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1954-05-14 第19回国会 衆議院 経済安定委員会 24号 公式Web版

  1. 昭和二十九年五月十四日(金曜日)     午前十一時四十八分開議  出席委員    委員長代理理事 加藤 宗平君    理事 小笠 公韶君 理事 武田信之助君    理事 松原喜之次君       迫水 久常君    西村 久之君       根本龍太郎君    前田 正男君       南  好雄君    楠美 省吾君       菊川 忠雄君    杉村沖治郎君       水谷長三郎君  出席政府委員         通商産業事務官         (公益事業局         長)      中島 征帆君  委員外の出席者         専  門  員 円地与四松君         専  門  員 菅田清治郎君     ――――――――――――― 五月十四日  委員加藤高藏君辞任につき、その補欠として神  戸眞君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 五月十三日  経済緊急政策に関する陳情書(日本商工会議所  会頭藤山愛一郎)(第三〇〇七号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  電気料金政策の総合調整に関する件     ―――――――――――――
  2. 加藤宗平

    ○加藤(宗)委員長代理 これより会議を開きます。  電気料金政策の総合調整に関する件を本日の日程に追加いたしまして調査を進めます。この際本件について菊川君より発言を求めておりますので、これを許します。菊川君。
  3. 菊川忠雄

    ○菊川委員 実は通産大臣がきようお見えくださるとのことでありましたので、この問題につきまして基本的なお尋ねをしたいと思つておりましたが、これはまた後刻に譲りたいと思います。公益事業局長さんがお見えでございますから、二、三のこれに関連した資料的な事柄についてお尋ねをいたしたいと思います。  私ども先般来本委員会におきましても、電気料金の総合的改訂ということが、経済各般に及ぼす影響、あるいは国民生活に及ぼす影響、さらに政府の緊縮政策の建前から見たところのいろいろの矛盾、こういう点を中心として検討いたして参つた次第でございます。その結論ではございませんが、最近までのところでは、先般本委員会においても、通産大臣がお見えになりました際に、当分料金の引上げ的な改訂は行わないという趣旨の政府の御方針を伺つておるのであります。その際に当分という意味はどういう意味かということもお尋ねしたのでございますが、大臣の答弁によりますると、それは政府の緊縮政策との関連という点もあるが、また経済並びに国民生活に及ぼす影響の甚大な点ということも問題であるが、政府において電力会社からの値上げ申請に対してまだ十分な調査が終つていないという状態であるので、その結論を見た上でということであるというふうに答弁を得た、かように私どもは理解をしておるのであります。ところが、最近に至りまして、政府は七月一日からやはりこの値上げ申請に対するところの何らかのやはり認可を与える模様であるということを、私ども聞いておるのであります。ある程度の内容と見られるものも、私ども伝え聞いておりますけれども、この際公益事業局におけるこの値上げ申請に対する調査の今までの経過、それから何らかの結論が出ておるとすれば、そういう内容についてひとつ御説明を伺いたい、これが第一の質問であります。
  4. 中島征帆

    ○中島政府委員 料金の原価の検討につきましては、三月に聴聞をしまして以来、さらに詳細にいろいろな角度から検討を加えておるわけでございます。電気事業者の申請によります総平均一割四分四厘の値上げ率が、査定の結果どうなるかという結論は、まだ実は出ておらないのでございますが、御承知のように今度の料金の改訂申請は、制度の改訂を伴つておりますので、これの影響を調べます上につきましても、非常にあらゆる点で複雑な面が出て来るわけでございます。制度上修正を要すべき点と、それから原価計算上査定を加えるべき点、この二つの方面から慎重に検討いたしておるわけでございますが、だんだん数字も固まりまして結論に近づきつつございますけれども、まだ計算ができ上りますまでには、ここ一週間ないし十日くらいの時日がかかるのではないかというふうに考えております。これは単に原価だけの計算ですと比較的簡単でございますけれども、今申しましたように制度の改正を伴つておりますので、さらにその申請の制度を若干変更を加えるということになりますと、この原価と申しますか、料金の調べ方の上に非常に複雑な変化を来しますので、そういう関係から計算も非常にめんどうになつて来ます。そういう関係からいたしまして、今日までまだ最終的な数字が出ておらぬ、こういう状況でございます。大体の経過は税金あるいは金利等に関します特別措置がきまりまして、従つてそういう面ですでに四、五十億程度の原価の減が実現されておりますので、そういう点も考え、さらに最近の石炭の事情等も十分考慮いたしますと、かなり大幅な原価の減少を来すようなことになるのであります。従つて電気事業者の言う一割四分四厘という値上げ率というものは、相当な幅をもつて引下げられる見込みがついておりますが、これが何割何分になるかというところまでは、まだ結論が出ておりませんことを御了承願います。
  5. 菊川忠雄

    ○菊川委員 ここ十日くらいの間に査定についての調査の結論が出るというふうな見込みのようでありますが、この査定についてもちろん原価の計算、あるいは原価のみならず、公課、金利の面におけるところの政府の措置、こういうものも問題でありましようけれども、やはり一方においてはそれぞれの電力会社の最近の経理状態が問題だろうと思います。ところが最近の新聞の報道にも出ておりますように、各電力会社の上半期の決算報告が発表されておりますが、もちろん公益事業局においてはいち早くこういう問題につきましては調査しておられると思います。新聞の伝えるところによれば、各電力会社ともに予期以上の利益をあげておる、そうして新聞の推測によれば、こういう状態であれば、おそらく赤字ということを理由にするところの電力料金の値上げというようなものは、相当根拠が薄いじやないかというふりなことまで言つております。そういう点について、各電力会社の上半期における決算の大体の状況、特に利益の処分はどういうふうに報告されておるか、こういう点もおわかりであろうと思いますからして御説明を願いたいと思います。
  6. 中島征帆

    ○中島政府委員 二十八年の下期の決算が出ておりますが、これはお話の通りに、昨年の上期は非常に豊水でありましたが、下期もやはり全体を通じまして五、六パーセントの豊水で経過いたしております。従つてもう十二月、一月ころは下期決算もかなり当初の見込みよりか好転するということは、われわれも予想しておつたわけであります。結果におきましては、今度の決算によりますと、渇水準備金を積立てました残りのいわゆる利益というものが、総額で約二十三億九千万円でございます。各社別に見ましてもいずれも黒でございまして、このうち中部だけ若干内部的に苦しい事情でございますが、他の地区はいずれもかなり余裕のある決算をいたしております。原因は申すまでもなく豊水の利益と、それから一部分は石炭の値下り、この二つに基因いたしております。そこでこの決算が二十九年度の原価もしくは料金の改訂にどういう影響を及ぼすということにつきましてややもすれば、これが直接にこのために料金引上げの理由はなくなるんじやないかというような意見も出ておりますが、一応これは全然直接的には関係がないというふうに考えざるを得ないのであります。と申しますのは、将来の原価計算あるいは料金算定をいたします場合には、その期間におきます水の出方が平水であるという予想のもとに計算をするわけであります。従つてもし豊水になれば、それだけの黒字が出るということは明らかなことでありまして、その出方が二十八年の上及び下に出ているわけであります。もしも二十九年度がやはり平水以上の豊水であるということが明瞭であれば、それを織込むことによりまして、値上げの率もまたさらに圧縮できるということになりますけれども、やはり将来の推定をいたします場合には、過去の統計からいたしましての平水をとるという以外に方法がないわけでありますので、従つて平水をベースにいたしまして原価計算をするわけであります。そういたしますと二十八年度の持ち越しの黒というものがどうなるかということでございますが、これが非常に多額に上りまして、たとえば二十九年度中の値上げをしなかつたときのマイナスを全部カバーできる程度のものがここに示されたということになればまた別問題ですが、それほどの余裕はないはずであります。たとえば今期の決算は二十三億九千万円の黒でございますが、これは三%減配をいたしまして一割二分を割るといたしますと、結局におきまして十億足らずのものが来期に持ち越されるということになるのではないかと思つております。二十九年度の業者申請によります赤字は、年間におきまして約三百億といつておりまして、とうていその赤字を埋める程度には来ておりません。従つて決算の面におきます黒字というようなものはできるだけ配当等によつて外部に流出することをこういう際でありますから避けるとともに、従来ともすれば怠りがちでありましたいろいろな設備の補修でありますとかあるいは償却でありますとか、そういうものに十分向けまして、会社の内容を向上させるということにいたしますことが、つまり将来需用家に対しますサービスの向上を意味するゆえんでありますので、そういう方向に使うということをいたしまして、このほんのわずかなものを二十九年度の原価から差引くというようなことはすべきではないと考えている次第であります。  それから利益の内容を各社別に申し上げますと、これは配当前渇水準備金を積み立てました残りの二十三億八千九百万円の内訳でございますが、北海道が一億二千八百万円、東北が二億六千四百万円、東京が五億四千二百万円、中部が二億二千万円、北陸が一億五千二百万円、関西が五億五千三百万円、中国が一億八千九百万円、四国が七千九百万円、九州が二億五千七百万円、十万以下は切捨てですが、大体そういう内訳になつております。
  7. 菊川忠雄

    ○菊川委員 そうしますと二十八年度の利益は一二%程度の配当を引くと十億程度の黒しか残らないということになると、これは主として施設の改善とかあるいはサービスの改善というものに向けるべき性質のものであつて、年間三百億に上る赤字をこれによつて補填するということには大して期待できないという御見解のようであります。そうしますと結局一四・四%の値上げ申請に対して一体これをどういうふうに詰めて行くかということが私ども一番関心を持つている点でありますが、そのうちで公課とか金利などにおいてはどの程度のものを政府はそれに対する措置を講じて軽減をはかろうとしておるのか。この点が一点。聞くところによりますと公課と利子一分減というふうなことで、二・六%程度の申請に対する減率を考えているのではないかというふうに伝えられておるのでありますが、こういうことをお伺いするのはまだ時期が早いと思いますが、もし何らかのこの点についての見通しが立つておりましたならば伺いたい。それからそれ以外のもの、たとえば企業の合理化あるいは経費の節減あるいは炭価の値下り、こういうもので会社の側に対して努力をさそうということになると思うのですが、たとえば炭価のごときは、最近非常に下つておるということは御承知の通りでありまして、あの電力会社の申請における炭価そのものは、われわれから見れば、当時の事情からいたしましてもまだ不当に高いところにあつた。いわんやその後の値下りのために相当な開きが出ておるのであります。こういう面において、どれくらい炭価の値下りを含めて企業の合理化、経費節減の面で詰め得るという見込みが立つておりますか。まだ立つているかどうか存じませんが、この点をお尋ねいたしたいと思います。
  8. 中島征帆

    ○中島政府委員 公課と金利の関係によります原価の関係でありますが、これは主体で四十七億程度見込んでおります。そのうち金利一%減で十三億。残りが法人税、地方税等の減免によるものであります。それ以外に各項目につきまして査定を加えるわけでありますが、その最終的な数字はまだ検討中でありますので、まだここで申し上げる段階に来ておりませんが、たとえばお話のように大きいものは石炭費でございます。これは業者の申請は昨年の第二・四半期の仮価格というものを基礎にいたしまして、それを年間に伸ばして二十九年度の予想炭価としておるという計算によつたのであります。これは申請を出しましたときの日付は一月二十日でございますが、その計算はすでに十一月前後からやつておりまして、従つて第二・四半期程度までしか実績がとれなかつた。ところがその後だんだん経過いたしまして、現在におきましては最近の市場の炭価の情勢もわかりましたし、また実績としても第三、第四・四半期の炭価がわかつたわけでありまして、それをできるだけ近くに引き寄せまして、最近の傾向も取入れて二十九年度の炭価で措置するという方針をとつております。ただ一つの問題は、御承知のように炭価そのものはずつと低落の傾向にございまして、その下降のカーブをそのまま伸ばしますと、さらにどこまで下るかわからないというようなことにもなるわけですが、石炭政策といたしまして、そういうふうに炭価の無制限な低落を放任していいかどうかということもございます。また当然通産省といたしましても炭価のある程度の維持ということにつきましては、何らかの方法を考えておるはずでございます。従つて現在の下降カーブそのままを延長いたしましてすぐにそういうふうな予想をするということは、われわれは差控えなければならないという見解をとつております。しかしすでに現在まで来ておりますところのレベルは否定できませんので、そういうものは十分取入れますが、業者の申請の金額と比べましてかなり開いております。金額はおおざつぱに申しまして三十億内外というものがそこで出て来るのではないかと思います。それからそれ以外の点は、いろいろございますが、結局各経費等につきましても締めるべきものはもちろん締めるべきであると思います。しかしたとえば修繕費でありますとか、維持費でありますとか、そういうふうないわゆる節約をすればできるけれども、しかしそれをしたためにサービスが低下するというような性質のものは、むしろ少くとも実績程度までは認めるべきである。これが需用家のためになるというような考え方をとりまして、こういうものはあまりむやみに詰めておりません。それから事務費等につきましては、これは一般的に一応の節減をし得るということも考えられますが、これにも限度がございまして、それぞれの項目につきまして、合理的な範囲内でやらせる。それから特に利用率でありますとか、あるいは石炭の消費率であるとか、そういうものにつきましては、従来からだんだん向上の傾向にございますので、将来につきましてもある程度の能率の向上をここで加えるということにいたしまして、そうして合理化としての会社の努力を十分これに期待するというような方針をもちまして査定をしておるわけであります。結局におきまして会社のいつております三百億の赤字が、ただいまの石炭費あるいは公租公課その他の面を全部寄せ合せまして、どの程度まで減るかということでございま差、われわれは大体これは半分くらいにしたいという気持を持つて今計算をいたしております。最終的な数字はまだ出ませんけれども、大体その辺のところまで行けるのじやないかということで各項目を当つておるわけであります。
  9. 菊川忠雄

    ○菊川委員 大体見当がついたような気がするのですが、一四・四%の値上げ申請そのものも、われわれから見ますと相当に掛値をしておるといえば語弊がありますが、電力会社からいえば最大限のところあたりを持つて来ておるのじやないか、経費その他においてもそういう感じがするわけです。それをさらに適正に査定をする。そうしてその中から公課並びに利子についての肩がわりをする、そうして炭価値下げその他を今度は計算をし直してみる、こうすれば、事実上これが半分くらいに詰まると、これは何のことはない、その後の経済情勢の変化によつて経費が節減されたということ、そうしてさらに公課と金利一分減によつて、国が負担する分というものによつて、あと残つたものを値上げをするということになれば、これは要するに単なる事務的な査定にすぎない。そこには政治的な考慮あるいは今日の経済情勢に即応して、あるいは国民生活の実情にかんがみて、そうして緊縮政策を遂行して行くという面からの何らの考慮が入つてない。少くとも非常に薄いという感じがわれわれするわけです。でありますから、問題はそういう程度のことしか査定ができなくてしかもその残りを値上げに持つて行かなければならぬというのであれば、そこから先にもう一つこの値上げ申請を査定する場合の政治的な立場からの考慮がいるのじやないかと思うのですが、そういう点については公益事業局あるいは通産大臣の方針としてはそこまでのことをやつて、そうしてこの申請については最傍の結論を出すのであつて、それ以上のことは考慮の必要はないのだという段階であるのか。それとも公益事業局がそういう数字的な査定をされるが、その後においてはこれが及ぼす影響についてさらに別個の大局的立場から最傍の考慮を加えて結論を出すというふうになるのか、その点をお伺いしたい。
  10. 中島征帆

    ○中島政府委員 この原価の計算をします場合に、事務当局といたしましては、いつの場合におきましても厳正なな立場から慎重な査定をすべきであることはもちろんであります。しかしこういう時勢でありますから、われわれとしましては、査定に対しましてもさらに一層今のような政治的な、あるいは経済的な環境というものを頭に置きながら、できるだけ厳重な査定をしておるつもりであります。ただ事務当局といたしましておそれますことは、電気事業の経理というものにつきましては、ほかの産業と違いまして微細にわたるまでこまかい資料がいりまして全部隠すところなく一応わかるというかつこうになつております。従つてこちらで厳重な査定をすればするほど、これはほんとうの姿に近づいてしまうということになりまして、かりに無理な査定をいたしますと、そこで実際の電気事業のサービスそのものの点で無理が出て来る、そういうことになつたのでは、これは単に値段を押えたというだけで、実際のサービスにつきましてはそこで十分なことができません。で、そういう結果にならぬようにということを考えざるを得ない。そういう意味におきまして、先ほど申しましたように、修繕費、維持費等は少くともむやみな押え方をしないということは、そういう考え方によつておるわけであります。従つて事務当局として相当厳重に査定をして得られました結論というものは、これはやはり一応動かしてもらいたくない事務的な結論であるというふうに考えるわけであります。従つてわれわれとしてはあらゆる角度から、いわゆる政治情勢を考えた上での十分の考慮を払いまして、しかも事務的に最も妥当なという結論を出すわけであります。そこまでがわれわれ公益事業局としての立場であります。これをどういうふうに扱うかということは今後大臣なり内閣なりの問題であると思いますが、その全体の扱い方についての見通しの考え方というものはまだ私聞いておりません。それに対しましてどういうふうにこれを処理され、またそれに対する対策を考えられるかということについては、われわれが出しました結論を十分のみ込んでもらつた上での御考慮であると思います。
  11. 菊川忠雄

    ○菊川委員 それから先の扱い方を局長にお伺いすることはこれは少し筋が違うと思いますが、私どもの率直な感じを申しますと、一月に申請をされて、そうして四月から実施をするという意味の申請が当時国民の関心を呼び起して各方面から非常に反対を受けた。しかも時あたかも長期にわたる百五十日の通常国会開会最中であります。そういうときに――本来ならばこれは事務当局がそういう厳重な査定をされ、当局としては政治的な考慮を加えられた上で出たものだから動かすことは好ましくないというお考えを持つのは当然ですし、またそれだけの確信を持つた作業をなさることが敬服に値すると思いますが、しかし作業というものは国会が終らないうちに終えるべきであつて、もちろん国会に一応諮るべき必要のないことでありましようけれども、これだけ問題になり国会に取上げられた問題である限りは、当然大臣からこれについての結論を通産委員会なり本委員会なり関係委員会に報告はすべきである。そうして自分たちが政治的考慮を加えて下した結論ではあるが、場合によればさらに国民の代表である国会の各方面の意見を聞いて、これははたして国民全体に納得の行き得るものであるかどうかについては十分に参考に資すべきであつて、しかもそういう大事な時期をわざわざずらすわけではないでありましようけれども、国会が終つてこの作業結論をお出しになるということにたまたま時期がなつておる。そうして値上げの時期はもはや国会が開かれてない時期において始めようということになると、そこには悪い意図はありませんでしようけれども、しかもその利害の及ぶ範囲が国民全般でありますから、国民から見ますと何かそこに作為があつてやつておるところの作業計画であるというふうにとられるのでありますが、今日まだ国会は延長して幸いに引続いておりますので、このことについて通産委員会あるいは本委員会に対して今の御説明の内容をもつと具体的にしたようなものをまとめて報告をされる、そうして大臣からこれについて政策上の矛盾もあるやなしやを、十分に見通しを加えて説明を願つて、そうしてわれわれに意見を述べさすというふうなことは、一体局長としては必要と思いますか、それともそういうことはもうやらなくてもよいというお考えですか、このことだけをお尋ねしたいと思います。
  12. 中島征帆

    ○中島政府委員 これは申すまでもなく、当初一月の二十日に申請が出ましたときには、改訂の時期は四月一日という希望がありましたし、われわれもまた少し甘く考えまして、二箇月以上ありますから、それ以内に間に合うようにしたいというくらいの気持で進んでおりました。その関係におきましては、当然国会も開会中でありますし、十分ここで御検討願う機会もあるということは考えておつたわけであります。ところが、はなはだ申訳ないことには、実際これをやりますには、たとえば聴聞の手続でありますとか、あるいは制度が改正されますについての個々の影響を十分調べまして、その制度をできるだけよく修正するというふうな手続でありますとか、それからさらにまた原価の計算、あるいは料金のきめ方、こういうことにつきまして非常に複雑な手数を要します関係で、事務当局としましてははなはだ不本意まがら今日まで延び延びになつたようなかつこうになつております。この関係におきましては、いわゆる作為的なものは全然ないのであります。私も実はこれほどやつかいなものであるとは考えていなかつたのであります。そしてどうやら最初結論が出かかつたときにはたまたま国会が終りかけておるというような時期になりましたことははなはだ遺憾でありますが、私は、この案ができましたときには、やはり必要に応じて国会方面の御批判をまつということがむしろ適当であろうと思います。ただ先ほど申しましたように、この案そのものにつきましてまだ検討中でございますし、それからこれを大臣等にも十分説明をいたしまして、その扱いについて大体考え方をきめてからの上でなければ、資料等につきましてこちらにすぐ提出するということには参らないと思いますので、その数字的なものの扱い方につきましては、いずれ大体数字がまとまつたあとで、大臣と御相談の上お答えしたいと思います。
  13. 菊川忠雄

    ○菊川委員 私率直に言いますと、もちろん作為はないでしようし、最善を尽して間に合わなかつたということでしようが、従来の政府のやり方から見れば、そこに事務当局とは別個の何か作為的なものがあるのじやないかという疑いはやはり晴れないのであります。また今のお話を伺いましても、非常に困難な仕事であることは了解できまするが、これだけ国民が関心を持つて成行きを見ており、しかも国会開会中だから、これに間に合わすのは、公務員としての当然の務めでなければならぬということを考えますならば、これは非常な御無理を要求するようで失礼ですけれども、私は何としても怠慢であるというような感じは抜けないわけであります。そのことは今後また取返す時間がないわけじやないが、このことについてはそれだけを申し上げて終りたいと思います。  それに関連して、最近東京で私ども直接感じておることですが、電力会社においては特に目立つてサービスが急に悪くなつたとは言いませんが、悪くなつておるという感じがいたします。たと養いろいろの修理を頼む、あるいは新しい住宅をつくつて電気工事を頼むというふうなことがありましても、なかなか間に合わない。だから、今は機構改革によつてサービス・ステーシヨンになつておりますけれども、たいていのそういういわゆる出張所へ行つてみますと、もう朝早くから開くのを待つて並んでいる、そして何度も催促に行つているという状態でありまして、民間ややもすれば、今一番横暴なのは、元は官僚でありましたけれども、今は官僚でなくて、銀行とそして電気会社だ、こういう怨嗟の声まであるのであります。そういうふうなことを見ますと、サービスの改善と言われますけれども、実はどうも逆になつているのじやないか、しかもそれが赤字で、経営が悪くてなら別でありますが、ただいま御報告いただいたように、現に昨年度は黒字である、そういう黒字でありながら、サービスは、われわれの感じから言うと悪くなつているという状態であります。こういうことは、また一方から見ますと、何か電力料金の引上げをやつてくれないからわれわれも十分にサービスをしたくてもやれないのだということの口実に使われているとも思われるわけであります。そういう点について、これは公益事業局あるいは関係監督官庁においては御存じかどうか、そういう実情をお調べになつておるかどうか、その点が第一点、御存じがないとすれば、これは非常な怠慢じやないかと私は思うのですが、そういうことについて調査を平素するような機構が一体役所にはあるのかないのか、その点が二点、それから現在そういう事実があるとわれわれは認めているのだが、それに対しては、今まで何らかの措置をとられたのか、それともこれからどういう措置をとるお考えであるのか、この点をお尋ねしたいと思います。ことに今国会において問題になつておりますのは、例の東京電力におきましては、企業内部の合理化の一端という触れ出しで機構の改革をやつて参つたのでありますが、その結果がよくなるか悪くなるか、これは立場の相違でありまして、二、三箇月待つてもらえば必ずよくなるというのは、これは会社側の説明でございますが、需用者なり、あるいはそこに働いている従業員諸君の経験から徴しましても、結果はよくなるというよりは悪くなるじやないか、こういうことであります。しかもこれによつてはたしてどれだけの経費の節減になるかわかりませんけれども、結果においてはサービスは悪くなり、そしてかえつて経費も相当にかかるというようなことになるじやないかというふうな見解があるのであります。そういうことと相まつて、一方においては電力料金の値上げをするいろいろの口実をつくる、一方で企業合理化の形をやり、しかも一方においてはサービスは悪くなる、そして電力料金は、役所の方においては引上げ得るという査定をされる、一方会社の方は昨年度においてもこういう利益を上げている。こうなりますと、われわれ電力需用者の立場から見ると、まことに踏んだりけたりという感じがするのであります。こういうことについて一体どういう御見解なのか、このことをお尋ねをして終りたいと思います。
  14. 中島征帆

    ○中島政府委員 電力会社の業務運営のやり方につきましては、もう以前からはなはだ非難が、ございましてわれわれも常々これに対しては注意をいたしているわけであります。最近におきましては、これは値上げの申請をしたからというわけでもございませんでしようが、そういう関係もありまして、ことにサービスにつきましては改善を加えて努力をしているということだけは認めざるを得ないと思います。御指摘の点でございますが、最近特にサービスが悪くなつたというふうには私どもも考えておりませんで、むしろ少し前に比べると少しずつ何か改善されつつあるというふうに考えておつたのでありますが、もしもさようなことがありましたら、さらにまた注意しなければならないわけでありますが、おそらくは部分的なことではないかと思います。特に最後に御指摘になりましたように、東京電力におきましては、最近機構の改革をいたしまして、従来支社、支店、営業所、出張所、こういうふうなものがございましたのを、支社をたくさん置きまして、支社にいろいろな器材、人員等も集結いたしまして、その下にいわゆるサービス・ステーシヨンと称する従来の出張所に当る小さなもの、あるいはそれ以外にさらにいわば窓口に当るようなものをタバコ屋とか酒屋とかいうところに頼みまして、そこでいろいろな点の修理その他の申込みの受付をして、さつそく支社に連絡する。そうすると支社からすぐにサービスカーに乗つて行つて修理をする。こういう迅速な機動的な措置をとるようにした、そういうふうに申しております。そのために別に人員を増加しておるわけでもないし、そのために経費をよけい見込んでおるわけでもない。機構改革によつて当然今後はよくなるという説明をいたしておりますが、その結果がはたしてよいかどうかということはおそらく批判の時期ではないのではないかという気がします。かりに機構改革当初の混乱の時期とはいえ、そういうことがあつたとすれば、会社としても考えなければなりませんので、その点は検討いたしたいと思います。  なおこの点についての経営上の監査は、公益事業局に監査課というのがございまして、ここで経理監査、あわせて業務一般のやり方につきましても、随時監査いたしております。その報告によりまして、会社に対して必要な場合には注意もいたしております。また個別に指示をいたしたこともございますが、ただいまのような事例をここで承りましたので、そういう点につきましても、今後さつそく当局より十分調査の上でそれに対して善処を促すというようなことをいたしたいと思います。
  15. 加藤宗平

    ○加藤(宗)委員長代理 杉村委員。
  16. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 この電気料金の値上げの問題につまして、先般審議庁の長官が値上げはしないということを言われたので、私は実は安心しておつたのですが、値上げをされるということになりますと、どうしても私ども十分事情を聞きたいのであります。  まずそれについて私が一番関心を持つておりますのは、電気事業に対して政府からどれくらいの金が貸してあるか。昭和二十四年以来見返り資金、復金等の時代から幾ら金が貸してあるか、その総額が伺いたい。それからさらに電気事業の民間資本の総額、それから民間資本と政府から貸しておる金との資本総額、それから政府から貸しておる金が民間資本の何パーセントに当るか、それから貸しておる金がどういうふうに返つておるか、それをひとつ出してもらいたい。これはただちに御答弁ができないかもしれません。従つていいかげんなものによつての御答弁を伺つたのでは私としても満足はできませんので、本日御答弁願わなくてもよろしゆうございますから、それを文書に出していただきたい。さらに付言して申し上げますが、文書にしていただきますときに、事業会社関係を区分をして今のことを出していただきたいと思います。私の質問はこれで終ります。
  17. 中島征帆

    ○中島政府委員 ただいまの点はさつそく資料といたしまして提出いたします。
  18. 加藤宗平

    ○加藤(宗)委員長代理 ほかに御質疑はありませんか。――ほかに御質疑もないようでありますので、本日はこの程度にいたします。  次会は公報をもつてお知らせすることとし、本日はこれにて散会をいたします。     午後零時三十五分散会