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1955-06-06 第22回国会 衆議院 地方行政委員会 15号 公式Web版

  1. 昭和三十年六月六日(月曜日)     午前十一時八分開議  出席委員    委員長 大矢 省三君    理事 安藤  覺君 理事 池田 清志君    理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君    理事 前尾繁三郎君 理事 加賀田 進君    理事 門司  亮君       亀山 孝一君    川崎末五郎君       木崎 茂男君    櫻内 義雄君       渡海元三郎君    徳田與吉郎君       熊谷 憲一君    吉田 重延君       川村 継義君    北山 愛郎君       五島 虎雄君    坂本 泰良君       杉山元治郎君    中井徳次郎君  出席国務大臣         国 務 大 臣 川島正次郎君  出席政府委員         自治政務次官  永田 亮一君         総理府事務官         (自治庁財政部         長)      後藤  博君         総理府事務官         (自治庁税務部         長)      奧野 誠亮君  委員外の出席者         専  門  員 有松  昇君         専  門  員 長橋 茂男君     ――――――――――――― 六月四日  地方財政再建に関する請願(中馬辰猪君紹介)  (第一七二三号)  クリーニング業に対する事業税軽減に関する請  願(三輪壽壯者紹介)(第一七二五号)  同(穗積七郎君紹介)(第一七二六号)  同(中川俊思君紹介)(第一七二七号)  同(松浦東介君紹介)(第一七二八号)  同(木崎茂男君紹介)(第一七二九号)  同(白浜仁吉君紹介)(第一七三〇号)  同(早稻田柳右エ門君外一名紹介)(第一七三  一号)  同(宇田耕一君紹介)(第一七三二号)  建築板金業に対する事業税の撤廃に関する請願  (河野密君紹介)(第一七三三号)  同(西尾末廣君紹介)(第一七三四号)  同(淺沼稻次郎君紹介)(第一七三五号)  同(井堀繁雄君紹介)(第一七三六号)  同(三輪壽壯君紹介)(第一七三七号)  同(井上良二君紹介)(第一七三八号)  同(西村榮一君紹介)(第一七三九号)  同(中村高一君紹介)(第一七四〇号)  同(大矢省三君紹介)(第一七四一号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  地方税法の一部を改正する法律案(内閣提  出第八四号)     ―――――――――――――
  2. 大矢省三

    ○大矢委員長 これより会議を開きます。  地方税法の一部を改正する法律案を議題として質疑を行います。北山愛郎君。
  3. 北山愛郎

    ○北山委員 税法の質疑の前に、この前一昨日ですかお願いしておいた自民両派の予算の共同修正に伴う地方財政への影響、その計数的な点についてお伺いしておきましたが、その点わかりましたか。
  4. 川島正次郎

    ○川島国務大臣 国庫補助事業の関係を見ますと、普通補助金の力では大体二十二億八千七百万円国費が増加いたします。その結果としまして地方費の方は三千七百万円負担が減になるわけであります。そのおもな理由は、農業委員会におきまして九億六千八百万円国費が増加いたしまして、従来これは地方費の負担に計算をいたしまして財政計画を立てておったのですが、これが地方費の面において減少する結果であります。それから公共事業におきましては国会修正をされる分が二十一億一千二百万円、地方費の増と予定されるのが九億二千四百万円、普通補助金と公共事業費と合計をいたしまして国会修正が三十四億九千二百万円、地方費負担は二十一億六千九百万円でありまして、合計地方の事業が五十六億六千百万円増加するわけであります。地方費負担は起債を政府資金において二十億見る、こういうことにいたしました。それから国税の減税に伴う分でありますが、これはたばこ益金十四億七千四百万円を地方の方へ増すことにいたしました。大体これで見合うことになるわけであります。
  5. 北山愛郎

    ○北山委員 ただいまの説明、一つ数字を表にしてお出しを願いたいと思うのですが、中身がよくわからない点もございます。そうすると減税分の十四億七千四百万円については、たばこ益金の方から地方交付税の増として配付されるということになるのであるか、それが一つでありますが、それからもう一つは、普通補助金や公共事業費のはね返りによって、地方財政に影響される分としては、起債、政府資金を二十億ふやしてまかなうということでありますが、今度のこの補助金の共同修正というのは、それぞれみな小額であります。従って地方債については、それぞれ許可の標準があって、あまり小さいものは許可しないということに政府の方ではおきめになっておるはずだ、そうするとたとい地方債という全体のワクとして二十億を認められておっても、事実上個々の団体としてはそんな小額の補助金に見合う地方起債というものは認められないから、結局その財政負担は一般財源からしなければならぬ、こういうことに結果としてはなると思うのですが、その点はいかがですか。
  6. 後藤博

    ○後藤政府委員 たばこの消費税の問題でありますが、これは国税三税が修正されまして減税されますその関係で、今までの国税三税の総額は六千三百十二億六千万円でありましたが、これが六千二百四十五億六千万円になって参ります。それに二二%をかけたものが見合いになるわけであります。従って千三百七十四億というのが交付税になるのであります。千三百七十四億と現在の千三百八十八億との差額が十四億七千四百万円になるわけであります。十四億七千四百万円が減になりますので、それを補槇する意味で専売会計から入って参ります従来の三十億の上に、この十四億七千四百万円が加わって参ります。これで交付税の減税分はカバーできるわけであります。その他の補助金関係の異同は、先ほども大臣からお話しがございましたように、地方負担はむしろ減になっております。こまかいものがふえておりますが、大きく農業委員会の補助金が新しくつきましたために、ひっくり返りまして三千七百万円だけ地方負担は軽くなる、こういう格好になるわけであります。ただし投資的な事業の方ではむしろふえて参ります。専業量で三十一億ばかりふえて参ります。地方負担で、公共事業だけで九億くらいですが、その、ほか食糧増産、文教、厚生あたりで相当ふえて参ります。で、その公共事業関係のふえる分を起債でまかなう、こういう格好にいたしております。もちろん起債は政府資金であります。で、おっしゃいますようにこまかい補助金がふえて参りますが、それは投資的な事業でなくて、むしろ消費的な事業でありますので、起債の対象にならないようなものがたくさんあります。それも総計いたしますと、先ほど御説明申し上げましたように総体的には減っておりますので、大体起債でまかなう事業の手当をすればいい、こういうことに考えておる次第であります。
  7. 北山愛郎

    ○北山委員 この点については、なおそのこまかい表をいただいてからまたお伺いしたいと思います。  次に地方税法の問題でありますが、大臣の御説明によると、今度の改正については、すでに今までの改正によって大体地方税制も安定した、だからその技術的な部分だけの改正である、こういうお話しでございます。ですから今までの改正でもって大体基本的な部分は済んで安定しておる、残った小さい部分だけを改正すればよろしいというような趣旨のたしか提案理由の御説明であったわけでありますが、しかし私どもからいえば、住民税の問題、それから固定資産の問題というようにたくさん問題があるわけであります。あるいは国民健康保険税の問題。で、たとえば最初に申し上げました住民税の課税方式として幾つかの方式があるのでありますが、政府としては第一方式が標準方式であるということを認めながら、しかも現実には第二方式あるいは第二方式のただし書きというようなものがふえて参っておる。そこでこの前その資料をお願いしたわけでありますが、この実情が、どうなっておりますか。また第二方式なり、あるいはそのただし書きによる、いわゆる住民税を大幅に増税をしておる現状が一体正しいものと政府は考えておるか、この二点について一つ。安定したと言われますから、私はお伺いするのですが、私は安定していないと思う。住民税の取り方が幾つかあって、それが非常に増税をして、地方ではいろいろ問題を起しておる。だからこれは何とか改善をしなければならぬ大きな問題だろうと思うのですが、その点についてはどのようにお考えになっておりますか。
  8. 川島正次郎

    ○川島国務大臣 ただいま御審議を願っております地方税法の改正の一番大きいと考えておる点は一個人事業税の控除額を三十年度十万、三十一年度から十二万円にするという点であります。もう一つ固定資産税の標準のきめ力でありますが、今までは年一向きめておったのを、大体三カ年間据え置こう、こういう点なのでありまして、今北山さんのお尋ねの市町村民税の課一の方式につきましては、一応政府委員から御説明申し上げます。
  9. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 資料として提出するつもりで、今ガリ版に付しておりますので、二、三日のうちにはお届けできると思いますが、しかし今ここで数字を申し上げますと、市町村を通じまして第一方式によって市町村民税の所得割を課しております団体数が九・九%、第二方式によって課しております市町村が八六・五%、このうちで本文によっておりますものが五%で、ただし書きによっておりますものが八一・五%であります。第三方式によっております市町村が三・六%で、そのうち本文によっておりますものが〇・六%、ただし書きによっておりますものが三%ということになっております。
  10. 北山愛郎

    ○北山委員 そういう状態になっていることについて、自治庁は一体どう考えておるか。従来のいろいろ表明された意見からいえば、やはり第一方式が標準であるから、大多数の市町村でその第一方式を採用するのが正しい行き方である、だからこれが標準の方式として好ましいものというふうに、たしか自治庁としては言われておるわけであります。また交付税等の算定についても、そういうふうな考慮が払われておるはずでありますが、現状でいいのか、現状を直さなければならぬのか、それについてのお考えを聞きたいのであります。
  11. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 現行税制の上で、どれを標準的なものと考えておるかということにつきましては、必ずしも明文の規定を置いておるわけじゃない、こう考えておるわけであります。第二方式、第三方式につきましては、標準税率の規定を設けること自体がただいまむずかしい問題でございます。またそれが適当でないからこそ、最高限度を規定するにとどめているんだというふうに、われわれは理解いたしているわけであります。やはり市町村の実情に応じまして、所得割の課税方式をどうするかということについては、幅を持たせた方が市町村民税として住民の納得のいく課税ができるんじゃないだろうか、こういう考え方をいたしているわけであります。なるたけ画一的でない方がいい。ただしかしながら現状におきまして、第一方式をとっております市町村の住民の負担と、第二方式の特にただし書きの規定によっております市町村の住民負担との間に、かなり大きな幅がございます。もちろんその幅のあり方も、大同小異のところもありますれば、非常に大きく開いておるところもございます。あまり大きく開いておることは、これは私どもも好ましいことだとは思っておりません。ただ問題は、市町村に保障しております最小限度の財源の額が必ずしも十分じゃございませんので、ある程度仕事をしたい場合には思い切って増税をせざるを得ない、こういう事態に追い込まれておるのではないかと思います。課税方式が悪いのではないのであって、市町村に与えられておる財源が十分来てないんじゃないか、こういう議論になってくるんじゃないかという考え方をいたしておるわけであります。
  12. 北山愛郎

    ○北山委員 そういたしますと、第一方式で第二方式でもどちらでもよろしい、それだけ地方では増税をする道を与えておるのだから、それは地方団体が勝手にやればよろしい、こういうふうなお考えのようであります。しかしこれは従来の自治庁としてのいろいろな機会に示された考え方と相反するものではないか。というのは、やはりこの第一方式は所得税額を基準としたものである。一応これも問題はありますけれども、少くとも所得税の方が所得額の決定が正しい、いろいろな考慮が払われた結果出てきたものが、所得税額を基準にした方式である。ところが第二方式、あるいは第二方式のただし書きは所得税額から基礎控除だけを取って、あとの勤労控除とか扶養控除というものは取らないのでありますから、単なる税収問題ばかりでなく、所得税にとられておるような諸原則がそこではとられておらない。従って住民税としてはやはり非常に不公平な悪税の形態を示してくる、こういうことを言わざるを得ないのでありますが、そういうものがどんどんふえてきてもさしつかえない、税務部長はそのようにお考えですか。
  13. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 御承知のように、第一方式によりまする場合には、所得税額を課税標準とするわけでありまするので、所得課税についてとられておりまする国の方式にそのまま乗っかっていかなければなりません。しかしながら市町村の実情によりましては、そのまま乗っかった場合には住民の負担均衡の上に悪い影響を与える場合もあるのであります。例をあげて申しますと、たとえば配当所得が非常に大きい人があったといたします。その人の所得額から配当所得の二五%が控除されております。その所得税額を課税標準にして市町村民税の所得割を課していきますと、その人の生活状況から見た場合には、非常に低い金額になってしまうのであります。こういう場合にはそれを排除できるようにした方が、市町村の住民の負担感情にはマッチしていくのではなかろうか、こういう考え方をしているわけであります。そうしようとしますと、課税所得金額というものを課税標準にした方が望ましいのであります。その結果、御指摘になりましたように、扶養控除もしない、非常に非社会政策的な課税に陥るのではないかという議論が出てくるわけであります。こういう問題につきましては、私たちは扶養控除につきましても税額控除等の方法をとって、いわゆる不均一課税をしていけばいいのではないか、こういう指導をしているわけであります。その場合においても、やはり社会政策的な考慮ができるような課税方法を考えていくべきだ、かように考えておるわけであります。
  14. 北山愛郎

    ○北山委員 しかし実情は、第一方式の方が不公平だから、第二方式で調整するというような考え方で、市町村が第二方式をとっておるのではなく、何とかして税収を上げたい、これだけの気持で市町村が第二方式、あるいはただし書きの方式をとっておるわけであります。従ってその結果は、第一方式よりも、おそらく一般的に貰えば、課税としては非常に悪い形にたっておる。それはおそらく奧野さんもよく知っておるはずなんであります。しかしこれは当然取るべき勤労控除あるいは扶養控除を取っておらない、そういうものが多いのでありますから、所得税よりも、一般的に考えるならば、悪い形になり、その結果がやはり税負担を不公平な形で増税をしておる。これは認めなければならぬと思うのですが、どうでしょう。それでもしもあなたのお考えのように、第二方式ならば、税務署の決定によらなくともいいのであるから、いかなる累進税率を適用してもいいのであるかといろと、そうではない。やはり一つの非常に巧みな第二方式の標準の税率があって、そうして下の方に重くなるようにちゃんと地方税法ができている。第二方式を適用するという動機は、単にその市町村がやむを得ず増収をはかる。その結果はやはり税の性格からいえば、悪い方向に行っている。これだけは認めなければならぬと思うのですが、奧野さんはどのようにお考えですか。
  15. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 私の申し上げておりますのは、北山さんのおっしゃっておることを否定して申し上げておるのじゃございません。大体実態はそういうものだろうと思います。ただそういう実態は、結局市町村に課税方式についていろいろな道を選択さしておる。これが悪いというわけじゃなかろう、こう申し上げておるわけであります。問題は市町村の財源が十分じゃない。どの市町村にも一定の財源は保障されておる。これが十分じゃないもんだから、増税のできる方向へ走っていくのだろう。しかしそうだからといっていろんな方法を認めているのを、これを制限するのは市町村の実態に合わないんじゃないだろうか、かように申し上げているのであります。
  16. 北山愛郎

    ○北山委員 これはいつまで議論しても始まらぬですが、結局大きく言えば地方の財政に自主性というものがなくて、そして経費には財源が足らない。従ってやむを得ず増税をするということになるのですが、その道を住民税の第二方式あるいはただし書きの方式で道をあけてある。その道は非常にいい道ではなくて、悪い道だということだけはこれは認めていいのじゃないかと思いますが、そうすれば少くとも私が申し上げたいのは、現在の地方税制というのはやはりそういうふうな住民税の取り方から見ましても、決して安定したものではない。今後改善をしなければならぬ点がその点においても大きくあるわけです。ところがこの提案理由によると、「地方税制は一応の安定を得たものと認められますので、現政府としましても、現行地方税制についてさらに大幅の修正を加えることは考えていないのであります。」こういうお言葉なんです。私はこの点は非常に間違っておるんじゃないかと思いますのでお伺いをしている。一つの例として私は住民税の例を申し上げているのですが、川島大臣はどのようにお考えでありますか。今の地方税法の制度は大体においてよろしい、こうお考えになっていますか。
  17. 川島正次郎

    ○川島国務大臣 方式をいろいろに地方税法で決定しておりますことは、市町村の実情に合わして適正な徴税をさせるためだと考えておるのでありますが、課税方式を今根本的に改正する考えはありませんし、そういう研究もいたしておらないのでありまするが、北山さんのような御疑念もあろうかと思いますので、これは地方を指導する形によって、なるべく負担の不公平が起らないようにいたしたい、かように考えておる次第であります。
  18. 北山愛郎

    ○北山委員 なお住民税の課税方式については財政部長からお伺いしておきますが、やはりこれは交付税の算定上、基準財政収入の算定に関係のある問題であります。従って財政部としてはやはり理論的に言えば第一方式を採用するということを前提にして、地方団体の標準収入というものを策定の基礎にする、こういうやり方が正しいと思うのですが、財政部長さんはどういうふうにお考えですか。
  19. 後藤博

    ○後藤政府委員 交付税の計算の場合に第一方式を中心に考える。これは従来そういう第一方式を中心の考え方をいたして参ったのでありますが、漸次第二方式が多くなって参りまして、第一方式で参りますと非常に不合理な結果が出て参ります。これは第一方式で百パーセント徴収するということにいたしまして、なおかつ現実の税の徴収額と違ったものになって参ります。交付税が一定の額でありますので、その関係でその差額分は全地方団体がかぶる、こういうことに昨年の場合にはなってきたのであります。私どもといたしましては第一方式を中心に考えております交付税の基準財政収入額の算定方式を、実情にもっと合うような方向に持っていきたい、かように考えておのであります。それを今すぐやるか一年か二年かおいてやるかというところまできておるのでありまして、さしあたって本年は第一方式の従来の考え方でやるつもりでおりますが、近い将来にはそうではなくて、やはり第二方式の実情に沿った方式でもって考えていく必要がありはしないか、かように考えて検討いたしておる次第であります。
  20. 北山愛郎

    ○北山委員 税法上こういう悪い道をあけておりますので、結局地方の現実が悪い方向に向っていく。悪い方向に向っていっておる現実にまた財政部としてはついていく。これが今のお話しの筋だろうと思うのです。少くとも市町村の主要な税種であるところの住民税について、市町村間の課税の方式がむやみに違う。ただ少し税率が違うということなら、その市町村の一つの方針として仕事をするために住民税をよけい取る、こういうことで税率として上げるならばまだわかる。ところがその取り方で違うのでありますからして、同じ条件の人が税率によらないで市町村ごとに負担がまるで大違いに違うという、非常に矛盾した現実が出てきたわけなのです。こういう点は私は今後大いに改善をしなければならぬ地方税法の重大な欠陥である、こういうふうに考えておりますので、一つ税制が安定したというようなことを言わないで、もっとこの点については研究を願うと同旨に、また財政部の方も現実の方にどんどんついていく、妥協していくというのではなくして、やはりその正しい方向に税制を改正するように、一つ促進していただかなければならぬと思います。  それから次に今度は損害保険会社について、事業税の取り方が保険料を基準とするような徴税のやり方に変ったわけでありますが、それによってどういうふうな違いが現実に出てくるのか、今までのような事業税の取り方と、今回損害保険会社について新しく取られる方式とでは、どういうふうに違いが出るか。相当増収になるのではないかと考えますがどういうふうになりますか。
  21. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 本年度で三千二百万円、平年度で六千七百万円の、損害保険事業については増収になるわけであります。
  22. 北山愛郎

    ○北山委員 これはただ今のような最終の数字だけでなしに、もう少しこまかい算定資料をいただきたいのです。同時に生命保険会社についてもこれが実施をいたしておりますから、それについても一つ資料をいただきたいのであります。  それから固定資産税についてこの前資料をお願いしたのですが、この参考計数資料の中にあるというお話しでありましたが、私が要求しておるようなものはない。ただここに出ておるものは、固定資産の標準の基準価額だけが出ておる。たとえば田、畑、それがどういうふうな算定方式でもって、そういうふうな数字が出ておるか、それの説明が出ておらないようでありますが、それはあとでお出しになることはできますか。
  23. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 北山さんのおっしゃっておられる資料は、田の評価を収益還元方式でやったのだろうが、その収益還元方式でやった場合の計算の基礎を資料として出せ、そういう御注文でしたら、そういうものを一両日のうちに提出するようにいたしたいと思います。  それから外形課税の問題ですが、生命保険事業につきましては御指摘のように、昨年の改正で外形課税を取るようにいたしたわけであります。外形課税を取りませんと、生命保険事業はほとんど納めないのでありますが、その結果一億七千六百万円を納めることになります。それから損害保険事業につきまして、今正確なデータを持っていないのでありますが、たしか一億円内外しか納めないのが、先ほど申しましたように六千七百万円さらによけい納めるようになる、こういうことになるわけであります。
  24. 北山愛郎

    ○北山委員 それでは今の固定資産の農地についての収益還元の方式による算定資料、これを一つお願いしておきますが、ここでおわかりになるならば、その算定の基準になる、たとえば収益をどのくらいに見ておるか、あるいは利子をどのくらいに見ておるか、そういうような基礎になる数字を一つお話し願いたい。それでその資料というものは、たとえば生産費の調査というものは何によって調査したのであるか、何を基礎にしたのであるか、そういうことをお伺いしたい。
  25. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 計数は大体農林省の統計調査部からいただいております。今おっしゃっております反当平均価格を収益還元で出した場合の数字が、昭和二十七年で六万 千四口九十七円、昭和二十八年四万一千八日十五円、昭和二十九年七万八百十八円になるわけであります。この万年の平均をとってみたわけであります。ただ昭和二十九年につきましては、当初はたしか昨年の十月でありますか、農林省の推定で出しました土産石数がその後落ちております。当初はその推定の数字を使いましたので、八万二千九百九十二円ということになっております。この三つを平均いたしますと六万二千七百六十八円であり、結果的には二十九年の数字が落ちておりますから、五万八千七百十円であります。推定の数字を基礎にして計算していきますと、五割六分余り今までの平均価格を引き上げなければならないようになりまして、あまりにも急激な上昇難になるのでありますから、その二分の一を使いまして、二割八分程度の引き上げをはかったわけであります。
  26. 北山愛郎

    ○北山委員 実際農地については非常に問題があるのでありますが、何しろ昭和二十五年以来、昭和二十五年の標準は一万五千六百三十五円ですが、それが二十八年には二万二千六百六十四円、二十九年には二万八千百四十七円、今度は三万五千円というように、年々どんどん田の評価が変ってきておる。それだけ農民の収益がぐんぐん上ったというようなことは、いろいろ議論のあるところだと思いますが、これはさらにその資料をいただいていろいろ検討してみた上でお伺いしたいと思います。ただ農林省の統計調査部の資料といいましたが、それはいつ現在の、あるいは外部に発表された正式な資料であるか、その資料を一つ正確なところをお伺いしたい。
  27. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 反当玄米収量などにつきましては、もちろん農林省の統計調査部で正式に発表されている数字であります。反当費用につきましては、生産農家を特別に引き抜いて調査している数字がございますが、この数字をとってきておるわけであります。公けに発表を差し控えられている部分もあると思いますが、農林省とは打ち合せをして、その結果固まった数字を使っております。
  28. 北山愛郎

    ○北山委員 それでは一つその数字をお示し願った上でその問題はお伺いします。  それから国民健康保険税でありますが、この国民健康保険税というものは、今までこの委員会でも十分論議されたことはございません。ところが実際地力の住民としては、これは非常な負担になっている。住民税よりも国民健康保険税の方が多いという場合が相当あるわけであります。ところがこの保険税のきめ方が、力のない所得の少い方に重く、傾斜がなだらかになって来ておりますので、そこで住民に対しては大きな負担になっているのですが、国民健康保険税というものの状況について一つお話を願いたい。これは目的税とあって、この中でもほとんど問題になっておりませんが、実際どのくらいの金額が徴収されているかというようなこと、あるいは負担の関係がどうなっているかというようなことについて、資料がおありでしたらお知らせを願いたい。
  29. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 御承知のように、従来は国民健康保険事業に要します費用を、保険料という形で徴収しておったわけでありますが、どうも徴収率がよくないので、税という形に切りかえてもらいたい、こういうような厚生省の要望がございまして、それ以来国民健康保険税というものを地方税法の中に法定するようにいたしたわけであります。その場合におきましても保険料の形で徴収するか、あるいは保険税の形で徴収するかということは、それぞれの国民健康保険組合の選択にゆだねておったわけであります。漸次保険料の形から税の形に切りかえられつつあるように私たち承知しております。年額で徴収されております額が、たしか六十数億円に上って参ってきていると思います。保険料時代よりも徴収成績もかなりよくなってきているようであります。この国民健康保険税をどのような税の形にするかということにつきましては、いろいろ議論のあるところであろうと思います。ただ保険料から税に切りかえるに当りましても、税に切りかえた機会に大きく課税方式を変えるというような考え方はよろしくございませんので、ある程度応能的な色彩は強めようというような考え方を入れた程度にとどまっているわけであります。市町村単位で相互に負担をし合いながら、国民健康保険事業を維持していくという立場に立っているわけでありますので、ある程度受益者負担といいましょうか、そういう考え方を入れておりますために、仰せになりますような最高課税限度額というようなものも法定しているわけであります。応能課税一本の考え方ではございませんので、そこに応益負担というような考え方を入れておりますために、最高限度額も法定する、こういう考え方をとっております。
  30. 北山愛郎

    ○北山委員 国民健康保険税の徴収率がいいようなお話でしたが、実際はそれほどいいとはちょっと思えないですが、実際にどのくらいの率になっておりますか、それから最高限度が年額三万円というふうになっているはずでありますが、これは各市町村においても最高限度が低いということで問題になる点でありますが、これを引き上げるお考えはないか。  それからもう一つは、これは財政とも関連いたしますが、たしかこの税は、その健康保険事業の医療給付、療養給付額の七〇%ぐらいを税で取るということになっております。そうするとあとの不足分について、やはり補助金なり一般会計からの繰り入れ、こういうものによって、これをやっておる市町村においては補充していかなければならぬ。これが非常に苦しい状態になっておると思うのですが、この国民健康保険の特別会計に対して、一般会計から繰り出しておる繰出金というものが一体どのようだ状況にたっておるか、これは財政部の方でおわかりになっておると思いますので、一つお伺いをしたい。
  31. 後藤博

    ○後藤政府委員 健康保険の特別会計に繰り出しておる額というものは、私もはっきりわからないのであります。そのわかりません理由は、奨励金の形で出ておりますものと繰出金という格好で出ておりますものとありまして、市町村の決算を見ましても必ずしもよくわかりません。しかし私どもは大体二十数億ではないか、かように考えております。この数字は国民健康保険協会の方々も、一十数億ではないかというようなことをおっしゃっておったようでありますから、大体間違いのない数字だろうと思います。
  32. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 国民健康保険税の徴収成績は、二十八年度で七七%程度のようであります。しかし保険料時代の成績から考えますと、かなりよくなっているようであります。今後なお漸次よくなっていくのじゃないかと思います。課税限度額を引き上げるということも一つの考え方でありますけれども、あまり引き上げましても、国民健康保険事業を市町村単位でやっていくということについて反対の立場に立つ人が多くなったりする傾きもありまして、現在のところ、厚生省との間で、この程度でなおやっていきたいということになっているわけであります。しかし問題の一つではございますので、将来ともよく研究を続けて参りたいと思っております。
  33. 北山愛郎

    ○北山委員 税法のこまかい点についてはまたあとでお伺いしますが、この際この五月、六月における地方団体の資金繰りについて自治庁ではどのような対策をとっておられるか、どういうふうな状況になっておるか。御承知のように六月は地方団体も期末手当その他において相当支出の金に苦しいときであります。ところが何しろこの年度末のいろいろな切りかえ等の関係があって、非常にまた地方団体の手元が苦しいんじゃないか、こういうふうに考えますが、どういうふうな対策を立て、どういうふうな処置をとっておられるか、これについてお伺いしたのであります。
  34. 後藤博

    ○後藤政府委員 五月、六月の資金繰りにつきましては、正月の資金状況は非常に悪くて、私どもは四月ごろに計算いたしますと、大体府県で二百億、市町村で百億くらい、三百億近くなければ資金に困る、こういう推定をいたしまして、特に従来から困っております団体はわかっておりますので、個々にいろいろお話を申し上げたりお話を聞いたりいたしまして、資金の操作また資金のあっせんをやって参ったのであります。私どもが思っておりましたほど五月はひどくなかったんじゃないか。ただ逆に支払い繰り延べ額は相当多くなっているのじゃないかと思っております。手当を早くいたしましたので、三月の終りのようなひどいことは私もなかったんじゃないかと思っておりますが、今申しましたように支払い繰り延べ、事業繰り越しの格好で資金の措置を延ばしておるものが相当あるようであります。六月は、財政計画上から見ますと、暫定予算の関係で、やはり九十七、八億から古徳くらい足りないという計算になります。ただ六月になりますと政府資金の状況が少しよくなって参りまして、四、五月は政府資金が大体百四、五十億でありましたが、それにさらに二十四、五億から三十億くらいふやして出してもらえるようでありますので、五月に比べて六月はそうひどくないのであります。割合に楽ではないかと思っております。ただ六月は期末手当が出る月でありますので、その関係で多少苦しいところもあるようであります。六月には交付税の四半期分が三百十九億でありますか、そのうち九十億が市町村で、あとは大部分が府県に出ております。それから役務教育の関係の負担金もやはり〇・七五に当るものが出ております。そのほかいろいろのものが出て参りまするので、六月だけを考えますると、資金繰りがそう苦しいはずはないと私どもば考えておりますが、ただ先ほど申しましたように、六月はそう苦しくないのでありますが、五月からの支払い繰り延べ額が相当ありますところは、その支払い繰り延べを支払いいたしますと、やはり給与の方に影響して参る、こういう結果になっております。先日もお話がございました秋田のような例は、支払い繰り延べ額を相当払うという前提に立ちますると、今月の資金繰りが非常にむずかしくなってくる、そのしわが給与に寄っていくという格好になるところがありはしないかと思っております。従って給与を中心に払っていくという考え方をすれば、私どもはそう困ることはないのじゃないかというふうに考えておる次第であります。
  35. 大矢省三

    ○大矢委員長 今大臣が内閣委員会から定員法の問題で出席を要求されておりますから、長官に対する質疑の方を先にやっていただきたい。では鈴木君。
  36. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 大臣にちょっとお伺いしたいのですが、この配付されました二十二回国会地方行政委員会関係法律案一覧表によりますと、法律案の名前の中に、地方債証券公庫法案というものが出ておりますが、もちろんまだ提出月日というところに記入はないのですが、これはこの国会に出されることに大体政府としてはきまっておるものですか、その点だけを聞きしたいと思います。
  37. 川島正次郎

    ○川島国務大臣 地方債証券公庫法を作る必要性については、数年来各方面でいろいろ御議論がありまして、ことに今回地方財政再建促進特別措置法を提案して御審議を願ったのでありまするが、この地方財政再建を円満に進行する上からいきましても、公募債というものが円滑に消化されなければならぬのでおりまして、私どもはこれとにらみ合せまして地方債証券公庫法というものが必要だという考えで、国会開会の当初これをぜひ提案いたしたい、こう考えておったのでありまするが、地方財政再建促進特別措置法を出します際に、大蔵当局と自治庁といろいろ折衝いたしまして、措置法の中に規定しております約二百億の赤字たな上げのうち、五十億は政府資金、百五十億は公募債となっておりましたが、百五十億につきましては、三十一年度においてなるべく政府資金に移す、こういう話が成立いたしまして、これははっきり促進特別措置法の中に明文としてつけ加えました。もちろん大蔵省の意見もありまして、来年の投融資計画をはっきり縛られるのは困るから、努力をするという意味の文句にしてもらいたい、こういうことで、それは私は了承して、文句としては一応そうしましたけれども、大蔵大臣は、必要ならば国会へ出て、これは引き受けるのだということを言明してもいい、こういうことであります。従いましてただいま御審議を願おうとしておる地方財政の再建に関する公募債は大体消化ができるのじゃないか、こう考えるのであります。そうしますると、とりあえず三十年度においてそれ以外に二百三十億の公募債を必要といたすのでありますが、これもなかなか困難な事情にありますが、大蔵大臣の話等を聞きますと、最近地方の金融状況が非常によくなっておるのであります。政府でもって努力してあっせんすれば、この二百三十億の公募債の消化は決して困難ではない、こういう意向でありますので、三十年度において公募すべき地方財政再建に関するものと一般のものと加えた三百八十億は大体消化し得る見込みが立ちましたので、三十年度としては証券公庫法が何でもかでも必要だ、こうは私どもは考えておらぬのでありますが、三十一年度以降におきましては、こういうものが当然必要になるのではないかと思っておりまして、この法案を提案するかしないかにつきましては、今なお大蔵省といろいろ折衝をいたしております。従いまして政府といたして今国会にこれを提案して御審議を願うようになるかならぬかということは未定な段階にあります。
  38. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 今の問題については別の機会に詳しく意見を述べていろいろお伺いしたいと思っておるのですが、ただ一点だけお伺いしたいのです。本年は三百八十億の公募債は消化可能の見通しであるということでありますが、参考のためにお聞きしておきたいのですが、二十九年における二百億の公募債は現在どの程度に消化されておるか、どなたでもいいのですが、はっきりお答えをお願いしておきたいと思います。
  39. 後藤博

    ○後藤政府委員 五月の初めに調べました当座は、大体未消化分が百十億ばかりあったようでありますが、五月の終りに――大体普通では一時借り入れの形をとって借りておりまして、それを五月の終りにほんとうの公募債に引き直すわけであります。引き直すのは大体五月の二十日過ぎに話がきまるのが多いのでありまして、その結果の報告を私どもまだまとめておりません。しかし毎年の例から参りまして二百億を ――ことしも非常に苦しかったのでありますが、大体消化できたのではないか。もし消化ができませんとワクを返すとか、いろいろな問題があるのでありますが、案外私どもが予想いたしましたよりもワクを返して参りませんので、公募債は割合消化ができたのではないかと思っております。ただそのうちある部分は六月に入りましても、なお交渉しておるものもございますし、六月に入って交渉の妥結するものもございますので、完全に全額五月の終りまでに消化したとは私は思いませんが、大体消化できたのではないかと考えている次第であります。
  40. 北山愛郎

    ○北山委員 私も今の公募債の状況をお伺いしたがったのですが、ただいまのお話でありますと、二十九年度の分は消化できるような見込みでありますか。五月の初めころの消化状況というのは三百億の中で半分にも足らない、あと半分以上というものは未消化である、こういうふうに聞いておりますが、そうではないのですか。
  41. 後藤博

    ○後藤政府委員 先ほど申しましたように、五月の初めの調査では二百億のうち未消化分が確か百十億くらいあったと思っております。その一十億の未消化分を五月の終りごろまでに片づけるわけでありますが、今申しましたように、これは新しく公募をつけるのではなく借り入れをいたしておりまして、一時借入金を引き直すものが大部分でありますので、その前借り分のいろいろの利子の交渉その他で話し合いがつかなかったものが相当ございます。しかし公募の返還の状況を毎年見ておりますが、本年は私どもが予想したほど多くの返還をして参らぬのであります。ある程度自信があるからではないかと私どもは思うのであります。そういう状況から見まして昨年も本年も苦しいことは苦しいのでありますが、そう未消化分は返還はないのではないかというふうに、私どもは推定いたしておる次第でございます。
  42. 北山愛郎

    ○北山委員 その二百億の中で縁故による分がほとんど三分の二くらいは未消化であると聞いているのですが、どうもわれわれの聞いているところでは財政部長のお話とは相反するのです。たとえば返還の分がないといたしましても、これはやはり最後のどん詰まりのところまで交渉するというふうな気持でワクは簡単には返還しない事情なのではないかと思うのですが、ワクを返してきたのはどれくらいあるか、それからまたもう六月になっておりますから、出納閉鎖も過ぎている。それが今になって二十九年度分の公募債を折衝しているというのは、まことにおかしいのでありますが、大体いつごろになって締め切るものでありますかお伺いしたいと思います。
  43. 後藤博

    ○後藤政府委員 返還したワクの数字は今手元に持っておりませんから、あとからお知らせいたしたいと思いますが、これは政府資金の分も返還があるわけでありまして、公募と政府資金と、いろいろな事情で工事をやれない――これは資金がないからやれないというのと、もう一つはいろいろその団体の争情からやれない、こういう二つのものがございます。従ってこういうものを合せてその団体分のものをさらに再配分をいたしたのであります。その額はあとからお知らせいたしたいと思います。  それから三分の二くらい五月の初めに未消化分があったというのはその通りであります。消化分の中で約五千億は指定公募の分でありまして、あとの残りの五十億がやはりほんとうの公募の分であります。
  44. 北山愛郎

    ○北山委員 公募債の消化については短期融資についてもそうでありますが、日本銀行は地方銀行に対してなるべく地方公共団体に対する借り入れの申し込みには応じないようにというような内面指導をしているように聞くのでありますが、自治庁はその辺の事情を御承知になっておりませんか。
  45. 後藤博

    ○後藤政府委員 お話のようなうわさを聞くのでありますが、正面から参りますと、そういうことは別に言っていないようでありますが、個々具体の問題として地方団体において間々そういう指導を行なっているという話は聞いております。
  46. 北山愛郎

    ○北山委員 そうしますと、政府の方では一生懸命になって公募債を引き受けさせようとして努力しても、金融の大本山の日本銀行の方では別な方向で引き受けないようにというふうな逆の指導をしているのでは、結局政府全体としての地方団体に対する起債、地方財政に対するやり方が統一をしておらないと思うのですが、こんなことを黙ってそのままほったらかしておいていいのですか。
  47. 後藤博

    ○後藤政府委員 おっしゃることと同じようなことを、われわれは日本銀行の方々や地方銀行の協会の方々にも申し上げておるのであります。ただ昨年と違って本年の問題は少し状況が違っておりまして、本年度少し地方資金の関係を多く引き受ければ、その関係は再建整備に引き当てていくんだ、従ってこの際資金を地方団体にあまり出すと、それが公募債の形になって長く民間資金に影響する格好になるから引き受けないようにしろという言葉でもって、抑制の形がとられているということを聞いておったのであります。従って先ほど大臣からおっしゃいました百五十億を政府に直すということは、やはり一つの問題でありまして、そういう格好にしなければ再建整備もうまく参りませんし、一般公募の力にも圧迫がくる、かように考えまして大蔵省と折衝いたしまして、一般公募の方に影響のないようにしたいということから、先ほどおっしゃいましたようなことにいたしたのであります。
  48. 北山愛郎

    ○北山委員 これは自治庁にお伺いしてもあるいは無理かもしれませんが、郵便貯金あるいは簡保あるいは郵便年金というようなものの資金がだんだん産業資金の方へ回っていく金が多くなっている傾向じゃないか。そうして地方債の方はだんだん引き締められていくというような、政府資金についてそういうふうな傾向があるのじゃないかと思うのです。ところが、たとえば開発銀行であるとか輸出入銀行であるとかそういう方、あるいは金融債、そういうふうに回っていく金は基幹産業の方には、極端な場合は四分だとかあるいは六分五厘だとか、普通の金利よりも安い金利で出されておる。その金融機関を通じてそういうふうな安い金利で出されておる。ところが地方団体に対してはもっと高い金利でもまだ足らないで、そのワクを狭くして、公募債をふやして、八分五厘とか九分とか、そういうふうな高い地方の金融機関からの金を使わなければならぬようなところへ追い込まれておる。こういう行き方は自治庁としては一体いいと思っているかどうですか、どういうお考えかお聞きしたい。
  49. 後藤博

    ○後藤政府委員 私どもといたしましても、資金のうちで公募分の率がだんだん高くなって参っておりますので、こういう状況では従来の公募の方式でもってやりましては引き受けが非常にむずかしい、消化が非常にむずかしい、こういう結果になります。われわれとしては政府資金の量を多くしない限りは、やはり公庫のようなものを必要とするのではないか。公序がいやだったら政府資金を多くしてもらいたい、こういう主張は従来続けて参っております。おっしゃる通り私どもも同じに考えて、政府資金の量を多く出しますように折衝をいたしておる次第であります。
  50. 北山愛郎

    ○北山委員 あと一つだけお聞きしておきます。地方の財政は非常に苦しくて、今までの赤字分というものは、おそらく地方の金融機関からの短期の借り入れでもってころがしておるというような実情であろうと思います。そこで地方財政の中で一昨借り入れに対する利子というものが、非常に大きな負担になってきいておるのではないか。ある県によっては一億円以上の一時借入金の利子を払っておるというような県もあると聞いておりますが、その金融というものは昭和二十九年度において大体どの程度になっておるか、これを最後にお伺いしておきます。
  51. 後藤博

    ○後藤政府委員 一時借入金の利子は、二十九年度はまだはっきりわかりませんが、二十八年度決算の状況から推定いたしますと、大体四十数億ではないか、こういうふうに考えております。
  52. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 今の問題に関連して、昭和三十年度地方債許可方針、これは五月十日に決定したと書いてあるが、この昭和三十年度地方債計画のことですが、その一般会計分の再建整備債等として百十億、これはどういうものですか。
  53. 後藤博

    ○後藤政府委員 再建整備債のうち政府資金分が五十億ございます。この五十億とそれから……。
  54. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 六十億ですか。
  55. 後藤博

    ○後藤政府委員 六十億というのは退職金を起債の対象にいたしますので、その関係で六十億のワクをとっております。それを合せましたのが百十億であります。
  56. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 再建整備関係で退職金引き当ての公債は三十億じゃないですか、そうして一般の行政整理の引き当てとして、三十億、合計六十億になっているのじゃないかと思うのですが、再建整備債に六十億とってありますか。
  57. 後藤博

    ○後藤政府委員 そこに再建整備債等と書いてあります「等」の中は、一般会計分としては三十億、つまり再建関係には三十億使います。それ以外に、再建関係に関係なしに三十億ぐらい予定しておりますので、そこに「等」という文字を入れたわけであります。
  58. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 わかりました。次に、公募債総計二百三十億というふうになっておりますが、これには再建整備の関係が書いてないということでありますが、政府資金は再建整備等ということで、この計画に入っておるが、公募債の方の百五十億はどうしてこの地方債計画の中に入れないのか。もちろん赤字地方団体の財政再建促進に必要な起債については、別に定める。こういうふうに前提に書いてあるから、この千百二十四億の中には再建整備に必要な公債は入っていないようにも思われるが、しかし今聞きました再建整備債等という三十年度の政府資金分については百十億入っている。こういうふうなことで、この点において非常にはっきりしない点があるのですが、千首二十四億の地方債計画のうちに、さらに百五十億の公募債がこのほかに隠れておるというようなことになるのだと思うのですが、なぜ公募債だけを隠しておいて、政府資金はこの中に入れてあるのか、その関係について説明をお聞きしたいと思うのです。
  59. 後藤博

    ○後藤政府委員 お答えいたします。百五十億の公募分は、これは新たに資金が必要なのではなくて、現在一時借り入れを、いたしておりますものを公募債に引き直すのであります。従って新しく資金を要するものではないという考え方で、国の投融資計画におきましてもやはりワク外にしております。従ってわれわれもこのワクの中に入れますことはそういう意味ではおかしい、こういうので備考のところに書いてございまして、中の方には入れておりません。従って千一百二十四億の中には入っておりませんので、ワク外になっております。
  60. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 そのほかのはまた他の委員が御質疑を終ってからお願いします。
  61. 門司亮

    ○門司委員 きょうは、ごく簡単に聞いておきたいと思いますが、地方税の政府のものの考え方を先に聞いておきたいと思う。大臣の説明によると、ことしは地方税については大幅の改正をしないつもりだ、こういう説明がなされております。二十九年度にやったからことしはやらないのだ、こういうことが書いてありまして、大臣の説明の中にはなおいろいろ書いてあるようでありますが、現実の地方税をずっと見てみますと、先ほどから北山君との間に質疑応答がありましたが、われわれが一番不可解に感じるのは、五十一億ばかり増税になろうとする固定資産税の土地に対する評価の問題であります。これは今北山君との話の間に何か資料をだすというお話でございましたから、いずれ資料が出てからだと思いますが、土地の価格が上ったという一つの目安になる考え方の中に、私は非常に大きな誤まりがあるのではないかと考える。土地の価格が上ったということと、農村の土地の収益というものは違うのでありまして、収益がほんとうにここに掲げられておりますように約三割近く上っておるかどうかということについては、これは非常に大きな問題だと思う。従って一つ自治庁は、非常に迷惑ではございましょうが、大体全国の平均でもよろしゅうございますし、それからわかれば各府県別でけっこうですが、土地に対する、政府の言う約二割八分ないし三割、これは場所によっては、山林、畑、それから普通の田と、同時に都会の土地、これは住宅でありますが、おのおの違うのであります。この査定の価格の上げ方が違うのでありますが、これがもしわかったら、これを一つ出してもらいたいと思いますが、わかりますか。これは平均して二割八分とか三割と言っておりますが、実は格地方々々ではかなりこれで問題を起しておるわけであります。今申し上げました畑は大体どのくらい上げている、山林はどの地方ではどのくらい上げている、たんぼはどうなっておる、宅地はどうなっておるというようなことがわかりますか。わかったら一つお示し願いたいと思います。
  62. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 三十年一月一現在で評価をするものでありますので、まだ三十年の結果についての報告は参っていたいわけであります。もう少しおくれると思います。ただ自治庁が示しております関係区別の平均価格でございますと、これはお示しできると思います。
  63. 門司亮

    ○門司委員 私は押し問答をするわけじゃありませんが、一月一日にきめて、大体二月中に縦覧期間は終っておるわけです。だからこれは三月に確定していると思います。そうすればわからぬことはないと思うのですが、自治庁の示した額は最初からわかっておるのです。それに基いてやった地方の処置について、いろいろな問題を聞くから、私はどういうふうな処置が全国的にとられておるかということを聞きたいだけで、まだわからないというのはおかしいと思う。
  64. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 一月一日現在で評価をいたしまして、縦覧期間は三月であります。それから審査の請求等がございまして、固まって参るわけでありますけれども、市町村のものを県で集計いたしまして、さらに自治庁へ報告が参るのでありますから、通常そういう期間に相当の間を要しておりますので、そう答えたわけであります。一、二の県についてあるいは調査を依頼してみてもよろしいんじゃないかという感じは持っております。
  65. 門司亮

    ○門司委員 私の質問が悪かったと思いますが、そういう確定申告その他でやかましいことを言うのでなくして、たとえば横浜の例を言いますと、横浜では大体の推定から見れば、役所できめたのは宅地については二割七分くらいしかかけておらない。山林は四割八分くらい、田は三割二分、畑は五割五分という役所の基準です。これに基いて今後公示したものに対するあとの修正、こういうことが各府県、各市町村で行われておると思う。それが大体どのくらいの程度で行われて承るか。あとは個人との対照でありまして、全体の対照とは言えぬのであります。役所が一応政府の指示に基いてとった処置、これがおわかりならば早く知らせていただきたいと思います。
  66. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 市町村につきましては概要調書という報告書類で、自治庁へ報告するようになっておりまして、それがたしか十月末じゃなかったかと思っております。五大市とかいうふうに限られたところの御注文でありますと、それぞれのところに問い合せまして、資料をいつでもなるべく早く集めたいと考えております。全体の資料は今申し上げましたような関係で、ちょっと無理かと思うのであります。
  67. 門司亮

    ○門司委員 これは変なことで押し問答するようですけれども、その考え方はおかしいと思うのです。確定したものを、さらにそういうものがどうかということについては、あるいはあなたの言うような意味になるかもしれないが、一応確定される前に公示したときの目安というものはあるはずなんです。なければ問題は起らぬのであります。私が今申し上げました横浜は、大体そういう形で出しておる。あるいは隣の川崎がどういう形で出しておるかわかりませんが、そういうものの全国の平均が一応わかるならばお知らせ願いたい。今確定したことを知らせろ、税額がどれだけだと文句を言っておるのじゃない。これがわかりませんと、実際上の今議論になっておりました収益と税金との関係がわからなくなってくる。これを一応調べたいと思っているわけてす。それがわかっているはずだと思う。もしわかっていなければ問い合せてもらったら、大体指示した価格はありますから、すぐわかると思う。
  68. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 御注文もございますので、照会することにはいたしてみたいと思います。ただその集計が非常におくれるということを、私たびたびお断わりをいたしておるわけであります。でありますから、ごくわずかな団体でありましたならば、電話ででもこちらで直接聞けばよろしいのであります。市町村でありますれば、府県を通じて行いますから、非常におくれるということを申し上げておきます。大体の市町村でもお知らせいただければ早くやりたいと思います。
  69. 北山愛郎

    ○北山委員 関連して。門司さんのただいまのことなんですが、各府県に対する指示した標準というのは、平均価格の標準というやつは自治庁で当然わかっておるわけなんです。それから末端の市町村なんかに割っていった、やつはあるいはわからぬ、こう言われるだろうと思うのですが、府県に対して示した基準は、当然自治庁としてはわかっておるから当然出せると思うのですが、それはすぐ出せるかどうか、出してもらいたいと思うのです。  それからもう一つは、去年もこの問題が出たんですが、小作料との関係です。農地の固定資産税、場所によると今度は、二万五千円ということになると、万古円以上というのがどんどん出てくると思う。あるいは六百円以上というのが出てくると思う。そうすると法定小作料よりも固定資産税が上回るということになるのですが、そういうことはもう当りまえのこととして法定小作料はお引き上げになるということを前提にして、この価格は指示されておるのかどうか、また小作料はまだ変わっておらぬと思うのですが、そういう点については、どうお考えですか。
  70. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 北山さんからもおっしゃったのでありますが、門司さんのお尋ねになっておるのは、県から市町村に示した額、それは早急に調べます。私はまた市町村が評価した額だと思って、思い違いをしておりまして大へん失礼をいたしました。  それから小作料と同定資産税との問題につきましては、御指摘になりましたように、土地によりましては固定資産税の額の方が小作料より上回る、こういうふうな事例も起きて参っております。そういう場合につきましては、やはり小作料の統制額の限度まで軽減するようにというふうな指導をして参っておるわけであります。評価に当りましては小作料が引き上げられるということを予定してやっておるわけではございませんけれども、現在の小作料の統制額には、私たちとしては矛盾があるのではないだろうかという感じは持っておるわけであります。ただ固定資産税の課税標準は財産価格といいましょうか、そういうようなものをとっておりますので、自然小作に付しておりますものの、統制料金との間に矛盾が起きてくるのではないだろうか、こういうように考えております。
  71. 北山愛郎

    ○北山委員 これは去年の国会でも押し問答したのですが、私は去年田においては平均二万八千円ということに引き上げた場合に、これは当然小作料の引き上げの口実を与えるものである、こういうことを申したところが、そんなことはないと奧野さんは言われた。ところが現実に固定資産税も上ったのであるから、だから小作料は上げてもらいたいといってそれをちゃんと理由にして、おそらく第一番の理由にして今運動をしておるはずです。その事実についてはあなたはどういうふうにお考えですか。
  72. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 小作料の統制額は米価も引き上げられてきたので、ぜひ改定してもらいたいというような動きが、北山さん仰せのように強く起ってきておると思います。固定資産税の問題も、やはりそういう場合には一つの矛盾となって見えて参りますことは事実でありますし、小作料統制額というようなものに対して拍車をかけるということも、否定できない事実だろうと思います。
  73. 門司亮

    ○門司委員 この際資料を頼んできたいと思いますことは、法定外独立税の現況ですが、これをおわかりでしたら至急に出してもらいたいと思います。  それからこの場合もう一つ聞いておきたいと思いますことは、大臣の方針が大幅にいじらないという方針のようでありますから、事務当局の意見を聞いてもどうかと思いますが、この中にありますたとえば自転車荷車税のようなものでありますが、これは総額においても三十七億くらいでありますし、これから、受くる影響はかなり大きな影響を持っておりますが、おそらくこういう税金は時代がこういう時代になったのだから、当然これはやめていい税金だと思っておりますが、そういうことをどう考えておりますか。
  74. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 固定資産税の現況につきましては、資料として今出すようにいたしておりますので、二、三日のうちに出せると思います。  それから自転車荷車税の問題につきましては、四十億くらいの額に上っておりますので、かりにこれをやめるにいたしましても、その穴埋めの大きな問題もございますし、別状においてはこういう税を市町村税として設けておくのもやむを得ないのじゃないかというふうに思っております。もちろん財政状況が許せば振りかえていく場合の優先的なものではなかろうかというふうな感じは持っております。
  75. 門司亮

    ○門司委員 私がそういうことを聞きますのは、税の体系の上からいっておかしいのですよ。先ほど北山君からも言われておりました例の健康保険の税金ですが、これなども何も三万円に引き下げたことを――昔は料金でとっておったときは五万円、たったと私は思う。それを税金に直すと下げた。こういうふうに考えていくと、ことに健康保険の料金が税金に変ったときのいきさつ等から考えると、地方税に対しては当然そういう含みがあってもいいのではないか。要するに一般の足にかかり肩にかかるものに対しては税金は比較的かけないで、割り切ったものの考え方ではなくして、やはり資産を持っている方によけい税金がかかっていくという形が望ましいのではないか。地方税である限りにおいてはそういうものが多少考慮されるべきではないかと考えるのです。  それから市町村民税の中の資産割を廃止しておる。これは昭和二十四年まであったはずですが、昭和二士五年のシャウプの税制改革のときに資産割は廃止されなければならないということで廃止されておる。これも地方の住民の納税の観念からいけば、市町村民税の中に資産割を入れるということは、私は考えられると思う、あってもいいと考えておる。こういう点について自治庁はどういうようにお考えになっておりますか。
  76. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 市町村民税については資産割的な考えを入れた方がいいのではないかということは、市町村の当局の中でも、そういう意見を言う人たちがかなり多いようであります。市町村の住民の感情からいえば、やはりそれが一つの気持ではないかと思います。しかし他面また固定資産の評価を通じて見て参りますと、従来は相当な田等を所有していて楽に暮しておった。自然また家屋等も大きなものを所有して、これが大きく評価されてくるものだから、固定資産税の負担にたえないというふうなことで困っておられる向きも多いようでありまして、両方の形が意見として出て参ってきているのではないだろうかと思っております。やはり市町村々々々によりまして状況がかなり違っているのではないだろうか、一律的にはいえないのではないだろうかと思っているわけでありまして、できることなら所得を中心にして、市町村民税を将来も課税していった方が、全体の姿としてはむしろ望ましいのではないだろうかと思っております。門司さんのような意見を言う人が、市町村長の中にもかなりおりますことは事実でございます。
  77. 門司亮

    ○門司委員 問題は、この税金の性格からいっても、応益税である限りにおいては、当然そういうことを認めるべきである。そしてこういう三十七億ぐらいは落とせば落とせると思う。税制改革の前の話をすると非常に古いようですが、税制改革の前は、資産割が住民税の大体一三%ぐらい占めておったはずです。その数字からはじいてくると、こんなものは大して問題にならぬと思う。だから国民感情からいっても、住民税の性格からいっても、こういうものに多少の税金を賦課するということは――さっき申し上げましたような大衆の足であり肩であると思われるようなものは、もうぼつぼつ税金をはずしていくということが、税の体系の上においては姿がいいのではないかと考える。これはそういう意思がなければ、今ここで押し問答をしてもしょうがないと思いますが、一応考えておいてもらいたいと思います。  それから、この問題は非常にこまかい問題でありますが、税の収入見積り額の中にある娯楽施設利用税の中に同じように書いてあるが、パチンコが非常に減ってきます。これは新しい連発式をやめるということになりますと、おそらく十分の一ぐらいになりやしないかと思う。非常に過大見積りをしていないかと考えるが、その辺は間違いありませんか。
  78. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 娯楽施設利用税の中でパチンコ関係の占めております税額が十八億円に上っております。大部分がパチンコの関係であります。連発式が禁止されましたので、パチンコに対します娯楽施設利用税の税率を引き下げてもらいたいというような意見が、パチンコ関係の業界から強く出て参っております。しかし私たちは、パチンコに使われております消費金額から見ました場合に、現在の月額平均百五十円というものは高くはない、むしろ低いくらいじゃないか、こういう感じを持っているわけでありまして、かりに連発式が禁止になりましても、この程度の娯楽施設利用税はぜひ負担してもらいたい、また負担してもらえるのではないか、かように思っております。
  79. 門司亮

    ○門司委員 私は何も税金を安くしろと言っているのではない。税金が高いとか安いとかいう議論をしているのではない。総体が減るから課税対象がなくなりやしないかということを聞いている。
  80. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 現在百万七千台というものを予定しております。多少今お話になっておりますような傾向が出て参りましたが、逆にまたスマート・ボールというようなものが出て参ったりしておりますので、全体としてはそう大きく異動することはないだろうというように現在見ております。
  81. 門司亮

    ○門司委員 性格上の問題を一つ聞いておきたいと思いますが、地方税については、将来これを改正するといいますか、もう少し整理する必要があるのではないかというように私には考えられますが、それは今日の税制の中で非常に困っておりまする税金は、直接国税と関係を持つ府県民税の中の事業税であります。事業税はたびたび申し上げることでよくおわかりだと思いますが、純益課税では大した問題にならぬと思いますが、依然としてやはり外形標準でとっておる。その外形標準のとり方等についてもいろいろ問題はあると思いますが、この税金は当局はどうしても外形標準でなければとれませんか、どうなんですか。純益課税になれば大した問題はないと思うのですが、これを今去年の所得額から算定したとり方をしておるのですから、非常に無理があると思う。これはどうしても純益課税にならないのですか。
  82. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 現在収入金額を課税標準としておりまするものには二つの種類があると思っております。一つは生命保険事業のように、その組織自体が相互組織をとっております関係上、利益がありました場合には、それぞれ契約者に配当していく、言いかえれば、益金を繰り戻していくというような形をとっておるものであります。もう一つは電気供給裏業等に見られますように、国が料金統制を行なっているものであります。この二つでありまして、生命保険事業のようなものにつきまして、純益課税をし、法人事業税の課税標準を使っていきます限り、ほとんど事業税を納付しないということになってしまいますので、やはり収入金額課税を採用した方がいいのではないかと考えております。もう一つの国が料金統制を、行なっておりまするものにつきましてはやはり事業の規模から考えて、事業税として相当と思われるものを納めてもらおうといたしますならば、料金をきめる場合にそれだけのものを織り込んでもらわなければならない、織り込んでもらったものを地方に支払ってもらおうといたしますと、やはり収入金額課税によらざるを得ないと考えておるわけであります。そういうような二つの考え方から外形標準課税を採用して参ったと考えておるわけであります。  事業税の課税標準を何に求めるかということは非常にむずかしい問題でありますけれども、純益に求めるよりも、売上金額とか、付加価値額とか、あるいは従業者数とかいう形に求めた方が、事業税の性格ならいってもむしろ望ましいのではないか、こういう感じを持っております。しかし課税事務の簡素化の問題その他の問題もございますので、多くのものにつきましては、法人税や所得税にそのまま乗っかるという方式を採用して参っております。
  83. 門司亮

    ○門司委員 これは税の性格論になりますから、議論をしてもなかなか尽きないと思いますが、一方において所得税が御承知のような形でとられております。片一方の事業税がちょうど今は所得税の付加税のような形になってきておる、そういたしますと、この卒業税という一つの税の性格あるいは性質からいって、ことに個人事業税の場合は、昔の営業税的な観念からくる税金であれば、私はそれでいいと思う。これは今の所得税の付加税のような観念でいいと思う。しかし事業税のような形に変ってきております限りにおいては、やはり事業の主体というものが、生活の主体であることに間違いはないのでありますから、従ってこれを純益課税に直していくという方が私は正しいと思います。ただ税がとりにくいから、とりいいからというのではなくして、当局のお考えがもしおありとすれば一つ聞かしておいていただきたいと思います。
  84. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 御指摘になりましたように、昔の営業税はどちらかといいますと所得税の補完税であり、資産所得重課の思想を持っておったと思うのであります。現在の事業税は事業という収益源に着目しながら、事業をやっていく以上は、府県のいろいろな施設に要する経費も負担してもらう、しかしそれはだれが負担するかというと、結局顧客ないしは事業主が負担するということになってくると思うのであります。さらに言いかえればもうけのうちから払われるべきであるか、経費のうちから払われるべき税金であるかということを考えて参りますと、やはり経費のうちから払われるべき税金であると考えられるのであります。府県が道路を設けたり衛生施設を設けたりして、事業の発展に協力していくのであるから、事業を行う者はこれらの経費を府県に対して負担すべきである。言いかえればこれらの負担は事業遂行上の経費として、経費のうちから払うべき性質のものだろうと思うのであります。そうしますと結局顧客に転嫁されていくことにもなるのでありましょうから、売上金額とか付加価値額でありますとか、そういうものに課税標準を求めた方が、府県の独立税としての事業税の課税形式として考える場合にはむしろ適当ではなかろうか、こういう考えを持っておるのであります。所得税の補完税でありますと、むしろ純益を課税標準にした方が理論に合うわけでありますから、昔はそうしておったと思うのでありますが、現状においてはやはりそれぞれの事業にマッチした課税標準を採用していくということにならざるを得ない。しかしその結果付加価値課税ということになって参りますと、全面的に課税方針が変りまして、いろいろ問題もございますので、一応現状のようなやり方をしている、かように考えているわけであります。
  85. 門司亮

    ○門司委員 一応もっともらしい議論のように聞えますけれども、問題は、税が本質的に流通税的の性格衣持つか持たぬかということは、業者にとりましては非常に大きな問題でありまして、この税金は流通税的な性格は絶対持たせられない、持たしたらどうにもなりません。持たせれば持たせるほど税金が高くなると私は思う。やはりこの税金は少くともさっきのような営業税としてのものの考え方からくる税金である。いわゆる流通税的の考え方からくる一つの税金である、あるいは応益的なものの考え方からくる一つの税金であるというよに考えれば別でありますが、私はこの税金はそう考えられないと思う。この税金は純益の中から支払う以外に方法のない税金であると考える。従って純益課税の方が、ことに個人所得者等については税金を納めるに非常に納得もいくし、納めよくなる。今のようにはっきりしない、どうしてこの税金を納めるのかということの迷いは私はたくなると思う。だからお聞きをしておるのでありますが、どうも当局の今の御説明では、私はなかなか納得はしきれない。流通税的の性格などというものがこの税金に加味されてよいとは考えませんし、またそういうことは考えられない。それはそれでいつまで議論をしても尽きないと思いますので議論はいたしませんが、私どもの考え方としては、やはり当然純益課税とするべきだという考え方を持っておる。  それからもう一つ聞いておきたいと思いますことは、税総体のにらみ合せの関係でありますが、国税がだんだん安くなって地方税がだんだんふえてくる、これは一つの大きな流れです。これについて当局はどういうふうにお考えになるのか、これは世間全部の一つのものの考え方でありまして、今度多少所得税は安くなりますが、地方税はだんだん上る、そうして地方は赤字を持ってくる。この国税と地方税の相互関係を自治庁当局としてはどういうふうにお考えになりますか。もしお考えがあるならお聞かせを願いたいと思います。
  86. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 現在地方税の総額は三千六百億円弱でございますので、地方歳出規模から考えました場合には四割に達していないわけであります。府県あるいは市町村の行政をどのような方向に進めていくかという考え方が基調にならなければならないわけでありますけれども、現在地方自治法が予定しておりますような組織を基礎に考えました場合には、やはり地方税収入というものを基盤にして、府県や町村が財政を運用していくように持っていくべきではないか、そういう場合にはもっと税収入を財源とする割合がふえた方が望ましいのではないだろうか、かような考え方が立つと思うのであります。国の財政のことにつきまして、われわれとかく申し上げるのは差し控えた方がいいと思うのでありますけれども、従来超均衡財政方式をとっておったのが、多少緩和されつつあるのではないだろうか、こういうふうに私たちは見ておるわけなのでありまして、そういう点から考えますと、今門司さんが指摘されましたような傾向をたどることが、今の両方の立場から考えた場合には、むしろ望ましいのではないだろうか、こういうふうに思っておるわけであります。もちろん地方費を負担するような人の負担が特に重くなるとかいうことは望ましいことではございませんけれども、国税、地方税を通じまして、国民の租税負担というものの均衡が得られておりますならば、その総額の配分を地方にもっと多く持ってくるか、国にもっと多く持ってくるかということにたりますと、地方にもっと多く持ってくるようになる税制を考えていった方がいいのではないか、かような考え方をいたしておるわけであります。
  87. 門司亮

    ○門司委員 一応話はわかりますが、奧野君に聞いたって少し無理かと思いますが、私は一応そういうことになることも自然の成り行きだと思いますし、またそうすることがあるいはいいかもしれない、日本の現状はそれをただちに受け入れるような形を示しておりません。もし奧野君の話のようであるとすれば、地方財政の根本的な立て直しをして、そうして少くとも補助金に手をつけなければならぬので、国税に三千億円余りのものが一応取り上げられて、補助金として地方に流れるというような仕組みをやめなければならぬと思う。そうして地方の財政は国のひもつきのものではなくして、地方が独自の財源を持ってやっていけるという方針が立つならば、今の奧野君のお話のようなことでけっこうだと思います。しかしこの関係がはっきりしないで、依然として中央に税金として取り上げられたものが地方に流れてくる。ことに租税体系だけでは今お話のようなことになっておりますが、中央に持っております租税体系の中には、御存じのように酒の税金というようなものは、ほとんど専売益金にひとしいと考えます。そのほかに専売益金を持っておる。こういうたくさんの財政収入を、国民全体が納めると考えられる単なる租税のほかに、そういう大きなものを二つ持っておる。これらについてやや地方に還付する制度ができて参りましたが、もし奧野君の言われたようなことが将来あるとするならば、現在の段階においては少くともそういう専売益金、あるいは酒の税金というようなものについても、もう少し地方に大幅に委譲するということが、まず先に行われることの力が正しい行き方ではないかというように考える。この点についてのお考えを一つ聞いておきたいと思います。
  88. 奧野誠亮

    ○奧野政府委員 お考えのようなことが基礎になりまして、昨年地方税にたばこの消費税を設け、さらに地方交付税を酒税の一定割合とするというふうなことになって参ったわけであります。ただ門司さんの御指摘になっております酒の問題は、酒の消費税というようなものは地方税としても設けるべきではないか、こういうお気持もおありなのかと思います。それにつきましては、現在の酒は製造地で課税しておる関係上、かなり片寄って参りますので、それではおもしろくございませんし、また消費地で課税するということになって参りますと、なかなか捕捉が困難であったりいたしますので、むしろ地方交付税の財源にした方がいいのではないかというような考え方をとっておるわけであります。将来とも財源を増額いたします場合に、こういうものについて、さらに多くのものを望めるように努力をしたいという希望は持っておるわけであります。
  89. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 ちょっとお聞きしておきたいのですが、二十九年度の赤字、これははっきりしておりますか。
  90. 後藤博

    ○後藤政府委員 二十九年度の赤字は、私まだはっきりしたことはわかっておりません。いつか申し上げましたように大体百億から百五十億の間の数字が出てくるのではないかと存じますが、はっきりした数字はまだつかんでおりません。
  91. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 府県の中で二十九年度に赤字の出ない府県は幾つくらいになる見込みですか。
  92. 後藤博

    ○後藤政府委員 大体七府県は赤字が出ないと思います。
  93. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 二十八年度でも七県でしたが、二十九年度は二つの府県しか残らぬということを、この委員会で聞いたような気がするのでありますが、それは間違いであったのですか。
  94. 後藤博

    ○後藤政府委員 二府県とお答え申し上げたことはないと思いますが、大体二十八年度に赤字が出なかったものは大部分赤字が出ておりません。
  95. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 もう一つ大臣にお伺いしたいのですが、再建整備促進法は、二十九年度の赤字を解消するためにでまたのですから、二十九年度の赤字に対するはっきりした調査と統計を至急に作っておいていただかないと、二十八年度の赤字の処理でなく、二十九年度の赤字の処理の問題でありますから、その二十九年の統計が少しもできておらないということでは、どうも審議が進めかねると思います。二十九年度の赤字の関係をはっきり答弁できるように至急調査しておいていただきたいと思います。それに対するお考えをお聞きしておきたい。
  96. 川島正次郎

    ○川島国務大臣 府県は大体早い機会にわかるそうですが、市町村の方は数が多いので、わかりにくいのであります。推定ならば大体わかるそうでありますが、そういう意味で至急調べて一つ資料を提出いたしたいと思います。
  97. 大矢省三

    ○大矢委員長 それではこの程度にいたしまして、次会は公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後一零時五十三分散会