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1954-02-18 第19回国会 衆議院 厚生委員会 7号 公式Web版

  1. 昭和二十九年二月十八日(木曜日)     午前十一時八分開議  出席委員    委員長 小島 徹三君    理事 青柳 一郎君 理事 中川 俊思君    理事 中川源一郎君 理事 長谷川 保君    理事 岡  良一君       助川 良平君    高橋  等君       寺島隆太郎君    萩元たけ子君       柳田 秀一君    杉山元治郎君       山口シヅエ君  出席国務大臣         厚 生 大 臣 草葉 隆圓君  出席政府委員         厚生事務官         (薬務局長)  高田 正巳君         厚生事務官         (社会局長)  安田  巌君         厚生事務官         (児童局長)  太宰 博邦君         厚生事務官         (保険局長)  久下 勝次君         厚 生 技 官         (公衆衛生局         長)      山口 正義君         厚 生 技 官         (公衆衛生局環         境衛生部長)  楠本 正康君  委員外の出席者         労働事務官         (大臣官房国際         労働課長)   橘 善四郎君         厚 生 技 官         (薬務局監視課         長)      大熊 治一君         専  門  員 川井 章知君         専  門  員 引地亮太郎君     ――――――――――――― 二月十八日  委員助川良平君辞任につき、その補欠として福  田赳夫君が議長の指名で委員に選任された。 同日  委員福田赳夫君辞任につき、その補欠として助  川良平君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 二月十七日  国民健康保険所所属保険婦の給与全額国庫負担  に関する陳情書(栃木県国民健康保険所所属保  健婦相原ふじ外四十名)(第七九一号)  同(茨城県東茨城郡長岡村五十嵐フミノ外五十  三名)(第七九二号)  同(群馬県勢多郡敷島村狩野クメ外百四十六  名)(第七九三号)  同(千葉県千葉郡温津村中村てい外八十九名)  (第七九四号)  同(神奈川県中郡金目村諸星ふく外三十名)(  第七九五号)  同(静岡県賀茂郡南崎村鈴木こめ外六十四名)  (第七九六号)  同(長野県南佐久郡大沢村市川本子外二百七十  七名)(第七九七号)  戦傷病者戦没者遺族等援護法の適用範囲拡大に  関する陳情書外一件(埼玉県議会議長染谷清四  郎外一名)(第七九八号)  傷い軍人の援護拡充強化に関する陳情書(福岡  県傷い軍人会会長加藤政太郎)(第七九九号)  保育所の定員制等に関する陳情書(全国社会福  祉協議会連合会会長田子一民)(第八〇〇号)  福祉事務所の整理強化と協力体制の確立に関す  る陳情書(全国社会福祉協議会連合会会長田子  一民)(第八〇一号)  世帯更生資金貸付法の制定に関する陳情書(全  国社会福祉協議会連合会会長田子一民)(第八  〇二号)  母子福祉法制定に関する陳情書(全国社会福祉  協議会連合会会長田子一民)(第八〇三号)  身体障害者福祉法改正に関する陳情書(全国社  会福祉協議会連合会会長田子一民)(第八〇四  号)  授産事業の再建整備に関する陳情書(全国社会  福祉協議会連合会会長田子一民)(第八〇五  号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  厚生行政に関する件     ―――――――――――――
  2. 小島徹三

    ○小島委員長 これより会議を開きます。  まず医薬品取締りの問題について青柳委員より発言を求められておりますので、これを許可いたします。
  3. 青柳一郎

    ○青柳委員 私はぶどう糖の注射液につきまして、少しく当局にただしたいことがあるのであります。終戦の前あるいはあとにおきまして、ぶどう糖の注射液の中に粗悪品があつて、これを注射することによつて悪寒を催す事例がたびたびあつたということは私も聞いておつたのでありますが、昨年の夏のことでありましたか、これは岩手県に起つた事例であります。脳溢血の患者にぶどう糖を注射いたしまして、そのために発熱し、けいれんを起して、遂に死に至つたという訴えを聞いたのであります。最近はぶどう糖の粗悪品があるということを聞かなかつたのであります。これは昨年の夏に起つた事件でありますが、これにつきまして当局はどういう検査をやつておるのか。製造の過程におきまして、業者が自主的に検査を行つておるということも聞きますが、どの程度自主的に検査を行つておるのか。さらにこれらの製品に対する国家検定の現状も承りたい。さらにそういうものをくぐつて市販に粗悪品が出て来た場合の処置といたしまして、そういうおそれがあるのかどうかにつきましても承りたいのでありますが、それら粗悪品についての監視の現況につきまして、御当局のお話を承りたいと存じます。
  4. 高田正巳

    ○高田政府委員 ぶどう糖の注射液につきましては、まず第一にこれを製造いたしまする際におきまして、その製造設備その他について私の方で一つの基準を設けております。この基準に適合せざる製造所は登録をしないということにいたしております。  その基準の内容を大まかに見ますると、一つは、一定の区画を限りまして、そこでは専門にその仕事をやる。他の仕事と一緒に同じ場所で作業しまするといろいろなものが混入をいたしたりするおそれがありまするので、その注射薬だけを専門に製造をする場所を持つ。それからこれに従事いたしまする従業員は、それ専門の、たとえば衣服でありますとかあるいははきものでありまするとか、そういうようなものを用いなければならない。あるいはまたそこで蒸溜水を用います場合が多いのでありますが、その蒸溜水は自分のところでその日に製造をした蒸溜水を用いなければならない。さような意味の基準をつくつてそれに通合しないものは登録をしないということにいたしておりまして、さような場所でまず製造をいたしておるわけであります。なおそれらの製品につきましては、発熱性の物質を含んでいるかどうかということについての検査をいたさなければならないという建前に相なつております。具体的には、これが局方品でありますれば局方にそういうふうなことを書き、局方以外の品物でありますれば、その薬品を製造許可をいたしまする場合にさような規格を命じておるわけであります。それからそれらがいよいよ製品となりまして、でき上りまして市販される前には、ただいま御指摘の国家検定をいたしております。その国家検定の状況を申し上げてみますると、ぶどう糖注射液につきましては、最近の二十八年中におきまする状況でございまするが、七百七件の検定の件数がございまして、合格が六百八十九件で、不合格が十八件ということになつております。二十七年におきましては六百九十五件のうちで不合格が三十三件出ております。二十六年におきましては、二百件のうちで十七件の不合格が出ております。かようなわけで、国家検定の際に不合格品はふるい落して参つておるわけでございます。いかなる理由で検定に不合格になつたかというふうな理由を調べてみますと、二十八年の十八件におきましては、今問題になつております発熱性物質が含有されておつたというのが七件、それからぶどう糖の含量が多過ぎたというのが九件、それから含量が不足であつたというのが二件ということに相なつております。二十七年、二十六年は省略さしていただきまするが、大体さようなわけで、今申しましたように一定の設備なり方法なりで製造いたしましたものにつきまして自家の試験をしたさせまして、さらにそれを国家検定でもう一ぺんふるい落す、こういうことに相なつておるわけでございます。かようなわけで国家の検定を通過いたしましたいわゆる検定証紙の張られましたものにつきましては、さよなものは出て参らないという確信を私どもは持つておるわけでございます。  御指摘の具体的な案件でありまする岩手県の事例につきましては、私どももこの事例を伺いまして調査をいたしました。なくなられた臼井何がしのおそらく家族の方であろうと思いまするが、臼井龍助という方からの書面によりまして私どもも実情を調査いたしましたわけでございます。その実情調査は岩手県の衛生部にやらせたわけでありまするが、この調査の結論を総合いたしますると、そのときに主治医になりました佐々木という医師あるいはこの佐々木医師と立会いで診断をいたしました県立の診療所長である伊藤と申す医師、かような人たちの証言その他の事情から、これはぶどう糖注射液によつて死んだものではなくして、いわゆるその病気である蜘蛛膜下出血と申しまするか、さような病気の病状によつて発熱し、痙攣を起したものであるというふうに一応断定いたしまして、当局には参つておるようなわけでございます。なおこの具体的事例に用いましたぶどう糖は、ロジノンという商標名で売り出されておりまする武田薬品工業のものでございます。このロジノンの国家検定の状況につきましては、昨二十八年中に五十八件の国家検定の申請がございましたが、その中で一件の不合格品も出ておりません。今日製造されておるものといたしましては、まず最も優秀なぶどう糖の中に入るものと存じております。  大体以上のようなことでございまするが、なお御質問がございますればお答え申し上げます。
  5. 青柳一郎

    ○青柳委員 もう一点だけただしておきたいのですが、製品のうちに不合格品があつて、それを市販に移しておらないということもあるのでありますが、万一その不合格品が市販になるということもあり得ると思うのであります。そういうようなことについて、市販になつておる粗悪品についての監視というようなことが必要ではなかろうかと思うのですが、そういうことについて何らかの処置がとられておるかどうかという点について承りたいと思います。
  6. 高田正巳

    ○高田政府委員 国家検定を受けて市販に出すべきものときめられた薬品につきましては、国家検定に合格いたしました場合には、その生産工場におまして薬事監視員が立会いのもとで証紙を一々のものに張るのでございます。それからなお不合格品は廃棄をいたすということに相なつております。それらはいずれも薬事監視員の立会いのもとに生産工場において行われるわけでございます。不合格品が市販に出るということは私どもはないものと考えております。しかしながら合格品でありまして市販に出ておつて、それがぶどう糖の場合にはいかがかと思いまするが、経年変化というものがあります薬品等につきましては、いずれも有効期間というものが指定してございますけれども、その有効期間経過後のものを売つておるというふうな場合、あるいは一般の不良医薬品というふうなものの監視につきましては、御承知のように都道府県に薬事監視員がございまして、これが常時監視に従事をいたしておるわけでございます。これは常時のべつまくなしに監視対象に立ち入りまして監視をいたしておるわけでございまするが、それと別に毎年一回ないし二回くらい全国で一齊検査を時を同じくしていたしております。このときには品目を限定いたしましてその特定の品目につきましては、全国一齊に同時に一定期間を限つて検査をやりまして、これを都道府県の衛生試験所、あるいはむずかしいものにつきましては全部国立の衛生試験所あるいは予研にこれを送付いたしまして、ここで厳重な検査をいたすというふうな建前でやつておるわけでございます。
  7. 青柳一郎

    ○青柳委員 もう一点だけですが、国家検定は抜き取り検定かどうか。
  8. 高田正巳

    ○高田政府委員 国家検定は、さようでございます。ロット、ロットによりまして一つのものを抜き取つて検査をいたすわけでございます。
  9. 小島徹三

    ○小島委員長 他に本問題について御発言はございませんか。
  10. 岡良一

    ○岡委員 ちよつと一点だけお伺いいたしたいのですが、実は今青柳委員の御指摘のように、このぶどう糖による副作用ということが最近しばしば臨床医家の会合では問題になつておるわけなんですが、申し上げるまでもなくぶどう糖はそれ自体がいろいろな細菌の培養基にも準ずるような形のものである。従つてその取扱い、ことに消毒の関係が困難である。といつてあまり高温で消毒滅菌をいたしますとぶどう糖酸が出て、それが過敏体質には非常な副作用を及ぼす、ときには生命に危険を及ぼすようなこともあることは薬事学上明らかになつておるのですが、特にぶどう糖菌の滅菌についてはどういう点で指導していられるのです。
  11. 高田正巳

    ○高田政府委員 ぶどう糖菌の滅菌につきましては、ただいまの基準は、摂氏百度、三十分蒸気滅菌、こういう基準で実施をいたしております。
  12. 岡良一

    ○岡委員 摂氏百度三十分ということになるとぶどう糖酸に分離する危険はありませんか。
  13. 高田正巳

    ○高田政府委員 ぶどう糖を分離する危険はないと私どもは見ております。
  14. 小島徹三

    ○小島委員長 次に生活保護費並びに児童保護費の諸問題について、長谷川委員より発言を求められておりますので、これを許可いたします。長谷川君。
  15. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 昨年夏以来医療扶助の激増あるいはまた保育所の児童の数が非常に多くなつて来たというようなところからいたしまして、生活保護費、児童措置費等の問題、さらに援護率、措置費等の問題が、その方面の非常に大きな問題となつて、当委員会において、私も社会局長及び児童局長にもいろいろ事情を承つたのでございますが、当時社会局長は、一月までの生活保護費は、大体それぞれ都道府県に流してある。四・四半期の分等につきましては、大体一月に入つて間もなく流すつもりであるというようなお話を承つたと思うのであります。また児童局長からは予備費で何とかするようにするというようなお話を承つておると思うのであります。本年一月初めに私は大臣をお尋ねいたしまして、この面につきましての、社会保障の第一線でありまする社会福祉施設や、保育所の窮状等を申し上げまして、すみやかに善処方をお願いいたしました。その際至急善処するという御親切なお言葉を承つたのでございましたが、その後こういう方面のことは、どういうように処置されておられましようか、承りたいのであります。
  16. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 お話のように、生活保護費が昨年の年末、本年に入りまして、予算を不足する状態にある。ことにその中で医療費の問題が中心をなしておる。長谷川さんさつそくお越しをいただいて、この問題についてただいまのようなお話等も伺いました。そこでだんだん調査をいたしますると、従来医療費は直接に国から関係機関、いわゆる府県あるいは市というふうに支払いをいたしておりましたのを、昨年の六月から、御承知のような支払い基金法の方から支払いをいたすことになり、従つて支払いは迅速になりました半面、従来の支払いがとどこおつておつたと申しまするか、清算事務が不十分であつたのが、十分になるようになつた、これが一つの原因だと存じまするが、そういう点、あるいはまた医療の内容の向上というような点から、医療費が相当かさんで来て、これらを一応予想いたしますると、大体本年度内で三十億を越すと思うのでありまして、三十二億程度の費用の不足を来すのではないかと、一応の見当をつけたわけでございます。そこでこの中で年内におよそ十二億ぐらいの不足がありはしないか。従つてこの十二億というものに対しては、お話等の事情から考えましても、なるべくすみやかに払つて行かないと、事実これをやつておられる方々がたいへん困難な状態になるからというので、生活保護法関係につきましては十二億を予備費から一月に支出いたしました。それからまた保育所の関係におきましても、実は保育所も従来御承知のように平衡交付金で出しておつたのでございます。しかし平衡交付金ではなかなかはつきりしないから、これは特別に生活保護法並に直接な補助体系という形をとつで行く方がいいというので、昭和二十八年度からと記憶しておりますが、直接に児童措置費の負担をいたすことに相なつた。従いまして、こういう点につきましては、あるいは全国の市町村、その経営主体等におきましても十分に事務的にまだこなれがしていない点があるかもしれないと存じております。また事務的にようやく始めた年でございますから、十分徹底しないきらいがありはしないか。従つて保育所をつくつたら全額国からとにかく来るのだ、預けたら費用はいらないというようなあるいは不十分さがあるかもしれませんが、いずれにいたしましても、一応検討いたして参りますと大体五億くらいは児童措置費で不足をしないか。従つて不足をいたしますと経営が困難になつて参りますから、従来のように経営を続けて行くわけには行かないという状態が起つて来ますので、これを憂慮いたしまして、これも大体五億程度を一応緊急支出をして、それによつて一応の処置ができるという見通しをとりまして、一月中に五億を予備費から支出いたした次第でございます。合せまして十七億を予備費から支出いたしまして、緊急の処置をとつたような次第でございます。
  17. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そういたしますと、本年度の不足三十二億、そのうち生活保護法の関係では予備費から十二億出し、あとの二十億はどういうようになるのでありましようか。大臣の今のお答えは、この三月までに支払つてしまうものと、本年度支払うべきものとは数字が少しはつきりしないようでありますが、今三十二億のうち十二億不足である、これは予備費からまかなつたというお話、あるいは五億児童措置費の方をまかなつたというお話でありますが、それは本年度に支払うべきものの不足と少し違うと思うのでありますけれども、その点どうなつておりますか。
  18. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 ただいま申し上げましたように、一応生活保護費は大体一月を見当にしまして十二億程度不足じやないか、あと二月、三月、年度が終了しまして清算しませんとはつきりいたしませんが、大体の見当は清算いたしました結果一応二十億くらいの不足がありはしないか、これもはつきりとは申し上げかねますけれども、基金の支払いを始めます。前は医療費は月に大体十億程度でございます。基金の支払いを始めて医療の内容が向上いたしましてから月に平均十五、六億の支払いになつております。こういうところから勘案いたしまして、二月、三月を入れまして年度終了の三月三十一日で締めますと三十億くらい不足しないか。従つて二十八年度の不足分といたしまして今度出しました予備費の十二億と、御審議をいただいております明年度予算の中に二十八年度の不足分として二十億を、どうせこれは三月三十一日以降じやないと支払いができませんので、御審議をいただいておるような次第でございます。
  19. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 私の持つております最近の資料によりますと、十月分の医療扶助の医療費の支払いは十六億二千三百万円であります。今のお話ですと、大体一月の見当で十二億不足であるという。一箇月十六億から支払つているといたしますと、今の大臣のお答えの金額では納まらぬと思うのであります。この点いかがでしようか。
  20. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 従来持つております予算から考えまして、今申し上げたように、従来基金から支払います六月までは普通十億程度の支払いをしている。基金から支払うようになりましてただちにというわけじやないと思いますが、その後の情勢が五、六割増して参りまして、十五、六億見当に相なる。それで持つております予算の上にさらに十二億ほどを一応追加して、大体これで一応の支払いはできるのではないか。但し厳密な意味から申しますと、あるいはそれで不足するかもしれません。もしや万一不足しますと、その操作を検討して参らねばならぬと思います。
  21. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 すでに都道府県におきましては、大体十二月分の医療費を支払つていないところが多いのであります。金がないから支払えないというのでありますが、一月以降につきましては全然払う見通しがないという通知を当局から受けて、それぞれの施設は非常に狼狽をいたしております。だから今予算があつて、大体十二億を出せば行ける、それに来年度の方に組んだ二十億を入れれば行けるというお見通しならば、そういう施設関係あるいは国立病院等でそのような悲鳴をあげる理由がないと思うのであります。その間の事情が少し不明確でありますが、どんなふうでありましようか。
  22. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 お話のようなことは新聞その他にも一時大分出ておつたようでございますが、一月、二月、三月分は前渡しとしていわゆる四・四半期分であつたと記憶しますが、一月の下旬に送付いたしました。これは二十八年度の予算の額から支払つて、そのほかに余分に今申し上げた十二億を支払う、それがたしか一月の下旬になつたと思うのであります。従つてそれまでの間の一月分の支払いというものが問題になつたと思いますが、これは一月分の支払いが全部集計されますのにはやはり相当期間がありはしないかと思うのであります。早いところではまだ金が来ぬという問題になつて来ると思います。そういう関係からであつたろうと存じます。
  23. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そういたしますと、一月、二月、三月のうちで二十億が払えない、来年度にならないと払えないということであつて、ほかは大体全部払えるという見通しなんでありましようか。つまり二十億だけが四月以降に行かないと払えないということなのであつて、あとは三月までにみな払えるという意味でありましようか。
  24. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 これは御承知のように生活保護に要しました費用は当然その国家の負担分は支払うべきものでございます。従いましてあるいは二月、三月とはつきり各月に割るわけには行かないかとも存じます。その中には前のものが残つている分があるかとも存じますが、結局は年度が終了いたしまして、年度を集計しました額が、現在は大よそ三十億程度になりはしないか。しかしこれもはつきりしめてしまいませんと、あるいはそれから増すかもしれませんし、内輪で済むかもしれませんけれども、その見当を今申し上げた二十億程度にいたしているわけでございます。
  25. 小島徹三

    ○小島委員長 長谷川君に申しますが、大臣は予算委員会に出る都合上時間がございません。岡君並びに杉山君の大臣に対する質疑がございますから……。
  26. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そういたしますと、もう一つ伺いたいことがあるのでありますが、二十九年度の医療扶助の予算は百二十億、このうち二十億が二十八年度の分であります。そうすると約百億。先ほど申しましたように最近の一箇月の医療扶助が十六億ということになりますと、これを十二倍いたしまして数字が全然合わなくなると思うのでありますが、その点伺いたい。
  27. 安田巌

    ○安田政府委員 お答えいたします。医療扶助百二十億というのが二十九年度の予算の要求額になつておりまして、そのほかに前年度不足見込み額として二十億を組んでおりますから、ほかの数字になるわけでございます。
  28. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 どういう費目で組んでありますか。
  29. 安田巌

    ○安田政府委員 前年度不足見込み額となつております。
  30. 小島徹三

    ○小島委員長 長谷川君に申し上げます。大臣に対する質問でなければ留保してください。
  31. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 非常に重大な問題なので、どうしても大臣に聞いてもらいたい。  それにいたしましても、今の十六億という一箇月の支払いに対しまして、年間百九十億からのものということになりますが、そのうち八割を支払うといたしましても、どうも数字が合わぬと思うがどうですか。
  32. 安田巌

    ○安田政府委員 先ほど大臣から話がありましたが、来年度一月に医療費がどれくらいになるかはなかなか見当がつかぬのであります。今十六億とおつしやいましたのは全額でございます。その八割になりますと十三億幾らになるわけでありますが、なぜ見当がつかないかと申しますと、十六億に飛び上りましたのは、昨年の六月からなんであります。それまでは国庫負担で申しますと、大体十億五、六千万円というものがずつと長い間続いて参つておつた。そこでいろいろ調べてみたのでありますけれども、従来は県と市が直接医療機関に支払いをいたしております。それをこちらで御審議願いました法律の改正によりまして、六月からは社会保険の診療報酬支払基金より一括払うようになつた結果、支払いが非常に早くなりましたために、従来たまつておりましたものが相当額、月でいいますと大体二億五千万円から三億ぐらい出て参つたのであります。これは支払いが促進されることでございますからけつこうなことでございますけれども、いつまで三億くらいのたまつていたのが続くだろうかということが、実は来年の見通しの問題になつて来るわけでございます。私どもといたしましては、三箇月か四箇月で済むんじやないかと思つておりましたのが、どうも六箇月たつてもまだ済まないというような状況でありますので、その点は憂慮いたしておりますけれども、しかしながら必ずしも現在の一月の支払い金額が正常なものだというふうには考えておりません。そういういうことも実は予算を組みますときには考えあわせまして、現在の額になつているわけでございます。
  33. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 医療費の内訳を調べてみますと、結核関係が非常に比率が多くなつて来た。そうしてその入院が多くなつて来た。結核病床の整備、増床とあわせまして、入院、同時に結核の外科治療が非常に進んでいる。あるいは相当高い新薬が使われている。こういう方面が非常に進んで参つた。従いまして医療費は今後も相当増額して行くことにはなりましても、減らない。だから今出されている二十九年度予算におきましては、とうていまかなえない。それですでに第一線の方で施設関係で非常に困つている。一月から三月までのを払えないのだと地方では言つている。あるいはある県におきましては地方自治体がかわつて、支払えと迫られてやむなく支払うというようなことを、十二月分等においてはしているところもある。こういうような事情であつて、今後この二十九年度予算の数字ではまかなえないと見るのが私は正しいと思う。またその年度内の支払いにつきましても、今大臣のおつしやいました数字と私が厚生省で伺つた数字とは少し違う。今ここで申し上げることは厚生省の方々に対する礼儀として私は差控えますけれども、数字が違う。だから今ここで大臣がお答えになりましたよう方法では、ほんとうはいけないことが厚生当局にわかつていらつしやると思う。だから厚生当局は、診療報酬支払基金事務所で払うようになつて早く支払うことになつたところにも原因があると言つておりますけれども、早く支払うことにしなければならぬのであつて、もしも今年度分を来年度に引きずつて行くことになれば、その財源の不足により第一線の医療施設、社会福祉施設等の経営が困難になる。これらの施設は、たびたび私が申すのでありますが、銀行からほとんど借金ができません。従いまして高利を借りるか、あるいはまた買い入れます薬品、食料品その他の物を非常に高く買わされるか――実情は私はそれらの諸君は一割も高いものを買つていると思う。こういうことになつて非常な困難に直面せられると思う。でありますから、今ずつとお話を伺つたところでは、診療報酬、あるいは保護費、あるいはまだ児童関係のことを申し上げておりませんけれども、児童福祉施設、あるいは保育所、そういう方面の財源がなくなつて、それらの諸君は非常にひどい目にあう。この問題を今解決する道を考えてあげなければ――厚生当局はずるずるずつて行けばいいと思うかもしれませんけれども、それらの社会保障の第一線を受持つておられる方々は非常な困難に直面せられると思う。今大臣のおつしやつたような材料だけでは、私はスムーズに支払いはできないと思う。いかがでしよう、単なる責任のがれでなしに率直に行けるものでしようか、もう一つ念を押しておきます。
  34. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 昨年六月以後の医療費の増は、私の申し上げましたように、またただいま社会局長が申し上げましたように、内容そのものが全部一時的現象であるとは考えませんが、その多くは従来の関係のストツク分の処理というのが多分に含まれている、そういう観点から考えまして、一応最近の小さい数字を集めた累計を予算の基礎として、二十九年度の予算に計上いたした次第であります。そのほかに本年度二十億を計上いたしております。大体の見当は、あるいは長谷川委員のお話のように心配の点もあるかもしれませんが、大体行けるのではないか。しかし実際問題として、今後の情勢によりまして、あるいは来年度の予算でどうしてもまかないかねるということがないとは断言できない場合もあり得ると思います。そうすると本年度みたいに、これは予備費その他によりまして、当然第一線事務あるいは現に医療を受けておる人に困難を来さないように必ず処置をいたして参らねばならぬ問題だと心得て、事務を遂行して参りたいと存じます。
  35. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 それでは今その第一線におきまして十二月以後あるいは一月以後三月までのものが今年度はもらえない、あるいは来年度の五月に入らなければ入金ができないというように聞かされまして、非常に混乱をいたしておりますそれらの施設等に対しまして、そのようなことはないのだ、少くとも二月分までは年度内に払えるのだというような通牒を出していただけますかどうか。そのことができますならば、それらの諸君はまたいろいろ金のくめんをするという手もありましようが、それがありませんと非常に混乱に陥るわけであります。そういう通牒を出してこの混乱を解決してもらえますかどうか、その点を念を押して伺つておきたいと思います。
  36. 安田巌

    ○安田政府委員 支払いの関係は、先ほど大臣からお話があつたようでありますけれども、二十億の不足分を月に直してみますと、やはり二月に支払うべきもの、つまり一月の医療費が相当分払えないという事態が起きて来るわけであります。それから各府県の実情によりましてその点が区々でございまして、先ほどもちよつと触れたのでありますが、ある府県では従来の基金払いでないときに相当遅れておつたとこりがあり、またある市ではそれに輪をかけたくらい遅れておるというところがあるわけであります。そういうのがどんどん出て来ますけれども、しかしそういうのがたまつておりますところは、やはり支払いが若干ずつ遅れておるというのが現状ではないかと思う。そういうことは実は今までは支払いを県や市にまかせておりまして、どの程度たまつておるかというようなことはなかなかわからなかつたのであります。これが基金支払いにいたしました結果、そういう数字が洗いざらい出て参つたわけでありますので、そういうような混乱はもうしばらく時をかしていただきますならばおちつきまして、数字にはつきりいたすのではないかと思つております。そういう関係で各府県に何月までに支払えということを申しましても、あるいは市に、こういう状態であるからこういうふうにしろと申しましても、それができない場合があるわけであります。大体現在の健康保険の支払いは二月あとに払つておるようでありますが、それと比べまして今度の生活保護の基金払いは一月近くも早いわけでありますので、私どもからそういうことを申し上げては、遅れておるのに何を言うかとお叱りを受けるかもしれませんが、従来よりはそう遅れていないのじやないかという気持もいたしておるわけであります。しかしお約束いたしました時期よりは遅れておることは確かでございますから、そういうことがないようにひとつ努力をいたしたい、かように存じております。
  37. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 国立病院における医療扶助の支払いをとどめて、そうしてそれを施設の方にまわすというような意向があるやにも伺がつたのでありますけれども、そういう御意向がありますか。
  38. 安田巌

    ○安田政府委員 どうせ支払いが遅れますので迷惑をかけるといつた場合に、自分のところの機関でない方から先に払えということは実は申しておるのであります。なるべく私立の医療機関の方を先に払いまして、そうして国立の病院なり療養所なり、あるいは府県の施設というようなところは、できればあとまわしにするようにということは申しております。
  39. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 その場合に施設関係の方の支払いを、今おつしやいましたような未払いが二月にかかる、あるいは一月にかかるというようなことでなしに、二月までは払えるというような数字は全然出て参りませんか。
  40. 安田巌

    ○安田政府委員 大体そういうようなことを几帳面にやつておりますところでは、あるいは二月は払えるのじやないかと思いますけれども、しかし私どもがそういうふうなことを申しましても、府県によりますと、国立病院とか療養所あたりすでに払つたところがあるのであります。そういうようなところは、まだ御期待に沿うことはできぬかと思いますが、しかし私どもの気持は、そういうふうにしてなるべく迷惑をかけたくないと思つておる次第であります。
  41. 小島徹三

    ○小島委員長 長谷川君の質問はしばらく留保願いまして、次に厚生事業における政府補助金等に関し、杉山委員より発言を求められておりますからこれを許します。
  42. 杉山元治郎

    ○杉山委員 大臣にお伺いいたしますが、数日前に補助金等の整理に関する法律案というのが閣議にかかつたということを聞き及んでおりますが、その節大臣は御出席でございましたでしようか。
  43. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 出ております。
  44. 杉山元治郎

    ○杉山委員 あの法案を、私どもまだ不十分ですが拝見しますと、第二章が厚生省関係の分になると思うのですが、そういうように補助金を削るというような問題、あるいは法文の改廃をするというような問題を大蔵省の方面でやるということになりますと、今長谷川委員の述べられたように、医療扶助の問題においてすらもああいうような問題が起つておるのに、あそこに掲げております保育所なり母子扶助なりあるいは児童保護なり、性病予防なりの補助が削られて来るのではないか。そうなるとこれはたいへんな問題になると思うのでありますが、厚生大臣はそれを黙つて御承認になつたのでしようか。
  45. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 実はこれは御承知のように、予算の折衝におきまして、従来国で負担しておりました補助率を一これは事業によつて違いますけれども、二分の一あるいは三分の一を、四分の一程度にというのを一応目安として――厚生省関係全部がそうではありませんけれども、それに該当する分を各省とも一括して、そうして最後の仕上げにあの法案をつくつたというかっこうになつて参つたのであります。そこでこの率の問題につきましては、実は予算折衝におきまして十分内容を検討いたしました。お話のように三分の一を四分の一にあの法律でしようとする点もございますが、この場合には平衡交付金でそれだけ負担をするという線で承知をいたし、またそういう事務の取運びをいたしておりますので、その線からは全然はずれておりません。新しい問題ではございませんので、ほんとうなら各法律を別々に、一一その条項について検討をするという行き方とああいうふうな行き方と両方あると思うのですが、そのあとの方の行き方をとつた次第であります。
  46. 杉山元治郎

    ○杉山委員 予算の点は大蔵省と御折衝の際にいろいろ了解済みであつた。だからそういう何パーセントにするかという問題は、今私は申し上げないとしても、法律に関する問題は少くとも、厚生省に関する問題は、厚生委員会に一応出すべきものである。それを関係のない大蔵省で削つてしまうという案を御承認になるということは実はちよつと承服しかねるのですが、いかがでしよう。法制局の方来ておりますか。
  47. 小島徹三

    ○小島委員長 法制局長官は法務委員会に行つておられて来られないのですが……。
  48. 杉山元治郎

    ○杉山委員 来ておれば、実は法制局関係のお方に承りたいと思つたのですが、少くともそういうふうな厚生省は厚生省、文部省は文部省という問題を、かつてに大蔵省が削るべきものじやない。これはやはり各常任委員会もあつてそういう権限が与えられておるのですから、関係のないところでかつてにきめるというようなことはよくないことだ。私は法律上のしろうとだからよくわからないが、こういう考え方を持つておるので、法制局長官が見えておればただしてみたいと思うておりました。それはまたいずれするといたしまして、今大臣のおつしやつたように、二つの方法があるかもわかりませんけれども、こういうような厚生行政に関する問題のときは、他の関係のないところで決定するということをしないで、ぜひここできめる、こういうことにしていただきたいということを申し上げて、私のこの点に関する質問は終るといたします。
  49. 小島徹三

    ○小島委員長 次に国際労働機関の総会がその第二十八回までの会期において採択した諸条約により国際連盟事務総長に委任された一定の書記的任務を将来において遂行することに関し規定を設けることと、国際連盟の解体及び国際労働機関憲章の改正に伴つて必要とされる補充的改正をこれらの条約に加えることとを目的とするこれらの条約の一部改正に関する条約(第八十号)の批准について承認を求めるの件等の問題について、岡委員より発言を求められておりますので、これを許可いたします。岡君。
  50. 岡良一

    ○岡委員 私はお急ぎのようですから簡単に御決意のほどだけをお伺いしたいと思うのでありますが、実は一昨年の六月にスイスのジユネーヴで国際労働機構が社会保障の最低基準に関する国際条約なるものを上程いたしました。その総会の席上では、政府からも労働次官その他わが国の労資代表も出席をいたしまして、総会においては同意を与えて来ております。この条約は十八箇月以内に権威ある機関の承認を求めなければならないということにも相なつておるのでありますが、その期限は過ぐる昨年の十二月二十五日が期限切れということになつておるのであります。条約の内容につきましては、これは国際社会保障制度の最低基準でありまして、主たるものはたとえば現下のわが国の健康保険あるいは国民健康保険あるいは厚生年金保険また労災、失業保険、母子保護に関するいろいろな法律的措置等を含む問題でありまして、その内容は労災と失業を除いては、ほとんど大部分が厚生行政の内容に属するものなのであります。そういう事情でありますので、その条約をぜひとも国会の承認を得る手順を踏まれるということは、これはわが国における社会保障制度を前進せしめるためにも当然必要な措置でもあり、かつはまた独立間もないわが国といたしまして、国際的協力に対する誠意を示すためにも、あるいはまた国民のひとしく要望する国連加入への機会を醸成するためにも、きわめて有意義な措置ではなかろうか、かように考えまして、私は昨年も関係の外務大臣その他にもその取扱いについて、また善処方について要求をいたしておるのでありますが、依然としてこの問題は国会の承認を得ないままに今日に至つておるのであります。しかもこの内容について点検をいたしますと、わが国はこの条約を批准する十分なる要件を備えておるのでありまして、この批准に対して何ら必要なる法律改正等の措置は必要ではないのであります。こういうことでありますので、このようないまだペンデイングになつている国際条約については、やはりなるべくすみやかに国会の承認を求むべきではなかろうかということで、先般外務省の関係方面に対しまして、その辺の意見を申し述べましたところが、外務省といたしましては、関係省庁が外務省にこれを要請するという事実に基いて外務省としては国会承認の手続を経る所存である、こういうふうな答弁をいたしておるのであります。そういうことでありますので、当然関係ある省庁また関係ある国会の常任委員会として当厚生委員会の重大なる関心事となつておるのであります。これについて厚生大臣としては、この手続を促進してすみやかに国会の承認を求むべきものであろうと存ずるのでありますが、その点についての御所見をお伺いいたしたいのであります。
  51. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 ただいまの問題につきましては、ちようど私も外務省に関係いたしておりましたころにその準備をした関係もございます。お話のような国際会議におきまして一つの線を出しております。そこでその後の国内的な取扱いにつきまして厚生省、外務省もずつといろいろ検討を加え棄ておると存じておりますが、ただいまの御意見等もありますので、これらの点につきまして十分検討を進めて参りたいと考えております。
  52. 岡良一

    ○岡委員 当委員会といたしましても、この取扱いについては委員会としての意思をとりまとめたい所存でありますが、裏前にこの条約に関する諸資料の御提出を厚生省としてお願いいたしたいと思います。  なおこの機会に関連してお伺いいたしたいのは、労働省の国際労働課長がお見えということでありますが、これは速記録をとつておる公式な総会だが、十二月十二日の社会保障制度審議会の総会において、十二月二十五日までには国会承認の手続をとる意図だということを言明しておられましたが、その後依然としてこれがそのままに放置されるとするならば、まことに私どもは遺憾と考えておるのでありますが、労働省内部においては、この取扱いをいかがいたしておられるのであるか、この点をお伺いいたしたいと思います。
  53. 橘善四郎

    ○橘説明員 政府といたしましては、昨年十二月二十六日を期しまして本条約を国会に報告の件として提出しておるのでございます。報告の件として国会に提出いたしました根拠は、国際労働機関憲章の十九条によるものでございまして、先ほど委員からのお言葉にもあつたのでございますが、二十六日というのはちようどぎりぎりの十八箇月以内ということでございまして、国会には提出いたしておるのでございます。
  54. 岡良一

    ○岡委員 そういたしますと、この条約の国会への報告ということになりますと、条約内容というものが全部国会議員の手元に配付されているという意味でございますか。
  55. 橘善四郎

    ○橘説明員 さようでございます。私どもの知つておりますところによりますと、外務省の方から、すべての必要な資料は国会の方に提出してくださつておることになつております。
  56. 岡良一

    ○岡委員 寡聞にしてまだ私どもは条約の全文というものは手に入れておらないのでありますが、それはまたいずれあとの問題にいたしましよう。  そこで、それではお尋ねいたしますが、国会に報告をされた、そこで国会としては自主的にこれが承認をすべきやいなやを決定すべきものであつて、国会として関係省庁に要求をして、関係省庁が外務省にさらに要請をして、外務省が国会の承認を得るという手続はとる必要はない、こういう取扱いになるのでありますか。
  57. 橘善四郎

    ○橘説明員 国際労働機関の憲章十九条の関係をちよつと御説明申し上げたいと思うのでございますが、国際労働機関の総会で採択されました条約、勧告は、異例の場合というども十八箇月以内に加盟国の最高機関に御報告しなければならないということになつておるのでございます。それに従いまして政府といたしましては、先ほども御報告を申し上げましたように、昨年の十二月二十六日を期して報告の件として国会に提出いたしておるのでございます。なおまた御承知の通りにこの条約は九部門、九十条からなるところの厖大な条約でございまして、そして起草されましたときに各国の制度を取入れて考慮に入れてできた条約であるのであります。当初事務当局といたしまして予想しておりました以上に、研究調査を進めるに従つて、内容におきましていろいろと疑義を生ずるような場合が起きて来ておるのでございます。労働省関係の失業保険あるいは労災補償保険の場合と申しましても若干の疑義を生じて来ておるのでございまして、目下この疑義を各国及びILO本部の方に紹介をしておるというような実情でもあるのでございまして、いましばらく研究調査の時間が必要ではないかと労働省といたしましては考えておる次第でございます。従つて労働省といたしましては厚生省の事務当局とも御相談を申し上げまして、一応外務省においては、批准のための承認を求めるの件ということは、十九条の関係等もありまして、このたびはただ報告の件ということで提出いたしたということであるのでございます。
  58. 岡良一

    ○岡委員 国際労働機関の諸憲章のいろいろな一般的な規定は別といたしまして、この条約第七十八条には、この条約の正式の批准書は登録のため国際労働事務局長に送付をしなければならないと明確に規定されておるのでございます。憲法によれば、条約の批准をするためにはその事前または事後において国会の承認を求めなければならないということも明らかになつておるのでありまして、私の解釈するところによれば、当然政府といたしましては本条約についてしさいの検討を加え、またその条約の批准に伴い法規等の改正が必要とあらば、これらのことをも十分に措置いたしまして、国会の承認は政府として求めなければならないというのが当然のことだと思うのであります。そういう意味合いからいたしまして、ただいま御指摘のたとえば労災保険、失業保険等において、もし今日の日本の現行法とこの条約に規定される部分との間においてあるいは多少のずれがあるとか、また厚生省の現在の諸社会保険立法等において、これらの厚生国際条約の規定との間に多少の不均衡があるというようなことをもあわせ一括し、これは当厚生委員会の重大な問題でありますので、具体的な資料としてひとつ御提出方をお願いいたして、この問題についての私の質問を終りたいと思います。  なお引続き厚生大臣にお伺いいたしたいのでありまするが、お急ぎのようでありますから簡潔にお願いしたいと思います。それは厚生年金保険の問題でありますが、厚生年金保険の問題につきましては、前任の山縣厚生大臣も苦慮いたしておつたことは、私も直接お目にかかつてその御心境も承知いたしておるのでありますが、その後いよいよ政府原案が社会保険審議会の答申を待つという段階になつて、社会保険審議会においては労働者側と事業主側との間における意見の帰一するところを得ずして、そのままに厚生省の方に答申があつたということも聞いておるのでありまするが、問題はこの厚生年金保険の改正法案を政府としてはいつ国会にお出しになるのか。先般私どもがいただいた内閣の法案提出の予定表なるものを見ますると、三月下旬となつておるのであります。御存じのように現在の法規をもつてするならば、坑内夫わずかに一箇年間の年金額が千二百円、こういうことは常識が許さないのでありまして、われわれが何らか適正な改正をすみやかにやるということは当然なことでもあり、まい改正を見越してすでに予算が提出されておるのでありまするから、厳密な意味から言うならば、予算を伴う根拠法規はむしろ予算案と同時に国会に提出することが政府としても当然な道義的責任ではなかろうかと思うのであります。そういうわけで、本改正案の緊急性にかんがみまして、いつこれを国会にお出しになるのか、この点の明確な御答弁を願いたい。
  59. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 厚生年金保険法の改正案の提出時期でございますが、実は社会保険審議会に諮問いたしました結果が、ただいまお話のような状態になりましたので、さらにこれを明日実は社会保障制度審議会に付託をいたしまして、その答申を待ちたいと存じております。しかしこれはおそらくそう長くはかからぬのじやないか、なるべく早く御審議をいただきたいという希望を持つております。その意見を聞きまして、これを成文化して、できるならば三月中旬以前ぐらいにこの国会の御審議にまわしたいと、事務といたしましては急いでいたしておる次第であります。とりあえずは明日社会保障制度審議会にこれを一応付託をいたしまして、その意見を聞きました上で政府の態度を決定いたし、三月の下旬よりももつと早く、できるなら中旬以前に出したいと思つておりますので、この点をどうぞ。
  60. 岡良一

    ○岡委員 厚生大臣お急のようでありますから、できたら三月中旬以前というのではなくておそらく社会保障制度審議会の答申は、もうすでに昨年ああして勧告も出しておりまするので、この審議はほとんど手間どらないと私は見ておりますので、この議を経ましたならばできるだけ早く出していただきたいということをこの際特にお願いをいたしておきたいと思います。
  61. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 ちよつとこの機会に御報告申し上げたいと思います。実は平素たいへんな御心配をいただいておりまするソ連からの電報が先ほど参りまして、それにはソ連の赤十字から、第二次引揚げは三月十五日集結完了見込み、帰国船の日時は追つて通知するという電報が先刻入つたという連絡がただいま参りましたから、平素いろいろ御心配をいただいておりまするので、これをただちに御報告申し上げる次第でございます。
  62. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 簡単にもう一つ大臣に伺いたいのでありますが、この前本委員会におきまして社会事業振興会のことをちよつと伺いましたときに、非常に努力するというお話でございましたが、御承知のように社会事業振興会法をつくりますときに、一応五十億円というような額が考えられて、議員立法でありましたが、議員間でも少くとも二十九年度十億という金額が内輪で十分話合いの上であり法律が可決されたわけであります。それが残念なことにわずか三千万円ということになつております。今日全国の私設社会事業を見ましても、すでに至急修理改築等をしなければなりませんものがたくさんございます。全国の千五百九十七施設の中で少くとも最小限度これをやらなければならぬものが相当数ございまして、三〇%として考えましても、この方面を調査した結果によりますと、一県当り百四十五万円、計七億二千万円くらいが必要であります。また短期資金等がどうしても必要であつて、それが一億五千万円くらいはどうしても必要だというような数字が、その方面に出ているようであります。計八億七千万円くらいはどうしてもすぐ必要だというようなことに相なつております。先ほど来伺つておりまする医療扶助児童措置費等々の今回の不払い――不払いと申しては言い過ぎかもしれないが、支払いの延期等の問題につきましても、もし社会事業振興会等の金が出ておりますれば、何とかまたここでまかなうという手があつたわけであります。いつも社会保障の第一線で奮闘してくれておりまする、この方面を担当しております施設の方々は、ほんとうに犠牲、献身の道をふんで来ておりますが、それにも限度がある。すでにその限度を越えておる。従いまして、このように今日の政治におきまして社会保障制度の第一線の施設や、また制度がおろそかにやられて行くならば、力をもつて対抗しようという機運が全国に起りつつあります。今までの職員組合、労働組合等が全国組織をもちまして、そうして今までのように施設の長というようなものを責めるのではなしに、施設の長をも含めまして、すべての力を結集いたしまして政府に当ろうというような機運が大分見えて来ております。私はこの傾向は相当重大なるものであると見ておるのでありまするが、従いましてこれらのすでに限度を越えて忍従しております諸君の怒り、立ち上りというものは非常に大きな問題でございますから、社会事業振興会につきまして十分なる御配慮を願いたい。所期のごとくに五十億円の資金を政府が出資するというような点につきまして、十分な御尽力をいただきたいのであります。これらの点につきまして大臣の御所見を重ねて承つておきたいと思います。
  63. 草葉隆圓

    ○草葉国務大臣 社会事業、なかんずく私設社会事業の方々が、わが国のいわゆそ社会保障の上に強い、そして大きなる役割を果していただいて、しかもそれは献身的に昼夜不断の努力を願つております点は、お話の通りに私どもも平素から衷心より感謝を申し上げております。従つて私設社会事業の育成発達につきましては、当然政府は力を注いで参るべきものだと考えております。幸いこの振興会が皆様のお力によりまして立法され、現在施行されて参つておりまするから、この点を通じましても同様でありまするが、本年度はいろいろな事情から三千万円に相なりました。しかし他の方法等によりましても今後私設社会事業の育成発達には十分努力をいたして参りたいと存じております。この資金の運用その他につきまして、なお私設社会事業団体等の組織等におきましても、今後これからという点でございまするから、そういう点につきましても私どもただいまの御意見等十分くみまして努力してみたいと考えます。
  64. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 左右ともに予算の組みかえ等におきましてこの問題につきましてはそれぞれ十億円余を組んでおります。それらのことをもお含みくださつて十分御尽力をいただきたいと思う次第であります。  少しおそくなりましたが、この際もう少し社会局長、児童局長等に伺つておきたいことがございます。先ほど来伺つておりまする医療保護関係の大臣の説明、社会局長の説明の数字につきましては、私はまだ納得できないのであります。一面すでに全国の病院等におきましてあるいは社会福祉事務所等におきまして、医療保護の打切り、医療扶助の打切りあるいは医療扶助をかけましたにつきましては、きわめて慎重な調査をして後にするというようなけはいが出て来ているように見ております。この最近の実情はどんなものであるか伺いたいのであります。
  65. 安田巌

    ○安田政府委員 医療扶助の適用、それから医療の内容等につきましては、従来どちらかと申しますと、割に気楽に出されておつたような気がいたすのでありますけれども、現に支払いが遅れておるような状態でもございますので、もう少し内容等も十分に調査をいたしまして、適正な運用をいたすようにということを申しておる次第でございます。
  66. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 今月の初めであつたか、あるいは数日前であつたかと思うのでありますが、社会事業会館で全国の担当課長会議か何かが開かれたように伺つております。そのときのことを伺いますと、秘密会でなさつたようでありますが、その内容はどんなものであつたのでありましようか。さしつかえがなければ伺いたいのであります。
  67. 安田巌

    ○安田政府委員 二月の十二日に確かに打合せ会をいたしました。しかしこれは秘密会とかどうとかいうようなことではないのでありまして、医療の担当の係を集めたのでございまして、課長ではございません。それはいろいろ支払いが遅れておりますので、支払等につきましての打合せもございますしそれから先ほど申しましたように、医、療の扶助の適正な運用をいたしますために、もう少しケース・ワークにも十分に手を尽してもらいたい、なおまた医療費の請求等ごがざいましたときにも、審査等にも十分意を用いろ、こういうふうな従来われわれが言つておりましたようなことをこういう事態でございますので重ねて打合せをいたした次第でございます。
  68. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 どうも最近、先ほど申しましたように、その慎重な態度をとるということが行き過ぎになつているんじやないかというようなことを考えるのであります。私の持つております資料によりましても、たとえば長崎県の事件でありますが、大村国立病院にあつた事件でありまして、最近七人の入院を打切りまして居宅治療ということにした。ところがそのうち六人が開放性の結核患者である、こういうような事件がございました。非常に慎重にするようにという態度が各県にあります。そしてとかく自宅療養をしいて行くというような形が強いようであります。東京都等におきましても、御承知のように何か四月から医療保護診療者協議会というようなものをつくつて行くと申しておりますが、どうも本省の方ではそれほどに強く考えておられないのかもしれませんが、現場におきましては医療扶助の打切り、あるいは入院させるにつきまして、あまりにも慎重にしてそして時機を失う、あるいは当然入れるべきもの、あるいは当然入院さしておくべきものも、ただいま申しましたように退院をさせましたり、開放性の結核患者であるにかかわらず、これを退院をさせましたり、十分な治療をしないというようなことになつて来ると思います。そういう事例が相当に出て来ていると思います。これについては濫給ということはお互いに注意しなければなりませんが、にそういうようなことで基本人権を損うような漏給の面が非常に強く出て来るというようなことも当局は十分考えていただきたい。私が非常に心配しますのは、この前の委員会からもたびたび申しておるのでありますけれども、どうも非常に医療扶助費がきゆうくつになつて参りまして、そのためにこういう方面で当然なすべき医療をなさないで、そこで金を浮かして来るというようなことになつて来るのではないか、そういう危険が非常に多いということを憂えるのであります。それらについて当局から十分な御注意をしていただきたいのでありますが、社会局長の御意見を伺つておきます。
  69. 安田巌

    ○安田政府委員 まだ療養を要する患者を無理に出させたというような事例があるというようなお話でございましたけれども、そういう具体的なことにつきましては今ここですぐお答えするわけにいかぬと思います。ただ私ども、現在の医療費の増高の一番のは、中心は結核の入院の費用でございますが、そういう意味でこれが適正に行われますことについては非常に強い関心を持つておるわけでございます。私どもが指示いたしますのは、そういう面でむだがないように、予算等がもし足りなくなるようなことがありましても申訳ない次第でありますし、むだのないようにいたしたいというのが私どもの念願でございます。今度の八割、五割の国庫負担の問題の際にも、各方面から私どもに言われましたことは、濫給が多いじやないかというような意見が相当強かつたのであります。そういう点も私どもは十分反省をしてみなければならぬ、こういうふうに考えております。
  70. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 時間がありませんから、簡単にもう少し伺わせていただきたいのでありますが、この前も伺つたのでありますが、全国の保育所に入つております児童数が定員の一三二%ぐらいになつております。平均いたしまして三〇%ぐらい多いというのでありますが、これはこの年度の切りかえにおきまして、やはり定員をあくまで守らせるという方針を強行されるおつもりでありましようか。
  71. 太宰博邦

    ○太宰政府委員 その通りに考えております。
  72. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 そういたしますと、この前も申し上げましたように、年度の切りかえに多く新しい児童が入つて来るのでありますが、今定員を三〇%越えて入つて来ておるというのには、やはりそういう社会的な理由があると思う。その超過いたします子供たちに、児童憲章に掲げられておりまするような適切な施設をつくる手を打つて行くということにつきまして、当局はどういうような積極的な考えを持つていらつしやいますか。
  73. 太宰博邦

    ○太宰政府委員 一時定員を三〇%ほど超過したときもござました。現在でもやはり超過しておると思います。しかしその超過しておりまする内容、これも全国に六千もある施設でございまするので、必ずしも一様ではないのでごままして私どももちよいちよい見ますと、どうして保育所に入所せしめねばならない必要があると認められるケースばかりでもない点もございまして、かような点は、私ども目下検討し整理いたしまして、保育所の運営が堅実に軌道に乗るように、今せつかく努力しているところでございます。御指摘のように、中にはその地域においてそういう入所を要する児童が非常に多いので、そういう地域のために超過しておるところもあろうかと思います。かような点については、正道から申しますれば、そこの保育所をもう少し増設するということになるのであります。明年度も保育所を相当数増設いたしますが、そういう点を極力検討いたしまして、そういう必要のあるところから極力その増設をはかつて行く、そうしてこれを解消するように持つて行きたい。それからいずれにいたしましても、それがただちに解決しない場合におきましては、やはり入所を必要とするウエイトの一番高いものからこれを入れて行くというような措置をとつて参りたい、かように考えておる次第であります。
  74. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 私の知るところで、先ほどもちよつと伺つたのでありますが、児童措置費の予算の不足は、少くとも九億五千万円くらいはあるというように伺つておるのであります。五億円を予備費でまかなうといたしまして、あと四億五千万円はどういうように処置なさるのでありますか。私の伺つておる数字が間違いでありますれば別でありますけれども、どういうような御処置をするようになつておるか、局長の御意見を承りたい。
  75. 太宰博邦

    ○太宰政府委員 いや先生の数字は決して間違いでございません。私どもも一時うそいう推計をしたことがございます。これは全国から申し出て来る額がどれくらいであるか、こういう推計でございます。それで保育所は先ほど大臣から申し上げましたように、二十八年度から国庫負担制度にもどつたのであります。その前は平衡交付金制度時代でございます。そのために各地方でその運営なり基準がまちまちであつた。かような点は今後統一して参らねばならないわけであります。それで私どもといたしましては、これを極力一定のものさしと申しますか、尺度で、はたして必要と認められる額かどうかこれは何の補助金でもそうでございますが、そういうふうにしてこれを検討して参るつもりで、目下各府県から連日呼んでその内容を聞いてやつております。私のただいまの感じといたしましては、大体そういうふうにしてものさしをはめて参りますと、やはり相当下つて来るような感じを受けております。時間がありませんので結論だけ申し上げますと、大体五億の予備金を使いまして、なお既定経費の方から幾分まわし得る余地がございますので、ただいまの感じでは大体その辺で本年度そう無理でなく納まるような感じを持つております。
  76. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 もう一つ伺います。この前も私非常に心配して局長にお伺いしたのでありますが、その場合に、今のお話のようにあまりものさしを厳格にはめて参ります結果、全国の市町村、あるいはまた私設等の保育所でもつてすでに収容して子供の方をいろいろ措置いたしましたにかかわらず――ことに私設等はただいま局長のお話のように、全国平均しますと三〇%というような数字ですが、場所によつては非常に多く超過した者が入つており、その中に市町村長等から委託されました者もある。ところが厳格にものさしを当てて参りましたために、すでに措置児童としてやつておるにかかわらずそれを打切られる。もしこういうことになりますと、いまさら父兄から措置費に該当するものをとるわけにも行きませんし、結局私設自体がそれを背負つてしまう、あるいは市町村自体がそれを背負つてしまう。背負えるところはいいのでありますが、背負えないところは私設が背負つてしまうということになりまして、私設の経営者がいやおうなしに自腹を切らなければならぬ、こういうことになりまして非常な困難に直面するというおそれがないでもないと思いますが、この点についてのお見通しはどんなものでしようか。
  77. 太宰博邦

    ○太宰政府委員 ただいまのお話は多分定員超過の問題をどうするかということが主だと存じますが、定員を厳守させるということは、昨年の七月からその方針を示しまして、今年度一ぱいの猶予期間を置きまして、明年度から実施することになつております。従いまして今年度分につきましては定員超過であつたものにつきましても、私どもの方はその通りこれを認めて、ただ内容といたしまして当然とるべき者をとつているかどうか、そういうようなところをものさしではかつて行く、こういうことにいたすつもりであります。決して無理をしないつもりでおります。
  78. 小島徹三

    ○小島委員長 本日審議予定の狂犬病予防法の一部を改正する法律案の審議につきましては、これを後に譲りまして、次に厚生関係法律案の提出に関する件についてお諮りいたしたいと存じます。仄聞するところによりますと、内閣より近い将来において各種国家補助率の変更についての法律案が提出される予定であるとのことてありますが、その中に当委員会として重大なる関心のある厚生関係の諸問題が含まれておりますので、これを放置しておきますと、単なる補助金の問題として、他の問題と一括して決定されるおそれがありますので、あらかじめ当委員会において決議し、関係方面に申し入れることにいたしたいと存じます。  決議文を朗読いたします。    厚生関係法律案の提出に関する件   保健所法の一部改正等、補助金等の整理に関する法律案の提出に際しては、厚生関係のみをとりまとめの上、提出されるよう措置せられたい。  以上の通り決議することとし、この取扱いに関しましては委員長に御一任願うことに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 小島徹三

    ○小島委員長 御異議なしと認め、そのように決します。  次会は明後二十日午前十時より開会いたします。本日はこれにて散会いたします。   午後零時四十七分散会