減免を決定をされておることでありますから、大蔵省の立場からいたしますと、そうした郵政省の措置を聞いておるといいますか承っておる段階でありまして、これをどうするこうするというようなことについてはまだ私どもが直接にタッチをしているところではない、このように申し上げる以外にないわけであります。
  147. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 高島政務次官、すばらしい頭ですよ。ぼくの思ったとおりの答弁をしましたが、そのとおりなんです。まだいま大蔵がどうこうという段階になってないわけなんですよ。したがって、これは免許を許可した郵政省にも責任がある。非常にふところぐあいのいいときにはどんどんいいだろうということでやっていった。しかし今日のようになってくると、社会福祉というような趣旨からしても、これは国全体が負担をしなければならない。たとえば大臣、こうなるでしょう。国の予算でこれを賄う場合には、富める者はうんと税金を納める、富んでいない者はわずかしか税金を納めない。応分の負担によって、そういう方々をカバーしていくといいますか、そういう形になってくる。ところが、受信料で取る場合には、一億円の大邸宅に住んでおる人の一台の受像機の受信料も、本当にわれわれのようなあばら家におる人間の一台の受信機の受信料も――きのう田中先生もちょっと申しておられましたが、ぼくら三つですよ、会館とそれから宿舎とそれから自分の家と。三つもの受信機に対して受信料を納めておるわけですが、そういうふうにわれわれみたいな貧乏人が納めるのも大金持ちが納めるのも同じ受信料なんです。いいですか。わかりますね。そこから強制的に社会福祉の金を出すということと、それぞれの能力に応じて集めた税金の中から負担をしていくということについて、社会福祉の原則としては、私はもうわれわれがNHKの受信料を免除などという措置によって社会福祉の措置を講ずるべきではなく、これはそれぞれの政府の責任において講じていかなければならない問題、もうNHKに長いことおんぶしてきましたが、この辺でおんりしましょうかという時期ではないか、こう思うのですが、どうですか。
  148. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 先生のおっしゃる意味わかりますけれども、五十三年までの経営収支、五十四年、五十五年、五十六年という経営収支を見ていった場合に、たとえば五十二年の収入は約二千十億であります。そういう中での経営というものが私はいまのように聴視料免除という形が与える影響というものは大変大きなものであり、これはやはり全体として、NHKだけではなくて、全体として考えざるを得ない問題であろうと思っております。ですから、そういう問題と別に、NHK自体の経営の問題にもやはりそれは振り返ってこなければいけないのであって、私はそういうまず自分の経営の中でどうあるべきか、私はこれが一番注意を払っておるところなのであって、今後ともそういう意味で経営の合理化、これは非常に大変むずかしい問題でありますけれども、しかも難視聴というような問題をNHKだけにかぶせるのではないのだ、今後どうやっていくのだという非常に大きな問題がございます。私がNHKと大変激論を交わしたところはこの問題であります。今後ともそういう意味において、先ほどから申し上げますように、当委員会でもぜひいろいろな知恵を出していただいてNHKの健全な発展に資していただきたいということをお願い申しているのでございます。
  149. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 大臣もなかなかりっぱなお考えで、結構だと思います。  ただ、さっき大臣も触れられたように、私も申しましたように、NHKはまだ本来やらなければならない難視解消などという大変な問題を抱えておる。しかし少なくとも五十三年度までの予算を見通した場合に、予算の制約を受けて思うような本来の業務さえできていないではないか、こう私は言いたいのです。ならば、いま大臣がおっしゃったように、NHKはもっと積極的にこの問題に取り組んで措置をしていくべきではないのか。検討してみたいと思いますとか、ぼつぼつ話し合いをしたいと思いますという時期ではないように私は思うわけですよ。せっかく郵政大臣もNHKからのそういう強い意見が出てくることを期待しておるようでございますから、NHKの方もこの点についてひとつ真剣に考えて、六十億と言えば非常に大きいお金、四十九億にしても大きいお金です。ことしの予算の中に二十億せり出すためにNHKが血のにじむような内容の予算を組んでおることを私も百も承知しております。ましてや難視解消もできないのに、六十億も、NHKが本当はちょっといい顔をしたいばかりに金を出してきたわけだ、これは早く言えば。受信者ほど迷惑な話です。私は受信者の立場からこの問題を解決するようにNHKに要請します。どうですか。
  150. 坂本朝一

    ○坂本参考人 おっしゃるとおり、経営の内容等十分皆様方に御理解いただくという上において、なおこの受信料免除の問題も解決していきたいというふうに思います。
  151. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 これがもう言葉だけで終わることのないように、私も何年この先国会へ出るかわかりませんけれども、同じことを二度も三度も繰り返して言わせられたのではもうかないませんから、ぜひひとつせっかくこの熱意のある優秀な大臣をいただいておるわけですから、NHK当局もこの問題について郵政大臣と――財政の方は十分相談していただいて結構ですから、相談をしながら処理をするように強く要望しておきます。  時間も少なくなりましたから、最後の質問に入りますが、先ほども申し上げましたように、NHKの予算は五十一年から五十三年を見通しての予算になっておるわけです。ところで、この三カ年のトータルで予算を見た場合に、当初計画はかなり大幅に変更されておる。いわゆる補正というような言葉が使われておりますけれども、三カ年の見通しの中では当初計画を大幅に変更されておるようでございますが、この変更の内容を、大筋で結構です、御説明願えませんか。
  152. 山本博

    ○山本参考人 御質問の趣旨、主として財政の面でお答えをしてよろしゅうございましょうか。
  153. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 そのとおりです。
  154. 山本博

    ○山本参考人 ただいま御指摘がございましたように、五十一年度を第一年目といたしまして三年間の計画を立てまして、それで五十一年度受信料の改定ということの御承認をいただいたわけでございますが、その後、五十一年度当初二カ月間暫定予算がございましたことによる減収が約百十二億ございました。さらにそれに加えまして、五十一年度の受信料の収入が予定どおり実は進捗をいたしておりません。この結果約十九億円ほど収入不足がこれに加わることに見込みを立てざるを得なくなってまいりました。と申しますのは、当初、五十一年度は七十万の契約増という予定にいたしておりましたけれども、現在の時点ではこれは五十万ほどに見込まざるを得ないだろうと思っております。それから、カラーへの転換の方を百二十五万と見込んでおりましたけれども、これも百万ぐらいであるということで、五十一年度の見込み自身が、暫定予算の影響と、いま申し上げました受信料収入の不足、そういうものを合わせてみますと、それをさらに五十二年度、さらに五十三年度、これがみんな影響が続いてまいりますので、全体で見ますと百七十三億円ぐらいが全体の収入というもので見込みますと不足になるのではないか。ただし、これは現在の時点で見込んでおりますので、最終の数字ではございません。これは五十二年度をさらに実施いたしてみなければなりませんし、それから、五十三年度の予算をまた立てる時期にこの問題をさらに検討いたさなければなりませんので、この数字はあくまで現在における見込みだけでございまして、最終の数字ではございません。しかし、その数字をこの五十二年度の予算の中で受けとめまして、収入において二十億ほど減を立てざるを得ないのと、それから支出の方で、これも先ほど申し上げましたように、一三%台の支出を一二%台まで節減をいたしまして、全体といたしまして二十億円の収支の剰余金を立てまして、これを第三年目に繰り越しをしてまいろうということにしたわけでございます。その結果、三カ年間全体を通算いたしますと、無論五十三年度の予算もこれはまだ立ててございませんので、はっきりした数字は申しかねますけれども、収入は、いま申し上げましたように、やはり二十億ちょっとの不足というものを見込まざるを得ませんし、それに相応しまして支出の方もやはり当初計画よりも減らさざるを得ません。その結果、五十三年まで通算をいたしまして、トータルにいたしまして、節減あるいは土地を売る方法、その他もろもろの方法を講じまして、最終的に約五十億円の経常事業収支の赤が出てくることになると思います。五十億円のうち、現在のところ、金額にいたしますと約二十七億円ばかりは、昭和五十年度の決算がもう終わりましたけれども、この五十年度の決算におきまして二十七億円ほど借金を少なくしてこれを乗り越えた事情が出てまいりました。それから、借金を少なくする、いわば放送債券を減らすとか、そういうことの結果約三億円ばかり減債繰り入れの減がございますので、約三十億だけは現在の時点においてほぼめどがつくのではないか。あと二十億ございますが、この二十億につきましては、今後の予算編成なりあるいは予算の執行なり、そういう形で、その中での工夫、努力というものをしてまいらなければならないと思いますが、その方法の中には、やはり最終的には資本収支の中のやりくりということでこれを処理をせざるを得ないのではないかということで、当初の計画ですと第一年目の繰越金を第三年目に持っていって収支完全に相償という形でございましたが、先ほど申し上げましたようないろいろな事情から、最終的には百七十三億ほどの収支のギャップが出てまいりますが、それを五十億まで圧縮をいたしまして、五十億円を今後のいろいろな努力、工夫の中で解消してまいりたいということに現状においては考えておるということでございます。
  155. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 三年間の見通しで、変更もあるだろうと、私もそう思いまして、大きい内容の変わりがなければいいがということを懸念しておるのですが、ことしほど芳しい予算を組まれたことはないのではないかと私は思うのです。率直に、NHK予算の内容がことしほど苦しいものはないというふうには見ておりますが、それでも、たとえば値上げが二カ月延びた、これで百十二億収入に狂いを生じましたと、これはまあ私ども、だれが考えても理解ができるところです。今度その上に、受信料が思ったほど入ってきません、契約が伸びません、そういうものを含めてかくかくの狂いが出てまいりましたと、これはそのとおりだろうと思うのです。そうすると、逆に、支出の方も抑えましたと、こうおっしゃいました。明らかに支出を抑えてあります。では、この予算の中でまだ抑えられる支出があったのかという疑問がまた出てくるわけですね。それならまだほかにも相当隠し財源みたいなものがあるのではないかと、こういう疑問が出てくる。私はある程度理解をしておりますが、NHKの立場を明らかにする意味で、これが今後の運営に大きい支障がないのかどうか、どういうところを抑えたのか、大筋をちょっと説明しておいてください。
  156. 山本博

    ○山本参考人 ただいまの御指摘、まことにごもっともな御指摘でございまして、予算編成をいたします立場といたしまして、非常に苦労をされたろうというお言葉がありましたので、まことにありがたいことなんですが、相当苦労をしたことは事実でございます。ただ、基本的にNHKの財政の独立性というものが、これはやはりNHK自身の自主性、独立性を保つ上に、私も不可欠のことだと思います。これは、NHK自身も最大の努力をして、この五十二年度を含めた三年間において、自分自身の努力というものも当然含まれた形で財政の自主性、独立性というものを守っていかなければならないというふうに思います。したがいまして、直接的に国民にお返しをするような分野、たとえば放送の部分、こういうものにつきましては、できるだけ予算の査定の場合におきましてもこれを差し控えまして、できるだけ十分な活動ができるようにいたしました。また、営業関係で、これはまた国民と非常に密接な接触をする面でございますので、この部分の経費というものにつきましても、当初予定された契約総数なりあるいはカラーへの転換、こういうものを達成するための活動費というものも、これも十分に私は見たつもりでおります。また、これは国会の御指摘もございましたけれども、国民とできるだけ接触をし、その意見を吸収すべきであるという御意見がございましたので、この部分の経費につきましても従来に増して十分な手当てをしたつもりでございます。しかし、そのかわりNHK自身が直接的に国民にお返しをする、国民にサービスをしなければならない部分以外の間接的なところはできるだけ節約をしようではないかという努力で、いろいろな面を従来よりもがまんをしていただくという面はこれは当然出てくべきだと私は思います。たまたままた幸いなことに、この三カ年間の計画を立てました当初は、実は国鉄の料金みたいなものは、あの時点で考えたときは毎年五〇%ずつ上がるだろうというような想定をいたしておりましたが、その後の経緯におきまして、国鉄の値上げというようなものが時期的にも延びましたし、額も相当落ちましたのでこういう金額、あるいはいろいろな回線料の問題とかについての見通し、こういうようなものも、当初いろいろ計画をしたものよりも違ってまいりましたので、こういうものも含めましてさらに自分自身のいろいろな努力、これは決して当初の計画そのものが満ち足りたというようなものではございませんけれども、たとえば、細かいことですが、電気の使い方とか自動車の使い方とか打ち合わせ費の使い方とか、こういうものも従来のような感覚で使うのではなくて、できるだけ抑える、国民のためにそういうような費用のむだ遣いは当然できるだけやめるべきであるというようなことで、これは私自身の考え方だけではございませんで、NHK全体が、国民に対する責任という意味からも、従来に増して節減できるところは節減しようということで抑えたものでございまして、決して初めから余裕があったということではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
  157. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 それで趣旨はよくわかりました。  そこで、収入の方の見通しですが、まず未収受信料欠損償却の関係でございますけれども、なかなか立てにくいと思うのです。決算をしてみなければわからぬわけですから、立てにくいと思いますが、従来見てみますと、まだ五十年度の決算を見ておりませんから四十九年までで見ますと、大体引当金が実際の償却費に見合わない。四十九年で見ましても十億ばかり、それから四十八年で見ても六億ぐらい引当金よりも実際の未収が多いわけでございます。五十年の見通しはわからぬでしょうが、二十五億引当金を見込んでおるのですが、これは明らかに三十億を超すのではないか。それから五十一年に至っては三十億見ておるが、もっとふえるのではないか。そして果たして五十二年の四十一億、三%がこれでおさまるだろうか、このことをいままでの数字の中から懸念しますので、五十二年度は二%、四十一億でおさまるという見通しが十分あるのかどうか、これが一点。  それからもう一点、ついでにお聞きしておきますが、先ほどちょっと出ましたけれども、たとえばテレビ契約の問題ですが、昭和五十一年度においては白黒差し引き七十万台の増を見込んで進めてこられた。この前、十月だったですか私がお伺いしたときにはまだ二万三千とか三万四千ぐらいしか契約が伸びておりませんというお話で、それで私は、そんなことでは年間七十万伸びる道理がないじゃないかと言ったところが、会長以下大変な御努力をなさって、仄聞するところでは、五十万に近づきつつある。大体三月いっぱいで五十万台の契約に近づけるのではないかというふうに聞いております。聞いておりますが、それにしてもなおかつ二十万台、目標に対しては少ないわけです。昭和五十一年度においてさえ七十万の目標が五十万に足らなかった。しかも、あれだけの努力をしてみてそういうことにしかならなかったとするならば、五十二年度の七十万台の増加というのは自信のある数字なのかどうなのか、ここに歳入の大きい欠陥を生じてくるおそれはないのか、そういう点についてひとつ御説明いただきたいと思います。
  158. 山本博

    ○山本参考人 第一番目の方のお答えから申し上げますと、確かに従来の経緯をずっと並べてみますと、予算を食います当初に立てました償却の率よりも、決算をいたしますと結果といたしましてその金額なり率がふえておることは事実でございます。ただ、予算を立てますときに、私たちは事実こうなるだろうということよりも、NHKが努力すべきである、少なくとも従来よりもさらに努力をして償却率を下げるように努力すべきであるという気持ちを込めまして実は予算のときに償却率を考えているわけでございます。ただ現実こうなっておる趨勢からそれを立てるというのではなくて、少なくともNHK自身、それぞれの年度において前年度より少なくなる努力をすべきである、また、それが受信料制度の維持の上で当然の責任だということで、それは過去の経緯から見ますと、予算編成上確かに相当厳しい数字である。したがって、そのとおり終わるかどうかということを問い詰められますと、お答えが非常にむずかしいことになりますけれども、私たちといたしましては、予算で立てたパーセントは予算執行上これに合うように、少なくともこれ以下に抑えるように努力すべきであるという念願を込めてつくっておるものでございまして、過去の経緯から言うとやや低いではないかという御指摘ございますけれども、予算編成としてはそういうつもりで数字を立てておる。また、NHK自身としてもこの数字の中でおさまるように最大の努力をするということで、現状において、この五十二年度予算の二%が結果としてさらに大きくなるかならないかという御答弁は、努力を最大限にするということでしばらくお許しを願いたいと思います。(阿部(未)委員「二点目は」と呼ぶ)
  159. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 確かに、昨年の十月以降今年度の下半期、非常な努力をいたしまして、先ほど先生御指摘になりましたような状態に現在なっております。今後さらに今月いっぱい、年度末ぎりぎりまで努力をいたしまして、五十万を超えるように、当初の七十万に少しでも近づくように最後の努力をいたしたいというふうに考えております。  それから、じゃ来年度の総数で七十万、カラーで百十万という予算上のこの数字は大丈夫かというお尋ねでございますけれども、私ども最大の努力をいたしましてこの数字を達成するようにいたしたいという非常に強い決意をいたしております。  来年度の五十二年度予算の中で営業関係につきましても、山本専務からも申し上げましたように、いろいろな施策を考えておりまして、その点につきましての財政的な裏づけもある程度できておりますので、何とか当初の目標は達成をいたしたい、このように強く心に期しているところでございます。
  160. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 NHKの昭和五十二年度予算もきわめて願望を込めた予算のようにいま承りました。相当の努力がなければなかなかこの予算どおりのNHKの経営執行はむずかしいのじゃないかということを私は非常に懸念をしますが、せっかく皆さんがそれだけの熱意を持っておつくりになった予算でございますから、私もこの予算については賛成の意を表しますが、この上の努力を特に会長、大臣にお願いをして質問を終わりたいと思います。決意のほどがあればそれぞれ御披瀝を願います。
  161. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 NHKの努力を大変多といたしております。私、郵政大臣として五十三年までの経営が何とかやれるということだけでは、国民から大切な聴視料をいただいておるのであるから、少なくとも経営努力はまだまだすべきである。そういう意味においても、NHKが官僚的なシステムにならずにもっと民主化し、私にもどんどん資料を提供し、意見を述べていただきたい、私はその辺が大変不満なのであります。先ほど週刊新潮の問題が出ましたけれども、私はNHK予算について意見を述べることができるということから長期展望の問題を取り上げました。この問題点の討論が主であったと記憶しております。私はそういう意味でもNHKが今日ほど一番むずかしい時期はない。これはそういう意味での心を締め直して、やはり私がよく申し上げます奉仕の精神で今後とも徹底してNHK運営をやっていただくことを心から望んでおるものであります。
  162. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生御指摘のもろもろの点につきましては、全く私の責任として当委員会に前向きの形での御報告ができるように、五十二年度の予算執行に当たっては決意をもって臨みたいというふうに思っております。
  163. 阿部未喜男

    ○阿部(未)委員 終わります。
  164. 八百板正

    ○八百板委員長 午後二時再開することとし、この際、暫時休憩いたします。     午後一時十二分休憩      ――――◇―――――     午後二時十一分開議
  165. 八百板正

    ○八百板委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。野口幸一君。
  166. 野口幸一

    ○野口委員 午前中に阿部理事の方から根幹に触れる問題をすでに質疑をしておられますが、私はそれにも触れる部分があるかとも思いますけれども、特に重要な問題については再度ではございますけれども、ぜひとも大臣並びに会長の責任ある御答弁をお願いいたしたいと存じます。  まず経営問題についてお聞きいたしたいのでありますが、昨年小野会長の辞任という事態がございまして坂本会長の就任になったわけでありますけれども、その経過の中で、実に百三十七万という署名が集まったという事実は明らかなところでございますが、その結果、そのことが影響してかどうかということは別としましても、いわゆる天下り人事というものでいままでNHKの会長が選ばれておったのが、部内出身者、いわゆる内部の方から会長就任という、NHK自体にとっては喜ばしいと思われる人事抜てきであったと思うのでありますけれども、こういったことを考えまして、今日NHKが言論機関としての自主性というものを尊重すべきであるという国民の声が非常に高まっているわけであります。特にNHK内部の出身者としてNHKの中にずいぶん長く勤務されました会長として、内部のウイークポイントなどはよく御存じのはずでありますから、あなた自身のお考えを、どうか憶するところなく、一応お聞きをいたしておきたいと存じます。いわゆる経営について、基本姿勢について私はこう考えるということをひとつお聞かせをいただきたいと存じます。
  167. 坂本朝一

    ○坂本参考人 まず放送機関といたしまして、放送法の第一条に示されております放送による表現の自由、それから放送が健全な民主主義の発達に資するよう努力するということにまず第一点があろうかと思います。それから、NHK自身の事業目的として、全国あまねく受信できるようにというその目的にも沿うことを第一の努力目標とすべきではないかというふうに考えております。  そういう大前提に立って、私といたしましてはNHKの使命であります番組の充実と申しますか、そういうことを何をおいてもやるべきであろうというふうに第一の姿勢として考えておる次第でございます。  あと、当然そのNHKの経営の基盤を支えます受信料制度を守るための営業成績の確保であるとか、あるいは番組の充実につながります視聴者の意向吸収の問題でありますとか、そういう具体的な問題につきましてもやはり適切なる手段をとって邁進すべきであろうというふうに考えております。  なお、先生の御指摘のNHKの内部から出たということにつきましてはおっしゃるとおりでございますけれども、だからといって私が、いわゆるNHK一家意識というようなことになって、要するに開かれたというようなところに多少でも目をふさぐというような点があってはならないというふうに、その点を内部出身者であればこそ自戒すべきであろうというふうに考えております。すべて判断の物差しは、何が視聴者のためになるかというところに判断の物差しを置くべきだろうというふうに考えて邁進したいというふうに思っておる次第でございます。
  168. 野口幸一

    ○野口委員 いま言われました基本方針をどうか貫いていただきたいと存じます。  後になりましたが、郵政大臣に一言お伺いいたしたいのであります。  大臣意見書におきまして「長期的展望に立つた経営の在り方について検討を行うべきである。」こう書かれてあるのでありますけれども、大臣としてNHKの経営基盤確立のために長期的展望としてどう考えるか、どの点を指して具体的に、いわば経営のあり方というものを検討するのか、そのポイント、それをお示しいただきたい。
  169. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 先ほどからいろいろ申し上げておりますけれども、昨年聴視料の値上げを当委員会でしていただいて、五十二年、五十三年のところまでは経営見通しができるのでありますけれども、五十四年度、五十五年度以降のNHKのあり方という問題については、やはり自分たちが内部的に経営のあり方というものを根本的に見直しておく必要がある。そういう意味での長期展望に立っての経営というものがなければいけないのであろうと思います。  経営というのは長期展望に立った一つの座標グラフの上で、現時点と長期との間の接続点の中でどうあるべきかという問題、そういうことがいろいろな角度で、平面的ではなくて立体的に検討を加えられて、今後NHKの経営の健全化というものがますます行われてくるならば、やはり放送法の第一条にうたわれる民主主義あるいは日本の経済発展に、また社会の発展に大きく寄与することであろう。これはひとつただ単にNHKの経営だけではなくて、日本の放送そのものに大きな影響がある意味がございますので、長期展望ということをあえて加えたわけであります。
  170. 野口幸一

    ○野口委員 そこで、また大臣意見書に戻るわけでありますが、いまおっしゃったように、五十三年度まではおよそ見当がつくが、それより先はさらに検討を加えて長期的な展望を踏まえての再度の経営のあり方、指針についてもメスを入れるべきである、こうおっしゃっているわけでありますが、特に先ほど来の意見の中にもありましたように、いわゆる受信料の制度というものは本当に抜本的にもう少し深めて、あらゆる知識層からの意見も入れまして、ぜひとも検討を加えなければならないものの一つだと思いますが、特に意見書の中で効果的な対策、こういう言葉が使われているわけであります。字を読めばはっきりわかるわけでありますが、効果的な対策ということは具体的にどういうことを大臣としてはお考えになっているか、このことをお聞かせいただきたいと思います。
  171. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 効果的な対策と私は意見書の中で申し上げましたけれども、この効果的がわかれば、はっきり言いまして、歯に衣をかぶせずはっきり申し上げますと、効果的ということは何だと申しますと、私はそれを大変模索いたしております。実を申しますと、NHKの先ほどの御答弁をお聞きになってもわかりますように、少なくとも国民に御理解を得て、無理ではなくて御理解を得て聴視料が一〇〇%入る方向に努力をし続けているところであります。それにはどうしたらいいのかという問題、これはいわゆる聴視料を取りにくい人間をふやすとか給与とかという問題とは別に、もっと心の問題に触れるかもしれません。そういう意味での効果的方法というものを模索し、またそれがNHKの経営の合現化の少なくとも一助である、全体ではないけれども一つのものであるという、重要な要素の一つであるということで、効果的と申し上げておるのであります
  172. 野口幸一

    ○野口委員 そういたしますと、結局受信料制度の問題にあえて関連して申し上げますならば、単に不払い対策だけを考えていくのではなくて、公共放送の財政制度はどうあるべきかという角度にあって、受信料制度そのものの改革についてもお考えになっているという意味ですか。
  173. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 私はそこまで考えることではない。NHKは歴史ある、栄誉ある伝統の中でいままでやってこられた。かつ、その中で自主運営しかつ国民に非常な貴重な情報を提供してきた。私は、いまのあり方でよろしいのではないか。しかし経営はやはり国民が非常に関心を持っておる、そういう意味でも国民にもっと理解をしていただくことで、聴視料等も少なくとも政府の関与しない自主的な運営が民主的であろう、またこれからの望ましいNHKであろうと信じております。
  174. 野口幸一

    ○野口委員 それではいま大臣が総括的といいますか外郭的な意味で御答弁になったことはそれとして、いま問われているこの受信料をめぐるトラブル、あるいはまた受信料をめぐる制度のあり方は現行で必ずしもよいとは思ってない、こうおっしゃっておられるわけです。不偏不党という立場から、国民から聴視料を取ってそれを主体とした運営をということについては理解はいたしますが、この取り方のいわゆるテクニックの問題ですけれども、これは改善の要があるのではないか。もう少し何とかして、たとえば例ですけれども、留守でも取れるというような形だとか、あるいはまたテレビを購入する際あるいはラジオを購入する際、自動車と同じように購入した際にすでにもうある一定の納入の義務を負わせる制度であるとか、あるいはまた買うことによって登録をしていく登録制度だとかいろいろな方法が私はあるのではないだろうかと思いますけれども、これは先ほどの阿部先生の意見に対してもお答えがあったわけでありますけれども、その中でNHK会長が独自でもそのことを考える一つの機関というのを設けてみてもいい、あるいはまた設けようと考えているという話が実は出てきたのでありますけれども、大臣はこの逓信委員会の中でそういういろいろな問題を検討していただきたい、こういうお答えでございましたけれども、この問題が問題でありますだけに、別途何とかこのNHKの経営方針問題について協議研究機関というものを設ける気はございませんでしょうか。
  175. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 現在、NHKには経営委員会というりっぱなシステムがございまして、経営委員会あるいはNHKの理事者がいろいろ鋭意検討されておるのであります。当委員会でそういうものをおつくりになるかどうかは、政府としては何とも申し上げられないのでありますけれども、聴視料にとってはどんな方法がいいのだろうということで、私はNHKも相当悩んでこられたのだろうと思うのです。最近、二%に上る聴視料の未払いが出たということとあわせて、一万六千人の職員を抱えた、またその方々から考えれば少なくとも七、八万人の家族がいるわけであります。そういうことから考えますと、やはり経営そのものをいろいろな意味で分析し、かつ試行錯誤しながら新しいNHKというものの土台を二十一世紀に向かって前進さしていくべきであろうと思っております。
  176. 野口幸一

    ○野口委員 お答えがどうも飛躍をしていくのですけれども、私はそういう問題を個々にある程度掘り下げて、専門的にもそうですけれども、問題をしぼってといいますか、そういうことをやっていく機関――これは経営委員会があるからとか、あるいは審議会があるとかいうことをいろいろ言われますけれども、別の角度でやるべきだという意見を持っているわけです。これに対して、どうお考えになりますか。NHKの方は別にこしらえる用意があるとおっしゃっておりますが、会長の方からその辺の構成のあり方、あるいはまた内容等について少しくお聞かせをいただきたい。
  177. 坂本朝一

    ○坂本参考人 私の方で申し上げましたのは、要するに長期経営計画と申しますか、そういう長期展望の中で受信料問題というのは非常に大きな問題でございますし、そういうことも踏まえて、理事者だけでなしに、部外の有識者の方々の御意見も伺うような形で検討してみたい、こう申し上げたわけでございます。受信料制度そのものは、私に言わしていただけば、やはりいまの段階では守るべきではないか。言論、報道の保障ということから考えますと、受信料制度というものはやはり一番根底になる問題で、受信料をいただく具体的な方策、方法等につきましては、それとまた離れて、かなり戦略的な面もございますので、営業総局の中でもう少し専門的にプロジェクトをつくって検討するという、長期の展望と具体的な対応と両面でこの問題をあわせて勉強していきたい、こういう趣旨でございます。
  178. 野口幸一

    ○野口委員 このことはその辺でとどめますが、ひとつ抜本的な長期展望に立った考え方と、いま会長がおっしゃいましたように具体的なテクニックの問題も含めまして、ぜひとも早期にいい結論が得られるような機関をお考えになって、これは内部的に限らず、外部的にも人を求めて、素案をおつくりいただきたいということを要望いたしておきます。  そこで、先ほども意見が出されておりましたので重複するかもわかりませんが、もう一つ申し上げておきたいと思います。  NHKは言うまでもなく公共性の非常に強いものであり、特に言論という問題につきましては、あらゆる意味で自由を確保しておかなければならないわけでありますけれども、先ほどの阿部委員の質問の中にも出てまいりました日韓問題、これは一応お答えがございましたので、あえて、再びこの問題を突こうとは思いませんけれども、言論の自由と自主性というものについては、あらゆるものに先駆けてあくまでも守るという姿勢、これはぜひとも会長に確固たる信念をお述べおきをいただきたいと思うのでありますが、どうですか。
  179. 坂本朝一

    ○坂本参考人 この問題はNHKの存立にかかわる問題でございますので、私といたしましては、阿部先生にも御答弁申し上げましたように、その点を守るということに渾身の努力をするということを申し上げたいと思います。
  180. 野口幸一

    ○野口委員 会長はそのように所信を明らかにしておられるのでありますが、私が、手元に人ってまいりました資料を二、三見せていただきますと、実はうらはらな状態というのがあるような気がしてならないのであります。最近、特に内部のニュースチェック強化体制がしかれているように聞くわけでありますけれども、こういった事実について、特に会長からそのことを示唆したとはよう御答弁はないだろうと思いますけれども、もっぱらいわゆる記者仲間でもNHK内部でもそのような事態がある、こういうことをいろんなニュース、この冊子にもちょっと書いてあるのでありますけれども、出てきておりますが、この事実についてどうお考えになりますか。
  181. 坂本朝一

    ○坂本参考人 事柄が、報道、ニュースということになりますと、やはりニュースは事実を報道する、当然のことでございますから、そういう点について慎重でなければならないということは、言うまでもございません。ただし、スロー・アンド・ステディーというわけにはまいりませんので、速報ということも兼ね合いますから、そこら辺のところで慎重でなおかつ速報というところがむずかしいところではございますけれども、それを報道すべきものを報道しないというような、そういう事実はないというふうに確信しております。
  182. 野口幸一

    ○野口委員 それでは、ニュースそのものに対して、途中といいますか、放送する前に理事とかあるいはまた編集長、副編集長においてチェックされる。そのチェックの仕方、もちろんチェックは全然いけないとは言いませんけれども そのチェックの仕方というものに偏向はないか。この点について少し伺いたい。
  183. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  何ら偏向はございません。
  184. 野口幸一

    ○野口委員 ちょうどいいところへ出てきていただきましたが、あなたは堀さんとおっしゃるのですか。
  185. 堀四志男

    ○堀参考人 さようでございます。
  186. 野口幸一

    ○野口委員 あなたが、昨年の七月の十五日に朝日新聞に、ここに書かれております「新聞とは違う自由」「実に、法律による自由の制限ですよ。憲法によって言論の自由を保障されている新聞とは違うのですよ」という、この理解はどういうところから生まれるものですか。
  187. 堀四志男

    ○堀参考人 お答え申し上げます。  御承知のように、憲法によって保障された表現の自由、新聞の場合は新聞紙法の廃止という形で実現されております。これに対しまして、放送の場合は文化立法であり、表現の自由を確立するための条件としてではございますが、放送法一条の不偏不党の規定でございます。これは、われわれは自分自身の編集の基本方針として選んだわけですから、われわれは自由だと思っておりますが、見方によりますと、そういうことは制約ではないかという考え方もあります。そうして、そういうことについて約一時間半新聞社の方とお話はいたしましたが、その中でそういうふうにとられて、その部分だけが出るということは私は考えておりませんで、私の趣旨とは違うものだと思っております。
  188. 野口幸一

    ○野口委員 再びお尋ねいたしますが、では、これは事実とは違う報道がなされたとおっしゃっているのですか。
  189. 堀四志男

    ○堀参考人 たとえば、そういう考え方もあると言ったとか、それがそういうことを紹介したことは、私は記憶の中に残っておりますが、そういうことだけを取り上げるということは全体としての正確さを欠いていると私は考えております。
  190. 野口幸一

    ○野口委員 そういう考え方もあるということは、あなたの考え方の中にそういうことがあるということなんですか。NHKのいわゆる総局長としての考えじゃなくて、個人としてそういう考え方を持っている。そういう部分もあるということなんですか。
  191. 堀四志男

    ○堀参考人 お答え申し上げます。  ちょっと話は違いますが、多重放送という問題がございます。その中でファクシミリというものが、多重放送でいまのテレビの電波を使って実現できるということは技術的に確認されております。そのときに新聞協会、新聞社の方々が、そのファクシミリによって送られてきたものは、当然のことながら結果は新聞紙と同じじゃないか、したがって、ファクシミリの使用について放送法及び電波法の制約――制約といいますか、適用を受くべきでないという趣旨の陳情を公式にも行っておりますし、また新聞協会の理事会等において、私も出席いたしましたが、はっきり申しております。したがいまして、そういう具体的な例もございますので、私はそういう考えがあるということを客観的に紹介しただけであって、私個人の見解とはまた別のものでございます。
  192. 野口幸一

    ○野口委員 それでは、その後段にありますところの「一視聴者が“一株株主”なら、自民党もまた、“一株株主”というのだろうか。政党の声は、一段と高いはずだ。というこの発言についてはどうお考えになりますか。
  193. 堀四志男

    ○掘参考人 そういう発言をした覚えは全くございません。私の発言の中にはないと思います。ただ、その中で一言言ったのは、たとえば聴視者の人が一々問い合わせに電話をかけてまいります。それから放送中も抗議の電話等、問い合わせの電話等非常に多うございます。朝日新聞の記者は、その記事を書くときに、NC9が放送されている現場に立ち会っていました。そのときに一々職員が丁寧に電話で応待しているわけでございます。それに対しまして、どうしてあんなに丁寧に応待しなくちゃいけないのですかということを言ったときに、私は、同僚である営業の皆さんが一生懸命お金を集めていることを考えると、そういう態度はとれないのですと申し上げたことはございますが、株主その他のことについて発言をしたことは一切ございません。
  194. 野口幸一

    ○野口委員 それでは、そこまで強い信念を持って、いわゆる放送の自主性を守ろうとしていらっしゃるあなたが、ではこの朝日新聞の報道に対して抗議をなさいましたか。
  195. 堀四志男

    ○堀参考人 抗議をいたしました。
  196. 野口幸一

    ○野口委員 そこで私は、あえてつけ加えて申し上げておきますが、そういう信念をお持ちならばまことに結構であります。しかしいま言われておるところは、あなたの発言をめぐっていわゆる部内でも、ずいぶん偏った考え方を持っているのではないかという、いわば非常に不信感がNHKの中にあるということを聞いておるのですけれども、ぜひともその辺の点はあなた自身がいわゆる関係の向きに対しても抗議をなさると同時に、それらの関係を言われている、たとえば労働組合等からそういう話が出たときに、自信を持って解明をし、なおそのことについて、今後はそういう考え方で編集その他一切やることはないということを言明していただきたいと思いますが、その点どうですか。
  197. 堀四志男

    ○堀参考人 私について部内の不信があるということについては、私自身も気がつかない、あるいは不徳のなせるわざというふうに反省いたしております。しかし言論の自主性を守るという点については、今後ではございません、いままで同様その信念を貫いていきたいと思います。
  198. 野口幸一

    ○野口委員 それではその問題については一応終わります。どうかそういったことが再び私がこの委員会等で個人のお名前を指してまで言わなくてはならないようなことにならないように、ぜひとも十二分な配慮をお願いをいたしておきたいと考えるものでございます。  この点について会長からさらにもう一度、くどいようでございますけれども、いわゆる放送の自主性についてはあくまでも局員一層のそういう問題について取り締まっていくといいますか、貫いていくということについての決意をいただきたいと存じます。
  199. 坂本朝一

    ○坂本参考人 おっしゃるとおりでございますので、一層努力したいと思います。
  200. 野口幸一

    ○野口委員 それでは具体的な問題について若干申し上げておきます。  先ほど会長が答弁をなさっている際にちらっと承ったのでありまするが、県庁所在地の放送局以外の放送局を統合するなどしていわゆる合理化を図っていくということを言われましたが、私はかねてよりNHKのローカル放送のあり方については今日的に考えましても住民意識の高揚に欠くべからざるものだと思っております。そういった認識で対処しておられるのだろうと思いますが、はからずも先ほどそのようなことが出ましたので、この考え方についてもう一度お伺いをいたしておきたいと存じます。
  201. 坂本朝一

    ○坂本参考人 ローカル放送を重視することは前々から申し上げておりますし、現在もその点については変わっておりませんけれども、たまたま同一県内に県庁所在地以外の局のある府県がございまして、それをいわば集約をしたわけでございますけれども、放送の上でサービス低下を来さないという措置をとって集約いたしておりますので、ローカルサービスの内容に低下を来すようなことは毫も考えておりません。
  202. 野口幸一

    ○野口委員 そういう考え方にお立ちになっていただくなら結構でございますが、特に夜の七時前に十五分ないし二十分時間をとられまして、いわゆるローカル放送がなされているわけでありますけれども、非常に多くのものをとっていると言われますし、私自身もその効果が大きいことを認めているものであります。しかし、よく見てみますと、中央放送といいますか本放送とは制作体制が不十分であるのかまだまだいろいろな点においてずいぶん見劣りがあるわけでございます。この点について、これを充実強化をしていくという意味の予算対策あるいはその他の対策についてお考えかどうか、ひとつ伺いたいと思います。
  203. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  予算措置については、来年度も格段の措置をいたすつもりでございます。
  204. 野口幸一

    ○野口委員 それは紋切り型で、予算措置はそうなんですけれども、ローカル放送局の労働条件、あるいは制作条件について、一度検討をし直さなければならないと思うのですけれども、ずいぶん中央と地方との差があるように思えます。  私はたまたま滋賀県で大津放送局しか知りませんけれども、スタジオに参りましても、あるいはまたその制作の態度、職員の勤務の状態等を考えてみましても、やはり中央と差があるように思えますが、この点どうお考えになりますか。
  205. 堀四志男

    ○堀参考人 労働条件について申し上げますならば、厳密な意味での労働条件については基本的に差異はないと思いますが、制作のための機器その他につきましては、おっしゃる点はわれわれとしても十分反省いたしております。そして、去年の秋に機器についてある意味の相当な充実をいたしましたが、来年度は予算面で一段の努力をするだけでなくて、機器等も予算の許す範囲内で改善して、勤労意欲を満足させるようにわれわれとしても経営面からも努力を続けたいと思います。よろしく御忠言をいただければありがたいと思います。
  206. 野口幸一

    ○野口委員 少しく予算の内容についてお聞きをいたします。  五十二年度におきましては当初の計画に比べて事業支出を二十八億円節約を現にしておられるわけでありますが、この具体的内容はどういうものか、あるいはまたそのことによってサービスの低下を来すおそれはないか、この点について伺いたいと存じます。
  207. 山本博

    ○山本参考人 この点につきましては午前中も多少触れましたけれども、具体的な内容そのものについてのお尋ねでございますので、より具体的な形でお答えをいたします。  御指摘がありましたように、事業支出を五十二年度の予算では二十八億原経営計画に比べて減少させております。これはけさほども申し上げましたように、五十二年度の受信料の収入が当初計画よりも二十一億減らざるを得ないということに見合いまして、さらに五十三年度の財政安定に五十二年度の予算もそれなりに何らかのプラスをしなければならないという要請のもとに、できる限り事業支出を、削減できるものだけしたいということの結果二十八億になったわけでございます。  その内容について御説明いたしますと、この三カ年間の建設計画の一部を削減といいますか、五十四年度以降に延ばせるものは一部延ばしました。これは約二十五億円ほどございますが、この設備投資の削減によりまして減価償却費とか財務費とか、こういうものがある程度減ってまいりました金額が一つでございます。  それから、これも非常に具体的な内容になりますけれども、新幹線の周りの難視対策につきまして国鉄とNHKがそれぞれ応分の負担をいたしておりますが、これは国鉄との話し合いが進みまして予定をいたしました負担率よりもNHK側の負担が少なくて済むようになりました。これによる金額も浮いてまいりました。  それから、これもけさほど申し上げましたけれども、受信契約数が予定よりも減りました。これは残念ながらどうしてもある程度の減少を見込まざるを得なくなりました。これに伴ういろいろな諸経費がある程度減ってまいるわけでございます。こういう事情による減少がございます。  それから、これもけさ方申し上げましたけれども、国鉄その他の公共料金の値上げの時期がおくれましたことと、率が少なくなりました。こういうことによる経費の浮いてまいるものがございますが、これによる金額がございます。  それから、その他業務を効率的に運営しよう、あるいは事業経費をできるだけ削減しようというようなもろもろの措置によって浮いてくる金、こういう総合的な措置をとりまして、全体といたしまして二十八億円浮かしてきたわけでございます。  これはいま申し上げたような内容が主でございまして、NHKが国民に対して当然責任を負わなければならない、またそれを充実しなければならないという要請のある部分につきましては、これは私なりに十分な財政措置をいたしたつもりでございます。
  208. 野口幸一

    ○野口委員 それではもう一つ、五十二年及び五十三年度において建設費が減額されておりますが、その具体的内容をお聞かせいただきたいと思います。
  209. 山本博

    ○山本参考人 ただいま御指摘がありましたように、当初は建設計画を二百三十億円ずつ三カ年、総計六百六十億円ということで計算をいたしておりました。また、それに見合った計画を立てておったわけでございますが、その後ある程度財政状況、それからまた事実建設計画の内容そのものの変更、そういうものを勘案いたしまして、五十二年度におきましては二百八億、五十三年度においては二百七億、両年度合わせまして二十五億の建設費の削減をいたしました。  この内容は、地方の放送会館のうち相当老朽化したものもございますし、立地条件が非常に悪くなったようなもの、もろもろございますので、これをある程度建てかえをしようかというふうに考えておりました。しかし、現在の財政事情からいたしますと、この三カ年間はもう一度がまんをしてもらおう、せいぜい調査費程度のところでこの三カ年間はがまんをしようということで、地方の放送会館の整備計画を延伸いたしましたのが主要なものでございます。  それから、その他NHKの研修所がございますが、これも非常に古い木造の建物でございまして、ちょっと余り長く使えないような状況までに至っておりますけれども、これもできるだけ補修をいたしながら、ここ三年間は何とかがまんをしよう。その他、研究開発施設の整備のうち、五十四年度以降に延ばしても何とかやりくりできるではないかというようなものを総合的に検討いたしまして、これも五十四年以降に延ばす金額を十二億円、先ほど申し上げました地方放送会館整備計画の延伸が十三億円、合わせまして二十五億円削減をいたしました。  先ほど申し上げましたように、ここから生まれてまいります利子負担とかあるいは減価償却費の減少とか、こういうものを財政改善の一助にしておるということでございます。
  210. 野口幸一

    ○野口委員 そうしますと、先ほどちょっとお答えをいただいたこととうらはらの関係になるわけでありますが、地方ローカル放送重視、あるいはまたそれらの点から地域住民のいわゆる声をさらによく取り上げてそういった部面に強化をしていこうという考え方と、何かこう予算をいわば圧迫させるときにはそのしわ寄せが、まあ中央じゃなくてローカルにしわ寄せになっているような気がしてならないわけでありますが、そういう点をぜひとも私は改めてもらわなくちゃならない。何か言えば、金が少しく足りなくなってくるとそのしわ寄せがローカルの方へ、こういった考え方があるんじゃないかと心配するわけでありますけれども、いわゆる建設費の減額などを見てみましても、いまお答えになったようにローカル局の充実あるいは建設計画を少し先に延ばすというようなことになっているようでありますけれども、その点についてひとつ伺いたいと思います。
  211. 山本博

    ○山本参考人 ただいま私が申し上げましたのは、いわば建設費分担分につきましてそういう操作をしたわけでございまして、NHK自身の財政の安定という意味から言いますと、できるだけがまんをして、それが機能に支障のないものはがまんをしていくというのは、私はやはりある一面からの現在の財政状態から言いますと、一つの重要な要請だと思います。したがいまして、できるだけ効率的な運営を図るべき部分が当然私たちの課題の一つだと思いますので、この点についてはそういう措置をいたしたわけでございますが、反面ローカル放送そのもののソフトの面の充実、こういうものにつきましては、本年度も前年度に比べますと相当高い比率で金額の措置はしてございます。この点は決して国民の皆様にサービスの内容がローカルの部分で落ちるということは全く懸念がないと私は思っております。
  212. 野口幸一

    ○野口委員 わかりました。  それでは沖繩の受信料の問題について二、三お聞きいたします。  改定の理由、これは先ほどもお聞きいたしましたが、この改定額の算定の根拠というのは、いわば内規という言葉は変ですけれども、いわゆる沖繩を除いたいままでのNHKの及ぶところにあった地域の改定料の値上げの率というものを算定をして出した、こういうことになっておりまするけれども、これはそういうことになりますと、いわゆるわれわれの側がといいますか、いままで既定の受信料を払っておった地域が値上げにならない限りにおいては沖繩も上げられないのだ、いわゆる沖繩がいつまでも水準を上げていくことにはならないのだというように解するわけですけれども、この点はどうですか。
  213. 山本博

    ○山本参考人 沖繩の受信料の値上げをいたします際の基準といいますか、こういうものは実際上はございません。これは一つの判断だと思います。  その判断をいたします際に何を基礎にして考えましたかと申し上げますと、これは現在沖繩の復帰に伴う特別措置法がございまして、当分の間は同一料金にはできないようになっておりますが、その間どのくらい上げるかというのは、やはり一つの判断として上げていってよろしいのだと思いますが、今回NHKが受信料改定を沖繩についていたしました際には、実は五十一年度本土の受信料改定をいたしました際に、本来ならば何がしかの手直しを沖繩についてもするのが筋道であったかもしれません。しかし、その時点におきましてはまだ本土と同じサービスが実はできておりませんので、サービスの内容において相当な差がございましたので、この時点をどこにするかということを考えまして、サービスが差のある状態のままで本土と同じ率で上げるというよりは、ちょうど昨年の十二月に本土と全く同じ内容のサービスができる時期が近づいておりましたので、その時期を待ちまして、五十二年度から本土を上げました率と同じ率で上げさせていただきたいという、これは五十一年度に本土を上げました際の率をとったという一つの判断でございます。  これよりもっと上げてはいけないのか、あるいはもっと低くてはいけないのかという御議論は、もしおありになれば当然でございますが、ただNHKなりの判断といたしましてこの時点では率を本土並みにいたしたい、そういう判断をしたわけでございます。  今後、それでは本土の受信料を上げない限り沖繩は上げられないかといいますと、これは現在の法律のたてまえから言いますと同額にはできませんけれども、その間にできるだけ近づいておくということは理論的には可能でございますし、私たちもそういう時期が具体的に可能であるかどうかということは、もう少し今後の情勢を見ながら決めていきたいというふうに考えております。
  214. 野口幸一

    ○野口委員 それでは、参考までにもう一つ伺っておきますが、そういったいわば近づけるという時期を、大体どのくらいの年度において行われるという見通しを立てておられるかということが一つ。もう一つは、現在沖繩におけるところの契約の状況、それから収納の状況、また料金改定をやりましたことによって受ける影響というものはどういうようになるであろうかというような見通しなどについて、この四点ばかりちょっとお聞きしたい。
  215. 山本博

    ○山本参考人 第一問だけ私が答えまして、あとは担当のまた別の理事に答えてもらいます。  今後沖繩の受信料をどういう時期にというお話でございますが、実は、現在の法律が「当分の間」という規定になっております。それで、NHK側といたしましてはサービスの内容だけで判断をいたしますが、法律の存続そのものは、社会的、経済的な条件というようなものも一つ加わっておりますので、この判断が加わりますと、NHKだけの判断でこの法律の「当分の間」というものを決めるというわけにまいりません。したがいまして、これは政府が現在あります「当分の間」という法律をどのあたりで廃止をするかという考え方によって、最終的にどの時点で同一になるかということが決まってくると思います。NHK側としましての条件は昨年の十二月に撤廃されておりますけれども、法律全体の趣旨からしますと、この判断は政府がするということになると思います。したがいまして、NHKだけでどの時点で同一になるかということはやはり今後の法律の趨勢みたいなものを見計らいながら考えていくということになると思います。
  216. 野口幸一

    ○野口委員 いまの問題はちょっと区切りまして大臣にお聞かせいただきたいのですが、いま政府の側で、いわゆる当分の間ということに関連いたしまして、こういう問題をひっくるめて、この問題については大体どの辺の時期を目標にいわゆる本土並みという問題が解消されていくか、こういうことを大臣からお聞かせ願いたいと思います。
  217. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 沖繩に関する特例法の期限が五カ年で参ります。しかし、ほかの物品税あるいは酒税等にもまた一部延期の措置がとられ始めてまいりまして、そういう諸般の事情を踏まえて沖繩の聴視料については今後考えていきたいと思っております。安いほどよろしいのでございますから、やっと昨年の暮れに本土並み、同じことができるようになった、しかし、NHKが沖繩復帰以前になかったという事情もあり、今後その辺の配慮も加えて政府全体の施策の中で決定していくべきものと考えております。
  218. 野口幸一

    ○野口委員 では、先ほどの答弁をひとつお願いします。
  219. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 お答えいたします。  沖繩地域におきます契約、収納状況、これは本土に比べましてきわめて悪いというのは事実でございます。具体的に申し上げますと、契約の率と申しますか、総世帯数に対してどれだけの契約があるかというのは、現在約七四%の契約の率がございます。世帯数が約二十六万世帯、それに対しまして約二十万の契約の数がございます。沖繩が本土に復帰いたしましたとき、四十七年の五月でございましたが、そのときは大体五二%ぐらいの契約の率でございました。それが七四%ぐらいにまで上がりました。ところが、契約している方から収納できる率、これは復帰当時が四一%ぐらいでございました。これが現在では四八%ぐらいまでには上がっておりますけれども、まだ五〇%には至らないという状況でございます。  ここでひとつ御理解いただきたいのでございますけれども、沖繩という地域が、私どもが常識的に考えておりますのと非常に違うと申しますか、放送の面で申し上げますと、沖繩の放送局が開局いたしましたのが昭和十六年のたしか十二月八日、太平洋戦争が始まった日というふうに私承知いたしております。ところがその日から電波管制をされたということで、満足な放送がなされないままで戦争に入り、終戦に入った。そういう状況の中で沖繩が終戦を迎えまして、戦後始まりましたのは、民間放送がまず始まったわけでございます。それで、受信料を取ります沖繩放送協会というのが始まりましたのが昭和四十四年でございます。そのときから初めて受信料を収納をしたということでございますので、放送というものに対して受信料を払うという習慣なり経験なり、そういうものが全くないところにそういうものが始まった。別に言い訳をするわけではございませんけれども、そういう状態の中で今日に来ているということでございまして、本土と全く違った土壌であるということでございます。したがいまして、その払う側の状態がそういうことであるし、また私どもの収納する側の体制も、正直に申し上げまして私は決して十分ではないというふうに考えております。今後この状況を少しでも改善していくというふうにいたしませんと、値上げをしても不公平感を増大するだけであるという結果になることを非常に恐れております。したがいまして、すでにこの五十二年度予算、要するに沖繩について値上げの予算を発表いたしまして以来、沖繩には人を派遣いたしまして、事前に受信者の方々に理解をしていただく活動をすでに展開いたしております。それとともに、今後、四月以降この予算が御承認いただけましたならば、私ども人員的にも沖繩に人を投入いたしまして、現地の委託の集金の方々に対する指導、それから内勤の職員に対する指導というものを強化いたしますとともに、そういう委託の集金の方あるいは局の内勤の職員、これについても若干増員をいたしまして体制を強めまして、今後少しでも収納率が向上するように最大の努力をいたしたい、このように考えております。
  220. 野口幸一

    ○野口委員 詳しく御答弁をいただいたんでそれで結構なんでありますが、現地沖繩としてはいまおっしゃったように受信料が取られてなかった時代がずいぶん長くて、そういう習慣から来る料金の収納の状況がよくないということを理解はいたしますが、値上げをいたしますと、またいま答弁になりましたように払わない者と払う者との差がよけいに出てくるわけでありますから、ぜひともこれは極力全体の方が受信料を払うというような習慣づけをしてもらうように、余り強制的なことではないのですけれども、納得ずくで、住民の方と話をしながら収納率が上がるように努めていただきたいということをお願いをいたしておきます。  その次に、受信の契約の推進と収入の確保について今度お聞きをいたしたいと思います。  一つは、未収の状況とその対策でありますが、それともう一つついでにお聞きをいたしますが、非世帯の捕促状況はどうなのか、不払い者の状況とその対策、先ほど来もお答えになりましたので二重になるとは思いますけれども、この辺のところをもう少し詳しく御説明をいただきたいと思います。
  221. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 お答えいたします。  未収の状況ということでございますが、午前中の当委員会でもお答え申し上げましたように、五十一年の九月末で滞納、契約していただいている方で支払いが遅れている、滞っているという方が約六十五万でございます。その中身は、大きく分けまして二つ、約三分の一の二十万は何らかの意図、と申しますか、意識を持って支払わないという方でございます。その中は、航空騒音による被害を受けている……(野口委員「その中身は結構です、聞きましたから。ただ、その対策の中でもう一つは非世帯の捕捉状況、これだけ」と呼ぶ)その他の三分の二の約四十四万が常時不在という方でございます。この不在率というのは非常に高うございます。現在の生活実態の中で。そういう者に対しましての対策が、この滞納対策でやはり私ども一番重点を置いている一つでございます。これには、在宅されているときにこちらが伺うというのが一つ。それは夜間とか早朝ということでございます。それも余り夜の夜中に伺えば、かえって反発を受ける。それからこちら側の働かせる方の労働条件の問題もございます。しかし、やはり在宅率の高い夜間にお伺いするということを強化しなければならない。そのために委託の集金の方と外務職員、そういうものを一緒にいたしまして合宿をして、そういう不在対策に当たるということを、従来もやっておりますけれども、さらに強化をいたしたいというふうに考えております。  それから非世帯の捕捉の状況でございますけれども、これもいつもいろいろ御議論いただくわけでございますけれども、私どもは現在契約の対象になる受信機の台数というものを約八十二万というふうに考えております。その中で、現在約六十八万の契約をしている。来年度の計画といたしましては、この契約の対象になる設置の受像機の台数というものを約八十六万というふうに見ております。それに対して、七十二万の契約はしたい。五十一年度に対しまして四万はふやしたいという計画で現在五十二年度の事業計画にはそのようにいたしている次第でございます。
  222. 野口幸一

    ○野口委員 もう一つ、受信契約に関連して申し上げたいと思います。  営業活動を、大都市を重点的に積極的に推進したいということでございますけれども、具体的にどのような施策をお持ちになるのかということと、さらにその営業活動を積極的に推進いたしますとするならば相当な経費の増大が見込まれると思うのでありますけれども、この辺についてのお考え方をひとつ述べていただきたいと思います。
  223. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 先ほどもお答えいたしましたように、約六十五万の滞納の中で、大阪を中心にいたしました京阪神地区が一番悪うございまして、この大阪、近畿本部管内でほぼ半数の三十万ほど抱えている。その次に多いのが東京でございます。したがいまして契約にいたしましてもそうでございますけれども、特に収納対策、滞納対策というものはどうしてもこの大都市を中心に行う必要がある。それから契約にいたしましても、全国で七十万の増加を来年度計画しているわけでございますけれども、その中で約三十万は東京周辺でございます。東京営業局と申しておりますけれども、関東甲信越まで含めました東京を中心にした地域、ここで約三十万を確保する。それから大阪を中心にいたしました近畿本部管内で約十三万五千を確保するということでございますので、契約にいたしましても、収納にいたしましても、この営業対策というのはやはり大都市圏を中心にどうしても行わなければならないということでございます。  その具体的な対策でございますけれども、大都市と申しますのは、世帯の移動、人口の移動、これの率が高うございます。それから不在の世帯というのも多うございます。したがいまして契約面では、この世帯の移動をできるだけ早くつかまえる、キャッチするということを重点にしてやらなければなりませんし、それから不在の世帯に対しましては、先ほど申し上げましたように在宅率の高いときに伺う、それから反復して訪問をする必要があるわけでございまして、そのための要員と申しますか、そういう点につきましても来年度は考えております。そういうことで対策を強化いたしたいと思っております。  それからこういう営業活動をいたしますのに、やはりある程度の人を投入しなければ現在のところ不可能というふうに私は考えております。もちろん一方で、できるだけ人手がかからないように、と申しますのは、口座振りかえの受信者をふやすということは積極的にやるつもりでございますが、それで浮いた力というものをやはり契約、収納ということに充てなければなりません。そのためには、人をふやさなければならないという面もございます。したがって営業費がふえるというのは、現在おる人の人件費的な部分、それの増もございますし、要員的にふやす方の人件費、そういう人に関する経費というのが占めるパーセンテージは非常に多うございます。それからたとえば督促状を発送する。来年度も約三百万の督促状を発送するということで計画を立てておりますけれども、三百万出しましても二億余りの経費がかかるというふうなことでございまして、これだけの滞納を少しでも少なくしていく、そのためにはやはり多少の営業費の増というものはやむを得ないというふうに私は考えております。
  224. 野口幸一

    ○野口委員 現在いろいろな施策をお考えになって、契約者の増あるいはまた受信者の不払いの数を少なくしていこうという努力に対しては敬意を表しますが、もう一歩進めて、もっと早く契約者をつかむ方法というものがないだろうかということについて、積極的な施策をひとつお考えになっていただきたい。これは要望でありますが、お願いしたいと思うのであります。たとえば、私今度東京に参りまして、宿舎が当たりませんで、中野に家を借りましてテレビを入れました。入れましたけれども、どこへ契約をしていいのやら、あるいはまたいつだれがどういう形でNHKに報告するのやら私は知りませんのでそのままに放置してありますけれども、こういう例が、悪意はないにしても、テレビを買っても、すぐさまどういう形でその契約をするのか、しないのか、どういうところにそれを申し出ていなければならないのかということを、私自身も含めまして、一般の人が余り知らないのじゃないだろうか。私自身がテレビを買ったのだけれども、これは郵便局へ言いに行くのだろうか、放送局へ言いに行くのだろうか、ほっておけばそのうちにだれかが調べに来て、アンテナなんかを見て、おまえのところは持っているのだろうと言われるのだろうか、そのうちにわかるのだろうからほっておこうと思っているのですけれども、契約をもっと早くつかんでいくという方法を具体的にお考えにならないと、買ってしまった後からこれをつかみ上げているということではどうにもならないのじゃないだろうか。だから、器具を売買する際にだれに売ったかということを通報させる方法だとか、だれが買ったとか、いろいろ問題があろうかと思いますけれども、受信契約を早期につかむ方法というのを何かひとつお考えをいただきたいということを最後に要望しておきたいと思います。  次に、最後の問題、一つだけ伺いますが、賃金問題について若干申し上げておきたいと思います。  いよいよ春闘になってまいりまして、賃金問題が俎上に上る時期でございますが、昨年の附帯決議の中の「協会は、職員の待遇改善について配意すること。」という私どもの項目に対しまして、お答えといたしまして、社会的、経済的諸条件の変化に対応して適正な水準を維持すると言われておるわけであります。この適正な水準とは一体何を指すものか、お答えをいただきたいと思います。
  225. 川原正人

    ○川原参考人 賃金につきまして、水準というのはなかなか議論があるところでございまして、簡単に一つの基準というものをつくるのは大変むずかしいと思います。私どもとしましては、幾つかの観点からこれは考えております。一般的に言えば、民間産業なり公務員の給与なりというものが大きく言って一つの基準になろうかと思います。しかし、私どもとしましては、現実論としては、報道言論機関として全国的な組織の事業をいたしておりますし、国民に対してもそれだけの責任のある番組の創出をいたさなければなりませんので、それ相当の能力のある人材を確保いたさなければなりませんので、そういう意味から言えば、大手の新聞社とかあるいは大手の放送事業者と比べまして遜色のない一つの貸金水準を持ちたい、かように考えております。  ただ、もう一つ申し上げれば、同時にNHKというものが、今朝来議論されておりますように受信料というものによって支えられておる企業でございますので、その意味ではやはり社会的に納得のある水準という観点でも考えなければいかぬと思っています。そういうつもりでこの水準を考えております。
  226. 野口幸一

    ○野口委員 労働者の立場から考えますと、実はいまおっしゃったお答えが非常に不満なのであります。経営の形態と申しますと、もちろんこれは受信料を一般の国民から徴収をしてということについてはよく理解をいたしますけれども、業種の内容の加味といいますか、業種別の内容の加味というものが非常に薄いのじゃないだろうか。つまり一般公務員だとかあるいはその他一般的な産業の方々の水準というものの取り入れ方が非常に強くて、業種別にはいわゆるジャーナリスト関係の部分についての取り入れ方が非常に低いように考えられるのです。ちなみに最近私がつかみました賃金の状況をながめてみましても、NHKの場合は平均基準賃金が十七万八百七十三円と出ておりますけれども、その他の各民放なり新聞なりを見ましても、平均二万円から三万円程度NHKは低いわけであります。いまこういう事実を御存じであると思いますけれども、ぜひとも今期の賃金確定に当たってはこの点について十分な配慮をしていただきたいということをお願いしたいと思います。その点についてひとつお答えをいただきたいと思います。
  227. 川原正人

    ○川原参考人 先ほど申し上げましたように、私どもとしては一般的な議論は議論といたしまして、当然同じような仕事をしております日本の大手、しかも高い優秀な仕事をされておられるそういう企業と比べまして、遜色のないようにしたいというのがもちろん理想でございます。御指摘のように、数字は私ども民間産業についてちょっと別の数字を持っておりますけれども、確かに二万円前後から、高い企業と比べますと二万円前後の開きがあるのは承知しております。これにつきましては私どもできるだけのことはしたいというふうには考えております。なお、当然でございますけれども、賃金のことでございますので、労働組合ともそこは真剣に話し合いをして相談をして決めたい、かように考えております。
  228. 野口幸一

    ○野口委員 賃金問題についてはその問題も含めまして前向きな交渉を、ぜひとも当該組合と誠意を持って当たっていただくようにお願いしたいと存じます。  以上をもちまして私は終わります。
  229. 八百板正

    ○八百板委員長 竹内勝彦君。
  230. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 私はNHKの予算並びに事業計画等につきましての若干の質問をいたしますが、すでに他党の同僚委員が質問をいたしまして、若干重複する点もあるかもわかりませんが、今後の大事な点でございますので、御了承を願い、その辺の御配慮をよろしくお願いしたいと思います。  まず初めに、大臣はこの意見書の中におきまして放送番組の向上やあるいは業務の運営面に関しての視聴者の意向を積極的に取り入れ、反映させていく、このように言われておりますけれども、現在のNHKの運営をどう考えておるかお答え願いたいと思います。
  231. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 NHKの運営については放送法第一条の趣旨にここから従って大変中立的に、また日本の民主化に貢献をしていきたいと思います。  経営面においてということでございますので、私自身の経営面の見方というのは、座標グラフで見ていきますと、聴視料収入と経営支出の接点が昭和五十三年から開きが出てくるであろうと考えるのでございます。そういう意味で、私は特に伝統ある、また、国民の最も信頼するNHKが健全な経営をするためには、その問題について長期的な展望をぜひやり、今後いままでと同じような伝統あるNHKを守っていただきたいという願いであります。
  232. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 いま大臣は長期的展望に立って、このように言われましたが、それでは現在の経営状態は妥当と考えておるのか、それともこれは改善すべき点が多々あると考えておるのか。長期的とすれば、じゃどういうふうにやるのか、その辺をお答え願いたいと思います。
  233. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 私は意見を述べることができるだけであって、経営者ではございません。はっきり言いまして、経営内容のすべての資料をいただければ、私なりに相当の意見は述べます。残念ながら、私はいままで細かい資料をいただいておりません。ですから、私は経営の動きというものを見て、所管大臣としてそこまで見る必要はないと思いますけれども、少なくとも健全でありたい、国民のNHKであるから健全でありたいという願いでいっぱいなのであります。
  234. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 わかりました。  NHK会長に基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。  第一点は、小野前会長はNHKの厳正中立、不偏不党というその原則から逸脱したのではないかという問題で辞任されたと解釈しておりますが、坂本会長はこの面を一体どういう決意で、この独立性あるいは中立公平という立場を貫いていくのか、その決意のほどをお伺いしたいと思います。
  235. 坂本朝一

    ○坂本参考人 この点につきましても、他の先生方にも申し上げましたけれども、NHKの存立の基盤がそこにあるわけでございますから、そこを貫かなければNHKの存立の基盤を失うということでございますので、私はその点を一番大事な点と考えて守りたい、こういうことでございます。
  236. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 ぜひそういう面で、私どもの要望のような体制でお願いしたいと思いますが、この面に関して、いままでの推移というものもございますので、大臣はこういう基本理念をどのように考えておるか、お伺いしたいと思います。
  237. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 放送法第一条の基本的理念を守っていくということであろうと思います。
  238. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 予算の面でお伺いしますが、昨年NHKは受信料の大幅な改定を行いましたが、契約及び収納の面における影響はどういったものがあるでしょうか。
  239. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 今年度、本土におきます受信料の改定をいただきました。私ども、これが収納面で影響の出ないように、受信料の値上げがございましても確実に契約者から収納ができるようにということで、事前にも相当な対策と申しますか、いろいろな手段を講じまして、それの理解の促進に努めました。  具体的に申し上げますと、五十一年度は、集金の期で申し上げますと第二期、要するに五十一年の六月から新しい料金で収納を始めたわけでございます。この六月以降、当初は九五%くらいの収納率であったのが、五期末と申しますか、この一月末の状況は九六%になっております。しかし、これは前年度の同期に比べますと〇・八%の落ち込みという状況でございます。この〇・八%ないし高いときには〇・九%という落ち込みが六月以降今日まで続いておる。私どもは、これをもとどおりに回復させるということで今後も努力を続けていかなければならないというふうに考えております。  一方契約の方は、先ほど申し上げましたように、六月から新しい料金で収納を開始したわけでございまして、これが確実に収納されるということに最大の重点を置きました。〇・八%ないし〇・九%の落ち込みが出ましたのは、一軒当たりの収納に要する時間というのがどうしても値上げ後はふえました。そのために集金の効率というのが悪くなったということは否めない事実でございます。  そういうことがございまして、収納面に力を入れた、その反面の結果といたしまして、契約の増加というのが非常におくれました。そのために、上半期が終わりました九月末の時点で、七十万の増加の目標に対しまして二万八千の増加しか上半期で達成できなかったという状況がございました。その後下半期に入りまして、収納の方はほぼ〇・八ないし〇・九の落ち込みで安定と申しますか、そういう状態に経過したということで、契約の増加に全力を挙げるという措置をとりました。そのために、十月以降の各月の増加数というのは、前年同期を上回る増加数を上げることができました。そして一月末現在で三十二万四千という増加数になったというわけでございます。二月も過ぎまして、まだ正確な数字は出ておりませんけれども、四十万くらいの増加数にはなっているというふうに考えております。年間の増加の目標は七十万でございますけれども、この七十万は非常に困難と申しますか、まず不可能ということで、先ほど山本専務理事からも申し上げましたように、今年度末の契約数の増加というのは一応五十万というふうにして五十二年度の計画を立てた次第でございます。この五十万は何とか年度末までに達成したいというふうに考えておる次第でございます。
  240. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 五十万に契約増を変更し、なおかつ一月末現在で三十二万、果たしてこの目標は達成できますか、その確信のほどをお伺いしたいと思います。
  241. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 これは相手のあることでございますので、ここで確約、私がお引き受けいたしますということはなかなか申し上げられませんが、見通しといたしましては、先ほど申し上げましたように、一月末で三十二万四千、その後二月の数字のふえ方というのを見ておりましたが、四十万くらいにはなっているのじゃないかということを考えますと、三月末では何とか五十万にいけるのではないか、何とかいきたいというふうに考えておる次第でございます。
  242. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 鋭意努力をされている点、非常に敬意を表するわけでございますが、皮肉なことに、この受信料欠損率が年々増加の一途をたどっているように拝見します。この欠損率の推移はどうなっておりますか。
  243. 山本博

    ○山本参考人 四十七年度ごろから申し上げたいと思います。  四十七年度の予算の欠損償却率は一・一%でございましたが、最終の欠損といたしましては、一・三%になりました。それから四十八年度は、同じく予算は一・一%を組みましたが、四十八年度の最終決算におきましては二・〇三%。それから四十九年度は、これも予算は一・一%を組みましたが、最終的には二・三%、こういう状況でございます。
  244. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 いま四十七年度から言われましたが、私の調査で、四十三年度の資料がございますが、四十三年度のときに欠損率は〇・七六%です。これが四十九年度で二・三〇%。いまおっしゃったように、このようにわずか六年後には約三倍もの増加率、こういう面から認識して、この欠損率の増加というものは一体何が主たる原因なのか、それに対する対策はどうなのか、お聞かせ願いたいと思います。
  245. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 この欠損率の上昇というのは、未収受信料がふえる、要するに取れない、収納の不可能な受信者の数がふえるということであります。それは、結局滞納契約者数の増というのとリンクしているわけであります。
  246. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 努力はしてきたにもかかわらず、このように欠損率がどんどん上昇しておる。しかも受信契約も、いま話がありましたとおり、当初の目標を七十万から五十万に減らさなければならない。しかも、それが果たして目標が達成できるかどうかということも決して確実なものではない。こういうような面から考えて、この対策は、この欠損率に対する対策をいま簡単に言いましたけれども、しかし、抜本的な問題があるのではないか、そういう面からどうしても検討する必要があると私は考えます。この面に関して、大臣どうでしょうか。
  247. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 お説のとおりだろうと思います。  欠損率、また聴視料収入については、抜本的という言葉だけでふえるのであろうかということになると、大変どなたもいろいろな方が知恵を出して出して出し抜いて、やはりりっぱな経営に持っていかざるを得ない。私は、あえて言えば、NHKの危機であると本当に申し上げます。これは、すばらしいNHKという伝統を守るためにも、郵政大臣としても全力を挙げたいと思います。ただ単に国庫の金を出すということじゃなくて、国民に対して高い情報価値を流すという意味でも、私は努力し、先生のおっしゃるようなことと同様に、すべての機構あるいはすべてのものを新しいものにするくらいの覚悟が必要ではないかと感じております。
  248. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 ぜひ大臣のような、そういう前向きの姿勢でなければならないと思います。特に、大臣が今回のこの予算への意見でも、受信料の確実かつ円滑な収納を確保するために効果的な方策を講じるよう、こういう意見を述べておるわけでございます。それに対して、大臣のこういう考え方から、会長もそれに関連してこの面をどういう方向に持っていこうと考えておりますか、決意をお願いします。
  249. 坂本朝一

    ○坂本参考人 これも先ほども申し上げましたけれども、やはり長期展望の中で受信料制度を守るということとの兼ね合いで考えていかなければならない問題だと思いますので、私も先ほど申し上げましたように、経営の中にこの問題の基本的な調査研究というような意味合いの委員会、部内の有識者の御助力も得て委員会を開いて検討していきたいと思いますし、かたがた、具体的な未収の解決策は、それと並行して営業総局の中に特別プロジェクトを設けて、最も効果的な方法をさらに探求するという姿勢で、いま作業を命じている次第でございます。
  250. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 了解しました。  次に、五十一年度から五十三年度の収支の見通しについてお伺いします。これはどうなっておりますか。
  251. 山本博

    ○山本参考人 けさほども多少触れましたが、五十一年度、現在進行中でございますが、五十一年度の最終の予想というものは、先ほど触れました暫定予算による収支の不足と、それからさらに受信料の完全な収納というものができておりませんので、最終的に百八十億――百七十九億ですね、百七十九億の第三年度への繰り越しという計画が狂ってまいりまして、これが八十七億だけ五十三年度に繰り越す財源として、収支差金として生ずる、そういうことになります。それから第二年度が五十二年度でございまして、ただいま申し上げましたように二十億だけ第三年度に持っていく繰越金というもので、これも収支差金を生ぜしめるような組み立てがしてございます。それで、三年目に持っていけます財源というのが、いま申し上げました八十七億と二十億、総計百七億でございます。これは、三年間を総合して立てておりました計画に対しまして五十億だけの不足ということになりますが、この五十億は今後の経営努力あるいは資本収支のやりくりあるいは節減、そういうようなものを含めまして解決をしてまいり、三カ年間全体としては収支相償ということにいたしたいというのが現状での考え方でございます。
  252. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 その五十一年から五十三年を通しての収支に関してはわかりました。だが、五十三年度のみを単年度の会計で見ますと、再び赤字になっておるわけであります。したがいまして、これによって今後の問題点が出てくるのではないか。そういう意味から、サービスの低下やあるいはその他への影響は出てこないか、この面に関して見解をお願いします。
  253. 山本博

    ○山本参考人 この財政の三カ年間の見通しを立てますときの一つの基本的な柱といたしましては、当初に立てました事業計画、これは国会にもお出しをいたしまして御審議を願ったわけでございますが、この事業計画の基本的なところは動かさない。したがいまして、いま御指摘がありましたような国民の皆様に対してNHKの活動の面で大きな支障を来したり、マイナスを来すというようなことは一応ないことを前提にしまして財政面でいま申し上げたような見通しを立てて、したがって、サービスその他の面においての変動というものは考えておりません。
  254. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 ぜひそういうふうにお願いしたいわけです。  ただ、危惧を抱くのは、このように五十三年以降にまた大きな収支の行き詰まりから安易な受信料値上げをもって切り抜けようというよな考え方があるのではないかということを心ある人たちは危惧を持っておると思います。どうかいままで――昨年大幅な値上げ、これは過去八年間ずっといままでの据え置きでこのような値上げになったわけでございますが、これが五十三年以降にまたこういった問題が出てくるというようになってはなりませんので、ぜひ少なくともいままでのような八年間は値上げしなくてもよいような方向に持っていけるような点を要望したいと思いますし、そういった面をどのように考えておるか、まず最初大臣にお伺いしたいと思います。
  255. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 八年、大変長い年月であります。そういうことと、もう一つ、安易な値上げ、安易な借り入れというものでNHKの経営があってはならない。私は、これは大変卑俗な言葉で、きょうここにも前運輸政務次官もいらっしゃるのですけれども、少なくとも国鉄のようになっては困るのだ、早く手を打とう、早く知恵を出そう、それにはやはり一丸となってNHKが新しい体制、新しい運営というものをやるべきであるし、また長い伝統の上にあぐらをかいていてはいけない、そう思います。ですから私は、苦しいことは苦しい、また値上げすべきものは値上げすべきでお願いしなければならないと思いますけれども、私はそういう意味でも新しい時代に入った、その気構えがやはりNHKの中に生まれてくればそれなりに新しいNHKができるものと信じますし、私もそういう意味で、監督官庁の長として努力いたしたいと考えております。
  256. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 了解しました。次の面に移ります。  難視聴の解消という面はどうしても取り組んでいかなければならない問題点でございます。そこで、五十二年度の計画では七十万件の受信契約増を見込んでおりますけれども、難視聴解消によるこの契約増はその中で大きな意味を持ってくると思いますが、どうでしょうか。
  257. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 難視聴解消によってこの契約の増が全体の契約の増の中で非常に大きなウエートを占めるのではないかというお尋ねかと思うわけでございますけれども、現在難視聴解消で、この解消しようという世帯、解消世帯と申しますか、これは約十万世帯くらいでございます。  それで、その十万世帯も、では、いま全く見えなくて、全然テレビが映らなくて、それが映るようになるというわけではございません。どうやら見えているけれども、見え方が悪いというところをよくしようというところでございますので、その十万の中にはすでに契約をしていただいておる方もございます。したがいまして、七十万のこの契約増加を計画しておりますけれども、その中で難視解消によってふえるという数はそんなに多くないというふうに私どもは考えております。
  258. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 それでは伺いますが、受信契約の対象となる受信契約対象の定義はどういうものですか。
  259. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 全国の世帯数、この世帯数は国勢調査のときにはっきりわかるわけでございます。その世帯数に対しまして、私どもでそれの大体九〇%がテレビを所有しておられる推定の世帯というふうに見ております。これが私どもの有料の契約の対象になるというふうに考えております。
  260. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 それでは、難視聴には電波障害等による都市難視と、あるいはまたいわゆる山間部などの一般的な難視聴とがありますけれども、都市難視はさておきまして、一般的に難視聴地域に指定する基準というものはどういうものですか。
  261. 沢村吉克

    ○沢村参考人 難視聴の定義というお話でございますが、かつては、ラジオと同じようにある程度以上の電波の強さが必要である、それを満たさないものはいわゆるテレビの見えないところだという電波行政上の基準がございました。ところが、実際にカラーの時代に入りまして、必ずしも物理的な電波の強さだけで難視であるとか難視でないとか一義的に決めかねるという実態が生じてまいりました。現状では、通常のアンテナをお立てになりまして、一応評価二以下、五段階の評価を決めておりますけれども、その二以下のところを救済対象の難視地域であるというふうに決めております。
  262. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 現在難視聴解消を必要とする世帯は全国でどれくらいありますか。
  263. 沢村吉克

    ○沢村参考人 私どもの調査に基づきました推定によりますと、五十年度末で約八十三万世帯とつかんでおりまして、この三月末、五十一年度末までにこのうちの約十万世帯を解消できる。したがいまして、五十二年度の当初におきまして対象といたします世帯数は七十三万世帯、概数でございますけれども、約七十三万世帯と考えております。これをできるだけ早期に効率的に解消したいと努力をするわけでございます。
  264. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 八十三万世帯のうち、全く見えない世帯がどれくらいありますか。
  265. 沢村吉克

    ○沢村参考人 全く見えないという方もまた非常に定義がむずかしゅうございまして、八十三万世帯の中でもいろいろアンテナに工夫を加えるとか、グループをつくりまして小規模の共同受信をいたしますとかということで見ていらっしゃる、苦労して見ていらっしゃる方が多々ございます。私どもといたしまして、本当に見えない、どうにもはしにも棒にもかからないところは何世帯あるかというところにつきましては、的確な把握はできかねております。
  266. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 それでは、この難視聴解消によって契約増の見込み、いま八十三万、これがまたあるいは七十三万に減っていく、こういうふうに言われていますが、今後、この難視聴解消によって契約増の見込み数、これはどういうように見ておりますか。
  267. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 私ども、契約をいたしますのは、放送法に基づきまして、NHKの放送を見得る受像機を設置した者はNHKと契約を結ばなければならないということでございますので、設置された方と契約を締結するということでございます。したがって、難視解消が何世帯できたからどれだけふえるかという、この数とはリンクしないというふうに私どもは考えております。
  268. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 わかりました。  現在の契約者の中で、住居移転やあるいはいままで白黒のものからカラーテレビヘの買いかえ等があって、相当数の契約減があるのではないか、あるはずだと思います。それを補ってさらに七十万件の契約増を持っていくということは容易でないと思いますけれども、この七十万件の目標を達成するためには、そうするとそれに上回る契約増という形になりますので、年間どの程度の新規契約というものを考えておりますか。
  269. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 確かにいま先生おっしゃいましたように、引っ越し等で契約から落ちていく方がございます。それで七十万の、これは純増と申しますか、新しく契約を締結した数とそれから契約から落ちていった数との差、それが七十万ということでございます。それで、来年度のこの七十万の純増という計画は、新しく契約をいたします取り次ぎ数は約三百五十万でございますが、契約が落ちていくのが二百八十万、差し引き七十万の純増という計画でございます。
  270. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 この目標達成のためには、非常に大変な努力をしていかなければならないという点が、よくわかりました。  だが、先ほど私が申し上げましたような、一方ではビルの高層化、あるいは私は京都に住んでおりますが、京都でもビルの高層化に伴ってテレビが映らない、あるいは山の影響または新幹線等の鉄道の影響、こういうものがありますけれども、この都市難視の問題に対しても積極的に取り組んでいると思いますけれども、現在の状況はどうなっていますか。
  271. 沢村吉克

    ○沢村参考人 当年度末つまりこの三月末に換算いたしました推定を申し上げますと、都市の受信障害で十分な受信ができない世帯数といたしまして、ほぼ四十六万程度と考えております。
  272. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 それだけ多くのものがあるわけでございますが、この難視聴解消という問題は、NHK単独で解決できる問題ですか。
  273. 沢村吉克

    ○沢村参考人 都市の受信障害によります受信状況の劣化の問題、辺地の本当に電波の届いていない難視地域と、別の取り扱いを考えておるわけでございまして、高層建築物によりまして電波がさえぎられる、あるいはそこから反射をして受信状況が悪くなる、つまり公害的な要素を持ちました受信障害であるという解釈でございます。したがいまして、これの解決には必ず原因者がいらっしゃるわけでございますので、その原因者の負担によりまして解決を図っていただく。NHKといたしましては、これに対しまして十分な技術的な協力を申し上げ、また原因者と、被害者と申しますか受信者との間の折衝に御協力申し上げるということで、技術的あるいはソフトの面でできる限りの御協力を申し上げまして、できるだけ早く解決するように努力しているわけでございます。
  274. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 確かにNHK単独で解決できる問題でなく、それに関連した幾つものものがあるわけでございます。  そこで、大臣にお伺いしたいと思います。この都市難視の問題、あるいは一般の難視聴解消という面に関して郵政省もあるいは建設省とかあるいは他の省庁と折衝して、具体的な対策大臣として考えるべきではないかと思いますけれども、見解をお伺いしたいと思います。
  275. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 現在各省と折衝を重ねております。
  276. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 もう少し詳しく、どんな方向にやっておりますか。ほかの方でも結構です。
  277. 石川晃夫

    ○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  難視聴には御指摘のように辺地の問題と都市の問題がございまして、最近は都市の受信障害というのは非常に問題になってきております。都市の受信障害におきましては、やはり原因となりますのは、最近都市が高層化されてきたというために起きる受信障害が多いわけでございます。したがいまして、その高層化ということから起きる障害につきましては、その建築物をつくった方いわゆる建築主、それからその受信者、それからまた放送局放送サイド、それから国、こういうところが寄り寄り寄ってこの問題の解決に当たっているわけでございます。官庁関係といたしましては、自治省あるいは建設省、こういうところが直接関係ございますので、役所サイドとしましては、そういうところとこの解決問題についていろいろ従来から検討しているわけでございますが、そういう方もメンバーになっていただきまして、一昨年難視聴の調査会におきまして報告書をつくっていただいて、われわれいただいたわけでございます。その中にもいろいろ問題点が列記されておりますので、その点について現在関係各省、それから関係者集まっていろいろ相談しているところでございます。
  278. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 ぜひそういうようにお願いしたいと思います。  ここで大臣に、さきの逓信委員会でわが党の鳥居議員による一般質問の中で、大臣はこのように発言をしておりました。難視聴対策にはもう一工夫必要だ、私自身にも考えがある、速やかに手を打ちたいとの趣旨を述べておりましたけれども、具体的にはどういうことなのか。法案等を考えているのかどうか。この点をお伺いしたいと思います。
  279. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 これは、難視聴の形にはいろいろ先生おっしゃいますように、都市の難視聴の問題、山間僻地、それから難視聴を解消する機具、いわゆる機械そのものにもいろいろな問題がございます。ミニサテのような新しい方式ですとこれも民放も加うることができるであろうと思いますし、きょういろいろ御質問もございました。民放あるいはNHK等といろいろ話を詰めませんと、これが私はここで発表いたしますとそれがコンクリートされてまた大変な問題になると困りますので、まだまだ私の私案ということでいま私の方で練っておりますので、いましばらく御猶予のほどをお願いしたいと思います。
  280. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 ぜひ大臣のその姿勢を堅持して、この難視聴の解消という問題は国民の側に立って、これは予算がどうのこうのという問題ではございません。国民の側に立って国民への奉仕という立場からぜひ解消をしていただきたい。これは大臣並びに関係者に強く要望します。  続きまして、沖繩の受信料の値上げの面に関してお伺いしたいと思います。  沖繩は、戦前戦後を通じてあらゆる角度から犠牲を強いられてきた。また、本土への復帰前と復帰後との大きな変動、この経済状態一つを考えてみましても、四十九年度の消費者物価指数で例をとりますと、東京を一〇〇としたならば沖繩ではこれが一〇〇・九、これは食糧の場合です。ただし、これはもういろんな格差がございます。個人所得のずっと高い東京よりもこれが上回ってくる。また、生活水準の低い住民のこういう状況からとってみても、この沖繩の受信料の値上げという面に関して大変な圧迫があるのではないか、このように私どもは考えます。基本的には好ましくないのではないか、こう思いますが、考え方いかがですか。
  281. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生御指摘のように、沖繩につきましては特別な事情がございますことは十分承知しておりまして、復帰後の受信料の制定につきましても本土並みでないという特別措置法の精神に従いまして格差がございまして、そして五十一年度、本年度は沖繩以外の他府県が受信料改定をいたしたわけでございますけれども、沖繩につきましては、そういう特別措置法の精神もあり、なお本土並みのサービスという点からいささか欠けるところがございましたので、沖繩はそのまま据え置いたわけでございますけれども、先ほど御説明申し上げましたように、昨年の十二月に先島にも海底ケーブルで電波が届くようになりまして、サービスが本土並みになりましたので、この際五十一年度に沖繩以外の他府県、いわゆる本土が改定いたしました率を格差のございます沖繩にかけさしていただいて、五十二年の四月から一部手直しをさせていただきたいというふうに、一挙に本土並みということではございませんで、そこの段階的な措置で第一段階の御理解を得たいということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思う次第でございます。
  282. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 現在沖繩の受信料の収納率はどのようになっておりますか。他府県と比べてどうですか。
  283. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 沖繩の現在の受信料の収納率というのは、先ほどもお答え申し上げましたように大体四八%くらいでございます。本土の収納率というのは九七%から九八%でございますので、それの約半分ぐらいの収納率という状態でございます。
  284. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 大臣、ちょっと聞いていただきたいわけですが、いま私はあえて収納率はどうなっているかということを聞きましたが、このように本土と比べると、本土は九八%、これはいろんな面があったとしても、NHKに対し、こういった放送設備等に対して理解を示している姿ではないか、このように考えてよいと思います。だが沖繩は、本土復帰あるいは戦前戦後という面から考えても、これは収納率が四八%、本土の半分以下、こういうような面から考えても、やはりこういったNHKに対し、あるいはこういった放送の面に関してまだまだ理解が浸透していないと考えるのが当然でございます。そういう面から、もう一度この面を考慮する必要がないか、まず最初に大臣お答え願いたいと思います。
  285. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 大変NHKに対してのなじみが少ないというのが本当でございましょう。昭和十六年十二月にNHKができて、すぐ戦争に入り、管制をしかれてラジオも十分でなかった。その後敗戦によって民放ができ、自由にテレビが聞こえた。それが日本本土復帰になって、協会が初めてそこで聴視料を取ったという事実でございます。  私は、そういう歴史的背景で聴視率が低いということは当然のことであろうと思う。しかし私は、先ほどのNHKの会長からの話で今後ともそれを努力していく、そういうことで、それは安いにこしたことはございません。安いにこしたことはございませんけれども、少なくとも先島までの海底ケーブルを入れ、電電公社から専用回線を借りて二チャンネルを放送ができている。本土と同じような完全な放送ができるということになりますと、少なくともそこの中に配慮が加わっているということだろうと思っております。  自分自身も当初先生と同じような意見でありましたけれども、少なくともその努力をして、今後ともそれが本土と同じように九〇%台の、あるいは一〇〇%台の聴視料が収納できるような御理解をいただくように努力していく所存であります。
  286. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 いま大臣が言われたように復帰前、OHKの時代、無料でございます。それが復帰後こうして有料になってきた、もちろん本土とは格差をつけておりますが有料になってきた。そうして、なおかつここでまた本土と同じパーセントで、ほぼ同じ考え方で値上げをやっていこうというところに少し無理があるのではないかという面をあえてここで申し述べておきたいと思いますし、さらにまた、本土と比較していま海底ケーブルの面等を会長は言われましたが、技術的な面、内容の面でハンディキャップはございませんか。
  287. 坂本朝一

    ○坂本参考人 新しい海底ケーブルの開通によって全く本土並みのサービス、同一になった。もちろん南大東島のようなところには残念ながらまだ電波が届きませんけれども、少なくとも沖繩本島と先島という限りにおいては本土と同一サービスになったと申し上げられると思います。
  288. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 わかりました。それならば、この収納率の面はもう一歩NHKを理解してもらえるよう努力する必要があるのではないか、こう思いますが、いかがでしょうか。
  289. 坂本朝一

    ○坂本参考人 その御指摘は全くそのとおりでございまして、NHKといたしましても特に沖繩の県民の方の御理解を得るための努力をしたい。私自身も、一月には現地に参りまして、番組審議会の先生、視聴者会議の先生方その他にお目にかかって実情をお話しし、御理解を得る努力をいたしましたし、それから放送面につきましても、沖繩の場合にはローカルの時間につきましても本土よりか多少よけいできるような編成的な措置をとりまして、沖繩独特の番組が組めるような措置をとり、住民の方々の御理解を得る努力をいたしておるつもりでございます。
  290. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 ぜひそういうようにお願いしますが、しかし、ここで受信料値上げに伴ってさらに収納率が減る可能性はないか、また、今後の推移をどう見ておるか、どの辺で本土並みに収納率を持っていこうとするのか、その辺をお伺いしたいと思います。
  291. 中塚昌胤

    ○中塚参考人 確かに、先生おっしゃいましたように、値上げによって収納率が悪化するというおそれは、正直申し上げまして私はあると思います。五十一年度に本土におきまして値上げがございました。それで、先ほども申し上げましたように、前年度に比べまして〇・八ないし〇・九%の収納率の落ち込みが現在出ております。そういう点から見まして、沖繩についてもそういうおそれはなしとしないというふうに私は思っておりますが、しかし数の面から見ますと本土に比べましてはるかに少ない数でございますので、対策についてはよりきめ細かな対策が可能だろうというふうに私は考えております。先ほど申し上げましたように、現在四八%ぐらいの収納率しか上げられていない。来年度におきまして、最低六〇%ぐらいまでには何とか持っていきたい。今後三年間ぐらいでできましたならば本土に近い数字にまで上げていきたいというふうに最大の努力を傾けるつもりでございます。
  292. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 この収納率の面で三年間で解消、非常に決意のあふれたお答えですが、相当の努力が要るのではないか、こういうように思います。そこで、受信料をここで沖繩の面を値上げしたとしても、今回の予算面に大きく影響する、そういった面はどの辺まで考えておるか。また、もしも三年間でそこまで収納率が上がってこれるようなそういったサービス、沖繩の人たちへの理解というものを深めていくという確信があるならば、ここで三年間待って、そこまで沖繩の人たちが理解をした上で、そこで受信料を上げた方がメリットがあるのではないか、私はこういうように考えますが、会長、いかがですか。
  293. 坂本朝一

    ○坂本参考人 先生の御指摘も確かに一つの考え方だと思いますけれども、ただ、受信料制度そのものがやはり先ほども申し上げましたように負担の公平という原則の上に立っておりますので、特別措置法の中にございますように、放送の実情というものが格差がなくなったということでございますれば、何とか沖繩の方々に御理解いただいて、やはり負担の公平という方向で第一段階としてのまず調整を御理解いただきたいというふうに考えましたのが私どもの考え方でございますので、何とぞこの点を御理解賜りたいと思います。
  294. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 会長の考え方はわかりました。大臣、沖繩の特別措置、いま会長が言われましたが、こういう面と、今回の改定について沖繩をどう認識してこの面を考えていくか、もう一度お願いしたいと思います。
  295. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 私は沖繩海洋博というアイデアをつくった者の一人であります。沖繩というものに対して非常に愛着を持っております。また、沖繩のあの人たちの戦争の苦しみというものがはかり知れないことも知っております。そこで、措置法がこの五月で切れます。しかし、政府全体としてはまだ酒税等々のいろいろなことで特別措置を残しておりますので、本土との料金の差はやはり十分置いておくべきだというのが私の考え方でありますので、行政全体を考えて、また聴視料の動きなどを見まして、今後沖繩にどうするのかということを郵政大臣として考えていきたい、そういうふうに考えております。
  296. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 次に放送番組について一、二点お伺いします。  今年度のこの事業計画の中に、教育テレビジョンの放送番組のカラー化、これが含まれておりますが、どういう時間でどういうめどでやっていくのかお伺いしたいと思います。
  297. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  今年度中四時間をカラー化いたします。その順序は、四月に学校放送番組及び関連番組、次いで通信高校講座、大学講座番組、その中の「法学」、「経済思想」、次いで語学番組の「中国語」、「ロシア語」、「英語会話II」、次いで特殊教育「テレビろう学校」、「ことばの治療教室」、こんな順序で四月にカラー化いたしまして、十月に入りまして、学校放送関連番組の「教師の時間」、通信高校講座「数学II」等で、最終的に大学講座番組を最後に全部のカラー化を終わる予定でございます。
  298. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 完了するのはいつですか。
  299. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  工事の都合あるいは番組制作の手順等でまだ明確には決まっておりませんが、来年度いっぱいで完全にカラー化する予定でございます。竹内(勝)委員 放送番組の中で、特に国民に対する奉仕という意味、あるいは現在福祉というものが非常に重要視されております。少数者の声に耳を傾けていく、こういう立場に立ってみても、あるいは公共的な立場、弱い立場の人たちを守っていく、こういう意味から教育番組の中のカラー化の実現、いま聞きました。だが、あと、たとえば耳の不自由な人に対する番組、それに関連した手話放送等、こういうものの配慮はどうなっておりますか。
  300. 堀四志男

    ○堀参考人 お答えいたします。  来年度から手話を中心といたします聴力障害者の時間を新設する予定でございます。  なお、NHKといたしましては、当然のことながら先生の御指摘のとおりでございまして、いままでも教育テレビにおいて「テレビろう学校」「福祉の時代」「ことばの治療教室」ラジオの第二において「盲人の時間」、「精神薄弱児とともに」等こういういわゆる御不自由な人の番組を編成いたしておりますことは先生御承知のとおりでございます。しかし、これに加えて来年度から手話を中心とする番組を新設する予定でございます。
  301. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 その内容がもう少しわかりましたならば、時間帯やあるいはいつごろから、そういった内容面に関してわかりましたら教えてください。
  302. 堀四志男

    ○堀参考人 放送は来年の四月から開始の予定でございます。時間は十六時三十分から四十五分の間の十五分間で、隔週新しく放送いたしまして、一週間これをリピートするという内容になっております。そして内容的には、たとえば聴力障害者向けの情報、話題、お知らせを中心に編成いたしまして、手話通訳と字幕スーパーを併用いたします。  なお手話につきましては、従来民放等で御努力になっておりますけれども、私たちの計画といたしましては画面いっぱいに手話を出しまして、そして御理解が十分行き届くようにいたしたいという工夫をいたしております。
  303. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 お聞きするところによると十五分間、いままでのことから考えると大きな前進ではございますが、もっとこの面に関して福祉という面を考え、国民への奉仕という面を考え努力すべきではないかと思いますし、そういった計画があればそういった面もお聞かせ願いたいと思いますし、こういう考え方に対して大臣はどのように考えておりますか、最初にお伺いしたいと思います。
  304. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 そういう恵まれない方々に対して、公共機関であるNHKが積極的に情報を提供すべきだと私は考えております。
  305. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 手話の内容をいま説明いただきましてわかりました。それ以外に具体的なものがありましたらお聞かせ願いたいと思います。
  306. 堀四志男

    ○堀参考人 お答え申し上げます。  まず最初に、来年と申し上げましたがことしの四月でございますので訂正させていただきます。  それから内容といたしまして、ほかにありましたのが先ほど申し上げましたように「テレビろう学校」「福祉の時代」「ことばの治療教室」等が教育テレビでそれぞれほぼ三十分ずつ隔週に放送いたしております。  今後の計画といたしましては、もちろんこの放送を開始いたしまして、その反響等を見ました上、さらに再来年度と努力は続けたいと思います。その精神はただいま大臣が申されたとおりと私も思っております。
  307. 竹内勝彦

    ○竹内(勝)委員 いまの答弁で、今後の具体的な計画に対しては、現在のところ昭和五十二年度の四月から手話をしていただける、これは非常にありがたいことでございます。あと具体的なものに関してはまだ正式にはないようでございますので、そのように判断しておきます。ぜひこの面に関して意欲的に取り組んでいただきたい、この面を要望する次第でございます。  同時に、もう時間もございませんが、最後に、大臣並びに会長から国民生活の向上に放送の果たすべき使命、ますます重要になっている面、また視聴者への理解を深めていく、こういう面、あるいは公共性という立場、こういう面から、大臣並びに会長の今後の姿勢、決意をお伺いして私の質問を終わりたいと思います。
  308. 小宮山重四郎

    ○小宮山国務大臣 NHKがますます公正中立、また民主主義の発展のためにりっぱな放送事業ができることを心から願っておるものであります。  以上であります。
  309. 坂本朝一

    ○坂本参考人 おっしゃるとおりでございます。私も当委員会の五十一年度の予算の際に附帯決議をいただきまして、国民の意向を吸収するようにというような御指摘もいただいておりますので、具体的な施策として、従来の方途に増して視聴者会議などを設けまして、国民の皆様方の声を傾聴するという趣旨で運営していきたいと思っておりますので、御期待に沿うべく最大の努力を図りたいと思う次第でございます。
  310. 八百板正

    ○八百板委員長 次回は、来る九日水曜日午前十時理事会、同十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時三十八分散会