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1966-03-31 第51回国会 衆議院 本会議 35号 公式Web版

  1. 昭和四十一年三月三十一日(木曜日)     ―――――――――――――  議事日程 第二十二号   昭和四十一年三月三十一日    午後二時開議  第一 労働組合法の一部を改正する法律案(内   閣提出)     ――――――――――――― ○本日の会議に付した案件  中国代表団の入国問題に関する緊急質問(佐々   木更三君提出)  日程第一 労働組合法の一部を改正する法律案   (内閣提出)  土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関   係法令の整備に関する法律案(内閣提出、参   議院送付)    午後五時三十六分開議
  2. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――  中国代表団の入国問題に関する緊急質問   (佐々木更三君提出)
  3. 海部俊樹

    ○海部俊樹君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。  この際、佐々木更三君提出、中国代表団の入国問題に関する緊急質問を許可されんことを望みます。
  4. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 海部俊樹君の動議に御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。  中国代表団の入国問題に関する緊急質問を許可いたします。佐々木更三君。   〔佐々木更三君登壇〕
  6. 佐々木更三

    ○佐々木更三君 私は、ただいまより、日本社会党を代表して、政府の対中国外交の基本姿勢について質問をし、総理の責任あるお答えを国民の前に明らかにしていただきたいと思う次第であります。(拍手)  私は、もっぱら総理だけに質問いたしますので、お答えもまた総理からだけお願いをすることにいたしたいと存じます。  さて、現在のアジアの情勢は文字どおり激動を続けております。ベトナムにおける局地戦争の火は、さらにインドシナ半島全域に広がり、さらにまた、中国へまで拡大される危険に満ちております。もし、ベトナムの戦火が中国へ拡大されるときは、米中の激突となり、そしてそれはおそらく日本にまで波及することとなることは必然であります。今日、日本国民でこのことを憂慮しない者は一人もありません。(拍手)アジアの激動する情勢の中で、いかにして日本の安全を確保するか、これはまきに全国民が一体となって取り組むべき課題であります。(拍手)  日本の安全を確保するには、その前提として、アジアの平和と安定を全体として確保することが絶対に必要であります。(拍手)アジア全体が戦争と衝突の渦巻きに巻き込まれ、その中で、日本だけが超然として安全でいられるということは、絶対にあり得ないことであります。(拍手)したがって、日本の安全をはかるには、いかにしてアジア全体の平和と安定を確保するか、その方策を真剣に探求しなければならないのであります。そうして、アジアの平和と安定を確保するには、何と申しましても、日本と中国の関係を正常化し、日中の友好を進めることが決定的な意味を持つものであることは言うまでもありません。(拍手)アジアにおける最大の先進工業国である日本と、七億の人口を持つ社会主義の大国である中国が正常な国交を結び、お互いに侵略せず、戦争しないことを約束し合い、そして友好と協力の関係を結ぶならば、アジア極東においておそるべき戦争の火が燃え上がることは、もはやあり得ないでありましょう。(拍手)  以上のような立場から、去る三十九年のわが党の第四次訪中使節団は、中国人民外交学会との間に、お互いに一年おきに相互に訪問し合い、意見を交換して、友好を深めることを協定いたしました。この協定に基づき、このたび中国外交学会の使節団がわが国を訪問されることとなったのであります。日本から中国を積極的に訪問すると同時に、中国からもまた日本を積極的に訪問する、こうした相互訪問によって、日中国交正常化の条件が熟してくることは、三歳の童子にも明らかなところといわなければならないのであります。(拍手)それであればこそ、このたびの中国人民外交学会の使節団は、わが日本社会党の招請による使節団であるにもかかわらず、国民各層各界において、政治的立場の相違を越えて、この使節団の来日を積極的に歓迎し、これを契機として、日中の経済、文化の交流を大きく前進させようとの希望と期待が満ち満ちておるのであります。しかるに、政府は、この広範な国民の希望と期待を踏みにじり、中国人民外交学会訪日使節団の入国を不法不当にも拒否されたのであります。これは私どもの断じて承服できないところであります。ここに私は、総理に向かって厳重に抗議をすると同時に、以下、若干の具体的問題について、総理の所信をお尋ねいたす次第であります。(拍手)  第一は、政府の外交と国民外交の関連についてであります。  申すまでもなく、一国の外交権は、最終的には政府の手にあります。しかし、現代の外交は、かつての封建的専制君主が、かってに国の外交を壟断した時代とははるかに時代が異なっております。また、特権的官僚勢力が国民に秘密のうちに事を進める官僚独善外交も、これももはや現代の外交のあり方として絶対に許されるものではないのであります。(拍手)すなわち、現代の外交は、国民を背景とした外交でなければならないのであります。すなわち、国民が進める国民外交と、政府が進める政府外交と、この二つが車の両輪とされるものであります。対中国の外交を例にとれば、いままで政府は、対中国の外交関係を公式には一切持たないとの方針でやってまいりました。しかし、それに対し、国民外交の部面においては、中国との友好と交流を望む多くの団体や個人の人々が、いろいろな形をとって中国との往来の道筋を開いてまいりました。あえて申し上げるならば、野党第一党たる社会党は、この日中の国民外交の部面ではきわめて重要なる役割りを果たしてきたと自負いたしておるものであります。(拍手)また、社会党のみならず、自民党の中にも、日中の国民外交で大きな役割りを果たされた尊敬する人々はたくさんあるのであります。(拍手)こうした国民外交の基盤があったればこそ、今日日中の間に国交はないにもかかわらず、日中貿易はすでに年額にして約五億ドルを突破いたしたのであります。  こうした国民外交の成果の積み重ねの上に立って、今度は政府の外交が一歩を進めるべきときであります。それは日中の政府間の会談でもよいでありましょう。吉田書簡の破棄による対中国プラント輸出への輸銀融資の適用でもよいでありましょう。あるいは日中政府間の貿易や漁業の協定締結でもよいでありましょう。いずれにせよ、いまや政府の外交の一歩前進の具体的姿勢として、このたびの中国人民外交学会使節団の入国を認めること、これこそが何よりの具体的第一歩でなければならないと信じます。(拍手)  総理は、一昨年十一月、池田内閣のあとを受けて佐藤内閣を組織された。その第一回の記者会見において、あなたは、「幸か不幸か日本は国民政府と講和条約を締結しているが、蒋総統が終戦のときに示した好意が日本国民の今後の進む道を縛るものとは考えない」と語り、日中関係を前進させることを国民の前に約束されたではありませんか。あなたに一片の信念があるならば、いまこそ政府の外交を一歩前進させることによってこの約束を果たすべきであると私は思うのであります。(拍手)総理は、その意欲をいまなおお持ちかどうか、もしあるとすれば、その具体的方策について、国民に対して、ここに明白に示していただきたいのであります。(拍手)  第二に、私がお尋ねしたいのは、いわゆる内政干渉の問題であります。  政府のこのたびの中国使節団の入国拒否のただ一つの理由が、中国使節団が日本に対する内政干渉を行なうおそれがあるということであります。だが、日本社会党と中国使節団がアメリカ帝国主義の侵略政策を批判することが、どうして一体日本に対する内政干渉になるのでありますか。(拍手)かつて一九五四年に、ベトナム問題に関するジュネーヴ協定が締結されたとき、ベトナムにはアメリカの軍隊は一兵も存在しなかったのであります。ところが、今日ベトナムには二十数万のアメリカ軍がおります。およそ他人の国へかってに軍隊を送り込み、他人の国を爆撃し、他人の国の国民をナパーム弾や毒ガスで殺し、他人の国の農作物を毒薬で枯らす、こういう行動をしているものを帝国主義と呼ぶのは当然のことではないでしょうか。(拍手)このアメリカのやり方が公認されるならば、民族自決、内政不干渉の国際平和の原則は、それこそ何の一文の価値もなくなるではありませんか。(拍手)しかるがゆえに、私は、アメリカ帝国主義は世界全人類の敵であると批判いたしたのであります。中国もまた、アメリカに台湾を占領され、その独立と安全を脅かされております。したがって、中国は、この点についてアメリカを帝国主義と批判をいたしておるのであります。こうした当然の批判を行なうことがどうして日本に対する内政干渉になるのでありましょうか。  それよりも、昨年、政府が日本の領土沖縄をベトナム爆撃の基地に使用するのは困ると言ったにもかかわらず、アメリカのB52爆撃機は沖縄から飛び立ってベトナムを爆撃いたしました。これに対し、総理は、このアメリカのやり方には当惑していると答弁したではありませんか。(拍手)また、ベトナムでのアメリカの侵略行動が日本の世論の批判を受けると、日本の朝日新聞や毎日新聞などの新聞は共産主義者に支配されているという中傷をいたしました。これこそアメリカの日本に対する内政干渉そのものではないでしょうか。(拍手)  一昨年、中国を訪問したわが党の第四次訪中使節団は、おりから行なわれた中国の核実験に対し、アメリカの核脅迫にさらされておる中国の立場を理解しつつ、しかもなおかつ、中国の核実験に反対の意思を明らかに表明いたしました。これは中国の政策に対する批判であります。これに関連して、わが党使節団は中国側と論争もいたしました。それにもかかわらず、わが党の訪中使節団は、中国政府から内政干渉などというけちな非難は少しも受けておらないのであります。(拍手)  私は総理にお尋ねいたしたい。あなたは中国使節団が日本に対して内政干渉をすると心配されているが、それは、枯尾花を幽霊とおそれるたぐいのものであり、さらに積極的に中国封じ込め政策の積極的推進になるのではないでしょうか。なぜ、あなたはアメリカの帝国主義のやり方を弁護しなければならないのでございましょうか。(拍手)それはあなたが、日本の国家利益よりもアメリカの国家利益を優先して考えているからではないでありましょうか。(拍手)あなたが日本の総理であるならば、現実にアメリカが日本の内政に干渉している幾多の事実を一体どうして排除されるお考えか、ここに明確にお答えいただきたいのであります。(拍手)  第三にお尋ねいたしたいのは、日中貿易と日本の国家利益の問題であります。  日本と中国の間には、現在LT貿易と友好貿易の二つの方法によって貿易が行なわれております。日中貿易の数量は年々拡大しておるのであります。御承知のとおり、一昨年以来、わが国経済は深刻な不況の中にあります。この不況を打開する有力な道は、日本自身の必要に基づく自主的な平和貿易以外にないのではないでしょうか。(拍手)しかし、今後の対外輸出の見通しはどうでしょう。ここ五カ年間にわたって好景気を持続してきたアメリカの経済は、昨年からようやく景気の過熱状態を呈し、それに加えてベトナム戦争による軍事支出の拡大が、この景気過熱に大きな拍車を加えております。そこでアメリカにおいては、現在景気過熱とインフレ傾向を抑制するために、あるいは金融面では金利の引き上げ、財政面では租税の増徴などのデフレ政策がとられつつあるのであります。このデフレ政策は、同時にドル防衛、輸入制限強化となって日本へはね返っていることは、総理も明らかにこれを御存じのはずであります。(拍手)すでに日本からアメリカヘの鉄鋼輸出が、予定の数量を五十万トンも上回ったので、アメリカは関税法違反の難くせをつけて、日本の鉄鋼業界を圧迫し、結局、輸出数量を大幅に削減させられたと伝えられておりますが、これなどはほんの一例にすぎないのであります。  今後アメリカの景気が、デフレから不況の谷底へころげ落ちるような事態が起こったならば、さらに日本の対米輸出は大きな後退を余儀なくされるでありましょう。それが一体現在の日本経済の不況へどのように響くか、これは総理も真剣に考えるべき問題であります。その場合、おそらく日本経済にとって大きなささえとなるであろうものは何かといえば、自民党さんのきらうところの中国、ソ連、北朝鮮などの貿易であります。  中国、ソ連、北朝鮮などの社会主義国では、きわめて活発な開発と建設が進められております。そのための重化学製品、各種プラント設備類を日本に対して求めております。この需要に対して、日本が積極的に応じていくか、それとも西欧諸国に中国貿易を横取りをされるか、これこそ日本の重大なる国家利益の問題であるといわなければなりません。(拍手)すでに西ドイツは、中国に対して大規模な製鉄プラントを延べ払いで輸出をすることに決定したと伝えられておるのであります。これをもしも黙って指をくわえて見ているとするならば、佐藤内閣こそ、日本の国家利益を害するものと糾弾しなければならないと思う。(拍手)  私は総理にお尋ねしたい。あなたはいまこそ勇気をもって対中国プラント輸出に輸銀の延べ払い融資をつけることを認める決意をお持ちになったかどうか。それとも中国使節団の入国拒否によって、日中関係を決定的に大きく後退させ、膨大な中国市場を、むざむざと西欧諸国の手にゆだねるお考えであるかどうか。日本の総理として、アメリカの総理ではなく、日本の総理として、どの道を選ばれるのか、明確にお答えいただきたいのであります。(拍手)  最後に、私は、総理に世界の大勢をお考え願いたいのであります。  すでに昨年初頭に、フランスのドゴール大統領は中国を承認いたしました。西ドイツやイタリアなどの諸国も、中国との貿易の拡大から、さらに通商代表部の交換へと進もうとしておるのであります。中国封じ込めの元凶と見られる総理の最もお好きなアメリカにおいてさえも、政治家、学者、文化人、実業家の中に、対中国政策を再検討し、転換しようとする世論が急速に高まりつつあるのであります。(拍手)これがすなわち今日の世界の大勢であります。  かつてソビエトが資本主義の国々から鬼か悪魔のように見られていたとき、われわれの先輩の後藤新平氏は、断固として日ソの国交を開きました。第二次世界大戦後、同じく自民党の鳩山一郎氏は、断固として日ソ国交回復をなし遂げたのであります。(拍手)このとき鳩山一郎氏は、日本の右翼勢力から親ソ容共という非難を受けました。しかし、今日ではソ連のシベリア開発の仕事を獲得しようとして、何とあなたのきらいな社会主義の国へ、日本のいわゆる独占資本と呼ばれる大企業が先を争って殺到しているのではないでしょうか。(拍手)総理、これこそが歴史の流れというものであります。  今日総理によって悪者扱いされておる中国の七億の民衆は、自分たちの国づくりに励んでいる勤勉な民衆にすぎません。この七億の中国の民衆に対し、日本は第二次世界大戦で最大の被害を与えました。しかも、いまだにその中国との間に戦争のあと始末の講和条約を結んでおらないのであります。そればかりでなしに、中国にほこ先を向けたアメリカの軍事基地が日本の全国土に配置されております。これこそ、好んで総理が口にされる寛容と調和の精神にそむくものではないでしょうか。(拍手)  かつて自民党のある代議士が、中国を訪問されたとき、中国要人に向かって、「佐藤榮作氏はアジアのドゴールになるだろう」と述べられたということは、有名な話であります。ドゴール大統領は御承知のとおり資本主義の人であります。私は、佐藤榮作氏が社会主義者になることを決して期待してはおりませんが、少なくとも、日本の国家利益を守るために、勇気をもって日中の国交を打開されることを期待いたしたいのであります。そのためにも、この際、中国使節団の日本への来訪を承認する方向へ踏み切るべきであろうと思いますが、いかがでございましょうか。(拍手)総理、総理はその決意をお持ちでしょうか。それともアメリカのごきげんをうかがって、あくまでも中国敵視の態度をとり続け、そして第二の李承晩になられるお考えでございましょうか。(拍手)  私は繰り返して申し上げます。今回の中国使節団入国拒否は、国民の要望と国家利益に反するものであります。あなたは直ちにこの態度を改め、中国使節団の入国を許可すべきであります。私は、このことを抗議的態度で強く要求するとともに、あわせて中国訪日代表団の入国拒否の理由を、全国民に対して納得のいくように、単なる国家利益に反するなどという夢のような理由でない、明白な理由によって答弁せられることを要求して、私の緊急質問を終わる次第であります。(拍手)   〔内閣総理大臣佐藤榮作君登壇〕
  7. 佐藤榮作

    ○内閣総理大臣(佐藤榮作君) 佐々木君に、ただいまの緊急質問に対しお答えいたします。  お説のように、アジアに位する日本、その日本の安全と平和は、アジアが安全であり、平和でなければならないことは、御指摘のとおりであります。その立場に立ちまして、わが国の安全を確保する、こういうことで、私はしばしばわが国の基本的な態度を説明してまいりました。自由を守り、平和に徹する、このことを絶えず呼びかけてまいりました。そのためには、お互いにそれぞれの国の独立を尊重し、同時にまた、内政に干渉しないということを強く要望してまいったのであります。(拍手)私が申し上げるまでもなく、アジアにはいろいろの国がございます。その際に、ただいまの佐々木君の言われるような、先進工業国だ、あるいは七億の民がいると、こういうような大国主義的な考え方はまず去らないと、アジアの平和はなかなか維持はできないと私は思います。(拍手)そうして、その政治的立場がそれぞれ違っておる国が仲よくしていくためには、ただいま申し上げるように、お互いに独立を尊重し、内政に干渉しないということが絶対に不可欠の条件であります。(拍手)私は、その政治的な状態が違うことをあえて悪いと申すのではございません。それぞれの国がそれぞれの立場において繁栄の道をたどる、お互いに干渉しないということ、これが基本的な不可欠の要件であると、かように思います。  この考え方に立ちまして、中国と私どもがお互い隣同士である、私も心から仲よくしていくことを願っております。そうして日本の国は、私が申し上げるまでもなく、平和国家として戦後スタートしております。中共に対して何らの脅威を与えていないと私は確信しております。(拍手)かような立場にあるこの日本、これにつきまして中共政府も十分理解を持って、この何らの脅威を与えていない、平和に徹する日本に理解を持って接してほしいのであります。(拍手)私は、この基本条件のもとに立ちまして、両国の外交関係を調整し、修好関係を結んでいきたいと思います。ただいまは中国と私どもはまだ外交関係が正常化しておりません。こういう状態におきましては、いわゆる政経分離の原則のもとに、民間あるいは経済交流はいたしておるわけであります。  ただいまお尋ねがありまして、政府外交、同時にまた国民外交、こういうことばを言われました。もちろん今日まで、社会党もまた自民党の諸君も、また政党に籍を置かない者も、中共に渡り、中共との間に貿易をし、あるいは文化交流をし、人的ないろいろな交渉を持っておること、これを私は多といたします。しかし、ただいま言われるような国民外交、健全な国民外交というものは、政府外交と完全に一体になるものであります。(拍手)国民外交の名によって百八十度外交政策が変わるようなことがあってはならないのであります。(拍手)このことを強く私は要求いたします。各方面から接触をしていただくことはたいへんけっこうでありますが、いわゆる健全なる国民外交なるものは、政府の外交政策を補うとか、あるいは同時にこれを力づけるとか、かようなものであって、百八十度違うような外交が国民外交の名においてやられることは、国民はほんとうに迷惑するのであります。(拍手)  次のお尋ねといたしまして、内政干渉の問題、これを云々されました。佐々木君は日本社会党の委員長であられる、こういう意味で、日本政府の非をただされることも非常にけっこうでありますが、私は、先ほど来の意見から申しますのに、日本の政府ばかりを責められることなくして、やはりこれは率直に申しまして、片手落ちのないような待遇でそれぞれの国の政策を批判されることが望ましいのではないか、かように思っております。(拍手)  まず、ベトナム問題について申し上げますが、私どもと社会党とのベトナム問題に対する認識の違っておることは、しばしば委員会等を通じまして明らかであります。北ベトナムが南ベトナムに浸透し、また、南ベトナム政府を武力により、あるいは力により転覆をはかろうとしておるものを助けておる、かような事実を私どもはしばしば指摘してまいったのであります。そうして、世界の多数の国もまたこの意見に一致しております。(拍手)佐々木君の聡明さをもってして、何ゆえに世界多数の国が指摘するような考え方に一致されないのか、私はたいへん惜しむ次第であります。(拍手)ただいま米帝国主義云々を言われますが、私は、これは佐々木君の御自由でありますけれども、ただいま申し上げますように、世界各国が指摘しておるように、これを米帝国主義と非難しては、これは世界各国から佐々木君も笑われることになるだろう、たいへん惜しむものであります。(拍手)  また、日本政府がアメリカから干渉されたことはございません。(拍手)私は、このことははっきり申し上げておきます。だから、アメリカが日本政府に干渉するというような、そういうコンプレックスを感ずるようなことは一切ございませんから、どうかその点では安心して、わが国の国益を守り、また同時に、私どもの本来の健全なる、また、正しい主張はどこまでもその主張を述べていただきたいと思います。  最後に、世界の大勢についてお話がございました。私も、耳を傾けて、この世界の大勢の動きというものについては、十分注意してまいるつもりでございます。ただいま大勢は流動的である、それはそのとおりであります。かるがゆえに、中共問題に対しまして、私どもは、隣の国でありますだけに、慎重にこれに対処し、同時に、その動揺しておる事態につきましても十分の見通しを立てていくつもりであります。そうして隣の国同士が仲よくしていく。また、重ねて申しますが、お互いに独立を尊重し、お互いに内政に干渉しない、その上でお互いに仲よくしていく、このことが望ましいと思います。(拍手)  また、最後に強い御要望として、今回の入国拒否を取り消して、そうして入国を許してはどうかというお話でございますが、今日まで事務当局においていろいろのデータを集め、そうしてこの結論を出しました。そうして各委員会におきまして、椎名外務大臣やあるいは石井法務大臣がお答えいたしましたように、これは事務的にもそのとおりでありますが、私が政治的に判断いたしましても、今回の事務当局の処置は、これは正しい、かように考えておりますので、これを変える考え方はございません。(拍手)どうか社会党の方も、日本社会党の委員長として、今回の政府の指示、これを十分御理解いただきたいと思います。そうして、今回のこの処置は、国民大多数の方がこれを支持しておる、私どもかように確信しておる次第であります。(拍手)      ――――◇―――――  日程第一 労働組合法の一部を改正する法律   案(内閣提出)
  8. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 日程第一、労働組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。     ―――――――――――――
  9. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員会理事澁谷直藏君。     ――――――――――――― 〔報告書は本号末尾に掲載〕     ―――――――――――――   〔澁谷直截君登壇〕
  10. 澁谷直藏

    ○澁谷直藏君 ただいま議題となりました労働組合法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本案は、労働委員会の事務の円滑な遂行を期するため所要の改正を行なうものでありまして、そのおもなる内容は、  第一に、労働委員会の委員の任期を二年とすること。  第二に、東京都及び大阪府に設ける地方労働委員会の委員の数を、それぞれ使用者を代表する者、労働者を代表する者及び公益を代表する者、各十一人及び各九人とすること。等であります。  本案は、去る三月三日本委員会に付託となり、一昨日の委員会において、質疑を終了し、採決の結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  11. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 採決いたします。  本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  12. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ――――◇―――――  土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
  13. 海部俊樹

    ○海部俊樹君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。  この際、内閣提出、参議院送付、土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  14. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 海部俊樹君の動議に御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。  土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案を議題といたします。     ―――――――――――――
  16. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 委員長の報告を求めます。商工委員長天野公義君。     ――――――――――――― 〔報告書は本号末尾に掲載〕     ――――――――――――― 〔天野公義君登壇〕
  17. 天野公義

    ○天野公義君 ただいま議題となりました土地又は建物に関する計量単位の統一に伴う関係法令の整備に関する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  わが国の計量単位は、昭和三十四年から一般的にメートル法に統一されましたが、土地、建物につきましては、例外的に昭和四十一年三月三十一日まで尺貫法の使用が認められております。  本案は、このように土地、建物の計量単位が本年四月一日からメートル法に統一されることに伴い、現在尺貫法による計量単位が条文中に使用されている諸法令、すなわち登録税法等十二の法令につきまして、たとえば「坪数」とあるのを「面積」に改め、また、「坪」を「平方メートル」に、「町歩」を「ヘクタール」に換算する等の改正を行なうものであります。  なお、本案により、農地被買収者等に対する給付金の支給に関する法律についてのみ、昭和四十三年三月三十一日まで尺貫法の使用を認めております。  本案は、三月十一日、参議院より送付、当委員会に付託され、三月十六日三木通商産業大臣より提案理由の説明を聴取し、以来、きわめて熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録に譲ります。  本日に至り、質疑を終了し、直ちに採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。  なお、本案に対し、メートル法普及のためのPR行政の推進、計量法の規制を受ける個々の事例についての法の適切な運用、及び不動産登記簿の書きかえ措置の促進等についての附帯決議を付しました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  18. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 採決いたします。  本案は委員長報告のとおり決するに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。      ――――◇―――――
  20. 山口喜久一郎

    ○議長(山口喜久一郎君) 本日は、これにて散会いたします。    午後六時十九分散会