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1953-07-29 第16回国会 衆議院 経済安定委員会 21号 公式Web版

  1. 昭和二十八年七月二十九日(水曜日)     午後二時三十八分開議  出席委員    委員長 佐伯 宗義君    理事 小笠 公韶君 理事 加藤 宗平君    理事 武田信之助君 理事 栗田 英男君    理事 阿部 五郎君 理事 山本 勝市君       秋山 利恭君    迫水 久常君       神戸  眞君    石村 英雄君       小林  進君    杉村沖治郎君       中村 時雄君  出席政府委員         総理府事務官         (経済審議庁計         画部長)    佐々木義武君         総理府事務官         (経済審議庁調         査部長)    須賀 賢二君  委員外の出席者         通商産業事務官         (公益事業局次         長)      森  誓夫君         専  門  員 圓地與四松君         専  門  員 菅田清治郎君     ――――――――――――― 七月二十九日  委員飛鳥田一雄右及び稲富稜人君辞任につき、  その補欠として鈴木茂三郎君及び杉村沖治郎君  が議長の指名で委員に選任された。 同日  加藤宗平君が理事に補欠当選した。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  電源開発の経過並びに計画に関する件  昭和二十八年度年次経済報告に関する件     ―――――――――――――
  2. 佐伯宗義

    ○佐伯委員長 これより会議を開きます。  この際理事の補欠選挙につきお諮りいたします。去る二十四日理事加藤業平君が委員を辞任せられ、翌二十五日再任せられましたので、これに伴い同君を再び理事に補欠選任いたしたいと存じますが、御異議がございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 佐伯宗義

    ○佐伯委員長 それでは、さよう決定いたします。  次に、昨日に引続き本日はまず電源開発の経過並びに計画に関し、政府委員より説、明を求めます。佐々木政府委員。
  4. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 御要求によりまして、電源開発の諸問題に関しましてお話申し上げたいと思います。ただいまお手元に差上げた資料は二つございますが、初めの昭和二十七年度電源開発設備資金調達実績並びに二十八年度調達見込という表がございますので、この表からまず御説明申し上げたいと思います。  昭和二十七年度すなわち昨年度でありますが、所要資金は全部で実績は千二百十三億使つてございます。そのうち電力会社の部分が九百九十億、電源開発会社の方は五十八億、自家用分が百八億、公営が五十七億、合せまして千二百十三億になつてございます。その中で政府資金として出しておるのが五百十九億、その他が六百九十四億となつております。  二十八年度でありますが、今のところの計画といたしましては、電力会符に対しては千百七十五億見込んでおりまして、電源開発会社には二百億、二百億の内訳は百五十億が投資特別会計から、五十億が資金運用部資金から出す予定になつてございます。それから自家用でございますが、三十億は開発銀行から出しまして、開発をやる事業者が自分で六十億負担して、計九十億の資金で開発することになつてございます。公営と申しますのは、主として県で建設しております電力事業でございますが、この八十億とありますのは、資金運用部資金から出す分でございまして、その他十五億とございますのは、県で公募する分として十五億を計上したのでありまして、計九十五億を計上してございます。それを合せますと、千五百六十億が全資金量でありまして政府から七百十億、その他市中その他でまかなう分が八百五十億という構成でございます。なお註にございますように、二十八年度の電源開発会社分は、二百億の資金のほかに、さらに昨年度から操越されている分が約三十三億ございまして、もう一つは、今度の建設にあたりまして、大規模の特殊な土木機械等をアメリカ側から借りまして、それを使うことになつておりますので、この外資に見合う分十八億を織り込みますと、二百五十一億の予定になりまして、全体といたしましては、千六百十一億円という計算にたります。  なお将来の問題でありますが、前々から御説明申し上げております通り、五箇年で大体五百五十万キロワットの増設をやるわけでございますが、その所要資金は毎年千六百億という予定でございます。二十八年から始まつたわけですが、二十九、三十、三十一、三十二年度まで年間千六百億ぐらいの予定で、五百五十万キロワットの増設をすることになつております。その五百五十万キロワットの増設分に対しましては、現在まで昨年度から大半の地点には着手をしてございまして、今後新規のものなしに、去年からの継続分を完成するだけで、五百五十万キロワットをはるかに越すような数字になつておりますので、従来の金額をそのまま押し進めて参りますと、所要の計画は完成するというふうに考えるのでございます。五百五十万キロワットでございますから、年間約九十万キロワット平均で新設をして行くわけでございます。  九十万キロワットという数字はどういう数字かと申しますと、戦前満洲、朝鮮あるいは台湾、内地等を合せまして最高年度におきましてま九十万キロワット年に出した年はほとんどございません。終戦後から今までの経過を申し上げますと、水力分に限つて申し上げますが、二十六年度までに完成いたしました水力は、たしか年平均にして五万キロぐらいの平均で出しております。従いまして年間九十万キロワットというものを毎年出すことは非常に厖大な計画でございまして、しかもその厖大な画期的な計画がすでに着手に入りまして、その達成も確実に見通されるという状況にあるのでございます。なおこの千六百億の所要資金が全日本の設備資金に対してどういう割合になるかと申しますと、大体三割から三割五分という割合を占めておりますので、日本の全産業におきます建設の中でいかに電気のウエートが大きいかということが、その点から推してもおわかりのことかと存じます。  資金計画につきましては大体その程度にいたしまして、次にもう一つの表であります只見川の資料でございますが、経過から御説明申し上げましてその案の内容をお話申し上げたいと思います。  本年の六月二十三日並びに二十九日の両日にわたりまして、第八回、第九回の電源開発調整審議会を開催いたしまして、その二日にわたりまして今までの諸案、すなわちOCI案あるいは会社試案あるいは新潟県案あるいは福島県側の意見等を詳細に報告を聴取し、これに対する質疑応答を行つたわけでございますが、二十九日の第九回の審議会で各委員の方から、問題は非常に技術的であり、経済的な問題が中心であるから、幹事会で――幹事会と申しますのは、審議会の中で関係各省の局長クラスの人たちで構成しておるわけでございますが、その幹事会で十分技術的、経済的に調査を進めてもらいたいという御付託がございましたので、爾後正式には三回幹事会を開催いたしまして、主として開発会社並びに新潟県側の意向をさらに調査もし検討も加えたわけでございます。なぜ二つの案をとつたかと申しますと、OCI案は、会社試案並びに新潟県案の二つに包含されますので、この二つを対象にとれば大体問題が尽きますから、この二つを中心にいたしまして検討を深めたわけでございます。検討いたしました内容は、全体計画と第一期の着手地点の選定という二つに大体わけまして、全体計画といたしましては、ただいま申し上げました両案の中で、特に建設単価、それから需給調整上の諸懸案の問題、三番目には工事の実施上どういうふうなことが難点になつておるかという点、それから運転維持上――と申しますのは、故障の際とか、あるいはピーク時に対する運転の調整の問題とかいつた維持、運転士の観点及び只見川沿いの下流の既設発電所に与える影響、それから灌漑用水確保上の観点、それから森林資源の開発及び治水上の観点、早期開発上の観点、こういう諸種の観点から、いろいろ両案を計数の整理基準を合せまして、両案を同じベースで比較できるようにいたしまして、あるいは技術的な工事工相等を厳密に調査いたしました結果、両体計画といたしましては、開発会社案の方がいいのではなかろうかというふうな一応の調査の成果が出たわけでございます。  次に第一期の計画といたしまして、しからば第一次の着工地点をいかに選ぶべきかという問題に関しましては、電力需給上の問題から、あるいは発電効果の問題から――発電効果と申しますのは、建設単価あるいは事業収益率あるいは渇水期における電力量、早期開心の効果、こういうふうな諸点を中心にいたしまして発電の効果がどうなるかという点、第三点は総合開発上の効果という点でございます。第四点は資金の見通し、第五点としてその他ということで、維持運転上の問題等からいろいろ比較いたしました一その比較いたしました対象は、第一期の地点として、どういう対象を選んだかと申しますと、六つの組合せを考えましていろいろ各案を比較したわけであります。第一は黒又第一、第二、第三、奥只見、これは新潟県の分水案であります。次にB案として、奥只見四台、田子倉三台、黒又第一、これは会社案であります。Cといたしまして奥只見三台、田子倉二台、黒又第一、これを三番目といたしましてDは、奥只見三台、田子倉二台、黒又第一、上野尻。Eは奥只見四台、黒又第一、上野尻、淹、Fは田子倉三台、黒又第一、上野尻。こういうような諸案をいろいろかみ合せて考えまして、そうして先ほど申しました内容につきまして検討を加えました結果、D案と申しますか、奥只見三台、田子倉二台、黒又第一、上野尻、この組合せがあらゆる点から第一期に着手するのが一番合理的であるというふうな成果が出た次第であります。ただその中で上野尻の方はちようど東北電力が今やつております開発のまん中でありまして、開発会社で着手するのには不適当なものでございますから、開発会社といたしましては奥只見三台、田子倉二台、黒又第一を選ぶのが至当だと思われるというふうな調査の成果を出したわけでございます。一方電源開発促進法の第三条によりますと、「内閣総理大臣は、国土の総合的な開発、利用及び保全、電力の需給その他電源開発の円滑な実施を図るため必要な事項を考慮し、電源開発基本計画を立案し、電源開発調整審議会の議を経て、これを決定しなければならない。」こういうふうにありますので、先ほど来御説明申し上げましたのは、第九回、第十回の審議会は付議事項を審議したのではなくて、従来ありました只見に関する諸般の報告を受け、それに対する質疑を行つたということでございまして、正式にこの促進法に基いてやりましたのはきのう開催いたしました第十一回の電源開発調整審議会でございます。話が前後いたしましたが、そういうように第九回の審議会で幹事会に付託されまして、それに基きまして先ほど申しました諸案の比較検討を行うのと相並行いたしまして、総理大臣がみずから立案して、そして電源開発調整審議会にかける、こういう規定になつておりますから、政府案を同時に作成すべきだ。しかもその政府案の作成はあくまでもこの法案の趣旨に兼つかりまして、国土の総合開発、利用及び保全、電力の需給その他電源開発の円滑な施行という、単に只見川あるいは電力という観点のみならず、もう少し大きい視野からこの問題を政府案として考えるベきだという御指示がございまして、先ほど申しました諸案の検討と相並行しまして政府案の作成に入つたわけでございます。そういたしまして、ほぼ審議会から依頼されました諸案の比較研光が完成いたしますのと相前後いたしまして、政府案も作成いたしました。そして大臣にお諮りいたしましたところが、その後総理大臣の御決裁をいただきましてそして正式に御決裁をいただいたものですから、政府案としてこれを電源開発調整審議会に昨日の午後おかけいたしまして、政府の原案通り全委員が御賛成いたしまして決定したわけでございます。  経過は以上の通りでございますが、政府案の内容につきましては、ただいまお手元に差上げました「只見川、黒又川綜合計画の概要」というのがございまして、これをごらんくださればおおむねわかりますが、なお質問に応じまして詳細に御説明申し上げたいと思います。全体計画の考え方といたしましては、開発会社案とはほとんど差異がございません。ただ一番違う点は、会社案が田子倉という地点から最渇水時に一部分水するというのに対しまして、政府案は奥只見という地点から常時これを分水する。その量は七千二百万トンでございますが、七千三百万トンのうちで、三千万トンは豊水期に放つておくと無効放流になりますので、奥只見から還元しまして、そうして特に四千三百万トンを黒又系統の水に流すというふうな案になつておるのでございます。そういたしまして、第一次の着工地点といたしましては、先ほど申しました結論とほぼ同じでありまして、奥只見三台、田子倉二台、黒又第一というのを第一期の着工地点とし、奥只見より黒又川の分水トンネルもあわせ施工するというようなことにいたしてございます。  なぜ会社案をとらないで政府案というものができたかという問題に関しましてお話申し上げたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、第三条の非常に視野の大きい、大所高所に立つた目から基本計画というものを立案せなければいかぬ。電源開発株式会社の当該年度における着工地点並びに基本様式というものは基本計画そのものでありまするから、従つて只見川の問題の処理に関しましては、総理大臣がみずから立案して出すことは申すまでもございません。そしてこういう大所高所に立つて先ほどの会社案を検討してみますと、まず技術的に一番目につきます点は田子倉から分水いたしますと、その分水は何ら発電所をつくるのではなくて、もつと下流の方に黒又第一、第二という発電所をつくりまして、ちようど落差の途中から利用するようなかつこうになつておりますから、黒又全水系のほぼ半分くらいの落差しか利用してないのであります。従いましてもう少しこれを少量の水で常時流すことによつて、全黒又川の水系の落差並びに水量というものを完全に利用するすべはないものかというのが初めの着想でございまして、その結果いろいろ検討してみました。現地に人を出し、実際調査をいたして検討いたしました結果、奥只見から一部分水した方がもつともつと効率的に完全利用ができる。工事的にも可能だという結論に達したものですから、その技術的な検討を基礎にいたしまして、さらに経済的な面、すなわち全発電量並びに建設コストの計算をいたしましたところが、会社案に比較いたしまして発電量は約一億六千万キロワツばかり多くなり、建設コストも、会社案の方の二十五再七十銭に対し、政府で検討した結果黒又川の全水系を利用しますと、只見、黒又全部を合せまして建設コストが二十五円六十六銭ということで、コストも安い。従つてこれは経済的にベターであるという点が第二点に出て来たわけであります。第二点としまして総合開発の、面からいたしまして、会社案の方はどちらかと申しますと、信濃川の下流の農業開発あるいは将来大きくなるであろう工業開発、あるいは水道あるいは舟運等に使用する水に対して割合に消極的な態度でございましたので、これをさらに積極的に取上げまして、そうして黒又の水と、奥只見から分水する四千三百万トンの水でさらに弾力性を持たして、将来に備えようという点が一つでございます。もう一つは、黒又水系の上流部は、御承知のように人跡未踏でございまして、ほとんど人が入つたことのないような森林地帯でございますので、ここの建設をやりますと、中流以下の開発と違いまして、それだけ森林の開発面ではプラスになる。御承知のように下流沿いの森林は――ほとんど日本全国と申しますか、主として今後も開発は奥地森林の開発ということになるわけでございますから、その要求にも合致するのじやなかろうかというので、総合開発という観点からも政府案の方が適切であるわけであります。  最後の第四案は、と申しましても、本流沿いの発電所に大きい影響を与えると、経済的に見ましても非常に不利な点が出て参りますから、その点を検討した上でございますが、四千三百万トンの水を流すだけでは、本流の少くとも本名、上田の現在開発しつつある、あるいはすでに開発されました発電所に対しては何ら影響はございません。将来下流の全部の計画を完全に完成した場合、約四十三億キロワット・アワーになりますが、それに対しまして分水した結果どういう影響があるかと申しますと、約二千七百万キロワット・アワーの減少になりますから、〇・六%の影響はありますが、先ほど申しましたように、黒又、只見全部を総合してみますと、発電量はもちろんふえます。コストも安いという結論でございますから、国家的な立場に立つて考えますと、その方がよりいいという結論に達しましたので、これを政府案といたしまして詳細に資料も作成し、先ほど申しましたように大臣から総理の決裁を得まして、正式に政府案として審議会に付議上、昨日決定を見た次第でございます。  経過を申し上げますと以上の通りでございまして、案の内容等あるいはまだ説明が不十分かと思いますが、試みに分水の量を新潟県案と比較しますと、新潟県の方は奥只見の現水量の七五%を分水してもらいたいという案でございます。それに対しまして政府案は、先ほど申しました四千三百万トンというのは大体三%くらいでございます。わずかの量であります。  以上の通りであります。
  5. 佐伯宗義

    ○佐伯委員長 以上で説明は終りました。昨日政府委員より説明のありました昭和二十八年度年次経済報告、国土総合開発の経過・並びに計画に関する件及び本日説明ありました電源開発の経過並びに計画に関する件について質疑の通告がありますのでこれを許します。栗田英男君。
  6. 栗田英男

    ○栗田委員 今の御説明で質問があるのですが、これは基本計画がきのうきまつたわけですか。
  7. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 基本計画と申しまして、只見の政府案が総理の御内諾を得ましたのは大分前でございますが、正式な書類で完全に御決裁の判をいただいたのは日曜日でございます。
  8. 栗田英男

    ○栗田委員 そうするとその基本計画の内容というものはすでに公表したのですか、それともまだしませんか。
  9. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 基本計画は御承知のように長期計画が一つでございます。もう一つは各担当者、すなわち九電力あるいは県営あるいは自家発等の各部門に関しまして、当該年度の所要資金等が一つの項目になつております。もう一つは、今申し上げました電源開発株式会社がやる地点あるいは規模、方式等をきめるのが一つでございます。従いまして先ほど申しました第二番目の項にあります二十八年度資金計画に見合う決定は実はまだしてございません。なぜかと申しますと、予算がまだきまつておりませんから、計画としてはありまするけれども、予算がきまり次第審議会を開催いたしまして、正式に決定して公表されることと思います。電源開発株式会社の分に関しましては、ただいま申し上げましたように只見をきめまして、そして公表できる段取りになつております。
  10. 栗田英男

    ○栗田委員 そうすると今あなたのお話だと、予算がきまつてないから電源開発の基本計画はできてないというけれども、結局本年度の電源開発の基本計画というものはまだ一つもできてないわけですか。
  11. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 できてないのでなくて、できているのです。ただ審議会の議を経て正式に公表するというところまでは行つていない。なぜかと申しますと予算でどういうことが起るかわかりませんから、予算がきまりましたあとではつきり審議会の議を経て公表する、こういうことでございます。
  12. 栗田英男

    ○栗田委員 今まで予算もきまつてない、従つて電源開発の基本計画も正式に公表しておらないというと、電源開発の基本計画はまだきまつてないのだから、今までの臨時予算に対しまして、電源開発あるいは他の九電力に対して全然金が出てないわけであるけれども、それが出ているかどうか。
  13. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 今まで暫定予算で出しておりまするのは継続の分のみ出してございまして、新規の分には出してございません。
  14. 栗田英男

    ○栗田委員 しかしながら基本計画というのは継続の分も新規開発地点もともに基本計画の内容に包含されなければならないでしよう。従つて新規の場合にもあるいはまた継続事業の場合にも、年度の初めにおいて基本計画というものはつくらなければならないのじやないですか。
  15. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 お説の通りでありまして、新規分と継続分をわけて公表することになつてございます。しかしながら新規分等に関しましては、ただいま申し上げましたような事情でございますが、案はできておるのでありまして、いつでも決定できるようになつておるのでございますが、予算が正式にきまらぬうちに審議会で決定して公表して、そしてそれが違う、また修正ということになりますると、手続上も困難でございますから、むしろ予算がはつきりきまつた際にこれを公表すべきだというふうな態度で臨んだのでございます。継続分に関しましては去年からの継続でございますから、工事をやめるわけに行きませんので、最小限度の工事は継続できるようにしたのでございます。
  16. 栗田英男

    ○栗田委員 しかしそれは電源開発促進法の建前から行けば、今のように継続事業の分もとりあえず基本計画として発表して、それからたとえば奥只見のような新規の開発地点の場合が決定したときにはまた次に公表するというような方法をとることが電源開発促進法の趣旨じやないですか。
  17. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 継続の分のみは予算がきまらぬでも、審議会でその分だけとつて来て決定、公表するというのがあるいは順序かと思いますが、そういうこともあろうかと思いますが、継続分に関しましては去年公表いたしまして、その分に関しましては法の規定に従いまして意見のある者はそれぞれ意見を出して、正式に事業として発足いたしておりますので、本年度の暫定予算から出してそのまま施工した次第でございます。今後公表するのは詳細の部分に関しましては施行令の第三条にもあります通り、新規の分の総わくはもちろん出しますけれども、資金その他第二条の第二項にありますようなものはもちろん出しますが、さらに参考資料として詳細な分を発表するのは、その分に間しましては新規地点の分を公表することになつております。
  18. 栗田英男

    ○栗田委員 これは必ずしも電源開発の分が決定をしなくも、継続事業に関連をしてやはり何というか付属というのかあるいは付録としてつけるというのか、九電力会社の開発地点等も、大体どの辺に手をつけるのかということをやはりわれわれは詳細に研究資料にしなければならぬと思う。この電源開発の基本計画というものは、新規分がまだ決定を見なかつたならば、継続事業の分と、継続事業にまた関連する九電力の分もやはり早急に公表しなければならぬと思うのですが、その点はどうですか。
  19. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 継続分に関しましては、先ほど申しましたように去年正式に公表いたしまして、公表済みでございます。従いまして二十八年度の総わくといたしましての資金計画等は、審議会の議を経なければなりませんが、九電力会社等で今年度新しく着手する分に関しましては、ただいま申し上げましたように、予算がはつきりきまつてから審議会の議を経まして地点の公表をいたします。
  20. 栗田英男

    ○栗田委員 大体電源開発会社は本年度において今の只見川の開発、黒又川の開発にどのくらいの金をつぎ込む予定ですか。
  21. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 本年度は大体二十五億の予定でございます。
  22. 栗田英男

    ○栗田委員 今あなたが説明したこの表の中で電源開発会社の中の政府というのは二百億ですか。
  23. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 そうでございます。
  24. 栗田英男

    ○栗田委員 資料として配付された電源開発会社の事業計画を見ますると株式払込金が百五十億となつておりますが、ここで政府の投資二百億と会社の事業計画の百五十億と、五十億の差がありますが、この点はどうですか。
  25. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 この二百億円の内訳は、先ほども申しましたが百五十億が投資特別会計からの出資ということになる予定でございます。あとの五十億は資金運用部資金からの融資という手順になると承知しております。なおそのほかに備考で御説明申し上げましたように、二十七年度からの繰越し分が三十三億ございまして、さらにそれに外国からの機械の導入に伴う借款の分が約十八億ございまするから本年度全体として二百五十一億円という予算で目下工事を進めておるのでございます。その中で今までありました継続分に関しましてはどんどん仕事を進めておるのでありますから、新規の分といたしまして、本年度まず第一点、奥只見、田子倉、黒又川の三地点を選びましてそれに着手するその所要資金は大体二十五億、こういうふうに考えております。
  26. 栗田英男

    ○栗田委員 この事業計画の違いを説明してもらいたいのですが、電源開発株式会社の事業計画を見ると、後期繰越金が十億七千万円になつております。それから国内として五十億円、外資として三十億円ということになつておりますが、この後期繰越金の十億七千万円と国内の五十億というのはどういう融資なのか。なお外資の三十億というのはどこから入るのか、この点の御説明をお願いいたします。
  27. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 国内の五十億の分は、先ほど申し上げましたように資金運用部資金から開発銀行といたしまして融資ということになる予定であります。  それから外資の三十億というのは、先ほど申しましたように、今度の佐久間の開発に関しまして大きい機械を購入いたしました。その購入代金を三箇年の期間で借りておりますので、その資金に見合うのが、大体初めは三十億という予定でございますが、私どもの考えでは十八億というふうに見込んでございます。  もう一点、株式の百五十億というのは、先ほど申し上げましたように投資特別会計から出資をするということになつております。
  28. 栗田英男

    ○栗田委員 そうすると百五十億円の株式の払込金というのは、この株券というものは大蔵省か何かで保管しておるわけですか。  それからもう一点は、この五十億というのは電源開発株式会社に対して開銀が融資するということはちよつとおかしいのですが、あなたは開銀で融資と言いましたが、その点どうですか。
  29. 森誓夫

    ○森説明員 ただいまの開発会社に対する初年度出資は五十億でありますが、これは開発銀行から出資を便宜上いたしたのであります。当時まだ電源開発促進法が通つておりませんでしたときに、予算をきめなければならなかつた関係上、開発銀行から初年度は出すという便宜的な措置をとつたのであります。従つて二十八年度は正確に政府出資となることになつております。なお開発銀行からの出資が初年度の分は政府出資と同じ効果があるのだということは電源開発促進法に記載せられております。それから株券は開発銀行出資という形になつているものは、開発銀行が株主としてその株券を持つておるという状態でございます。
  30. 栗田英男

    ○栗田委員 そうするとこの株式払込金という、百五十億円というのは開発銀行がその株券を持つているのですか。そうではないでしよう。
  31. 森誓夫

    ○森説明員 この百五十億円は政府の出資でございますから、政府が株を持つております。
  32. 栗田英男

    ○栗田委員 そうすると今言つた五十億円というものは、今佐々木政府委員は開銀が融資するということを言つたんですが、五十億というのは開銀は融資はしませんよ。一度その点をよく研究してください。
  33. 森誓夫

    ○森説明員 借入金の国内五十億円というのは預金部資金の借入れでございまして、間違いでございます。
  34. 栗田英男

    ○栗田委員 そこで新規工事の分に二十五億だか振り向けると言いましたね。この二十五億というのは電源開発株式会社の事業計画の中にもありますが、この二十五億というものはいわゆる前年度からの工事、たとえば佐久間とか、御母衣とか、こういうところに振り向ける関係上、只見川を開発ということに決定しても、二十八年度の繰込みというものは新たに財源を探して来なければならないというような話をしばしば耳にするのですが、はたしてこの計画通り二十五億というものがただちに只見川に使えるものかどうか、この点に対して御説明を願いたい。
  35. 森誓夫

    ○森説明員 現在の見通しでは開発会社が二十八年度に使用し得る資金はただいま提出されました資料にございますようでありますが、その中でやはり二十五億くらいのものは新規に使える、新規の開発に使えることになつておりますので、今後の進行のいかんにもよりますが、大体今の見通しとしては三十五億は新規の開発に向け得るものと見ております。
  36. 栗田英男

    ○栗田委員 実はこの点に関しまして新聞発表がはたしてどうかわかりませんが、この二十五億という新規工事というものも、新たに只見川の方に振り向ける財源的余裕がもうないのだということを電源開発当局が声明をいたしておる新聞も私は見ておるのですが、この点はどうですか。
  37. 森誓夫

    ○森説明員 そういうことはどういう根拠に立つて開発会社から申したのか知りませんが、われわれとしては二十八年度の資金計画で新規に二十五億のものは使い得ると考えております。
  38. 栗田英男

    ○栗田委員 それから先ほどOCIの資料の点に佐々木政府委員は触れたのですが、このOCIの報告書というものを政府は正式に受領したのですか。
  39. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 OCIに調査を依頼いたしました正式の機関は当時の公益事業委員会でありまして、それはたしか一昨年の八月と記憶しておりますが、正式に結論が出ましたのは昨年の五月でございます。当時まだ公益事業委員会がございましたので、公益事業委員会がこれを受理いたしまして、爾後それを通産省が引継ぎまして、現在通産省としては、その引継いだのを今度の審議会に正式に報告をしたこういうかつこうになつております。
  40. 栗田英男

    ○栗田委員 これは森次長にお尋ねをいたしますが、そうすると、OCIの報告書を昨年の五月に受継いで、これを政府機関が正式に発表したというのは、今度の電源開発調整審議会に初めて発表したということになるのですか。
  41. 森誓夫

    ○森説明員 OCIから正式の報告が出ましたときに、それを相当部数印刷いたしまして、これを要路のそれぞれ関係の深い方々に全部配付いたしてございます。
  42. 栗田英男

    ○栗田委員 それは配付はいたしましたでしようが、要するにOCIの報告を受けて、これはOCIの報告であるといつて、政府が責任を持つて発表したのはいつかということであります。
  43. 森誓夫

    ○森説明員 これは通産省が電力行政を担当する以前、つまり公益事業委員会の時代のことでございまして、正確にいつそういう公表があつたかということについては、私はただいま存じません。必要でありましたならば、後ほど調査してお答え申し上げます。
  44. 栗田英男

    ○栗田委員 OCIに一億の――これはもちろん只見川以外の川も含んであるのですが、一億の金をかけて調査をしたことはしたのですが、その結果がどうなつたということは、おそらく政府機関は正式に発表いたしておらないと、今日まで私は記憶している。従つて正式にあるいは公益事業委員会から受継いで、公益事業局でこういうものを正式の文書として政府が発表したか、あるいはOCIの報告書というものを完全に受入れたかどうかということは、まだ決定をされておらないように私は思うのでありまして、この点ひとつ責任ある調査をいたしまして、当委員会に御報告を願いたいと思います。  それから今までこの只見川の、特に分水案に対しましては、調査が非常に不十分であるとか、工事をするのに非常に危険であるとかいうような否定的態度が多かつた。もちろん本流案ばかり力を入れて、分水案に対しましては調査をいたさなかつたのでありますが、このたび特に政府案として突如として六キロの隧道をつくつて、たとい多少であるともこの分水案を採用したということは、今日まで分水案に対する資料はきわめて不足であるということを政府は声を大にして宣伝しておつたにかかわらず、突如豹変して分水案にして、しかも六キロの隧道をつくるということを決定したのですが、はたして地質の検査や何か、そういうものも万金なのかどうか、この点に関してお聞きしたい。
  45. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 新潟の方の調査の不十分だというのは、OCIの報告に載つているだけでありまして、政府としてはそういう点をはつきり言つたことはありません。調査の結果を申し上げますと、新潟県案の方は、四十キロのトンネルで水を流すという関係がございまして、別にダムをつくる案ではございません。ですから、調査の主力は主としてそのトンネルをつくる地形並びに地質の状況いかんという点が第一の主眼になります。第二点は向うの農業開発上の問題がありますから、信濃川下流の農業関係用水の調査いかん、こういう二つの問題が新潟県案に対する調査の主眼かと心得ております。  そこで前者の地形並びに地質の調査に関しましては、二十二年から二十四年にかけまして、当時の安定本部の中に河川総合開発協議会というものがございまして、ここから相当の金を出しまして、そして商工省に依頼し、商工省が当時の日発に調査を依頼いたしまして、一応踏査その他は行つております。しかも先ほど問題になりました。CIの調査の際にも、日本の一番優秀な地質学者がそれぞれ動員されまして、あの地帯の地質並びに地形の調査をしてございます。従いまして、立案上それほど困難だということは考えておりません。  それから農業関係の調査に関しましては、同じく二十四年、二十六年と覚えておりますが、安定本部の河川総合開発協議会の方から農林省を通じ、あるいは金沢事務所の農地事務局に依頼いたしまして向うの調査をさせまして、これも資金を出しまして、調査書類が出てございます。ですから、この調査の方も十分してございます。  それから第三番目の今度の六キロのトンネルの問題でございますが、このトンネルは、向うで地形が悪い点は十一キロ、奥只見から湯之谷第一という地点に行く地点で一番悪い地質とおぼしき地点がございまして、それ以外の地点は、あの地区に関してはそれほど問題がないのでございます。そこで今度黒又の方へ流す地形地質に関しましては、非常に良質の地形地質でございますので問題がないことが一つと、それから分水量が非常にわずかであつて、しかも新潟県の分水案のように、百メートルあるいは百二十メートルというような高圧の隧道ではございませんから、その点は全然御心配がないというように考えております。
  46. 小林進

    ○小林(進)委員 ちよつと関連してお聞きしますが、この只見川の問題についてきのう政府の案が固まつて、閣議決定をしたというのでありますが、一体この閣議決定はもはや不動のものであるかどうか、これをひとつ、あなたが自信がなければよろしゆうございますが、自信があつたらお答え願いたい。何かきようの新聞では、新潟県の方では受入れたが、福島の方は何ですか、回答を留保したとかいうことであります。これに関して確信ある御回答ができたらお願いしたいと思います。
  47. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 先ほどその点はるる御説明申し上げたのでございますが、もう一ぺん重ねて御答弁申し上げます。  これは電源開発促進法の第三条に明瞭にうたつてございまして、総理が自分で基本計画を立案し、電源開発調整審議会の議を経て、これをきめるというのですから、法律の建前から行きますと、閣議の決定その他はいらないのでございます。しかし問題が問題でございますから、きのう閣議にかけまして、そして全員これを了承いたしまして、その結果、はつきり政府案といたしまして、審議会にさらに自信を持つて付議したわけでございます。
  48. 栗田英男

    ○栗田委員 そうすると、今のあなたの説明からいいますと、結局両県知事の意見は聞く必要がないということになるのかどうか。要するに、知事の意見を聞くことはなくて、何でもかまわない、総理大臣が基本計画をつくつて、電源開発調整審議会の議を経て決定して、公表すればいいということになるのかどうか。
  49. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 先ほど申し落しましたが、第九回、第十回両回ともに、法の第十一条に、必要があるときには、両県知事の出席を求めなければならないとありまするから、これに基きまして両県知事をお呼びいたしまして、案の内容並びに意見、考え方等を十分にお聞きしてございます。なお昨日、これは私そこまで知りませんが、新聞の報ずるところによります。と、総理大臣が両県知事をお呼びになつて、協力方をお願いしたというふうに書いてございますが、これはむしろ大臣でないと、私自体わかりませんから。
  50. 栗田英男

    ○栗田委員 そうするとこうなりますか。今のように基本計画について、両県知事が不満であるけれども、電源開発調整審議会でこれを決定して公表するということになると、結局第三条の第三項によつて「公表の日から三十日以内に、政令の定めるところにより、国の行政機関の長にその意見を申し出ることができる。」ということをやるわけですか。
  51. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 この異議の申立てに関しましては、別にだれが異議の申立てをしてはいかぬという制限がなくて、利害関係を有するものはだれでもできるというかつこうになつてございますから、そういう異議申立てと申しますか、意見の申出を、必要とならば、当然あるいはするかと思いますけれども、別に政府といたしましては拘束する何ものもございません。
  52. 栗田英男

    ○栗田委員 非常に無理に今はまとまつたかもしれないけれども、またこの案を国へ持つて帰る、そうなつて来ると、いろいろおのおのの県で反対があるということになりますると、この第三条の第三項が問題になつて来る。いよいよ公表されてから意見を申し出るということになるかもわからない。そうなると第四項によつて、「国の行政機関の長は、これをしんしやくして必要な措置を講じなければならない。」ということが出ておるのだけれども、一体今までこのようなことがあつたか。今まで電源開発調整審議会において、他の電源開発地点に対して公表されてから国の行政機関の長に意見を申し出た場合があつたか。またこういう申出があつた場合において、行政機関の長はこれをしんしやくしてどのような措置を講じたことがあつたか。この点に関してお伺いしたい。
  53. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 去年の秋第一回の公表をいたしまして、爾後追加公表を幾つかいたしたのですが、それに対しまして、法の規定に基きまして意見の申立てをいたしましたのは、大体三十件を越しておると思います。三十数件あると記憶しておりますが、それは主務官庁の方にそれぞれ意見の申し立てをするようになつております。従つて問題によつては通商産業省、問題によつては建設省というふうに来ておりまして、各省でそれぞれ単価に処理できるものは処理をし、あるいは各省と協議をしまして、そこで解決するものは解決するというふうになつておりまして、それぞれやつてございますが、各省で、ある一つの主務官庁の協議がととのわなくて、第四条の規定に基いて調整審議会に調停を依頼するという件はまだ一件もございません。
  54. 栗田英男

    ○栗田委員 只見川問題に関してこのような前例があるかどうか。この点に関しましてお伺いいたします。
  55. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 昨年の上田、本名の許可に対しまして、東京電力の方から意見の申入れがあつたと記憶しております。詳しいことは通産当局の方からお聞き願いたいと思います。
  56. 栗田英男

    ○栗田委員 通産省の方へお尋ねいたしますが、東京電力から意見の申立てがあつて、その後行政機関の長はこれに対してどのような処置をとつたか。
  57. 森誓夫

    ○森説明員 東京電力から上田、本名の事業許可といますか、設備内容の変更処分に対しまして、異議の申立てがあつたのでございますが、これは大本は東北電力に対する水利権の設定が適法なりやいなかという問題でありまして、目下それは係争中でありまするので、行政官庁として特にこれを取上げて独自の見解でこれをさばくということはいたさないという旨のことを東京電力へ回答いたした次第であります。
  58. 栗田英男

    ○栗田委員 ただいま黒又川の調査のお話を承つたのですが、私はこの奥只見から黒又川に対する分水計画というのは、おそらく政府も前から考えておつた案じやないかと思うのです。そこで電源開発株式会社案に対して非常に急転してこのような政府案になつたのでありますが、黒又川の政府案を決定するために現実的にどの程度の調査をいたしましたか。その点につきまして……。
  59. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 黒又川の調査は、第一黒又川の発電地点に予定される箇所に関しましては、昨年通産省が調査してございます。第二の地点に関しましては、六月の二十何日かと記憶しておりますが、地質の大家の方、あるいは通産省の方が主になりまして、開発会社の技術者等を合せまして現地に調査に行つております。第三、第四の地点に関しましては、この七月の六日か七日と記憶しておりますが、調査に入りまして、調査をしております。
  60. 栗田英男

    ○栗田委員 あとの質問者もありますので、質問は次に保留いたします。この只見川及び黒又川の総合計画を検討する上においても、この資料ではわれわれとして最終的判断ができません。そこでさらに政府は決定をいたしました相当の根拠となるところの計画なり、資料を早急に当委員会に御提出を願いたいと思います。
  61. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 御趣旨に沿えるようにいたしたいと思います。
  62. 栗田英男

    ○栗田委員 そのほか、岡野経審長官が、五百五十万キロの電源開発計画をつくるという施設演説をいたしたのでありますが、これも内容を検討し大臣に質問をいたしてみますると、さつぱり大臣はわかつておりませんので、おそらくこの問題に関しましても、なお詳細に当委員会といたしましては検討する必要がありますので、次の委員会において十分当委員会が研究できますように、この五百五十万キロの電源開発に関する開発方式あるいは地点等の問題、またこの電源開発と国土開発との総合性の問題、あるいは電力再編成後における功罪、さらに電源開発株式会社にはたして今後電源開発というものがまかせられるかどうか、この点、あるいは今後の電力料金の問題、あるいは電力還元問題を含む再編成の問題、あるいは電源開発の現況と電力需給の問題、あるいは今後ダム建設等によつて生ずるところのもろもろの補償問題等に関しまして、政府はどのような考え方を持つておるか。これらに関する政府の詳細なる資料を当委員会に御提出を願いたいと思うのであります。
  63. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 ただいまのお話によりますと、経済審議庁の所管する事項のみならず、通産省側の所管する事項もございますので、両省で相談いたしまして御希望の資料を漏れなく出したいと考えております。
  64. 栗田英男

    ○栗田委員 最後に、これは通産省にお聞きしたいと思うのでありますが、この電源開発株式会社が附帯事業をするということは、もちろん附帯事業をしてはいかぬということではありませんが、今日伝えられておるような磐城セメントと電源開発株式会社が手を握つて、佐久間ダムの開発に要するセメントの工場をつくりたい。しかもそれがためには借金するのに電源開発株式会社はこれを保証してもらいたいというようなことが出ておるのでありますが、このような計画がはたして許可をしてくれということで通産省に――今日は出ておらないかもしれませんけれども、かつて出たことがあるかどうか、この点に関しまして通産省からお答えを願いたいと思います。
  65. 森誓夫

    ○森説明員 開発会社がセメント工場を兼営しようという計画につきまして、は正式にその書類が出たという記憶はございませんが、非公式ないろいろな資料はいただいております。正式にこれを決定したという記憶はないのでございます。実質的には詳細な先方の計画がわれわれのところに参つておりまして、十分検討できる状態にはございます。電源開発だけの角度から申しますと、ああいうことをやれば確かに発電コストが安くなりましてよいのでありますけれども、それ以外の角度から見ていろいろ批判の点もございます。そういう点もあわせ考えて行かなければいけないと思つておりますが、どうもこの問題につきましては決定をいたしていないと存じます。
  66. 栗田英男

    ○栗田委員 この電源開発株式会社がセメント工場を経営するということはこれは非常な重大な問題でありまして、しかもこれを磐城セメントと提携をして、ある期間電源開発株式会社が経営して、ダムの建設が終つたならばまたこれを磐城セメントに払い下げるというような経営方針というものは、私は非常な疑惑が持たれると思う。しかもこの電源開発の金というものはほとんど国家投資であり、貴重なるところの税金によつて行われたものでありまして、われわれはこの電源開発会社なり、磐城セメントと計画というものに対して非常な関心を持つておるのでありまして、いかなる計画を行つたかということも、われわれ当委員会といたしましても研究をしなければなりませんので、通産省がお持ちになつておるところの詳細なる資料というものもあわせて当委員会に御提出を願いたい。委員長においておとりはからいを願いたいと思います。
  67. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 私は年次経済報告に関して二、三の点をお伺いいたしたいと思うのであります。なおこのことは経済審議庁長官が経済政策に関する基本方針を述べられた場合にも出て来た問題でありますが、日本経済の現状分析において鉱工業の生産は百何十パーセントまで上つたとか、消費水準は九七%まで行つたとか、その他いろいろな経済指標を掲げられておりますが、その中でずば抜けて復興のおそいとされておるものが貿易でございます。特需を含めても戦前の三割六分にすぎないというので、この数字、指標を見ましても、これだけが飛び離れた低い。ここに私は一つの疑問を持つのであります。こまかい研究をしてみたわけではありませんけれども、しかし生産は戦前よりもふえておる、そうして消費はどうかというと、消費はほとんど戦前のレベルである、こういうことになりますと、生産したものから年々の消費を引いたものの残りは蓄積にまわつておるか、外国に輸出されておるということが想定される。生産の戦前よりもふえた数量割合は大体人口の増加の率とほぼ並行しておる。こういうのでありますから、簡単に申しますと、生産と消費というもののバランスは戦前と同じということになる。そうすると生産から消費を引いた残りは蓄積にまわるか、あるいは外国に輸出するかということになるのではないかと思うが、蓄積の方はこれは戦前よりも少いということは一般の常識になつておる。資本の蓄積が少い。そうすると残りの貿易だけがずば抜けて少いということは、これはどこかに計算に間違いがあるのじやないかという感じがするのであります。これは研究をしていただきたいのでありますが、ほかのいろいろな方面で発表いたしております経済指標を見ましても、たとえば三菱経済研究所だとか、あるいは東洋経済であるとか、ダイヤモンド等で発行しておるものをよくよく見ると、たいていは経済審議庁の発表したものが元で、それによつてかれこれ言つておるにすぎない。そこで経済審議庁の調査が正しいかどうかということが問題になるのでありますが、私は今ここで経済審議庁の調査が間違つておると言う勇気はありません。その勇気はありませんけれども、常識上考えて、実際貿易もほぼ戦前の水準の近くに行つておるのではないか、特需を含めて三割六分というのではなしに、ほぼ戦前の水準まで行つておるのではないか。ドイツの場合をここに引いてありますが、それによれば戦前の三割増しになつておるという。それが日本だけが三割六分ということがあり得るかどうか。これがもしどこかに計算の間違いがあるとしたら、これは私だけの勘ですが、戦前においては、つまり基準年度になりました昭和九年――十一年の場合にはドルと円との比率はほぼ実勢に沿うておつた。ところが今日の三百六十円という為替レートはひどく実勢から離れておる。もしこれを実勢に引直して計算したら、存外こういう結果は出ないで、ほぼ戦前に近いほど貿易数量が出て来るのではなかろうか、こういうふうなことを考える。これは今ただちに――実はこの委員会が始まる前にその疑問を廊下へ出てさかんに聞いておつたのでありますが、今すぐここで思いつきの御答弁を求めるよりも一応研究してもらつて、はつきり、私の疑惑は間違いだ、この点でこうなつておるのだということをお示し願えばありがたいと思うのですが、どうも私はそう思う。先ほど審議庁の方に、一体昭和九年から十一年、このときの日本の輸出額はドルでどれくらいあつたのだと言いますと、それはちやんと統計に出ておる七億八千三百万ドルであります。ところがこの七億八千万ドル余の輸出額、これはドルの計算でありますけれども、ドル自身の価値が三分の一あまりに下つておるということでありますから、もしその価値を今日の価値に引直しますと、七億八千万ドルといいますと、大体二十六億九千万ドルばかりになる。そうすると戦前の日本の輸出はドルに計算しますと、二十六億九千万ドルであつたのではないか、この報告では、貨幣価値に直すと四十六億ドルと書いてありますが、四十六億ドルということになりますと、三割六分という数字が出て来たのではないか、もしこれがほんとうに七億八千万ドルという輸出を、アメリカのドル自身の貨幣価値が下つているから、これを今の価値に直してみると、二十六億九千万ドル、そうするとそれだけでも三割六分じやなしに、今日の日本の貿易は特需を含みますと、約二十億ドル増しておるのでありますが、二十六億八千万ドルが二十億ドル増しておるのでありますから、何割になりますか、八割か、八割以上に相なるであろう。しかも戦前のこの七億八千万ドルという輸出は、台湾、朝鮮、南洋その他の、今日は日本から離れておりますけれども、当時日本の国土であつたところからの輸出は、これは引いた計算なのか、あるいは引かない計算なのか、これをもう一ぺん承りたい。もしこれがそういうものを含みての輸出額であるとしますと、私はそういうものがなくなつてしなつた後の日本の今日の輸出が、かりにポンドを含めて二十億ドル以上といたしますると、これはほぼ戦前以上の輸出になつておるという結論も言い得ないではない。こまかい数字のことはどつちでも動くかしれませんけれども、そういう疑問が起るのでありますけれども、こういう疑問を起す余地はないものかどうか、もしありとしたならば、ひとつ御検討願いたい。
  68. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 ただいまの御質問の点に関しましては、私もここで完全に御了解が行きますように、実はお答えいたしかねるのでありますが、ただ現在の日本の輸出の水準が戦前に比較いたしましてどういう関係になつているかという点につきましては、これもある総合的な指数で判断いたしますことは、かなりめんどうなのでありますが、現在は私の方で計算をいたしました輸出数量指数が唯一の材料として使われているようでございます。それがただいま山本委員からお話になりました昭和二十七年については約三割程度ということになつているわけでありますが、この計算のやり方は報告書の付表にもついておりますが、付表の九ページにありますように、二十七年におきましては、輸出金額が基準年次に比較いたしまして、これはドル建の計算でありますが、ドル建収支で基準年次に比較いたしまして三割五分程度、二十七年は多くなつている。昭和九――十一年を一〇〇といたしまして、二十七年は一三五となつているわけでございます。それに対しまして輸出の単価の方は基準年次を一〇〇といたしますと、二十七年におきましては四三〇になつております。約四倍余り高くなつているわけであります。それで金額の方は一・三倍にしかなつておりませんのに、単価の方が四・三倍ということになつておりますので、それを割りますと、数量指数としては三割一分四厘というものが出て参るわけであります。一応これが輸出の数量的な比較として用いられているわけであります。ただこの指数がはたして正しいかどうかということにつきましては、この指数を数年前安定本部当時に推計いたしまして発表いたしました以後、いろいろ批判があるわけでありますが、まだこういう点についてこれを修正するような、具体的な批判検討が出ておりませんので、批判がありながら、この指数は現在なお使われているわけであります。おもな問題点といたしましては、戦前と戦後の輸出商品の内容等が非常に違つておりまして、そういうものを指数化いたします際に、ウエートをフイッシャー算式で割つたりいたします関係で、結局最後に現われて来る指数そのものが実態をどの程度に反映しているかということにつきましては、検計を要するのでありますが、この点不十分ながら使用いたしているわけであります。それはまあ、それといたしまして、人口も伸び、鉱工業生産、農業生産等の伸びの比較において輸出数量の水準が少し低過ぎやしないかという御疑問でありますが、この点は私どもとしても端的にお答え申し上げるまでの研究はいたしておりません。具体的に研究してお答えできるようになお検討してみたいと考えております。
  69. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 そうすると数量指数というものは基準年次に比べて一〇〇・〇一というのですか。
  70. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 この表をちよつと見ていただきますとよくわかりますが、九ページの表にありますように、この総合のところの金額で一三五というのは、基準年次の七億八千万ドル程度の輸出に対しまして、現在十二億ドルほどの輸出になつております。その割合が、一三五ということになつております。
  71. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 輸出価格の単価が基準年次に比べて三・七倍に上つた。私はここに非常に疑問がある。日本の物価が国内において二百倍とか三百五十倍とかいつておるときに、外国に売る物の価格がわずかに四倍足らずだということは、ドル建に計算するときの為替比率が問題になる。いくらなんでも輸出価格がわずか四倍だ、それはほんとうのことかどうかということに疑問がある。これを換算するときのやり方はどういうふうにして換算するのですか。
  72. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 この単価指数を出します際のやり方は、現実に昭和九、十、十一年におきまして、綿布でありますと、綿布一梱り何ドル、それから現在の現実の輸出価格綿布一梱り何ドルということで、実際の取引価格によりましてその割合を指数化して言つているわけであります。
  73. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 それは日本貨で幾らというのを三百六十で割つてドルに計算したのでしようか。
  74. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 そうじやないのでありまして、実際の輸出におきますドル建表示価格の割合でございます。
  75. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 そうするとやはり実際に数量が減つておるのですか。
  76. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 これは個々の物資につきまして見ましてもわかるのでございますが、昨日御説明申し上げました際にも申し上げましたように、綿布でありますと基準年次には現実に約二十数億ヤールの輸出をしておりましたが、現在十億ヤールを切つておるというような状態になつておりまするし、また生糸でありますと現在大体戦前の十四、五パーセントの輸出しかいたしておりません。生糸、綿製品等は昔から日本の輸出の大宗でありますが、そういうものが大幅に減つておりまして、これに対して去年あたり輸出の伸びました鉄鋼でありますとか、あるいは一部の金属製品といつたものがそれを十分に取返してないというような姿になつておるわけでありまして、数量の面から見ましても現実にこれは減つておるように私どもは考えておるわけであります。
  77. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 特需、つまり朝鮮特需を輸出と見て、それでも三割六分ということに実際なるのでしようか。
  78. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 これはここには数字は出ておりませんが、特需の中で商品貿易に当りますものがどのくらいあるかということは厳密には計算が出ておりませんが、大体客観的には昨年あたりの特需八幡ドルに対して、商品貿易の分は大体半分か半分強というふうに見ておるようであります。それを入れまして大体数量水準としましては三割六分くらいの計算に一応なつておるわけでございます。
  79. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 個々の貨幣価値を現在の価格に引直すと昭和九年ないし十一年の輸出規模は四十億ドルになるという、その四十億というのはどこから出て来たのですか。
  80. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 四十億ドルということは、大体の計算といたしましては基準年次の輸出額が約八億ドルでありますから、それを四・三倍いたしますと、これは先ほどの表の輸出の単価指数が現在四三〇でございますから四・三倍、単価はドル建で四・三倍に上つておるという計算になるのであります。四・三倍いたしますと大体三十四億二千くらいの計算になりますが、その辺輸出にも多少の幅もありますから、大体大ざつばに四十億ドルくらい……。
  81. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 先ほどのお話では三・七倍というのは、これはどういうところから来たんですか。
  82. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 三・七倍と申し上げましたのは昭和二十八年一月の単価が三百七十七倍であつたのでありますが、ただいまの二十七年における金額倍率をとりますと、平均いたしましたものが二十七年はこの表にありますように四・三倍でありますので、二十七年の平均をとつたわけであります。二十八年の一月だけではたまたま一箇月の数字でありますから、それは適当でなかろうかと思つてその点は訂正いたしたいと思います。
  83. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 最後に一言だけ申し上げますが、もしこの貿易の方が特需を含めても三割六分だ、こういうことにもし間違いないとすれば、ほかの生産指数の方に間違いがあるか、あるいは消費指数に間違いがあるか、どこかに間違いがあるに違いないと私は思う。生産がふえて、そうして生産に対する消費の水準としては元の九七%にも達しない。ただ人口がふえたということから生産のふえた比率と人口のふえた率とを考えて、生産と消費の関係はちつともかわらぬということがもし間違いないとすると、しかも蓄積が戦前に比べて四分の一と言われる、そうしてなお輸出が三割六分ということが、どうも私はどこかに計算の間違いがあるのではないか、こういうように考えるので、今いろいろ御説明ありましたけれども、私自身も一々貿易品についてこの品物がふえたとか、品物が減つたということを一々当つてみた上での結論でなくて、今申しましたような観点からどうもおかしい、いくら日本とドイツは違うと申しましてもドイツで三割もふえているようなことはあるまい。各国もおそらく日本のようなことはあるまい。それが日本において、特需を抜いての計算ならばまだわかりますけれども、特需を貿易の中へ含めて三割六分というのは、どうもどこかに間違いがあるのではないか、こういうふうに思うので、一応疑問として御研究を願いたいと思います。  それからこの白書の中の三十九ページの「食糧増産への期待」という項目のところで、「戦前にくらべれば、現在相当麦を食べているわけで」ということを書いております。この文章ですと、戦前よりも今日の方が国民が麦をよけいに食つているというふうにとれるが、そういう意味でしようか。
  84. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 これはただいまお話のありました通りの意味でございまして、現在の国民が消費いたしております主食の米と麦の割合を比較いたしますと、戦前よりも麦を食つている割合が高いという意味でございます。
  85. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 麦を食う割合は戦前より今の方が多いというのですね。これは数字的に調べたのではなく私の勘ですが、農村あるいは地方の都市をずつと全部見まして――大都市は別でありましようが、しかし農村においては戦前においては大体米と麦と半々にまぜて食つておつた。相当の大地主でも大体麦を常食にしておつた。それが御承知の通り、昭和一三、四年のころからの統制の結果、配給制度になり、供出制度になり、そうしてお百姓もみんな米を食うということになつて参つた。それが終戦後だんだんやみ取引も割合大目に見られる結果、あるいは麦の統制が一部分はずれるというようなことから、またその他の事情もありすすが、だんだんまた麦を幾らか食うようにはなつて来ておりますけれども、しかし戦前の昭和九―十一年の平均に比べて、今日の方が米に対して麦の消費率の方が多いということは、実際問題として逆になつているのではないか、私はそういうふうに思うが、そうでないというはつきりした根拠がありましようか。
  86. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 これは国民全体の消費の関係を総合してみなければいけないわけですが、一つの御判断の材料として申し上げますと、大体米の生産量そのものは、現在と九、十、十一年と比べれば、若干はふえておりますが、数年を平均いたしました生産量というものは、それほどかわつておりません。ごくわずかしかふえておらないわけでございます。それに対しまして外米――いわゆる昔は朝鮮、台湾米でありますが、外からの米の輸入量というものは、戦前の九、十、十一年ぐらいの平均量は、大体朝鮮、台湾米合せまして一千万石ないし一千二百万石ぐらいを入れておつた。ところが現在の外米の輸入量は御承知の通りに百万トンでございまして、百万トンと申しますと玄米に換算いたしまして大体六百六十万石ぐらいしか輸入しておらぬわけであります。それに対しまして人口は先ほど申し上げましたように二割五分ばかりふえておりますので、人口と米の生産量と米の輸入量との関係から見ましても、米の消費量は相対的に下つているとみなければならぬわけでございます。それから現実に小麦、大麦等の輸入量を見ましても、戦前に比較いたしますと上つておるわけであります。この面から麦の消費量はふえておまりす。それから都市における米の消費量は、やみの関係は別にいたしますが、配給量といたしましては、外米、内地米を通じまして大体半月分しか配給をしておらぬ現状でありますので、その面からも麦の需要は相当ふえておると思うのであります。それから私の方で別途調ベました材料によりますと、副食の関係を見ますと、みそとしようゆの消費量が、基準年次に比較いたしましてかなり減つておるのであります。これはやはり小麦の消費量がパンのような形で消費せられるものがかなりふえたことと関係をしておるのではないか。みそとしようゆの消費量が基準年度に比較いたしまして現実にかなり減つておるのでございます。そういう面からも麦の消費が相対的にふえておると見られるのではないかと思います。
  87. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 これは私も数字がないのですから、どつちがどうということは言えないのですけれども、全国で四割何分の人口の割合を占めておる農村では、だれがなんと言つても、戦前に比べて今日においては米の自家消費量というものはふえております。それから配給米は半月分ということを言われましたけれども、配給米はそうかもしれませんが、実際にはやみ米として非常にたくさんの米が消費されておるのであるから、日本国民の消費率において、戦前よりも、小麦と大麦の消費率の割合がふえており、米の割合が減つておるというただいままでの説明だけでは、なお了解しがたいのであります。  もう一点ちよつとお伺いいたしたいのは、消費水準の問題であります。消費水準が平均して戦前の九七%ということになつております。これは根拠があつて九七%という数字が出たに相違ございませんが、これも私の勘ですけれども、日本人の消費生活は、なるほど過去の蓄積は減つております。しかし日常の衣食住に使うところの実際の消費生活というものは、住宅だけは前よりも悪くなつておることを私は認めますけれども、しかしその他のもの――簡単に申しますと、戦前と今日と比べて、たとえば国会を見ましても、戦前の国会議員と今日の国会議員を比べると、国会議員の生活の消費水準というものは、歳費等は別にいたしまして、議員会館、議員宿舎、自動車などというように、はるかに上つておることは、争う余地がない。ところが国会だけかといいますと、毎日々々国会の周囲にあの大きなバスで数え切れぬほどの見学団がやつて参りますが、千葉とか茨城とか、福島とか、山形とか、各地からどんどん押しかけて来る。それから町村長たちの陳情団もどんどん押しかけて来る。靖国神社の参拝もけつこうなことですけれども、かつてはなかつたようなことが今日非常に行われておる。こういうことも全部消費水準というか、消費生活の中に入れて考えると、どうも私は日本人の消費水準というものは、例外はありましようが、平均戦前よりも上つておるのではないか、これは私の勘です。私は埼玉県ですけれども、埼玉県あたりの農村へ行きましても、昔はきせるでタバコを吸つておつたのでありますが、今日きせるでタバコを吸つておる者は、まず一人もありません。そうしてこの間も農村の青年諸君が来ましたけれども、これは実にりつぱな開襟シヤツを着て、服を着て、くつをはいて、おそらく昔なら学校の校長さんでもむずかしかつたような服装をみんなしておる。そうして四十何人全部そろいの弁当を食つております。それが悪いとかいいとかいうことを言うのではありません。とにかく日本人の消費水準は、蓄積にまわす分は減つておりますけれども、実際に消費する分はふえておるのではないか。そこにおいて、日本の今後の再建を考え、もつとそういう消費水準を下げる余地があるのではないかという対策を考える場合に、大きな関係を持つて来る。この表を見ましても、都市が減つて、農村は幾らかふえておる。平均して九七%というのでありますが、私はむしろ落ちておる方は農村の地主とか、あるいは都市においては特殊の斜陽族の人々は別といたしまして、全体として私は消費水準は上つておる。こういう勘がしてしかたがないのです、これはほかの委員の方々の御意見も実は承りたいのであります。私のこういう考え方に考慮の余地がないものかどうか、一応審議庁の方の御意見を承りたいと思います。
  88. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 消費水準がはたして戦前との比較において、生活の実態をどの稍度現わしておるかということにつきましては、非常に判断のむずかしい問題であるということは昨日申し上げたのでおりますが、これはいろいろな材料をいろいろ合せまして、単に消費水準の家計費だけから出しました指数でなしに、もつとほかの材料で継続した結果もつき合せまして、判断をしなければならぬと考えております。その一つの方法といたしまして、この白書の二百四十ページのところに、「生活物資供給量の変遷」というのを出しておりますが、これは「国民一人当生活物資供給量指数」いわゆる物の供給量の面から見た指数でありまして、これを総合いたしますと、昭和九―十一年を一〇〇といたしまして、昭和二十七年では一〇三ということになつております。この面から見ますと、ただいま山本委員からお話のありましたように、ごくわずかでありますが、戦前を越えておるというようなことになつております。ただ内容的に見ますと、光熱費でありますとか、その他という欄ですが、これは今のいわゆる雑費関係であります。簡単な旅行をいたしましたり、映画を見たり、芝居を見たりする修養娯楽といような面へ使われる金でありますが、その辺は戦前よりもオーバーしておるというような形になつておりましてそういう面からは戦前を越えておるのではなかろうかというただいまのお話は、こういう材料から見ますと、あるいはそういう面もあるのではないかと考えております。物資供給量の方からはそういう材料が一応出ております。ただこの指数そのものは生活水準そのものの指数に比較いたしますと、指数の正確度はやや劣りまして、たとえば商品になりますと、在庫の関係等が非常につかみにくいのでありまして、実際にその年間に国民に購入された量というものを正確につかむことが非常にむずかしいのであります。そういう点もありまして、多少指数の正確度は劣りますが、一応私の方で試算いたしましたものからは、こういうものが出ておるのでごいざます。
  89. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 もう一つ、たとえば全国に中学校というものができましたが、昔は中学校へ行くなんというのは、村でも何人の人しか行かなかつた。今日すべての者が中学校へとにかく行く、こういうことは生活水準の計算の中へ入つておるのでしようか。
  90. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 教育費の負担のようなものは、やはり生活水準の指数の中に入つております。それは雑費という欄に出ておるわけでございまして、二十七年では全国では一一四、戦前に対して一四%越えた数字になつております。こういう面ではやはり現在の方が戦前の水準を上まわつておるというような数字が現実に出ております。
  91. 山本勝市

    ○山本(勝)委員 それは個々の家庭で支出した教育費というものの計算じやないですか。国家から出したり、あるいは府県から出したり、村から出したり、そういうものを享受するものは結局は国民である。国民の生活の内容に入つておる。そのほかついでに申しますけれども、近ごろ農村へ行きましても、昔なら村長は半日は畑で働いて、半日役場へ行つて役場の仕事をやるというのが普通であつたのですが、今日は村長などというものは役場におるということはほとんど少い。たいていはあちこちに集会があつたとか陳情があつたとかいうことで行つておる。行けば酒も飲んでおる。校長などでも昔はよほど大きな学校でなければ専任の校長はいなかつた。ところが今日の校長は授業というものは持つていなくて、しかも学校にはほとんどいない。どの点から考えても、そういう費用は校長自身のさいふの消費の帳面から見ましても、それは出て来ません。村長の家計費を見ても出て来ません。しかし結局国民の消費生活というものの内容になつておるので、そういうものを全部含めてみると、どうも日本人の生活程度は上つておると私は思うのですが、そういうもの一切含めて九七%というものが出て来たのですか。
  92. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 先ほどの教育費の点は、確かにお話の通りこれは家計費から出しております教育費でありまして、それ以外のものは含んでおりません。それから家計費に載りません消費というものは、これも消費水準には出て参らないのであります。これは戦前と戦後の家計費の倍率を物価指数で割つただけのものであります。家計外消費というものは出て参りません。それらを含めて生活水準がどういうふうになつておるかということは、なかなか現在私どもの手元では出ないのであります。先ほど申し上げました一人当り生活物資の供給量指数というようなものが、消費水準指数を若干上まわつておりますような点も、ややそういう点がある程度反映しておるのではないだろうか。ただこれは推測でありまして、確実に数字的な材料に基きましてそれを判断いたすことは、現在私どもの手元では困難な状態であります。
  93. 佐伯宗義

    ○佐伯委員長 阿部五郎君。
  94. 阿部五郎

    ○阿部委員 電気についてちよつとお伺いしたいと思つたのですが、それより先に山本さんのお尋ねがあつたようですから、ついでに聞いておきたい。過日の経済白書は私まだ拝見しておらぬのですが、ちよつと目次を見ましたら、化学繊維並びに食糧なんかの増産計画が盛られておるようでありますが、食糧増産をあの計画によつていたしますと、もちろんこれは主として土地改良をやることによつてやるのでありましようが、土地改良をやつて食糧増産を実現させますと、たとえば電気で水を揚げて灌漑する、こういうようなことが主として行われますが、そういうことがたちまち米の生産費に響いて来るのであります。現在のところでも、最近この二、三年のうちに電気で水を揚げて灌漑する施設をやつたところの実例を見ますと、多いところでは反当二千円を越える電力代を負担しなければならぬことになつております。少いところでも千円くらいというのはざらであります。こういうものが米の生産費にたちまち響いて来ますし、また建設のための国庫補助金は別といたしましても、地元の負担があります。のみならず、その負担は農民の蓄積した資本をもつてすることはできませんから、これは主として金融を仰いでおるのでありますが、その金利の負担もあります。そういうふうにいたしまして、あの食糧増産計画を実現したとしましたならば、それによつて起るところの食糧の生産費の増加というものをいかに御計算になつておられるのであろうか。従つてそれが米価に響いて来なければなりませんが、食糧増産を完成した場合に、あれだけの計画を五年なら五年かかつてやつた場合に、そのときに出た米の生産費並びにそれに従つて起るところの米価をどういうふうにごらんになつておるのであるか、その点を伺つておきたいと思います。
  95. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 ただいまのお尋ねの点につきましては、食糧増産計画の具体的な内容にまたがる問題でありまして、実は私どもの方でそこまで深く入つておりませんので、まことにかつてでございますが、農林当局なり何なりその所管のところからお聞きをいただきたいのでございます。
  96. 阿部五郎

    ○阿部委員 そうすると、化学繊維に関しましても、そういう増産をやつた場合の生産費及びその製品の価格、こういうことについてはお答え願うわけに行きませんか。
  97. 須賀賢二

    ○須賀政府委員 化学繊維につきましても同様でございます。
  98. 阿部五郎

    ○阿部委員 それでは電気について伺いたいのですが、まず第一に電源開発会社が現在藩主しておる水力発電の地点、そのおのおのの規模のごく概略、それから現在計画中の開発に着工せんとしつつある地点とその計画の概要を伺いたい。
  99. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 ただいま開発会社で着手しておる地点は、御母衣、これは庄川です。北海道の糠平、西吉野、これは奈良県と和歌山県の県境にございます。猿ケ石、胆沢、これは岩手県の北上川でございます。それから天竜川の佐久間、秋葉、北海道の幾春別、こういう地点でございまして、おのおのの出力を申し上げますと、御母衣は十四万二千キロ、糠平は十四万九千百キロ、西吉野は四万五千四百キロ、猿ケ石は二万七千キロ、胆沢は一万四千六百キロ、佐久間は三十六万キロ、秋葉は八万六千キロ、幾春別は三万三千三百キロ、合計八十五万七千四百キロでございます。ただこの中で秋葉地点に関しましてはまだボーリング等の成果がはつきり出ませんので、ただいまのところでは佐久間地点に主力を注ぎまして、秋葉というのは佐久間の下流にありますが、その方はまだ夫着手でございます。
  100. 阿部五郎

    ○阿部委員 今のはすでに着工なさつている部分であろうと思います。それからキロワット数は最大数でありましよう。そうしますと、着工せんとするもの、計画中のものをおつしやつていただきたい。
  101. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 計画中のものを申し上げますと、昨年の秋に電源開発審議会で開発会社に開発地を指定いたしまして、そこを調査してもらいたい――これは確実にその会社にやらすかどうか、その成果を見なければわかりません。またほかの会社にやらせた方が適当かどうか、調査の結果を待つわけであります。ただいま調査を指定しております地点は、紀伊の熊野川、琵琶湖、四国の吉野川、九州の球磨川でございます。只見も調査中でございましたが、きのうきまりましたので、その四箇地点残りましたが、先月二十八日の第八回審議会で、四国の四万十川、奈半利川、それから中国の郷川、この三箇地点を追加いたしまして、その調査の済み次第、あるいは経済の許す限り、着工にかかりたい、こういうふうなつもりでございます。
  102. 阿部五郎

    ○阿部委員 電源開発会社と国土総合開発計画との関係ですが、国土総合開発計画の特定地域に指定された部分における電源の開発は、電源開発会社がやることになると思つてさしつかえございませんか。
  103. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 国土総合開発審議会で指定しました地点を電源開発株式会社が必ずやるということは、全然きまつておりません。その中であるいは大規模であつたり、あるいは実施が困難であつたり、あるいはそれが数県にまたがつている関係上開発会社でやつた方がよろしいというような、開発会社のやる地点に関しましては促進法に明示しておりまして性格をはつきりしておりますから、その性格に見合いましてそうして必要な地点を選んでいると思つております。但し先ほど申し上げました地点は、ほとんど全部と言つてもよいほど特定地帯の地点の中に入つております。それから先ほど申し上げました調査地点のほとんど大部分も、特定地域に入つております。
  104. 阿部五郎

    ○阿部委員 あの国土総合開発計画に基いて調査地点として指定された場合において、その電源開発の調査をする場合においては、電源開発株式会社が調査の衝に当ることになるのでございますか。
  105. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 電源開発株式会社の調査地点は、ただいま申し上げましたように、審議会で一応指定いたしまして、そしてさつきも申しました数箇地点を調査しておるのでございまして特定地帯の総合開発計画の一環として調査しているわけではございません。その方は別途調査費は建設省の方につきまして、建設省の方からああいう計画を立案するための調査費を出すのでございます。
  106. 阿部五郎

    ○阿部委員 わかりました。そうすると先ほどお話のありました調査地点として電源開発審議会において指定された地点は、電源開発株式会社が調査の衝に当つておられるわけなんでございますか。
  107. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 その通りでございます。ただその際開発会社の性格から申しまして、単に電力という面のみから問題を取上げるのではなくて、やはり総合開発というものを頭に置きながら調査を進めることは事実でございます。
  108. 阿部五郎

    ○阿部委員 そうしますと、現在開発会社が調査しつつある地点であつて、調査の結果開発すべしという結論が出た場合においては、電源開発会社みずからが開発に当ると思うてよろしゆうございましようか。
  109. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 調査の指定は、いかなる方式で、いつから、どういう段取りで、どういう規模、様式でやるかということを調査するのでありまして、担当者が必ずしも開発会社でやるというふうには限らないのでございます。と申しますのは、促進法の第十三条第二項に規定がございまして、開発会社がやりたいと思う地点がかりにありまして、その地点に開発会社以外のもの、従つて九電力とか、あるいは県とか、あるいは自家発とかいうふうなものが、自分でそれをやりたいというので、先願しておる場合に、審議会においてその先願の事項をまず検討いたしまして、その計画が至当であつて、そうして実施が可能だという判定を下した場合には、その地点は開発会社がやつてはいけないというふうに、先願優先の思想をとつております。開発会社がこの地点をやりたいという地点があつても、その地点にほかの会社の先願がございますれば、それとにらみ合せまして、先願の事項が妥当であれば、そちらにやらせるのが至当であるが、開発会社の資力その他の面から見て、開発会社にやらした方がよりベターだということになれば、開発会社にやらすということはあります。従いまして調査をやらしたからといつて、必ずしも全部それを開発会社がやるというふうに、事前に断定することはできないと思います。
  110. 阿部五郎

    ○阿部委員 そういたしますと、その調査地点は審議会で指定せられて、その調査を開発会社がなさつて――その調査たるや、ボーリングをやつたり、測量をやつたり、相当巨額の経費を必要とする調査でありましようが、それだけの投資を開発会社がしておいて、そうしてその結果それを、先願があつたからといつて、自家用とかあるいは九電力会社、こういう方面に渡してしまうということになると、そこの経費関係は一体どうなるのでございましようか。
  111. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 ただいままでのところでは、まだそういうケースはございませんが、将来そういうケースがかりに起きた場合には、その処分に関しましては、おそらく従来の例から申しますと、開発担当者が、それ以外の方が調査をした場合は、その調査の成果を買い取るなりして整理することになつておりまして、かりにそういう場合があつたとしても、開発会社が必ずしもその負担を最後まで負うというよりも、調査の成果を引継ぐといつたような関係に相なろうかと思います。
  112. 阿部五郎

    ○阿部委員 大体わかりましたが、開発会社というのは大体国家資本によつてできておるのであつて、すなわち国民のものであると言つてさしつかえないのですが、多分の経費を使つて調査して、それを私的な企業にそのまま渡してしまうようなことがあつてはならないと思いますが、その点、これはあなたにお聞きしてもどうかと思いますけれども、よほど慎重に扱つて、一般公衆のものであるところの開発会社に負担をかけるようなことがあつてはならぬと思いますが、そこについてもつと確かなとりきめはないのでございましようか。
  113. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 お説のように、開発会社はほとんど国の金で事業をやつている関係上、調査したものは相なるべくは開発会社が自分で担当するというのが至当なのではなかろうか、従いまして、調査の地点を指定する場合にも、大体開発会社がやるにふさわしい地点だという地点を選んで調査させておる関係上、原則論的に申しますと、開発会社がやるのが順序かと思います。しかしただいま申しましたように、そういう法律になつておりますので、審査の結果あるいは必ず全部絶対にそうなると事前に予想することはできませんから、ただいま申し上げましたようなことになつた次第でございます。
  114. 佐伯宗義

    ○佐伯委員長 石村英雄君。
  115. 石村英雄

    ○石村委員 今の、開発会社が調査せられるのは、審議会の方の調査せいという命令でおやりになるのですか。
  116. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 開発会社が調査地点を選定する際には、法の建前から申しますと、審議会でそれを指定しなければならぬという法律的な根拠は全然ございません。従いまして調査費を組んで、その際には主務官庁の許可がいりますから、主務官庁で許可をすれば、従いまして通産省が許可をすればそれで済むはずのものでございます。ところが御承知のように、電源開発の対象は法律で明記してございまして、その性格に合う所なりやいなやという判断に関しましては、主務官庁のみでこれを判断するよりも、むしろ各省が協議し、審議会でそれをさらに審議いたしまして、そうしてこれならば金をかけて調査させても価値のあるものだ、性格に合致するというような地点を御審査いただきまして、そうして指定いたした方が万全の策だと思いますので、行政的にはそういう慎重な処置をとつておる次第でございます。
  117. 石村英雄

    ○石村委員 くどいようですが、そういたしますと、調査するということは電源開発会社がまず発意するわけですね。従つて電源開発会社とすれば、調査の結果やらないということもありましようが、大体自分のところでやろうという下心があつて調査を発議したというように、これは常識的な解釈かもしれませんが、そう受取つていいでしようか。
  118. 佐々木義武

    ○佐々木政府委員 調査地点に指定する際には、審議会だけでかつてにきめるわけではありません。事前に十分会社側の方とお打合せをしまして、審議会にかけてきめるのでございますから、お説のような気持であることは事実かと思います。
  119. 佐伯宗義

    ○佐伯委員長 御質問ございませんか。  それでは本日はこれにて散会いたします。なお次会は公報をもつてお知らせいたします。     午後四時四十九分散会