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1954-03-22 第19回国会 衆議院 決算委員会 19号 公式Web版

  1. 昭和二十九年三月二十二日(月曜日)     午後一時三十一分開議  出席委員    委員長代理理事 大上  司君    理事 天野 公義君 理事 松山 義雄君    理事 安井 大吉君 理事 柴田 義男君    理事 杉村沖治郎君       越智  茂君    徳安 實藏君       藤田 義光君    村瀬 宣親君       片島  港君    山田 長司君       吉田 賢一君  出席国務大臣         国 務 大 臣 木村篤太郎君  出席政府委員         保安政務次官  前田 正男君         保安庁次長   増原 恵吉君         保安庁長官官房         長       上村健太郎君         保安庁局長         (人事局長)  加藤 陽三君         保安庁局長         (経理局長)  石原 周夫君  委員外の出席者         会計検査院事務         官         (検査第二局         長)      上村 照昌君         専  門  員 大久保忠文君         専  門  員 岡林 清英君     ――――――――――――― 三月二十日  委員越智茂君辞任につき、その補欠として田嶋  好文君が議長の指名で委員に選任された。 同月二十二日  委員田嶋好文君辞任につき、その補欠として越  智茂君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  昭和二十六年度一般会計歳入歳出決算  昭和二十六年度特別会計歳入歳出決算  昭和二十六年度政府関係機関決算報告書  昭和二十七年度一般会計歳入歳出決算  昭和二十七年度特別会計歳入歳出決算  昭和二十七年度政府関係機関決算報告書     ―――――――――――――
  2. 大上司

    ○大上委員長代理 これより決算委員会を開会いたします。  引続き委員長の委嘱を受けまして理事の私がその職務を代行いたしますから御了承願います。  本日は前会審議保留となりました昭和二十六年及び昭和二十七年両年度決算のうち、総理府所管中、警察予備隊並びに保安庁について審議を進めます。それでは質疑を許します。質疑は通告順によつてやりたいと思いますが特に本日は木村国務大臣等の御出席もありまして、それぞれの発言内容が幾分違つて来ると思いますがあらかじめ御了承願います。杉村沖治郎君。
  3. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 長官に伺いますが、昭和二十七年度の保安庁の歳出予算額から三十二億七千七百三十三万二千二百二十一円というようにたいへんたくさんな不用額が出たのですが、これはいわゆる保安隊の漸増ということをお考えになつておるために、かような非常な不用額の出ることはあるかもしれないが、とにかく金だけよけいとつておこうというような考えからこういうたくさんな不用額が出たのであるか、なぜこんな不用額が出たのかあまりにも予算がずさんであつたのかあるいはどうなのか、その点が承りたいのであります。  さらに同じことについてですが、流用額がたいへんあるのでありまして、たとえば職員の給与について他の目から流用しておる額が三億八百十二万三千円、かようにたくさんの金を他から流用したのです。これはあとの備考に書いてはありますけれども、この書いてあるのがきわめて簡単であつて、どうもはつきりいたしません。どういうわけでこういうふうに他の目を流用しなければならなかつたか。他にもいろいろ流用がありますが、みな当初の予算の見込み違いであつたためにこういうことになつたのかどうか。こういうことが第二点であります。  第三点といたしましては、これは会計検査院からの批難事項が出ておりますが昭和二十六年度の批難事項で昭和二十六年度中に脱脂綿等を、たくさんの在庫品があつて不用にもかかわらず買つておる、こういうことがあるのであります。さらに手術用の器械器具等につきましても、全然病院の設備もないのにもかかわらず多額の金を出して買い入れておる。これは一番最初に申し上げましたように、保安隊を漸増しよう漸増しようということがよく説明をされておるので、とにかくだんだんふやして行くのだから、何でも買つておけということで買つたのかどうか。これは会計検査院で調べたのですか、ほんとうに不用なもの、しかも器具器械を買つても入れるところがない、病院がないというにもかかわらず買つておるのであります。これはどういう意味合いからこういうことをしておるのか。かつての食糧庁の麻袋事件、あれもずいぶんひどかつたのですが、あれは一応は米麦の買入れが閣議で相談されたということについてのずれが生じたのですがこれの方はずれよりも何よりも、全然病院の設備もないにもかかわらずこういう器具器械を買つたということはどういうのであるか。脱脂綿においてもその通りであるし、さらに塊炭、粉炭等を多額の金を払つて買い入れたのでありますが、塊炭につきましては四百四十カロリー、粉炭につきましては九百三十五カロリーもカロリーが不足であるにもかかわらず、買入れ代金をそのまま支払つておる。これはわからないで払つたのであるかどうか、こまかいことは長官もあるいはおわかりにならないかしりませんから、こまかいことにつきましては他の政府委員から伺いますが、いずれにいたしましても、石炭においてカロリーが不足であつたならば石炭の用をしなくなつてしまうのですが、こういうようなことがわかつておるにもかかわらず、こういうたくさんの金とそのままで払つたとするとこれははなはだ不都合な問題であるのですが、これらはどういう事柄であるか、こういうようなことをしておるものに対して何らかの処置をおとりになつておるかどうか。他にもこれを一つ一つあげて行きますとまだたくさんあります。こういうようなことは保安庁としてははなはだよくないことだと思うのですがこれらはどういうわけでこういうことになつておるのか、ひとつ長官の御意見が伺いたいのであります。さらに第四点は、これは会計検査院の批難事項には出てはおりませんが、食糧庁から保安隊員にもちをついてやるということで五百トンのもち砕米を払下げをしたということであります。その価格はトン六万二千二百円で払い下げたそうですが、このもち砕米を市中のいわゆる菓子製造業者に横流しした。そうしてお菓子をつくらせるということをやつておる。これは大蔵委員会においても問題になつておるのでありますが、これははなはだどうもよくないことで、国民が非常に食糧に困つている際、保安庁において、食糧庁から特に五百トンも米の払下げを受けて、これを町の菓子製造業者に横流ししたということは、はなはだよろしくないことですが、これらについて長官は知つておいでになるのであれば、知つておることを伺いたい。そしてそれに対して保安庁長官はどんなお考えでおられるか、伺いたいのであります。とりあえず以上四点について伺いたいと思います。木村国務大臣 二十七年度の予算の問題についての御質疑であります。これは私はいわゆる自衛力漸増を見越てやつたわけのものでは決してないことをまず申し上げておきます。主としてこれは人件費に関係するものであります。委細は経理局長から詳しく御説明申し上げたい、こう考えております。  それから会計検査院の批難事項についてであります。私もその報告を受けて承知いたしたわけであります。主として脱脂綿の問題であります。これはいろいろ事情がありまして――もちろん私はこれはいいとは言いません。批難されるに値する事項だと考えておりますが、御承知の通り、当時警察予備隊が発足して間もない状態にありまして、病院の施設をつくり上げることについて非常に苦心したのでありますが、なかなか思うよう参りません。国立病院の転用問題も起つたのであります。しかし事務当局といたしましては、病院ができるものと仮定の上においていろいろくふうをいたしまして、物を買い込んだような事情でありまして、この間の調節が、悪いと批難されればこれはやむを得ません。しかし事実といたしましては、事務当局の方では病院の施設ができ得るものと考えてやつた仕事でありまして、悪意を持つてやつた仕事でないということを私は認めておるのであります。この間の調節問題について、遺憾の点がむろん私はあろうと考えております。将来に対して十分私は今後かようなことがないように注意をいたしたい、こう考えておる次第であります。  最後の食糧庁からもち米を払い下げて横流しした、私も今聞いて驚いたのであります。初耳であります。さようなことがありましたことはまことに申訳ありません。十分これは私は調査いたしまして、事実であれば厳重に私は処置いたしたい、こう考えております。何分これは初耳であります。私はよろしくない、かようなことがあつては申訳ないと考えております。私自身はまだ知りませんから十分調査いたしたいと考えております。あとは経局長から詳細に御説明申し上げます。
  4. 山田長司

    ○山田(長)委員 関連して大臣に一つ伺います。  それはやはり保安庁関係で、昨年外米でトルコ米を五千二百トン、輸入計画のないものを輸入していると思うのです。これは計画がないのをどういう関係で保安庁で一応輸入しているのか。それからあなたは大蔵委員会で質問されたとき、外交上の関係でこれは買つたのだ、こういう答弁をしているという話ですが、それは間違いないですか。ちよつとそれを伺います。
  5. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私はただいまの大蔵委員会ですか、出席したことはありません。従いましてそういうことを申した事実は毛頭ありません。今初耳であります。トルコからの輸入米、これも初耳であります。これは私は十分調べます。私は大蔵委員会に出席した事実はありません。
  6. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 それでは簡単に申し上げます。  二十七年度の決算上の不用額並びに流用額についてですが、不用額が生じた理由は、警察予備隊費の項におきまして、二十五億五千万円を生じておりますこれの内容はすでに御承知のように職員給与が十六億九千万円であります。それに勤勉手当以下の給与関係を合せまして十八億ほどになつております。これは先ほどもちよつと長官が申されましたような三万五千人の増員及び若干の欠員補充があつたわけでありますが、それが予定より遅れました関係上、人件費におきまして不用を生じましたものは今申し上げました大部分であります。  それからつけ加えて申し上げておきますが、それに関連いたしまして食糧費が二億一千四百万円これも人間がふえた関係上食糧費がふえたのであります。  それから海上警備隊の方におきまして六億五千五百万円の不用を生じております。これは船舶の引き渡しが予定より遅れましたために、それに伴います人間の充実あるいは修繕費あるいは運搬用の燃料、そういうふうな一切の経費におきまして不用が生じました。大体その二つがごく大ざつぱに申しまして不用三十二億を生じました主たる理由であります。  それから流用の関係でありますが、これはごらんのように職員給与から三億ほどの流用源を立てましてどこにまわしておるかと申しますと大きいものは一つは旅費の関係におきまして一等保安士補以下の帰省旅費、それのために一億六千五百万円という流用をいたしております。それが一点。それから診療委託費でありますが、これは部隊の患者が予定以上に多かつたために流用いたしました金が一億五千万円、大体それ以外二、三の項目にございますが、給与関係で大きく流用いたしておりますのはその二つが大部分であります。  それから長官のお答えがございましたように、もち米あるいは今おつしやるトルコ米、この関係は詳細取調べて申し上げますがもち米の方はあるいは正月にもち米を普通並に配給してもらつておりますので、その方の関係があるかないかその点も調査いたします。  それから山田委員のトルコ米の方の関係につきましては、保安庁が直接輸入の点に当ることはございませんので、食糧庁が一括して輸入をいたしておりまして、われわれの方食糧庁の配給計画に基きましてのものでありますから、われわれの方では入りましたものは、トルコの分が入つておるかどうかということはちよつと承知をいたしかねる状況であります。
  7. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 あなたの流用関係はあなたの手持ちでおつしやつておつたが私はこの配布された書類によつて申し上げておつたんですが、その中で長官にいま一つ伺いたいのは特別退官手当というのに他の金を流用しておるのであります。その備考によりますと、満期退職者が予定より多かつたためにこういうようなたくさんな金を他から流用しなければ間に合わなかつたということが書いてあるのですがこの予定より多く退官者が出たというのは、まず人員にしてどれくらい出たのか、それは長官からでなくても政府委員からでもけつこうですが、そういうような政府が全然考えておらなかつた退官者が出るに至つて、他の費目から流用しなければこれが手当をやることができないということは、まつたく政府が退官者を予期しておらなかつたのだろうと思うが、これはどういうような関係からこの政府の予期しないような退官者が出たのであるか、それをひとつ伺いたい。
  8. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これは二十七年度のことでありまして、私はその間の事情はよくわかつておりません。しかし御承知の通り、年に大体どれくらいの退官者があるということは予定はするわけであります。その年になつて予定より多かつたという事情は、これはちよつと実は私はわからないのです。これは政府委員から申し上げることにいたします。
  9. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 二十七年にはあなたは長官ではなかつたですか。
  10. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私は二十七年には長官じやないのです。
  11. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 ただ私が伺いたいのは、少くとも保安隊というのでありますから保安隊の隊員に政府の考えておらないようなたくさんの退職者が出るということはこまかいことは別であります。その費用としてどれだけの手当をやらなければならぬから、これを幾ら流用するというようなことは別なんですが少くとも保安隊員が政府の考えておるよりも意外によけいな退官者が出てしまつて、これの手当をほかの費目から流用して手当をしなければならぬ私はその手当のことを言つておるよりも、むしろ政府の意図にまつたく反してたくさんな保安隊員が出て行くということについては、そこに何らか保安隊員に対するところの政府の取扱いが悪いのか、あるいは保安隊がやがてどうも軍隊になつちやつてわれわれは戦争に連れて行かれるのはいやだから、ここらで見切りをつけようということで出ることになつたのか、計数上の問題よりもそういうことが伺いたい。あなたが長官でないとすればしかたがないが、長官であるとすれば、これはどういう原因から自分たちの予期していないところの退官者が出るに至つたのだろうかということは、当然私は考えられなければならないのじやないかと思うのですが、あなたが当時の長官でないからとおつしやられればそれ以上は私は申し上げません。それでは政府委員から伺つてけつこうです。
  12. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私から一言申し上げておきます。御承知の通り、今の保安隊、昔の警察予備隊の発足は昭和二十五年なんです。昭和二十五年度において初めて発足いたしまして募集をしたのであります。その人たちの気持が那辺にあつたかということ、今から推測することは無理でありましようが、今入つて来る保安隊員と当時入隊いたしました警察予備隊員とは、よほど考え方が違つておつたのじやなかろうか、これは私の推測であります。その辺に大きな原因があるのじやないかと考えております。これは余談でありまするが今年度において保安隊員がやはり満期退職になる者があるのであります。これについても一体われわれはどれくらいの退職の希望者があるかということを、今から推測をしていろいろ調べておるのであります。確定のところはわかりません。しかしながら現在の保安隊員では、退職するだろうというわれわれの推測よりははるかに下まわるのじやないか、こう考えております。そういうことでありまして、その当時いわゆる警察予備隊員として入るときと今の事情とは、よほど差があるのじやないかと、こう考えておるのであります。
  13. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 政府委員の説明はあとに願います。  さらにいま一つ、これは先ほど長官がおつしやられた自衛力ということのお話なんですが、これは実は本日そのお話を伺うのは、この決算委員会としてはたして適当であるかどうかとは思うのですけれども、こういうように警察予備隊の費用が今度保安隊となり、あるいは明年われわれがやるときには自衛隊の費用の決算ということになつて来るだろうと思うのです。あるいはその次には何といいますか要するに空軍省があるいは陸軍省、海軍省、こういう予算を今度は決算し審査しなくちやならないということになつて来るだろうというような気がするのです。私は長官が在野時代においてきわめて厳正な法理論的な学者であることについては敬意を表しておつたのですが、国会に参りましてあなたは保安庁長官として私は一代議士としてあなたの御答弁を伺つておると、どうもいささかあなたの御答弁が――これは吉田さんの関係でやむなくああいう御答弁をなさつておるのかと思うのですが、私はあなたの自衛力というのは、どう考えてみてもこれは憲法違反で、このたびの自衛隊法や防衛庁設置法は、在野法曹界の第一人者と呼ばれた岸博士の高弟であられるところのあなたが、ああいう理論を述べられるということはどうも私はふに落ちないので、これも内閣の一員たる関係上やむなくああいう御答弁をなさつておるのじやなかろうかと思うのですが、これは私は多くは論じませんが、どう考えてみましても――あなたも剣道の達人である。私らも剣道をやつたことがありますが、防衛ということについては常に攻撃なき防衛というものはないのでありますから、これはどう考えてみても憲法違反であると思うのです。多くは申し上げません、ただ一言だけ伺つて私の質問を終ります。
  14. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私は自分の信念から申しまして、今の保安隊――今度は自衛隊になりまするが、この程度のものはいわゆる憲法第九条第二項の戦力に至らざるものであるという確信を持つております。従つて憲法違反にあらず、この議論につきましてはいろいろ批判がありまするが、御承知の通り新憲法の建前といたしまして、日本はどこまでも平和を維持しなくちやならぬ、これは人類の理想でありまして、われわれも世界の平和をこいねがつておる一人であります。しかしながら国際情勢その他いろいろ勘案いたしまして、日本では独立国家としてある程度の自衛力はどうしても持たざるを得ない――これは人類の不幸かもしれません。しかし持たざるを得ないと私は考えております。これが日本としては戦争を防止する一つの手だてである、われわれは戦争するがためにさような自衛力を持つというわけではない、戦争を防止するための自衛力である、この建前を私は堅持しておるのであります。従いまして今度自衛隊を創設いたしたところで、これをもつて他国に対して派兵するとかその他のようなことは断じてないただ外部からの不法の侵略に対しては、どうしても日本は守るだけの力を持たなくちやならない、しかしこれを完璧に守るという力は日本では今とうてい持ち得ない、やむを得ずアメリカと手を握り、そうして日本の自衛力を漸増して行くよりほかに道はないのじやないか、その一環としてわれわれはいわゆる自衛力漸増方式をとつて、徐々に日本の防衛力を増進して行こう、こういう気持でおるわけであります。
  15. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 最後にごく簡単に一点……。ただいまの憲法論はもう他日の機会に譲りまして、さらにいま一点伺いたいのは、焼津の事件であります。このたびのアメリカの水爆であるか原爆であるか知りませんが、幸か不幸かあの事件が起りまして、少くともこれは日本民族だけがあのアメリカのいわゆる演習犠牲者となつておるのであります。さらに聞くところによりますならば、ソビエトもシベリアにおいてやはり同様なこれに類似の試験演習が行われたとかいう話であります。しかもその爆発から発せられまするところの灰が、今シベリアのものが日本の方に向つて風で送られつつあるという話であります。さらにただいまこのビキニの爆発につきましても、あの灰が方々へ飛んで行つておるという状態であつて、焼津におけるところの負傷者が、これを鼻から吸い込んで肺を侵されている状態だということも聞き及んでおるのでありまするが、こうなりますると、もはや今日陸上部隊の三十万や五十万の兵隊をつくつてみたところが、あるいは飛行機をつくつてみたところが、日本の空の上に敵の飛行機が来なくとも、よその方でやれば、その灰が日本に飛んで来てこれがみな落ちたならばやられてしまうのであります。アメリカが太平洋のまん中へ持つて来てああいう試験をしたということも、自分の領土内でやれば、自分の国が非常な被害を受けるために、太平洋のまん中へ来てああいうことをやつておる。ソビエトもシベリアでやつたのだそうでありますが、これは重大問題であろうと思うのです。こういう事態にあつても、なおも日本が仮想敵国みたようなものを想像いたしまして、こういう保安隊であるとか、あるいは自衛隊であるとかいうようなものをつくつてみたところが、ただ国民が負担に苦しむだけであつて、実際の平和のためにはならないのじやないかと思うのです。こういう点についてのきわめて簡単な御所見を伺いたいのであります。
  16. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 ビキニ島における原爆――これは水爆か何かわれわれにはわかりませんが、このテストによつて、その威力の偉大なることについてわれわれは驚異しておるのであります。余談でありますが、人類が自分の知恵でもつて人類を破滅させるような状態に置かなければならぬということは、私はまことに悲しむべきことであろうと思います。かような効果の至大な兵器ができて、今後これがために世界の戦争というものがなくなるということに至れば、これまた一つの人類の幸福とも考えられるのであります。これを現実に使うということになりますと、容易ならぬことであります。われわれは何としてもさようなことがあつてはならぬ、防止しなければならぬと考えております。しかしかような偉大はる兵器が使われるということは、私は最後の段階であろうと思う、あれば容易ならぬことであります。その至るまでの経過においてどういうことが起るかということをわれわれは考えてみなければならぬ。世界各国におきましても、かような偉大なる兵器ができたからといつて、自国防衛を皆無にした国は一つもありません、絶対にないのであります。むしろかえつて徐々に防備を盛んにするという議論が起つておるのであります。現に今月の二日にイギリスにおいて新国防計画に基く予算案が可決になりました。その際にチヤーチル首相は言つておるのであります。世界は徐々に平和の世に向いつつあるのであるが、この間においてわがイギリスも着々自衛力を漸増しなければいかぬ、それは自分の国の平和と秩序を維持し、そして他国の侵略に対する防衛を固めることが必要だと、チヤーチル首相はいみじくもそう言つておる。イギリスにおいてもしかり、西ドイツにおいてもまた再軍備ができるということであります。原子爆弾がかような偉力を発揮すると申しましてもおのおのその国の防衛力だけは固めて行くという方向に向つて行つておるのであります。日本におきましても外部からの不当な侵略に対してある種の防衛力を持つということは、私は独立国家としては当然のことであろう、こう考えておる次第であります。
  17. 大上司

    ○大上委員長代理 天野公義君。
  18. 天野公義

    ○天野委員 先日長官のお留守のときにこの批難事項についてお伺いした点で、長官はお忙しいから、よく批難事項を御存じないかと思うのですが、簡単に、二、三点御質問いたしますと、昭和二十六年度の決算書には二十六年十一月から翌年三月までの間に株式会社小林メデイカルサプライ外十四名から病院用として二千四百七十八万余円のものを購入しておる。ところが予備隊にはこれを使用する病院も要員も整備されておらなかつた。従つてこれは急ぎ購入する必要はない。そこで今日においても大部分は梱包のまま立川補給廠に在庫となつておる。こういう点が指摘されております。それはいみじくも十一月から三月まででありますから、予算をたんまりとつて、そうして使わなければ流れてしまうということでおそらく買つたであらうと推定される一つの典型的な事例であります。そうしてこの責任者についての処分はどうであるかということをお伺いしたところが、保安庁においては何ら処分をしておらないという御答弁であつたわけです。それから二十七年度の決算では、これまた高島株式会社から野戦病院患者用として折畳寝台七千三百八十八台を一千八百九十八万余円で購入しておる。ところが隊員七万五千人を基本といたしますと、二十八百八十八台で済んでおるのに、どういう計算の間違いか七千三百八十八台を発注したものである。その後隊員の増加があつたけれども、なお残余の三千九百八十台は予備品として保有されておる。こういうようなずさんな計画をして大切な国民の血税をむだに使用している。さらに今度は看護婦の定員三百八十四名がきまりまして、定員分の被服として冬制服その他を千百九十一万円余円も購入しておる。ところがその後わずか看護婦は五十七名が採用されただけで、その後募集もされておらない、こういうような状況であります。これは会計検査院もおられますが、保安庁においては予算が余つておるからそういうようなずさんな金の使い方もするのではないか、こういうように言つておるわけであります。こういうようなずさんな計画をし、ずさんな金を使つたにもかかわらず、こういうようなことをした責任者に対して保安庁が何らの処置もとつておらないということは国民の保安庁に対する信頼をくずして行く一つの大きな要因であるとわれわれは考えるのであります。こういうようなむだな金の使い方もしくは責任者の処分、ならびに綱紀の粛正、こういう面について長官はどうお考えでありますか。
  19. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 ただいまのお話まことにごもつともだと考えております。ただこの間の事情についてあとから経理局長から、言明ではありませんが、一応の御説明は申し上げたいと考えております。そこに調節上の行き届かない点は私も率直に認めます。当時病院をどうしてもつくらなければならぬというので、二十六年度において予算に認められて病院をつくることについて非常に骨を折つたのでありますが、なかなか思うように敷地が手に入らない。それでまた国立病院の転用ということも考えたのでありますが、これも思うように行かなかつたのであります。しかし事務当局といたしましては、病院が建ちさえすればいろいろの資材がすぐいるんだからということで、この手当をしたように聞いておるのであります。従つてその間の調節がうまくとれていない、その点において欠陥があつたのじやなかろうかと私は考えております。もう一つ注文の食い違い、これははなはだよくないと私は思います。これは数字の誤りだそうでありますが、数字を誤つたということについては、言訳は立たぬ、これはよろしくないと私は思います  そこでこの処分はどうしたかということでありますが、二十六年度の問題については御承知の通り大赦が行われました。大赦が行われましたから、行政処分はもうできぬわけであります。二十六年度はそれでもいたし方がないと考えます。二十七年度については、これは相当な手当をしなければならぬと考えております。
  20. 天野公義

    ○天野委員 ただいま調節がとれないという御答弁がありましたけれども、これはきわめて重大な問題だと思います。片方はいろいろな病院とか、たとえば病院のような入れ物の手当をしておる。それが解決つかないうちに中に入れるものだけすぱすぱと配分してしまう。こういうような点は今後もおそらく起り得る事例だと思うわけであります。こういうような点は十分保安庁において気をつけていただきたい。国民の血税でありますから、特に保安庁においてはたびたび警察予備隊時代から多額の金を繰越し繰越しで残しております。従つて逆にいえば金はうんと余つているということになる。従つて予算の使用という面についてはきわめて細心に厳重なる注意を払う必要があると思うのでありますが、もう一度この点についての長官の所信を承りたいと思います。
  21. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 お説の通り国民の血税を使つてやる仕事であります。一銭一厘といえども不正な金は使うべきではない、使わしちやいけません。また不正でなくても、これを妥当ならざるやり方でやつては相済まないと考えまして、われわれといたしましては十分に警戒をいたして参りたいと考えております。ただ申し上げたいのは、いろいろ計画は立つのです。立つが、実際において土地の買収とかいうことに非常に手間どるのです。それからもう一つは、品物一つにいたしましてもそこらのものをかき集めて買うということはきわめてやすいことであります。簡単に申し上げますと、自動車一台新しくつくるといたしましても、それは試作をいたしまして、そうしてそれを試験をして、そうしてほんとうに適正のものをつくろうということになりますると、そこに時間的の食い違いが出て来る。ありあわせのものを買つてやるということでは、これは相済まぬ話であります。われわれといたしましては人切な金を使うのですからこれをりつぱなものを買い入れたい、こういうことを考えて私は常に部下を督励してやつております。そこに多少時間的の狂いができるというわけであります。その点はひとつ御了承を願いたいと考えます。しかし今仰せになりましたようは国民の血税を使つてやるものでありますから、これを納得行くように一銭の不正もなしまた妥当ならざる方面に金を使わぬように今後十分に注意をいたしたいと考えております。
  22. 天野公義

    ○天野委員 今の問題に関係する問題でありますが、今後自衛隊ともなればいろいろ新しいものが出て来るわけであります。価格の査定ということが非常に重要な問題になつて来ると思います。この価格の査定について適正な価格を出すということが一番大切であると思うのでありますが、そういう点について長官はどういうお考えを持つておられるのか。
  23. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 ごもつともであります。そこで考えられることは、これは会計法規上からいうと御承知の通り競争入札になつております。これが非常に私は――これは私個人のことを申し上げるのですがここに大きな一つの考えさせられることがあるのである。ひとつ競争入札をすると非常にダンピングをやるやつがある。それで品物の価格は安くても悪いものを入れられちや、これは何もならぬ。そこで安くていい品物ということになりますとこの競争入札という制度がはたしていいのかどうかということも考えさせられる。私も実は民間人として種々経験があるのです。これは非常にむずかしい問題であります。そこでいわゆる指名競争入札という制度もあります。これをどこに向いて線を引くかということもなかなかむずかしい問題だと思います。私はかつてやつたことがあるのでありますが、いわゆる適正価格というものを正確にきめて、そうしてこれを競争入札にさせていくら安くても適正価格をはずれておれば、これはダンピングをやつたもの、こう見てはずす、そうして適正価格に近づいたもので一番安いもの、こういうことをやつた経験もあります。これはなかなかむずかしいのです。そこでわれわれといたしましては、今申し上げるように、安くていいもの、むずかしいことですが、そこに心がけなければならぬと思うのです。そうしてまたりつぱな会社とか、個人経営でもありまするが、これをねらつてそのものに随意契約をするということになりますと、そこに何か関係があるのではないかと疑われる余地がある。疑われても正しければ私はいいと思つておりますが、しかしそういう心配がある。随意契約で行きたくても行けないということがある。なかなかそこはむずかしいところでありまして、われわれといたしましても細心の注意を払つて安くていいものを買い入れたい、こう考えて今後一層研究し、努力いたしたいと考えております。
  24. 天野公義

    ○天野委員 その問題は非常に重要な問題でありますが、むずかしい問題でありますので、なお具体的に十分御研究のほどを願いたいと思います。  それからもう一点お伺いしたい点は先般予算委員会で河野議員から質問のあつた点でありますが、保安協会の問題であります。どうもこれは伺つただけではちよつと納得が行かない点があるのでもう一度御説明を願いたいと思うのでありますが、保安協会の設立の経過並びに趣旨それからやつておる事業、それから委員会で問題になりましたリベートもしくは手数料の問題について、もう一度御説明願いたいと思います。
  25. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これは警察予備隊時代にいわゆる衛和会というのがあつたようであります。私は関係いたしておりません。この衛和会というものは、主としてやはりその当時の警察予備隊員の募集とか、あるいは就職あつせん、あるいはまた娯楽施設、そういうものについて協力してやろうという会社だそうです。それでこれは保安庁、その当時の警察予備隊においては何ら関係してないと思う。まつたく協力団体でやつてくれておつたのだそうです。ところがその衛和会なるものが資金に行き詰まつてうまく行かないということで、あとの整理をいろいろしなくちやならぬような状態になつて、これをどうするかということで非常に苦労したようであります。その結果新しく保安協会というものができて、その整理もしてやろう、また進んで隊員の退職者の就職をあつせんをしてやろう、あるいはまた隊員募集の宣伝もしてやろうということになりまして、小林中君が会長になつて、たしか去年の九月この会が発足したのであります。これは保安庁とは直接の関係は全然ない。そこで保安協会の方では各府県の市町村長その他の方の協力を求め、また財界方面にも将来協力を求めて行こうということになつておるのでありまするが、ただいまのところ何ら事業をやつていないようです。これは私ら直接関係はありません。そこでその会計をどうしておるのかということを私は最近知つたのでありますが、たしか去年の九月から今までの間にどれくらい使つておりましようか、百万円ぐらい使つておるそうです。これはわれわれの方で何ら関係はないのですから、どういう方面に使つたかわかりません。しかし動いておりましよう。金の集め方も私は実は知らないのです。この間河野君からリベートの話が出て、私はリベートというのは何か知らないので聞いてみると、要するに団体保険の会社がこの会へ寄付したわけです。それでわれわれの方では一銭一厘もそれにタツチしていない。その会からももちろん保安庁のだれにも金は渡つておりません。保安協会は別個の団体でありますからわれわれは会計にタッチする余地もなければ、またこうしろという権限も何もないわけであります。しかし今申し上げまする通り、保安協会は退職隊員の就職もあつせんしてやるというし、また募集の宣伝もしてやるこういうことはこれはいいことですから、われわれは喜んで受けようというだけのことで、実際の内容ということは私は承知いたしていないわけであります。その間の事情は官房長が多少知つておるようでありますから、御希望によりましては御説明申し上げたい、こう考えております。
  26. 天野公義

    ○天野委員 こういう団体がだんだんと大きくなつて来ると問題を起す要因をなすのではないかと私どもは推定するわけであります。もうその一つの例がここに現われているわけで、保安隊員の団体生命保険をあつせんしてそうしてもうかるのは結局は保険会社である。保険会社等からその割もどしを、寄付という形でありましようか、何でありましようか、わからないけれども、この協会に金をもどすということが行われている。すなわち利用されたのは保安隊員だという結論に考えられるのでありますが、そういう点はどうでありましようか。
  27. 上村健太郎

    ○上村政府委員 生命保険会社と協会との関係につきまして御説明申し上げたいと存じますが、この生命保険会社は、この協会が発足いたしますよりも一年以上前、昭和二十七年でございますか、保安庁の共済組合との間に、大蔵省の認可になつておりまする勤労団体保険の普通保険約款というのに基きまして、保険契約を結んでおつたのでございます。すなわちこの保険協会の再建よりも一年前に契約ができておつたのでありますが、たまたまこの協会の再発足にあたりまして、新しい団体が寄付が集まりますまでに財政的に見通しがつかないであろうということから、半年ばかりの間資金的な応援をしようということでやつてくれていたわけでありまして、それも期限を限りまして昨年の暮れに協会側からこれを打切つております。従いましていわゆるリベートを約束としての契約というようなものとは全然違うのでございまして、契約は一年前であり、しかも大蔵省の認可になつておりまする普通の保険約款に基いてできておる契約でございますのでその意味におきましていわゆるリベートの契約というものではないのでございます。
  28. 天野公義

    ○天野委員 ちよつとはつきり覚えておりませんが、小林中さんは開銀の総裁になる前は保険会社におられたのではないかと私は記憶しますが、違いますか。
  29. 上村健太郎

    ○上村政府委員 富国生命です。この保安協会は協栄生命になつております。
  30. 天野公義

    ○天野委員 どうもその点に私は納得の行かない点があるのです。生命保険の代表ないしは金融機関の代表として開銀に入られた小林さんが、この保安協会のめんどうを見る。非常にお忙しい方がこんなことまで首を出して来て、そうして今度は保険のことまで首をつつ込んで、団体保険の割もどしというか、そのあつせんというかそれらのところの寄付を受けておる。どうもわれわれは釈然としない点がある。そこで前に本決算委員会で調査した一つの問題として国鉄をめぐるいろいろな問題があつた。その際に一番問題になりました点は、外郭団体が国鉄をあらゆる方面から食い物にしておるという幾多の事例が現われたわけであります。こういう点についてわれわれは国鉄並びに運輸省に厳重なる警告を発したはずであります。今度おそらく自衛力漸増でだんだんと大きくなるでありましよう保安隊並びに保安庁、こういうものは非常な金を持つて、そうして日本の産業を左右するような立場にもあるいは出て来るわけであります。そこでそういうような保安庁と何らかの関係を持たなければならないというような考えのものが、たくさん出て来るわけであります。そういう一つの足がかりとしてこの保安協会はもう一つここに現れているといつても過言ではないとわれわれは見ざるを得ないのであります。従つて今後保安庁をめぐるいろいろな財界なり、いろいろな方面のものが保安庁をねらつて来るでありましよう。そういう際に一番気をつけなければならない点は何らかの縁故をもつて情実にからんで、顔にからんでいろいろ策動を行うという点が一番われわれの心配するところであります。もし保安庁が不当な金を使い、また不当な予算を流用するというような場合が出たり、もしくはこの保安協会なるものがなお一層発展をして、保安協会を通じなければ保安庁にいろいろな品物を納めることもできなければ、払下げも受けられないというような事態がもし起つて来るとするならば、これは保安庁に対する国民の信頼というものはそういう点からくずれ去つて行くのであります。従つて長官といたしましては、現在は微々たる保安協会ではありましようとも、保安庁を利用するようなこういう団体並びに今後発生するであろうと考えられる外郭諸団体については十分なる御注意を払つていただきたい。これは今のうちから細心の注意を払つていただきたいということを心から念願する次第でありますが、こういう点についての長官の御意見を伺つておきたいと思います。
  31. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 お説ごもつともであります。われわれも保安庁をめぐる外郭団体の動きについては非常なる関心を持つております。さようなことがあつては国民に対して申訳ありません。ただ保安協会の問題につきましては、これは保安庁とは別個であつて、その目的が単に就職のあつせん、宣伝ということだけに限つておりますから、保安庁の内部と連絡をとれるということは万々ないと私は確信をして援助を受けたわけであります。しかし金銭的の関係は今申し上げますように絶対にありません。また将来もこれがどうなるかわかりません。やめるか、あるいは発展するかどうかわかりませんが、今御心配になるような、これを通じて保安庁に食い込むなんということは、私の在職する限りにおいては絶対にさようなことはないということを身をもつて申し上げられると思います。
  32. 天野公義

    ○天野委員 長官の御在職中なくても、その後に出て来たら重大問題であります。現に保安庁の隊員の団体保険を扱つた会社から寄付を受けた協会であります。すなわち保安隊の隊員を利用した団体であるといつても過言ではないわけであります。従つてこういうようなことが今後行われないように、協会が就職のあつせんをするならば、その面だけを切り離して、そうして隊員を利用するようなことの寸毫もないように厳重な御監督を願いたいと思います。今後の長官の御監督を大いに期待して、一応質問を打切ります。
  33. 片島港

    ○片島委員 関連して、保安協会は予算委員会における御答弁では総理大臣がこれを認可したとかいうような御答弁があつたようでありますが、これは社団法人でありますか、財団法人でありますか、
  34. 上村健太郎

    ○上村政府委員 財団法人であります。
  35. 片島港

    ○片島委員 財団法人でありますと、財団法人の認可に関する法律によりますと、おそらく東京都を通じて所管の大臣の認可を求めるようになつておりますが、それは総理大臣ではなくて、保安庁長官ではございませんか。
  36. 上村健太郎

    ○上村政府委員 総理府の長官である総理大臣でございます。
  37. 片島港

    ○片島委員 そうすると保安協会は今天野委員からいろいろと御質問があり、今後どんどん発展をして行くかもしれぬというお話でありましたが、その基本財産となつているものはどのくらいか、それから大体外郭団体に属するような類似の財団法人を見ますと、実は財団法人というのは、やはり目的の公益上やるということだけではなくて、金をもうけないと仕事を継続して行けませんから、いろいろな事業をやつて金をかせいでおるわけですが、保安庁に協力する、退職隊員の職業あつせんとかあるいは宣伝、そういうことをやつて行くのには相当の経費がいるのでありますが、今後また現在でもどういうものを財源としてやつて行かれるのであるか。基本財産となつておるものは、これは御承知のように食いつぶすわけには参りません。それから出て来た利益以外は使うわけにいかぬのであります。その財源はどういうところに求められておるのか、御答弁を願います。
  38. 上村健太郎

    ○上村政府委員 基本財産は前の衛和会という団体がありましたときの基本財産でありまして、今はつきり覚えておりませんが、他分百万だつたと思います。なお今後の保安協会はどういうふうにして財源を得て行くかというお尋ねでございますが、今保安協会の幹部が募金の計画をやつておるようでございまして、まだ募金に着手したかしないかというところじやないかと思つております。
  39. 片島港

    ○片島委員 その募金がうまくできればいいのでありますが、募金ができなくても仕事はやつて行かなければならぬと思う。現在運用しておる財源というものはどういうところに求められておるか、それからいま一つ募金というお話が今ございましたが、募金はどういう人たちを対象にして着手しようとしておられるのか、その募金の対象によつてはこれはもちろん私たちに言つて来たつて出しやしませんがだれかそれによつて非常に利益を受けるような人がもちろん募金に応ずるのだろうと思うのでありますけれども、どういうところが対象になつておりますか。
  40. 上村健太郎

    ○上村政府委員 先ほど募金と申しましたが、私の考え違いでございまして、会員制度のようでございます。会員は年額一口最低百円であつたと思いますが、広く一般に呼びかけて会員になつていただくというような趣旨で勧誘しておるようでございます。
  41. 片島港

    ○片島委員 年額百円というような少額で、また私も財団法人については若干調査をいたしたことがありますが実際問題としてそういう利害関係のない人から少額の、百円ぐらいの募金を幾ら集めてみたところで実際に会を運用するような財源というものは集まるものではございません。従つて当然何万あるいは何十万という大口をねらわなければ、実際上保安協会が運営して行けるような募金はできないのであります。会員制度といつても募金制度といつても結局出しつぱなしでありますから、これは同じことでありますが、その会員の対象となるような人は、一般から募集するといいましても、株式なら一般から募集できますが、こういう特殊な協会の会員というものはたいがいあてがなければできません。一般に新聞広告をして会員を募集するというのでなく、どういうようなところがその対象となるのか、その点をお尋ねしておるのであります。
  42. 上村健太郎

    ○上村政府委員 会員の募集要綱を今申し上げますが、正会員が一口百円、それから賛助会員一口千円、特別会員一口一万円というようなことで会員の募集をやつておるようでございますが、どういうところへお願いをしておりますか、今のところちよつと手元に調べがございませんので申し上げかねますが、相当広く会員募集をやつておるというように聞いております。
  43. 山田長司

    ○山田(長)委員 今の説明で、この保安協会なるものの実態がそろそろわかり初めて来ましたが、千円とか年額一万円とかいう寄付をもらう対象はみな保安庁に関係のある、たとえば船だとか、あるいはその他戦争にでも使われようとする武器を注文するようなところとか、そういうところから金を集めると思うのです。むろんみんな利害関係に徹しているところと関連を持たれた金の集め方をしておられると思うのですが、一体中心になつてやる人はだれですか。
  44. 上村健太郎

    ○上村政府委員 会長は、先ほども大臣から御説明がございましたが、小林中さんでございます。常任理事といたしましては、日本航空協会の副会長久富達夫氏、それから大防商船の伊藤武雄氏、日本セメントの井上英熈氏、それから石炭協会々長の高木作太氏ですか、そういうような方々が常任理事会を開かれまして、こういう会員募集の計画あるいは予算等について相談をしていただいているということであります。
  45. 山田長司

    ○山田(長)委員 今申された幾人かの顔ぶれの中には知つておる人もおりますが、一体こういう顔ぶれの全部の詳しい前歴が当局でわかつているのですか、一応参考に伺います。
  46. 上村健太郎

    ○上村政府委員 御経歴は概略は存じております。
  47. 大上司

    ○大上委員長代理 山田委員に御相談しますが、これは一応資料として出してもらうのですか。
  48. 山田長司

    ○山田(長)委員 資料として出してもらつてください。
  49. 大上司

    ○大上委員長代理 資料として後日出してもらいます。
  50. 片島港

    ○片島委員 保安協会について、それは御存じないと言われますが、監督官庁が総理府であります、総理府の大臣が直接やるのではないが、総理府内の保安庁がこの保安協会については監督官庁であります。そういたしますと、内容についてやはり十分御相談もあり、またあなたの方はおかしいことがあつた場合には常にこれを監督をして行かなければならぬのであります。保安庁とは別個の機関だというわけには行かぬのであります。あなたの方がその不正不当をつくものです、いつでもこの監督をして行かなければなりません。そういたしますとその会員という、たとえば特別会員、賛助会員にいたしましても、保安庁が非常に莫大なる国費を使う官庁でありますから、必ずやその取引先といつたような、保安庁に利害関係を持つた人しかこの特別会員にはならぬわけです。われわれのように利害関係のない者は会員にはなれぬのです。会員になつて大口の金をここに出そうという人は保安庁の取引先であり、保安庁でいろいろな物品を購入したり、いろいろな仕事をやつておる人がこの会員になるのでありますから、結論から言うならば、詮索すれ津国費を出しておるのと同じような結果になるのでありますから、やはりどういうところを相手にして会員として金を集め、どういうふうにして運用して行くかということについては、監督官庁としてもう少し詳細な厳正ないろいろな資料をもつてこれを監督して行かないということになると、今のような官房長のお答え程度では非常に私たちは納得が行かぬのであります。もう少し内容をよく調査せられてから、私たちはまた次の機会でもいいのですが、さらにこの問題については御説明をお願いした。
  51. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 関連です。ちよつと長官に伺いたいのですが、この問題は相当重要な性質を持つております。それで保安庁ないしは保安隊みずからの本来の仕事ではないと思います。しかしこれは一種の外郭団体です。なぜならば保安隊の要員の外に出た人がいろいろと便益を受けて仕事をするらしいということになれば、あるいは本来ならば保安庁が金を出してそういつた外郭団体をつくるということも予想されるべき関係にあります。こういうものが、今いろいろ伺つていると、保安庁のあらゆる予算の執行の請負などをなす利害の対象になつている多くの商事会社もしくはこれらの団体、協会、そういつた方面から資金を集めようとするということとは、これはたいへんな性質を内蔵しております。あなたは保安庁は直接関係はないというので、線を引いているようにお考えになりますが、これはとんでもないことであります。もつとあなたは精緻な頭で、法律的な観察をなさる人なんだが、外の仕事だということはできません。外の仕事でもあり、内との関連のある仕事をやつている。商売人から金を集て、その金で事業をやつて行くということは、たいへんなことです。もつとはつきりしたあなたの見解を述べてもらわなければいかぬ。もうすでに予算委員会で問題になつている。天下の新聞はそれぞれ報道したのであります。この内容について多くを知らないということは許しません。この際もつとはつきりした言明をせらるべき筋の問題であります。きわめて重大なことであります。
  52. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 いやしくも疑惑を持たれるようなことになつては私は相済まぬと思います。最近において発足したといえども、まだ何ら事業をやつていませんからその間の事情を十分私は調査して疑惑を解くように善処いたします。
  53. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 それならば即刻調査して、この委員会に対して、相当な措置とか方針を明らかにせられんことを望んでおきます。
  54. 柴田義男

    ○柴田委員 大分関連々々で相当継続されましたが、私はこの昭和二十七年度の予算の中で二百八十九億余万円の二十八年への繰越しがございまして、最後に不用額というのが三十二億円余できてしまつております。そういう反面、国会に対するこの二十七年度の歳入歳出決算の御報告書の中では、たとえば病院建設が議会解散によつて二十八年度の予算の決定が遅れた、こういうことを一つの理由とされて御報告が持ち出されております。こういうことでありますと、非常な矛盾をわれわれは感ぜざるを得ない。二十七年度の決算におきましては、全然不用額が三十億以上でき上つておつた。しかも二十八年度に繰越しの金が当時二百八十九億余万円あつたのであります。こういう数字的な根拠を追うてみましても、こういう御報告に接するということは、はなはだ奇怪しごくでございます。これが第一点。  もう一つは、この御報告書の中にたとえば病院用ベッドの購入にあたつて装備の定数決定にあたつては保安隊に何らの資料がなかつた。それで米軍の装備を基礎として算定しましたが、その英文の解釈を誤つて、たくさんのベッドを買入れたという理由が報告されております。こんな不見識なことであつて、長官が口ぐせのように、防衛のためには国民大衆が再軍備を憲法違反だと非難しようと、おれの信念でそういうことはないんだという確信をもつて方向を定められておるにもかかわらず一つの病院のベットの購入にあたつても何ら資料がないというようなことえが言るでございましようか。冷静に私ども考えてみまして、あまりにも不見識もはなはだしい。それをまたひるがえつて考えてみました場合、こういう不要なベットが数字の上にでき上つた根拠と申しますのは、またわれわれの知らないことがありはしないか、こういう疑いを持たざるを得ないのであります。実際に根拠なく、あるいは計画かなくて、間違つたベツトを購入し、あるいは英文を翻訳して、その翻訳が間違つて購入したという額面だけをわれわれは受取るわけには参りません。あるいは脱脂綿の購入にあたつても同様であります。当時たくさんの脱脂綿が残つておつた。九千七百九十六包も残つておつたのに、八百二十五包を三十六万三千円で購入されておる。金額は三十六万三千円でございますが、この九千七百九十六包もあつたものを忘れておつて、八百二十五包をまた不要のものを購入しておる。こういうことを一つ一つ並べて参りますと、たとえば医療器械のごときも、全然病院の計画なくして、二千四百数十万の病院の医療器械を購入されております。これらの一連の状況から判断いたしますと、単にこの表面的な理由の以外に、たとえば昭和二十六年、二十七年と申しますと、朝鮮事変はなやかな時代であつたのであります。もしも朝鮮事変に手伝いでもさせられるようなことが将来ありはしまいか、だから多数の病院ベットも必要であり、多数の脱脂綿も必要であるという考えが裏面にあつたのではないかとわれわれは想像されるのであります。だからこういう報告書は、見識のない報告書であるのか、数字的に全然計算の立たない人の御報告であるのか、長官の責任においてお答えを承りたいと存じます。長官は、国会に対する報告書ですから、目をお通しになつておられるでしよう。
  55. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 通しておりますから、さきにお答えいたした通りであります。その間の調整のとれていなかつたということは、私はまことに申訳ないと思つております。私の前任者のときにさようなことがあつたといえども、それを引継いだ私にお答えする責任があります。そこで今病院の問題についてのお話でありますが、先ほど申し上げた通り、病院はまさにつくるつもりであつたのであります。それが敷地の問題の他いろいろの問題とからみ合せて、思うように行かなかつた。しかし事務当局といたしましては、病院ができるものとしてやはり手当をしておかなければいかぬ。これは両々相またなければいかぬ。病院ができても、病院で使うものがなければ、病院としての機能を発揮できないのであります。病院ができる予定でもつて、事務当局の方で病院に入れるいろいろな器械設備を用意するということは、事務当局としてはまさに当然であろうと考えております。その間の調節がうまくとれなかつた、ここに問題があろうと私は思います。いかようにいたしましても、これはよろしくないと私は考えております。今後大いに注意いたしたいと思います。
  56. 柴田義男

    ○柴田委員 長官はこの問題の購入の当時は御在任でなかつた、こういうお話でございますけれども、私が伺つておりますことは、個々の問題をとらえて、この購入の仕方が非常にけしからぬとか、この購入の仕方がどうだという末梢を今申し上げているんじやなくて、保安庁の根本的な御方針、たとえば二十七年度には三十二億の不用な金額がここにでき上つております。それから二十八年度の予算の繰越しがもつともこれは十二月末日でございましようが、九百七億一千九百余万円が二十九年度に繰越しになつております。そういたしまして、一月から五月、六月までこの中からお使いになるでありましようが、必ずやこの九百七億余万円の中から不要の金額が生ずることは、火を見るよりも明らかであります。そうしてまた昭和二十九年度の予算がすでに参議院にまわつておるのであります。こういうずさんな予算がなぜ立てられるのか。だから保安庁の予算の考え方というものには、われわれ国民大衆にわからぬ何かがありはしまいかということを疑わざるを得ないのであります。だから予算の編成にあたつてこういう状態におかれるということは、何か根本的な原因がございましようか、その点を承りたいのであります。
  57. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これはみなわれわれは計画を立てて予算を組むことは当然であります。しかしその予算の実際の執行方法については、私は先刻申し上げました通り、国民の血税からなるものであるからむやみな使い方をすべきではない、念に念を入れて使わなければいかぬ。物の買い方にいたしましても、十分な研究をいたして万違算のないようにしよう、こういうことで、たとえば、トラツクの購入でも試作をし、それを試験をし、それで完全なものとして初めてこれをつくらせるという建前をとつておりますから、多少の時期のずれがあつたことは私は十分認めざるを得ない、そこらにあるものをかつてに買うということがあつてはならぬということで、そういう建前でやつております。特にもう一つの大きなことは土地の買収であります。これはなかなか思うように参りません。そういう点で初めは計画通りに参ると思つて立てておるのでありますが、実際にやつてみるとうまく行かなかつたということで、ずれがそこに生じたのであります。さような次第でありまして、私といたしましては全力を尽してやつているつもりでございます。
  58. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 議事進行について。私は昭和二十六年度の決算事項につきまして先ほど長官に伺つたのですが、長官は御自分の就任前のことであるということであつたので、まことにどうも適当ではなかつたかもしれません。要するに私の考え方としましては、昭和二十六年度の予算については、前長官――前長官はだれであつたか知りませんが、あるいは吉田総理じやなかつたかと思うのですが、これは当時の責任者でない木村長官に伺うということはまことに適当でない。私はまだたくさん聞きたいことがあるのであります。委員諸君も同様であろうと私は思う。二十六年度の保安庁の予算については、まことにふに落ちない点が、私は昨日から調べておるのですが、非常にたくさん、政府から出されたところの決算書を見て、あるのでありますがこれを実際の責任者でなかつた現長官にいろいろ尋ねても、長官はただ苦しい立場にあつて、さつきから伺つておれば、きわめて良心的に答えているようであるが、ほんとうに自分が責任者でなかつたから十分のことはおわかりないだろうと思う。そこで私はこの二十六年度分は、吉田総理が多分長官だつたろうと思いますから、当時の責任者である総理大臣に――これは総理大臣としてではありません、二十六年当時のいわゆる長官としての吉田さん――当時の責任者であつた人が現在の閣僚である、しかも総理大臣でありますから、この人に出ていただいて、われわれが十分確かめることが国民のためではないかと思うので、木村長官というあまりに当時の責任者でない人に聞くよりは、かえつていいのではないかと思いますが、諸君いかがでしようか。委員長これをひとつ諮つていただきたい。
  59. 増原恵吉

    ○増原政府委員 二十六年度当時は警察予備隊でありまして、予備隊の長官は私でございます。監督大臣は総理大臣及び大橋国務大臣であります。
  60. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 それは監督大臣ですよ。
  61. 大上司

    ○大上委員長代理 お諮り申し上げます。ただいま杉村君の御発言につきましては、それぞれごもつともと思いますが、もしも、たとえばここに総理を呼ぶ、あるいは大橋前国務大臣を呼ぶということになつても、本日の委員会には不可能と思いますので、本議題は後刻の理事会で諮りたいと思いますかり、御了承願いたいと思います。
  62. 柴田義男

    ○柴田委員 それから同僚のどなたからかの御質問の場合の長官のお答えで、一般競争入札ということは非常に疑問がある、こういうお話がございましたが、一般競争入札ということに対しましては、おのおのその入札をいたしますものの資格者があるはずであります。その資格者に対しましては、もちろん大蔵大臣の監督の上にその資格があるはずであります。そうしてそういう資格者が一般入札の場合に役所に参りましてその規格というものがそれぞれあつて競争入札が行われる。しかもこの予算決算及び合計令の七十八条に一般競争契約の場合の規定、それから同じく九十二条で指名入札の規定がございます。こういう厳然といたしております入札制度を長官みずからが疑問視されている、その根拠をまず承りたい。  もう一つは、批難せられておりまする諸事項のほとんど全部が、随意契約のように見受けられるのであります。随意契約によつてこういう問題が惹起する。どこの官庁の批難事項を見ましても、問題になりましたものはほとんど随意契約によつて生じております。金額は小さいのでありますが、随意契約によつて生じました一つの実例として、二十六年度の批難事項にウオーター・カンがあります。長官はこういうこまかいことはお知りにならぬでございましようが、これは水を入れる五ガロンのカンでございます。このウオーター・カンを単位千五百円または千五百五十円で、株式会社吉田製作所はか一会社から購入されております。この場合に、さびどめがついていなけばならぬものが後にさびてしまいました。この仕入れが五ガロン・カンで六千六百八十四箇購入されまして一千余万円の金を払つております。正確には一千三十二万六千円でございます。そうしていながら後にさびてしまいましたので、五百万円を投じてこれにさびどめをつけております。こういうように現実に批難せられております事項と申しますのは、すべて随意契約によつて生じているのであります。こういう状態を私ども見ました場合に、やはり会計法なりあるいは予算決算及び会計令というものを中心として、諸官庁が物の購入に当らなければならぬということを考えざるを得ないのであります。こういう事例に対しまして御所見を承りたいと思います。
  63. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 お答えいたします。私は競争入札、絶対に悪いとは申し上げない。なかなか物を買い入れるにむずかしいという一つの考え方として申し上げたのであります。ただいま御指摘の随意契約、これもなかなか問題であろうと私は思います。品物によります。ことに特許権を持つておるとかなんとかいうものは、随意契約にするよりほかにないのであります。品物の性質によつてどうしても随意契約にしなければならぬもの、また競争入札がいいもの、これは区別しなければならぬと思います。いずれがいいか悪いかということについて、ここに非常に疑問があるということを申し上げたのであります。そこで建前といたしましては今御指摘になつたのは別として、随意契約であれば物によつてりつぱなものがつくり上げられる。しかし価格の問題が出て来る。これは非常に大きな問題であります。いいものであつても価格が高ければ何にもならぬのであります。競争入札であれば一番安いものに落ちるのであります。しかしそれがために悪い品物を入れられては困る。そこに難点がある。われわれの物の買入れにおいて非常にむずかしい点がそこだと私は申し上げたのであります。今の会計法上においては建前としては御承知の通り競争入札ですが、競争入札が同じレベルのものであつて同じように良心的なものであればこれに越したことはありません。これはその建前を堅持すべきである。しかし業者の精神的、良心的、それともう一つは財政的、あるいはその工場の施設の問題というようなことになつていろいろかわつて来ております。一様に行かぬ。一様に行つてそこに競争入札されるなら私は何をか言わんやであるが、非常に違うのでありますからそこにむずかしい点がある。そこでわれわれは将来物によつては随意契約によつて行くこともありましよう、あるいは競争入札にするものもありましよう、あるいは指名競争入札によるものもありましよう。その兼ね合いをどうとるかということについて大いに苦心を払わなければいかぬ、こう申すのであります。
  64. 柴田義男

    ○柴田委員 もう一点。ただいまの随意契約の場合、たとえばパテントのあるものあるいは継続の事業であるとか、特殊技術のあるものは当然随意契約でけつこうなんです。これは会計令で許されております。そのことはわれわれは知つておるのですが、ただ一般の場合に、保安庁が仕入れをなさつておるのを見ますと、仕様書を業者に作成せしめているという場合が多いようでありまするが、そういう関係がないのかどうか。仕様書を業者が発行するのでございましたならば、何ら仕様書作成の意義をなさぬと思いまするが、これに対しましては、長官がお知りでなかつたならば、責任のある方からお答えを願いたいと思います。
  65. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 お答えを申し上げます。二十六年度のものは今まとめておりますのですぐ申し上げますが、今手元に二十七年度の批難事項に該当しておりますものにつきまして、一般競争なりや随契なりやという調べがごいますので、それを申し上げます。すなわち十八番の折畳寝台、これは一般競争。十九番の看護婦の上着以下、こざれも一般競争、そのうち短ぐつだけが指名になつておる。それから二十番目のセミトレーラ底床型――トレーラーの二十トンでありますのでこれは随契になつております。それから当て皮は指名競争、ゴム本底は、指名であつたが入札の結果、予定価格をオーバーしたので予算決算令の何条でありましたか、それに基きまして随契にしております。本来は指名競争でございます。次の二十三番の地図用特殊フイルムでありますが、これは一般競争。二十四番の八メートル木柱、これは一般競争。それから二十六年は、今まとめておりますから、すぐ申し上げますが、仕様書は、これは技術各課がございまして、そこにおいておのおの規格、仕様の書面をきめておる。技術研究所に相談してきめる場合もございますが、技術研究所なり技術各課において仕様書を作成しておりますので、これは官庁側においてきめておるのであります。
  66. 柴田義男

    ○柴田委員 ただこの根本的な御方針として最後に長官のお考えを承つておきます。私どもの心配いたしますることは、かつての軍国主義はなやかな時代に、俗に仕入れ軍曹を三年やれば倉が建つ、こういう言葉がございました。あるいは軍に物資を納入しておるものは非常な殷賑を誇つたものであります。こういう関係で保安庁に物を納める商人は非常に金がもうかつて一般中小企業は毎日不渡り手形を続出してあえいでおります。こういう現実の世相でございまする場合に、こういう放漫な物の仕入れ方をやつてはかつての軍の時代と同じようなことを再び繰返すおそれがあるということをわれわれは懸念するものであります。この表面に現われた数字を全部集めましても、金額にいたしましては大したものではありません。二十六年度、二十七年度を通算しても金額的には大したものではない。ただその根本的な御方針を画然と立てておかなければならぬ。一銭たりとも国民の血税をむだにしないという予算の使い方をしなければならぬという考え方を持つておるものであります。そういう点で、最後に根本的な御方針を承りまして、私の質問を終りたいと思います。
  67. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 まことにごもつともであります。ことに保安庁としてはたくさんの金を預かつておるのでありまして、不正があれば、国民に対して申訳のないことであります。私は常に保安隊は国民の保安隊である、国民の信頼を得なければならぬということをモツトーにしております。この金の使い方についてはわれわれは細心の注意を払わなければならぬ。昔の軍隊の出入り商人のようなことを再び繰返しては申訳ありません。われわれはその点について十分警戒し、慎重にものを運びたいと考えております。
  68. 大上司

    ○大上委員長代理 吉田君。
  69. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 二十六年度及び二十七年度の検査院の決算報告書は、概して警察予備隊並びに保安庁の器材費及び設備に関する批難事項になつております。申し上げるまでもなく、器材費、設備費は漸増の傾向でありまして、ことに本年度予算要求のごときは、総額に対して約五割を占めておるかと考えられます。七百八十余億円の五割という厖大な器材設備費ということになりまするので、われわれは、保安庁のこの予算の執行につきまして、器材、設備の方面に対して多大な注目をしておるのであります。  そこで私がきよう伺いたいのは、前回の委員会の終りのときに、資料を要求して、御準備を願つておいたのでありまするが、二十八年度の施設費の予算執行の状況に関して質疑したいのであります。特にそのうちのいわゆる船舶建造費三十六億一千三百万円ということになつておるのでありますが、この内容と執行の状況についてまず伺いたい。
  70. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 保安庁施設費のうちの船舶の状況がどうあるかというお尋ねであります。これにつきましては、過般申し上げました通り、難船におきまして十四隻、九千八百万円発注をいたしておりまするが、それ以外につきましては現在発注未済であります。
  71. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 発注未済の内容を詳細述べてもらいたい。
  72. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これは私から概略申し上げます。二十八年度で計画しておりまするのは、いわゆる警備船五隻、それから補給工作船一隻、六百トンの掃海船一隻主としてこの七隻であります。  そこで申し上げたいのは、主として警備船五隻でありますが、これは一種の特殊船でありまして、昔の駆逐艦と申してよかろうと考えております。速力が、大きな方であると、大体三十ノツトになんなんとする船なのであります。この船は終戦後初めてつくる船なんであります。
  73. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 長官の御発言中ですけれども、内容をお述べくださるなら、全部述べてくださいませんか、五隻と一隻とかいうのでなしに、予算書についている数字でおつしやつてくださいませんか。それで全部ですか。
  74. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 申し上げます。隻数と金とを申し上げればよろしいのでございましよう。  警備船甲型千六百トン二隻、予算価格におきまして単価二十四億二隻で四十八億。警備船乙型一千トン三隻、単価十六億、三ばいで四十八億。警備船丙型、これは大体五十トン型でありますが、これが六ぱい、単価一億五千万円で九億円。補給工作船の一千トン型一隻八億円。掃海船の大型六百トン一隻三億五千万円掃海船の中型三百二十トン、単価二億五千万円、三隻で七億五千万円、合計いたしまして百二十四億円であります。このうち歳出予算額が三十五億円、予算外の債務負担行為の計上額が八十九億円、それから先ほど申し上げました十四メーター交通艇以下雑船十四隻、それの合計が九千八百四万一千円、こういうことに相なつております。それに対します予算額が一億一千三百四十万円でございますので、先ほど申し上げました警備船大型以下掃海船中型に至りまする十六隻、それの金額百二十四億円と合計いたしますと、百二十五億一千三百四十万円、これが予算総額であります。
  75. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 発注しておらぬということなんでありますが、今お述べになりましたところによると、雑船がわずかに一億円足らずの発注であります。必要と思われる重要な艦船は何の発注もない、これは一体どういうことなんですか。
  76. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 お答えいたしますが、この船はいわゆる特殊船であります。戦後に初めてつくられる船であります。普通の商船とはその構造といい、能率といい全然異にしておるものであります。われわれといたしましては一日も早くこれをつくりたいと考えておることはやまやまであります。御承知の通り、二十八年度の予算の成立したのは去年の八月であります。そこでまずわれわれといたしましてはこの船の設計にかからなければならぬ、さつそく設計にかかりました。ところがこれは容易ならぬ。申すまでもなく保安庁内部におきましてはこれらの船の設計に従事すべき十分なる人員を持つておりません。従いましてこれは外部の専門の人の力を借りなければなりません。船舶設計協会に委嘱いたしまして、われわれの方と協力いたしまして設計をしておるのであります。また基本設計要綱をようやく今日私が決裁いたしました。さような次第で設計ができていないことが一つ。もう一つは、これの設計ができた上においていかに注文をつけるか、ここに大きな問題があるのであります。普通の商船であれば、戦後幾多の造船会社をつくつた経験を持つておるのでありまするから、これは競争入札にしてもいいのでありますが、この船は先刻申し上げました通り、特殊船でありまするから、さようなことはなかなか容易じやない。ことに二十七、八ノット以上三十ノット近くの速力を出す船になりますと、船舶の動揺を来す、万一故障ができるようなことがあつてはわれわれは申訳ないことになりますから、これをいかに発注すべきかということに苦慮いたしておるのであります。御承知の通り、現在の造船業者のうちに昔のいわゆる軍艦をつくつた経験のある会社がある。そうして経験のない会社がある。しかも経験のない会社でありまするが、戦後たくさんの船をつくつた経験がある。しかも御承知の通り戦後におきましてはみな溶接船であります。今度われわれがつくる船も溶接船であります。溶接技術の発達した会社を取上げれば普通の造船会社もその選に入る。しかし船をつくるについて昔の軍艦をつくつた経験のあるものを、これは伏せておくことはできません。そこでどういう線を引いて船会社を選ぶかということについて非常な難問題がある。ここでわれわれは苦慮しておるのであります。従いまして設計は綿密にやつております。これはあらゆる角度からこの設計を今いたしておるのでありますが、その設計に非常な手数のかかつたということ。もう一つは、今度設計した後において、いかなる船会社に注文をすべきかということについて、慎重に審議をしなければならぬ。この点においてわれわれは今せつかく研究中であるのであります。なお申し上げたいのは、この船に積みまする武器あるいは通信機その他につきましては、アメリカの援助をまたなければならぬ場合があります。しかしそれも実際に手に入つていないのであります。これらを含めて設計ということになると多少なお遅れやしないかというこの懸念もあるわけであります。船の注文の遅れていることはさような次第であります。
  77. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 大臣は昨年の八月に予算は成立したとおつしやいますが、昨二十八年度はすでに四月から発足しておるわけであります。二十八年度の予算の編成はおそらくはそれよりずつと以前に、数箇月前にできておると思います。編成の仕様といたしまして大蔵省といろいろな折衝もせられたのだろうが、そのときも艦船の内容あるいは設計等については相当具体的な研究を積んだ上で、こまかい積算が予算になつて現われたものと思います。八月に予算が成立して、もうあなた、あと一週間で年度は終るのであります。今研究中というようなことは、およそ国会に現実に金を支出し得るという予算をとつておる予算のとり方といたしましては、実に私は怠慢じやないかと思う。年度末にあと一週間になつて目下研究中というような、そういうようなことはちよつと想像されません。八月に予算ができたのだからというだけでは、これは納得できない。そこはもつとあけすけと内部的な事情をお述べになつたらいかがですか。
  78. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 内部的な事情はまさにその通りであります。ほんとうに設計にとりかかるのは、八月以後、やはり予算が成立してからであります。私の建前といたしましては、船を注文すればいいじやないか、責任はのがれますがさようなことはしたくない。これはいつも申し上げておりますように、りつぱな船をつくる。そうしてなるたけ安くというこの建前をとらなければならぬ。金を使いさえすればいいというのであれば、設計は完成をいたさないのに、これは注文もある程度はできましよう。しかしながらそういうことはいたしたくない。多少国会において非難は受けましても私は国民の血税からなるものでありますから、十分慎重に考慮をいたしました。ことに戦後初めてつくる船でありますから、将来のモデル船であります、これにわれわれは重点を置いてやりたい。御承知の通り、昔ならば海軍工廠に一つのモデルシップをつくらせて、そうしてこれに基いて各私設造船所に注文を発したのであります。この建前をとつて行けば多少事は安易に行くのであるか、今はさようなわけには参りません。ある船会社にモデル船をつくらせて、そうしてそれができ上つた上に注文するということなどはできかねるのであります。私の考え方としては、多少遅れてもりつぱな優秀船をつくつてやりたい、そうして安くつくつてやりたい、これであります。内部事情は何もありません。
  79. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 しかし今お述べになつたところでさらに疑惑を生ずるのですが、たとえばあなたはこのうち武器等アメリカから購入しなければならぬものがあるとおつしやつたが、補給工作船だとかあるいは掃海艇なども、やはり武器が必要なんですか、その点どうなんですか。
  80. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 やはり積むことになつております。
  81. 大上司

    ○大上委員長代理 吉田委員に申し上げます。どんどん質問をお願いしたいのですが、あとにまだ四名ほど控えておりますので、なるべくとりまとめてお願いいたします。
  82. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 新規に艦船をつくるので未経験だとおつしやるけれども、しかし今日本の十ばかりの各一流造船所におきましては、たとえば古い優秀な技術者をほとんどみなかかえております。また設備も相当あると私は聞及んでおります。私はしろうとでありますけれども、くろうと筋から聞き及んでおります。今あなたのお話を伺えば、なるべく安い、いいものを、それでせつかく研究中ということであるが、そういうこと自体は――これは明許繰越しの施設費ですから予算にはなつておりますけれども、原則として本年度内に使いますといつてあなたは国会の議決を経なすつたのだと思う。やむを得ざる事情によつて翌年度に繰越されるときは別ですけれども、今御答弁を伺つておると、最初から使う気はない。来年、再来年といつて先へ送つて行くことは、当初からの予定でなかつたか。なぜなら日本国中探しまわつて、安い、いいものを、そんなことをおつしやつていても、机上の理論ならともかく、およそ船価、機材などはきまつておるはずであります。あなたの部下にも優秀な人がずいぶんたくさんおるのですし、そういうことは、鐘たいこをたたいて探し歩くはずでもなかろうし、一応わかつておると思う。それが一体なぜこんなに遅れるのか。なるほど安い、いいものを丹念に十二分に研究に研究を重ねるということもいいけれども、それならばそれとして当初から予算をとらなければよい。研究費でいいのじやないか。三十五億円残つておるようだが、三十五億円という予算はあなたも先刻御答弁になつておりましたように、国民の税金は予定されております。そうして政府が最善の注意をもつてこれを使つてくれるものとして、管理をまかしておるのであります。あなたにまかしておる。ところが研究々々で日を送つて、来年度へ繰越すということは当初からの予定であつたとすると、これは少し言葉を鋭く言つたら、国会を欺瞞するものじやないか。研究なら研究費でいいのです。設計なら設計費でいいのです。しかし国民は、国会はそうとは思わぬ。やはりやむを得ざる費用として本年度中に使われるものと思うて議決したものと思う。その点どうですか。
  83. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 もとより本年度中に発注したいつもりで全部やつておつたのであります。これは一番大きなもとは設計であります。
  84. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 何ならこの設計書の概要をごらんください。実にこういう特殊なえらい設計なんです。普通の船舶の設計とは違います。しかも今申されました通り保安庁においても優秀な人はおります。おるけれども、技術陣というものは持つていないのです。これは全部保安庁内部において設計することは絶対にできない。それで船舶設計協会に委嘱して、そうしてさらにわれわれの方の技術研究所でこれを検討して、ようやく概要はできたのであります。それでもまだ不十分な点があろうと私は考えております。これに基いて初めて注文に付せられるのであります。それができる前に注文に付するなんということは、私の大責任であります。それですからわれわれは念には念を入れて、設計の一日も早からんことを祈りながらも、いろいろな設計上の難点から遅れたということが実情であります。
  85. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 ちつとも要領を得ておりません。しかし長官、これは議論ではなくて私は先般来この委員会におきましても明許繰越しということを濫用しているという感じがしてしようがない。予備費の濫用もあり、明許繰越しの濫用がある。こういうものは私はことごとく例外であろうと思う。現に今経理局長が答弁せられたごとくに、八十九億円というのは債務負担行為として権能を与えられておるわけであります。でありますので、もしあなたの言われる通り設計が非常に困難にして日数を要する作業であるということであるならば、八月に予算を通して三月までに使えないということは自明の理である。自明の理であるならば、一体なぜ予算を要求したか。そうしてまた続いて本年度の予算の要求ということになつておるのであります。一体この船はいつ完成する見通しがあるか。
  86. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 われわれはむろん本年度において発注する計画を立てて設計にとりかかつたのです。それがつまり、設計をいろいろ検討して月日がかかつたというわけであります。これは何も遊んでおるわけじやない。みな一生懸命やつておるのですが、いろいろな面から検討に検討を加えて遅れたというわけなのです。
  87. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 どうも納得できないのであります。いろいろな面から検討に検討を加えて一生懸命やつておつたのだけれども、年度内に使えなかつたということであれば、少くともそこに何か錯誤でもあつたのか、何か故障が生じたのか、何か事故が生じたのか。その点私は生じておるのだろうと思う。  それから、これはあなたはないとおつしやつたのだから一応そう聞いておきますけれども、世上伝えられるところによると、甲、乙ですか、大型、中型というもの、大型、中型等については、造船所まで内定しておつたということであります。これはどこの造船所であるかということは、私は確認しておりません。しかしながら世上、たとえば甲型については三菱とか新三菱、乙型については石川島とか、三井造船とか、三菱というようなところに内定しておつたということが伝えられておる。しかしながら今造船所は、六十万トンの能力を持つてやつと三十万トンが関の山で、さらにいろいろ難航しつつあつて、五月には船台がからになる。これは二つの造船所を除いた全部七うであるというような状態にあります。そこで相当はげしい競争がこの中に入つて参りまして、たとえば日立とか、浦賀とか、川重とかいうようなところも、猛烈な割込みをやるようなことになつて、また御破算になつたということすら伝えられておるのであります。でありますので、これがただ世上伝わつておる一つの風説にすぎないというのならば、ひとつそれをはつきり否定してもらいたい。あなたは今外部の何とか技術者の協会に委嘱したとおつしやつておるが、こういうものをやろうというときには、予算が成立してからということもあろうけれども、やはり準備の段階において相当なことをしておかなければならぬと思う。予算が成立して、そうしてあと数箇月しかない、もう年度は過ぎてしまう、過ぎてしまうのだから慎重に検討して次の年度もまたとつておるのにいつ仕事が完成するかわからぬというようなことでは――こういうようないろいろな風説が事実かは存じませんけれども、こういうことが流布されて来るし、また今申しましたように、客観的に船台がからにならんというような大きな空白が来ようとする事態であります。こういうこととあわせ見ますときに、ありそうなことだと思う。ことに造船界、海運界をめぐつて御承知のような大混乱の最中であります。でありますので生きるか死ぬかのようなはげしい競争か、造船所から保安庁に向つて来るととも、神様でなければあり得ることであります。そういうこともありますので、これをみな解明してもらいたい。もしあなたの方の内部におきまして、一応きめておつたのだけれども、また別の意見も出る、あるいはまた別の設司があるというようなことによつて支障を生じたのなら、それはそれでよろしゆうございます。ここはそういう趣旨の筋さえ通りましたらよいと思います。しかしこういうような各般の事情を総合しますと、今お述べになりました点だけでは、いかに良心と責任を持つてあなたがおやりになりつつあるといたしましても、どうも納得しがたい、こういうことになるのであります。
  88. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 吉田議員に対して私ははつきり申し上げます。私のところへ向つて造船業者から何らの申出がありません。はつきり申し上げます。そこで内部できまつておつたのではないかどうかこの問題であります。内部ではどういうことがきまつておつたか知りませんが、私はきめておりません。私はいろいろの点からこれを検討したのです。いろいろ持つて来ました。これを詳細に私は検討した。いわゆる基準を考えて昔の船をつくつた経験がどう、技術者がどう、あるいは終戦後につくつた経験がどう、溶接技票どう、いろいろデータをとつて、表をつくつて見せられた、私はこれを十分に検討いたしております。しかしこれも、今申し上げたように、どこに決定すべきかという点については、非常に問題があります。これをわれわれは検討しなければならぬ、そうして慎重にやらなければいかぬと考えております。そこで造船業者から何をしてくれ、かにをしてくれということは、私の手元にはないということを断言いたします。これははつきり申し上げます。ありません。この検討は十分にしなければならぬと思つて、私はみずから検討しております。しかもお話になりました設計の問題であります。これは設計するについて、頼むのにも金のかかることであります。予算が成立しないのに、正式の委嘱というものはできかねるのです。これは大きな設計であります。これは正式の委嘱は予算が通つてからでなければできない、設計についても督励して非常にやつております。これは技術者にお尋ねくださればすぐわかります。われわれの方の技術研究所が丹念に研究いたしております。設計の遅れたということは申訳ありませんが、これは何らの事故でもありません。自然の成行きによつてしかたがなかつたと思つております。     〔大上委員長代理退席、安井委員長代理着席〕
  89. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 あなたは、最後に問いました点について、これを完成する見通しを持つておられるか。
  90. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私は設計を完成いたしましたら、すぐこれを適当な会社に発注いたしたいと考えております。それで、できる限りは来年度末までに完成いたしたいと考えております。しかし特殊船でありますから、われわれの希望はそうでありますが、これははつきりと申し上げることはできません。これは造船会社の仕事いかんにあります。しかし御承知の通り造船界は今非常に不況でありますから、一生懸命やればわれわれの目的通り行くのではないかとも考えております。
  91. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 長官でなくても、官房長でもよろしゆうございますが、今長宮は自分の方へは造船所は何も言つて来ないのだというお話であります。私は長官みずからに何か造船所から申入れしたということをお尋ねしているのではないのであります。これは保安庁全体といたしまして――といいますのは、われわれの推測によりますと、私はしろうとですから、詳しくはわかりませんけれども、おそらくはこの場合も国家の直営工場でやるのではないのでありますから従つて造船所から、また造船所に対しまして照会とか、あるいは何らかこの最終設計をいたすに対しまして、いろいろな籍はおとりになつてしかるべきじやないだろうか、その辺は何も固くなる必要はないのであります、適当におやりになればそれでいいのではないかと思うのでありますが、それまでにいろいろと造船会社との間に交渉があつたのではないか、こういうことを思いますので、これは第二幕僚監部の方であるのかあるいは整備局の方であるのかそれは存じませぬけれども、そういつた方面の事務当局との間の話合い、それをひとつ、あつたかないかを事情を述べてもらいたい、こう思います。
  92. 増原恵吉

    ○増原政府委員 事務当局の方へは、およそ現在の一流造船会社といいますかそういうところは自分のところはこれだけの能力を持つているから、自分のところへもぜひやらしてもらいたいというような申出はございました。
  93. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 私の聞くのは申出があつたとかなかつたとかでなしに、あなた方が最終の設計などをつまり発注するまでにいろいろ問合せだとか、その他の資料を求めまして、そうしていずれに発注すべきやという、そういう適格審査をしなくてはなりますまいから、そういう辺についての交渉があつたかどうか、こう聞くのであります。ついでになお聞いておきますが、雑船はどこへ注文なさつたが、これも聞いておきます。
  94. 増原恵吉

    ○増原政府委員 先ほどちよつと長官が申し述べられました戦後どういうふうに船をつくつたか、戦前どういうような船をつくつた経験があるか、技術職工がどれくらいいるか、技術設計幹部等がどれくらいいるかというような判定をするための一つの資料、そういうものは各造船会社へ問合せを出したことはございます。  雑船をどういうところへ注文したかという御質問でありますが、これは資料を差上げたと思いますが、競争入札をもつて行つております。一応読み上げますと、十四メートルの交通艇は日立神奈川、五十トン運賃船は林兼造船、百トン自走重油バージ、佐世保船舶、百トン自走重油バージ――同じものでありますが、佐世保船舶、百トン非自走重油バージ、函館ドック、百トン非自走水バージ、大阪造船、百五十トン自走水バージ、飯野重工、これが競争入札で落札したところでございます。
  95. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 検査院に伺いますが、今長官は予算執行の状況についていろいろお述べになりましたが、結局どうもはつきりしない答弁に終つております。長官が述べたごとく事実であるとするならば、これは善意をもつてやつておられるけれども、しかし私どもは、やはり予算というものは債務を負担する行為とは違いますから、現金を支出し得る関係になつておりますから、そこで今だんだんとお述べになつておりましたけれども、あの御説明を要約すれば、結局本年度内に使えないということが当初からわかつておつたというふうに、どうも結論せざるを得ません。こういうようなことで、なるべく二十九年度内に完成させたいとおつしやるけれども、これもおそらくは追いつかない。次の機会にどの程度の船の建造の進捗があるかということの報告を伺う機会もあろうと思うけれども、どうも追つかないと私は思う。そこで予算の執行について監督する立場にある検査院といたしましては、やむを得ざる事情がない限り、もしくは当初から年度内に使えないということがわかり切つているような場合、そういうような場合によしんば繰越し明許の権能を与えられているものであるといたしましても、予算の執行といたしましては、どうも正常を欠いている。少くとも妥当でない、こういうふうにわれわれは考えざるを得ないのであります。そういうように判断するのでありますが、そういうことにつきましてひとつ検査院として、予算執行を監督なさる立場からの所見を伺つてみたいと思うのであります。繰返してもう一点申し上げておきまするが、今の御説明によりますと、当初から三月三十一日までにはこれを支出するという何らの見通しがない。にもかかわらず二十八年度の予算を要求したこういうことが前提になつておるのであります。
  96. 上村照昌

    ○上村会計検査院説明員 前提としまして、三月三十一日までに執行できないということが確定しておるとしまするならば、当該年度の予算に計上するということは穏当でなかろうと思います。ただ私どもとしましては、予算を見て行く場合に、予算に計上してある以上は、見込みとしては少くとも当該年度にそれだけの経費の支出を要するというふうに、一応予算は解しておるわけであります。それから今の前提がそうでありますから、先ほど申し上げたように申し上げなければなりませんか遅れておる事情は結局設計技術の関係というふうに私の方も聞いておりますが、内容的にそう簡単にできるものかどうかという点については、技術的に実は判断がむずかしいわけであります。先ほど申し上げましたように、前提がそういうふうに、本年度内に予算が執行できないということがはつきりしておりますならば、予算に計上するということは穏当でなかろう、こういうふうに思つております。
  97. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 それでは大体その点は終りまして、もう一点だけ伺つておきますが、保安庁におきましては、この甲、乙、丙並びに補給工作船、及び掃海船大、中、これらの船はどういう契約の形式で発注する見解でありますか、このことをひとつはつきりと伺つておきたいと思います。
  98. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これは御承知の通り、特許権とか何とかいうことは別問題として、すべてのものが会計法上は競争入札になつております。それでこの船につきましても、普通なれば競争入札という建前をとるのが原則であろうと考えております。しかし事は普通の船と違つて、特殊の船であります。ことに保安庁といたしましては、初めてつくる船でありまして、将来のモデル船をつくるのでありますから、これは一般入札にしていいかどうか。そこである船会社を選定いたして、それに随意契約をするということがいいのではないか、こう考えておるのであります。そこで一体こういう船について随意契約にし得るかどうかということについて、非常に研究いたしました。特殊船をつくるについて、御承知の通り船というものは一つの個所がくずれ落ちましても、二、三年たつてそこから海水が浸水したりなんかするということで手を抜かれた日にはたいへんなことであります。およそ考え及ばぬところから船の失態を来すという事例が、往々あるのであります。念には念を入れてつくらせるということから、どうしても随意契約の形をとつて、責任をとらせてやらした方がいいのではないか、こう考えております。そこで随意契約ではこういう船はできるかどうかということについて、法律上非常に疑問がありますので、その点については、法制局とも十分に研究して最後の断を下そう、こう考えております。しかしこれを競争入札にしていいか、随意契約にしていいかということについては、まだ結論が出ておりませんが、私の率直に申し上げると、これは随意契約にすべきことがいいのじやないか、こう考えております。まだ結論は出ておりません。
  99. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 あなたの今のお話では、まだ定まつておらぬようでありますが、あなた御自身の見解では随意契約が適切である、こういうことらしいのだが、それはどういう理由でありますか。
  100. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 今申し上げましたように、競争入札にいたしますと、これは昔船をつくつた経験のないものも、また終戦後において大きな船を幾そうもつくつた経験のないものも出て来るおそれがあります。そこでかような現在の状況から申し上げますと、競争入札にいたしますと造船界の不況な状況において、やたらに安い価格をもつて入れる危険が十分あります。そういたしまして、安い価格で落して、手を抜かれてはたいへんだ、これを私は一番懸念いたしております。普通の品物であるならばわかりますが、こういう特殊船においてはわからないところに手を抜かれるおそれがある。そういうことにおいてつまらぬ船をつくつては申訳ありません。こういう点において私は競争入札に非常に懸念を持つておる。随意契約にいたしますと、これは相当われわれが調べて、経験の十分な船会社に良心的にやらせるということができるのじやないか。しかしこれについてもまた価格の点がある。むやみに高い価格でつくらせるということではいけない。そこにまた考えなければならぬ余地がある。もう一つの行き方としては、指名競争入札という形があります。幾つかの船会社を指名して、その間で入札させる。しかしその指名すべき会社をどこに選ぶかということについて、また難点がある。しかもちよつとしたことで疑惑をもつて見るのですか、われわれはかなわぬ。正しくやつておつたら、われわれはいくら言われたつて一向平気なわけでありますが、言われるだけわれわれとしてもばかを見るのです。ばかを見ないように行きたい。われわれはやはり俗人ですから、――神様であれば何を言われても平気でありましようが、われわれは何とかかんとか言われない方がいいだろうという安易な気持になる。しかしそれだけに国家に申訳ないことをしてはいかぬ。とにかくわれわれとしては優秀船をつくりたい、そうしてできるだけ安くつくりたい、それにはどういう方法がいいかということで、せつかく苦慮しておる。これは私の率直なる心境であります。
  101. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 この点はあなたと議論を交換するつもりはありませんが、ただお考えを願いたい点は、やはり信用、技術、その他設備、価格等々、あなた自身の判断によつて適正だと思いましても、あなたが永遠に長官であるかどうかはわからぬのであります。やはりあらゆるいろいろな制度の補充をもつて、競争入札とか一般入札とかいう制度を活用することが原則であるということが、それが立法の方針でありまして、個人的判断、すき好みということに陥るという危険が実社会においてあるわけであります。いわんやいろいろな因縁がついて来れば、たとえば三井造船が一番いいとか、あるいはまた飯野重工が一番いいとか、あるいは浦賀はいいとかなんとか言いましても、それだけではなかなかものは行かぬのであります。人間の欲もあれば、感情もあるし、いきさつもあるし、派閥もあれば、なわ張りもありますから、いろいろなものがこんがらがつておるのが、これが世の中でありまして、神様と神様ならば問題は起らぬけれども、俗人と神様、俗人と俗人なら、よけいこんがらがつてしまいます。ですからやはり原則として、競争入札とか一般入札ということの尊重すべきことは、守らなければならぬ。これが個々の契約における原則になつておるだろうと思うのです。ですからそういう考え方をもつとお互いに堂々と示すという態度をもつて行かなければ、穏微なものに陥る危険が多分にあると思うのであります。あなたは信用するとおつしやるかもしれませんが、信用する反面において、信用すべからざる要素がまたついて来る危険があると思うのであります。ですから随意契約というものは大きな契約においては原則として排除して行くことが必要ではないかと思うのであります。随意契約において問題を起しましたのは鉄道会館があります。鉄道会館も随意契約でやりましたが、結局学者の意見を公聴会で聞くとやはり適当でないという見解であります。違法であるとは思わぬが、適当ではない。でありますから、随意契約というものにいろいろ情実と利害が纏綿して来る、またいろいろなスキヤンダルという危険もあるのでありますから、そこで私はこの問題がやはりそういうふうな弊に陥る危険を防ぎたいために実は申し上げるのであります。私はこれで終りますが、一応御意見を伺つておきます。
  102. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 十分に私は研究いたしたいと思つております。ただ私は率直に言うと、この船を将来残して――保安庁としては第一船なんです。モデル船なんですから、りつぱな船をつくりたいというのが精神なんです。そして私は迷つているのです。(吉田(賢)委員「日進月歩ですよ」と呼ぶ)御承知の通り、造船界も終戦後非常に溶接が進歩しております。旧来の船をつくつた経験者もずいぶんおりますし、それがどういう流れをしておるかということをわれわれはやはり見なければならぬ。あまり経験もないところに落された日にはたいへんという心配があります。それが恐しいのです。私はそういう心境です。
  103. 安井大吉

    ○安井委員長代理 山田長司君。
  104. 山田長司

    ○山田(長)委員 保安庁長官にちよつと伺います。こまかい問題はあといろいろと聞かれる方がありますから、それを避けて二、三伺います。  どうしても私にふに落ちないのは、二十六年度において五件あつた批難事項のうち三件が期末である。さらにまた二十七年度の八件ある批難事項のうち、四件までがいずれも年度末に近くなつてから起つている事件なんです。こういう点はどう考えても、予算をあまり取過ぎているので大急ぎで使わなければいかぬじやないかということでやつていることとしか考えられないのですが、そういうことについて何かあなたは考えられたことがありますか。
  105. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 この点については私は別に考えはしませんが、今仰せのように、年度末になつて急に何してやるということは、私はよくないと思う。それは大いに警戒すべきである。これは私は、血税からなる金だから十分に計画を立ててやる、年度末だから急にどんなものでも買うというような考え方じやいかぬということを、終始言つております。乙の問題のときはさようなことはないとは思つておりまするけれども、われわれの考え方としては。将来十分に注意して行きたい、こう考えております。
  106. 山田長司

    ○山田(長)委員 ただいま吉田委員の質問に対して、いろいろな面から検討に検討を加えて設計に日数を要した、こう言われておりますが、いつごろ設計にかかつて、それでいつごろ完成したのですか、参考に伺つておきます。
  107. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 去年の八月に予算が成立してからすぐ設計にかかつておるのであります。ほんとうの設計の完成には実はまだ数日かかると思いますが、実に綿密な設計であります。きよう私は概要を見たのです。これについて設計についての最後の断を下したい、こう考えております。
  108. 山田長司

    ○山田(長)委員 第一次船についての発注はいつごろされたのですか、参考に伺つておきます。
  109. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 ただいまお手元に差上げました表に発注期日が書いてございますので、それをごらん願いたいと思います。
  110. 山田長司

    ○山田(長)委員 そこで伺いますが、この中に日立とか飯野重工とかいろいろあるわけですが、この飯野の場合にしても、日立の場合にしても、過日いろいろ疑惑を生んでいる。新聞報道を見ますと、西郷さんが関係したように出ていますが、一体そういう子会社に関係のある会社などの場合に大体飯野の場合は八月幾日ですが、片方の日立の場合はことしになつてからのように見受けられますが一体これらについては、あなた方としては何らの疑念も持たずにしかもこれらが優秀な製作技術を持つている場所だと考えられたのですか、参考に伺つておきます。
  111. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 これは先ほど御説明いたしましたように、競争入札の結果の落札者でございますのでもちろん随意契約でやつたものではございません。一定の発注規格がございまして、これに対しまして一番安い値段で入札したものがこれらの会社になつております。
  112. 山田長司

    ○山田(長)委員 実は先ほど吉田委員からもいろいろ聞かれておられますが、この保安庁の船についてはとかくいろいろ世間で疑惑の目をもつて見ておられます。実は今度の問題が起つてからでありますが落ちた船に実は私は数箇所当つて見たのです。そうしたら、これは有力な船会社でありますけれども、実はもうすでに保安庁では、造船汚職が始まつたので注文書は出していないけれども、保安庁の今計画されている大きな警備船が注文されているのだ、こういうことが私の調べている範囲に浮び出て来ているわけです。これは有力な船会社の話なんですが、川崎造船とか、日立とか、あるいは石川島とか、新日本重工とか、こういうところはみな注文された船をつくつているのだという話を聞いたのですけれども、一体そんなことが世間に流布されているようにあるのかどうか、実に私はふしぎに思うのですが、しかし全然煙のないところにこういうことは言われないと思うのです。火のないところに煙は立たぬと言われますから、全然そういうことがないはずはないと思いますが、その点長官はどうですか。
  113. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 火のないところに煙は立たぬというのは昔の言葉で、火も何もないところに煙が立つている。全然さような事実はありません。もしもさような事実があるならば、私のところに言つて来てください。そういうことを言う者があれば、私のところに言つて来てください。絶対にありません。どこにも注文さしてありません。それは神かけて私は申し上げます。
  114. 山田長司

    ○山田(長)委員 長官は非常に確信を持つて答えられておりますが、実は私が調べた範囲で、とにかく注文をして来るという見込みで一生懸命つくつているところがどうもあるのです。この点についてあなたは知らなくても、あなた以外の人で何かこれに関連のある人があるように感じませんか、一応伺つておきます。
  115. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私はまだ決裁はしておりません。私が決裁しなければ事は運ばないのであります。いわんや私が決済しない前に、下僚の者にさようなことがあるべきはずはない。もしもさような者があつて私の決裁と間違つたら、その者はどうなりますか。そんな危険なことをする者は私はないと思います。絶対に私はさようなことはないと考えております。
  116. 山田長司

    ○山田(長)委員 私はこのことについてはりつぱな船会社の取締役から聞いております。その取締役が、あなた方が監督している立場上、あとでとんでもないときに、江戸のかたきを長崎で打たれるようなことをされると気の毒ですから、一ぺん確かめてからもう一ぺん聞き直しますが、とにかく見込み造船をやつていることは確実です。もう一ぺん確かめて来てからあなたに伺うことにしますが、もしあつたらどうします。
  117. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私がないというのはないのです。私の下僚の者にそんな者はなかろうと思います。私が決裁しない前に船会社でするのはよけいなことで、もしもあつたら、そのものは思惑をやつておるのです。
  118. 山田長司

    ○山田(長)委員 あなたのさつきからの言葉を伺つていますと、随意契約をされることが船の場合には特に考えられると思うのです。そういうことから、あなたの部下が長官の意図を一応了とされておつて、注文しているというような、話の上でされておるというようなことが私はあるのだと思うのです。それがなければ、私に話した某会社の取締役もそういいかげんにこの話はしていないと思うのです。そのことについて、部下の方で何か特別に船会社と連絡があるような人はありませんか。
  119. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 内部関係にどんなことがあるか、私は調べたわけではないからわかりませんが、私はないものと考えております。私が決裁しないものを、ほかの者がそういうことをしていたら、たいへんなことですよ。責任があります。もしもその会社に私が注文しなかつたら、どうなるのです。たいへんなことでしよう。そんな危険なことをやろうとは、私は想像できません。私は決裁も何もしていないのですから、どこへもきめていないのですから、部下がそういうことをやりようはないと私は考えておる。
  120. 山田長司

    ○山田(長)委員 長官はもつともらしくそういうことを言われますが、たとえばこの二十六年度の報告書を見ても、カロリーの少い石炭を堂々と買い込んでカロリーの十分あるものの料金がちやんと払つてあります。あなたの今の部下ではないにしても、要するに前の予備隊の時代の隊長が、知らないうちにちやんと支払いをしているというふうな事実があるのですが、そんなに強くあなたは言明なさつてさしつかえないのですか。
  121. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 私はさしつかえない。私は決裁しないのですから、そういうことは当然ありようないと私は一応考えております。あなたが私の立場になつても、そうだろうと思う。部下がやるだろうと言つても、私は想像できない。あつたらたいへんです。その者の責任は重大です。
  122. 安井大吉

    ○安井委員長代理 村瀬宣親君。
  123. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 今問題になつております船舶についてもお尋ねをしなければ、疑いが解けないのでありますが、その前に、今決裁々々というお話がいろいろありましたので、長官に私はお尋ねをいたすのであります。財政法、会計法等に明らかになつておりますけれども、そのほかに、保安庁として特に物品会計について何らかの内規をお定めになつておるかどうか。たとえばあなたが全部判をおつきにはならぬでありましようが、一体それは金額によつておきめになつておるのか。課長決裁あるいは部長決裁とかいうように物品価格によつておきめになつておるか。それからまず承りたい。
  124. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 物品会計のことにつきましては、別に隊規を定めておりまして、物品会計規則、そのもとにおきまする扱いをきめております。  決裁の点につきましては、一定額以上の随意契約については長官の決裁をとるようになつております。ついでに申し上げておきまするが、保安庁として契約をいたしまするには支出負担行為担当官という契約をいたしまする人間と、これに対しまして認証いたしまする人間とがございます。支出負担行為担当官が認証官の合判を得まして初めて契約を結ぶ。従いまして、認証官、それから支出負担行為担当官自身も当然でありますが、その二人が決裁文書がどうなつておるかということを十分にチエツクいたしまして、その上で契約をいたすようになつておりますので、長官の御存じのない間に契約が行つてしまうというようなことは、ない筋合いになつております。
  125. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 今、隊規はきめてあるということで、随意契約は長官という御答弁でありますが随意契約でなければ、長官は知らずにどしどし契約が進められるということがあるのでありましようか。それはもう少し詳しく、何百万円、何千万円まではだれが最高の責任者であるということを御発表願いたい。
  126. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 ちよつと申し上げておきますが、物品会計の方の物品の扱いの点でありますので、私が隊規と申し上げましたのは、物品のたとえば検収手続とかそういう手続的な規定のことを申し上げたのであります。  それから今の最高額の点は、長官の承認を得まする場合は、随意契約で、これには例外がありまして、その第一は、一件の金額が二千万円を越えない範囲で、特許権使用のため相手方が一社にきまつている場合。第二は、一件の金額が二千万円を越えない範囲で、保安隊の部品、付属品を本庁と同一の買付先から調達する場合。本品がきまつていて、それに対する部品を調達しようとするとき、その金額が二千万円以下であれば、長官まで来ない。第三番目は、一件の金額が同じく二千万円を越えない場合で、輸入品を当該物品の国内総代理店から調達する場合。四番目が、前各項のほか、一件の金額が五百万円を越えない範囲。以上四つの例外以外には、随意契約の場合には、全部長官に参ります。それから指名競争の決定をいたしますのには、第一幕僚長の承認を求めて、長官の承認にかえるというわけであります。
  127. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 私は、時間の関係上、簡単に質問いたしますから、簡単に要点だけ御答弁願いたい。つまり長官のところへ行くのは、今承りましたが、そのほかで課長限りとか、部長限りというもので、購入できるものはないのでありますか。もしあれば、こういうものは最高幾らまではだれのところということをお尋ねいたします。
  128. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 長官の承認に参りませんものは、幕僚長限りでございます。
  129. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 そこでお尋ねいたしますが、およそ金銭会計よりも、物品会計ほど運営、監督の困難なものはないのであります。同町にまた国民にとつても、日本経済にとつてもこれほど重大なものはないのであります。ところがとかくこれが疎漏になりがちであります。またこれを吟味いたしまするのは、決算委員会以外にはほとんどその機会がないのであります。そこで保安庁が会計検査院によつてかように多くの事件を列記されたということははなはだ遺憾千万なことなのでありますから、私は特に伺つておきたいのであります。ことに前会天野委員でありましたか、かようなことをしでかした者に対する処罰はどうしているかという質問も現に出ておるのであります。  そこでこれを明らかにせねばならないと思いまするのは、まず不正があれば、これはたとい一円、十円といえども断固たる処置をせんければなりません。しかしながら物品会計に関する限りあまりばか正直な、くだらぬ手続にとらわれておりますると、五千万円で買い入れられるものが六千万円で買わねばならない場合も生じて参るのであります。手続は完全であつたけれども、くだらぬ、高いものを買わされた、こういう場合も生ずるのでありまするから、係官を処罰するという厳正な態度をもつて臨むならば、その機構において厳重に責任のとれるような方法にしておかねばだめだ。そこでお尋ねをいよすのでありまするが、われわれが予算委員会におきまして、特に分科会等で聞こうといたしましても、多くその時間がなくて徹底しないで終つておるのでありまするが、たとえばここに問題となつておりまする第一番目の野戦病院患者用としての折畳寝台七万五千名に対する手当は、二千八百八十八個であつたものを七千三百八十八個と誤認したというのでありますが、一体予算をつくりますときに保安庁においてはどのような手続をとつておるか、それぞれの資料が集まつて厖大なものがここに積み重なつて、物件費のあるいは六百億あるいは七百億というものになるはずであります。そのときにはどうなつておつたか、予算のときにすでに七十三百八十八と誤認されておつて、それでそれだけの予算がとつてあるというならば、それに基いて係官がこれを買うのは当然であります。しかし予算は一体どのようなものなのでありますか。かつてに買う人にまかせておるようなずさんな資料に基いてあの厖大な予算が組み立てられておるのか、一つ一つ明細がついた予算の査定をなさつておるのか、それからまずお伺いをいたしたい。
  130. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 お尋ねの点はいろいろな購入いたしまする器材の定数の問題と関連いたすかと思います。私どもの器材費の計算は御指摘のように定数に単価を乗じまして積算をいたしますることは御承知の通りであります。ただ二十七年度の予算の編成のころでございますと、大きいものは別といたしまして、ややこまかいものにつきましては必ずしも全部の定数につきましての全体がきまつていなかつた部分があるかと存じます。従いましてたとえば車両でありますとか、大型の機械、通信機械といつたものにつきましては、当然最初から定数がある。ややこまかい備品類におきましてはこれは大体備品類として、たとえば家具類で一入当り幾ら、あるいは帳簿類で幾らあるいはこういうような寝台、そういう付属品のようなもので幾ら、こういつたところの概数計算を立てまして積算をいたし、それを今度は各幕僚監部に配賦をいたしまする際にその定数の関係につきましての検討をいたしましてから配賦をいたします。ただそのときまでに非常にこまかいものにつきまして定数のついておりませんものは、これは今申し上げたような予算の積算に基きましたもので、配分をいたしますので、その実行にあたりまして技術課とかあるいは調達をいたします調達実施部におきまして、その定数を具体的にあたりまして発注をいたす、こういうことになつております。
  131. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 具体的にこれを取上げて参りましよう。そうすればほかがはつきりわかりますから……。従つてここに問題になつておりまして会計検査院から指摘しておりまする一八、いわゆる野戦病院患者用の折畳寝台でありますがこれは七千三百八十八台と予算を組むときに出ておつたのでありますか。
  132. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 これは器材費のうちの備品費のうちに入るわけでありまするが、そのうちにおきましてそういうような寝具関係、そういうものと合せまして金額が幾らということに計算をいたしたいと思います。
  133. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 はつきりしてください。とにかく七千三百八十八個として予算を組んだのか、二千八百八十八個でよかつたのか、どつちだつたのでありますか。
  134. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 予算といたしましては一人当り何円という金額で入つておると思います。
  135. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 一人当りということはないでしよう。七万五千名に対する定数があるわけであります。十一万名にふえても三千四百八台あればいいのであります。それを七万五千名のときに七千三百八十八台も買つた。これはいろいろな問題が考えられるのであります。まつたく悪意なしに単に数字の読み違いであつたか、あるいはこの際業者にもうけさすために必要の三倍ほども買つてやつたのか、いろいろな問題がある。ほかのも全部でありますけれども、特にこれだけを究明すれば、他のあなたの方でお取扱いになつているやり方がわかりますから、そこで私はどこに責任があるかということを明らかにするためにお伺いしておるのでありますが、七万五千名の一人当りということはないでありましよう。何台折畳寝台はいるというもとに予算をお組みになつたのでございましようか。はつきりしておいてください。
  136. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 予算の積算と予算の配分問題と両方ございまして、この弁明にも書いてございまするように、定数というものは最初から非常にはつきりしたものが一つ一つの各個の品目について存在をいたし、その積算に基きまして予算の積算をいたしてない部分もあるわけであります。これは予備隊開始早々でございまするので、非常に莫大な数量あるいは莫大な品目につきましての定数のことにつきましては、これは予備隊創設以来非常に努力をいたして次々に固めて参つた点であります。しかしながらそれらの過程におきましてはこまかい品目の一切につきましてすべて一定の定数が最初からわかつておりまして、それに対しまする積算をいたして参つたわけではないという点を申し上げたのであります。今日におきましては、今までのようなそういう経験からはつきりした定数をもちまして、その定数に基きまして計算をいたし、その計算でその積算をいたしております。ただ当時におきましてはそこまでのこまかい積算ができておりません。従いまして備品費としては全体で幾らいるのだ、こういうようなところで積算をいたし、それに基きまして今度は予算の配賦をいたしまするときに、定数をあたりまして配賦をいたしました。そこで今御指摘のような問題が起りましたのは、弁明書にも書いてございますように、当時の実情といたしましては、やむを得ずアメリカ側からの資料によらざるを得ないということになりまして、そのアメリカ側の資料を引写しまするときに、まつたく機械的に生じたところの誤謬のために今御指摘のような事態が起つたのでありまして、これははなはだ残念だと思いますが、その間に悪意があつたというふうには全然考えておりません。
  137. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 私のお尋ねの焦点をぼかされるのでありますが、私は伏魔殿とか何とか保安隊を言わしたくない。それにはたとい少々たくさんの品物を買つても、それがやがてあとで必要であり、また安い品を正当に買つたのなら、これは功労者であります。しかし一体それにいろいろな誤解を招くのは予算の組み方と、それを実際運用して行くのにどういう仕組みになつておるか、それを私は聞きたいのであります。そこであなたは六七百億円の厖大な予算を組むときには何もなしに看護関係のものをそつとお組みになつたのですか。それとも折畳寝台は何合いる、あるいはピンセットが幾らいる、予算でありますからいろいろ違うでありましようが、半分でいいこともあり、二倍いることもありましようが少くとも予算額を決定するときには何らか資料がなくてはならぬ。それは、どういうふうにして組んだのであるかということを私はお聞きしておるのであります。そうして不幸にしてそういうふうに載つたのでありますからこれを例にとりますけれども、それを英文を書き写すときに誤認したというのは、予算を組むときに間違つたのであるか、購入する係官が読み違えたというのであるか、それを私は最初から聞いておるのであります。
  138. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 予算を積算いたします上における間違いではございません。購入をいたしますに先だちまして定数を写しますときの間違いであります。
  139. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 今度は保安庁長官にお伺いいたしますが、あなたの方の予算というものは何を何台買おうという予算ではない。全然当推量の予算である。物件に関する限りさように了解せざるを得ないのでありますが、そういう方法で今までおやりになりましたか、また将来もそんなことをおやりになるのでありますか。
  140. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これは当推量ではありません。この問題の起つたときは、今経理局長から御説明したように、警察予備隊草創の際であります。それで多少の行き違いがあつた。いわゆるアメリカ駐留軍の方の示唆もあつたりしたもので、読み違えもあつたのですが、現在においてはその当時と事情を異にしておりますので、予算を組むときにはみな厳密にやつておる次第であります。
  141. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 前会自由党の委員からこういうことをしでかした者をそのまま置いてはおけまい、処分をしなければならぬという重大な発言があつたのであります。そこでこの点を私は聞いておきたいと思うのでありますが、もちろん私も不正があつた者は、断固として、ことに物品会計、金銭関係におきましては、一円の違いといえども許さるべきではありません。しかし今までの御答弁によりますれば、もし処分するならば、これは最高責任者でなければならない。その扱い者が、たとい十日でも間違いがあつたならばその人の責任であります。そうでなくて、読み違えであるとか何とかいうことでこういう不要なものを買つたというような処分問題を論ずれば、それは判をついた人全部の責任である。最高責任者に行くまでに、どこかで見出さなければならなかつたはずである。この購入にあたつては、全部の責任者が判を押しておりますか。
  142. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 今その書類を手元に持ちませんが、当然関係者は判を押しております。
  143. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 そうなりますと、それは盲判であつて、途中のとこかにおいて発見せらるべきはずである。担当者から幕僚長に至るまでに何ぼの段階があるか、私は物品購入の場合については調べておりませんが、どこかで発見されておらなければならない。その必要な高の三倍ものもを発見できずに、いつもすらつと判をとつてまわれるということはないはずであります。私はこの経理にははなはだ疑問を持つておるが、このほかにもいろいろな問題が包蔵されておるのではないかと思うのでありまして、物品会計について、もつと慎重な機構と取扱いとをしなければ、かえつて保安隊は非常な世の中の疑惑を、みずからますます深める結果となると思うのでありまして、これについて私は今後の方策を厳重に御吟味いただきたいのでありまするが、時間がありませんから、次に移ります。  船舶の問題は、議題になつておりまする二十六、七年度の問題ではないようでありまするが、当委員会におきまして、幸い――幸いではありません、不幸かもわかりませんが、ここに問題になつた以上、その疑問を解決しないで置くことは、これまたますます疑惑を増大するわけでありますから、長官にお尋ねいたすわけでありますが、発注されているといううわさは、これは全然火のないところに煙が立つたのだ、こういう御答弁であります。私もそれを望みます。ところが先ほど長官の御答弁の中に、設計が非常に複雑であり、かつ最高水準のものをとろうとするので外部に設計を依頼しななければならぬ部面もあつた。これは私は聞き捨てならぬ問題だと思うのであります。発注されておるのではないかという疑惑はここだと思う。大体そういうことはあり得ることでありまして、私たちがいろいろやりましても、外部に設計を頼まなければならないこともあります。そのときにだれに頼むかということは、非常な問題なのでありまして、これは別に法律上の制約は受けませんけれども、ある会社に設計をやつてくれということは、一つの常識的な工事契約を相手方に期待さすものである。あの場合には設計だけでありますから、何もこちらに責任はありません。しかし相手方は多少の期待を持つ、これが社会通念であります。そこで設計を外部に出されたとおつしやいますが、どこへ出されたか。
  144. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 これは個人の会社に向つて設計を頼むということは、今いろいろ疑惑がありますので――もちろんりつぱな会社で、頼んでいいものもありましよう、しかし、これはよくないので、財団法人船舶設計協会に向つて委嘱をいたしたのであります。
  145. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 設計の問題でももつと私は聞きたいことがありますが、時間の制約もありますので、次に進みます、先ほど長官の御答弁を承つておりまして、この問題について矛盾を感じたことが一つあります。それは、こういう特殊な模範的なモデル艦船というか、船舶をつくるには、随意契約が一番よい。こういうお話は私は必ずしも否定をいたしません。ところがそのあとで、指名競争入札の方法もあるけれども、指名人をきめるのに非常に難点がある。これもその通りであります。しかし随意契約をするのにはなお一層難点があると思う。指名競争入札の指名人をきめるのにさえ非常に慎重な態度をとる以上は、一人を最初からきめることはもつと大問題だと思うのであります。大体造船会社の能力と信用とに非常に差のありますときは、確かにお話の通りであります。しかしその能力と信用に大差のないときには、数人の指名人を求めることが通例であると思うのでありますが、この点もう一度長官の信念を伺つておきたい。
  146. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 先ほども申し上げたように、その会社の信用状態あるいは規模あるいは技術員のしつかりした者を持つておるかというような点から考えて、同じレベルにあるのであれば、これは私はよいと思つております。それなら競争入札をさせる。しかしそうでない限りにおきましては、競争入札は非常に危険なのではないか。これは私は考えておるのです。きまつたわけではありません。それで随意契約の場合においては、最もすぐれたものとだれが見ても考えられ、またこれが妥当であれば、これは随意契約にしてもよかろう考えております。しかし、随意契約に付すべき会社がどれだけあるかということもまた問題であります。ここに大きな考え方が出て来るわけであります。そこで、指名競争入札、これは一つ考えられる点であります。その指名されるべき会社のレベルをどこに線を引くかということで、また問題が起つて来ます。かたがたそれをきめるについて非常に難点がある。こう私は申したのであります。その難点は、私は当然な疑問であろうと考えます。
  147. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 表をお配りになつたのでありますが、指名競争にしようが、随意契約になさろうが、私は重大な船舶関係の問題がこの表から読みとれるのであります。それは百トン非自走水バージ、大阪造船所でありますが、予定価格は六百五十万円であるが契約価格は半額以下の三百十八万円。ところが百トン自走重油バージは予定価格千四百万円に対し、予定価格を越えて千四百九万円で契約を結んでおる。これに対して、この競争入札、あるいは随意契約の場合もそうでありますが、これは単なる予算でありますが、ほんとうの契約の予定価格は外部に発表なさるのか発表なさらないのか、またなさつておるのかなさつてないのか。そういう秘密の保持はどういう方法でなさつておるか。それから、何ゆえに半額で契約ができたものもあるし、予定価格を越えたものもあるかという点の御説明も願いたい。さらに競争入札、それが指名であろうと一般競争入札であろうと、保安庁の御方針としては、ただ安ければそれでいいのであるか、たとえば私はこの予定価格の半分でできたという船には疑問を持ちます。さようなものではない。そうすれば予定価格にはなはだしい過誤があつたか、そうでなければ、あるいは設計以上のボロ船ができたか、どつちかでなければならない。あるいはそうでないということになるならば、この一隻以外の船は全部ボロもうけをしたのか、かように私は考えられますが、それに対するはつきりした御説明をひとつ承りたい。
  148. 増原恵吉

    ○増原政府委員 ここに掲げております単価というものは予算価格でございます。予定価格はもとより極秘にいたしておりまして、他には発表いたしません。この中で予算単価は、たとえば千四百九万円で落ちておりますものは、予定価格としては、ここにちよつと資料を持つておりませんが千四百九万円以上でありまして、予定価格以内で落ちたわけであります。この非自走水バージが非常に安く入札されている。これはたしかにその通りでありまして、六百五十万が予定価格でありませんが、これと大体似たものが予定価格になつていると記憶しておりまして、非常に安く入札されたわけであります。その点先ほど長官からも一般競争というものは、場合によつて相当研究をしなければいかぬ、疑問の余地があると言われたのでありまして、現在の建前では一般競争入礼をやりますと、最低価格に落さなければならぬようになつております。これは戦後一時予定価格の八割以下のものには落してはならぬというような法律がありましたことは、皆様御承知の通りでありましようが、現在はそういう規定は全部なくなりまして、一般競争をやります際には、やはり最低価格に落さなければならぬ、そういう心配のあるときには、だから指名競争をするというようなことであまり資格の悪い者は指名に入れない、有資格者だけで競争入札をするという制度もあるわけであります。この場合は、一応こうした水バージについて、適正な船をつくり得るという一応の標準で一般競争をやつたわけでありますが、非常に安く入つたというような結果が出たわけであります。これは爾後の中間検査なり、でき上り検査等によりましても詰まらないもののできないようには十分注意しております。
  149. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 私はこれで質問を本日は打切りますが、最後に長官に一点伺いたい。物品会計の運営監査にあたつて、とかく疎漏になりがちだということは、先ほど私が申し上げた通りであります。しかも会計検査院の制度がありますけれども、それは一年も二年も経過したあとでありますから、現在行われております物品の購入その他に対する注意というものは、これは長官みずからが率先しておやりにならなければ防ぐ方法はない。しかし多忙な長官が、一々鉛筆の購入のために決裁をするということは、むろんできることでありません。そこで幕僚長に全部責任があるということでありますが、私はやはりこれは小さいものは代決か何かで適当にやつているのではないか、そういう点に対しましても、実際運営可能な方法を、ひとつ長官の責任をもつてお定めになつて、内規という文書に書いたほどのものでなくても、運営上、十分安く、適切に早く物品の調達かできるような点を長官みずからがひとつお考えを願いたい。そうしてここに指摘されましたようなことを事前に防止すると同時に、もし事故がありましたときには、ただにそれは係だけの責任ではありません、判をついた者全部の責任である。もし処罰の問題が起るならば、それの決裁の最高責任者は、当然私は処罰の帰趨の到達点であると、かように感ずるのでありまして、この点に対する長官の所信をもう一度伺いたい。  さらに最後の船舶についてでありますが、これはわれわれが日本の自衛体制を早くつくり上げようと苦心をしております意味におきましても、ゆゆしき問題であります。ことに竹島の問題その他に対しまして、一つの威容を整えるという意味におきましても、一日も放任すべからざる重大な問題であります。しかるにそれが今日まで延び延びになつている。ようやく設計を完了したということでありますが、最後にもう丁度はつきり御答弁願いたい。これは完全に設計を完了なさるのは何日の予定であるか、予定日でけつこうであります。そうして何月何日ごろにはこれを請負に付することができるというお見通しであるか、はつきりと御答弁願いたい。
  150. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 第一の点につきましては、まことに御注意ありがとうございます。われわれといたしましては物品購入について万違算のないように、何とか考えたいと思つている次第であります。事は大から小まで、いろいろ多数あるのであります。疑惑を持たれるようなことがありますると、志気にも関するし、国民の信頼を失つたらたいへんでございます。従いましてわれわれといたしましては、今後慎重に注意いたしまして、また今お話の内部の取扱いなんかにつきましても十分考慮いたしたいと考えております。  第二の船の問題でありますが、設計の概要は本日私の手元に参りましたので、そこで最終的の設計は十分に急がしたいと考えております。しかしいつ幾日までということは、ここで確言は申しかねる事情であります。急速にやるということで御了承をお願いいたしたいと、こう考えております。これができ上りますと、さつそくにもいかなる方法か決定いたしまして、これを発注いたしまして、われわれ海岸警備のまつたきを期したい、こう考えております。
  151. 村瀬宣親

    ○村瀬委員 早急にというお言葉でありますが、われわれは安心いたしたいのでありますから重ねて言うのでありますが、二十八年度出納閉鎖までには契約を完了し得るお見込みがあるかどうか、伺いたい。
  152. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 それまでにはでき上ります。これはもう確言申し上げることができます。
  153. 安井大吉

    ○安井委員長代理 それでは片島委員と藤田委員が残つております。なるべくひとつ短い時間にお願いします。片島港君。
  154. 片島港

    ○片島委員 会計検査院にちよつとお伺いしたいのでありますが、きよう御出席のあなたは、前に、たとえば陸軍省、海軍省等の会計検査をやつたことがありますかどうか、もしありとするならば、一般行政官庁における会計検査と、陸海軍省等における会計検査においては、まつたく同様に、しかも何らの特別なお骨折りもしないで、普通の会計検査ができたものであるか、一般の行政官庁と多少違つた感じを受けておられるか、その点を最初に伺いたい。
  155. 上村照昌

    ○上村会計検査院説明員 旧陸海軍時代に検査を担当したことはございます。御承知のように、旧陸海軍時代は検査院の検査の範囲外というものが、法律できまつたものでございます。戦用品というものが検査の範囲外ということに、一応法規上はなつているわけであります。従いましてその範囲におきましては、法律上検査をしないということで、一般の行政官庁とは違つておるということと、それから終戦直前ごろになりますと、非常に戦争が苛烈になりますし、実際問題といたしまして、検査が一般の行政官庁ほど十分やつて行けない、こういうふうな状況にございました。
  156. 片島港

    ○片島委員 そうすると、現在の保安庁は一般行政官庁とまつたく法規的にも同じである、そういうように了承いたします。しかしながら現在の保安庁が自衛隊となり、だんだんと陸海軍あるいは空軍のような形になつて参りますと、自然とまた前のような形になつて、保安庁の予算の経理が非常に専断に陥るということ予想せられるのです。たとえて申しますと、先ほどからも委員から御指摘がありましたように、不用額が毎年々々相当額残つて行く、また不当事項として、年度末になつてから非常に不要不急なもの、また過剰なものを購入するというようなことが、ちやんと会計検査院の方で摘発せられておるのです。保安庁としましては、やはり吉田内閣の国策の波に乗つて、さぞかし予算が潤沢にとれる立場にあるために、非常によけいとり過ぎておるのではないか、そういう感じさえ受けておるのであります。先ほどから予算と実施の間にずれがあるという答弁がございました。しかし予算をとる場合に、保安庁の特殊性からいたしまして、実施との間にずれがあるということは、当然予見できるのでありますから、そういう予算は遠慮すべきものであります。遠慮をしておつて、慎重に国の予算というものは使つて行かなければならぬのを、とれるものはりくつが通るからとつておけというようなことになるから、不用額ができ不当事項が非常にたくさん摘発をせられるような結果になるのであります。私はこういう事項について、会計検査院からも相当厳重なる検査をやつてもらわなければならぬと同時に、保安庁自体において少しく内部の自粛というか、やはり自己監査のような形を、もう少し厳重にして行かなければならぬ。この問題についてはだんだんと保安庁の予算がふくれるに従つて大きな問題になつて参りますので、これはひとつ保安庁長官の御意見を承つておきたい。
  157. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 ごもつともであります。私たちは自己監査をやらなければならぬと思つております。私の最近考えておるのは、いわゆる私直属の監査委員会というものを設けまして、時々適正な監査を行いたいと考えております。そうして国民の信頼を受けて行くために万全を期するつもりであります。
  158. 片島港

    ○片島委員 二十六年度、二十七年度の決算はこれで拝見しておるのでありますが二十八年度においても相当の小用額が繰趣しとなつて出て来るものであるかどうか。大体見通しが今からつくと思うのでありますが、今後はこういうことはなくして、予算と実施が大体適当につり合つて実行できるようにお見通しになつておられるか。私たちはこの次もその次もずつと決算委員として審議をするのでございますから、この点をただいまから承つておきたい。
  159. 石原周夫

    ○石原(周)政府委員 二十七年度に生じました不用額につきましては、先ほど概略御説明を申し上げましたように、主として人間の定員を補充いたしまする、あるいは増加をいたしますることに、遅延を生じましたものが大部分であります。残りの部分につきましては、これは船舶関係の入手が遅れたという点であります。二十七年度は御承知のように三万五千名を増員いたしました。二十八年度におきましても御承知のように、過般の第二次補正予算、それから今衆議院にかかつております第三次補正予算の両者を通じまして、べース・アップの関係、年末手当の関係、及び純減額として出しましたものを合せまして、九億ほどに相なるかと思つております。その程度の人件費の流用あるいは節減を二回の補正予算においてやつておりますのと、もう一つは、この二十八年度中には、今申し上げたような増員がございまして、人件費の調整からいたしますところの不用額は、ほとんど生ずる可能性は少い。船の関係も、二十八年度においてはPF、LS以下の船が動いておりまして、二十八年度中に入ることを予定いたしました船の運営というような金は見ておりませんので、二十七年度に生じました不用額の主たるものは、二十八年度においては存在をいたさない。もちろん経費はできるだけ節約をいたしまして、たとえば単価が安く落ちたという場合においての不用額は、当然若干出るかと思つております。二十七年度に生じましたような不用額は、今申し上げたような事態でありますが、二十八年度においてはそういうような前提はおおむねなかろうと思います。
  160. 安井大吉

    ○安井委員長代理 藤田義光君。
  161. 藤田義光

    ○藤田委員 しんがりでありますし。時間が非常に遅くなつておりますから、きわめて簡単率直に数点お伺います。まず第一にお伺いいたしたいのは、会計検査院の第二局長にお伺いしたいのでありますが、保安隊は、警察予備隊から今回は自衛隊に移行して参ります。ところがこれに対する会計検査院の所管の係等を見ておりますと、旧態依然たるものがありまして、非常に弱体であります。これは院長に聞いた方が適当かと思いますが、一警察係というところで厖大な世帯の会計検査をやるということでは、どうしても完璧を期し得ないと思いますが、何かこれに対処する対策がありますか、どうですか。
  162. 上村照昌

    ○上村会計検査院説明員 現在やつておりますのは、一つの課で四十名余りかと思いますが、やつておるわけでありますが、一番私の側といたしまして検査の方で考えなければならぬと思いますのは、保安庁の方の関係で、車両とか船舶とか無線とか、そういうふうな技術関係がわからなければ、検査はなかなか徹底を期しがたいというようなものがありますのでなるべく技術関係等を充実して検査を徹底してやつて行きたい、こういうふうな考え方を実は持つております。
  163. 藤田義光

    ○藤田委員 会計検査院長がこの八月に任期が参りますので腰がおちつかぬかもしれませんが、自衛隊に関する二法案が出ております際、会計検査院としては至急に具体的な対策を立てまして、決算についていろいろと難くせをつける前に、予算の執行される途中において、親切に国家的なアドヴアイスをして行く。そういうことによつて問題の発生を少くするという努力をすべきである。会計検査院は眠つておるとは私は申し上げませんが、非常に弱体である。ぜひともお帰りになりましたならば具体的構想を近い将来に出していただきたい。私は当委員会で発言しますから、お願いしておきます。  次にお伺いしたいことは、私はきよう資料を忘れましたが、本質的な問題を数点簡単に伺いたいのであります。先ほど来の各委員の質問から演繹いたしましてお伺いしたいことは、会計法は、契約にあたつては公入札が原則になつております。例外に随意契約を認めておる。この規定から見まして、いろいろな問題が派生しておるのであります。この際に、大蔵省の主計局のエキスパートが経理局長になつて行つておりますから、会計法に関する特例法等のごときも考えまして、高度の技術、パテントを必要とする日進月歩の技術を最も多く取入れる必要のある保安隊、自衛隊でありますから、何かそういうものをこの際至急法制的に考える必要があるのじやないかという気がします。何か御準備がありますかどうか。
  164. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 まだ確定的の意見は出ていないのでありますが、私も前からそういう気持でおるのです。原則としては公入札、これはまことにけつこうだと思います。原則はそうでありましようがしかし業者が先刻申し上げた通り、同じレベルのものであるならばよろしいが、非常にレベルが違つておる。それで安く落して、つまらぬものをつくられたり納入されたりしたのでは、まことに迷惑するのであります。これを何とか防ぐ方法はないだろうか、それにはどうしたらいいだろう。今仰せになりました特例法なんかについても大いに研究課題として考えてみたい、こう考えております。
  165. 藤田義光

    ○藤田委員 これは今の長官の時代のできごとではありません。大橋長官時代の問題と記憶いたしておりますがアメリカの命令でできました部隊でありますから、米人の商社がいろいろ物品購入等に介在したのも、当時の占領状態からしてうなずけるのでありますが、このアメリカ商社の介入等による保安隊の経理の紊乱ということが、今日まで尾を引いておるということを感ずるのでありますが、今回もあの協定によりまして米人顧問が依然として駐在することになつております。この顧問の物品購入とか、あるいは設営に関する発言権でございますが、これはどの程度のものを認めておるか、協定を私はよく見ておりませんが、これによりまして過去数年前のああいう醜態を再現しないように注意してもらいたいと思います。この点についてお伺いしたいと思います。
  166. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 アメリカの顧問団の介入は絶対にありません。これは私ははつきり申し上げます。私の就任以後いまだかつてさような事実はありません。御承知の通り、今度のMSA協定によつて顧問団が参りまするが、これらはまつたくアメリカから供与されまする武器の取扱いとかその他の指示を受けるのでありまして、もちろんわれわれはこの教育、訓練なんかについて指示を受けるのではありません。従いまして物品の購入とかそういうようなこことについて、全然彼らがタツチするべきはずのものではありません。またさようなことがあつてはならない。われわれはさようなことは将来ないものと確保しております。
  167. 藤田義光

    ○藤田委員 予算執行に関係しますから、この機会にお伺いしておきますが、現在の保安隊の部隊配置の方針でございます。これは非常にいろいろこまかい基準があるかもしれませんが、たとえば私の郷里の熊本県のごときは募集ごとに圧倒的な応募者が出ております。にもかかわりませず、熊本県の部隊配置状況は実に蓼々たるものである。私は非常に優秀な志願者がたくさんに押しかけるところには、相当な部隊をこの際配置しまして、国民の要望にこたえるということが新しく発足します自衛隊の一つの行き方ではないか。これはいろいろ作戦と申しますか、計画上の問題もありましようが、この機会に、全国の志願者、あるいは戦争前のいろいろな実績、経過等にかんがみまして、何か一つ再検討をしていただく気持はありませんかどうですか。非常に強い要望がありますので、お伺いしておきます。
  168. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 その点については十分考えてみたい、こう考えております。何分にも配置についてはいろいろむずかしい問題があります。しかしたくさんのりつぱな志願される人の郷里については、われわれは相当考えなければならぬと考えております。十分考慮いたしたいと思います。
  169. 藤田義光

    ○藤田委員 最後にお伺いしたいのはこの機会に、かつての陸海軍が持つておりましたような、造兵廠あるいは海軍工廠等の国家直営によるいろいろの生産工程というものも、研究すべきじやないかと思います。そうすることによりまして、随意契約あるいは入札等の弊害も相当是正できる。惜しむらくは敗戦後かつての軍事施設はいろいろと無方針に転換を終わつております。一部残つておりますが、大部分は終つております。自衛隊の発足を見ました今日におきまして、これは国家的な損失だと私は考えておりますが、何か保安隊あるいは警備隊直営の生産施設というようなものを御研究になつておられませんかどうか、最後にお伺いしておきます。
  170. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 保安庁において直接生産工場を持つということは、ただいまのところ考えておりません。これはよほど問題であろうと思います。ただわれわれ考えているところは技術面を非常に重視したい。何といたしましても将来のことを考えますると科学技術の振興ということは必要でありますから、保安庁においては技術研究所を十分拡大強化して参りたいと考えております。ただ保安庁内において生産までやるのはどうかということに疑問がありまするので、ただいまのところはその点までは考えておりません。
  171. 吉田賢一

    ○吉田(賢)委員 議事進行について。今後の議事の運営は、おそらく次会は造船融資に移り、さらに別の機会に建設省の審査をするときに保安庁関係に入るべきだと思いますので、そういう想定のもとに、今日の委員会におきまして問題となりました保安協会、それから艦艇の発注につきまして随意契約の件、例のもち米の五百トンとかの件、これについては一応書面をもちまして適当に当委員会へ提出せられんことを望んでおきたいと思いますので、それをおはからい願います。
  172. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 保安庁長官に私が一番最初に伺つたことなんですが、そういうことは御存じなかつた。そういうことがあるならばこれは重大問題ですが、保安隊の共済会の会長は長官がやつておるのじやありませんか。先ほど伺いましたもち米の砕米の五百トンの払下げの問題ですが……。
  173. 木村篤太郎

    ○木村国務大臣 よく知らないのです。
  174. 杉村沖治郎

    ○杉村委員 これは私どもが調べたところではあなたであるというふうになつておるのですが、あなたがそれも御存じないということになるとおかしいのです。それではこれ以上伺つてもあれですから、先ほど吉田委員が言つたように、はつきり書面ででも伺いたいと思います。
  175. 安井大吉

    ○安井委員長代理 お諮りいたします。ただいまの吉田委員の御発言があとに皆さん御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  176. 安井大吉

    ○安井委員長代理 御異議なしと認め、それではさようお願いいたします。  本日はこの程度とし、次会は三月二十四日午後一時から開会、審議する予定であります。これにて散会いたします。     午後五時三分散会