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1955-03-31 第22回国会 衆議院 地方行政委員会 4号 公式Web版

  1. 昭和三十年三月三十一日(木曜日)    午前十一時十四分開議  出席委員    委員長 大矢 省三君    理事 安藤  覺君 理事 床次 徳二君    理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君    理事 加賀田 進君 理事 門司  亮君       池田 清志君    臼井 莊一君       亀山 孝一君    唐津 俊樹君       木崎 茂男君    渡海元三郎君       徳田與吉郎君    丹羽 兵助君       長谷川四郎君    青木  正君       熊谷 憲一君    山崎  巖君       吉田 重延君    赤松  勇君       加藤 清二君    川村 継義君       坂本 泰良君    横山 利秋君       春日 一幸君    中井徳次郎君  出席国務大臣         国 務 大 臣 川島正次郎君  出席政府委員         自治政務次官  永田 亮一君  委員外の出席者         参議院議員   石村 幸作君         総理府事務官         (行政管理庁監         察部長)    岡松進次郎君         総理府事務官         (自治庁行政部         長)      小林与三次君         参  考  人         (愛知県愛知郡         鳴海町長)   水谷登免吉君         参  考  人         (愛知県愛知郡         鳴海町議会議         長)      米荻金次郎君         参  考  人         (愛知県海部郡         富田町長)   立松勝太郎君         参  考  人         (愛知県知多郡         有松町長)   浜島 計郎君         参  考  人         (名古屋市長) 小林 橘川君         参  考  人         (名古屋市助         役)      横井 亀吉君         参  考  人         (愛知県総務部         長)      鈴木慶太郎君         参  考  人         (愛知県議会議         員)      太田 光二君         参  考  人         (名古屋市議会         副議長)    神野 源二君         参  考  人         (日本都市学会         代表理事)   奥井福太郎君         参議院法制局参         事         (第一部第二課         長)      杉山恵一郎君         専  門  員 有松  昇君         専  門  員 長橋 茂男君     ――――――――――――― 三月三十一日  委員池田清志君、砂田重政君、勝間田清一君、  北山愛郎君、五島虎雄君及び杉山元治郎君辞任  につき、その補欠として楠美省吾君、臼井莊一  君、赤松勇君、横山利秋君、加藤清二君及び春  日一幸君が議長の指名で委員に選任された。 同日  委員楠美省吾君及び加藤清二君辞任につき、そ  の補欠として池田清志君及び五島虎雄君が議長  の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 三月三十一日  町村合併促進法の一部を改正する法律案(参議  院提出、参法第一号)  地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等  の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律  案(参議院提出参法第二号) の審査を本委員に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  町村合併促進法の一部を改正する法律案(参議  院提出、参法第一号)  地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等  の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律  案(参議院提出、参法第二号)  名古屋市及びその隣接町村との合併に関する問  題について参考人より実情聴取     ―――――――――――――
  2. 大矢省三

    ○大矢委員長 これより会議を開きます。  本日は名古屋市及びその隣接町村の合併に関する問題について、参考人各位より実情を聴取いたしたいと思います。  まず委員各位に御了承を願っておきますが、先般委員会におきまして参考人の人選につきまして委員長に御一任を願ったのでありまするが、委員長といたしましては当該各団体の長を参考人として出席方を依願いたしたいのでありまするが、愛知県知事、県会議長及び市会議長は、それぞれ要務のために出席ができませんした。本日の出席の参考人はただいまお手元に配付いたしました通り決定いたした次第であります。何とぞ御了承をお願いいたします。  申すまでもなく町村の規模の適正化をはかり、もって地方自治の確立を樹立することは、現在市町村の最大課題となっておるわけでありまして、本委員会といたしましては多大の関心を有しておるのであります。本日は名古屋市及びその隣接町村との合併に関する問題について、参考人よりその実情を承わることにいたしたいのであります。本委員会の今後の審査に多大な参考になるものと期待しておる次第であります。  参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。本日は御多用のところ、各位には本委員会のために御出席を下され、ありがとうございました。委員会を代表して厚くお礼を申し上げます。どうぞ  なく実情をお述べ下さるようにお願いを申し上げておきます。  なお発言の順序といたしまして、第一に鳴海町長さん、その次に鳴海町会議長さん、三番目に富田町長さん、四番目には有松町長さん、それから五番目に名古屋市から市長さん、さらに副議長さんが列席されております。なお実情に非常に詳しい助役の横井亀吉さんも出席されておりますから、これを承わることにいたしたいと思うのであります。最後に県側からして総務部長さんがお見えになつております。それから県会議員の、特に地方制度調査会の委員長であられる太田光二氏が見えておりますからお話を承わる。かような順序にすることにいたします。何とぞ御了承を願います。
  3. 赤松勇

    ○赤松委員 議事進行に関して。私も約三年ほどこの地方行政委員会に入っておりますが、御案内のように本委員会はまったく超党派的な委員会でありまして、広く国家的見地から地方自治体のあり方は本来どうあるべきか、憲法に規定されておるところの地方自治体に対しまして、国はどういう待遇をすべきであるか、事務の配分等、きわめて重要な問題が含まれております。ゆえに前内閣地方制度調査会を設けまして、この地方制度調査会国会議員を初め、広汎なる学識経験者をば入れて、長期にわたり慎重かつきわめて細心にこの調査をば進めて参りました。本日この問題が取り上げられましたのは、おそらく国会といたしましては最初の問題であろうと思います。さきに本院におきまして町村合併促進法が通過をいたしまして、地方自治体の非常な御協力をいただいておるわけでありますが、本件に関しましては全国のテストケースでございまして、総理大臣に対する審査請求等が起きておるのでございます。ことに合併に関しまして、われわれは憲法の規定する地方自治体の本体は府県ではない、憲法に規定する地方自治体の本体は市町村である、こういう見地に立つて、今まで地方行政の問題に当って参ったのでございます。その本体であるべき町村住民の意思決定機関である町村議会の議決が、府県の一片の横やりによって蹂躙されようとしておる。のみならずこれに関連いたしまして買収、暴行等の許しがたい事実がひそんでおるということも言われておるのでございます。われわれ地方行政委員会といたしましては、この問題を、町村合併促進法のきわめて円滑なる促進のために、かつは憲法で規定する地方住民の自由権利をば守るという見地から、徹底的に追及しなければならぬと考えます。いやしくもその間イデオロギー政党の考えによって、この問題が支配されてはならない。あくまで冷静に、客観的にこの問題を追及しなければならぬと考えております。そういう意味から申しまして、参考人の各位におかれましては、本日は御多用のところ御出席いただきましたが、参考人の公述においても、あるいは委員の質問に対する答弁においても、どうぞいささかも事実に反しない、つまり事実を歪曲するような発言のないことを希望しておきます。  本来私はこの種の案件に関しましては、むしろ参考人というよりも証人として呼んでいただきかったのでございますが、一応地方自治体の皆さんの良識を尊重いたしまして、本委員会におきましてはは参考人ということになつたわけでございます。もし私どもの質問に対しまして、事実に反するような、事実を歪曲するような公述がなされました場合におきましては、われわれは証人として発言を要求し、かつ法の命ずるところに従って事実を開陳していただく動議を、あるいは提出するかもわかりません。以上私どもの考え方の一端を申し上げまして、本委員会の調査に参考人各位が御協力下さいますよう、委員長におかれましても公平無私、客観的な立場から、十分な時間を与えて徹底的に事態の追及に御協力いただきたいということを一言申し上げておきます。
  4. 大矢省三

    ○大矢委員長 承知いたしました。  それでは、愛知県愛知郡鳴海町長水谷登免吉君。
  5. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 鳴海町は名古屋の東南部に隣接しておる人口約二万四千、面積二十七平方キロばかりある町でありますが、住民は大体勤務者が多いのであります。農民の方は約二割であります。名古屋鉄道の乗降人員などを調査いたしましたものでは、日々五千人ばかりの人が名古屋に往復いたすのであります。その八割は商店、工場等に勤務している、いわゆる月給取りでありまして、一割ぐらいが名古屋の大学、専門学校等に参る学生であります。あと一割ぐらいが所用のために名古屋に参るわけでありまして、戸数約五千のところ、五千人の方が名古屋へ通うということでありますから、一戸平均一人ずつ通うわけであります。言いかえてみますれば、名古屋で銭もうけをしてきて、鳴海で寝るというようなことであります。また農民は名古屋の方に食糧を供給いたしまして生活を営むということでありますから、ほとんど全町民が名古屋と経済的の関係を持っておるわけであります。最も密接なる関係があるわけであります。ことに消防業務なんかは、名古屋が常置消防でありまして、出火の際なんかは、むしろ地元の自由消防よりも早くかけつけてくれて、消火をしていただくというように、始終庇護をこうむっておるというようなわけであります。この町村合併問題が起きまして、自治庁なんかの係のお方のお話によると、人口が二万戸数が五千、面積が二十七平方キロくらいありましても、町村合併促進法の精神は、なるべく合併をして冗費を省き、それによって社会施設、福利施設をやって、財政を強固ならしめるのがいいということであったものでありますから、鳴海町といたしましても、町村合併をいたさなければ相ならぬと考えたのでありまして、隣接町村の意向を打診して参ったのであります。隣接町村の有松というところは人口が四千ばかりでありまして、鳴海と地続きで、軒なんかも連なっておるのでありますが、元来御承知の通り有松しぼり、鳴海しぼりというようなことを申しまして、品質が同じことでありまして、これらは共同をいたしまして商売をした方がいいにもかかわらず、いわゆる元祖争いをして仲が悪いのでありまして、有松町は鳴海町に合併を絶対的に好まない、名古屋へ合併いたしたいというような意向だったらしいのであります。大高町は御承知の通り大日本紡績の工場なんかがある富裕町村でありまして、鳴海と合併をすれば、鳴海は人数も多いし、してやられてしまう、おれの方は合併したくない。むしろ合併するならば名古屋と合併いたしたい、こういう意向を持っておったのであります。豊明は御承知の通りに、名古屋鉄道によって名古屋へ連絡している農村でありますが、将来は住宅地として発展をするのがいいというので、これも鳴海との合併よりも、むしろ名古屋へ合併をこいねがっておったのであります。また名古屋は初め名隣会等がありまして-名隣会と申しますのは、名古屋の隣接十八ヵ町村の会であります。その会合の席で合併をこいねがっておられたのでありますが十月時分になりますと、名古屋市はぜひとも隣接町村を合併いたしたい。合併するについては、無条件ではあるけれども、継続事業はやろう。農業も従来の通り農業行政をやろうというような線が、具体的に打ち出されて参ったのであります。鳴海町といたしましては、いずれのところへか合併をしなければならぬ情勢に相なったのであります。しかるところ、県の方における態度はどうかと申しますと、合併促進法が出まして、第一試案として、ただいま説明を申しました隣接町村の豊明-豊明というところは、まず農村といって可なりのところでありますが、そこと合併をしろというお話があったのであります。私どもとしては県御当局に、豊明との合併は困るのだ、むしろ大高、有松等と合併をいたしたいというようなことをたびたび申し上げたけれども、郡が違っておって、選挙地盤か何かの関係かもわかりませんが、一向この問題は県の方においてお取り上げがなかったのであります。また合併問題につきまして、大都市周辺整備促進条例というものが作られまして、これは大都市の周辺の町村には、特に社会事業等についていろいろ助成をしてやろうというありがたい条例でありますが、これには予算措置がないのであります。予算措置がないということで、悪口を言う人は、これは絵にかいたぼたもちで、一向効能がないんじゃないか。むしろこれは県が町村の合併を阻止する一つの方法でないかというようなことも言われたわけであります。そういうような情勢に立ちまして、鳴海町はいかがいたすべきかということを研究の結果、結論を得るために町会議員なり私どもが大阪の周辺都市を視察に参りました。そうして出した結論は、衛星都市というものは二万や三万ではなかなかうまくいかない、都市としての一応の形式を整える、たとえば高等学校だとかあるいは水道の設備だとか、あるいはその他社会的の設備をするについては、人口は十万ぐらいなければなかなか財政的にやれないというようなことが、視察の結果わかったのでありまするから、私どもとしてはいよいよこれは名古屋に行かなければならないか、こういうふうに考えたわけであります。しかるところ隣接町村の大高、有松、豊明等を最後の打診をいたしましたところ、大高はすでに名古屋との合併の仮調印をしたというようなうわさもあるのであります。有松町はすでに全部の準備を整えて名古屋への合併を決議するというような情勢に相なったのでありまして、鳴海町におきましてもいずれかをきめなければならぬというので、議員総会等を催しまして相談をいたしましたところ、一人の反対者があったばかりで、それじゃ名古屋に行かなければ相ならぬ、こういうふうに相なったわけであります。もちろんそのとき議員総会におきましては、大高も一緒に行くという条件つきであったのであります。しかるところ一日か二日過ぎましたところ、大高の方から鳴海と同時合併の決議をすることはちょっと困難であるから、あなたの方はちょっと一日ぐらい先にやってもらいたい、鳴海町において合併の決議ができればすぐに大高は続いて決議をするから、こういうようなお話があって、前とちょっと話がかわったものでありまするから、ただちに議員総会を開いていろいろ討議をいたしましたが、即時名古屋に合併すべしという議論が多く、そのときの賛成人は議長を除きまして欠席者なんかが相当あったのでありまするが、十五名の多数の賛成者を得て議員提案として提出することに相なったわけであります。しかして私どもとしては一ぺん部落の方へよく説明をし、町民に納得をさせなければ相ならぬというので、部落の説明会なんかを催したわけであります。しかるところその当時からだんだん反対運動が盛んになりまして、町の過激分子等が県の出先機関たる愛日事務所なんかの使嗾だと思いますが、その事務所等において印刷されたる反対ビラを電柱に張り、だんだんやかましく相なりまして、議会を開かんとする前日等は宣伝カー等を町に走らせ、非常に反対運動が盛んになって、いよいよ議会を開く前日におきましては、賛成議員たる三名の者が寝返りを打つというようなことに相なったわけであります。もちろんこの寝返りを打つということは、町議会におきまして流会戦術をとって、なるべく流会にしようというような作戦から行われたのでありまして、その流会作戦をしたという事実は、後ほどに至りましてこれに参画した県会議員の方々の言明によりましても明らかであるのでありまするが、三名は寝返りを打ち、なお賛成者が多いというので、賛成派の中の議員の両三名を議会開会前に拉致しようという計画が企てられまして、その当時私どもは議場に臨むべく役場の門前に参りました。そこでは、農民の無知な者を過激分子が扇動いたしまして、それらにアジられて私どもは自動車から引きずりおろされて、私は前歯を三本折られて流血を見たわけであります。またその節、老人の議員の方が二名無理やりに自動車に乗せられて名古屋方面に拉致せられた、こういうような事件がありまして、最初の町会は流会に相なったわけであります。  次に私どもは暴力をもって議会を阻止せんとすることは困る、ぜひとも正式な町会を開いて議決をしたいということから、次の日曜日を選びまして、警察の方とも連絡をいたしまして、その節には十二対九でもって合併を可決したわけであります。  その後この合併反対論者が町長のリコール問題に転化をいたしたわけでありまするが、御承知の通りに都市学会で御調査になったときには、住民の八〇%は名古屋に合併賛成でありました。不賛成なのは二0%か二五%程度でありましたから、合併問題について反対運動を起すのはなかなか困難である、むしろ町長リコールの署名運動をして、それを合併反対に持っていけば、少くも合併反対は達せられるに違いないというような作戦と思われるのでありまするが、リコール問題に突入したわけであります。リコール問題に突入した場合におきましても、県の出先機関たる愛日事務所の吏員が、毎日鳴海に泊り込みでこれらを指導してリコール運動をやった。こういうような事実はいろいろな証拠において明白なことと存ずる次第であります。しかし私どもといたしましては、どうしても町村合併について県議会方面の御承認を得なければ相ならぬというので、こういうような非合法な方法までもおとりになったのでありまするが、われわれは黙してひたすら県側並びに県会議員の方々に合併賛成を懇願いたしたのでありますが、それにもかかわりませず、今月の三月十六日においては否決ということに相なったわけであります。その理由としては、天白川を一つ隔てておるからいけないというようなことも、一つの理由になっておるのでありまするが、これはまるで小児を欺くようなわけのわからぬ理由でありまして、私どもはとうていこのことが納得できないのであります。また反対があるから、こういうようなお話もあるのでありまするが、私どもから考えてみますれば、その反対の根源は多く県の出先機関たる愛日事務所等の方々が非常な力をもって反対をお作りになった、実際に反対をする方はごく少数であって、多数の反対はこういう扇動によって起ったいわゆる反対、こういうふうに考えて、反対があるからいけないということは理由とは相ならぬと思うのであります。ことにこの町村合併問題につきましては、町議会並びに県議会との二院制度になっていて、二院において可決をしなければ相ならぬということは、私どもも承知しておるのでありまするが、その上級機関たる県議会が大所高所から批判的によく御調査を願って、科学的に学理的に合併がこういうわけでいけないというようなことならば、私どもとしても納得がいくのでありまするが、ただ反対があるからいけないというようなことは、私どもとしては納得のいかないことであります。でありますから、今回去る二十二日に訴願の手続をいたしたわけであります。また名古屋市への合併問題等につきましては、いわゆる町村合併促進法とは多少異なるのでありまするが、この精神に準じていわゆる弱小町村が大きな町村に合併せられて、将来せられて、将来の福利施設が十分にできるということであれば、ぜひとも上級機関たる県議会におきましても御賛成を願わなければ相ならぬと思うのであります。ことに鳴海町なんかは先ほども申し上げました通りに、人口が住宅地として日々増加をいたしまして、学校の児童は年々ふえまして、町の財政としては学校設備、校舎の増築に、日もこれ是らずというわけで、町の財政はほとんど学校の増築に傾け尽しておるのでありまして、住宅地として必要なる水道の設備だとか、あるいはその他社会福利施設というものはとうてい及びもつかないのであります。  また名古屋としても、名古屋の生産力に従嘉する人々が、鳴海町を寝床にしておっていただくのでありまするから、名古屋市としても鳴海町を合併して、そうして自分の生産力に寄与するものを庇護されるということが当然だ、私はこういうふうに考える次第であります。  以上あらましでありましたが、私どもの合併問題の事情は、今お聞き取りのようなことでありますので、よく皆様に御審査を願って、すみやかに合併の可決の御裁決を願うようにお願いをいたしたいと思っております。
  6. 大矢省三

    ○大矢委員長 それでは次に鳴海町の町会議長に補足的な発言を一つお願いします。
  7. 米荻金次郎

    ○米荻参考人 ただいま町長から概略の経過報告がございましたが、先はど赤松先生の御慫慂もありましたし、われわれとして時間的には十分与えられておりませんので、妨害行為の裏づけとしてなまなましい証拠と、具体的実例を簡単に御説明申し上げたいと存じます。  昨年の夏、町村合併問題が本格的に論議されたころ、ここにおられまする太田委員長が条例の説明会に参られました。大都市周辺整備促進条例の御説明に参られましたが、その勢頭、名古屋市には特別市制をしく底意があるのであるから、君たちがどんな議決をしてどんなことをしても必ずこれは否決する、劈頭大だんびらを振り上げられまして、それから条例の説明にかかられたのであります。そういう状態でありまするので、町議会等の調査団もまったくおざなりでありまして、県会議員八十名のお方のうち、実際十一カ町村をまわられた方は数人しかないと存じます。しかもその否決の理由は、先ほど町長からお話がありましたようにまことに薄弱でありまして、そのうちの一つの反対論があると申されますが、その反対論は次の証拠物件によって、これは県の職員によって鳴海全町がビラで埋められたのであります。この証拠物件は一号から六号までありますが、特に一号のごときは土地の事業の補助金がなくなる、もし合併をすれば土地改良費の補助を打ち切る、こういう証拠一号がありますが、証拠六号においては自治庁では名古屋市の合併には反対です、こういうビラを県の職員が配ったのであります。しかも県の職員は連日町長の宿屋に宿泊をして、このビラを配った人も、またどこで受け取ったか、いつまいたかという確証もはっきりありまするので、これは委員長に後刻提出をいたします。  なお先ほどお話がありましたように、議決前の流会作戦と申しまするか、賛成派議員の脱落には相当猛烈な運動があったのでありますが、非常に時間がかかりまするので、一つの具体例を申し上げます。  これはいよいよ議決をする三日前、名古屋市の住吉町における「らく楽」という料亭におきまして、賛成派議員である私どもの前消防団長伊藤倉吉氏を水野副知事、それからここにおられます総務部長さん、それから地方事務所長さん、副議長さんが列席の上、何とか反対に回ってくれということを熱願されましたので、これは伊藤団長をここへ証人に呼んでいただけばはっきりすることと存じます。これは明らかに公務員法の違反でありまするし、自治体の破壊の謀議と言わざるを得ないのであります。町会があらゆる暴力と迫害にもかかわらず議決をいたしましたが、その後なお県議会における否決の理由をつくらんといたしまして、町長リコールに白羽の矢を向けたことは大体想像がつくのであります。そのうちリコールの指導者は柘植弥重という人でありますが、これは永井武雄氏の言によると、森副知事が身分の保障をしてやるから、しっかりやれということを言われたということを、私は町長の前ではっきり聞きました。なお知事は早期辞任前に、昨年この十一ヵ町村を白か黒か決定してやめるべきところを、十一ヵ町村を宙ぶらりんといたしまして、その底意には否決の決意を固めているにもかかわらず、選挙対策上不利といたしまして、その態度をあいまいにしたのであります。その一例といたしましては、わが町における何も知らぬ婦人団体が数十回にわたり陳情したのでありますが、その席上山田県会副議長は、婦人団体に対して、君たちが名古屋に合併をしたければ桑原知事に投票を入れなさい、こういうことをはっきり申しております。これも婦人団体証人として呼んでいただけば、はっきりすることであります。なお本月のこの委員会においては、われわれは町民の福祉のために必死的な覚悟で当って、自分の象業も投げ捨ててやっておるにもかかわらず、こういう大事な委員会に知事さんも両副知事さんも欠席されたということは、この問題に対して非常に熱意がないという証左と私は存じます。なお県会議長さんもお見えになっておりませんが、県会議長さんは十一ヵ町村を一ぺんも回られなかったのでありまするので、この委員会に出ては自信がないので、おそらく逃げられたのだと存じます。そこで太田委員長はいつも風当りに当られて私は非常に気の毒に存じます。なおこの訴願の取り下げや反対運動が今なお町内において続いておりまして、非常にごたごたしておるのでありますが、何とぞこの問題を早く解決していただくように、諸先生方の御努力をお願いいたします。
  8. 大矢省三

    ○大矢委員長 次に富田町長さんにちょっとお願いしておきますが、御承知の通り非常にたくさんな参考人が出て来ておられますから、どうぞごく簡潔に要領を得て、あとから委員各位の御質問があると思いますから、その際にお願いいたします。
  9. 立松勝太郎

    ○立松参考人 それでは限られた時間でございますので、概要を端的にお訴えをいたしたいと思うのでございます。  富田町は名古屋の西にありまして、面積は十二・六平方粁、人口は一万一千有余でございます。純然たる農家は少いのでございますが、かりに農家があるといたしましても、平均農家の反別は田畑をあわせて五反内外を耕やしておるというような平均になるようなところでございますが、この富田町は十一ヵ町村のうちでも、名古屋に一番近接をいたしておるのでございます。庄内川を隔てて東の方へ伸びておりまして、中川区と中村区の方のまん中に差しはさまれておりまして、衆議院の選挙筆には名古屋の衆議院の候補者が、この富田町を名古屋と間違えて運動にお見えになることは珍しくありません。こりいうような実情でございまして、日常の生活はただいま申し上げました五反百姓では生計が立ちませんので、名古屋の方へ勤労あるいは農繁期の重労働といいますか、平均一日二千人ぐらいが名古屋市の方へ通勤をいたしまして、そうして生活をいたしておるようなわけでございます。こういう関係から、私どもの方といたしましては、経済上においても、あるいは交通の上においても、地域的にも、名古屋と密接不離の関係がございます。ところがこの町村合併促進法ができまして、そこで県の試案は冨田、南陽、蟹江と三つが一つになったらどうかというお話がありましたので、この点についてお話をいたしましたところが、この三カ町で一つになることはいやだ、それではどうしようということになりまして、それでこれは重大問題であるから、一つ町民全体にお諮りをしなければならぬというので、四回にわたって町の町会議員あるいは農業委員あるいはその他各種団体団体長を招いて、県と市と両方都合四回来ていただいて、そうして県の方の御説明あるいは市の方の御説明をよく町民に知らせようとしたのでございます。その都度、富田町は単独で行くか、県試案によるか、あるいは南陽、大治等と合併するか、この態度を町民の皆さんに聞きたいというふうに私は訴えておったのでございます。十月二十四日に冨田町民全体に呼びかけまして、そのとき県の側あるいは市の側からお越しを願いまして、最後の公聴会を開いたのでございます。その後に、これまで四回御説明を願ったが、どうしたらよろしいかということを私は各種団体の方にお諮りをいたしましたところが、駐在員という部落の代表機関がございますが、二十五名の駐在員さんが、われわれが自由の立場でこれを調査するから、住民、部落民の意向はどうであるか調査するのを、われわれにまかせろということになったのでございます。そこで町会議員の方も一切この駐在員という部落の代表機関におまかせをいたしまして、そうして、その世論調査の結果、十月の二十九日にまとめていただいたら、八二%有余であったのでございます。そこで町会議員の方々も、これまで町会の中に地域合併調査研究委員というのがございましたが、結果において町民がこれほど名古屋市との合併を希望するならやむを得ぬ、われわれ町議会として当然これを決すべきであるということで、世論調査に従ってこの富田町は名古屋市に合併の決議をいたしたのでございます。この決議は大多数と書いておりますが、町会議員のうち二十二名の出席でございましたが、一名が反対でありまして、二十一名が賛成であったのでございます。この合併は、部落の住民の盛り上る総意によってその結果を見たのでございます。そこで私どもは県の方に対しまして、この合併をどうか認めていただきたいということを懇願いたしたのでございます。その間、県の方からいろいろな問題がございます。ここに総務部長さんもお見えになっておりますが、ただいま鳴海の町長さんあるいは議長さんがおっしゃつたことと大同小異のことがございまして、いろいろなお話を申し上げたいのでございますが、時間がございませんので申し上げません。しかしながら私ども、この県の方の一番残念に思ったことは土地改良に対してのことで、戸田地区というのがございますが、これについて、二月五日だったと思いますが、土地改良の補助が打ち切られておりますので、戸田地区の人が役場に参りまして反対の署名を響いてくると、それはお前たちで直接やれというようなお話があったそうで、これはどうしたものだろうというので相談にお原えになったのでございます。そのときちょうど中日新聞の津島支局長が巡回に来ておられまして、その当時の切のことが新聞に出ております。こういうようなこと、あるいはまたこの町議会の方へ訴訟問題が出ておりますので、この訴訟問題について一言申し上げます。  この行政訴訟で町議会の議決無効だということが出されておりますが、この問題について、二人の議員さん-一人は欠席の議員、一人は名市合併賛成の議員がおやりになっておりますが、この議会の議決は少しも間違っておらないのであります。ただ速記者がございませんので、書記が多少作文的に書くことは各町村ともいたしまして、人数において、賛否において、あるいは議事の取り回しにおいて何ら差しつかえないと私は確信をいたしております。それはどういうことかと申しますと、十月の二十九日、その公聴会の済んだあとで議員の各位が、十一月一日に町会を開こう、そうしてきょうは委員会で十分案を練ろうということになり、反対もないようであるということで協議会できめて、十一月一日は記念すべき議会であるから一人も欠席をしないように、そうして、いつもは時間が十博だけれども、九時にやろうときまって、そのままその場で告示をし、議員各位に招集状を出して一日を待ったのでございますが、三十一日の夜にでき一ごとができたのでございます。それは何であるかと申しますと、町会議員の十名が、ここにお見えになります総務部長さんや県の首脳の方を「つくも」とかあるいは何とかいう料亭へお招きになった。そうしておそい人は四時までもおられたそうでございます。そういう関係で、きょうの議会は何とか延ばしてもらえぬかというようお話があったということを、勝川議員あるいは山田新一議員が文書に署名して一切を書き立てておるのでございます。しかしながら、その十名の人も三名が欠席で、あとは全部出てお見えになったのでございます。こういうようなこともあったのでございます。しかしながら、過ぎたことはやむを得ませんが、私どもは十一月一日に議決をいたしまして、今日まで県の方に対しましては、あくまで住民の意思を尊重して合併させて下さいと涙を流して頼み、県下八十名の県会議員の私宅を訪れ、あるいは県会議員の顔を見るやあちらこちら-町民の役員があちらこちら東奔西走、どうか私どもの念願をかなえさして下さいと、ほんとうに心から泣いて頼んだのでございます。しかるに悲しいかな、涙なき政治といいますか、これが否決になったのでございます。私は涙ある政治がほしかったのでございます。私はこの場合、この合併問題について、町民があくまで自主的に、こういう盛り上る力で決議したものは、国会の力で住民の意志を通していただくことを、くれぐれも皆様方にお願いをいたしたいわけでございます。どうかよろしくお願いいたします。
  10. 大矢省三

    ○大矢委員長 次に有松町長浜嶋さん。
  11. 浜島計郎

    ○浜島参考人 有松は、御承知の通り東海道に沿いまして、昔から東海道五十三次でこれほど家並みのそろっている町はないとうたわれて、大そう富裕な町でございましたが、実は今は斜陽族ばかりになりました。ただいま有松町は人口が三千八百、面積といたしましては三、四九粁くらいの小さな町でございます。戸数は七百八十でございます。そのうち二割五分というものは農家でございまして、あとの二割五分に足らぬところのものが商工業その他のもので、勤労者が五割というところでございます。ただいまではそういうような名古屋市の郊外の一つの住宅地になっておるのでございます。しぼりが盛大なころは財政も非常に豊かでございましたが、戦後しぼりが不振になりまして、町の財政もまことに見る影もないようになりまして、これはどっかに合併しなければならぬなあということが、お互い町民の頭のうちに芽ばえましたので、市町村合併促進法が出る前から、私どもどこへ合併したらよかろうかということをいろいろ研究しておったのでございます。そこで、昭和二十八年十月一日に施行せられましたもので、どうしてもどこかに合併するということをきめなければならぬがというので、なお、研究会なども開きまして研究した結果が、ここで衛星都市を作ったがよかろうか、または名古屋市の付近のものはみんな名古屋市に入ったがよかろうか、この二つの問題で、私どもは非常に研究いたしました。そこで衛星都市を作ったときに、財政的に行くだろうかと、いろいろなことを研究いたしました。これの二、三の例をあげてみますると、財政的にはとうてい行かないだろう、こういうような結論に達しました。これは愛知県の豊橋、岡崎、こういう十二市の財政を見ますると、私は、二十八年度でちょっと出してみたわけですが、二十八年度のものによりますと、税の財政収入、標準税収入というものが、この市では一人当り二千円以下のところはたいてい赤字になっておるようでござ  います。それから二千円以上の半田市なんかでも、赤字で苦しんでおります。そこで、それならば有松なり鳴海なり大高なり豊明なり、こういうところが寄って市を作ったらどうだろうかというので、やはり二十八年の標準財政収入でやってみますと、千九百幾らになりまして、二千円になりません。それからもう一つ、あの辺で衛星都市を作っても行かないだろうという結論に達しましたのは、鳴海にいたしましても、私どもの有松にいたしましても、一丘陵地帯でありますから、会社を引き込むいい場所がありません。もし会社を引き込むとしますと、長い鉄道なり電車なりの引込線を引かなければならぬのであります。鳴海の方はよく御存じだが、鳴海でも今まで会社を導いてくるように奔走されましたけれども、引込線をたくさん引かなければならぬというので、みんなけられてしまっておるわけなんで、あの辺で衛星都市を作っては、とうてい行かないという結論に達しました。なお、これはほかでもよくおわかりのことでありますが、名古屋市のように非常に膨張力の旺盛なところでは、その名古屋市に通うお方は、みんな有松なり鳴海なりに来て住所を求められます。いわゆる勤労者ばかりふえてしまうという町村ですから、早い話が、先年行われましたたばこ消費税なんぞでも、私のところでは幾らも上りません。みんな名古屋に行って買ってしまうので、そういう税金という税金は非常にわずかなものであります。それでありますから、やはり衛星都市を作るよりも名古屋に合併した方がいいじゃないか、こういう結論で、前に鳴海町長の水谷さんが、有松は鳴海と仲が悪いから鳴海と合併しないとおっしゃったが、決して仲が悪いから合併しないのではありません。むろん仲の悪いことは事実でありまするけれども、仲が悪いから合併しないのでなく、合併すれば財政的、その他できっと困るから合併しないというのであります。その辺よく御了承願いたいと思います。そういうように、私の方は初めから名古屋市への合併とで、昭和二十八年町村合併促進法が出ますと、すぐ県の方にも、有松町は名古屋に合併して下さい、合併を希望しますということを、昭和二十八年十一月に申し上げております。その後少しも方針は変っておりません。それでありますから、十月二十七日の合併議決におきましても、全員賛成でございます。それからまた、このたびの総理大臣の審査請求を要求する議決でも、全員賛成でございます。そこで県の方からは、それでは有松町の始末はどういうふうにするかということで、県の合併案が参りましたから、これをちょっと申し上げたいと思います。  第一次案といたしまして、有松と大筒、大府、上野、横須賀、この五つの町が一緒になれ、こういう県の第一次案でございました。それで、大商を除くほかの大府、上野、横須賀という町は、有松の者は一ぺん名古屋市へ出て、そうして大府なり上野なり横須賀なり、こういうところへ行かねばなりません。面接行く道がないことはありませんけれども、バスもなければ何もない。だから、一応名古屋市へ出て行くのだ、こういうことになりますので、この第一次案は、有松町民はとうてい受ける考えはありません。それから第二次の案といたしまして、それでは有松と大岡と一緒になれ、こういうことでございましたが、これも、有松と大高が一緒になりますと、境が山でございまして道がありません。かりに道を作ったにいたしましても、谷を渡り峠を越えて行かなければなりませんので、有松から大高へ行くには、一ぺん鳴海へ出て行かなければならぬ、こういうような状態でございます。それから第二次案といたしまして、これはもう少しよく研究してからということでありましたが、有松単独で行けということです。有松がそういうことで、大高もいかぬ、それから鳴海とも仲が悪いというならば、有松は単独でやっていったらよかろう、こういうことも県のお方もおっしゃったです。それからその次は、有松を二つに分けたらいいだろうというような話が出ました。これはあとでもお話ししますが、有松のような小さなところを二つに分けてはとうてい行けません。そういうような案が出京したが、かれこれしているうちに、これは昨年の五月ごろと思いますが、パンフレットの頒布がありました。地方事務所からこのようなパンフレットが出まして、名古屋へ行くと税金が高くなるぞ、消防はどうなるぞ、それから何はどうなるぞというのです。名古屋へ行ってはいかぬというだけのことで、そのほか何らありませんが、とにかくこういうようなパンフレットを各戸に配りまして合併の反対をされました。それからまた、課長さんなり係長さんなりが、町の代表者にほとんど毎日のように会って、名古屋へ行ってはいかぬということをくどくおっしゃられる。ことに昨年十月の二十七日の議決のときなどは、その前日に係長さんなり課長さんなりが町会議員の家へ来て、五時間も六時間もねばっておったということです。このくらいやられましたので、町の者もかえって反感を抱いて、地方事務所でこんなことをするなら早く決議してしまえという、こういうことでございましたので、私の方は、鳴海よりも先だち、豊明よりも先だって十月二十七日に議決したのでございます。  これはもう少し詳しく申しますと、十月三十日に、鳴海、有松、大高、豊明の四ヵ町村が、一緒にそろって議決いたしましょうということをお互いに約束しておったのでございます。それが、今申しますように、地方事務所から来ては、名古屋へ行ってはいかぬと言ってすわり込んでしまう、こういうことをいつもやる。もう一つは、これは森副知事さんでございまするが、森副知事さんは、私の方の農業協同組合長、共済組合長、それから農業会の幹部、こういうものを四人集められまして、お前たち反対をしてくれ、そうすれば有松部落の方がたとい名古屋へ行っても、桶狭間部落の力は残して、そうして大府へ一緒になったらいいだろう、そのときにはお前たちにはこれだけのところに学校を作ってやるぞ、どこの道を開いてやるぞ、こういうように学校を作るとか、道を開くとか、わずか二百戸足らずのところに学校を作ってりっぱな先生をくれるということでしたから、四人のうち二人は、そんなばかなことがあるかというて、帰ってきてぷんぷん怒つておりましたが、ある一人の者が、そういうことをしてもらえば、われわれ桶狭間の住民は非常に幸福じゃないか、こういうので非常な反対運動に出まして、それから反対の捺印をするようになりました。そういう関係がありましたので、私の方だけ三十日にやらずに、二十七日にやったわけなのでございます。それからというものは補助工事の打ち切りとかいうものを続々やられまして、実際経済が立ち行かぬところにもつていって、道路などはもう補助をやらぬぞ、こういうことで私のところだけでやっておりますが、実際小さい町村では迷惑しておりますし、ほんとうに困ってしまっております。この補助金をやらぬというのも、横須賀の土木出張所長さんがおっしゃられたことで、あんたたちそう言わぬで、もう少しほかと同様に見て下さったらいいじゃないか、これは県の上の方の命令だ、上の方がそうやられるのだからしかたがない、こう言われました。なおこれにつきましては、鈴置県会議員さんは、有松が名古屋に行くなら、補助を打ち切るくらいのことはあたりまえのことだ、こういうことをおっしゃって、てんとしておられますので、われわれは取りつく鳥がないという状態でございます。かようなふうで参りまして、私の方はそれでも合併していただきたいものですから、前の富田町長さんなり、鳴海の方なりおっしゃったように、県会議員さんのところに行って、泣いてほんとうにお願いしましたけれども、あの三月十六日に否決になってしまいました。この否決に対しましては、私たちはほんとうにこれを承服することができません。この点はあの判決が正しいものか、われわれの主張することが正しいのか、どうか一つ皆さんこれはよくお考えになって、われわれの納得の行くようにお願いいたしたいと思います。
  12. 大矢省三

    ○大矢委員長 それでは次に名古屋小林市長。
  13. 小林橘川

    ○小林参考人 昨日は三月三十日で、皇太子様が名古屋に見えまして、動物園をごらんになったのであります。私案内したのであります。一年前の三月三十日には、その動物園の事務所で、われわれの名隣会――名古屋の隣りの会十八ヵ町村集まりまして、ここに見えております鳴海の町長の水谷さんが、いろいろ考えてみたが、もう名古屋に合併してもらうよりほかに道がないのだということをお話になった。きのうは皇太子殿下を案内しながらそのことを考えて、深い感慨にふけったのでございます。名古屋市はただいま人口が百二十五万ございます。戦前は百三十七万まで伸びたのでありますが、あの戦災に焼かれまして、人口は終戦後は一時五十九万まで減ったのでございます。これがやっと回復いたしまして、ただいま百二十五万まで伸びて参りました。そこで名古屋市といたしましては、十年二十年来の懸案である、付近の町村合併を実現したいということを考えておりましたが、何しろあの大きな戦災を受けてこれを復興するのに容易でないので、やっとここまで参りましたので、昨年水谷君あたりが、合併してもらいたい、町村合併促進法でわれわれは何とかしなければならぬ場合に迫っているから、一つ入りたいということが、十八ヵ町村の諸君のほとんど全部の意向でありまして、その意向を受けて、それなら名古屋もこの際考えなければならぬというので、四月十二日に市会の中に市域拡大調査会というものを設けていただいて、そうして市長からこの際市域を拡大するかどうかという諮問を四月十二日に出したのでありまして、それが五月十九日になりますと、適当に市域を拡大すべしという答申を決議をしてもらいまして、市会から答申があったのでございます。そこで六月十九日でありますが、桑原知事が東京から帰って参りまして、テレビのアンテナの開業式がありましたときに、桑原知事に警察問題では県市が盛んにやり合ってきたが今度はいよいよ町村合併の問題だが、一つ県の御了解を得たい。そこで県の知事、両副知事、県会の議長、副議長、この首脳部の諸君と市の首脳部が一度懇談したいと思うが、機会を選んでもらえぬか、こう申しますと、いやそれはけっこうだから、僕の方から招待するということであったのでありますが、それが六月十七日であります。ところがなかなか両方が会うという機会がありませんでやっと八月七日になって県の首脳部と私どもが会いまして、そのときには具体的な話はしませんが、町村合併の問題は大きな問題だから、一つよろしくお願いいたしたいと言って話し合ったのでございます。さらに名古屋市会の中では市域拡大調査会というものが設けられまして、そこでどれだけを合併の対象にするかという研究をされました。それがとりあえず名隣会十八ヵ町村を対象にするということになりまして、きまったのが九月三十幾日だと思っております。そこでそれをただちに実行委員にいたしまして、市会の諸君と理事者のわれわれとが一緒になって合併問題に乗り出して、十八ヵ町村の諸君にそれぞれ懇談をするということになったのでございます。しかし申し上げておきますが、県には県の試案がある。県と摩擦を起していたずらに衝突をすることはよろしくないと考えましたので、拡大委員会を作る場合に当りましても、これは七月十三骨でありますが県庁を訪問して、知事の部屋に参りますと、知事がおりませんので、水野副知事に、名古屋市はいよいよ町村合併の問題に乗り出した、各町村と懇談会を開くつもりだという了解を求めたのでございます。そのとき水野君は、自分の方には、県の方には県の試案があるが、試案というものは試案であって、そのまま実行するものじゃないのだということでありましたので、それからずっと懇談会を各所に開くようになりました。さらに日本都市学会にお願いいたしまして、学問的に名古屋がどうあるべきか、名古屋の発展膨張をどうすべきかということを研究していただきまして、その結論が九月十日ごろに出ました。これはきわめて概略でありますが出ましたので、これを新聞に発表したり何かして、県に刺激を与えてはよろしくないと考えましたので、九月十日に県知事の公舎で桑原県知事と森、水野両副知事と私どもは一緒に昼飯を食べながら、周辺十八ヵ町村の世論というものは、五0%以上が名古屋へ合併を希望している。ことにある村のごときは八0%まで名古屋に合併したいと言っているのだという大要のお話をして了解を求めたのであります。そのときも桑原知事は県には試案があるが、試案は試案であるということで、それならお前の方はおれの方に相談しろということは一言もなかったのであります。相談をしようにもする道がなかったのでございます。それは懇談会をわれわれが各町村でやりますと、そのあとを追って県の方でもやはり懇談会をおやりになる。そこで至るところ懇談会懇談会のはち合せで、そこで県の方へ相談しに行けば、それでもいかぬ、これでもいかぬと言われる。これはどこに間違いがあったかと申しますと、県が町村合併審議会を作った、その当初に間違いがあったのだと私は思っております。それは町村合併審議会を県の中で作られましたが、名古屋の存在を全く忘れておられる、名古屋市を無視しておられる、私はそう思うのであります。人口からいっても、愛知県の三百六十万の人口のうち、名古屋市は三分の一を占める百二十万を持っております。県の費用から申しますと、名古屋市民から県費として吸収されていくのが五十何億だそうでございます。尾張郡、三河郡の郡部で持っているのが三十億であります。県民の県税として吸収するその費用は名古屋市が約三分の二持っている。そういう状態のもとで、合併審議会が作られる場合に、名古屋市から選出している二十三名の県会議員がありますが、この一名でも審議会の委員の中に加えていただいたら、こんなことはなかったのだろう。さらに進んで名古屋市のわれわれ当局の一人を審議委員に出す、あるいは名古屋市会の中から審議委員の一人でも出していただきまして、最初から協同的に話し合いをすればそういうことはなかったのだろう。ところがここに見えます県の鈴木総務部長は、昨年五月でありますか、審議会の話し合いが県であったときに、この助役がオブザーバーとして出席して、何か発言すると、鈴木君は大都市には関係ないのだと一言のもとに一蹴されたのであります。大都市に関係ないことはわかっております。町村合併促進法というものは人口八千以下、何々条件、これを合併するということは知っております。しかし全国の町村は三分の一に整理するのだ、しかも能率を上げて経済的に税金の多くならぬようにという極悪で、町村合併促進法ができておるので、これができて名古屋市の周辺に県の試案が全部でき上ってしまったら、われわれは窒息いたしまして伸びることができないのであります。現状を申し上げますと、私の方は去年は千八百の住宅を建てました。おととしも千八百建てたのであります。今年三十年度は一千九百の住宅を建てますが、これに要する敷地が十万坪から十五万坪必要なのであります。これも年々なくなりまして、来年は住宅の敷地がない。年々人口四万か五万ふえて参ります。住宅は建てなければならぬがその敷地がない。全国のうちで大阪市が一番大きな都市で一平方キロで一万二千五百の人口でありますが、名古屋市は七千五百から八千まで今伸びております。神戸、京都、横浜市はわずかに二千五百の人口なんでございます。神戸、横浜、京都に比べまして三倍の人口密度になっております。これは言いかえますと、人口が多くて入れものの地域が狭いということなんです。それが過大都市というのでありますが、過大都市とは何であるか。住宅が狭くてごみごみして不健康だという意味に私は解釈しております。その過大都市にならないように周辺の縁のある農村を合併し、そこにあるいは散歩道路を作り、緑の農道を作って、市民にやっと息をつかせて、健康な都市にしたいということが私どもの目的であります。しかるに県の方におかれましては、名古屋市をこの上大きくすることは過大都市になると言われるのであります。ここに県議会の太田委員長が見えておりますが、名古屋はこれ以上大きくなったら過大都市になると言っておられます。しかし同じ愛知県の中で岡崎市がこれは太田議員の町でありますが、この岡崎では昨年の十二月八ヵ町村を合併して、名古屋より大きくなられたのであります。豊橋市は人口十五万の都会だったと思っておりますが、これが最近八ヵ町村か六ヵ町村が合併されたので、これも名古屋市より大きくなったので、全国的に申しますと人口は大阪に次いで第二番目でありますが、市域の広さから申しますと名古屋市は合併以前には、この問題の起きる前には六十三番目であります。それがほかの市ができましてみな大きくなって、ただいまでは七十何番目から百番近くまで下ってきたのであります。名古屋市の入れものが小さいということで、これが産業経済、生活あらゆる面で周辺に伸びていくことは当然の勢いでありまして、それはどう考えようが行政的にどう制限しようが伸びる問題であります。自然に伸びる問題を発展させないという考え方が私には合点がいきません。県は市町村に対して非常な権力を持っておいでであります、われわれ市町村育成し、養成し、助成して伸びるように、伸びるようにとしていくのが県の仕事だと思っておりますが、私の現在見ているところによると、市町村育成じゃなく、市町村の伸びないように押えることが今日県の仕事ではないか。何という間違ったことをやるのか、それも県というものの持っている指揮、監督、命令といいますか、そういうものでやっておいでになる間は私はいいと思いますが、権力のあるにまかせて順良な、善良な、質朴な農民の部落に、県の意思でもって反対をかけて、一夜にしてこれらの善良な人たちをばオオカミのような、猛虎のような姿にしてしまったのだ。十一ヵ町村ずっとごらんになりますとわかりますが、今日まで平和で、名古屋に合併したい合併したいと言っておったその十一ヵ町村の諸君が、名古屋市合併を決議したために、どうでありましょう、至るところに県は権力をもって、圧力をもって、金をもってみな町村を腐敗させております。そうして大手を振って暴行をやっています。その一例が鳴海町の流血傷害事件であります。ここにおいでになります鈴木総務部長はこの謀議にあずかって、金を使って町村民を腐敗させた。そうしてこの人たちは何百人か集まって県がうしろだてだから何をやってもよろしい、暴力を振うのはあたりまえでありまして、得たり賢しとやっております。この状態を私は見て、心から憤慨いたします。県というものはそういうことをやるものじゃないのだ、そう思いませんか、私はそう思う。しかもそれは、桑原知事の意思から出ているのではないかと私は思うのであります。桑原君は早期に知事を辞職せられまして一月選挙をやりましたときに、私の部屋にあいさつに参りましたときに、町村合併の問題は一つよろしくお願いするといいますと、十一ヵ町村は一括上程するが、県議会の方では個々に審議するかもしれぬ、あるいは保留になるかもしれぬ。だが全体としては一括上程、一括審議と同じ結果に持っていくからという話でありました。私はそれを喜んだのであります。桑原さんは誠意がある、やってくれるのだ思って、私が知事の選挙の済むのを待っておりますと、知事は再び当選して参りまして、お祝いに行ったときに、約束はかたく守るということを言っておられるのでありますが、その結果どうであったか。三月十六日の県議会におけるあの状態は何だ。猪高と天白の二万村だけは認める、山田と楠は保留する、その他は否決するというの、でありますが、その否決する理由も保留する理由も、何も確実なものはないのであります。こういうことでは私は納得ができない。私は憤慨しております。知事はそういうことをやってはならぬと思っております。知事の義務にそむくと思っております。県議会はそういうことをやってはならぬと思っています。自治庁からの通達によりますと、町村合併の問題は住民の意思によるべし、住民の意思を尊重しろと、はっきり書いてあるのであります。住民の意思は明らかであります。どこにも反対がないのであります。しかるに反対はないのに反対を作り上げたのは、県と、県の出張所の諸君であります。何というひどいことをするのか。しかも暴力をふるい、権力をふるい……。今でもやっております。その結果どうなったか。三十年度あるいは去年の税金の滞納がある、そうしますと、これは当然納めなければならぬが、合併に反対すればこれは何とか酌量される。今年の納税は、納期が来ても、お前たち苦しければ、五ヵ月でも十ヵ月でも分割して納めてもよろしいというようなことを口実にして、ただいま鳴海町は、四人がそろって合併反対の署名をとっておるのであります。四人がそろいまして、そうして、あるじが、私は合併賛成だと言うと、お前のうちの商売ははやらぬぞと威嚇していくのであります。威嚇と脅迫と、暴力をふるっている。なぜ善良な住民がそうなったか、県が背景にいるからであります。県が支援をしているからであります。けしからぬことだと私は思っております。  私は、県とできるだけ仲よくいたしまして、できるだけ頭を下げて県の了解を求めて、善意と良識をもってこの問題を処置していただくように、百方半年の間苦心をして参ったのでありますが、その結果は、何といいますか、事ここに至ったのでございます。従って保留され、あるいは否決された九ヵ町村は、内閣総理大臣に審査を請求するために、今度書類を出すつもりでおります。私は自治庁がほんとうにこの状態をごらんになったら、これではいけないという判断をされると思います。さらに一歩進んで、私は決心を持っております。その決心は今ここで申し上げるわけに参りませんが、何とかうまく折り合いがついて、話し合いがついて、できるなら皆さんの御協力を得まして、側面からでもいろいろして、日本の自治体が破壊され、こわれるような危険を食いとめていただきたいと思うのでございます。  はなはだ激越な言葉を発しましたが、皆さんに訴えるより道がない、皆さんにお願いするより道がないのでございますから、どうかよろしく。
  14. 大矢省三

    ○大矢委員長 それでは次に、名古屋市の議会の実情を、副議長神野さん。
  15. 神野源二

    ○神野参考人 限られたる時間でもございますし、ただいままでにそれぞれ供述せられましたので、私は以下申し上げまする五件について、それぞれ理由を申し上げたいと思いましたが、その項目だけを申し述べまして、皆様方の御質問にお答えいたしたいと思いますので、御了承いただきたいと存じます。  第二番に、愛知県の名古屋市合併に関する今回の処置は、私ははなはだ納得ができない、こういう理由について詳しく申し述べたいと思いましたが、すでに市長も申し上げましたからこれは省略いたします。  第二番には、十一ヵ町村全部を合併しても、今日の名古屋が将来発展するには狭いということも、それぞれ理由をあげて申し述べたいと思いましたが、これも省略いたします。  第三番目には、名古屋市の合併は、あくまで住民の意思を尊重しておるものであるということ、第四番目には、県の合併反対工作は民意をじゅうりんし、地方自治を破壊するものである、こういうような点につきましても、すでに各位からそれぞれ事例をあげての御説明がありましたので、私はこれも省略いたします。  最後に、県知事初め県の当局のそれらの人々と、今日まで話し合いをいたして参りました間におきまして、私どもはある程度信頼いたして参りましたが、しかしながら三月十六日に現実的に現われました県議会の扱いにつきましては、私どもはこれらすべてどうしても信ずることができない、こういう事例も私は本月詳細に記録して参りまして、申し上げたいと思いましたが、いろいろ御関係もあられると思いますので、私は時間省略のゆえをもちましてこの程度で私の発言を御遠慮申し上げます。従いまして、先生各位からの御質問には十分お答え申し上げたいと存じます。御了承いただきます。
  16. 大矢省三

    ○大矢委員長 それでは次に愛知県の県の総務部長、鈴木君にお願いします。
  17. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 まずもって御了承を皆様に得ておきたいと存ずるのでございます。このような重大な問題につきまして、しかも皆様方に非常にお手数をわずらわしておることについて、知事としてまことに申しわけなく存ずる点もあるのでございまして、こうした重大な問題であればこそ、知事としてここにかけつけて、るる皆様方に実情を御説明申し上げるのが本旨であるのでございますが、御承知の通り現在皇太子様が愛知県下においでになっておりまして、御案内を続けておる関係から、本日その機会を失ったことにつきまして、皆様方にあしからず御了承、お許しを願いたいということでありまして、不肖総務部長の私が参った次第であります。  私どもの考えとしまして、こうした問題について、名古屋市から、さらにまた関係町村から、るる説明せられまして、あるものは事実に合致し、あるものは事実にほど遠い、あるものは考え違いではないかといったような問題もあるのでございます。  まず県としまして、この問題についてとったところの態度その他について簡単に御説明申し上げ、さらにこうした問題について関係市町村からそれぞれ申されたもので、県の名誉のために、また私の名誉のために、一応ここで疎明さしていただきたい点について、簡単に申し上げさしていただきたいと存ずるのであります。  名古屋市と関係町村との合併問題については、私ども町村合併促進法のねらいとしておりますところの弱小町村を解消しまして適正規模の町村を作るそれと軌を一にすることはできないものだということを根本に考えておるのでございます。すなわち名古屋市につきましては、中部地方の中心都市としましてふさわしい理想都市、大名古屋を建設する、こういったような建前から大局的見地に立ちまして、その地域の規模の決定は、もちろん中部地方全体の見地から、名古屋市と衛星都市との関係及び地方農村との関連、さらに現実の財政能力、こういったようないろいろな角度から検討して決定することが望ましいということを、知事は常に考えておるのでございます。もちろん名古屋市の発展、それは大愛知建設の大きないしずえでございますので、そうしたことについて強く関心を持っておるのでございますが、今回とられたところの措置、それは非常に遺憾きわまりないものであったのでございます。私どもは、名古屋市がまずそうした観点から大きな一つの委員会のようなものでも作って、あらゆる角度からあらゆる人が集まって、理想都市大名古屋をつくるためにどうすればいいかということで、円満裡にこれを相談し、建設への一歩々々を築いていくことが望ましい、こういうことを考えていたのでございますが、先ほど市長さんのお話にありました通り、昨年の三月ごろからどんどんとこの仕事を始めて参りましたが、八月の下旬のころまで、ほとんど県には連絡らしい連絡がなかったのでございます。町村合併促進法の委員の中に、名古屋市としましては入っておりませんが-これは町村合併促進法の精神からしまして、普通の市の代表、議長、いろいろの町村長というものは入れましたが、名古屋市は一応これに入っておりませんが、ここに見えております冨田の町長が、町村会の会長として当時代表として出ておりまして、いろいろの事情は話されておるのでございますけれども、町村合併審議会で、私どもはこうした名古屋市がいろいろの手を打っているということのうすうすの話は聞いたけれども、何ら名古屋市がこうした合併問題を取り上げて進んでいるというような事実を知らなかった。立松さんにも何回となしに町村合併促進の審議会におきましていろいろと尋ねたことがありますが、いや、これは名隣会として、名古屋市にいろいろの権利的なものを要望したり、あるいはまたいろいろと連絡をとるだけの会であって、決してそうした町村合併などのものではないよ、こういうことでありましたので、私どもも何ら知らずに進んで参ったのでございます。それはそれとしまして、私どもが現在名古屋市の実情を見衣するときに、こうした理想都市を令すぐ作ることが必要か。それとも、名古屋市は御承知の通り、戦災に見舞われて、その戦災復興についても相当の資金を要する場合でございますし、都市計画の問題、あるいはまた道路の改良の問題、舗装の問題、その他学校にしましても、全国一番大きいと言われておる二部授業をしておるような関係もあります。小中学校義務教育さえ二部授業を続けており、教室が非常に老朽しておっても、それをいまだに直すこともできないところもある。こういつたようないろいろの問題をやり、さらにまた中部日本の表玄関としての名古屋港に、県と市とがもっともっと金を出し合って、そうして名古屋港の拡充のために力を入れることが望ましいのではないか。そうした問題をまず取り上げて、名古屋市としては大局的見地に立って、中部経済圏の市としての立場、それを考えて進むことにし、それをいろいろの角度から研究することにして、先決問題としては市内の整備に重点を置くべきであることを、私どもは県としての責任ある立場において考えたのでございます。同時に関係町村につきましては、それぞれ豊かな農村としての立場において生かすべき多くの問題がありますので、そうした方面に力を入れる。たとえばここに見えておる富田の町長さんのところから南陽村、十四山村、飛島村といったようなところは、非常にひどい湿田地帯でありまして、海岸よりもずっと低いところの土地が大部分を占めておるような状態でございます。そうしたところにつきましては、逆潮樋門をつくるとか、あるいはまた土地改良をうんとやるとか、あるいは河川の改良をやるとか、海岸堤防をもっとよくする、そうしたことによって、豊かなる農村の穀倉としての職域を生かすことに、もっともっと重点を入れることの方が現在進むべき道ではないか。こういったようなことで、そうした関係町村にそれぞれ勧告も続けて参ったのでございます。県議会におきましても、そうした気持から地方制度調査委員会において詳細これが実地調査をきわめ、また県の町村合併審議会におきましてもこれを調査しまして、また県議会の総務常任委員会においても問題が問題であるだけに慎重に調査しました結果、去る三月の十六日の県議会におきまして、これについて総務常任委員長から報告がなされたのでございます。その報告は、地方制度調査委員会の報告と、町村合併審議会における報告、総務常任委員会の審査の結果は、いずれもそれは相一致するものでございまして、二つの町村は認め、二つの町村は保留し、他の町村については否決するということの問題であったのでございます。そこでその二つの町村の保留のものにつきましては、目下継続審査をなしておるような状態でございます。  このようにしましてなされました議会の実情はと申しますと、四十五人の議員が出席しまして、議長は議決をしませんでしたが、起立によるか、あるいは記名投票によるかということによりました結果、万人が見ており、席からもたくさんの人が認めて、多くのやじの飛んでおる中において記名投票がなされたのでございますが、その投票の結果は四十対四であったのでございます。しかも当然四十に加わるべき自由党のある議員さんが、興奮した結果、どっちにまるをつけるか誤ってやったために、実質的には四十一対三という結果になるようなものであったのでございます。もちろん県議会としましては、第一線の市町村議決は十二分に尊重したい気持のもとに、相当研究にこれ努めたのでございます。研究に努めたからこそ、その内容におきましては、書類自体は一括申請の措置をとっており、しかも各町村は名古屋市と個別的に審査の措置をとっておるのでございますけれども、もしこれができることならば、認められればといったようないろいろの実情もありまして、そうしたものを一応あと回しにしてやったのでございますが、事情がそれぞれわかって、否決すべきものやその他も出る関係から、遂に、これは一括申請の形をとっておるが、個別的に審査していいか、分割できるものかどうかということを、名古屋市に尋ねたのでございます。名古屋市としましては、それに対して不得要領の回答が来まして、一括申請をしてくれ、個別的に審査することはやむを得ないがということでありましたが、私どもはやむを得ませんので、法の解釈としての研究の結果、遂にこれを個別的に審査しまして、いわゆる分割措置を講ずる結果になったのでございます。私どもはあらゆる角度から考えまして、そうすることが県に課せられた責任である、こういう気持でほんとうに良心的にやったのであります。そうした気持であればこそ、七十五人の県会議員の方々、市会議員さん、あるいは市の役人さん、あるいはまた鳴海の町長さん、その他関係のそれぞれの立場の方方のそれぞれの陳情が、各家庭にまで及んだのでございますけれども、良心的にほんとうに県会議員としての責任を果すために、そうした陳情を陳情として聞いて措置した四十一対三の実質的なその得票の結果によって御了承ができるのではないか、こう思うのでございます。  そこで私は、はなはだ恐縮でございますが、最後に今申された二、三の問題についてお話をしてみたいと思うのでございます。鳴海町の問題でございますが、先ほどの市長さんのお話によりますと、思い出せば三月の三十日ということを申されました。三月三十日に鳴海の町長さんが、どうしても名古屋市に持っていくよりほか道がないということをお考えになったとすれば、それははなはだおかしなことではないかと私は思うのでございます。なぜなら、七月から八月のころにかけて、あそこに一つの市を作りたいということで、県の試案を番いて四ヵ町村くらい一緒にして、そこに一つの市を作ってくれということで、ずいぶんやかましく私どもに要望せられました。私どもも、そこに衛星都市なり、周辺都市としての新しい市を作って、名古屋市と持ちつ持たれつ行くことが望ましいことではないかということで考えたことがあるのでございますが、そのときに、豊明の村長、あるいは有松の町長という方々に来てもらって、いろいろと連絡をとり、大高の町長にも話したのでございますが、鳴海と一緒になるのはいやだということは、はっきりとそれぞれの方々が申されて、とうとうどうにもならずに遂に困っておりましたときに、突然新しい市を作る、独立で行くということをおっしゃられていた鳴海の町長さんは、どうした風の吹き回しか、急に名古屋市に入るという措置を講ずるということに相なったのでございます。そこで今まで独立で行くか、新しい市を作るかということで考えていたところのものが、急に名古屋市に入るというのは、何がこれをそうしたかというようなところから、遂にそこで問題が大きく出てきたことは、いなめない事実だと私は思うのでございます。  さらに消防の問題でございますが、消防問題についてはお互いに県下全部相互援助の道を講じておりますので、名古屋市に入ろうと入るまいと、お互いに博愛、消防精神に基いて今やっておるので、そうしたことは理由にならないと思っておるのでございます。一それから消防団長が私と話をしたことについて議長が申されておりますが、これは鳴海の消防団員を初めとして、たくさんの人々が急変したところの町長並びに議会の人々の関係について、激高して騒いでおる実情を、県としては穏やかに阻止しなければならない。  一人々々の人々に納得の行くところで議会は開かるべきだ、こういう気持において、私どもは消防団長に消防団員が騒いでいる問題について、もっと何とか話のつけようはないかということをよく説得に努めさせただけのことでありました。公務員としてなすべき仕事をなしたにすぎないのでございます。この点につきましては消防団長の伊藤さんにおかれましても、名古屋市から引つばられてごちそうになったりして、今度は各議員の方々にごちそうの大きい方に行こうかなということを申しておった、こういうことを私は聞いておる実情でありまして、いやしくも消防団長としてそうした気持を出すことはもってのほかだと私は信じておるのでございます。  それから富田町の問題でございますけれども、冨田町の関係は選挙演説のときに誤まって入ってくるというようなお話がありましたが、誤まって入ってくることは私もあり得るだろうと思います。と申しますのは、庄内川という川がございますが、その川を飛び越えて富田町の一部の地域があるのでございます。その地域のところは私どもはできれば一つの分村計画によって、境界変更をしたいと思ったのでありますが、その境界変更をすることは今は時期的にどうであろうかという気持がわれわれいたしまして、その地域を名古屋市に境界変更をして、地勢的に是正することについても問題があったのでございますが、ただそれだけの一事によりまして冨田町がどうだ、こうだということはあまりにも何だかおかしなことだと私は思うのでございます。それから冨田町の議会の問題でございます。富田町の議会のあり方が非常に不明朗であったればこそ、行政訴訟が起きておるのでございます。しかも議会の決議というものは議事録をつけて、地方事務所の方にできるだけ早く報告してもらわなければならないのに、私の聞くところによりますと、地方事務所でもって督促したところが、実は出た議員さんに腰を上げたことにして賛成をしてくれということで、ぐるぐる回っているうちに事件が起きたということで、賛成したのか反対したのかわけがわからないうちに、ぐるぐるとわずか一分か何分かたたないうちにやってしまった。それでは反対議員はいきり立つ、そんなことがあり得るものかということが、行政訴訟が起きておる一つの原因であるということを聞いております。しかも反対派の議員を何とかして説得したいということで、夜となし昼となし反対派の議員のところに押し詰めておる。それで老人などは泣き崩れてしまっておるというような話も聞いております。そうしたいろいろの実情から私ども考えてみますと、名古屋市の問題についてもはなはだどうかと思うのでございます。  有松町の問題につきましては財政的に非常に困ると申されますが、有松町のお隣りにありますところの猪高町、これは非常に富裕な町とせられておるのでございます。もちろん金というものは限りなく欲しいものでございまして、いろいろの事業をしようとすればたくさんの金が欲しいのでございますが、市町村の関係におきましては富裕町となっておりまして、ここには大きな工場がございます。この工場は今後固定資産税の関係の法難改正に基きまして、三十年から償却資産税として県に持ち出さなければならないものができることを心配しまして、もしでき得るならば有松町を迎え入れて、そうして県に償却資産税関係のものが行かずに済むようなことができれば、というようなことも考えられておるようでございます。しかもあの辺一帯はきわめて平坦な地域でございます。幾らかの丘陵程度のものはございますけれども、ただしただいまの町長さんのお話によると、境が山であって、谷を渡って峠を越えてというまるで十石峠でも越えて行くみたいなことを申しておりますが、決してそんなものではなしに、大きな平野の中にある小さな丘陵でございますので、そうしたところで、やろうという気持さえあれば、決してできないものでないことを私は断言してはばからないのでございます。  それから市長さんの現在までのお話について私一言申させていただきます。市長さんは県と連絡を密にしたと申されておりますが、先ほど申し上げました通り町村合併についての問題で県が試案を出したのは、自治庁からの督促に基きまして四月三十日までに何とかして試案を出したいといって騒いでおりましたときに、名古屋市の方ではすでに三月三十日には、おかしなことでありますが、鳴海の町長は名古屋市に入るより道がないのだということを言ったということの問題も出ております。それから冨田町の町長はいやそんなことはないと言いながらも、すでにこの町村合併の基礎だけが順々と進められていたということでありますれば、なぜ県ともつと連絡をよくして、そうして理想都市名古屋市を作るために協力し合おうじゃないかということを、ざっくばらんに申し述べないのか。そうした計画性もない。極端に申しますと、名古屋から非常に遠く離れておりますが。……
  18. 門司亮

    ○門司委員 ちょっと議事進行について……。私はずっと聞いておりますが、参考人の意見というものは時間的に制限がしてないというお話がありますが、従来委員会の発言は、発言の公平を期することのために、大体発言の時間というものは、制限するといいますか、申し合せであり、十五分ないし二十分ということを常識にわれわれは考えております。そうしませんと、発言の時間が自由になって参りますと、おのずからそこに不公平ができるというような考え方で、私は発言の時間の制限がしてあると思っていたり、制限がしてない。同時に時間も非常におそくなっておりますし、それからもう一人発言者があるということになっておりますので、一つ要領よく発言者は発言をしていただきませんと、感情等が入って参りますと、われわれ聞いておっても何が何だかわからなくなる。一体どういうわけで県がこれを否決したか何したかという県の態度だけを聞けばいいのであって、その間に、感情的に喧嘩するようなことはわれわれは必要としないのでありますから、委員長からその点注意していただきたいと思います。
  19. 大矢省三

    ○大矢委員長 ただいまお聞きの通りですから、簡潔に願います。
  20. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 では私どものなぜそうしたかということは、すでに御説明申し上げてありますし、その他の問題については事前に疎明させていただきたいと申し上げました関係と多くの町長さん、議員さんがお話し申し上げたことでもありますので、この程度で省略させていただきます。
  21. 大矢省三

    ○大矢委員長 次に最後に県の地方制慶調査委員会委員長太田光二君、簡潔に補足的にお願い申し上げます。
  22. 太田光二

    ○太田参考人 せっかくはるばるやって来ましたし、お呼び出しにあずかったので、私は十分申し上げさせていただきたいと思いますが、ただいま簡単ということでありますので、ごく簡単に申し上げます。  元来町村合併の問題については、それぞれの裏面においては当該事務を担当しておる者、その渦中に入っておる者、世話をする者の間には非常な苦心があり、苦労があるわけであります。それがただ単に一席の演説として現われます場合にはいろいろのとり方もありますので、これは将来の問題となるだろうと考えるのでありますが、名古屋市周辺の合併問題については、初めから私どもは反対を表明いたしております。それは多くは申し上げませんけれども、端的に申し上げますれば、名古屋のような大きな都市に対する合併問題は、町村合併促進法の対象になっておらぬことはもちろんでありますけれども、過大都市になること、なお不健全な名古屋市がさらに一層自分の力で処理できないような大きな身柄になるということは、一応反対するという立場において反対をいたしておったわけであります。従いまして、名古屋市が周辺を合併する説明会を開いておりました当時、相前後いたしまして、私どもは名古屋市に合併することは適当でないということを委曲を尽し、懇切丁寧に各町村を回ったのでありますけれども、約その半教の十一ヵ町村というものは合併をするということに相なったのであります。そこで合併阻止をいたします立場の出発点から理屈をつけたということではありませんけれども、各当該市町村合併議決をして参りました以上は、これを大きく尊重いたしまして、その後鋭意調査研究をいたしました結果、山田、楠という地帯は大きな川を隔てた農村地帯ではありますけれども、一部これについてはなお研究の余地があるということで保留をいたしました外天白村それから猪高村というところはすでに名古屋市との陸続きでありまして、名古屋市の施設も一部あるというようなところでもありますので、この二つは名古屋市が希望しておるような将来都市を伸長させまする余地といたしまして、合併を適当と認めざるを得ぬという結論に到達をいたしました。その他のものは陸続きの関係のような場合でも、内部にはなはだしい反対があるがためにこれは一応否決をする、その否決をする町村の向うにありまする、いわゆるそこが否決をしますれば飛び地になってしまうというところについては、これは一蓮托生の運命において、やむを得ずこれは否決をせざるを得ぬということに相なるわけであります。これも否決をいたしました。なお海部郡という地帯は、先ほど総務部長が説明をいたしましたように、川を隔てた湿田農耕地帯でありますので、かかるところは名古屋市に合併をする意味も何もないと考えますので、これは全部否決をいたしたわけであります。  以上簡単ではありますけれども、いやしくも大愛知県の県議会が否決をし、賛成をするという結論を出す上におきましては、一つの考えと一つの方針を持って、信念を持ってやったつもりでありまして、これは御批判を受ける立場におきましたならば御批判を受けたいと考えまするけれども、われわれの処理をいたしました結果については、あくまでも責任を持ち、信念を持っておるつもりでありますので、御了承の上、御質問に応じて何とも御説明を申し上げたいと思います。
  23. 大矢省三

    ○大矢委員長 これをもって参考人の御意見の聴取を終ります。ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕
  24. 大矢省三

    ○大矢委員長 速記をとって下さい。  それではこれから質疑を行うことにいたします。赤松君。
  25. 赤松勇

    ○赤松委員 専門員に日本都市学会の構成メンバーを発表させて下さい。
  26. 大矢省三

    ○大矢委員長 ただいま赤松委員より要求ありましたから、専門員の発言を許します。
  27. 有松昇

    ○有松専門員 貴重な時間でありますから、ごく簡単に申し上げます。おもな方の名前を申し上げますと、慶応義塾大学経済学部長経済学博士奥井復太郎君、東京都立大学教授磯村英一君、早大教授工学博士石川栄耀君、東大教授工学博士高山英華君、東大教授理学博士木内信蔵君、大阪市立大学教授法学博士吉富重夫君、立教大学教授経済学博士藤田武夫君、立教大学教授小山栄三君、東洋大学教授米林富男君、東京都立広尾病院院長医学博士原素行君、以上であります。
  28. 赤松勇

    ○赤松委員 日本都市学会の構成メンバーをお聞きしましたが、早大の石川教授を初め非常に権威者がそろっておられます。ただいま慶応の奥井教授が来ておられますが、質問をいたしまする関係上、参考人として一つ委員長よりおきめ願いたいと思います。
  29. 大矢省三

    ○大矢委員長 ただいま赤松君から、奥井復太郎君を参考人として質疑の際に、答弁願うということでございますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  30. 大矢省三

    ○大矢委員長 それでは御異議ないものと認めます。どうぞ続行して下さい。
  31. 赤松勇

    ○赤松委員 本委員会に名古屋市とその周辺町村に関する実態調査報告要旨日本都市学会なる資料が配付されておりますが、その資料によりますと、本学会の名古屋市とその周辺町村に対する実態調査の概要は、周辺十八ヵ町村ですが、「各個の事情は決して一様ではないが全般において名古屋市に対する依存度が著しく強く認められる。」「経済金融、経営的にはかえって中心に構機的に依存性の強大なものがある。市外に進出または造成されつつある工場地区のごときは、名古屋の存在を前提にしてのみ考えられるものであって、この点名古屋市の中心力は疑うべくもなく、周辺町村がこの点において名古屋市に対して特殊関係があると断言できる。」「大名古屋を当然構成すべき一地区にほかならない。」「東京、大阪に比較してその市勢がはるかに劣弱のように思われ、その結果将来の発展性を危ぶむ向きも少くない。このことは名古屋市が近代都市として青年期にあるというような表現でしばしば問題視されているが、各古屋市人口百万の基礎は、旧幕の雄藩としての経済産業政治、文化に負うところ少くなしとしない。ただ爾後の発展において、大阪の経済力、東京の政治経済力に対して、多分に両大都市の後塵を拝した憾があったが、名古屋市を中心とする中部、東海地方地理条件の優越は、大正昭和において名古屋経済の性格を近代化の方向に進めるとともに著しく躍進を示した。ゆえに問題点はこの名古屋の過渡的段階にうかがえる。各班の調査は、名古屋市の近代化、たとえば産業構造における地方的特殊産業より近代的重要産業への移行、経営の近代化に伴う大規模工場の激増、ビジネス・センターの形成等、これを証明する証拠をあげるのに不足はない。」「名古屋及びその周辺の産業立地において条件がすこぶる有利であることは多くの人々の指摘するところであって、東京を中心とする京浜地方、大阪を中心とする京阪神地方がすでに過度集中の事態に立ち至っていること等を考えれば、中京地区の将来性が最も有望となってくる。この場合、名古屋市が現在比較的狭い市域にもかかわらずすでに百万を越す人口を持っているということは特筆すべきことである。同様の人口数を持った都市、神戸、横浜とは事情を異にし、京都とも性格並びに位置を異にする点からして、名古屋市の持つこの優位性は、同市が決して単なる生産現場としての性格のみでなく行政、文化にあわせて取引、経営の中枢的なものを蔵していることを証明している。この点で名古屋市は前述のように推移的過程にあると診断することができる。」「ここにおいて、名古屋市として当面の課題として多方面での計画化を考慮しなければならない。計画化においてわが国で最も痛嘆されるのは、常に現状におくれて後世に回復しがたい禍恨を残すことである。昭和五年全国都市問題会議において地方計画論とともに大都市郊外地統制の急務が叫ばれたのに、当時は文字通り一顧さえ払わなかった。東京全域にわたる現在の乱雑なるありさまは、この怠慢のむくいである。」「要するに今回の合併問題は町村合併促進の機運に押されたものではあるが、周辺十八箇町村の合併のごときは、そうでないにしても当然起るべき問題であった。そしてそれは名古屋市との合併において考えられるべきものであって、それ以外の何らかの措置は、現状並びに将来に対しての障害にほかならない。国土総合開発の必要及び実施が痛感されている今日、中部東海地区の将来を豊かに考えることは決して夢ではなく、そのために中心地名古屋市が当然その威容を整備する心要のあること、今日のごとく急なるはない。十分なる基地と規模とをもってこの大計の実現に怠らぬため、今回の合併の措置を最も妥当なるものと学会は思考する。」こういう結論をば出しているのでございます。これにつきまして奥井教授に申し上げたいのでございますが、日本の著名なる都市学界の権威者をもって構成される都市学会が、非常に長期にわたり、かつ熱心に、名古屋市及び名古屋市周辺の近代都市化の問題につきまして御調査を進められて参りました。そしてこういう権威のある結論が出たのでございますが、ただいま私が申し上げました学会の報告の冒頭にあります結論、これは正しいのでございましょうか。
  32. 奥井福太郎

    ○奥井参考人 その通りであります。ほかの方々から御批判を受けるものはあると思いますけれども、私どもの学会としては大体の結論をそういうふうに総括いたしました。
  33. 赤松勇

    ○赤松委員 県側にお尋ねいたします。こういう権威のある都市学会の実態調査報告書が出ておりますが、これに対しまして愛知県の当事者はどうお考えになりますか。
  34. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答えします。権威ある学者の方々が御研究になったことは事実でございましょうが、しかし地元にいて、ほんとうに日夜実態を知って研究しているものと、たまにちょっと出てきて、あらゆる角度からということで資料を集めておいでになって研究した方と、その人の見方々々によってそれぞれ違うところがあるのではないかと思うのであります。私どもは学者ではないけれども、経験者としての立場において研究し、そして県を愛する気持からやったものであることを申し上げます。   〔「取消せ」と呼び、その他発言する者あり〕
  35. 赤松勇

    ○赤松委員 少し不穏当だと思いますね。
  36. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 ちょっとという言葉が気に入らなかったようでございますから、「ちょっと」という言葉だけ取消さしていただきます。
  37. 赤松勇

    ○赤松委員 それではもう一度お伺いいたしますが、愛知県がこの十八ヵ町村の合併について反対しておられます最も反対理由の強い一点だけ――一点だけでけっこうです、これをお示し願いたい。
  38. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 十八ヵ町村でなく、十一ヵ町村でございます。その点御了承願います。十一ヵ町村について私どもは理想都市としての大名古屋を作るために、県も市も一緒になってよく研究をして、千載に悔いを残さないような大都市を作るために研究をしてみたい、そういうつもりでおる次第でございます。
  39. 赤松勇

    ○赤松委員 私はそういうことを質問してるのじゃないのです。あなた方がこの十一ヵ町村の合併に反対なさる最も一大きな根拠について、一つお示しを願いたい。
  40. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 反対するのではなく、そういうことの上に立ってやりたいという気持から、間接的には否決になる、こういうことになっているわけでございます。
  41. 赤松勇

    ○赤松委員 何だかよくわからぬですがね。それでは具体的に一つお尋ねしましよう。鳴海と合併することに反対の理由は何ですか。
  42. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 それぞれ理由書に書いてございますが、鳴海との関係におきましては、天白川流域によって名古屋市と相当隔たっておりまして、農地、住宅地というような分布状況や産業構成などから見まして、郊外の田園都布として独自の発展をすることが望ましい、こう考えておるのでございます。人口、面積その他の点からいっても、独立してりっぱにやっていけるものでございます。なお当町におきましては合併反対の空気も相当あります。事を仕損じないように円満にそうしたことは考えていくべきだと思っております。
  43. 赤松勇

    ○赤松委員 今まで県の方でもって周辺の町村の合併について意思表示されたことはありますか。
  44. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 それは県の全体の問題でございますか。
  45. 赤松勇

    ○赤松委員 いや、名古屋市を中心としたあの周辺。
  46. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 それは、意思表示せられたのは議会の議決によってはっきりしてると思います。
  47. 赤松勇

    ○赤松委員 議会の意思表示はどんな意思表示ですか。
  48. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 議決になっております、天白、猪高は認める、山田、楠については継続審査をする、他の七ヵ町村については否決する。
  49. 赤松勇

    ○赤松委員 天白、猪高と鳴海、有松との立地条件その他、いわゆる合併のできない理由をお示し願いたい。
  50. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 天白、猪高はそれぞれ――ことに天白の実情は、御承知の通り、名古屋市と区別がつかないほど連担しております。戸数がずっと軒並みをそろえております。連担戸数といいますが、家がずっと並んでおる実情になります。猪高においてもそうした関係はやはり同様でございます。
  51. 赤松勇

    ○赤松委員 私は名古屋に住んでいるので一番よく知っているのですが今の問題はおかしい。横井助役と奥井教授に今の県の考え方に対してどうお考えになるかお伺いいたします。
  52. 横井亀吉

    ○横井参考人 今お話がございましたが、なるほど鳴海とは天白川を隔てておりますけれども、天白川は一口に言えばどぶ川のような川でございまして、その天白川が延びて天白村、猪高に続いておるわけであります。連担というと町が続いておるということなんですけれども、猪高村も天白村も先生方御承知の通りでございます。ずっと町並みが続いておりません。山と山がございまして切れております。続いておりません。
  53. 奥井福太郎

    ○奥井参考人 今の御質問でございますが、もし名古屋市と通掛的と申しますかあるいは市街地的に続いているということを私どもの観察から申しますならば、鳴海と西批把島、新川の方が続いております。これは東海道線という主要幹線に沿った線でございます。たまたま今度の合併につきましては西批把島、新川は入っておりませんからこれは除くといたしましても、まず鳴海地区というものは当然名古屋市内であっていい条件にあると思います。
  54. 赤松勇

    ○赤松委員 岡崎と矢作川を隔てた矢作町との合併問題が出ておりますけれども、これはどういうふうですか。
  55. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 川を隔ててつながっております。(笑声)
  56. 赤松勇

    ○赤松委員 全然これは問題にならないと思うのです。全く満足できないどころか……。それでは、私が今受け取りました感じでは県の先ほど来のいわゆる合併が適当でないという御理由につきましてはあまり根拠のないものだ、一笑に付すべき性質のものだ、こういうふうに私は理解しております。  次に質問を続けます。鈴木総務部長にお尋ねいたしまするが、憲法の九十二条によりますと、この憲法第九十三条は-私自身の解釈でありません、この解釈権威ある、内閣が任命いたしました、そして議会で承認をいたしました地方制慶調査会の一致した見解です。それは憲法でいうところの地方自治体の本質というものは市町村である。いわゆる基礎団体というものは市町村である。従って住民の意思はどこできまるかと申しまするならば、住民の意思市町村のそれぞれの議会においてきまるわけでございます。ところが先ほど来お聞きしますと、市町村と異なった議決を県議会がおやりになった。大愛知県の議会において議決したのであるからと胸を張っての公述でございましたが、この点につきましてあなたたちは市町村議決を尊重すべきであるか、県議会の議決を尊重すべきであるか、この点について一つ総務部長鈴木君の御見解をお伺いしたいと思います。
  57. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 その前にお笑いになった方もあるので一応疎明しておきますが川を隔てて連なっておるというのは、戸数がずっと連なっておるということであって、中にたんぼがあっても山があっても連なっておるということを御承知願いたい。それでおのずからお笑いは解消できるのではないかと思います。  その次に第二の問題でございます。第二の問題については、もちろん私どもも市町村議決というものは十二分に尊重したい、また尊重すべきであるという気持でおりますが、だからといって県議会が議決権を認められておる、それさえもただ追従しなければならないものだとは考えておりません。
  58. 赤松勇

    ○赤松委員 自治庁の行政部長にお伺いいたします。行政部長はこの点につきまして今の県側の答弁を聞いておられましたか。-聞いておられない。じゃもう一ぺん……。
  59. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 赤松さんの御質問の要旨はこうですね。赤松さんの質問は憲法の定めるところによると、地方自治体として第一次的にある市町村は最も尊重すべきであり、またその議会の議決というものは尊重すべきだ、にもかかわらず県がそれを否決するというのは何だ、こういう意味のようであったのでございます。しかるに……。
  60. 赤松勇

    ○赤松委員 違う。
  61. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 幾らか違いますか。
  62. 赤松勇

    ○赤松委員 あなたもよく聞いておってください。私の質問したのは……。
  63. 門司亮

    ○門司委員 議事進行。文句を言いますが、今の県の総務部長の発言書は、県庁の総務部長はどんなにえらい人かもしれませんが、ここは議会だからわれわれはきわめて冷静な立場でものを判断すべき役目を持っております。そこに質問者の意思を考えないで、私が話をする、ということは一あなたは赤松君じゃない、あなたは質問者じゃないのだから、質問者でなければ質問者の気持はわからない。それを代弁されて雷われるということは不謹慎きわまる。同時にまたお笑いになっておりますけれども、われわれは笑いごとでここでやっているわけではない。行政上のきわめて大きな問題として私どもとしては考えているから、あなた方の御考慮を願っているのです。われわれは真剣なんですよ。その点は一つ総務部長考えてくださいよ。もしあなたがそういうお考えであるならば、知事に、かわって出てもらうことを私は要求する。あなたは問題になりません。今のような発言の態度では、県の態度としてわれわれは受け取るわけに参りませんから、知事に出て来てもらうように即刻手配をしてもらいたいと思います。
  64. 大矢省三

    ○大矢委員長 あとから理事会に諮りますから……。
  65. 赤松勇

    ○赤松委員 私の質問しましたのはこうなんです。憲法九十二条の地方自治体の本質というものは、これは地方制度調査会の一致した見解でもあるように、これは市町村であって、従って住民の意思というものは、市町村議会議決が住民の意志であるというふうに私どもは考えております。先ほど来の県側の参考人の御発言によれば、県議会で議決をしたその議決は、市町村議決と異なっております。しかし県議会の議決があったらその議決が正しいのだという御見解でございましたが、それに対して私は県側の意見を聞いたのです。もう一ぺん県側から答弁してください。
  66. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 私も真剣にお答え申し上げておるのでありますが、ただそうした誤解を受けましたことについては不徳の至りでございまして、非常に恐縮に存じておる次第でございます。私どもの考えとしましては、もちろん第一線の関係のものはできるだけ尊重して進んでいかなければなりませんけれども、やはり県としてはそうした関係においては慎重に調査をし、審議をし、そしてそれを知事としての関係において措置する手続をとっていくことはやむを得ないことである、議会で議決することになりましたものについては、それについての手続上の行き方についてもこれは当然なしていかなければならない、私はそう信じております。
  67. 赤松勇

    ○赤松委員 それじゃ答弁が違う。私が言ったのは、いずれの議決を尊重すべきであるかというのです。それに対して県側はどう考えるか、一言でよろしい。
  68. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 県議会の議決を尊重するのが、知事としての責務だと私は思います。
  69. 赤松勇

    ○赤松委員 知事としての責務を聞いているのではなくて、憲法の九十二条の精神から解して、いずれを尊草すべきであるかを私は聞いているの、です。
  70. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 憲法の精神もそこにあると私は信じております。
  71. 赤松勇

    ○赤松委員 それでは行政部長から……。
  72. 小林与三次

    ○小林説明員 ただいまの問題は、市町村議決と違った県の議決があった場合に、いずれの議決を尊重するか、そういう御趣旨だろうと思います。それで御承知の通り現在の自治法におきましては、市町村の廃置分合というものは、市町村の申請に基いて知事が議会の議決を経て定める、こういう建前になっておるわけでございます。そこで結局市町村のことでありまするから、まず市町村意思が基礎であることは申し上げるまでもありません。しかしながらこれが現在の建前上、知事が議会の議決を経て定めるというのは、より広域的な団体の立場あるいは国の機関としての立場で総合的に考えて最終的な決定をやる、こういう建前になっておるわけでございまして、その意思が食い違うこともあり得るのでございます。御案内の通りその食い違った場合の調整方法として総理大臣に再審を請求するという道も開かれておるわけであります。
  73. 赤松勇

    ○赤松委員 私もそうだと思うのです。そうでなければ総理大臣に審査権を持たせるということは間違っているのです。もしも今の県側のような御答弁であるならば、これは県議会がすべての権限を持つべきである、総理大臣への審査請求をするということは誤りだと思うのです。ここに総理大臣に対する審査権の保障をちゃんとしておるということは、最終的な決定は、これはやはり国がやる、しかしながら地方自治体の本質である市町村議決というものが基礎的なものでなければならぬ、今日の自治げの見解はそうなんです。基礎的なものでなければならぬ。従ってこちらが主なんです。県というものは従なんです。もしその当該地区の地方自治体、でもって紛争が起きてまとまらない場合には、総理大臣が審査請求によってそれを審査する、こういうことになっているわけです。従って県側の見解は私は正しくないと思います。  次に進みます。過大都市、過大都市という言葉が出て参りますが、その過大都市なるものの定義をこの際明らかにしていただきたい。これは県側に要求します。
  74. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 まず都市の定義で法律論を云々するわけではございませんけれども、しかし憲法は御承知の通り前にすっとなされておる。それから町村合併促進法は先般作られたものでありまして、その前まではそうしたところの関係においてはあったのでございますから、そうした関係において、今度の町村合併促進法において、ただこの裁定があったということになっただけのことだと、私はその点は考えております。しかしそれが誤まっておりますれば、今後私ども直していくことにやぶさかでない。こう考えております。  第二の過大都市という問題については、相当人口が多くて、人口密度も相当ひどくなって、大都市としての悪を起すおそれあるようなところが、いわゆる過大都市だというふうに考えております。
  75. 赤松勇

    ○赤松委員 過大都市の定義がよくわからないのですが、余分なことは要りませんから、過大都市とは何ぞや、その一点だけを説明していただきたい。
  76. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 大き過ぎる都市と書いたものでありまして、人口数が非常に多くて都市悪を期待するようなところが過大都市であって、大きくともそれがりっぱに理想的に行けるところは過大都市でないというふうに考えております。
  77. 赤松勇

    ○赤松委員 何だかわからないですね、過大都市の定義なるものが。今何とか悪とおっしゃいましたね。
  78. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 都市悪です。
  79. 赤松勇

    ○赤松委員 都市悪というのは一体何でございましょう。
  80. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 都市としての弊害をかもし出すところを都市悪というふうに私ども考えております。
  81. 赤松勇

    ○赤松委員 私はどうも県側のおっしゃることは何をおっしゃっているかさっばりわからないのです。あなたは過大都市として弊害が起きる、あるいは理想的なというその基準をどこに置いておられますか。基準だけ示してもらいたい。
  82. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 それは理想都市としての形態を作り上げるために考えて、いろいろの角度からなさるべきものだと思っておりますが、ここでどうすればどうというこまかいことを言うのは大へんだと思います。
  83. 赤松勇

    ○赤松委員 大へんじゃありません。一言でこれはわかるのです。議会の議決の際に県側の発言の反対理由の一つとして、過大都市という言葉を使われている。一体過大都市とは何だという、その基準を明確に示していただきたい。
  84. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 太田さんからでもいいですか。
  85. 赤松勇

    ○赤松委員 けっこうです。
  86. 太田光二

    ○太田参考人 過大都市の定義については、学者側から御見解をお述べになる点もあるだろう。それから私どものように、あなたと同じように実地について政治をやっておる者の見解も同じではないかと思いますのは、今都市悪という言葉を使いましたけれども、都市があまりにもぶくぶくと、不健全にいわゆる不衛生的に混乱的に膨張するということがいわゆる過大都市の弊害であって、名古屋は今やそれに近づきつつあるという見解をわれわれは実は持っておるわけであります。その過大都市を救済するためには、都市計画あるいは衛星都市を作って、都市の分散をはかる。地方計画を完全にして今後の発展をそこへ導くというようないろいろな考え方があるわけなのであります。これは一つの技術的な問題でもあり、学者的な研究の域にもむろん入るわけで、実際の面においてはそれぞれ指導の方針があり、実際に基いて行なっていくわけで、一朝一夕にここで総務部長が言われたように、あなたの納得のいくように説明ができないかもわかりませんけれども、そういう一つの信念と方針を実は持っておるわけであります。
  87. 赤松勇

    ○赤松委員 ぶくぶくと大きくなるのが過大都市だというような説明ですけれども、これについて奥井教授はどうですか。
  88. 奥井福太郎

    ○奥井参考人 名古屋の今回の合併の問題につきましては、学界としては過大都市ということを毛頭考えておりません。過大都市という問題がわれわれの方の都市問題の研究分野にあることはあります。しかし事実申しますと、この判定は非常にむずかしいと申しますのは、過大でありますから、大き過ぎるのでありますから、何から見て過ぎたか、過ぎざるかという適正な基準が必要であります。この基準は人口が五百万だから多過ぎる、六百万だから多過ぎるとか、百万だから小さ過ぎるというふうにも参らない。百万にしろ五百万にしろ、市民がそれこそ十分の生産活動をし、快的なうちに、健康的な環境のうちに愉快に送れれば、五百万でも一千万でも一都市として大きいとは言えない。また行政の面から言いまして、はたして都市という市行政体というものはてのくらいのところがその行政組織として、一番適当な大きさであろうかという点からも過大という点が出て参ります。たとえば一日の労働時間を八時間としましても、その前後に二時間ないし三時間の通勤時間を要さなければ職場に行かれない、その通勤時間中も快的ないすにひっり返ってタバコを吸いながら、乗りもので通勤ができるというのでなくて、あのぎゅう詰めの状態で通勤しなければならない、このために勤労者が持つところの心身の消耗は非常にひどい、そうすればそれだけ肝心な労働時間における彼らの勤労能率というものをマイナスにしていく。もしこういうような事態に都市があるとするならば、ある程度それは過大ということは言えよう、大体そんなふうであります。
  89. 赤松勇

    ○赤松委員 私も奥井教授と同じ意見です、ただぶくぶくと大きくなることが過大都市だ、そんな素朴な考え方は持っておりません。従って県の言っておる過大都市であるから、名古屋市への合併はいけないのだという考え方は、全然理論的根拠のないものである、こういうふうに私は考えます。  次に愛知県町村合併審議会のメンバーに都市側から県会議員に入っておられるのは一人ですか。自治庁の方の御見解はどうでしょう。あなたたちは行政指導の面において、できる限り町村合併はスムーズに、摩擦の起らないようにやるべきです。それには元来審議会の性格というものはこれは話し合うところです。議決はそれぞれの議会でやるのです。その前に研究するところなんです。従ってあらゆる利害関係者をも審議会に加えて、そこで合理的ないろいろな討論をやって、最善と思われる結論を出すということが最もいい方法だと思いますが、この点について行政部長はどう考えますか。
  90. 小林与三次

    ○小林説明員 愛知の審議会のメンバーの構成を全部存じておりませんが、今お話の通り、審議会は促進法に基きまして、県全般の市町村を全体として均衡のとれた形に再編成するという趣旨でありますから、それに関係のある各方面の方々を網羅するのは適当だろうと思っております。
  91. 赤松勇

    ○赤松委員 ただいまの自治庁の御見解で明らかになったわけでありますが、私もそうだと思います。名古屋市は人口百万以上のところですから、むろん直接促進法の対象にならないと思いますけれども、その隣接町村が非常な利害関係を持ち、現に合併問題が起きておりまする以上は、その審議会のメンバーに名古屋市の利害関係者をば加えるということは当然だと思うのです。従いまして県側のとられました審議会構成メンバーに対する方針というものは、片手落ちだと私は考えます。  次にお尋ねいたしまするが、この町村合併の問題に基因いたしまして、議決をめぐって脅迫、暴行、そういった不群事件が現に起きておるわけであります。しかも先ほどの町村側の公述によれば、県の職員がこの町村合併を阻止するためにいろいろビラをまいた。そのビラも現に持っておるし、現認している。こういうように県の職員が、自治体が自主的にきめなければならぬ問題に介入したり、あるいは警察官を動員する、いわゆる権力の介入を見るということは、私は憲法で保障されている地方自治体自由権利を破壊する、まことに一大汚点だと思うのです。これはほうっておけません。この問題は非常に重大です。これはひとり愛知県だけの問題ではない。これこそ今日本の民主主義が要求しておるところの、地方自治体を民主的に健全に発達させるということに対する、自治体それ自身の、県行政それ自身の権力介入である。職員を使うということは地方公務員法違反なんです。こういう事実が起きておりますが、これに対する自治庁の見解はどうでありましょうか。
  92. 小林与三次

    ○小林説明員 この町村合併の問題は、今お話の通り町村の意志を基礎にしてやるわけでありますが、この町村合併は全体として均衡のとれた町村を作るために県の方において全体的にやるわけであります。それで県の方の立場で適当と認める計画についての趣旨を住民に周知させるということをとらまえて、とやかく言うわけには参らぬだろうと思います。ただ住民の意思を押し曲げるために不当な力を用いる、こういうことがあれば、これはもちろん適当だということは、とうていできないことだと存じます。
  93. 赤松勇

    ○赤松委員 現に不当な干渉を行っておるじゃありませんか。町村合併をするなというビラをまいている。これについては行き過ぎだと思いませんか。自治庁はこれを許しますか。
  94. 小林与三次

    ○小林説明員 どういうビラか私もよく知りませんが、これは県といたしまして、その合併が適当か不適当か一つの判断を持っておやりになる。より適当な方向に指導する、そういう段階、その程度では、これをもってただちに不都合だというわけには参らぬだろうと思います。それぞれの正しい判断を住民並びに関係当局に示して、そして住民の自由な判断の資料にするという程度のものなら、県としても当然責任上やってしかるべき範囲があると私は存ずるのであります。
  95. 赤松勇

    ○赤松委員 非常にその点は重要だと思うのです。先ほど私があなたに質問した際に、町村合併というものは住民の意思を尊重して行うべきものであるということをおっしゃいましたね。さすれば県が介入する必要はないじゃありませんか。これはそれぞれの町村の自主的な判断にまかしておくべきだと思う。町村合併をやるなというビラをまく、しかも県の職員が時間中職務を放棄して街頭に出てビラをまくということは、これは行き過ぎと思いませんか、是認しますか。
  96. 小林与三次

    ○小林説明員 ビラをまいたかまかぬかという事実の問題がありますが、私の申しましたのは、町村合併は町村民の自主的な意思に基くことは当然でございます。しかしながら県の立場で全体の町村を合理化するために、どうした方がいい、合理的な案であるかということを参考として、その立場を申し述べるために、その立場を周知せしめるということ自体をとらまえて、これは行き過ぎだというわけには参らぬだろうと思います。
  97. 大矢省三

    ○大矢委員長 赤松君時間が来ておりますから……。
  98. 赤松勇

    ○赤松委員 それじゃしり切れとんぼじゃありませんか。
  99. 大矢省三

    ○大矢委員長 申し合せがあるのですからその程度にしてください。春日君。
  100. 春日一幸

    春日委員 それでは伺います。ただいま参考人からいろいろと参考意見を拝聴いたしたのでありますが、それによりますと、これは県によりおそるべき恐怖政治がまさにしかれようといたしておるのであります。たとえば暴行とか脅迫とか買収、供応あるいは選挙に介在をし、禁止をされておる公務員選挙介入、選挙活動、まったく百鬼夜行とも称すべきものであって、まさに人殺しと、火つけと、強姦が行われていないだけで、一切の犯罪がこの名古屋市をめぐる十一ヵ町村の内部におそるべき勢いで行われておるのであります。そこで私はお伺いをいたしたいことは、本日行政管理庁から御出席に相なっておると思うのでありますが、行政管理庁の責任者並びに自治庁の責任者にお伺いをしたいのだが、知らない前はいざ知らず、こういうことが本委員会の公の席において陳述をいたされたからには、当然その責任監督者といたしまして、今後当然何らかの措置がとられなければならぬと思うのであるが、これに対しまする自治庁の見解並びに行政管理庁の決意、これについてまずもってお伺いをいたしたいと思います。
  101. 小林与三次

    ○小林説明員 名古屋市の周辺をめぐる合併の問題は、きわめて重大な問題であります。先ほど来いろいろ伺っておりますと、遠からず自治庁にも審査請求が参ると思っておるわけでありますが、審査の請求が参れば、当然総理大臣の責任において、その当否を判断しなければならないわけであります。それに関連して、今それをめぐって泰行とか強迫とかいろいろな問題があるという発育もあったのでありますが、暴行、脅迫ということになれば刑事事犯にもなるわけでございますが、われわれといたしましても問題が適切に、円滑に行われることが根本でありますので、そうしたいろいろな諸事情も当然に十分審査をいたしまして、適当な判断をしなければならない、こういうふうに存じております。
  102. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 行政管理庁としては、国の行政事務について監察をやっておるわけであります。従いました府県の固有事務に関しましては、監察をいたす権限がないわけでございます。ただ町村合併につきましては、促進法によって合併補助金が出ております。従いまして、国の補助にかわる府県の業務につきまして、市町村業務につきましては調査をする権限があるわけでございます。先般合併促進法に基く補助金につきまして、一部調査をいたしておるのでございますが、玄だ始めたばかりで十分完結しておりませんので、結果につきまして、今お話し申し上げるわけには参りませんが、その補助金の不当な使途という面におきましては、われわれ十分今後監査していかなければならぬというふうに考えております。
  103. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと、ただいま参考人の陳述の中にこういうようなことがありました。それは合併に賛成するならば補助を打ち切るという事柄であります。これらの土木事業、あるいは諸般の事業の中で、当然国の委託事務という事柄が県にあろうと思うのであります。こういうような補助金交付の仕事が、合併するかしないかというような事柄に関連して、あるところは促進され、あるものは打ち切られる、こういうような事実が行われておるのでありますが、これに対して管理庁はどういうような見解をお持ちになっておるのか、この点をお伺いしたいと思います。
  104. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 議会で議決されました補助金は、県が当然市町村に交付しなければならぬのに、今の御質問のようにいろいろの理由でこれを延ばすとか、やらないとかいったようなことは、個々の具体的のケースを調べてみなければならぬと思いますが、一応御質問の趣旨から判断いたしますと、出すべきものは出さなければいかぬ、こういうふうに私の方の立場としては言えると思います。
  105. 春日一幸

    春日委員 出すべきものを出さなかった場合は、行政管理庁はいかなる処置を講ずるお考えですか。
  106. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 ただいまの問題になっておりますケースにつきまして、私の方はまだ監察にいたしておりませんので、具体的に何とも申し上げられませんけれども、今後そのケースにつきまして、またそのケースばかりでなく実際に当りまして、不当の理由によって補助を出さないようなものにつきましては、当然県の方に補助を出すように、私の方は主務官庁を通じて勧告することができるわけであります。
  107. 春日一幸

    春日委員 この際行政部長にお伺いをしたいと思うのでありますが、地方自治法はその冒頭に、「地方自治の本旨に基いて、地方公共団体」云云とあるわけであります。地方自治の本旨が何であるかということはもうすでに言い古されておるところでありますが、いずれにしても、府県住民の意思を尊重するということについては、疑いを差しはさむ余地はないと思うのであります。そこで問題は、今回の事件は、受け入れる側の名古屋市も、その住民の総意をもって受け入れる、合併をするという議決をいたしております。しこうしてその周辺十一ヵ町村の諸君もこれは成規の機関によって合併をしたいという議決をいたしておるのであります。すなわち関係住民の意思は疑いもなく機関決定を行うことによって合併したいという決議が行われておる。そこで地方自治法の本旨なるものが、府県住民の意思を尊重するということならば、県の措置はすべからくいかにあるべきか、こういう問題がそこに生じて参ると思うのであります。もとより当該当事者たちが、この事柄によって過大都市になるかどうか、あるいはその他の県が反対されておりますような事柄等については、あまねく委曲を尽しての研究の結果であろうと思いますが、それらの事柄をも含めてなおかつ合併決定を名古屋市が行い、関係十一ヵ町村が行なっております。府県住民の意思もすなわちここに決定され、地方自治法は、その本旨に基いてこれを執行せよというその事柄を冒頭に宣言いたしておる。従いまして、私は重ねてあなたにお伺いしたいのだが、こういうような申請が行われて参った場合における県の態度はいかにあるべきか、これについてあなたの方が今まで指導されておりました事柄は、どういう工合のものであったか、この際承わっておきたいと思います。
  108. 小林与三次

    ○小林説明員 市町村合併は、今お話の通り関係地元市町村意思が基礎でありまして、市町村意思が土台にならずには合併の問題は考えておらないのでございます。しかしながら地方自治法は、地元市町村意思だけで事がきまるかといえば、そうじゃなしに、それより全体的な立場から市町村の規模として、いかなるものが適当であり、適正であるかという全体的な判断が必要だというふうに考えられまして、今知事がしかも県民の代表者である議会の意見を聞いてきめる、こういうことになっておるわけでございます。それでございますから、県といたされましては、あるいは県議会といたされましては、当然に住民の意思を土台にし、しかも全体として市町村の規模、区域その他がどうあった方がより効果的であり、より適正であるかということを総合的な立場で御判断になって、これはお定めになるべきものだと存じておるのでございます。
  109. 春日一幸

    春日委員 それではもう一歩進んでお伺いをいたしますが、そういうような場合、たとえば両方とも合併したい、合併されたい、こういう議決を行っております。その議案を取扱う知事の態度であります。同一の条件下にありますこの十一ヵ町村の問題を、これは知事の提案権の問題でありましょうけれども、法律の精神その他趣旨等から考えまして、たとえば知事がそこのうちのなかんずく二つの町村は合併を適当と思う、その他のものはいろいろな理由を付して、別途の提案をするという事柄については、これはどういうふうにお考えになっておられますか、知事の提案権はそういう場合いかにあるべきものか、この法律の精神とその解釈はどういうふうになされておるか、これをお伺いしたいと思う。
  110. 小林与三次

    ○小林説明員 これは知事といたしましては、それぞれの市町村議決が適当か不適当か、最終的に決定をする権限が一応与えられておりますので、ものによっては適当と考える、ものによっては必ずしも適当でない、こうお考えになったものとわれわれは考えざるを得ないのでありまして、その判断につきましてはいろいろ批評がありますが、法律上は、名古屋市に対して十一ヵ町村がそれぞれ合併の申し込みをしたのに対して、特定の村の編入は適当だ、その他のものは必ずしも適当でない、こういう判断は十分可能だろうと存じております。
  111. 春日一幸

    春日委員 それでは太田委員長にお伺いをいたしますが、太田委員長はその議決をした理由の一つといたしまして、ある町村の中においては内部に反対であったから、これを否決したということでありますが、しかしながら当該十一ヵ町村の議会の議決は、すなわち合併を可とするという議決であることは御承知の通りであります。合併したいということが機関によって決定されておるにもかかわらず、その内部に一部反対の者があるからこれをやめたという事柄は、これはその機関決定を否認して、少数の意見を尊重するというような事柄ではないかと思うのでありますが、少くとも民主政治のもとにおいて機関の決定を上級機関がこれを疑うとか、あるいはそれに対してとかくの批判を行うとかいうことは、これは民主政治を冒涜し、あるいは否認するようなおそれなしとはしないと思うのであります。それぞれの議会の決議があったが、しかしその内部に反対者があったようだから、これを否決したということは、一体どういう理由によって、そういう冒険が行われたか、この際委員長の御見解を明らかにいたされたいと思うのであります。
  112. 太田光二

    ○太田参考人 ちょうど私の言いたいと思うことで、実は赤松さんが御質問中にも申し上げたいことであったのであります。ありがとうございました。実は愛知県の町村合併は、方針といたしまして内部に紛乱のあるものは取扱わない、いわば処理をしないという方針をもって終始いたしております。これは名古屋周辺の合併ばかりではありません。郡部の町村の合併についても異議のあり、内部で紛乱のあるものについては調停をし、あるいは勧告をし、勧奨をし、そういうことをいたしまして処理を円満にいたすよべに処置をしております。ところが名古屋市周辺に関する限り、われわれの勧告も勧奨も相談も何も受けつけてはおりませんのでやむを得ず否決の処分にしたということでありまして、そのうちにおきましてもなお審査の必要ありと認めるものにつきましては、親切に継続審議の措置をとっておる、こういうことであります。
  113. 春日一幸

    春日委員 ただいま参考人の陳述がうそでないならば、それらの内部において紛争が行われておりますのは、これは県当局の使嗾とその動員によって、その地帯においてそういう紛議が行われておるのであります。この参考書類にいろいろ迷べられております通り九0%とか、あるものは八0%とか、ほとんど大多数の者が満場一致でもってその合併を望んでおる。こういうような平穏な地帯に対して、あなた方が県の機関を動員し、職員を派遣して、あるときはビラをまき、あるときは供応、買収、籠絡、こういうような手段によって反対論を巻き起し、そういうものを作っておいて、県の方針としては内部にそういう疑義のあるものについてはこれを認めない、こういうようなことは陰謀と詐術によって、そういう内部のいわゆる紛争なるものを握造して、そうして故意にあなた方が意図されておる合併否決の方ヘの資料を作っていこう、条件を作り上げていこうとするものであって、こういうようなことはむしろ悪逆非道と断ぜざるを得ないのでありますが、それはそれといたしまして、次は一つ総務部長にお伺いをいたしたいのでありますが、ただいま県の議会の権威において、この問題が議決されたとのお言葉であります。そこであなたにお伺いをいたしたいのは、現在議会の定員は何名であり、そのときこのような重大な案件を議する会議に出席をいたしましたところの議員の教は何名であるか、この点をまず伺ってみたいと思います。
  114. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 私の記憶しておりますのでは、四十五人の方が議会の振鈴とともに入って来ましたことを知っておりますが、その他の方々につきましては……。
  115. 春日一幸

    春日委員 定員は何名ですか。
  116. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 定員は八十名のところ、欠員五名になっておりまして、現員七十五名であります。
  117. 春日一幸

    春日委員 少くとも県下を震動いたしております重大議案がまさに議決、審議されようといたしますその重大な議会に対しまして、七十五名の総員中四十数名しか入場し得ないということについては、相当大きな内容が秘められておると思うのでありますが、一体三十数名の欠席をいたしました諸君は、いかなる理由によって欠席をいたしたものであるか、その理由についてこの際市側から、おそらくはそれぞれの御消息が伝わっておると思うのでありますが、一つ反対的立場にあられる横井助役から、もし御存じでありましたならば、三十数名の議員が一体いかなる理由で、その本会議へ入らなかったのであるか、その理由についてお聞き取りの点をお聞かせを願いたいと思うのであります。
  118. 横井亀吉

    ○横井参考人 私も県会議員の諸君がどういう理由で欠席されたかということについてははっきり存じておりませんが、当時の県議会の模様は、たくさん出席をしておいでになりましたが、議決せられる結論が大体初めから出ておるような議案の提案の仕方であったので、不服の方は入場されなかった、そういうことではなかったかと思うのであります。はっきり詳しい事情は存じておりませんが、提案されたものが結論をあらかじめつけたような提案であったという事柄が非常に不服であった不満であったということではなかったかと思うのであります。
  119. 大矢省三

    ○大矢委員長 ちよつとお諮りしますが、申し合せの二時を過ぎまして、重要な本会議にかける議案が……。
  120. 春日一幸

    春日委員 もう一言だけ……。それでは総務部長にお伺いをいたしたいのでありますが、あなたはただいま愛知県の議会が、その権威において本案件を審議して、四十対四というような圧倒的多数で議決されたということが、お話の中に迷べられておったのでありますが、ただいま横井参考人から述べられておりまする通り、そこの中の三十数名の諸君は余儀なき事情があって、その本会議に参会できなかったのではなくして、本議案に対して重大なる疑義があったので、従って故意にその入場を拒否した、こういう事柄が明らかにされたのでございます。従いまして定員八十名のうちで実に半数になんなんとするところの大多数は、このような議決に対して重大なる疑義の表示が行われておったものであるということを了解いたしまして、ただいま委員長からの御指示がありますので、私の質問を後刻に譲ることにいたします。
  121. 大矢省三

    ○大矢委員長 まだ質疑の通告がありますから続行いたしたいと思いますが、今付託になりました二法案の審議の都合上、この質疑は一時延期しまして、後刻これを行うこととして、これから二法案の審議に移りたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  122. 大矢省三

    ○大矢委員長 それではさようにいたします。     ―――――――――――――
  123. 大矢省三

    ○大矢委員長 ではこの際お諮りを申し上げます。町村合併促進法の一部を改正する法律案地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案の両案が、先刻当委員会に付託になりましたが、この両案は緊急を要しまするので、一時参考人に対する質疑を延期いたし、後刻行うこととして、これより両案を一活議題として、その審査をいたすことといたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  124. 大矢省三

    ○大矢委員長 御異議がないと認めまして、両案を一括議題として審査を進めることといたします。  それではまず提案者よりその提案理由の説明を聴取することといたします。参議院議員石村幸作君。
  125. 石村幸作

    ○石村参議院議員 ただいま議題となりました町村合併促進法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  去る昭和二十八年第十六回国会におきまして、各党一致の共同提案により制定をみました町村合併促進法は、同年十月一日より施行されましたが、幸い、国、都道府県及び市町村をあげての協力一致の体制により、合併は着々進み、今や町村合併の促進の機運はますます昂揚せられ、特に、本年四月の地方選挙を控えましたためもありまして、この四月一日までに行われる本年度の町村合併は実に千四百六十六件に及び、本年度の計画をはるかに上回る状況であります。  これを両年度にわたって通計いたしますと、促進法施行以来現在に至るまでに合併件数千八百六十三件、減少町村数五千九十六に達し、すでに当初の計画の八一%強を達成し、わが国市町村数はこの一年有半の間に実に約九千八百から五千に減少され、その規模は飛躍的に拡大され、その規模の適正化を見つつあるのであります。  まことに当代まれにみる地方公共団体の再編成事業でありますが、その間に多少の紛議はあるにいたしましても、全体としてはおおむね円滑裏に着々とその大半を完了いたしましたことは、地方自治の確立のために御同慶の至りにたえないところであります。  この間、町村合併の促進の実際の状況にかんがみ、促進法も、再三各位の御賛同のもとに改正され、その間の変化に適応して参ったのであります。しかるところ、四月の地方選挙を控えました現段階におきましても、あるいは都道府県議会の選挙のため、あるいは合併条件その他新町村建設計画の策定の細目決定の遅延等のため、相当な数の町村合併が関係町村間においておおむね話し合いがつきながら、なお、最終的決定に至らないものがそのままに残される状況にあるのでありまして、これがこのまま推移いたしますならば、地方選挙のため、その手続が一時頓挫いたすこととなるのみならず、また、いたずらに重複して選挙を行う結果となり、その間に混乱の予想されるものも少くないと思われるのであります。  このような特殊な事情にある町村につきましては、ひとまず町村合併を先行せしめることとし、その後にわいて議員または長の選挙を実施せしめることが、新町村の運営上からも適当であると考えられますので、そのため所要の改正を加えることが心要であると存ずる次第であります。  改正法案におきましては、かれこれ事情を勘案いたしました結果、関係町村におきまして、都道府県合併計画に基いてそれぞれの議会の議決を経て町村合併促進協議会を設け、その旨を都道府県知事に届け出ました町村に限り、議員または長の任期が満了することとなる場合におきましても、三ヵ月の範囲内でその町村合併が行われる日まではその任期を延長しようとするものであります。なお町村で合併または人口十万未満の市への編入の申請をしたのにもかかわらず、その後都道府県の議会の議決がないものにつきましても、同様の措置をとることが実情に即するものと考えられます。これがため第二十三条の三として町村合併促進法に一ヵ条を加えることといたし、さらに、附則におきまして、その町村合併促進協議会の設置の届出の日を四月十九日までとすることといたしました。町村合併促進協議会が設けられる段階になっている町村は、おおむね、町村合併に関する協議が軌道に乗ったものと考えて差しつかえなかろうと存ずるからであります。  なお、この特例規定の適用を受けることができるのは、町村に限ることといたし、市にまでは及ぼさないことといたしました。けだし市と町村との合併におきましては、原則として、編入される町村について考慮すれば足りると思量するからであります。  以上が改正法案の提案の理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御賛同を賜わるようお願い申し上げる次第であります。  引き続いて、ただいま上程されました地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の特例に関する法律の一部を改正する法難案につきまして、これを提案いたしました理由並びにその内容の概略を御説明申し上げます。  公職選挙法第、三十三条の規定によりますれば、市町村の議会の議員及び長の任期満了による一般選挙は、その任期が終る前に行われることになっており、議員または、長に曠欠を生じないように措置されているのでありますが、前国会におきまして成立いたしました地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨特特例に関する法律におきましては、全国的に選挙期日を統一し、市町村においては、これらの多くの者の任期が四月二十二日に満了するにもかかわらず、選挙期日を四月三十日に定めました。この結果多くの市町村におきましては議員または長の選挙が前任者の任期満了の後に行われることとなったため次の選挙が行われるまでの間は議決機関または執行機関が欠ける結果となるのであります。かくのごとく多数の市町村において同町に議決機関または執行機関を欠くという事態が法律上の措置によって生じますことは、制度上適当ではなく、実際の事務処理上も不都合を生ずるおそれがあると思われますので、今回地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の脇町特例に関する法律の一部を改正いたし、議員及び長の任期について特例を設け、前に申しましたような不都合を防ごうとするものであります。すなわち前述特例法の末尾に第七条として新たに一条文を設け、今回の選挙が議員または、長の任期満了後に行われることとなる市町村については、前任者は選挙により後任者が定まるまでは引き続いて議会の議員または長として在任することとし、議決機関または執行機関の曠欠による市町村事務の空白を防止しようとするものであります。  以上本法案の提案理由並びにその内容を概略御説明申し上げました。何とぞ慎重御審議のほどをお願い申し上げます。
  126. 大矢省三

    ○大矢委員長 これより質疑に入ります。坂本泰良君。
  127. 坂本泰良

    ○坂本委員 これは八日間空白になるのでそれを埋めるというお話でありますが、この市町村の長は任期が二十二日に満了いたしますと、規定によって助役がその他の者を指名して市長にかわる者を設置するわけですね。そうするとわずか八日間ですから、大して支障は来さないように考えられますが、その点についての御見解を承わりたい。
  128. 石村幸作

    ○石村参議院議員 御説一応ごもっともでありまして、長の不在中または欠けているときには助役がその代理行為ができるのでありますが、この市町村の場合に、説明には書いてありませんが、町村長というのは――たとえば関係団体等があります。共済組合とかまたは農協組合とかいろいろな付随団体がありまして、その長は法律または規約によりましてその新町村長が当るということになっておりまして、これには助役ではいけないことになっております。こんなこともありますし、また長のいない場合には助役でいいのであり幸すけれども、法律の措置によってここに一週間空白があるということ、そのことが法的に欠けているのはおもしろくないじゃないかというように考えております。
  129. 坂本泰良

    ○坂本委員 町村長の地位によって他の地位を兼務する場合はやはり事務の取り扱いといいますか、助役かまたは助役がいない場合にはその他の者がそれにかわることになれば、やはり当然その地位につきますから、その地位についた者がやはり同じような兼務をすることになりますから、どうもさしつかえはないように考えられるのでありますが、その点について承わりたい。
  130. 石村幸作

    ○石村参議院議員 そういうこともできるかとも存じます。しかしただ長の場合ですと、これは議会の議員の場合も同じように取り扱っておりますが、長の場合ですと議会の場合に当然空白があってはいけないにもかかわらず、立法措置によって空白ができた、これを埋め合わせたい、こう考えております。
  131. 坂本泰良

    ○坂本委員 もちろん立法措置という理由がつきますけれども、やはりそういうような立法措置の場合でも、あるいは町村長が死ぬとか海外に旅行するとかいう場合と同じなので、法的にはここに第五条で定める規定がありますから、ことさらに八日間の空白を埋めるために法律を改正する必要はないじゃないか、こう思われるのですが、その点いかがでしょうか。
  132. 石村幸作

    ○石村参議院議員 これはたとえば特別な場合、または特殊な場合にそういうことが生じたのではなく、全国的に全部がこれに当てはまるわけでありますから、特にこの長の場合だけでなく、議会の場合ですとほとんどの市町村議会が空白になり、議決機関がないことになる。これでは困るから直そう、どうせ直すなら今の市町村長の場合も一緒にというふうに考えたわけであります。
  133. 坂本泰良

    ○坂本委員 この議員の場合もわずか八日ですから、もちろん水害とか何とか不可抗力のことが起らないとも限りませんが、議員のいない場合は長が専決処分をすることができるわけです。ですからやはり議員の場合も特に法律を改正してやる必要はないと思いますが、その点の御見解を承わりたい。
  134. 石村幸作

    ○石村参議院議員 御説は事実問題といたしましてはごもっとも千万であります。ただ今の議決機関が八日くらいはなくても事実問題とすれば、ちょうど選挙も始まっておるときですし、大した問題はないとも考えられます。しかし今おっしゃられたようにまた突発的ないろいろな問題が起るかもしれません。そこでこれが一部の町村の場合であるならばともかくも、全国の大多数町村に関することでありますので、法によってそこに空白が生じた、つまり欠陥が生じておりますから、でき得れば法によってその空白を埋めたらとこういうつもりでございます。
  135. 坂本泰良

    ○坂本委員 町村合併促進法の一部を改正する法律案についてでございますが、二十三条の三の中に「町村合併促進協議会を置き、その旨を都道府県知事に届け出たものにおいては、」こう書いてあるわけです。そこで疑問になりますのは都道府県知事に届け出たものであって、県議会で否決されたものはこれに入るかどうか、それから継続審議になっておるものはこれに入るかどうか、この点をお聞きしたい。
  136. 石村幸作

    ○石村参議院議員 御説の通り届け出て、しかも町村が議会で議決をして申請して、そうして否決になったものはこの中に入らない、それから継続審議中のものはこれに入ります。
  137. 坂本泰良

    ○坂本委員 そこで自治庁にお聞きしたいのですが、県議会で否決されたものは入らないというのですから、継続審議になっておるものは現在の段階でどのくらいありますか。調査ができておればお示しを願いたい。
  138. 小林与三次

    ○小林説明員 ちょっと正確な数字は承知しておりませんが、県によって二、三件あるところはあります。われわれの耳にはっきり入っているものが数件ありまして、全国的に見ればやはり二、三十件はあるだろうと思っております。
  139. 坂本泰良

    ○坂本委員 この継続審議になっているようなケースでもって、町村議会の意思と一般町村民の意思とがまだ一致していない、町村会の議決があっても町村民がそれに反対をしている、こういうので継続審議に入っているものもあると思いますが、先般の委員会で質問いたしました場合に、そういう問題になっているところは町村議会の意思と町村民の意思と必ずしも一致していない。それは四年前に選挙された町村会議員であるから、もちろん町村民の意思と遊離している場合がある。従って今日の選挙によって新らたに町村民の意思によって選ばれた議員によれば、そこまでスムーズに行くことがあると思うという部長の御答弁をこの間開いたように思いますが、そういうお考えからいたしますと、かえってこの際町村議会の議員の選挙をやって、その町村会議員の新たに選ばれた者がこれを議決した方がスムーズにこの町村合併が行くのじゃないか、こう考えられますが、この点についての御見解を承わりたい。
  140. 小林与三次

    ○小林説明員 今お話の通り、町村が議決して県の段階に行って県で保留中のものはいろいろございまして、一つは県議会の方の立場-その合併の結果、いろいろ選挙区に影響があるとか何とかいうような立場で必ずしも円滑に進んでおらぬものもございます。それからもう一つは、分村などの問題がありまして、その合併について住民が相当反対しておる。分村その他の問題はその間に調整できればよかったのですが、時間的に十分調整するいとまがなしにこの選挙に臨む、こういうものもございます。それから今おっしゃいましたような問題があるものもあり得るだろうと思うのでございます。それで結局いずれにしろどこかの側に問題があったのが保留になっておるわけでございまして、そういうものをそれぞれ振り分けをすることが実は非常に困難なことがありますので、まずともかくも一応延期することによりまして新しい県議会で判断を願う、しかしながら、その場合において、やはり適当でないということになれば、これは三ヵ月だけの暫定的な延長でございますから、その後に新しく判断をするということも可能になるわけでございまして、お尋ねのような問題は十分に解決できるだろうと存じております。
  141. 坂本泰良

    ○坂本委員 これは提案者の見解を承ることになると思いますが、そういうようないろいろのケースがあるわけですが、この際自治の本旨に従って町村民の意思を反映して、この町村合併をやるというのには、この際町村議会の議員が延期をせずに選挙をして、新たな町村会議員でやった方がいいようにも考えられるのですが、その点についての提案者の御見解をお伺いしたい。
  142. 石村幸作

    ○石村参議院議員 今行政部長の答弁にあったように、いろいろな形があるわけでありますけれども、この法案をまとめます骨子といたしましては、もう少しで合併の手続が完了するという面をなるべく狭い範囲にしぼってこれを考えたわけでありまして、今のような議会の意思と町村民の意思との問題等もいろいろ考えられるのでありますけれども、議会が決議し、または議会がそういうふうに進んでおるいろいろな面があっても、なるべくもう一歩でこれがまとまって手続が完了するというようなものになるべく限るようにしぼった次第であります。
  143. 中井徳次郎

    ○中井委員 少し留守しておりましたので、あるいはほかの方からお尋ねがあったかと思うのですが、一、二だけお尋ねします。簡単なことですが、この四月の三十日に選挙が延びたために、議会の議員及び長の任期を延ばすという問題、これは一昨日お話を伺いましたときには、特に今回はああいう処置をしたのであって、それで延ばすということでありましたが、今この法律案を拝見いたしますと、一般的に延ばされるような法策になっておると思います。それでこれからもやるときにはいつもこういうふうに延びるということになると思うのでありますが、この点はどうでありましょうか。私は反対ではないのですが、先が心配でありますから、ちょっと伺っておきます。
  144. 石村幸作

    ○石村参議院議員 今後こういうことはめったに起らないと思います。先般選挙期日に関する特例法が出たときに、当然空白を置かないようにすればよかったのじゃないかと考えております。偶然にもこの三十日に選挙期日を定めたために法的にここに一週間の空白が出たわけであります。これは特殊事情だと考えております。
  145. 中井徳次郎

    ○中井委員 今の御答弁ではよくわからないのでありますが、今回特に一週間だけ延びたのですから、この法律案も特例としてお出しになるのがいいのじゃないか、将来しばしばこういうことが起りましたら、非常に大きな問題だろうと思う。今回は一週間ですが、これが十五日延びるとか一月延びるというようなことも起らないとは限らないのであります。この辺について自治庁の小林君から見解を伺いたい。
  146. 小林与三次

    ○小林説明員 今お尋ねの問題ですが、これは全く今回限りの特例でございまして、公共団体の議員及び長の選挙期日等の特例がそもそも特例でございます。その特例に基く結果だけを処置しようというのでございまして、今度の選挙だけの問題だと思います。
  147. 中井徳次郎

    ○中井委員 そういたしますると、この選挙が済むとこの法律案は廃案になるのですか。
  148. 小林与三次

    ○小林説明員 この法律は当然に目的を達しまして廃案と申しますか、効果を発生しなくなるわけでございます。
  149. 中井徳次郎

    ○中井委員 効果は残らないのですか。
  150. 小林与三次

    ○小林説明員 効果は残りません。
  151. 中井徳次郎

    ○中井委員 そういうことならばどうもはっきりしないと思うのです。一般的な法律案のように思うのですが、どうでしょうか。
  152. 小林与三次

    ○小林説明員 もう一度申し上げますが、この元になっております公共団体の臨時特例に関する法律は、この法律施行の日から昭和三十年五月二十日までの間における選挙だけを問題にいたしております。それを受けまして第一条の規定によってなっておりますから、その選挙だけの問題で、法律の規定上当然そうなっておるわけであります。
  153. 中井徳次郎

    ○中井委員 もう一つ、参考までにお伺いいたしますが、町村合併促進法の一部を改正する法律案の中で、先ほどから問題になっておりますこの二つの場合には、三ヵ月間議員及び長の任期を延ばす、これは延ばすことができるという考え方の方が私は正しいと思うのであります。当然延ばすというふうにこの法律はなっておりますが、一つ発案者のその辺の御見解を伺っておきたい。
  154. 石村幸作

    ○石村参議院議員 これはこの起案のときにも一応そういうことも考えて研究したのでありまして、できるといたしますと、いろいろ取捨選択ができるわけでありまして、かえってそれでは混乱を来たすのじゃないか、つまりもう一歩で必ずこれは手続が終る、合併が完了するという見通しのついたものにしぼったものでありますから、全面的に本案のようにいたした方がいいと考えたわけであります。
  155. 中井徳次郎

    ○中井委員 いずれにしましても、三月しんぼうすれば済むことですから大したことはないのですが、現実の問題といたしましては、たとえば今の村長や今の議員のおる間は合併をしないのだ、こういう者がやめたらおれたちの手で合併するのだというふうな町村も全国に実はたくさんあるのであります。私はこのことだけを申し上げておきますが、いずれにしても大したことではありませんから賛成をいたしておきますが、どうぞそういう意見も方々にありますから、それを今度は三ヵ月以内であるから、無理やりに現在早く決議をせよというような指導自治庁の方で、私はむしろなさらぬように、そこまでもんだような町村はほうっておいたらいいというふうに実は考えておりますから、御参考までに意見だけを申し上げておきます。
  156. 床次徳二

    ○床次委員 まず合併促進法案についてお尋ねしておきたいのですが、今回の御趣旨は、すでに大体の話がついておる、ただ最終的決定を経ない、手続が時間切れのためにできなかったというものを救済するのが目的であろうと、思うのですが、三カ月間延長されましたためにいろいろの問題が出てくるおそれもあると思う。この点に対しましては特に行政指導が大切と思うのでありますが、この点に対して自治庁の御意見を伺いたい。
  157. 小林与三次

    ○小林説明員 お尋ねの点はしごくもつともでございまして、先ほど中井委員の結局任意にしたらいいじゃないかというお話ともからんでおるわけでありますが、この法律の趣旨は大体七、八分は地固めができておる、あとの二、三分だけ合併のいろいろな条件が残っておるというものについて、もうしばらく一カ月か二分月あったらというものを解消しようという趣旨でありますので、われわれといたしましては実情に即して遺憾のないようにさしたいと、思うのでございます。  それから今の、町村長がどうこうというような場合は、そもそも合併の話がまとまらぬ場合でありまして、そういう場合はむしろこの種の手続が行われまして新しい議会によって考えていただく方が適当だろう、その点は誤りのないように実施をいたしたいと考えております。
  158. 床次徳二

    ○床次委員 ただいまの御答弁の趣旨によって、これは十分慎重に扱って、この法律ができたためにかえって摩擦を増すということのないように十分配慮していただきたいと思うのであります。  次に期日の臨時特例に関する法律案でありますが、第七条におきまして「議員又は長として在任するのものとする。」というふうになっておりますが、この言葉は仕事がありましたときにするというのか、そのまま当然職務にあるというふうに考えるのか、またこれに関連いたしまして辞職その他ができるかできないかという議論も出ておるのだと思いますが、この規定をどういうふうに解されるか、ご説明をお願いしたいと思います。
  159. 小林与三次

    ○小林説明員 この在任するという表現でございますが、これは個々の事務が起きたときにこの仕事をとり得るという意味ではなしに、引続いてその地位が継続するというふうに解せざるを得ないだろうと思います。
  160. 床次徳二

    ○床次委員 さような場合におきましては、当人が立候補しております場合におきましては、いろいろ支障も出るのじゃないかと思うのでありますが、この点いかがでありましょう。
  161. 小林与三次

    ○小林説明員 これは実際の問題としてあり得ると思うのでございますが、御案内の通り一時は全部事実上辞職をして立候補いたしておりますが、市町村長は一般的に見ますと、現在でも辞表を出さずにそのまま仕事をしておる着が多くないように見受けられます。結局そういう問題の続きになるだろうと存じておるのでございます。
  162. 床次徳二

    ○床次委員 特別職でありますからそういう状態もあり得るわけでありますが、ただ先ほど後段にお尋ねいたしましたところの辞職するかしないかという問題でありますが、この規定があっても辞職の問題は別個に考えられるとも思いますが、この点はいかように解釈されますか。
  163. 小林与三次

    ○小林説明員 辞職は当然にできるだろうと思います。
  164. 古井喜實

    ○古井委員 関連してお尋ねいたします。今お尋ねの点でありますが、任期満了の後も在任をするというのですが、法律上辞職してよいということはこれは解釈上そういう解釈は非常にむずかしいのじゃないかと思うのですけれども、それは確信がありますか。法律上いやでもおうでも議員あるいは長になっておらなければいかん、しておくということが書いてある。これは辞任ができないのじゃないかと私は思うのですが、その点は一体確信があるのかないのか。  もう一つは、一体在職のままで選挙に臨むことが好ましいことかどうかという問題で、そういう場合も起ることはありえるけれども、しかしそれがよいことかどうか。この法律はそれをよいことだというふうにしてある。これはちょっともんだいありゃしないかと思うのです。これが第二点です。  もう一つは、当選人の告示の日の前日まで在任するとあるのですが、当選人の告示の日というものはあらかじめ予定ができないわけである。前日までというのは一体何をいうのであるか。あとになってみれば前日ということはわかるけれども、職務を行うべき責任のある時期があらかじめわかっていないということになりはしないか。こういう点は一体理屈が通っているようにお考えになるかどうか御説明願いたい。
  165. 杉山恵一郎

    ○杉山参議院法制局参事 「長として在任するものとする。」というふうに書きました趣旨は、その議員または長としての任期がそのときまで延びていくのだという趣旨で書いておるわけでございます。従ってその任期がそこまで来るということで、その任期中に辞任することができるということは当然であろうかと考えております。それから「告示の日の前日までは、」と書きましたのは、この法案の提案の趣旨が、前の議員とあとの議員との間に空間ができないようにしろということでございましたので、次の選挙の当選の効力が生ずる告示の日には、もう新しい議員の効力を生じさせるようにする方がよいのじゃなかろうか、そうすれば前の議員はその日の前までさせておくということの方がよくはないだろうかということで、前日までということになつておるのであります。お話のように確かに告示の日というのがあらかじめわからないということになりますと、本日は議員あるいは知事ではなかったというような事態が起り得ると思いますけれども、しかし告示そのものはその市町村で行うわけでありますので、あらかじめの連絡で当然わかるのだというふうに、実際上の処置としてその辺のことは処置できはしないだろうかというふうに考えております。法律の問題といたしましては、告示があればその前の日まで別の議員がおって、告示の日から新しい議員あるいは長の任期が始まるのだというふうに将来から見ればはっきりしてはくると思います。
  166. 古井喜實

    ○古井委員 それではこの言葉でもつてやめることができるということも疑義のない程度に明らかだとお考えになっておるのか、すこぶるあいまいで、疑問だと思うのです。やめ得るのだ、任期がそれだけ延びたのだという解釈に対しては、これはまことに疑問を起す条文だと私は思うのです。そういうあいまいな規定を設けるということに一つ問題があろうかと思う。もしまたやめ得るというならば、この任期満了の翌日この法律があってもすぐやめてもよいのであるから、任期を続けていってつないでいこうという趣旨は没却されると思う。やめてよいということであるならば、続けなければならぬのだという趣旨は貫徹できないことになるのだろうと思う。これはまたこうまでして続けるという趣旨が徹底しないようなことにもなるかと思う。  それから今の告示の前日の問題は、市町村長としての責任がいつまであるかということは大問題である。あとになって責任がその日はあったのかなかったのかきまるというのでは、まことにこれは困る問題じゃないかと思う。その辺はやはり問題が残っていはしないかと思いますけれども、もう一度得心のいく御説明が伺えたならば伺いたいと思います。
  167. 杉山恵一郎

    ○杉山参議院法制局参事 この在任するという規定は、実は町村合併促進法の中にも使っておりまして、これは第九条でありますが、協議をして在任をすることができるとありますが、この「できる」というのは、協議をしたら在任をすることができるということで、協議をすれば当然在任することになっておるわけです。その場合に、ではその議員が辞職ができないか-この場合は一年ですが、できないかというと、その場合にはもちろんできるのだろうというふうに考えておるわけで、それらの規定を考え合せまして、この場合でもやはり辞職はできるのだというふうに考えないといけないのじゃないか、辞職もできないといって法律でこれをきめてしまうということまでは、ちょっと行きかねるのじゃないかと思っております。  それから告示の前日の問題は、なるほど全くお説の通りなのでございますが、実際上の問題として、あした告示をするんだということで話さえしてあれば、その翌日から新しい長あるいは議員さんだということで、そこははっきりするのじゃないだろうか、事実上の措置として問題が起ってくることはあり得ない。たとえば事務をやる方が市町村で、あるいは告示をする方が内閣だというふうな場合には、その連絡ということはほとんど不可能かもしれませんが、同じ町村の中の問題で、しかもその機関はその市町村機関なのでございますから、その辺のところは問題が起らないで処置ができはしないかというふうに考えたわけでございます。
  168. 古井喜實

    ○古井委員 あとの点でありますが、実際上わかるだろうということで済むか済まぬか一つ問題だろうと思います。たとえば選挙期日告示があるまで在任するとかいうなら、こういう問題は解消するのであります。しかしいずれにせよ、実際わかるだろうということでは、ちょっと得心しかねるのであります。  それからやめることができるという点は、もしそうだとすれば、これは趣旨を明らかにしておく必要があると思いますが、自治庁の御関係などはやはり同様にお考えになるか。またさっきお話になった例もあるようでありますが、一体ほかにも例があるのだろうか、その辺もお答え願いたいと思います。
  169. 小林与三次

    ○小林説明員 この告示の日の前日までというのは、こういうふうにおきまりになれば、私たちは当然にこういうふうに理解したいのであります。つまり告示をすれば、その日の前日まで任にあったものだというふうに考えればいいのじゃないかと思うのであります。それでありますから、告示をするかせぬかわからぬうちに職を失うということは考えられぬので、告示があれは必ず――告示の効力はおそらくその日の午前零時からということになるだろうと思いますが、そうなれば前の者はそのときまで在任しておったのだ、こういうふうに理解すれば、その間の解釈は私はつくだろうと存じておるのであります。  それからもう一つ、辞職の自由はもちろん妨げるわけではありませんから、辞職してしまえば、この法律の趣旨が徹底しないじゃないかというお尋ねでございますが、これは私は現在のままでも立候補するために辞職することが自由になる、必ずしも辞職しなくてもよろしい、それですから市町村長は現職のまま立候補して、そのまま当選をするという事例が相当多いのでありまして、むしろ公職選挙法の建前から言えば、任期中に選挙をやって、そのままあとの後継者をきめるという建前になっておるとも言えるのであります。また政治上いろいろな理由で立候補の際に辞職しておるという事実上の問題だろうと思うのであります。それでありますから、この問題はむしろ一般法の建前がそうなっておるのを、この前の特例で断絶することにしたから、そこをつなぐのだ、こういうふうに理解すれば、そう筋の通らぬというよりは、むしろ筋の通った一つの考え方だろう、こういうふうにわれわれといたしましては考えておるわけであります。
  170. 古井喜實

    ○古井委員 今の告示の前日までということはわからないので、それでは説明が納得がいかぬということだけを申し上げておきます。  それから今の、そのときまで在任するという問題は、私が伺ったのは、そういう解釈がもう当りまえだというふうに読めるような先例があるのかとか、その解釈上疑義がないのかというそこの点をお伺いしたので、ちょっとお答えがそうでなかったように思いますが、その点を一つ。
  171. 小林与三次

    ○小林説明員 相済みませんでした。この在任するという場合の解釈は、先ほど法制局の方からお話がありました通り、現在促進法の九条に、特例によって議員の任期を一年以内延期する規定がございまして、その場合にこれと同じ表現をしておるのであります。引き続き議員として在任するという規定をいたしております。その場合には当然任期が延びるのであって、辞職はもちろん自由である、こういうふうに当然解釈いたしております。現にそういうふうに議員が総辞職して新しい改選をやった例もあるのであります。
  172. 坂本泰良

    ○坂本委員 今の点いろいろ説明があったのですが、はっきりするためにこういうふうに集約できないものですか。百一条の二項で当選人を告示するわけですね。百二条で当選人は告示の日から効力を生ずるのですから、告示の日から新しい者がつくわけですね。その前日だから、そこを在任するということにすれば、当然空間が生ぜずに引き継ぐから、百二条の解釈からいってこれでいいように解せられるのですが、その点どうですか。
  173. 杉山恵一郎

    ○杉山参議院法制局参事 ただいまおっしゃった通りの趣旨で実はこれを考えておりますので、告示がありますと、その告示の日から当選の効力が生ずる、だからその日から新しい議員さんの身分を認めることが適当であろう、従って前の議員さんの身分はその前日まで置くのが正しかろうということで「前日」という言葉の表現が出てきた。まったく今おっしゃいましたと同じ趣旨で立案をしておるわけでございます。
  174. 門司亮

    ○門司委員 これは聞いていてだんだん疑義が出てくるのですが、要するに辞職をすることができるということになると、提案された趣旨がまったくなくなってしまう。おかしくなってくる。あとまで残そうということになっておるのだけれども、実際やめてしまえば、もうあといなくなるということはわかる。そうすると提案された趣旨が少し変になるのだが、どうなんです。  もう一つ聞いておきたいのは、要するに百四条で、兼職その他に関する五日以内の承諾という期間がある。だから当選人という告示はされても、実際の執務をとれるのは、百四条の規定により、そういう今までの公職その他の関係が辞職されたという身分が明らかにならなければ、事実上の問題としてはできないと思う。五日間の諾否の期間がここに設けられておる。だからほんとうに厳密に言えば、告示されてから五日後でなければ就職のできない人とできる人と二つあることになる。そういう問題の解決はどうするのですか。
  175. 小林与三次

    ○小林説明員 これは法制局の方からお答え願った方がいいかと思いますが、われわれはこの条文をこういうふうに解釈するものでございます。百四条の問題は、五日以内にしなかったならば当選を失う、当選の効力は告示の日から生するという建前になっておるようにわれわれは考えます。それで五日以内の間に一度は当選の効力が生じたものが議員でなくなる、こういう考え方だろうと思います。その日まで当選の効力が発生しないという趣旨ではないようにわれわれは選挙法を理解いたしておるのであります。それですから理論上はこういうことでいいだろう、こういうように思っております。
  176. 大矢省三

    ○大矢委員長 他に質疑もないようでありますから、この質疑を打ち切ることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  177. 大矢省三

    ○大矢委員長 御異議がないようでありますから、これにて再案に対する質疑は終了いたしました。それではこの際お諮りいたします。討論に移りたいと思いますが、討論を省略して直ちに採決に移ることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  178. 大矢省三

    ○大矢委員長 御異議がないようでありますから、討論を省略して直ちに採決することに決しました。それでは採決いたします。町村合併促進法の一部を改正する法律案地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案、以上の二法案に賛成の方は御起立を願います。   〔総員起立〕
  179. 大矢省三

    ○大矢委員長 起立総員。よって満場一致原案通り可決いたしました。  この際お諮りいたしまするが、ただいま議決いたしました両案に関する委員会の報告書の作成につきましては委員長に御一任を願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  180. 大矢省三

    ○大矢委員長 異議なきものとして、さよう取り計らいいたしたいと思います。  それではこれをもって一時休憩をいたしまして、三時半に再開いたします。    午後三時一分休憩      ――――◇―――――    午後四時五分開議
  181. 大矢省三

    ○大矢委員長 それでは休憩前に引き続き名古屋市及びその隣接町村との合併に関する問題について、参考人に対する質疑を続行することといたします。赤松勇君。
  182. 赤松勇

    ○赤松委員 鳴海町長にお尋ねいたしますが、県の職員が名古屋市との合併運動について、それを阻止するようなビラをまき、あるいはいろいろな反対運動をやったというのですけれども、その具体的な事実を一点だけでよろしいから指摘していただきたいと思います。
  183. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 ただいま委員長のお手元へ証拠書類を出してある通りでありまして、十月の二十日時分から鳴海町における過激分子を利用して、愛日の事務所から河村その他の数名の者が、かねての愛日で刷ってありましたアジビラを数種類にわたって供給をいたしまして、そうしてこれを電柱に張りつけ、漸次その数を増していったわけであります。
  184. 赤松勇

    ○赤松委員 行政部長、今水谷町長の公述をお聞きになっていたと思いますが、それは具体的にはあなたがさっきおっしゃった町村合併に伴う職員の職務執行の一つの手段として認められますか、いかがでございますか。
  185. 小林与三次

    ○小林説明員 どういうビラを張ったのかよく存じませんが、そのビラの内容がもし県の適当だと考える合理的な合併計画の趣旨を周知させる、こういう程度ならこれはあながちいけないということはできぬだろうと私は考えております。その程度です。
  186. 赤松勇

    ○赤松委員 行政部長から合理的という言葉がただいま出たのでございますが、私もそうだと思います。あなたと同じであります。その合理的であるかないかという問題は事実の判定に待たなければなりません。そこで私は具体的にその事実をここに提示をいたしまして、果してこれが合理的な地方公務員としての職務の執行であるかどうかということを自治庁にお尋ねをしたいと思います。これには全部証人がございまして、証人がそれぞれ署名捺印をしております。  まず第一に、県職員が配りましたのがこれでございます。「合併絶対反対。一、名古屋市との合併は税金が高くなる。一、土地改良事業の補助金がなくなる。一、商工業はばすえになる。一、農業の発達を考えてくれない。一、合併しなくても独立していける。名古屋市合併反対期成同盟」、これを県庁の職員電柱に張っておるのです。これは合理的な県職員の職務の執行であるかどうか。さらに私が非常に遺憾に思いまするのは、このほかにこういうものがあるのです。このビラを散布しました県職員の氏名、またこのビラを張りました県職員の氏名は全部ここにございます。先ほど申し上げましたのは愛日地方事務所員河村行雄という職員がこれを張ったんです。  それから証拠第二でございますけれども、これには檄としてある。檄というのは御案内のように、よく共産党の諸君たちがビラをまいております。これが合理的な題名であるかどうかはあなたの良識に待ちますけれども、「檄。鳴海町長及び町会議員は町民の意思を無視して秘密会を開いて遂に名古廃市との合併を内定している。今町当局が行っている部落懇談会は表面をゴマカス形式的な懇談会で町民を操り人形と化している。名古屋市との密約を懐中に町民諸氏をもて遊ぶ町当局に対し徹底的に反撃を致しましょう。悪謀を粉砕し町村合併問題は町民の手で行いましょう。」いかがでございますか。徹底的に反撃を致しましょう、それから土地改良事業の補助金がなくなる、これは合理的な職員の職務執行とお考えになりますか。いかがでございしょうが。
  187. 小林与三次

    ○小林説明員 実際だれが配ったという事実問題は別にいたしまして、その内容の、反対期成同盟を作り、かりに県の職員が配るとか配らぬということになれば、私は必ずしも適当ではないと考えます。多少は行き過ぎがあるようような気がいたします。
  188. 赤松勇

    ○赤松委員 わかりました。自治庁は行き過ぎである、適当でない、妥当でない、いわゆる合理的な職務執行の方法ではない、こういうふうにただいま自治庁当局は御答弁があったのであります。これはぜひ参考人の皆さんよく御承知おき願いたいと思います。  次にお尋ねしたいのでございますが、この鳴海町等の合併問題の過程におきましてこういうことがある。十月の三十日の午後二時半ごろ加藤という合併反対の町会議員が、県の衛生部長の小川という人の車に乗って料率「鳥要」へ出かけた。そこに県の総務部長鈴木慶太郎、小川衛生部長、愛日地方事務所長伊藤辰次郎、幸島一郎、県会副議長山田重蔵、県議石川末吉の諸氏がいた。そして加藤正由町会議員を交えて、鳴海町会の流会作戦を協議した。そうして比較的中立性を保っておった青山末吉、福井馨、消防団関係の伊藤倉吉、こういう町会議員関係の切りくずしに白羽の矢を立てた。そうして切りくずしの手はずは青山に対しては特別の関係がある県会議員の石川末吉が担当、福井馨には県会副議長の山田重蔵と幸島一郎、伊藤倉吉には愛日地方事務所長の伊藤辰次郎が受け持った。鳴海町会議員二十六名のうち農村出身九名は農協関係の圧力によって反対に決定。そこで加藤正由を初め、青山末吉、福井馨、伊藤倉吉の四名を切りくずして、反対を十三名として合併案を否決しょうとした。そうしてもし否決できない場合には議員をカン詰にして、町会を流会にする計画の準備を進めた。この四名の買収費は各三万円と言われている。もう一つは例の水谷町長をふくろただきにした事件でございますが、これは十一月の一日の朝鳴海町役場の国道にむしろ旗プラカードなどを立てて、そして愛日地方事務所の職員が自動車で乗りつけて、今に賛成派議員が車を連ねてやってくるから突撃しろと待機しておった。そして自動車目がけて一斎に殺到した。そのときその群衆の中にまじっていた愛日地方事務所の職員が白井という反対派のリーダーに対して町会を流会にさせよ、おいみんなで町会議員を拉致してしまえと指令した、これに続いて、車は用意してある、それとばかり農協幹部を先頭に県職員とともにこの自動車を目がけて殺到し、自動車に乗っていた人をば拉致した。これは鳴海町長にお伺いいたしますが、民主主義の世、しかも平和憲法が現存しており、いわゆる社会秩序もただいまちゃんと確立しておりまして、そのようなことは地方自治体の中ではおそらく私はない、こう確信をしているのでございますが、万一かようなことがあったといたしますならば、何のために憲法があり、何のために法律があり、また何のために安寧秩序を守るためのそれぞれの機関があるかわかりません。これは法治国家として許しがたい。もしこういう事態があるといたしますならば、許しがたい事実であると思うのでございますが、おそらくこういう事実はあってほしくないように願いたいと思うのでございますが、はたしてあったかどうか。なおもう一点は何か下品の温泉の方にだれかれを拉致いたしましてカン詰にした、あるいはその場所は違っているかもわかりませんが、およそ人の自由をば束縛して、暴力をもって町会議員を拉致して、そうして合併反対派に回るようにあらゆる強要、脅迫、泰行、買収、そういうことを行なった事実があるかどうか。これを一つ明確に本委員会において公述をしていただきたいと思います。
  189. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 ただいまお話の流会戦術を行なったということは、後日十一月四日山田、石川両県会議会議員が天白の村長の近藤氏の懇請により私どもと面会をした節、みずから流会戦術をやったのは私どもであるということを言われたのでありますから、これは確実だ、こう考える次第であります。また私どもが名古屋から自動車に乗って参ったときに、愛日の職員総務係長の樋口某が私どもの自動車を尾行して、かねて待機しているところの役場町前における群衆等を愛日の職員河合、滝沢、水野、佐藤等によってリードさせまして、そうして私どもを自動車から引きずりおろし、私に対しては前歯を三本折り、なおそのほかの町会議員数名に殴打その他の暴行を働き、なおその上農業出身の阪野信太郎と大島捨吉この両名の町会議員を自動車に乗せて名古屋方面に拉致したという事実は厳然たる事実であります。これは被害者たちをお呼び出しになれば明らかにわかることであります。
  190. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 私に関係した問題がありますので、疎明させていただきます。私の問題について鳥要とかいう料理屋で、衛生部長の車が来ておって、そしてそれに加藤という町議をお連れしていろいろと反対のための懇談をしたかのごときお話でありますけれども、私は鳥要という料理屋がどこにあるのやらまた加藤という町議がどんな顔をしている方やら全然知らないのであります。従ってそうした問題には何ら関係しておりませんが、そうしたいろいろの印刷物がそれ以外のものによっても幾つも出ておるのでございます。私としては非常に迷惑を感じておりますけれども、そうした小事にこだわることなしという気持で黙っているだけでありますので、その点御了承願いたいと思います。
  191. 赤松勇

    ○赤松委員 県の首脳部の中にむろん鈴木総務部長も入っておられるだろうと思いますけれども、その県の首脳部の方々が鳴海の町会議員あるいは富田の町会議員あるいは有松の町会議員などと、どこかの料理屋で会合されて、そうして切りくずし――切りくずすというのは何ですけれども、そういう買収、供応あるいは脅迫等、またたとえば補助金をやらないというような利益誘導、そういう手段をもって町会議員に働きかけたことがあるかどうか、その事実があれば指摘していただきたいと思います。
  192. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 先ほど鈴木総務部長から鳥要へ行った覚えもないという話がありました。私は鳥要ということは知りませんが、先ほど申しました「らく楽」においてわれわれの消防団長を脱落させようとしたことは事実でありまして、本人を呼んでいただけば間違いありません。なお青山、福井の両氏を脱落させるために石川、山田町県議がおもむいたことは、本人の口からもはっきり言っておりますので、これは間違いございません。
  193. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 ただいまの問題に関連しまして、先ほど私申し上げました通り、消防団長としてはこの地方議会議決の問題についてはもっと慎重に考えるべきである。反対と賛成とが非常に争っておる事実にかんがみて、しかも消防団員が相当騒いでいるから、もう少し自重してやってみるように団長の立場においても考えたらよかろうということを申し上げてお話ししたことはございますが、それとて私どもはそうした催しがなされているので、そこへ行って話しただけのことでありまして、別にその方を脱落さしてどうこうという問題でなしに、県全体の一つの試案との関係からしても、また名古屋市のことから考えても、地元の町に争いがある点から見ても、そうすることがよかろうと思ったので忠告しただけであります。誘惑というようなものでないことだけは御了承願いたいと思います。
  194. 赤松勇

    ○赤松委員 鳴海事件について司法当局の方で取調べがありまして、被害者たるいわゆる合併賛成の町の首脳部の方でございますか、それらの人につきましては何ら問題はないのでございますけれども、いわゆる暴行を加えた加害者につきましては、厳重取調べが行われておる、こういうことを聞いておりまするが、今その取調べはどういうふうになっておりますか閥かしいただきたい。ことに前面三本折ったということも当然私は検察当局の問題になっておる、こう思うのでございます。この点について結論だけでよろしゅうございますから、どうなっておるか伺いたい。
  195. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 私どもは事件のあらましを検察庁から呼ばれて取調べを受けたのでございますが、私どもといたしましては大体いわゆる告発等はいたしません、事件の真相をきわめていただきたい、また暴行を実際働いたのは町民であるから、なるべく刑罰は軽くやっていただきたい、こういう要望を親心でもっていたしておったのであります。検察方面から鳴海町に検事二名が数日間御出張になって、相当のお取調べをなさったのでありますが、私どもを殴打した人なんかはわからずに済んで、その場において直接の暴行人じゃありませんけれども、いわゆる群衆をアジってやれやれと気勢をあげさした末端の白井昇、それから永井武雄の二名が罰金刑一万円、なおそのほか三、三の者がごく軽い罰金に処せられたのでありまして、これらの白井だとか永井等を使嗾しておやりになったその筋の方面には、あまりお取調べがなかった様子であります。
  196. 赤松勇

    ○赤松委員 公正なる司法当局によりまして取調べが行われ、罰金一万円の判決が下っておるという事実でございますが、一つその概要につきまして、もしできれば委員長からでもよろしい、あるいはあなたからでも本委員会に提出していただきたい。と申しますのは、町村合併の問題に関連してかかる暴行、暴力が白昼公然と行われておるということになりまするならば、今後町村合併のきわめて合理的な促進のために非常に大きな障害になりますので、この点はぜひ本委員会に出していただきたい。またただいまの御答弁によりまして、いわゆる合併反対派なる者が暴力をもってそれを阻止しようとした事実も、先ほどの県職員のいわゆる行き過ぎた合併阻止の運動とともに、こういう暴力が公然と行われ、鳴海町の住民の意思をばじゅうりんしつつあるという事実が明確になったことは大へんけっこうでございます。しかしながらかようなことが起りますることは、われわれといたしましてはまことに遺憾でございまして、この点につきまして自治庁当局の方に何か報告でも参っておるかどうか。自治庁といたしましてはいわゆる監督行政の立場から、非常に遺憾な出来事でございますけれども、こういう事件についてどのような見解を持たれますか。今後こういう紛争が起らないようにどうすべきであるというような、何か方針でもございましたならば、この際明らかにしていただきたいと思います。
  197. 小林与三次

    ○小林説明員 ただいまの問題につきましては、正式に文書でもっての報告は来ておりませんが、新聞紙その他いろいろな資料で、問題があったということは承知いたしております。鳴海問題だけでなしに合併をめぐりまして、全国に多少暴行-暴行と言っては語弊があるかもしれませんが、多少の問題が起っておるところがありまして、これはわれわれといたしましてきわめて遺憾としておるところでございます。賛否いずれにしろ、自由に公正な意見を基礎にしてこの問題が討議されるべきでありまして、われわれといたしましては、当初からこの問題はもう繰り返し巻き返し、そういうことのないように、地方に対して申し伝えております。
  198. 赤松勇

    ○赤松委員 住民同士の暴力ざたならば、もちろん容認はできませんけれども、ある程度感情の激するところ、また情状の酌量する場合もあり得るわけであります。こういうことは奨励できませんけれども、情状酌量する余地のある場合があるわけです。ところがそこに監督行政官庁であるところの県の職員がそういう暴行を使嗾した、あるいは指導したというような事実が明確になった場合におきましては、われわれとしてはこれを放置するわけには参りません。そこで自治庁といたしまして、そういう事実が具体的に明らかになりました場合には、いかような方法をおとりになるか、一つお聞きしておきたい。
  199. 小林与三次

    ○小林説明員 われわれといたしましては、いやしくも合併につきましては今お話しの通り、住民の間においてもそういうことが起ることは厳に戒めなければならぬ。ましてや公務員がそういう渦中に入って、ほとんうに暴行とか脅迫ということは全くあるまじきことでありますから、あろうとは信じがたいのでありまして、これはかくのごときことのないように地方に十分その趣旨を明らかにしたいと思っております。
  200. 赤松勇

    ○赤松委員 かりにあった場合はどうします。
  201. 小林与三次

    ○小林説明員 かりにあった場合にはどうするかということになれば、その個人に対する責任は任命権者でありますから、自治庁といたしましてそれに対して真接どうこうするという権限は持っておりませんから、あった者に対する結果についてのどうこうの措置は、われわれとしては今の法律の建前上いたしがたいと思っております。
  202. 赤松勇

    ○赤松委員 任命権者に対するところの監督なりあるい指導ということについてはどうですか。
  203. 小林与三次

    ○小林説明員 任命権者に対しても、逝去の行為に対してどうこうしろということは、私は今の建前上は適当の措置でないだろう、こういうふうに考えております。
  204. 赤松勇

    ○赤松委員 たとえばそのために議会の議決が歪曲された、暴行脅迫その他によつて歪曲されたという場合には、その議決は当然住民の正しい意思によって行われたものではないのです。その場合はどうですか。
  205. 小林与三次

    ○小林説明員 これも仮定の問題になりますけれども、議会の議決が歪曲されたかされないかという事実認定の問題はきわめて困難でむずかしい問題でありまして、自治庁といたしまして抽象的にされたとかされぬとかいうことを申し上げるのもどうかと思いますので、ちょっと差し控えたいと思います。
  206. 赤松勇

    ○赤松委員 それでは次にお尋ねいたしまするが、その前にそういう事実がございまして、そのために地方住民の意思が著しくじゅうりんされた、そして、出て参りました結果というものが、政府国会が期待しているような結果でなかった。そのために最後には総理大臣に対してその審査をば請求しなければならぬというような事態が起きました場合におきましては、政府といたしましては諸般の事情を勘案して、それに対して妥当なる判断を下すことはもとより当然であると思いますが、それはよろしゅうございますね。
  207. 小林与三次

    ○小林説明員 それはその通りでございまして、今の問題で、かりに総理大臣に対して審査の請求があれば、自治庁といたしましてはあらゆる事情を十分に調査し、審査して事を妥当に解決いたしたいと思っております。
  208. 赤松勇

    ○赤松委員 それではお尋ねいたします。次に県単補助事業で、町村長の申請と違い事業費四十万円を四十五万円と査定して、しかもこれは町長を経由しないで直接部落に渡したりすることは、町村自治を尊重しない行為であると思うが、どうでございましょうか。
  209. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 私の方の補助金は国の補助金に関することだけをやっておりますので、あるいは御質問のは県費の補助ではないかと思いますので、ちょっとその点についてはお答え申し上げかねます。
  210. 赤松勇

    ○赤松委員 反対派の諸君に対しましては町長を経由しないで部落会議に補助金を出す、賛成派の諸君に対しましては全然渡さないというような事実があるということを聞いておりますが、その点町長、どうでございましょうか。そういう事実はございますか。
  211. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 「名古屋市とその周辺町村の合併について」の末尾から二枚目に、このことが詳しく載っておるわけであります。大体鳴海町が順位をつけまして、そうして農地改良として県庁の方へお願いをしてあったのでありまするが、反対議員の方々が県の方へいろいろ依頼をされて、そうした反対議員の所属の部落の改良工事だけを補助金の決定をもらってきていただいたわけでありまして、これは町の順位を変えて反対議員の部落の補助金だけを先んじて果の方で確定してお渡しになって、補助指令なんかも反対議員の方が県の方へ行ってもらっておられて、町長が見まして非常に驚いた、こういう事実でございます。
  212. 赤松勇

    ○赤松委員 それに対しまして監察部長の御意見はいかがでございますか。――聞いておられたのですか。聞いていなかったのでしょう。だめですよ。
  213. 大矢省三

    ○大矢委員長 監察部長、聞いていましたか。
  214. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 私に話しかけられたものですから、つい間に合いませんで……。
  215. 赤松勇

    ○赤松委員 そういうことでは困りますよ。参考人もお忙しいところを来てもらっているのだし、われわれもおそくまで質問をしているのです。どうぞそういうときにはかまいませんから、今質問中でございますからしばらくお待ちくださいと言って下さい。――町長さん、もう一ぺん言って下さい。
  216. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 「名古屋市とその周辺町村の合併について」の印刷物の末尾から二枚目にあるわけでありまして、大体順位等が書いあるわけであります。農地改良の補助事業でありまするが、役場からはそれぞれ順位をつけてお願いをしてあったのでありまするが、反対議員の方々がその筋へおいでになって、そうして自分たちの部落の工事だけを、補助確定の指令をもらって見えて、私どもはこれを見て非常に驚いたということであります。その順位は町が申請した順位と異なりまして、相当順位の末のやつが早く補助確定ということに相なっておるわけであります。
  217. 赤松勇

    ○赤松委員 お聞きになりましたか、監察部長。――ではどうぞ。
  218. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 具体的なことにつきましてはまだ私承知しておりませんが、一般的に申し上げまして、ただいまのようなケースで町村から順位をきめて出しましても、補助を出す官庁で適当に勘案してまた順位を変えるということもあり得ると思います。ただ、ただいまのこのケースが非常に不当に順位を変えたというような問題であれば別でございますけれども……。そこで具体的のことを調べてみませんと、この具体的のケースについて不当であるか、どうかということは申し上げられないのであります。
  219. 赤松勇

    ○赤松委員 これは同僚議員からさらにあとから追究をされますので、次に移ります。  海部郡飛鳥村から出て参りました公式な文書でございます。それによりますと、こういう事実がある。海部地方事務所笹野農地課長が一月十九日午後本村吉田政吉方に寄り、夜は同字若松徳松氏宅に来た。同字災害復旧工事昨年三月の会計検査院の検査にて全部工事施し直しの命を受けた。この工事につけ込んで、補助金で心配している関係者に合併反対を扇動したという事実がある。これは海部群のみならず、他にもこういう事例があるのでございます。はなはだしいのを一、二あげてみましょう。たくさんあるので、どれをとったら一番いいか、ちょっと困るのですが、一つの事実をあげますと、県道にかかる石橋は、腐朽のために二ヵ年有余にわたる陳情の結果、二十九年度の予算計上となり、今や実施のところまで来たが、たまたまこの町村合併議決をしたため、その予算は他町村へ振り向けられ、通行制限のままほうってあり、土木出張所へ請求しても名古屋市合併決議町村にはどうにもいたし方がない、そういう回答があった。こういう事実もございます。西福田土地改良区に対しては、二十九年度分予算計上の区画整理が、合併決議のためにほとんど繰り延べになっている事実がある。それから消防ポンプ補助金について、前年度において一応補助対象から除外されていたポンプに対し、当該消防団員を扇動し、合併反対の陳情書を提出すればすぐ十万円の補助金を交付すると言ってきたが、応じなかったため補助金が打ち切られた。こういう事実は随所にある。これは富田町にもあるのであります。一つ冨田町の町長さんでもよろしゅうございますが、こういう事実の一、二を明らかにしていただきたいと思います。これは有松でも、鳴海でもどこでもけっこうです。
  220. 立松勝太郎

    ○立松参考人 ただいま赤松先生のおっしゃったようなことは、富田町においてもあったのでございます。前回申し上げましたが、戸田区の土地改良区が県費の補助にお願いをしておったのでございますが、富田といたしましては大体土地改良の工事費が年々百万円くらいを県の方からお認めをいただいておったのでございます。ところがこの二十九年度はいまだこれのお認めをいただいておりませんので、戸田の区画整理をやっておる役員たちが非常に困って、とやかく言っておったのでございますが、たまたま県の方へ呼ばれて-戸田の合併の反対の人と言った方がいいと思いますが、これらの人が引率をされまして、四、五名県の方へお行きになったそうでございます。ところがそれで反対の署名をしてくればすぐお前の方の補助金はやるというようなお話があったそうで、すぐさまあくる日帰ってそれを役場の方へ相談に見えたのであります。それで幸いそのところへ中日新聞の津島支局長が巡回に見えまして、そして私どもあるいは県庁へ行ってみたという四、五名の人とこの新聞記者との対談がこまかく出ておりますので、それを読んでいただけば大体それに間違いがなかろうと考えております。ただ私どもの意外に思ったことはその役場を経由せぬでももらえるというようなことを言われましたので、そういう方法ではちょうだいができるものではないと思うが、それは間違いではないかということをこの土地改良区役員の人に申し上げたのでございます。土地改良区といっても単独の土地改良区なら例でございますけれども、富田町は町長の名前において富田町全体が一つの土地改良の仕事になっておりまして、独立した単独の土地改良区はございません。その後私は地方事務所の方へ参って、そして富田町の方の年々の継続事業であるから費補助じゃないかと思うのであります。私の方は国費の補助の関連事業だけをやっておりますので、県費の補助の事業について今どうこうと申し上げられませんが、土地改良は今のお話のように独立の改良区であれば補助の対象に-これは国費でも同じと思いますが、なると思います。従いましてもし今の町長のお話のように冨田町だけが独立の一つの改良区だとすれば、その一部の部落に補助がいくということはちょっとおかしいのじゃないかと考えますけれども、県費のことでございますので直接私の方の監察の対象ではないということだけは申し上げてお一つ認めていただきたいとお願いをいたしましたところが、この名市合併を決議したところは名古屋市になると宅地になるんだからこれは土地改良の必要はないんだ、こういうようなお話であったのでございます。  なお町村等の補助に対しましても大体一年に百万円見当の工事費を認めていただいておったのでございまするが、ことしは何らその通知にまだ接しておりません。そこで私は県の土木出張所へおじゃまいたしましたが、補助金はもうなくなってしまったから今さら何ともしょうがないというような所長さんのお話であったのでございまして、結局この合併の決議をしたからこういうふうにまま子扱いになるのではないかというような感じを持ったのでございます。
  221. 赤松勇

    ○赤松委員 それでは監察部長どうですか、今の富田さんの御意見に対して。
  222. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 先ほど申し上げましたように、ただいまのお話ではたしか県費補助じゃないかと思うのであります。私の方は国費の補助の関連事業だけをやっておりますので、県費の補助の事業について今どうこうと申し上げられませんが、土地改良は今のお話のように独立の改良区であれば補助の対象に-これは国費でも同じだと思いますが、なると思います。従いまして、もし今の町長のお話のように富田町だけが独立の一つの改良区だとすれば、その一部の部落に補助がいくということはちょっとおかしいのじゃないかと考えますけれども、県費のことでございますので直接私の方の監察の対象ではないということだけは申し上げておきます。
  223. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 これは行政管理庁の御答弁に対してお尋ねするわけですが、あなたとしては国家の補助金に対して行政監察をなさる立場にいらっしゃるから、今のお答えが間違いということを言うているわけではないのです。県費補助といえどもこれは県の税金によってまかなわれておると思いますが、その補助を賛成すれば差し上げまするが反対すれば打ち切られますということがあった場合において、こういうことはよろしいことでございますか、あるいはあなたの方としては奨励すべきことでないとお考えになるか、いずれでございましょうか。例をあげてみてもよろしゅうございます、たくさんありますから。
  224. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 私の方の監察部の仕事は、繰返して申し上げますが国の行政機関の仕事を見ているわけでございます。従いまして県の固有事務につきましては、私の方には監察権限はないわけであります。県の税金の徴収ということは県の固有事務でございます。それは隣におられます小林さんの方の自治庁が監督しておるという建前になっております。さよう御承知を願います。
  225. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 それは監督のことはちゃんとわかっております。しかしそういうことがいいか悪いか、あなたの感じを聞いているのです。
  226. 岡松進次郎

    ○岡松説明員 これは私見を申し上げてよろしければ、ただいま前の委員にも、開拓補助ですか申し上げましたように、筋の違う補助というものは、国費であろうと県費であろうと補助の対象でないものに出すということはいけない、穏当でないということは申し上げても差しつかえないと思っております。
  227. 赤松勇

    ○赤松委員 公正でないということが今言われましたので、その通りだと思います。それでけっこうです。それで行政部長の御見解はどうでしょうか。
  228. 小林与三次

    ○小林説明員 この補助金の問題は、今いろいろお話がありましたけれども、ほんとうにそういう事情で補助金がゆがめられたかどうか、その事実関係を明らかにしなければ私として十分御返答をするわけにいかぬと思うのでありますが、それにいたしましても補助金は自治団体において自主的に決定することになっておりますので、とかくの言を今の立場で申し上げるのもいかがかと思います。おそらくはそれぞれ事由があって、事由があるやり方で決定するのだろうと存ずるのであります。
  229. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 それではお許しを得ましてお答え申し上げさせていただきたいと思います。  ただいま富田の町長さんやらあるいは鳴海の町長さんから事例をあげていろいろと指摘をせられたのでございますが、その一例としての富田町の問題にしましても、一応そうした関係におきましての申し出はあったけれども具体的な申請書が出なかったために、そうした仕事についての関係のものを残したものもございます。あるいはまた鳴海におきましてもそうした問題はございましたけれども、具体的な申請書がないために一応あと回しになったというものもございますし、県費補助の関係に置きましては県単事業として行う市町村の事業でございますので、非常に各市町村から希望が多いのでございます。その希望の多い場合にはそれらのものから重要の度合いを考え、去年たくさん出したならばことしは少し遠慮してもらう。そうした重要の度合いを考えてやった関係もございまして、あるものは落ちたものもございます。しかしやはり国家補助の対象となり、あるいはまた県費もそれについて考うべきものといったようなものは仕事が遅れたために今補助の手続をしておるようなものも具体的にあるということを関係部長から聞いておるのでございます。そうした関係におきまして、別に不公平なひどい態度をとっているとは考えられない。また起債の問題につきましても、それぞれ私どもとしては努力をしておりますので、その点についての御了承を得たいのでございます。結果的に認められなかったために合併の問題に関連しているかのごとく印象づけられている一例としまして、富田町の中常松の建築問題があるのでございます。富田町の建築の問題については、中学校の講堂を建築するということで出たのでありますが、今講堂よりももっといろいろなすべき仕事があるということで、補助対象から除外されるというような関係になりました。それは校舎が非常に老朽化しておるので、老朽校舎の改築ということに変更して一手続をしましたけれども、しかし第二次的に割り当てられた額がわずか八百万円しかなかったために、当該町村に対しての割当をするということは非常にむずかしい状態になったというようなこともございまして、その間の事情につきましてはできるだけ御了承願いたい、こう考えております。
  230. 赤松勇

    ○赤松委員 委員長にお願いしておきますが、もし委員長が御質問を参考人になさる場合、あるいは委員長が必要と認めて参考人に発言をお許しになる場合には、私が質問中でございまするから、そこで私の意見を聞いていただいて、あるいは私の発言をちょっととめておいて委員長より聞くことがあるとか、あるいは参考人の意見を聞く必要があるからと、こう言って一つ御指名をお願いしたいと思うのでございます。一つ委員の発言はできる限り尊重していただきたい。  そこで今度は県の方へお尋ねいたしますが、今あなたは鳴海町から具体的な申請がなかったと言われますが、その具体的申請とは一体何でありますか。いつ、何をどこでどういうふうに……。
  231. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。たとえば鳴海から出ておるところの事例としましては、名古屋土木出張所を通じまして、このあとから二枚目のに書いてありますところのこうしたものについての申請が出ておるのでございます。これについては、申請はしておるけれども、重点施行の関係上一応あとまわしになった。その次の愛日地方事務所の農地課というのがございますが、その関係のものにつきましては補助交付の手続を目下急いでいる、こういう状態になっております。それからそのうしろのページのところに書いてあります合併反対云々というようなことについては、関係部長はこうした事実はない、こう申しておるのでございます。
  232. 赤松勇

    ○赤松委員 具体的に出ているじゃございませんか。数字をもって具体的にちゃんと正式な申請書が出ている。そこで先ほど有松の町長さんだったと思いますが、横須賀の土木出張の所長さんが有松の補助金打ち切りを言明した。そしてこれは県の意向だ、こういう陣述をされたのでございますが、その点もう一回お聞かせ願いたいと思います。
  233. 浜島計郎

    ○浜島参考人 ただいまのことは私の方の係員の梶野兼薫というのに横須賀の土木出張所の所長さんが直接言われたことであります。そしてまたそのことを、こういう事実があるが、県の議員さんはどう考えるかということを鈴置議員に私たち四人が尋ねましたときに、それはそのくらいのことはある、それは当りまえだこういう話でございました。以上二つの事実がございます。
  234. 赤松勇

    ○赤松委員 同僚議員の質問があとに残っておりますので、私この程度にしておきまして、あとは同僚議員にお譲りをしたいと思いますが、第一に本日は奥井教授より、いわゆる都市行政なりあるいは都市の近代化の構想なりについて学界の確定した意思の発表がございました。冒頭私はこの報告書の中の最も重要と思われる結論を本委員会で読み上げたのでございますが、それによりましても今日東京都のようにこういう混乱した事態が起きておるということは、東京都自身が怠慢であったんだ。それで名古屋はすべからく百年の大計を立てて、この際文化的にも、経済的にも、政治的にも、全たく今の町村合併は正しいのであるから、もっと広げて行く必要があるのであるけれども、とにかくこの合併を促進することが正しいのだ、こういう結論がいわゆる学識経験者の一致した意見として出されておるわけでございます。これに対しまして県側の意見を聞きました。県側の意見としては例の過大都市という言葉がございましたが、適大都市の定義につきましてはぶくぶくふくれる都市というような定義がございましたけれども、これに対して奥井教授よりきわめて明確なる御見解が発表になりまして、全たくわれわれ同点見でございます。従いまして今日名古屋市及びその周辺をめぐる合併の問題は、県議会がその反対の理由の一つとしている過大都市であるということの理由は、何ら根拠のないものである。この合併促進こそまさに名古屋及び名古屋周辺にとりまして、かつ愛知県にとりまして、いな中部地方のあらゆる経済的、文化的、政治的な視野から見まして絶対に正しいものである。国家もこの大きな行政区域をばこのままに放置するのでなく、積極的に現在地方住民の熱望しておる線に沿うて、この問題を円満に解決すべきである、こういう結論を得ましたことは、大へんけっこうだと思います。  次に例の地方公務員合併運動に介入いたしまして、さまざまな行き過ぎが行われておる。現に私はその証拠を持って政府の見解を聞きましたところ、これは行き過ぎであるというところの明確なる判定が、政府の見解として述べられておるのでございます。この点につきましては、今後かような行き過ぎのないように一つお願いをしたい、こういうふうに思うのでございます。  なお県費補助にいたしましても、これは合併問題と関連いたしまして、きわめて不明朗なるいろいろな裏工作が行われておる、こういうことも明らかになりました。なお鳴海町におけるところの例の暴行事件を通じまして、この合併促進の中に権力の介入、一部暴力団を使嗾するところの悪質きわまる扇動使嗾が行われておるということも、ここに明白になったのでございます。政府当局はかかる本院が立法いたしました町村合併促進法精神に反しあるいは地方自治法精神に反し、あるいは憲法九十二条の精神に反するような事態が起きておるのに対しまして、政府といたしましても責任を感じなければならないのではないかと思うのでございます。こういう点につきましては格段の監督をばお願いしたいと思います。  さらに最後に一点だけお伺いをしておきまするが、この町会の選挙が近く行われる。この町会の選挙にすでに県側からさまざまな手が入りまして、あるいはいろいろなうわさによりますると、県側がいろいろ工作して供託金が立候補を予定されておるところのいわゆる合併反対派の人たちに渡されてお一る。あるいは一人当り二万円の選挙運動費もすでに渡っておるということが流布されております。私はかかることをば信じたくはございませんけれども、今までの参考人のお話を聞きますと、遺憾ながらあり得ることでございまして、私はこの点につきまして政府の格段の監視をお願いしたいと思うのでありまするが、現にそういう危慎される事態が今合併を予想されておりまする町村におきまして予想されすかどうか。この点をどなたでもけっこうですから一点だけお伺いしておきたいと思います。
  235. 立松勝太郎

    ○立松参考人 選挙が間近に迫って参りまして、町の方にいろいろなうわさやデマが飛んでおりまして、そういううわさ、デマがあることは非常に残念だと思いますが、私どもはあくまで町の円満ということをこいねがっております。この面について、ちょっと横へそれるかもしれませんが、先回申し上げました訴訟の問題などでも、事実においては幾らももらってはおらないと信じますけれども、取り下げということで委員を作っていただき、多くの人にお話をして、取り下げて町の円満をはかろうということで、一心不乱になったのであります。しかし今日なお取り下げができないということはまことに遺憾でございますが、その取り下げ委員の委員長である勝川泰治という町会議員が、これまで取り下げについての概要を書いておりますので、そういうものも後ほどお渡しをしてみたいと思います。とにかく私どもは、あくまで町の円満を期したいということで、来たるべき選挙にも、こういう合併問題が起きましてからいろいろなデマが飛んでおりますので、地方の円満という面において私どもは非常に困っております。できる限りそういう面のないように、お互いに町民がみずから自分の町を治めるという立場になって、町の円満を期し、なお発展を期すことに全力を尽したい、かように考えております。
  236. 赤松勇

    ○赤松委員 おそらく私はそういうことはデマであると思います。そこで今度は自治庁の方にお聞きしたいのでございますが、今選挙以前の状態においてもこういういろいろな紛争事件が起きているわけです。選挙ともなりますならば、反対派が町議会に多数を占めて、それによって議決をひっくり返して反対の再議決をする危険も予想されるわけでございます。混乱に混乱を生じますので、自治庁においては、選挙以前に申請がございましたならば、できる限り選挙以前に日本都市学会の意見等も十分参酌し、また地元住民の意思を尊重して、この問題を円満に解決するような方途を講じていただきたい、こう思うのでございますが、いかがでございましょうか。
  237. 小林与三次

    ○小林説明員 まだ審査の請求が参っておりませんので、どうこう申し上げるわけに行きませんが、参ればできるだけすみやかに-これはきわめて重大な問題でございますから、慎重にいろいろ調査することもあろうと思いますが、できるだけすみやかに解決したいと思います。
  238. 赤松勇

    ○赤松委員 先ほど川島大臣ともちょっとお話したのでありますけれども、大臣といたしましても、できる限りそのようにしたいという御恵向でございました。おそらく申請が出ると思うのでございますが、出ましたならば、今申し上げましたように、選挙以前においてこの問題を合理的に解決し、ほんとうに住民の意思によって自由選挙が行えるような、明瞭なる条件を作っていただきたいということを強く自治庁に要求いたしまして私の質疑を終りたいと思います。
  239. 大矢省三

    ○大矢委員長 春日君。
  240. 春日一幸

    春日委員 聞けば聞くほど驚くことばかりでございます。少くとも郷土愛知県の県政が、ただいま名古屋市長さん並びに名古屋市をめぐる周辺町村の町長並びに議長さんたち、その責任的地位にあられる方々の言葉を承わりますと、まったくびらん、こんぱい、素乱し尽しておるという感じを受けるのでありまして、郷土出身の一人といたしまして、まったく暗たんたる思いにくれるばかりでございます。  そこで私は太田地方制度調査委員会委員長にお伺いをいたしたいのでありますが、ただいま鳴海町長の御意見によりますと、太田委員長が調査団とともに現地に調査に参られましたときに、太田委員長は冒頭にこういうことを申されたと述べられております。それは、いろいろなとかくの論議はあるが、いずれにしても、名古屋市の真意は、特別市制を目途としての周辺町村の合併の申請だから、この特別市制を未然に阻止することのためには、こういう合併申請を認めるわけにはいかないのだ、こういうようなことが率直に冒頭に述べられたということであります。私は太田さんとは七年間机をともに並べて愛知県政に協力させていただいた経緯もあり、あなたの非常に淡白率直な人柄をよく存じ上げておるのでありますが、そこでお伺いしたいことは、あなたのような合理的な人がこのような不合理なことにくみせられるということについては、よほどの内容がなければならぬ。すなわち町村合併、本件は適切妥当ではあるけれども、やはりこの事柄が特別市制につながるのだから、理屈はどうあろうとも、現在より名古屋市の市域を拡張するということは阻止せねばならぬ。すなわち、街を二葉にしてつみ取らなければならぬ、こういうようなお考えのもとにこの問題の処理が襲断されておるのではないかと思われる節があるのでございます。あなたは非常に大胆な方であり、非常に淡白な方であるので、この際一つ本心を打ちあけて、都市制の問題が実際は根幹なのだから、市域を拡長ずるという事柄は、どうしても賛成することができない、問題の核心は特別市制にあるのだと、すなわち鳴海町に御調査に行かれたときに述べられたことがほんとうであるのかどうであるのか、この点あなたの淡白な率直な真意をお話し願いたいと思うのでございます。
  241. 太田光二

    ○太田参考人 鳴海町長が言われましたのは、私がそういう前提のもとに言ったとは言っておられません。たまたまそういう話が長い話の間には出た場合もあるだろうと思いますが、鳴海町が名古廃市に合併をするのが適当でないということは理論的に言っているわけなんで、これは周辺町の整理促進条例の説明に行ったときに言っておりますが、特別市制とかその問題についてのことは、年来の長い間の問題でありまするので、そういうことを想像する者もあるでしょうし、そういう長い時間しゃべっておるときには、そういうことを言う場合もあるでしょうけれども、それを理由として否決をしたり、あるいはそういう説明をしたことはないのであります。  なおこの際申し上げておきまするが、今までの参考人に対する御質問あるいは、それぞれの各位の御質問その他の中には、一方的な陳情と申しまするか、意見と申しまするか、書きものと申しまするか、印刷物と申しまするか、そういうものを読んだり聞いたりせられた上での結論あるいは断定をしておられるようでありまするけれども、この際さようなことでいろいろの結論を出されたり、あるいはいろいろの批判をなされるということは、実際の政治の担当をしておりまするわれわれといたしましましては大へんな迷惑をいたしておるのでありまするから、事実の調査は慎重に、双方の意見をはっきり聞いて、そこで判断をしていただかねば困ると思います。
  242. 大矢省三

    ○大矢委員長 太田参考人にちょっと申しますが、今のあなたの御意見は、この委員会全体をさしているのですか、今の質問者の赤松君をさしているのですか。委員会ではそういうことは考えておりませんから……。
  243. 太田光二

    ○太田参考人 申し上げましょう。そういう場合があったら困るというのであります。
  244. 門司亮

    ○門司委員 関連して伺います。私は今のような発言はどうも穏やかならぬ発言だと思う。われわれは事実を調査するためにあなた方のおいでを願っているのです。今赤松君の質問が済んだばかりです。それなのに事実の調査をしてもらわなければ困るという断定的な言葉はどこから出るのですか。われわれは断定はしていない。そういう態度でものを言われては困る。われわれは調査が必要だからあなた方のおいでを願っているのであってまだ発言者がたくさん残っている。すべての話を聞いて、そうしてよい行政を行いたいというのがわれわれの念願である。それを断定的に言ってもらっては困るということは何事です。どれをさして言われるのですか。その事実を述べて下さい。意見であるというが、だれもあなたの意見を聞いていない。困るということは断定の言葉ですよ。そこに事実がなければそういうことは言えないはずです。それともわれわれにかん口令をしこうというのか、威嚇しようというのか、どっちなのか。
  245. 大矢省三

    ○大矢委員長 私が先ほど言いましたように、この委員会全体としてはあなたのような考えを持っておらぬということです。
  246. 太田光二

    ○太田参考人 それなら安心をいたします。
  247. 大矢省三

    ○大矢委員長 どういう意味でそういうことを言われたのか。
  248. 太田光二

    ○太田参考人 それだから私が申し上げたのは、そういうことだと困ると申し上げたので、どなたも非難しておるわけではありません。
  249. 大矢省三

    ○大矢委員長 それはあなたの想像ですか。それとも何かそういう事実があったら言ってくれというのです。
  250. 太田光二

    ○太田参考人 別に言うことはありません。
  251. 門司亮

    ○門司委員 それでなければ、事実を調査して言ってもらわなくては困るというのは何です。困るというのは断定です。だれがそういうことを言って、どっちがいいか悪いかということをきめましたか。何もきめちゃいない。まだ事実の調査の過程にある。われわれがもし間違った判定をし、間違ったことを申し上げたなら、それは事実をよく調査してもらわなければ困るという抗議的な言葉が出るかもしれない。しかし事実の調査の過程において、抗議的な言葉を吐くということは……。
  252. 太田光二

    ○太田参考人 私は抗議するつもりはありません。ありませんが、お取りになる方で悪いというのなら取り消します。ただし私が申し上げますのは、両方の意見を十分聞いて下さいという希望を申し上げておるのです。それは途中であります。
  253. 米荻金次郎

    ○米荻参考人 先ほど春日先生から午前中の話で、特別市制云云の言葉は、町長という言葉がありましたが、これは私が申し上げたのであります。ただいま太田先生から話の途中にそういうことがあったかもしれぬというふうにおっしゃいましたが、これはここに私の方の議員もたくさんおりますが、整備条例の説明会の劈頭にそれを言われたことは間違いありません。
  254. 春日一幸

    春日委員 太田君は、県議会においてはなかなか傍若無人みたいに羽ぶりをきかせておられますけれども、やはり国会は衆議院規則国会法に基いて別の規制のもとに運営されているのでありますから、一つ友人として御忠告申し上げますが、できるだけ慎重に、私情に激されないようにお願いをいたします。私のような激情家がかくも冷静に発言いたしておるのも、またそこにあるのであります。  そこでお伺いをいたしますが、ただいま鳴海の議長のおっしゃったことがほんとうであって、虚構がないものとすれば、あなたに偽わりがあるということになるのであります。すなわち多数のいらっしゃる公開の会議の冒頭においてあなたの見解が披瀝されたのだが、その中にはまさしく名古屋市の特別市制というものを阻止するような点図をもって、われわれの見解はここにあるのだと、こういうことが述べられておるようであります。この事柄もわれわれが今後本案件を審議する上において重要な要素になると思いますので、お伺いをしたわけであります。この事柄は後日またわれわれが検討することといたしまして、御質問を先へ進めます。  次に鈴木総務部長にお伺いをしたいのでありますが、今回あなたの方は、この十一ヵ町村の申請のうち、二万町村を承認され、二万町村が統合され、あとの七ヵ町村なるものが否決をされたわけであります。そこでこの町村と県の議決とが相対立をしたわけでありまするが、一体今後この否決された町村の町村合併の問題、すなわちこれら否決された町村の規模をいかにしていくというお考えであるか、この点を一つお伺いをいたします。
  255. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。これは独立で行ける適正規模であり、人口も相当ありというようなところは、いろいろな面で県としてはあたたかい手をさらに伸ばしまして、自治体としてりっぱにやっていけるように御援助申し上げていきたい、こう考えております。それから人口においても非常に少くて、これでは独立していくということは、町村合併促進法の趣旨から考えてもいかがかと思われるような町村については、隣接町村とできるだけいろいろの意味でお世話申し上げて、合併をするようにお勧め申し上げる、そうしてできたならばこれまたあたたかい手を伸ばしまして、一生懸命にこれらの町村がよくなるように御援助申し上げていきたい、こう考えております。
  256. 春日一幸

    春日委員 それはあたたかいどころかゴリラの手と言った方がいいと思うのでありますが、そういたしますと、お伺いをいたしたいのは、たとえば有松町のごとき弱小町村、これは人口が三千何がしということで、法律が指向しております八千人の適正規模にははるかに足らないわけであります。この有松町は議会の決議をもって名古屋市に合併したいということを申し出ておるのでありますが、この有松町の場合はどうされるのでありましょうか。彼らの町議会の議決は名古屋市との合併のことにあるのでありまして、他との合併のことは考えていないのでございます。こういうような場合は、大体地方自治法の本旨としては地方住民の意思を尊重するという、この事柄がきびしくきめられておるのでありますが。有松町の住民の意思はいかなる形においてこれが尊重されるのであるか。この点を一つお伺いいたしたいのであります。
  257. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 有松町は人口もきわめて少く面積もきわめて少く、お隣には人口も面積も相当あり、しかもりっぱにやっておるところの鳴海町があるのでございます。鳴海町とは戸数が連権しておりまして、どこからどこまでが鳴海であるか、有松町であるかわからない状態にあり、しかもしぼりの名産地としてはそれぞれ同じような立場にありまして、閥工業の部面においては幸いに提携することができれば、最も望ましいのではないかと考えておるのでございますけれども、今のところ郡が違う愛知郡と知多郡という関係になっております事情からしまして、また昔から歴史的に非常に仲が悪かったというようなところから、鳴海と一緒になることを希望してないように見受けられるのでございます。しかし私どもは、できるならば立地条件その他から見てすべてが提携することが最も望ましいのではないかと存じますので、啓蒙運動に全力を尽してみたいと考えておるのでございます。不幸にして鳴海と一緒になることができないならば、お隣に富裕町としてりっぱにやっておりますところの大高町がございますので、大高町と谷を越え山を越えというお話がございましたが、それはわずかな丘陵でございますので、その丘陵地帯はやがてそれぞれの適地としての利用もできるものと考えられますので、そうしたこととの関連において大高町との提携方について努力をしてみたい、こういうふうに思っておるのでございます。
  258. 春日一幸

    春日委員 私は理事者たちがそれぞれの指導的立場において指導を行うのにはおのずから限界があるだろうと思うのであります。その指導はやはり議会の議決が行われる前までのことでなければなりませせん。すなわち議会が議決をした、しかもその議決は大高町との合併もいやだ、鳴海町との合併もいやだ、しかもそのいやということは単なるいやではなく、あなたの今おっしゃったように歴史的にいやだ、このくらい根が深くこの問題はわだかまっておるのであります。しこうしてここに議決が行われたならば、府県住民の最終の意思はここに表明されておるのであります。そのような機関の決定が行われておるにもかかわらず、なおかつあなたが指導性を発揮して、そうして啓蒙を行おうというようなことは、これは明らかに行き過ぎであるのみならず、職権乱用のそしりを免れない。私はそういうような指導というものはあり得べきものではないのじゃないかと思いますが、これば見解を異にするというならばやむを得ないでありましょうが、そこで私はお伺いをいたしたいが、この問題は結局今当面しておりますのは十一ヵ町村であります。何らかの形において問題を終息せしめなければならないのであります。これに対する県の意図というものは一体どのようなものであるか。すなわち徹頭徹尾これは反対だ。すなわち二万町村は認める、二ヵ町村は近い機会に結論を出すが七町村はいかぬのだ、こういう御決意であるのか。あるいはまたしかるべき機会に何らかの仲裁機関の出馬を求めて、それによって円満妥結の方途を講じようというような意図があるのであるかどうか。大体においてこの県当局の意向というものをこの際伺ってみたいのであります。
  259. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。まず最初の問題に対しましては、鳴海と有松とは歴史的に仲が悪いとは申しましても、これはよその市でございますが、新しい市ができるときに三谷と蒲郡とは歴史的に非常に争いを重ねたところでございますが、こうしたときなればこそ大同団結の気持で幸いに提携することができて新しい市が生まれた事実もございます。私どもの至誠の至らざるところ、微力の至すところ、まだ思うように趣旨が徹底していないと思いますが、今後全力を尽して啓蒙運動に尽してみたいと考えております。  それからもう一つの問題につきましては、すでに議会の議決はなされまして、知事のなすべき措置はなされておるのでございますから、これをこのままの状態においてどうするということは、法律上からいってもできない実情にございますが、さらにまたこうした問題が盛り上ってきまして、理想都市大名古屋を作るという計画ができましたときには、全面的に白紙のもとに大いに研究をしまして、大都市名古屋を作るために全力を尽すべくわれわれは努力したいと思っております。
  260. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと、大名古屋市が必要とするに十分なる地域の拡張その他の諸問題は、現在は狭隘に過ぎるから、しょせんはその事柄を県を交えて論議し、その実現をはからなければならない、こういう工合にお考えになっておるのでありますか、明らかに願いたいと思います。
  261. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 そうしたことでよく行くようでありますれば、私どもは進んでいきたい、こう思っております。
  262. 春日一幸

    春日委員 名古屋市が地域が狭過ぎて人口が過剰であり、さらに名古屋市にふさわしいところの都市計画を行うには、この際周辺地域を拡充しなければやっていけないという陳情が市から県に行われておることは、もうすでにあなたも御承知の事柄であろうと思うのであります。しかるにそれらの市の要請がこの際いれられないという理由について、もう一ぺんその理由をお示し願いたいと思います。
  263. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 人口がきわめて稠密である事実は認めますけれども、これは今までの東京、大阪に比べますと、人口の稠密度合いにおきまして、東京が一平方キロ一一、五、それから大阪が一三、〇、名古屋が七、五ということは名古屋の資料によって明らかな通りでありまして、人口稠密のために今窒息する、こういう状態になっていない事実は認められると思うのでございます。従って私どもは人口稠密の事実は認めるけれども、さらにいろいろと審議をしていきますならば、そのときに理想都市を作るように根本的に考えていきたいと思っているだけでございまして、保留のところを除きましては、今の段階においては県のなすベきすべては終ったと考えております。
  264. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと、ただいま鈴木さんがお述べになります、将来別の角度からこの大名古屋市の雑談計画、都市計画というものについては、一つ県と市で十分話し合って、その必要とするところを満たさなければならぬし、そういう措置を講じたい、こういう事柄の講じ得る時期というものは一体いつごろであるのでありましょうか。県の力で基礎的な御検討があるならば、この際お話を願っておきたいと思います。
  265. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 知事は常にそうしたことを申し、またそれを念願しておるようでございますが、いつどうするかということは、知事一人の問題でなく、名古屋市にも十二分に連絡をとり、県議会その他関係市町村並びに県下命体の市町村の代表者とも十二分に討議しまして、そうしたことに早く進みたいということを希望しておるようでございます。
  266. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと、しょせんは名古屋が大名古屋市を建設する、すなわち中部経済圏のセンターとして相当の市域の拡大を行わねばならぬいうことは、県側も認めておる。従って市と周辺町村との円満なる合議によってその実現をはかりたいが、しかしそのときは今具体的には言えないということに承知いたします。そこでそういう必要があるならば、今周辺町村において、とりあえず十一ヵ町村がその議決を行い、名古屋市もその議決を行っているのでありますが、今回その措置が県から協力を得られないという理由は、すなわちそのやり方がしゃくにさわったからという感情論に帰一しておるのでありますか、また特別何らかの深い理由があるのでございましようか。なお明確でありませんので、もう一ぺんこの点を明らかにしていただきたいと思います。
  267. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答えします。しゃくにさわったからということで感情論的にこの重大問題は解決すべきでないと思っております。そうしたしゃくにさわったという問題でなくて、知事としましては、理想都市大名古屋を作るためには、そうしたことでどういうふうにして、どういうところに、どういうものを置いて、どういうふうに進んでいくかということを十二分に研究して、それの裏づけ問題や何かも考えて、そこに百年の大計を立てるということにしたいという気持でおるのでございます。それではいまやってもいいじゃないかということになりますと、名古屋市としましては、戦災復興を初めとしまして、今やるべき仕事が眼前に相当ありますので、まず名古最古の整備に今のところは重点を置いてもらう。そうして町村はまた町村として、今のところはそれぞれの職場における適作的な農業その他の仕事を一応しておっていただきたい、こういう気持でおるわけでございます。
  268. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと、名古屋市の助役にお伺いをいたしたいのでありますが、名古屋市は戦災都市で復旧いまだならない。従ってその戦災復旧の事柄をまず完成しなければならぬので、周辺町村を合併してもそれに対する財源の余裕はないのであろう。従って今そのときでないという総務部長の見解でありますが、そこですぐ助役に伺いたいことは、ならばこの関係十一方町村、特にこの際議決された七ヵ町村について伺いたいと思うのでありますが、七ヵ町村を合併することによって、市はどの秘匿の新しき特別の財政措置を必要とするのでありますか。特別の支出の総額について、ちょっと述べていただきたいと思います。
  269. 横井亀吉

    ○横井参考人 名古屋市は戦災を受けまして、総務部長の言われる通りに、ただいままでは相当難儀をして参りました。ただ財政的に難儀をしたというのにはいろいろな程度があるのでありまして、たとえて比較するならば同じ級の大阪、京都、神戸、横浜、特に百万前後というと、京都、神戸、横浜であります。そういうところをながめてみますと、名古屋よりうんと広い地積がございまして、すでに町村の合併は完了しておるわけであります。名古屋が金が余っているというわけではございませんけれども、そういうところと比べてみては、余裕がある財政を立てておるわけでございます。名古屋が金があるから県の補助金はもうやらぬと言われては困るのでありすが、そういうところと比べてみて、あるいは全国の他の都市と比べてみては、健全な財政の運行をいたしおるわけてあります。ただそれだから金があり余って市の仕事をやり過ぎて困るということではないのでありまして、まだやらなければならぬ仕事はたくさんございますが、今合併するのが一番適当な時期だと考えているわけでございます。それから残りました七ヵ町村を合併しました場合の財政的な市の負担でありますが、これは御承知の通り、基準財政需要額、基準財政収入額、そういうものが地域が変りますと変って参りますので、町村が名古屋に合併されますれば、名古屋市としての基準財政需要額で算定をしていただけるものと考えております。従って警察を持っております現在の名古屋、いわゆる平衡交付税をいただいおります名古屋から考えますれば、それらに要しますいわゆる名古屋に入ったものとして、設備その他を行うための財源は政府で措置していただけるものと考えております。もちろん先ほど申し上げます通りに、やるべき仕事はたくさん残っておりますが、現在まではどうやら黒字でやっておりますので、もし七月に市の警察がなくなるということが起きますれば、これはおそらく富裕団体ということになりまして、平衡交付金を受ける団体にはならないと思うのでありますが、それにしても財政の計算の上においてはそういう形になるのでございまして、特に財政負担がさようにひどくふえるとは考えていないのであります。しかも合併されました町村に対しては、今までよりは手厚い仕事がやっていける、さように考えております。
  270. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと地域が拡充され、人口がふえれば基準財政需要額と収入額とのバランスは、当然中央からの措置によって講じられてくるから、特にその周辺町村に対していろいろ整備に伴う財源は、市の負担になる面は大したものではない、こういう工合に了解をいたしましてさしつかえありませんか。
  271. 横井亀吉

    ○横井参考人 さように御了承願ってさしつかえないと思うのでありす。なお名古屋市内の施説その他がまだ十分でないからということが、一つの反対の理由になっておるようでありますが、発言のついでに申し上げておきたいと思うのであります。他の都市と比較していただくとよくわかると思うのでありますが、京都、大阪、神戸、横浜、大阪市は名古屋の倍ございますが、横浜、神戸、京都そういう都市と比べていただきまして、たとえば下水であるとか、あるいは道路であるとかいろいろなことを比較していただきますれば、そんなに名古屋は劣っておらぬと思うのであります。やるべき仕事はたくさんございますけれども、今やらなければならない町村合併を差しおいて、他の都市から比較してそれを犠牲にしてやらなければならぬというほどではない、さように考えております。
  272. 春日一幸

    春日委員 それでは質問を先に進めます。県に伺いますが、大都市周辺市町村整備促進条例についてお伺いをしたいと思うのであります。この条例の整備対象は何でもあるか。それからこれに陣する財源は一体いかにまかなわれる方針であるか、この財源措置、それからこの条例のいう大都市の定義は、名古屋市のほか、たとえば豊橋、岡崎、一宮というような都市をも含むものであるか、どうであるか。大都市なるものを具体的にお述べいただきたいと思う。それから大都市周辺のみに対して純県費をもってこのような特殊の措置を講ずることについては、周辺外の県民、町村から格別の非難はなかったかどうか、この点をありのまま御答弁願いたいと思う。
  273. 太田光二

    ○太田参考人 この大都市周辺市町村整備促進条例は、私といま一名の松浦という二人の議員提案の条例でありますので、便宜私から最初にお話を申し上げます。この大都市と称しますのは、名古屋市をさしておるものという解釈でよろしいと思います。なお周辺と申しますのは、広くは県下全体をも周辺と考え仰ると思います。というのは名古屋市ほどの大都会の周辺というのは、あるいは理論的に申しますれば、県を離れた方面、岐阜県あるいは三重県をもさしてもよいと思いますが、県の条例並びにこの条例によって援助をいたします範囲は、おのずから県内に限られておることは当然であります。従って県下全体と旧してこの適用は行われ得るものでありますが、しかしながらその財源はその年々の歳計のうちにおいて優先的に施行いたしますので、特別なこれがための財政措置というものはいたしませんでも、行い得るものは行っていくわけであります。大体そういうことであります。
  274. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 残された問題について御説明申し上げます。一応財源の問題については太田参考人から申し述べましたこともございますが、公共事業の関係などにおきましても、やはり国庫補助あるいは起債その他県費の補助というようなものなども考えて進んでおります。また県単事業におきましては、県費を中心にして進め、地元の一部寄付というようなことも考えて進んでおります。それから市町村事業につきましては市町村の費用に対しましては、その残りの分について県費補助をする、こういうことで進めて参っております。県関係のものについては現在はそれぞれの事業費の款項目に入って進めているのでございます。  それからこの条例が出たために格別な非難はないかという点でございますが、周辺町村からは非常に大もてでございますし、また山間僻地のようなところからはわれわれのところにも僻陬地整備条例を出してくれ、そういう要望があるのでございます。現在そのためにこれをねたんで非難しているという声は私ども聞いておりません。
  275. 春日一幸

    春日委員 総務部長にお伺いをいたしますが、すなわち名古屋市の周辺の町村を整備することのために、特別措置を本条例によって行わんとするものでありますが、それは別にどうこうという具体的な事柄がここには掲げられてないことで優先的にやる、こういう事柄でありますが、この条例によって特別に財源を必要とするものがあるのか、あるいはまた全然特別の財源は考えないで、他の地域が受けるべきものの中からこれをここにしわ寄せをして、この周辺地区だけに特別手厚い措置を行わんとするものか、この点聞き漏らしたのでお知らせ願いたい。
  276. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 他の地方の受くべきものをここにしわ寄せしていくというようなことは考えておりませんけれども、当該年度における知事としての重要施策をいずれに向けるかということで種々やっておるのでございます。
  277. 春日一幸

    春日委員 ではこれは特別の財源を考慮するというのではなく、ただ単に気休めで、当然やるべきものをこの条例を作って、言葉に花を飾ったという程度の事柄と了解されるのでありますが、それはそれといたしまして、そこでお伺いをいたしたいことは、県当局としても結局大都市周辺を整備しなければならぬ、こういうことはこの条例がはっきりとここに規定をいたしておりまする通り、その必要を認められているわけであります。しかるにこの陳情帯等によりますと六十何項目にわたってこの周辺町村に対する、特に政府の必要とする事柄が県費補助が打ち切られたり、起債が不許可になったりいたしているのであります。ここに十四山村ほか十ヵ町村でありますが、その十万町村で、今までやっておった継続事業ですから、名古屋市に合併することを議決したために打ち切られてしまった。あるいはすでに内諾を得ておったものまでもこれが否認されてしまった。その他認定工事の施行を認定されておったものが、その補助対象としての指令を受けるに至っていないというようなことがこの裏にある、ここに陳情されておりまするだけでも五十何項目にわたっていると思うのであります。このことはすなわちこの周辺町村を整備促進しなければならぬというこの見地から、せっかくこの単独条例を設けてそのことに着手せんとした県の議決と、今回それらの町村が名古屋市に合併することを議決したため、この条例そのものの施行をも放棄してせんとしておる。ことさらに虐待せんとするの意図があまりにも歴然たるものがあるのでありますが、これは周辺整備条例の趣旨にはなはだしく相反するように思われるのでありますが、この辺の取扱いはいかなる理解のもとに行われておるのか、太田さんからは必要ございませんので、鈴木部長から御答弁を願いたいと思います。
  278. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。ただいまそうしたお感じのもとに申されているように見受けるのでございますが、先ほどもこの問題については申し上げましたが、申請が一応なされたけれども、具体的の強い申請書を、各部におきましてそれぞれの仕事の関係からする場合に、あとで出さなかったものもございますし、また非常に希望が多かったために、重要の度合いによってあと回しにされたものもございますし、あるいはまた、何もかも県のせいのように考えておるのでございますが、それは中央の関係省におきまして、係官の方がおいでになりまして査定した結果、もうこのところは一応中止したらばどうかということでおやめになったようなものもあるようでございます。これは関係部長の方からの話でありまして、具体的には突然きょうのことでございまして、五十何件ということでございますが、その五十何件の内容を、私ども事情をよく存じ上げませんので、もしそうしたものを私どもにもお知らせ願えれば、それぞれ一件一件具体的理由を書いてお返事申し上げて御了承を得ることに進めて参りたい、こう思っております。
  279. 春日一幸

    春日委員 非常に雄弁な御答弁で、われわれも事の真偽の判断に惑わされるきらいなしとしないのであります。あなたはこの名古屋市とその周辺町村の合併についてというこのプリントをごらんになったことがありましょうか。町村の立場から地方自治の破壊を見ようとする現在この救済を求めるといって、関係町村から国会に対して泣訴いたしておるのであります。その末端数ページにわたりまして、すなわちこういうような継続事業が、あるものは打ち切られ、あるものは起債の内諾を得ておったものが不許可になり、あるものはすでに工事施行を認定されたものが補助対象の指定を取り消されたけれども、なかんずくその合併反対の議員が運動をすると、そういうものに対しては補助決定が後刻されてきたりするような事柄が、五十数項目の長きにわたってるる伝えられておりますが、これはごらんになったことはないのでございましょうか。
  280. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 けさそれをある人から、こういうものが出ているぞということでお借りしまして、読んでみたところでございます。
  281. 春日一幸

    春日委員 そういたしますと何でございましょうか、読んでみられた事柄は、事実と相違をいたしておるのでありましょうか、事実無根であるのでありましょうか、それともこういうような事実は存在をいたしておるのでありましょうか。この点を一つ、陳情者の富田町の町長さんでもけっこうでありますし、鳴海の町長さんあるいは議長さんでもけっこうでありますから、ここに述べられておりまする事の真偽について、概念的に、一般的に、一つお述べいただきたいと思います。
  282. 立松勝太郎

    ○立松参考人 この数字は私どもはこれまで県の方にお願をし、予算として計上をいたしておりまして、これまでも年々お世話になっておりましたが、ことしに限って、ただいま総務部長がおっしゃったように、いろいろな関係もございましたでしょうが、私どももひがみ根性かも存じませんけれども、この県費の単独補助事業については、いまだ指令にもあるいは否定にもおいでを願っておりません。非常に苦しく思っておるのでございます。
  283. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 当鳴海町から出しました表は、みな完全な書類といたしまして、土木出張所を通じて県の方に申請がしてあり、手続はもうすでに完全にしてあるのであります。また摘要にありまする通りに大体御内諾を御ておるのであります。ことに土地改良の方面では、一番に書いてある曾根田樋門改良工事は、すでに立てかえ工事で町が施行をしたのでありまするが、御内諾を得ておったのがお取り消しになりまして、無期延期と、こういうようなことに相なっておるわけであります。
  284. 浜島計郎

    ○浜島参考人 この補助工事の打ち切りにつきましては、私どもの二十ページのところに書いてあります百二十四号というのは、あと少しやればすぐ完遂してしまうのでございますが、それでこれは書類として一応出してあります。それから土木出張所の慣習として、書類は出しますけれども、一応内議を得てから設計などして出すのもありまして、とにかく私が今申しますのは、もう先少しやれば完成するというところなのであります。これはぜひやっていただかなきやならぬという事情なのであります。
  285. 春日一幸

    春日委員 そこで関係町の責任者にお伺いをいたしたいのでありますが、あなた方は、県の条例によりまして当然周辺町村としての整備を受けられるものと期待をされておるわけであります。継続事業などのことは別といたしましても、さらに新しく特別の整備のための事業がしてもらえるとおそらくは期待をされておったと思うのであります。しかるに今回このような議決を、すなわち名古屋市への合併議決を行うと、手のひらを返すように、今までやっておった継続事業ですら打ち切ってしまう、いわんや新しい聖業、整備促進条例に基くところの新しい工事の施行などというものは全然行われていないと思うのであります。そこであなた方は、こういう県の仕打に対してどういう工合に考えられておるのであるか。すなわちこれはもうあなた方が議決をして中央へ審査請求をしたのだ、従って内閣総理大臣は、名古屋市の議決と町村の議決を尊重して、第一次的地方公共団体議決を尊重して県の議決無効とする、すなわち合併を指定する。従ってそういうようなところに対しては、こういうような補助金を出さない方がいいという、いわば県自体が、もう合併が総理大臣の措置によって行われるという、いわば投げた気持でこういうような工事が打ち切られたものという感じを受け取っておられるのであるか、それともあるいはまた、そういうような県の意思に反するような、こういう議決を行ったというので懲罰的にそういうような手きびしい仕打を受けたと思っておられるのであるか、これはどういう感じを持っておられるのであるか、一つあなた方の議会やあるいは町の理事者たちが受けておられる感じについて率直な御意見をこの際承わっておきたいと思うのであります。
  286. 水谷登免吉

    ○水谷参考人 周辺都市整備促進条例というものは、県の方で御発布になりましたが、これの適用を受ける場合においては、合併を決議せずに、なおかつ町村整備促進条例の適用を受ける議決を必要とする、こういうようなことに相なっておるわけでありまして、結局整備促進条例議決をしてはいけんぞという阻止の一つのゼスチュアであるというふうに私どもは考えておるわけであります。また補助工事の打ち切り等は、いわゆる懲罰と申しまするか、困ったことだと思っておるのでありますが、一つ県の方におきましても、なるべくこういうことはお取りやめ願って、至急内諾していただいた通りに補助等をやっていただきたい、こう念願しております。
  287. 浜島計郎

    ○浜島参考人 有松町といたしましては、補助が打ち切られたのは、やはり懲罰だと思っております。それから決意という言葉がありましたが、私は重大な決意を持っております。それだけ申し上げるほかにはありません。
  288. 立松勝太郎

    ○立松参考人 ただいまの御質問にお答えいたしますが、先ほど申し上げました通り、私どももひがみ根情を持っているかも存じませんが、県の財政のやりくりでこうなったかも存じませんけれども、地方事務所の方のおっしゃるように、名古屋市に合併を決議したのだから、そういうところには、土地改良なんかは、当然宅地になるから工合が悪いというようなお話でございまして、これは名古屋市合併を決議したから計画が変ったということで、これがとめられたのではないかというような想像をいたしております。  なおこの場合私が申し上げたいのは、富田町といたしまして、これはやや質問にはずれると思いますが、町民がなぜ名古屋の方へ合併したいという全体の空気が大きいかという一原因を申し上げますと、何と言っても税金でございます。税金は、町村民税はオプション・ワンとオプション・ツーとあるのでありまして、海部郡において十八町村のうち、オプション・ワンでやっておるのは佐織町一つでございます。あとはオプション・ツーという、いわゆる所得額に賦課しておりますが、このオプション・ワン、オプション・ツーの算定はさわめて差額が大きいのでございます。この意味において、名古屋市はオプション・ワンでありますので、通勤者あるいは接近しておる人は、市民税と町民税との差の大きいのに驚いて、また大きな税金を出す人は、籍だけ名古屋の方へ持っていって、そうして名古屋の方へ市民税を出して、富田町の方は平等割だけを受けるというような、卑劣なやからがぼつぼつと出てきたのでございます。この場合私どもは、単独において、あるいは他と合併をいたしまして、オプション・ワンで税金をやっていこうとするならば、さらに町民の税負担の面において相当の混乱があり、相当の苦難の道を通らなければ進むことができ得ないということを深憂するものでございます。こういうようなこともつけ加えて、参考までに申し上げておきます。
  289. 春日一幸

    春日委員 一つ事務的な問題を小林君にお伺いしますが、この合併促進法第三十三条によりますいわゆる審査請求権、これはその知事が処分を行わないとき、四ヵ月以内ということになつておりますが、知事が処分を行わないいう中には、この保留はどういう扱いになっておりますか。たとえば本案件の中には、保留になっておる分が二町村あるわけであります。この二町村は審査請求がすぐにでも出せるのか出せないのか、否決するか何かするまで審査請求が出せないのか、この点をお伺いいたします。
  290. 小林与三次

    ○小林説明員 審査保留と申しますか、審議未了のものも入ります。
  291. 春日一幸

    春日委員 審議未了のものもやはり知事が処分を行わないものの中に入るわけでありますか。
  292. 小林与三次

    ○小林説明員 そうです。
  293. 春日一幸

    春日委員 あとに同僚議員の質問がだいぶ山積しておりますし、なお刻限もだんだん迫って参りますので、もう一つ最後に、これはちょっと別な事柄を申し上げて、名古屋市当局からその見解を承わりたいと思うのでありますが、この名隣会の十八ヵ町村の中で、七ヵ町村が脱落をいたしているようでありますが、その中で本日本員に対して、海部郡大治村の合併賛成議員十二名の諸君から、切々たる陳情が参っているのであります。それによりますと、この議決をし得ないところの七ヵ町村においても非常な事柄が行われているのであります。それは、「九月中旬名古屋市から合併の正式申し込みがあるや、県の態度がにわかに高圧的となり、それまで村当局に協力して、必ず完成させると言っていた村営水道計画(市浄水道から分水を受け、全村に水道を敷設する計画で、工費三千六百万円)の起債二千万円を拒絶する一方、これを理由に伊藤海部地方事務所長をして在村の一部ボスを糾合して、村長の辞職を強要させ、さらに在村の県庁職員に命じて悪質な手段を尽して、農業委員会消防幹部の抱き込み工作をし、その後は事ごとにこれらの県職員が先頭に立って、そのふるまい酒景気に酔った連中を引率して、合併賛成派村議の会合場所になぐり込みをかけたり(事実伊藤桑二村議は全治十日の負傷を与えられた)あるいはそれぞれ手分けして、なるべく午後十一時過ぎから夜半まで、村議の自宅をたたき起して、上り込んで議論をふっかけていやがらせをしたり、あるいはまた村会の開かれるたびごとに一味を動員して、その傍聴に詰めかけて、賛成派議員にばり雑言を浴びせて発言させぬようにするはもちろん、その村会の発言の一部を取り上げてさんざんにつるし上げて、深夜の四時や五時までも帰宅させぬ等、あらゆる悪質の限りを尽して阻止工作をいたしました。うわさによれば、県の職員を通じて交際費が七十万円、地方事務所長を通じて村長と合併特別委員長外二、三にばら散かれた工作費が三十万円といわれます。」こういうような黄白を導入することによって、買収、供応、不正が白昼のもとに行われている。まことに見るに忍びないのみならず、恐怖にたえないということが訴えられている。「ことにわれわれが奇怪に思うことは、在村の県職員の勤務は反対運動も執務の一部らしく、自由出勤の形、駐在巡査もまたその本来の勤めは放擲して、もっぱら賛成派議員の動静を探索して連絡にこれ努めている状況である。」 こういうような状況においては、合併の決議すら行い得ないような状態で全く天日ともに暗いということがここに訴えられているのであります。  そこで私がお伺いしたいことは、かって名隣会が名古屋市への合併を大体決定して、そしてその促進のためにいろいろ努力を払われて参ったようでありますが、なかんずくこの大治村のごときは、こういうような不法手段を請ずることによって、議決したいという村民多数の意見が、議決に至らざる以前において、これが妨害、阻止されているという事柄について、もし市の方で、この七ヵ町村が議決し得ない理由の中において、、大治村のことはこの陳情書によって明らかになりましたが、他の町村においては一体どういうような模様になっているのであるか、これまたおわかりになっている範囲のことを、一つ参考意見として、述べていただいて、将来における検討の資料にいたしたいと思うのであります。  私はこれをもって質問を終りますが、御答弁を求めます。
  294. 横井亀吉

    ○横井参考人 大治村からいろいろ具体的な事柄について陳情書が出ておるようでありますが、名古屋が最初合併を希望し、それから名古屋が希望したのではなくて、付近の町村から合併を強く希望せられたのは、懇親機関として設けられました名古屋周辺の十八ヵ町村でございます。それに十四山村を加えて十九ヵ町村が強く名古屋市に合併を希望したわけなのであります。従って強く合併を希望しておる町村に対しましては名古屋市におきましても合併に至るようにある程度努力したことは事実でございます。ところがその合併に至るまでの過程において、他の町村におきましても、いろいろな事態がったのであります。今お示しになりましたように、何のだれそれがどうしたとか、幾らの金がどこへ行ったとか、そういう事実については私は存じませんけれども、町の中に現われた事態におきましては、いわゆる反対というようなことやあるいは候補者などが走り回ったりなどしまして、非常な混乱を来たしまして、合併決議に至らなかった町村が十九ヵ町村のうちで八ヵ町村あるわけなのであります。そうして十一ヵ町村がようやくに合併の決議をしたわけでございます。従って決議をいたしました町村はそれぞれ多数決になっておりまするが、中には全町村一致で決議をしたところもあるのであります。が、しかし多少でも反対がございましたのに、先ほど来論議せられましたような状況下において、あれだけの決議ができたのでありまして、いかに賛成の人が根強く、どうしても名古屋と一緒になりたいという心持を持っておったかという事実の現われが今の決議になって現われたようなわけでございまして、残りました八ヵ町村でございますか、いわゆる名隣会関係の町村は、名古屋市に――いわゆる先ほど総務部長が言われました人家連檐としておる西枇杷島であるとか、あるいは守山であるとか――守山は十八ヵ町村の中に入っておりませんで市になっておりますが、新川であるとか、そういう続いたところもたくさんあるのでございます。従ってそうしたところもぜひ名市屋市に入っていただきたいし、相手方の町村におきましてもぜひ名古屋市に入りたいという希望を現在でも持っておるのであります。その現われが今大治村あたりから決議はしておりませんけれども、本院の方へ陳情書が出てくるような事態が起きたものと考えております。なお今申し上げました十九ヵ町村を全部合併いたしましても、なお横浜、京都、神戸の広さには及ばないという程度でございまして、決して無理に広げるという合併ではないというような状態でございます。
  295. 中井徳次郎

    ○中井委員 簡単に二、三点だけお尋ねをいたしますが、私は午前中話を初めて伺ったものでありまして、また前の両委員と違いまして直接名古屋市あるいは愛知県と深い関係を持っておるものではございません。従いまして、お話を伺いました点で、できるだけ客観的な立場でこれをお尋ねいたしたいと存ずるのであります。すでにこれまで御質問いたしました人たちもそうでありまするが、私はあまり地理の方も詳しく存じ上げておりませんので、そういう面からもお尋ねをいたしたいと思います。  まず第一に、県の総務部長さんにあるいはまた地方制度調査委員会の委員長さんにお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、この記事を拝見いたしますと、否決をいたしました名古屋市の東南の方の三ヵ町村、それから名古屋市の西の四ヵ町村でございますが、これの理由といたしまして、川を隔てているというようなことでございますが、どれぐらいの幅の川でございますか、それをちょっと御説明を願いたいのでございます。
  296. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 どのくらいの幅と申しましても、幅員どのくらいありますか、私はっきり申し上げられないのでございますが……。   〔「愛知県の者が知らないとはだめじゃないか」と呼ぶ者あり〕
  297. 中井徳次郎

    ○中井委員 私は地理は知らぬと言いましたが、名古屋におらなかったわけではありません。そんな答弁を私は要求しておるわけではございません。たとえば大体百メートルとか、二百メートルとか、三十メートルとか、それでけっこうでございます。私は率直に申しまして東海道はしょっちゅう通っております。一週間に一度は大体通りますが、東京から行って大井川、天龍川、その次が矢作川、その次はもう名古屋に入るわけでありまして、途中でそういう川があるということは実はあまり知らない。そこでどんな川か伺ってみたのであります。大府を越えますと、一応たんたんたる平原であるというように私どもしろうとには考えられますので、よほど合併をするのに都合の悪い川であろうかと思ってお尋ねをしたのでありますが、どうでございますか。
  298. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 私が申しましたのは、今ここでもどのくらいあるだろうかということを皆さんにお尋ねしたのですが、そうだな五十メーターかな、百メーターぐらいかなといろいろ話がありまして、もしここで参考人として呼ばれて誤まったお答えを申し上げて御迷惑がかかったのではいけない、こういつたような気持から申し上げたのでありますが^大体百メーターぐらいかということでございます。ただ川はそうでございますけれども、その周囲はほとんど美田でございます。御承知と存じますが、一帯が平原であり、川をはさんで美田がずっと連なっておって、わずか国道面に沿うて飛び石的に住宅がある、こういう状態でございます。
  299. 中井徳次郎

    ○中井委員 それはどちらの方ですか。東の方ですか、西の方ですか、お尋ねをいたします。
  300. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 東ので方ございます。
  301. 中井徳次郎

    ○中井委員 美田はよく御存じであるが、川の幅は知らぬとおっしゃる。それはそうでございましょうが、私思いますのに――奥井先生に、頼んでお待たせをいたしまして恐縮なんでございますが、おととしでありましたか、町村合併促進法が議会で審議をされまして、私も実は参画をいたしました。その際に、将来にわたりましては、たとえば府県の統合であるとか、あるいは道州制の問題というふうなことも起るのじゃないかという議論が、この国会で行われたのであります。その場合に、府県の境あるいは市町村の境といたしまして、川を境にするというふうなことは、最近はどうも都合が悪いというふうな意見が実は非常に出まして、たとえば五十メートルの川にいたしても、一方は非常に護岸がりっぱであり、一方は財政力がないので野放しであるということになれば洪水の原因にもなる。どうせこれは小さい川でありましょうから、ほとんど将来そういうことも問題でないと思うのでありますが、大きな川ということになりますと、数府県にわたるというようなことで、淀川あたりでも対岸と府県が違うというので非常に困っておる。従って将来行政的な地域をきめるときには川を境にしてはいけないというふうな議論が、当時非常にあったことを私は記憶をいたしておるのでありますが、最近の学説その他におきまして、こういう問題についてはどういうふうなお考えが一般論として行われておるか、ちょっと伺っておきたいと存ずるのであります。
  302. 奥井福太郎

    ○奥井参考人 これは私個人の考えとして申し上げます。川が一つの地域団体の間の障壁とはっきりなっていた時代があると思うのです。皆さんもすでにお気づきと思いますから、妙に講義風になってまことに相済みませんけれども、ある時期には川が河川航行ということで便を与えておりまして、またある時期になりますと、川があるために対岸とこっちとが切れているという時代、さらにその後になりますと川があるために両岸が結びつくという点もなくはないのでございます。今最近の学界でどうなっているかというようなお話がありましたが、これは御承知の通りリージョナリスムという名前でお耳に入っておりますが地方計画でございます。アメリカあたりでも川が州の境になっているのに、その川をはさんでこっち側と向う側にりっぱな町ができてしまった、しかし実態は一つだということがしばしばあります。これは御承知の通りアメリカの州でありますから、名古屋市域の内か外どころの騒ぎでないのであります。そういうようなところから、今もお話のありましたように一つの地域団体、町や大都市の行政を完全にやっていくためにはどうも川をさしはさんで両側をとらなくちやならないのじゃないかというところから、一つのリージョナリスム、地方計画あるいは地方主義と申しますが、そういった大きな従来からの地方行政区画の修正あるいは改変を川を中心にして行われたというような事例から見ますと、ただいまお話のあったような川をもって境としなければならないという考え方は、今日の時代とすれば必ずしもそのまま当っているものであるとは思えないのであります。名古屋の場合に、西の方の川は名古屋港の完備と相待って、これが水路となって、その水路が両岸の地帯を一つにまとめて発達さしていくものじゃないかという見方をしている向きもあるのであります。
  303. 中井徳次郎

    ○中井委員 川の問題はその程度としておきまするが、特に西の川についての御意見はまことに私傾聴申し上げました。  次に理由の一つといたしまして、西部の四つの町村が湿地帯であるということでありますが、この湿地帯といのうはどの程度のものでございましょうか。私は実は国道は五、六回通っておりますが、あとはあまりよく事情を知らないのでございまして、県御当局のこの湿地帯に対する一応の御説明をお願いいたしたいと思います。なおこの点につきましてはきょう富田町町長さんお見えでありますが、御関係の向きがありましたらあとでお答えを願いたいと思います。
  304. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答えします。十四山、飛島、南陽この方面は大体海面よりも低いところの湿田地帯になっているのでございます。富田町は海面よりも低いということではないのでございますが、名古屋市の北部から西部にかけての周辺の田は、大体において湿田となっておるのでございます。
  305. 立松勝太郎

    ○立松参考人 ただいま鈴木総務部長さんがおっしゃったようでありますが、十四山、飛島、南陽あたりは海面よりも低いので排水機によって排水を行なっておるのであります。冨田町は名古屋の中村区あるいは中川区と地続きをいたしておりますが、川を隔てておりまして、その新川、庄内川の中間にも富田町はございます。その中開のところに名古屋市の中川区の下之一色町、あるいは大蟷螂町あるいは中須町というのがありますが、これも地続きであります。冨田町はこの中川区や中村区の接続地帯よりはるかに高いのでございます。
  306. 中井徳次郎

    ○中井委員 今海洋区が低い、それから北の方へ行くと少し高いということでありましたが、私は湿地帯は都市の中に入れてはいけないというその理屈がどうもよくわからないのでありますが、どうでございましょうか、どうせ名古屋は海に面しておるのでありまして、大阪でも東京でも、また一番ひどいのは尼崎、これは大海岸堤防をこの間から作りました。農業ならいいが、工業地帯としてはいけない、あるいは都市としてはいけない-これは農業でも私は工合が悪かろうと思うのでありまして、そのことはもう当然の自然地理的な要請であろうと思うのであります。特にまたこれは一般論ではございますが、日本におきましては都市というのは大体南の方に発達をいたしておる。あるいは海岸の方に伸びておるというように私どもは伺っております。特に湿地帯というだけの理由でこれはいかぬと言われたことがどうもよくわからないのですが、その点簡単でけっこうですから一つ御意見を伺いたい。
  307. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 湿田地帯であるからいけないと言っているわけではないのでございます。湿田地帯でありまして、おおむね標準人口の町でございますし、面積もある程度ございますし、独立していくことを町民が相当要望しているので、独立で行くことも望ましいのではないか、こう考えておるのでございます。そしてそこには庄内川、新川といったような川もございまして、そうした川とのいろいろの事情からしましても、一応は独立を希望する者も相当あるならば独立で考えた方がいいのじゃないか、こういうことでございます。
  308. 中井徳次郎

    ○中井委員 どうも今のお答えでありますと、私は県御当局が勝手に住民の意見を曲げておるように思われてならないのです。そういう者もあろうかと言われるが、あるのは当りまえだと思います。しかし民主主義の世の中でありますから、一応村会なり町会が決議をしたら、それを尊重するということが、私は民主主義の最も基本的な立場でなかろうかと思うのであります。しかしこの点は意見の違うところでありましょうが、私は湿地帯ということはどうもあまり理由にならないように考えながら実は先ほどからの話を伺いましたので、ちょっとお尋ねをいたしたのであります。  もう一つ伺いたいのは、愛知県では問題のあるところはなるべく合併しないようにというようなことも先ほど伺いましたが、岡崎はこの間八ヵ町村ばかりを合併したというふうなお話もありましたけれども、現在岡崎は人口幾らで、そして面積はどれくらいでございましょうか、ちょっとお尋ねいたしたいと思います。
  309. 太田光二

    ○太田参考人 数字の点をはっきり申し上げて間違うといけませんが、人口は合併前は十万、合併をいたしまして、現在の人口が十四万くらいであります。面積は八ヵ町村合併をいたしまして、現在の名古屋より大きいのであります。ただしその中は三分の二くらいが山であります。それからその後合併をいたしました矢作町というのは一万五千くらいあると思いますが、これが先ほどどなたか御質問に相なりました矢作川というのを隔てたところであります。国道がつながっておりますので、川を隔てて両方が連檐をしておるという総務部長の御説明であります。これは双方から書類を持って来たので、そこで県で合併議決いたした後において、そのうちの約一〇%くらいの人口に当る部落から、岡崎に合併は反対だ、安城市という農村都市がありますが、この安城市に合併をしたいという問題を起しまして、現在その時期のことについて争っておるようであります。市の当局は四月一日に合併をするということになっておるから、四月一日以後なお新しい議員ができてからこれは処理すべきものであるという見解のもとに、幾分新しい市域との間に対立があるようであります。そのほかの県下全体の問題といたしましては、ただいまあなたの御質問の通り問題のあるものは処理しないという方針でやってきたことは先ほど申し述べた通りであります。それに対しては極力協調解決をはかって片づいたものを合併審議会に、その審議会の了解のもとに処理してきた、こういう状況に相なっておるわけであります。
  310. 中井徳次郎

    ○中井委員 今あんまり問題のあるところはやめておるというようなお話でありましたが、何か新聞で見ますと、江南市とかなんとかいう、市の名前がどうのこうのというので愛知県で大へんもめておったところがあったように記憶しておりますが、これはどうなっておりますか。
  311. 太田光二

    ○太田参考人 それは妥協しまして、その後においてまた問題を起しました。しかしそれも協調させまして現在はおさまりました。
  312. 中井徳次郎

    ○中井委員 まだ二、三点聞きたいのですが、時間がありませんから簡単にしますが、愛知県では大都市周辺町村整備促進条例というものをお出しになったそうでありますが、これと町村合併促進法との関連をどういうふうにお取り扱いでありますか。
  313. 太田光二

    ○太田参考人 これは特別に関連はありません。  それから先ほど赤日さんからの御質問のときに申し上げようと思いましたが、この整備促進条例は先ほどから御説明しております通り、県のその年の財源において優先的に取り上げて整備促進をはかるというのでありますが、御承知の通り予算を作るときには適当にどことどこを大体やるのだという見通しをつけて予算を立てますので、特別にそのためにワクをとっておかなくても仕事ができるということであります。
  314. 中井徳次郎

    ○中井委員 地方制度調査委員会というものがありますが、これと町村合併促進法の審議会との関係はどうでございますか。
  315. 太田光二

    ○太田参考人 町村合併促進審議会は促進法に基く知事の諮問機関地方制度調査委員会と申しますのは、議会におきます特別委員会であります。
  316. 中井徳次郎

    ○中井委員 私は大都市周辺市町村整備促進条例と町村合併促進法とは重大な関係があると考えております。もちろん名古屋市は町村合併促進法のあの中には適用除外でありましょうけれども、周辺の都市は全部関係があるのであります。どういうふうなお取扱いであるか私よくその辺のところはわからないのでありますが、これは県の内部であるし、そちらの方は知事の諮問機関であるということでありますから、それはそれとしてけっこうでありますが、どうして大都市周辺市町村整備促進条例というふうなものを作る心要があるかということについて私は疑問を持つのであります。こういうものをぜひ作らなくてはいかぬということはどうでしょうか。やはり大都市の周辺は大都市と総合的に考えていかなければならぬというふうな自然地理的な考え方から必要が生まれたと思うのでありますが、そういうことになりますと、こういうものを出してやるということは、やはり大都市に一本になるというふうな思想である。裏に返しますと、事実問題において一致しておるような気持がちょっとするのでありますが、その辺のところはどういうふうに考えておられましょうか。
  317. 太田光二

    ○太田参考人 御想像の通りであります。先ほど膏薬が足りませんで申し上げなかったと思いますが、無計画にぶくぶくとふくれる、過大都市になるということを実はぎらうわけです。従って周辺の整備をするということは、合併をさせすに、そして名古屋市のような大都市の周辺には衛星都市を作る、あるいは独自な町を経営させるというには相当な指導をしなければならないし、費用もむろん要りますから、そういうものを援助していくという条例でありまして、いろいろ悪意に解釈する見方もありましょうけれども、実はわれわれどもから申しますと、一つの一貫した周辺の合併は適当でないけれども、その周辺には衛星都市を作らしめるため、あるいは人口を適当に分散し、都市を分散せしめるための計画の援助をするというための大方針と申してはどうかと思いますが、そういう方針のもとに条例を作った、こういうふうに御解釈を願いたいと思います。
  318. 中井徳次郎

    ○中井委員 どうも今の点私はさっぱりわかりません。大都市と合併させないためにこういうものを作った。させるとかさせないとかいうのは私は住民の自由意思であろうと思うのであります。そうして合併をどうしてもがえんじない、県が見てほっておけぬからこういう条例を作るということになれば、私はよくわかるのであります。初めから合併をさせないために条例を作るというのでは、私は国民主権の建前からどうもよくわからないのであります。この点と、それから地方制度調査委員会というものは何か屋上屋のような感じがいたします。それから町村合併促進法と名古屋市とは一応関係ないようなお話でありますが、それは名古屋市だけが関係ないのであって、周辺の町村はもちろん関係がございます。そこでそういうふうに考えて参りますと、町村合併促進法を私どもが作りましたときには、わざわざ愛知県なら愛知県の市長会の代表を一名入れる。あるいは市の議会議長の代表を一名入れるというふうにあの法を改正いたしました。けんかをしないように、まことに円満にいくようにという法の趣旨であったと思うのでありますが、その辺のところはどうもぼやけて参りましてわかりません。先ほど特に県会の決議の模様をお伺いいたしましたが、四十五名のうちで四十四名まで賛成で、あとの一人はしかも書き間違いであったというふうな状況まで詳細御説明なさるのならば、定員は七十五名で、たまたま出席したのが四十五名という御説明をするだけの親切心が私はほしいと思うのであります。私どもは別に名古屋はどうだ、愛知県はどうだという考え方ではございませんが、どうもけさから伺っておりますとたいへん感情が高ぶりまして、大いに論争されているようでけっこうでございますけれども、全体としてながめましたときに、特に私ども遺憾に思いますのは、合併を否決された理由といたしまして、もう少し合理的なものの御解明がいただきたかったと実は考えております。何かほかにはっきりとした合併をしたらいけない、それは妥当でないという御意見がありましたら、この際一分ばかりでけっこうでございます。先ほどから赤松氏もその点についてお尋ねがありました。一点だけでけっこうだという御質問がありましたが、それに対して他の御回答をなさったように私は考えられるのでありますが、その川の問題、湿地の問題以外に何か有力な理由がありますか、それをちょっと教えていただきたいと思います。
  319. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。私ども相当詳しく御説明申し上げたつもりでございますけれども、しかしそうした合併否決の理由につきましての、まだ御納得のいかないいろいろの問題につきましては、さっそく帰りまして文書によってお送りして御審議願えればありがたいことだと存じます。
  320. 中井徳次郎

    ○中井委員 けっこうです。
  321. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 ちょっとこれに関連して。私も全部聞いておりませんのであるいは御迷惑かもしれないと思うのですが、県会がただいまのお話のように否決をするに至った理由というようなものではなくて、どんなふうな状態で-県会議員が先ほど聞きますと三十何名欠席しているようなお話ですし、どんなふうな動きで結局それが否決になったか、それをお聞きしたい。結局結論は否決になったのだから、これは別ですが、どうしてそんなふうな議決になったか、その理由ではなく、そのときの事情、県会のだれが賛成した、だれが反対した、あるいはこっちがこうしたというようなことがあるんだろうと思うんですが、どういうふうな動きでそんなふうになったのか、それをちょっとお聞きしておきたい。
  322. 太田光二

    ○太田参考人 申し上げます。この問題については、全県会議員の注視の的になっておる大問題でありますので、すでに書類が出て参りましてから四ヵ月以上になるわけでございますが、出て参りません的から、先ほどから御説明申し上げておりますように、名古屋市に対する合併は適当でないという理論を各周辺に説明をして回りました。外部の問題はその通り、なお内部におきましても、各党の部屋においてそれぞれの研究調査をいたされまして、それぞれの結論を出しておられました。それだけではなお足らぬというので、愛知県に昔名古屋と尾張と三河の三部制というものがありまして、今は三部とは申しませんけれども、そういう色分けをしております。そこでそういうような尾張、三河、名古屋の議員の特別な別々の懇談機関がありまするので、それらの別々の懇談機関においても研究をせられました結果、大多数は反対だという結論に達したわけであります。議決のときには、いわゆる反対の立場に立つ着と立たざるを得ない議員がなかなか議場に入って参りません。振鈴を鳴らして開会を待つこと三十分以上たちましてもなかなか入って来ませんし、傍聴席は超満員でヤジが飛んでおりまするし、遂に議長はたまりかねて開会を宣し、進行をいたしまして議決をしてしまったということであります。無理に少数の者の意見を締め出しを食らわしたということでは少しもありません。入って来なかったのであります。そういう状況であります。
  323. 鈴木直人

    ○鈴木(直)委員 入って来ないのは何人で、どこの選出の議員であったか、それをお開きしたい。
  324. 太田光二

    ○太田参考人 七十五名の現在議員のうち四十五名入って参りました。議長は議決に加わりません。そのほかの者は入って参りませんでしたが、その大部分は名古屋市内選出の県会議員と社会党の県会議員であります。社会党の県会議員の各位は、名古屋市に合併をすることには賛成をするというような党議をまとめましたので三三。聞くところによりますると、郡部の県会議員の中には意思に反する者もあると見えまして、当日は全然欠席をして顔を見せなかった者もあるように伺っております。
  325. 米荻金次郎

    ○米荻参考人 今のと関連します。ただいま太田参考人がおっしゃいましたが、われわれが大体見聞きしたこととだいぶ違うようであります。われわれの想像するところによれば、まず県の理事者にはすでに原案ができておったのであります。すでに否決する原案を腹にきめて、ただし理事者はその責任をとることをなるべく議会に転嫁しようとした。議員は議員で近く始まる選挙を控えましてなるべく御身大事に、こういうことですでに結論が出ぬということがわかっておりながら、三河部は三河部で初めは党議をやりました。先ほどの話のように、社会党においては党議が決定いたしましたが、民主党においても自由党においてもそれぞれ市部の関係があって、その結論が出なかったのであります。もとよりこれは結論が出るはずがありません。それは県の理事者も当然承知の上でやっておることと思います。それで遂には三河部と市部と尾張部の各部会を開かれたのでありますが、これももちろん結論が出るはずはありません。それで議会開会中に緊急上程をされまして、総務委員会は付託をされまして、総務委員会約三十分、その結果是か非かということにおいてわずか四十数名-私は傍聴席で見ておりましたが、なかなか過半数に達しなかったのです。無理やりに過半数にしまして、わずか数分の間にこれを可決されたのであります。私の見たありのままを申し上げます。
  326. 浜島計郎

    ○浜島参考人 ここに太田さんもおられますが、私にこういうことをおっしゃったんです。どうも官僚というやつは困ったやつだ、自分で火をつけておきやがって、あとの始末はようせぬで、おれたちにぶっつけやがる、こういうようなことでお互いに愛知県のこの問題につきましてぶっつけ合っておったということが表明されまして、議員なんかも困ってしまっておったのじゃないかということであります。
  327. 横山利秋

    ○横山委員 太田さんに聞きます。だいぶ長時間で参考人の方々にまことに恐縮でありますが、重大な問題でもございますから、私少し復習の意味もかねて総括的に短時間で質問いたしたいと思いますので、簡単に御答弁をお願いしたいのでございます。  先ほど冒頭のころでありましたか、あなたのお話の中で、私はもう初めからこの名古屋市の合併については反対であった、こういうお話がございました。そのことは今度の合併について反対であったということか、あるいは将来においても名古屋市の地域拡大については養成しがたい、こういう信念を持っておられるのか、どちらであるか、お伺いしたい。
  328. 太田光二

    ○太田参考人 私は当初から名古屋が過大都市になるおそれあり、大都市をこれ以上にふくれさせることは適当でない、むしろ周辺の衛星都市を育成していくことであり、周囲に名古屋市の人口を分散していくべきものであるという一つの見解を持っておりまするので、当初から名古屋市に周辺が合併をすることは反対であるという指導をしてきたことはお聞きの通りであります。従いましてその理論を推し進めて参りますれば、今後とも名古屋市の周辺が名古屋市に合併することは私は賛成しがたいというわけであります。
  329. 横山利秋

    ○横山委員 わかりました。そういたしますと、かりに人口の分散をはかるにいたしましても、近代都市の傾向はどういう努力をいたしましても、戦後膨張いたすものであります。技術的な操作を加えてもますます膨張して来る。そういう場合においても、太田さんはやはり名古屋市に対して基本的に合併をすることは賛成しがたい、こういう立場をとられるわけでありますか。
  330. 太田光二

    ○太田参考人 そういうような事実がありまするので、周辺の整備促進条例を作って、これを別の面において指導をし、導こうという考えがあったのであります。いやしくも政治をやっておるものは、そうむしょうやたらにやっておるわけでありませんので、それぞれ狭い見解ではありましょうけれども、それぞれの立場において、それぞれのイデオロギーを持ってやっておるのでありまして、その一貫した考えをもって実はやって来たつもりでおるのであります。
  331. 横山利秋

    ○横山委員 総務部長にお伺いをいたします。先ほどあなたは春日委員の質問に答えて、県知事が将来大名古屋市になる理想都市の計画があれば、地域の拡大について県知事としては十分な考えを持っておる。こういうお話をされたのでありますが、そういう点を今の太田さんの話とは矛盾をするようでありますが、お認めになりますか。
  332. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 知事は知事として理想都市大名古屋市を作るためにはどうすればいいかということを研究をし、苦労しております。また議員さんはそれぞれの立場においてそれぞれの御意見をお持ちでございましょうから、そこに食い違いがあるということはやむを得ないけれども、そこはお互いに連絡をとり、納得の上で進んで行きたい、こう思っております。
  333. 横山利秋

    ○横山委員 そういたしますと、少くとも県当局は将来において名古屋市の地域拡大については十分なる相談に乗る用意がある、こういう立場と理解して差しつかえありませんか。
  334. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 私はそう考えております。
  335. 横山利秋

    ○横山委員 そういう点で考えますと、県当局としては今後の名古屋市の地域拡大をどの方面に求められておるのでありますか。今私がここで地図を見ておる分によりますと、今回の決定によって名古屋市の拡大の方向はないように思うのであります。県当局はその点についてどうお考えでありますか。
  336. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 知事さんがそうお考えになって、そういうことを研究して進んで行きたい、こう言っておりますけれども、どういう方面にどういうふうに拡大して行くかということについては、知事の構想を聞いておりませんので、きょうは御回答を許していただきたいと思います。
  337. 横山利秋

    ○横山委員 けしからぬことをお伺いするのであります。あなたは一体きょうはどなたを代表して来られたのでありますか。
  338. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 知事を代理して来ましたけれども、そうした先の先の構想まで持って来ることは私ども考えていないのであります。
  339. 横山利秋

    ○横山委員 しかしながら今回の県会の決定は、ここにございます「広報あいち」を拝見いたしましても、大体において一つは合併反対の空気がある、こういう議論が一つあります。それからもう一つは合併は適当でない、不適当である、こういう決定的な議論がされておるのであります。これは湿地帯が、いきなり土地が地震でも起って上になるなら別のこと、あるいはそのほか「愛知用水の完成によつて一段と農業生産力が増大され近郊農村として発展することが期待される。」そういう将来の方向までおもんぱかって反対だ、こういうことならば名古屋市の伸びる余地というものは、この理由の中には見出されないのであります。それにもかかわらず県当局が将来は地域を拡大しようといって、この公式の場面であなたが代表しておっしゃることに決定的な矛盾をここに見出すわけでありますが、この矛盾がわれわれに理解され得る証言をしていただきたいと思います。
  340. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 海部郡地帯は海面より低い湿田地帯であるから逆潮樋門を作ったり土地改良をして豊かな穀倉として考えて行きたいということを考えているということを申したのでありまして、それならばそれ以外の地域でどこをどうするかということについては、知事としてはそれぞれの関係者としかるべく財政上の裏づけ問題などをもいろいろ研究しながら、どういう方面にどう行くかということを進めていくことも一つの手であり、とりあえずは現在可決しましたところの天白、猪高を中心にいろいろなことを名古屋市と相談して進めていくということであると思います。
  341. 横山利秋

    ○横山委員 私は議論をいたそうとは思いません。あなたも愛知県の名古屋周辺の事情については御存じのはずでありますが、春日井市とか守山市とか、そういう周辺の地図をながめながら、今回の決定の理由がここに書いてありますような恒久的な理由といたしますならば、失礼な話でありますが、県知事の言っておることがうそであるか、架空な議論であるか、それともこの理由というものはほんとうの理由でないか、どちらかにならざるを得ないのであります。そのほかにもし名古屋市が伸びる地域が一あなたが図面の中でこの辺ならばまだ余裕があるということがあるならば、一つここで明示をしていただきたい。
  342. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 とりあえずは天白、猪高に伸びることは明示いたします。
  343. 横山利秋

    ○横山委員 これは決定をしておることであります。私は将来のことを問いておるのであります。
  344. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 将来のことについては、私は言明を避けさせていただきます。
  345. 横山利秋

    ○横山委員 今押し問答になってまことに恐縮でありますが、それならば私は重ねて申し上げておきますが、あなたが、県知事が将来理想都市大名古屋の発展のためには地域拡大に協力の用意ありと言われたが、こういうことはあなた個人の見解ではないだろうし、県知事の意見も聞いて来られたであろうし、公式の場面で言われたことであろうと思うのです。その御意見と今ここで県の決定の矛盾というものをあなたは明確になさらなければならぬのであります。これを明確になさることができなければ、県当局の正式なる証言をすることがあなたには不可能である。私はこういうふうに断定せざるを得ないのでありますが、いかがでありましようか。
  346. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 きょうは私は証言に参ったのではなくて参考人として呼び出されたのでお答えしておるのであります。参考人としていろいろな事情を御説明申し上げまして、私どもの知事としては、そうした理想都市大名古屋を作るために腹を持っておる、持っておるということを申し上げておるのでありまして、そうしたことについては関係者と十二分によく相談をして、りっぱな計画のもとに百年の大計を立てたいという腹のあることを申したのでありまして、腹があるならばどこからどこまで行くか、その先まで伸びる段階に至っていないことを避けたいのであります。またそれを勝手に自分はこっちに行くのだということを言うのは早計ではないかと私は思います。
  347. 横山利秋

    ○横山委員 言葉では適当にそういう抽象的なことが言えるでありましょうが、しかし現実の問題としてはあなたの県知事を代表された言葉と県の決定の理由の中には、私は重大なる矛盾を認めざるを得ないのであります。それ以上あなたが御説明ができないといたしますならば、私は県を代表せられた総務部長さんの御答弁では不十分である。本来本日は県知事さんにおいでを願うということになっておったはずであります。先ほどお承わりをいたしますれば、皇太子殿下が行っておられるということでありますが、皇太子殿下の行程は、きょうはどういうことになっておるのでありますか。
  348. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 きょうまでの御日程でありまして本日午後ですか、静岡の方にお出かけになる、こういうことになっております。
  349. 横山利秋

    ○横山委員 県には御存じのように副知事もおられるはずであります。この問題は鳴海町ではまさに流血の惨事を起し、一家の家庭ですら反対、賛成という深刻な重大な家庭争議まで起しておる問題なんであります。市にとってもまさに重大であれば県にとっても重大なはずである。それについて副知事もおられるはず、であり――私は失礼ながらあなた方二人を不適当だと言うのではないのです。最初から静かにずっと承わったのでありますが、この総体的な結論として重大な参考人としての話に矛盾がある。こういうことならばなぜ県知事なり副知事がおいでにならなかったかということは、重大な県当局としての誠意のないことだと思わざるを得ないのであります。あとで同僚委員とも相談をいたすのでありますが、私は願いますならば県知事の出席を求めたいと思います。以上で終ります。
  350. 大矢省三

    ○大矢委員長 加藤君。
  351. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 私は実は本件に関しましては、自分の生まれ故郷でございますし、育ったところでございますし、ただいま住まっておるところでございますので、失礼ながら地理的には一番よく存じ上げておるつもりでございます。また村や町の空気もよく存じ上げておるつもりでございます。そういう立場に立って今日まで私はこの件については一度も発育したことがございません。先般陳情が国会へ来られました折に初めて口をきいたことを記憶しておりますが、私どもが今まで聞き及んだ範囲内、私が知りました範囲内によりますと、名隣会の方々は全部が合併したいと言っていらっしゃる。その方々は決して徒党を組んだ方ではなくて正式なる手続を経てその住民に選はれた方々である。これを受け入れる名古屋市側も受け入れたいという、その用意もありという、器が小さくて困るから渡りに船だ、こういうことであります。ところがこれが村で決議を見る前後から平和な村に波が立ちました。おかげで今もお話がございましたが、方々に家庭悲劇が起りました。私もその被害者の一人でございます。なぜこのようなことが起きたかといえば、それは先ほど県側がおっしゃいました指導育成の方法がこのようにさせたということは、あなたがどのように答弁されましょうとも、住民はよく知っております。そこで重大な問題でございまするので、私は県側に立つとか市側に立つとかいうことでなくして、ほんとうに良識ある住民の気持になってお尋ねをいたしたいと存じます。その尋ねる要点は、今まで県側なり市側なりあるいは町役場のおとりになった具体的事実についてお尋ねをいたしまするから、恐れ入りますが、簡単に要点をつかんでお答えを願いたいのでございます。  第一に本年度の愛知県の予算編成は終りましたか。
  352. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 終りました。
  353. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 去年と比較いたして、増額された分のおもな点をお願いいたします。
  354. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 住宅費、教育費、それから産業経済費、それから一般の総務関係の起債その他に基く費用。
  355. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 地域給の増額の費用はどこに入っておりますか。
  356. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 地域給の増額費用は特別に組んでありません。
  357. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 私の聞く範囲によりますると、水野副知事さん-ただいま友人もその席に来ていらっしゃるようでございまするが、このお方は確固たる公けの席上において、名古屋に合併をしなければ特別に地域給をつけると公冒していらっしゃるわけでございます。これを聞いた教員は大へん喜びました。そこで合併の気持がぐらつきました。それは名古屋市と比較いたしまして川一つ、ほんの丘一つ越えたおかげで給料が三割も四割も違えば、これは教員の身にとっては当然なことでございます。郵便局のお方にとっても自然な勢いでございます。そこで気持がぐらついた。ぜひこれを実行に移していただきたいということで陳情があったはずでございます。その言葉を実行に移していただくだけのことでございます。それが予算は盛られていないということになりますと、追加予算に盛られるつもりでございますか、それとも来年でございますか、再来年でございますか。これだけははっきりと計画があってお述べになったことと存じまするので、具体的に期日をお示し願いたい。しかもそれは名古屋に入らなくても同じようにして差し上げます。こういう言葉がついております。そこで地域給が二級違えば二級分、三級違えば三級分でございまするが、それは一体いつの時期にどの町村に行われまするか。はっきりとお答え願いたい。
  358. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 地域補給金の問題でございますが、大体名古屋市におきまして、名古屋市に合併すれば、地域給が低いところであっても、関係町村については名古屋市同様の措置を講じてやる。いわばそうしたことによって地域差の補給だけをしてやるということを名古屋で申しておられた。こうしたことに原因を発しまして、水野副知事としましては、やはりそうしたことになれば、それはただ名古屋市に合併したところだけでなくて、県下全体として、愛知県としては従来教員の人事異動などの関係もありまして、地域差の補給金というものを出していたのでございます。その地域補給金についても、もし名古屋に合併せられたるところの地域が相当になりますれば、そうしたところで名古屋市と同様にそこまで措置せられるということになりますと、その地域等の教員の人事異動などに相当の支障を来たすことになるであろうから、それをきっかけとして追加予算によって適当な措置を講じて、補給金を考えることにしようということの腹でおりまして、それとの関係は、単に周辺町村だけでなくて、愛知県下全体のそれぞれのところにしかるべき差額補給の一つの差を設けて考えていきたい。これは追加予算として出すべく考えておるのでございます。
  359. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 あなたはかって学務部長をしていらっしゃったのでありますから、あなたのホーム・グランドでお尋ねいたしますので、逃げ口上にならないように一つお願いいたします。町村合併が行われようとしておる名古屋の隣接町村での話でありますよ。これは先ほどお話の出ておりました何とか整備促進条例でありますか、それに関係があるかないかは私は知りませんが、合併しようという動きのあった町村に説明に行かれた。そしてこの話をされた。これは御存じでありましょう。そこでこれは県下全般の話でなくして、何も県下全部名古屋に入るなどということは言っておらない。名古屋に入らなかったらつけてやる、入ったと同じようにつけてやる。入ろうとしていたところのことを私は聞いておるのであって、決して県下全般のことを聞いておるのではない。要点をつかんではっきりとお答え願いたい。しかももう一つお願いでありますけれども、これはつけていただけるなら、三河の奥山までつけていただければ一年中こんなけっこうなことはない。しかしそれだけの予算が、承わるところによりますと、本年度予算の当初予算は、去年の実行予算よりもはるかに下回ったものが作られておるということでございます。従って追加予算が組まれるということは当然のことでありましょうが、果してそれではいかほど組まれますか。
  360. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 予算は下回っておるのではなくて、昨年に比べますと相当上昇しております。これはいろいろの事情でやむを得ないと思います。  それから第二の問題でありますが、それは周辺町村だけにやるということでなくて、周辺町村にももちろん差し上げたい。そこには差額を設けて、県下全体を考えていく。予算の額はこれをどのくらいにするかということにつきましては、これはかりにその周辺の町村のどことどこを四級地並みにする。どことどこを三級地並みにする。どことどこを二級地並みにするということです。というのは町村のあり方の問題、散在しておるところのそれぞれの市の関係などにおきまして幾分計数的には違いが生じておりますが、それらのものに対しましては追加予算として出す用意はしております。
  361. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 私のお尋ねしておりますのは、再三申し上げますように、焦点をぼかさぬようにお答え願いたい。というのは名古屋に合併したいという村へ行って、名古屋に合併しなければあなたの村は名古屋と同じ程度に地域給を上げてあげましょう。こう言っておるのでありますから、県全体のことを聞いておるのではないのです。県全体が名古屋と同じように地域給が上ることは望ましいことですが、そんな予算が出てくるはずのものではない。そこで私のお尋ねしておる要点は、それを実行に移されるかどうか、それはいつの時期に行われるか、全額は幾らであるかということを聞いておる。
  362. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 実行に移す用意をしております。それから実行に移すときは五県議会にしたい。額は幾らかということはあり方の問題で、こういうことに対して、そこだけを組むというわけにいきませんけれども、御質問の要旨から離れますが、他の町村も同時にやりたいということで、相当の額になると思います。
  363. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 他の町村におやりになることは望ましいが、ぜひ愛知県一円にわたっておやりになることをお願いいたします。しかしそれでは予算が許さぬしょう。名古屋と同じ程度にやるということは、とてもできることではないのです。だから私がお尋ねせんと欲するところは、名古屋と同じ程度に地域給を上げてやろうとおっしゃった水野副知事さんの言葉にあやまちがあるかないか。
  364. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 あやまちはありません。
  365. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 それでは名隣会、たとえば十八ヵ町村は名古屋と同じ地域給がつけられますか。
  366. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 大体において十八ヵ町村のそれぞれにおいて同じようになると私は考えております。
  367. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 十八ヵ町村が同じようになるのでなくして、その十八ヵ町村は名古屋と合併したと同じ程度に、するというお言葉が事実であるかどうかということです。
  368. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 事実であります。
  369. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 わかりました。次に合併をすると税金が多くなる-先ほどの御証言の中にもあったようでございますが、この言葉が相当周辺都市に流布されております。これが農村の方々を恐怖させた一つの大きな原因でございまするが、周辺の村が名古屋に合併した場合に、税金が高くなるということは事実でございまするか。もしありとすれば具体的に、たとえば何割程度ふえるのか。この点を鈴木総務部長と横井助役さんにお願いしたいのであります。
  370. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答えいたします。まず住民税についてはオプション・ワンをとっておるところとオプション・ツーをとっておるところとそれぞれ違いますので、オプション・ツーをとっているところは名古屋市に入ることによってあるいは安くなるのではないかと考えております。それから固定資産税におきましては、どれくらいといいましても、その地域の実情によってそれぞれ違いますけれども、もしこのままで行きまするならば、固定資産税は名古屋市に入ることによって幾らかそれぞれ高くなる、あるところは同等かと思います。
  371. 横井亀吉

    ○横井参考人 大体総務部長のお答えになった答えと同じようでありますが、今度の十一ヵ町村の中にはオプション・ワンというのはないように思います。全部オプション・ツーだと思うのであります。抜けました大高町それから新川かどこかがオプション・ワンでございましたが、これは十一ヵ町村の中に入っておりませんから、全部オプション・ツーだと思います。従って住民税については個人割を除いて所得割では大分安くなると思うのであります。固定資産税はもう個々のものに当らなければわかりませんから、総体的に高くなるとか安くなるとか、そういうことは言われないと思うのであります。さよう御了承願いたいと思います。
  372. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 税金が高くなるという言葉は、これはそのときの放言であって、町村合併を反対するむなしい公約にすぎなかったと解釈してよろしゅうございますか。
  373. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 別に公約はしておりませんので、公約と解してよいかということには返答に困ります。
  374. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 それは町村合併指導に参られました折に多くの方が述べられておられる事実でございます。
  375. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 事実は事実として承る程度でございます。
  376. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 事実それが言われたことを認め、そうして高くならなかったとすれば、結論は明らかで、これはむなしい公約であったということになるわけであります。  次にぜひお尋ねしなければならないことは、町村合併をするとしぼり屋が困る、売れなくなる。百姓は損をする、こういうことが流布されております。また事実どの会合の席上でどうおっしゃったかもはっきりしておりますが、この言葉を鈴木さんは認められますか、認められませんか。もし認められるとすれば、はっきりと具体的に損をするという事実を申し述べていただきたい。
  377. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。どこでどうなされたのか、私具体的事情を存じませんので申し上げかねますけれども、しぼり屋が困るということは、私はどうも意が解せないのでございます。それから百姓が困るという問題については、これは愛知用水を初めとしまして、土地改良に県として重点を置いて進めて参っておりますので、豊かな農村として穀倉として進めるべく計画がとられておった、その関係においては、一時名古屋市に入ることによりまして-名古屋市が商工中心の市である実情からしまして一時的にもせよ百姓は指導、助言をしてもらう意味においても相当お困りになりはしないか、土地改良の事業などにも幾らか停頓を来たすのではないかということが懸念せられるので、そうしたことを総合して困ると申されたかもしれませんが、もし申されたとすれば一部真理だと私は考えます。
  378. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 百姓が損をするならばこれは大へんなことでございます。そんなことが行われるとすれば、私の生まれ故郷猪高村や天白村は困ったことになりますが、これを受け入れるに当って損をしないように市としては受け入れ態勢が整っておりますか、おりませんか。また将来、今問題が審議されております名古屋北部の二ヵ町村もまだまだ農地が多いと存じます。ここで農業を営んでいらっしゃる方が困らないように受け入れ態勢を整えるのが当然の義務だと存じますが、その受け入れ態勢あるいは計画がありますか、ありませんか。
  379. 横井亀吉

    ○横井参考人 名古屋市は商工都市だというお話もございましたが、もちろん産業部面における生産量その他は商工業が重点になっております。これはひとり名古屋ばかりではございません。大都市であれば全部そうでございます。しかし農業関係におきましても、現在名古屋市内における農業に関する事柄については、非難のない程度のことはちゃんとやっておるわけであります。  それから、ただいま御質問の農村の受け入れ態勢ということについては、遅滞なく手配をいたしておりまして、ちゃんとできております。
  380. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 しぼり屋が困るということですが、これは今鈴木さんのおっしゃった通り、それがうそであれば幸いでございます。と申しますのは、国会産業構造の問題が日々論議されております。そんなことはいずれでもいいですが、産業が大都会に吸収されて困るというはずはない。特に尾西の毛織物もしかりでございますが、やがてこれは輸出振興をしなければならない、技術の改良をしなければならない。輸出振興一つとってもさようでございます。名古屋から有松、鳴海を越えて遠く刈谷あたりでできる産物をバイヤーに渡すところのカタログに何と書いてあるか。刈谷だけでは済みません、その次に何と書いてあるかというと、ナゴヤ・ニアと書いてある。これは外地を視察してごらんになった鈴木先生ならよくおわかりのはずでございます。商品は古いマークかないしは古い都市の名前を使うことによって一そうよく売れるはずでございます。先ほど来あなたは再三再四有松と鳴海がけんかをする、けんかするとおっしゃいましたが、それはほんの一部だ。仲が悪い、仲が悪いということを三べんもおっしゃいました。ところがそれはしぼり屋の一部です、先祖争いをしておる商売がたきで、ただそれだけのことなんです。これを仲よくさせる、仲よくさせるとあなたはおっしゃったのですけれども、片や大高にくっつけて、片や独立させておいたら、この争いは永久に絶えません。私は現在御厄介になっておるところですから、何とかしてこれを一刻も早く和解させよう、和解させようと思う。これは一つのマークにして輸出振興をすればいい、それはうそじゃない、着々私は準備を進めて、このことは業界の方も知っていらっしゃる、すでに注染の方だけはがっしりと手が握られております。これは事実でございます。そこでただあなたのように、けんかしておるからいかぬとほうっておくからけんかする、これをちぎろうとするからよけいにけんかをしなければならない。名古屋という大きなふところの中に全部飛び込んで、名古屋しぼりということでいけば、たちどころに解消する一番いい手なんです。そうして今度輸出振興の中共貿易の使節が参りまして、名古屋には来る、有松には来てくれない。だからこの点は合併した方が一そうよろしいという結論になると存じます。  ところでもう一つどうしてもお尋ねしなければならないのは、先ほど来山と川の問題が盛んに出ております。あなたは山を越えて将来有松と大高は一つにする、こういうお話なんです。あれは小さい丘陵だから心配ない、こういうお話でございました。しかし聞くところによりますと、大高はおっとどっこいそう簡単に引き受けません。おそらくそう簡単には引き受けないでしょう。そうなりますると有松の行方はどこへ行ったらよろしいでございましょうか。町村合併促進法の法律の精神によれば、当然どこかへ合併しなければならない運命にある。これはどこへ行ったらいい。ほんとうははっきり計画を聞きたいのでございまするが、時間がないのでもう先へ行きまするけれども、川があるから鳴海は名古屋との合併はいかぬ、こういうお話でございました。しかしそれは妙なお話でございまして、同じ天白川の流れておりまする天白村、猪高村、これは合併した。しかも猪高村や天白村は、あなたも御存じの通り山を越えていかなければならない。ところがあちらは山を越えなくてもいい、交通の便がよくなっておる。そうでございましょう。これは否定なさいますか。交通の便は天白、猪高よりもなお鳴海の方がいいはずなんです。ところでこの山を越えてもなお、私子供に育つころから一体どこの影響を受けたかと言えば、経済的にも、知識的にも名古屋の影響を受けたことが一番多いのです。そこをよく御存じなればこそ、賢明な措置として合併をお許しになったわけでございまするが、それ以上の密接な関係にあるのが鳴海ではないでございましょうか。私の住まっておりまするあの地区、鳴海荘は、住居こそ鳴海ですが、勤務地は名古屋の人がほとんどなんです。しかもインテリ層、先ほどここに来ておられました方もそうでございますが、このインテリ層の気持が、あまりにも県の行動が行き過ぎじゃないかというので、鳴りをひそめておった鳴海荘までが、ちらほら賛成の声を上げようということがぼつぼつと出ておる、これは事実なんです。あまりにも行き過ぎなんです。  そこで山と川の話が出まして鳴海は川があるからいけないということでございますが、一体川幅の相違がどれだけある、天白のあの平針の川の幅と、扇川の流れ込んだ一番広い太慶橋の川の幅と、一体どれだけ違うのでございますか。むしろ私は岡崎が合併なさった川の幅の方がはるかに広いと存じますが、これは一体どういうわけでございますか、この点……。
  381. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。有松との関係問題については、第二義的な考え方として、大高と一緒になることも一望ましいことである、できることならば鳴海と一緒になることを希望する、ことに鳴海と有松とは連檐的な戸数状態にあることは御承知の通りであります。そうした関係におきまして、私は仲が悪いということを申しましたが、実際このあっせんの労だけは一応とってみましたが、いかんともしがたいものがあったのでございます。幸いに加藤先生のお話によりますと先祖争い的のものであってそれほど大きなものではない、しかも業者間の一部のそうしたことであるようにお察ししまするとき、私ども元気を出しまして、今後誠必誠意全力を尽してこの啓蒙運動に努力しまして、鳴海と一緒になりまして、しぼりの名産地としてのそれぞれのものたちが提携して、産業発展のためにも進んでいくようにお願いすることをまず第一の試案として考えていきたい、こう思うのでございます。  第二に、山と川との関係からの問題についてでございますが、私どもとしましては鳴海との関係において天白川があるからいけないと言うのではなくて、私どもの理由は天白川流域を云々ということを申しておるのでございまして、川の幅が大きいから小さいからというのではなくて、天白川のその流域は多くの美田に、もて相当隔てられておる地域でもある、また独立してりつばにやっていける土地でもあるしというようなところから、一応こうした紛争もある事実にかんがみても、やはりこの際鳴海は独立で考え、静かに時を持つということにするのが望ましいのじゃないか、こう考えておるのでございます。
  382. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 この問題についてはほんとうはもっと御質問をしたいのですが、皆さんお疲れのようでございますから、先を急ぎますが、先ほど人口の密度が名古屋は東京、大阪と比べて少いから市域の拡大はまだまだ先でよろしい、こういうお話がございましたが、それについて人口の密度を豊橋と岡崎に例をとってお示し願いたいのでございますが、面積においては現在人口が稠密で困るという名古屋よりも、人口の密度の少い豊橋や岡崎が、面積はなお名古屋よりも多くなったと聞いておりますが、これは私の聞き間違いでございましようか。
  383. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 お答え申し上げます。大体豊橋の人口、岡崎の人口、それから面積ということによって人口密度が出るのでございますが、きょうはそこまで用点して来ておりませんので、書類によってお答え申し上げることにしたいと存じますけれども、要点としましては、ただ岡崎、豊橋の関係におきまして、豊橋は御承知の通り、あの大きな広々とした美田を中心にしたところの、いわば田園都市でございます。また岡崎の一部は山岳地帯を相当組み入れた、それだけを除くことのできない一つの市街地を構成している特色があるのでございます。山岳地帯を含んだところの市と、それから田園都市としての市と、それから商工業重点に進んでおるところの市と、それぞれ面積などに特色があるのはやむを得ないことではないか、こう考えます。
  384. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 私は決して豊橋、岡崎が地域拡大されることを反対するものではございません。だんだん大きくなるのは自然の勢いでございまして、ただその自然の勢いを名古屋だけ食いとめようとなさいますその理由が、先ほど来同僚議員が再三お尋ねいたしましてもお答えがないようでございます。  そこで今度は逆にお尋ねいたしまするが、先ほどの証言によりますと、名古屋は無計画にむくむくと大きくなっていた、こういうお話でございました。こでお尋ねしたいことは、豊橋、岡崎の都市拡大計画と、名古屋の都市拡大計画とに、それほどの大きい差があるか。名古屋の方は無計画で無鉄砲で、豊橋と岡崎だけは人口は薄くとも、なお地域を名古屋よりも広くするほど優秀な計画があるのか。その計画の相違を一つ太田さんにお願いします。
  385. 太田光二

    ○太田参考人 そういう聞き方だと、どうも遺憾なことでありますが、実は名古屋市もそうでありまするけれども、周辺を合併した計画というものが別に立っておるわけではありません。一応の目安は立っておりますが、御質問にお答えするようなものが立っておるとも考えておりません。なお岡崎、豊橋の問題についても、むろんそういうようなお答えを申し上げるような計画は現在ありません。これは合併後においてそれぞれの計画をむろん立てられることだと思いますが、岡崎、豊橋に関する限り、余地を与えて理想的な将来の-これはむろん長い間のことで、二年、三年先のことではありません。将来の大計画を立てさせるためには、ああいうところには余地を与えることがかえっていいことだと私は考えております。
  386. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 私も太田さんの意見には賛成でございます。ただいま計画はなくともその余地を与えて、そうして二年後、三年後にその計画を豊橋と岡崎には立てさせる。まことにあたたか味のある、それこそあたたかい手を差し伸べられたやり方で、けっこうだと思います。大賛成でございます。そのあたたかい手、あたたかい心を持っていらっしゃる方々が、何がゆえに名古屋市だけは、必要度においては一層大きいと思われる名古屋市の大きくなることを、無計画だからいけないと断定なさるのでございましようか。
  387. 太田光二

    ○太田参考人 名古屋市が無計画であるから合併に反対であるとは一言も申し上げておりません。無計画に伸びることに反対したということであります。この合併が無計画だから反対したという意味を言っておるのではない。言葉というものは、幾分言い下手なせいもありまして、お聞き苦しくもありましょうが、私は無計画に伸びることに反対したということで、計画がないから反対したということは申しておりません。
  388. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 そんな言葉のあやでは私は承知ができません。無計画にむくむく伸びるということは、計画がないということなんです。それがいけないという人が、片方の計画のないところを大きく許しておいて、片方だけは許さないというのはおかしいのですから、その意味が聞きたい、こういうことです。
  389. 太田光二

    ○太田参考人 私の言うのは、名古屋市については、前提的に過大都市になることはいけないと申し上げておる。
  390. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 あなたは先ほど来過大都市、過大都市という言葉を再三おっしゃいますが、過大都市というのは、面積のことですか、人口のことですか。
  391. 太田光二

    ○太田参考人 両方のことであります。
  392. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 あなたがどれだけ過大都市にしてはいけないとおっしゃっても、名古屋の人口、東京の人口は自然にふえて行きますよ。大阪の人口もふえます。これは自然の勢いなんです。かえって地域を拡大させないことによって、一層人口稠密になって、この都市が困難をしなければならないという見通しは、だれでも三才の童児だってつくのです。あなたがそれを大きくすることはいけない、人口の稀薄な山間地帯は大きくしてもよろしい、この意味が、きょうのお答えでは私が納得できないだけでなくして、同僚議員もここを再三お尋ねしたわけでございますが、御答弁が得られなければやむを得ません。そこで私はもう一つ……。
  393. 太田光二

    ○太田参考人 申し上げてもおわかりにならなければ、これは私の説明が悪いのでありますが、そのお聞き取りをいただきまするポイントの問題だと思います。私は今申し上げております通り、名古屋が過大市都になることを反対しておるというその前提のもとに立って、実は話を進めておるわけであります。そこで過大都市になることがなぜいけないかということを分析して行くならば、それはそれぞれの考えの違いということに追い詰められてしまうかもわかりませんけれども、そこがいかにも私の説明が受け取りがたい結果になってしまったのじゃないかと思います。
  394. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 説明が受け取りがたいのではなくして、その精神がわからない。理由がわからないのです。そうでしょう。名古屋では大きくなることはいけない、豊橋、岡崎は大きくなることはよろしい、この理由がわからない。ほうっておいても、東京、大阪、すべてが大きくなる。それが大きくなることはいけない、名古屋の発展はやがて日本経済に寄与し、日本経済のプラスになる、なぜそれがいけないのか。出発点が間違えばやむを得ぬとおっしゃればそれまでですが、これは説明の問題でなくして、根本の精神の問題であります。  そこでもう一つ、どうしてもそれに関連してお尋ねしなければならないのは、私は名古屋市がほんとうに大きくなって-大きくなるというよりも、充実して、産業の発展に貢献されて、そうして破れた日本経済、底の浅い日本経済を一層発展させるのに寄与されんことを心から切望しておるものだから、こういうことを申し上げる。  ところで先ほどもう一つ、名古屋市と――これは鳴海をさして言われたことと存じますが、争いのあったところはいけない、紛乱のあったところはいけない、こういうお言葉でございましたが、この紛乱のあったところも、なお合併を促進していらっしゃる市が愛知県の中にあることを、愛知県人はよく知っております。江南市でございます。一体これはどういうわけでございますか。私はこの江南市が誕生することは反対ではない。江南市は争いがあったけれども、なおその争いを解消すべく御努力遊ばされた県当局や太田さんの誠意に、敬意を表するものでございますが、その気持がなぜに鳴海だけには及ぼされなかったかを残念に思うのです。同じように指導育成をするというなら、何がゆえにあの土地だけあのような残酷な仕打をされたか。これは孫子末代永久に残ることでございましょう。まことに遺憾のきわみといわざるを得ないのでございます。先ほど同僚議員のおっしゃいましたように、春日さんの言葉をかりていえば、県政の上における一大汚点なんです。何と抗弁されようとも、これは生きて残る住民の心に刻み込まれたことなんです。  そこで最後にどうしてもお尋ねをしなければならないことがございます。それは先ほどのお言葉の中に、過大都市になるからいけない、その次に事故で処置できないほど拡張するからいけない、こういうことでございましたが、この言葉に対して名古屋市側にお尋ねしたいと存じまするが、十一ヵ町村が合併された暁に、合併されたその町村を処置できないでございましょうか。それから無計画にむくむくと大きくなるからいけない、こういうお話でございました。名古屋市はそれほどばかばかりそろっておるでございましょうか。この点について横井助役さんの明確なる御答弁をお願いします。
  395. 横井亀吉

    ○横井参考人 ただいまの御質問にお答えします。名古屋市が町村を合併いたします考え方の一番根本は、名古屋市民も仕合せになりたいけれども、周辺の合併された町村の人々も仕合せになっていただこう、両方がよく行くようにというのが町村を合併せよという心持ちの根本でございます。もちろん相手方の町村におかせられても、自分の将来のことを決定するのでございますから、慎重にお考えになったことと思うのであります。名古屋に入って不仕合せになるというようなめどがっくならば、これはいっぱし一人前のりっぱな方が町村におかせられてもそろっておいでになるのでありますから、人のごやっかいになるよりも、自身のことは自分自身が深刻にお考えになったことと思うのであります。そうして慎重に審議もし、考え考えたあげくに、われわれはほかの町村と一緒になるのはいやだ、名古屋へ行く方が仕合せになるのだという結論に、名古屋へ合併するという機関の決定をなすったものと考えておるのであります。そういう重大な町村合併を港えながらわれわれが事を運ぶのに、全然計画もなしに、自分の力で自分で始末ができないところまでも町村合併せよなんという考えは持っておりません。りっぱにその始末はつけていくつもりでおります。
  396. 加藤清二

    ○加藤(清)委員 もうこれで最後でございますが、この問題は歴史的に残るものであります。どうぞして両者が過去の争いをさらりと捨てて、そうして円満に解決――その解決の道は先ほど来自治庁の方からもお話のございましたように、最下部末端の住民の決議を尊重する、いわゆる民主主義の根底に帰って、そうしてその言に従う、こういうところへ行くべきではないか。この問題について私はこの間陳情がありましてから以後いろいろ話しましたところ、片や鳴海の町長はやめたらよろしいとか、あるいは県庁側が宣伝することを手を引いたらよろしいとか、いろいろ双方の意見を開いたわけでございますが、双方がほんとうに円満にこの道を解決して、そうして国家百年の大計の基礎になります大名古屋市の将来をおもんぱかって、ほんとうにこの土地の方々の仕合せを祈りつつ、いい方策を見出すことはできないものか、この点を鈴木部長さんと市長さんに、簡単でけっこうでございまするからお願いしたいのでございます。私がきょうこんなにおそくまで皆さんをお引きとめいたしまして、このことを申し上げるのは人ごとではございません。私ごとを申し上げましてまことに失礼でございまするけれども、私はこのことのおかげで家庭が悲劇になっております。そのことは鈴木さんも太田さんもよく御存じのことと存じます。こういうことをさせて放任しておくということが、はたして行政官庁としてのとられる賢明な策でございましょうか。これは私一人ではございません。鳴海に住まわれる方も、周辺の方々もみな一様に平和な村に争いを起さないようにしよう、起った争いを一日も早く解消しようということを考えていらっしゃるはずなのです。最後にいたずらに摩擦を起して争いを起さないようにすると冒頭おっしゃいました市長さんのお言葉、しかも善意と良識を持って処理したいとおっしゃいました市長さんのお言葉に最大の敬意を表しまして、ぜひこれを実行に移されまするよう、お願いを申し上げまして、私の質問を終ります。
  397. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 加藤先生からの御要望でございますが、一応県としましては十一ヵ町村のうち九ヵ町村についてはすでに矢は弓を放れておるのでございますけれども、二ヵ町村はついては目下慎重に継続審査中でございますし、そうした問題についてだけでなしに、九ヵ町村の今後のあり方の問題、二ヵ町村はすでに名古屋市に四月五日から合併せられますので、残された七ヵ町村の問題について今後あたたかい手を伸べて、そうしていかに生きるべきか、進む道について十二分に慎重に御相談を申し上げるということもしていきますし、また将来の問題につきましても、帰りましたらよく知事にも報告いたしまして、最善の努力を払っていきたい、こう考えております。
  398. 横井亀吉

    ○横井参考人 いろいろお示しもいただきましたし、それから各方面にも御迷惑をかけております。全力を尽して円満に解決いたしたいと考えておるし、将来も住民の福祉を懸命に考えていきたい、さように考えておりす。
  399. 大矢省三

    ○大矢委員長 門司君。
  400. 門司亮

    ○門司委員 同僚から非常に長い間、ことに関係といいまするか、地域的に詳しい状態を御存じの方から質問されておりますので、私はきわめて簡単に、基本的なものだけについて質問をしたいと思います。同時にまず委員長にお願いをして資料の提出をお願いしたいと思います。それは先ほどから県の総務部長でありまする方から議員の質問に答えて、文書によってということを言われましたので、この際県側に対しまして資料の提出をお願いしたいと思いますことは、大都市周辺の市町村整備促進条例の内容を一つ書類で御提出か願いたいと思います。その次には合併問題の審議されました際の県議会の会議録を送っていただきたいと思います。以上の二点と同時に総務部長から書類によってというのが二点ばかりあったと思いまするが、それらの問題をあわせて、われわれが検討いたしまする場合にぜひ聞きたいと思いますることは、きょうは問題の中心でありまする知事がおいでになっておりません。従っていずれこの問題は、以上の書類を提出されると害われておりますから、それに基いてさらに調査が行われなければならないと思いまするので、この次の調査の際には、ぜひ委員長は知事の出席を要求していただきたいと考えております。これをまず委員長にお願いをいたします。  それから次に県当局に聞いておきたいと思いますことは、この合併問題は、町村合併促進法による合併とお考えになっているのか、普通の境界変更とお考えになっているのか、その点を一応先に聞いておきたいと思います。
  401. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 町村合併促進法によるものではなくて、地方自治法によるものであるが、一部は三十三条のような合併促進法の適用がある、こういうふべに考えております。
  402. 門司亮

    ○門司委員 そうだといたしますると、こういう問題の起りまする前に、知事は自治法の八条の二に基いた勧告をした事実がございますか。
  403. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 勧告した事実は、もう少しりっぱな計画を立ててお互いに研究し合おうじゃないかということで、口頭によって相当勧告しましたけれども、それが出て参りませんので、公文によって勧告し、事情を聴取した事例はあります。
  404. 門司亮

    ○門司委員 八条の三の規定は、町村規模の適正化に関する勧告であります。
  405. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 失礼しました。これは地方自治法による勧告という問題でなくて、私どもは事実上懇談に懇談を重ねるという意味合いにおいての勧告でございますので、あしからず御了承願いたいと思います。
  406. 門司亮

    ○門司委員 そういたしますと、その合併の根本は八条の二による合併、いわゆる普通の合併だというように考えられなければなりません。そういたしますと、県の町村の合併に対する審議会は、これにいかなる態度をとったかということを重ねてお聞きをしたいと思います。
  407. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 御承知の通りに、町村合併促進法の関係におけるものをやる審議会でございますけれども、やはりこうした問題は町村合併審議会としても事情を知っておく必要もあろうということで、これは公的な問題ではなしに事実上の問題として調査審議を重ねたことはございます。
  408. 門司亮

    ○門司委員 その委員会の発言の内容並びに委員会できめられたものが県議会にいかに反映したかということの会議録でもあるなら、お示しを願いたいと思います。
  409. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 後刻お届けしたいと思います。
  410. 門司亮

    ○門司委員 その点がはっきりいたしませんと問題の解決はつかぬと思います。  もう一つ聞いておきたいと思うのですが、これは知事でなければわかりませんので、あなたが知事の代理ができるならけっこうだが、どうなんです。
  411. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 今の御質問、内容によりまして知事の代理として答えられることもありましょうし、内容はどんなことでございましょうか。
  412. 門司亮

    ○門司委員 私の聞きたいと思いますことは、自治法の七条の解釈であります。
  413. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 七条の解釈と申しまして、どういうことで七条の解釈に……。
  414. 門司亮

    ○門司委員 七条には、明らかに町村合併をいたします場合には、その申請に基いて知事は県議会の議決を経て内閣総理大臣に申請する、こう書いてあります。これの解釈です。
  415. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 その通りに考えて進んでおります。
  416. 門司亮

    ○門司委員 その解釈ということと同時に、その通りということの意味であります。法律は、こしらえまする場合に法の精神というものがございます。その法の精神をどう解釈されているかということであります。私が聞いておきたいと思いますことは、今日の日本の自治体並びに自治法のあり方というものは、いずれを見ましても、県議会が他の公共団体、いわゆる市町村に対して優位の地位にあるということはどこにもないのであります。ただ、この自治法の七条にのみこれがごく簡単ではありまするが認められております。この認められた原因というものは、法を運用いたしまする場合においては、これは市町村の紛争がある、あるいは町村の議決に不純なものがあるというような場合に七条が発動さるべきが至当であります。これは私は自治法の今日の建前の上から申し上げるのです。どこにも県が市町村の監督機関であるという規定はないのであります。いわゆる憲法九十二条に定められた自治の本旨に従って定めたという自治法の第一条の二の規定は、普通地方公共団体は、市町村並びに都道府県と、こう書いてあります。同列に置かれております。従って優位でも下位でもないのであります。ただ実態の上において、法律の中に示されておりますのはここだけであります。従ってきわめて慎重に七条の解釈はすべきであります。決して衆議会の権限の濫用になってはならないということは、今日の自治法を読んだものにはよくわからなければならない。それを今この通りに解釈されると言われておりますが、どの通りに解釈されておるか。この法の精神です。自治体の今日のあり方というものは、さっきから私が申し上げておりますように、第一条の二には優位も何もきめてない。同列に認めてある。しかもここだけにこれを設けたということは、先ほど来私が申し上げておりまするように、自治体合併その他に対して、これを円満に遂行するために一応ここに機関を設けたのであります。これは私の記憶が違うかとも思いますが、この七条の条文は、あとで自治法の改正のときにそういう議論があって、そういう意味でここへ入れたように私は記憶しておりますが、この七条の解釈を県はどういうようにお考えになっておるか。知事でなければよくわからぬと思うが……。
  417. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 知事でないので不十分かもしれませんけれども、私は先生の御説のように考えております。決して七条の関係は、上級下級の関係として考えたものではない。従って決して県を優位に考えたものではないと私は考えております。ただしこれは広域地域団体としての立場において、県全体のことを大所高所かららあゆる角度から慎重に審議して、町村議会の議決がそうであっても、場合によってはいかがかと考えられる場合もあり得るのではないかと私は思うのであります。
  418. 門司亮

    ○門司委員 町村の境界の変更について県が優位にあるということはどこにもないのであります。これはあくまでも自治体の自主性にまかすべきである。しかも適正規模に対しては、知事は勧告することができる、こういう規定になっておる。あくまでも町村の適正なる規模、町村の将来の発展を目ざしたものが、自治法には明確に書いてある。こういう角度がら出ておりますこれであって、今のお話のように、決して上位にあるものでないというお考がもしおありとすれば、この場合各町村の議決というものが、どこが一体不当であったのか、こういうことをもう一度聞いておきたい。
  419. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 県下全体の実情からいろいろと検討して、広域地域団体としての関係で考えて進めたものでございますけれども、このどことどこが不当であったのかというようなことについては、先ほど私のところで二つの文書によって回答申し上げたいということを申し上げました。その中の一つに含まれておりますので、その点御了承願いたいと思います。
  420. 門司亮

    ○門司委員 それでは重ねて聞いておきますが、この場合における自治体議決権というものは相当尊重されなければならない。われわれの考えております七条の問題は、要するに地方自治体議決その他に対して行政上がえんじられないところがあるという場合には、県はやはりチェックする機会が必要ではないかということで、こういう機関を設けておると思う。地方自治体議決その他に対して何らの支障もなかったというような場合には、やはり地方住民の意思が尊重さるべきである。県は議決する権限を持っておるからということで、これを振り回すことは権限の濫用であります。自治体の性格からいってそうだと思いますが、この点についてどうお考えになるか。さっき書類でというお話でありますけれども、この十一でありますかの町村の議決その他について何か不審の点があり、不都合があったのでございますか。
  421. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 議決が町村議会の議決と一致しないからといって、場合によっては県議会の議決が好ましくない結果になる場合もあるかもしれませんけれども、しかし何もかもその通りでなければならない――濫用とか何とかいうことに該当する場合もあるかもしれませんが、本件に関する限り濫用の問題はなかったと私は思っております。
  422. 門司亮

    ○門司委員 私はそう聞いておるのじゃないのだ。境界の変更ですから、大体地方自治体がおのおの議決すればいいのであって、そのいい議決に対して何か行政上のトラブルがあった、これはもう一ぺん差し戻しすべきだ、どうも町村の住民の総意とは思えないという場合には、これは県議会で審議さるべきだと思う。これは私は七条の規定の精神だと思う。そういう事実があったかどうか。
  423. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 その問題につきましては、人的関係と、それから立地条件と両者から考えるべきだと私は思っております。その意味におきまして、一部のトラブルのあったところもございます。トラブルが比較的少かったところもございます。比較的少いところの問題については、世の中には相当反対も、どこにもあるのでありますから、そうしたものは目をおおって進んだのであります。
  424. 門司亮

    ○門司委員 その点がおかしいのだ、県は何か指導的の上位にあるのだ、だからお前たちは合併したって将来だめなんだからといってこれを拒んだというように、どう聞いておっても聞えるのです。考え方によっては、地方の住民が合併したいということを、県がそれは困るからやめてくれというのは、自治権に対する一つの侵害だと思う。私の聞いておりますのは、そういうことでなくして、行政上の処置の上に、いわゆる住民の意思と相反した議決がされていやしないか、これは県ではチェックしてもらいたいと思う。住民の意思がそのまま反映しておる場合に県が、こういう言葉を使うと少し言い過ぎかもしれませんけれども、よけいなおせっかいで、将来お前たちはこうして伸び縛るのじゃないか、合併しない方がいいのじゃないかということは、これは少し県の行き過ぎではないかということが考えられるのですね。だから私はその点を聞いておるのです。だから十一の町村会の議決の中に不純なものがあり、さらにどうも総意と思えないというようなものがあったかどうかということです。
  425. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 ありました。
  426. 門司亮

    ○門司委員 あったとすれば、その事実をここではっきり言ってもらいたい。
  427. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 事実は、たとえば豊明村の例をとりましても、住民投票はきわどいところであれしておりますが、大体農村でありますので、一戸一票ということで住民投票をして、わずかの差で一応賛成派が出た。棄権も相当あった。しかし議会の議決は、絶対的にそれは合併する、こういうふうに行きまして、今度四月三日に豊明村ではさらに公正な住民投票をしたいということで進んでおるような実情なども、村当局の理事者並びに議会側の方々がいかに無理押しをして名古屋市に入ろうとしていたかという、こういう事例がわかろうと思うのでございます。
  428. 門司亮

    ○門司委員 私は、今のお話でありますが、この無理押しがあったとかなんとかいう言葉じりをとらえるわけではありませんが、今までの質問応答をずっと聞いておりますと、これに対して県の職員の方々が相当お働きになったやに承わります。が、しかし、これは県庁としてはお認めになってそういうことをやられたのか、あるいは公務員の諸君が勝手にこういうふうにやったのか、知事はこれをどう考えておられるか。
  429. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 具体的事例によってはそれぞれ知っておることと知らないこととございますけれども、大体において合併をすることは時期尚早である、あるいは好ましくないという事例によって、啓蒙運動は起しております。反対のための反対ではないのでございます。
  430. 門司亮

    ○門司委員 私は、そのことでありますが、ものには限度というものがありますから、住民を惑わせるような行き方は、私は県の指導、啓蒙とは考えられない。同時に、八条の二に基くいわゆる適正規模の勧告ということにも私はならぬと思う。私は今お聞きをしておきたいと思いますことは、この内部にいろいろなトラブルの起ったその最も大きな原因が、私が今まで聞いておりまする範囲においては、どうも県庁側にありやに聞えるのです。あるいは出張所長がいろいろなことを言っておったというようなことを聞いておりますが、出張所長にそういう権限が与えられておったか、同時にさっきからお話を聞いておりますと、県には何か地方制度に対する調査会のようなものがおありだということを聞いておりますが、これらの公的の団体が、きわめてフリーな立場からいろいろな話あるいは相談に応じられることは私は悪いとは申し上げません。しかしビラその他によって呼びかけられるということは、いささか県庁の行き過ぎだと私は思いますが、これは行き過ぎと考えられませんか。
  431. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 ビラを県においてまいたというようなことは私存じ上げません。従ってそれは、先ほどのお話にもありました通り何とか反対期成同盟というようなところがやったように聞いておりますが、町村やら地方事務所においてどんなことをどの程度にやったかというような事例、それについて公務員タッチしたかどうかという詳しい実情はよく存じておりません。
  432. 門司亮

    ○門司委員 今までの町村合併の答弁にもいろいろそういうことがあるのでありますが、もしそういう事例があったら県はいかなる処置をおとりになりますか。
  433. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 啓蒙運動として当然なさなければならないことは、公務員として大いにやるべきであるけれども、不幸にしてその域を脱した好ましくない行為がありましたならば、これは十二分にそれを戒告しなければならないと思っております。
  434. 門司亮

    ○門司委員 啓蒙運動といわれますけれども、啓蒙運動についても、県にはおのずから秩序と、同時に所得がなければならない。こういう事態は、私は愛知県の条例がどうなっておるかよく存じませんが、少くともこれは地方課に所属する問題ですね。その地方課で、一体いかなる態度でそういう仕事を――たとえば出張所長がいろいろなことをやったとか、あるいは県に関係しておる人がやったとか、期成同盟でやったのだからおれは知らぬと言われますけれども、名前は期成同盟であろうと人間は同じものだという解釈を私はしている。あなたは、これが啓蒙運動だったらそれでよかったのだというお話でございますが、一体系統的にどういう諸君がこれを行ったのであるかということであります。県が指令も命令もしなければ下級の公務員諸君が動く道理はありません。知事が命令をし、さらに課長がそれを下僚に伝えて、そして公務員の諸君が動くということが私は規律だと思う。その規律が、今聞いておりますと、漠然とした啓蒙運動であればそれでいいのだというなら、これは県庁の中は乱脈です。規律も何もありはしない。それなら一体どういうことを啓蒙運動として指示されたのか、指示された範囲を一つお聞かせ願いたい。
  435. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 啓蒙運動と申しましても、私ども、それぞれの地方事務所におきましては、合併試案をつくりまして、合併試案に原則として乗っていくことを望ましいことと考えましたけれども、しかし、合併試案に必ずしも拘泥することなしに、それぞれの町村においてそれぞれの立場からそれぞれのところと何とかしたいという問題のある限りにおいては、地方事務所といたしましても、第一線の理事者としての立場でそうしたことについて努力していたのでございます。その度を越えたかどうかというその具体的事例の問題につきましては、もう少し、その書類がどこから出たものであって、どういうふうになっているかという事実を確かめていただきまして、それに基いて私どもも実際をお答え申し上げるようにしたい、こう思うのでございます。
  436. 浜島計郎

    ○浜島参考人 啓蒙運動とおっしゃるが、県のお役人のやっていらっしゃることは、実はこの二十日でございましたか、知多の地方事務所長が来られまして、私のところで議決をおくらせてくれ、こういう話でした。そのときの話に、地方事務所長さんは述懐されまして、まことに県のやっておることは困るが、私も今やめることはできぬ、だが私は年をとっておることだから、もうこれ以上出世とかそういうことは望まないが、下の者に対しては、どうか私の言うことを聞いてくれ、そうしないと下の者は出世に困る、こういうようなことを漏らされて、非常に困惑をしておられましたです。これは御参考に申し上げます。
  437. 米荻金次郎

    ○米荻参考人 先ほど総務部長から啓蒙運動なんて言われましたが、とんでもないことでございまして、その証拠にはそこに出ておるビラを見ればわかります。ビラには啓蒙運動ではなくて、全くアジ、暴言の極致でありまして、啓蒙運動とはおよそ縁の遠いものであります。このビラには県のだれそれから何用何日にだれに渡してどういうふうに配付したということが、はっきりしております。
  438. 門司亮

    ○門司委員 今の参考人からお言葉がありましたが、そういう問題がはっきりしているということになれば、総務部長さんの先ほどのお言葉では、自分は解職したいということでありましたので、ここではっきり言えますね。
  439. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 解職したいと戒告したいとは大分違うので、私の申しましたのは戒め告げる戒告で、職を解くという意味ではないのでございまして、その事実も、ビラも私はどんなものであるのか、そしてほんとうにやったのかやらないのかわかりませんから、もしやったものとするならば、それについて十二分に戒告、すなわち注意をして、今後公務員としてあるべき姿で努力するように言いたいと思っております。
  440. 門司亮

    ○門司委員 私はこの問題はそこから相当の事件が巻き起されていると思います。この問題が紛糾した原因はそこらにあるのではないかと思う。従って将来こういう問題が起きないようにするということでは済まされないと思う。これは朝から今ごろまでかかってやって、まだこの次もう一ぺんやろうかと考えているほど大きな問題であります。その問題を巻き起した最大の原因と思われるものは、言いかえれば県のそういう問題に対してきわめてあなた方は無関心だと私は思う。自分の下僚が県の規則に反して活動していることを知らなかったということはいかがかと思う。しかもこの問題は今日まで公けにされなかった問題ではない。あるいはパンフレットが出たり、世上いささか流布されていると思う。それを県の責任者が御存じなかったということもはどうもふに落ちない。それほどこの問題をあなた方は軽視されているのですか。私はこの問題はもう少し重要な問題として取り上げられてしかるべきだと思う。だから私は念のためにもう一応聞いておきますが、県庁としては啓蒙の範囲をどの範囲にお示しになったか、啓蒙の範囲について一つお示しを願っておきたい。
  441. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 そのビラをもとにしての問題でございますが、そのビラを職員がどういうふうにどうしたのかということは証人もあることで、どうこうという前提のもとに立っておりますが、その前提自体に私、まだ疑問がございますので、ここでは何ともそれについては申し上げかねるのでございますが、私どもは公務員としてのあるべき姿においてやっていくようにという範囲でございまして、具体的にはそれぞれの事務について行き過ぎのないように、間違いのないようにということは十分注意をして、仕事を進めて参っておるのでございます。
  442. 門司亮

    ○門司委員 啓蒙運動はいいのです。私の聞いているのは、啓蒙の範囲をどの程度まで県庁としては地方事務所に命ずるとか、あるいは通達されたかというその範囲のことなのです。
  443. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 別にこの範囲までこうやれ、ここから先へ行くと危ない、こういう問題は公務員としての道にはずれるというような、こまかい範囲までは指導しておりません。ただ行き過ぎのないように、そして間違いのないように、しっかりと公務員としての立場でよくやってくれということは常に申していることでございまして、具体的の事務についてはやっておりません。
  444. 門司亮

    ○門司委員 答弁にも何にもなりません。それは当然なんです。この問題でなくても、すべて公務員に反する行為をやってもいいということはできません。私の聞いておりますのは、いろいろ問題を起させる最大の原因というものは、県庁の方に少し行き過ぎがあるように考えられるから、行き過ぎがあればそこをはっきりしないと、この問題の解決はなかなかつかないということなのです。だからこの町村合併という問題に対していかなる啓蒙運動を県がされたかということです。それをどういうふうに指示されたか。たとえば税金が高くなるとか、あるいは補助金を削るとか停止するとかいうようなことを言われたかということを聞いておるのであります。一方においてそういうことがかりに現実にあったといたしますと、県庁はそういうことを言ったのではない。県庁はこれこれだけしか町村合併に対しては指示しなかったのだということを聞きたいのであって、一方の意見しか聞いておりませんから、あなたの意見を聞きたいというのです。
  445. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 私どものところではできるだけのことをやってきたつもりで、行き過ぎのないようにしております。補助金をやるとかやらぬとか、かりに言ったとすれば、それは大きな間違いであると思うのでございます。現に名古屋市に対しましても、私どもは消防その他の関係においても、それぞれの関係におきまして補助金もわずかではございますけれども、出しております。それから保育所の問題とかその他の問題についても、それぞれ出しておるのでございまして、それ以外のこの関係の町村につきましても、ある程度のものはそれぞれの関係で出しておるのでございます。ですから、行き過ぎがあったというその話につきまして、私どもも、きょうの皆さんからのはそうした事例を中心にしたものでございますので、もしできますならば、その事例の資料をいただきまして、私どもからもそれについて一言弁明させていただくような書類を出させていただければ幸いだと存ずるのでございます。
  446. 門司亮

    ○門司委員 一向要領を得ませんので、どういう資料を出したかわかりませんから申し上げませんが、もう一つ聞いておきたいと思いますことは、町村合併をしなくてもいいという理由の中に――これはあなたの力から出されておるのだから間違いないですね。これに間違いがあるとは言えないでしょう。
  447. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 間違いございません。
  448. 門司亮

    ○門司委員 その中にいろいろ書いてありますが、有松町長さんのお考えと、この考え方とは非常に違いますね。有松の町長さんは、もう合併しなければやれないのだ、自分のところで自主独立は困難だということを言われておる。それから各町長、村長さんの御意見というものは大体そういうことになっている。ところが県がそうしなくてもいいんだという解釈を下したということは非常に大きな開きがあります。やはり自分自身が一番よく知っているのですから、自分自身をよく知っている自分が、合併しなければ立っていけないんだというのに、県庁がいや、立っていけるという理論的根拠はどこにありますか、もし数字があるならば、数字的に示してもらいたいと思う。
  449. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 実は病気なのをやって来たものですから、非常に疲れまして……。
  450. 門司亮

    ○門司委員 御病気で答弁ができなければやむを得ぬと思いますが、いずれこの次に知事さんが来たときに、このことは聞きたいと思います。  それからもう一つ県議会からおいでになっている方にお聞きしたいと思いますが、この問題は今までの論議の中で私どもがわからなかった問題であります。そこでここに県庁から出されておる書類の中に「過大都市の弊害」として、「この半面、名古屋市は、大都市に共通する問題として近代経済発達に伴う人口の過度集中により生ずる各種の都市悪(例えば、住宅の過密化、交通の混乱、社会貧困犯罪の増加等)発生の原因を蔵しているので、これを未然に防止する対策が常に考えられている。  これらの弱点を、カバーしつつ特殊機能の、より向上を促すために名古屋市の行政は、交通施設、上下水道などの保健衛生施設の充実、社会福祉、住宅、労働対策などを中心として、能率的に運営さなければならないのであって、一般の市町村の行政とは、非常に趣きを異にしているものである。」こう書いてあります。これが今までしばしばお言いになった過大都市の弊害だと解釈することが一番正しい。これは議論の余地がないと思う。愛知県でお書きになっているのですから、間違いがないと思う。そこでこれらの問題をいかに解消するかということが、名古屋市にかけられた一つの問題だと思います。従って名古屋市といたしましては、行政上のいろいろの問題は別といたしまして、これらの悩みがあるが、この悩みをいかに解決するかということが一つの大きな問題です。たとえばここに住宅が非常に困っておるとあるが、この住宅を建てる場所を求めなければならない。人口の密度を変えようとするならば、広い地域が要求されます。狭い地域の中にたくさん人間を置いていて、どんなに密度を少くしょうと思ったところで問題の解決にはならない。それを解決しようと思えば広い地域が必要である。交通を緩和しようといっても、狭い地域にたくさん入ってくれば交通が混雑するのはさまっている。あるいは社会貧困犯罪の増加等、ここに名古屋市が過大都市の弊害としてお書きになっておりますが、これらの諸条件を解決するために、近接町村の合併が考えられる。だからあなた方の言われる、ここにお書きになっている過大都市の弊害を除去することのために合併促進というものが、名古屋市にとってはきわめて重要なものになってくる。そうなって参りますと、過大都市だからけしからぬというあなた方の御意見はまったく間違いであります。ここにちゃんと書いてある。これをいかに解決するかが名古屋市の問題であり、同時に周辺の自治体においては、先ほどからいろいろ町長さんがお話になりましたように、発展しようとするにもいろいろな問題が必要になってくる。あなた方はいろいろおわかりと思いますが、上下水道が必要になってきましても小さな町村ではできません。あるいは学校建設教育の充実というようなことも小さな町村ではむずかしいので、どうしても大都市が近くにありますれば、それらのやっかいにならなければできないことはよくわかっておる。立ったついでだから、少しよけい申し上げておきますが、最近における日本の都市行政の中で、これらの問題を解決しようとするならば、今の自由放任の経済においては、あなたがどんなにお考えになったところで、これの解決はつきません。たとえば東京、名古屋、大阪、京都、横浜、神戸というような六大都市に対して、戦後人口の膨脹を阻止するために、ここに食糧がない、仕事も比較的少い、従って犯罪の温床になるから都市をこんなにめちゃくちゃにふやすということは困るというので、転入抑制法という法律をこしらえて、都市集中の人口を阻止しようとしましたが、その結果は御承知の通りです。あなたはこの法律を知っておりますか。施行したが問題にならない。逆にやみの人間だけをむやみやたらにふやしまして、遂にこの法律があることがかえってじゃまになってしまった。これは今日の経済組織のもたらす一つの欠陥でありまして、これを単なる行政上の区画の上においてきめようとするのは無理であります。もしあなた方がほんとうにお考えになるならば、これはもう少し大きなところから、たとえば産業の分布をするとか、あるいは計画の中に、学校なら学園の都市をこしらえるとか、あるいは住宅なら住宅の都市をこしらえるとか、工業なら工業の都市をこしらえるとか、国家的大きな見地からこれらの問題は検討さるべきである。今人口がふえるから困るといって、行政区画の上で線を引いてみたところでほとんど効果はない。むしろそれらの問題を解決するためには、住宅には必要な土地を与える、交通を緩和することにはそれを広げる、人口の稠密を緩和するにはその区域を広げて、そこに行政上の円満を期するということが今日の場合において必要じゃないかと思う。だからこのあなた方がお書きになっておりますこの過大都市の弊害を除去することのためにも合併をなさるべきである。さらに周辺の町村はみずから生きることを求めるために、より高度の文化生活をしようとするには、より高度の文化施設を持っておるところと一緒になって、それと歩調を合せて行くことが私は望ましい姿ではないかと思う。こういうことを考えて参りますと、ここに書かれております過大都市というものの定義を、一体どういうように考えておるか、もう一度説明してもらいたい。
  451. 太田光二

    ○太田参考人 時間もだいぶ迫って参りましたので……(門司委員「大丈夫だ、十二時まではできる」と呼ぶ)私どもそれでは困りますので帰していただきたい。そこで簡単に申し上げますが、あなたの御見解によって、非常に私どもの考えの参考になりましたので、将来お教えに従って私どもも進んで行きたいと思います。
  452. 門司亮

    ○門司委員 私はこれ以上は質問をする勇気を実は持ちません。これ以上質問してもどうにもならないと思います。そこでだんだん私どもの意見を肯定されたと思いますから、これ以上の質問はいたしませんが、この場合にもう一つ最後に聞いておきたいと思いますことは、このリーフレットの問題であります。このリーフレットは愛知県と書いてありますから、愛知県で責任を持ってもらいたいと思いますが、町村合併をするときのいろいろな問題がずっと書かれております。この中には、ここで言われました過大都市であるからけしからぬというようなことは一つも書いてない。それから同時に名古屋市は将来こういうことをすべきである、それの方が先だというようなことが書いてありますが、これはこういう問題を処理する場合における県庁の措置としては、少し行き過ぎではないかというように私は君える。それはなぜかというと、名古屋市が貧弱であり、名古屋市の行政がきわめて悪いのである、こういうものと合併することはよくないという示唆をここに与えておると思う。他都市の批判を県知事がされるということは慎しんでもらいたい。これはどういう意図からこういうことをされたのか。
  453. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 これはその議決がなされましたあと、町村によりましては、どういうことで議決せられたのか事情がわからないというようなことの関係におきまして関係町村民にできることならば県の意のあるところをお伝えしてもらえば、議会で議決をしてしまったので、今さら否決されたということについては面子の問題もあるが、しかし、さらに再議決をして、そうして中央に出して、中央でさらに否決されるということになったのでは非常に困ることになるから、県の方から何か適当な簡単なものでいいから説明書のようなものでももらって、それを中心に町村なり議会の方々も一緒に説明会のようなものを開かしていただくことができれば望ましいということで、心配する向きの方々がありまして、大急ぎで作ったものでありまして、別に他意のあったものではないのであります。従ってそういうものは鳴海とか、富田とか、有松とか、ここにお出かけのような方々のところには配付せられていないのでございます。
  454. 門司亮

    ○門司委員 実におかしなことをおっしゃる。私はこれで質問をやめようと思っておったのですが、こういうものが全部に配付されてないで、一部に配付されたのは県庁の手落ちであると思う。合併に反対であろうが、賛成であろうが、県できめたものは、県議会のあり方、会議録というものは、そっくりつけられて行くべきである。別に他意はないとおっしゃいますが、こういうものが今お話のように変なところへ行っていない、自分たちの味方のところだけ行っておるというのはちょっとわかりません。
  455. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 説明不十分のために誤解を招きましたが、実は鳴海、富田、有松というところでは、どうしても議決をするというような気持で進んでおりますので、町長さんや村長さんと御連絡をとりまして、これについての説明会を開くことにする、するとすれば簡単な刷り物でも差し上げることにして行くことにしたいということで、地方事務所長の方へ話しましたところ、鳴海やなんかでは、そうした説明会を今開くというようなことになると、かえって激化するおそれもあるから、そうしたところには行かなくてもいいのじゃないか、こういうお話でありましたので、希望する向きだけにその説明書を差し上げるということにしただけでございます。
  456. 門司亮

    ○門司委員 私はこれでよろしゅうございます。
  457. 赤松勇

    ○赤松委員 先ほど門司君から希望がございましたように、委員会の日取りは別といたしまして、ぜひ次の委員会には桑原愛知県知事を呼んでいただきまして、さらに調査を進められんことを強く要求しておきます。
  458. 大矢省三

    ○大矢委員長 鈴木参考人にちょっと申し上げますが、先ほど門司委員からいろいろ資料の請求がありましたから、できるだけ早くお願いしたいと思います。
  459. 鈴木慶太郎

    ○鈴木参考人 承知しました。
  460. 大矢省三

    ○大矢委員長 それから今門司君並びに赤松委員からできるだけ早い機会に、知事の出席を願うという御希望がありましたので、できるだけ御希望に沿いますように近く開かれる理事会に諮って決定したいと思います。
  461. 赤松勇

    ○赤松委員 なお本件に関しましてはさらに調査を継続せられんことを要望しておきます。
  462. 大矢省三

    ○大矢委員長 それも二つあわせて理事会に諮ることにいたします。  一言ごあいさつを申し上げます。本日は、長時間にわたって、実際問題のいろいろ具体的な質疑が行われたことは、本委員会にとってきわめて重要な参考になったと思いまして厚く御礼を申し上げます。長時間にわたって御苦労さんでございました。  これをもって散会することにいたします。    午後八時二十五分散会      ――――◇―――――