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1954-11-19 第19回国会 衆議院 厚生委員会 72号 公式Web版

  1. 昭和二十九年十一月十九日(金曜日)     午前十時四十八分開議  出席委員    委員長 小島 徹三君    理事 越智  茂君 理事 中川源一郎君    理事 松永 佛骨君 理事 長谷川 保君    理事 岡  良一君       有田 二郎君    助川 良平君       寺島隆太郎君    安井 大吉君       亘  四郎君    滝井 義高君       福田 昌子君    柳田 秀一君       中野 四郎君    杉山元治郎君  出席国務大臣         厚 生 大 臣 草葉 隆圓君  委員外の出席者         厚生事務官         (薬務局長)  高田 正巳君         厚生事務官         (保険局長)  久下 勝次君         厚 生 技 官         (医務局長)  曽田 長宗君         専  門  員 川井 章知君         専  門  員 引地亮太郎君         専  門  員 山本 正世君     ――――――――――――― 十月十九日  委員有田二郎君及び並木芳雄君辞任につき、そ  の補欠として宇都宮徳馬君及び中野四郎君が議  長の指名で委員に選任された。 同月二十七日  委員安井大吉君、宇都宮徳馬君及び三宅正一君  辞任につき、その補欠として江藤夏雄君、青柳  一郎君及び杉山元治郎君が議長の指名で委員に  選任された。 十一月八日  委員江藤夏雄君辞任につき、その補欠として安  井大吉君が議長の指名で委員に選任された。 同月十八日  委員山口六郎次君辞任につき、その補欠として  有田二郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  新医療費体系に関する件     ―――――――――――――
  2. 小島徹三

    ○小島委員長 これより会議を開きます。  新医療費体系に関する件についての調査を進めます。  本件は申すまでもなく、当委員会といたしましても最も重要な問題であり、閉会中ではありますが、先月も月の前半を費して本問題を検討して参つたのでありますが、本件に関する事項の点数問題については、当時の政府当局よりの資料では不十分であり、当局からも非公式ではありますが、時間に余裕がある場合においては資料作成が可能である旨の答えがございましたので、その資料を要求しておきましたところ、今回新たに改正診療報酬点数表が提出されましたので、再び本問題について調査を進めることにいたします。  まず本資料について、保険局長より説明を聴取したいと存じます。久下保険局長。
  3. 久下勝次

    ○久下説明員 私から新医療費体系に基きます社会保険診療報酬点数表の大綱を御説明申し上げたいと思います。その前に実は大臣から一般的なことを申し上げるつもりで資料の準備をして参つておりますが、閣議でおいでがございませんので、内容に入ります前に、大臣の申し上げる予定で準備をいたしましたものの原稿を朗読いたしまして、それから細部に入りたいと存じます。  医薬分業の実施に伴う新医療費体系につきましては過日その大綱の御説明を申し上げたのでありますが、この新医療費体系は、これに基きまして社会保険の診療報酬点数を改正することによりまして、その実施が具体化されるわけでございますが、お手元に御提出申し上げましたその改正案につきまして御説明を申し上げ、御了承をいただきたいと存じます。  この点数改正にあたりましては、まず第一に、さきに新医療費体系の説明の際に申し述べました通り、でき得る限りこれを忠実に社会保険診療報酬点数表に具体化することに努めたのでございます。  第二に、御案内のように新体系における初診料、再診料、注射等の点数につきましてはそれぞれ端数がついておりますのが、この端数につきましては主として事務上の便宜を考慮いたしまして、これを切捨てることといたしました。そのかわりに検査料、処置料及び手数料等の増点をいたした次第でございます。  第三に、右の増点を行うにあたりましては原価計算の結果及び各診療行為の難易度を考慮いたしますとともに、各診療科相互間及び病院、診療所間の均衡をはかることに留意をいたしたのでございます。  第四に、全体的に点数表の組みかえを行いますとともに、従来類似項目の点数によりまして処理されておりましたものも、それぞれ新設ということで点数表の中に取入れることといたした次第でございます。  なお歯科診療報酬の点数につきましても、おおむね同様の考え方により訂正をいたした次第でございます。  以上が大臣から申し上げる予定をしておりました一般的な基本的な方針でございます。  引続いて私は点数表につきまして御説明させていただきたいと思います。  なお御説明に入ります前に御了解を得たいのでございますが、お手元には一般医師の診療、一般医療につきましての点数表と、それから調剤報酬の計算表、この二つがお配りしてあるのでございます。歯科の診療報酬の点数表の改正案につきましては同時に印刷ができ上つたのでございまするが、昨晩精細に検討いたしてみましたところ、細部の点につきまして間違いがございました。ただいまその補正をいたしますとともに印刷に着手いたしておりまするので、本日中にはでき上りますので、明日の厚生委員会に御提出申し上げる予定でございます。手違いになりましたことをおわびをいたしますとともに、最初に御了解を得る次第でございます。  それではまず一般医療の点数表の改正につきまして御説明申し上げるのでありまするが、これにつきましては「新医療費体系に基く診療報酬点数表の改正について」というので最初に括弧して一般と書いてあります四枚ずりの資料がお手元に差上げてあるのでございます。これと点数表とを対比しながら大綱の御説明をいたしたいと存じます。  解説書の最初の部分は、大臣から申し上げる予定をしておりましたことで、今申し上げましたので省略をいたしまして、点数表そのものに入ります。  1の診察料から御説明を申し上げることといたします。初診料は新医療費体系におきましてすでに御承知の通り、先ほど申し上げた基本方針から申しまして六点にいたすべきものでございまするが、これは私から厚生委員会の際に御説明を申し上げておきました通り、現行健康保険法によりますと、厚生大臣の定むる初診料相当額は被保険者の負担と相なつております。すなわち一部負担になつておるのでございます。従いまして初診料現行四点を六点に改正をいたしますと、そのまま二点増額分が被保険者の負担に転嫁されることになりますが、この点は今回の新医療費体系の精神から申しましても適当でないと考え、一応初診料は現行通り四点といたしたのでございます。そのかわりにこの点数表の初診の次に受付という表示で二点を新設してございます。これに受付料という気持で初診の際に請求できることにいたしたのでございます。一応形としてはかようにいたしておきますれば、現行健康保険法の規定から申しましては被保険者負担にならないことになる次第でございます。結果におきまして初診料として実質的には六点を支払うことになるということでございます。  診察料の第二は再診料でございますが、これは一般方針に基きまして四点といたしまして、診察の都度請求し得ることといたしたのでございます。但し点数表の再診の註のようなところに1という説明がございますが、患者の代理人が処方を求めた場合あるいは電話によつて医師の意見を求めた場合というようなことは実際に行われておることでございまして、医師法上の解釈も庁内において調整をいたしまして、さしつかえないということになりました。これをやはり実質的には再診と見ることにいたしまするが、直接患者に触れて見る場合と同額を支払うのも適当でないと考えまして、単に代理人または電話による再診をいたしました場合には、きめられた再診料の五割を請求し得ることといたしたのでございます。すなわち具体的には二点になるわけでございます。それから入院中の再診につきましてどう扱うかということは、私ども最も苦慮いたした点でございます。これを別に再診料としてその都度支払うことにいたしますと非常に濫用の危険が多く、また実際審査、監査等も医療においては困難でございますので、新医療費体系をつくります基礎になつた昭和二十七年の実態調査の結果をもととして、それに対応する点数を、後ほど入院料の際に申し上げまするように、入院料に含めて支払うことにいたしました。入院中の再診につきましては再診料を請求できないということにここでは一応いたした次第でございます。  それから診察料の最後でございまするが、現在夜間の――夜間と申しますか、正式には保険医の標榜する診療時間外の初診、再診につきましては二点の加算が設けられておるのでございますが、もともと初診料六点、再診料四まという数字は、厚生省の昭和二十七年調査の際には、そうした時間の内外を区別せずに、平均的にとりました価でございますので、そういう意味合いにおきましてこの加算はこの際廃止してもさしつかえないと考えた次第でございます。  なお、申すまでもなく従来の再診は投薬、注射等のない場合にのみ支払いをいたしたのでありまして、これをこのまま残しますことは、今申しました基礎的な数字との関係もありますと同時に、新しい意味の加算が加わるという結果にもなる次第であります。さような点から註にございました診療時間外の初診及び再診については特別な加算をいたさないことにいたした次第でございます。  次は指導料でございまするが、ここに書いてございますように、慢性疾患指導料、乳幼児哺育指導料及び肢体不自由指導料につきましては結核指導料と同様に、原価計算の結果も参酌いたしまして、従来五点でありますものを全部十点に引上げた次第でございます。  次は往診でございますが、この点はかわつておりません。往診指導料は今申し上げた通りでございます。  それから次は、点数表で申しますると四ページ、説明書の一ページの最後のところでございますが、調剤料につきまして若干申し上げておきたいと思います。  まず順序として薬剤の使用に対する支払いの方針でございますが、従来と大きな変革がございまして、薬治料というものが分解をされた結果になつております。名称も改めまして調剤料とし、さらにその中の薬剤の支給につきましては、一般的に一部行われておりましたように薬のロスを考慮いたしまして購入価格に一・一をかけましたものを医師に対して支払いをすることにいたしたのでございます。これは購入価格と申しましても厚生大臣が実際の調査をいたしまして、大多数の医師が購入できる価格を薬価基準として定めておるのでございます。この薬価基準そのままを支払いをするわけでございまするが、実際問題としては条件のいい医師は薬価基準よりも安く購入できることが多いのでございます。条件の悪いきわめて一部の医師は薬価基準より高く買わざるを得ない場合がないとは申せません。大体各医師の買つた原価そのものではなく、薬価基準に定められた価格というふうに御了承おきを願いたいのでございます。しかもその薬価基準は大多数の医師が実際に購入しております価格を薬価基準として取上げておるわけでございます。それに薬のロスを考慮いたしまして一・一をかけておるのでございます。但しここにございますように、またあとで薬剤師の調剤料につきまして申し上げますように、薬局において調剤をいたします場合には薬の原価だけを支払いをする、今申し上げました薬価基準に定めた価格を支払いをするということにいたしたのでございます。この理由は、一般医師が購入いたします場合と薬局の購入いたします場合とは同じ医薬品につきまして購入価格が実際問題として相当の差があるということが考えられておるのでございます。具体的にどの程度違いがございまするかは目下薬務局の方で調査中でございまして、的確には申せないのでございますけれども、一割あるいはそれに近い差があるのではないかということが予想されておる次第でございまして、さような意味合いにおきまして、医師について定めました薬価基準を薬局の調剤の場合に適用いたしますれば、やはりその中に若干ロスも考慮されておるということが一応考えられるのではないかと思いまして、かような措置をとつたのでございます。  なおこの点につきましては、今申し上げました通り、薬局の薬品購入価格というものは実際に調査いたしてみませんとわかりませんので、調査の結果に基きまして将来必要がありますれば調整をいたさなければなるまいと考えておる次第でございます。  次は説明書の二枚目に入りまして、調剤技術料でございます。これは点数表の四ページに各剤型別に価格がきめてございます。まず基本的には新医療費体系によりまして調剤技術料は〇・五九余となつておりますので、これを現行の平均単価十一円八十三銭に乗じますと七円七、八銭の価格が出るのであります。これはもともと端数の数字でありますが、性質上切上げも切捨てもできないものでありまして、金額によつて表わすことにいたした次第でございます。ただ七、八銭の端数だけは切捨てまして、一般的には基本的に一日一剤七円ということにいたし、剤型に応じまして金額をきめた次第でございます。これは薬剤師の調剤につきましても、医師が調剤する場合につきましても同様の支払いといたすつもりでございます。  なお既製剤につきましては、所定調剤料の二分の一を支払うことにいたしてございます。  この辺で調剤料を終りまして、次は説明書の二ページ、点数表の五ページの検査料の御説明を申し上げるのでありますが、その前に点数表の五ページの検査料のすぐ上に文書料、処方箋五点というのがございます。右の方の現行欄にございます。これは左の方に(削除)としてございます。この点は初診料及び再診料の中に処方箋は含まれるという考え方のもとに処方箋料は特別の支払いはしないことに今回はいたした次第でございます。  次は検査料でございます。先ほど一般方針で申し上げました通り、初診料及び再診料の端数を切捨てたのでございますが、これに対して検査料等の増点をいたしたということは申し上げましたが、私どもの考え方は、的確な診断を行いますためにいろいろな医学上の検査を行いますことは医学の進歩の上からも適当であるということを考えまして、検査料につきましてはかなり大幅な点数の引上げをいたしたつもりでございます。ここに説明がございますが、「検査料は、概ね新体系の病院の原価計算を基礎として改正したが、原価計算上の端数整理に当つては、検査技術の難易度をも考慮し、五〇項目中二八項目を改正、一九項目を新設した。」というごく簡単な説明にとどまつておりますけれども、増点の主力を特に検査料に置きまして、先ほど申し上げたような趣旨を達成いたそうとしたのであります。ただ具体的に点数を引上げるにつきましても、まず第一には病院、診療所のバランスの問題も考慮に入つておりますし、また検査技術の難易度を考慮しつつ原価計算の結果出ました数字を多少あんばいいたしたつもりでございます。現行五十項目ございますうち、そういう結果二十八項目を改正いたしております。これはほとんどみな増点でございます。ごく一部ほとんど例外でございますが、たとえば御参考に七ページの下の方にエレクトロカルジオグラムというのがございます。これは現行が五〇点でございますが、一般的にはこれを原価計算の結果も見まして四〇点に減点をしてございます。ただ従来は一律に五〇点でございましたが、新しく註を設けまして、「特殊誘導または食道誘導を行つたときは、それぞれ二〇点を加算する。」ということになりまして、特別な場合には従来よりも点数の高い支払いを受け得ることにいたしたようなわけでございます。減点というだけではなく、かような措置も考慮いたした次第でございます。  検査料は、いろいろこまかい点はございまするけれども、この程度にさせていただきまして、次は、点数表十ページのレントゲン診断料につきまして御説明を申し上げます。  まず透視診断料は、新体系の原価計算の結果を考慮して点数の引上げがしてございます。すなわち六点を十点に引上げた次第でございます。次に造影剤使用、写真診断の際に使用いたします造影剤の代金は、従来は含まれておりましたが、別に請求することにいたした次第でございます。次にフイルムを二枚以上使用した場合には、すべて基本点数に枚数に応じて加算をすることにいたしました。そのため従来二枚を一組として定められていたものにつきましては、引下げられることとなつたのでございます。この程度でレントゲン診断料を終りまして、十二ページの注射料の御説明を申し上げます。  これも新医療費体系の最も大きな眼目であり、また従いまして点数改訂の要点でございます。従来の注射料に含まれておりました潜在技術料を初診、再診にまわしましたために、注射につきましては、使用薬価と注射そのものの技術料とを分離して支払いをいたす方針をとりましたことは、先ほど調剤料について御説明申し上げましたのと同様でございます。そこで第一に、御説明書の一番最初にございまするように、注射の薬代は原価に一・〇五をかけることにいたしました。従来は注射薬の値段に応じまして一定のわくごとに技術料も含めた点数の支払いがなされておりましたが、調剤料で申し上げましたと同様に、具体的に、必要な薬は薬代そのものを支払いをすることにいたしました。ただ調剤料の場合の薬剤の場合には、一割のロスを乗ずることにしておりましたが、この場合は五分のロスを見ることにいたしたのであります。これは一般の薬品と違いましてはかり込みというようなこともございません。また購入のときに破損をしておりました場合には、購入先でとりかえてくれまするのが一般の慣例であります。さような点を考慮いたしまして、一般薬品とは区別して取扱つていいのではないかという考慮をいたしたのであります。  次に注射の技術料につきましては、皮下、筋肉内注射、以下点数表に掲げてございますように、まず基本的には皮下、筋肉内注射を二点、静脈内注射を三点、その他の特殊の注射につきましては、従来の例も見、原価計算の結果も考慮し、さらにまた何度も申し上げておりまする注射技術等の難易度も考慮に入れまして、それぞれの注射につきまして技術上の差異を設けました次第であります。  次は点数表十五ページ処置料につきまして大綱の説明だけをさせていただきます。処置料につきましては、眼科耳鼻科、産婦人科、泌尿器科の処置のうち四点以下のもので専門的の技術を必要としないものは再診科中に含められることになりました。これは新医療費体系の方針でございますので、点数表からは廃止をいたしております。なお一件だけ現在実際に行われない点数をきめたものがありますので、これも廃止の中に含めてございますが、前者の新医療費体系に基いて廃止されます点数の四点以下の処置料につきましては、ここに説明書の二ページの終りから書いてございますように、眼科においては七項目、耳鼻科において十二項目、産婦人科において一項目、泌尿器科において三項目、一般処置におきまして二項目、合計二十五項目が、今申し上げた四点以下の支払いをしないという一般方針から削除されたのでございます。それから次に外科及び皮膚科の処置については、傷の面の広さによつて点数が定められているものがございます。こういう関係上、四点以下のものを廃止いたしますると、実際に創面の広さの判断がむずかしいことと、わずかな創面の広さの差異によりまして特別な支払いがされるものとされないものということで、実際上不均衡になることも考えました、そこでこの場合は特別な考慮をいたしまして、初回のみ現行の所定の点数を請求することとし、二回目以降は四点以下でありましても一律にその二分の一の請求ができるというふうに考慮をいたしたのでございます。  なお、その他の処置料については、新体系の個々の原価計算をまず考慮に入れますとともに、各科、病院、診療所間の均衡、技術の難易度等も考慮してそれぞれ増点をいたした次第でございます。その結果ここに書いてございますように、現行処置料八十六項目中、二十八項目が改正されております。六項目が新設されております。この六項目の新設は、ほとんど全部が従来他に準ずるというようなことで、疑義解釈の形で行われたものを取入れたものであります。二十六項目が廃止になつておりますが、これは先ほど申し上げました通り、二十五項目は四点以下の支払いをしないために廃止されたものでありまして、一項目は実際に行われないために廃止されたものでございます。  次は手術料でございます。手術料は点数表で申しますと二十一ページであります。手術料の点数中に含まれておつた麻酔料につきましては、表面麻酔、浸潤麻酔を除きまして、特に新たに点数を設けたのであります。従来は表面麻酔、浸潤麻酔を除いた点数を手術の中に含めて支払いがされることになつておつたのであります。また特別なものによりましては、百点以下の手術の場合のみ請求し得るというような規定があつたのでございます。今回は表面麻酔、浸潤麻酔を除いてその他の麻酔につきまして、たとえば腰椎麻酔のごときは手術料のほかに請求できるように別に新たに点数を設けた次第でございます。それは結果におきまして新しく点数としては増点になつたわけでございます。  ギプス料につきましても大体同じような考え方で、手術の中に含まれておつたギプス料は別な項にギブス料として取上げることにいたした次第でございます。  なお手術料の区分は、従来多少混乱をしておるように考えられましたので、ここに書いてございますように、切開、創傷処理、皮膚、脳脊髄、神経顔面、口腔というようなぐあいに、各科目を分類をして整理をいたした次第であります。  それから従来疑義解釈で類似科目に準じて取扱われておるものが新設をされておる点も、他の場合に申し上げた点と同様でございます。  なお一部の手術につきましては、新体系の個々の原価計算を考慮し、かつ各診療科目、病院、診療所間の均衡なども考慮して特別な改正をいたしたものもございます。たとえば胸郭成形手術あるいは高位直腸痩の手術などにつきましては、特別な考慮で特別な点数の引上げをいたしたものもある次第でございます。  その結果現行手術の点数表の項目は二百二十項目ございますが、そのうち七十一項目を改正し、百十一項目を新設し、八項目が廃止になつておる次第でございます。  次にギプス料でございます、大分飛びまして四十四ページでございます。先ほど手術の最初に申し上げましたような考え方で、手術料中に含まれておりましたものの中から分離したものを含めて、大項目の点数を新たに定めた次第でございます。ギプス料はこの程度にいたします。  次は麻酔料であります。麻酔料につきましても、手術の際に申し上げましたと同様に、浸潤麻酔、表面麻酔のほかは、手術と別に請求できるように点数を新たに設けました。さらにそのほかに三項目の新設がしてございます。麻酔表の最初の方に、新設と書いて寒冷麻酔、伝達麻酔、迷朦麻酔というふうに、それぞれ原価計算の結果を出して新設をいたした次第であります。  最後に入院料につきまして申し上げます。再診療の際に御説明を申し上げたのでありますが、原価計算の基礎となりました昭和二十七年度の実態調査の結果によりますと、一般病院につきましては、毎日一回患者の再診が行われておるという結果が出ております。結核療養所は四日に一回、精神療養所はおおむね十日に一回の再診が行われておるという数字が実績上出ております。そこで、そのことを参酌いたしまして、結核につきましては再診料を一日分としては一点入院料として増点支払いをすることにいたしてございます。これは、四十五ページの一番下の方にございますように、現行は食事の給与がある場合、一日につき二十七点という数字がありまして、これは普通入院でございますが、この場合下の欄のように、結核の場合には一点加算をいたしまして、入院料を二十八点支払うことにしてあります。精神病につきましては、先ほど申し上げたような実情でもありますので、入院料としては現行のまますえ置きまして、別に検査料のところで――申し落しましたが、検査料の中へ心理検査料というものを設けまして、これを再診のときには多くの場合やるようでありますので、こういうものによつて支払いをすることにして、その新しい検査料を新設いたしました。その関係上入院料としては現行のまますえ置くことにいたした次第でございます。  それから、その他の疾病、一般に患者につきましては、四点の加算をいたしました。毎日一回再診があるということで二十七点を三十一点に改正をしてございます。食事の給与のない場合も同様の考え方で改正をいたしたのであります。  それから、念のために申し上げますが、この入院料の口に、「開放性呼吸器結核患者及び法定伝染病患者を隔離収容した場合に、従来行つていた一日につき二点の加算は廃止した。」これは、新医療費体系の実態調査の結果から申しますと、こういうものを特別に入れておく必要はないと考えまして廃止した次第でございます。  これで一応の説明を終るのでありますが、最後に二行ばかり簡単につけ加えてございます。特殊計算を廃止をすることになりました。これは先ほど調剤料、注射料の際に申し上げましたように、あらゆるものにつきまして、すべてその薬の原価に一定のロスを考慮いたしましたものを支払いをすることになりました。その結果特殊計算は必要はなくなるわけでございます。  それから分娩監視料、理学的療法科及び精神病特殊療法科につきましては、変更がないということを念のために書いておいた次第でございます。  次いで保険薬剤師に支払いをいたします調剤報酬の計算は、これは簡単でありますし、大体一般医療の際に御説明を申し述べてありますので、特別につけ加えることはございません。一番大きな特徴は、まず第一には現行では調剤手数料は一般の水薬、散剤等につきましては二日分まで八円ということになつておる、一日分でも八円払う仕組みになつておつたのでございますが、今回は実態調査の結果も参酌いたしまして、一日分につきましてその都度七円ずつ調剤手数料を払うということにいたしたのでございます。  それから薬局に支払います薬価の支払方につきましては、先ほどの説明でもうすでに済んでおるのでございますが、念のためにつけ加えて申しますけれども、現行の社会診療報酬の支払いにおきましても、きわめて例が少いのであります。とにかく保険薬剤師が調剤をやつた場合の薬価の支払いは今回とりました方針と同じ方針で支払いをいたしておることを申し加えておきたいと思います。  あと細部の点は省略をさせていただきます。  なお、先ほど申し上げたような事情でお手元に配付できませんでしたが、この機会に歯科の点数改正の基本的な点だけを申し上げて終りたいと思います。歯科の診療報酬点数表につきましては、新医療費体系で説明してあります方針はそのまま取入れてございます。すなわち四点未満の処置料を初診再診に含ませるということと、それから補綴の潜在技術料をとりまして、初診、再診にまわすというようなやり方をやりますことは、一般方針をそのままとつておるのでございます。しかしながら、そういう作業をしてみましたところ、充填と補綴との間に明らかな不均衡が現われて参りました。なお一方におきましては歯科の処置につきましては、現在の点数表があまりにも不合理であるということが従来関係者から指摘されておりましたいきさつもございます。そこで充填の中に含まれておりました潜在技術料をとりまして、その結果補綴の点数と均衡をとれるようにいたしますとともに、それから生じました潜在技術料の部分を、一部の処置料の増点をすることによりまして、全体に歯科診療報酬として調子のとれたものにいたした次第でございます。この大綱はかわつておらないのでありますが、先ほど申し上げたように細部の点数の上に印刷の間違い、また実質上の間違いも一部ありましたので、ただいま調整と再印刷をしておる次第であります。  ごく大筋だけのことを申し上げましたけれども、あとは御質問に対しましてお答を申し上げることにいたします。
  4. 小島徹三

    ○小島委員長 質疑の通告がありますので、これを順次許可いたします。  有田君は大臣がまだお見えになつておりませんのであとまわしにいたします。滝井義高君。
  5. 滝井義高

    ○滝井委員 先般十月に二週間にわたつて新医療費体系の審議を真摯な態度でやつたのでございます。本日、われわれの手元に出しておりますこの資料は、当委員会には付託をしないということを大臣が明言をされております。従つてこういうこまかい問題は、専門的な機関である中央社会保険医療協議会にひとつ御諮問になつてしつかり御検討をお願いいたしたい、こう思うわけです。大綱については、先般来の御言明があつたように、臨時医療保険審議会がやることになつておるわけでありますから、私たちは医療費体系に関連のある部分について、参考的にいろいろお尋ねをすれば足りるというのが、この前の大臣の基本的な答弁ではつきりいたしております。大臣は、国会は関知してもらいたくないということをはつきり言明をいたしておりますので関知いたしません。従つてこれはもつぱら医務局長にお尋ねをしなければならぬことになるわけですが、先般あなたの方から出して参りました医療費体系については、ここで二週間にわたつていろいろ検討をいたしましたその結果、現状の報酬を分析し、総医療費に変更を与えず、個々の医療機関の所得にも変更を与えない、そして来年一月一日から実施する医薬分業中心の事項にとどめる、こういうことで持つて来られた。それがここでいろいろ質問した結果、明白な答弁、納得の行く答弁が得られなかつたので、長谷川委員からも御要望がありましたし、私からも要望申し上げて、医療費体系を根本的に修正して来いという要求をいたしておりますが、われわれの質問の中で、どういう点であなた方は反省し、検討して参つたのでありますか、これを具体的に御説明を願いたいと思います。もし検討して来ていないということになれば、これは問題にならぬことになるのですが、御検討をして来ておるはずですから……。一箇月そのためにわれわれは余裕を与えておるのです。総医療費の千五百四十九億が間違つておつた。流通過程その他が、薬務局長が言われたように調査が疎漏だつた。そういう流通過程を一切含めた総医療費がどういうぐあいにふえたか。それから処方料が今まで既得権で五点与えられていたのですが、今度は与えられていないのですが、既得権は与えられるということを大臣は御言明になつていたのです。そういう点、この前の二週間の検討の結果、どういう反省を加えてどういう修正をして来たのか、もつと具体的に、御明確に御答弁を願いたいと思います。
  6. 曽田長宗

    ○曽田説明員 先般御説明申し上げました新医療費体系に対していろいろと御意見を拝聴いたしまして、私どもその後も検討いたしておりますが、基本的には大きい医療費体系としては変更を加える必要はないというふうに考えた次第でございます。ただこれを具体化します場合に、十分当委員会におきましての御意見を加味して参りますれば、おおむね御趣旨に沿い得るのではないかというふうに考えて、保険局の方で作業を続けて参つたというふうに御了承願いたいと思います。
  7. 滝井義高

    ○滝井委員 先般の最後の速記録をごらんになるとわかりますが、あなた方はいろいろの問題について答弁ができなかつたのです。それで当委員会としてはもう一回検討を加えて持つて来いと言つたのです。しかも具体的に出たものが、たとえば総医療費において昭和二十七年度千五百四十九億というものであつたわけです。ところが実際に患者が払つたのは、たとえば薬局の支払つた分が百八十八億、二十七年、百五十七億、二十八年と出て来ておつたが、そういうものは国民の家計調査の中から出て来た数字であつた、流通過程を調べたものではなかつたという、こういうはつきりした御答弁があつて、それはきわめて不確実なものであるということもあなた方の答弁ではつきりして来たわけであります。そうすると当然総医療費の千五百四十九億というものが国民の負担の限界であるかどうかということを、もつとはつきりしなければならぬわけです。もしこれが限界でないとするならば、これはもつと調剤技術料を上げてもいいという面が出て来るわけです。こういう点をもつとはつきりしなければこういう問題に取組めない。だからこういう問題をもつと具体的にはつきりしなければならぬ。それから各医療機関の所得が増加をしない、あるいは減少もしない、患者の負担はふえないと言つたけれども、実際に東京のある社会保険の出張所を千二百軒やつてみたところが、一三%も増加するという形が出て来た。従つてこれは明らかに増加をしないという具体的な方策をここに持つて来なければならぬ、こういうことになるのです。あるいはあなた方の調査をせられた二十七年の三月と十月の調査というもので、十一円五十銭ないし十二円五十銭の単価に立つておつたのでは日本の医療機関は赤字であるということもはつきりして来た。その赤字を解消するためにどういうぐあいにしなければならぬかという具体的なものが当然ここに出て来なければならぬ。そういう間違つた、そういうあやふやな、赤字の出る資料に立つたこの点数表というものはこれは間違つておるのです。不確実な底辺の上に立つたその楼閣というものはこれは砂上の櫻閣にすぎない。少くとも人間の生命を扱うものがそういう不確実なものではいけないのです。やはり医療機関の荒廃を来さない、順当に日本の医療の再生産ができて、国民の医療の向上の姿がはつきりと出て来なければならぬが、これではちつとも上らないじやないか。そういうことならお尋ねしますが、現状で行つた場合と今度こういう体系で行つた場合と、具体的にどういう点で医療関係が合理化になりますか。あわせてこれもひとつ御答弁願いたいと思います。現状で行つた場合とこういう体系で行つた場合と、具体的にどういう点で医薬関係が合理化されるのか、その点をひとつ明確に御答弁をお願いします。それから今言つた赤字の点その他もあわせて明確な御答弁をいただかなければ具体的な審議には入れません。この前から比べてあなた方はちつとも勉強されていないじやないか、これでは進んでいないじやないか。
  8. 曽田長宗

    ○曽田説明員 ただいまの御質問につきまして私からお答え申し上げた方がいいと思います点だけ申し上げますれば、一つは、先般新宿において試みに大ざつぱな調査をやつた結果が相当医療費の総額に出ておつたということでございますが、私ども、あの調査は非常に局部的でございます、また早急に行つた推算でございます。あれが必ずしも医療費の総額の動きを示しているものではない。その後に、若干の他の施設についても、保険局でおやりになつたようでございますが、その資料等を見ましても、あの数字をそのまま全国的な影響と見るわけには行かないというふうに考えた次第であります。  それから赤字の問題につきましては、これは先般も私ども御説明申し上げたと思うのでありますけれども、二十七年度に赤字が出ておつたという資料はお手元に差上げた通りであります。私どもが今般医療費体系として取上げましたのは、あくまでも支払い方法を改める、そのために医師に対する報酬も、また国民の医療費負担も増減がないということを目途として定めたものでありまして、また定めるのが正しいと私どもは考えたのであります。ただ支払いの仕方がかわつたということだけで、この医療費を支払う方と受取る方といずれにも偏した結果が出てはならないというふうに考えたのであります。従いまして医療費体系が新たに採用されましても、今の経営の赤字という問題には、これ自身影響はない、この赤字の問題というのは別個に検討さるべきであるというふうに考えておるのであります。  大体私の方に関連のありますことについては一応お答え申し上げた次第であります。
  9. 滝井義高

    ○滝井委員 医療費のこの赤字の面については、あの新宿の調査は局部的で、速急にやられた、その後、いろいろやつてみたが全般的には金額に影響ないという確信を持たれておるようでありますが、その赤字でなかつたという資料をひとつお出し願いたいと思います。  第二点の赤字の問題は、これは別個の問題だという前提を今とつて議論されました。それから先般来の、いよいよ問題が具体的に社会保険に翻訳をされるという段になると、社会保険については、これは、翻訳する場合は別個だということを、医務局長は絶えず申されます。政治は現実なんです。私たちは現実に生きた人間を治療する問題を論議しているのであつて、抽象論や何かじやないのです。従つてあなたが学者としてならばけつこうなのです。しかし国会へ具体的な行政を扱う行政官として出られて来る場合は、やはり生成発展をしておる、現実に生きておる人間を扱う医療を中心にして論議をしてもらいたいと思う。そうしないと話の進め方が――赤字は別個だ、それから社会保険に適用する場合は別個だ、こういうお話では論議は進まない。あなたはそういう論議をされるが、保険局長は、それは抽象的にはそうですけれども、社会保険にやる場合は別でございます、二点は保険者に負担してもらうならいいが、そうでなければ反対です。こうなつて来ているわけです。だからあなたの考えとこつちの保険局長の考えはどうかすると並行して来る。問題は、われわれが取扱うのは、来年の一月一日から実施をする医薬分業、しかもその延期法というものが参議院にかかつておる、こういう具体的な現実の情勢の中に立つて、そうして今度は実施する場合にどうやつて医療費体系をつくるか、それを社会保険に翻訳をするかということが私たちの現実の問題なのです。従つてこの現実に立たなければ話にならない。赤字は別でありますと言うが、それじや赤字はどこで論議するのですか。ここで論議をしなければ、医務局長は別個だと言われるが、どこで論議するのですか。
  10. 曽田長宗

    ○曽田説明員 私の了解しておりますところでは、この赤字の問題と申しますのは、これはいろいろなところが、いろいろな面で論じられるかもしれませんが、一つには単価の問題というところでこの問題が出て来るのではないかというふうに考えておるのであります。  なお申し添えますが、私もただ責任を回避してということではございませんけれども、医務局長には医務局長としてだけの責任しか負わされておりませんので、決して私も知らないと申したわけではありませんが、厚生省全体として各局一緒になつていろいろ案を進めておりますので、私としてお答え申し上げます点は、ある範囲であるということは御了承願いたいと思います。
  11. 滝井義高

    ○滝井委員 医務局長は医療機関の監督の立場にあるわけです。日本の医療機関が赤字で苦しんでいるときに、この赤字を具体的にどうして解消するかということを研究し、それを行政の面に具体的に移して行くのはあなたの責任じやないですか。これはだれの責任ですか。厚生省の医務局長の責任でない、赤字は知らない、私の立場でないと言われるなら、どこでやるのですか。その赤字の問題はどこが責任官庁ですか。
  12. 曽田長宗

    ○曽田説明員 私ども医務局におる者といたしましては、各種の医療機関というものが十分な機能を発揮し、またその経営が円滑に行くようにということに努力する責任があるというふうに考えておりまして、これについては私どももいろいろと検討いたしております。
  13. 滝井義高

    ○滝井委員 あなたの方に責任があるのですね。あるかないかはつきり言つてください。答弁は簡明率直にやつてもらわないと、頭が悪いからわからない。
  14. 曽田長宗

    ○曽田説明員 この問題について対策を講ずる責任は、私どもあると思います。
  15. 滝井義高

    ○滝井委員 わかりました。医務局長、曽田さんの方に責任があるそうでございますから、そうするとあなたと論議をすることになるのであります。赤字は当然解消しなければならぬ、これも医薬関係を合理化するうちの一つだと思いますが、そうお考えになりませんか。
  16. 曽田長宗

    ○曽田説明員 私の責任があると申しましたのは、私どもにも責任がないわけではない、他に責任のあるところがないということではございませんので、これは御了承願いたいと思います。私どもとしましては、私どもの関与する限りにおいて、この問題をできるだけ適正に解決の道に近づけて参りたいというふうに考えております。
  17. 滝井義高

    ○滝井委員 医薬関係を合理化するうちに入るでしようね。赤字の解消も入るか入らぬか、それだけでけつこうです。そうでないと質問は進まない。
  18. 曽田長宗

    ○曽田説明員 医務行政といたしましては、さような問題も十分大きい問題として考慮すべきだと考えます。
  19. 滝井義高

    ○滝井委員 さいぜん質問をした一番大事なところを抜かしておるので、もう一ぺん繰返しますが、現実の医療の方式と、今度新しくできる医療費体系による医療の方式と、どういう点で医薬関係が合理化されたことになるか、こういうことなのです。それをひとつ御説明を願いたい。これは、初め言つておつたのが抜けておるのですが、一番大事なところなのです。どういう点で合理化されたのかそれをひとつ具体的に……。
  20. 曽田長宗

    ○曽田説明員 最も大切な点は投薬あるいは注射というようなぐあいに、物を含んで、あるいは物を通じて医師に対する技術料、もつと直截に言いますなら診察料といつたようなものが、今日までは十分に支払われる形になつておらなかつた。これが今後新体系に移りますならば、投薬、注射というようなことの有無にかかわらず、診察料的な報酬が支払われる。これはきわめて大きな意義を持つておるものと考えております。
  21. 滝井義高

    ○滝井委員 それには前提が必要なんですね。どういう前提かというと、単に物を通じて技術料が払われておつたものが、物と技術が分離をして合理的な形で技術料が医者に行く、このためには日本の技術が発展をしないような技術料の支払い方ではいけないわけです。それが不当に低く評価されたり、あるいはあまり現実にこだわつて、そして現実の中にこだわるがために、日本の医療の発展を阻害するということであつてはならぬわけです。これはもう十九国会のとき、私は冒頭に大臣と論議をした。医療関係を合理化するということは、現在の方式よりもよりよい方向に行くから合理化ということが言われておるわけなんですね。そうすると、合理化するということは大体どういうことなのか。大臣ははつきり答弁ができなかつたので、私は、医療が向上するということが一つ、それから患者が便利になつて、患者の負担が増加しないということ、これが二つ、三番目には、サムスが言つたように、三師の医師と歯科医師と薬剤師の適正な技術料が支払われる、そして日本の医学、医術というものが生成発展をして行く形ができる、これが医薬関係の合理化なんでしようと言つたら――そこまでは言わないが、大臣はその通りだとお答えになつた。これは速記録をはつきり調べて来た。大臣もその通りと言われた。私もその通りだと思う。そうすると、この新医療費体系で、あなたが今言つたように、なるほど物と技術が分離する形は形式的に出て来ました。出て来ましたが、しからば患者の負担が軽くなるか。増加しないかということははつきりしない。私の調べた資料でも一二%、百三十七億、全国的に見たら増加するということが出ている。ところがたまたま新宿の調査というものは、一三%増加する。千二百件で大体はつきりした。これは数が少いけれども、一つの具体的にまとめた資料ではあるわけです。私の方のこの理論を打破るためには、あなたの方にもつと具体的な理論を出してもらわなければならない。これは今の資料で出してもらうことでけつこうです。  ところが今度は、専門技術者としての医師、歯科医師、薬剤師の強化、これは薬をつくる時間がなくなるから、医者が専門技術者として尊重されるというような抽象的なことではだめなんで、精神的にも、肉体的にも、物質的にもこれをやはり向上するという形が出て来なければならない。この体系ではそのために赤字は別個に論議するとおつしやるんだし、あなた自身も赤字は赤字としてそのままかめの甲として背負つて行けということですが、別個に論議しろと言われても私は困るのです。別個に論議されないから、この前この問題を指摘して根本的に赤字が出ないようにしてくれということを言つておる。と同時に、これは保険局長にも言わなければならない。この資料を出すときに同時に単価の問題も出してくれということを言つたら、館林課長はそれを約束して帰られておるので、当然きよう出て来なければならぬはずです。この前の速記録をごらんになればわかるように、私強く要望いたしております。十月十五日に強く要望して、館林さんもはいと言つて帰つておられるはずですから、それは出してもらわなければならぬことになるわけです。そういう点で医薬関係の合理化ということは、赤字も含まれてやつて行くということになれば、当然そういう根本的な問題を出して来なければ――欺瞞の上に立つた数字は欺瞞ですから、ぼくらを納得させなければ話にならない。あれからあなた方に一箇月余裕を与えているのですから、もつと正確な勉強をして来ているはずです。私の方も勉強して来ていますから、そういう点をもつと具体的にはつきりお答え願いたいと思います。
  22. 曽田長宗

    ○曽田説明員 ただいま御指摘になりました点、二点につきまして、私どもの考えておることを申し上げたいと思うのであります。  一つは国民の医療費の負担が減少するということが望ましいことであるが、それにどう響くのかというお話でありましたが、私どもといたしましては、今のように、物を通ぜずして医師に対する報酬、技術的の報酬というものが支払われる道が一応ここに開けて参りますと、医師に対する報酬というものが支払われるその一つの何と申しますか、言葉は悪いかもしれませんけれども、手段としての投薬というようなたぐいのものは、これは将来減少して行くのではないか、あるいはまた少くともこれがふえるのではないかということは、一つの制限を受けることになりはしないかというように考えられます。さようなことがもしも期待できるといたしますれば、すなわち物の消費、薬の消費というようなことが多少なりとも減退して来やしないか、少くともウエートが減つて来るであろうというようなことが一つ考えられます。またこれは大臣も参議院で御質疑がございましたときにお答えにもなつたのでありますが、またただいま保険局長からも御説明がございましたように、医薬分業になりましたときに医薬品の原価というようなものは幾分低く見積ることができるのではないかということが考えられ、これらの点を考えましてこの患者に対する医療費の負担というものは幾分減少し得るであろう、少くともその点だけ考えても減少し得るのではないかということが考えられるのであります。  その次に第二点といたしまして、医師の収入技術料の評価というものが今日まで非常に低かつたと思うのであります。これをもう少し高めて行かなければならぬにもかかわらず、そのままとつてあるということでは、少しも新医療費体系を採用したことが進歩的な意味にならないのではないかという点につきましては、私どもといたしましても、医師の技術料の評価を今日よりもより高めたいということは、少くとも医務局長としては、それを望ましいことと考えておるのであります。これはこの前の調査会の答申にもございましたように、この点は十分国民経済全般、国民の医療費負担能力というものも勘案して、そうして無理のないように考えて行かなければならぬというふうにいわれておつたのであります。私ども新医療費体系を定めて参るというこの時期におきましては、医師の技術料に対する評価をこの際に高めて、従つて新医療費体系を採用することによつて、国民の医療費負担がふえるというようなことでは問題が紛糾して参りますので、一応今まで通りとして、ただ建前を正しいものに持つて行きたいというふうに考えます。正しい建前に参りますれば、今後私は医師に対する報酬というものが現実にどういうふうに見積られたのだ、経営としてどれだけの困難があつたかということが明確になりますれば、それを基礎として、それを是正する方法を考究して行く出発点になり得るというふうに考えます。その意味におきましては、これが今具体的に医師の技術報酬の評価という点について改善の跡はございませんでも、これは今後の道に対して一つの防ぎをしたものであるというふうに考えて、これは相当大切な点であろうと考えておる次第であります。
  23. 滝井義高

    ○滝井委員 そうしますと第一点の負担の減少の面は、物の消費がある程度減退して行く、それから薬品の原価が低くなり医療費は下る、こういう傾向が出て来ると思います。あるいは逆の面も出て来ることもあろうと思いますが、傾向としては同感であります。そうすると現在出された新医療費体系というものは、あなたも今お認めになつたようでありますが、現在の医師の技術料の評価というものは高くはしていない。大体現状であつて、将来の一里づかを築いたのだという了解をしてさしつかえありませんか。それでよいのですね。
  24. 曽田長宗

    ○曽田説明員 私はさように考えております。
  25. 滝井義高

    ○滝井委員 わかりました。現在医者の技術料を高くしていない、こういうことなんです。そうしますと、サムスは歯科医師は金を売ることをやめよ、医師は薬を売ることをやめよ、薬剤師は熊の胆を売ることをやめよ、こう言つたわけですね。これでいわば医療費体系ができ、その体系の上に分業というものが乗ることになるわけですが、これでは医者は薬を売ることをやめさせられたので、食つて行くことができないことになつてしまう。薬剤師はこれは熊の胆を売ることはやめさせられていないわけなんです。これはやはり薬剤師は今の〇・五九三点という調剤技術料で食つて行けない。当然熊の胆を売らなければならぬ。サムスの言うように、やはり日本に来た三つのふしぎというものがそのまま残る形が出て来るのです。またさらに悪い形で出て来るのです。そうすると、医療の革命といわれるこういうものをやるのに、単にこれは布石だけではなくて、もうこの際抜本的なものにメスを加える時期が来ていると思う。もはや七十年の論議をして来たのですから、この際ある程度国民の負担を増加させない方策でもつて、――それはどういう方策かというと、この前言つたように、総医療費という概念を広げる以外にないのです。千五百四十九億というものに、もつとどこか隠れておるロスを全部出して来て、むだな経費を出して来て、その中で、薬剤師なり歯科医師なり医師の技術料を上げて行く。そして国民の負担を現状にとどめながらやつて行く方策というものがあるはずなんです。それを将来の一里塚として行くということではなくて、もう七十年の論議が積み重なつてここに来たのですから、この際私はやるべきだと思うのです。それを一里塚にすれば、これは一つの既得権になつて、また将来に問題が残つてやりにくくなるのです。だからこの際思い切つてここまで踏み切つたのですから、ひとつ製薬業まで物と技術の分離をやるのです。調剤技術料と薬価の分離をやつたように、もう一つおろして、製薬技術料と製薬に使つておる原料とを分離してしまう。ここまで行くと、そこからロスがどんどん出て来ます。広告費だけで五、六十億のロスが出て来るのです。こういう点を根本的にやる以外にないところまで来ているのです。現在の日本の医療費というものは、これ以上患者が負担できないことは社会保険で試験済みなんです。このわくの中で何とか医薬関係を合理化しようとするならば、もはや根本にメスを加える以外にないのです。だから根本にメスを加えることは、大臣もこの前、製薬業まで参りますということをはつきり言明された。だから当然これはそこまで行かなければならぬところまで来ているのですから、これはひとつそこまでやつてもらいたいと思うのです。まだ通常国会まで日もありますが、この前根本的にやることをわれわれは要望しておつたのだが、今の御答弁では何も根本的にやつていない。どうですか、やつてもらえますか。それともやらずに、このまま臨時国会にこういう不合理な――とにかく調剤技術料が不合理だということをあなたは認められたのだが、不合理の上に立つてあくまで通そうとされるのか、それとも通常国会までまだ日にちが二十日ばかりありますから、それまでにやつて来られるのか、その点もつとはつきり御答弁を願いたいと思う。今のような赤字は認めます、赤字は別個でございます、社会保険に適用する場合は別個でございます、そうそう別個別個で話を進めておつたのでは、抽象論になつてしまうのです。大学ならそれでいいのですけれども、ここは国会ですからそういうわけには参りませんから、ひとつあなたの方で根本的にやつて来るのか来ないのか、それから単価の問題もまだ保険局長から御答弁願つておりませんが、そういうものをあわせて、根本的にやるかやらぬか、はつきり言つてもらいたいと思います。
  26. 小島徹三

    ○小島委員長 滝井君、それは大臣が来てから大臣に尋ねたらどうですか。その方がよくはないですか。
  27. 滝井義高

    ○滝井委員 それでは残しておきます。  それではちよつとこまかい点を一、二、あとで柳田さんがお尋ねになるそうですから、重複しないように保険局長にお尋ねします。アンバランスの是正の問題が現在論議をされておると思いますが、アンバランスの是正とこの医療費体系との関係はどうなるのですか。このアンバランスの是正の問題、たとえば日本医師会案では初診料十点、再診療料五点と要求しておるのですから、これは中央社会保険医療協議会あるいは臨時医療保険審議会にかかると思います。おそらくあなたの方の医療費体系もそこにおかけになる、あるいはきようお出しになつた点数表もおかけになると思います。先般大臣は、そのときにもし初診料十点が中央社会保険医療協議会で認められたということになりますと、十点は既得権になりますが、それはそのまま医療費体系に持つて行きますと、そういう御答弁になつた。そうしますと、当然ここにあなたのお出しになつたこういう問題は、アンバランス是正の問題と無関係ではない。科学的に、合理的にアンバランスを是正するとすれば、調剤技術料を除いても、こういう形で現在の社会保険の点数表はなつて来なければならぬことは当然です。ところが今までそれをやつていなかつた。調剤技術料を除けてしまつても、このままでもかまわない、これはアンバランスの是正として役立つと思いますが、あなたはアンバランスの是正とこの体系との関係をどうお考えになつておるのか、その取扱いなり考え方をお聞かせを願いたい。
  28. 久下勝次

    ○久下説明員 お答え申し上げます。アンバランスの是正につきましては、第一着手として一つの案ができ上りましたので、目下中央社会保険医療協議会に諮問中でございます。九月二十五日に付議いたしまして、その後この問題についての審議が進行をしておりません実情でございます。今回の今御説明を申し上げました点数表の改正は、基本的にはアンバランスの是正という考え方と出発点を異にしておりますので、先ほど来申し上げておりますように、新医療費体系の基本的な考え方を社会保険診療報酬点数表の中にでき得る限り忠実に表現をするという態度でやつておるものでございます。従いましてアンバランスの是正とは、そういう意味においては私は出発点が違つておると考えておるものであります。しかしながら中央社会保険医療協議会に諮問し、審議中でありますアンバランスの是正の内容のうち、特に検査料につきましては、ほとんど全部が結果におきましてこの点数表の改正の中に取入れられております。これは抽象的なものの言い方を申し上げましたけれども、今回御説明を申し上げておりまする点数表の改正は、初診料、再診料の改正を中核といたしまして、原価計算に基く新医療費体系の考え方を盛り込もうという考えでありまして、私どもの考え方は先ほど申し上げたように、初診料、再診料の端数を切り捨てることにいたしましたので、これをもつてでき得る限り他の診療行為の点数を引上げる処置を講ずるという範囲にとどめているのでございます。別に別個の要素から点数を引上げなければならない、あるいは新設しなければならないというような考え方は、この考えの中には入つておらないのであります。結果におきまして、今申し上げたような数字になりましたので、検査料の大部分は現に諮問中のものと重複しているようであります。
  29. 滝井義高

    ○滝井委員 どうも答弁が明確でないのですが、アンバランスの是正と新体系と出発点を異にしていることは、明らかでございます。しかし医療費体系というものは、私は少くとも現在の日本における最上の調査だと思うのです。これは医務局長も自負しておるところなので、おそらくそうだと思う。そうしますとこの最上の調査から出て来た資料というものは、少くとも日本で最上のものでなくてはならぬと思うのです。そうすると出発点を異にしておるならば、大体アンバランス是正の基礎はどういう資料から出て来ておりますか。この資料をひとつ保険局でお示しを願いたいと思います。たとえばあなたの方で再診料なり初診料なりアンバランスの是正、改訂をするでしよう。あるいは検査料も改訂をするでしよう。その具体的な資料を出してもらう。そうすると日本における最高の資料が二つ出る。現在の日本の現状、昭和二十七年三月-十月を基礎にした分析に立つところの検査料というようなものを基礎にしたものと、あなたの方のアンバランスを是正するための算定の基礎と二つ出て来るわけなのだから、われわれはその二つのどつちが正しいのか、どつちが合理的なのかを検討する資料にしたい。それをひとつ出してもらいたいと思います。私はこれはむしろアンバランスの是正にも役立つという考えだつたのですが、今のあなたのお考えはどうも違うように思います。出発を異にしておるらしいのです。この医療費体系の資料は即日本の社会保険のアンバランス是正その他にも役立ち得る資料だと考えておつた。ところが今のあなたの御答弁はどうも別個だというお考えでございます。それならばアンバランス是正のために使つた資料をひとつ出してもらいたいということなのです。それは出るでしよう。
  30. 久下勝次

    ○久下説明員 アンバランスの是正をするということとこれと出発点が別個だと私は申し上げたのでありまして、使いました資料まで別だとは申しておらないはずでございます。その結果検査料のほとんど大部分がすでに決定をし、諮問中のアンバランス是正と一致しておるということを申し上げたのであります。私どもがアンバランスの是正の案を考えまするときには医務局の調査がほとんどまとまりかけておりましたので、これを参考にいたしたのでございます。従いまして基本的には別の取扱いをしているつもりはございません。ただ医療費に関する厚生省の調査は昭和二十七年に行われまして、それがまた現在におきましては非常に貴重な資料であることも私ども承知しておりますが、それをもとにしてつくりました新医療費体系というのは、新医療費体系の際にもたびたび御質問もあり、御説明も申し上げておりますように、一つの限界を置いております。医薬分業実施に関連のある問題だけをとりあえず取上げるということになつておりまして、その範囲内におきまして私どもは作業をしたのでありますが、端数整理等の関係がありますので、できるだけ実態調査の結果を尊重しつつ、この点数表の改正案をつくりました次第であります。
  31. 滝井義高

    ○滝井委員 そうするとアンバランス是正の算定の基礎は新医療費体系の昭和二十七年の三月-十月の資料を使つておるということなのか、そう理解してさしつかえありませんね。――わかりました。  そうすると、アンバランス是正の問題は一応この新体系のものを基礎にしてやられておるということになりますと、先般参議院でも論蔵をされましたし、ここにおいても医薬分業と新体系との可分論、不可分論を論議いたした。そのときに大臣は重大な発言を参議院でされておるようでございます。とにかく新体系がだめであるならば医薬分業もだめである、あるいは医薬分業がだめになつた場合にそれじや新体系はやらないかというと、これはやりますということを言わなかつた。やらないとやはり参議院で言われておる。そうするとこれはどういうことになりますか。私は特殊な一、二を除いてはほとんど全部アンバランスの是正に使えると思うのですが、この点はどうなるのですか。その点の関係をひとつ御説明願いたいと思います。
  32. 久下勝次

    ○久下説明員 ただいまのお尋ねの点あるいは誤解をいたしておるかもしれませんが、まず先ほどの問題につきましてもう少しつけ加えて申し上げさせていただきます。医務局というか厚生省が昭和二十七年に調査いたしました結果をアンバランスの是正に使いましたことは先ほど申し上げた通りでありますが、それのみではございません。アンバランスの是正につきましては現行点数表の全体の考え方がございます。具体的に申しますれば、たとえば一日の投薬、一剤の点数を基本にして他の診療行為の比重を考えてきめてあるのが現行点数表の基本的な考え方であると考えております。手術につきましても同様な考え方が取入れられておるのであります。そういうような結果、必ずしも新医療費体系の基礎になつた調査のような考え方のみで現行の点数表はきめられておらない。これにはまたある意味では、私どもの方としては技術の難易差等が問題になつておりまして、難易差等の考慮の入つておるものが多数あります。そういう考え方は、今ただちにあの調査を基礎にして全部ならしてしまうというような急激な措置をとることにつきまして、多少私どもとしては疑問に思つておるのであります。そういう意味合いにおきまして、今回も先ほど申し上げた通り手術料、技術料の改訂につきましては、従来から点数表の中にある考え方はできるだけ尊重して行くというような考慮を加えておるものでございます。
  33. 滝井義高

    ○滝井委員 大臣は参議院で医療体系がだめなら分業もだめ、分業がだめならこれもだめだというお考えを述べられておるのですよ。従つてこの診療報酬の点数表というものはアンバランスの是正にも役立つものなのです。そういう事態になつたときにこれを用いるのかということなのです。アンバランス是正にこれを用いるのか。それがないならば、アンバランス是正の基礎は二十七年三月-十月の調査を基礎にしてできておるのですから、現実にあなた方が出しておる政府の案も同じことなのです。だからこれを用いるのかというのだ。大臣は用いないとおつしやつているが、あなたの方には二十七年三月-十月の基礎がアンバランス是正の基礎になつておるということをおつしやるならば、検査料その他についてはこれとかわらぬということになる。そうでなくて二十七年三月-十月の基礎以外のものを基礎にしておるなら、その基礎の資料を出せということなのです。大臣はそれをやらないとおつしやつておるのだからどつちなのか、あなたはやるのかやらないのか、こういうことなのです。それをはつきりしておいてもらえればいいのです。
  34. 久下勝次

    ○久下説明員 将来の問題を今ここではつきりと具体的にお約束を申し上げることはできません。私が今まで申し上げておりますことは、現在中央社会保険医療協議会に諮問中のアンバランスの是正についての考え方を申し上げておつたのであります。そこでただいまのお尋ねは、将来のアンバランスの是正について二十七年の厚生省調査の結果に参考にするかということであります。これは当然参考にいたします。また私どもとしては非常に重要な参考の資料と考えております。参考の資料といたしまして、各方面特に医師会方面から要望のあります点につきましては、今後さらに検討を続けたいと思つております。
  35. 小島徹三

    ○小島委員長 有田二郎君。
  36. 有田二郎

    ○有田(二)委員 厚生大臣の御所見を承りたい。去る十一月十六日の読売新聞の夕刊によりますと、政府は臨時国会で昭和二十六年六月二十日の医師法、歯科医師法及び薬事法の改正法律の五年延長案を提出するというように報道されておりましたが、こういうような事実があるのかどうか、大臣の所見を伺います。
  37. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 さような事実はございません。
  38. 有田二郎

    ○有田(二)委員 今回政府が提出されました新医療費体系は、国民の医療費をこれ以上ふやさないという方針のもとにつくられておるのでありまするからして、必ずしも私は完全なものとは考えておりません。しかしながら、現状の非常に乱脈な医療費体系を整備して、合理的に物と技術を分離し、しかも医療費が増高しないよう考慮して立てられた医療費の合理的配分率であると私は考えておるのであります。これに対して各委員から、あるいは各界からいろいろ御意見があるのでありますが、この新医療費体系を改めるほどのいい御意見が今までにありましたかどうか、ありましてそれをおかえになる御意思があるかどうか、またなければ――今までのところいろいろ御意見があつたのでありますが、単なるあら探しであつて、やはり厚生省の立てた新医療費体系をまあ現段階ではいいとこうお考えになつておられるかどうか、これを承りたい。
  39. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 今回の新医療費体系は、各資料その他から検討して作成いたしましたことは、御説明して数回にわたつて御検討をいただいた点でございます。各界各方面からも、これに対しましてのいろいろな御意見等を私ども十分尊重しながら拝聴をして参つている次第でございます。そこで現段階におきましては、私ども新医療費体系を改正する、あるいは修正をするという考えは持つておらないのでございます。具体的にこれを実施いたしまする場合におきまして、結局保険医療の問題にこれが具体的に現われて参りまするから、これを保険医療に移しかえまする上において細心の注意をしながら、かつまたそれらの意見等も十分尊重しながら努力をいたしたつもりでございます。
  40. 有田二郎

    ○有田(二)委員 この際、これに関連して委員長の御所見を一点承りたいと思います。きようの理事会におきまして、二十九日に新医療費体系に対する本委員会の態度を決定するやに御決定になつたそうでありますが、今大臣からもああいつた御所見がありますので、本委員会がこれに対して態度を決定する以上は、将来本委員会が笑われないように、本委員会としても十分なる検討をして――政府の出している新医療費体系以上のものが用意されておつて、そうして態度を御決定になるのならよいのでありますが、単にあら探しをして、そうして参議院で現在審議されております昭和二十六年六月二十日の医師法歯科医師法及び薬事法の一部改正法の延期立法に対する一つの単なる万便として態度を御決定になるというようなことは――衆議院の厚生委員会は今回だけではないのでありまして、何百年、何千年と続いて行くものでありますから、従つて笑われないような方向に委員長とし御尽力が願いたいと思いますが、委員長の御所見を伺いたいと思います。
  41. 小島徹三

    ○小島委員長 有田君にお答え申し上げます。有田君のただいまの御質問は、多少誤解があるのではないかと思います。厚生委員会は二十九日において、この新医療費体系に対する態度をどうするかというようなことを――きめるかきめないかを二十九日にきめようというのでありまして、態度をきめると決定したのではありません。ことにこの新医療費体系の審議というのは、いわゆる医薬分業法案に関連して一つの参考資料として提出を受けて審議しているのでありますからして、この新医療費体系だけに対して厚生委員会として何らかの意思表示をする必要がはたしてあるのかないのか、またしなければならぬのか、その必要もないのか、あるいはするかしないか、そういうことを全部二十九日の理事会において決定するということを申し上げたにすぎないのでありまして、必ずしも態度を決定するときまつたものではございません。柳田君。
  42. 柳田秀一

    ○柳田委員 私はごく簡単に大臣にお尋ねします。先般新医療費体系が出て参りましたときにも質問しましたが、あの新医療費体系は、結局百五十五の病院と、二百十七の診療所から抽出された結果出て参つたのですが、その当時はどちらにおきましても経営が赤字であつたということであります。これは大臣も認めておる。先ほど来滝井君も質問をしておりましたが、これは支払いの方法をかえるのであつて、また別途考えなければならぬ。別途考えなければならぬのは、おそらく単価の問題等もその一つであろう、今医務局長はそういうふうに答えた。そういう御答弁があつたのです。従つて今度この新医療費体系を翻訳した社会保険の報酬点数表を中央社会保険協議会におかけになるときは、それと同時に、それと並行して単価の改訂もあわせて中央社会保険協議会におかけになる御意思でありますか、まずその点だけを明確に承つておきます。
  43. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 ただいまのあとの単価の問題でありますが、現在も、現状においての点を検討してもらつております。急いでその結論を求めております。従つて、今回の新医療費体系は、実施を明年一月一日に予定いたしておりますが、その前に結論が出て、その結論に基きまして十分検討をいたしました結果、それが妥当であると存じますと、その前におきましてもその方向をとつて来んならぬと存じております。しかし私どもは、これは三年来の問題でありますし、検討を続けておりますので、急いでその結論を求めるために、ことしの夏の過ぎごろからそれの検討をさらに進めてもらつております。それらの検討も急いで私の方へ答申をもらえるだろうと予想いたしております。そうなりますと、従つてそれに対する態度をはつきりといたし、あるいは予算措置等も講じて参りたいと存じております。
  44. 柳田秀一

    ○柳田委員 単価の問題は、現行単価が出ましたときも、これは臨時的な過渡的措置であるということで、従つてその善後措置として、現在臨時医療保険審議会というものまでも設けられておる。しかもそれはもうすでに三年有余たつているので、その方から何らかの答申が出るだろうと期待しておる、こういうことなんです。しかも政府の方で真におやりになる意思があるならば、荏苒三年の日をむなしゆうする必要はありません。現に、当時は占領中でありましたが、この新医療費体系の出て来る前の臨時診療報酬調査会にしても、臨時医薬制度調査会にしても、ことにあとの臨時医薬制度調査会のごときは、ほとんど一箇月で結論を出しております。臨時診療報酬調査会の方も約半年で答申を出しております。政府に真にそれをおやりになる意思があるならば、三年たつてできないはずがないのです。臨時診療報酬調査会は半年で答申を出している。そうしてそれを受けて臨時医薬制度調査会の方は約一箇月で答申を出している。それが三年たつてもまだ答申が出ないということは、むしろ私は厚生省の怠慢であると思う。しかもその間にそういうような要求が全然なかつたのならいざ知らず、それから引続き何回となくそういう要求が起つております。   〔委員長退席、越智委員長代理着席〕 先般もこの新医療費体系で、日赤の武蔵野病院の神崎さんがここで意見を述べておられますが、今日赤が、厚生省がこの新医療費体系を出されたと同様な方法によつて、さらにもつと具体的な方法によつて原価計算をしておられるのを見ますと、現在の単価をもして国家公務員並にするならば――現在の単価を、そのうちの特に人件費を国家公務員並にするならば、日赤において十五円六十八銭、済生会の中央病院において十五円八十七銭となつている。公租公課のかからないそういう病院においてもその通りである。しかしながら、およそ医療に従事するごとき人間は、最も高度な技術というものを持つております。従つて、現在のそういう勤労層においては、比較的というよりは一番高度な技術を修得しておりまする職種の人件費として、電力会社の従業員を例にとつて、電力会社の従業員の給与ベース並にするならば、十九円八十八銭というものが出て来なければならぬ。こういうふうに、もうすでに日赤の方からも出ておるのです。従つて今の単価のままでおやりになるならば、いかに新医療費体系をつくつて、そしてこれの支払いの方法をかえられようと、どうせられようと、結局出て来るものは、三十年一月一日からは赤字の経営を病院及び診療所に強要されると何らかわらぬことになつて来る。これでは大臣の言われる適正なる医療あるいは医療の合理化ということはできませんから、当然大臣は進んで、この翻訳されて点数をマークされたものを、中央社会保険協議会へお出しになると同時に、それと並行して単価の改訂をもお出しになるのが筋道じやなかろうか、幾らたつても諮問機関の方から答申が出て来なければ、進んで厚生省の方から積極的にお出しにならなければ、三十年一月一日からの適正なる医療、医療の合理化ということはできないと思いますが、それをおやりになる意思がありますかどうか、この点をひとつお伺いしたい。
  45. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 お話のように、臨時医療報酬調査会におきましては、この問題について大分長く検討を進めて参つておるのであります。その間、おそらく三年くらい続けておると存じます。しかし、三年であつたから、これが荏苒日を過したとは私ども決して考えませんけれども、問題が重大でありまするし、また世上これに対しましてはいろいろ利害関係もあり、響きも大きいのでありますから、急いでその検討をいたしてもらいたいと存じまして、さらに督励をして、この九月十日から新しくこの問題を取上げて、十四日には小委員会を設けまして、目下六、七回この小委員会を開きながら熱心に検討されております。そういう意味でございますから、私どももこの小委員会並びにそれによる臨時診療報酬調査会の結論を期待いたしております、これはいろんな意味から検討して行かねばならないと思います。ただいまお話になりましたような意味も確かに一つであると思います。また二十六年当時と現状との医療の点数の増加等も一つの問題であります。従つてそういうものを総合した立場において検討してかかつて、そして最も公正なる結論を期待しておる次第石あります。そういう意味でございまして、最初いろいろ基本的な問題についての御議論が長らくあつたようですから、今度は具体的な問題について急いでやつてもらいたいと熱望しながら、今申し上げたように進行いたしております。
  46. 柳田秀一

    ○柳田委員 この点はこの一点だけにとどめておきます。従つて抜本的な、こういう今度の改正を三十年一月一日からおやりになるならば、そのときには当然それとあわせて単価の改訂もなければ、こういう新制度の改訂によつては黒字経営は成り立たないのであるから、そのことはお認めになつておられるのであるから、従つてそれまでに結論をお出しになる、かように解釈してよろしゆうございますか。
  47. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これは必ずしも同一とは考え得ないと存じます。かりにその前に結論の出る場合におきまして、改正もいろいろありますけれども、予算措置が必要だと思います。あるいは低額の改正もありましようが、高額の改正になりましたときには、少くとも予算措置が必要になる。そうするとこの予算措置等も、そうなつた場合においては考えなければならぬのでありますから、急いで結論を期待いたしますが、その結論に基いての実施は、増額になりました場合には、予算措置等をいたして、その実施をいたさなければならぬと考えております。
  48. 柳田秀一

    ○柳田委員 そうなりますとこれは必ずしも並行してやるとは限らない。従つて三十年一月一日にもし間に合わぬときは、これを逆な言葉で言うならばそれからの医療担当者には、病院においても、診療所においても、それの予算措置をとつてしかるべくやるまでは、しばらくの間赤字経営でしんぼうしてくれということを――そういうどぎつい表現ではなしに、結果においてそういうことに相なると思いますが、その点はお認めになりますか。
  49. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 この結果がどういうふうに出ますか、各関係から検討されておりますから、従つて私どもその答申を大いに尊重いたしたいと存じております、それがかりに増額という、いわわる一点単価を引上げなければならぬという場合には、これに対しまする態度を、政府が必要とする場合には予算措置というものを考えるのであります。従つてその場合は赤字経営を認めて行くかということになりまするが、これは実施期間の問題をいつにするかということによつても違つて参りましようし、またそんなら今までずつと赤字ばかりでやつておるじやないかというようなことにもなりましようから、結論において大いに増額ということが必要になつた場合におきましては、いわゆる医療担当者が社会に奉仕をしておられたということに、これはみんなが承諾することになると存じます。
  50. 柳田秀一

    ○柳田委員 時間がありませんので、こればかり押問答しておるわけにも参りませんし、この問題についてこれ以上質問しても同じ答弁しか得られぬと思いますので、この問題は他の委員に譲ります。  そこで中央社会保険協議会に翻訳したものを出されますが、中央社会保険協議会は四者構成になつております。そこでお出しになる中央社会保険協議会でも、四者構成で、やはり四者というバランスの上に立つて――バランスという言葉も少しおかしいのですが、バランスの上に立つて、そうしてその中から最大公約数的なものをお出しになるというテーマがかかつておるのならばまた話は別でありますが、これはバランスというよりもむしろ四者の中の特に医療担当者、医師、歯科医師、薬剤師、そういうものの専門的な分野からのみ検討さるべきものであつて、学識経験者とかその他の方には、特に大部分のページを費しておられる手術医療のごときも、これを一々四者構成で、他の分野の方がごらんになつても、自分自身が直接御経験、御体験になつておらぬのでありますから、これに対する公正なる意見とか判断というものは出て来ないと思う。従つてやはりこういうものを判断する大きなモメントというものは、四者構成の中の特に医療担当者であるということは間違いない。これは先ほど申しましたように、そうじやなしに、四者構成の一つの最大公約数的なものを出すようなテーマならば別であるが、こういうテーマの場合には特に四者の中の医療担当者の意見というものをやはり主にして考えて、しかも医療担当者においてもいろいろの議論もありましようが、そういうものを他の代表の方が参考にしておきめになるというならば話はわかる。しかしこういう事医療担当者に関する限りのものにおいては、やはり医療担当者の意見を十分尊重されて結論をお出しになるべきものである。私たちはさように思つておりますが、厚生省のお考えはどうでありますか。
  51. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これは社会保険医療協議会の審議の内容でありますが、審議の内容はそれぞれ互選によつて会長をきめ、その運営を最も民主的なやり方をしてやつて行かれることを期待しております。従つてその中の意見等は、委員でありますから同等の権限と申しますか、立場にあると存じますけれども、その中で最も有益なる、そしてまたいい意見をなされる場合においては、他の多くの委員もこれに耳を傾けられることが当然であろうと思います。最後の結論として出て参りましたその結論というのを、協議会のとりまとめによつてなされたものとして私ども十分尊重して参りたいと考えております。
  52. 柳田秀一

    ○柳田委員 もとより結果論的にはその通りなのです。そのことを私は言つているのじやない。ただこの中でも、何ページも費されたものはおそらく医療担当者の行為に関することだけなのでございます。従つてこういうものは他の厚生分野の方の御意見――それはもとよりみな平等の資格と権限において、平等の採決権によつて、結局において票数によつておきめ願うというような、形式論的には今大臣の言われたようなことになるかもしれませんが、やはり保険行政を円滑にやり、また保険行政をもつと妥当適正にやつて行く上においては、実質的には私が言うた方向、もつと関連のあるところの医療担当者の意見というものは尊重さるべきものであるという原則論はお認めになりますかどうかということを聞いておるのです。
  53. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 私が委員会におきまする委員の発言の重度いかんということをここで申し上げることはいかがかと存じます。ちようど当委員会におきましても、甲の問題あるいは乙の問題にそれぞれ御造詣のお深い方々がある場合に、甲の問題に御造詣の深い方の場合に乙の方の委員の比重を軽くするということを申し上げることは、むしろその委員会に対する一つの制肘になるようなことになりまするので、さような場合におきましては委員会の運営が最も民主的に行われることを期待してその答申を待ちたいと存じておる次第であります。
  54. 柳田秀一

    ○柳田委員 ちよつと立場をかえてお尋ねしますが、中央社会保険医療協議会におかけになりまして、年末の休みを勘案いたしますと、約一箇月しかございません。従つてその一箇月の間において、今大臣の言われた民主的な方法によつて満足すべき結論が出るだろうというふうに大臣はお考えになりますか。
  55. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 そう期待しております。
  56. 柳田秀一

    ○柳田委員 大臣は御期待されておるが、もし大臣の御期待に反した場合にあくまでも民主的に会を運営されるように大臣はおとりはからいになりますかどうですか。
  57. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これはざつくばらんに申し上げますと、しりの期間がきまつております。従つておそらくこれらの委員の方々はそれぞれ学識経験者であり、その道の造詣の最も深い、私どもが人格的にも技術的にも信頼する方々を御委嘱を申し上げておりますし、またその運営はその立場において十分御検討いただいておると存じますから、従つてそのしりの押えられる以前にすべての点を考慮しながら御検討いただくことと期待しております。
  58. 柳田秀一

    ○柳田委員 しかうば、今大臣はざつくばらんにもううしろの土俵が詰まつているのだというならば、これは局長にお答え願わないとわかりませんが、中央協議会ではいつごろまでに結論を出して大臣に答申をされるように期待しておられますか。
  59. 久下勝次

    ○久下説明員 率直に申しまして、これは中央社会保険医療協議会の答申が出ましてから厚生省におきまして大臣の決裁を得て告示の形式で出されるのであります。これが一般に決定をすることを考えますると、来月の十五日前後には答申をいただけるように特別な御尽力をいただかなければならないと考えておる次第であります。
  60. 柳田秀一

    ○柳田委員 このような重大な問題でも約三週間以内に厚生省の方は結論を出していただくことを期待しておるというならば、先にもどつて、臨時医療保険審議会のごときものでも、何ゆえに単価の問題が今日まで荏苒しましたか、単価の問題がずるずるひつぱり延ばされて、こういうような重大な問題のときにはもううしろに土俵が詰まつておるのだから三週間で結論を出してもらうのだ、ここに厚生省としてのはなはだしくえてかつてと申しますか、非民主的と申しますか、単に厚生省の希望するものを一つのトンネル機関として審議会なり協議会の方で通過さしてくれ、こういうような御意図のように伺いましたが、これは形式上の民主主義で、実質的には何ら民主主義の本体をおわきまえになつておらぬ態度のように考えますが、これは局長じやなしに大臣からお答え願います。
  61. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 従来の点等をいろいろ考えますと、今の御意見等も私ども無理からぬことだと考えます。しかし今までの審議経過を聞いてみますと、やはりこの原則論から熱心に来られました過程が私どもも首肯し得る点がありますが、しかし事が大分切迫いたしておりますから、さきに申し上げたようにヘビーをかけてお願いするように申し出たような次第であります。
  62. 柳田秀一

    ○柳田委員 大分大臣もお苦しいようでありますが、そうすると原則論的には柳田の言う通りであるが、現実はさようまで行かなかつたということになりますと、厚生省としてもその間に打つべき努力が足りなかつたということを別の言葉で言い表わしたことになると思いますが、どうですか。
  63. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 必ずしもそうばかりではなかつたのじやないかと思うのであります。しかし今から考えると今お話のようなことも一応論じられるのでありますが、これはあまり早く結論が出されてしまつては、またこのごろになつてからやり直さなければならぬというようなこともありましようが、いろいろ熱心にやつておられたことを、私どもが今からあまり速度がぬるかつたじやないかというようなことを申し上げることはかえつて礼を失すると存じます。従つて従来の御熱心は大いに了といたしますが、このような問題はひとつ急いで御結論をいただきたいと言つて申出たような次第であります。
  64. 柳田秀一

    ○柳田委員 そうすると、三週間ではどうにも結論が出せない、はなはだしく紛糾して結論がなかなか出せない、そういうような事態のときには、うしろに土俵が詰まつておるのだから、厚生省としてはどういうような態度に出られますか。
  65. 久下勝次

    ○久下説明員 まず最初に臨時医療保険審議会のことでつけ加えさせていただきますが、臨時医療保険審議会が設置されました当初から私は欠かさず出席いたしておりますので、詳しい事情を承知いたしておりますが、簡単に申し上げますと、これは閣議決定に基く厚生大臣の諮問機関ということになつておりますが、関係委員の方々が当初審議会の態度につきましていろいろ検討されたのであります。その際この機関は単なる普通の諮問機関で厚生省から出された具体的な案をいいとか悪いというだけのそういう態度でなしに、われわれから問題を持ち寄つてやるような形にしようじやないかということで、きわめて広い問題を取上げられ、それに対してただ形だけ厚生大臣から諮問をした形にしておるというような事情であります。このことは私は臨時医療保険審議会の運営は決して間違つておるどころでなく、また非常に適切な運営の方法であると思つておるものであります。そういう関係上実は原則論にまず審議の中心がかかりまして、この夏まで正味二箇年ほどを経過したという事情でありますので、私どもは促進方をお願いはいたしております。大臣から申し上げ、また大臣の御意図をくみましてお願い申し上げたのでありますが、具体的に私どもはこういう考えを持つておるがどうかという諮問を出すことについては、そういういきさつから慎んでおる次第であります。この点は御了承をいただきたいと思います。  それから協議会の審議がどうなるかということでありますが、私からいろいろな仮定を設けて申す段階ではございません。私としてはこの問題につきまして十六日に第一回を招集をいたしまして、そのとき以来、またその前から会長にはお願いをしておる次第であります。仰せの通りに民主的な運営をはかりつつも事柄の性質上結論をできるだけ急いでいただきたい、そのためには年末にさしかかつてたいへんお忙しい際ではございますけれども、各委員の方々にも、普通の協議会のように間隔を長くしないで瀕繁に会議を開くことによつて短期間のうちにも能率を上げていただくようにお願いをしておる次第でございます。私は与えられました責任上、そういう趣旨で今関係者にお願いをしている際でございます。期間は従つて短こうございますけれども、実質的には相当実のある審議が行われるものと期待いたしております。
  66. 柳田秀一

    ○柳田委員 局長にお尋ね申し上げます。私の質問したのはこういうような非常に厖大な資料であります。しかもこの厖大な資料のもとに新医療費体系と、さらに厖大な資料がある。これを三週間にやれということは無理なことです。御無理は大臣も言外にお認めになつておる。後に土俵が詰まつております。これは無理だ。そういう無理を要求されるのでありますから、必ずしも期待通りにその十二月の十何日までに厚生省の思つておられるような答申にまで、会議が民主的に行かなかつた場合にはどうなさいますかということを聞いておる。これについてお答え願いたいと思います。
  67. 久下勝次

    ○久下説明員 行きません場合には、またあらためてそのときの状況に応じまして大臣のお指揮を仰ぎたいと思います。私としては現在はそういう仮定を考えずに、今申し上げた通りの方向で全力を傾けたいと思います。
  68. 柳田秀一

    ○柳田委員 保険局長の言われるように持つて行きたいということは、局長のお立場上わかつております。しかし私の問うておりますことは、そういうふうに御期待になつても、この厖大な資料をこの三週間の間にやること自体に無理があるから、もしも行かなかつた場合はどうするか。その場合にはまた大臣に相談をしてしかるべき方法をとるとおつしやるが、そのときもやはりあくまでも四者構成という、あの法律の趣旨を生かして、十分に民主的な運営のもとにやつて行くということは原則論的にはお認めになるのではなかろうかと思いますが、その点はどうですか。その点だけを念を押しておきたいと思います。
  69. 久下勝次

    ○久下説明員 私も委員の末席をけがしております。また保険局長の立場にあります者といたしまして、仰せの通りの考えであるということを申し上げておきます。特にこの際御質問がありましたから申し添えさしていただきますが、中央社会保険医療協議会会長をしております湯沢委員は、その点につきましては今おつしやる通りの気持で、御老体をひつさげて非常な御尽力をしていただいておりますことを申し加えさせていただきたいと思います。
  70. 柳田秀一

    ○柳田委員 実際に今後そのように運営されるであろうことをただいまの御答弁からも信じ、またそういう一月足らぬ間に強行突破をされるのですから、いかなるまたこの運営が難関に逢着するかもしれぬということを予想されて、しかもその場合にも民主的で、しかも立法精神をくんで民主的にやられるというただいまの局長の言明を私は多として、これは見合うことにいたします。  そこでお尋ねいたしますが、先般新医療費体系が出て参りましてからも、各方面からも意見が出ております。当委員会においても多数の参考人の意見も徴し、また国会等においても幾多の議論が出ておる。有田君は何かあら探しだ、こういうようなことを言つておる。しかしそれははなはだしくこの委員会を冒涜するものであつて、私ら委員の一人としてそういうようなことを言うべきでないのであつて、むしろこれは委員長の方において、速語録の方を何らかの形において善処されることこそ望ましいと思うのでありますが、われわれはそういうような意味でこれを言つておるのではない。やはり日本の今後の大きな医療行政の骨格をなすところの、むしろ日本の医療行政の革命と申すべきものでありますから、われわれはこの問題と真剣に取組んでいるのであつて、さような見解で初めからこの問題に取組んでいることはまつたく想像もしていなかつた。そこでわれわれの真剣にこの問題に取組んで申しました議論を通じての意見というものは、当然厚生省におしても十分これはお考えなりまたおくみとりを願えるものと信じたからこそこちらは申し上げておつた。ところがきようお聞きしますといろいろ御議論は承りましたが、厚生省の出しております新医療費体系は万全のものであつて、これは何ら修正とか訂正する意向はないというただいまの御答弁である。であるとすると、すべて政府の出したものはこれは完全なのだ、かりに完全でないにしても、幾多の不備を国会議員なりその他各界の代表者から参考意見等が開陳されても、それは単に聞き置くという程度のものであつて、われわれの出した原案はこのまま行くということであるならば、これは何をか民主主義と言わん、民主主義というものは幾多の意見をよく尊重してその中から帰すべきところをおのずと結論を出すのが民主主義である。最初の原案をこれを強硬突破しようとするのは民主政治でない、民主政治の仮面をかぶつたところの専制政治である、新医療費体系について御議論がありましたが、これをもつてわれわれはやつて参るということが初めからやられるならば、何もこういうようなわれわれの委員会にかける必要もなければ、ここで審議する必要もないのでありますから、その御答弁を取消される用意がありませんか。この新医療費体系の問題だけでなく、すべての政治に通ずるところの、日本の憲法に保障されているところの根本問題だと思いますから、十分御研究願つて御答弁願いたい。
  71. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 新医療費体系は御承知のようにああして御審議願いまして御報告申し上げた、そうして御検討をいただいたのであります。これに対しては先ほども二、三その態度について御質問がありましたから私からもお答え申し上げましたが、従つてそれらに対する御意見、あるいはそれによる環境というものは、これを具体的に現わす場合には、社会保険の医療に現われて来るわけであります。もつと具体的に申しますと点数に現われて来るわけであります。従つてこの点数に現わす現わし方におきまして、御意見を尊重しながらこれを現わすことに努力して参りましたのが本日御提出申し上げました新点数でございます。従つて御議論を全然無視したわけではなし、十分各方面の御議論はこれを尊重するにやぶさかでなくやつて来たつもりであります。
  72. 柳田秀一

    ○柳田委員 最後に念のため一言伺つてこれで質問を打切ります。それでは今後われわれが審議する場合に、審議の過程におけるいろいろの議論なり意見なり、あるいはさらに中央社会保険医療協議会における議論なり意見というものは十分参酌されるということだけはここではつきり言明されるかどうか、それを承つておきます。
  73. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 ことに国会の御意見を尊重いたして参るつもりであります。また協議会その他のこちらの諮問機関の意見等も十分その御答申を検討して参りたいと思います。
  74. 滝井義高

    ○滝井委員 大臣は先般私の質問中に、社会保険の点数表は本委員会には出さないと御言明になつたのですが、きようは今本委員会に出したのですが、これはどういうことなのですか。
  75. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 この前はここへ出してここで検討されるかどうかという御質問の内容であつたと思います。実は委員長からこの中央社会保険医療協議会に提出するときに、同時にこの委員会にも報告するようにというのでございますので、国会の御意見を尊重しまして、こちらへ御報告し、結局中央社会保険医療協議会でこの内容の検討が始まりますので、従つて御報告を申し上げた、こういうのを今度新点数表として実施したいということを御報告申し上げて、御提出を申し上げた次第であります。
  76. 滝井義高

    ○滝井委員 そうするとこの前は提出しないと言つたが、きようは委員長の要請によつて提出することになつたということになりますと、今柳田君の質問にも関連をしますが、もしこの点数表をここで修正の意見が出て修正をするというようなことは、それは受け入れられるのですか。ただ参考資料として出したということだけですか。
  77. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これは御承知のように、中央社会保険医療協議会においてそのような場合においては法的にこの諮問をして、そうしてその意見を求めて、厚生大臣が決定するということに相なつておるのであります。従つて私がこの前申し上げたのは、法律的手続におきましては当然そういたして参らねばなりません。従つてその前にあるいはそれと同時に当委員会においてこれを政府が原案として出して、御協議をいただいて、それからさらにあるいは協議会にその案を出すというような考えではないということを実は申し上げたつもりでございます。従つて協議会に出します案は、これは御要求がありますれば、本委員会にも出すことは当然だと私ども存じております。そういう意味において御報告を申し上げ、出した次第であります。
  78. 滝井義高

    ○滝井委員 これはおそらく幹事案として中央社会保険医療協議会にかけられておると思います。そうしますると国会の意思がこれに加つて修正をする場合において、委員会で少くともこれではいけない、こういう結論が二十九日に出た場合には、中央社会保険医療協議会に出しておるものを撤回しますか。そういう中央社会保険医療協議会と国会の厚生委員会とのこの問題の取扱いに対する関係は、大臣はどうお考えになつておりますか。
  79. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これは実は幹事案でなしに大臣諮問案として出したのであります。幹事案であろうとも大臣諮問案であろうともこれは大して違いはないと存じまするが、私どもは、この前もちよつとその点は申し上げたのでありまするが、国会が国政審議においておやりになることは、これは当然であります。従つてその場合に、意見がかりに現われて来た場合に、その意見を私どもも尊重するのはこれも当然であると思う。大臣の諮問案をかえて出すかどうかということは、そのときの都合によつて必ずそうせねばならぬということもない。おそらく国会の意見は、それが現われて参りました場合には、そのままで協議会にも反映して来ると存じます。
  80. 滝井義高

    ○滝井委員 そうだろうと思います。そういう前提のものに少し具体的な質問に入ります。さいぜん大臣が来られる前にいろいろお聞きしたのですが、局長の御答弁がなかつたので、大臣の御答弁を求めるわけであります。医薬関係を合理化するために医薬分業、その基礎としての新医療費体系ができたわけなんです。大臣は、現実のこの医療の姿と、今度新しくかわるであろう医療費体系、新点数、こういう姿とは具体的にどういう点が合理化されておると思いますか。ひとつ具体的に大臣の考えをあげてもらいたい。局長は聞きました。
  81. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 具体的には多分局長が御説明申し上げたと存じまするが、重ねて私からの答弁を御要求になりますので、総括的に申し上げてお答えをいたしたい。  新点数におきましては、新体系に基いて初診料、再診料、注射料というようなものを、はつきりと従来とかえて点数を訂正いたして出しております。かつまたそれらの端数を切り捨てておりますることも、お手元に差上げておる通りであります。従つてそれらの点から生じて参りまする点を、この新医療費体系の御意見等、その他私どもが平素研究いたしておりまする点から増点いたしまして、あるいは病院なり診療所等の均衡を考慮して、点数の改訂に資して来たわけでございます。また全体的に考えて参りますると、従来から通牒等で点数等の取扱いをいたして参つておつたものもございます。こういうものもこの際に明瞭にいたしまするために、はつきりと点数に表わして参つております。  そういうふうに具体的に一々ずつと内容を申し上げますると、あるいは従来のを改廃いたしました分あるいは新しく設けました分、相当多数出ております。一々の内容につきましてはいずれ後刻局長から詳しく申し上げると存じまするが、その内容につきましては、診察料の問題、指導料の問題、看視あるいは調剤あるいは検査あるいはレントゲンの診断あるいは注射あるいは処置、具体的にそれぞれこの点数を御検討いただきますると、その点が盛られておる次第でございます。
  82. 滝井義高

    ○滝井委員 どうもさいぜんの局長さんの答弁の方が大臣の答弁より的確であつたのでありますが、医薬関係を合理化するためにできたのであります。この体系は現実よりどういう点で医薬関係が合理化されておるかというものさしは、大臣が冒頭にお答えになつたように、少くともこの体系で第一には医療が向上しなければならぬということです。医療が向上することと、患者がより便利になつて、そして患者の負担が現在よりふえない、また医師、歯科医師、薬剤師、要するに、三師の技術料がもらえるということがなくては、医薬関係の合理化ではないでしよう。大臣は、それが医薬関係の合理化だということを第十九国会の冒頭で御説明になつた。ところが患者の負担はすでに東京の新宿社会保険出張所でふえてしまつたというようなことで、減る資料が出て来ない。資料があるなら出してくれと言つている。これは私たちが調べた限りでは減らない。どうしても患者の負担がふえる。またあの四本の、原料の報酬の分析、総医療費のわくをかえない、新医薬費の増減を来さない、医薬分業をやるという柱を立てたが、医薬機関、とくに内科、小児科においては所得が減るということは新宿の調査で出て来た。これは机上の算術の計算でも出ることははつきりした。患者の負担は一二ないし一三%ふえることは明らかになつた。しかも現実の日本の医療というものは赤字である。その赤字の解消というものは現在やつていないことは、医務局長も認めております。赤字の解消はやつておりません。これは将来の医師の技術料をより向上せしめるということのいわば一里塚を築いたステップだということで、現在向上にはなつておりませんということを医務局長は言われ、それを認めた。そうなると具体的な医療の合理化というものはどこに出て来るか。こういうことになると思いますが、出て来ていないでしよう。大臣は今こまかいことを言いましたけれども、それはわれわれは専門家に検討してもらつたらいい。もちろんわれわれも小さいことはやりますが、こまかい手術料のようなことはやつてもらつたらいい。われわれはあしたでも医療費体系に関係するようなところは質問します。時間があれば、きようでもやります。やりますが、問題は今回の医薬関係の合理化という点で具体的にこの医療費体系はどういう点で出しているかということ。この前なかつたので、根本的修正を持つて来いということをこの前長谷川さんが要求した。あなた方は黙つて聞いておつたから、おそらく持つて来ると思つた。また単価の問題についても、単価は幾らだということを持つて来てもらうように要求しておつた。ところがきよう何も出て来ない。今大臣の答弁で私は驚いてしまつた。何も修正する必要はありません、こう来た。この前は一々答弁ができなかつた。たとえば薬局に患者が支払つたのは二十八年は百八十八億、二十九年は二百七十五億支払つておるが、そういうものが適正妥当な支払いの全額であつたかどうか。私はさらに四百億、五百億はふえる、こういう点をもつとはつきりしてくれ。流通過程はわからぬでも、調査してはつきりしてくれといつて要求したが、きようは何も出て来ない。私たちは一箇月何のために待つたか。これを審議するために待つたのではない。われわれは医療費体系をやつておる。日本の現実に合うか合わぬか、こういうことをやつておる。大臣は修正する必要はないと言うが、われわれはここで修正しなければならぬと考えておる。大臣は修正する必要はないと考えるなら、これ以上言う必要はない。かつてに臨時国会に突入したらいい。だからそういう点をこの前要求して一箇月待つたのです。そうでなければわれわれはこの前がんばつてでも結論を出す。だからさいぜん、どうするのだ、まだ通常国会までに一箇月ばかりあるのだからそいつを出して来るのか、それとももうこのままほうかむりをして、きわめて虚偽の数字の上に立つた虚偽のこれをもつて、日本の人間の命を扱うものをやるのかどうか、こういうことなんです。これは虚偽なんです。虚偽でなかつたならば、百八十八億をもつとはつきり分析してもらいたいということなんです。もつとはつきり出してもらいたい。私のこの前説明した数字の反駁をここに出してもらいたいということなんです。流通過程はわかりませんと言つて逃げておる。わからぬ流通過程を、医者の調査ができて、薬剤師の調査ができないことはない。また大臣は、製薬業については製薬技術と物とは分離しますとこの前言明しておる。どういうぐあいに分離して来るのか、それを出してもらわなければならぬ。それができれば医薬分業というものにわれわれは大賛成なんです。ところが薬剤師までは物と技術を分離したけれども、一番大事なピラミツドの底辺をやつていない。土台ができていない。それを大臣がやりますと言明したのだから、やつた結果を、もう二十日以上たつておるのだからお出しいただきたい。できなければもう三十日ばかり延ばして、通常国会の前に出してもらいたい。どうせ臨時国会中に委員会は開かれますから、どうぞ出してもらいたい、こういうことなんです。修正をせずに今の言明のままに押し切つて行かれるのか。われわれはこの前穴と言つたのだけれども、有田さんは穴をつつくと言われたが、穴をつついたら穴だらけなんです。だから穴をふさいで持つて来られるのかどうか。それを私は聞けばいいのです。さいぜん医務局長は、その点は私答弁できません、こういうことなんです。赤字は別個にやります、これははつきり責任はあるけれども答弁ははつきりしない。その点でどうされるのか。緒方副総理はここで言明しておる。この案は未熟でございます、未熟だから、閣内においても、閣議了解とか決定とかかた苦しいことにしないで、各方面の意見を十分検討して、意見をとりまとめてこれは決定いたしたい、こう言つておる。内閣を代表してやつておる。厚生大臣の意見よりか、少くとも総理大臣としての緒方副総理の意見というものは重要なものなんです。緒方さんははつきりここで言明した。だからそういう点から、今まつたく修正をしないということになれば、これはもう何をか言わんやなんです。われわれはもうこれから時間をかけてやる必要はない。われわれは真摯な態度で、穴があれば穴をふさがなければならぬからやつておるのだ。穴だらけだ。有田さんが穴を探すと言うが、穴を探すことは当然なんです。だからその点を明白に修正しないでこのまま堂々と押し切つて行くなら行くと――それならわれわれは堂々と闘います。だからはつきりとひとつ、歯に衣を着せずに、このままやりますとか、あるいはいろいろの意見を勘案して、もう一回根本的な検討をやつて、少くとも通常国会までには、臨時国会で委員会にかけるように持つて来る、こういうことなのか、その点をひとつはつきりしてもらいたいと思うのです。やるならやるでけつこうなんですから……。
  83. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 私が先ほども申し上げましたように、新医療費体系はあのようにして御報告申し上げまた御検討をいただいた。その御意見に基いて、これを具体的に中央社会保険医療協議会に委嘱する場合、これを直す場合、また現実に被保険者が治療を受ける場合、どういう状態になつて来るかということが新点数でございます。従つて新医療費体系に基く新点数であるわけでございますから、一連よりも十分の関係があります。この新点数のつくり上げについて、従来からの御意見等を大いに尊重して新しい点数というものをきめましたので、それを私は申し上げたのであります。それで御検討いただき、また意見等もくみながら、新点数というものをつくり上げたつもりでございます。これは御検討いただくとわかると思います。そこでそれならばその上にこの医薬分業の実施について具体的に合理化が新点数においてなされたかどうか、この新点数に表われて来た場合、新医療費体系を現実に実行する場合の医療費を点数に表わして来たときに、表われて来たかどうか、そういう問題でありまするが、私どもは十分表わしたつもりであります。まずこの医療の技術と調剤とを区別しましたことが、いわゆるいうところの医薬分業の根本になり、それが合理化の中心になつて来、また医療の向上の基礎になつて来ると私ども考えております。そういう根本的な新医療費体系に基いた点数の改訂が、お示しをいたしておりまする点であります。お話の中に、製薬問題についてこの前お前は約束したじやないか――御質問がありましたので、製薬問題についても今後大いに検討せねばならないということは申し上げました。しかしこの製薬問題はまたおのずから別だと考えております。この新医療費体系に基礎を置く上においてそれをつくり上げるというものではないと考えます。別な角度から日本の医療というもののこの立場をとつて来まする場合に、いろいろ当時御検討をいただいておつた製薬の原価、あるいは広告なりその他の問題等を検討して、製薬というものについての基本的な態度というもの――参議院でもこれは御検討になつておりましたが、あるいは場合によると国家が経営するというような問題もありましようし、そういう点については今後十分研究の余地はもちろんあると考え、私どもさような意味において、同感を表した次第でございます。
  84. 滝井義高

    ○滝井委員 そうしますと、国会で述べた意見というものは――新医療費体系を根本的に修正する必要はないけれども、その意見というものを、修正をするかわりに新点数に織込んだと、こういうことなんですか。要約すると大臣の答弁はそうなるのですが、そういうことなんですか。
  85. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 そういう面もありましよう。具体的にはそういう面もありましようし、また国会でのいろいろ御審議の途中におきまして、関係委員から御意見に出ました点は私どもこれを十分拝聴して参りたい、従つてその新点数等にこれを反映し得るものは、つとめて反映するように努力したつもりでございます。
  86. 滝井義高

    ○滝井委員 そういう点もあるということなんですが、そうすると今言つた根本の問題の答弁をそらしておるのですが、問題の根本はやはり新医療費体系なんですよ。この根本が間違つておれば、それから出て来た点数というものは間違つておるのです。あとでそれはやりますがね。あなたが新点数をつくるのに組み入れたと言うが、実際に組み入れてない点があるのだからやりますが、どうですか。その新医療費体系というものは修正しない、点数でそれを勘案したからやらないと、こう理解してさしつかえありませんか。
  87. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 新医療費体系というものは、最初から申し上げましたように、二十七年の状態を医薬その他に分類して合理的にこれを配分する上にとつて、当時の資料を中心に検討して参つた。従つてこれには今お話になりましたように、資料そのものについての誤算があるのではないかという御意見もありましよう。またこれは当然増額しないといつておるけれども、新宿でやつたところが増額するじやないかという意見もあります。私どもはさようには考えないのでありまするから、そこは意見の相違であるのでありまするが、新医療費体系そのものは提出の最初に申し上げましたようないきさつから出して参つたのであります。従つてこれに対する御意見は御意見として十分尊重し、その方程式というものは、当時最も妥当として私どもが一つの治療の基準を置いて来て、それを分類しかえて来た中を配分しがえした場合には、このような状態になる。それに基いて今度は実施の面に当りまする場合は、点数にこれを移しかえて参らねばならないのであります。従つてその方程式に基いた移しかえの場合、方程式に対するいろいろな御意見は、移しかえの上につとめて出すようにすることが私どもは妥当であると考えて参つたのであります。
  88. 滝井義高

    ○滝井委員 どうも答弁を長々と山鳥の尾のようにされますけれども、そういうことではなしに、医療費体系のこれは根本論なんですよ。医療費体系の根本はそのままやつて行く、こういうことで、そうして皆様の意見があるところは新点数でひとつ組み入れて行く、ざつくばらんに言えば。こういうことに了解してさしつかえありませんか。そうならそうと言つてください。
  89. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 私どももそういう心持で行きたいと存じます。
  90. 滝井義高

    ○滝井委員 そうすると今柳田委員から御説明がありましたが、この出て来た医療費体系は現在臨時医療保険審議会と中央社会保険医療協議会の両方にかけているのですか。
  91. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 中央社会保険医療協議会の方にかけております。
  92. 滝井義高

    ○滝井委員 医療費体系は中央社会保険医療協議会だけにかけて、臨時医療保険審議会にはかけていないということなんですか。
  93. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これはかけておりません。新医療費体系は点数の方だけかけております。
  94. 滝井義高

    ○滝井委員 臨時医療保険審議会というのは社会保険に関する大綱を決定するところだということを先般来るる御説明になつたそうすると法律上地位はないが閣議で決定をされているものだと思いますが、これは明らかに日本の医療革命だと言われるものなんですが、一点単価の問題なんかもそこで論議をされているということをこのごろから御説明いただいたんですが、医療の報酬というものは掛算なんですね十一円五十銭、十二円五十銭にかける点数というのが今の医療の報酬なんです。そうなりますと、この医療報酬に重大な変化を与える医療費体系なりあるいはこの点数の改正というものは、臨時医療保険審議会にはかけなくていいということなんですか。
  95. 久下勝次

    ○久下説明員 その間の事情につきましては私から御説明をさせていただきます。臨時医療保険審議会の運営の方針は先ほど柳田委員の御質問にお答えした通りでございまして、目下そういう立場からただ問題を診療報酬の問題に制限をいたしまして、あらゆる角度から検討を続けられているわけでございます。そこで新医療費体系ができましたので、さつそく私は国会に報告いたしました直後の臨時医療保険審議会におきまして、その医療小委員会に資料を配付いたしまして御説明いたしました。委員の方々は簡単な説明を聞いただけでこれはこれとしてわれわれはわれわれの方向で審議をこのまま続けて行こうということでございますので、かけると言えばもうすでに大臣から、文章は今正確に記憶しておりませんが、非常に広範囲な諮問書が出ているのでございます。従いましてむしろあらためて諮問するということでなく、こういうものが出ましたからということで御説明をし、臨時医療保険審議会でそれを取上げる意思があれば取上げ得るような態勢でございます。ただ私どもとしてはそういう態度だけとりまして資料を配付しておる状態でございます。
  96. 滝井義高

    ○滝井委員 そうすると、その委員会は今度の医療革命ともいわれるべき医療費体系なりあるいは物と技術と分離して翻訳して参つたところの点数については権限がない、一応正規のあなた方の諮問機関は中央社会保険医療協議会である、こう認識してさしつかえありませんね。
  97. 久下勝次

    ○久下説明員 私はさように申し上げたのではないのでありまして、ただいま診療報酬の問題を臨時医療保険審議会の小委員会で審議を進めているのでありますが、そのやり方は単に支払い方法とか個々の点数の問題とかいうようなことのみでなくて、これをも含めましたもつと広い立場から論議が行われているのでございます。従いまして新医療費体系そのものについて申しますれば、臨時医療保険審議会は先ほど申し上げたような運営の方針をとつているのでありますので、審議会の方針によつて当然こういうものも検討して行くのであろうと思います。私どもが今問題にしておりますのは新医療費体系に基く点数表の具体的な改正の問題でございますが、これはまた新医療療体系に基くものであり大きな変革でございますので、臨時医療保険審議会の権限の範囲に基本的には入るものもあるかと思いますが、こういう点につきましては私は過般その説明をいたしました際に、時間的な関係その他の事情を申し上げまして、具体的な点数表の改正案ができましたならば、中央社会保険医療協議会に直接諮問をするということにつきまして大体の御了承を得て進めている次第でございます。従いまして権限がないというふうに申したつもりはございません。
  98. 滝井義高

    ○滝井委員 きわめて微妙なところなんですね。そうするとあなたの方は今柳田委員の御質問に答えたように、来月の十五日までに答申を出していただきたい、こういうことなんですね。そうしますと臨時医療保険審議会も同時に医療費体系なり点数の改正を含めて一応検討はやつている、それよりさらに広い範囲で検討をやつている、こういうことなんです。片つ方は来月の十五日まで、臨時医療保険審議会の方は期限がちよつとないわけです。この間の調整なんです。先般その問題について私が質問しましたら、大体両者の委員の構成が同じようなものなんだから、一方の結論は一方の結論と同じようなものが出るとあなたは御説明になつた。ところが中央社会保険医療協議会と臨時医療保険審議会とは、後者の方が療養担当者の数が多かつたと私は記憶しております。そうしますと、こういう利害が錯綜する問題については結論の違つたものが出て来る可能性が非常に濃厚であるということなんです。同じ二つのうち、一方は法律に基き一方は閣議決定でできた機関なんですが、この間の意見の調整については違つたものが出る情勢があると私は思うのですというのは、これは先般人から聞いた話なんですが、まだ国会でこれを審議しているのだから、中央社会保険医療協議会では療養担当者の方は審議ができないというような話も聞いているのです。そこらの関係がこれはきわめて複雑微妙になつて来ると思いますが、この両者の間の、二つの審議会と協議会の調整はどうおやりになるのか。その間をひとつ御説明を願いたい。これはあなた方の諮問機関のことでして何も言う必要はないと思いますけれども、あなた方は今まで問題がポイントに来るとすべてこの委員会に逃げ込まれているのです。ですから、一応聞いといて、その次の質問に移りたい。
  99. 久下勝次

    ○久下説明員 お尋ねの問題は両審議機関の性格なり運営なりについてのきわめて基本的な問題だと思います。従来からその点につきましては具体的にも話合いをいたしているのでございます。実例も申し上げながらお答えを申し上げたいと思います。  一般的には臨時医療保険審議会の運営方針は先ほど柳田委員の御質問にお答え申し上げた通りでございますが、さて具体的に問題が差迫つて起ることがたびたびございます。特に典型的なのは昨年の十二月から行われました入院料、往診料の点数引上げの問題でございます。これらの点は考えようによりますれば診療報酬制度の基本的な原則がきまつてから順次きまつて行くべきものであるとも言えるわけでございます。そこで一方におきましては、こういう問題について長い間熱心な御要望がございまして、私どもといたしましても事務当局としてこの問題について真剣に検討を開始しなければならないように感じたのであります。そこで昨年の八月検討を始めるに先立ちまして、私は臨時医療保険審議会の小委員会に事情を御説明いたしまして、この審議会では原則的なものをやりますが、原則的なものがきまらなければ細部の点はきまらないという結果になるけれども、一方におきまして現実の世の中は動いておりますし、差迫つた要望もありまして差迫つた処置をしなければならない事情も起るわけであります。そこで具体的な入院料、往診料の問題が起きましたときには、前もつて当面の差迫つた問題についてはそれはそれで正規の手続、厚生省は原案をつくり中央社会保険医療協議会に諮問をするというような処置をとつてさしつかえない、こういうような了解を得ているわけでございます。その意味におきまして昨年の点数改正が行われ、本年の点数改正も行われたのでございます。なおしかしながら今問題になつております新医療費体系はまた別の角度からきわめて基本的な問題でありますが、また一面においては一月一日から医薬分業を実施するという時間的には差迫つた要請がございます。そのために具体的な点数表の改正を急がなければならない事情があるわけでございます。そういう意味合いにおきまして、私は先ほど申し上げたように臨時医療保険審議会の小委員会において発言をし、会長にも御了解を得、また各委員にも文書をもつてこの旨を御通知申し上げまして、直接点数表の改正については中央社会保険医療協議会において審議し臨時医療保険審議会の審議は一般的な方針をそのままやはり従来の通り続けていただくということに御了承をいただいたわけでございます。この辺確かにおつしやる通り、非常に基本的な問題が時間的なことを理由にしてかつてにやられるということでは適当でないと思いまして、その点は少くとも私どもとしてはそれだけの手続を踏みまして現在の仕事を進めておる次第でございます。将来としても同じように考えていいと思います。  なおつけ加えて申し上げまするが、昨年八月にそういうことの御了解を得ましたときに、原則的なものがきまることによつて、その前に医療協議会等できめられた問題がそれに背馳する場合にはそれはどうするか、これは当然その原則的な方針に基いてあらためて改訂が行われるでありましようということを申し上げております。  それからもう一つ御質問の、両者の間に意見の食い違いが起るではないかということでございますが、これは私もあり得ると思います。おつしやる通り片方は医療担当者の比重、つまり医療協議会の方は医療担当者の比重は六分の一でございますが、臨時医療保険審議会は四分の一でございます。そういう意味合いにおきまして、比重の差から、また具体的な委員のメンバーも若干違つております。さような関係から意見の違いは出るかも知れませんが、臨時医療保険審議会できまりました原則的なものは、まず私のところの厚生省におきまして十分その結論を検討し、それを適当と認めました場合には大臣の諮問として中央社会保険医療協議会の方に諮問するという段取りになりまして、厚生大臣の諮問というその間にクツシヨンが一つ入ることになります。私どもとしては大臣が今申し上げた通りに、臨時医療保険審議会の結論は尊重して参るということで措置をいたすつもりでございますので、その辺のことにつきましては心配はもちろんないと申せませんし、そういうことで厚生大臣の諮問が出ましても医療協議会がそれに反対する場合はあり得ると思いますが、大体におきましては円滑に行くのではないかということを期待しておるのでございます。
  100. 滝井義高

    ○滝井委員 大体わかりました。事態が差迫つておるので、今回は中央社会保険医療協議会に諮問を出しておる、原則的な根本的な問題について、臨時医療保険審議会の意見と中央社会保険医療協議会の意見とが相違を来すことがあるが、臨時医療保険審議会の意見が正しいという客観的な認定が得られる場合においてはその意見をもくみ入れる用意がある、こういう結論的な御説明でありまして、筋の通つた御説明でありましたので納得をいたしましたが、そこで聞くところによりますと、現在この医療費体系がまだ国会でも結論が出ていないということで、何か療養担当者の方が中央社会保険医療協議会の方に出席しなかつたということをちよつと聞いたのですが、そういうことがあつたのですか。
  101. 久下勝次

    ○久下説明員 先ほど申し上げましたように新しい点数改訂案を大臣から諮問されまして、今月十六日に中央社会保険医療協議会を開催をいたしたのでございますが、その会議開会の直前に医療担当者、特に医師を代表する委員から文書をもつて、ただいまおつしやつたような理由で欠席をするという申入れがあつたのでございます。その点は事実でございます。
  102. 滝井義高

    ○滝井委員 できればその文書をちよつとお続上げを願いたいと思うのですが、文書がなければ具体的にどういう理由とどういう理由で出て来なかつたかという、その具体的な理由だけでもけつこうです。
  103. 久下勝次

    ○久下説明員 文書を持つて来ておりませんから私の記憶しておりますところを申し上げます。この文書は医師を代表する委員四名の連名をもちまして中央社会保険医療協議会会長にあてた書面でございます。簡単な前文がございまして、左の理由により十六日開催の医療協議会には欠席いたしますとして、その理由として第一に掲げておりますのは、今問題になつております臨時医療保険審議会というのは原則的な問題を審議する機関であるということが書いてある。それから第二に、ところが臨時医療保険審議会におきましては適正な社会保険の診療報酬につきましてただいまその原則を審理中である、従つてその結論が出るのを待つべきであるということが第二に書いてございます。第三には今お話の通り、新医療費体系につきましては国会において審議中であるとして、特に五月二十六日の参議院厚生委員会の決議をつけて書き添えてございます。この決議は医薬関係審議会設置法を参議院厚生委員会において可決いたしましたときの附帯決議の内容そのままでございます。それだけ書きまして、名前がタイプで打つてありまして捺印して会長あてに出たものでございます。なお御参考に申しますが、そのほか付属書類として中央社会保険医療協議会の第十六回の会議において、ただいま滝井先生と話し合つておりますような臨時医療保険審議会の性格について、問答がございまして、それを付属書類としてつけてございます。
  104. 滝井義高

    ○滝井委員 大臣にお尋ねします。日本の医療革命ともいうべき新体系が余すところ一箇月半で実施の段階に入るわけなんですが、現在療養担当者が中央社会保険医療協議会に、今保険局長から御説明のあつた三つの理由で審議ができないとのことで出席しないということでございますが、これはどういうことになるのですか。少くとも四名の療養担当者の代表というものはこれは団体から推薦をされているものだと私は思うのです。少くとも日本の六万有余の保険医を代表する諸君だと思うのですが、その代表の諸君が諮問案を決定する中央社会保険医療協議会に出て来ない、こういうことになれば来月の十五日までにはとうていこれは結論が出ないことに相なると思うのですが、こういう取扱いはどうなんですか。前に採決をやつたことも私知つております。その後この採決の問題については参議院の山下議員だつたと思いますが、いろいろ質問をした結果、こういうことは今後やらないという言明だつたと記憶いたしておりますが、やつておるようでございます。そうすると日本のこの医療革命という段階になつたときに、再びこういう事態がまた起る情勢にあると思うのですが、大臣はこういう事態ならば諮問というものは残りの三者だけでやつて行くのか、それともこの際行政措置でもとつてやられるつもりなのか、それとも四名の医師代表を納得せしめて出席させるような措置を講ずるのか、当然ここに何らか具体的な政治的な手を打たなければならぬ段階が来ておると思うのです。その点をひとつ明確に御答弁をお願いいたしたいと思います。
  105. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 ただいま保険局長からお答え申し上げましたような状態でありますことを私も聞きまして、さつそく会長の方にも御努力をいただき、また保険局長も関係者の方へ出向きまして、いろいろ書いてあります条件等の内容についての相談をしながら申して参つたのでありまして、相当御了解をいただいたと存じております。従つてある時期ごろまでに、もうここ数日待つてくれないかというようなたしか御意見等もあつたように聞きました。全然出席しないという御意思じやないだろう。ことに会長におきましても、さらにみずからも行き、文書等でも出して、この医療の大きな転換を意味する点数の改訂であるから、関係者を代表した意味において出席しながら、十分意見を開陳されて検討を進めて参りたいという意味も申し述べて、了解を得ることに努めておられると承知いたしております。でありまするから、医師関係の代表者も、私は今のそれらから受けました報告等を総合しますると、必ずや出席しながらこれらの検討に当つて来られるだろうと思います。また私どももそれを期待しております。そういうことになるように、私どもも側面から大いに御理解をいただくように努めたいと考えております。
  106. 滝井義高

    ○滝井委員 私ある程度九州各地をちよつとまわつてみたのですが、現在医師諸君の医療費体系に対する不満というものは、下から盛り上りつつあります。のこのこと四名の者が出て行つてこれに賛成をしたならば、おそらく日本医師会の現幹部というものは吹き上げられてしまう情勢に今あると思うのです。この前から、長谷川委員も静岡県のどこかに行つたところが、その会議というものは何の会議だと思つたら、もう総辞退を決意をして、どういう値段で患者から診療報酬をいただこうかという話をしておつたという、きわめて事態が重大な状態になつておるということを御説明になつておりました。まさにそのときよりか情勢は私は悪化をして来ておると思う。大臣自身の退陣をすでに東京都の大会は要求したことは大臣も御存じの通り、九州各県もそういう情勢になりつつあります。総辞退の状態がだんだん出て来たり、あるいはここで言うことはどうかと思いますが、自由党にはもう今度の選挙では投票しないということも出て来ております。これはもうはつきり出て来ておる。こういう状態は、少くとも療養担当者が納得しないことをもし押えつけるとするならば、これはもうフアシヨなんです。これはこの前も言つたように、今中央社会保険医療協議会に対する改正をやらなければならぬと思いますが、これはそこにおる保険局長なんかは三重人格なんだ。保険者代表であり、同時に政府管掌の監督者であり、今度は同時に被保険者でもある。そういう三重人格を持つておる人が、今度は保険者代表で出て行くといつた場合に、その利益というものはどこにあるかというと、やはり負うた子よりも、抱いた子よりも、自分の身が一番かわいいから、被保険者の立場に立つてものを言うことは当然だ。言わぬと言つても、言うのです。そういう矛盾があの中央社会保険医療協議会にある。この根本的な改革をやらなけなばならぬと言つたら、局長は当然検討して考えるということであつた。あなたがやらなければわれわれの方で改正案を出すということまで、ことしの五月だつたか、言明をいたしておるのでありますが、そういう無理な情勢の中で諮問を出すわけで、民主的な討議というものができかねるところがあるわけです。これは数でも負けることはさまつておるのです。だからおそらく医師会から出たのは、六分の一でなくして、幾分多い四分の一になるところの臨時医療保険審議会でやつてもらいたい、こういう原則的なことはそこでやるのだという理由が出ることは当然なんです。なぜならば、これは国民の医療の問題とともに、それぞれの利害にも結びついておるから、きわめて重大な問題になつて来ておるわけです。だから大臣はこれはいろいろ今四名の方々が出ていただくようにという政治的なこともいたしましたが、これは一応今の情勢から考えて必ずしも出るとは限りません。出ないという事態も予想しなければならぬ。これはもう現実に出ていないのですから、仮定の問題ではない。出なかつた場合にどうされますか。理由は今聞きますと、私も今初めて聞いたのですが、ごもつともな理由がついている。臨時医療保険審議会が原則的な機関だから、おそらくここでやつてもらいたいということなんでしよう。それからそこで適正診療報酬をやるということ、これはあとでちよつと単価の問題で触れますが、まだやつていないということ、それから現実に医療費体系というものは赤字に立つている。従つて適正でないということ、同時に国会が今審議中だ。この前言つたように、これを修正して来なさいということで二十日間与えたが、それを修正もして来ていない。そうなりますと、この問題の最終決定は二十九日です。二十九日に、最終決定をするか、しないかを決定することになつているのですが、二十九日まではおそらく医療協議会は開かれぬことになる。そうすると、臨時国会ですぐ解散というような事態も起りかねない。これは小山さんとも論議したことがあるが、原則的には法律が生きて行くでしよう。しかしそれは現実に具体的に社会保険を始めるときに、これが療養担当者に納得が行つていない、そういうことではとうてい実際論としてはできない。実際論としては、あと一月半しかないから現実は間に合わない。全国の医師と薬剤師にこれを周知徹底せしめることは、木によつて魚を求めると同じように、私は不可能だと思つている。これをもし大臣がやられれば、大きな医療の混乱が起ることは当然である。これは現実の事態からいつても延ばさなければならぬことは常識論でありますが、そういう常識論は一応あとの問題で、まだ一月半ありますからゆつくりやりますが、現実にここに医者が出て来ていない。しかも数日したら出るかもしれないというが、出ないときは大臣は行政措置でやるのか。現実に出ていないのですから、仮定の議論でない。現実の議論ですから、出ないときはどうされるのか、この点をはつきり御答弁を願つておきたい。
  107. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 私どもは実は国会において法律を御審議いただき、その法律を尊重して実施する場合、その法律の実施ができないという情勢に追い込むということを前提にしてやることは、法治国としては妥当でないと考えます。それならば常にそういう状態が行われると、国家のすべての機能は停止するということになつて来る。従つてさようなことの起らないように、また国民全体で協力して行かなければならない。私は、実は先ほど来保険局長が御報告申し上げましたような状態になつておりますから、これをさらに了解を求めるように努力をして、その結果によると、必ずしも今お話のように全部出ないという意思ではないようでありましたから、今申し上げたのであります。現在におきましてはこの医療協議会に出て来ないが、ずつと出ないというようなことはないのではないか、それは国民が期待し、また国家が予想しておりますことと全然反する結果になる。三十年の一月一日から医薬分業を実施することのよしあしは別でございましようけれども、その法律がちやんとそこにあつて、その法律が厳然として進んで行く以上は、これを何とかしてほどよく進めるように努力をして行くことは、関係者のともどもの責任ではないか。それを全然協力もせずに、あらゆる方法でただその現実だけの問題で阻害して来るということは、これはいわゆる国民あるいは関係者のとらざるところである。もしやそういう状態があるならば、他の方法でもつて考うべきものである。私はかように考えております。おそらく医師関係の方々はあるいはお話のような点を私どもも耳にしておりますが、それらの状態が実際に行われることはまことに適当なことではない。ことに国民の知識階級の最上層にあると私ども考えております方々においてさようなことがないようにやつていただきたい、これが私どもの現在の切望であります。どうしても行かぬときはどうなるかということは、まだそこまでは考えておりませんが、法律が現存してあります以上は、厚生大臣はその法律の施行に向つて忠実に、それぞれの与えられた権限でやる以外はないのです。しかしさようなことは、私どもは起らないように協力を求めるように、最大の努力をすることが、私自身といたしましても十分努力をいたして参らねばならない点と考えたのであります。そういう意味でありまするから、実は二十九日というお話もございましたが、私どもの聞いておりまするのは、二十日ごろまで待つてくれというお話であつたと私自身は報告を受けております。従つて二十日を過ぎますると、出て来られるだろう、かように考えております。
  108. 滝井義高

    ○滝井委員 もうちよつと時間をいただきたいのですが、法治国家で法律が通つて、それに協力することは当然なんです。ところがこの新医療費体系をもととした分業というものは、現在参議院に継続審議中の苫米地案がかかつていることを、大臣は忘れておるんでしよう。これはペンデイングの問題なんです。現在参議院でこれを修正する可能性があつてかかつているわけなんです。こういう事態に民主国家の国民が協力して来なければうそなんだということは、これはまだ批判の余地がある。実施されていないのですから。まだ一箇月半あるのです。だから一箇月半のうちに合法的に、これが国民のためにいけないということは――何も二十六年の決定がオールマイテイではない。情勢の変化もある。あなた方は、われわれが穴を探して、その穴はあまりにも偉大な穴であるから、修正をしなければいかぬと言つても、あなた方自身がそれを聞かないじやありませんか。耳をかそうとしない。こういうところからこういう事態が起つて来ておる。現在の吉田内閣の行き方は、明らかにフアツシヨ的な、独裁的な行き方じやないですか。万民がこれを周知しておる。これが厚生行政にも現われて来ておる。大綱をきめると言つて、あなた方がつくつた臨時医療保険審議会の意向も、時間がないと言つて聞かないし、もしそういうことを民主的な方法で聞こうとするならば、あなた自身が一年なり二年なり三年を延期してもけつこうじやないですか。現在の日本の医療の状態で、ちつともこれは大きな支障を来していない。現在より、より合理化するという点だけなんです。よりということは、これは英語で言えば比較的の問題なんです。最上に合理化されるわけではないのです。ちつとばかりよくなるということだけのことである。しかもこの出された大綱を見ると、現在よりもちつともよくならない。現実論としてはよくならない。将来よくなる地歩を築くだけのことである。そうするならば、医療関係者が納得をし、薬剤師諸君の不合理な〇・五九三点というような調剤技術料を修正してやつて行くという方が、最も合理的で最も民主的なんです。最も国民の協力を要請する政府なんです。それをもう二十六年にきまつておるから、国民はそれについて来いということは、これは独裁的な、おこがましい、さたの限りだ。しかもそれが苫米地案というものがかかつていなければいいのですよ。かかつている。ペンデイングの問題なんです。まだこれはやるかどうか決定していません。それには今の態勢ではあるいはこれを否決して修正案を出すかもしれません。そういう情勢にあるので五分々々なんです。今はやるかやらぬかは五分々々です。大臣一人がやるということを言つているのです。まだ自由党の態度はきまらないでしよう。緒方副総理もここで検討すると言明されておることは、二十六年のものを来年の一月一日から必ずやるということの断定ではないのです。あなた一人で断定しておつて、おそらく国民投票をやつたら、これは必ずしもやるかどうかわからぬということなんです。しかし一応法律がきまつているから、それは来年の一月一日から動く法律なんです。まだ一箇月半は動かないのです。こういう事態を考えてみたときに、医師の諸君が反対をしておることは、これは民主的にちつともさしつかえないことなんです。反対が合法的な手段で行われる限りはちつともさしつかえないことなんです。何もかも自由党政府に、へいこらへいこらするならば、これは東条時代の独裁と同じなんです。だから大臣はもつと大きな気持で聞き入れて、そして悪いところはひとつ修正をしましよう、こう出るのがほんとうなんです。そういう態度をとらずに、法律がきまつたから、法律がきまつたからと言つたつて、そういう一点張りのものじやない。まだ法律が実施されていないのです。実施は来年一月一日になつてから、そういう態度はいかぬでしよう。これは当然法律が発効するのですから。まだ発効してないのですから。だからそういうことは大臣が誤解のないようにしてもらわなければいけません。  最後に一つだけ、単価の問題を約束をいたしておつたのですが、久下局長から御答弁がなかつたのです。単価の問題についてあなたはどういう案をお持ちになつて出て来ておりますか。それをひとつ御説明願いたいと思います。
  109. 久下勝次

    ○久下説明員 たいへん申訳ないのでございますが、私その御発言のありました日には病気のために欠席をいたしておりました。そのときに、かわつて出席をいたしました医療課長が、また実は数日前から病気で静養をいたしております。今担当者が来ておりますので聞きましたところが、何も聞いていなかつたということで、御趣旨の点に本日のところは沿い得ないことはまことに申訳ないのですが、これはさつそく速記録も調べさせていただきまして、御趣旨の点に沿うようにして行きたいと思います。ただ一般的に申し上げられますることは、単価の問題につきましては、先ほど私からお答えを申し上げました通り、具体的には進行をいたしておりません。臨時医療保険審議会におきまして、そういう問題を含めた一般的な立場で論議が行われている段階でございます。
  110. 滝井義高

    ○滝井委員 この前ここで私は、昭和二十六年十二月七日の閣議了解の文書と、それから二十八年二月十三日に向井大蔵大臣が内閣総理大臣吉田茂さんに与えた文書を読んだのです。特に二十八年二月十三日に向井大蔵大臣が内閣総理大臣に与えた社会保険診療報酬に対する課税上の取扱い等に関する件という文書の中で、社会保険診療報酬の適正化については、各省においてすみやかに根本的な検討を加えるものとする、こうなつておるわけなんです。それで主管省は厚生省だが、加えたかと言つたら、それは折に触れて大蔵省とも交渉しました、こういう答弁なんです。折に触れて交渉したならば、大体交渉するについては、具体的な何円というものを持つて来なければならぬ。一点単価一円上げれば八十億とか、あなた方の資料によれば百三十三億とか、こういうようなわけなんです。だから当然具体的な数字を持つて行つておるはずなんです。折に触れて交渉しましたというのですから、それを幾らで交渉したか持つて来てくれ、この次には単価の問題を持つて来てもらわなければならぬ、報酬というものは点数と単価とのかけ算ですから、点数だけが出て来ても単価が出なければだめなんだ、だからそれを持つて来てくれと要望しておる。しかもこの二十八年二月十三日に大蔵大臣が内閣総理大臣に与えておる文書には、関係各省においてすみやかに根本的な検討を加えるものとする、むしろしなければならぬということになつておるわけなんです。その関係各省の中心は厚生省であるので、厚生省として何用で大蔵省に交渉したのか、その経過をひとつ言つてもらいたい。なお、あなた方はその場合に臨時医療保険審議会とか中央社会保険医療協議会の意見聞をきますとか、こう言いますけれども、この文書にはその次に、なおこの場合要すれば臨時医療保険審議会その他民間の公正な意見を徴するものとするとある。なおこの場合要すればということは、聞いても聞かなくてもよいということなんです。できれば聞こうということなので、やはり関係各省の主体は厚生省であるということなんです。これはあなたこの前は、今の単価は適正であつて、日本医師会だけが適正でないと考えていると言われましたけれども、二十六年十二月の文書でも明らかに根本的に改正をして適正をはかれと言つておる。少くともこれは適正でないことははつきりしておる。こういう点あなたのあのときの議論は、あの閣議了解事項あるいは大蔵大臣が総理大臣に与えた文書から見て違つておる。従つて大蔵省と折衝した経過――もう二十九年も終ろうとしております。これは二十八年二月ですから、二十八、二十九月と二年になりますから、あなた方はここに具体的な案を持つて来ていなければならない。この前私はあなたと問答のとりかわしをやつておる。あなたも十一円五十銭では長くは責任が持てませんということをはつきり言つておるのです。五月から半年たつておる。だからもう責任がはつきり持てぬ段階に来ておる。こういう医療問題の重要な革命のときに答弁をいただかなければいけないということなんです。この前ここで二十日間の余裕も与えておるわけでありますから、はつきりしてもらわなければならぬ。こういう閣議の文書もあるし、それからわざわざ大蔵大臣から言つておるのですから、何ら厚生省は遠慮する必要はない、当然言つておらなければならぬ。館林さんも交渉を折に触れてやつたということですから、折に触れてやつたという具体的な資料をここに出してもらいたいということを要求もしております。ひとつ御説明をはつきり願いたいと思います。
  111. 久下勝次

    ○久下説明員 医療課長がどういう趣旨でそういうお答えをいたしましたか、今申し上げましたような実情でありますから現在ははつきりいたしておりません。ただ医療課長だけの立場からそういう問題について何か大蔵省と話し合つたことはあるかもしれません。私の責任に関する限りにおきましては、最近におきまして厚生省が単価の具体的な数字をはじき出したことはございません。従いましてそういう交渉を正式にはいたしておりません。前にも申し上げました通り、今五箇月たつたからもう行くところまで来たというふうにおつしやいましたが、そういう意味で私は申し上げたのではないのでありまして、これだけやかましい単価問題でありますので、いつまでも放つておくことはできないだろうという気持を申し上げたにすぎないのでありまして、現段階におきましては毎回申し上げておりますように臨時医療保険審議会に各界の権威者が集まつて、真剣に検討している際であります。そういう際に私ども事務当局がそれをよそに具体的な案をつくる交渉をするということは適当の措置でないと考えておる次第でございます。
  112. 滝井義高

    ○滝井委員 日本の医療革命といわれるところの医療費体系やあるいは画期的な点数の改正は、臨時医療保険審議会は検討してもらえばいいんだ、こう軽く扱つておつて、いよいよ重大な単価の問題になれば今度は中央社会保険医療協議会がやつておりますから、こう言う。私はだからさいぜんから逃げ道はふさいでいる、そういう二枚舌を使つてはけないのです。あなた方がこういうことであるからこそ医療担当者が総辞退とかあるいは厚生大臣の退陣を要求することになるのです。あなた方は自分たちに必要なことならばこうして夜を日に継いでこういうものを出して来る、ところが一たびこれが医者とかあるいは薬剤師とか歯科医師の問題になると知らぬ顔の半兵衛をきめ込んで二年も三年もほつたらかす、こういう態度が根本的にフアツシヨ的なんです。こういう態度が民主的といえますか、これは明らかにフアツシヨ的な現われなんです。三年も前に暫定単価――大臣がこの前はつきり暫定単価と申しましたが、暫定単価であつたものが三年間も続いて、そしてしかもそれが赤字の上に立つておるものであるということをあなた方の数字がはつきり示しておる。さらにその赤字を現実に弱い医者や薬剤師あるいは歯科医師に押しつけるというこの態度が明らかにフアツシヨでなくて何でありましようか。これが民主的な態度といえますか。そういう自分たちの案だけは金科玉条そして国民に押しつけて、そして国民からの要求についてはそれは臨時医療保険審議会とか中央社会保険医療協議会がやつておりますから、私の方は知りませんというその態度は許されません。だからあしたまでに少くともこの二十八年二月十三日の根本的な検討を出してもらいたいと思う。われわれは諮問機関のことは必要としません。厚生省独自のこの医療費体系に基いたところの単価を絶対あしたまでに出してもらいたいと思う。これは二十日前に要求いたしておるのですから出してもらいたい。出してもらえるかどうか、これは大蔵大臣もこういう文書まで出しているのではないですか、それでもしあなた方がそういうことであるならば、日本医師会が協力しないということは当然だと天下に表明してもはばからないことだと思う。はつきり出せるか出せぬか答弁してもらいたい。
  113. 久下勝次

    ○久下説明員 まず出す出さぬの問題の前に、滝井さん大分誤解をしていられますが、私が先ほど来申し上げておりますように、臨時医療保険審議会に事寄せて、片方は都合がよくて、片方は暫くというようなことはございません。われわれは臨時医療保険審議会の了解の上で、直接中央社会保険医療協議会に諮問をいたした次第であります。本日申し上げた問題の取扱いは、私どもとしては決して今声を大にしておつしやるような態度でやつて来たつもりはございません。それから具体的な単価につきまして、強い御要求がございましたけれども、先ほど来申し上げておるようなことでありまして、提出をいたしまするような資料がございませんので、御了承願いたいと思います。
  114. 滝井義高

    ○滝井委員 そうすると単価の資料は臨時医療保険審議会の結論が出るまでは出さない、こう了解してさしつかえありませんか。それをはつきり一つ大臣から御答弁願いたい。
  115. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 実はただいまずつとお話になりました二十八年の二月でございましたか、その当時の向井大蔵大臣の書類というのは私も承知いたしております。ただ私は従来から医療点数単価の問題は、さきに申し上げました審議会で具体的に審議されて行く、そう承知をいたしておりましたが、それがなかなかはかどらない、これはまた違つた意味においてはかどらない意味は保険局長が申し上げた通りであります。そこで私の方でも、この単価が値上りになつたときの影響とか何とかいうのは、さきにちよつとお話になりましたように、試算等をいたしたはずであります。そういうのは試算はいたしておりまするが、単価そのものについては、一方医師関係者は現在ではどうしてもいけない、一方また保険関係者は現在は上げてもらうと困る、いろいろな意見がありまするので、それらを最も公正妥当な立場から検討してもらうように、九月十日以降小委員会等を設けて具体的に検討を願つておる次第であります。従つて今厚生省は、私だんだん聞きますと、手元に単価問題についての資料等をとりまとめて検討した資料は持たないという状態でございますので、私どもも実は単価の問題についてはもつと資料等も詳細に検討すべき点もあつたと存じまするが、今保険局長からお答え申し上げた通りでありまするから、御了承をいただきたいと存じます。
  116. 滝井義高

    ○滝井委員 私は予算委員会でもこういう問題を出しております。もうあれから八箇月を過ぎております。まだ何にも資料がないというのは明らかに怠慢です。やるやらぬの結論くらいは出ておるはずなのです。それをやつていないというのは怠慢ですが、そうすると大臣、単価の問題は今言つたように、答弁を濁さずにはつきり言つてもらいたいと思いますが、臨時医療保険審議会の結論が出るまでは、単価問題は厚生省は扱われない、こういう結論なのですか。それをはつきりそうならそう、そうでないならそうでないと言つてください。
  117. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 諮問をいたしておりますから、その諮問の答申を待つております。それを待つてやりたいと思います。
  118. 柳田秀一

    ○柳田委員 局長にちよつと大事なことをお伺いいたしておきます。単価の問題はなるほど今大臣のおつしやつたように、国民の中にも幾多議論がわかれておることは承知しております。しかしながら二十七年の暫定の結果、病院も診療所も赤字なのです。また先般私がお尋ねしましたように、現行単価をきめたときの諸要素がかわつて来ておる、だから一応妥当と思うが、必ずしも適正でない、こういうような御答弁もありました。まあ漠とした御答弁ですが、そこに言わんとされる大臣の気持がわからぬではない。そこで厚生省としてはその後各界からの要求もあるので、大蔵省の方の見解はともかくとして、厚生省独自においては、現行くらいにして、まあ適正な単価というものの研究はしておりますけれども、各界の議論のあるところだし、かつまた臨時医療保険審議会に現在諮問中の事柄でもあるので、これに対しては今ここで滝井委員からすぐ出せと申されても、ただちに御提出するわけに参らぬ、こういうような御答弁なら多少そこにまた考えられる点もある。しかしながら厚生省においては、そういうものはまだ検討しておりませんということならば、そういう態度であるから今滝井君の言われるように、医師が厚生大臣に対するところの現在の態度をとり、あるいは中央社会保険医療協議会におけるところの問題等にもなつて来ておる。今後新医療体系をもつて新しい医療をやられ、医療保険をやられ、保険経済をやられ、保険運営をやられるときの療養担当者と厚生省との間に大きな摩擦がだんだん大きくなつて来ている。だから私の言いましたような言い方にあなたは御訂正される御意思はありませんか。私はむしろ厚生省の立場を思えばこそ申し上げておるのですが、あなたのような態度ではだれも納得しませんよ。どうですか。私はあなたに対する助け舟を出しておるのです。
  119. 久下勝次

    ○久下説明員 御親切なお言葉で、当然私どもとしては常にそういう検討はいたしております。ただ、検討しておりまするけれども、滝井先生の御要望のように、ここで資料として差出すほどの結論は出ていないということであります。
  120. 柳田秀一

    ○柳田委員 しからば、厚生省においては大体これくらいのところで――大蔵省の方の関係はまた別個として、厚生省では大体これくらいのところが妥当であり適正であるというような一応の結論はできておる、さように解釈してよろしゆうございますか。
  121. 久下勝次

    ○久下説明員 そこまでの結論はまだ出ておりません。
  122. 柳田秀一

    ○柳田委員 それでは何にもならないじやないですか。何も私はこれ以上突つ込みはしません、そこまでくらいは当然出ておらなければ私の言つたことは何にもならないじやないですか。都合のいいことばかりけつこうでございます、御親切でありますと言つても、それでは何もならない。そこまで出ていないのですか、その点をはつきりしていただきたい。
  123. 久下勝次

    ○久下説明員 たいへん申訳ありませんが、まだそこまで――大体この程度ならという検討までは出ておりません。
  124. 柳田秀一

    ○柳田委員 これは私は何もそういうことの問答をやつているのではないのです。全国の医療担当者が真に政府を信頼し政府と協力して日本の保険行政をやるかどうかという今後の大きな問題であるから、あなたは単に自分の立場を汲々として擁護するだけの答弁をされておるけれども、将来のことを私は考えますがゆえにこういうような質問もし、あなたにある程度の答弁を期待しておるわけです。  もう一つ重ねて尋ねますが、厚生省においては、一応現行単価をもつてやるだけのことであつて、これの改正に対して、まだ何ら具体的な結論は出ておらない、かように解釈してよろしゆうございますか。
  125. 久下勝次

    ○久下説明員 検討はいたしておりまするが、結果はお尋ねの通りでございます。
  126. 柳田秀一

    ○柳田委員 よろしゆうございます。あとの質問はまたあすに譲ります。
  127. 越智茂

    ○越智委員長代理 福田君。簡単に願います。
  128. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 今度お出しになりました診療報酬点数表の改正案というのは、中央社会保険医療協議会にいつお出しになつたのですか。
  129. 久下勝次

    ○久下説明員 中央社会保険医療協議会には、十六日付で諮問をいたしておりまするが、十六日に会議を開きました際に各委員にも御了解を得たのでございます。けれども、いろいろ資料の作成に手間どりまして、政府部内の話合いにも予想以上に手間どりましたので、実際に発送いたしましたのは昨晩でございます。
  130. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 それでは大体十八日に資料を発送したのですか。先ほど、新医療費体系は十二月の十五日までに大体の結論を出すようにという要望をしてあるということを柳田委員でしたかの御質問に答えられましたのですが、点数表に対してはいつごろ大体改正案を出してもらいたいということですか。
  131. 久下勝次

    ○久下説明員 柳田先生の御質問にお答えをいたしましたのは、まだ中央社会保険医療協議会にはその趣旨は申し述べてございませんが、会の運営をなさる会長にはそういう気持をお伝えしてございます。なお申し上げている審議の内容は、新医療費体系は参考資料でございまして、具体的な諮問はこの点数表そのものでございます。
  132. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 そうしますと、湯沢会長に来月の十五日までに回答をしてほしいと言つたのは、新医療費体系に対する回答なんですか、点数表の改正案に対する回答なんですか。
  133. 久下勝次

    ○久下説明員 今申し上げました通り、中央社会保険医療協議会に厚生大臣から諮問になりましたのは、この点数表そのものでございます。新医療費体系は諮問になつておりません。従いまして、十五日ごろまでに決定を期待いたしておりますのは点数表の改正案でございます。  なお、何回も申し上げますが、実は私の方の事務上の段取りが遅れまして、十六日の会議に本案そのものがお配りできなかつたので、ただいまはもうすでにこの本案は発送いたしましたが、次の会合の際、御説明を申し上げる際に、厚生省の立場から、先ほど来お答え申し上げているような気持を申し上げて、委員の方々の御協力を願う所存でございます。
  134. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 そういたしますと、新医療費体系は別に諮問を必要としていない。厚生省として求めているのはこの点数表の改正であつて、新医療費体系そのものに対しては中央社会保険医療協議会が答申をしてくれることは求めていない、こういうことなんですか。
  135. 久下勝次

    ○久下説明員 お話の通りでございます。
  136. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 そういたしますと、新医療費体系については、十月一日から十五日までの厚生委員会でずいぶんもめまして、この新医療費体系には非常にずさんな点が多いからそれを弁明し得るような資料を要求し、さらにまた厚生省として考え直してもらいたい点を要求してあつたわけですが、今日のこの委員会におきましては、十月十五日までに要求いたしました事項には一つもかなえられておりません。十月の二週間の委員会が完全に無視されております。その上にまた、医療費体系については中央社会保険医療協議会における審議というものも重く考えていないし答申も求めていない、点数表だけの答申を求めているのだということであれば、新医療費体系をどのように審議しようとかつてである、そういうことはどのように意見を述べようと厚生省は何らこれに耳をかすものではない、こういうことに相なると思うのでございます。厚生大臣は、新医療費体系をめぐりまして衆議院におきまして非常にいろいろ意見が出た、これはその御意見を尊重いたしまして、中央社会保険医療協議会におきましても必ずその国会の意見というものは反映するでありましようなんということをおつしやつたものですから、ほんとうに反映する点もあるかと思つておりましたら、反映する機会はないということになるわけです。あれは一つの伴奏程度に出しておいて、点数表だけ、これをどうだということを答申してもらいたいということが本筋である、こういうことなんです。そうしますと、前段階の十月一日から十五日までの委員会というものは、まつたく厚生省からもてあそばれたということに私たち解釈せざるを得ないのでございます。ところで、「新医療費体系に基く診療報酬点数表の改正について」というのをお出しになりましたが、これに対しましてはどの程度国会の意思を尊重される御意思があるのか、この点をまず聞かせていただきたい。
  137. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 実はこの新医療費体系は、いつもいろいろ御意見のありましたように、また私からも申しましたように、一つの基本的な方程式であり、言葉をかえて申しますと考え方の基本でございます。従つて、これを実施いたします場合に、現在の社会保障の方から医療保険の上に移します場合には、点数になつてそれが具体的に関係者の中の現実行為となつて現われて参りますから、その点数に移しかえる場合に、考え方においていろいろ御意見のありました点を私ども尊重しながら行くということが根本であろうと考えております。協議会等で論議されます場合に、本委員会等の論議がその点数の場合に具体的に反映して行くであろうと私は申し上げような次第でございます。それでこの考え方の根本において御議論をいただいたのは、私どもといたしましては、たいへん貴重な御議論であつたと拝聴いたして参つたのであります。決してこの間は不十分であつたとは考えておりません。今後そういう意味において、具体的な点数を協議会に諮問をいたしまして、これを審議してもらうのでございまするが、本委員会におきましてもこれらの具体的な点数を御議論になりました点は、私どもも尊重しそれが同時に協議会にも移つて参ると存じます。今度は具体的でございますから、一点を右にするか左にするかという問題になつて参ります。それが実際の支払いに現実に現われて参るのでございますから、新医療費体系に基いた点数改訂が、医療の行為となつて現われる場合の報酬その他の現実行為になつて現われて参りますから、どうぞそういうお考えをお持ちをいただきたいと存じております。
  138. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 そういたしますと、先ほど大臣が御答弁になりました十月の一日から十五日まで厚生委員会で新医療費体系をめぐりまして検討いたしました、その御意見を非常に尊重して、中央社会保険医療協議会へ反映させるであろうという御答弁は、昨日お出しになつた診療報酬の点数改訂表の審議と申しますか、その会合にあたつて尊重され、これからも尊重されるであろうという御意見でございますね。今までは新医療費体系そのものに対する答申を求めてないという御意見でございますから、これから尊重されるという御意見でございますから、これから尊重されるという御意見だと私は解釈いたします。そういたしますと、この新医療費体系に基く診療報酬点数表の改訂というものの審議にあたつて、中央社会保険医療協議会においても国会の意見を尊重するというのでありますが、そういう点をお伺いさせていただきたい。
  139. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 私が申し上げたのはそうじやなしに、新医療費体系においての御議論を今度私どもが具体的に反映いたし、翻訳いたしまする場合に、御議論を尊重して点数に表わして参りました点がたくさんあるのでございます。従つてあるいは全部じやないかもしれません。しかしつとめて御意見をここに反映したつもりでございます。これからじやなしに、この点数の中にそのことを織り込んでおりますということを申し上げたのであります。また今後――これは今後の問題でございますが、今後この委員会において点数が不適当であるということを御指摘に相なりました場合におきましては、それがそのまま協議会にこれは法律上かけてその答申を求めることになつておりますから、その方にも反映するであろうし、私どもも反映するようにいたして参りたいと考えておるのであります。
  140. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 そういたしますと、この厚生委員会で点数表につきましてこれを修正するということがありました場合におきましては、その修正した案を中央社会保険医療協議会にはお出しになる、こういう御趣旨でございましようか。
  141. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これは先ほど滝井さんなり柳田さんなりの御質問にもありましたが、実はこの原案をもうすでに出したのでございます。また同時に、こちらの方へ御報告申し上げた。こちらの方におきましては、国政審議の上から十分いろいろ御検討願つたのであります。従つてその御検討の実際の具体的な問題はそのまま協議会の方へ反映し、また反映させるようにいたしたい。別に修正して原案として出すという考えは持つておりません。
  142. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 そうしますと、今後の委員会においてどのように点数表の改訂そのものをめぐつて検討いたしましても、これはもう御意見として尊重してくださいましても、中央社会保険医療協議会に反映するであろうという希望をもつて中央社会保険医療協議会を見守るという程度にすぎないということになつて参りますね。それでは大臣の御答弁は何べん聞いたつて同じですから、御答弁はいただかなくてもわかりますが、ただ重ねてお伺いしておきたいのは、その国会の御意見を御尊重いただきます程度というものは、十月一日から十五日までのあの委員会の審議にあたりまして、いろいろと意見が出されましたが、その意見を厚生当局が尊重されたと同じ程度にこれからもこの委員会の意見を尊重なさるのでございますかどうか、この点だけ伺わせていただきます。
  143. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 私どもが具体的に考えておりますのは、実は二通りの行き方があると思います。この委員会で点数についての御意見等のありました場合、それが妥当である御意見と、国会の最も尊重すべき意見となつて現われて参りました場合、それを協議会の方が全然知らぬ顔をして来た場合に、これは協議会の諮問でございますから、最後に大臣として決定する場合にあるいはそこで国会の意見を尊重することもあり得る。しかし私は現実の問題としてはおそらく国会の御意見は協議会に反映して来る、かように申し上げたのであります。  そこで従来と同じような程度の尊重をするかどうかというお話でございますが、実はこれは目盛りをもつてはかるわけには参りませんので、今後におきましても十分尊重いたして参りたいと存じます。
  144. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 これはもう押問答になりますからやめますが、大臣の尊重というのは、まあお早うございますというアクセサリーにも劣るような、実に国会を無視した、ばかにした御答弁だと思います。そんな御答弁を繰返しお聞きしようとは思いません。ただ私重ねてお伺いしたいのは、国会のこの厚生委員会の意思は行政当局として尊重されるかどうか、この点だけお尋ねいたします。
  145. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 当然尊重いたします。
  146. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 行政当局として尊重されるのであれば、中央社会保険医療協議会とは別個にお尋ねしたいことがあります。十月十五日に新医療費体系をめぐりまして衆議院の厚生委員会が打切りになつたのはどういうわけであつたかということを大臣は御存じのはずでございます。あの新医療費体系におきましては、これ以上審議するに及ばない、こういうずさんな資料ではとうてい審議することができないということにおいて厚生委員会は打切りになつたわけであります。その理由といたしましては、第一この新医療費体系によつては国民の総医療費というものが上るか下るか、厚生省の御答弁ではわからない。新宿の千二百例をもつて検討いたしますれば、明らかに国民総医療費が上るということが出て参つております。こういう上るような新医療費体系ではとうてい検討するに値しない、この点をもう少し再調査して出して来るということが一つの条件であつたわけであります。また一つには、二十七年の調査そのものがすでに診療機関においては赤字経営の上に成り立つておるものである。こういう赤字経営を解消する何らの措置もとらずして、ただ医療報酬の分配の看板をかえただけで医療の適正、合理化などははかれない。この赤字解消に対してはどういう考えをお持ちになつておるか、勢い、結局単価の改訂にあたつて厚生省はいかなる熱意があるか、これを示してもらいたいということもその一つの条件に入つておつたわけであります。こういう私たちだれが考えましても常識的なものが条件に出されまして、これを明らかにすることでなければ新医療費体系そのものも検討できないということであの十五日の委員会は終つておるのでございます。従いまして今度この厚生委員会の再開にあたりまして厚生当局から出して参る資料というものは、その十五日の厚生委員会の打切りにあたつて要望いたしました諸点のうちで、今申し上げました少くとも一、二点だけの書類というものは出して来るのが当然でないかと思うのであります。新医療費体系によりして国民総医療費というものはどういう状態になるのか、上るのか下るのか、そしてまた国民総医療費の負担、このわくにおきましても先ほど滝井議員の御質問もありましたが、われわれの側からいたしまするときわめてずさんであつて、医師会、医療担当者側の調査だけは微に入り細をうがつて、まことに意地悪く調査してありますが、薬系側の調査というものはまことにずさんで、二十九年度の統計におきましては、患者自身が薬局から買つたものが百八十八億、医者が薬店から買つたであろうという薬品が大体二百億というような話でありました。ところが薬品の生産高というものは、二十七年ですでに六百二十八億あつた。これは生産者価格であつて、これを小売価格に直しますとおそらく八百億を越えるであろうという薬品ができている。それがどうなつたかという調査も、具体的に出してくれということも条件であつたわけであります。小売価格にいたしますと五百億近い薬品というものがどうなつたか。ストツクしておるのか、消えてなくなつたのか、あるいは厚生省が知らない間に患者が飲んでしまつたかわからない。こういうずさんな薬品の調査、そのずさんな薬品の調査を含めての国民総医療費千五百四十九億なるものは検討するに値しない、もう少し正確なものを出して来るようにということが条件であつたわけです。それにもかかわらず、そういうものは一言半句も触れていない。この点数表の改訂というものも、これはあしたから審議するほんの一部にはなりましようけれども、私どもが要求したのはこれだけではなかつたはずなんです。繰返し申し上げますと時間がなくなりますからやめますが、一日から十五日までの厚生委員会のあの速記録を大臣はお読み返しを願いたいと思うのです。その委員会の質問事項におきまして、足らざるところを満たしてくれるということにおいて、今日の委員会が期待されておつたのであります。それにもかかわらず、それにこたえるものは何一つないということでありますならば、厚生省の国会を尊重する意思たるやまことにこれはおざなりであり、口先だけのことであると言わざるを得ないのでございます。こういうような厚生省の態度では、私どもはこれ以上厚生委員会を開いて審議するには及ばないと思います。この点大いに御反省願いたい。  ついでに委員長にお諮りいたしたいのでありますが、十月一日から十五日までの厚生委員会の結果で御了解いただきましたように、私どもが求めておりましたのは、そういう点に重ねて厚生省の新しい資料を求めておつたわけですから、今申し上げましたような点につきまして、委員長からあらためてこの資料を厚生省に要求していただきたい。その資料が出ないうちはこの委員会は審議できないと思います。この点委員長においてお諮りをお願いしたいと思います。
  147. 越智茂

    ○越智委員長代理 あした理事会でやりましよう。
  148. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 もう時間がありませんから、理事会でその資料の提出を御決定いただきたいと思います。その点要望いたしまして、一点だけお尋ねいたしておきます。  先ほど大臣の御答弁によりますと、単価の改訂についてはもう三年からの懸案であつて多少は考えておつたというような御答弁であつたのですが、いろいろ詳しくお伺いしておりますと、厚生当局もこれはほつたらかしにしておつて、全然具体的に考えていなかつたという結論になつて参つているわけです。私はかように申しまして、大臣が、いや、そうでなかつたという御反論があるならば、具体的な例をもつてお示し願いたいと思います。そうしてまた予算編成前に大蔵当局と単価の引上げについて、どのような案をもつて御交渉なさつたかどうか、この点もお伺いいたしたい。
  149. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 先ほども申し上げましたように、まだ諮問をいたしておりますから、現在の段階では大蔵省と予算折衝を別にいたしておりません。
  150. 福田昌子

    ○福田(昌)委員 三十年度の予算編成においても、予算編成前においても、大蔵省と何ら単価引上げの点については御相談なさらなかつたのですね。そうして、なおかつ単価引上げの予算は全然組んでおいでにならないのですね。この点一、二とわけてお尋ねいたします。
  151. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 第一の問題はその通りでございます。第二の問題も予算面にはまだ組んでございません。
  152. 越智茂

    ○越智委員長代理 本日はこれにて散会いたします。次回は明二十日午前十時より開会いたします。    午後二時三十五分散会