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1954-04-30 第19回国会 衆議院 本会議 43号 公式Web版

  1. 昭和二十九年四月三十日(金曜日)  議事日程 第四十号     午後一時開議  第一 商品取引所法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)  第二 通商産業省関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  第三 経済援助資金特別会計法案(内閣提出)  第四 株式会社以外の法人の再評価積立金の資本組入に関する法律案(内閣提出、参議院送付)  第五 日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案(内閣提出)  第六 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案(内閣提出)  第七 当せん金附証票法の一部を改正する法律案(淺香忠雄君外十八名提出)  第八 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の締結について承認を求めるの件  第九 日本国における合衆国軍隊及び国際連合の軍隊の共同の作為又は不作為から生ずる請求権に関する議定書の締結について承認を求めるの件  第十 万国農事協会に関する条約の失効に関する議定書への加入について承認を求めるの件  第十一 けしの栽培並びにあへんの生産、国際取引、卸取引及び使用の制限及び取締に関する議定書の批准について承認を求めるの件  第十二 第二次世界大戦の影響を受けた工業所有権の保護に関する日本国とスウェーデンとの間の協定の締結について承認を求めるの件  第十三 臨時硫安需給安定法案(第十六回国会内閣提出)  第十四 土地区画整理法案(内閣提出)  第十五 土地区画整理法施行法案(内閣提出)  第十六 利息制限法案(内閣提出)  第十七 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法案(内閣提出)     ――――――――――――― ●本日の会議に付した事件  日程第一 商品取引所法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)  日程第二 通商産業省関係法令の整理に関する法律案(内閣提出)  日程第三 経済援助資金特別会計法案(内閣提出)  日程第四 株式会社以外の法人の再評価積立金の資本組入に関する法律案(内閣提出、参議院送付)  日程第五 日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案(内閣提出)  日程第六 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案(内閣提出)  日程第七 当せん金附証票法の一部を改正する法律案(淺香忠雄君外十人名提出)  日程第八 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の締結について承認を求めるの件  日程第九 日本国における合衆国軍隊及び国際連合の軍隊の共同の作為又は不作為から生ずる請求権に関する議定書の締結について承認を求めるの件  日程第十 万国農事協会に関する条約の失効に関する議定書への加入について承認を求めるの件  日程第十一 けしの栽培並びにあへんの生産、国際取引、卸取引及び使用の制限及び取締に関する議定書の批准について承認を求めるの件  日程第十二 第二次世界大戦の影響を受けた工業所有権の保護に関する日本国とスウェーデンとの間の協定の締結について承認を求めるの件  日程第十三 臨時硫安需給安定法案(第十六回国会内閣提出)  日程第十四 土地区画整理法案(内閣提出)  日程第十五 土地区画整理法施行法案(内閣提出)  日程第十六 利息制限法案(内閣提出)  日程第十七 日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法案(内閣提出)  へき地教育振興法案(内閣提出)     午後二時三分開議
  2. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。      ――――◇―――――
  3. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 日程第一、商品取引所法の一部を改正する法律案、日程第二、通商産業省関係法令の整理に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。通商産業委員長大西禎夫君。   [大西禎夫君登壇〕
  4. 大西禎夫

    ○大西禎夫君 ただいま議題と相なりました商品取引所法の一部を改正する法律案外一件について、通商産業委員会における審議の経過並びに結果を概略御報告申し上げます。  本法の趣旨について申し上げます。商品取引所は、その目的にのつとりまして、公共的機能と性格とにかんがみ、また現行法施行後の経験にも徴しまして、その運営の合理化をはかるため、現行制度に適正妥当な改善を加える必要が生じて参つたのであります。  次にその要点を申し上げますと、第一に、商品取引所の設立を許可制に改めたことであります。すなわち、商品取引所が投機市場化するおそれがあつたり、その他健全な発達を期待できないような取引所の設立を拒否できるようにしたのであります。第二といたしましては、商品取引所の定款の変更及び業務規程のうち重要事項の変更については主務大臣の認可を要することとしたことであります。第三に、会員信認金、仲買保証金及び売買証拠金に充用する有価証券の範囲を拡げたことであります。第四として、議決権及び役員選挙権については、定款の定めるところにより、書面または代理人による行使を認めたことであります。第五に、二以上の商品市場において、または他の取引所において売買取引する会員または商品仲買人の純資産額の最低額を定款で定めることにより、資産状態を加重することができるものとしたこと。第六に、持分を承継して会員となつた相続人または受遺者は、被承継人の未決済の売買取引にかかる権利義務を承継するものとするとともに、脱退した商品仲買人でも、脱退前にした委託にかかる未決済の売買取引の決済を結了できるようにしたのであります。大要以上でありますが、このほか、会員の脱退の予告期間の短縮、他の法律との均衡を考慮し、罰金及び過料の額の引上げ等、その他所要の条文整備を行うことにいたしたことであります。  本案は、三月六日予備審査として当委員会に付託せられ、三月十日に政府委員より提案の理由を聴取したのであります。四月十四日質疑に入り、十六日、二十二日、二十七日の四日間にわたり熱心な質疑が行われました。内容については会議録を御参照願います。  二十七日質疑を終り、討論を省略し、即刻採決いたしましたところ、全会一致をもつて可決した次第であります。  なお、可決後社会党加藤清二君外六名より附帯決議が提出されましたので、ただちにこれについて採決いたじましたところ、全会一致をもつて可決した次第であります。附帯決議の内容については会議録を御参照願います。  次に、通商産業省関係法令の整理に関する法律案について欄報告申し上げます。  本案は、通商産業省関係の法令のうち、すでに実効性を喪失しているもの十三件につき廃止の措置を講ずるとともに、輸出品取締法、外国為替及び外国貿易管理法、火薬取締法及び計量法の四法律につきまして、一部の整理または簡素化を行わんとするものであります。  本案は、四月十三日通商産業委員会に付託され、四月二十二日政府委員より提案理由の説明を聴取したのであります。  本案につきましては、別に異論もございませんので、四月二十七日討論を省略して採決に入りましたところ、全会一致をもつて可決すべきものと決した次第であります。  以上二件について、簡単でございますが、御報告申し上げます。(拍手)
  5. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 両案を一括して採決いたします。両案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて両案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  7. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 日程第三、経済援助資金特別会計法案、日程第四、株式会社以外の法人の再評価積立金の資本組入に関する法律案、日程第五、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案、日程第六、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案、日程第七、当せん金附証票法の一部を改正する法律案、右五案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。大蔵委員会理事淺香忠雄君。     〔淺香忠雄君登壇〕
  8. 淺香忠雄

    ○淺香忠雄君 ただいま議題となりました五法律案について、大蔵委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、経済援助資金持刑会計法案について申し上げます。  この法案は、別途今国会に提出いたされました経済的措置に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定に基いて、米国余剰農産物購入の見返りの円資金のうち、本邦の工業の助成その他経済力の増強に資する目的のためにアメリカ合衆国政府から贈与ざれる金額をもつて、新たに経済援助資金を設置し、その資金に関する経理を明確にするため特別会計を設けることといたそうとするものでありまして、贈与円の受入金、運用資金の回収金、運用収益金等を歳入とし、資金の運用または使用のための支出金を歳出として、その経理を行うこと等を規定いたしております。  本案準関しましては、自由党の藤枝委員より修正案が提出いたされました。その内容は、原案によりますと、本案の施行期日昭和二十九年四月一日からとなつておるのでありますが、すでにその日を経過いたしておりますので、これを公布の日から施行し、昭和二十九年度分の予算から適用することに改めようとするものであります。  本案並びに修正案につきましては、審議の結果、去る二十八日質疑を打切り、討論を省略してただちに採決に入り、修正案及び修正部分を除く原案について採決いたしましたところ、いずれも起立多数をもつて可決され、よつて本案は修正議決いたされました。  次に、株式会社以外の法人の再評価積立金の資本組入に関する法律案について申し上げます。  この法案は、従来株式会社についてのみ認められておりました再評価積立金の資本組入れを、株式会社以外の法人についても認めようとするものでありまして、その内容は、第一に、再評価積立金を資本に組み入れるには定款変更の場合と同様の決議を要することといたし、第二に、出資については、口数の定めある法人が資本組入れを行つた場合には、組入額の総額に対応して出資の総口数が増加するものとし、出資者各人の出資口数は、それぞれの出資者が現に有している出資口数に応じて増加することといたしております。第三に、資本組入れの場合においては、原則として無償で出資口数が増加するのでありますが、株式会社の場合と同様、出資一口の金額の一部を出資者に払い込ませることを認める等、組入れの方法及び手続について必要な事項を規定いたしております。  本案につきましては、自由党の藤枝委員より修正案が提出せられました。その内容は、従来株式会社が再評価積立金を資本に組み入れた場合、資本増加の登記について登録税の税率を軽減する旨の特例が設けられておりましたのを、株式会社以外の法人の場合においても同様の軽減措置を講じようとするものであります。  本案並びに修正案につきましては、慎重審議の後、去る二十人目質疑を打切り、討論を省略してただちに採決に入り、修正案及び修正部分を除く原案について採決いたしましたところ、いずれも起立多数をもつて可決され、よつて本案は修正議決いたされました。  次に、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律案について申し上げます。  この法律案は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定の実施に伴い、関税法等の特例を設けて、同協定に基き関税等の免除を受けて輸入されまたは調達された資材等が、一定の期間内にこれらのものを受取るべき政府に引渡されたことについて証明がされないときは、特定の場合を除き、関税等の免除を受けた者から当該免除にかかる関税等を徴収する等の措置を講じようというのであります。  次に、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う所得税法等の臨時特例に関する法律案について申し上げます。  この法律案は、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定に伴い、その円滑な運営をはかるため、日本国内にある国際連合の軍隊、軍人、軍属またはこれらの者の家族等につき、同協定に基いて所得税、内国消費税、関税等の国税の課税に関する特例のほか、国税の犯則取締り並びにタバコ及び塩の専売に関して特例を設けようというのであります。すなわち、これらに関しましては、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う諸税法の臨時特例に関する法律の規定を準用して、これらの国税を課ざず、または免除しようというのであります。  この両法律案につきましては、審議の結果、去る二十七日質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決いたしましたところ、いずれも起立多数をもつて原案の通り可決いたしました。  次に、当せん金附証票法の一部を改正する法律案について申し上げます。  この法案は、当せん金附証票を拾得し、その後その所有権を取得じた者等がその当せん金附証票の当せん金品を受取ることができるように、所要の改正をいたそうとするものであります。すなわち、現行の当せん金附証票法によれば、当せん金品の支払いまたは交付は、その当せん金附証票の購入者またはその相続人その他の一般承継人に限られているのであります。従いまして、たとえば最近岸和田市に起つた事例に見られるように、当せんした当せん金附証票を拾い、これを警察署に届け出た場合、もし落し主が判明しないときは、その当せん金品の債権は一年間の時効によつて消滅してしまうのであります。よつて、この法律の不備欠陥を是正し、遵法精神に富んだ善行者に対して法律上の保護を与えるために、所要の改正をいたしているのであります。  本案につきましては、去る二十七日質疑を打切り、討論を省略して、ただちに採決いたしましたところ、起立総員をもつて原案の通り可決いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  9. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) まず、日程第三ないし第五の三案を一括して採決いたします。三案中、日程第三及び第四の委員長の報告は修正でありまして、日程第五の委員長の報告は可決であります。三案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  10. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて三案とも委員長報告の通り決しました。  次に、日程第六につき採決いたします。本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告の通り決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  11. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 起立多数。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。  次に、日程第七につき採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  13. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 日程第八、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の締結について承認を求めるの件、日程第九、日本国における合衆国軍隊及び国際連合の軍隊の共同の作為又は不作為から生ずる請求権に関する議定書の締結について承認を求めるの件、日程第十、万国農事協会に関する条約の失効に関する議定書への加入について承認を求めるの件、日程十一、けしの栽培並びにあへんの生産、国際取引、卸取引及び使用の制限及び取締に関する議定書の批准について承認を求めるの件、日程第十二、第二次世界大戦の影響を受けた工業所有権の保護に関する日本国とスウェーデンとの間の協定の締結について承認を求めるの件、右五件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。外務委員会理事野田卯一君。   [野田卯一君登壇〕
  14. 野田卯一

    ○野田卯一君 ただいま議題となりました日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の締結について承認を求めるの件、並びに日本国における合衆国軍隊及び国際連合の軍隊の共同の作為又は不作為から生ずる請求権に関する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  本協定締結に至りました経緯並びに内容につきましては、長くなりますので、会議録にとどめることを議長にお願いいたしまして、ここに御説明を省略いたします。     ―――――――――――――  本件は、四月十日内閣から国会に提出ざれ、ただちに本委員会に付託されましたので、十四日から二十八日まで五回にわたり委員会を開き、慎重審議を重ねました。  まず政府当局の説明を聴取いたしました後、委員と岡崎外務大臣、木村国務大臣及び政府委員との間に活発な質疑応答が行われ、続いて討論に入り、日本社会党穗積七郎君から、同党を代表して、国連軍の日本滞留に反対する見地等から本件に反対の意見が表明され、自由党宮原幸三郎君、改進党並木芳雄君並びに日本社会党河野密君から、それぞれの党を代表して本件に賛成の意を表明され、かつ、政府において、国連軍の滞留する市町村のために米軍の場合と同様補償あるいは代替施設の建設等の立法的、予算的措置を早急に講ずるよう強き希望を述べられました。  かくして採決の結果、四月二十八日、本二件は多数をもつてこれを承認すべきものと議決いたしました。  次に、万国農事協会に関する条約の失効に関する議定書への加入について承認を求めるの件、けしの栽培並びにあへんの生産、国際取引、卸取引及び使用の制限及び取締に関する議定書の批准について承認を求めるの件、並びに第二次世界大戦の影響を受けた工業所有権の保護に関する日本国とスウェーデンとの間の協定の締結について承認を求めるの件について御報告申し上げます。  右三案の内容についても会議録にとどめることを議長にお願いいたしまして、ここにおける御説明を省略いたします。     ―――――――――――――  右第一及び第二の議定書につきましてはいずれも四月七日、工業所有権に関する協定につきましては四月二十貝内閣から国会に提出され、ただちに委員会に付託されましたので、三回にわたり会議を開き、政府側の説明を聞き、質疑を行い、討論はこれを省略し、採決の結果、四月二十八日本三件とも全会一致をもつてこれを承認すべきものと議決いたした次第であります。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  15. 堤康次郎

    ○議長(堤康次郎君) 討論の通告があります。これを許します。細迫兼光君。     〔細迫兼光君登壇〕
  16. 細迫兼光

    ○細迫兼光君 私は、ただいま上程せられました議案のうち、国連軍の地位に関する協定、及び合衆国軍隊及び国連軍の共同行為から生ずる請求権に関する議定書の件につきまして、日本社会党を代表しまして、協定承認に反対の立場から意見を開陳いたしまして、諸君の御同調を求めんとするものであります。(拍手)   [議長退席、副議長着席〕  この協定の中には、労務や資材の調達関係において従前よりもよほど改善の跡のあることを認めるにやぶさかではございません。裁判管轄の問題においても、また損害補償の問題においても同様でございます。しかしながら、これらの問題は当然なことでございまして、これまでこの当然なことすらも実行できないで、わが国の労務者や国民、地方自治団体に不当な損害を与えて顧みなかつたところの政府の怠慢とその責任を、むしろ追究しなければならぬのでございます。労務者に対する不当な待遇、あるいは呉市、岩国市などにおける地方自治団体の損害、岩国沖の姫小島の爆撃訓練などから生じます漁民の損害など、日本国民の受けました迷惑はあげて数えるにたえません。しかるに、この協定は、これら過去における損害補償等について何ら積極的な救済方法を約束しておらないのであります。また、将来の補償につきましても、この協定が万全の補償を約束しておるとは信じられないのであります。これらに関する規定または裁判権の問題など、なきにはまさるものといえども、完全なものとは言えないばかりでなく、国連軍などというものは、おつてくれないことの方が一番望ましいものであるということを忘れてはならないのであります。私どもは、国連軍庭用の労働者諸君から、この協定のすみやかな承認を陳情せられておりまして、そしてその事情には深く同感をしながらも、しかもこの協定の承認に反対せざるを得ないゆえんのものは、日本の国民の根本的な利益と独立権威に反するからでございます。われわれは、国連軍が従来わが国民に与えた損害を完全に補償すること、それから国連軍は即時撤退すべきであること、これを要求しまして日本の自主中立を堅持することこそ、今日の日本国民の根本的な態度でなければならないと信ずるものであります。(拍手)  私どもは、国連の基本精神に奉仕することにはいささかも反対でございません。もともとこの国連というものは反共団体ではなかつたはずであります。またアメリカの一方的な戦略に奉仕するところの機構ではないのであります。国連は、その憲章において、各参加加盟国人民が寛容を実行し、かつ善良なる隣人として互いに平和に共存し、国際の平和及び安全を維持するために力を合せるということを誓い合つたものであるのであります。私どもは、この国連の基本原則にこそ忠実に奉仕すべきであるということを主張するものであります。(拍手)  そもそも、この問題について、国際法的にこの国連軍の地位を見ますと、国連軍の日本駐屯はやみ駐屯であると断ぜざるを得ないのであります。アメリカ軍の駐留は、かの恥ずべき安保条約によつて、一応の形式的な合法性は持つております。しかし、国連軍の駐屯には、この形式的な合法的な根拠がございません。政府は、その根拠として、吉田・アチソン覚書を振りまわしたり、あるいはサンフランシスコの平和条約を振りまわすのでございまするが、しかし、平和条約第六条但書は、むしろ明らかに、外国軍隊の駐屯または駐留のためには当該国と日本国との間にざらにあらためての協定を必要とすることをうたつておるのであります。現在、イギリスやフィリピンその他この協定の署名国とわが日本との間に、一体どこに軍隊駐留に関する協定の結ばれたものがありますか。国会はさまうな協定の存在を全然承知しておりません。吉田・アチソン覚書なるものは一体何であるか。形式的にはこれを承認するとしましても、それはアメリカ日本との間の約束にすぎないのであります。この日本アメリカとの間の約束がイギリスなどの第三国を規制するところの効力を認めるべき根拠はどこにも発見することができません。従来、国連軍による損害の補償の問題や裁判権などの問題におきまして、何ら合法的処置がとられ得なかつたという事実、この事実が雄弁に以上のことを立証しておるのであります。すなわち、国連軍の現在の駐屯は占領時代からのずるずるべつたりのやみ駐屯でありまして、日本といたしましては、その即時撤退を要求し得べき法的関係にある存在であります。こういうやみ存在と申しましようか、こういう存在に対して、われわれは、今日あらためてこのやみ駐屯に対して合法性を与えなければならないという理由を発見するに苦しむのであります。  思うに、今日本国民が基本的な課題としなければならないものは、完全なる独立を一日もすみやかに回復するというところにあると思うのであります。この際独立のためにいささかたりとも、マイナスになるような行動は断じてとるべきではないと信ずるのであります。(拍手)しかのみならず、国際関係の変化によりましては、この合湧性を与えた国連軍が一体どういうことをしでかすに至るかわかつたものではないのであります。今日その危険を含むところの国連軍の駐屯に対しまして合法性を与えましたな方ば、その責任の一半をわれわれは負わなければならないことに相なるのであります。日本は武力による国際紛争に断じて巻き込まれてはならないと確信いたすのであります。  概略以上のような理由によりまして、われわれはこの恥ずべき協定は絶対に承認すべきものでないと確信して疑わないのであります。諸君の御同調を求めてやみません。(拍手)
  17. 原彪

    ○副議長(原彪君) これにて討論は終局いたしました。  まず、日程第八及び第九の両件を一括して採決いたします。両件は委員長報告の通り承認するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  18. 原彪

    ○副議長(原彪君) 起立多数。よつて両件とも委員長報告の通り承認するに決しました。  次に、日程第十ないし第十二の三件を一括して採決いたします。三件は委員長報告の通り承認するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
  19. 原彪

    ○副議長(原彪君) 御異議なしと認めます。よつて三件とも委員長報告の通り承認するに決しました。      ――――◇―――――
  20. 原彪

    ○副議長(原彪君) 日程第十三、臨時硫安需給安定法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。農林委員長井出一太郎君。     〔井出一太郎君登壇〕
  21. 井出一太郎

    ○井出一太郎君 ただいま議題と相なりました、内閣提出、臨時硫安需給安定法案につきまして、農林委員会におきまする審査の経過並びに結果の概要を御報告申し上げます。  御承知のごとく、わが国農業は零細な経営規模を集約的に利用することを基本的性格といたしておりまして、そのため、農業生産中に占める肥料の地位はきわめて高く、なかんずく化学肥料の大宗でありまする硫安は最も主要な生産資材となつている現状であります。従いまして、農業生産力の発展並びに農業経営の安定上、これが需給の調整と価格の安定を期することが不可欠の要件と考えられるのであります。このため、政府におきましては、去る昭和二十八年一月、肥料対策委員会を設置し、対策を審議いたし、その答申に基きまして、去る第十六国会に本法案を提出され、本委員会の審査に付せられましたが、結論を見るに至らずして本国会まで継続審査に付せられて参つたのであります。  次に本法案の要旨を申し上げますと、まず第一点として、政府は、硫安の生産費を権限をもつて調査いたし、適正な水準でその販売価格を公定いたし、これにより、いわゆる出血輸出による国内消費者への負担転嫁を防止しようとしたことであります。  第二に、毎肥料年度に硫安の需給計画を定め、国内需要を確保するとともに、季節的調整と輸出の円滑化をはかりました点でございます。  第三に、硫安審議会を設置いたし、硫安の需給の調整、価格の安定等、重要事項について、関係各大臣の諮問に応じ、あるいは調査審議するとともに、関係各大臣に建議し得ることといたし、もつて本法施行後におきまする適正かつ円滑なる運用を期しました点等でございます。  本委員会は、本法案付託以来慎重なる審査を続けて参つたのでありますが、今会期におきましても、本委員会の審査と並行して肥料に関する小委員会をも設置いたし、関係政府当局との質疑はもちろん、あるいは関係者、学識経験者の参考意見を徴し、または懇談の形式によつて各党間に腹蔵なき意見の交換を行う等、あらゆる角度から検討を加えまするとともに、各党間の意見の調整に努めて参りました結果、各党間の修正意見につきほぼ一致し得る見通しを得ましたので、去る二十七日、綱島肥料小委員長より小委員会における審議の経過報告があり、続いて改進党金子委員から、およそ次のごとき内容の修正案が提出されたのであります。  その修正案は、第一、本法の適用対象に硫安のみならず政令で指定するその他の重要肥料を加えることとし、このため、題名を「臨時肥料需給安定法」に改める等、関係条項の整理を行うこと。第二、通産大臣は、必要に応じ審議会の意見を聞いて、生産者に対し生産を指示し得ることといたしたのであります。第三、政府は、保管団体が肥料の買取り及び保管に必要な資金の融通のあつせんを行うこと。第四、最高価格を定める場合は肥料の国際価格を参酌すること。第五、審議会日本硫安輸出株式会社の業務の重要事項については調査、審議することができることにしたのであります。第六、審議会の委員「九人以内」とありますのを「十五人以内」に改め、このうち特に学識経験者を五名増加して七名とすることなどを主要内容とするものでございます。  次いで、翌二十八日、この修正案に対する質疑をも終了いたしましたので討論に移しましたるところ、自由党佐藤洋之助委員、改進党吉川久衛委員から賛成意見の開陳があり、社会党足鹿委員は、修正案中新第十六条中の日本硫安輸出株式会社については反対であること、及び他の部分については別項のごとき附帯決議を付して一応賛成する旨を、また社会党川俣委員も、本案は不満足ではあるが、今日の段階においては一応賛成せざるを得ないと消極的な賛意を表明せられました。  次いで採決に入り、金子君提出の修正案中、まず日本硫安輸出株式会社に関する部分について採決の結果、多数をもつて可決いたしました。次に、右の修正部分を除く修正案について採決いたしました結果、全会一致をもつて可決、さらに修正部分を除いた政府原案について採決の結果、これまた全会一致ををつて可決され、まつて臨時硫安需給安定法案は修正案のごとく修正議決すべきものと決しました。  最後に、社会党足鹿委員提案の附帯決議でございますが、その案文は   政府が本法に基き、権限をもつて硫安等の生産費を調査するに当つては、その機構及び人員を整備充実し、目的の貫徹にいかんなき措置を講ずること。  これにつきまして採決いたしました結果、これまた全会一致をもつて可決いたした次第であります。  右御報告申し上げます。(拍手)
  22. 原彪

    ○副議長(原彪君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 原彪

    ○副議長(原彪君) 御異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り決しました。      ――――◇―――――
  24. 原彪

    ○副議長(原彪君) 日程第十四、土地区画整理法案、日程第十五、土地区画整理法施行法案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。建設委員長久野忠治君。     〔久野忠治君登壇〕
  25. 久野忠治

    ○久野忠治君 ただいま議題となりました土地区画整理法案及び土地区画整理法施行法案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を簡単に御報告申し上げます。  まず、土地区画整理法案について申し上げます。御承知の通り、現在の土地区画整理事業都市計画法及び特別都市計画法に基いて運営されているのでありますが、その施行の方法に関する主要事項は旧耕地整理法を適用しているのでありますが、この法律はすでに昭和二十四年に廃止されたものであります。ここにおきまして、都市計画法及び特別都市計画法の土地区画整理に関する規定を統合整備いたしまして、単独法を制定し運用の統一を期するとともに、市街地における土地区画整理事業の円滑な施行を促進して、公共施設の整備改善並びに宅地の利用の増進をはかり、もつて健全な市街地の造成に寄与せんとするものであります。  なお、土地区画整理法施行法案は、現行法による土地区画整理について必要な経過規定を設け、あわせて関係法令の改廃を行う必要のため提案されたものであります。  両法案は、去る三月三十日本委員会に付託されて以来、農林委員会との連合審査を含め前後十一回にわたり会議を開き、慎重に審査いたしました。その際、主として永小作権、借家権の尊重、農地と宅地との調整、国庫補助率の問題及び土地区画整理審議会委員の改選請求に関する問題等について質疑応答がなされましたが、その詳細は会議録に譲ることといたします。  かくて、討論を省略して採決を行つた結果、全会一致をもつて原案の通り可決いたしました。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  26. 原彪

    ○副議長(原彪君) 両案を一括して採決いたします。両案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 原彪

    ○副議長(原彪君) 御異議なしと認めます。よつて両案は委員長報告の通り可決いたしました。      ――――◇―――――
  28. 原彪

    ○副議長(原彪君) 日程第十六、利息制限法案、日程第十七、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法案、右両案を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。法務委員長小林鋪君。     〔小林銃君登壇〕
  29. 小林鋳

    ○小林鋳君 ただいま議題となりました利息制限法案及び日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法案につきまして、提案の要旨及び委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。  まず、利息制限法案について申し上げます。  御承知のように、現行法は明治十年の公布にかかり、その後明治三十一年及び大正六年の二回にわたり改正され今日に至つているのでありますが、戦後における貨幣価値の急激な変動や、いわゆる庶民金融と称せられるものの実体、金融機関による貸付金利の取扱い基準等を考慮するとき、現行法はその古めかしい表現と相まつて新時代の国民経済生活に適合しない点が多々ありますので、今般、現行利息制限法を廃止し、これにかえて新たな利息制限法を制定すべく本案を提出された次第でございます。  この法律案の要点は、第一は、金銭を目的とする消費貸借上の利息の最高限度を改めたことであります。すなわち、現行法におきましては、元金百円未満は年一割五分、百円以上千円未満は年一割二分、千円以上は年一割をもつて制限され、この限度を越えては裁判上請求できないことになつておりますが、これを元本十万円未満の場合には年二割、十万円以上百万円未満は年一割八分、百万円以上は年一割五分をもつて制限することとしたのであります。  第二は、利息を天引した場合に関し新たに規定を設けたことでございます。従来、制限を越える利息を天引した場合の効果につきましては、利息制限法の適用上疑義があつたのでありますが、この際、この疑義を一掃するため、天引額のうち債務者の手取り額を元本として正規の利率により計算した金額を越える部分は、元本の支払いに充てたものとみなすことといたしました。  第三は、貸主が利息のほかに礼金、割引金、手数料、調査料等の名義で金銭を徴することがありますが、これらのものの多くは実質上利息と見られる点が多分にあり、他面巷間往々にしてこのような名義で多額の金銭を徴し利息の制限を潜脱する手段ともなつておりますので、これを防ぐ必要から、この点を明らかにしたものであります。第四は、債務の不履行による賠償額の予定及び違約金の定めについては、現行法にあつては、その額が債権者の事実受けた損害に比し不当であると裁判所が思料したときには相当の減額をすることができることになつており、これは商事に適用されないことになつておるのでありますが、賠償額の予定または違約金に名をかりて利息の制限を免れることが容易に行われる弊害があり、債務者の保護に欠けるところがありますので、これをも制限することとしたのであります。  以上が政府提案の要旨であります。  さて、法務委員会におきましては、本案が一般国民の経済生活上影響するところきわめて重大なるにかんがみまして、再度にわたつて大蔵省関係当局を初め日本銀行日本興業銀行、相互銀行、信用組合等、正規の金融機関代表並びに全国金融業団体連合会、中小企業家、学界、経済評論家等の参考意見を徴し、あらゆる角度から慎重審議を重ねて参つたのであります。  これら質疑の詳細につきましては速記録に譲りたいと存じますが、その一、二を申し上げますれば、まず本法案のねらいとするところは何であるか、しこうして一般金融業者の金利に対する取締りとの関係いかんという点について活発なる論議がかわされました。これに対し、政府より、本法案は金融の面における経済的弱者を保護するための社会政策立法であつて、今回この限度を今日の経済事情に適合するように改めたこと、及び従来放任されておつた賠償額の予定あるいは違約金等の名義による金利についても制限利息の二倍という具体的基準を設けたことこの二点が本案のねらいであります、一般金融業者の金利におきまして、銀行等の正規の金融機関については臨時金利調整法によつて行政上取締りが行われており、貸金業者に対しては貸金業等の取締に関する法律によつて一応の監督がなされております、なお、今国会にあいて出資の受入、預り金及び金利等の取締に関する法律案が大蔵委員会で審議中でありまして、極端な暴利は反社会的なものとして刑罰をもつて取締ることになるのでありますが、結局国家機関のカを借りて取立て得る利息の限度を本法案が定めておるわけである旨の答弁がありました。また、借主が任意に支払つた利息は、たといそれが定められた制限額を超旭してもその返還を請求することができない旨の規定があるが、弱者保護の建前からいつて矛盾ではないかとの質問がありました。この点は、現行法の判例の解釈をそのまま条文に表わした趣旨であつて、もし超過分を任意に支払つたときにも返還請求ができることとしますと、債務者の保護は一層完全なものとなりますけれども、一面金融を梗塞するという結果を招来するおそれがありまして、かえつて借主に不利益となることも考えられる旨の答弁がありました。さらに、賠償額の予定及び違約金について制限利息の二倍まで許した点は理論的矛盾はないか、また利息を年四割まで公認すると同様な逆効果を生ずることになりはしないかとの質問がございました。これに対し、政府より、現行法のごとく具体的事案ごとに裁判によらなければ減額されないのは不便であり、一率に賠償額を制限することが債務者保護の上から適当と考えられるので、約定利息の二倍まで認めることとしたのであるし、また違約金は、賠償額の予定であることもあ力違約罰であることもあつて、実際上区別が困難であるので、すべて賠償額の予定とみなすことにしたのである、まあ貸金業が多く株式会社組織をもつて行われておる現状にあつて、商事債権は金銭消費貸借のうち大きな領域を占めており、現行法においてはこれが不履行による賠償額の予定についてその適用を除外しておるのは債務者保護に欠けるものと考え、本法案では商事につき例外を認めないことにした旨の答弁がありました。  かくて、四月二十八日すべての質疑を終了し、討論省略の上、本法案を採決いたしましたところ、全会一致をもつて政府原案通り可決した次第であります。  次に、日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法案について簡単に申し上げます。  この法案は、去る二月十九日署名された日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定により、日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する事項が定められたので、これに伴い国内手続を定めたものであります。わが国に駐留する国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使につきましては、すでに昨年十月二十六日署名された日本国における国際連合の軍隊に対する刑事裁判権の行使に関する議定書の実施に伴う刑事特別法が公布施行されております。今回締結された協定は、その内容において右の議定書とまつたく同様であります。これを再言すれば、国際連合軍の施設内においてまたは公務執行中に行われた犯罪について、その刑事裁判権は国際連合軍側にあるが、それ以外の犯罪についてはすべてわが国に刑事裁判権があるとの趣旨であります。  委員会においては、何ゆえに、さきに議定書の実施に判う刑事特別法が制定され、今回また協定の実施に伴う刑事特別法が立案され、同じ内容の法案が二つ必要であるかとの質疑がありました。これに対して、政府より、さきの議定書の刑事特別法は現在フランス、イタリア等に対し効力を有するので、今回の協定の刑事特別法案はイギリス、カナダ、ニュージーランド等の英連邦国に効力を有し、なお今後この協定の効力を発生する諸国に対して効力を有する旨の答弁がありました。  さて、四月二十人目質疑終了、討論省略、採決の結果、全会一致をもつて政府原案の通り可決された次第であります。  以上御報告申し上げます。(拍手)
  30. 原彪

    ○副議長(原彪君) 両案を一括して採決いたします。両案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 原彪

    ○副議長(原彪君) 御異議なしと認めます。よつて両案は委員長報告の通わ可決いたしました。(拍手)      ――――◇―――――
  32. 荒舩清十郎

    ○荒舩清十郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、内閣提出、へき地教育振興法案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
  33. 原彪

    ○副議長(原彪君) 荒船君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  34. 原彪

    ○副議長(原彪君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。  へき地教育振興法案を議題といたします。委員長の報告を求めます。文部委員長辻寛一君。   [辻寛一君登壇〕
  35. 辻寛一

    ○辻寛一君 ただいま上程せられました、へき地教育振興法案につきまして、文部委員会における審議の経過と結果を御報告申し上げます。  今日のわが国教育事情全般の上から見ますとき、僻地における教育は、まことに恵まれない状態に置かれておりまして、教育の機会均等の精神にはなはだそぐわない事態にあるのであります。ここで僻地と申しますのは、交通が困難でしかも自然的、経済的、文化的な諸条件に恵まれない山間地、離れ島その他これに類似した地域をさすのであります。ことに北海道、東北あるいは長崎県の離れ島等になりますと、これら僻地に勤務する教師が、名ばかりの学校で、児童生徒の教育はもちろん、その身辺の世話から、部落民の物心両面にわたる相談相手ともなり、みずからは衣食住の困難と闘わねばならないのに、給与の面では一般地の教職員よりは非常な不利を忍ばねばならぬ実情であります。従つて、特殊の精神的な教員を別といたしまして、一般には有資格教員をかかる地域に確保することは困難なのであります。このような事情にかんがみまして、国及び都道府県並びに市町村が、各段階ごとにそれぞれの立場から、僻地教育を充実するため総合的施策をもつて臨み、一日も早くいわゆる僻地性を解消させようというのが本案のねらいでありまして、この法案の要点をかいつまんで申し上げますと、市町村にありましては、教育内容の充実、教員住宅の建設、学校教育及び社会教育の用に供するための施設の設置、健康の管理の適正な実施、通学条件の改善等のため必要な措置を講ずることといたしており、都道府県は、これに対して必要な施設指導、助言を行うことといたしており、なお国といたしましては、これらの場合に経費の一部を補助することといたしております。  次に審議の経過を申し上げます。  僻地教育の問題につきましては以前から深い関心を寄せておりまして、委員諸君の熱心な現地調査も行われておつたところでありますが、本案の付託以来慎重な審議を行つて参りまして、本日質疑を終了いたしました。  次いで、伊藤郷一君より各派共同提案による次のような修正案が提出ぜられました。すなわち、僻地を指定するにあたり、でき得る限り弾力性を与えるため、第二条の定義中「交通至難」とあるのを「交通困難」と改めること、次に第四条都道府県の任務に新たに一項を起し、僻地学校の教員の定数を決定するにあたつては、地方教育委員会都道府県教育委員会とが協力いたしまして、その特殊事情に応ずるよう定員について考慮するようにいたしまして、さらに文部大臣の任務に、指導助言にとどまらず、起債その他類似の場合を考慮して、あつせんの旨を挿入し、なお国の補助が確実に行われるように修正しようとするものであります。  次いで、伊藤郷一君提出の修正案並びに原案について討論に入りましたところ、日本社会党を代表して高津正道君より賛成意見が述べられました。  次に採決に入りましたところ、伊藤郷一君提出にかかる各党共同提案の修正案は起立総員をもつて可決せられ、次に修正部分を除く原案も起立総員をもつて可決となり、よつて本案は修正議決せられました。  次に、田中久雄君より各党共同提案による附帯決議の動議が提出せられましたところ、起立総員をもつて動議は可決せられましたが、その案文の詳細は速記録についてごらん願いたいと存じます。  以上御報告を申し上げます。(拍手)     ―――――――――――――
  36. 原彪

    ○副議長(原彪君) 採決いたします。本案の委員長の報告は修正であります。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  37. 原彪

    ○副議長(原彪君) 異議なしと認めます。よつて本案は委員長報告の通り決しました。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時一分散会