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1954-12-16 第21回国会 衆議院 内閣委員会 1号 公式Web版

  1. 昭和二十九年十二月十六日(木曜日)     午後一時四十一分開議  出席委員    委員長 猪俣 浩三君    理事 高瀬  傳君 理事 八木 一郎君    理事 下川儀太郎君       辻  政信君    粟山  博君     早稻田柳右エ門君    江藤 夏雄君       大久保武雄君    永田 良吉君       長野 長廣君    平井 義一君       中居英太郎君  出席国務大臣         国 務 大 臣 大村 清一君  委員外の出席者         防衛政務次官  高橋 禎一君         防衛庁次長   増原 恵吉君         防衛庁長官官房         長       門叶 宗雄君         専  門  員 亀卦川 浩君         専  門  員 小関 紹夫君     ――――――――――――― 十二月六日  委員生田宏一君、岡田五郎君、宮原幸三郎君及  び吉田重延君辞任につき、その補欠として長野  長廣君、船田中君、津雲國利君及び小澤佐重喜  君が議長の指名で委員に選任された。 同月七日  委員早稻田柳右エ門君及び平井義一君辞任につ  き、その補欠として石橋湛山君及び岸田正記君  が議長の指名で委員に選任された。 同日  委員岸田正記君辞任につき、その補欠として平  井義一君が議長の指名で委員に選任された。 同月十一日  委員前田正男君、中村高一君及び吉田賢一君辞  任につき、その補欠として江藤夏雄君、三輪壽  壯君及び片山哲君が議長の指名で委員に選任さ  れた。 同月十四日  委員飛鳥田一雄君辞任につき、その補欠として  猪俣浩三君が議長の指名で委員に選任された。 同月十六日  委員石橋湛山君及び鈴木義男君辞任につき、そ  の補欠として早稻田柳右エ門君及び中居英太郎  君が議長の指名で委員に選任された。 同月十一日  委員長稲村順三君が委員長を辞任した。 同月十三日  猪俣浩三君が議長の指名で委員長に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  国政調査承認要求に関する件  自衛隊に関する説明聴取     ―――――――――――――
  2. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 これより内閣委員会を開きます。  この際私から一言ごあいさつ申し上げたいと存じます。今回私はちようど旅行いたしておりまして、東京におりませんでしたが、おとといの朝品川駅に着きますと内閣委員長になつたという話で、まつたく寝耳に水の話でありまして、何の用意も実はないのであります。私は第一国会以来法務委員をやつておりまして、よその委員会にほとんど行つたことがありません。内閣委員会も初めてでありますために、どうもかつてが少し違うのであります。法務委員会では専門員室で議事の運営から議題から全部やつておつたのですが、この委員会では何か委員部というものがそういうものを主としてやつて、専門員室ではそういう詳しいことはあまりおやりにならぬような慣習があるということも聞いておりますので、ちよつとかつてが違うような気がするのであります。そんなわけでありますのでどうぞ委員及び理事の各位から十二分なる御協力を得まして、大過なく職責を果して参りたいと存じております。どうぞよろしくお願いいたします。別にこれというごあいさつもできませんが、委員長なんという立場は初めてでありますし、どうも平委員ばかりやつておりましたものですからまごつくかも存じませんが、そこはよろしくひとつ友愛精神でやつていただきたいと思います。(拍手)  国政調査承認要求の件につきましてお諮りいたします。調査事項といたしましては、行政機構並びにその運営に関する事項、恩給及び法制一般に関する事項及び自衛隊に関する事項といたしまして、委員長において所要の手続をいたしたいと存じますが御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 御異議がなければさよう決定いたします。     ―――――――――――――
  4. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 次に大村防衛庁長官から発言を求められております。これを許します。大村防衛庁長官。
  5. 大村清一

    ○大村国務大臣 このたび不肖私が防衛庁長官に就任することに相なりました。今後当委員会の各位には防衛庁の諸案件について御審議をいただき、皆様とともに国家の最も重大な防衛、またこれにつながる民生の安定につきましてお話合いを進めて行くことに相なると思うのであります。まことに不敏な者でございますが、誠意を尽しまして努力いたす覚悟でございます。何とぞ各位におかれましても御支援、御鞭撻を賜らんことをお願い申し上げます。  簡単でございますが、この席をかりまして就任のごあいさつを申し上げる次第であります。(拍手)
  6. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 平井委員から発言の通告がありますのでこれを許します。平井義一君。
  7. 平井義一

    ○平井委員 この際大村新防衛庁長官の御就任に対しまして、心からお祝いを申し上げる次第でございます。同時に新大臣に所信をお聞きして、今後われわれが委員会を運営する上の参考にいたしたいと考えております。ごく大局をお聞き申し上げたいと思うのであります。  御承知のごとく、日本民主党の総裁並びに幹事長は憲法改正、再軍備の主張者であつたのでありますが、日本民主党に籍を置かれる大村大臣はこの点をいかに考えておるか。憲法をどうしても改正するという考えがあるか。あるいはまた再軍備を打出して、来るべき総選挙に臨むという考えがあるかどうか。まずこの点をお尋ねいたしたいと思います。
  8. 大村清一

    ○大村国務大臣 防衛庁の今後の運営につきましては、何分特別の知識を持たない私でございますので、昨今極力研究を進めておるところでありますので、具体的詳細にわたりましてはここに申し述べる用意がまだできておりません。但し、ただいま御発言になりましたことは根本の問題でございますので、大局的な点につきまして私の所信を申し述べたいと思うのであります。  御指摘のごとくわが民主党におきましては、憲法の改正また再軍備ということに多大の関心を持つているのであります。なかんずく憲法の問題につきましては、単に防衛庁関係の部分のみならず、他の面にわたりましても、占領下において制定されたものでありまして、わが国情に適せざる面がだんだんあるのであります。また軍備につきましても、憲法上、世上種々の疑義を包蔵いたしております。ゆえに国民の声を聞きまして、憲法が改正される時期に到達いたしましたならば、これらの諸点をぜひ改正いたしたいという念願であります。但し今日ただちに憲法を改正するということは、その機運がいまだ熟するに至つていないと観測いたすものであります。  次に軍備の充実につきましても、これは国力、国の経済力と無関係に進むことのできないことは当然でありまして、国力に相応じまして自衛力を充実する、言いかえてみますれば、国力に応じて自衛力を漸増するということに結果はならざるを得ないと思いますが、そういう方針で進まなければならぬと思います。現前の問題におきましては、さきに申し上げましたように、目下考究中でございますので、その細目はしばらくかすに時をもつてしていただきたい、こう考えます。
  9. 平井義一

    ○平井委員 ただいまの新大臣の所信を承りますと、かつて吉田内閣がとつた方針とまつたくかわりがないのであります。吉田内閣が漸増して行くと言つた言葉に対して、かつての改進党は極力得軍備を叫ばれたのであります。そのときは大村大臣は、この内閣委員でわれわれとともに研究をした人であります。かつて大臣が内閣委員をされておつたときの気持と今はかわりがない、なければ吉田内閣の方針とまつたく同じだ、こう考えてさしつかえないのかどうか。それとも自由党にあきたらぬでどうしても再軍備をやらなければならないという意見に共鳴をして、日本民主党に参加をされて今日担当されておるのかどうか、この点をもう一点お伺いいたしたい。
  10. 大村清一

    ○大村国務大臣 ただいま民主党の見解いかんということでございますが、民主党は立党にあたりまして種々新政策を検討をいたし、御承知のように国力に応じて少数精鋭の軍隊をつくり、そしてその充実にまつて駐留軍の撤退のできる状態を一日も早く現出したいということの結論を得たのであります。それ以前の問題につきましては、私ども関知せざるところでありまして、ただいま申し上げました結果が、自由党の政策とはたして同種であるかどうかということは世論の判断にまつべきことであります。何ゆえに自由党を脱党して同じところに走つたかということでありますが、これは、この点においてはあるいはたまたま一致しておるような御見解であればしごく私どもも意を強くするところでありますが、他の両におきましては、私自由党にとどまることのできないやむにやまれない事情がございました。これをここで申し上げますことは私の所管のこととは関係がございませんから、これを省略さしていただきたいと思います。
  11. 平井義一

    ○平井委員 新大臣を個人的には私は崇拝しておりますので、どうして脱党したかなどということを聞きたくて言うたわけではないのであります。この点は一つ誤解のないようにお願いいたします。  それからもう一点お聞きいたしたいのは、副総裁というか副総理というか重光さんが新聞紙上で、憲法の範囲内で自衛軍は創設ができるのである。かつては木村前長官の折に、今日の自衛隊が軍隊であるとかあるいはないとかいう議論を何箇月か続けたわけであります。しからば新大臣は、今日の自衛隊は軍隊ではない、戦力ではないとお考えになるかどうか。また今日の憲法下で十分自衛軍はつくられるか、大臣の思うような少壮気鋭の軍隊が今日の憲法の範囲内でできると考えられるかどうか。またこれとは別でございますが、前木村長官がやめられて、大村長官が事務を引継ぐ際に、われわれが木村前長官にいろいろ希望を申しま上げた、あるいは対馬に部隊を置くというようなことを大体確約をされておつた、それは今与党になつておる辻さんの要求に対して、必らずやります、こう言つておりましたが、事務引継ぎのときに、こういうこととこういうことはぜひやらねばならぬということを引継いだかどうか、それともたださようなら、お願いしますで就任したのかどうか、この点をお聞きいたします。
  12. 大村清一

    ○大村国務大臣 現行憲法下で自衛隊を創設し、これを充実することには、自由党におかれましても憲法上さしつかえがないのだという御判断で進んでおつたのであります。また私ども日本民主党におきましても、憲法に違反するところなく、憲法に認めるところで自衛隊を増強するという立場をとつておることは申し上げるまでもないのであります。  次に木村長官との事務引継ぎのときにおきまして、対馬の問題につきまして、当委員会において御要望があり、これに対して木村長官より答弁いたされましたことには、引継ぎの際確かに言及をされております。この点は十分研究をして実現を期したいつもりであるから、そのことを特に引継ぐ趣旨の発言は、よく私の記憶しておるところであります。
  13. 平井義一

    ○平井委員 よくわかりました。新長官はかつて内閣委員のときに自衛隊の隊員が汚職事件をたびたび起した、これに対してわれわれとともに幹部を攻撃されたのであります。その点につきましては新大臣は十分監督をして、国民が納得の行き得る自衛隊員をつくられるように特にお願いを申し上げると同時に、ただいまの御信念を承りますと、かなりりつぱな、信念と思われますので選挙後も引続き防衛庁長官に就任されて、あなたの信念を生かされんことを望みまして私の質問を打切ります。
  14. 下川儀太郎

    ○下川委員 新しい防衛庁長官が参りましたので、一応お祝いを申し上げておきます。なお今度の鳩山内閣がいろいろと新聞紙上において防衛問題あるいはまた外交問題、あるいは内政の問題等々におきまして意見を発表しておる。しかし大村長官はなつたばかりで、その構想あるいはその答弁についていろいろと研究中であるということはよく承知しておりますけれども、ただ現在の自衛隊の性格、あるいはまたあなたの今後やろうとする防衛問題、この防衛問題は従来の国会において議決されたすべてのものを見ても、あるいはその性格を見ても、ほとんどがアメリカの援助なしにはでき得ない情勢になつておる。MSAの四協定、あるいはまた日米安全保障条約等のもとに置かれたいわゆる防衛体制である。ところが鳩山内閣のその構想の中には中ソとの国交の回復、あるいはまた今後中ソとの貿易の再開等々がうたわれておる。そうなつて来ると必然的にこのアメリカのもとに置かれておる防衛体制と、それから中ソの国交回復、それに伴ういわゆる経済の交流、ここに私は大きな問題が残されておると思う。かりに中ソとの貿易をやる、あるいは国交の回復をする。そういう場合には当然アメリカのあらゆる圧力あるいはまた手段が講ぜられると思う。民主党は完全独立あるいはまた何らひものない軍隊をつくりたいということをしばしば言われておる。おそらくそれが理想であると思うけれども、しかしその理想、いわゆる従来のアメリカのひもを断ち切らなければ、中ソとの国交の回復もなかなかむずかしいし、あるいはまた経済交流もむずかしい。ひいてはこの東西における大きな陣営との調整が、今後の自衛隊の運営にやはりいろいろな支障を来すと思う。もちろんわれわれは再軍備に反対なんだ。あなたが先ほど申された憲法の改正等々については、むしろ私たちは憲法擁護の立場に立つておる。そういう中においてあなたが防衛問題を今後どのようにやつて行くか、外交問題あるいはまた経済自立のための東西貿易の推進、あるいは中ソ貿易の再開等々をめぐつて、今後の防衛という問題の解決は私は非常に至難だと思う。この際詳しいこと、あるいは具体的な問題は新任の大臣に私はあえて問いませんけれども、その辺のところ、いわゆる今日の自衛隊の性格、それは即アメリカ一辺倒的なその性格の中に置かれておる。しかしあなた方が主張しておる中ソとの国交の回復、それに伴う経済の交流ということを打出しておるからには、この防衛に関連してどのような調節をし、どのような手段をもつて今後行わんとするのか、それを具体的でなくてもあなたのお考えをひとつこの際お示し願いたいと思う。
  15. 大村清一

    ○大村国務大臣 お尋ねの中心は、外交問題ないしは経済問題等になるのでありまして、この問題につきまして私から進んで御説明を申し上げますことは、少しところを得ていないかと思うのでありますが、ただいま御指摘になりました中ソとの問題でありますが、これは主務大臣の声明書で明らかであいますように、自由諸国、ことに米国との円満なる関係を維持しつつ、中ソとの国交の回復あるいは貿易というような点につきましても、これは当然力をいたしたいというところに明らかでありますように、これはあなたのお考えでは向米一辺倒ということに御判断になつておるかもしれませんが、国際関係におきましてそういう立場をとつて進みますことは、客観情勢また外交方針としてもしごく至当なことであろう、私は同感の意を持つていることだけを言明いたしておきたいと思います。  それから念のために申し上げておきたいと思いますが、わが民主党におきましても、国の経済力にふさわしい自衛力の増強はいたしまして、そうしてそのあかつきには米軍の撤退も希望するというところに一日も早く持つて行きたいという考えを持つておるのでありますが、その点はひとつ誤解のないように御了承を願いたいと思います。
  16. 下川儀太郎

    ○下川委員 別に誤解しているわけではございませんが、ただあまりにも鳩山さんの声明あるいは御意見が、一方においては再軍備をやり、一方においては内政も外交も経済もととのつたような表現をしておられる。これは神様やあるいは手品師でなければできないようないろいろな政策を掲げておるので、そこに私は大きな疑問を持つのであります。具体的な問題はきようは避けますけれども、しかしたとえば今の再軍備の問題にしたところで、国民のいわゆる経済が破綻にならないような立場でやる。ところが現実に今日までやつて来た吉田内閣のいろいろな方針を見て参りますと、おそらく中小企業の問題も、この歳末を控えて倒産するものがずいぶん多い。あるいは労働者の問題にしろ、災害の補償にしろ、こういう国民の経済というものが破綻に追いやられている。それにもかかわらず、予算面を見ると、依然としていわゆる自衛隊あるいは防衛隊の費用は先にとられておる。これじやほんとうの国政ではない。やはりそういう防衛の問題も非常に重要かもしれない。しかし防衛が、単に武力による、あるいはまた自衛隊による防衛だけではない。やはり経済あるいは外交等々の、いわゆる経済力をつちかつて行くとか、あるいは外交をいわゆる武力に先行して、今まで未解決の諸国家との交流をするとかいう備えを持つことが、いわゆる文化的な防衛あるいは経済的な防衛、これが武力防衛に先行しなければならぬ。そういうことを今まで全然やつておらないように思う。ですから、あなたが民主党の立場に立つてのいろいろな防衛あるいは再軍備等々を考えているかもしれない、あるいは国内の国民の経済の破綻に行かないような防備ということを考えているかもしれないが、今日までの吉田内閣というものは、いわゆる国民大衆の生活ということをそれほどに考えておらない。常に先に防衛費だけは差引いておいて、あとはもう割当でもつて予算をやるにすぎない。われわれはそう思う。ですから今度できた鳩山内閣というものは、防衛は防衛でやる、それからほかの方もまたより多く潤すようなことをする。そうなつて来ると、いわゆるデフレ政策の中においてそのわくの中にそれをはめきれるかどうか、あるいはまたそういう現実的なあの吉田内閣を踏襲する場合においてのいわゆる再軍備計画あるいは防衛計画というものが、その中にできるかどうか。この解決を一体どうするか。一方では国民の生活をよくしてやる、一方では自衛のための再軍備を考える。これまつたくお釈迦様か、あるいは神様か、手品師でなければできない。それがほんとうに一体できるのかどうか、あるいはまた選挙を控えての、いわゆる大衆の票をかき集めるためのそういう声明なのか、防衛に関連してそこをひとつはつきり明言願いたい。
  17. 大村清一

    ○大村国務大臣 ただいま大局的にお尋ねがああつたのでありますが、民主党の政策と自由党の政策は、同じ保守党の政策でございますから、そこに共通し、相似たる点の多いのはもちろんでございます。しかし先ほど来きわめて抽象的な私の考えを申し上げましたが、われわれ民主党のものは、これが政策の実行につきましては、自由党とは別のニユアンスを持たしたことによりまして、さきに申し上げましたような大方針を着々実現をするということに全力を尽す覚悟であります。決して選挙目的にでたらめを言つているわけではございません。誠心誠意われわれの方針を実現するために全力を尽す覚悟であります。
  18. 下川儀太郎

    ○下川委員 いかなる方針、いかなる政策を持つても、しよせんこれは管理内閣でございますから、選挙をやつてみなければ、再び大村大臣にまみえるかどうかわかりませんので、それはその辺にしておきまして、ただこの際次長さんにちよつとお伺いしたいのです。これは現実の問題ですが、先般川崎市のいわゆる防衛庁の研究所が焼けました。これは非常に損害が大きいと思う。しかしその原因がいろくあると思う。その原因についてもまだ国会においてつまびらかになつておらない。国費をもつてやつておる防衛庁の研究所が焼けてしまつたその原因が全然発表されておらないし、それから新聞紙上その他において伝えられるところによりますと、いろいろな爆発物で付近の住民が非常に恐怖を感じておる。爆弾が破裂したり、いろいろな形がとられておる。そういうことを聞いてみると今後防衛庁が各方面に研究所をつくつたり、あるいはまたいろいろとそういう火薬をつくるのでございましよう。そういう場合において一体住民の今後の生活とかあるいはまた恐怖というものが非常に大きくなつて来る。結局あの研究所が焼けても研究所内においての火災でとどまるならいいけれども、そこに貯蔵されてあるもの、あるいは爆発危険物があつた場合、それを十分保護しておかなければ、これは住民の今後の生活の恐怖になつて来るし、あるいは災害の恐怖になつて来る。こういう点はどのようになつているか、この際一応お聞きしておきたいと思います。
  19. 増原恵吉

    ○増原説明員 先般川崎市にありましたわが技術研究所の庁舎が火災を起しました。この点まことに中訳ないと存じます。事件の概要につきましては、詳細の点は、失火の事件としては警察及び消防においてただいま調査中でございます。これは調査がまとまり次第私どもの方へ知らせてもらうように手はずがいたしてあるのであります。大体調査をいたしましたところは、失火をいたしましたのは本月の八日二十二時五十七分ごろ、発火場所は技研の庁舎一階十六号室というので車両班の小型発動機を試験をする場所から発火をしたのであります。鎮火をいたしましたのが九日零時四十分ごろ、焼けましたのは坪数にいたしまして延千七百七十五坪程度のものを焼きました。これは日本電気株式会社所有のものを賃貸しておつたものでございます。そのほかは中にありました機械器具、什器、図書、資料その他のものが焼けまして、人の死傷等は幸いになかつたのでございます。損害額は防衛庁の機械、器具、什器その他の損害、資料等は額を見積ることは困難でありますけれども、約一億二千万程度の損害とただいまのところ計算をいたしております。原因は当日試作発効機を百時間連続運転をするために係りの者四名で準備をいたしまして試運転をやつておつたのであります。その際燃料補給のためにガソリンを入れるホースで窓の外からホースを入れまして、室内にあるガソリンの受器に入れておつたのであります。これが多少故障を起じまして、ガソリンが漏れて、これを外から注入しておるのをとめさせようとして声をかけましたが、四台の発動機をフル運転させておりましたために声が届きにくいというところがあつて、数秒間遅れましたのでガソリンが漏れて床に流れ、これが気化したものに、その発動機の場所から六メートルばかり離れておりた隅に電熱器がありまして引火をして火事になつたのであります。その際そこに用意をしておりました薬用消火器で一応消しとめたのでありますが、なお消火の措置を徹底する必要があると考えまして、そこにありました消火器を全部使つたので宿直室にあるものをとりに行つた。これが不運なことに建物の端から端でありまして、とつて帰つてみますと、室内一面火になつておつて大事に至つたというのが現在一応われわれの調査したところでありますが、これは警察、消防の調査を一応してもらつて明確にいたしたいと思つておるのであります。そういたしまして内部にありました機械器具等を消失いたしたのでございます。この点はまことに何とも申訳のないことであると考えておるのであります。  翌早朝会議を開きまして善後処置を考えまして、いろいろ資料等焼跡から掘り出しまして、一部使用できるもの等もございました。そういうものは整備をし、特に自衛艦の建造等早急に必要のものがございますので、ただいまそうしたものは関係者一同日曜を廃止いたしまして夙夜その補給に努めまして、遅れをとりもどすように今努力し、臨時の庁舎はけさほど長官の決裁を得まして三鷹市所在の建物を借り受けまして、本日そちらに臨時移転をして、そこで研究所の仕事をして参りたいと思つております。  当日いろいろ爆発をいたしたもの等があつたのでありますが、これは持つておりましたガソリンでございます。特に外部に対して爆発音を出しましたのは、からになつておるガソリン・カンが相当ございました。これが爆発音として大きい音を立てたということであつたのであります。ガソリンの貯蔵の関係及び一部銃弾等を研究等のために持つておつたのでありますが、これはあまり爆発等のことをいたしておりません。そういうものは規則に照して貯蔵するようにいたしておりたのでありますが、その関係等も現在警察消防の方で詳細調査をされておるのであります。これに基きまして長官の指示もありますし、早急に責任者につきましての措置等も長官の決定をいただき、なお全員が復旧のために心を合せまして極力努力精進をするようにやつて参りたいと考えておる次第であります。
  20. 下川儀太郎

    ○下川委員 原因をお聞きすると、これは火災に対する防備の不備だということが明らかになつておる。従つてもちろんその責任の追及は、これは当然でございますけれども、一応これは付近の住民たち、あるいはまたその内部における人々の生命が失われなかつたらからいいようなものでありますけれども、これがもし付近の住民に、あるいはまた中の人々に死傷を与えるようなことがあつたらそれこそ大きな問題になつて来る。単に経済的な問題よりも、人命が失われるということだけでも非常に悲しいことになつて来る。そこで私は、いろいろと防衛庁関係のそういう施設が全国的にあるでございましようが、それに対するいわゆる防備の完璧、これが非常に重要になつて来ると思う。たまたまあの程度で済みましたが、しかし少くともわれわれが予算化し、国費としてこれがいろいろとあがなわれて行くのでありますから、そういう面に対する、たとえばそういう火災を起した場合、あるいは災害を起した場合における補償的なものを一体やつているのかどうか、あるいはまた防衛庁内において、単に机上プランでいろいろな計画をして、実際的にその防備の面とかあるいはまたいろいろな面を調査しておるかどうか。いわゆる報告だけ受取つて机上プランでいろいろな指令を出すのでそういう点が欠けて来るのではないか。いわんや国費においてすべてのものがなされておるのでありますから、やはり上部の人々のもつと熱意のある、もつと責任のある運営が私たちは望ましいと思う。その点が非常に欠けているので、いろいろと先ほど平井君から疑獄、汚職の問題が出ましたけれども、本部の方々はそういうことばないでしようが、出先機関と、出先商人とかあるいは出先のいろいろな相手方との取引によつて、そこからまず根を張つて来る。これはやはり監督の不備、無責任から生じて来ることだ。私はこれ以上追究いたしませんが、これはいわゆる不時の災害でなくして、科学的にもあるいはまた監督的にも、あらゆる点において官庁の無責任から発した結果でございますので、この点はまず責任者を明らかにすることと、今後こういうことのないように、同時にまたそういう災害に対しては、保険はどの程度か知りませんけれども、国に被害を与えないように、あるいはまた住民の人命に被害を加えないように、そういう責任ある態度を当局に要望しまして、歳末でございますからこの辺で一応私の質問は打切つておきます。
  21. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 辻政信君。
  22. 辻政信

    ○辻(政)委員 一言申し上げておきます。民主党の防衛に関する根本方針は、国力に相応する少数精鋭の自衛力を充実するという点でありまして、砕いて申しさすと、アメリカの傭兵的性格を一掃して、日本の自主的な自衛軍にするということであります。この点につきましては、過去の委員会において、私は無所属の立場でありましたが、編制、装備、訓練等の内容につきまして、かなりきびしい質問をいたしまして、それに対し前任長官は、大半を認めながら、この二年間ほとんど改善をせずにほおかぶりして来られたという事情にあるのであります。どうか新長官はその点をお考えになりまして、前長官においてできなかつたことを積極的に誠意を持つて迅速に実行されることを持に御要望申し上げたいと思います。  その次は増原次長以下の幕僚に一言申し上げておきます。今までの皆様の持つて来られた頭を一掃されて、この委員会において展開された速記録をもう一応よく熟読翫味されて、そうして改善すべきものは新しい頭で白紙に立ち返つて誠意を持つて改善をし、人格と識見の高い新長官を補佐されるということを望みたいのであります。この点に対する増原次長の所信をお伺いしたいのであります。
  23. 増原恵吉

    ○増原説明員 私ども防衛庁の職員は、新長官を迎えまして、その指導と督励のもとに、その意を体しまして勉強して参りたいと思います。
  24. 辻政信

    ○辻(政)委員 事防衛に関しましては、単なる民主党だけの問題ではなくして、日本全体の運命にかかわるのでありますから、私は与党議員ではなくして、そういう意味において超党派の立場で、編制、装備、訓練その他の問題については、今後どしどし論議を尽して行きたいと思いますから、その点をあらかじめつけ加えて申し上げておきます。
  25. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 江藤夏雄君。
  26. 江藤夏雄

    ○江藤委員 新長官御就任早々でございますので、私はごく簡単に一、二の点をお伺いしておきたいと思います。  先般新聞紙等に発表せられておりました長官の談話によりますと、たとえばアメリカに対しまして、本年度余剰農産物資金四千万ドル分を日本の船舶建造、域外発注等に使つてもらいたいという交渉をしたい、それから日本の防衛分担金の減額を交渉したいというような御発表がございました。こういう点から勘案いたしまして、木村前長官と大村長官と事務引継ぎの際に、三十年度造船分について引継ぎはなされましたでしようか。そうしてそれに対する御検討はお済みになつておるでしようか。
  27. 大村清一

    ○大村国務大臣 三十年度の予算は、防衛庁で木村長官時代に編成されて、これが大蔵省に要求されておることは、すでに新聞等にも報道されたことでありまして、その点には引継ぎの際に触れられたことでありますが、この内容を検討いたしましてどういう措置をとるかということにつきましては、目下私どもといたしましては検討中でございますので、もうしばらくお答えを延ばさせていただきたいと思います。
  28. 江藤夏雄

    ○江藤委員 ただいま検討中であるということでございましたから、いずれ御検討の上御所見を承ることにいたします。  それから次にお伺いしたいのは、外務省等においては、人事の異動というようなことが盛んに新聞紙上等をにぎわしておりますが、長官の御方針として、防衛庁において人事の異動をやるという大体の腹構えでおいでになるのかどうか、この点をひとつお伺いしておきます。
  29. 大村清一

    ○大村国務大臣 ただいまのところ積極的に異動をやるという意図は持つておりません。
  30. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 大久保武雄君。
  31. 大久保武雄

    ○大久保委員 私は一点だけお伺いしておきたいと思います。  先ほど私がちよつと欠席しておりました間の同僚の質問に対しまして、憲法は現在のままで再軍備ができるというような御答弁があつたそうでありますけれども、鳩山総理大臣は自由党の憲法調査会におきまして、再軍備は憲法を改正してやるのだ、こういう一つの大きな気持から方針が打出されておつたと思いますが、この点はどうでありますか。憲法を改正しないで現在のままで再軍備ができるとお考えになりますか。憲法を改正して再軍備をして行こうという御見解でありますか。この点をひとつ……。
  32. 大村清一

    ○大村国務大臣 この点はさきにお答えを申し上げたのでありますが、現在の自衛隊が憲法違反だとは考えておりません。しかし現行憲法におきましては、他の方面におきましても国情に合わぬ点があると思うのでありますが、自衛力の上から申しましても、憲法の規定はきわめて消極的でありまして、もう少し積極的に国の防衛を考えて、そうしてこれを侵略等に使われないような保障を憲法上に置くというようなこと等もあわせまして、積極的な規定を設けることがより望ましいことは明らかであると思うのであります。しかし憲法の改正は今ただちにできる状態でもございません。そこで民主党におきましては、でき得るならば調査機関も公式なものを設置いたしまして慎重に検討をいたしたい、このようなことを発表いたして、おる次第でございます。あわせて申し添えておきます。
  33. 永田良吉

    ○永田(良)委員 さきの下川君の質問に関連したことですが、防衛庁で新しい施設をされる場合に、さきの下川君の話の通りに机上の計画でそれの実施に当つた場合にたいへん相違する場合がある。それは具体的に一例を申し上げますと、たとえば海上の航空隊でも設置する場合にそこにガソリン庫をおつくりになる。一般の例としては地上におつくりになるのが普通ですけれども、ある地方においては終戦当時の防空壕が何千とあるのです。それを利用になれば、さきに下川君のおつしやつた通り、危険もないし火災の心配もない一挙両得な方法もあるのであります。それらについて今ただちに調査をして近く実現されるような話を聞いておりますが、やはり防衛庁とされては従来の通り地上にそういうガソリン庫を設ける計画なりやいなや、この点をお尋ねしておきます。これは大事な問題であります。
  34. 増原恵吉

    ○増原説明員 具体的な問題は今私も詳細存じませんが、ガソリン庫等は大体において地下式にすることが望ましいと考えております。しかし経費の都合等でやはり地上式のものもつくる場合もある。お申し述べになりましたように、従来ありますいろいろの施設を利用することは、方針としては十分考えております。いろいろ調査もいたしております。ただいろいろ民間の方からお申出をいただいて調べてみますると、実際にいわゆるガソリン庫等としては使用困難であるというようなものも今までなかつたわけではないのであります。しかし方針としてはそういう既存の施設を利用できるものは利用する。ガソリン庫は大体において地下式をとることが望ましい、しかし場合によつては地上式のものもつくることがあるというふうな大体の方針でおります。しかし先ほど下川委員もただいま永田委員も仰せられたように、一般に迷惑のかからないように危害予防には従来とも心がけておりますが、将来一層留意いたしまして災害を発生せしめないようにやつて行きたいと思います。
  35. 永田良吉

    ○永田(良)委員 その実例を申し上げますと、ある地方には終戦当時の防空壕がたくさんある。それはしかも火山灰土のりつぱなものが何千とある。それを利用いたしますと少くも民間に危険を与えない。また従来終戦当時に何万の人を使つてやつたのがあるので、これほどけつこうなことはないのに、今回数億円の金を使つて地上に大きなガソリンタンクをつくる、これほど国費を濫費することはない。また今下川君のおつしやつた通りその付近にはたくさんの住家がある。もし爆発したならばたくさんのけが人も出さなければならぬし火災も起る。そういう事実が明瞭になつた場合には、防衛庁が設計をしていたずらに工事を請負に出したならば国家としても損をする、地方としても迷惑するから、このことを国家の将来のために年をとつたから念のために申し上げておきます。
  36. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 ほかに御発言ありませんか――なければ、防衛政務次官高橋禎一君より発言を求められておりますので、これを許します。高橋防衛政務次官。
  37. 高橋禎一

    ○高橋説明員 お許しをいただきまして一言ごあいさつを申し上げたいと思います。このたび防衛政務次官に任命されまして、任務のはなはだ重いことを痛感しておる次第でございます。何と申しましてもこの仕事について経験の浅い私のことでございまして、その職責を果しますには、私の仕事と密接な関係のございます当委員会の皆さん方の御協力をいただかなければならない次第でございまして、何とぞ将来御厚誼、御熱情のあふるる御援助をいただきますよう切にお願いを申し上げます。(拍手)
  38. 猪俣浩三

    ○猪俣委員長 本日はこの程度にとどめたいと思います。ただ恩給法の一部改正その他調達庁に関しまする陳情もありますので、さようなことをこの委員会の散会後理事会を開いて御相談申し上げたいと存じますから、理事の方々御苦労様でもちよつとお残りを願います。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時三十八分散会