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1957-07-04 第26回国会 衆議院 運輸委員会 36号 公式Web版

  1. 昭和三十二年七月四日(木曜日)    午前十時三十六分開議  出席委員    委員長 淵上房太郎君    理事 今松 治郎君 理事 山本 友一君    理事 井岡 大治君       有田 喜一君    生田 宏一君       關谷 勝利君    永山 忠則君       原 健三郎君    堀内 一雄君       小山  亮君    中居英太郎君       松原喜之次君    森本  靖君       山口丈太郎君  委員外の出席者         総理府事務官         (公正取引委員         会事務局長)  坂根 哲夫君         通商産業事務官         (鉱山局長)  大堀  弘君         通商産業事務官         (鉱山局石油課         長)      大慈彌嘉久君         運輸事務官         (自動車局長) 山内 公猷君         運 輸 技 官         (自動車局整備         部長)     岩崎  清君         参  考  人         (全国乗用自動         車協会会長)  新倉 文郎君         参  考  人         (日本乗用自動         車連合会副会         長)      藤本 威宏君         参  考  人         (石油連盟副会         長)      南部 政二君         参  考  人         (東京石油業         協同組合理事         長)      益田  晋君         専  門  員 志鎌 一之君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  道路運送事業(ガソリン価格問題等)に関する  件     ―――――――――――――
  2. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 ただいまより運輸委員会を開会いたします。  陸運に関して調査を進めます。本日は石油価格の安定問題について調査を行います。最近の石油価格の問題の陸運事業に及ぼす影響はきわめて多大でありますので、本日は参考人各位より御意見を聴取し、審査の参考にいたしたいと思います。なお最初に予定しておりました石油連盟会長の佐々木彌市君は余儀ない事情のため、副会長の南部政二君が出席されております。さよう御了承願います。  この際委員会を代表して参考人各位にごあいさつ申し上げます。本日は御多忙のところ、各参考人におかれましては本委員会の調査にご協力いただき、ご出席の上、貴重なご意見を拝聴できますすことをありがたく存じます。忌憚のない御意見の御開陳をお願い申し上げる次第であります。なお参考人各位にお願いいたしますが、御意見の開陳はおのおの十分程度にいたし、あとは委員各位の御質疑によって補足していただきたいと存じます。  なお委員各位に申し上げますが、御質疑はまず参考人各位に行い、参考人に対する質疑が終った後に政府に対して御質疑をお願いいたしたいと思います。
  3. 永山忠則

    ○永山委員 議事進行。鉱山局長お見     えでございますか。――大体こういうような問題を取り上げねばならなくなったということは、鉱山局長が業者とよく協調して、円満にやろうという態度に出ないからこういうことになったのです。前鉱山局長はよく調整していこうと言われたのにかかわらず、今の鉱山局長はノー・タッチ主義をとるといったようなことが伝わっておるのであります。鉱山局長が出ずに、この問題に入ることは私は反対であります。いつごろ出てくるのですか。
  4. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 すぐ参りますそうです。
  5. 永山忠則

    ○永山委員 鉱山局長が出るまで待たねばならぬ。次に石油連盟の会長佐々木彌市君が出てこないことは、余儀ない事情ということでございますが、どういう事情でございますか。その事情をお聞き取りいたしたいのであります。いやしくも国会が参考人として呼びまして、正当な事由なくして出てこないということは、国会の権威に関しても私は許されぬことだと思う。その事由を一つ委員長からおただしを願いたいと思います。
  6. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 参考人の出席は、もちろん国会の権威なども考えなければなりませんが、議員も余儀ない事情のために出席できない場合もありますので、正当な事由かどうか、それは聞きますが、必ずしも国会の権威が傷つけられたとは私は解釈しません。なお御意見の次第もありますので、南部さんからその理由を一応御説明願いたいと思います。
  7. 南部政二

    ○南部参考人 申し上げます。昨日参考人としてお呼び出しを受けましたのが午後三時でございましたが、本日午前中さる外人との会見をあらかじめ予約をいたしておりまして、かわりに副会長であります私が参りました。御了承願いたいと思います。
  8. 永山忠則

    ○永山委員 大臣との会見予約の時間は何時で、どの大臣とどこでお会いになりますか。
  9. 南部政二

    ○南部参考人 アメリカから参っておりますカルテックスの幹部であります。大臣じゃありません。名前は私存じ上げておりません。
  10. 永山忠則

    ○永山委員 何時に……。
  11. 南部政二

    ○南部参考人 十時二十分で予定は午前中と心得ております。
  12. 永山忠則

    ○永山委員 委員長の方から余儀なき事情であるかどうかということをよく御検討願いたいのでございますが、われわれ運輸委員会がこうして各位に非常に多端な折にもかかわらず、時日を費してここに会議を持たねばならなかったという大きな原因の一つは、連盟の会長佐々木君が断固として協調に応じない、この時期においてその独占企業的利潤を堅持しようというような強い態度で指揮されておるがゆえに、こういうような結果になっておるかのごとく聞いておるのであります。伝うるところによりますと、他の人々は協調主義でいくべきだという考え方があるにもかかわらず佐々木会長は他のものが、会議をやっておる途中でも引き戻して、断固これには挑戦すべしというような指示をされたというようなととも聞いておるのであります。これらの諸点を十分たださなければならぬ。なおかつこの問題の一大権威である佐々木会長を抜きにして解決することはできないというような地位を持っておる人でございますので、私は委員長がいかなる理由であるかをよく御検討願い、なおこの委員会の相談の上で、必要に応じてはぜひ佐々木会長に出てもらうということをお願いいたしまして、一応佐々木会長不出席の件を再び委員長並びに委員会で協議をしていただくことにいたして議事を進めたいと思うのであります。
  13. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 まず新倉参考人から御意見の開陳を願います。
  14. 新倉文郎

    ○新倉参考人 昨年の十二月二十一日当委員会の皆様方の御配慮で、関係省である通産、運輸、それに業者、需給双方が参加をいたしまして懇談の機会をお与え下さいましたときに、スエズ問題を契機とする再往の値上げに対して、底止することを知らないガソリン価格の値上げが、輸送を低額運賃で担当しておりまする一般業者の立場からまことに負担にたえないというので、いろいろと意見の開陳を行いましたが、その機会をお与え下さいましたときに、すでにこの問題はある程度国会において処理をさるべき性格を持ってきたと信じておりますし、当時この催しをして下さいました当委員会の皆様方に厚くお礼を申し上げ、かつ引き続いてガソリン税の問題等にも不断の御尽力を願いましたが、それは本日の議題から別といたしまして、続いて一月、二月、三月とこれは主としてガソリンの税の問題に取り組んで参りました私どもといたしましては、ガソリン価格の問題と挾撃を受けまして苦労しておったわけであります。たまたま十二月二十一日の懇談会の席上、すでに日石は第何回目かの値上げを発表いたしもまして、そうしてさらに高いのである、こういう高値を叫んでおったわけであります。  なおその懇談会の結論は、公正なる皆様方の御配慮で、需給双方が一つよく話し合いをしてみたらどうか、こういうことで結ばれておったのであります。深く委員会の皆様方の御配慮を体しまして、その後油の値上げに対しましては、できるだけこれを送ってもらって、税の問題もあることではあるし、かたがたよく需給双方が立ち行くような価格の問題を検討しようじゃないかという意味で話し合いを進めた。ところが石油連盟に主としてこれを申し入れなければならぬ形であったところが、石油連盟といたしましては、独占禁止に触れるきらいがある、こう信ずるから、価格の問題でお話はできません、またその後私どもから再往再四申し入れをいたしました文書に答えて、日石その他では売っている油屋と価格の問題をきめたらいいではないか、おれたちの知ったことではないというふうな答えをしているわけでありまして、一月に再三再四の値上げが行われまして、そうしていわゆる三月末の価格というものを作っておるわけであります。三月末の価格というものにつきましては、当時日石の副社長である栗田さんが朝日新聞経済面に所見を発表いたしまして、揮発油税はある程度かかることはやむを得ないと思う、しかしやむを得ない場合においては、その税額全部をこの際消費者に負担せしめることは、まことに当を得ていない、自分たち石油業者もある程度負担をしなければならぬと信じておる、こういう所見を発表しておるわけであります。そこで私どもは、四月から税がかかりましたので、直ちに税込み幾らで取引をいたしましょうと言って、価格の折り合いをつけるためにあらゆる方面と折衝を始めたわけであります。そこで、それでは高いとか安いとかいうことは、これは商売ですから、いろいろと交渉はありましたが、とりあえず今まで払ったものは全部内払いをいたしまして、決定額がきまりましたら、さっそく残額を払うということを申し合せまして、取引を進めていったわけであります。そこで四月、五月と、こうつながっておる間に、六月に入りますと、急に情勢が変って参りまして、石油方面から強い申し入れがございました。  以下、私は意見を申し上げることを避けまして、事実を申し上げます。私どもが直面いたしました事実を申し上げまして、そうして委員各位の御参考に供したいと存じます。六月に入りまして価格の問題は、私どもでかなり大きな数量でありますので、連日折衝が始まりました。とっておりましたのは、シェル関係の昭和石油日本石油関係の諸社、それから出光興産等が中心でございました。ほかにも少しございました。そこで多いときには約二千キロに近いものでありますから、約二千台の車が、大和自動車を初め、私ども関係者の車を動かすに足る油を扱っておったわけであります。それの共同購入の形において、大和自動車用品という会社が油の受け入れをいたしておったわけであります。従ってそれぞれの中小企業の業者の立場も考えまして、できるだけ安定した、しかも穏健な価格ということにして、私どもとしては、四月にはとりあえず三十三円で一つ私が小さい業者に一ぺん取引をしてみましょう、あるいは三十三円をこすかもしれない、こした場合には私が負担をいたします、もし三十三円以下にきまりましたらお戻しをいたします、こう言うて小さい業者に対しては三十三円という高値を私が露骨に出したために――これは私の腹でありましたが、腹でそういう金額を出してみたので、問題を起したことは事実と思いますけれども、それが中心になって価格の折衝が行われたことは事実であります。しかるに六月の十五日、日本石油関係――これは日石じかではございませんので、日石の代理店の日加石油、大丸石油、日新石油、同和石油が取引の相手でありましたが、そこから口頭をもちまして、大和自動車用品には品物は渡すわけにはいかないというので、配給停止の通告を受けました。さような態度は日石が特に強いということを見ておりましたので、順次数量を減らして、私は背水の陣をしいておりましたから、この数量はそう大きな数量ではなかったし、それほど脅威を感じませんでしたが、同日引き続いて行われましたシェル石油、いわゆる昭和石油との引取は六百キロに達しておりました。六百キロの取引でありましたが、それが非常に仲よしでして、談笑のうちに販売課長が会社に見えまして、私の担当専務、常務と話をしておりましたところが、この問題に触れまして、円満解決をはかりたいから、一応本社と話をした上でごあいさつを申し上げますと言うて帰ったとたんに、電話をもちまして、本日以後日石と同調いたしまして大和自動車用品には出荷をいたしかねます、オーダーは切りませんというて通告を受けたのは六月の十七日であります。従って私どもは二千台近い車を擁し、従業員諸君とともに盆を前にして営業停止のいわゆる死活の岐路に立ちましたので、大急ぎで手配をいたしまして、出光興産にその不足分のおおむねを供給してもらうようにお願いいたしまして、出光興産との契約をある程度進めました。そうしておりましたところが、六月二十七日に私どもの大和用品の社長彦坂の名儀をもちまして、通産大臣水田さんと運輸大臣の御両所に向いまして、出荷停止を出光興産にもやらしめるということを言うておるから、さようなことのないように一つ両大臣において御配慮を願いたいという上申書を出しております。この写しをここに持っておりますから、後ほど何でしたら委員長の手元にお届けをしてけっこうだと思います。  それは、折衝過程におきまして出光が幾らで約束したかしらぬけれども、出光だけが納めるとは不都合である、七月一日の政策委員会において断じて出光の出荷をも停止さしてみせると、日石の社長並びに幹部が私どもの幹部に豪語したのであります。断じてとめてみせるということでありましたので、私どもは出光の分もまたとまってしまうということであれば、何をか言わんや、東京の二割のタクシーは全部この出荷停止の強行手段によって営業停止を受けなければならぬという重大な岐路に立たされる、こう存じまして上申書を両大臣にお願いしたわけであります。  そこで、私は病中でございました。ずっと五月以来入院並びに通院をいたしておりまして、今日でも実はこのみすばらしい姿で出席しておる始末でございます。途中頭を押えますのは神経痛でえらく悩まされているわけでありますからで、会社に出ておりませんでしたが、事の重大にかんがみまして、さっそく出光社長をたずねまして、あなたのところで出荷をとめてもらっては困る、こう申し上げましたところが、正常な取引をしているのを出荷をとめるということは自分としては考えない、ただ政策委員会がいかなる態度でわれわれに圧力をかけるかということについては、これは七月の一日になってみなければわからぬ、こういうことでありました。ただその政策委員会と号するものがどんな正体のものか、匿名トラストであるかないしは政府の関与したところの、強行手段を講ずるに足る組織であるか、そういう内容は全然私は存じておりません。ただ政策委員会と号する名前だけを聞きましたので、それが私のところの油を全部とめてしまうということであるわけでありますが、たまたまとまりませんで、今日は出光興産を中心とせる御同情がありまして石油配給を受け、営業を辛うじて続けているので、この点につきましては委員の皆さんにも一つ御安心を願っていただいてけっこうだと思います。  ただ私率直に申し上げまして、この問題でまことに遺憾なのは、私は三十幾年問自動車界に臨みまして団体の代表等をよく勤めました関係上、言うべきは言い、中小企業のためにあるいは輸送力確保のために、一般働く者の大衆の利益のために、値が上っても運賃は上げないという一つの大理想を実現するために今日まできておるわけでありまして、揮発油税が五千三百円上った、石油はスエズ問題による値上げで、ダンピングの是正とともに八千五百円上った、それでもなおかつ四月以後タクシー、トラック等の運賃は少しも上げておりません。また上げずに低物価政策に協力できればと思って今日まで努力しております私の立場は、中小企業がこれに耐え得るかどうかということで小さい業者を救って、そこで働く一般の労働者諸君の労働条件等を緩和しまして、できるだけ交通事故を少からしめるような安定下に置きたいという一念に燃えておるために、かなりにお願いすることは強くお願いしておる、これが私の自動車界における一生――おそらく余生は短かいと思うのですが、その一生は、その代表者であるがゆえに関係会社を石油会社が全部油をとめることによって営業停止をするというふうなことは――私は死刑の宣告は裁判所でも容易にはせないのだが、油によって死刑の宣告ができるとするならば、このくらいわが国の燃料政策の上において大きな反省をしなければならぬ問題はないと信じておるのであります。いまだかつて交通運輸界及び燃料需給双方の関係において、かくのごとき姿というものを見たことがございません。いち早く東京石油協会は、こちらの言う価格を払わぬものに対しては五日より出荷停止をする、五日を十五日まで延ばしてやるから言うことを聞けと言っておりますし、それにすべての音頭をとったものはまさに日石であることに間違いはございません。日石はシェル石油と相談をいたしまして、私から言うならばこの暴挙をもって私のところにまみえてきたのでありまして、私は全国の代表者なるがゆえにこの苦難は当然覚悟はいたしますけれども、かような問題がわが国の輸送力安定確保の上において果して許されることであるかどうか。値の交渉過程において一方的に、片方の言い分を聞かなければ直ちに油の供給をとめてしまうというわが国の石油政策であるかないかということを、国会において将来とも御検討を願いたいと思っておるのであります。この問題はわが国自動車交通史上特筆大書すべき将来への重大な問題を残しておりますから、軽々にこれを扱う気持はございませんので、時日、相手方、その折衝、こういうものを克明に今記録をさしております。その点につきましては、後日こまかく提示することをお約束いたしましてけっこうであります。  ただ一言私は意見を申し上げますが、かような場合考えさせられるのは、わが国民が特に重大なる発言資格者として存立するゆえは、原水爆の実験禁止等たくさんございましょうが、石油問題をとらえて言うならば、地上にわき出るところの石油は世界人類の幸福平和のために、妥当な価格をもって公平に配分され、公開されるべきものだと信じておる。戦争を起すものは石油の供給をとめたり、あるいは石油の一方的な偏在等が戦争事態というものを起しておるとも考えられるのでありますから、平和憲法にきめ、そうしていわゆる平和国民として世界人類に国連を通して呼びかける提唱をできる資格者は、わが日本政府であり、日本国民であると信じます。地上にわき出るところの石油資源が、一方的な一商社の利益のために売られたりあるいは停止されたりすることはあり得ないのみならず、日石、シェルその他外国資本がおおむね入っておりまして、その支配下に属しておると思うのでありますが、その政策のいい悪いは別としまして、それらの国の大もとの社のスタンダードの社長さん、あるいはカルテックスの社長さん、そういう人たちは、岸総理がお帰りになりましてのお話のように、東洋における日本の立場というものを重視し、その国民幸福を念願し、さらに平和的友好関係を持続し、その国民平和の上に産業の拡充をはかって栄えることに十分協力をすることを惜しまないところの、高遠な理想を持っておると思うのであります。石油のごとき問題につきましては、東洋の各国よりもぬきんでて、そのひいでておるところの日本に対して、重要な使命を持つ日本国民に対して、できるだけの利便をはかろう、中小企業を育成してやろうという気持が彼ら大石油会社の首脳部にはあると思います。これはあらゆる情報から間違いないことでありまして、われわれと友情関係にありますところのアメリカのタクシー会社の代表者等が、石油会社の首脳部はそう言っておりますよ、安心して一つ日本の自動車を発達させて下さいということを伝えてきておりますから、深くその理想の正しさを信じておりますが、そうしたアメリカのいわゆる出先のどういう方々か知りませんが、それらの人が日本の商社の首脳部と相談をされまして、われわれ国民に向って、われわれ消費大衆に向って、お客に向って、値の交渉中に品物をとめ、もって価格の一方的決定をはかろうとするがごときことは、私どもは自由経済とはいえ、石油の重要性にかんがみていまだかつてないところの事実であり、日本の交通史上に一大汚点を残すものだと信じて疑いません。この点につきまして一応事実を率直に申し上げまして、あとは私がただ意見を添えたのでありますから、その意見についてはこれは一つ御批判を願ってけっこうだと思います。以上公述を終ります。
  15. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 次に南部参考人
  16. 南部政二

    ○南部参考人 石油価格について申し上げます。わが国は石油の大部分を職人に待っております。これは宿命と申さなければならぬわけであります。石油の国内販売価格につきましては、おおむね原油輸入いたしまして、日本における精製工場で精製をいたしまして販売をするわけであります。他の加工販売業と異なりますのは、原価に加工販売費を加えるのでありますが、その加工販売の費用が、原価に比べて、。パーセンテージとしてはきわめて低い産業というように考えられると思うのであります。ただいま参考人として申し上げますることは、ガソリン価格でございますが、石油は、御存じのごとく原油を入れまして、ガソリンそれから灯油、軽油、潤滑油、重油と、各種の製品を作っておるわけでありまして、ガソリン価格のみを抽出いたしまして適当なる価格というふうに断ずるわけには相参らない筋のものでございまして、おのずからそこに、ガソリンはおおむね幾ら、重油はおおむね幾らというふうな市場における価格ができるわけであります。石油連盟そのものといたしましては、従来とも取引条件並びに価格等につきましては、統一的、画一的な決議をなし、あるいはこれを強制するという性質のものではございません。石油業全体の将来の発達のために、また国内における安定せる供給を確保するために相はかるということでありまして、決議をもちまして各タクシー会社を拘束するという性質のものではございません。現在におけるガソリン価格は、各社によりまして仕切り価格は異なると思うのでありますが、おおむね三十三円、四円あるいは三十六円、七円というような線で、その間に二千円、三千円の開きがあるのは各社の特殊の事情によりましてやむない仕儀と相なっておるわけであります。いかなる価格が適当なりやということにつきましては、先ほど申し上げましたように、抽出してガソリン価格のみを論断するわけには相参らない次第でございます。一万八千三百円にガソリン消費税が増徴いたされますると、やはり石油会社といたしましてはこれを消費者に負担していただくという建前にならざるを得ない、各社ともそういう状況と考えておる次第でございまして、現状においてガソリン価格をなるべく安定せしめ、これの豊富低廉なる供給をはかろうという努力は、私ども石油業者として十分に留意いたしておる次第でございます。  御存じのごとく石油は世界的な商品でございまするので、これを外国と比較いたしまして、税をのけて比較いたしますると、日本ガソリン価格は高い方ではございません。むしろ安い方と申し上げていいと思うのであります。なお国内価格といたしましても、税をのけてこれの推移を見ますると、昭和二十七年に統制が撤廃せられました当時と比べまして、大体キロリットル当り二千五百円ないし三千円の値下りを見ておる次第でありまして、二十九年、三十年に比べまして弱含みの横ばい状況が今日の状況と、かように考えておる次第であります。ただ昨年重油需給に伴いまして国内精製量が相当に多くなりました。原油を処理いたしますると、必然的にガソリンが出て参ります。そのガソリンが過剰ぎみでありましたために、昨年夏場は相当なダンピングをいたしまして、原油より安い価格のガソリンというような変態の状態が一時見られたわけであります。現在の価格を、先ほど申し上げますように統制撤廃後の経緯に見ますると、おおむね安定したる価格であり、特にスエズの問題以降格別の値上げをしたということではありませんので、昨年がやや変則な需給状況になったがために価格が下落しておった、かように考えておる次第であります。以上であります。
  17. 新倉文郎

    ○新倉参考人 一言だけ、落しましたので……。出荷どめを食いましたときの価格は、日石は三十五円二十銭であります。それからシェルが三十五円であります。それから二、三日前に日石、シェルから、価格の問題は別として取引をしてくれないか、こういう話が参っております。そこで私から、大きくなぐられて傷はいえていませんが、それに、手配をしてしまったから大きな数量は望めないが、ぼつぼつ取引をすることはけっこうでございましょうから、いたしましょう、こう指令をいたしました。だから私どもといたしましては、さような目にあいましても、油の需給双方はできるだけ話し合いによって取引を進めようという気持で、十分今日では間に合っておりますが、その申し出に対してはきん然順次一つ取引をいたすことを承知いたしました、こういうふうに答えておるのであります。どうぞそういろ点につきましても、私どもが何ら戦おうとか、この問題に対してどうしようとかいう底意は一つもなくこの姿になってきておる点も、一つ御了承願いたいことを付言いたします。
  18. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 次に藤本参考人
  19. 藤本威宏

    ○藤本参考人 今新倉参考人からお話がございましたので、それに触れてない点を中心に申し上げたいと思います。その前に前提として申し上げますのは、私どもの主張は、いろいろ誤解があるようでございますが、増徴されたガソリン税はすべてユーザーが負担することは当りまえだ、われわれは喜んで負担いたします。ただ私どもが申し上げたいのは、昨年の末のスエズの問題によるタンカー・レートの引き上げ、それと年末における自然増をちょっと考えなかったといったような、通産省の方の見当違いから、ガソリンが一時的に不足いたしました。その不足とスエズの問題と両方にからませて、全く言語道断な値上げぶりを示した。その分について、スエズの問題も解決し、タンカー・レートも大幅に下り、量の方も割合に潤沢になっている今日において、そういった基礎条件がなくなったのだから、その分だけは下げてくれと申し上げているのでございまして、ガソリン税を負担してくれとか、あるいはそちらで持てとかいうことは決して一言も言ったことはございません。従いまして、そういったようなスエズの問題、昨年の量の不足、こういったもので上った分を、一つお互いに話し合いの上で下げようじゃないか、それがどうしてもきまらないうちは、自分たちとしてはわれわれなりに妥当と思われる価格だけを内払いして、あとは話し合いに待とうじゃないか、話し合いがきまれば差額は払おうじゃないか、こういったような態度で臨んでおります。  そこで私どもはこの問題については、国会まで持ち込んでガソリン値下げ運動をしているのではございません。また泣きごとをここに述べに来ているのでもございません。ただ先ほど新倉参考人からお話しのように、石油業界のあり方を、こういったまま放置しておくならばゆゆしき問題だと考えております。と申しますことは、何しろ石油事業は国民の大事な、汗の結晶であるべき外貨を使っている重大な事業である。しかもいわゆる基礎産業であって、ここの変転が重大な問題をなすことは、これはもう承知の通りでございます。後ってガソリンという問題は、公共的な性格を帯びている事業であると思っております。ところがメーカー側の方では、自分の方の事業は公共性々々々ということを盛んに言っておりますが、それは国家から手厚い保護を受けるときだけに言っていることでございまして、その反面に行われる国民大衆に対する義務ということについては、われわれははなはだ疑問がある。これは価格中心にして申し上げれば、ガソリン価格というものは、これは要するにメーカーがきめるものでございます。石油連盟は、なるほど独禁法その他によって、価格問題は相談してないといっておりますけれども、しかしながらこれらについては、まず日石が火ぶたを切れば、必ずほかのものが追随していく、過去においても現在においてもその通りでございます。一社がリードをとって、みんながそれについていく、こういう形態において、いわば実質的に何らトラストと変るところはないのじゃないか。このガソリン価格というものに対して、われわれユーザーの声を聞いたことはございません。また自動車会社だけではございません。一般にそうしたものを徴したこともない。ただ上からガソリンは何ぼ何ぼにする、こういうことで今までガソリン価格というものはきまっておりました。ここにおいて、非常に独占的な性格が強いのだ。この例としまして私申し上げるのは、これは衆議院の運輸調査室から三十二年の一月十二日に出ております揮発油関係資料というものがございます。これは先生方御存じの通りでございますが、先ほども石油連盟の方の参考人からお話がございましたが、世界と比べても安いのだという話をさんざんしておられますけれども、しかしながら調査室の表によりますと、三十年でございますが、全産業において石油業が他の産業にずば抜けた収益率を上げております。一般産業の総資本に対する収益率は四・三%、一般製造業が五・九%、石炭鉱業が一・八九%、これに対して石油精製業者は実に一五・二一%といったような、けた違いな大きな利潤を現在上げております。そこでここに書いてございますが「なお石油精製業については特別償却(五〇%)が認められているので一般産業に比し経費として計上する点において非常な有利な扱いが受け得られるのである。」こういうふうに書いてあります。従ってこの償却というものを普通一般産業並みの償却率に戻せば、この利潤というものはさらにこれの二倍、三倍に上るのではないかと考えておる次第でございます。こういったようなとてつもない莫大な利潤を上げておる。同時にこの裏にはまた日本としてははるかに高水準の人件費を含んでおります。こういった高い水準の人件費、さらに特別償却、こういうものを差し引いて残りが今言ったような一五・二一%、こういうような高水準でございます。もちろん自己資本に対しては問題にならない七八・九九%といったような一カ年間の利潤の率でございます。とういった膨大な利潤を上げております。しかしながら利潤を上げられることはけっこうでございますが、今言ったようにこの事業が公共事業であるならば、こういった利益の何分かは国民に還元しなければならぬのではないかとわれわれは申し上げておるのでございます。いわゆるこういった公共事業であるだけに、独占的な利潤は認めるわけにはいかないのだ。国民に還元していただきたいのだということが一つでございます。  もう一つは、石油価格というものが夏には安く冬には高い。また去年のごとく若干外貨の関係から品不足になれば大へんな値上りを示す。要するに石油というものが、いわばその辺にあります消費物価のように、需給関係だけで上ったり下ったりするといったことは、基礎産業である以上、公共事業である以上は許すことができないのではないか。どうしてもある程度の安定した価格でなければ、基礎産業であるだけに、その上にあるもろもろの産業が大へんな痛手をこうむる。ハイヤー、タクシー事業もその例でございまして、昨年の春にダンピングがあった。石油が安くなったというので、労賃も上り、いろいろな構成費も上げて参っております。ところが暮れにおいて大へんな値上りを示す。このために給料は下げるわけにはいかない。その分だけがしわ寄せを食ってくる、こういう状況でございまして、企業の安定性が保ち得ない。そういった意味で夏に安く冬に高い、さらに品不足になれば上るし、余れば安くなる、こういったばかばかしいような価格はどうしてもやめていただかなければならない。ある程度安定したような価格でなければものにならないのではないか、これが二番目の論点でございます。  その次に問題になりますのは、価格問題とは別でございますが、従来の石油メーカーの態度といいますものは、ユーザーというものを考えたことがあるかと私は言いたいのでございます。われわれがこの安定価格の問題について、昨年の九月から、国民経済からいってもわれわれ事業体からいっても、安定価格で適正価格を求めようじゃないかという相談を何回も申し出たにかかわらず、これをすべて拒否してしまう。石油連盟に申し込んでも、石油連盟が価格問題にはタッチできない。これは表面上やむを得ない。それでは話し合う場を作ってくれといって石油メーカーさんと会う。それは場も一つ御遠慮願いたい。皆さんやるなら個々にやっていただきたい。ノー・タッチだ、石油メーカーはほおかむり、それで一方的にどんどん値段を上げていく。こういうような態度で、基礎産業あるいは公共事業、果してそういうことが言えるであろうか。この態度を私は特にはっきり言いたいのでございます。なぜユーザーの声を虚心たんかいに聞いてくれないのか、腹を突き合せて話し合う場をなぜ持てないのか、こういうことを次に言いたいのでございます。  さらにつけ加えて申し上げれば、こういったようなメーカーの態度はどこから来ておるかと考えてみますと、この根本原因はいわゆる自由経済の一番悪いところが露呈しておる。つまり自由競争というととが全然ない。これは外貨割当に大きな欠陥があるのではないかと考えております。現在の外貨割当は輸入実績割当でございまして、前年度の輸入実績割当、これが中心でございまして、ただすわっておれば外貨がくる。その外貨で石油を精製すれば、自分たちがつけた値段でもって押しつけることができる。聞かなければ先ほど言ったような販売停止というような方法もとる。こういったことでは、私どもはこれは公共事業の義務ということをほんとうに忘れているのではないかと思っております。根本原因は、外貨割当の輸入実績割当、ここに問題があるのではないか。ここにおいて、輸入実績ということの壁を破って、ユーザーの声、国民の声を外貨割当の中に導入することによって、メーカーのいわゆる独占性がある程度は緩和されるのではないかと考えております。  さらにまた突っ込んで言いますならば、こういった基礎産業であるだけに、たとえば石油価格の安定法とか、何らかの措置によって、石油外貨は適正にしてかつ安定した価格を作ること、これは単に自動車業者だけの声ではないと思っております。一般基礎産業としては、当然そうあるべきでないかと考えておるわけでございます。こういった諸般の点から、私どもは単にこの国会の席上でもって、われわれが油が高いから安くしてくれるようにお願いするといったような、単にそれだけの話をここにお願いしに来ているのではないのでございまして、石油価格全体にくっついておりますこういったような独占性、あるいは非公共性、こういったものをぜひ是正しなければ、日本の経済全体が大へん心配だ。従って国民の一人としてその先頭に立って、私どもはこの石油問題と取り組んでおるのだ、この実情を十分に御勘案願いたいと考えておるわけでございます。以上で公述を終ります。
  20. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 次に益田参考人
  21. 益田晋

    ○益田参考人 私は東京石油業協同組合理事長をさしていただいております。私が本日本委員会に招致いたされました理由は、おそらく当東京都協同組合におきまして、五月末に組合員諸氏に対して、いわゆる大口需要家各位に対する価格につきまして声明を発したのでございますが、その影響その他についての件だと了承いたしております。従いまして、そうした立場でいろいろ御説明申し上げたいと思います。  私どもは石油販売業者であり、元売りメーカーから商品を仕入れまして、これを需要者各位に妥当な、適正な利潤を取りまして販売いたしておるのであります。従いまして、この声明書の内容におきましても、商業者としての理由以外には何ものもないのでございます。この声明書の内容をかいつまんで申し上げますと、第一に、四月七日から実施いたされましたガソリン税の増徴額、この増徴額だけを増徴以前の大口需要者に対する価格にプラスした価格をもって、大口需要者各位に対する最低基準価格とすること。それからこの実施につきましては、全組合員がこれについて同調してもらわなければならぬという意味の指示でございます。同調という点につきましては、ある場合、たとえば高いものを元売りメーカーから仕入れまして、私どもはこれを需要家に安く売ることはできないのであります。従いましてそうした状況の生じました際には、遺憾ながらお売りすることを辞退しなければならないという純然たる商業者のあり方でございます。言いかえれば、百円の商品を買うのに五十円持って参ったのでは買うことができないということの以外に、何ものもないのでございます。私ども東京都協同組合は、現在約七百名の組合員を擁しておるのでございます。そしてこの七百名の協同組合の中心地をいずれに置くかと申しますと、月の商売わずかに二百万円の売り上げのある業者を中心地といたさなければならない状況でございます。七百名の組合員のうち、月商百万円未満のものが約二百名、それから百万円以上二百万円未満のものが約二百名、つまり七百名のうち四百名が、そうした二百万円以下の月商に甘んじておる零細中小業者なのでございます。そしてこの声明書を発しました過程は、東京都下幾つか設置されております支部からのそれぞれの要望によりまして、理事会の議を経て発せられました声明書でございまして、こうした商業者としてのあり方以外には何ものもないのでございます。この点十分御了承願いたいと存ずる次第でございます。  私どもこの声明書を発しまして以後、各種の大口需要家各位とはそれぞれ数回折衝、組合といたしましてもお話し合いを申し上げておるわけでございます。特に今日御列席願っておりますハイ・タク関係の方々とも両三回席を一にしまして、御懇談申し上げておるのでございます。遺憾ながらその席では話は並行線をたどるのみで、何ら帰結を見得なかったことは遺憾でございますが、その私どもの声明の内容に対しまして、声明書を発するに至りました理由をここで、明らかにしなければならないと存じます。それにつきまして、この四月七日以降ハイヤー、タクシー団体の方々が、それぞれの団体の指令といたしまして、各ハイヤー、タクシー業者の方々にそれぞれ三十円ないし三十三円の代金内払いの指示を文書でもって流されたわけでございます。この文書を拝見させられた私ども組合員は、その内容のあまりな重大さに驚いたのでございます。しかもこの内払い制度がわずか一週間ないしは十日間のごく瞬間的なものならばともあれ、四月末になっても解決せず、五月末になっても解決せず、六月末、すでにもう九十日を経過しておるような状況でございます。この五千三百円のガソリン税、これをただいま申し上げましたような非常に零細な販売業者がいつまでもこのまま負担にあえいでおるという状況は、私どもの経営内容では許されないのでございます。従いまして個々の元売り会社、メーカーを、私ども正副理事長が代表いたしまして数回にわたって遍歴いたして、衷情を披瀝いたし、ないしは先ほど申し上げましたような大口需要者各位とも懇談を重ねて参った次第でございます。  もうおそらくこれだけ御説明申し上げますれば、私どものあり方につきましてはよく御了承願えたことと存じますが、こいねがわくば私どもの衷情を御認識下さいまして、本委員会におきまして内払いの制度、指令を御撤回願うように御督促願いたいと存ずる次第でございます。そうした措置がとれますれば、私どもはいつでもこの声明書を撤回、正常な取引関係におきまして今後の販売に従事いたしたい、かように考える次第でございます。
  22. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 参考人の供述は一応終りましたが、御質疑がありましたら許可いたします。先ほど申しましたように、参考人に対する質疑を先にして、それが終りましたあとで、政府の関係の方に質疑をすることにいたします。永山君。
  23. 永山忠則

    ○永山委員 南部さんにお尋ねいたしますが、七月一日に政策委員会をおやりになりまして、そこで断固配給停止へ持っていくという意見、ことに出光が出しておる点についてはこれを差しとめるのだという強い意見を申し合わされたということをちょっと聞いたのですが、また今のお言葉の中にも出たのですが、その間の事情はいかがですか。
  24. 南部政二

    ○南部参考人 名前が政策委員会とまことに麗々しい名前なものでございますから、とかくかれこれ批評を受けるわけでございますが、実は七月一日に政策委員会を開いておりません。出荷停止等について政策委員が申し合せをするというような事実もございません。あるいは先ほどから話を承わっておりますと、取引のありました当該事項はシェルさん、日石さん、出光さんと三社の、政策委員会に出席するそれぞれの会社の者が三人で集まるとかあるいは集まらぬとかいうことでございまして、連盟の政策委員会は開いておりません。それからそういう申し合せをした事実もございません。
  25. 永山忠則

    ○永山委員 それでは正式の政策委員会ではないのですか。
  26. 南部政二

    ○南部参考人 ございません。
  27. 永山忠則

    ○永山委員 しかし日石あるいはシェルさんあるいは出光さんはお寄りになって、そういう話があったかもしれぬとおっしゃるわけですね。
  28. 南部政二

    ○南部参考人 どうもそれがあったかもしれない。連盟のメンバーとしましては十八社ありますので、その中の二、三社がどうしようというような話をするというような事実は、あるいはあるかもしれないと存じます。
  29. 永山忠則

    ○永山委員 それではよろしゅうございます。それから益田さんにお尋ねいたしますが、協同組合の声明は要点が三つになっておる。販売基準価格をまずきめること、それからこれに応ぜざるものは販売を拒否する、そして第三はそれを拒否したものには組合員あげてこれを応援するという三点でございますが、聞くところによりますとメーカ側の方とユーザー側との間に立たれて、非常に苦境な立場におられてお気の毒と存じますが、今回はメーカー側の方が強い圧力をかけるので、すなわちメーカー側の方へはどうしても了解を得ることができないので、やむを得ずユーザーに対してこういう強い態度に出ざるを得なくなったというように聞いておるのでございますが、メーカー側とこの問題に対してどういうような御交渉をなさったのでございますか。
  30. 益田晋

    ○益田参考人 ただいまの御質問の中で、私どもの声明書の内容で出荷を拒否すると申しておる点はないと思います。私どもはあくまで商業者といたしまして、高く仕入れたものを安く売ることができないというところから、販売を辞退しなければならないということにあるわけでございます。従いまして、かりにAという販売業者が供給を辞退した場合、その大口需要者の方々が他のB、C、Dのスタンドに車を向けて、正常な価格でお買い取りがいつでもできるわけでございます。ただそうした場合に、私ども商業者のあり方といたしまして、価格ももとよりでございますが、この商権ということは非常に重要なことだということは御承知でしょうと存じます。特に零細業者がわずかばかりの数を辞退しなければならない立場に置かれまして、それを他に直ちにとられるようでは仕方がございませんので、そのための自衛手段として組合がここに設けられた次第でございます。  なお本件につきまして私どもの理事会の構成は、各十三の元売りメーカーの代表者理事理事のうちにそれぞれ十三元売りの代表者が常任理事になっております。そのほか東京都内を五つのブロックに分けまして、ブロック代表の理事がそれぞれ出ております。全理事が四十名のうち十三元売りの常任理事、それから五つのブロック代表理事、これがいわゆる常任理事という資格で、それぞれの元売りあるいはブロックを代表いたしまして元売りと折衝いたしておるわけでございます。その常任理事の意見を常任理事会ないしは理事会で取りまとめまして、私どもは決議あるいは声明を発するわけでございます。それのみにとどまらず、私どももいわゆる代表者という資格におきまして、理事長及び副理事長――副理事長はただいま三名でございますので四名が帯同いたしまして、数回にわたりまして各元売りを遍歴いたしまして、情勢報告ないしは価格の引き下げができ得るならばやっていただきたいということの了解工作にこれ努めたわけでございます。しかしまことに遺憾ながら、そうした面につきましてただいままで値下げの措置にあずかっておる会社はいずれもないのであります。なおここで申し上げたいことは、ある特定の元売りから特定の強い圧力を受けたというようなことは全然ございません。
  31. 永山忠則

    ○永山委員 それでこの価格が協定できない場合には納入を停止せなければ、元売り並びに製造業者の方はこれをやはり配給することはできないというような意見を持っておられるのでございますが、その点を一つ……。
  32. 益田晋

    ○益田参考人 私ども元売りに対しましてはある種の担保を提供いたしまして、その担保物件の範囲内の取引しか許容されておらないのでございます。同時にこの代金支払いも、ある非常に限られた期限によりまして元売りにこれを支払わなければならないという二つの制約された面があるのでございます。従いまして瞬間的、十日、二週間程度の短期の内払いというものでございましたならば、これはあるいはその難局を処理することができると思うのですが、三十日になり六十日になりないしは九十日になりますと、とてもその負担にたえられないという業者が大部分でなかろうかと存ずるわけでございます。そういう点、もとよりそうしたただいま申し上げました二つの制約された面、これをかりに私どもが怠った場合には、元売り各社は私どもに課するにいわゆる出荷停止の措置がとれることは、これは当然なのでございます。
  33. 永山忠則

    ○永山委員 さらに決議事項の第一に、ガソリン消費税増徴前のガソリン価格に、今回四月七日に値上りした税五円三十銭を加算した価格にしろという決議をされて、指示されておるのでありますが、ガソリン消費税増徴前すなわち四月七日前の価格は、ただいまユーザー側のお話ではスエズ運河の関係も緩和して、タンカー・レートも下っておる、あるいは年末のガソリン不足に対する値上げ等が含まれておったのも、これがやや潤沢になっておる、これらの条件が入っておるので、四月七日までの価格は必ずしも適正でないから、十分協議をして適正価格に持っていきたいということで交渉を続けたということでございますが、そういう交渉を続けておられたのでございますか、それが一点。同時にそういうスエズ運河のタンカー・レート引き下げになっても、あるいは年末ガソリン不足の関係上少し上っておるというユーザーの考え方は間違っておるとお考えなのか、四月七日の価格はこれは絶対下げられないし、また交渉の余地ない価格であるというふうにお考えになっておるかどうか、この点は南部さんも関連して御説明を願いたい。交渉があったかどうか、そして四月七日の価格は絶対の価格か、これは一歩も引くことのできない適正価格とお考えになっておるのであるかどうか。
  34. 益田晋

    ○益田参考人 ただいまの御質疑の元売りメーカー各社に、いわゆるタンカー・レートですとか、そうした原価の構成については何ら関知させられておらなかったのであります。いわば元売り各社からしかじかの価格で売るという、われわれの立場から言いますならば仕入れ価格、それ以後が私どもの関係しておる価格でございます。従ってスエズ問題のレートの上昇ないしは下降についての影響ないしはこの期間での価格の折衝などにつきましては、私どもはいずれの団体、いずれの需要家からも折衝は直接受けたことはございません。
  35. 南部政二

    ○南部参考人 四月七日の価格が一歩も引けない絶対の価格なりやということにつきましては、必ずしも絶対の価格と申し上げるものではありません。これは各社によってタンカーのチャーターの状況が異なっておりますので、原価構成はそれぞれ違っておると考えております。従って画一的に四月七日の価格が適正価格であって、一歩も引けないという性質のものではございません。なおタンカー・レートにつきましては、昨年スエズ問題が起りました当時、スエズ問題の見込みにつきまして、私ども業界ではそれぞれの会社がそれぞれ対策を持っておったわけであります。そのときのタンカー・レートの上昇はまことに未曾有の上昇でございました。従って長期に安定したる供給をはかるためには、この際一時リスクを負っても、三年なり五年なりというような長期のタンカー契約を大体の会社はそれぞれ持っておるわけでございます。従って当時のペルシャ湾の日本の運賃が、トン当り三十ドルあるいは三十二ドルというようなむちゃくちゃの運賃が一時出たのでありますが、その当時、たとえば十五ドルなり、あるいは十六ドルなりの運賃で三年あるいは五年というような長期のタンカーをチャーターいたしておるわけであります。現在のマーケットの船の運賃と、各社の雇っております、実際に支払っております運賃とは、必ずしも一致しておらないのであります。
  36. 藤本威宏

    ○藤本参考人 先ほどちょっと言い残したことで、今永山代議士からの御質問と関連しておりますので、ちょっと御説明申し上げます。  一つは、われわれが三十円ないしは三十二円といったような内払いをした根拠を申し上げたいと思います。これは先ほど石油連盟の方の参考人のお話がありましたように、昨年春に膨大なダンピングがございました。これは大体リッター二十一、二円ということでございました。ネットで直せば大体九円、こういったダンピングがございました。それが秋口からぐっと上りまして、大体三十二円くらいまで参りました。三十二円と申しますと、当時の税金を十三円引きますと、十九円でございます。九円から十九円、要するに二倍以上の価格の上昇を示したわけであります。そういったような価格で現在来ております。ちょうど税金がきまるまでトップ価格で来ておりますけれども、三月期において各会社が決算をしております。その決算の内容は、春のダンピングがあったにかかわらず、前年よりも平均していいのでございます。先ほど申し上げた年よりも平均して上回っている。ダンピングの痛手を回復して余りあるということでございます。従ってそのトップ価格で押すならば、どのくらいの利益が出るかということについてははかり知ることのできないものがございます。これをまず申し上げたいと思います。  それから昨年の九月にいよいよ値段を上げ始めて、われわれが安定価格の第一回の交渉に入ったときに、そういう話をけ飛ばしてどんどん値上げをいたしましたが、そのときに大体こういうことを言っておりました。ダンピング価格を回復しなければならない、それについてはわれわれは認めておりました。そのときに十二月までに五円上げればいいのだという話をしておりました。ところが結果においては十円上っております。従って五円分だけはスエズの問題とか、ガソリン不足ということによって生じたものではないかというような考え方をいたします。  それから先ほどのタンカー・レートの問題でございますが、これはこの間去るメーカーの社長さん連中とずっと懇談しておりますが、その中で現在のタンカー・レートの平均は、長期、短期いろいろ合せまして何ぼくらいでしょうかというと、大体一五%アップ、いわゆるU・S・M・Cフラットに対して一五%アップくらいではないかと思われる。では一番高いところは何ぼくらいかというと、これもはっきりわからないが、大体平均して五〇以上でないか、もちろんそのときのスポット物になりますと、二五〇くらいのものもあると聞いておりましたけれども、安い長期契約のものもありますので、そこまでいっていない。そうするとタンカー・レートにおいて下ったということは明らかな事実があると思うのであります。こういったことから私どもは少くとも四月七日の線でこれを据え置きにするということは、先ほど言ったバランス・シートの面、それから今言ったタンカー・レートの下降の点からいっても、またさらにもう一つ申し上げれば、昨年の九月にスポット物で大体プラス五〇くらいでありましたが、安定価格の話が出たときに、原油でなくて製品で輸入したら何ぼくらいになるかという話をしたときに出たのが、大体二十六、七円ではないか、二十六、七円ならば売れるのではないかということでありました。二十六、七円ということになると、それに新しいガソリン税を加えますと、大体三十二円そこそこになってくる。特にそのほかにこれほど処理量がふえたのでございますから、そういった合理化まで考えれば、さらにそれより下回った値段で売れるのではないか、こんなふうに考えて、私どもは三十円ないし三十二円の内払いをするように、腰だめでなくわれわれの判断で三十円ないし三十二円の内払いをやったわけでございます。これがメーカー側に膨大な出血をさせたとは考えておりません。しかしこれはディーラーははっきりいっておかわいそうであります。これはうしろから仕切り価格で押えられて督戦隊がついているというような状況ではないかと思っております。しかしながら元売り業者、メーカーの態度については、これは断じて許せないものがあると考えております。つけ加えて申し上げておきます。
  37. 山本友一

    ○山本(友)委員 南部さんにお尋ねします。私どもはこういう方面のことは全くしろうとでございまして、平凡なことをお問いいたします。平凡に国民に知らしてもらいたいという感じが起るわけでございます。今までの参考人の方々のお話を聞きまして、今の石油業界のあり方というものにつきましてあぜんたらざるを得ないのでございます。ちょっとさかのぼりますが、スエズ問題が起りましたときにガソリンがぐっと上った。時たまたまガソリン税の問題がわれわれの課題の中にあったわけでありまして、あの問題を中心として非常にわれわれ苦心をいたしたものであります。しかし俗にいいますばかと相場には勝てないので、戦争の徴候が起ってきて石油が暴騰するということは通念的に仕方がない状態だ、かように考えておったものでございます。しかるところスエズの問題も今日落ちつきを見せ、それによって運賃の暴騰もあったはずでございますが、それが今日世界の海運界の状態を見ると下降線をたどっているときに際しまして、何ゆえに石油のみがこれだけの値上りをするかということが、私は納得がいかないのであります。私ども国民の声といたしまして、よくあなた方に御判断を願いたいと思いますのは、今一片の参考資料から見ましても、一五・二一%というような莫大な利益率を持っておる、しかも他の追従を許さない資本力でもって販売停止までやる、言いかえれば基礎産業の血液をつかさどる業者が、死ぬることを見ておってこういう横暴をやるということは、私どもは非常に納得がいかない一点であります。われわれ立法府にあります者といたしましては、このあり方から日本基礎産業の将来を考えましたときに、これではいけないという気持を持つわけであります。従いまして今お問いいたしますることは、私は原価構成なんか知りませんが、運賃が戦争で上った、それが下ったのに何ゆえにこれたけの深刻な問題がかもされるかということが納得いかない、これをもう少し平凡に掘り下げて話していただいて私どもの参考にさしていただきたい、かように思います。
  38. 南部政二

    ○南部参考人 長期にわたって石油の供給につきまして石油会社が横暴である、あるいは利益が多いじゃないかということはよく私ども耳にするのでありますが、もともと石油自体は統制撤肥後非常に需要がふえつつあります。年間一千四百万キロリットル前後のもりを国内で販売しておるわけであります。その販売価格はおおむね二千億程度のものではなかろうかと思います。それに対する各社の利益を合計いたしふして、百三、四十億程度のものが出てきはせぬかと思いますので、販売総原価に対する利益そのものとしましてはまあ七%程度のものではなかろうか、かように考えておるわけであります。ガソリンの現在の価格につきましては、スエズ運河問題があったので奇貨おくべしとなして値上げをして、そのままお前たちは居すわっているのではないか、こういうお考えと思うのでありますが、私どももともと昨年スエズ運河問題の起る以前の状態が非常に変則の状態だったわけでありまして、最初に申し上げましたごとく大体二十八、九年ごろから今日の価格を見ますると、弱含みの横ばい状態でありまして、もともと値上げをしたということではなしに、非常なダンピングが昨年行われたということであります。それは原油処理に対しまするガソリン収率が、その当時契約しております原油に対しましては二八%、二九%というようなガソリンの含有率の原油を大体各社とも入れておったわけであります。当時重油の需要が非常に伸びまするので、重油供給に遺憾なきを期するためには、当然それだけのガソリンが出て参るわけであります。そのガソリンがあふれましたのでダンピングが行われた、こういう状態でありまして、もともとそれが変則な状態と考えております。なお石油業者といたしましては自後需給ににらみ合せまして、一〇ないし一四、五%の原油輸入するというふうにいたしまして、大体全体の石油製品としての供給に合うようにそれぞれの会社が努力している次第だ、かように思うわけであります。
  39. 山本友一

    ○山本(友)委員 南部さんのお話よくわかりました。非常に値段をダンピングしたということは私どももそう思いますが、結果から申しますとそれほど値段が下っても、あなたの方の利益は一人前以上あるということなんです。それほどしてもまだ利益があるのだから、こんなにしなくともよかろうがということが私の方から考えますと言えるわけです。ただ力をもっておれの言うことを聞かなければ、配給をとめてしまうぞということをやらなくとも、もう少し含みのある操作がまだ国内的にはあるのじゃないか。かつて大東亜戦争の原因も石油ですが、国内でこういうことをしておりましては今度また戦争が起る。これは外国との戦争ではありません。こんなむちゃくちゃに押えつけてやるというような高圧的な政策は、私はもう少し考えていただきたい。これは血液であるということは私の言うまでもないことでありまして、今日輸送に携わりますあらゆる運輸業者の面が一番深刻にこたえるわけでございまして、これはハイヤー、タクシーにいたしましてもあるいは定期船等にいたしましても、きめられた運賃でありまして、これ以上取るわけにはいかない。あなたの方は自由自在におやりになることができるが、一方われわれが担当いたします輸送という面は限定収入で、どうすることもできない。この現実の前に交通を完全に秩序あらしむるということについては、何とか国の施策に待たなくてはならぬという問題が起ってくると思います。こういう石油の状態では業界は始終安定を欠きます。これに安定の方策をどうして立てるかということがわれわれに課せられたテーマと思いますけれども、場合によりますれば安定法をもくろむとか、あるいは専売法をもくろむとか、立法的の処置をとらなければ、このような状態では私はいけないということを考える一人でございます。とにかく当面の問題としては、それだけ価格が下っても利益は人一倍あるのだから、もう少しゆとりのある操作をやって、国内で摩擦を起さないようにやっていただきたいということを私は念願し、かつお尋ねしたわけでございます。
  40. 南部政二

    ○南部参考人 山本さんのお話は、お前らどうも知恵がないぞ、こういうことでございます。(「知恵があり過ぎるのだ」と呼ぶ者あり)まことにお恥かしい次第でありまして、これは商魂があるので知恵はない方でありまして、御指摘の点につきましては私どもも十分社会責任も自覚しております。ただ石油業全体のあり方に関しますただいまのお話は、これは国全体の政策といたしましていろいろ今後御意見を承わらなければならぬものと私どもも心得ております。その点につきましては私どもといたしましても官庁並びに国会の方々の御意見も十分に拝聴して、日本石油政策に誤まりのないように――国内戦争をやらぬようにもうちょっと知恵を出せ、こういうおしかりだと思いますので、そのようにいたしたいと思います。
  41. 永山忠則

    ○永山委員 ただいまのお話によりまして、あまりすっきりせぬけれども、ガソリンの消費税徴収前の価格というものは絶対に譲られぬのであるというほどにも考えていない、しかしそれかといってタンカー・レートの長期契約等から輸送賃もそう下るとは考えられないというようなお言葉でございますが、今山本委員から言われましていろいろな点で十分懇談をするというような気持になられたように聞いたのでありますが、今後十分話し合いには応ずる、また四月七日以前の価格は絶対に引き下げぬということでもない、しかしそう引けるかどうかはわからぬというような意味にとったのですが、交渉に誠意を持ってやるというように解釈していいかどうか、もう一点ついでにお願いしておきたい。自分はそういうふうに言っているけれども、佐々木会長は、何を言うかというようなことになるのではないかということが、今日までの経過では非常にみな心配している。今日佐々木会長が見えないということは、われわれは作為的だとさえも考えられぬこともない。外人とお会いされることはけっこうですが、その会う時間をさいて、十時二十分ならば十二時前に来るとかなんとかして、ほんとうに誠意を持ってやるというのなら、私は何とか時間の繰り合せができるのではないかとさえも思うのですが、そういう点から見て、おれがそういうことを言った以上は代理で出ているのだから、会長はどう言っても一つ懇談には応じて誠意ある解決をする。また第二点、すなわちもう一点は、日石と昭和が大和自動車会社に対して出荷停止をいたしたのでございますが、日石は三十五円二十銭という価格で取引しており、シェルは三十五円の価格で取引しておったのだ、それをシェルは課長が来て話し合いを円満にやっている最中に、唐突として停止をやったという事実を今聞いたのでございますが、そういう正常取引をしておりながら、なお交渉中に唐突としてこれをとめたという指令が、いわゆる会長佐々木さんから出たのだというようなことをうわさされておるのでありますが、こういう点に関して、正常取引をしておるのにどういうわけでこれを停止したか、この点についてもしお聞きの点がありますればお漏らし願いたいと思うのであります。
  42. 南部政二

    ○南部参考人 申し上げます。私は副会長でございまするので、会長のかわりで参ったわけであります。私は丸善石油役員をいたしております。今日の日本石油は往年の日本石油ほど石油業界におけるウェートを持っておりません。それほど支配的勢力を日本石油の社長がふるえるような、そんなりっぱな社長がおって石油連盟を陣頭指揮するならば、今日のような問題は起らなかったと私は思います。それほど日本石油の社長はえらくないのでございまして、むしろ副会長の私の方がえらいのだと思っておるのでございまして、永山さんからおしかりを受けるのでありますが、どうか一つこの顔を覚えておいていただきまして、誠意を持って私は代表者として申し上げておるのでございますから、どうか一つごかんべん願いたいと思います。なお消費の方々とは連盟といたしましては、価格問題等について画一的に交渉をいたしておりませんが、しかし各社の幹部はそれぞれ使用者側と最近ずっと懇談をいたしておりまして、今後も懇談する用意は各社とも持っておるわけでございます。商売の実体から申しますと売り込みが相当激しいわけであります。ですから折あらばよその会社のお得意さだをふんだくるとか、いろいろあると思うのでありますが、反対者もここにおられますが、その間におけるいろいろのいきさつ等につきましては、これは商売のワク内のことでございますので、今御勧告のありましたように、話し合うということにつきましては、各社とも十分にその用意を持っておると思います。最近日石の佐々木社長も皆さんとお目にかかって、たしか先週お話をやっておるわけでありますし、今後たびたび話し合おうじゃないかということのように私聞いております。決して佐々木会長の号令一下、業者が整然と足並みをそろえていくというほどの威力は毛頭ございません。われわれ小なりといえども一国一城の経営者でございまするので、それぞれ確固たる進路を進めております。どうぞ一つこの点は十分に申しつけますからよろしくお願いします。
  43. 堀内一雄

    ○堀内委員 私は南部さんにお伺いしたいのですが、先ほど山本委員の質問に対しまして、すべての起っておるところの価格そのほかの事象というものは、われわれの商魂のいたすととろであるというお話がありましたが、われわれ日本人といたしまして、日本が今再建途上にあって、しかもこの問題が日本産業の重要な根本の問題であるというようなことを考えましたときに、同時に先ほどから他のいろいろの参考人の方々のお話を聞いてみますと、他の産業に比較して格段の利益をおさめておられるように聞えるのでございまして、これはもちろん利益をお占めになることはけっこうではございまするが、私はただ現在の日本のとの実情を見て、ああいうふうな商魂でやるのだというようなことだけでは、われわれ日本人としても聞き捨てができないのでございます。そこで、それに引き続いてただいま南部さんから佐々木さんを庇護する御発言がありまして、あなたがむしろ中心で自分がやっているのだというようなお話があったのでございますが、このようなことから考えまして、私は南部さんに対して――今の御発言で、非常にあなたが良識に訴えてやっておられるというような点から見て、私は日本人としてもりっぱな方であるとこう考えておるのでございますが、その方が商魂でやるのだからというのでやっておられる。この点については私は非常に疑問を持っておるのでございますが、その点について私はちょっと御意見をお聞かせ願いたいと思います。
  44. 南部政二

    ○南部参考人 誤解を生じまして申しわけございません。商魂でやるのだと申し上げたことは取り消さしていただきまして、許されましたワク内において良識に訴えて恥かしからぬ程度の範囲内における商業活動という意味に一つ御了解願いたい、誤解を生じまして申しわけございません。なお石油業は御存じのごとくわが国産業の基幹産業でございますので、これのあり方につきましては、先ほども申し上げますように、皆様方の御意見をも拝聴し、将来とも確実な石油政策のあり方については、一つ業者といたしまして、十分にその任に当る覚悟でございます。誤解を生じまして申しわけございません。
  45. 堀内一雄

    ○堀内委員 次にお伺いいたしたいのは、今のお話のような御回答で、さらに疑問が出るのでございますが、そういたしますると、日本石油の価格をきめているところに非常な重圧を加えている他の力があるということに考えるよりほかしかたがないのでありまして、石油の生産地においても英米そのほかの力によって押えられておる、そうしてまた日本石油製造業というか、卸業というか、そういう方々の資本も英米の資本がそれをぐっと押えておる、そういうようなことによって、あなた方日本人の非常な御誠意のあるお考えも、そういう方の力によってこれを歪曲されて、そうして日本の利益よりもむしろ外国人の利益を考えている人たちによって、あなた方の趣旨が曲げられているのではないか、その辺をちょっとお伺いいたします。
  46. 南部政二

    ○南部参考人 申し上げます。これは私ども特に外国資本が入っておる会社なるがゆえに、日本において高価格で販売しておる、さようには考えておりません。私が関係いたしております丸善石油は外資が入っていないのでありまして、外国人の制肘は受けておりません。ただし原油仕入れの場合においては、これは国際石油カルテルと申しますか、国際石油資本が大体世界の原油を左右いたしておりますので、そこの一方的な価格で原油を買わざるを得ない、これは世界的な現象でございます。なおこれにつきましては私どもは単一の会社から石油を仕入れることをいたしません。各方面の会社から、あるいは英米系の会社も二つある、フランス系の会社からも買う、あるいはアメリカ系の大きな会社からも買い、小さな会社からも買うというふうにいたしておるわけであります。なお国内市場において、特に外国資本なるがゆえに市場操作をしておるというふうには私は考えておらないと申し上げておる次第でございます。
  47. 堀内一雄

    ○堀内委員 今のお話で、外国資本の影響を受けてない会社だからという個人的なお話でございましたが、われわれが調査しておるものによりますれば、現在石油の値段というものは原油の原価計算といいますか、原油の値段よりも日本へ来れば五倍以上の値段になるのだというようなことがわかっておるのでございまして、それで同時に今の日本の業者として競争するのは、輸送賃で競争するのだというふうなことになっておるらしいのでございますが、それはとにかくとして、われわれはそういうふうな外国の資本の入っている会社というものに対して非常に疑問を持っておるのでございまするが、あなたのところなどは外国の資本が入っていないので、先ほどのような大きい利潤を上げて、そうして基礎産業の油を取り扱うというようなあなた方として、この際日本としてはどういうようにしたらいいのだというような何かお考えがありませんか。
  48. 南部政二

    ○南部参考人 これは私の個人的な発言に相なると思いまするが、問題は石油産業自体のあり方の問題だと思います。私は日本においては原油輸入して石油を精製するということが、製品を輸入するよりは国家全体のためになる、まずそれが一つあると思います。なお価格を長期にわたり安定して、これを供給するということにつきましては、先ほど山本さんからお話がありましたように、専売であるとかあるいは安定法でありますとか、戦争前は石油業法というものがありまして、設備の乱設、増設その他を統制いたしておったわけでございますが、政府当局といたしましては現在何らのよるべき法的根拠を持っていないわけでございます。これに対しての私どもの意見といたしましては、非常の場合を予想してははなはだまずいのでありますが、昨年の例に徴しますと、たとえば十四日か二十日分しか石油の貯蔵が国内にない、輸送がとまったらどうなるか、こういうような事をとりましても、これに対して大きな何かがなければならぬ、この点につきましては、役所の方もお見えになっておられますが、私は相当に重大な問題で、今後十分に石油業に対して検討を加えらるべきである、あるいはそういうことに相なるのではなかろうか、かように個人として私考えております。
  49. 關谷勝利

    ○關谷委員 だいぶ質問も出たようでありますが、いろいろお話を承わっておりますと、この石油価格の変動というようなことが、非常に各方面ともに悪影響を及ぼしておるようであります。ユーザ、の方々の話を聞いておりますと、ダンピングで石油を安く買い入れましても決してありがたくないのだ、これは労働賃金あるいは厚生施設で利益をみな取られてしまって、今度上ってくるとそれだけ欠損になるというふうなことで、ユーザ、の方々もこれは非常に迷惑をしておられると思います。ことにディーラーが中間にはさまって非常に難儀をしておるというようなことは、これは私たちも中小企業の実態を知っておるだけに、まことにお気の毒であります。この点メーカーは自分の手足であり、また子のような関係係にあるディーラーでありまするので、この点も一つ同情をして争っていただきたいというふうな気持がいたします。この価格の問題につきましてこの委員会が、これをどうせいこうせいというようなことはできるわけのものでもないので、私はこの際、メーカーかディーラーだけにまかせていろいろ交渉しておられるようでありますが、メーカーもディーラーと一体となって、ユーザーの人々とほんとうに懇談をしていただきたい。もちろん原価構成に相違がありますので、一定した価格を作るということはできないと思いまするが、相当に値幅を持たせた安定価格というものを作るべきだと思います。いろいろ専売とか安定法というようなお話がありますが、これが重し専売となりましたり、安定法を作るというようなことになりますと、官業になりましたら、またそれこそ大へんな値段になる、それは間違えないのでありまして、私たちはそのようなことには賛成いたしかねる一人であります。そういうようなことをやってはならぬと思いますので、そういうふうな声が出ないように、一つメーカーの方もディーラーの方も、ユーザーと話し合って安定価格をきめてもらいたい。なおこれに対しましては運輸当局と通産当局はそのあっせん役を勤めて、早急にこの安定価格を作るようにしてもらいたい、これだけを希望いたしまして、私は質問はいたしません。
  50. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 参考人の僕迷聴取はこれしもって終局いたしました。  参考人の各位にはありがとうございました。
  51. 永山忠則

    ○永山委員 議事進行で。午前中は公取が来ておられますから公敗に関することだけ質問さしていただきまして、午後運輸省並びに通産省質問したいと思います。公取の人も御迷惑と存じますから、公敗の方へお尋ねをしたいと思います。公取の方にお尋ねいたしますが、今の東京都の石油協同組合の決議声明でございますが、この声明の第一点は、先刻申しましたように価格の基準決定であります。第二が販売拒否でございます。第三がその行為を組合員が支援する。これは中小企業等協同組合法によりまして、価格の申し合せをするという点については必ずしも行き過ぎではないと思うのでありますが、第二、第三点の販売拒否並びに全面的に組合員がこれを支援するという点は、行き過ぎの感があると思うのであります。いわゆる公取運反の疑いがあるように考えておるのであります。ことに事実上において日石とシェルが売りどめをいたしておるという点については、さらにまたこの背後関係がメーカー並びに元売り業者ときわめて濃い連携があるということは、何人もその事実を知っておるのであります。この点に対しまして、公取違反の疑いはないか。さらにまた時間の関係係がございますから続いて申し上げますが、これに対しては可及的すみやかに調査を進める意思があるかどうかをお伺いしたいと思います。
  52. 坂根哲夫

    ○坂根説明員 ただいまの問題は二つに分れております。一つは石油協同組合、他はメーカーがうしろに介在をして売りどめをしておるのではないか、こういう問題でありますが、石油協同組合はただいま永山先生のおっしゃいましたように、価格協定は独禁法二十西条によりまして、協同組合が共同行為をする場合は協同組合の適用除外になっておりますが、ただし不当に対価をつり上げる場合と不公正な取引方法をする場合とは適用除外をしないというただし書きの条件がございまして、今のお話、今朝来から伺っておりますが、それが果してただし書きの条件に当たるかどうか、これは調査をする必要があろうと私は考えております。  第二のメーカーがうしろにおって、あるいは元売りがうしろにおってそういうことをやっておるような場合には、もしそういう事実がわかれば、これはあるいは独禁法溝違反の疑いが生ずるのではないか、こう考えておりまして、今朝来から伺っております話は、一応私どもは帰りまして委員会と相談いたしまして、調査を進めてみたいと私は考えております。
  53. 永山忠則

    ○永山委員 すみやかに一つ御調査を進めていただくことを希望いたします。  それでは鉱山局長にお尋ねねいたしますが、鉱山局長は、この問題に対してはノー・タッチだというような御意見だというように承わっておるわけでありますが、そういうお言葉をお吐きになったことでございますか、この点伺いたいのであります。  時間を節約する意味で、続いてお問いいたしますが、巷間伝わっていることを申し上げて大へん恐縮でございますが、外貨不足の状態になっておるのであるから、業界は、価格の問題よりも品不定の問題がさらに下期の問題として大きく加わってくるのであるからして、価格問題どころの騒ぎではないといい、暗にいわゆるメーカーのいう価格をすみやかに応諾すべきだ、そういう考え方がノー・タッチでいくことのやはり一つの根本思想になっておるのではないかというようなことが、巷間伝わっておるのであります。なおひどいことをいう者は、石油業界と深いつながりを持っておる鉱山局長を迎えたのであるから、業界万歳だといったような悪口も言っておるのでありますが、その点はもうほんとうの悪口であるとわれわれは信じておるのでありまして、あえてここで申し上げることも失礼だと思うのでありますけれども、誠意をもってガソリン価格の安定に対して十分努力をするというお考えであるかどうかを承わりたいのであります。
  54. 大堀弘

    ○大堀説明員 私は六月十五日に鉱山局長を拝命いたしました大堀であります。はなはだふなれのために、行き届かないことが多いかと思いますが、一つよろしくお願いいたします。  ただいまの御質問の点でございますが、私は参りましたときに、先ほど来お話がございましたように、相当需要家とメーカー、供給者側の争いが進んでおりまして、出荷停止とか、あるいは内払い問題とかいろいろございまして、これは争いの勢いといいますか、行きがかりといいますか、そういうことであろうかと私は判断をいたしまして、問題は要するに良識のあるりっぱな業界同士の問題でございますので、ことに価格をいかにするかということが当面の問題題かと考えまして、この問題については、やはり両業界が良識をもって話し合うということが先決じゃないか、また私ども行政官といたしまして、私どもの経験からいたしましても、行政官庁が、価格の問題に、法的な根拠がありますなら別でございますが、直ちに介入いたしますことは、必ずしもいい結果ばかりでないという考え方を持っておりますので、まず話し合いをしていただきたいということを申し上げたのでございます。それでその点につきましては、先日ハイ・タク業界の代表の皆さんがおいでになりまして、石油業界で一部話し合いに乗ってこないところがある、話し合いをするようにしてもらいたいという御要望がございまして、私はその点につきましては引き受けよう、石油業界に対して誠意を持って話し合いをしなさいということを私からお願いをしましょう、そういうことで、ただし私は両方に対しまして、石油業界ばかりでなく、ハイ・タク業界の方に対しましても、話し合いでございますから自分の言うことを言うかわりに人の言うことも聞いて、どこに解決点を求めるかということでなければ話し合いになりませんから、双方そういう態度でやっていただきたいということを、ハイ・タク業界の皆さん方にも申し上げました。私はそれによりまして、石油業界の方にも責任者の社長に来ていただきまして、話し合いをしていただきたいということを申し上げてございます。その結果、いろいろとトラブルがございましたけれども、今日だんだんと話し合いが進んでいるものと私は承わっておりまして、これは円満に解決されることを希望いたしておるわけでございます。第二の問題につきましては、私がノー・タッチだという誤解があったかと思いますが、それはただいま申し上げましたような趣旨でございまして、根本的には石油の価格の安定ということは望ましいことであり、またぜひ安定させなければならぬと考えております。これは当面の問題と、先ほど来議論がありましたが恒久的な問題と、二回あると思います。恒久的な問題といたしましてはやはり石油価格を安定させるということが、基礎的なエネルギーでございますから、必要なことであると考えております。問題は石油が、私もまだ十分勉強いたしておりませんが、原料が海外に依存して、原料費が生産コストのうち相当大きな部分を占めている、ことにタンカー・レートが非常な浮動性を持っているということが、私どもいろいろほかの産業も預かって参りましたが、それから考えまして、非常にむずかしい点があるのではないか。それについてはやはりタンカー問題についてどういう形でやって参りますか、長期契約なり自己船なり、そういった実質的な面の解決をはかっていくことが、基本的な問題としてあるのではないか。むずかしい問題があるかと思いますが、同時に外貨につきましては、私はやはりエネルギーでございますので、外貨の量につきましては必要量を確保することが最も大事な問題じゃないか、これが価格の面についても基本的な決定的な条件になるのではないか、かように考えておりまして、私どもの預かっております各種の産業につきましても、国内の需給関係から見まして、ある程度外貨を減らしましても影響がないという部面もございますけれども、石油につきましては私はまだそういう段階ではないのではないか。若干の経済の動きがございますから、それによりまして多少の変動があるかと思いますけれども、石油につきましてはこの際必要な外貨を確保するということが、価格安定のために最も必要なことだと、私は参りました早々考えているわけでございまして、そういう方向によって今後努力して参りたい、かように考えております。
  55. 永山忠則

    ○永山委員 鉱山局長の、円満な話し合いを進めていくことに対しては、すでに話を進めつつあるので十分努力をするという言葉を信頼をいたしまして、一そうお願いを申し上げたいのでございますが、もちろん鉱山局長の言葉にありますように、価格をどれだけにしろというような、そういう決定的なところには行き過ぎがあるというようなお言葉もよくわかるのでございますけれども、そういう点を強く打ち出されまして、価格安定に向って行政的指導を積極的に進めるということに、消極的な意見を持つのではないかということが、誤伝をされておる点であると思う。われわれはこのエネルギー資源、そしてほとんど九割以上を生産しているメーカーでございますから、独占的な地位にある事業家である。そして外貨の割当だけによってほとんど価格が操作されているというような立場にある、この石油の問題でございますので、特に鉱山局長は価格安定の方途に対しても積極的にすべきである。もちろん恒久的な価格安定問題についてはともに十分検討を続けなければなりませんが、現実のごとく投機性を持って非常な浮動をいたし、しかも紛糾を続けているような場合においては、何といっても国民経済に重大なる影響を及ぼしているのでございますから、積極果敢に、虚心たんかいにこれが価格安定に乗り出していただきたいということをさらに強く要望をいたすものでございますが、ここに将来の価格の安定、あるいはこういう紛糾をなくせしめる対策といたしまして、外貨割当に対して輸入実績主義ということを改め、販売実績をも加えることを考慮に入れられる点を指摘し、私はお考えを承わりたいのであります。何となれば、輸入実績の上に安坐いたしまして、そして販売はどうあろうと、輸入実績があることによって外貨を獲得するということになるならば、ほんとうにこれを使用するユーザー側のその心を心として取扱うということにならないのであります。これを販売実績主義を加味いたしますと、ユーザーあるいはディーラー、その他の関係業界、あらゆるものと融和してやるという精神が織り込まれるものであるとわれわれは考えておるのであります。外貨の割当に対しまして輸入実績のみならず、販売実績を加える。同時にまた、ただいま御説明がありましたように、他のものは外貨を節約しても、これは節約してはならない問題だというようなお考え、同感でございますので、外貨割当に対してはメーカー側その他の意見をも徴されまして、外貨割当の前にはいろいろの利害関係者の懇談をされまして、そしてあらゆる意見を総合して外貨割当をやるという点を特に御考慮願いたいのでございます。特にわれわれがこれをやかましく言いますのは、何といっても本年度政府はいわゆる一千億円の施策をいたしておりますので、国民所得の伸びは、何ぼ少くとも、去年以下であっても、一〇%は伸びるであろう、去年は一割二分でございますが、ことしは少くとも一割はどうでも上る。しかるに政府はとの国民所得の伸びを七分五厘に押えている。そこで通産省が自動車業者使用の石油の需要量を三百九十万キロリットルとして算定されていることは少な過ぎるのである。自動車の伸びから見ても少くとも四百二十万キロリットルは必ず要るのだということを強く運輸委員会においても論議いたし、運輸省においてもあらゆる面から検討を続けて、この四百二十万キロリットルを主張したのでございますけれども、通産省大蔵省と相談の上で、自動車ガソリン需要量を三百九十万キロリットルに押えてしまった。そのことはやはりわれわれが主張いたしましたように、少きに失しているということが目前に現われているのである。外貨不足と相伴いまして、石油価格の引き上げということにもなろうとしておるのでございますので、この点に関しまして、やはりユーザー団体等の意見をも十分取り入れて、あるいは相なるべくは委員会をも作られて、外貨割当に対してはユーザーの意見を聞き、あるいは販売実績等も加味して、実情に即したる石油価格の安定ということを中心にした割当を積極的に進められたいと思うのでございますが、御意見を承わりたいのであります。
  56. 大堀弘

    ○大堀説明員 いろいろと御注意をありがとうございました。石油価格の安定につきましては、私といたしましても今後長期の問題として努力しで参りたいと思います。非常にむずかしい問題があると思いますが、私のできる限りにおいて努力いたしたい、かように考えております。ただいま御質問の中で、割当方式の問題がございました。実績主義ということでございましたが、現在の割当方式におきましても、販売量が現われてくる製油量を割当の方式に加味してございます。同時に輸入価格を安く入れてきた場合には、それだけよけい原油が入れられるという情勢もございまして、そこに競争の余地を残した形でやっておるわけでございます。私もまだ割当方式の内容について十分勉強してございませんので、なお御指示の点も十分今後検討して参りたいと思います。現在におきましてもそういう方式を採用しておるようでございます。  外貨量につきましては、先ほど申し上げました通りでございますが、やはり本年の金融引き締め以来の経済の動きが非常に激しいものでございますから、ここ数カ月の間はやはり情勢を見て参りませんと、今後の石油の需要量を今日推定することが非常に困難ではないか。ほかの物資につきましても当初計画と相当違ってきておる面もあろうかと思います。石油につきましてもそれらの点を相当注意深く検討して参りたいと考えておりますが、基本的にはやはり石油エネルギーでございます。量が減りましてそのために価格が上るということは好ましいことではありませんので、そういう事態になりませんように、努力して参りたい、かように考えております。
  57. 中居英太郎

    ○中居委員 関連して。永山さんの質問に関連いたしまして局長にちょっとお尋ねいたしたいと思います。きょうのこの委員会の模様を終始聞いておりますが、問題の焦点は、現在のわが国で消費せられておる石油の価格を、何らかの方法を講じて安定の方向に持っていこう、こういうことが論議の中心のようでございます。しかし御承知のように石油国際価格と申しますか、タンカー・レート等の影響を非常に受けやすい立場にあるものでございまして、そういった不可抗力にもひとしいような影響を受けるということは、これはやむを得ない事情であろうと思うのであります。しかし国内的にそういった影響を排除できるものは、どんどん排除していかなければならないと思っております。その方法といたしまして、先ほど自民党の山本さんから、専売法あるいは価格安定法というようなお話もあったのであります。これらが日の目を見るには、相当いろいろな論議があろうと思うのでありますが、ただ最近のあらゆる産業、あらゆる経済部門の動向といたしまして、消費者が中間を排しまして、直接元入れをするとか、あるいはそのものの販売機関を持つとかいうことが、最近の経済的な要請で現われておる現象であろうと思うのであります。特に先般の国会におきましては中小企業の組織法というものができ上り、あるいは環境衛生法も政府提案ででき上り、あるいはまた魚類の価格安定の一つの方向といたしまして、輸出水産物の振興法というものも政府提案で国会を通過しておるのであります。従いまして、こういった石油の問題を国内的な可能な手段によって安定せしめる一つの方法といたしまして、外貨の割当を消費者団体に何がしか与えるという思い切った英断をとることも必要ではないか、こう考えておるのでありまして、現に水産業に関しましては、水産業漁船の魚油といたしまして、一昨年は年間二十万トンでしたか、本年は十万トンと思っておりまするが、こういったものが直接漁業者に割り当てられておるのであります。従いまして、ある程度の石油の外貨割当をユーザーの団体にいたしまして、そうしてその数量が十万トンあるいは二十万トンになるかどうかわかりませんが、そういったことが国内におけるところのメーカーの一方的な、思惑的な値上げ、そういった独占的な価格カルテルにも匹敵するような一方的な値上げを抑制する一つの大きなブレーキになるのではないか、こういうふうに考えておるのでありますが、鉱山局長のこれに対する所懐はいかがでございますか。
  58. 大堀弘

    ○大堀説明員 ただいまの御質問の点につきまして、現在外貨割当の物資の中で非常に利益の出るような場合に、私も通商局において体験をいたしましたが、消費者に割当をしろというような声が非常に多いのでございますが、私は、これは外貨割当制度としても制度そのものを乱ることになりますし、また一部の方に外貨割当をするということになりますと、極端な場合には国民一人々々に切符を渡さなければならぬという議論にまで発展いたしまして、それは結局現在の取引機構を混乱させるおそれも非常に大きい問題でございまして、やはり価格安定はそういった個別のシェアの問題でなく、全体として価格を安定させるという方向に進むのが本筋ではないか、ただいま御質問のような一部の消費者に対して外貨を割り当てていくという行き方は、やはりいろいろな面で弊害を伴うのではないか、かように考えておるわけでございます。従いまして、そのためには私どもも努力はいたしますが、ただいま御指摘の点はあまり適当な方法にはならないのではないかと考えております。
  59. 中居英太郎

    ○中居委員 あなたのお話では、消費者に対する直接の外貨の割当というようなことよりも、もっと全体的な考えに立って価格の安定を講じていくのが適当である、こういうようなお話でありますが、しからば現在の状態のもとにおきまして、価格を安定の方向に導くような良策が他にあなたはお考えがあるのですか。具体的に、まずそれを第一に伺いたいと思います。
  60. 大堀弘

    ○大堀説明員 これは先ほどもちょっと申し上げましたが、なかなかむずかしい問題がございますので、この場で具体的方策を説明せよと仰せられましても、直ちにここでちょっと御答弁いたしかねる次第でございますが、方向といたしまして私はいろいろなことが考えられるのではないかと思います。ただ安定の方式の問題につきましては、先ほど来専売の方法とかいろいろのお考えも出ておりますけれども、私は戦前戦後を通じて統制のやり方を相当長期にわたって体験いたしましたが、この方法は相当慎重に検討いたしませんと、結果的にはなはだ大きなロスが出る場合もございますので、今後よく研究して参りたいと思います。不十分なお答えでございますが……。
  61. 中居英太郎

    ○中居委員 観念的には全体としての安定の方法を講じていくのが賢明だ、こういう御答弁をなさっておられますが、それはただ観念論、原則論としてはだれしも言い得ることだと私は思うのです。しかしながらこのガソリンの価格の問題が論議せられましてからすでに半歳以上経ておるのです。半歳以上経ておって、そうしてメーカーの団体、ディーラー、ユーザーを加えた団体の話し合いによって方向を見出せ、こういうことが政府の考えだと思っておりますが、しかし現在のようなメーカーとユーザーとの力関係、あるいはわが国に全然競争するところの生産物がないこの石油という問題、そして外貨の割当、そして製品というものが一手に、数社のメーカーというものの思うままの掌中にある、こういう状態のもとにおきまして、果してユーザー、消費者大衆の希望するような、安定の方向というものが見出し得られるかどうかということは、私は百万べん論議し、会合を開いても不可能だと思うのです。従いまして、具体的な方向といたしまして、先ほど山本さんが言ったような安定法という法律を通じての方法もあるでしょうし、あるいはもっと進んだ専売法というような、西欧諸国に見られるような方法というものも考えられるでしょう。しかしそれには現在の政府の政策と考え方からいたしまして、私は非常に困難であると思っております。ただそのような情勢の中にあって一つ可能な問題は、先ほど私が申し上げましたように消費者団体に何がしかの外貨割当、すなわち物資というものを持たせることによって、業界の一方的なカルテル行為というものに対するところのコントロールの役割を果させる、こういうことが私は唯一最大の方法ではないかと思っております。現に漁船に対してはそういう方法が講じられております。このことによって漁船が消費するところの軽油あるいは重油というものの価格が相当程度セーブせられておるということは、あなた方も御承知と思うのであります。さらにもう一つ砂糖の問題があります。砂糖の問題にいたしましても、労働組合等の団体に対しまして、労働組合の家庭の消費の何パーセントかの外貨というものが、数度にわたって割り当てられております。これが市場におけるところの砂糖の価格の安定にどれほど寄与しておるか、こういうことをあなた方は考えてもらわなければならぬと思うのであります。もちろん自動車ユーザーの団体が、自分たちが年間消費する四百万トンなら四百万トンのガソリンというものを全部割り当ててもらいましても、これを操作できるような力というものは持っておりませんし、機械というものも持っておりません。しかしながら自分たちが消費する重の五%なり、あるいは一割なりというものを自分たちが自由に操作できるこいう、そういうことは、先ほど申しましたようなメーカーの一方的なカルテル行為に対するところのコントロールの役割を果すに十分である。現に砂糖におきましても、軽油におきましても、そういう方法が政策的にこられておるのです。従いまして、私はこの問題を通産当局がもっと真剣に考えまして、そして大いに考慮を払いまして、明年の外貨割当等に当りましては、先ほど永山さんも言いましたような販売主義ということも大いに加味すると同時に、ユーザー団体に川するところの直接の外貨割当といり問題を真剣に検討してもらいたい、てのことが今日のあらゆる情勢のもしにおけるところのただ一つの、そして最大のコントロールの材料になるのてはないか、こう私は思っておるわけてあります。今この問題にあなたからイエス、ノーという答弁をこの場で聞こうとも思っておりませんし、できるものでもないと思うのですが、しかしこの問題は真剣に検討してもらいたいて思います。
  62. 永山忠則

    ○永山委員 時間もございませんから、運輸当局にも質問を申し上げるのでございますが、ただいまの御説のようにユーザー団体の意見を取り入れて外貨割当をやるということは、実際上外車輸入はそうしておるのであります。通産省と協議をいたしまして、ユーザーのこの希望を取り入れた外貨割当をやっておる事実がございますので、こういう点は必ずしも不可能ではないので、直ちに運輸省と協議の上、ユーザー団体のこの意見を十分入れて、今後の割当を御考慮されるということを運輸省の当局にも質問をいたし、お考えをお願いしたいと思うのでございます。  なお一点、重大でございますから所信を承わっておきたいことは、ガソリン消費税の増徴前の価格は一歩も譲らぬ、それに対して五円三十銭を加えなければいけないという、これがディーラー側の決議になっておるのでありますが、このガソリン消費税増徴前、すなわち四月七日前の価格は絶対のものでないということは、南部参考人も言われておるのでありますが、鉱山局長はその価格は絶対公正な動かせぬ価格であるというようなお考えを持っておられるかどうかという点であります。私がなぜそういうことを質問するかと申しますと、水田通産大臣は、自動車屋はガソリン税の上った分は少しも払おうとしないのだ、全部メーカーへかけようという、そういうふらちな考えでは調停なんかには応じられないということを、最初私が面会したときには強く印象づけられておりましたが、いや、そういうことはないのだ、ガソリン消費税の増徴前の価格というものは、これはダンピングを一応是正して、さらにスエズ運河問題の値上りを入れ、あるいは年末の品不足の際の値上りも含んでおるのだから、ここの基礎をもう少し引き下げて、そうして五円三十銭は絶対にユーザーがこれを負担するというのだ、決してこれをメーカーに転嫁しようとするのではないのだ、こういう考え方でおるのだから、誤解せずに強く一つこの価格安定に乗り出してくれということを私は頼みまして、そういう気持ならけっこうだ、が、どうも自動車団体の言うことが無理なように聞いておったということを言われたのであります。そのことはその輔佐の責任であるところの鉱山局長の言葉が足らなかった点に基因しておるのではないかということをも感じたものでございます。特に通産大臣は非常に心配をいたして、とにかく円満にいくようにすることについては努力しなければいかぬ、永山君もユーザー団体の方にしっかり無理は言わぬように話してくれというようなことを承わったのでございますが、このガソリン価格が四月七日までのものが絶対に正しい価格として、これを割らせることは無理だというお考えであるかどうか、その点を承わりたい。  さらに、立ちましたついででございますから、運輸当局に申し上げたいのでございますが、大蔵省というところはなかなか財布を縛って、そうして国民に対してもあるいは各省に対しても王座的な地位に君臨しまして、非常に強く予算その他を縛っておるのでございますが、しかし実際上は自分の配下でありますところの金融資本に対しましては、租税特別措置法というような法律を出しまして、そうしてあらゆる点に対して免税をいたして、中小企業者が四〇%の法人税を事実上かけられておるにもかかわりませず、金融資本は二二%くらいしか特別免除によりまして法人所得税がかけられていないというような統計が出ております。ことに酒屋に対しましては、酒の統制をいたして酒屋の困らぬ利潤を確保いたして、統制を喜んでおるような状態であります。通産省はまたガソリン製造メーカーあるいは自動車製造業者に対しましても、無理のないような庇護的な政治をされておる、経営が安定しているのでございますが、しからば運輸省は一番弱い中小企業者のこのタクシー、ハイヤー、トラック、あるいはバス業者に対して、もっと積極的にこの業界の安定に対して乗り出すべきではないか。ガソリン問題の火がついておるこの際、業界はほとんど死の寸前にあるにもかかわりませず、いまだこれに対する積極的な努力が足りないようにわれわれは感じておるのでございますが、運輸省は積極的にこれが問題の安定に対して乗り出して、通産省と手を組んで、そして努力をしようという意図を持っておられるかどうかをお聞きしたいのであります。
  63. 大堀弘

    ○大堀説明員 外貨割当の問題につきましては先ほど申し上げた通りでございますが、広く各方面の意見を十分伺って処置して参りたいと思っております。その点は私どもは独善できめるということはよろしくないと思います。いろいろ各方面の御意見は十分承わってきめて参りたい、かように存じております。  それから価格の問題につきまして、四月七日以前の価格という御質問がございました。先ほど南部氏からお話がございましたが、私どもといたしましても、すでに四月以降、税抜きの価格で見ますと多少市場の価格がゆるんでおりますし、またタンカーのレートも動いて多少今後下っていく可能性もあるわけであります。そういったことを考慮して、これが絶対の線だというふうにはもちろん考えておりません。これは商売人、と言っては何ですが、取引先とお客さんとの話し合いでございますから、両者で話し合えばいい結論が出るのではないか、これが私が両者で話し合いをしてもらいたいと申し上げた点でございます。
  64. 山内公猷

    ○山内説明員 国内におきますガソリンの消費のほとんど一〇〇%近いものは、自動車によって消費されておることは御承知の通りでございます。その意味からいきましてガソリンの価格に対しまして、消費者の意見が十分取り入れられなければならないというととは、私どもも通省産にも御連絡を申し上げております。今回の、メーカー及びユーザー両者間の交渉がなかなか持てないというお話を伺いました際にも、結局やはり監督しておられます通産省を通して石油メーカーとお話し願う方が効果的であるということで、われわれは官庁間の交渉によりまして、そちらの方に御協力を願った次第でございます。  運輸省といたしましては、もちろん統制価格によりまして運賃を押えております関係上、ガソリンの価格が安定するということはもう言うまでもなく望ましいことでございます。そのためにわれわれがなすべきことがあれば何ら労をいとうわけではないのでございますが、この点につきましては、いろいろだだいまこの席上でお話しになりましたような諸案についても検討を進めておりますし、将来通産当局にも十分御意見を承わりたいと思っております。ただ通産当局にお願いいたしたいことは、基礎産業におきますいわゆる料金というものが統制されていなくても、通産当局の行政指導によって不当波動を起さないように、留意させている部面が非常に多いとわれわれは見ております。たとえば鉄鋼にいたしましても石炭にいたしましても、非常に国内の物価に関係するものにつきましては、業界が建値を大体通産当局に相談されまして、統制までいかなくても、行政的なコントロールという弱い関係にあるということの面も知っておるわけでございますが、石油業法に石油の料金につきましてそういったことがどうも少し少いようではないか。これはこういう席上で申し上げるべきことではない、われわれがやはり官庁同士で話し合うべきことかもしれないのでありますが、安定の方途はいろいろ講ぜられておりますので、はなはだ場所柄を得ないのでありますが、この席上を借りまして、大堀さんとはいろいろ一緒に仕事をした関係もありますので、将来そういった点で新しい鉱山局長に、われわれの方の非常に関心の強い、人間で言えば米の飯にもひとしい自動車のガソリンの価格の安定につきまして、新しい一つの料金のきまり方の御努力を願うのには、非常に人を得た局長を迎えたと思いますので、はなはだ当を得ないところでありますが、将来そういうことでまたお願いに行くことも多いと思いますが、よろしくお願いいたしたいと思います。関係者の方々も多いので、一つそういった点も通産当局で御研究願ったならばと私考えておる次第であります。
  65. 永山忠則

    ○永山委員 運輸当局が積極的に通産省と手を合せて、価格安定について協力を続ける、また通産当局もそういう御意図があることを伺って、今後を期待をいたすものでありますが、運輸当局にさらにお尋ねいたしたい点は、何といってもこういうような事態を見ましたときにおいて、どうしても業界の結束が最も必要であると考えるのでありまして、これはすでに環境衛生法は先行してできております。大蔵省は酒の組合法をやはり修正して今議会を通過をさせておるのであります。また中小企業団体法もまた参議院継続審議になっておるのでありますが、そういったような精神を取り入れまして、業界の事業団体を強化するということを、やはり道路運送法改正に考慮されねばならぬと考えておるのであります。いたずらに後塵を拝して拱手傍観をするということであってはならぬと思うのでありまして、これらの点に対しても、積極的に自動車団体の強化方途に対して次の国会には出すのだというような考え方を期待しておるのでございますが、この意見を一点お聞きしたいのと、もう一点は、何としても燃料費が上ることは事実でございます。この燃料費の上ることを考えずに、昨年運輸省の指導のもとに業界は経営の合理化に向って進み、ことに労働ダンピングを是正しなければならぬ、企業健全化の中心はいわゆる運転手の待遇改善であるという指導のもとに、業界も積極的に待遇改善に乗り出し、さらにこれが厚生施設に進んでいるやさきに、この燃料費の値上りが来たのでありまして、業界は経営が非常に苦しい。その結果はまた労働ダンピングに追い込んでいくということになるのではないかということをわれわれは心配いたします。ようやく東京都内のタクシー、ハイヤーも、旧来の雲助的稼業だというようなことは全く影をひそめて、国民が安心して乗れるタクシーとなってきているのであります。しかし経営が困難になってくれば自然に労働者にしわ寄せが来まして、またまた大衆は安心して乗ることのできない、いわゆるヤミ運賃あいは談合運賃あるいは煙突というようなことが出ないとも限らぬ情勢に追い込まれるであろうことを憂慮するものでございますので、経営の健全化に向って、燃料費が少くとも五割近いものが上ろうとするのでございますから、どういう方途をもって経営の合理化へ乗り出そうとするものであるか。その一つの方途といたしましては、わが運輸委員会ですみやかに自動車損害賠償保険を共済組合制に切りかえろということを言っておるのであります。自動車の損害賠償は、実に経費が四〇%を上回るのではないかというような情勢にもなっておるのでありまして、当時一五%内外の経費でもっていけるのだ、二〇%をこえることはないというようなことをいわれておりましたのが、それを非常に上回っておる。こういうような諸点等も十分検討をされまして、自動車損害賠償保険の共済組合を容認され、また需給調整等により経営の合理化、健全化に向って積極的にやるという方途を持ち合せておられますかどうか、お伺いをいたしまして、私は次の人に譲りたいと思うのであります。
  66. 山内公猷

    ○山内説明員 最初の中小企業団体組織法というようなもので、自動車団体組織化の法律を考えておるかという御質問でございますが、中小企業団体組織法はお話のようにまだ参議院に継続中でございますが、たとえば自動車関係のそういう事業組合というものができますと、運輸大臣が所管大臣になるわけであります。そういう法律で果して目的を満たし得るかどうかということも研究しなければならないわけでありまして、あるいはそれ以上のものを機構としても考えなければならないということでありますので、との点につきましてはまだこの組合その他関係の事業者の意見もよく聞いておりませんので、十分意見も拝聴し、われわれも研究して、将来どうするかということを考えたいと思っております。  次の御質問は、相互保険組合を作ったらどうかというお話でございます。この点につきましては、立法の当時からいろいろ御議論のあった点も私ども承知しておるわけでございます。それで今研究しておるわけでございますが、一番問題になりますのは、組合保険にいたしました場合に、組合担保力の問題がどうなるかということでございます。保険会社の場合でございますと、会社の資産が担保になりますため、各保険会社間におきましてプールいたしまして、それでそのプール計算に従って危険を分散しておるという実情でございます。運輸省が持っております木船保険の場合を見ますと、組合員から出資金を取りまして、また保険料が不足をした場合には組合員から保険料を追徴するようにしておるわけでありまして、自動車の場合には業者の負担力を考えまして、どういう方式にしたら一番適合するであろうかというような点につきましても研究をいたしておるわけでございまして、現在これらにつきましては事務的な検討を続けておる次第でございます。  経営合理化の問題につきましては、第一義的には企業者の努力によるということはもちろんでございます。それに対しましてわれわれといたしましてもできる限りの努力はしておるし、運賃の上らないように努めるのはもちろんのことでございますが、それにはやはり需要と供給という面におきます車の量ということが問題になるわけであります。これらの点につきましては、常に組合から資料をとっておりまして見ております。現在では、一応現在の運賃を免許された当時に近い実車率という程度のものであって、そう大きな過不足はないというふうに考えておる次第であります。
  67. 松原喜之次

    ○松原委員 関連して自動車局長にちょっとお伺いしますが、あの保険法が国会を通過したときには、近く業者の組合保険を許すべきであるというような附帯決議並びにこれに対して運輸当局としてさよういたしますというお約束があって、あの法律が通過したと私は記憶しておる。従ってただいま自動車局長が言われましたように、せっかく研究中だというのではいけないので、少くとも、幾らおそくなっても次の通常国会には成案を得て出すということは、当局者の当然の義務であろうと思うのですが、この点どうですか。
  68. 山内公猷

    ○山内説明員 附帯決議がついておるということも承知しております。ただ政府部内におきましても、運輸省といたしましては、もちろん当初からそういう方向にいきたいという希望は十分持ちつつこの立法をやって参ったわけでありますが、この件につきましては、単に運輸省の監督権限だけでないわけでありますので、政府部内におきましても十分研究の上、成案を得れば将来国会に出したいということを考えております。
  69. 井岡大治

    ○井岡委員 この問題とは別でありますが、国鉄運賃値上げの審議をしておりました際に、当然、国鉄運賃を上げるならば私鉄の運賃も上げるのではないか、こういう議論がかなり深刻に行われたことは、委員長御存じの通りであります。そこで当局の答弁は、いわゆる調整をする、国鉄運賃との見合いにおいて調整をするという御答弁があったわけですが、最近の新聞を見てみますと、調整の域を出て、かなり大幅な運賃値上げが申請されておるように見受けられるわけです。従ってこの問題についていろいろわれわれもお伺いしたいのでありますが、資料等もございませんので、いわゆる私鉄大手十三社の昨年度の上期、下期における貸借対照表を一つ資料として出していただくようにお願いいたしておきます。
  70. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 承知しました。
  71. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 通産省に一つお伺いするのですが、ガソリン税の値上げについては、道路整備五カ年計画に基く目的税として徴収せられた、そのガソリン税に見合う道路整備に関する政府支出金、これが一方的に、一般会計からの道路整備に要する五百六十四億というものは支出されずに、いたずらにガソリン税の税金だけを上げて、それによってのみ道路整備の費用をまかなおう。しかもそれが労働省の失対費に化けたり、あるいはまた関連事業費に化けてまでガソリン税というものが使われる。しかも本年度大幅なガソリン税の値上げが国会を通過した。従って今日ガソリン税の値上げに伴うガソリン価格の高騰は、これが一つの原因をなしておるわけであります。そこで今日の非常な混乱を来たして、消費者大衆は生死の境をさまよっておるのだという、悲惨なというか、悲壮な声をあげておることも御承知の通りであります。しかも石油業者の方は、われわれの価格に言うことを聞かなければ配給を停止するというようなことで、配給停止までやる。全く人の生命をこの一事によって制するようなことをやっておる。しかるに政府がこの間に立って積極的に調整、あるいはそのような事態を防止する策に出られないというのは、いわゆる石油業者からそういう税金政策等において政府が誤まったことをして負担の増額ばかりをさせるものだから、政府はそれを突つかれるとたちまちにして自分の政策の誤まりということが露呈されるので、従ってこういうような混乱期に際していても、政府がその調整に積極的に乗り出せない理由があるのではないか、私はこういうふうに考えるわけですが、一体この混乱事態を通産省はどういうように解決しようとしておるか、どういう努力をされたか、あるいはまた運輸省もこの事態に対してどのような通産省との協議、あるいは運輸省の自主的な努力によってどういう収拾策を講じようとせられたのか、この点だけは業界も不満でありましょうし、行政官庁としても当然責任をとってやるべき問題だと考えますので、その所信を明らかにしていただきたい、両方からお伺いいたします。
  72. 大堀弘

    ○大堀説明員 先ほど申し上げましたことと重複いたしますので、恐縮でございますが、消費税の問題についてはすでに決定になりまして、大蔵大臣も御答弁になっておりますが、消費税というものは価格に含まれる性質のものである。従ってこれは消費者が負担するというのが理論的には原則だと思いますが、問題はその価格が高いか安いかという問題で、高いから買えないとかどうかという性質の問題ではない。本件につきましては結局先ほど申し上げましたように、販売者とお客さんとの良識ある話し合いによって結論が出るべき性質のものではないか、私はかように考えまして、話し合いをさせるということについて私どもとしては積極的に努力はいたしたのでありますが、その点で御了承をいただきたいと思います。
  73. 山内公猷

    ○山内説明員 運輸省といたしましては先ほど御説明申し上げましたように、私どもに対します業界の御要請は、メーカーとユーザー間に話し合いの場を持ちたいのだが、なかなか持てない。運輸省におきまして何とか持てるようにあっせんをしてほしいという陳情、あるいは御要請を受けたわけであります。それに対しまして四月以降数回にわたりまして鉱山局に、この価格問題を解決するために石油業界、自動車業界双方の主張、理解の場を持ち得るようにごあっせん願いたいということを申し入れまして、その結果がただいま鉱山局長のお話のように、両者間の話し合いの場があったわけでございまして、今後通産省にも御協力申し上げまして、この安定の話し合いがいい結果をもたらすように努力いたしたいと思っております。
  74. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 通産省の答弁は、だから石油業者のみにあなたは肩を持つことになるのです。税金を上げても、それは必ずしも消費者の全面的な負担に帰すべきものであるかどうかということは疑問です。しかも今日石油業者というものは、先ほどから言っていますように、その利潤率というものは一五%、一割五分ないし一割八分というような高額な受益率を示しておるのです。しかもその受益率の算出に当っても、他の産業に見られない償却をやったり、あらゆることをやって、なおそれだけの受益率を上げておる。でありますから、今日ここで四百円ないし五百円の税金が上った、だからそれを当然消費者は受けるべきだというような考え方で調整をせられたら、消費者が騒ぐのは当りまえじゃないか。ですから、もっとそういうようないわゆる石油業界の内容なるものを十分に調査して、そしてたといその税金が上ったにしても、どの程度に消費者が持ち、どの程度に石油業者が持つか、こういうことを真剣に考えて、その上で調整すべきだと思う。しかるに税金が上った、それは究極のところにおいては、消費者に御負担を願うということが最終のものだと考えますけれども、という前提をもって調整をするというような不謹慎なことをやったのでは、私は消費者が騒ぐのは当りまえだと思う。それならば通産省石油業者の代弁者といわれてもしようがない。そんなばかな考え方で行政をやられてはたまるものじゃない。私はこの点を強く要請して――答弁は要りません。あなたが答弁を何ぼしたってそれではだめですから答弁は要らないけれども、その精神は根本的に改め直して、この混乱の状態にあるものを仲裁していただくように強く要望いたします。
  75. 淵上房太郎

    ○淵上委員長 本日はこれにて散会いたします。    午後一時二十三分散会