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1976-05-14 第77回国会 衆議院 公害対策並びに環境保全特別委員会 11号 公式Web版

  1. 昭和五十一年五月十四日(金曜日)     午後零時四十九分開議  出席委員    委員長 吉田 法晴君    理事 染谷  誠君 理事 田中  覚君    理事 羽生田 進君 理事 葉梨 信行君    理事 深谷 隆司君 理事 島本 虎三君    理事 土井たか子君 理事 木下 元二君       木野 晴夫君    住  栄作君       竹内 黎一君    谷川 和穗君       戸井田三郎君    橋口  隆君       八田 貞義君    渡部 恒三君       阿部未喜男君    田口 一男君       米原  昶君    岡本 富夫君       折小野良一君  出席国務大臣         国 務 大 臣         (環境庁長官) 小沢 辰男君  出席政府委員         環境庁長官官房         長       金子 太郎君         環境庁大気保全         局長      橋本 道夫君  委員外の出席者         特別委員会調査         室長      綿貫 敏行君     ――――――――――――― 委員の異動 五月十三日  辞任         補欠選任   坂本三十次君     橋口  隆君 同月十四日  辞任         補欠選任   中山 正暉君     竹内 黎一君   萩原 幸雄君     谷川 和穗君   橋本龍太郎君     木野 晴夫君 同日  辞任         補欠選任   木野 晴夫君     橋本龍太郎君   竹内 黎一君     中山 正暉君   谷川 和穗君     萩原 幸雄君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  振動規制法案(内閣提出第四三号)      ――――◇―――――
  2. 吉田法晴

    ○吉田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出の振動規制法案を議題とし、審査を進めます。  本案に対する質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――
  3. 吉田法晴

    ○吉田委員長 この際、本案に対し、葉梨信行君、島本虎三君及び折小野良一君提出の修正案、木下元二君提出の修正案、並びに岡本富夫君提出の修正案がそれぞれ提出されております。  各修正案について提出者から順次趣旨の説明を求めます。まず、葉梨信行君。     ―――――――――――――  振動規制法案に対する修正案(葉梨信行君、島本虎   三君及び折小野良一君提出)  振動規制法案に対する修正案(木下元一君提出)  振動規制法案に対する修正案(岡本富夫君提出)     〔本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――
  4. 葉梨信行

    ○葉梨委員 私は、自由民主党、日本社会党、民社党を代表いたしまして、ただいま議題となっております振動規制法案に対する修正案について、その趣旨について御説明申し上げます。  第十五条第三項については、「公共性のある施設又は工作物に係る建設工事として行われる特定建設作業」についての勧告または命令を行う場合の配慮条項でありますが、これを改め、当該施設または工作物に係る建設工事の工期が遅延することにより公共の福祉に著しい障害を及ぼすおそれのある場合に限定して配慮することとするとともに、勧告または命令を行うに当たっては、生活環境の保全に十分留意しつつ、当該建設工事の実施に著しい支障を生じないよう配慮しなければならないこととしたものであります。  第二十四条の「条例との関係」の規定については、いわゆる横出しの規定のほか、新たに、地域の自然的、社会的条件に応じて、この法律とは別の見地から条例により必要な規制を定めることを妨げるものではない旨を、現行騒音規制法の例に見られるように入念的に追加したものであります。  以上が、修正案を提出いたしました趣旨と内容であります。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
  5. 吉田法晴

    ○吉田委員長 次に、木下元二君。
  6. 木下元二

    ○木下委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、振動規制法案に対する私たちの修正案の提案理由と、その説明を行います。  日本における振動公害は、政府の高度成長政策のもとで工場、建設工事の大規模化、モータリゼーションの進行、鉄道輸送の高速化などに伴って広範かつ深刻化し、振動に対する苦情は、環境庁の調査によっても、全国で昭和四十九年、四千九十五件に上り、日本は国際的にも類を見ない振動公害国と言われております。  振動公害は、公害対策基本法においても、いわゆる典型七公害の一つと規定されていながら、政府は、これまで何ら法的規制を行わず放置してきたために、二十五都道府県で国に先駆けて条例によって振動規制を行ってきました。  このたび、ようやく政府は振動規制法案を国会に提案いたしました。振動を法的に規制することは一歩前進ではありますが、政府案には、なお次のように不十分な点があります。  第一に、この法律に基づいて地方自治体が工場に対する規制基準を定める場合、政府の定める基準の範囲に制約される。しかも建設工事や道路交通振動に関する基準設定については、自治体の権限を認めていない。  第二に、新幹線などの鉄道振動については全く規制の対象外になっている。これでは現在、訴訟まで行っている新幹線沿線の住民などの苦しみを解決することはできない。  第三に、道路交通振動の規制については、知事は道路管理者や公安委員会に対して要請できるだけで、直接の規制権限はない。  第四に、工場や建設工事による振動が規制基準に違反しても、操業停止や工事を中止させる権限もない。  このように、幾つかの点を見ても、政府案では住民の要求に十分こたえるものではありません。  そこで、日本共産党・革新共同は、政府案のこれらの問題点を改め、住民の立場から振動規制を一層、実効あるものにするために、ここに修正案を提出する次第であります。  次に、修正案の概要を御説明いたします。  一、市町村は、政府に制約されずに独自に振動の規制基準または許容限度を定められるようにする。  二、新幹線などの鉄道振動を新たに規制対象とし、規制基準が維持できるよう防振施設の設置、列車の運行の規制を行うようにする。また、鉄道の新設に際して、関係地方自治体の長との協議を必要とするようにする。  三、道路交通振動の規制を強化し、都道府県知事が交通を規制できるようにする。また、道路の新設、改築に際して、関係地方自治体の長との協議を必要とするようにする。  四、工場振動の規制を強化し、振動発生施設を設置、変更する場合は、市町村長の許可制とし、すべての工場、事業所について規制基準に適合しない場合には操業停止をもできるようにする。また、市町村長が発電所、ガス事業に対して、政府に制約されないで厳しく規制できるようにする。  五、建設工事振動についても規制を強化し、工事は市町村長の許可制として、規制基準に適合しない場合には工事の中止をもできるようにする。また、公共の建設工事についても規制を緩和しない。  六、中小企業に対する資金援助、技術援助を強化する。  以上であります。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに可決されるようお願いいたします。
  7. 吉田法晴

    ○吉田委員長 次に、岡本富夫君。
  8. 岡本富夫

    ○岡本委員 私は、公明党を代表して、振動規制法案に対する修正案について、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。  言うまでもなく、振動公害は典型公害の一つとして、昭和四十二年に公害対策基本法において、政府によって、しかるべき措置がとられるべきことが定められていながら今日まで放置されてきたものであります。  その間、高度経済成長による産業活動の活発化に伴う人口の都市集中、土地の過密利用、都市における住宅と工場の混在、工場等の機械施設の大型化、建設工事の増加及び陸上交通機関の進展によって、工場、建設工事、自動車幹線道及び新幹線を中心とする鉄道等より発生する振動公害は、騒音と並んで、公害苦情件数の中で常にトップを独占し、地域においては訴訟問題さえ惹起するなど大きな社会問題となってきたことはすでに御承知のとおりであります。一部地方公共団体においては、すでに、公害防止条例によって、振動公害に対する規制が、工場振動を中心に行われているのであります。その点からいって、政府の振動規制法案の提案はまさに遅きに失したと言わざるを得ないのであります。  さて、政府案は幾つかの問題点を含んでおります。すなわち、現在、最も問題にされている新幹線を含む鉄道振動を規制の対象から除外していること、都道府県知事や市町村は政府の決めた基準より厳しく定めることができないこと及び規制基準を超え、かつ生活環境を損なうときに発動される特定施設等に対する改善勧告、命令等の適用時期が長すぎることなど、その他、幾つかの欠陥を持っております。特に事業活動に対する配慮が優先されており、振動公害防止の実効を減殺するものと言わざるを得ないのであります。わが党は振動公害防止の実効を上げ、振動公害被害者の救済を促進する立場から、前述した政府案の欠陥を是正するために本修正案を提出した次第であります。  以下、修正案の概要を御説明申し上げます。  一、都道府県知事が、当該地域の自然的、社会的条件に基づいて定める規制基準は、環境庁長官が定める基準を下回ってはならないものとし、また、市町村が規制基準を定める場合においても、環境庁長官が定める基準に制約されないものとすること。  二、届け出した特定工場等に対する改善勧告及び改善命令の適用時期を指定地域となった日または特定施設となった日から二年(政令で定める施設は三年)とするものとすること。  三、公共性のある建設作業についても規制を緩和しないこと。  四、国は、振動の防止のための施設の設置または改善につき必要な資金のあっせん、技術的な助言その他の援助を行わなければならないものとし、特にその際、小規模事業者に対して特別の配慮をするものとすること。  五、新幹線など鉄道振動についても規制の対象とし、その場合、   1、環境庁長官は、鉄道振動に関する規制基準を定めるものとすること。   2、鉄道事業を営む者は、1の規制基準を遵守しなければならないものとするとともに、鉄道振動を防止するため、振動防止のための施設の設置、線路その他の施設の構造の改良及び運行方法の改善等に努めなければならないものとすること。   3、運輸大臣等は、規制基準に適合しないことにより、その鉄道周辺の生活環境が損なわれると認めるときは、鉄道事業を営む者に対し、鉄道振動の防止を図るため、振動防止を図るための施設の設置、線路その他の施設の改良及び運行方法の改善等について必要な措置をとるべきことを勧告し、その勧告に従わないときは、従うべきことを命ずることができることとすること。   4、都道府県知事は、測定を行った場合、鉄道振動が規制基準に適合しないことにより周辺の生活環境が損なわれていると認めるときは、その事態を除去するため、3の措置をとるべきことを運輸大臣等に対し要請しなければならないものとすること。  以上が、私たちの修正案の提案理由及び概要であります。  何とぞ慎重審議の上、速やかに御可決くださるようお願い申し上げます。
  9. 吉田法晴

    ○吉田委員長 これにて各修正案の趣旨の説明は終わりました。  この際、修正案について御発言はありませんか。――島本虎三君。
  10. 島本虎三

    ○島本委員 ただいま、それぞれ修正案が説明されましたが、そのうち自民党、日本社会党、民社党提出の修正案、この内容について、その二十四条一項の条文等の内容、これらについて質問したいと思います。  すなわち、あくまでも条例は地方の実情に即して制定されたものであり、尊重しなければならないものだと認識しております。したがって、地域指定についての指導について長官は、どのように考えるのか、この際、明らかにしてもらいたいと思います。
  11. 小沢辰男

    ○小沢国務大臣 地域指定についての指導方針いかんという御質問でございます。  私は、本法の施行に伴い都道府県知事が地域指定を行うに当たっては、当該都道府県において、すでに条例による規制が行われている場合は、その地域の実情を十分尊重し、適切な指導を行ってまいりたいと思います。なお、期限を切って、いつまでという指導はいたさないつもりでございます。
  12. 島本虎三

    ○島本委員 さらに、この修正案に言う、いわゆる「別の見地」とありますけれども、どういう意味であるのか。この際に、この点についても明確にしていただきたいと思うのであります。
  13. 小沢辰男

    ○小沢国務大臣 この法律は、生活環境を保全し、国民の健康の保護に資することを目的として、公害振動について、その大きさに係る見地からの規制を行うこととしております。条例で定め得る「別の見地」としては、これ以外の見地で規制を行う場合、すなわち、たとえば文化財保護を目的とする規制など、場合によっては低周波空気振動を規制することも考えられると思います。
  14. 島本虎三

    ○島本委員 以上であります。
  15. 吉田法晴

    ○吉田委員長 以上で修正案に対する発言は終わりました。     ―――――――――――――
  16. 吉田法晴

    ○吉田委員長 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに振動規制法案及びこれに対する修正案について採決いたします。  まず、本案に対する木下元二君提出に係る修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  17. 吉田法晴

    ○吉田委員長 起立少数。よって、本修正案は否決せられました。  次に、岡本富夫君提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  18. 吉田法晴

    ○吉田委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。  次に、葉梨信行君、島本虎三君及び折小野良一君提出の修正案について採決いたします。  本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  19. 吉田法晴

    ○吉田委員長 起立多数。よって、本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除いて、原案について採決いたします。  これに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  20. 吉田法晴

    ○吉田委員長 起立多数。よって、本案は葉梨信行君外二名提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。     ―――――――――――――
  21. 吉田法晴

    ○吉田委員長 この際、本案に対し、田中覚君、島本虎三君、木下元二君、岡本富夫君及び折小野良一君より、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者から趣旨の説明を求めます。田中覚君。
  22. 田中覚

    ○田中(覚)委員 私は、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党を代表いたしまして、内閣提出の振動規制法案に対し、附帯決議を付すべしとの動議について御説明いたします。  まず、案文を朗読いたします。    振動規制法案に対する附帯決議(案)   政府は本法の施行にあたって、次の諸点につき適切な措置を講ずるべきである。  一 本法施行の際、すでに施行されている条例については、その地域の実情を尊重し、適切な運営指導を行うこと。  二 建設作業について、今後更に低振動工法の研究開発を推進し、環境保全上遺憾なきを期すること。  三 特定建設作業を定めるに当たっては、作業の実態を把握し環境保全上遺憾のないよう配慮すること。  四 道路交通公害の著しい幹線道路について総合的な対策の確立を図ること。  五 道路交通振動に係る要請規定の活用を図り、周辺住民の生活環境の保全上遺憾のないよう配慮すること。  六 新幹線による振動について防振技術に関する研究開発を積極的に推進し、関係法令等において振動防止のための規制を講ずるよう努力すること。  七 鉄道軌道による振動の実態について更に調査研究を推進し、所要の対策がとられるよう検討すること。  八 小規模の事業者に対する配慮の内容を具体的にし、環境保全上遺憾なきを期すること。  九 小規模の事業者はその資力、経営内容が脆弱であることにかんがみ、資金のあっせん、技術的な援助等により規制の実効を期するよう特に配慮すること。  十 電気工作物及びガス工作物の振動については、電気事業法及びガス事業法に基づく監督を厳しく実施するとともに、地方公共団体との連絡を密にし、その振動規制に遺憾なきを期すること。 以上でありますが、この動議の趣旨につきましては、案文中に尽くされておりますので、省略させていただきます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  23. 吉田法晴

    ○吉田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  採決いたします。  本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  24. 吉田法晴

    ○吉田委員長 起立総員。よって、さように決しました。  この際、小沢環境庁長官より発言を求められておりますので、これを許します。小沢環境庁長官。
  25. 小沢辰男

    ○小沢国務大臣 ただいま御議決を賜りました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重しまして極力、善処いたしたいと思います。     ―――――――――――――
  26. 吉田法晴

    ○吉田委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 吉田法晴

    ○吉田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     ―――――――――――――     〔報告書は附録に掲載〕     …………………………………
  28. 吉田法晴

    ○吉田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時十一分散会      ――――◇―――――