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1954-11-29 第19回国会 衆議院 農林委員会 83号 公式Web版

  1. 昭和二十九年十一月二十九日(月曜日)     午後三時三十六分開議  出席委員    委員長 井出一太郎君    理事 佐藤洋之助君 理事 綱島 正興君    理事 福田 喜東君 理事 吉川 久衛君    理事 芳賀  貢君 理事 川俣 清音君       佐藤善一郎君    田子 一民君       松岡 俊三君    松野 頼三君       安藤  覺君    伊東 岩男君       本名  武君    淡谷 悠藏君       永井勝次郎君    中澤 茂一君       中村 時雄君    久保田 豊君  委員外の出席者         農林事務官         (大臣官房長) 渡部 伍良君         農林事務官         (農林経済局金         融課長)    松岡  亮君         農 林 技 官         (林野庁業務部         業務課長)   山崎  齊君         専  門  員 難波 理平君         専  門  員 岩隈  博君         専  門  員 藤井  信君     ――――――――――――― 十一月二十六日  委員片島港君辞任につき、その補欠として佐藤  觀次郎君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十七日  委員佐藤觀次郎君辞任につき、その補欠として  足鹿覺君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十九日  委員井谷正吉君辞任につき、その補欠として永  井勝次郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  昭和二十九年農林災害対策に関する件     ―――――――――――――
  2. 井出一太郎

    ○井出委員長 これより会議を開きます。  本年の冷害、台風等による農林災害対策について議事を進めます。本日が閉会中審査の最終日でありますので、本件についての一応の締めくくりをいたしたいと考えます。  まず明日からの臨時国会を迎えるにあたつて、政府は農林災害対策についていかなる準備をいたしておられるか、その立法措置並びに予算措置等について政府の説明を求めます。渡部官房長。
  3. 渡部伍良

    ○渡部説明員 災害対策につきまして、ただいままでに政府で決定したことにつきまして御説明申し上げます。  お手元に昭和二十九年度災害対策等補正予算、予備費、節約解除決定額一覧、二十九年十一月二十五日付でお配りしておりますので、それに従つて御説明申し上げます。  まず保険のことでありますが、本年度災害に対する共済保険の支払いにつきましては、せんだつて来御説明申し上げますように、北海道については年内の本払いを目途としてただいま鋭意道庁の方を督励いたしておるのでありまして、ただいまの見込みでは年度内に支払いができることと考えます。なお保険金はここに十二億を計上いたしてございますが、これは本年の水稲の支払い見込額は約百四十八億になるのであります。それに対しまして、とりあえず支払いの財源として十二億を計上いたしたい。さらに不足する分につきましては、一時立てかえまして、次の機会に補正予算及び三十年度の予算でその不足を埋合せする、こういうふうに考えております。  それから第二の昭和二十九年発生災害被害農家営農資金利子補給補助七千万円ということになつております。これは資金わくといたしまして八十五億を予定しております。これは四月ないし六月の凍霜害等の分六億五千万円のほかであります。  さらにこれはあとで申し上げますが、水産関係の資金といたしましては十五億を計上いたしておるのでございます。これに対する法律といたしましては、これもお手元に配付いたしておりますが、昭和二十九年の台風及び冷害の被害農林漁業者に対する資金の融通に関する特別法案というのを用意いたしておるのであります。法案の内容につきましてはあとで御説明いたしたいと思います。  それからその次は、農作物の被害はことしも相当複雑でありましたので、統計調査部に応急調査費を三百万円予備費の節約の解除で計上いたしております。  それからその次に入植者の施設災害復旧費でありますが、予備費で二億百九十四万七千円というものを計上いたしております。これは昭和二十四年以降の全壊家屋とそれ以前の全壊家屋で、昨年度も災害を受けた開拓地の入植戸数に対して補助する、こういうふうな考え方にしております。総戸数二千二百二十四戸というものを対象にしておりまして。内地は二十四年度以降の分は二分の一助成にいたしまして一戸当り八万五千円を補助し、二十三年以前のものについては四割の補助で一戸当り六万八千円を補助する、北海道については五年以内の二十四年以降のものについては二分の一補助で十万円を補助し、それ以前のものは四割補助で八万円を補助する、こういう単価になつております。  その次は冷害用の種子対策でありますが、七千五百万円を計上いたしまして、稲に対しては四千二十二万七千円、大豆六百七十四万六千円、小豆四百八万九千円、いんげん四百七十九万八千円、とうもろこし二百三十二万円、特に開拓地用のばれいしよとして千五百二十二万五千円、こういうような内訳になつております。  その次に病虫害の発生対策費でありますが、これは六億五千七百万円ないし八百万円であります。この費目につきましては先般来二回の閣議決定をされました要綱に基いて下から積み上げた金額を計上いたしますと、六億五千七百ないし八百万円になつておるのであります。  その次の保温折衷苗しろでありますが、これは今回の予備費では計上を見るに至つておりません。問題はまだ議論の終結を見ないのであります。  それからその次に冷害対策指導費、これは節約解除で八百十五万六千円を計上いたしております。  それから種畜牧場冷害対策費、これは種畜牧場の農作物が冷害を受けましたので、それの復旧用の飼料代とか賃金代とか四百六十二万一千円を計上いたしております。それから先ほど申し上げました昭和二十九年発生漁業災害利子補給五百万円、これは資金わくとして十五億を予定しておるのであります。  その次の魚田開発施設災害復旧費は予備費で五百八十七万一千円、これも魚田の開拓者の住宅であります。  その次は、ページをめくつていただきまして、救農土木事業の表であります。予算の総わくを一兆億ということで非常に限定されましたので、救農土木事業についても農林省としても十分であるというふうな費用を計上することができなかつたのは遺憾でありますが、ここにありますように、一番下の欄の左から六欄目を見ていただきますと、北海道としましては十九億四千八百三万九千円、その次の欄で、内地として三億一千百万円、合計二十二億五千九百万円を一応計上いたしたのであります。ところがその内訳は、一番上の欄から見ていただきますと、まず公共事業の三%節約解除の中で、建設省、運輸省等を含めて、北海道三億五千百六十七万四千円、内地は農林省の公共事業の分だけで二億二千六百万円を計上いたしたのであります。従いまして一番右の欄を見ていただきますと、農林省所管の公共事業としては、内地、北海道を含めまして、三%節約解除の中から三億八千七百十八万八千円というものを計上いたしたのであります。その次は建設省の道路の公共事業の解除を二億四千五百万円というものを北海道向けに解除しまして救農的に使つて行く、こういう考え方であります。  その次は国有林の事業といたしまして、予備費使用によりまして北海道五億、内地で三千五百万で、五億三千五百万円を計上いたしました。さらに風倒木処理の費目で雪中で抜き刈り等をやる造林事業、それから林道の造成等を見まして、北海道で三億五千万円、内地で五千万円を新たに国有林特別会計の補正で増額いたしておるのであります。そういうふうに被害の実情に応じて節約解除、その他国有林でやれる公共事業と見合つて、新しくそれではまかない得ない地帯に対して、予備費といたしまして北海道に五億円を計上いたしたのであります。  その次は農業災害、林業災害、漁港災害の公共事業の災害復旧費であります。査定事業費は査定額としまして百四十九億となつております。この内訳は農業関係が百九億、林業関係が九億、漁港関係が二十九億ということになつております。それに対しまして、一番右の欄を見ていただきますと、二十九年度災害復旧事業二十二億六千二百十一億一千円ということになつております。これは三、五、二の比率に応じて初年度を出すことに努力いたしたのでありますが、予算の一兆のわくというような関係から、大体二三・五%余りになつております。そのうち予備費の支出額を除いた十七億九千百四十四万二千円というものを補正に計上いたしておるのであります。その内訳は農業で十三億、林業で一億、漁港で三億というふうになつております。  その次の表は、公共事業の中で救農事業に充当した分の節約解除の内訳と、事業別に予備費をどういうふうに充当するかという表であります。二枚にわたつております。まず内地では節約解除三%にしますと、数字のところで一番上の三段目の十億五百七十八万六千円に対して、救農分に二億二千六百二十四万二千円を充当いたし、残りの分は事業の種類によつて最も効率的であるように節約を解除して行く、こういうことになつております。その次の分につきましては、北海道の分が三%の節約解除で二億二百三十三万五千円でありますが、それに対して救農に一億億六千百十八万八千円を充当し、さらに予備費の五億と見合つて、農業、林業、水産、臨救関係にそれぞれ配当いたしております。その次の表は国有林野事業特別会計の救農土木事業の内地、北海道の内訳並びに事業の細目であります。先ほど申し上げましたように、五億三千五百万円の予備費による分は風倒木の処理と災害復旧で内地三千五百万円、北海道五億、補正予算によつて増額されたものは内地五千万円、北海道三億五千万円、合計四億、そのうち造林が内地三千二百二十八万円、北海道は二億八千七百七十二万円、合計三億二千万円、林道は内地千七百七十二万円、北海道六千二百二十八万円、合計八千万円になつております。  以上が予算の内訳でありますが、法律案としましては、先ほど申し上げました営農資金の法律案のほかに水産の被害に対する経営資金の融通に関する法律案と風倒木の処理に関する法律案を出しておるのであります。  営農資金の法律案はもうすでに御説明がたびたびあつたのでむだかと思いますが、大体の骨子は、対象の農家は農作物の減収が三割以上であつて、減収による損失額は総収入額の一割以上である。林産物の場合には、林産物の損失額がそのものの総収入額の一割以上であるもの、または台風による炭がま等の破損によつて著しく損害をこうむつたものが対象になる。貸付限度は内地では一戸当り七万円、北海道では十五万円、これに牛馬を飼養する農家にはさらに三万円を追加する。償還期限は一般のものは二年、開拓地その他については五年まで延ばす。それから利率は一般のものは六分五厘以内で五分の補給、開拓地は五分五厘で六分の補給、こういうふうになつております。貸付の最終期日は明年の七月三十一日までに貸し付ける。これに従つて利子補給、損失補償を従来の例によつてつけることにいたしております。  それから水産の災害につきましては、貸付限度が一漁業者または一組合に対して千万円以内、償還期限は五年以内、利率は六分五厘、これも利子補給と損失補償をつけております。  それから風倒木の処理につきましては、ただいまお配りいたしておきましたが、三年以内の無利子、無担保の風害木の売払い代金の延納を認める。その対象は公用施設、公営住宅または被害を受けた農林漁業施設であつて、政令で定むるものということにしております。すなわちこの趣旨は、純粋の住居にはこの三年の延納を認めないということにいたしておるのであります。これは一年すえ置きであと二年で償還する、こういうふうになつております。  以上概略ただいままでに農林省の方で決定しておる対策について御説明申し上げた次第であります。
  4. 井出一太郎

    ○井出委員長 川俣清音君。
  5. 川俣清音

    ○川俣委員 今説明を聞いた中で、根本的な問題はあらためて臨時国会でまみえることいたしまして、聞きおく程度にしたいと思います。農林省がいわゆる公共的な仕事を持つておりながら三%の解除だけで、建設省だけは七%の解除を受けている。こういう北海道等の特に冷害、災害におきましては省のわくはないはずだと思うのだけれども、こういう区別をつけられなければならないような差があるのかないのか、この点官房長官にひとつお聞きしたい。
  6. 渡部伍良

    ○渡部説明員 節約解除の分はその額によつてそれぞれの担当官庁の事業を救農を必要とする地帯につけて行くという考えであります。それから七%の問題は、これは特にガソリン税をとつている関係で、節約解除のときに災害の場合にはこの分については、普通の場合ならば解除しないけれども、よけい解除するという考え方から出ているわけであります。
  7. 川俣清音

    ○川俣委員 この解除の問題は結局ガソリン税の目的税があるから法理的に建設省の分は七%解除しなければならないということはないと思います。解除するしないということはこれは政府の一つの行政上の処置で、本来からいうならば、国会で予算を組んだものを政府が独断で変更するということは本来はアプレなんです。解除するのでありますならば、初めから予算を節約しておくべきだつた。予算は多くしておいて表面事業を見積らせ、計画をさせておいてからあとで解除するというようなことは、ほんとうは戒めなければならぬ。解除する前の実行予算と申しますか、予算の修正をかつてに行つたこと自体がこれは根本的なあやまちなんです。従つて根本的なあやまちをわずか三%なり農林省が解除されてこれで満足しているなんということは、一体最初の計画がずさんであつたのですかどうですか。最初に国会に提出されました農林省の予算がずさんであつたために、あるいは水増しの予算であつたために節約を受けたのですか。私は本来はそうじやないと思うのです。全額をほんとうに解除してもらうのが本来だと思うのです。そういう三%くらい災害だからといつて解除してもらつても、災害であり冷害であるならば全部前の予算通り執行するのが本来だ、わずか三%くらいで得々と説明されても実際要領を得ない、この点はどうですか。
  8. 渡部伍良

    ○渡部説明員 お話のように、節約それ自体が国会でせつかくつくつた予算をかつてに直すということになつておつたのでありますが、それは節約をやるということになれば当然国会で承認を得なければ節約ということは効力を発生しないのじやないかと思います。従つて今回この節約が妥当であるかどうかは今度の臨時国会で十分討議されることでないかと思います。政府部内におきましては、いろいろ折衝した結果農林省としましては不満でありましたが、一応節約に応じている、こういうかつこうであります。
  9. 川俣清音

    ○川俣委員 節約には私は二色あると思うのです。物価が下つたために一定の事業量を達成する上にさしつかえないもの、それから一定の事業内容を縮小するということになりますとこれは大きな問題なんでありまして、今まで政府の節約は事業量を縮小しないでできるという建前で節約されておつた。今度解除によつて救農土木事業がふえるという形で出て来た。だから前の節約と違うのです。節約によれば事業量は減らないとこういうことです。今度はこれによつて事業量がふえるという形で出て来ているのです。前の大蔵大臣や農林当局が説明した事業量が節約によつて削減されないという説明が、ここで削減されたのを復活してあらためて救農土木にまわつた、こういうことになる。そういう意味なんです。だからそこがわからない。二十九年度予算で組まれたものよりも、解除によつてさらに事業量が三%ふえる、こういうのですが、減らされたやつが復活して来るという意味ですか。
  10. 渡部伍良

    ○渡部説明員 一〇%節約しても事業量は減らさないという説明は確かにこの前の議会でしておつたんです。従いましてそれを三%復活すればそれだけプラスになるということになります。
  11. 川俣清音

    ○川俣委員 ほんとうにそうなるのですか。実際は一〇%減らされて事業量が減つたものを、減つた分の中から三%だけ事業量がふえた、こういうことになるんじやないですか。
  12. 渡部伍良

    ○渡部説明員 これはまあ見解の相違でして、今となれば一〇%の節約が事業量の減になつたかならないかということが、ある程度出ているはずであります。最終的には三月までの事業を見なければはつきりしたことは申し上げかねると思いますが、一部はとにかく、あるものは値下りしたもの等もありまた上つたものもありますから、それを差引き計算しなければいかぬのであります。とにもかくにも三%のうち救農にまわした分だけは新らしい事業を追加する、こういうことであります。残りの七%の分が事業の縮小になつているかどうかということは、もう少したつてみないとわからない。
  13. 淡谷悠藏

    ○淡谷委員 さつきの官房長の御説明の中に、共済金の支払いは北海道だけは年内に支払うという御説明がございましたが、内地の方はそれでは払わぬことになりますか。その点を確かめておきたい。
  14. 渡部伍良

    ○渡部説明員 北海道の方は作が早いから準備が間に合うという意味なんです。去年内地の分についても年内に払うことにしまして数県において払つたのでありますが、実際問題として非常にトラブルが起つたのであります。要するに保険金の支払いは各町村の組合の計数が全部そろつて上へ上つて来ないといかぬのでありまして、ことしは内地の作が十日ないし二週間遅れておりますので、去年の例によるととうてい十二月には払う見込みがない。これは県と打合せまして県の方でも、農林省としてはでき次第払うという建前でありますが、実際問題として年内に払うことが時間的に不可能である、こういう趣旨でありまして、払わぬという建前でなくて、払えないであろう、こういうことであります。そのために概算払いなり、仮払いをやつてくれという通牒を十月二十八日付で出しておりますので、むしろその方を各県でやつておるのじやないかと思います。
  15. 淡谷悠藏

    ○淡谷委員 内地といつても広うございますが、大体北の方は北海道とあまり差異がないという状態に今はなつております。特に救農土木工事等におきまして、北海道だけに施工するはずだつたのが、その後当局の認識が新しくなりまして、青森県、岩手県等の被害地域においては、北海道同様救農土木工事を施工する、こういう建前になつておりますので、ただいま御説明のように、県当局並びに農林省が打合せの上で、早急支払う手順ができておるというのであればかまいませんけれども、北海道と特に区別いたしまして、内地はいつ払うかわからぬという状態では非常に困つた事態になりまするので、ひとつ地元の意思を尊重いたしまして、できるだけ請求のあり次第早急に支払うという確認をしたいと思いますが、この点どうでありますか。
  16. 渡部伍良

    ○渡部説明員 農林省もまつたくその趣旨で県を督励しておるのであります。北海道だけを特に払うというのでなしに、いずれの県も早く払う準備はしておるのでありまして、むしろ今の調子で、おとといですか知事さんに会つたときの話では、準備が必ずしも順調でないというので、そんなことではだめだと言つておいたのですが、農林省は下からの資料が出次第払うという態勢であります。
  17. 淡谷悠藏

    ○淡谷委員 この点は了承いたしました。もう一点、さつき川俣委員からお話がございましたが、数字のこまかい点については臨時国会であらためて質問いたしたいと思いまするが、大体大ざつぱに見たところで、当委員会が要求しました数字とはもちろんのことですが、農林省当初の予算ともかなり開きがあるような額が現われて参つております。この程度の予算で、このひどい災害に対してはつきりした対策が立つと思つておりますかどうか、その点をひとつ伺つておきたいのであります。
  18. 渡部伍良

    ○渡部説明員 農林省も決してこれで十分とは考えていないのでありますが、先ほど来御説明いたしますように、予算の総わくについて非常にかたい制限がありますので、その中での処置としてはこれ以上のことができなかつたのでありまして、非常に弱つておるのが実情であります。
  19. 淡谷悠藏

    ○淡谷委員 そういたしますると、結局大蔵省が予算を出しさえすれば、農林省はもつと大きな額で対策を立てたいという趣旨でよろしゆうございますか。
  20. 渡部伍良

    ○渡部説明員 大蔵省といいますか、政府全体で、一兆のわくということでかたく縛つておる現在においては、これ以上のことはできなかつた、こういうことであります。
  21. 淡谷悠藏

    ○淡谷委員 そういう農林省の腹を伺つておきまするとたいへん助かるのです。いずれこまかい数字の点につきましては、あらためて臨時国会等で質問いたします。
  22. 芳賀貢

    ○芳賀委員 きようは内容の説明だけお伺いしておけばいいわけですが、一点だけただしておきたいのは、今度の補正予算の中に農林漁業金融公庫に対する出資というのがまつたくないわけです。これは最初農林省の案においては、約二十九億程度の出資がどうしても不可欠であるという御態度でありましたが、これは御承知の通り、たとえば救農土木の土地改良にしても、二分の一の補助金以外の二分の一に対しては八割融資をしなければいかぬ。あるいはまた施設関係の農林、水産等の施設災害に対しても公庫の融資というのは必要になつて来る。当然公庫の融資わくの拡大ということが必要となつて来ますが、これに対する措置が欠けておる場合においては、救農対策が実施面において非常にびつこになつて来ると思うのですが、この点はどういような措置をとられるか、その点を伺いたい。
  23. 渡部伍良

    ○渡部説明員 失礼しました。それは説明がおちておつたのですが、ただいまのところ公庫の関係できまつているのは、償還金の総額の中から公共事業関係すなわち農地林野事業、漁港関係に六億三百万円、それから共同利用施設、個人施設、これはサイロ、農舎等になつておりますが、これに八億七千三百万円、それから救農土木などに三億二千四百万円、合計十八億を償還金の増額分から出すことにしております。これでは足りませんので、先般節約しております十億のものを交渉中であります。これは預金部資金の関係でありますので、預金部資金の総体のものがまだきまつてないので、この点がまだペンデイングになつておるのであります。早急に節約解除の分を決定するようにいたしたいと存じます。
  24. 芳賀貢

    ○芳賀委員 そういたしますと、官房長の御意思としては、やはり相当額の出資は必要であるという前提には立つておるわけですね。財政当局がそれを容認しないからこういうことになるということですね。  次にお伺いしたい点は、この前の小委員会のときと思いましたが、官房長にお尋ねした件ですが、土地改良区の問題です。これは災害地域における経常費の賦課金がまつたく納入できないというような状態が一つと、それから起債とか融資の償還に対しても非常に障害が生じて来ておるので、これらの措置は主として公庫からの融資措置によるか、中金等のことも考えられますが、この融資措置も当然必要になつて来るわけですが、これは具体的にどういうようなことをやるつもりですか。
  25. 渡部伍良

    ○渡部説明員 公庫から融資しておるものについては、償還の猶予ということを公庫に命じておるのであります。しかしそういう金でない、ほかの金の分もありますが、これは系統機関、それから今回経営資金が行きますので、そういうものを全部ひつくるめたやりくりでやつていただく以外にはないのではないか。特にその分についての融資ということは考えていないのであります。
  26. 芳賀貢

    ○芳賀委員 これの対策として特別の措置か何か講ずる必要があるとお考えになつておりますか。
  27. 渡部伍良

    ○渡部説明員 現在までのところただいま申し上げた以上の検討はしておらないのでありますが、なお至急検討してみます。
  28. 中澤茂一

    ○中澤委員 農薬の問題だが、六億五千七百万円、これは閣議でいつか九億という決定をしたのと一体どういう関係なのか伺いたい。
  29. 渡部伍良

    ○渡部説明員 これは二回の閣議決定の趣旨に従つて積み上げた数字が六億五千七百万円になつておるのであります。積み上げ方についていろいろ議論がありまして、大蔵省との間になかなかきまらなかつたのでありますが、被害の散布の状況もしさいに府県の実施状況を検討して下から積み上げて出した数字であります。
  30. 中澤茂一

    ○中澤委員 そうすると、その閣議決定の九億とは一体どういうことでこういうふうに減額になつたかということと、いま一つは本年度の一般の二億というのは一体どうなつておるか。
  31. 渡部伍良

    ○渡部説明員 閣議決定では数字はきめてないのであります。これはその当時までにそれぞれの府県から報告があつた集計がそういう数字で、農林省の要求というふうなかつこうになつておつたのであります。その後精細な検討を加えた結果ただいま申し上げた数字になつたのであります。それから初めの二億は全然別の金だと思います。
  32. 中澤茂一

    ○中澤委員 いま一点。保温折衷苗しろの今までの大蔵省との折衝経過並びに対策本部との折衝はどういうような経過をたどつておるか、その点を伺いたい。
  33. 渡部伍良

    ○渡部説明員 健苗育成施設については対策本部ではまだ結論が出ていないのであります。加藤国務大臣等は被害地の状況を見て非常に必要性を認めておるのでありますが、これも結局資金総わくの関係で対策本部として結論を出すことはでき得なかつたのであります。もつとも大蔵省としては、建前論として反対論があるのでありますが、対策本部で最終的の結論を出すまでには、今の大蔵省の建前論のみならず、資金の総わくという関係で結論が出なかつたというのが経過であります。
  34. 中澤茂一

    ○中澤委員 折衝過程において大蔵省が前の建前をくずさず、絶対認めないというのか、それとも二億一千万円の請求に対して若干出そうというのか、その折衝過程をざつくばらんに伺いたい。
  35. 渡部伍良

    ○渡部説明員 大蔵省は建前論を堅持しておるのであります。対策本部は各省の意見を調整する、こういうことになつておるものですから、ただいまのような説明になつておるわけであります。
  36. 永井勝次郎

    ○永井委員 救農充当分における北海道関係の林業関係の山林事業とは中身はどういう内訳になつておりますか。
  37. 渡部伍良

    ○渡部説明員 北海道関係で国有林事業で八億五千万円を充当しておるのでありますが、そのうち五億は予備費で出ておりまして、その内容は風倒木の処理費及び災害復旧の事業であります。それからあと三億五千万円を補正増加でやることにしておりますが、これは造林関係、雪中の除伐事業を対象としまして二億八千七百七十二万円、それから林道関係で六千二百二十八万円ということになつております。
  38. 永井勝次郎

    ○永井委員 今回の台風による風倒木は、単に国有林関係あるいは道有林関係というわけでなしに、一般民林でも相当被害甚大であつて、林道を急速に設備してこれらの風倒木を処理するということが緊急の要件になつておると考えるのでありますが、北海道関係の民林関係の林道費関係は全額落されておるようでありますが、これはどういう理由によるか、国有林関係だけ風倒木を処理すれば民林はかつてにやれ、こういう趣旨なのか伺いたい。
  39. 渡部伍良

    ○渡部説明員 北海道の林業関係では、節約解除で千九百四十四万円及び臨時救農施設で一億六千万円を計上いたしまして、その中から適当な事業を行うに必要な金を出す、こういう考え方であります。
  40. 永井勝次郎

    ○永井委員 一括用途を指定しないで、それはかつてに使つてもよろしい、効果的に現地で使つてもいい、こういう予算を組んである、こういう官房長の説明ですか、いかがですか。
  41. 渡部伍良

    ○渡部説明員 ただいま申し上げましたように、節約解除千九百四十四万円の分は林業事業ということで限定されております。一億六千万円の分は昨年と同様に、地元に最も効果的に使え、但し本省と打合せての上という条件はつけておりますが、地元で事業を選択してくれ、こういう趣旨であります。
  42. 永井勝次郎

    ○永井委員 林道関係と築窯関係――炭がまをつくる関係が全額落されたということでありますが、これが救農に現実に相当役立つ、ことに奥地の山村における開拓農民あるいは零細農民なんかは築窯によつてこの急場をしのがなければならぬ、そういう零細農民対象のものが全額削られておる。林道も二千万円の要求に対して全額削り落されておるということでありますが、一億六千万円の予算節約解除分は、費目を指定してないから効果的なものに使つてよろしい、こういうことならば問題ではないと思うのですが、そういうふうな用途が、救農一般ということで現地の自由裁量にまかされるような費用が予算化されるとはわれわれの常識では考えられないのでありますが、その点をもつと明確に、自由裁量で現地が使つてよろしいのか、あるいはそれは解除分の前の予算の延長として、それの拡大された予算としてこれを使わなければならないものではないかと思うのですが、その点を明らかに伺つておきたい。
  43. 渡部伍良

    ○渡部説明員 お手元に配付しておる資料でごらん願つて、六枚目に公共事業の節約解除と予備費がありますが、北海道では節約解除で救農充当分として、下の方に林業関係で山林事業千九百四十四万円ということになつております。これは節約解除でありますから、山林事事業にしか使えない。それから予備費の臨時救農施設一億六千万円、こういうのがあります。これがお話の地元で最も適した事業を農林省の承認を受けてやる、こういう分であります。これは昨年もやつて非常に災害対策として地元の好評を買つた事業でありますので、昨年通りの趣旨によつてやりたい、こういうふうに考えます。  なお炭がまにつきましては資金の方で三千四百万円程度を用意しておるのであります。補助金の中には入れておりません。
  44. 本名武

    ○本名委員 今永井委員からお話がございました林道の解除分による一千九百万円というのは、これは何も災害のために使わなくとも、この三%のものは解除になる見通しがあつたと思うのです。従つてこの計画で行きますと、いわゆる風倒のために民有林に利用される林道費用というものは、官房長はとにかく一千九百万円は間違いなく使わなければならぬというけれども、風害による林道に使う金は一銭もないということになるのです。もう一つ炭がまですが、これは要求通りに行かないにしても、七百五十基分は一応とろうじやないかというお話があつたのですが、今のお話を聞くと、どつちへ行つてどうなるかはつきりしないわけですが、この点を明らかにしてもらいたい。
  45. 渡部伍良

    ○渡部説明員 節約解除の分は、先ほど川俣委員等のお話にあつたように、何にもプラスにならないじやないかというお話でありますが、予算のわくとしては、もともとあつたという意味ではプラスにならないのでありますけれども、これを救農的に使つてもらいたい、こういうのであります。(「ごまかしだ」と呼ぶ者あり)ごまかしじやなく、用途を救農、つまり地元に賃金収入が入るように使い方を気をつけてくれ、こういうことであります。炭がまの方は補助金では見ないで資金の方で見る、こういうことであります。
  46. 本名武

    ○本名委員 炭がまの三百四十万を資金の方で見られるということですが、実はこれでは足らないので、すでに構築も進んでいるし、あるいは時期的に復旧を要するという段階であつて、これではどうしても三分の一くらいにしか及ばない。ですからこれはぜひ考慮していただかなければならない。これはいずれ臨時国会が開かれてからお願いします。  それからさつきの節約分というものは、これは救農的に使つてほしいという御苦心なさつた気持はわかるのですが、実はこんな話をしていいかどうかわかりませけれども、一割の節約の解除を要求いたしまして、現地ではもう仕事の都合上どんどん進捗している。しかもあれだけの風害を生ずる前にすでに大体において内諾を得た――内諾を得たというとおかしいですが、大蔵省の了解を得てすでに事業は進捗しておるのです。従つて今回の風倒のための、あるいは冷害のための救農ということには、既定の事業方針でやつてしまつた面もあるので、なるべく救農に向くように使つてくれとおつしやるけれども、実際は使われない。そこで結論的には、この林道費用というものはどうしても節約分以外にとつていただかなければならないということなんですが、その点についてもう一度伺いたい。
  47. 渡部伍良

    ○渡部説明員 節約の分はあらかじめ大蔵省の了解を得て使つておるということは、私よく承知しないのでありますが、資金を割当てるときに一〇%引いたもので――これは私中でいろいろ議論をしてやつているのですが、むしろそのわくはこれだけあるということを示した方があとのためにいいじやないかという話もあつたが、それを示さずにやつているわけであります。ですからこれが各事業について一割の節約になつているかいないかということは、特殊な直轄事業とかいうようなものを除いてはわからないわけでありまして、従つてあらかじめ節約分を充当するというので使つておるということは、帰つてよく調べてみますが、とにもかくにも今度の場合は、節約解除の分を新しい地域、すなわち既存の事業の継ぎ足しでなくて、救農事業ができる所にまわしてくれ、こういう趣旨でやつておるのであります。
  48. 伊東岩男

    ○伊東委員 わくの中で予算処置をされた農林省の苦心は認めるけれども、これでは災害対策はできるものじやありません。そこで金融処置もしてここに提案するということになつているようでありますが、これはいいとして、それ以外にどうしても特別立法を出して、そしてそれによつて適当な処置をやつてもらわなければどうにもならぬと思つております。そこで各党ではすでに特別立法を出す準備ができているようであります。農林省関係といたしましても、農林水産施設災害復旧事業費国庫補助に関する暫定措置の問題と、被害農家に対する米麦の売渡し特例に関する問題だけは、どうしても出なければならぬものでありますが、その他建設省、厚生省あたりに関連する特別措置に関する法律案も、各党ではほとんどきまつているようであります。ところでこの委員会では、この特別立法の問題は一向徹底しておらぬようであります。そこで私は委員長にお願いいたしますが、農林関係の特別立法を出す場合には、ここが率先して賛成してもらわなければならぬし、各党幹部では、もうほとんどきまつているようでありますので、これをどうするか、私は委員長として委員会に諮つておいてもらいたいと思います。これは予算の関係もありましようけれども、いよいよ各党が出すという腹をきめているようでありますから、その点を委員会に諮つておいていただいて、その締めくくりをしてもらいたい、こう思うのであります。
  49. 井出一太郎

    ○井出委員長 ただいまの伊東委員の御発言は了承いたしましたので、後刻懇談会においてお諮りいたしたいと存じます。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時三十九分散会