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1954-10-23 第19回国会 衆議院 郵政委員会 32号 公式Web版

  1. 昭和二十九年十月二十三日(土曜日)     午前十時四十七分開議  出席委員    委員長 田中織之進君    理事 船越  弘君 理事 山花 秀雄君    理事 大高  康君       飯塚 定輔君    河原田稼吉君       坂田 英一君    武知 勇記君       佐藤觀次郎君    櫻内 義雄君       淺沼稻次郎君    土井 直作君       原   彪君  委員外の出席者         郵政事務官         (大臣官房人事         部長)     宮本 武夫君         郵政事務官         (郵務局長)  松井 一郎君         郵政事務官         (経理局長)  八藤 東禧君         専  門  員 稲田  穣君         専  門  員 山戸 利生君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  郵政事業に関する件     ―――――――――――――
  2. 田中織之進

    ○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。  郵政事業に関し引続き調査を進めます。まず去る九月二十六日の青函連絡船洞爺丸の遭難に関連して、同船に佳載をいたしておりました郵便物の被出状況、並びに従事員に不幸遭難せられた方が五名あるように伺つておるのでありますが、その救援関係等の状況がどういうようになつておるか、郵政省側より御報告を願いたいと思います。松井郵務局長
  3. 松井一郎

    ○松井(一)説明員 洞爺丸が当時積でおりました郵便物が、大体小郵袋で百三十個ばかしございましたが、これは郵便の取扱室というものがずつと後部の中にあつた関係上、船が沈みましても大体陸へ流れることもなく、そのまま中に入つていたわけでありまして、その後人命関係の救助が一段階するとともに、運輸省の方の手でその一部を爆破して、中の郵便物を取出したのであります。最近におきましてはほとんど九割近く取出したということが、北海道から報告が参つております。この小郵袋百三十個のうちで、大体書留が千二百五十五通、これは通常の書留でございますが、その内訳は現金書留七百三十一通、そうでないものが五百二十四通あります。なおそのほかに書留の小包が三百十五個、そのほかには普通小包が四百二十二個、一般通常郵便物が約七万通くらいあるというような状況でございます。私どもといたしましては、この便に結束したと思われるところの各郵便局を監察局の手でよく調べまして、その差出人の方にはすみやかに賠償をして行くという措置をとつております。書留郵便物は申し上げるまでもなく、特に要償の請求の額というものは千円まででございますが、要償額の請求があつたものについては、その額を全額賠償する、かような措置をとつております。通常の場合は一度中から上げて、その実物を見てから賠償を決定するというようなこともやられておりますが、今度の場合はおおむねの状態が推定せられる関係上、差出人からの要望のあり次第賠償すると同時に、新聞その他の広告をもちまして、道内の方々で、これに積まれるであろうと想定されるような日にちに出された方にも、漏れなく積極的に申し出ていただくようにしております。大体どれくらいの賠償額をわれわれとしてこれに払うかという推定としては、大体三百四十万円ぐらいの賠償額になるのではないかと思つております。この賠償額につきましては、万一洞爺丸の沈没について、もしも運輸省側に過失があるというふうなことになりますれば、当然これはわれわれとして運輸省に求償して行く、かようになるわけであります。  なお人間の方の犠牲につきましては、われわれの方の鉄道郵便局の係員が四名洞爺丸に乗つておりまして、これが船と運命をともにされました。今週の火曜日に青森で合同のお弔いをしたのであります。この係員のほかに、郵便局勤務の事務官が一人札幌への出張の帰途、やはり犠牲者になつたのであります。なおそのほかに一人、函館の貯金局の方で、この方は自分の休暇をとつて青森に行かれる途中で、犠牲になられた女の事務官の人が一人いらつしやいました。従業員関係としてわれわれが受けた今回の犠牲者は、都合五名だつたと思います。
  4. 田中織之進

    ○田中委員長 ただいま報告のありました点について御質疑はございませんか。――委員長からただいま報告のありました郵便物の輸送中に遭難せられた方の郵政省としての救護の処置について、もう少し詳細に御報告願いたいと思います。
  5. 宮本武夫

    ○宮本説明員 ただいま郵務局長から概略を申し上げましたが、ただいまのお話の通りに郵政職員として今回の事件によつて遭難した者が、本省の郵務局の事務官が一名、それから青森鉄道郵便局の局員が四名、それからもう一人函館の地方貯金局の女子の職員が一名、都合六名てございます、これに対しまして、函館の地方貯金局の女子職員につきましては、これは私用でありまして、その他の五名につきましてはいわゆる殉職の扱いをいたすことにいたしました。なお青森鉄道郵便局の四名につきましては、ただいま郵務局長からの話がありました通り先日青森鉄道郵便局の局葬として、これを丁重にお葬式した、こういうことになつております。  なお公務による災害によつて殉職されました方に対する給与と申しますか、救済といたしましては、現行の公務員の公務災害補償法というものがありまして、遺族補償といたしまして、給料日額の千日分というものを支給いたしております。さらに給料日額の六十日分を葬祭補償と申しますか、葬式の費用として出す、こういうことになつております。なおこれに加えまして共済組合等から、それぞれ弔慰金並びに見舞金を出すことになつております。なお郵政省といたしましても大臣名、その地方の郵政局長、あるいは青森鉄道郵便局長名によつて、それぞれ香奠その他のことにつきましては、できるだけのことをいたしまして、丁重に取扱つたつもりでございます。
  6. 田中織之進

    ○田中委員長 ただいま人事部長から御答弁のありました点は、国鉄公社からの救恤金その他、また国としての補償をやるかどうかということについては、最終的な結論は出ておらないのでありますが、そういうものとは別個に、いわゆる郵政職員の公務死に対する処置をとられておる、こういうふうに了解してよろしいですか。
  7. 宮本武夫

    ○宮本説明員 その通りでございます。
  8. 田中織之進

    ○田中委員長 特にこの点について御質疑はありませんか。――なお念のために伺いますが、他に連絡船で沈没等をしたものがあると思うのですが、そういうものには郵便物の積載はなかつたのでしようか。
  9. 松井一郎

    ○松井(一)説明員 他の船には郵便物は積んでおりません。     ―――――――――――――
  10. 田中織之進

    ○田中委員長 引続き局舎の改善について質疑がございますれば、続行いたしたいと思います。――別に御質疑がございませんければ、この局舎の改善に関しましては、多年の懸案事項でありまして、ことに第十九国会開会中より、しばしば本委員会において取上げられ、閉会中の現地調査にもこれらの調査に重点が置かれたのであります。また国会が閉会に入りましてからは、局舎の改善に関する実地調査の報告が詳細に行われ、明年度予算編成期にあたり、大幅な予算を計上するよう強い要望があつたのであります。また先般来開会されました本委員会におきましても十分質疑が行われ、郵政省当局の予算要求額も明確になり、また局舎の実態も明らかになりましたので、この際先般お約束いたしました通り本委員会の結論を出したいと存じます。すなわち本委員会としては次のような決議をいたしたいと存じまして、委員長の手元で決議案をとりまとめましたので、案文を朗読いたしたいと思います。     決議案   郵便局舎で四十年以上を経過した老朽局舎及び戦災復興を要するもの等緊急改善を必要とするものは二十万坪の多きに達している。このため国民の蒙る不便、従事員の能率を妨げること多大、ひいて国家事業の信用を傷ける結果を招いていることは今更言を俟たない。   かかる実情に鑑み、政府は五箇年計画を樹ててこれを解決せんとしていることは誠に時宜に適したもので、本委員会においてはこれが積極的遂行を望むものである。併し、これが建設資金を料金収入のみをもつて充当することは、公共性の強い立場から考察すれば到底不可能である。   郵政事業は、資金運用部の資金並に簡保年金の積立金の増大に常に貢献している。今日その増大する資金は、二十八年度に例を取れば貯蓄増加は八百億、簡保年金積立金の増加は四百六十億であり、二十九年度の予定は郵便貯金は九百億、簡保積立金は五百億であつて年々増加している。その僅か五%としても、両者合すれば二十八年度は六十三億、二十九年度は七十億に達する。政府はこれ位の金額を資金吸収の為に昼夜努力する現業局の改善に利用せしめることは、国民の利用に便益を与え、従業員の士気を鼓舞して、事業の益益発達を期すのみならず、資金の利用確保の目的にも適い一挙両得の策と言わざるを得ない。故に政府においては、今後資金運用部よりの貸付金額を増加すると共に簡保年金の貸付範囲を拡張して、この方面へ活用せしめる途を開くよう適切なる措置を講ずべきである。  以上のような局舎問題についての決議を本委員会としていたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 田中織之進

    ○田中委員長 御異議がなければそのように決します。ただいまの決議に対しまして政府側の所見を求めます。
  12. 八藤東禧

    ○八藤説明員 郵便局舎の応急建設に対しまして、ただいま御決議をちようだいいたしました。つつしんでありがたくその御趣旨を拝承いたします。たびたびの実地調査のみならず、事業全般の経営状況等に立脚いたしまして、財源その他についても懇切なるお言葉をちようだいいたした次第であります。私ども郵政省としまして、全力をあげて御決議の趣旨に沿うよう、あるいは簡保年金の運用範囲の拡張に対する立法措置、あるいは政府部内における明年度以降の予算の編成等につきまして、極力早急にその実を結ぶように努力いたす所存であります。しかしながら御承知のごとく、現在の予算編成その他財政状況等からしまして、この実現には相当困難な事情が予想されますが、何とぞ今後とも強力なる御支持、御支援をお願いしたい、かように存ずる次第であります。ありがたく拝承いたします。
  13. 田中織之進

    ○田中委員長 今回の委員会の開会は、本日まで三日間の予定でございましたが、昨日御決定を願いましたように、郵政職員の給与に関する調停問題に関連いたしまして、月曜日の午後に中央調停委員会の中村小委員長が参考人として本委員会に出席されることになつておりますので、いろいろ御都合がおありのことと思いますが、明後二十五日午後一時より委員会をもう一日開催いたしたいと存じますので、御出席をお願いいたしたいと思います。  別に緊急に御質疑がなければ、本日はこの程度で散会いたしたいと存じます。    午前十一時六分散会