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1966-04-07 第51回国会 衆議院 産業公害対策特別委員会 9号 公式Web版

  1. 昭和四十一年四月七日(木曜日)    午後一時二十九分開議  出席委員    委員長 井手 以誠君    理事 小山 省二君 理事 保科善四郎君    理事 南  好雄君 理事 中井徳次郎君    理事 野間千代三君       川野 芳滿君    村山 達雄君       山本 幸雄君    和爾俊二郎君       久保 三郎君    實川 清之君       吉川 兼光君  出席政府委員         通商産業事務官         (重工業局次長)赤澤 璋一君         建設事務官         (都市局長)  竹内 藤男君  委員外の出席者         厚 生 技官         (環境衛生局公         害課長)    橋本 道夫君         通商産業事務官         (企業産業立         地部長)    中川理一郎君         運 輸 技 官         (自動車局整備         部長)     宮田 康久君         運 輸 技 官         (船舶技術研究         所交通技術部         長)      副島 海夫君         自治事務官         (財政財政課         長)     佐々木喜久治君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  産業公害対策に関する件(ばい煙及び自動車排  気ガス対策)      ――――◇―――――
  2. 井手以誠

    ○井手委員長 これより会議を開きます。  産業公害対策に関する件について調査を進めます。  自動車排気ガス対策について質疑の通告がありますので、これを許します。野間千代三君。
  3. 野間千代三

    ○野間委員 それでは昨日に引き続いてもう少し質問をしたいと思います。  初めにこれを知りたいわけなんです。きのう若干触れておきましたが、現在のような自動車排気ガスによる街頭での公害がいつごろ解消できるだろうかということを実は考えておるわけなんです。きのうの質問の経過で見ますと、ぼくの感じでは、どうもまだだいぶ先になりそうだ、へたをすると四十四、五年あたりになりはしないかという感じがするものですから、これをやや数字的に出してみたいと思うのですが、東京都内に例をとってみますと、東京都内で現在どの車も排気ガスを出しておるわけですが、その排気ガスを出しておる車が東京都内でいまどのくらいあるのか。現在製造している車はやはり排気ガスを出す車を製造しておるわけですが、この製造しておる車が将来どの程度までふえていくのか。まず、その数字がありましたら、ひとつ御説明いただきたいと思います。
  4. 宮田康久

    ○宮田説明員 東京都内で四十年の三月をつかまえてみますと、二輪車を除きまして九十二万八千台の車がございます。その中で、先日お話をいたしましたような車齢二年までの車が五十八万四千台ございまして、その割合は六三%でございます。これをさかのぼって昭和三十五年三月を見ますと、全体の車両数が三十万三千台で、その中で車齢二年未満のものが十八万七千台、その割合は五三%でありまして、年々新車の占める割合がふえてまいっております。この傾向をたどってみますと、この三月では車齢二年未満のものが六四%・来年の三月では六六%程度になるものと考えております。
  5. 野間千代三

    ○野間委員 そうしますと、この九十二万八千台の中で車齢二年未満のものが五十八万台ある。これは二年後には減少していくわけですね。いまの状況でいくと、二年後に車齢二年というものが完全になくなっちゃうというわけじゃない、多少ずつ残っていくのじゃないですか。それはどうでしょう。
  6. 宮田康久

    ○宮田説明員 いまのお尋ねでございますが、いわゆる車齢の古い車は、新車を売りますときに販売店が下取りで取りますけれども、その下取り車はおおむね地方へ出てまいりますので、急速に新しい車齢のものに移りかわっているのが、東京でありますとか大阪でありますとかの実例でございます。したがって私どもも、新車について抜本的な対策を講ずるのが、実は遠いようで一番手っとり早い手段だと考えております。
  7. 野間千代三

    ○野間委員 それからもう一点は、いま九十二万八千台あるわけですが、毎年新車がふえているわけですね。そのふえている数はどのくらいふえていきますか。
  8. 宮田康久

    ○宮田説明員 三十九年度で八万台、四十年度、ことしは八万八千台、ほぼ九万台の増加を東京都内で予定しております。
  9. 野間千代三

    ○野間委員 そうしますと、大体その傾向でまいりますと、現在のこの九十二万八千台の数に、これに将来四十一年、四十二年というふうに毎年十万台ぐらいずつふえていくというふうに考えていいわけですね。そういう傾向で車がふえていくというふうに考えられて、きのうの質疑の中で四十一年、ことしの九月から始まる新型の分、つまりこれはいま申しました増加をする分の一部ですね。増加をする分の一部が部長の言われる排気ガスが少なくなる車になってくるというふうになるわけで、これは中井先生のきのうの御質問のときにはっきりしておりませんでしたが、この分はどのくらいになりますか、これはわかりますか。
  10. 宮田康久

    ○宮田説明員 ことしの秋からの新型車について規制をいたしたいと思っておりますが、ことしの秋からどの程度の新型車が出るかということは、いますぐ予測ができませんが、過去の実績を御参考までに申し上げますと、三十九年度で、ガソリン車がいま問題になっておりますが、ガソリン車が六三型式の新しい型式の車が出ております。その中でエンジンが新型式になっておりますのが二十型式でございます。しかもこのガソリン車が新車の全体の中でほぼどの程度の割合を占めるかと申しますと、四十年の実績で見ますと、約二五%がこの新型車の割合になっております。これで予想はほぼある程度つくと思います。
  11. 野間千代三

    ○野間委員 その次に、同じくきのうの質疑で、運輸省としては四十二年の秋ごろに新しい車、これは新型でなくて、いわゆる新造車というのですか、新造車のエンジンもかえたい、通産のほうではそれが大体翌年の春というふうに計算をされておりますが、このときの新造車の規制は、出ている車のほとんどというふうに考えてよろしいのですか、ちょっとお聞きしたいのです。
  12. 宮田康久

    ○宮田説明員 いまのお話、私どもは来年の秋を目標として新車全般について及ぼしたいと考えておりますが、これはほとんど全部と考えていただいてよろしいと思います。ただ問題は、非常に小さな車につきましては、技術的にはたしてそこまでいきますかどうかという点が若干残ると思いますけれども、私どもとしてはできるだけ広い範囲にかぶせたいと考えております。
  13. 野間千代三

    ○野間委員 大体いまの御回答でこれを考えてみますと、四十一年、ことしの九月から新しい車の中の新型といわれるものが二五%ぐらいエンジンが改造される。この分は増加する車の中での減少する分ですね。これが運輸省でいう四十二年の秋になってまいりますと、このときには新型あるいは新車、つまり増加する分のうちの新型も新車も、ごく小さな小型以外は大体規制ができる。これも増加の分ですね。そうしますと、いま製造をされているものはこのときにはまだ残っておるわけですから、現在走っておる車はそのまま残っていて、しかも二年車齢がありますから、計算してまいりますと、それは四十三年ごろまである。そうですね。四十三年ごろまでガスを出しながら走っているというふうになるわけですね。そうすると、自動車排気ガスによる公害のピークというのは、現在ではなくて、いまの回答で進んでいった場合でも、最小限四十三年の秋ごろまでがピークだというふうに見なければならぬと思うのですね。その四十三年の秋ごろから現在つくっているものや何かがだんだん車齢がきて減少していく。ですから最高のピークといいますか、それは四十三年から四十三年の秋ごろまでがピークである。これは大体そうだと思うのですね、そうじゃないんでしょうか。
  14. 宮田康久

    ○宮田説明員 少し御説明が足りなかったかもしれませんが、来年の秋からの新車は私どもは全部に適用したいと考えております。  それから、先ほど年々東京で十万台近い車がふえると申しましたけれども、これは差し引き勘定の十万台でございまして、実際は新車としては、東京にあります車の、たとえば三割なら三割入るわけでありまして、そしてその中の中古車が二割程度のものが地方に流れて、そして一割程度のものが東京でふえるわけでございますが、それが十万台になるわけでございます。したがって、来年の秋を私ども目途としておりますけれども、来年の秋からの新車につきまして、一年間で全体の車の三割から四割近い新車が入るわけでございます。それが二年たてば六割近くになるわけでございまして、その辺の効果を精密に計算しておりませんけれども、基準値のきめ方にもよりますけれども、私どもとしては急速なる効果があがっていくものと期待しておるわけであります。
  15. 野間千代三

    ○野間委員 そうですね。増加をした車の中でも改造された分があるというふうなことですから、そういうことがいえると思いますが、いずれにしても、今日の、この四十一年の四月現在よりもなお二年ぐらい先のあたりにピークを見なければならぬというふうにいえると思うのです。ですから、まあ最短距離でいって、いま部長の言われるように四十二年の秋ころまではピークが続いていくというふうに考えられますね。そこで、そういうふうに現在まですでに排気ガスによる公害の問題が起きてきて、いまや国民感情では、いまがピークだ、これ以上はがまんがならないというところにきておる。したがって、政府のほうでもいろいろ考えておるということになっておるわけですが、このピークが、自動車の増加をしていく傾向なり実態としては、今日が実は排気ガスのピークではなくて、なお将来に続いていくということを、残念ですけれども、いわなければならぬというふうに思うのです。  そういうことで、実は私どもとしては何とかして――一番理想的なのはいま直ちになくなっていくというふうにしていけばいいわけですが、それが実態としてなかなかむずかしいというのが実情だろうと思います。それで、私どもこの公害対策委員会としては、何とかしてそれをもっと縮めるという努力をしたいというふうに思うので、あと二、三御質問申し上げます。  一つは、一番問題なのは、いまの傾向から、いまの話からまいりますと、一つは中古車ですね。きのうの質疑でさんざんやり合いましたように、中古車を直すというのはたいへんむずかしい問題なんですけれども、一応とにかく問題点としては中古車に一つ焦点が当たる。しかもこれが相当大きいというふうに見なければならぬと思うのです。そこで中古車の問題では、ブローバイガスのほうはわりあい簡単で、これはスモッグの原因になるということはいわれますが、きのうの質疑に続いてもう一回確かめておきたいんですが、このほうも、必ずしも技術上ではそう困難ではないが、各種の型があるものですから、これを解消することもそう簡単ではなさそうにきのうの経過では感じたのですが、いま運輸省で考えていらっしゃる、最初にわりあいに簡単だといえる改造に一ついては、どういう計画で進んでおりますか。
  16. 宮田康久

    ○宮田説明員 いまのお尋ねの中で、第一点はブローバイガスの問題でございますけれども、実はブローバイガスと申しますのは、御承知のとおり、エンジンの中のピストンとシリンダーの間を未燃焼のガスがシリンダーケースの中に漏れてまいりまして、それが大気中に出てまいりますものをブローバイガスと申し上げておるわけであります。これは炭化水素を主体としたものでありまして、この炭化水素は、排気ガスのほうから七割ぐらい出てまいりまして、ブローバイガスから三割ぐらい出てまいるわけでございます。それで実はブローバイガスをもう一度燃しまして、というようなブローバイガスの装置があって、アメリカあたり特にカリフォルニア州ではいま規制をしておるわけでございますけれども、これはカリフォルニア州特有の気象条件で、非常にオゾンが強いというようなことで、それが化学反応を起こしまして、いよいよスモッグの原因になっていくという実態から、そういう規制をしておるのでありますが、日本の国内におきましては、炭化水素の弊害につきましてまだはっきりした意見が出ておりません、まとまっておりません。またロスアンゼルスのような気象条件でもございませんし、したがって、そのような不明確な原因のものを規制するのはいかがかと思いますし、これはもう少し技術的にいろいろ検討されなくては結論が出ない問題、だと思います。  私どもがいま一番問題にしておりますのは、もう直接弊害がはっきりしております一酸化炭素でありまして、これは厚生省のほうからも先般御発表がありましたとおり、交差点の中央ではもう相当程度ある、あるいは交差点のへりにおいても、交通量が相当多い場合には、時間的にはある程度の弊害が認められているというふうなお話でございまして、私どもといたしましては、この一酸化炭素をぜひ最重点に取り上げまして、その征伐をしたいと思っておるわけであります。  そこで、いまお話の中古車の問題でございますが、昨日もお話いたしましたとおり、この中古車に対しましての処置といたしましては、定期点検整備をしっかりいたしますことによって、約六割の一酸化炭素が減るという実績が出ております。そこで私どもとしては、とりあえずの処置としては極力整備をしっかりしてもらうということを、三年ほど前に車両法を改正いたしまして、定期点検整備の義務づけをいたし、いまその促進をいたしておるわけでございます。  もう一方の、昨日もお話のありましたアフターバーナでございますとか、あるいは触媒を使いました浄化装置でございますとか、それらにつきましてのいろいろ試作品も出ておるわけでございますけれども、まだ非常に未完成でございまして、寿命も非常に短くて実用化には至っていないという現状でございます。もちろん、この浄化装置についての研究開発も今後さらにされるべきでありまして、私どもも大いに進めてまいりたいと考えておるわけでございますが、とりあえずの処置としては、整備を的確にやらせるということが一番大切なことだと考えております。
  17. 野間千代三

    ○野間委員 それではブローバイガスのほうは、被害と申しますか害毒と申しますか、与える影響というものについては、日本の国内の場合には、たとえば東京都のような都市の場合でも影響がはっきりしていない、具体的に人体なりに与える影響がはっきりしていない。ロスのような場合にはスモッグとしてあらわれてくるということで、しかしロスのような場合でも、別に人体に与える影響ではなくして、これは気象上の影響なんですか。
  18. 宮田康久

    ○宮田説明員 私の聞いております範囲内では、炭化水素も一つの原因となりまして、あるいは工場の煙突から出ます排気の中のSO2あたりが原因となりまして、それらが非常に温度が高くてオゾンが多いというような気象条件から化学反応を起こしまして、それによりまして非常に目を刺激するとかいのどを刺激するとか、そういう意味で非常に住民に弊害を与えておる、そういう話を聞いております。そのために炭化水素に対する対策を進めなければならないということで処置をとってきたように聞いております。
  19. 野間千代三

    ○野間委員 ですから、そういうことでブローバイガスの対策というのは――先ほどの答弁でちょっとはっきりしないのですが、日本の場合、このブローバイガスによって人体にどの程度影響があるのかということがはっきりしてないのですか。これは厚生省ですか、どういう影響があるかということは。これはある程度はっきりしているのじゃないですか。
  20. 橋本道夫

    ○橋本説明員 いま御質問のありました炭化水素の影響でございますが、ロスアンゼルスの場合に炭化水素が非常に問題になりましたのは、運輸省の整備部長が申されましたように、まず視程障害が起こった。これはスモッグが出るわけでございます。次は植物とゴムが非常にいたみやすくなったということであります。それから、先ほどからのお話の光化学的な反応で光とガスとが大気中で変化をいたしまして、非常に目を刺激するものが出てくる。その中に炭水化水素等もからみ合っているのではないかということについての研究がございまして、みんな目を刺激されて涙をぽろぽろ流して交差点も歩けないといったような程度までロスアンゼルスのばい煙はなっておるようであります。そういう三つの障害がありましたことと、それから純学問的には動物実験等で肺ガン等の問題があるというものが、炭化水素の全部ではございませんが、ごく部分的にはそういうものがありますが、量が幾らかということは確かめられておるものでございません。  日本の場合影響があるかないかということでございますが、日本の場合の濃度そのものにつきましては、まだ資料が一酸化炭素ほどはそろっていませんけれども、汚染の程度からいきましたならば、ニューヨークとかロスアンゼルスと比べまして汚染の程度が日本は少ないという程度のものではございません。もうほぼ同じであるということは申せますが、ただ、炭化水素の影響として明らかに涙をぽろぽろ流すとか、あるいは植物の影響というのが炭化水素だけに分離薄きないといった問題等もございますから、ロスで問題になったように明らかな視程障害、明らかな目の刺激というような、明らかに感じられるような形での障害があらわれてない、こういう程度のことでございます。そういうわけで、今回の調査で目が痛いという人が中にございましたが、要するに涙を流すというような程度のものではございません。そういう意味で東京の場合に炭化水素の影響が全然ないと言い切るわけにはいきませんが、ロスのような明らかな形での影響はまだ現在究明されてないということは申せるかと思います。
  21. 野間千代三

    ○野間委員 わかりました。つまり一酸化炭素ほどの強烈な、特徴的な被害ではないけれども、他の要素なども加わってきてある程度の被害を与えているということですね。したがって、重点としては確かに一酸化炭素のほうが重点でしょうけれども、いまの御答弁にありますように、やはりこれはあっていいものではないことは明らかですね。ですから、どの程度の力を入れるかということになってくると思うのです。一酸化炭素のほうに力を入れるのは当然でありますけれども、やや技術的にも改造が容易であり、それが経済的にもそう負担のかかるものでないということであれば、やはり解消をしていく努力はすべきではないかというふうに思います。そういう意味で、この対策についてもうひとつ考えていただきたいというふうに申し上げておるわけなんです。そこで、たびたび繰り返して悪いのですが、そういうことで与える影響等についてはわかりました。そこで、もう一度お尋ねするのですが、きのうの御答弁の中で、これに対する対策は比較的容易だという御答弁があったように思っておるのですが、どうなんですか。それは対策をしているのですか、していないのですか。
  22. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 昨日も簡単にこの点に触れて御説明申し上げましたが、いまのブローバイガスにつきましては、現在でも一、二のメーカーの車につきましては試験的に装着をされております。また、アメリカのロスアンゼルス地区向けに輸出いたしております車にも、いま規制がございまするので、これが取りつけられております。しかも、その価格はそれほど大きな値段でないというふうに私ども聞いておるわけでありますが、ただ現状のものではまだ十分満足すべき技術的な点に到達をしていない。と申しますのは、この装置を取りつけますることによって、たとえば出力が落ちるとかいうふうに、エンジン全体について十分いい結果がまだ出ておりません。したがいまして、エンジンの調子を落とすことなく、かっこのブローバイガスを完全に除去するという研究を続けていく必要があるわけでございまして、いまのところ、自動車工業会の技術委員会等で各社の技術陣が集まって検討いたしました結果は、来年の三月末あたりを目標にいたしまして、エンジンと一体になりましたブローバイガス除去の装置につきまして完全なものを開発したい、こういうような目標で現在技術開発を進めておるという状況でございます。
  23. 副島海夫

    ○副島説明員 ブローバイのハイドロカーボンの研究につきましては、私どものほうではこの装置がようやく完成いたしまして一これは測定するのが非常にやっかいでございまして、正確な信頼できるようなデータを出すということは実は非常にむずかしいのです。装置そのものはたいしてむずかしいとは思いません。しかし、はたして装置の効果がどうであるかとか、それから自動車がいろいろな状態で走っているときに実際にブローバイからどういう状態でハイドロカーボンが出るかということを把握することが、いままで非常にむずかしかったのであります。そういう装置がようやく先週でき上がりましたので、これからさっそくそのほうの研究に取り組む、そしてこれもなるべく早く終わるように努力する。ちょうどそういうやさきでございます。  それからもう一つは、結局自動車というのはいろいろな状態で道路を走りますので、 ハイドロカーボンにつきましては、やはり減速のときに非常にたくさんのハイドロカーボンを出すわけでございます。そうしますと、車ばかりいじめましても、やはり交通の流れというものを改善しなければ実際の効果が非常に少なくなるということを、いままでの実験結果から痛感しておるわけでございます。  以上でございます。
  24. 野間千代三

    ○野間委員 大体わかりました。いまのお答えでは、いわば通産省のほうの関係でも、運輸省の関係でも、目下研究中の段階を出ていないようですが、これはいずれにしても、いま交通技術部長の言われるように、新型車なり新車はエンジンの機関を変えていくということが一酸化炭素対策から将来必ずあるわけですね。ですからその時期には、いま赤澤さんの答えられるように何とかしなければならぬ、またすべきもので、したがって、そのころを目がけて研究が完成をするというふうになっていかなければならぬと思うのです。これは新車対策としても言えると思うのですが、ぜひそういうふうにしてもらいたいのですけれども、いまぼくが言っている一つには、中古車のほうの対策の一環として考えておるのです。いまのお答えですと、中古車に取りつけた場合に出力などの点で多少まだ難点があるというお答えのようでした。これはもう一度副島さん、交通技術部のほうでも研究をされていらっしゃるわけですね。いまの赤澤さんとの両方のお答えでいくと、多少交通技術部のほうがおくれていると言っては失礼ですけれども、赤澤さんが言っていらっしゃるのは、取りつけて実際に使えるのだが、出力の点でまだ検討が至っていないというお答えのようでございましたが、研究の段階といいますか、それが大体その程度に進んでおるとすれば、ぼくの言うように中古車が一つの問題点でございますから、中古車の改造に何とかして間に合うように、早急な結論が出るようにしたいと思うのですけれども、それはどうなんでしょう。新車製造に目がける研究体制でなくて、中古車対策の一環として力を入れてもらいたいと思うのですが、それはいかがでしょう。
  25. 副島海夫

    ○副島説明員 おっしゃるとおりでございまして、中古車の排気ガスにつきましては、これはハイドロカーボンも、それから一酸化炭素も、現在のところは残念ながらかなり悪い状態でございます。わが国の場合に、これはさっきいろいろな話が出ました交通の関係もございますけれども、実情はかなり悪い状態でございます。この中でも特にハイドロカーボンにつきましては、さっき御説明ありましたように、シリンダーの嵌合が悪いと、非常に急激にハイドロカーボンが増すわけでございます。この点は整備を強化することによって相当の効果をあけることができると思います。このブローバイにつきましては、ちょうど自動車局で計画しておりますさらに整備を強化するということと、それからその装置をつけるということで、できるだけすみやかに効果をあげたいという方針でわれわれも努力したいと思っています。  以上でございます。
  26. 野間千代三

    ○野間委員 ちょっといまのお答え、歯切れが悪いのですけれども、やはり民間の中古車にしても、新車にしても、官庁指導されて、早く公害をなくそうということに努力をしてもらうわけですから、官庁の機構の中での研究所などでは、できるだけ民間の研究指導するような形で研究体制をつくっていただいて、それで指導していくということが必要だと思うのです。また、そのために一生懸命やっていらっしゃると思いますが、そういう意味で、いま私が申し上げているこの機構を若干変えることによって、この部分は改善がわりあいに容易であるというふうに技術上でも見れますので、ぜひもう一つ研究を進めていただいて、中古のほうの一酸化炭素は困難のようですから、せめてこのくらいのものはひとつできるだけ技術的にも開発を急いでいただいて、実施に移っていただきたいと思います。この点は通産省のほうでも、運輸省のほうでも、ひとつ研究開発をもう一段と力を入れていただきたい。これは希望を申し上げておきたいと思います。  それでは、そのほうは終わりますが、次に中古車の問題をもう一回整理をしておきたいのですが、いま申しましたようなことで、ハイドロカーボンあるいはブローバイガスといいますか、そういうものの対策については、もう一段と研究開発を進めていただくことにして、新しい車になったらちょうど両方とも直ったということでなくて、ひとつ御努力をいただきたいと思います。  それからもう一つは、今度は一酸化炭素対策としては、技術上非常に困難と――実は久保先輩に休憩中に聞きましたら、それはなかなかむずかしいだろうと言っておりましたけれども、確かにむずかしい問題もあるようです。われわれしろうとですから、しろうとが考えると、なにあれは機関を変えるようにすれば何とかなるんじゃないか。あの箱におさまっているわけだから、このおさまり方をちゃんとしたらいいじゃないかと思うのですけれども、それはあるいはめくらヘビにおじずのたぐいかもしれません。しれませんが、しかし、この委員会目的である公害という立場から見ると、冒頭にそのために資料をお述べいただいたのですけれども、とにかく公害が当分ふえる。新車もあるけれども、現在使っている、あるいは現在製造されつつある車によって起きてきている。しかもなお二、三年間はそれが続いていくということが明らかであります。したがって、きのうも申しましたように、中古車の対策がこの場合には優先されるわけですね。優先されなければ解消はされていかない。いわば川の流れがきれいになるのを待っていこうというふうに新車のほうは見れるわけです。したがって、非常にむずかしい問題には違いないけれども、またこの一、二年の間で技術開発ができるのかどうかということも、きのうの質疑で、私もこれは相当むずかしいという感じがいたしますが、ひとつこの辺は運輸省船舶技術研究所あたりでどの程度――それでは伺いましょう。中古車のエンジンの一酸化炭素対策として活用ができるような研究開発船舶技術研究所で行なわれておりますかどうか。それから赤澤さんのほうにもお尋ねしますが、赤澤さんのほうで担当されている民間なりの研究部門等で、そういう問題が取り組まれておりますかどうか。まずその辺を伺いたい。
  27. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 御指摘の点はまことにごもっともでありまして、私どももそうなくちゃならぬという気がいたしますが、昨日もいろいろ御指摘がございましたので、けさほど技術の担当の方面その他にいろいろ聞いてみました。いまお話の、現在できておりますモデル、すでに使っておる車、これの一部を改造して、そして一酸化炭素の除去装置を何か簡単に取りつけるということについては、やはり技術者の意見では、これは非常に困難だ、それは非常に大きなモデルチェンジになるのだ、モデルチェンジになるくらいなら、初めからそういうものが出ないようないまの研究を一日も早くやるほうが先決だ。こういうような意見を言っておるのであります。したがいまして、現状では、いろいろ聞き合わせてみましたけれども、現状の中古車と申しますか、現在運行しておる車でございますね。これについて何らかの技術的な改良を加えてやれないかという点につきましては、残念ながら私どものほうの試験所あるいはメーカーの研究でもやっていないというのが実情のようでございます。
  28. 副島海夫

    ○副島説明員 現在使われておるエンジンを改造するということは、これは非常にむずかしいと思います。それで、私どものほうでは、車が古くなると一体排気ガスがどういうふうに変わっていくかということを少しこり過ぎるくらいにこってみたのであります。そうしますと、原因というものがおのずから明らかになってくる。改善すべき主力を向ける方向が出てくる。それを変えていくとすれば、中古車もゼロにはならないけれども効果はあがるというたてまえで、そういう研究、むしろ実験でございますけれども、そういう実験の積み重ねは現在やっております。そうしますというと、中古車は全然その余地がないかということになりますけれども、はやりこれは日本の全国でそうでございますけれども、中古車には適当な装置を、たとえば排気ガスの末端につけるとか、いろいろな方法がございますけれども、そういった方法がなかろうかということで、いろいろな民間の研究所等でそういう研究が始まっておる現状なんです。これはもちろん外国品もございますし、日本のものもございます。そういったものを実際に実験に使ってみますと、一口に申し上げますと、いい結果が出るものは残念ながら現在のところはないという実情でございます。これから先の研究だと思います。
  29. 野間千代三

    ○野間委員 どうもはなはだ残念なことなんですが、両方ともそう言っていらっしゃるのでは取りつく島もないということになるのですが、いま副島さんの言われるように、古くなってくるとよけいふえるわけですね。これに対する対策はできる、整備を通じてもできるでしょうし、エンジンそのものの改造は、いまのところはちょっと処置なしという状態であるということなんですが、これは日本ばかりでなく世界的にそういう傾向だそうですから、現在の状況では、あるいは私が申し上げていることが無理なのかもしれません。ただ、せっかくの委員会目的でもあり、かつ、何回も申し上げるように、当面この中古車――というよりも、現在走っている。またつくりつつある車そのものに問題があるわけですから、取り組んで価値のある問題であることには間違いがないというふうにいえると思います。そういう意味でぜひ赤澤さんのほうの研究機関なりあるいは民間なりでも、もう一段と一これはもし日本でそういうものができれば、ノーベル賞ともいかぬでしょうけれども、相当大きな効果といいますか、価値のある研究になると思いますけれども、われわれしろうとから見ると、漏れてくるところへ何とかしたらいいじゃないか、そこをもう一回燃してみたらどうかという感じになるのですけれども、ぜひひとつ御研究はしていただきたいと思います。  ここでちょっと感じたのですが、日本政府が持っている研究機関、これは私が言いましたように、民間の企業なりそういうものを指導する立場にある。また指導しなければならぬというふうに思うのですが、どうも日本研究機関に対する政府の取り組みといいますか、そういうものについていつも十分でない。社会党ですから言うわけじゃないが、軍事のほうの研究はだいぶ前に進んでいくけれども、そういう問題についての研究については、取り組みとしてどうもおくれるような気がするのです。ですから、たとえば今度の公害の問題も、きのうの宮田さんの御回答で運輸省としては公害の問題として鋭意努力をされてきたと言っておられる。一方通産のほうでは、貿易に大きな刺激があったことは事実であるということをお認めになっていて、新聞紙上などで報じているところでは、大体貿易に刺激をされておるというふうにわれわれもそう見がちですね。これははなはだ残念だと思うのです。ですから、貿易ということよりも、やはり公害に対する政府指導としてこうあるべきであるということから運輸省のほうでは出発しておったようですから、それはけっこうです。だから時期的にうまいぐあいに――うまいぐあいにというか、いまのようなことになったのですが、そこで一つ船舶技術研究所に例をとってみたいのですが、これは私も前に国鉄におりまして、技研に行ってみたりなんかしたことがあります。どうもこれはたいへんお粗末な研究ですね。材料にしても、設備にしても建物はもちろんそうですが、学者先生が非常に苦労されておる。たとえば新幹線研究なども、当初の研究の状態は、おもちゃみたいなと言っては失礼ですが、そういうもので研究をしておったようですね。これは御努力に敬意を表したいのですが、やはりもう少し研究体制というものを強化する必要があるというように思うのですが、どうですか。副島さん、たとえばこういう問題で取り組んで、自動車の排気ガスの問題に取り組んでいる体制としては、予算なり人員なりはどの程度なんですか。研究をする部長さんとして、もしこういう点がこうなればもう一歩技術指導ができる、技術開発が進められるという点は、日常歯研究指導されておってそういうことを感じられる点はないのですか。
  30. 副島海夫

    ○副島説明員 私もふだんは直接実験に取り組んでいる一人でございまして、そういう立場から考えますと、毎年増員の要求を出すのですが、この増員の要求といっても非常に少ないものでございます。
  31. 野間千代三

    ○野間委員 何名ぐらいですか。
  32. 副島海夫

    ○副島説明員 四、五名ぐらいの増員要求でございます。そういったことで、出しはしますけれども、現在のところはほとんど通っておりません。予算関係は最近かなりふえてまいりまして、たとえば四十一年度などは、いままでに比べますと、初めてどうにかわれわれが満足できるように予算関係はふえてきたと思います。一番私どもがほしいのは要員の問題でございます。きょうのような公害の関係になりますと、私どもは機械関係ですけれども、たとえば化学のほうでございますね、こういった関係の中でも特にそういう面の明るい人、あるいは経験のある人、そういう人がなかなか得られないのでございます。しかもこれが自動車と取り組んで何かできるという者になりますと、これはまたむずかしくなりまして、結局、大至急養成しなければいかぬということで、現在養成をしておるわけではありますけれども、むしろ予算よりは、私個人の感想といたしましては人間のほうがほしいわけでございます。  予算関係につきましては、最近特に感じますことは、昔と違いまして現在は各省が連合でやる体制が主力をなしております。これは二、三年前とは全然やり方が違っていると思います。科学技術庁、こういうところが関係の各省全部集めまして、そうして専門の委員だけで委員会をつくってやる、これは非常に効果があがっておりまして、こういう体制がさらに強化されることは非常にいいことではなかろうかと考えられます。
  33. 野間千代三

    ○野間委員 御答弁をいただくまでもなく、私どもが年度予算などを部会で研究をしたり何かしているときに、予算要求と大蔵省の内示の予算を見るとはっきりしてくるので、いつもそれは感じていることなんですが、これは一船舶技術研究所ばかりではなくて、あらゆる研究部門がそうのようにお見受けしております。したがって、そういう部門に対する予算にしても要員にしても、もう一歩政府自体でその方面に重点を置く考え方を持って予算を策定してもらうというふうにしていただきたいと思う。きょうは大蔵省等は呼んでおりませんから、別の機会にまた申し上げることにいたしますけれども、これは与党の先生方もそう異議がないと思いますので、ぜひ運輸省なり通産省なりそれぞれ担当されている技術研究部門の予算あるいは要員について、政府自体としてもっと強化をしていくという方向で政府の方針を立てていただきたいというふうに思います。  いまの副島さんの御答弁で、予算の方面はややと言っていらっしゃいますけれども、それはいわばカニが自分のからに似せた穴を掘っているという感じがするのです。たとえば公害の問題にしても、そういう問題についてもう一歩進めるだけの意欲研究者としては持っていただいておりますけれども、それが人員なりあるいは予算なりということで制肘をされて、その制肘をされた中で一年間やっていくというような状態ですね。これは、ここがこうなっておればここまで開発できるということであれば、いま宮田さんの言われる四十一年、四十二年というのは、もっと早くいっていたはずじゃないかと思うのです。こういうことを放置しておいて、内閣公害対策推進連絡会議かなんかでごたごた言っても、これは始まらぬと思う。これは論議の段階ではなくて、実際に実行に移していく段階がいまの公害問題です。そういう意味で、技術開発、研究部門等について各省とももう一歩強化する考え方を立てていただきたいと思います。これは私一人の発言ばかりではなくて、委員会意思、そう申し上げても差しつかえないと思います。委員会意思として、そういう論議になっているということをひとつ各省とも考えていただきたいと思います。  それからもう一つは、いま部長の言われた研究体制についても、機構上やはり内閣で考える必要があると思います。各省でそれぞれ必要に応じてつくっていらっしゃるでしょうけれども、その部分と、たとえば公害のように通産、運輸を通じて必要な部門、そういうものについては統一的な研究体制も必要じゃないかというふうに思いますから、そういう機構上の問題についても、ひとつ一歩進める考え方でやっていただきたいというふうに思います。  中古車の対策についてはいまのような状況なので、中古車の問題についてはいま一歩前進をしていただきたいということを要望いたしまして、一応中古車は終わりたいと思います。  次に、将来の問題ですが、聞くところによりますと、一酸化炭素を減少さしていくことでありますが、いま運輸省でいう四十一年秋からの分、それのエンジンが改善をきれますと、問題になっている有毒なガスはどの程度まで減少するのですか。
  34. 宮田康久

    ○宮田説明員 先般も御説明いたしましたが、現在つくっております新車につきまして、昨年私どもの研究所測定をいたしました。その結果、非常なばらつきがございまして、私どもといたしましては、この秋から規制いたします基準といたしましては、昨日も御説明いたしましたように、最終的な試験方法等についての民間の意見等も聞きまして、詰めがございますから、はっきりした数字はいま申し上げられませんが、私どもの目標といたしましては約二分の一、半分程度の線に落ちつけたいという目標を考えております。
  35. 野間千代三

    ○野間委員 きのう問題になったアメリカの六八年から規制をするという法律、あれの内容はどの程度規制をしようというのですか。
  36. 宮田康久

    ○宮田説明員 六八年式から適用しようというわけでございますが、来年の九月以降に出ます車につきまして、エンジンのシリンダーの大きさによりまして三段階に分けております。たとえば一酸化炭素で申しますと、二・三%から一・五%の範囲に三段階に分けて規制をする。さらに五万マイルの寿命を保証すること。もちろん、その間においてエンジンの大きさによりまして一回ないし三回の整備はしてもよろしい、それだけの保証を必ずすること。そういうような点についての規制をしております。
  37. 野間千代三

    ○野間委員 つまり型が大きいほど割合は減ずることができる、型の小さいほどむずかしくなってくることのようですが、これは通産省のほうに伺いたいのです。いまアメリカの場合に、最高でも二・三%、一・五%くらいまで減少させたいということで法律がきまり、そういう体制になってくる。日本輸出をしておる車が、いまの宮田さんのお答えですと、ことしの秋からの分は大体二分の一くらいまで減少するということのようですが、これはきのう問題になりました輸入の関係、輸出の関係等ではその関連はどうなりますか。
  38. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 現在の日本の車がどれくらいのCOを出しておるかということでございますが、実は私どももまだ詳細なデータを整備いたしておりません。というのは、実はCOの測定装置が最近やっとほぼ完全なものができ上がりまして、各メーカーがいまぼつぼつ備えつけておるという段階でございます。それで運輸省のほうからあるいは御説明があるかもしれないと思いますが、車によって相当なばらつきがあるようでございます。一がいにどうというぐあいに言えないようであります。  それからもう一つの問題は、アメリカの場合は、ある一定の測定基準をきめまして、こういうときにこのくらいというふうにきめておるわけです。日本の場合には、昨日もちょっと御説明いたしましたように、アメリカの車の運行ぐあいと日本の車の運行ぐあいは、道路事情その他によって非常に違っておりますので、日本の場合にはたしてどういう測定方法をとって、その測定方法に基づいて何%だ、そういうことを言うことは非常に問題でございます。  そういう意味合いから、いまの車でそれじゃどれだけ出ておるかということを実は正確に申し上げるデータがまだ整っていないと申し上げるほうが実情に沿っておるだろうと思います。いま御承知のように、自動車メーカーとして三社、アメリカ輸出をいたしておるわけでありまして、もちろん来年の秋以降、この二社につきましては、少なくともアメリカ測定方法によるアメリカの規制に合格するものでなければ、当然輸出はできないということでございます。これは車種にもより型式にもよるわけでありますが、先ほども整備部長からお話がございましたように、私どもとしては、一応全車種について再来年の三月までには、少なくとも日本の道路事情から見てこの限度という限度までには持ち上げたいと思っております。同時に、いまのように一、二、輸出の関係からどうしてもアメリカ基準に合わなければならぬというものがあるわけでございますので、できればこれを数カ月でも早めて、新型車あるいは新車の全車種について、来年の秋以降くらいにはこれがきちっとした基準に入り得るようにせっかく促進いたしておる、こういう事情でございます。
  39. 野間千代三

    ○野間委員 道路その他周囲の環境などを考えると、アメリカで走らせたほうが排気ガスなどはやや少ない、日本のよりも少ないような感じを受けますね。そういう意味では、日本での基準よりもアメリカ基準のほうがやや楽だというような感じはいたします。ただ、この問題は別に輸出関係の問題じゃありませんから、それはそれとして、そういうことで直観をすると、宮田さんの言う日本国内で二分の一くらいであれば、アメリカへ行けば二・五%くらいになるような気もしますけれども、それは冗談で、とにかく一応の規制の措置として二分の一ではちょっと――結局、エンジンを改造して排気ガスによる公害をなくそうというのがこの趣旨ですね。そうなってまいりますと、一回エンジンを改造したら、それをまたあらためて改造するということは、中古車と同じで、これは非常に困難になるのは当然ですね。ですから、今度改造する場合には最大限排気ガスを浄化しておく、そういう装置で出発しなければまずいと思うのです。ですから、ほかの問題と違って、新車対策としては、来年はどのくらい、再来年はどのくらいということはできないわけですね。一つの型ができ上がると、その型で当分は出発するわけでしょう。新しい型をつくって、それがまたより進歩したということはあり得ても、たとえばことしの秋に出発をした車は、それは当分それでいくということになりますね。ですから、やはり出発をするときに最大限の効果を得たエンジンで出発をしなければならぬというふうにいえると思うのです。そういうことであっても、エンジンの技術開発の状態から見ると、宮田部長の言うように、二分の一くらいしか減少ができないということなんですか。
  40. 宮田康久

    ○宮田説明員 さしあたりの問題としはそうでございますが、たとえばことしの秋から出ます型式についてはこの程度、ただし、さらに一年間おきますと、技術も非常に進歩をしてきますから、次の型式、来年に出ます型式はさらにもっと低い線でもやれる、さらに再来年はというようなことでございまして、この点の技術的な進歩は、いま非常なテンポで進んでおりますから、その技術開発を大いに促進をさせて、私どもとしましては、それぞれの段階で、技術的にできます可能な範囲内で極力きびしい線に追い込んでいきたいという考えでございます。
  41. 井手以誠

    ○井手委員長 宮田整備部長に申し上げますが、この基準が非常に問題でございますから、先刻来の質問があっておりますのに、現在の半減程度にしたいということでは審議が進みませんから、すでにあなたのほうは、指導官庁としてある程度の考えはおありになると思いますので、明確に御答弁をいただきたいと思います。
  42. 野間千代三

    ○野間委員 その意味で部長にもう一回申し上げます。  いま委員長が言われていることなんですが、私が言っているのもそういう意味で、たとえばアメリカの場合は、先ほど申しまたように、周囲の環境等は違うでしょう。違うでしょうが、たとえば技術の進歩もあって、それと法律とを見合わせておるわけですね。すなわち、中・小型の場合には二・二%、大型の場合には一・五%に規制をしようということですね。ですから、それ以外は、きのう問題になったように、販売をさせてはいかぬ、販売はしないということになるわけでしょう。そうすると、それと比較すると、日本の進みぐあいは悪い。これはそういう技術の問題ですから、そういう技術を導入するなり何なりして、せめていまの半減ではなくて、もっときびしいことができるようにすべきじゃないかというふうにぼくも思うのですね。
  43. 宮田康久

    ○宮田説明員 測定方法の決定を待って最終的な数値はきめられるわけでございますけれども、さしあたりの目安といたしましては、ただいま私どもの研究所のほうで、東京都内の実際の走行状態を繰り返し調査をいたしまして、それによりまして一案をつくりまして、これによっていま試験をしております。それによりますと、かれこれ一酸化炭素が六%程度までの広がりを持っております。そこで私どもとしまして、約半分と申しましたのは、三%という線を一応目標にいたしまして、三%程度の線で押えたいというのが私どもの研究所での試験方法による規制値という考えで、いま自動車製造側にもその案を内示している次第でございます。ただし、最終的には、繰り返し申しますように、測定法の確定を待ちましてその数字は再検討されなければならないと思っています。
  44. 野間千代三

    ○野間委員 これはたいへん重要な問題なんですが、運輸省でそういう基準をつくる以上は、運輸省が技術開発上確信が持てる線というのが、もちろんお考えの基礎になるとは思います。思いますが、しかし、運輸省で研究開発された段階での、その程度で押えてしまいますと、たとえばアメリカならアメリカで開発されている技術が進んでおるということであれば、やはりそれを取り入れなければならぬと思う。いま部長の回答では、どうも運輸省の技術開発の状態を背景にして規制の基準を考えるというふうに印象を受けますので、これは監督官庁のほうですから、そうして新車によって公害をなくしていくということが、いまのところ、この論議の段階では唯一の方法なんですから、これはもう少しきつい基準――最初二分の一と言われて、もう少し進んでいって、目標としては三%というふうに言っておられますが、これはどうでしょう、もう一歩進めて、多少おたくで指示をする基準がきついというふうに考えられるかもしれないけれども、その程度まで基準をきちんと押えるというふうにしないと、民間は商売人ですから、そう簡単にいかない部分が出てくると思う。これは日本の公害の特徴なんですよ。自動車ばかりでなく、その他すべてそうなんです。ですから、監督官庁のほうできつく、ある程度理論的であれば、実際の研究段階では多少無理があっても、それはそれで押えるというふうな決意をして規制しをしないと、業界のほうはなかなかそれに即応しない。そうしてもなおかつ経過措置が必要であるとかいうふうに出てくるのが通常ですから、ある程度無理を承知で規制をするというふうにしないと、進んでいかないと思うのです。いかがですか。
  45. 宮田康久

    ○宮田説明員 先ほど二分の一と申しましたのは、現状の車に対して二分の一程度に一酸化炭素を押えるという意味で二分の一と申し上げましたので、それが私のほうの試験方法で申しますと三%に当たるということでございまして、まず三%から出発いたしまして、二・五%あるいは二%と、順次これは段階的に規律していきたいというふうに考えております。  ただ、もう一つ申し上げたいことは、アメリカでの測定方法は、非常に速度の高いところまで加速をいたしましたり、減速をいたしましたりする測定方法でございます。日本で、いま研究所できめました案によります測定方法は、東京の実情にかんがみまして、四十キロまで加速をしてということで考えておりますので、その辺の差がございます。ですが、実態は、ほぼアメリカ程度の実態まで押えられると私どもは考えております。
  46. 野間千代三

    ○野間委員 おっしゃっていることは大体わかりましたが、きょう私どものほうで何%というふうには申し上げません。申し上げませんが、ぜひ――特に日本の場合には道路事情、交通事情が、いわば排気ガスが出やすい環境にあるわけですね。したがって、いま部長の言うように、日本での測定値の三%が、あるいはアメリカのような環境においては二・五%になるかもしれませんけれども、これはやはり日本の特徴ですから、そういうものを乗り越えていくことによって技術が進歩をするというのが、技術の進歩の状態だろうと思うのです。ですから、いま申しましたように基準規制値というのはぜひ相当強くやっていただきたい。委員長、これはきょう何%というふうにはなかなかぼくも言いかねますので、あともう少し運輸省のほうとも公害委員会として相談をしながら、実際に基準を示して、それで、やりなさいというふうに業界なりに指示するのはいつごろなんですか。それはもうやっておるのですか。
  47. 宮田康久

    ○宮田説明員 先ほど申し上げましたように、私どもの研究所での測定方法での一案は示してありますが、最終的な決定は、実は来月の末から日米会議で大気汚染の専門部会がございますので、そこで日米双方から技術情報の交換をいたしまして、その場合、その資料も得まして最終的な決定をいたしたいと考えておりますが、たいした差はないと思います。
  48. 野間千代三

    ○野間委員 実際に基準をきめるのには、ややまだ日にちがあるようですから、私どもの公害委員会のほうと、運輸省で進みぐあいを見ながら、われわれのほうでは運輸省で提案した内容よりももっと進めたいということですから、相談をする機会を持って、実際にきめるときにはわれわれが期待するようなきめ方にしていきたいというふうに存じますので、委員長のほうで今後の進め方をひとつそういうふうにおはからい願いたいと思います。  そこで、きのうの理事会で問題になりましたが、実はわれわれ委員会としては、いま言いました基準の規制値の問題と、最初に申しました時期の問題があるわけです。時期の問題の案としては、政府のほうの考えは、いま運輸省、通産省で提示されているようなことですね。これについては、実はわれわれのほうでは、正直に申し上げて一日でも一刻でも早いほうがいいのです。ですから、自動車業界のほうの新型車の製作状態が九月から十月ごろというふうに言っておられるから、つまり今年の分は新型車をつくる時期からとなるわけですね。これは自動車業界が新型車をつくる時期をとらえて、そこからというふうになると思います。  もう一つは、今度は新車の場合は、これは技術開発を進めながら幾らでも早くできるわけですね。新型車のほうは、新型車をつくる場合には必ずそれを規制をする。その時期は、なるべく新型車を早くしてもらって、その時期から。新造車のほうは、運輸省のほうでは来年の秋、通産省のほうでは再来年の春、こういう問題があるのですが、これは来年の秋ということにも実はぼくらは問題があると思うのです。特に公害の、うちの委員長は時期についてはたいへんきびしい委員長ですから、新造車のほうの時期については、ぜひもっと早めるような措置をしてもらいたい。これは技術開発の問題もあるでしょうが、措置をしてもらいたいというふうに思います。そこで、通産省のほうの再来年の春というのではなくて一この辺はどうなんでしょう。その時期についてはぼくらのほうでは問題はありますけれども、一応運輸省は通産省よりは一歩早いわけですね。半年早いわけだから、せっかく主務官庁のほうで早めようと一生懸命努力しておるわけですから、通産のほうでも、これは運輸省と同じ考えでよろしいのじゃないでしょうか。どうなんでしょう。
  49. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 私ども通産省といたしましては、もちろん公害問題の重要性につきましては十分わかっておるし、認識をいたしております。先般も大臣からわざわざそういうことで、とにかく一カ月でも一日でも早くそういった研究を完成するように各メーカーを督励するよう指示もいただいております。ただ、先ほど来私ども申し上げておりますように、問題は技術開発のテンポでございまして、来週また参考人をお呼びいただいていろいろ御質疑等をいただければ、その点も十分御了解いただけると思いますが、たとえばブローバイのほうの簡単なほうの技術でございますが、これにつきましても、現在のところまだ国内のメーカーでは二社が完成しているだけであります。この二社の実情を調べてみましても、このブローバイガスの除去装置を開発いたしまするのに要した期間は一年半ないし二年かかっております。また、相当な金額もかかっております。これは一車種についてこれだけでございまして、ある車種についてそれだけの研究が完成をいたしますると、その研究開発をもとにいたしまして、自分のところでつくっております他の車種にこれをやるには、やはりそれぞれ半年ないし一年ぐらいまたかかる。こういうのが実際の自動車の開発技術の現状でございます。現在問題になっておりますCOガスにつきましても、すでに一両年ずっと研究をしてまいっておりますし、また非常なスピードアップをかけておりますが、なかなか独自の開発を要する技術でございまして、簡単に外国からライセンスを買ってきてまねをするというわけにもまいらない実情にございまするので、この点につきましてはなかなか困難もあろうかと思います。しかしながら、ただいまの御趣旨を私ども十分体しまして、なお一そう時期を早めるように今後とも努力を続けてまいりたいと思っております。
  50. 野間千代三

    ○野間委員 いまの赤澤さんのお答えは、技術開発が非常にむずかしいからということなんですが、宮田部長が言っておられるのは、来年の秋には新造車は全部規制をしたものにしたい、こう言っておられるわけですね。赤澤さんのほうは、技術開発がむずかしいからあと半年ぐらいはかかるだろう、こう言っているわけですね。宮田さんの答えでいけば、そういう技術開発のことも考えて、来年の秋から始まる新造車は全部規制をするという考え方なんでしょう。そうすると、そのときにはすでに、赤澤さんの言うような開発がおくれた新造車というものは、宮田さんの考えではないわけですね。なくなっているのじゃないですか。その関連はどうなんですか。
  51. 宮田康久

    ○宮田説明員 自動車製造業者はそれぞれ実力も違いますし、開発の能力の差もありますし、その辺でやはり若干のでこぼこはあると思います。早く開発の進むところもあると思いますし、あるいは例外的におくれるようなところも出てくるかもしれません。私どもといたしましては、個々の製造業者にスケジュールを組ませて、来年の秋を目途にして極力追い込みたいという目標を申し上げているわけでありますが、来年の秋までには例外なしにできるように極力いたしたいと私どもは思っております。
  52. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 先ほど来若干むずかしい点ばかり申し上げたわけですが、私どもの気持ちとしては、運輸省のほうとしょっちゅう御連絡をしておりますが、何ぶんにも測定方法の問題、それからいま問題になっております規制の数値の問題、これは両方とも関連しておりますが、こういった問題を早くきめたいと思うのです。早くきめて、いまも整備部長からお話しのように、とにかく追い込んでいくという姿勢で指導してまいらなければ、まあ安全運転でということではいけないと思っております。そういう意味から通産省としましても、もちろん来年の秋以降に出ます新車、これは全部できることを一つの目標として追い込んでまいりたい。ただ業界のほうは、いろいろ技術開発の手順がございます。また開発できましても、先ほど申し上げましたように、これを全車種に及ぼすことになりますと、また下請部品、中小企業メーカーのこともございまするので、やはり相当な段取りがかかる。そういう意味から、再来年の春ごろまでには何とかそういった製造のこまかい段取りまできめて各ということで、まあ安全を踏んでおる面もあろうかと思います。私どもといたしましては、運輸省のほうで考えておられるような、来年の秋ごろ以降出る新車全部について、一定の基準範囲内におさめるというふうに極力努力してまいる所存でございます。
  53. 野間千代三

    ○野間委員 ようやくわかってまいりました。言っていることは同じなんですよ、宮田さんも赤澤さんも。それで受ける印象は、通産省のほうは少しのんびりしている。春だから春風駘蕩というような気がするのです。宮田整備部長の言っておられることは、時期は別にして、考え方としては、ある時期を画して、それまでに努力して追い込んでいって、そこからはもうそういう車がないというふうにしたいということです。これは赤澤さんもそう言っているわけです。きのう言われた赤澤さんの御答弁の再来年の春というのは、やはり一応の努力目標であったわけです。宮田さんもそうです。ですから、努力目標というものは、あまり先に置かないほうがいいのです。ですから、きょうの段階で、いまの赤澤さんのお答えによると、大体宮田部長と同趣旨のようですから、これは運輸省通産省も、公害委員会において表明された意見としては、同時期に目標を置いて改革をしたいということで、ひとつとりまとめを願いたいと思うのです。これはよろしいですね。ちょっとお伺いしておきます。
  54. 宮田康久

    ○宮田説明員 お話のとおり、私ども通産省協力して進めたいと思います。
  55. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 お示しのように、努力目標といたしましては、運輸省と十分協議いたしまして、時期を早めるように努力したいと思います。
  56. 野間千代三

    ○野間委員 次に、いまお答えにあったように、改革をいたしたい、変えてみたいということなんですが、そこできのういろいろ言われました問題ですけれども、技術開発上で、通産省では業界のほうを多少にらんでいらっしゃるので、ひとつ業界のほうを抜きにして、技術開発上、いまの研究段階あるいは技術段階でいうと、宮田さんは来年の秋ごろには新造車のほうのエンジンも変えられるということなんですか、どうですか。
  57. 宮田康久

    ○宮田説明員 そのとおりでございます。
  58. 野間千代三

    ○野間委員 そうしますと、これはある程度目標が持てるようにいま技術の開発も進んできている。そうしてことしの秋には新型車のほうは、大体ぼくらが期待できるような規制ができる、そういうエンジンに変わり得るということですね。それと、きのう理事会でも申しましたように、そうなれば、基本になる部分については、すでに研究の段階から実施の段階に移っているということになるわけですね。そうしてことしの秋には新型車もそれで進んでいくということになる。そうすると、しろうと考えですけれども、そこまでいっておるならば、極端な話が、新しくつくるほうも同時に一あとはいわゆる製造工程といいますか、図面から始まって、そういうものの準備なり、あるいはいろいろ鋳型なら鋳型なり、そういうものが一定の形ででき上がっている。それを全部直していくという段階が必要だというふうに、仕事の上から考えると見られると思います。したがって、そういうものを変えていけばいいわけですね。基本ができ上がっているんですから、そういう体制を変えていけば新造車のほうは変わっていくというふうにいえるのです。ここが通産省の見方と運輸省の見方に多少の違いがあるところだろうというような気がするんです。  それはいいが、私が言っていることは、つまりそういう方面を急げば、いまの日本産業体系で、二重構造とかいろいろいわれている産業体系の末端に至るまですべてを変えるということは、非常にむずかしい点はわかりますが、いわゆる公害の問題として問題にしているんですから、早急のうちに指導して、あるいは政府のほうで援助するとか、その措置も必要と思います。そういう措置をとりながら十分な環境をつくり上げていけば、何も一年も置く必要はないのじゃないかと思うのですが、それはどうでしょう。たとえば、いまからそういう指導を新型車のほうにしながら、それにならって新造車のほうの体制も指導強化していくというふうにしていって、そうして、これは委員長がきのう理事会で言われておるように、法律なら法律で、これはたいへんいい方法とは思いませんけれども、法律なら法律できちっと規制する。何月何日というふうに規制して、そういう体制を法律上もつくり上げる。そういうふうにしていけばもっと早められる。これは中古車は非常にむずかしいから、せめて新造車だけでも早急のうちにかけ足で進んでいかないと、公害問題は解決しない。アメリカの場合には、公害問題もあるでしょうが、ぼくが最初に触れたような問題点については、やや道路事情等から、日本ほどそう無理はないと思うのです。日本の場合は、主として公害の問題からこの自動車の問題が始まっておるわけです。しかも公害の問題として可能性のある、実効のある、とりあえずいま論議をして進められている問題としては、新型車と新造車。したがって、私もこれに力点を置きたいのですが、そういう意味でもっと早められると思いますが、それはいかがですか。
  59. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 先生は自動車工業についてたいへん御理解を持っておいでになりますので、私からくどくどしく申し上げる必要はないと思うのですが、ただいまちょっと申し上げましたように、一つの型のエンジンをあるレベルに完成する。それが技術的に完成をいたしましてから、さらに部品の整備をし、これを生産のラインに乗せて組み立てて実際の自動車に積み込むという作業があるわけです。  先ほど申し上げました簡単なほうのブローバイガス除去装置の過去を振り返ってみても、最初の一つの型をつくって、それがラインに乗るまでに一年半かかる。その次に、技術開発のベースは同じことになりますが、エンジンの型がいろいろと違いますので、次の型にこれを移していく。同じ会社のつくっております別の型のエンジンにこれを移すというのに、早いもので約六カ月ぐらい、おそいもので約一年かかる。今度のいわゆるCOガスの場合には、こういった簡単なブローバイガス除去装置ではなくて、いわゆるエンジンの根本的な改造でございますので、一つのエンジンの型を技術的に完成いたしまして、それを実施いたしまして、さらにその同じような基礎技術を用いて、その会社の別の車種のエンジンにこれを適用して組み立て、そしてその図面を引き、部品を発注し、生産ラインに乗せるというのに、相当な期間がかかるのじゃないか、かように、私ども考えております。  それからもう一つは、ことしの秋に出ます新型車は、各社おそらく一つぐらいずつだろうと思いますが、それと、さらに来年の秋に出します新型車の間には、ずっと技術が流れておるわけですから、相当な技術進歩がある。したがいまして、来年の秋に出ますものは、さらにそれよりも一歩上のところのものがほんとうは出てこなければならぬはずであります。一方では新しくどんどん進歩した技術開発のレベルを追いながら、同時に、ある種のレベルまで達した技術を応用して他のエンジン――縦に深く突っ込んでいく面と横に広げていく面と、この作業を同時に技術面としてはやっていかなければならぬ。しかも、御承知のように複雑多岐な機械の組み立てでございまするので、これを生産ラインに乗っけるのにはやはり相当な時間がかかろうかと思います、そういう点も十分御理解をいただきまして、あるいは一年でやれる、あるいはもうちょっと早くできる、あるいはもう少しかかる、その辺のところはいろいろあると思いますが、先ほどもお答え申し上げましたように、私どもといたしましては来年の秋を努力目標といたしまして、なるべく運輸省のほうの考えておられる線に一歩でも近づけますように重ねて努力を続けてまいりたい。また、御指摘のように、これに関連いたしております中小企業の問題、あるいは下請企業の問題、こういった面につきましても、各メーカー等を十分指導いたしまして、われわれのできることであれば、政府としても十分な援助をいたしまして促進をはかりたいと考えておる次第であります。
  60. 井手以誠

    ○井手委員長 関連質問を許します。久保三郎君。
  61. 久保三郎

    ○久保委員 しろうとの上に、前からお話を聞いていないのでよくわからぬのでありますが、どうも野間委員のおっしゃっていることと結論的に私は同じなんですが、いついつまでにやるというのも、いまお話しのように努力目標である。来年の秋にはどこかの会社で新しい車種にくっつけるだろう、モデルチェンジとあわせてやるかもしれない。その次の年にはまた別な車種についてモデルチェンジとあわせていまの排気ガスの改善というか、そういう装置をくっつけてやる。そういうことをいまおっしゃっているのですが、なるほど自動車産業というか、つくるほうの側になれば、やはりお話のとおりやっていくことが一番企業的だろうと思うのです。   〔委員長退席、中井委員長代理着席〕 しかし、有毒ガスを防止するという技術面での開発ができれば、新車とさっきから野間委員が言っているのは、モデルチェンジした新車じゃないのです。これから生産工程に乗っかる新しい車、いわゆる種類が新しいのじゃなくてさらの新車、いわゆる使わない車に全部そういう装置が乗っかってくるべきではないか、それでも野間委員は不満のようなんです。だから、いま動いている車にも、そういう技術開発ができるならば、猶予期間はある程度おかなければいかぬけれども、ひとつくっつけたらどうかということです。しかし、私の考えでは、先ほどもちょっと触れたようだが、中古車というか、いま便っているやつは、それは野間先生無理だろうという話をしてはみたのです。これは実情把握その他から見てたいへんなことだと思うのです。われわれ自身がいま車を持っているから、それはどういう機械かわからぬけれども、くっつけるというのはたいへんおっくうなことであって、国民的立場からいってこれは無理だと思う。だからこれは除く。そうすれば、いわゆる新しい型の車じゃなくて、これから販売される車すべてに、いついつからそういう開発されたものをつけてもらえば、まあまあせめて二年か三年のうちには、先ほどの計数でいけば大体解消されるだろう、こう思っているわけなんで、通産省のお話とはだいぶここにずれがきております。  自動車産業もたいへん国際競争というか、そういうものもある中でむずかしいことはわれわれ十分承知はしているが、人間の命に関係することであるから、命に関係しないことならば、その自動車産業を守るためにわれわれも多少融通をきかせるわけです。通産省から、野間委員は自動車産業についても深い御理解があるといってほめられたが、私もその点でほめられるくらいの値打ちはあるのです。しかし、人間の命を対象にした場合にはほめられたくないのです。だから、人間の命を粗末にしなければ企業が成り立たぬというならば、極端な話だが、その企業は、今日ただいまのいわゆる新しい資本主義の世の中でもこれは成り立つものではないし、やるべきではない。つぶしていい。しかし、実際は心底からつぶすつもりはないのですよ。だけれども、理屈の上ではそうなる。だから、せめていわゆるわれわれが言うところの新車は全部つけてもらう以外にない。開発がまだ十分でないというのならば、あと半年には開発するというのだから、そのときに自動車の整備基準というのか保安基準というのか知りませんが、そういうことはきちっと、同月何日からはこの機械を装置しなければいかぬ、こうきめてもらわなければ、私どもがここで公害対策委員会をやった値打ちはないのです、単に説明を受けるだけで。だからその点について、これはほんとうにそれこそ取りまとめだと思う。いままでの話では取りまとめができません。だから取りまとめてほしい。と同時に、何%といいますのはどんなことかよくわかりませんが、おおよそガスがその程度出てくるのは許容量なのか、危険性のあるものは許容量というのがないのがいいのです。ゼロでなくちゃいけない。だから三%か二・五%か知らぬが、世界の開発の状況からいって、アメリカは二・五だというなら、そのほかにフランスで一・五というならば――フランスの話はしなかったのだが、万が一そういうことになれば、全世界見渡して、いわゆるパーセンテージが一番低いものを導入することがまず先決であります。導入することについては非常にむずかしいならどういう点がむずかしいか、あるいは導入するより日本自体で金をかければ開発できるというのならば、それを開発するのにはどの程度の金をかければいいか、あるいは自動車産業に対してそういう研究的な費用を出すとするならどういう方法で出すのか、いろいろあると思うのです。だから前向きでやってもらわなければ困るので、私は茨城の生まれでありますから、例がちょっと悪いけれども、あなたの答弁を聞いていると、できなりふくべであると思うのです。できなりふくべというのは、なるようになるだろうというのです。自然にこうなる、そうすると、でっかいのもあるし、小さいのもある、いつ二つにふくらむかわからぬというのです。だからあなたの言っていることは、自然にいつかはなるだろう。そうあわてぬでもいいから、まあ来年の秋ごろにはなるだろうというように聞えてならない。それは違うのならけっこうですよ。首を振っている方もいらっしゃるから、私はそれでいいが、しかし、そういうことであれば公害対策というものを取り上げる値打ちはないのです。公害というのですから、もしあなたのような考えでいくのなら、本件は公害にあらざるもの、害ではあるかもしれないが公の害ではない、こう見るよりほかない。公とでも書いてなければ、これは国民代表が来て論議する必要はないのでありまして、私契約で、その辺でガス少し漏らさぬようにしてもらいたい、ようございましょう、やりましょうということでいいのですよ。そういうものが成り立たぬものだから、これは公の害で、決してガスを出しているやつが公に認められているわけじゃないのですよ。ガスを出したやつが悪いということで公が見ているから公害だ。だから、その辺のことをひとつ考えてやってもらうこと。  もう一つは、機械装置のことは私もよくわからぬけれども、三%とかなんとか言っているが、ゼロにできないのか、これは問題は非常にむずかしい。笑っているからそうだろう。むずかしいけれども、これをやらなければ、自動車はふえるばかりだから交通巡査が死んじまうというのが何人か東京都では出てくる。まん中にいてやっているうちにぱたっとひっくり返って死んでしまうという話も聞いている。そういうことを考えるというと、むずかしいからできないのだということはおかしい。開発されたんなら開発されたものから手順をきめてきちっとやらせる。そのために企業が成り立たぬ場合には、ある程度助成をしてもしかたがない。これは別な面でですよ。さっきは極端なことを言ったけれども、多少は情けを持ってやってもいい。  それからもう一つはガスについて、そういう有毒物を含むような燃料を、もっと含まぬような燃料に置きかえるというか、改善については、もちろんいままでここで論議があったと思うのだけれども、これについてはもう少し研究すべきじゃないだろうか。いまの石油化学というのは非常に進歩したようでありますが、売るほうは進歩したが、使うほうは進歩していないというのでは話の種になりません。だから、むしろ燃料としての適格性をどの辺に押えるか、いまのガソリンは、単なるオクタン価が高ければいいとかなんとか、そういうことで考えているかもしれませんが、やはり車の走りぐあいから見ても、そういうものだけで考えるべきではない。むしろ、この燃料を使った場合に有毒ガスがどの程度出るか、これを減らすためにはどうしたらいいか、そういうものを考えてほしいと思うのです。  これは委員長の許しを受けなければまずいのだが、私、あまりこちらにお話を伺いに来ていないので申しわけないのだが、最近オートバイというようなものが非常に多くなった。ガスの問題と同じで、騒音ですね。この音が野放しになっているのじゃなかろうかという気持ちが最近しているのです。これくらいひどいものはない。特にオートバイについては、真新しい車を見ても、若い人が乗っているのを見ると、非常な騒音を出して走っておる。こういうものについては、もちろんこの委員会で後刻取り上げるのだろうと思うので、きょうは別に答弁していただくことはないのですけれども、そういうものについても今後取り上げていくことを要望しておきたい。  いずれにしてもいまの有毒ガスの問題については、答弁は要りませんが、やはりきちっとして、そういう基準でなければ型式証明は出さぬ。通産省では新品と新車を間違わないで、野間委員の言っている新車と局長さんの言っている新車とは違うということがおわかりになればけっこうです。あなたが言うのはモデルチェンジした新車のことで、こっちは新らしいぴかぴかした車を新車と称しているのです。その辺はだいぶ違うから認識いただければけっこうです。  私、しろうとだから、言っておいてもらわぬと困ることがあれば御教示賜りたいと思います。なければ返事は要りません。
  62. 野間千代三

    ○野間委員 いま久保委員に援護射撃をしてもらったこと、赤澤さん、あれでしょう、私の言っておる新型車と、それから新車というのは新造車の意味で、これはわかっていますね。
  63. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 先ほど御答弁いたしましたとおり、その点ははっきり認識しております。
  64. 野間千代三

    ○野間委員 それで実は、きのうも言ったのですが、三十七年のばい煙規制法審議の際に附帯決議があって、自動車の排気ガスについても最近のうちに解消するように努力をしなければならないという決議がついておるのです。これは赤澤さんのことばじりをとらえて文句を言うわけではないけれども、実はこういう決議があったことが、ぼくも調べておって出てきたのです。いま中川さんは頭をかしげておるけれども、おそらく中川さんは知らないだろうと思うのです。しかし、実際はこういう決議がありましたから、ほんとうはいま論議をしてこれからやろうということは、四年前の三十七年に始まってしかるべきことなんです。その意味できのう言っておるのです。ところが、三十七年から今日までは、赤澤さんが言われるように技術進歩というものを見てみると、車の排気ガスの問題でも二年かなんかかかっておる。これは実はそれほどかかっておるのは、ことばは悪いけれど、いわばなまけておったのです。そこで、見るに見かねて公害委員会で取り上げておるのです。なまけておるというのは、工業技術なり、あるいは工業界、がなまけておったのではなくて、これは商売人だから、なまけておったのではなくて、監督官庁がなまけておったのだとぼくは言いたい。その意味で三十七年の例を引っぱっておるのですから、赤澤さんが言ったように、いままでの経験から見て、二年くらいかかっておるから、こういうモデルチェンジをしなければならないほどの問題のエンジンの改造は、そう簡単にいかないでしょう。   〔中井委員長代理退席、委員長着席〕 ですから、通産省のほうでは再来年の春と思った。そういうことでは、実は公害問題としても、あるいは三十七年の決議の内容から見ても、これは問題なんです。ですから、いままでのなまけておったのを取り返すという意味でも、この公害委員会ではもっと早目にスピードを上げていかなければならない。幸いにしてことしの秋からの新型車については見通しがついた。ですから、ことしの秋からは新型車はそれをつけなければ認可をしない、販売してはならないというふうにいえる。これはあとで触れますけれども、法律なり何なりの方法でそうするというようにしてもらいたい。問題は、とにかく新型車についてはせっかくそこまできたのですから、したがって、私の言う新車のほうの問題は、技術的にはそこまできておるのですから、あとはいかにいまの新造のエンジンを変えていくかという問題に過ぎない。つまり商売の問題に変わったわけですよ。今度は新造のほうのやつは、技術の問題よりは多少の――赤澤さんは首をかしげておるけれども、まだ新造車のやつも、つまりきまっておるワク内で新型車と同じやつをおさめなければならない。しかもそれがいろんな型式があるから、ぼくが言うように単純にいかないというふうに考えておるのかもしらないが、しかし原理的には、技術なり原理の上では開発は済んだわけです。済んだが、実は久保先生の言うようにゼロでなければならないけれども、それはきのうの理事会でもあったけれども、ゼロというのは非常にむずかしい問題があって、とにかくできるだけ少なくしていくということでやっておるということですね。しかし、とにかく原理、技術の上では開発は済んだ。開発はできたというところまできているのですから、その技術の研究開発の段階で、すでに新造車のほうもそれに並行しながら研究しておったはずなんです。であれば、新型車のほうの解決がついておれば、これは多少極端かもしれませんが、あとは商売の問題だ。もうからないから、いますぐ直したんでは、図面から始まって、あなたの言う中小企業までの段階があって、これが一斉に変わっていくのは相当たいへんな事業であることには違いないですよ。したがって、企業が成り立っていったり、あるいはいまあげている利潤を確保していったりしていくことの中で変えていかなければならぬとなれば、いまのことばはどういうことか知らないが、なっていくのを見なければならぬということになるのです。これではぼくは変わっていかないと思う。それは新造車が変わっていくのは百年もかからぬでしょうが、とにかく最初言ったように、川の流れを待つよりしようがないということにもなりかねない。  そこである一点の目標をきめて、これは新型車のほうも、実はいままでのうち、昭和四十一年九月なら九月に、新造車はそんなものでなければまかりならぬということになっておったはずなんだけれども、それはまあいいでしょう。したがって、そういう考え方で基本はでき上がったんだから、何月何日以降は新造車は変えておかなければ売ってはならぬというかまえをつくれば、あとは商売をいかに変えていくか、もうけはいかに少なくとも、久保先生の言う人命のために変えようというふうになってくるはずなんです。そういうふうにしなければならぬ。そうでなければ公害は解決つかないとぼくは思うのですよ。そこでぼくの言っていることは、実行には無理があろうけれども、理屈には無理がないですね。言っていることには無理がないと思いますよ。前にいる自動車のほうはうなずいているが、うしろにいる通産省がうなずいていないというのはこれはおかしい。しかしいいでしょう。とにかく理屈の上ではそうなんです。  そこで最後の問題ですけれども、新造車はいま運輸省の考えは来年の秋というふうに言っておられるが、いまは四十一年の春ですね。来年の秋ですと、一年半以上あるわけでしょう。私は、一年半以上置いたのでは、その期間のうち、しかも新型車が始まっていくわけですから、それほど期間を置く必要はない。指導監督をする立場では、一年半というのは少し長過ぎやしないか。これはお役人さんに、それは長過ぎるとかということは言えないでしょう。もっと早めてきめる必要がある。これは委員長、公害対策委員会の問題自体の問題だと思うのです。そこで最後の問題のいまの考え方は、保安基準というのですか、基準を省令なりできめて、それがその基準に達しておらなければ認可はしない、許可はしない、販売してはならぬという取り扱いになっておるわけですね。これを公害の対策という問題点から視点を合わせて見て、そういう省令なりで扱う問題ではなくて、人命に関する公害の問題という大きな次元で考えてみて、これはどういう法律のあれかはちょっとわかりませんが、新型、新造の自動車を、排気ガスの規制をする意味での法律ということで、何年何月以降新型車、何年何月以降新造車についてはこれこれの基準に達するのでなければ――アメリカがそうでしょう。販売ができないというようになっておりますね。製造はしてよろしいでしょうが販売はできない。走ってはならないというふうに規制をして、そしてそれを基準にして業界のほうの体制を指導監督をしている。その時点で、たとえば私が言うように、ことしの暮れなら暮れ、来年の春なら春というふうに日限をきめた場合に、日本の工業技術が全精力をふりしぼってやったが、ここまできたというところを見て、その時限でまた国会で考えることは考えられるでしょうが、基本の考えとしては、そういう体制で新しい法律なりをつくるというふうにしなければ、実際の規制事実はあがっていかない、効果はあがっていかないと思いますが、一応そういう考えについて厚生省なり――厚生省のほうでは公害を主として取り扱っていただくわけですから、法律を立案し、提案をする官庁はどこか知りませんが、厚生省の考え方なり運輸省の考え方なりを伺っておきたいと思います。
  65. 井手以誠

    ○井手委員長 野間君から先刻御要望なさった点については、あとで理事会で御相談をいたしたいと思っております。  ただいままで野間君から、新型車はいつから、新車はいつからということについて繰り返し明確な答弁を要求されております。通産省のほうでは、来年の秋を努力目標にして、それに一歩近づけたいという御答弁でございますが、政府の答弁としては、運輸省と通産省とはなお開きがあるようでありますので、私の感じたところでは、来年の秋からは新車はすべて安全車にするという一応の取りきめができているように承っておりますので、各省そこで話し合いをした上で明確に御答弁を得たいと思っております。簡潔でけっこうでございますから、非常に国民から注視されている問題でもございますので、新型車はいつから、新車はいつからこういたします、その方法についてはこういうふうにいたしますと、その手続は、法律によるものか省令によるものかわかりませんが、政府の態度をこの際明らかにしてほしいと思います。
  66. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 先ほど来るるお答え申し上げましたように、業界の促進を私もしたいと思っておりますが、実態に即したことでございませんと、ただここで私がいつからけっこうです、こう申し上げても、実行に移らなければ何もなりませんので、私どもさらに十分その点につきまして、もちろん前向きの態勢で業界を促進することはもちろんでございますが、なお非常に大きな問題でございますので十分研究さしていただきまして、次回の委員会で私どもの態度を明らかにさすようにしていただきたいと思います。
  67. 久保三郎

    ○久保委員 それは次長さん、あげ足をとるようで悪いけれども、業界のとおっしゃったが、それはどういう意味なのですか。いままで、ここへ出てこれられるからには、自動車産業界のこういう問題に関しては、あなたがいままで答弁したようなことは十分お聞になっているのではなかろうかと思うのです。ここへ来て代表的に御答弁をされることは、いまあなたのおことばどおり、前向きでこれは考えていきます、業界を入れるというと、どうも頭のこの辺に引っかかってしまうのですけれども、どうですか。むしろ運輸省とも相談してやりますと言ったほうがすかっとするのですが、業界と相談するというのは、実態を見るのか、これから実態を見るとすればおそいんですよ。
  68. 赤澤璋一

    ○赤澤政府委員 ちょっと私のことばが足りませんで、私が申し上げましたのは、先ほど申し上げましたように、一応私ども従来の目標の時点を再来年の三月ぐらいまでには完全なものにしたいということでございましたが、その後本委員会の御審議もあり、また、私どもも大臣からじきじきそういう指示もいただいておりますので、さらにこれを数カ月早めた時点を努力目標としてやりましょうということは、先ほど私が申し上げたとおりでございます。ただ、先ほどちょっと委員長あるいは先生からも御質問の中にございましたように、これを別の法律で規制をするというような御意図もあるやに伺いまするので、法律でもって時点をきめるということになりますれば、これはいわゆる努力目標ということではなしに、その時点では完全にできるということでなければ、私ども自信を持ってお答えすることにならないかと思うわけでございます。そういう点からいたしまして、関係の各省とも、運輸省その他と十分相談をし、また私ども内部にも研究機関を持っておりますので、そういった実情をさらに慎重に検討いたしましてお答えをしたい、かようなつもりで申し上げた次第でございます。
  69. 中井徳次郎

    ○中井委員 関連して。だんだんと伺ってわかるのだけれども、やはり各省というのは、君たちの上司のなにをとらないことには、君たちだけで相談したってだめだから、運輸省は運輸大臣、通産省は通産大臣にきちっと聞いて、この次の委員会は十二日です。十二日には、この委員会は参考人の意見を聞きます。それは各界の相当研究をしておる人たちの意見を聞きますから、その会の冒頭にひとつはっきりした返事をしてもらうように、私から特に要望いたしたい、かように思います。
  70. 井手以誠

    ○井手委員長 委員長から重ねて運輸省と通産省に申し上げておきますが、ただいまの自動車排気ガスに関する規制については、次回の委員会までに責任者から御答弁ができるように御用意を願いたいと思っております。と同時に、先刻来論議の一焦点になっておりました規制の基準についても御答弁ができるように御用意をいただきたいと思っております。  次に、ばい煙対策について質疑の通告がありますので、これを許します。中井徳次郎君。
  71. 中井徳次郎

    ○中井委員 ばい煙対策ということでありますけれども、実際は、去る四日の閣議におきまして、佐藤総理大臣が特に地名をあげて、四日市地方の公害の問題について各機関が積極的に取り組んでやれというふうな発言があったという問題があります。さらにまた、昨日この委員会におきまして、安井総務長官にその辺の事情について質疑をいたしましたところが、そういうふうな発言があって積極的に取り組みますという返事がございました。したがいまして、返事はありましたけれども、現実にどの程度進んでおるかということにつきましては、私もこの委員会において大体のことは存じておりまするが、そういう発言なり政治的な動きがありましたことに伴いまして正確に確かめておきたいというふうな気持ちから、きょうはおもに関連を持っておられる建設省の都市局長にお尋ねをいたしたいと思うのであります。  申すまでもなく、四日市の公害問題は非常に地域的な問題ではありますけれども、国会で取り上げましたゆえんは、実は戦後の新しい日本の公害の一つの特徴的なものでありまするので、そういう意味で私どもとして取り上げていきたいと考えておるのであります。したがって、ちょっと前提を説明させていただく意味で申し上げておるわけですが、四日市の公害は、石油の精製、それに関連いたしまする各種の石油化学工場、いわゆる石油コンビナートというものに加うるに、それと隣接をいたしまして、重油でもって電力をつくる火力発電の問題、その三つが錯綜いたしまして起こりましたことであります。それからいま問題になっておりまするのは、その原因といたしまして、そういう戦後の新しい工業ということに加えまして、それから出ますところの広義の意味のばい煙、亜硫酸ガス、そういうものに対する日本人全体の認識がほとんどなかったことから生じましたところの都市計画のまずさということが非常に大きな原因であろうと私は思うのであります。その点については、当委員会におきましても、先年四日市地方に行かれて調査をされたようであります。県の計画、市の計画、そういう都市計画にも欠陥がある、こういうことも盛んにいわれておるわけでありまして、そのことも事実でありますが、しかしながらまた一方、都市計画というものは、考えてみますると、国がこれを承認をしておるといいますか、全国の都市を建設省におきまして把握をされておるわけでありますから、こういう点においては必ずしも県や市にだけ責任があるとはいえないというふうな感じも私はいたしております。したがいまして、全体としましては、数年前から日本じゅうの新聞、雑誌、テレビその他に、公害といえば四日市というので出ておるわけでありますが、しかし、結局のところ、それじゃだれがどうするかということになると、ちっともまとまっておらぬというのが残念ながら現在までの状況であります。一向にまとまっておらぬし、意識の統一もない。住民は住民、業者は業者、県と市と国、お互いになすり合いをいたしておるというのが現状だと思うのであります。一向まとまらない。したがって、佐藤総理の発言というものも、私流に皮肉に解釈をいたしますると、二年に一回か一年に一回、閣議であれはどうなった、何とかしろという政治的な発言があるが、具体化はない。そのときに何か大きな政治の変革でもありまするか、またあるような気配が見えますと、こういう発言がある。三年ほど前も、時の厚生大臣が現地を視察をされました。それで大きく取り上げられたのですけれども、結局何もしない。これでもう何とも現地としては弱わり果てて、かつまたあきれ果てておる。こういうのが現在のところの実情です。そこで、そういう総理の発言がありましたから、まあ一つの契機といたしましてと申しますか、とにかくこういう機会に一ぺんあらためて少し動き出しておると聞いておりまするところのものからきょうはお尋ねをしていきたいと思うので、そういう意味で建設省の竹内君に来てもらったわけであります。前置きが長くなりまして恐縮ですけれども、そういうことでありまするので、どうぞひとつその意味で御回答が願いたいのであります。  そこでまず、四日市の公害で一番被害の多いところは南のほうの塩浜地区とか、あるいは磯津地区とかいわれるところで、旧海軍燃料廠の西及び南のほう、それと最近は午起といいまして、これは東西十二キロほどありまする、ちょうど長い四日市の海岸線のまん中にあるという、まことにどうも冒頭言いましたが、都市計画のずさんといいますか、町のまん中にある、この二カ所を中心としていま起こっておるわけであります。そこで政府とされましては、この二カ所のうち午起のほうは、その付近にありまする四百戸ばかりの戸数の市営住宅その他でありますが、それについては何か市や国が手を打ったらそうむずかしくなくて片づくように思うのですが、この地区が一向取り上げられておりません。なぜ取り上げられておらぬのか、住民は希望しないのかどうかというふうなことがまず第一点。  それからいま取り上げられておりまするところの塩浜地区、この地区で緑地帯を設ける計画なり何なりありますから、大体それは存じておりますけれども、特に最近その中で移転を希望して市当局並びに県当局へ申し出たということがあります。そういうものと、いまの建設省の指導による計画とはどういう関係にあるか、これが第二点。  第三点は、磯津という地区がありまして、漁港であります。それは塩浜とすぐ隣接しておるところでありますが、ここは数年来非常に公害でもって魚がとれない、とってもくさいというふうなことで、いつも補償の問題その他が起こるのですが、最近この都市改造に関連して移転をしたいという地区があり、それを新聞紙上などで発表するのを見て、逆にこの磯津の地区の諸君は、ぼくらはもうかわりたくないのだと言ったということがあるのです。これは私ども政治をやっておる者として、非常にどうも、ある地区ではかわりたいと言うし、ある地区ではかわりたくないと言っておる。それから、かえたらよさそうなところは一向黙っておるというふうな、こういうことについて政府としてはどういうふうに受け取っておられるのか、まずこれを伺ってみたいと思います。
  72. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 まず個々の地区の問題の前に全般的な問題をちょっとお話したいと思いますが、実は四日市の都市計画はたしか三十八年だと思いますが、現在のような用途地域制あるいは公共施設の配置計画というのが都市計画としてきまっているわけでございます。その後、公害問題が出てまいりましたので、われわれのほうといたしましては、四日市市と協力いたしまして、本年の初めからこの都市計画を改定するという含みで、この改定する場合の構想をどうするかということについて研究をいたしておりまして、最近大体大まかな基本構想というものが固まりつつある状況でございます。したがいまして、今後この都市計画を実現いたしますのにどれくらい金がかかり、あるいはその費用負担を国なり、県なり、市なりでどういうふうに持つか、場合によりましては企業というものも入ってくるかと思いますが、そういうところで費用をどういうふうに持つかということを検討いたしまして、できれば今年の秋くらいに都市計画の改定をいたしたい、こういうふうに事務的には考えているわけでございます。もちろん用途地域制につきましては、地元の申し出ということが条件になっております。地元のほうがそれに全面的に賛成をしていただいて、地元から申し出ていただかなければできないわけでございますが、幸い四日市市のほうも入っておりますから、そういうことで改定してまいりたい、こういうことでございます。  それから、その大まかな考え方は亜硫酸ガスの等量線と申しまするか、それらの〇・二五PPMの線、かりにこれを公害限界線というふうにわれわれ呼んでおりますが、そういうような公害の及ぶ区域の中に現在の市街地がございまして、そこに人口が十四万人くらい入っておるわけでございますが、そういうような現在の公害の及ぶ区域に人口がどんどんふくらむということを抑止する。同時に、できる限り公害の及ばない新市街地に移転させていこう、こういうことが既成の市街地については基本的な構想になっております。大体われわれのほうの研究会の目安といたしましては、六万人くらいの人間を新しい市街地に移転させていきたいというふうに考えております。なお残ります人があるわけでございますが、それにつきましても被害を減少させるという意味におきまして、低密度の住宅地でございますとか、あるいは業務用地というものにいたしまして、その中に緑地等を配置することによりまして環境の浄化、災害時の避難というようなことも考えてまいるというようなことが、既成市街地の中の考え方でございます。それでは、この人間をどこへ移すかということでございますが、新しい市街地を開発いたしまして、それは公害の及ばない地域のほうに開発いたしまして、そうして今後四日市で人口がふえてまいると思いますが、そのふえます人間と、先ほど申しました移転を要する人口を合わせて、大体大きく分けまして、北と中央と南という山手のほうに市街地を開発いたしまして、そこに配置していこう、こういうような考え方で四日市の都市計画の構想をただいま大体きめている段階でございます。  ただ、この場合問題になりますのは、実際の人間の移転をどうするか。先ほど来個々の地区についてお話がございましたが、移転をどうするかというのは、実はわれわれといたしましても非常にむずかしい問題でございますので、いまどういうような手法で移転をはかっていくかということについては明確な考え方ができないで、研究中でございます。ただ、先ほど申されました第一の午起の地区の分は、これは公営住宅でございます。したがいまして、公営住宅は建てかえるということをいまやっておりますので、この現地でなくて地区外、つまり新しい市街地のほうに公営住宅を建てかえて、そこに収容するということが一番いい方法じゃないかということで、方針はきまっておりますけれども、実は私の直接の所管ではございませんで、住宅局でやっておりますので、どういう事情で本年度事業に載ってないかということをつまびらかにはいたしておりません。  それから二番目の塩浜地区でございますが、塩浜地区は、御承知のように化学工業地帯にはさまれた地域でございます。ここで特に必要なのは遮断的な空地をとる、緑地といいますか、空地をとるということが必要なわけでございますが、実は緑地ということにいたしますと、公園緑地というような事業の中でこれを見ていかなければならない。ところが現在、全国的に申し上げましても、-公園緑地の事業費というのは非常に少ないものでございますので、ここは一応緑地という考え方をやめまして、交通広場というようなことを兼ねまして、公共広場をここにとっていこうということで、これは塩浜地区の一部でございますが、九万二千坪を、都市改造事業と申しておりますが、やり方は区画整理事業でございます、都市改造事業として取り上げまして、ここに交通広場を兼ねました公共広場、それから道路の拡幅というようなことをいたしまして遮断空地を造成し、あわせてそこにおります居住者も可能な限り新市街地に移転せしめることを誘導していこうというようなことで、都市改造事業というのを四十一年度から採択いたしまして、これから仕事にかかるわけでございます。ただ、四十一年度は初年度でございますので、都市改造事業は、すべて初年度は調査関係ということに費用が向けられますので、四十一年度の事業費は六百万ということでございます。全体の事業費は二十四億ということでこれを始めたいというふうに考えております。  それから三地区の住民が移転希望を出されたということをわれわれも新聞で読んだわけでございますが、このうち平和町というところがございます。平和町の――元公営住宅で払い下げたところでございます。平和町の戸数が、新聞によりますと五十九戸ということになっておりますが、そのうちの二十四戸分につきましては、これを改良住宅、いわゆるスラムクリアランスの改良住宅でございます。この改良住宅を地区外に建設いたしまして、その二十四戸分の移転をはかるということで、これは四十一年度の事業費といたしまして二千万円事業費がついております。それ以外の地区につきましては、私どものほうでは手当をいたしてはおらないわけでございます。  それから三番目の磯津地区の問題でございますが、これは先ほど申し上げましたように、塩浜地区の遮断空地をとるだけでも二十四億もかかるものでございますので、現在のところ磯津地区、これも公害が非常にひどいところだというふうに聞いておりますけれども、これにつきましては、われわれのほうの仕事としては手をつけておらない状況でございます。
  73. 中井徳次郎

    ○中井委員 一般論は承ったのでありますが、そういたしますと、たとえは午起のほうは公営住宅だから建てかえられる、こうなるが、これは住宅局でやっておるのですね。住宅局来ておりますか。――来ておりませんから……。  それから九万二千坪の第二の緑地帯――緑地帯といっておるが、正式には緑地帯ではなくて、交通広場、公共広場。九万二千坪といえば三十町歩ですか、相当なものだと思うのですけれども、これをことしたった六百万円ですね。まずこの総計二十四億の内訳、二十四億のうち国が幾ら出して、県が幾ら出して、地元が幾ら出すか、これをちょっと伺いたい。
  74. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 二十四億は都市改造事業でございますので、補助率は、国の補助率が三分の二でございます。三分の二が国の負担、それから三分の一が地元の負担になります。それから四十一年度は六百万円でございますが、四十二年度以降は事業に着手いたしますので、相当大幅に事業費はふえることになっております。
  75. 中井徳次郎

    ○中井委員 そういたしますと、具体的には十六億を国が出して、八億が地元負担ですね。この八億の内訳を、県がどう見積もろうと、市がどう見積もろうと、国は知らぬことですか。
  76. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 これは四日市市の事業でございますので、市が負担する。もちろん。こういう事業の場合に県が補助するということも考えられないことはないと思いますけれども、ただいまのところは市の負担ということになっております。
  77. 中井徳次郎

    ○中井委員 法律的には市が負担ですね。どうですか、もう一ぺん念を押しておきます。
  78. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 これは実は地方財政法によって補助しておりますので、法律的には市の負担、こういうことになっております。
  79. 中井徳次郎

    ○中井委員 その場合に、市は地元にあります工場その他にその全額を負担させても地方財政法違反にも何もなりませんね。いかがです、財政課長
  80. 佐々木喜久治

    ○佐々木説明員 都市計画事業につきましては、別に法律に規制がございませんので、受益者負担という形での負担は可能であるというふうに考えております。
  81. 中井徳次郎

    ○中井委員 これはもとよりそれであろうと思いますが、念のために聞いたわけであります。むしろこの段階にきますると、政府におかれまして、こういう公害に関連をいたしまする経費の負担についてははっきり企業に負担させるという線をもはや打ち出すべきである、こう私は思うのです。この点について、きょうは事務の人ばかりですが、私は事務当局の率直な見解を聞きたい。たとえば二十四億金を出して、十六億も国がどうして負担しなければならぬのかと私は思うのです。これは国はちょっと、甘いというわけではありませんが、代議士でこんなことを言う人はありません。もっと出せと言う人が多いようですけれども、私は実情を知っていますから、そういう意味で、社会党が出しました公害対策基本法にはきちんとうたってあるのですけれども、どうですか、この辺で厚生省建設省自治省、おのおの私は意見を聞いてみたいと思う。公害に対する地元負担――これまでは地元負担一本にしております。その内訳で県はどうだ、市はどうだ、市はまた沿道の住民にかける、そういうものも大体適当にやっておるが、はっきりさせるべきであると思うのですが、いかがですか。
  82. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 実は四十一年度の予算大蔵省に要求いたしましたときに、遮断緑地という考え方を打ち出しました。その場合には、企業に一部負担させるという形で遮断緑地をつくろうということで地元のほうと折衝したわけでございますけれども、私どもつまびらかにはいたしませんけれども、企業自身もいろいろな面で公害対策の費用を負担している、それから、そこにつくろうとするものがたまたまそこに隣接しているような企業が負担すべきかどうか、あるいは全部で負担するのが当然じゃないかというようないろいろな問題がございまして、実は地元との調整ができませんために遮断緑地予算要求がうまくいかなかった。われわれといたしましては、当然公害というのは企業も関連いたしますものでございますので、企業の負担ということをある程度考えた事業の遂行ということを当然検討しなければならないと思いまして、今後四十二年度以降の予算要求にあたりましてはそういうことを検討してまいりたい、そういうふうに考えております。
  83. 橋本道夫

    橋本説明員 四日市の都市改造の問題につきましては、私どものほうで調査いたしましたデータはここ一、二年来すべて建設省のほうに提供いたしまして、建設省が非常な努力をされていままでの具体的なものをつくり上げていただいたわけでございます。その費用負担の問題は、私ども現在公害審議会の中での最も核心的な問題であろうということで、緩衝地帯等をつくったりあるいはもうすでに発生しているところで町を直すという場合の費用負担等、一体どういう考え方で処理していったらいいだろうかということにつきましては、審議会の中で基本原則をいろいろ論議をしていただこうというような考えのもとにやっておりまして、私どものほうで、いまこういう原則でというきまった形はまだ持っておりません。ただ、現在計画の最終段階に近づいております千葉県の共同福利施設という場合には、自治体企業とが共同でやっていくという形の話の進め方をしまして、数字の割合としてはまだ最終的な決定に至っておりませんが、企業の側もそれに対して賛意を表しているということを聞いております。この場合には、公害の予防という観点からと、集中の利益という観点からの問題がありましたことと、もう一つは企業自治体とが両方で共用するというような施設のために企業も負担するといったような考え方に立って進められた事業でございまして、公害防止事業団の事業の計画の一環として計画されておるものであります。四日市の場合には、すでに発生した公害を処理をしていくという問題でございますので、千葉の場合とはかなり事情が異なるのではなかろうかというような考えを持っております。現在まで建設省都市都市計画課の方とお話しました段階では、どの部門を完全に公共の処理をもってやり、どの部門を共同施設でやり、どの部門はもともと工場敷地を広げるといったような企業自体の土地として整理をしていくべきものであるか、そういうことが確定した暁においてはっきり進められなければならないのじゃなかろうかというような感触で、現在建設省と話をしたいままでの段階はそういうことでございます。  そこで現在建設省が今年の調査費で都市区画整理の調査をしておると承っておりますので、私ども本年の後半において、四十二年度以降の計画の最終の腹をきめなければならないのではなかろうかといったような考えのもとに現在作業を進めておるわけでございます。
  84. 佐々木喜久治

    ○佐々木説明員 受益者負担の問題は、実は地方財政上は非常にむずかしい問題であると私ども考えております。本来地方団体行政に要する経費というものは、租税その他の収入によってまかなうのがたてまえでございます。ただ特定の行政につきましては、その行政による直接の受益があるというような性格のものにつきましては、その特定の受益者から負担を求めるというような行政もあるわけでありますけれども、ただいま申されましたような都市計画事業について、こういう意味での直接の受益者がはたして企業であるのか、あるいはその地域の住民であるのかということになりますと、いろいろ判断が非常にむずかしかろうと考えております。また一方税制面においても、都市計画税といったような都市計画のための特別の目的税が設定されておるわけでありまして、この都市計画税が現在土地、家屋について課税対象にしておりますものを、あるいは償却資産まで広げるといったような制度もあるいは考えるべきではないだろうかというような感じもいたすのでありますけれども、いま御質問のありましたような、一般的な都市計画事業について、全面的に企業者について受益者負担を求めるということは非常にむずかしいことではないだろうかという気持ちがいたします。
  85. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 先ほどの午起の公営住宅の問題でございますが、公営住宅で建てかえてやるものですから、移転先のほうに公営住宅を建てまして、建てました暁において移転希望者が移転する、こういうようなことでございます。そして移転したあとは取りこわしていく、こういうやり方をやるそうでございます。本年度から取りかかる。本年度四日市関係では百二十四戸公営住宅が配分してあるようでございます。これを建てたときに、どういう者を入れるかという入居者選考の段階において、おそらく移転希望者を優先させて入れるというようなことで処置するのではなかろうか、こういうふうに考えております。
  86. 中井徳次郎

    ○中井委員 いまお話の、一番最後にお答えがあったのから意見を言うが、午起の住宅の問題など、公営住宅から建てかえる、これはたしか四百戸ばかりと思うのですが、建てかえるのには百二十四戸ばかり五年かかって建てかえて、もちろんこんなことをしておってはだめなんであって、思い切って、三重県に対するワクというのではなくて、別ワクで四百戸なら四百戸、そして場所もきちっときめてやらないことには、これはだらだらしておる間に何か変なふうになって、わけがわからないようになる、せっかくの政府の施策が死んでしまうと私は思います。来年は思い切ってあと全部やるということくらいにやりませんと、これは非常にデリケートな公害だものですから、思い切った手を打ちませんと、じわじわと身体を侵食されておるというのが実情なんです。毎日おりましてはわからない。それからそういう町のまん中ですから住むのにはきわめて交通は便利なんですね。それを思い切って遠いところへ行くということになれば、一年に三十戸ずつなんて、なかなか行きませんよ。商売の関係だとか、つとめ先の関係ということで行けない。そうして毎年毎年ぶつぶつ、いつまでたっても言わなければならぬという形ですから、これは小さい問題ですが、特に、強くひとつ言っておきます。  それから、先ほどの企業の負担ですが、竹内君と橋本君の答弁は私よくわかりましたが、佐々木君は誤解をしておる。これは受益者負担じゃないのだな。新しい事態なんです。これまでは地元負担というと、たいてい道路ができる、そのことによって付近住民が助かるわけなんですが、これは企業が害を及ぼしてその損害賠償的性格があるわけだ。だから受益じゃなくて、損害賠償的性格を持っておる。それを法の措置として積極的に受益者負担の中に読み込むべきであると私は思うのです。これまでは受益者負担というのは積極的受益です。今後は消極的に、そのことによって非難攻撃をされたり、非常な手当を毎年しなくてはいかぬ、先ほどもお話がありましたが、やはり企業はそろばんをはじいておるわけです。現在でも毎年毎年金を使っておるのです。付近住民というか、いろいろな連中が陳情に行き、文句を言いに行くと、そのつど、それでは電気洗たく機を買ってあげましょうとか、それではこうしてやりましょうということをやって、毎年毎年妥協しておる。さっきの磯津地区の問題などは、魚がとれなくなった、どうしてくれるか。そうすると、ことしは何千万円、こういう形なんですね。でございますから、この企業にとりましても、ぴちっとなれば、それでもう非常に正確に判断ができるわけです。ことしの欠損にするのか、四、五年の欠損にするのか、会社経営としても明るいことになっていくので、これまでの地元負損とちょっと違うわけですね。企業責任があるという損害賠償的性格のもの、これは私ども社会党が極力言っておりますが、それと同じように、もうこれは企業の原価の中に入れるべきようなものなんですね。そこで私はもう冒頭ざっくばらんに申したが、この二十四億のうち十六億は国が持つ。八億ということになれば、私はおそらく四日市市はこのうち六億くらいまで企業に割り当てると思うのです。十社ばかりおりますが、一億ずつ出せ、何のかんの言いながら出す。それは五千万円に削ったり、三千万円に削ると思いますが、そこに私は不明朗な問題があるから、ここで聞いておるのです。これをやはり法でぴちっとしておくことがいい。私は、きょうはこれ以上ここでは申しませんが、いまのような形でいきますと、毎年公害が問題になって前進をしない、その一つの原因にもなっておるように私は思うのです。つまらぬところで頭をなでられて、その年は済んでおる。そうして住民全体としてはたいへん迷惑である。こういう意味で佐々木君ちょっとその点は勘違いされていると思うのですが、受益ではなくて、まあ消極的受益だな。そういうものが、たとえば工場の渉外課長の仕事がそれでもう非常に助かる、あるいは庶務主任や工場長の仕事が半分ほどそれで助かるというふうなことがはっきりして、明るい町になるといった意味で申し上げたので、佐々木君がおっしゃるとおり非常にむずかしいことはぼくもよくわかる。それは非常によくわかっておりますが、なおかつそれをやるべきではなかろうか。ですから具体的な、この工場に何ぼ、この工場に幾らということは現地の自治体にまかすとして、やはり企業はそういうものを持つべきものであるという一項目は地元負担の中のどっかに入れておくべきである。積極、消極の、この消極面が近ごろ非常にふえてまいりました。これまでとてもそういう形のものが方々に出ておりますが、みんな話し合いなんですね。それではあまりに問題が大きいものですから、これまでのように、お宅の工場の排水でどぶ板がすぐ腐りますとか、橋がなにしますというようなことでなくて、もっと人命に関する大きな問題でありますので、法制的な制度として、私はそれをひとつはっきりさしてもらいたい、こういう意味なんですが、もう一度佐々木君の見解を伺っておきたいと思う。
  87. 佐々木喜久治

    ○佐々木説明員 ただいまの都市計画事業というものを実施せざるを得なくなったというところに、四日市の場合には一つの問題があろうと思います。そういう意味では企業がその事業についての原因者である。したがって、原因者負担、いわば損害賠償的な意味における原因者負担をさせるべきではないかという、そういう考え方で負担を求めるべきか。また、私が申し上げましたのは、現在の段階においては企業はいろいろな負担がある。それが都市計画事業の実施によってそうした支出面がなくなるという面においては、それだけの利益がある。そういう意味においての受益者負担ということにすべきか。この辺は非常に問題であろうというふうに考えております。それで、現在まで実例等がございますのは、いわば公共施設等について損害を受けたような場合に、これは明らかに原因者負担としてのいわば損害賠償的な意味での負担を求め得るということは私ども考えております。しかし、新たな事業を起こさなければならなくなったということについては、どういう考え方で負担を求むべきかということについては、私どもももう少し検討をさしていただきたい、かように考えます。
  88. 中井徳次郎

    ○中井委員 佐々木君の言う都市計画税との関連も確かにあります。これはあなたのおっしゃるとおりで、都市計画税を平生から一般的に企業からよけいとっておいて、こういうことに回す、これは本来の姿だということはよくわかりますが、いま問題になっておりますところは、その程度がもうあまりに激甚でありますから、現実の面としては、私はこれを総合的に考える者として、現時点においては、先ほども言いましたように地元負担の中にそういうものを含めるという思想ですね。これは自治省でぜひ統一してもらいたい、そう思います。この点は、私もかつて自治体の長をしておりました経験からいいまして、私などは特にそういうことを留意をしました経験がございますが、非常に地方自治体の運営を不明朗にする。今度四日市市長の選挙がありました。二月ほど前に市長が死にまして、やったわけですが、そのときの争いの裏にはやはりこういうものがある。どの市長は何の企業が応援をしておる、どの市長は三菱系の企業が応援をしておる、その中には、彼が当選すればこういうことになる、彼が当選をすればこういうことになる。その点は、大都市とかそういうところではしょっちゅうあるし、それは自民党と社会党なんというようなことで昔からいろいろありましょう。しかし、四日市の者にとって、これはもう社会党ではないのです、二人とも保守党なんですね。それが、一方は何財閥、一方は何というふうなことになると、この地元負担から何から全部関連がある。しかもそれが膨大な金額なんでありまして、都市局長のいまの御計画だけでもこれは二十四億でありますから、六万の人口を移転をするということになりますと、数百億のこれは膨大な都市計画になってきますので、そういうことがこれから始まるのですから、どうぞいまのうちによくその辺のところを、地元負担についての法の措置を私は要求したい。そこまでいかなくても、せめて自治省の見解とか、あるいは省令とか、まあ調査研究をさっそく私は始めてもらいたいと思います。そういうことによってまた今度は逆に、これはもう率直に申し上げるが、この都市計画の内容その他が変わってこようと思う。地元負担が住民にたいへんかかるということになれば、何か少ししぼんだ計画になったり、あまりかからないということになれば、非常に理想的なものが出てきたり、いろんなことが具体的な問題としてありまするから、申し上げておるのです。単にこれは四日市だけじゃありません。全国各地で引き続き行なわれる日本の都市改造、これからたいへんでございまするから、その始まりとしていま申し上げたわけであります。  それから先ほど竹内局長の御答弁の中で、平和町の公営住宅五十九戸分を二十四戸分と、こういうことでしたが、これはあとは全部来年中にやってしまいますか、いかがです。
  89. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 今年度の計画でございまして、これも実は申しわけございませんけれども、住宅局が所管しております。来年度中にやるかどうか、はっきりいたしておりません。
  90. 中井徳次郎

    ○中井委員 ちょっとそれ、聞いてみてくれませんか。  それじゃ、それまでに1先ほど九万二千坪ばかりの都市改革をやりまするのに大体二十四億円ということでありましたが、最初の六万人を移転するということ、こういうことについては大体どれぐらいの経費を考えておられますか。前に戻りまして、参考のために伺っておきたい。
  91. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 実は移転と申しましたけれども、われわれのほうで考えておりますのは、既成市街地の中は、軽工業とか倉庫等を主として立地させるような特別な工業地域でございますとか、あるいは密度を低くいたしました住居地域というようなものを用途地域の上でかけまして、だんだんそこに人間が集まらぬ、あるいは一部かわっていくということを期待しているわけでございます。しかしながら、それだけではもちろん足りませんので、各種の移転等をいたしますために区画整理事業でございますとか、あるいは住宅関係の事業というものをやらなければいかぬと思います。それにつきましては、先ほど申し上げましたように、金の面はまだ計算ができておりません。大まかな費用というものは一応出てはおりますけれども、こまかくやっておりませんので、この金の見当、あるいはその費用負担の分担をどうするかというようなことを見定めた上で都市計画の改定をしたい、こういうふうに考えております。
  92. 中井徳次郎

    ○中井委員 大体一般論ですから以上で質問を終わりますが、最後にちょっとお尋ねします。  こういう計画はけっこうでありますが、それと同時に、今度は逆にそういう地域であるからというので、公害防止施設が各機関、各団体等でかってに始まっておる。たとえば四日市における今度新築をされる電電公社は、もう換気装置を完全なものにしまして、そういう地域の中にありましてもやっていけるような設計にちゃんとなっておる、もうしばらくで完成すると思うのですが、そういうことを聞いておられますか。
  93. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 私、聞いておりません。
  94. 中井徳次郎

    ○中井委員 そういうものとの関連も、私は将来は考えていかねばならぬと思います。そうなりますと、冒頭に戻りますが、午起地区なんということになると、そういう施設をせよとかなんとかいう議論も出てくる。そうすると今度は逆に高いものについて運営もたいへんだという問題も起こってくる。同時にまた、そういう亜硫酸ガスでありまするが、これを徹底的に規制をするというふうな研究も進められておりまするし、そういうものとの関連でやはりいま一番必要なことは、その土地でそういう公害と戦っておられる住民諸君に、政治として前途に希望を持たすということが非常に必要ではないかと思うのであります。ここ一年、実はあれだけの大産業都市であります四日市が、人口の増加がとまっております。これは私はおそろしいことだと思うのであります。四、五年前からこういう問題が取り上げられてまいりますと、付近の都市の桑名とか鈴鹿市とか、そういうところは人口がふえておりますが、四日市はとまっておる。それならば、四日市が全部そうかというと、そうじゃないのです。ただ四日市のいま申し上げた一部がそうなんですが、皆さんはそういうふうにお聞きになりません。もう郊外へ出ますと、桑名とかあるいは鈴鹿とかちっとも変わりません。変わりませんが、四日市はそれはおそろしい、しまいには嫁さんにも行き手がないという、何か宣伝といいますか、そういううわさというのはおそろしいものでございまして、そういう面から見ましても、私はこの問題は、大き過ぎるのは大き過ぎてもかまわぬと思います。対策は対策で、科学的にまたわれわれもこの間から大いに重油そのものから硫黄を取りますもの、煙から取るもの、その他ずいぶん議論をしておりますが、そういうものにも前進が見えておる。都市計画は都市計画で、ひとつ日本の模範になるような形のものをぜひ私はつくってもらいたいと思いますので、はなはだざっぱくな質問でありましたけれども、いよいよ政府も、あっちこっち責任のがれをいたしておりましたのが動き出してきたという感じを私受け取りましたので、きょうはそういう意味で総括的なお尋ねをした次第でございます。これで終わります。
  95. 竹内藤男

    ○竹内政府委員 平和町の残りの分でございますが、来年度で完了したいということで考えておるそうでございます。
  96. 井手以誠

    ○井手委員長 次会は、来たる十二日火曜日午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十九分散会