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1955-07-20 第22回国会 衆議院 建設委員会 32号 公式Web版

  1. 昭和三十年七月二十日(水曜日)     午前十時五十七分開議  出席委員    委員長 内海 安吉君    理事 高木 松吉君 理事 山口 好一君    理事 瀬戸山三男君 理事 西村 力弥君       伊東 隆治君    今松 治郎君       大高  康君    高見 三郎君       中村 寅太君    濱野 清吾君       廣瀬 正雄君    松澤 雄藏君       仲川房次郎君    二階堂 進君       町村 金五君    有馬 輝武君       三鍋 義三君    山田 長司君       安平 鹿一君    中島  巖君       前田榮之助君    三宅 正一君  出席国務大臣         建 設 大 臣 竹山祐太郎君  出席政府委員         建設政務次官  今井  耕君         建 設 技 官         (道路局長)  富樫 凱一君  委員外の出席者         議     員 宮澤 胤勇君         議     員 小澤佐重喜君         議     員 竹谷源太郎君         議     員 楯 兼次郎君         建設事務官         (事務次官)  稲浦 鹿藏君         建 設 技 官 菊池  明君         建設事務官         (大臣官房人事         課長)     美馬 郁夫君         建 設 技 監         (住宅局長)  鎌田 隆男君         建設事務官         (住宅住宅経         済課長)    鮎川 幸雄君         参  考  人         (日本縦貫高速         自動車道協会会         長)      八田 嘉明君         参  考  人         (国土開発中央         道調査審議会委         員)      平山復二郎君         専  門  員 西畑 正倫君         専  門  員 田中 義一君     ――――――――――――― 七月十九日  委員林唯義君、堀内一雄君、今松治郎君、有馬  輝武君及び三鍋義三君辞任につき、その補欠と  して薩摩雄次君、田中彰治君、松澤雄藏君、伊  藤好道君及び細迫兼光君が議長の指名で委員に  選任された。 同月二十日  委員、荻野豊平君、志賀健次郎君、伊藤好道君  及び細迫兼光君辞任につき、その補欠として濱  野清吾君、今松治郎君、有馬輝武君及び三鍋義  三君が議長の指名で委員に選任された。 同日  委員濱野清吾君及び今松治郎君辞任につき、そ  の補欠として荻野豊平君及び志賀健次郎君が議  長の指名で委員に選任された。 七月十九日  住宅金融公庫貸付金利子引下げに関する請願(  高津正道君紹介)(第四二七三号)  狩野川放水路線開さく計画変更に関する請願(  猪俣浩三君紹介)(第四二八九号)  新丹那トンネルを有料道路として完成促進に関  する請願(畠山鶴吉君紹介)(第四二九三号)  向田橋架替え工事に伴う附帯工事計画の一部変  更に関する請願(池田清志君紹介)(第四三三  三号)  清津川総合開発のための調査測量実施に関する  請願田中彰治君紹介)(第四三三四号)  瑞雲橋架替えの請願(稻村隆一君紹介)(第四  三六七号)  放射一号線の山手線ガード等架設の請願(宇都  宮徳馬君紹介)(第四三六八号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  参考人招致の件  北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する  法律案(内閣提出第一四八号)  国土開発縦貫自動車道建設法案(阿左美廣治君  外四百二十九名提出、衆法第二六号)  建設行政に関する件     ―――――――――――――
  2. 内海安吉

    内海委員長 これより会議を開きます。  まずお諮りいたしますが、昨日並びに本日の理事会で了承願ってありますが、国土開発縦貫自動車道建設法案につきまして参考人を招致し、意見を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 内海安吉

    内海委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。  次に人選でありますが、本日の午後と明日の午前とに分けまして、本日は日本縦貫高速自動車道協会会長八田嘉明君、国土開発中央道調査審議会委員平山復二郎君、明日は道路調査会会長鮎川義介君、国土総合開発審議会会長飯沼一省君、道路利用者会議会長本多市郎君、以上の五君を招致いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  4. 西村力弥

    ○西村(力)委員 異議ないですけれども、これは公聴会にかわるべき参考人の招致でございますので、もっと検討せられて追加する場合もあることにしていただきたい。たとえばそういう道路に切られるところの関係住民とか、とにかく六千五百億の金を使ってやるという仕事なんですから、実際やろうとすれば並み大ていのことではない、影響するとろは全国民に及ぶだろうと思うのです。それで将来追加する場合もある、こういう工合に一つやってもらいたいと思います。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 内海安吉

    内海委員長 了承いたしました。では御異議なしと認め、さように決定いたしました。     ―――――――――――――
  6. 内海安吉

    内海委員長 次に北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず政府より提案理由の説明を聴取することといたします。竹山建設大臣
  7. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 ただいま議題となりました北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  住宅金融公庫は、昭和三十年度において住宅の増築に対する融資を行うことといたしておりますが、北海道の区域内において住宅建設をしようとする者に対し、公庫が資金の貸付をすることのできる住宅は、現行の北海道防寒住宅建設等促進法により、防寒住宅であって、かつ簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなければならないのであります。従って北海道の区域内においては、既存の木造または防火構造の住宅について増築を行う場合も、その増築にかかる部分が簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなければ、公庫は資金の貸付をすることができないことになっておりますが、これでは建築技術等の面から現実に即しないうらみがあり、ひいては北海道における増築融資の利用度を低下させ、過密居住の解消を目的とする増築融資施策の目的を達成し得なくなるおそれがあります。  よって北海道の区域内において、既存の木造または防火構造の住宅の増築を行う場合は、増築にかかわる住宅は、防寒住宅である限り、簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなくてもよいように、北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する必要があります。  以上が本法案を提案いたしました理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
  8. 内海安吉

    内海委員長 次に補足説明を鎌田住宅局長より聞くことといたします。鎌田説明員。
  9. 鎌田隆男

    ○鎌田説明員 ただいま提案になりました北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案の補足説明を簡単に申し上げます。  この法案は、北海道防寒住宅建設等促進法の第八条第一項の規定にただし書きを加えまして、これに伴い、同条の第二項の表を改正いたしますとともに、その他の字句の整理を行うことといたしております。ただいま大臣から提案理由で御説明申し上げましたように、従来この防寒住宅建設促進法によりますと、北海道で公庫から融資を受けて作ります住宅は、すべて防寒住宅であると同時に耐火構造でなければならない、こういうことになっております。ところが今回増築融資という道が開けましたのに伴いまして、北海道ではやはり依然としてとの前の法律によりまして、増築する場合、従来木造であったうちに増築する場合も、やはりブロック建築その他の耐火構造を求められる、こういうことで実行上いろいろ工合の悪い点が生ずる。それで従来の木造住宅につきましては、増築部分は防火構造でなければならないけれども、耐火構造であることを要しないというふうにいたしたいという、これは現地からの要望も非常にございまして、そういうふうにいたしたいというのが、この法律の趣旨でございます。この法案にあります「床面積を増加するための建設」という字句につきまして御説明を申し上げますが、住宅部分を含む建築物の存する敷地の中で、居住用に供する床面積を増加する場合をさしてございます。かつ当該増加部分が既存建築物住宅部分と用途上不可分の関係にあるというような場合の建設をいっておりまして、通常の言葉で増築と称せられているものをさしておるのでございます。  次に同条の第二項の表を改正いたしましたのは、以上申し上げましたような趣旨に基きまして、従来この北海道には公庫融資の条件としまして、簡易耐火構造または耐火構造のもののみと規定されておりましたので、今度増築部分が木造でもよろしいと、いうことになりますと、その中の木造の場合の融資基準を定める必要が生じて参りましたので、その表をつけ加えたのであります。  以上簡単でございましたが、本法案の概要を御説明申し上げました。どうぞ慎重に御審議いただきまして、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
  10. 内海安吉

    内海委員長 これより質疑に入ります。西村力弥君。
  11. 西村力弥

    ○西村(力)委員 この法案議員立法によって制定せられておるわけなのでございますが、その法律を今度は政府において修正される、こういうことでございまするが、ここまで至ったその経過、それについて大臣から御説明を願いたいと思います。
  12. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 ただいまお話の通りこれは議員立法で成立をいたしたものでありますから、できるならば私も、国会側で必要とあらば御修正をいただくととが適当であろうと心得て、今日まで提案がおくれたわけでありますが、北海道の知事から、今回の先ほど申し上げましたように増築という問題が起こりましたについては、耐火構造、防寒住宅という必要は決してないわけではありませんけれども、増築もまた非常に要望をされておる際であるから、増築の場合はどちらでもいいように一つ緩和の措置をとってもらいたいということを、知事から公式にしばしば政府の方に申し入れがありましたので、いろいろさきに御提案のあった方々にも事実上御了解をいただきまして、この際政府がむしろ他の今回の法案と同列に処置する方が、事務的に簡易でしかるべきであろうという御意向もありましたので、大へんおそくなりましたけれども、政府で提案をいたしたような次第でありまして、さきに国会側でこの法案を御提案になられた各位の御趣旨を十分連絡、尊重をいたして、提案いたしたような次第であります。
  13. 西村力弥

    ○西村(力)委員 議員立法修正の場合には、とかくすると議員立法の趣旨を低下させて、そうして財政支出なり何なりを軽減しよう、こういうような工合にいくわけなのでございますが、今度はとにかくいいものはいい、だから議員立法であろうと何であろうと、いいものはいいのだから、政府においてこれは修正するということだろうと思うのです。私もそれに賛成です。何もそれを悪いというのじゃございませんが、ただいまの御答弁にもありましたように、連絡ということでございまするが、どこに連絡なさったかということなのです。私たちは全然そのことを聞いておりません。その法律制定の御本尊はここにおられる瀬戸山委員だそうでございますので、瀬戸山さんの御了解を得たとか、連絡をしたとか、こういうことになるのだろうと思うのでございます。少くともこれは院議によって決定をされた。当時は全会一致で通したものであると私は聞いておるのであります。そういう場合に連絡というものはどこになさったか。どういう経過をたどって、この法律の改正に当ってどういう連絡をされたかということを、これは少しいやがらせのように聞えますが、今後議員立法を政府側においてよいものはよいとしてやる場合の一つのテスト・ケースというか、そういう形においてお聞きしたいのであります。
  14. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 連絡に不十分な点があったかと思いますが、これはまことに遺憾でありまして、申しわけないと思います。実は率直に申しますと、この問題は北海道側から非常に強い要請がありまして北海道側から、立案のときのいきさつもあって、よく当時の方々には御了解をいただくように努力をするから政府で世話をするように、こういう申し入れを受けておりましたので、政府としてはそのことを善意に了解して進めたような次第でございまして、私の方であるいは連絡等に手抜かりがあったといたしますれば、これはまことに申しわけないことでありまして、今後十分注意をいたす、かように考えております。
  15. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 関連して。私は政府に対して質疑じゃありませんが、私の名前が出ましたので、一つ西村委員に御了解を得ておきたいのです。実はこの北海道防寒住宅建設等促進法は私が提案者の代表で、ずっと法案成立まで微力ながら努力して参りました。今回政府の住宅政策の一環として、御承知のように金融公庫の融資の方法として、一部増築の面にも融資をするという政策がとられております。それは御承知のように国会で承認されておりますので、この際北海道の、基本法と実際増築する場合に抵触というか、技術的にやりにくい場合が起り得ることは事実であります。そこで北海道からも、また政府からも私にこの改正のお話がありましたが、議員提案であろうとあるいは政府提案でありましょうと、発議権は両方にありまするので、この際政府がそういういわゆる増築の融資の方法を発案したのであるから、技術的に抵触する部面も政府の立場において解決せられるのが適当である、またそうしなければ、先ほど提案理由の説明にもありましたように実際上北海道の場合には困る面が生ずるから、すみやかにこの一部改正案を出されたいということを、私は了解とともに要望いたしたのであります。そこで西村委員に御了解を願いたいのは、これは決して改悪でなくて、住民の利便をはかるというための改正案でありますから、その手続上においてある程度御不満があったかもしれませんが、御了解を得たいと思います。  ただここで政府に一言申し上げておきたいのは、これは住民の便利をはかるための改正でありますから、増築であっても耐寒でやりたいという面は、やはりそれを促進するという行政上の取扱いをしてもらいたいというとだけを要請いたしておきます。
  16. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 ただいまの御要望に対しては十分善処をいたしたいと考えております。
  17. 西村力弥

    ○西村(力)委員 私たちはやはりこういう議員立法を政府側において修正発議する場合には、特定の、この法案の立案に当った人々とか特定の政党とかだけでなしに、全体に一応の話をつけて、そして各党とも了承するならば政府の発議にしてもいい。どうも意見の一致を見ない場合には議員立法の修正にまかせる、こういう方法にいくのが正しいのじゃないかと思う。だからわれわれに何ら連絡がなかった点については、議員立法にかかわる法律の修正の場合の一つのシステムとして、あまり好ましくないという見解を表明しておきたいのであります。  次にこの前の公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部改正のときにもそうなのでございますが、現在は延長国会であります。この延長国会の際に新しい法案国会に出してくるということは、原則的には僕は正しくないと思う。それはきめられた会期内において出したのが、法案の審議が延びたからやむを得ず延長するのだという形をとるのですから、延長になったからこれ幸いとまた出してくるということをやったのでは、会期がずるずる延びてくる。国会会期延長について並木君が六万円もらえるということを言ったとか、言わないとかいうことで、国民の間においてはだらだら国会をやりやがって、居眠り国会をやりやがって、滞在費取りばかりやっていやがる、こういう事情の当らない素朴な批判が出ておりますので、原則としてとにかく延長国会において法案を出してくるというようなことは、避けるべきことであると私は考えるのであります。そういう観点から、今になってこういう法案を出してくるということに対して、大臣はどういう御見解をとられるか、まずそのことをお聞きしたい。
  18. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 私は事務的に十分御連絡をいたしたものと理解をいたしておりまして、はなはだ手抜かりをいたしましたことを深くおわびを申し上げます。なお今日法案の提案をするということは、お話の通り決して好ましい形ではないと考えますが、このことはいろいろさきに御審議をいただきました法案に関連をして、予想したといえば予想しなければならなかったのですが、できるならば議員立法でお願いをいたしたいという考えでおりましたので、その間若干連絡等のためにおくれましたということは、われわれの方のはなはだ事務的な手抜かりでありまして、かようなことはできるだけやるべきでないという御趣旨には全く同感でありまして、今後十分注意をいたしたいと考えております。
  19. 西村力弥

    ○西村(力)委員 延長国会に入ってから提案するということは、事務的の手抜かりという工合に一がいに言って済ませぬと私は考えるわけでございます。このことはやはり現政府の弱体から来ておるかもしれないのでございますが、将来にわたってはこういうことは当然避けるべきことである、原則としては国会の会期中に必要な法案は全部提出し、通るものは通る、捨てるものは捨てる、こういう工合にけじめをつけていくのが正しいと考えておるわけでございます。そういう観点に立つと、この法案に対してもその内容いかんを問わず、やはり審議未了なり何なりに持っていくべきである、こういう基本態度を持っておるのでございますが、そういうことは一切申さずに、この内容を見まして当然早急に通すべきであると一応考えている次第でございます。  との法案北海道の増築分も住宅金融公庫で金を貸し付けるわけでございますが、これは四十二万戸の住宅建設の中にどのくらい入るのでございますか。
  20. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 三万五千戸の公庫の貸付のうちで北海道に参ります分は、まだ具体的にはきめておりませんが、北海道住宅事情に即応した程度のものが参ることと考えております。
  21. 西村力弥

    ○西村(力)委員 この法案の一番大事な点は、北海道は防寒住宅、しかも簡易耐火あるいは耐火建築、こういうことに規定して、住宅金融公庫の金を貸し付けるということになっておる。これは北海道地域的な特殊性から当然のこととして、そうなっておるのだろうと思うのでございますが、今回の修正案は、事情やむを得ないとはいいながら、この基本原則から一歩後退するということに相なると思うのでございます。その点に対する希望意見として瀬戸山委員からも今出たので、ございますが、この一歩後退を最も少い程度に押える、あるいは引き戻す、こういうような措置、方法というものをどういう工合に考えられるか。こういう法案の趣旨が一歩後退しても、それを最小限度にとどめる方法をとるのだという措置は、どういう工合に考えられるのか、伺いたいと思います。
  22. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 これは増築の問題でありまして、いずれ具体的に希望に応じて貸付をいたすということでありますから、政策的に後退をいたす気持は毛頭ありません。実情に合いますようにいたす程度で緩和をする処置だけを講じでおくということでありますから、決してこれによって全体の政策の後退をするようなことはいささかも考えておりませんし、従って御注意のような点は貸付の実際場面に当りまして、十分基本的な考え方を生かしつつ、また需要者の希望に応ずるように、それぞれ適宜の処置を講ずるように注意をいたしたいと思います。
  23. 西村力弥

    ○西村(力)委員 あまりわからない御答弁でございますが、とにかく法案の趣旨ははっきりしておるのでございまして、防寒住宅、しかも簡易耐火構造あるいは耐火構造でなければならないという工合になっておりますのが後退するのだから、この後退を押える行政的な取扱いとか何かをやはり一応考えて、ずるずるべったりと現法案の趣旨がゆがめられていくような方向にいかないようにぜひやっていかなければならぬじゃないか、こう私としては考えるわけでございます。  私の質問をしたいと思う点は以上のような程度でございますが、とにかく私として希望したいのは、議員立法を政府が修正する場合の手続等についての慎重さ、それから会期延長になってから法案を出すというようなことは、原則的にこれをやらないという態度を今後とってもらいたいということ、その点についてぜひ大臣のしっかりした立場を今後期待してやまない次第でございます。以上で終ります。
  24. 竹山祐太郎

    ○竹山国務大臣 ただいまの趣旨については、十分御意見を尊重いたすつもりであります。
  25. 内海安吉

    内海委員長 これにて本案に関しまする質疑は終了いたしました。  ただいまより討論に入ります。
  26. 山口好一

    山口(好)委員 本案につきましては、討論を省略してただちに採決に入りますことを希望いたします。
  27. 内海安吉

    内海委員長 ただいま山口君より討論を省略、ただちに採決すべしとの動議が提出されましたが、山口君の動議のごとく決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  28. 内海安吉

    内海委員長 御異議なしと認めてさように決しました。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  29. 内海安吉

    内海委員長 速記を始めて。しばらく休憩いたします。    午前十一時二十五分休憩      ――――◇―――――    午前十一時三十一分開議
  30. 内海安吉

    内海委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  これより北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案について、採決いたします。本案を原案の通り可決すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔総員起立〕
  31. 内海安吉

    内海委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  この際お諮りいたします。本案に関しまする委員会の報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議はありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 内海安吉

    内海委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。  午後一時まで休憩いたします。    午前十一時三十二分休憩      ――――◇―――――    午後一時三十五分開議
  33. 内海安吉

    内海委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際日程を追加しまして、建設行政に関しまして調査を進めるに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  34. 内海安吉

    内海委員長 御異議なしと認めて、さように決しました。  それでは物部ダム決壊に伴う職員の死亡問題につきまして、政府より説明を聴取いたします。美馬人事課長
  35. 美馬郁夫

    ○美馬説明員 それでは物部のダムの事務所におきまして、職員が一名事故のために死亡いたしました件につきまして、簡単に御説明いたします。  死亡日時でございますが、これは昭和三十年四月二日でございます。死亡原因はこの橋の左岸のピアの頂上で作業中、誤まって墜落いたしまして、脳底骨折のため約四十分後に死亡いたしております。  次に本人の平素の勤務状況及び健康状態につきまして申し上げます。そのなくなられたのは森技官でございますが、これは昭和二十六年から当方に勤務しております。健康状態は非常によく、責任感も強く、現場担当者としては適任の職員でありました。ただこの現場監督の勤務は、終日机に向って仕事をやっておる事務とは異なりまして、いろいろむずかしい点もありますが、その反面、勤務は比較的自由な時間もありまして、大体普通の健康状態であったならば、別に差しつかえない程度の勤務状況の作業所でありました。ですからたとえば超過勤務をいたした時間をとりますと、このダムにつきましては大体月六十時間から九十時間くらいの超過勤務をいたしておりますが、この程度の超過勤務であれば、建設省の工事事務所としてはそう過酷な仕事をやっておるところではございません。  大体状況はそういうとろでございますが、死亡に際し当方でとった処置といたしましては、国家公務員災害補償法による補償、あるいは共済組合法による遺族一時金、あるいは国家公務員等退職手当暫定措置法による退職手当、そういうものを合計いたしまして約八十万近い金が出ております。これはすみやかに出るように処置をとらしまして、すでに本人の遺族に渡っておりますが、このほかに物部の工事事務所長が発起人となりまして、遺児の育英のために現在約十二万円の寄金を集めておりますが、こういうふうな処置をとらしておりまして、本人の遺族に対しましてはできるだけの処置をしてあげたい、こういうふうにやっておる次第であります。  簡単でございますが、以上が報告でございます。
  36. 有馬輝武

    ○有馬(輝)委員 ただいまの御説明で超過勤務時間その他についても、他の事業所に比較して過重な状況にはないという御説明でございました。一応その御説明を了承いたしたいと存じます。ただ希望として申し上げておきたいのは、私がこの問題を取り上げましたのは、行政機関職員定員法の一部改正法律案が内閣委員会で審議されておる過程におきまして、建設省における職員の増減の問題につきまして検討いたしたい。その具体的な事例といたしまして、現在建設省本省並びに事業所が労働過重になっておるのではないか、そういった一つのケースとして私はこの問題を御質問申し上げたのであります。ところがすでに御承知のように、行政機関職員定員法は本会議を通過いたしまして、もう一カ月以上もたっております。私が質問を提起しましたのは、その時期と関連して有効にその資料の提出が願いたかったのでありまして、本日までじんぜんこれを延期してこられた点については、私はこの問題に限っては過ぎ去ったことでありますからとかく申し上げませんけれども、他の同僚委員の諸君から提起された問題等につきましても、やはりその提起された理由を十分尊重されて、その趣旨に沿うような形、時間において出していただきたいということを、特に要望として申し上げておきます。     ―――――――――――――
  37. 内海安吉

    内海委員長 国土開発縦貫自動車道建設法案を議題といたします。  ただいまより本案に関しまして参考人より意見を聴取するのでありますが、その前に参考人各位にごあいさつを申し上げます。本日は平山、八田御両所に御出席を願っておりまして、後刻八田さんがお見えになりまして意見を開陳されることになっておりますが、平山さんがただいまお見えになっております。  本日は御多忙中にもかかわらず御出席いただきまして、まことにありがとうございました。皆さんもすでに御承知のごとく、本法案衆議院議員四百三十名の賛成を得て提出され、当委員会に付託になり、現在審議中なのでありますが、本法案が持つ構想というものは、それが国民経済に与える影響を考えるとき、非常なものがあると思うのであります。従いまして当委員会といたしましても、国土開発縦貫道の重要性にかんがみまして、その具体的実施計画の適否、その建設費と財源、外資導入問題のごとき、あるいは工事の成り行きと経済的効果等につきましても、十分に忌憚のない御意見を伺い、もって本法案の審議の参考といたしたいと存じます。かような次第でありまして、何とぞ参考人の皆様におかれましても、われわれのこの意を了とせられまして、十分なる御意見の御開陳をお願いする次第であります。  それではただいまより御発言をお願いするのでありますが、委員各位よりの参考人に対する質疑は意見の開陳が全部終りましてから、これを許すことといたします。それではただいまより平山復二郎君の参考意見開陳をお願いいたします。
  38. 平山復二郎

    ○平山参考人 私平山でございます。あまり問題が大きいので、どういう意見を申し上げていいか、はなはだ迷うのでございますが、非常な大きな問題としまして、きわめて概括的な私の意見を申し上げてみたいと思います。内容につきましてはまだそう研究も実はしておりませんし、また研究すべき資料も非常に少いのでございまして、こまかいことは申し上げるものを持っておりませんが、ただ全体的のことにつきましで私の意見を申し上げてみたいと思います。  法案にもございますように、これは全く国家百年の大計だと存ずるのでございまして、またこれは交通問題だと思うのでございますが、交通問題といたしますと、ただ道路だけを取り上げるという点につきましてどうかという考えがいたすのでございます。かつて私も鉄道に長くおったのでございますが、その時分の交通問題といたしましては、道路はほとんど問題になりませんで、鉄道と船とが主になって、御承知のように現在の鉄道網というものができ上ったのでございます。これも調査に何年も金をかけまして、網になっておりますようなのはほとんど測量をしないところはないのでございます。もちろん測量に精粗がございますが、ほとんど測量なしに掲上されているものはないのであります。もちろんこまかい測量ではございませんが、この法案はいずれ調査の段階にはなるのだと思いますが、そういう点につきましてただ一応図上で引いた案である点に、問題があるのではないかと思うのでございます。  それから交通ということになりますと、どうしても今日は飛行機もございますし、ことに船という問題がございまして、日本はまわりに自由に歩ける海もございますから、この問題を離れまして道路網を計画することは無理だと思うのであります。それから既設の鉄道もございますし、こういう問題を考えますときに、この問題は日本交通政策を一応きめた上で、果してどうか、こういうことになるのではないかと思うのであります。しかし高速道路というものは、今日経済的にも技術的にも取り上げるべき刻下の問題だと存じますので、何も高速道路の問題をとやかく言うのではございませんが、ただ高速道路の問題も、こういう交通政策の一環として取り上げないといけないのではないかというとを痛感いたすものでございます。  それからもう一つ考えますことは、これにはもちろん日本の国土開発ということがございますが、開発と高速道路というものが果して簡単に兼用できるものかどうかという点に、疑問があると思うのでございます。もちろん開発にも原始的な開発がございます。原野を開くために開発道路を作るという問題がございますが、そういう問題になって参りますと、果して高速道路と開発道路というものが一緒に成り立つものであるかどうかという点に、私は疑問を持つのでございます。高速道路というものももちろん開発でございますが、この開発は原始的な開発ではございませんので、現在開けているところで行き詰まっているところをさらに広げよう、こういうことにあるのでございまして、これはどこまでも経済問題が引っかかって参りませんといけないのではないかと思うのでございます。その点がどうなりますか、もちろん調査されての上のことと存じますが、その点を思うのでございます。  それから高速道路でよく問題になるのでございますが、たとえば東京-大阪間を四時間とか五時間で走るというような高速道路になりますと、これは非常な設備をやりませんとできるものではないのであります。よくいわれるのでありますが、五百キロぐらいを平均百キロで走りますのと、ある小区間を百キロで走るのと、もう全然違うのでございます。長距雑を平均百キロで走るという問題と、短区間を百キロで走るという問題は、非常に違うのでございまして、長区間を百キロで走るような道路になりますれば、できるだけ平坦地を選び、トンネルを避け、切り割りを避けていきませんと、非常に困難が多いと思うのであります。しかしまた山の中を開発していくということになりますれば、もちろんそのところに道路を通さなければなりませんが、これは高速道路でなければ大しためんどうなく、開発でございますし、多少経済を離れてもできますから、これは比較的やり得ることだと思うのでございます。この両様が果して兼用できるかどうか、もちろんこれは調査しなければなりませんが、そこに一つの問題があるのではないかということを考えるのでございます。  それからもう一つ、今日高速道路というものは各国で問題になっております。この法案の中にも例があげてございますが、しかしこれは日本と違いまして大陸の話なのであります。私も満洲におりましたが、大陸の地形と日本の地形は非常に違うのでございます。大陸の四百キロと日本の四百キロとは、おのずから意味が違うのでございまして、今日日本の点からみまして、果して北海道から鹿児島まで簡単に縦貫道路を作るというようなことで、済むものかどうかという点も考えさせられるのでございます。また外国の例でもございますが、長区間高速道路を作りましても、これを直通する荷物は非常に少いのでございます。これは外国の例もそうなっておりますし、また日本東海道あたり調べました調査におきましても、長区間を、たとえば東京―大阪間を見ましても、東京-大阪間を直通する荷は非常に少いのでございます。そういう点におきまして、ただ東京-大阪間を結べば非常に荷がふえるというとにはならないのではないかと思うのでございます。  それから何べんも申し上げますように、もちろん高速道路というものは、今日日本の国として取り上げる問題だと思うのでございまして、その意味におきましてこの国土開発の自動車高速道路というものを法案として出すことは、まことにいいのではないかと思いますが、ただこのように縦貫とかそういうことにとらわれませんで、この問題をやられるのが私はいいのではないかと思うのであります。縦貫というようなことにとらわれませんで、もう少し自由な立場においてこれを研究されるのがいいのではないかと思うのであります。  はなはだ簡単ではございますが、私の率直な意見を申し上げました。
  39. 内海安吉

    内海委員長 ただいまの平山さんの御説明でございましたが、平山さんはかって丹那トンネルの工事に当られて、これが完成まで努力された方であり、また一面においては満鉄の理事として、あるいはその他こういう面において非常に活躍された方であるのであります。  それでは次に八田嘉明先生にお願いいたします。
  40. 八田嘉明

    ○八田参考人 私は率直に申しまして、このたび国会に御提案になりました国土開発縦貫自動車道建設法案が、すみやかに通過、決定されますことを心から念願しておる国民の一人でございます。この問題は私から申し上げるまでもなく、もうすでに議員諸公におかれまして十分に御検討になっておることでありますので、あるいははなはだ失礼な言葉になるかもしれませんけれども、これは通常の観念を持って判断してはいけない法案だと考えるのであります。簡単に申しますが、縦貫自動車道建設法案が制定せられんとするゆえんは、おそらくは従来の陸上交通のただこれまでのしきたりの過去の頭にとらわれて、鉄道がどうであるあるいは道路がどうであるというただそれだけでは、これは正当なる判断ができないのではないかと私は常に考えておるのであります。従いまして私は、これは国民にとりまして非常な貴重な案であり、ぜひこれはすみやかに国会において通過させていただくことは、国民の一人としてほんとうに心から念願することでございます。  その理由を二、三私から、時間がございませんから、ごく簡単に申し上げたいと思います。元来わが国の交通発達の歴史を考えてみますと、島国でありますので、何千年でありますか、あるいは何万年でありますか前に、おそらく島国に移住しましたわれわれの大古の先祖というものは、海に来たり、そして海辺に住居したことは、もう明らかに歴史の示すところであります。従ってその間にだんだんと時をふるに従って、点々として海辺に沿うて適当なるところにいわゆる部落と申しますか、都邑というものができた。後世それがだんだん陸上でつながっては参りましたけれども、元来は海を、つまり沿岸の交通をもって日本の島国の交通としておったことは、想像にかたくないのであります。従いましてそれがだんだんと年代を経まして、海岸沿いに多くの人が住み、多くの産業が興り、また文化が開けた。奥地の方はだんだんとこれが自然ネグレクトというのではございませんが、おくれておったということももう御承知の通りであります。その後明治に入ってから、日本国民はすべて海外に進出することを志したのでありまして、従いまして国防の費用あるいは海外におけるととろの建設の問題、諸経済に投資するところの資本というようなものから、国内におけるところの文化的な施設というものは、それがためにおくれておったということも、これは事実であるわけであります。不幸にして大東亜戦において一敗地にまみれて、海外進出の夢は破れてしまったわけであります。数百万の海外におったところの人々が、急に国内に移り住まなければならなくなった。その点から考えまして、将来は別といたしまして、まずどうしても国内の残されたるところの土地を開発し、これに文化的な施設を加えて、そうしてにわかに増加したところの人口、今後毎年百万人以上増加するところの人口に対しまして、せめて住むに所を与え、仕事を与え、工場を与える。そういうような政治上の施策というものはいたさばければならぬものとかたく信じておるわけであります。そこでここに提案せられておりますところの縦貫自動車道は、非常に今の政治的の問題と申しますか、国民の非常に大切なる問題を解決するところの、一つの大きな背骨であると存ずるのであります。  さようなわけで、簡単に申しますと、この狭い国においては奥地ということは適当でないかもしれませんが、ともかくもここに資源が多く残っておる。これらの土地は小さい、資源は不足だ、その資源さえも、土地さえも、まだほんとうに日本人として利用していないのでありますから、先ほど申しましたように、海外に目をそそぐこと急にして、内を顧みることなく、十分に目がそそがれておらなかったという観点から、私は申し上げたのでありますが、今日の科学技術によって、あえて土地の狭いことを悲しむことはないと思います。また資源が少いことをいたずらに嘆く必要もない。ここに科学の力、技術の力を、日本の持っておりますところに十分に応用するならば、しばらくの間は国内において十分経済的に生活の安定が得られるはずであるという前提のもとに申し上げるのであります。ただ今日そういうような技術もあり、科学もありますけれども、その残された資源を開発せんといたしましても、コストが高い。それから出ましたところの品物が、平地において行われましたところの同種の品物と競争にならぬのであります。それは輸送費その他の費用がコストに加わりますので、とうていこれはペイしません。従ってそれらの残されておるものに、科学技術を応用せんとして応用のできないことを、日本科学技術者は嘆いておると申しても私は過言でないと思う。  そして一方大都会の状況はどうかと申しますと、これも申し上げるまでもないのでありますが、毎年百何十万の増加人口の大部分は大都会に居住しておる。そして地方に住む人はきわめて少い。それでこれまた大都会にのみ、文化の施設が不完全ながら集中されておる。そして地方には全くネグレクトされておると申しましても、あえて過言ではないと思うのであります。私はどうしても大都会中心主義的な性格を是正して、この際地方へ分散するという施策をお願いしたいと常に思っておるのであります。東京のごときは毎年三十万くらいずつ人口がふえるということであります。これがために住むに家なく、交通機関はますます繁雑になる。御承知の通り人口が倍加しますれば、交通度はそれに数倍して、つまり加速度的に増すわけでありますから、これをほうっておいたならば、大都会の交通がいかに力を尽しても、不可能なことでありますから、そこに不衛生な問題が起る。水道の問題、下水の問題、社会的な悪、いろいろなものが起ってくる。大都会をこのままほうっておいたなら、社会悪は全部そこから生まれてくるのではないかということを私は常に申しております。  そこで問題は先ほど申しましたような国内に残された奥地と申しますか、そこに分散させるところの施策を講じていただきたいということであります。それがためには何が必要か、まず道路交通であります。道路交通が発達しなければ、コストがどうにもならない。それでこれも御承知の通り、アメリカのアイゼンハワーがこの間何か新しい議会に出したものを、ちょっと新聞で見ましたが、それに書いてある言葉によりますと、今度五十億ドルの予算をもって十年間の計画をすると書いてありますが、このように非常な金をもって、一体そんなものはペイするかというと、それはりっぱにペイするということを大統領自身が言っております。しかもアメリカがコストが安くて海外へ輸出することができるのは、この道路交通が発達しているので、生産費のコストが非常に安くなるので海外に進出ができる。もし何年かほうっておいたなら、アメリカの輸出はできなくなるということですが、私は日本においては一そうそうだと思うのであります。さような意味におきまして、ぜひ一つこの奥地の開発をやってもらいたい。ことにこの奥地の開発は、道路を作るという問題を離れて、世界の大勢が未開発地域の開発といいますが、そういうことがほとんど世界の通則になっております。日本国内にも未開発地域があるのでありますから、われわれとしては何とかしてこの未開発地域を開発して、経済的な自立を達成せしめるのに大きな力が加わることを念願しているようなわけであります。  しからばどういうような道路が必要かといえば、簡単に申しまして高速度自動車道が必要であると断言いたしたいと思います。鉄道あり、電車あり、普通の道路がありますが、今例をあげますと、箱根におりますと始終貨物トラックが通っております。これはどういうことかと申しますと、道路の上のコストは鉄道の方が安いと思います。しかるになおかつああいうふうにして出すのは何といえば、金融の回転と申しますか、そろばんをとってみれば商売にならぬ。木材であるとか石炭であるとかいうようなものは、鉄道によらなければならぬのは明らかでありますが、生活物資とかいろいろトラックで運び得るところの日常の商品は、鉄道によっておりますと非常に時間がかかります。今国鉄の例をとりますと、国鉄の上を走っている貨物は、短かい距離を動くものもありますし、三百キロ、四百キロも行くものもありますが、平均して一トン平均輸送距離は二百五、六十キロであります。でありますから、鉄道線路の上を走る速度を見ますと、少くとも三十キロや四十キロを一時間に走っておりますが、これがあるところに持って行くので、それが到着駅に行くまでの間の時間は相当にかかる。しかもその時間にプラスして前後におけるととろの小運送と申しますか、つまり荷主が、受け取るととろまでの発着の間の時間を計算しますと、ちょうど人間の歩く速度であります。つまり一時間四キロか、はなはだしきは三キロであります。早くても五キロか六キロということになってしまうのであります。従いましてある人が自分の商品を名古屋なら名古屋に届けようという場合に、小運送で持ってきまして、それを鉄道に載せて、向うに行きます時間を考えますと、一方において金利、それから金利はともかくといたしまして、金融引き締めの場合においては、早くそのものを金にしなければならぬ。早く向うに到着して金になるということが何よりも大切でありますから、ああいうところの無理な輸送をしておるというのがあります。数十年前に私はアメリカに参ってニューヨークのその点を調べたのでありますが、そのときがちょうど今の日本の状態で、一時間三マイルの速度であるのであります。ニューヨークに出入りするところのコモディティ・グッズというものはそうでありました。ですから、今日の日本がちょうどそういうことになっておる。そこで特別なものは別であります。今日鉄道においてもあるいはコンテイナーであるとか、あるいはトラックがそのままレールの上を走るようにするとか、これもいろいろ昔から考えておるのでありますが、大体におきまして普通今日無理をしてトラックの上で運んでおりますものは、今後ますますふえて参ります、これは商業上の、また国民経済の上においてやむを得ないことであります。これを放置するならば、日本のコストというものは非常に高いものについて、結局輸出もできなければ、あるいは国民が苦しむということになることは疑いない事実であります。でありますから、自立経済とかなんとか申しますが、その根本をなすものは交通の整備であり、しかもそれが日常われわれがなくてはならぬととろの品物のコストということに非常に関係のある輸送という問題については、いろいろな面から研究していかなければならぬと思います。従いまして鉄道も必要でございますし、いわゆる道路も必要でございます。しかしながらことに相当の速度をもって都から都の間を転送していくということ、そして、その都から近所の都会、都会から近所の各地にすみやかにこれが配給され、またそれが出ていくということは今後絶対に必要だ、こう考えるのでありまして、私は先ほど、過去のことにとらわれずにこの問題は考えなければならぬと思っている一人であるということを強く申した次第でございます。  それでこの路線選定のこととか、あるいはお話がございましたかもしれませんが、これは私は存じません。しかしながら今までいわれております中央道路なるものは私も相当研究いたしましたが、技術的にもちろん可能であります。ただ問題はああいう山地でございますから、トンネルのでこぼこが相当できます。ところがトンネルが長くなるということになりますと、ベンティレーションが困難になり、短かい方がいいという考えは当然でありますけれども、ああいう地形におきましてトンネルを短かくするといたしますと、全体の地形が線路に沿うてこないのであります。路線の選定にそぐわなくなりますから、これは思い切ってトンネルは長くして差しつかえない。長くした方が全体として工費が落ちる。高いところは線路がでこぼこでありますから、それをおろしますと地形になずんでりっぱなカーブもとれますれば、勾配もとれるということになるのであります。  それから地質の問題でありますが、この地質の問題はトンネルに対しまして最も大切で、これから調査をされなければならぬと思いますが、今日のトンネル技術においては、どういう地質でありましてもあらかじめその地質が予知されております限りは、決してむずかしいことはないというようにいわれておるのであります。従いまして中央道だけの例をとりましても、技術的には決して困難ではなく、また従って経済的に不当に多額を要するということはないと私は信じておるわけであります。これらのほかの三千キロある縦貫道路の――すべては存じませんが、私は多年鉄道建設に従事いたしましたので、相当地形を知っておりますが、東京-大阪間の中央道路の通ります地形よりは、むずかしいところはあまりないのであります。従いまして大体の想像で可能であるということを私は断言ができると思うのであります。路線が適当に選定せられまして、設計が、今日の技術的立場から十分に適当な研究をせられるならば、大丈夫であると思うのであります。  それから技術的に可能であるが、採算的にどうかということになりますが、これも私自分では研究いたしませんが、ほかの人のお調べになりましたものを見ますと、これも何十年かの間に、あるいは十何年かの間にペイする、つまりセルフ・ペイをする、こういうことであります。従いましてそのほかの企業自体といいますか、その道路を中心とした事業そのもの以外の国民のこうむります利益というものは、はかり知るべからざるものがあると思います。また最初に申し上げました敗戦後日本として、これは多少金がかかってもやらなければねらないところの事業であると考える。しからばその道路は高速度でなくてはならないか。こういうことになりますが、むろん他に普通の道路がたくさんできます。しかしながら一応高速道路、すなわち日本全体のコストを下げるということが根本義であると思いますので、許される範囲におきまして、速度というものをそうネグレクトすることはできないと私は信じております。  それから御参考に申し上げますが、大正十一年に鉄道敷設法なるものが当時の帝国議会を通過いたしたのであります。そのとき私は当時の鉄道省の線路調査、課長といたしまして、これを終始すっかり調査をいたしまして、提案に対しましても常に委員として説明を申し上げたのでありますが、そのときは、ちょっと今忘れましたが、六千何百マイルというものが全国的に予定線として掲上され、それが毎年その年の状況、変化によりまして、幾つかの建設線が予算として計上されてきたことは御承知の通りでございます。今日まで約三十何年たっておりますが、私はこれを振り返ってみまして、やはりあの敷設法なるものがあったがゆえに、当時いろいろ議論がありましたけれども、あれだけあったがために今日までに大きな動揺なく、そうして着々として国家財政の許す範囲におきましてそれがだんだんできつつあって、今日までの間にわが国の産業、経済、文化の発展に寄与したところは私は非常に大きいと思うのであります。それと同じような意味におきまして、この高速度自動車道もこれからいろいろ御審議になり、相当の年数が立たなければできるとは思いません。早くできることけっこうでありますが、それは日本の財政その他内外の事情から許されるかどうかわかりませんが、とにかくこれは大体向うところを決定していただいておいて、それがだんだんと必要に応じて建設されていくということは、まことに機宜を得たものであると私は深く信じておるものでございます。  繰り返して申しますが、これは早く御決定ができれば、私ども国民の一人として常に関心を持ち、非常にとうとい案であると思って念願をいたしております。しかしながら研究調査ということは十分にいたさなければならぬということも、これまた申し上げるまでもないことであります。ただ繰り返して申し上げますることは、これをただ普通の道路法による道路というだけの観察、あるいは鉄道があるから、何々があるからというようなことだけでは、この本質を失うおそれがあると考えますので、私は日本の陸上交通は少くとも鉄道、電車、普通の道路輸送というようなものによって相協力し合って、おのおのの長所を発揮する。特にこの縦貫道路は、敗戦後日本として何と申しますかエポック的に、ここに一段と飛躍した考えで私ども国民といたしましてはぜひ協力しなければねらぬものと考えております。  これは余談になりますが、先ごろ私の友人が、やはり国会の方でありますが、中国の方へ行ってお帰りになりまして、私はこの方に御質問したのであります。一体あちらにいろいろのものが建設されるというお話があるが、日本を振り返ってどんなものであるか。向うの建設とかなんとかいうことはしばらくおいて、どうもあちらの青年は非常に意気盛んである。しかしながらこちらの日本の方の国内を見ると何やら意気が上らないような気がするというお話があったのであります。私は本案がもし将来これが建設せられるところの素案であるということができましただけでも、隣国から日本人をながめまして、日本もほんとうに建設再建に着手したなという気分だけでも私は非常にありがたい。ことに私は自分では勝手ながらそう思っておる次第でございます。  はなはだ横道にそれまして相済みませんが、一応私の意見を申し上げまして御参考に供する次第であります。
  41. 内海安吉

    内海委員長 これをもちまして、本日参考人としておいでを願いました八田、平山御両氏の意見の開陳が終りました。  これより皆さんの御質疑を許すことといたします。通告順によってこれをお許しいたします。中島巖君。
  42. 中島巖

    ○中島(巖)委員 ただいま八田、平山両参考人からいろいろと御意見の開陳を願ったのでありますが、大へん失礼でありますけれども、平山参考人におかれましては、この縦貫自動車道について御研究をなさったことがあるのでございましょうか。
  43. 平山復二郎

    ○平山参考人 私、この全部についてはございませんが、かつて中央道路につきましては、東京-大阪間の田中さんの案が建設省で委員会ができまして審議があったことがございます。そのときに委員として関係いたしまして、その際に研究いたしました。
  44. 中島巖

    ○中島(巖)委員 八田参考人にお伺いいたしますが、ただいま八田参考人は、従来の道路とか鉄道とかいう観念を離れて、そして高速自動車道という建前から考えなければいかぬというようなお話があったと思います。実は縦貫自動車道との関係につきまして、建設、運輸、経済審議の事務次官を招いて、一度御意見を聞いたことがあるのであります。その節経済審議庁次長といたしましては、高速度自動車専用道路でなくて、一般の貨車も通すようにしたらというような意見が非常に濃厚であり、また建設次官もそのような意見を持っておったわけであります。われわれ議員といたしましてもその点に迷った点が非常に見受けられたのでありますが、この点について八田参考人の先ほどの御説明をさらに詳しく、なぜ高速自動車専用道路でなければいけないかという、この点をお伺いいたしたいと思うのであります。それと同時に先ほどの国土を若返らせるという意味におきまして、今回議員提案になりました山間部におけるところの縦貫道がよろしいというような御意見でありましたが、これももう少し具体的に、この二点について八田参考人より御意見をお伺いしたいと思います。
  45. 八田嘉明

    ○八田参考人 先ほど私は普通の道路あるいは従来の鉄道という立場からとらわれずに、特に問題を研究しなければならぬと申し上げましたのは、この同じところに鉄道でもいいじゃないか、あるいは普通の道路でもいいじゃないかという意見も成り立つわけでありますけれども、それではいけないという意味で私は申し上げたのであります。すなわち普通の道路はごくゆるいものも、人も、いわゆる陸上の交通のすべてを収容していくのが普通の道路であります。御承知の通りでありますが、鉄道はその線路のレールの上を何ものにも妨げられることなく、これが輸送の任務を果しているのでありますけれども、道路鉄道の違いは、ちょっと先ほど申し上げた通り道路は、小口のものだけ私は申し上げるのでありますが、家から家まで、商店から商店まで行くと云うところが特徴であります。鉄道には欠点があるわけでございます。もし鉄道がすべてそういうことができるなら、私は高速度道路などというものも自然その値打ちは下ってくる。しかしながら今日の状況では、いろいろコンテイナーでありますとか、先ほどちょっと申し上げましたが、トラックがそのまま来てレールの上を走って道路の方へ行くということも研究されております。これは何十年昔アメリカでも実行されたととがあるのであります。これは一般的問題になりますが、ただコンテイナーだけが幾らか役に立っておりますが、しかしながらトラックが自分の門から、つまり商店の入口から遠く離れた商店の倉庫まで持っていくという機能は、鉄道ではできないのであります。ですからあすこは鉄道でもいいじゃないかということは、考えを別にしていただかなければならぬという意味を申し上げました。  それから普通の道路の観念と違うということを申し上げましたのも、これは高速道路を、非常な速度、六十キロ以上百キロ、あるいは場合によっては百二十キロという速度、区間的速力でありますからむろんとまるのでありまして、都邑にとまっていくのでありますから、平均速度はそこまでにいたしたのでありますが、少くとも速度はそこまで発揮していくわけでありますから、むろんとまって参るわけであります。ステーションに関係があるのでありますが、そこに普通の旅行者が入ってきたり、馬が入ってきたりすることは除かなければならぬ。その点が道路と違うということを申し上げたのであります。
  46. 中島巖

    ○中島(巖)委員 平山参考人にお尋ねいたしますが、あなたは丹那トンネルをやられたというようなことを今お聞きしたのでありますが、この縦貫自動車道は田中プランによりますと九キロくらい隧道があるわけでありますが、現在のわが国の技術で隧道は開さくできるかどうかということについてお尋ねしたい。
  47. 平山復二郎

    ○平山参考人 掘れます。九キロくらいならば大したことなく掘れます。
  48. 中島巖

    ○中島(巖)委員 八田参考人にお尋ねいたしますが、こういうことは御研究になっているかどうか、ちょっと私たちはわからないのでありますけれども、結局われわれ議員関係では東海道案と海岸線と中央線と比較した場合におきまして、非常に峻険な地を行くために隧道に金がかかるのではないかというような疑問があり、また一方では中央道によれば、非常に川が小さいから、鉄橋にかかる金のことを思えば金が少く済むのじゃないかということをいわれるのであります。ただいま平山参考人から、一番われわれの技術面の懸念をいたしておりますととろの隧道におきましてはできるというお話がありましたので、技術的にはできるというように私ども信用いたすのでありますが、ただいま申し上げます建設費の問題につきまして、八田参考人に、もし御研究になったことがありますれば、御意見を伺いたい、かように考えるわけであります。
  49. 八田嘉明

    ○八田参考人 中央道だけは私もかなり路線そのものについて、技術的に研究いたします機会を持ったのであります。それについて申し上げますと、ただいまもお話のありましたように、今日トンネルの長さが長いから技術的に困難だということは全くないのでありまして、これは少しも心配も何も要らぬ。ただ中に地質の非常に悪いところがありますと、――丹那トンネルは技術的にはちっとも困ったトンネルではないのであります。地質が困難をさせたのであります。あらかじめ十分地質の調査をいたしますれば、これに対する技術的な対策もあらかじめ立つのであります。そしてこれまでの幾多の例から見ましても、トンネルの工費も決して高いものではないのであります。普通の金であります。たとえば丹那トンネルの例を申し上げますと、あれは約八キロ何ぼでありますか、当時五マイルと言ったのでありますが、それが最初の予定が多少増しまして二千四百万円でできた。あれは複線の長期の工事で、大正七年にかかって、でき上ったのが昭和八年だったと思いますから、足かけ十何年かかった。そして工費は二千四百万円でありました。当時一キロで複線で三百万円であります。それから換算いたしまして、今日の物価でありましても決して法外なものがかかるはずはないのであります。問題は先ほど申しました通風であります。中で自動車がブレーキをかけましたときに――法規上の規定によって、六十キロなら六十キロの速度で、前に走っている自動車にうしろから突き当らないだけの距離を少くとも離していきますと、たとえば三十台とか五十台とかいうものが、一つのトンネルの中に一列に並ぶわけであります。反対のものは反対に並びます。これから出ます悪い空気、ガソリンから出ます一酸化炭素及び少量でありますが人間に害のある気体、これを通風をもって普通の空気にゆるめるわけであります。その通風の装置に相当の費用がかかります。私は専門家ではありませんが、通風の専門家にいろいろ意見を聞きました結果、それは今日決して困難なものではない。私は見ませんけれども、外国におきましても長い二十キロくらいな自動車の道路が現に建設されている、こういうことであります。従いまして、これは線路の不可能可能を決する問題ではないということを申し上げておきます。
  50. 中島巖

    ○中島(巖)委員 私の質問が要領を得なかったかもしれませんが、八田参考人にお伺いいたしたいことは――ただいま平山参考人より技術的に困難ではないということをお聞きいたしました。名古屋から以西は大体建設省案を見ても中央道案を見ても同じコースでありますが、その間における開発費につきましてお調べになったことがあればお伺いしたいということでお聞きしたわけであります。それで図面の上から見ますと、中央道は名古屋には出ませんが、東京――小牧間と、それから東海道案と申しますか、海岸線の東京――名古屋間において、中央道の方が約五十キロ、キロ数が短縮されているようであります。さてそこでわれわれ議員間においても、中央道は隧道に非常に金がかかるのじゃないかというような考え方を持っている者があり、いや隧道よりは鉄橋の方が非常に金がかかる、東海道案は河川の幅が広くなるからその鉄橋に非常に金を食うし、よい土地をつぶすことになるから、その買収費に金を食う、だから東海道案の方が高くなるだろうというような意見の方もあり、まちまちでありますが、両案を比べましてどちらが建設費がかかるかというようなことについて、もしお調べになったことがありましたら、概略でよろしいけれどもお聞かせを願いたいと思います。
  51. 八田嘉明

    ○八田参考人 私はいわゆる東海道の高速度自動車道路案につきましても、実はある程度承知いたしております。ただいまお話のありました通り、たとえば橋梁、トンネル等、彼此おのおの比較し、あるいは山林地を通過するところが多いか、あるいは熟田――すでに長い間開けたところの農耕適地をどれだけつぶすかというような問題について、つぶさに検討しなければ、経費上の比較は私は申し上げられないと思います。それで私は最初申し上げました通り、これは高速度道路であって、奥地を開発するということが非常に必要であるという点から、中央道が絶対に必要であると申し上げております。ただ高速度道路だけをどこかに敷くということでありますれば、もちろん東海道に敷くということも一つの高速度道路であることには間違いないのでありますが、東海道は先ほど申しました通り海岸地帯に近いのでありまして、すでに昔から開けた地帯でありますので、私はその比較をする前に、比較的日本で未開発の地域に金をかけて、どうせ作るならば、中央道のそういう高速度道路建設した方が、国民としても効果的であるということで申し上げたのであります。比較研究のことは実は私は今日まで申し上げておりません。これは比較すべきものではないと思っているのであります。なぜかといえば、性格が違うのであります。東海道もむろん高速度道路ができることによって、非常な文化上の便益を受けるものも少くないと思います。しかしながらいわゆる未開発地域開発ということから申しますと、これはすでに開発に開発を遂げたところであると考えます。ついでに申し上げますが、それでは東海道五十三次の昔からある道路はどうするのだというお尋ねがあるかと思います。これに対しましては、私はこれにどうしても相当の金をかけて、近代的な道路に改修せらるべきものであるということを前提として、今の中央道を論じて申し上げた次第であります。
  52. 中島巖

    ○中島(巖)委員 資金関係その他についてもいろいろお聞きしたいのでありますが、私一人で委員会を独占しているようでいけませんから、また明日の参考人にお伺いいたすことにして、本日はこの程度でやめておきます。
  53. 内海安吉

    内海委員長 高見三郎君。
  54. 高見三郎

    ○高見委員 参考人にお伺いしたいのですが、中央道を通しますと、一番大きな問題になりますのは、気象等の関係で交通が途絶する場合があり得るということであります。従って参考人のお二方が、東京-大阪間の赤石の地帯の気象条件について御調査になっておりますならば、伺いたいと思いますが、赤石の地帯における年間の降雨量がどのくらいになっているか、同時にまた降雪時期がいつからいつまでになっているか、また予定されております地帯の最低気温がどれくらいになっておるか、以上お伺いいたします。
  55. 八田嘉明

    ○八田参考人 今お尋ねの気象上の問題は、私も田中清一氏が調査せられまして、その書いたものを拝見いたしておりますが、ここでそういう専門的の気象に対することは的確に申し上げられません。ただ私の頭にありますことは、霧の問題が往々にして、道路を相当の速度で走るのでございますから、霧の問題がじゃまになりはせぬかと思われるのが、調査の結果実は反対でありました。つまり海から吹いて生ずるところの箱根だとかそういうところには霧が相当多いのでありますが、中央山脈には少いということの証明をせられました。これは私事実そうであろうと考える。それから雪の問題等につきまして、やはり今日はグレーダーやその他によって雪を相当かき出すことができまして――私は昔東北鉄道に十何年もおったのでございますが、非常に困ったものであります。今日は道路の上の雪という問題も、冬季にこのグレーダーを使うということにいたしますれば、そんなに困難はないということになっておりますので、私は交通上今お尋ねになりましたことが、そこを通る自動車がとまったり、動かなくなったり、あるいはガスがあったりというようなことも含んでの御質問だと存じまして、それだけのことは申し上げますが、一体どれくらいな温度が最低であり最高であり、どれくらいな降雨量であるかという数字は、私は伺いましたけれども覚えておりません。どうぞよろしくお願いいたします。
  56. 高見三郎

    ○高見委員 問題は最低気温がどれくらいであろうかということが、相当の重要な問題だろうと思います。と申しますのは、降雪量の問題は雪よけのこともあると思いますが、一番大きな問題は、高速自動車道路を作りましても、道が凍ることによりまする自動車のスリップ、これをどうして防ぐかという問題が、非常にむずかしい問題ではないかと思うので、私は気温の問題を伺ったわけです。  もう一点、霧の問題については、いささか見解を異にいたします。私ども静岡で、あの辺の気象状況はいささか存じておりますが、非常に霧の多いところです。そこで霧の問題と国道一号線の小田原-三島間に例をとりましても、これはいずれ建設省の方に伺おうと思ったのでありますが、年間相当日数の運行不能の時間がある。――これは時間と申し上げた方がいいと思いますが、時間がある。それを考えまする場合に、この道路が凍結して利用できない期間が相当出てくるのじゃないか、こう思うのでありますが、その辺の御見解はいかがでございますか。
  57. 八田嘉明

    ○八田参考人 ただいま申し上げましたように、気象の数字は存じませんけれども、建設省の委員会におきまして、その問題が出まして、いろいろと質問応答がございました。それによりますと差しつかえないということになったのであります。しかしその数字を私は今持っておりませんから、ちょっと的確にお答えできませんが、これはしかしお話の通りよく研究の要があると思います。しかし一応建設省の委員会においてはこれは問題になりまして、質問応答があったことだけを申し上げておきます。
  58. 竹谷源太郎

    ○竹谷源太郎君 お尋ねをいただかないのでありますが、参考に今私の承知しておる点だけ申し上げたいと思いますが、気象条件とこの高速自動車道路との関係でございますが、今私手元に持っておる資料によると、台風が中央道関係を通過した例はほとんど少いのでございまして、非常な豪雨がこの中央道を襲うというようなことがあまりないのであります。この点は大なる懸念が要らないように思います。ところで冬、積雪の問題でございますが、これにつきましては、大体日本東側の一番積雪量の多い地帯で二十センチ程度、六、七寸までの積雪でございます。従って交通上、交通途絶を来たすようなことはない。しかし一時的には多量に降る場合もありますけれども、南斜面でございますから、日当りがよくて早く消えやすいし、それぞれこれは防雪の設備もできるかと存じます。問題は温度でございますが、温度に関する記録は今ここへ持っておりませんが、中央道審議会において、審議された経過にかんがみまして、この点は大なる問題がなかったように聞いておるのでございます。それからその同じ時期に、裏日本の同じ千メートルくらいの高度ではどれくらい雪が降るかというと、十倍くらいで二メートルも三メートルも雪が降る。その同じ雪が東側のこの道路の一番高いところを通るのは、御案内のように赤石山系でございますが、降っても四メートルくらいでございます。北日本では二、三メートルでこちら側は二、三十センチくらい、こういうふうに気象台は積雪の状況を報告しておるのでございます。それから霧の問題でございますが、これにつきましては観測の結果の材料をここに持っておりますが、時速百キロで自動車が走る場合、二百メートル以上の道路の見通しがきかなければならいそうでございますが、そのような濃霧は一年に数回の、ほんに数える程度にしかこの路線ではないのでございます。むしろ濃霧の多いのは御殿場付近でございます。この路線は御殿場の北の方の山の高いところは地下を通りますから、これまた大なる障害はないという報告を受けておる次第でございまして、八田さんにかわりまして今材料がある点だけ御報告申し上げておきます。
  59. 高見三郎

    ○高見委員 雪の問題につきましては、私も実は気象台の方へいろいろ聞き合せをいたしておりますが、私が一番懸念いたしますのは、冬季におきます凍結の問題でございます。なるほど道路スリップを起すと大へんなことになると思いますが、これについて建設上このスリップを防止し得る道がありますかどうか、おわかりになりましたらお答えいただきたい。
  60. 八田嘉明

    ○八田参考人 私の経験だけ申し上げますが、先ほど申しましたように東北に私長くおりまして、ペーブしたコンクリートの場合だけ申し上げますが、昔はチェーンなんかをつけてやったのであります。今は私の承知しているところでは、タイヤの構造によっては違うかもしれませんが、今申し上げましたように水があったり何かしないように、これをすべて雪の掃除といいますか、クリーンする。そうすれば路面が凍っておるということはないということであります。私は最近のことは知りません。東北の方だけ申し上げておきます。
  61. 内海安吉

    内海委員長 この際道路の方において最も経験のある菊池技官が見えておりますから、菊池技官の多年の経験によるところの体験談でも一つやってもらったらいかがかと思います。
  62. 菊池明

    ○菊池説明員 凍結の問題でございますが、私の見解では、すべらないようにする方法は、舗装の方ではないと思います。すべると思います。
  63. 高見三郎

    ○高見委員 この問題につきましては追って御質問を申し上げることにいたしまして、そこでもう一点お伺いいたしたいのですが、赤石の地質につきまして十分な御検討をお遂げになっておりますならば、お聞かせ願いたいと思います。と申しますのは、その隧道の掘さくが今日の土木技術から申しますと、これは先ほどもお話があったように思いますが、あの地帯は古生層じゃないかと思う。落盤等の危険は相当あるのではないかと考えますが、その辺についてはいかがなものでございましょうか。おわかりになっておりますならばお聞かせ願いたい。
  64. 平山復二郎

    ○平山参考人 古生層だから悪いとは一がいに言えないと思うのです。一番問題は断層があるかないかの問題なんです。これもやはりもう少し現地で調査してみませんと、簡単に言えないのじゃないかと思います。あまりあの辺の地質について私も調査したことがないものですから……。
  65. 高見三郎

    ○高見委員 私だけで時間をとりましても何ですからこの辺でおきますが、最後にこの道路の本質的な性格でございます。参考人はこの道路の重要件を、むしろ交通を主眼に置いておられるように思いますが、考え方が二つあると思います。産業開発を主眼に置く場合もありましょうし、交通を主眼に置く場合もありましょう。どちらに重点を置いてお考えになるお気持でありますか、それを一つお伺いしたい。
  66. 内海安吉

    内海委員長 高見さんに申し上げますが、先ほど八田参考人も平山参考人も、経済上の見地から見たる問題、都市計画の面から見たる説明、その他都市中心主義と地方分散といったような問題を、詳しく実は両参考人から話されておるのであります。それでこれはダブっては何でございますからいかがでしょう。
  67. 高見三郎

    ○高見委員 それではけっとうです。
  68. 内海安吉

    内海委員長 それでは次に前田榮之助君にお願いします。
  69. 前田榮之助

    ○前田(榮)委員 相当同僚から質問もあったので、ただ一、二点だけお尋ねいたします。  わが国土の一番悪いのは何かということを、国外に出てみますと、道路の悪いことであります。日本ほど道路の悪い国はないように思っております。従っていかなる形式にせよ、道路の改良を行うということは全力を上げなければならぬ。ただ八田さんの感覚での道路、この中央道につきましては、従来の道路常識とは非常に飛躍をされておる。これがまたこの中央道の真価であると私も信じております。ただ問題は、今の日本の財政経済の上で果してこの飛躍された道路に手をつけるのがよいのか。それでない、やはり名古屋、静岡、あるいは横浜、東京と、こういう大都市を連結するところのいわゆる従来の、何案というか私はよく知りませんが、東海道線の自動車専用道路計画、これは交通量からいっても、現在の需要供給の関係からいっても、これを先にすべきである、こういう声があるようであります。これに対する八田さんの御意見を一つ聞かしていただきたい。
  70. 八田嘉明

    ○八田参考人 実はそれにお答えするのに、私は参考人として資格がないかと思っております。日本の財政上の問題ということになりますと、勇敢なお答えをすることを差し控えたいと思います。これはむしろ皆様におかれての、大所高所からごらんになりました、政策すべてをごらんになっての御判断に国民は期待しているものと存じます。ただ先ほども私申しましたが、東海道という例が出ましたが、昔からあるところの東海道及びいわゆる国道及びその他の国内におけるところの既設の道路、これはどうしても相当に改善されることを国民としては望んでいる、またそれが必要があると存じます。従いまして、全体の国の財政でどうなるかというようなことは、私から申し上げる資格はないのでありますが、先ほど来私が申し上げました通り、敗戦後日本として、一つこの際これを将来に取り返し得るような、日本国内に残されたるところの資源及び文化の、国民広く国内至るところにそれを浸透させるということに力をいたされることを、国民は相当望んでいると存じます。そういう意味で、より以上には財政に関係してはお答えできないのであります。お察しを願いたいと思います。
  71. 前田榮之助

    ○前田(榮)委員 それでは方向を変えて平山さんにお尋ねしますが、これは中島君からもお尋ねの中にあったようですが、東海道線は鉄橋の延長が長くなるが、中央道は鉄橋が短くなって隧道が長くなる、こういうことであります、そうすると、鉄道に対して非常に御研究がある平山さんといたしましては、現在の工事施行の状態において、鉄橋の一キロ当りの工事費と、隧道の一キロ当りの工事費との比較は、どちらがどういうふうになっているでしょうか。
  72. 平山復二郎

    ○平山参考人 お答えいたします。それは隧道の方が、ずっと高くなります。これもトンネルによって非常に違いますが、倍まではいきませんけれども、隧道の方が高くなります。それからもう一つここで申し上げたいのは、東海道線と今の中央道の工費の問題なんですが、さっきからも中央道と東海道の工費のお話がございました。実は私もこの前中央道の委員会に参加いたしたのでございますが、中央道の方は非常に山の地形なんでございます。それでございますから、図面が非常に正確でございませんと、正確なことが非常につかみにくいのでございます。それで一応五万分で計画ができておったのでございますが、五万分ではとうてい正確な数量は出せないのでございます。もちろんある程度はわかりますが……。それでこの前の委員会のときには、一応一万分を作ってもう一ぺん比較しようじゃないか、こういうことになりまして、委員会がそのまま、一万分の地図を作ることによりまして中止になりましたものですから、今東海道と中央道と、どちらが高い安いということを簡単に申し上げるのは、技術者の立場からいうと、早計に思うのでございます。
  73. 前田榮之助

    ○前田(榮)委員 これはちょっと筋違いな質問になると思いますが、菊池技官にちょっとついでのようなことになりますがお尋ねしたいと思います。東海道線は大体建設省で五万分の一や百万分の一もへちまもない。実地調査ができておると思うのですが、それはできておるのですか。
  74. 菊池明

    ○菊池説明員 ある程度実測をいたしております。ただ地質調査、とかボーリングとか、そこまでは全部終っておりませんが、ある中心線に沿いまして実測はいたしました。
  75. 内海安吉

    内海委員長 有馬輝武君。
  76. 有馬輝武

    ○有馬(輝)委員 私平山さんにお伺いしたいと存じます。平山さんは鉄道船舶あるいは航空その他の面と相関連して考えなくちゃならないという点をお話しになりまして、また締めくくりのところでも取り上げるのはいいけれども、縦貫ということに固定した考え方でなくて、いま少し自由な立場から考慮しなければならないというお話がございました。このお話と八田さんの御説明とお伺いしておりますと、いま少し敷衍した御説明がないとちょっと迷ってくるのでございますが、その点についてどういった点から相関連して考慮していかなければならないということをお話しになったのか、少し御説明願いたいと思います。
  77. 平山復二郎

    ○平山参考人 今日高速道路交通問題として取り上げられなければならないことは、私も苦心しておるのでございますが、さっきも申し上げましたように、奥地の開発というのは原始的な開発でございますが、そういう開発とこの高速道路というものが果して一致するかどうか。現地の奥地を開発するという問題は比較的簡単でございますが、しかし非常な金のかかる高速道路を作るという場合に、これを今までつけております海運でございますとか、あるいは鉄道でございますとかいうもので、一律にただ縦貫をすればいいということは成り立たないのではないか。ことに高速道路は非常に金のかかるものでございまして、ことに有料にしようというものでございますと、なおさらその点が問題になるのではないかということを申し上げたのでございます。  それからさっき申しましたように、高速道路を一つの大きな理想のもとに、何もないところへりっぱな縦貫道路を作って、日本を開発してやろうというような国家百年の大計的な考えももちろんいいと思いますが、そういうものこそなるたけ科学的、技術的にやりませんと、これは少し言い過ぎかもしれませんが、技術者の立場から申しましても、かっての終戦前のような行き方になるのじゃないかということを憂えるのでございます。さっき財政のお話もございましたが、こういう国家百年の大計こそ科学的、技術的にやりまして、ただ観念的に行くことはどうかということを私は申し上げたいのでございます。ことに高速道路は金のかかる問題でございますから、鉄道でございますとか、あるいはことに海運の問題とか、こういうものと連絡しないで高速道路をやることは、非常に問題になるのではないか。開発道路はまた別でございます。開発道路は比較的そういう問題なしにいける問題だと思うのでございます。そういう意味で申し上げたわけでございます。
  78. 有馬輝武

    ○有馬(輝)委員 大体お話の趣旨についてはわかりましたけれども、くどいようでございますが、たとえば今のお話の趣旨の中には、航空と縦貫道路とを相関連して結びつける、そういった観点からも考慮しなければならないというとともお含みの上でしょうか。
  79. 平山復二郎

    ○平山参考人 そうでございます。
  80. 内海安吉

    内海委員長 三宅正一君。
  81. 三宅正一

    ○三宅委員 平山先生にちょっとお伺いいたしますが、平山先生のお話ですと、東京-大阪というような高速自動車道路をやるには、そうして非常に長い距離を百キロ以上の速力で行くには、平地でなければいかぬという御意見ですが、大体百キロ以上の速力で行きますのに、百分の三という傾斜であれば、これは技術的に可能なんでございますか。カーブについても、その速力についてのカーブというものはおのずから技術的にきておりますから、私どもが少くとも中央道路について了承しておる範囲においては、そういう点は百分の三以上の傾斜はとらない、そうして直線距離で東京-大阪-名古屋間というものを結ぶ、こういう感覚ですから、私は平地を通らなければならぬということは筋ではないじゃないか、こういうことが第一であります。お教えを請うのであります。第二には東海道のときに、私は富樫君などにもその点を聞いたのですが、とにかく高遠度自動車道路という理念が出てきたことは、日本において非常にけっこうなことであります。東海道の方と性質が違いますから、八田さんの言われた通りであります。私どもは別途の観点に立って、縦貫自動車道路というものを主張いたしておるわけでありますが、第一、高速自動車道路ということになりますと、立体交差でなければならない。立体交差をやりまする道路を長距離にわたって作りますときに、人口が稠密しているところなんというものは、方々に立体交差をやらなければならぬ、平場ですと盛り上げをやらなければならぬ、その費用というものは非常に大きな費用だと私は思うのです。中央道などは第一そういう点については、技術的に百分の三の傾斜しかとらない、カーブについても安全カーブをとる、そういたしますと、高地を行きますからほんとうに平坦な道を行きながら、しかも立体交差をやります上においては、非常に楽だという条件が出てくると私は思うのであります。これが交通政策上、高速度の交通政策をやるには第一に考えなければならぬ点だと思うのであります。第二には、あなたも指摘しておられた通り交通船舶鉄道、一般道路等の連係をとらなければなりませんが、日本におきまして、一つは表日本と裏日本との関係をどうつなぐかということが一番問題であります。この自動車道路におきまして、一つの非常な飛躍的観点は、脊梁山脈をずっと通りますることによって、静岡からそこへずっと出る。そこまでの距離は高速自動車道路でないから時速三十キロぐらいしか行けないけれども、そこへ入ると非常に速い。富山からまたそういう道路が出る。裏日本と表日本が間連しておって、かりに内地の方の関係でつなぐといったって、シベリアから来た品物を新潟港に揚げるにいたしましても、トラックでやった方がよいという場合に、これがありまするとどこへ持っていくにも非常によいという観点がありますから、私は非常な長所をそこに持っておると思うのであります。それだけでなしに、経済圏を広げるという観点からいきますならば、大体日本の脊梁山脈のまん中を通ることによって、表日本と裏日本をつぐことが一つ。もう一つは何といったって東京-福島間の時間でこれが青森まで行ける、青森における酪農にしても、なま乳をこっちに持ってこれるというようなことになって、細長い日本がまるくなるということになる。満州の開発などにはあなたも加わられて御経験でありますけれども、満州なんというものは大体においてまるいというか、四角いというか、細長くない。これは経済開発、人口疎開、工業の配置等において非常に強い、よいところを持っておるのでありますが、それを縦貫道によってやろうという観点でありますから、私はそういう観点に立ちまして、技術者の方から山地は困るなんというお話はおかしいと思うのでありますが、技術的に百分の三%の傾斜でありさえすれば、そんなことは何も問題じゃない。なるたけ近い距離がよろしい。そうしてちょうど立体交差いたしますから、その地方の産業が高速自動車で出てくるのには、汽車に乗るよりまだ簡単だということになりますから、私はそういう意味におきまして、経済開発と主要都市をつなぐということとが、彼此相助け合うという関係になると考えるのでありますが、これらの点について専門的なお教えを願いたいと思います。
  82. 平山復二郎

    ○平山参考人 私は山地はいかぬということを申し上げたのではなくて、そういう高速道路を作るならば、なるべく山地を避けた方がよいじゃないか。たとえば中央に通す方がよいということになりましても、なるべく山を避け、トンネルを避けていく方がいいのじゃないかということを申し上げたので、高速道路は平地でなければならぬということを申し上げたつもりではなかったのでございまして、この点私の言い違いかもしれません。  それからもう一つ、今おっしゃったように、中央にそういう道路ができますことがいいことは、おっしゃる通りでございます。中央にそういういい道路ができましてやるということは、決して日本のマイナスになるとは申し上げておるわけではございません。ただしかし中央道路ができただけでは決して役に立たないのでございまして、それに伴ういろいろなものもおのずから考えてやりませんと、工合が悪いじゃないかということを申し上げたのでございますから……。
  83. 三宅正一

    ○三宅委員 時間をとりますと恐縮ですから、もう簡単にいたしますけれども、私どもはこれを単に交通政策という点からだけ考えておるのではない。日本のような貧乏な国でこれをやるには、やはり非常に効率的に考えなければなりませんから、多目的ダムと同じことで、多目的に考えることは当然であります。そういう見地に立ちますと、高速自動車道路である限りは、ある程度トンネルができようと、技術的に、百分の三以上の傾斜になっては困るけれども、百分の三でいける限りは直線をぶち抜くことが、私は一番正しいと思うのです。そういう障害を避けて、ひょろひょろ回っていくということでは問題にならぬと思うのです。ただ費用がそのために三倍かかるとか五倍かかるとかいうような場合においては、やむを得ず考えなければなりませんけれども、高速度交通の理想としては、一番近い距離をトンネルでも何でもぶち抜いて直線距離でいくことが理想だということには、平山さんもおそらく御共鳴だと思う。さらに地震がないとか、山地は地盤が強いとかいう長所がある。その意味において今日一割六分しか耕地がないという日本の状態において、三石もとれる耕地をつぶしていくということは、国策としては考えなければなりません。東海道が飽和点に達しておることはきまっておりますから、八田さんの言われる通り東海道五十三次を適当に直すことに、国の費用を一番先につぎ込むことには異議はありません。これから先の交通政策等においても、特にスピードをたっとびまする交通関係においては、やはり一反三石とれるたんぼをつぶすというようなところをやることについては、これは一つ相当大きく考えなければいけない。そのことと、たとえばトンネルがあることの方が不便だというようなことをもし比較するならば、耕地は助ける、トンネルは作る、それによってわが国のトンネル開さく技術をさらに進歩させる、こういう観点でなければうそだと思うのでありますが、いかがですか。
  84. 平山復二郎

    ○平山参考人 私もトンネル屋でございまして、トンネルを掘ることに非常に賛成でございますが、非常にいい耕地を助けるためにトンネルを掘って経費が大してかからないで、それが利用上差しつかえないというならば、むろんトンネルを掘る方がいいと思っております。
  85. 瀬戸山三男

    ○瀬戸山委員 参考人の方々も、この暑いところでぐずぐず聞かれたのでは迷惑しごくだと思いますから、私は簡単に、せっかくお足を運んでいただきましたので聞いておきたいと思います。いわゆるこの縦貫道路の計画というものは、これはけっこうなことであります。トンネルを掘るとか、道の幅をどうするとか、そんなことは専門家にまかしておけば、しろうとがとやこう言う必要はありません。ただこれをやることが今の日本の現状に適しておるかどうかということを私どもは考える。これは六千億という計算が出ております。北海道から九州の果てまで三千キロ、二、三が六、きわめて簡単な計算が出ておりますが、私はその計算が間違いだという証明もできませんから、一応そんなものだろうということにいたしておきます。六千億でできないことははっきりしておると思いますけれども、そういう計算を出されておりますから、それでできればけっこうでありますが、そこで先ほどちょっと前田委員からもお話がありましたが、日本道路が悪いなんということは、専門家のお二人にこういうことを申し上げるまでもない。これは東海道の国道一号でさえも、二車線交差ができないところがたくさんある。乗用車だけでも交差ができないところがある。そこで道路が国家経済、文化の上から重要だということで、私ども微力ながら今日努力をしております。昨年から五カ年計画というものを立てて、一級、二級あるいはまた地方道、そういうような重要な道路について何とか一つ財源を見つけて、御承知のように揮発油税を全部この道路に充てるという強行手段をとって、今年は三百億余りでありますが、それで道路の整備をしようという計画を立てて、今年は五ヵ年計画の第二年目であります。それでは五ヵ年計画は一体どういう計画かといえば、御存じだと思いますけれども、日本全体の重要なる道路だけの整備をするのにたった一五%、それが五年かかって大体三千億であります。これでたった一五%しかできない、こういう強行手段をとって、そして世界一といっては語弊がありますが、少くとも文明国といわれた国では世界一に道路が悪い。それが日本の産業経済に非常な打撃を与えておる。これは参考人の方はよく御存じの通りであります。これを回復するために、何とかこの困難に打ち勝ってやろうということでやっております。これでさえもあと十年かかっても一五%、五ヵ年計画が完成しても一五%、二十年かかってようやく道路らしい道路ができるというような考え方で今やっております。そしてこれによって日本国民経済がある程度――少くともこれが完成すれば、一年に二千億ないし四千億は予期せざる利益が残るという計算で今やっておるのですが、これでさえもなかなかうまくいかない。そこへ持ってきて六千億の金をかけてまん中を通す。この考えは非常にけっこうなんです。日本みたように狭いところで、人間をずっと山の上へ上げてしまって、学校なんかも山でいいし、機械工場なんか山の方がいい、そうして平らなところを全部耕地にして、そうして食糧問題を解決しよう、この構想は私どもは一言半句も反対はいたしませんが、しかし国の状態というものは、これは現実の問題でありますから、そこで国の現実の状態に応じて――どんないいことでも、事には緩急があることは申し上げるまでもないことでございます。そこで御両所ともこれに御関係があるようでありますが、一体そういう今の日本の現状から考えて、また先ほどもお話がありましたし、今私が申し上げたように、日本全国の既存の道路を早く整備することが、少くとも日本では急務中の急務だ、そこへ持ってきてこれをやろうという考えがあるのですが、事の緩急の序ということから見て、日本の経済状態から見て、その点は一体どういうふうにお考えになっておるか、お二人の御意見を、この際せっかくでありますから聞かせていただきたいと思います。
  86. 八田嘉明

    ○八田参考人 この点は先ほどちょっと申し上げましたが、参考人としましては少しく荷の重い範囲だと思います。しかし重ねてのお話でありますし、私ただ参考人といたしまして、先ほど来この案に国民の一人として賛成だ、ぜひこれはやっていただきたい。少くともこれを立法化しておいていただくことは国民としても望ましい。しかしこれをやっていくということにつきましては、相当これは国家財政全体のことを御研究の上おやりになるものだと思います。それで私が国民の一人としてほんとうにこれは急速にやることが望ましいという点は、先ほど申し上げました通り、敗戦日本が自立経済を目ざして、いろいろ皆様が御研究になり、着々として施策を施しておられますけれども、ここに何らか飛躍的といっては少し言い過ぎるかもしれませんが、普通ではただ逡巡してやっておりましてはできないことでも、これに大いなる力を奮っておやり下さるととが必要ではないか。その一つが日本の奥地を、中央を縦断して、ここに大きな速度的な交通の面を開いていただくということは、やがてこれに基きまして前後左右に従来の道路も改善され、また新しく道路もできましょう。しかしそういう一つの原動力をここに与えていただきたいという意味で、私希望いたしております。しかしそれならむだになるかというと、私はちょうど鶏と卵というような関係で、何か一つここに切り開くことによって、初めて日本のいろいろの経済的な問題が解決していくのだという信念を持っておるわけであります。だからむしできることならば、脊髄の道路を一つここに思い切ってぶち抜いていただいて、そうしてこれに先ほどもお話がありましたが、肋骨的な道路をこれにやることによって、必ず日本の今日まで未開発のまま相当部分残されているところに、人も住むことができ、工業も興り、そうして資源も開発せられる。それによって日本の経済が向上するなら、多少時日はかかるけれども、今日国民としてこれもやってもらいたい、あれもやってもらいたいというものは山積しておりまするけれども、これがかえって早く解決していくのではないか。すなわち、言いかえれば、大局的にはわが国の財政力を増すのではないかということを、私は信念的に持っておるわけであります。従って今日の財政がどうかということについて申し上げることは、私ははなはだ僣越でありますので申し上げません。
  87. 平山復二郎

    ○平山参考人 私も大体同じでありますが、少し違いますのは、高速道路日本として取り上げるのは非常にけっこうでございますが、何べんも申しますように、これはまだ高速道路としての調査は、あるいは建設省にできておるかもしれませんが、建設省に東海道の案があったのと、ここに今案が出ておるのでございますが、これもさっき申し上げましたように、まだ測量も、実際に東海道は多少やっておられるようでありますが、測量もやっておられないで計画ができておるわけでございますから、ここでもってこの法案が――法案の内容については私はよく存じませんが、ここでもって国家百年の大計を立てる意味におきまして、高速道路をこの際取り上げまして、調査なり何なりやることはぜひやっていただくべきものじゃないかということを思っておるわけでございまして、財政上これができるかできないかという問題は私としてはわかりません。
  88. 竹谷源太郎

    ○竹谷源太郎君 ただいまの御発言きわめて重要でございますので、われわれ提案者といたしまして見解を簡単に披瀝させていただきたいと思います。現在の日本の悪道を直ちにりっぱなものに整備しなければならない、これが非常に緊急の問題であるということにつきましては、われわれも全く質問者と同意見でございます。しかしながら現在日本ですでに百三十四万台という自動車が現存しておる。これが悪道の上をひしめき合っておって、しかも能率が上らない、産業の発展を阻害しておるという現状を考えますと、ここにどうしても高速度交通機関でありまする自動車が、急行車として走れる状況を作らなければ、日本の戦後経済再建もすみやかに達成することは不可能であると考えます。また東海道の国道第一号線をすみやかに完備して、自動車が走れるようにいたすといたしましても、これは一般道路でありますから、急行自動車道にはならない。結局三十キロや四十キロでよたよた走っているということになっているのでは、この自動車の需要を満たし得ないのであります。しかもすでに国家としては東海道は、国道は一ぱいになっておりまするし、鉄道も複々線を作らなければならないという要請になっているときに、やはり東海道弾丸道路、すなわち自動車専用道路を作る計画がすでにあったのであります。これを一本作れば解決するわけであります。それならば国土開発は大きな使命を持つところの、しかも近距離の経費も同じくらいでできるところの中央道をやったらいいじゃないか。これによって東海鉄道の複々線をやることが必要じゃないか。また東海道第一号国道路線の第二次路線も作らないで、これによって鉄道並びに道路の狭隘、輻輳を緩和することができる。しかも国土開発の大目的が達成し得るということになるのでございまするので、どうしても財政的にもわれわれ非常に貧弱で残念でございますが、何とかしてこの仕事を成し遂げることによって、日本の未利用資源並びに土地の利用、日本の偉大なる産業の発展によりまして、われわれの自立経済国民生活の向上をはかりたいという念願であるのでございます。財政的に申しましてむろん非常に困難な問題ではございまするが、今国家は電源開発のために巨費を投じております。本年も百五十万キロ・ワットのために千三百五十億、すなわち中央道くらいの費用を一年間の電源開発のために出しているのでございますが、この電源開発はすでに非常に不便なコスト高の電源開発工事をやらなければならぬ現状になっております。このときに山岳地帯を貫く自道車道路ができますなれば、非常に安いコストで電源開発ができるようになるのでございまして、すでに電源開発もコスト高になってきて、行き詰まりになってきている。この財源をこの道路に振り向けることによって、無尽蔵の電源開発もできる。その他あらゆる資源土地利用ができるという、交通並びに産業開発の二つながらの目的を達せられるという意味合いにおきまして、この電源開発の相当の費用をこちらに回さるべきじゃないかという構想から、財政的にも必ずしも難事ではない。しかも一年に直接雇用者が十万人近くあり、その関連産業を加えまするならば、数十万の就労、失業救済事業もできていきまするので、この道路ができまするならば未利用の資源、土地が開発されて、再生産力を増すのでありまして、これこそわれわれ日本が豊かな天国になる近道ではないか、このように考えて非常に財政的に無理な点がありますが、こうした案の提案をしようということになったのであります。聞くところによるとヒトラーはすでに三十年前に、二千八百キロのライヒス・アウトバーンをわずかに五ヵ年で完成しているのでございます。北海道から九州までの二千キロメートルよりもわずか二百キロ少いにすぎない二千八百キロメートルを五ヵ年間で、しかも五十トンの重量の自動車の輸送にたえるようなすばらしいアウトバーンを作ったということを見ても、何とか一つ無理をいたしましても、この事業を完成することによって日本の再建をはかりたい、こういう趣旨で実は提案をいたした次第でございまして、簡単にわれわれの提案の気持を申し上げておく次第であります。
  89. 内海安吉

    内海委員長 ほかに御質疑はございませんか。――それでは八田、平山両参考人に対する質疑はこれをもって終了いたしました。  ごあいさつを申します。八田、平山両参考人におかれましては、炎暑の折柄かつ御多忙のところ、長時間にわたって委員会のために参考意見を御吐露下さいましてありがとうございました。御礼申し上げます。  本日の委員会はこの程度といたしまして、明二十一日午前十時より引き続き会議を開き、この問題を審議いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十一分散会