運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1953-06-26 第16回国会 衆議院 運輸委員会 5号 公式Web版

  1. 昭和二十八年六月二十六日(金曜日)     午後一時四十七分開議  出席委員    委員長 關内 正一君    理事 岡田 五郎君 理事 關谷 勝利君    理事 原   彪君 理事 楯 兼次郎君    理事 川島 金次君 理事 鈴木 仙八君       大久保武雄君    岡本 忠雄君       木村 俊夫君    徳安 實藏君       南條 徳男君    山崎 岩男君       有田 喜一君    臼井 莊一君       正木  清君    松原喜之次君       山口丈太郎君    竹谷源太郎君       中居英太郎君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 石井光次郎君  出席政府委員         運輸政務次官  西村 英一君         運輸事務官         (鉄道監督局         長)      植田 純一君         運輸事務官         (自動車局長) 中村  豊君  委員外の出席者         運輸事務官         (大臣官房観光         部長)     間島大治郎君         中央気象台長  和達 清夫君         運 輸 技 官         (運輸技術研究         所長)     服部 定一君         日本国有鉄道総         裁       長崎惣之助君         日本国有鉄道理         事         (営業局長)  津田 弘孝君     ――――――――――――― 六月二十五日  ガソリンカーの運転区間を米沢駅まで延長等の  請願(牧野寛索君紹介)(第一七〇二号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  運輸行政に関する件     ―――――――――――――
  2. 關内正一

    ○關内委員長 これより開会いたします。  前会に引続き、運輸行政に関し説明を聴取いたします。まず観光関係の説明を求めます。間島説明員。
  3. 間島大治郎

    ○間島説明員 観光行政の現況につきまして、御説明申し上げます。  お手元に「観光行政の現況」という冊子を差上げてございますが、まず最初は観光行政の機構でございます。この第一ページ以下に書いてございますが、戦前には、昭和五年に鉄道省の外局として国際観光局というものが設立せられまして、外客誘致一般に関する業務を行つて参つたのでありますが、戦時中に廃止されまして、戦後、運輸省の中に観光課として復活を見ました。昭和二十四年六月の機構改革の際に、運輸省設置法によりまして、大臣官房に観光部というものができたのでございます。そしてこの観光部で観光行政一般を所掌いたしておつたのであります。この中には計画課、業務課、整備課の三課がありまして、それぞれ業務を分担いたしておるのであります。また地方機構といたしましては、運輸省の出先として、御承知の通り海運局及び陸運局がございますが、この海運局、陸運局、それぞれの中の総務部総務課の中に観光の係を置きまして、出先としての仕事をいたしておるのでございます。これは第五ページ以下に書いてございます。さらに都道府県に対しましては、あるいは旅行あつ旋業法あるいはまた国際観光統計調査規則というようなものによりまして、都道府県知事にある程度権限を委任しております。そういう業務を主管いたしますために、都道府県によりまして若干機構は違いますが、二十九府県に観光課が存在しております。観光課のないところでも、貿易観光課あるいは計画観光課というふうな名前で、それぞれ所管の課をきめておるのでございます。以上が機構でございます。  次に第二として、七ページ以下に書いてございます外客の来訪状況及び今後の見通しでございます。戦後外客の来訪が再開せられましたのは、昭和二十二年八月に貿易業者の入国が許されてからでございまして、その後入国範囲が逐次広がりまして、従つて来訪外客も逐年増加しておりまして、昭和二十七年におきましてはその数が六万四千四百五十三人、そのうち滞在客が二万七千、その推定消費額は二千百二十四万ドル、約七十六億円に達したのでございます。これを戦前と比較してみまするに、戦前最高を示しましたのは昭和十一年でございまして、この当時におきましては来訪外客が四万二千五百六十八、またその推定消費額は円にいたしまして一億七百万円、当時のドルに換算いたしまして三千百万ドルでございます。その当時におきましては、そこに書いてありまする通り、重要輸出品に比べましても、生糸、人絹織物等に次いで第四位を占めておつたのでございます。戦後逐次ふえて参りましたが、戦前の最盛期に比べて、来訪外客数におきまして――来訪外客数と申しますのは滞在客のみをとつて比べたのでございます。戦前の四万二千の中には、一時上陸客――船が横浜あるいは神戸につきました間に上陸して観光いたします者の数は入つておりませんので、かような滞在客だけを比べてみますと、いまだ戦前の六割三分にしか達しておらない。また消費額につきましては六割八分に当つておるわけでございます。また輸出貿易額に比較いたしましても、昭和十一年におきましては輸出貿易額の四〇%に達しておりましたが、昭和二十七年におきましては一・七%に当つておるにすぎないのであります。戦後の観光事業は逐年復活いたして参りまして、また最近におきましては講和条約発効後、客観情勢は非常に好転いたしておるのであります。しかしながら実績は今申し上げました通りでございまするので、今後さらに努力をいたし、また施策のよろしきを得ましたならば、私どもといたしましては戦前の水準を突破するのは、そうむずかしいことではないと考えておるのでございまして、最近の来訪状況からして、昭和二十八年度におきましては、来訪外客数が一時上陸を含めて八万人、また推定消費額は二千七百六十万ドル程度に達するという見込みを持つておるのでございます。戦則、戦後の統計の表をそこに出しておきました。また十ページ、十一ページには、戦前から現在に至ります外客数及び推定消費額の年次表、それから今次の増加予想を書いてございますが、それをごらんになるとわかります通り、大体ここ一、両年で戦前の水準に達する。また五年後には大体戦前の五割増というふうな目標を立てておるのでございまして、これはさほどむずかいことではない。今後われわれは相当努力いたし、また各般の施策のよろしきを得ますならば、達し得る数字であるというふうに考えておる次第でございます。  次に十二ページ以下に海外観光宣伝について書いてありますが、まず国際観光につきましては、大いに外客の誘致をいたしますためには、海外宣伝を実施する必要があるのでありますが、これにつきましては、国際観光事業の助成に関する法律というものがございまして、この法律によりますと、国際観光事業を振興するため特に必要があると認められましたときは、外客誘致宣の実施、その他国際観光事業を行う非営利の法人に対して、その経費の一部を補助することができるというふうな趣旨の法律でございます。この法律に基きまして、政令で補助を受け得る団体を指定するのでございますが、現在政令できまつておりますのは、財団法人の日本交通公社、これが海外観光宣伝を実施いたすために補助いたす、それから社団法人の全日本観光連盟、これは日本の民間観光機関の総合団体でございます。一口に申しますと、いろいろな啓蒙運動、あるいは施設整備の促進というような受入れ態勢整備のために、この団体にも若干の補助金を支出いたしておるのであります。  次に、それでは海外観光宣伝を担当いたします日本交通公社は、どういう活動をしておるかということでございます。この団体は海外観光宣伝につきましては、運輸省観光部の指導のもとにおいて、この法律により零して補助金を受ける。その補助金の額は昭和二十七年度においては四千九百万円でございましたが、昭和二十八年度の予算におきましては、五千九百九十余万円の額が予算案に計上いたしてあるのでございます。これにさらに交通公社といたしましては、相当額の資金を醵出いたしまして、それと両者を合せまし海外宣伝の資金に充てておるのであります。各種の宣伝資料を集め、また海外には昨年七月、ニューヨークに観光宣伝事務所を置きまして、ここに書いてあります通り各般の旅行のインフォーメーシヨンの提供、あるいはまた印刷物の配布、新聞、雑誌等に対する広告、あるいは旅行事情の調査というような仕事をいたしておるのであります。最近の情勢にかんがみまして、本二十八年度の予算に計上いたしました補助金の増加額は、主として本年秋に予定いたしておりますサンフランシスコの海外宣伝事務所の開設費用に充てる予定でございます。  次に、さらに海外観光宣伝の機関といたしまして、十四ページに書いてあります海外観光宣伝協議会というものがございます。これは運輸省の主唱に基きまして、各都道府県あるいは主要観光都市、交通機関、あるいは各種の観光機関を構成員といたしまして、昨年三月できたものでありまして、こういつた国際観光に関係のある団体が協力して海外宣伝を行い、特に海外で催されます各種の博覧会あるいは見本市というような場合、あわせて海外宣伝を実施する。その場合協力しまして、一つのまとまつた宣伝をするという目的のために、海外観光宣伝協議会というものができたのであります。本年におきましてもこの六月に、現在ハワイで博覧会をいたし、またサンフランシスコでも現在博覧会をやつておりますので、これにも参加いたしております。それから今年の予定としては、さらにシカゴ、シャトルの博覧会にも、この海外観光宣伝協議会の名をもつて参加する予定でございます。その場合の資金は、こういつたメンバーになつております団体がそれぞれ醵出いたしまして資金を出すという仕組みになつているのであります。  次に十七ページ以下におきましては、施設の整備改善について書いてございます。外客を誘致いたしましても、国内の受入れ施設が充実していなければならないことはもちろんでございます。このために、宿泊施設としてのホテル整備改善が必要でございます。このホテルの整備改善につきましては、国際観光ホテル整備法という法律が昭和二十四年十二月に制定されました。一定の基準に合いましたホテルを政府が登録いたしまして、この登録を受けましたホテルに対しまして法人税、あるいは地方税の上において、ある程度特典を与えるという仕組みになつております。そしてこれは外客の宿泊に適する旅館にも準用することになつております。この法律ができましてから現在まで登録せられましたホテルは全国で五十三、旅館は五十四に達しているのであります。ホテルの方は、大体登録し得るものの九割程度はすでに登録を終つております。旅館というのは、数は相当ございますが、この基準に合せるのにはなかなか資金もいるのでありまして、逐次増加して行く傾向にあります。なお受入れ施設といたしまして、戦後若干のホテルが新設せられましたが、しかしホテルの新設にはなかなか大きな資金を要しますので、従来ホテル施設の不足に悩んでおりましたが、昨年講和条約の発効に伴いまして、優秀なホテルが相当たくさん接収解除になりましたので、ホテル問題も相当緩和したのでありますけれども、しかしながら全国的に見ますと、場所によりましては、まだかなり逼迫いたしております。特に東京は相当接収解除になりましても、なおかつホテル施設が著しく不足しているという現状でございます。  次に、ホテル施設に対しまする融資あつせんの現状でございます。ホテルあるいは旅館の整備をいたしますためには、もちろん資金が必要でございますが、これにつきましては、戦後、外客宿泊施設に対しまする融資順位の引上げを行いました。と申しますのは、こういつた宿泊施設に対する産業資金の融資順位は、丙種に相なつておつたのでありますが、これでは十分な整備ができませんので、大蔵省と交渉いたしまして、外客宿泊施設に対する融資順位を甲に準ずるものというように引上げを行つたのであります。なおそのほか従来若干のものに対しましては、見返り資金及び開発銀行からの融資あつせんをいたしました。また、一般市中銀行からの融資に対しましても、日銀を通じまして融資あつせんを実施いたしまして、かなりの実績を上げたのであります。しかし最近におきましては、御承知の通り一昨年以降融資の方針が重要産業に限られるような情勢に相なりまして、その後はことに設備資金の融資が抑制せられるという傾向にありまして、なかなか思うように行つておらないのが現状でございます。しかしホテルの現状を見ましても、先ほど申し上げました通り、なお絶対的にホテル施設が不足しておるところもありますし、さらに全般的にホテルあるいは旅館の施設の近代化をはかる必要があるのでございまして、運輸省といたしましても、今後はさらに強力な融資あつせんの手を打たなければならないと考えておる次第でございます。  次に、観光施設として第二に重要なのは道路の問題でございます。これは建設省の所管ではございまするが、観光事業推進の見地から、運輸省といたしましても重大な関心を持つて、常時これに対する計画を立て、そうして建設当局に要求をいたしておるのでありますが、従来資金の関係で遅々として進んでおりませんでしたが、この一両年におきまして、ややこの整備も緒についたということがいえるのであります。それはまず道路法の改正によりまして、国道が一級国道、二級国道にわかれまして、その両方を合せますと、国道総延長が二万三千八百七十七キロで、従来の約倍以上に相なつたのであります。そうして従来の道路法では、観光道路というものを国道に入れる基準がなかつたのでありますが、新しい道路法で、二級国道には観光上重要な道路は入れ得ることに相なりました。この点建設省とも折衝いたしまして、相当重要な観光道路は、との二級国道に含まれることに相なつたのであります。しかしながら、われわれが主張いたしました案の中でも、かなり重要なものはなお若干は二級国道に含まれておらないのが現状でありまして、この点につきましては、今後さらに努力をしなければならないと考えておるのであります。建設省としましては、今後は従来と違つて、国道に指定しました以上は、年次計画としてここ数年の間に整備して行くという方針を立てておるのであります。  また別途の措置といたしまして、御承知の通り昨年の六月に道路整備特別措置法ができまして、これは主として観光道路に適用されるものでございますが、普通に公共事業費ではなかなか実施できがたいもので、地方公共団体が資金運用部資金を借りまして、料金をとつてつくります有料道路の制度でございます。昨年から着手いたしまして、今年もさらに若干の新路線を予定いたしております。これは法律によりますと、有効期間は三年ということに相なつておるようでありますが、現状から見ますと、とても三年では及びませんので、当然この有効期間は延長せられなければならないものと考えておるのであります。さらに道路整備の問題といたしまして、今国会にも道路整備費の財源等に関する臨時措置法案というものが出ておるようでございますか、もしこれが通過いたしますならば、道路整備は一段と促進せられるのではないかと考える次第でございます。  次に、第三は、海上観光事業の問題でございます。わが国は四面海に囲まれておりまして、特に瀬戸内海その他若干の地域は、世界的に見ましても有数な海上観光地でありますが、陸上と比べますと、海上観光の施設は著しく遅れておるのであります。最近観光事業審議会等でもこの問題を取上げまして、政府に急速なる整備を要求しておるのでありますが、施設の面におきましては、まず観光に適した観光船の建造、あるいは施設の改造の問題及び観光港、遊覧港――遊覧港と申しますのは、これは主としてヨット・ハーバーを意味しております。ごういつた港の整備と二つの問題がありますが、これにつきましては、運輸省といたしましても各方面の要請をいれまして現在その具体的な実現策について研究をいたしておるのであります。  さらに国際的に考えまして、観光事業の見地からは日本船及び日本の飛行機による国際航路の開設ということが非常に大切ではないかと思うのであります。御承知の通り現在日本と外国との航路は、全部外国の船及び飛行機によつておりますが、このためにせつかく日本に来ましても、日本滞在費よりもより多くの運賃を外国の会社に払つておるわけであります。これを一刻も早く日本側がとるということを考えなければならないのであります。また日本から外国に出ます外貨の節約というふうな見地からも、当然推進せらるべきことであると考えておるのであります。先ほど申し忘れましたが、港の設備につきましては、従来観光的にはほとんど考えられておりませんでしたが、運輸省といたしましては港湾局と協議いたしまして、現在各方面から資料を集めまして、観光港湾の長期整備計画というものを立てまして、これを年次計画によりまして今後推進して行くということで計画を立てておるのであります。  第五に、二十五ページ以下に接遇の改善について書いてございますが、日本に参りました外客の接遇の改善の問題であります。これにつきましてまずガイドの問題であります。御承知の通り日本は外国と比べまして、言葉の問題におきましても外客が日本に来ました場合には非常に困難を感ずる。その関係で外客につき添いまして常時案内するガイドというものが、非常に大きな役割を果しておるのでありますが、これにつきましては昭和二十四年六月に通訳案内業法という法律が出まして、これによりまして一切のガイドが運輸大臣の行う試験に合格しなければならない、そうして試験に合格しました上で都道府県知事の免許を受けなければならないということに相なつておるのであります。毎年一回試験を施行いたしまして、現在まで合格者が五百十七名、そのうち免許を受けました者が三百九十七名に達しておるのであります。こういうふうに試験は実施いたしておりますが、しかし試験に合格しただけでは、すぐには優秀なガイドとして役立つわけには参りませんので、運輸省といたしまして、さらにこの試験合格者に対しまして実地の訓練、また必要な知識を与えるというふうな見地から、毎年ガイドを集めて研修会を実施いたしておるのであります。私どもといたしましては、この実地研修ということをさらに制度化いたしまして、強力にいたさなければならぬと考えておるのであります。  次に旅行あつ旋業法のことについて申し上げたいと思いますが、これは昨年の七月に出ました法律でございまして、旅行あつせん業者を登録制度にいたしまして、営業をする前には必ず登録をしなければいけない、そしてまた一定の営業保証金を納めなければならない、またこれに伴いまして、ある程度の監督をいたす規定になつておりまして、これによりまして旅行あつせん業者の素質の向上、また旅行者の利益の保護をはかるという制度でございます。昨年七月に法律が出ました以来現在まで、五百名ばかり登録いたしております。  最後に三十七ページをごらん願いますと、昭和二十八年度の観光関係予算の大綱について掲げてございます。先ほども若干触れましたが、三十九ページをごらん願いますと、総額におきましては八千三百九十万円程度でございますが、この中で大きなものは、対外観光宣伝に対する補助金として、日本交通公社に参ります約六千万円、全日本観光連盟に対する約千五百万円程度のものでございまして、あとは約八百万円程度のものが、一般観光行政の経費ということに相なつておるのであります。なお一番最後の四十ページに、観光部所管の主要公益法人の一覧表を掲げてございます。  以上はなはだ簡単でございますが、観光行政の現況を御説明申し上げたような次第でございます。
  4. 關内正一

    ○關内委員長 次に中央気象台関係の説明を求めます。
  5. 和達清夫

    ○和達説明員 中央気象台の所管事項について御説明申し上げます。  中央気象台は、その中枢機関として東京に中央気象台がありまして、地方機関としては、資料に書いてありますように、札幌、仙台以下五箇所に管区気象台、また函館、神戸、舞鶴、長崎に海洋気象台がございます。この管区気象台の下部組織には、五つの地方気象台がありますほかに、百二十九の測候所と八つの航空測候所があります。お手元に差上げました数字に少し間違いがありましたから訂正いたしますが、千二百七十二と書いてありますのは、千二百八十八の観測所、そのあとの三一三と書いてあるのは、四一八の検潮所であります。このほか中央気象台の付属機関として気象研究所、高層気象台、地磁気観測所、地震観測所、気象通信所、気象測器工場、中央気象台研修所があります。  こういうような機構でもつて気象業務という仕事をしておるわけでありますが、その気象業務の概要は、第二番目に簡単に書いてございます。この業務に関する基本制度は、昨年法律第百六十五号気象業務法というもので定められております。気象業務の目的は、災害の予防、交通の安全の確保、産業の興隆等、公共の福祉の増進に寄与するとともに、気象業務に関する国際的協力を行うということが明示されております。中央気象台は、気象台という石前はついておりますが、実際におきましては、気象物理学全般にわたつて、地震、火山、海洋、地磁気等の自然現象を観測して、その結果を整理し、これを公表いたします。また気象台以外の機関において、こういうような観測その他を行つておるものに対しては、技術的指導を行つております。また気象とか地震とか、そういうような自然現象で、これが予報することができるもの、またそれによつて一般の方々に役に立つものについては、予報を出し、そうしてそれが大きな災害を及ぼすおそれがある場合には、警報を出すということをいたしております。これらは一般に周知しなければ価値がありませんので、報道機関の協力を求めて、公衆に周知するということに努めております。気象台では一般の報道は報道機関によることが多いのでありますが、部内と申しますか、気象業務を行つておる機関、あるいは船舶なり航空機なり特別のものに対しては、無線の通信による資料の発表を行つておりますが、これは国内的の意味ばかりでなく、国際的にも行つておるわけでございまして、特に極東アジア地区の気象機関の中枢になつております。これは後に申し上げます世界気象機関条約にまだ加盟しておりませんのですけれども、実際の業務は、この極東アジア地区の気象機関の中枢としての、この地域の気象資料の収集、整理、放送並びに台風警報の発表について、事実上の責任者となつております。今申しましたように、国内的には気象業務法に基き、国際的には、関連しておるところの条約は世界気象機関条約、国際民間航空条約、海上における人命の安全に関する条約というようなものに基いておるのであります。なおこの世界気象機関条約の加盟につきましては、かねて政府から申請いたしておりましたところ、このほど加盟国三分の二以上の賛成を得まして、確実に加盟できるという見通しがついております。  第三番目には、気象による災害の防止軽減に対する対策であります。気象事業の重要な使命として、災害防止故減の対策ということがありますこと肝申すまでもないことでありますが、二の使命を達成するには、第一には予知とか警報というものを出す、第二には各種の防災計画の樹立に必要な気象次料を提供することであります。  第一の予報とか警報というものを出すことにつきましては、これらは迅速、確実に出すことが必要なことは由すまでもないことでありまして、そのために通信施設の機械化あるいは近代化といいますか、ここに書いてございます通信施設のテレタイプ回線化、天気図の無線模写電送を目下計画いたし、少しずつ実際に使つております。またこれら災害の防止軽減については、気象台以外の政府機関やあるいけ通信関係の機関に対して積極的の協力を得ませんと、その仕事ができませんので、現在におきましては気象警報伝達組織、津波警報伝達組織というような組織がございまして、この組織に上りまして迅速、確実な周知伝達をはかつております。  第二の防災計画に対する基礎資料の提供ということは、ここに書いてございます通りで、格別御説明することもないのであります。  第四番目は、産業の振興、国土開発のための対策に対する気象業務であります。近年電力の開発あるいは国土開発ということが非常に重要なことになつて参つておりますが、これらの基礎になるところの水資源の利用というような面に対しましても、また一般の工業、農業に対する基礎資料として、あるいは港湾設計とか都市計画に対する基礎資料としての気象資料の利用が、近年非常に増して参つております。これに対して気象台では、従来の資料を十分整備してお役に立てておりますが、現在もし不足があるとすれば山岳地帯における観測資料が今なお不足しておりますので、各方面の要求に応ずるため至急その対策を立てております。なお気象資料というものはいろいろな役に立つておりますが、積雪寒冷単作地帯振興臨時措置法による補助金や平衡交付金、あるいは寒冷積雪地給の計算というようなものには、客観的の材料として非学に亘要な役目をいたしております。  次は五番目の、海上における気象観測でございます。これはわが国が海に囲まれておるということから、海上の気象資料が非常に大事であることは申すまでもありません。また海洋資源の開発という点からしても、海上気象ということは非常に重要になつております。その海上気象は、南方の領土がありました時代には多少そこからの資料によつて満足されてはおりましたが、現在におきましてはそれらを十分に入手することができませんので、その対策として海上におります船舶からできるだけ気象を通報してもらつて、それを利用すること、また四つの海洋気象台にできるだけ大きな観測船を置きまして、海洋気象観測を行うというようなことを希望しております。前者の方は実際にいたしておりますが、後者は気象観測船を十分持つておりませんので、そういたしたいと希望しておる次第であります。  なおその次に固定点観測業務というのを申し上げますが、これが海洋気象観測に重要な役目を果しております。固定点観測と申しますのは、大洋のただ中に観測船を定位置に浮べておきまして、気象観測をいたすのであります。現在これは行政協定第八条a項によつて二点行つております。一点は三陸東方沖、一点は土佐南方沖でございます。この二点における定点観測は、国際航空気象並びに一般の気象にももちろん役に立つもので広りまして、わが国の気象事業にとつて非常に重要なものであります。X点の方は――X点と申しますのは三陸の沖でありますが、X点の方は東北、北海道の冷害の予想に、またT点と申す土佐沖の方は台風の進路予想その他の役目を果しております。この定点観測船では、航空のためにビーコン業務も兼ねて行つております。これは海上保安庁の所管になつておる業務でありますが、中央気象台が委託されてその業務をいたしておるわけであります。これらの定点観測業務は、昭和二十二年から米国の指令で開始されたもので、その当時PD予算でまかなわれておりましたが、講和後の経費はわが国と分担いたしまして、米国政府が七五%、日本政府が二五%ととりきめられております。この刷りもので「平和回復善後処理費より支出」と書いてございますが、本年度はそうではございませんので、これはお消し願いたいと思います。なお本年の経費の分担は目下折衝中であります。この業務に使つております観測船は、日本の観測船が一隻と米国の観測船が五隻でいたしております。米国側の五隻と申しますのは、日本海軍が元使つておつた戦時急造船でありまして、この戦時急造船が非常に老朽いたしておりまして、この定点観測をいたすのに非常に危険が予想されることを私どもはおそれております。この五隻を新しいもつと大型の船ととりかえることを、米国政府に目下外務省から要求していただいておるのであります。  第七番目は航空気象業務で、民間航空の開始にあたりまして、航空保安のために航空測候所というものをここに書きました羽田、小牧、伊丹以下八つの飛行場に設けましてその際こういうような飛行場におきましては米軍が航空気象の仕事をやつておりますのでそこから資料をもらうということで、通信要員だけが予算で認められ、それをいたしております。しかし近くわが国も国際民間航空条約に加入いたしますし、また講和後のことでありますので、こういうような航空気象業務はわが国独自の手で全部行いたいと私どもは存じておりまして、逐次そういう方向に進んでおります。航空気象業務は羽田に中枢がございまして、この中枢は国際民間航空条約で定められたわが国の中心として、はずかしくないだけの施設を持つておらねばならないものであります。  その次はマーカス島でありますが、これは御承知のミッドウェーに行く途中の無人島でございますが、気象上大切な所であります。米国領土でありますから、米国から委託されまして、気象台では六十名をこの仕事に充てております。これは全部米国政府支弁の費用において行つております。  九番目は気象業務に対する監理で、気象業務法というのが昨年公布されまして、これによつて中央気象台の行う業務あるいは中央気象台以外の行う気象業務を規定しております。その中で気象台以外のものが観測する場合には、その観測の基準に従わなければならない。第二番目には予報業務を行う場合には、これは運輸大臣の許可を要する。今日実際許可を得ておるものは日立市、那珂湊気象観測所、これは県営でございますが、なお民間の気象会社が一つございます。なおこの予報は特定の地域に対して許可されたものができますが、警報は中央気象台以外の機関か行うことは禁止されておるのでございます。  なお気象観測に使う器械につきましては、観測を適正にするために、運輸大臣の検定を受けなければならないように規定されております。以上であります。
  6. 關内正一

    ○關内委員長 次に運輸技術研究所関係の説明を求めます。
  7. 服部定一

    ○服部説明員 運輸技術研究所の所管事項について御説明申し上げます。お手元に差上げました運輸技術研究所概要書につきまして御説明をいたしたいと思います。  運輸技術研究所は昭和二十五年四月一日に設立ざれたものでありまして、運輸技術行政の裏づけとなります試験、調査、研究を行うところであります。これを専門別に見ますと、船舶関係、港湾関係、鉄道関係、自動車関係、航空関係及びこれらの共通の技術的研究部門となつております。これらの船舶、港湾、鉄道、自動車、航空各専門は、お互いに非常に密接な関連を持つておりますために、これらを有機的につなぎまして研究を行うことが、施設、人員その他の重複を避ける意味等におきまして、非常に有利でありますので、運輸省としましては、これを総合的研究所として発足いたしたわけであります。このうちの船舶部門につきましては、御承知のように逓信省の時代、船舶試験所として発足しまして以来、三十七年の日数を経過しておるのでありまして、わが国の造船技術界に非常な功績を残して来たところであります。また港湾、鉄道、自動車の部門は、元国鉄の所管になつておつたわけでありますが、国鉄が昭和二十四年六月に公共企業体として発足しましたので、その当時これを分離しまして、運輸省の所管になつたものであります。次に、航空部門でありますが、これは昭和二十七年民間航空再開に伴いまして、航空輸送の安全性の確保という見地から、これを行います検査、試験、研究業務を遂行するために、昭和二十八年度から新しく部を設置しまして実施したものであります。  次に運輸技術研究所の機構図について御説明いたします。所長の下に次長制をとつておりまして、三人の次長を置いております。庶務、会計を総括しまして管理部門を置いております。次に技術部門でありますが、技術部門は全体で十五部ございます。この最初にあります共通工学部門、熔接部門、原動機部門、これは先ほど申し上げました船舶、港湾、鉄道、自動車等にそれぞれ関係のありまする部門を共通的に外に出しまして、この部門をつくつておるわけであります。共通工学部門と申しますと、たとえば各研究室に共通します計測だとか、計測機器あるいは低温における器材の性能その他のことをやつておるところでありまして、熔接部門、原動機部門は大体その文字の通りであります。船舶推進部、船舶性能部、船舶構造部、船舶艤装部、船舶機関部、これらは船舶関係の各技術部門でありまして、船舶に関する試験、研究、調査、設計等をいたしておる部門であります。港湾につきましては、港湾物象部、港湾施設部を置きまして、物象部は港湾の漂砂の研究とか、あるいは波力、あるいは地盤沈下等、その他の基礎的の現象を主としてやつているところであり、施設部門は、港湾の施設についてやつているところであります。鉄道車両部、鉄道施設部、これは主として施設を対象といたして試験研究をいたしております。自動車の性能部、自動車の整備部は、自動車の安定、操縦性能あるいはブレーキの問題等、自動車の運用部門につきましての試験、研究、調査をやつておるところであります。航空部門は、航空機、航空原動機、航空機装備品、飛行場あるいは航空保安施設について試験、研究をやつておるところであります。それから大阪と八幡に二つの支所がありまして、大阪は大体におきまして船用品の検定試験、八幡におきましては鋼材の試験研究をやつております。  次におもなる職員名でありますが、人員は全体で三百五十九名、うち管理部門は八十五名、大学あるいは高専卒業以上のものは百六十名というふうな配分になつております。その詳細については省略させていただきます。  次に第五項といたしまして、研究所の業務について申し上げます。研究所の業務は、研究業務と試験検査業務と受託試験業務との三つにわかれております。  研究業務につきましては、運輸行政の裏づけとしての各種の資料を提供するほかに、運輸技術の全般的進歩向上をはかるのを目的としてやつておるのでありまして、技術行政面に直結した仕事をしたいと心がけております。従つて研究項目の選択にあたりましては、運輸の将来を洞察するとともに、時宜に適した問題を選びますと同時に、運輸省内外の諸機関のいろいろの要望、あるいは一般業界からの提案される問題につきまして、それらの要求に即応するように努めて参つております。研究所が研究の成果を発表します方法としましては運輸技術研究報告、これは英文と和文とございまして、月刊でございます。それから研究発表講演会を春秋二回やつておりますが、各回とも講演題目は約四十くらいございます。なお各専門学会雑誌に発表することはもとよりであります。過去に行いました研究のおもなるものにつきましては、お手元に差上げてある項目に約四十ほど羅列してございますし、現在行つておる項目につきましても、大体四十くらい書いてありますが、これらについては省略させていただきます。  次に、試験検査業務でありますが、船舶を製造しようとするときに依頼がありました場合には、造船法に基きまして、なお船型試験規則によりまして推進試験を行つております。また船舶の推進性能に関する各種の試験とかあるいは調査、設計等もやはりこの規則によつて行つております。また船舶用の機関あるいはボイラーにつきまして、製造した者から依頼があつた場合には、造船法に基きまして船舶用機関性能試験規則によりまして、これらの試験をやつております。また船舶に関する各種の装備、たとえば救命具あるいは消火施設その他船用品に対しましては、船舶安全法に基きまして、船用品検査試験規則あるいは船用品型式承認規則によりまして、これらの試験をやつております。大体これらの試験につきましては、実費に相当する料金をとつてやつておるのでありまして、昭和二十五年度が約三百五十万円、二十六年度が二百八十九万円、二十七年度が四百四十六万円、大体こういうふうな国庫収入となつております。  次に受託試験業務であります。これは民官を問いませんで、運輸省以外の方からいろいろ試験の依頼がありましたときには、その問題が研究所の試験項目と合致するもの、あるいは研究所の試験、研究に重要な資料を与えると認めました場合には、本業にさしつかえのない限り、これらの試験を受諾いたしまして、調査、設計、試験、研究等を行つておりまして、これらは年間大体二百七十万程度受諾いたしております。  次に研究所の所在地であります。現在各地にまたがつて散在しておりまして、その点非常に不便をしておるのでありますが、目白、月島、三鷹、鶴見、久里浜、そのほか大阪、八幡の支所になつております。特に申し上げたいのは三鷹の研究所のことでありますが、これは元中央航空研究所がそこで航空研究を行うためにやつておりました施設、土地その他を引継ぎましてやつておるのでありまして、土地といたしましては現在約八万六千坪、建物といたしましては一万坪の施設を持つております。その他航空に関しまする諸施設等、時価約二十億ほどのものを受継いでやつております。将来航空研究が再開されましたときに、これらの施設あるいはその当時からおりました研究者等は、相当重要視すべきではないかというふうに私どもは考えております。  次に研究成果のおもなるものを申し上げたいのでありますが、非常にたくさんになりますとあれですから、一つか二つ公表申しておきたいと思います。  まずガス・タービンの研究でありますが、これは昭和二十二年ごろから始めており、運輸技術研究所出発以来、この問題は相当重要研究項目として坂上げて参つたわけであります。その理由は、非常に軽くて小型で、また低質燃料を使用することができるというふうな点から、将来の原動機はこちらの方に移行するのではないかというふうな考えのもとに、相当重要視しましてやつて来たわけであります。いろいろ研究いたしました結果、現状を申し上げますと、現在二千五百馬力のガス・タービンが実際に動いております。しかも本年はこれに発電機を直結しまして、実用運転をやつております。二十七年度の冬季渇水期におきましては、相当の電力を工場の方に供給し得たところまで参つております。この点を申し上げておきます。また船舶用のガス・ター、ビンにつきましては、現在三菱の長崎造船所で製作中でございまして、二十七年度の運輸省の補助金等もつぎ込んでいるわけでありますが、現在五百馬力、これは運輸省の技術指導のもとにやつておるわけで、ほぼ完成し、この九月ごろ陸上の運転が始まることになります。これは航海訓練所の北斗丸に積んで、実際の試験をやることになつております。船舶用のガス・タービンにつきましては、大体そこまで研究が進んでおります。なお研究項目につきまして申し上げたいのでありますが、時間がありませんので……。
  8. 關内正一

    ○關内委員長 次に鉄道監督局関係の説明を求めます。
  9. 植田純一

    ○植田政府委員 鉄道監督局関係の所管事項につきまして御説明申し上げます。「鉄道監督行政の現状」というお配りしてあります冊子につきましてごらん願いたいのであります。  組織の概要につきましては省略いたしますが、要約いたしますと、日本国有鉄道、地方鉄道、軌道並びに鉄道車両工業に対します監督及びその行政が、この鉄道監督局の所管事項の中心をなしておる次第でございます。これらのうち特に重要と思われます点につきまして御説明申し上げます。  まず国鉄につきまして申し上げますと、現在の日本国有鉄道は、昭和二十四年の六月に公共企業体といたしまして発足いたしたのでありますが、今日まで過去四年間の経験に徴しまして、またさらに最近できました同種企業体等と比較いたしまして、もつと強く企業の自主性を認めた方が、公共企業体として一層その成果を発揮することができるように考えられます。特に財政経理の面におきましては、そういう点検討すべきところがかなりある、かように存じまして、日本国有鉄道法の改正につきましていろいろ検討をいたしておつたのであります。いずれこの改正法案を提出いたしまして皆様の御審議を煩わしたい、かように存じております。  次に国鉄の輸送状況でございますが、二十八ページにございますように、国鉄の輸送量は戦前に比べまして相当ふえております。二十七年度は鉄道の旅客輸送人員が三十四億二千七百万人、貨物が一億五千二百万トンでありまして、戦前の昭和十一年に比べますと、旅客は約三、一倍、貨物は約二四倍という数字を示しておるのであります。ただこれに対します施設及び車両でございますが、直接戦争によります被害の復旧はおおむね完了したということが言い得ろのでありますか、戦争中あるいは戦後の混乱期におきまして、財源の不足あるいはまた資材の不足等のために、また一方におきまして非常に酷使いたしました結果、荒廃いたしたものに対する整備あるいは修繕の状態は、今日まで相当努力いたしたのでありますが、まだ不十分と申すほか左いのであります。これらの取替不足のもののうちで、緊急に取替を要するもの、これは国鉄の計算によりますと千八百億くらいに達する、こういうふうな状況でございます。今後これらの整備につきましては、財源等につきまして極力努力を重ねて参りたい、かように存じて、おります。  次に国鉄の当面いたしております事業計画のうち、おもなものについて申し上げますと、三十二ページ以後にございます国鉄の新線建設でございますが、わが国の産業資源の開発、あるいはまた輸送系絡上、新線の建設ということは必要でございまして、一般社会、国民のこれに対する要望もまた非常に強いものがあるのであります。政府といたしましても、そのために運輸大臣の諮問機関といたしまして、一昨年五月新たに鉄道建設審議会を設けたころの基本的な事柄につきましては、鉄道建設審議会の意見を徴しまして、処置いたしておる次第でございます。実際の状態はどうかと申しますると、昨年度におきましては、当初予算二十億の予算をもちまして、また年度の補正予算で五億追加になりまして、結局二一五億の予算をもちまして、合計二十四線に昨年着手いたしました。本年は引続きこれらの線の継続工事をいたしておるのでありますが、二十八千しの予算といたしましては、九十億を計上いたしまして、これらの継続を中心といたしまして、新線建設を実施いたしておる次第でございます。なお新線建設につきましては、鉄道敷設法の予定線といたしまして、掲げてありますところのこの予定線の追加に対する要望も、一面におきまして切なるものがございます。この点につきましても、鉄道建設審議会におきまして、慎重御審議の結果答申がございましたので、特に十三線につきまして、その予定線に追加するということを織込みまして、鉄道敷設法の改正法案を近く提出いたす予定にいたしております。いずれ皆様の御審議を煩わしたい、かように存じておる次第でございます。  次に国鉄の電化でございますが、電化は輸送力の増強、経営の合理化上特に必要と存じておるところでございまして、さしあたり月下工事中の東海道本線、浜松、姫路間のうち、名古屋までは本年の八月、また貨物につきましては稲沢までは十一月に営業を開始いたす予定でございます。さらに将来は予算の事情の許す限り、東北本線あるいは常磐線の電化工事を極力推進いたして参りたい、かように存じておる次第でございます。本年度は先ほども申しました東海道本線あるいは山手貨物線その他の必要な電化工事の予算といたしまして、約七十八億円の予算を計上いたしておる次第でございます。なお電化のほか、ディーゼル化等につきましても、予算事情の許します限り、その計画実施を進めて参つておる次第でございます。  次に地方鉄道軌道事業、いわゆる民営鉄道の経営状況につきまして、ごく簡単に申し上げたいと存じます。三十七ページ以後にいろいろの資料を掲げておりますが、現在わが国におきまして民営鉄道と称するもの、地方鉄道、軌道その他専用鉄道、索道事業等を合計いたしますと、約五百の事業者がございまして、九千キロあまりの営業キロを有しておる状況でございます。この経営状況を見ますると、今日まで動力費及び人件費等が増加の一途をたどりまして、これが打開策といたしまして、一面企業の合理化を推進いたしますとともに、数度にわたりまして運賃の改正をいたして参つたのでありますが、その収支の現状は、お手元の資料の四十三ページかにございますように、百六十一社中百五十社分について見ますると、これは四十四ページの一軸最初の行にございますが、固定資産に対する純益金の割合は六%ということになつております。しかもこれは比較的経営状態のいい大都市周辺の、いわゆる郊外電鉄をも含めての数字でございますので、他の地方の小規模な一般地方鉄軌道は、その設備におきましても、また収支の面におきましても、非常に苦しいと申しまするか、憂うべき状態にあるものが少くないのであります。この状況はすでに二、三年前からほとんど変化しておりませんが、特に最近におきましては自動車の発達が著しいために、そういう鉄道がますます苦しい立場に追いやられておるのが実情でございます。こういう状態に対しまして、これら民営鉄道が地方における産業の発達、民生の安定に重要な役割を持つておるところの公益事業であります点を深く考えまして、私どもといたしましても、こういう重要な意味を持つ路線につきましては、施設の維持あるいは改良につきまして、極力融資のお世話をしたり、そういう点について努力をいたしておるのでありますが、さらにどうしてもこの収支の相償わない場合の何らかの助成の方法、あるいはまた資源の開発、産業の振興上特に重要な鉄道の建設等について、何らか助成の必要をかねて痛感いたしておるのでありますが、現在におきまして、はなはだ遺憾ながら、これにつきましての何らの助成の方法もないというのが現状でございます。この点につきまして非常に苦慮いたしておるような次第でございます。  前後いたしますが、資料の二十六ページにもどりまして、鉄道車両工業につきまして一言申し上げたいと存じます。最近輸出品といたしまして鉄道車両が特に注目されて参つておりますが、わが国の機械輸出品の中で、船舶、ミシンに次ぎまして第三位を占めておるのが鉄道車両でございます。この資料にもございます通り、特需をも合せますと、年間約三十五億円程度の実績を上げておる次第でございます。最近東南アジア、南米等の地方からこれに対する関心が非常に高まりまして、日本の鉄道車両に対する引合いの数量も増して参りましたし、また実情調査のため来朝される向きも増して参りまして、前途に明るい希望を寄せておるのでございます。ただ遺憾なことには、主要材料であります鋼材が、国際価格に比較いたしまして高信であるために、鉄道車両の価格に影響いたしまして、行悩みの原因となつておりますが、その点についても、打開のため何らかの処置を講ずる必要があろうかと考えておるのでございます。なお一般的に企業合理化促進のために、融資あつせん等の助長方策をあわせて、推進いたしまして、できるだけ鉄道車両工業の振興、特にこの輸出の振興につきまして努力いたして参りたい、かように存じておる次第でございます。  以上はなはだ簡単でございましたが、鉄道監督局の所管事項につきまして御説明申し上げました。  さらにお手元にお配りいたしてあります日本国有鉄道の予算参考資料につきまして、一応国鉄の予算の概略につきまして御説明を申し上げたいと存じます。  この第二表の昭和二十八年度資金計画につきまして、その全貌を御説明申し上げます。損益勘定と出資令及び工事勘定とにわかれておりますが、損益勘定の運輸収入は約二千三百九十一億円でございまして、ここにございますように、二十七年度の予算に比べまして二百十三億の増加でございます。この運輸収入を基本といたしまして、雑収入、政府会計からの受入れ等を加えまして、合計二千四百三十一億、これが損益勘定におきますところの収入でございます。これに対する支出といたしましては、経営費が千九百八十八億、利子が六十八億、減価償却費四十九億、特別補充取替費二百七十六億、予備費が二十億、これに借入金の返還三十億を加えまして、支出の合計が二千四百三十一億でございます。このうち減価償却費の四十九億、特別補充取替費の二百七十六億、合計三百二十五億余りのものが、実質的な国鉄の施設維持のために必要な減価償却の豊川といたしまして、これが工事勘定の方に繰入れられております。すなわち工事勘定の方の資金といたしましては、資金運用部からの借入れが百四十五億、鉄道債券が八十五億、不用設備及び物品売却が一億、先ほど申し上げました損益勘定からの繰入れが三百二十五億、合計五百五十六代というのが工事勘定の収入でございます。この五百五十六億のうち九十億が、先ほど御説明申し上げました建設費、四百六十五億が電化等を含めました改良費、それから九千六百万円、これは出資ということになつておりますが、これは東京の帝都高速度交通営団の池袋、お茶の水駅間の新線に対する国鉄負担の出資分でございます。以上が国鉄の予算の概要でございまして、これを款項別に歳入歳出予算として表示いたしましたものが第一表であります。また損益勘定の経費の内訳を示しましたものが第三表でございます。  第三表につきまして若干補足いたしますと、人件費の関係におきましては、昨年度認められました一万三千四百円ベースを基礎として人件費を組んでございます。これに期末手当あるいは奨励手当、休職者の給与等を加えまして八百二億というのが、損益勘定におきます給与総額であります。物件費といたしましては、昨年度補正予算において認められました電力値上りのほか、輸送量の増加に対処するための増額等を織り込みまして、経営費総額千九百八十八億円ということになつている次第でございます。  なお第四表は工事経費の内訳でございます。これも先ほど来簡単でございましたが、御説明申し上げた通りでございます。  第五表は二十八年度予算人員表で、以上のいろいろの計画を実施するために要する職員数は、四十四万七千二百四十九人でございます。勘定別にこの表ができておりますが、合計はそういう数字でございます。前年度に比べまして三百三十人の増加ということになつておりますが、これは本年度におきまして、新線開業に伴い必要な人員を加えたものであります。  以上はなはだ簡単でございますが、国鉄予算の概要を御説明申し上げた次第でございます。
  10. 關内正一

    ○關内委員長 次に日本国有鉄道関係の説明を求めます。津田説明員。
  11. 津田弘孝

    ○津田説明員 私、国鉄の営業局長をしております津田でございます。最近の国鉄の運輸状況につきまして、きわめて簡単に申し上げたいと思います。  お手元に差上げました資料三枚目をめくつていただきますと、グラフかついておりますが、あまり数字のことをくだくだ申し上げるのもどうかと思いますので、最近数箇月間の傾向、なかんずく先般の国会におきまして御承認を得ました運賃改正後の状況等につきまして、それを中心として簡単に申し上げたいと思つております。縦の長い表からまず見ていただきます。  第一には旅客の輸送の状況かどうであるかという点について申し上げたいと思いますが、この表の見方といたしまして、一番下のところに十二、一、二、三、四、五、六とございますが、これが昨年の十二月、一月、二月、三月、四月、五月、六月の上旬と、それの一日平均というふうに見ていただければいいと思います。それからお客さんの頭数から、どういうような傾向をたどつたかという点を申し上げます。まん中のところに乗車人員というグラフがございますが、この左の方の数字は一日に乗車する旅客の乗客数でございます。大体国鉄を利用する旅客の数が毎日九百万人ないし一千万人でございます。毎日々々それだけのお客さんが国鉄を利用しているわけでございます。それを定期のお客と一枚々々切符を買います、われわれは定期外の旅客と言つておりますが、それとに区別いたしますると、九百万のうちの約六百万は定期の旅客でございます。一々切符を買われるお客さんはわずかに三百万人であります。鉄道の通勤通学定期運賃は非常に安い賃率になつております。その安い賃率のお客さんが圧倒的に多数であるという点に、国鉄のいろいろな旅客輸送上の問題、あるいは鉄道財政上の問題があるのでございますが、それはしばらくおきまして、この数箇月の推移を見ていただきますと、十二月の一口平均が九百万人ちよつととなつております。一月は十五日から運賃の改正をいたしまして、新しいベース、キロ当り従来一円八十五銭でございましたものが二円十銭という運賃の値上げをしたときでございますが、毎度運賃改正前後の傾向といたしまして、定期の方はあまりかわりはございませんが、定期外の旅客におきましては、やはり旅行の買いだめと申しますか、改正前に旅行をするというお客さんが相当出るのでありますが、運賃改正後におきましてはそれと反対にずつと減るということで、二月には一日平均が八百九十万人ぐらいに落ちております。それが三月、四月あるいは五月というふうに行楽シーズンになりますと、二日平均の旅客の数が九百五十万、六十万というようなカーブを描いております。実線が今年の傾向でございまして、その下の点線が昨年の傾向でございます。本年は昨年より四月、五月ともに多かつたのでございますが、六月に入りますと昨年よりずつと減りまして、一日平均九百万人をちよつと越えるというような状況でございます。この頭数と旅客の収入関係がどうかというグラフがその上のグラフでございます。やはりこれは毎月の一日平均の旅客の収入がどういうような状態にあるか、実線が今年でございまして、点線が昨年である点はかわりございません。大体国鉄の一日当りの収入が、改正前の十二月には、これでごらんになりますと二億五千万円ぐらいございます。それが」月十五日に運賃改正をしてから後は、一月が二億八千万円ぐらい、それからさつき申しましたような状況で、二月に若干減りまして、三月、四月という月は、三億六千万円、八千万円というふうに、運賃の上りが多かつたのでございますが、行楽シーズンが過ぎますと同時に、五月から六月にはずつと減つて来ている。ところでこの運賃の上り方が、旅客の頭数に比べて、ふえ方の割合が多いではないかというような御疑問をあるいは持たれるのではないかと考えるのでございますが、その原因につきましては、もちろん先ほど申し上げましたように、一月十五日以後の運賃の改正、つまりキロ当りの賃率が上つたということ以外に、大きな作用をなしておりますものか旅客の平均乗車キロ、これが一番下のグラフをごらんいただきますと、あるのであります。これはやはり下が月でございまして、この左の方の数字はお客さんの一人当りの旅行される足の長さでございます。これは実線が今年でございまして、点線が昨年でございます。大体こういつたように昨年に比べまして旅客の足が延びている。それが頭数がふえたことと両方ダブリまして、収入の面では、乗車人員の上り方以上に収入が上つているというような傾向を示しております。六月に入りますと、やはり全国的に北海道を除きましては、つゆに入りますのと、それから農繁期でございますので、人手も少くなるというような関係から申しまして、旅客輸送も低調に相なつて来ております。  次に貨物関係について申し上げたいと思いますが、その次の表を見ていただきたいと思います。まずこのまん中に発送トン数というグラフがございます。これも左の数字は一日に発送いたします貨物のトン数であります。千トン単位でありますので、三十二万トン、三十三万トンというふうに見ていただけばよいと思います。鉄道の一年間に貨物を輸送します数量は、一億六千万トン前後あるのであります。従いまして三百六十五日で割りますと、一日平均大体四十万トンずつくらいの貨物が、鉄道で毎日輸送されているという勘定に相なるわけでございますが、それはこの表でごらんいただきますと、十二月には一日平均に三十八万トンから四十万トン近く運んでいた。これは歳末でありますので、毎年非常に出貨が強調のときでありますが、それが一月に入りましてから、一月の一日くらいまでは生産活動が非常に弱まりますので、従つて鉄道の輸送も非常に弱くなるというような関係もございまして、一月は一日平均三十二万トンちよつとである。それが二月になりますと三十七万トン、三月がやはり三十七万トンちよつと、四月に入りまして三十八万トンの線を越えておるのであります。このころからやはり経済の非常な不況を反映いたしまして、出貨も非常に低調になつて参ります。それから五月、六月になりますと、先ほど旅客の項で述べましたように、つゆに入りまして荷役の関係等にも非常に不便になつて来る、また労働力が農業の方にとられるというような関係から、出貨の情勢が落ちて参ります。六月の上旬では三十五万トンという線に相なつております。一方この発送トン数に非常に深い関係を持つておりますのは、国鉄の輸送を待つ貨物のストック、われわれはこれを在貨と言つておりますが、次のページを見ていただきますと、その在貨が急速に減つて来ております。左の方の指標は、毎日鉄道が沿線あるいは駅頭に持つておりまする在貨をトン数で八十万トン、九十万トンというふうに見ていただきたいと思うのであります。この実線がことしでございますが、一月のころには、これは炭労ストがこの前後にあつたため、約百四十万トン近い在貨を持つておつたのでありますが、逐月それが減つて参りまして、六月に入りますと在貨がわずかに八十万トン、あるいは最近におきましては八十万トンを下るというような日が続いております。先ほども申し上げましたように、鉄道は毎日四十万トンの貨物を輸送しておりますので、八十万トン、七十万トンというような在貨になりますと、二日分あるいは二日分も在貨がないというような状況でございまして、出貨が非常に低調である、一時沿線在貨が二百万トンを越えた時代から考えますると、その差が非常に著しいわけでございます。最近におきましては、このような状況でございますので、全国的に見まして、貨物の輸送上の問題はほとんどない、御迷惑をかけている箇所は、季節的な貨物につきましては一部ございますが、全国的に見まして、それほどの問題がないという状況でございます。  このような貨物の発送状況を反映いたしまして、鉄道の貨物収入がどうなつているかという点が、先ほどごらんいただきました表の上段でございますが、左の方の指標は一日の貨物の収入で、二億二千万、四千万というふうにごらんいただきます。十二月ごろには一日の収入が二億三千万円ぐらいでありましたが、一月に発送トン数の減を反映いたしまして、やはりそれが若干減つております。運賃改正がございましたのは二月一日からでございますが、二月には二億六千万円、以下ここにありますようなカーブを描いております。ここでも旅客について申し上げましたと同様に、発送トン数がふえている割合よりも、もつと貨物収入の伸び方の方が著しいではないかという疑問を持たれるかもしれないのでございますが、これも旅客について述べましたように、最近の状況を見ますると、貨物の足、平均の輸送キロがやはり延びております。この一番下の表がそれを示しておるのでございまして、貨物一トン当りの平均輸送キロが、この下の斜線が去年でございまするが、去年はこういつたような二百六十キロ、五十キロという線を描いておつたのでありますが、ことしは一トン当りの輸送キロが昨年より大分延びている、こういつたことが反映いたしまして、発送トン数のふえよりも収入の方がよけい上つているのであります。それではその割合がどういう割合になつているかという点につきましては、あまりこまかくなりますので、ここでは御説明を省略させていただきたいと考えます。  これを要しまするのに、旅客につきましても貨物につきましても、運賃改正後、乗車人員、発送トン数ともにそれほど減りもせず、また収入の面におきましても、順調な推移をしている。しかしながら今後の問題といたしましては、旅客関係はともかくといたしまして、貨物関係におきましては、こういつた経済産業の情勢を反映いたしまして、あまり明るい見通しがない、年度初めにことしはすべての輸送計画の根本を、旅客が頭数で三十四億人ぐらい運べるであろう、貨物は一億六千二百万トンぐらいを運びたいということで、諸般の計画を立てておるのでございますが、貨物の面におきましては、この一億六千二百万トンという計画が今のままで推移いたします場合には、あるいは達成ができないのではないか、またそれが収入の面におきましても、ある程度の赤になつて現われるのじやないかというふうに心配をいたしておる状況でございます。  以上最近の国鉄の輸送状況、収入の情勢、また運賃改正後の経過というものにつきまして、簡単ではございましたが御説明をさせていただいた次第でございます。  なおこの機会を拝借いたしましてちよつと御報告いたします。昨日から九州地方に非常な豪雨がございまして、そのためにけさ午前六時現在で約三百ミリの降量があつたのであります。そのために九州地方、なかんずく北九州の門司鉄道局管内あるいは大分鉄道局管内で、約二十一箇所の不通箇所を生じております。そのために各旅客列車、貨物列車がいろいろな場所に立往生をいたしており、あるいは目的地まで到達することができずに途中から引返しをいたしております。特急、急行、その他の列車が途中で折返しをする、あるいは寸断されましたために、一部区間だけ運転しておるというような状況でございます。損害の程度等につきましてはまだ詳細判明いたしません。現在これらの地方におきましては、それぞれ復旧に非常な努力をしておるのであります。そういつたような水害の状況をちよつと御参考までに申し上げます。
  12. 關内正一

    ○關内委員長 岡田五郎君。
  13. 岡田五郎

    ○岡田(五)委員 今国鉄の営業局長から御説明を聞いたのでありますが、この機会に配付されました昭和二十八年度日本国有鉄道基本計画の第一表にございますこの作文について、多少具体的な例に触れながら御説明をいただきますならば、この方針に基いていろいろ数字的に盛られたのを私どもゆつくり拝見することができるのでありまして、なおよくわかると考えるのでありまして、もしできますればこの基本方針につきまして、ごく簡単でけつこうでありますが、具体的に例を掲げながら御説明をいただきたい、かように考えるのであります。
  14. 津田弘孝

    ○津田説明員 それでは引続いてきわめて簡単に、ちようど一ページでございますから、読みながら若干それに補足をさせていただいて申し上げたいと思うのです。お手元に差上げました資料の「昭和二十八年度日本国有鉄道基本計画」、それの一ページめの基本方針というところをごらんいただきたいのであります。「日本経済の現動向から推測すれば、昭和二十八年度の国鉄に対する客貨の輸送要請は、昭和二十七年度のそれを大幅に上廻るものと考えられていないが、」これは先ほどもちよつと触れましたように、旅客の面、貨物の面等におきまして、こういつたような内外の情勢でございまするので、あまり大きな輸送量の増はないであろうという見通しを立てております。数字的に申し上げますと、旅客が約三十四億九千万人、三十五億近くでございます。貨物は一億六千二百万トン、こういつたような数字を想定いたしておるのであります。ところで「輸送力の現状は、特に旅客面において必ずしも充分でなく、」輸送力の現状は旅客、貨物ともに輸送の要請に対しまして、はなはだ遺憾ながら十分でないのでございまするが、なかんずく旅客の面において著しく十分でない。「他面長期的に見れば日本経済の進展、文化の向上によりその改善増強が期待されている。」毎年々々の起伏はございまするが、長い目をもつて見ますれば、日本の産業の生産指数も上つて参りまするし、それに伴いまして鉄道の帳客、貨物の数量うたつて参ります。そういつた傾向からいたしまして鉄道の輸送力の現状は十分でない。なかんずく旅客の面において十分でないということを特にうたつておるのでございます。「しかしながらこれらに要する資金の調達は従来と異り一般金融市場より仰がなければならない状況にあるので、国鉄としては経営の合理化による原価の引下げ及び業務改善により収入の増加に努力しつつ輸送力の増強、サービスの改善及び保安度の向上について所要の措置をとることが必要である。」これは前にあるいは運輸省の方から御説明があつたかと思うのでございまするが、一般の損益勘定と申しまする経営の勘定の方はもちろんでございまするが、新しい資本の投下、われわれはこれを工事勘定と申しておるのでございまするが、それにつきましても、自己資金によりましてその大部分をまかなうと同時に、一方におきましては、従前は政府からの借入れとかいうようなこともございましたが、二十八年度におきましては、御承知のように鉄道債券を百二十億ほども募集する。しかもそれを一般の金融市場から仰がなければならないというような状況でございまして、資金の関係から申しますと、非常にきゆうくつな状況である。輸送施設を改善しなければならないが、それをまかなうところの資金関係は著しく苦しいということを、ここでうたつております。そこで国鉄としては、さらに経営の合理化、経費の節約、原価の切下げということを一層いたしますると同時に、増収の面におきましても、いろいろと業務の改善をいたすここにたつて、輸送力をできるだけ増強して行きたい。また世上非常に要望されておりますところのサービスの改善でございますとか、輸送の第一義でありまするところの安全、正確、保安度というような面におきまして、あらゆる手を講じて行きたいということでございます。  「以上の観点に立つて、昭和二十八年度国鉄経営の基本方針を次の通り定める。」一、「昭和二十八年度の貨物輸送要請は、おおむね、前年度程度と考えられるが、なお輸送能率の向上を図るとともに、輸送の質的改善を推進する。」これはこの通りひございます。大体一億六千二百万トン程度の輸送を国鉄は貨物の面でしなければならない。しかしながら先ほども申し上げますように、輸送の施設、貨車の数量というものは非常に限られておりますので、たとえば貨車の回転率をさらによくするというようなことによりまして、あるいは従業員の能率をさらに上げるというようなことによりまして、この要請に対応して行きたい。また輸送の質的改善、これは量だけを運ぶのではなしに、貨物輸送の質的な改善、たとえば全国的にまだ貨物の急行列車というような問題につきましても、きわめて一部の幹線にだけ走つておる程度でございますが、これもできるだけ順次いろいろな幹線に入れて参りたい。あるいは自動車の共同輸送と申しますか、自動車輸送の持つております機動性と、鉄道が長距離輸送に持つております特長というものをコゾバイゾいたしまして、いろいろな質的改善の方法も談じて行きたいというようなことを考えておる次第でございます。  それから「旅客輸送については、輸送の質的改善を図り、特に大都市附近における通勤輸送の混雑緩和に重点を置く。」これもその通りでございますが、ことに大都市における通勤輸送の問題は、鉄道の輸送施設をはるかに凌駕する勢いをもつて通勤客がふえて参つてわりますので、この通勤輸送の対策につきましては、国鉄としても年次的に計画を立てましてまたそのために予算も年次的にそれぞれ相当の額を入れましてやつて参りたいというように考えておるのであります。それから一般の輸送についてもスピード・アツプ、あるいは接続の改善でございますとか、その他いろいろサービスの改善をはかつて参りたいということでございます。  それから三番目に「施設車両の改善については、資金の調達に努めつつ極力長期的見通しの下に次の事項を推進する。(1)施設車両の老朽取替。(2)施設車両の近代化。(3)線区的又は地区的輸送力の強化。」ここに「線区的又は地区的」と書いてございまするが、輸送のような事業は、やはりある程度の、その年その年限りの計画でなしに、たとえば五箇年計画というような長期の計画を立てまして、その計画の中の一環として、毎年の事業を進めて参りたいというようなことで、ここに書いてございますような内容を、資金の調達に努めつつやつて参りたいということでございます。ことにこの施設、車両の近代化というような面におきましては、最近の傾向といたしまして、国鉄としては幹線輸送につきましては、やや昔日の標準にまで返つたということが言えるのであります。が地方線区、支線等のサービスにおきましては、著しく劣つております。国会等におきましても、その点が非常にやかましい論議の対象になつておりますが、それにはたとえばデイーゼル・カー、ガソリン・カーというようなものをさらに増強することによりまして、輸送の近代化をはかつて行きたい、支線のサービス改善をやつて参りたいというふうに考えておるのであります。この線区的、地区的輸送力の強化ということにつきましては、こまかい資料がそれぞれの地区的に、また線区別にあるのでありますが、それらに触れますことはあまり長くなりますので、これはとりやめておきます。  その次には「公共奉仕の精神の徹底を図る。」これはこの通りでございまして、従業員の間に一層サービス、公共不仕の精神を徹底いたして参るように要請をし、訓練をして行きたいという次第でございます。  その次に「進歩的技術と能率的な管理方式の具体化によつて経営の合理化を図る。」これもここに書いてある通りでございます。最近の交通に関する技術は、まつたく日進月歩でございます。ことに欧米の鉄道等の例と比較いたしますると、日本の技術というものがまだ著しく劣つておるという点から申しまして、そういつた技術の導入をはかつて行きたい。また管理方式等にいたしましても、さらに合理的な、能率的なものにかえて行きたい。それによつて経営の合理化、コストの切下げをやつて行きたいということでございます。  その次は「要員の適正配置及び教育によつて職員需給の円滑と執務能率の向上を図る。」国鉄の職員も一時、昭和二十四年ごろにに約六十万の大量の職員がおつたのでございますが、これを漸次整理いたしまして、現在におきましては約四十四、五万人という数字に相なつておりまするが、全体の頭数といたしましての問題と同時に、地区的あるいは鉄道区内の職種的に申しますると、相当アン・バランスの点もございます。これには非常にむずかしい問題もございまするが、なお一層職員の配置転換をやつて行きたい、そういつたことによつて業務の能率向上をはかつて行きたいということであります。  7は「厚生施設の改善によつて、職員の福祉の増進を図る」、これはこの通りでございます。  それから八番目には「経営監査を強化するとともに綱紀の維持につとめる。」これはいろいろな計画が計画通り行つているかどうか、能率が上つているかどうかというような監査をさらに強化して参りたい。なお一般の綱紀の粛正につきましても大いにやつて参りたい、こういう問題をとうえまして本年度の基本方針といたしておるわけであります。
  15. 關内正一

    ○關内委員長 以上をもちまして運輸行政に関する説明聴取を終了いたしましたので、本日はおもに陸運関係に対する質疑を行います。質疑の通告がありますので順次これを許します。原彪君。
  16. 原彪

    ○原彪委員(改) ただいま当局よりいろいろ御説明を承りましたが、総括的な質問はあとに譲りまして、きようは幸い中央気象台長がお見えになつておりまするので、気象台長に御見解を承りたいと思うのであります。  磁気の研究所は現在の日本には、私の聞いている範囲では鹿児島に一箇所、中央では柿岡に一箇所、北海道に一箇所、終戦前は朝鮮に」箇所あつたそうであります。ところがこの磁気の研究所は、私が申し上げるまでもなく地磁気の研究、地下電流の測定という重要な科学の研究をいたしておるのでありますが、一方これあるがために、国民の要望でもありまた国鉄御当局かやりたいと思つておられる電化に――先ほども御説明の中にありましたサーピスの改善、能率の増進、石炭の節約等と言われましたが、その電化に一番支障のあるのはこの磁気の研究所だといわれておるのであります。気象台長さんはおそらく行政部面の御担当ではありませんけれども、科学の面の御研究の方に重点を置いておられると思いますから、私がこれから御質問申し上げることに対する満足な答弁を得るのは困難だと思うのでありまするが、一番中央、つまり東京から六十キロくらいしか離れておらない柿岡にある磁気の研究所は――今後東京周辺は衛星都市になつて、電化が四通八達して行く運命にあるときに、あの柿岡地磁気研究所は満足な測定ができるかどうかという問題が一つと、将来そういう東京の周辺に文化の発達に伴つて電流が交錯する、そういう場合を考えますと、この際磁気の研究所をほかに御移転になる御意思があるのかどうか、こういう点を承りたいと思うのであります。まずその点についてお答え願いたい。
  17. 和達清夫

    ○和達説明員 柿岡地磁気観測所は常磐線を離れること八キロ、もし常磐線が電化されますと、今までのこういう場合の経験から申して、当然あの地磁気観測所は観測に非常な阻害を受けまして、機能をまつたく失うと考えられます。それでは移転をしてはどうかというお話でございますが、御承知のようにわが国は非常に狭いので、適当な場所を探すことが非常に困難になつております。特にこの地磁気観測は特殊な島、火山あるいは特殊な地形というものを非常にきらいますので、その条件に適する場所で、しかもわれわれが現在考えてますこれだけ離れれば安全というのは五十キロ離れていたいのであります。しかしその正確なる数字はどのくらい離れればよいかというようなことは、電化されるときの施設の条件によります。われわれとしましては日本の中で適当なるところを探すことが非常に困難である。つまり移転をしようとすると非常に困難でありますし、またさらに移転をしましても、今後電化されることによつてまた非常に阻害を生ずる。そういうためにわれわれの方の立場だけから申せば、電化をする場合には漏洩電流ができるだけ少いような施設で電化していただきたい。そのためにもつと十分なる研究をして、そうしてはたして移転しなければならないものか。移転するならばどういう場所が可能であるかというようなことを知らなければ、現在においてはそれ以上具体的にお答えいたしかねると思います。
  18. 原彪

    ○原彪委員(改) 観測所と電車の間が五十キロ離れなければ満足な研究ができないというお話でありますが、現在取手まで電化されておりますと、取手から三十キロくらいの距離でございます。取手まで電化されておる。この電流もおそらく柿岡に大きな波動が伝わつておるのだろうと思うのであります。私はうそかほんとうか知りませんが、うわさに聞くところによると、満足な研究ができないで、夜電車がとまる夜中の二時ごろから朝の四時ごろまでがほんとうの研究時間だという話でございますが、もしそれがほんとうならば、移転せすに、夜中だけ研究していただいて電車を通してよいのではないかと思うのであります。これは単に常磐線ばかりでなく、東北線が電化されても同じであります。東北線は小山から見ますと二十キロないのでありますから、あのことがあるために東北線常磐線の電化もみな阻害してしまうのであります。できるならばそういう文化の発達を阻害する研究所は、もちろん科学研究も文化の一端でありますが、もしほかにかえ地があるならば、そこに越す方が両方のためだと思うのでありますが、一つは夜そういう研究ができるものかどうか。もう一つは東北線の方が近いし、将来あすこの筑波鉄道も電化されるし、鹿島参宮も電化されるという時期が近い将来来るのでありますから、そういう点も考慮して早急に移転していただきたいと思うのでありますが、いま一応御説明を承りたいと思います。
  19. 和達清夫

    ○和達説明員 現在取手まで行つておりますのが、おそらく私どもはあれがかすかすのところだと思つております。私が五十キロと申しましたのは、一番不利なように電車が通つて、施設の場合にまずこのくらいあればよかろうというのを申しますので、これは電車の通り方、つまり横切るか、端末でとまるか、非常に差があります。それから地勢にも差がつく、また施設するときの絶縁、そういう問題からも起ります。五十キロと申しましたのは、それだけあればたいていの場合よかろうという標準を言つたのであります。現在柿岡ではかすかすであります。少し電力の影響があるようでありますけれども、これでできております。決して夜だけすればよいという観測ではございません。あれは一日中同じ重要きを持つていたすことであります。  なおただいまの御質問で、こういうような研究観測というものが大事ではあるが、他に大きな阻害になる場合にどうするか。これは私どもは私どものこの仕事をする立場におきまして、その観測を行うということを最上にしてここでお答えしておりますけれども、私とてもこれは国家的に見まして、それが非常な妨げになるという場合には、何とか考えなければならぬとは存じておる次第でございます。ただそれをいたすのに、まだどうしたらいいかということがはつきり私には実験が十分できておらないと思います。一方また電化する場合に、どうすれば防げるかという研究は、私は十分にできておらないと思うので、私といたしましては、国鉄の方にも十分に漏洩電力を少くすることを研究していただくこと、それがどれくらいの費用でできて行くか、そうして移転とどういう関係があるか、また移転をする場合に関しても将来の問題がありまして、ただ移転すればいいと言われましても、ただいま仰せのようにいろいろな計画が将来あると仰せられるならば、われわれはもはや日本中どこでも仕事はできないのであります。
  20. 原彪

    ○原彪委員(改) もう一点、気象台長にこれ以上お聞きするのは御無理だと思いますので、総裁のお考えをひとつ承りたいのでありますが、この電化が東京を中心とする衛星都市の上からいつても、早急にしなければならぬ運命にあるにかかわらず、その柿岡の地磁気観測所が常磐線並びに東北線の電化に大きな支障を来しておるので、国鉄当局としてはこれに対してどのようなお考えをお持ちになつておるか、承りたいと思います。
  21. 長崎惣之助

    ○長崎説明員 この問題は以前からやはり問題が起つているのでありまして、重要な研究課題であろうと考えております。しかしまた気象台長からいろいろ御説明がありましたように、私どもの方の研究もまだ十分ではない。また地磁気観測所の方のお考え方も十分でない。両方でこれは研究を協力いたしまして、なるべく影響のないようにできるならばしたい。どうしてもそれが不可能な場合には、これはその磁気の研究が国家的見地から重要な問題ではございましようが、それと電化との見合いになりますから、いずれが重要であるか、また先ほどもお話のように、漏洩電力をできるだけ少くするためにはどのくらい経費がかかるか、それよりも移転した方が安いのかという、そういういろいろ経済問題もございましようし、これは早急に結論が出るように持つて行かなければならぬ問題である、かように考えております。ただしかし、御承知のように現在の国鉄の実情から申しますと、その電化というものは早急に進め得るかどうか、非常に問題なんでありまして、これは実は私の方の資金調達の面になると思うのでありますが、それがなかなか思うようにできぬという現状でありますから、そうあつちもこつちも電化になるという時期は急速には出て参らぬと思います。  なおこれは政務次官の方の関係でありますが、私の承知するところでは、いわゆる交流の電化――今のは直流なんです。これが交流で電化ができるというような新しい問題も起きております。そういうようなことを全部総合的に研究しまして、そしていずれにも支障のない方法の発見というところに私は進んで行かなければならぬ、かような考えを持つております。
  22. 關内正一

    ○關内委員長 鈴木仙八君。
  23. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 自動車局長さんに二、三点伺います。官庁連絡バスと都バスの抗争は、昭和二十三年以来数々の対立を見て今日に至つておりますが、昨年中ごろから最近に至る約一年間、両者の紛争はますますその対立を激化して、運輸審議会、都議会の審議にかけてもまだ解決がされていない現状であります。特に最近に至つては都議会と国会への陳情で、官庁バス側の方の攻勢によりまして、本来都議会において審査すべき問題が、政治的な色彩を濃厚にしておる。このため一部に伝えられておるような莫大な金が流れておるような実情にあることを聞いておりますし、最近新聞紙上でかなりやかましく問題になつております。もしかかるうわさが単なるうわさでなく、事実であるといたしましたならば、これはまことにゆゆしい問題でありまして、都民の福祉を第一とすべき都バス、官庁バスが、利権に動くようなことあれば、まつたく言外のさたといわなげれ、はなりません。こういうふうなことはないと思いますが、私は非常にそれを憂えるものであります。どうか十分なる調査の上、すみやかに当問題を解決し、一日も早く都民の福祉を向上することを念願したいと思います。かかる意味をもちまして、私は次の諸点について質問をする次第であります。  一つ、都側では昭和十三年四月の陸上交通事業調整法によつて国際自動車の違法をつき、国際側としては調整法が昭和二十三年十月三十一日で効力を失つていると主張しておりますが、この事実は一体どうか。  第二、すでに当問題は政治的な問題に発展していると伝えられておりますが、いかなる点でこれが確認できましようか、本来都議会において処理をさるべき性質の問題であります。  第三、官庁バスと都バスの路線はそれぞれ違つており、都民の利用も便利な方に向いておる。公聴会においても官庁バスの一般旅客扱いに賛成する世論が圧倒的に多いと聞いておるが、これに対して東京都は何と答えているか、またサービスの点についてはどう考えておるか。  それから某夕刊紙では、国際側は某国会議員を通じて多額の金を流して、その利権獲得に奔走しておるというし、都庁内では盛んにこれをうわさしておりますが、この点について知つておる範囲内において御答弁が願いたいと思います。
  24. 中村豊

    ○中村(豊)政府委員 官庁バスを一般に開放して、一般都民が利用できるようにしてもらいたいという申請はかねてありましたので、去る四月でございましたが、公聴会もやつたわけでございます。その際に今のお話のごとく賛成、反対の両論が沸騰しまして、賛否相半ばするという状況でございました。そこで運輸省としてはその公聴会によつて知り得た事実を基礎にして、ただいまいろいろ研究しておるわけでございますが、この問題は非常にむずかしい問題を二、三含んでおるわけでございます。その第一は、お話にありましたような陸上交通事業調整法というものが戦争前にありまして、それに基いて現在のような東京都内は電車、バスの大部分を東京都が一元的に経営する。国鉄と地下鉄はもちろん別であります。それから都の周辺部においては郊外の電鉄を中心にした統制ブロツクができておるわけであります。その方針に基いて統合買収を行いまして、現在のような電車、バスを一元的に経営するブロックが、東京都に七つばかりできておる状態でございます。すでにそのようなブロックを担当する経営者は、そのブロックは自分の担当区域で他に介入を許さない、いわば独占区域であるということが調整法で認められたと主張するわけであります。従つて東京都内においては電車、バスに関する限りは東京都だけがやるべきであつて、いかに要望があろうとも国際自動車が一般の営業をすべきではない、このように主張するという問題があるわけでございます。これが第一にむずかしい問題でございます。  第二は、市民はそのような便利な交通機関かあるのに、公務員だけがそれを独占して、一般市民が利用できないということは差別待遇である、これは、基本的人権に相反することであるから、よろしく開放して一般市民を乗せるべきであるという一般論が起つているわけでございます。その二つの見解が対立して火花を散らしておるというのが、この問題の複雑な原因でございます。そこで御質問の第一の、調整法は昭和二十三年十一月に失効したと称しておるが、それはどうかという御質問でございますが、交通調整法は失効いたしておりません。厳として存在しておるわけであります。ただ二十三年十一月に交通調整委員会というものを廃止するということが、運輸省設置法及び総理府設置法でございますか、総理府設置法できめられまして、それに基いて陸上交通事業調整法の第五条でめりますか、その条文が実施できない状態になつておるわけであります。そのような点から事実上交通調整委員会も廃止したのであるから、交通調整法は事実機能を停止して実行不可能になつた、実質的には存在する余地がなくなつたという主張があるわけでございます。これが主として国際側からの、あるいは一般に主張されている根拠でございます。しかし問題については法律的に疑義からいろいろあると申しますか、調整法自身は形式的には生きておるということが理論的だろうと思いますので、そのような点をもう少し検討してみたいと思つているわけであります。  それから第二の点は、何かそれが利権化して、いろいろ運動されておるといううわさがあるがという御質問でございますが、この点につきましては寡聞にして何も聞いておりません。ただ各方面から熱心な御陳情は賛否両論について承つておるわけでございます。  第三の、官庁バスに対して何ゆえ都が反対するかということは、最初申し上げた理由でおわかりと思うのでございますが、都内のバス及び旬車は都が独占的に経営することが調整法で認められておる。従つて他のものを許すことは調整法違反であるという理由で反対しておるわけでございます。それならばサービスについて都はいかなる責任を持つかということでございますが、これについては国際自動車がやつておるのとほとんど同様の趣旨のバスを動かすことを同時に申請しております。従つて国際が認められなくとも、都にそのようなバスを認めるならば、市民の要望は十分に満たされるからよろしい。その準備はもうすでに整つておるということを言つておるわけでございます。いずれかをとれば私たちとしても市民の要望は満たされると思つております。  最後に、国際がこれについていろいろ運動しているということは存じておりません。
  25. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 次に国鉄総裁がおいでになりますから、総裁にひとつ質疑をいたしたいと思います。先般運輸大臣にちよつとお尋ねしたのでありますが、事柄はきわめて平凡であります。かつまた巧みに法の盲点をついてその道の権威者が最善を尽して公然と行われた事実でありますが、正当な国民的常識で割切つては、とうてい私自身や、私の背景をなしております輿論に満足すべき説明を求むることがかなり困難であるかもしれませんが、かつて竹本国有鉄道の顕職にあつたお歴々が退職の後、ただちに営利法人を組織し、法第三条第一項、あるいは法第三条第二項に規定する業務の円満遂行を妨げないとする制限を越えた事実が認めらるべきことについて、左の逐一に対して詳細にして誠意のある御答弁を伺いたいと思います。  それは東京駅八重州口に近く新設される東洋一の十二階建のうち、日本国有鉄道が一階、二階を利用し、三階から十二階までを鉄道退職者による民間会社が所有する。これについてまず第一にこの建物の出資は二十五億円と聞いておりますが、何人と何人が出資をしておりますか。もちろんおわかりだろうと思いますが、おわかりならばお教えが願いたいと思います。
  26. 長崎惣之助

    ○長崎説明員 八重洲口は御承知のように仮の建物を建てておりましたけれども、あれが焼失いたしましてその後荒れ果てた状況にあつたわけであります。ところが募りがだんだん窺いになつて参りますし、しかも東京都におかれましても、また首都建設委員会におかれましても、あそこの都市計画というものをだんだん進めて参るにつれて、どうしてもあそこを整備しなければならぬという必要に迫られたわけであります。ところが鉄道とし利用する面は仰せの通りごくわずかな部面でありますが、大阪もきれいになり、京都、名古屋もきれいになつて来ているという情勢から参りまして、どうしても東京の表玄関である東京駅を何とかきれいにしなければならぬという必要に迫られたわけであります。国鉄だけで必要なものでありましたならば、今仰ぜの通り二十数億のうち約八%くらいの金がいるのであります。その金だけでたくさんでありますが、御承知のようにあそこにそんな二階や一階のものを建てるべきではないという考えからしまして、一般民間の資金も仰いでりつぱなものにしたらいいだろうということで、当時いろいろな方々お集まりを願いまして、御意見を拝聴したのであります。その結果、そういうふうに民間と国鉄との合作がいいだろうというふうに相なつたのであります。そういういきさつからああいうかつこうになつておりますが、むろん残余の資金は民間から仰がなければならないわけであります。
  27. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 第二に旅行者というか、寸秒を争う鉄道利用者とはおよそ縁遠い映画館二館をその建物の、しかも地上に収容するという事実の有無をお尋ねしたい。
  28. 長崎惣之助

    ○長崎説明員 あそこの建物の中に収容するものにつきましては、旅客の利便第一というのが私どもの考えであります。従いまして、そういうア、主治ズメント・センターのようなものをつくる意思はございません。
  29. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 映画館を許可したという事実があるそうですが、ないのですか。
  30. 津田弘孝

    ○津田説明員 ただいま国鉄総裁から東京駅のところをアミユーズメゾト・センター、歓楽街にする意思はないと申し上げたのでございますが、まつたくその通りでございまして、それ以上加える必要はないのでございまするが、旅行サービスに関係のある若干の店でございますとか、あるいはただいまお話のございました映画館にいたしましても、旅行に関係のある映画とかあるいは交通とか鉄道についての広報宣伝をはかる一つの手段として、映画館というようなものはやはり旅行に関係がある。また東京駅のことでございまするから、列車の待合せの時間も相当ございますので、そういつた旅行者のひまをつぶさせる一つのいい方法としましても、旅行に附帯する施設としての映画館というものが考えられるのではないかというようなことで、鉄道会館につきましても、その計画でございまする設備の一つの項目といたしまして、映画館が一館許可の内容には入つております。しかしそれはただいま申し上げましたような、あくまで旅行あるいは旅客サービスに関係があるというような範囲あるいは限度におきまして許可をいたしたのでございまして、あそこを貸して娯楽街アミユーズメゾト・セゾターにするというような意味で許可をいたしたのではないのでございます。
  31. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 アミユーズメゾト・センターにする意思はないというふうな総裁のお答えですが、私どもの知つている範囲内においては、映画館地上二軒を許可しした、いろいろ世論があるので結局二場ユース映画だけにしたと聞いております。一旦は許可したのか、さもなければただいま総裁のおつしやるように、もともとそういうふうなりつぱなお考えでセンターにするつもりではなかつた、だから映画館は許可しなかつたのだというのか。ほんとうは二館許可して、世論の反撃にあつてニュース映画館一館ぐらいならよいだろうということで許可したのか、これをはつきりとしていただきたい。
  32. 津田弘孝

    ○津田説明員 映画館を二館地上に許可したというようなことはございません。
  33. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 ニユース映画館は許可したのですね。
  34. 津田弘孝

    ○津田説明員 実は株式会社鉄道会館から、その営業の種目につきまして、国鉄総裁の方に申請か参つておりますが、そのうちの一つに映画館一館だけの申請があつたのであります。これはたくさんの項目が入つておりますので、順次さしつかえない部分から承認をいたしております。従いまして今お話のありました映画館につきましては、形式的に総裁の決裁を経て承認をいたしましたかどうか、その点はまだ今は。きりは申し上げられませんが、しかしわれわれが部内で繋の内容として考えておりますものは、一館程度は旅行に関するものについて許可したらばよいではないか。あるいはその許可の書類がはたして発券になつたかどうか、はつきり申し上げかねるのであります。
  35. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 どうもわかりませんね。総裁がこれを承認したかわからないというように聞いておりますし、映画館一館だけは認めるというように聞いておりますが、一体だれが認め、だれが許可し、だれがこしらえてもよいということになるのですか。
  36. 津田弘孝

    ○津田説明員 これは今電話でやればきつそくわかる問題でございますが、実質的にわれわれ翌書をきて、順次向うの申請の内容につきまして具体的に、あるものは否認をし、あるものは承認するというような方法を講じておるのでありますが、現在映画館の問題につきましては、はたして許可をいたしましたかどうか、その点はつきりいたしませんが、実質的には許可する方向に向つて立案するつもりにしております。
  37. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 それではあとでまたお尋ねいたします。  第三に、前国鉄総裁の加賀山さん、また前施設局長の立花さん、こういうふうな人との関係の有無、御存じの範囲内で御答弁が願いたい。
  38. 津田弘孝

    ○津田説明員 今お話のございました前国鉄総裁の加賀山之雄氏は、株式会社鉄道会館の取締役社長であります。それから立花次郎氏は同会社の専務取締役でございます。
  39. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 第四に、加賀山さん並びに立花さんの退職金の高を一応知りたいのです。これはあとでもよろしいのです。  第五に、国有鉄道とその鉄道会館の会社との契約に関する書面を出していただきたい。  第六に、その建物使用の企画及びその会社の定款、これをできれば出していただきたい。  次に、監督委員会の承認を経た事実を立証すべき書面、つまりこれを許可した監理委員会L諮つたかどうか、もし諮つてあろならば、それを立証すべきものを出していただきたい。  それから最近の国有鉄道の管理上、省線を含めれば日暮里駅の惨事、乗客の危険増大に関し、どうか最近の実情の資料を提出していただきたい。  以上に関して提出していただくことをお願いすると同時に、池袋駅の問題をひとつ取上げてみたいと思いますが、池袋駅の日本停車場株式会社、この日本停車場株式会社は、直接事業をやる前には何か国鉄とたいへん関係のある、あるいは国鉄の事業のように偽装していたかもしれない。そこで公共への奉仕を地元民には盛んに提唱している。地元民の良識を運用して地元民に多大な犠牲を負わして、きわめて低廉な価格で用地の買収に成功したということを聞いております。その成功した結果、資金操作の裏面の事実を暴露しますと、公衆利用のせつかくの地点には、現に某百貨店あるいは某銀行の支店の店舗がそこにすわり込んで、公衆の利用を妨げることがおびただしい。これが池袋駅のあの現状なのであります。これについて国鉄の総裁はどうお考えになつておるか、これもまたお尋ねしたいと思います。
  40. 津田弘孝

    ○津田説明員 池袋の西百の日本停車場株式会社の点につきまして今お話がございましたが、川地を格安に買収いたしまして、そこに某百貨店、某銀行を入れて、そのためにお客さんの利便、交通を妨げているというような御趣旨のように承つたのであります。一時従来の出入口をとじましてお客さんがデパートの中を通らなければ外部に出られないというような非難が相当ございましたので、そういうことはおよそ国鉄といたしましては望ましくない事態でございまするから、昨年の秋だつたかと思うのでございますが、その通路を開放いたしまして、別に新しい改札口を設備いたしまして、そういつたような御非難は現在はないと私は承知しております。
  41. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 それをお尋ねしたい。池袋の駅ができまして、最初は大衆のための目的でこしらえたものが、高度に利用されなかつたということは事実です。これも一般輿論の反撃にあつてしまつてあなたの方でお気づきになつて、別な口をこしらえたことは私は事実のように思いますが、これは逆なのです。私どもは当時国会議員として、地元民の憤激、地元民の感情をやわらげるためにずいぶん奔走をした。しかも八千人の署名運動をしました。これは見れば当然わかるのです。今駅がここへできた。しかも枢要な、一番大事なところに銀行がすわつてしまう。百貨店の中を通らなければ駅のホームへ行けないというような実情で、時間的にもきわめて不経済である。またその駅ができたために、犠牲を払つた人々の営業が成り立たないというような実情に置かれてしまつた。一番いいところに口を明けなければならないところに追い込まれてしまつた。それで日本停車場株式会社がせつかく建てましたものが、高度に活用ざれなかつたということが事実なのです。それで民間の声が高まるので、私どもが先頭に立つて何回か国鉄当局の立花施設局長、あるいは加賀山総裁に対しまして陳情しましたけれども、冷酷な態度である。さらにその不便、民間の声を聞き入れようとはしない。私は何回かこれを折衝して、現にここにいる關谷君が当時政務次官であつて、再三再四交渉した結果、遂に自分たちのやつたことがまずいということに気がついて、現在のような口を明けることになつた。それでわずかな予算で、小規模ではありますが明けておる。しかもそこに大きなものを建ててあつても何にもならないということにお気づきになつたから、これをあけてある。これをもつてしても最近行われていることは、いかに処置が悪いかということはおわかりだろうと思う。だから八重州口の鉄道会館の問題も、十分に考慮していただきたいと思う。国鉄の池袋駅にできたところの日本停車場株式会社に、鉄道職員をおやめになつている方が入つているかどうかしりませんが、民間ではこれらに対してろくな批判はしていない。池袋駅改装に大衆は憤慨しまして、この問題を見て、これは鉄道官僚の安居楽業のための目的に壟断きれ、封建治下における侍七分、町人三分の往来を今に聞くような思い上つた処置である。まるつきりこれは鉄道退職者の安居楽業である、こういうふうな批判をしておる。心ある人々の非常な蹙壁を買つておる現状でありますから、どうかこの点は十分に注意してもらいたいと思います。また鉄道官僚のお家芸は、人のいい人に現職を譲つて、太政大臣関白道長のように、さらに新宿に、またはどこに、あるいはどこにと、全国至るところの主要なる駅に、国有鉄道事業の一環としてのサービス機関のように、菩薩のような表いをこらしつつ、悪鬼のように国有欲道の資力とか、技術、縁故を巧みに行使をして、ますます露骨に利益の増人に努めつつある。退職者事業の進出は、まさに民業圧迫の最たるものであつて、将来考慮さるべき重要なる問題であることは緊急性を失わないのであります。一体国有鉄道自体、輸送を中心として停車場、車両、路線の改良、維持、管理あるいは従業者のサービス改善等、現に宣伝に比してはたして満足をすべきものがあるかどうか、総裁御自身よりも、国民の何人も知る近ごろの横暴きわまる状態には、いささか嫌忌の情を催すばかりか、せつかくの国有鉄道法の立法の趣旨にもとるもの多きはすこぶる遺憾にたえないものである。過去十数年前より最近に至るまで交通の幅湊のために、道路の幅員を改良されて、建設省あたりがかなりの山間まで手を尽し、道幅を広げ、あるいは都市計画においても道を広げ、せつかくの骨折りも、鉄道の踏切りでひようたんのくびれができておるというようなところ、道路としての活用のできないところ、これがかなり随所に見りれると思うのであります。国鉄の協力のないためにみすみす利用を阻まれておる現状であります。大臣の権限ほ、そこに御出席でございますけれども、まつたく国鉄当局に対してはなまぬるいように思われます。大臣は何とかできると先日御答弁がありましたけれども、私どもは大臣の御答弁を信じばいわけでありませんが、まつたくどソもはださみしい感じがしてしかたがのりません。特別法人である国鉄は、てれ自体の採算で行くので、予算的措置を講ずることができない。内閣に各日があつて、国鉄に関する運輸大臣で七どうもしようがないような感じがしてしかたがない。まるでこれは比叡山の山法師的な存在である。せつかくの国策の協力に国鉄の参加が望めない現状である。これは十分に国鉄総裁が注意していただきたいと思います。現在の長崎総裁の民主的達識を尊敬して、まつたく私の小市民的平凡な質問にどうか御親切に御教示を賜わりたいと思います。
  42. 長崎惣之助

    ○長崎説明員 鈴木委員のただいまの御意見、まことにごもつともでございます。将来十分に留意いたして参りたいと思います。なお国鉄の再建の問題等につきましても、これは着々その業績を上げて参りたいと存じますが、なかなか資金その他の面に圧迫をこうむりまして、やろことが非常に多い、非常に多いのでいろいろ苦慮をいたしております。しかしながらこれはやはりかすに時日をもつてしなければ、一年や二年でもつてなかなか達成できない。まあどういうことになりますか、先ほど来も基本計画その他をつくりまして、そしていろいろ手を尽しておりますから、むろんいろいろ御意見をお聞かせ願うことは非常にけつこうでございます。ただいまの御意見のごときは傾聴いたすべく、今後留意いたして参りたいと存じます。
  43. 鈴木仙八

    ○鈴木(仙)委員 かすに時日をもつてしなければとおつしやいますけれども、かりに都市計画道路あたりができましても、十年も二十年も国鉄のためにこれが利用できないというようなことは、いつまでかすに時日をもつてしたらいいのか。そうなるとあなたの寿命がないだろうと思う。幸いにしてどうも名総裁ですから、ただいまの御答弁によつて今後至急にやつてもらいたいと思う。それに国鉄本来の目的――あるいはホームの改善であるとか、または災害によつて失われました路線の復旧が、何年間も放置されて、交通が杜絶しておるというような現状であつたり、もう老朽で耐えないというようなものによつて、今申し上げた日暮里のような惨害があつたり、または駅の改善等について、私どもがかりにこの運輸委員会に請願を出して、何回も何回も当局に陳情をしまして、かすに時日をもつてするところじやなく、何年もかかつていて、当初の予算よりもざらに縮小ざれた予算において、すずめの涙のようなものにおいて、何万人の乗客を有している駅が、わずか改装するというような現状が現在の国鉄だ。それでわれわれ国会議員が大衆の要求に応じて陳情に行けば、やあ入口を一つ設ける、従業員の数がない、金がない、これはばかの一つ覚えだ。船頭多くして船山に登つてしまうような形で、決して民間の声が入らないというのが国鉄の現状ですから、どうが私がお願いしましたぞの資料に基いて、また次の機会にいろいろこちらも例をあげまして御質問したいと思います。本日の私の質問はこれにて打切ります。
  44. 關内正一

    ○關内委員長 鈴木君の質問による資料の提出は、明日に質問を続行いたしますから、それまでに整えて提出されんことをお願いいたします。
  45. 臼井莊一

    ○臼井委員 関連してちよつと質問を……。今鈴木委員から駅の改築について御質問でございましたが、それらにつぞ、いろいろタイアップしてビルデイング様のものを建てる、これが事務室やなんかに使われているのですとさしたる影響はないと思うのですが、ただいま伺うと何か映画館をつくるとか、ニュース映画館ならよかろうというお考えかもしれませんが、ニュースだけやるつもりなのが、採算がとれぬと必ず劇映画をやる。ニユース映画館か劇映画館かということになれば、これは同じものだと私は思う。そこでそういうアミユースメント・センターにしないつもりでいても、やはり映画館、大きなデパートというようなことになりますと、相当の人が、鉄道を利用する人がこれを利用するばかりでなく、それを目ざして相当集まると思う。ことに映画館あたりだと、一度に終了してどつと人が出るとか、あるいは不時の事故というようなものも起りやすいのでありますが、そうすると本来の駅の目的である乗客に、非常な迷惑を及ぼすことになると私は思うのです。従つてそういう点について、さらにまたこの地方の都市においてことに小さな都市で、こういうデパート等の計画があると、その住民、その市の商人らから相当反感というようなものも起ろうかと思いますので、ひとつこれらについては十分慎重な態度でお願いしたいということをつけ加えておきます。
  46. 關内正一

    ○關内委員長 答弁はいりませんね。岡田五郎君。
  47. 岡田五郎

    ○岡田(五)委員 運輸大臣がお出ましになつておりますので、簡単にお尋ね申し上げたいと思います。先ほど運輸技術研究所長から所管事項につきまして御報告を受けたのでありますが、そのうちの航空機に対する研究の問題でございます。これは大臣御承知おきになつておると存じまするが、この航空機の問題に関しましては、前々国会におきまして、航空法の審議または航空機製造事業法の審議にあたりまして、航空の安全性確保という面からいたしまして、航空機製造事業と航空機の輸送という面の一元監督を、いろいろと党内におきまして、また議会内におきましても議論をざれたのでありますが、いろいろないきさつをもちまして、航空機製造事業は通産省所管になり、航空機輸送は運輸大臣所管と、こういうことに相なつたのでありまするが、この航空機の研究につきまして、運輸技術研究所におきまして、本年度から一千万円の予算の配付を受けられる予定で、研究を進められるように承つたのであります。この航空部における研究は、航空機及び航空機の構造、性能及び航空機装備品その他につきまして御研究になるようであります。もちろんこれは航空機の性能の発展と機種の進歩といいまするか、また航空機の安全性というようなことを目途といたしまして、御研究に相なることと考えるのであります。ところが聞くところによりますると、通産省は航空機製造事業の監督所管官庁といたしまして、航空機の技術研究につきましても手をつけるといいまするか、かようなことを始めんとしておるがごとく聞き及んでおるのであります。しかもまた聞くところによりますると、保安庁関係におきましても、これはもちろん飛行機は目的を異にいたしますので、保安庁関係は違うといえばいい得るかもしれぬと思いまするが、保安庁関係におきましても、保安庁の技術研究所におきまして、航空機に関する技術研究を進められるかのように承つておるのであります。かような保安庁関係のことはともかくといたしましても、一般航空機、輸送営業用に使用いたしまする航空機の技術研究につきまして、通産省と運輸省と、同じ政府のもとにある行政機関が並行的に進められるということは、私は最も遺憾な現象であると考えるのであります。かような点におきまして、今後ともかような研究のいわゆる総合一元化と、かような研究の能率的発展といいまするか、成績の進展を期する意味におきまして、できるだけ研究機関の一元化をはかられますとともに、私は何といいましても、航空機の機種及び性能、及び安全性の確保という面から行きますと、航空機の輸送要請といいまするか、事情を把握いたしておられまする運輸省におきまして、この研究を一元化せられんことを希望いたすのでありまするが、この点に対する大臣の御所信といいまするか信念を承りたいと思うのであります。
  48. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 先ごろ私は技術研究所に行つて、いろいろな設備、それから今後やる仕事のことについても、ただいまお話のような点をいろいろ聞いて参りました。と申しますのは、私この間行つたのは、自分の所管のところであるから見に行つたというのは当然でありますが、今お話のあつたように、日本の同じ役所で、航空の研究があちらこちらにばらばらにわかれて、なけなしの予算をまた細分して使つて行くようでは、なかなかほんとうの研究というものはできにくいことである。できれば同じところで研究をする方が、いろいろな意味においていいのではないかということを、私は自分だけの考えとして持つております。そういうふうな例にぶつかつたことが昔あるのでありますから、何とかしてそういうふうな話合いができないものかと思つていつたのであります。私の方の試験所には、一番大きな風洞は命令によつてこわされたのでありますが、その他のものが割合よく残つております。通産省あたりはどういう設備を持つておられますか、よく承知いたしませんが、そういう点もよく聞きまして、できるだけ一緒にやる。運輸省がやるがいいか、通産省がやるがいいかというようなことは、極端にいいますと、私はどちらでもいいという気がするのでありますが、一元化して、できるだけ能率的に少い金でいい研究ができますようにということを願つております。今の状態で私の聞いた範囲によりますと、運輸省の持つております研究所が一番設備も使いよいだろうということであります。使いよいという状態であるならば、運輸省の関係の技術研究所を中心として使つたらどうか、そういうふうに思つております。これはなお通産大臣ともよく相談いたしたいと思つております。お話の趣旨はごもつともだと思います。
  49. 岡田五郎

    ○岡田(五)委員 なおこれに関連して、あるいは失礼にあたるかとも存じますが、さような点はお許しをいただきまして、一応事例をあげまして大臣の所信をもう一度承りたいのであります。と申しますのは、車両工業、造船工業は運輸大臣が所管しておられます。従いまして車両工業及び造船工業の技術研究の問題は、運輸技術研究所でされることは、全然どこの省も御意見はないと思う。自動車製造事業につきましては通産省が所管いたしておりますが、運研におきまして自動車関係の方も実は研究しておられます。通産省の方の自動車関係の国立研究所が整備してなかつたということから、たまたま製造工業は通産省で所管いたしておりますが、研究は運輸省でやつておる、こういう一つの事例がある。ところが一面航空機製造事業は通産省が所管いたしておるのであります。しかも航空機製造事業というのは時代の寵児になつておる。ことにジェット機の研究だとか、あるいは航空機製造事業を始めることが、いわゆる航空機そのものが時代の寵児になつております関係上、航空機製造事業を所管いたしております通産省及び通産大臣が、航空機製造事業に直接にして不離な航空機の研究というものに対する熱意は、私はおそらく鉄道自動車工業に対する通産省の熱意とは、此較にならない熱意を持つておることを確信いたす次第であります。従いまして旧式などといつてははなはだ失礼でありますが、運輸技術研究所の旧式の設備があるから、運輸省の所管といいますか、運輸技術研究所の所管として、航空機の技術研究をまかされるというがごとき安易なる考え方でこの問題に取組まれますと、私はおそらく敗北といつては言葉が悪いのでありますが、向うに持つて行かれるおそれが多分にあると確信いたすのであります。従いまして航空機の技術研究というものは、航空機工業そのものが造船工業及び車両工業と同様に、一つの組立て工業であり、あらゆる技術を総合した技術研究である。かような面からして運輸技術研究所のような、あらゆる交通機関の技術を研究しておる機関で研究すべきであるというような、航空機工業研究の本質的な議論から、私は運輸省所管になるように、大臣のなお一層のといえばはなはだ僭越ないい方でありますが、ぜひ強力にこの問題を御推進あらんことを希望いたしまして、私の質問にかえる次第でございます。
  50. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 まことにありがとうございます。あなたのおつしやるような心持ちで私もおるのであります。
  51. 關内正一

    ○關内委員長 山口君。
  52. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 委員長からのお話もありましたので、私は各般にわたつて御質問を申し上げたいのでありますが、それは明日お許しをいただくことにいたしまして、主といて陸上交通行政の基本と思われる点について、二、三運輸行政の面から運輸大臣に御質問を申し上げたいと思います。  まず第一点は、戦前におきましては、陸上交通、特に私企業の関係におきましては、国営交通機関の培養もしくは補助機関として育成されて参り、奨励されたものであります。従つて私鉄などにおきましても相当の保護を受けておつたのであります。ところが戦後に至りましては、その保護は一切受けられないような状態に相なつております。のみならず国鉄は今までの制度をかえまして、公社制度になつておるのであります。公社となりましても、その性格はやはり営利本位の民間企業とは、その性質を異にいたしているものと思うのでありますが、よく見ておりますと、民間の交通企業と何らかわりのないような運営方法に切りかえられつつあるように思うのであります。これについてはあとで総裁にその所信をただしたいと思いますが、交通機関というものは、その性格において国営に対して私企業は、なお資金を注ぎ込んでも脆弱と申さなければなりません。しかもこれが国家資本の背景において圧迫されて参りますと、ますます私企業においては崩壊の一途をたどらなければならぬと思うのでありまして、そのためにひいては従業員も非常な低賃金に置かれて実に気の毒な状態なと  ころが続出いたしておるのであります。これについて交通行政上運輸大臣として、会後このような点の調整、あるいは国の基本の運輸行政をどのようにしようとなさるか、お伺いいたしたいと思います。
  53. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 国鉄の汽車まだはバスというような問題になりますが、そういうものが私企業に圧迫を加えるということは、これは厳に戒むべきでありまして、大体私企業がすでにあるものでありますれば、それを圧迫しないような方針でやつて行くことが当然なのであります。このごろまた戦前と同じように、だんだんと新しい線路えお経済路線として開いてもしかるべきものが、このごろぼつぼつ仕事が始まり、今後も新しい線路が開かれるだろうと思いますが、こういう場合に、私鉄に影響する場合も相当あるだろうと思いますが、私鉄があつて国鉄の必要ないところには、もちろんこれはやらないことにすべきでありますし、またもしそれ以上に国鉄をやる方が、日本の産業をよくする上にぜひ必要だという場合においては、私鉄に対して何らかの補償もするという道が今度開かれるようになつておるわけであります。  それから一番あなた方がお聞きになり、また私どもが聞く問題でありますが、国鉄のバスが民間のバスを圧迫するという声が、あちらこちらから出るのでありますが、これは国鉄といたしましては、国鉄線の連絡とか、その他理由を立てまして、私のバス路線等を圧迫しないようなつもりでやつておるのでありますが、地方の実際上の問題を見ますと、どういうわけでありますか、それほど民間と違うわけはないと思うし、また民間の方がいいと思う場合さえあるのに、どうも国鉄の線路を延ばしてくれ、敷いてくれという要求が非常に多いのでございます。そういう問題につきましても、いろいろな清勢を運輸審議会で研究いたしまして、民業を圧迫しないようにいたしておりますが、今後とも私どもの考えといたしましては、民業を圧迫して、国鉄を中心にして、国鉄で全国の交通を収めて行くという考えは持つておりません。
  54. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 私は交通機関という公益性があるものは、もともと国家において経営すべきで、いわゆる営利本位の企業経営には賛成をしないのであります。けれども、当面いたしまする問題といたしましては、それをいつていたのでは、その企業者及びその従業員も満足に生活ができない。しかも公共の福祉というために、いいかえれば、ただそのために、それらの企業者あるいはそれに従事いたします労働者が、まつたく奉仕させられておるのであります。その公共の福祉というために、生活の犠牲をしいられております。このようなことは、それこそ公共の福祉に反することであり、それはいいかえますと、人道上の問題としても、道徳上の問題としても、許しがたいことに実はなると私は思うのであります。従つてこういう根本的な考え方を変更されて、国営は国営として、営利本位の考え方を是正して、双方ともにこの交通機関に対して大きな損失を与えることのないような行政をしていただきたいと私は思うのでありますが、こういう日本の国内における陸運交通網の計画性について、将来どのように、また現在はかつて行こうとされるか、もう少しその点を明確にしておいていただきたいと思います。
  55. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 大体の方針は、ただいまあなたのいわれました通りの方針でやつて来たつもりで、これから先もそのつもりで国鉄にやらすつもりであります。実際上の線路をどういうふうにして行くかという問題は、これは場所場所の問題、またその場合によつて国鉄の関係のものを許す場合もあり、あるいは民間の方を許す場合もあるかと思います炎精神は今あなたがおつしやつたような筋でやつて行きたいと思います。
  56. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 今の国鉄のあり方について、一方においては営利本位的な考え方で、公共の福祉を考えるよりも、国鉄自体の営利、独立採算制という名のもとに行われます利潤、営利というものの追求が非常に大きく作用をいたしている。そしてしかも従業員に対しましては、独立の、独自の給与もしかれない状態にあると私は思います。その面だけは政府が管理するという、実にかたわの状態にあるわけであります。そこで夏季手当などの問題にいたしましても、現在非常にやかましくいわれておりますが、運輸大臣としてこの国鉄従業員諸君の訴えております夏季手当の、早急なる解決をはかつてやらなければならぬと思いますが、運輸大臣はこれについてどのようなお考えでおられるか、お伺いいたしたいと思います。
  57. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 この問題についてお答えしろと言われますと、ただいまのところは、予算に載つている以上のことはできないということになるわけでございます。しかし私どもは何かできないものかと思つて、種々努力をいたしております。
  58. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 運輸大臣に何ぼ出すかを言明しろというのは、ちよつとむちやかもわかりませんけれども、国鉄を監督する責任者として運輸大臣の存在があるのでございますから、従つてこういうふうな労働問題で、国の動脈に当るものが再び混乱を起すようなことを、監督行政の責任者としてもそのまま放置するわけには参らないと思います。そういう意味で、どのように努力していただけるか、また努力していただいているかを、この席から明確にしておいていただかないと、組合も非常に混乱すると私は思いますが、お考えをお示しいただきたいと思います。
  59. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 あなたのいわれるように、どうするということはいえないけれども、ただいま申し上げましたように、何とかならぬものかという線に沿いまして努力をいたしております。
  60. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 時間がありませんので、最後に一つお伺いいたしますが、これはまた元へもどりまして、最近自動車の発達は目まぐるしい状態にございます。そしてバスなどの事業もどんどん起きて参りまして、交通網はバスを通じて非常に完備されつつある状況でございます。しかし一面考えてみますと、その燃料の九〇%は海外からの輸入品でありまして、そのときの一時の流行に目をおおわれて、百年の大計を誤るようなことがあつては一大事だと私は思うのでございます。そこで鉄道などにいたしましても、引合わない鉄道ならば、あるいはめくつてしまつたらいいじやないか、そして自動車にかえたらいいじやないか、こういうふうな声も往々にして私は聞くのでありますが、こういうことは軽々しくいわるべき問題ではないと私は思うのであります。もう少し国内燃料に重点を置いて、永続性、計画性のある交通網の整備ということを、この平和時の今において常に心がけておかないと、再び大東亜戦争のときに困つたような轍を踏まないとは限らないのであります。今日自動車をとめようと思えば、輸入をとめれば一年もたたぬうちに自動車は一台も走らないという――これは極端にいえばそのようなことになるのであります。これは非常にゆゆしい問題であり、ただ自動車偏重の、そのときばやりのことをとらえて、将来の交通を律することはできないと思います。こういう点で、国内動力を主体とする交通網の完成にやはり重点を置いておく必要があると思いますが、運輸大臣として御所見はいかがでございましよう。
  61. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 日本の国内の交通機関は、第一はやはり鉄道を中心に置くべきものだと思うのであります。そしてこれを補助いたしますものとして自動車、あるいは航空機ということになるものだと思うのであります。従いまして鉄道の線路にいたしましても、ただいまお話もありましたように、日本の国の中で、国鉄が営利会社であつて、自分の思う通りそろばんだけの問題を考えるならば、大部分のものをひつぱがして、おもなところだけやつておれば非常なもうけになるわけでありますが、そうしないでこれを保ち、なおかつしばらくは、経済線としてわれわれが将来を希望しながらも、初めのうちはマイナスであろうという線路さえ年々増加して行つておるのも、その考えからであります。これがだんだん線路が敷け、さらに燃料問題も今お話がありましたが、できますれば日本の鉄道がだんだん電化されまして、国内の水力電気等がだんだんふえ、こちらのわれわれの鉄道が電化するというようなこと等が相まつて、日本の国内の交通線が完備することが私どもの願いでございます。
  62. 山口丈太郎

    ○山口(丈)委員 質問はこれで終りたいと思います。けれどもできればひとつお忙しいでしようけれども、あすも質問を続行していただいて、運輸大臣に出ていただきたいと思います。長崎総裁はあすぜひ出ていただくようにお願いいたします。
  63. 楯兼次郎

    ○楯委員 これは質問ではございませんが、先ほど夏季手当の問題が出ましたので、大臣に希望を一つ申し上げておきたいと思います。これは過日運輸省の職員組合の方から聞いたのでありますが、吉田第五次内閣ができましてからすでに一箇月もたち、夏季手当その他の給与問題について大臣に会見の申入れをいたしましたが、一回も会見をしてもらえない。あるいは文書で給与問題についての回答を要求したのでありますが、これまたなしのつぶてで、何ら返答がない、こういうことをいつておりました。私は運輸大臣の名誉のために、そういう方でない、それは途中でおそらくとまつておるであろう、こういうように話しておいたのでありますが、こういうようなことが繰返されますと、痛くもない腹を探られるということになりまして、運輸大臣は夏季手当獲得について誠意がない、こういうような結論も出て来ないとも限らないわけでございますから、できるだけ機会を見て、事の成否は別といたしまして、これらの方々に会見をし、回答をするように御希望を申し上げておきます。ひとつよろしくお願いいたします。
  64. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 御親切ありが一とうございます。この間もう会いました。
  65. 關内正一

    ○關内委員長 臼井莊一君。
  66. 臼井莊一

    ○臼井委員 幸いに大臣が御出席でありますから、一点だけお伺いしておきたいのであります。目下日本航空株式会社法が出ております。これによりますと、二十億の資本金のうち十億政府が出資する。しかし提案理由にもあるように、非常にこれは日本としても画期的な国際線に日本の航空線が伸びるわけでありますが、ただダグラス一機でも八億以上の金が購入にかかる。そうしてみると、二十億にしても当然借入金とか資金の調達方法をどうするかということは問題になると思います。しかも国際線である以上は、外国の優秀な航空機に対抗して行かないといかぬ。そこで将来増資ということももちろん考えられるでありましようが、さしあたり本年度において何かこれに対して、政府のあつせんによつて開発銀行あたりから、財政投資をするというようなお考えでもあるのかどうか、その点をお伺いしたいのであります。ただ政府の予算書を拝見しますと、本年度の開発銀行からの財政資金計画は、電力とか造船等には相当出ておりますが、航空に対する財政投資というような御計画が見えておりません。ただ予備金とかあるいはその他というような項目のうちにこれが含まれて、多少ともお考えがあるのかどうか、その点をちよつとお伺いしたいと思います。
  67. 石井光次郎

    ○石井国務大臣 航空会社に対する出資は、財政計画のその他の中に入つております。ところがただいまお尋ねのように民間十億、政府十億の二十億では、これはこれから先飛行機が欠々こ入つて来るのに金が足りない。御承知かと思いますが今いい飛行機は、旅客輸送時代になりましたために、三年くらい先の受渡しでないと契約ができない。去年話をしたのは三十年の秋くらいにようやく渡されるというようなことでありますから、そういうことをやつておつたら、せつかく会社ができましても事業開始ができないのであります。そこで一台は中古を買うことにいたしております。そしてこれは日本に持つて来ております。これは航空距離はそう大したことはないのでありますが、すぐ使えるそうでありまして、飛行機もDC6Bというので、私ははつきり知りませんが、これは第一流の飛行機であります。それからもう二機は、ほかの会社が契約しておりましたものを譲り受けることにして、多少のプレミアムがつくでしようが、そうしてわれわれが二年先に受取るものをその方にまわして、これをこちらの方に権利を譲つてもらう。この秋ごろに二台入ります。でありますからそれまでに航空の訓練さえできておれば、三台できますから、サンフラゾシスコ週二回の往復は十分できると思つております。ただ費用の問題で、今そうやつて続けて入つて参りますと、今のその資本金では足りませんので、きようもおそく参りましたのは実はその打合せをやつておりましたので、世話人の集まりで資金計画について御相談しておつたのであります。開発銀行からどれだけか出せないかということですが、開発銀行の方も今度は相当予備費等が少うございます。そういうような関係であります。同時に日本の政府の外貨資金を何とかまわして貸してもらえないか、そういうような方法についてまだ研究を続けているので、資金計画はあれはまことに不十分なものでありますけれども、何とかしてスタートできるように借金でやつて行く、その方法を今研究しております。また見当がつきましたならば申し上げます。
  68. 關内正一

    ○關内委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明二十七日午前十時より開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後五時十分散会