運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1967-12-22 第57回国会 衆議院 建設委員会 3号 公式Web版

  1. 昭和四十二年十二月二十二日(金曜日)    午前十時三十四分開議  出席委員    委員長 森下 國雄君    理事 金丸  信君 理事 砂原  格君    理事 丹羽喬四郎君 理事 渡辺 栄一君    理事 石川 次夫君 理事 岡本 隆一君    理事 稲富 稜人君      稻村左近四郎君    大野  明君       加藤 六月君    吉川 久衛君       佐藤 孝行君    澁谷 直藏君       正示啓次郎君    田村 良平君       葉梨 信行君    廣瀬 正雄君       森山 欽司君  早稻田柳右エ門君       阿部 昭吾君    井上 普方君       工藤 良平君    佐野 憲治君       福岡 義登君    渡辺 惣蔵君       内海  清君    小川新一郎君       北側 義一君  出席国務大臣         建 設 大 臣 保利  茂君  出席政府委員         建設政務次官  仮谷 忠男君         建設大臣官房長 志村 清一君         建設省計画局長 川島  博君         建設省都市局長 竹内 藤男君         建設省河川局長 坂野 重信君         建設省道路局長 蓑輪健二郎君         建設省住宅局長 三橋 信一君  委員外の出席者         法務省民事局第         三課長     住吉 君彦君         参  考  人         (日本住宅公団         総裁)     林  敬三君         参  考  人         (日本住宅公団         理事)     稗田  治君         参  考  人         (日本道路公団         総裁)     富樫 凱一君         専  門  員 熊本 政晴君     ――――――――――――― 十二月二十二日  委員伊藤宗一郎君及び池田清志君辞任につき、  その補欠として葉梨信行君及び加藤六月君が議  長の指名で委員に選任された。 同日  委員加藤六月君及び葉梨信行君辞任につき、そ  の補欠として池田清志君及び伊藤宗一郎君が議  長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  参考人出頭要求に関する件  建設行政の基本施策に関する件      ――――◇―――――
  2. 森下國雄

    ○森下委員長 これより会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、おはかりいたします。  本件調査のため、本日日本道路公団総裁富樫凱一君、日本住宅公団総裁林敬三君及び理事稗田治君を参考人として出席を願い、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 森下國雄

    ○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人からの意見は質疑応答の形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。  なお、この際、質疑をされる委員各位に申し上げますが、理事会の協議によりまして、質疑は一人三十分程度をかたくお守りくださいますようお願いいたします。  井上普方君。
  4. 井上普方

    ○井上(普)委員 前の西村大臣は、私は個人的には、主義主張は違いましたが、しかし、敬愛する一人でございました。保利大臣もひとつ私の敬愛する大臣になってほしい、これをお願いするものであります。  保利大臣は、就任早々、いま各官僚から御進講を受けて御勉強の最中だと思います。建設行政の詳細、デテールにつきましては御勉強中と存じますので、詳細につきましては、これは私きょうは承りませんけれども、基本的なことだけをお伺いいたしますので、ひとつ大臣のみの御答弁をお願いいたしたい。  私は二十六歳の学生のときから実は県会議員をやっておりまして、そして十二年間やったわけでございますが、落選いたしまして四年間浪人いたしました。浪人を四年間いたしましたが、いま考えますと、これは私はむだでなかった。といいますのは、むしろ政治的な生活の上においてプラスだったと実は私は自戒いたしておるのでございます。庶民大衆の感覚にある程度――おこがましくて十分とは申せませんけれども、触れることができた。庶民大衆の求めてやまないものを実ははだに感ずることがある程度できたという点に、私は大きなプラスがあったと思うのでございます。  保利大臣は、あなたは連続九回という当選をされ、栄光の道をずっと歩いてこられました。昭和三十八年あなたが落選したときに、佐藤さんは、-代議士の十人や二十人よりも保利が落選したほうが痛いということを言ったといわれております。保利さんは佐藤派-自民党の重鎮でもあります。あなたは切歯扼腕の気持ちで実はおったことだろうと思うのでございます。この浪人中にあなたが農民と杯をかわしながらお話し合いをしておるのをアサヒグラフで実は拝見したことがございます。これまで長い間、権力の座、しかもあなた自身その有力なる政治家であったがために、庶民大衆との対話に欠けておった点があったのではないかと思うのでございます。けれども、おそらくこの三年間の浪人中に庶民大衆の気持ち、感覚に触れられて、みずから戒めるところが多々あったのではないかと私は想像いたすのでございます。あなたが建設大臣に就任早々NHKの放送を私は聞いたのでございますが、明るい清らかな、信頼せられ得る建設行政をやりたいと言われておりました。今度の所信表明におきましても、公正かつ効率的な施行を行なうということを言われております。これはまさに清らかな、信頼される建設行政をやりたいというお気持ちのあらわれではないかと私は解釈いたすのであります。庶民大衆のこの気持ちが、NHKの談話にも、あるいはまた、このあいさつにもあらわれておると私は思うのでございます。そこで、公正にして効率的な施行ということばを使われておりますが、これを具体的に基本的態度と申しますか、姿勢で、どういう具体的な方策をやるか、お伺いいたしたいのであります。  現在の建設業界は、談合、手抜きあるいは全部下請というようなことが横行いたしております。九頭竜川におきましては、水は高きから低きにつくのが当然でありますが、入札は低きから高きに入ったことは御承知でございましょう。また、本年三月に行なわれました早明浦ダムの入札に関しましても、三月三十日、一日に六回入札を行なったのですが、間組が六回とも最低価格で入札をいたしております。三月三十日に入札し、四月の一日に水資源公団に移管いたしたのであります。その指名入札の前、すなわち三月中旬に、水没町村と高知県知事と建設省との間に、水没補償が解決するまでは仮工事もバラック一つも建てさせないという契約さえ結ばれておったのであります。ところが、水没補償は、これは十月までかかりまして解決いたしたのでございますが、渇水期の関係がございますので、工事はおそらく約一年ぐらい延びると思います。なぜこの三月三十日に入札させたか、私はまことに解せないものがあったのであります。この間にあって、指名各業者を五社から七社にするのに政治的な圧力があったとか、あるいは佐藤総理の元の秘書官が暗躍したとかいうようなうわさが乱れ飛んだのであります。このことは高知県出身の仮谷政務次官も御存じだろうと思います。間組が最低価格で入札し、制限価格一ぱいで落札したということは、これは偶然の一致であると、当時の河川課長は申したのであります。しかも、大臣、入札に加わった大林組が、その間組の金額の三割から四割も下請するということがいわれております。御承知のように、間組、大林組は日本でも屈指の大業者です。こういうようなことが現在の建設業界において行なわれておるのであります。これを防ぐには大臣はどうすればいいか。すなわち、公正にしてかつ効率的な施行をやるというのでありますならば、税金をいかにして少なくするかということから考えましても、私はこの談合というものを徹底的にやっていただきたいと存ずるのであります。刑法には談合罪、あるいは予決令、あるいはまた、独禁法というような法律があります。しかし、法律というものは、これは道徳の最低の線をきめたものだと思うのです。法は常なり、あるいはまた、法は三令あれば足りるということわざがございますけれども、要は、当局、大臣の態度一つに私はかかっておると思います。政治に携わる者として、いま国民から政治に対する不信を買い、民主政治の危機に際会しておることを、あなたは浪人中、野にあって、はだに感じたと私は思うものでございますが、具体的に談合、手抜き、あるいはまた完全下請に対してどう対処するつもりか、大臣の御答弁をお伺いしたいのであります。  もう一つ、世界一の受注量を誇るような大業者、大手業者が、中小企業の分野にまでこのごろ手を伸ばしておる。しかも公共事業の一五%の繰り延べということが行なわれましたので、どんどんと大業者が中小企業者の業界のほうにまで入ってきておる。こういうようなことを規制するにはどうすればよいか、ひとつ大臣の御所見あるいは御信念をお伺いしたいと存ずるものであります。
  5. 保利茂

    ○保利国務大臣 井上さんのほうから私の過去の経験からした心情を御推察いただいて、まことに恐縮いたしております。  私は、御承知のように、三十八年の選挙で落選をいたしました。ちょうど三年ちまたに立ったわけでございます。もっとも、国会に出まして間もなく、戦後間もなく追放処分を受けまして、十三カ月ほど追放生活をいたしました。こういう政治の渦中から一市民として町に立ちました気持ちから申しますと、特に前回の三年間は、私としましては、ほんとうにみずからを反省する機会を得て、そうして政治というもののありようについても私なりに非常に感ずるところが多うございました。  で、建設行政、今度こういう任に当たることになりまして、私は、正直に申し上げまして、建設行政というものは、自分の選挙区の川とか道路とか、そういうことについて関心を持っておったくらいで、全体について、まことに申しわけありませんけれども、門口にも立ったことがないということでございます。したがって、官民を通じまして建設業界というものに私は無縁の立場におりました。これは私は、ある意味においては非常にしあわせであったと、いま感じておるのであります。  つらつら考えてみますと、今日の国土づくりと申しますか、福祉国家にふさわしい長期の展望のもとに建設の大事業が行なわれております。本格的に国土づくりと申しますか取り組まれたのは僅々十年ぐらいのところだろうと思うのでございます。それが今日までまことに驚異的な変貌を遂げるに至っておりますことは、建設省はもちろんのこと、広く政治、業界を通じての皆さま方のこれは努力の結晶が今日に至っている、ということは、高く評価をいたし、また敬意を表する次第でございますが、私の感じからいたしてみますると、この福祉国家、われわれの目ざすところの文化的福祉国家の完成までには、かなりの年月と巨大な国民の投資を必要とすると思うわけでございます。したがって、長期の努力と展望の上に立って進めていかなければならない。
  6. 井上普方

    ○井上(普)委員 私の質問に答えて具体的に言ってください。
  7. 保利茂

    ○保利国務大臣 お話の具体的な早明浦でございますか。
  8. 井上普方

    ○井上(普)委員 いや、全体です。
  9. 保利茂

    ○保利国務大臣 早明浦の問題は、これは局長からお答えいたしましょうが、私が申し上げますのは、そういうふうに民族のエネルギーをつぎ込んで国土建設に取り組んでおるわけであるから、それは結局するところ国民の負担、国民の蓄積を投じてやっておるわけであるから、そういう意味において、この建設事業というものは、きわめて国民の負担、蓄積が投ぜられるわけであるから、効率的に営まれるように、そうして業界に不明朗なことがないように、公正な競争、そうかといって、自由競争に伴うところのいたずらなる混乱を起こすようなことがあってはならないと思います。協調と競争ということが一番大事なことじゃないだろうか。そこで私は、就任しまして、役所の人たちにも、国民の負担と蓄積を使わしていただく大事な立場から、業界などに振り回されるようなことがないように、業界を振り回すような意気込みでもってひとつ事をやっていただきたい、仕事上の失敗は多少あっても、いやしくも疑わしいことの起こらないように十分気をつけていただいて、仕事上のことにつきましてはこれはもう私が全責任を負うことであるから、元気を出してひとつやってもらいたいということを省内の人たちにお願いいたしておるようなわけでございます。具体的に一体どうするんだ。具体的には、私は、幸いに建設省に次官、技監をはじめきわめて優秀な首脳者がそろっておりますから、これらの方々に信頼を寄せて、そしていま申しましたような、公正にして効率的な建設事業が発展をしていくように全力をあげてやってみたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  10. 井上普方

    ○井上(普)委員 大臣から御答弁をいただきましたけれども、いまのお話を承りますと、実は自民党の議員の中から、大臣は非常にうじゃうじゃと御答弁が長くて、なかなかごまかすことが多い人なんだということを聞いておるのです。私は、時間がございませんので、ひとつ明確に簡単に御答弁を願いたい。  いま、効率的なそして公正な事業を行なうというが、いまの国民大衆は談合ということに対して一番怒りを感じておるはずです。このことはひとつ十分にお考え願いたいと思うのです。しかも、先ほど申しましたように、天下の大林組が間組の下請をする。しかも河川課長は、これは業者がやることだから知らない、こう言うのです。同じ入札に加わっておったものが、三割か四割下請するのです。こういうことに対して、私は知りませんと言うようなあなたの下僚が事実おるのです。だから私は、妥当公正なる施工をするには、信頼せられるためには、どういたしましても談合をやめさせていただきたい。それにどう対処するかという御決意を承りたいと存ずるのであります。  早明浦ダム問題につきましては、岡本委員がずっと前に申しましたが、大企業の間に合理化委員会というものがございまして、そして工事費の何%かを積み立てて、これが何に使われるか、おそらく政治献金に使われるのではないかと私どもは想像いたしておるのでありますが、談合を行なっておることを指摘いたしたのであります。特に私がこの前の委員会におきましても指摘いたしましたのですが、利根川にダムがつくられる計画を実は建設省は持っております。ところが、そのダム群を各業者がもうすでに分け合っているといううわさが流れておるのです。合田ダムは鹿島組が、沼田ダムは間組がとるといううわさが業界でされております。沼田ダムのダムサイトの地点におきましては、大臣、これを見てください。(井上委員、大臣に資料を示す)登記簿におきまして、間組の下請機関と思われるような昭和実業株式会社というのが、ダムサイトの地点をたくさん買っているのです。よく見てください。こういう事実があるのです。こういうことが行なわれておるのは、これは私は氷山の一角として実は見ておるわけでございます。大臣はこの談合という問題について真剣にお考え願いたいと思います。昔から、免れて恥なしということばがあります。しかしながら、大臣の態度、当局の態度こそ、国民が憎み切っております談合という問題について阻止することができると存ずるのです。そういう時点におきまして、建設行政を公正にして、そして信頼せられる建設行政を打ち立てるように取り組んでいただきたいと存ずるのであります。大企業同士が組んでおりますところの合理化委員会に対しましていかに対処せられるおつもりか、この点明確に簡単にひとつ御答弁をお願いいたします。
  11. 保利茂

    ○保利国務大臣 公正かつ効率的な建設事業を進めてまいります上において、大臣の姿勢がこれを左右するというようなことは起こらないように、私としては自戒に自戒を加えまして、きびしい気持ちでもって対処してまいりたいと思っております。
  12. 井上普方

    ○井上(普)委員 庶民大衆は現在の政治に対する不信の念を強く持っております。しかもそれが、土建業、建設業ということばでなしに、土建屋ということばであらわされるくらい、実は建設業に対する不信が起こっておるし、また談合が常識になっておる。これをひとつ十分御監督願い、適正なる処置をとっていただきたい、こういうようにお願いいたす次第でございます。  時間の関係がございますので、続いて次の問題に移りたいと存じます。  住宅五カ年計画が国会で承認されました。それを受けまして、昭和四十一年の七月に閣議決定がされております。すなわち、住宅建設の目標の第一項に、小世帯は九畳以上、一般世帯は十二畳以上の居住水準を確保するとありまして、第二項には、五年間に六百七十万戸の適正な質を備えた住宅の建設をはかるものとする、こうあるのです。これが、しかし、公団住宅の賃貸住宅について言いますと、三DKすなわち十六坪を八〇%四十二年度には予定しております。二DKは二〇%四十二年度に造成することになっております。家賃は、東京都の場合、三DKで月大体一万三千円、年間にしまして十五万六千円でございます。二DKで月一万二千円で、年間十四万四千円、この二DK、三DKを建設省が考えておる層は、年間収入が六十八万七千円から八十八万二千円の世帯でございます。家賃のみで家計の大体二割に及んでおります。さらに光熱水費とか家具とかということを考えますと、実に四割近い住居費が要る。さらに、こうした地点は一時間以上もかかるような交通不便なところでございます。こういうようなことを考えますと、これはまた家計に大きく響いてまいります。特に、先日の本会議におきましては、宮澤大臣は、来年度から消費者物価はさらに上がるだろう、こう言われておりますが、こういうようなことではますます庶民大衆の生活は住居費に対して苦しくなってくるということをわれわれは考えるわけであります。そうして第四項に、すなわち、年間収入百十三万四千円の世帯については、民間自力建設を過半数予定いたしておりまして、あとは公団分譲によるものと、公庫持ち家となっておるのでございますが、公団住宅について言いますと、普通分譲の場合、頭金が五十万から百万必要とします三DK、四DKを予定しております。そうして三百万、四百万で家が建てられるとしておるのでございます。頭金を抜きましても一カ月二万一千円から三万二千七百円必要でございまして、百十三万円の収入のうちで年間二十六万四千円から四十九万六千円必要なんです。交通費、光熱費、これを引いての話でございます。収入が百十三万四千円の世帯が現在一体何%ありますか。これは申し上げますと、人事院の勧告にも出ておりますけれども、一般職の公務員で東京都の二人世帯の標準世帯が三万一千円です。その額にも達しないのが四〇%あるのです。そうして三人世帯の標準世帯が四万二千七百八十円にすぎない。これが実に六七%にも及んでおるのです。しかも、私、これは最近手に入れたのでございますけれども、労働者の勤労世帯の収入は、実は四十二年には月五万三千百五十二円というのが標準世帯になっておるのです。こういうような現状なんです。このような高い住宅費を必要とする。しかも公団住宅の申し込みに数十数百倍の希望者が殺到しておるのです。それほど国民は住宅に不足しておるのでございます。公庫住宅について申しましても、宅地についての融資はたかだか五十万円です。しかも坪六万円から八万円を予定しておるのです。中都市で四万円にしておるのです。こんな安い土地が東京近郊にありましょうか。一時間以内のところにはございません。二時間くらいのところでなかったらこんなところはございません。こまかい建蔽率の関係からいいましても五十坪は必要でございまして、三百万から四百万の金が必要となります。こういう現状にもかかわらず、金融公庫の融資は、宅地については五十万円程度にとどまっております。しかも標準建築費は坪当たり七万円弱となっております。そうして七万円の七五%しか融資しないということになっておるのですが、現在、坪七万円で家が建ちますか。これが先ほど述べました年間収入八十八万二千円から百十三万四千円の世帯を対象にした計画なんであります。まさに浮き世離れの計画と申しても過言でないと私は思う。それでもまだいいほうで、民間アパートでは、六畳一間で炊事用の流し場もなく、共同便所で、家賃が八千円から一万円もしておるのがたくさんございます。政府はこれまでの住宅政策は高額者のみを対象にして勤労者を無視してきたということを、建設省みずからがこれにおいて認めております。あとでごらんになっていただいてけっこうです。ここに書いてある。こういう本の五ページのここに書いてご、ざいます。これでひとつ大臣の御答弁をお伺いいたしたいと存ずるのであります。  続きまして、土地対策について、ひいては都市問題についてお伺いいたします。  大臣の一昨日の所信表明にはこう申しております。「住宅対策、都市対策のかなめとなるのが土地対策であります。近年における地価の高騰は、公共投資の効率を低下させ、国民生活の安定と国民経済の発展を阻害しております。私は、宅地の大量供給をはじめとする総合的な土地対策を強力に推進してまいる所存であります。」こうあいさつに述べられております。それで、まず第一番に、具体的にどういうように対策を立てるのか、ひとつお伺いしたい。  第二といたしまして、地価高騰、土地、住宅対策、都市対策について各地からいろんな提言が実は行なわれておることは、御承知のとおりであります。大資本の三井不動産の江戸英雄さんも、実は提言を朝日新聞でしております。最初にこういうことを言っておる。いまや住宅問題、土地問題が日本では最大の課題である。こうした意味から、何としても、抜本的な土地対策を確立し、実践し、地価高騰に手を打たなければならない。それが都市問題解決の第一歩だと言っております。こういう問題を提起しておりますけれども、しかしながら、最後に、不動産屋らしくこういうことを言っておるのです。「政府は、不動産事業に対する認識を改めるべきだ。従来の公社、公団一辺倒、民間軽視の観念を一擲し国民生活の土台である住みよい都市の建設、豊富低廉な住宅地と住宅の供給促進のために、民間不動産業の活用、助成に努むべきである。」こう言っておる。これは実は不動産屋の本音を吐いておるのでございます。政府みずからもこの失敗は認めておるところでございまして、昭和四十年十一月十二日に、閣議了承事項として、「地価対策について」といって、実は政府の失敗を認めております。「近年における急激な都市化現象による宅地の需給の不均衡とこれに対する対策の十分でなかったことによるものと考えられる。」といって、閣議了承事項として出しております。しかし、この地価対策についての緊急処置というものがほとんど行なわれておりません。こう言っても過言ではございません。今日の都市問題を惹起した原因は、これは私なりに考えましても、重化学工業中心の野放しの産業立地、太平洋ベルト地帯への資本の投下、それから人ロの無計画なる移動にあったと思う。こういう観点でありますがゆえに、総合的な観点から、国土開発という観点から対策を打ち立てる必要があると確信いたすものであります。  そこで土地の私有権と公共の福祉との関係が衝突してまいります。私は、土地は天与の資源であるという考え方に立脚し、国民の福祉のために利用しなければならない。憲法にいう公共の福祉とは、まず国民の生活の福祉でなければならない、このように考えるものでございます。瀬戸山大臣は、土地は商品でないと言われました。前の西村大臣は、土地は特別な商品である、こう言われた。大臣がかわるたびに、土地に対する考え方が変わりてまいっておるのでございます。保利大臣は、土地とは何ぞやという課題に対していかに答えられますか、お伺いしておきます。これが第二点でございます。  第三点といたしまして、物価問題懇談会から実は提案がなされております。物価問題懇談会の提案のうち、地価問題についてという提案がなされておりますが、御勉強になったと思いますので、これについての御感想を承りたいと存ずるのであります。  第四に、建設省は本年の六月十六日に「所得と宅地価格」と題した方針を出しております。これは実行可能な案であるか、大臣にお伺いいたしたいのであります。  以上四点にわたって土地問題をお伺いしたのでございますが、まだ御勉強中であるということでございましたならば、正直にその点をおっしゃっていただいて、あなたの御所見を簡単明確にお答え願いたいと存じます。
  13. 保利茂

    ○保利国務大臣 井上委員御力説のように、住宅の問題、土地問題というものは、ぶつかってみまして、いかに重要な国民的課題であるかということ、その重要性はよくわかるわけでございますが、しからば現状をどう改善していくかということについて、ほんとうにこれはこれでいきましょうということをざっくばらんに申し上げ得るだけの自信を私はまだ持っておりません。ただ申し上げられますことは、この大都市の住宅事情等を見まして、市民生活が住宅難のためにいかに困難を感じておられるかということであります。それは必ずしも所得が高い低いということでなしに、井上さん自体の周辺にも、甲、乙、丙、丁、いろいろ所得の違う人がおられ、それぞれみんなが住宅難には悩んでおられるわけでありますから、私はどこにその重点を置いていくべきかということには、これはいろいろ見解の分かれるところもあろうと思いますけれども、要するに住宅難をどうして解消するか。公的施策による住宅の供給を大きくして、そうして民間へのウエートを低くすることによって、住宅難、同時に家賃の問題というものはおのずから解決されていかなければならぬのじゃないか。今日この公的住宅――いろいろの住宅があるようでございますが、そのほうのウエートがあんまり軽過ぎる、こっちがあんまり重過ぎる、だから、まだ家賃是正等の作用を公的住宅のほうで行ない得るだけの力を持っていないということが言えるのじゃないか。したがいまして、それぞれ所得階層に応じて、お話しのように、たとえば住宅金融公庫で天文学的な四十倍とか五十倍とかの申し込み、そういう人は何だといえば、やっぱり自分の家をつくるため、お話しのように非常に窮屈な条件の中においてでも、それだけの公庫融資が得られるならば家を建て得るのだという、そういう希望を持っておられる人の希望が達成できないというようなことを考えつつ、緩和の方策を考えていかなきゃならぬじゃないかというように考えておるわけであります。  それから宅地の問題、今日全国的にこれは波及しておるところが大きうございますけれども、結局、問題の中心は、宅地需給のアンバランスが、こういう土地問題、地価問題を引き起こしておるというようなことに帰すると思いますから、したがって、宅地の大量供給をはかってまいる、何とか確保してまいるということが大事じゃないか。これは都市計画法の成立も必要でございましょう。あるいは都市再開発法による市街地開発、新開発も必要でございましょう。いずれにしましても、宅地に提供し得る部分を幾らかでも確保してまいるということが第一じゃないか、そういうふうに概念的には考えられます。ひとつそういうところに焦点を合わせまして努力してまいりたいと考えております。  この間、物価安定会議で、都留部会長から、公共用地の適正化ということで御提案がございました。その節に、この社会開発の開発期待利益というものを大幅に取り上げて、それを社会還元に持っていくようにしたらどうかという、非常に示唆に富む御提案をいただいておりまして、検討いたしておりますが、私は率直にその場で感じましたのは、それはなるほど、われわれの正義の追求と申しますか、社会公平ということからいたしますと、ほんとうにすぐ食いつきたいのです。そのとおりだと思うのです。それは同感だけれども、私益追求の自由を許されているこの社会におきましては、それだけのものが取り上げられる、あるいはかぶさってくるということになりますと、もっと上手がおって、それが地価高騰の因をなすようなことになるんじゃないかということを、直感的に私はあの話を伺って感じたわけでございます。その点については、いろいろ省内の専門家諸公の意見を聞きつつ私の疑問をただしておる段階でございまして、検討いたしております。
  14. 井上普方

    ○井上(普)委員 時間がございませんので、私はもうこれで終わりたいと思いますが、大臣、いろいろと私申し上げたいことがまだございますので、ひとつ文書であとで御回答を願います。  それともう一つ、私は、公営住宅、都営あるいは県営住宅というようなものを中心にしたものをひとつやっていただきたい。それでなければ勤労者大衆の生活というものは楽にならない。特に、この物価問題懇談会の提案というものは、私は一考の価値があると思います。それは私権との問題があります。しかし、それはひとつ十分考えて、適切なる一あなたは実力大臣といわれる人です。だから、ひとつよろしくこの点を御勘案の上お願いいたしたい。  これで質問を終わります。
  15. 保利茂

    ○保利国務大臣 十分考えます。
  16. 森下國雄

    ○森下委員長 工藤良平君。
  17. 工藤良平

    ○工藤委員 私は、時間がございませんので、きわめて端的に御質問を申し上げたいと思います。  まず第一番は、いよいよ四十三年度の予算編成につきましても最終段階を迎えておるようでありますが、特に本年度後半に至りまして、財政硬直化の名のもとに公共事業に対する繰り延べ等が相当政府のほうから要請されたようでございますが、特に建設行政の場合にどのような影響があらわれてきたか、まずその点をお伺いいたしたいと思います。
  18. 保利茂

    ○保利国務大臣 経済情勢の推移にかんがみまして、年度予算の、特に公共事業の面で三千億円の繰り延べを要求されております。お互いに期待いたしておりましたのは、この三千億円の繰り延べは三月の年度末までには何とか解除していただけるようになることを期待いたしてきておったわけでございますけれども、昨今の推移から見ますと、この解除は年度内にはむずかしいのじゃないかというように予想せられておりますことは、はなはだ遺憾だと思います。しかしながら、これはもちろんただいまの国際収支に焦点を合わしての経済政策がある程度の効果をあげますと、来年度にも当然動き出すものと心得ておりますから、この立ちおくれは来年度内には取り返せるのじゃないか、こういうふうに考えております。
  19. 工藤良平

    ○工藤委員 この財政硬直化の原因の問題について私はここで追及する考えはございませんけれども、しかし、私どもが判断をいたしますところでは、たとえば民間の設備投資等につきましては、昨年の年度当初の予想をはるかに上回って、二七%というような非常に極端な設備投資が行なわれているわけでありますが、ただ残念なことに、それに並行した公共投資というものが、社会投資というものが、はたして十分にされているかどうか、こういう点についてやはり多くの疑問を持たざるを得ないわけであります。したがって、四十三年度予算につきましては、やはり公共投資の重点的な施策である道路、住宅あるいは治山治水、こういった面につきましては、建設大臣といたしましても最大の努力を払う必要があるのじゃないだろうか、こういうように考えるわけで、この点について特に大臣の所信を伺いたいと思います。
  20. 保利茂

    ○保利国務大臣 佐藤総理大臣が、今年二度にわたって東南アジアを歴訪され、同じアジアに住まう者として、東南アジア各国を歴訪された国々に対する先進国の地位にある日本の責任というか、使命というものを非常に感じてきた、何とかお手伝いをしてあげなければならぬというような気持ちを持った、どこへ行ってもそういう感じをしたが、ひるがえって国力を考えると、なかなか十分にこれにこたえるということができないというもどかしさを総理みずからも痛感して帰ってきております。そこで、そういう期待にこたえる上からいっても、国力の充実を急がなければならぬ、国力の充実ということは、結局経済活動をより発展、活発ならしめていく、それには、やはり国益の損失というものを防止していくという上からいきますと、河川なりあるいは道路の整備というものは直接国力充実への大きな基盤になるわけでございますから、したがって、この道路、河川等の公共事業投資というものはもう一日もゆるがせにできない、前進前進で行くべきであろうと考えるわけでございます。  けさの閣議で、いろいろ来年度予算編成等について相談もいたしました。政府、与党一体となってこの事態にこたえるために、政府、与党の一体的予算を何とかつくり上げて今日の事態に対処していこうというように話をしております。公共事業の投資というものは、その中の最も大事な部分を占めるものだと心得ております。そういう心得をもってひとつ努力をいたしたいと思います。
  21. 工藤良平

    ○工藤委員 したがって私は、四十三年度の予算編成にあたりましては、いま大臣から所信をお伺いいたしましたように、全力をあげて公共事業の開発のために最大の努力をしていただきたい、こういうように考えるわけであります。  そこで、具体的にお伺いをいたしますが、四十二年度から始まりました道路整備五ヵ年計画の内容につきまして、すでに閣議了解事項として六兆六千億という大体の方針がきめられまして、初年度に入ったわけでありますが、これが四十三年度はたしてどのような進捗率を示していくのかということについて、私どもは重大な関心を払わざるを得ないわけでありまして、この点に対する閣議決定の状態、それから四十三年度に向かっての計画等についての決意をお伺いいたしたいと思います。
  22. 保利茂

    ○保利国務大臣 私は五ヵ年計画というものは閣議決定になっているものと実は思っておったところが、まだ閣議決定になっていない。これは閣議決定を急ぐように部内を督励いたしております。  それから、来年度の道路事業がどういうふうな全貌を持ち得るかということにつきましては、御同様最大の関心を払っておりますけれども、いまは来年度予算の編成は事務当局間において折衝を続けておる段階でございまして、これこそが、政府、与党一体となってできるだけ五カ年計画を遂行、達成できますように、了解事項になっております五ヵ年計画の遂行を期してまいらなければならぬと考えておるわけでございますけれども、逃げことばで言うわけではございませんが、幾ら組みましても、また繰り延べせねばならぬようなことになったら同じことでございます。そこで、どうしても年度年度の全体の経済推移を見つつ、年度間の伸縮はどうもある程度やむを得ないと思いますけれども、五ヵ年の六兆六千億というものは万難を排して確保せねばならぬ、こういうふうに考えております。
  23. 工藤良平

    ○工藤委員 ぜひこの道路整備の問題については全力をあげて取り組んでいただきたいと思います。  それから、先日の所信表明の中に、来年度の一つの大きな重点的な事項として、都市計画法あるいは都市再開発法等をめぐりまして、相当熱意を持った都市対策というものが打ち出されているわけでありますが、この都市問題を解決するためには、どうしても周辺並びに奥地の農村地域等の開発というものをあわせてやらなければその実効というものが出てこないのではないか、私はこういうふうに感ずるわけであります。したがって、道路整備の五ヵ年計画等につきましても、特に元二級国道あるいは主要地方道、市町村道、こういったところに相当重点をかけてやらなければ、都市問題だけを解決しようとしてもそこに非常に大きなひずみが出るのではないか、こういうふうに考えるわけで、この点についても、特に新大臣に対・しましては、佐賀県の出身でもありますし、特に地域の開発につきましては重点を置いて取り組んでいただきたい、こういうように考えるわけであります。
  24. 保利茂

    ○保利国務大臣 私の選挙区事情から申しましても、私もその緊要性を痛感いたしておるわけでございます。しかし、だんだん数年来の努力を積み重ねていただきまして、旧一級国道でございますか、だいぶ整備も進んでまいっておりますし、したがって、いまお話しの元二級国道、地方道に力が注がれていく、これは自然の趨勢でもございますけれども、それにひとつ拍車をかけてまいりたい、私も全然同感に考えております。
  25. 工藤良平

    ○工藤委員 私は具体的に申し上げたいと思うのですが、たとえば旧一級国道あたりも非常によくなりました。あるいは縦貫自動車道等の整備によりまして交通緩和というものがある程度達成されつつあると思いますけれども、ただ、いま申し上げましたように、元二級国道なりあるいは主要地方道といった線の整備がおくれておりますために、逆にそこらあたりで非常に問題が起こっている地域があるわけであります。たとえば私どものところをとってみましても、久留米-大分間の二百十号線等は、非常にまわりの道路が整備をされましたために、観光開発等が進みまして、大型バスあるいは大型貨物自動車、こういったものの交通量が非常に増大したために、二時間半で行けるところが現在は四時間もかかる、こういった非常に重大な問題もあります。したがって、これらが一体予算がないために工事がおくれているのか、あるいは土地の補償問題等でおくれているのか、どういうところにその隘路があるのか、ひとつ十分なる調査をやっていただきまして、これらの隘路についてはできるだけ早く解決をしていただきますように、非常に重大な問題として住民の不満というものが爆発してまいりますので、十分なる調査の上でひとつ対策を立てていただきたい、こういうことを申し上げて道路問題を打ち切りまして、次に、治水、利水関係でございます。  これについては、ことしの西日本に対する災害あるいは九州を中心といたしました干害等にも見られますように、これからの治水あるいは利水の問題等につきましてはきわめて重大な問題があろうかと思います。したがって、お話によりますと、これからの新しい五ヵ年計画を策定する、こういうことでございますが、四十年から始まりました治水、利水の五ヵ年計画を見ましても、その進捗状況というものは必ずしも十分ではないのではないだろうか、こういうように考えるわけで、この水対策につきまして大臣の所信をお伺いいたしたいと思います。
  26. 保利茂

    ○保利国務大臣 就任いたしましてから河川当局の話を一通り聞いてみましたですが、旧五ヵ年計画で策定いたしました分につきましては大体予定以上の工程で進んできておる。しかし、たまたま今年の水害あるいは干害等の教訓からしましても、特に中小河川の整備というものが非常に大事じゃないかということが痛感せられまして、総理大臣もそういうことを当時表明したような記憶を私もいたしておるようなわけで、現実には私もそういう痛感をいたしております。幸いに各方面に非常に御心配をいただきまして、計画半ばではございますけれども、ひとつそういう角度から何とか新しい五ヵ年計画といいますか、計画改定をやらしていただきたいということを御心配をわずらわしておるようなわけであります。何とかやり上げなければならない、それは何も建設省のためでなく、それがつまり各地域住民、同時に国益増進への非常な大きなかぎになってくるのではないかということを考えますから、新しい五ヵ年計画、特に中小河川に重点を置いた新五ヵ年計画というものを実現したいと考えておるようなわけでございます。
  27. 工藤良平

    ○工藤委員 私は、この水の問題については、これから特に第二次産業を中心とした工業の発展あるいは上下水道、農業用水、こういったものが相当からんでこの水資源の問題については深刻な問題が生じてくるだろう、こういうように予測をするわけであります。したがって、この問題についてはぜひひとつ大臣の熱意があるところで早急に対策をつくっていただく、このようにお願いをいたしたいと思います。  ただ、この際問題となりますのは、過去の経験からいろいろとこの状況を調べてみますと、たとえば基本計画の策定というものが若干慎重さを欠いた、こういうようなことから、工事をやる場合に非常に問題がこじれてくる、こういうような事態がありますし、あるいはまた、権力的な強制乱用という形の中から、問題が非常に長引く、そのことが、全体的に、公共の福祉であるにもかかわら、ず、非常にばく大な国費を使いながら工期がおくれる、こういうようなことが往々にしてあるようでございますが、この点については、特にその地域住民との話し合い、あるいはまた、特にその地域の水源地を中心とした開発問題、こういったものも十分配慮した中でこれらの計画というものが樹立されるべきではないか、こういうように考えるわけで、その点に対する大臣の考え方を若干お聞きしたいと思います。
  28. 保利茂

    ○保利国務大臣 工藤さんと同じような考えを私も持つわけでございます。私はごあいさつの中で申し述べましたのも、せっかくいい事業をやりましても、地域住民といいますか、国民の側から、なるほどそうだというように受け入れてもらわないと、せっかく努力をして金をかけてやったことが、いいことがいいことにならぬじゃないかという点を私強く感じておるわけでございます。もちろん、これはたいへん恐縮なわけでございますけれども、それをそれじゃ完全にみんながけっこうけっこうというようなぐあいに言ってくれればよろしゅうございますけれども、なかなかそういかない場合もあるわけで、これは大多数の方々のほんとうの善意の御理解をいただかなければ、やろうとしてもできないし、そういうことをいたします場合には、何とかひとつほんとうに理解を持っていただいて御協力を願わなければこの大事業はできないというふうに私も同様に感じて、十分気をつけてまいるつもりでございます。
  29. 工藤良平

    ○工藤委員 私は先般来から五十五国会を通じまして質問が若干たな上げになった部分がございますけれども、きょうは時間がございませんから、これは後ほど時間をかけまして大臣といろいろと論議をしてみたいと思いますが、最後に一つ、いま下筌、松原問題で八月一日に出されました、計画変更が無効であるという訴訟が建設大臣を相手にしてなされておるのでありますが、これらの問題につきましては、やはり今後の水資源の開発なりあるいは道路等の開発につきましても非常に重大な事項となっていくのではないだろうか、こういうように考えますので、これは後ほど私は時間をかけて詳細に委員会でやりたいと思いますけれども、本日は、こういう点もありますので、大臣といたしましては、特に建設行政そのものが地域住民の福祉にきわめてつながる、こういった立場でございますので、ひとつ全力をあげて前向きの姿勢で財政硬直化を乗り越えて、予算獲得についても全力をあげていただくように特に御要望申し上げまして、時間も参りますので、私の質問はこれで終わりたいと思います。
  30. 森下國雄

    ○森下委員長 稲富稜人君。
  31. 稲富稜人

    ○稲富委員 時間がありませんので、三点について大臣にお尋ねいたしたいと思います。  一番最初にお尋ねいたしたいと思いますことは、国土開発幹線自動車道についてお尋ねいたします。この問題はすでに瀬戸山建設大臣、橋本建設大臣、西村建設大臣にいろいろこれが施行に対していままでお尋ねしてきたのでございますけれども、まだ結論を得ておりませんので、幸い保利建設大臣はかつては農林大臣の秘書官もしていらっしゃったし、農林大臣もしていらっしゃったし、農村問題に対しては特に造詣が深いと思いますので、この機会に、この幹線自動車道の施行に対する農村問題等からめまして、大臣の所信をひとつお尋ねしたいと思うわけでございます。  まず私は、前の大臣のときにもお話ししたのでございますが、御承知のとおり、幹線自動車道の目的の中にもはっきりうたってありますのは、この法律を施行する目的は、「新都市及び新農村の建設等を促進することを目的とする。」ということがはっきりうたってあるわけであります。こういう点から、これが施行にあたりましては、あるいはこれと並行して土地改良をやるとか、そういう点をいろいろと考慮されておることも十分承知しております。ただ問題は、この道路が良田の中を通る関係上、従来の農業経営に非常に支障を来たすというような問題が生じてまいるのでございます。あるいは水利の問題であるとか、あるいは機械等を使います道路の問題等が影響するわけでございます。それで、これに対しては、できるだけ農業経営に支障を来たさないようにするためには、土盛りでなくて高架線としての計画をしてもらいたい、こういう各地の農業経営者の要望があるわけでございます。ところが、建設省におきましては、やはり執行する予算の関係上土盛りにしようとか、そういう点が一致していないようでございますので、この点、特に新建設大臣に対しまして、少なくとも農業経営に支障を来たさないような施行をやるべきであるということを考えまして、大臣のこれに対する所見を承りたい、かように考えるわけであります。
  32. 保利茂

    ○保利国務大臣 稲富さんの御心配のように、地域の開発、日本全体の経済発展をはかってまいります上に、幹線自動車道の策定、着工をいたしておるわけでございまして、先日も、八女の方々でしたか、特に農村が今日非常な転換期に立って農村建設をはかっていこうとされておるその中に、良田をたくさんつぶしていくということについて配慮がどうも少しなさ過ぎるのじゃないかというお訴えを伺いました。私も全然その感をいたしておるわけでございます。ただ、稲富さんお話しのように、何さま建設費において相当の差が出てくる。第一は、りっぱなたんぼを避けていくことができればこれにこしたことはない、しかし、どうしても通らなければならぬところは、いまの技術もだんだん進んでまいりましょうし、そういう諸般の進歩とあわせまして、土盛りから高架へという考えを持っていかないと、大事な国土の効率を妨げる、全体の国益からいいましても、これは考えなければならない、なるほど建設費それ自体はたいへんな違いであるけれども、長き百年にわたっての考えをしますと、それが十分に農村建設のために長く活用されていくのだということを考えますと、そういう全体の国益から考えてみますと、非常に考えなければならぬところだ。勉強してみたいと思っておりますから、どうぞ御了承願いたいと思います。
  33. 稲富稜人

    ○稲富委員 そこで、大臣にこの機会に特にお願い申し上げたいと思いますことは、いまおっしゃったように、土盛りを高架線にすると相当に経費がかかるのだ、ここに非常に問題があるようであります。私たち考えますことは、これは有料道路でございますから、償還期限を延長することによって、たとえ三倍費用がかかるといたしましても、その有料道路の償還期限を長くすればこの問題は片づくのではないかと思うのであります。そういう点も考慮されて、いま言いましたように、良田をつぶさないようなことを十分考える、こういうことは私はなし得ると思いますので、この点は大蔵当局その他とも十分大臣として検討されて、そういう結果を生むような考慮をしてもらいたいというふうに思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
  34. 保利茂

    ○保利国務大臣 こういうことも考えていただきたいと思うのです。大体その線でよろしゅうございますけれども……。とにかくなるべく早く幹線自動車道を完成したい、しかし、おのずから投資の力というものが限界があるわけでございますから、したがって、同じ金をかければ、たとえ一キロでもよけい延ばしたい、事業量を増大したい、そうしなければ間に合わないということがあるものでございますから、そこらに非常に勉強の大事なところがあるんだろうと思います。仰せのとおりだと、基本的に考えます。
  35. 稲富稜人

    ○稲富委員 この点は、大臣も御了解していただいておるようでございますから、せっかくひとつ御努力をお願い申し上げたいと思うのであります。  さらに、その次にお尋ねいたしたいことは、これと並行いたしまして、先刻申し上げましたような土地改良事業等を推進したい、これは農林省方面とも建設省は十分お打ち合わせになっておるようでございます。ところが、私たちが聞くところによりますと、この土地計画をやる予算というものが非常に少ないのじゃないか。農林省関係では十億くらい予算獲得をしたいというようなことを計画していらっしゃるようにもわれわれ漏れ承っておるのでございますが、従来、名神高速道路等は三億だったかと聞くのであります。そうなりますと、そういう地域、地理的な関係、面積等から見ましても、これはあまり些少じゃないかと思うのでございますが、これに対しては農林省との間に建設省はどういうような計画をなさっておるのであるか、農林省としてもそれで十分だということでお話しになっているのであるか、その点もしもこの際に承ることができますならば、ひとつお教え願いたいと思います。
  36. 蓑輪健二郎

    ○蓑輪政府委員 ただいまの幹線自動車道をつくります場合に、農地を通る場合、土地改良事業と一緒にやっていきたいというのが基本的な考えでございます。しかし、これにつきましては、いろいろまだ地元とはっきりどういうような土地改良事業、どういう計画でやるか、この辺がきまってない点もございます。実はこの点は農林省とよく打ち合わせしておりまして、できるだけいまの高速道路の関係の土地改良事業を優先的に取り上げてもらうように話しております。具体的にまだ十億の予算要求の内容については、いま私ども折衝中でございますので、多少の問題があろうかと思います。できるだけ地元の要望に沿って農林省と打ち合わせいたしまして、予算的な裏づけをもっていくようにいたしたいと思っております。
  37. 稲富稜人

    ○稲富委員 それから、将来これの工事を進行してまいりますと、当然補償の問題がくると思います。この補償の問題等に対しましては、やはりできるだけ全国的な一つの基準を置いてやらなければいけない問題が起こるのじゃないかと思います。ところが、最近、高速道路の計画地に対するくい打ちがなされております。ところが、この測量くいに対する補償というものが非常にまちまちである。たとえば東北自動車道におきましては、宮城県、福島県が一本が百円、栃木県は五十円であります。中央道におきましては、山梨県におきましては、田が九十五円、畑が六十円、山林が四十円、長野県が田が二百七十円、畑が百七十円、宅地が二百六十円、山林は百二十円、北陸道にいきますると、福井県は六十円、九州にいきますと、熊本県は五十円、こういうように非常にまちまちになっておりますが、これは何を基準としてこういうようなくい打ちに対する補償というものを御決定なさったのであるか、この点承りたいと思います。
  38. 富樫凱一

    ○富樫参考人 いわゆる五道関係の土地買収補償の問題でございます。これは全国的な統一された基準でやらなければならぬことは、仰せられるとおりであります。ただいまお話しのくい打ち――測量用のくいでございますが、これの補償について、各地区まちまちじゃないかというお尋ねでございますが、そのとおりでございます。これは実はその測量のくい打ち等は、土地買収に至るまでのいわゆる借料と申しますか、従来は謝料、お礼の意味で出しておったものでございます。そんな関係で、各地区でいろいろまちまちでございます。また、土地買収に至る期間の問題もございまして、そういうことも考え合わせてまちまちでございましたが、これは統一さるべきものと思いまして、ただいまその基準を当公団において作業中でございます。いずれ近いうちに全国的に統一的な基準をもって実施いたしたいと考えております。
  39. 稲富稜人

    ○稲富委員 元来、くい打ちに対しましても道路公団のほうは非常に軽視されておるのじゃないか。農民から申しますと、一つくいを打つ計画を立てられるということは、やはり非常に真剣な問題なんです。それだから、くい一本打つに対しても、一本一本に対して農民というものは非常に責任と重大さを痛感しておる。ところが、あなたのほうは、ちょっと計画するためにくいを打つのだから借り賃だというようなことで、栃木県なんか、タオル一つ持ってきて、これで承知してくれぬかというようなこともあったらしい。こういうように非常に軽く扱うことが、かえって一般のこれに対する被害といいますか、関係をする者に対しては軽んぜられておるという感じを与えるのであります。しかもこういう問題に対して各地方が非常にまちまちであるということは、将来の補償に対しましてもこういうふうに不統一じゃないかという疑惑を持つことにもなる。そこで、こういうような、たとえ一本のくいを打つにいたしましても、やはり一つの基準を置いて、全国的なこういう基準だということにしてやらなければ、いま公団の総裁が言われたように、くい打ちだから何かちょっとお見舞い料だと、こうおっしゃるけれども、今度はこれを農民から考えますと、これは単なるお見舞いだとは考えません。その点は非常に重大な結果を及ぼすのでございますから、一つのくいを打つに対してはやはり真剣な態度で臨むことが必要じゃないか、こう思います。しかも、いま申し上げましたように、片一方は五十円であり、片一方は二百七十円である。これほど差異があるということは、どこにその根拠があるのかという問題になってくるわけです。二百七十円というものを長野県はいま出しておるのだから、将来これを統一するならば、きめられている高いところにひとつ統一しなければまずい。安いところに統一したらとんでもないことになってまいりますから、きめるなら高いところに統一してやる、こういう方針で進めていただきたいと思います。
  40. 富樫凱一

    ○富樫参考人 この席で御指摘をいただきまして、まことに恐縮いたしております。さっき申し上げましたように、全国的に統一するつもりでございますが、これは高いほうへ右へならえということをただいま申し上げるわけにもいきませんので、適正な統一をはかりたいと思っております。
  41. 稲富稜人

    ○稲富委員 ここで結論を得ることはできぬかわかりませんけれども、一たん高くきめたものを安くするというと、とんだ問題になりますから、この点だけは十分考えて今後こういう問題に対しては処置をしていただいて、遺憾なきを期していただきたいということを、特にひとつ総裁にお願いすると同時に、こういう問題に対しては、建設省といたしましても、大体公団に仕事をまかしておるから、公団だけでこういうことをやるのだということではなくして、やはり建設省としても行政的な指導というものをしていかなければいけない。行政的な指導を誤ってこういうようなことをやりますと、これが今後の事業の進捗に非常な支障を来たすということになりますので、これに対しましても、ひとつ建設省といたしまして行政的な指導に遺憾なきを期していただきたいということを考えるわけでありますが、建設大臣のこれに対するお気持ちを承りたい。
  42. 保利茂

    ○保利国務大臣 ごもっともでございます。私もそう考えますが、これはひとつ道路公団においてそれぞれ一やはり全国一律ということもいまそう言えるかどうか、少なくとも当該県とはよく御相談していただいて、そして適正なお礼といいますか補償といいますか、やってもらうようにしなければいくまいと思っております。
  43. 稲富稜人

    ○稲富委員 それで私は何かの基準によってやられたかどうかということを最初に聞いたのですが、何か一つの基準があってこういうふうにきめたんだ、こうおっしゃれば、その基準そのものを検討しなければいけないことになりますけれども、その点をはっきり総裁からの御答弁がなかったので、あえて私はどういう基準できめられたかということを追及しなかったのであります。ただ、統一するようなことに善処するとおっしゃるから、私はそれで基準のことを触れなかったのでありますけれども、何かこういう問題に対しては補償に対する基準をきめてその基準によってやるんだ、こういうような方針が必要じゃないかと考えるわけなんです。
  44. 保利茂

    ○保利国務大臣 目的は事業を遂行するためでございますから、地元の御協力をいただかなければできませんことですけれども、基準をきめて全国統一をやったほうがいいかどうか、十分検討さしていただくようにしたいと思います。
  45. 稲富稜人

    ○稲富委員 それでは高速自動車道の問題に対しましてはこれで終わります。
  46. 金丸信

    ○金丸(信)委員 関連――道路公団の総裁がお見えですから、この際お尋ねをいたしたいと思うのですが、山梨県の中央道の関係でございます。都留市西桂町、ここの中央道の土地買収の問題についてお尋ねいたします。この買収は道路公団が県に委託して県が仕事をやったようでありますが、その後ごねておった者が、最初買った坪当たり四千五百円というのが、三年後になりましたら、あぜ一つ違いで一万七千円になった、こういうことで、今度はまじめに提供した地主というものが憤慨して、三百人ばかりおるわけでありますが、こんなばかなことがあるか、政治不信、行政不信ということを非常に強く彼らは言っておるわけでありますが、私もそれを承りまして、これじゃまさに政治の不信も出てくる、行政の不信も出てくる、こう思いまして、道路公団ともいまお話を申し上げておるわけでありますが、この問題につきましてぜひひとつ私は――成田の空港におきましては、ごね得はさせない、なお、土地は、一つ値をきめたら、今度上がった場合は、最初値をきめても、あとのきまった値段にならうというようなことでやっておるようでありますが、この問題につきまして今後どういう解決をするかという点について、ひとつお考えを承りたいと思うのです。
  47. 富樫凱一

    ○富樫参考人 ただいま御質問にございました中央道の土地の問題でございますが、実は数年前に買いましたものと最近買いましたものと値段が違っております。同じ土地を数年前に比較いたしましても、これは若干高くなる土地でございましたけれども、それが最近になりまして妥結いたしたわけでありますが、その金額が先に買収したものに比べてちょっと高くなっております。これはわれわれも、先に協力していただいた方が安く買収されて、いわばごね得といいますか、がんばっておられた方から高く買うという結果になった。これは前の収用法でいいますと、時価で買うというようなことになっておりまして、まことにやむを得ぬことでございます。われわれもその点につきましてはたいへん苦労いたしたわけでございますが、前に協力された方に申しわけないと思っております。ただいま現地についていろいろ御相談申し上げておりますが、いずれ市長さんその他先生のお力をいただいて解決いたしたいと考えております。
  48. 稲富稜人

    ○稲富委員 次に、法務省並びに建設大臣にお聞きしたいと思いますことは、土地の所有権についてお尋ねしたい。  最近御承知のとおり高層建築物がたくさんできます。高層建築物に対しましては、航空規制であるとか、あるいは美観を損壊するとか、こういうことでいろいろ高層建築に対する規制がされておるようでございます。それで私がここで端的に聞きたいと思いますことは、所有権並びに地上権というものは上のほうにどれだけ伸ばすものであるか。さらに、将来地下のほう一いろいろな道路ができることになります、地下はどれだけ所有権並びに地上権というものの権原があるものであるか。これは私はやはり何かここに民法上の規制というものが将来必要に迫られるのじゃないかと思うのでございますが、こういうことに対してどういうような考え方をされておるのであるか、この点をひとつ承りたいと思います。
  49. 住吉君彦

    ○住吉説明員 お話しのとおり、民法では、土地の所有権は、法令の制限内において地上、地下に及ぶと、抽象的に書いてございます。したがいまして、先生御指摘のように、地下は何メートルまで、地上は何メートルまでなんだ、こういう具体的な御質問になりますと、これは民法のいまのような抽象的な規定の解釈からは当然出てまいりません。やはり民法がこのような抽象的な規定を置いておりますのは、社会の進運と当該土地の状況と申しますか、これによって個々的に具体的にやはり判断をすべきだ、俗にいいます社会通念によって解釈をすべきだ、このように考えられると思います。  それから地上権でございますけれども、御存じかと思いますが、昨年にこの地上権の規定の一献を改正いたしまして、地下の何メートルから何メートルまで、地上何メートルから何メートルまで、こういう形で地上権を設定することができる。従前は、地上権を設定いたしますと、土地の全面につきまして地上地下に地上権の効力が及ぶ、こういうことになっておりましたが、たとえば土地の利用方法として地下鉄を通しあるいは喜連道路を通す、こういう場合に、まず地下鉄でもって地上権を設定いたしますと、その地上権の効力は地上地下のすべてに及ぶということになりまして、物権が衝突をする、権利が衝突をするという事態が生じますので、昨年国会の御承認を得まして民法の一部を改正いたしまして、そして地下の範囲、地上の範囲を限って地上権を設定することができる、このように土地のいわば立体的な利用関係の便のために法律を改正いたしました。
  50. 稲富稜人

    ○稲富委員 その地上権の問題はそれでわかるのであります。所有権の問題です。やはり家を建てますと地階を二階も三階もつくる、そういう問題がある。上のほうは盛んに高くなっていく。そうなりますと、これは地上権と同じような権利のぶつかりが出てくるわけです。これも私の言うのは、そういうことが起こるから、所有権の場合も何かここに基準を規制する必要があるのではないか、こういうことに対して立法者としてどういうお考えを持っておられるか、この点を承りたいと思います。
  51. 住吉君彦

    ○住吉説明員 先ほども申しましたように、私法、民法の規定におきまして、土地の所有権の権原が及ぶ範囲は、地下何メートル、地上何メートル、こういうふうに規定をいたしますことはいかがなものであろうか、こう考えます。と申しますのは、先ほども申し上げましたように、土地の利用というものが、時代の進運、技術の進歩に伴いましてそれぞれ考え方が変わってまいります。民法は、ただ、法令の制限内において、こういっておりますので、他の法規でもってそのことを制限するということは民法も予定をいたしておりますが、民法自体で、これを何メートルから何メートルまで、このように立法をするということは、かえって私法のあり方としてはまずいのではないだろうか、こう考えます。
  52. 稲富稜人

    ○稲富委員 その結論は、社会的通念、利用価値等によってほかの権利のほうが先行した場合は、その先行のほうが優先権があるので、そこまでは所有権は伸びないんだ、こういう解釈になるわけでございますね。
  53. 住吉君彦

    ○住吉説明員 たとえば、土地所有者の了解をとりまして地下鉄が地下十メートルから二十メートルまでの間に地上権を設定いたしたといたします。そういたしますと、土地の所有権というものは、その範囲内におきまして地下十メートルから二十メートルの間には地上権がすでに第三昔によって設定されておりますから、所有権の権能はそこには及ばない、このように御理解いただいて差しつかえないと思います。
  54. 稲富稜人

    ○稲富委員 それで所有権者が承知をしたならいいですよ。それがために所有権者が地下のほうは自分の権利があるんだから承認しないんだ、こう言った場合はどうなるのです。
  55. 住吉君彦

    ○住吉説明員 いずれにいたしましても物権の設定でございますので、これは契約によって物権が設定されるわけでございます。ただ、その所有者がどうしてもそこに地上権を設定することについて同意をしないという場合に、たとえば土地収用法の適用があるかどうかというような問題はまた別個な問題だと思いますが、地上権の設定自体はもちろん所有者との契約によってなされますので、その点につきまして、所有権者が、自己の所有権の権利の及ぶ範囲はそれを除外した部分であるということは当然了解した上でのことだろうと思うのです。
  56. 稲富稜人

    ○稲富委員 私の憂慮しますのは、将来交通あるいは建築等が出てまいりますと、あるいは地下には地下道をつくるとか、上のほうには高層建築で航空規制を受けるとか、こういういろんな問題が生じてくるわけなんです。それで、地下のほうにできた場合、あるいは家の上に高速道路がまたできるというような場合に、所有権者が、自分は承知しないんだ、こうなりますと、いろんな工事を進めようという場合も、いま言うようにスムーズに話が進まないということになるので、そういう場合を考えて規制をする必要がないかと、私の聞いているのはそこなんです。
  57. 住吉君彦

    ○住吉説明員 それは、土地収用法におきましても、用益権を強制的に設定することができるという規定もございますので、所有者は同意しないんだけれども、公益上の必要からそこにどうしてもたとえば高速道路を建設する必要があるということで土地収用委員会のほうで決定がなされますれば、これは所有者の同意の有無にかかわらずそういう物権が設定できる、このように考えます。
  58. 稲富稜人

    ○稲富委員 それでは、最後にいま一点だけお尋ねしたいと思います。  これは先刻工藤委員からも建設大臣にお尋ねした問題でありますが、最近におきます水害あるいは干害等から見まして治水、利水事業が必要であるということは、われわれも十分考えております。元来、日本はあまり水に恵まれ過ぎて、水をお粗末にしているという感があると思います。こういう点から、建設省が今回従来の治山治水五ヵ年計画を改めて、来年度から新治山治水事業五ヵ年計画を策定されているということは、私は最もけっこうであると思うのであります。ただ私がここで心配しますのは、こういうりっぱな計画でも、要は財政上の裏づけがなかったならば、これは絵にかいたぼたもちになってしまうわけです。この財政上の裏づけをどうするかという問題になってくるわけです。この新しい五ヵ年計画によりますと、二兆四千億の見込みをつけて策定されているということを聞くのでございますが、これに対して私たちは、はたして今日日本の治水対策をやるのにこの二兆四千億で十分であろうかという疑いを持つのであります。少なくとも財政の都合上二兆四千億というこの見込みをつけられたとするならば、これはどうしても実行するということをまずやらなければできないと思うのであります。そうしますと、五ヵ年計画で二兆四千億といいますと、初年度四十三年度にどれだけの予算を見るかということであります。今日要求されておるのは二千四百億だということをわれわれは漏れ承っております。われわれから考えますと、五ヵ年計画の二兆四千億が初年度に十分の一の二千四百億では、あまりに少ないではないかという見込みをつけるわけでありますが、これを事務的に見ると、二七%の伸び率を見ておるから、これで間に合うという御解釈のようであります。そうなりますと、是が非でもこの要求されようという二千四百億は四十三年度には獲得しなければ、せっかくの新規計画というものはもう初年度において挫折をすることになるわけでございます。これから建設大臣はこの折衝に当たられるのでありますが、これに対して十分の自信がおありになるのかどうか。建設大臣は自民党内でも最も実力大臣ということを承っておりますだけに、われわれ大いに期待をいたしておるわけでありますが、これに対する建設大臣の決意のほどをこの機会に承りたいと思います。
  59. 保利茂

    ○保利国務大臣 佐藤内閣は自民党内閣でもあるわけでございまして、自民党といたしましても、何とかこの治水事業の前進をはかってまいらなければならないという考え方の上に立っておりますから、そういう主張を背景といたしまして全力をあげてみるつもりでございます。その成否は、どうもまだやってないことでよくわからぬというところが現状でございます。
  60. 稲富稜人

    ○稲富委員 本年度は二千四百億要求されておることは間違いございませんか。
  61. 坂野重信

    ○坂野政府委員 そのとおりでございます。
  62. 稲富稜人

    ○稲富委員 私たちはこれでも不十分だと思うのでございますけれども、せっかくこういうことで計画をされておるならば、これだけはひとつ実行してもらわないことには、政府が従来の治水五ヵ年計画を改めて、あらためて来年度から新五ヵ年計画を策定して踏み出そうということが、初年度からこれができないということならば、政府のこれに対する主張というものがあまりに貧弱だ、あまりに無責任だ、こう私たちは思うわけであります。私たちは野党といたしまして、少なくともこれだけは実現していただかなければ、おそらく政府としても申しわけないと思うのでありますが、この点は建設大臣の責任が大いにあるわけでありますので、ぜひやっていただきたいということについての建設大臣の決意のほどを特にこの際承りまして、私の質問を終わることにいたします。
  63. 保利茂

    ○保利国務大臣 最善の努力をいたしてまいりたいと思います。
  64. 森下國雄

    ○森下委員長 小川新一郎君。
  65. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 建設大臣にお尋ねいたします。  土地問題を離れてはいろいろな事業ができませんことは、御存じのとおりであります。土地の所有権という問題は憲法でも保障されておりまして、非常に見解の相違でいろいろな公共事業の妨げになっておることは承知しておりますが、これを一連の問題としまして収用法の強化等が行なわれております。しかし、今後土地の所有権――要するに私有権ですね。私有権という、守られておる立場からこれをたてにとってくると、非常にいろいろな面にひずみがあるということは、いま議題になっておりますから、こういった土地の私有権という問題については、今後強化していくのか、さらにいまのままでいくのか、この点新大臣はどのように土地問題についてお考えになっておるか、お伺いしたいと思います。
  66. 保利茂

    ○保利国務大臣 非常にむずかしい問題でございますけれども、土地所有権者が、やはり社会性と申しますか、公共性と申しますか、そういう認識を強く持っていただいた上に諸般の施策がなめらかに動き出していくようにしなければいけないじゃないか。しかしながら、法制的に強権的に所有権を制限していくというような考え方は、私は思想的にどうもとりたくない、こう考えております。
  67. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 そうすると、現状のままで進展していく、こういうわけですか。
  68. 保利茂

    ○保利国務大臣 現状のままでありますか、これはやはり土地所有者がその土地の持つ社会性、公共性というものを強く認識していただくのと相まって考えていかなければならないじゃないか。強権的にいまどうこうするというような考えは私は持っておりません。
  69. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 土地の問題はあとでお尋ねすることといたしまして、東京都の問題についてお伺いいたします。  東京都並びにその周辺を含めました行政のあり方につきましては、自治省においては新しい構想をお持ちのようであります。特に二十三区の特別区においては、これは行政区に改めなければ現在の行き詰まった東京都の問題は解決できない、そして二十三区を含めこれを東京市にして、それで、三十キロ圏の埼玉とか神奈川とか、そういった通勤圏内を含めた都市計画を含めて、こういう一つの新しいスタイルの東京都の過密対策と申しますか、大都市対策と申しますか、そういった自治省の新しい見解が来年の四月あたりまでに煮詰まってくるということが新聞等に報道されておりますが、大臣といたしましては、土地問題の立場から自治省の考え方についてはどういう所見をお持ちでございましょうか、ひとつお考えをお尋ねしたいと思います。
  70. 保利茂

    ○保利国務大臣 都市行政、特に東京の将来を案ずるときに、いろいろなくふうが持たれる、それにいろいろな意見がおありの方が多いということはよくわかるのでございますが、いまお尋ねの、自治省のほうでどういう具体的な案を持っておられるのか、まだ私も事務当局のほうでもよく承知をいたしていないようでございます。したがって、それに対してどうこうということは、いま申し上げることはできませんけれども、東京都の行政といいますか、とにかく刷新されていかなければならない。しかし、すでに首都圏委員会もできておるわけでございますし、これらとの関連からやはり慎重に考えてみないと、どうこうということは言えないと思います。
  71. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 新大臣は相当御勉強なさっておるように思いますし、また自民党の実力者として、都市問題について、私は、相当突っ込んだアイデアなり、そういった構想なり思想なり、ビジョンというものをお聞きできると期待しておったのでありますが、これは新聞に出ておる問題なんで、私も新聞の範囲でお尋ねしたのでありまして、詳しいことは確かにわかりませんが、これは画期的な問題だと思うのです。東京都を昔の東京市に復活していく、これは政治的ないろいろな配慮があるので、こういう大きな問題について即答はなかなかできないと思いますが、こういうふうに、片面では建設省以外の自治省、行政面ではこういうふうに新しいスタイルでどんどん進められ検討されておる、ところが、建設省はそれに対して何もないということになりますと、私は非常に不満に思うのであります。その点についての御見解をいまお尋ねしたわけです。  それでは、もう一つ突っ込んで、この間ロブソン教授の東京都の行政に関する勧告がなされました。これに対する御見解はいかがでございますか。
  72. 保利茂

    ○保利国務大臣 小川さんはたいへん勉強されていらっしゃるから――とにかく行政関係を見ますと、どなたも感じますことは、行政単位というものはいまや全国的に再検討されていいんじゃないかということを感じておる一人であります。東京都の問題は、その中におきましても、首都圏との関係等もありまして、これは軽々に結論をつけ得ない問題ではないか。大いに諸提案が出されることは望ましいことだと思います。たいした勉強もしないのが、先ばしってこうだああだと言うことは、はなはだ申しわけないことでございますけれども、差し控えるべきじゃなかろうかと考えております。  東京都市計画の一つの指標として、この間新聞に出されておりますロブソン報告でございますか、ロブソン提案は、基本的には、私どもの考えてることと――私はずっとこの間建設省の当該係の人からもロブソン博士の提案の趣旨というものを聞いておりますと、それは基本的には建設省の考え方と大体軌を同じくいたしているというふうに承知をいたしております。
  73. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 時間がありませんのでこれ以上突っ込みませんが、大体において自治省の見解に近いような思想を持っておるということをいま了解いたしました。  次に、道路財源の問題で具体的にお尋ねしますが、一体五ヵ年計画等の財源の捻出の方法では、ガソリン税とかLPG税とか、いろいろ目的税、間接税がございますが、こういうものを値上げしていく、税金を値上げして財源に見返るのか、それとも、自動車取得に関するところの公債等を発行して自動車公債――これは建設省でお考えになっておりますね。これも新聞に出ております。これを大蔵省が反対している。こういう点、一体どうやって財源を捻出するか、私は非常に疑問に思うのでありますが、大臣はどうお考えになりますか。
  74. 保利茂

    ○保利国務大臣 道路の特定財源の主要部分でありますガソリン税に手をつけたほうがいいじゃないかというお考えは、これは手をつけたほうがよかろう、手をつけられぬという、いろいろ意見があるようでございます。こんなことこそ、私は独断を避けるべきではないか。もっとも、ヨーロッパの主要国等と比べてみますと、揮発油税の負担は必ずしもこれらの諸国に比べて高くはない。そういう面から見ますとまだ余力があるのではないかと思いますが、そもそも揮発油税を創設いたしたときに、今日に至るまでの日本の全体の経済あるいは産業とのにらみ合いで、この辺だろうということでとったところだろうと思う。いまこれを手直ししようとしますと、右にもさわり左にもさわる。そういって、それはすぐ値上げだというようなことに響いてくるわけですから、一種の膠着性を持ってきておるのではないか。私ども道路事業を遂行していく者からいいますと、多々ますますほしいわけでございますけれども、それだけでもって結論をつけるというわけにはまいらぬと思います。これは党のほう、政府の税制調査会でも相当真剣に検討されておるわけでございますから、この税をどうするかということについては、これらの結論に従ってまいりたいという考えでございます。  いまお話しの自動車取得税、これは主として地方財源、道路財源という――個人としては、私はその程度ならば賛成だと思います。  自動車公債ですか、私は考えておりません。
  75. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 それでは、LPガスのこれは当然手直しをやらなければいかぬと思います。LPガスのああいったいきさつは御存じのとおり、業界からの圧力に屈した。ところが、この石油ガス譲与税の問題で一点お尋ねしたいのは、地方道路譲与税と石油ガス譲与税とは、片一方はガソリン税で、片一方はLPG。すなわち、プロパンガスで走っていく、だんだんこれにかわっていくようになってきておりますね。これの税率は同じでありますが、ただ、第二条の三項と第三条の二項、この石油ガス譲与税のほうが、非常に市町村に対して恩典を与えるような、加味された条文が入っているわけです。条文を読み上げますと、石油ガス譲与税のほうには「第一項の道路の延長及び面積は、」とありまして、「道路の種類、幅員による道路の種別その他の事情を参酌して、自治省令で定めるところにより補正することができる。」というようなこと、要するに、市町村に非常に有利になるような条文が入っております。ところが、地方道路譲与税、ガソリン税のほうはそれが入っておりません。こういうふうに、石油ガス譲与税法に書いてあるような法文が地方道路譲与税のほうにも含められるかどうか、法改正できるかどうか、そして市町村の道路財源に恩典を与えてあげることができるかどうか、こういう点大臣はどうお考えになりますか。
  76. 保利茂

    ○保利国務大臣 私はその点はよく検討いたしておりませんから、御趣意がどちらにあるか、ガソリン税においても石油ガス税と同様の取り扱いをすべきであるという御趣意のようでございますが、一ぺん検討さしていただきたいと思います。
  77. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 では次に移ります。  これは建設大臣に特にお尋ねしたいのですが、地方鉄道法と軌道法と二つあります。たとえば札幌市の例なんですが、札幌では、いま冬季オリンピック等を控えておりまして、非常に交通が麻痺している、人口は増大している、そのために地下鉄をつくりたい。ところが、その許可の範囲が、運輸省のほうでは地方鉄道法、それから建設省のほうでは軌道法だと、こうお互いに主張し合いまして、いまだに特許も免許も両方おりないで札幌では悩んでおりますが、その点につきましては、建設大臣はそういうなわ張り的な根性なんということはありませんでしょうけれども、そういった精神によって、そういった地方がいますぐ鉄道を敷きたいというのに許可も与えられないような不便なことをやっていらっしゃるのですか、その点について……。
  78. 保利茂

    ○保利国務大臣 いま道路局長の耳打ちにしましても、建設省のほうでも地方鉄道法でやると言っておりますから、内部的にはそうもめておるわけじゃないようでございます。  これは基本的に御了解をいただきたいと思いますのは、全国的に道路整備事業を急がなければいけないわけでございますが、また、どろなわでやらなければならぬ地点としましては一どろなわと言ってははなはだ慎みを失ったことばでございますが、万国博、冬季オリンピック、この二つは国際的な行事でもございますものですから、とにかくこれに手違いを起こさないようにということは、もう万全の対策を講じてまいる所存でございます。  ただ、札幌のいま御指摘のことにつきましては、建設省側がこの区間だけはひとつ地下道でやってもらいたいという希望を申しておりますのは、おそらく道路幅員が二十メートル、その二十メートルの幅員のところに高架を持っていかれたのでは全く地域住民はどうにもならないわけですから、そこのところはひとつそこから地下に入ってもらいたいということを建設省ではお願いをしているようでございます。
  79. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 そうすると、全部地下にしろということですか。
  80. 保利茂

    ○保利国務大臣 そうじゃありません。
  81. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 では高架もいいのですか。認めるのですか。これは大事なことですよ。
  82. 保利茂

    ○保利国務大臣 いやいや、そうじゃないのです。真駒内ですか、あれから、ある部分は高架でもけっこうでございましょう。しかし、その二十メートル道路の地点では……
  83. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 建設省では、三十二メートル幅員ならいいというのです。高架を認めるといっている。そういうふうに、道路の上を高架鉄道が通るという例はいままであまりないのですが、一体あるのですか。
  84. 蓑輪健二郎

    ○蓑輪政府委員 いままでの例でございますが、大阪で、これは軌道法でやったのでございます。これは築港深江線でございます。これに地下鉄が高架で入っている例はございます。そのほかは聞いておりません。
  85. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 そうすると、結論点を申し上げますと、地方鉄道法であろうと軌道法であろうと、建設省は、運輸省とのそういったからみ合いの上で札幌市に対して圧力を加えない、どちらもけっこうだ、許可をする。  では、地方鉄道法で許可をいたしますね。その点、第一点。
  86. 蓑輪健二郎

    ○蓑輪政府委員 地方鉄道法、軌道法、両方ございますが、札幌の場合は、一部定山渓鉄道の敷地を使うということでございます。これはやはり地方鉄道法のほうが適当かと思います。
  87. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 ではよく了解いたしました。ただし、その道路の面では、二十メートルの上は許可しない、こう了解いたしました。
  88. 蓑輪健二郎

    ○蓑輪政府委員 もうちょっとつけ加えます。  地方鉄道法で地下鉄道の認可になりますと、その地方鉄道法の四条で、道路を使う場合には、主務大臣、いわゆる建設大臣の許可を得るようになっております。その問題で、いま構造上の問題で札幌市といろいろ検討を加えておる状況でございます。
  89. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 時間がありませんので、次は、住宅公団の総裁にお尋ねいたします。  住宅公団は、建築に対しては、これはもうわれわれが言うまでもございませんし、政府機関であり、いろいろ指導する立場である。ところが、住宅公団が違法建築をやっている個所が一カ所あります。これは、例の七年間もやっておったという、杉並区西田町二の二百六十一の木造平屋建てである。公団理事が住んでいる。これは社宅といいますか何というのか知りませんが、この地点の違法建築はどうなっていますか。
  90. 林敬三

    ○林参考人 ただいまのお尋ねの職員の住宅でございますが、これは、昭和三十五年に、役職員の住宅が非常に不足しまして、それでその当時公団といたしまして建て売りの住宅を土地つきで購入いたしたのでございます。急に急いでやりました状態もあったと存じますが、住宅公団は、お示しのように住宅の模範でなければいけないのでありますが、これが建蔽率などについての調査が不十分でございまして、所定の範囲以上に建てたものを買ったわけでございます。これはその後発見いたしまして、まことに恐縮に存ずる次第でございます。現在職員が住んでおりますが、これを至急出しまして、その上にこれを売ってしまおう、しかし、広いままで売ったのでは、ほかの方がそういう状態をずっと継続いたしますので、必ずこわす、あるいは必ず小さくするという条件つきで売りますか、あるいはこちらで、もう買い手がなければ、それだけの坪数までこわしまして小さくしても、これは範を示さなければいけないと思っております。たいへん恐縮に存じております。
  91. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 これも自発的に出たのでなくて、杉並区役所から指摘されてこういう事件が発覚した。まことに遺憾だと思います。  それから、土地の取得についてもすでにいろいろ疑惑な点がございますので、この土地取得に際しては厳重に御注意願いたい。これをまず要望いたしておきます。  それから、これは埼玉県の浦和の田島団地、高速自動車道路が通ることがわかっておりながらここに公団住宅をお建てになった。そのために、交通安全上たいへんであるといって、この高速自動車道路の撤回を求める地元住民の陳情が来ておりますが、公団はなぜこのような自動車道路の計画道路内に公団住宅をお建てになったかという点が一つ。  次に、これに対する対策がどうなっているかが第二点。  第三点は、武里団地において地盤沈下しておる、そのほか、上尾の尾山台団地も地盤沈下しておる、こういうような関東ローム層の軟弱地盤地帯に建てるところの高層建築というようなものに対して、建ってわずか三ヵ月か半年に地盤沈下を起こしてひずみが出ている、そしてガス管だとか水道管が破裂する危機におちいっている、武里中学においてはガス管が破裂しておる、こういうのは建築上非常なミスであると思うのですが、この点どう釈明されますか。  この三点について……。
  92. 林敬三

    ○林参考人 土地の取得については、御承知のように、なかなかむずかしい問題でございまして、急激な土地の値上がり、それからその間にいろいろ暗躍する者もございます。しかしなかなか取得は困難、これが取得できますと、もう私どもの仕事の八割方はできたというくらいな状態で、苦心惨たんしておりますが、しかしながら、やはり仰せのように、土地の取得については何といっても信用が大切である、また公平が大切だと思っております。大ぜいの人の土地をまとめて買いますところの苦心はありますが、やはりどんな苦心を伴いましても今後一そうその信用の調査、それから配分について誤りがないようにということ、公団で及ぶ限りの措置を講じまして、公団としては公正な信用ある土地取得の態度というものを一そう確保してまいりたいと存じます。  それから、お尋ねの埼玉県の田島の団地と高速道路の問題、いわゆる高速道路がどんどんできてまいりますし、それから県道といたしましても、高速道路と名がつきませんでも、なかなか幅の広い、そうしてトラック等の交通量の多いものが出てまいります。そこで、団地をつくります場合には、そういうものは原則として避ける、そういうところは買わないという態度なのでございます。田島につきましては、これは買い始めたのは、三十三年から買ったのであります。やはり原則として避ける状態でありますけれども、しかし、国なり県なり市なりの立場から見れば、やはり道路というものをできるだけつくってやりたいという気がまた向こうにはあるわけでございます。その自治体の気持ちというものもわからぬではないし、また認めなければならない。道路は大切なものだと思います。あんまりこっちががんばっておりましても、道路ができれば手に入らないということがありますので、田島については、二、三年がんばりまして、粘りに粘って、そうしてまん中を通るという計画だったのを団地の一番端に寄せたわけであります。それを越えた向こう側は、団地のし尿処理場があるだけで、家はない、こういう形にまで横に持っていった。それから、その高速道路との境目には植え込みをつくって、さらにその中に今度は団地の道路をつくる、こういうことで、その危険というものが、それでもそばを通りますからありますけれども、できるだけないよう苦心をしてあそこはやったわけでございます。さらに今度は県道があそこの中に入ってくるという計画がございますが、これについても、中の交通の安全というものは極力確保するようにはかって、遺憾なきを期してまいりたいと存ずるのであります。  お尋ねのように、私は本来もうそんなところは避けるべきだと思います。しかし、よそのほうまで十分いたしますからというような場合になってきて、そのときの状態から――先ほどちょっと昭和三十何年と申しましたのは、やはり昭和三十三年や五年や七年ごろの交通事情の判断と現在と違うのでございまして、その当時、当事者としても、これほどひどくあそこをびゅんびゅん飛ばすとは思っていなかったというような点もあるようでございますが、今後一そう気をつけてまいりたいと存じます。  それから、地盤沈下のことは、私よりも専門の技術出身の理事が参っておりますので、そちらから答弁をさせていただきたいと思います。
  93. 稗田治

    ○稗田参考人 お尋ねの尾山台あるいは武里等の地盤沈下でございますけれども、関東一円の土地につきましては、かなり軟弱な地盤のところが多いわけでございます。これに土盛りをいたしまして、建物につきましては、永久構造物につきましては、全部地下のかたい地盤のところまで基礎を立ててやっておるわけでございます。ただ、土盛りした地盤がだんだんと圧密によって低くなっていくということは避けられないことでございますので、それにつきましては、たとえばパイプにつきましても、そういった地盤沈下が起きたりした場合に、ジョイントがうまく、故障が起きないように、そういうようなパイプを便っておるわけでございます。
  94. 小川新一郎

    ○小川(新)委員 それでは、時間でありますのでこれで終わらせていただきますが、最後にひとつ大臣に御要望しておきます。  山砂利の点を実は質問したかったのでありますが、時間がございませんので、山砂利の点については、質問ではありませんが、埼玉県の飯能市の中藤川、これはお聞きになっていると思います。この件につきましては、もう一ぺん地元の住民の声をお聞きになりて、業者に厳重に勧告していただきたいと思います。それから千葉県にも同じく小糸川というのがございます。岡砂利問題がいま大きな公害問題になっておりますので、ここで十分御勘案くださいまして、厳重な業者の指導、また規制等をおはかりになっていただきたいと思います。  それじゃ以上をもって終わります。
  95. 森下國雄

    ○森下委員長 本日は、これにて散会いたします。    午後零時三十七分散会