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1975-06-27 第75回国会 衆議院 運輸委員会 21号 公式Web版

  1. 昭和五十年六月二十七日(金曜日)    午前十時三十分開議  出席委員    委員長 木部 佳昭君    理事 加藤 六月君 理事 佐藤 守良君    理事 西銘 順治君 理事 増岡 博之君    理事 金瀬 俊雄君       石井  一君    大竹 太郎君       佐藤 孝行君    關谷 勝利君       三原 朝雄君    宮崎 茂一君       綿貫 民輔君    久保 三郎君       兒玉 末男君    斉藤 正男君       梅田  勝君    紺野与次郎君       石田幸四郎君    松本 忠助君       河村  勝君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 木村 睦男君  出席政府委員         運輸省海運局長 薗村 泰彦君         運輸省海運局         次長      浜田直太郎君         運輸省船員局長 山上 孝史君         運輸省航空局長 中村 大造君  委員外の出席者         通商産業省貿易         局輸入課長   山本 康二君         運輸省海運局外         航課長     富田 長治君         運輸委員会調査         室長      鎌瀬 正己君     ――――――――――――― 六月二十三日  国民本位の公共交通確保等に関する請願外二件  (川俣健二郎君紹介)(第三九六七号)  地下鉄一二号線を青梅市まで延長に関する請願  (大野潔君紹介)(第四〇二九号)  同(小山省二君紹介)(第四〇五三号) 同月二十五日  近海船の保護対策に関する請願(戸井田三郎君  紹介)(第四一八三号) 同月二十六日  気象業務の整備拡充等に関する請願(松本忠助  君紹介)(第四三六二号)  同(金瀬俊雄君紹介)(第四四一四号)  同(太田一夫君紹介)(第四四五四号)  同(久保三郎君紹介)(第四四五五号)  海上消防法制定に関する請願(田中武夫君紹  介)(第四三七四号)  国民本位の公共交通確保等に関する請願(河上  民雄君紹介)(第四四五六号)  埼玉県南地域の東北、上越新幹線建設計画撤回  に関する請願(加藤清政君紹介)(第四五六二  号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  海運に関する件(近海海運に関する問題)  航空に関する件(地方空港に関する問題等)      ――――◇―――――
  2. 木部佳昭

    ○木部委員長 これより会議を開きます。  海運に関する件及び航空に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。河村勝君。
  3. 河村勝

    ○河村委員 先般、近海海運問題が非常に深刻になったのに伴いまして、当委員会で問題を提起したところが、運輸省当局で非常に短期間に応急対策としていろいろな方策を講じられたその努力については大いに多とします。しかしまだまだ根本問題が将来に残っていることは言うまでもありません。  そこで、この中間報告を読みまして、私は、現象的に問題をとらえて当面の対策は考えておるけれども、本質的な問題を回避しているのではないかという印象が非常に強くいたします。というのは、この中間報告を読みますと、近海船問題が発生した最大の原因は、南洋材輸送需要の激減と近海船腹過剰であるというとらえ方をして、それで念書船その他の外国船の増加の問題を小さく見ているわけであります。確かに当面の現象面だけで見ればそのとおりであるけれども、しかし本来、問題の根本は、この報告書にもありますように現在近海船、日本の近海で働いておる船が総数五百万トンのうち二百三十万トンが日本船、二百七十万トンが外国船ということですね。日本船が半分以下になっておる。ところが昭和四十六年の数字を言いますと、三百六十七万トンの総数のうち、日本船が三百四十万トンであって、九三%が日本船である。それが数年のうちに九三%のものが五〇%を割ってしまった。その他が外国船である。念書船と呼ばれるものもその一部でありますが、急速にふえた外国船のうち、大部分が何らかの形での仕組み船である。念書船を初め中古船のチャーターバックあるいは輸出船等によるものであって、本当の意味での外国船というものはわずか二十八万トン程度、自国船主義による開発途上国の船を含めて二十八万トン程度ということだから大部分が仕組み船という形でつくられて外国船になっておる。それは言うまでもなく賃金格差の問題であって、それでこういう形で後進国の安い労働力を使って日本の荷主なりオペレーターなりが実際外国船を使っておるという形の外国船、そういうことですね。そういう問題が本当は主たる問題であって、南洋材の輸送需要減、それによる船腹過剰というのは当面の問題であるという角度から考えないと問題の扱い方を誤る、そう思いますが、いかがですか。
  4. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 南洋材輸送をめぐる問題は、近海一般がそうでございますように、国際海運の問題でございまして、広くそういった国際海運の面から考えていかなければいけないということは私どももその必要性を考えております。
  5. 河村勝

    ○河村委員 そういうことですね。だから仮に南洋材の輸送需要の減がそんなにひどくなくて、どんどんふえていけば別ですけれども、あるいは横ばいであっても、日本船のシェアというものはどんどん減っていくかもしれぬ。そのことによって過剰船腹がやはり生じてくるし、もしそれをまた売り飛ばしてしまうということになれば、当然そこには大きな雇用問題も生ずる。そういう問題ですね。  そこで根本的には日本の商船隊というものをどれだけ日本としては維持していかなければならないか、そこから出発をしなければならぬであろうと思う。これは国内的には雇用問題あるいは船主の経営問題ということもあるが、しかしより大きく、計画造船をやっていること自身が日本船による安定輸送ということがその目的になっているわけですね。これは言いかえれば経済的安全保障なんですよ。安全保障問題というのは、これは軍事的な安全保障だけではない。日本は日本の資源のすべてを海外に依存しているわけであるから、海外かち安定的に輸送するためにはどうしても相当数の、何%かこれはいろいろ議論があるかもしれないけれども、とにかく日本の商船隊というものは確保しなければならぬ。それが今後自国船主義というようなものが開発途上国にふえていくということを前提に入れても、仮に五〇%なら五〇%、そういうものは、いろいろな法律制度、そうしたものを抜きにして、まず日本の国益としてこれだけは確保していかなければならないんだというような大方針が決まらないと、当面の応急手当はできても将来に向かっての対策は立たない、そう考えるのですが、その点はあなた方はどう考えるか。これは大臣が来た際に最後にもう一遍聞きたいと思いますが、あなたの考えを聞きたい。
  6. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 私どもはやはり日本の安定輸送のためには純粋な日本船を使いたい。それから日本の船員の雇用安定というか、できるだけ日本の船員が乗った純粋な日本船で安定輸送を図っていきたい。したがって鉄鉱石、原油といった輸入計画がはっきりしているものについては、それにマッチしたかっこうで計画造船の制度で船をつくっていって、その目的に資していきたいということを考えております。  ただ、近海船等の中小の船舶につきましては、船員費の高騰その他の国際競争力の低下というものが、大型船、資本集約船に比べて顕著にその影響が出てくるということでありますので、それを日本船でどの程度守っていけるかということはかなり心配な点がいろいろとございます。しかし一部に言われているようにゼロでいいんだというようなことが仮に考えられているとしたらそれは誤りであって、ある程度安定した輸送を純粋な日本船で守っていかなければならぬということは、近海の場合も変りはないと思っております。ただ経済的にどこまでその線が守れるかということは、荷主との関係もあり、それから内部の経営合理化の努力もあり、それから一番問題は外国の競争関係というものがありますので、そういった点を十分関係者は考えて努力をして、できるだけ日本の積み取りの安定した分野を守っていくということにしないと、机の上で何%というようなことを簡単にはじき出して、それが通用する問題でない、やはり根っこには国際的な経済の問題があるということを考えております。
  7. 河村勝

    ○河村委員 経済原則というものは無視できないことはわかります。だけれども、経済的安全保障、そういう角度からとらえると、経済的な原則を抑えてもこれだけはどうしても維持しなければならないという、そういう国策があるべきだ、私はそれを言っている。だから、それをまず決めたら、経済原則その他国際問題あるいは国内的な経営問題もあるでしょう。そういうものを何らかの形で克服をして、その原則を守るという方針を立てない限り、目標がなくて、ただできるだけのことをやりますというのでは、これは政策にならない。私が言ったのはそういうことなんです。だからそれをやっていく意思があるのかどうかということです。
  8. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 計画の基本にはやはり安定輸送を図るためには安定的な輸入の裏づけというものの計画性がどうしても欲しいのです。鉄鋼の原材料、石油という点では経済計画というものがありまして、かなり安定的な輸入計画がございますけれども、いかんせん近海船のうちの一番いま問題になっている木材船の点では、木材の輸入計画というものはどうしても市況に非常に支配される物資であって、計画的な輸入がなかなか行われないという点に一つ悩みがあるということでございます。
  9. 河村勝

    ○河村委員 通産省来ていますか。  資源の安定輸入というのは近海船問題とは別個に日本としてどうしても考えなければならぬ時期に来ているわけですね。開発途上国の資源ナショナリズムが非常に強くなってきて、そう日本が自由に買ったりやめたりするということはだんだん効かなくなる時期でもあるわけですね。同時に日本はアジアで生きているわけですから、だから東南アジア諸国との連携というものはいままで以上に緊密にしなければならない。そこで第一次産品の価格と量と両方安定的に輸入をするという体制をどうしてもとらなければならない時期に来ている。それで最近すずについてマレーシアその他の国と、価格と量についての取り決めをやって、それで国内需要の波動性に対処するために安定備蓄というのか、市況の需要の少ない時期にある程度よけいに買ってそれを備蓄をさしておく。それの負担は国の経済協力関係の予算の中から何十億か出して、それで手当をするというような体制がつくられたと聞きますが、それをちょっと、どういう内容か知らしてもらいたいのと、それを木材、南洋材についてそういう同じことが考えられないかということを聞きたい。
  10. 山本康二

    ○山本説明員 先ほど先生のお話にもございましたように、国内的に目ぼしい資源を全然持たないわが国にとりまして、重要資源の長期安定的な確保ということは、日本の経済を根元から支える大変重要な問題だと考えております。それからわが国の資源の確保の観点以外にも、東南アジア諸国は特に対日輸出に非常にその国々が依存しているわけでございまして、それらの国にとりましても対日輸出が安定的に伸びていくということは大変必要なことだと考えております。それで先生御承知のように、ただいま国際的にも一次産品問題というのがちょうど石油ショックに伴いまして、石油産出国が大変物の供給に力を得た前例にならいまして、各種の物につきまして物の産出国が力を持ち始めて、特に発展途上国対先進国という南北問題という政治的次元での取り上げ方があらゆる国際会議の場で行われております。それでたとえばEC諸国でございますと、カリブ海ですとか地中海、それから太平洋地域の諸国に対しましてロメ協定というような大変発展途上国にとって有利なような協定をすでに結んでおりますし、今後ことしの秋の国連資源総会、来年春のUNCTADを機会にいたしまして、一次産品の安定化対策というのが非常に全世界的な問題になろうかと思っております。通産省といたしましても、かかる状況を踏まえまして一次産品問題に対処する必要があると考えております。長期契約の推進でございますとか、備蓄、商品協定の参加等、その計画的、安定的な輸入の実施につきまして、いま省内で鋭意検討を進めておるところでございます。  それから先ほどお話のございましたすずにつきましては、現在国際商品協定というのがたしか六種類結ばれておりまして、その中で経済条項というのが入っておりますが、(河村委員「簡単でいいです、時間がありませんから」と呼ぶ)はい。すずが唯一の物資でございますが、簡単に申し上げますと、国際的に上限、下限の価格帯をつくりまして、それ以下になったら国際的に金を出し合ってそれを支えておくということでございます。それで従来は生産国だけの負担でバッファーストックを持っておりましたが、今後は備蓄量、バッファーストック量をもっと増加しよう、その増加に必要な資金は、生産国だけではなくて、むしろ消費国の方も拠出すべきだという議論が起こっておりまして、いま日本国内で、だれがどういう形で金を拠出するか、鋭意検討中でございます。
  11. 河村勝

    ○河村委員 私の聞きたいのは、木材について、南洋材について東南アジアから輸入するものとしては、量としては一番多いものだ。これをやはり同じような安定価格と量の安定輸入、この対策が講じられないかどうかということです。これは大国策だから、あなたに聞いても無理かもしらぬけれども、どう考えるか。
  12. 山本康二

    ○山本説明員 木材につきましては、実は所管省が農林省の林野庁でございまして、先生御承知のように国内的にも木材備蓄機構というのが昨年度の予算で成立いたしまして、現在若干の備蓄を図っております。先生御承知のように、丸太で持ってまいりますと、非常に腐りが早くて、せいぜい三カ月しかもたないという問題がございますので、丸太の形で日本へ持ってきてためておくことができない。どうしても加工して製材なり合板なりの形で貯蔵をしなければいかぬものでございますから、そのためには大変多額の保管費用と場所が要るということで、農林省昨年から始めておりますが、非常に大量にふやしていくというのはむずかしい情勢にあるようでございます。
  13. 河村勝

    ○河村委員 どうも貿易関係の経済協力だから通産省だろうと思っていたら、日本のセクショナリズムを忘れて、どうも少し確たる答弁が得られないのは残念でありました。  大臣、ちょっとおくれたのですが、そばから大体お聞きだろうと思うが、この問題を、やはり経済的安全保障、日本商船隊を確保して、それで資源の安定輸送をやること、そういうふうに考えなければならぬ。だからこういう応急対策は応急対策でよろしいから、一体近海船について東南アジアから物を買ってくるのに、どれだけの商船隊を今後維持すべきか。それの関連で、私は資源の安定輸入をするためのことを通産省にもうちょっと聞きたかったのだけれども、大体方向としては私はそういう方向になると思うから、これからの日本の資源の購入量並びに輸送量というものは大まかにわかってくる。そうしたら、そのために日本が仮に五〇%がよいなら五〇%の量は日本船で輸送しなければならぬというようなはっきりした目標をつくって、それに合わせていろいろな制度や仕組みをつくっていかなければならぬ。それが国策であろう。そういう目標をつくることをやる意思があるかないか、海運局長に聞いたけれども、これは海運局長では無理だと思うので、これは大臣としての考え方を聞きたい。
  14. 木村睦男

    ○木村国務大臣 いま御指摘のような問題についての安定的な輸送を考えるためには、また実行するためには、私は前提といたしまして、やはり輸入についての計画性、それから備蓄についての計画性、これが前提にならなければいけないと思います。その上に立って、今度は日本船舶で五〇%なら五〇%までを輸送するというところで、今度は海運上の問題になってくると思います。いずれにいたしましても、運輸省だけの構想でもいかんともいたしがたい点がございますので、現在近海問題がこのような状態にありますときですから、私は政府の各機関と十分相談いたしまして、将来の安定輸送に資するように努力いたしたいと思います。
  15. 河村勝

    ○河村委員 私が言いたいのは、考え方を現象から出発するのではなしに、基本原則をまず押し立てて、それでいろいろな経済原則もありましょうし、経営の採算の問題もあろうし、いろいろな問題がある。そういうものとの間の調整は、基本原則をつくって、それでそれを消化していくという、逆に、もとになる方針をきめていかないと、結局現象を追っかけて、応急対策だけになってしまう。それでは問題は解決しない、そう思うから言っているので、その考え方をはっきりしてもらいたいという質問をしているのですよ。そのために、私は通産省も来てもらったのは、本当はもう少し確かに輸送量の安定がなくて何%と決めても意味のない話だから、それをあなたに質問する前提として来てもらったのだけれども、その考え方をはっきりさせてもらいたい、そういう要望です。
  16. 木村睦男

    ○木村国務大臣 私もそのつもりでいま申し上げたわけでありますが、基本原則としてそういうふうな、先ほど申し上げたような考え方に立った上で、しかも積み取り比率についても五〇%という一応の線を出して、現実問題に当たっていくというつもりで申し上げたわけでございます。
  17. 河村勝

    ○河村委員 現実問題だけではなしに、だからこれがいま大体半分くらいになってきてしまったから、半分だと言っているだけのことであって、これがだんだんまたなしくずしに仕組み船みたいなものがふえて、日本船が後退していけば、また三〇%でいいのだというようなことでは、これは全然本末転倒であって、日本の経済的な安全保障は確保できない。だから当面五〇%ではなくて、一体将来に向けて積み取り比率を幾らにするのだというそのもとをつくらなければ、本当の対策にならないでしょう。そういう方策を決める、いますぐ何%にしろと言っても返事をするのは無理かもしれぬが、そういうものをつくるという方針をつくって、そうして問題全体を取り扱うという方針が確立できないかということですよ。当面五〇%はわかりました。それは現状肯定なんだから、現状肯定の議論でなしに、これからどうするかということを根本問題として聞きたい。
  18. 木村睦男

    ○木村国務大臣 国際的にも自国船主義というものがいろいろ議論になっておるところでございます。この問題が国際的にどういうふうになるかということを考えながら、やはり基本的な問題は考えていかなければならないと思います。そういうことでございますので、基本的にはそういう国際的にこの問題、自国船主義がどういうふうに落ちつきを見せるかということにもわが国は同調しなければいけません。そういうようなことを考えまして、将来の問題として、一つの原則は出したいと思いますが、現在五〇%という線でいっておりますのが、恐らく将来にわたっても、これは予想でございますから何とも言えませんが、大体その辺にやはり原則としても落ちつくのじゃないかというような感じがいたしておるのが現状でございます。
  19. 河村勝

    ○河村委員 時間がありませんので具体的な問題を少し……。  海運局長に聞きますが、南洋材輸送協定の強化ということをうたってありますが、その場合運賃決定については運輸省としてはどういう方針をとるか。それから登録船だけを使わせるという点についてどれだけの保証が確保できるか。それを聞きます。
  20. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 従来協定では、荷主の側とある一定の期間の運賃について話し合いの場というものを持ちまして、そのときどきの協定としての運賃を決めてきたということでございますが、いろいろな制約がございまして、現状ではどうもその辺がうまくいってないじゃないかというふうな声も聞きますし、懸念もございます。しかし、南洋材の輸送協定の結束を図っていくということは当面の問題として非常に大事なことでございますので、そういった運賃を幾ら荷主と話し合いができるかということについて、ぜひ荷主さんの方も協力してもらおうということで、私どもも関係の官庁の方に連絡をする、オペレーターもそういうことで、荷主さんとの交渉にできるだけ努力するという現状になっております。  それから協定の中でどういうふうにシェアを守っていくかということにつきましては、実はインドネシアのINSAという船主の集まりがございますが、それと日本の南洋材協定の方で現在話し合いが行われているという点がございまして、どうもインドネシア政府が考えておることは、二〇%は自分のところでそのシェアの確立を図りたい、あとの八〇%は南洋材の協定船を使いたいというようなことが、インドネシア政府ないしはそれに関連するところのINSAと申す船主の集まりの意思として、民間ベースでわが方に申し入れられているというような動きが現状ではございます。政府の関与することではございませんので、政府は、われわれは、自由な海運国家ということを標傍しているわれわれの立場からいいますと、そういったことに政府が介入してくるということはかなり問題がございますけれども、インドネシアの側でそういった動きになってくるということは現実の問題として否定できませんので、わが方もインドネシアの関係の分については八〇%はなるべく協定船を使う、日本の協定船を使うというようなインドネシアの動きに最終的になるのじゃないかということを覚悟しておるわけでございます。そういった面でインドネシア関係の輸送について南洋材輸送協定の強化が図られていくような今後の動きになっていくように私は推察をしております。
  21. 河村勝

    ○河村委員 インドネシア側は二〇%をこれから自国船でやりたい。現実には、能力としては五%ぐらいのものしかないはずですね。その間の能力不足は何によって埋めるつもりか。もしそれを何かの形で埋める場合に、日本としてはまだ現状においては船腹過剰ですね。だから日本船をそれに充当するような交渉はできないのか、暫定的に経過的に二〇%の能力がつくまでの間、それは不可能ですか。
  22. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 先生御指摘の問題については、基本的にはインドネシアはやはり自国商船隊の育成というのを図って、自分の国の船をつくりたいということが基本的にあることは私どもは推察できるわけです。しかしこの過剰の状態のときに、さらに一挙に新規参入の船が入ってくるというようなことでは、国際協調が保てないというようなことも先方に十分わからせたい。またすでにそういう話を出してございます。したがって、日本船とコンバインをして日本の中古船を買ってくれるとか、あるいは日本の船を用船して向こうの支配下において使うとか、そういったことについてはわが方も今後努力していきたいということを考えております。
  23. 河村勝

    ○河村委員 その点はぜひやってほしいと思う。実際向こうも能力がないわけですから、これは永久にということなら、二〇%向こうの主張と根本的に矛盾するからそれは無理だろうけれども、しかし経過的にはこれは交渉はやれば成立するはずだと思う。それでもっていまの船腹過剰状態を緩和することが可能なんですから、ぜひそれをやってもらいたい。  それからいま南洋材の需要の予測をいろいろやっておられるけれども、現実にはまだ百二、三十万トンは船腹過剰なんでしょう。現実の船腹過剰状態に対する対策、共同係船その他について運輸省としてはどういう対策をお持ちであるか。
  24. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 いま現実に幾ら過剰であるかということは、私どもは百三十万トンというような輸入量というのは最低と考えておりますので、かなり回復してくるんじゃないかということをヒヤリングの結果の感覚としては私どもは持っております。したがって、いま非常に最低の状況で幾らの船舶が過剰であるからということを計算をいたしまして、それによって船主はたとえば一部に言われているように自主的に背番号をつけて何隻のうちの何隻をつぶすというようなことは、なかなか現実の問題として船主の側からも声が起こってこないということか現実でございます。それからまた一方、船員の雇用安定としても、いま最低の状況でそういったことを計算をして何千人の離職ならばどうだというような現実の問題を労使の間で出してみましても、なかなか大きな数字ではむずかしいんじゃないかと思いますので、現状はもう少しこの推移を待っていかなければできないんじゃないかということを考えているわけでございます。
  25. 河村勝

    ○河村委員 先ほど外国に対する裸用船の規制を、従来許可制にしているのは二年以上、これを期間を短縮して六カ月くらいにしたいというような説明が理事会でありましたね。六カ月ということになるとかなり長期で、金融でも短期の転がしというのがあると同じように、六カ月くらいだと毎期の転がしが可能な状態だと思う。だから本当に裸用船、現実にいま行われているものはオペレーターや荷主のペーパーカンパニーに用船をさせて、それを日本近海に使っておるわけですから、そういうものを抑えようと思ったらせめて三カ月以上はこれは許可制にするというくらいにしなければ有効でない、そう思いますが、どうですか。
  26. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 私どもも現行の二年を短縮するということで、一年にしたらどうであろうか、六カ月にしたらどうであろうか、さらにもっと短くするべきではないであろうか、いろいろな問題を検討してみたのであります。仮に短くしましても、さらに短期の転がしというのはいま御指摘のとおりでもぐろうと思えばもぐって出てくるというおそれはどうしても残ります。ただ私どもとしては、四十九年の実績を見ましたら、二年以上の用船の許可を与えているものが二件、それからそれ以下の許可制にならないで事後の報告というかっこうでわが方に届けられているものか二十四件ございました。そこで二十四件の内訳を調べてみましたら六カ月以上であるということで、これがまたさらにもぐって五カ月で切ってくるじゃないかということは、それは考えられないでもありませんけれども、ひとまず現状からいうと六カ月で切るということに対するわれわれの合理的な考え方というのはお認め願えるんじゃないかということを考えまして、当面六カ月にさせていただきたいということでございます。
  27. 河村勝

    ○河村委員 そうこだわらないで、この際姿勢を正すという意味で三カ月くらいにぜひやってもらいたい。その方が私ははるかに有効であると思うので再検討してもらいたい。  それから念書船の取り締りですが、私は念書船の建造の経過を見て、非常に海運政策というのは本当に筋を通してやっているのかという疑問を持っているんですよ。それは近海船について、四十七年の六月ごろに船腹過剰だといって日本船の建造を停止して輸出船も制限を始めた、邦船を日本付近に配船をしないことを条件にするというような。それで近海のオペレーター、オーナーには二年間新造船を抑制して、同時に老齢船の解撤をやらせた。これは相当な、四十二億ぐらいの金をかけてやっておる。同時に運輸省としても、解撤融資を二十億ぐらいやっておるのは四十七年ですよね。ところが、四十七年から始まってこの念書船が事実上の仕組み船になってしまって、建造されているものが百二十五隻、四十七年以降四十九年まで。それは船籍はほとんどパナマ、リベリアでしょう。だから明らかに仕組み船になっているものだ。だから、一方でもって国で解撤融資までやりながら、一方でこういうみすみす仕組み船になるようなものを四十七年からすでにつくっておるというのは、一体これはどういうつもりでやっておるのかということは非常に疑問を持っておるのですが、一体それはどうなのか。  それから念書船というものの念書に対する義務違反、これを排除するというけれども、この中間報告にも具体的なことを書いておらないが一体どうやって――ただ配船中止を申し入れるなんということでなしに、もっと厳しい方法があり得ると思うけれども、考えてはいないのか。
  28. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 まず念書船につきましては、主として南洋材輸送に従事しないことという、いろいろ念書の形式にはございますけれども、そういった主目的において念書をつけさせるということを従来行ってきたのですが、これは条件というよりも私どもが臨調法の建造許可をするときの判断資料としてとっているものであります。したがって、条件違反だからというような厳格な意味での取り締まりとか禁止というようなことはなかなかできがたい、そのときの判断の資料としてとったわけであります。その辺が大変事後の処理についてわれわれが難渋する原因がございます。  それからそういった方針が、したがいまして今後私どもは監視体制のもとに、そういう念書船の南洋材によるところの日本向けの就航ということがはっきりしましたら、やはり判断の資料としてとっておったところの念書に違反するのではないかということで使用中止について要請をするというかっこうは厳重にやっていきたいと思います。  それから途中でいろいろ方針が変わったじゃないかということにつきましては、確かに四十七年六月ぐらいから日本船は建造しない、輸出船は念書船に限るというような方針をやっていきましたが、実は四十九年の春ごろまではまた市況がかなり引き締まったという現状がございまして、運賃も上がるし船腹の需給は逼迫するということで少し足りないのじゃないかということが去年の春ごろまでの事情としてあったということで、去年の後半、少しふやそうじゃないかといった事情が続いた一時期がございます。いずれにしましても、南洋材の輸入の基本的な動向は浮動性があってなかなかっかめないというところに悩みがございまして、実は国で解撤融資も二十億用意したけれども十億しか使えなかったというような事情もございまして、浮動性がある市場であるというところにわれわれの悩みがございます。
  29. 河村勝

    ○河村委員 少なくとも念書義務違反をした商社その他に対しては新しい建造は認めないということぐらいはやってしかるべきだと思うが、それはやりますか。
  30. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 そういった面で昨年の十二月に一般的な通達は出してございますし、今度は個別の監視体制に基づいて違反事実が出たものについてはそれを含めて使用中止について要請をするというかっこうにしたいと思います。
  31. 河村勝

    ○河村委員 約束の時間が来てしまいましてこれ以上質問ができないのは残念なんですが、運輸大臣、さっきのあなたの答弁を聞いてみましても、本当に問題の本質をつかんで国務大臣として日本の国策を決めようという意欲がまだ一つも見られないのだな。あなたはもともと冷静な顔をしているから余り意欲的に見えないのかもしらぬけれども、本当に本質をとらえて国策を新しくつくるというつもりでないと問題は解決しませんよ。また機会を見て改めて質問いたしますが、それを強く要望して、きょうの質問はこれで終わります。
  32. 木部佳昭

    ○木部委員長 久保三郎君。
  33. 久保三郎

    ○久保(三)委員 近海船問題を中心にした海運問題でお尋ねするわけですが、御承知のように限られた時間でありますので、簡潔にお答えいただければと思っております。  そこで、いまもそれぞれお話がありましたが、問題の本質をどういうふうに考えておられるのか。問題の本質についての認識が十分でなければいまもお話がありましたが対策が立てにくいというか、これからの対策に十分でないようにも思うのです。けさほど御連絡がありました近海船問題の海運局の対策について、全部だめだというわけではありませんけれども、非常に不十分じゃないかと思うのです。それはここにも書いてあるとおり、いまもお話の中心が南洋材を中心にしたお話になっている。なるほど南洋材は近海の大宗貨物であることは十分承知しておりますが、南洋材を含めた近海海上輸送の物資の全体の問題として、あるいはこういうものの貿易の問題として将来とらえていく必要が一つはあると思うのですね。それからもう一つは船腹過剰。なるほど船腹過剰の見方には、品物の方から見れば品物が減ったから船か余った、こう言うし、船の方から見れば船が多くて荷物が少ないんだ、そういう見方がございます。そういう見方を中心にして考えられておるわけでありますが、いま質問があったように、言うならばいままでの海運政策に業者を含めて誤りがあったのではないかと私どもは思うのです。特に政策の問題では、御指摘があったように念書船の問題あるいは海外売船の問題あるいは裸用船の問題、そういう問題がたくさんあるわけですね。だからそういうものを真っ正面に据えてこれを将来どういうふうに持っていくかということが必要だと思うのです。それから業界の実態についてももう少し把握をしておられるはずだと思うのでありますが、十分でなさそうに思うのです。もっとも企業が余り政策の介入をさせないで自由にやりたいという立場からいくならば余り政府が介入しない方がいいのでありますが、一朝事が起きれば政策の介入が必要となってくるのでありますから、自由に企業活動ができる時代でも野方図にこれが突っ走るようなことがあっては困るのでありますから、これに対して多少の政策的な誘導、こういうものがあってしかるべきだと思うのでありますが、そういう点が余り見受けられていないので、今後の施策の上で考えてほしいと私は思うのです。  時間がありませんから、後で御答弁というかお考えを時間がありましたらお聞かせいただきたいのですが、そういう考え方から二、三質問をします。  まず第一に、南洋材のお話が出ていますから、南洋材の輸送協定を強化してというか輸送協定の中で、とにかく登録船だけでも船腹過剰だと思うのでありますが、その上にアウトサイダーの問題がありますから、せめてアウトサイダーの排除について何とかならないのかということ。これはOECDその他いろいろな問題があろうかと思うのでありますが、これは業界そのものの内面指導が必要だと思うのですね。そういう問題についてどういうふうに思うのか。  それから、通産省もおいででありますから続いてこれに関連してお尋ねしたいのでありますが、木材輸入業者との関係ですね。輸入業者はフリーの立場にいるわけでありますが、輸入業者と輸送協定との間のいろいろな交渉があると思うのでありますが、義務づけられたものとかそういうものがございませんから自由にやられでなかなかうまくいかない。こういう時期において特に将来を展望して、いまダンピングがひどいようでありますが、安定運賃の設定というか話し合いというかそういうものを木材の輸入業者の集まりというかそういうものに対して軌道に乗せるわけにはいかないのかどうか。これは大変むずかしいかもしれませんが、そういうものを業者の中に、軌道に乗せるように努力してもらえないものかということがあるわけですが、これについてどうなのか。もちろんこのためには邦船の使用、そういうものもあわせて荷主にも、これは義務づけるわけにはいきませんけれども、何とか規制の方法はないものかと思うのですが、いかがでしょう。
  34. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 私どもも船腹の過剰ということをどうしても否定することができない近海船一般において、また特にその対象貨物である南洋材において一番問題は、現在の協定の機能を十分発揮していくことが大事だと思うのでございます。そこで、もちろん南洋材協定と申しますのは海上運送法によって認められた適正運賃と輸送料の維持、安定を図るというものでございますので、この機能を十分発揮をして、そういった目的を達し得るように、まずみずからの中ではそのルールを守って、違反するというようなことがないように結束を固めるということが大事だと思います。それから、荷主との間では、適正な運賃ということについて安定した合理的な運賃を提供し得るという自主努力をして、オペレーターは荷主さんとお話し合いをする、オーナーは経営合理化について十分努力をして、オペレーターと、もうかるときには利潤の分配、もうからぬときには赤字に耐えるというようなことを両方で考え合わなければいかぬというようなことで、その協定が十分機能を発揮して、アウトサイダーの規制が行えることにみんなで力を合わせていかなければいかぬと思います。  それから国際的に申しますと、法的な規制を政府で行えというような一部の声がございますけれども、これは何遍もくどいことになりましたけれども、法的な規制というものは国際海運としてできないということは事実でございます。ただ、たとえばインドネシアの例を申しましても、先ほどちょっと私お話をさせていただきましたが、インドネシア政府の方針としては、二〇%はインドネシアの船を使うけれども、八〇%は邦船の協定登録船を使うべきではないかというような方針が出ているように思います。そういった点で、外国からの話に沿いましても、事実インドネシアについては、登録船のそういった協定機能というものが出てくるのじゃないかということを考えております。ただ一方またインドネシア以外の東南アジア地域についてそういったかっこうがどうあらわれてくるだろうかということは、私ども対外的な関係として今後十分気をつけていかなければならぬことだということを考えております。
  35. 山本康二

    ○山本説明員 合理的、安定的な運賃というものが長期的に見れば輸入業者にとっても望ましいものだと考えております。木材輸入業者としましては、輸送をめぐりますトラブルの処理のためにも、できれば邦船を使用したいという意向を有しているようでございますが、協定外船との運賃差が余りにも大きい場合には、協定船の利用者との間の輸入原価に大きな差が出るわけでございまして、その面からやはり国内的にいろいろな問題が生ずること、さらにこのような状態で邦船なり盟外船の利用ということを強力に指導することになりますと、中小企業の多いわが国合板メーカーと近隣諸国との国際競争力の問題が生じてまいりまして、たとえば合板輸入の増加といった形の問題が起こってくるのではないかということも考えられます。また、先ほどの運輸省側の御答弁もありましたように、南洋材の輸出国の中には自国船の積み取り比率の向上を強く要請している国もあるようでございまして、いろいろな事情を考慮しなければならないと考えております。したがいまして、今後運輸省から近海船問題につきまして実情を十分お伺いしながら、合板、製材業を所掌しております林野庁とも十分協議して対処してまいりたいと考えております。
  36. 久保三郎

    ○久保(三)委員 いま海運局長からもインドネシアのお話がありました。これは一つの傾向だと私は見ているのです。その傾向は新しい傾向で、そういう傾向を先取りして安定輸送の道を考える時期のようにも私は思うのであります。だから、たとえば近海船問題、特に南洋材の問題にしぼって考えますれば、少なくともそういう面での関係諸国との間の協調体制をこの際は考えてみる必要がありはしないか。後からも時間があればお尋ねしますが、UNCTADにおけるところの海運憲章に見られるように、新しい傾向が出てきておるわけなのでありますから、これはもう定期船についても同様、そういうふうに考えていくことが一番いいのではないかと思うのです。もちろん政府だけでこれはできるものではないのでありまして、関係業者というか、そういうものの話し合いを積極的に持たせて、あるルールをつくらせる、これに対して政策的な援助も与えていくということは大事じゃないかと私は思うのです。そういう考えは持っておられますか。
  37. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 私どもは、海運の行政についても、特に対外的な関係においても自由原則というものがいろいろ言われておりますけれども、やはり海運政策としては基本的には国益を守りたい、それから日本船員の雇用の安定を図っていきたいということは、基本としては私どもはどうしても忘れることができないのでございます。そういった場合に、国際協調ということの面から、どういうふうにその融和を図っていくかということについてはいろいろな配慮が要ります。インドネシアのお話が出ましたが、インドネシア政府としてそういった方針をとりましたことに、私どもはやはりある程度当然来たるべき考え方が出てきたのではないかということを冷静に受けとめて、私どもはそれに対処したいと思っております。またそういった考え方については、私どもと民間の間に変わりはないはずでございますので、民間の話し合いの場においてもそういった趣旨で対外的な交渉が行われるように、十分民間とも話し合いをしていきたいと思います。
  38. 久保三郎

    ○久保(三)委員 次に、先ほどもお話がありました念書船の排除については、海運当局としてはオペレーターに使用中止を強く求めていくという態度でありますか、具体的にはどうなんですか、中止を求めていくというのは非常に抽象的なんですが、具体的にはどういう方策をおとりになるのですか。
  39. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 念書船の建造当時の念書に違反して日本向けに南洋材を運んでおるという行為が判明いたしましたら、私どもはそれを使っているオペレーターあるいは輸入業者、そういったところへ使用中止を強く要請をしたいということでございます。基本的には昨年の十一月にすでに通達で、こういう行為が重なって行われる場合には、今後皆さんが関係のお仕事で許可なり認可なりといった面が出てくることについて、私どもは消極的に考えざるを得ないということを基本的な通達としてすでに流してございますし、そういった趣旨がさらに徹底するように、今回判明した個別の事案については私どもは協力要請、使用中止を要請するというかっこうで行政指導をしていきたいと思います。
  40. 久保三郎

    ○久保(三)委員 なかなか行政面で、別段に法律の後ろ盾があるわけでもなし、言うなれば、何か別件で政策の援助を求めてきたときに、間接的にこれを拒否するというか断るというくらいが関の山だと思うのですね。だからこういうものはなかなか扱いにくいと思うのですが、一つはいまおっしゃるようなことをやる以外にないと思うのですが、もう一つは約束違反なんでありますから、約束違反したものは悪いのでありますから、社会に対して、これは悪者であるという公表をとったらどうだろうか。前広にざっと広く、運輸省だけで小さい声でささやくのではなくて、もう少し、約束違反船であるから公表する、こういう船はお使いにならないようにという勧告まで出すというか、そういうことも必要ではないか。  それからもう一つは、念書船のとらえ方についてももう少し厳しくやったらどうか。なかなか人手の問題等もございまして無理かと思うのでありますが、私はもう少し厳しくやる構えをしたらどうかと思うのです。構えをしないでは、やはり念書船は大したことないということでどんどん入ってくるようにも考えますので、しんから念書船を排除するというなら、そういう構えでやってもらいたい、こういうふうに思うのですが、この点はどうなのか。  それからもう一つ。さっきお答えがあったかと思うのでありますが、今後は念書船という方式を踏襲していくのかどうか。やめたらどうですかということなんです。もっとも日本の造船業のことを考えると多少問題はあるか、現在はもちろん全体的に船腹過剰でありますから、船は余りつくらぬから、それほど無理してまでつくらぬとは思うのでありますが、少なくともまずわが近海を守るという立場から、念書船の方針はやめておく、これからはやらぬというような強い方針をおとりになったらどうだろうかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
  41. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 念書船違反ということについては、オペレーターの側でそういった違反行為が行われるというような面もございますし、それから荷主の面でそういった行為が出てくるという両面がございます。  オペレーターなどにつきましては、わが方の海運行政の中で、これは徹底したかっこうで使用中止を求めるということが行われ得るということを私は考えております。広く荷主関係になりますと、この念書というものは、建造許可を与えますときの判断資料として私どもがとっておったというような性質のものでございますので、強力に一厳重にと言っても限度があるという先生の御指摘はごもっともでございます。ただ私どもは、公表というお話が出ましたけれども、念書船というものはA丸、B丸、C丸、これこれのものであるぞというリストは、すでに十二月の通達を出して一般的に警告を行いました際に、そういった方面には渡してございます。したがって、厳しくやるというお話がございましたけれども、そういったリストをすでに渡してございますし、いろいろこういう機会に御論議もいただいておりますし、また私どもは調査会の席上でそういった関係の人からいろいろ事情を承っているときにその話もすでに出して、今後そういった違反行為がないようにということについてもお話を出しておりますから、そういった考え方が反映していくということが考えられるというふうに私は信じております。  それから、将来やめるかという話については、これはかなりむずかしい問題がございます。私どもはここで当分の間原則として日本船の南洋材のための船舶の建造は行わない、それから輸出船についても規制を行っていくということを書いてございますのは、やはり私は念書船というかっこうを、十分の姿ではありませんけれども、輸出船の建造についてはこれを適用していくよりほかはないということを考えておるわけであります。ただ、いろいろな御論議をいただいたり、調査会の中で話が出たり、そういった面で念書船というものの行為がどんな批判を浴びているかということも十分わかっていただける余地が私はあったと思いますので、私どもの考え方を今後さらにいろいろな方法で徹底することによって、こういった行為が将来出てこないように防ぎとめられる余地か、私は幸いにしてこういう調査会の機能を利用したりして、出てきたということを考えております。  また、邦船及び輸出船の建造について、南洋材輸送向けのものについては、当分の間原則として臨調法の許可を与えないということについては、別の面からの御批判というものはかなりございますが、それについても従来守ってきた線ですから、これだけの過剰船腹の状態があるのですから、当分の間この方針は従来どおり守っていきますということをこういった機会に、きょう御説明させていただいた方針などを対外的に明示することによって、御協力を仰いでいきたいということを考えております。
  42. 久保三郎

    ○久保(三)委員 次に、裸用船については、先ほどもお話があって、いまの二年以上の貸し渡しについてはこれを六カ月というふうに切り下げるというか、短縮してその弊害をというお話でありますが、六カ月がいいか三カ月がいいか、私は五十歩百歩になりはしないかというふうに思うので、むしろこの際裸用船というのは、海上運送法の四十四条の二でありますから、この四十四条の二の二項というのを、これはこの海上運送法ができたときの背景というか、そういうものとずいぶん違ってきているのですね、だからこれを改正することが先決ではないかというふうに思うのです。そうなれば全面的に現状においては禁止するということになりますね。許可は与えない。それが当然だと思うのですよ。もっとも、いまでもこれはできないかというと、何か相反するような二つの文言が現状ではあるわけであります。四十四条の二の二項は「運輸大臣は、前項の許可」いわゆる貸し渡しですね。「前項の許可の申請が、その許可によって船腹の供給が需要に対し著しく不足にならず、」だから、いまは船腹過剰でありますから、これは許可条件になるのですね。「且つ、海運の振興に著しく支障を及ぼすことにならない限り、」ところが船腹過剰は一応妥当であっても、「且つ」の方は今度は、海運の振興に著しく支障を来しているわけですね、いま。そうでしょう。だから、この法律は、現状から言うと、相反する文言が二つ同じところに同居しているということなんです。こういう場合にどっちをとるかという問題、これは船が余っていてよそへ貸しても支障がないというときを許可条件にしているのですね。ところが現状では違う。よそへ貸したら大変なんだ。裸用船として返ってくるわけですね。海運の振興に大きな支障を来しておる。どっちでとらえるかというと、とらえようがないのじゃないですか。片方でいいと思ったら片方が悪いのでありますから。だから、裸用船の許可というのは現行の法律ではイエスともノーとも言えないということです。     〔委員長退席、西銘委員長代理着席〕 だから、この海上運送法の四十四条の二の二項は改正してやっぱり正しくすることか大事ではないかというふうに思うのであります。いかがでしょう。
  43. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 海上運送法の四十四条の二の二項につきましては、前段に書いてあるのが「船腹の供給が需要に対し著しく不足にならず、」ということ、後段には、「且つ、」で結んで「海運の振興に著しく支障を及ぼすことにならない限り、」こういうことを書いてございます。そういった条件に当てはめれば、それを許可しなければならないというのが許可制度として当然のことになっております。  現行法の解釈としては、まず基本的に日本に輸入する物資を運ぶために必要な日本船を確保しなければならない。したがって、みだりに外国に用船に出すことによって日本の船舶の供給不足が生じないようにするという大前提が実はあって、そういった条件に仮にかなう場合に「且つ」以下加重された条件として海運の振興に支障を来たすということになっておりますので、二条件が加重されていると考えざるを得ないので、後段だけで法を解釈して不許可にするということはできないということを考えるわけでございます。  したがって、将来法律改正の問題としては、御指摘のような点が、むしろその不足を心配するということじゃなくて過剰が妨げになっているというような状態が現状として出てきているということを踏まえて、将来の方向としては考えていかなければならないという点があると思います。  現状でどうするかということについては、結論的に申しますと、もうちょっと私どももぜひ検討をさせていただきたいということをお願いしたいと思うのです。非常に狭く考えまして、裸用船に出している本人がそのまま南洋材を輸送するためにチャーターバックしてくるという限られたようなケースを考えましたら、私どもは行政指導としてそんなことはやらないようにという指導はできると思うのですが、それらを含んでいろいろなケースが出てまいります。それを一遍私どもこの際整理をして考えませんと、一般的に行政指導で考えるということをちょっといま申し上げるわけにいかぬ、もうちょっと検討させていただきたいと思います。
  44. 久保三郎

    ○久保(三)委員 海運局長、お互いに法制局みたいな立場にないので、後で法制局を呼びますよ、機会を見て。私の言っているのは多少一般的なことだったから、それは南洋材、近海船に限定して考えた場合に「且つ」以下の文言はかなり比重があるのですね。だから、あなたは下の「且つ」以下の文言で不許可にすることはできないと言うが、どうしてできないのですか。それだったらこの「且つ」以下は要らないのですよ。船腹が不足にならない限りは貸し渡しをどんどん許可をしなければいかぬということになってしまう。そうじゃないでしょう。貸し渡ししたら困るのでしょう。現行の法律でも解釈のとりょうによっては許可をしないでいいはずです、実際に。一般的にではないですよ、たとえばいま問題になっているそういうものに対しては。しかしそれもできないというなら法律改正をする。この法律ができた当時の、この四十四条の二の二項のような状況も今後ないとは言わない。しかし現実にはいまあるような状況も出てきているんだから、これは百歩譲ってもつけ加えなければいかぬということです。だからこれを検討してもらいたい。まあ、あなたも検討すると言うからそれ以上ここでやってもしょうがないでしょう。法律の専門家だろうから、あなたの方は。こっちはつくる方が専門かもしれませんが、いずれにしてもそんなことがあるんだから、もう少し運用には慎重を期してもらいたい、こういうふうに思うのです。  それから船員局長にお伺いしますが、裸用船の場合は、当然日本の船員法の適用の範囲だと思うが、そうですか。
  45. 山上孝史

    ○山上政府委員 先生おっしゃるとおり裸用船にいたしましても日本船舶である以上は船員法が適用になります。ただ船員法上の船舶の所有者が外国人であったりまたは外国法人であるために、その適用につきましては、たとえば言語上の障害とかあるいは外国に活動の本拠があること等によりましてその励行につきましては、私どもといたしましても努力はしておりますが、なかなか苦慮しているという現状でございます。
  46. 久保三郎

    ○久保(三)委員 現行では御説明のとおりだと思う。しかし私は、船員法の適用があるのにこれが担保できないというのは、いままで黙って見ていたのは少し怠慢ではないかと思う。担保する工夫をせねばならぬ。担保しない法律なら二束三文、へのかっぱ、何にもならぬです。だからそういうものをきちんとこの際は検討をして早急に担保する法律なり何なりをつくるということだと私は思うのです。そうでないと守れる法律も守らなくなってくるのです。大体海運の法律などはその典型的なものかもしれません。海上運送法を初め守らなくてもいいような法律かもしれませんか、私はそうではないと思う。一たん決めたものは守ってもらう。ところが守るべきものを守らせないからどうしてもだんだんそういうことになってくると思う。その点はひとつさっきの問題も含めて検討していただきたい、こういうふうに思います。
  47. 山上孝史

    ○山上政府委員 いまの件につきましては、今回の対策の中にあります「裸用船規制の強化」、それの一環といたしまして、許可の対象の期間等を短縮する場合に、実施に伴いまして許可が出た場合には、許可の際に借り受け人に対しまして貸し渡し人がこの船につきましては日本の船員法の適用があるということを十二分に注意を喚起するように、許可を受ける貸し渡し人に厳重な注意を与えるという方策を考えております。
  48. 久保三郎

    ○久保(三)委員 時間がありませんから次に移ります。  次は、オペレーターは海上運送法によって不況カルテルというかカルテルをつくることができて、実際に南洋材の問題は南洋材輸入協定ということでカルテルをつくっているのでありますが、オーナーは何にもないんですね。ところが一番弱い存在はオーナーなんです。海上運送法ができた当初というのはよくわかりませんけれども、恐らくオペレーターというのは大半自社船を持っているほかにいわゆる用船をしてオペレートをしているということだったと思うのですね。ところが近海船などを見てみますと、自社船というのは幾らも持っていないのです。みんなオーナーからの船を使ってオペレートしている。そのオペレーターそのものはカルテルを結ぶことができる。ところが弱い立場のオーナーはそれができない。もっとも、話は飛びますけれども、日本の海運政策を、私が経験した範囲では、たとえば海運再建の問題、議論を始めて二法ができて以来ずっと見ていますと、はっきり言ってオーナー対策というのがないんですね。海運業者として、運航業者の対策というのはある。ところがオーナーの対策というのは余り目ぼしいものはないというか、私は余り知らない。だからこれはこの際はオーナーについてもう少しその立場を、海上運送法の中でのオーナーの位置づけをして、将来の展望をつけた上で政策を推進する必要がありはしないか。オーナーという存在は将来どうなるのか、どういう方向に持っていくのがいいのか、そういうものがなくて、ただあるがままで当面の対策だけでやっていくところに問題がありはしないかというふうにも思うので、これはどうなのか。オーナーの位置づけについて考える必要はありゃしないか。  それからもう一つは、現況において、海上運送法上少なくともオーナーの独禁法適用除外、こういう問題について検討を加える時期ではないかというふうに思うのだが、いかがでしょう。時間が来ましたから簡単に答えてください。
  49. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 オーナーの存在意義についてはいろんな面からいろんな批判がございます。これは非常にむずかしい問題だと思っております。それで、オーナーとオペレーターの関係につきましても、必ずしも一概にオペレーターが強くてオーナーが弱いというようなことも言えないような面もあるかもしれません。要は私は力関係ではなくて協力関係で事南洋材に限っても解決していくべきだと思っております。  また法律云々ということになりますと、独禁法の関係で非常にむずかしい点が多うございます。したがって、この南洋材の問題としては、荷主とオペレーターの関係においても、またオペレーターとオーナーの関係においても、力の関係で何か対抗してというようなことからは何も出てこないので、私どもがもうすでにこの問題調査会をやって、ここしばらくの間ですけれども非常に意を用いてきたところもそういう点にございますので、私どもか中に立っていろいろそういったことを調整してうまくいくようにしていきたいということを当面考えております。
  50. 西銘順治

    ○西銘委員長代理 紺野与次郎君。
  51. 紺野与次郎

    ○紺野委員 最近の近海海運の問題について、日本船主協会が言いました邦船総撤退論、この暴論について政府はどう考えていますか。最初局長さん……。
  52. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 総撤退論というのが何か非常にはっきりしたかっこうで出たということで、どういうふうに解釈されたらいいのかということでかなりいろんな御批判があるのは事実でございます。私どもはやはり安定輸送の確保の面から、日本船で一定量の物資を運ぶという必要はあると思います。それから船員の雇用安定の面から全部日本船がある種の航路から、あるいはその輸送形態から撤退してしまうというようなことが一挙に行われるというふうにも私どもは考えておりません。仮にまた一挙に撤退するということになりましたら、恐らく海外に売船するということについても、その船価は非常に安くなってしまうということで、みずからダンピングするというような結果にもなりかねないという影響が非常にこわいと思います。したがって、方向としてはこういうような真剣な議論が行われているということをお含みいただいた上で、当面はどの程度残るか、できるだけ残すという方向で関係者が努力をするということであり、またそういったために合理化に関係者が努力するという方向が必要だと思っております。
  53. 紺野与次郎

    ○紺野委員 では、こういうふうに考えていいわけですね。つまり、東南アジアを含めて新しい発展途上国がたくさん出てきましたし、それぞれ民族自決権に基づき、民族主権に基づいて自己の船を持つということはこれは歴史の歩みに沿ったものでありますが、それを認めながら、日本もまた民族自決、民族主権を持っておりますから、そういうことで、そういうことをも考えながら、一定の適正なやはり積み取り比率というようなものも考えて、近海における合理的な商船隊をわれわれが建設する、維持するということは、やはり国民にとっても有利であり、また権利でもあると思うのですが、そういう方向で努力をするということだと思いますが、そうでしょうね。
  54. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 いろいろな諸外国の動きが海運の面からもございます。しかし日本海運としては、私どもは日本船員の乗った純粋な日本船をできるだけ守っていきたいということを基本に考えたいと思います。ただ国際競争力がいかんせんかなり低下をしておりますので、大型船、資本集約船に見られるがごとく、十分な日本船の維持、建造ということが中古型の船について行われる範囲が狭まるということはわれわれも十分考えておかなければいかぬと思います。南洋材についてもどこまでそういった線が維持できるかということは、荷主とオペレーターとオーナーとそれからそれに従事する皆さんとみんなでやはり努力をして、できるだけ国のためにそういった純粋な日本船を守るということを努力していかなければならないと考えておるのでございます。
  55. 紺野与次郎

    ○紺野委員 それで近海海運におけるいまの船腹が五百万トンですね。そのうち南洋材輸送協定で協定登録船は三百三十万トン、うち日本船が約二百万トン、外国船百三十万トンということで、南洋材等の輸送、この三百三十万トンで可能な木材の立米ですね、これはどれくらいになるんですか。
  56. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 船の回し方によってなかなか確定的な数字は申し上げられませんけれども、三百三十万デッドウエートの協定登録船によって二百万トンぐらいの能力は出し得るのじゃないかと考えます。
  57. 紺野与次郎

    ○紺野委員 それで、このあなたの、先ほど理事会で報告された文書によっても、現在は非常に落ち込んでいるけれども、ほぼ月にして百八十万立米ぐらいのものに回復させていきたい、そういう目標が言われていると思うのですが、非常に投機の起伏の多い商品でありますけれども、しかし大体言って、二百万立米ぐらいのものを運搬するのにはちょうど協定登録船というのがほぼ見合っているんじゃないですか、どうですか。
  58. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 できるだけ需要が回復してもらいたいと、国の全体の政策も言えます。また安定的な輸入計画ということで荷主方面の御協力も得なければいかぬ。いろいろな面での必要性がございますけれども、できるだけ百八十万立米ないし二百万立米ということで少なくとも協定登録船の輸送能力と見合うようなところまで需要が回復してもらうということを望んでおるわけでございます。
  59. 紺野与次郎

    ○紺野委員 それで問題は盟外船ですね。盟外船は、全体で五百万トンですから、百七十万トンぐらいあるわけです。三百三十万トンの登録船とそのほかの盟外船が百七十万トンぐらいあるのだと思うのですね。ちょうど五百万トン、数字合わないですからね。それでこの盟外船の百七十万トン、これは大体国別に見てどういう国の船ですか、わかりますか。
  60. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 先ほどの印刷した文書にも書いてございますように、五百万デッドウエートトンというのは、近海地域に配船されているであろうと予想されている総船腹量でございますので、そのうち日本関係がどれだけであるか、さらに南洋材の輸送に従事しているものはそのうちのどれだけであるかということと、一方の輸送協定登録船の三百三十万デッドウエートトンというものとの比較になると思います。五百万トンが全部南洋材に従事しておって、協定登録船の三百三十万トンと比較される性質の数字ではないと思います。その点はひとつ誤解のないようにお願いしたいと思います。ただ、国別にそれがどういうことであるかということは現在明らかにしておりません。いま資料は持っておりません。
  61. 紺野与次郎

    ○紺野委員 そうしたら、日本船が五百万トンのうちの二百万トンですから、そのあとの、いわゆる近海市場における外国船というものの国別リスト、これをひとつ資料をぜひ出してもらいたいと思います。
  62. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 いま事務当局にそういう方法があるかということを確かめましたら、それはちょっとできないということでございますので、どういうことでできないかというようなことは、また説明させていただきたいと思います。
  63. 紺野与次郎

    ○紺野委員 そこに問題の所在があるのですね。わからない、何が何だかわからないのよという、そういうわからないということで――行政を担当する者は、あなた方調査会を持ったのでしょう。運輸省に調査会を持って、いろいろの五百万トンの近海市場における船の実態を調査されたはずなんですよ。それを全然わからないということでは、対策が立ちようがないということになるわけなんですよ。どうなんですか。
  64. 富田長治

    ○富田説明員 いまお申しつけの件でございますが、日本の各港に一般的外航船がどのような国別で来ておるということは、非常に時間がかかりますけれども、調査すればできると思います。しかし、それがどこの航路からどういうふうに来て、どういう荷物を運んできてというようなことまで全部調べるということになりますと、これは恐らくちょっといまの人力では不可能に近い作業になると思います。そういうことで、ちょっとできると申し上げかねるわけでございます。
  65. 紺野与次郎

    ○紺野委員 すると、港に入ってきた船はわかるというわけですか。
  66. 富田長治

    ○富田説明員 およそ日本に入ってきた外航船の国別の内訳というのは、相当時間をかけて相当能力を使いますれば、あるいは出るかもしれません。しかし、それも相当な時間がかかると思いますし、労力も要します。
  67. 紺野与次郎

    ○紺野委員 それじゃ、時間をかけてでもお願いすることにして、それは委員長にそういうことを、基礎的な資料ですから、どういう国の船が日本に入ってきて近海市場を構成しているかということを本当は知りたいわけですが、それに近いものを何らかの数字を出してもらいたいということと……。
  68. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 お約束は、できるだけのことをどういう方法でやれるかということで課長に説明させましたので、いまの課長の説明によりまして、近海ということに主体を置いての調査はできない、全体の数字である、それに日にちがかかるということを御説明申し上げましたので、そのように御理解を願いたいと思います。
  69. 紺野与次郎

    ○紺野委員 いずれにせよ、それはそういうものでもいいからお願いをしたいと思います。問題は、やはり近海市場の船の内容を、実態を調査されたはずで、恐らくつかんでいると思うのです。それを言わないというところに近海政策が立たない、あるいは不徹底になるということの原因があるのだと思うのですね。特に盟外船、先ほど協定登録船、それ以外にこの数字から見てもほぼ百七十万トンくらいのものはあることは明瞭なんです。ですから、こういうものがどこの船なのか、いかなる性質の船かということを言えないということは大変なことなんです。なぜならば、この船こそアウトサイダーとしてダンピングをやったり、そして大きな商社、主としては日本の商社、そして大オペレーター、彼らが使っている、そうしてだんだんだんだん邦船といわれるものを置きかえていく一つの根拠になっている、いわばがんのようにだんだんだんだん日本船をむしばんでいく問題のグループだと私は思うのです。これが非常に安い東南アジアの船員の低賃金を使って、ほとんど全部便宜置籍船だということなんです。問題になっておる念書船、あるいは中古の売船、あるいは輸出船も入っておりますね。こういうふうないわゆる便宜置籍船が大部分であって、そうしてこれが低賃金を基礎にしてダンピングをやる、そういうものと日本自身の船が競争できない、こういうところに大きな問題があると私思うのです。だから、そういう点で、やはりこの盟外船というものの本質が、実は日本の大資本の息のかかったそういう便宜置籍船が大部分であり、パナマ船、リベリア船、香港船等々が主たる内容のものであることはほとんど間違いないと言っていい。だから、ここに遠慮をしていたのでは、やはり近海船問題の最も中心的な問題がぼけてしまうという点だと思うのです。この点についてどうですか。
  70. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 世界の全体では三億数千万トンの船が走っておりまして、日本の船はそのうちの三千数百万トンでございますが、世界の海ではそういったいろいろな国の船が入り交って走っております。しかも、その全体の船のうちでは、一部に定期船同盟という現象もございますし、それからそれ以外の不定期の、たとえば南洋材の登録協定というようなもの、輸送協定というようなものがございますけれども、それはまた一部分でありまして、それ以外に同盟でない、協定でないたくさんの船というものが入り交って動いておるというのが主要な海運の世界における姿なのでございますので、その一部分の盟外船、同盟以外だから盟外船、それから協定以外だからけしからぬ船というようなことで、それがまた便宜置籍船にいきなりつながるというふうにちょっと私聞こえましたのですが、そういう面では、私ども少し問題が違いますので、なかなかちょっとお話を伺っておってお答えできない点がございます。
  71. 紺野与次郎

    ○紺野委員 そういうことであなた方は本質をぼかして、一般論で対処するということだと思うのです。私はそういう点で、盟外船がそういうダンピングをするようなものであるならば、これを使うことをできるだけ避けて、そうしてだんだん協定船を土台として、先ほど言われたような合理的な積み取りあるいは日本の一定の自国船を保護するという方向に努力してもらいたい。時間がないから簡単に。
  72. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 いま先生おっしゃられたこと私も全く同感でございまして、先ほどからお話をさせていただいておりますゆえんのものは、協定登録船の三百三十万トンというものをできるだけ守れないかということについて、関係者が努力して、それが日本の国益につながるように、日本の純粋な邦船をできるだけ残すというようなことも考えて、関係者が努力し合わなければいかぬということを申し上げておるので、後段については、先生の御意見と全く私は同じように拝聴させていただきました。
  73. 紺野与次郎

    ○紺野委員 ではそういうふうに努力していただきます。  それで具体的に先ほどから言われておる念書船については、一遍つまり念書を持って輸出した場合、相手の外国の、大体リベリアとパナマ船ですが、それが転売することできるでしょう、相手は。そうして転売して転がっていって名前を変えて  いった行く末はわかりますか。
  74. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 念書船につきましては、完全な制度ではない、十分な取り締まりということは行えないということは、先ほどからもちょっとお願いしておるとおりでございまして、世界じゅうの船が、船名がいつどこでどう変わったか、どういうかっこうで売船が行われているのか、用船形態がさらにまたどうであるかというようなことについては、それはとうていわれわれの力で追っていけない範囲の問題だと思います。
  75. 紺野与次郎

    ○紺野委員 ですから、念書船を取り締まる、できるだけ排除する、このあなた方がされた決定は正しいと私は思う。ただ問題は、これをわかる限り追跡をする。転売されて、その行く末がこういうふうに変わって、それが入ってきたというような点についての警戒というか、追跡ですね、そういうものをしてもらえるかどうか、それはどうですか。
  76. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 念書船の取り締まりにつきましては、私どもがすでにやりました問題の調査会におきましても、十分関係者の間で俎上に上せていろいろ論議をいたしましたし、また幸いにしてきょうもここでこういう御論議をいただいているのでありますから、こういった世論の背景というものを相手方にわからせるということによって効果を上げていきたいということでありまして、船名が変わったのを一々追跡して、どこまでもやっていって効果を上げるということではなくて、むしろそういった皆さんのお力をかりて、そういうことが行われないように今後やらしていただきたいということを私は考えているわけでございます。
  77. 紺野与次郎

    ○紺野委員 では、そういうふうに、できるだけ道徳的にもそうすべきではないということを相手もわかるように、しかしやはりそういう形で念書船がしり抜けになっていることがないかどうかということも考慮に入れた規制ということを考えてもらいたいということです。  それから裸用船の問題ですけれども、これは実例ですが、徳丸海運の大豊丸、これがことし二月十九日にプエルトリコのポンスという港で、ここの幹部がやってきて、二十一人の船員全員を解雇して、全員韓国人二十四人を配乗させて出航してしまった。現在これは極洋捕鯨ですか、極洋がオペレーターとしてずっと使っている、こう言われているのですね。これは裸用船のチャーターバックだと思いますけれども、このように裸用船がチャーターバックされて、日本船であるのにかかわらず、全員韓国人だとかその他の外国人船員が乗る。これは電波法に違反しないかどうか、それから船員法に違反しないかどうか。日本船でありながら韓国人その他の外国人船員を用い、また電波送受者も韓国人である、日本人ではないというようなことは、電波法違反と船員法違反でないかどうか聞かしてください。
  78. 山上孝史

    ○山上政府委員 ただいま先生御指摘の具体的な事案につきましては私現在承知しておりませんが、一般的に申し上げますと、日本船舶である以上は、外国に裸で用船に出しましても日本の船員法は適用になります。したがって、日本の船員法の適用がない、行われてないという事態があれば、それは違法になるかと存じます。
  79. 紺野与次郎

    ○紺野委員 そうすると、いまの大豊丸の例ですね、これは日本船ですよ。フラッグは日本ですね。それで日本船員が一人もいない。電波送受者も一人もいない。これはどうですか。
  80. 山上孝史

    ○山上政府委員 外国に用船に出したものに対しまして、日本人でない外国人の船員を外国人あるいは外国の法人が配乗させるということにつきましては、これは船員法の適用の問題とは別でございます。私が申し上げましたのは、外国人の船員を配乗させましても、それに対しましては日本船舶である以上は船員法は適用になるということを申し上げたわけです。
  81. 紺野与次郎

    ○紺野委員 だからなるのでしょう。しかも堂々とチャーターバックされて、日本のオペレーターが使って、そしてやっているということになれば――そういう日本船でありながら外国船員を乗せてやっているというのは大体三十万トンくらいありますよ。こういうのは違反じゃないですか、日本の法律である船員法と電波法、この二つの点から見てどうですか。
  82. 山上孝史

    ○山上政府委員 先生御指摘の電波法につきましては、私直接所管いたしましておりませんので、正確な答えを申し上げられないことは残念でございます。  なお、外国に裸用船に出したものに対しまして、配乗権を持っている外国の船社が外国人の船員を配乗させるということにつきましては、船員法の違法とか適法の問題は関係ございません。それで、現在陸上関係の労働者につきまして、日本の国内においては外国人を雇わないことを原則にするような閣議了解がございます。     〔西銘委員長代理退席、委員長着席〕 これは船員には直ちに適用はございませんが、船員につきましてもこの趣旨を準用いたしまして、私どもといたしましては行政指導しております。その結果、日本の船舶で日本の船社に配乗権がある船舶につきましては外国人は乗っておりません。
  83. 紺野与次郎

    ○紺野委員 そんなこと聞いているのじゃない。電波法では、日本の国籍船については電波送受者は必らず日本人でなくちゃいかぬ。そういうことが無視されているということなのです。それで安全が保てますか。しかもチャーターバックして使われているということなんです。
  84. 山上孝史

    ○山上政府委員 先ほどもお答え申し上げましたが、電波法の適用問題につきましては、私直接所管しておりませんのでお答え申し上げられません。  なお、外国に裸に出した用船に対しまして、外国の船社が配乗権を持っているわけでありますが、それが外国人の船員を配乗させるということにつきましては、法律上何の規制もございません。先ほど申し上げました陸上の閣議了解、これを準用して指導しておりますが、それに対しましても、その行政指導は、いまの外国の船社が配乗権を持っている場合には及ばないということでございます。
  85. 紺野与次郎

    ○紺野委員 しかし、船員法では、日本の国籍船には日本船員を乗せるというふうになっておりませんか。
  86. 山上孝史

    ○山上政府委員 そうはなっておりません。
  87. 紺野与次郎

    ○紺野委員 なっていない。そうすると、外国人を雇用するということは陸上ではしないということを閣議で決定していますね、あなたがいま言ったように。陸上ではそう。それを海上でも準用したいとあなたは言っているのだよ。
  88. 山上孝史

    ○山上政府委員 陸上では、日本の国内におきまして外国の労働力を受け入れる必要はない、したがって、外国人の労働を極力排除しようという閣議了解がございます。これは船員には直ちに適用されておりませんが、船員につきましても、私どもといたしましてはこれを準用して、その線に沿って行政指導をしているわけでございます。したがいまして、日本船舶で日本の船社が配乗権を持っているものにつきましてはそのような行政指導をし、現にそれは励行されております。
  89. 紺野与次郎

    ○紺野委員 しかしそれは特に電波法については、あなた方ここで答弁しておらないけれども、これははっきりと法違反ですよ。だから、そういう点から見て、あなた方は肝心かなめの――たくさんの事故が発生するのは、こういう船がやっているわけです。そういう点から見ても、裸用船は、それをチャーターバックして日本の船と同じように実質的には使っているようなそういう制度は、この際やめるように、そういう方向に努力しませんか。
  90. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 日本の船員の職場が狭まるような非常に極端なかっこうで裸用船というかっこうが行われているという面については、私どもも雇用安定上当然考えるべき問題じゃないかということで、船員局長ともよく話し合いをして、今回裸用船の規制を、二年間以上の許可制を六カ月以上に短縮するということで、そういった面の実効を上げようということを考えておるのを説明させていただいた次第でございます。
  91. 紺野与次郎

    ○紺野委員 先ほどから短縮短縮と言っているけれども、それは日本でしょう。それはやはり皆も言われたように、これは全部許可制にして、そして届け出で済ますというようなもののないようにしてもらいたい。  時間がありませんから、最後に一問だけ言っておきます。  海造審、臨調法、こういうものは過去において近海海運政策及び近海造船の方針というものをしてきておらなかったですね、そういうことをやってきておらなかった。だから今日、そういう近海海運については政策不在の状態で、こういう非常に混沌たる状態になったわけですが、これは裏を見れば日本の大資本ですよ。みんな仮面をかぶって、そうして近海をやはり別の方法で支配している状態なんだけれども、それがもう混沌たる矛盾を示していると思いますが、こういう点で、今後近海問題についてははっきりと近海海運政策を樹立し、そして近海海運の担い手であるところの能力のあるりっぱな近海船というものをつくり上げていくという方向をとる方針があるかどうか、これは大臣に聞きます。そしてまたその保証として、近海対策委員会のような特別の制度をもって、ちょうど運輸省で調査会をもってやられたことをいわば土台にして、そういう委員会や何かを継続的につくる意思があるかどうか、この点について。
  92. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 海造審でもっていろいろ計画等について策定をしていただいて答申を受けておりますのは、いわば定期的な、あるいは長期的な輸入物資、そういうものを日本船で運ぶ場合に、その購入の荷主それから船会社、それらがいかに合理的に協調しながらやっていけるかというふうなことを中心にしていろいろと審議をしてもらっておるわけでございまして、近海貨物のような不定期といいますか、あるいは臨時的なもの、こういうものについて策を立ててもらうという、本来そういう趣旨の審議会ではないわけでございます。  ただいま紺野委員かおっしゃいますように、こういった近海のいわゆる臨時あるいは非常に変動性の多い荷物を運ぶ臨時的な船舶輸送、そういったものについて策を立てる一つのこういった審議機関というふうなものがあってよろしくはないかというふうな御意見でございますが、そういう問題について十分審議し得るような機関ができるかどうか、これはひとつ研究さしていただきたいと思います。
  93. 紺野与次郎

    ○紺野委員 終わります。
  94. 木部佳昭

    ○木部委員長 石田幸四郎君。
  95. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 近海海運の問題が話題になっているわけでございますけれども、ずいぶん質疑が行われましたので、私は補足的に二、三の質問にとどめたい、こう思うわけでございます。  まず最初に、念書船の問題でございますけれども、いずれにしても、この方向を見ますと、近海海運問題の発生した最大の原因というのは、需要の激減である、それからそれに伴う船腹過剰である、こういうふうにとらえておられるわけでありまして、確かにそういう面もあろうかと思います。しかしながら問題は、やはりその念書船の本質的なところにその問題があるのではないか。念書船そのものが、船腹過剰、そういうものを前提条件にして認めておられるというふうに私どもの方には考えざるを得ない、こういうふうに思うのでございますけれども、そういう観点から見れば、この念書船のような船舶建造というもののあり方をもう一度検討する必要があるのではないか。先ほど来いろいろお話を聞いておりますと、念書船そのものが一つの制度として確定をしておるものではないというようなお話も出たようでございますけれども、そういう点を考えてみましても、そういった意味での船舶建造のあり方を再検討する必要があるのではないか、こういうふうに思いますが、いかがですか。
  96. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 私どもも十分な制度ではないと思いましたけれども、できるだけ近海に就航する、特に南洋材輸送に就航する船の需給のバランスを図りたいということで、輸出する船についても南洋材輸送に戻ってこないようにという念書を取って、それならば許可ができるぞという判断の資料にいたしたということでございますので、やはり念書船は船腹過剰を避けたいというその当時からの目的に沿って生じてきた制度であると思います。  今後とも、輸出船の仕事を全部やめるというようなことは、これはまた別の、造船方面から大問題でございますので、できるだけ従来の線に沿って、南洋材に入ってくるような輸出船は臨調法の許可はできないという方針を踏襲していきたい、やはり、ある意味でのそういった念書というようなかっこうで需給のバランスをとるということを輸出船については考えていかざるを得ないかと考えております。取り締まりといいますか、まあ約束違反といいますか、そういったことについて、今後ともそういうことの起こらないように、そういう行為に対して中止を要請していくということを続けたいと思います。
  97. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 南洋材の輸入については、多少需要が回復したとしても当面の過剰船腹傾向というものはなかなか解消されないのじゃないかと思うのですけれども、こういう事態にはどういうふうに対処するつもりでございますか。
  98. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 いま非常に底をついているような南洋材の輸送でございますけれども、こういった一番ある意味では非常に低過ぎるような需給の上に立って、なかなかオーナーの側においても、なくなる船と残る船とを厳重に区分するといったことが簡単に行われる事態ではございませんし、また、船員の雇用の面からいっても、いきなり大きな首切りというような、雇用不安定につながるような事態は避けていかなければならないと思いますので、関係者の努力によってできるだけ日本船の温存ということを考える、その方法として、アウトサイダーを排除して、協定登録船の協定の機能を発揮していくという方向で考えていきたいということでございます。
  99. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 この報告書によりますと、一月から四月まで念書に違反して南洋材の輸送に従事した船舶は延べ七隻である、こういうふうに言われておりまして、先ほどいろいろな行政的措置について、まあ使用しないように、そういうふうに言ってあるので、そういう効果を期待しておるというような意味のお話がありましたけれども、その後、五月、六月というような状況なんでございますけれども、実際に何かそういう効果があったかという点ではいかがですか。そういう措置に対して、その後の状況としては効果が出てきていますか。
  100. 薗村泰彦

    ○薗村政府委員 念書船の取り締まりについては、もうすでに私ども、五月の初めごろから、この問題の調査会をつくる前後から、関係の荷主さんだとか、われわれの行政が直接関係しておるところのオペレーターとかは当然のことでございまして、いろいろな面でそういう話をしております。それからきょうは、先ほどお目にかけました印刷物も発表させていただきたいと思いますし、この場でこういう御議論をいただいているという事態でもございますので、そういったことがかなり反映して、私はそういった面での効果が上げられるということを考えております。
  101. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 しかしながら、そういう効果が上がるというふうに期待していらっしゃるようでございますけれども、こういう需要が低下している状況の中におきましては、過当競争が行われるのは当然でございますので、そういう行政指導だけで果たして本当の効果が上がるだろうかということについてはかなり疑問を持たざるを得ない。要するに苦し紛れにやるというようなことが発生の一つの原因でございますから、今後もそういうことが起こるのじゃないかというふうに思いますので、なおその面の強化をしていただきたい、これは御要望を申し上げておきましょう。  それから、先ほど大豊丸の日本人船員の外地不当強制下船事件という問題について触れられておりましたけれども、先ほどのお答えを聞いておりますと、余りつぶさに運輸省の方では御存じないというふうに言われておるのでございますが、これは非常に問題があると思うのですね。要するに、外地において下船をさせたわけですから、いわゆる雇用関係、船員にとりましてこういった仕事に従事することの不安、いわゆる雇用不安というものを増長させるような一つの事件ですよ。だから、これに対して適切な行政措置が講じられなければいけないと私は思うのです。日本人が内地におきまして、いろいろな会社との関係で交渉が成立して、急遽船をおりざるを得ない、そういうような状況であればまだしもでございますけれども、外国において会社の役員か出てきて、一方的におまえたちは下船してもらうんだというようなことでは、私は今後の安定雇用の方向には大きな支障が出てくるのではないか、そういうことをまたまねる会社が出てきたら大変なことですよ。これはきちんと行政指導をすべきだと思いますが、どうですか。
  102. 山上孝史

    ○山上政府委員 ただいま先生御指摘の具体的な事案につきましては、現在私承知しておりませんので、早速調査をしたいと思います。  なお、一般的に申し上げますと、外国におきまして、そのような下船、すなわち船員に対する雇い入れ契約の解除という事態が、船員法は当然適用になりますので、船員法の規定に違反するというようなことがありましたら重大な事態でございますので、具体的に調査させていただきたいと思います。
  103. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 これは当委員会にひとつ報告してもらいたいと思いますが、よろしゅうございますか。
  104. 山上孝史

    ○山上政府委員 調査の結果、御報告申し上げたいと思います。
  105. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 それでは近海海運の問題については以上にいたしまして、航空関係について若干お伺いをいたします。  沖繩の海洋博の問題で、これは大臣聞いていただきたいのですが、足の確保ということが非常に問題になっていると思うのです。特に航空機の問題につきましては、伊江島に沖繩の新しい空港が設立をされましたですね。その投資額が十億四千万円、全額国の補助によるというふうに言われておるのでございますが、この運航のいまの予定は、全日空において二日で一往復、南西航空において一日一往復、こういうような形で行われるようでございます。しかしながら、もう一つの条件としては、米軍との関係において使用時間が二時間三十分というふうにきわめて限定された状況になっておるということについて、私は大変残念に思うのでございますけれども、大臣、一体この空港を建設した目的というのは、安保条約に基づく米軍の航空機の離着陸のためなのか、あるいはそういった民間航空と言ってはおかしいですけれども、海洋博に対する利用者の足の確保のためにつくったものなのか、使用時間の問題から見ますと、どうも明確じゃないように私は思うのです。この点はいかがですか。
  106. 中村大造

    ○中村(大)政府委員 伊江島空港の建設は、直接的にはやはり海洋博の開催ということを目標にいたしまして、その会場への観光客の輸送、それから伊江島の観光開発、そういうことに役立たしめる、そういう目的で伊江島の空港が建設されたというふうに承知いたしております。
  107. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 いまの第二番目の理由がちょっとわからなかったのですけれども……。
  108. 中村大造

    ○中村(大)政府委員 直接的には海洋博の開催、そのための観光客の輸送、こういうことでございます。しかし、それのみではなくて、やはり伊江島周辺の観光の開発、そういうことにプラスになるということで伊江島の空港が建設されたというふうにわれわれは承知しております。
  109. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 大臣、いまの建設目的を聞けば、海洋博といわゆる周辺の観光開発のためだ、こう言われますけれども、これは米軍が使うんでしょう。実際にそこに民間航空が乗り入れしょうと思っても、二時間三十分しか使えないというのは私はよくないと思います。少なくとも海洋博の使用期間におきましては、その使用時間が逆転するくらいの状況でなければいかぬと思いますが、どうですか。
  110. 中村大造

    ○中村(大)政府委員 御承知のように、伊江島には米軍の射撃場がございまして、したがって、その間、二時間半については完全に民航機に空域を開放する、こういうことでございます。しからば、その二時間半以外について伊江島の空港を米軍が使うのかというふうな疑念があるかと思いますけれども、そういうことは全くございません。伊江島の今度建設いたします空港は純粋に民航機のための空港であります。
  111. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 状況はわかりました。しかしながら、空港開設の目的からいきますと、わずか二時間半ということではだめですよ。米軍に交渉して、もう少し幅を持たせなければならぬと私は思いますけれども、将来、この時間帯で永久に航路が開設できるかどうかという問題だってありましょうし、わずか二時間半というのは余りにもそういった米軍の言い分に屈服しておるようなかっこうになっておると私は思うのですが、大臣いかがですか。
  112. 木村睦男

    ○木村国務大臣 伊江島の空港の由来については、いま航空局長が申し上げたとおりであります。  いま御指摘の、わずかに二時間半という問題でございますが、実はわれわれとしても、せめて六時間くらいは使えないであろうかということで話を進めておったのでございますが、結論がそういうことになったわけでございます。ところが一方、海洋博を対象にして本土と沖繩との連絡飛行、乗客の数、その他いろいろ考えてみますと、大型でかなりのお客を乗っけて行ってそれが着陸できる空港でなければだめだというふうなこともございますし、そういうことになりますと、那覇空港が中心になるわけでございまして、二時間の間に離着陸できる回数には制限がございますが、現状から見ますとその程度の時間内の発着回数くらいで大体需要に合うのではないか、これは現実問題でございますが、そういう感じがしておるわけでございます。また、将来にわたって伊江島の空港をいまのままでずっと二時間しか使えないということではないと思いますが、当面は二時間半ということでございますし、たまたまその程度の時間帯があれば、その程度の範囲内の回数で大体足りるのではないかというのが現状でございます。
  113. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 そうしますと、実際に海洋博が開催されて需要が多くなればなお交渉の余地はあるということですか。
  114. 中村大造

    ○中村(大)政府委員 海洋博が開催されまして、現実に旅客の需要というものがどういうかっこうになるかということも、われわれとしては見定めなければならないというふうに思っておりますので、現状の段階におきましては、大臣が申し上げましたような計画で足りるのではないかというふうに予想を立てておる次第でございます。
  115. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 現状はよくわかりました。しかし、十億以上の金を投じてわずか二時間半しか使えないというような状況を見ますと、これはやはり多額の国費を投じてつくった空港に対する制約が余りにも大きいという、そういう日本人の精神的な心情から見ましても、これは余り感心した措置ではないと思うのですね。その点はひとつ十二分に踏まえて、今後事態の変化に対応してもらいたい、こういうふうに思うわけなんです。  それからもう一点、まずこの伊江島の空港建設についてはジェット機が使えないということ、比較的距離も短いというようなこともあるのでしょうけれども、いろいろな他の交通機関との関連もあって、いろいろなことが言われていますね。ホーバークラフトですか、あるいは水中翼船その他の方法があるようですが、そういうようなところから実際に建設したけれども、建設したから利用せざるを得ないというようなことで南西航空に運航を命じたというようなことがささやかれているようですけれども、これは事実ですか。  それからもう一点、南西航空はこれを運航するということを見返りとして熊本乗り入れを申請した、こういったことも伝えられておりますけれども、この二点の事実関係についていかがですか。
  116. 中村大造

    ○中村(大)政府委員 ただいま先生御指摘のような事実はございません。
  117. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 端的にそう言ってしまえばそれだけのことですけれども、そういうことが憶測できるということに問題があると思うのですが、まあいいでしょう。  しかしその本質問題をずっと検討してみますと、確かにうがった感じがあります。その問題点をいろいろ考えてみますと、この前も私問題にいたしましたけれども地方の航空路線、この確保についてはどうしても経常収支の上で問題がある、こういうような状況だと思うのです。そういった地方航路の赤字が永続的に続いていきますと、地方の会社の運営そのものが危うくなってくるわけですから、そういたしますればそういった地方の足を確保する、あるいはこういったところの離島関係においては特にそうでございますけれども、ひいては安全問題にも問題が起こりかねないということだろうと思うのですね。この前いろいろ議論して、何とかそういうことについて方向を考えたいという大臣のお答えはあったのですけれども、こういう運賃問題をどういうふうに考えていくのか。特に南西航空が熊本との路線を申請したという一つの大きな原因は、やはり会社自体の運営のために収入を拡大しなければならぬ、そのためにはもう少し利益率のいいところをどうしても確保したいというところからの申請が起こってきたわけですね。全日空との競願によってそういったことが取り下げになったようでございますけれども、そこにも私は問題があると思うのですけれども、本質的には航路それ自体が認可事項である、あるいはそれに伴う航空運賃そのものが認可事項である。そうすると、運輸省のさじかげんによってその会社が持続できもするし、あるいはまた自滅するということもあり得るわけですね。現状のままであったらこれは必ず自滅してしまうという、少なくとも現状の見通しはそうなっているわけですから、そこのところをどうしてもこれは早い機会に対策を立てなければいかぬ。特にもう五十一年度の予算編成を迫られている、そういう時期に来ているわけですから、そうしてみますとやはり来年度の予算編成にはどういう助成策を講ずるのかということも、もうそろそろ結論を出さなければならぬ問題になってきているわけでしょう。こういうようないわゆる地方航路を担当している民間航空に対して、そういう会社の経営状態をどういうふうに推進をしようとしておられるのか、この点についてもう一度伺っておきたいと思います。
  118. 木村睦男

    ○木村国務大臣 昭和四十五年だったと思いますが、一応日本の国内航空事業についての基本的な方針というものが打ち立てられて、それに従って航空行政はやっておるわけでございます。当時からしばらくの間は発展段階にあったわけでございますが、一昨年あたりから油の問題を初めとし、また景気の下降のために全般的に下降線をたどってきましたので、南西航空のみならず日本航空、全日空ともに赤字会社にここのところはなっているわけでございます。したがって、これらの赤字経営に堕しておるところの現状をどういうように航空行政の上で救っていくかという問題は、われわれもこれは打ち立てなければならないと思っておりますが、ただ、いまの経済並びに景気の動向というものの先行きがどうなるか、またそれを受けて日本全体の経済発展計画というものがどういうようになるかということを政府部内でも検討しておる段階でございますので、基本方針的なものを決めます以上は少なくとも当分の間の見通しを立てた上で立てるべきでございますので、これはもうちょっと時間をかけなければいけないと思っております。したがって、来年度予算ももう目の前でございますが、それも頭には入れておりますけれども、基本的な経済的な見通しについて確たる方針というものを前提にいたしたいと思っております。  それから、南西航空が熊本-那覇ですか申請をするということがあったのでございますが、いまお話しのように取り下げたわけでございます。赤字で困っておるからそのために熊本路線を認めるというような方針を仮にとりますと、同じようにそれじゃ大分にやりたいと言えばそれも拒否する理由になりませんし、鹿児島からというのも拒否することはできませんので、やはりこういう問題は一つの方針として、本州内の航空事業はどういうふうにすべきかとか、あるいは沖繩を中心にした離島間の航空はどの会社がやるとか、あの基本的な一つの枠をやはり一応の標準にして個々の問題を処理しませんと混乱が起こるのではないか。ただ、いま御指摘のように、従来の一つの各エアラインの枠組みというものが公正を欠くなりあるいは適切を欠くという問題が航空の実態の推移の変化によって出てきておるかもしれませんので、そういう問題は十分私どもも考えまして、基本方針を見直すときに考慮をいたしたいと思っております。
  119. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 大臣のお話よくわかるのでございますけれども、これはたとえばエネルギー政策にいたしましても、この間私が申し上げましたように、大体本年度末には見通しをつけなければならぬということになっておりますね。それから、来年度の予算編成に当ってはやはり中期経済見通しというものも立てなければならぬ。こういうふうに時期的に迫られておるわけでありまして、総合交通体系はもちろんのことでございますけれども、そうしますとこういう問題についてもわれわれが期待をいたしますれば、そういう見通しがついた少なくとも来年度の国会においてはそういうことの正確な議論ができるというように期待するのでございますが、ひとつそこまで詰めてもらいたいと思うのでございますけれども、どうでしょう。
  120. 木村睦男

    ○木村国務大臣 私もそういうふうになりたいと思って、努力をいたしたいと思います。
  121. 石田幸四郎

    ○石田(幸)委員 それから航路の申請問題、これは確かに考え方は必ず両面があると思うのですね。航路の申請をした、会社の経営が成り立たぬからどんどん認めろというような方向だけでは相ならぬということもわかると思うのです。しかしながら、それは逆の面もあるわけでございますので、やはりそういった地方の足の確保については、航空問題だけではなくて、船舶もあり、あるいはまた過疎バスの問題もあるわけでございます。福田さんなんかにお伺いいたしますと、基本は受益者負担、私はこの受益者負担を否定しているわけではないのですよ。しかしながら、そういう一本の柱ですべての方針を決定するという時代ではない、そういう状況ではないということですよ。その点を含んでひとつ十分お考えをいただきたい。  熊本-沖繩の南西航空の航路申請の問題をめぐってもう少し議論をしたいわけでございますが、予鈴も鳴っているようでございますので、次回に譲りまして、本格的な議論をさせてもらいたい、こう思います。
  122. 木部佳昭

    ○木部委員長 次回は、来る七月二日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時五十一分散会