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1953-05-30 第16回国会 衆議院 厚生委員会 2号 公式Web版

  1. 昭和二十八年五月二十七日       高橋  等君    中川源一郎君       松永 佛骨君    山下 春江君       長谷川 保君    堤 ツルヨ君       中川 俊思君 が理事に当選した。     ――――――――――――― 昭和二十八年五月三十日(土曜日)     午前十時四十五分開議  出席委員    委員長 小島 徹三君    理事 高橋  等君 理事 中川源一郎君    理事 長谷川 保君 理事 堤 ツルヨ君    理事 中川 俊思君       青柳 一郎君    加藤鐐五郎君       助川 良平君    田中  元君       寺島隆太郎君    安井 大吉君       山口六郎次君    中野 四郎君       古屋 菊男君    柳田 秀一君       杉山元治郎君    亘  四郎君       有田 八郎君  出席政府委員         厚生政務次官  中山 マサ君  委員外の出席者         厚生事務官         (大臣官房総務         課長)     小山進次郎君         厚 生 技 官         (公衆衛生局結         核予防課長)  聖成  稔君         専  門  員 川井 章知君         専  門  員 引地亮太郎君         専  門  員 山本 正世君     ――――――――――――― 五月二十九日  委員金光庸夫君及び長正路君辞任につき、その  補欠として青柳一郎君及び吉川兼光君が議長の  指名で委員に選任された。 同日  委員吉川兼光君辞任につき、その補欠として長  正路君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  厚政行政に関する件     ―――――――――――――
  2. 小島徹三

    ○小島委員長 これより会議を開きます。まず、新たに厚生政務次官に就任せられました中山マサ君が御出席になつておりますので、御紹介申し上げます。
  3. 中山マサ

    ○中山政府委員 中山でございます。私は、皆様方も御承知の方があるかと思いまするが、これまで外務委員をずつとやつて参つておりまして、このお仕事は私の範囲内にこれまでなかつたので、ただ厚生省の一角とでも申しましようか、引揚援護庁とはいささかこれまでも引揚委員会でいろいろお世話になつて来たくらいのことでございまして、まことにこの問題に対して御造詣の深い皆様方の前に立つて、私がいかほどのお仕事ができるかということを、非常に私はおそれて憂慮いたしておりますものでございまするけれども、皆様方の御寛容なるお心持におすがりをいたしまして、もし大過なくこれを務めることができましたならば、この上の仕合せはないと思つております。どうぞよろしく御鞭撻御指導のほどお願いいたしまして、ごあいさつにかえる次第でございます。(拍手)     ―――――――――――――
  4. 小島徹三

    ○小島委員長 次に今国会に政府が提出を予定しております各種の法律案について、小山総務課長より説明を聴取したいと存じます。小山説明員。
  5. 小山進次郎

    ○小山説明員 突然のことでございまして、新しく資料を刷り直すいとまがございませんでしたので、五月二十六日現在付の資料をお手元に差上げたのでございますが、これでひとつお許しを願いたいと思います。お手元に差上げました資料でごらん願いまする通り、今国会の当初において、厚生省として政府提案の形で提出する法案といたしましては、十五件を予定しておつたのでございます。このうち最初にあげてありまする厚生省設置法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、これは昨日参議院で可決確定されまして成立いたしましたので、提出予定法案として今日現在で御説明を申し上げることになりますならば、これが残されるわけでございます。この昨日可決成立いたしました法案は、御承知の通り引揚援護庁の存続期間が、昨年の行政機構改革の際に、引揚援護庁を内局たる引揚援護局にかえるということと同時に、その存続期間を昨年の七月一日からではなくして若干延ばしまして、今年の三月三十一日まで外局のまま存置しておいて、四月一日から内局に改める。こういつた趣旨の厚生省設置法の改正がなされたのでございます。その後、当時予見しておりませんでしたところの中共地域の日本人の引揚げが大規模に開始されることになりましたので、その当時の事情に基きまして、前国会におきましては議員提出の法案として、引揚援護庁の存続期間を一箇年間延長するという法律案を御提出になりまして、これが衆議院を通過し、参議院におきましても内閣委員会で全会一致御可決を見まして、翌日もし本会議が開かれますならば成立するというところまで行つたのでありふすが、解散がありましたために、遂に法案が流れてしまつたというような事情がありましたので、政府といたしましては、その後開かれました参議院の緊急集会におきまして、とりあえず引揚援護庁の存続期間を二箇月だけ延期するという法案を提出いたしまして御決定を願つておつたのであります。そういう事情でございましたので、今回は政府提案をもちまして、当初の計画通り、残り十箇月間を延長するということで法案の提出をいたしたのでありますが、これが先ほど申し上げましたように、両院を通過いたしまして、昨日成立したのでございます。  次の厚生省設置法の一部を改正する法律案というのでございますが、これはこの要旨にもありますように、総合的な人口政策の確立をはかるため、広く衆知を集めて、人口問題と人口政策の検討を行わせるため、人口問題審議会を設置することを内容とする改正案でございます。形式といたしましては、現在の厚生省設置法の一部を改正するとしいう形になりますので、かような法案をお願いするわけでございます。この法案も前国会におきましては衆議院を通過し、参議院の内閣委員会において全会一致、御可決を願つたのでありますが、その後成立を見ないで流産をしたわけでございます。  次の食品衛生法の一部を改正する法律案は、昨日閣議決定をいたしまして、おそらく一両日中に衆議院先議をもつて国会に提案されると思いますが、この内容は要旨にありますように、輸入食品の衛生検査、衛生上有害な食品の輸入禁止等、輸入食品に関する取締り規定を設けることを内容とするものでございます。現行の食品衛生法におきましては、一旦輸入された食品が国内において流通いたします場合において、その流通過程における取締りについては、相当整つた規定がございますが、かかる食品が輸入されますそのときにおける取締り規定が欠けておるのでございます。そういつた事情がございまして、今日までもいろいろ輸入食品について問題が出ておりますので、この際輸入の過程を確実に把握することによりまして、食品衛生の向上を期して行きたいという内容の法案でございます。  次は屠畜場法案でございますが、これも同様昨日の閣議において決定されましたので、二一百中に国会に提案されると思います。現行の屠場法は明治の中ごろに制定されました法案でありまするために、法律の規定自体が非常に簡単でありますることと、また内容から見ましても、今日の事情のもとでは、必しも適当でないというような規定もございますので、この際新しい重情に応じて、屠畜場についての全般的な規制を考えるというので、提案される法案でございます。内容のおもな占は、第一に今まで屠畜場といつておりまずもののほかに、簡易屠畜場というものを法律上はつきり認めまして、一般屠畜場と簡易屠畜場の両建で屠畜場の普及をはかつて行くというのが法案の第一点でございます。第二点は、これまで屠畜場の経営は公営を原則としておりましたが、今後におきまして、これを公営、私営まつたく平等に認めるという趣旨を規定するということでございます。要は経営主体がどちら側かということよりも、その屠畜場の持つている衛生的水準がどうであるかということが問題であるわけでありますから、経営を市町村等の公共団体に限定するという考え方は、この際捨てるという考え方を規定したのが第二点でございます。それから第三点は、これまで自家屠殺というものが非常に制限されておつたのでありますが、農村地方におきましてはある程度これを幅広く認めますることが、農村における食生活を改善する上におきましても、きわめて必要でありますので、自家屠殺をし得る場合を相当拡大いたしますとともに、法律上自家屠殺をし得る場合を明瞭に規定いたしまして、あやまちなきを期して行くようにするということが、規定される第三点でございます。それから第四点といたしましては、衛生という考え方を強く押し出しまして、全般的に屠畜場の衛生的な水準を高めて行くということが考えられております。  次の癩予防法は、前国会においても、当委員会においていろいろ御考究を願つたのでございますが、現行の癩予防法では新しい時代に対処するものとして不十分であるということについては、関係者ひとしく認めるところ広ございますので、いずれにせよ、この現行の癩予防法を改めまして、一面においては癩予防という問題に対してもつと的確でありますると同時に、地価におきましては、癩予防法にほとんど現われておりませんでしたところの、癩患者の福祉をはかるという考え方を盛り込んで行くことをいたさなければならないということが、前国会においていろいろ研究されました結論でございましたので、そういつた趣旨に基きまして、前国会で癩予防法案を提出いたしたのでありまするが、何分検討に多くの時間を要しました結果、提案する時期がきわめておそくございましたので、遂に解散によつて、衆議院も通過することができないというような事情であつたのであります。これを今田会ではぜひとも提案いたしたいと考えております。この提案時期については目下極力いろいろの準備を進めておりますが、何分含まれている問題が非常に多くありますのと、また関係者の間で十分了解がととのいますることが、提案のいわば前提要件になりますので、そういつたことにいろいろ時日を要しまする関係上、現在の見込みでは、おそらく来月の下旬でも遅いころ、来月の末ごろに提案をするという運びになることと思つております。  次の民生委員法の一部を改正する法律案でございますが、これは昨日の閣議におきまして提案を決定いたしましたので、近く政府提案として提出される運びになつております。この内容につきましては、すでに前国会で御検討願つたところでございますが、改正の第一点は、民生委員推薦会の委員の構成を改めますと同時に、基準をはつきりするようにしようというのであります。第二点は、民生委員の職務内容を、現在実際に民生委員が行つている職務内容にふさわしいように改めるということであります。これは御承知のように、かつては民生委員は、生活保護法等の施行につきましては、市町村長の補助機関としての役割をになつておつたのでありますが、昭和二十五年の生活保護法の制定以来、民生委員は補助機関としてではなく、協力機関として生活保護の実際について協力することになつておるのでありますが、そういつた民生委員における職務内容の変遷に応ずるように、民生委員法における民生委員の職務内容の表現を改めて行くということでございます。第三点は、民生委員事務所を廃止することでございますが、これは現在すでに事実上廃止されておりますので、そういつた事実を確認するという程度のものでございます。  次は財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律案でございますが、これは旧軍人軍属の遺族の福祉をはかりますために、日本遺族会に対し、用途を定めて、国有財産でありまするところの旧軍人会館を、無償で貸し付けることを内容とする法律案でございます。この趣旨につきましては、どなたも御異存のないところでありますが、ただ前国会当時におきましては、一部の旧軍人の人々から、あれは旧軍人の醵金と満鉄からの寄付金ででき上つたものであるから、あれを日本遺族会にだけ無償で貸し付けるとは適当でない、旧軍人に対しても同等の権利を与えるべきであるという意見が、かなり強く述べられたのであります。その後関係者の間でいろいろ話合いをいたしました結果、やはりこれは遺族ということを中心にして考えることが適当であろう。旧軍人としても、あまり旧軍人旧軍人と言うことは、いささかおとなげないという感じもするではなかろうかというような反省が出て参りました結果、今日では日本遺族会に対して無償貸付ということでひとつ行つてもらおうじやないかということで、大体関係者の間の意見が一致いたしましたので、今回はそういつた円満な話合いを基礎といたしまして、政府提案で提出をいたすわけでございます。この提案の時期は、およそ来月の十日以前というふうに予定をしております。  次が社会保険審査官及び社会保険審査会法案でございますが、これは現在健康保険法、船員保険法、あるいは厚生年金保険法等の社会保険に関する争訟についての審査を行つておりまする仕組みを改めようというのであります。第一審の審査機関は、現状通り社会保険審査官という独任制の審査機関をそのまま維持するのでございますが、第二審の審査機関は、現在では社会保険審査会というのがこれに当つておりまして、この審査会は、関係する三者のいわば利益代表をもつて構成されている仕組みになつておるのでございます。そのために、勢い審議が非常に手間取りますと同時に、思うように活発に行かない。こういつた事情からいたしまして、現在では審査件数が累積する一方でございまして、現在で約百三十件ばかり未審査のままたまつておるのでございます。未審査のままたまつておるということは、言いかえれば、それだけ権利の請求をしている人々の請求を検討されることが延ばされている。はなはだしいのは、一年半以上も延ばされているということになるわけでございます。これの敏速化をはかつて行くということを第一の目的といたしまして、今回第二審の審査機構は、審査会ではございまするけれども、この審査会の構成メンバーの中心を、むしろそういう争訟に熟達した人々を中心とし、それに利益代表的な者が、いわば陪審員的な立場でいろいろ関係をして行くということで、両者の長所をあわせ持たして新しい事態に処して行こう、こういうような改正でございます。なおこのほか、審査の請求をし得る事項の範囲を拡大するということが含まれておるのでございます。この法案は、おおむね来月の下旬の初めごろに提出をいたしたいということで、現在準備を進めております。  次が健康保険法の一部を改正する法律案でございますが、この法律案と、あと二つ飛んでいただきまして、厚生年金保険法の一部を改正する法律案、次の船員保険法の一部を改正する法律案、この三つの社会保険関係の法律の改正案は、いずれも一連のものでございまして、その基本をなしまするものが、健康保険法の一部を改正する法律案でございます。  この改正内容は、第一が適用範囲を拡張することでございます。これまで健康保険の適用されておりませんでした業種に対して、新たに保険技術上可能なだけ適用範囲を広めて行く。これによりまして、約六十万近くの国民を新たに健康保険法のいわば網の目の中に取込んで行く。それだけ日本の社会保障がまた実質的に広がつて行くということになるわけでございます。第二点は、標準報酬を改訂することでございますが、現在の最低二千円、最高二万四千円という標準報酬は、現在の賃金実態から見ますと、あまりに低くなり過ぎておりまして、実態との食い違いが大きくなり過ぎておりますので、これをほぼ実態に合いまするように、最低三千円から最高三万六千円の範囲内におきまして、二十等級にわけるという改正でございます。それから第三点は、現在の給付期間が二箇年になつておるのでありますが、結核性疾患等につきましては二箇年では不十分であることが、いろいろの経験の結果判明いたしましたので、これを三年まで延ばすという改正でございます。  以上の健康保険法の改正に応じますように、船員保険法の改正をいたすというのが、船員保険法の一部を改正する法律案でございます。すなわち療養の給付期間二年となつておりますのを、健康保険法と同様に三年に延ばすということでございます。それから傷害一時金というものは、療養の給付期間が切れましたときに給付されるのでありますが、療養の給付期間が二年から三年に延びますので、これを三年に延ばすということにいたすのであります。同様に、廃疾認定の時期を今まで二年たちますと行わなければなりませんでしたのを、三年たつてから行うというように改めるわけでございます。  それから厚生年金保険法の一部を改正する法律案は、先ほど申し上げました健康保険法の一部を改正する法律案に対応する限度における改正でございます。従つてこの名称から想像されまするように、厚生年金のいわば抜本的な改正を行うという趣旨での改正案は、一応これを別個に目下検討しております。今回ただちに提案をするということに確定しておりまするこの小改正の方は、そこにありまするように、第一が適用範囲を拡張することであります。これは健康保険法の適用範囲と厚生年金保険法の適用範囲は、ほとんど一致させることになつておりますので、そのように改正をするわけであります。それから第二の標準報酬を改訂することも、現在の厚生年金保険法の標準報酬は八千円が最高になつておりますが、この最高の八千円というのはそのまますえ置きまして、下の二千円を三千円に改めて、三千円から八千円の間において、健康保険法と同じような区分で改正するという意味で、きわめて技術的なものであります。従つてこの標準報酬の最高を三万六千円に引上げるというようなことは、今回の改正では全然行われておりません。それから第三点は、保険給付の内容を改正すること。第四点保険料率を引上げること。おおむね前の健康保険法の改正と見合う程度のものであります。  この三つの法案につきましては、来月の中旬に提出をしたいということで、目下準備を進めております。  それから健康保険法の一部を改正する法律案の次にありまする日雇い労働者の健康保険法案でございますが、これは現在健康保険法の適用外に置かれておりまする日雇い労働者、及びこれに近い状態にある人々に対する疾病保険制度を、新たに設けるということを内容とする法案でございます。これにつきましては、前国会におきましても当委員会においていろいろ御議論があつたのでありまするが、諸般の情勢からいたしまして、前国会で御検討願いました内容を著しくかえて行くことは現在においては不可能である。将来の改善を期しつつ、とりあえずこれで発足をするという考えのもとに、ほぼ同様の法案をお願いするというのがこの内容でございます。これはなお技術的にできる範囲内において改善を試みたいという意図もございまして、目下検討を進めておりまするので、提案をいたしまする時期はおそらく来月の下旬に相なるだろうと思います。  次が戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案及び未帰還者留守家族援護法案でございますが、これらはいずれも軍人恩給の復活と関連をいたしまして、内容の具体的な点は多少変更が出て参ると思うのでありますが、内容といたしましては、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案におきましては、第一が適用範囲を拡張するという点でございます。これは前国会にすでに御説明を申し上げましたように、たとえば徴用船員の一部のうち、当然適用させてしかるべき者に対する適用の拡張というようなことがそのおもな内容になるわけでございます。それから第二は、軍人恩給の公務扶助料の金額に対応いたしまして、この法律における年金額も現在のものを高めたいということでございます。いずれも軍人恩給のきまり方によつて、それに対応して行う乏いう根本の考え方は、政府として固まつておりますので、向うがきまり次第こちらもすぐきまるという態勢のもとに、目下準備を進めております。同様に未帰還者留守家族援護法案も現在の未復員者給与法、特別未帰還者給与法等を一本にいたしまして整理するものでございまするが、第一が留宇家族に留守家族手当を支給すること、この支給金額も軍人恩給のきまり方によつて調整したいという考えで準備を進めております。第二が遺骨埋葬経費及び遺骨引取り経費を支給すること、これも現行法のものを引継ぐわけであります。内容の改善につきましては前と同様になる見込みであります。第三点が帰郷旅費及び療養費の給付を行うこと、これは現行法と同様であります。  以上申し上げました十五の法律案中、最初の厚生省設置法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律が成立いたしましたので、十四件が現在厚生省関係で提案を予定しておる法案でございます。  なおただいま説明のうちで、お手元に差上げた資料の番号で申し上げますと、一二の国民健康保険再建整備資金貸付法の一部を改正する法律案、この明明を落しましたので、簡単に御説明用し上げます。これは現在の国民健康保険における財政難を解決する方法といたしまして、一つは過去における赤子を解消する方法を考えて行く、もう一つは今後生ずべき赤字を生じさせないように考えて行くということが必要じあることは申すまでもございませんか、あとのものといたしましては、御承知のように今年度の予算で新たに国民健康保険に1対する給付費の補助とうことを織り込みたいということで努力をしているところでございます。過般流れました予算案におきましては、平均して一割五分の給付費の補助が盛り込まれておつたのでありますが、現在の見通しでは、少くともこれを下るようなことはしないという態度で目下予算の準備をいたしております。  それから前に当りますのがこの国民健康保険再建整備資金貸付法でありますが、この貸付の条件があまりにもきゆうくつでありますために、当初期待いたしましただけの効果が土つておりませんので、これを実情に即するように改善しようというのがこの法案の内容でございます。第一点は、前の法律は昭和二十六年度末までの赤字を解消することとしておるのでありますが、これを昭和二十七年度末までの赤字を解消するものとすることに改めようというのであります。申すまでもなく昭和二十七年におきまして新たに赤字の生して参りますものを防止するための方法といたしましては、実際上いろいろの努力をしておりますが、あまり効果がある手段が行われておりませんために、勢い二十七年度におきましても、国民健康保険としてはまじめに事業を行つている限りにおいては、ある程度の赤字も出て来ることも避けがたかつたのであります。この意味におきまして二十八年度からは給付費の補助を出しますので、赤字の出て来るということを一応防げるのでありますが、二十七年度までは赤字が出て参るわけでありますので、貸付の対象になります赤字を二十七年度末までの赤字というふうにしようというわけでございます。第二点は、昭和二十八年度の貸付の要件を、昭和二十七年度における保険料収納割合百分の七十以上に引下げるということでございます。前回は百分の八十となつておつたのであります。第三点は、貸付対象額を未収保険料のうち収納が困難である額の百分の八十相当額に引上げようというわけでございます。現在ではこれを百分の五十ということにしておるのでありますが、これを百分の八十まで引上げるのであります。また貸付割合は赤字の五割まで貸し付けるということにいたしておりますが、それを赤字の八割まで貸し付けるということに引上げをするという内容のものであります。  なお今回の改正におきましては、実は昭和二十七年度予算におきまして、およそ二億近くの余剰が生じまして、これを改正法案によりまして余剰分を貸し付けるということが、前回提案いたしました法案の中に含まれておつたのでありますが、すでに会計年度を経過しておりますので、とりあえずの措置といたしまして、現在二億近くの余剰の金は今年度に繰越しをいたしておるのであります。従つて今回の改正法案におきましても、特に年度内において法律が成立したものとして、二十七年度までの分に対しまして貸し付けることができるような立法措置をいたしたい、こういうことでその点の準備を進めております。以上でございます。
  6. 小島徹三

    ○小島委員長 次に委員の御要望により、癩予防対策についてのその後の施策に関する説明を聖成結核予防課長より聴取いたしたいと存じます。  なお本問題は説明を聴取するにあたりましては、この会議を秘密会とすることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 小島徹三

    ○小島委員長 御異議なしと認め、そのように決します。なお傍聴人の方は御退席を願います。      ―――――・―――――     〔午前十一時十九分秘密会に入る〕
  8. 聖成稔

    ○聖成説明員 まず癩の現状でありますが、現在わが国には約一万五千名の癩患者があると考えております。そのうち約一万名の者は療養所に入所いたしまして療養中でございますが、残りの五千のうち約二千名が登録未収容患者として、つまり都道府県の衛生当局の癩の台帳に載せられておる患者でございますが、いまだ療養所へ入らないで在宅しておるという現状でございます。さらに残りの三千が、これは私ども潜在患者と申しておりますが、明確につかまえておりませんが、大体その程度潜在しておる患者だろうと考えるわけであります。合計一万五千の癩患者が現在わが国におるわけでございます。かつて明治年間に三万以上を数えました癩患者が、ここまで減少して参つたということが言えるかと思うのであります。  癩対策でございますが、癩対策は、他の結核その他の疾病と異なりまして、これは伝染病ではございますけれども、特殊な予防方法がございませんので、ただいま申し上げまするように、癩が伝染病であるという点からいたしまして、そうして比較的患者の数も少いことでございますから、これをことごとく療養所に収容いたしまして、そこで患者さんたちには療養に専念していただくと同時に、社会全体から見ますならば、いわゆる隔離の目的を達することによりまして、わが国から癩を根絶いたしたい、かように考えて、多年癩予防の仕事が行われて参つたわけでございます、この線に沿いまして、厚生省といたしましては、現在十箇所の国立癩療養所が全国にあるわけでございます。その癩療養所のベツードを逐次増床いたしまして、現在約万二千のベッドを確保いたしておるわけでございます。さらに二十八年度におきましても一千ベッドを増床いたしたい、かように大蔵当局に予算を要求しておるような状況でございます。そこで一面に国立療養所のベッドを充実いたしまして、他面に先ほど申し上げておりますような在野の約五千と推定されております癩患者をことごとく療養所へ完全収容をいたしまして、かくすることによりまして先ほど申し上げるように癩予防の目的を達したい、かように考えておるわけでございます。従いましてこの癩予防の仕事の基礎をなします癩予防法につきましても、先ほど総務課長から御報告のございました通り、前国会におきまして古い癩予防法を廃止いたしまして、新しい癩予防法を御制定いただくということで法案を提案申し上げたのでございますが、審議未了に終つた次第でございます。  今後の考え方といたしましても、先ほど来申し上げておりますように、残つております患者を――若干は今後も新発生があるかもしれませんが、これらの癩患者をことごとく療養所へ収容いたしまして、そうして癩予防の目的を達したい。従いまして患者さん方に対しましては、でき得る限りこの病気の本質をよく説明し、納得して療養所へ進んで入つていただくというような方針をとつて行きたい。そうして療養所へ入られましたならば、療養所でおちついて療養に専念していただきたい、かように考えておるわけでございますが、他面にいろいろこれに伴いまして、――この病気は御承知のように相当長期にわたつて療養所に入つておらなければならない。場合によりましては、あるいは生涯を通じて療養所の生活を送つていただかなければならないということも予想されますので、療養所の中におきまする医療の面はもとより、患者の慰安でありますとか、あるいは文化の向上であるとかいうような福祉の面につきましては、できる限りの考慮を払い、また残されました患者さんたちの家族の方々の援護というような点につきましても遺憾なきを期して行きたい、こういうような考え方のもとに法案の作成に当つた次第でございます。  以上が癩対策に対する厚生省の従来また現在の考え方であるわけでございます。
  9. 長谷川保

    ○長谷川(保)委員 最近厚生省の非常な御尽力にもかかわらず、新しい癩予防法に対しまする全国の患者の了解が得られなくて、あちこちで大分騒ぎが起つているようでありますが、その現状についてできる限り御報告いただきたいと思います。
  10. 聖成稔

    ○聖成説明員 ただいま長谷川先生からお話もございましたように、先般癩予防法案が前国会に提案になりまして、従いまして法案の内容が患者さん方にもよくわかつたわけでございます。全国の癩患者さんたちは、この癩予防法の改正問題につきまして、非常な関心を持つておられまして、国会あるいは政府に対しましても、いろいろの御要望が出ておつたわけでございます。先般法案の立案にあたりましても、癩患者さん方の御要望はもちろんのこと、またこの方面の権威のある方方の御意見を伺いまして、そして患者さんの御要望のうちいれられるものは十分に取上げたと私どもも考えているわけでございますが、それにもかかわりませず、現在この法案に対しましては、癩患者さんの間でいろいろ相当の強い反対意見が出ていることは事実でございます。  どういう点が一番反対されているかというおもな点を申し上げますと、第一は先ほど申し上げましたように、癩患者を療養所へ収容いたします場合に、でき得る限り話合いで府県の関係の吏員が、患者が在宅しております家庭を訪問いたしまして、よく療養所の実情を話し、また癩という病気が昔考えられているような遺伝病でなくて、伝染病であるという点をるるお話をいたしまして、御本人の療養の見地からも、あるいは家族、同居人の方々にこれを伝染せしめないという点からいたしましても、療養所に入つていただくことか一番望ましいことで知るということをよく申し上げ、多くの場合にはこの勧奨によりまして入所の目的を果しておるわけでございます。現行の古い癩予防法におきましては、ただ都道府県和事は癩を伝播させるおそれのある患者について癩予防上必要があると認めるときはこれを療養所に入所せしむべしというような表現で書かれておりまして、従いましてどうしても行かない者に対しましては、強制収容は可能であるというような解釈が行われているのでございますが、この条文の全廃を患者さん方は要望されておったのであります。先般立案いたしました法案におきましては、まず第一段階には、勧奨を行う。都道府県知事は、療養所へ行くように患者さんに勧めるということでやつて参りました。さらに目的を達することのできない場合は、期日を指定いたしまして療養所へ入るように知事から命令を発する。これを第二段階に行います。それでもいけない最後の場合には、やむを得ざる措置、きめ手といたしまして、知事が療養所へこれを職権をもつて入所させることができる、こういうふうに三段構えで考えたのでございます。この点につきまして、第一の勧奨、第二の入所命令を出すということはいいが、第三の手段である、最後にはどうしてもきかないものを癩予防の目的を達するために強制収容をする、これは絶対にいけない、この強制収容に絶対反対というのが一点でございます。次はせっかく苦労いたしまして療養所に入っていただいた患者さん方に、おちついてそこで療養生活をやっていただきたいのでございまして、大部分の患者さん方はおちついて療養しておられるのでありますが、中には無断で療養所から外出され、あるいはまた常習的にそれを繰返す、あるいは無断で郷里に帰ってしまうというようなことも従来間々ございまして、これには非常に困ったわけでございます。今回の改正につきましては、伝染のおそれある癩患者が療養所に入った場合には、みだりに療養所の垣を出てはならない。つまり在所していただく義務を伝染のおそれある癩患者さん方にかけたのであります。この在所義務に違反いたしました方につきましては、これを防止する意味からいたしまして罰則を設けられたのでございますが、この五千円以下の罰金もしくは拘留、科料といったような規定があるわけでございます。これは困る、やめてほしいというのが第二点でございます。第三点は、現行の癩予防法におきまして、療養所の中で犯罪には触れませんが、療養所の中の秩序を乱す、他の患者の療養に支障を与えるというような場合には、所長がこれに対して戒告あるいは謹慎、さらに状況によりましては検束を加えるというようなことも定められているのでありますが、この懲戒、検束の規定の全廃を患者さん方は要望されておったのでございます。この点につきましても慎重に考えたのでありますが、他のたとえば結核の療養所でございますとか、他の一般の病院あるいはまた医療関係以外である学校等にありましても、その集団の中で非常に秩序を乱して困るという者があれば、一般的な措置としましては、その集団からそういう方に出て行ってもらう。そういう施設を利用することをやめてもらう。手つとり早く言えば、退所命令あるいは学校であれば放校処分というのが普通の処置でございますが、癩の場合には先ほど来申し上げておりますように、癩療養所の性格からいたしまして、所内で秩序を乱すという者をどんどん退去を命ずるということになりますと、癩予防の目的にも反して参ります。こういった特殊なものでございますから、所長にわずかながら秩序維持のために権限を与えまして、戒告と三十日以内の謹慎を命じ得るという権限だけを残したのであります。しかしこれにつきましてはあくまでもやめてほしい、金廃してくれということを現在要求しているのであります。その他にも二、三もつと福祉の面を強く出せとか、あるいは獺の容疑者の診断を知事の職権をもつてやるのはやめろとか、あるいはまた自発的に療養所に入って来たりあるいは療養所からよくなりまして過所するという者があった場合に、本人出身地の知事に療養所から通報するという規定も設けてあるわけでありますが、こうしたことをやめてくれといういろいろ要望がございますが、おもな点は、先ほど申し上げましたように、収容の場合の最後のきめ手としての強制措置、さらに在所義務、並びにその違反に対する罰則の問題、秩序維持のための、われわれが最小限度の所長に対する職権と考えておりますがこれの撤廃、というような点が現在患者さん方が強く要望しておられますおもな点である。かように考えているのであります。この問題につきましては、全国で先ほど申しますように十箇所の国立癩療養所がございますが、多摩の東村山にございます多摩全生園、ここを本部といたしまして、患者さんが相互に緊密な連絡をとつておられるようでございます。
  11. 小島徹三

    ○小島委員長 速記をとめて。     〔速記中止〕
  12. 小島徹三

    ○小島委員 長速記を始めて……。     〔午前十一時五十五分秘密会を終る〕      ――――◇―――――
  13. 小島徹三

    ○小島委員長 それではこれにて秘密会を解くことといたします。次に中野委員より資料を要求したいとの発言がございますからして、これを許します。
  14. 中野四郎

    ○中野委員 厚生省の方にお願いしておきたいのですが、おそらく国会も来月早々から自然休会に入ると思いますから、その間に努めて早く、しかも詳細に資料を出していただきたいと思う点があるのであります。その前にお断りしておかなければならぬことは、払は厚生委員は初めてでありまして、皆さん方の古い方の中からもはや資料を前あるいは前々国会において求めておられるかもしれませんけれども、もしそうであったならは、その資料でもけつこうですが、昭和十一年以降の傷痍軍人の数が一つであります。それから終戦以来の療養施設、待遇等の詳細であります。もう一点は、この傷痍軍人の生計状態であります。私がこの三つの資料を要求いたしますのは、国家のために名誉ある傷を受けられた傷痍軍人が、近来各駅とかあるいは多数人の集まる所において、悪い言葉で言えば物乞いのような状態が非常にはげしくなって参りました。特に私が数日来体験したことは、車中におきまして、この傷痍軍人の方々が援助を求める言葉の中に、二、三箇月前とはかわった形の言葉が大分加えられて来たことであります。国家のために戦つたこのような名誉ある傷痍者に対しては、当然国家、国民の責任においてこれらの生活を保障し、満腔の敬意を表して、正しいあり方を求めたいと思うことは、全国民の要望であろうと思うのであります。しかしながら、その要望とは逆行して、近来傷痍軍人が街頭にて資金を求めたり、あるいは援助を求められる行動が大分かわって来たように考えまするので、この生計状態等については、少しデリケートな点もあるかもしれませんが、厚生省において調査をされましたるところのあらゆる角度からの詳細を、ひとつ資料としてお出しを願いたいと思うのであります。
  15. 小島徹三

    ○小島委員長 ただいまの中野委員の発言につきましては、委員長において便宜をはかりたいと思います。何とぞ御了承を願います。次にお諮りいたしますが、先刻の秘密会において速記にとどめました部分は、印刷配付することについて御了承を得たいと思います。本日はこれをもって散会いたします。次会は公報をもつて御通知いたします。     午後零時二分散会