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1957-04-18 第26回国会 衆議院 内閣委員会 31号 公式Web版

  1. 昭和三十二年四月十八日(木曜日)     午前十時四十八分開議   出席委員    委員長 相川 勝六君    理事 大平 正芳君 理事 床次 徳二君    理事 福井 順一君    理事 石橋 政嗣君 理事 保科善四郎君       宇都宮徳馬君    大坪 保雄君       大村 清一君    辻  政信君       眞崎 勝次君   茜ヶ久保重光君       淡谷 悠藏君    稻村 隆一君       西村 力弥君   出席国務大臣         国 務 大 臣 松浦周太郎君        国 務 大 臣 大久保留次郎君   出席政府委員         総理府事務官         (恩給局長)  八巻淳之輔君         行 政 管 理         政 務 次 官 楠美 省吾君         総理府事務官         (行政管理庁管         理部長)    岡部 史郎君  委員外の出席者         総理府事務官         (内閣総理大臣         官房賞勲部長) 吉田 威雄君         専  門  員 安倍 三郎君     ――――――――――――― 四月十八日  委員井手以誠君辞任につき、その補欠として淡  谷悠藏君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  臨時恩給等調査会設置法案内閣提出第一四三  号)     ―――――――――――――
  2. 相川勝六

    ○相川委員長 これより会議を開きます。  去る十二日本委員会に審査を付託されました、内閣提出にかかる臨時恩給等調査会設置法案を議題とし、これより審査に入ります。  まず政府より提案理由の説明を求めます。松浦国務大臣。     ―――――――――――――
  3. 松浦周太郎

    ○松浦国務大臣 ただいま議題となりました臨時恩給等調査会設置法案につきまして、その提案の理由及び概要を例説明いたします。戦後における退職公務員及びその遺族に対する恩給上の処遇につきましては、給与ベースの改訂に伴う恩給年額の増額及びいわゆる軍人恩給の廃止ないしは復活等、戦前には見られなかったような消長と変遷を経てきた次第でありまして、その間、数次にわたる制度の改正により、合理的かつ公平な給与が行われるよう逐次改善されて参ったのでありますが、なお検討を要するものが多々残されている状態にあります。これらの問題は、それぞれ個々別々に他を顧みることなく処遇するといたしますと、恩給制度の特殊性からいたしまして、甲は乙に波及し乙は丙の問題を呼び起すというように、その影響か連鎖反応となって現われることを顧慮しなければならないのであります。政府といたしましても、この際、問題の全般を見きわめ、これに対して適切なる対策を立てることが今日喫緊の要務であると考えまして、ここに強力なる恩給等の調査審議機関を設けることとし、これがため、この法律案を提出いたした次第であります。次に、本法案の内容でありますが、第一条は新たに設置いたそうとする臨時恩給等調査会を総理府に付属機関として置くこととし、第二条においては旧軍人の公務傷病恩給、旧軍人の遺族の公務扶助料その他旧軍人またはその遺族の恩給に関する事項、文官恩給に関する事項、これらの恩給に関連する収傷病者、戦傷病者または戦没者の遺族の援護に関する事項、その他以上に関連する事項等同調査会の調査審議事項を定め、第三条はこれらの問題について各方面の公正なる意見を反映せしめるため、調査会は、国会議員、関係各行政機関職員及び学識経験ある者二十五名以内の委員をもって組織することを規定いたしたのであります。なお、この調査会におきましては、前に申し上げました事項にっき調査審議した結果を、おそくとも本年十一月十五日までに、内閣総理大臣に報告することをあわせ規定いたしておるのであります。以上が、この法律案の提案理由及び概要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたす次第であります。
  4. 相川勝六

    ○相川委員長 これにて提案理由の説明は終りました。  この際暫時休憩いたします。    午前十時五十二分休憩      ――――◇―――――    午後一時三十六分閣議
  5. 相川勝六

    ○相川委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  臨時恩給等調会設置法案を議題とし、これより質疑に入ります。眞崎勝次君。
  6. 眞崎勝次

    ○眞崎委員 私はこの際簡単に二、三の点について恩給局長にお伺いしたいと思います。  第一に、こういう特別制度を臨時に設置されますが、恩給法基礎観念、本質からして考慮すべき順序は、まず国家のために死亡した者、すなわち遺族に対することを第一に考えること、第二には、国家のために奉公して不具者になっておる者、すなわち傷炭軍人について考えるべきもの、次には加算全廃、通算一部廃止等によって非常に不都合な不均衡を生じておりますが、根本的にはこの順序で審議していただくことが正当じゃないかと思っておりますので、一応当局の御意見をお伺いしておきたい。
  7. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 このたび設けまするところの調査会において、いろいろな恩給に関する問題を調査、審議していただくわけでありますか、その調査、審議におきまして、どういうものを重点的に考えていくかという点につきましては、ただいまお話のように、遺族、傷痍軍人というものに重点が置かれるであろうことは当然であると思います。これは旧軍人に関する恩給が復活いたしました場合に、乏しい国の財政のワクの中で旧軍人の遺族、傷病者というものを重点的に扱うという精神が貫かれておるのでありまするけれども、今度の調査会においてもおそらくそういう考え方に立ってお取扱いになるであろうと私は思っております。
  8. 眞崎勝次

    ○眞崎委員 次に、昭和二十八年旧軍人に関する恩給の復活、現行法律第百五十五号の成立に際して、ただいま申し上げたような加算の全廃、通算の制限等の処置によりまして、恩給法基礎体系を乱しまして、それがために各種の不均衡を生じまして、昭和三十年度に改正せられましたけれども、なお不均衡、不合理、不公平の点があります。その一番大きなものは加算全廃によって恩給の最短年限、すなわち実際勤めておったところの年限が恩給定年に達しないものでも、戦前に裁定されたものは恩給年限に応じて、またその俸給に応じてもらっておりますが、その後のものは加算を全部加入しないために全然失権したことになっておりますので、この不公平はどうしてもこの際公平に取り戻していただきたい。ことにこの加算を文官には認めてあるために不均衡が非常に大きしくなっておりますから、これに対する是正をぜひともお願いしたいと思いますが、この点についてまず当局のお考えをお伺いしたいと思います。
  9. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 ただいま御質問の加算制度の全廃に伴う不均衡の問題、これは昭和二十八年の法律百五十五号によりまして、軍人恩給制度がいかにあるべきかということを検討いたしました際に、加算によって普通恩給年限に達するというような方々が、大体において若い方々であるということが一点。それからその次には加算制度を実施するとなりました場合に、その基礎となる人事記録というものか不備であるといううよな観点からいたしまして、法律百五十五号では加算というものは認めないようにしよう、ただしすでに裁定を受けてその基礎の上で恩給を一度もらったことかある人、こういう方々につきましては、これを認めていこうという制度になったわけでございます。しかながら実質的には確かに御指摘のように、一方におきましてすでに裁定を受けたという理由で加算をいたしまして、普通恩給年限に達して恩給を受ける者があり、一方は裁定を受けなかったために、加算を加えて恩給年限に達しておっても恩給を受ける権利が生じないというふうなアンバランスがあるという点は、確かに御指摘の通りであります。しかしながらこの問題をどうするかということにつきましては、やはりいろいろな問題を含むものでありますから、今回提案いたしておりますところの法律案によりまして、調査会ができましたならば、その調査会において十分に慎重御審議を願って、その結論によりまして善処する、こういうふうにいたして参りたいと思っております。
  10. 眞崎勝次

    ○眞崎委員 次には傷痍恩給でございますが、恩給法特例審議会の答申の別表の第二号表及び第三号表はその区分欄及び備考欄にある通りに、明確に一万円ベースでありますが、昭和二十八年に提案された恩給法の一部を改正する法律案の、ただいま申し上げた現行法律第百五十五号の第二号表、第三号表にありましては、その内容、金額は答申書の通りに二万ベースそのままに載っておりますが、区分欄及び退職当時の俸給年額の欄は二万円ベースに、悪く言えば振りかえてある。つまりいかにも一万二千円ベースにして計算したるごとく見えるが、内容は一万円ベースのままになっておって、そこに非常に傷痍軍人の不平があるのでございまして、また事実非常な不公平な待遇を受け、他の恩給受給者は一回、二回と増額されておりますが、この表によって扱われておるために、傷痍軍人が非常にばかを見ているという結果になっておりますが、どうしてこうなったか、そのいきさつ並びにこれに対しては最も優先的に改正していただく必要があると思いますがこれに対して御意見を伺いたいと思います。
  11. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 お尋ねの点は、現在の軍人に対する傷病恩給の年額が低いのではないか、こういうことであろうと思います。この傷病恩給の年額がきまりましたのは昭和二十八年の法律百五十五号できまっておりますが、そのとききめましたままで、ほかの恩給がベースが上ったにもかかわらず、その増加恩給あるいは傷病年金については据え置かれておるということに対する御不満であろうと思うのであります。当時二十八年の法律百五十五号で増加恩給傷病年金の額をきめますときに、一番最初に柱にとりました第一項症の金額、増加恩給の年額という一のか十一万六千円、こうきめてあります。これは兵の階級の場合に十一万六千円ときめてございます。この十一万六千円というきめ方が果して二万円ベースであったか、あるいは一万二千円ベースを頭に置いて考えたかという御質問だろうと思います。この点につきましては、その当時、百五十五号を作ります土台になりました恩給法特例審議会の建議が出され、そのときに考えられたことは、第一項症というふうな最も程度の高い傷病者に対する処遇といたしまして、月一万円程度の増加恩給は差し上げたいという考え方が一つ頭にあった。ですから大体年間十二万円程度のものを差し上げたいということが頭にあったことが一つ。それから終戦前の兵の一項症の金額というものが、普通公務の場合と特殊公務の場合と違いますけれども、普通公務の場合は増加恩給の金額が九百三十六円、特殊公務の場合が千百七十円、こうなっております。戦後この百五十五号を制定いたします際には、特殊公務、普通公務、すなわち戦闘公務であるとか普通公務傷病であるとかというふうな区別を撤廃いたしまして、一本にして考えたわけであります。従ってその平均額をとりますと千五十三円くらいになる。これを俸給と見て一万二千円ベースにスライドさせますと大体十万四千円くらいになります。この考え方と、前に申し上げました月一万円くらい差し上ぐべきだという考え方、その方へ十万四千円くらいの金額を寄せていきまして、そして十一万六千円という金額を出したというふうに説明されております。ただ、しかしこの場合に、戦前の増加恩給の平均額というものを俸給と見てスライドさせるかいいのか、あるいはそのまま、つまり兵の俸給が当時年間六百円だったものが、一万二千円ベースになりますと七万九千八百円ですか、そういうものに比率を求めるのがいいのか、この辺に問題かあろうと思います。この問題につきましてはなお検討をする余地があるのじゃなかろうかと思っております。今回提案をしておりますところの調査会ができました際に、この調査会においても十分これらの点は検討いたしまして、御要望の点がございますので善処していくようにしたい、こう思っております。
  12. 眞崎勝次

    ○眞崎委員 次に賞勲局にお伺いしたいのですが、私どもがこういうものに不案内のために、この臨時調査会の中の審議題目中に、金鵄勲章に対する年金も含んでいるものだと思っておりましたが、法規上は含んでいないということであります。その年金の性質から申しまして、金鵄勲章というものは生命を捨つることを必至の条件として得た特別の恩典でありますから、こういう一般恩給を審議するに当っては、当然賞勲局としてはこれを提出されて、かわいそうな境遇におる者の不遇を救ってやるように努力していただくべきだと思います。しかもこの人数はもう少いのでございます。日清、日露戦争くらいのものであって、大した人数でもございませんから、この際一般の恩給処理をされると同時に、本件についても同様に解決するように努力していただきたいと思いますが、御意見いかがですか、これを伺いたいと思います。
  13. 吉田威雄

    ○吉田説明員 ただいま金鵄勲章年金について御意見がございましたが、実はこの問題につきましては、前々から国会に対しましても請願がありましたし、私どものところへもたくさんの請願が参っているのであります。この支給を受けておられる方々に対しましては大へんお気の毒に存じますが現在のところは以下述べますような事情で、当局といたしましては、まだこれを正式に取り上げて検討するという意図を持っておらないのであります。その理由といたしましては、第一に実情でございますが、金融勲章を受けた方で今生きて、おられる方が約六万人ございます、大体推定でありますが、六万人程度と思います。その六万人のうちで、年金を受けておられるのは三万人――半数程度、あるいはそれを下回るかもしれませんが、あとの半数は昭和十五年四月二十九日以後の金鵄勲章受領者でありまして、当時規定が変りまして、一時金として賜金をいただいておるのでございます。それで終戦後の情勢におきまして、この金鵄勲章年金が廃止されますと同時に、一時金としていただいておった賜金公債も当然廃止されました。それでもし年金を復活するとしますと、一時金公債をもらった方々の公債についても、権衡上何らか検討を加えなければなりませんし、また金鵄勲章受領者だけでなく、昭和十二年以後戦功等のために戦時功労として賜金を受けられました力が多数ありまして、その賜金についても考慮しなければならないということになりまして、非常に関連するところか多くなりますので、当局としましては、ただいまこれらの問題の区切りをつけなければなりませんので、金鵄勲章年金だけを取り上げて検討するということにつきましては消極的な態度をとっております。それから金鵄勲章年金金鵄勲章と表裏一体の関係にあるものでありまして、終戦後、新憲法施行とともに金鵄勲章が廃止されまして、この廃止に伴って年金も廃止されたのでありますので、本体である金鵄勲章の復活ということは現在の情勢では考えられませんので、金鵄勲章に伴うものでありますから、本体の金鵄勲章が廃止されておる現在において、この年金として復活するというような問題はやはり問題であろうと思うのであります。それからなお年金としての復活につきましては、金鵄勲章年金はやはり一つの栄典に伴う特権ではないかというような解釈もありますので、現在の憲法栄典に伴う特権を禁止しておりますので、この点からも疑義かあるといったような、上に述べました三つの事情から年金の復活というはっきりした形では、目下のところその意図を持っておらないということを申し上げておきます。
  14. 眞崎勝次

    ○眞崎委員 ただいまのような考え方は、露骨に言うと金鵄勲章所持者に対する非常に残酷な処置であり、またそのお考えの根本は、戦争に対する悪宣伝に惑わされ、災いされたもの、であり、受勲者がいかにも軍閥であるかのような考えを持たせて、日本の愛国心をなくなすような、国家を弱体化さす思想の宣伝のために災いされているものであって、今日憲法日本の再建に適せぬことは、もう大多数の者も認めておるところでありますから、そういう間違った考え方、いつまでも愛国心を防ぐような考え方でもって、この勲章に対する処置をすべきものではないと私は思う。一番率先してこの問題をやらなければほんとうに再建の愛国心、人のために犠牲になって働いて、そうして人の幸福を求めるような考え方は出てこないと思う。ぜひともこの機会において、そういう戦争直後の誤まった考えに災いされぬようにして、公平にそういう戦争に対する功績のある者に対する恩典を考えていただくように私は要望いたします。
  15. 相川勝六

    ○相川委員長 大村清一君。
  16. 大村清一

    ○大村委員 まず第一に当然のことをお尋ねするようでありますが、今回この法案を提出されました御趣旨を伺っておきたいのであります。私考えますのに、恩給及びこれに関連する諸問題は、世間におきましても、また国会におきましても、たびたび問題になっております。政府のやり方として各所に手落ちがある、ないしは不均衡があるというようなことが随所にございますので、国の制度としてこの問題について概括的、根本的に調査をされまして、今までありましたような諸問題を網羅いたしまして、この問題に対して、大臣の説明にもございましたように、合理的かつ公平な給与が行われるような成案を得たいという御趣旨であろうと思うのでありますが、私の想像が当っておりますか、また別のお考えでありますか、その点をまずもって伺っておきたいと思うのであります。
  17. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 ただいま大村先生から御指摘のように、全くその通りであります。恩給制度というものが戦後ことに激しく動揺いたしております。すなわち、ベースアップが戦後から続けさまに行われておりまするし、それからまた軍人恩給か廃止せられ、長い間のブランクがあってまた再出発した、こういうようにいろいろな戦前に見られなかったような変遷を経てきております。その間にいろいろな調整を要する問題があったわけでありまして、軍人恩給復活次後におきましても、逐次毎年々々是正措置と申しましょうか、恩給法の改正の措置をやって参ったわけでございます。しかしながら、なおいろいろな問題か残っておるというので、これを一つ一つほかとの関連なしに考えて参りますると、いろいろな問題があり、それからそれへと波及して参ります。従いまして、それを全般をながめて、そうして長期を見通して、一体これをどうするかということを検討する時期じゃないだろうか。そういう意味合いにおきまして、大村先生御指摘のように、この際調査会を設けてこれらを検討して、将来の恩給上の政策の土台にしていきたい、こういう考え方でございます。
  18. 大村清一

    ○大村委員 本調査会の設置をせられます趣旨につきましては、大体私も了解いたしたのでありますが、ただいま申されましたような御趣旨であるといたしますると、本法の最も重要な中心となるものは第二条であると思うのであります。つきましては、この第二条につきまして、具体的に伺ってみたいと思うのであります。第一号を見ますると、例示されたあと「その他旧軍人又はその遺族の恩給に関する事項」ということで広くくくってあるのでありますが、例示されております以外の項目につきまして、今までどういうような問題があったかということ、恩給法について専門的に御研究になっております恩給局長から、この第一号に含まれる調査事項はとの範囲のものがあるかということを具体的にできるだけ詳細に承わっておきたいと思います。次にまた引き続き申し上げますがとりあえず第一号について伺っておきたいと思います。
  19. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 この法律の上では非常に抽象的でございまして、第一号は、旧軍人の公務傷病恩給、公務扶助料その他旧軍人またはその遺族に関する恩給、こういうことになっております。公務傷病恩給につまましても、その中身といたしましては、増額の問題がありますし、また退職後に出生した子供に対して加給をつけるというふうな問題もありますし、その他二、三傷病恩給だけに関しましても請願、陳情に現われております。それからまた公務扶助料におきましては、倍率の改訂という問題、またこれに関連いたしまして、これは恩給法ではございませんけれども、戦傷病者戦没者遺族等援護法の関係におきまして、動員学徒等の戦没者遺族に対する遺族年金を支給するというかうな問題等がございます。それからまた旧軍人の普通恩給につきましても、これにつきまして加算制度を復活せよという要望がございます。それからまた、これは軍人文官を通じてございますけれども、現在恩給のベースが、軍人におきましては一万二千円ベース、文官におきましては昭和二十九年一月一日以前におやめになった方は一万二千円ベースに据え置かれておる。これを現在の文官と同じように一万五千円ベースに引き上げるというふうな要望がございます。その他一般文官におきましては。請願、陳情に現われておりますものだけでも本数項目にわたっておりますし、またこまかい問題になりますと、軍人につきましても十数項目の問題が請願、陳情の内容として現われております。また戦傷病者戦没者遺族等援護法の関係におきましても、恩給法上の諸要望に関連いたしまして出て参りますところの要望が七、八項目出ております。  こういうような実情でございましてこれらの請願、陳情に現われた個々のケースについてここで申し上げるのはどうだろうかと思っておりますが、この程度で……。
  20. 大村清一

    ○大村委員 第一号につきましては大体了解をいたしました。  次に第二号につきましては、これは「前号に掲げる者以外の者の恩給に関する事項」となっておりまして、大臣の説明によりますと、文官恩給研究対象になるというような説明もあったのでありますが、そうしますと、文官恩給の点はこの第二号に含まれるのではないかと思いますが、この第二号に掲げてありますところの調査事項というものは、もし文官恩給を含むといたしますとそのほかにどのようなものがありますか、これも具体的に御説明を承わっておきたいと思います。
  21. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 第二条の第二号は「前号に掲げる者以外の者の恩給に関する事項」とございまして、これは文官に関する恩給のことでございます。法律的に書きますと、文官恩給と書けませんものですから、こういうふうな表現になるわけでありますけれども、第二号は文官恩給をさしております。  文官恩給におきまして問題になつております点は、先ほどもちょっと触れましたが、一万二千円ベース時代にやめた方の恩給が、その後一万五千円ベースになってからやめた方の恩給とつり合いがとれておらぬ、そこで一万五千円ベースに引き上げてもらいたい、こういう要求が一番大きい問題でございますが、これはもちろん軍人恩給についても同様な問題がからんでくるわけでございます。  それから、文官恩給につきましての昨年の不均衡是正、いわゆる昭和二十三年六月三十日以前給与事由の生じた恩給等の年額の改定に関する法律というものが去年出ましたが、この際に、六十歳未満の在職者、その遺族に対する恩給増額を一応停止している。すなわち、不均衡是正措置によって、増額分だけは六十歳以上の方にだけ差し上げよう、こういう措置をいたしたのでございますが、これを解除してもらいたいという要望でございます。  それから、追放された公務員恩給につきましては、追放期間中普通恩給停止せられておる、あるいは、追放解除後一時恩給というものか解除になった関係上、ベースが違う時代にもらっておる。そこで、追放解除時を基礎にして一時恩給を支給せよ、こういうふうな問題がございます。  それから裁判官恩給につきまして、最高裁判所判事の普通恩給の年限を七年に短縮してもらいたい、または弁護士出身の裁判官に対する普通恩給の年限を、十七年を十年に短縮してもらいたい、こういうような要望かございます。  自衛官恩給につきましては、いろいろな加算制度を実施せよ、あるいは若年停止制度を廃止せよ、こういうような要望が出ております。  その他、これは現在恩給法上の問題ではございませんけれども、元満州国日本人官吏等、すなわち、元満州国日本人文官軍人、こういう方々につきまして、向うで勤務した機関――旧満州国あるいは蒙疆自治政府、あるいは協和会、新民会というところで勤められたこういう方々の在職に対して、それらの機関から何らの決済を受けておらぬ。従って、その在職を恩給法上の在職とみなして恩給法上の処遇をして、日本国政府として決済をすべきである、こういうふうな要求か出ております。  なおまだこまかい問題は二、三ございまするけれども、文官関係におきましても合せて本数項目の要望が現われております。
  22. 大村清一

    ○大村委員 次に第三号につきまして同様のお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、第三号に該当します事、項は、ここにはきわめて抽象的に書いてあって、例示もございませんか、これにつきましても念のためにおもなる調査事項を承わっておきたいと思います。
  23. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 この第三号の関係は、戦傷病者戦没者遺族等援護法での問題についての審議をいたそう、こういうわけであります。援護法の関係で、恩給法のいろいろな問題に関連してどういう問題があるかと申しますと、たとえば公務扶助料の増額ということになりますと、当然遺族年金の問題に波及して参ります。御承知の通り、遺族年金は兵の公務扶助料と同額になっておるから、これが上りますと当然遺族年金の方の額も上げなければならない。また公務傷病恩給の方の増加恩給なり、傷病年金なりというものの額が改定になりますと、当然それに関連いたしまして、戦傷病者戦没者遺族等援護法の中の障害年金というものの額が、またそれにつれて変ってくるというような関係もあります。また昨年のいわゆる公務死範囲拡大によりまして、内地死亡者の遺族に対して公務扶助に準ずる取扱いをいたしたわけでありますが、この法律か可決になります際に、たしか、動員学徒等の戦没者遺族に対しても遺族年金を支給すべし、こういう附帯決議があったと記憶しておりますが、そういうふうな問題もこの際検討いたすことになろうと思っております。それから、ただいまと同じように動員学徒で戦傷を受けたという方々につきまして、障害年金を給することをすべきかどうかという問題につきましても調査の対象になるものと考えております。  その他こまかい問題は、遺族年金の関係におきましてもいろいろあるようでございますけれども、おもな事項は、今申し上げたような点であると思っております。
  24. 大村清一

    ○大村委員 それでは、最後の第四に「その他前三号に関連する事項」となっておりますが、ここであげられております事項につきまして、細目にわたるまでお述べをいただかなくてもけっこうでありますが、おもなるものがありますならば、参考のために伺っておきたいと思います。
  25. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 第四号では「その他前三号に関連する事項」ということで一号、二号、三号を審議して参りました際に、それに関連して、どうしてもそれの取扱いの均衡上扱わなければならぬというふうな問題として考えられますことは、先ほど第二号を説明する際に私が申し上げました点は、これはあるいは四号に入るんじゃなかろうか、すなわち旧満州国における官吏の方々はもう恩給法のうち外にあるわけなんでありまして、こういう方々について恩給法上の処遇をするか、どうかということ自体がまず問題なんでありまして、その恩給法上の処遇を要するといたしました場合に、そういうふうな方々を、どうするかというようなことが問題になってくるわけであります。従いまして、一号、二号、三号にはいずれも入ってない、しかし問題としては、よく審議をするのか適当じゃなかろうか。こういう意味におきましてはあるいはそういうふうな問題は四号に入るものと考えております。
  26. 大村清一

    ○大村委員 だんだん詳細に御説明を承わったのでありますが、大体今まで恩給及びこれに関連する諸問題につきまして民間あるいはわれわれ議員の間に問題になりましたような点は、ほぼただいまの御説明で尽きておるように思うのであります。どうかこの調査会ができました暁は、調査会の機能を十分発揮せられまして、この恩給問題について国家救済、恩恵が漏れるというようなことのないようになすべきは当然でありますが、さらにまただんたんと問題になっております給与の不公平というような点も十分に審議をされまして、りっぱな成案を得られ、これを恩給制度として将来の国会において確定をした場合におきましては、もはやどこにも不平、不満はないというように、目的が達成されますように、政府におきましても善処をしていただきたいと思うのであります。この希望を付しまして私の質問を終ります。
  27. 相川勝六

    ○相川委員長 保科君。
  28. 保科善四郎

    ○保科委員 私ちょっと恩給局長に伺いたいのですが、臨時恩給等調査会と「等」をくっつけたのは私こういうように承知をしておるのです。今の説明だと少し物足らぬような感じがするのです。これは戦争という異常状態によって、それに原因してできたいろいろな、国家として処理すべき事項が不均衡になっておる、あるいは全然やらなかったというようなもの、そういうようなものをこの際全般的に――ここの提案理由の説明にもありますように、問題の全般を見きわめつつ適当な対策を講ずる、これは全般について取り上げるか取り上げぬかというようなことも検討して、今大村先生からお話がありました通り、とにかくすべてこの問題を取り上げて検討してみようということであります。従って先ほど眞崎委員から御質問があったような、日清戦争日露戦争のような、全然今度の戦争に関係のなかった人の特権をも侵害して取り上げてしまったというようなものも、当然ここで問題になるとわれわれ了解しておったのですが、この点に関してもう少し御説明を承わりたいと思います。
  29. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 御趣旨の点はよくわかりますが、この恩給等と「等」の字は援護法による援護ということを含めました意味でありまして、この調査対象というものを、思給法の土俵の中で、あるいは援護法の土俵の中で、いろいろなアンバランスの問題かあるとか、その特殊事情にかんがみましていろいろな御要望があるとか、こういうような問題がございますので、その中で検討するというふうな頭でこれは考えております。土俵の外にあるのを土俵の中に上げるかどうかということは、前提としてそれが審議されなければなりませんけれども、一応その中に上ておるものをまず検討するという考え方でおります点を御了承いただきたいと思います。
  30. 保科善四郎

    ○保科委員 土俵外のものも検討の値打があるかどうか、そういうものは一応ここで取り上げてみて検討しなくちゃいかぬ、われわれは初めそういうように聞いておったわけです。ここでこれを取り上げて検討するかどうかは別問題で、そういうものを一応取り上げてみて、これはほかのところで検討してもらった方がいいというようなところも、全般的にこれを解釈するように私はやってもらいたいと思う。そうでないと、またこれはいろんなものかあとに残って問題を起してくる。こういうものを取り上げてこういうようにやって、いろいろ検討したがこうなったんだという答案がそこに出ないと、やはり国家の要請に応じてやったことに対する処置が残ってしまう。こういうことかないように、ぜひこの際はっきりしてもらいたいということを私は考えておったのですか、ぜひそういうように一つ検討をお願いいたしたいと思います。  ついでに私は賞勲部の当局者に申し上げたいのですか、向は先ほど眞崎委員に答えられた答弁に不満なのです。表向きにいうとあれはその通りでしょう。しかしながら表向きばかりやってしまったのでは行政とか政治とかはあり得ないのであって、日清戦争とか日露戦争とかで国の興隆に貢献した人人、こういう方々に対して国が特権を与えておったのを、今度の大東亜戦争によって間違った処理をされたので、これは大東亜戦争だけの処理をすればよかった、何も過去にさかのぼってそういうものをやるべきでなかったと思うのです。そういう観点から、賞勲部やそういう方面において、かつて日本の興隆に貢献した者に対して、当然実態的な、精神的な解釈としてそういうものを検討して、そうして処置すべきであると私は考えておる。そういうものの扱い方をせずに単に一プラス二イコール三というような政治はありはしない。そういう面で賞勲部の方は少し考え方を改めて、今度の臨時恩給等調査会と協力をして、温情をもって、きわめてあたたかい気持をもって解決してやるという気持になってほしいということを私は要望いたしておきます。
  31. 相川勝六

    ○相川委員長 床次君。
  32. 床次徳二

    ○床次委員 今度の臨時恩給等の調査会設置につきまして、この調査会は恩給とうものの概念を前提として調査するんじゃないか、今後社会の進展に伴いいまして社会保障というものの範疇で考えたらどうかという議論も相当あるのでありますが、この調査会そのものはあくまで恩給という立場において、過去の大問題につきまして、第二条に掲げられました事項について考える、さように考えてよいかと思うのですが、この点について政府の意向を伺いたいと思います。
  33. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 ただいま床次先生の仰せになりました通り、この調査会はあくまで恩給という土俵の中での問題、援護法の土俵の中での問題ということを考えておりますので、それ以上広義の問題というものにつきましては、それぞれ別途の調査会なりあるいは調査機関において審議される。この調査会に与えられた任務はあくまで恩給そのもの、援護そのものというものについて限定しておるわけであります。
  34. 床次徳二

    ○床次委員 それから第六条におきましては、この新調査会は調査審議の結論をおそくも昭和三十二年十一月十五日というふうに限っておるのでありますか、この結果この調査会の答申というものは、必ず来年度の予算において考慮できるということを前提とし、政府もまた考慮するということを約束して、過般の団体等にも話しておったと思うのでありますが、この点はさように了承して差しつかえないかどうか政府の御意向をお伺いいたします。
  35. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 この答申の期日を十一月十五日ということにいたしましたのは、これらの事項に対する調査審議はできるだけ早く、半年の審議期間をかければ十分に審議ができるであろうということを予定いたしまして、十一月十五日という半年の期間を見たのであります。なおあわせまして来年度の予算編成の時期にも間に合うように、こういう意味合いにおきましてこの時期をきめたわけであります。従いましてこの調査会の答申が出ました暁におきましては、政府はできるだけその趣旨を尊重して参るということは当然であろうと考えております。
  36. 床次徳二

    ○床次委員 この審議会の委員の任命でありますが、これは国会議員、関係各行政機関職員及び学識経験者とあるのでありますが、これに対しましては相当利害関係者もあるのでありまして、公正な結論が出ることが望ましいのでありますが、政府におきましては、どういう委員を予定されておるか、今日予定されておる方がおわかりならは御答弁いただきたいと思います。しかし私どもの意見といたしましては、これはでき得る限り客観的な、公平な、社会的均衡という立場から見て結論を出していただいて、そうして先ほど各委員の述べられましたごとく、この調査会の調査結論をもちまして、一応過去の問題を一切解決し得るような結果を得たいと思うのであります。かかる趣旨において遺憾なきを期してもらいたいと思いますが、政府の意向をちょっと伺いたいと思います。
  37. 八巻淳之輔

    ○八巻政府委員 委員の総数が二十五名以内となっておりますが、その内訳につきましてはまだ現在のところ予定だけでございまして、最終的にきまっておりませんけれども、大体の腹づもりといたしましては国会議員九名、関係行政機関職員が五名、学識経験者十一名というふうな構成にいたしたいと考えております。なおこの構成につきましてはできるだけ各界の公正なる意見を反映させる、こういう意味におきまして選考し、また国会にお願いし、また学識経験者の選考に当りましてもそういう心がまえで参りたい、う思っております。
  38. 相川勝六

    ○相川委員長 次会は明十九日午前十時より開会いたすことといたしまして、  本日はこれにて散会いたします。    午後二時二十七分散会