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1977-04-27 第80回国会 衆議院 大蔵委員会 25号 公式Web版

  1. 昭和五十二年四月二十七日(水曜日)     午前十時三十五分開議  出席委員    委員長 小渕 恵三君    理事 小泉純一郎君 理事 野田  毅君    理事 保岡 興治君 理事 山下 元利君    理事 佐藤 観樹君 理事 山田 耻目君    理事 永末 英一君       愛知 和男君    池田 行彦君       大石 千八君    後藤田正晴君       佐野 嘉吉君    林  大幹君       原田  憲君    村上 茂利君       村山 達雄君    山崎武三郎君       山中 貞則君    伊藤  茂君       池端 清一君    大島  弘君       川口 大助君    川崎 寛治君       沢田  広君    只松 祐治君       村山 喜一君    貝沼 次郎君       宮地 正介君    高橋 高望君       荒木  宏君    永原  稔君  出席国務大臣         大 蔵 大 臣 坊  秀男君  出席政府委員         内閣官房副長官 塩川正十郎君         人事院事務総局         職員局長    中村  博君         大蔵政務次官  高鳥  修君         大蔵大臣官房審         議官      佐上 武弘君         大蔵省主計局次         長       加藤 隆司君         大蔵省理財局長 岩瀬 義郎君         大蔵省理財局次         長       吉岡 孝行君         大蔵省証券局長 安井  誠君         大蔵省銀行局長 後藤 達太君         国税庁次長   山橋敬一郎君         労働大臣官房審         議官      松尾 弘一君  委員外の出席者         警察庁刑事局保         安部保安課長  柳館  栄君         防衛施設庁施設         部連絡調整官  広田 徳久君         法務省民事局参         事官      元木  伸君         法務省刑事局参         事官      山口 悠介君         外務省アメリカ         局安全保障課長 佐藤 行雄君         農林省畜産局衛         生課長     新井 昭三君         水産庁漁政部協         同組合課長   高橋 俊見君         運輸省鉄道監督         局民営鉄道部監         理課長     松村 義弘君         自治省税務局固         定資産税課長  栗田 幸雄君         参  考  人         (東京証券取引         所理事長)   谷村  裕君         参  考  人         (全国銀行協会         連合会会長)  村本 周三君         大蔵委員会調査         室長      末松 経正君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  証券取引に関する件  金融に関する件(金融機関の週休二日制に関す  る問題)  国の会計、税制、金融及び国有財産に関する件      ――――◇―――――
  2. 小渕恵三

    ○小渕委員長 これより会議を開きます。  国の会計、税制、金融、証券取引及び国有財産に関する件について調査を進めます。  これより質疑に入るのでありますが、質疑に入るに先立ち、証券取引に関する件について、ただいま東京証券取引所理事長谷村裕君が御出席になっておりますので、一言ごあいさつを申し上げます。  谷村参考人には、御多用中のところ御出席をいただき、まことにありがとうございます。  御意見は、議事の都合上、委員の質疑によりお答えいただくようお願いいたします。  質疑を許します。只松祐治君。
  3. 只松祐治

    ○只松委員 質疑に入る前に、委員会のあり方について一言申しておきたいと思います。  きょう私は、証券の取引に関する問題で六人の社長さん、社長さんがおいでにならなければ副社長でもいい、こう言って参考人の要請をいたしました。全員拒否をいたしました。こういうことは私の知る限りにおいて大蔵委員会で前例がありません。これは国会を侮辱するものであるし、当委員会をないがしろにするものである。これに対してどういうお考えをお持ちでありますか、委員長。
  4. 小渕恵三

    ○小渕委員長 只松委員から御要請のありました参考人につきましては、相手方にその向きを十分お伝えをいたしましたが、それぞれの方におきましては、海外出張等万やむを得ず本日出席できない旨のお答えがございました。よって、理事会といたしましては、後日、改めてそれぞれの方に御出席を願うよう御要請をいたす予定にいたしておりまして、かなり前もって日程をつくっていただくようお願いをいたしておるところでございます。
  5. 只松祐治

    ○只松委員 その全員を私は言っているんじゃないのです。その中からお一人でも関係者出ていただきたい。社長さんがいなければ副社長さんでと、社長のいないところで副社長さんがいないところはないと思うのですよ。それが全員出てこないというのは、後で質問いたしますように、いかにこの問題が資本主義の恥部に触れるか、真相に触れるかという問題と関連をしてくるわけです。こういうことは前例がないわけですよ。参考人でなかったら、証人として喚問する意思がありますか。委員長、どうです。
  6. 小渕恵三

    ○小渕委員長 本問題につきましては、理事会で重々各党からの御要請がありましてお話し合いをいたしましたが、只松委員御要求の件につきましては、参考人として相手方にお願いをすることとして、現在、後日の日程をいまお取り計らい願っておるところでございます。
  7. 只松祐治

    ○只松委員 後ろで笑っておるばかもいますけれども、これは笑う問題ではなくて、国会の言論が封殺されているわけです。ここに出てきてしゃべることが恐ろしいわけなんですよ。いいですか。だから、民主主義国会において言論が封殺されようとしているわけですよ、大蔵委員会の言論が。何が笑うことですか、これが。(「相手の都合がある」と呼ぶ者あり)相手は一人じゃない。たくさん言っている。(「後日やるのだ」と呼ぶ者あり)じゃ、後日必ず責任を持ちますか、委員長。
  8. 小渕恵三

    ○小渕委員長 先ほどの理事会におきまして、十七、十八、二十日大蔵委員会の定例日でございますので、その間の日にちにおいて各御要請のありました参考人につきましてでき得る限り御出席を願うように、当委員会としても十分お願いをいたしたいと存じます。
  9. 只松祐治

    ○只松委員 時間がなくなりますので、この問題はこれでやめますけれども、先ほど申しますように異例のことでございますから私は言っておるわけであります。しかもお一人を、社長さんなら社長さんだけという形で私が言っているならそれは無理がありましょうが、幾人かの人の中から、副社長さんでも結構だ、こういうことの中で全員が参考人としての出席を拒否するということは私は余り知らないわけであります。ぜひひとつそのことは、できるだけではなくて、議会主義擁護のために、委員長の英断をお願いしたい、こういうふうにお願いしておきます。  まず最初にお尋ねをいたしますが、商法に規定された株式会社というものは、一体何でありますか、ひとつ大蔵大臣、あるいは法務省民事局の方からでもお答えをいただきたい。
  10. 元木伸

    ○元木説明員 株式会社とは、株主によって会社の財産が均一化された持ち分としての株式が所有をされている一つの団体である、このように考えております。
  11. 只松祐治

    ○只松委員 商法の百六十五条から五百条までにいろいろ規定をされております、通常そういう行為を行うものを法人と、こういうことに言うのだろうと思います。その法人の一番最高の議決機関というものは何でありますか。
  12. 元木伸

    ○元木説明員 これは、意思決定機関といたしましては株主総会であろうと思います。
  13. 只松祐治

    ○只松委員 そのとおりで、株主総会であります。これは、直接には商法の第三節第一款の「株主総会」というところにずっと規定がされております。そういうふうに株主総会というものが株式会社の最高の議決機関である、こういうことになれば、私はいつも言うのですが、残念ながらいま資本主義社会です。資本主義社会というのは、法人が、特に巨大法人がこの社会を支配をしておる。それを是認する立場に立つのが自民党であり、否認する立場に立つのが私たち社会党であることは御承知のとおりであります。法人の最高議決機関である株主総会がきわめて非民主的、というよりも、後でいろいろ実例を出しますけれども、言語道断といいますか破廉恥といいますか、とにかく全く形骸化をしておる、こういうふうに思います。この点についてどこが指導しているかというと、指導しているところは実際上ないんですね、これも後で聞きますけれども。したがって、一番関係が深いであろうと思う大蔵大臣、これは非常に民主的である、りっぱなものであるとお思いになりますか、形骸化をしてしまった、こういうふうにお思いになりますか、どうですか。
  14. 坊秀男

    ○坊国務大臣 今日、日本の企業は、株式会社の方式をとってやっております、そのシェアが一番大きいと思いますが、その会社の中には、御指摘のようなところもあるであろうし、そうでなしに民主的にやっておるところもあろうし、私は、一々これは調べたわけではございませんが、全く非民主的であるというふうにきめつけてしまうということもできないであろう、中にはよほどそういったようなことに堕しておる会社も、私はないとは申しませんけれども、一概にどうということをきめつけられないと思います。
  15. 只松祐治

    ○只松委員 きょうは警察庁は、当該者はいろいろなことで困難だというので、これはよろしゅうございますが、刑事局の方で知っておられる範囲において――大蔵大臣は、民主的だ、一部に形骸化ということはあるとおっしゃっていますが、私はそれは全く逆だと思う。ほとんどは形骸化をし、一部には民主的であるところもあるかもしれないけれども。その実態についてお知りならばひとつお知らせをいただきたいと思います。
  16. 山口悠介

    ○山口説明員 検察当局を所管しております刑事局の立場から申し上げますと、主として暴力団による、株主総会のいわゆる総会屋と言われるグループ、これが非常にふえていることは事実でございます。特に、麻薬とか覚せい剤、売春といったような非合法活動が次第に警察、検察当局の取り締まりが強化されることによって、暴力団の構成員が次第にいわば合法活動、非常に利益も上がりますし、安全だというようなこともございまして合法活動に手を伸ばしてきている。そのいろいろな合法活動の中の一つに、いわゆる株主総会を舞台とした総会屋というようなグループが多く出てきた。しかも、そういう株主総会を舞台にしたいろいろな総会屋の活動というものは、不法行為といいますか、われわれの立場からいいますとそういう刑事罰則に触れるような行為が最近非常にふえてきていることは事実でございます。本日検察庁自体の統計は持ってきませんでしたけれども、警察の調べなどによりましても、五十年と五十一年と比較しますと、大体四倍程度こういうものがふえつつあるということは統計上明らかになっておるようでございます。  そういう意味におきまして、今後やはりそういう暴力団がこういった会社の株主総会といったようなものにも目をつけて、いわばそういう合法活動の隠れみのの中でいろいろな資金活動といいますか、ともすれば暴力事件に発展したりあるいはそういう会社のある一派の片棒を担いで、健全な株主権の行使とか発言権、そういったものをじゃまするというふうなことが行われているということは、われわれ取り締まり機関にとってもゆゆしいことでございますので、今後警察当局とも十分協議の上、こういった事件の撲滅に精いっぱい努力してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
  17. 只松祐治

    ○只松委員 いま、特殊株主と言われておりますし、あるいは総会屋と言われておりますその部面のお話がありましたけれども、谷村さん、私はそういう面だけではないと思うのですね。きのうの新聞にも、銀行の株式保有高が三位以内は千三百社、上場千六百六十七社の中に千三百社持っておる、こういうことを初めいろいろあるわけでございます。その株式を持って商売されておりますが、その責任者であるあなたは、どういう面がほかにあると、こういうふうにお考えでありますか。
  18. 谷村裕

    ○谷村参考人 ちょっと御質問の趣旨がわからなかったのでありますが、株主総会を構成する株主の中で、いま御指摘になったような金融機関その他法人というようなものと、それから先ほどちょっと別の形で話が出ておりました個人の株主のようなものとあるわけで、それがそれぞれ株主総会の構成員となるわけですが、大きな支配力を持ち、あるいは影響力を持つというような株主として法人株主あるいは金融機関株主といったようなものが多いというのがどういうふうな意味を持っているのか、さような御質問でございますか。
  19. 只松祐治

    ○只松委員 したがって形骸化をしておる……。
  20. 谷村裕

    ○谷村参考人 法人による株式の保有高というのは確かに御指摘のように多うございます。個人株主の持ち株比率はおおむね三分の一ぐらいでございます。しかもまた、議決権は、そういう意味では分散いたしておりまして、まとまっておりません。さような意味で株主総会の運営というようなものが、これは何しろ票でいくわけでございますから、大きな票によって処理されるということがあり、しかも、御指摘のような形骸化の一つの事例として、すべてがそうではございませんが、間々、事前に大株主懇談会というふうなことで事実上ある程度先に、根回しと申しますか、御了承を得て、そして、株主総会を進めていく、そういった例もあるように聞いております。
  21. 只松祐治

    ○只松委員 原因はいろいろあるわけですが、私は、一つは法人が株を占有してしまって系列化をしておる――これは二、三日前にどこか証券局から発表したのですか、兜町かどこか知りませんが、発表されたものが新聞にも載っております。そういう中で、法人同士の持ち合い、特に商社が系列化をしようとしておる、あるいは銀行が系列化をしようとしておる、こういうふうな問題、それから、先ほど御説明がありました商法の二百三十九条二項あるいは二百四十一条というものを悪用したというか、一株の株主は一つの権利を持っておるわけですから、平等に商法上は行使することができます。したがって、これをいわば活用といいますか、別な面からは悪用でございますが、こういうものがいろいろ重なり合って、この資本主義社会を維持しておる法人の最高の決議機関である株主総会が全く形骸化をしておる。どの程度に形骸化をしておるか、民事局長御存じでございますか。
  22. 元木伸

    ○元木説明員 数字的な問題としては必ずしもつまびらかではございませんけれども、かなり現在のところ株主総会の決議事項というものが限られている関係もございまして、業務執行全般を監督するほどではないということは存じております。
  23. 只松祐治

    ○只松委員 そういった答えにはなりませんよ。いいですか。ここに警察庁の方が書いた「特殊株主をめぐる問題点」、「商事法務」七百十八号、市販のやつに載っておるものがあります。これはどなたか御存じの方ありますか。民事局も刑事局もどこも知りませんか。知っている人ありますか。
  24. 元木伸

    ○元木説明員 恐らく「商事法務」に載りました警察庁の方の書かれた論文だろうと思いますけれども、それは存じております。
  25. 只松祐治

    ○只松委員 知っておればいまみたいな答弁にならないと思いますが、ちなみに私は、そこの中でいかに形骸化をしておるかという部面の一つをお教えいたしましょうか。  株主総会の所要時間、十五分以下二三・七%、十五分から三十分六四・五%、それから株主総会における発言者数、ゼロ人、だれも発言しないのが一八・二%、一人一七・八%、二人二三・九%、三人二二・七%。どうです。ほとんどの会社が三十分以内で終わり、ほとんどの会社が発言者がない。あってもいわゆるさっき出ましたように、万歳屋といわれますものの万歳あるいは議事進行というような二、三の発言があれば株主総会は全部終わっている、こういうことであります。  大蔵大臣、あなたは大体は民主的で多少形骸化はしておる、こういうことをおっしゃったけれども、この警察庁の捜査二課の人が書いておるそれに、明らかにいかに形骸化をしておるかという、これは総会屋対策の問題上から書かれたものでありますけれども、裏を返せば、この総会がいかに全く有名無実になっておるか、何も論議が行われておらない非民主的なものであるかということが明らかでございますが、あなたの先ほどおっしゃった民主的だというのが正しいか、警察庁のこうやって実態を調べたのが正しいか。私は警察庁はうそは言っておらないと思いますね。そうすると、あなたの答弁を取り消せとまで申しませんけれども、やはり形骸化しておる、こういうことを認めざるを得ないと思いますが、どうですか。
  26. 坊秀男

    ○坊国務大臣 株主総会が、いまの御質問にあったごとく、そういうふうに形骸化しておるとすれば、大蔵省としては、株主保護の立場から、十分これに対して気をつけていかなければならない、かように考えます。
  27. 只松祐治

    ○只松委員 そうすると、これはどこがこういうものを指導監督したり、あるいはこういうことをなくしていくというふうにしなければならないか、大蔵大臣なり谷村さんの方からお答えをいただきたいと思います。
  28. 安井誠

    ○安井政府委員 先生十分御承知のように、大蔵省と株式会社との関係と申しますのは、直接には、証券局で担当しておりますのは、有価証券届け出制度の適用のある会社でございます。全国百万からの法人があろうかと思いますが、直接届け出書の提出会社が二千七百ぐらい、上場会社がその中に千七百ぐらいございます。これらの会社に対しましても、大蔵省としては企業の財務内容が適正に公開されているという点からの関心を持っているわけであります。もちろん、その裏といたしまして、株主にも適正な企業財務内容の情報が公示されるということが必要になるわけでありますが、株主総会の運営そのものとなりますと、あるいは先生からおしかりを受けるかもしれませんが、大蔵省として株主総会の全般の問題をどうすべきかということについては、大蔵省直接の仕事であるかどうかとなりますと、少し私どもちゅうちょせざるを得ないという状況にございます。
  29. 谷村裕

    ○谷村参考人 幸いにいたしまして私ただいま行政官庁におりませんので、どこの所管でどこがどうということでは、申す立場にございません。むしろ私は上場会社一般の投資家の方々のそういう意味での保護という言葉がいいかどうか知りませんが、投資機会を十分に安全にするという意味において、そういう取引所の理事長の立場といたしましては、御指摘のような株式会社の運営という問題については、行政官庁の所管の問題は離れまして、非常に関心を持っておりますので、やや越権のおそれがあるかもしれませんが、お許しいただいて、三言ばかり申し述べさせていただきたいと思います。  第一は、これは法務省の方でいずれお答えがあることかもしれませんが、株主総会というものを株式会社の機関として具体的ないろいろな議案の内容についてどう位置づけていったらいいかというふうな御勉強といいますか、いま商法改正についての検討を進めておられます。それに対していろいろの考え方があり、どうせ株式会社における株主総会というのはある意味では形一骸化しているのだから、むしろ取締役会等にうんと権限を与えてしまったらどうだというような意向が一部に、法務省という意味ではなくて、各方面にもあるようであります。しかし、取引所当局が法務省の方にお答えした希望といたしましては、やはり相当な重要事項については株主総会というところで決めていただくという権限をそのまま置いておいていただきたい、事柄によって違いますけれども、主としてさようなことを申しておりますことが第一点でございます。  それから第二点は、しかし、何と申しましてしも、株式会社における株主総会の運営ということについては、今日のようにたくさんの株主が――私の申しておるのは上場会社でございます。たくさんある株式会社のすべてではございません。上場会社のようにたくさんの株主がおいでになるところで、その株主さんがすべて一堂に会して株主総会を開くというようなことは、これは物理的にも事実上無理でございます。しからば株主総会というものが現実にはどう運営されているかというと、先生もよく御承知のように、委任状方式によって行われております。そして、いろいろな調査によって見ますと、個人株主においても、相当部分の株主は委任状を発送するに際して会社の方から送ってまいりました諸参考書類には半分以上の者が目を通し、また委任状についても半分以上の者がそれを送り返し、また送り返した人の半分以上の者が会社指摘のように賛否を明らかにして送り返すというようなこと。この個人株主は零細ではございますが、やはり会社に対してはいろいろな角度で、先ほど証券局長が申したようなディスクロージャーを通じて特に関心を持っているという実態。そして株主総会に物理的に参加できないということがありましても、これはいろいろな理由がございます。アンケートに対する答えで非常に多かったのは場所が遠いからという例もございました。また、出席してみても事実上余り意味がないからという答えも出ていたようでございますけれども、しかし株主総会というようなことで議決権を行使するということを、たとえ委任状方式であっても、ある程度内容を承知してやっているということは、これは私はまだ、形骸化しておるということが言われる中でも、一般株主がかなり関心を持っているということをあらわしているものではないか。さような裏の面からのとらえ方をして、何らかの形で、たとえば新日鉄で言うと五十何万人の株主がおると申しますけれども、それがすべて集まるということはできませんが、株式会社における株主総会の運営方式を今日の時代にふさわしいやり方というものが、たとえばいま書面形式でやるような形をどう展開させていったらいいかというような問題があるのではないか、これが第二のポイントでございます。  第三番目は、いままさに証券局長が触れた問題でございますが、取引所といたしましては、株主あるいは投資家、そういった方々が非常に関心を持っておられる会社の事業内容、あるいは財務内容等について法律で定める定期的なもの、あるいはまた随時必要とあればその都度、広く早く正確に世間に知らしていただけるようにという、このディスクロジャーの問題に私どもは非常な熱意というものを持ってお願いしているわけでございまして、それはまた株主の立場にこたえる理由であろうかと思いますが、そういうことを通じて、株主総会という具体的な場ではなくとも、株主からの無言の批判なり何なりが会社に与えられるということにやはり株式会社制度というものの意味があるのではないか。御指摘のように、必ずしもすべてうまくいっているとか、完璧であるとか、十分であるとかいうことは言えない、まだまだ不十分な点も十分あると存じますが、何とかそういうことでこれからの道を開いていけるのではないか、かような気持ちで私どもは努力をいたしておるということを三点だけ申し上げたいと思います。
  30. 只松祐治

    ○只松委員 純理論的と申しますか、論理的といいますか、大体そういうような面が中心になって今後いろいろ論議され進めていかなければならないと思います。本当は、きょうは私が先ほど冒頭に申し上げましたように、ほかの参考人がおいでになれば、もう少しえぐった実態を聞こうと思っておったのですが、きょうはお見えになりませんからまた別な機会にします。  ただ一つだけ聞いておきますと、たとえばそういう特殊株主といい、万歳屋といい、総会屋といい、いろいろな名称がありますが、これがどの程度おるかといいますと、かつては数百人、それから四、五年前は二千人、いま五千二百人になっておる。これは警察庁の発表によって明らかですね。もちろんこの人たちが全部暴力団とかそういうものではないと思いますね。しかし、その多くがやはり暴力団と関係を持ってきておる。なぜかというと、これもいろいろ理由がありましょうが、いままでの数百人やある程度のときは、いわば全部お布施が回っておった。ところが、こういうふうにだんだん多くなる。たとえば私が書いた本にも明らかなように、それは新聞もずっと報じていますが、かつては大会社の総務部長さんや総務課長さんであった、しかしこういうふうに総会屋、暴力団におどかされてぺこぺこする、そしてこれだけ莫大な金を支出するのだったら、これは自分がなった方が早い、では、おれもひとつ、これは引っ張られるわけではないし、おれの方がよほど頭がいいから、総会屋になろうかということで、総会屋になられた方がたくさんおいでになるのですね。いまではどんどん総会屋になっている人がおられるわけです。それは数字その他はきょうは申しませんけれども。だからこういうところを見ましても、それから実際上のたとえば一番美の殿堂ということでイメージアップされておる三越は、きょう呼び出しても来ない。あるいは一番近代的な会社運営がされておると言われておる本田技研、こういうところでも、新聞の報ずるところによれば、暴力団総会、暴力団によって総会が数分のうちに終わる、あるいは混乱をした、警察官が出動した、こういうことが新聞でも報じられておるわけですね。  こういう実態というものを見ました場合に、いま谷村さんがおっしゃったように表街道の話はそういうことで、またそれも必要なことでございます。後でお聞きしますけれども、商法の改正も必要でしょう。しかし、こういう資本主義の総本山の会社の最高議決機関の株主総会というものが、きょう私が参考人をお呼びしましても恐ろしくて出てこれない、その実態を話せない、こういうことでは、私は民主主義社会の基盤というものは完全に損なわれていると言っても過言ではない。また、損なわれつつある、こういうことは言えると思うのですね。これは、やはり何とか民主主義社会を守っていこうとするならば、株式会社の総会だけでなくて、民主主義社会が全くいわば形骸化をしておる、ウドの大木になっておる、こう言いかえても間違いない。むしろ社会党の私よりも、自民党の諸君が資本主義を守っていこうとするならば、こういう形骸化した資本主義あるいは民主主義社会というものをどう改めていくべきか、私はこういう発言があってしかるべきだろうと思う。あえて私がこういうことを言う必要はむしろないかもしれない。しかし民主主義社会を守ろうとする私たちは――こういうふうに全く暴力団によって総会が三十分以内に八十何%、すべてが終わる。それから警察がとらえただけでも五千二百人のリストというものが挙がっておる。そしてほとんどその人たちによって発言が封殺されている。別な意味で公害運動やなんかで一株主の人たちが行く。そうするとその人たちはたたき出されてしまう。こういう実態というものがほとんどなんですね。だから、私は時間がありませんから、またきょうはそういう意味の参考人がお見えになっておりませんから、この問題は深く追及いたしませんけれども、ぜひひとつそういう点は民主主義を守っていくという立場から皆さん方努力をしていただきたい。  そこで、さっき谷村さんから出ましたけれども、商法改正はどういうふうに進んでいるか、ひとつ民事局長の方からお答えをいただきたい。
  31. 元木伸

    ○元木説明員 法制審議会の商法部会ではただいま会社法の全面改正作業を進めておりまして、実質的に審議に入りましたのが昨年の二月からでございます。そういたしまして大体この一年かかりまして株式制度について一応の討論を終えました。これにつきましては、現在のところ一応その討論の結果を公表しようということで準備を進めております。この中には先生から先ほど御指摘がございましたような相互保有の規制というようなこと、これも技術的には非常に困難な問題でございますけれども、これも一応考慮の対象に置いておるということでございます。  それからその次の議題といたしましては、これから株主総会を取り上げようということにいたしております。これが大体来月二十五日から準備会を開きまして問題点の討議に入るということにいたしております。もちろん、これにつきましては株主総会がかなりそういう点で十分なその効果を発揮していないということも各委員の先生方皆承知しておられるところでございますので、それを踏まえまして、今後あらゆる面でそういうものを防止していくということで討議がなされることと期待しております。
  32. 只松祐治

    ○只松委員 全体としていつごろまでに結論が出ますか。
  33. 元木伸

    ○元木説明員 いまのところ大体五年ぐらいをめどに全部を終わりたいということにいたしております。ただ、これは今後の立法の形式でございますけれども、まだ法制審議会で完全に結論を得たわけでございませんので、あるいは分割して立法するとか、あるいは一緒にして立法するとか、今後それも検討されることと存じます。
  34. 只松祐治

    ○只松委員 法律は大事ですから、そう早急な改正というのもすべきでありませんが、いまみたいな実態を踏まえて、ぜひそういう面については、分法ということもおっしゃいましたけれども、速やかに対策を立てていただきたいということをお願いしておきたい。  それから最後に、せっかく谷村さんがお見えになりましたから証券問題ですが、信用取引というものが行われておるわけですが、これは一昨年は三一%ぐらいでしたか、昨年は二八%ぐらい信用取引の比率が占めているわけですね。これは別な意味では株が完全な投機対象になっておる、こういう面がやはり一面あると思う。私はこの信用取引をもう少し規制するか、極端に言えば廃止する。廃止しても株式市場の健全な発展のためにはそう阻害にはならないのではないか。またあるその道の専門家もそういうことを私に忠告をして、そういう意見を述べたらどうだ、こうおっしゃった方もあるわけでございます。これに対して谷村さんそれから大蔵省当局はどういうお考えをお持ちであるか。あるいはいまみたいに投機化してしまった株式市場、けさのラジオなんかでも半期で一年分の利益を上げてしまったというようなことが報じられておりましたけれども、私は株というものは単なる投機対象であってはならない、株主総会もそうでありますけれども、株式の売買もばくち場であってはならない、こういうふうに思っておりますが、その点についてどういうお考えをお持ちであるかお聞かせいただきたいと思う。
  35. 安井誠

    ○安井政府委員 信用取引の問題でございますが、本来流通市場におきまして株式の需給がバランスをとりまして、実需給と申しますか、実際の株式の売買がバランスがとれて価格が成立すれば望ましいのでありますけれども、現実の問題としては実際の需給だけではどうも価格形成が十分ではない。そこである程度の、相当量と申していいかと思いますが、実際の実株ではないけれども将来を見越した上での仮需給としての信用取引という形での需給を入れることによりましてその株式市場の価格形成における需給の不均衡というものを調整して、株価形成が均衡のとれた、市場機能の高められた形での運営が行われることが望ましいかと思うわけであります。  これは先生御承知のとおり、戦前には実は信用取引制度というのはなかったわけでありまして、むしろいわゆる清算取引というような本当の、投機的と申しますか清算取引が行われたのでありますけれども、戦後アメリカの証拠金取引という制度を見習いまして信用取引が導入されたわけでありまして、私どもとしてはこういう形での取引というのは確かに一面投機性があることは事実でありますけれども、これを廃止することは市場機能そのものを阻害するということから問題であろうかと思っておるわけであります。この点外国も同様でありまして、アメリカはもちろんでありますけれども、イギリス、フランス等におきましてもいわゆる定期取引制度というものも設けられておるわけであります。  ただ先生の御指摘のように、この信用取引が往々にして過当な投機に結びつく可能性のあることも事実であります。したがいまして、これは谷村理事長の方からのお答えの方が妥当かと思いますが、信用取引につきましては株価水準等を見ながら必要な信用取引規制を取引所が中心になって機動的に発動をしておられますし、また投資者の立場に立ちましても、信用取引というのはやはり相当の知識を持ち、相当の資力を持っている人でなければ参加をしてはいかぬというような意味から、たとえば最低の保証金というものを積めるような人でなければ、これはたしか三十万だったと思いますが、あるいは会社によってはその三十万を百万程度に引き上げておる証券会社もあるようでありますが、いずれにいたしましても資力の乏しいあるいは知識、経験のない方がこういう信用取引に参加することは余り望ましいことではないという規制が行われておりますし、またさらに証券会社に対しますところの検査に際しましても、信用取引の参加をしておられる方がどういう方であるかということは常々見ているわけでありまして、私どもといたしましても信用取引がその機能を果たすような意味での適切な運営が行われるように十分注意してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
  36. 谷村裕

    ○谷村参考人 大体証券局長の言われたことで尽きるわけでございますけれども、私もかつて証券行政にタッチしたこともあるわけでございますが、有価証券というものの流通はいろいろの角度から、これは買おうとか、これは売ろうとかいう判断を投資家がお持ちになると思います。それは何も株式に限らず転換社債でもよろしい、あるいはまた公社債でもそうでございましょう、すべて有価証券というものは、一つは配当あるいは利子等を受け取って利殖あるいはいわゆる運用の利益を上げるということであると同時に、一つは値段によっていまはこれは買った方がいいとか、この辺で売った方がいいとかいう売り買いというものがあり得るものである。そういう意味では、投機という言葉にもよりますけれども、いま安ければひとつこれは買っておこうとか、これは少し高過ぎるからこの辺で手放した方がいいだろうというような判断をすること自身は、投機という言葉が持つ意味いかんにかかわらず、ある意味では有価証券の本質的なものであろうかというふうにも思います。私自身はずっと私の生活が生活でございましたから、別にそういうようなつもりで売買をいたしたことはございませんけれども、しかしたとえば貯蓄の対象として株式を買い、そしてそれをたとえば子供の結婚式の費用に充てたいと思って売ろうと思うときには、やはりもうちょっと高くなるまで待とうかとか、どうもこの辺で売っておいた方が得だろうかとかいう判断は、これはもう投資というものの内容として当然あり得るのではないかと思います。  そういう意味で現在の実物上取引を、その実物取引という姿に乗って、しかも一方で貸し株、一方で金を借りるという形で厚みを増していわば取引の広がりをやっていただくという意味での信用取引というものは、私は、いま証券局長が言われましたように、その弊害を是正していきますならば、先生がいつも言われますような意味でのよき株式市場、よき有価証券市場のためには必要であろう、かように思っておりますので、ひとつ今後とも御注意の点は十分心得た上でその運営に適正を期してまいりたい、かように考えます。
  37. 只松祐治

    ○只松委員 いまの問題は別ですが、先ほどから私が述べました問題は、具体的に株主総会はどこで監督したり指導するか。たとえば労働組合の大会は労組法に規定をされております。そして労働省なり基準監督署によって、ちょっとでも不正行為がありますと役員の改選を行ったり何か非常に厳しい指導があります。ところが株主総会の場合は、株主を保護する規定なり救済規定はもちろんでございますが、積極的にそういうものを指導するということは、大蔵省でやるかといえば、いやそうじゃありません、通産省でやるか、いやそうじゃありません、法務省でやるか、いや、法務省もどこもそういうものはありません、問題が起こったら警察がやりますというようなことで、これだけ大事なものを指導監督するあるいは株主を保護する、救済をしていく措置というものは一つもないわけです。  したがって大蔵大臣ひとつここで要望いたしておきますが、これだけ大事な問題を今後どこで指導監督をしていくか、法務省の今後の立案に当たりましても、株主総会のあり方あるいは株主保護というものについて、単にいままでのような形ではなくて、労組法と対比して――労組法だけではございませんけれども、他の法律と対比して救済規定なり保護規定なりというものがあるというふうに、立法をひとつ考えていただきたい。立法ができるまでは、当面主務官庁においてできるだけ早く相談をして決めて、指導に当たられたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。谷村さん、どうもありがとうございました。
  38. 小渕恵三

    ○小渕委員長 谷村参考人には御多用中のところ本委員会に御出席いただき、かつ貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。厚く御礼申し上げます。
  39. 只松祐治

    ○只松委員 官房長官か副長官が来るというのに、まだ来ませんから、大蔵大臣、あなた、福田さんと一体だということをこの前おっしゃいましたから、時間がありませんし、向こうが悪いのですから、ひとつかわって政府代表として答弁してください。  福田さんが総理になられまして、十二月二十四日に個人資産を公開されました。その資産内容はすでに新聞で公開されたわけですから、万人が知っておるわけでございます。一億五千四百万円という資産内容でございます。大臣、御存じでございますか。
  40. 坊秀男

    ○坊国務大臣 その新聞記事は読みました。
  41. 只松祐治

    ○只松委員 私たちも新聞以外には知らないわけです。こういう資産をどこで明らかにするかということは、これもまた主務官庁というものはなかなかないようでございますね。そこで国税庁に来ていただいたわけです。遺産相続だとかあるいは何か課税される場合に、一番権限を持っておるのは国税庁でございます。恐らくそれが似つかわしいだろうと思って来てもらったわけです。  そこで、お尋ねをいたしますが、資産というものを公表した場合、こういう計算の仕方は正しいというふうに思われますか、ちょっとはおかしいのじゃないかというふうに思われますか、どうですか。
  42. 山橋敬一郎

    ○山橋政府委員 お答えいたします。  財産課税の場合の評価の原則というのは、相続税法によって決められておりまして、大原則は財産を取得したときにおきますところの時価によるというのが大原則でございます。この場合の時価という意味は、課税時期におきまして、それぞれの財産につきまして不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価格をいうというふうに私たちは解しておるわけでございますけれども、たとえば土地につきましては、いわゆる売買実例とか、あるいは不動産鑑定士などの地価事情に精通している者の意見価格とか、地価公示価格というものをもとにいたしまして、いわゆる路線価方式によりますところの価格というものあるいは倍率方式による価格というものを定めまして、それによっておるわけでございます。また、家屋につきましては、固定資産税の評価額相当額によって評価をするという形になっておりますし、上場株式につきましては、証券取引……(只松委員「聞かぬことはいいよ」と呼ぶ)そういうふうなことで、その課税時期におきますところの時価によっているというのが財産課税の原則でございます。
  43. 只松祐治

    ○只松委員 副長官かお見えになりませんので先に具体的な問題から入っておったわけですが、先ほど申し上げたのですが、福田さんが総理におなりになりまして、十二月二十四日、に個人資産を公開されました。その意義そのものは私は評価をいたします。しかし、福田さんは大蔵省出身で、経済はおれに任せておけと公言をなさっておる福田さんであります。この人の資産の発表の仕方には問題点がある。いつか問題にしようと思っておったのですが、法案に追われてなかなかフリーの質問がなかったから多少遅くなったのですが、お聞きしておるわけです。これを発表された意図というものはどういうところにあるわけですか。
  44. 塩川正十郎

    ○塩川政府委員 総理が就任いたします数年前から、政治家の身辺というものは清潔でなければならぬということが世論として要求されておりましたし、ついては、自分が現在保有しておる財産はこういう程度のものでありますということを明確にすることも政治家として疑惑を持たれないための一つの方策ではないか、そしてまた、自分の財産を公表することによりまして、実際に自分の財産の管理というものについての責任もございますし、それと同時に、在職中の財産の増減というものを比べる一つの基準にもなろう、そういう配慮等から出たのではなかろうかと思います。
  45. 只松祐治

    ○只松委員 その公表価格は一億五千四百万円ですね。いまぼつぼつお聞きをしておったのですが、計算の仕方というのはいろいろむずかしゅうございます。私は先ほど物価変動会計という問題を提起いたしました。法人でも取得したままの土地が、明治時代、大正時代からそのままのものがあります。しかし、通常常識で、自分が財産をこれだけ持っているという場合には、本当は国税庁より銀行局の方がそういう評価は正しいかと思うのですが、銀行に借りに行く、そうすると、担保は幾らだ、こういうものがあります、これは時価で幾らだ、こういうふうなのが常識的ですね。したがって、自分が幾ら財産を持っているという場合には、時価で表示するのが私は常識ではないかというふうに思いますが、どうです。
  46. 塩川正十郎

    ○塩川政府委員 何によって公表するか、その公表する価格につきましては、これは一定のルールはないと私は思うのですが、おっしゃるように、時価で算定し得るものもございましょうし、また実際に福田さんの資産公開の中で株券というのが出ておりますが、こういうようなものは時価あってないようなもの、要するに流動性のない株でありますので、そうすれば、こういうものは取得価格。やはり物によって違うのではなかろうか、こう思います。
  47. 只松祐治

    ○只松委員 いま証券局長は帰りましたが、株価あってなきがごとしなんて言ったら怒られますよ。失礼な答弁をしなさんな。  取得価格でするかどうかというのは一つ問題がありますね。しかし、私が言ように、少なくとも明治時代なり何なり古いものをそのままに発表したとするなら、これは大変だ。このインフレートしている現在、換算して昔の賃金はこれだけだった、そんなばか言うな、いまこれだけ払っているじゃないか、こう言って皆さん方おっしゃるでしょう。同じように昔買ったものでも一応はやはり時価で発表するのがあたりまえですよ。  福田さんは、不動産に関しては取得価格で発表されておりますね。しかし、国税庁でわりと安く見る場合に路線価価格というのがある。あるいは国土庁でいつも公示価格というのをやっておりますね。少なくとも公示価格くらいで発表されたらどうです。しかし、公示価格でもこれは安いのです。公示価格というのは、大体時価の三分の一から五分の一ですよ。私はここで一番低いと見られる三倍として計算をいたしたわけであります。そうすると、福田さんの不動産というのは七億円を超します。いいですか、不動産だけで。こういう計算の仕方というものが一つできるわけです。これは私の時価による考え方。それから銀行預金は、現金ですからふやすわけにいきませんし、減らすわけにいきません。しかし、有価証券はちゃんと時価というものがありますよ。二十四日に発表されたら、二十四日の株価というのはちゃんと出ておりますよ。あるいは二十日に計算されたら、二十日の株価というものを基礎にしなさい。それが日本の経済を指導するという福田さんの立場でしょう。それを全部五十円で、これは取得価格でもないです。発行価格ですよ。五十円で計算して発表するというのはばかにするのもほどがあるじゃないですか。そういう発表の仕方というのは、大蔵省銀行局なり国税庁なりどこかが認めますか、通用しますか。五十円の発行価格でするなんというのは、これは非常識きわまりないです。恐らく福田さんがしたんじゃないと思うけれども、しかし、目ぐらいは通したでしょう、発表するときは。どうしてこういう愚かといいますか、国民を愚弄した発表の仕方をしたのですか。取り消しますか、どうです。
  48. 塩川正十郎

    ○塩川政府委員 不動産につきましては、おっしゃるように取得した価格、評価額と取得価格で出しております。株価について、先ほどおっしゃるように評価額で出せ、時価で出せということでございますが、たとえば、この中に持っておりまする明細を見ました場合に、非上場株というのは実際は評価のつけようがないんじゃなかろうか、上場しておるのは、その当時幾らということは、これはわかり得ると思うのですが、これは、只松先生そうおっしゃいますけれども、恐らくこういう株を持っておりますということを主眼に置いて発表したんじゃないか、私はこう思うのです。ですから、その当時としてこの株が、自分で持っておる中で上場される部分を、時価でと申しましょうか、相場の価格でというようなことまで配慮せず、これだけの株を持っておるんですということを出した、このようにひとつ解釈していただいて、お認めいただきたいと思います。
  49. 只松祐治

    ○只松委員 株の場合、上場していないのは、百円以下の株はほとんどありませんからね。破産した株というのでも、どうかすると百円以上していますから、一応最低の百円と見積もって計算したのです。そのほかのものは発表された日付の株価で計算をしたわけです。それから、ゴルフ会員権等は、そのクラブに問い合わせまして、いま幾らしているのですか、あるいは教えないところは、その売買しているところに問い合わせまして、この会社の会員権は大体幾らくらいしているか、こういうことで計算をしたわけです。  そうすると、概算八億三百三万円という私の計算が出たわけでございます。一億五千四百万円からいたしますと五倍以上でございます。これは私の計算ですから、この八億円までばさり出されなくても、少なくとも時価に近い形でお出しになるというのが、経済の福田さんであり、一国の総理がいろんなものを計算する、そして国民にそれをお話しする場合の基本的態度じゃないかと思うの  です。  もう少し、今後こういうことをされる場合に――ほかのいろんなことをする場合には全部時価でして、自分の財産だけはこういうふうに取得したときの価格で最小限に発表し、株に至ってはいわゆる額面で発表する、こういうことは福田さんとしてはお笑いですよ。これは幾らあなたが強弁しょうとナンセンスですよ。今後はそういうことはしない、やはり経済の福田としてちゃんと世間の人に通用する、こういう形にやる。これを発表し直せとはいまさら言いませんけれども、今後やる場合にはするというくらいの御答弁はいただきたいと思います。
  50. 塩川正十郎

    ○塩川政府委員 御要望のございました趣旨は必ずお伝えいたします。そこで、ひとつそういうふうに自分の財産内容を公開したということは評価していただいて、今後おっしゃるようにできるだけ時価でとれるものは時価でとるような方法をとれという要望があったこと、これはお伝えしておきます。
  51. 只松祐治

    ○只松委員 だから、私は、一番最初発表された姿勢は評価いたします。このことは申し上げているわけです。しかし内容か余りにも――経済を全然知らない人かなんかならこれはまた別――それでもちょっと問題がありますよ。しかし、経済通をもって鳴る福田さん、大蔵官僚出身の福田さんが、物の計算の仕方をこういうことでするのは国民を愚弄するものだ。知らない者が発表したなら別ですよ。知った人がそういう発表の仕方をし、株価を額面で発表するというようなばかなことはやめなさい、こういうことを言っておるわけです。これも、あなたが遅くなって時間がありませんからあれですが、それでないと、ほかのいろいろな国税庁やなんかの遺産相続やらあるいはその他の問題にこういう形で計算をしたりするなら大変な問題が出てきますよ。総理がこういう計算の仕方をする、発表の仕方をする、そうするならば、遺産相続についても、あるいは課税の仕方にしても、そういう評価の仕方をしていくのか。こうやっていってごらんなさい、国税庁はどうやって課税がされますか、銀行はどうやって担保がとれますか、そういう問題に発展するのですよ。私はきょうは時間がないからそこまで詰めませんけれども、だから、少なくとも経済通をもって鳴る福田さんとしては、いまおっしゃるようにあなたがお伝えするだけではなくて、福田さんの代理としておいでになったわけですから、少なくとも、やはりこれは誤っておった、今後はちゃんとした発表の仕方をします――私は、その発表された政治姿勢については評価を申し上げておるわけですから、そういうふうにお答えをいただきたい。
  52. 塩川正十郎

    ○塩川政府委員 確かに、おっしゃるような御趣旨は私も正確にお伝えいたしますし、そういう方向に沿うように私からも要望をいたしておきます。
  53. 只松祐治

    ○只松委員 いまお答えがありました。  それから、これと関連いたしまして、物価変動会計というのを私はこの前提案をいたしました。証券局長の方から、これに着手するというお答えもありました。私はこれを見ても、福田さんのこ・の取得は多分昭和四十何年か――ちょっと私は切り抜きを持ってこなかったが、福田さんの場合は取得の時期も発表してあるのです。だから、そのわずか数年や十年足らずしてやはりこういうふうに上がっておって、いわゆる取得価格と現時点の価格とはこれだけ違っておるわけです。  個人においてもそうですが、法人の財産でも同じだ。そういうことで、変動会計というものは、日本だけやられておらないわけですから、やるべきだし、急がなければならない、こういうことをつくづくと、私はこれを計算しながらも実は痛感をしておったのです。すでにお答えはいただいておるわけでございますけれども、大臣、やはりこういうところを見ても、変動会計というものはしていかないと――必ずしも私は福田さんの悪意だけとは見ませんけれども、五・五倍近い変動というのはこのわずか数年の間に起こっているわけですね。これが明治から持っておる会社の土地やなにかにいたしますと、私が言うように何十万倍という値上がりを来しておるわけなのです。だから、これはできるだけ急いでやらなければならないと思いますね、諸外国はやっているわけですから。  最後に、ぜひひとつ、それは取り急ぎ物価変動会計に着手するということを、重ねて大臣のお答えをお聞きして私の質問を終わりたいと思います。
  54. 坊秀男

    ○坊国務大臣 お説のように、これは非常に重大な問題であって、これから会社の経営をしていくに際しましても、あるいは課税――いまのところは資産課税をしておりませんけれども、そういったような問題が出てくれば、これは当然考えなければならぬ問題だと思います。そこで、大蔵省といたしましては、早急に企業会計審議会にこれを諮問いたしまして検討してもらうということにしたいと思います。
  55. 小渕恵三

    ○小渕委員長 引き続き、金融に関する件(金融機関の週休二日制に関する問題)について、ただいま全国銀行協会連合会会長村本周三君が御出席になっておりますので、一言ごあいさつ申し上げます。  村本参考人には、御多用中のところ御出席いただき、まことにありがとうございます。  御意見は、議事の都合上、委員の質疑によりお答えいただくようお願いいたします。  質疑を許します。沢田広君。
  56. 沢田広

    ○沢田委員 新任早々、今回全銀連の会長になられてこの大蔵委員会に御出席をいただきました。委員長からもごあいさつがありましたけれども、私たちも心強く感じながら、これから質問を若干さしていただきたいと思っております。  最初に、会長さんの時間が大変限られているようでありますので、その範囲内で私の質問をしてまいりたいと思っております。  いま銀行の協会等に課せられた使命、また課題というものはきわめて大きく、また、国民の中においても今日の不況というものを受けて非常にそのあり方というものも問われているものだと思います。それで、特にきのうの新聞発表の中で次のようなことがあなたの言葉としておっしゃられているのでありますが、この点はきょうこういうことが出てなければこのことは言うつもりなかったのでありますが、出ておりますので、いま申し上げたような現在の経済情勢の中において、銀行が対国民の中においてあるべき姿、またあるべき条件というものについてどうお考えになっておられるのかということが、まず第一であります。  それから第二については、ここに書いてありまするように、郵便関係と同一の条件を求めている、対等になるようにしてもらいたい、このような発言がありますが、郵便貯金とはそもそもその出発の土台、またその条件、企業性あるいは営利的なものの追求性というような点について相当の根本的な性格の相違があるものだと思います。そういうことを、あえてここに対等になるようにしてもらいたいということを言われることは、言うならば銀行優位、郵便貯金の条件の低下、こういうことをあなたは求めているものと理解してよろしいのかどうか。その点も、その誤解を招きかねない表現だと思いますので、あえてこの際ひとつお答えをいただきたいと思います。
  57. 村本周三

    ○村本参考人 全国銀行協会会長の村本でございます。  ただいま先生のお言葉にもございましたように、実は昨日選任されたばかりのほやほやでございますので、未熟の点もあろうかと恐れております。この一年間、先生方の御指導をいただきまして身に余る重任を果たさせていただきたいと存じておりますので、どうかよろしくお願いいたします。  まず第一の御質問でございますが、現在銀行が置かれておるいろいろな課題をどういうふうに考えておるかという御質問かと存じます。私は、銀行というものはやはり銀行本来の職務、日本の金融の中で銀行に与えられた本来的な職務を完全に遂行していくのが銀行の任務であり、現在の言葉で言えば、それが銀行の社会的責任の最も本源的なものであろう、かように存じておる次第であります。  われわれは、おのおのの銀行におきましてかような社会的責任を果たすために日夜努力をいたしておるのでありますが、同時にまた、銀行協会という組織をつくりまして、われわれがそうした社会的責任を果たし得るような場をつくったり、あるいは社会的責任を果たすための機能を持ったり、あるいはまたわれわれの方から社会的責任が果たせるようにいろいろなことをしていただきたいという希望を申し上げておるのが実情でございます。  私は、そういったいわば銀行の社会的責任、協会の設立の原点に立ち返りまして考えるとき、現在三つの点からわれわれの仕事を考えていくべきであろう、かように考えて昨日申した次第でございます。  その第一は、やはり国民との心の触れ合い、心の通い方という問題であります。それは一つには、国民のニーズが現在どこにあるかということをよくくみ取って、その上で国民のニーズに合うような商品、サービスを提供していくということでございます。それから第二には、国民の側から銀行の現在のサービスに対するいろいろな御苦情なり御批判なりがあって、これに謙虚に耳を傾けて、なすべきことをちゃんとなしていくということ、それからもう一つは、銀行の側からも積極的に国民の理解を求めていく、こういうことであろうかと思います。銀行協会は、昨年来そうした目的のためによろず相談所を設けて、国民の皆様、お取引先の皆様方からの苦情の処理をいたしておりますし、それからまた、われわれの意見を申し上げるために理解広告ということもいたしておるわけでございます。  第二には、現在、日本経済がいわば低成長路線に着陸しようとしており、その着陸に対して銀行がうまくサービスしなければならぬということであります。  第三は、国債を抱いた経済というものの中にわれわれが現在位置しておりますが、そういう全体の日本の経済というもの、あるいは日本の金融というものがどういうふうに動いていったらいいか、こういう三つの角度から見るべきであろう、かように考えておるわけであります。  第二番目に、先生御指摘の郵便貯金との関係でございますが、昨日質問に対して答えましたために、あるいは先生方に与えた印象がただいま先生がおっしゃったようなことであろうかと思いますが、私の考えを申し上げますと次のとおりでございます。  われわれは明治の初年から銀行業務を民業をもって行っておるわけでございます。これに対して民業の行い得るところは、やはり採算ということがございますから、そういった点も踏まえて、国民のために簡便で有利な貯蓄手段を民業を補いながら提供していくという目的で郵便貯金が設けられ、そしてこの日本の百年の間に次第に発達してきたわけであります。私どもは、そういった日本の全体の金融の中で、銀行と郵便貯金とはそれぞれの役割りを担いながら、そうしてそれぞれの調和を求めながらやってきたつもりでございます。  ただ、昨日申しましたことの趣旨は、最近郵便貯金も非常に大きくなってまいりましたし、また、日本の経済も国債を抱いた経済という意味で非常に大きくなりましたので、そういった中ではそういう調和をどういうふうに求めていくか、新しい調和をどういうふうに求めていったらいいか、そういうことの点検が常に行われてほしい。これは現在金融制度調査会でもこれからまた行われるところでございましょうが、そういうふうないろいろな機会を通じて、世の中の変遷に応じて新しい調和というものを求めていきたい、そういうことを申し上げたのであります。そういう中でいわばイコールフッティングといいますか、いろいろな件について同じような立場、対等という言葉で申し上げたのではないのであります、イコールフッティングということでいろいろなことをやっていきたい場も多々ある、かようなふうに申し上げた次第でございます。
  58. 沢田広

    ○沢田委員 せっかくおいでいただいた新会長さんお忙しいということで、私も切り詰めて質問しておりますので、その点をひとつ御配慮の上御回答いただきたいと思います。  あなたは組合の委員長も務められたときがあったということでありますから、私がわざわざいろいろなことを聞かなくてもわかっていると思いますが、五十年の国会以来、銀行の週休二日制についてはその実施を目指して試行期間に入っていると聞いております。現在どういう状況になっているか、また世界各国においても七十カ国近いものがその実現に入ってきているわけでありますが、それの実施の決意、これは労使はすでにその団体交渉といいますか、交渉の合意に達していることである、こういうふうに私たちは聞き及んでおりますが、その事実の有無についてお答えいただきたいと思います。
  59. 村本周三

    ○村本参考人 お答え申し上げます。  ただいま先生御指摘のとおり、五十年の四月ごろ、全銀協といたしましては週休二日制実現を目指していろいろな試行をしながら、一つの目標を掲げて銀行側も組合側も一生懸命努力するという方向にあったわけでございます。しかし、残念ながら、それにはいろいろな問題があると思いますが、一番大きなことはそのとき全体の流れとして週休二日制の方向へ進んでおる、その流れの中で全銀協も一生懸命舟をこいでいると思ったのでありますが、全体の流れが非常に緩やかになりまして、ある調査によりますと四十七年から四十九年まで、五十年までと急速に数がふえてきた週休二日制をやっている企業というものは、五十一年にかけては余りふえていない、そういうふうな社会情勢の中で現在どういうふうにしたらいいかということで、昨年銀行側として理事会でいろいろ検討いたしました結果、「銀行の週休二日制の導入については社会一般の理解、顧客の協力などが前提となるが、最近の客観情勢の推移を見るとき、五十一年度上期中の実施は困難な情勢にあると言える。しかし、今後諸情勢の推移を踏まえ、銀行としては各金融団体相互間の業務面の連絡調整を図りながら、できるだけ早期に実施できるよう引き続き努力していくこととする。」かように、銀行側も組合側もその前進の気持ちにおいて変わりはない、努力において変わりはないのでありますが、全体の流れが緩やかになっております中で、時間的にはなかなかむずかしい情勢である、これが現在の情勢と存じます。
  60. 沢田広

    ○沢田委員 時間的にむずかしいと言われているその時間というのは、きょうの何分という時間も時間でありますけれども、今秋ぐらいまでが一応のめどだというぐらいな時間を、私が大ざっぱに見ましてそのぐらいまでには十分それが実行できる、こういうふうな判断をしてよろしゅうございましょうか。
  61. 村本周三

    ○村本参考人 お答え申し上げます。  五十年四月には五十一年の上期中に実施したいといういわば目標が一応あったわけですが、その後の情勢におきましては、われわれとしては現在一生懸命努力するけれども、いつごろまでにということはなかなかむずかしくなっておるというふうに感じておるのが現状でございます。
  62. 沢田広

    ○沢田委員 そうなると時間がちょっとかかるのでありますが、世界各国の傾向その他については御承知だと思うのでありますが、その点はどう理解されておりますか。
  63. 村本周三

    ○村本参考人 ただいま私五十年四月と申し上げましたが、五十年二月だったようでございますので、ちょっと訂正させていただきます。  私も海外に五年ばかり在勤をいたしまし、現在海外のほとんどの国六十幾つ、大方七十の国が実施しておるということはよく存じておるつもりでございます。そういうふうな世界情勢を背景としてわれわれの意図においてはできるだけ早く実施したい、こういう姿勢を持っておるということでございます。
  64. 沢田広

    ○沢田委員 困難な問題としてはどういうものが挙げられるのですか。
  65. 村本周三

    ○村本参考人 一番大きな問題はやはり中小企業に対する影響であろうかと思います。現在われわれは銀行が……
  66. 沢田広

    ○沢田委員 ひとつ列挙してください、中身はいいですから。
  67. 村本周三

    ○村本参考人 中小企業に対する配慮とか、また法律上の問題もございます。それからまた異種金融機関との競争といったふうな問題もございます。
  68. 沢田広

    ○沢田委員 中小企業の問題は世界も同じだと思うのです。世界にも中小企業がないわけではないのですから、日本だけの特殊事情が存在するなら別でありますが、世界の中小企業も同じ条件にあるのだと思うので、中小企業の問題はその困難性の材料として指摘するわけにはいかないのではないか。逆に言えば、そういうことがEC諸国やその他において日本の一種のいわゆるダンピング、こういう社会資本ダンピングと並び称せられるものとなって表現されてくる理由になるのではないのですか、その点はいかがですか。
  69. 村本周三

    ○村本参考人 先生御指摘のとおりこれらの外国にも中小企業があることは事実でございます。ただその中小企業の態様、あり方、現在の状態ということにつきましては、まだ残念ながら日本はやや後進性が残っておると私は存じます。そういった後進性が残っておるために、ここで銀行がいわば先に立ってやるということに対する不満が残る、それをわれわれは社会的コンセンサスがまだ得られていない、かように表現をいたしておる次第でございます。
  70. 沢田広

    ○沢田委員 そうすると、社会的なコンセンサスが一番大きな条件となってこれから得られるように努力をしたい、こういう意味に受け取ってよろしゅうございますか。
  71. 村本周三

    ○村本参考人 先生御指摘のとおりわれわれはそういった社会的コンセンサスを得るために一生懸命努力をいたしていく所存でございます。先生方のお助けが得られれば大変幸せに存ずる次第でございます。
  72. 沢田広

    ○沢田委員 次に二、三の例示ですが、御承知でもありましょうが、昭和四十五年から五十年までの週休二日制は、完全に実施している率は四十五年が〇・四に対して五十年は四・六%というふうに非常にふえているわけです。それで千人以上の企業は二八・七%、百人から九百九十九人までが七・一%、三十人から九十九人が二・八%、企業別に見ますと、全部挙げると時間がなくなりますから、御承知だと思いますけれども、製造業が五・八%、それから卸売、小売業が四%、あと電気、ガス、水道が七%、順が狂いましたが。そういうのが大手といいますか、パーセンテージの大きいものとして挙げられている現況です。ですから、いま言われている中小企業への影響というものについては、その営業の分野から見てもそれほどいわゆる支障がない、こういうふうにも思います。  それからもう一つは、いろいろ政府でやっております世論調査の結果で、これは愛知県の労働者の福祉の実態の個別面接、週休二日制賛成が四六%、夏季の休暇が二八%ということでありますし、それから三重県の意識調査について二千三百六十七世帯でやった場合に、これは学校の関係でありましたけれども、その場合においても六九・八%、必要、賛成が出ております。ただ兵庫県の、学校の週休二日制については、これはきょうの問題じゃありませんけれども、反対が五四・四%、賛成が一五・七%、こういう数字が出ております。しかし、今度は埼玉県の公務員の週休二日制については賛成が大体四五・四%、こういうことになっておりますし、反対が一六・七%です。新潟県の場合も積極的に賛成が一五・二%、それが当然だ、やむを得ないだろうというのが三八・二%、これはそれぞれ政府で出している世論調査の結果なんですね。ですから、いまあなたのおっしゃっておられるどこからコンセンサスが得られていないと言われているのかわかりませんけれども、高知県ですらなんと言うと失言になりますが、高知県においても時代の要請だから四三・六%が賛成、時期が早いというのが一七・四%。各都道府県の調査でもそのようになっているのですから、ぜひその点でまず御認識を改めていただきたいということをお願いしておきたいと思うのです。これはまた続いて次の問題と一緒にお答えをいただきたいと思います。  それから、ILOの国際機関があることは御承知だと思います。労使の団体交渉で合意に達した事項がある。この労働条件は、いわゆる労使の団体交渉の事項である。たとえばそういう状況のものを他の法律で規制する。営業という言葉の範囲がどこまでかということはいろいろ問題があると思うのです。しかしながら、団体交渉で決定されたことは当然守られていかなければならぬ。ですから、あえて言うなら、その法律はILO違反になる。そういうことがこのILOの趣旨ではないかと思うのですが、その点は組合の委員長をされた会長さんとしてはどうお考えになっておられますか。
  73. 村本周三

    ○村本参考人 ただいま先生御指摘の統計でございますが、完全に実施されておるものが、ただいま先生がおっしゃったような製造業五・八%、卸売、小売業四・〇%という一けたの数字では、まだ実際に行っていない企業が多い、それも中小企業に多いから、したがって国民へのサービスということを考えなければならないわれわれとしては慎重に考えていきたいということでございます。先生御指摘の、やった方がいいといういろいろな調査もいま初めて伺ったので私よく存じませんが、たしか昨年の大蔵委員会の小委員会でございましたか、御当局の方でもそういうコンセンサスについて調査をしてみようというようなお話もございましたので、そういうふうに次第にふえていけば大変うれしいと私ども存じておるわけでございます。  最後の御質問でございますが、先生御指摘のとおり、私も昭和二十二年、全国銀行従業員組合連合会の委員長をいたしておりました。そういうことから考えても、あるいはまた現在の銀行の立場から考えましても、従業員というものは銀行にとっての宝でございますから、その労働条件の改善にはわれわれとしても一生懸命やりたいわけでございます。ただ銀行は、現在で申しますと、市銀協と申しますか、地銀協と申しますか、そういう組合といついつからやろうと合意に達したわけではないのでございまして、そういう社会的コンセンサスを得てやろうということの合意に達しておるのでございますから、われわれはILOを十分尊重しながら、しかしわれわれの間で話し合いを続け、努力を続けたい、かように存じておる次第でございます。
  74. 沢田広

    ○沢田委員 時間も限られているようですから、最後に銀行法第十八条の制限のいかんにかかわらずということになりますか、実現をする意思はあるかないか、また、たとえば十八条というものが解消されれば直ちに実施をする、そういう態勢にあるものと理解してよろしゅうございますか。
  75. 村本周三

    ○村本参考人 銀行法全般の改正につきましては、現在金融制度調査会で御論議が進行しているようでございますし、まだ私どもが意見を申し上げる段階ではないと思います。  ただ銀行法十八条だけ改正してはどうかという御質問かとも思いますが、私どもはこれについては社会の、いわばわれわれが申し上げておるコンセンサスが得られるようなときにはそれは当然法律も改正される、さように期待して、その場合に銀行も週休二日制ができる、かように期待をいたしておる次第でございます。
  76. 沢田広

    ○沢田委員 若干時間がないので残念ですが、いまのは逆じゃないかと思って最後の一言だけ。コンセンサスが先で法律改正――あなたの立場というのは、労使で団体交渉で決めているのですから、決めていることの実行をするということが一つの前提だと思うのですね。そのためにコンセンサスをどう得るか、これが主眼だと思うのですね。法律の方の関係はそれの一つの方法として、それが障害になっていればその障害をなくしていくようにする、こういうことではないのですか。そういうふうに受け取って間違いないのじゃないですか。
  77. 村本周三

    ○村本参考人 私が申し上げましたのは、第一に労使が合意しておるのは、週休二日制を目指してコンセンサスを得るように努力をしようということを合意しておるという、合意と申しますか、同じ意見を持っておるということを申し上げたわけでございます。  また、コンセンサスと法律の関係につきましては、私、法律学者でございませんから生意気なことを申し上げるようになるかもしれませんが、私が学校で聞きました講義の中では、法律は後から追っかけていくのが大部分である、しかし法律で先導する場合もある、かように聞いておるように思いますので、われわれはコンセンサスを得ることをまず第一の目標としてできるだけの努力をしたい、かような所存でございます。
  78. 沢田広

    ○沢田委員 新会長になられて、大変多忙で貴重な時間だと思います。しかし、銀行のあり方ということについてまだこれからいろいろ言いたいこと、お聞きになっていただきたい問題もあったのですが、残念ながらそれはお聞きになっていただく時間がないので、改めてこれはまた議論もしたいと思います。ひとつ国民の期待にこたえられるような明朗な、そして清潔な、そして国民の信頼を得られるような銀行協会としてこれからも御活躍なされるように期待いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。  どうもありがとうございました。
  79. 小渕恵三

    ○小渕委員長 村本参考人には、御多用中のところ本委員会に御出席いただき、かつ貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。厚くお礼申し上げます。  沢田君。
  80. 沢田広

    ○沢田委員 次に、大蔵関係に入らせていただきます。いまの週休二日制について、これは大蔵大臣おられますから……。  さきの国会においても両一、二年で行いますということで表明をされたわけです。これは間違いありませんね。
  81. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 私、記憶しておりますのでは、一昨年の当委員会におきまして当時の大平大蔵大臣が、この問題について検討をしなければならない、ただ大蔵省だけのキャパシティーを超える非常に大きな問題であるので、週休二日制・定年制延長問題関係閣僚懇談会、この当該の閣僚会議にお願いをして、一両年をめどに結論を出していただくようにお願いをいたしたい、こう答弁されたように記憶をいたしております。
  82. 沢田広

    ○沢田委員 大蔵大臣はこの連絡を聞かなかったですか。
  83. 坊秀男

    ○坊国務大臣 特に聞いておりませんけれども、そういうことになっておったということは私も承知しております。
  84. 沢田広

    ○沢田委員 ことしがちょうどその二年目になるわけです。両二年と約束をしたいわゆる時間切れの二年目に当たるわけなんであります。さっきもちょっと会長にも聞きましたが、銀行ではもうすでに試行をしているわけですね。そろそろ決断をしなければならない時期に来ているわけなんでありますが、その体制はどういうふうな形になっているのですか。
  85. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 ただいま銀行でやっておりますのは、店は土曜日もあけておりまして、ただ職員の方がその中で交代して月に一回休むあるいは二回休む、こういうふうなやり方をしておられると承知いたしております。したがいまして、完全週休二日制、銀行の店を閉めます問題というのはやや質的に違ってくる問題がございます。ただいまお話が出ておりましたいろいろ経済界に与える影響、あるいはこれは郵便局等の問題もございますから公務員の週休二日制に影響する問題、あるいは他の法制上の諸問題等々ございますので、ただいま一昨年以来関係者間で検討を進めておるところでございます。
  86. 沢田広

    ○沢田委員 質問をやさしくやっていると答えがどうも少したるむんじゃないですか。やはり少し乱暴な言葉を吐いた方が気合いがかかるのならば、いつでも私の方は変わることをやぶさかとするものではないのですが、私は丁寧にいま質問をしているわけです。  両一、二年で結論を出すと大平大蔵大臣が答えた、このことは事実なんですね。そしてその二年目がことしに来ました。そして、いまそれに対応する準備はどうなっているかと私は聞いたのです。それに対してちっとも答えになってないじゃないですか。その対応する準備、時間切れに来た今日に対応する体制としてはどういうふうにあなた方としては具体的に事務を進めているのですか、これを具体的に言ってみてください。
  87. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 大蔵大臣から一昨年御答弁いただきました直後に、先ほど申し上げました閣僚会議にお願いをいたしまして、その下の第五部会におきまして具体的な検討に入ったわけでございます。したがいまして、各種の問題点はそこで議論を詰めてまいっておりますが、何さま問題が広範囲にわたっておるものでございますから、なお結論が出るところまで到達をしていないというのが現状でございます。
  88. 沢田広

    ○沢田委員 入っていると言いますが、いつから入りましたか。
  89. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 関係閣僚懇談会に結論を出していただくようにお願いをされましたのが一昨年の八月でございまして、その直後からこの第五部会におきまして検討を開始していただいておりまして、今日まで十回以上関係各省集まりまして検討していただいておるわけでございます。
  90. 沢田広

    ○沢田委員 十回以上集まって、それで結論が出ない原因は何ですか。
  91. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 もう御案内のように問題点がいろいろ広範にございます。その中で、技術的な点等もございますけれども、一つ大きな問題は、このことが社会的コンセンサスということで先ほどお話が出ておりましたけれども、企業取引、ことに中小企業に与える影響、これがなかなか大きいのではなかろうか、そういうところを果してどういうふうに考えていくべきかというような点、またこれは信用機関でございますので、各信用機関相互の連絡網と申しますか、信用秩序の網というものが全体一斉に動くようでないと決済取引等が大変ぐあいの悪いことに相なる。そういうところで、したがいまして郵便局あるいは農林系統金融機関等々も一斉に動き得るか、こういう大変むずかしい問題がございます。それから、そのほか法制面でも手形法、小切手法あるいは税法等々で休日規定というのがございますが、これがございますとそこら辺の法律上の手当てをどうするかというような問題もございます。したがいまして、私どもだけで処理し得る範囲をかなり超えた大変幅広い問題でございますので、そのあたりにつきまして鋭意勉強を急いで詰めておる、こういう状況でございます。
  92. 沢田広

    ○沢田委員 中小企業に与える影響という、その与える影響という具体的な例は何ですか。
  93. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 これは先ほども御指摘のように、企業の方での完全な週休二日制の普及状態というのが大企業におきましてはまだ数%程度でございまして、規模の小さくなるほどこの普及状態は低いということでございますから、言いかえれば土曜日に営業活動をしておられるところは非常に数は多いわけでございます。その営業活動に伴います資金の決済関係、与信受信両方の関係というのがどうしても金融機関を通じて行われるわけでございまして、そこでその資金需給の媒介をいたしますところが店を閉めてしまうということは、取引上これはかなりの問題になるところではないかと存じます。そういう意味におきまして、影響するところが広範にわたるのではないか、こう思っておる次第でございます。
  94. 沢田広

    ○沢田委員 いまあなたの言われている視点は、偏差値から言えば非常に局部的なもので見ているというふうにしか考えられないのであります。これは討論は一応差し控えますけれども、現状の世界各国の情勢が、こういう問題があるにせよ現実に進んでいるわけですね。たとえば小売店まで全部世界各国は休みになってきて、土曜、日曜は休んでいる状態ですね。ですから、これは言うならば日曜日が休みになるという、当初はあるいは日曜日が休まれたら困るということであったかもわからないんですね。それは一年じゅう開いていれば便利だということになるのかもしれません。しかしそのことは、すべてお互いがルールというものがあるわけですから、やはりそのルールを守っていくというところに社会の発展なり秩序なりというものがあるわけでしょう。ですから、今日の世界の趨勢が、金曜日までが大体働く日数である。そういう条件が世界の趨勢であるとするならば、それに対応した業態に指導育成する、これは別の分野で指導育成するにしましても、そういう形をとっていくということが本来の姿じゃないのですか。それが、全然後ろについてこないからこっちは動かないんだということではないでしょう。たとえば学校の教育にしても、一番おくれている子供を標準にしてばかりいつまでも学校教育をやっているわけにはいかないでしょう。保育所においても、一番おくれて来る子供まで保育所を開いていくわけにはいかないでしょう。やはりある一定のルールというものが必要になるわけですね。そこに働いている従業員というものの立場もあるわけですから。そういう意味においては、そういう世界の大勢に順応しなければ、百六十億も七十億もの外貨をため込んだ日本が、これ以上そういうような形をとることは、ますますいわゆる排日感情を刺激させるだけのことにしかならないんじゃないか。どうですか大蔵大臣、その点について、ぼうっとしてお聞きになっていたようでしたけれども、そうじゃなくて意識を目覚めさせてひとつお答えをいただきたいと思います。
  95. 坊秀男

    ○坊国務大臣 決してぼうっとしておるわけじゃございません。きつく言わなければ響かぬからというようなお言葉でございましたが、なるほどそうかもしれませんけれども、一生懸命に承っておるということをまず御了承願いたいと思います。  週休二日制でひとつ土曜日休もうということ、これは世界の趨勢であって、日本が先進国の中その他も入れましても非常にまれなる国であるということも私も承知いたしております。そこで、できるだけ早くやはり世界の趨勢に続いていかなければならないということもわかります。ただ問題は、週休二日になるということは、理想的に申しますならば日本の国の各分野、そこの活動がただに銀行のみならずその他の企業あるいは学校あるいは役所、そういったようなところが休息するというときにはこれは問題ないと思います。しかしいまの日本の社会というものは世界ではまれかもしれませんが、土曜日に休息してしまわずに動いておるという事実、これは否認できまいと思います。そういったような場合に、これは時計のメカニズムですか、歯車みたいなものでございまして、一つのセクション、一つの部分が取り急いでやめるということになりますと、全体の動きがこれだけなくなってしまうというようなおそれもこれはなきにしもあらず――なきにしもあらずじゃない、もう動かないということになる。しからば、そういったような各機構が用意ドンでもって一遍に週休二日に進まなければならぬという、そんなことまで私は考えておりませんけれども、そういったことをやるのにどういった機構なり、どういったようなセクションがリードしていくか。必ず用意ドンで物事がいけば簡単でございますが、この複雑な世の中におきまして、そうはなかなかいかぬと思います。それで、どこかの機構がガイドし、リードしていくことによって全体が移っていくということも大事なことだと思います。  そういうようなことから考えてみますと、銀行なり金融機関というものは、日本のあらゆる企業に対しましては関係の深い、どこにも影響のあるものでございますから、一面において、銀行が先にリーダーシップをとるということが、大変実行を期しやすい。ところが、それを急いでリーダーシップをとるということになりますと、まだそこまで日本の国内の経済活動、その他の活動が熟してきておるかというと、これまた大変困る場合もできてくるのじゃないか。そういうようなことを考えますと、全体の中の一部としていかに銀行というものが大事な一部であるかということを考えると、両方の考えがあるのですよ。これがやればほかもついてくるんだ、しかし、これをやれば全体がストップするおそれもあるんだということを考えますと、これはなかなかそう簡単にはまいらないというようなことで、非常におくれておる。大平大蔵大臣が約束をされたということでございますけれども、そういったことで、いま周囲のことも考え、できるだけ早く世界の波に乗っていこうという考えでございますが、何分ひとつ御了承願いたいと思います。
  96. 沢田広

    ○沢田委員 そうすると、大蔵大臣としても、世界の趨勢に乗って全力を挙げてその実現のために努力をするという決意には変わりがない、しかも、タイムリミットである両一、二年と言われておる二年目にことしは来ている、この年内にはとにかくその一歩を進めていくという方向は確認できる、そういうことで理解してよろしいですね。
  97. 坊秀男

    ○坊国務大臣 いまも申し上げましたとおり、全体と一部の関係でございまして、全体の環境というものをだんだんと熟成させていきましてやるべきものであって、ただ、金融機関だけはできるだけ早く一年のうちにやろうとかなんとかいうことにつきましては、ここではっきりとさようなお約束を私はいたしかねますけれども、環境を醸成いたしまして世界の波に乗っていきたい、かように存じております。
  98. 沢田広

    ○沢田委員 続いて人事院の方にお伺いをいたしますが、人事院の方の週休二日制の試行基準もすでに発効されておりまして、これも一年間とすることに定められております。すでにそれも各官庁ごとにそれぞれ試行期間に入ってきているわけで、勧告の時期が迫っているわけでありますが、もうそろそろ取りまとめも終わっているし、自分のところもやっているわけでありますから、その結果についてどう御判断なさっておられるか。特に行政サービスに関係の深い窓口部門及び交代制部門を中心として、試行の各機関ごとにおいて職員数の十分の三以内の者が参加することとなるよう各省庁において試行するということになった結果について、ひとつお答えをいただきたいと思います。
  99. 中村博

    ○中村(博)政府委員 いまおっしゃいましたように、現在試行に入りましてから約半分を経過いたしておるわけでございます。その半分が経過した時点において、どのような問題が生起し、またどのようなそれに対する対応策があるか、またテスト実施の上において生じた諸困難はどういうことであろうかというような、テストを実施いたしました根本義にのっとった結果を現在とっておる段階でございます。したがいまして、その結果から、いろいろ今後のことを判断していくという態勢にある、こういうことでございます。
  100. 沢田広

    ○沢田委員 いや、とっているというより、自分のところでやった結果どうですか。特別支障があることは出たのですか、出なかったのですか。
  101. 中村博

    ○中村(博)政府委員 先生とっくに御承知のように、国の機関というものは一万数千ございます。しかも、その中で仕事がまたそれぞれ多様に異なってございます。また勤務態様も、たとえば交代制であるとか一般官報勤務であるとか、非常に複雑な組み合わせでございまして、それら双方組み合わせますと、まことに無限と言うべき多様さがあるわけでございます。  私ども、週休二日制のテストを実施いたしました根本の目的は、もう先生十分御承知のように、観念だけではだめなんだ、あらゆる態様を持つ国の機関において可能な限りテストを行うことによって、公務サービスの欠落がなきことを期する、この悲願といいますか、根本的な態度に出ておるわけでございます。人事院も確かにやらしていただいております。しかし、これは官執勤務でございます。また、仕事の性格が御承知のようなことでございますので、当面大した支障はないように思いますけれども、事は一部で全般を判断するわけにはまいらない性格のものでございます。したがって、先ほど申し上げましたように、全般についてその実施状況を十分に把握するための措置が必要不可欠のことであると思いますので、そのような措置を講じておるという段階でございます。
  102. 沢田広

    ○沢田委員 最後に、また大蔵大臣、大変済みませんが、現在、休日がふえたらばどういうふうに経済界に影響を与えるかということをいろいろの世論調査の結果見たわけです。それはテレビを見て寝ているという人も大分いることは事実です。しかし、この世論調査の結果で見ると、土曜日、日曜日、二日休めるということになると、一泊旅行をしたいというのが圧倒的に多いのですね。これは政府から出ている刊行物の中の世論調査表をごらんになっていただけばわかるのです。ですから、現在の内需を高めるという景気回復の方向から言っても、ある意味においては人事院も同じですけれども、今日単なる支障面の問題だけを考えないで、大きな目で見れば週休二日制ということは日本経済の景気の回復に大きく寄与するという視野を持たなければいけない。それがいま世界各国で行われておる実勢にあるんだと思うのですね。貿易の方もなかなか障害がある。結果的に内需を高めるという以外に、いまの中小企業を救う道はないでしょう。いま中小企業が困る分野と救われる分野、プラスとマイナス、メリットとデメリットがどっちが多いかといえば、そのことによって皆さんが旅行したり、いろいろと娯楽を楽しんだりすることによって、第三次産業が潤う。そのことがまた第二次産業なり第一次産業なりに還元されてくる。こういう循環に大蔵大臣の視点が全然向いていないというふうには私理解しないわけなんですけれども、その点大蔵大臣、もう一回いまの人事院の答弁と関連してひとつお答えをいただいて、景気との関連性からもこれは勇断をふるってやらないと、いまの景気は福田総理が言ったようなわけには問屋はおろさないよというふうになるのじゃないかと思うのですが、いかがですか。
  103. 坊秀男

    ○坊国務大臣 大変むずかしい問題でございますが、そもそも人間が働いて時間を埋めていくということは何を目的とするかといいますと、それは働くことを目的としておる人もあろうと思いますけれども、一般的に申しまして働くということは、やはり自分なり自分の家族等の生活を豊かにしていき、国を、いまは世界が国に分かれておりますから、その国も豊かにしていこう、それで生活の安定を期していく、こういうのが目的だと思います。そういうことでいきますと、一体、時間を詰めて働けば働くほど目的を達成することができるのだというような考えは、これは私はもう間違いだと思います。やはり人間が豊かな、いい快適な生活をしていくということ、そのためには効率を上げていかねばならない、その効率を上げるためには一週間のうちで、今日まで日曜日は休むということになっておりましたが、もう一日安息日と申しますか、休息、レクリエーションといいますか、そういったようなものを設けるということは、これは私は、その方が確かにプラスだということもいま申し上げかねます、私は専門家じゃございませんから。しかしながらそうやって一日ふやすということが次の働きのために、余力をレクリエーションをするということを考えてみますと、これはひょっとしたらその方が効果があるかもしれないということも、そういう両方の議論があると思いますけれども、さような意味におきましては、さればこそ私は世界の各国が、ただ遊びたいとか休むことを目的とするとかということもありましょうけれども、そういったような考え方でも週休二日というものが行われておるのじゃないか。これは私は断言するわけじゃございませんが、そういうことだと思います。そのためにはやはりあるセクション、ある機構だけがやっていくということでは全体が非常な支障を来すということになるから、そこでもしこれがいいことであるならば、できるだけそういう方向に移していこうということが私は大事なことであろうと思います。だから私も、世界の趨勢がそうですから、そういう方向に持っていく、持っていくためには根回しもせにゃならぬし、地ならしもせにゃならぬし、相当これはむずかしいことではあろうと思いますけれども、そういう方向に行きたい、かように考えます。
  104. 沢田広

    ○沢田委員 以上で週休二日制の問題を終わりまして、次の基地跡地の問題に入らせていただきたいと思います。  時間の関係がありますから早目に質問させていただきますが、基地跡地の問題についてはこれも国有財産中央審議会から大蔵大臣あてに基地跡地の問題についてその基準というものを出されたわけですが、これはやはり基準でありますから、この前の分科会で私も質問をいたしまして、大蔵大臣は、肝に銘じたというか、胸が痛い思いをする、当時の基地の実情を考えれば、十分地元の苦痛は感じられるということもお答えになっていただいたと思いますが、大蔵大臣としてはこの基準というものはそういう意味においては、ここにもありますように、十分地元の意見というものが参酌をされるという立場に立っての基準と解釈してよろしいのかどうか。その点ひとつ、これは大蔵大臣でもあるいは担当次長でも結構ですからお答えをいただきたいと思います。
  105. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 昨年六月国有財産中央審議会から答申をいただきました米軍基地跡地の利用方針に関する問題でありますが、これはあくまでも大蔵省としての行政の指針を示されたものでありまして、われわれとしましては今後これに基づきまして、具体的な跡地の利用、処分に関しましては地元と十分話し合って処理を進めてまいるという考えであります。
  106. 沢田広

    ○沢田委員 地元としては、長年のこの苦しみ、痛みというようなものを前提として全面地元返還、無償返還ということを叫んで今日まできたし、また今日いまなおその方針を持ってきているわけであります。それだけにまた困難な問題があると思うのでありますが、そこへ頭からげんこつを食ったようにこの基準が出てきたということが、言うならば、この出てくる前に、いま言われたような説明でいけば、この基準というものは一つの指針である、だから地元との話し合いの中から、これから一つの大きな方針をつくっていきたい、そういう意欲も持っているのだ、こういうふうに感じ取ってよろしゅうございますか。
  107. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 これから新たな方針をつくっていくということではないのでありまして、中央審議会から答申をいただきましたその答申をわれわれの指針としまして、それでわれわれとしてはその地元と十分話し合って具体的な利用計画をつくっていくということであります。
  108. 沢田広

    ○沢田委員 国有財産法の中には、これは昭和二十三年にできたのですから、その以前の問題はこの前も若干質問をしましたから省略いたしますが、国有財産特別措置法は国有財産法第三条第三項を受けてできているわけであります。でありますから、国有財産法第三条第三項というのは普通財産、行政財産は含まない、こういうふうに解釈されると思いますが、そのように理解してよろしゅうございますか。
  109. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ただいま先生おっしゃいましたように、国有財産特別措置法は国有財産法第三条第三項に規定する普通財産、これの利用促進を図るための特例措置を設けた法律でありますので、ただいまおっしゃいましたように行政財産についての特例措置を設けたものではございません。
  110. 沢田広

    ○沢田委員 ですから、国において直接公共の用に供し、または供するものとするものについては一応この国有財産特別措置法の中には含まれない、こういうふうな反対解釈になるわけでありますが、あくまでもこの旧陸軍跡地については普通財産の処分、こういうことになると思いますが、そういうことでよろしいわけですね。
  111. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 この普通財産の処分に関しましては、もちろん基本的には特別措置法でなくて国有財産法そのものに戻るわけでございます。それで国有財産法そのものの中には、普通財産を国の行政目的に使う場合はそれを行政財産にするというのが当然の仕組みになっておるわけであります。それで特別措置法というのはそれ以外普通財産を一般的に処理するような場合の特例措置を定めている、こうお考えいただけば結構と思います。
  112. 沢田広

    ○沢田委員 そこが違うのじゃないかと思うのですが、特例法というのは主として一般法に優先をするというたてまえだと思うのです。ですから、国有財産法ができて、旧陸軍の跡地についてはこれを国有財産特別措置法を適用いたします、こういうことでわざわざ二十七年でしたか、この措置法をつくった、こういうことではないかと思うのです。ですからその戻るという根拠というものは国有財産法がその底辺にあることは私は否定しません。しかし国有財産法で十分でないから特別措置法をつくった、こういうことだと思う。その特別措置法については旧陸軍の跡地についての措置法であって、それは普通財産の処分を決めた、行政財産は含まないのだ、こういうことだと思うのですが、いかがですか。
  113. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ただいまおっしゃいましたように、国有財産特別措置法第一条にその目的が記載されておるわけでありますが、これは旧軍関係財産等の普通財産を公共の利益の増進、民生の安定、産業の振興等に有効に使っていくための特例措置を設けたというものでありますが、旧軍用財産、旧軍関係財産等の普通財産の処理に関しまして、先ほど申しましたように、基本になります国有財産法そのものが適用ないというわけではございませんで、国有財産法は基本的には適用になる。その上でさらに特別な措置を定めたという関係でございます。
  114. 沢田広

    ○沢田委員 そのことは否定しておりません。行政財産については適用がない、普通財産について適用されて、普通財産についてのみのこれは処理である、こういう法律だ、こういうふうに規定されておると理解するということです。
  115. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 その点に関しては、そのとおりでございます。
  116. 沢田広

    ○沢田委員 ですから、行政財産が適用されていないこの特別措置法ということは、国がある意味においては先行して、国の処分を、国の行政財産を決定する権利といいますか、先行処分というものはあり得ないということにもなるわけでありまして、国有財産特別措置法を適用した処理の仕方はあくまでも普通財産の処理である、行政財産として指定することはできないんだ、こういうことになるんではないかと思うのですが、いかがですか。
  117. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 先ほどお答えしましたように、ここに掲げております旧軍関係財産等の普通財産の処理に関しましては、この特別措置法はそれ自身の処理の特例を決めておるわけでありますが、国有財産法そのものの立場から言いまして、そういう普通財産を国の役所が公用なり公共用に使う場合は、行政財産にして使うということは当然国有財産法そのものが前提にしている仕組みであります。
  118. 沢田広

    ○沢田委員 そこが違うんじゃないかと思うのですね。これは行ったり来たりになりますから、後でまた細かくやりますが、国有財産特別措置法は、旧陸軍等で国有財産法第三条第三項の部分、普通財産の取り扱いについて決定をする、こういうことなんであって、行政財産はわざわざ含めてないわけですね。この措置法には含めてない。ですから、行政財産を含めてこの取り扱いを決めるとはこの措置法は決めてないわけです。だから、あくまでも第三条の第三項である普通財産についての取り扱い、こういうことで基地跡地というものは取り扱うんだ、こういう決め方をしているわけですから、あなたのおっしゃっているような行政財産に戻るという論拠はこの法律の措置法の中にはどこにもないと私は思うのですが、いかがですか。
  119. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 先ほどの繰り返しになって恐縮なんですが、そういう基地跡地のような普通財産の処理に関しましては、国有財産法そのものももちろん適用になるわけでございます。かつ、国有財産法で定められているいろいろな措置の、さらにそれに追加して特例措置を設けようというのがこの特別措置法でございますので、基地跡地を国の使用する行政財産にするというのは、国有財産法そのもので当然にできるわけでございます。
  120. 沢田広

    ○沢田委員 その辺でやりとりは終わりまして、その点について審議会では御審議、解釈されたことがありますか。これは分科会においてもその点の、法制局きょうは呼んでおりませんけれども、解釈は詰めるということになっておりますが、審議されたかどうか、その点だけお答えいただきたいと思います。
  121. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 国有財産中央審議会の審議に際しまして、ただいま先生がおっしゃいましたような観点からの法律上の問題の指摘はございませんでした。したがいまして、その点の論議というのは特に行われたことはございません。
  122. 沢田広

    ○沢田委員 では、答申の方に戻りまして、先ほど非常に善意のあるお答えがあったのですが、具体的な利用計画を策定するに当たっては、地元の地方公共団体と十分相談をしてやっていきたい、こういうことでありますから、そういうふうにその方針には変わりはないんだ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
  123. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ただいまおっしゃいましたように、国有財産といいましても、土地でございますから、それぞれの市町村に所在しているわけであります。それで、その利用計画につきましては、当然その地元の地方公共団体その他と十分話し合いをしなければ有効適切な利用計画は立てられないわけであります。そういう意味からいきまして、われわれは具体的な利用計画の策定、処理に関しましては、当然地元と十分話し合っていくという方針でございます。
  124. 沢田広

    ○沢田委員 次に、有償返還の問題ですが、現在地方財政二兆三百五十億という赤字を抱えて、起債起債で追い回されている、国も赤字で困っている、こういう状況で、いま大蔵省が原案として出されているような数字でもし仮定をするならば、地方財政はきわめて支払い能力に事欠くことであろうと思いますし、またこれは、きょうは時間の関係がありますから若干省略をしますけれども、非常な高い金額であり過ぎる。一方、日銀にやるときには、戦前の約束があるから六百九十円で金を渡すのだ、空港へいけば相続税の標準価格の百分の六だ、こういうふうに決めておられるようでありますし、そういうふうに大蔵省の取り扱いについても必ずしも一貫しているとは限らない。取るところからはぶったくるというような形に印象づけられる。そういうことで、表現のいい悪いは別として、いずれにしても地方財政が厳しい状況の中にあるのだ。だから、当然地方財政が健全化されるまでの間は、当分そういうような金額を取るということの発想を変えて、有償貸付であっても結構ですが、そういう形で健全化されたときにその金額の問題を詰める、こういうような方向は考えられないのかどうか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
  125. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 この基地跡地の処分を進めていく上におきまして、御承知のようにいわゆる関東計画その他によりまして、首都近辺におけるたくさんの基地跡地が同時に返還されてまいっておるわけであります。それで、この数多くの基地跡地を処理していかなければならぬという立場にありますわれわれとしましては、そこに統一的な基準がないと、行政として公平が保てないということになるわけでございます。そういう意味で、われわれとしては公平、適切な行政を行っていくために、ここで数多くの基地跡地を処理していく上に統一的な基準が必要であるというふうに考えておるわけでありまして、その旨は昨年の中央審議会の答申にも述べられているわけであります。  それで、先生ただいまおっしゃいましたように、現在地方財政が非常に苦しい状況にあるということは十分承知しているわけであります。それでわれわれとしましては、それらの点も考えまして、法律でいろいろ決められております延納措置なども最大限活用し、その点について地元と十分話し合ってやっていきたい、こういうふうに考えているわけであります。
  126. 沢田広

    ○沢田委員 延納措置という取り扱いは、私の言っている、地方財政が健全化されるまでその価格の取り立てを有償貸付の制度でやっていって、そのときに精算をしていく、そういう方向と、裏返した言葉と同じ趣旨だと思うのです。大体同じようなことをどっちかから出発、大阪と東京、東京から出発するか大阪から出発するか、こういう議論だと思うのですが、そんなふうに受け取ってよろしゅうございますか。
  127. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 その延納措置をどの程度認めていくかという過程において、ただいま先生がおっしゃいましたような地方のいろいろなそれぞれ財政事情というものを十分そこで考慮できるのじゃないか、そうわれわれは考えておるわけでございます。
  128. 沢田広

    ○沢田委員 そこで、この国有財産の中で、緑地、公園、これは一般的ですが、火葬場、墓地、ごみ処理施設、屎尿処理施設、屠畜場、その他公共用もしくは公用に供する政令で定めたもの、それから災害用広場、生活困窮者の収容所、こういうようなものが列挙されております。これらは無償の貸し付けができると法律ではあるわけでありますけれども、これらについては、無償貸し付けというものについての法律の趣旨が生かされる方向はないのですか、あるのですか。
  129. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 その点に関しましては、昨年の答申におきましても、今回の基地や土地のような返還財産につきましては、返還に当たり相当多額な移転経費を負担しているという事情、それからこれらの移転経費を基地跡地ごとに個別に計算していくということは実際問題としてできないし、現実的でないというような事情、それからそれぞれが公共用途に使う需要といいますか、その点に関しましては基地のない市町村におきましてもこれらの需要が強いということを考え、それらの基地跡地のない市町村等とのバランス上も考えて、返還財産の処分に際しましては原則として有償処分とし、法令上優遇措置の認められる用途に充てる場合は、その優遇措置の適用限度についてすべての返還財産を通じ統一を図ることとすべきである、こう申しておるわけでございます。ただいま先生がおっしゃいました緑地、公園以下のいろいろな無償貸し付けの対象もこの法令上優遇措置の認められている用途に当たるわけでございます。ですから、われわれとしましては、その観点から、優遇措置の適用について一定の統一的な限度を設けて処理していきたい、こう考えておるわけでございます。
  130. 沢田広

    ○沢田委員 さらに、現在、神奈川県、千葉県、培玉、東京含めて高校急増に悩んでいる実態にあります。これは御承知だと思います。これも、私、数字は省略いたしますが、向こう七、八年までにいままでつくった高校の大体倍をつくらなければならない。現在、中学三年生が大体六万七千人ぐらいから五千人ぐらいですか。そうすると、いまの小学校一年生は十二万五千人ぐらいいる、こういうことですから、九年後にはちょうど倍増するということになるわけです。進学率の増加その他を考えてみれば、現在の九四・五という進学率はもっと上がると見なければならないと思います。そうしますと、まだ現在ある高校の倍を、いままで営々としてずっとつくってきた分をこの五、六年の間につくらなければとても間に合わない、こういう状況があるわけでありますけれども、これは文部省の方の全体の問題もありますけれども、特に首都圏の状況というものはきわめて厳しい状況にあることは御承知のとおりであります。この特別措置法が昭和二十七年にできた当時にこういうことは想定してなかった、こういう条件になるとは恐らく思ってなかったと思うのです。ですから高等学校はこの中に含まれていない。日赤だとかその他、そういうものについてはわざわざ書いてあります。図書館なんかも入っておりますけれども、高等学校だけについてはこれに触れてない。それで、恐らく今日のような情勢が考え及ばなかったのだと思うのです。ですから、現在の情勢に合わせてこの国有財産特別措置法というものを考えた場合に、高等学校についてはやはり小学校、中学校に準じた取り扱いが必要になってきているのではないか。社会情勢、事情変更の原則というものもあるわけですから、あるいは法律を改正する必要もあるかもしれないぐらいの必要性にあるわけですから、そういう意味において、高校の問題についてはその点がどのように配慮されるかという点についてお答えをいただきたいと思うのです。
  131. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 埼玉県とか神奈川県等において多くの高校を新設していかなければならぬ、それが県財政の上で非常な負担になっておるという事情はよく承知しておるわけでございます。それで、国有財産法のたてまえから言いますと、ただいま先生がおっしゃいましたように、国有財産法そのもののいわゆる無償貸し付けの対象としてはそういう高校等はもちろん規定されておりません。ただ、先生が先ほどおっしゃいました国有財産特別措置法の三条におきまして、いろいろ減額譲渡なり貸し付けの対象が掲げられておるわけでございます。その中の第三条一項のハに、「学校教育法第一条に規定する学校の施設」ということで、これは高校だけを特に規定しておるわけではございませんが、学校につきましては、ですから三条に基づきまして五割以内の減額をすることができるという道が開かれておるわけでございます。
  132. 沢田広

    ○沢田委員 いま私の質問しておることはこのハ項に含まれる、こういうふうにまず第一確認してよろしいですね。一応解釈としては、「学校教育法第一条に規定する学校の施設」、この中に含まれるものなんだ、こういうことである。  それからもう一つ、続いてお伺いいたしますけれども、その場合に、小中学校等の起債の関係等もありますから、当然、高等学校の場合はいわゆる地元負担というものが相当大きい。小中学校は義務教育ですから。それらの点の負担の増加を考えた場合においては負担の均衡という面について十分配慮していただけるのかどうか、その辺についてのお考えをあわせてお答えいただきたいと思うのです。
  133. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 いろいろ学校建設、その用地取得に対します国の助成制度につきましては、小中学校の義務教育施設と高校とではその性格によりましてそこにおのずから差があるわけでございます。それで一応、国有財産法のたてまえから言いますと、ただいま申し上げました学校教育法に規定する学校の施設という場合は小中学校から高校、大学まで含むわけでございます。それで、それらの用地に充てる場合は五割以内の減額をすることができるという道が開かれておるわけでございますが、義務教育施設につきましては、いわゆる児童生徒急増地域の特殊事情を考慮しまして、その前の特別措置法の二条におきまして無償貸し付けするという道が特に開かれておるわけでございまして、その点で、現在の法のたてまえが、高校の取り扱いといわゆる小中学校の取り扱いとでは異なっておるわけでございます。
  134. 沢田広

    ○沢田委員 異なっておることはわかるのですから、それを、小中学校と同じ、九四・五%の進学率を持っている現実に構えて、この法律のできた時点にいまの高校急増の状態は当時想定されなかった事態であっただろうと思う、だからその事態に対応した措置として、おおむねそういう方向で検討をしていく条件というものが生まれてきておるのではなかろうか。だから、ここでどんぴしゃりそうだという結論は出ないにしても、そういう方向で検討する事情の変更の方向が今日生まれている、そういう判断はできるのではなかろうか、こういう趣旨で質問しておるわけですが、いかがですか。
  135. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ただいまの御質問の趣旨は、国有財産関係だけの問題でなくて、小中学校に対する国の助成措置と高校の助成措置とをどうするかという問題の一環の問題になろうかと思います。先生のおっしゃいましたように、高校の用地につきまして小中学校に認めています恩典と同じ恩典を与えるのには法律改正を要するわけで、われわれとしては、これはもちろん全体の政策の問題であると考えますが、現行上は義務教育施設たる小中学校と高校とについて差を設けて国としては対処しているというのが現実でございます。
  136. 沢田広

    ○沢田委員 時間がなくなりそうですから、時間係から督促がありますから、次に進みます。  国有財産等の所在地の交付金の法律があります。自治省から来られていると思いますので、これについて二つ質問するんですが、現在の大蔵省で考えているそれぞれの財産の評価は、相続税の課税標準額をもってそれぞれ標準価格としている。この間空港の問題を質問した場合にも、そういう形でいわゆる貸付料の標準価格は、相続税の標準価格を設定して百分の六と決めている。これはそのように指示がされている、こういうことになっているようであります。  そこで、この基地跡地の場合は、それが適用されるのかどうか。それから、建設省の分科会で私が聞いたときに、国土庁における、いわゆる公示価格は政府を拘束するものなのかどうかという質問に対しては、拘束すると答えている。これもいま言った、空港の場合の相続税の標準価格と国土庁の公示価格とに矛盾が生じてきている。そして今度は、基地跡地の場合の、現在大蔵省が設定している金額についても、これは価格として、別な価格が出てきている。今度は、いま私が聞く、国有資産等所在市町村交付金の法律に基づく固定資産税の配分根拠は何が基準になっているのか。この点は自治省にお伺いをいたします。しかもこの特例によって、二割、四割、五割と決められている根拠はどこにあるのか、この点、大蔵省と自治省とひとつお答えをいただきたいと思います。
  137. 栗田幸雄

    ○栗田説明員 お答えいたします。  基地交付金の配分の根拠になります固定資産の価格は、国有財産の台帳価格をもとにするということであります。
  138. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 先生ただいまおっしゃいましたように、いろいろ国の財産を貸し付ける場合の貸付料の算定基準としましては、相続税評価額というのを基準としておりますが、ただいまの交付金法に基づく交付金の基礎になっておりますのは、国有財産の台帳価格でございます。
  139. 沢田広

    ○沢田委員 あとは最後の質問へいきます。  いま銀行協会の会長が来ているときに聞きたかったんですが、もっともらしいことを会長言っておりましたけれども、実はなりたてだから遠慮して言わなかったんであります。ここのところで、四十一年から富士銀行本店、地上十六階、地下四階、四十六年には東海銀行東京本部が地上二十九階、地下二階、四十八年十二月には三和銀行東京本部が地上二十五階、地下四階、五十二年の五月には埼玉銀行本店、地上十階、地下二階、五十二年の七月には太陽神戸銀行の東京本部が地上二十階、地下四階、五十三年の十一月には協和銀行が地上二十四階、地下四階、五十四年春には東京銀行が地上十四階、地下四階、五十五年の六月には第一勧銀本店が地上三十二階、地下四階、五十五年の十月には三菱銀行の本店が地上二十四階、地下五階。不況だ不況だと言われながらとにかく一方においては、まさに銀行はのさばって見おろす、文字どおり中小企業を見おろす。一方では、中小企業とコンセンサスを得るんだなんということをもっともらしく言いながら、そういう大ビルがどんどんできていく。言うならば、国民感情を逆なでしているようなのが今日の現況だと思うのであります。  この点について、銀行関係を監督をしておられる大蔵省側の当局から、どういうふうな関係でこういうふうになっているのか、不況になればなるほど銀行がもうかる、こういう形の中で起きている現状というものをどう受けとめているのか、その点ひとつお伺いをいたしたいと思います。
  140. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 特に最近先生御指摘のように、幾多の銀行の本店建築が行われております。たまたま、いま少し数が多い時期に差しかかっておりますのは、一つは大体従来の都市銀行の本店が昭和初期あるいは大正末期に建てられたものでございまして、その後の業容拡大その他の事情によりまして建築物のほぼ耐用年数に来ておる、あるいはいっぱいになってしまって、安全基準等の関係でどうしてもいろいろ補修しなければならないということがほぼそろってまいりました関係。それからもう一つは、引き締め期におきまして、特に銀行の建築物につきましては抑制方針で指導してまいりまして、とめておったものがございますが、それを若干最近認めるようにいたしたというようなこともございますものですから、御指摘のようなことに相なっておるわけでございます。  ただ、この点につきましては、私ども銀行が、建物その他店舗の華美を競うというようなことは厳に慎むべきことでございまして、これは必要最小限度にすべきである、簡素化を旨として建物等の設備を行うべきであるという基本的考え方に立ちまして、指導を行っております。具体的には、銀行がそういう施設に対しまして投下する資金は、これは本店、支店全部含めまして、自己資本特に株式勘定の半分をめどとして、それ以下に抑えるようにという具体的な指導をいたしております。  私ども基本的には、そういうところへむだな金を使うのではなくて、極力ゆとりは預金者あるいは貸出先に対するサービスの還元に充当すべきである、こういう考え方で今後も指導してまいりたいと思います。そういう考え方で今後もやってまいりたいと考えております。
  141. 沢田広

    ○沢田委員 ちょっとここで、いま出てきている数字を含めて申し上げますが、大蔵省では、退職積立金が現在法定では二分の一と決まっているものを、満額全員が退職をした場合を想定して積み立てるように指導しておると聞き及んでおります。結果的に日本興業百八十七億、第一勧銀が五百七十三億、三和が三百十九億、富士銀行が三百八十七億、三菱銀行が三百七十一億、東京銀行百八十九億、住友銀行四百四十七億、三井銀行二百七十五億、東海銀行二百七十九億、埼玉銀行百十九億、太陽神戸が三百十四億、これが退職積立金の合計ですね。この金額、これは大体十一ありますが、実に膨大な金額です。  しかも、貸倒引当金として積んである金が、日本興業が六百六十二億、第一勧銀が九百七十六億、三和が七百八十一億、富士銀行が七百七十八億、三菱が七百八十億、東京銀行が六百三十四億、住友銀行が七百七十七億、三井銀行が五百四十一億、東海銀行が五百七十六億、埼玉銀行が二百六十三億、太陽神戸が五百二十一億ですよ。実際に現在のような金の貸し付けの現況から見て、こういう貸倒引当金を積み、それから退職積立金が全員の退職をめどにして積み立てをさせている。半分は税金かかっているようですけれども、いずれにしてもその積立金を積んでいる。  そうして長くなるから、ずっと預金と貸し付けの分はやめますけれども、剰余金についても、これは順はいまの順でいきますと千二百十六億、千七百十九億、千四百六十四億という、一千億から二千億台の剰余金です。それから配当は、大体三百二十億から三百億の配当です。それから特定の積立金がやはり一千億から二千億、三千億に近い金額が――まあ太陽神戸は百二十九億ですか、埼玉銀行も三百二十一億ですからこれは小さいですが、それ以外は二千億から千七百億です。ですから、結果的にはそういう金が余っている。預金と貸し付けの差も、もちろんありますね。その差もあるし、そういうふうな――これは国債を除いてですよ、公債の分を除いているんですから、そういう資金のものがいわゆる他人の金でどんどん自分のビルが建っていく、そういう仕組みがこの中に入っている。だから、あえて言うならば、この中にメスを入れなければいけないのだけれども、せめていま言ったような貸し出しに利便を与えるとか、社会資本に還元をさせるとか、あるいは庶民の公共性に生かすとかそういうサービスというものに、マッチを配るとかタオルを配るとかあんなみみっちいことでなくて、もっともっと大きな社会資本へ還元するという方向に指導をしていく気構えはありませんか。その点はどうですか。
  142. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 ただいま先生の御指摘の点は二、三点あったかと存じますが、いまのおっしゃいました貸倒引当金あるいは退職給与引当金の積み立てにつきましては、貸倒引当金は税法どおりの積み立てでございます。それから退職給与引当金の方は先生の御指摘のように税法どおりの基準の倍積ませておりますが、これは銀行の経理基準を実施をいたしましたときに、銀行によりましてその積み立て方が区々になりますと実際の業績の良否が決算面に出てまいりません。したがいまして、これは統一的にそういう経理をさせることにいたしましたものでございます。  それから不動産関係の投資の関係は、先ほど申し上げました自己資本の半分と申しました自己資本は、こういう積立金は入っておりませんで、資本金並びに資本剰余金、利益準備金等々の利益処分によるものの半分、これを目途にしてその範囲内でやるようにという指導をいたしておるのでございます。  ただ基本的には先生御指摘のように、銀行にゆとりがあります場合にはこれはどういう還元と申しますと、やはり銀行としては取引先に対します利益の還元、最近でございますれば金利の低下を極力進めるというようなことに努力を傾注すべきものである、そういうふうに考えております。
  143. 沢田広

    ○沢田委員 以上、ひとつ銀行の管理運営については十分配慮していただきますよう心から願いまして、私の質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
  144. 小渕恵三

    ○小渕委員長 午後二時再開することとし、この際、休憩いたします。     午後一時十三分休憩      ――――◇―――――     午後二時十分開議
  145. 小渕恵三

    ○小渕委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  午前に引き続き質疑を続行いたします。宮地正介君。
  146. 宮地正介

    ○宮地委員 初めに、過日公定歩合の一%引き下げを行いまして、いよいよ今度は長期の貸し出し、プライムレートが大きく問題になってきているわけでございます。  最近の報道によりますと、この二十八日には〇・八%下げて八・四%になるのではないか、このように言われておりますが、そのような方向で大蔵省は検討されているのかどうか。
  147. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 プライムレートにつきましては、申し上げるまでもなく、長期信用銀行がそれぞれ自主的に決めるというたてまえでございますので、私どもの方からどういう指導するということはたてまえにはないのでございますけれども、ほぼ先生のいまおっしゃいましたようなことで、恐らく本日の夕刻にも決定されるものではないか、こう承知しております。
  148. 宮地正介

    ○宮地委員 そうなりますと、本日夕刻ということでございますと、私たちがいま次に考えられることは、やはり現在大変にまだまだ不況が深刻でございます。そういう中におきまして、特に不況倒産ということが大変に続いているわけでございまして、本年三月には一千七百件の倒産、十九カ月間一千件を超えるという中小企業の倒産があるわけであります。     〔委員長退席、山下(元)委員長代理着席〕 特に制度資金として国民金融公庫あるいは中小企業金融公庫、商工中金、国として、中小企業対策として制度資金をやっているわけでございます。こういう制度資金の方向に対して当然連動させていかなくてはならない貸出金利、そういう点についてどのように今後取り組んでいかれるのか伺いたいと思います。
  149. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 政府機関の金利につきましては、これは財政負担の問題等もございますので、いろいろ今後検討を要する点があろうかとは思いますけれども、従来、長期プライムレートが市中で決まりますのにほぼ追随いたしまして、開発銀行、北海道東北開発公庫の基準金利等が動いております。また、いま御指摘の中小公庫、国民公庫等の基準金利も動いておりますので、そういう方向で検討をいたしております。ただ、それぞれ政府機関にはまた特別な安い金利等もございます。ここら辺はそれぞれ個別の政策目的等から来る決まり方をしております。このあたりは今後慎重になお検討いたしたい、こういう状況でございます。
  150. 宮地正介

    ○宮地委員 ぜひこの問題はスピーディーに、特に国民金融公庫、中小企業金融公庫などは政府みずからの手で連動させていただきたいことを強く要求または要望したいと思いますし、またさらに、最近の大き問題は、住宅ローンの問題が大きくクローズアップしているわけでございます。それに伴いまして、やはり何といっても消費者ローンの問題ではないかと思います。この消費者ローンの金利の引き下げについては、すでに通産、大蔵両省で検討を始めた、このようにも報道されているわけでございますが、具体的にその検討段階に入ったのか、また入ったとするならば、今後いつごろ引き下げに影響していくのか、こういう点について伺いたいと思います。
  151. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 消費者ローンの中で住宅ローンの金利につきましては、これは目下非常に国民の期待の強いところでございますので、たてまえは銀行がそれぞれ決めるたてまえではございますけれども、私どもとしていろいろ希望し、要請をいたしまして、極力引き下げを行うように、こういうことをいたしております。ただ、住宅ローン以外の消費金融、自動車ですとかピアノですとかというような関係の消費者ローンにつきましては、これは新聞紙上いろんなことが伝えられておりますけれども、いまの住宅ローンなどと比べますと、また庶民の受け取り方というのも別な感覚のことかと思います。したがいまして、この点につきましては、特にどうこうということは私どもは指導はいたしておりません。しかし、金融機関としてはそれぞれやはりコストの低下に応じまして引き下げることを考えておるようでございますけれども、その具体的な内容、時期等につきましてはつまびらかにまだ承知をいたしておりません。
  152. 宮地正介

    ○宮地委員 そうすると、この問題は通産、大蔵両省で検討段階に入っていない、こういうふうに理解してよろしいのでしょうか。
  153. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 通産省がどういうふうに御検討になっておるか、ちょっと私存じませんですけれども、私ども自身では検討いたしておりません。まず銀行が検討していずれ報告をしてくるというふうに考えております。
  154. 宮地正介

    ○宮地委員 大変に高金利ということで、十三年ぶりに政府が検討を始めた、こういう大変なニュースが報道されておりますだけに、国民とすれば、ある意味ではやはり消費者ローンも金利の引き下げになるのではないか、こういう期待もやはりあると思います。当然産業界など反発する業界もあることは考えられますけれども、現在大蔵省としては検討段階に入っていないということでございます。前向きに検討する用意はあるかどうか、いかがでしょう。
  155. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 先生からそういう御指摘のございました点、私ども十分頭に置いてまいりたいと思います。また関係の金融機関にもその旨は連絡をいたしたいと存じております。
  156. 宮地正介

    ○宮地委員 続きまして、午前中も質問があったと聞いておりますが、銀行の週休二日制の問題につきまして、これは世界七十カ国以上ですでに実施しておる。特に国民所得が一人当たり千ドル以上の国では、わが国あるいはイスラエル、クウェートの三国になっておる。この問題を考えていく場合、何といいましても大事な問題は、一つは銀行の経営者、またはそこの銀行に働く職員、従業員、また、その銀行を使う中小零細企業、いわゆる国民、この三位一体のコンセンサス、これがやはり重要な問題ではないかということでございます。このコンセンサスづくりについて、すでにこの問題は国会においても何回となく取り上げられておりますし、大蔵省としては十分検討していると思いますが、いままでにこのコンセンサスづくりにどのように取り組んできたのか、また今後どういうふうに取り組んでいこうと努力されようとされるのか、その点について伺いたい。
  157. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 銀行の週休二日制問題は午前中にも御議論がございましたように、大変幅広い範囲に影響する問題でございますので、私どもだけで処理し狩る範囲を超えておるような点も多々ございますが、私ども金融機関関係の点につきましては、たとえば、現在土曜日に銀行の店頭が取引先の関係で非常に込んできておるというようなことにどう対処するか、あるいは手形等の決済期日が土曜日になっておるのを、なるべく土曜日を避けるような方向で商取引が行われるようにしていただくにはどうしたらいいかということをそれぞれ具体的に関係者間で検討を進めておりまして、お客さまに対し、銀行の取引先に対しまして、なるべく土曜日でない日に取引を願おうとか、あるいは手形期日をずらすとかということをお願いするとか、そういう方向での具体的な努力はいたしております。ただ、まだなかなかそこまで十分まいってはおらないかと思いますが、しかし、今後もそういう点は頭に置きまして、具体的なうまい方法がございますれば、一層努力をしてまいりたい、こう考えております。
  158. 宮地正介

    ○宮地委員 そのように前向きに取り組んでいるということは、すなわちこれは具体的に銀行法十八条の改正について積極的に取り組んでいく、このように理解してよろしいのでしょうか。
  159. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 ただいま申し上げましたのは、金融機関のサイドと申しますか、そういう側からの努力の点を申し上げたわけでございますけれども、問題は、しかしながら、現在の週休二日制が、経済界の中での定着の状態あるいは銀行が閉店をして週休二日をやりました場合に取引に与えます影響等々の非常に広範なむずかしい問題でございますから、それはそれなりの非常に大きな検討課題だと思います。  銀行法十八条の問題につきましては、そういうコンセンサスが醸成をされまして、そうして銀行が土曜日も店を閉めてもこれはもっともである、こういうコンセンサスが得られるようになりましたならば、金融制度調査会にも繰り上げて御審議をお願いするということは可能かと考えております。
  160. 宮地正介

    ○宮地委員 その辺の御決意について、大臣ぜひ一言お願いしたいと思います。
  161. 坊秀男

    ○坊国務大臣 週休二日制につきましては、御指摘のとおり世界の各国で日本が大変おくれておるということは私も承知いたしております。世界の波には乗っていかなければならぬということは私も考えておりますが、しかし、日本は今日、企業によらずあるいは役所、学校、あらゆる面におきまして土曜日休むということでなしにこの社会が動いておる。その動いておるときに、全部の社会に非常な波及、影響力のある銀行が、金融機関が急いでまず隗から始めようということで休むということ、それも銀行がリーダーシップをとってやっていくというためには意味があると思いますけれども、そのために社会全体が大変な支障を来すということがあっては、せっかくのいい試みも必ずしもいい試みにならないというようなところから、よほどほかのところも根回しをいたしまして、そうしてやっていくという方法も一つ。どっちをとるかということでございますが、目下のところは銀行だけ、金融機関だけ自分から先にということはちょっとどうかというふうにも考えております。しかし、世界の大勢でございますから、これを待っておって、みんなが一緒になって歩調をともにして、号砲一発でスタートを切る、そんなことはできるわけのものじゃございませんから、ここらのところはよくこれから研究をいたしまして――もっとも世界各国がやっておると言っても、日本には日本の特性というものもありましょうし、もう少し考えさせていただきたい、かように思います。
  162. 宮地正介

    ○宮地委員 民長の御答弁と大臣の御答弁は国民から見ますと何か少しニュアンスが違う感じがするわけですが、前向きに取り組むというふうに理解してよろしいですか。大臣一言だけ。
  163. 坊秀男

    ○坊国務大臣 とにもかくにもそういうことで、いいことであるならば、これはもうできるだけ早く実現できるように前向きにやっていきたい、ただしそれまでは相当な研究を要する、こういうことでございます。
  164. 宮地正介

    ○宮地委員 それでは次に国有財産の問題について少し進めてまいりたいと思います。  昭和四十八年の四月二十六日に大蔵大臣は国有財産中央審議会に対しまして「主要な米軍提供財産の返還後の利用について」こういうことで諮問をしているわけでございます。この諮問したときの最大の理由と基本的な考え方はどういうところにあったのか伺いたいと思います。
  165. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 最近におきまして、ただいまおっしゃいましたように、米軍の基地跡地、しかも非常に大規模なものが相次いで返還されるようになってきたところでございます。これらの基地跡地といいますのは、首都圏における国有地としては残された最後の非常に貴重なる土地であるわけでございます。そういう意味でこれらの基地跡地の利用の仕方というのは、現下の土地問題なり都市問題という観点から、地元の要望にこたえると同時に、国有財産として、全国民的といいますか国全体の立場からも考えて最も有効適切な利用を図ってまいらねばならぬという見地から、いかなる方針でこれを活用していくべきかということについて国有財産中央審議会の意見を聞くこととしたわけでございます。
  166. 宮地正介

    ○宮地委員 いわゆる在日米軍の、特に関東計画と言われますか、横田に関東の在日米軍基地を集結するという米軍の要請に基づいて、それが大きな影響を与えたのではないか、そのように私たちは理解をしているわけでございますが、そういう点については、どういうふうに考えますか。
  167. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 関東計画が大きな影響を与えておるのではないかという御質問でありますが、もちろん、いわゆる関東計画なるものが中心になりまして、ただいまいろいろおっしゃいましたように、関東一帯に存在しておりました米空軍基地が横田に集約統合されることになったわけでございます。それから同時に、陸軍関係で言いますと座間に統合する、海軍関係、宿舎等について横須賀に集約する、そういう計画があったわけでございます。それで、それらの計画が日米間で合意された。それで数多くの米軍基地跡地が日本に返還されることになって、その跡地についてただいま申したような状態で、いかに有効適切に利用していくべきかということについて審議会の意見を聞くこととしたということでございます。
  168. 宮地正介

    ○宮地委員 それでは、その当時の国有財産中央審議会のいわゆる委員の選出についてはどういう方法をとってきたのか。また、その当時の中央審議会委員の構成、官民の構成人員の比率、その点について御説明いただきたい。
  169. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 国有財産中央審議会の委員の選任につきましては、定員三十名でございますが、学識経験者、地方公共団体の代表、それから関係行政機関の代表ということで編成されているわけでございますが、その学識経験者の中の選任につきましては、いろいろと各界の代表、新聞社その他の方々、それから地方公共団体の代表としましては、現在のところ全国知事会の会長と市長会の会長に入っていただいておるということでございます。
  170. 宮地正介

    ○宮地委員 その選び方については、どういうふうにされたのか。また、いま一番重大ないわゆる国有財産の処理に当たりまして、地元といいますかその当該の市町村の代表というのは二人しかいないわけです。実際に中身を分析してまいりますと、何といっても政府の方々、いわゆる官僚と言われる方が非常に多い。そういう中でこの国有財産中央審議会が今度は答申を出してくるわけであります。果たしてこれが公平な立場でなされるのか。またなされると考えても、国民から見れば大変に疑問を抱くわけであります。もう少し具体的に、構成人員の内容とその選出の方法について御説明いただきたいと思います。
  171. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ただいま申し上げましたように、学識経験者というグループと地方公共団体の代表、それから各行政機関の代表というグループに分かれるわけでございます。  その学識経験者の代表としましては、われわれもちろん各界の代表者にお入りいただくというたてまえから、産業界なり金融界それから不動産業界、それぞれの方面から入っていただいておるわけでございます。それから地方公共団体の代表の問題でございますが、中央審議会は全国的な問題重要な問題を審議するための審議会でございますので、地方公共団体の代表として、現在のところ全国知事会の会長と市長会の会長に入っていただいているわけでございますが、この具体的な問題を処理しますそれぞれの財務局ごとに設けられております地方審議会というのがございます。これの委員の中には、原則的に各県の知事は入っていただいておるというたてまえになっております。ただし、関東地方審議会につきましては県の数が多い関係上、全部ということでなく若干代表した方に入っていただくというたてまえになっております。ただ、いろいろ具体的な問題で県の国有財産について審議される際には、必ず当該県の知事さんに臨時委員として入って審議に参加していただくというたてまえにしております。
  172. 宮地正介

    ○宮地委員 その点がすでに内容的に、諮問をしても諮問した機関の中身が、やはり国民的立場から見るならば公平な機関であるかどうか大変疑問を抱くような人員構成になっているわけであります。     〔山下(元)委員長代理退席、保岡委員長代理着席〕 そういう中で、五十一年六月二十一日に答申が大蔵大臣あてに出てきたわけでありますが、その内容を簡潔に答えていただきたい。一番大事な要点だけ……
  173. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 先ほど申しましたように数多くのいわゆる米軍提供財産が最近に至って返還されてきた。これらの多くの返還財産を処理していく上においてはここに一つの指針的なものがなくては公正な処理ができないという観点から、まずそういう主要な米軍提供財産の返還後の利用についての基本方針についての答申でありますが、その中身は要約しますと二つの柱に分かれるわけであります。一つはそれぞれの跡地の利用区分の問題でございます。このような大規模な返還財産は、先ほども申し上げましたように将来期待できない非常に貴重な土地であるというわけであります。それに対しまして、いろいろの地元公共団体の要望はもとよりのこと、こういう首都圏に存在する貴重な土地でありますから、国なり政府関係機関からのいろいろな利用の要望というのも強いわけであります。と同時に、これだけの土地というのは将来望み得ないとなると、われわれとして現在時点の観点だけからそれについてすべて利用計画を立ててしまうことは問題ではないかというような意見が非常に強かったわけであります。これは戦後におけるいろいろな国有財産処理の実績にかんがみ、その上に立った反省という点もいろいろあったわけでございますが、これだけの貴重な土地であるから、全部使い果たしてしまうのでなくてある程度というものは将来の日本のために残しておかなければならぬという要請が非常に強かったわけであります。     〔保岡委員長代理退席、山下(元)委員長     代理着席〕  これらの三つの要請というものを調整していく指針としまして、これを三つに分けて使っていくという三分割の方針が答申されたわけであります。具体的にはそれは要するに、一つの地区は地元地方公共団体が利用する、次の三分の一につきましては国、政府関係機関等が利用する、それであと三分の一につきましては当分の間処分を留保しておくというものでございます。これがいわゆる利用区分に関する審議でございます。  それからもう一つは、地方公共団体等に対して処分する場合の条件の問題でございますが、この移転跡地の返還につきましては、先ほど来お話がありましたように、空軍の場合横田に集中統合するとかいうような場合に政府として多額の移転経費を要しているわけでございます。そういった点を考えると同時に、地元地方公共団体等の土地に対する要望という点につきましては、特に首都圏におきましてはこの返還跡地のない地方公共団体におきましても学校用地とか公園用地とかに対する需要が非常に強いということもありますので、そういう返還跡地のない地方公共団体それから返還跡地のある公共団体相互間、それらのいろいろのバランス、公平を図る必要があるという観点からいわゆる処分上の条件を統一する。その統一の仕方としましては国有財産法なり特別措置法に無償貸し付けをすることができるとか減額して売り払いすることができるとか優遇措置が設けられているわけでありますが、法令上優遇措置の認められている用途に充てる場合についてはその優遇措置の適用限度についてすべての返還財産を通じて統一を図っていく、こういうことが答申をされているわけであります。この二つが答申の柱になっているわけであります。
  174. 宮地正介

    ○宮地委員 この答申に基づいて今度は大蔵省がいわゆる三分割有償の新処理基準をつくったわけでございます。その新処理基準で具体的に今度はこの利用区分の問題、処分条件がさらに煮詰まってくるわけでございますが、その点について大蔵省に対して私は最も重要な問題に疑問を持つわけであります。  その一つは、大蔵省の出している新処理基準、答申の中の特に「この処理基準に従つて具体的な利用計画を策定するに当つては、地元地方公共団体を含め関係機関相互間で十分意見の調整を図る外、当該返還財産を含む周辺地域一帯の総合的土地利用計画との整合性についても配慮すべきである。」これがやはり一番重大な問題であると思う。利用区分の問題や処分条件の問題よりも、一番大事なことはいかに地元の地方公共団体との調和、話し合い、さらには、もうすでに御存じのとおり国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対して昭和四十八年六月二十二日には附帯決議がつけられて改正されております。その附帯決議の第二項をちょっと読んでいただきたいと思います。
  175. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 四十八年六月二十二日の衆議院大蔵委員会におきまして国有財産法及び国有財産特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議がつけられております。その二項でございますが、次のように書かれております。「米軍提供財産の返還後の処理については、国民の福祉に役立つ公用・公共用に優先的にあてることを原則とし、できるだけ住民の意思を反映させ地域の再開発、住民福祉の向上等に資するよう配慮すること。」
  176. 宮地正介

    ○宮地委員 この附帯決議と答申の一番重要なこの問題について、大蔵省は今回新処理基準をつくるに当たって本当に真剣に責任を持って配慮したのかどうか、伺いたいと思います。
  177. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 このような附帯決議の趣旨も踏まえまして、先ほどおっしゃいましたように、答申におきましてもこの処理基準に従って具体的な利用計画を策定する場合のいろいろ地元公共団体との話し合い、その付近一帯の総合的土地利用計画との整合性について特に配慮すべきであるという旨がうたわれているわけでございます。
  178. 宮地正介

    ○宮地委員 それでは、特に今回の新処理基準の中におきまして、たとえば人口急増地域における小中学校の建設のための跡地利用、こういうものについては特に面積の二分の一を時価の譲渡、いままでから見ますと大変な厳しい数字を出してきたわけでありますが、この二分の一の根拠、これは何に由来しているのですか。
  179. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、国有地を学校用地とか公園とか、いろいろ優遇措置が適用される用途に充てる場合の処理の仕方としまして、従来におきましてもその跡地の発生につきまして移転経費を要しました場合には、必ずしも法律上認められております無償貸し付けとか減額貸し付けの優遇措置を限度いっぱい適用するということでなくて、それに限度を設けて適用してまいったわけでございます。ただ、従来の適用の仕方としましては、いわゆる跡地ごとに移転経費の額が区々であったということもあり、それが必ずしも一時に返還されて跡地が発生したということでもなかったために、ケース・バイ・ケースでその優遇措置の限度を決めてきたということでございます。ですから、いろいろ優遇措置が認められる用途に充てられる場合について、その優遇措置が全く考えられないで処分されている場合もありますし、それから一〇〇%優遇措置を適用して処分した場合もあるということでございます。ただ、四十七年にわれわれとしてはその点に関して通達を出しているわけでありますが、その際も、そういった移転経費を要した土地を処分する場合については、原則として有償措置を二分の一までするという基準を設けておるわけでございまして、今回全く新たに二分の一という基準を設けたわけでございませんで、従来いろいろ基準はあったが、これが運用上いろいろばらばらになっておったのをむしろ統一したというのが真相でございます。
  180. 宮地正介

    ○宮地委員 そうしますと、先ほど言いましたこの附帯決議、この衆議院の大蔵委員会で、権威のある委員会でつけたこの附帯決議が形骸化されている感じがするわけであります。特に今回の新処理基準、これによってどれだけいま地元の地方自治体、これは御存じのように現在の地方財政の危機という面、あるいは戦後三十年間どれだけこの基地があったがゆえにひどい状況に地元、県、市町村が置かれていたか、そういうことを考えてまいりますと、まさにこの附帯決議あるいは答申の中に言っておる地元地方公共団体を含め関係機関相互間で十分意見を調整する、こういうものは単なる考え方なり理論なりであって、中身はまさに形骸化されているのではないか、大蔵委員会における附帯決議を踏みにじるものではないか、そういう感じさえするわけであります。そういう点について、現在どこまで真剣に考え、また地方公共団体と綿密な打ち合わせをしているのかどうか、伺いたいと思います。
  181. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 われわれとしましては、この答申に示された方針というのは、あくまでもわれわれが返還財産を処理していく上の行政上の指針として示されたものと考えておるわけでございます。したがいまして、われわれはこれを指針としまして、具体的な利用計画の策定に当たりましては、地元公共団体と十分話し合って決めていくという方針には変わりないわけでございます。  国有財産といいましても、これは土地でありますから、そこの地方公共団体に存在するわけであります。パッキングしてよそに動かせるものでもございませんので、当然その利用計画に関しては、地元公共団体と十分話し合わなければ、仮にそこに国の機関をつくるにしてもできないわけでございます。そういう意味で、具体的な跡地ごとの利用計画に即して地元と十分話し合ってまいりたい、こう考えておるわけでございます。
  182. 宮地正介

    ○宮地委員 それでは具体的に少しお伺いをしていきたいと思いますが、その辺の考えが、果たして現実に直面いたしますとどういうふうに形骸化されていくか、私は大変疑問に思うわけであります。  まず初めに伺いますが、所沢基地の跡地整備に関する要請が昨年の十二月二十四日、所沢基地跡地利用協議会から大蔵省に出されておると思いますが、承知をしておりますか。
  183. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ちょっと私手元に持ち合わせておりませんので、いかなるものか承知しておりません。
  184. 宮地正介

    ○宮地委員 ちょっと承知していないじゃ困るのですがね。
  185. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 われわれは、大蔵省としてはこれは受け取ってございませんので、中身は正式に承知していないわけでございます。
  186. 宮地正介

    ○宮地委員 そこがまことに、大蔵委員会における附帯決議などが形骸化されておるということだと私は言いたいのです。いま次長さん、受け取っておりませんなんてそんなことをおっしゃっていますと、これは大変な問題になると思いますよ。私のところにはちゃんとその控えがあるのですから。  もう一度お伺いします。本当に受け取っていないのかどうか。
  187. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ちょっといま、その提出先として大蔵省の主計局の方に提出されているという情報が入りましたのですが、私ども国有財産当局の方には出されておらないので承知しておりません、こう申し上げたわけでございます。
  188. 宮地正介

    ○宮地委員 主計局に提出されておって、国有財産の自分の方にないから承知をしておりません、これは大蔵省内部としてやはり大きな反省をしなければまずいと思います。それだけ連絡がとれ合っていないということです。省内でそれだけ連絡をとり合わないで、どうして地元の地方公共団体に対して納得のいくお話し合いができるのでしょう。  「所沢基地跡地整備に関する要請書」が、五十一年十二月二十四日、所沢基地跡地利用協議会、これは会長が埼玉県の副知事の松永さんという方ですが、そこから大蔵省の主計局長あてに出ておる。あなたの手元にないから私がお話ししますが、この構成機関はおわかりになりますか。
  189. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 いまもらいましたこの資料によりますと、構成機関として、防衛医大、公害研修所、法務局、それから合同宿舎、税務署、リハビリテーションセンター、航空交通管制部、郵便局、住宅公団、雇用促進事業団、電話局、東京電力変電所、それから埼玉県、所沢市、こういうことになっております。
  190. 宮地正介

    ○宮地委員 そこで、この要請の内容について、次長さんはいまお知りになったようで、すぐといってもわからないと思います。私がここで言いたいことは、この内容の中で、特に学校用地の無償化について要請しております。その中の二番目に「返還後の用地については、無償化処分願いたい。」これは説明いたしますと、所沢の米軍基地の第二次返還、これは約九万七千平米、そこの用地については無償返還をしてもらいたい。いまはからずも構成機関を言いましたけれども、その中には大蔵省が入っておる。あなたは右の括弧の方を読みました。途中から左になっているのですが、前段の方は右の括弧の中を読んだ。初めから左の当該省庁を読めば、防衛庁、環境庁、法務省、大蔵省、厚生省、運輸省、郵政省、日本住宅公団、雇用促進事業団云々とある。すなわち、同じ大蔵省内のいわゆる国税庁の宿舎がある。そういうものをつくる大蔵省自身が、三分割の有償方式を適用しないでほしい、無償返還をぜひしてほしい、こういう要請を出しておる。これについて、大臣どのようにこれは解したらよろしいのでしょうか。
  191. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 私が何か初めの方は括弧書きの内を読んで、後の方は外と言いましたが、現実にこの所沢基地跡地利用協議会というものに参加していますのは、出先の各機関でありますので、わかりやすくその出先機関名をあらわすつもりで申したわけでございます。後の方については、何か出先機関ということで書いてないもので、実態を明らかにするために機関の名前を申し上げたわけでございます。  それで、われわれの聞いておりますのは、この整備に関する要請について議論されたときに、大蔵省といいますか、税務署代表がこれに参加して、これの要請に賛意を表して積極的にこういうものを出すべきだという意見を申し述べたというようには伺っておりません。
  192. 宮地正介

    ○宮地委員 次長の話を聞いておりますと大変ちぐはぐなんですよ。大蔵委員会というのは国民の代表の権威のある委員会でございますから、もっと責任のある御答弁をいただきたいのです。  大臣、要するに、大蔵省が答申によって新処理基準をつくった、三分割有償方式で。そして、大臣の所管の税務署は組織の一番末端ですね。逆に言えば国民に一番接している大事なところでございます。お読みいただけばわかると思いますが、そこが、所沢基地の九万七千平米という第二次返還地域に対して、何とか無償返還にしていただきたいという要請を今度は大蔵省に出している。関係省庁全部。そういうことを見ましたときに、現場にいる同じ大蔵省の人たちでさえ何とかこの地方財政の危機――この所沢の基地跡地第二次返還地域というのは、お話しいたしますと、ここは実は防衛医科大学とか公害研修所だとかリハビリテーションとか、国のいろいろな機関が来ている。そして、そのために人口が一万六千ふえるのです。その国家公務員の皆さんのお子さんが、今度は小学校、中学校に通わなければいけない。ところが、用地がないわけです。そこで所沢市は、何とかしようということで、防衛施設庁など通じて米軍に折衝して、今回九万七千平米が返ってきた。ところが、返ってきたら、ずばんと新処理基準でくるわけです、まだ決まっておりませんけれども。これでは余りにも踏んだりけったりじゃないかということで、所沢基地跡地利用協議会というのがつくられた。その中に関係省庁がみんな入っておる。大蔵省の皆さんの出先機関も入っておる。そういう方々から、無償返還を処分としてお願いしたいという要請が出ているわけでございます。この問題は。単なる末端の問題じゃなくして、やはり今回の三分割有償方式という新処理基準に対する国民の真実の声であるというふうに私は理解をしたいわけであります。  そういう点で、まず第一段の所沢基地跡地のこの問題についての要請を大蔵大臣としてどのように受けとめられたか。また、本委員会で決議した附帯決議が、何か一生懸命事務レベルでがんばっているのでしょうが、形骸化されておる。国民は今回の三分割有償の新処理基準に対しては、地方公共団体などが大変反対しておる。白紙撤回してもらいたいという要請があるわけでございます。話し合いをしていますと言いますけれども、昨年の十一月で埼玉、東京、神奈川などとの話し合いも、新処理基準はのめないと地方公共団体が言ったものですから、そのままストップして、十二、一、二、三、四と、もう五カ月も空白状態になっておる。これだけの国民の切実な反対を押し切ってまで強硬に押しつけてはならない。大臣として、この大蔵省の三分割有償新処理基準についてもう一度再検討して、もっともっと国民の合意を得るような新処理基準にかえていくべきではないか、私はこのように思うわけであります。その辺の柔軟なる姿勢が大蔵当局にあるのかないのか、伺いたいと思います。
  193. 坊秀男

    ○坊国務大臣 この新処理基準というものは他意あったものではない、とにかくいろいろな御要望に対しまして一番公正にやっていこうというような考え方から出ておりまして、しかし、それが非常にぐあいが悪いじゃないか、間違いがあるじゃないかということでありますならば、それは真剣に考えなければならない、かように考えます。  そこで、この三分割ということについては、一つの指針として、これにのっとってやっていく。指針というものがもしないとしたならば、これはごちゃごちゃになってしまうと思いますから、何らかの意味において指針というものは必要だと思います。ところで、それがどこがいけない、ここがいけないということであるならば、これはよく考えていかなければならぬ。ただ、該案の、おっしゃられました真実を私はまだつかんでいないのか知りませんけれども、その中に大蔵省の出先機関の税務署が入っておるという御指摘でございますが、その大蔵省の出先の税務署が入っておるからという理由でもってこれを緩やかにするとか、そういうことは、これはかえってどうも、私はまだ真実をつかんでないからそういうことを申すのかもしれませんけれども、そこの点、私にはちょっと腑に落ちぬ点があるのでございます。
  194. 宮地正介

    ○宮地委員 ちょっと質問の趣旨を大蔵大臣、履き違えているのじゃないか。私が先ほどから言っているのはそういう意味じゃない。出先といったってこれは尊重していかなければいけないですね。ともかく同じ大蔵省の中のそういう切実な声ですよ。一所沢市に起きておる問題じゃないですよ。地方公共団体また各省庁の出先だって、そういうふうに深刻に受けとめているのですよ。これは理解できますね。そういう上に立って、三分割問題というものを切り離して結構ですけれども、今度は大蔵委員会で地方公共団体ときちっと話し合いしていきなさいとなっておるのです。ところが、話し合いははっきり言いまして五カ月間空白なんですよ。ここで私は、いまいろいろ全部出しています。私たち国民から見れば、大蔵当局のまことにずさんといいますか、いいかげんといいますか、そういうような姿勢で何が地方の公共団体、国民と対話ができるか。福田内閣の言う対話と協調じゃないんですよ。そういう点で私は、これは困るよ、関係地方公共団体はもう財政の危機、三十年間の苦労、そういうことからして、余りかたくなに大蔵省が窓を開かないでおりますと、やはり解決もいたしませんし、もっともっと国民本位の血の通った新処理基準というものを再検討すべきではないかということを申し上げておるわけでございます。  話がずれるといけませんので、ひとつ詰めておきたいのですが、この所沢問題について、次長、もう一度どのように今後取り組んでいく考えか伺いたいと思います。
  195. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 ただいまお話のありました所沢の跡地に関係する小中学校の問題について、ちょっと具体的な経緯をお答えしたいと思います。  所沢の跡地は四十六年に返還されてきたわけであります。そのとき、全体三百一ヘクタールのうち百九十二ヘクタールが返還されてきまして、その跡地の利用につきまして、いろいろ地元の公園、それから先ほど構成メンバーの中にありましたように、防衛医科大学とか厚生省のリハビリテーションセンターというようなものがつくられることになったわけであります。  当初、その返還されました百九十二ヘクタールの利用計画の際、それらの跡地を利用することに伴う人口増加から必要となる小中学校用地ということは、当然当初の計画に入っておったわけでございます。そして、そのうちには小学校二校、中学校二校というのが入っておったわけでございますが、その所沢市の方の状況から、むしろ跡地の利用に伴う児童生徒を収容する小中学校じゃなくて、既成市街地の方で児童生徒が急増してきたので、その跡地に予定していた小中学校を至急建てさせてほしいということがありまして、とりあえずいままでに小中学校各一校がすでにできております。その分については全部無償貸し付けということで処理されているわけであります。  先ほどありました、跡地を利用するいろいろ国の機関もあるじゃないかというお話ですが、われわれ当初その無償貸し付けを予定しましたのは、そういう跡地の利用に伴って人口がふえ、それに従って児童生徒がふえるから小中学校用地が必要になるということで、その用地を無償貸し付けすることを予定していたのが、既成市街地の方でその必要が先に生じてきたということで、それを無償貸し付けしたわけでございます。  それ女その後今度は跡地の利用がさらに具体化してきますと、当初予定していた小中学校用地というものを既成市街地分の方に回してしまった関係上、さらに小中学校用地が必要だという要請が後から出てきたわけでございます。われわれとしましては、後から出てきております小中学校用地といいますのは、そういう跡地の利用に伴って発生してくる児童生徒の増加に伴う分ではなくて、いままでの分の何か先取りされた分の肩がわりである、こう考えておるわけであります。  それで、かたがた、先ほど来申し上げておりますように、基地跡地についての統一処理基準につきまして昨年答申が出されたわけでございます。こういうことで、今後、新たに追加要求として出されている分の処理については、統一処理基準で処理していく、こういう方針になっておるわけでございます。
  196. 宮地正介

    ○宮地委員 肩がわりという、何か全くすりかえ的な話でございますけれども、そうなりますと、所沢市でもこの問題について、非常にかたくなにいろいろと皆さんの方にいまお話も行っていると思います。国家公務員の皆さんのお子様、そういう方も通学する学校でございます。このまま硬直状態でいきますと、逆に通学できないという事態が出てきた場合に、どのように責任をとるのですか。要するに開校ができなくなる、そういう場合にはどういうふうにあなたは責任をとろうと考えるのですか。
  197. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 われわれは地元と、この点については十分話し合いをしておるわけでございます。  それから、いろいろ防衛医科大学校の宿舎の建設が問題になっているようでございますが、この点については、防衛庁の方で地元と鋭意話し合っているわけでございますが、われわれの聞いているところでは、所沢市事務当局はわれわれの考えを十分理解していただいて、いろいろ御納得いただいているというふうに伺っておる次第でございます。
  198. 宮地正介

    ○宮地委員 それは大変な誤解であろうと思います。十分納得ということは、新処理基準の適用を受けるという考えに所沢市はあるということですか。そのようにあなたは理解しているのですか。
  199. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 新処理基準といいますと、そこで何かいろいろ誤解を生ずるようでございますが、この問題として結果的には、そういう半分有償、半分無償ということでもやむを得ないというふうに所沢市事務当局そのものは考えておられるというふうに聞いております。
  200. 宮地正介

    ○宮地委員 そこに大変大きな問題があるわけでございまして、そういうようないまお話しの中身はいわゆる新処理基準ということでございます。そういう方式でありますと、今度は大変な財政負担になるわけですね。その財政負担に結局たえ切れないで、それでは各省庁の皆さんに応分の負担をしていただこうかと、いろいろいま工夫をしているようであります。この問題については、後日また詰めたいと思いますが、もっともっと――余りかたくなな姿勢で地方自治体をいじめるようなことだけはしていただきたくない、やはり附帯決議の精神にのっとって、もっともっと温かい姿勢で取り組んでいただきたい、このように要望をしたいと思います。  そこで、具体的にさらに話を進めてまいりたいと思いますが、現在の所沢基地の跡に今後どんどん人口がふえてまいります、国の機関などが入ってまいります。そういうことで、西武新宿線の所沢駅と新所沢駅の間に中間駅を新設しよう、こういう問題が起きているわけであります、それに対してもやはり跡地利用の問題が出てくるわけでございますが、この問題についてはまずどのように適応していくのか、また、運輸省としてこの問題をどのように西武鉄道などに検討させておるのか、あわせて伺いたいと思います。
  201. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 そのような駅の計画があるということは聞いておりますが、国有地の利用に関係してくるのかどうか、詳細な計画を存じておりませんので、ちょっとここで答弁いたしかねるわけでございます。
  202. 松村義弘

    ○松村説明員 所沢基地跡地利用協議会の方から四十八年六月に新駅の開業について要請があったということは、われわれ承知しております。  本件にとどまらず、われわれはなるべく地元の要請は尊重するというようにという指導を一般的にやっておりますが、本件について申しますと、やはり利用者の方がふえますので、何らかの形で駅施設の設置が必要ではないかと考えております。
  203. 宮地正介

    ○宮地委員 運輸省はちゃんと承知しておる、あなたの方は承知しておらないでわからない、先ほどから大変に不勉強というのか、余りにもずさんな姿勢であろう、私は大いに反省をしていただきたいと思います。  時間がありませんので次に参りますが、いわゆるジョンソン基地と言われております入間、狭山市にまたがっておるこの基地の返還が、四十八年六月、約百六十三万平方メートルされたわけであります。狭山市において、特にいわゆるハイドパーク、この無償返還の要求が皆さんのところに強い要求として出されております。この点について現在どのように取り組んでおられるか、伺いたいと思います。
  204. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 いわゆるジョンソン基地跡地のハイドパークの問題でございますが、これにつきましては、全体面積二十一万九千平米ということになっておりますが、現在、狭山市に対して市民憩いの広場としていわゆる管理委託をしておるという状況になっております。
  205. 宮地正介

    ○宮地委員 管理委託、これについて委託だけさして、後は、今度は返還となるとまた新処理基準で適用、このように考えておるわけですか。
  206. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 われわれとしては正式な公園なら公園用地として払い下げなり貸し付けの要望がありました場合には、当然先ほど来申し上げております統一的な処理基準によりまして処理してまいりたい、こう考えております。
  207. 宮地正介

    ○宮地委員 ここは財政的な面を見ましても、約二十一万九千平米、時価で換算しますと約百億円と言われているのですね。これは公園としても二分の一で時価有償、五十億。狭山市の財政規模を見ましても半分近くが充当されてしまう、こういう大変な事態であります。そういう点から見ても、ただ事務的に返還の話があれば新処理基準で適用します、こういうような一点張りであってはやはり今後の解決はならないと思います。  まず考え方だけ先に聞いてまいります。特にまたお隣の入間市などでは、今度は駅前広場の拡充、こういう問題でいま深刻な都市計画との問題が絡んできておる、そういう問題についても今後大蔵省当局にいろいろと御相談に来ると思います。都市計画の問題、財政的な問題、そういうような問題について大蔵省としてどういうふうに取り組んでいくのか。同じようにやっていきます、これだけでございますか。
  208. 吉岡孝行

    ○吉岡(孝)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、われわれとしましては昨年答申をいただきました基準をわれわれの行政上の指針としまして、その具体的な土地の個々の利用計画につきましては十分地元と話し合って話を進めていきたい、こう考えておるわけでございます。
  209. 宮地正介

    ○宮地委員 外務省と防衛施設庁にちょっと伺いたいと思います。  所沢基地のいわゆる道路の問題について、やはり所沢市の都市計画の中で、並木通り一号線、二号線、これを結ぶ道路としてまだ未返還の米軍基地内を通るわけでございます。これの使用についてあるいは返還要求について今後どのように取り組んでいこうと考えておるか、防衛施設庁には地元からお話が来ていると思いますので伺いたいと思います。
  210. 広田徳久

    ○広田説明員 昨年の十一月に地元から道路用地にして返還要請は承知しております。しかし、昭和四十六年に米軍基地として通信基地の大部分を返した結果、米軍としては機能上これ以上縮小するということがきわめて困難な情勢でございますので、忌憚なく申し上げれば本道路についての返還見通しはきわめて困難ということでございます。
  211. 佐藤行雄

    ○佐藤説明員 お答えします。  御質問の点につきましては、われわれは実はきょう御質問いただきましてから実態を知った、地元の御要望を知ったという事情でございますので、実情をよく承知しておりません。それに先生御承知のとおり、こういう問題については相手側の問題もございますので、いまこの場で即答をいたしますと申し上げにくい点もございます。いまお答えしたような事情もございますので、防衛施設庁の方と十分相談してまいりたいと思います。
  212. 宮地正介

    ○宮地委員 ぜひこれは前向きに、返還がむずかしければ、たとえば使用の問題などについてよく地元と相談して取り組んでいただきたい、こう思います。  いままでいろいろとお話ししてきましたけれども、ここで大臣に一言お伺いしたいわけでございます。  言うならば事務レベルですから、現在大蔵省のつくった新処理基準については、かたくなにやるやるというしか答弁はできないと思います。しかし大臣は政府の重大な、財政、経済、また日本の国民生活を預かる立場にあるわけでございます。いまのような答弁を聞いていただいてもおわかりのように、地元の地方の自治体は、この三分割有償新処理方式というものに対しては白紙撤回をしてほしい、何をやるにも都市計画は崩れてしまう、財政的には手は出ない、そして戦後三十年間、いまでもジョンソン基地の狭山市などは基地騒音公害で悩み苦しんでいる。それをずばっとこういう基準で何とか――地元公共団体と話し合いの上決めていく、こういう大蔵省委員会の附帯決議もあるわけですし、答申もはからずもそのように言っているわけであります。特に関東計画においては東京、埼玉、神奈川の話し合いは昨年十一月で切れておる、このような状態であってはならない。さらにこの問題は、これだけ国民が白紙撤回を、あるいは何とかもっと地元本位の形に再検討して中身を変えてもらえないか、こういう要求があることは大蔵大臣も御存じだと思います。そういう点について今後もっともっと積極的に地元公共団体あるいは国民の代表であります各党折衝の中において、大蔵省が本当に地元のそういう幾多の問題というものを理解し、この新処理基準に対してその内容の再検討、また柔軟な姿勢で取り組む考えがあるかどうか伺いたいと思います。
  213. 坊秀男

    ○坊国務大臣 新処理基準を撤回するとか白紙に返すというようなことにつきましては、ここで私はさよういたしますという言質は申し上げかねます。しかし、いずれにいたしましても、この問題についてはいろいろ御指摘があったようでございますが、その御指摘の点については今後十分私は考えてみたい、こう考えております。
  214. 宮地正介

    ○宮地委員 御指摘の点といえばこのいわゆる三分割有償方式、この問題は国民の現実のいわゆるなまの声というもの、これを生かして対応していくだけの柔軟な姿勢がこの問題についてあるのかないのか、もうこれ以上絶対引かないというものなのか、もっと事情を調査する、あるいは事情にかんがみて、白紙撤回はできないかもしれないけれども、もっと前向きに地元の公共団体の意向に沿って善処していく考えがあるのか、この点について、大臣もう一度伺いたいと思います。
  215. 坊秀男

    ○坊国務大臣 この問題につきましては今後も地元と具体的の問題についてよく話し合いをすることによって解決をしてまいりたい、こういうふうに考えます。
  216. 宮地正介

    ○宮地委員 終わります。
  217. 山下元利

    ○山下(元)委員長代理 高橋高望君。
  218. 高橋高望

    ○高橋委員 私は、当委員会において再三、景気が思わしくありません、何とか時宜を得た、特にタイミングのいい手当てをお願い申し上げたいということ等を繰り返してまいりました。こうした私のお願いにもかかわらず、残念なことに景気の回復が望めない現状、また現実に、一つのバロメーターとしての倒産件数を見ましても三月などは非常に悪い数字が出てきている。しかも今後それほど急速に回復するという見通しが立ってない。政府も公共投資を初めとしての刺激によって何とか景気を回復させたいというふうな御努力はいろいろされている。これは認めるのにやぶさかではございませんけれども、きょうまず大臣にお伺いしたいのは、現実にいま大蔵御当局で景気が回復してきたという指標をつかむとしたらどういう指標で、またその数字がどういう数字に達したときにまあまあ回復の兆しが出てきたというふうに御判断なさるか。その辺の景気回復の指標についてのとりあえずの御意見を伺いたい、かように思います。
  219. 佐上武弘

    ○佐上政府委員 お答え申し上げます。  何分二百兆に及ぶ国民総生産でございまして、計量的にこうなれば景気回復だということを個々のものに当てはめますのは非常に適当でないように思います。たとえば個人消費が大変大きなウエートでございますけれども、実収入がどのくらいになりその支出がこうなったらこれでいいんだとか、あるいは設備投資にいたしましてもこのぐらいの規模になったら景気が直ったとか、あるいは景気として一番よく日われることは、企業収益がここまで回復すれば景気回復感が出たんだというふうに計量的に申すとは非常に困難ではないかと思います。  ただ先生の御質問は、恐らく、新聞紙上に出ております、私もそれを読んだのでございますけれども、経済の営みで大きなウエートを示しておりますのは、何と申しましても鉱工業生産指数、あるいは生産はしても出荷はしないで滞貨をしておりますれば在庫率が上がってくる、その動きがここまで来れば一体どのくらいになるんだろうかというふうな記事が出ておりました。これは企画庁筋がそういうふうなお話をされておるように私は読んだわけでございますけれども、確かに在庫率なりあるいは稼動率なりという指数は私ども注目して見ております、生産指数も当然でございますけれども、では、ここに例示して挙げられておりますように、一時的に、在庫率が一二〇以下になればこれは回復したんだとか、あるいは稼動率が九〇以上になればいいんだというふうに、果たしてマクロ的に言っていいかどうかという点には多少疑問がございます。と申しますのは、従来景気が回復をいたします際は、全体としてずっと皆景気がよくなってまいりました。ところが、石油ショック以後はどうも構造的な変化が出てまいりまして、たとえば消費財で申しますと、家電であるとかあるいは自動車というものはもう稼働率もフルに操業する、在庫もほとんどないというような状況になっておるかと思いますと、建設資材のようなものはいまだに稼働率も低く在庫もかなり高いというような跛行性が出ております。  そこで私どもの指標として見るものは、これらの業種をいいものも悪いものもひっくるめた形で見たものが稼働率が九〇である、在庫は一二〇であるということを見て、果たして実態として景気が全体として回復されたと言うことはなかなかむずかしいのではないか。したがいまして、私どもは個々の経済指標だけで判断せずに、もちろん生産面の稼働率なり製品在庫なりあるいは企業収益、そういったものを全部総合して判断をすべきものでございます。先生の御質問は確かにごもっともでございますけれども、私どもはやはりそういうものを総合判断していかなければならない。これがここになったら景気回復成ったんだというふうには言えないのではないかというふうに存じております。
  220. 高橋高望

    ○高橋委員 おっしゃるように、業種間あるいは一つの業種でも、同業種の中でも景気が跛行性があることは私も認めます。しかし、仮にも国の方針として景気を回復したいあるいは回復すべく努力をする、こうおっしゃられるのであれば、何かやはり数字的に、決して一つとは言いませんけれども、ある程度の複数の指標を出して、その指標をこの程度満足させればまあ正常な状態に戻ったんだ、こういうふうな考え方が述べられないと取っかかりようがないんじゃないですか、いかがでございますか。
  221. 佐上武弘

    ○佐上政府委員 そういう観点から申しますと、多少おくれてまいりまして、差し支えはございますけれども、国民所得統計のクイックエスティメーション、QEと申しますけれども、GNPの速報値がやはり私どもにとっては指標ではないかと思います。この一-三月の数字が出てまいりますのは六月というので、もう三月終わりましてもまだ三カ月ぐらいタイムラグはあるわけでございますが、この数値が私どもの関心事である、それがプラスに進んでいくならばいいのではないか。私どももこの新年度には六・七%の成長率を考えております。これもまだ年度が始まったばかりでございますけれども、これが順調に進んでいく、そういうようなテンポで、四半期で進んでまいりますれば、私は景気は回復すると言ってよろしいのではないかというふうに考えます。
  222. 高橋高望

    ○高橋委員 私がお尋ねしたいのは、要するに、経済を回復させるあるいは景気を回復させるということは、ひとり与党のお立場あるいは政府のお立場じゃなしに、国民全体として取り組まなければならない、そうであれば、ある目標値がないと、あるいはその目標値を目指して進むというのが、国民全体の歩むべき方向だろうと思うのです。そういった意味で、その目標値に対して民間も政府も一緒に努力するという必要がある、こういう立場から、共通の目標値を発表して、こういう状態にまでとにかくしようじゃないかというような大きな立場に立っての御発言かあって、それに対して国民が各層で努力をしていく、あるいは抑えるべきものは抑える、がまんすることはがまんする、そういう姿勢をとらなければならないと思うものですから、いまお尋ねしたようなことで、どうかひとつ、よりむずかしいことかもしれませんけれども、逆に言えば、より求められているやさしい国民の目指す数値、指標というものを御当局でお考えになっていただいて発表していただく、そして、それに近づける努力を国民に訴える、こういう方向をとっていただきたいと思いますが、いかがでございますか。
  223. 佐上武弘

    ○佐上政府委員 先生の御趣旨は全くそのとおりだと思います。しかしこれだけ大きな経済になりますと、どこを指標としてとっていくかということにつきまして、私どもよりむしろ企画庁がこういう景気政策の主管でございますが、一つ言えますのは、たとえば予算委員会等を通じて言われておりますのは、現在八七程度の稼働率、これを本年度末、つまり来年の三月には九三ぐらいにまで持っていきたいということによって一つの景気観を支えていくということは、総理もあるいは企画庁長官も答えられております。それも一つの手がかりだと存じますが、仰せのとおりそういうメルクマールを開発して、こういうところまで行けばいいんじゃないかというものができれば本当に結構ではないかと思いますが、さしあたっていま、これがこうなるということを私が一存で申し上げることも困難でございます。御趣旨のほどは非常によく了解いたしました。
  224. 高橋高望

    ○高橋委員 大蔵大臣、その辺について、大蔵省の責任者として御意見いかがでございましょうか。
  225. 坊秀男

    ○坊国務大臣 仰せのように、景気回復しろ回復しろ、こう言いましても、そういったような目標というか照準というか、そういったようなものがこれはなかなかむずかしいことだと思いますが、やはりこれがあってこそそこまで行く努力、いろいろな政策をその照準に向かって努力していくということでございますから、私もまさにあなたの言われたことと同感でございます。そこで照準一つということではどうかとも思いますけれども、もっと複雑な、総合的なものでございますから、その稼働率ということは大きな一つのメルクマールであろうというふうに私も考えます。
  226. 高橋高望

    ○高橋委員 現在の稼働率が八〇台、やがてそれを九〇台にし、あるいはそれ以上にしたい、一つの指標というか、考え方だろうと思いますが、いろいろ公共投資を含めての刺激策の中で、稼働率がそういう数値になるのには、大ざっぱに言っていつごろそういうことがそろそろ表面化できるだろう、こういうふうに見ていらっしゃいますか。いつごろを見ていらっしゃいますか。
  227. 坊秀男

    ○坊国務大臣 いつと言われましても、これはいついつと言うことはなかなかここで予測しにくうございますけれども、しかしながら今日やっております諸般の政策はすべてその方向に集中してやっておるわけでございまするから、この政策がだんだんと効果を発生してくるということによりまして、できるだけ早く着実に回復していって、できるだけ早く到達したい。そうでなければ、これはいつまでものんべんだらりとしておったようなことでは、日本の経済の回復というものはありませんから、ぜひともできるだけ速やかにそこに到達していきたい、かように考えます。     〔山下(元)委員長代理退席、委員長着席〕
  228. 高橋高望

    ○高橋委員 大蔵大臣、恐れ入りますが……。くどいのですけれども、それでもやはり一応目標はお持ちだろうと思うのです。たとえば年内だとか、あるいは五十三年度の年度初めだとか、ある程度の目標はお持ちだろうと思うのですが、その目標はいかがでございましょうか。
  229. 佐上武弘

    ○佐上政府委員 いま問題を稼働率指数に限って申し上げますと、五十一年度の四月に稼働率は九〇・六までまいりまして、それ以後いわば中だるみということで、二月現在で八七という数字にとどまっております。そこで、先ほど申しましたように、各省筋では、来年の三月末、つまり一-三月に大体九三ぐらいのところに持ってまいりたいということでございますから、いま八七でございますので、六ポイント差があるわけでございます。もう少し早いテンポで達成できるのではないかと私どもは思うわけでございますが、あと十一カ月で六ポイントということでございますので、どちらかと言えば、これはかなり控え目な目標値ではないかと思います。いずれにしても、この前半、七-九にはかなり九〇に近いところまで持っていくということが望ましい政策運営の態度ではないかと存じております。さればこそ上半期に公共事業の集中発注をする、あるいは公定歩合を二次にわたってやるという形で、これは単に稼働率を例にとったのでございますけれども、何と言っても操業度を上げて雇用も安定させる、あるいは人件費、賃金の固定費がかなり企業に食い入っておりますから、どちらかと言えば稼働率を上げることによってコストの軽減要素をつくる、そして景気観を明るいものにする、企業の先行きマインドを明るいものにする、そういう考えで私どもは政策運営をいたしたいと思っております。
  230. 高橋高望

    ○高橋委員 大体七-九ぐらいに兆しがそろそろ出るのではないかという御期待を持っていらっしゃる、いまわかりました。  そこで、私、日銀の都市銀行への窓口規制の問題でちょっと伺いたいのです。  私、きょう日銀の方をお呼びしなかったのであれですが、このところ都市銀行に対して、四-六は九千六百億の貸し出し、そしてこれは対前年度比で言うと約八%、厳密には七・九%のマイナスだと思います。これに間違いございませんですか。
  231. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 いまおっしゃる数字になっておると聞いております。間違いございません。
  232. 高橋高望

    ○高橋委員 現実にこのマイナスになっている融資枠七・九%、八%弱の窓口規制をしながら、現況資金需要はどの程度に実際の姿としてはあるというふうに御判断なさっておられますか。
  233. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 ただいま日銀の窓口規制の考え方といたしましては、必要な資金は全部充足をしたい、こういう考え方でございまして、現にこの四-六もそうでございますが、銀行から資金需要の情勢を聞きまして、ほぼそのまま認めておる。つまり資金需要の実勢もいまおっしゃったような額になっておる、こう承知をいたしております。
  234. 高橋高望

    ○高橋委員 局長、実はそれは私の現実の調査ではちょっと違うのでございますがね。もっとはっきり申しますと、九千六百億の枠をもらっていても、資金需要としては恐らく銀行によっては三〇%、あるいは多くても五〇%ぐらいが実態だろうと思う。したがって、残りの分はいわば借りたくない人に無理に頭を下げて借りてもらっている、こういう情勢だというのが都市銀行筋の判断ですけれども、この辺については私の調査が違いますか。
  235. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 私どもの承知しておりますところでは、多少各銀行によりまして窓口規制の枠と実際の資金需要との間に差があるのは、それは事実だと思います。ただ、これは貸し出しの増加額のいわばマキシムでございますので、ゆとりがあるからそこは無理して貸すかどうかということになりますると、それは銀行の資産内容にも影響することでございますから、そういう無理して貸すというようなことを奨励しておるわけではございません。そこは銀行の経営者が良識を持って判断して、その枠内で資金を供給していく、こういうたてまえでございます。
  236. 高橋高望

    ○高橋委員 私が伺いたいのは、資金需要がないということは、景気回復に対して依然として需要家の方が積極的に取り組む姿勢ができてないということの裏返しの表現だと思うのですから、いま審議官の方から七-九に対して期待が持てるというふうなお話が出ましたけれども、私は、少なくとも四-六はあきらめなさいというふうに国民に言うべき時期、あるいは言わなければならないのだ、このように思いますがいかがでございますか。
  237. 佐上武弘

    ○佐上政府委員 内外情勢非常に流動的でございますが、お言葉ではございますけれども私のいま持っております先行指標等を見ますと、この五月から六月には回復の動態が見られるのではないだろうか。実は昨日及び本日にわたりまして全国の財務局長会議を開催いたしまして、十一の財務局長からそれぞれの景気情勢を聞きまして、確かに地域的、業種的にはばらつきがございますけれども、どうもいわば一種の低迷感から明るい曙光をつかみ始めた徴候が見られるということが会議の結論であったように思います。したがいまして、四-六では景気は戻らないというところはあきらめなさい、こう先生はおっしゃいますけれども、どうも私どもの見るところでは、これは先行きでございますからどうなりますかわかりませんけれども、私は、五月から六月にかけて動意が見られるものであると期待いたしております。さればこそ、そういった趣意もございまして、四-六には公共事業予算現額十兆のうちの五兆、約五〇%前倒しに集中をする、これによって一種の有効需要効果をつけていく。他方においては、何と申しましても金利を二回に分けまして公定歩合を一・五%引き上げる。同時に、長期、短期にわたりましてプライムを下げて、それによって経営者のいわば企業マインドの暗さを払拭するという努力もいたしております。これは七-九まで足を引っぱって効果がない、私はそう思いません。むしろ四-六、五月から六月にかけてはそれなりのきっかけの効果が出てくるものと考えております。
  238. 高橋高望

    ○高橋委員 私もそういう期待はいたしたいのですが、現実に私たちの調査の段階では、四-六に対しては資金需要が多くても五〇%、少なくても三〇%くらいしかないから、景気の回復を期待するということはしばらく抑えた方がいいのじゃないか、私はそういう立場をとり、また逆にそのように言う方がむしろ親切ではないか、そう思っております。でもこの辺は、私も情報源を申し上げるわけにもいかないし、またいろいろお立場もございますから、これ以上の論議は控えさせていただきます。  そこで、今度は公定歩合について伺いたいのですが、私実は不勉強で、公定歩合の引き下げの発表がある、そして日銀と都市銀行間のレートが下がる、このように伺っておりますけれども、この日銀と都市銀行間のレートを下げるのは即日実施でございますか。
  239. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 今回の例で申し上げますと、公定歩合の引き下げが政策委員会によって決定されましたのが四月十八日の午後でございます。その新しいレートが適用されますのは四月十九日、翌日の取引から新しいレートが適用されるということでございます。
  240. 高橋高望

    ○高橋委員 そうすると、常識的に言えば大体即時に実施された、こう解釈していいわけでございますね。
  241. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 そうでございます。
  242. 高橋高望

    ○高橋委員 それでは逆にお伺いしたいのですが、三月十二日に〇・五%下げられた、これが市中で実際に借りている人に対する実効金利あるいは約定金利と申しましょうか、この改定は大体どれくらいのずれで行われていると御判断なさっていますか。
  243. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 三月の例で申し上げますると、三月十一日の政策委員会で決定をされまして、十二日から公定歩合が適用になっておりますが、その同日、多少ずれていた銀行もございますけれども、各銀行は自分の銀行のプライムレート及び並み手貸しの金利の最高限度をそれぞれ同幅引き下げるという方針を発表いたしております。その実際の適用は翌日からでございますが、適用されますのは、たとえば短期の貸しでございますと大体三カ月くらいの手形で貸りているのが多うございますので、その手形の期限が来て書きかえますとき、あるいは新しい貸し出しがその実行日以後起こってまいりましたときにそれぞれ新しいレートが適用されてまいる。ただ、企業によりまして金利の適用はいろいろ区々でございますから、全部が同幅直ちに下がるということではないと思いますが、原則としてそういう適用になっていると思います。
  244. 高橋高望

    ○高橋委員 大手企業に対しては恐らく、自動的と言うと語弊がありましょうけれども、敏感に御処理なさると思う。中小企業に対しては、いま後藤銀行局長おっしゃるような形での適用というものは現実になかなか行われていないのじゃないですか。私は、中小企業者の立場に立って、特に国の景気回復の大きなポイントである設備の投資などを考えたりした場合に、現在の銀行が中小企業に対して、公定歩合が引き下がったからといって敏感に下げているということはむしろ考えられないのです。銀行局長のところでは、公定歩合を下げた場合、あるいは上げた場合でも、まあ上げた場合は別として下げた場合にどのくらいの割合で、何%か減った状態でいわゆる約定金利、実効金利というものがある、この辺はどのようにつかんでいらっしゃいますか。
  245. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 私ども実効金利の適用状態をつかみます指標は、各銀行の貸し出しの約定の平均金利でとらえております。それが、ある前の時点と公定歩合引き下げ後の何カ月かたった時点でどのくらい下がっておるか、そしてその下がりぐあいが公定歩合の下がりぐあいと比べてどのくらいあるか、これを追随率と呼んでおりまして把握をいたしております。  それによりますと、従来、金融情勢によりまして区々ではございますけれども、最近の例で申し上げますれば、短期金利につきしては大体八割方追随をしておる、かなり大幅に追随をしてまいっております。ただ、いま申し上げました約定平均金利の中には、長期貸し出しも平均して出てまいりまして、長期貸し出しの方は、御案内のように固定制のところも大分ございますので、これは長期間たちませんとなかなか新しい金利の適用がございません。そういう変わらないものも含めまして約定平均金利をとらえております。したがってそういうものを入れますと五割くらい、短期だけですと八割くらい、こういう追随をいたしております。  それから、大企業と中小企業の間の違いということでございますが、ともすれば金融引き締め時には、中小企業と大企業の金利水準がほぼ同じように並んでまいりまして、緩和期には離れていくというのが従来の傾向でございます。つまり、大企業の方が金利の振れが大きい、中小企業の方がどちらかと言えば狭い、こういうことでございます。この点につきましては、今回のような場合には、特にコスト面につきましても預金金利が下がっておる、こういう事情もございますので、特に中小金融機関等も含めまして追随度を高めるようにという要請をいたしておるわけでございます。
  246. 高橋高望

    ○高橋委員 銀行局長のところへ入るお話というのは、比較的恵まれた方のお話が多い。逆に、銀行から言えば無理にでも借りていただいた方のお話が多いから、そういうお話が間々お耳に入るのじゃないかと思う。  私たちの立場で考えてみますと、あるいは調べてみますと、現実に三月十二日に〇・五%公定歩合が下がった。そしてこの実際の活動は、手形の書きかえ時期から始まるだろう、これもおっしゃるとおりだろうと思う。ところが、手形の書きかえ時期が来ても、いまだにこの三月十二日の〇・五%あるいはそれに準じた金利の引き下げの恩恵を受けている中小企業というのはほとんどないのが実情だと私は思う。  昨日も、私のところへある会社から電話がございまして、おかげさまで何とか四月いっぱいで下がりそうです、こう言うのです。私はこの四月十八日の件かと思ったらとんでもない話で、三月十二日の件をようやく交渉して四月の末に変わって、そして新しい書きかえの来た手形に対してそれから〇・何%か下げていく。それではこの企業がそれほど悪い企業かと言うと、中小企業としてはそう悪くない、むしろこの間までの三月十二日以前には、七%を割ったプライムレートに近いような状態でお金を借りていることのできている企業ですら中小の場合には、預金連動の問題もあるのでしょうけれども、とにかく三月十二日の恩恵をいまだに受けてない。逆に言えば、公定歩合を仮に〇・五%下げて、さあ景気を刺激するよ、こうおっしゃっても、現実にその金を借りようと思う人たちはそれだけの意欲が出てこない、この辺については局長、どんなふうに御判断なさいますか。
  247. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 三月の時点におきましては、公定歩合を下げますのに同時に要求払い預金だけの引き下げをいたしました。ただこれは、コスト面から見ますれば、むしろ〇・五%そのまま、貸し出しの方を下げ得るだけのコストの軽減効果を果たしておりません。特に中小金融機関の場合には、要求払い預金のウエートが小そうございます。したがいましてその差は、銀行の利ざやがずいぶん詰まっておりますけれども、むしろそこで極力努力をするように、こういう要請をいたしたのでございまして、したがいましてあるいはいま御指摘のようなことが――いま御指摘のケースがどういう事情であったのかよくわかりませんけれれども、そういう事情もあったわけでございます。  ただ、今回の四月十八日の引き下げにつきましては、すでに御報告申し上げましたように定期預金金利の引き下げも行うということで、公定歩合の引き下げが市中貸出金利の低下を期待する、その実効を極力高めたいということでとった措置でございますので、極力市中貸出金利の低下が実現してまいりますように、これは大、中、小に限らず全体として下がってまいりますように要請をいたしておるわけでございます。
  248. 高橋高望

    ○高橋委員 これは一例にとどまらないのですね。銀行は御承知のとおり金を貸そうと思うときにはいろいろ条件を考えるようです。普通常識的に四つ考えているようですけれども、たとえば安全性、それからその企業の収益性、成長性、そして最後に公共性が入るかと思いますが、この四つの事項を絶えず考えている。特に安全性という点が、言葉はきれいですけれども、逆に言えば担保を含めたいわゆる銀行の根性の出てくるところだ。そうなると、大きな企業を相手にして――まず第一に日銀と都市銀行との間では金利は下がっている。ところが現実に貸出金利の方については、いろいろ銀行ペースでのあるいは銀行の商売としての判断から展開をずらす、あるいは率をいじる。そうなると、この公定歩合が下がったことによってプラスするのはだれか。本来政府がお考えになりあるいは行政全体として景気刺激策をやりたいというふうに御判断なされば、末端の中小企業を含めた設備投資家に対して刺激を与えたいと思われたものが、現実にはどこか中間の方が、言葉をかえて言えば金融機関がこの恩恵に浴してしまって口をぬぐっているということが起こっているのじゃないか。  従来もこういうケースはたくさんありました。たとえば、政府機関で特別金融枠を決める、金利を決める。そうすると、いざ末端で中小企業が借りるときには、保証協会の問題はしようがないにしても、そこへ地方公共団体が入れば地方公共団体でまた手数料を取ったり、こういった間へ入って金融機関が金利をもうけるというケースが非常に多かったわけです。今度も公定歩合を仮にこれだけの異常な経済環境の中で下げていただいたにもかかわらず、現実に実効面では新たな不公平感を持たす方に行ってしまっているということを私は恐れるのです。この辺については銀行局長、いかがでございますか。
  249. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 公定歩合の引き下げによりますコスト効果自体といたしましては、日本銀行からの借り入れがございます、大体都市銀行でございますけれども、都市銀行の場合でも総資金のうちのせいぜい二%ぐらいでございます。むしろ公定歩合を引き下げることによって銀行のコストが減ってということよりは、公定歩合引き下げに追随をいたしましてプライムレート及び並み手の金利を引き下げる、こういう中央銀行の指導によって市中の貸出金利を引き下げるという効果を期待しておるわけでございます。  今回の公定歩合引き下げ、二度にわたりましたのを通算いたしましても公定歩合は一・五%引き下げでございますが、そのコスト効果はいま申し上げたとおり。預金の方は一%あるいは〇・五%という引き下げでございまして、あとは金触機関の努力によりまして、一・五%に追随するプライムレート及び並み手の金利を引き下げていただこう、こういう考え方をしておるわけでございます。  銀行の関係のその間の利ざやという点についても御指摘がございましたけれども、現在の利ざやは全国銀行で大体〇・三三%ということでございまして、三、四年前に比べますると三分の一ぐらいでございます。むしろこういう資金的な緩和の時期におきまして、金融機関がそういう間でのさやを楽にかせぐということにはできない環境にも相なってまいっておる。したがいまして、そういう環境と相まちまして、やはり当面最も重要な貸出金利水準を下げる、こういう努力をしていただくように指導し要請をしておる、こういう考え方でございます。
  250. 高橋高望

    ○高橋委員 大臣、お疲れでございましょうけれども、私が重ねてお願い申し上げたいのは、三月十二日に実施された公定歩合の引き下げによって、お考えになっておられるような刺激策、特に私の場合に中小企業の立場に立った場合、ほとんどこの恩典に浴していない。今度四月十八日に一%で、これは預金の問題が、五月六日からですか、いじられますから、銀行も比較的下げやすくなったかと思いますけれども、実際の貸出金利は、三月に実施したものはほとんど下がっていない、実際に資金需要の必要な方に。この辺について大臣、私がここまで申し上げて失札かと思いますけれども、三月の公定歩合の引き下げは実効が上がっていないと私は判断いたしますが、大臣、いかがでございますか。
  251. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 大臣の御答弁の前に御説明さしていただきます。  先ほど申し上げましたように、新しい金利の適用が新規貸し出しからでございまして、三月十二日から実行されましたものがまだ今日でも一カ月ちょっとということでございますから、実際に適用されたとしましてもほんの十二分の一とかいうような範囲のことでございます。顕著に全体の数字にまだ反映される状態ではございません。それからまた、そのときには要求払い預金だけは引き下げておりますので、金融機関によりましてはなかなか下げにくいということがございました。そういうこともございまして、今回思い切って定期預金までの引き下げを考えまして景気刺激を図りたい、こういう二度目の金利政策をしたわけでございます。
  252. 高橋高望

    ○高橋委員 最後に私、お願いがございます。  今回金利引き下げがあった、公定歩合の引き下げで貸出金利が下がった、大手の企業の方は何十億というふうに金利が減るということが喧伝されておりますが、この大手企業が浮いてきた金利分というものをどうかひとつ前向きの形で使うように御指導いただきたい。言い方をかえるならば、現在の段階では、まず第一に、いま大手の方がお考えになっているのは、恐らく借金の中身を変えようとしていらっしゃる。絶対額を減らそうということも一つありましょうけれども、中身を変えて安い金利の金を借りよう、こういう動きの方へ行って、いわゆる設備投資とか、前向きの姿勢にこの金利の問題を取り上げていないように私は思うのです。しょせん回復にはマインドが必要ですから、そういった意味での価値はあったかと思いますけれども、現実に仕事をし、資金需要のある人により効果のあるような御配慮を、銀行局のお立場から関係各監督機関に対して一段とひとつ目を向けていただきたい。これはお願いになりますが、私が考えていたより早く時間が来てしまいましたので、残念ですけれどもきょうはこの辺で閉じさしていただきます。  ありがとうございました。
  253. 小渕恵三

    ○小渕委員長 荒木宏君。
  254. 荒木宏

    ○荒木委員 三問ほどお尋ねしたいと思います。  第一問は週休二日制の問題であります。  先ほども議論がございましたけれども、すでに大臣が一両年の間に結論を出すと約束されて期限が来ているのでありますが、お約束どおりの結論が出ない。問題は、業界の足なみの問題とか、あるいは取引先関係者の協力の問題とか、官庁間の協議だとか調査会の討議とか、いろいろそれなりの経過の御説明を伺いました。  私、思うのですけれども、従来この問題は本委員会でも小委員会でもしばしば論議が重ねられ、また、労働者の皆さんからきわめて強い要求が関係方面にもなされておることは御承知のとおりです。その過程の中で、全体の姿、到達の目標、時期、いろいろ論議になりました。関連をして、それを進めるためにこういうことをやったらどうか、こういう方法はどうかということもまた提示をされまして、銀行局長初め政府の皆さんがそのことの必要を認め、かつ実施の約束をされた事項も幾つかあります。私、それらのことについて、先ほど来の論議を踏まえて、こういうことをおやりになるという約束があった、それをどういうふうにされたか、もしまだなら、これはすぐにやっていただかなければならぬということで、一つは国民の理解と協力を得るためのキャンペーンというのですか、これは当時の銀行局長がすでに小委員会でも、キャンペーン、それは大いに結構ですということをおっしゃっておられるわけです。それから二つは、関係者がどの程度に協力の意思があるかアンケート調査もしましょう、こういう話もありました。三つは、土曜日の来訪を中止したらどうかということで、これも道行きの一つだとして積極的に取り組もうという趣旨の論議がありました。それから四つは、国税の納期限が土曜日に当たった場合、土曜は休日にしようというわけですから、政府として月曜にそれを振りかえるような措置の検討、これも国税庁所管でありますが、当面銀行局として国税庁へその旨の協力を申し入れをする、こういったような点についてどうか。さらに、土曜休日ということになりますと労働基準法の改正問題ということも一つありますが、労働省との協議も昨年の論議ではまだやられていないということでありましたので、この五点について局長の方からひとつ、積極的に前向きにやろうということはもうしばしばおっしゃっているわけですから、見通しと段取りと決意を伺いたいと思います。
  255. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 金融機関の閉店による完全週休二日制という問題は、すでに御議論出ておりますように大変他の分野へ影響するところが大きいものでございますので、私どものできますことに非常に限りがあることは御了承いただきたいと思いますが、いま先生が御指摘の第一点、相互いずれも関連をしてまいるかと思いますけれども、土曜日が現実にいま非常に来店客が多い、あるいは手形の決済あるいは税金等も含めました期日になっております場合に、これがどう扱えるかということがございました。この点につきましては実際の取引関係というようなことがございますので、手形期日を極力土曜日を避けるようなことをいまからお願いをしてまいるということを前々からやっております。それからまた土曜日に住宅ローンその他の相談に来店されることが、ことに郊外店舗などで非常に込んでおりまして、これをにわかにすぐ閉店するということはなかなかむずかしい状況にもございますので、そういうところはむしろ土曜日の来店をずらしていただくというようなことを、これは全銀協あたりが中心になっていろいろ苦労をしていまお願いをしたりしておるところでございます。  それから税金に限らず手形法、小切手法とも関係をいたしまして、決済期日が土曜日に当たった場合は、休日に当たった場合はいま法的な手当てができておりますが、土曜日が休日の扱いというようになった場合にどうするかということにつきましては、関係閣僚会議の下にございます第五部会等で関係各省も交えまして御相談をしておりますし、また金融機関の方から税の納期限等につきましては主税当局に趣旨を説明しておる、こういうふうに承知をいたしております。  いずれにしましても、この問題は金融機関サイドだけではなくて、金融機関と取引をしておられる方々が土曜閉店になっても不便を感じない、あるいはそれはなるほどと、こう思われるようなコンセンサスが最も大事なことではないかと思いますので、そういう点につきまして私どもできる限りのいまのようなことはいたしておりますけれども、さらに情勢の推移に応じて積極的に私どものできることを検討してまいりたい、こう考えております。
  256. 荒木宏

    ○荒木委員 アンケート調査、労働省との協議はどうですか。
  257. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 アンケート調査につきましては、金融に関します意識調査の一環といたしましてこの週休二日制に関することについても調査をいたしたいと思っておりますが、具体的にどういうふうにやるか、ただいま中で勉強いたしております。
  258. 荒木宏

    ○荒木委員 どうもはっきりしませんね。私は関係方面に影響が大きいというようなことは百も承知なんです。またそのことは従来指摘されてきたところですね。問題は、そのことを煙幕にして政府の皆さん自身がやれること、また、やると約束されたこと、そのことがなおざりにされておる。これでは、いつまでたっても私は進みやしないと思うのです。問題は、ほかの協力も得なければいかぬでしょう。いかぬ点もありますが、皆さんだって、その意味では進める上で一番重要なキーを握る立場におられるのですから、やれることはどんどんやっていく。ほかからむしろ、いやそれはちょっとどうかと言われるぐらいにやって――それでまだ影響が大きいのだから問題はいろいろあります。しかし、たとえばアンケート調査にしましても、もうすでに昨年の小委員会でそのことが同僚委員から指摘をされて、それはいいです、一つの方法だ、やりましょうとおっしゃっていて、局長の代がかわられてまた論議をしてこれからやりましょうでは、これはもう問題は進みやしませんよ。  私は問題が進まない一つの原因が、いまの局長の御答弁の中にもあるのじゃないか、こういう懸念があるわけです。ですから、いままでのことをいまここでなにしてみたってそれはそれまでですけれども、少なくとも約束をされた労働省との協議、それからアンケート調査、それからキャンペーン、これは単に政府部内のお願いというのはキャンペーンじゃないと思うのです。やはり世論に訴え、国民に協力を求める。キャンペーンというのはおのずから常識的なやり方がありますから、それをやる。それからいま手形についてもお願いとか国税庁に連絡とかおっしゃってましたけれども、文書できちっと歯どめがかかるような形で伝達をされるとか、そういうことをひとつきちっと約束されたことはする、期限もできるだけきちっと守ってもらう、こういう約束を、局長ひとつはっきりしてください。そしてたとえば一カ月たったときに実施状況を委員会に報告されるとかあるいは関係者に説明をされるとか、そういう事後処置もひとつ得心のいくようにしていただきたいと思うのです。同じ論議を幾ら繰り返していたってこれは事が進みやしないと思うのです。歴代の局長の約束されたことをいまの局長に全部かぶせて申し上げるのはどうかと思いますが、しかしそういうお立場にいらっしゃるわけですから、取り返す意味でもひとつそのお約束をはっきりいただきたいと思うのです。
  259. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 問題はもう申し上げるまでもなく全体のコンセンサスなり他への影響ということだと思いますが、私どもとしてやるべきこと、またすでに申し上げているようなこと、これは極力進めるように私いたしたいと思います。
  260. 荒木宏

    ○荒木委員 それはもちろん五項目も含めてですね。いまお話ししている具体的な五項目も含めてですね。
  261. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 はい。やり方は工夫させていただきたいと思いますが、もちろんそれを含めましてです。
  262. 荒木宏

    ○荒木委員 そうしたら、ひとつやられたことを定期的に委員会に報告していただけませんか。
  263. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 しかるべき時期にしかるべく御報告を申し上げたいと思います。
  264. 荒木宏

    ○荒木委員 何だか余りがんじがらめの監視みたいな感じで、行政の裁量とか皆さんのお仕事の都合もありましょうから、なんですけれども、もうこれだけ同じ論議が繰り返されればやはりきちっと定期的に報告してもらって、後追いといいますか、それは必要だと思いますので、委員長にもひとつよろしくこの点の御配慮をお願いしておきたいと思います。
  265. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 結構でございます。
  266. 小渕恵三

    ○小渕委員長 さよう取り扱います。
  267. 荒木宏

    ○荒木委員 大臣にこの点で一言伺っておきたいと思いますが、大平大蔵大臣のときにこの問題がはっきりお約束という形で委員会でも御答弁あったのですけれども、すでにその期限が来ておるということは、もう同僚委員から指摘がございました。そこで、そういう意味で一遍お約束になった期限が過ぎておる、期限が徒過しておるということを十分認識していただいて、大臣、御就任になりましていまでまだ半年になりませんけれども、取り返すつもりでひとつ御奮闘いただきたい、この決意を伺いたいと思います。
  268. 坊秀男

    ○坊国務大臣 大平前大蔵大臣が本委員会で言明されたということは私も承知をいたしております。しかし、言明されたことが今日実現していないということになると、私は、大平大蔵大臣なり大蔵事務当局が、その後これに対してサボることによってこうなったんではないと思う。私は、そう信じております。これを実現するということについては、やはり相当のむずかしい点がある。恐らく努力をされたんだと思いますけれども、いま、この土曜日の日に、日本のあらゆる仕事が休止するということではない、大事なところがまだ動いておるということから考えてみますと、そこで銀行、金融機関を取り上げまして、それだけを土曜日休止するということについては、相当問題があろうと私は思います。そういうようなことから考えますと、世界の各国でやっておることを日本がおくれておるということでございまするから、もっとも世界の各国でやっておっても日本のやらないことはそれはほかにあるいはあるかもしれませんけれども、日本はそれだけの特殊性を持っておるということもあるのかもしれませんが、この問題についてはそういうこともひとつ考えてみまして、できるだけそれは世界と調和していくということが一般的に見ればいいことだと私は思います。そういったようなことをにらみ合わせ、かつ日本の国のいまの社会の動きといったようなものの中において、全体の中の一部の問題としてこれを考えていくべきであって、これだけを取り上げてやるんだということにつきましては、これは私は相当重大問題があろうと思います。しかし、非常な御要望もあり、いろいろな要請もあるやに承っておりまするから、何も私はこれに対して後ろ向きになるというつもりはございません。前向きになってひとつできるだけ検討を加えてまいりたい、かように思っております。
  269. 荒木宏

    ○荒木委員 第二問は、さきに労働省の基準局長から出されました金融機関の管理監督者の範囲の問題についてでありますが、時間がありませんのでケースでお尋ねしたいと思うのです。  審議官に差し上げてあります、これは三井銀行の給与規程なんですけれども、定例給与の中に基本給と合わせて職務手当というのがありまして、この職務手当というのは長期欠勤三カ月に達するまで一〇〇%支給、それからそれ以後五〇%支給ということで、時間外勤務の有無にかかわらず一律支給される、調査役以上の人に対してでありますが……。審議官にお尋ねしたいのは、いろいろいきさつ、事情、経過があると思いますが、こういう給与規程に規定されたこの職務手当の限りで、これが時間外対策、割り増しとしての性格を持つとみられるか、あるいは一般賃金としての性格を持つものであるか、その点の見解を伺いたい。
  270. 松尾弘一

    ○松尾政府委員 いま先生御指摘のこの職務手当でございますが、これを見た限りではこれが割り増し賃金であるとかいうふうにはとれません。創設当時の経緯とか労使の話し合いとかいうのが恐らくあったのではないかと思いますけれども、それは十分私ども承知をいたしておりませんので、このままで判断させていただきますと、まあ通常の賃金じゃないか、こういうように考えられます。
  271. 荒木宏

    ○荒木委員 その問題は一応そうお伺いするといたしまして、具体的に時間外労働がありまして、それに対する割り増し賃金が支払われていないという場合に、法の規定によりますと二年間さかのぼって支給の請求ができる、こういうことになっておりますね。  そこで従来は、一、二例を申し上げますと、たとえば昭和五十一年の六月二十四日、郡山労働基準監督署長発の是正勧告、要旨は、過去二年間について正確な時間外労働時間を確定の上、不足分を支払うこと。また五十年の四月二十六日、静岡労働基準監督署長、これは一日八時間を超える時間外労働について割り増し賃金を二年間遡及して支払うこと、こういう勧告がなされておるわけであります。  これは従来の一つの行政実例だと思うのですが、今後も、こういうふうに時間外労働をやった、そしてそれに対して支払われていないということを申告したときに、従来同様のこういった勧告措置が監督署によってなされることを職場労働者は期待しておると思うのですけれども、今度の通達は、もとよりその従来労働者の持っておった権利を制限し、狭め、いわんや奪うものではないと思いますので、その点をひとつ確認をさせていただきたいと思うのです。
  272. 松尾弘一

    ○松尾政府委員 この問題は先生も御存じのように、昭和三十年くらいから非常に監督者というものを広げてきて、そして結果的には管理監督者でない、労働者性の強い人が、ただ名刺の肩書きとかいうようなことで出てきて、それで役付手当の問題と割り増し賃金の問題が出てきた、その中で具体的に出てきた問題を監督署長が指摘した事例だと思います。  今後は前向きに、先生も御承知のようにこれからはそういうことのないようにということで一つの方向を示しておるわけですけれども、実際問題として過去の違反が明確で、不払い額が個人ごとに特定されているという場合についての仮に申告があるとすれば、そのようなことになる場合が多い、こういうふうに考えられます。
  273. 荒木宏

    ○荒木委員 そのときの確定あるいは明確化の資料、これはいろいろな事情による総合判断の心証結果だと思うのですけれども、何か賃金台帳の記載でなければならぬとか、そういう限定的な資料制限のなにがありますか、そうでなくてやはり総合的な判断ということになりますか。
  274. 松尾弘一

    ○松尾政府委員 ございません。
  275. 荒木宏

    ○荒木委員 この点で、もう一言銀行局長に伺っておきたいのですが、先般労働省で実施をされた金融機関に対するこの問題の監督指導結果の概要ということによりますと、千八十事業所の調査をされて違反事業所数は六百九十一、六四%であります。労働時間の違反、就業規則の違反、割り増し賃金の違反、いろいろありますけれども、七割近い事業所が違反しておる、金融機関の中で。ということは、所管は別だと思いますが、やはり金融機関を監督されておる立場の局長としては無関心であり得ないと思うのですが、ひとつこれに対して局長としての御所見を伺いたい。あわせて、おとりになる措置があれば、それも伺いたい。
  276. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 私、いま先生の御指摘の事実を存じませんでしたが、そういうことであるとしますと、金融機関が労働省の指導に反しておるあるいは法令に反しておるということがあるとしますと大変遺憾なことだと存じます。この是正につきましては労働省でしかるべき指導をしておられるものと存じますけれども、私どもそういう点につきましては労働省の指導に十分従って是正するようにということを注意を喚起いたしてまいりたいと思います。
  277. 荒木宏

    ○荒木委員 ひとつしっかりお願いしたいと思います。  最後に、二百海里問題に伴う関係者の救済措置についてお尋ねしたいと思います。すでに政府は漁船関係者に対して百五十億のつなぎ融資、利子を三%以下にするような利子補給措置を講ぜられたと聞いております。しかし関係者からの救済要求の項目は、単にこうした融資だけではなくて、ほかにもいろいろあると思います。北海道海洋法対策委員会、北海道漁連を初め三十八団体が加盟しておりますけれども、たとえばここから損失補償の要求が出ています。水揚げの補償、休業の補償、減船の買い上げ、そして交付補償金に対する免税措置、これについて水産庁の方ではどういうふうに扱われるおつもりか、ひとつ御意見を伺いたいと思います。
  278. 高橋俊見

    ○高橋説明員 今回、特別の緊急融資措置を講じましたのは、四月十五日に閣議了解におきまして、日ソ漁業交渉の中断に伴いまして四月いっぱいは出漁が不能になるということが明らかになりましたので、それらについて当面必要な救済措置を講ずることとしますが、とりあえずこれらの漁船に対しまして出漁不能の状態のもとで必要となる資金について特別の融資措置を講ずるということにしております。先生御指摘のいろいろな問題につきましては、日ソ漁業交渉が妥結しましていずれ相当な減船等が余儀なくされると思われますが、そういうもの全体を含めまして今後検討してまいりたいと考えております。
  279. 荒木宏

    ○荒木委員 もうちょっとしっかり答弁していただかぬと困りますね。やられたことはわかっておるのですよ。だから、それ以外にこういう要求が出ておりますよ。経過を見なければならぬこともわかっておるのです。水産庁としては積極的に取り上げてやりましょうという気構えなのか、外交関係に伴う生活困難、いまは大変な心配ですね。ひとつこうした政府の措置によってそれにこたえるだけの熱意と気構えをお持ちかどうか、これをはっきりおっしゃってください。
  280. 高橋俊見

    ○高橋説明員 現在の措置は、とりあえず操業不能という状態で必要な経営資金を特別の優遇措置で行うということでございまして、今後予想される問題全部を含めまして検討もしておりますし、なお、しかし、全貌が明らかになった段階で本格的に検討いたしたいと考えております。
  281. 荒木宏

    ○荒木委員 もう少しお伺いしようと思っているんですけれどもぼつぼつ時間ですので、大臣にお尋ねしておきたいのです。  ドルショックで大変な生活、営業困難ということ、これはもう政府も御承知のとおりです。そこへ北海道、東北の方は冷害がございまして、その上にダブルパンチになっている。そこへ加えて今回の問題でありますから、トリプルパンチと言ってもいいと思うのでありますけれども、これは先般本院からも各党で現地調査に参って、その結果もすでに報告もされておるところでございますが、損失補償の問題、それから雇用安定は、漁業再建整備特別措置法の拡大あるいは雇用対策法の拡大とか雇用調整給付金の業種指定とかいう問題がありますし、それから救援の土木事業、あるいは返済猶予、さらにまたそれの利子の軽減の問題とか事業転換の救済とか、たくさんの要求が出ておりますが、それについて、個々の問題は所管省で扱われて検討されましょうし、また財政問題、融資の問題などは大蔵省の所管の部局へ協議がありましょうけれども、大臣として政治的に、これらの出ておる要求を、北海道を初めとする漁民、加工業者、関係国民の不安をなくしていく、それを守っていくという方向で前向きに、全力を挙げて取り組まれる御決意がおありかどうか、これを関係者にはっきりお示しをいただくという意味で最後に御答弁いただきたいと思います。
  282. 坊秀男

    ○坊国務大臣 この問題はまことに重大なる問題ですから、関係各省と相談しまして不安のないようにもっていきたい、かように思っております。
  283. 小渕恵三

    ○小渕委員長 永原稔君。
  284. 永原稔

    ○永原委員 私は、出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律に関連して数点伺いたいと思います。  ことしの三月に神奈川県で暴力団も関係するようなサラ金業者の事件がございました。多数の主婦が金利に追われて売春を強要されたというような忌まわしい事件が起こったことが報道されております。本当に悲痛なことであり、また繰り返してはならないような醜い事件ですけれども、こういう金融事犯が最近非常にふえておる、こういうように伺いますが、警察当局でこういうような事犯についてどのように把握していらっしゃるか、最初に伺いたいと思います。
  285. 柳館栄

    ○柳館説明員 お答え申し上げます。  大蔵省の調査によりますと、昭和五十一年十二月末現在で出資法に基づく貸金業の届け出が十五万五ということになっておるわけでございます。これは毎月増加いたしております。昨年中に出資法違反として千二百八十三件、千二百九十九人を検挙いたしております。このうちの九百四十一件、七三%に当たりますけれども、これが高金利の違反でございます。それで、高金利事犯を前年と比較いたしてみますと、件数で三五%増、人員で五三・七%の増でございます。過去五年間を見てみますと、昭和四十七年を一〇〇といたしました指数で申し上げますと、昨年は件数で二九五、人員で三七五ということになっておりまして、非常にふえております。
  286. 永原稔

    ○永原委員 これに対してどういうように措置しようとなさっていらっしゃいますか。
  287. 柳館栄

    ○柳館説明員 これにつきましては、私ども、月間であるとかいろいろな機会をとらえまして集中的に取り締まりをいたしておるわけでございます。
  288. 永原稔

    ○永原委員 取り締まり側で、警察庁の方でごらんになって、この法律第七条に、これは事後届け出の制度になっておりますけれども、こういうものについて何かもっと積極的に直していった方がいいというお考えはないでしょうか。
  289. 柳館栄

    ○柳館説明員 私どもの方から申し上げますと、現在の七条に基づく届け出ということだけでは少し不十分な点があるんじゃなかろうか、こう考えておるわけでございます。もしできるならば、たとえば欠格条項であるとかあるいは行政処分の規定を置くといったことがある方が被害予防という観点から見たらよりベターであろう、こう考えております。
  290. 永原稔

    ○永原委員 この仕事は政令によって知事に委任されております。大蔵省のいま数字でもって五十一年の十二月で十五万余りという御報告がありましたけれども、実態、届け出数あるいは貸付残高、平均的な金利というのを大蔵省は把握していらっしゃるのでしょうか。
  291. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 いま先生御指摘の業者数等の数字は都道府県からの報告をちょうだいしたものでございまして、これは、十二月末十五万五件というのは間違いないと思っております。ただ、ここで実際にどのくらいの資金が動いておるか、あるいはレートがどういうことになっておるか、ただいま違反事例等のお話も警察の方からございましたけれども、このあたりはなかなか正確に私ども把握できないでおります。ただ、二、三年ほど前に大々的に資金量等の調査をいたしてみました。これはかなり推定が入っておりますけれども、当時で八千億程度というのが結果に出ておりますからその程度ではなかろうかと私どもは考えております。
  292. 永原稔

    ○永原委員 この法律の第七条二項によりますと、貸金業を三月以上の期間にわたって休止するときとか、休止したのを再開するときとか、あるいは廃止するときとか、そういうときは届け出なければならない、そうなっていますけれども、実態は恐らく行われていないのではないかと思うんです。貸金業者の自主規制の助長に関する法律、ちょっと印象的なおかしな名前の法律ですけれども、この法律によって庶民金融業協会というのを各県に置くことになっていますけれども、これはみんな置かれているんでしょうか。
  293. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 各府県に設置をされております。
  294. 永原稔

    ○永原委員 これは法律を読んでいきますと、任意加入のようですので、恐らく加入してないところが大部分じゃないかと思うんです。特に、最初に申し上げたような事例を起こしている違反業者のようなのは、こういう協会には入ってないだろう。したがって、自主規制の対象にもなっていない。そういうのが実態ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
  295. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 最近時点の、いま御指摘の庶民金融業協会加盟者数が約一万二千でございます。ですから、十五万軒といたしますと約一割弱でございます。私どもとしては、こういう自主規制というようなことで、そうして協会に入る資格を得るような人がだんだんふえてきて、貸金業界が正常化に向かうということを期待しておるわけでございます。先生御指摘のように、いろいろ違反事例が起こったり、またそこへ入れないといいますか、入らない方が大部分である、それが現実であろうと存じます。
  296. 永原稔

    ○永原委員 追い打ちをかけるようですけれども、この取り締まり法の第一条、「出資金の受入の制限」とか第二条の「預り金の禁止」とか、こういうのはやはりサラ金業者にそのまま適用になると思うんです。しかし、こういう一条、二条に該当するような状況で、サラ金業者は高い金利を払ってえさにして、資金を集めながら、これを一般に貸し出すので、高い金利になってしまう。コスト高になるのは当然だと思いますけれども、こういう実態について、法に言う監視、調査というようなことを知事に委任していらっしゃいますが、そういうものが現実に行われているでしょうか。
  297. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 たてまえも届け出制でございますし、それから数も御承知のように十五万というような数でございまして、現実の調査その他のことはほとんど行われていないのではないかと存じます。
  298. 永原稔

    ○永原委員 私も地方自治体にいて、予算を預かったりあるいは知事を補佐しておりましたけれども、これについて大蔵省から機関委任事務ですが、予算の配分を受けたこともございません。そういうようなことで、実際に自治体がやろうとしても、どういう調査をどういうようにやったらいいのか。大蔵省の指示も別にいただいていなかったように記憶しますが、こういうことについて、やはり行政指導を強化していく必要があるのではないかという気がするんです。もっとも、これだけ十五万のものになってしまいますと非常な件数になりますので、行政需要としては膨大な量になりますから、そうなまはんかなことではできなくなってしまいますけれども、ただ社会問題としてこれだけ大きくいろいろ報道されるような事態がたくさん出てまいりますと、これに対する対策を立てなければならないと思いますが、どうお考えでしょうか。
  299. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 貸金業の問題につきましては、御指摘のようないろいろな問題があることは承知をいたしております。ただ私どもは、貸金業の問題の一部を担当さしていただいているということでございまして、先ほど警察の方からお話しのありましたような違反事例の取り締まりは、警察がやっていただくということでございます。また利息制限法あるいは出資取り締まり法の関係等になりますと、法務省が所管をしておられるようなことでございます。現実の届け出受理の仕事は、都道府県、つまり自治省の所管というようなことで、こういう現実の事態に対処しまして、どういうふうな対策を政府として考えるかということはいろいろ御議論が出ておりますので、関係の各省、何省かにわたりますが、そこでなるべく早い機会に集まって、いろいろ対策の御相談をしようということにただいまなっておる次第でございます。  私どもとしては、従来から先ほど御指摘の自主規制を助長するということが中心になっていくのがいいんではなかろうかと、こう思っておりますけれども、しかしここにはいろいろまだ政府部内でも御意見のあるところでございます。御一緒に相談をしていい考え方を見出してまいりたい、こう考えております。
  300. 永原稔

    ○永原委員 ぜひそのお考えで進めていただきたいのですが、特に年利一〇九・五%、一日当たりで〇・三%というような高金利の扱いと、利息制限法では十万円未満が年二割、十万から百万未満が一割八分、百万以上が一割五分というように制限されておりますが、この制限法の第一条の二項に、任意支払いのときには返還請求ができないような規定がございます。これが恐らく貸金業者の一つの抜け道になっていると思いますけれども、こういうものについていまお話しのように、法務省あるいは大蔵省、そういうところの話し合いの中で、もっときちっとしたものをつくっていくべきではないかという気がいたします。  いまのお考えでぜひ進めていただきたいのですが、いまのサラ金のようなものは金融機関ではないような気がするんです。貸し金の実態を見ていくと、ギャンブル資金とかあるいはレジャー資金とか、本当の庶民金融というものの道とは外れているような気がする。こういうものを救うための既成の金融機関、あるいは相互銀行とかあるいは信用金庫とかあるいは地方銀行、こういうところが消費者金融の枠を拡大して、本当に生活資金に充てるために必要な金融の道を開くというようなお考えが必要ではないか、こういう気がしますが、いかがでしょうか。
  301. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 先生御指摘のように、私どもも貸金業というのは、一般の金融機関とはかなり性格の違ったものであると存じます。したがいまして、むしろ一般の金融機関、私どもが監督しておりますような金融機関が、そういう資金需要に対応する姿勢を出していった方がいいんじゃないかという御指摘、そのとおりだと思います。現在まだ一部の金融機関でございますけれども、そういうような需要にこたえようという努力をいたしておるところが出てまいりました。そういう方向は、私どもも結構なことではないかと思っております。
  302. 永原稔

    ○永原委員 ぜひ社会問題化していますので、このことには積極的にお取り組みいただいて、解決の道を講じていただきたいと思います。  次に、地方財政のことで若干伺いたいのですが、地方財政というと自治省の問題だというように皆さんがおっしゃいます。しかし、財布を握っているのは大蔵省でいらっしゃいますし、また高鳥政務次官がこの前の質問にお答えになりまして、要求内容や政府案の決定までの経過については守秘義務の対象ではないけれども、国家公務員の発言にはおのずから限界があるんだ、こういうようなお答えがございました。各省の方はこれを拳々服膺しながら、またまた結果についての説明だけにとどまってしまいました。納得できない面が残ってしまうわけです。  何か「六日のショウブ、十日の菊」のような感じがしますけれども、交付税法についてあの衆議院の本会議で採決されましたが、その中で討論された制度改正の問題、交付税法第六条の三第二項のあの制度改正についてのお考えを伺ってみたいのです。  ことし九千四百億、交付税特別会計で借り入れました。四千二百二十五億だけは、五十五年から六十二年までに一般会計から繰り入れて償還に充てるような道が講ぜられておりますけれども、これをあの第六条の三第二項に言う新しい制度とお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
  303. 坊秀男

    ○坊国務大臣 御承知のとおり五十二年度の予算編成に当たりましては、地方財政等どう持っていくかということが大変重大なる問題になるわけでございます。それでそのときに、交付税率を引き上げろというような熱心な御議論もありましたが、いまのような異常なる中央、地方を通じての財政状況のもとにおいて、長期に基づいたそういった制度といったような交付税率の引き上げということは差し控えたい。  そこでひとつ、これにかわるべき何らかの方法をとりたいということで、いま御指摘の地方交付税法六条の三の二の新しい制度を取り入れたということでございますが、このことにつきましては政府委員から詳細にお答えをさせます。
  304. 加藤隆司

    ○加藤(隆)政府委員 六条の三の二項の制度改正といたしまして、交付税に限定いたしますと二つあります。  一つは、交付税総額の確保ということで一兆三百五十億の総額を確保したわけでございますが、これは九百五十億が特例交付金で、九千四百億がただいま永原委員のおっしゃいました運用部の借り入れ、それから二番目が五十五年度から八年間にわたりまして総額四千二百二十五億の一般会計から臨時特例交付金を特別会計に繰り入れる、この二つになっておるわけでございます。  そこで、御指摘の九千四百億の問題でございますが、これは二つ側面がありまして、まず新しいかどうかという点でございますが、これは三十九年から運用部の借り入れというのは補正と当初とを入れまして十回やっております。今回で十一回目になるわけです。十一回のうち補正が六回でございます。当初で五回やっております。中を見ますと、人事委院勧告に伴いまして地方公務員の給与を上げるというようなことで給与改正関係が一つございます。それから災害が起こった場合にやっておる例がございます。それから年度途中に景気の影響を受けまして地方税が非常に減ったあるいは交付税が減ったというような場合にやったケースがございます。ですから、そういう意味では新しいということはないわけです。  次に、今度は制度改正かどうかという点でございますが、従来やりました運用部からの借り入れは、もう御承知のとおり年度間調整という考え方でやっておるわけでございます。今回の場合はそうではなくて六条の三の二項に書いてありますように、引き続き著しくという財源不足の状況に該当しておる。そこで交付税率のアップをするか行財政改革をするかということの意味において制度改正をやった、そういう意味の運用部借り入れであるという意味で従来の運用部借り入れとは性格が違ってくる。もう一つは六条の三の二項でいっている制度改正の一環である、そういうふうに考えております。
  305. 永原稔

    ○永原委員 制度改正ということになりますと、これは臨時的なものでないと思うのです。ある程度継続していくだろうと思いますけれども、現在、交付税特別会計で借り入れている三兆三千七百四十一億ですか、これについて五十、五十一年度分については何かお考えにならないのでしょうか。
  306. 加藤隆司

    ○加藤(隆)政府委員 これも御承知のところでございますが、五十、五十一年度につきましては自治省と私どもとの間で、法律で決めてはおりませんが、負担の緩和につき配慮するという、両省において確認事項をやっております。
  307. 永原稔

    ○永原委員 具体的にどういうような内容かわかりませんけれども、一応何か制度的に見てまいりますとシャウプ勧告によって始まった平衡交付金、これは財政調整的な意味では意義があったのですが、一方的な交付金だった。結局あの当時力関係で政治的な力によって解決されるというような方法がとられてきた。これでは安定した地方自治体の自主財源にならないということで平衡交付金法を改正して地方交付税が生まれたのが二十九年だったと思いますが、このときに初めて地方自治体の自主財源であり、安定した財源である、こういうことで三税の約二〇%、これがまず決められ、それから毎年毎年いま次長がおっしゃった経緯をたどりながらそれに対応しつつアップが図られてまいりました。四十一年に三二%になってからすでに十年余を経ているわけです。こういう中で財源措置の状況を見ていくと、また平衡交付金時代に返ったような気がしてしようがないのです。もっと自主財源というような意味でぜひお考えをいただきたいという気持ちを申し述べておきたいと思います。  それから第二点として、縁故債の消化について、地方団体も消化が非常に困りますので、それぞれ国と同じようにシ団編成をして都市銀行まで入れて消化を図っているというのが現実ですが、そういうときに出る声は、やはり日銀の担保力を与えてほしいという声なんです。日銀の問題ではあるにしても、これを指導監督していらっしゃる大蔵省のお考え、地方債のこういう縁故債に対する日銀担保力の付与というのはどうでしょうか、お考えを承りたい。
  308. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 先生御指摘のように、日本銀行の政策委員会の決定することではございますけれども、しかしそういう御要望が大変強いということも承知をいたしております。ただ縁故債はいろいろ発行の条件あるいはいろいろな点がばらばらでございます。したがいまして、そこら辺の統一を図るということをまず一つの前提として考えざるを得ないわけでございますが、そういうようなやり方等につきまして、いま関係者が集まって研究会で具体的に検討を進めておるところでございまして、それに応じまして日本銀行の方でも検討を進められるもの、こう承知をいたしております。
  309. 永原稔

    ○永原委員 非常に明るいお話ですけれども、一体いつごろを目指していたらいいでしょうか。
  310. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 いついつまでということをちょっと私必ずしもいま申し上げられる段階ではございません。鋭意検討が進められているところでございます。
  311. 永原稔

    ○永原委員 解決を前提にしてでございますね。そういうことが解決することを前提にして検討が進められているということですか。
  312. 後藤達太

    ○後藤(達)政府委員 そういう銘柄、条件等の統一ということを前提として担保扱いにすることを検討してまいろうというのが日銀の姿勢でございます。
  313. 永原稔

    ○永原委員 最後に要望的な質問になりますけれども、まあ要望にしておいてください。税関を拝見しまして、コンピューターを導入し、税関事務が合理化するということは非常に結構なことだと思います。これからの航空貨物の増大ということを見越していきますと、ああいう機関の整備というのは意義がある、こう思いますけれども、あのときに拝見したら鳥がいたりあるいはウナギがいたりあるいは花が入っていたり、植物防疫に非常に関連するなというようなものがたくさん持ち込まれておりました。  また思い起こしますけれども、かつて生きた牛が航空機で輸送されていて、途中で事故を起こして死んでしまったような事例がありますが、ああいうように生きた牛を飛行機で運んでくる、こういうような事態が今後とも予想されると思います。聞くところによると、韓国あたりでは牛の輸入について、特に牛には口蹄疫、日本にはない病気ですけれども、こういうようなものが日本に入ってきたら畜産業界が破滅するとまでいわれているようなそういう問題が、比較的緩やかに扱われている、こういうように聞いておりますが、韓国を経由してこちらに来るおそれがある。そういうものについてやはり動植物の検疫というような問題を特に強化していかなければならないのではないか、税関のああいう機能を整備させると同時に、動植物の検疫施設についても近代化を図っていく必要がある、こういうように思いますので、税関の主管の大蔵省の問題ではないということは承知の上ですけれども、ああいうものの整備と同時に、一体となっているそういう動植物の検疫についても特に配慮をしていただきたい、このようにお願いしたいと思います。
  314. 新井昭三

    ○新井説明員 ただいま先生から御指摘ございましたように、年々畜産物等の輸入がふえておるわけでございます。これに対しまして、それぞれ家畜伝染病予防法等の規定におきましていろいろな禁止品目あるいは検査に当たっての証明書の携行等を義務づけておるわけでございます。なお、そういう畜産物あるいは家畜等を収容する施設につきましても、これは大蔵省の方にもお願いいたしまして逐次整備をしておる、こういう段階でございます。
  315. 永原稔

    ○永原委員 終わります。
  316. 小渕恵三

    ○小渕委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時五十分散会