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1956-05-02 第24回国会 衆議院 本会議 44号 公式Web版

  1. 昭和三十一年五月二日(水曜日)     ―――――――――――――  議事日程 第四十一号   昭和三十一年五月二日     午後一時開議  第一 倉庫業法案(内閣提出)  第二 国防会議の構成等に関する法律案(内閣提出)  第三 電源開発促進法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第四 公共企業体職員等共済組合法案(参議院提出)  第五 郵便振替貯金法の一部を改正する法律案(内閣提出)  第六 身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  第七 性病予防法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  第八 母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)     ――――――――――――― ●本日の会議に付した案件  日程第一 倉庫業法案(内閣提出)  日程第二 国防会議の構成等に関する法律案(内閣提出)  日程第三 電源開発促進法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第五 郵便振替貯金法の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第六 身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第七 性病予防法等の一部を改正する法律案(内閣提出)  日程第八 母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)  罹災都市借地借家臨時処理法の一部を改正する法律案(法務委員長提出)     午後一時十八分開議
  2. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――
  3. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 日程第一、倉庫業法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。運輸委員会理事山本友一君。     〔山本友一君登壇〕
  4. 山本友一

    ○山本友一君 ただいま議題となりました倉庫業法案について運輸委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、本法案の趣旨を簡単に御説明をいたしますると、現行法は倉庫証券の発行の取締りをおもな目的とするものでありまして、倉庫業の一般的監督規制の面が完備しておりませんために、保管設備及び経営方法等について遺憾な点が少くなく、倉庫業の機能を完全に発揮せしめる上におきまして多大な支障を来たしているのであります。よって、かかる実情にかんがみまして、倉庫業の健全なる発達をはかるがため、現行法を廃し、新たに本法案を制定いたしまして、一般的監督規制の整備をしようとするものであります。  次に、本法案の内容のおもなる点を申し上げますると、まず第一点は、倉庫業を経営する場合には、従来は届出制でありましたが、これを一定の基準に基く許可制に改めまして、倉庫業の信用を維持するとともに、寄託者の利益を保護しようとするものであります。  次に、第二点は倉庫の構造及び設備等を一定の基準に適合するよう維持すべき義務を課するのほか、料金、約款等について所要の規定を設けまして、事業経営の改善をはかろうとするものであります。  第三点は、倉庫証券の発行でありますが、これは現行法通り許可制といたしまして、また発券受寄物を強制的に火災保険に付することといたしまして、倉庫証券の公信力の維持及びその円滑なる流通を確保いたそうとするものであります。  第四点は、倉庫業の特殊性にかんがみまして、集荷に関する協定等について独禁法の適用を除外し、また、営業を許可制に改めました関係上、行政処分及び罰則等の規定を整備しようとするものであります。最後に、既存業者に対する経過措置といたしまして、現行法により営業を行なっている倉庫業者、本法案施行の日から二カ年の猶予期間内に新法による営業許可を受けることを要するものといたそうとするのであります。  本法案は、去る三月二十六日本委員会に付託され、翌二十七日政府より提案理由の説明を聴取し、四月十日、二十四日及び二十五日の三回にわたり質疑が行われましたが、その内容は会議録に譲ることにいたします。  かくて同二十七日、自由民主党關谷勝利君より、許可基準の整備及び経過期間の延長方について修正動議が提出され、続いて、討論を省略し、修正案について採決の結果、全会一致をもって可決、引き続き修正部分を一除く原案について採決の結果、これまた全会一致をもって可決、続いて、日本社会党井岡大治君より、中小倉庫業者の保護育成、倉庫業に対する固定資産税の軽減、営業倉庫と農業倉庫との分野の確立等について附帯決議案が提出され、採決の結果、全会一致をもって可決され、本法案は附帯決議を付して修正議決すべきものと決した次第であります。  右、御報告申し上げます。(拍手)
  5. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告の通り決しました。(拍手)      ――――◇―――――
  7. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 日程第二、国防会議の構成等に関する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。内閣委員長山本粂吉君。     〔山本粂吉君登壇〕
  8. 山本粂吉

    ○山本粂吉君 ただいま議題となりました国防会議の構成等に関する法律案について、内閣委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  御承知の通り、去る第十九回国会において成立いたしました防衛庁設置法の第四十二条は、内閣に国防会議を置くこととし、国防の基本方針、防衛計画の大綱、防衛計画に関連する産業等の調整計画の大綱、防衛出動の可否等について、内閣総理大臣は国防会議に諮問すべきものとし、また、国防会議は、国防に関する重要事項に関して必要に応じ内閣総理大臣に対し意見を述べることができるものと規定いたしております。さらに、同法第四十三条は、国防会議の構成その他国防会議に関し必要なる事項は別に法律で定めることといたしているのであります。すなわち、本案は、以上申し上げましたような防衛庁設置法の規定に基いて提出されたものであります。  次に、本案のおもなる点について申し上げますと、国防会議は議長及び議員をもって組織するものとし、議長は内閣総理大臣をもって充て、議員は内閣法第九条の規定により指定された国務大臣、外務大臣、大蔵大臣、防衛庁長官及び経済企画庁長官をもって充てることにいたしております。なお、議長は、必要があると認めたときは、議員以外の国務大臣、統合幕僚会議議長その他の関係者を会議に出席させて意見を述べさせることができることといたしております。また、国防会議の事務は、総理府の付属機関として設置する国防会議事務局で行うことといたしております。以上が本案の要旨であります。  本法律案は、去る三月一日に提出され、翌二日に本会議において質疑を行なった後、同日内閣委員会に付託され、同五日に政府より提案理由の説明を聴取し、四月四日から同二十六日まで、鳩山内閣総理大臣、船田防衛庁長官、一萬田大蔵大臣、重光外務大臣等との間に熱心な質疑応答が行われたのであります。  そのおもなるもの二、三について申し上げますと、およそ次の通りであります。  まず、政治優先の原則を貫くためには、国防会議は独自の判断を下す情報、資料が必要となるのであるが、法案においては防衛庁の意見に従う結果になるのではないか、さらに、政治優先の有力な機能を有すべき国防会議事務局が十五名程度の専任職員及び微弱な権能では、事務上防衛庁の意見に従う結果となり、政治優先の原則はくずれるのではないかとの質疑に対し、現憲法下における行政府は、議院内閣制のもとに成立し、国会の監督下に置かれ、さらに現在の防衛庁の機構はすべて政治優先の建前で組織されており、国防会議は常に政治優先の原則に基いて運営するつもりであるので、決して過去のような軍閥の生ずる懸念はないと確信する、情報等については、広く各関係機関、特に総理府調査室の資料等をも利用するようにし、防衛庁だけの一方的資料に偏するものではない旨の答弁がなされ、また、国防会議事務局の専任職員は十五名であるが、そのほかに各省からの兼務職員をもって充てることにしているので、国防会議は防衛庁だけの意見に従う結果になるような心配は毛頭ない旨の答弁がなされたのであります。  現在の内閣総理大臣の強大な権能を抑制し、その独断専行を阻止すること、並びに、政府の交代による防衛政策の急激な変更を来たさないために、去る第二十二回国会における法案には、民間議員を国防会議の構成員に含めていたのであるが、今回の法案において民間議員を排除した理由及びその欠陥をいかにして補っていくつもりであるかとの質疑に対しては、いわゆる民間議員を除いた理由は、去る第二十二回国会において衆議院が民間議員削除の修正をなされたので、その院議を尊重したものであり、また、法案の第六条の規定を活用し、民間人を国防会議に出席させて広く意見を聴取することができるので、民間議員を除いても実質上何らの支障はない旨の答弁がなされたのであります。  また、国策決定の上において閣議以外の国防会議において防衛問題が取り上げられることは、防衛費が民生費に優先して決定される結果になるのではないかとの質疑に対しては、政府は、自衛力の増強については常に国力に相応する必要最小限度の自衛隊を設置することを基本としており、現在においては国民所得の二%強を防衛費に充てる予定をしておるので、この程度においては決して国民生活を圧迫することはないものと確信する旨の答弁がなされたのであります。  その他、長期防衛計画と総合経済五カ年計画との関係、防衛力増強と米駐留軍撤退並びに日米安全保障条約改訂との関係等、各般の問題にわたって質疑応答が行われたのでありますが、その詳細については何とぞ会議録によって御承知をお願い申し上げます。  四月二十六日質疑を打ち切り、同二十七日討論に入りましたところ、日本社会党を代表して石橋委員が反対の意見、自由民主党を代表して横井委員が賛成の意見をそれぞれ述べられ、採決の結果、多数をもって原案の通り可決すべきものと決定いたした次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)
  9. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 討論の通告があります。順次これを許します。石橋政嗣君。     〔石橋政嗣君登壇〕
  10. 石橋政嗣

    ○石橋政嗣君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました国防会議の構成等に関する法律案に反対の意見を述べんとするものであります。(拍手)  反対する理由の第一として、私は、この法案の持つ違憲性を指摘いたしたいのであります。御承知の通り、現行憲法は、国民主権、基本的人権の尊重とともに、ほとんど世界にその例を見ない絶対平和の大原則をその生命といたしております。(拍手)そうして、この精神は憲法全文を通じて脈々と流れ貫いているのでありますが、これこそ幾百万の同胞の血であがなわれた日本の宝であり、戦争と軍備の放棄を高らかにうたいあげた憲法第九条こそ、再びあやまちを繰り返しませんと誓った国民の声であったはずであります。(拍手)しかるに、自衛隊はすでに名実ともに軍隊へと成長し、その数も約二十万という膨大な数に達し、憲法の精神が完全にじゅうりんされている現在、さらに国防会議の設置が企てられるということは、戦争への道のりを大きく縮める結果になるのではないかと懸念するものであります。(拍手)われわれがどうしてこれを見のがすことができるでありましょう。永遠の平和を希求する国民の名において、憲法違反の大罪をさらに重ねんとするかかる法案に断固反対するゆえんであります。(拍手)  次に、一歩譲って、本法案の内容を検討すれば、ここに示された国防会議なるものの持ついま一つの本質を見きわめなければならないと思うのであります。それは、かりに名づけるとすれば隷属性と呼ばれるべきものであります。(拍手)これまた、御承知の通り、本法案は、さきの第二十二特別国会においても、防衛支出金の削減交渉の際に行なったアメリカヘの約束を果す意味において提案されたのであります。そして、皮肉にも、アメリカ製オネスト・ジョンによって爆砕され、杉原前防衛庁長官を自決せしめたという、いわくつきのものであります。(拍手)このような過去の経緯に象徴されるように、本法案はアメリカ抜きでは考えられない隷属性を備えているのであります。それは、現在の再軍備政策がアメリカの要請によって出発し、援助によって促進されている当然の運命でもあります。国防会議は、国防の基本方針を決定し、防衛計画の大綱を策定するといいます。これらは確かに一国にとっての重大事でありますが、果してこのようなことをわが国の政府が自主的に決定し得るものでありましょうか。  船田防衛庁長官は、現在の国防の基本方針は、国力、国情に相応する最小限度の自衛体制を整備して米軍の撤退を期すること、それまでは日米共同の防衛体制をとることにあると申しました。ところが、一歩進めて、最小限度の体制が確立して米軍が撤退するのはいつかと問えば、それは日本だけではきめかねるというのであります。駐留軍は日本の要請によって来ているはずでありますが、向うさんの意向を聞かねば撤退の時期もわからないというのは、一体どういうことでありましょう。(拍手)保守党政権の続く限り、米海空軍、特に空軍の撤退の時期が九十九カ年後であることは当然であるかもしれませんが、他国の指示あるいは承認を待たなければ決定し得ない国防方針は、決して国防の名に値するものではないのであります。(拍手)もし、しいて国防の名を冠しようというならば、それこそアメリカの国防と呼ばれるべきものであります。(拍手)  防衛計画についても同様であります。鳩山内閣は、かねがね長期防衛計画策定の必要ありと主張していたのでありますが、現在、防衛庁の六カ年計画試案なるものを持っております。これは、昨年八月重光外務大臣渡米の際に携行され、外相の口から米国側に説明されているにもかかわらず、国会を通じて日本国民に発表されたものは最終年度、昭和三十五年度における地上兵力と艦艇及び航空機の総数にすぎません。その内訳はもちろん、年次計画は全く秘匿されているのであります。それはなぜか。アメリカの最終的な承認と確約を得られないからであります。この計画に盛られている装備の大半はアメリカの供与に依存しているのであります。一例をあげますと、防衛庁は、対潜哨戒機といたしまして、最終年度において九十六機、昨年度において二十四機の供与を期待して計画を作成しておりました。ところが、年度内に入ったものはわずかに二機であったため、あわてふためいて計画練り直しの声が最近高まったことは、船田長官の答弁でも明らかとなった事実であります。(拍手)これはほんの一例でございますが、一カ年の計画すらかくのことし、まして六カ年などという長期計画を作ることがどうして可能でありましょう。策定を可能であるというならば、それは、計画にあらずして、単なる目標にすぎないと言えるのであります。  最近、MSA援助の方式は、現物給与の形から自給体制確立のための援助に切りかえられるであろうともいわれております。もしこれが具体化すれば、さらに大きく計画がくずれ去ることは、あまりにも明らかであります。ともあれ、今や日本の自衛隊がアメリカの傭兵たること、日本の防衛に関するすべての機構、訓練、計画等がアメリカの掌中にあることは、与党議員といえども、客観的にものを見る目と良心を持つ限り、認めざるを得ない、冷厳なる事実であります。(拍手)政府は、この事実を幾らかなりとも国民の目から隠蔽せんがため、すなわち、いかにも国防会議なる日本の機関によってすべてが審議され決定されているかのごとく装わんがために、この国防会議を設置しようとしていると考えざるを得ないのであります。(拍手)われわれは、このような自主性のない国防会議の設置を絶対に認めません。これが本法案に反対する第二の理由であります。(拍手)  第三に、違憲性をたな上げして、さらに検討を加えるとき、われわれは本法案のずさんさから目をそむけるわけにはいかないのであります。少くとも、国防会議を設置するからには、権力集中の排除と政治優先の大原則が根底とならなければ意味をなさないと思います。(拍手)そして、この大原則を生かすためには、会議の構成をどうするか、いかに強力な事務局を作るかということに慎重な配慮が示されておらなければならないと思うのであります。構成と事務局こそ本法案の二大支柱なのであります。政府もまたこれを知っておったればこそ、二十二特別国会においては、民間人五名以内を国防会議の議員に含める案を提出したはずであったのであります。しかるに、今回の案からは民間人が除かれている。これは一体何ということでありましょうか。同じ鳩山内閣のもとにあって、一度は民間人を含め、今回はこれを除く。何という無定見さでありましょう。(拍手)民間人を入れたり出したり、その無定見さ、信念のなさは、あまりにも鳩山総理の性格そのままに過ぎるのであります。(拍手)もし原案のごとく閣僚のみで国防会議を構成するとするならば、それは単なる防衛閣僚懇談会を一歩も出ないことは明らかであります。総理大臣の諮問機関である国防会議の議長が、これまた総理大臣であるというがごとき矛盾を矛盾と感じないほど、われわれの頭はしびれておらないのであります。(拍手)かかる国防会議が結局無意味なものに終ることは、その事務局の規模を見ても明りかであります。人員わずかに十五名、このような陣容で、お茶くみ域外の一体何ができるでありましょう。これでは、国防会議自体において制服の説明を反論し、あるいはこれを補佐し、修正する実際の資料を作成することは不可能となり、かくては政治優先の一大鉄則に再び大きなひびの入ることは火を見るよりも明らかなのであります。(拍手)  総理は、二十二国会における衆議院の議決を尊重して民間人を除いたと申します。しかし、それは責任を回避する言葉にすぎないのであります。当時は、自由党は野党であり、強硬に民間人を除くことを主張いたしておりました。そのため、国防会議の法案を成立させるために民間人を除くことが必要であったかもしれません。しかしながら、現在は、自由党の人たちも、保守合同によって鳩山総裁の統制のもとにあるのであります。民間人を入れることが正しいと思うならば、国家百年の大計を誤まりなからしめんがために、なぜ最後まで説得の努力をなさらないのでありますか。(拍手)そのため法案の成立が若干おくれても、国のために別に差しつかえはないはずであります。それをも行わず、ただ党内事情のみに頭をめぐらし、かかる無定見の法案を提出するとは、全く驚き入ったことといわざるを得ないのであります。(拍手)もし、われわれがかかる法案の通過を許すならば、さきに本院において不法の成立を見た教育二法、及び小選挙区法と相待って、日本のファッショ化、軍国主義化はさらに大きく前進するでありましょう。憲法改正の野望とともに、われわれが絶対に容認できないゆえんであります。(拍手)  かつての暗黒時代の再現を阻止するために、再び祖国を滅亡に追いやることを阻止し、国の安全と国民の生活を守るために、本法案に絶対反対を主張するものであります。議員各位の御賛同を切にお願いいたしまして、私の反対討論を終ります。(拍手)
  11. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 横井太郎君。     〔横井太郎君登壇〕
  12. 横井太郎

    ○横井太郎君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました国防会議の構成等に関する法律案に対しまして賛成の討論をいたさんとするものでございます。(拍手)  およそわが国の防衛はわが国自体の手によって行うことが防衛本然の姿であると信ずるものでございます。しかるにかかわらず、わが国は不幸にいたしまして戦いに敗れまして、その結果、いわゆる安保条約と行政協定によりまして、遺憾ながらアメリカの援助を受けなければならないことは、国民ひとしく認めるところでございます。(拍手)されば、私どもは、アメリカ駐留軍の一日も早く撤退することを念願いたすと同時に、特に強調いたしたい点は、憲法の前文にもございまする通りに、わが国の安全と生存とを保持し、国際社会において名誉ある地位を確保せんがためには、わが国の国力と国情の許す限り、自主防衛の体制をどうしても固めなければならぬと信ずるものでございます。(拍手)ゆえに、私どもは、これがために、国防の基本法であるところのこの国防会議法をすみやかに成立いたさせたいと存ずるものでございます。そして、あの防衛庁設置法並びに自衛隊法とともに、わが国の防衛体制の裏づけとなる法律として十分なる機能を発揮いたさせたいと存ずるものでございます。要するに、本法は、かように重要なる法案でございまして、せっかく昨年本院を通過いたしまして参議院に参りましたところ、御存じの通り犠牲と相なりましたことは、(発言する者多し)返す返すも残念しごくでございます。(拍手)よって、今回は、何といたしましても本法案の通過をこいねがうものでございます。  次に申し上げたい点は、本国防会議法の制定は法規の命ずるところでございます。すなわち、本法の制定によりまして国防会議に付議さるべき案件は国防の基本方針、防衛大綱、防衛出動の可否等々、きわめて重要なる事項ばかりでございます。しこうして、本法案は、防衛庁設置法第四十二条並びに第四十三条において当然に規定されなければならぬと明記いたされているのでございます。(拍手)すなわち、本法案の制定は、法規の命ずるところ、何人もこれを否定することのできない厳然たる事実であるのであります。(拍手)それにもかかわらず、社会党はこれに反対せられるのでありますが、これこそまさに法令無視の態度であるといわなければなりません。(拍手)いやしくも、防衛庁設置法は、民主主義のルールにのっとって本国会を通過いたしましたところの法律であります以上は、国民ひとしくこれを守らなければならぬことは理の当然でございまして、社会党のごとく、みずから作った法律をみずからの手においてじゅうりんせんとするごときは(発言する者多し)国会の自殺行為であって、断じて許さるべきではないと存ずるものであります。(拍手)いわんや、社会党の諸君は、口を開けば順法々々とおっしゃるのである。順法闘争をこの国会にまで持ち込まれるほど順法精神きわめて旺盛なる方々でございます。その社会党が、この法案に関する限り反対されるのは、全く矛盾撞着これよりはなはだしいものはない。(拍手)  次に、国防会議に対しまする反対論がございますが、その反対論について考えてみたいと思います。  その第一は、軍縮問題が今や国連で問題になっておる際に、国防会議などは時代逆行ではないかとの説についてであります。ちょうど昨年の七月でございますが、本案がこの国会で審議いたされましたときに、反対討論に立たれました社会党の代表者が申されました。今や、ジュネーブにおいては、世界の四大国の巨頭が集まって、まさに世界の緊張は緩和いたさんとするときである……     〔発言する者多し〕
  13. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 静粛に願います。
  14. 横井太郎

    ○横井太郎君(続) この際において国防会議は時代逆行であるとの説を唱えられたのであります。しかしながら、その後の状態はいかがでございましょう。引き続いて昨年行われましたところの四国外相会議におきまして、再び形勢は逆転いたしまして、世界の緊張は緩和されるどころか、世界の冷戦は一そう深刻の度を加えて参りましたことは、諸君すでに御案内の通りでございます。それにもかかわらず、社会党が今日軍縮論議をもってこの制定を否定いたされるのは、まさにいわれなきことであると考えるのでございます。  元来、今日唱えられておる軍縮会議なるものは、もちろん大量の軍備をしないで整理いたすということも一つでございましょうが、各国の力のバランスをとって、その力のバランスによって世界の平和を来たさんとするものでございます。(拍手)ごらんなさい。アメリカが国連安保理事会において今回提案いたしておりまする陸上軍は、米ソおのおの二百五十万でございます。これに対しまするソビエトの提案は米ソおのおの百五十万でございます。百五十万といい、二百五十万といい、その数は違いますけれども、米対ソの関係は力の均衡を保つことを雄弁に物語っておるのであります。この数字に比較いたしますならば、わが国の自衛隊の十五万のごときものは全く弱小でございまして、お話にならぬ数字でございます。しかしながら、わが国はわが国なりの自衛隊を持って力のバランスをとっていこうというのがわが党の考えでございまして、かくてこそ、わが国の独立は保持せられ、世界の安全と平和に寄与するゆえんであると考えるのである。(拍手)かく考えますと、わが国の防衛体制の強化、国防会議の設置法のごときものは、断じて時代逆行ではなくして、むしろ時代に沿うものであると考えるのである。(拍手)  次に申し上げたいことは、憲法第九条の問題でございます。私どもの解釈をもっていたしますれば、憲法第九条は、国際紛争を解決する手段としての軍備は憲法違反でございましょう。しかしながら、いやしくも独立国である以上は、自衛のための最小限度の軍備を持つことは断じて違憲ではないのである。(拍手)これは決して私どもだけではございません。平和憲法擁護派の学者、前東大総長の南原繁氏も、かように申しておるのでございます。すなわち、同氏は、昭和二十一年の八月、時の貴族院において次のごとく述べておるのであります。政治は足が地を離れてはだめだ、平和はいいけれども、人類の歴史始まって以来戦争のないということはないのだ、いやしくも独立国である以上は、自衛のための軍備を持つということは当然であって、それまで放棄すべき義務はないと思う、もしこれを放棄するならば、独立国の価値はないではないか、こういうふうに憲法擁護派の学者である南原さんが言っておるではないか。(拍手)     〔発言する者多し〕
  15. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 静粛に願います。
  16. 横井太郎

    ○横井太郎君(続) いずれにいたしましても、自衛権の存するところ、自衛の手段である自衛隊を持つことは当然でありまして、その自衛隊の運営、行動等を基本的に規律いたしまする国防会議構成法が制定いたされることもまた当然であるといわなければなりません。  最後に申し上げたいことは、社会党の防衛政策と国防会議の点でございます。社会党は、現在の再軍備には反対する、従って、当面自衛隊の拡大阻止と漸減をはかると、こう書いてあるのでございます。ゆえに、この観点からか知りませんけれども、社会党は、昨年も今年も予算の編成がえをやって年がら年じゅう、例によって例のごとく防衛関係費を削減いたされておることは、皆さん御記憶の通りでございます。これは一見社会党が政策に忠実であるように見えまするけれども、よく考えてみますると、かくのごとく大幅なる防衛費の削減というものは、ひっきょうするに、自衛隊員や防衛産業労働者諸君の首切り以外の何ものでもないじゃないか。(拍手)元来、社会党はいかなる場合でも労働者諸君の首切りには絶対反対をいたされるものでありまするが、この反対いたされる社会党の諸君が、みずからの手によって大量の失業者群を作られることは、まさに政策の破綻であります。(拍手)  さらに一言申し上げたいと存じます。すなわち、この防衛大綱の次にはこういっておられます。終局的には世界軍縮実現後の国連警察部隊を支持すると、こう書いておられます。すなわち、これを読んでみますると、現在の自衛隊には反対だが、将来は必ずしもそうではなさそうに書いておられるのであります。(拍手)果してしかりとするならば、一体、今日自衛隊をぶちこわしておいて、またいつのときにかお作りになるのでございましょうが、これは、さいの川原じゃあるまいし、石を積んだりこわしたり、これこそまさに国費の乱費であるといわなければなりません。(拍手)  要するに、社会党が昨年の十一月統一されたときにおいて、かような、あいまいもこたる政策をとられましたのは……。     〔発言する者多し〕
  17. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 静粛に願います。
  18. 横井太郎

    ○横井太郎君(続) 諸君の間には再軍備論者あり、あるいは反対論者あり、それを一つにまとめて、そして一つの政策を作り上げられましたので、かようなつじつまの合わない雑炊防衛政策ができ上ったのだ、かように考えるのであります。かような不合理なる論拠から、防衛政策から、この国防会議法案に反対せられるのは、まことにいわれなき議論であるといわなければなりません。(拍手)かように考えますときに、私は、本法案に対して反対するのがむしろ当然である、かように申し上げて私の討論を終ります。(拍手)     〔発言する者多く、議場騒然〕
  19. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) ただいまの横井君の発言中、もし不穏当の言辞があれば、速記録を取り調べの上、適当の処置をとることといたします。     〔「反対するのが当然か」と呼び、その他発言する者多し〕
  20. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 静粛に願います。  横井君から訂正の申し出がありますから、これを許します。横井太郎君。     〔発言する者多し〕
  21. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 静粛に。     〔横井太郎君登壇〕
  22. 横井太郎

    ○横井太郎君 先ほどの言葉を訂正いたします。  私は本法案に対しまして賛成でございます。
  23. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) これにて討論は終局いたしました。  本案につき採決いたします。この採決は記名投票をもって行います。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。  氏名点呼を命じます。     〔参事氏名を点呼〕     〔各員投票〕
  24. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。開鎖。  投票を計算いたさせます。     〔参事投票を計算〕
  25. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。     〔事務総長朗読〕  投票総数 三百六十八   可とする者(白票)  二百二十四     〔拍手〕   否とする者(青票)  百四十四     〔拍手〕     ―――――――――――――
  26. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 右の結果、国防会議の構成等に関する法律案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)  本案を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名    阿左美廣治君  相川 勝六君    逢澤  寛君  愛知 揆一君    青木  正君  赤城 宗徳君    赤澤 正道君  秋田 大助君    芦田  均君  荒舩清十郎君    有田 喜一君  有馬 英治君    安藤  覺君  五十嵐吉藏君    井出一太郎君  伊東 岩男君    伊東 隆治君  伊藤 郷一君    池田 清志君  池田 勇人君    石井光次郎君  石坂  繁君    石田 博英君  石橋 湛山君    稻葉  修君  今井  耕君    今松 治郎君  宇田 耕一君    宇都宮徳馬君  植木庚子郎君    植村 武一君  臼井 莊一君    内田 常雄君  内海 安吉君    江崎 真澄君  遠藤 三郎君   小笠 公韶君  小笠原三九郎君   小笠原八十美君  小川 半次君   小澤佐重喜君  大久保留次郎君    大倉 三郎君  大島 秀一君    大高  康君  大坪 保雄君    大橋 忠一君  大平 正芳君    大村 清一君  大森 玉木君    岡崎 英城君  荻野 豊平君    加藤 精三君  加藤 高藏君    加藤常太郎君  鹿野 彦吉君    神田  博君  亀山 孝一君    唐澤 俊樹君  川崎末五郎君    川崎 秀二君  川島正次郎君    川野 芳滿君  菅  太郎君    菅野和太郎君  木崎 茂男君    菊池 義郎君  岸  信介君    北 れい吉君  北澤 直吉君    北村徳太郎君  吉川 久衛君    清瀬 一郎君  楠美 省吾君    熊谷 憲一君  小泉 純也君    小枝 一雄君  小金 義照君    小島 徹三君  小平 久雄君    小西 寅松君  小林  郁君    小林かなえ君  小山 長規君    河野 金昇君  河本 敏夫君    纐纈 彌三君  佐々木秀世君    齋藤 憲三君  坂田 道太君    櫻内 義雄君  笹本 一雄君    笹山茂太郎君  椎熊 三郎君    椎名悦三郎君  椎名  隆君    重政 誠之君  篠田 弘作君    島村 一郎君  首藤 新八君    白浜 仁吉君  須磨彌吉郎君    杉浦 武雄君  鈴木 直人君    薄田 美朝君  砂田 重政君    世耕 弘一君  瀬戸山三男君    關谷 勝利君  園田  直君    田中伊三次君  田中 龍夫君    田中 久雄君  田中 正巳君    田村  元君  高岡 大輔君    高木 松吉君  高橋 禎一君    高橋  等君  竹内 俊吉君    竹尾  弌君  竹山祐太郎君    千葉 三郎君  塚田十一郎君    塚原 俊郎君  辻  政信君    綱島 正興君  戸塚九一郎君    渡海元三郎君  徳田與吉郎君    徳安 實藏君  床次 徳二君    中垣 國男君  中川 俊思君    中嶋 太郎君  中曽根康弘君    中村 梅吉君  中村 寅太君    中村庸一郎君  中山 榮一君    中山 マサ君  仲川房次郎君    永田 亮一君  永山 忠則君    灘尾 弘吉君  夏堀源三郎君    並木 芳雄君  南條 徳男君    二階堂 進君  丹羽 兵助君    根本龍太郎君  野田 卯一君    野田 武夫君  野依 秀市君   馬場 元治君  橋本登美三郎君    長谷川四郎君  鳩山 一郎君    濱地 文平君  濱野 清吾君    早川  崇君  林  唯義君    林   博君  原  捨思君    平塚常次郎君  平野 三郎君    廣川 弘禪君  福井 順一君    福井 盛太君  福田 赳夫君    福永 一臣君  福永 健司君    藤枝 泉介君  藤本 捨助君    淵上房太郎君  船田  中君    古川 丈吉君  古島 義英君    保利  茂君  保科善四郎君    坊  秀男君  星島 二郎君    本名  武君  眞崎 勝次君    前尾繁三郎君  前田 正男君    牧野 良三君  町村 金五君    松浦 東介君  松岡 松平君    松澤 雄藏君  松田 鐵藏君    松永  東君  松野 頼三君    松本 俊一君  松木 瀧藏君    松山 義雄君  三浦 一雄君    三木 武夫君  三田村武夫君    水田三喜男君  宮澤 胤勇君    村上  勇君  粟山  博君    森   清君  森下 國雄君    森山 欽司君  八木 一郎君    山口 好一君  山下 春江君    山手 滿男君  山中 貞則君    山村新治郎君  山本 勝市君    山本 粂吉君  山本 正一君    山本 猛夫君  山本 利壽君    山本 友一君  横井 太郎君    横川 重次君  吉田 重延君  米田 吉盛君  早稻田柳右エ門君  否とする議員の氏名    阿部 五郎君  青野 武一君    赤路 友藏君  赤松  勇君   茜ケ久保重光君  足鹿  覺君    飛鳥田一雄君  有馬 輝武君    淡谷 悠藏君  井岡 大治君    井谷 正吉君  井手 以誠君    井上 良二君  井堀 繁雄君    伊瀬幸太郎君  伊藤卯四郎君    伊藤 好道君  猪俣 浩三君    池田 禎治君  石田 宥全君    石橋 政嗣君  石村 英雄君    石山 權作君  稲富 稜人君    稻村 隆一君  今澄  勇君    今村  等君  受田 新吉君    小川 豊明君  大西 正道君    大矢 省三君  岡  良一君    加賀田 進君  加藤 清二君    風見  章君  春日 一幸君    片島  港君  片山  哲君    勝間田清一君  上林與市郎君    神近 市子君  神田 大作君    川俣 清音君  河上丈太郎君    河野  正君  木原津與志君    菊地養之輔君  北山 愛郎君    久保田鶴松君  栗原 俊夫君    小平  忠君  小牧 次生君    小松  幹君  五島 虎雄君    河野  密君  佐々木更三君    佐々木良作君  佐竹 新市君    佐竹 晴記君  坂本 泰良君    櫻井 奎夫君  志村 茂治君    島上善五郎君  杉山元治郎君    鈴木茂三郎君  鈴木 義男君    田中幾三郎君  田中織之進君    田中 武夫君  田中 利勝君    田中 稔男君  田原 春次君    田万 廣文君  多賀谷真稔君    高津 正道君  滝井 義高君    竹谷源太郎君  楯 兼次郎君    辻原 弘市君  戸叶 里子君    堂森 芳夫君  中井徳次郎君    中居英太郎君  中村 高一君    中村 時雄君  中村 英男君    成田 知巳君  西尾 末廣君    西村 榮一君  西村 彰一君    西村 力弥君  野原  覺君    芳賀  貢君  長谷川 保君    原   茂君  原   彪君    日野 吉夫君  平岡忠次郎君    平田 ヒデ君  福田 昌子君    古屋 貞雄君  帆足  計君    穗積 七郎君  細迫 兼光君    細田 綱吉君  前田榮之助君    正木  清君  松井 政吉君    松尾トシ子君  松岡 駒吉君    松平 忠久君  松原喜之次君    松前 重義君  松本 七郎君    三鍋 義三君  三輪 壽壯君    水谷長三郎君  武藤運十郎君    門司  亮君  森 三樹二君    森島 守人君  森本  靖君    八百板 正君  八木 一男君    八木  昇君  安平 鹿一君    柳田 秀一君  山口シヅエ君    山口丈太郎君  山崎 始男君    山下 榮二君  山田 長司君    山花 秀雄君  山本 幸一君    横錢 重吉君  横路 節雄君    横山 利秋君  吉田 賢一君    和田 博雄君  渡辺 惣蔵君    石野 久男君  小山  亮君    志賀 義雄君  中原 健次君      ――――◇―――――
  27. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 日程第三、電源開発促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。商工委員会理事小笠公韶君。     〔小笠公韶君登壇〕
  28. 小笠公韶

    ○小笠公韶君 ただいま議題となりました電源開発促進法の一部を改正する法律案について、商工委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  御承知の通り、電源開発促進法は電源の開発をすみやかに遂行し、電気の供給を確保し、もってわが国産業の振興及び発展に寄与せしめる目的のため昭和二十七年制定公布されまして以来、逐年電源開発は進捗を見ているのでありまするが、本法実施の経験にかっんがみまして、その運用を一そう円滑ならしめるため、若干の改正が必要となったのであります。  次に、本法案の要点について申し上げます。第一点は、電気事業者が行う電源開発によって増加利益を受ける他の電気事業者は、その受けた利益の限度において、当該開発工事費用の一部を負担しなすればならないこととし、この費用の負担方法は当事者間の協議によってきめることとしたのであります。第二点は、現行法において、国または公共団体が電源開発を行う者に対し、公共事業の施行を委託することができるよう規定されておりますが、このほか、電源開発を行う者は、国または地方公共団体に対し、当該電源開発等の施行を委託することができることとしたのであります。第三点は、電源開発株式会社の発行する社債については、政府がこれを保証することができることとしたのであります。  本法律案は、三月二十三日本委員会に付託され、翌二十三日政府委員より提案理由の説明を聴取し、自来九日間にわたり慎重審議を重ねたのであります。  さらに、これが遺漏なきを期するため、本改正案の第六条に規定せられている下流増加利益負担に関し、特に、四月十一日及び十八日の両日にわたり、参考人として東大教授我妻栄君及び同講師金沢良雄君等を招致し、下流増加負担の法理的根拠につきその見解を聞き、これに対し多賀谷真稔君及び佐々木良作君等より真摯活発な質疑の応酬が展開せられたわけであります。当日の論議の詳細は速記録に譲ります。  引き続き、四月二十七日討論に移り、日本社会党を代表して多賀谷真稔君より、本法律案に賛成の意見を開陳せられました。次いで、採決に付しました結果、本法律案は全会一致をもって原案の通り可決すべきものと議決した次第であります。  続いて、自由民主党並びに日本社会党を代表して鹿野彦吉君より本法律案に対する附帯決議案が発議され、これまた全会一致をもって可決されたのであります。その内容については会議録を御参照願います。  以上をもって報告を終ります。(拍手)
  29. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  31. 長谷川四郎

    ○長谷川四郎君 日程第四は延期されんことを望みます。
  32. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、日程第四は延期するに決しました。      ――――◇―――――
  34. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 日程第五、郵便振替貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。逓信委員会理事森本靖君。     〔森本靖君登壇〕
  35. 森本靖

    ○森本靖君 ただいま議題となりました郵便振替貯金法の一部を改正する法律案に関し、逓信委員会における審議の経過並びに結果の概略を御報告申し上げます。  この法律案は内閣提出にかかるものでありまして、その目的は、郵便振替貯金に新たに簡易払いの制度を設け、定期に大量の払い出しを請求する加入者並びに受取人の利便と、事業利用の増進とをはかろうとするものでありまして、内容におきましては、払い出し書類作成の簡易化、料金の低廉化とともに、支払い通知書をもって振替貯金、郵便貯金へ預入できること、支払い通知書に金額制限を設けること等の方法を定めまして、加入者の負担並びに手数の軽減、取扱い機関の事務能率の向上及び事故防止に役立たしめようとするもりであります。  委員会におきまして、去る三月十六日本案の付託を受け、同二十八日政府より提案理由の説明を聴取いたしました上、本案の支払い通知書一枚の金額が三万円以下と定められている点について政府に対し質疑を行い、四月二十四日質疑を打ち切り、同二十八日討論を省略して採決の結果、全会一致をもって原案の通り可決した次第であります。  以上、御報告申し上げます。(拍手
  36. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって本案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  38. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 日程第六、身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案、日程第七、性病予防法等の一部を改正する法律案、日程第八、母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。社会労働委員長佐々木秀世君。     〔佐々木秀世君登壇〕
  39. 佐々木秀世

    ○佐々木秀世君 ただいま議題なりました身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案、性病予防法等の一部を改正する法律案並びに母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過並びに結果の大要を御報告申し上げます。  まず、身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案について申し上げます。  その要旨は、現在、身体障害者福祉法、生活保護法、未帰還者留守家族等援護法及び結核予防法に基く医療に関する給付の担当機関は病院及び診療所に限定されておりますが、本年四月一日より医薬分業の実施に伴い、薬局において薬剤を交付する場合が考えられますので、今回、これらの法律の医療に関する機関として、厚生大臣または都道府県知事が薬局を指定できることとすること、並びに、これと関連して、国民健康保険法の規定による国民健康保険運営協議会の委員を薬剤師を代表する者からも委嘱できるよう、国民健康保険法の規定を改正いたそうとするものであります。  本法案は、去る三月十二日本委員会に付託せられ、四月十九日厚生大臣より提案理由の説明を聴取した後、質疑が行われたのでありますが、同二十八日質疑を終了し、討論に入りましたところ、自由民主党を代表して植村武一委員、日本社会党を代表して山口シヅエ委員より、それぞれ賛成の意見が述べられ、討論を終了したのであります。次いで採決に入りましたところ、本法案は全会一致をもって可決すべきものと議決いたした次第でございます。  次に、性病予防法等の一部を改正する法律案について申し上げます。  性病予防法は第二回国会において制定されたのでありますが、昭和二十九年第十九回国会において制定せられた補助金等の臨時特例等に関する法律によって、同年度以降、性病診療所費に対する国庫負担率は二分の一から四分の一に低減されて参ったのであります。今回、性病予防行政の円滑なる運営をはかるため、この特例措置を廃止しようとするのが、政府の本法案提出の理由であります。  本改正案の要旨は、第一に、性病診療所費の国庫負担率を四分の一から二分の一に引き戻したことであり、第二は、保健所に併設された性病診療所の国庫負担率について、保健所の経常費に対すると同じく、三分の一としたことであります。  本案は、三月十二日本委員会に付託せられ、四月十九日厚生大臣より提案理由の説明を聴取した後、数回にわたり熱心なる審議が行われたのでありますが、同二十八日質疑を終了いたしましたところ、自由民主党亘四郎君より各派共同提案による修正案が提出せられました。その要旨は、施行期日の四月一日を公布の日に改め、四月一日から適用することといたしたことであります。  次いで、修正案並びに修正部分を除く原案を一括して討論に入りましたところ、自由民主党を代表して植村武一君、日本社会党を代表して山口シヅエ君より、それぞれ賛成意見が述べられたのであります。  次いで採決に入りましたところ、修正案並びに修正部分を除く他の原案は全会一致可決すべきものと議決いたした次第であります。  続いて、母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。  昭和二十八年四月本法施行以来、現在までに総額約二十七億円が母子家庭や父母のない児童に対して貸し付けられ、わが国の母子福祉対策に多大の寄与をしておるのでありますが、今回さらにその福祉増進の強化をはかるため所要の改正を行おうとするのが、政府の本法律案提案の理由であります。  その要旨の第一は、貸付の種類に新たに住宅補修資金を加えたことであり、第二は、高等学校における修学資金の額を、現行の月額七百円以内から月額千円以内に引き上げたことであり、第三は、貸付金の貸付を受けた者が災害、疾病等により償還金を支払うことが著しく困難になった場合の支払い猶予の制度、及び、貸付金の貸付を受けた者が死亡し、または精神、身体上の著しい障害を受けたため貸付金を償還することができなくなった場合の償還の減免の制度を設けたことであります。  本法案は、三月十二日本委員会に付託せられ、四月十九日厚生大臣より提案理由の説明を聴取した後、審議に入り、数回にわたり熱心なる質疑が行われたのでありますが、同二十八日質疑を終了いたしましたところ、日本社会党山口シヅエ君外十一名提案にかかる次の修正案が提出せられ、山口委員よりその趣旨の説明がありました。その要旨は、母子福祉資金の財源について、国は都道府県が特別会計に繰り入れる金額と同額を負担することとなっているのを、二倍の額を負担することとするものであります。本修正案に対し、国会法第五十七条の三の規定により内閣の意見を求めましたところ、内閣を代表して山下厚生政務次官より、昭和三十一年度予算が成立した現在、適当と認めがたい旨の発言があり、次いで討論に入りましたところ、自由民主党を代表して植村委員より、修正案に反対、政府原案に賛成の意見が述べられた後、次の附帯決議が提出されました。朗読いたします。    附帯決議   母子福祉資金の貸付等に関する法律運営の実績に徴するに、地方財政窮乏の結果、現行の負担割合をもってしては、所期の目的を達する上において未だ遺憾の点が少くない。よって、次期予算の編成に当つては、国庫負担の割合を三分の二程度に引き上ぐべきである。   なお、公務員等について将来定年制が実施せられるような場合、有子未亡人に対しては特段の考慮を払うべきことを強く要望する。  右決議する。以上であります。次いで日本社会党を代表して岡委員より、政府原案並びに修正案に賛成の意見の開陳があって討論を終了したのであります。続いて採決に入り、まず山口シヅエ君外十一名提出による修正案は賛成者少数で否決され、次いで政府原案に対する採決を行いましたところ、全会一致をもって可決され、さらに附帯決議の採決を行いましたところ、これまた全会一致可決すべきものと議決いたした次第でございます。  以上、御報告いたします。
  40. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 三案を一括して採決いたします。日程第六及び第八の委員長の報告は可決、日程第七の委員長の報告は修正であります。三案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  41. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、三案は委員長報告の通り決しました。      ――――◇―――――
  42. 長谷川四郎

    ○長谷川四郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、法務委員長提出、罹災都市借地借家臨時処理法の一部を改正する法律案、委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
  43. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 長谷川君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。  罹災都市借地借家臨時処理法の一部を改正する法律案を議題といたします。提出者の趣旨弁明を許します。法務委員長高橋禎一君。     〔高橋禎一君登壇〕
  45. 高橋禎一

    ○高橋禎一君 ただいま議題となりました罹災都市借地借家臨時処理法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。  御承知のように、昭和二十一年罹災都市借地借家臨時処理法が制定され、戦災地における借地借家人保護の措置がとられることになり、翌二十二年火災、風水害等の災害にもその適用を見ることになり、自来、宮崎県延岡市の風水害を初め、福井市の震災、最近新潟市の火災等に至るまで、本法の適用を発動すること十九回に及んでおるのであります。ところで、同法によりますれば、火災、風水害のあるごとに、その都度、その地区及び災害を法律をもって一々指定する建前になっておりますため、過去の事例におきましても、たとえば新潟市の場合について見ましても、災害が国会閉会中であったため、時間的に手おくれになり、本法の目的達成の措置として不十分であったような事例もあるのであります。当委員会におきましては、これらの経験にかんがみ、この際地区及び災害の指定を政令に委任しようとするものであります。すなわち、災害発生地の借地借家関係の処理は、罹災住民の応急救助と同様に、きわめて急速を要する問題でありますので、罹災都市借地借家臨時処理法の災害及び地区の指定は現実に災害の調査に当る政府が、すみやかに政令をもって定めることが同法の趣旨に合致し、借地借家関係の迅速適切な調整をはかるために最も適当な方法であると考えるのであります。  法案の内容、お手元に配付してありますように、ある部分について法律とあるのを政令と改めるだけで、きわめて簡単でありますから、省略いたします。  なお、委員会におきましては、委員より、政府は地区及び災害の指定について適正を期さねばならぬこと、及び最近の大火災の頻発にかんがみ、その原因の除去並びに防火対策について万全を期すべきであるとの発言がありましたことを特に申し上げまして、他は会議録に譲ります。  本法案は、五月二日全会一致をもって委員会の成案を得た次第であります。何とぞ諸君の御賛成あらんことを希望いたします。(拍手)
  46. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 採決いたします。本案を可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  47. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。      ――――◇―――――
  48. 益谷秀次

    ○議長(益谷秀次君) 本日はこれにて散会いたします。     午後二時四十一分散会