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1952-04-03 第13回国会 衆議院 水産委員会 27号 公式Web版

  1. 昭和二十七年四月三日(木曜日)     午前十時五十分開議    委員長 川村善八郎君    理事 小高 熹郎君 理事 田口長治郎君    理事 永田  節君 理事 林  好次君       石原 圓吉君    鈴木 善幸君       冨永格五郎君    二階堂 進君       松田 鐵藏君    小松 勇次君       水野彦治郎君    木村  榮君  出席政府委員         水産庁長官   塩見友之助君  委員外の出席者         農林事務官         (水産庁漁政部         長)      伊東 正義君         農林事務官         (水産庁漁政部         漁業調整第一課         長)      尾中  悟君         農 林 技 官 加藤 冨雄君         専  門  員 杉浦 保吉君         専  門  員 徳久 三種君     ――――――――――――― 四月一日  委員平井義一君及び川端佳夫君辞任につき、そ  の補欠として山口喜久一郎君及び山口六郎次君  が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 四月二日  十勝沖地震による水産施設被害の救済に関する  請願佐々木更三君紹介)(第一八七一号)  昭和二十六年十月の台風による漁業災害の復旧  資金の融通に関する特別措置法の損失補助限度  引上げの請願(岩川與助君紹介)(第一九〇八  号)  厚内漁港修築工事継続実施の請願(高倉定助君  紹介)(第一九三二号) の審査を本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  漁業権の免許に関する件  まき網漁業取締に関する件     ―――――――――――――
  2. 川村善八郎

    ○川村委員長 これより水産委員会を開きます。  この際松田委員より漁業免許について発言を求められております。これを許します。松田君。
  3. 松田鐵藏

    ○松田委員 私は、前の委員会でも、水産庁に対してこの問題の調査を進めるよう発言をしておいたのでありまするが、実は北海道の浜益村の漁業権の行使免許に対して訴願が提出され、その陳情を受けたのであります。その後において水産庁は、北海道庁及び海区調整委員長を呼んでいろいろと協議されたことを知つております。しかして訴願は三箇統であつたのでありまするが、電報、電話によつてその後の状況を承つたのでありますけれども、海区調整委員会及び北海道庁は、水産庁から指導された線に従つて、正しい方法をもつてこれを処理したものは二箇統であつたと聞くのであります。あとの一箇統すなわち笹原某外二名の訴願の意思は貫徹でき得なかつた。水産庁の正しい意見も聞き入れることをせずして、法律にはつきり明記しておる通り、生産組合ができ得ないにもかかわらず、また人的要素が完備していないにもかかわらず、海区調整委員会が否決したにもかかわらず、生産組合に対して、北海道庁は許可をしたという通知を受取つたのであります。まことにその事の意外さに驚くものでありますが、これは浜益村の問題のみではなく、全国的にかような問題がたくさんあるのでありまして、正しい漁業法の行使を非常に誤つた方向に持つて行つておるのであります。しかも水産庁は、いまだ御調査はできていないことと思うのでありますが、北海道における浜益村の問題は、この生産組合に三月三十一日に免許を許可したという問題であります。北海道の蛯子水産部長は、水産庁の指導に対して全面的にこれを了承して、法の命ずるままに正しい方法で処理せんと努力されたが、北海道の田中知事は、漁業に何ら関係のない道の社会党執行委員長の横道何がしの圧力によつてこれを拒否して、しかも法的に具備していない、人的にもすべて違法である生産組合にあえて許可をしたということなのであります。われわれが第六国会において通過させた漁業法を、非常に政治的な悪い意味合いにおいて曲げて行つたという事実が今日現われておるのであります。その生産組合は、法的に適格性を失つている個人に許可をし、その個人が後になつて生産組合をつくつたというのが一つの問題であります。第二は、ただいま申したように、正しい漁民及び海区調整委員会の意思を政治的に曲げてこれを許可したという問題であります。これは実に重大な事柄であるとわれわれは考えざるを得ないのであります。この点に対し、水産庁は、どのように調査が進められておつて、どのようにこれを処理されるお考えであるか、これを御説明願いたいと思います。
  4. 伊東正義

    ○伊東説明員 私からお答えいたします。今御質問の点は、たしか昨年の十二月の末に浜益の海区調整委員会で決定をした件につきまして道が免許をしたが、それに対する訴願のお話と思います。これは事例が三つございまして、三件一緒に訴願が出て参つたのであります。非常にデリケートな問題もあり、漁期も迫つておまりしたので、私の方といたしましては、北海道庁の水産部長、浜益村の海区調整委員会の会長さんに来ていただきましていろいろお話をして、訴願の裁決、黒白をきめる前に、もう一回道庁内部それから海区調整委員会の内部で御相談を願いたいということで、いろいろ両方の事情を聞きました上お帰りを願つたのであります。農林省といたしましては、これは浜益村自体の秩序の問題でもありますし、秋の鮭鱒の落し網の問題もあり、あまり紛糾を続けては村自体の中の秩序の問題にもなるということからしまして、何とか平穏裡にもう少し御考慮願つたらどうかというようなことで、道庁に対しましては、新しい見地に立つて海区調整委員会の意見も尊重して、もう一回考えてくれということをたしか三月に入つて通牒を出して、三月三十一日までにその結果を報告してくれということも言つてあります。われわれとしましては、実はまだ道庁からその報告は聞いておりません。今お話になりましたのは、その三件のうちのおそらく二つは片づいて最後の一つが残つたということだと思います。われわれとしましては、実は法的に道庁の方から水産庁に参つておりませんので、正式に来ましてから考えるつもりであります。今お話のありました最初の訴願が出ておりましたときには、生産組合はできておりませんで、片一方の訴願人の方にも免許はしないという処分をしたことに対する新願であつたのであります。しかしその訴願の出ておりました当時は生産組合はできておりませんで、もちろん生産組合にも免許はいたしておりません。ところが何か聞きますと、二月の中旬ごろに生産組合ができて、その後の問題として、今お話の許可があつたとすれば、その生産組合にしたのではなかろうかと思います。しかしこれはまだ私ども正式に道庁からも調整委員会の方からも聞いておりませんので、道庁の人を呼びまして実情を聞いて―訴願は出たままになつておりますので、またその訴願について再検討をするということは、われわれのとり得る処置だろうと存じます。  またもう一つの海区調整委員会の決定が政治的に変更されたというお話でありますが、われわれとしましては訴願を裁決いたします場合には、行政官庁としては、そういう政治的な問題はさしおいて、正しい立場に立つて裁決したい、かように考えます。
  5. 松田鐵藏

    ○松田委員 水産庁の今までとつた行動に対しては、私は全面的に賛意を表するものであります。ただいま伊東部長の言われるように、小さな村で非常に大きな問題になるから、訴願をただちに決定するということではなくて、どこまでも相協定をして調整をはかつて行くべく指導されたことに対しては敬意を表するのであります。しかし事がまとまらずに、今日一箇統というものが紛糾を来しておるということから行けば、ここに敢然と立つて、正しい法律の面からこれを処理して行かなければならないという決心は水産庁にあることだと存ずるのであります。またそうして行かなければならぬことだと考えるのであります。そこでただいまの説明にもある通り当初の、個人に対しては、これも政治的にゆがめられたことでありましたけれども、生産組合に許可をしたものではなかつたのであります。しかしてその後において二月何日というものは、海区調整委員会の会議の決定を見ずして生産組合に許可をしたということに、法律の上からいつても手続の上においての誤りがあることが発見されておるのであります。これらは十分これからの調査の点において御留意あらんことを希望いたします。  それからもう一つは、水産庁が当時調整するために努力をされた。その指導によつて二箇統はその線に向つてでき上つたが、あとの問題になつておる一箇統というものは、再び海区調整委員会は白紙になつて、これを笹原何がしという者に許可をしたのにもかかわらず、その海区調整委員会の決議を無視して、政治的にこれを決定したというところに大きな波紋が残され、また漁業法の建前からいつて不当であるとわれわれは考えるのであります。その余波として蛯子水産部長は辞表を提出したとまで伝えられているのであります。この点十分に御研究なさつて、法を守るべく正しい漁民の行き方に対して、水産庁は万全の方法を講じてやつていただきたい、かように私は希望を申し上げまして、将来に譲ることにいたします。
  6. 川村善八郎

    ○川村委員長 委員長より要望いたしておきます。漁業権の免許につきましては、ひとり北海道の浜益村の問題ばかりでなく、全国的に紛争があるようであります。水産庁におきましてはすみやかにこれらを調査して、できるだけ早い機会に、本委員会に全国的の免許の状況を報告せられるよう要望しておきます。
  7. 川村善八郎

    ○川村委員長 次にまき網漁業取締りに関する件について調査を進めます。本件について質疑の通告がありますので、順次これを許します。田口君。
  8. 田口長治郎

    ○田口委員 私は従来から水産庁に対しましてはあまり発言をしませんで、ほかの官庁から当委員会に御出席になりましたときに、水産庁がなるべく仕事のしやすいように、そういう意味で主として発言しているのでございますが、まき網問題につきましては、われわれが再び三たび注意をしているにかかわらず、一方的に水産庁が断行されたという問題もありますし、またわれわれと全然違つた考えで進んでおられるので、日本の水産行政を曲つた方向にやらない、こういうような観点からして発言を相当つつ込んでやらざるを得ない状態になつているのでございますから、水産庁といたしましても慎重に、まじめに御答弁願いたいと思いす。  私は二十九日の水産委員会におきまして、この問題は重要であるから、国会と十分相談をして実行すべきものである、こういうことを三たび注意している。水産当局もまた同様に重要な問題と思うから、相談をしてやります、こういう約束をしながら、なおその結果といたしましては国会軽視の処置を講じておられる。もう一つは、少くともはつきりと話が十日間にまとまれば海区制は設定をしない意思であつた、こういう実情にありながらそこに二日、三日、日にちがずれた、しかもただぼんやりとずれたのでなしに、長崎からそのために上京して、なお相談する、こういうことで時間がずれたにかかわらず、その二、三日を待たないで、ただちに実行された。かように重大な問題であるのにかかわらず、二、三日のためにこれを実行された。この二点について水産庁長官に二十九日にいろいろ質問いたしたのでございますが、水産庁長官の御答弁はどうしてもわれわれが納得行く程度の御答弁でないことをはなはだ遺憾と存ずるものであります。ただ水産庁長官の答弁からわれわれが得られたものは、伊東漁政部長が八日に私の質問に対して話が十日までにまとまれば海区制はあとに延ばしてこの省令から落して相談をする。こういう御答弁をしておられるのでございまするが、水産庁長官もまたこの委員会の意思を尊重せられて、この海区制をしくにしましても、しかないにいたしましても、各県の地ならしをして―言いかえてみますと、各県の納得の行く状態において入漁関係を調整することによつて、海区制を設定しないで行こう、こういうことについて非常に御努力になりましたことはよく承知するのでございますが、いつまでにこういうことがまとまるか、あるいはまとまらないというような見通しを十分につけておられなかつた。言いかえますと、見通しが悪かつたために、その結果としてこの常任委員会と約束したことが実行できなくなつた、こういうことだけははつきりしているのであります。この国会軽視の問題と、なぜ二、三日の間にむりやりに実行されたかという問題につきましては、ほかの委員からも御質問がありましようし、また時間がありますれば、私も再びこの問題についてなお長官につつ込んでお伺いをしたいと存ずるのでございますが、ほかにまだいろいろ問題がありますから、その問題はあとにいたしまして、新しい問題について質問を続けて行きたいと思うのであります。  今回の水産庁の処置でこの西日本海区のさばまき網の夜間操業禁止ということをしておられるようでございますが、これは許可県一つ一つ条件をつけてやつておられるかどうか、その点をまずお伺いいたします。
  9. 伊東正義

    ○伊東説明員 私からお答えいたします。夜間操業の点は、あの省令では三、四、五は一応できるような形になつております。その前は省令でも禁止という形になつておりますが、三、四、五につきましても、その後いろいろ県同士の話合いもありまして、個々の許可につきまして条件制限で夜間操業をやつてはいかぬということにいたしました。
  10. 田口長治郎

    ○田口委員 三、四、五は省令ではできることになつて、個々の許可条件として禁止してあるということでございますが、長崎県のさばまき網は漁業法の一部改正の附則といたしまして、六箇月はなお従前通りやれるということになつていると思うのでありますが、長崎県のさばまき網についてその点はどういうことになつておりますか。
  11. 伊東正義

    ○伊東説明員 お答えいたします。今の点は田口委員のおつしやる通り、長崎県知事の許可をもらつてやつているものにつきましては、六箇月間は有効でございます。それでこれにつきましては、長崎県から来られた県庁の方、業者の方々の強い要望がありまして、長崎県自体の船も三、四、五につきましては夜間操業はやらない。であるからほかの県も夜間操業はやらぬように一本にしてほしいというお話がありました。これは私ども海区制をしきましても、やはり漁場の秩序というものは何とかして守つて行きたいのだ、海区制の内容というものをだんだんよくして行きたいのだという気持がありますので、長崎県の自県の人が夜間操業をやらないのにもちろん他県の人もやつてはいけないということで、条件制限で平等にしようということでそういう取扱いをいたしました。
  12. 田口長治郎

    ○田口委員 ただいまの御答弁によりまして法律的には長崎県のさばまき網は夜間操業ができる。新たに農林大臣の許可によつてやつておるものは許可の条件としてやれない。こういうことになつておると承知してよろしゆうございますか。
  13. 伊東正義

    ○伊東説明員 お答えいたします。長崎県は私が存じておりますのは、一応形としてやれることになつておる。ただ長崎県の内部で、これは特にいわしの問題等からしまして、県と業者の人が双方自粛的に夜間操業を長崎県の人はやらぬということでありますので、ほかの県が対馬に入ります場合も条件制限で、長崎と同じ操業も同一条件でおやりなさいということにいたしております。
  14. 田口長治郎

    ○田口委員 法律的にはできる、自主的に自粛の意味で長崎県はやらない、こういうことがはつきりしたと思うのであります。  第二に夜間操業禁止によつて、おそらくいわし漁業が非常に発達をいたしました海区におきましては、さば漁業が昼間だけでは絶対に経営が成り立たない、こういうことを私らは確信をしておる次第でございますが、この点につきまして水産庁はいかなる御見解でおられますか、お伺いいたしたいと思います。
  15. 伊東正義

    ○伊東説明員 その点は田口委員がいつもおつしやいますように、さばにつきまして電探使用の夜間操業が起つて来たのは、去年から新しい事実として数多く起つて来たわけでありましてそれまでは昼だけでやつていたのであります。われわれとしましては、さばのきんちやくの人からいえば、夜間操業をやつてうんととりたいという気持はあろうかと思うのでありますが、今混乱しておる際に、そういうことを急にずつとやつて行くことはいかぬという考えからいたしまして、従来通り今までもずつと昼だけの操業でやれたのだから、昼だけおやりなさい。夜電探を使つて操業すればなおとれるかもしれないが、今のところ前の操業方法に帰つて昼だけでおやりなさいという措置をやつたのであります。昼だけで経営が成り立つか成り立たぬかという問題につきましては、これは電探を使つて夜間やつたからどうとかいう、それだけの要素によつて経営が成り立つとか成り立たぬということは、一概に言い切れない問題でありまして、夜間の問題もありましようし、そのときどきの漁況の問題、あるいは海流の問題等によつて、いろいろな条件がからみ合いまして経営が成り立つか成り立たぬかという問題になりますので、われわれといたしましては、夜電探操業をやらないで、その経営が成り立たぬというような結論は下しておりません。
  16. 田口長治郎

    ○田口委員 その点が水産庁のお考えは非常に御調査が足りないところと思います。私らの北の漁場におきましては、昼間操業だけで成り立つ、これは私かつての水産委員会でその理論を話した次第でございますが、南の方の漁場で、しかもいわし網漁業が非常に発達をした地区におきましては、昼間だけの操業ではどうしても経営が成り立ちません。これは昭和二十四年以前までの対馬の漁場というものは、いわし漁業がありませんために、このさば漁業が昼間だけである程度成り立つたのでありますけれども、二十四年から二十五年、二十六年にかけまして、ほとんどいわし網があの漁場に進出した関係からいたしまして、いずれのさばのまき網も経営不振になつて、まさに破滅一歩手前のところで電探を使用して、そうしてようやく成り立つようになつた。こういうような実情からいつても明らかでありますし、またわれわれが経験しておるところの、従来さばだけをとりに行つた漁場で、その後その漁場にいわし網が進出した、そのためにさば網が昼間全然いけなくなつた、こういうようなあまたの事例から考えましても、いわし漁業発達したところの漁場におきましては、昼間だけではどうしてもさばまき網というものは経営ができない。このことはおそらく私ばかりでなしに、あらゆる業者がすでに全部知つておる事実でありますが、ただ知らないのは水産庁だけでないかと考えるのであります。こういう前提からいたしまして、私は対馬海域で操業をしておりますところのさばのきんちやく網が、山口県のきんちやく網は対馬海域で操業をして、そうして山口県で一箇月操業して、あとは北海道の方に行つてしまうというようなことで、対馬海域の経営不振というものはほかの海域で回復ができると思うのでございますが、長崎県におる三十四統のさば網、これが夜間操業禁止ということによりまして、当然経営が成り立たぬことになつて来る。かくのごとき場合におきまして、水産庁は長崎県の三十四統のさば網に対しましてしからばどこの漁場を与え、そうして経営を成り立たせんとするのでございますか。長崎県の三十四統のさば網の漁場の割当、こういうことについて私は詳細に承りたいと思うのであります。
  17. 伊東正義

    ○伊東説明員 お答えいたします。前の方は大部分御意見でありましたので、拝聴いたしておきます。最後の結論だけを申し上げますと、長崎の三十何箇統の船が夜間操業ができなくで困るというお話でありますが、これは私が長崎県の方々とお話をしたときにも、自分の県もようやらないのだ、自分の県のいわしの業者のことを考えると、さばは夜やつてもらつては困るのだというお話で、むしろ長崎県からのお話でやめたのであります。それでその長崎のさばをどうするかというお話でありますが、われわれとしても、長崎とほかの県と話合いをしましたときには、長崎のいわしもさばも、ほかの県に出られるものは何とかして出したいという気持でやつていたのであります。それで数にあるいは間違いがあるかもしれませんが、山口には昨年約束でもつて二十五隻ですか長崎から入つていたのでありますが、それをあと十隻ぐらいふやして三十五隻くらいにしてもいい、昨年よりもよけい山口へ入つてもいいというようなことで、なるべく長崎のさば網もほかの県へよけい出て行かれるようにということはやつております。それであくまで水産庁の考え方としましては、長崎のさば網はもちろん話合いがついて、できるだけほかへ出しましよう、山口県にも今申しましたように去年よりよけい出そうということも話したのであります。いわしについても同様なことがありますが、今さばの御質問でありますので端的に申し上げますと、夜間操業をやめるという話が出ましたのも、長崎県の方方からもそういう話が出ておりますし、それによつて経営不振の問題と言われますが、これにつきましては私先ほど申し上げましたように、いろいろな要素から考えなければならぬということは申し上げてあります。それからどこへ持つて行くかというお話は、今申し上げましたように、昨年以上に山口県へも行つておるという措置はいたしております。
  18. 田口長治郎

    ○田口委員 山口県のさば漁場の漁期は約一箇月で、ございまして、長崎県のさばまき網が経営不振の場合におきまして、山口にだけ入漁させる方法では、いかにしてもこれを救済することができないのであります。言いかえますと、もうちよつと北の方で、昼だけでさばのとれる漁場にある程度入れてもらわなければ、この三十四統というものは経営が成り立たない実情に必ずなるのであります。今その点はわからないと言われますが、幸い業者もおりますから、業者にもよく意見を聞いていただきたいと思うのでございますが、私らは今までのいわし漁業とさば漁業との関係からいたしまして、当然これは成り立たない。そのかわりに夜間操業を禁止して成り立たないようになつた漁場については、またほかのところで何とか操業させる。長崎県の人がそれを言つたことも、結局さば網にいたしましても、夜間禁止をしても生きる道だけは漁業調整によつて立ててもらうということを前提にしておると思うのでありますから、どうしても山口県のような一箇月だけの漁期のところではこの問題は解決しないのでございますから、もし実際にやつてみまして、どうしてもさばが成り立たないという状態におきましては、どういうところに長崎県のさば網をどれだけ入れていただくか、その点について大よそでもよろしゆうございますから、水産庁としての考えを承つておきたいのであります。
  19. 伊東正義

    ○伊東説明員 お答えいたします。この前長崎の方々、あるいはほかの県の方々とお話合いをいたしましたときに、長崎のさば網をどこへどういうふうによけい出そうかということよりも、むしろいわし網をどう出そうかという方を一生懸命考えたり、また議論の中心になりましたので、さばの方につきましてはたしか今覚えております数字では、山口によけい入るということになつたほかにはその当時はあまり議論は出なかつたように記憶いたしております。それで今山口の沖合いだけでなく、どこかほかの県の沖合いとかいう具体的なことがあつたら話してほしいということで、ありますが、今私としてどの県のどこにどれくらいということは、具体的には御答弁いたしかねます。また島根、鳥取等の問題もありますので、昨年の実績程度は島根、鳥取に入ることになつておりますが、それ以外のことはまだわれわれ考えておりません。しかしこの前交渉いたしておりますときにも、私としましては、長崎の過剰になつている揚繰船については、何とか考えなければならぬという考え方を持つておることだけにつきましては、これははつきり御答弁できるのでありますが、それでは、今どこだと言われましても、具体的にはちよつとさばの問題については御答弁いたしかねます。
  20. 田口長治郎

    ○田口委員 私がこの問題を心配しますのは、鳥取、島根が比較的にモンロー主義をとつている。そうして水産庁はこの鳥取と兵庫県境に一つの線を引こうとしている。こういう状態におきまして、はたしてこの三十四統がそういう経営状態になつた場合において救済の方法があるか、こういうことを非常に強く心配するのであります。もちろん長崎県といたしましては、いわし揚繰網の問題が非常に重要でありますけれども、派生的にこのさばの問題につきましても私は非常に心配しておる次第でございます。これにつきまして島根、鳥取沖、あるいは山口県一帯から百三十度線まで、百三十度線から以内、こういうような海区を設定されて、水産庁は大体何統程度この間に操業させるという見当をつけておられると思うのでありますが、その数字はいかようになつておりますか、お伺いいたします。
  21. 加藤冨雄

    ○加藤説明員 それでは部長にかわりまして御答弁申し上げます。まず第一に統数の問題でまつ先に申し上げる点は、現在の西部日本海区にいたしましても、中部日本海区にいたしましても、統数が多いということがまず第一に言えることであろうと思います。しからばその統数をいかに圧縮整理するかということは、なかなかむずかしい問題でございます。それで一応昨年の各県の許可しております統数を目標にいたしまして今後のいろいろの調査その他に基きまして態度を決定いたしたいと思うわけでございます。すでに御承知と思いますが、大体現在の西部日本海区の許可統数と申しますものは百十から二十の範囲の程度であります。それで現在では一応その統一を基準にいたしまして措置して参りたいと、さように考えます。
  22. 田口長治郎

    ○田口委員 私がただいまお聞きしておりますのは、海区別にどの程度に収容されるつもりか、その点をお伺いしておるのでありまして、総括的に現在の西部日本海海区においてどれだけの統数があるかということを聞いておるのではありませんから、その点をひとつはつきりとお願いします。
  23. 尾中悟

    ○尾中説明員 西部海区におきます第一海区、第二海区、第三海区別の統数の問題でございますが、これはさしあたり昨年の実績を基準にして決定して参りたい、こういう方針をとつておるわけであります。昨年の実績を申しますと、第一海区については五十統、第二海区については七十六統、第三海区については九十九統、こういうことになつております。必ずしもこの統数そのままになるというわけには参りませんが、原則といたしまして昨年の実績を基礎にして統数の調整をはかつて参りたい、こういうふうに考えております。
  24. 田口長治郎

    ○田口委員 第一海区というのは取鳥、島根の海区と思いますが、いかがでございますか。
  25. 尾中悟

    ○尾中説明員 さようであります。
  26. 田口長治郎

    ○田口委員 海区制の設定について、島根県では知事が非常におこり、そうして県民大会を開き、あるいは県会が海区設定の反対決議をする、こういうような大騒ぎをいたしました結果、尾中課長島根県に行かれて円満解決をされた、こういうようなことを聞いておるのでございますが、この円満解決をされた内容といたしまして、あじ、さばの旋網の夜間操業を禁止する。島根、鳥取両県沖合いの入漁許可数は四十四統を四十統以下に整理する。距岸四海里の操業禁止区域を六海里とする、こういうことで話が折れ合つたということを私らは聞いてもおりますし、新聞でも見ておる次第でありますが、これはほんとうの事実でありますかどうか、お伺いいたします。
  27. 尾中悟

    ○尾中説明員 島根県の問題につきましては、大体ただいま御質問の通りでございますが、四十箇統以下にするという場合の操業区域は、島根県の日ノ御碕を通る真北の線を引きまして、それから鳥取県兵庫県との境までを操業区域にするものについては四十箇統、こういうことでございます。第一海区はそのほかにいわゆる島根県温泉津沖漁場というものもございますし、また兵庫との関係で、兵庫と島根県境を中心にした漁場も別にございますので、四十箇統と申しますのは、日ノ御碕を通る真北の線から鳥取と兵庫との県境までの海面については四十箇統以下にしたい、こういうことでございます。この四十箇統の問題につきましては、昨年の実績を中心にいたしまして、大体昨年の実績のあるものにつきましては、これが正規の許可を持つておる限り四十箇統の範囲内で収容できる。正規の実績を持つたものについては切る必要はないというふうに考えております。  これから禁止区域の問題でございます。これは当初告示をもちまして距岸四海里以内ということにしておつたわけでありますが、現地に参りまして沿岸の零細漁業との競合関係を調査いたしました結果、これは六海里以内にしたいということで、さよう決定しております。  それから夜間操業の問題でございます。これは当初から夜間操業の禁止を考えておつたわけでございますが、当時はいわゆる集魚燈の使用を禁止するということで足りるではないかという考え方をしておつたわけでございます。ところが昨年の暮れ以来、電探を使用しまして夜間操業をするというような新事態が発生いたしましたので、今後この海域についても、電探を用いまして夜間やるというようなことも若干考えられますので、この際沿岸の零細漁業との関連も考えまして夜間操業を禁止することに決定したわけでございます。
  28. 田口長治郎

    ○田口委員 この禁止区域なんかにいたしましても、一応長崎県対馬、壱岐各島を除きましたその他の西部日本海海区におきましては、距岸四海里内、こういうことで告示をされておりますし、長崎県の壱岐、対馬の沿岸は距岸三海里内、こういうことになつておりますが、ただいまの話を聞きますと、どうもいろいろ文句を言うとすぐ変更する、言いかえますと、一応こういうふうに出しておられますけれども、何も科学的の根拠に基いてやられたのでもないし、あるいは現地をいろいろ調査されて、各漁業者の意向を聞いて、しかる後に確信を持つて距離などをきめられた、こういうような点もなしに、地元において騒ぐととにかく変更する、こういうような感じをわれわれは持つことをはなはだ遺憾とするものでございます。おそらく各地方ともに、この禁止区域その他についてはいろいろ意見があると思いますが、もし地方においていろいろの問題がある場合におきましては、水産庁といたしましては、島根方面と同じように、また適当に変更をされる意思でありますか、あるいはつつぱねられるつもりでありますか。その点を一応お伺いをしておきます。
  29. 伊東正義

    ○伊東説明員 私からお答えいたします。操業上の問題等につきまして、沿岸との問題などいろいろの問題があるのでありますが、海区制を引きました基本方針に変更ない限り、操業の問題等で若干変更した方がいいじやないかというような問題があつたら、それは考えるつもりであります。先ほど申しましたように、長崎と山口との話合いを私仲に入つてしました場合にも、政令で行きますと、夜間操業は電探を使つてできるということになつておりますが、長崎のいわし関係の方々から、夜間操業をやることはぐあいが悪い、自分の方もやらぬのだから、ほかの県もやめてほしいというお話があつたのであります。そういうふうに、私も仲に立ちまして、長崎県もやらぬのであれば、ほかから入つて来る業者もやめたらいいじやないかということで、許可の条件を変更してやつておる事実もあります。基本方針はかえる考えはなのでありますが、操業上の条件等で、話し合つて直した方がよりよいというような場合には直して行くつもりでおります。
  30. 田口長治郎

    ○田口委員 伊東部長はきわめて婉曲な言葉で、基本方針に触れなければある程度直して行く、こういうようなお答えのようでございますが、要するに現地における調査も、あるいは科学的の根拠もないということがきわめてはつきりいたしておるようでございます。その点は私らはつきりさように認識をする次第でございます。  その次に、農林省告示第八十七号に、漁具の禁止、こういうことで一が集魚燈、二が網目の四・三センチメートル以上のものは、西部日本海区においては禁止する、こういうことになつておると思うのでございますが、私らの記憶するところによりますると、いわし網が大体十節から十二節、言いかえますと、三センチ程度のものでありまして、さば網が七節程度でないか、七節ということになりますと、大体五センチ程度でないかと思いますが、この告示によりまして示してありますところの四・三センチというものは、ちようどいわし網とさば網との中間の身網のように考えるのであります。しかるにこの告示は、中間の身網より大きい方は使つてはいけない、禁止する、こういうことになつておるように考えるのでございますが、これは、私の考えが間違つておるかどうか知りません。一応御説明を願いたいと思います。
  31. 尾中悟

    ○尾中説明員 この告示の問題でございますが、漁具の禁止の第二項といたしまして、網目四・三センチメートル以上というふうになつておりますのは、官報掲載のときの誤植でございまして、四・三センチメートル未満の網、それよりも小さな網を使つてはいけない、こういうことでございまして、これは正誤表で訂正しております。
  32. 田口長治郎

    ○田口委員 私が、この夜間操業に関する問題だとか、割当統数の問題だとか、禁止区域の問題だとか、漁具の禁止の問題、こういうようなものをこまごまと聞きますゆえんのものは、結局今までの水産庁の御答弁によりましても、まだまだ十分なる調査が徹底していない、あるいは科学的な基礎がなく、ただ一つ網をかぶせたという程度のように考えるからでございます。私らは、非常に問題のある海区であるから、十分に準備をして相当な基礎のもとにこの海区設定はやらなければならないということを絶えず言つておつたが、その準備なしにすぐやられたということが、今まで質問したことによつて大体想像がつくのであります。そういう点から考えまして、水産庁長官は、各県の入会を調整して海区制を設定しない。伊東部長も少くとも八日後、十日までに山口、長崎の話がまとまりますれば海区を設定しないという御意思でおられましたものの、十日が来ても、その十日も今長崎県の陳情団が汽車の中におるからしばらく待つてくれということで十二日まで待つてもらつた、そうして十二日になつていよいよ水産庁も、山口県と長崎県の間に立つて何とか協定させようというまぎわのところに来て無理やりに海区制を設定される、こういう点が私らとしてはどうもふに落ちないのでございます。常識から申しますと、問題なしに事が治まる方法があり、また協定によつて山口県のさば網は長崎県に入漁ができる、こういうことができれば、少くとも十分なる調査と準備を整えたる後において海区制を設定しなければならないものと思うのでございますが、その点について明確なる水産庁長官の御答弁をお願いしたいと思うのでございます。
  33. 塩見友之助

    塩見政府委員 魚群の資源あるいは回遊状態、漁場の包容力というものについて十分なる調査ができて、それで海区制が設定されることが一番大事なことでありまして、漁業制度の改革をやる場合にも、それが非常に今後の調整を科学的にやつて行くのに必要だということは、前に水産局におりましたときも言つておつたことであります。それは今後の調整上も必要なことだと思つております。またそれと同時に、それによつて新しい漁場の発見あるいは資源的には濫獲になつておらないと考えられる漁業についてより以上の発展について政府の方として推進して行くことは必要であると考えております。それについては、二十七年度予算には十分な予算をとつておりませんので、別途官房の方にございます予算をもつて日本海については、あじ、さば漁業についてそういうような意味での資源、回遊状態、漁場というようなものについて十分な調査を進めるようにして参りたいと思つているわけであります。今般の措置としましては、そういうふうな調査を整えた上でということが待つておれないという状態と、あまりに日本の国が長い間狭い海域にとじ込められておつたために、各県とも漁業者が非常に窮迫しておる。お互いに狭い所で相争うというような形から、方向としましては順次海区制をとつて、その魚の回遊に伴つて経済的に経営が成り立つような方向で調整して行くのが本旨なんでありまするが、それが下手をやると逆行する。県々で割つてしまう、あるいは県々で非常に多くの許可を出し過ぎてしまつてあとの調整に困るというような事態に追い込められて来つつあるような状態でありますので、とりあえず逆行することを防ぐ、できる範囲において海区制をとるという趣旨に沿うて調整して参るというふうな意味で、現実問題として、時間的な関係その他の関係を考慮しまして、具体的な問題について海区制の方向に沿うように調整して参るというふうな必要を認めたので、今般の措置をとつたということになつております。理想としましては十分な調査があるというようなことが理想であります。しかし現実の問題として、以上申し上げましたような実情から、今般のような措置をとつた、こういうことでございます。
  34. 田口長治郎

    ○田口委員 私の質問は、十二日まで延期をして、十二日に水産庁が中に入つて問題を片づける、水産庁自体は、問題が妥結すれば海区制をしかない、こういう意思においてなお十三日に実行されたということは、どういう理由によるのかということでございますけれども、はつきりした答弁がないようでありますが、委員長から時間の注意もありますからその点はあとに残しまして、先に進めます。  ただいま長官の御意見は、少くとも回遊性の魚類につきましては、各県各県の許可ではいかない、広く操業ができるような方向に進まなければならぬ、こういうことを言つておられるのでございますが、私らの見解もまたすべての準備が整いました後におきましては、海区制必ずしも反対でない、こういうような観点を持つておるのであります。今回海区制について私どもが云々いたしますのは、当然海区ごとに特色があつて、これだけのものを一緒に調整しなければ漁業調整にならないものも、一方的に数種類だけを限定されて、調整をしようとしておられる。その点が無理だ。こういう意味におきまして私は海区制に反対をしておるものであります。水産庁が、なるべく広い海区においてあらゆる関係魚種を一緒にして操業させるという方向に進みたい、こういうような意向でございますが、あの神戸会談におきまして、伊東漁政部長長崎県の代表者に対しまして一札を入れておられます。これは役人としては非常に思い切つた覚書でございまして、伊東部長がほんとうに役人離れをして、積極的に仕事に熱意を持つてやつておられるということに対しましては、私最大の敬意を表するものでございます。その内容といたしまして、一、山口県地先におけるいわし揚繰網漁業における火光利用許可についての長崎県側の要求については、山口県は誠意をもつて努力をすることを水産庁は確認し、その実施方につき指導いたしたい。二、六箇月の短期許可をした理由は、対馬漁場が非常に問題であるので、秋期の漁期までに山口県のいわし揚繰網漁業の火光利用許可その他長崎県のいわし揚繰網漁業の救済を考慮したからである。こういう一札を入れておられるのでございます。これは農林省水産庁漁政部長伊東正義ということで長崎県知事に入れておられるのでございますが、この書類の最後的の責任者は水産庁長官と考えるのでございますが、さよう承知してよろしゆうございますか。
  35. 塩見友之助

    塩見政府委員 その通りでございます。私のみならずこの問題につきましては、大臣までも通して、そういう方向で努力するつもりでおります。
  36. 田口長治郎

    ○田口委員 この方向で努力するということがきわめてはつきりしたのでございますが、この日付を見ますと、三月の十四日である。この十四日から今日まで数えてみますと、約二十日間を経過しておるのでございますが、この間において水産庁は、山口県に対して書類をもつて、あるいはだれか出張させて、この問題のために努力されましたことがありましたら、この席で承りたいと思います。また山口県から何かこの問題について水産庁に報告がありましたら、あわせて承知をいたしたいと思うのであります。
  37. 伊東正義

    ○伊東説明員 私がその衝に当りましたので、私からお答えします。書面をもつて山口県に話したかということでありますが、書面をもつてはいたしておりません。しかし山口の知事にははつきりと、こういうものは出してあるんだ、それで山口県としても何とか考えるようにということを二度会つて話をいたしております。
  38. 田口長治郎

    ○田口委員 今は山口県沖のいわし漁業が漁期に入りまして、島根県の浜田沖ではすでにいわしがとれ出して来た。そのために今長崎県から、この問題はどうなるかということについてたくさんの陳情団が来ておる次第でございますが、一体いつごろまでにどの程度のいわし揚繰網を山口県に入漁させられるつもりであるか。そこらの見当についてお伺いをいたしたいと思います。
  39. 伊東正義

    ○伊東説明員 その点がはつきりしておりますれば、私もそういうものを書かぬでも済んだのでありますが、神戸で会談をやりました場合にも長崎の方方から、大体いつごろまでの時期にどれくらい入れられるかということをその場で返答してほしいという痛烈な御要求があつたのでございます。この点は田口委員御承知の通り、戦前から認めておらぬところへ新しく入れるということでありますが、山口としては、相当な問題でありますので、あの場合におきましてはどうしても即答いたしかねる。しかしこれは山口としても誠意をもつてやるんだから、ひとつその程度にしてくれということで、われわれ中へ入つて話をしたのであります。今御質問がありましたように、いつ、どのくらい入れるかということをはつきりしてほしいという御要求でありますが、今何月ごろまでどのくらいの長崎のいわしの網が入るということを、ここではつきり御答弁するような段階には至つておりません。しかし私が責任をもつて神戸でああいうものを書きました考え方からいたしましても水産庁といたしましては、先ほど長官がおつしやいました通り、単に山口だけではなくて島根、鳥取にも問題があるのでありますが、なるべくああいう考えを進めて行きたいということにはかわりございません。
  40. 田口長治郎

    ○田口委員 今ここでどこにどれだけいつということは言えない。これはごもつともと思いますから、あとで速記のないところでよく懇談したいと思いますが、この六箇月の短期許可にされてこの問題を推進されるということで、多分水産庁の御協力によりましては、この問題がある程度解決すると思うのでございますが、不幸にして努力をされてもこの問題に話がつかなかつた。こういう事態に立ち至りました場合に、水産庁といたしましてはいかなる処置をされるつもりでございますか。あるいはこの省令の中にいわしも一緒に調整をするというような方向に行かれるか、あるいはこの条件長崎県に山口県のまき網を入れておられる関係からいたしまして、まき網の山口県の分を長崎県に入れないというような処置に出られるつもりでございますか、その点をはつきりとお伺いしておきたいと思うのであります。
  41. 伊東正義

    ○伊東説明員 お答えいたします。話がつかなかつた場合の仮定の問題でございますが、それではすぐにあの海区制の中にいわしを入れるかということでございます。これはいわしを入れようと思つて努力してできなかつた場合に急に入れるということは、この問題はなかなかむずかしい問題が起ると思います。しかしこれは全然考えられぬとは申し上げられませんが、これは非常に問題があります。  もう一つの点は、六箇月という短期の許可をしました理由は今、田口委員がおつしやいましたように、われわれといたしましては九月十四日で許可が切れます場合に、山口県が夜たきを許さなかつたという場合でありますが、その場合にわれわれといたしましても、海区制をしいたからといつて全部農林省が関係の県に何も相談せぬでやろうという意思はございません。九月十四日に許可の期限が切れますと、一応短期の許可をもらつたものが対馬に入るものにつきましては秋期の漁期では無許可の船ということになるのでありますが、そういう場合におきましては、われわれといたしましても長崎県当局、関係県の当局等に話しまして新たな見地に立つて対馬への入漁ということを考える。田口委員から一切入れぬかというお話でありますが、それまで徹底したことはなかなか困難ことであろうかと思いますが、全然新しい見地に立つて、もう一回関係者が相談して入漁というものをきめたらいいのではないかというふうに、われわれは考えております。
  42. 田口長治郎

    ○田口委員 ただいまのお話でまつたく新しい見地に立つてそのきに考えるということでございますが、そもそもこの六箇月の短期許可とされたことは、あとのいわし揚繰網を入漁させるという問題の解決のためにやられたのでございまして、さような微温的な、またそのときに新しい観点に立つて相談してやる。こういうようなことでありますと、山口県の方の問題も私は解決しないと思うのであります。長崎県といたしましては、この問題との振合いで入れてある関係もありまして、どうしてもここで農林省は毅然たる態度をとつていただいて、こういう場合はこういうことがなければ、このあとの方の問題も解決しないと考えるのでございます。その点は私らといたしましては一そうも入れないということか、あるいは著しく制限するか、こういうような意思でなければこの問題は解決しないと考えるのであります。まずその点をお伺いいたします。  なお水産庁長官に最後に伺つておきたいのでございますが、この問題は非常に長官としても見通しをあまく見られたのではないかというような感じもいたします。また長官の昨今の状態からいたしますと、非常に御多忙でもあるし、直接詳細にわたつてこの問題について常に聞いておられる、こういうことも想像できない点もあります。今までの質疑応答によりまして、ほんとうに水産庁としては、徹底的に科学的にこういうような基礎でやつておられないようなこともはつきりいたしておるのでございますから、いろいろ重大問題がこの問題と派生的に起る、こういうようなことも心配いたしますがために、二十九日に水産委員長が水産庁長官に申入れをいたしましたような何らかの方法で、この問題を円満に解決するように、こういう御努力をもう一段特にお願いをいたす次第でございますが、この点について水産庁長官の御意見もあわせてお伺いいたしたいと思うのであります。
  43. 伊東正義

    ○伊東説明員 先の方の問題をお答えいたします。新しい見地で相談するということでは微温的だというお話なのでございますが、私が神戸でああいうものを書きましたのも、そのつもりは、あれを書くことによつて何とか山口県に対しましてもいわしの夜たきを認めさせたい、そういう強い意味を含めまして六箇月ということを書いておるのでございます。それができぬ場合の仮定の問題でございますが山口に対しましては、今までの実績とかそういう問題ではなく、もつと深刻な問題があり、新らしい見地に立つものであるということは私ははつきりと伝えてあります。ただ今おつしやいましたように、ゼロにする場合、あるいは著しく制限する場合、若干制限するというようなグレードにわけてどうと言われると非常に困るのでありますが、先ほど申し上げましたように、全然新らしい見地に立つて関係県と相談したいというつもりでおります。
  44. 塩見友之助

    塩見政府委員 この問題につきましては、海区制をとつて行くということで、それでその趣旨が貫徹するような方向で、一歩々々、私どもとしても時間の許す限り、その詳細内容も検討して努力して参りたいと考えております。  漁政部長との連絡ですけれども、これは問題が起るごとにほとんど毎日のようにとつておりますし、神戸会談等におきましても電話連絡を十分にとつておる、こういう状態でございまして、私が全然関知しておらぬというふうな形は進めてはおりません。全部連絡を十分とつた上で私の責任のもとで進めておるわけでございます。また必要のある事項につきましては大臣とも十分連絡をとつております。
  45. 田口長治郎

    ○田口委員 私の質問はこれで終ります。
  46. 川村善八郎

    ○川村委員長 ちよつと速記をとめて。     〔速記中止〕
  47. 川村善八郎

    ○川村委員長 速記を始めてください。鈴木君。
  48. 鈴木善幸

    ○鈴木(善)委員 西日本海区におきまするまき網の調整の問題はきわめて重要な問題であります。かついわし、さば、あじ漁業の錯綜した事態からいたしましても、きわめてその調整は複雑多岐であり、困難をきわめているようであります。また目を外に転じて見まするに、日韓の漁業問題が今折衝の重大な段階に入つている際に、対馬海域における本問題の推移というものは、今後のわが国の漁業の上にも重大なる影響があると思うのであります。かかる観点からいたしまして、本問題の取扱いについて、政府当局がもう一段の慎重さと真剣なる調査を進めることが必要であつたということは、遺憾ながらわれわれはここに指摘せざるを得ないのであります。私どもはこの問題につきましては小委員会を開き、また本委員会におきまして、非常に真剣にこの問題の円満なる解決に努力を払つておるのでありますが、今後とも当委員会といたしましては、長崎、山口両県の調整はもとよりでありますが、西日本海区におけるまき網全体の調整この円満なる解決をはかるために、委員長を中心としまして急速に適切なる案をここにとりまとめまして、政府に対しその善処方を要望されんことを望むものであります。
  49. 川村善八郎

    ○川村委員長 ただいま鈴木委員より長崎県並びに山口県のまき網の調整の問題について強い御要望がありましたが、先般の委員会におきましても、委員長からこの問題解決のために、すみやかにそれぞれ案を立て、善処されんことを要望してあります。本日の委員会においても前回の委員会と同様の意見でありますので、水産庁当局にはただいまの鈴木委員の意見のごとく、最善の努力を払われて、この問題を解決せられんことを重ねて要望する次第であります。  本日はこの程度にとどめ、明日は午前十時より水産金融に関する問題について委員会を開くことにいたします。これにて散会いたします。     午後一時二分散会