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1952-07-30 第13回国会 衆議院 水産委員会 52号 公式Web版

  1. 昭和二十七年七月三十日(水曜日)     午前十時四十八分開議  出席委員    委員長 川村 善八郎君    理事 小高 熹郎君 理事 田口長治郎君    理事 林  好次君       石原 圓吉君    川端 佳夫君       鈴木 善幸君    冨永格五郎君       二階堂 進君    平井 義一君       松田 鐵藏君    小松 勇次君       水野彦治郎君  出席政府委員         水産庁長官   塩見友之助君         通商産業政務次         官       本間 俊一君  委員外の出席者         農林事務官         (水産庁漁政部         長)      伊東 正義君         通商産業事務官         (通商振興局農         水産課長)   森 日出哉君         專  門  員 徳久 三種君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  水産貿易に関する件  漁業取締に関する件  閉会中審査に関する件  委員派遣に関する件   請 願  江の浦漁港修築に関する請願(田口長治郎君紹  介)(第三九六三号)   陳情書  一 漁船の無電周波数切替による改造費補償に    関する陳情書(静岡県漁船懇話会会長佐野    寅雄外六名)(第二八二九号)  二 瀬戸内海の水産開発に関する陳情書(山口    県議会議長二木謙吾)(第二八三〇号)  三 第二次漁港整備計画に関する陳情書(長崎    県知事西岡竹次郎)(第二八三一号)     ―――――――――――――
  2. 川村善八郎

    ○川村委員長 これより水産委員会を開きます。  昨日水産行政に関し、水産庁長官より種々御説明を聴取いたしましたが、これに対して御質疑があればこれを許します。
  3. 松田鐵藏

    ○松田委員 ちようど私は時間に遅れて参つて、水産庁長官の御説明を聞くことができなかつたのでまことに遺憾でございましたが、その中にさんまの問題が御説明あつたことと存ずるのであります。昨年のさんま解禁に対しては、八月の二十五日という大臣告示がありまして、北海道においては、これを不服として自由出漁をいたしまして、八月の十一日に出漁したのであります。その結果が大きな政治問題化したのでありますが、本年のさんまの解禁に対しては、幾たびとなく当委員会においても水産庁の方針を説明されんことを要望したのでありますが、一回も委員会には説明がなかつたのであります。しかして内地業者と北海道の業者との間に、大体その解禁の日時を決定されて、しかして水産庁にそれを申達し許可を願い出たということを聞いておつたのであります。その後においても、どのようになるのかという考えておつたのでありますが、それも一向に当委員会には説明がなかつたのであります。しかし私は新聞で見るところによりますというと、北海道は八月の七日に解禁されて、十月の二十五日かに終漁、かようなことになつているように、水産庁は告示されたということを新聞でちよつと見たのであります。昨日はどのような御説明があつたかは存じませんが、われわれが当委員会で何回となくこの問題について意思をただしたのでありまするが、会期も終りになつて、この問題が説明されたということだろうと思うのであります。さてそこで私どもは、民主的にすべての問題がなつて行けばそれでけつこうなのであつて、何も委員会において、ともかく申し上げる必要はない、かように考えてもおるのでありまするけれども、これがどういう次第になつて、どういうようなことで、解禁日が早くなつたかということに対しては、水産長官にも個人的にお伺いしたことがあつたのでありまするが、それは資源の点からいつて、まだ結論がついていないので、八月七日という日にちに対しては判断がつかない。たとえば八月一日であつてもまたこれが判断がつかない。十五日であつても判断がつかない。かように資源的な見地からいつたならば、調査が行き届いていないというようなお話も承つたのでありまするが、それはまあいいといたしまして、また明年になつてから、やれ八月の二十五日でなければならぬとか、または十月一日でなければならぬとか、または八月の十日でなければならぬとかいりような事柄であつては、毎年々々さんまの解禁日に対して、業者も不安な状態になることだろうと思いまするし、またその解禁日をめぐつて、業者はやれどこそこの温泉で会合したとか、どこどこの市役所で会談をしたとか、あらゆるいらない経費がかかつたり、論議され、空費がたくさんあるのでありまして、今後において、水産庁は資源がいまだにその結論が出ないということであつたならば、これは一年や二年でもつて決して結論は出るものではないとわれわれも考えられるのでありますけれども、この八月七日という解禁日を変更するなどということであつたならば、業者は非常に戸惑いするようなことになるのではないかと考えるのであります。この点将来ともに八月の七日を解禁日として許可をされる方針であるかどうか、この点をお伺いしたいと思うのであります。
  4. 塩見友之助

    塩見政府委員 ただいまの松田委員のお尋ねにお答えいたします。さんまの資源の問題は、ただいまお話のありました通りに、まだ明確にはなつておりません。それで北海道における漁獲高は、非常にわずかなもので、全体の漁獲高の一割足らずになつております。過去において漁獲したものは、満四年魚が相当な量であつたのですが、三年魚が現在主体になつておるという状態で、また昭和二十五年から三年魚の漁獲高も非常にふえておるわけです。その当時は、まだ調査が三年魚、四年魚の比率が明確にとられておりませんけれども、ふえております。そういう関係からして、満三年魚を主体にしてとるというふうなことも考えられるわけで、これは産卵期間から申しますと、非常に長いわけで、大体一月以降が中心的な産卵期になつておる、こういう状態であります。ですからその年の三年魚がずつと南の方におりながら、十一、十二月も生みますけれども、一月から五、六月にかけて最盛期ということで、だらだら生んで行く。その卵であとのさんまの資源が維持されるものならば、必ずしも四年魚がそうたくさん入つていないからといつて、さんまの資源はなくならないかもわからないということでございます。もちろん四年魚はあつた方が卵の量は多いわけです。そういうような見地から見ますると、もし二十五年に漁獲し、二十六年に漁獲したものが漁獲高が多かつたから、非常に資源に影響を及ぼしたということになりますと、早くて二十八年の漁獲に現われる、あるいは一年だけでは回遊の径路その他で非常にはつきりした結論が得にくいとすれば、二十八、九年くらいの漁獲高を見ませんと、二十五年、六年あたりに大きくとつたのが響くか響かないかということは明瞭にし得ないようなことになつているわけであります。そういうところから見ますと、はつきりとした資源的な結論はまだつけられない。一つは資源的には産卵期が非常に長いというようなこと、それから一尾の産卵量は数は多くはないけれども、非常にだらだらと産卵をしているというふうな点等も考え合せますと、今はまだ、資源的な見地からこうしなければならぬというはつきりとした結論は出て来ないわけで、もし今の漁獲高が資源に大きく影響して来るとすれば、むしろ北海道の一割足らずの漁獲をどうこうするということよりも、金華山沖でとります大半の部分を少し減らさないと、これは資源的には維持できないかもわからないという結論も、あるいは出るかもわからない。こういう状態で、はつきりしたことが言えないわけであります。そういうふうな見地から見ますると、この解禁日の問題は、むしろそれほど資源的にいつて、今神経質に非常にかたくとるという結論は、昨年の調査の結果から申しますと出ないわけでございまして、もう一両年調査をしますれば、これはある程度明瞭になるのです。一年生のものであれば、割合に早く出るのですけれども、何せ二十五年にとつたものが二十八年に影響して来る、こういう形なものですから、そういう点から見て、今般の解禁日というものは、むしろ漁業者の方の経営上の観点から、とにかくやりたいということで左右をしても、資源的にはそれほど多く影響はない、こういう判断のもとで決定をしたわけであります。八月七日を来年動かすかどうかという問題は、私どものところでは、ことしの調査を見て、その調査結果の技術者の見解を明瞭に確かめませんと、お約束はできないわけでございますけれども、来年の問題はまだ二十八年をとりませんとはつきりしないわけですから、これはそう大きく動かすというふうなことは起り得ないかと思いますけれども、今のところははつきりと断言するわけにも参らない状態であります。なお詳細につきましては、漁政部長から必要があればお答えいたします。
  5. 松田鐵藏

    ○松田委員 長官の御意見もわかりました。私は時間の関係上、もつとつつ込んで話をしたいことがあるのでありまするが、この点はまず次会に譲りまして、ただいまの長官の御意見だと、北海道は一割程度のものである、ゆえに資源的に見て九割という内地側、要するに金華山沖、これらのものを十分場合によつては考慮しなければならないのだ、そこにおいて資源というものを将来の調査にゆだねなければならぬというお話でありましたが、そういたしますると、一割という少数の漁獲と、九割という多数の漁獲との比を見ていつても、ただいままでの調査の結果水産庁は、八月の七日に解禁することがいいとして許可されたのであるが、しからば将来においてはその八月の七日というものがはたして資源的にどうであるかという考え方は、少数の漁獲によつて資源は減るものではないという結論が生れることだと思うのでありまして、業者も八月の一日を要望しておるものでありまするが、八月の一日に解禁をしてくれということを今われわれは叫ぶものではありませんが、将来の解禁ということに対しては、多数漁獲される数量とにらみ合せて、十分この点を考えていただきたい、かように思うものであります。  次に私は、水産庁には関係のないものでありまするけれども、北海道において内地へ輸送するために、自主的な統制を行う、かように議論されておるのであります。北海道のにしんのごとき、西海岸のみでとれるものであつたならば、これは漁民の魚価維持対策の面から行きまして、統制することも、漁民は非常に喜んでおつて、これに参加しておるような状態であります。しかしさんまの問題は、このたび私が選挙区を歩いて意見を聞いたところが、実際は自主的な統制を強要されておる。これでは漁獲物を九月の十五日から十月の五日まで内地に輸送のできないことは非常に困る。従つて肥料にするよりほか方法はない。さもなかつたら、九月の十五日から十月の五日までというものは、自然的な休業をするよりしかたがない。なぜかと言うならば、八月の七日から九月の十四日まで漁獲されたものは輸送されるが、その後のものは輸送されないということならば、北海道は四百万の人口よりないので、またそれに販売するというてもなかなか不可能ではないか。それからまたそれを保存する設備というものも完備していない。ゆえに漁獲を禁止するより方法がない。またとつたとしたならば肥料にするより方法がない。であるから、この点は何とか方法がないものかという陳情があつたのであります。きようあたりその陳情書が送られてくることだろうと思いますが、そこで私は、さようなことは水産庁は一向考えていないことである。要するに今日統制をして、漁獲したものの輸送を禁止するなどということは、個人意思を曲げるものであつて、憲法違反であるとわれわれは解釈するものであつて、かようなことは、とうてい現在の段階としてでき得ないことであろうという見解を私は持つているのであります。そこで水産庁長官は、こういう点を十分耳にされておることだろうと存じておるのでありまするが、どういう御見解を持つておられますか、この点を伺つておきたいと思います。
  6. 塩見友之助

    塩見政府委員 ただいまの問題は非常に大事な問題で、私もよく聞いてはおります。今お話の通りに法律的には、これは強制するとかどうとかということはできる筋ではありませんし、水産庁の方といたしましては、もちろん規則や出漁の各種の承認制等において、そういう條件をつけることはいたしません。あとはもう業者、団体間の申合せとして、お互いの問題として――政府の方としては法律的に、または行政措置でもつて承認制の問題でそれに触れるというようなことは法律的にも不適当でございますし、やれないことですから、やりません。これは業者の団体の間で円満に問題が進むことが望ましいわけですから、徳義上の問題としてお互いに考えてもらえばいいというように考えておつて、私の方としては、そういうものについて別にどうやるべきであるというような見解はきめておりませんし、強制もしておりません。これは相場をくずすかくずさないかという意味ではいろいろ問題はあるようでございますので、業者間の申合せに讓つているわけであります。政府としては、これに対する行政措置などは考えておらないわけであります。
  7. 松田鐵藏

    ○松田委員 昨年の例を見ましても、政府の告示にさえ、あえて服さずに出漁したような漁民であります。私は何も団体が自主統制をやるということに対しては反対をするものではないのであります。当然やるべきものはやつてもいいと考えておるのであります。政府の告示にさえ反抗をして昨年出漁した状態から見て、また北海道の漁民は内地との協定を破つて、そうして出荷をするというようなことであつたならば、内地と北海道の漁民の間に問題が起きることであろうと考え、一番それを杞憂するものであります。またこういう事柄に端を発して、やれ鮭鱒の入会だとか、機船底びきの入会だとかいう問題に口実を設けられるようなことがあつてもいけないと考えたがゆえであります。  それからもう一つは、北海道は御承知の通りに、昔からの植民地的な気分が相当に濃厚である。ゆえに役所の言うことというものは、まつたく強い力を持つていると考えている。そこで道庁がこれを指導して、こういう自主統制をやろうと考えているように聞いておるのでありますが、これらのものを道庁が、道庁の許可であるから、本年は許可してやるが、この統制に服さないようなことがあつたならば、明年の許可に対して大きな影響があろうというような考え方を漁民は持つことであろうと思うのであります。私はそもそもかような考え方を持つことが、今日の民主主義の法律を知らないものだと考えておるのであります。ところがえてして北海道庁あたりの考え方などというものはそういうような口吻も出る場合がたくさんあるのであります。これはわれわれが一番懸念し、まじめな昨年解禁日を尊重した漁民にとつて、まつたく気の毒な立場であろうと考えるのであります。かような意味合いにおいても、どうかもし――老婆心ながら今申し上げるのでありまするが、水産庁からさような圧制的な、憲法に違反した言辞などということは、北海道庁の水産部としても、道庁としても愼しむべきことだということを、十分御注意あらんことを希望するものであります。団体々々と言われまするが、個人がもし自主統制に応じなかつた場合においても、何ら法律に対して違反でないという見解を私は持つておるのでありまするが、この点ただいまの長官の御説明によつてよく納得いたしましたから、今後ともに北海道の漁民に対して、でき得るだけの御指導あらんことを希望して、私の質問を終ります。
  8. 川村善八郎

    ○川村委員長 ただいま松田委員より、さんま漁業の問題について種々御発言がありましたが、私からも一言調査方をお願いしておきます。実はさんまの回遊は太平洋岸だけであつて、従つてさんま漁業も太平洋岸だけの漁業で成り立つ、かように考えておりましたところが、潮流その他の変化かどうか知りませんが、本年北海道の檜山支庁管内、後志支庁管内の一部でさんまが非常に回遊して、むしろを張つて、その中に穴を明けてつかみどりをして、相当の量をとつたということで、各沿岸の漁民は、許可がなければこれは違反ではないかということで相当心配をしておりますので、その点を道庁と打合せをされまして、調査をして、どういうふうな状態で回遊しておるか、これの許可はどういうふうにするかといつたことも、どうか御調査願つておきたいと思います。
  9. 塩見友之助

    塩見政府委員 ただいま委員長からお話がありました通りでありまして、日本海の方にも相当のさんまが出ております。過去においてもわずかなものはあつたようでございますが、最近はその量も顕著に見られるような状態になつておりまして、太平洋と日本海とのさんまが、対島海峡を通じて、どつちからどうまわつておるかという点も、もちろんこれは太平洋岸のものにも影響は相当ありますので、調査を必要とすると思つておりますし、今年はそういう点について、日本海についてもある程度の調査を進めたい、こう考えております。その上で適当な処置が必要ならばするべきであろうし、また日本海は日本海で、それほどの問題になつていないというならば、今まで通りということも考えられますし、ことに北海道については、全体が許可制度になつておるような状態ですから相当調査を進めて、至急決定する必要があると思つておりますから、その点は御要望の通りにいたしたいと思います。     ―――――――――――――
  10. 川村善八郎

    ○川村委員長 次に請願及び陳情書の審査に入ります。先般の会期延長に伴いまして、その後当委員会に付託されました請願は一件、陳情書は三件であります。  まず本日の請願日程江の浦漁港修築に関する請願について審査を進めます。  本請願の趣旨は、文書表においてすでに御承知の通りでありますが、これに対し政府当局の御意見があれば、これを許します。
  11. 塩見友之助

    塩見政府委員 江の浦の問題は、修築を急いでくれということが中心になつた請願と聞いておりまするが、これはできるだけ御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
  12. 川村善八郎

    ○川村委員長 この際本請願の採否の取扱いについてお諮りいたします。本請願の趣旨は適切妥当なものと認めますので、これを採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 川村善八郎

    ○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたします。なお本請願に対する委員会の報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 川村善八郎

    ○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたします。     ―――――――――――――
  15. 川村善八郎

    ○川村委員長 次に陳情書日程全部について審査を進めます。各陳情書の内容につきましては、文書表においてすでに御承知の通りでありますので、これら各陳情書は、いずれも委員会において了承いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 川村善八郎

    ○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたします。     ―――――――――――――
  17. 川村善八郎

    ○川村委員長 この際閉会中審査の件についてお諮りいたします。今国会会期も本日をもつて終了となります。が、本委員会といたしましては、ただいま当委員会において審議中の農山漁村電化促進法案を初め、水産行政に関する重要問題について、閉会中も委員会の審査活動ができるようにいたしたいと思います。つきましては農山漁村電化促進法案、漁業調整に関する事項につきまして、閉会中の審査申出書を議長に提出いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  18. 川村善八郎

    ○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決します。  なお、ただいま議長に申し出ることに決しました閉会中の審査事項が、院議によりまして当委員会に付託されましたならば、その審査のため設置されております各小委員会を閉会中も引続き設置し、その審査に当ることといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 川村善八郎

    ○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決します。     ―――――――――――――
  20. 川村善八郎

    ○川村委員長 次に委員派遣の件についてお諮りいたします。ただいまの閉会中審査事項が当委員会に付託されましたならば、調査の方法の一環といたしまして、現地についてその実情を調査いたしたいと思います。つきましては派遣地、派遣委員の数及びその人選、派遣の期間等については、委員長に御一任を願うとともに、これを決定の上、議長に委員派遣承認申請書を提出いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 川村善八郎

    ○川村委員長 御異議なしと認め、そのように決定いたしました。     ―――――――――――――
  22. 川村善八郎

    ○川村委員長 林委員より発言を求められておりますので、この際許します。
  23. 林好次

    ○林(好)委員 私、先般この自然休会中に選挙区に帰りまして、根室、釧路方面をまわつた次第でありますが、その結果といたしまして、四十六度線以内で鮭鱒の流し網が広尾から根室、歯舞までに千五百隻ばかり操業いたしておりますが、従来あの系統のますというものは、あの沿岸に回遊するものではない。要するに全然系統の違うものであつて、やはり樺太方面に行くものだという考え方を試験場でもいたしておりましたし、私どももそのように考えておつたわけであります。ところが今度行つてみますと、そういうことでなく、ときしらずは別といたしまして、ますはやはりあの沿岸に回遊する系統のものと同じだということがはつきりいたしたのであります。要するに流し網を切り上げまして、その前後にあの沿岸に来ておりまするますの、九〇%はいずれも網がかりのますばかりであります。従つて漁民からは鮭鱒の流し網の漁期の短縮とか、いろいろなことの陳情がありました。これは重大な問題で、もちろん私が現地で結論を出すべき問題ではありませんので、今後の研究課題として答弁をいろいろして参りましたが、いずれにいたしましても、今申しましたように、従来の試験場とか、あるいは水産庁もそのような考え方を持つておられたかと思いますが、その考え方は根本が実際と違うということであります。従つてやはり今後あの沿岸に回遊して、河川に遡上いたしますますの人工孵化事業ということも根本的に考え直さなければなりませんし、また許可の問題につきましても、やはり水産庁としては、従来とは相当違つた観点に立つて許可してもらわなければならぬ、このように私は考えて参りましたので、一応この機会に、従来の考え方とは違う。あのますというものは太平洋沿岸、あるいはオホーツク海沿岸に回遊する系統のますと完全に同じものだということがはつきりいたしましたので、水産庁にお話を申し上げて、この機会に認識を新たにしていただきたい、こう考えるわけであります。
  24. 塩見友之助

    塩見政府委員 資源の問題につきましては、過去における調査は必ずしも十分だとは考えておりません。その点については、今年も調査船を相当まわしましたけれども、そういう問題がありますれば、私の方も注意いたしまして、調査の方も十分進めて、遺憾ないように処置したいと思います。     ―――――――――――――
  25. 川村善八郎

    ○川村委員長 次に前会に引続き水産貿易に関する件について質問を許しますが、昨日の委員会におきまして、本日農林大臣、通産大臣、外務大臣の三大臣を本委員会に出席を求め十分質疑を行う予定で、それぞれ出席方を求めたのでありますが、農林大臣は病気で出席ができませんので、水産庁長官からそれぞれ答弁があることになつております。通産大臣も御出席できませんので、通商産業政務次官本間俊一君が大臣にかわつて答弁をすることになつております。外務大臣は目下外務委員会に出席中でありますので、ちよつと時間の関係上あるいは遅れるかもしれぬという御返答がありましたので、どうかその点を御了承願います。石原委員より発言を求められておりますので、これを許します。
  26. 石原圓吉

    ○石原(圓)委員 通商産業政務次官が御出席になりましたので、一応御質問を申したいと思うのであります。そのうちもつとも重大視するところの中共との貿易に関することであります。きのう通産省からも御出席になつたのでありまして、そのときにまず第一にお尋ねいたしましたのは、外務省に対してのお尋ねでありました。その第一点は、支那貿易で重要なる品目は禁止はされていないのでありますけれども、われわれ水産物の関係からは寒天がただいまのところ禁止されておるのでありまして、この寒天の禁止解除することが、品目の中からは一番要望される問題であります。その他のこんぶ、するめ、海参、干あわびその他数品目がありますが、このものは禁止はされていないのであります。されていないが、実際においては禁止同様であります。そのおもなる隘路は何であるかと申しますと、御承知のようにこんぶ、するめなるものは北海道の主要な産物であります。このものは総数量においても、貨車においても相当なものでありまして、多額の梱包費及び輸送費を必要とするのであります。そのために年々輸出額は増すけれども、大体の輸送コースは北海道から神戸まで持つて来て、神戸から南支の方香港。広東にも幾らか行くかもしれませんが、シンガポール。いわゆる英国と在外華僑の勢力の範囲の方面へ一度持つて行つて、そこからまた支那全体へ逆送するというのが今日の状態であります。従つて輸送費や梱包費や、それからその間に介在する商人のマージン、そういうものに大部分をとられてしまつて、ほんとの生産者の手に入る金はわずかであります。函館のごときは莫大なる輸出はしております。また年々輸出額は増加しておりますけれども、生産者の手に入る金額は非常に少いのであります。これを円滑にすることが当面の急務であります。しかるに今回の極東貿易国際会議には、すでにもうその衝に当る外務省の人たちは向うへ行かれたが、ワシントンで会議をする目標なるものは紡機、毛糸、メリヤス製品、染料、亜鉛鉄板、この五品目でありまして、水産物は三品もこのうちに加わつていない。これが生産者、いわゆる漁村の不平を漏らしておる点なのであります。どうしてこの点を今回の会議に差加えなかつたのか、このことは水産庁が主務官庁として大いに関心を持つて努力をしなければならぬはずでありますが、過日の委員会ではまだそういうところにまで行つていない、こういうことでありまして、われわれといたしましては、このワシントンの会議に、今から担当の役人を差向けて、ぜひこの会議で円満なる協調、妥協をするようにということを希望するのであります。昨日も、蒋介石政権と日本とが條約を結んだがために、いわゆる毛澤東の中共政権との意思の疏通がはかられぬようなことがありはせぬかということをお尋ねしたが、それは事務的には答えられないということでありました。そういうようなことで日本の主要な水産物を、中国もまた非常にほしがつているものを、いたずらに道草になつて行くような輸送の方法で今後やつて行くことは、日本の漁業者の莫大な損害であります。よつてこの際これをすみやかに打開しなければならぬのではないかと思います。幸いにここにわれわれが尊敬する通産省の政務次官がお見えになつておりますから、どうか水産庁長官その他、今日は十分その隘路のあるところを是正して、ぜひこの機会に中京貿易がどんどん開始せられるよう念願するものでありまして、そういう意味合いで一応御所見を承つたならば、たいへん仕合せであると思うのであります。
  27. 本間俊一

    ○本間政府委員 お答え申し上げたいと思いますが、速記はとめていただきたいと思います。
  28. 川村善八郎

    ○川村委員長 では速記をやめて。     〔速記中止〕
  29. 川村善八郎

    ○川村委員長 速記を始めて。
  30. 石原圓吉

    ○石原(圓)委員 いろいろ拝承いたしまして参考になりました。ごもつともの点もたくさんあると思うのであります。ところでわが国の水産物の輸出、いわゆる外貨獲得という点から申しますと、先刻来申しますこんぶ、するめ、いかの各品目、それに魚類カン詰、真珠等があるのであります。このカン詰の方は、一応アメリカの課税問題が日本の主張が通つた形になつて安定はしておりますが、この問題もまたいつ再燃するかもわからない状況にあるのであります。ことにこのこんぶ、するめでありますが、これは汽車の輸送の運賃規定と申しますか、運賃の規定には各何種か種別があるが、その種別の中の最も不利益な品種の中に入れられております。これは運輸省の関係にありまして、さらに運輸省との打衝がいりますが、これを普通の品種の部に差入れるだけで、相当の運賃の低減ができるはずなんであります。これはしばしば要求しておるが、運輸省が応諾しないというのでありまして、この点は神戸の貿易商が一番苦しみ、かつ資料をそろえているわけであります。通産省におきましても、その点に十分御着眼を願つて、まず運賃の低減をはかるということを希望するものであります。  次にまたあの広大な中国全体のうち、南支のはてまで一応持つて行つて、それからまた陸を北支まで逆送する、このことを緩和するということが第一の必要な條件であると思うのであります。もしそれができないならば、わが国としては、外国航路の船に対しては資金その他の助成をしておるわけでありますから、さような逆送をせなければならぬような輸出品に対しては、特別な汽船の運賃を低減する方法、制度があつてよいと私は思うのであります。たとえば函館から神戸へ持つて来て、神戸からまた南支に持つて行く。三角のようなコースをとつて、運賃が高く、そしてよけい払つておるというのが現実の状況でありますから、この点を緩和する。汽船いわゆる外国航路の運搬船に対しては、貨物の運賃の低減、また内地にあつては品種の変更、この二つが実現したならば、こんぶ、するめその他の日本の水産物は、大部分をとられておるところの運賃、梱包費が助かつて来る。それがみな漁業者に還元するという大きな問題でありますから、どうかこの点を通産省におかれて特に御考慮をお願いいたしたいと思うのであります。ことに現在日本にあつては、輸送船いわゆる日本の運搬船を多くつくると、それには国がたくさんの融資をする、外資までもあつせんしてやるというその事柄と、運賃は普通の運賃をとられなければ海外へ輸出できないということは大きな矛盾があるように思いますので、どうかこれは通産省のお仕事の範囲として、ぜひ打開の道を開いていただきたい、これを特に御希望申す次第であります。  この際お尋ねをしておきたいのは、目下開会中の極東貿易国際会議の性格と、政府のこれに対する態度につきましては、大体ただいま本間次官から承りましたが、これに対するはつきりとした一つの申合せのようなものがあれば、参考に聞かせていただきたいのであります。  次に中共貿易に対する政府の今後の見通しというものはどうであろうか。このことは、水産物を輸出する加工方面、生産者の方面におきましては、非等に着目をしておるのであります。なぜかと申しますると、春から夏、秋にかけては非常に腐敗に傾きやすい季節でありまして、こういうときに輸出が的確に行くものならば、産地で加工をした方がよろしいのであります。しかし加工をしても輸出がきかないというようなおそれのある場合には、内地で大部分消費をしてしまつて、外貨獲得の対象にはならないのであります。このことに対する見通しがつくということは、水産物を生かして利用する、外貨獲得の積極的な対象物になるといわなければならぬのでありまして、そういう点から今後の見通しをひとつお聞かせ願つたら非常に好都合であります。
  31. 本間俊一

    ○本間政府委員 ただいま石原委員から、国内の輸送上における隘路の問題、それから日本の国から大陸へ運んで参ります船の運賃の関係につきましてお話がございましたが、この問題は貿易政策の上から見ましても、私どもも御同感に存ずる次第でございます。従いまして水産庁とも協力をいたしまして、できるだけ貿易のしやすいように努力をいたして参りたいと考えております。  それからただいま開催をいたしておる極東貿易国際会議の関係でございますが、これは先ほども申し上げましたように、日本が国際連合に協力をするという基本線はあくまで堅持しながら、ヨーロツパ諸国とも共同の歩調で進みたいという考え方で臨んでおるわけでございます。従いましてどういう結末に相なりますかは、まだ判断が許されないのでございますけれども、ただいま申し上げた国際連合に協力するという線を堅持しつつ共同歩調で進みたい、こういう基本的な考え方を、私どもは持つておるわけでございます。  それから中共貿易の見通しでございますが、この見通しは、率直に申し上げますと、一番大きな障害となつておりますのは朝鮮事変でございます。従いましてこの朝鮮事変ができるだけ早く解決をいたしまして、極東にほんとうに平和な空気が濃化せられるということが、大陸貿易を促進する上から申しますと、一番大きなポイントになるであろうと私は考えております。この問題が今後どういう経緯をたどりますか、それが一番大きなフアクターではないかというふうに見ております。しかし御指摘もありましたように、全面的に禁止をいたしておるわけではないのでございまして、水産物とか繊維類は自由に取引が許されておるわけでございますので、御主張がありましたように、許されておる範囲内で、できるだけ輸出を増進することは、国の一番大事な線でございますので、今後も水産庁の方とも緊密な連絡を保持しつつ、可能な範囲内におきまして、できるだけ塩干物の輸出を盛んにするように努力をいたしたいと考えております。
  32. 石原圓吉

    ○石原(圓)委員 私は、漁業及び水産物の貿易等については、できるだけ当業者間の折衝が必要である。今の言葉で申しまするならば、漁業者、水産業者の国民外交ということが言えるのであります。たとえば朝鮮のごときは、漁業及び水産に関しては日本を親のように思つておるのであります。漁業者も加工業者も、師匠のような、親のような考え方で日本に臨んでおるのであります。従つて現在でも漁船や漁具を非常に希望して参りまして、朝鮮にはすでに相当の漁船、漁具を供給しておるという事実があるのであります。中国にはそういうことができませんが、そのかわりに、日本の以西底びきの漁船を盛んに拿捕します。拿捕するということは、船がほしいから、漁具がほしいから拿捕するということになるのでありまして、最近講和條約が成立しまして、さような拿捕された船の船員の救済制度の法律ができたわけであります。そういう今日になつてみますと、ますます拿捕されるものが多い、こういう状態であります。これは国民的な業者と業者との折衝が少しもないということが、大きな隘路になつておるといわなければならぬのでありまして、これはひとり中国朝鮮のみならず、ソ連もそういうことが言えるのでありまして、私は日露漁業協定による昔のかにカン詰の仕事が、一日も早く復活することを希望するのであります。現在ソ連は、どうしておるかと申しますと、かにカン詰は一つもつくつていない。またかにの漁もやつていない、そしてたくさんのかには繁殖して共食いをしておるというのが実情であります。どうして生産しないかと申しますと、ソ連人の方は日本人のような労働にはたえない。また日本の漁師のように着のみ着のままで、小さな船の船室に、十日も二十日ももぐり込んでやつておるということはとうていやれない。そのために漁業が発達しない。これをうまく協定をして、日本の漁業者の手において生産をしたならば、ここに莫大な世界的な資源が得られると思うのであります。そういうことがソ連にも、中国にも、朝鮮にも残されておりますから、できるだけ政府のあつせんのもとに、当業者と当業者との懇談、協調をするところの方法を講じてもらいたい、そういうことに便宜を與える道を開いてもらいたいという希望を持つておる次第でございます。特に通産省において、輸出入の立場から、その道を打開していただくことは非常に適切であると思いますので、この点に対するお考えも承つておきたいのであります。
  33. 本間俊一

    ○本間政府委員 御指摘になりましたかにの問題にいたしましても、さけ、ますの問題にいたしましても、非常に豊富な資源があるわけでございますので、石原さんのおつしやられるように、それらの資源が日本人の手によつて開発をされるということは最も望ましいわけでございます。従いましてその方法といたしまして、当業者同士が話合う機会をつくつたらどうかという御意見でございますが、これは私ごもつともなことだと考えております。ただ日本とソ連、日本と中共との政治上の関係が御承知のような関係になつておりますので、その機会も非常に制約を受けるわけでございます。しかし許される範囲内で、当業者が貿易あるいは商売の話合いをすることは、一向さしつかえないわけでございますので、御指摘のような点で十分留意いたしまして、そういう機会がありますれば、当業者同志でいろいろな話合をする機会を持つということは、決して悪いことじやないわけでありまして、御主張の点を十分留意いたしまして配慮して参りたいと考えております。
  34. 冨永格五郎

    ○冨永委員 ただいまの石原委員の質問に対して、大体極東貿易、国際会議の内容、また中共貿易に関する現状、見通し等につきまして、本間政務次官から詳細に説明をいただきましたので、大体了承いたした次第でございますが、補足的になりますけれども、特にこの方面に輸出している北海道の海産物の事情と、われわれの立場からさらに申し上げて御意見を承りたいと思います。昭和二十五年度における香港市場は、アジア地域第一の輸出市場でありまして、総輸出額の一三%を占めております。輸出商品の大宗をなすものはするめ、ほし貝柱を初めとする水産製品で、大体八〇%を占めておるのでございますが、しかし香港、マレー、シンガポール等は、それぞれやはり、さきお話に相なりました朝鮮事変等の関連性が大きく取上げられると思いますので、この方面を進めて行くということには非常に困難性があろうと思います。しかしながらアジア諸地域における総輸出金額は、大体十九億二千万円にもなつておる実情であり、かたがた函館の税関でことしの上半期の調査実績を聞いてみますと、大体するめは十四万ピクルほど輸出されておる状態であります。これは必ずしも中共、香港とは限らないので、アジア諸地域における貿易輸出量でございます。従つてただいまお話の中共、香港というふうにのみ限定されますと、今のような朝鮮事変という問題が取上げられて、今のところ急には困難であろうと思いますけれども、しかしアジア諸国といいますとその他各地があります。もちろん水産者も貿易業者もその方面の開拓には努力しておりますが、しかし少くも吉田内閣として、また通産省として、この方面に何とか貿易の促進になる施策をはつきりお示しになり、あるいはその方面にいかなる手を打つお考えであるか。現在どういうふうにそれの促進に御努力を願つておるかという点について、非常に水産者側は遺憾の意を表明せざるを得ないような実情にある。極端に申し上げますと、どうも何にもやつていてくれないのではないかというような、水産地においては怨嗟の声さえ放たれておるという実情でございます。というのは昨年の産物が今日非常に多く北海道には滞貨しておるのであります。一例を申し上げますと、昨年一貫目三十七、八円したいかが、今日十七、八円、もちろん今夏いかではございますが、しかしそれでもなおやはり今申し上げたような事情でございます。従つて先ほど石原委員のお話の中にもありましたが、もし輸出が全然不可能ならば、日本内地でこれをさばいて、と申しましても、その点についてはこれまた非常に大きな困難な事情、たとえば輸送、金融というような問題が関連いたしまして、そう簡單に解決できない。もしそれができないということになるのであれば、今日函館、あるいは函館を中心とする北海道東南方面に漁業いたしておりますいかつり舟千数百そうの漁業者、乗組員等は、まつたく大きな社会問題化するような状況下にある次第でございます。これはなるほどあるいは通産省の問題から若干離れているかとも考えますが、先ほど石原委員からも運賃問題を取上げて申し述べられましたが、もちろんわれわれは所管の運輸省関係にもいろいろ是正方を要望いたしておりますが、価格が現在の数倍であつたときの運賃価格をいまだに堅持しておるということになつておりますために、下手すると、するめの価格と運賃と同じになるという危険さえあるような状況でございますので、これはひとつ貿易という面からいつても、通産省でもとくと御考慮願いたいと思います。  しかし今政務次官にお尋ね申し上げている問題は、アジア諸国における水産貿易を促進させる見通しはないか、もしあるとすればいかなるお考えでおられるか、御所見を承りたいということでございますので、お答えを願いたいと思います。
  35. 本間俊一

    ○本間政府委員 御承知でもあろうかと思いますが、日本の、少くとも昨年後半期からの非常に大きな問題はポンドの問題でございます。終戦後昨年までは、日本の極東方面の貿易も相当に伸びて来ておつたわけでございますが、何と申しましてもポンドのいろいろな問題が起つて参つたわけであります。そこでこのポンド対策ということがクローズ・アツプされて参りました。日本が主として商売をいたしておりますのは、ポンド圏が何といつても多いわけであります。ところが品物を売つてポンドを頂戴いたしましても、そのポンドがいろいろな問題を実は内蔵いたしておるわけであります。そういう関係から日本の貿易が頭打ちをいたしましたような関係が出て参りまして、従つて貿易全体の規模から申しましても、むしろ不振なような傾向がずつと出て来ております。そういう関係から、従来の水産物貿易の伸びぐあいから見ますと、あるいは御指摘のような状況になり、従つてそれが国内の水産業者にいろいろな影響を与えておることも想像いたしておるわけでございます。従つてただいま日本の立場から申しますと、ポンドの問題、イギリスの実際の経済上の力の問題が、実は相対的にいろいろな問題を産み出しておるわけであります。しかし御指摘にもありましたように、日本が経済を自立させて一人立ちをいたしますためには、どうしても貿易を盛んにする以外に道はない。数学的に例をおとりでございますが、輸出ができなくなつた品物を国内で消費すればよいのだというようなことでは、とうてい解決はしないのでありまして、私どもとしましては、ポンドのいろいろな問題はありましようけれども、あるいはイギリスとの支払い協定の問題、あるいはただいまインドネシアといろいろ交渉をいたしておりますが、そういうような隘路がございますけれども、しかし日本が生きて参りますためには、これはどうしても、石にかじりつきましても貿易を盛んにするという面以外にないわけであります。従つてそういう観点から金融上の問題、あるいは外貨貸しの問題等をも取上げましてできるだけ輸入を促進したい。結局いろいろな方法が実は考えられるわけでございますが、根本的に申し上げますると、何としても輸入を多くする。そうすればどんどん品物は売つて行くわけでございますから、何としてもただいま当面しております日本の貿易の苦境から申しますと、ポンドの関係あるいはその他の諸国からできるだけ品物を買うというのが、やはり大きなかぎになつておるわけであります。従いまして品物を極東方面から買いまするいろいろな方法が考えられるわけでございますが、金融上の問題あるいは外貨貸しの問題というようなものも、具体的に起つておるわけでございます。従いまして私たちといたしましては、基本的な考え方は、繰返して申し上げてはなはだ恐縮でございますが、あくまでも輸入を盛んにしたいという考えから、ただいま外貨貸しをしております品物の品目をできるだけ拡大いたしまして、そうしてほんとうに買いたいというような考え方で、実はいろいろな案を立てておるわけでございます。御承知のように、今すぐ特効薬のような方法は実はなかなかないので、私どももただいま苦慮いたしておるわけでありますが、しかし向うの方から申しますれば、やはり一時政治的な理由から、いろいろな輸入を制限するような措置を講じましても、やはり必要なものでございますし、ことに水産物は向うの人の食糧に関係する問題でございますので、いろいろな隘路はございますけれども、根気よく努力をする。そうすれば、一時頭打ちになりましていろいろ暗い影もございまするけれども、そう悲観したものではないじやないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。従いましていろいろな、各国との貿易協定の問題がございますが、御承知のように、商いをいたしておりますれば、いろいろな波のありますこともやはり覚悟しなければなりませんので、御指摘のような水産物に対していろいろな影響があろうと思いますが、私どもといたしましては、先ほど来申し上げましたように、ともかくもこれらの諸国から買うものを多くいたしまして、そうして多少高いものでも何とか買うような方法を案出いたしまして、あくまでも輸出を盛んにして行く、こういう考え方に立つておるわけでございます。
  36. 冨永格五郎

    ○冨永委員 ただいま本間政務次官の御説明で大体了承した次第でございますが、政務次官自由党出身でもございますので、この機会に特にお願いをいたしておきたいと思います。  ただいま申しましたように、現在北海道道南におけるいか漁業は、まさに大漁貧乏の様相を呈して、ほとんど採算原価を割つておるという状態でございます。私どもとしましても、この状態がいま少し続くとすれば、社会問題化するし、またただ損得という面ばかりでなく、別な角度からも考慮しなければならないとさえ考えておる。その状況のあることを申し上げて、ただいま伺いました方法が一日も早く実現の機会を得られますように、格別な御盡力をお願い申し上げる次第でございます。  それから時間の関係もございますので、簡單にお伺いしますが、これは手続上の問題でございますので、事務の課長さんの方から御答弁になつていただいてもけつこうでございます。日本の水産物は、直接にはその輸出におきまして、輸出貿易管理令によつて通商産業大臣の輸出承認を要する物資は、大体八品目指定されておると思うわけでありますが、その管理令は米国のバトル法の線に沿つて規定されたものであるかどうか。このバトル法の趣旨と、この法によつて日本の輸出が受けておる影響について、一応御説明を願つておきたいと思います。  それから輸出貿易管理令によりまして、検査品目中に、食料品では水産物関係でまぐろ類、かに、さけ、ます及びかきのカン詰、冷凍まぐろ及び冷凍めかじき、寒天等が含まれております。これらのものを指定した理由を簡單でよろしゆうございますから、承つておきたいと思います。  それからこの管理令から指定品目を削除する権限は、一体主管大臣はどこか。はなはだ明確を欠くように思うのですが、重要な問題でありますから、この場合承つておきたいと思います。  通産省は管理令の品目を検討する必要があると思いますが、現在通産省はそういうふうにお考えになつているかどうか。そういう用意があるなら、その御所見を承りたいと思います。  最後に、管理令の品目に指定されているもので、現在輸出されているものがあると思いますが、どんな方法とどんな手続で行われ、その品目や数量等を、もし今お答え願えたら、伺います。そういうこまいことは今お答えできなければ、この次でもよろしゆうございます。  以上大体伺つておきたいと思います。
  37. 本間俊一

    ○本間政府委員 お答え申し上げます。貿易管理令には、御承知でもあろうかと思いますが、日本の貿易政策の上から見ているのでございまして、たとえば値段の関係あるいはその他相手国の状況等を勘案いたしまして、ダンピング防止というような立場から、その品目を入れているのもあるわけであります。それから御指摘になりましたように、バトル法の関係で入つているものもあります。従いまして私どもといたしましては、その品目につきましても、実は始終検討いたしているわけでありまして、バトル法関係の品目でございますと、先ほどから申し上げましたように、日本一国ではできないわけでございまして、連合国と話合いをいたしました結果でないと、訂正ができないのでございます。そうでない品目につきましては、もちろん日本政府の方で自由にできるわけであります。従いまして生産物の、今御指摘になりました具体的な関係がどういうことになつておりますかは、事務当局の方から説明いたさせます。
  38. 森日出哉

    ○森説明員 今の問題について私の方からお答え申し上げます。先ほど御質問のございましたものの中で、カン詰類から申しますと、まぐろのカン詰は、御承知の通り、ダンピング防止という点からと、それからアメリカ向けに対しましては年間百万箱という制限がございますから、その両面から貿易の管理をいたしております。それからさけ、ます、かに、かき、こういう四品目のカン詰につきましては、価格調整という面から管理しております。その次に冷凍でございますが、冷凍はまぐろ類の冷凍、ことにアメリカ向けの輸出につきましては、年間一万二千トンというわくがございますので、この数量制限ということと、もう一つは価格の調整、ダンピング防止の面から管理をしております。めかじきは数量統制には入つておりませんが、価格の調整だけをいたしております。寒天は、これは先ほど本間次官から御説明がございましたが、最初管理令に載せました目的は、もつぱら価格調整という意味でございまして、私たちはこれを戦略物資あるいは戦力増強物資とは全然考えておらなかつたわけであります。  次に管理令につきましては、どの品目を入れるか、あるいはどの品目を除くかということは、その時の経済情勢できまることでありまして、同一品目をいつまでも管理令に載せておくということを必ずしも固執しているわけではありません。いつも検討いたしまして、新しい品目を入れ、あるいは不必要な品目を除くということをやつております。バトル法関係以外のもの、要するに戦略物資以外のものは、通産大臣だけの権限で処理しております。寒天につきましては先ほど御説明のあつた通りであります。  それから管理令に載つている品目の輸出手続でございますが、これは通産省において通産大臣の許可をとるということになつておりますので、商品によつて違いますけれども、これに規定されている手続によりまして、申請書を農水産課を通して通産省にお出し願うという方法でやつていただきたいと思います。  管理品目の輸出状況でございますが、これはただいま手元に統計表を持つておりますけれども、後ほどお目にかけたいと思います。
  39. 林好次

    ○林(好)委員 先ほど来石原委員あるいは冨永委員の御質問に対し、本間政務次官からいろいろ御答弁がございまして、この対支貿易及び極東における輸出振興に対しましては、国際的にいろいろ困難な問題があるということはある程度了承できるわけであります。しかしながら先ほどからの御答弁を伺つておりますと、政府は水産物の輸出に対しましてはまことに熱意がない。すなわち理解がない。そのことによつて非常に努力が足りないと私は考えまして、先ほどからの御答弁に対してはまつたく満足ができないのであります。各委員からお話がありましたように、まず中共に参ります水産物は、北海道が最も多うございます。するめ、こんぶ、貝柱、ふじこ、あるいはふかのひれ、その他いろいろ製品がございますが、先般私は選挙区の根釧方面に行つて参りましたけれども、根釧方面のこんぶは戦前は全部中共に行つておりました。しかしながらそれが中共に行かないために、今年の価格は昨年の三分の一の状況でありまして、漁民がこんぶを採集しても、まつたく先の見通しもないし、仕事もやめなければならぬではないかというような切実な状況であります。従つて先般高良女史あるいは宮腰氏、帆足氏が中共に参られまして、まず中共貿易の協定をして来たということで、大きく鳴りものを入れて宣伝をいたしておりますが、漁民はほんとうに塗炭の苦しみをいたしておりますので、あのような宣伝に乗せられて、ただちに中共貿易が再開できるものだというような考え方を持つているわけであります。しかしながら逆に吉田総理は、中共貿易はやらなくとも日本の経済は困らないと言われる。こういう極端から極端の大きな対象物が現われているということでございまして、まつたく北海道の困つている漁民といたしましては、吉田内閣の中京への水産物の輸出に対しての熱意がないということに対しては、非常に不満も持つているし、不安も持つているということであります。先ほど本間政務次官からお話がありましたように、もちろんポンドの滞貨あるいはポンドの切下げということも政府としては御心配になるのは当然であります。従つてポンド地域からの輸入の増大をはからなければならないというお話でありますが、これは常識的なお話であります。しかし現在の日本の国民生活の状態は、戦前の七七%くらいよりまだ回復しておらない。生産は遂に一三三%も上つているという現況でありまして、たといポンドの切下げによつて政府が多少の犠牲を払うとしても、生産が上つて国内にダンピングをしているのであるから、輸出をしなければ日本の経済というものは窒息の状態にあると私は考えるのであります。ことに北海道の漁民は塗炭の苦しみです。まつたく生き死にの問題であります。このようなことを放任しておいたのでは、思想的にも非常な悪影響を来すというように私は見て参つたのであります。でありますから、今後吉田内閣は今までの考え方をほんとうに切りかえて、水産物の輸出に対して積極的な方針をおとり願いたい。今までの御答弁によつて政府の考え方はわかつておりますから、あえて御答弁を求めようとは思いませんが、要するに中共貿易ができなければほんとうに漁民は死ぬんだということ十分に御理解をいただきまして、中共貿易の再開に最善の努力を払われんことを私は希望いたす次第であります。
  40. 小高熹郎

    ○小高委員 本間政務次官に一つお尋ねいたしたいのでございますが、水産貿易もさることながら、わが国が貿易による経済復興の一つの基礎論といたしまして、何か特効薬的な妙案はないというようなお言葉が先ほどありましたが、英国が行き詰まつた際に、一昨年ポンドの切下げを断行したということから思いをいたしまして、現在のわが国の貿易経済を見まするときに、世界各国が金本位制の円という価値を問い質して来ないかという問題が一つ。いま一つは三百六十円の為替レ―トがこのまま持続して行つていいであろうかという問題でございますが、これらに対しまして私どもは大いに研究するとともに、また国家の前途に対して常に苦慮しているものでございまするが、政府部内においてこれらの貨幣価値に関する問題及び為替レートに関する問題等に対して、さだめし御研究なさつていることと思いますが、その片鱗をひとつ伺わせていただきたいと思います。
  41. 本間俊一

    ○本間政府委員 さきに林委員の方から答弁の要求がなかつたのでございますが、ちよつと一言お答えしておきたいと思います。政府が貿易なかんずく水産物の輸出に対しまして、今後大いに力をいたしてほしいというお言葉は、私どもすなおに受入れまして努力いたしたいと思います。従来考えております考え方を根本的にかえてほしいということでございますが、もし政府の考えを根本的にかえろということが、私が先ほど申し上げました国際連合に協力をするという線をはずせということでございますと、これは御承知でもあろうかと思いますが、ただいま吉田内閣がとつております基本的な外交政策でございますので、もしその問題に触れて根本的な考え方ということでございますと、とうてい御希望に沿うことはできないということを申し上げなくてはならないと思いますが、ただ従来の努力に対しまして、さらにひとつ許される範囲において、できるだけの具体的な努力をするようにということでございますれば、私どももその通り了承して進みたいと思う次第であります。  小高委員から御質問があつたのでございますが、正直に申し上げまして、日本の円につきましても、異はいろいろな見解もあろうかと思います。また外国におきましても、日本の円につきましていろいろな見解もあろうかと思います。従いまして円そのものにも御承知のような問題があろうかと思いますが、しかしこの問題につきましては、私よりもやはり大蔵省の所管でございますので、いろいろな問題がありますことは私も承知いたしております。またこれに対していろいろな研究もいたしておりますが、その辺で御了承いただきたいと思います。  それから御指摘のありました三百六十円のレートの問題でございますが、これも人によりましていろいろな御見解があろうかと思いますが、私どもは、ともかくも三百六十円レートは維持して進んで行くという建前で、ただいまいろいろな案を練つているわけでございます。これは私よりもやはり大蔵省の方が所管でございますので、私からは、はなはだ不満足な答弁で恐縮でございますが、この程度で御了承いただきたいと思います。
  42. 小高熹郎

    ○小高委員 了承いたしました。
  43. 林好次

    ○林(好)委員 ただいまの私が質問申し上げましたのは、もちろん日本が独立国家になりまして、国際社会の一員として新発足する以上は、国連に協力するという建前は当然のことでありまして、それを私どもが無視してというような考え方で申し上げたのではないのであります。その許す範囲におきまして、従来の政府が考えておられるよりもより以上に、北海道の漁民は非常に塗炭の苦しみをなめておりますので、その点を十分御理解いただきまして、そして事情の許す範囲においてぜひ御努力をいただきたい、こう考えているわけであります。
  44. 川村善八郎

    ○川村委員長 この際委員長より本間通産政務次官塩見水産庁長官その他関係官庁に特に御要望申し上げます。  昨日来水産物の貿易に関する問題について、各委員より非常に活発な御発言もあり、かつまた北海道及び東北各県の漁業協同組合より、この通り数十通の電報で、ぜひ水産貿易を打開するよう強い陳情もございますので、本問題については、本間政務次官よりそれぞれ御答弁があつたので大体わかりましたが、私らが考えますに、こんぶ、するめ、いりこ、貝柱、寒天等の貿易は、直接に朝鮮事変の戦力増強にはなるものではないと思いますので、すみやかに水産貿易が振興されますよう、最善の御努力を払われんことを御要望申し上げます。     ―――――――――――――
  45. 川村善八郎

    ○川村委員長 水産庁長官より漁港審議会委員の任命に関して発言がありますのでこれを許します。
  46. 塩見友之助

    塩見政府委員 漁港審議会の委員のうち、学識経験者である橘英三郎氏が死亡されましたので、その後任といたしまして小田賢郎氏を政府の方では内定して、国会の方の承認を求める手続を進めております。小田賢郎氏は社団法人の漁港協会理事でありまして、漁港に関する技術的学識に造詣深く、また漁港行政について多年の経験を有しておる方でありまして、これにつきましては参議院の方の承認は済みまして、現在衆議院の方にかかつておる状態であります。
  47. 林好次

    ○林(好)委員 この問題は衆議院国会運営委員会でいろいろ問題になつておるようでありますが、実は私どもの国会運営委員の椎熊氏が何か曲解をいたしておるのだと思うわけであります。それは前回私の方は高知から和田某という人を推薦いたしたわけでありますが、それが推薦に漏れたわけであります。従つて前委員長の冨永氏と、あるいは倉石氏あたりにいろいろお話申し上げまして、次回の改選期には必ずわれわれの要望を入れる、こういうことで一応妥協をいたしたわけであります。おそらくその問題とはき違えておるのだと私は考えておるのでありまして、私どもはこの小田さんという人を補欠に選任されることに対しましては何も異議はございませんが、以前そういうぐあいで自由党とわが党と、いろいろ紳士協約がございますので、次回の改選はきわめて近いうちに行われるはずでありますから、それをひとつ道義的に実行していただきたい。こういうことをこの際つけ加えて同意いたすものであります。
  48. 川村善八郎

    ○川村委員長 ただいま水産庁長官より漁港審議会委員の任命に関して御発議がありましたが、これを了承するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  49. 川村善八郎

    ○川村委員長 この際皆様に御報告申し上げておきます。北洋三船団の団長より、本委員会にかような電報が参つております。皆様の御声援により予期の目標を突破し、さらに一段と増産するため努力を続けておりますからよろしく申し上げてくれという意味の電報が参つておりますので、この際御報告申し上げます。  それでは暫時休憩いたします。     午後零時三十九分休憩      ――――◇―――――     〔休憩後は開会に至らなかつた〕