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1971-11-12 第67回国会 衆議院 沖縄返還協定特別委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和四十六年十一月十二日(金曜日)     午前十時九分開議  出席委員    委員長 櫻内 義雄君    理事 青木 正久君 理事 小沢 辰男君    理事 西銘 順治君 理事 福永 一臣君    理事 渡辺美智雄君 理事 大出  俊君    理事 中谷 鉄也君 理事 西中  清君    理事 河村  勝君       上村千一郎君    奧田 敬和君       加藤 六月君    梶山 静六君       唐沢俊二郎君    北澤 直吉君       小金 義照君    小坂徳三郎君       左藤  恵君    塩川正十郎君       高鳥  修君    竹内 黎一君       中島源太郎君    中村 弘海君       中山 正暉君    永田 亮一君       野田 武夫君    浜田 幸一君       福田 篤泰君    古内 広雄君       別川悠紀夫君    松野 幸泰君       松本 十郎君    山崎平八郎君       山田 久就君    上原 康助君       堂森 芳夫君    楢崎弥之助君       堀  昌雄君    松本 七郎君       安井 吉典君    横路 孝弘君       田中 昭二君    林  孝矩君       樋上 新一君    正木 良明君       渡部 一郎君    曽祢  益君       不破 哲三君    松本 善明君       安里積千代君    瀬長亀次郎君  出席国務大臣         内閣総理大臣  佐藤 榮作君         法 務 大 臣 前尾繁三郎君         外 務 大 臣 福田 赳夫君         大 蔵 大 臣 水田三喜男君         文 部 大 臣 高見 三郎君         厚 生 大 臣 斎藤  昇君         通商産業大臣  田中 角榮君         運 輸 大 臣 丹羽喬四郎君         郵 政 大 臣 廣瀬 正雄君         労 働 大 臣 原 健三郎君         建 設 大 臣 西村 英一君         自 治 大 臣 渡海元三郎君         国 務 大 臣         (内閣官房長         官)      竹下  登君         国 務 大 臣         (総理府総務長         官)      山中 貞則君         国 務 大 臣         (国家公安委員         会委員長)         (行政管理庁長         官)      中村 寅太君         国 務 大 臣         (科学技術庁長         官)      平泉  渉君         国 務 大 臣         (防衛庁長官) 西村 直己君         国 務 大 臣         (経済企画庁長         官)      木村 俊夫君         国 務 大 臣         (環境庁長官) 大石 武一君  出席政府委員         防衛庁防衛局長 久保 卓也君         外務省アメリカ         局長      吉野 文六君         外務省条約局長 井川 克一君     ――――――――――――― 委員の異動 十一月十二日  辞任         補欠選任   大久保直彦君     樋上 新一君   渡部 一郎君     田中 昭二君   松本 善明君     不破 哲三君 同日  辞任         補欠選任   田中 昭二君     渡部 一郎君   樋上 新一君     大久保直彦君   不破 哲三君     松本 善明君     ――――――――――――― 十一月十一日  沖繩返還協定批准反対に関する請願(青柳盛  雄君紹介)(第一一五九号)  同(浦井洋君紹介)(第一一六〇号)  同(小林政子君紹介)(第一一六一号)  同(田代文久君紹介)(第一一六二号)  同(谷口善太郎君紹介)(第一一六三号)  同(津川武一君紹介)(第一一六四号)  同(寺前巖君紹介)(第一一六五号)  同(土橋一吉君紹介)(第一一六六号)  同(林百郎君紹介)(第一一六七号)  同(東中光雄君紹介)(第一一六八号)  同(不破哲三紹介)(第一一六九号)  同(松本善明紹介)(第一一七〇号)  同(山原健二郎君紹介)(第一一七一号)  同(米原昶君紹介)(第一一七二号)  同外二件(井岡大治君紹介)(第一一七三号)  同(土井たか子紹介)(第一一七四号)  同(中井徳次郎紹介)(第一一七五号)  同(大出俊紹介)(第一二一三号)  同(大原亨君紹介)(第一二一四号)  同(加藤清二君紹介)(第一二一五号)  同(勝澤芳雄君紹介)(第一二一六号)  同(勝間田清一紹介)(第一二一七号)  同(角屋堅次郎君紹介)(第一二一八号)  同(川俣健二郎君紹介)(第一二一九号)  同(木原実紹介)(第一二二〇号)  同(小林政子君紹介)(第一二二一号)  同(後藤俊男君紹介)(第一二二二号)  同(佐藤観樹君紹介)(第一二二三号)  同(佐野憲治君紹介)(第一二二四号)  同(斉藤正男君紹介)(第一二二五号)  同外一件(瀬長亀次郎君紹介)(第一二二六  号)  同外一件(楯兼次郎君紹介)(第一二二七号)  同(谷口善太郎君紹介)(第一二二八号)  同(寺前巖君紹介)(第一二二九号)  同(土井たか子紹介)(第一二三〇号)  同(堂森芳夫君紹介)(第一二三一号)  同(内藤良平君紹介)(第一二三二号)  同(中谷鉄也君紹介)(第一二三三号)  同(華山親義君紹介)(第一二三四号)  同(日野吉夫君紹介)(第一二三五号)  同(細谷治嘉君紹介)(第一二三六号)  同外一件(松本七郎君紹介)(第一二三七号)  同(松本善明紹介)(第一二三八号)  同(八百板正君紹介)(第一二三九号)  同(柳田秀一君紹介)(第一二四〇号)  同(山本政弘君紹介)(第一二四一号)  同(阿部助哉君紹介)(第一三二一号)  同(青柳盛雄君紹介)(第一三二二号)  同(浦井洋君紹介)(第一三二三号)  同(大出俊紹介)(第一三二四号)  同(岡田利春君紹介)(第一三二五号)  同(勝澤芳雄君紹介)(第一三二六号)  同(勝間田清一紹介)(第一三二七号)  同(金丸徳重君紹介)(第一三二八号)  同(木島喜兵衞君紹介)(第一三二九号)  同(小林信一君紹介)(第一三三〇号)  同(斉藤正男君紹介)(第一三三一号)  同(田代文久君紹介)(第一三三二号)  同(田中恒利君紹介)(第一三三三号)  同(土井たか子紹介)(第一三三四号)  同(土橋一吉君紹介)(第一三三五号)  同(内藤良平君紹介)(第一三三六号)  同(中嶋英夫君紹介)(第一三三七号)  同(中谷鉄也君紹介)(第一三三八号)  同(長谷部七郎君紹介)(第一三三九号)  同(原茂君紹介)(第一三四〇号)  同(松本七郎君紹介)(第一三四一号)  同(山本政弘君紹介)(第一三四二号)  同(柳田秀一君紹介)(第一三四三号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリ  カ合衆国との間の協定締結について承認を求  めるの件(条約第一号)      ――――◇―――――
  2. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 これより会議を開きます。  琉球諸島及び大東諸島に関する日本国アメリカ合衆国との間の協定締結について承認を求めるの件を議題とし、質疑を続行いたします。不破哲三君。
  3. 不破哲三

    ○不破委員 私は沖繩協定の問題について総理並びに関係閣僚に質問するものでありますが、それに先立ちまして、昨日川崎においてたいへん不幸な事故がございました。これは、政府みずからが計画したがけくずれ実験によって十五名の犠牲者を生み出すという、まさに人災の典型というものでありますけれども、この問題については、私は本会議その他であらためて質問することにして、ここでは犠牲者に対する追悼の意をつつしんで表明するにとどめたいと思います。  さて、沖繩の問題でありますが、この沖繩協定の最大の問題が米軍基地の問題であることは、言うまでもないところであります。それで、この沖繩の米軍基地は、アメリカ戦後二十六年、この土地を不法占領している間に、世界最大の戦争基地をここにつくり上げた、これが今度の協定によってほぼそのままアメリカにあらためて提供され直そうというところに問題があると思います。  総理は、以前から、今度の協定によって、アメリカの沖繩基地の機能はすっかり変質するのだ、いままでは非常に危険極東基地であったが、これが今度日本施政権返還されることによって、その機能が根本的に変わるのだということを繰り返し言明されております。ところが、昨日終わりましたアメリカ上院の討論を伺いますと、たとえは、ロジャーズ国務長官であるとか、ウエストモーランド陸軍参謀総長であるとかパッカード国防次官であるとかいうアメリカ軍政首脳部の証言というものは、これは今度の協定によっても沖繩の基地の機能はほとんど変わらない、今後とも無期限に沖繩は太平洋地域防衛について決定的な役割りを果たすであろう、こういうことを繰り返し言明しております。一体どちらが今度の沖繩協定の問題でほんとうのことを述べているのか、私はここに問題があると思いますが、その点について明らかにする何よりの問題は、今度政府協定によってアメリカに提供しようとする基地がどんな内容の基地であるのか、それからまた、そこにどのような性格と任務を持った部隊が残されるのか、ここに一つのかなめがあることは明瞭であると思います。そういう見地から、私は、沖繩協定によって残される基地と、そこに存続する部隊の問題について、きわめて限られた時間でありますので、ごくしぼって伺わなければいけませんが、幾つかの重要な問題について質問したいと思います。  まず第一に、この施政権が返還された後、沖繩に存続を予定されている部隊の中に、アメリカの第五空軍に属する第十八戦術戦闘航空団、こういう部隊があります。これはF105Dとか、あるいはF4Cとか、主として戦闘爆撃機からなる部隊でありますけれども、私どもが調査し、また一般にいわれているところによりますと、これらの戦闘爆撃機の部隊は、ある点ではあのB52と同じように、他国の領土を爆撃する、これを主要な任務にした、きわめて攻撃的、侵略的な部隊であって、沖繩の防衛のような、防衛的な任務を持った部隊ではない、こういうように私どもは評価いたしますが、政府はどういう見解からこれらの部隊に沖繩の基地協定後も提供されようとしているのか、これらの部隊についての政府の見解をまず伺いたいと思います。
  4. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  沖繩は復帰後やはりあそこにいろいろの部隊が残るだろうと思います。しかしながら、これらの部隊は、すべて安保条約のワク内で、安保条約の目的に沿うて活動することになりますから、たとえいかなる部隊がおりましても、それらはわが国とアメリカとの間の協定関係によって規制されるわけでございます。
  5. 不破哲三

    ○不破委員 答弁の趣旨はすれ違いで、的確な回答がありませんが、言われるところは、安保によって日本の安全その他防衛的な任務につく部隊だということを言われているのだろうと思うのです。ところが、実際に沖繩にいる部隊がやっている仕事の内容は、これとは全然違うわけです。  たとえば、ここに第十八戦術戦闘航空団の、ことしの六月から十月までのフライングスケジュール、毎日毎日それぞれの飛行機がどういう任務で飛び立って、どういう訓練をやっているか、こういうことしの六月から十月までのフライングスケジュールを私は持ってきております。これによりますと、それぞれの部隊がどういう仕事をしているかということが非常に明瞭にわかる。たとえば、この中で、この十月の四日から十月の二十三日、つい先月であります、この三週間の資料がございますが、この資料によりますと、たとえばF105Dという部隊があります。これは第十二戦闘戦術飛行隊という部隊でありますが、F105Dからなる部隊が、この三週間の間に訓練に約百七十七回飛び立っております。どんな訓練をやっているかというと、百七十七回のうち百七十三回までは対地攻撃、つまり爆撃訓練であります。それから残りの四回が空中給油、つまり、戦闘機というと他国の飛行機を迎え撃つ、迎撃訓練をするというのが常識でありますが、このF105の部隊は、そのような訓練はこの三週間の間一度もやっていない、もっぱら領土の爆撃の訓練をやっております。しかも、空中給油というのはその足を伸ばす訓練であります。このような事態について考えても、政府はこれが攻撃的な軍隊でないというように考えられるのか、伺いたいと思います。
  6. 久保卓也

    ○久保政府委員 F105Dは、御承知のように、対地支援の戦闘機でありますから、主としてそういった訓練を行なうのが当然でありますし、安保条約のたてまえから申しますと、極東の安全と平和のために移駐している、したがってそういう任務を持っている、その範囲内での訓練を行なっているものであろうと思います。
  7. 不破哲三

    ○不破委員 主として対地支援だから、爆撃訓練をやるのはあたりまえだ、一体どこの国を爆撃しようとしているのか、これがきわめて問題であります。どうも対地支援で防衛の任務だというと、あるいは沖繩を爆撃しようとしているのか、それとも本土を爆撃しようとしているのか、これはきわめて奇々怪々であります。しかし、このスケジュール表を見ますと、この105の部隊やあるいはその他のアメリカの戦闘爆撃機の部隊がどこをねらっているかということは、きわめて明瞭になります。  たとえば、第十八戦術戦闘航空団は、これは沖繩以外に分遣隊というものを持っておりますが、この分遣隊がどこにいるか、政府は御存じでしょうか。御存じだったら、分遣隊の所在地と名前を伺いたいと思います。
  8. 西村直己

    ○西村(直)国務大臣 そういう細部にわたっての状況はとっていないかもしれません、アメリカ施政権下におけるアメリカ軍の行動でございますから。
  9. 不破哲三

    ○不破委員 つまり、いまのお答えですと、政府は前から、今度は責任をもってアメリカの部隊に基地を提供するということを国民に言明されたが、細部についてはわからないというお答えがありました。しかし、これはきわめて重大な問題なんです。私どもの調査によりますと、これは明瞭ですけれども、この沖繩にある第十八戦術戦闘航空団というのは、南朝鮮のクワンジュ、光州というところに第十八分遣隊というものを持っております。この分遣隊は、ただこの飛行部隊がたまたま朝鮮の配備に一部をさいているというものではないのです。朝鮮で作戦をやるための出店の部隊を、第十八分遣隊として朝鮮の光州、クワンジュに置いてある。  それで、やはりこのスケジュールに書いてあることでありますが、ここに戦術偵察部隊というのがあります。どんなことをやっているかというと、毎日のように、朝鮮と沖繩の航路について定期便で戦術偵察機が毎日二機ずつ偵察をやっております。それからまた、光州に向かって毎日二機ないし四機の飛行機が偵察行動をやっている。これは常に時差をつけて、朝鮮海域あるいは朝鮮に向かう地域の偵察行動にほとんどこの戦術戦闘航空団の偵察行動が集中しているといってもいい。しかも、そのほか、F105Dであるとか、あるいはF4Cであるとか、こういう部隊が一部をこの第十八分遣隊に送って、そこと交流を絶えずやっている。こういうように、きわめて密接な事態があります。  しかも、最後に強調したいのは、先月の十月の十九口から以後、F105が六機、あるいはF4Cが六機、全部で十二機の部隊が、南朝鮮の七十二演習場という仁川付近の演習地域で、わざわざ連日の爆撃訓練を行なっております。  このように考えても、沖繩に配備された十八戦術戦闘部隊というものが、これが単なる防衛の任務ではなしに、明らかに朝鮮半島を仮想的な戦場としてそれに向かって出撃し、そこで戦争をする準備をしているきわめて危険な部隊である、そういうことが明瞭であると思いますが、そういう点について政府は御存じでこの部隊に基地を提供しているのでしょうか。
  10. 西村直己

    ○西村(直)国務大臣 軍事的な問題だから、私から御答弁申し上げます。  現在はアメリカのいわゆる沖繩駐留の軍はアメリカの施政権下にあって、全体のいろいろな仕事をやっていると思います。ただ、これが返還になりますれば、安保条約上の任務としての極東の安全、これは日本を含む、並びに日本の本土の防衛――これは訓練というものは、戦争をするのではなくて、戦争の抑止力としてすべて訓練をしている、こう解釈するので、訓練していればすぐ戦争に結びつけるというのは、これは私は行き過ぎではないかと考える次第であります。
  11. 不破哲三

    ○不破委員 いまの御答弁でありますが、訓練というのは、いざ戦争になったらそういう行動がとれるように訓練するわけであります。ですから、そういう訓練をやっているということは、たとえば、佐藤総理がおととしのアメリカ訪問の際に、いざという場合にはどうこうということを約束されましたが、ああいういざということが起きたときにはこの部隊はそういうことをやるのだという想定のもとに訓練をやっているわけであります。しかも、いま大臣は、これは返還前の事態であって、返還後は違うと言うけれども、こういう訓練をしている部隊がそのまま返還後も、協定成立後も沖繩に居すわることが明瞭であります。その先の展望に立っていま訓練をしているのであって、いまやっている訓練が全く沖繩協定発効後に無意味になるようなものであったらば、協定ができてからこういう訓練をしているはずがない。この点では、私は、いまの大臣の答弁はきわめて筋の通らない答弁であると考えます。  それで、総理に伺いたいと思いますが、こういう沖繩の米軍の配備を考えると、一昨年総理がワシントンのプレスクラブで約束をされた、朝鮮半島で緊急事態が起こるような場合に在日米軍が出るか出ないかという問題について事前協議を受けたら、これは前向きにすみやかに対処するということを言われました。それをこういう事態に照らしてみると、この言明の意味がどんなに重要であるかということは明瞭であると思います。アメリカのほうは、朝鮮半島の事態に対して直ちに飛び立てるようにそういう部隊の配備をしている。政府は、これは安保条約によって制限されるといいますが、その朝鮮半島という具体的な問題について、総理は、一昨年のワシントンでの言明において、その場合には前向きに対処するのだと言明されました。しかも今度のアメリカの上院の審議によりますと、この言明が非常に重視されて、これが上院で今度の沖繩協定を可決する前提として取り扱われております。この点について、総理はいまでも二年前の判断と同じような判断を持っておられるのかどうか、それとも、二年前の判断は過去のものであって、現在、今後日本政府が行動する場合にはそういうものにはとらわれない、政治的にも道義的にも拘束力はない、こう言明されるおつもりなのか、総理の明確な答弁を伺いたいと思います。
  12. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 昨日民社党の曽祢君の同じ質問に対して、私のプレスクラブにおける表現は、ことばが不足、不十分でありまして、どうも真意を誤解されがちでございますから、これはあらためて、事前協議については、国益に従って自主的に決定をいたします、イエスもありノーもある、こういうことをはっきり申し上げたのでございます。おそらく不破君がいらっしゃらなかったか、かように思いますので、もしいらしたら、どうか速記をお調べの上、ただいまの点をはっきり申し上げましたから、さように御了承いただきます。
  13. 不破哲三

    ○不破委員 私はそれはちゃんと承知をした上で、アメリカの上院では、佐藤総理がそういう言明をしているから、こういう事態が起きたらば日本の政府は好意的に対処するであろう、こういうことを政府の高官がはっきり言明した上で今度の協定を可決しているわけです。これが日米関係において佐藤総理のその言明はいわば取り消された、不適切であったから取り消されたというようにはっきり伺っていいのかどうか、そのことを伺っているわけであります。
  14. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 御存じならたいへん話がしいいのです。それはもう昨日も申し上げましたように、昨日の答弁が私の真実でございますから、それと違うような答弁は、これはもうない、かように御了承願います。
  15. 不破哲三

    ○不破委員 この問題は重要な問題でありますが、時間もありませんので、その追及は次の機会に保留しまして、次の問題に移ります。  このフライトプランから出てくるもう一つの重大な問題は、核の問題であります。先日参議院の予算委員会でこの問題が問題になったときに、たしか政府委員のほうから、いまアメリカが、沖繩のたとえば伊江島で、核の模擬爆弾による投下訓練、そういうことを行なっていることはないという答弁がありました。政府はいまでも、アメリカの空軍が沖繩で核の模擬爆弾による核投下訓練、原爆投下訓練を行なっていることはない、そういうように考えておられるのかどうか、ここで重ねてお聞きしたいと思います。
  16. 吉野文六

    ○吉野政府委員 われわれの調査したところでは、そういうことはございません。
  17. 不破哲三

    ○不破委員 これは沖繩では常識になっていることなんです。伊江島へ行きますと、BDU12及びBDU8という爆弾が絶えず米軍によって落とされる。これを落としているのは、先ほど申し上げました第十二戦術戦闘航空団、これのF105あるいはF4Cが絶えずあそこで爆撃訓練をやってその爆弾を落としている。  ここに私たちが沖繩に行ってとってきたBDU12の写真を持ってきておりますが、これは大体実物の三分の一の模擬爆弾であります。これはごらんになりたければ見せましょう。このBDU8というのは、さらにこれよりも一回り大きい原爆の模擬爆弾であります。  それで、米軍が模擬爆弾を使うというのは、普通の爆弾演習をやるときには、これは演習弾というものを使います。ところが、原爆のような特殊な爆弾を使うときには、これの中にはコンクリートを詰めて重さは原爆と同じにしてありますが、それ以外の装置は全部完全にほんとうの爆弾と同じような爆弾を使うのであります。それで、このBDU8とBDU12というのが、これはまさに原爆の模擬爆弾なのでありますが、それを政府は、やられていないと言う。ところが、私どもの調査した先ほどのスケジュールによりますと、この中には、このBDUの爆弾を使って伊江島で投下訓練をやっているという記録が明瞭に存在をしております。そういう点でも、政府は、政府の責任において、現在米軍が最近そういう訓練を行なっていることはないというように言われるのかどうか、さらに伺いたいと思います。
  18. 吉野文六

    ○吉野政府委員 われわれの調査したところでは、模擬爆弾はすべてコンクリートが詰まっておりまして、そこで、これは普通の爆弾だ、こういうように判断しております。
  19. 不破哲三

    ○不破委員 これはきわめて重要なんです。いま、BDU8、BDU12というのは普通の爆弾だというように言われました。ところが、ここにはアメリカの第五空軍が使っている核兵器の積載要領というパンフレットがあります。これは現在沖繩で第五空軍が使っているものであります。ここには、核兵器の積載要領で、しかも普通の場合にはBDU8というものを使うのだ、模擬爆弾としてこれを使うのだということがきわめて明瞭に書かれてあります。このほかにも、これは国会図書館におさめられている資料の中にも、BDU8というのがアメリカの核爆弾の模擬爆弾であるということを明らかにした資料は公然と幾らも存在しております。そういうことが明瞭でありながら、しかも、このBDU8とかBDU12というものが伊江島で落とされていることは、沖繩では天下周知のことでありますけれども、そういうことについても何らの調査をしないまま政府は核の問題について取り扱われようとするのか。それから参議院の予算委員会では、総理は、たしか、この問題については私自身確認の努力をしたいということを言われたはずであります。一体、それからこれまで何日かたっておりますが、そういう努力をされたのかどうか、そのことも伺いたいと思います。
  20. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 いまアメリカの施政権下にあるその状態について詳細にそれを説明しろとか、あるいはどういうことをやっているか、これを説明しろとおっしゃっても、これは私どもはできないことです。この点は、おそらく国民の皆さんも、ずいぶん無理な質問だなと思うだろうと思うのです、米軍がどういうことをやっているか、それを全部話しろと言っても。しかし、アメリカが施政権を返還して沖繩が祖国に復帰した後には、かような訓練などは変わってまいります。私が申し上げますように、核兵器はございません。これはもうそのことをすでにアメリカの国会におきましても、ロジャーズ国務長官あるいはパッカード国務次官、これらが証言をいたしております。これだけの証言でも足らない、さらに私どもは、何らかその上に私自身確認する方法はないだろうか、かように思いながら、いろいろの手を考えてみたい、かようにいま努力している最中でございます。ただいまの施政権下にある状態、それを立ち入り検査などは、国際法上でできない、そのことも御承知のとおりでございます。
  21. 不破哲三

    ○不破委員 政府は、核は七二年には撤去されると言います。ところが、その約束ができたのはおととしの十一月のはずであります。これは佐藤総理が国会で何べんも報告したはずであります。その約束がアメリカの政府、軍部との間にできているのならば、いま沖繩に残そうとする部隊が大体核の訓練をやるはずがないのです。訓練をやるというのは、先ほども言いましたように、今後そこに残って、いざという場合にはそれを使うからこそ訓練をやるのであります。ところが、アメリカと日本の政府の間に、核を抜く、それから沖繩にある部隊は核の使用をしないということが明らかになった。しかも、ことしの、私が提示したのは、六月から十月というきわめて新しい期間の資料であります。政府が必要ならばさらに詳しくお見せしてもいいのですけれども、その資料に基づいてアメリカがいまなお核の訓練を――まあ来年四月になるか七月になるか、これは不確定だそうでありますが、それを目前にした現在においても、あそこに存続を認められるという部隊が、核の爆弾投下訓練をやっている、こういう実情であっては、ただ核はなくなるという口約束をされても、これはわれわれ理解できないのであります。  しかも、きょうは時間がありませんので、こまかくさらに言うつもりはありませんが、ここに私はさらにF第十八航空団に所属をしている第四〇〇弾薬整備隊の作業計画、作業スケジュールを持っております。これによりますと、ここにあるのは七月から九月までの全作業プランでありますけれども、この中には、核兵器の安全を確保する作業というのが、七月にも八月にも九月にも明確に明記されております。ニュークリアセーフティーの訓練が明確に明記されております。それからまた、模擬爆弾のBDU8の組み立て作業をしたり、絶えず使用するための作業計画もこの中には――協定が調印された七月以後であるにもかかわらず、もう連日のように、毎月のように行なわれております。弾薬の整備隊も核の整備をやっている。それから飛行隊は核の模擬爆弾による投下訓練をやっている。こういう事態のままでこの部隊が沖繩に居すわるとすれば、これは単に核抜きというような約束で、ことばだけで国民が納得するものでないことは明瞭であります。その点に関して重ねて総理の見解を伺いたいと思います。
  22. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 先ほど政府当局は、ただいま調べたところでは、さようなことはやっておりませんと、実ははっきり答えている。ただ、不破君はどういうところからその資料をとられたか知らないが、その資料によると、訓練をやっておる。そうして核爆弾の取り扱いの規定までちゃんと先ほど提示された、そういう状態ですから、不破君のお調べになっていることが、これはよもや政府と食い違っておるからといって間違いではないだろうと私は思います。しかし、その部隊がいるからといって、返還時に核があるという証明には私はならないと思います。また、そういう扱い方をする人がいつまでも沖繩にいるか。その部隊は残るけれど構成人員はかわるかわからない。訓練を受けている者はどんどんかわっていくかわからない。そこらの点もやっぱり考えてみなければならないと思います。  私はとにかく大統領と話して、返還時には核兵器は置かない、かように言っているのですから、これを信頼することがまず何よりも大事なことだと思います。そうして最近の国会における証言などもそういうことを裏書きをしている。だけれども、それだけでも足らないと思うから、何かまだもっといい方法はないだろうか、かように実は考えておる次第でございます。  メースBについてはもうすでに撤去完了、このことをもう言われております。
  23. 不破哲三

    ○不破委員 メースBはけっこうです。
  24. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 いや、これと同様にそういうときがくるのではないか、かように私は思いますので、ただ、いま言うごとく、現状においては、立ち入りしろ、こういうことはこれはできることではございません。それははっきり申し上げておきます。
  25. 不破哲三

    ○不破委員 この問題またあとで立ち返りますが、次の問題に移りたいと思います。  それは、沖繩に第十八戦術戦闘航空団と同時に、戦闘部隊として残る部隊の中では最も重要な部隊に、第三海兵師団がございます。これはアメリカの軍隊の中でも、いわば――いよいよ戦争を始めるときに、敵前上陸というと必ずこの海兵師団が出てくるというように、アメリカの軍隊の中では最も突撃的な、いわゆる突撃部隊であります。しかも、この部隊はどこに配置されているかというと、大部分はアメリカの本国にあって、国外で配備されているのは沖繩だけ。大体、こんな危険な突撃部隊を引き受けるところはどこの国にもないといわれている部隊であります。それが、今度の返還後には、二万名という大量の人員を擁して、沖繩に恒久的な基地を設ける。これはそれだけでもきわめて重大な問題でありますが、私はきょうは核の問題にしぼって総理に伺いたいと思うのです。  政府に伺いたいと思うのです。この沖繩の海兵隊がいまどのような大砲を主砲にしているか、政府は御存じでしょうか。
  26. 久保卓也

    ○久保政府委員 一〇五ミリ無反動砲、一五五ミリ榴弾砲、二・八インチ榴弾砲であります。
  27. 不破哲三

    ○不破委員 八インチ榴弾砲でしょう。
  28. 久保卓也

    ○久保政府委員 失礼しました。八インチ榴弾砲、二〇三ミリ榴弾砲であります。
  29. 不破哲三

    ○不破委員 どうも正確に答弁してもらわないと困るのですけれども、いま言われました三つの榴弾砲のうちで、あとの二つの榴弾砲が、これはこの海兵隊の主力兵器であります。  それで、この一五五ミリの榴弾砲と、それから八インチの榴弾砲、これは核弾頭、核砲弾を撃てるいわゆる原子砲であるとわれわれは理解をしておりますが、政府もその点は御存じでしょうか。
  30. 久保卓也

    ○久保政府委員 一五五と八インチ榴弾砲は、核砲弾を発射することができます。ただし、ウォルト海兵隊副司令官によりますと、沖繩にあるこの榴弾砲については、核装備をしておらないということを言ったことがあります。
  31. 不破哲三

    ○不破委員 それで、たとえば、ここにアメリカの陸軍あるいは海兵隊が持っている全部の砲のリストがありますけれども、いまアメリカが持っている砲の中で核弾頭を撃てるのは、いま言明されました一五五ミリの榴弾砲と八インチの榴弾砲、これだけなんです。核、非核両用だというけれども、いま世界で原子砲ということで問題になっているのは、この二つの榴弾砲であります。それがいま沖繩に存在するばかりか、それが最近では東富士でも盛んに上陸して砲撃訓練が行なわれている。以前は南ベトナムに海兵隊がこの砲を持ち上げただけでも、ダナンに原子砲あらわるといって、世界じゅうで大問題になった、そういう原子砲であります。  それで、いま沖繩では核訓練は行なっていない、核装備は行なっていないと言われましたが、私はここに、いま海兵隊が使っている、沖繩で使っている砲撃の教程書を持っております。この砲撃教程書の中には、第三十章でありますが、この三十章には、八インチの榴弾砲による核砲撃の要領、さらに一五五ミリの榴弾砲による核砲撃の要領、こういうものが明瞭に書かれております。そして、この同じ榴弾砲を使っても、核砲撃をやる場合の要領と通常兵器を撃つ場合の要領とは全く違うわけです。これは、そういう訓練をやっていれば、だれでも――だれでもといいますか、この要領で比べてみれば、外から見てもきわめて明瞭になるものでありますが、それでも政府は、沖繩では、あるいは東富士では、アメリカの海兵隊が核訓練を行なっていないということを断言するのでしょうか。
  32. 久保卓也

    ○久保政府委員 世界の戦略体制から申せば、ワルシャワ条約機構、NATO、ソ連軍、米軍、いずれも核戦争が行なえるような訓練は行なっているわけでありまして、しかも、特定の場所に配置された軍隊が、どこに行くか将来わからないという意味で、常時そういった訓練を行なう可能性があるということは私は思います。しかしながら、少なくとも沖繩に配備されておる海兵隊の部隊について核装備をしてないということは、ウォルト海兵隊副司令官が昨年の四月に沖繩で言明したというふうにいわれております。
  33. 不破哲三

    ○不破委員 つまり、核訓練は行なっているかもしれないが、核装備はしていないという話があるということだと思うのです。しかし、これも先ほど私が申し上げましたように、核を使わないつもりなら、そこにいる部隊が何も核訓練する必要はないのであります。沖繩から出撃していって、いざという場合には核の砲撃をやるという必要があるから、沖繩なりあるいは東富士なりで核訓練をやるのであります。だから、核抜きであるかどうかということは、ただ貯蔵庫に核弾頭がしまってあるかどうか、そのことについて政府が何と言っているか、アメリカの政府が約束しているかどうか、そこだけを見ていたのでは、ほんとうのことはわからないのであります。ここに残されている部隊が核戦争の部隊であるのかどうか、いま沖繩にいる間からほんとうに核砲撃や核爆弾の投下の訓練をやっているかどうか、そういうことは、核抜きということを考えればきわめて重大な問題であり、そのことを調べもしないで沖繩にこれらの部隊の存続を認めるということは、きわめて無責任なやり方だと私は思わなければなりません。  それで、さらにもう一つ、海兵隊の問題について、違った角度から伺いたいと思います。  政府は、今度の協定が成立をした以後、第三国軍人の訓練をアメリカ軍が沖繩でやることについては禁止をされると考えておられるのかどうか。その点について、たしか太平洋情報学校については撤去されるということがいわれておりますけれども、そのほかの部隊が第三国軍人の訓練をやることについては政府は禁止されると考えておられるのかどうか。その点、明瞭に伺いたいと思います。
  34. 吉野文六

    ○吉野政府委員 第三国軍人の訓練をすることは、安保条約の目的に反するとわれわれは理解しておりますから、これらのことがもしかりにあるとすれば、これは一切禁止させます。
  35. 不破哲三

    ○不破委員 きょうは、政府があまり沖繩の基地の実情を知らないので、私のほうから、いろいろ調査をして発表をしているわけでありますが、ここに、沖繩の海兵隊がやろうとしている一九七二年度軍事援助計画というものの日程表がございます。一応総理にもお渡しをしておきます。委員長、よろしいでしょうか。   〔不破委員、書類を示す〕  それで、この日付によりますと、これは昨年の八月十五日に作成されて、ことしの六月四日に変更を受けた、いわば最新の援助計画であります。「一九七二会計年度軍事援助計画日程表」という見出しになっております。これによりますと、ことしの九月から来年の九月に至るまでの援助計画が述べられていて、台湾であるとか、南ベトナムであるとか、タイであるとか、フィリピンであるとか、そういう各国から兵隊や軍人を呼んで、海兵隊の各部隊で訓練をするということが計画をされております。しかもこれがことしの六月の時点のアメリカ軍の計画であり、発表であるということがきわめて重要だと思いますが、一体政府は、われわれの見解ではこういう第三国軍人の訓練はなくなるはずだというように言われますけれども、アメリカとの間に、施政権返還後沖繩における第三国軍人の訓練を一切禁止するという取りきめが明確にあるのかどうか、その点を伺いたいと思います。――外務大臣、明確な答弁を求めます。
  36. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  この点につきましては、ことしの六月十七日、沖繩返還協定署名に際しまして、マイヤー駐日大使が次のように述べております。「地位協定が返還と同時に沖繩に適用され、同協定には日本における第三国人の軍事訓練を許可するいかなる規定もないことにかんがみ、米国政府は、米陸軍太平洋情報学校を沖繩から撤去します。在沖繩米軍の活動は、日本本土におけると同様、地位協定の定めるところに完全に従うことになります。」
  37. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 不破君、残り時間が少ないので、そのつもりで御質問ください。
  38. 不破哲三

    ○不破委員 はい、わかりました。  いまの文章ですと、太平洋情報学校の撤去というのは、結語であります。はっきり約束をしておるのは太平洋情報学校の撤去でありますが、太平洋情報学校以外に、ほかの部隊が日常的に第三国軍人の訓練をするということも明確に取りやめるということをアメリカとの間に取りきめがあるかどうか、そのことを伺っているのであります。――外務大臣の答弁を求めます。
  39. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 正式な取りきめはございませんが、地位協定の解釈上当然のことである、かように考えております。
  40. 不破哲三

    ○不破委員 ところが、当然のことであるはずなのに、施政権の返還がすでに七二年に予定されているという以後において、このような計画が平気でアメリカの軍によって立てられ、しかもそれぞれの当該の国との間に、南ベトナム、台湾、タイとか、そういう国々との間に、このような計画が国際的にも進められているということが、きわめて大きな問題であります。この点について、私は、政府に、しかるべく正確に調査をして、これがはたして取りやめられるのかどうか明確にすることを求めたいと思います。
  41. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 しっかり調査をいたします。
  42. 不破哲三

    ○不破委員 それから、さらに重大なことがこの計画書には含まれております。それは、タイの問題でありますが、タイの訓練の中で、野砲の使用というのを、来年の四月から七月まで、タイの将校を呼んで訓練することになっている。その中に、対空防御で野砲を効果的に使用する能力、さらに核の使用の訓練を行なうということが明記をされております。だれが訓練をするかというと、第十二海兵連隊が訓練をする。第十二海兵連隊がタイから将校を呼んで、先ほど言いました野砲による砲撃訓練、核の砲撃の訓練をタイの将校にやる。ここには明瞭に、来年の四月から六月という段階においてアメリカの海兵隊が外国から人を呼んで野砲の訓練まで行なうわけでありますから、その部隊が核訓練を日常に行なっていることはきわめて明瞭になるわけです。ここに私は、いまの沖繩の海兵隊が返還時点においても平気で核の訓練を行なう部隊であるということのまぎれもない確証があると思います。この点について、政府の御見解はいかがでしょうか。
  43. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 それもまた調べます。
  44. 不破哲三

    ○不破委員 時間もありませんので、最後の部分に入りたいと思いますが、私は、きょうは、いま沖繩に政府責任を持って基地を提供したというアメリカの各部隊について、これが核装備をしており、核の訓練を行なっておるという米軍自身の資料による証拠政府の前に提出をいたしました。  先日、私は、本会議において、このようなことが国会の審議の過程で明らかになったらば、政府はその部隊の撤去をアメリカに要求するかということを質問したときに、総理は、そういう仮定の問題にはお答えできないという答弁をされました。しかし、私は、きょうのこの提出した資料によって、少なくともこれが仮定の問題ではなく、きわめて客観的な資料の裏づけのある既定の問題であるということを申し上げたつもりであります。そして、この問題について、これはまさに国民の疑問が集中するところであります。政府は核抜きを言う。それからまた、アメリカ政府も、核は返還時には置かないということばだけの約束をする。しかし、現実には政府が提供を約束した部隊が核の装備をしており、現に核訓練をしている。核訓練をしているということは、次の段階ではいざという場合には使う用意をしているということであります。まぎれもない核部隊であります。これらの問題についてきょう質問したところでは、政府は何ら言うに足る資料のお持ち合わせがないようであります。しかし、この疑問を解明することなしに、核抜きとか本立並みとか政府が言われても、これはわれわれとして納得できないのであります。  それで、私は最後に政府に要望したいと思います。  この沖繩協定の特別委員会がこの協定について結論を出す前に、きょう私が提出した核問題あるいは朝鮮出撃問題その他についての疑問について政府が明確な調査をされ、正式の報告をされることを政府に強く要求をしたいと思います。そして、その点について委員長がしかるべき配慮を払われることを最後に要望して、私の質問を終わりたいと思います。その点についての政府の答弁を最後に求めます。
  45. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 国会で、いずれ後ほど委員会や理事会等でいろいろ御相談なさることだと思いますが、私は、ただいま不破君が提出されたのは、施政権下において米軍がかってにやっておること、これはかってと申します。私どもの関与しない事柄でございます。その状態が返還後においても続く、こういう前提のもとに御議論を進められました。私どもは、返還によってその状態が変わるんだ、いままでの状態は打ち切られて、今度は安保並びにその取りきめが返還後は沖繩にもそのまま適用になる、それが本土、核抜きだ、かように私は理解し、また国民も理解しておられると思います。でありますから、ただいまのところでいろいろ貴重な資料まで出されました。私どもが返還後において対処すべき各種の問題を提示されたと思います。それらの問題も十分参考にいたしまして、核抜き本土並みであること、これを私は強く期待する、これが今日の状態でございます。  また、先ほど私に提出されました資料、これは防衛庁に渡してよろしゅうございますか。――御了承を得ておきます。ありがとうございます。
  46. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 大出俊君。
  47. 大出俊

    ○大出委員 私の住んでおりますところも関東ロームの赤土の上でございますが、昨日私の知り合いの方も二人ばかりおなくなりになられまして、何とも実はお悔やみの申し上げようもないのでありますが、私の地続きのすぐお隣の川崎で、科学技術庁の最も科学的であるべき実験がまことに非科学的に行なわれたという結果、十四名の方がおなくなりになり、かつまた十人余の方が負傷をなされたということでありますが、何ともお悔やみの申し上げようもない気持ちでございます。私の足元でございますだけに、本席をおかりいたしまして、冒頭に多少の時間総理から御答弁をいただきたいのでありますが、このまことにあり得べからざる非科学的な実験が、しかも科学技術の粋を集めた科学技術庁の手によってなされた。災害を防ごうということでなされた目的はわからぬわけではありませんけれども、私は、佐藤内閣のこれは重大な政治責任だ、こう存じます。したがって、その責任の所在――臨時閣議もおやりになったようでございますけれども、まず総理に、国民の皆さんの前にどういう責任をおとりになるのかという点について明らかにしていただきたいと思います。
  48. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 昨日の科学技術庁実施の地くずれ試験、その結果多数のとうとい生命を失われたこと、これは心からつつしんでお悔やみ申し上げるとともに、政府といたしまして、かような事態を引き起こしたことについて、何とも国民に対して申しわけがない、かように私は感じております。科学技術庁長官から直ちに進退伺い等が出ております。これについても、今後あるべき姿、それについての十分の保証なしでは、実はこの問題をただ一大臣の進退だけで決すべきではない、私はかように実は思って、あとの対策についてどういうように考えておるかという意味の話を実はしたわけであります。御承知のように、政府におきましても、総理府に、この関係なしに、第三者の、事故原因の調査をするために特別委員会を設ける、こういうことをいたしております。もちろん、この事故対策特別本部、これはつくりましたが、それでなしに、ただいま申し上げるような特別な専門家権威のある学者諸君にお集まりをいただいてそして十分検討する、こういうことできょうの閣議で決定したばかりでございます。しかし、いずれにいたしましても、この種の事故が、事故を防ぐというつもりでやられておる、かようには思いますが、しかもこれは一度だけの実験ではなく、数回にわたっての継続的な実は試験施行しておるのでございます。今回のが三回目になりますか、あるいは四回目になりますか、その辺のことでございますが、それで多数の犠牲者を出したこと、ただいま御指摘になりますように、私はまことに申しわけなく思って、重ねてお悔やみ申し上げ、あやまるというのが、私のいまの心境でございます。
  49. 大出俊

    ○大出委員 昨晩のTBSのテレビを見ましても、安全地帯だということで、報道関係の方々はカメラにおさめておられる。すぐ目の前まで土砂がくる、そのまま首までどろの中につかってしまう、出られない。この方は幸いに救助をされておりますけれども、けさのまたNHKのテレビによりますと、安全だというところでほんとうに一生懸命取材をされたNHKのカメラマンの方がおる。目の前まで土砂がきた。安全だと思っておるわけでありますから、そのままカメラを抱いたままどろの下になっておなくなりになっておる。そのカメラで写しておられた写真テレビで映しておる。御遺族の方をはじめ、私ども政治のほうに足がございますから、たいへんな実は責任を私自身も感じます。こういう現状。私は実はけさここに入ってまいりましたら、佐藤さんの内閣というのは一体何があったらやめるのだろうかと言う方があった。自衛隊機が全日空機にぶつかった。やめるかと思ったらやめない。そうかと思ったら、アルバニア決議案にまっこうから反対をされて、共同提案国におなりになった。決断をされた。国際的に大きな反響を呼ぶ中で、日本という国はということになった。隣国中国との――だから、せっかくの総理のものの考え方も通じない。この問題についても責任をとろうとなさらない。大出さん、何があったら一体佐藤さんはやめるのですかという話が実はありましたが、私も実は正直に言って、政府のほんとの責任というものを総理はお考えいただいてものごとに当たっていただきませんと、私は、ある意味の政治不信が起こりかねない、こういう心配まで実はせざるを得ないのでございまして、これは政党政派を越えて申し上げるわけでありますけれども、どうかひとつこの問題について――補償というふうなことは当然なことでございます。どうか国民が納得し得る総理の決断をいただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。その意味で、もう一ぺん重ねて御答弁を賜わりたいわけであります。
  50. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 ただいまの大出君のお話、私は謙虚に承っておきます。もちろん、私どもは、事故を起こさないようにという、あらゆる機会に注意はいたしておりますが、しかし、どうも注意だけでは足らない。科学技術庁自身が、ただいまお話しのように科学の粋を集めておる、どちらかといえば、こういう問題に取り組む場合に最も安全性を考え、そうして地くずれの原因を究明する最も学術的な科学的な機関だ、かように思いますが、その機関において計画されて、ただいまのような事態が起きた。また、いろいろ伺ってみると、どうも土砂の流出はたいへん速度が速かった。したがって、立っていた人はわりに何とかなったけれども、すわって実情を見るような人は、みんな逃げるひまがなかった。私は、相当の距離離されて見物していたんだと思いますけれども、ずいぶん予測しないようなスピードで土砂が流れてくる、そのもとに実は下敷きになった。これは何と申しましてもあきらめのつかない問題だと思います。ほんとうに私は心からお悔やみ申し上げ、おわび申し上げるような次第でございます。
  51. 大出俊

    ○大出委員 時間がございませんから、政府責任であるという点は冒頭に総理が明らかにされましたから、読売新聞の方にいたしましても私の知り合いでございますけれども、どうかひとつ納得し得る責任の所在というものを、また、とり方というものを明らかにしていただきたい。重ねて、おなくなりになった皆さんなり負傷された方々、御遺族、御家族の方々に御慰労申し上げたいと思うわけであります。  本題に入らせていただきます。  外務大臣、先ほど答弁を聞いておりましても、だれが考えてもどうも答弁にならぬ答弁をなさるのでありますけれども、やはり責任継承の原則がございまして、愛知さんのあとをお継ぎになったわけでありますから、責任ある答弁をちゃんと、きちっとしていただきませんと、国民の皆さんが見ておるのでありますから、この点は念を押しておきたいと思うのであります。  さて、財団法人極東放送というのは一体何ですか。何をやっておりますか。
  52. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 政府委員からお答え申し上げます。
  53. 大出俊

    ○大出委員 ちょっと待ってください。あなた、返還協定、関連取りきめの中に、明確に前大臣である愛知さんの名前で取りきめが行なわれていることについて、冒頭に、財団法人極東放送というのは一体何だと聞いているのに、外務大臣みずからの所管じゃないですか。何であなたお答えにならぬですか、そのくらいのことを。
  54. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  極東放送は、返還協定署名の日に愛知外務大臣とマイヤー駐日大使との間にかわされた書簡によりまして、「極東放送会社の運営に関し、日本国政府は、沖繩の復帰の後、同社に対する無線局の免許につき次のとおり必要な措置をとる。」これに基づきまして、復帰後、日本語に関する限りは財団法人極東放送、それから英語の放送に関しましては、五年間極東放送会社が行なう、こういうことになる次第でございます。
  55. 大出俊

    ○大出委員 私が質問をしているのは、外務大臣、おたくの所管の質問ですから、お聞きください。  私が質問を申し上げておりますのは、財団法人極東放送というのは何ですかという質問をしているので、この取りきめに従ってこうでございますと読み上げただけでは答弁にならぬわけでありまして、財団法人極東放送というのはあるんですか、ないんですか。
  56. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答え申し上げます。  これは返還後に日本の法律に従う財団法人という形でできるわけでございます。
  57. 大出俊

    ○大出委員 大臣、あるんですか、ないんですか。質問に答えなさい、あるのかないのかを。
  58. 吉野文六

    ○吉野政府委員 財団、つまり日本法に従う財団法人としてあるかないかということであれば、返還後にある。現在は極東放送という会社がございます。
  59. 大出俊

    ○大出委員 財団法人極東放送というのはあるのかないのかと聞いている。
  60. 吉野文六

    ○吉野政府委員 これは目下郵政に法人としての許可を申請しております。したがって、この許可がおりれば、少なくとも郵政に関する限りはできるわけです。したがって、法律的な意味におきましては、法人の実体はございます。法人の実体はございます。
  61. 大出俊

    ○大出委員 「法律的な意味におきましては、法人の実体はございます。」とは、何だ、一体。あるのかないのかを聞いているんです。法的にあるのならあるように、実体があるのならあるように答えるのは、あたりまえじゃないですか。そんな長い質問をしているのじゃない。
  62. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 吉野局長。落ちついて答弁してください。
  63. 吉野文六

    ○吉野政府委員 先生の質問は、いわゆる法人という法人格を有する実体があるかどうか、こういうことでございますれば、まあこれはいろいろ解釈がございましょうが、実体としてそういうものがいま存在しておる、そういうことでございます。
  64. 大出俊

    ○大出委員 法人格を有する法人としてあるというんですな。いつ許可になって、どういう法人ですか。
  65. 山中貞則

    ○山中国務大臣 琉球列島高等弁務官の許可を受けた極東放送が存在をします。しかしながら、沖繩法のもとで認められたものではありません。
  66. 大出俊

    ○大出委員 山中さんのおっしゃるとおりでございますが、ちょっとつけ加えておきますが、極東放送会社という名称を使っております。高等弁務官が無線局として認めたものは極東放送会社という名称でございまして、極東放送ではございません。  ところで、いま申請が出ているのは、財団法人極東放送という名称でございます。これは明確にしなければならない。今日、財団法人極東放送は認められていない。ない。申請が出ていて、現在審査継続中である。ない。この点を、外務大臣、明確に御確認をいただきたい。  いつごろ法人申請なりあるいは免許申請なり出て、今日どうなっているかという点について明らかにしていただきたい。
  67. 山中貞則

    ○山中国務大臣 ちょっと所管外かと思いますが、しかしながら、法律では私のほうで引き継がざるを得ませんから……。  返還協定の取りきめの内容と別にその実体として申し上げますならば、先ほど吉野局長の申しました、英語放送については五年間である、しかしながら、日本語の放送については、財団法人の申請をしてそれが許可をされて、それから日本法人としての活動を認める、しかしながら、一年以内にその手続を終わらなかったならば、それは存続を認めないということになっているわけであります。
  68. 大出俊

    ○大出委員 アメリカ局長にもう一ぺん確かめますが、いつ許可になりましたかな。あなたは、法律的に実体はあると言った。いつ許可になりましたか。
  69. 吉野文六

    ○吉野政府委員 まだ許可になっておりません。
  70. 大出俊

    ○大出委員 許可になっていなければ、法律的にないじゃないですか。もう一ぺん答えなさい。
  71. 吉野文六

    ○吉野政府委員 先ほど山中長官がお答えしたように、琉球放送――失礼しました。極東放送会社という形で現在施政権のもとに活動しておる実体がございます。
  72. 大出俊

    ○大出委員 そうじゃないんだ。何にも知らぬで……。私から、やむを得ぬから、申し上げます。  財団法人極東放送の財団法人認可申請は、一九七〇年十一月十二日付で提出されております。間違いございませんな。皆さん御存じないのだから、書いておきなさい。あとから論争に必要ですから。  二番目、無線局(日本語、英語)開設免許申請が、七〇年十一月二十八日付で提出されている。いいですか。法人認可の申請は十一月の十二日、無線局の免許申請は十一月二十八日、昨年でございます。  三番目、七一年九月二十七日付で、英語放送の免許申請は取り下げ願いが出されております。これは、長官、取り下げているんですよ、英語のほうは。二つとおっしゃいましたが、片一方は取り下げた。申請が出ていない。  四番目、申請は、目下琉球政府通商産業局電気通信監理部電気通信課放送係で審査中。審査を完了してから、行政主席の諮問機関である電波監理審議会、これは五名の委員で構成いたしておりますが、まだここまでいっていない、琉球政府の担当の係にある、こういうことであります。そこで、いつ一体この審議会にいくかという点について確かめましたが、早急になされる見通しは全くない、こういう回答が来ております。これは七一年十月二十八日の琉球政府からの回答であります。  したがって、今日財団法人極東放送というのは存在をいたしません。以上明確でございましょう。存在をいたしません。よろしゅうございますか。外務大臣、お答えを願います。
  73. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 財団法人は存在いたしませんです。
  74. 大出俊

    ○大出委員 財団法人極東放送は存在をしない。  そこで承りたいのでありますが、一体、この存在をしないものを何でこの返還協定の関連取りきめ、愛知書簡の中の一番最後――最初に皆さんにいただきましたこの協定文、これをあけてまいりますと、これは一番最後の文字であります。たくさんありますが、一番最後。ここで「日本国政府は、日本国の関係法令に従い、財団法人極東放送による日本語の放送を許す。」許可にもなっていない、できてもいない、この世の中に存在していないものを何で一体許可したんですか。何で日本とアメリカで取りきめたんですか、これは。外務大臣、あなたの所管、あなたの責任。ないものを何できめられたのですか。   〔「外務大臣だよ」と呼ぶ者あり〕
  75. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 お待ち下さい。――ちょっとお待ち下さい。
  76. 吉野文六

    ○吉野政府委員 いま……(「だめですよ、さがりなさいよ」と呼び、その他発言する者多し)いま先ほど申し上げました私の発言を補足する意味で発言させていただきます。   〔発言する者多し〕
  77. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 御静粛に願います。――御静粛に願います。――許可をいたしました。
  78. 吉野文六

    ○吉野政府委員 この沖繩返還協定及び関連取りきめ、また書簡、こういうものは、一切、沖繩が日本に返ってくるこの時点を想定して書いておるものでございますから、現在そのような会社がなくても、返還時にはそのようなものがあると、こういうことを前提にして書いてあるわけでございます。これは何も極東放送に限りません。その他いろいろの施設その他につきましても、返還時に初めて名前のつくものもございます。したがって、その意味で何もこれは極東放送に限ったものではございません。   〔発言する者多し〕
  79. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 御静粛に願います。御静粛に願います。
  80. 大出俊

    ○大出委員 外務大臣、吉野局長にああいう答弁をさせておきますと、あとでおたくがたいへんお困りになる。私、本年二月から今日まで調べ尽くしておりまして、知らぬことないのです。ああいう、返還になったときに新しく名前のつくものもある、返還になったときに財団法人極東放送というものはできる、こういうような答弁をするんだけれども、返還になるときまでは琉球政府の傘下にある。間違いない。しかもこの協定は、返還をされたときに日本語放送が行なわれていなければ、許可をしないことになっている。そうでしょう。そうなると、返還になったから財団法人をつくるという性格のものじゃない。現に財団法人極東放送が存在をしなければ、無線局なんですから、放送はできない。だから私は、形がないものは認知できないんですよ、人の子供だって。そうでしょう。形がないものを、日本とアメリカで何で一体ここで――財団法人極東放送がない、ないものを日本語局として認めたかという問題。いいですか。世の中のジャーナリストだって評論家だって、政府機関の方々だって、こんなばかなことはないと言っている。いいですか。  なぜこれは進まないかというと、沖繩の担当の方の意見がここについている。実体のない財団法人極東放送を、外国企業の取り扱いに関する書簡(協定付属文書)に含めてあるというのは、疑問もはなはだしい、許可のしようがない、検討のしようがないと書いてある。あたりまえです。これは琉球政府の担当の監理課の皆さんの意見です。そういう考え方だから、審議のしようがないから、してないと書いてある。いいですか。だから、だれが考えたって、こんなばかなことはない。何かそこに大きな政治的配慮がなければ、こんなことはできない。じゃ、一体どういう政治的配慮か。佐藤総理が、悪いことばで言えば、一枚かんでおる。いいですか。ここに、マスコミ三社が、本年二月に、沖繩テレビ、ラジオ沖繩、琉球放送、三社の社長さんの名義で、まことにおかしなことじゃ、さすがに社長さんたちだから、そこから奥のことは言わないけれども、こんな政治的な頭越しのてっぺんでの約束、そういうことに類する進め方はまことに不穏当だということで抗議をしておられる。総理、あなたが知らぬはずはない。あなたが知らぬなら知らぬでけっこうだから、お答えください。いまの点、どうですか。
  81. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 私は知りません。
  82. 大出俊

    ○大出委員 そうすると、これは愛知外務大臣の書簡なんですが、日本という国の行政責任者である佐藤総理は御存じなしに、全く愛知さんだけの独断でここに関連取りきめということで載せたんですか。間違いございませんか。あなた御存じないんですな。愛知さんの独断でやったんですな、しからば。――君なんかに聞いてないじゃないか。   〔発言する者多し〕
  83. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 御静粛に願います。
  84. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 ただいま総理が、御質問の事項について承知しない、こういうふうに申し上げたのは、三社の社長の話を知らぬと、こういう意味だそうです。そこで、この問題は閣議に了解事項としてとってありますので、したがいまして、形式的に総理大臣が承知しないということはないわけなんですが、実体問題としてそう深い認識が頭に入っておらぬ、こういう趣旨かと思います。  それで、私は、施政権下において米人による放送事業の実体というものがある、それをどういうふうに外国の権益を扱うかという問題の一環として非常にデリケートな問題があった、こういうことは聞いておるのです。そのいきさつがこの形になって残っておる。そして、財団法人極東放送、そういう形にいたしましょう、これが妥協点だ、そういうことでございます。
  85. 大出俊

    ○大出委員 外国の企業の取り扱いについて非常にデリケートな問題があった。したがって、その非常にデリケートな問題をアメリカと話し合いをしてきて、実体はないのだけれども、財団法人極東放送はないのだけれども、にもかかわらずここに入れたというのは、つまり、非常にデリケートな問題の妥協の産物だ、こういう趣旨のいま御答弁ですね。間違いございませんな。そう受け取ってよろしゅうございますか。
  86. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 さような趣旨であります。
  87. 大出俊

    ○大出委員 ということになると、総理はいまたいへん長い時間おかけになって御相談になって、知らないと申し上げたのは、マスコミ三社の申し入れを知らなかったのだ、閣議に記録があるから、形式的には知らないということじゃないのだ、こういうお話でございますが、これは総理、なかなか答弁しにくいと思うのです、総理の心中をごそんたく申し上げると。これは妥協に至る間にたいへんデリケートな問題が確かにあった。だから、現地をずっと調べてみまして、いろいろな方にお目にかかって聞いてみると、これは一番てっぺんでおきめになっている。アメリカの一番のてっぺんの諸君と日本側の一番てっぺんの方々でおきめになっている。そうして一番最後に――非常にデリケートな問題で、実は日本政府の側は、郵政大臣をはじめ認めたくはなかった。政府機関じゃありません。一応、形は民間の形をとっている。だから、これをVOAなどと同じようなことにすると、たいへん政治的な問題になる。だがしかし、向こうさん、アメリカの側の一番てっぺんの方の言うことからすると、まことにデリケートで、認めざるを得ない。ついに押し切られるにあたって、外資企業の取り扱いの中に、一番最後の、しかも「放送事業」というのをつくったはいいが、極東放送一つしかない。わざわざ「放送事業」という項を起こしたが、しかも協定の一番最後、ここに極東放送しか載っていない。確かに政治的妥協の産物。  外務大臣に承りたいのですが、一体どういう政治的な妥協をせざるを得なかったのですか、その経緯について明らかにしていただきたい。
  88. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 私はその経緯について詳細は知らないのです。知りませんが、かなりアメリカとの間にいきさつがあったという報告を受けております。そのいきさつにつきましては、吉野アメリカ局長から報告させます。
  89. 井川克一

    ○井川政府委員 確かに、この放送事業につきましてはいろいろ問題があったわけでございます。私は実体の者でございませんで、法的部門を担当いたしたわけでございます。法律のほうの関係を担当いたしたわけでございます。そこで、私の法律の部面から申しましてなかなかむずかしい問題があったわけでございます。それを外務大臣が非常にデリケートだとおっしゃったのではないかと私は思うわけでございますが、いずれにいたしましても、愛知書簡は、日本政府は「次の方針を決定したことを貴大使に通報いたします。」という文章から始まっておりまして、全部日本政府の方針でございます。ここに「許す。」と書いてあるのは、許す方針であるというふうに御理解願いたいと思います。  そして、なぜ法律的にむずかしかったかと申しますと、先ほど来吉野局長が申し上げておりますとおりに、アメリカ系の法人でございます極東放送会社というものがございます。これがいろいろなことばで放送をやっております。そしてそのようなことは――ことに日本語英語の問題でございますが、そのようなことは、適法に沖繩で事業を行なっている事業活動全体の問題の一環であるわけでございます。そのように、これをどう今後適当に処理していくかということが問題になったわけでございますが、日本語放送につきましては、日本語放送局が米国法人であります極東放送会社から分離独立した日本法人によって開設されることを条件といたしまして、その放送を認める方針をとったわけでございます。したがいまして、これから二つの問題が出てくるわけでございます。  第一は、先ほど先生が御指摘になりました、琉球法人としてどうなる、財団法人としてどうなる。   〔発言する者あり〕
  90. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 静粛に願います。
  91. 井川克一

    ○井川政府委員 琉球法人としまして法人資格をとりましたならば、特別措置法第五十三条によって日本法人に切りかわる。琉球法人の、財団法人資格がとれませんでしたら、特別措置法第百三十二条二項によりまして、山中長官が申し上げましたとおり、一年間の暫定的なあれを認める、こういうふうな経緯になっているわけでございます。そこに法律との関係が非常にややこしくなったわけで、そこがもめたわけでございますが、いずれにしても、日本法人となるということを分離いたしまして、日本語の点については分離いたしまして、日本法人となるということを条件にしてこの日本語による放送を認める方針をとったわけでございます。
  92. 大出俊

    ○大出委員 質問をしていないことを答えるというのは、これは時間から抜いてください。しかも、また、私が答弁を求めている方でない方がかってに出てきてしゃべることはやめてください、ルールに反するから。  待ちなさい。外務大臣、あなたの先ほどの答弁は、外国企業の、外資企業の扱いについて、特にこの極東放送について、交渉の過程で非常にデリケートな問題があった、こうあなたは言っておられる。法律的な扱いじゃない。問題がデリケートだからこそ、たいへん法律上の扱いがむずかしいんだけれども、そのむずかしい扱いをあえて理由づけをしてお認めになったといういきさつなんです。だから、そういういま答えたようなことまでなぜやらなければならぬのか。その先にそれだけデリケートな問題があったからなんだ。そのデリケートな問題を聞いている。あなたもそれに答えておられる。そうでしょう。大臣、あなた答えなさい。
  93. 吉野文六

    ○吉野政府委員 この交渉の経緯にあたりまして、先ほど外務大臣が御答弁のとおり、いろいろの経緯があったわけでございます。まず第一に、沖繩において現在営んでおる米系の事業活動、これをそのまま認めてくれないと沖繩の返還が困難であるということが第一点でございます。この点につきましてはわれわれも非常に抵抗し、かつ交渉した次第でございますが、結局、先ほど引用いたしました愛知-マイヤーあての書簡のような方針がきまったわけでございます。この経緯におきまして、極東放送という実体は、われわれの調べたところによりますと、ともかくいろいろのことばで民間放送しておる、この民間放送自体は、沖繩が現在アメリカ施政権にある以上、われわれとしてはこれを認めざるを得ない、しかしながら、本土復帰後は日本法令に従って規制する、こういうことでわれわれは交渉したわけでございます。極東放送はいろいろの点で問題がありました。しかしながら、結局、日本法令に従う限り、これは日本としても認めて差しつかえない、こういうことであのような書簡になった次第でございます。
  94. 大出俊

    ○大出委員 外務大臣、あなたに明確に御答弁いただきたいのですが、いまの話は、極東放送を認めないと沖繩の返還が困難である。非常に抵抗を感じた。なぜ一体、極東放送のこの問題を認めなければ沖繩の返還が困難なんですか。しかも、いま局長は、これは一民間会社だと言っている。一民間会社が存続することを日本政府が認めなかったら、それで沖繩の返還が困難である。抵抗を感じた。あたりまえです。感じるのはあたりまえです。あたりまえでしょう。一体、一民間会社だとおっしゃるなら、一民間会社、この会社の存続を認めないと沖繩の返還が困難である。なぜなんですか、一体これは。そんなふざけた話がありますか、沖繩返還にあたって。
  95. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 沖繩にはいま米国の施政権が行なわれておる。そこで米系企業というものがずいぶん出てきておるわけです。それを全部その返還の時点において遮断をするということになりますと、これはかなり混乱も出てきます。また、米系企業は米系企業なりに沖繩の福祉にも貢献をしているという面もある。そういうことを考えまして、米系企業の扱い、これをどうするか、こういう問題があるわけでありまするが、それぞれ妥当な措置を講じておるわけでありますが、放送につきましては、まあ日本放送法というものがある、放送行政は統一的にやっている、そういうような関係もありまして、この問題の処置、これはいま条約局長から話があったように、非常にこれはデリケート、むずかしい問題があったわけです。しかし、まあこれは交渉ですから、沖繩返還交渉の一環として、日本法人財団法人、つまり、日本政府の息のかかる範囲内においてこれをコントロールできる、そういう仕組みのもとに認めておこう、こういう決断をしたわけであります。
  96. 大出俊

    ○大出委員 答えにならぬじゃないですか、大臣。私は何も外資企業全部を聞いているのじゃない。いまアメリカ局長の答弁は、極東放送を、復帰にあたってこの存続を認めなければ沖繩の返還が困難である、これがアメリカ側の言い分であった、だから非常に――待ちなさい。非常に抵抗を感じた、こういう話が出てくる。私が聞いているのは、なぜ一体――しかも、調べてみたら民間の会社だとおっしゃる。民間の会社である極東放送が、この一つの会社の問題をめぐって、これの存続を日本が認めなければ返還が困難だとは何だ。そんなばかなことあり得ないでしょう。そこに私がさっきから申し上げているデリケートだという点は、愛知外務大臣が中心か総理が中心かいざ知らず、てっぺんでものごとをきめた、最終的には。あなたも愛知さんのあとやっているのですから、責任継承の原則はあなたにある。知らないじゃ済みませんよ、これは。だから私は、総理、あなたもこの問題については一枚かんでいるということばは、前段に、悪いことばで言えばというふうに念を押しているのだけれども、一番わかりやすいから使っているのだ。総理、この問題については重大な責任があなたにある。沖繩現地のマスコミ関係のてっぺんの方々の話を聞いてみると、アメリカのてっぺんのほうとこっちのてっぺんのほうとで話が進んでいる。ニクソンという方は、グレープフルーツだといっては選挙区の云々と、繊維の問題だといえば出てくる、そういう性癖のある方だ、これは。そうなってくると、まさにそこのところにいまのデリケートな問題がある。しかも、これは極東放送の性格上、なお重大な問題があるんだが、私はこの点を総理から明確にしていただきたい。   〔「何をしているんだ」と呼び、その他発言する者あり〕
  97. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 許可していません。(発言する者多し)許可していません。――局長。許可してないよ。(発言する者多し)許可してない。吉野君、許可してない。(発言する者多し)御静粛に願います。  佐藤内閣総理大臣。
  98. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 私が一枚かんでいる、これはまことにどういうことか、私、何か利益関係でもあるというようにでもとられると困る、私自身は実はその問題について、三社の方々からの抗議文も知らない、こういうことを実は申したのです。しかし、この言い方は悪いがといま言われるから、まあその辺はそれでいいかと思います。私も了解いたしますよ。(「簡単に了解しないほうがいいよ」と呼ぶ者あり)まあそう言わないで……。  また、吉野君がいま先ほどここで発言しようとしておりますのは、実は自分でいままで言ったことについて訂正したいことがあるようですから、これはひとつ発言を許させていただきたい。   〔発言する者多し〕
  99. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 落ちついてください。――御静粛に。(発言する者多し)まだ発言を許してない。――御静粛に。――御静粛に――。いま大出君の発言を許可します。席に着いてください。(発言する者多し)順序よくやりますから。  大出君の発言を許可します――大出君の発言を許可します。(発言する者あり)大出君の発言を許可しました。
  100. 大出俊

    ○大出委員 これは、総理、私は総理に承っているので別に吉野局長に聞いているのじゃない。あなたは、私の言い方が悪い。端的にわかりやすく申し上げたのであって、だから私は注釈をつけて承っている。だから私は何も事実無根でものを言っているのじゃない。私は佐藤総理ではございません。だから、ニクソンさんに会ったわけでももちろんない。愛知さんでもございません。だから、ロジャーズさんに会ったわけでもない。だから、私の立場からすれば、沖繩返還をめぐって、政府の政治姿勢として、この奇怪な表現のしかた、現実にないものをお認めになっているというこの実態、これは皆さんお認めになったとおり、こんなばかなことはない。財団法人極東放送というものはない。ないものを、琉球政府がまだ認めても何もいないものを、頭越しで、郵政どこかへやっちゃって、ここに書いてある。新聞だって、こんなばかなことはないと書いているじゃないですか。だから私は、調べてみたら、現地のマスコミ関係の方は、競合する方々あるいは十年間の極東放送の実態を知っている方々が、民政府にも行って話をしている。琉球政府に行って話もしている。前郵政大臣井出さんのところにも来て話をしている。そこから出てきた話は、てっぺんのほうからの大きな圧力がかかって、てっぺんで進んでいるから、あんた方幾らそう言ったってこれはできちまいます、こう言われて憤慨をして、二回にわたって抗議を出している。名前をあげてもけっこうですよ。責任ある方がちゃんと言っている。何だと聞いたら、極東放送というものの本社のてっぺんのほうにえらい人がいて、ニクソンさんにかかわり合いがある。  承っておきたいのですが、極東放送の本社はどこにありますか。大臣、答えてください。おわかりの方あったら答えてください。だれでもいいです。
  101. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 外務大臣。(発言する者あり)吉野アメリカ局長。(発言する者あり)訂正しました。吉野局長に訂正しました。
  102. 吉野文六

    ○吉野政府委員 これはテクニカルな問題でございますから、私から答えさせていただきます。  極東放送の本社は、カリフォルニアにございます。  なお、この際、前言を取り消させていただきますが、私の発言は、あたかも極東放送を認めなければ沖繩協定が困難であるというように聞こえたかと思いますが、私の申し上げましたのは、沖繩にある企業全体、米系企業全体の活動をある程度承継しないと、認めていかないと、沖繩協定の締結が困難である、こういう趣旨でお答えしたつもりでございます。
  103. 大出俊

    ○大出委員 いまの点は、議事録を調べればわかることだからいい。彼は、カリフォルニアと言って、答えない。そうじゃない。これはロサンゼルスのすぐ近いところにある町。だから、カリフォルニアのどこだと聞いている。WHITTIER、ホイティア、こう発音するのだそうでありますが、ここが極東放送本社のあるところです。しかも、このホイティアというところは、ニクソン大統領の御出身の地である。しかもニクソンさんの御親戚がここにおいでになる。しかも、一番てっぺんの理事――理事と申しますのは、極東放送の会社の組織が非常に変わったでき方になっている。社長、副社長、そしててっぺんに理事会があって、理事があって、理事の権限というのは非常に強大である。ここに組織がございますが……。ところが、ここにニクソンさんに非常にお近い方がいる。ここのところから大きな圧力がアメリカ政府を通じてあってと、ここまで明確に現地のマスコミ関係のてっぺんの方々が私に訴えておられる。だから、琉球政府の頭越しできめてしまう、心配で抗議に行ったのだと言っている。知らぬはずはないでしょう。福田さん、あなたは愛知さんじゃないから知らぬとお逃げになるかもしらぬが、ここのところ、だからデリケートなんだ。知らないはずはない。お答えください。
  104. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 極東放送のその内容、陣容、そういうものにつきましては、私は残念ながら承知しておりませんでございます。
  105. 大出俊

    ○大出委員 この極東放送は、あとからこまかく申し上げますけれども、いろいろなものとからんでいる。特殊部隊ともからんでいる。あなたはこの間たいへんりっぱな答弁をされている、ここで。何と言っているかといいますと、「特殊部隊につきましても十分話し合いをいたしております。ですから、特殊部隊の実態というものにつきましては当方もよく承知をいたしております。」あなたはみんな承知をしていることになっている。それじゃ、何にも知らぬじゃないですか、あなたは。この背景には特殊部隊があります。何にもあなたは知らない。  そこで、総理、あなたは先ほどここで答弁をされて、私の言い方について言及なさいましたが、私はそう言わざるを得ぬ、実際に。私は、ロサンゼルスから、調べていただいてここに電報が入っている。これは電報の翻訳。ロス――ちゃんと、ロスからと書いてある。これは…(「日本語だ」と呼ぶ者あり)だから翻訳と言った。これは、ニクソン大統領の実はおじさんが極東放送の理事、ここに明確に書いてある。ニクソン氏のおじさんは、極東放送の理事の一員で、名前はC・マッシュバーン氏である。このメンバーは十人で構成をされ、制度上は同社社長の上にあります。また、同社理事会は、年に一回開かれるそうではありますが、同社の副社長ブロンソン氏が言うところによりますと、このおじさんは個人的にはそう発言力もない方だが、このマッシュバーン氏は、今回のこの極東放送問題では、ニクソンさんのおじさんですから、これはたいへん有力なお働きをいただいた人である。これは、いま申し上げましたブロンソンというこの極東放送本社の副社長さんがそういうふうにお答えになっている。ここまで私は確かめてみた。現地の方々が言うから。頭越しにたいへんな圧力がかかりました、一生懸命、郵政大臣に会ったり、民政府に行ったり、琉政に行ったりしたけれども、頭越しでいっているのだから、おたくが来てもだめだと言う、まことに憤慨にたえぬという話は、私は直接聞いた。申し上げてもいいですけれども、おっしゃった方々を。何しろマスコミの方々なんですから、いま申し上げたように、みんな記者の方々は持っておられる。わかるのはあたりまえ。だから私は、私情にからんでとにかくこういうものを処理されるということであってはならぬという気がする。申し上げておいたように、私が総理じゃない。ないが、現実はそういうふうに受け取らざるを得ない情勢にある。そこに実体がないものを、法的にも非常に困難なものを――しかも郵政大臣は、三月十九日の段階で、存続は絶対認められない、極東放送について述べておられる。ちゃんとここに新聞の写しもありますが。にもかかわらず、頭越しで、先ほど来指摘しておりますように、この中に入れた。私は、総理、こういうことがあっては困る。こんなに疑いを現地に抱かせては困る。郵政当局は反対だと言っているのに、何で一体頭越しにこうなった。デリケートな話であります。私はだから調べてみたのです。疑うのはあたりまえですよ、現地の人はみんな知っているのだから。これは愛知書簡を取り消してください。だめですよ、こんなもの入れちゃ。いかがですか、総理。
  106. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 沖繩返還交渉ですから、交渉はワンパッケージであります。これはたいへんに多岐にわたる。その間におきまして、一つの問題として、米系企業をどうするか、こういう問題があるわけですが、この問題はその一つなんです。この一つの問題でありまするけれども、とにかくこれは統一電波法、電波行政、その問題にひっかかりますから、これは重大である、こういうことで慎重に交渉したわけでありますが、ワンパッケージの交渉の一環として、日本の統制下に置く、つまり財団法人とする、こういう条件でこれを認めよう、こういうことがあったわけであります。そこで、裏に何かいろいろありそうなようなお話でございますが、これは私は、私情でという話がありますが、わが外務省、私情で事を処理するというようなことは絶対いたしませんから、この点はひとつ御信頼いただきたい。
  107. 大出俊

    ○大出委員 あなたは先ほど来何にも御存じなくて、こんなことになると、いまのような御答弁をなさる。まことにもって、あなたという人は、人格二つあるのじゃないですかな。先ほど来あなたは、何にも知らない、知りませんとおっしゃっておった。いまになったら、あなたたいへんよく御存じのようなことを言う。そういうことは通りませんよ。これほど疑惑のあるものをそのままには置けない。だから、ワンパッケージならワンパッケージでもいい。いいけれども、こういう事情があったのだということをなぜ明確にしないのですか。なぜ明らかにしちゃいけないのですか。相手の国があるのだから、時と場合によっては、ニクソンさんが自分のおじさんに言われれば――私だってそうかもしらぬ。言われれば、これは認めてくれということはあり得る。それならそれでいいじゃないですか。隠す必要はないじゃないですか。現地が非常に、それこそ、とんでもないといって憤慨をしている。電波行政は混乱をする。そういう側面もある。ならば、なぜ一体ほんとうのことをあなた方は言おうとしない。だから私はああいうものの言い方をしたのです。疑惑を疑惑のままで置いちゃいけませんよ、これは。だから、あなたが一枚かんでいるという話をした。そう言っている、現地が。ことばは悪いがと、だから念を押して申し上げたのです。このままじゃ捨て置けません、断じて。内容を明らかに――あなたは知らないんだから、だめだ。総理に聞いている。
  108. 佐藤榮作

    ○佐藤内閣総理大臣 とにかく協定は閣議で通っておりますから、また、その書簡も私どもの目を経ておりますから、そういう意味で私が一枚かんでいると言われる、その責任を問われることは別ですが、しかし、私自身、それをいま言われても、経過などどういう経過かなと頭に浮かばない程度でございますから、そう詳しいことはわからないのです。これだけははっきり申し上げておきます。そういう意味で、私がここでしゃあしゃあとして立っておるのも、ただいま言われるように、一枚かんでいるということ、これはどうも私にぴんとこないからです。ほんとうにさようなことがあるなら、私はそれはもう引っ込む、そういう筋のものです。どうもそこのところが私にぴんとこない。こういうことでありますから、また、先ほどのように私からも抗議を申し込む程度のことですから、ただいま言われましても、十分お答えできるというか、そういうことはございませんし、ただこれもはっきり申し上げておくか、これは密約はございません。密約は全然ない、それだけははっきりしておる。もうそれだけ申し上げて私の答えといたします。
  109. 大出俊

    ○大出委員 総理はしゃあしゃあとしたときもあり、いきなりとんでもないところでかっとするときもありまして、だからあなたの顔を見ていると、何が本心かちょっとわからぬときがよくある。しゃあしゃあとしているときには、とんでもないものが隠れていたり、かあっとしたときには、これは全く正直でね。よく私とやりとりしてあなたはかあっとおこられるけれども、そのときは正直なんです。あなたはおこらせぬとほんとうのことを言わぬ。あなたがしゃあしゃあとしているときが一番あぶない。私は信用しませんよ、これは。あなたがしゃあしゃあとしているから信用しない。私の質問で、あなたがほんとうに知らなければ、かんでなければ、あなたは普通ならばおこる。あなたはおこらぬで、しゃあしゃあとしているから、これはあぶない。まことにあぶない。(笑声)  時間の関係もありますから、中身に入りましょう。  財団法人極東放送は現在存在をしない。あるのは極東放送会社。極東放送会社というのは、軍とあるいは軍関係機関とどういう関係にありますか。あるいはUSIAと申しますが、これは新しい機関が沖繩にできたことに表面的にはなっているが、実は沖繩にアジアの中心司令部は初めからあったのですけれども、これとの関係は一体あるのですかないのですか。それから第七心理作戦部隊との関係はあるのですかないのですか。そこらを明確にしてください。
  110. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 アメリカ局長が承知しておりますから、アメリカ局長からお答えいたします。
  111. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  極東放送は、民間の放送局でございますから、方々から取材しております。たとえばUSIA、時事通信、UPI、AP、これらの各通信社からテレタイプまたは録音テープでニュースを受信しております。また、第七心理作戦部隊から一部ニュースが行なわれているということを私は現地において聞いてまいりましたが、この点につきましては、返還後は絶対こういうことはしない、こういうことになっております。
  112. 大出俊

    ○大出委員 アメリカ局長、これはあなたに聞きます。あなた、八月十六日の衆議院の沖特におきましてお答えになっている。「極東放送は純然たる民間の放送事業であり、第七心理作戦部隊は米軍であるから、そのような関係があるということは全く考えられません」、いまの答弁と違いますな。どっちがほんとうですか。しゃあしゃあと答えちゃ困る。はっきり答えてください。
  113. 吉野文六

    ○吉野政府委員 先般の質問に対しまして答えた答弁のうち、第七心理作戦部隊と全く関係ない、こう申し上げたといたしましたならば、それは実は第七心理作戦部隊の戦略放送とか戦略宣伝とか心理活動とか、こういうものとは関係ない、こういうことを申し上げたつもりでございます。
  114. 大出俊

    ○大出委員 ここにあなたの議事録をそのまま記録してある。もう一ぺん言うから、よく聞いてください。あなた、これは八月の十六日の沖繩対策特別委員会でございます。もう一ぺん読みましょう。「極東放送は純然たる民間の放送事業であり、第七心理作戦部隊は米軍であるから、そのような関係があるということは全く考えられません」、こうあなたはお答えになっている。全く関係ない。いまあなた、関係あることを言った。もう一ぺん答えてください。何と何が関係あるのですか。
  115. 吉野文六

    ○吉野政府委員 この関係につきましては先ほど答弁したとおりでございますが、実は私自体極東放送に参りまして、そして第七心理作戦部隊といろいろ関係があるということを聞いておるが、一体これはほんとうかどうか、こういうことをその後確かめましたところ、いままでのところ第七心理作戦部隊から一部ニュースの提供を受けておる、しかしながら、これは返還後にはやめます、こういうことを申し上げました。そういう意味で私は、全然関係ないというように御返答申した次第でございます。
  116. 大出俊

    ○大出委員 一部ニュースの提供を受けているというところだけが前の答弁と変わった、こういうわけですな。それじゃ、これは、あなたが行って調べたが、一部ニュースの提供を受けたということしかわからなかった。その程度の調査で――第七心理作戦部隊は特殊部隊ですよ。  大臣、あなたに承りたいのだが、ここであなたは、近いですよ、十月の二十九日、予算委員会でお答えになっている。何と言っているかといいますと、福田国務大臣「特殊部隊につきましても十分話し合いをいたしております。ですから、特殊部隊の実態というものにつきましては当方も承知をいたしております。」こういうところからあなたの演説は始まっている。あなたは十分話し合いをし、十分承知しているのですから、その十分な話し合いと十分な承知をしておるところをお答えいただきたい。いいですな。  ところで、第七心理作戦部隊の中にジャパニーズ・ブランチというのがございますが、あなた御存じでございますか。第七心理作戦部隊、この中にジャパニーズ・ブランチ、こういうセクションがございますが、御存じでございますか。
  117. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 第七心理作戦部隊、作戦軍は、太平洋陸軍司令部、これはハワイ、それに所属しておりまして、そうして編成の人員として、沖繩のほか、日本、韓国台湾、タイに分遣隊を有する、日本分遣隊は五十ないし六十である、そういうことが明らかになっております。
  118. 大出俊

    ○大出委員 だから、その中にジャパニーズ・ブランチと称するものがあるかと聞いている。あなたはわからぬですな。わからなければわからぬと言ったらいいじゃないですか。あなたと私の仲だから、いい。
  119. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 お答えにぴったり合うかどうかわかりませんが、日本分遣隊は五十ないし六十名程度で編成されておる、こういうことであります。
  120. 大出俊

    ○大出委員 ぴったりも何も、全然見当が違う。  もう一つ、ジャパン・オキナワ・デスクというのがございますが、あなた御存じですか。
  121. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 承知いたしません。
  122. 大出俊

    ○大出委員 これをあなたのほうからお出しをいただかぬと――第七心理作戦部隊と全く切っても切れない関係がある。しかも第七心理作戦部隊の中に、極東放送の解説者である金城五郎という方がある。これは社会大衆党の市会議員の方ではない。この方は四期もおやりになっている。同姓同名でございますが、別な方。この解説者の方のデスクが、いま私の申し上げたところにある。間違いない事実があります。したがって、ニュースの提供を受けているだけだとおっしゃるから、私は、そんな認識じゃこれは復帰後どうなってしまうかわからない。明確にしておかなければこれはならぬ。  そういうふうに承るのでありますが、私はここに第七心理作戦部隊の機構等に関する全部の図面を持っている。この中に明確に、いま私が申し上げたセクションがある。そこに第七心理作戦部隊の金城さんのデスクがある。ここまで今日明確になっている。あなたは知らないじゃこれは済まない。お出しください。あなたは、十分に話し合って十分に承知をしている。さっき私はここで申し上げた。もう一ぺん繰り返します。「特殊部隊につきましても十分話し合いをいたしております。ですから、特殊部隊の実態というものについて十分に承知しております。」この点をあなたのほうで明確にしていただかぬと、私がここでこうだと言っても、共通認識に立てない。事、非常に大きな問題でございますから、ここから入っていくたくさん中身があります。その出発点を明確にしてください。
  123. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 大体のことは承知しておりますが、しかし、デスクの配置までは私は承知しておりませんです。しかし、御指摘がありますから、これは調査してみます。   〔「机だから置きかえればいい」と呼ぶ者あり〕
  124. 大出俊

    ○大出委員 やじに応酬するわけじゃありませんげ、机だから置きかえればいいという実は簡単なものじゃない。六時過ぎから毎日解説をしている。解説の中身というのは、第七心理作戦部隊のここのところで録音テープにおさめて、第七心理作戦部隊で、主任もおれば課長もおりますが、検閲を受けて、そして毎日流している。間違いない事実であります。しかも、電話番号も何もみんな一致しています。また、場所についても同様であります。また、働いている方々の住所についても同様であります。極東放送で働いておられる皆さんの住所というのは、極東放送のあるところのすぐ近く、ハウジングエリアというところがございますが、ベイヴューという場所でございますが、これは米軍人軍属の住宅であります。全部そこに住んでおられる。キャンプハーシー等のハウジングエリアにもおいでになります。第七心理作戦部隊のすぐ先であります。全部、言うならば、第七心理作戦部隊がやっておるといっていい。ここまで実は明確なんだ。だから、私はそのポイントを、ひとつ皆さんのほうと共通の土俵に立ちたい。こういう問題は悪いものは悪いでおやめになればいい、そういう姿勢が私は今回の返還でほしい、だから言っているんですから。あなたが「少しは承知しております」あなたはここで議事録に明確に「十分承知」たいへんな違いだ、十分と少しでは。そういいかげんじゃ困りますよ。ちゃんとあなた言っているんだから。いまのやつを出してください。出さなきゃ討議はできないじゃないですか。
  125. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 それは初めての御指摘でございますから、調査してみます。
  126. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 関連質問を許します。楢崎弥之助君。
  127. 楢崎弥之助

    ○楢崎委員 ここにアメリカの第七心理作戦部隊の資料があります。陸軍第七心理作戦グループ司令部、APO、サンフランシスコNo.九六二四八、一九六七年二月一日印刷、回覧No.10―5というやつであります。これは第七心理作戦の組織と機能がこれに書いてある。いいですか。いま大出委員のこの機構図と関係をして、さらに細部の機構図が書いてある。その中の第十五心理作戦分遣隊(戦略的司令)これにどういう課があって、その課はどういう班に分かれておってどういう仕事をしておるか、これを私はここに持っておりますが、外務省、把握しておられるかどうか、資料として出してください。そうしたら一目りょう然。幾ら外務大臣がおわかりにならなくても、その機構図を見れば一目りょう然であります。資料を出してください。
  128. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 これは話し合いをしてみましたが、軍の内部の機構でありますので、提出しがたい、こういうアメリカ側の答弁でありますので、なお相談をしてみまするけれども、困難かと思います。
  129. 楢崎弥之助

    ○楢崎委員 それでは念のために申し上げておきます。第十五心理作戦分遣隊司令部、その下に課が六つあります。宣伝課、エレクトロニクス課、ラジオ課、グラフィック課、出版課、印刷課。そのうちの宣伝課は、製作班、評価班、目標分析班、CLP班。そのうちの製作班の中に、チームがあります。東南アジアチーム、北アジアチーム、太平洋チーム、それから――関係したところだけ言います。エレクトロニクス課、これは三つの班になっておる。スタジオ維持班、伝達班、テレタイプ受信班。ラジオ課、これは五つの班からなっておる。英語班、中国語班、日本語班、韓国語班、スタジオ班。そして、大出委員が出しましたこのいまの課が、極東放送組織的につながっておる。明確になりますから、これは何としても、協定自身に――この往復書簡にあるんですから、政府から出された協定の付属文書、これにかかわっておる重大なところですから、これは絶対に出していただかないと、この内容が審議できない。お願いします。
  130. 大出俊

    ○大出委員 これ、答えてください。お出しになりますか、なりませんか。
  131. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 アメリカの当局とよく話してみます。
  132. 大出俊

    ○大出委員 あなたは十分話し合っておられるわけだから……。議事録に残っている。  もう少しものを申し上げますから、あわせて出してください。  第十五心理作戦分遣隊放送宣伝部、これは牧港米陸軍施設内九一〇号ビル、この中にある。あなた御存じですか。
  133. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 政府委員からお答えします。
  134. 大出俊

    ○大出委員 まとめて答えてください。  次に、第十五分遣隊に日本語班という班がある。さっき私二つあげましたそのレディオ・ディビジョンの中にあるのでありますが、この中に日本語班の主任でアレックス・N・ヨリチという方がおる。日本語班の主任です。いま楢崎氏から聞いておる資料の中にあります。日本語班とあります。これは沖繩の牧港MSAエリアにいる。MSA地区におる。十五分過隊の中におる。第十五分遣隊放送宣伝部日本語班主任、アレックス・N・ヨリチ、こういう方がおいでになります。実はこのヨリチさんのところの番号は、軍ナンバーですから、(九)、あと七六一二三、こういう軍ナンバーになっている。ところが、これが実は極東放送の解説者である金城さん、さっき申し上げましたが、この方と同じところにいる。ここで、琉球通信、こういうふうにかけますと金城さんが出てくる、日本語班というふうにかけますとヨリチさんないしは部下が出てくる、こういう仕組みになっている。民間の施設じゃありません。しかも、ここで録音をとって検閲を受けて、それから毎日毎日解説をしている。しかも、さっき私が申し上げましたジャパニーズ・ブランチ、ここを通じて金城さんの名前で日本人を雇っている。四名。しかもこの方々も、雇われて行ってみたら、これはとんでもないところに来たという認識を持っているようであります。しかも、さっき申し上げましたデスク、金城さんのデスク、ここまで明確になっているということになると、この極東放送というのが、ブロードキャスティングという名前を使っておりますが、ファー・イースト・ブロードキャスティング・カンパニー、実は軍ナンバーの、英語の軍の電話があります、この軍電話の中に、きわめて――私もそのほうの専門屋ですからすぐわかるのですが、郵政、電電公社は私の出身ですからよくわかるのでありますけれども、みごとに極東放送の組み合わせができている。電話帳の上でも、見れば一目りょう然よくわかる。しかも、民間のいわゆるカンパニーで牧港地区で軍電話に載せてあるのは、極東放送ただ一つなんです。だから、普天間のこの軍の電話帳をつくっているインフォーメーションオフィサーに会って聞いてみた。一体民間のカンパニーであるならば、何で軍電話に載せたんだ、軍電話はすべてミリタリーかといったら、この陸軍の場合は間違いなくミリタリーだという。間違いありません。その中に、極東放送というのは、民間のカンパニーでたった一つだけしか入っていない。しかも、この軍電話の並べ方を見ると、三つ並んでいる。これは私は一緒に出していただきたいのでありますけれども、一つ間違えばこれは軍だ。これは一九七〇年の軍電話でありますが、この中の二〇七ページ、ここにレディオ・ステーションズというのがある。軍のレディオ・ステーション、三つある。三つしか書いてない。この中の一番最初にあるのがファー・イースト・ブロー・ドキャスティング・カンパニー、極東放送会社であります。その次に書いてあるのが、ミリタリー・アフィリエート・レディオ・システム、これは二番目、これも軍のレディオ・システムであります。三番目にアマチュア・レディオ・ステーションズ。このアマチュア・レディオ・ステーションズというのは何かというと、沖繩の各車の施設の中で、戦闘によって米軍の通信機関破壊された場合にすぐとってかわるように、目標をきめ、訓練日時をきめて現職の軍人が訓練をしているのがアマチュア・レディオ・ステーションズ。この三つしか載せてない。  ここまで全く第七心理作戦部隊の一つとして動いている極東放送会社、これを頭越しで琉政が許可しないのはあたりまえです。マスコミ五社の方々は、この事実はみんな知っている。私だけが言っているんじゃない。何がどこにあって、どういう場所に何がある、みんな知っている。ここまで明確なものを、何で一体あなた方は認めたのか。私は、重大な責任が総理、外務大臣にあると思う。こういうシステムにぴったり入っているものが、簡単に名称だけ変更してそれで済む筋合いのものじゃない。あなた方、いま私が述べましたが、一つでも御存じがあったらお答えをいただきたいのであります。
  135. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 協定の効力発生後、つまり返還後におきましては日本のコントロールの下に入るんです。でありまするから、今日どういう状態であるか私は詳細には知りませんけれども、しかしながら、沖繩返還になりますれば完全にわがほうでコントロールする、こういうことで、いかがわしい事態にはならせないということをはっきり申し上げます。
  136. 大出俊

    ○大出委員 いまの点は、楢崎氏の関連質問に基づく資料要求もございました。私もいま幾つもあげました。これは当然あなたの責任で、外務大臣、あなた話し合っておられる。特殊部隊についてもあなたは十分話し合いをした、十分承知をしておる。さっきは、どうも十分じゃない、ちっとは知っているということになったようでありますが、あなた、話し合っている限りは、ここまでやはり調べて――知らないものをコントロールできますか。そういう無責任なことじゃいけません。何にも御存じないあなたにコントロールできるはずがないでしょう。だから、現状、実態がどうなっているかということについて先ほど来資料要求がある。私からもある。お出しください。どれも出さぬじゃ論議できぬじゃないですか。軍電話なんてものは町の中にあるんだ。出せる。お出しください。だめだ。
  137. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 資料の点はできる限り努力してみます。  それから、いろいろお話がありますが、返還後におきましては、わが国の財団法人になるわけですから、財団法人公益法人としての処遇を受ける、十分コントロールできると思います。
  138. 大出俊

    ○大出委員 あなたのいまの答弁に三つある。琉政は、取り巻く環境上から許可しそうにない。できない。返還の日に日本語放送が行なわれていなければこの協定は成り立たない。この間郵政省の見解もただしてみたんだが、財団法人極東放送日本語放送をやっておりませんといっている。頭越しで琉球政府を押しつぶそう、それはだめ、できない、話は違います。これほどの――吉野アメリカ局長の答弁じゃありませんけれども、ニュースをもらっているだけだ、とんでもない話であります。明確に第七心理作戦部隊の一部だ、これは。資料をお出しください。出さなければ論議できない。お出しください。これは協定の付属文書、お出しください。
  139. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 できる限りの資料を提出いたします。
  140. 大出俊

    ○大出委員 お出しください。出さなければこれは論議できない。出してください。
  141. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 ただいまアメリカ局長に、資料の提出方、作成方に努力するように命じましたから、さよう御了承願います。(「いつまでに出すんだ」と呼ぶ者あり)早急に提出いたします。
  142. 大出俊

    ○大出委員 いつまでにお出しを願えますか。これは協定に関する、認める認めないに関する論議はできぬのですから。
  143. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 三日間の御猶予をいただきます。
  144. 大出俊

    ○大出委員 三日間ということでありますから、あわせてもう一点私のほうから申し上げて、この論議は資料をいただいてからにいたしますが、もう一つ明確にしておいていただきたいのは、「守礼の光」というのが実はたいへんたくさん沖繩には流されております。「守礼の光」、これは一体どういう性格のもので、どこでつくっておるかということについて御存じでございますか。
  145. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 存じませんでございます。
  146. 大出俊

    ○大出委員 どうも何にも知らないで困るのですがね。これは論議にならぬ。  この「守礼の光」と申しますのは、いいですか、皆さん方の、前の沖特なんかの答弁によりますと、民政府だと言っている。そうじゃない。サイミントン報告、これをごらんいただければ一目りょう然であります。何と、第七心理作戦部隊がこの「守礼の光」をつくっている。沖繩の皆さんだって、まさに全く知らなかった。  「守礼の光」というのは沖繩にどのくらい流れているかといいますと、九万七千部流れている。たいへんなものだ。沖繩県の中に九万七千部。「守礼の光」、礼を守る、守る礼。沖繩は守礼の国でございますから、うまい名前をアメリカの方々おつけになったと思います。「守礼の光」、これは九万七千部流れておりますが、実はこのサイミントン報告の中に明確になっておりますのは、第七心理作戦部隊の中で第十五分遣隊、ここでつくっている雑誌であります。そして、その帰属、つまり所管を高等弁務官に帰属さしてある。外務省お出しになったこの中に明確に載っております。お読みいただけばわかります。  しかも、この「守礼の光」の中で、毎号毎号、年百年じゅう極東放送の宣伝ばかりやっている。うまいこと言っています。ラジオのスイッチを入れると、お聞きの放送は一二五〇キロサイクルの極東放送、KSDXでございます、アナウンサーの声が聞こえてくる、甘いバイオリンの音が入ってくる、美しいメロディーに聞きほれているうちにいつしか夜も十時を過ぎてしまった、時間がたつのが何と早いことだろう、そういう聴取者の投書が参ります、それが極東放送でございまして、というところから始まりましてね、たいへんなものです。ベトナム戦争を非常に正当化しておられる。もういまになると、ベトナム秘密報告が発表されておりますから、あまり皆さんも大きな声でその正当性を主張されなくなりましたが、これはたいへんなもの。これはもう枚挙にいとまがない。それはそうでしょう、第七心理作戦部隊がつくっている。自分のところの九百幾つかのビルで、金城君のデスクまで置いて、一生懸命これをつくっているのですから、あたりまえ。これが九万七千部流れている。これもあなた御存じないのだから、御調査をいただいて、明確に御返答をそのときにいただきたい。  あげれば切りがありませんが、ここにもいろいろ印刷物がございまして、いろいろ問題がありますけれども、いまの御答弁でございまして、はっきりいたしませんから、この点はひとつ、三日ということでございますから、資料をお出しをいただいて、私、同僚楢崎さんとともにこの点をさらに、まだたくさんございますので、明確にさしていただきたいと思います。  これは、さっきから申し上げておりますように、外資企業の取り扱いなんかに入れる性格のものじゃない。さっきの電話帳の例をあげましたように、明確にこれは軍の機関だと言っていい。しかも沖繩にできたUSIA、これのコントロールを受けることになっている。これもサイミントン委員会で明確なんだ。しかもサイミントン委員会はこの中で、念のために申し添えておきますが、極東放送を通じているという意味のことを、ものを言っている個所も実はこの中にある。しかもこの中には、「沖繩における活動は高等弁務官府または」ここが大事なところを削除されておりますが、削除されていてもわかる。「のいずれかに帰属し、琉球諸島米国民政府に属していると同文書は述べている。」というところのあとに、「あなたの述べられるところからすれば、これにもかかわらずこのラジオ・ニュース放送のあるものの所属は、米国政府援助の機関より発していないようにみえると解してもよいか。」つまり灰色の半戦闘方式だという。三つある。白と黒と灰色とある。つまり姿を隠している、そういう宣伝方式なんだ。だから、政府の機関あるいは援助機関、そういうものでないものから実はラジオ放送が沖繩において使われて出されている。政府機関でない、補助機関でない、そのほかのもの、つまり灰色の宣伝、この点を念を押した。ピンカス氏は「そのとおりでございます。」明確に認めている。これは軍ですよ。灰色の宣伝に使っている。ここまで明確になっているものですから、資料をお出しいただきまして、はっきりしていただきたいと私は思っております。  これ以上論議できませんから、この点はたな上げさしていただいて、次の問題について二、三点承りたいと思いますが、関連があるそうですから……。
  147. 楢崎弥之助

    ○楢崎委員 先ほどこの問題について外務大臣は、外資企業の一環としてパッケージで処理した、そういう答弁をなさいましたね。その答弁をお取り消しにならないといけないかもしれない問題なのです。おわかりですか。軍と関係がある。外資企業じゃないのですよ。いいですか。だから、あなたは内容が明らかになると、内容いかんによっては答弁を取り消さなくちゃいけない。いいですか。しかもこれはこれからつくろうという問題でしょう。だから、そのような外資企業の一環としてあなたがこれをやったと言うのは、あなたは間違いなんだ。いまお取り消しになるなら取り消されてもいいが、資料が出てくれば明確になりますから。外務大臣の御答弁を取り消すかどうかの重要な問題ですから、あわせて関連で申し上げておきます。
  148. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 私は米系企業というふうに申し上げた、こういうふうに思いますが、これはまさに米系企業ではあるまいか、そういうふうに考えております。もし万一、外資企業というふうな表現でありましたら、米系企業の意味である、こういうふうに御了承願います。
  149. 大出俊

    ○大出委員 米系企業、外資企業というのはどう違うかだけ明らかにしてください。――米系企業、外資企業はどう違うのかを明らかにしてください。
  150. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 外資企業といえば、外国の資本で行なわれている企業である、こういうことでございましょう。それから米系企業といいますれば、もっと範囲が広くて、アメリカの息のかかっておる企業である、こういうふうなことに相なる、かように存じます。   〔発言する者あり〕
  151. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 静粛に願います。――静粛に願います。
  152. 大出俊

    ○大出委員 それじゃ、いまの点はひとつ資料を出していただきまして明確にさせていただきます。  あと外務大臣にこれは承りたいのでありますが、Aリストに基づく軍用地の問題でございます。軍用地の定義をどういうふうにお考えでございますか。軍用地はどういうものでございますか。
  153. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 軍用地とは、安保条約に基づきまして米軍に提供する施設、区域、土地、そういうものと存じます。
  154. 大出俊

    ○大出委員 ここは沖繩の委員会でございまして、本土特別委員会じゃございませんで、沖繩返還協定特別委員会でございますから……。しかし、いま外務大臣がおっしゃったことが当たっていないわけではない。安保条約地位協定に基づく提供区域、施設、これは表向きこうなる。ところで、Aリストの中に七カ所の訓練場が入っているわけでありまして、これはいま外務大臣がお話しになったのには当てはまらない。これは返ってまいりまして安保地位協定を適用しようというのでございましょうが、現在は琉米土地委員会における明確な許可制度に基づく訓練場でございます。あなたは十分米側とお話し合いをされておるということでございますが、どういう話し合いでこの訓練場七カ所をAリストにお入れになったのか。国頭村の安波訓練場、東村の川田訓練場、名護の瀬嵩訓練場、同じく名護の久志訓練場、金武の屋嘉訓練場、勝連の浮原訓練場、渡嘉敷村の前島訓練場、七カ所であります。この点について実は詳細に承りたいのであります。一体これはいまお話しの点に入るのか入らぬのか。――入りません。
  155. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 これはその折衝に当たりましたアメリカ局長から詳細にお答え申し上げます。
  156. 大出俊

    ○大出委員 まあ聞きましょう。
  157. 吉野文六

    ○吉野政府委員 これらの訓練場は、いわゆるパーミットタイプと申しまして、米軍が関係地主と契約をして使用しているものであろうと考えます。
  158. 大出俊

    ○大出委員 あなたは、昨日も答弁をされたようでありますけれども、だいぶ前後矛盾撞着をする答弁をされている。まず、返還協定締結の日に許可があったから入れたのだという御答弁がきのう出ている。ところが、そうなると、返還協定調印の日に、過去六年以上にわたって全く許可をしていない屋嘉訓練場というようなところがある。これはベトナム戦争が始まるときに許可を一切やめてしまって六年たっている。私は、全個所、村長さん、助役さんに会って、地域の人にも会って話してまいりましたが、その当時はまだ外務省もどなたもお見えになっていない。防衛庁もお見えになっていない。したがって地元の人は何にも知らない。知らないが、頭越しで返還協定にはAリストに入っている、こういう時期であります。説明をするたびに各村の皆さんがたいへん驚いた、こういう状況であります。このときに全部聞いてみましたが、屋嘉訓練場のごときは、六年ぐらい前になるでしょう、まあ許可したことがありました、しかし、以来ベトナム戦争が始まる、あぶないものはないほうがいいというので全然許可したこともない、書類も、三年保存でございますから、焼却してあって、もうございません、私どもには訓練場はございませんです、こういう明確な答弁であります、その時点で返還協定にすぱり入っている。私が行ったのは六月の三十日であります。したがいまして、全くもって許可も何もないところに、何で一体Aリストにぽかり入ったのか、まずここのところから承りたいのであります。
  159. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  屋嘉訓練場につきましては、すでに現地の市町村と米軍との間に契約がございます。これに基づきまして演習場として使っております。(「当時はなかったじゃないか」と呼ぶ者あり)これはずっと使っております。
  160. 大出俊

    ○大出委員 うそを言っちゃいけませんよ、アメリカ局長。――アメリカ局長、うそを言っちゃいけません。私は全部調べてありまして、いまのようなうそを言ってもそれは通らないのです。  安富信栄さんという助役さんが明確にお答えになった中身を申し上げます。「この契約は六年前ぐらいまではございました。それも記憶は明確ではありません。ベトナム戦争が始まったというところでやめましたから。以来、今日まで六年間、許可をいたしておりません。書類も、三年保存ですから、全くなくなっております。まあ、はげ山と山林だからとは思っておりますが」これは私は当時話してみまして、自衛隊の皆さんがまともな話をあとになってされたら、まあ自衛隊の訓練場なら、はげ山と山林だから貸そうかということになるかもしれぬ地域だと思って帰りましたが、事実は、この返還協定調印のときには六年以前にさかのぼって許可していない。書類も全部焼却してしまって何もない。そしてあなた方は、私が新聞発表して以来、野呂恭一政務次官がおいでになったときも、二十人からの方がこっちから行って手分けして入って、一生懸命、早い話が人海戦術で、現地の方も使って、部落部落に行って、あなた方の行ったあとに何べんか私行きましたが、こんなに血道を上げておやりになるのかと思ってびっくりしたくらいのことをおやりになった。だから、屋嘉は、そのあとになってようやくあなた方が許可を取りつけたんだ。しかし、調印時点では何もない。明らかに村有地であり、部落有地であり、字有地であり、個人有地である。それがいつの間にかぼんと協定Aリストに載っている。これは一体どういうわけでございますか。
  161. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  おそらく、先生のおっしゃっておられるのは、屋嘉訓練場ナンバーワンというものではないかと思います。これはとっくにというのか、もう協定署名の際は開放されておりまして、使っておりません。しかしながら、ここに書いてあります屋嘉訓練場というのは、米軍の名称を使えば、屋嘉ナンバーツーというものでございまして、これにつきましてはすでに契約書もここにございます。
  162. 大出俊

    ○大出委員 時間がありませんから、ナンバーツー、米軍の地図によりますと、こうおっしゃっているのですが、それじゃひとつそれを出していただきたいのです。いまおっしゃった米軍の地図。私ここに米軍の地図をちゃんと持っております。これはマリーンはマリーン、ネービーはネービー、アーミーはアーミー、全部色分けになっている。色分けになっているけれども、この中には実は訓練場は入っていない。七カ所入っていない。この地図は、あなたは首を振っておられるから御存じでしょう。沖繩の那覇のDE、地区工兵隊、ここが米軍の担当です。ここの壁にこの地図は張ってあるんだ。六九年も七〇年も、あなた方お使いになったときも、七カ所の訓練場については軍用地に入っていない。歴史的に、琉球政府との話し合いも、米側は訓練場は軍用地にしていない。だから私は琉球政府に統一見解を求めた。統一見解はここに明確に出てきている。一九七一年十月二十八日琉球行政政府主席屋良朝苗ということで統一見解が来ている。琉球政府の統一見解も、軍用地の扱いはしていない。明確です。琉球政府も軍用地と扱っていない、米軍も扱っていない、地図にも書いていない。空にしても海にしても海兵にしても、軍用地であるところは米軍地図には全部色が入っている。訓練場は全部白。にもかかわらず、何で一体Aリストに七カ所入れたのですか。これはその地図を出していただいて、その点明確にしましょう。出してください。
  163. 吉野文六

    ○吉野政府委員 お答えいたします。  米軍の軍用地というものの中には、いわゆる布令第二十号によりまして取得した土地のほかに、関係地主と米軍が直接に契約して使用しているものもございます。また、関係市町村長のいわゆる使用許可というものによって使用しているものもございます。いずれにせよ、実体は軍用地でございます。したがって、そのうちの一体いずれを返還後わが国が提供するか、こういうことでいろいろ交渉した結果、今日A、B、CリストのAというリストになったわけでございます。したがって、米側のいわゆる二十号に基づく基地という形の地図には載っておりませんが、しかし、実体は基地であること疑いございません。
  164. 大出俊

    ○大出委員 ずいぶんでたらめな答弁をするものですな、あなたは。外務省だから、防衛庁じゃございませんから、御存じないのはわかるけれども、いいですか、ここに「琉球列島内の不動産にかかわる業務についての合意」という文章がございます。これは御存じのとおり、一九五五年、ここで沖繩全土をゆるがす土地問題についての大きな争いが起こりました。たいへんな争いが起こりました。そして代表の方々がワシントンにまで行っている。やたらそこらじゅうで勝手に演習をする、不法不当に使って、たいへんな危険が住民に及んでいる。全島あげての大騒ぎになった。この中でアメリカまで行って、ワシントンでいろいろ訴えた。そして沖繩に三つの分科会をおつくりになった。この三つの分科会から代表が一人ずつお出になって、特別委員会、琉米両側委員間の同意事項というものを、一九五八年十月二十八日でございますが、おつくりになっている。この中で演習地域についてという話し合いによる便宜措置をこしらえた。それが村長なり市長なりの許可証によって一定の許可の期間だけ米軍が訓練に使うことができる、こういうふうに合意ができた。布令二十号には基づいておりません。  琉球政府による統一見解の中には、軍用地の定義が明確になっております。第一は、布令第二十号によって米合衆国軍隊が賃借している土地、米国民政府財産管理課の割り当てにより米合衆国軍隊が使用している国、県有地、米合衆国機関が埋め立てた土地、これだけが、四半世紀にわたる米軍との争いの中で確立をされた、米軍と琉政の合意に基づく軍用地の定義です。  この許可地域というのは、契約契約とおっしゃるが、きのうもそう言ったが、琉球政府法務局の見解で明確でございまして、契約ではない、あくまでも許可という制度である。だから、黙認耕作地と同じ意味で、アメリカが便宜的に許可してくれている同じ意味での許可制度である。明確であります。米側もそのことは認めている。にもかかわらず、何で突如としてAリストに入ったのかという点、その間の米側との交渉の経過というものを明確にしてください。
  165. 吉野文六

    ○吉野政府委員 われわれは、この市町村の発給した許可証というものは、実体的に市町村と軍との間の契約だ、このように見ております。(「許可が何で契約だ」と呼ぶ者あり)それは名前が許可証というだけでありまして、実体は、これに対して借料を払っておりますから、われわれとしては実体は契約でないかと見ているわけであります。いずれにせよ、返還後わが国が提供する基地というものは、地位協定に基づきまして先方に提供するわけでございます。そのようなものは、そういう適格性があると認めたものをわれわれはA表に掲げた次第でございます。
  166. 大出俊

    ○大出委員 私はこれは前後三回にわたりまして琉球政府との間でずっと詰めてみた。専門家も入れまして、許可であるか契約であるかという点をずっと詰めてみた。結論がここに出ております。書いたものもございます。琉球政府の統一見解も、沖繩における法律家の見解も、契約ではないという点はすべて一致いたしております。契約ではない。ここに私は七カ所全部の形態を持っております。同じ形でありますが、たとえば国頭の村長さんは、ここに関係地主にかわり云々というところから許可証をつくっている。米軍が演習を行なうための土地使用許可証。あなたは、借料を払っているから契約だと言った。借料は断じて払っていない。借料ではありません。米軍も、借料でないとはっきり言っている。演習地を、作物その他を踏み荒らすから、入り会い権その他の関係もあるから、荒らすことに対する補償――借料じゃありません。だから、補償金ということで、山林一等地の年間のつまり補償金が一〇%というところから補償している。だから、今度はいい例が出たじゃないですか。国頭村の安波訓練場について、山林を荒らし過ぎた、しかも演習地に許可していない部落まで入ってきて三日間演習をやって、部落の女の方々はついに戸外に三日間出られなかった、だから、借料をもらっているのじゃないんだから、その補償をせよと言って、米側に国頭村の村長さんが申し入れをした。確かに借料ではございません、補償でございますということで、米側は、今度はこの問題が国会で問題になるのを百も承知で、あなた方もずい分いろいろたきつけたのかもしらぬけれども、何と、私が見たってびっくりするような金を、現金を持って行って置いてきちゃった。一体この金はどこから出たのですか。四千百八十七ドル。主婦の休業補償が、一日に一人について四ドル、五十人分。いままでの補償額の倍払っているんだ。こんな金が簡単に出るはずがない。明らかにこれは補償なんだ。借料じゃない。したがって、個々の地主も契約を結んでいるわけではない。個々の地主はだれ一人として契約を結んでいない。国頭村の場合には、二〇%が個人の所有地です。何が一体契約ですか。琉政も、契約ではないことを明確にしている。大臣、この辺であなたお答えください。聞くところによると、外務省が先行されて、防衛庁はつんぼさじき。聞かれりゃ、知っていると言わざるを得ぬと答えておられた。防衛庁の責任じゃないんだ。これは外務省の責任だ。米側が基地でないと言っている、軍用地でないと言っているものがAリストに入るということは、日本政府の意思じゃないですか。しかも、その日本政府の意思で軍用地に入れて、二4(b)とは何だ。明確に自衛隊用地の先取りじゃないですか。米側は軍用地と言っていない。担当の地区工兵隊だって言っていない。確かめてあります。明確に。はずしなさい。
  167. 福田赳夫

    ○福田国務大臣 これはなかなか法的に表現のむずかしいことかと思いますが、米軍が演習を行なうための土地使用許可証というのがあります。これは御承知だから申し上げませんが、その中に補償金というのがありまして、その補償金の算定基準、これが年間の賃貸料の一〇%とか二〇%とか、そういうふうになっております。ですから、さあそれが契約なのか許可なのか、一応契約の形をとっておりますが、しかし、支払うものが補償金だ、こういうふうになっておりますので、法的にどういうふうに解釈していいのか、これは研究してみます。
  168. 大出俊

    ○大出委員 いまの点は、外務大臣、いまそこから耳打ちされてお答えになっていますが、そのことは問いませんが、明確な間違いがある。ここに布令二十号がございます。これは米軍の土地取得の二つの形態をきめている。そうして賃借料についてもここで全部基準をきめている。琉球政府の土地価格についてはほかに基準がないのです。だから、布令二十号できめている。つまり、賃貸価格というものをひとつ頭に入れなければならぬ。それがその土地の価値なんですから、価値をあらわしているのですから。だから、それを基準にいたしまして、賃貸料じゃないのだが、補償金の算定のしかたを、これの一割とか、これが土地価格なんですから、そういうふうにきめたというだけであって、だから、補償金と書いてある。賃借料とは書いてない。基準をこれに求めた。補償の見当を――明確でしょう。これは琉球政府の見解もそうです。琉球の学者の見解もそうです。これは明確なんだ。いいですか、あなたはいま、その点を検討して見解を明らかにするとおっしゃったから、統一見解をください。いいですか、統一見解をください。これは私はたくさん資料がございまして、前後六回にわたって調べておりますから、次回にこまかく申し上げます。統一見解をお出しいただいて、そうして念のために申し上げますが、地区工兵隊の壁にかかっている地図を琉球政府の法務局民事部の方々が許可を得てもらってきて持っている。この地図、琉球政府から私は持ってきたのじゃないのですよ。琉球政府のは現地にあります。その地図とこの地図は一年違いだが、全部色分けしてある。琉政が持っていて、今度の返還交渉の下のほうで折衝してきた過程を全部琉政は知っている。担当である米軍の地区工兵隊と話してきている。この地図にも、七カ所の演習地は軍用地に入っていない。地区工兵隊もそれを認めている。かつ、その背景には、長い二十何年の歴史の中で、訓練場は一年間で六月三十日で期限が切れれば、個人の所有地、村有地、部落有地、こういうふうに分かれて、所有権は明確なんですから、だから演習地は軍用地でない。明確になっている。何で一体、てっぺんで、現場の米軍と全部話がそうなっているのに、Aリストに入れたのだ。そこから先は、おそらく自衛隊の土地の先取りを考えて、演習地を強引に外務省ベースで防衛庁をたな上げしておいて入れて、米軍のほうに日本側からものを言ってAリストへ入れて、返還、とたんに二4(b)で自衛隊に管理権が移る、こういう仕組みをとったのだというのが、地元のみんなの見解です。だから、それについて、いまあなたのおっしゃることを含めて明確な統一見解をください。その上で論議しましょう。
  169. 櫻内義雄

    ○櫻内委員長 大出君に申し上げますが、統一見解をお求めのようでございますし、また、先ほど来資料の要求など重要な問題点がたくさんございました。これらは理事会において協議いたしまして、委員長で善処いたしますから、本日は、大出君の質問はこの程度にして別の機会に譲り、これにて散会をいたしたいと思います。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。   午後零時四十九分散会