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1952-03-11 第13回国会 衆議院 通商産業委員会 14号 公式Web版

  1. 昭和二十七年三月十一日(火曜日)     午後一時四十六分開議  出席委員    委員長 中村 純一君    理事 高木吉之助君 理事 中村 幸八君    理事 山手 滿男君       阿左美廣治君    今泉 貞雄君       小川 平二君    神田  博君       小金 義照君    土倉 宗明君       永井 要造君    金塚  孝君       佐伯 宗義君    高橋清治郎君  出席国務大臣         通商産業大臣  高橋龍太郎君  出席政府委員         通商産業事務官         (通商鉄鋼局         長)      葦澤 大義君  委員外の出席者         專  門  員 谷崎  明君         專  門  員 越田 清七君     ――――――――――――― 三月八日  委員佐々木更三君辞任につき、その補欠として  上林與市郎君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 三月七日  自転車競技法の一部改正に関する請願(野村專  太郎君紹介)(第一二六六号)  絹人絹織物生産業者の危機打開対策確立に関す  る請願(坪川信三君紹介)(第一二六七号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法  律案(内閣提出第三九号)  商品取引所法の一部を改正する法律案(内閣提  出第五二号)     ―――――――――――――
  2. 中村純一

    ○中村委員長 これより会議を開きます。  本日はまず三月七日付託になりました商品取引所法の一部を改正する法律案を議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。通商産業大臣高橋龍太郎君。
  3. 高橋龍太郎

    ○高橋国務大臣 ただいま議題と相なりました商品取引所法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。  昭和二十五年八月二十日をもつて商品取引所法(昭和二十五年法律第二百三十九号)が施行されましてから約一年数箇月を経過し、その間に設立されました商品取引所は十一箇所を数えますが、それらは商品の価格の形成及び売買取引の公正化を通じて、国民経済の適切な運営に寄與して来たのであります。  申すまでもなく、商品取引所法は商品取引所の組織、商品市場における売買取引の管理等について定めているのでありますが、同法施行後、商品取引所における売買取引の安全、商品取引所の自治の伸長等について、現行制度に適正な改善を加える必要が生じて来たのであります。従いまして右の趣旨から、それぞれ必要な事項の改正について立法化することといたしまして、本法律案を提出する、次第であります。  本法律案は、右の趣旨にかんがみまして、大要左のような措置を内容といたしております。  一、売買取引の安全を強化するため、(1)商品取引所は会員または商品仲買人の定員を設けることができるようにし、(2)商品仲買人の使用人で取引所の登録を受けたものをして委託の勧誘に従事させることができるようにし、(3)特別担保金を設けることができるようにすること。  二、商品取引所の自治の伸長をはかるため、(1)商品仲買人の登録に関する商品取引所の事前の承認を認め、(2)商品仲買人の届出書は、商品取引所を経由するものとすること。  三、商品取引所、会員または商品仲買人に対する監督につき遺憾なきを期するため、関係条文を整備すること。  四、その他法文の字句修正といたしまして、(1)会員の新規加入または商品市場において売買取引する商品の追加に係る純資産額調書は、会員となつた日以前三十日以内の日の現在におけるものとすること、(2)商品仲買人の登録申請書の記載事項に委託を受ける商品を追加すること、(3)商品仲買人の所属する商品取引所の名称が変更したときは、商品仲買人の登録変更申請手続を省略するものとすること、(4)商品仲買人の受託業務の廃止届はすべての商品市場におけるものとすること、(5)商品取引所審議会の会長及び委員の手当等については別に法律に定めるものによるとすること。  本法案の趣旨及び内容はおおむね以上の通りでありますので、何とぞ愼重に御審議の上、なるべくすみやかに御協賛くださるようお願いいたします。
  4. 中村純一

    ○中村委員長 以上をもつて政府の提案理由の説明は終了いたしました。本案に対する質疑は次会にこれを行うことといたします。     ―――――――――――――
  5. 中村純一

    ○中村委員長 次に日本製鉄株式会社法廃止法の一部を改正する法律案を議題といたし、質疑に入ります。質疑の通告がありますから、これを許します。今泉貞雄君。
  6. 今泉貞雄

    ○今泉委員 廃止法の制定当時には、二年間で全部の財団組成を完了する見込みであつたので二箇年の延長を要請されたと思うのでありますが、今回さらに一箇年の延長を要請せられた理由をまず御説明願いたいと思います。
  7. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 当初三年間の延長をいたしましたときには、むろんできましたならば固定資産の全部につきましてやりたいところでありますが、当時の事業計画から、それに伴いまする資金の調達計画がこれをまかなう程度において二年間でできるだろう、ということで御審議を願つて発足をいたしたわけでありますが、お手元に参つております参考資料についてごらんくださいましてもおわかりのように、八幡製鉄につきましては二百八億の固定資産のうち五十八億、約三割でございます。富士製鉄につきましては百三十九億のうち九十一億、約六割というものにつきまして財団の組成を終りましたわけでありますが、その後鉄鋼の合理化三箇年計画というもので、両社がそれぞれ発足いたしまして当初計画をいたしました資金の調達計画よりはさらに多くの資金を必要とすることになりましたので、さらに残りました財団組成の手続が済んでいない財産につきましても手続を完了する必要があるのでありますが、従来の手続進行の状況から見まして、予定の二年をもつては手続の完了が困難でありますので、さらに一年の期間を延長する必要を認めたという状況であります。ただ何分にも両社が八幡製鉄所という官営時代から発足しまして、さらに日本製鉄株式会社――特別法によります会社によつて先取り特権の特別の規定を設けられて参つたのでありますから、手続の複雑性もさることながら、そういう手続になれてない、同時にほんとうに最初よりこの手続を開始しなければならぬというような状況によりまして、従来予定いたしていましたよりは、まだ手続が進んでいなかつたというような状況になつておるわけであります。
  8. 今泉貞雄

    ○今泉委員 ただいまのお話で大体了承したのでありますが、廃止法の制定当時の設備資金計画と、その後の設備資金の計画について御説明をいただきたいと思います。
  9. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 八幡製鉄所は当時四十億円の設備資金の予想額を持つたわけでありますが、そのうち要担保借入れ金額として二十億というものを予想いたしたわけであります。それから富士製鉄は、五十億の総資金額に対しまして、そのうち要担保借入れ金額三十億というものを予想いたした次第であります。
  10. 今泉貞雄

    ○今泉委員 その後の設備資金の計画が変更されているようにも聞いておりますので、その点について一応お伺いしておきたい。
  11. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 その後合理化三箇年計画というものが立案されまして、昭和二十六年――今年度を第一年度の出発点といたしまして、二十七年、二十八年、三箇年計画をそれぞれ立てたわけでありますが、八幡、富士両社ともそれぞれ二百五十億という要資金総額を組みまして、そのうち八幡につきましては百八十億、富士につきましては百九十億というものを要担保借入れ金額と予想いたしておるわけであります。
  12. 今泉貞雄

    ○今泉委員 今回の要請でありますところの一箇年の延長によりまして、現在までの進捗状況によるパーセンテージ等を勘案いたしますると、この一箇年によつて財団の組成をはたして完了する見込みがあるかどうか、むしろ完了する見込みが十分でなかつた場合には、二箇年程度の延長を行つた方が妥当ではないか、かように考えるのでありまするが、政府の考え方をお伺いしたいと思います。
  13. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 当初、さらに一年の延長をしていただきまするならば、手続も相当なれて参りましたので、できるだろう、またいたずらに長期の余裕を與えることは、かえつて財団組成の手続の進捗の上に弛緩を與えまして、できるものをいたずらに延長するにすぎないというような見地から、一年という期間の延長を法案に組んだのであります。何分にもこういうような変転きわまりない状況でありまして、いろいるな不測の問題が出て参りまして、さらに延長を要するというような場合があるいは起るかもしれませんので、御説のように二年の延長ということに相なりますれば、財団の組成をいたしますについては期間の安全性と申しますか、確率が一層加わるというふうに存ずる次第であります。
  14. 今泉貞雄

    ○今泉委員 今回二箇年程度の延長を行うといたしました場合には、一般担保制度の適用期間の延長によつて、債権者に不測の損害を及ぼすようなおそれがあるかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
  15. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 これは一年延期いたしましようが、二年延期いたしましようが、形式上は――前の法律によりますと二年という期限がついておりますので、二年以後の社債権者は二年で全部の社債権者の担保権が消滅するというふうに考えておりますので、心理的にはあるいは損害を受けるという感じが出るかもしれませんが、八幡、富士とも債務の弁済につきましては十分な担保力を持つとともに、実際の弁済能力を持つておりますし、また従来とも社債の弁済について一回も齟齬を来したということがありませんので、実隊上の問題としましては何ら実害を與えることはないというふうに考えております。
  16. 今泉貞雄

    ○今泉委員 担保制度の適用期間の延長によつて、債権者に不測の損害を及ぼすおそれがないというお話でありますが、そういう状態でありますれば、来年になつて、状況のいかんによつてはまたさらに延長をいたしますよりも、むしろ二箇年で大体十分に完了する見込みであるということであれば、二箇年の延長を行う方が妥当ではないかと私は考えますが、いかがでありますか。
  17. 高橋龍太郎

    ○高橋国務大臣 ただいまの二箇年延長という御意見につきましては、私も賛成であります。
  18. 山手滿男

    ○山手委員 本会議が始まりましたので、私簡單に一、二お伺いしておきたいと思います。  債権者に不測の事態が起らなければもちろん問題はないのでありますが、日鉄がああいうふうになりまして、その基本的な資産関係を明示する登記の面が、かようになおざりになつておるようなかつこうで参つたり、あるいはさらにそういうことが継続されて行くということは、單に担保の問題ばかりではなしに、いろいろな問題でいかにも従来の官僚式のやり方の継続であるように思えて、私はふしぎでかなわぬと思うのであります。今資金計画のお話がありましたが、それについて思い出すのは、最近オーストラリアの方の輸入制限の問題でも、鉄鋼の輸出が相当影響を受けるであろうと私は思います。国内において相当な遊休施設があるにもかかわらず、片一方では千葉の川鉄の増設が非常に進んでおるのであります。この点、ゴム工業の操短三割を勧告されるという事態も起きておりますし、紡績の操短の問題もあるし、鉄鋼に関してもやはり操短という問題が近く具体的に問題になつて来るのではないか、このような気がするのでありますが、この点について大臣から所信をお伺いしておきたいと思います。
  19. 高橋龍太郎

    ○高橋国務大臣 局長よりお答えいたさせます。
  20. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 鉄鋼の需給の問題から、操短の問題が出るのではないかというお尋ね、ごもつともなことと存ずるのでありますが、私どもは鉄鋼の需給は現在のアメリカを中核といたしました世界の軍拡ベースというものが変更のない限り、底流といたしましては相当強いものがあるというふうに考えておるわけであります。と申しますのは、日本の鉄鋼が昨年の秋ごろから西欧諸国の方に輸出になりました。特にイギリスとか、ベルギーとか、西独とか、スエーデンとか、国内価格が日本より相当下値のところに輸出が始まつたのは、やはり西欧諸国における軍拡ベースというものが、鉄鋼の需要を現実に示して来たというふうに考えるわけであります。ただ御指摘のように濠州の輸入制限の問題とか、あるいはポンド圏に対する一時の措置といたしまして、鉄鋼の輸出のわくをつくるというような事態は、鉄鋼の需給のほかに起る為替その他貿易上の措置から参ります問題で、むしろ鉄鋼の需給とは逆な方向に行つておるというふうに私どもは考えるわけでありますが、いずれそういつた貿易上の問題、為替上の問題は根本的に解決される時期が参りまして、鉄鋼の需給も本来の底流たる強固なものがまだ続くのだというふうに存ずる次第であります。川鉄の問題につきまして御指摘が、ございましたが、そういつた意味において数量のことはさることながら、新しい合理化された、近代化された設備をつくつて古い設備に置きかえて行くという意味におきまして、現在の鉄鋼需給ベースの中においてやはり承認さるべきことであるというふうな考え方をいたしておるわけであります。もちろん経済、特に価格においては御承知のように一高一低、軟調を示し、また相当強い調子を示し、起伏はございますが、目前の起伏は別にいたしまして、少し長い目で見ますときには、鉄鋼の需給についてはただいま御指摘になりましたような、ほかのゴム等の問題とは少し趣を異にしておるというような考え方をしておるわけであります。
  21. 山手滿男

    ○山手委員 私は鉄鋼が時局に関係を持つておつて、非常にいろいろな要素を持つておることはよくわかるのでありますが、どうも最近の日本の経済界の実態をながめてみると、私は必ずしも今局長が簡單に言い切られたようなことで業界全般を反映し、かつ国内のいろいろな需給の面と調和して行くと安心していいかどうか、私は非常に疑問を持つております。この問題は、総合的な経済の計画化の問題とからんで私は操短という問題が各業界に瀰漫をし、一般化して来るという現状でありますから、これは別の機会にやらなければならぬと思つておるのでありますが、そういたしますと、日鉄の方でもさらに資金要決をして今の設備をかえて行くという方向に大体希望をして来るであろうと思うのであります。そういう場合に通産省の方はどういう措置をとつておいでになりますか、その点お尋ねしておきます。
  22. 葦澤大義

    ○葦澤政府委員 日本の鉄鋼が、大砲の音と申しますか、要するに戰争というものと結びついて特に発展をして来たことは御承知の通りで、現在も世界の軍拡ベースの基調の上にその強さを示しておることは、従来の歴史的な経過にかんがみても私は最も首肯されることであるというふうに存ずるのでありますが、ただこの世界から大砲がなくなつたときに、日本の製鉄業がどうなるかということがやはり業界としても非常に注目をしておるところでありまして、特に従来日本製鉄株式会社といたしまして、最近これは八幡と富士にわかれましたけれども、日本の製鉄業の大黒柱として、自社の製鉄業をどう持つて行くかということの関心は、一にかかつて平和になりましたときに、日本の鉄鋼が車両なり造船なり機械などの基礎産業に対していかに低廉にして優秀な。品質の素材たる鉄を供給することができるかという点に集中いたしておるわけであります。そのためにはいかにいたしましても、戰時中以来設備の改善補修をいたしておりません現状に改新を加えまして、合理化三箇年計画というものを特にまた業者が目ざしまして、この合理化によつて、平和になつたときにおいても鉄鋼業の持つておる使命の達成に邁進したいという意図で、相当多額の資金をここに投入するという情勢にあると私は考えております。
  23. 中村純一

    ○中村委員長 他に御質疑はございませんか――他に御質疑がなければ本日はこの程度にいたし、次会は明後十三日午後一時より開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後二時十三分散会